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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-14
(54)【発明の名称】サイドリンク送信電力制御コマンド
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/38 20090101AFI20221006BHJP
   H04W 4/40 20180101ALI20221006BHJP
【FI】
H04W52/38
H04W4/40
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022506934
(86)(22)【出願日】2020-08-07
(85)【翻訳文提出日】2022-03-02
(86)【国際出願番号】 US2020070379
(87)【国際公開番号】W WO2021026567
(87)【国際公開日】2021-02-11
(31)【優先権主張番号】62/884,622
(32)【優先日】2019-08-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/947,572
(32)【優先日】2020-08-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
(71)【出願人】
【識別番号】507364838
【氏名又は名称】クアルコム,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 晋平
(72)【発明者】
【氏名】ソニー・アカラカラン
(72)【発明者】
【氏名】タオ・ルオ
(72)【発明者】
【氏名】ジュンイ・リ
(72)【発明者】
【氏名】フアン・モントジョ
(72)【発明者】
【氏名】ジュン・ホ・リュ
(72)【発明者】
【氏名】カピル・グラティ
(72)【発明者】
【氏名】ホン・チェン
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA23
5K067EE25
5K067GG08
5K067HH23
5K067HH24
(57)【要約】
本開示の様々な態様は、一般に、ワイヤレス通信に関する。いくつかの態様では、ソースユーザ機器(UE)は、第1のサイドリンク通信をターゲットUEに送信し得る。ソースUEは、第1のサイドリンク通信をターゲットUEに送信したことに少なくとも部分的に基づいて、第2のサイドリンク通信のための送信電力制御コマンドを受信し得る。ソースUEは、送信電力制御コマンドに少なくとも部分的に基づいて決定された送信電力を使用して、第2のサイドリンク通信を送信し得る。多数の他の態様が提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソースユーザ機器(UE)によって実行されるワイヤレス通信の方法であって、
第1のサイドリンク通信をターゲットUEに送信するステップと、
前記第1のサイドリンク通信を前記ターゲットUEに送信したことに少なくとも部分的に基づいて、第2のサイドリンク通信のための送信電力制御コマンドを受信するステップと、
前記送信電力制御コマンドに少なくとも部分的に基づいて決定された送信電力を使用して、前記第2のサイドリンク通信を送信するステップと
を備える方法。
【請求項2】
前記送信電力制御コマンドが、前記ターゲットUEから直接受信される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記送信電力制御コマンドが、中継基地局を介して、前記ターゲットUEから受信される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記送信電力制御コマンドが、前記ターゲットUEではない別のUEから直接受信される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記送信電力制御コマンドが、中継基地局を介して、前記ターゲットUEではない別のUEから受信される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記送信電力制御コマンドが、前記第1のサイドリンク通信のサイドリンク受信品質に少なくとも部分的に基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記送信電力制御コマンドが、前記第1のサイドリンク通信の干渉測定に少なくとも部分的に基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記送信電力制御コマンドが、前記第1のサイドリンク通信に少なくとも部分的に基づいて1つまたは複数のUEによって生成された1つまたは複数の他の送信電力制御コマンドに少なくとも部分的に基づいて、基地局によって生成される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記送信電力制御コマンドが、中継ネットワークエンティティから受信される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
ユーザ機器(UE)によって実行されるワイヤレス通信の方法であって、
ソースUEから第1のサイドリンク通信を受信するステップと、
前記第1のサイドリンク通信に少なくとも部分的に基づいて送信電力制御コマンドを生成するステップと、
前記ソースUEのサイドリンク送信電力を制御するために前記送信電力制御コマンドを送信するステップと
を備える方法。
【請求項11】
前記送信電力制御コマンドが、前記ソースUEに直接送信される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記送信電力制御コマンドが、前記ソースUEへの中継のために、基地局に送信される、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記送信電力制御コマンドが、前記第1のサイドリンク通信のサイドリンク受信品質に少なくとも部分的に基づいて生成される、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記送信電力制御コマンドが、前記第1のサイドリンク通信の干渉測定に少なくとも部分的に基づいて生成される、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記送信電力制御コマンドが、前記ソースUEへの中継のために、ネットワークエンティティに送信される、請求項10に記載の方法。
【請求項16】
ネットワークエンティティによって実行されるワイヤレス通信の方法であって、
ソースユーザ機器(UE)用のサイドリンク通信のための送信電力制御コマンドを決定するステップと、
前記サイドリンク通信のための前記ソースUEの送信電力を制御するために前記送信電力制御コマンドを送信するステップと
を備える方法。
【請求項17】
前記ネットワークエンティティが基地局または中継UEである、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記送信電力制御コマンドが、前記ソースUEへの中継のために、ターゲットUEから受信される、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記送信電力制御コマンドが、前記ソースUEへの中継のために、ターゲットUEではない別のUEから受信される、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記送信電力制御コマンドが、前記ソースUEの別のサイドリンク通信のサイドリンク受信品質に少なくとも部分的に基づく、請求項16に記載の方法。
【請求項21】
前記送信電力制御コマンドが、前記ソースUEの別のサイドリンク通信の干渉測定に少なくとも部分的に基づく、請求項16に記載の方法。
【請求項22】
前記送信電力制御コマンドが、前記ソースUEの別のサイドリンク通信に少なくとも部分的に基づいて1つまたは複数の他のUEから受信された1つまたは複数の他の送信電力制御コマンドに少なくとも部分的に基づいて、前記ネットワークエンティティによって生成される、請求項16に記載の方法。
【請求項23】
前記送信電力制御コマンドが、前記ソースUEへの中継のために、別のネットワークエンティティに送信される、請求項16に記載の方法。
【請求項24】
ワイヤレス通信のためのソースユーザ機器(UE)であって、
メモリと、
前記メモリに動作可能に結合された1つまたは複数のプロセッサと
を備え、前記メモリおよび前記1つまたは複数のプロセッサが、
第1のサイドリンク通信をターゲットUEに送信することと、
前記第1のサイドリンク通信を前記ターゲットUEに送信したことに少なくとも部分的に基づいて、第2のサイドリンク通信のための送信電力制御コマンドを受信することと、
前記送信電力制御コマンドに少なくとも部分的に基づいて決定された送信電力を使用して、前記第2のサイドリンク通信を送信することと
を行うように構成される、ソースユーザ機器(UE)。
【請求項25】
前記送信電力制御コマンドが、前記ターゲットUEから直接受信される、請求項24に記載のソースUE。
【請求項26】
前記送信電力制御コマンドが、中継基地局を介して、前記ターゲットUEから受信される、請求項24に記載のソースUE。
【請求項27】
前記送信電力制御コマンドが、前記ターゲットUEではない別のUEから直接受信される、請求項24に記載のソースUE。
【請求項28】
前記送信電力制御コマンドが、中継基地局を介して、前記ターゲットUEではない別のUEから受信される、請求項24に記載のソースUE。
【請求項29】
前記送信電力制御コマンドが、前記第1のサイドリンク通信のサイドリンク受信品質に少なくとも部分的に基づく、請求項24に記載のソースUE。
【請求項30】
前記送信電力制御コマンドが、前記第1のサイドリンク通信の干渉測定に少なくとも部分的に基づく、請求項24に記載のソースUE。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本特許出願は、参照により本明細書に明確に組み込まれる、「SIDELINK TRANSMIT POWER CONTROL COMMANDS」と題する2019年8月8日に出願された米国仮特許出願第62/884,622号、および「SIDELINK TRANSMIT POWER CONTROL COMMANDS」と題する2020年8月6日に出願された米国非仮特許出願第16/947,572号の優先権を主張する。
【0002】
本開示の態様は、一般にワイヤレス通信に関し、サイドリンク送信電力制御コマンドのための技法および装置に関する。
【背景技術】
【0003】
ワイヤレス通信システムは、テレフォニー、ビデオ、データ、メッセージング、およびブロードキャストなどの様々な電気通信サービスを提供するために広く展開されている。典型的なワイヤレス通信システムは、利用可能なシステムリソース(たとえば、帯域幅、送信電力など)を共有することによって複数のユーザとの通信をサポートすることが可能な多元接続技術を用い得る。そのような多元接続技術の例は、符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システム、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)システム、時分割同期符号分割多元接続(TD-SCDMA)システム、およびロングタームエボリューション(LTE)を含む。LTE/LTEアドバンストは、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)によって公表されたユニバーサルモバイルテレコミュニケーションズシステム(UMTS)モバイル規格に対する拡張のセットである。
【0004】
ワイヤレス通信ネットワークは、いくつかのユーザ機器(UE)のための通信をサポートすることができるいくつかの基地局(BS)を含み得る。ユーザ機器(UE)は、ダウンリンクおよびアップリンクを介して基地局(BS)と通信し得る。ダウンリンク(または順方向リンク)は、BSからUEへの通信リンクを指し、アップリンク(または逆方向リンク)は、UEからBSへの通信リンクを指す。本明細書でより詳細に説明するように、BSは、ノードB、gNB、アクセスポイント(AP)、無線ヘッド、送信受信ポイント(TRP)、ニューラジオ(NR)BS、5GノードBなどと呼ばれることがある。
【0005】
上記の多元接続技術は、異なるユーザ機器が都市、国家、地域、さらには地球規模で通信することを可能にする共通プロトコルを提供するために、様々な電気通信規格において採用されている。5Gと呼ばれることもあるニューラジオ(NR)は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)によって公表されたLTEモバイル規格に対する拡張のセットである。NRは、スペクトル効率を改善することと、コストを下げることと、サービスを改善することと、新しいスペクトルを利用することと、ダウンリンク(DL)上でサイクリックプレフィックス(CP)を有する直交周波数分割多重(OFDM)(CP-OFDM)を使用し、アップリンク(UL)上でCP-OFDMおよび/またはSC-FDM(たとえば、離散フーリエ変換拡散OFDM(DFT-s-OFDM)としても知られている)を使用し、ならびにビームフォーミング、多入力多出力(MIMO)アンテナ技術、およびキャリアアグリゲーションをサポートする、他のオープン規格とより良く統合することとによって、モバイルブロードバンドインターネットアクセスをより良くサポートするように設計されている。しかしながら、モバイルブロードバンドアクセスに対する需要が高まり続けるにつれて、LTE技術およびNR技術のさらなる改善が必要である。好ましくは、これらの改善は、これらの技術を用いる他の多元接続技術および電気通信規格に適用可能であるべきである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
いくつかの態様では、ソースユーザ機器(UE)によって実行されるワイヤレス通信の方法は、第1のサイドリンク通信をターゲットUEに送信するステップと、第1のサイドリンク通信をターゲットUEに送信したことに少なくとも部分的に基づいて、第2のサイドリンク通信のための送信電力制御コマンドを受信するステップと、送信電力制御コマンドに少なくとも部分的に基づいて決定された送信電力を使用して、第2のサイドリンク通信を送信するステップとを含み得る。
【0007】
いくつかの態様では、UEによって実行されるワイヤレス通信の方法は、ソースUEから第1のサイドリンク通信を受信するステップと、第1のサイドリンク通信に少なくとも部分的に基づいて送信電力制御コマンドを生成するステップと、ソースUEのサイドリンク送信電力を制御するために送信電力制御コマンドを送信するステップとを含み得る。
【0008】
いくつかの態様では、ネットワークエンティティによって実行されるワイヤレス通信の方法は、ソースUE用のサイドリンク通信のための送信電力制御コマンドを決定するステップと、サイドリンク通信のためのソースUEの送信電力を制御するために送信電力制御コマンドを送信するステップとを含み得る。
【0009】
いくつかの態様では、ワイヤレス通信のためのUEは、メモリと、メモリに動作可能に結合された1つまたは複数のプロセッサとを含み得る。メモリおよび1つまたは複数のプロセッサは、第1のサイドリンク通信をターゲットUEに送信することと、第1のサイドリンク通信をターゲットUEに送信したことに少なくとも部分的に基づいて、第2のサイドリンク通信のための送信電力制御コマンドを受信することと、送信電力制御コマンドに少なくとも部分的に基づいて決定された送信電力を使用して、第2のサイドリンク通信を送信することとを行うように構成され得る。
【0010】
いくつかの態様では、ワイヤレス通信のためのUEは、メモリと、メモリに動作可能に結合された1つまたは複数のプロセッサとを含み得る。メモリおよび1つまたは複数のプロセッサは、ソースUEから第1のサイドリンク通信を受信することと、第1のサイドリンク通信に少なくとも部分的に基づいて送信電力制御コマンドを生成することと、ソースUEのサイドリンク送信電力を制御するために送信電力制御コマンドを送信することとを行うように構成され得る。
【0011】
いくつかの態様では、ワイヤレス通信のためのネットワークエンティティは、メモリと、メモリに動作可能に結合された1つまたは複数のプロセッサとを含み得る。メモリおよび1つまたは複数のプロセッサは、ソースUE用のサイドリンク通信のための送信電力制御コマンドを決定することと、サイドリンク通信のためのソースUEの送信電力を制御するために送信電力制御コマンドを送信することとを行うように構成され得る。
【0012】
いくつかの態様では、非一時的コンピュータ可読媒体は、ワイヤレス通信のための1つまたは複数の命令を記憶し得る。1つまたは複数の命令は、UEの1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、1つまたは複数のプロセッサに、第1のサイドリンク通信をターゲットUEに送信することと、第1のサイドリンク通信をターゲットUEに送信したことに少なくとも部分的に基づいて、第2のサイドリンク通信のための送信電力制御コマンドを受信することと、送信電力制御コマンドに少なくとも部分的に基づいて決定された送信電力を使用して、第2のサイドリンク通信を送信することとを行わせ得る。
【0013】
いくつかの態様では、非一時的コンピュータ可読媒体は、ワイヤレス通信のための1つまたは複数の命令を記憶し得る。1つまたは複数の命令は、UEの1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、1つまたは複数のプロセッサに、ソースUEから第1のサイドリンク通信を受信することと、第1のサイドリンク通信に少なくとも部分的に基づいて送信電力制御コマンドを生成することと、ソースUEのサイドリンク送信電力を制御するために送信電力制御コマンドを送信することとを行わせ得る。
【0014】
いくつかの態様では、非一時的コンピュータ可読媒体は、ワイヤレス通信のための1つまたは複数の命令を記憶し得る。1つまたは複数の命令は、ネットワークエンティティの1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、1つまたは複数のプロセッサに、ソースUE用のサイドリンク通信のための送信電力制御コマンドを決定することと、サイドリンク通信のためのソースUEの送信電力を制御するために送信電力制御コマンドを送信することとを行わせ得る。
【0015】
いくつかの態様では、ワイヤレス通信のための装置は、第1のサイドリンク通信をターゲットUEに送信するための手段と、第1のサイドリンク通信をターゲットUEに送信したことに少なくとも部分的に基づいて、第2のサイドリンク通信のための送信電力制御コマンドを受信するための手段と、送信電力制御コマンドに少なくとも部分的に基づいて決定された送信電力を使用して、第2のサイドリンク通信を送信するための手段とを含み得る。
【0016】
いくつかの態様では、ワイヤレス通信のための装置は、ソースUEから第1のサイドリンク通信を受信するための手段と、第1のサイドリンク通信に少なくとも部分的に基づいて送信電力制御コマンドを生成するための手段と、ソースUEのサイドリンク送信電力を制御するために送信電力制御コマンドを送信するための手段とを含み得る。
【0017】
いくつかの態様では、ワイヤレス通信のための装置は、ソースUE用のサイドリンク通信のための送信電力制御コマンドを決定するための手段と、サイドリンク通信のためのソースUEの送信電力を制御するために送信電力制御コマンドを送信するための手段とを含み得る。
【0018】
態様は、一般に、添付の図面および本明細書を参照しながら本明細書で十分に説明し、添付の図面および本明細書によって示すような、方法、装置、システム、コンピュータプログラム製品、非一時的コンピュータ可読媒体、ユーザ機器、基地局、ネットワークエンティティ、ワイヤレス通信デバイス、および/または処理システムを含む。
【0019】
上記は、以下の詳細な説明がより良く理解され得るように、本開示による例の特徴および技術的利点をかなり広範に概説している。追加の特徴および利点について、以下で説明する。開示する概念および具体例は、本開示の同じ目的を実行するために他の構造を修正または設計するための基礎として容易に利用され得る。そのような等価な構成は、添付の特許請求の範囲から逸脱しない。本明細書で開示する概念の特性、それらの編成と動作方法の両方は、添付の図に関して検討されると、関連する利点とともに以下の説明からより良く理解されよう。図の各々は、例示および説明のために提供されるものであり、特許請求の範囲の限定の定義として提供されるものではない。
【0020】
本開示の上述の特徴が詳細に理解され得るように、添付の図面にその一部が示される態様を参照することによって、上記で簡潔に要約した内容について、より具体的な説明を行う場合がある。しかしながら、この説明は他の等しく効果的な態様に通じ得るので、添付の図面は、本開示のいくつかの典型的な態様のみを示し、したがって、本開示の範囲を限定するものと見なされるべきではないことに留意されたい。異なる図面における同じ参照番号は、同じまたは同様の要素を識別し得る。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本開示の様々な態様による、ワイヤレス通信ネットワークの一例を概念的に示すブロック図である。
図2】本開示の様々な態様による、ワイヤレス通信ネットワークにおけるUEと通信している基地局の一例を概念的に示すブロック図である。
図3】本開示の様々な態様による、サイドリンク送信電力制御コマンドの一例を示す図である。
図4】本開示の様々な態様による、サイドリンク送信電力制御コマンドの一例を示す図である。
図5】本開示の様々な態様による、たとえばソースユーザ機器によって実行される例示的なプロセスを示す図である。
図6】本開示の様々な態様による、たとえばユーザ機器によって実行される例示的なプロセスを示す図である。
図7】本開示の様々な態様による、たとえばネットワークエンティティによって実行される例示的なプロセスを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本開示の様々な態様について、添付の図面を参照しながら以下でより十分に説明する。しかしながら、本開示は、多くの異なる形態で具現化されてもよく、本開示全体にわたって提示される任意の特定の構造または機能に限定されるものと解釈されるべきではない。むしろ、これらの態様は、本開示が周到で完全になり、本開示の範囲を当業者に十分に伝えるように与えられる。本明細書の教示に基づいて、本開示の範囲は、本開示の任意の他の態様とは無関係に実装されるにせよ、本開示の任意の他の態様と組み合わせて実装されるにせよ、本明細書で開示する本開示の任意の態様を包含するものであることを、当業者は諒解されたい。たとえば、本明細書に記載する任意の数の態様を使用して、装置が実装されてもよく、または方法が実践されてもよい。加えて、本開示の範囲は、本明細書に記載する本開示の様々な態様に加えて、またはそれらの態様以外に、他の構造、機能、または構造および機能を使用して実践されるそのような装置または方法を包含するものとする。本明細書で開示する本開示のいかなる態様も、請求項の1つまたは複数の要素によって具現化され得ることを理解されたい。
【0023】
次に、様々な装置および技法を参照しながら、電気通信システムのいくつかの態様が提示される。これらの装置および技法について、以下の詳細な説明において説明し、様々なブロック、モジュール、構成要素、回路、ステップ、プロセス、アルゴリズムなど(「要素」と総称される)によって添付の図面に示す。これらの要素は、ハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの組合せを使用して実装され得る。そのような要素がハードウェアとして実装されるか、またはソフトウェアとして実装されるかは、特定の適用例および全体的なシステムに課される設計制約に依存する。
【0024】
態様について、3Gおよび/または4Gワイヤレス技術に一般的に関連付けられた用語を使用して本明細書で説明する場合があるが、本開示の態様は、NR技術を含む、5G以降などの他の世代ベースの通信システムにおいて適用され得ることに留意されたい。
【0025】
図1は、本開示の態様が実践され得るワイヤレスネットワーク100を示す図である。ワイヤレスネットワーク100は、LTEネットワーク、または5GもしくはNRネットワークなどの何らかの他のワイヤレスネットワークであり得る。ワイヤレスネットワーク100は、いくつかのBS110(BS110a、BS110b、BS110c、およびBS110dとして示される)と、他のネットワークエンティティとを含み得る。BSは、ユーザ機器(UE)と通信するエンティティであり、基地局、NR BS、ノードB、gNB、5GノードB(NB)、アクセスポイント、送信受信ポイント(TRP)などと呼ばれることもある。各BSは、特定の地理的エリアに通信カバレージを提供し得る。3GPPでは、「セル」という用語は、この用語が使用される文脈に応じて、BSのカバレージエリアおよび/またはこのカバレージエリアにサービスしているBSサブシステムを指す場合がある。
【0026】
BSは、マクロセル、ピコセル、フェムトセル、および/または別のタイプのセルに通信カバレージを提供し得る。マクロセルは、比較的大きい地理的エリア(たとえば、半径数キロメートル)をカバーすることができ、サービスに加入しているUEによる無制限アクセスを可能にし得る。ピコセルは、比較的小さい地理的エリアをカバーすることができ、サービスに加入しているUEによる無制限アクセスを可能にし得る。フェムトセルは、比較的小さい地理的エリア(たとえば、自宅)をカバーすることができ、フェムトセルとの関連付けを有するUE(たとえば、限定加入者グループ(CSG)内のUE)による制限付きアクセスを可能にし得る。マクロセルのためのBSは、マクロBSと呼ばれることがある。ピコセルのためのBSは、ピコBSと呼ばれることがある。フェムトセルのためのBSは、フェムトBSまたはホームBSと呼ばれることがある。図1に示す例では、BS110aは、マクロセル102aのためのマクロBSであってもよく、BS110bは、ピコセル102bのためのピコBSであってもよく、BS110cは、フェムトセル102cのためのフェムトBSであってもよい。BSは、1つまたは複数(たとえば、3つ)のセルをサポートしてもよい。「eNB」、「基地局」、「NR BS」、「gNB」、「TRP」、「AP」、「ノードB」、「5G NB」、および「セル」という用語は、本明細書では互換的に使用され得る。
【0027】
いくつかの態様では、セルは、必ずしも静止しているとは限らないことがあり、セルの地理的エリアは、モバイルBSのロケーションに従って移動することがある。いくつかの態様では、BSは、任意の適切なトランスポートネットワークを使用して、直接物理接続、仮想ネットワークなどの様々なタイプのバックホールインターフェースを通じて、ワイヤレスネットワーク100において互いにかつ/または1つもしくは複数の他のBSもしくはネットワークエンティティ(図示せず)に相互接続され得る。
【0028】
ワイヤレスネットワーク100はまた、中継局を含み得る。中継局は、上流局(たとえば、BSまたはUE)からデータの送信を受信することができ、かつそのデータの送信を下流局(たとえば、UEまたはBS)に送ることができるエンティティである。中継局はまた、他のUEのための送信を中継することができるUEであり得る。図1に示す例では、中継BS110dは、BS110aとUE120dとの間の通信を容易にするために、マクロBS110aおよびUE120dと通信し得る。中継BSは、中継局、中継基地局、リレーなどと呼ばれることもある。
【0029】
ワイヤレスネットワーク100は、異なるタイプのBS、たとえば、マクロBS、ピコBS、フェムトBS、中継BSなどを含む異種ネットワークであり得る。これらの異なるタイプのBSは、ワイヤレスネットワーク100において、異なる送信電力レベル、異なるカバレージエリア、および干渉に対する異なる影響を有することがある。たとえば、マクロBSは、高い送信電力レベル(たとえば、5~40ワット)を有することがあるが、ピコBS、フェムトBS、および中継BSは、より低い送信電力レベル(たとえば、0.1~2ワット)を有することがある。
【0030】
ネットワークコントローラ130は、BSのセットに結合してもよく、これらのBSのための協調および制御を行ってもよい。ネットワークコントローラ130は、バックホールを介してBSと通信し得る。BSはまた、たとえば、ワイヤレスまたはワイヤラインバックホールを介して、直接または間接的に互いと通信し得る。
【0031】
UE120(たとえば、120a、120b、120c、120d、120e)は、ワイヤレスネットワーク100全体にわたって分散されてもよく、各UEは、固定またはモバイルであってもよい。UEは、アクセス端末、端末、移動局、加入者ユニット、局などと呼ばれることもある。UEは、セルラーフォン(たとえば、スマートフォン)、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレスモデム、ワイヤレス通信デバイス、ハンドヘルドデバイス、ラップトップコンピュータ、コードレスフォン、ワイヤレスローカルループ(WLL)局、タブレット、カメラ、ゲームデバイス、ネットブック、スマートブック、ウルトラブック、医療デバイスもしくは医療機器、生体センサー/デバイス、ウェアラブルデバイス(スマートウォッチ、スマートクロージング、スマートグラス、スマートリストバンド、スマートジュエリー(たとえば、スマートリング、スマートブレスレット))、エンターテインメントデバイス(たとえば、音楽もしくはビデオデバイス、または衛星ラジオ)、車両構成要素もしくはセンサー、スマートメーター/センサー、産業用製造機器、全地球測位システムデバイス、または、ワイヤレスもしくはワイヤード媒体を介して通信するように構成される任意の他の適切なデバイスであり得る。
【0032】
いくつかのUEは、マシンタイプ通信(MTC)UE、または発展型もしくは拡張マシンタイプ通信(eMTC)UEと見なされてもよい。MTC UEおよびeMTC UEは、たとえば、基地局、別のデバイス(たとえば、リモートデバイス)、または何らかの他のエンティティと通信し得る、ロボット、ドローン、リモートデバイス、センサー、メーター、モニタ、ロケーションタグなどを含む。ワイヤレスノードは、たとえば、ワイヤードまたはワイヤレス通信リンクを介して、ネットワーク(たとえば、インターネットまたはセルラーネットワークなどのワイドエリアネットワーク)のための接続性またはネットワークへの接続性を提供し得る。いくつかのUEは、モノのインターネット(IoT)デバイスと見なされてもよく、および/またはNB-IoT(狭帯域モノのインターネット)デバイスとして実装されてもよい。いくつかのUEは、顧客構内機器(CPE)と見なされてもよい。UE120は、プロセッサ構成要素、メモリ構成要素などの、UE120の構成要素を収容するハウジングの内部に含まれてもよい。
【0033】
一般に、任意の数のワイヤレスネットワークが所与の地理的エリアにおいて展開されてもよい。各ワイヤレスネットワークは、特定のRATをサポートしてもよく、1つまたは複数の周波数上で動作してもよい。RATは、無線技術、エアインターフェースなどと呼ばれることもある。周波数は、キャリア、周波数チャネルなどと呼ばれることもある。各周波数は、異なるRATのワイヤレスネットワーク間の干渉を回避するために、所与の地理的エリアにおいて単一のRATをサポートしてもよい。場合によっては、NRまたは5G RATネットワークが展開されてもよい。
【0034】
いくつかの態様では、2つ以上のUE120(たとえば、UE120aおよびUE120eとして示されている)は、1つまたは複数のサイドリンクチャネルを使用して(たとえば、互いと通信するための媒介として基地局110を使用せずに)直接通信し得る。たとえば、UE120は、ピアツーピア(P2P)通信、デバイス間(D2D)通信、(たとえば、車両間(V2V)プロトコル、路車間(V2I)プロトコルなどを含み得る)ビークルツーエブリシング(V2X)プロトコル、メッシュネットワークなどを使用して通信し得る。この場合、UE120は、スケジューリング動作、リソース選択動作、および/または本明細書の他の場所で基地局110によって実行されるものとして説明する他の動作を実行し得る。
【0035】
上記で示したように、図1は一例として与えられる。他の例は、図1に関して説明したものとは異なってもよい。
【0036】
図2は、図1の基地局のうちの1つおよびUEのうちの1つであり得る、基地局110およびUE120の設計200のブロック図を示す。基地局110はT個のアンテナ234a~234tを備えてもよく、UE120はR個のアンテナ252a~252rを備えてもよく、ただし、一般にT≧1およびR≧1である。
【0037】
基地局110において、送信プロセッサ220は、1つまたは複数のUEのためのデータをデータソース212から受信し、UEから受信されたチャネル品質インジケータ(CQI)に少なくとも部分的に基づいて、UEごとに1つまたは複数の変調およびコーディング方式(MCS)を選択し、UE用に選択されたMCSに少なくとも部分的に基づいて、UEごとにデータを処理(たとえば、符号化および変調)し、データシンボルをすべてのUEに提供してもよい。送信プロセッサ220はまた、(たとえば、半静的リソース区分情報(SRPI)などのための)システム情報および制御情報(たとえば、CQI要求、グラント、上位レイヤシグナリングなど)を処理し、オーバーヘッドシンボルおよび制御シンボルを提供してもよい。送信プロセッサ220はまた、基準信号(たとえば、セル固有基準信号(CRS))および同期信号(たとえば、1次同期信号(PSS)および2次同期信号(SSS))用の基準シンボルを生成してもよい。送信(TX)多入力多出力(MIMO)プロセッサ230は、該当する場合、データシンボル、制御シンボル、オーバーヘッドシンボル、および/または基準シンボルに対して空間処理(たとえば、プリコーディング)を実行してもよく、T個の出力シンボルストリームをT個の変調器(MOD)232a~232tに提供してもよい。各変調器232は、それぞれの出力シンボルストリームを(たとえば、OFDM用などに)処理して、出力サンプルストリームを取得してもよい。各変調器232は、出力サンプルストリームをさらに処理(たとえば、アナログに変換、増幅、フィルタリング、およびアップコンバート)して、ダウンリンク信号を取得してもよい。変調器232a~232tからのT個のダウンリンク信号は、それぞれT個のアンテナ234a~234tを介して送信され得る。以下でより詳細に説明する様々な態様によれば、同期信号は、追加の情報を伝達するために、ロケーション符号化を用いて生成され得る。
【0038】
UE120において、アンテナ252a~252rは、基地局110および/または他の基地局からダウンリンク信号を受信してもよく、それぞれ、受信信号を復調器(DEMOD)254a~254rに提供してもよい。各復調器254は、受信信号を調整(たとえば、フィルタリング、増幅、ダウンコンバート、およびデジタル化)して、入力サンプルを取得してもよい。各復調器254は、入力サンプルを(たとえば、OFDM用などに)さらに処理して、受信シンボルを取得してもよい。MIMO検出器256は、すべてのR個の復調器254a~254rから受信シンボルを取得し、該当する場合、受信シンボルに対してMIMO検出を実行し、検出されたシンボルを提供してもよい。受信プロセッサ258は、検出されたシンボルを処理(たとえば、復調および復号)し、UE120のための復号されたデータをデータシンク260に提供し、復号された制御情報およびシステム情報をコントローラ/プロセッサ280に提供してもよい。チャネルプロセッサは、基準信号受信電力(RSRP)、受信信号強度インジケータ(RSSI)、基準信号受信品質(RSRQ)、チャネル品質インジケータ(CQI)などを決定してもよい。いくつかの態様では、UE120の1つまたは複数の構成要素は、ハウジングに含まれてもよい。
【0039】
アップリンク上では、UE120において、送信プロセッサ264は、データソース262からのデータおよびコントローラ/プロセッサ280からの(たとえば、RSRP、RSSI、RSRQ、CQIなどを備える報告用の)制御情報を受信し、処理してもよい。送信プロセッサ264はまた、1つまたは複数の基準信号用の基準シンボルを生成してもよい。送信プロセッサ264からのシンボルは、該当する場合、TX MIMOプロセッサ266によってプリコードされ、変調器254a~254rによって(たとえば、DFT-s-OFDM、CP-OFDM用などに)さらに処理され、基地局110に送信されてもよい。基地局110において、UE120および他のUEからのアップリンク信号は、アンテナ234によって受信され、復調器232によって処理され、該当する場合、MIMO検出器236によって検出され、受信プロセッサ238によってさらに処理されて、UE120によって送られた復号されたデータおよび制御情報を取得してもよい。受信プロセッサ238は、復号されたデータをデータシンク239に提供し、復号された制御情報をコントローラ/プロセッサ240に提供してもよい。基地局110は、通信ユニット244を含んでもよく、通信ユニット244を介してネットワークコントローラ130と通信してもよい。ネットワークコントローラ130は、通信ユニット294、コントローラ/プロセッサ290、およびメモリ292を含んでもよい。
【0040】
基地局110のコントローラ/プロセッサ240、UE120のコントローラ/プロセッサ280、および/または図2の任意の他の構成要素は、本明細書の他の場所でより詳細に説明するように、サイドリンク送信電力制御コマンドに関連付けられた1つまたは複数の技法を実行してもよい。たとえば、基地局110のコントローラ/プロセッサ240、UE120のコントローラ/プロセッサ280、および/または図2の任意の他の構成要素は、たとえば、図5のプロセス500、図6のプロセス600、図7のプロセス700、および/または本明細書で説明するような他のプロセスの動作を実行または指示してもよい。メモリ242および282は、それぞれ、基地局110およびUE120のためのデータおよびプログラムコードを記憶してもよい。いくつかの態様では、メモリ242および/またはメモリ282は、ワイヤレス通信のための1つまたは複数の命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体を備えてもよい。たとえば、1つまたは複数の命令は、基地局110および/またはUE120の1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、たとえば、図5のプロセス500、図6のプロセス600、図7のプロセス700、および/または本明細書で説明するような他のプロセスの動作を実行または指示してもよい。スケジューラ246は、ダウンリンクおよび/またはアップリンク上でのデータ送信のためにUEをスケジュールしてもよい。
【0041】
いくつかの態様では、UE120は、第1のサイドリンク通信をターゲットUEに送信するための手段、第1のサイドリンク通信をターゲットUEに送信したことに少なくとも部分的に基づいて、第2のサイドリンク通信のための送信電力制御コマンドを受信するための手段、送信電力制御コマンドに少なくとも部分的に基づいて決定された送信電力を使用して、第2のサイドリンク通信を送信するための手段などを含み得る。いくつかの態様では、UE120は、ソースUEから第1のサイドリンク通信を受信するための手段、第1のサイドリンク通信に少なくとも部分的に基づいて送信電力制御コマンドを生成するための手段、ソースUEのサイドリンク送信電力を制御するために送信電力制御コマンドを送信するための手段などを含み得る。いくつかの態様では、そのような手段は、コントローラ/プロセッサ280、送信プロセッサ264、TX MIMOプロセッサ266、MOD254、アンテナ252、DEMOD254、MIMO検出器256、受信プロセッサ258などの、図2に関して説明するUE120の1つまたは複数の構成要素を含み得る。
【0042】
いくつかの態様では、ネットワークエンティティ(たとえば、中継BSなどのBS110、または中継UEなどのUE120)は、ソースUE用のサイドリンク通信のための送信電力制御コマンドを決定するための手段、サイドリンク通信のためのソースUEの送信電力を制御するために送信電力制御コマンドを送信するための手段などを含み得る。いくつかの態様では、そのような手段は、アンテナ234、DEMOD232、MIMO検出器236、受信プロセッサ238、コントローラ/プロセッサ240、送信プロセッサ220、TX MIMOプロセッサ230、MOD232、アンテナ234などの、図2に関して説明するBS110の1つまたは複数の構成要素を含み得る。いくつかの態様では、そのような手段は、コントローラ/プロセッサ280、送信プロセッサ264、TX MIMOプロセッサ266、MOD254、アンテナ252、DEMOD254、MIMO検出器256、受信プロセッサ258などの、図2に関して説明するUE120の1つまたは複数の構成要素を含み得る。
【0043】
上記で示したように、図2は一例として与えられる。他の例は、図2に関して説明したものとは異なってもよい。
【0044】
LTEデバイス間(D2D)、LTE V2X、NR V2Xなどにおけるいくつかの通信システムでは、第1のUEはサイドリンクを使用して第2のUEと通信してもよい。たとえば、ソースUEは、サイドリンク上でサイドリンク通信をターゲットUEに送信してもよい。ソースUEは、静的な記憶された構成に少なくとも部分的に基づいて、送信のための送信電力を決定してもよい。しかしながら、静的な記憶された構成は、過剰な送信電力をもたらすことがあり、過剰な送信電力は、別のUEへの干渉を引き起こすことがあり、UEバッテリー寿命を縮めることがある。追加または代替として、静的な記憶された構成は、通信障害を引き起こす不十分な送信電力になる送信電力をもたらすことがあり、このことは、接続性の喪失、より低いデータレート、データ再送信に起因するより高い電力消費などをもたらす可能性がある。
【0045】
ソースUEは、開ループ電力制御技法を使用して、(たとえば、サイドリンク上の別のUEから、アクセスリンク上のBSから、など)受信された送信の経路損失を測定し、経路損失に少なくとも部分的に基づいて送信電力を調整してもよい。しかしながら、開ループ電力制御は、ソースUEまたはターゲットUEがロケーションまたは相対配向を変更しているときなどに、経路損失測定エラーを被ることがある。結果として、開ループ電力制御は劣悪な送信電力決定をもたらすことがある。
【0046】
本明細書で説明するいくつかの態様は、サイドリンク通信のための閉ループ送信電力制御を可能にする。たとえば、ソースUEは、第1のサイドリンク通信を送信してもよく、第1のサイドリンク通信に少なくとも部分的に基づいて別のデバイス(たとえば、ターゲットUE、BSなど)から送信電力制御コマンドを受信してもよく、送信電力制御コマンドに少なくとも部分的に基づいて第2のサイドリンク通信のための送信電力を調整してもよい。このようにして、開ループ電力制御技法と比較して、サイドリンク通信に対する送信電力制御の精度が改善される。さらに、送信電力制御の精度を改善したことに少なくとも部分的に基づいて、不十分な送信電力に起因するドロップされる通信の尤度および過大な送信電力に起因する干渉通信の尤度が低減され得る。
【0047】
図3は、本開示の様々な態様による、サイドリンク送信電力制御コマンドの一例300を示す図である。図3に示すように、例300は、本明細書でより詳細に説明するように、ソースUE120および別のUE120(たとえば、ターゲットUE120または非ターゲットUE120)を含み得る。
【0048】
図3に参照番号305によってさらに示すように、ソースUE120は第1のサイドリンク通信を別のUE120に送信してもよい。たとえば、ソースUE120は、第1のサイドリンク通信を、第1のサイドリンク通信の予定受信者であるターゲットUE120に送信してもよい。この場合、ターゲットUE120は、基準信号受信電力(RSRP)、基準信号受信品質(RSRQ)、基準信号受信信号対干渉雑音比(SINR)、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)ブロックエラーレート(BLER)、上位レイヤBLER、(物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)または物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)などの)制御チャネル送信のBLERなどを決定するなどの、第1のサイドリンク通信に対するサイドリンク受信品質測定を実行してもよい。
【0049】
追加または代替として、ソースUE120は、第1のサイドリンク通信を、第1のサイドリンク通信の予定受信者ではない非ターゲットUE120に送信してもよい。たとえば、ソースUE120が非ターゲットUE120のしきい値付近内にあることに少なくとも部分的に基づいて、第1のサイドリンク通信は非ターゲットUE120の通信に干渉することがある。この場合、干渉する第1のサイドリンク通信を受信したことに少なくとも部分的に基づいて、非ターゲットUE120は第1のサイドリンク通信の干渉測定を実行してもよい。
【0050】
いくつかの態様では、ソースUE120は、第1のサイドリンク通信に関連して1つまたは複数のチャネルを送信してもよい。たとえば、ソースUE120は、第1のサイドリンク通信として、PSCCH、物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)、物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH)などを送信してもよい。
【0051】
図3に参照番号310および315によってさらに示すように、別のUE120は、送信電力制御(TPC)コマンドを決定し、送信電力制御コマンドをソースUE120に提供してもよい。たとえば、別のUE120がターゲットUE120であるとき、別のUE120は、第1のサイドリンク通信に対するサイドリンク受信品質決定に少なくとも部分的に基づいて送信電力制御コマンドを決定してもよい。この場合、別のUE120は、後続の送信の間のドロップされる通信を回避するために、送信電力の適切なレベルを保証するための送信電力制御コマンドを決定してもよい。追加または代替として、別のUE120が非ターゲットUE120であるとき、別のUE120は、第1のサイドリンク通信の干渉測定に少なくとも部分的に基づいて送信電力制御コマンドを決定してもよい。この場合、別のUE120は、後続の送信の間の干渉を回避するために、送信電力制御コマンドを決定してもよい。
【0052】
いくつかの態様では、別のUE120は、特定のチャネルのための送信電力制御コマンドを決定してもよい。たとえば、別のUE120は、PSSCH、PSCCH、PSFCHなどのための送信電力制御コマンドを決定してもよい。この場合、複数のチャネルが時分割多重化されるとき、別のUE120は、複数のチャネルの各々に対する異なる送信電力を示すためにチャネル電力オフセットを決定してもよい。追加または代替として、複数のチャネルが周波数分割多重化(たとえば、PSSCHのリソースブロック内でPSCCH多重化)されるとき、別のUE120は、複数のチャネルのための共通の送信電力制御コマンドを決定してもよい。追加または代替として、別のUE120は、複数のチャネルのうちのいくつかのチャネルのための共通の送信電力制御コマンド、および複数のチャネルのうちの1つまたは複数の他のチャネルのための異なる送信電力制御コマンドを決定してもよい。
【0053】
図3に参照番号320および325によってさらに示すように、ソースUE120は、送信電力を変更し、第2のサイドリンク通信を送信してもよい。たとえば、別のUE120から送信電力制御コマンドを受信したことに少なくとも部分的に基づいて、ソースUE120は後続のサイドリンク通信のための送信電力を増加または減少させてもよい。追加または代替として、ソースUE120は、送信電力制御コマンドを受信したことに少なくとも部分的に基づいて、送信電力を現在の送信電力レベルに維持してもよい。たとえば、ソースUE120は、送信電力が変更されるべきではないことを示す情報を送信電力制御コマンドが含むと決定してもよい。いくつかの態様では、ソースUE120は、複数の受信された送信電力制御コマンドに少なくとも部分的に基づいて、第2のサイドリンク通信の異なるチャネルの送信電力を変更してもよい。このようにして、ソースUE120および別のUE120は、サイドリンク通信のための閉ループ電力制御を可能にする。
【0054】
上記で示したように、図3は一例として与えられる。他の例は、図3に関して説明したものとは異なってもよい。
【0055】
図4は、本開示の様々な態様による、サイドリンク送信電力制御コマンドの一例400を示す図である。図4に示すように、例400は、本明細書でより詳細に説明するように、ネットワークエンティティ405(たとえば、中継BSまたは中継UEであり得る)、ソースUE120、および別のUE120(たとえば、ターゲットUEまたは非ターゲットUEであり得る)を含み得る。
【0056】
図4に参照番号410によってさらに示すように、ソースUE120は第1のサイドリンク通信を別のUE120に送信してもよい。たとえば、ソースUE120は、第1のサイドリンク通信を、第1のサイドリンク通信の予定受信者であるターゲットUE120に送信してもよい。この場合、ターゲットUE120は、RSRQを決定するなどの、第1のサイドリンク通信に対するサイドリンク受信品質測定を実行してもよい。
【0057】
追加または代替として、ソースUE120は、第1のサイドリンク通信を、第1のサイドリンク通信の予定受信者ではない非ターゲットUE120に送信してもよい。たとえば、ソースUE120が非ターゲットUE120のしきい値付近内にあることに少なくとも部分的に基づいて、第1のサイドリンク通信は非ターゲットUE120の通信に干渉することがある。この場合、第1のサイドリンク通信を受信したことに少なくとも部分的に基づいて、非ターゲットUE120は第1のサイドリンク通信の干渉測定を実行してもよい。追加または代替として、ネットワークエンティティ405がソースUE120のしきい値付近内にあることに少なくとも部分的に基づいて、ネットワークエンティティ405は、第1のサイドリンク通信の干渉測定などの、第1のサイドリンク通信の測定を実行してもよい。
【0058】
図4に参照番号415によってさらに示すように、別のUE120は、ソースUE120への中継のために、送信電力制御情報をネットワークエンティティ405に提供してもよい。たとえば、別のUE120は、本明細書でより詳細に説明するように、別のUE120によって決定された送信電力制御コマンドを識別する情報を提供してもよい。追加または代替として、別のUE120は、ネットワークエンティティ405が送信電力制御コマンドを決定することを可能にするために、受信品質測定、干渉測定などの別のUE120によって実行された測定を識別する情報をネットワークエンティティ405に提供してもよい。
【0059】
いくつかの態様では、別のUE120は、ソースUE120に送信するためのダイレクトサイドリンク送信リソースをもたないことに少なくとも部分的に基づいて、送信電力制御情報をネットワークエンティティ405に提供してもよい。たとえば、ソースUE120に送信するためのリソースが割り振られていないとき、別のUE120は、ソースUE120への中継のために、送信電力制御情報をネットワークエンティティ405に提供してもよい。追加または代替として、別のUE120がソースUE120に送信するのに十分な送信電力をもたないとき、別のUE120は、ソースUE120への中継のために、送信電力制御情報をネットワークエンティティ405に送信してもよい。
【0060】
いくつかの態様では、別のUE120は、送信電力制御情報を提供するとき、ソースUE120を識別しないことがある。たとえば、別のUE120は送信電力制御情報をネットワークエンティティ405に提供してもよく、ネットワークエンティティ405は送信電力制御情報がどのサイドリンクに関係するかを決定してもよい。この場合、ネットワークエンティティ405は、スケジューリング情報、ロケーション情報などに少なくとも部分的に基づいてソースUE120を識別してもよい。
【0061】
図4に参照番号420および425によってさらに示すように、ネットワークエンティティ405は送信電力制御コマンドを決定してもよく、送信電力制御コマンドをソースUE120に提供してもよい。たとえば、送信電力制御コマンドを受信したことに少なくとも部分的に基づいて、ネットワークエンティティ405は送信電力制御コマンドをソースUE120に中継すると決定してもよい。追加または代替として、測定を識別する情報を受信したことに少なくとも部分的に基づいて、ネットワークエンティティ405は送信電力制御コマンドを生成してもよい。この場合、ネットワークエンティティ405は、後続の送信の間のドロップされる通信を回避するためにおよび/または後続の送信の間の干渉を回避するために、送信電力のレベルを保証するための送信電力制御コマンドを生成してもよい。
【0062】
追加または代替として、ネットワークエンティティ405は、ネットワークエンティティ405によって実行された測定に少なくとも部分的に基づいて、送信電力制御コマンドを生成してもよい。たとえば、ネットワークエンティティ405は、第1のサイドリンク通信の測定を実行したことに少なくとも部分的に基づいて、ソースUE120の送信電力の変更を決定してもよい。いくつかの態様では、ネットワークエンティティ405は、送信電力制御コマンドを決定するために複数の要因を使用してもよい。たとえば、ネットワークエンティティ405は、送信電力制御コマンドを生成するために、第1のUE120によって実行された干渉測定、第2のUE120によって実行されたチャネル品質測定、およびネットワークエンティティ405によって実行された別の測定(たとえば、干渉測定)を組み合わせてもよい。同様に、ネットワークエンティティ405は、ソースUE120に提供すべき単一の送信電力制御コマンド(または複数のチャネルのための複数の送信電力制御コマンド)を生成するために、1つまたは複数の受信された送信電力制御コマンド、1つまたは複数の受信された測定、1つまたは複数の実行された測定などを組み合わせてもよい。いくつかの態様では、ネットワークエンティティ405は、送信電力制御コマンドをソースUE120に直接提供してもよく、別のネットワークエンティティ(たとえば、別のBSまたは別のUE)を介してソースUE120に提供してもよい、などである。
【0063】
図4に参照番号430および435によってさらに示すように、ソースUE120は、送信電力を変更し、第2のサイドリンク通信を送信してもよい。たとえば、ネットワークエンティティ405から送信電力制御コマンドを受信したことに少なくとも部分的に基づいて、ソースUE120は、後続のサイドリンク通信のための送信電力を変更してもよい。いくつかの態様では、ソースUE120は、複数の送信電力制御コマンドを受信してもよい。たとえば、ソースUE120は、ネットワークエンティティ405から、UE120(たとえば、ターゲットUE、非ターゲットUEなど)から送信電力制御コマンドを受信してもよく、後続の送信電力を決定するために送信電力制御コマンドをアグリゲートしてもよい。このようにして、ソースUE120および別のUE120は、サイドリンク通信のための閉ループ電力制御を可能にする。
【0064】
上記で示したように、図4は一例として与えられる。他の例は、図4に関して説明したものとは異なってもよい。
【0065】
図5は、本開示の様々な態様による、たとえばUEによって実行される例示的なプロセス500を示す図である。例示的なプロセス500は、ソースUE(たとえば、UE120など)がサイドリンク送信電力制御コマンドに関連付けられた動作を実行する一例である。
【0066】
図5に示すように、いくつかの態様では、プロセス500は、第1のサイドリンク通信をターゲットUEに送信すること(ブロック510)を含んでもよい。たとえば、ソースUE(たとえば、受信プロセッサ258、送信プロセッサ264、コントローラ/プロセッサ280、メモリ282などを使用する)は、上記で説明したように、第1のサイドリンク通信をターゲットUEに送信してもよい。
【0067】
図5にさらに示すように、いくつかの態様では、プロセス500は、第1のサイドリンク通信をターゲットUEに送信したことに少なくとも部分的に基づいて、第2のサイドリンク通信のための送信電力制御コマンドを受信すること(ブロック520)を含んでもよい。たとえば、ソースUE(たとえば、受信プロセッサ258、送信プロセッサ264、コントローラ/プロセッサ280、メモリ282などを使用する)は、上記で説明したように、第1のサイドリンク通信をターゲットUEに送信したことに少なくとも部分的に基づいて、第2のサイドリンク通信のための送信電力制御コマンドを受信してもよい。
【0068】
図5にさらに示すように、いくつかの態様では、プロセス500は、送信電力制御コマンドに少なくとも部分的に基づいて決定された送信電力を使用して、第2のサイドリンク通信を送信すること(ブロック530)を含んでもよい。たとえば、ソースUE(たとえば、受信プロセッサ258、送信プロセッサ264、コントローラ/プロセッサ280、メモリ282などを使用する)は、上記で説明したように、送信電力制御コマンドに少なくとも部分的に基づいて決定された送信電力を使用して、第2のサイドリンク通信を送信してもよい。
【0069】
プロセス500は、以下でおよび/または本明細書の他の場所で説明する1つもしくは複数の他のプロセスに関して説明する、任意の単一の態様または態様の任意の組合せなどの、追加の態様を含み得る。
【0070】
第1の態様では、送信電力制御コマンドは、ターゲットUEから直接受信される。
【0071】
第2の態様では、単独でまたは第1の態様と組み合わせて、送信電力制御コマンドは、中継基地局を介して、ターゲットUEから受信される。
【0072】
第3の態様では、単独でまたは第1および第2の態様のうちの1つもしくは複数と組み合わせて、送信電力制御コマンドは、ターゲットUEではない別のUEから直接受信される。
【0073】
第4の態様では、単独でまたは第1~第3の態様のうちの1つもしくは複数と組み合わせて、送信電力制御コマンドは、中継基地局を介して、ターゲットUEではない別のUEから受信される。
【0074】
第5の態様では、単独でまたは第1~第4の態様のうちの1つもしくは複数と組み合わせて、送信電力制御コマンドは、第1のサイドリンク通信のサイドリンク受信品質に少なくとも部分的に基づく。
【0075】
第6の態様では、単独でまたは第1~第5の態様のうちの1つもしくは複数と組み合わせて、送信電力制御コマンドは、第1のサイドリンク通信の干渉測定に少なくとも部分的に基づく。
【0076】
第7の態様では、単独でまたは第1~第6の態様のうちの1つもしくは複数と組み合わせて、送信電力制御コマンドは、第1のサイドリンク通信に少なくとも部分的に基づいて1つまたは複数のUEによって生成された1つまたは複数の他の送信電力制御コマンドに少なくとも部分的に基づいて、基地局によって生成される。
【0077】
第8の態様では、単独でまたは第1~第7の態様のうちの1つもしくは複数と組み合わせて、送信電力制御コマンドは、中継ネットワークエンティティから受信される。
【0078】
図5はプロセス500の例示的なブロックを示すが、いくつかの態様では、プロセス500は、図5に示すものと比べて、追加のブロック、より少ないブロック、異なるブロック、または異なるように配置されたブロックを含んでもよい。追加または代替として、プロセス500のブロックのうちの2つ以上が並行して実行されてもよい。
【0079】
図6は、本開示の様々な態様による、たとえばUEによって実行される例示的なプロセス600を示す図である。例示的なプロセス600は、UE(たとえば、UE120など)がサイドリンク送信電力制御コマンドに関連付けられた動作を実行する一例である。
【0080】
図6に示すように、いくつかの態様では、プロセス600は、ソースUEから第1のサイドリンク通信を受信すること(ブロック610)を含んでもよい。たとえば、UE(たとえば、受信プロセッサ258、送信プロセッサ264、コントローラ/プロセッサ280、メモリ282などを使用する)は、上記で説明したように、ソースUEから第1のサイドリンク通信を受信してもよい。
【0081】
図6にさらに示すように、いくつかの態様では、プロセス600は、第1のサイドリンク通信に少なくとも部分的に基づいて送信電力制御コマンドを生成すること(ブロック620)を含んでもよい。たとえば、UE(たとえば、受信プロセッサ258、送信プロセッサ264、コントローラ/プロセッサ280、メモリ282などを使用する)は、上記で説明したように、第1のサイドリンク通信に少なくとも部分的に基づいて送信電力制御コマンドを生成してもよい。
【0082】
図6にさらに示すように、いくつかの態様では、プロセス600は、ソースUEのサイドリンク送信電力を制御するために送信電力制御コマンドを送信すること(ブロック630)を含んでもよい。たとえば、UE(たとえば、受信プロセッサ258、送信プロセッサ264、コントローラ/プロセッサ280、メモリ282などを使用する)は、上記で説明したように、ソースUEのサイドリンク送信電力を制御するために送信電力制御コマンドを送信してもよい。
【0083】
プロセス600は、以下でおよび/または本明細書の他の場所で説明する1つもしくは複数の他のプロセスに関して説明する、任意の単一の態様または態様の任意の組合せなどの、追加の態様を含み得る。
【0084】
第1の態様では、送信電力制御コマンドは、ソースUEに直接送信される。
【0085】
第2の態様では、単独でまたは第1の態様と組み合わせて、送信電力制御コマンドは、ソースUEへの中継のために、基地局に送信される。
【0086】
第3の態様では、単独でまたは第1および第2の態様のうちの1つもしくは複数と組み合わせて、送信電力制御コマンドは、第1のサイドリンク通信のサイドリンク受信品質に少なくとも部分的に基づいて生成される。
【0087】
第4の態様では、単独でまたは第1~第3の態様のうちの1つもしくは複数と組み合わせて、送信電力制御コマンドは、第1のサイドリンク通信の干渉測定に少なくとも部分的に基づいて生成される。
【0088】
第5の態様では、単独でまたは第1~第4の態様のうちの1つもしくは複数と組み合わせて、送信電力制御コマンドは、ソースUEへの中継のために、ネットワークエンティティに送信される。
【0089】
図6はプロセス600の例示的なブロックを示すが、いくつかの態様では、プロセス600は、図6に示すものと比べて、追加のブロック、より少ないブロック、異なるブロック、または異なるように配置されたブロックを含んでもよい。追加または代替として、プロセス600のブロックのうちの2つ以上が並行して実行されてもよい。
【0090】
図7は、本開示の様々な態様による、たとえばネットワークエンティティによって実行される例示的なプロセス700を示す図である。例示的なプロセス700は、ネットワークエンティティ(たとえば、BS110、UE120、ネットワークエンティティ405など)がサイドリンク送信電力制御コマンドに関連付けられた動作を実行する一例である。
【0091】
図7に示すように、いくつかの態様では、プロセス700は、ソースUE用のサイドリンク通信のための送信電力制御コマンドを決定すること(ブロック710)を含んでもよい。たとえば、ネットワークエンティティ(たとえば、コントローラ/プロセッサ240、コントローラ/プロセッサ280などを使用する)は、上記で説明したように、ソースUE用のサイドリンク通信のための送信電力制御コマンドを決定してもよい。
【0092】
図7にさらに示すように、いくつかの態様では、プロセス700は、サイドリンク通信のためのソースUEの送信電力を制御するために送信電力制御コマンドを送信すること(ブロック720)を含んでもよい。たとえば、ネットワークエンティティ(たとえば、コントローラ/プロセッサ240、送信プロセッサ220、TX MIMOプロセッサ230、MOD232、アンテナ234、コントローラ/プロセッサ280、送信プロセッサ264、TX MIMOプロセッサ266、MOD254、アンテナ252などを使用する)は、上記で説明したように、サイドリンク通信のためのソースUEの送信電力を制御するために送信電力制御コマンドを送信してもよい。
【0093】
プロセス700は、以下でおよび/または本明細書の他の場所で説明する1つもしくは複数の他のプロセスに関して説明する、任意の単一の態様または態様の任意の組合せなどの、追加の態様を含み得る。
【0094】
第1の態様では、ネットワークエンティティは基地局または中継UEである。
【0095】
第2の態様では、単独でまたは第1の態様と組み合わせて、送信電力制御コマンドは、ソースUEへの中継のために、ターゲットUEから受信される。
【0096】
第3の態様では、単独でまたは第1および第2の態様のうちの1つもしくは複数と組み合わせて、送信電力制御コマンドは、ソースUEへの中継のために、ターゲットUEではない別のUEから受信される。
【0097】
第4の態様では、単独でまたは第1~第3の態様のうちの1つもしくは複数と組み合わせて、送信電力制御コマンドは、ソースUEの別のサイドリンク通信のサイドリンク受信品質に少なくとも部分的に基づく。
【0098】
第5の態様では、単独でまたは第1~第4の態様のうちの1つもしくは複数と組み合わせて、送信電力制御コマンドは、ソースUEの別のサイドリンク通信の干渉測定に少なくとも部分的に基づく。
【0099】
第6の態様では、単独でまたは第1~第5の態様のうちの1つもしくは複数と組み合わせて、送信電力制御コマンドは、ソースUEの別のサイドリンク通信に少なくとも部分的に基づいて1つまたは複数の他のUEから受信された1つまたは複数の他の送信電力制御コマンドに少なくとも部分的に基づいて、ネットワークエンティティによって生成される。
【0100】
第7の態様では、単独でまたは第1~第6の態様のうちの1つもしくは複数と組み合わせて、送信電力制御コマンドは、ソースUEへの中継のために、ネットワークエンティティに送信される。
【0101】
図7はプロセス700の例示的なブロックを示すが、いくつかの態様では、プロセス700は、図7に示すものと比べて、追加のブロック、より少ないブロック、異なるブロック、または異なるように配置されたブロックを含んでもよい。追加または代替として、プロセス700のブロックのうちの2つ以上が並行して実行されてもよい。
【0102】
上記の開示は、例示および説明を提供するものであり、網羅的なものでも、または態様を開示された厳密な形態に限定するものでもない。変更形態および変形形態は、上記の開示を踏まえてなされ得るか、または態様の実践から獲得され得る。
【0103】
本明細書で使用する「構成要素」という用語は、ハードウェア、ファームウェア、および/またはハードウェアとソフトウェアの組合せとして広く解釈されるものとする。本明細書で使用するプロセッサは、ハードウェア、ファームウェア、および/またはハードウェアとソフトウェアの組合せにおいて実装される。
【0104】
本明細書で使用する「しきい値を満たすこと」は、文脈に応じて、値がしきい値よりも大きいこと、しきい値以上であること、しきい値未満であること、しきい値以下であること、しきい値に等しいこと、しきい値に等しくないことなどを指すことがある。
【0105】
本明細書で説明するシステムおよび/または方法が異なる形態のハードウェア、ファームウェア、および/またはハードウェアとソフトウェアの組合せにおいて実装され得ることは明らかであろう。これらのシステムおよび/または方法を実装するために使用される実際の専用の制御ハードウェアまたはソフトウェアコードは、態様を限定するものではない。したがって、システムおよび/または方法の動作および挙動について、特定のソフトウェアコードを参照することなく本明細書で説明した。ソフトウェアおよびハードウェアは、本明細書での説明に少なくとも部分的に基づいてシステムおよび/または方法を実装するように設計され得ることを理解されたい。
【0106】
特徴の特定の組合せが特許請求の範囲において列挙され、かつ/または本明細書で開示されても、これらの組合せは、様々な態様の開示を限定するものではない。実際には、これらの特徴の多くが、特許請求の範囲において具体的に列挙されない方法で、および/または本明細書で開示されない方法で組み合わされてもよい。以下に記載する各従属クレームは、1つのみのクレームに直接依存し得るが、様々な態様の開示は、クレームセットの中のあらゆる他のクレームと組み合わせた各従属クレームを含む。項目のリスト「のうちの少なくとも1つ」を指す句は、単一のメンバーを含むそれらの項目の任意の組合せを指す。一例として、「a、b、またはcのうちの少なくとも1つ」は、a、b、c、a-b、a-c、b-c、およびa-b-c、ならびに複数の同じ要素を有する任意の組合せ(たとえば、a-a、a-a-a、a-a-b、a-a-c、a-b-b、a-c-c、b-b、b-b-b、b-b-c、c-c、およびc-c-c、または任意の他の順序のa、b、およびc)を包含するものとする。
【0107】
本明細書で使用する要素、行為、または命令はいずれも、そのようなものとして明示的に説明されない限り、重要または不可欠であるものと解釈されるべきではない。また、本明細書で使用する冠詞「a」および「an」は、1つまたは複数の項目を含むものとし、「1つまたは複数の」と互換的に使用されてもよい。さらに、本明細書で使用する「セット」および「グループ」という用語は、1つまたは複数の項目(たとえば、関連する項目、関連しない項目、関連する項目と関連しない項目の組合せなど)を含むものとし、「1つまたは複数の」と互換的に使用されてもよい。1つのみの項目が意図される場合、「1つのみの(only one)」という句または同様の言葉が使用される。また、本明細書で使用する「有する(has)」、「有する(have)」、「有する(having)」などの用語は、オープンエンド用語であるものとする。さらに、「に基づいて」という句は、別段に明記されていない限り、「に少なくとも部分的に基づいて」を意味するものとする。
【符号の説明】
【0108】
100 ワイヤレスネットワーク
102a マクロセル
102b ピコセル
102c フェムトセル
110 BS、基地局
110a BS、マクロBS
110b BS
110c BS
110d BS、中継局
120 UE、ソースUE、別のUE、ターゲットUE、非ターゲットUE、第1のUE、第2のUE
120a、120b、120c、120d、120e UE
130 ネットワークコントローラ
200 設計
212 データソース
220 送信プロセッサ
230 送信(TX)多入力多出力(MIMO)プロセッサ
232 変調器、復調器、MOD、DEMOD
232a~232t 変調器(MOD)、変調器
234、234a~234t アンテナ
236 MIMO検出器
238 受信プロセッサ
239 データシンク
240 コントローラ/プロセッサ
242 メモリ
244 通信ユニット
246 スケジューラ
252、252a~252r アンテナ
254 復調器、MOD、DEMOD
254a~254r 復調器(DEMOD)、復調器、変調器
256 MIMO検出器
258 受信プロセッサ
260 データシンク
262 データソース
264 送信プロセッサ
266 TX MIMOプロセッサ
280 コントローラ/プロセッサ
282 メモリ
290 コントローラ/プロセッサ
292 メモリ
294 通信ユニット
300 例
400 例
405 ネットワークエンティティ
500 プロセス
600 プロセス
700 プロセス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】