(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-14
(54)【発明の名称】組織温度を測定するための装置及び方法
(51)【国際特許分類】
A61B 5/01 20060101AFI20221006BHJP
A61B 18/12 20060101ALI20221006BHJP
A61B 5/1455 20060101ALI20221006BHJP
【FI】
A61B5/01 250
A61B18/12
A61B5/1455
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022507542
(86)(22)【出願日】2020-08-05
(85)【翻訳文提出日】2022-04-04
(86)【国際出願番号】 EP2020072027
(87)【国際公開番号】W WO2021023780
(87)【国際公開日】2021-02-11
(31)【優先権主張番号】102019121366.5
(32)【優先日】2019-08-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502154016
【氏名又は名称】アエスキュラップ アーゲー
【住所又は居所原語表記】Am Aesculap-Platz, 78532 Tuttlingen Germany
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】クリスチャン ハバー
(72)【発明者】
【氏名】クリストフ ロスワイラー
(72)【発明者】
【氏名】デトレフ ルス
(72)【発明者】
【氏名】オリバー フガー
(72)【発明者】
【氏名】ライムンド ヒブスト
【テーマコード(参考)】
4C038
4C117
4C160
【Fターム(参考)】
4C038KL07
4C038KX01
4C038KY01
4C038KY08
4C117XB01
4C117XE23
4C117XE36
4C117XE48
4C117XJ13
4C117XJ42
4C160KK63
4C160KK64
(57)【要約】
温度を測定するための装置及び方法であって、方法は、以下のステップを備える。少なくとも一つの照明装置は、照明スペクトルを有する光を組織内へ放出し、少なくとも一つの検出器は、組織から反射スペクトルを有する光の拡散反射を受信し、検出器は、反射スペクトルを検出器信号に変換し、検出器信号は、計算ユニットに送信され、計算ユニットは、検出器信号から反射スペクトルを計算し、計算ユニットは、照明スペクトルを反射スペクトルと比較することによって、組織の吸収スペクトルを計算し、計算ユニットは、吸収スペクトルから少なくとも一つの吸収最大値を計算し、計算ユニットは、吸収最大値を少なくとも一つの基準と比較することによって組織での温度を計算する。
【選択図】
図25
【特許請求の範囲】
【請求項1】
温度を測定するための方法であって、
複数の照明装置(10、110)によって、照明スペクトルを有する光を組織内へ放出するステップと、
複数の検出器(12、1112)によって、前記組織から拡散反射スペクトルを有する前記光の拡散反射を受け取るステップであって、
前記複数の照明装置(10、1110)及び前記複数の検出器(12、1112)は、
少なくとも一つの機器派生物(1、101、201、301、401、501、601、701、801、901)内で、若しくは少なくとも一つの機器派生物(1、101、201、301、401、501、601、701、801、901)上に、形成若しくは配列されており、又は
二つの対向する機器派生物上で交互に形成若しくは配列されており、
計算ユニット(1144)と電気的に接続されている、前記受け取るステップと、
前記検出器(12、1112)によって、前記拡散反射スペクトルを検出器信号に変換するステップと、
前記検出器信号を前記計算ユニット(1144)に送信するステップと、
前記計算ユニット(1144)によって、前記検出器信号から前記拡散反射スペクトルを評価するステップと、
前記計算ユニット(1144)によって、前記照明スペクトルを前記拡散反射スペクトルと比較することによって、前記組織の吸収スペクトルを評価するステップと、
前記計算ユニット(1144)によって、前記吸収スペクトルから少なくとも一つの吸収最大値を特定するステップと、
前記計算ユニット(1144)によって、前記吸収最大値を少なくとも一つの基準と比較することによって前記組織での温度を計算するステップと、を備える、方法。
【請求項2】
好ましくは水及び/又は脂肪及び/又はコラーゲンについて、前記計算ユニットで、好ましくは前記計算ユニットの記憶媒体で、特定の温度での吸収最大値の形態で少なくとも一つの基準を記憶するステップを、さらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複数の照明装置及び検出器(12、1120)を前記組織に適用するステップをさらに備える、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記計算された温度及び/又は組織インピーダンスに基づいて、前記計算ユニットによって、装置、好ましくは医療機器を、制御すること、及び/又は調整すること、及び/又はスイッチオフするステップをさらに備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
温度を測定するための前記方法は、封止手術中に実行されることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
医療機器で組織温度を測定するための請求項1から5のいずれか一項に記載の前記方法の適用。
【請求項7】
組織を封止及び/若しくは切開するために、電流が供給されるように適合された少なくとも一つの電極(502、602、702、802、902、1134、1136)を形成する少なくとも一つの機器派生物(1、101、201、301、401、501、601、701、801、901)、又は
組織を封止及び/若しくは切開するために、電流が供給されるように適合された少なくとも一つの電極(2、102、202、302、402、702)がその内又はその上に配列された、少なくとも一つの機器派生物(1、101、201、301、401、501、601、701、801、901)であって、前記電極(2、102、202、302、402、502、602、702、802、902、1134、1136)への電流の前記供給は、計算ユニット(1144)によって制御及び/又は調整され得る、前記少なくとも一つの機器派生物(1、101、201、301、401、501、601、701、801、901)と、
複数の照明装置(10、1110)及び少なくとも複数の検出器(12、1112)を備える少なくとも一つの光温度測定装置であって、
前記複数の照明装置(10、1110)及び前記少なくとも複数の検出器(12、1112)の各々が、前記少なくとも一つの機器派生物(1、101、201、301、401、501、601、701、801、901)内で、若しくは前記少なくとも一つの機器派生物(1、101、201、301、401、501、601、701、801、901)上に、形成若しくは配列されており、又は
二つの対向する機器派生物上で交互に形成若しくは配列されており、
少なくとも複数の検出器(12、1112)からの信号を温度値に変換するように提供され適合された前記計算ユニット(1144)に電気的に接続された、前記少なくとも一つの光温度測定装置と、を備える、医療機器(1110)。
【請求項8】
前記計算ユニット(1144)は、前記少なくとも一つの電極(2、102、202、302、402、502、602、702、802、902、1134、1136)に流れる前記電流の電流強度、電圧、及び/又は周波数が、計算された前記温度値に応答して、好ましくは自動的に可変であるように、及び/又は前記計算ユニット(1144)に記憶される所定のアルゴリズムによって可変であるように、前記温度測定装置と接続されていることを特徴とする、請求項7に記載の医療機器(1110)。
【請求項9】
前記複数の検出器及び/又は前記複数の照明装置は、少なくとも一つの光トンネル又は少なくとも一つの光導波路(120、220、320、420、520、620、720、820、920)を備えることを特徴とする、請求項7又は8に記載の医療機器(1110)。
【請求項10】
前記複数の照明装置及び前記複数の検出器は、光トンネル又は光導波路(120、220、320、420、520、620、720、820、920)の端を共有していることを特徴とする、請求項7から9のいずれか一項に記載の医療機器(1110)。
【請求項11】
少なくとも一つの光トンネル(320)は、バルク散乱材料(322)で満たされていることを特徴とする、請求項7から10のいずれか一項に記載の医療機器(1110)。
【請求項12】
前記電極(2、102、202、302、402、502、602、702、802、902、1134、1136)の表面は、反射材料、特に金属で作られていることを特徴とする、請求項7から11のいずれか一項に記載の医療機器(1110)。
【請求項13】
少なくとも二つの検出器が提供されており、前記複数の照明装置のうちの一つにおける第2の検出器からの距離は、第1の検出器からの距離よりも大きいことを特徴とする、請求項7から12のいずれか一項に記載の医療機器(1110)。
【請求項14】
前記温度測定装置は、前記電極(2、102、202、302、402、502、602、702、802、902、1134、1136)の接触表面よりも低い面上に配列されていることを特徴とする、請求項7から13のいずれか一項に記載の医療機器(1110)。
【請求項15】
前記医療機器は、二つの機器派生物(1、101、201、301、401、501、601、701、801、901)を備え、第1の機器派生物(1、101、201、301、401、501、601、701、801、901)は、複数の照明装置を備え、第2の機器派生物(1、101、201、301、401、501、601、701、801、901)は、複数の検出器を備えることを特徴とする、請求項7から14のいずれか一項に記載の医療機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱的プロセス中に医療用高周波手術機器(HF、超音波、レーザ機器など)で、特に人間の組織の組織温度を測定するための装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
高周波手術(以下、HF手術と称される)では、具体的には、このように生じる加熱によって、組織を、特異的に閉塞(凝固)、又は切開するために、高周波交流が人間の、体又は体の一部を流れる。このように損傷した組織は後に、周囲の通常の組織によって再吸収される。外科用メスによる従来の切開技術に対する実質的な利点は、出血が、凝固という意味で、影響を受けた血管を封止することによって、切開と同時に止まり得ることにある。血管を安全に封止するために、いわゆる封止及び切開機器が使用されるべきである。使用される装置はまた、電気メスと称される。
【0003】
HF手術(高周波手術)のために使用される周波数で、体の組織は、オーム抵抗(インピーダンス)のように機能する。抵抗率は、組織のタイプに強く依存する。筋肉組織及び強く灌流した組織の抵抗率は、比較的低い。脂肪の抵抗率は、約15倍高く、骨の抵抗率は、1000倍高い。従って、電流の周波数、形状、及び強度は、手術される組織のタイプに適合されなければならない/適合されるべきである。
【0004】
現在、ほとんど多くの場合、単極HF技術がHF手術で使用されている。従って、HF電圧源の一方の極は、例えば、接触用ブレスレット若しくは接触用アンクレットによる、又は粘着性電極による、患者が配置された手術台上での接触によって、可能な限り大きい面積を有する対極を介して患者に接続されている。当該対極は多くの場合、中性電極と称される。他方の極は、いわゆる活性電極を形成する手術機器に接続されている。電流は、活性電極から中性電極まで、最も低い抵抗の経路を介して流れる。活性電極の直ぐ近傍で、電流密度が最も高く、ここで、最も強い熱的効果が起こる。電流密度は、距離の2乗で減少する。中性電極は、可能な限り大きい面積を有するべきであり、体内の電流密度が低く維持され火傷が生じないように、体に適切に接続されるべきである。中性電極における肌は、大きい表面のため、目立って加熱されるわけではない。中性電極を取り付けるとき、厳しい安全基準が適用可能である。火傷が生じないように、(手術エリアに応じた)中性電極の正確な位置及び適切な接触が非常に重要である。
【0005】
双極HF技術では、単極技術とは違い、電流は、体の小さい部分-外科的効果(切開又は凝固)が望まれる部分を流れる。互いに絶縁された(例えば、機器派生物で受容された)二つの電極であって、間にHF電圧が印加される二つの電極は、手術部位に直接的に導かれる。電気回路は、その間に配置された組織を介して閉じられる。電極間のその組織内で熱効果が生じる。
【0006】
凝固クランプが知られている。高周波端子は通常、複数のハンドル/ハンドルで提供されている。多くの場合、接合のための軸は、絶縁コーティングが施されたねじであり、また、そのねじによって、ハンドルを有する二つのクランプ脚は、互いに枢動可能に固定されている。
【0007】
血管又は組織の束は、双極HF組織封止によって効率的にかつ永久に封止され得、及び/又は切開システムは、概して又は切開中に可能になる。従って、周囲の組織の横の熱損傷が限定され、組織癒着が最小化される。
【0008】
医学では、組織は、接合機能又は接合構造を有する、同様の又は異なる分化細胞のグループを構成している有機材料である。組織はまた、細胞に加えて、細胞外マトリックス(ECM)を含む。人間の組織の例として、例えば、血管が挙げられる。
【0009】
人間の体の化学組成は、約56%の酸素(O)、約28%の炭素(C)、約9%の水素(H)、約2%の窒素(N)、約1.5%のカルシウム、約1%の塩素(Cl)、約1%のリン(P)、約0.25%のカリウム(K)、約0.2%の硫黄(S)、及び比較的に低い含有量の他の化学物質で構成されている(すべての表示は重量パーセントである)。
【0010】
人間の体の物質組成は、約67%の水、約16%のタンパク質又はアルブミン(例えば、コラーゲンなど)、約10%の脂質(例えば脂肪など)、約1%の炭化水素、約1%の核酸、及び約5%の種々のミネラルで構成されている(すべての表示は重量パーセントである)。
【0011】
コラーゲンは、主に、人間及び動物で生じる結合組織(より正確には、細胞外マトリックス)の構造タンパク質(線維束を形成する「アルブミン」)のグループである。コラーゲンは、とりわけ、腱、靭帯、骨、及び軟骨の、白色非弾性線維で見られる。肌(皮下組織)の層も、コラーゲンで構成されている。人間の体内では、コラーゲンは、最も頻出するアルブミンであり、すべてのタンパク質の質量合計の30%より多くの量を占めている。
【0012】
生物において、脂質は主に、細胞膜の構造成分として、エネルギ貯蔵として、又は信号分子として使用される。「脂肪」という用語は多くの場合、脂質の同義語として使用されるが、脂肪(トリグリセリド)は単に、脂質のサブグループである。
【0013】
NIR領域の血管などの組織内の主な光吸収体は、水及びコラーゲンである。血管は通常、脂肪に囲まれている。
【0014】
電磁放射がソールド体、液体、又は気体と相互作用すると、吸収、反射、分散、又は透過などの様々な効果が起こる。言い換えると、電磁放射が障害に衝突すると、それは、吸収され(吸い込まれ)、分散され(その元の方向からそらされ)、透過(通過することが可能になり)、又は反射される(投げ返される)(当該反射は拡散反射とも称される)。
【0015】
物理学では、拡散反射は、表面を通って散乱媒体に入り込み、それと相互作用し、当該表面を通って再び出る、特に光の拡散(不定方向の)電磁放射である。これは、反射の法則を満たす通常の指向性の反射とは対照的である。但し、どちらの場合も、反射と呼ばれることがよくある。正反射と拡散反射とは区別される。拡散反射では、光の一部が吸収され及び透過する。拡散反射についての表面関連の尺度は、拡散反射の度合である。
【0016】
拡散反射分光法は、試料によってリミッションした放射を測定する分光法のサブフィールドである。拡散反射分光法は主に、不透明で不溶性の試料のスペクトル調査に役立つ。試料の測定された拡散反射スペクトルは、以下の二つの部分で構成されている。1)放射が表面によって正反射される通常の反射。それは、フレネルの式によって記載される。2)放射がすべての方向で等方的な形式で試料を出る拡散反射。それは、放射が試料に入り込み、部分的な吸収及び複数の分散の後、表面に戻ることによって形成される。
【0017】
水、コラーゲン、及び脂肪のそれぞれの吸収スペクトルは、多数の基によって測定されている。可視スペクトル範囲(VIS)及び近赤外スペクトル範囲(NIR)の両方で、吸収係数の値が利用可能である。
【0018】
従来技術では、双極HF技術における制御プロセスは、主に水の損失によってエネルギ供給の過程で変化する組織のインピーダンスを介して制御される。組織のインピーダンスは、測定された電圧及び電流の値によってオームの法則を使用して計算される。機器の構成により、確立されたインピーダンスは常に、システム全体(組織、機器、ケーブル、発電機)の平均値である。
【0019】
血管の封止の質は実質的に、制御プロセスと、組織内への関連するエネルギの入力に依存する。機器の過熱に加えて、周囲の組織の熱損傷もこの状況で起こり得る。同様に、不十分なエネルギ入力も、融合部位の失敗/破裂となり得、次いでそれは、出血によって顕著になる。多くの場合、当該出血は、実際の手術の後、数時間も遅く起き、その結果、血管直径に応じて、出血を止めて血管を安全に封止するために緊急手術が必要となり得る。
【0020】
従って、組織温度を測定し、測定された温度値を熱的プロセスの調整/制御に組み込むことが従来技術で知られている。温度測定結果が電極温度によって歪曲されることを防止するために、組織温度センサと電極との間には、十分に大きい距離又は熱分離/断熱が必要とされる。しかしながら、これは、測定された組織温度が、電極での直接的な組織温度と正確に対応していないという限りでは、欠点である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
従って、本発明の目的は、制御された(電気的及び熱的)エネルギ入力又は電極で直接的に組織に制御された可逆の「損傷」を実行するために、必要な場合、機器が過熱することを防止するためにも、インピーダンスの測定に加えて、又はその代替として、好ましくはオンラインで、融合される組織の温度が可能な限り正確に測定されることを可能にすることである。言い換えると、本発明の目的は、組織での温度のさらなる監視によって、融合される血管の安全な封止を可能にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0022】
本発明の目的は、請求項1の方法の特徴によって、及び請求項7の装置によって達成される。
【0023】
本発明は、好ましくは医療機器において、特に好ましくは、熱的方法/熱的プロセス中に、温度を測定するための方法に関し、前記方法は、
少なくとも一つの複数の照明装置及び/又は複数の照明装置によって、好ましくはVIS/NIR範囲において、照明スペクトルを有する光を組織内へ放出するステップと、
複数の検出器、好ましくはセンサ、及び/又は、複数の検出器によって、前記組織から拡散反射スペクトルを有する前記光の拡散反射を受け取るステップであって、前記複数の照明装置及び前記複数の検出器は、少なくとも一つの機器派生物内で、若しくは少なくとも一つの機器派生物上で、形成若しくは配列されており、又は二つの対向する機器派生物上で交互に形成若しくは配列されており、前記複数の照明装置及び前記複数の検出器は、計算ユニットと電気的に接続されている、前記受け取るステップと、
前記検出器によって、前記拡散反射スペクトルを検出器信号、好ましくは前記検出器及び/又は前記複数の検出器による電気信号/データ信号に変換するステップと、
前記検出器信号を前記計算ユニット、好ましくはCPUに送信するステップと、
前記計算ユニットによって、前記検出器信号から前記拡散反射スペクトルを評価するステップと、
前記計算ユニットによって、前記照明スペクトルを前記拡散反射スペクトルと比較することによって、前記組織の吸収スペクトルを評価するステップと、
前記計算ユニットによって、前記吸収スペクトルから少なくとも一つの吸収最大値を特定するステップと、
前記計算ユニットによって、前記吸収最大値を少なくとも一つの基準、好ましくは前記計算ユニットに記憶された前記少なくとも一つの基準と比較することによって前記組織での温度を計算するステップと、を(好ましくはこの順序で)備える。
【0024】
前述の態様によると、複数の検出器は、二つの対向する機器派生物上で、交互に形成又は配列されており、計算ユニットに電気的に接続されている。言い換えると、これは、照明装置及び検出器の各々が、機器派生物上で交互に配列されており、反対側の機器派生物上の照明装置は、当該照明装置に対向しており、反対側の機器派生物上の検出器は、当該検出器に対向しており、これにより反対側の光入力によってそれぞれの検出器での測定が歪曲することを低減又は回避することを意味する。
【0025】
好ましくは、熱的プロセスは、エネルギ出力によって組織で熱的効果を生成する任意のプロセスである。これらはまた、高周波数、超音波、レーザ、及び/又は温度によって実行されるプロセスを含む。また、高周波数、超音波、レーザ、及び/若しくは温度の機器によって(たとえば、熱焼灼などによって)、並びに/又はエネルギ出力によって組織において熱的効果を生成するすべての医療機器によって実行されるプロセスが含まれる。
【0026】
従って、本発明の核心は、(組織)温度が、直接的に測定されるのではなく、(温度とは違う)異なるパラメータを測定することによって特定され、一方で、それが、現在の温度を直接的に又は間接的に結論付けること(温度とパラメータとの間の因果関係)を可能にし、他方で、(専ら)組織に固有であり、即ち、電極によって影響を受けないことにある。組織温度は、少なくとも一つの吸収最大値/吸収最大値スペクトル/吸収最大値範囲における位置/過程によって確立される。これは、吸収最大値が、(数値的に)単一の値、複数の値、範囲、又はスペクトルであり得ることを意味し、以下、吸収最大値という用語は単に、原理が同じままであるように使用される。より正確には、組織の少なくとも一つの吸収スペクトル/吸収スペクトル範囲/吸収エネルギ割合(定性的な事柄)は、照明スペクトルに関連して拡散反射スペクトルを置くことによって、好ましくはそれらを除することによって、好ましくは少なくとも一つの組織成分について確立される。照明スペクトルは、照明装置の光源によって放出されるスペクトルであり、拡散反射スペクトルは、組織によってリミッションされるスペクトルである。好ましい組織成分は、水、脂肪、及び/又はコラーゲンである。このように得られる吸収スペクトルから、組織、好ましくは少なくとも一つの組織成分の吸収スペクトルの少なくとも一つの吸収最大値がどの位置に提供されているかが確立され得る。吸収最大値又は吸収最大値範囲、好ましくは波長、波長の周波数、波数、又は吸収最大値の位置は、計算ユニット、好ましくは記憶媒体に記憶された少なくとも一つの基準と比較される。そして、少なくとも一つの記憶された基準は、表から、又は基準測定によって確立され得、その結果、特定の温度が、吸収最大値の特定の位置/波長/周波数/波数での組織で優勢であることが見出されてもよい。吸収最大値の上記位置/波長/周波数/波数が表に記憶されていなければ、組織での温度は、計算ユニット上の吸収最大値の保管された位置/波長/周波数/波数から、吸収最大値の計算された位置/波長/周波数/波数をずらすことによって計算されてもよい。吸収最大値の代わりに、(最大値又は最小値などの)著しい識別値を有する吸収スペクトルからの任意の他の位置/波長/周波数/波数も使用されてもよい。
【0027】
組織の組織プロポーションは、典型的な吸収特性を有する。例えば、水は、室温で約1470nmで吸収最大値を有し、他方で、コラーゲンは、室温で約1500nmで吸収最大値を有し、脂肪は、室温で1210nm及び約1400nmのそれぞれで吸収最大値を有する。好ましくは、水の吸収最大値は、1470nm+/-20nm、特に好ましくは1470nm+/-10nm、特に好ましくは1470nm+/-5nmである。好ましくは、コラーゲンの吸収最大値は、1500nm+/-20nm、特に好ましくは1500nm+/-10nm、特に好ましくは1500nm+/-5nmである。好ましくは、脂肪の吸収最大値は、1210及び1400nm+/-20nm、特に好ましくは1210及び1400nm+/-10nm、特に好ましくは1210及び1400nm+/-5nmである。
【0028】
方法は、好ましくは、好ましくは水及び/又は脂肪及び/又はコラーゲンについて、計算ユニットで、好ましくは計算ユニット内の記憶媒体で、特定の温度での吸収最大値の形態で少なくとも一つの基準を記憶することといったステップをさらに含む。
【0029】
好ましくは、計算ユニットによって、基準として水の特性吸収スペクトルに基づいて、どの温度が組織において優勢であるかが確立されてもよい。特定の温度の水が特定の吸収最大値(例えば、室温で1470nm)を有することは、計算ユニット又は記憶媒体に記憶される。予め記憶された値からの吸収最大値のずれを比較し、及び/又は記憶された表内の複数の所定の対応する値と比較することによって、どの吸収最大値の波長でどの温度が組織の水内で優勢であるかが確立されてもよい。体内の組織成分が知られており、約67%の水が組織で最も多い含有量を有するため、水の特性吸収スペクトルは最も単純に特定される。測定された吸収スペクトルにより、水のスペクトル吸収最大値のずれが計算/確立されてもよい。温度は、約0.5nm/Kである吸収最大値の上記ずれに基づいて特定されてもよい。前述のことは、脂肪及び/若しくはコラーゲン並びに/又は組織の他の成分に類似して適用され得る。
【0030】
吸収スペクトルを測定するための上記のステップは、水に加えて、脂肪、コラーゲン、又は他の組織成分にも類似して適用されてもよい。従って、組織内の水、脂肪、及びコラーゲンの個々の吸収スペクトルは、検出器によって検出され、計算ユニットによって確立される吸収スペクトルから確立されてもよい。
【0031】
好ましくは、方法は、照明装置及び検出器を組織に適用することといったステップをさらに含む。従って、検出器及び照明装置は、有利に、組織と直接的に接触している。
【0032】
好ましくは、方法は、計算された温度及び/又は組織インピーダンスに基づいて、計算ユニットによって、装置、好ましくは医療機器を制御し、及び/又は調整し、及び/又はスイッチオフすることといったステップをさらに備える。
【0033】
制御及び/又は調整及び/又はスイッチオフは、好ましくは、所定の温度に達するとき、好ましくは85℃よりも高く110℃未満の温度で、特に好ましくは95℃よりも高く100℃未満の温度で起こる。組織の凝固は、ある温度で、好ましくは一定の温度で、85℃よりも高く110℃未満の温度で、特に好ましくは95℃よりも高く100℃未満の温度で、最良の結果を達成する。
【0034】
好ましくは、すべてのステップは、オンラインで/リアルタイムで実行される。これは、医療機器を制御し、及び/又は調整し、及び/又はスイッチオフすることは、オンラインで、好ましくはリアルタイムで実行されることを意味する。言い換えると、組織の吸収スペクトルは、オンラインで、好ましくはリアルタイムで測定され、従って、組織内の温度が、オンラインで、即ちリアルタイムで計算されることを可能にする。そして、温度は、好ましくはオンラインで、好ましくはリアルタイムで、医療機器、好ましくは切開及び封止装置の少なくとも一つの電極/ソノトロード/レーザ源の制御/調整に組み込まれる。
【0035】
好ましくは、温度を測定するための方法は、封止手術中に実行され、特に好ましくは医療機器における組織内で実行される。
【0036】
好ましくは、検出器は、1000nm~1700nmのNIR範囲で、特に好ましくは1400nm~1600nmの範囲で、拡散反射、好ましくは拡散反射スペクトルを検出するように提供され適合されている。
【0037】
好ましくは、少なくとも一つの照明装置及び少なくとも一つの検出器は、好ましくは医療機器で互いに離間している。
【0038】
好ましくは、組織温度を測定するための方法は、医療機器で適用される。
【0039】
温度測定装置は、好ましくは、記憶媒体を備え、当該記憶媒体では、
好ましくは水及び/又は脂肪及び/又はコラーゲンについて、計算ユニットで、好ましくは計算ユニット内の記憶媒体で、特定の温度での吸収最大値の形態で少なくとも一つの基準を記憶することと、
照明装置及び検出器を組織に適用することであって、従って、検出器及び照明装置は、有利に、組織と直接的に接触している、当該適用することと、
少なくとも一つの照明装置によって、好ましくはVIS/NIR範囲で照明スペクトルを有する光を組織内へ放出することと、
少なくとも一つの検出器、好ましくはセンサによって、組織から拡散反射スペクトルを有する光の拡散反射を受け取ることと、
検出器によって、拡散反射スペクトルを検出器信号、好ましくは電気信号/データ信号に変換することと、
検出器信号を計算ユニット、好ましくはCPUに送信することと、
計算ユニットによって、検出器信号から拡散反射スペクトルを計算することと、
計算ユニットによって、照明スペクトルを拡散反射スペクトルと比較することによって、組織の吸収スペクトルを計算することと、
計算ユニットによって、吸収スペクトルから少なくとも一つの吸収最大値を計算することと、
計算ユニットによって、吸収最大値を、好ましくは計算ユニットに記憶された少なくとも一つの基準と比較することによって組織での温度を計算することと、
計算された温度及び/又は組織インピーダンスに基づいて、計算ユニットによって、装置、好ましくは医療機器を、制御すること、及び/又は調整すること、及び/又はスイッチオフすることと、
といったステップのうちの少なくとも一つが(複数のステップがある場合、好ましくはこの順で)記憶される。
【0040】
言い換えると、封止手術中の温度測定で、1000nm~1700nmのNIR範囲の拡散反射スペクトルは、検出器によってオンラインで検出される。記録されたスペクトルから導出され得る吸収最大値の位置のずれは、適用について十分な精度で、機器で保持される組織の温度を結論付けるために利用され得る。温度が増加すると、吸収ピークの位置は、より短い波長にずれる。ずれは、約0.5nm/Kである。組織が冷却され続けると、吸収ピークは、より長い波長に再びずれる。約1470nmの波長範囲で封止される組織内の主な吸収体は、水であるため、このように特定された温度は、組織が水含有する状態での温度を反映する。分散により、NIR放射が組織層の厚み全体を通過することができるため、従って、組織内の実際の温度が測定され得ることが、この温度測定方法の特定の利点である。それとは対照的に、熱電対によって封止中に温度を測定するとき、単に接触表面の温度が測定される。電極の温度及び熱容量は、この方法で組織温度を特定するための外乱を構成する。上記外乱は、待ち時間及び真の組織温度の歪曲となる。従って、この方法は、組織温度を反映しないが、熱電対が接触する周囲の温度を表す。光の温度特定は、封止プロセスの制御についての重要なパラメータを得ることを可能にする。さらに、確立された温度は、スイッチオフ/調整/制御基準/プロセスパラメータとして、又はプロセス調整/プロセス制御のために利用され得る。
【0041】
好ましくは特定の波長の光(例えば、VIS-NIR範囲の白色光)が体の組織によってリミッションされ、体の組織によってリミッションされる光のスペクトルは、温度に応じて変化することが分かっている。従って、体の組織を照射するための照明装置/照明出力部、及び電極に対して直ぐ近くの体の組織によってリミッションされる光を検出するための検出器/検出器入力部をもたらし、従って、検出されリミッションされた光のバイパス及びそのスペクトル分散を介して電極の直ぐ近傍の(電極間の)組織温度を特定することが可能である。
【0042】
従って、好ましい実施形態では、(HF設計の)医療機器は、
組織を封止し、及び/若しくは切開するために、電流が供給される少なくとも一つの電極を形成し、又は組織を封止及び/若しくは切開するために、電流が供給される少なくとも一つの電極で、若しくは少なくとも一つの電極上で配列された、少なくとも一つの機器派生物であって、電極への電流の供給は、計算ユニットによって制御され、及び/又は調整され得る、少なくとも一つの機器派生物と、
少なくとも一つの機器派生物内で、若しくは少なくとも一つの機器派生物上で、又は二つの機器派生物内の/二つの機器派生物上の反対の位置で(交互に)形成又は配列されており、計算ユニットに電気的に接続された、少なくとも一つの照明装置及び少なくとも一つの光検出器を備える少なくとも一つの温度測定装置と、を含む。換言すると、一つの機器派生物上で、照明装置及び検出器の各々は、交互に配列されており、反対側の機器派生物上で、照明装置は、当該照明装置に対向しており、検出器は、当該検出器に対向している。
【0043】
好ましくは、医療機器は、手術機器、単極機器、双極機器、電気手術機器、手術クランプ、手術クリップ、手術鉗子、手術はさみ、外科用メス、及び/又は同様のものである。特に好ましくは、医療機器は、HF技術によって、組織を切開し同時に封止するように提供され適合された封止及び切開機器である。単極機器は、それらの単一のシェル設計(一つの単一の機器派生物のみ)により、コンパクトな設計、従って、その製造コストを低下させることが可能であるという利点を提供する。双極機器(二つの対向する機器派生物)は、分離分析がより十分に実現され得、それらは、複製を実現するときにより可変であるという利点を提供する。
【0044】
好ましくは、少なくとも一つの機器派生物は、医療機器の一部/端として理解され、その遠位部は、組織と接触させられ得る機器派生物本体又は組織接触部(派生物本体)であり、その近位部は、駆動又はハンドル部の形態である。さらに好ましくは、少なくとも一つの機器派生物は、ジョー部の派生物である。少なくとも一つの機器派生物の機器派生物本体は、組織を封止するための電極の形態であってもよく、好ましくは、機器派生物本体は、導電性金属又はグラファイトの一つの部分/一つの単一の部分で作られている。代替として、電極は、機器派生物内で及び/又は機器派生物で及び/又は機器派生物上で、形成されてもよく/配置されてもよく/埋め込まれてもよく、この場合、機器派生物は、好ましくは絶縁体又は電気絶縁材料で作られている。
【0045】
好ましくは、医療機器は、二つの対向する機器派生物を備え、それらは、好ましくは互いに対して移動可能/枢動可能であり、それらの端で、互いに対向する側/ジョー部/部分/機器派生物の端/機器派生物本体が配列/形成されており、それらは、組織と接触させられてもよい。機器派生物の端/機器派生物本体自体は、組織を封止するための電極の形態であってもよく、好ましくは、機器派生物の端/機器派生物本体は、導電性金属又はグラファイトで作られており、互いに絶縁されている。しかしながら、電極はまた、機器派生物の端/機器派生物本体内で及び/又は機器派生物の端/機器派生物本体で及び/又は機器派生物の端/機器派生物本体上で、形成されてもよく/配列されてもよく/埋め込まれてもよく、好ましくは、機器派生物は、絶縁体若しくは電気絶縁材料で作られているか、又は金属で作られ電極とは絶縁されている。
【0046】
好ましくは、少なくとも一つの電極は、計算ユニットによって制御及び/又は調整されてもよい。より正確には、電極に印加される電流の電流強度、電圧、位相、及び/又は周波数は、制御又は調整されてもよい。
【0047】
好ましくは、温度測定装置は、照明装置の形態の光送信機及び光検出器の形態の光受信機を有する、光の温度測定装置/温度計である。
【0048】
好ましくは、照明装置は、少なくとも一つの光源/励起光源、代えて、加えて、光導波路/ミラー/レンズ/反射内壁/散乱媒体、及び同様のものを含む光トンネルなどの他の光構成要素であると理解される。さらに好ましくは、光源は、白色光源/(VIS及び/又はIR及び/又はUV範囲の)LED、重水素ランプ(UV範囲)及び/又はハロゲンランプ(VIS範囲)であると理解される。言い換えると、光は、光源によって直接的に、又は光導波路/ミラー/レンズ/光トンネル/散乱媒体、及び同様のものによって光源から、組織に接触するように提供され適合された機器派生物の接触表面の放射の場所/光入口開口部/光入射開口部へ導かれる光によって、機器派生物/機器派生物内/機器派生物上における、放射の場所/少なくとも一つの入口開口部で、生成されてもよい。さらに好ましくは、照明装置の光は、それぞれの機器派生物又は電極の組織接触表面に対して特定の角度で放射される、即ち、照明装置は、機器派生物内に/機器派生物に/機器派生物上に、角度が付いた/傾斜した出口開口部及び/又は光放射部を有する。さらに言い換えると、光源自体は、機器派生物上に/機器派生物に/機器派生物内に、傾斜して/角度を付けて配列されているか、又は組織接触表面若しくは発光表面に関して傾斜した/角度を付けた表面を有する。代替として、ミラー及び/又は光導波路などの光要素は、機器派生物の接触表面上に/接触表面に/接触表面内に(表面は、組織と接触するように提供され適合されている)傾斜して配列され得、光源から放射の場所又は接触表面へ光を導いてもよい。
【0049】
白色光源、即ち、VIS範囲全体に亘る電磁放射を放出する光源は、照明される組織からより多くの情報を得ることができ、従って、組織識別及び/又は多変量データ分析を可能にするという利点を提供する。さらに、複数の異なる測定を実行するための選択肢がある。例えば、白色光源を有する少なくとも一つの照明装置及び少なくとも一つの検出器は、機器派生物上で配列されてもよく、その検出器は、好ましくは異なるセンサ(Si、InGaAsセンサなど)によって、スペクトル範囲を測定するように提供され適合されている。
【0050】
小さいスペクトル帯域幅を有する光源は、実装が単純であり、当該光源は安価であり、当該光源が、ある期間内に高度なスキャンが達成されることを可能にし、特定のスペクトル範囲でより高い強度が可能であるため、互いに及び/又は検出器から、2mmよりも大きく間隔を空けることが可能であるという利点を提供する。
【0051】
好ましくは、検出器又は光検出器は、少なくとも一つのセンサ/一つのフォトダイオード及び/又は一つの光電子増倍管(PMT)、並びに必要な場合、光導波路/ミラー/レンズ/反射内壁/散乱媒体、及び同様のものを含み得る光トンネルなどの他の光構成要素であると理解される。言い換えると、光は、機器派生物内に/機器派生物に/機器派生物上に、取り付けられた検出器/検出器部分によって、そこに配列された検出器のセンサによって、若しくは機器派生物での/機器派生物内での/機器派生物上での同様のものによって、拡散反射の場所で直接的に測定されてもよく、又は機器派生物の接触表面/光入口開口部から、機器派生物の接触表面から離れて、若しくはさらには機器派生物から離れて、配列されたセンサ若しくは同様のものまで、光導波路/ミラー/レンズ/反射内壁/散乱媒体などを含み得る光トンネルを介して導かれてもよい。さらに好ましくは、光の放射は、機器派生物又は電極のそれぞれの組織接触表面に対して特定の角度(0°<角度≦90°)で照明装置から始まって実行される。さらに好ましくは、検出器は、機器派生物内で/機器派生物で/機器派生物上で、接触表面に対して、等しく角度が付いた/傾斜した入口開口部を含む。さらに言い換えると、検出器自体は、機器派生物上に/機器派生物に/機器派生物内に、傾斜して/角度が付いて配列されているか、又は組織接触表面に関して傾斜した/角度が付いた表面を有する。代替的には、ミラー及び/又は光導波路などの光要素は、機器派生物の接触表面上に/接触表面に/接触表面内に(表面は、組織と接触するように提供され適合されている)傾斜して配列されてもよく、離れたセンサ又は同様のものに拡散反射光を導いてもよい。放射後に体の組織からリミッションされる光は、好ましくは(スペクトルメータ、プリズム、又は異なるフィルタによって)少なくとも二つのチャネルにスペクトル分解され、そして、少なくとも二つのセンサ又は同様のものによって検出され、これに応答して、それらは、少なくとも二つの信号を温度値に変換する計算ユニット/CPUに少なくとも二つの信号を送信する。
【0052】
組織を封止するための電極は、好ましくは金属、導電性セラミックス、金属化セラミックス、グラファイト、又は金属化グラファイトで作られている。電極は、さらに好ましくは電磁放射を反射するように提供され適合された表面を有するように形成されている。
【0053】
計算ユニットは、好ましくはプロセッサと、記憶媒体と、を備える。記憶媒体は、温度の測定並びに/又は電極の電流の制御及び/若しくは調整を実行するためのステップを記憶するように提供され適合されている。
【0054】
計算ユニットは、第1の電気信号によって、照明装置/照明装置の光源(継続期間、強度、波長など)を制御し、検出器は、(専ら)体の組織によって散乱/反射される光、又は(機器派生物間で)測定/処置される組織での直接的な拡散反射を検出し、第2の電気信号として確立されたデータを計算ユニットに送信する。ここで、計算ユニットは、記憶媒体上のアルゴリズムによって、それぞれの第2の電気信号から導出され得る組織の温度を計算する。このように計算される組織の温度に基づいて、少なくとも一つの電極に流れる電流が有するべき電流強度、電圧、及び/又は周波数がオンラインで/リアルタイムで計算される。
【0055】
加えて、一実施形態では、組織の抵抗(組織インピーダンス)も、計算ユニットによって確立されてもよく、計算に含まれてもよい。言い換えると、電極/ソノトロードでの組織の組織インピーダンスは/電極/ソノトロード間の組織の組織インピーダンスは、確立されてもよく、その結果、電極又は超音波変換器に流れる電流の電流強度、電圧、及び/又は周波数が、確立された組織インピーダンス及び(光の)温度測定装置の第2の信号(との組合せ)に応答して計算ユニットによって制御又は調整されてもよい。
【0056】
好ましくは、計算ユニットは、少なくとも一つの電極に流れる電流の電流強度、電圧、及び/又は周波数が、計算ユニット/CPUによって計算される温度に応答して、好ましくは自動的に及び/又は所定のアルゴリズムによって変化し得るように、本発明による(光の)温度測定装置と接続されている。
【0057】
好ましくは、検出器からの第2の電気信号は、検出器で検出される光の波長及び強度を表す光スペクトルに対応する。上記スペクトルに基づいて、水のスペクトル吸収最大値のずれが計算される/確立される。約0.5nm/Kに達する吸収最大値のこのずれに基づいて、温度が特定されてもよい。水の吸収スペクトルは特徴的であるため、ずれはさらには、基準測定なしで、及び/又は基準測定ありで確立され得る。
【0058】
好ましくは、計算ユニットは、以下のステップのうちの少なくとも1つを含む、又は以下のステップのうちの少なくとも1つが計算ユニットの記憶媒体上に(好ましくは以下の順で)記憶されるように構成されている。
好ましくは特定の電流強度及び/又は特定の電圧及び/又は特定の周波数の電流を有する第1の電気信号で、計算ユニットによって照明装置を作動させるステップ、
電極の直ぐ近傍又は二つの反対の電極間の特定のエリア内の組織内へ、照明装置の電磁放射(好ましくは白色光)を放出するステップ、
拡散反射/体の組織から始まる電磁放射の拡散反射を(検出器によって)測定するステップ、
第2の電気信号によって、検出器から計算ユニットへ測定結果を送信するステップ、
第2の電気信号を組織温度値に変換するステップ、
好ましくは、好ましくは二つの電極間の組織インピーダンスを確立するステップ、並びに
95℃よりも高く、好ましくは同時に100℃未満の組織の温度に達するか、又は近づくために、前記電極に流れる電流について新しい電流強度、電圧、及び/又は周波数を特定するために、計算ユニットによって、好ましくは記憶媒体上で予めプログラムされたアルゴリズムによって、組織温度値、好ましくは確立された組織インピーダンスを処理するステップ。
【0059】
一実施形態では、光源と連絡している光トンネルは、少なくとも一つの光源によって少なくとも一方の端で供給されてもよく、少なくとも他方の端は、機器派生物で終了してもよい。言い換えると、光は、少なくとも一つの光源から、光導波路又は同様のものを介して、機器派生物に/機器派生物上に/機器派生物内に提供された少なくとも一つの出力部に方向付けられてもよい。代替的には、LEDなどの少なくとも一つの光源は、機器派生物上に/機器派生物に/機器派生物内に直接的に配置/配列されてもよい。
【0060】
一実施形態では、検出器に接続された光トンネルは、少なくとも一方の端で少なくとも一つのセンサを有してもよく、少なくとも他方の端で、機器派生物で終了してもよい。換言すると、光/拡散反射は、機器派生物上に/機器派生物内に配置された少なくとも一つの入力部から、反射光チャネル/光導波路、又は同様のものを介して、少なくとも一つのセンサ/一つのフォトダイオード/一つの光電子増倍管、又は同様のものに方向付けられてもよい。代替として、少なくとも一つのセンサ/フォトダイオード/光電子増倍管は、機器派生物上に/機器派生物に/機器派生物内に配置/配列されてもよい。
【0061】
好ましくは、照明装置及び検出器は、光トンネルの一端を共有してもよい。言い換えると、光源の光線の経路及びセンサ/フォトダイオード/光電子増倍管の光線の経路は、光トンネルを共有してもよく、その結果、両方とも、機器派生物上に/機器派生物に/機器派生物内に光の入力及び出力を同時に形成する一つの単一の光開口部を介して体の組織と光接触している。
【0062】
好ましくは、複数の検出器及び複数の照明装置は、少なくとも一つの機器派生物上に配列されている。検出器及び照明装置はそれぞれ、所定のパターンで一つの機器派生物上に配列されてもよい。パターンは、好ましくは直線状である。代替的には、少なくとも一つの検出器及び/又は一つの照明装置は、第1の機器派生物上に配列されてもよく、少なくとも一つの検出器及び/又は一つの照明装置は、第2の機器派生物上に、好ましくは互いに対向する機器派生物の反対側に配列されてもよい。言い換えると、双極機器についての本実施形態では、照明装置から組織内へ光が導入されてもよく、反対側で、検出器は、組織によってリミッションされる光を測定してもよい。
【0063】
好ましくは、拡散反射の強度がそこで非常に高いため、少なくとも一つの照明装置と少なくとも一つの検出器との間の距離は、0~5mm、特に好ましくは0~1mmの範囲である。
【0064】
好ましくは、少なくとも一つの機器派生物は、各々の照明装置について複数の検出器を含み、特に好ましくは、検出器は、照明装置から等しい及び/又は異なる空間で配列されている。言い換えると、第2の検出器からの照明装置の空間は、第1の検出器からの空間よりも大きくてもよい。
【0065】
好ましくは、照明装置は、好ましくは定義された帯域幅を有する、特に好ましくは100nm未満の帯域幅を有する別々の光源を含む。
【0066】
好ましくは、(光の)温度測定装置は、電極の接触表面よりも低い機器派生物の面上に配列されている。言い換えると、組織と接触する電極及び/又は機器派生物の接触表面は、面を形成している。上記面は、少なくとも一つの照明装置及び/又は少なくとも一つの検出器が配列された面よりも接触の方向に高い(組織に近い)。
【0067】
好ましくは、(光の)温度測定装置は、封止手術中/封止中の温度のオンラインの/リアルタイムの特定を可能にする。オンラインの特定は、封止の質に特に重要である。従って、測定は、組織での温度/組織温度を表し、金属で作られた電極の熱容量などの測定装置の熱容量によって、待ち期間又は測定された温度の歪曲を示さない。上記温度測定装置が著しい熱容量を呈しないということが、保持/接触された組織内の水に反応する光の温度測定の利点である。
【0068】
好ましくは、機器派生物における、又は封止機器及び切開機器のジョー部における、拡散反射の測定は、組織が機器派生物と接触する位置から独立して実行されてもよい。言い換えると、温度測定装置は、組織と接触するように提供され適合されたエリア内の機器派生物の表面上に、分配され、好ましくは均一に分配されて配列されている。上記で説明されるように、少なくとも一つの機器派生物は、好ましくは電極に沿って及び/又は電極で、複数の励起及び検出経路/照明、又は検出経路を含んでもよい。
【0069】
前述のように、インピーダンスの測定に加えて、又はその代替として、温度が測定される。温度は、好ましくは二つの対向する機器派生物間で、即ち、好ましくは組織への電流の供給/組織の加熱の(時間)過程で、融合される組織で直接的に測定される。このように、組織の状態の変化は、直接的に/オンラインで検出され得、従って反応され得る。別の制御/調整パラメータによってアルゴリズムを拡張することによって、組織内へのエネルギ入力をより十分に評価し、従って、組織の融合をより十分に制御/調整することが可能である。加えて、組織内の水含有量などの組織の他の特性も、本発明による温度測定装置によって測定されてもよい。
【0070】
好ましくは、電極は、組織と接触するように提供され適合された表面上に、少なくとも第1の電極表面を有する。電極は、好ましくは、機器派生物の機器派生物本体上(ジョー部)に配置されているか、又は機器派生物によって形成されている。好ましくは、少なくとも一つの光源/少なくとも一つの光ガイド/少なくとも一つの光構成要素(ダイクロイックミラー/ビームスプリッタ/ミラー)並びに/又は少なくとも一つのセンサ、及び場合により一つの光ガイドを有する少なくとも一つの光検出器(若しくはその一部)は、電極及び/又は機器派生物内へ導入される。フォトダイオード又は光電子増倍管もセンサであると理解され得る。電極は、好ましくは、少なくとも一つの光出口開口部を有し、少なくとも一つの光出口開口部から/少なくとも一つの光出口開口部を通って、光源の光は、電極表面から出て、及び/又は組織内に放射される。電極は、好ましくは、少なくとも一つの光入口開口部を有し、少なくとも一つの光入口開口部を通って、光は、(専ら)組織(拡散反射)から電極表面内で/電極表面を通ってセンサ内に、放射される/リミッションされる/反射する。電極は、好ましくは、少なくとも一つのケーブル/配線を介して少なくとも一つの計算ユニットにデータを方向付けるか、又は少なくとも一つの散乱媒体/少なくとも一つの光導波路/少なくとも一つの反射表面を介してリモートセンサに光を方向付け、次いでそれが、少なくとも一つのケーブル/配線を介して少なくとも一つの計算ユニットにデータを方向付けるように提供され適合された、少なくとも一つのチャネルを有する。本発明が複数の電極表面又は複数の機器派生物を有するとき、電極表面/機器派生物は、互いに、好ましくは平行に離間している。電極表面/機器派生物間の空間は、好ましくは、ナイフ、外科用メス、HF外科用メス、又は同様のものなどの切開装置を挿入可能に受容するように提供され適合されており、上記切開装置は、組織を切り離し/切開するように提供され適合されている。従って、組織の切開の少なくとも二つの側に、電極/派生物表面は、HF技術によって組織を凝固させるように形成されている。
【0071】
狭帯域フィルタは、好ましくはセンサの前に配置されている。光トンネルは、電極及び/又は機器派生物に形成されてもよい。言い換えると、光トンネルは、機器派生物及び/又は少なくとも一つの電極を通って光を導いてもよい。すべての実施形態は、互いに組み合わされて適合されてもよい。
【0072】
以下では、本発明は、添付の図面を参照して、好ましい実施形態によって詳細に示される。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【
図1】第1の実施形態による機器派生物の領域を示す。
【
図2】機器派生物の第1の照明及び検出配列を示す。
【
図3】機器派生物の第2の照明及び検出配列を示す。
【
図4】機器派生物の第3の照明及び検出配列を示す。
【
図5】第2の実施形態による機器派生物の領域を示す。
【
図6】第2の実施形態による機器派生物の領域における光の誘導を示す。
【
図7】第3の実施形態による機器派生物の領域を示す。
【
図8】第3の実施形態による機器派生物の領域における光の誘導を示す。
【
図9】第4の実施形態による機器派生物の領域を示す。
【
図10】第4の実施形態による機器派生物の領域における光の誘導を示す。
【
図11】第5の実施形態による機器派生物の領域を示す。
【
図12】第5の実施形態による機器派生物の領域における光の誘導を示す。
【
図13】第6の実施形態による機器派生物の領域を示す。
【
図14】第6の実施形態による機器派生物の領域における光の誘導を示す。
【
図15】第7の実施形態による機器派生物の領域を示す。
【
図16】第6の実施形態による機器派生物の領域における光の誘導を示す。
【
図17】第8の実施形態による機器派生物の領域を示す。
【
図18】第8の実施形態による機器派生物の領域における光の誘導を示す。
【
図19】第9の実施形態による機器派生物の領域を示す。
【
図20】第9の実施形態による機器派生物の領域における光の誘導を示す。
【
図21】第10の実施形態による機器派生物の領域を示す。
【
図22】第10の実施形態による機器派生物の領域における光の誘導を示す。
【
図23】前述の実施形態による双極機器派生物を示す。
【
図24】双極HF機器上の反対の検出器及び照明装置を示す。
【
図26】本発明による医療高周波手術機器の例を示す。
【0074】
図1は、第1の実施形態による機器派生物1の領域を示す。機器派生物1は、絶縁された形式で機器派生物1に埋め込まれた少なくとも一つの電極2を備える。電極2は、体の組織と接触するように提供され適合された派生物側に、第1の電極表面4及び第2の電極表面6を有する。電極2は、特に、駆動可能な機器のジョー部の半分を構成した、機器派生物1の機器派生物本体8に/機器派生物本体8上に配置されている。光源(LED)10、及び光検出器又は光センサ12は交互に、電極2へ、又は機器派生物1/機器派生物本体8へ導入されている。電極2、又は機器派生物1/機器派生物本体8は、光出口開口部14を含み、光出口開口部14を通って、光源10の光は、電極表面4及び/若しくは6、又は派生物接触表面から組織内へ放射される。電極2又は機器派生物1/機器派生物本体8は、16をさらに含み、光入口開口部を通って、光は、組織から、電極表面4及び/若しくは6内で/電極表面4及び/若しくは6を通って、又は派生物接触表面を通って、センサ12内へリミッションされる。電極2、又は機器派生物1/機器派生物本体8は、ケーブル(詳細に図示せず)を介してセンサ12からのデータ/信号を計算ユニット(詳細に図示せず)に方向付けるように提供され適合された、少なくとも一つの(長手方向の)チャネル18を含む。
【0075】
図2は、機器派生物1の照明及び検出配列の第1の変形例例を示す。本出願の実施形態の各々は、第1の照明及び検出配列を備えてもよい。
図2の照明及び検出配列の上列は、
図1の第2の電極/派生物の、表面6上に/表面6において、配列されている/埋め込まれている。
図2の照明及び検出配列の下列は、
図1の第1の電極/派生物の、表面4上に/表面4において、配列されている/埋め込まれている。各列において、検出器/センサ12、及び照明装置/光源12は、交互に配列されている。暗い点は、検出器/センサ12を表しており、明るい点は、照明装置/光源10を表している。好ましくは、狭帯域(光)フィルタ(図示せず)は、検出器/センサ12の前に配列されている。さらに好ましくは、光電構成要素(センサ12及び照明装置10)は、電極の下で/派生物の組織接触表面の下で、プリント回路基板上に配置されている。
【0076】
図3は、機器派生物の照明及び検出配列の第2の変形例例を示す。本出願の実施形態の各々は、照明及び検出配列の第2の変形例例を備えてもよい。暗い点は、センサ12を表しており、明るい点は、光源10を表している。照明及び検出配列の第2の変形例は、4つのセンサ12が、光源10から等しい距離で一つの光源10の周囲に配列されており、一つの光源10が、直ぐ近くで隣接する別の光源と二つのセンサ12を共有するように構成されている。光源10/光源10の各々は、換言すると、仮想の矩形の中心に配置されており、その角にセンサ12が位置している。
【0077】
図4は、機器派生物の照明及び検出配列の第3の変形例例を示す。本出願の実施形態の各々は、照明及び検出配列の第3の変形例例を備えてもよい。暗い点は、センサ12を表しており、明るい点は、光源10を表している。照明及び検出配列の第3の変形例は、照明及び検出配列の第1の変形例と等しく、違いは、第2の電極/派生物の表面の照明及び検出配列の列が、第1の電極/派生物の表面の照明及び検出配列の列が終わる場所で始まることである。
【0078】
図5は、第2の実施形態による機器派生物101の領域を示す。機器派生物101は、電極102を含む。電極102は、組織と接触するように提供され適合された(派生物)表面上に、第1の電極表面104及び第2の電極表面106を有する。この点で、第2の実施形態の派生物は、第1の実施形態の派生物に対応する。電極102は、特に、機器のジョー部の一部である機器派生物101の遠位の機器派生物本体108上に配置されている。光源110及びセンサ112(詳細に図示せず)は、機器派生物本体108の組織接触表面から離れて、機器派生物101の駆動部又はハンドル部などにおいて、機器派生物101内へ導入されている。電極102/機器派生物本体108は、光出口開口部114を含み、光出口開口部114を通って、光源の光は、方向付けられ、光出口開口部114から、電極表面104及び/若しくは106、又は機器派生物本体108の組織接触表面から出る光が、組織内へ放射される/入る。電極102/機器派生物本体108は、光入口開口部116を含み、光入口開口部116を通って、組織からの光は、電極表面104及び/若しくは106、又は機器派生物本体108の組織接触表面内で/電極表面104及び/若しくは106、又は機器派生物本体108の組織接触表面を通って、センサで終わる光トンネル120内へ放射される/入る。また、光源から光出口開口部114への光は、好ましくは異なる光トンネル120を通って方向付けられる。光トンネル120は、空気若しくは任意の他の気体で満たされているか、又は真空を有する。光トンネル120は、機器派生物本体108及び/又は電極102を通過する。好ましくは円柱形の光トンネル120は、(中空の円柱形状で)内側のトンネル表面を有し、次いでそれは、電磁波(光波)に対する反射特性を有する。従って、トンネルの内面のトンネル表面は、全反射を可能にするように提供され適合されている。
【0079】
図6は、光トンネル120内の第2の実施形態による機器派生物/機器派生物本体の領域における光の誘導を示す。光源から来る入射光は、光トンネル120の内側の表面によって全反射され、光トンネル120を通って導かれてもよい。光トンネル120の内面による全反射は、光が、さらには湾曲エリア/少なくとも湾曲、又は同様のものを通って導かれることを可能にする。この場合、光トンネル120は、次いで、略90°の湾曲で(又は組織接触表面に対して任意の他の角度で)、光トンネル120が開放する派生物本体108の組織接触表面に到達するために、派生物本体108に沿って導かれる。
【0080】
図7は、第3の実施形態による機器派生物201の領域を示す。
図7に示すように、機器派生物201は、機器派生物本体208であって、電極である機器のジョー部の一部を形成している、又は電極202が絶縁形式で埋め込まれている機器派生物本体208を含む。電極202は、組織と接触するように提供され適合された派生物表面上に、第1の電極表面204及び第2の電極表面206を有する。従って、電極202は、機器派生物201の機器派生物本体208上に/機器派生物本体208において配置されている。光源210及びセンサ212は、組織接触表面から離れて、駆動部又は機器派生物201のハンドル部などで、機器派生物201内へ導入されている。電極202/機器派生物本体208は、光出口開口部214を含み、光出口開口部214を通って、光源の光は、方向付けられ、光出口開口部214から、電極表面204及び/若しくは206、又は組織接触表面からの光は、組織内へ放射される/入る。電極202/機器派生物本体208は、光入口開口部216を含み、光入口開口部216を通って、光は、組織から、電極表面204及び/若しくは206、又は機器派生物本体208の組織接触表面内で/電極表面204及び/若しくは206、又は機器派生物本体208の組織接触表面を通って、センサで終わる光トンネル220内へ放射される/入る。また、光源から光入口開口部216への光は、好ましくは異なる光トンネル220を通って方向付けられる。光トンネル220は、空気若しくは任意の他の気体で満たされているか、又は真空を有する。光トンネル220は、機器派生物本体208及び/又は電極202を通過する。光源の光は、好ましくは円柱形状の光トンネル220の開口に対して/円柱形状の光トンネル220の長手方向に対して、垂直に導入される/放射される。従って、光は、光トンネル220内で真っ直ぐに/直線的に導かれる。光を方向付けるために、少なくとも一つのミラー及び/又は一つのプリズムは、所望の角度で光を、そらすために/導くために、光トンネル220内で使用される。トンネル220は、円柱形状、立方形状などの任意の幾何形状をとることができる。
【0081】
図8は、光トンネル220内の第3の実施形態による機器派生物の領域における光の誘導を示す。光源から来る入射光は、光トンネル220内へ、直線的に供給される/方向付けられる/平行に方向付けられる。光トンネル220での少なくとも一つのミラーによる誘導は、さらには角度が付いたエリア/角度、又は同様のものを通って光を導くのに役立つ。
【0082】
図9は、第4の実施形態による機器派生物301の領域を示す。機器派生物301は、組織接触表面を形成している機器派生物本体308で受容された電極302を備える。電極302は、組織と接触するように提供され適合された表面上に、第1の電極表面304及び第2の電極表面306を有する。従って、電極302は、機器派生物301の機器派生物本体308内に/機器派生物本体308上に配置されている。光源310及びセンサ312(詳細に図示せず)は、機器派生物本体308の組織接触表面から離れて、駆動部又は機器派生物301のハンドル部などで、機器派生物301内へ導入されている。電極302/機器派生物本体308は、光出口開口部314を含み、光出口開口部314を通って、光源の光は、導かれ、光出口開口部314から、光は、電極表面304及び/若しくは306、又は機器派生物本体308から、組織内へ放射される/入る。電極302又は機器派生物本体308は、光入口開口部316(詳細に図示せず)を含み、光入口開口部316を通って、光は、組織から、電極表面304及び/若しくは306内で/電極表面304及び/若しくは306を通って、又は機器派生物本体308の接触表面を通って、センサで終わる光トンネル320内へ放射される/入る。また、光源から光出口開口部314への光は、好ましくは異なる光トンネル(図示せず)を通って方向付けられる。光トンネル320は、バルク散乱材料322で満たされている。光トンネル320は、機器派生物本体308及び/又は電極302を通過する。本実施形態では、少なくとも二つの光トンネル320は、光入口開口部314及び光出口開口部(図示せず)の一列が、各々の電極表面304及び306内へ導入されているような横列/縦列で、電極302及び/又は機器派生物本体308において平行に配列されている。図示しない実施形態では、第4の実施形態のバルク材料は、それ自体が光源であってもよく、即ち、バルク材料は、発光してもよい。
【0083】
図10は、光トンネル320内の第4の実施形態による機器派生物の領域における光の誘導を示す。光源から来る入射光は、光トンネル320内へ、より正確には、光トンネル320内のバルク散乱材料及び/又はバルク発光材料322へ供給される。バルク材料322での光の散乱によって、光は、組織内へ放射され、リミッションした光は、同じ構造を有する異なる光トンネル(図示せず)によってセンサに方向づけられる/散乱される。
【0084】
図11は、第5の実施形態による機器派生物401の領域を示す。機器派生物401は、電極402を備え、それは、この場合、絶縁形式で機器派生物本体408に埋め込まれている。電極402は、組織と接触するように提供され適合された機器派生物本体408の表面上に、第1の電極表面404及び第2の電極表面406を有する。従って、電極402は、機器派生物401の、機器派生物本体408において/機器派生物本体408上に、配置されている。光源410及びセンサ412は、機器派生物本体408の組織接触表面(図示せず)から離れて、駆動部又は機器派生物401のハンドル部などで、機器派生物401へ導入されている。電極402又は機器派生物本体408は、光出口開口部414を含み、光出口開口部414を通って光源の光は、方向付けられ、光出口開口部414から、光は、電極表面404及び/若しくは406から、又は組織接触表面から、組織内へ放射される/入る。電極402又は機器派生物本体408は、光入口開口部(図示せず)を含み、光入口開口部を通って、組織からの光は、電極表面404及び/若しくは406において/電極表面404及び/若しくは406を通って、又は組織接触表面を通って、センサで終わる光トンネル420内へ放射される/放出する。また、光源から光出口開口部414への光は、好ましくは異なる光トンネル(図示せず)を通って方向付けられる。光トンネル420は、構造化バルク材料422で満たされている。光トンネル420は、機器派生物本体408及び/又は電極402を通過する。本実施形態では、少なくとも二つの光トンネル420は、光入口開口部414及び光出口開口部(図示せず)の一列が、各々の電極表面404及び406内へ導入されているような横列/縦列で、電極402及び/又は機器派生物本体408において平行に配列されている。図示しない実施形態では、第5の実施形態のバルク材料は、それ自体が光源であってもよく、即ち、バルク材料は、発光してもよい。
【0085】
図12は、光トンネル420内の第5の実施形態による機器派生物の領域における光の誘導を示す。光源から来る入射光は、光トンネル420内へ、より正確には、光トンネル420内の構造化バルク材料422内へ供給される。バルク材料422内の挿入の構造は、光を組織内へ放射させ、リミッションした光は、同じ構造の異なる光トンネル(図示せず)によってセンサに方向付けられる/散乱される。
【0086】
図13は、第6の実施形態による機器派生物501の領域を示す。機器派生物501は、電極502を備え、本実施形態では、機器派生物本体501及び電極502は、それらの構造及び配列に関して前述の実施形態に対応する。光源510及びセンサ512は、機器派生物本体508に導入されている(詳細に図示せず)。電極502/機器派生物本体は、光出口開口部514を含み、光出口開口部514を通って、光源の光は、方向付けられ、出口開口部514から、光は、組織内へ放射される/入る。電極502/機器派生物本体は、光入口開口部(図示せず)を含み、光入口開口部を通って、光は、組織から、センサで終わる光トンネル520内へ放射される/入る。光源から光入口開口部514への光は、少なくとも一つの光トンネル520を通って方向付けられる。本実施形態では、一つの単一の光トンネル520は、電極502に、従って、機器の派生物機器派生物本体501に形成されている。光出口開口部514及び光入口開口部(図示せず)の一列は、電極502又は機器派生物本体内に導入されている。少なくとも一つの銀被膜/反射傾斜/角度が付いた面524は、光トンネル520に形成されている。面524は、電極若しくは機器派生物本体を磨くことによって、又はミラーを光トンネル520内へ導入することによって製造されてもよい。光トンネル520は、機器派生物本体を通過する。光出口開口部514及び光入口開口部(図示せず)の少なくとも一列は、電極502/機器派生物本体の表面に導入されている。代替的に、又は加えて、このタイプの一つの単一の光トンネル520は、適切なフィルタを用いて、反射された光の励起及び受け取りの両方に役立ち得る。これは、拡散反射波長範囲に対応するフィルタが、光源の後ろに配置されているが、残りの光は、組織内へ導かれ、同じ及び/又は隣接する開口部によって受け取られ、同じ反射面524を介してセンサに戻されることを意味する。
【0087】
図14は、光トンネル520内の第6の実施形態による機器派生物501の領域における光の誘導を示す。光源から来る入射光は、光トンネル520内へ供給され、所定の角度で(好ましくは0°~90°の範囲の角度で)角度が付いた反射面524によってそらされる。光は、ミラー/反射表面/反射面524によって組織内へ放射され、リミッションした光は、同じ構造の異なる光トンネル(図示せず)によってセンサに方向付けられる/導かれる。
【0088】
図15は、第7の実施形態による機器派生物601の領域を示す。機器派生物601は、機器派生物本体608によって受容された電極602を備える。電極602は、組織と接触するように提供され適合された機器派生物本体608の表面上に、第1の電極表面604及び第2の電極表面606を有する。光源610及びセンサ612は、機器派生物本体608に導入されている(詳細に図示せず)。機器派生物本体608は、光出口開口部614を含み、光出口開口部614を通って、光源の光(図示せず)は、導かれ、組織接触表面から組織内へ放射される/入る。機器派生物本体608は、光入口開口部(図示せず)をさらに含み、光入口開口部を通って、光は、機器派生物本体608の組織接触表面内へ/機器派生物本体608の組織接触表面を通って、組織から、センサで終わる光トンネル620内へ放射される/入る。また、光源から光出口開口部614への光は、第2の光トンネル(図示せず)を通って方向付けられる。電磁放射の一部を透過させ、即ち、光の一部について透光させ、光の一部を反射させる少なくとも一つの部分透光面626は、光トンネル620内へ導入されている。好ましくは、部分透光面は、部分透光ミラーであり、さらに好ましくは、複数の部分透光面626が、光トンネルに直列に配列されている。
【0089】
図16は、光トンネル620内の第7の実施形態による機器派生物601の領域における光の誘導を示す。光源から来る入射光は、光トンネル620内へ供給される。光源から来る入射光は、光トンネル620内へ、直線的に供給される/方向付けられる/平行に方向付けられる。光は、光トンネル620で少なくとも一つの部分透光ミラー626を介して導かれることによって、角度が付いたエリア/角度、又は同様のものを介して導かれる/反射される/鏡映される。部分透光ミラー626に入り込む光は、前述のミラーと同じ角度で配列された別の部分透光ミラー626に対して入射する等々である。光は、部分透光ミラー/反射表面/反射面626によって組織内へ放射され、リミッションした光は、同じ構造の異なる光トンネル(図示せず)によってセンサに方向付けられ/導かれる。
【0090】
図17は、第8の実施形態による機器派生物701の領域を示す。機器派生物701は、電極702を備える。電極702は、機器派生物701の機器派生物本体708上に配置されている。光源710及びセンサ712は、機器派生物本体708から離れて、好ましくは外部に、駆動部又は機器派生物701のハンドル部などで、機器派生物701内へ導入されている(詳細に図示せず)。機器派生物本体708は、少なくとも一つの光トンネル720を含み、光トンネル720を通って、光源の光は方向付けられ、光トンネル720から、光は、組織内へ放射される/入る。機器派生物本体708は、少なくとも一つのさらなる光トンネル720を含み、光トンネル720を通って、光は、組織からセンサに導かれる。本実施形態では、光トンネル720は、ガラスファイバなどの光導波路によって形成されている。
【0091】
図18は、光トンネル720内の第8の実施形態による機器派生物の領域における光の誘導を示す。光源から来る入射光は、光トンネル720の内側の表面によって全反射され、従って、光トンネル720を通って方向付けられてもよい。光トンネル720の内面による全反射は、さらには湾曲エリア/少なくとも湾曲、又は同様のものを通って光を導くのに役立ち得る。
【0092】
図19は、第9の実施形態による機器派生物801の領域を示す。機器派生物801は、電極802を備える。電極802は、組織と接触するように提供され適合されたその機器派生物本体の組織接触表面上に、第1の電極表面804及び第2の電極表面806を有する。光源810及びセンサ812は、機器派生物本体808内へ導入されている(詳細に図示せず)。機器派生物本体は、光出口開口部814をさらに含み、光出口開口部814を通って、光源の光が方向付けられ、組織内へ放射される/入る。機器派生物本体はまた、光入口開口部816を含み、光入口開口部816を通って、光は、組織から、機器派生物本体内で/機器派生物本体を通って、センサで終わる光トンネル820内へ放射される/入る。光源から光出口開口部814への光は、同じ光トンネルを通って方向付けられる。換言すると、光出口開口部814は、光入口開口部816として機能してもよく、逆もまた同様である。電磁放射の一部を透過し、即ち、光の一部について透光し、光の一部を反射する少なくとも二つの部分透光面626は、光トンネル820内へ導入されている。好ましくは、半透光面は、半透光ミラーであり、さらに好ましくは、複数の部分透光面626が、光トンネルに直列に配列されている。本実施形態でのこの配列は、一つの半透光ミラーを光出口開口部814又は光入口開口部816に割り当てるのに役立つ。
【0093】
図20は、光トンネル820内の第9の実施形態による機器派生物801の領域における光の誘導を示す。光源から来る入射光は、光トンネル820内へ供給される。光源から来る入射光は、光トンネル820内へ、直線的に供給される/方向付けられる/平行に方向付けられる。光は、光トンネル820で少なくとも二つの部分透光ミラー826を介して導かれることによって、角度が付いたエリア/角度、又は同様のものを介して導かれる/反射される/鏡映される。部分透光ミラー826に入り込む光は、前述のミラーと同じ角度で配列された少なくとも一つのさらなる部分透光ミラー826などに対して入射する。光は、部分透光ミラー/反射表面/反射面826によって組織内へ放射され、リミッションした光は、同じ光トンネル820によって、だが隣接する開口部を通ってセンサに、方向付けられる/導かれる。さらに換言すると、開口部は、同時に、隣接する開口部について、光出口開口部及び隣接する開口部についての光入口開口部である。
【0094】
図21は、第10の実施形態による機器派生物901の領域を示す。機器派生物901は、電極902を備え、本実施形態では、機器派生物本体及び電極は、それらの構造及び配列に関して前述の実施形態に対応する。その結果、光源910及びセンサ912は、機器派生物本体の組織接触表面から離れて、駆動部又は機器派生物901のハンドル部などで、機器派生物に導入されている(詳細に図示せず)。機器派生物本体は、光出口開口部914を含み、光出口開口部914を通って、図示しない光源の光は、方向付けられ、光出口開口部914から、光は、組織内へ放射される/入る。機器派生物本体908は、光入口開口部916をさらに含み、光入口開口部916を通って、光は、組織から、センサで終わる光トンネル920内へ、放射される/出る。光源から光出口開口部914への光は、少なくとも一つの光トンネル920を通って方向付けられる。光入口開口部916からセンサへの光は、(同じ設計の)少なくとも一つのさらなる光トンネル920を通って方向付けられる。従って、本実施形態では、少なくとも二つの光トンネル920は、機器派生物本体908に形成されている。光出口開口部914及び光入口開口部916は交互に、機器派生物本体へ導入されている。少なくとも一つの銀被膜/反射傾斜/角度が付いた面924は、光トンネル920に形成されている。
【0095】
図22は、光トンネル920内の第10の実施形態による機器派生物901の領域における光の誘導を示す。光源から来る入射光は、光トンネル920内へ供給され、所定の角度で(好ましくは0°~90°の範囲の角度で)角度が付いた反射面924によってそらされる。光は、ミラー/反射表面/反射面924によって組織内へ放射され、リミッションされた光は、同じ構造の異なる光トンネル920によってセンサに方向付けられる/導かれる。
【0096】
図23は、前述の実施形態による双極機器派生物1028を示す。実施形態1~10は、双極医療HF機器で使用されるように提供され適合されており、二つの機器派生物本体は、好ましくは、互いに対して枢動可能であり、それらの間に組織受容ギャップを画定するように取り付けられている。
【0097】
図24は、双極HF機器上で互いに対向する検出器及び照明装置を示す。従って、照明装置の光出口開口部1014及び検出器の光入口開口部1016は、それぞれの反対側の機器派生物/機器派生物本体上に配列されている。
【0098】
図25は、本発明による医療装置1100の概略図を示す。光源1110は、光を照射するように提供され適合されている。センサ1112は、光を検出するように提供され適合されている。光源は、光出口開口部1114を通る光を放射する。センサ1112は、光入口開口部1116を介して光を受け取る。光源1110及びセンサ1112は、チャネル1118に配置されたデータ線1130及び1132に接続されている。チャネル1118は、絶縁形式で電極も受容する機器派生物本体1128に形成されている。電極1134が受容された一つの機器派生物本体は、反対側の電極1136が受容された機器派生物本体によって組織1138を固定する。電極1134及び電極1136は、線1140及び1142に接続されている。データ線1130及び1132並びに線1140及び1142は、記憶媒体1146を含む計算ユニット1144に接続されている。
【0099】
図26は、第1の機器派生物1001及び第2の機器派生物1002を備える、本発明による医療高周波手術機器1000の例を示す。機器派生物本体1008は、第1の機器派生物1001の遠位端に形成されており、駆動部又はハンドル部1009は、第1の機器派生物1001の近位端に形成されている。
【符号の説明】
【0100】
1,101,201,301,401,501,601,701,801,901:機器派生物
2,102,202,302,402,502,602,702,802,902:電極
4,104,204,304,404,604,804,904:第1の電極表面
6,106,206,306,406,606,806,906:第2の電極表面
8,108,208,308,408,508,608,708,808,908,1128:機器派生物本体
10,110,210,310,410,510,610,710,810,910,1110:光源
12,112,212,312,412,512,612,712,812,912,1112:センサ
14,114,214,314,414,514,614,714,814,914,1014,1114:光入口開口
16,116,216,616,716,816,916,1016,1116:光出口開口
18,1118:チャネル
120,220,320,420,520,620,720,820,920:光トンネル
322,422:バルク材料
524,924:銀傾斜面
626,826:部分透光面
1028:双極機器派生物
1100:医療装置
1130,1132,1140,1142:線
1134:第1の電極
1136:第2の電極
1138:組織
1144:計算ユニット
1146:記憶媒体
【手続補正書】
【提出日】2022-06-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
温度を測定するための方法であって、
複数の照明装
置によって、照明スペクトルを有する光を組織内へ放出するステップと、
複数の検出
器によって、前記組織から拡散反射スペクトルを有する前記光の拡散反射を受け取るステップであって、
前記複数の照明装
置及び前記複数の検出
器は、
少なくとも一つの機器派生
物内で
交互に、若しくは少なくとも一つの機器派生
物上に
交互に、形成若しくは配列されており、又は
二つの対向する機器派生物上で交互に形成若しくは配列されており、
計算ユニッ
トと電気的に接続されている、前記受け取るステップと、
前記検出
器によって、前記拡散反射スペクトルを検出器信号に変換するステップと、
前記検出器信号を前記計算ユニッ
トに送信するステップと、
前記計算ユニッ
トによって、前記検出器信号から前記拡散反射スペクトルを評価するステップと、
前記計算ユニッ
トによって、前記照明スペクトルを前記拡散反射スペクトルと比較することによって、前記組織の吸収スペクトルを評価するステップと、
前記計算ユニッ
トによって、前記吸収スペクトルから少なくとも一つの吸収最大値を特定するステップと、
前記計算ユニッ
トによって、前記吸収最大値を少なくとも一つの基準と比較することによって前記組織での温度を計算するステップと、を備える、方法。
【請求項2】
前記計算ユニットで
、特定の温度での吸収最大値の形態で少なくとも一つの基準を記憶するステップを、さらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複数の照明装置及び検出
器を前記組織に適用するステップをさらに備える、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記計算された温度及び/又は組織インピーダンスに基づいて、前記計算ユニットによって、装
置を、制御すること、及び/又は調整すること、及び/又はスイッチオフするステップをさらに備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
温度を測定するための前記方法は、封止手術中に実行されることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
医療機器で組織温度を測定するための請求項1から5のいずれか一項に記載の前記方法の適用。
【請求項7】
組織を封止及び/若しくは切開するために、電流が供給されるように適合された少なくとも一つの電
極を形成する少なくとも一つの機器派生
物、又は
組織を封止及び/若しくは切開するために、電流が供給されるように適合された少なくとも一つの電
極がその内又はその上に配列された、少なくとも一つの機器派生
物であって、前記電
極への電流の前記供給は、計算ユニッ
トによって制御及び/又は調整され得る、前記少なくとも一つの機器派生
物と、
複数の照明装
置及び少なくとも複数の検出
器を備える少なくとも一つの光温度測定装置であって、
前記複数の照明装
置及び前記少なくとも複数の検出
器の各々が、前記少なくとも一つの機器派生
物内で
交互に、若しくは前記少なくとも一つの機器派生
物上に
交互に、形成若しくは配列されており、又は
二つの対向する機器派生物上で交互に形成若しくは配列されており、
少なくとも複数の検出
器からの信号を温度値に変換するように提供され適合された前記計算ユニッ
トに電気的に接続された、前記少なくとも一つの光温度測定装置と、を備える、医療機
器。
【請求項8】
前記計算ユニッ
トは、前記少なくとも一つの電
極に流れる前記電流の電流強度、電圧、及び/又は周波数が、計算された前記温度値に応答し
て可変であるように、前記温度測定装置と接続されていることを特徴とする、請求項7に記載の医療機
器。
【請求項9】
前記複数の検出器及び/又は前記複数の照明装置は、少なくとも一つの光トンネル又は少なくとも一つの光導波
路を備えることを特徴とする、請求項7又は8に記載の医療機
器。
【請求項10】
前記複数の照明装置及び前記複数の検出器は、光トンネル又は光導波
路の端を共有していることを特徴とする、請求項7から9のいずれか一項に記載の医療機
器。
【請求項11】
少なくとも一つの光トンネ
ルは、バルク散乱材
料で満たされていることを特徴とする、請求項7から10のいずれか一項に記載の医療機
器。
【請求項12】
前記電
極の表面は、反射材料、特に金属で作られていることを特徴とする、請求項7から11のいずれか一項に記載の医療機
器。
【請求項13】
少なくとも二つの検出器が提供されており、前記複数の照明装置のうちの一つにおける第2の検出器からの距離は、第1の検出器からの距離よりも大きいことを特徴とする、請求項7から12のいずれか一項に記載の医療機
器。
【請求項14】
前記温度測定装置は、前記電
極の接触表面よりも低い面上に配列されていることを特徴とする、請求項7から13のいずれか一項に記載の医療機
器。
【請求項15】
前記医療機器は、二つの機器派生
物を備え、第1の機器派生
物は、複数の照明装置を備え、第2の機器派生
物は、複数の検出器を備えることを特徴とする、請求項7から14のいずれか一項に記載の医療機器。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0073
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0073】
【
図1】第1の実施形態による機器派生物の領域を示す。
【
図2】機器派生物の第1の照明及び検出配列を示す。
【
図3】機器派生物の第2の照明及び検出配列を示す。
【
図4】機器派生物の第3の照明及び検出配列を示す。
【
図5】第2の実施形態による機器派生物の領域を示す。
【
図6】第2の実施形態による機器派生物の領域における光の誘導を示す。
【
図7】第3の実施形態による機器派生物の領域を示す。
【
図8】第3の実施形態による機器派生物の領域における光の誘導を示す。
【
図9】第4の実施形態による機器派生物の領域を示す。
【
図10】第4の実施形態による機器派生物の領域における光の誘導を示す。
【
図11】第5の実施形態による機器派生物の領域を示す。
【
図12】第5の実施形態による機器派生物の領域における光の誘導を示す。
【
図13】第6の実施形態による機器派生物の領域を示す。
【
図14】第6の実施形態による機器派生物の領域における光の誘導を示す。
【
図15】第7の実施形態による機器派生物の領域を示す。
【
図16】第
7の実施形態による機器派生物の領域における光の誘導を示す。
【
図17】第8の実施形態による機器派生物の領域を示す。
【
図18】第8の実施形態による機器派生物の領域における光の誘導を示す。
【
図19】第9の実施形態による機器派生物の領域を示す。
【
図20】第9の実施形態による機器派生物の領域における光の誘導を示す。
【
図21】第10の実施形態による機器派生物の領域を示す。
【
図22】第10の実施形態による機器派生物の領域における光の誘導を示す。
【
図23】前述の実施形態による双極機器派生物を示す。
【
図24】双極HF機器上の反対の検出器及び照明装置を示す。
【
図26】本発明による医療高周波手術機器の例を示す。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0075
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0075】
図2は、機器派生物1の照明及び検出配列の第1の変形
例を示す。本出願の実施形態の各々は、第1の照明及び検出配列を備えてもよい。
図2の照明及び検出配列の上列は、
図1の第2の電極/派生物の、表面6上に/表面6において、配列されている/埋め込まれている。
図2の照明及び検出配列の下列は、
図1の第1の電極/派生物の、表面4上に/表面4において、配列されている/埋め込まれている。各列において、検出器/センサ12、及び照明装置/光源1
0は、交互に配列されている。暗い点は、検出器/センサ12を表しており、明るい点は、照明装置/光源10を表している。好ましくは、狭帯域(光)フィルタ(図示せず)は、検出器/センサ12の前に配列されている。さらに好ましくは、光電構成要素(センサ12及び照明装置10)は、電極の下で/派生物の組織接触表面の下で、プリント回路基板上に配置されている。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0076
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0076】
図3は、機器派生物の照明及び検出配列の第2の変形
例を示す。本出願の実施形態の各々は、照明及び検出配列の第2の変形
例を備えてもよい。暗い点は、センサ12を表しており、明るい点は、光源10を表している。照明及び検出配列の第2の変形例は、4つのセンサ12が、光源10から等しい距離で一つの光源10の周囲に配列されており、一つの光源10が、直ぐ近くで隣接する別の光源と二つのセンサ12を共有するように構成されている。光源10/光源10の各々は、換言すると、仮想の矩形の中心に配置されており、その角にセンサ12が位置している。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0077
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0077】
図4は、機器派生物の照明及び検出配列の第3の変形
例を示す。本出願の実施形態の各々は、照明及び検出配列の第3の変形
例を備えてもよい。暗い点は、センサ12を表しており、明るい点は、光源10を表している。照明及び検出配列の第3の変形例は、照明及び検出配列の第1の変形例と等しく、違いは、第2の電極/派生物の表面の照明及び検出配列の列が、第1の電極/派生物の表面の照明及び検出配列の列が終わる場所で始まることである。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0082
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0082】
図9は、第4の実施形態による機器派生物301の領域を示す。機器派生物301は、組織接触表面を形成している機器派生物本体308で受容された電極302を備える。電極302は、組織と接触するように提供され適合された表面上に、第1の電極表面304及び第2の電極表面306を有する。従って、電極302は、機器派生物301の機器派生物本体308内に/機器派生物本体308上に配置されている。光源310及びセンサ312(詳細に図示せず)は、機器派生物本体308の組織接触表面から離れて、駆動部又は機器派生物301のハンドル部などで、機器派生物301内へ導入されている。電極302/機器派生物本体308は、光出口開口部314を含み、光出口開口部314を通って、光源の光は、導かれ、光出口開口部314から、光は、電極表面304及び/若しくは306、又は機器派生物本体308から、組織内へ放射される/入る。電極302又は機器派生物本体308は、光入口開口部316(詳細に図示せず)を含み、光入口開口部316を通って、光は、組織から、電極表面304及び/若しくは306内で/電極表面304及び/若しくは306を通って、又は機器派生物本体308の接触表面を通って、センサで終わる光トンネル320内へ放射される/入る。また、光源から光出口開口部314への光は、好ましくは異なる光トンネル(図示せず)を通って方向付けられる。光トンネル320は、バルク散乱材料322で満たされている。光トンネル320は、機器派生物本体308及び/又は電極302を通過する。本実施形態では、少なくとも二つの光トンネル320は、光入口開口部
(図示せず)及び光出口開口部
314の一列が、各々の電極表面304及び306内へ導入されているような横列/縦列で、電極302及び/又は機器派生物本体308において平行に配列されている。図示しない実施形態では、第4の実施形態のバルク材料は、それ自体が光源であってもよく、即ち、バルク材料は、発光してもよい。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0084
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0084】
図11は、第5の実施形態による機器派生物401の領域を示す。機器派生物401は、電極402を備え、それは、この場合、絶縁形式で機器派生物本体408に埋め込まれている。電極402は、組織と接触するように提供され適合された機器派生物本体408の表面上に、第1の電極表面404及び第2の電極表面406を有する。従って、電極402は、機器派生物401の、機器派生物本体408において/機器派生物本体408上に、配置されている。光源410及びセンサ412は、機器派生物本体408の組織接触表面(図示せず)から離れて、駆動部又は機器派生物401のハンドル部などで、機器派生物401へ導入されている。電極402又は機器派生物本体408は、光出口開口部414を含み、光出口開口部414を通って光源の光は、方向付けられ、光出口開口部414から、光は、電極表面404及び/若しくは406から、又は組織接触表面から、組織内へ放射される/入る。電極402又は機器派生物本体408は、光入口開口部(図示せず)を含み、光入口開口部を通って、組織からの光は、電極表面404及び/若しくは406において/電極表面404及び/若しくは406を通って、又は組織接触表面を通って、センサで終わる光トンネル420内へ放射される/放出する。また、光源から光出口開口部414への光は、好ましくは異なる光トンネル(図示せず)を通って方向付けられる。光トンネル420は、構造化バルク材料422で満たされている。光トンネル420は、機器派生物本体408及び/又は電極402を通過する。本実施形態では、少なくとも二つの光トンネル420は、光入口開口部
(図示せず)及び光出口開口部
414の一列が、各々の電極表面404及び406内へ導入されているような横列/縦列で、電極402及び/又は機器派生物本体408において平行に配列されている。図示しない実施形態では、第5の実施形態のバルク材料は、それ自体が光源であってもよく、即ち、バルク材料は、発光してもよい。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0086
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0086】
図13は、第6の実施形態による機器派生物501の領域を示す。機器派生物501は、電極502を備え、本実施形態では、機器派生物本体50
8及び電極502は、それらの構造及び配列に関して前述の実施形態に対応する。光源510及びセンサ512は、機器派生物本体508に導入されている(詳細に図示せず)。電極502/機器派生物本体は、光出口開口部514を含み、光出口開口部514を通って、光源の光は、方向付けられ、出口開口部514から、光は、組織内へ放射される/入る。電極502/機器派生物本体は、光入口開口部(図示せず)を含み、光入口開口部を通って、光は、組織から、センサで終わる光トンネル520内へ放射される/入る。光源から光
出口開口部514への光は、少なくとも一つの光トンネル520を通って方向付けられる。本実施形態では、一つの単一の光トンネル520は、電極502に、従って、機器の派生物機器派生物本体50
8に形成されている。光出口開口部514及び光入口開口部(図示せず)の一列は、電極502又は機器派生物本体内に導入されている。少なくとも一つの銀被膜/反射傾斜/角度が付いた面524は、光トンネル520に形成されている。面524は、電極若しくは機器派生物本体を磨くことによって、又はミラーを光トンネル520内へ導入することによって製造されてもよい。光トンネル520は、機器派生物本体を通過する。光出口開口部514及び光入口開口部(図示せず)の少なくとも一列は、電極502/機器派生物本体の表面に導入されている。代替的に、又は加えて、このタイプの一つの単一の光トンネル520は、適切なフィルタを用いて、反射された光の励起及び受け取りの両方に役立ち得る。これは、拡散反射波長範囲に対応するフィルタが、光源の後ろに配置されているが、残りの光は、組織内へ導かれ、同じ及び/又は隣接する開口部によって受け取られ、同じ反射面524を介してセンサに戻されることを意味する。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0092
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0092】
図19は、第9の実施形態による機器派生物801の領域を示す。機器派生物801は、電極802を備える。電極802は、組織と接触するように提供され適合されたその機器派生物本体の組織接触表面上に、第1の電極表面804及び第2の電極表面806を有する。光源810及びセンサ812は、機器派生物本体808内へ導入されている(詳細に図示せず)。機器派生物本体は、光出口開口部814をさらに含み、光出口開口部814を通って、光源の光が方向付けられ、組織内へ放射される/入る。機器派生物本体はまた、光入口開口部816を含み、光入口開口部816を通って、光は、組織から、機器派生物本体内で/機器派生物本体を通って、センサで終わる光トンネル820内へ放射される/入る。光源から光出口開口部814への光は、同じ光トンネルを通って方向付けられる。換言すると、光出口開口部814は、光入口開口部816として機能してもよく、逆もまた同様である。電磁放射の一部を透過し、即ち、光の一部について透光し、光の一部を反射する少なくとも二つの部分透光面
826は、光トンネル820内へ導入されている。好ましくは、半透光面は、半透光ミラーであり、さらに好ましくは、複数の部分透光面
826が、光トンネルに直列に配列されている。本実施形態でのこの配列は、一つの半透光ミラーを光出口開口部814又は光入口開口部816に割り当てるのに役立つ。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0099
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0099】
図26は、第1の機器派生物1001及び第2の機器派生物1002を備える、本発明による医療高周波手術機器1000の例を示す。機器派生物本体1008は、第1の機器派生物1001の遠位端に形成されており、駆動部又はハンドル部1009は、第1の機器派生物1001の近位端に形成されている。
以下の項目は、国際出願時の特許請求の範囲に記載の要素である。
(項目1)
温度を測定するための方法であって、
複数の照明装置(10、110)によって、照明スペクトルを有する光を組織内へ放出するステップと、
複数の検出器(12、1112)によって、前記組織から拡散反射スペクトルを有する前記光の拡散反射を受け取るステップであって、
前記複数の照明装置(10、1110)及び前記複数の検出器(12、1112)は、
少なくとも一つの機器派生物(1、101、201、301、401、501、601、701、801、901)内で、若しくは少なくとも一つの機器派生物(1、101、201、301、401、501、601、701、801、901)上に、形成若しくは配列されており、又は
二つの対向する機器派生物上で交互に形成若しくは配列されており、
計算ユニット(1144)と電気的に接続されている、前記受け取るステップと、
前記検出器(12、1112)によって、前記拡散反射スペクトルを検出器信号に変換するステップと、
前記検出器信号を前記計算ユニット(1144)に送信するステップと、
前記計算ユニット(1144)によって、前記検出器信号から前記拡散反射スペクトルを評価するステップと、
前記計算ユニット(1144)によって、前記照明スペクトルを前記拡散反射スペクトルと比較することによって、前記組織の吸収スペクトルを評価するステップと、
前記計算ユニット(1144)によって、前記吸収スペクトルから少なくとも一つの吸収最大値を特定するステップと、
前記計算ユニット(1144)によって、前記吸収最大値を少なくとも一つの基準と比較することによって前記組織での温度を計算するステップと、を備える、方法。
(項目2)
好ましくは水及び/又は脂肪及び/又はコラーゲンについて、前記計算ユニットで、好ましくは前記計算ユニットの記憶媒体で、特定の温度での吸収最大値の形態で少なくとも一つの基準を記憶するステップを、さらに備える、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記複数の照明装置及び検出器(12、1120)を前記組織に適用するステップをさらに備える、項目1又は2に記載の方法。
(項目4)
前記計算された温度及び/又は組織インピーダンスに基づいて、前記計算ユニットによって、装置、好ましくは医療機器を、制御すること、及び/又は調整すること、及び/又はスイッチオフするステップをさらに備える、項目1から3のいずれか一項に記載の方法。
(項目5)
温度を測定するための前記方法は、封止手術中に実行されることを特徴とする、項目1から4のいずれか一項に記載の方法。
(項目6)
医療機器で組織温度を測定するための項目1から5のいずれか一項に記載の前記方法の適用。
(項目7)
組織を封止及び/若しくは切開するために、電流が供給されるように適合された少なくとも一つの電極(502、602、702、802、902、1134、1136)を形成する少なくとも一つの機器派生物(1、101、201、301、401、501、601、701、801、901)、又は
組織を封止及び/若しくは切開するために、電流が供給されるように適合された少なくとも一つの電極(2、102、202、302、402、702)がその内又はその上に配列された、少なくとも一つの機器派生物(1、101、201、301、401、501、601、701、801、901)であって、前記電極(2、102、202、302、402、502、602、702、802、902、1134、1136)への電流の前記供給は、計算ユニット(1144)によって制御及び/又は調整され得る、前記少なくとも一つの機器派生物(1、101、201、301、401、501、601、701、801、901)と、
複数の照明装置(10、1110)及び少なくとも複数の検出器(12、1112)を備える少なくとも一つの光温度測定装置であって、
前記複数の照明装置(10、1110)及び前記少なくとも複数の検出器(12、1112)の各々が、前記少なくとも一つの機器派生物(1、101、201、301、401、501、601、701、801、901)内で、若しくは前記少なくとも一つの機器派生物(1、101、201、301、401、501、601、701、801、901)上に、形成若しくは配列されており、又は
二つの対向する機器派生物上で交互に形成若しくは配列されており、
少なくとも複数の検出器(12、1112)からの信号を温度値に変換するように提供され適合された前記計算ユニット(1144)に電気的に接続された、前記少なくとも一つの光温度測定装置と、を備える、医療機器(1110)。
(項目8)
前記計算ユニット(1144)は、前記少なくとも一つの電極(2、102、202、302、402、502、602、702、802、902、1134、1136)に流れる前記電流の電流強度、電圧、及び/又は周波数が、計算された前記温度値に応答して、好ましくは自動的に可変であるように、及び/又は前記計算ユニット(1144)に記憶される所定のアルゴリズムによって可変であるように、前記温度測定装置と接続されていることを特徴とする、項目7に記載の医療機器(1110)。
(項目9)
前記複数の検出器及び/又は前記複数の照明装置は、少なくとも一つの光トンネル又は少なくとも一つの光導波路(120、220、320、420、520、620、720、820、920)を備えることを特徴とする、項目7又は8に記載の医療機器(1110)。
(項目10)
前記複数の照明装置及び前記複数の検出器は、光トンネル又は光導波路(120、220、320、420、520、620、720、820、920)の端を共有していることを特徴とする、項目7から9のいずれか一項に記載の医療機器(1110)。
(項目11)
少なくとも一つの光トンネル(320)は、バルク散乱材料(322)で満たされていることを特徴とする、項目7から10のいずれか一項に記載の医療機器(1110)。
(項目12)
前記電極(2、102、202、302、402、502、602、702、802、902、1134、1136)の表面は、反射材料、特に金属で作られていることを特徴とする、項目7から11のいずれか一項に記載の医療機器(1110)。
(項目13)
少なくとも二つの検出器が提供されており、前記複数の照明装置のうちの一つにおける第2の検出器からの距離は、第1の検出器からの距離よりも大きいことを特徴とする、項目7から12のいずれか一項に記載の医療機器(1110)。
(項目14)
前記温度測定装置は、前記電極(2、102、202、302、402、502、602、702、802、902、1134、1136)の接触表面よりも低い面上に配列されていることを特徴とする、項目7から13のいずれか一項に記載の医療機器(1110)。
(項目15)
前記医療機器は、二つの機器派生物(1、101、201、301、401、501、601、701、801、901)を備え、第1の機器派生物(1、101、201、301、401、501、601、701、801、901)は、複数の照明装置を備え、第2の機器派生物(1、101、201、301、401、501、601、701、801、901)は、複数の検出器を備えることを特徴とする、項目7から14のいずれか一項に記載の医療機器。
【国際調査報告】