(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-14
(54)【発明の名称】全自動連続巻取り表面処理生産ライン
(51)【国際特許分類】
C25D 7/00 20060101AFI20221006BHJP
B21C 47/26 20060101ALI20221006BHJP
C25D 5/50 20060101ALI20221006BHJP
C25D 17/00 20060101ALI20221006BHJP
B23P 23/04 20060101ALI20221006BHJP
【FI】
C25D7/00 H
B21C47/26 A
B21C47/26 E
C25D5/50
C25D17/00 K
B23P23/04
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022510156
(86)(22)【出願日】2021-07-05
(85)【翻訳文提出日】2022-02-16
(86)【国際出願番号】 CN2021104488
(87)【国際公開番号】W WO2022028180
(87)【国際公開日】2022-02-10
(31)【優先権主張番号】202010786276.2
(32)【優先日】2020-08-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521314563
【氏名又は名称】昆山一鼎工業科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】KUNSHAN YIDING INDUSTRIAL TECHNOLOGY CO.,LTD
【住所又は居所原語表記】No.399 Wangshan North Road,Yushan Town,Kunshan,Jiangsu 215300,China
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】門松 明珠
(72)【発明者】
【氏名】周 愛和
【テーマコード(参考)】
4E026
4K024
【Fターム(参考)】
4E026EA11
4E026EA14
4K024AA03
4K024AA07
4K024AA09
4K024AA10
4K024AA11
4K024AA12
4K024AA24
4K024AB01
4K024AB02
4K024AB08
4K024BA09
4K024BB10
4K024BC01
4K024CB03
4K024CB24
4K024CB26
4K024DB01
4K024DB10
4K024EA01
4K024GA01
4K024GA16
(57)【要約】
本発明は、それぞれその搬送方向に沿って延びる頭部と尾部を有する、材料リールにおける金属端子材料帯を繰り出し可能な繰り出し装置と、前の材料リールに対応する金属端子材料帯の尾部と次の材料リールに対応する金属端子材料帯の頭部を溶接可能な溶接装置と、溶接装置の一側に位置し、溶接装置から搬送された金属端子材料帯に表面処理を施すことができる表面処理装置と、表面処理装置の一側に位置し、表面処理を施された金属端子材料帯を巻き取って材料リールを形成可能な巻取り装置とを含む全自動連続巻取り表面処理生産ラインを開示する。この全自動連続巻取り表面処理生産ラインは、歩留まりが高く、加工精度が高く、人件費を節約し、生産効率が高い等のメリットを有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれその搬送方向に沿って延びる頭部と尾部を有する、材料リールにおける金属端子材料帯を繰り出し可能な繰り出し装置と、
前の材料リールに対応する前記金属端子材料帯の尾部と次の材料リールに対応する前記金属端子材料帯の頭部を溶接可能な溶接装置と、
前記溶接装置の一側に位置し、前記溶接装置から搬送された前記金属端子材料帯に表面処理を施すことができる表面処理装置と、
前記表面処理装置の一側に位置し、表面処理を施された金属端子材料帯を巻き取って材料リールを形成可能な巻取り装置とを含むことを特徴とする全自動連続巻取り表面処理生産ライン。
【請求項2】
前記溶接装置と前記繰り出し装置との間に位置し、前記の前の材料リールに対応する前記金属端子材料帯の尾部を切り整えることができる裁断装置を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の全自動連続巻取り表面処理生産ライン。
【請求項3】
前記繰り出し装置と前記裁断装置との間に位置して、切り整える前の前記金属端子材料帯の尾部に押付操作を施す押付装置を更に含むことを特徴とする請求項2に記載の全自動連続巻取り表面処理生産ライン。
【請求項4】
残量が所定の値に到達すると、前記押付装置が押付操作を施すように、前の材料リールにおける金属端子材料帯の残量を検出可能である第1検出装置を更に含むことを特徴とする請求項3に記載の全自動連続巻取り表面処理生産ライン。
【請求項5】
前記溶接装置は、
前の前記材料リールに対応する前記金属端子材料帯と次の前記材料リールに対応する前記金属端子材料帯の位置をそれぞれ決定可能な位置決定モジュールと、
前記位置決定モジュールの一側に設けられ、位置決定された前の前記材料リールに対応する前記金属端子材料帯の尾部と次の前記材料リールに対応する前記金属端子材料帯の頭部を溶接可能な溶接モジュールとを含むことを特徴とする請求項1に記載の全自動連続巻取り表面処理生産ライン。
【請求項6】
前記金属端子材料帯には、前記位置決定モジュールの少なくとも一部を嵌挿して前記金属端子材料帯の位置を決定する、その厚さ方向に沿って貫通する位置決定穴が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の全自動連続巻取り表面処理生産ライン。
【請求項7】
前の前記材料リールに対応する前記金属端子材料帯の尾部と次の前記材料リールに対応する前記金属端子材料帯の頭部とを積層し、前記尾部における位置決定穴と前記頭部における少なくとも1つの位置決定穴とを重ねることを特徴とする請求項6に記載の全自動連続巻取り表面処理生産ライン。
【請求項8】
前記溶接装置と前記表面処理装置との間に位置して溶接領域を検出する第2検出装置を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の全自動連続巻取り表面処理生産ライン。
【請求項9】
前記表面処理装置は電気メッキ処理を施すことができる電気メッキ装置であり、
前記表面処理装置と前記巻取り装置との間に位置して電気メッキ処理後の前記金属端子材料帯を熱処理する熱処理装置を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の全自動連続巻取り表面処理生産ライン。
【請求項10】
前記熱処理装置と前記巻取り装置との間に位置して前記金属端子材料帯の外観を検出し、検出結果により警報情報を出すことができる第3検出装置と、
前記巻取り装置の一側に位置し、前記第3検出装置から警報情報を出していない時に、前記巻取り装置まで移動した前記金属端子材料帯の頭部を搬送方向に沿って裁断する試料収集装置とを更に含むことを特徴とする請求項1に記載の全自動連続巻取り表面処理生産ライン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、連続巻取り表面処理生産ラインの技術分野に関し、具体的には、全自動連続巻取り表面処理生産ラインに関する。
【背景技術】
【0002】
電子産業分野において、連続巻取り表面処理生産ラインのプロセスの処理工程で、まず、表面処理材料を繰り出し装置によって表面処理生産ラインに連続的に搬入する必要がある。電子産業の盛んな開発に伴い、小型化と微細化へ進んでいる連続金属電子製品が多くなるため、連続表面処理生産ラインの加工速度に対する要求が高くなってきている。しかしながら、実際の表面処理生産において、金属材料の前のリールの後端と次のリールの先端を接合するには伝統的な手動処理が採用されており、手動操作の場合に、下記の問題が生じることがある。第1に、接合操作が終了されておらず表面処理生産ラインの自動的停止を引き起こし、表面処理生産ラインにおける全ての製品が使用不可能になって、大きい損失と生産ラインの生産効率低下を招いてしまう。第2に、接合操作では、不適切な操作によって原材料が作業員の手を擦りむいて労働災害を招くことがある。第3に、表面処理生産ラインの高速稼働中、誤操作を防ぐために、製品手動接合操作に十分な時間を必要とするため、緩衝機構の設計に対する要求が高くなり、デバイス機構も複雑になってきている。第4に、連続端子製品材料が小さく薄くなるほど手動接合操作による変形が発生しやすくなり、製品品質に影響を与えてしまう。第5に、製品が不確実に手動接合されることから、高速生産中、離脱して装置運転停止ひいては生産停止が発生しやすい。第6に、手動接合精度が悪く、製品位置決定穴を正確に重ねられなくて表面処理製品と貴金属治具の位置を正確に合わせることができず、貴金属メッキ位置がずれて、製品が使用不可能になってしまう。第7に、製品接合部を位置決定穴接合帯位置でリベットによって確実に接合するが、金属端子部分が十分に確実に接合されないことから、端子が散らばった後作業溝内の案内治具等を擦って製品変形が発生して装置運転停止ひいては生産停止を招いてしまう。
【0003】
上述したような金属材料間の接合操作問題に対して、連続巻取り表面処理生産ラインの生産効率を高め、連続金属端子の生産コストを大幅に低下させるために、連続金属端子製品生産の装置運転停止と生産停止回数を少なくし、作業員の各種の労働災害を防ぎ、製品変形と不精確な位置決定穴による製品廃棄損失を低減するしかないので、全自動連続巻取り表面処理生産ラインに対する研究開発は表面処理産業において迫って解決しようとする課題となっている。
【0004】
以上の解決しようとする課題に関しては、薄銅、薄銅合金及び薄いステンレス帯材を原材料として精密打ち抜き加工を行って得られる連続金属端子、並びに薄銅、薄銅合金及び薄いステンレス帯材に対して、人工の代わりに巻取式の繰り出し装置を用いる操作方式は持続的な研究と改善を図っていると同時に、金属材料リール同士の接合操作も持続的に改善されている。しかしながら、全自動連続巻取り表面処理生産ラインに対する研究開発と生産設計の課題に関しては、繰り出し装置と製品接合溶接装置の点で解決されていない課題が多く、これらの課題を解決する特許文献についての報道はまだない。
【0005】
特許文献1(JPS-75292A)には2本の鋼材の連結方法が記載されている。2本の鋼材の端面と端面を突き合わせ、突き合わせ箇所を同種の小体積鋼板とスチールリングで固定してから、小体積鋼板を溶融するまでガスを燃やした炎で加熱する。冷却した後2本の鋼材が連結されることになる。しかしながら、この技術を連続巻取り表面処理生産ラインに用いる時に、長い操作時間が必要になることに加えて、ガスを燃やした炎を使用することも必要になり、連続的に稼働する連続巻取り表面処理生産ラインに適合しない。
【0006】
特許文献2(JP2005-75292A)には金属箔又は耐熱性プラスチックフィルム同士を熱圧着技術で連結する材料連結方法が記載されている。しかしながら、連続巻取り表面処理生産ラインには薄銅、薄銅合金及び薄いステンレスが使用されることから、熱圧着技術は連続的に稼働する連続巻取り表面処理生産ラインの材料接合連結に適合しない。
【0007】
特許文献3(JP2002-322440A)には、連続プラスチックフィルムコート層生産において、生産を正常に行うように、前のリールの後端と次のリールの先端を接着テープで接合する時に接着剤はみ出しを防止するための方法が開示されている。
【0008】
特許文献4(JP6660533B2)には溶接の進行方向と直角方向の断面に対して照射しようとするエネルギーの強度をレーザー出力によって調節設定可能である金属溶接構造が提供されている。しかしながら、レーザーデバイスは高価で、連続巻取り表面処理生産ラインへの応用が制限されている。
【0009】
特許文献5(JP4886598B2)には繋ぎ不良を防止できるウエブの突き合わせ繋ぎ方法及びウエブの突き合わせ繋ぎ装置が提供されている。テープを用いてウエブの突き合わせ繋ぎ装置によって導電性プラスチックフィルム接合表面処理生産を連続可能にする。
【0010】
特許文献6(JP5761124B2)には巻取式導電性フレキシブル基板上で表面処理を連続的に行う連続表面処理装置及び連続表面処理方法が提供されている。しかしながら、この特許において導電性フレキシブル基板の連続生産加工方式を確保するように前のリールの導電性フレキシブル基板の後端と次のリールの先端をどのよう連結するかについて記載されていない。
【0011】
特許文献7(CN206305604U)には巻取式表面処理生産ライン生産において表面処理金属材料の前のリールの後端と次のリールの先端に接合溶接処理を施す超音波スポット溶接機接合装置が提供されている。安定的な製品品質を確保し、表面処理生産効率を高くする。
【0012】
特許文献1~6によって様々な金属材料リール同士接合方法が提供されているが、全自動連続巻取り表面処理生産ラインの自動接合操作要求を解決できる設計原理とそれらの実際操作は一切なく、自動繰り出しと金属材料接合自動溶接のための生産デバイスの研究開発は全自動連続巻取り表面処理生産ラインデバイスの製造に最も難しいことになり、表面処理産業において解決しようとする重大な課題となっている。
【0013】
特許文献7(CN206305604U)の前期記載には、連続巻取り表面処理生産ラインの生産において、前のリールの表面処理金属材料の後端と次のリールの先端に接合溶接処理を施す超音波スポット溶接機接合装置が提供されている。安定的な製品品質を確保し、表面処理生産効率を高くすることができる。
【0014】
しかしながら、溶接処理は依然として手動操作によるものであるので、連続端子製品材料の接合操作において解決されていない問題は依然として存在するため、この溶接装置の全自動連続表面処理生産ラインへの応用は大きく制限されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明は、少なくとも従来技術に存在する技術的問題の1つを解決することを目的とする。
【0016】
従って、本発明は、歩留まりが高く、加工精度が高く、人件費を節約し、生産効率が高い等のメリットを有する全自動連続巻取り表面処理生産ラインを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の実施例による全自動連続巻取り表面処理生産ラインは、それぞれその搬送方向に沿って延びる頭部と尾部を有する、材料リールにおける金属端子材料帯を繰り出し可能な繰り出し装置と、前の材料リールに対応する前記金属端子材料帯の尾部と次の材料リールに対応する前記金属端子材料帯の頭部を溶接可能な溶接装置と、前記溶接装置の一側に位置し、前記溶接装置から搬送された前記金属端子材料帯に表面処理を施すことができる表面処理装置と、前記表面処理装置の一側に位置し、表面処理を施された金属端子材料帯を巻き取って材料リールを形成可能な巻取り装置とを含む。
【0018】
本発明の実施例による全自動連続巻取り表面処理生産ラインは、繰り出し装置、溶接装置、表面処理装置及び巻取り装置を組み合わせることによって、金属端子材料帯に全自動表面処理を施すことができ、生産に求められる表面処理要求に対応できると共に、金属端子材料帯の連続性と完全性を確保する。この全自動連続巻取り表面処理生産ラインは、歩留まりが高く、加工精度が高く、人件費を節約し、生産効率が高い等のメリットを有する。
【0019】
本発明の一実施例によれば、前記全自動連続巻取り表面処理生産ラインは、前記溶接装置と前記繰り出し装置との間に位置し、前記の前の材料リールに対応する前記金属端子材料帯の尾部を切り整えることができる裁断装置を更に含む。
【0020】
本発明の一実施例によれば、前記全自動連続巻取り表面処理生産ラインは、前記繰り出し装置と前記裁断装置との間に位置して、切り整える前の前記金属端子材料帯の尾部に押付操作を施す押付装置を更に含む。
【0021】
本発明の一実施例によれば、前記全自動連続巻取り表面処理生産ラインは、残量が所定の値に到達すると、前記押付装置が押付操作を施すように、前の材料リールにおける金属端子材料帯の残量を検出可能である第1検出装置を更に含む。
【0022】
本発明の一実施例によれば、前記溶接装置は、前の前記材料リールに対応する前記金属端子材料帯と次の前記材料リールに対応する前記金属端子材料帯の位置をそれぞれ決定可能な位置決定モジュールと、前記位置決定モジュールの一側に設けられ、位置決定された前の前記材料リールに対応する前記金属端子材料帯の尾部と次の前記材料リールに対応する前記金属端子材料帯の頭部を溶接可能な溶接モジュールとを含む。
【0023】
本発明の一実施例によれば、前記金属端子材料帯には、前記位置決定モジュールの少なくとも一部を嵌挿して前記金属端子材料帯の位置を決定する、その厚さ方向に沿って貫通する位置決定穴が設けられている。
【0024】
本発明の一実施例によれば、前の前記材料リールに対応する前記金属端子材料帯の尾部と次の前記材料リールに対応する前記金属端子材料帯の頭部とを積層し、前記尾部における位置決定穴と前記頭部における少なくとも1つの位置決定穴とを重ねる。
【0025】
本発明の一実施例によれば、前記全自動連続巻取り表面処理生産ラインは、前記溶接装置と前記表面処理装置との間に位置して溶接領域を検出する第2検出装置を更に含む。
【0026】
本発明の一実施例によれば、前記表面処理装置は、電気メッキ処理を施すことができる電気メッキ装置であり、前記全自動連続巻取り表面処理生産ラインは、前記表面処理装置と前記巻取り装置との間に位置して電気メッキ処理後の前記金属端子材料帯を熱処理する熱処理装置を更に含む。
【0027】
本発明の一実施例によれば、前記全自動連続巻取り表面処理生産ラインは、前記熱処理装置と前記巻取り装置との間に位置して前記金属端子材料帯の外観を検出し、外観検出結果により警報情報を出すことができる第3検出装置と、前記巻取り装置の一側に位置し、前記第3検出装置から警報情報を出していない時に、前記巻取り装置まで移動した前記金属端子材料帯の頭部を搬送方向に沿って裁断する試料収集装置とを更に含む。
【0028】
本発明の付加態様及び長所については、一部は以下において説明され、一部は下記の説明により明らかになり、又は本発明の実践によって理解可能になる。
【0029】
本発明の上記及び/又は付加の態様及び長所は下記の図面を参照した実施例に対する説明によって明らかに且つ理解しやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】本発明の実施例による全自動連続巻取り表面処理生産ラインの一部の構造の模式図である。
【
図2】本発明の実施例による全自動連続巻取り表面処理生産ラインの局所模式図である。
【
図3】本発明の実施例による全自動連続巻取り表面処理生産ラインの局所上面図である。
【
図4】本発明の実施例による全自動連続巻取り表面処理生産ラインの実施例1の金属端子材料帯の溶接領域の局所模式図である。
【
図5】本発明の実施例による全自動連続巻取り表面処理生産ラインの実施例2の金属端子材料帯の溶接領域の局所模式図である。
【
図6】本発明の実施例による全自動連続巻取り表面処理生産ラインの実施例3の金属端子材料帯の溶接領域の局所模式図である。
【
図7】本発明の実施例による全自動連続巻取り表面処理生産ラインの実施例4の金属端子材料帯の溶接領域の局所模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明の実施例を詳細に説明し、前記実施例の例示的な例は図面に示されており、ここで、同じ又は類似的な符号は始めから終わりまで同じ又は類似的な素子或いは同じ又は類似的な機能を有する素子を表す。以下において図面を参照して説明する実施例は例示的なものであり、本発明を解釈することのみを目的とし、本発明を限定するものと理解してはならない。
【0032】
本発明の説明では、理解すべきところとして、用語の「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「頂」、「底」「内」、「外」、「時計回り」、「逆時計回り」、「軸方向」、「径方向」、「周方向」等で示す方位又は位置関係は図面に基づくものであり、本発明を容易に説明し記述を簡略化するためのものに過ぎず、記載される装置又は素子は必ず特定の方位を有したり、特定の方位で構成、操作されたりすることを明示又は暗示することがないので、本発明を限定するものと理解してはならないことである。なお、「第1」、「第2」と限定される特徴は1つ又はより多い該特徴を含むことを明示又は暗示することが可能である。本発明の説明では、特に断らない限り、「複数」は2つ又は2つ以上を意味する。
【0033】
本発明の説明では、説明すべきところとして、明確に規定、限定しない限り、用語の「取り付ける」、「連結する」、「接続する」を広義的に理解すべきであり、例えば、固定的に接続してもよく、取り外し可能に接続してもよく、又は、一体的に接続してもよく、機械接続してもよく、電気的に接続してもよく、直接接続してもよく、更に中間媒介を介して間接的に接続してもよく、2つの素子の内部を連通させてもよいことである。当業者であれば、具体的な状況に応じて上記用語の本発明での具体的な意味を理解してもよい。
【0034】
以下、図面を参照しながら本発明の実施例による全自動連続巻取り表面処理生産ライン100を具体的に説明する。
【0035】
図1~
図3に示すように、本発明の実施例による全自動連続巻取り表面処理生産ライン100は、繰り出し装置10、溶接装置30、表面処理装置及び巻取り装置を含む。
【0036】
具体的に言えば、本発明の実施例による全自動連続巻取り表面処理生産ライン100においては、繰り出し装置10は材料リールにおける金属端子材料帯40を繰り出し可能であり、金属端子材料帯40はそれぞれその搬送方向に沿って延びる頭部と尾部を有し、溶接装置30は前の材料リールに対応する金属端子材料帯40の尾部と次の材料リールに対応する金属端子材料帯の頭部43を溶接でき、表面処理装置は溶接装置30の一側に位置し、溶接装置30から搬送された金属端子材料帯40に表面処理を施すことができ、巻取り装置は表面処理装置の一側に位置し、表面処理を施された金属端子材料帯40を巻き取って材料リールを形成可能である。
【0037】
言い換えると、本発明の実施例による全自動連続巻取り表面処理生産ライン100は、主として繰り出し装置10、溶接装置30、表面処理装置及び巻取り装置からなるものである。金属端子材料帯40は繰り出し装置10によって自動的に繰り出されて溶接装置30中に入ることが可能であり、溶接装置30は、金属端子材料帯40が持続的に表面処理装置に搬送されるように、前の材料リールに対応する金属端子材料帯40の尾部と次の材料リールに対応する金属端子材料帯の頭部43を溶接でき、表面処理装置によって、金属端子材料帯40に表面処理を施すことができ、表面処理を施された金属端子材料帯40は巻取り装置によって巻き取られて材料リールを形成することが可能である。
【0038】
従って、本発明の実施例による全自動連続巻取り表面処理生産ライン100は、繰り出し装置10、溶接装置30、表面処理装置及び巻取り装置を組み合わせることによって、金属端子材料帯40に全自動表面処理を施すことができ、生産に求められる表面処理要求に対応できると共に、金属端子材料帯40の連続性と完全性を確保する。この全自動連続巻取り表面処理生産ライン100は、歩留まりが高く、加工精度が高く、人件費を節約し、生産効率が高い等のメリットを有する。
【0039】
本発明の一実施例によれば、全自動連続巻取り表面処理生産ライン100は、溶接装置30と繰り出し装置10との間に位置して、前の材料リールに対応する金属端子材料帯40の尾部を切り整えることができる裁断装置50を更に含む。前の材料リールに対応する金属端子材料帯の尾部42の余計な部分を裁断装置50によって裁断して、次の材料リールに対応する金属端子材料帯の頭部43との溶接を容易にする。
【0040】
更に、全自動連続巻取り表面処理生産ライン100は、繰り出し装置10と裁断装置50との間に位置して、切り整える前の金属端子材料帯40の尾部に押付操作を施す押付装置60を更に含む。つまり、押付装置60は前の材料リールに対応する金属端子材料帯の尾部42を押さえることができ、裁断装置50が前の材料リールに対応する金属端子材料帯の尾部42の余計な部分を切断することが容易になる。それを固定してから裁断することで、滑ることによる不整然な裁断等の問題がなく、裁断精度を向上させる。
【0041】
好ましくは、全自動連続巻取り表面処理生産ライン100は、残量が所定の値に到達すると、押付装置60が押付操作を施すように、前の材料リールにおける金属端子材料帯40の残量を検出可能である第1検出装置70を更に含む。第1検出装置70によって、前の材料リールにおける金属端子材料帯の残量に対するより精確な監視が可能になって、押付装置60は適時に押付操作を施すことができる。
【0042】
本発明のいくつかの具体的な実施形態では、溶接装置30は、前の材料リールに対応する金属端子材料帯40と次の材料リールに対応する金属端子材料帯40の位置をそれぞれ決定可能な位置決定モジュール31と、位置決定モジュール31の一側に設けられ、位置決定された前の材料リールに対応する金属端子材料帯40の尾部と次の材料リールに対応する金属端子材料帯の頭部43を溶接可能な溶接モジュール32とを含む。つまり、金属端子材料帯40の自動的溶接が完了してから、スポット溶接機のスポット溶接ヘッドが製品表面から離れ、押付装置60が製品を緩めると同時に、繰り出し装置10は自動的繰り出しを開始する。前の材料リールに材料がなくなったことが検出されると、押付装置60は前の材料リールの金属端子材料帯40を押さえ、裁断装置50は前の材料リールに対応する金属端子材料帯40の余計な尾部を切断し、次の材料リールに対応する金属端子材料帯の頭部43を自動的に位置決定機構まで搬送して位置を決定し、次に前の材料リールに対応する金属端子材料帯40の尾部と次の材料リールに対応する金属端子材料帯の頭部43を溶接し、そのようにして溶接精確性と溶接信頼性を向上させることができ、連続的な表面処理生産を行う。
【0043】
更に、金属端子材料帯40には、位置決定モジュール31の少なくとも一部を嵌挿して金属端子材料帯40の位置を決定する、その厚さ方向に沿って貫通する位置決定穴41が設けられている。金属端子材料帯における位置決定穴の位置を決定することによって、溶接が容易になる。
【0044】
本発明の一実施例によれば、前の材料リールに対応する金属端子材料帯40の尾部と次の材料リールに対応する金属端子材料帯の頭部43とを積層し、尾部における位置決定穴41と頭部における少なくとも1つの位置決定穴41とを重ね、2本の金属端子材料帯40の重なり領域は溶接点44を有する溶接領域45となり、位置決定穴を重ねて溶接することによって、溶接を容易にすると共に、溶接信頼性を確保する。
【0045】
選択可能に、全自動連続巻取り表面処理生産ライン100は、溶接装置30と表面処理装置との間に位置して溶接領域を検出する第2検出装置を更に含む。ラチェットによって位置決定穴を検出して、溶接効果を監視することができ、更に溶接の精確性と信頼性を確保し、歩留まりを向上させる。
【0046】
本発明のいくつかの具体的な実施形態では、表面処理装置は電気メッキ処理を施すことができる電気メッキ装置であり、全自動連続巻取り表面処理生産ライン100は、表面処理装置と巻取り装置との間に位置して電気メッキ処理後の金属端子材料帯40を熱処理する熱処理装置を更に含む。金属端子材料帯40に表面処理を実施した後必要な金属被覆層を形成可能になり、例えば、金属端子材料帯40の表面上にニッケル金属を析出させてから、金、パラジウム、パラジウムニッケル、ロジウムルテニウム、銀又は錫等を部分的に析出させて表面処理製品を形成することも、金属端子材料帯40の表面上に銅金属を析出させてから金属錫を析出させることも可能である。
【0047】
好ましくは、全自動連続巻取り表面処理生産ライン100は、熱処理装置と巻取り装置との間に位置して金属端子材料帯40の外観を検出し、外観検出結果により警報情報を出すことができる第3検出装置と、巻取り装置の一側に位置し、第3検出装置から警報情報を出していない時に、巻取り装置まで移動した金属端子材料帯の頭部43を搬送方向に沿って裁断する試料収集装置を更に含む。第3検出装置によって表面処理後の金属端子材料帯40を検出することで、更に加工の精度及び製品歩留まりを向上させ、製品加工品質を確保する。
【0048】
そのため、本発明の実施例による全自動連続巻取り表面処理生産ライン100は、金属端子材料帯40の間の自動的接合溶接を可能とし、且つ溶接信頼性と精確性が高く、表面処理生産ラインの連続的な稼働を確保し、表面処理による製品変形と不精確な位置決定穴41による製品廃棄の問題を効果的に防ぐことができる。その操作は簡単で、従来の方式における作業員の労働災害を回避する。
【0049】
以下、具体的な実施例及び比較実施例によって本発明を当業者に更に全面的に理解させるが、それによって本発明を実施例範囲に限定することがない。
【実施例1】
【0050】
[原材料]
図4に示すように、幅が13.3mm、厚さが0.2mmの赤銅材料に対して、表面上にニッケル金属を析出させてから、錫を析出させる。メッキ錫にReflow加熱処理を行う必要がない。
【0051】
[表面処理生産条件デバッグ]
繰り出し装置10に置かれている引き出し用赤銅帯材を巻いた材料リールから、この赤銅帯材を引き出し、受取パン20、搬送機構、位置決定モジュール31、溶接モジュール32、裁断装置50、押付装置60、第1検出機構、牽引装置80をこの順に通過させ、次に表面処理生産ラインの各種の前処理プロセス、各種の精密表面処理プロセス及びそのデバイス、各種の後処理プロセス、金属被覆層に対して精密で制御可能なReflow熱処理を行うための装置及び各処理プロセスの給電輪と駆動輪に進み、最後に画像検査CCD処理装置を通過させ、次に巻き取り緩衝機構の各ガイドローラに巻き、巻き取り停止治具を通過させ、最後に自動巻き取り機の巻き取りリールに入れ、テープで赤銅帯材をリールに貼付固定し、3周巻き付けた後赤銅帯材が堅固で信頼的であることを確認する。この巻き取りリールは自動巻取り装置の特定位置に置かれている。
【0052】
連続生産用赤銅帯材(13.3mm)に対して規定された表面処理条件に応じて、前後の各処理プロセスと各電気メッキプロセスのポンプの一括起動スイッチをオンし、同時に起動する時の過負荷による表面処理デバイス制御盤のトリップを回避するために全てのポンプを1秒の時間間隔をおいて順次起動するように、表面処理条件に応じて作成されたプログラムをデバッグする。各水洗用水とエアーナイフ用圧力空気圧縮機をオンし、各プロセスの設定温度が規定要求に到達したか否かを確認し、検査結果が正確であれば稼働させることができる。
【0053】
溶接装置30の位置決定モジュール31において、別のリールから表面処理生産用赤銅帯材(13.3mm)を引き出し、且つ位置決定モジュール31で生産用赤銅帯材の位置を精確に決定する。次に、搬送機構入口で引き出し用赤銅帯材を切断し、電気メッキ生産ラインのスイッチをオンして引き出し材料帯を前向きに運行させ、第1検出機構によって材料がなくなったことが検出されると、押付装置60は引き出し材料帯を押し付け、裁断装置50は起動し、引き出し材料帯の尾部を切り整え、次に元の位置に復帰する。搬送機構は新しい生産用赤銅材料を溶接装置30中に送り込み、且つ新しい材料と引き出し材料帯の尾部の位置決定穴を位置決定モジュール31で位置決定し、次に溶接する。溶接終了後、第1検出機構におけるラチェットによって材料の位置決定穴を検出して、溶接効果を監視する。1回の溶接と材料交換の循環が終了する。牽引装置80は動作を継続する。表面処理生産用赤銅帯材が5メートル運行してから、受取パン20と超音波との間のところではさみを用いて赤銅帯材を切断し、第1検出機構によって材料がなくなったことが検出されると、押付装置60は引き出し材料帯を押し付け、裁断装置50は起動し、引き出し材料帯の尾部を切り整え、次に元の位置に復帰する。搬送機構は新しい生産用赤銅材料を溶接装置30中に送り込み、且つ新しい材料と引き出し材料帯の尾部の位置決定穴を位置決定モジュール31で位置決定し、次に溶接する。溶接終了後、第2検出機構におけるラチェットによって材料の位置決定穴を検出して、溶接効果を監視する。もう一回の溶接と材料交換の循環が終了し、生産条件デバッグ用赤銅帯材の接合が完了し、牽引装置80は動作を継続し、操作タッチスクリーンにおいて表面処理生産条件デバッグプログラムの[手動デバッグ]を選択し、生産ラインの起動スイッチを押し且つ全ての整流器の一括起動スイッチをオンし、作成されたプログラムによると、連続生産用赤銅材料が電解槽に進入したら整流器が順に自動的に起動し、連続生産用赤銅材料5メールが全て電解槽から退出したら、整流器が順に自動的にオフになり、電解槽に液体を提供するポンプも順に自動的に停止するように、表面処理条件に応じて作成されたプログラムをデバッグする。上記全自動処理プロセスによって製品仕様要求に応じて赤銅帯製品の全部に対してニッケルをメッキし、次に浸入方式で全面的に錫をメッキし、最後に製品の画像検査と自動巻き取りプロセスに進む。
【0054】
画像検査で警報が発生していない時に、生産用赤銅製品と引き出し用赤銅帯材の最初の継手がガイドローラの第1検出機構により検出されたら、この継手を剪断した後引き出し用赤銅帯材がリールに巻き入れられ、回転モータが自動で停止し、生産条件デバッグ用赤銅帯材を20cm毎に10本切断して廃棄箱に廃棄し、続いて、設定要求に応じて20cm毎に順に剪断して3本の検査試料を採取し、且つ順次並べて保管する。20cm毎にデバッグ表面処理端子を剪断し続けて廃棄し、その後の金属端子と薄いプラスチック帯材の継手が剪断されたら、稼働停止ボタンを押して表面処理端子検査試料の採取操作を終了する。
【0055】
[表面処理製品検査]
表面処理検査試料に対して、表面処理外観が正常か否か、表面処理金属と金属材料との間の結合力が要求に到達したか否か、表面処理金属膜の厚さが製品仕様範囲内にあるか否か等の仕様要求に応じて検査員が検査する。検査項目が全て仕様要求に合致すれば、表面処理生産を開始できる。検査内容のうちのいずれか一項が仕様要求に合致しなければ、検査内容が全て製品仕様に合致するまで、最初の[原材料]用意から、最後の[表面処理製品検査]までプロセス全体を再度実行するように繰り返す必要がある。
【0056】
[表面処理連続生産加工]
溶接装置30の位置決定モジュール31において、別のリールから表面処理生産用の1番目のリールの赤銅帯材(13.3mm)を引き出し、且つ位置決定モジュール31で生産用赤銅帯材の位置を精確に決定する。次に、搬送機構入口で引き出し用赤銅帯材を切断し、電気メッキ生産ラインのスイッチをオンして引き出し材料帯を前向きに運行させ、第1検出機構によって材料がなくなったことが検出されると、押付装置60は引き出し材料帯を押し付け、裁断装置50は起動し、引き出し材料帯の尾部を切り整え、次に元の位置に復帰する。搬送機構は新しい生産用赤銅材料を溶接装置30中に送り込み、且つ新しい材料と引き出し材料帯の尾部の位置決定穴を位置決定モジュール31で位置決定し、次に溶接する。操作タッチスクリーンにおいて[自動生産]加工システムプログラムを選択し、各ポンプの一括起動スイッチをオンし、各水洗用水とエアーナイフ用圧力空気圧縮機スイッチをオンし、各プロセスの設定温度が規定要求に到達したか否かを確認し、検査結果が生産条件に合致すれば稼働させることができる。生産ラインの動作電源を起動し且つ全ての整流器の一括起動スイッチをオンし、作成されたプログラムによると、連続生産用赤銅材料が電解槽に進入したら、整流器が順に自動的に起動する。製品仕様要求に応じて全ての赤銅帯製品にニッケルをメッキし、次に浸入方式で全面的に錫をメッキし且つ後処理を行い、最後に製品の画像検査と自動巻き取りプロセスに進む。
【0057】
画像検査で警報が発生していない時に、生産用赤銅製品と引き出し用赤銅帯材の最初の継手がガイドローラにより検出されたら、この継手を剪断した後引き出し用赤銅帯材がリールに巻き入れられ、回転モータが自動で停止し、生産用赤銅材料の1番目のリールの先頭部分を要求により20cm毎に切断して合計3本の検査試料を採取し、且つ順次並べて保管する。試料切断終了後、巻き取り機の切断装置が全体的に下段の巻き取りリールの位置まで低下し、製品は自動的に巻き取りリールに進入して1番目のリールの表面処理製品の収集が始まる。
【0058】
繰り出し領域において、生産用赤銅製品の1番目のリールの後端が自動溶接機まで運行し、材料がなくなったことが検出されると、押付装置60は引き出し材料帯を押し付け、裁断装置50は起動し、引き出し材料帯の尾部を切り整え、次に元の位置に復帰する。搬送機構は2番目のリールの生産用赤銅材料を溶接装置30中に送り込み、且つ2番目のリールの頭部と1番目のリールの帯材の尾部の位置決定穴を位置決定モジュール31で位置決定し、次に溶接する。牽引装置80は自動的に動作を継続し、接続後の生産用赤銅製品の1番目のリールの尾部と2番目のリールの頭部は一体になって運行し続けて生産が継続する。同じ材料仕様の製品の生産が全部完了するまでこのように連続的に循環運行する。
【0059】
全自動連続巻取り表面処理生産ラインは、即ち、巻取式製品の前のリールの尾部と次のリールの頭部を自動的に溶接し、必要な表面処理プロセスによって必要な加工処理を行い、巻き取り箇所で製品の検出試料を自動的に切断し、表面処理後の製品を自動的に別の材料リールに巻き付けることで、デバイスの入口で原料を入れ、出口で製品を巻き取ることを図る全自動生産方式である。
【0060】
[表面処理生産終了]
自動溶接機において、引き出し用赤銅帯材の先端を予め引き出して位置決定モジュール31で位置決定し、生産用赤銅製品の最後のリールの後端が自動溶接機まで運行し、材料がなくなったことが検出されると、押付装置60は引き出し材料帯を押し付け、裁断装置50は起動し、引き出し材料帯の尾部を切り整え、次に元の位置に復帰する。搬送機構は引き出し用赤銅材料を溶接装置30中に送り込み、且つ引き出し用赤銅材料の頭部と最後のリールの帯材尾部を位置決定モジュール31で位置決定し、次に溶接する。牽引装置80は自動的に動作を継続し、生産終了ボタンを押し、作成されたプログラムによると、溶接継手が各処理槽を通過した後、この処理槽のポンプが自動的にオフになり、処理槽に付いている整流器も同様に作成プログラムに従って順次電源オフになり、電力資源を節約する。製品仕様要求に応じて全ての赤銅帯製品にニッケルをメッキし、次に浸入方式で全面的に錫をメッキし且つ後処理を行い、最後に製品の画像検査と自動巻き取りプロセスに進む。
【0061】
画像検査で警報が発生していない時に、生産用赤銅製品と引き出し用赤銅帯材の溶接継手がガイドローラにより検出されたら、継手の2メートル前のところから20cm毎に切断し合計3本の検査用試料を採取し、且つ順次並べて保管し、その後の表面処理メッキ層の品質検査に用いる。次に20cm毎に複数本切断し続けて廃棄箱に廃棄し、溶接継手が切断されると、稼働停止ボタンを押して表面処理端子検査試料の採取操作を終了し、このシリーズの製品の表面処理生産が全部終了する。
【実施例2】
【0062】
[原材料]
図5に示すように、幅が16.7mm、厚さが0.15mmの黄銅端子コイル材に対して、表面上にニッケル金属を析出させてから、機能領域に金を析出させ、はんだ領域45に錫を析出させる。製品に対してははんだ領域45のメッキ錫にReflow加熱処理を行って光沢錫にする必要がある。
【0063】
[表面処理生産条件デバッグ]
溶接装置30の位置決定モジュール31において、別のリールから表面処理生産用黄銅端子コイル材(16.7mm)を引き出し、且つ位置決定モジュール31において位置決定ピンによって生産用黄銅端子コイル材を精確に位置決定する。次に、搬送機構入口で引き出し用赤銅帯材を切断し、電気メッキ生産ラインのスイッチをオンして引き出し材料帯を前向きに運行させ、第1検出機構によって材料がなくなったことが検出されると、押付装置60は引き出し材料帯を押し付け、裁断装置50は起動し、引き出し材料帯の尾部を切り整え、次に元の位置に復帰する。搬送機構は新しい生産用黄銅端子コイル材を溶接装置30中に送り込み、且つ新しい材料と引き出し材料帯の尾部を位置決定モジュール31で位置決定し、次に溶接する。溶接終了後、第2検出機構におけるラチェットによって材料の位置決定穴を検出して、溶接効果を監視する。1回の溶接と材料交換の循環が終了する。牽引装置80は動作を継続する。表面処理生産用黄銅端子コイル材が5メートル運行した後、受取パン20と超音波との間のところではさみを用いて黄銅端子コイル材を切断し、第1検出機構によって材料がなくなったことが検出されると、押付装置60は黄銅端子コイル材を押し付け、裁断装置50は起動し、黄銅端子コイル材の尾部を切り整え、次に元の位置に復帰する。搬送機構は引き出し赤銅帯材を溶接装置30に送り込み、且つ黄銅端子コイル材の尾部と引き出し材料帯の頭部の位置決定穴を位置決定モジュール31で位置決定し、次に溶接する。溶接終了後、第1検出機構におけるラチェットによって材料の位置決定穴を検出して、溶接効果を監視する。もう一回の溶接と材料交換の循環が終了し、生産条件デバッグ用黄銅端子コイル材の接合が終了し、牽引装置80は動作を継続し、操作タッチスクリーンにおいて表面処理生産条件デバッグプログラムの[手動デバッグ]を選択し、生産ライン起動スイッチを押し且つ全ての整流器の一括起動スイッチをオンし、作成されたプログラムによると、連続生産用黄銅端子コイル材が電解槽に進入したら、整流器が順に自動的に起動し、連続生産用黄銅端子コイル材5メートルが全て電解槽から退出したら、整流器が順に自動的にオフになり、電解槽に液体を提供するポンプも順に自動的に停止するように、表面処理条件に応じて作成されたプログラムをデバッグする。上記全自動処理プロセスによって製品仕様要求に応じて黄銅端子コイル材製品の全部に対してニッケルをメッキし、次に浸入方式で全面的に錫をメッキし、そして精密で制御可能なReflow熱処理装置を用いて処理して光沢メッキ錫製品を得る。最後に製品の画像検査と自動巻き取りプロセスに進む。
【0064】
画像検査で警報が発生していない時に、生産用黄銅端子製品と引き出し用赤銅帯材の最初の継手がガイドローラの第1検出機構により検出されたら、この継手を剪断した後引き出し用赤銅帯材がリールに巻き入れられ、回転モータが自動で停止し、生産条件デバッグ用黄銅端子製品を20cm毎に10本切断して廃棄箱に廃棄し、続いて、設定要求に応じて20cm毎に順に剪断して3本の検査試料を採取し、且つ順次並べて保管する。20cm毎にデバッグ表面処理端子を剪断し続けて廃棄し、その後の黄銅端子と引き出し用赤銅帯材の継手が剪断されたら、稼働停止ボタンを押して表面処理端子検査試料の採取操作を終了する。
【0065】
[表面処理製品検査]
電気メッキ錫のReflow加熱処理を行った後製品の性能に対するはんだ実験を増加する必要があり、所定範囲の錫メッキ膜の厚さ分布が均一か否かを測定する必要があり、その他の検査内容と方法は実施例1と同様である。
【0066】
表面処理検査試料に対して、表面処理外観が正常か否か、端子が変形したか否か、表面処理金属と金属材料との間の結合力が要求に到達したか否か、表面処理金属膜の厚さが製品仕様範囲内にあるか否か等の仕様要求に応じて検査員が検査する。検査項目が全て仕様要求に合致すれば、表面処理生産を開始できる。検査内容のうちのいずれか一項が仕様要求に合致しなければ、検査内容が全て製品仕様に合致するまで、最初の[原材料]用意から、最後の[表面処理製品検査]までプロセス全体を再度実行するように繰り返す必要がある。
【0067】
[表面処理連続生産加工]
溶接装置30の位置決定モジュール31において、別のリールから表面処理生産用の1番目のリールの黄銅端子帯材(16.7mm)を引き出し、且つ位置決定モジュール31で生産用黄銅端子帯材を精確に位置決定する。次に、搬送機構入口で引き出し用赤銅帯材を切断し、電気メッキ生産ラインのスイッチをオンして引き出し材料帯を前向きに運行させ、第1検出機構によって材料がなくなったことが検出されると、押付装置60は引き出し材料帯を押し付け、裁断装置50は起動し、引き出し材料帯の尾部を切り整え、次に元の位置に復帰する。搬送機構は新しい生産用黄銅端子材料を溶接装置30中に送り込み、且つ引き出し材料帯の尾部と黄銅端子材料の頭部の位置決定穴を位置決定モジュール31で位置決定し、次に溶接する。操作タッチスクリーンにおいて[自動生産]加工システムプログラムを選択し、各ポンプの一括起動スイッチをオンし、各水洗用水とエアーナイフ用圧力空気圧縮機スイッチをオンし、各プロセスの設定温度が規定要求に到達したか否かを確認し、検査結果が生産条件に合致すれば稼働させることができる。生産ラインの動作電源を起動し且つ全ての整流器の一括起動スイッチをオンし、作成されたプログラムによると、連続生産用赤銅材料が電解槽に進入したら、整流器が順に自動的に起動する。製品仕様要求に応じて全ての黄銅端子製品に対してニッケルをメッキし、次に浸入方式で全面的に錫をメッキし、そして精密で制御可能なReflow熱処理装置を用いて処理して光沢メッキ錫製品を得る。最後に製品の画像検査と自動巻き取りプロセスに進む。
【0068】
画像検査で警報が発生していない時に、生産用黄銅端子製品と引き出し用赤銅帯材の最初の継手がガイドローラにより検出されたら、この継手を剪断した後引き出し用赤銅帯材がリールに巻き入れられ、回転モータが自動で停止し、生産用黄銅端子材料の1番目のリールの先頭部分を要求により20cm毎に切断して合計3本の検査試料を採取し、且つ順次並べて保管する。試料切断終了後、巻き取り機の切断装置が全体的に下段の巻き取りリールの位置まで低下し、製品は自動的に巻き取りリールに進入して1番目のリールの表面処理製品の収集が始まる。
【0069】
繰り出し領域において、生産用黄銅端子製品の1番目のリールの後端が自動溶接機まで運行し、材料がなくなったことが検出されると、押付装置60は引き出し材料帯を押し付け、裁断装置50は起動し、黄銅端子の尾部を切り整え、次に元の位置に復帰する。搬送機構は2番目のリールの生産用黄銅端子材料を溶接装置30中に送り込み、且つ2番目のリールの黄銅端子の頭部と1番目のリールの黄銅端子の尾部の位置決定穴を位置決定モジュール31で位置決定し、次に溶接する。牽引装置80は自動的に起動して動作を継続し、接続後の生産用製品の1番目のリールの後端と2番目のリールの先端は一体になって運行し続けて生産が継続する。同じ材料仕様の製品の生産が全部完了するまでこのように連続的に循環運行する。
【0070】
[表面処理生産終了]
自動溶接機において、引き出し用赤銅帯材の先端を予め引き出して位置決定モジュール31で位置決定し、黄銅端子製品の最後のリールの後端が自動溶接機まで運行し、材料がなくなったことが検出されると、押付装置60は黄銅端子材料を押し付け、裁断装置50は起動し、黄銅端子の尾部を切り整え、次に元の位置に復帰する。搬送機構は引き出し用赤銅材料を溶接装置30中に送り込み、且つ引き出し用赤銅材と最後のリールの黄銅端子尾部を位置決定モジュール31で位置決定し、次に溶接する。牽引装置80は自動的に動作を継続し、生産終了ボタンを押し、作成されたプログラムによると、溶接継手が各処理槽を通過した後、この処理槽のポンプが自動的にオフになり、処理槽に付いている整流器も同様に作成プログラムに従って順次電源オフになり、電力資源を節約する。製品仕様要求に応じて全ての黄銅端子製品に対してニッケルをメッキし、次に浸入方式で全面的に錫をメッキし且つ後処理を行い、そして精密で制御可能なReflow熱処理装置を用いて処理して光沢メッキ錫製品を得、最後に製品の画像検査と自動巻き取りプロセスに進む。
【0071】
画像検査で警報が発生していない時に、生産黄銅端子製品と引き出し用赤銅帯材の溶接継手がガイドローラにより検出されたら、継手の2メートル前のところから20cm毎に切断し合計3本の検査用試料を採取し、且つ順次並べて保管し、その後の表面処理メッキ層の品質検査に用いる。次に20cm毎に複数本切断し続けて廃棄箱に廃棄し、溶接継手が切断されると、稼働停止ボタンを押して表面処理端子検査試料の採取操作を終了し、このシリーズの製品の表面処理生産が全部終了する。
【実施例3】
【0072】
[原材料]
図6に示すように、ステンレスSUS304端子コイル材(幅23.5mm×厚さ0.12mm)の表面上にニッケル金属を析出させてから、その表面上に錫を析出させる。製品にReflow加熱処理を行って光沢錫にする必要がある。
【0073】
原材料としてSUS304端子に変更し、引き出し用コイル材としてもSUS304に変更する以外に、[表面処理生産条件デバッグ]から[表面処理生産終了]までの具体的な操作は実施例2と同じである。
【実施例4】
【0074】
[原材料]
図7に示すように、銅端子コイル材(幅35.9mm×厚さ0.11mm)の表面上にニッケル金属を析出させてから、機能領域表面上に金を析出させ、はんだ領域45の表面に薄金を析出させる。製品はReflow加熱処理が要らない。
【0075】
[表面処理生産条件デバッグ]
位置決定モジュール31において、別のリールから表面処理生産用銅端子コイル材(35.9mm)を引き出し、且つ位置決定モジュール31で位置決定ピンを用いて精確に位置決定する。次に、搬送機構入口で引き出し用銅帯材を切断し、電気メッキ生産ラインのスイッチをオンして引き出し銅帯材を前向きに運行させ、第1検出機構によって材料がなくなったことが検出されると、押付装置60は引き出し銅帯材を押し付け、裁断装置50は起動し、引き出し銅帯材の尾部を切り整え、次に元の位置に復帰する。搬送機構は生産用銅端子コイル材を溶接装置30中に送り込み、且つ銅端子頭部と引き出し銅帯材尾部を位置決定モジュール31で位置決定した後溶接する。溶接終了後、第2検出機構におけるラチェットによって材料の位置決定穴を検出して、溶接効果を監視する。1回の溶接と材料交換の循環が終了する。牽引装置80は動作を継続する。表面処理生産用銅端子コイル材が5メートル運行した後、受取パン20と超音波との間のところではさみを用いて銅端子コイル材を切断し、第1検出機構によって材料がなくなったことが検出されると、押付装置60は銅端子コイル材を押し付け、裁断装置50は起動し、銅端子コイル材の尾部を切り整え、次に元の位置に復帰する。搬送機構は引き出し銅帯材料を溶接装置30中に送り込み、且つ銅端子コイル材尾部と引き出し材料帯頭部の位置決定穴を位置決定モジュール31で位置決定し、次に溶接する。溶接終了後、第1検出機構におけるラチェットによって材料の位置決定穴を検出して、溶接効果を監視する。もう一回の溶接と材料交換の循環が終了し、生産条件デバッグ用銅端子コイル材の接合が終了し、牽引装置80は動作を継続し、操作タッチスクリーンにおいて表面処理生産条件デバッグプログラムの[手動デバッグ]を選択し、生産ライン起動スイッチを押し且つ全ての整流器の一括起動スイッチをオンし、作成されたプログラムによると、連続生産用銅端子コイル材が電解槽に進入したら、整流器が順に自動的に起動し、連続生産用銅端子コイル材5メートルが全て電解槽から退出したら、整流器が順に自動的にオフになり、電解槽に液体を提供するポンプも順に自動的に停止するように、表面処理条件に応じて作成されたプログラムをデバッグする。上記全自動処理プロセスによって製品仕様要求に応じて銅端子コイル材製品の全部に対してニッケルをメッキし、次に第1電気メッキホイールを用いて銅端子正面機能領域に対して選択的電解を行って金メッキ層を析出させ、その後第2電気メッキホイールを用いて銅端子正面はんだ領域45に対して選択的電解を行って金メッキ層を析出させる。続いて第3電気メッキホイールを用いて銅端子裏面機能領域に対して選択的電解を行って金メッキ層を析出させ、更に第4電気メッキホイールを用いて銅端子裏面はんだ領域45に対して選択的電解を行って金メッキ層を析出させる。次の工程で端子機能領域とはんだ領域45以外のところで析出した金を金剥離によって回収して、生産コストを節約し、最後に製品の画像検査と自動巻き取りプロセスに進む。
【0076】
画像検査で警報が発生していない時に、生産用銅端子製品と引き出し用赤銅帯材の最初の継手がガイドローラの第1検出機構により検出されたら、この継手を剪断した後引き出し用銅帯材料がリールに巻き入れられ、回転モータが自動で停止し、生産条件デバッグ用銅端子製品を20cm毎に10本切断して廃棄箱に廃棄し、続いて、設定要求に応じて20cm毎に順に剪断して3本の検査試料を採取し、且つ順次並べて保管する。20cm毎にデバッグ表面処理端子を剪断し続けて廃棄し、その後の銅端子と引き出し用銅帯材料の継手が剪断されたら、稼働停止ボタンを押して表面処理端子検査試料の採取操作を終了する。
【0077】
[表面処理製品検査]
表面処理検査試料に対して、表面処理外観が正常か否か、端子が変形したか否か、表面処理金属と金属材料との間の結合力が要求に到達したか否か、表面処理金属膜の厚さが製品仕様範囲内にあるか否か等の仕様要求に応じて検査員が検査する。検査項目が全て仕様要求に合致すれば、表面処理生産を開始できる。検査内容のうちのいずれか一項が仕様要求に合致しなければ、検査内容が全て製品仕様に合致するまで、最初の[原材料]用意から、最後の[表面処理製品検査]までプロセス全体を再度実行するように繰り返す必要がある。
【0078】
[表面処理連続生産加工]
溶接装置30の位置決定モジュール31において、別のリールから表面処理生産用の1番目のリールの銅端子帯材(35.9mm)を引き出し、且つ位置決定モジュール31で生産用銅端子帯材を精確に位置決定する。次に、搬送機構入口で引き出し用銅帯材料を切断し、電気メッキ生産ラインのスイッチをオンして引き出し材料帯を前向きに運行させ、第1検出機構によって材料がなくなったことが検出されると、押付装置60は引き出し銅帯材料を押し付け、裁断装置50は起動し、引き出し銅帯材料の尾部を切り整え、次に元の位置に復帰する。搬送機構は生産用銅端子材料を溶接装置30中に送り込み、且つ引き出し銅帯材料尾部と銅端子コイル材頭部の位置決定穴を位置決定モジュール31で位置決定し、次に溶接する。操作タッチスクリーンにおいて[自動生産]加工システムプログラムを選択し、各ポンプの一括起動スイッチをオンし、各水洗用水とエアーナイフ用圧力空気圧縮機スイッチをオンし、各プロセスの設定温度が規定要求に到達したか否かを確認し、検査結果が生産条件に合致すれば稼働させることができる。生産ラインの動作電源を起動し且つ全ての整流器の一括起動スイッチをオンし、作成されたプログラムによると、連続生産用赤銅材料が電解槽に進入したら、整流器が順に自動的に起動する。製品仕様要求に応じて生産用銅端子製品の全部に対してニッケルをメッキし、次に第1電気メッキホイールを用いて端子正面機能領域に対して選択的電解を行って金メッキ層を析出させ、その後第2電気メッキホイールを用いて端子正面はんだ領域45に対して選択的電解を行って金メッキ層を析出させる。続いて第3電気メッキホイールを用いて端子裏面機能領域に対して選択的電解を行って金メッキ層を析出させ、更に第4電気メッキホイールを用いて端子裏面はんだ領域45に対して選択的電解を行って金メッキ層を析出させる。次の工程で端子機能領域とはんだ領域45以外のところで析出した金メッキ層を金剥離によって回収して、生産コストを節約し、最後に製品の画像検査と自動巻き取りプロセスに進む。
【0079】
画像検査で警報が発生していない時に、生産用銅端子製品と引き出し用銅帯材の最初の継手がガイドローラにより検出されたら、この継手を剪断した後引き出し用銅帯材がリールに巻き入れられ、回転モータが自動で停止し、生産用銅端子材料の1番目のリールの頭部を要求により20cm毎に切断して合計3本の検査試料を採取し、且つ順次並べて保管する。試料切断終了後、巻き取り機の切断装置が全体的に下段の巻き取りリールの位置まで低下し、製品は自動的に巻き取りリールに進入して1番目のリールの表面処理製品の収集が始まる。
【0080】
繰り出し領域において、生産用銅端子製品の1番目のリールの後端が自動溶接機まで運行し、材料がなくなったことが検出されると、押付装置60は引き出し材料帯を押し付け、裁断装置50は起動し、引き出し銅端子の尾部を切り整え、次に元の位置に復帰する。搬送機構は2番目のリールの生産用銅端子材料を溶接装置30中に送り込み、且つ2番目のリールの銅端子頭部と1番目のリールの銅端子尾部の位置決定穴を位置決定モジュール31で位置決定し、次に溶接する。牽引装置80は自動的に動作を継続し、接続後の生産用銅端子製品の1番目のリールの後端と2番目のリールの先端は一体になって運行し続けて生産が継続する。同じ材料仕様の製品の生産が全部完了するまでこのように連続的に循環運行する。
【0081】
[表面処理生産終了]
自動溶接機において、引き出し用銅帯材料の先端を予め引き出し、位置決定モジュール31で位置決定し、生産用銅端子製品の最後のリールの後端が自動溶接機まで動作し、材料がなくなったことが検出されると、押付装置60は銅端子製品を押し付け、裁断装置50は起動し、銅端子製品の尾部を切り整え、次に元の位置に復帰する。搬送機構は引き出し用銅材料を溶接装置30中に送り込み、且つ銅端子製品尾部と引き出し用銅帯材料頭部を位置決定モジュール31で位置決定し、次に溶接する。牽引装置80は自動的に動作を継続し、生産終了ボタンを押し、作成されたプログラムによると、溶接継手が各処理槽を通過した後、この処理槽のポンプが自動的にオフになり、処理槽に付いている整流器も同様に作成プログラムに従って順次電源オフになり、電力資源を節約する。製品仕様要求に応じて全ての赤銅帯製品にニッケルをメッキし、次に浸入方式で全面的に錫をメッキし且つ後処理を行い、最後に製品の画像検査と自動巻き取りプロセスに進む。
【0082】
画像検査で警報が発生していない時に、生産用銅端子製品と引き出し用銅帯材料の溶接継手がガイドローラにより検出されたら、継手の2メートル前のところから20cm毎に切断し合計3本の検査用試料を採取し、且つ順次並べて保管し、その後の表面処理メッキ層の品質検査に用いる。次に20cm毎に複数本切断し続けて廃棄箱に廃棄し、溶接継手が切断されると、稼働停止ボタンを押して表面処理端子検査試料の採取操作を終了し、このシリーズの製品の表面処理生産が全部終了する。
【0083】
要すると、本発明の実施例による全自動連続巻取り表面処理生産ライン100は、溶接精度が高く、歩留まりが高いというメリットを有し、効果的に表面処理プロセスの生産コストを低減し、人件費を節約することができる。
【0084】
本発明の実施例による全自動連続巻取り表面処理生産ラインの他の構造と操作は当業者にとって理解でき且つ実現しやすので、詳細な説明を省略する。
【0085】
本明細書の説明では、用語の「一実施例」、「いくつかの実施例」、「例示的な実施例」、「例」、「具体的な例」、又は「いくつかの例」等を参照した説明は、該実施例又は例に基づいて説明した具体的な特徴、構造、材料又は特徴が本発明の少なくとも1つの実施例又は例に含まれることを意味する。本明細書において、上記用語に対する例示的な記述は必ず同じ実施例又は例に対するものであるというわけではない。そして、説明された具体的な特徴、構造、材料又は特徴はいずれか1つ又は複数の実施例又は例において適切な方式で組み合わせることが可能である。
【0086】
本発明の実施例を示して説明したが、本発明の原理及び主旨を逸脱しない限り、これらの実施例に種々の変化、修正、置換え及び変形を加えることが可能で、本発明の範囲が特許請求の範囲及びそれと同等なものによって限定されることは当業者に理解可能である。
【符号の説明】
【0087】
100 全自動連続巻取り表面処理生産ライン
10 繰り出し装置
20 受取パン
30 溶接装置
31 位置決定モジュール
32 溶接モジュール
40 金属端子材料帯
41 位置決定穴
42 金属端子材料帯の尾部
43 金属端子材料帯の頭部
44 溶接点
45 溶接領域
50 裁断装置
60 押付装置
70 第1検出装置
80 牽引装置
【国際調査報告】