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特表2022-543944遊動性受け溝を備えた宝石受け溝組立体
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  • 特表-遊動性受け溝を備えた宝石受け溝組立体 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-17
(54)【発明の名称】遊動性受け溝を備えた宝石受け溝組立体
(51)【国際特許分類】
   A44C 17/02 20060101AFI20221007BHJP
【FI】
A44C17/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021543530
(86)(22)【出願日】2020-07-10
(85)【翻訳文提出日】2021-09-22
(86)【国際出願番号】 KR2020009064
(87)【国際公開番号】W WO2021015462
(87)【国際公開日】2021-01-28
(31)【優先権主張番号】10-2019-0089913
(32)【優先日】2019-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521330138
【氏名又は名称】ソ,ヒ-ジュ
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】ソ,ヒ-ジュ
【テーマコード(参考)】
3B114
【Fターム(参考)】
3B114BC04
3B114BD09
(57)【要約】
本発明は、指輪、イヤリング、ネックレスと車両の振動アクセサリなどに適用することができる受け溝組立体に弾性スプリングを遊動可能に取り付けて一層振動することができる条件を加えることにより、受け溝組立体の微かな振動によって遊動性受け溝の横方向及び縦方向への振動が一層増幅するようにした遊動性受け溝を備えた宝石受け溝組立体に関するものである。特に、本発明は、外部刺激に応じて遊動する受け溝組立体であって、外周面から内側に遊動孔が形成され、前記遊動孔に近接した地点にヒンジ部が形成された受け溝支持体と、前記ヒンジ部と結合されて両側に遊動しながら振動を発生するようにヒンジ孔が形成され、受け溝支持体の内側に位置する端部に固定部が形成された遊動アームと、前記遊動アームの固定部に取り付けられる弾性スプリングと、前記弾性スプリングの中央部に固定された受け溝とを含んでなることを特徴とするものである。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
受け溝支持体にアクセサリと結合された受け溝がスプリングを介して連結され、外部の刺激によって受け溝が振動するようになった受け溝組立体であって、
前記受け溝支持体の外周面から内側に少なくとも一つ以上の遊動孔が水平に形成され、前記遊動孔が形成された前記受け溝支持体の内側中央にヒンジ部が形成され、前記遊動孔に、前記受け溝支持体の左右に遊動しながら振動を誘導するように遊動アームが設けられ、前記遊動アームの内側端部には受け溝を備えた弾性スプリングと連結されるように固定部が形成され、前記遊動アームには前記受け溝支持体の前記ヒンジ部とヒンジピンを介して回動可能に結合されるヒンジ孔が形成され、前記ヒンジ孔は前記遊動アームの重量中心である中央部に形成されることにより、前記遊動アームの一次振動及び横方向動きを大きくし、前記遊動アームの外側端部には多様な形態のアクセサリを装着することができる装着部が形成されたことを特徴とする、遊動性受け溝を備えた宝石受け溝組立体。
【請求項2】
前記受け溝支持体の内側部の前記遊動アームの前記固定部又は前記固定部と連結された前記弾性スプリングと連結されることにより前記受け溝が外部に離脱することを防止する振動コイルをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の遊動性受け溝を備えた宝石受け溝組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は宝石受け溝組立体に関するもので、特に外部振動に応じて遊動する受け溝を備えた宝石受け溝組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、宝石受け溝は宝石を収容して指輪、イヤリング、ネックレスなどの支持体に結合されて使われる。一方、従来の宝石受け溝は支持体と一体に成形されるか溶接などの方法で固定されるから支持体に固定された形態が一般的である。
【0003】
このような固定形態の受け溝の場合、受け溝又は支持体に動きがなければ、一定の方向から照射される外部光に対して屈折、反射、干渉、散乱などのように互いに作用することができる宝石面も所定の面にのみ制限されるため、特定の方向以外の方向では宝石面から出射する光を認識しにくい問題がある。
【0004】
また、受け溝又は支持体の動きがなければ、特定の方向でのみ認識可能な出射光の強度などが単調であるから宝石自体の美麗さを充分に具現するのに限界がある。このような単調さは受け溝又はこれを固定している支持体が変位する場合に解消することができるが、このためには必ず着用者の過度な動作を伴わなければならない。
【0005】
従来、着用者の過度な動作なしに受け溝に所定の遊動性を付与するための試みとして、支持体と受け溝との間をチェーン、バンドなどの柔軟性媒体で連結する方案が開示されているが、これも受け溝に遊動性を付与するためには所定強度以上の外部の刺激が必要であり、受け溝の他に柔軟性媒体も不必要に同時に遊動し、受け溝自体の動きが持続する時間が相対的に短い問題がある。
【0006】
それで、この頃、受け溝に設けられて宝石の遊動性を大きく向上させた受け溝組立体が特願第29198906号に開示されている。その構成を図1に基づいて説明すると、装飾体21が外部から見えるようにする開口部22を備え、また前記装飾体21を収納する装身具用フレーム体13と、この装身具用フレーム体13内に収納する装飾体21とを備え、前記装身具用フレーム体13と前記装飾体21の両者は、前記装身具用フレーム体13に大きい半径部分の端部が装着され、他方の前記装飾体21に小さい半径部分の端部が装着された。略錐形のコイルスプリング31によって連結することにより、前記装身具用フレーム体13に作用する微かな揺れによっても前記装飾体21が増幅して揺れるようにしたものである。
【0007】
しかし、前記のように構成された従来の受け溝構造体は装身具用フレーム体13に錐形コイルスプリング31が取り付けられた後、このコイルスプリング31に装飾体21が取り付けられた構造であるから、微かな振動ではコイルスプリング31に振動が伝達されずに装飾体21の遊動がないだけでなく、装身具用フレーム体13にコイルスプリング31が固定される構造であるため、コイルスプリング31の揺れが少なくならざるをえない問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特願第29198906号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、本発明は前記のような問題点に鑑みて研究開発されたものであり、指輪、イヤリング、ネックレスと車両の振動アクセサリなどに適用することができる受け溝組立体に弾性スプリングを遊動可能に取り付けてより一層振動することができる条件を加えることにより、受け溝組立体の微かな振動によっても遊動性受け溝の振動が横方向及び縦方向に一層増幅するようにした遊動性受け溝を備えた宝石受け溝組立体を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記のような目的を達成するための本発明は、受け溝支持体にアクセサリと結合された受け溝がスプリングを介して連結され、外部の刺激によって受け溝が振動するようになった受け溝組立体であって、受け溝支持体の外周面から内側に少なくとも一つ以上の遊動孔が水平に形成され、前記遊動孔が形成された受け溝支持体の内側中央にヒンジ部が形成され、前記遊動孔に、受け溝支持体の左右に遊動しながら振動を誘導するように遊動アームが設けられ、前記遊動アームの内側端部には受け溝を備えた弾性スプリングと連結されるように固定部が形成され、前記遊動アームには受け溝支持体のヒンジ部とヒンジピンを介して回動可能に結合されるヒンジ孔が形成され、前記ヒンジ孔は遊動アームの重量中心である中央部に形成されることにより、遊動アームの一次振動及び横方向動きを大きくし、前記遊動アームの外側端部には多様な形態のアクセサリを装着することができる装着部が形成されたことを特徴とするものである。
【0011】
また、本発明は、前記受け溝支持体の内側部の遊動アームの固定部又は固定部と連結された弾性スプリングと連結されることにより受け溝が外部に離脱することを防止する振動コイルをさらに含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
前記のように構成された本発明は、受け溝支持体と連結された遊動アームで一次振動を発生させ、前記遊動アームの端部に取り付けられた弾性スプリングで二次振動を引き起こすことによって受け溝の振動を極大化する有用な効果がある。
【0013】
また、本発明は、多数の受け溝支持体に多数の遊動アームが取り付けられることにより、外部の強い衝撃によって受け溝が元の場所から離脱することを防止する有用な効果がある。
【0014】
また、本発明は、前記受け溝支持体の外側に位置する遊動アームの端部の装着部にアクセサリが装着されてより美麗な美しさを表現するようにする有用な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】従来技術による受け溝組立体の斜視図である。
図2】本発明による受け溝組立体の分解斜視図である。
図3】本発明による受け溝組立体の斜視図である。
図4】本発明による受け溝組立体の一部を拡大した斜視図である。
図5】本発明による受け溝組立体の作動状態を示す平面図である。
図6】本発明による受け溝組立体の他の実施例を示す図である。
図7】本発明による受け溝組立体のさらに他の実施例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。
【0017】
図2は本発明による受け溝組立体の分解斜視図、図3は本発明による受け溝組立体の斜視図、図4は本発明による受け溝組立体の一部を拡大した斜視図、図5は本発明による受け溝組立体の作動状態を示す平面図である。
【0018】
指輪、イヤリング、ネックレスと車両の振動アクセサリなどに適用するように遊動性を有する受け溝組立体の受け溝支持体210は、その外周面から内側に遊動孔211が形成される。前記遊動孔211は受け溝支持体210に一定の角度を維持するように三つが形成される。
【0019】
また、前記受け溝支持体210の前記遊動孔211のいずれか一つにはホール状のヒンジ部212が形成される。
【0020】
前記受け溝支持体210の遊動孔211を貫通して結合される遊動アーム300はその中央部に、前記ヒンジ部212と結合して両側、つまり横方向に遊動しながら振動を発生することができるようにするヒンジ孔310が設けられ、前記ヒンジ部212とヒンジ孔310はヒンジピン320を介して結合される。
【0021】
また、前記受け溝支持体210の内側に位置する遊動アーム300の端部には、これから一方に少し突出した固定部330が形成される。前記固定部330には、図2及び図4に示すように、結合孔340が形成される。
【0022】
そして、前記受け溝支持体210の外側に位置する遊動アーム300の端部には多様な形態のアクセサリを装着することができる装着部350が形成される。前記装着部350は板状に形成されてもよいが、装着部350がリング形に形成されたときには、これに取り付けられるアクセサリの揺れによる遊動アーム300の遊動をより大きくすることができる。
【0023】
前記受け溝支持体210の内側の遊動アーム300の固定部330には弾性スプリング360が取り付けられる。前記弾性スプリング360の極端の偏心端部が固定部330の結合孔340に挿入されて堅たく固定されるので、微かな遊動アーム300の振動によっても弾性スプリング360の振動を増幅させる。
【0024】
前記受け溝支持体210の内側中央部に多様な形状の各種の宝石やアクセサリであることができる受け溝400が設けられる。前記受け溝400の一面中央に溶接部410が形成され、この溶接部410は弾性スプリング360の真中に溶接で固定されることで出来上がる。
【0025】
そして、図6に示すように、前記受け溝支持体210の内側部の遊動アーム300の固定部330又は固定部330と連結された弾性スプリング360に一定の角度を維持する振動コイル500が連結されることにより、外部の衝撃によって受け溝400が受け溝支持体210の外部に離脱することを防止することができる。
【0026】
また、図7に示すように、前記受け溝支持体210に一定の角度を維持するように形成された遊動孔211ごとに遊動アーム300が遊動可能に設けられた後、それぞれの遊動アーム300の端部に備えられた固定部330が弾性スプリング360の縁部と連結されることにより、振動を引き起こす条件を付加して受け溝400の振動を極大化するのはもちろんのこと、前記受け溝400が外部に離脱することを防止することが好ましい。
【0027】
一方、遊動アーム300にヒンジ孔310が形成される。ここで、前記遊動アーム300の重量中心である中央部にヒンジ孔310が形成されることにより、図5のように、遊動アーム300の振動及び横方向動きを一層増幅することが好ましい。
【0028】
以下、前記のように構成された本発明の受け溝組立体の作用を詳細に説明する。
【0029】
まず、図2及び図3のように、受け溝組立体は、様々な形状を有する受け溝支持体210の遊動孔211に遊動アーム300を挿入した後、遊動孔211の中央部に位置するヒンジ部212とヒンジ孔310を一致させた後、ヒンジピン320を用いて結合する。
【0030】
ここで、前記ヒンジ部212によって遊動アーム300の中央部が結合されて遊動アーム300の重量中心がヒンジ部212と同一であるので、図5のように、小さな動きによっても遊動アーム300の振動及び横方向動きが一層大きくなる。
【0031】
その後、前記受け溝支持体210の内側に受け溝400を設ける。ここで、前記受け溝400の溶接部410に弾性スプリング360を結合した後、図4のように、前記弾性スプリング360の最外側に位置する端部を固定部330の結合孔340に挿入固定することで組立が出来上がる。
【0032】
前記のように組み立てられた受け溝組立体の受け溝支持体210で振動が発生すれば、図5のように、受け溝支持体210の遊動孔211内で遊動アーム300が左右に横方向動きが発生するととともに、遊動孔210内で遊動アーム300が少し離隔しているから、遊動アーム300が上下に動きながら一次振動を引き起こす。
【0033】
同時に、前記遊動アーム300の端部に備えられた固定部330の結合孔340に固定された弾性スプリング360が外部の衝撃によって振動すると同時に遊動アーム300から伝達された振動が付加されてより大きな振動を引き起こすことにより、受け溝400の揺れを極大化することができる。
【0034】
一方、図6のように、前記受け溝支持体210の内側部の遊動アーム300の固定部330又は固定部330と連結された弾性スプリング360に一定の角度を維持する振動コイル500を連結することにより、外部の衝撃によって受け溝400が受け溝支持体210の外部に離脱することを防止するだけでなく、弾性スプリング360の自体振動と遊動アーム300から伝達された振動、そして振動コイル500から伝達された振動が加わってより大きな振動を引き起こすので、受け溝400の揺れを極大化することができる。
【0035】
そして、図7のように、前記受け溝支持体210に一定の角度を維持するように形成された遊動孔211ごとに遊動アーム300を遊動可能に設けた後、それぞれの遊動アーム300の端部に備えられた固定部330を弾性スプリング360の縁部と連結して振動を引き起こす条件を加えることにより、受け溝400の振動を極大化するのはもちろんのこと、前記受け溝400が外部に離脱することを防止することもできる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】