IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ペトロレオ ブラジレイロ ソシエダ アノニマ − ペトロブラスの特許一覧 ▶ セルヴィソ ナシオナル デ アプレンディザゲム インダストリアル - デパルタメント リージョナル デ サンタ カタリナ サナイ/エスシーの特許一覧

特表2022-543975生産、注入、及び配給ダクトを内部で検査し、ブロックを解除するためのケーブルを有する機器の発射システム
<>
  • 特表-生産、注入、及び配給ダクトを内部で検査し、ブロックを解除するためのケーブルを有する機器の発射システム 図1
  • 特表-生産、注入、及び配給ダクトを内部で検査し、ブロックを解除するためのケーブルを有する機器の発射システム 図2
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-17
(54)【発明の名称】生産、注入、及び配給ダクトを内部で検査し、ブロックを解除するためのケーブルを有する機器の発射システム
(51)【国際特許分類】
   F16L 55/46 20060101AFI20221007BHJP
   B08B 13/00 20060101ALI20221007BHJP
   B08B 9/027 20060101ALI20221007BHJP
   F16J 15/18 20060101ALI20221007BHJP
   F16J 15/447 20060101ALI20221007BHJP
【FI】
F16L55/46
B08B13/00
B08B9/027
F16J15/18 B
F16J15/447
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021575991
(86)(22)【出願日】2020-06-15
(85)【翻訳文提出日】2022-02-17
(86)【国際出願番号】 BR2020050212
(87)【国際公開番号】W WO2020252548
(87)【国際公開日】2020-12-24
(31)【優先権主張番号】BR102019012854-2
(32)【優先日】2019-06-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】BR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591005349
【氏名又は名称】ペトロレオ ブラジレイロ ソシエダ アノニマ - ペトロブラス
(71)【出願人】
【識別番号】521553807
【氏名又は名称】セルヴィソ ナシオナル デ アプレンディザゲム インダストリアル - デパルタメント リージョナル デ サンタ カタリナ サナイ/エスシー
(74)【代理人】
【識別番号】100145713
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 竜太
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100120684
【弁理士】
【氏名又は名称】宮城 三次
(72)【発明者】
【氏名】リスボア サントス ヒューゴ フランシスコ
(72)【発明者】
【氏名】ゲルハルト エドゥアルド
(72)【発明者】
【氏名】ヴィエガス ウェンツ アンドレ
(72)【発明者】
【氏名】ガラッシ マウリシオ
(72)【発明者】
【氏名】エルナルスティーンズ セドリック
【テーマコード(参考)】
3B116
3J042
3J043
【Fターム(参考)】
3B116AA13
3B116AB52
3J042AA06
3J042BA01
3J043AA11
3J043CA01
3J043CB13
3J043CB16
3J043CB20
(57)【要約】
本発明は、石油及びガス生産坑井で使用するロボットを発射するシステムに関し、ロボット発射管(4)が配置される支持構造(2)と、ロボット発射管(4)の入口端に取り付けられ、アンビリカルケーブル(8)を密閉する動的シール(12)と、上昇流を制限する環状BOPバルブ(3)と、上昇流を制限し、ロボットが通過できる程度の開口部を有し、アンビリカルケーブル(8)の上に密閉されている、管(4)の他端にあるラム型BOPバルブ(7)と、を備える。このシステムは、ダクトから取り外すことができ、ロボットの運搬に使用することができ、様々な構成に柔軟に対応でき、ブロックされたラインを不活性化できるシステムを有することが可能である。本発明は、配管システムを開発された機器に接続する必要がある、可撓性と剛性のあるダクトの内部で作動するロボットを導入するために使用される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生産、注入、及び配給ダクトを内部で検査し、ブロックを解除するためのケーブルを有する機器の発射システムであって、
・ロボット発射管(4)が配置される支持構造(2)と、
・シーリングアレイであって、
・前記ロボット発射管(4)の入口端に取り付けられ、アンビリカルケーブル(8)上に密閉された動的シール(12)と、
・上昇流を制限する環状BOPバルブ(3)と、
・上昇流を制限し、前記ロボットが通過できる程度の開口部を有し、前記アンビリカルケーブル(8)の上に密閉されている、前記ロボット発射管(4)の他端にあるラム型BOPバルブ(7)と、
のうちの少なくとも1つによって構成される、シーリングアレイと、
を備える、生産、注入、及び配給ダクトを内部で検査し、ブロックを解除するためのケーブルを有する機器の発射システム。
【請求項2】
前記動的シール(12)及び前記バルブ(3)が、前記ロボット(4)を導入するために、又は前記ロボット(4)のアンビリカルを接続するために、分解又は開放することによって、取り外すことができる、請求項1に記載の生産、注入、及び配給ダクトを内部で検査し、ブロックを解除するためのケーブルを有する機器の発射システム。
【請求項3】
前記管(4)があらゆる酸素からパージされて不活性流体で満たされるように、前記管(4)の、両端に1つずつで、2つのバルブ(10、11)、洗浄又は不活性流体の流入用バルブ(11)と流出用バルブ(10)とを備える、請求項1に記載の生産、注入、及び配給ダクトを内部で検査し、ブロックを解除するためのケーブルを有する機器の発射システム。
【請求項4】
前記ロボット(4)が前記発射管(4)に戻った後、従来のバルブ(5)が作動し、前記ロボット(4)の安全な取り外しのために前記発射管(4)を分離する、請求項1に記載の生産、注入、及び配給ダクトを内部で検査し、ブロックを解除するためのケーブルを有する機器の発射システム。
【請求項5】
余剰流体をバーナーに直接送るためのバルブ(6)を有する分岐部(9)を含む、請求項1に記載の生産、注入、及び配給ダクトを内部で検査し、ブロックを解除するためのケーブルを有する機器の発射システム。
【請求項6】
前記ロボット(4)を移動可能にするために、そのグリッド上に支持部があるように傾斜した分岐部を含む、請求項5に記載の生産、注入、及び配給ダクトを内部で検査し、ブロックを解除するためのケーブルを有する機器の発射システム。
【請求項7】
前記ロボット(4)が戻り、前記アンビリカルケーブル(8)が引き込まれると、流体が前記バルブ(11)を通して発射管(4)に挿入される、請求項1に記載の生産、注入、及び配給ダクトを内部で検査し、ブロックを解除するためのケーブルを有する機器の発射システム。
【請求項8】
前記バルブ(5)が閉じられた後、前記ロボットの構成要素から油がなくなるまで、溶媒は、前記発射管(4)を介して循環する、請求項1に記載の生産、注入、及び配給ダクトを内部で検査し、ブロックを解除するためのケーブルを有する機器の発射システム。
【請求項9】
前記動的シール(12)が、金属、セラミック、又はエラストマーのシールを使用するための構成を有し、内部鋼製フレームを伴う、又は伴わない、請求項1に記載の生産、注入、及び配給ダクトを内部で検査し、ブロックを解除するためのケーブルを有する機器の発射システム。
【請求項10】
金属、セラミック、又はエラストマーの前記シールが、Oリング、Vリング、Uカップ、角形、長方形、及びリップからなる群から選択される、請求項9に記載の生産、注入、及び配給ダクトを内部で検査し、ブロックを解除するためのケーブルを有する機器の発射システム。
【請求項11】
使用する前記シールがラビリンス型シール及び多段ラビリンス型シールである、請求項9に記載の生産、注入、及び配給ダクトを内部で検査し、ブロックを解除するためのケーブルを有する機器の発射システム。
【請求項12】
前記ラビリンス型シールの形状が、直線シール、矩形シール、及び歯付きシールからなる群から選択される、請求項11に記載の生産、注入、及び配給ダクトを内部で検査し、ブロックを解除するためのケーブルを有する機器の発射システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、石油及びガスの配管で使用するためのケーブルを備えたロボットを発射するためのシステムに関する。このシステムは、ロボットの輸送に使用されるダクトから切り離すことができ、さまざまな構成に柔軟に対応でき、ブロックされたラインでの不活性化を可能にするシステムを備える。本発明は、配管システムを開発された機器に接続する必要がある、可撓性と剛性のあるダクトの内部で作動するロボットを導入するために使用される。接続後、システムのバルブを操作することにより、ロボットを配管に導入することができる。
【背景技術】
【0002】
パラフィン堆積物があるために、あるいは他のタイプの固体炭化水素の形成のためにブロックされた石油探査配管をブロック解除するために現在使用されている技術は、配管又は領域を加熱するか、ピグスクレーパーを使用するか、結晶修飾化学製品を注入してブロックの原因を溶解することで構成されている。そのような方法は、非常に費用のかかる操業活動であることに加えて、石油の流れが確立される保証はない。
【0003】
ブロックされた配管内での半自律型ロボットの使用は、この困難に対する解決策として提示され、代替案は、ダクト内にロボットを挿入するにあたって、システムの中で大きな抵抗に遭遇する。本発明に最も類似する技術は、石油プラットフォームからピグを発射するシステムであり、これは、ピグの入口点と出口点との間の圧力差を必要とするシステムである。しかしながら、配管内のアンビリカルケーブルに接続された半自律型ロボットの打ち上げは、流れに障害物があるために、通常、「非ピグ式」施設で発射される。なぜなら、障害物によって、ピグ式機器に必要な圧力差が確保できないからである。さらに、既存のピグ発射システムを通して、ピグ不可能な配管内のアンビリカルに取り付けられたロボットを発射することは、プラットフォームの上面に必要な構造や機器の配置が困難なため、実行不可能である。これは、既存のシステムに大きな適応が必要なことと、ロボット機器とピグ発射システムとに適合性がないことによるものである。さらに、かなりの数のプラットフォームには、ピグランチャがない。
【0004】
深海で活動するロボットで、ツールを運搬する機能を有するものは、必然的に、長くて重い。運搬のためには、ツールがその作動しうるダクトの区間に既に存在し、フレキシブル管を介して降下を開始することが必要である。安全上の要求として、電気機器は機密区域で動作するように保護する必要がある。ダクト内部の場合、ゾーン0と呼ばれる爆発性の雰囲気があり、このエリアは、爆発の危険性が最も高い。そのため、ロボットに通電するためには、発射ダクトの内部を不活性ガスで満たすか、ロボットが設置されている管の外に酸素を排出するような流体で満たす必要がある。こうすることで、ロボットシステムの火花や高温表面が爆発を起こさないことが保証される。
【0005】
アンビリカルケーブルとしても知られる地上との接続部分がある場合、そのケーブルの周囲をシールし、発射ダクトの内部全体を酸素のない状態にする必要がある。しかしながら、ロボットが降下し始めると、そのシールを緩めてケーブルがダクトの中に入るようにしなければならない。このアンビリカルがダクトに入るとき、流体の出口がなければ、ダクトの内部で内圧が上昇し、ロボットシステムの動きに対してより大きな抵抗が生じ、さらには、その動きが妨げられることさえある。
【0006】
このロボットがブロック解除作業を行っている場合、一旦ブロックが解除されると、加圧されたオイル又はガスの流れがダクトを通ってプラットフォームまで上昇するリスクがある。このリスクはプラットフォームの安全性にとって致命的であり、たとえアンビリカルケーブルが発射システムの開口部を通過していても、安全性は確保されなければならない。坑井から来る圧力を制御できなければ、ロボットをダクトから取り出すことができず、さらに深刻なのは、火災や爆発のリスクがある。そのため、ロボットを加圧されたダクトと一緒に除去できるような仕組みが必要である。また、ランチャにつながるダクトの中で何らかのドリフトによって圧力がドリフトする場合、このドリフトはロボットの移動に支障をきたさない程度のものでなければならない。
【0007】
プラットフォームの安全性は1つだけの構成要素に依存することはできないので、安全システムは冗長でなければならず、この冗長性は、あるアイテムに影響を与えるタイプの故障が繰り返されるため、二重化システムだけでは、不十分である。ロボットが発射システムに戻るとき、ダクトから出るアンビリカルケーブルの体積を何らかの流体と交換し、配管の中に酸素が入って爆発的な雰囲気になるのを防ぐ方法が必要である。発射システムに戻ると、ロボットの構成要素は油で汚染され、おそらく有毒ガスが蒸発する。ロボットは、そのサイズが大きいため、別の場所での洗浄は実行できないことがあるので、発射システム内でロボットを洗浄する方法がなければならない。
【0008】
特許文献1は、ロボットランチャと抽出装置に言及し、このランチャは常駐しており、一般に、事前に設置されていない状況では適用できない。本発明の場合、ランチャは着脱式であり、任意のFPSO(浮体式生産貯蔵積出設備Floating Production Storage and Offloading)又は半潜水型プラットフォームに設置でき、運転後に取り外すことができる。ここでの目的は、すべてのFPSOにランチャを設置することではない。
【0009】
また、特許文献1は、アンビリカルを有さないロボットを検討している。本発明の場合、アンビリカルを有するロボットのためのランチャシステムが提案されている。小さな差異のように思われるが、アンビリカルを使用することにより、大量の流体を循環させることができる。
【0010】
非特許文献1は、石油及びガス生産に関する基本情報を記載した書籍を参照している。体積補償、BOPの使用、不活性流体の使用などは、この技術分野での代表的な操作である。
【0011】
非特許文献2は、ワイヤストリッパを参照している。なお、この非特許文献に示されたワイヤストリッパと本発明の目的である対象物との間には密接な関係はない。本発明の場合、ケーブルを傷つけないことを意図している。ワイヤストリッパの場合、ケーブルの絶縁体を切断することを意図している。本発明の場合、「ストリッピング」は、シールを維持しながら、ケーブルを挿入できるようにすることを目的として行われる手順である。ワイヤストリッパの場合、「ストリッピング」は、絶縁体の外層を切断する役割を果たす。
【0012】
したがって、上記のいずれの文献も、ランチャからブロックされたラインに挿入するための戦略を提示していないことに留意されたい。このようなラインでは、慣性の通常の戦略は適用できない。そのような戦略は、例えば、ディーゼルブルヘッドと窒素循環である。
【0013】
さらに、これらの文献のいずれも、可撓性配管を有する可動トレリス構造を提示していない。これによって、異なる構成での使用が可能になり、例えば、ライザーバルコニーでのその使用も可能になる。その構造は、異なる幾何学的形状に適応するための良好な柔軟性を提示する。
【0014】
また、これらの文献いずれも、軸方向への移動を伴うケーブルの動的密閉のためのラビリンス型シールの使用について、何ら言及も詳細も記載されていない。
【0015】
後で見るように、本発明のシステムでは、ラインへのアクセスを可能にすることに加えて、オプションとして、機器はロボットを搬送する役割を果たすこともできる。
【0016】
上述したいずれの文献も、システムの密閉性を維持しながら、アンビリカルの進入を可能にする方法を示していない。
【0017】
特許文献2~4は、ピグ発射システムを示しているが、ロボットのための入口点に関連しているにもかかわらず、これは、ラインの直径の変動に適応できない場合、ロボット移動システムが作動できないことに加えて、アンビリカルのケーブルを有する場合には適切ではないことに留意すべきである。
【0018】
特許文献5は、構造の内部が配管の内部に対して開放され、構造の外部が配管に対する外部環境に対して露出されるように配管に取り付けられる構造を含む加圧管のための発射システムを記載している。第一のアクチュエータアレイは構造の外側に配置され、第二のアクチュエータアレイは構造の内側に配置される。シーリングアレイが、第一のアクチュエータアレイと第二のアクチュエータアレイとの間のケーシング内に配置される。第一及び第二のアクチュエーターからのアレイのそれぞれは、構造の外側に延びる部分、シーリングアレイを通って延びる部分、及びケーシングの内側に延びる部分を有するケーブルを受け取るように構成されている。アクチュエータアレイは、ケーブルをシーリングアレイに対して引っ張り、ケーブルを配管の内側と外側に移動させるために、独立して操作することができる。
【0019】
特許文献5に示された構造は、配管内から配管への外部環境に加圧ガスが放出されないように、配管の外側に延びるケーブルを配管内に巻き込むように構成されたシーリングアレイを含むものである。
【0020】
さらに、特許文献5は、環状型シールを有する供給ケーブルの存在を考慮したランチャにおける暴噴防止アレイが記載されている。本発明では、ラビリンス型シーリングシステムを使用していることに留意すべきである。
【0021】
深海にあるダクトを清掃及び/又は点検するために、ツールを運搬できるロボットを発射するプラットフォームは、長くて重いことに留意すべきである。行程を始めるには、ロボットがすでに輸送を容易にするための管の区間にあることが必要であり、爆発するリスクが高いことを考慮すると、その電気システムは安全に起動されなければならない。また、フレキシブルダクト内を昇降できることが必要である。制御・エネルギーのアンビリカルコードの使用が一般的であるため、流体の上昇を防ぐシステムである暴噴システムは、コードの存在を考慮する必要がある。ダクトから圧力を逃がすドリフトは、ロボットの動きを妨げないように存在させる必要があり、より安全性を高めるために冗長性を持たせる必要がある。ロボット及びケーブルの出入りを相殺するために、ダクト内に体積補償と圧力が必要で、暴噴防止とダクト内への酸素侵入防止との両方が必要である。また、ロボットから炭化水素や蒸気を除去するための洗浄システムも必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0022】
【特許文献1】韓国登録特許第10-1384268号
【特許文献2】米国特許出願公開第2008/020259号
【特許文献3】米国特許第6769152号
【特許文献4】米国特許第5219244号
【特許文献5】米国特許出願公開第2016/369931号
【非特許文献】
【0023】
【非特許文献1】ISBN978-0-12-383846-9(Standard Handbook of Petroleum and Natural Gas Engineering, by William C. Lyons)
【非特許文献2】UPC640522583300
【発明の概要】
【0024】
これらの課題を解決するために、本発明は、ロボットを洗浄又は検査するための発射及び回収システムを提示する。それは、ロボットの発射を容易にするために傾斜した管である。この管は、探査又は掘削ダクトに嵌め込まれる。アンビリカルケーブルの存在を考慮し、暴噴防止バルブを備えている。本発明では、発射管内のロボットを洗浄するシステム、ロボットの電気システムを安全に起動するための不活性流体の使用、ロボットとそのケーブルの挿入すること、又は取り外すことによってダクト内の容積及び圧力変化を補償するシステムなどが組み込まれている。また、本発明は、ダクトのドリフトを妨げないために、ロボットをフック及び/又はクランプで容易に取り付けれるようにするために、グリッド(grades)でドリフトの領域を変更するものである。
【図面の簡単な説明】
【0025】
本発明の範囲を限定しない方法で、実施の優先的な実施形態を示す添付図面を参照しながら、以下で、本発明をより詳細に説明する。
【0026】
図1】本発明のシステムが貯蔵制御モジュールに設置された状態を示している。
図2】本発明の軸方向移動を伴うケーブルの動的ブロックのためのラビリンス型シールの使用に言及する図である。
【0027】
本発明のシステムは、ロボット発射管(4)が配置される支持構造(2)と、その発射管の入口端に取り付けられ、アンビリカルケーブル(8)上に密閉された動的シール(12)と、上昇流を制限する役割を果たす環状BOP(暴噴防止装置)バルブ(3)を備える。動的シール(12)とバルブ(3)とは、ロボットを導入するために、アンビリカルをロボットに接続するために、開放又は分解することによって、切り離されることになる。管(4)の他端には、ラムBOPバルブ(7)があり、上昇流を制限している。ラムBOPバルブ(7)は、ロボットが通過できるように十分な大きさの開口部を有し、アンビリカルケーブル(8)の上に密閉できるものでなければならない。
【0028】
BOPバルブ(3)(7)の後に、2つのバルブ(10)(11)が存在する。これらは、機器の不活性化及び洗浄のプロセスで使用され、入口にあるバルブ(11)と出口にあるバルブ(10)とは、洗浄液又は不活性化液のためであり、又はその逆である。
【0029】
バルブ(10)の後、発射管(4)の最終端には、配管にアクセスするためのボールバルブ(5)があり、そのすぐ後に、余分な流体を直接バーナーに導くためのバルブ(6)付きの分岐(9)がある。このドリフトは、主管からの分岐孔にグリッドを設け、そのグリッドにロボットの支持部があるようにして、ロボットの移動を可能にする。
【0030】
この機器は、ロボットが導入される生産ダクトに分岐部(9)で接続されている。支持構造(2)の前に、アンビリカルケーブルとロボット制御センターから、またプロセスから、貯蔵モジュール(1)が設置される。特に動的シール(12)は、異なる構成をとることができる。オプションの構成として、金属、セラミック又はエラストマーのシールを使用し、この場合、内部鋼製フレーム(armac,o~es internas de ac,o)を有することも、有しないこともできる。これらのシールは、Oリング、Xリング、Vリング、Uカップ、正方形、長方形、リップなど、さまざまなタイプや材質を使用することができる。別のオプションの構成は、ラビリンス型シール及び多段ラビリンス型シールの使用である。オプションとして、このラビリンス型シールは、ラインからの流体が環境に逃げるのを防ぐために、流体の内部流入及び/又は流出口を有していてもよい。ラビリンス型シールは、直線シール、矩形シール、歯付きシールなど、異なる形状を想定してもよい。また、オプションとして、負荷の損失を増大させるためにスクレーパを存在させてもよい。
【0031】
したがって、本発明は、炭化水素生産ラインへの輸送及び接続のためにロボットシステムが封入されている水平に対して傾斜している管(4)を含む。この管によって、その運動システムを通してロボットの移動が可能になり、坑井から来ることのある圧力に抵抗することができる。
【0032】
本発明は、管(4)の両端に2つのバルブ(10、11)を組み込み、管があらゆる酸素からパージされ、不活性流体で満たされるようになる。
【0033】
管(4)の入口では、環状BOPバルブ(3)が、ロボットのアンビリカルケーブルの円周上にそのエラストマー界面を閉じることから圧力を調節するために使用される。これは、ロボットの組み立て時に、アンビリカルケーブルに接続されているところに、ロボットがアクセスできるように完全に開いていることも、あるいは圧力のピークがシステムに達したときにケーブルを介して閉じていることもある。
【0034】
さらに、本発明では、アンビリカルケーブルがダクト内に入る際に、ダクト内の流体を回収し、体積補償を行うために、バルブ(11)が使用されている。
【0035】
介入中に、ラインが坑井からの圧力にさらされる場合、本発明はドリフト(9)を有し、流体圧力をプラットフォーム上のバーナー、又は貯蔵タンクに排出できるようにしている。必然的に、発射管(4)には圧力がかかり、動的シールが圧力を維持できない場合、環状BOPバルブ(3)が作動し、ランチャの領域での漏れを防止する。オプションとして、システムの安全性のための冗長性として、ラムタイプ(7)であるが、第二のBOPバルブをドリフト(9)のすぐ上に配置し、動的シールと環状BOPバルブ(3)とに何らかの問題がある場合にアンビリカルケーブルの周りを密閉してもよい。
【0036】
本発明では、動的シール(12)を用いて、シールを維持したままケーブルの通過が可能になる。代替として、環状BOPバルブ(3)を用いて、アンビリカルケーブルを、このインターフェースが坑井から流体を漏出させないように、加圧された環状バルブをケーブルの周縁にかけた状態で引っ張るストリッピングとして知られる手順を実行してもよい。ロボットが発射管(4)に戻った後、従来のバルブ(5)が作動し、ロボットを安全に取り外すために発射管(4)を分離する。
【0037】
さらに、本発明は、バルブ(6)に接続された管の区間につながるオリフィスが、ロボットの足を支持するが、坑井から来る炭化水素の流れを妨げないようにフレームワークを有するドリフトの領域を変更する。このため、両方のバルブで同じタイプの故障が発生しないようにするために、環状バルブとラムバルブの異なるタイプのBOPバルブが使用される。
【0038】
ロボットが戻り、アンビリカルケーブルが引き込まれると、流体がバルブ(11)を介して発射管(4)に挿入される。
【0039】
バルブ(10)及び(11)を使用して、バルブが閉じられた後(5)、ロボットの構成要素から油がなくなるまで、溶媒は、発射管(4)を介して循環させることができる。
【0040】
本発明は添付図面に関連して記載されているが、特定の状況に応じて、ただし、本明細書で定義される本発明の範囲内にある限り、本発明は、当業者によって修正されることも、適合されることもあることに留意されたい。
図1
図2
【国際調査報告】