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  • 特表-新型試薬キット 図1
  • 特表-新型試薬キット 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-17
(54)【発明の名称】新型試薬キット
(51)【国際特許分類】
   G01N 35/02 20060101AFI20221007BHJP
【FI】
G01N35/02 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021576722
(86)(22)【出願日】2020-12-11
(85)【翻訳文提出日】2021-12-22
(86)【国際出願番号】 CN2020135702
(87)【国際公開番号】W WO2021121154
(87)【国際公開日】2021-06-24
(31)【優先権主張番号】201911314110.4
(32)【優先日】2019-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521559876
【氏名又は名称】石家庄禾柏生物技▲術▼股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100121658
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 昌義
(72)【発明者】
【氏名】ハオ シューシュン
【テーマコード(参考)】
2G058
【Fターム(参考)】
2G058CE01
2G058CE02
2G058EA14
(57)【要約】
本発明による新型試薬キットは、リング状磁石2、ボール3、棒磁石4、電磁コイル5、キット本体6、吸気口7、排液管8およびガスケット9を含み、排液管8はキット本体6の底面に位置し、排液管8の頂部はキット本体6に固定され、排液管8の中部には円柱状の棒磁石4が設けられ、棒磁石4の底部はボール3に固定連結され、排液管8の下部の孔内には円形のガスケット9が設けられ、ガスケット9の頂部の中心には球面凹部が設けられ、凹部の底部には排液口1が設けられ、ボール3の底部はガスケット9の頂部の球面凹部にマッチして密着し、リング状磁石2は排液管8の底面に固定され、電磁コイル5は排液管8の外側に固定されている。本新型試薬キットは、手動で試薬キットを開けずに試薬を取り出して試験操作に使用することができ、自動試験システムの要求を満たすことができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キット本体6と前記キット本体6の底部に固定された円筒形の排液管8とを含み、前記排液管8の内壁下部には固定連結された円形のガスケット9が設けられ、前記ガスケット9には中心を垂直に貫通する円形の排液口1が設けられ、前記排液口1の頂部には排液管8の内壁を摺動可能なボール3が設けられ、前記ボール3の上部には排液管8の内壁を摺動可能な棒磁石4が固定され、前記排液管8の外部上側には固定連結された電磁コイル5が設けられ、前記キット本体6の頂部には固定連結された内部と外部とを連通する円管状の吸気口7が設けられていることを特徴とする新型試薬キット。
【請求項2】
前記ガスケット9の材質がゴムであることを特徴とする請求項1に記載の新型試薬キット。
【請求項3】
前記ガスケット9の頂部の中心には球状の凹部が設けられ、前記球状の凹部の底部は排液口1に連通し、前記ボール3は棒磁石4によって球状の凹部内に押圧されていることを特徴とする請求項1に記載の新型試薬キット。
【請求項4】
前記ボール3の材質がスチールであることを特徴とする請求項1に記載の新型試薬キット。
【請求項5】
前記排液管8の底部には固定連結されたリング状磁石2が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の新型試薬キット。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は試験器材に関し、特に新型試薬キットに関する。
【背景技術】
【0002】
試薬キットは実験室でよく使用される試験器材であり、試験に使用される様々な液体試薬を収容するものである。試験者は、試薬キットから試薬を取り出す場合、通常、試薬キットの蓋を開けてから注射器またはピペットを用いて一定量の試薬を吸い取り、そしてその試薬を試験操作に使用する。このプロセスは手動操作を必要とするため、試験者の操作未熟または不注意によって手や体または試験装置が汚染されやすい。使用する試薬がある程度の腐食性または毒性を有する場合は、深刻な事態を招くことがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする技術課題は、従来の試薬キットを使用する際に手動で操作する必要があるという問題を解決する新型試薬キットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明による技術手段は、新型試薬キットであって、キット本体とキット本体の底部に固定された円筒形の排液管とを含み、前記排液管の内壁下部には固定連結された円形のガスケットが設けられ、前記ガスケットには中心を垂直に貫通する円形の排液口が設けられ、前記排液口の頂部には排液管の内壁を摺動可能なボールが設けられ、前記ボールの上部には排液管の内壁を摺動可能な棒磁石が固定され、前記排液管の外部上側には固定連結された電磁コイルが設けられ、前記キット本体の頂部には固定連結された内部と外部とを連通する円管状の吸気口が設けられている。
【0005】
さらに、前記ガスケットの材質がゴムである。
【0006】
さらに、前記ガスケットの頂部の中心には球状の凹部が設けられ、前記球状凹部の底部は排液口と連通し、前記ボールは棒磁石によって球状凹部内に押圧されている。
【0007】
さらに、前記ボールの材質がスチールである。
【0008】
さらに、前記排液管の底部には固定連結されたリング状磁石が設けられている。
【発明の効果】
【0009】
本発明の有益な効果は以下のとおりである。新型試薬キットの排液装置の開閉動作は電気制御システムによって電磁コイルへの通電のオン/オフを制御することで実現することができ、これにより手動で試薬キットを開けずに試薬を取り出して試験操作に使用することができる。本発明は、試薬の種類および試薬キット内の気圧等のパラメータに基づいて、電気制御システムによって電磁コイルの通電時間を制御することで試薬を定量的に提供することもできる。したがって、本新型試薬キットは、自動試験システムの要求を満たすこともできる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の構成略図である。
図2】排液管部位の構成略図である。
【符号の説明】
【0011】
1…排液口、2…リング状磁石、3…ボール、4…棒磁石、5…電磁コイル、6…キット本体、7…吸気口、8…排液管、9…ガスケット。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1および図2に示すように、新型試薬キットは、主に周囲が密閉されたキット本体6と、前記キット本体6の頂部の吸気口7と、キット本体6の底部の排液管8とで構成される。前記キット本体6、排液管8および吸気口7はいずれも高強度プラスチックまたはステンレス製である。前記排液管8は円筒形であり、その内壁の下部には固定連結された円形のゴムガスケット9が設けられている。前記ガスケット9の中心には上下表面を垂直に貫通する円形の排液口1が設けられ、前記排液口1の頂部にはスチール製のボール3が設けられている。前記ボール3の直径は排液口1の直径よりも大きく、前記ボール3の上部には固定連結された棒磁石4が設けられている。前記ボール3および棒磁石4は、排液管8の内部を上下自在に摺動可能である。前記ガスケット9の頂部の中心には、底部が排液口1に連通する球状の凹部が設けられている。前記排液管8の外部上側には固定連結された電磁コイル5が設けられ、前記排液管8の底部には固定連結されたリング状磁石2が設けられている。前記キット本体6の内部には実験用の試薬が収容されており、前記吸気口7はキット本体6の内部と外付けガス源とを連通させて、キット本体6の内部を一定の気圧に保つことができる。前記電磁コイル5への通電がオフになると、前記ボール3と前記ボール3に固定連結された棒磁石4とは、重力、リング状磁石2の吸引およびキット本体6内の液体の圧力により排液口1を確実に封止することができる。前記電磁コイル5への通電がオンになると、棒磁石4およびボール3に対して電磁吸引力が発生し、前記電磁吸引力が棒磁石4およびボール3に作用する重力、リング状磁石2の吸引力およびキット本体6内の圧力の和よりも大きいため、前記棒磁石およびボール3は、電磁コイル5の電磁吸引力によって排液管8の内壁に沿って上方に摺動し、これにより、ボール3が排液口1から離間し、前記キット本体6内の試薬が排液口1から排出される。
【0013】
前記排液管8と棒磁石4、ボール3と排液管8との間の隙間はいずれも固定値であり、前記ガスケット9の中心の孔と排液口1の内部の各孔の寸法も固定値であるため、単位時間あたり前記キット本体6の内部から流出する試薬の量は、キット本体6内の気圧と試薬の粘度と関係する。したがって、キット本体6内の気圧と試薬の粘度が既知である場合、電磁コイル5の通電時間を制御することでキット本体6内の試薬の放出量を制御することができるため、本新型試薬キットは自動試験システムにより好適である。
図1
図2
【国際調査報告】