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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-17
(54)【発明の名称】データ伝送方法、装置及び機器
(51)【国際特許分類】
   H04W 28/04 20090101AFI20221007BHJP
   H04W 84/10 20090101ALI20221007BHJP
【FI】
H04W28/04 110
H04W84/10 110
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022500992
(86)(22)【出願日】2020-06-19
(85)【翻訳文提出日】2022-01-07
(86)【国際出願番号】 CN2020097045
(87)【国際公開番号】W WO2021004253
(87)【国際公開日】2021-01-14
(31)【優先権主張番号】201910608818.4
(32)【優先日】2019-07-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519364624
【氏名又は名称】展訊通信(上海)有限公司
【氏名又は名称原語表記】Spreadtrum Communications (Shanghai) Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】Spreadtrum Center, Building No. 1, Lane 2288 Zuchongzhi Road, China (Shanghai) Pilot Free Trade Zone, China
(74)【代理人】
【識別番号】100167689
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 征二
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼国▲礎▼
(72)【発明者】
【氏名】▲イー▼忠▲興▼
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA33
5K067DD11
5K067EE02
5K067HH28
(57)【要約】
本願の実施例はデータ伝送方法、装置及び機器を提供し、当該方法は、第1の機器は第1のタイムスロットにデータソース機器から送信されたデータパケットを受信することが成功しなかった場合、第1の機器は第2の機器に第1の指示情報を送信することであって、第1の機器と第2の機器は同じタイムスロットにデータソース機器から送信されたデータパケットを受信するために用いられることと、第2の機器が第1のタイムスロットにデータソース機器から送信されたデータパケットを受信することが成功した場合、データソース機器又は第2の機器から送信されたデータパケットを受信することと、第2の機器が第1のタイムスロットにデータソース機器から送信されたデータパケットを受信することが成功しなかった場合、データソース機器から送信されたデータパケットを受信することと、を含む。データ伝送の信頼性を向上させる。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の機器は第1のタイムスロットにデータソース機器から送信されたデータパケットを受信することが成功しなかった場合、前記第1の機器は第2の機器に第1の指示情報を送信することであって、前記第1の機器と前記第2の機器は同じタイムスロットに前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信するために用いられることと、
前記第2の機器が前記第1のタイムスロットに前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信することが成功した場合、前記第1の機器は前記データソース機器又は前記第2の機器から送信された前記データパケットを受信することと、
前記第2の機器が前記第1のタイムスロットに前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信することが成功しなかった場合、前記第1の機器は前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信することと、を含む、
ことを特徴とするデータ伝送方法。
【請求項2】
前記第1の機器は前記データソース機器又は前記第2の機器から送信された前記データパケットを受信することは、
前記第1のタイムスロットは前記データソース機器が最後に前記データパケットを再送信するタイムスロットであると、前記第1の機器は前記第2の機器から送信された前記データパケットを受信することと、
前記第1のタイムスロットは前記データソース機器が最後に前記データパケットを再送信するタイムスロットの前に位置すると、前記第1の機器は前記データソース機器又は前記第2の機器から送信された前記データパケットを受信することと、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のデータ伝送方法。
【請求項3】
前記第1のタイムスロットは前記データソース機器が最後に前記データパケットを再送信するタイムスロットの前に位置すると、前記第1の機器は前記データソース機器又は前記第2の機器から送信された前記データパケットを受信することは、
第1の機器が第1のタイムスロットにデータソース機器から送信されたデータパケットを受信することが成功しなかった後、前記第1の機器が前記データソース機器に応答失敗メッセージを送信すると、前記第1の機器は前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信することであって、前記応答失敗メッセージは前記第1の機器が前記データパケットを受信することが成功しなかったことを指示するために用いられることと、
第1の機器が第1のタイムスロットにデータソース機器から送信されたデータパケットを受信することが成功しなかった後、前記第1の機器又は第2の機器が前記データソース機器に応答成功メッセージを送信すると、前記第1の機器は前記第2の機器から送信された前記データパケットを受信することであって、前記応答成功メッセージは前記第1の機器及び前記第2の機器のうちの少なくとも1つの機器が前記データパケットを受信することが成功することを指示するために用いられることと、を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載のデータ伝送方法。
【請求項4】
前記第1の機器は前記第1のタイムスロットに基づいて、前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信することは、
前記第1のタイムスロットは前記データソース機器が最後に前記データパケットを再送信するタイムスロットの前に位置すると、前記第1の機器は前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信することを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のデータ伝送方法。
【請求項5】
前記第1の機器は前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信することは、
前記第1の機器は機器状態を第1の状態に設定することであって、前記第1の状態は前記第1の機器が前記データソース機器と通信するように指示するために用いられることと、
前記第1の機器は前記第1の状態に基づいて、前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信することとを含む、
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載のデータ伝送方法。
【請求項6】
前記第1の機器は機器状態を第1の状態に設定することは、
前記第1の機器は前記第1の機器の通信アドレスを機器グループのアドレスに設定することであって、前記機器グループは前記第1の機器と前記第2の機器が位置する機器グループであること、を含む、
ことを特徴とする請求項5に記載のデータ伝送方法。
【請求項7】
前記第1の機器は前記第2の機器から送信された前記データパケットを受信することは、
前記第1の機器は機器状態を第2の状態に設定することであって、前記第2の状態は前記第1の機器が前記第2の機器と通信するように指示するために用いられることと、
前記第1の機器は前記第2の状態に基づいて、前記第2の機器から送信された前記データパケットを受信することとを含む、
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載のデータ伝送方法。
【請求項8】
前記第1の機器は機器状態を第2の状態に設定することは、
前記第1の機器は前記第1の機器の通信アドレスを前記第1の機器の物理アドレスに設定することを含む、
ことを特徴とする請求項7に記載のデータ伝送方法。
【請求項9】
第1の機器が前記第1のタイムスロットにデータソース機器から送信されたデータパケットを受信することが成功し、前記第2の機器は前記第1のタイムスロットに前記データソースから送信された前記データパケットを受信することが成功していない場合、前記方法はさらに、
前記第1の機器は前記第2の機器から送信された第2の指示情報を受信することと、
前記第1のタイムスロットは前記データソース機器が最後に前記データパケットを再送信するタイムスロットであると、前記第1の機器は前記第2の機器に前記データパケットを送信することと、
前記第1のタイムスロットは前記データソース機器が最後に前記データパケットを再送信するタイムスロットの前に位置し、かつ前記第1の機器又は前記第2の機器が前記データソース機器に応答成功メッセージを送信すると、前記第1の機器は前記第2の機器に前記データパケットを送信することであって、前記応答成功メッセージは前記第1の機器及び前記第2の機器のうちの少なくとも1つの機器が前記データパケットを受信することが成功することを指示するために用いられることと、を含む、
ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載のデータ伝送方法。
【請求項10】
前記第1の機器は第2の機器に前記第1の指示情報を送信することは、
前記第1の機器は第2のタイムスロットに予め設定されたアイドル時間帯に前記第2の機器へ前記第1の指示情報を送信することであって、前記第2のタイムスロットは前記第1のタイムスロットの後の、かつ前記第1のタイムスロットに隣接するタイムスロットであること、を含む、
ことを特徴とする請求項1~9のいずれか一項に記載のデータ伝送方法。
【請求項11】
前記第2のタイムスロットはさらに第1の時間帯を含み、前記予め設定されたアイドル時間帯は前記第1の時間帯の後に位置し、前記第1の時間帯は前記データソース機器に応答メッセージを送信する時間帯である、
ことを特徴とする請求項10に記載のデータ伝送方法。
【請求項12】
前記第1の機器と前記第2の機器は無線送受信機器である、
ことを特徴とする請求項1~11のいずれか一項に記載のデータ伝送方法。
【請求項13】
前記無線送受信機器はブルートゥース機器である、
ことを特徴とする請求項12に記載のデータ伝送方法。
【請求項14】
前記ブルートゥース機器はブルートゥースオーディオ機器である、
ことを特徴とする請求項13に記載のデータ伝送方法。
【請求項15】
前記ブルートゥースオーディオ機器はブルートゥースイヤホン又はブルートゥーススピーカである、
ことを特徴とする請求項14に記載のデータ伝送方法。
【請求項16】
第1の機器に適用されたデータ伝送装置であって、前記データ伝送装置は送信モジュール及び受信モジュールを含み、
前記送信モジュールは、前記受信モジュールが第1のタイムスロットにデータソース機器から送信されたデータパケットを受信することが成功しなかった場合、第2の機器に第1の指示情報を送信するするために用いられ、前記第1の機器と前記第2の機器は同じタイムスロットに前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信するために用いられ、
前記受信モジュールは、前記第2の機器が前記第1のタイムスロットに前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信することが成功した場合、前記データソース機器又は前記第2の機器から送信された前記データパケットを受信するために用いられ、
前記受信モジュールはさらに、前記第2の機器が前記第1のタイムスロットに前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信することが成功しなかった場合、前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信するために用いられる、
ことを特徴とするデータ伝送装置。
【請求項17】
前記受信モジュールは具体的に、
前記第1のタイムスロットは前記データソース機器が最後に前記データパケットを再送信するタイムスロットであると、前記第2の機器から送信された前記データパケットを受信することと、
前記第1のタイムスロットは前記データソース機器が最後に前記データパケットを再送信するタイムスロットの前に位置すると、前記データソース機器又は前記第2の機器から送信された前記データパケットを受信することと、のために用いられる、
ことを特徴とする請求項16に記載のデータ伝送装置。
【請求項18】
前記受信モジュールは具体的に、
第1の機器が第1のタイムスロットにデータソース機器から送信されたデータパケットを受信することが成功しなかった後、前記第1の機器が前記データソース機器に応答失敗メッセージを送信すると、前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信することであって、前記応答失敗メッセージは前記第1の機器が前記データパケットを受信することが成功しなかったことを指示するために用いられることと、
第1の機器が第1のタイムスロットにデータソース機器から送信されたデータパケットを受信することが成功しなかった後、前記第1の機器又は第2の機器が前記データソース機器に応答成功メッセージを送信すると、前記第2の機器から送信された前記データパケットを受信することであって、前記応答成功メッセージは前記第1の機器及び前記第2の機器のうちの少なくとも1つの機器が前記データパケットを受信することが成功することを指示するために用いられることと、のために用いられる、
ことを特徴とする請求項17に記載のデータ伝送装置。
【請求項19】
前記受信モジュールは具体的に、
前記第1のタイムスロットは前記データソース機器が最後に前記データパケットを再送信するタイムスロットの前に位置すると、前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信するために用いられる、
ことを特徴とする請求項16に記載のデータ伝送装置。
【請求項20】
前記装置は設定モジュールをさらに含み、
前記設定モジュールは、前記第1の機器の機器状態を第1の状態に設定するために用いられ、前記第1の状態は前記第1の機器が前記データソース機器と通信するように指示するために用いられ、
前記受信モジュールは具体的に、前記第1の状態に基づいて、前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信するために用いられる、
ことを特徴とする請求項16~19のいずれか一項に記載のデータ伝送装置。
【請求項21】
前記設定モジュールは具体的に、
前記第1の機器の通信アドレスを機器グループのアドレスに設定することであって、前記機器グループは前記第1の機器と前記第2の機器が位置する機器グループであることのために用いられる、
ことを特徴とする請求項20に記載のデータ伝送装置。
【請求項22】
前記設定モジュールはさらに、機器状態を第2の状態に設定することであって、前記第2の状態は前記第1の機器が前記第2の機器と通信するように指示するために用いられること、のために用いられ、
前記受信モジュールは具体的に、前記第2の状態に基づいて、前記第2の機器から送信された前記データパケットを受信するために用いられる、
ことを特徴とする請求項20又は21に記載のデータ伝送装置。
【請求項23】
前記設定モジュールは具体的に、
前記第1の機器の通信アドレスを前記第1の機器の物理アドレスに設定するために用いられる、
ことを特徴とする請求項22に記載のデータ伝送装置。
【請求項24】
前記受信モジュールはさらに、前記受信モジュールが第1のタイムスロットにデータソース機器から送信されたデータパケットを受信することが成功し、前記第2の機器が前記第1のタイムスロットに前記データソースから送信された前記データパケットを受信することが成功していない場合、前記第2の機器から送信された第2の指示情報を受信するために用いられ、
前記送信モジュールはさらに、前記第1のタイムスロットは前記データソース機器が最後に前記データパケットを再送信するタイムスロットであると、前記第2の機器に前記データパケットを送信するために用いられ、
前記送信モジュールはさらに、前記第1のタイムスロットは前記データソース機器が最後に前記データパケットを再送信するタイムスロットの前に位置し、かつ前記送信モジュール又は前記第2の機器が前記データソース機器に応答成功メッセージを送信すると、前記第2の機器に前記データパケットを送信することであって、前記応答成功メッセージは前記第1の機器及び前記第2の機器のうちの少なくとも1つの機器が前記データパケットを受信することが成功することを指示するために用いられること、のために用いられる、
ことを特徴とする請求項16~23のいずれか一項に記載のデータ伝送装置。
【請求項25】
前記送信モジュールは具体的に、
第2のタイムスロットに予め設定されたアイドル時間帯に前記第2の機器へ前記第1の指示情報を送信することであって、前記第2のタイムスロットは前記第1のタイムスロットの後の、かつ前記第1のタイムスロットに隣接するタイムスロットであること、のために用いられる、
ことを特徴とする請求項16~24のいずれか一項に記載のデータ伝送装置。
【請求項26】
前記第2のタイムスロットはさらに第1の時間帯を含み、前記予め設定されたアイドル時間帯は前記第1の時間帯の後に位置し、前記第1の時間帯は前記データソース機器に応答メッセージを送信する時間帯である、
ことを特徴とする請求項25に記載のデータ伝送装置。
【請求項27】
前記第1の機器と前記第2の機器は無線送受信機器である、
ことを特徴とする請求項16~26のいずれか一項に記載のデータ伝送装置。
【請求項28】
前記無線送受信機器はブルートゥース機器である、
ことを特徴とする請求項27に記載のデータ伝送装置。
【請求項29】
前記ブルートゥース機器はブルートゥースオーディオ機器である、
ことを特徴とする請求項28に記載のデータ伝送装置。
【請求項30】
前記ブルートゥースオーディオ機器はブルートゥースイヤホン又はブルートゥーススピーカである、
ことを特徴とする請求項29に記載のデータ伝送装置。
【請求項31】
メモリ及びプロセッサを含み、前記プロセッサは前記メモリにおけるプログラム命令を実行し、請求項1~15のいずれか一項に記載のデータ伝送方法を実現するために用いられる、
ことを特徴とするデータ伝送装置。
【請求項32】
コンピュータプログラムが記憶されることを含むコンピュータ可読記憶媒体であって、当該コンピュータプログラムはプロセッサによって実行されるときに、請求項1~15のいずれか一項に記載のデータ伝送方法を実現する、
ことを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願の実施例はエレクトロニクス技術分野に関し、特にデータ伝送方法、装置及び機器に関する。
【背景技術】
【0002】
無線機器のデータ送受信システムにおいて、データソース機器と異なる形式の無線送受信機器との間のデータ交換を実現することができる。
【0003】
現在、ユーザのニーズの向上に伴い、データソース機器に接続された無線送受信機器も徐々にシングル無線送受信機器からダブル無線送受信機器、さらにマルチ無線送受信機器へ発展している。多くの応用シーンにおいて、データソース機器のデータを複数の無線送受信機器に伝送する必要があり、例えば、携帯電話はオーディオを2つのブルートゥースイヤホンに伝送する必要がある。データソース機器のデータを複数の無線送受信機器に伝送する必要がある場合、データソース機器はそれぞれ当該複数の無線送受信機器へデータパケットを送信することができ、データ伝送の信頼性を向上させるために、データソース機器はさらに無線送受信機器にデータパケットをN回再送信することができ(Nは予め設定された整数である)、しかしながら、データソース機器がデータパケットをN回再送信した後、無線送受信機器が依然としてデータパケットを受信しないと、無線送受信機器はデータパケットを受信することが成功できず、データ伝送の信頼性が低いことをもたらす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願の実施例はデータ伝送方法、装置及び機器を提供し、データ伝送の信頼性を向上させる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の態様において、本願の実施例はデータ伝送方法を提供し、
第1の機器は第1のタイムスロットにデータソース機器から送信されたデータパケットを受信することが成功しなかった場合、前記第1の機器は第2の機器に第1の指示情報を送信することであって、前記第1の機器と前記第2の機器は同じタイムスロットに前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信するために用いられることと、
前記第2の機器が前記第1のタイムスロットに前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信することが成功した場合、前記第1の機器は前記データソース機器又は前記第2の機器から送信された前記データパケットを受信することと、
前記第2の機器が前記第1のタイムスロットに前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信することが成功しなかった場合、前記第1の機器は前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信することとを含む。
【0006】
一可能な実施形態において、前記第1の機器は前記データソース機器又は前記第2の機器から送信された前記データパケットを受信することは、
前記第1のタイムスロットは前記データソース機器が最後に前記データパケットを再送信するタイムスロットであると、前記第1の機器は前記第2の機器から送信された前記データパケットを受信することと、
前記第1のタイムスロットが前記データソース機器の最後に前記データパケットを再送信するタイムスロットの前に位置すると、前記第1の機器は前記データソース機器又は前記第2の機器から送信された前記データパケットを受信することと、を含む。
【0007】
一可能な実施形態において、前記第1のタイムスロットは前記データソース機器が最後に前記データパケットを再送信するタイムスロットの前に位置すると、前記第1の機器は前記データソース機器又は前記第2の機器から送信された前記データパケットを受信することは、
第1の機器が第1のタイムスロットにデータソース機器から送信されたデータパケットを受信することが成功しなかった後、前記第1の機器が前記データソース機器に応答失敗メッセージを送信すると、前記第1の機器は前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信することであって、前記応答失敗メッセージは前記第1の機器が前記データパケットを受信することが成功しなかったことを指示するために用いられることと、
第1の機器が第1のタイムスロットにデータソース機器から送信されたデータパケットを受信することが成功しなかった後、前記第1の機器又は第2の機器が前記データソース機器に応答成功メッセージを送信すると、前記第1の機器は前記第2の機器から送信された前記データパケットを受信することであって、前記応答成功メッセージは前記第1の機器及び前記第2の機器のうちの少なくとも1つの機器が前記データパケットを受信することが成功したことを指示するために用いられることとを含む。
【0008】
一可能な実施形態において、前記第1の機器は前記第1のタイムスロットに基づいて、前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信することは、
前記第1のタイムスロットは前記データソース機器が最後に前記データパケットを再送信するタイムスロットの前に位置すると、前記第1の機器は前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信することを含む。
【0009】
一可能な実施形態において、前記第1の機器は前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信することは、
前記第1の機器は機器状態を第1の状態に設定することであって、前記第1の状態は前記第1の機器が前記データソース機器と通信するように指示するために用いられることと、
前記第1の機器は前記第1の状態に基づいて、前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信することとを含む。
【0010】
一可能な実施形態において、前記第1の機器は機器状態を第1の状態に設定することは、
前記第1の機器は前記第1の機器の通信アドレスを機器グループのアドレスに設定することであって、前記機器グループは前記第1の機器と前記第2の機器が位置する機器グループであることを含む。
【0011】
一可能な実施形態において、前記第1の機器は前記第2の機器から送信された前記データパケットを受信することは、
前記第1の機器は機器状態を第2の状態に設定することであって、前記第2の状態は前記第1の機器が前記第2の機器と通信するように指示するために用いられることと、
前記第1の機器は前記第2の状態に基づいて、前記第2の機器から送信された前記データパケットを受信することとを含む。
【0012】
一可能な実施形態において、前記第1の機器は機器状態を第2の状態に設定することは、
前記第1の機器は前記第1の機器の通信アドレスを前記第1の機器の物理アドレスに設定することを含む。
【0013】
一可能な実施形態において、第1の機器が第1のタイムスロットにデータソース機器から送信されたデータパケットを受信することが成功し、前記第2の機器が前記第1のタイムスロットに前記データソースから送信された前記データパケットを受信することが成功しない場合、前記方法はさらに、
前記第1の機器は前記第2の機器から送信された第2の指示情報を受信することと、
前記第1のタイムスロットは前記データソース機器が最後に前記データパケットを再送信するタイムスロットであると、前記第1の機器は前記第2の機器に前記データパケットを送信することと、
前記第1のタイムスロットは前記データソース機器が最後に前記データパケットを再送信するタイムスロットの前に位置し、かつ前記第1の機器又は前記第2の機器が前記データソース機器に応答成功メッセージを送信すると、前記第1の機器は前記第2の機器に前記データパケットを送信することであって、前記応答成功メッセージは前記第1の機器及び前記第2の機器のうちの少なくとも1つの機器が前記データパケットを受信することが成功したことを指示するために用いられることと、を含む。
【0014】
一可能な実施形態において、前記第1の機器は第2の機器に第1の指示情報を送信することは、
前記第1の機器は第2のタイムスロットに予め設定されたアイドル時間帯に前記第2の機器に前記第1の指示情報を送信することであって、前記第2のタイムスロットは前記第1のタイムスロットの後の、かつ前記第1のタイムスロットに隣接するタイムスロットであることを含む。
【0015】
一可能な実施形態において、前記第2のタイムスロットはさらに第1の時間帯を含み、前記予め設定されたアイドル時間帯が前記第1の時間帯の後に位置し、前記第1の時間帯は前記データソース機器に応答メッセージを送信する時間帯である。
【0016】
一可能な実施形態において、前記第1の機器と前記第2の機器は無線送受信機器である。
【0017】
一可能な実施形態において、前記無線送受信機器はブルートゥース機器である。
【0018】
一可能な実施形態において、前記ブルートゥース機器はブルートゥースオーディオ機器である。
【0019】
一可能な実施形態において、前記ブルートゥースオーディオ機器はブルートゥースイヤホン又はブルートゥーススピーカである。
【0020】
第2の態様において、本願の実施例は第1の機器に適用されるデータ伝送装置を提供し、前記データ伝送装置は送信モジュール及び受信モジュールを含み、ここで、
前記送信モジュールは、前記受信モジュールが第1のタイムスロットにデータソース機器から送信されたデータパケットを受信することが成功しなかった場合、前記第2の機器に第1の指示情報を送信するために用いられ、前記第1の機器と前記第2の機器は同じタイムスロットに前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信するために用いられ、
前記受信モジュールは、前記第2の機器が前記第1のタイムスロットに前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信することが成功した場合、前記データソース機器又は前記第2の機器から送信された前記データパケットを受信するために用いられ、
前記受信モジュールはさらに、前記第2の機器が前記第1のタイムスロットに前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信することが成功しなかった場合、前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信するために用いられる。
【0021】
一可能な実施形態において、前記受信モジュールは具体的に、
前記第1のタイムスロットは前記データソース機器が最後に前記データパケットを再送信するタイムスロットであると、前記第2の機器から送信された前記データパケットを受信することと、
前記第1のタイムスロットは前記データソース機器が最後に前記データパケットを再送信するタイムスロットの前に位置すると、前記データソース機器又は前記第2の機器から送信された前記データパケットを受信することとのために用いられる。
【0022】
一可能な実施形態において、前記受信モジュールは具体的に、
第1の機器が第1のタイムスロットにデータソース機器から送信されたデータパケットを受信することが成功しなかった後、前記第1の機器が前記データソース機器に応答失敗メッセージを送信すると、前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信することであって、前記応答失敗メッセージは前記第1の機器が前記データパケットを受信することが成功しなかったことを指示するために用いられることと、
第1の機器が第1のタイムスロットにデータソース機器から送信されたデータパケットを受信することが成功しなかった後、前記第1の機器又は第2の機器が前記データソース機器に応答成功メッセージを送信すると、前記第2の機器から送信された前記データパケットを受信することであって、前記応答成功メッセージは前記第1の機器及び前記第2の機器のうちの少なくとも1つの機器が前記データパケットを受信することが成功したことを指示するために用いられることとのために用いられる。
【0023】
一可能な実施形態において、前記受信モジュールは具体的に、
前記第1のタイムスロットは前記データソース機器が最後に前記データパケットを再送信するタイムスロットの前に位置すると、前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信するために用いられる。
【0024】
一可能な実施形態において、前記装置は設定モジュールをさらに含み、ここで、
前記設定モジュールは、前記第1の機器の機器状態を第1の状態に設定するために用いられ、前記第1の状態は前記第1の機器が前記データソース機器と通信するように指示するために用いられ、
前記受信モジュールは具体的に、前記第1の状態に基づいて、前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信するために用いられる。
【0025】
一可能な実施形態において、前記設定モジュールは具体的に、
前記第1の機器の通信アドレスを機器グループのアドレスに設定することであって、前記機器グループは前記第1の機器と前記第2の機器が位置する機器グループであることのために用いられる。
【0026】
一可能な実施形態において、前記設定モジュールはさらに、機器状態を第2の状態に設定することであって、前記第2の状態は前記第1の機器が前記第2の機器と通信するように指示するために用いられることのために用いられ、
前記受信モジュールは具体的に、前記第2の状態に基づいて、前記第2の機器から送信された前記データパケットを受信するために用いられる。
【0027】
一可能な実施形態において、前記設定モジュールは具体的に、
前記第1の機器の通信アドレスを前記第1の機器の物理アドレスに設定するために用いられる。
【0028】
一可能な実施形態において、前記受信モジュールはさらに、前記受信モジュールが第1のタイムスロットにデータソース機器から送信されたデータパケットを受信することが成功し、前記第2の機器が前記第1のタイムスロットに前記データソースから送信された前記データパケットを受信することが成功しない場合、前記第2の機器から送信された第2の指示情報を受信するために用いられ、
前記送信モジュールはさらに、前記第1のタイムスロットは前記データソース機器が最後に前記データパケットを再送信するタイムスロットであると、前記第2の機器に前記データパケットを送信するために用いられ、
前記送信モジュールはさらに、前記第1のタイムスロットは前記データソース機器が最後に前記データパケットを再送信するタイムスロットの前に位置し、かつ前記送信モジュール又は前記第2の機器が前記データソース機器に応答成功メッセージを送信すると、前記第2の機器に前記データパケットを送信することであって、前記応答成功メッセージは前記第1の機器及び前記第2の機器のうちの少なくとも1つの機器が前記データパケットを受信することが成功したことを指示することのために用いられる。
【0029】
一可能な実施形態において、前記送信モジュールは具体的に、
第2のタイムスロットに予め設定されたアイドル時間帯に前記第2の機器に前記第1の指示情報を送信することであって、前記第2のタイムスロットは前記第1のタイムスロットの後の、かつ前記第1のタイムスロットに隣接するタイムスロットであることのために用いられる。
【0030】
一可能な実施形態において、前記第2のタイムスロットはさらに第1の時間帯を含み、前記予め設定されたアイドル時間帯が前記第1の時間帯の後に位置し、前記第1の時間帯は前記データソース機器に応答メッセージを送信する時間帯である。
【0031】
一可能な実施形態において、前記第1の機器と前記第2の機器は無線送受信機器である。
【0032】
一可能な実施形態において、前記無線送受信機器はブルートゥース機器である。
【0033】
一可能な実施形態において、前記ブルートゥース機器はブルートゥースオーディオ機器である。
【0034】
一可能な実施形態において、前記ブルートゥースオーディオ機器はブルートゥースイヤホン又はブルートゥーススピーカである。
【0035】
第3の態様において、本願の実施例はデータ伝送装置を提供し、メモリ及びプロセッサを含み、前記プロセッサは前記メモリにおけるプログラム命令を実行し、第1の態様のいずれか一項に記載のデータ伝送方法を実現するために用いられる。
【0036】
第4の態様において、本願の実施例はコンピュータ可読記憶媒体を提供し、コンピュータプログラムが記憶され、当該コンピュータプログラムはプロセッサによって実行されるときに、第1の態様のいずれか一項に記載のデータ伝送方法を実現することを含む。
【発明の効果】
【0037】
本願の実施例に係るデータ伝送方法、装置及び機器によれば、第1の機器が第1のタイムスロットにデータソース機器から送信されたデータパケットを受信することが成功しなかった場合、第1の機器は第2の機器に第1の指示情報を送信し、当該第1の指示情報は第1の機器がデータパケットを受信することが成功しなかったことを指示するために用いられる。第2の機器が第1のタイムスロットにデータパケットを受信することが成功した場合、第2の機器又はデータソース機器は第1の機器にデータパケットを送信することができ、第2の機器が第1のタイムスロットにデータパケットを受信することも成功しなかった場合、データソース機器は第1の機器にデータパケットを送信することができる。上記過程において、第1の機器が第1のタイムスロットにデータパケットを受信することが成功しなかった場合、第1の機器は第2の機器又はデータソース機器から当該データパケットを取得することができ、第1の機器がデータパケットの取得に成功する確率を向上させ、さらにデータ伝送の信頼性を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
本願の実施例又は従来の技術における技術案をより明確に説明するために、以下に実施例又は従来の技術の説明に必要な図面を簡単に紹介し、明らかに、以下に説明する図面は本願のいくつかの実施例であり、当業者にとって、創造的作業をしない前提で、これらの図面に基づいて他の図面をさらに取得することができる。
【0039】
図1】本願の実施例によって提供される通信システムの構成図である。
図2】本願の実施例によって提供される応用シーンの概略図である。
図3】本願の実施例によって提供されるデータパケットの送受信プロセスの概略図である。
図4】本願の実施例によって提供されるタイムスロットの概略図である。
図5】本願の実施例によって提供されるデータ伝送方法のフローチャートである。
図6】本願の実施例によって提供される他のタイムスロットの概略図である。
図7】本願の実施例によって提供される別のタイムスロットの概略図である。
図8】本願の実施例によって提供される他のデータ伝送方法のフローチャートである。
図9】本願の実施例によって提供されるさらなるタイムスロットの概略図である。
図10】本願の実施例によって提供される別のデータ伝送方法のフローチャートである。
図11】本願の実施例によって提供されるデータ伝送装置の構成概略図である。
図12】本願の実施例によって提供される他のデータ伝送装置の構成概略図である。
図13】本願によって提供されるデータ伝送装置のハードウェアの構成概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
本願の実施例の目的、技術案及び利点をより明確にするために、以下は本願の実施例における図面を参照して、本願の実施例における技術案を明確で、完全に説明し、明らかに、説明された実施例は本願の一部の実施例であり、全ての実施例ではない。本願における実施例に基づいて、当業者が創造的作業をしない前提で取得した全ての他の実施例は、いずれも本願の保護範囲に属する。
【0041】
図1は本願の実施例によって提供される通信システムの構成図である。図1を参照して、第1の機器、第2の機器及びデータソース機器を含む。ここで、第1の機器と第2の機器とは通信を行うことができ、データソース機器はそれぞれ第1の機器と第2の機器と通信することができる。データソース機器は第1の機器及び第2の機器にデータパケットを送信するために用いられ、例えば、データソース機器は同時に第1の機器及び第2の機器にデータパケットを送信することができる。
【0042】
図2は本願の実施例によって提供される応用シーンの概略図である。図2を参照して、左ブルートゥース(登録商標)イヤホン、右ブルートゥースイヤホン及びブルートゥース携帯電話を含む。ここで、左ブルートゥースイヤホンと右ブルートゥースイヤホンとは通信を行うことができ、ブルートゥース携帯電話はそれぞれ左ブルートゥースイヤホンと右ブルートゥースイヤホンと通信することができる。ブルートゥース携帯電話は左ブルートゥースイヤホン及び右ブルートゥースイヤホンにオーディオデータパケットを提供することができ、これにより左ブルートゥースイヤホン及び右ブルートゥースイヤホンにオーディオデータを再生させ、例えば、ブルートゥース携帯電話は同時に左ブルートゥースイヤホン及び右ブルートゥースイヤホンにオーディオデータパケットを送信することができる。
【0043】
理解を容易にするために、まず図3を参照し、データソース機器と第1の機器及び第2の機器との間のデータパケットの送受信プロセスを説明する。図3は本願の実施例によって提供されるデータパケットの送受信プロセスの概略図である。図3を参照して、データソース機器は第1の機器及び第2の機器にデータパケットを周期的に送信し、それに応じて、第1の機器及び第2の機器はデータソース機器から送信されたデータパケットを周期的に受信する。1周期以内に、データソース機器は第1の機器と第2の機器に1つ又は複数のデータパケットを送信することができる。1つのデータパケットの伝送時間は最長で1周期であり、第1の機器と第2の機器が1周期以内に当該データパケットを受信することが成功しなかった場合、当該データパケットの伝送が失敗する。同一のタイムスロットにおいて、データソース機器はデータパケットを送信するために用いられ、第1の機器及び第2の機器はデータパケットを受信するために用いられ、又は、同一のタイムスロットにおいて、データソース機器は応答メッセージを受信するために用いられ、第1の機器及び第2の機器は応答メッセージを送信するために用いられる。各周期は複数のタイムスロットを含み、選択的に、各周期の時間長は同じであっても異なっていてもよく、異なるタイムスロットの時間長は同じであっても異なっていてもよい。
【0044】
以下、図4を参照し、いずれかの周期内のデータパケットの送受信プロセスを説明する。図4は本願の実施例によって提供されるタイムスロットの概略図である。図4を参照して、1周期に8個のタイムスロットが含まれることを例として説明する。以下、表1により図4における各文字の意味を説明する。
【0045】
【表1】
【0046】
1周期の複数のタイムスロットにおいて、データソース機器、第1の機器及び第2の機器は交互にデータの受信及び送信を行う。例えば、タイムスロット1、タイムスロット3、タイムスロット5及びタイムスロット7において、データソース機器は第1の機器及び第2の機器にデータパケットを送信し、第1の機器及び第2の機器はデータソース機器からデータパケットを受信する。タイムスロット2、タイムスロット4、タイムスロット6及びタイムスロット8において、第1の機器及び第2の機器はデータソース機器に応答メッセージ(応答成功メッセージ又は応答失敗メッセージ)を送信し、データソース機器は第1の機器及び第2の機器から応答メッセージを受信する。
【0047】
なお、図4は例示的な形式でデータパケットの送受信プロセスを示すだけであり、送受信プロセスを限定するものではない。例えば、1周期に含まれたタイムスロットの数はさらに他の数であってもよく、データソース機器、第1の機器及び第2の機器は一部のタイムスロットにはアイドルであるなどであってもよい。
【0048】
第1の機器及び第2の機器は少なくとも以下の2つの実行可能な実施形態によりデータソース機器に応答メッセージを送信することができる。
【0049】
一実行可能な実施形態において、第1の機器及び第2の機器はそれぞれデータソース機器に応答メッセージを送信する。
【0050】
ここで、第1の機器がデータパケットを受信することは成功した場合、第1の機器はデータソース機器に応答成功メッセージを送信し、第1の機器がデータパケットを受信することは成功しなかった場合、第1の機器はデータソース機器に応答失敗メッセージを送信する。
【0051】
ここで、第2の機器がデータパケットを受信することは成功した場合、第2の機器はデータソース機器に応答成功メッセージを送信し、第2の機器がデータパケットを受信することは成功しなかった場合、第2の機器はデータソース機器に応答失敗メッセージを送信する。
【0052】
このような実行可能な実施形態において、1つのタイムスロットにおいて、データソース機器は第1の機器から送信された応答メッセージと第2の機器から送信された応答メッセージを受信することができる。
【0053】
他の一実行可能な実施形態において、第1の機器及び第2の機器のうちの1つの機器はデータソース機器に応答メッセージを送信する。
【0054】
選択的に、第1の機器及び第2の機器にマスタ機器及びスレーブ機器が設けられてもよく、スレーブ機器はマスタ機器に応答メッセージを送信することができ、マスタ機器はスレーブ機器から送信された応答メッセージ、及びマスタ機器がデータソース機器から送信されたデータパケットを受信することが成功したか否かに基づいて、データソース機器へ送信された応答メッセージを決定する。
【0055】
例えば、第1の機器及び第2の機器のうちの1つの機器はデータパケットを受信することは成功した場合、マスタ機器はデータソース機器に応答成功メッセージを送信する。第1の機器及び第2の機器はいずれもデータパケットを受信することは成功しなかった場合、マスタ機器はデータソース機器に応答失敗メッセージを送信する。
【0056】
このような実行可能な実施形態において、1つのタイムスロットにおいて、データソース機器は1つの機器から送信された応答メッセージを受信することができる。
【0057】
データソース機器が第1の機器及び第2の機器に1つのデータパケットを送信した後、データソース機器はさらにデータパケットを再送信することができる。データソース機器の最大再送信回数(データパケットを再送信する最大回数)を設定することができ、データソース機器の1つのデータパケットに対する再送信回数が当該最大再送信回数より小さい場合、データソース機器は受信された応答メッセージに基づいてデータパケットを再送信することができる。選択的に、データソース機器が第1の機器及び第2の機器に1つのデータパケットを送信した後、データソース機器は応答失敗メッセージを受信した場合、データソース機器は第1の機器及び第2の機器に当該データパケットを再送信する。
【0058】
本願において、データ伝送の過程において、第1の機器が第1のタイムスロットにデータソース機器から送信されたデータパケットを受信することが成功しなかった場合、第1の機器は第2の機器に第1の指示情報を送信し、当該第1の指示情報は第1の機器がデータパケットを受信することが成功しなかったことを指示するために用いられる。第2の機器が第1のタイムスロットにデータパケットを受信することが成功した場合、第2の機器又はデータソース機器は第1の機器にデータパケットを送信することができ、第2の機器が第1のタイムスロットにデータパケットを受信することも成功しなかった場合、データソース機器は第1の機器にデータパケットを送信することができる。上記過程において、第1の機器が第1のタイムスロットにデータパケットを受信することが成功しなかった場合、第1の機器は第2の機器又はデータソース機器から当該データパケットを取得することができ、第1の機器がデータパケットの取得に成功する確率を向上させ、さらにデータ伝送の信頼性を向上させる。
【0059】
以下、具体的な実施例により本願に示される技術案を詳細に説明する。説明が必要なものとして、以下のいくつかの具体的な実施例を相互に組み合わせることができ、同一又は類似する内容について、異なる実施例において重複な説明を省略する。
【0060】
図5は本願の実施例によって提供されるデータ伝送方法のフローチャートである。図5を参照して、当該方法はS501~S503を含んでもよい。
【0061】
S501において、第1の機器が第1のタイムスロットにデータソース機器から送信されたデータパケットを受信することが成功しなかった場合、第1の機器は第2の機器に第1の指示情報を送信する。
ここで、第1の機器及び第2の機器は同じタイムスロットにデータソース機器から送信されたデータパケットを受信するために用いられる。
【0062】
選択的に、第1の機器と第2の機器は無線送受信機器である。無線送受信機器はブルートゥース機器であってもよい。当該ブルートゥース機器はブルートゥースオーディオ機器であってもよい。例えば、ブルートゥースオーディオ機器はブルートゥースイヤホン又はブルートゥーススピーカである。
【0063】
選択的に、第1のタイムスロットは1送信周期内のいずれか1つのタイムスロットである。第1のタイムスロットには、データソース機器は同時に第1の機器と第2の機器にデータパケットを送信する。例えば、第1の機器及び第2の機器はブルートゥースイヤホンである場合、データパケットはオーディオデータパケットであってもよい。
【0064】
選択的に、第1の機器は第2のタイムスロットにおける予め設定されたアイドル時間帯に第2の機器に第1の指示情報を送信してもよい。第2のタイムスロットは第1のタイムスロットの後の、かつ第1のタイムスロットに隣接するタイムスロットである。つまり、第2のタイムスロットは第1のタイムスロットの次のタイムスロットである。
【0065】
第2のタイムスロットはさらに第1の時間帯を含み、予め設定されたアイドル時間帯が第1の時間帯の後に位置し、第1の時間帯はデータソース機器に応答メッセージを送信する時間帯である。
【0066】
本願の実施例において、第1の機器及び第2の機器に対応する送信タイムスロットに指示情報受信時間帯または指示情報送信時間帯を設定する。例えば、第1の機器が第1のタイムスロットにデータソース機器から送信されたデータパケットを受信することが成功した場合、第2のタイムスロットの予め設定されたアイドル時間帯は第1の機器の指示情報受信時間帯として配置され、つまり、当該予め設定されたアイドル時間帯に第1の機器は第2の機器から送信された第2の指示情報を受信するために用いられる。第1の機器が第1のタイムスロットにデータソース機器から送信されたデータパケットを受信することが成功しなかった場合、第2のタイムスロットの予め設定されたアイドル時間帯は第1の機器の指示情報送信時間帯として配置され、つまり、当該予め設定されたアイドル時間帯に第1の機器は第2の機器に第1の指示情報を送信するために用いられる。説明が必要なものとして、第2の機器に対応する送信タイムスロットに指示情報受信時間帯又は指示情報送信時間帯を配置するプロセスは、第1の機器に対応する送信タイムスロットに指示情報受信時間帯又は指示情報送信時間帯を配置するプロセスと同じであり、ここで説明を省略する。
【0067】
以下、図6を参照し、指示情報を送信するプロセスを説明する。
【0068】
図6は本願の実施例によって提供される他のタイムスロットの概略図である。以下、表2により図6における存在する可能性のある文字の意味を説明する。
【0069】
【表2】
【0070】
説明が必要なものとして、図6は例示的な形態で表2における一部の文字を示すだけであり、当然ながら、他の例において、図6に上記任意の文字が出現する可能性がある。
【0071】
図6を参照して、第1の機器がタイムスロット3にデータソース機器から送信されたデータパケットを受信することが成功しなかったと仮定すると、タイムスロット4における予め設定されたアイドル時間帯T1を第1の機器の指示情報送信時間帯として配置し、つまり、第1の機器は当該予め設定されたアイドル時間帯T1に第2の機器に第1の指示情報を送信することができる。第2の機器がタイムスロット3にデータソース機器から送信されたデータパケットを受信することが成功したと仮定すると、タイムスロット4における予め設定されたアイドル時間帯R1を第2の機器の指示情報受信時間帯として配置し、つまり、第2の機器は当該予め設定されたアイドル時間帯R1に第1の機器から送信した第1の指示情報を受信することができる。
【0072】
説明が必要なものとして、第1の機器と第2の機器が同じタイムスロットの予め設定されたアイドル時間帯に同時に指示情報を送信する(例えば、第1の機器が第1の指示情報を送信し、第2の機器が第2の指示情報を送信する)場合、当該2つの機器はいずれも相手から送信された指示情報を受信することができない。例えば、図6におけるタイムスロット2を参照し、タイムスロット2における予め設定されたアイドル時間帯T1において、第1の機器に対して、当該予め設定されたアイドル時間帯が送信時間帯と設定されるため、つまり、当該予め設定されたアイドル時間帯T1において、第1の機器はデータの送信のみを行い、データの受信を行わないため、第1の機器は当該予め設定されたアイドル時間帯に第2の機器から送信された第2の指示情報を受信することができない。第2の機器に対して、当該予め設定されたアイドル時間帯が送信時間帯と設定されるため、つまり、当該予め設定されたアイドル時間帯T1において、第2の機器はデータの送信のみを行い、データの受信を行わないため、第2の機器は当該予め設定されたアイドル時間帯に第1の機器から送信された第1の指示情報を受信することができない。
【0073】
選択的に、第1の機器は第2の機器に第1の指示情報を送信した後、第2の機器は当該第1の指示情報を受信することが成功する可能性があり、成功しない可能性もある。例えば、第2の機器も第1のタイムスロットにデータソース機器から送信されたデータパケットを受信しない場合、第2の機器は第1の機器から送信した第1の指示情報を受信することができない。第2の機器が第1のタイムスロットにデータソース機器から送信されたデータパケットを受信する場合、第2の機器は第1の機器から送信された第1の指示情報を受信することができる。
【0074】
S502において、第2の機器が第1のタイムスロットにデータソース機器から送信されたデータパケットを受信することが成功した場合、第1の機器はデータソース機器又は第2の機器から送信されたデータパケットを受信する。
【0075】
選択的に、第1のタイムスロットはデータソース機器が最後にデータパケットを再送信するタイムスロットである場合、第1の機器は第2の機器から送信されたデータパケットを受信する。つまり、データソース機器の再送信回数が最大再送信回数に達した場合、第2の機器は、第1の機器にデータパケットを送信する。
【0076】
選択的に、第1のタイムスロットはデータソース機器が最後にデータパケットを再送信するタイムスロットの前に位置する場合、第1の機器はデータソース機器又は第2の機器から送信されたデータパケットを受信する。つまり、データソース機器の再送信回数がまだ最大再送信回数に達していないため、第2の機器又はデータソース機器により第1の機器にデータパケットを送信することができる。
【0077】
選択的に、第1の機器の機器状態は第1の状態及び第2の状態を含んでもよい。第1の機器の機器状態は第1の状態にあるときに、第1の機器はデータソース機器と通信するために用いられる。第1の機器の機器状態は第2の状態にあるときに、第1の機器は第2の機器と通信するために用いられる。
【0078】
例えば、第1の機器の機器状態は第1の状態にあるときに、第1の機器はデータソース機器に対応する周波数でデータを受信及び/又は送信することにより、第1の機器とデータソース機器との通信を実現するために用いられる。第1の機器の機器状態は第2の状態にあるときに、第1の機器は第2の機器に対応する周波数でデータを受信及び/又は送信することにより、第1の機器と第2の機器との通信を実現するために用いられる。
【0079】
選択的に、第1の機器の通信アドレスを変更することにより、第1の機器の機器状態を変更することを実現することができる。第1の機器の通信アドレスを第1の機器及び第2の機器が位置する機器グループのアドレスと設定することにより、第1の機器の機器状態を第1の状態に設定することを実現することができる。選択的に、第1の機器と第2の機器が位置する機器グループのアドレスは、当該機器グループの識別子であってもよい。機器グループの識別子は、1つの機器グループを一意に識別することができる。機器グループの識別子は、予め設定されたアドレッシング規則によって決定されてもよい。例えば、予め設定されたアドレッシング規則は、機器グループの識別子のフォーマットと長さのうちの少なくとも1つを示すことができる。第1の機器の通信アドレスを第1の機器の物理アドレスに設定し、これにより第1の機器の機器状態を第2の状態に設定することを実現することができる。第1の機器の物理アドレスは、第1の機器のIP(Internet Protocol)アドレス、MAC(medium access control)アドレス、ブルートゥースアドレスなどであってもよい。
【0080】
選択的に、さらに第1の機器での予め設定されたフラグビットを変更することにより、第1の機器の機器状態を変更することを実現することができる。例えば、予め設定されたフラグビットを第1のフラグビットに設定するときに、第1の機器の機器状態は第1の状態に設定され、予め設定されたマークビットが第2のフラグビットに設定されるときに、第1の機器の機器状態は第2の状態に設定される。
【0081】
選択的に、第1の機器は、データソース機器と通信する前に、第1の機器はまず第1の機器の機器状態を第1の状態と設定する。第1の機器は、第2の機器と通信する前に、第1の機器はまず第1の機器の機器状態を第2の状態と設定する。
【0082】
選択的に、第2の機器の機器状態は第1の状態及び第2の状態を含んでもよい。第2の機器の機器状態は第1の状態にあるときに、第2の機器はデータソース機器と通信するために用いられる。第2の機器の機器状態は第2の状態にあるときに、第2の機器は第1の機器と通信するために用いられる。
【0083】
説明が必要なものとして、第2の機器の機器状態に対する設定形態は、第1の機器の機器状態に対する設定形態と同じであり、ここでは説明を省略する。
【0084】
S503において、第2の機器が第1のタイムスロットにデータソース機器から送信されたデータパケットを受信することが成功しなかった場合、第1の機器はデータソース機器から送信されたデータパケットを受信する。
【0085】
選択的に、第1のタイムスロットはデータソース機器が最後にデータパケットを再送信するタイムスロットの前に位置する場合、第1の機器はデータソース機器から送信されたデータパケットを受信する。つまり、データソース機器の再送信回数がまだ最大再送信回数に達していないため、データソース機器により第1の機器にデータパケットを送信することができる。
【0086】
選択的に、第1のタイムスロットはデータソース機器が最後にデータパケットを再送信するタイムスロットである場合、第1の機器はデータパケットを受信することが失敗する。つまり、データソース機器の再送信回数が既に最大再送信回数に達し、データソース機器は第1の機器にデータパケットを再送信できないので、第1の機器は、データパケットを受信することが失敗する。
【0087】
本願の実施例によって提供されるデータ伝送方法によれば、第1の機器が第1のタイムスロットにデータソース機器から送信されたデータパケットを受信することが成功しなかった場合、第1の機器は第2の機器に第1の指示情報を送信し、当該第1の指示情報は第1の機器がデータパケットを受信することが成功しなかったことを指示するために用いられる。第2の機器が第1のタイムスロットにデータパケットを受信することが成功した場合、第2の機器又はデータソース機器は第1の機器にデータパケットを送信することができ、第2の機器が第1のタイムスロットにデータパケットを受信することも成功しなかった場合、データソース機器は第1の機器にデータパケットを送信することができる。上記過程において、第1の機器が第1のタイムスロットにデータパケットを受信することが成功しなかった場合、第1の機器は第2の機器又はデータソース機器から当該データパケットを取得することができ、第1の機器がデータパケットの取得に成功する確率を向上させ、さらにデータ伝送の信頼性を向上させる。
【0088】
上記のいずれかの実施例に基づいて、選択的に、第1の機器と第2の機器がデータソース機器に応答メッセージを送信する形態が異なる場合、データパケットの伝送形態は異なる可能性がある。以下、図7図8を参照して説明する。
【0089】
一実行可能な実施形態において、第1の機器及び第2の機器はそれぞれデータソース機器に応答メッセージを送信する。
【0090】
当該実行可能な実施形態において、第1の機器及び第2の機器のうちの1つの機器がデータソース機器から送信されたデータパケットを受信することが成功しなかった場合、データソース機器の再送信回数が最大再送信回数よりも小さいと、データソース機器により第1の機器及び第2の機器にデータパケットを再送信し、データソース機器の再送信回数が最大再送信回数に達するときに、第1の機器と第2の機器との間にデータパケットの再送信を行う。
【0091】
以下、図7図8を参照して、当該実行可能な実施形態を説明する。図7図8に示す実施例において、データソース機器の最大再送信回数が1であることを例として説明する。
【0092】
図7は本願の実施例によって提供される別のタイムスロットの概略図である。ここで、図7における各文字の意味は、表2を参照してもよく、ここでは説明を省略する。
【0093】
図8は本願の実施例によって提供される他のデータ伝送方法のフローチャートである。図8を参照して、当該方法はS801~S806を含んでもよい。
【0094】
S801において、第1の機器及び第2の機器は、タイムスロット1の前に、それぞれ機器状態を第1の状態に設定する。
ここで、第1の機器は機器状態を第1の状態に設定した後、第1の機器はデータソース機器と通信する。第2の機器は機器状態を第1の状態に設定した後、第2の機器はデータソース機器と通信する。
【0095】
S802において、データソース機器はタイムスロット1に第1の機器と第2の機器にデータパケットを送信する。
【0096】
選択的に、第1の機器は、データパケットの受信に成功する可能性があり、データパケットの受信に成功しない可能性もある。第2の機器は、データパケットの受信に成功する可能性があり、データパケットの受信に成功しない可能性もある。以下は、第1の機器がデータパケットの受信に成功しなく、第2の機器がデータパケットの受信に成功することを例として説明する。
【0097】
S803において、第1の機器は、タイムスロット2における第1の時間帯において、データソース機器に応答失敗メッセージを送信する。
【0098】
S804において、第2の機器は、タイムスロット2における第1の時間帯において、データソース機器に応答成功メッセージを送信する。
【0099】
S805において、第1の機器は、機器状態を第2の状態に設定し、タイムスロット2における予め設定されたアイドル時間帯を指示情報送信時間帯として設定する。
ここで、第1の機器は機器状態を第2の状態に設定した後、第1の機器は第2の機器と通信する。
【0100】
S806において、第2の機器は、機器状態を第2の状態に設定し、タイムスロット2における予め設定されたアイドル時間帯を指示情報受信時間帯として設定する。
ここで、第2の機器は機器状態を第2の状態に設定した後、第2の機器は第1の機器と通信する。
【0101】
S807において、第1の機器はタイムスロット2における予め設定されたアイドル時間帯に第2の機器に第1の指示情報を送信する。
【0102】
S808において、第1の機器及び第2の機器は、機器状態を第1の状態に設定する。
【0103】
タイムスロット2はデータソース機器が最後にデータパケットを再送信するタイムスロット(タイムスロット3)の前に位置するので、第1の機器及び第2の機器が依然としてデータソース機器と通信する必要があるため、第1の機器及び第2の機器は機器状態を第1の状態に設定する。
【0104】
第2の機器が第1の機器から送信された第1の指示情報を受信した後、第2の機器の機器状態が第1の状態に設定されるので、第2の機器が依然としてデータソース機器と通信する必要があり、第2の機器は受信された第1の指示情報に応答せず、つまり、第2の機器は第1の機器にデータパケットを再送信せず、このようにして、第2の機器及びデータソース機器がタイムスロット3で同時に第1の機器にデータパケットを再送信することを回避することができ、さらに第1の機器がタイムスロット3でデータパケットを受信するときに干渉が発生することを回避する。
【0105】
説明が必要なものとして、S808の実行過程はタイムスロット2にあってもよいし、タイムスロット3にあってもよい。
【0106】
S809において、データソース機器はタイムスロット3に第1の機器と第2の機器にデータパケットを再送信する。
【0107】
データソース機器が第1の機器から送信された応答失敗メッセージを受信したため、データソース機器は第1の機器及び第2の機器にデータパケットを再送信する。
【0108】
選択的に、データソース機器は第1の機器及び第2の機器にデータパケットを再送信した後、第1の機器は、データパケットの受信に成功する可能性があり、データパケットの受信に成功しない可能性もある。第2の機器は依然として、データパケットを受信することは成功する。以下は、第1の機器がまだデータパケットの受信に成功していなく、第2の機器がデータパケットの受信に成功することを例として説明する。
【0109】
S810において、第1の機器は、タイムスロット4における第1の時間帯において、データソース機器に応答失敗メッセージを送信する。
【0110】
S811において、第2の機器は、タイムスロット4における第1の時間帯において、データソース機器に応答成功メッセージを送信する。
【0111】
S812において、第1の機器は、機器状態を第2の状態に設定し、タイムスロット4における予め設定されたアイドル時間帯を指示情報送信時間帯として設定する。
ここで、第1の機器は機器状態を第2の状態に設定した後、第1の機器は第2の機器と通信する。
【0112】
S813において、第2の機器は、機器状態を第2の状態に設定し、タイムスロット4における予め設定されたアイドル時間帯を指示情報受信時間帯として設定する。
ここで、第2の機器は機器状態を第2の状態に設定した後、第2の機器は第1の機器と通信する。
【0113】
タイムスロット4の予め設定されたアイドル時間帯に、第2の機器は第1の機器から送信された第1の指示情報を受信することができる。
【0114】
S814において、第1の機器はタイムスロット4における予め設定されたアイドル時間帯に第2の機器に第1の指示情報を送信する。
【0115】
タイムスロット4はデータソース機器が最後にデータパケットを再送信するタイムスロット(タイムスロット3)の後に位置するため、データソース機器はこれ以上第1の機器及び第2の機器にデータパケットを再送信しないので、第1の機器の機器状態を第2の状態に保持し続ける。
【0116】
タイムスロット4はデータソース機器が最後にデータパケットを再送信するタイムスロット(タイムスロット3)の後に位置するため、データソース機器はこれ以上第1の機器及び第2の機器にデータパケットを再送信しないので、第2の機器の機器状態を第2の状態に保持し続ける。
【0117】
S815において、第2の機器はタイムスロット5において第1の機器にデータパケットを送信する。
【0118】
S816において、第1の機器はタイムスロット6において第2の機器に応答成功メッセージを送信する。
【0119】
図7図8に示す実施例において、機器状態により第1の機器及び第2の機器の通信対象を制御することができ、データソース機器の再送信回数が最大再送信回数に達していない場合、データソース機器は第1の機器及び第2の機器にデータパケットを再送信することができ、データソース機器の再送信回数が最大再送信回数に達する場合、第1の機器と第2の機器とはデータパケットを互いに再送信することができ、第1の機器及び第2の機器がデータパケットの取得に成功する確率を向上させ、さらにデータ伝送の信頼性を向上させる。
【0120】
一実行可能な実施形態において、第1の機器及び第2の機器のうちの1つの機器はデータソース機器に応答メッセージを送信する。
【0121】
当該実行可能な実施形態において、第1の機器及び第2の機器のうちの1つの機器がデータソース機器から送信されたデータパケットを受信することが成功した場合、データソース機器はこれ以上第1の機器及び第2の機器にデータパケットを再送信しなく、第1の機器と第2の機器との間にデータパケットの再送信を行う。図9図10に示す実施例において、第2の機器がデータソース機器に応答メッセージを送信することを例として説明する。
【0122】
以下、図9図10を参照して、当該実行可能な実施形態を説明する。図9図10に示す実施例において、データソース機器の最大再送信回数が1であることを例として説明する。
【0123】
図9は本願の実施例によって提供されるさらなるタイムスロットの概略図である。ここで、図9における各文字の意味は、表2を参照してもよく、ここでは説明を省略する。
【0124】
図10は本願の実施例によって提供される別のデータ伝送方法のフローチャートである。図10を参照して、当該方法はS1001~S1013を含んでもよい。
【0125】
S1001において、第1の機器及び第2の機器は、タイムスロット1の前に、それぞれ機器状態を第1の状態に設定する。
ここで、第1の機器は機器状態を第1の状態に設定した後、第1の機器はデータソース機器と通信する。第2の機器は機器状態を第1の状態に設定した後、第2の機器はデータソース機器と通信する。
【0126】
S1002において、データソース機器はタイムスロット1に第1の機器と第2の機器にデータパケットを送信する。
【0127】
選択的に、第1の機器は、データパケットの受信に成功する可能性があり、データパケットの受信に成功しない可能性もある。第2の機器は、データパケットの受信に成功する可能性があり、データパケットの受信に成功しない可能性もある。以下は、第1の機器がデータパケットの受信に成功しなく、第2の機器がデータパケットの受信に成功することを例として説明する。
【0128】
S1003において、第1の機器は、機器状態を第2の状態に設定し、タイムスロット1における予め設定されたアイドル時間帯を応答メッセージ送信時間帯として設定する。
【0129】
S1004において、第2の機器は、機器状態を第2の状態に設定し、タイムスロット1における予め設定されたアイドル時間帯を応答メッセージ受信時間帯として設定する。
ここで、第1の機器及び第2の機器は機器状態を第2の状態に設定した後、第1の機器は第2の機器と通信する。
【0130】
S1005において、第1の機器はタイムスロット1における予め設定されたアイドル時間帯に第2の機器に応答失敗メッセージを送信する。
【0131】
S1006において、第2の機器は、機器状態を第1の状態に設定する。
【0132】
説明が必要なものとして、S1006の実行過程はタイムスロット1にあってもよいし、タイムスロット2にあってもよい。
【0133】
S1007において、第2の機器は、タイムスロット2における第1の時間帯において、データソース機器に応答成功メッセージを送信する。
【0134】
第2の機器がタイムスロット1で成功にデータパケットを受信し、つまり、第1の機器及び第2の機器のうちの1つの機器は、データソース機器から送信されたデータパケットを成功に受信し、したがって、第2の機器はデータソース機器に応答成功メッセージを送信する。
【0135】
S1008において、第1の機器は、タイムスロット2における第1の時間帯において、第2の機器がデータソース機器に送信した応答メッセージをモニタリングする。
【0136】
S1009において、第1の機器は、タイムスロット2における予め設定されたアイドル時間帯を指示情報送信時間帯として設定する。
【0137】
S1010において、第2の機器は、機器状態を第2の状態に設定して、タイムスロット2における予め設定されたアイドル時間帯を指示情報受信時間帯として設定する。
【0138】
S1011において、第1の機器はタイムスロット2における予め設定されたアイドル時間帯に第2の機器に第1の指示情報を送信する。
【0139】
第1の機器は第2の機器がデータソース機器に応答成功メッセージを送信することをモニタリングしたため、第1の機器の機器状態は第2の状態に保持される。第2の機器がデータソース機器に送信した応答メッセージは応答成功メッセージであり、したがって、第2の機器の機器状態は第2の状態に保持される。
【0140】
S1012において、第2の機器はタイムスロット3において第1の機器にデータパケットを送信する。
【0141】
S1013において、第1の機器はタイムスロット4において第2の機器に応答成功メッセージを送信する。
【0142】
図9図10に示す実施例において、機器状態により第1の機器及び第2の機器の通信対象を制御することができ、第1の機器及び第2の機器のうちの1つの機器はデータソース機器から送信されたデータパケットを受信したときに、第1の機器と第2の機器とはデータパケットを互いに再送信することができ、第1の機器及び第2の機器がデータパケットの取得に成功する確率を向上させ、さらにデータ伝送の信頼性を向上させる。
【0143】
図11は本願の実施例によって提供されるデータ伝送装置の構成概略図である。当該データ伝送装置10は第1の機器に適用することができ、図11を参照して、前記データ伝送装置10は送信モジュール11及び受信モジュール12を含み、ここで、
前記送信モジュール11は、前記受信モジュールが第1のタイムスロットにデータソース機器から送信されたデータパケットを受信することが成功しなかった場合、第2の機器に第1の指示情報を送信するために用いられ、前記第1の機器と前記第2の機器は同じタイムスロットに前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信するために用いられ、
前記受信モジュール12は、前記第2の機器が前記第1のタイムスロットに前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信することが成功した場合、前記データソース機器又は前記第2の機器から送信された前記データパケットを受信するために用いられ、
前記受信モジュール12はさらに、前記第2の機器が前記第1のタイムスロットに前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信することが成功しなかった場合、前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信するために用いられる。
【0144】
本願の実施例によって提供されるデータ伝送装置は、上記の方法の実施例に示す技術案を実行することができ、その実現原理及び有益な効果が類似であるため、ここでは説明を省略する。
【0145】
一可能な実施形態において、前記受信モジュール12は具体的に、
前記第1のタイムスロットは前記データソース機器が最後に前記データパケットを再送信するタイムスロットであると、前記第2の機器から送信された前記データパケットを受信することと、
前記第1のタイムスロットは前記データソース機器が最後に前記データパケットを再送信するタイムスロットの前に位置すると、前記データソース機器又は前記第2の機器から送信された前記データパケットを受信することとのために用いられる。
【0146】
一可能な実施形態において、前記受信モジュール12は具体的に、
第1の機器が第1のタイムスロットにデータソース機器から送信されたデータパケットを受信することが成功しなかった後、前記第1の機器が前記データソース機器に応答失敗メッセージを送信すると、前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信することであって、前記応答失敗メッセージは前記第1の機器が前記データパケットを受信することが成功しなかったことを指示するために用いられることと、
第1の機器が第1のタイムスロットにデータソース機器から送信されたデータパケットを受信することが成功しなかった後、前記第1の機器又は第2の機器が前記データソース機器に応答成功メッセージを送信すると、前記第2の機器から送信された前記データパケットを受信することであって、前記応答成功メッセージは前記第1の機器及び前記第2の機器のうちの少なくとも1つの機器が前記データパケットを受信することが成功することを指示するために用いられることとのために用いられる。
【0147】
一可能な実施形態において、前記受信モジュール12は具体的に、
前記第1のタイムスロットは前記データソース機器が最後に前記データパケットを再送信するタイムスロットの前に位置すると、前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信するために用いられる。
【0148】
図12は本願の実施例によって提供される他のデータ伝送装置の構成概略図である。図11に示す実施例に基づいて、図12を参照して、データ伝送装置10は、設定モジュール13をさらに含み、ここで、
前記設定モジュール13は、前記第1の機器の機器状態を第1の状態に設定するために用いられ、前記第1の状態は前記第1の機器が前記データソース機器と通信するように指示するために用いられ、
前記受信モジュール12は具体的に、前記第1の状態に基づいて、前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信するために用いられる。
【0149】
一可能な実施形態において、前記設定モジュール13は具体的に、
前記第1の機器の通信アドレスを機器グループのアドレスに設定することであって、前記機器グループは前記第1の機器と前記第2の機器が位置する機器グループであること、のために用いられる。
【0150】
一可能な実施形態において、前記設定モジュール13はさらに、機器状態を第2の状態に設定することであって、前記第2の状態は前記第1の機器が前記第2の機器と通信するように指示するために用いられること、のために用いられ、
前記受信モジュール12は具体的に、前記第2の状態に基づいて、前記第2の機器から送信された前記データパケットを受信するために用いられる。
【0151】
一可能な実施形態において、前記設定モジュール13は具体的に、
前記第1の機器の通信アドレスを前記第1の機器の物理アドレスに設定するために用いられる。
【0152】
一可能な実施形態において、前記受信モジュール12はさらに、前記受信モジュールが第1のタイムスロットにデータソース機器から送信されたデータパケットを受信することが成功し、前記第2の機器が前記第1のタイムスロットに前記データソースから送信された前記データパケットを受信することが成功していない場合、前記第2の機器から送信された第2の指示情報を受信するために用いられる。
【0153】
前記送信モジュール11はさらに、前記第1のタイムスロットは前記データソース機器が最後に前記データパケットを再送信するタイムスロットであると、前記第2の機器に前記データパケットを送信するために用いられる。
【0154】
前記送信モジュール11はさらに、前記第1のタイムスロットは前記データソース機器が最後に前記データパケットを再送信するタイムスロットの前に位置し、かつ前記送信モジュール又は前記第2の機器が前記データソース機器に応答成功メッセージを送信すると、前記第2の機器に前記データパケットを送信するために用いられ、前記応答成功メッセージは前記第1の機器及び前記第2の機器のうちの少なくとも1つの機器が前記データパケットを受信することが成功することを指示するために用いられる。
【0155】
一可能な実施形態において、前記送信モジュール11は具体的に、
第2のタイムスロットに予め設定されたアイドル時間帯に前記第2の機器へ前記第1の指示情報を送信することであって、前記第2のタイムスロットは前記第1のタイムスロットの後の、かつ前記第1のタイムスロットに隣接するタイムスロットであること、のために用いられる。
【0156】
一可能な実施形態において、前記第2のタイムスロットはさらに第1の時間帯を含み、前記予め設定されたアイドル時間帯は前記第1の時間帯の後に位置し、前記第1の時間帯は前記データソース機器に応答メッセージを送信する時間帯である。
【0157】
一可能な実施形態において、前記第1の機器と前記第2の機器は無線送受信機器である。
【0158】
一可能な実施形態において、前記無線送受信機器はブルートゥース機器である。
【0159】
一可能な実施形態において、前記ブルートゥース機器はブルートゥースオーディオ機器である。
【0160】
一可能な実施形態において、前記ブルートゥースオーディオ機器はブルートゥースイヤホン又はブルートゥーススピーカである。
【0161】
本願の実施例によって提供されるデータ伝送装置は、上記の方法の実施例に示す技術案を実行することができ、その実現原理及び有益な効果が類似であるため、ここでは説明を省略する。
【0162】
図13は本願によって提供されるデータ伝送装置のハードウェアの構成概略図である。図13を参照して、当該データ伝送装置20は、メモリ21、プロセッサ22、送受信機23を含み、ここで、メモリ21はプロセッサ22と通信する。例示的に、メモリ21、プロセッサ22、及び送受信機23は、通信バス24を介して通信することができる。前記メモリ21はコンピュータプログラムを記憶するために用いられ、前記プロセッサ22は前記コンピュータプログラムを実行して上記通信方法を実現する。例えば、プロセッサ22は上記方法実施例における第2の機器が実行する関連するステップを実行する。
【0163】
選択的に、上記プロセッサは、中央処理ユニット(Central Processing Unit、CPU)であってもよく、他の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor、DSP)、専用集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)などであってもよい。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよく、又は当該プロセッサは任意の一般的なプロセッサ等であってもよい。本願に開示されたデータ伝送方法の実施例におけるステップは、ハードウェアプロセッサによって実行されて完了されると直接具現化されてもよく、又はプロセッサでのハードウェア及びソフトウェアモジュールの組み合わせによって実行されて完了されてもよい。
【0164】
本願の実施例は通信システムをさらに提供し、上記第1の機器、第2の機器及びデータソース機器を含み、データソース機器は第1の機器及び第2の機器にデータパケットを送信するために用いられ、第1の機器と第2の機器とは前記データパケットを再送信することもできる。第1の機器、第2の機器とデータソース機器との間のインタラクションプロセスは上記方法実施例を参照することができ、ここでは説明を省略する。
【0165】
本願の実施例はコンピュータ可読記憶媒体をさらに提供し、コンピュータプログラムが記憶され、当該コンピュータプログラムはプロセッサによって実行されるときに、上記いずれかの方法の実施例に記載のデータ伝送方法を実現する。
【0166】
上記各方法実施例のステップの全部又は一部を実現することはプログラム命令に関連するハードウェアにより完了することができる。前述のプログラムは読み取り可能なメモリに記憶されてもよい。当該プログラムは実行されるときに、上記各方法実施例を含むステップを実行する。前述のメモリ(記憶媒体)は、読み取り専用メモリ(英語:read-only memory、略称:ROM)、RAM、フラッシュメモリ、ハードディスク、ソリッドステートドライブ、磁気テープ(英語:magnetic tape)、フロッピーディスク(英語:floppy disk)、光ディスク(英語:optical disc)及びそれらの任意の組み合わせを含む。
【0167】
本願の実施例は、本願の実施例に係る方法、機器(システム)、及びコンピュータプログラム製品のフローチャート及び/又はブロック図を参照して説明される。コンピュータプログラム命令によりフローチャート及び/又はブロック図における各フロー及び/又はブロック、並びにフローチャート及び/又はブロック図におけるフロー及び/又はブロックの組み合わせを実現することができると理解すべきである。これらのコンピュータプログラム命令を汎用コンピュータ、専用コンピュータ、組み込みプロセッサ又は他のプログラマブルデータ処理機器の処理ユニットに提供して1つのマシンを生成することにより、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理機器の処理ユニットにより実行された命令はフローチャートの1つのフロー又は複数のフロー及び/又はブロック図の1つのブロック又は複数のブロックで指定された機能を実現するための装置を生成する。
【0168】
これらのコンピュータプログラム命令はコンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理機器が特定の形態で動作するように導くできるコンピュータ可読メモリに記憶されてもよく、それにより当該コンピュータ可読メモリに記憶された命令は命令装置を含む製造物を生成し、当該命令装置はフローチャートの1つのフロー又は複数のフロー及び/又はブロック図の1つのブロック又は複数のブロックにおいて指定された機能を実現する。
【0169】
これらのコンピュータプログラム命令はコンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理機器にロードされてもよく、それによりコンピュータ又は他のプログラマブル機器で一連の操作ステップを実行してコンピュータで実現された処理を生成し、それによりコンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理機器で実行された命令はフローチャートの1つのフロー又は複数のフロー及び/又はブロック図の1つのブロック又は複数のブロックに指定された機能を実現するためのステップを提供する。
【0170】
明らかに、当業者は本願の精神及び範囲から逸脱せずに本願の実施例に対して様々な修正及び変形を行うことができる。このように、本願の実施例のこれらの修正及び変形が本願の請求項及びその均等技術の範囲内に属すれば、本願はこれらの修正及び変形を含むことも意図する。
【0171】
本願において、用語「含む」及びその変形は非限定的なものを指すことができる。用語「又は」及びその変形は「及び/又は」を指すことができる。本願における「第1」、「第2」などの用語は類似する対象を区別するために用いられ、特定の順序又は先後順序を説明するために用いられる必要がない。本願において、「複数」は2つ又は2つ以上を指す。「及び/又は」は、関連するオブジェクトの関連関係を説明し、3つの関係が存在し得ることを意味し、例えば、A及び/又はBは、単独でAが存在し、同時にAとBが存在し、Bが単独で存在するという3つの状況を表すことができる。文字「/」は、一般に、前後関連するオブジェクトが「又は」の関係であることを示す。
【0172】
本願は2019年07月08日に中国特許局に提出され、出願番号は2019106088184であり、出願名称は「データ伝送方法、装置及び機器」である中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は援用により本願に組み込まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【手続補正書】
【提出日】2022-01-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の機器は第1のタイムスロットにデータソース機器から送信されたデータパケットを受信することが成功しなかった場合、前記第1の機器は第2の機器に第1の指示情報を送信することであって、前記第1の機器と前記第2の機器は同じタイムスロットに前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信するために用いられることと、
前記第2の機器が前記第1のタイムスロットに前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信することが成功した場合、前記第1の機器は前記データソース機器又は前記第2の機器から送信された前記データパケットを受信することと、
前記第2の機器が前記第1のタイムスロットに前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信することが成功しなかった場合、前記第1の機器は前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信することと、を含む、
ことを特徴とするデータ伝送方法。
【請求項2】
前記第1の機器は前記データソース機器又は前記第2の機器から送信された前記データパケットを受信することは、
前記第1のタイムスロットは前記データソース機器が最後に前記データパケットを再送信するタイムスロットであると、前記第1の機器は前記第2の機器から送信された前記データパケットを受信することと、
前記第1のタイムスロットは前記データソース機器が最後に前記データパケットを再送信するタイムスロットの前に位置すると、前記第1の機器は前記データソース機器又は前記第2の機器から送信された前記データパケットを受信することと、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のデータ伝送方法。
【請求項3】
前記第1のタイムスロットは前記データソース機器が最後に前記データパケットを再送信するタイムスロットの前に位置すると、前記第1の機器は前記データソース機器又は前記第2の機器から送信された前記データパケットを受信することは、
第1の機器が第1のタイムスロットにデータソース機器から送信されたデータパケットを受信することが成功しなかった後、前記第1の機器が前記データソース機器に応答失敗メッセージを送信すると、前記第1の機器は前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信することであって、前記応答失敗メッセージは前記第1の機器が前記データパケットを受信することが成功しなかったことを指示するために用いられることと、
第1の機器が第1のタイムスロットにデータソース機器から送信されたデータパケットを受信することが成功しなかった後、前記第1の機器又は第2の機器が前記データソース機器に応答成功メッセージを送信すると、前記第1の機器は前記第2の機器から送信された前記データパケットを受信することであって、前記応答成功メッセージは前記第1の機器及び前記第2の機器のうちの少なくとも1つの機器が前記データパケットを受信することが成功することを指示するために用いられることと、を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載のデータ伝送方法。
【請求項4】
前記第2の機器が前記第1のタイムスロットに前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信することが成功しなかった場合、前記第1の機器は前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信することは、
前記第1のタイムスロットは前記データソース機器が最後に前記データパケットを再送信するタイムスロットの前に位置すると、前記第1の機器は前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信することを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のデータ伝送方法。
【請求項5】
前記第1の機器は前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信することは、
前記第1の機器は機器状態を第1の状態に設定することであって、前記第1の状態は前記第1の機器が前記データソース機器と通信するように指示するために用いられることと、
前記第1の機器は前記第1の状態に基づいて、前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信することとを含む、
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載のデータ伝送方法。
【請求項6】
前記第1の機器は機器状態を第1の状態に設定することは、
前記第1の機器は前記第1の機器の通信アドレスを機器グループのアドレスに設定することであって、前記機器グループは前記第1の機器と前記第2の機器が位置する機器グループであること、を含む、
ことを特徴とする請求項5に記載のデータ伝送方法。
【請求項7】
前記第1の機器は前記第2の機器から送信された前記データパケットを受信することは、
前記第1の機器は機器状態を第2の状態に設定することであって、前記第2の状態は前記第1の機器が前記第2の機器と通信するように指示するために用いられることと、
前記第1の機器は前記第2の状態に基づいて、前記第2の機器から送信された前記データパケットを受信することとを含む、
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載のデータ伝送方法。
【請求項8】
前記第1の機器は機器状態を第2の状態に設定することは、
前記第1の機器は前記第1の機器の通信アドレスを前記第1の機器の物理アドレスに設定することを含む、
ことを特徴とする請求項7に記載のデータ伝送方法。
【請求項9】
第1の機器が前記第1のタイムスロットにデータソース機器から送信されたデータパケットを受信することが成功し、前記第2の機器は前記第1のタイムスロットに前記データソースから送信された前記データパケットを受信することが成功していない場合、前記方法はさらに、
前記第1の機器は前記第2の機器から送信された第2の指示情報を受信することと、
前記第1のタイムスロットは前記データソース機器が最後に前記データパケットを再送信するタイムスロットであると、前記第1の機器は前記第2の機器に前記データパケットを送信することと、
前記第1のタイムスロットは前記データソース機器が最後に前記データパケットを再送信するタイムスロットの前に位置し、かつ前記第1の機器又は前記第2の機器が前記データソース機器に応答成功メッセージを送信すると、前記第1の機器は前記第2の機器に前記データパケットを送信することであって、前記応答成功メッセージは前記第1の機器及び前記第2の機器のうちの少なくとも1つの機器が前記データパケットを受信することが成功することを指示するために用いられることと、を含む、
ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載のデータ伝送方法。
【請求項10】
前記第1の機器は第2の機器に前記第1の指示情報を送信することは、
前記第1の機器は第2のタイムスロットに予め設定されたアイドル時間帯に前記第2の機器へ前記第1の指示情報を送信することであって、前記第2のタイムスロットは前記第1のタイムスロットの後の、かつ前記第1のタイムスロットに隣接するタイムスロットであること、を含む、
ことを特徴とする請求項1~9のいずれか一項に記載のデータ伝送方法。
【請求項11】
前記第2のタイムスロットはさらに第1の時間帯を含み、前記予め設定されたアイドル時間帯は前記第1の時間帯の後に位置し、前記第1の時間帯は前記データソース機器に応答メッセージを送信する時間帯である、
ことを特徴とする請求項10に記載のデータ伝送方法。
【請求項12】
前記第1の機器と前記第2の機器は無線送受信機器である、
ことを特徴とする請求項1~11のいずれか一項に記載のデータ伝送方法。
【請求項13】
前記無線送受信機器はブルートゥース機器であり、
前記ブルートゥース機器はブルートゥースオーディオ機器であり、
前記ブルートゥースオーディオ機器はブルートゥースイヤホン又はブルートゥーススピーカである、
ことを特徴とする請求項12に記載のデータ伝送方法。
【請求項14】
第1の機器に適用されたデータ伝送装置であって、前記データ伝送装置は送信モジュール及び受信モジュールを含み、前記モジュールは請求項1~13のいずれか一項に記載の方法を実行するために用いられる、
ことを特徴とするデータ伝送装置。
【請求項15】
コンピュータプログラムが記憶されることを含むコンピュータ可読記憶媒体であって、当該コンピュータプログラムはプロセッサによって実行されるときに、請求項1~13のいずれか一項に記載のデータ伝送方法を実現する、
ことを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
一可能な実施形態において、前記第2の機器が前記第1のタイムスロットに前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信することが成功しなかった場合、前記第1の機器は前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信することは、
前記第1のタイムスロットは前記データソース機器が最後に前記データパケットを再送信するタイムスロットの前に位置すると、前記第1の機器は前記データソース機器から送信された前記データパケットを受信することを含む。
【国際調査報告】