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  • 特表-人物を監視するためのシステム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-17
(54)【発明の名称】人物を監視するためのシステム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20221007BHJP
   G06K 7/10 20060101ALI20221007BHJP
   G06K 7/14 20060101ALI20221007BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06K7/10 412
G06K7/14 034
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022505651
(86)(22)【出願日】2020-05-14
(85)【翻訳文提出日】2022-03-01
(86)【国際出願番号】 IB2020054571
(87)【国際公開番号】W WO2020148740
(87)【国際公開日】2020-07-23
(31)【優先権主張番号】A50687/2019
(32)【優先日】2019-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AT
(31)【優先権主張番号】A50958/2019
(32)【優先日】2019-11-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521166951
【氏名又は名称】ガーブ,サミー
【氏名又は名称原語表記】GHARB,Samy
(74)【代理人】
【識別番号】100180781
【弁理士】
【氏名又は名称】安達 友和
(72)【発明者】
【氏名】ガーブ,サミー
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】
本発明は、機械読取可能なコード(2)が設けられている少なくとも1つのバッグ(1)と、機械読取可能なコード(2)を検知するために形成されている少なくとも1つの光学読取器(3)とを備える、人物を監視するためのシステムに関する。本発明はさらに、人物を監視するための方法と、本発明に係る方法において用いるためのバッグ(1)とに関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
たとえばコロナウィルスに襲われている地域から、どの人物や何人の人物が、世界の別の国の場所を訪れるかもしくは訪れたかを知るのを可能にする、人物を監視するためのシステムであって、機械読取可能なコード(2)が設けられている少なくとも1つのバッグ(1)と、前記機械読取可能なコード(2)を検知するために形成されている少なくとも1つの光学読取器(3)とを備えるシステム。
【請求項2】
前記機械読取可能なコード(2)もしくは該機械読取可能なコードのデータは、電子データバンク内に保存されており、好ましくは一意的に1人の人物に割り当てられた番号を備えることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記電子データバンク内に、光学読取器(3)による検知の時間と場所とが保存されていることを特徴とする請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
システムはさらに、メインコンピュータ(4)と、受信機に割り当てられた携帯電話(7)と、制御器(6)とを備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項5】
少なくとも1つの光学読取器(3)は定置式の読取器として形成されており、好ましくは少なくとも1つの光学読取器(3)はモバイルの読取器として形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項6】
前記バッグ(1)に、複数の機械読取可能なコード(2)が設けられていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項7】
好ましくはほぼ同じデータを備える2つの異なる機械読取可能なコード(2)が、前記バッグ(1)に設けられていることを特徴とする請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記光学読取器(3)はインテリジェントカメラであることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項9】
たとえばコロナウィルスに襲われている地域から、どの人物や何人の人物が、世界の別の国の場所を訪れるかもしくは訪れたかを知るのを可能にする、人物を監視するための方法であって、光学読取器(3)を使って機械読取可能なコード(2)を検知し、該機械読取可能なコード(2)はバッグ(1)に取り付けられていることを特徴とする方法。
【請求項10】
少なくとも1つの機械読取可能なコード(2)を備える、請求項9に記載の方法において用いるためのバッグ。
【請求項11】
前記バッグ(1)が、好ましくは互いに異なる少なくとも2つの機械読取可能なコード(2)を備えることを特徴とする請求項10に記載のバッグ。



【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人物を監視するためのシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
そのようなシステムを運転することによって、人物を監視しかつその人物の経路を追跡することができる。この場合、技術的な装置を使って人物とその人物の動きとを検知して、たとえば重要な建物への入場を監視する。
【0003】
従来技術から、問題となる地点たとえば空港、港、駅、スタジアム、国境通過点あるいは政府の建物を、カメラを使って撮影して監視する監視システムが知られている。人物の特定は通常は不可能であり、出来事を後日手動でチェックすることのみ可能である。
【0004】
新たに開発されたものは付加的に、既知の顔を特定できるようにするため、顔認識とさらには顔照合とをアルゴリズムを使って提供することを可能にしている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術で知られる監視システムは、比較的鈍重で遅く信頼性がない。いくつかのシステムには多くの保存領域が必要で、部分的にはGPSシステムが必要である。それゆえ、人物を監視して追跡するための容易かつ迅速な手段を提供することが課題である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に従えば、機械読取可能なコードが設けられている少なくとも1つのバッグと、機械読取可能なコードを検知するために形成されている少なくとも1つの光学読取器とを備える、人物を監視するためのシステムが意図されている。監視システムは好ましくは、少なくとも1つの光学読取器と、バッグに取り付けられている機械読取可能なコードとを備える。光学読取器は運転時に、機械読取可能なコードに保存されたデータを読み出す。
【0007】
つまり対象の発明は、たとえばコロナウィルスに襲われている地域から、どの人物や何人の人物が、世界の別の国の場所を訪れるかもしくは訪れたかを知るのを可能にする。この知識に基づいて、数秒のうちに、人類を守るための適当な対抗措置を開始することができる。
【0008】
本発明の枠内において、バッグとは、ある人物が携行可能な各手荷物、特にハンドバッグ、リュックサック、スポーツバッグ、書類鞄、スーツケースなどと理解される。機械読取可能なコードは、外部から認識および読取可能なようにバッグに設けられており、つまりは特にバッグの外側に設けられている。
【0009】
対象の発明では、機械読取可能なコードは、光学読取器、特に標準のあるいは射程が21メートルまでの長距離(バー)コードスキャナによって電子的にチェックでき、どこででも迅速に読み取ることができて、人物をチェックできる。この場合、たとえば身分証明書を確認するためにその人物を呼び止める必要はないので、その人物は、バッグに設けられたコードが読み出されてそれで特定されたことにはほとんど気付かない。
【0010】
スキャナの代わりに、特に好ましくは機械読取可能なコードを検知するほかに同時に領域の光学監視を可能にする、たとえばインテリジェントカメラも光学読取器として使用されてよい。このようなカメラは、タイプによっては、1秒間に約30のコードを検知でき、それによって1秒間に30人を特定できる。これによって、駅あるいは空港のような人流の激しい場所でも広域にわたる監視が可能となる。インテリジェントカメラ(スマートカメラ)とは、検知されたコードを読み出して処理できるようにするための内蔵プロセッサを有するカメラと理解される。読み出されたデータは、続いて出力されて、直接データバンクに書き込まれ得るか、もしくはデータバンクのデータと比較され得る。それによって、カメラ画像に基づいてコードを評価するための付加的な機器を用いる必要がないので、システム構造の複雑性を軽減できる。
【0011】
機械読取可能なコード特にバーコードは、好ましくはバッグにプリントされている。プリントは、コードをバッグに取り付けるのに既知の比較的好都合な手段である。代替的にコードは、別のやり方でバッグに取り付けられてもよい。代替的に、機械読取可能なコードが設けられている付加的な同定要素が意図されており、同定要素はバッグと好ましくは分離可能に接続されている。同定要素はたとえば、バッグに貼着もしくはぶら下げるステッカーあるいはキーホルダーであってよい。
【0012】
機械読取可能なコードもしくはコードのデータは好ましくは、電子データバンク内に保存され、好ましくは一意的に1人の人物に割り当てられた番号を含む。この番号はたとえば、社会保障番号あるいは旅券番号であってよい。番号は数字のほかに文字や別の符号を含んでよい。
【0013】
さらに機械読取可能なコードのデータは、好ましくは1つの画像あるいは割り当てられた人物のデジタル画像との関連、および/あるいは好ましくは機械読取可能なコードに割り当てられた人物の名前を含む。画像と名前と人物に関連するさらなるデータたとえば住所あるいは国籍は、好ましくは電子データバンク内に保存されている。
【0014】
機械読取可能なコードのデータは、コードの偽造を防ぐためもしくは困難にするために、好ましくは暗号化されている。
【0015】
対象の発明では、GPSを使っての位置特定は必要ない。なぜなら、光学読取器の位置特定によって、人物の正確な位置特定を行うことができるからである。
【0016】
機械読取可能なコード特にバーコード、二次元コード(たとえばデータマトリックスコードあるいはQRコード(登録商標))あるいは三次元コードは、スキャナあるいはインテリジェントカメラを使って自動的に読み取ることができ、ラインもしくはフィールドの配置と幅および中間スペースとによって情報が提供されることで、機械読取可能なコードはデータを表示する。
【0017】
バーコードと二次元コードは通常、特殊なスキャナを使って読み取られてスキャンされ、機器で使用可能な翻訳ソフトによって、人間が容易に読めるシンボル特に文字や数字に翻訳される。代替的に、携帯電話あるいはその他の携帯可能な電子機器の対応するアプリケーションを、コードを読み出すために利用してよい。
【0018】
特に一次元的なバーコードは、商店や管理者のためのアプリケーションソフトにおいて広く普及しており、従業員が作業オーダーをチェックでき、その作業時間を追跡でき、個々の要素たとえば商品をチェックできる。
【0019】
コードスキャナは、多くの場所たとえば倉庫やスーパーマーケットやホテルで、人間よりも良好にかつ迅速にコードを読み取ることができる。これらのコードスキャナは、有線であるいは好ましくはワイヤレスでたとえばブルートゥース(登録商標)を介して、スキャナによって読み込まれたデータをさらに処理するコンピュータと接続されていてよい。人物をある特定の場所で単に一時的に監視する必要があって、固定式に組み込まれた光学読取器を取り付けるのは賢明ではない場合には、ワイヤレススキャナは特に有利である。
【0020】
標準バーコードスキャナは、スキャナの近くでバーコードを読み取るために考案されたものであり、たとえば小売業や保健衛生機関やオフィスで使用されて、商品あるいは動産を管理してチェックできる。これとは逆に、(射程が21メートルまでの)長距離スキャナは、たとえば倉庫、農場あるいは製造工場のようなコードに届きにくい環境において、大きな利点となる。射程が長いコードスキャナによって、作業員は、たとえば商品棚の高いところあるいはフォークリフトの荷台に立って、それから望ましいコードをスキャンできるが、その場合スキャナをコードのすぐ近くに持っていく必要はない。本発明の枠内において、長距離スキャナを使用すれば、たとえば壁あるいは天井に設けられたスキャナによって、遠く離れた距離からコードを読み出すことが可能である。それによって、一方では必要な光学読取器の数を減らすことができ、他方ではそれぞれの人物を煩わせることなく、遠く離れたところから監視をすることができる。
【0021】
長距離という言葉は、このコードスキャナが極近距離からでは効率的に作動しないということを意味するものではない。この場合、数センチメートルから70フィートつまり約21メートルまでの距離の範囲でできる限り効率的な機器が好ましい。
【0022】
本発明に従えば特に、機械読取可能なコード特にバーコードが備わっているバッグが意図されている。それによって、どこでもたとえば21メートルまでの遠距離でも、光学読取器によってチェックできるバッグが提供される。これによって、バッグの機械読取可能なコードに基づいて、迅速で確実かつ容易に人物を認識でき、チェックできる。
【0023】
チェックのために人物を呼び止める必要がないので、高速でのコードスキャナあるいはインテリジェントカメラによる人物のチェックと追跡とが可能となり、(セキュリティ)人員による手動での介入が必要ないため、本願発明は特に有利である。
【0024】
一方で本発明に係るシステムは、人物をチェックして監督するために、特に人物の動きプロファイルを作成するために利用されてよい。
【0025】
他方で本発明に係るシステムを使って、料金たとえば公共交通機関の料金を支払うためのシステムと連携して、光学読取器および光学読取器と接続されたコンピュータを使って人物を自動的に追跡し、その動きを記録することが可能である。続いて、獲得した動きデータに基づいて、場合によっては支払うべき料金を算出でき、従来の支払いシステムを介して清算することができる。このために、たとえば鉄道あるいはバスの乗車場の領域に設けられている定置式の読取器を使用すれば、特に好ましい。
【0026】
本システムのさらなる使用法は、たとえば政府の建物、大学、病院、銀行あるいはフィットネスクラブへの入場を監視できることにあり、検知されたコードが必要な立入権限を有している場合にのみ、立入りが許される。
【0027】
この場合好ましくも意図されているのは、光学読取器が、たとえば保護された領域の入口領域に設けられているディスプレイと直接的あるいは間接的に接続されていて、読み出されたコードに基づいて情報たとえばコードに割り当てられた人物の名前や写真が表示されるということである。それによって容易なやり方で、見知らぬ人物がバッグを使って権限なく立ち入ろうとするのを防ぐことができる。
【0028】
この場合特に好ましくも意図されているのは、機械読取可能なコードを読み出した後に、たとえば電子データバンクからコードに割り当てられた人物の画像が探し出され、この画像がシステムによって、カメラで検知されたバッグを所持する人物の顔と比較されるということである。この比較時に差異が認められると、好ましくはシステムによって、エラー報告あるいは警告信号が出力されて、コードに割り当てられた画像がバッグ所持者の画像と一致しないことを、利用者たとえば従業員に指摘する。それによって、権限のない人物の立入りを排除でき、認識された顔をデータバンクと照合するシステムとは異なって、予期される顔をコードに基づいて見つけ出すことによって、顔認識に必要なスピードが明らかに軽減されている。この方法によってさらには、機械読取可能なコードを介して各手荷物に人物の顔を割り当て、コードに割り当てられた顔をシステムによってバッグの所持者の顔と照合することで、手荷物領域を離れる際に当該人物の顔がチェックされることによって、たとえば空港で荷物の盗難を防ぐことができる。
【0029】
好ましくはさらに意図されているのは、コードをスキャンすることで、支払い特に公共交通機関を利用するためのチケットの支払いが即座に行われることである。この場合、たとえば中央データバンク内の人物の一意的なIDが、その人物の決済口座と結び付けられている。スキャナもしくはインテリジェントカメラを介してコードが読み込まれ、好ましくは検知時間あるいは検知場所のような情報と一緒に、制御ユニットに送られる。そこで、スキャンされたコードに基づいて料金が算定され、決済口座を使って支払われ、たとえば口座から引き落とされる。付加的に意図されていてよいのは、支払いが行われた後に、料金の受領確認が、検知された人物の携帯電話(あるいは別の電子機器)に送られることである。それによってその人物は、支払い後すぐに確認を受け取る。確認はたとえばEメールあるいはテキストメッセージとして送られてよい。
【0030】
さらに、人物が事故に遭った場合あるいは行方不明になった場合、救助隊あるいは家族は、その人物の最後の所在地を、バッグに取り付けられた機械読取可能なコードの最後の検知によって突き止めることができる。それによって、その人物がどの地域に滞在したか、もしくはどのあたりで事故に遭ったかあるいは行方不明になったかを、容易に確定できる。このために好ましくも意図されているのは、電子データバンク内に、読取器による検知の時間と場所とが保存されていることである。この場合電子データバンクは、好ましくはコードのすべての検知事項を含んでおり、それによって人物の動きプロファイルを作成できる。個々のスキャナは、電子データバンクが保存されているコンピュータと、ケーブルを使ってあるいはワイヤレスで接続されていてよい。好ましくは電子データバンクへのデータの伝送は、スキャンプロセス後に自動的に行われる。
【0031】
好ましくも意図されているのは、システムは以下のコンポーネント、すなわち、メインコンピュータと、機械読取可能なコードを有するバッグと、光学読取器特に標準コードスキャナあるいは長距離コードスキャナあるいはインテリジェントカメラと、受信機に割り当てられた携帯電話と、制御ユニットとを備えることである。データを携帯電話に伝送するために、たとえばモバイルのモデムが利用されてよい。これらのコンポーネントを使って、料金の支払い時に電子的に記録されるので、たとえば公共の鉄道への乗車もしくは降車を電子的に監視でき、適当に処理することができる。メインコンピュータを介してコードを記録でき、電子データバンクを介して対応する人物に割り当てることができる。運転時には、バッグのコードは、スキャナもしくはインテリジェントカメラによって読み出され、料金の支払いシステムに送られる。支払い後には、支払い確認が特にモバイルのモデムを介して、その人物の携帯電話に送られてよい。さらには、機械読取可能なコードに割り当てられた別のデータたとえば人物の写真あるいは名前もデータバンクから読み出すことができ、制御ユニットもしくは携帯電話あるいはコンピュータのような別の電子機器に送ることができる。
【0032】
さらに、好ましくも意図されているのは、電子データバンクから読み出されたデータセットが、少なくとも1つの電話番号と料金の領収書とを含んでいることである。
【0033】
さらに、好ましくも意図されているのは、少なくとも1つの光学読取器が、定置式の読取器として形成されており、好ましくは少なくとも1つの光学読取器がモバイルの好ましくは携帯可能な読取器として形成されていることである。
【0034】
特に好ましい実施形態では、バッグに、複数の機械読取可能なコードたとえば2つあるいは3つの機械読取可能なコードが設けられている。特に好ましくは、2つの異なるコードたとえば1つの(一次元的な)バーコードと1つの二次元コードとが備わっており、これらのコードは、好ましくはほぼ同じデータ(同じ情報)特に割り当てられた人物の一意的なIDを備える。この場合一方では、他のコードは汚れていたり、損なわれていたりあるいは視認不可能で構わないが、複数のコードのうち1つだけは読取可能でなくてはならない冗長システムが生み出される。さらに、この場合2つのコードを同様に偽造しなくてはならないので、偽造安全性が向上する。
【0035】
好ましくも意図されているのは、1つのバッグで複数のたとえば2つあるいは3つの機械読取可能なコードが、バッグの異なる領域に設けられていることである。たとえば、1つのコードがバッグの一端部に設けられ、別のコードがバッグの向かい合う端部に設けられている。
【0036】
本発明に従えばさらに、人物を監視するための方法が意図されており、光学読取器を使って機械読取可能なコードを検知し、その際、機械読取可能なコードはバッグに取り付けられている。
【0037】
本発明に従えばさらに、少なくとも1つの機械読取可能なコードを備える、本発明に係る方法において用いるためのバッグが意図されている。
【0038】
この場合好ましくも意図されているのは、バッグが、好ましくは互いに異なる少なくとも2つの機械読取可能なコードを備えることである。
【0039】
本発明は以下において、図面で概略的に表わされる実施例に基づいて、より詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0040】
図1】本発明に係るシステムのいくつかのコンポーネント
図2】本発明に係るシステムのいくつかのコンポーネント
図3】本発明に係るシステムの例示的なフローチャート
図4】本発明に係るシステムの例示的なフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0041】
図1は例示的に、2つの機械読取可能なコード2が備わっているバッグ1を示している。機械読取可能なコード2の1つはバーコードとして形成されており、別の機械読取可能なコード2は二次元コードとして形成されている。さらに、本発明の枠内で使用可能な光学読取器3が表わされている。
【0042】
図2は、監視システムのさらなるコンポーネントを示している。システムは、メインコンピュータ4と、機械読取可能なコード2を有するバッグ1と、光学読取器3と、携帯電話5と、制御ユニット6とから成る。光学読取器3は機械読取可能なコード2を検知し、読み出したデータをメインコンピュータ4に送る。メインコンピュータ4は、受信したデータを処理し、そのデータをたとえばデータバンクと照合する。そこから、割り当てられた人物のたとえば名前と住所と写真および検知時間や検知場所を含むデータセットが生成される。このデータセットは続いて、たとえば制御ユニット6および/あるいはモバイルのモデム5に転送される。データは、制御ユニット6もしくはモバイルのモデム5を介して、携帯電話7あるいはべつの機器に送られてよい。これによってたとえば、銀行に入店する人物を特定することが可能となるので、その人物が入店後に銀行員の窓口に来ると、銀行員には、その人物についての必要なすべての情報がすでにそのモニタに表示される。
【0043】
図3図4は、制御ユニット6(図2)の概要回路図を示している。
【0044】
ブロック1からブロック6まで(Q1からQ6まで)において、データによるオープンとクローズとから成る。
ブロック1:情報を送るために、モバイルのモデム電話回線をオープンする。
ブロック2:場所と時間と日付とを含む、機械読取可能なコードのデータに基づくデータメッセージが送られる。
ブロック3:モバイルのモデムOK。
ブロック4:情報が携帯電話に送られる。
ブロック5:送信。
ブロック6:モバイルのモデム電話回線をクローズする。
【0045】
機能は、以下の表に要約されている。
【0046】

図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】