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特表2022-544111測位基準信号処理のための計算複雑さフレームワーク
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-17
(54)【発明の名称】測位基準信号処理のための計算複雑さフレームワーク
(51)【国際特許分類】
   H04W 24/10 20090101AFI20221007BHJP
   H04W 64/00 20090101ALI20221007BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20221007BHJP
   G01S 5/14 20060101ALI20221007BHJP
【FI】
H04W24/10
H04W64/00 171
H04W72/04 136
G01S5/14
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022507379
(86)(22)【出願日】2020-08-13
(85)【翻訳文提出日】2022-02-04
(86)【国際出願番号】 US2020046238
(87)【国際公開番号】W WO2021030628
(87)【国際公開日】2021-02-18
(31)【優先権主張番号】20190100354
(32)【優先日】2019-08-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GR
(31)【優先権主張番号】16/991,920
(32)【優先日】2020-08-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100112807
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 貴志
(72)【発明者】
【氏名】マノラコス、アレクサンドロス
(72)【発明者】
【氏名】アッカラカラン、ソニー
【テーマコード(参考)】
5J062
5K067
【Fターム(参考)】
5J062BB05
5J062CC11
5J062FF01
5K067AA21
5K067DD20
5K067DD34
5K067EE02
5K067EE10
5K067HH21
5K067JJ52
(57)【要約】
ワイヤレス通信のための技法が開示される。一態様では、ユーザ機器(UE)は、UEの測位能力を示す報告をネットワークエンティティに送り、測位能力はUEが時間単位で、周波数単位で、または両方で実施することができる測位計算の数を示し、UEは、測位基準信号(PRS)リソースのセットの測位関連測定の第1のセットを実施し、UEの報告された測位能力、測位関連測定の第1および第2のセットに使用されるべきPRSリソースのセット、報告パラメータのセット、精度構成、レイテンシ構成、または任意のそれらの組合せに基づいて、測位関連測定の第2のセットを報告する。
【選択図】図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器(UE)によって実施されるワイヤレス通信の方法であって、
前記UEの測位能力を示す報告をネットワークエンティティに送ることと、前記測位能力は、前記UEが時間単位で、周波数単位で、または両方で実施することができる測位計算の数を示し、
測位関連測定の第1のセットを実施することと、測位関連測定の第2のセットを報告することとの要求を受信することと、測位関連測定の前記第2のセットは、測位関連測定の前記第1および第2のセットのために使用されるべき測位基準信号(PRS)リソースのセット、前記報告するために使用されるべき報告パラメータのセット、精度構成、レイテンシ構成、または任意のそれらの組合せに関連し、
前記PRSリソースのセットの測位関連測定の前記第1のセットを実施することと、前記UEの前記報告された測位能力、測位関連測定の前記第1および第2のセットのために使用されるべき前記PRSリソースのセット、前記報告パラメータのセット、前記精度構成、前記レイテンシ構成、または任意のそれらの組合せに基づいて、測位関連測定の前記第2のセットを報告することと、
を備える、方法。
【請求項2】
前記測位計算の数は、前記UEがサポートする測位処理ユニット(PPU)の数として前記報告内に表され、PPUは、前記UEが時間単位で、周波数単位で、または両方で処理することができる、時間、周波数、または両方の単位当たりのPRSリソースに対して専用にされるリソース要素(RE)の数を示す、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記PPUの定義を前記ネットワークエンティティから受信することと、前記PPUの前記定義は、時間、周波数、または両方の単位当たりの前記REの数を示し、
前記PPUの前記定義に基づいて、前記UEがサポートする前記PPUの数を決定することと、
をさらに備える、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記時間の単位は、1つまたは複数のミリ秒、1つまたは複数のフレーム、1つまたは複数のサブフレーム、1つまたは複数のスロット、1つまたは複数の測位機会、または1つまたは複数のシンボルを備え、前記周波数の単位は、1つまたは複数の物理リソースブロック(PRB)、または測位に使用される帯域幅の一部を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記測位計算の数は、前記UEがPRSを測定するように構成されている間の時間単位当たりのシンボルの数として前記報告内に表される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記PRSリソースのセットは、サービング送受信点(TRP)または1つまたは複数の近隣TRPによって送信された1つまたは複数の送信ビームを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記測位計算の数は、所与の周波数レイヤ上で動作するすべてのTRPに対するすべてのPRSリソースにわたる、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記測位計算の数は、前記UEによってサポートされるすべての周波数レイヤ上で動作するすべてのTRPに対するすべてのPRSリソースに対するものである、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記測位計算の数は、前記UEの位置を推定するために前記ネットワークエンティティを支援するための測位関連測定の前記第2のセットを前記UEが報告することを予想されるかどうかに基づいて、または前記UEの前記位置を前記UEが推定するかどうかに基づいて決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記UEの前記位置を推定するために前記UEが前記ネットワークエンティティを支援することに基づいて、前記測位計算の数は、最後のPRS機会と、前記UEが測位関連測定の前記第2のセットを送ることとの間の要求レイテンシに基づいて決定される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記UEの位置を前記UEが推定することに基づいて、前記測位計算の数は、最後のPRS機会と前記UEが前記UEの前記位置を送ることとの間の要求レイテンシに基づいて決定される、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記測位計算の数は、前記UEの位置推定の要求精度に基づいて決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記測位計算の数は、前記UEが前記位置推定を実施することに基づく前記要求精度に基づいて決定される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記測位計算の数は、前記PRSリソースのセットが送信される帯域幅、帯域、または周波数範囲に基づいて決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記UEは、所与のシンボルまたはスロットで終了するPRSリソースを使用する前記報告パラメータのセットに対する更新値を、前記更新値が前記所与のシンボルまたはスロットから少なくともしきい値数のシンボルまたはスロット後に送信されることに基づいて報告する、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記UEは、周期的にまたは前記ネットワークエンティティからの要求時に前記報告を送る、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記PRSリソースのセットの数は、前記報告パラメータのセット内に含まれるパラメータが何であるかに基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記報告パラメータのセットは、基準信号受信電力(RSRP)パラメータ、UE受信から送信(UE Rx-Tx)測定値、到達時間(ToA)、基準信号時間差(RSTD)パラメータ、前記UEの位置、受信角、PRSリソース識別子、PRSリソースセット識別子、測位関連測定の前記第2のセットが有効である間のタイムスタンプ、または任意のそれらの組合せを備え、
測位関連測定の前記第1のセットは、前記RSRPパラメータ、前記UE Rx-Tx測定値、前記ToA、前記RSTDパラメータ、前記UEの前記位置、前記受信角、前記PRSリソース識別子、前記PRSリソースセット識別子、測位関連測定の前記第2のセットが有効である間の前記タイムスタンプ、または任意のそれらの組合せを備え、
測位関連測定の前記第2のセットは、前記RSRPパラメータ、前記UE Rx-Tx測定値、前記ToA、前記RSTDパラメータ、前記UEの前記位置、前記受信角、前記PRSリソース識別子、前記PRSリソースセット識別子、測位関連測定の前記第2のセットが有効である間の前記タイムスタンプ、または任意のそれらの組合せを備える、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
測位関連測定の前記第1のセットは、前記RSTDパラメータを備え、測位関連測定の前記第2のセットは、前記UEの前記位置を備える、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
測位関連測定の前記第1のセットは、前記RSTDパラメータと前記受信角とを備え、測位関連測定の前記第2のセットは、前記RSTDパラメータ、前記受信角、または両方を備える、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
測位関連測定の前記第1のセットは、前記RSTDパラメータを備え、測位関連測定の前記第2のセットは、TRPからの最早の経路に対応するPRSリソースIDを備える、請求項18に記載の方法。
【請求項22】
測位関連測定の前記第1のセットは、測位関連測定の前記第2のセットと同じである、請求項18に記載の方法。
【請求項23】
前記RSRPパラメータを報告することは、前記PRSリソースのセットが送信されたチャネルのメインピークに対する前記RSTDパラメータまたは前記UE Rx-Tx測定値を報告することに対して複雑さにおいて同等以下であり、
前記メインピークに対する前記RSTDパラメータと前記UE Rx-Tx測定値とを報告することは、前記メインピークに対する前記RSRPパラメータと、前記RSTDパラメータと、前記UE Rx-Tx測定値とを報告することに対して複雑さにおいて同等以下であり、
前記RSRPパラメータと、前記RSTDパラメータと、前記UE Rx-Tx測定値とを報告することは、前記メインピークより多いピークに対して前記RSRPパラメータと、前記RSTDパラメータと、前記UE Rx-Tx測定値とを報告することに対して複雑さにおいて同等以下である、
請求項18に記載の方法。
【請求項24】
メモリと、
少なくとも1つのトランシーバと、
前記メモリおよび前記少なくとも1つのトランシーバに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサと、を備え、前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記少なくとも1つのトランシーバに、UEの測位能力を示す報告をネットワークエンティティに送信させることと、前記測位能力は、前記UEが時間単位で、周波数単位で、または両方で実施することができる測位計算の数を示し、
測位関連測定の第1のセットを実施することと、測位関連測定の第2のセットを報告することとの要求を、前記少なくとも1つのトランシーバを介して受信することと、測位関連測定の前記第2のセットは、測位関連測定の前記第1および第2のセットのために使用されるべき測位基準信号(PRS)リソースのセット、前記報告するために使用されるべき報告パラメータのセット、精度構成、レイテンシ構成、または任意のそれらの組合せに関連し、
前記PRSリソースのセットの測位関連測定の前記第1のセットを実施することと、前記UEの前記報告された測位能力、測位関連測定の前記第1および第2のセットのために使用されるべき前記PRSリソースのセット、前記報告パラメータのセット、前記精度構成、前記レイテンシ構成、または任意のそれらの組合せに基づいて、測位関連測定の前記第2のセットを報告することと、
を行うように構成される、ユーザ機器(UE)。
【請求項25】
前記測位計算の数は、前記UEがサポートする測位処理ユニット(PPU)の数として前記報告内に表され、PPUは、前記UEが時間単位で、周波数単位で、または両方で処理することができる、時間、周波数、または両方の単位当たりのPRSリソースに対して専用にされるリソース要素(RE)の数を示す、請求項24に記載のUE。
【請求項26】
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記PPUの定義を、前記少なくとも1つのトランシーバを介して前記ネットワークエンティティから受信することと、前記PPUの前記定義は、時間、周波数、または両方の単位当たりの前記REの数を示し、
前記PPUの前記定義に基づいて、前記UEがサポートする前記PPUの数を決定することと、
を行うようにさらに構成される、請求項25に記載のUE。
【請求項27】
前記時間の単位は、1つまたは複数のミリ秒、1つまたは複数のフレーム、1つまたは複数のサブフレーム、1つまたは複数のスロット、1つまたは複数の測位機会、または1つまたは複数のシンボルを備え、前記周波数の単位は、1つまたは複数の物理リソースブロック(PRB)、または測位に使用される帯域幅の一部を備える、請求項24に記載のUE。
【請求項28】
前記測位計算の数は、前記UEがPRSを測定するように構成されている間の時間単位当たりのシンボルの数として前記報告内に表される、請求項24に記載のUE。
【請求項29】
前記PRSリソースのセットは、サービング送受信点(TRP)または1つまたは複数の近隣TRPによって送信された1つまたは複数の送信ビームを備える、請求項24に記載のUE。
【請求項30】
前記測位計算の数は、所与の周波数レイヤ上で動作するすべてのTRPに対するすべてのPRSリソースにわたる、請求項24に記載のUE。
【請求項31】
前記測位計算の数は、前記UEによってサポートされるすべての周波数レイヤ上で動作するすべてのTRPに対するすべてのPRSリソースに対するものである、請求項24に記載のUE。
【請求項32】
前記測位計算の数は、前記UEの位置を推定するために前記ネットワークエンティティを支援するための測位関連測定値の前記第2のセットを前記UEが報告することを予想されるかどうかに基づいて、または前記UEの前記位置を前記UEが推定するように構成されているかどうかに基づいて決定される、請求項24に記載のUE。
【請求項33】
前記UEの前記位置を推定するために前記UEが前記ネットワークエンティティを支援するように構成されていることに基づいて、前記測位計算の数は、最後のPRS機会と、前記少なくとも1つのプロセッサが前記少なくとも1つのトランシーバに測位関連測定の前記第2のセットを送信させるように構成されることとの間の要求レイテンシに基づいて決定される、請求項32に記載のUE。
【請求項34】
前記UEの位置を前記UEが推定するように構成されていることに基づいて、前記測位計算の数は、最後のPRS機会と、前記少なくとも1つのプロセッサが前記少なくとも1つのトランシーバに前記UEの前記位置を送信させるように構成されることとの間の要求レイテンシに基づいて決定される、請求項32に記載のUE。
【請求項35】
前記測位計算の数は、前記UEの位置推定の要求精度に基づいて決定される、請求項24に記載のUE。
【請求項36】
前記測位計算の数は、前記UEが前記位置推定を実施するように構成されることに基づく前記要求精度に基づいて決定される、請求項35に記載のUE。
【請求項37】
前記測位計算の数は、前記PRSリソースのセットが送信される帯域幅、帯域、または周波数範囲に基づいて決定される、請求項24に記載のUE。
【請求項38】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記少なくとも1つのトランシーバに、前記所与のシンボルまたはスロットで終了するPRSリソースを使用する前記報告パラメータのセットに対する更新値を、前記更新値が所与のシンボルまたはスロットから少なくともしきい値数のシンボルまたはスロット後に送信されることに基づいて、報告させるように構成される、請求項24に記載のUE。
【請求項39】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記少なくとも1つのトランシーバに、周期的にまたは前記ネットワークエンティティからの要求時に前記報告を送信させるように構成される、請求項24に記載のUE。
【請求項40】
前記PRSリソースのセットの数は、前記報告パラメータのセット内に含まれるパラメータが何であるかに基づく、請求項24に記載のUE。
【請求項41】
前記報告パラメータのセットは、基準信号受信電力(RSRP)パラメータ、UE受信から送信(UE Rx-Tx)測定値、到達時間(ToA)、基準信号時間差(RSTD)パラメータ、前記UEの位置、受信角、PRSリソース識別子、PRSリソースセット識別子、測位関連測定の前記第2のセットが有効である間のタイムスタンプ、または任意のそれらの組合せを備え、
測位関連測定の前記第1のセットは、前記RSRPパラメータ、前記UE Rx-Tx測定値、前記ToA、前記RSTDパラメータ、前記UEの前記位置、前記受信角、前記PRSリソース識別子、前記PRSリソースセット識別子、測位関連測定値の前記第2のセットが有効である間の前記タイムスタンプ、または任意のそれらの組合せを備え、
測位関連測定の前記第2のセットは、前記RSRPパラメータ、前記UE Rx-Tx測定値、前記ToA、前記RSTDパラメータ、前記UEの前記位置、前記受信角、前記PRSリソース識別子、前記PRSリソースセット識別子、測位関連測定の前記第2のセットが有効である間の前記タイムスタンプ、または任意のそれらの組合せを備える、請求項40に記載のUE。
【請求項42】
測位関連測定の前記第1のセットは、前記RSTDパラメータを備え、測位関連測定の前記第2のセットは、前記UEの前記位置を備える、請求項41に記載のUE。
【請求項43】
測位関連測定の前記第1のセットは、前記RSTDパラメータと前記受信角とを備え、測位関連測定の前記第2のセットは、前記RSTDパラメータ、前記受信角、または両方を備える、請求項41に記載のUE。
【請求項44】
測位関連測定の前記第1のセットは、前記RSTDパラメータを備え、測位関連測定の前記第2のセットは、TRPからの最早の経路に対応するPRSリソースIDを備える、請求項41に記載のUE。
【請求項45】
測位関連測定の前記第1のセットは、測位関連測定の前記第2のセットと同じである、請求項41に記載のUE。
【請求項46】
前記RSRPパラメータを報告することは、前記PRSリソースのセットが送信されたチャネルのメインピークに対する前記RSTDパラメータまたは前記UE Rx-Tx測定値を報告することに対して複雑さにおいて同等以下であり、
前記メインピークに対する前記RSTDパラメータと前記UE Rx-Tx測定値とを報告することは、前記メインピークに対する前記RSRPパラメータと、前記RSTDパラメータと、前記UE Rx-Tx測定値とを報告することに対して複雑さにおいて同等以下であり、
前記RSRPパラメータと、前記RSTDパラメータと、前記UE Rx-Tx測定値とを報告することは、前記メインピークより多いピークに対して前記RSRPパラメータと、前記RSTDパラメータと、前記UE Rx-Tx測定値とを報告することに対して複雑さにおいて同等以下である、
請求項41に記載のUE。
【請求項47】
UEの測位能力を示す報告をネットワークエンティティに送るための手段と、前記測位能力は、前記UEが時間単位で、周波数単位で、または両方で実施することができる測位計算の数を示し、
測位関連測定の第1のセットを実施することと、測位関連測定の第2のセットを報告することとの要求を受信するための手段と、測位関連測定の前記第2のセットは、測位関連測定の前記第1および第2のセットのために使用されるべき測位基準信号(PRS)リソースのセット、前記報告するために使用されるべき報告パラメータのセット、精度構成、レイテンシ構成、または任意のそれらの組合せに関連し、
前記PRSリソースのセットの測位関連測定の前記第1のセットを実施するための、および、前記UEの前記報告された測位能力、測位関連測定の前記第1および第2のセットのために使用されるべき前記PRSリソースのセット、前記報告パラメータのセット、前記精度構成、前記レイテンシ構成、または任意のそれらの組合せに基づいて、測位関連測定の前記第2のセットを報告するための手段と、
を備える、ユーザ機器(UE)。
【請求項48】
コンピュータ実行可能命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記コンピュータ実行可能命令は、
ユーザ機器(UE)の測位能力を示す報告をネットワークエンティティに送るように前記UEに指示する少なくとも1つの命令と、前記測位能力は、前記UEが時間単位で、周波数単位で、または両方で実施することができる測位計算の数を示し、
測位関連測定の第1のセットを実施すること、測位関連測定の第2のセットを報告することとの要求を受信するように前記UEに指示する少なくとも1つの命令と、測位関連測定の前記第2のセットは、測位関連測定の前記第1および第2のセットのために使用されるべき測位基準信号(PRS)リソースのセット、前記報告するために使用されるべき報告パラメータのセット、精度構成、レイテンシ構成、または任意のそれらの組合せに関連し、
前記PRSリソースのセットの測位関連測定の前記第1のセットを実施することと、前記UEの前記報告された測位能力、測位関連測定の前記第1および第2のセットのために使用されるべき前記PRSリソースのセット、前記報告パラメータのセット、前記精度構成、前記レイテンシ構成、または任意のそれらの組合せに基づいて、測位関連測定の前記第2のセットを報告するように前記UEに指示する少なくとも1つの命令と、
を備える、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【優先権の主張】
【0001】
[0001]本特許出願は、その両方が本出願の譲受人に譲渡され、その全体が参照により本明細書に明確に組み込まれる、2019年8月13日に出願された「COMPUTATION COMPLEXITY FRAMEWORK FOR POSITIONING REFERENCE SIGNAL PROCESSING」と題するギリシャ特許出願第20190100354号、および2020年8月12日に出願された「COMPUTATION COMPLEXITY FRAMEWORK FOR POSITIONING REFERENCE SIGNAL PROCESSING」と題する米国非仮特許出願第16/991,920号に対して米国特許法第119条に基づく優先権を主張する。
【技術分野】
【0002】
[0002]本開示の態様は、全体的に、ワイヤレス通信および同等物に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]ワイヤレス通信システムは、第1世代アナログワイヤレス電話サービス(1G)、第2世代(2G)デジタルワイヤレス電話サービス(中間の2.5Gネットワークを含む)、第3世代(3G)高速データ、インターネット対応ワイヤレスサービスならびに第4世代(4G)サービス(たとえば、ロングタームエボリューション(LTE(登録商標))またはWiMax(登録商標))を含む、様々な世代を通じて発展してきた。現在、セルラーおよびパーソナル通信サービス(PCS)システムを含む、使用されている多くの異なるタイプのワイヤレス通信システムがある。知られているセルラーシステムの例としては、セルラーアナログ高度移動電話システム(AMPS)、および符号分割多元接続(CDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、時分割多元接続(TDMA)、モバイル通信用グローバルシステム(GSM(登録商標))などに基づくデジタルセルラーシステムがある。
【0004】
[0004]第5世代(5G)モバイル規格は、改善の中でも、より高いデータ転送速度と、より多い数の接続と、より良いカバレージとを必要とする。次世代モバイルネットワークアライアンスによる5G規格(「新無線」または「NR」とも呼ばれる)は、数万人のユーザの各々に数十メガビット毎秒のデータレートを提供し、オフィスフロア上の数十人の労働者に1ギガビット毎秒のデータレートを提供するように設計されている。大きいセンサー展開をサポートするために、数十万の同時接続がサポートされなければならない。結果的に、5Gモバイル通信のスペクトル効率は、現在の4G/LTE規格と比較して著しく拡張されなければならない。さらに、現在の規格と比較して、シグナリング効率が拡張されなければならず、レイテンシが大幅に低減されなければならない。
【発明の概要】
【0005】
[0005]以下で、本明細書で開示される1つまたは複数の態様に関係する簡略化された概要を提示する。したがって、以下の概要は、すべての企図された態様に関係する広範な概要と見なされるべきではなく、また、以下の概要は、すべての企図された態様に関係する主要もしくは重要な要素を識別するか、または特定の態様に関連する範囲を定めるものと考えられるべきではない。したがって、以下の概要は、以下で提示される発明を実施するための形態に先行して、簡略化された形で、本明細書で開示される機構に関係する1つまたは複数の態様に関係するいくつかの概念を提示する唯一の目的を有する。
【0006】
[0006]一態様では、ユーザ機器(UE)によって実施されるワイヤレス通信の方法は、UEの測位能力を示す報告をネットワークエンティティに送ることと、測位能力はUEが時間単位で、周波数単位で、または両方で実施することができる測位計算の数を示し、測位関連測定の第1のセットを実施するための、および測位関連測定の第2のセットを報告するための要求を受信することと、測位関連測定の第2のセットは、測位関連測定の第1および第2のセットのために使用されるべき測位基準信号(PRS)リソースのセット、報告するために使用されるべき報告パラメータのセット、精度構成、レイテンシ構成、または任意のそれらの組合せに関連し、PRSリソースのセットの測位関連測定の第1のセットを実施することと、報告されたUEの測位能力、測位関連測定の第1および第2のセットのために使用されるべきPRSリソースのセット、報告パラメータのセット、精度構成、レイテンシ構成、またはそれらの組合せに基づいて測位関連測定の第2のセットを報告することと、を含む。
【0007】
[0007]一態様では、ワイヤレス通信のための装置は、UEの測位能力を示す報告をネットワークエンティティに送ることと、測位能力はUEが時間単位で、周波数単位で、または両方で実施することができる測位計算の数を示し、測位関連測定の第1のセットを実施するための、および測位関連測定の第2のセットを報告するための要求を受信することと、測位関連測定の第2のセットは、測位関連測定の第1および第2のセットのために使用されるべきPRSリソースのセット、報告するために使用されるべき報告パラメータのセット、精度構成、レイテンシ構成、または任意のそれらの組合せに関連し、PRSリソースのセットの測位関連測定の第1のセットを実施することと、報告されたUEの測位能力、測位関連測定値の第1および第2のセットのために使用されるべきPRSリソースのセット、報告パラメータのセット、精度構成、レイテンシ構成、または任意のそれらの組合せに基づいて測位関連測定の第2のセットを報告することとを行うように構成されたUEのトランシーバを含む。
【0008】
[0008]一態様では、ワイヤレス通信のための装置は、UEの測位能力を示す報告をネットワークエンティティに送るための手段と、測位能力はUEが時間単位で、周波数単位で、または両方で実施することができる測位計算の数を示し、測位関連測定の第1のセットを実施するための、および測位関連測定の第2のセットを報告するための要求を受信するための手段と、測位関連測定の第2のセットは、測位関連測定の第1および第2のセットのために使用されるべきPRSリソースのセット、報告するために使用されるべき報告パラメータのセット、精度構成、レイテンシ構成、または任意のそれらの組合せに関連し、PRSリソースのセットの測位関連測定の第1のセットを実施するための、および、報告されたUEの測位能力、測位関連測定の第1および第2のセットのために使用されるべきPRSリソースのセット、報告パラメータのセット、精度構成、レイテンシ構成、または任意のそれらの組合せに基づいて、測位関連測定の第2のセットを報告するための手段と、を含む。
【0009】
[0009]一態様では、コンピュータ実行可能命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体は、UEの測位能力を示す報告をネットワークエンティティに送ることをUEに指示する少なくとも1つの命令と、測位能力は、UEが時間単位で、周波数単位で、または両方で実施することができる測位計算の数を示し、測位関連測定の第1のセットを実施することと、測位関連測定の第2のセットを報告するための要求を受信することとをUEに指示する少なくとも1つの命令と、測位関連測定の第2のセットは、測位関連測定の第1および第2のセットのために使用されるべきPRSリソースのセット、報告するために使用されるべき報告パラメータのセット、精度構成、レイテンシ構成、または任意のそれらの組合せに関連し、PRSリソースのセットの測位関連測定の第1のセットを実施することと、報告されたUEの測位能力、測位関連測定の第1および第2のセットのために使用されるべきPRSリソースのセット、報告パラメータのセット、精度構成、レイテンシ構成、または任意のそれらの組合せに基づいて測位関連測定の第2のセットを報告することと、をUEに指示する少なくとも1つの命令と、を備えるコンピュータ実行可能命令を含む。
【0010】
[0010]本明細書で開示される態様に関連する他の目的および利点は、添付の図面および発明を実施するための形態に基づいて当業者に明らかになるであろう。
【0011】
[0011]添付図面は、本開示の様々な態様の説明を支援するために示されており、それを限定するのではなく、その諸態様を単に例示するために提供される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】[0012]本開示の様々な態様による、例示的なワイヤレス通信システムを示す図。
図2A】[0013]本開示の様々な態様による、例示的なワイヤレスネットワーク構造を示す図。
図2B】本開示の様々な態様による、例示的なワイヤレスネットワーク構造を示す図。
図3A】[0014]本開示の様々な態様による、UEの中で採用され得る構成要素のいくつかの例示的な態様の簡略化されたブロック図。
図3B】本開示の様々な態様による、基地局の中で採用され得る構成要素のいくつかの例示的な態様の簡略化されたブロック図。
図3C】本開示の様々な態様による、ネットワークエンティティの中で採用され得る構成要素のいくつかの例示的な態様の簡略化されたブロック図。
図4】[0015]本開示の様々な態様による、例示的なフレーム構造を示す図。
図5】[0016]本開示の様々な態様による、例示的なPRS構成を示す図。
図6】[0017]本開示の様々な態様による、複数の基地局から取得された情報を使用してモバイルデバイスの位置を推定するための例示的な技法を示す図。
図7A】[0018]本開示の様々な態様による、複数の基地局に関連するラウンドトリップタイム測定値を使用してUEの位置を推定するための例示的な技法を示す図。
図7B】[0019]本開示の様々な態様による、単一の基地局から取得された情報を使用してUEの位置を推定するための例示的な技法を示す図。
図8】[0020]本開示の様々な態様による、基地局からUEへのビームフォーミングワイヤレス信号の特性を示す図。
図9】[0021]本開示の様々な態様による、基地局とUEとの間の例示的なビームを示す図。
図10】[0022]本開示の様々な態様による、複数のビーム上で送信されたPRSを処理するための例示的な物理層手順の図。
図11】[0023]本開示の様々な態様による、例示的なPRS処理方法の図。
図12】[0024]本開示の様々な態様による、UEがサポートし得る物理リソースブロック(PRB)ごとの様々なPRSリソース構成を示す図。
図13】[0025]本開示の様々な態様による、ワイヤレス通信の例示的な方法を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[0026]本開示の態様が、説明のために提供される様々な例を対象とする以下の説明および関連する図面において提供される。本開示の範囲から逸脱することなく、代替態様が考案され得る。加えて、本開示の関連する詳細を不明瞭にしないように、本開示のよく知られている要素は詳細に説明されないか、または省略される。
【0014】
[0027]「例示的」および/または「例」という単語は、本明細書では「例、事例、または例示の働きをすること」を意味するために使用される。本明細書で「例示的」および/または「例」として説明されるいかなる態様も、必ずしも他の態様よりも好ましい、または有利であると解釈されるべきであるとは限らない。同様に、「本開示の態様」という用語は、本開示のすべての態様が、論じられる特徴、利点、または動作のモードを含むことを要求しない。
【0015】
[0028]当業者であれば、以下で説明される情報および信号は、様々な異なる技術および技法のいずれかを用いて表現され得ることが理解されよう。たとえば、以下の説明全体を通じて参照され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、特定の適用例、所望の設計、対応する技術などに部分的に応じて、電圧、電流、電磁波、磁場もしくは磁気粒子、光場もしくは光粒子、またはそれらの任意の組合せによって表現され得る。
【0016】
[0029]さらに、多くの態様が、たとえば、コンピューティングデバイスの要素によって実施されるべき一連のアクションに関して説明される。本明細書で説明される様々なアクションは、特定の回路(たとえば、特定用途向け集積回路(ASIC))によって、1つまたは複数のプロセッサによって実行されるプログラム命令によって、あるいは両方の組合せによって実施され得ることを認識されよう。さらに、本明細書で説明される一連のアクションは、実行時に、本明細書で説明される機能をデバイスの関連するプロセッサに実施させるかまたは実施するように命令し得るコンピュータ命令の対応するセットを記憶した任意の形態の非一時的コンピュータ可読記憶媒体内で全体として実施されるべきものと見なされ得る。したがって、本開示の様々な態様は、請求する主題の範囲内に入ることがすべて企図されているいくつかの異なる形態で実施され得る。加えて、本明細書で説明される態様の各々について、任意のそのような態様の対応する形態は、本明細書では、たとえば、説明されるアクションを実施する「ように構成された論理」として説明されることがある。
【0017】
[0030]本明細書で使用されるとき、「ユーザ機器」(UE)および「基地局」という用語は、別段に記載されていない限り、いずれかの特定の無線アクセス技術(RAT)に固有であるかまたは他の方法でそれに限定されることを意図されていない。概して、UEは、ワイヤレス通信ネットワークを介して通信するためにユーザによって使用される任意のワイヤレス通信デバイス(たとえば、モバイルフォン、ルータ、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、トラッキングデバイス、ウェアラブル(たとえば、スマートウォッチ、グラス、拡張現実(AR)/仮想現実(VR)ヘッドセットなど)、車両(たとえば、自動車、オートバイ、自転車など)、モノのインターネット(IoT)デバイスなど)であり得る。UEは、モバイルであり得るかまたは(たとえば、いくつかの時間において)固定であり得、無線アクセスネットワーク(RAN)と通信し得る。本明細書で使用されるとき、「UE」という用語は、「アクセス端末」もしくは「AT」、「クライアントデバイス」、「ワイヤレスデバイス」、「加入者デバイス」、「加入者端末」、「加入者局」、「ユーザ端末」もしくはUT、「モバイルデバイス」、「モバイル端末」、「移動局」、またはそれらの変形形態として互換的に呼ばれることがある。概して、UEは、RANを介してコアネットワークと通信することができ、コアネットワークを通じて、UEは、インターネットなどの外部ネットワークおよび他のUEと接続され得る。もちろん、ワイヤードアクセスネットワーク、(たとえば、IEEE802.11などに基づく)ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)ネットワークなどを介したものなど、コアネットワークおよび/またはインターネットに接続する他の機構もUEに対して可能である。
【0018】
[0031]基地局は、それが展開されるネットワークに応じて、UEと通信しているいくつかのRATのうちの1つに従って動作し得、代替的に、アクセスポイント(AP)、ネットワークノード、ノードB、発展型ノードB(eNB)、次世代eNB(ng-eNB)、新無線(NR)ノードB(gNBまたはgノードBとも呼ばれる)などと呼ばれることもある。基地局は、主として、サポートされるUEのためのサポートデータ、音声および/またはシグナリング接続を含む、UEによるワイヤレスアクセスをサポートするために使用され得る。いくつかのシステムでは、基地局は、純粋にエッジノードシグナリング機能を提供し得るが、他のシステムでは、基地局は、追加の制御および/またはネットワーク管理機能を提供し得る。UEが基地局に信号を送ることができる通信リンクは、アップリンク(UL)チャネル(たとえば、逆方向トラフィックチャネル、逆方向制御チャネル、アクセスチャネルなど)と呼ばれる。基地局がそれを通じてUEに信号を送ることができる通信リンクは、ダウンリンク(DL)または順方向リンクチャネル(たとえば、ページングチャネル、制御チャネル、ブロードキャストチャネル、順方向トラフィックチャネルなど)と呼ばれる。本明細書で使用されるとき、トラフィックチャネル(TCH)という用語は、アップリンク/逆方向トラフィックチャネルまたはダウンリンク/順方向トラフィックチャネルのいずれかを指すことができる。
【0019】
[0032]「基地局」という用語は、単一の物理的送受信点(TRP)、またはコロケートされることもされないこともある複数の物理的TRPを指し得る。たとえば、「基地局」という用語が、単一の物理的TRPを指す場合、物理的TRPは、基地局のセル(またはいくつかのセルセクタ)に対応する基地局のアンテナであり得る。「基地局」という用語が、複数のコロケートされた物理的TRPを指す場合、物理的TRPは、基地局の(たとえば、多入力多出力(MIMO)システムにおけるような、または基地局がビームフォーミングを採用する場合における)アンテナのアレイであり得る。「基地局」という用語が、複数のコロケートされない物理的TRPを指す場合、物理的TRPは、分散アンテナシステム(DAS)(移送媒体を介して共通ソースに接続された、空間的に分離されたアンテナのネットワーク)またはリモートラジオヘッド(RRH)(サービング基地局に接続されたリモート基地局)であり得る。代替的に、コロケートされない物理的TRPは、UEから測定報告を受信するサービング基地局と、UEがその基準無線周波数(RF)信号(または単に「基準信号」)を測定しているネイバー基地局とであり得る。TRPは、基地局がワイヤレス信号をそれから送受信する点であるので、本明細書で使用されるとき、基地局からの送信または基地局における受信への言及は、基地局の特定のTRPを指すものとして理解されたい。
【0020】
[0033]UEの測位をサポートするいくつかの実装形態では、基地局は、UEによるワイヤレスアクセスをサポートするのではなく(たとえば、UEに対するデータ、音声および/またはシグナリング接続をサポートするのではなく)、代わりに、UEによって測定されるべきUEへの基準信号を送信し得、および/またはUEによって送信された信号を受信して測定し得る。そのような基地局は、測位ビーコン(たとえば、UEに信号を送信するとき)および/またはロケーション測定ユニット(たとえば、UEから信号を受信して測定するとき)と呼ばれることがある。
【0021】
[0034]「RF信号」は、送信機と受信機との間の空間を通して情報を移送する所与の周波数の電磁波を備える。本明細書で使用されるとき、送信機は、単一の「RF信号」または複数の「RF信号」を受信機に送信し得る。しかしながら、受信機は、マルチパスチャネルを通るRF信号の伝搬特性により、各送信されるRF信号に対応する複数の「RF信号」を受信し得る。送信機と受信機との間の異なる経路上の同じ送信されるRF信号は、「マルチパス」RF信号と呼ばれることがある。本明細書で使用されるとき、RF信号は、「ワイヤレス信号」と呼ばれ、または「信号」という用語がワイヤレス信号またはRF信号を指すことがコンテキストから明らかである場合は単に「信号」と呼ばれることもある。
【0022】
[0035]様々な態様に従って、図1は、例示的なワイヤレス通信システム100を示す。ワイヤレス通信システム100(ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)と呼ばれることもある)は、様々な基地局(BS)102と、様々なUE104とを含み得る。基地局102は、マクロセル基地局(高電力セルラー基地局)および/またはスモールセル基地局(低電力セルラー基地局)を含み得る。一態様では、マクロセル基地局は、ワイヤレス通信システム100がLTEネットワークに対応するeNBおよび/もしくはng-eNB、またはワイヤレス通信システム100がNRネットワークに対応するgNB、または両方の組合せを含み得、スモールセル基地局は、フェムトセル、ピコセル、マイクロセルなどを含み得る。
【0023】
[0036]基地局102は、集合的にRANを形成し、バックホールリンク122を通してコアネットワーク170(たとえば、発展型パケットコア(EPC)または5Gコア(5GC))とインターフェースし、コアネットワーク170を通して1つまたは複数のロケーションサーバ172(コアネットワーク170の一部であり得るかまたはコアネットワーク170の外部にあり得る)へとインターフェースし得る。他の機能に加えて、基地局102は、ユーザデータの転送と、無線チャネル暗号化および解読と、完全性保護と、ヘッダ圧縮と、モビリティ制御機能(たとえば、ハンドオーバ、デュアル接続性)と、セル間干渉協調と、接続セットアップおよび解放と、負荷分散と、非アクセス層(NAS)メッセージのための配信と、NASノード選択と、同期と、RAN共有と、マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(MBMS)と、加入者および機器トレースと、RAN情報管理(RIM)と、ページングと、測位と、警告メッセージの配信とのうちの1つまたは複数に関係する機能を実施し得る。基地局102は、ワイヤードまたはワイヤレスであり得るバックホールリンク134を介して、直接または間接的に(たとえば、EPC/5GCを通して)互いに通信し得る。
【0024】
[0037]基地局102は、UE104とワイヤレス通信し得る。基地局102の各々は、それぞれの地理的カバレージエリア110に通信カバレージを提供し得る。一態様では、1つまたは複数のセルは、各地理的カバレージエリア110中の基地局102によってサポートされ得る。「セル」は、(たとえば、キャリア周波数、コンポーネントキャリア、キャリア、帯域などと呼ばれる、何らかの周波数リソースを介した)基地局との通信のために使用される論理的通信エンティティであり、同じまたは異なるキャリア周波数を介して動作するセルを区別するための識別子(たとえば、物理セル識別子(PCI)、仮想セル識別子(VCI)、セルグローバル識別子(CGI))に関連付けられ得る。いくつかの場合には、異なるセルは、異なるタイプのUEにアクセスを提供し得る異なるプロトコルタイプ(たとえば、マシンタイプ通信(MTC)、狭帯域IoT(NB-IoT)、拡張モバイルブロードバンド(eMBB)、またはその他)に従って構成され得る。セルは特定の基地局によってサポートされるので、「セル」という用語は、コンテキストに応じて、論理的通信エンティティと、それをサポートする基地局とのいずれかまたは両方を指し得る。加えて、TRPは、通常、セルの物理的送信点であるので、「セル」および「TRP」という用語は、互換的に使用され得る。いくつかの場合には、「セル」という用語はまた、キャリア周波数が検出され、地理的カバレージエリア110の何らかの部分内の通信のために使用され得る限り、基地局の地理的カバレージエリア(たとえば、セクタ)を指し得る。
【0025】
[0038]近隣マクロセル基地局102地理的カバレージエリア110が(たとえば、ハンドオーバ領域において)部分的に重複し得る間、地理的カバレージエリア110のうちのいくつかは、より大きい地理的カバレージエリア110によってかなり重複され得る。たとえば、スモールセル基地局(SC)102’は、1つまたは複数のマクロセル基地局102の地理的カバレージエリア110とかなり重複するカバレージエリア110’を有し得る。スモールセル基地局とマクロセル基地局の両方を含むネットワークは、異種ネットワークとして知られることがある。異種ネットワークはまた、限定加入者グループ(CSG)として知られる制限されたグループにサービスを提供し得るホームeNB(HeNB)を含み得る。
【0026】
[0039]基地局102とUE104との間の通信リンク120は、UE104から基地局102への(逆方向リンクとも呼ばれる)アップリンク送信、および/または基地局102からUE104への(順方向リンクとも呼ばれる)ダウンリンク送信を含み得る。通信リンク120は、空間多重化、ビームフォーミング、および/または送信ダイバーシティを含む、MIMOアンテナ技術を使用し得る。通信リンク120は、1つまたは複数のキャリア周波数を介し得る。キャリアの割振りは、ダウンリンクとアップリンクとに関して非対称であり得る(たとえば、アップリンクよりも多いかまたは少ないキャリアがダウンリンクに割り振られ得る)。
【0027】
[0040]ワイヤレス通信システム100は、無認可周波数スペクトル(たとえば、5GHz)中の通信リンク154を介してWLAN局(STA)152と通信しているワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)アクセスポイント(AP)150をさらに含み得る。無認可周波数スペクトル中で通信するとき、WLAN STA152および/またはWLAN AP150は、チャネルが利用可能であるかどうかを決定するために、通信する前にクリアチャネルアセスメント(CCA)手順またはリッスンビフォアトーク(LBT)手順を実施し得る。
【0028】
[0041]スモールセル基地局102’は、認可および/または無認可周波数スペクトル中で動作し得る。無認可周波数スペクトル中で動作するとき、スモールセル基地局102’は、LTEまたはNR技術を採用し、WLAN AP150によって使用されるのと同じ5GHz無認可周波数スペクトルを使用し得る。無認可周波数スペクトル中でLTE/5Gを採用するスモールセル基地局102’は、アクセスネットワークへのカバレージをブーストし、および/またはアクセスネットワークの容量を増加させ得る。無認可スペクトルにおけるNRは、NR-Uと呼ばれることがある。無認可スペクトルにおけるLTEは、LTE-U、認可支援アクセス(LAA)、またはMulteFireと呼ばれることもある。
【0029】
[0042]ワイヤレス通信システム100は、UE182と通信している、mmW周波数および/または近mmW周波数中で動作し得るミリメートル波(mmW)基地局180をさらに含み得る。極高周波(EHF)は、電磁スペクトル中のRFの一部である。EHFは、30GHz~300GHzの範囲と、1ミリメートルと10ミリメートルとの間の波長とを有する。この帯域中の電波はミリ波と呼ばれることがある。近mmWは、100ミリメートルの波長をもつ3GHzの周波数まで下方に延在し得る。超高周波(SHF)帯域は、センチメートル波とも呼ばれる、3GHzから30GHzまで延在する。mmW/近mmW無線周波数帯域を使用する通信は、高い経路損失と比較的短いレンジとを有する。mmW基地局180とUE182とは、極めて高い経路損失と短いレンジとを補償するために、mmW通信リンク184を介してビームフォーミング(送信および/または受信)を利用し得る。さらに、代替構成では、1つまたは複数の基地局102は、mmWまたは近mmWとビームフォーミングとを使用して送信してもよいことが諒解されよう。したがって、上記の説明は、例にすぎず、本明細書で開示される様々な態様を限定すると解釈されるべきではないことが諒解されよう。
【0030】
[0043]送信ビームフォーミングは、RF信号を特定の方向に焦束させるための技法である。旧来、ネットワークノード(たとえば、基地局)がRF信号をブロードキャストするとき、それは、信号をすべての方向に(オムニ指向的に)ブロードキャストする。送信ビームフォーミングを用いる場合、ネットワークノードは、所与のターゲットデバイス(たとえば、UE)が(送信ネットワークノードに対して)どこに位置するかを決定し、より強いダウンリンクRF信号をその特定の方向に投射し、それにより、(データレートに関して)より高速でより強いRF信号を受信デバイスに提供する。送信時にRF信号の方向性を変更するために、ネットワークノードは、RF信号をブロードキャストしている1つまたは複数の送信機の各々において、RF信号の位相と相対振幅とを制御することができる。たとえば、ネットワークノードは、アンテナを実際に移動させることなしに、異なる方向に向くように「ステアリング」され得るRF波のビームを作成する(「フェーズドアレイ」または「アンテナアレイ」と呼ばれる)アンテナのアレイを使用し得る。特に、送信機からのRF電流は、別個のアンテナからの電波が互いに加算されて所望の方向における放射が増加される一方で、望ましくない方向における放射が打ち消されて抑制されるように、適正な位相関係とともに個々のアンテナに供給される。
【0031】
[0044]送信ビームは、ネットワークノードの送信アンテナ自体が物理的にコロケートされるか否かにかかわらず、それらが受信機(たとえば、UE)には同じパラメータを有するように見えることを意味する、疑似コロケートされてよい。NRでは、4つのタイプの疑似コロケーション(QCL)関係がある。特に、所与のタイプのQCL関係は、第2のビーム上の第2の基準RF信号に関するいくつかのパラメータが、ソースビーム上のソース基準RF信号に関する情報から導出され得ることを意味する。したがって、ソース基準RF信号がQCLタイプAである場合、受信機は、同じチャネル上で送信される第2の基準RF信号のドップラーシフトと、ドップラー拡散と、平均遅延と、遅延拡散とを推定するために、ソース基準RF信号を使用することができる。ソース基準RF信号がQCLタイプBである場合、受信機は、同じチャネル上で送信される第2の基準RF信号のドップラーシフトとドップラー拡散とを推定するために、ソース基準RF信号を使用することができる。ソース基準RF信号がQCLタイプCである場合、受信機は、同じチャネル上で送信される第2の基準RF信号のドップラーシフトと平均遅延とを推定するために、ソース基準RF信号を使用することができる。ソース基準RF信号がQCLタイプDである場合、受信機は、同じチャネル上で送信される第2の基準RF信号の空間受信パラメータを推定するために、ソース基準RF信号を使用することができる。
【0032】
[0045]受信ビームフォーミングでは、受信機は、所与のチャネル上で検出されたRF信号を増幅するために受信ビームを使用する。たとえば、受信機は、特定の方向においてアンテナのアレイの利得設定を増加しおよび/または位相設定を調整して、その方向から受信されるRF信号を増幅する(たとえば、それの利得レベルを増加させる)ことができる。したがって、受信機が、ある方向にビームフォーミングすると言われるとき、それは、その方向のビーム利得が、他の方向に沿ったビーム利得に対して高いこと、またはその方向のビーム利得が、受信機にとって利用可能なすべての他の受信ビームのその方向におけるビーム利得と比較して最も高いことを意味する。これは、その方向から受信されるRF信号のより強い受信信号強度(たとえば、基準信号受信電力(RSRP)、基準信号受信品質(RSRQ)、信号対干渉プラス雑音比(SINR)など)を生じる。
【0033】
[0046]受信ビームは、送信ビームと空間的に関係し得る。空間関係は、第2の基準信号に対する送信ビームのためのパラメータが、第1の基準信号に対する受信ビームに関する情報から導出され得ることを意味する。たとえば、UEは、基地局から1つまたは複数の基準ダウンリンク基準信号(たとえば、測位基準信号(PRS)、ナビゲーション基準信号(NRS)、トラッキング基準信号(TRS)、セル固有基準信号(CRS)、チャネル状態情報基準信号(CSI-RS)、1次同期信号(PSS)、2次同期信号(SSS)、同期信号ブロック(SSB)など)を受信するために特定の受信ビームを使用し得る。UEは、次いで、受信ビームのパラメータに基づいて、その基地局に1つまたは複数のアップリンク基準信号(たとえば、アップリンク測位基準信号(UL-PRS)、サウンディング基準信号(SRS)、復調基準信号(DMRS)など)を送るための送信ビームを形成することができる。
【0034】
[0047]「ダウンリンク」ビームは、それを形成しているエンティティに応じて、送信ビームまたは受信ビームのいずれかであり得ることに留意されたい。たとえば、基地局が、UEに基準信号を送信するためにダウンリンクビームを形成している場合、ダウンリンクビームは送信ビームである。しかしながら、UEがダウンリンクビームを形成している場合、それは、ダウンリンク基準信号を受信するための受信ビームである。同様に、「アップリンク」ビームは、それを形成しているエンティティに応じて、送信ビームまたは受信ビームのいずれかであり得ることに留意されたい。たとえば、基地局がアップリンクビームを形成している場合、それはアップリンク受信ビームであり、UEがアップリンクビームを形成している場合、それはアップリンク送信ビームである。
【0035】
[0048]5Gでは、ワイヤレスノード(たとえば、基地局102/180、UE104/182)が動作する周波数スペクトルは、複数の周波数範囲、FR1(450~6000MHz)と、FR2(24250~52600MHz)と、FR3(52600MHz超)と、FR4(FR1~FR2)とに分割される。5Gなどのマルチキャリアシステムでは、キャリア周波数のうちの1つは、「1次キャリア」または「アンカーキャリア」または「1次サービングセル」または「PCell」と呼ばれ、残りのキャリア周波数は、「2次キャリア」または「2次サービングセル」または「SCell」と呼ばれる。キャリアアグリゲーションにおいて、アンカーキャリアは、UE104/182と、UE104/182が初期無線リソース制御(RRC)接続確立手順を実施するかまたはRRC接続再確立手順を開始するセルとによって利用される1次周波数(たとえば、FR1)上で動作するキャリアである。1次キャリアは、すべての共通でUE特定の制御チャネルを搬送し、認可周波数中のキャリアであり得る(ただし、これは常に当てはまるとは限らない)。2次キャリアは、RRC接続がUE104とアンカーキャリアとの間で確立されると構成され得、追加の無線リソースを提供するために使用され得る、第2の周波数(たとえば、FR2)上で動作するキャリアである。いくつかの場合には、2次キャリアは、無認可周波数中のキャリアであり得る。2次キャリアは、必要なシグナリング情報および信号のみを含んでいることがあり、たとえば、1次アップリンクとダウンリンクキャリアの両方が典型的にはUE固有であるので、UE固有であるものは、2次キャリア中に存在しないことがある。これは、セル中の異なるUE104/182が、異なるダウンリンク1次キャリアを有し得ることを意味する。同じことが、アップリンク1次キャリアについて真である。ネットワークは、任意の時間に任意のUE104/182の1次キャリアを変更することが可能である。これは、たとえば、異なるキャリアに対する負荷を平衡させるために行われる。(PCellであるかSCellであるかにかかわらず)「サービングセル」は、何らかの基地局がその上で通信しているキャリア周波数/コンポーネントキャリアに対応するので、「セル」、「サービングセル」、「コンポーネントキャリア」、「キャリア周波数」などの用語は、互換的に使用され得る。
【0036】
[0049]たとえば、まだ図1を参照すると、マクロセル基地局102によって利用される周波数のうちの1つは、アンカーキャリア(または「PCell」)であり得、マクロセル基地局102および/またはmmW基地局180によって利用される他の周波数は、2次キャリア(「SCell」)であり得る。複数のキャリアの同時送信および/または受信は、UE104/182がそれのデータ送信および/または受信レートを著しく増加させることを可能にする。たとえば、マルチキャリアシステムにおける2つの20MHzのアグリゲートされたキャリアは、理論的には、単一の20MHzキャリアによって達成されるものと比較して、データレートの倍増(すなわち、40MHz)につながるであろう。
【0037】
[0050]ワイヤレス通信システム100は、1つまたは複数のデバイス間(D2D)ピアツーピア(P2P)リンクを介して1つまたは複数の通信ネットワークに間接的に接続する、UE190などの1つまたは複数のUEをさらに含み得る。図1の例では、UE190は、(たとえば、UE190がそれを通じてセルラー接続性を間接的に取得し得る)基地局102のうちの1つに接続されたUE104のうちの1つとのD2D P2Pリンク192と、(UE190がそれを通じてWLANベースのインターネット接続性を間接的に取得し得る)WLAN AP150に接続されたWLAN STA152とのD2D P2Pリンク194とを有する。一例では、D2D P2Pリンク192および194は、LTEダイレクト(LTE-D)、WiFi(登録商標)ダイレクト(WiFi-D)、Bluetooth(登録商標)など、任意のよく知られているD2D RATを用いてサポートされ得る。
【0038】
[0051]ワイヤレス通信システム100は、通信リンク120を介してマクロセル基地局102と通信し、および/またはmmW通信リンク184を介してmmW基地局180と通信し得る、UE164をさらに含み得る。たとえば、マクロセル基地局102は、UE164のためにPCellと1つまたは複数のSCellとをサポートし得、mmW基地局180は、UE164のために1つまたは複数のSCellをサポートし得る。一態様では、UE164は、UE164が本明細書で説明されるUE動作を実施することを可能にし得る測位処理ユニット(PPU)マネージャ166を含み得る。図1では1つのUEだけがPPUマネージャ166を有するとして示されているが、図1内のUEのいずれかが、本明細書で説明されるUE動作を実施するように構成され得ることに留意されたい。
【0039】
[0052]様々な態様に従って、図2Aは、例示的なワイヤレスネットワーク構造200を示す。たとえば、5GC210(次世代コア(NGC)とも呼ばれる)は、機能的には、コアネットワークを形成するために協働的に動作する、制御プレーン機能(Cプレーン)214(たとえば、UE登録、認証、ネットワークアクセス、ゲートウェイ選択など)として、およびユーザプレーン機能(Uプレーン)212(たとえば、UEゲートウェイ機能、データネットワークへのアクセス、IPルーティングなど)として見られ得る。ユーザプレーンインターフェース(NG-U)213と制御プレーンインターフェース(NG-C)215とは、gNB222を5GC210に、特にそれぞれユーザプレーン機能212と制御プレーン機能214とに接続する。追加の構成では、ng-eNB224はまた、制御プレーン機能214へのNG-C215と、ユーザプレーン機能212へのNG-U213とを介して5GC210に接続され得る。さらに、ng-eNB224は、バックホール接続223を介してgNB222と直接通信し得る。いくつかの構成では、新RAN220は、1つまたは複数のgNB222のみを有し得るが、他の構成は、ng-eNB224とgNB222の両方のうちの1つまたは複数を含む。gNB222またはng-eNB224のいずれかが、UE204(たとえば、図1に示されているUEのいずれか)と通信し得る。別のオプションの態様は、UE204にロケーション支援を提供するために5GC210と通信していることがある、ロケーションサーバ230を含み得る。ロケーションサーバ230は、複数の別個のサーバ(たとえば、物理的に別個のサーバ、単一のサーバ上の異なるソフトウェアモジュール、複数の物理サーバにわたって拡散された異なるソフトウェアモジュールなど)として実装され得るか、または代替的に、単一のサーバにそれぞれ対応し得る。ロケーションサーバ230は、コアネットワーク5GC210を介して、および/またはインターネット(示されず)を介してロケーションサーバ230に接続し得るUE204のための1つまたは複数のロケーションサービスをサポートするように構成され得る。さらに、ロケーションサーバ230は、コアネットワークの構成要素に組み込まれ得るか、または代替的にコアネットワークの外部にあり得る。
【0040】
[0053]様々な態様に従って、図2Bは、別の例示的なワイヤレスネットワーク構造250を示す。たとえば、5GC260は、機能的には、コアネットワーク(すなわち、5GC260)を形成するために協働的に動作する、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)264によって提供される制御プレーン機能として、ならびにユーザプレーン機能(UPF)262によって提供されるユーザプレーン機能として見られ得る。ユーザプレーンインターフェース263と制御プレーンインターフェース265とは、ng-eNB224を5GC260に、特にそれぞれUPF262およびAMF264に接続する。追加の構成では、gNB222はまたAMF264への制御プレーンインターフェース265と、UPF262へのユーザプレーンインターフェース263とを介して5GC260に接続され得る。さらに、ng-eNB224は、5GC260へのgNB直接接続性を用いてまたは用いずに、バックホール接続223を介してgNB222と直接通信し得る。いくつかの構成では、新RAN220は、1つまたは複数のgNB222のみを有し得るが、他の構成は、ng-eNB224とgNB222の両方のうちの1つまたは複数を含む。gNB222またはng-eNB224のいずれかが、UE204(たとえば、図1に示されているUEのいずれか)と通信し得る。新RAN220の基地局は、N2インターフェースを介してAMF264と通信し、N3インターフェースを介してUPF262と通信する。
【0041】
[0054]AMF264の機能は、登録管理、接続管理、到達可能性管理、モビリティ管理、合法的傍受、UE204とセッション管理機能(SMF)266との間のセッション管理(SM)メッセージの移送、SMメッセージをルーティングするための透過的プロキシサービス、アクセス認証およびアクセス許可、UE204とショートメッセージサービス機能(SMSF)(図示されず)との間のショートメッセージサービス(SMS)メッセージの移送、ならびにセキュリティアンカー機能(SEAF)を含む。AMF264はまた、認証サーバ機能(AUSF)(図示されず)およびUE204と対話し、UE204認証プロセスの結果として確立された中間キーを受信する。UMTS(ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションズシステム)加入者識別モジュール(USIM)に基づく認証の場合、AMF264は、AUSFからセキュリティ資料を取り出す。AMF264の機能はまた、セキュリティコンテキスト管理(SCM)を含む。SCMは、それがアクセスネットワーク固有のキーを導出するために使用するキーをSEAFから受信する。AMF264の機能はまた、規制サービスのためのロケーションサービス管理、UE204とロケーション管理機能(LMF)270(ロケーションサーバ230として働く)との間のロケーションサービスメッセージの移送、新RAN220とLMF270との間のロケーションサービスメッセージの移送、発展型パケットシステム(EPS)との相互動作のためのEPSベアラ識別子割振り、ならびにUE204モビリティイベント通知を含む。加えて、AMF264はまた、非3GPP(登録商標)アクセスネットワークの機能をサポートする。
【0042】
[0055]UPF262の機能は、(適用可能なとき)RAT内/間モビリティのアンカー点として働くこと、データネットワーク(図示されず)への相互接続の外部プロトコルデータユニット(PDU)セッション点として働くこと、パケットルーティングおよびフォワーディングを提供すること、パケット検査、ユーザプレーンポリシールール執行(たとえば、ゲーティング、リダイレクション、トラフィックステアリング)、合法的傍受(ユーザプレーン収集)、トラフィック使用報告、ユーザプレーンのためのサービス品質(QoS)処理(たとえば、アップリンク/ダウンリンクレート執行、ダウンリンクにおける反射性QoSマーキング)、アップリンクトラフィック検証(サービスデータフロー(SDF)対QoSフローマッピング)、アップリンクおよびダウンリンクにおける移送レベルパケットマーキング、ダウンリンクパケットバッファリングおよびダウンリンクデータ通知トリガリング、ならびにソースRANノードに1つまたは複数の「終了マーカー」を送ることおよびフォワーディングを含む。UPF262はまた、セキュアユーザプレーンロケーション(SUPL)ロケーションプラットフォーム(SLP)272などのUE204とロケーションサーバとの間のユーザプレーンを介してロケーションサービスメッセージの移送をサポートし得る。
【0043】
[0056]SMF266の機能は、セッション管理、UEインターネットプロトコル(IP)アドレス割振りおよび管理、ユーザプレーン機能の選択および制御、トラフィックを適切な宛先にルーティングするためのUPF262におけるトラフィックステアリングの構成、ポリシー執行およびQoSの一部の制御、ならびにダウンリンクデータ通知を含む。SMF266がそれを介してAMF264と通信するインターフェースは、N11インターフェースと呼ばれる。
【0044】
[0057]別のオプションの態様は、UE204にロケーション支援を提供するために5GC260と通信していることがある、LMF270を含み得る。LMF270は、複数の別個のサーバ(たとえば、物理的に別個のサーバ、単一のサーバ上の異なるソフトウェアモジュール、複数の物理サーバにわたって拡散された異なるソフトウェアモジュールなど)として実装され得るか、または代替的に、単一のサーバにそれぞれ対応し得る。LMF270は、コアネットワーク5GC260を介して、および/またはインターネット(示されず)を介してLMF270に接続し得るUE204のための1つまたは複数のロケーションサービスをサポートするように構成され得る。SLP272はLMF270と同様の機能をサポートし得るが、LMF270は、(たとえば、音声またはデータではなくシグナリングメッセージを伝達することを意図されたインターフェースおよびプロトコルを使用して)制御プレーンを介してAMF264、新RAN220およびUE204と通信し得る一方で、SLP272は、(たとえば、送信制御プロトコル(TCP)および/またはIPのように音声および/またはデータを搬送することを意図されたプロトコルを使用して)ユーザプレーンを介してUE204および外部クライアント(図2Bに示されず)と通信し得る。
【0045】
[0058]図3Aと、図3Bと、図3Cとは、本明細書で教示されるファイル送信動作をサポートするために、(本明細書で説明されるUEのいずれかに対応し得る)UE302と、(本明細書で説明される基地局のいずれかに対応し得る)基地局304と、(ロケーションサーバ230と、LMF270と、SLP272とを含む、本明細書で説明されるネットワーク機能のいずれかに対応するかまたはそれを実施し得る)ネットワークエンティティ306とに組み込まれ得る、(対応するブロックによって表される)いくつかの例示的な構成要素を示す。これらの構成要素は、異なる実装形態では、異なるタイプの装置において(たとえば、ASICにおいて、システムオンチップ(SoC)において、などで)実装され得ることを諒解されよう。示される構成要素は、通信システム中の他の装置にも組み込まれ得る。たとえば、システム中の他の装置は、同様の機能を提供するために説明されるものと同様の構成要素を含み得る。また、所与の装置が、構成要素の1つまたは複数を含むことがある。たとえば、装置は、装置が複数のキャリア上で動作し、および/または異なる技術によって通信することを可能にする、複数のトランシーバ構成要素を含み得る。
【0046】
[0059]UE302と基地局304とはそれぞれ、NRネットワーク、LTEネットワーク、GSMネットワークなど、1つまたは複数のワイヤレス通信ネットワーク(図示されず)を介して通信するように構成されたワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)トランシーバ310および350をそれぞれ含む。WWANトランシーバ310および350は、当該のワイヤレス通信媒体(たとえば、特定の周波数スペクトル中の時間/周波数リソースの何らかのセット)上で少なくとも1つの指定されたRAT(たとえば、NR、LTE、GSMなど)を介して、他のUE、アクセスポイント、基地局(たとえば、ng-eNB、gNB)などの他のネットワークノードと通信するために、それぞれ、1つまたは複数のアンテナ316および356に接続され得る。WWANトランシーバ310および350は、指定されたRATに従って、それぞれ、信号318および358(たとえば、メッセージ、インジケーション、情報など)を送信および符号化するために、ならびに逆に、それぞれ、信号318および358(たとえば、メッセージ、インジケーション、情報、パイロットなど)を受信および復号するために、様々に構成されてよい。特に、WWANトランシーバ310および350は、それぞれ、信号318および358を送信および符号化するために、1つまたは複数の送信機314および354をそれぞれ含み、それぞれ、信号318および358を受信および復号するために、1つまたは複数の受信機312および352をそれぞれ含む。
【0047】
[0060]UE302と基地局304とはまた、少なくともいくつかの場合には、それぞれ、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)トランシーバ320および360を含む。WLANトランシーバ320および360は、当該のワイヤレス通信媒体上で少なくとも1つの指定されたRAT(たとえば、WiFi、LTE-D、Bluetoothなど)を介して、他のUE、アクセスポイント、基地局などの他のネットワークノードと通信するために、それぞれ、1つまたは複数のアンテナ326および366に接続され得る。WLANトランシーバ320および360は、指定されたRATに従って、それぞれ、信号328および368(たとえば、メッセージ、インジケーション、情報など)を送信および符号化するために、ならびに逆に、それぞれ、信号328および368(たとえば、メッセージ、インジケーション、情報、パイロットなど)を受信および復号するために、様々に構成されてよい。特に、WLANトランシーバ320および360は、それぞれ、信号328および368を送信および符号化するために、1つまたは複数の送信機324および364をそれぞれ含み、それぞれ、信号328および368を受信および復号するために、1つまたは複数の受信機322および362をそれぞれ含む。
【0048】
[0061]少なくとも1つの送信機と少なくとも1つの受信機とを含むトランシーバ回路は、いくつかの実装形態では、(たとえば、単一の通信デバイスの送信機回路および受信機回路として実施される)統合されたデバイスを備えることがあり、いくつかの実装形態では、別個の送信機デバイスと別個の受信機デバイスとを備えることがあり、または他の実装形態では、他の方法で実施されることがある。一態様では、送信機は、本明細書で説明されるように、それぞれの装置が送信「ビームフォーミング」を実施することを可能にする、アンテナアレイなどの複数のアンテナ(たとえば、アンテナ316、326、356、366)を含むかまたはそれらに結合され得る。同様に、受信機は、本明細書で説明されるように、それぞれの装置が受信ビームフォーミングを実施することを可能にする、アンテナアレイなどの複数のアンテナ(たとえば、アンテナ316、326、356、366)を含むかまたはそれらに結合され得る。一態様では、送信機と受信機は、それぞれの装置が、所与の時間において、同時に受信と送信の両方ではなく、受信または送信のみを行うことができるように、同じ複数のアンテナ(たとえば、アンテナ316、326、356、366)を共有し得る。UE302および/または基地局304のワイヤレス通信デバイス(たとえば、トランシーバ310および320ならびに/または350および360の一方または両方)はまた、様々な測定を実施するためのネットワークリッスンモジュール(NLM)などを備え得る。
【0049】
[0062]UE302と基地局304とはまた、少なくともいくつかの場合には、それぞれ、衛星測位システム(SPS)受信機330および370を含む。SPS受信機330および370は、全地球測位システム(GPS)信号、グローバルナビゲーション衛星システム(GLONASS)信号、ガリレオ信号、北斗信号、インドの地域ナビゲーション衛星システム(NAVIC)、準天頂衛星システム(QZSS)など、それぞれ、SPS信号338および378を受信するための、1つまたは複数のアンテナ336および376にそれぞれ接続され得る。SPS受信機330および370は、それぞれ、SPS信号338および378を受信および処理するための、任意の好適なハードウェアおよび/またはソフトウェアを備え得る。SPS受信機330および370は、他のシステムに適宜に情報と動作とを要求し、任意の好適なSPSアルゴリズムによって取得された測定値を使用してUE302と基地局304との位置をそれぞれ決定するのに必要な計算を実施する。
【0050】
[0063]基地局304とネットワークエンティティ306とはそれぞれ、他のネットワークエンティティと通信するための少なくとも1つのネットワークインターフェース380および390をそれぞれ含む。たとえば、ネットワークインターフェース380および390(たとえば、1つまたは複数のネットワークアクセスポート)は、ワイヤベースまたはワイヤレスのバックホール接続を介して1つまたは複数のネットワークエンティティと通信するように構成され得る。いくつかの態様では、ネットワークインターフェース380および390は、ワイヤベースまたはワイヤレスの信号通信をサポートするように構成されたトランシーバとして実装され得る。この通信は、たとえば、メッセージ、パラメータ、および/または他のタイプの情報を送信および受信することに関与し得る。
【0051】
[0064]UE302と、基地局304と、ネットワークエンティティ306とはまた、本明細書で開示される動作と併せて使用され得る他の構成要素を含む。UE302は、たとえば、測位動作に関係する機能を提供するための、および他の処理機能を提供するための処理システム332を実装するプロセッサ回路を含む。基地局304は、たとえば、本明細書で開示される測位動作に関係する機能を提供するための、および他の処理機能を提供するための処理システム384を含む。ネットワークエンティティ306は、たとえば、本明細書で開示される測位動作に関係する機能を提供するための、および他の処理機能を提供するための処理システム394を含む。一態様では、処理システム332、384、および394は、たとえば、1つまたは複数の汎用プロセッサ、マルチコアプロセッサ、ASIC、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、または他のプログラマブル論理デバイスもしくは処理回路を含み得る。
【0052】
[0065]UE302と、基地局304と、ネットワークエンティティ306とは、情報(たとえば、予約済みリソース、しきい値、パラメータなどを示す情報)を維持するために、(たとえば、メモリデバイスをそれぞれ含む)メモリ構成要素340、386、および396をそれぞれ実装するメモリ回路を含む。いくつかの場合には、UE302と、基地局304と、ネットワークエンティティ306とは、それぞれPPUマネージャ342、388、および398を含み得る。PPUマネージャ342、388、および398は、実行されたとき、UE302と、基地局304と、ネットワークエンティティ306とに本明細書で説明される機能を実施させる、それぞれ処理システム332、384、および394の一部であるかまたはそれらに結合されたハードウェア回路であり得る。他の態様では、PPUマネージャ342、388、および398は、それぞれ処理システム332、384、および394の外部にあり得る(たとえば、モデム処理システムの一部、別の処理システムに組み込まれる、などであり得る)。代替的に、PPUマネージャ342、388、および398は、処理システム332、384、および394(またはモデム処理システム、別の処理システムなど)によって実行されたとき、UE302と、基地局304と、ネットワークエンティティ306とに本明細書で説明される機能を実施させる、それぞれメモリ構成要素340、386、および396に記憶された(図3A図3Cに示されているような)メモリモジュールであり得る。
【0053】
[0066]UE302は、WWANトランシーバ310、WLANトランシーバ320、および/またはSPS受信機330によって受信された信号から導出される動きデータとは無関係である移動および/または配向情報を提供するために、処理システム332に結合された1つまたは複数のセンサー344を含み得る。例として、センサー344は、加速度計(たとえば、マイクロ電気機械システム(MEMS)デバイス)、ジャイロスコープ、地磁気センサー(たとえば、コンパス)、高度計(たとえば、気圧高度計)、および/または任意の他のタイプの移動検出センサーを含み得る。その上、センサー344は、複数の異なるタイプのデバイスを含み、動き情報を提供するためにそれらの出力を合成し得る。たとえば、センサー344は、2Dおよび/または3D座標系における位置を計算する能力を提供するために、多軸加速度計と配向センサーとの組合せを使用し得る。
【0054】
[0067]加えて、UE302は、ユーザにインジケーション(たとえば、可聴および/もしくは視覚インジケーション)を提供するための、ならびに/または(たとえば、感知デバイスそのようなキーパッド、タッチスクリーン、マイクロフォンなどをユーザが作動すると)ユーザ入力を受信するためのユーザインターフェース346を含む。図示されていないが、基地局304とネットワークエンティティ306もユーザインターフェースを含んでよい。
【0055】
[0068]より詳細に処理システム384を参照すると、ダウンリンクにおいて、ネットワークエンティティ306からのIPパケットが処理システム384に提供され得る。処理システム384は、RRCレイヤと、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)レイヤと、無線リンク制御(RLC)レイヤと、媒体アクセス制御(MAC)レイヤとのための機能を実装し得る。処理システム384は、システム情報(たとえば、マスタ情報ブロック(MIB)、システム情報ブロック(SIB))のブロードキャスティングと、RRC接続制御(たとえば、RRC接続ページング、RRC接続確立、RRC接続変更、およびRRC接続解放)と、RAT間モビリティと、UE測定報告のための測定構成とに関連するRRCレイヤ機能、ならびにヘッダ圧縮/復元と、セキュリティ(暗号化、解読、完全性保護、完全性検証)と、ハンドオーバサポート機能とに関連するPDCPレイヤ機能、ならびに上位レイヤパケットデータユニット(PDU)の転送と、自動再送要求(ARQ)を介した誤り訂正と、RLCサービスデータユニット(SDU)の連結、セグメンテーション、およびリアセンブリと、RLCデータPDUの再セグメンテーションと、RLCデータPDUの並べ替えとに関連するRLCレイヤ機能、ならびに論理チャネルとトランスポートチャネルとの間のマッピングと、スケジューリング情報報告と、誤り訂正と、優先度処理と、論理チャネル優先度付けとに関連するMACレイヤ機能を提供し得る。
【0056】
[0069]送信機354と受信機352とは、様々な信号処理機能に関連するレイヤ1機能を実装し得る。物理(PHY)レイヤを含むレイヤ1は、トランスポートチャネル上の誤り検出と、トランスポートチャネルの前方誤り訂正(FEC)コーディング/復号と、インターリービングと、レートマッチングと、物理チャネル上へのマッピングと、物理チャネルの変調/復調と、MIMOアンテナ処理とを含み得る。送信機354は、様々な変調方式(たとえば、2位相シフトキーイング(BPSK)、4位相シフトキーイング(QPSK)、M位相シフトキーイング(M-PSK)、M値直交振幅変調(M-QAM))に基づく信号コンスタレーションへのマッピングを扱う。コーディングされ変調されたシンボルは、次いで、並列ストリームに分割され得る。各ストリームは、次いで、時間領域OFDMシンボルストリームを搬送する物理チャネルを生じるために、直交周波数分割多重化(OFDM)サブキャリアにマッピングされ、時間および/または周波数領域中で基準信号(たとえば、パイロット)と多重化され、次いで、逆高速フーリエ変換(IFFT)を使用して互いに合成され得る。OFDMシンボルストリームは、複数の空間ストリームを生成するために空間的にプリコーディングされる。チャネル推定器からのチャネル推定値は、コーディングおよび変調方式を決定するために、ならびに空間処理のために使用され得る。チャネル推定値は、UE302によって送信される基準信号および/またはチャネル状態フィードバックから導出され得る。各空間ストリームは、次いで、1つまたは複数の異なるアンテナ356に提供され得る。送信機354は、送信のためにそれぞれの空間ストリームでRFキャリアを変調し得る。
【0057】
[0070]UE302において、受信機312は、それのそれぞれのアンテナ316を通して信号を受信する。受信機312は、RFキャリア上に変調された情報を復元し、その情報を処理システム332に提供する。送信機314と受信機312とは、様々な信号処理機能に関連するレイヤ1機能を実装する。受信機312は、UE302に宛てられた空間ストリームを復元するために、情報に対して空間処理を実施し得る。複数の空間ストリームがUE302に宛てられた場合、それらは、受信機312によって単一のOFDMシンボルストリームに合成され得る。受信機312は、次いで、高速フーリエ変換(FFT)を使用して、OFDMシンボルストリームを時間領域から周波数領域にコンバートする。周波数領域信号は、OFDM信号のサブキャリアごとに別個のOFDMシンボルストリームを備える。各サブキャリア上のシンボルと、基準信号とは、基地局304によって送信される、可能性が最も高い信号コンスタレーションポイントを決定することによって復元され、復調される。これらの軟判定は、チャネル推定器によって算出されたチャネル推定値に基づき得る。軟決定は、次いで、物理チャネル上で基地局304によって最初に送信されたデータと制御信号とを復元するために復号およびデインターリーブされる。データと制御信号とは、次いで、レイヤ3およびレイヤ2機能を実装する処理システム332に提供される。
【0058】
[0071]アップリンクでは、処理システム332は、コアネットワークからのIPパケットを復元するために、トランスポートチャネルと論理チャネルとの間の逆多重化と、パケットリアセンブリと、解読と、ヘッダ解凍と、制御信号処理とを提供する。処理システム332は、誤り検出も担当する。
【0059】
[0072]基地局304によるダウンリンク送信に関して説明される機能と同様に、処理システム332は、システム情報(たとえば、MIB、SIB)獲得と、RRC接続と、測定報告とに関連するRRCレイヤ機能、ならびにヘッダ圧縮/解凍と、セキュリティ(暗号化、解読、完全性保護、完全性検証)とに関連するPDCPレイヤ機能、ならびに上位レイヤPDUの転送と、ARQを介した誤り訂正と、RLC SDUの連結、セグメンテーション、およびリアセンブリと、RLCデータPDUの再セグメンテーションと、RLCデータPDUの並べ替えとに関連するRLCレイヤ機能、ならびに論理チャネルとトランスポートチャネルとの間のマッピングと、トランスポートブロック(TB)上へのMAC SDUの多重化と、TBからのMAC SDUの逆多重化と、スケジューリング情報報告と、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)を介した誤り訂正と、優先度処理と、論理チャネル優先度付けとに関連するMACレイヤ機能を提供する。
【0060】
[0073]基地局304によって送信される基準信号またはフィードバックからの、チャネル推定器によって導出されるチャネル推定値は、適切なコーディングおよび変調方式を選択することと、空間処理を容易にすることとを行うために、送信機314によって使用され得る。送信機314によって生成された空間ストリームは、異なるアンテナ316に提供され得る。送信機314は、送信のためにそれぞれの空間ストリームでRFキャリアを変調し得る。
【0061】
[0074]アップリンク送信は、UE302における受信機機能に関して説明される方法と同様の方法で基地局304において処理される。受信機352は、それのそれぞれのアンテナ356を通して信号を受信する。受信機352は、RFキャリア上に変調された情報を復元し、その情報を処理システム384に提供する。
【0062】
[0075]アップリンクでは、処理システム384は、UE302からのIPパケットを復元するために、トランスポートチャネルと論理チャネルとの間の逆多重化と、パケットリアセンブリと、解読と、ヘッダ解凍と、制御信号処理とを提供する。処理システム384からのIPパケットは、コアネットワークに提供され得る。処理システム384は、誤り検出も担当する。
【0063】
[0076]便宜上、UE302、基地局304、および/またはネットワークエンティティ306は、図3A図3Cでは、本明細書で説明される様々な例に従って構成され得る様々な構成要素を含むものとして示されている。しかしながら、図示されたブロックは、異なる設計では異なる機能を有し得ることが諒解されよう。
【0064】
[0077]UE302と、基地局304と、ネットワークエンティティ306との様々な構成要素は、それぞれ、データバス334、382、および392を介して互いに通信し得る。図3A図3Cの構成要素は様々な仕方で実装されてよい。いくつかの実装形態では、図3A図3Cの構成要素は、たとえば、1つまたは複数のプロセッサ、ならびに/あるいは(1つまたは複数のプロセッサを含み得る)1つまたは複数のASICなど、1つまたは複数の回路において実装され得る。ここで、各回路は、この機能を提供するために回路によって使用される情報もしくは実行可能コードを記憶するための少なくとも1つのメモリ構成要素を使用し、および/または組み込み得る。たとえば、ブロック310~346によって表される機能の一部または全部は、UE302のプロセッサとメモリ構成要素とによって(たとえば、適切なコードの実行によっておよび/またはプロセッサ構成要素の適切な構成によって)実装され得る。同様に、ブロック350~388によって表される機能の一部または全部は、基地局304のプロセッサとメモリ構成要素とによって(たとえば、適切なコードの実行によっておよび/またはプロセッサ構成要素の適切な構成によって)実装され得る。また、ブロック390~398によって表される機能の一部または全部は、ネットワークエンティティ306のプロセッサとメモリ構成要素とによって(たとえば、適切なコードの実行によっておよび/またはプロセッサ構成要素の適切な構成によって)実装され得る。簡潔のために、様々な動作、行為、および/または機能について、本明細書では、「UEによって」、「基地局によって」、「測位エンティティによって」などで実施されるものとして説明されている。しかしながら、諒解されるように、そのような動作、行為、および/または機能は、実際には、処理システム332、384、394、トランシーバ310、320、350、および360、メモリ構成要素340、386、および396、PPUマネージャ342、388、および398など、UE、基地局、測位エンティティなどの特定の構成要素または構成要素の組合せによって実施されてよい。
【0065】
[0078]ネットワークノード(たとえば、基地局とUE)間のダウンリンクおよびアップリンク送信をサポートするために、様々なフレーム構造が使用され得る。図4は、本開示の態様による、ダウンリンクフレーム構造の一例を示す図400である。他のワイヤレス通信技術は、異なるフレーム構造および/または異なるチャネルを有してよい。
【0066】
[0079]LTE、および場合によってはNRは、ダウンリンク上ではOFDMを利用し、アップリンク上ではシングルキャリア周波数分割多重(SC-FDM)を利用する。しかしながら、LTEとは異なり、NRはアップリンク上でもOFDMを使用する選択肢を有する。OFDMおよびSC-FDMは、システム帯域幅を複数(K)個の直交サブキャリアに区分化し、それらは、一般に、トーン、ビンなどとも呼ばれる。各サブキャリアはデータで変調されてもよい。概して、変調シンボルは、OFDMでは周波数領域内で送られ、SC-FDMでは時間領域内で送られる。隣接するサブキャリア間の間隔は固定であってもよく、サブキャリアの総数(K)はシステム帯域幅に依存する場合がある。たとえば、サブキャリアの間隔は15kHzであってもよく、最小リソース割振り(リソースブロック)は、12個のサブキャリア(または180kHz)であってもよい。その結果、公称FFTサイズは、1.25、2.5、5、10、または20メガヘルツ(MHz)のシステム帯域幅に対して、それぞれ、128、256、512、1024、または2048に等しくてもよい。システム帯域幅はまた、サブバンドに区分化されてもよい。たとえば、サブバンドは1.08MHz(すなわち、6つのリソースブロック)をカバーすることができ、1.25、2.5、5、10、または20MHzのシステム帯域幅に対して、それぞれ、1、2、4、8、または16個のサブバンドが存在してもよい。
【0067】
[0080]LTEは、単一のヌメロロジ(numerology)(サブキャリア間隔、シンボル長など)をサポートする。対照的に、NRは複数のヌメロロジ(μ)をサポートし得、たとえば、15kHz、30kHz、60kHz、120kHz、および240kHz、またはそれよりも大きいサブキャリア間隔(SCS)が利用可能であり得る。下記に提供される表1は、異なるNRのヌメロロジに対するいくつかの様々なパラメータを列挙する。
【0068】
【表1】
【0069】
[0081]図4の例では、15kHzのヌメロロジが使用される。したがって、時間領域内では、フレーム(たとえば、10ms)が各々1msの10個の等しいサイズのサブフレームに分割され、各サブフレームは1つのタイムスロットを含む。図4では、時間は水平方向に(たとえば、X軸上で)表され、時間は左から右に増加し、周波数は垂直方向に(たとえば、Y軸上で)表され、周波数は下から上に増加する(または減少する)。
【0070】
[0082]タイムスロットを表すためにリソースグリッドが使用されてもよく、各タイムスロットは、周波数領域内の1つまたは複数の(物理RB(PRB)とも呼ばれる)時間-並列リソースブロック(RB)を含む。リソースグリッドは複数のリソース要素(RE)にさらに分割される。REは、時間領域内の1つのシンボル長および周波数領域内の1つのサブキャリアに対応することができる。図4のヌメロロジでは、ノーマルサイクリックプレフィックスの場合、RBは、合計84個のREに対して、周波数領域内で12個の連続するサブキャリアを含んでもよく、時間領域内で7個の連続するシンボルを含んでもよい。拡張サイクリックプレフィックスの場合、RBは、合計72個のREに対して、周波数領域内で12個の連続するサブキャリアを含んでもよく、時間領域内で6個の連続するシンボルを含んでもよい。各REによって搬送されるビットの数は変調方式に依存する。
【0071】
[0083]図4に示されたように、REの一部は、UEにおけるチャネル推定のためのダウンリンク基準(パイロット)信号(DL-RS)を搬送する。DL-RSは、DMRS、CSI-RS、CRS、PRS、NRS、TRSなどを含み得、それらの例示的なロケーションは、図4において「R」でラベル付けられる。
【0072】
[0084]PRSの送信に使用されるリソース要素(RE)の集合は、「PRSリソース」と呼ばれる。リソース要素の集合は、周波数領域内で複数のPRBにまたがることができ、時間領域内のスロット内でN個(たとえば、1つまたは複数)の連続するシンボルにまたがることができる。時間領域内の所与のOFDMシンボルにおいて、PRSリソースは周波数領域内の連続するPRBを占有する。
【0073】
[0085]「PRSリソースセット」は、PRS信号の送信に使用されるPRSリソースのセットであり、各PRSリソースはPRSリソースIDを有する。加えて、PRSリソースセット内のPRSリソースは、同じTRPに関連付けられる。PRSリソースセットはPRSリソースセットIDによって識別され、(セルIDによって識別される)特定のTRPに関連付けられる。加えて、PRSリソースセット内のPRSリソースは、スロットにわたって同じ周期、共通のミューティングパターン構成、および同じ反復係数を有する。周期は、2μ・tの長さを有し得、tは{4,5,8,10,16,20,32,40,64,80,160,320,640,1280,2560,5120,10240}のセットから選択され、μ=0,1,2,3である。反復係数は、n個のスロットの長さを有し得、nは{1,2,4,6,8,16,32}のセットから選択される。
【0074】
[0086]PRSリソースセット内のPRSリソースIDは、単一のTRPから送信された単一のビーム(および/またはビームID)に関連付けられる(TRPは1つまたは複数のビームを送信することができる)。すなわち、PRSリソースセット内の各PRSリソースは、異なるビーム上で送信されてもよく、そのため、「PRSリソース」または単に「リソース」は、「ビーム」と呼ぶこともできる。これは、どのPRS上のTRPおよびビームが送信されたかがUEに知られているかどうかに関するいかなる暗示ももたないことに留意されたい。
【0075】
[0087]「PRSインスタンス」または「PRS機会」は、PRSが送信されると予想される周期的に繰り返される時間ウィンドウ(たとえば、1つまたは複数の連続するスロットのグループ)の1つのインスタンスである。PRS機会は、「PRS測位機会」、「PRS測位インスタンス」、「測位機会」、「測位インスタンス」、または単に「機会」もしくは「インスタンス」と呼ばれる場合もある。
【0076】
[0088]「測位基準信号」および「PRS」という用語は、時々、LTEシステムにおいて測位に使用される固有の基準信号を指してもよいことに留意されたい。しかしながら、本明細書で使用されるように、別段の指示がない限り、「測位基準信号」および「PRS」という用語は、限定はしないが、LTEにおけるPRS、5GにおけるNRS、TRS、CRS、CSI-RS、DMRS、PSS、SSS、SSBなどの、測位に使用することができる任意のタイプの基準信号を指す。
【0077】
[0089]現在、周期的PRSリソース割振りに対して2つの代替形態がある。第1の代替形態は、ダウンリンクPRSリソースの周期が、ダウンリンクPRSリソースセットレベルにおいて構成されることである。この場合、共通の周期が、ダウンリンクPRSリソースセット内のダウンリンクPRSリソースに対して使用される。第2の代替形態は、ダウンリンクPRSリソースの周期が、ダウンリンクPRSリソースレベルにおいて構成されることである。この場合、異なる周期が、ダウンリンクPRSリソースセット内のダウンリンクPRSリソースに対して使用される。
【0078】
[0090]図5は、ワイヤレスノード(たとえば、基地局)によってサポートされるセル/TRPに対する例示的なPRS構成500を示す。図5は、システムフレーム番号(SFN)と、セル固有サブフレームオフセット(ΔPRS)552と、PRS周期(TPRS)520とによってPRS測位機会がどのように決定されるかを示す。一般に、セル固有PRSサブフレーム構成は、測位支援データ中に含まれるPRS構成インデックス(IPRS)によって定義される。PRS周期(TPRS)520とセル固有サブフレームオフセット(ΔPRS)とは、以下の表2に示されるように、PRS構成インデックス(IPRS)に基づいて定義される。
【0079】
【表2】
【0080】
[0091]PRS構成は、PRSを送信するセルのSFNを参照して定義される。第1のPRS測位機会を備えるNPRS個のダウンリンクサブフレームのうちの第1のサブフレームに対するPRSインスタンスは、
【0081】
【数1】
【0082】
を満足し得、ここで、nfは0≦nf≦1023を有するSFNであり、nsは0≦ns≦19を有するnfによって定義される無線フレーム内のスロット数であり、TPRSはPRS周期520であり、ΔPRSはセル固有サブフレームオフセット552である。
【0083】
[0092]図5に示すように、セル固有サブフレームオフセット(ΔPRS)552は、SFN0(「スロット番号=0」、スロット550として示される)から始まり最初の(その後の)PRS測位機会の開始まで送信されるサブフレームの数によって定義され得る。図5における例では、連続するPRS測位機会518a、518b、および518cの各々における連続する測位サブフレーム(NPRS)の数は、4に等しい。NPRSは、機会ごとの連続する測位サブフレームの数を指定し得るが、NPRSは、代わりに、実装形態に基づいて連続する測位スロットの数を指定し得ることに留意されたい。たとえば、LTEでは、NPRSは、機会ごとの連続する測位サブフレームの数を指定するが、NRでは、NPRSは、機会ごとの連続する測位スロットの数を指定する。
【0084】
[0093]いくつかの態様では、UEが、特定のセルに対する測位支援データ中でPRS構成インデックスIPRSを受信したとき、UEは、テーブル2を使って、PRS周期(TPRS)520とPRSサブフレームオフセットΔPRSとを決定し得る。UEは、次いで、PRSが(たとえば、上記の式を使用して)セル内でスケジュールされるとき、無線フレームと、サブフレームと、スロットとを決定し得る。測位支援データは、たとえば、ロケーションサーバによって決定され得、基準セルに対する支援データと、様々なワイヤレスノードによってサポートされる近隣セルの数とを含み得る。
【0085】
[0094]一般に、同じ周波数を使用するネットワーク内のすべてのセルからのPRS機会は時間整合され、異なる周波数を使用するネットワーク内の他のセルに関係する固定の知られている時間オフセット(たとえば、セル固有サブフレームオフセット(ΔPRS)552)を有し得る。SFN同期ネットワークでは、すべてのワイヤレスノード(たとえば、基地局)が、フレーム境界とシステムフレーム番号の両方において整合され得る。したがって、SFN-同期ネットワークでは、様々なワイヤレスノードによってサポートされるすべてのセルは、PRS送信のいずれかの特定の周波数に対して同じPRS構成インデックスIPRSを使用し得る。一方、SFN-非同期ネットワークでは、様々なワイヤレスノードが、フレーム境界において整合され得るが、システムフレーム番号においては整合されない。したがって、SFN-非同期ネットワークでは、各セルについてのPRS構成インデックスIPRSは、PRS機会が時間整合するように、ネットワークによって個別に構成され得る。
【0086】
[0095]UEが、基準セルまたはサービングセルなどのセルのうちの少なくとも1つのセルタイミング(たとえば、SFN)を取得することができる場合、UEは、測位のために基準セルと近隣セルとのPRS機会のタイミングを決定し得る。他のセルのタイミングは、次いで、たとえば、異なるセルからのPRS機会が重複するという仮定に基づいて、UEによって導出され得る。
【0087】
[0096]LTEシステムに対して、(たとえば、測位のために)PRSを送信するために使用されるサブフレームのシーケンスは、(i)帯域幅(BW)の予約済みブロック、(ii)PRS構成インデックスIPRS、(iii)持続時間NPRS、(iv)オプションのミューティングパターン、および(v)存在するとき(iv)においてミューティングパターンの一部として暗黙的に含まれ得るミューティングシーケンス周期性TREPを備えるパラメータの数によって特徴づけられて定義され得る。いくつかの場合、かなり低いPRSのデューティサイクルでは、NPRS=1であり、TPRS=160サブフレームであり(160msと等価である)、BW=1.4、3、5、10、15、または20MHzである。PRSデューティサイクルを上げるために、NPRS値は、6まで上げられ得(すなわち、NPRS=6)、帯域幅(BW)値は、システム帯域幅まで上げられ得る(すなわち、LTEの場合、BW=LTEシステム帯域幅)。最大で全デューティサイクル(すなわち、NPRS=TPRS)までの、より大きいNPRS(たとえば、6よりも大きい)および/またはより短いTPRS(たとえば、160msよりも短い)をもつ拡大されたPRSが、LTE測位プロトコル(LPP)の後のバージョンにおいても使用され得る。方向性PRSは、たった今説明したように構成され得、たとえば、低PRSデューティサイクル(たとえば、NPRS=1、TPRS=160サブフレーム)または高デューティサイクルを使用し得る。
【0088】
[0097]到達時間(ToA)と角度ベース測位方法とに広く分類され得、ダウンリンクベース、アップリンクベース、ならびにダウンリンクおよびアップリンクベースの測位方法にさらに分類され得る、いくつかのセルラーネットワークベース測位技術がある。ダウンリンクToAベース測位方法は、LTEにおける観測到達時間差(OTDOA)と、NRにおけるダウンリンク到達時間差(DL-TDOA)とを含む。アップリンクToAベース測位方法は、アップリンク到達時間差(UL-TDOA)を含む。ダウンリンクおよびアップリンクToAベース測位方法は、マルチラウンドトリップタイム(RTT)測位(「マルチセルRTT」とも呼ばれる)を含む。ダウンリンク角度ベース測位方法は、NRにおけるダウンリンク離脱角(DL-AoD)を含み、アップリンク角度ベース測位方法は、アップリンク到達角(UL-AoA)を含む。
【0089】
[0098]OTDOAまたはDL-TDOAの測位手順では、UEは、基準信号時間差(RSTD)または到達時間差(TDOA)の値と呼ばれる、基地局のペアから受信された基準信号(たとえば、PRS、TRS、NRS、CSI-RS、SSBなど)のToAの間の差分を測定し、それらを測位エンティティに報告する。関係する基地局のRSTD測定値および既知の位置に基づいて、測位エンティティはUEの位置を推定することができる。UL-TDOAはDL-TDOAと同様であるが、UEによって送信されたアップリンク基準信号(たとえば、SRS)に基づく。
【0090】
[0099]DL-AoD測位の場合、測位エンティティは、UEの位置を推定するためにUEと通信するために少なくとも1つの(しかし通常は複数の)基地局によって使用されるダウンリンク送信ビームの角度および他のチャネル性状(たとえば、信号強度)を収集する。同様に、UL-AoA測位の場合、測位エンティティは、UEの位置を推定するためにUEと通信するために少なくとも1つの(しかし通常は複数の)基地局によって使用されるアップリンク受信ビームの角度および他のチャネル性状(たとえば、利得レベル)を収集する。
【0091】
[00100]RTT手順では、イニシエータ(基地局またはUE)は、レスポンダ(UEまたは基地局)にRTT測定信号(たとえば、PRSまたはSRS)を送信し、レスポンダは、イニシエータにRTT応答信号(たとえば、SRSまたはPRS)を返信する。RTT応答信号は、受信から送信(Rx-Tx)測定値と呼ばれる、RTT測定信号のToAとRTT応答信号の送信時間との間の差分を含む。イニシエータは、「Tx-Rx」測定値と呼ばれる、RTT測定信号の送信時間とRTT応答信号のToAとの間の差分を計算する。イニシエータとレスポンダとの間の(「飛行時間」とも呼ばれる)伝搬時間は、Tx-RxおよびRx-Txの測定値から計算することができる。伝搬時間および既知の光の速度に基づいて、イニシエータとレスポンダとの間の距離を決定することができる。マルチRTT測位の場合、UEは、複数の基地局とRTT手順を実行して、基地局の既知の位置に基づいて、自分の位置が三角測量されることを可能にする。RTT方法およびマルチRTT方法は、位置精度を向上させるために、UL-AoAおよびDL-AoDなどの他の測位技法と組み合わせることができる。
【0092】
[00101]測位動作を支援するために、ロケーションサーバ(たとえば、ロケーションサーバ230、LMF270、SLP272)は、UEに支援データを提供し得る。たとえば、支援データには、そこから基準信号を測定する基地局(もしくは基地局のセル/TRP)の識別子、基準信号構成パラメータ(たとえば、連続する測位サブフレームの数、測位サブフレームの周期、ミューティングシーケンス、周波数ホッピングシーケンス、基準信号識別子(ID)、基準信号帯域幅など)、および/または特定の測位方法に適用可能な他のパラメータが含まれ得る。あるいは、支援データは、(たとえば、周期的にブロードキャストされるオーバーヘッドメッセージ内でなど)基地局自体から直接発信してもよい。場合によっては、UEは、支援データを使用せずにそれ自体で近隣ネットワークノードを検出することができてもよい。
【0093】
[00102]位置推定は、場所推定、位置特定、場所特定、場所決定、位置決定などの他の名前で呼ばれる場合がある。位置推定は測地であり、座標(たとえば、緯度、経度、および場合によっては高度)を備えることができるか、または都市に関係し、所在地住所、郵便宛先、もしくは位置の何らかの他の言葉による記述を備えることができる。位置推定はさらに、何らかの他の既知の位置に対して定義されるか、または絶対的な用語で(たとえば、緯度、経度、および場合によっては高度を使用して)定義されてもよい。位置推定は、(たとえば、何らかの指定されるかまたはデフォルトの信頼度でその位置が含まれることが予想される面積または体積を含めることによって)予想される誤差または不確実性を含んでもよい。
【0094】
[00103]図6は、本開示の様々な態様による、例示的なワイヤレス通信システム600を示す。図6の例では、本明細書で説明されるUEのいずれかに対応し得るUE604は、その位置の推定値を計算すること、またはその位置の推定値を計算するために別のエンティティ(たとえば、基地局またはコアネットワーク構成要素、別のUE、ロケーションサーバ、サードパーティアプリケーションなど)を支援することを試みている。UE604は、RF信号とRF信号の変調および情報パケットの交換のための標準化プロトコルとを使用して、本明細書で説明される基地局の任意の組合せに対応し得る複数の基地局602-1、602-2、および602-3(総称して基地局602)とワイヤレスに通信し得る。交換されたRF信号から異なるタイプの情報を抽出することと、ワイヤレス通信システム600のレイアウト(たとえば、基地局602の位置、形状など)を利用することとによって、UE604は、所定の基準座標系において、その位置を決定し得るか、またはその位置の決定を支援し得る。一態様では、UE604は、2次元(2D)座標系を使用してその位置を指定し得るが、本明細書で開示される態様は、そのように制限されず、追加の次元が望まれる場合、3次元(3D)座標系を使用して位置を決定するためにも適用可能であり得る。さらに、図6は1つのUE604と3つの基地局602とを示しているが、諒解されるように、より多くのUE604、およびより多いかまたはより少ない基地局602が存在してもよい。
【0095】
[00104]位置推定をサポートするために、基地局602は、自分のカバレージエリア内のUE604に、PRS、NRS、TRS、CRS、CSI-RS、PSS、SSS、SSBなどの基準信号をブロードキャストして、UE604がそのような基準信号の特性を測定することを可能にするように構成され得る。たとえば、OTDOAおよびDL-TDOA測位方法の場合、UE604は、ネットワークノード(たとえば、基地局602、基地局602のアンテナ/アンテナアレイなど)の異なるペアによって送信される特定の基準信号(たとえば、PRS、CRS、CSI-RSなど)の間の、RSTDまたはTDOAとして知られている時間差を測定し、ロケーションサーバ230、LMF270、もしくはSLP272などの測位エンティティにこれらの時間差を報告するか、またはこれらの時間差からそれ自体の位置推定値を計算する。
【0096】
[00105]一般に、RSTDは、基準ネットワークノード(たとえば、図6の例における基地局602-1)と1つまたは複数の近隣ネットワークノード(たとえば、図6の例における基地局602-2および602-3)との間で測定される。基準ネットワークノードは、OTDOA/DL-TDOAの任意の単一の測位使用のためにUE604によって測定されたすべてのRSTDに対して同じままであり、通常、UE604用のサービングセルまたはUE604において良好な信号強度を有する別の近隣セルのセルに対応するはずである。一態様では、測定されたネットワークノードが基地局によってサポートされるセル/TRPである場合、近隣ネットワークノードは、通常、基準セル/TRPに対する基地局とは異なる基地局によってサポートされるセル/TRPであるはずであり、UE604において十分なまたは不十分な信号強度を有する場合がある。位置計算は、測定された時間差(たとえば、RSTD)と、ネットワークノードの位置および相対的な送信タイミングについての(たとえば、ネットワークノードが正確に同期されるかどうか、または各ネットワークノードが他のネットワークノードに対して何らかの既知の時間差を有して送信するかどうかに関する)知識とに基づき得る。
【0097】
[00106]測位動作を支援するために、ロケーションサーバ(たとえば、ロケーションサーバ230、LMF270、SLP272)は、基準ネットワークノード(たとえば、図6の例における基地局602-1)と、基準ネットワークノードに対する近隣ネットワークノード(たとえば、図6の例における基地局602-2および602-3)とに対するUE604に測位支援データを提供し得る。たとえば、支援データは、各ネットワークノードの中心チャネル周波数、様々な基準信号構成パラメータ(たとえば、連続する測位サブフレームの数、測位サブフレームの周期、ミューティングシーケンス、周波数ホッピングシーケンス、基準信号識別子(ID)、基準信号帯域幅)、ネットワークノードグローバルID、および/またはOTDOA/DL-TDOAに適用可能な他のセル関連パラメータを提供し得る。測位支援データは、基準ネットワークノードとしてUE604用のサービングセルを示し得る。
【0098】
[00107]場合によっては、測位支援データはまた、UE604が基準ネットワークノードと各近隣ネットワークノードとの間のその現在位置において測定することが予想されるRSTD値に関する情報をUE604に提供する「予想RSTD」パラメータを、予想RSTDパラメータの不確実性とともに含み得る。予想RSTDは、関連する不確実性とともに、UE604がその中でRSTD値を測定することが予想される、UE604用の探索ウィンドウを画定し得る。測位支援情報はまた、UE604が、基準ネットワークノードに対する基準信号測位機会に関係する様々な近隣ネットワークノードから受信された信号上に基準信号測位機会が発生するときを決定することと、信号のToAまたはRSTDを測定するために様々なネットワークノードから送信された基準信号シーケンスを決定することとを可能にする、基準信号構成情報パラメータを含み得る。
【0099】
[00108]一態様では、ロケーションサーバ(たとえば、ロケーションサーバ230、LMF270、SLP272)は、UE604に支援データを送り得るが、代替として、支援データは、(たとえば、周期的にブロードキャストされたオーバーヘッドメッセージなどの中で)ネットワークノード(たとえば、基地局602)自体から直接発信することができる。代替的に、UE604は、支援データを使用せずに、それ自体で近隣ネットワークノードを検出することができる。
【0100】
[00109]UE604は、(たとえば、提供された場合、支援データに部分的に基づいて)ネットワークノードのペアから受信された基準信号間のRSTDを測定し、(場合によっては)報告することができる。RSTD測定値と、各ネットワークノードの知られている絶対的または相対的送信タイミングと、基準のおよび近隣のネットワークノードに対する送信アンテナの知られている位置とを使用して、測位エンティティ(たとえば、ロケーションサーバ230/LMF270/SLP272、基地局602、UE604)は、UE604の位置を推定し得る。より詳細には、基準ネットワークノード「Ref」に対する近隣ネットワークノード「k」に対するRSTDは、(ToAk-ToARef)として与えられてもよく、ここで、ToA値は、異なる時間において異なるサブフレームを測定する影響を取り除くために、1つのサブフレーム持続時間(1ms)を法として測定され得る。図6の例では、基地局602-1の基準セルと近隣基地局602-2および602-3のセルとの間の測定された時間差はτ2-τ1およびτ3-τ1と表され、ここで、τ1、τ2、およびτ3は、それぞれ、基地局602-1、602-2、および602-3の送信アンテナからの基準信号のToAを表す。次いで、UE604は、異なるネットワークノードについてのToA測定値をRSTD測定値に変換し得、(場合によっては)ロケーションサーバ230/LMF270/SLP272にそれらを送り得る。(i)RSTD測定値、(ii)各ネットワークノードの既知の絶対的もしくは相対的な送信タイミング、(iii)基準ネットのおよび近隣のネットワークノード用の物理的送信アンテナの既知の位置、ならびに/または(iv)送信の方向などの方向性基準信号特性を使用して、UE604の位置は、(UE604またはロケーションサーバ230/LMF270/SLP272のいずれかによって)決定され得る。
【0101】
[00110]図6をさらに参照すると、UE604がOTDOA/DL-TDOAで測定された時間差を使用して位置推定を取得するとき、必要な追加のデータ(たとえば、ネットワークノードの位置および相対的送信タイミング)が、ロケーションサーバ(たとえば、ロケーションサーバ230、LMF270、SLP272)によってUE604に提供され得る。いくつかの実装形態では、UE604についての位置推定は、測定された時間差から、およびUE604によって作成された他の測定値(たとえば、GPSまたは他のグローバルナビゲーション衛星システム(GNSS)の衛星からの信号タイミングの測定値)から、(たとえば、UE604それ自体によって、またはロケーションサーバ230/LMF270/SLP272によって)取得され得る。ハイブリッド測位として知られているこれらの実装形態では、OTDOA/DL-TDOA測定値は、UE604の位置推定を取得することに寄与し得るが、位置推定を完全には決定するとは限らない。
【0102】
[00111]UL-TDOAはOTDOA/DL-TDOAと同様の測位方法であるが、UE(たとえば、UE604)によって送信されたアップリンク基準信号(たとえば、SRS、UL PRS)に基づく。さらに、基地局602および/またはUE604における送信および/または受信のビームフォーミングは、精度向上のためのセルエッジにおける広帯域の帯域幅を可能にすることができる。ビームの改良は、5G NRにおけるチャネル相反手順も活用し得る。
【0103】
[00112]NRでは、OTDOA/DL-TDOA測位を実施するために必要であるような、ネットワークにわたる正確なタイミング同期に対する要件はない。その代わり、基地局にわたる粗い時間同期(たとえば、OFDMシンボルのサイクリックプレフィックス(CP)持続時間以内)を有するだけで十分であり得る。RTTベースの方法は、一般に、粗いタイミング同期しか必要とせず、そのため、NRにおける好ましい測位方法であり得る。
【0104】
[00113]ネットワーク中心RTT推定では、サービング基地局は、2つ以上の近隣基地局(および、通常、少なくとも3つの基地局が必要とされるので、サービング基地局)からRTT測定信号を走査/受信するようにUEに指示するか、またはそれができることをUEに通知する。1つまたは複数の基地局は、ネットワーク(たとえば、ロケーションサーバ230、LMF270、SLP272)によって割り振られた低再使用リソース(たとえば、システム情報を送信するために基地局によって使用されるリソース)を介してRTT測定信号を送信する。UEは、(たとえば、そのサービング基地局から受信されたダウンリンク基準信号からUEによって導出されたとき)UEの現在のダウンリンクタイミングに対する各RTT測定信号のToAを記録し、(たとえば、そのサービング基地局によって指示されたとき)1つまたは複数の基地局に共通の間のまたは個別のRTT応答メッセージを送信し、各RTT応答メッセージのペイロード内の、RTT測定信号の測定された到達時間とRTT応答メッセージの送信時間との間の差(「UE Rx-Tx」または「TRx→Tx」測定値と呼ばれる)を含め得る。RTT応答メッセージはまた、基地局がRTT応答のToAをそこから推定することができる基準信号(たとえば、SRS)を含む。RTT応答のToAとRTT測定信号の送信時間との間の差(「BS Tx-Rx」または「TTx→Rx」測定値と呼ばれる)とUE Rx-Tx測定値とを比較することによって、基地局(または測位エンティティ)は、次いで、UEと基地局との間の伝搬時間を決定することができ、伝搬時間から、基地局は、次いで、この伝搬時間の間の光の速度を推測することによってUEと基地局との間の距離を決定することができる。
【0105】
[00114]UE中心RTT推定は、UEの通信範囲内の複数の基地局(たとえば、サービング基地局および近隣基地局)によって受信されるアップリンクRTT測定信号をUEが送信することを除き、ネットワークベースの方法と同様である。一態様では、基地局(たとえば、サービング基地局)は、アップリンクRTT測定信号を送信するようにUEに指示し得る。UEに指示することは、UEがアップリンクRTT測定信号をその上で送信するリソースをスケジュールすることを含み得る。代替的に、基地局は、UEがアップリンクRTT測定信号を送信し得ることをUEに通知し得、通知は、使用され得るリソースの指示を含んでもよい。各基地局は、RTT応答メッセージペイロード内に基地局におけるRTT測定信号の到達時間を含め得る、ダウンリンクRTT応答メッセージを用いて、アップリンクRTT測定信号の受信に応答する。
【0106】
[00115]ネットワーク中心手順とUE中心手順の両方の場合、RTT計算を実施する側(ネットワークまたはUE)は、(常にとは限らないが)通常、最初のメッセージまたは信号(たとえば、RTT測定信号)を送信するが、他の側は、RTT応答メッセージペイロード内に最初のメッセージまたは信号の到達(または受信)時間を含め得る1つまたは複数のRTT応答メッセージまたは信号を用いて応答する。
【0107】
[00116]図7Aは、本開示の態様による、例示的なワイヤレス通信システム700Aを示す。図7Aの例では、(本明細書で説明されるUEのいずれかに対応し得る)UE704は、その位置の推定値を計算すること、またはその位置の推定値を計算するために別のエンティティ(たとえば、基地局もしくはコアネットワーク構成要素、別のUE、ロケーションサーバ、サードパーティアプリケーションなど)を支援することを試みている。UE704は、RF信号とRF信号の変調および情報パケットの交換のための標準化プロトコルとを使用して、複数の基地局702-1、702-2、および702-3(総称して基地局702、およびそれは本明細書で説明される基地局のいずれかに対応し得る)とワイヤレスに通信し得る。図7Aは1つのUE704と3つの基地局702とを示しているが、諒解されるように、より多くのUE704およびより多くの基地局702が存在してもよいことに留意されたい。
【0108】
[00117]位置推定をサポートするために、基地局702は、自分のカバレージエリア内のUE704に基準信号(たとえば、PRS、NRS、CRS、TRS、CSI-RS、PSS、SSSなど)をブロードキャストして、UE704がそのような基準信号の特性を測定することを可能にするように構成され得る。たとえば、UE704は、少なくとも3つの異なる基地局702によって送信された特定の基準信号のToAを測定し得、サービング基地局702または別の測位エンティティ(たとえば、ロケーションサーバ230、LMF270、SLP272)にこれらのToA(および追加の情報)を報告するためにRTT測位方法を使用し得る。
【0109】
[00118]一態様では、UE704は基地局702からの基準信号を測定するように説明されているが、UE704は、基地局702によってサポートされる複数のセル/TRPのうちの1つからの基準信号を測定してもよい。UE704が、第1の基地局702によってサポートされるセル/TRP上で送信された基準信号を測定する場合、RTT手順を実施するためにUE704によって測定された少なくとも2つの他の基準信号は、第1の基地局702とは異なる基地局702によってサポートされるセル/TRPからのものであるべきであり、UE704において十分なまたは不十分な信号強度を有する場合がある。
【0110】
[00119]UE704の絶対位置(x、y)を決定するために、UE704の位置を決定するエンティティは、(xk、yk)として基準座標系の中で表され得る、基地局702の位置を知る必要があり、ここで、図7Aの例においてk=1、2、3である。ネットワーク(たとえば、ロケーションサーバ230/LMF270/SLP272、基地局702のうちの1つ)またはUE704が、UE704の位置を決定する決定する場合、関係する基地局702の位置が、ネットワークジオメトリ(たとえば、ロケーションサーバ230、LMF270、SLP272)の知識を有するロケーションサーバによってサービング基地局702またはUE704に提供され得る。代替的に、ロケーションサーバは、知られているネットワークジオメトリを使用してUE704の位置を決定し得る。一態様では、UE704の位置は、たとえば、基地局702の位置が知られていないかまたはUE704の絶対位置が必要でない場合、基地局702に対して決定され得る。
【0111】
[00120]UE704またはそれぞれの基地局702のいずれかは、UE704とそれぞれの基地局702との間の距離(dk、ここでk=1、2、3)を決定し得る。一態様では、UE704と任意の基地局702との間で交換される信号のRTTが決定され得、距離(dk)710(特に、図7Aの例における、基地局702-1までの距離710-1、基地局702-2までの距離710-2、および基地局702-3までの距離710-3)に変換され得る。上記で説明されたように、RTT技法は、シグナリングメッセージ(たとえば、基準信号)を送ることと応答を受信することとの間の時間を測定することができる。これらの方法は、任意の処理遅延を除去するために較正を利用し得る。いくつかの環境では、UE704と基地局702とに対する処理遅延は、同じであると仮定され得る。しかしながら、そのような仮定は、実際には真ではない。
【0112】
[00121]各距離dkが決定されると、UE704、基地局702、またはロケーションサーバ(たとえば、ロケーションサーバ230、LMF270、SLP272)は、様々な知られている幾何学的技法、たとえば三辺測量を使用することによってUE704の位置(x、y)を求めることができる。図7Aから、UE704の位置は、理想的には、3つの半円の共通の交点に存在することが分かり、各半円は、半径dkと中心(xk、yk)とによって画定され得、ここで、k=1、2、3である。
【0113】
[00122]いくつかの例では、以下でさらに説明されるように、追加の情報が、(たとえば、水平面の中または3次元の中にあり得る)直線方向、または場合によっては(たとえば、基地局702の位置からUE704に対する)方向の範囲を規定するAoAまたはAoD測定値の形態で取得され得る。点(x、y)におけるまたはその付近の2つの方向の交点は、UE704に対する位置の別の推定を提供することができる。
【0114】
[00123]AoD測位手順を実施するために、基地局は、各ビームが異なる重みを有する1つまたは複数のダウンリンク送信ビーム上でUEに基準信号(たとえば、PRS、NRS、CRS、TRS、CSI-RS、PSS、SSSなど)を送信し得る。ビームの異なる重みは、UEにおいて異なる受信信号強度(たとえば、RSRP、RSRQ、SINRなど)をもたらすことになる。さらに、チャネルインパルス応答は、基地局とUEとの間の実際の見通し線(LOS)経路からより遠い送信ビームに対して、LOS経路により近い送信ビームに対するよりも小さくなる。同様に、受信信号強度は、LOS経路により近い送信ビームに対するよりも、LOS経路からより遠い送信ビームに対してより低くなる。
【0115】
[00124]AoDベース測位の一態様では、関連する基地局が1つだけある場合、基地局とUEとは、基地局とUEとの間の距離を決定するためにRTT手順(図7Bに関して以下で説明される)を実施することができる。したがって、基地局(またはロケーションサーバまたは他の測位エンティティ)は、UEの位置を推定するために、(AoD測位を使用して)UEへの方向と(RTT測位を使用して)UEまでの距離の両方を決定することができる。最高の受信信号強度と最強のチャネルインパルス応答とを有するビームのAoDは、必ずしもLOS経路に沿って存在するとは限らないことに留意されたい。しかしながら、AoDベース測位を目的とする場合、LOS経路に沿って存在することが仮定される。
【0116】
[00125]AoDベース測位の別の態様では、複数の関連する基地局がある場合、各基地局は、測位エンティティ(たとえば、ロケーションサーバ、サービング基地局、UE)に、UEに対して決定されたAoDを報告する。測位エンティティは、UEに対する複数の関連する基地局(または他の地理的に分離された送信点)から複数のそのようなAoDを受信する。この情報と基地局の地理的位置の知識とを用いて、測位エンティティは、受信されたAoDの交点としてUEの位置を推定することができる。2D位置解法(location solution)のために少なくとも3つの関連する基地局が存在すべきであるが、諒解されるように、測位手順に関連する基地局が多いほど、推定されるUEの位置はより正確になる。
【0117】
[00126]図7Bは、本開示の態様による、例示的なワイヤレス通信システム700Bを示す。図7Bの例では、(本明細書で説明されるUEのいずれかに対応し得る)UE704は、その位置の推定値を計算すること、またはその位置の推定値を計算するために別の測位エンティティ(たとえば、サービング基地局もしくはコアネットワーク構成要素、別のUE、ロケーションサーバ、サードパーティアプリケーションなど)を支援することを試みている。UE704は、RF信号とRF信号の変調および情報パケットの交換のための標準化プロトコルとを使用して、基地局(BS)702(たとえば、本明細書で説明される基地局のいずれか)とワイヤレスに通信し得る。
【0118】
[00127]位置推定をサポートするために、基地局702は、自分のカバレージエリア内のUE704に基準信号(たとえば、PRS、NRS、CRS、TRS、CSI-RS、SSB、PSS、SSSなど)をブロードキャストして、UE704がそのような基準信号の特性を測定することを可能にし得る。たとえば、UE704は、基地局702を用いてRTTおよび/またはDL-AoD測位方法を実施するために、基地局702によって送信された特定の基準信号のToAと信号強度(たとえば、RSRP)とを測定し得る。UE704は基地局702からの基準信号の特性を測定するように説明されているが、UE704は、基地局702によってサポートされる複数のセルまたはTRPのうちの1つからの基準信号を測定してもよいことに留意されたい。
【0119】
[00128]UE704と基地局702との間の距離710は、図7Aに関して上記で説明されたように、RTT測位手順を使用して決定され得る。詳細には、上記で説明されたように、UE704と基地局702との間で交換されたRF信号のRTTが、基地局702の回りの半径を画定する距離710を計算するために使用され得る。UE704の位置は、いくらかの量の不確実性を有しながら、その半径の上に存在すると仮定される。UE704の推定位置をさらに正確にするために、基地局702およびUE704は、基地局702とUE704との間の角度を決定するために、AoD測位手順を実施することもできる。詳細には、UE704は、基地局702から受信された基準信号に対する最高の信号強度および/または最強のチャネルインパルス応答を提供するダウンリンク送信ビーム712のアイデンティティを決定して報告し得る。
【0120】
[00129]RTTおよびDL-AoD測位手順の結果、またはこれらの手順の間に取られた測定値は、UE704、基地局702、サービング基地局(基地局702でない場合)、またはロケーションサーバ(たとえば、ロケーションサーバ230、LMF270、SLP272)であり得る測位エンティティに転送される。UE704の(たとえば、x-yまたはx-y-z座標における)位置を決定するために、測位エンティティは、基地局702の位置を知ることも必要である。UE704がその位置を決定する場合、基地局702の位置が、基地局702によって、または基地局702の位置の知識を有するロケーションサーバ(たとえば、ロケーションサーバ230、LMF270、SLP272)によってUE704に提供され得る。そうでなければ、基地局702の位置は、基地局702またはロケーションサーバに知られているべきである。
【0121】
[00130]RTTおよびAoD測位手順が実施されると、測位エンティティは、(AoD測位手順からの)UE704への角度と、(RTT測位手順からの)UE704までの距離と、知られている基地局702の位置とを使用してUE704の位置を求めることができる。RTTおよびAoD測位手順からの測定値だけが報告される場合、測位エンティティは、最初に基地局702とUE704との間の距離と角度とを計算し、次いで、それらの結果を使用してUE704の位置を計算する。
【0122】
[00131]図8は、本開示の態様による、例示的なワイヤレス通信システム800を示す。UE804は、RF信号とRF信号の変調および情報パケットの交換のための標準化プロトコルとを使用して、本明細書で説明される基地局のいずれかに対応し得る基地局802とワイヤレスに通信し得る。
【0123】
[00132]図8に示されるように、基地局802は、RF信号の複数のビーム811~815を送信するために、ビームフォーミングを利用している。各ビーム811~815は、基地局802のアンテナのアレイ(たとえば、TRP)によって形成されて送信され得る。図8は5つのビームを送信する基地局802を示すが、諒解されるように、5つのビームより多くても少なくてもよく、ピーク利得、幅、およびサイドローブ利得などのビーム形状は、送信されたビームの中で異なってもよい。
【0124】
[00133]1つのビームに関連付けられたRF信号を別のビームに関連付けられたRF信号と区別するために、ビームインデックスが、複数のビーム811~815の各々に割り当てられ得る。その上、複数のビーム811~815のうちの特定のビームに関連付けられたRF信号は、ビームインデックスインジケータを搬送し得る。ビームインデックスは、RF信号の送信時間(たとえば、フレーム、スロット、および/またはOFDMシンボル番号)からも導出され得る。ビームインデックスインジケータは、たとえば、最大8つまでのビームを一意に区別するために、3ビットフィールドであり得る。異なるビームインデックスを有する2つの異なるRF信号が受信される場合、これは、RF信号が異なるビームを使用して送信されたことを示す。2つの異なるRF信号が共通のビームインデックスを示す共有する場合、これは、異なるRF信号が同じビームを使用して送信されたことを示す。2つのRF信号が同じビームを使用して送信されたことを説明するための別の方法は、第1のRF信号の送信に使用されたアンテナポートが、第2のRF信号の送信に使用されたアンテナポートと空間的に疑似コロケートされていることを述べることである。
【0125】
[00134]図8の例では、UE804は、ビーム813上で送信されたRF信号の非見通し線(NLOS:non-line of sight)データストリーム823と、ビーム814上で送信されたRF信号のLOS(line of sight)データストリーム824とを受信し得る。図8は、単一の線(それぞれ破線および実線)としてNLOSデータストリーム823とLOSデータストリーム824とを示すが、諒解されるように、NLOSデータストリーム823とLOSデータストリーム824とはそれぞれ、たとえば、マルチパスチャネルを通るRF信号の伝搬特性に起因して、それらのデータストリームがUE804に到達する時間によって複数の放射線(ray)(すなわち、「クラスタ」)を備え得る。たとえば、RF信号のクラスタは、電磁波が1つの物体の複数の表面から反射され、反射がおおむね同じ角度から受信機(たとえば、UE804)に到達し、各反射が他の反射より数波長(たとえば、センチメートル)多くまたは少なく進むときに形成され得る。受信されたRF信号の「クラスタ」は、一般に、単一の送信されたRF信号に対応する。
【0126】
[00135]図8の例では、NLOSデータストリーム823は、初めはUE804に向けられていないが、諒解されるように、当初に向けられることは可能である。しかしながら、NLOSデータストリーム823は、反射体840(たとえば、建造物)で反射し、障害物なしにUE804に到達し、したがって、依然として比較的強いRF信号であり得る。対照的に、LOSデータストリーム824は、UE804に向けられるが、RF信号をかなり悪化させ得る障害物830(たとえば、植生、建造物、丘、たとえば雲またはスモークの悪い環境など)を通過する。諒解されるように、LOSデータストリーム824はNLOSデータストリーム823より弱いが、LOSデータストリーム824は、それが基地局802からUE804までより短い経路をたどるので、NLOSデータストリーム823の前にUE804に到達することになる。
【0127】
[00136]基地局(たとえば、基地局802)とUE(たとえば、UE804)との間のデータ通信に関係するビームは、最高の信号強度(たとえば、最高のRSRP、RSRQ、SINR)を有してUEに到達するRF信号を搬送するビームである一方で、位置推定に関係するビームは、LOS経路を励起し、すべての他のビーム(たとえば、ビーム814)の中でLOS経路に沿って最高の利得を有するRF信号を搬送するビームである。すなわち、ビーム813(NLOSビーム)が、(LOS経路に沿って合焦されないとしても、RF信号の伝搬特性によって)LOS経路を弱く励起するとしも、ビーム813のLOS経路のその弱い信号がもしあれば、それは、(ビーム814からの信号と比較して)確実に検出可能であるとは限らず、したがって、測位測定を実施することにおいてより大きいエラーにつながる。
【0128】
[00137]データ通信に関係するビームと位置推定に関係するビームとは、いくつかの周波数帯域に対して(たとえば、FR1において)同じビームであり得るが、mmWなどの他の周波数帯域に対して、それらは同じビームではない。そのため、図8を参照すると、UE804が、基地局802とのデータ通信セッションに関与しており(たとえば、基地局802がUE804に対するサービング基地局である場合)、単に基地局802によって送信された基準信号を測定することを試みているだけではない場合、データ通信セッションに関係するビームはビーム813であり得る。なぜならば、ビーム813は、障害がないNLOSデータストリーム823を搬送しているからである。しかしながら、位置推定に関係するビームはビーム814である。なぜならば、ビーム814は、遮られているにもかかわらず、最強のLOSデータストリーム824を搬送するからである。
【0129】
[00138]図9は、本開示の様々な態様による、(本明細書で説明されるUEのいずれかに対応し得る)例示的なUE904と通信している(本明細書で説明される基地局のいずれかに対応し得る)例示的な基地局902を示す図900である。図9を参照すると、基地局902は、1つまたは複数の送信ビーム902a、902b、902c、902d、902e、902f、902g、902hにおいて、UE904にビームフォーミングされた信号を送信し得る。たとえば、基地局が、単一のアンテナのアレイを用いてUE904に向けてビームフォーミングしている場合、基地局902は、最初にビーム902aを、次いでビーム902bを、以下同様に最後にビーム902hを送信するまで送信することによって「ビーム掃引」を実施し得る。代替的に、基地局902は、ビーム902a、次いでビーム902h、次いでビーム902b、次いでビーム902g、以下同様など、何らかのパターンでビーム902a~902hを送信してもよい。基地局902が、複数のアンテナのアレイを使用してUE904に向けてビームフォーミングしている場合、各アンテナアレイは、ビーム902a~902hのサブセットのビーム掃引を実施し得る。代替的に、ビーム902a~902hの各々は、単一のアンテナまたはアンテナアレイに対応し得る。
【0130】
[00139]UE904は、1つまたは複数の受信ビーム904a、904b、904c、904d上で、基地局902からビームフォーミングされた信号を受信し得る。簡単のために、図9に示されるビームは、基地局902およびUE904のどちらが送信しており、どちらが受信しているかに応じて、送信ビームまたは受信ビームのいずれかを表すことに留意されたい。したがって、UE904は、ビーム904a~904dのうちの1つまたは複数の上で基地局902にビームフォーミングされた信号を送信し得、基地局902は、ビーム902a~902hのうちの1つまたは複数の上でUE904からビームフォーミングされた信号を受信し得る。
【0131】
[00140]基地局902およびUE904は、基地局902およびUE904の各々に対する最良の受信ビームと送信ビームとを決定するために、ビームトレーニングを実施し得る。たとえば、環境条件と他の要因とに応じて、基地局902およびUE904は、最良の送信ビームおよび受信ビームが、それぞれ902dおよび904bであるか、またはそれぞれビーム902eおよび904cであるものと決定し得る。基地局902に対する最良の送信ビームの方向は、最良の受信ビームの方向と同じであってもなくてもよく、同様に、UE904に対する最良の受信ビームの方向は、最良の送信ビームの方向と同じであってもなくてもよい。
【0132】
[00141]基地局902は、ビーム902a~902hのうちの1つまたは複数の上で測位のためにUE904に基準信号(たとえば、PRS、NRS、CRS、TRS、CSI-RS、PSS、SSSなど)を送信し得る。同様に、UE904は、ビーム904a~904dのうちの1つまたは複数の上で測位のために基地局902に基準信号(たとえばSRS、UL、PRSなど)を送信し得る。一態様では、送信機(すなわち、基地局902またはUE904)は、受信機(すなわち、基地局902およびUE904のうちの他方)の位置を推定するために図7Bに関して上記で説明されたAoD測位技法を使用し得る。たとえば、基地局902は、各ビームが異なる重みを有する複数のビーム上で、UE904に基準信号を送信し得る。ビームの異なる重みは、UE904において異なる受信信号強度(たとえば、RSRP、RSRQ、SINRなど)をもたらすことになる。さらに、チャネルインパルス応答は、基地局902とUE904との間のLOS経路からより遠い送信ビームに対して、LOS経路により近い送信ビームに対するよりも小さくなることになる。同様に、受信信号強度は、LOS経路により近い送信ビームに対するよりも、LOS経路からより遠い送信ビームに対してより低くなることになる。
【0133】
[00142]図9の例では、基地局902とUE904との間のLOS経路は、LOS経路910として表される。基地局902が、ビーム902c、902d、902e上でUE904に基準信号を送信する場合、送信ビーム902dは、LOS経路910と最も良く整合されるが、送信ビーム902cと902eとはそうではない。したがって、ビーム902dは、ビーム902cおよび902eよりも強いチャネルインパルス応答とより高い受信信号強度とを有することになる。UE904は、基地局902に各測定された送信ビームのチャネルインパルス応答と受信信号強度とを、または代替的に、最強のチャネルインパルス応答と最高の受信信号強度とを有する送信ビームのアイデンティティを、報告することができる。この情報を用いて、基地局902は、その送信ビーム、ここでは送信ビーム902dの方向(すなわち、AoD)の中にあるとして、UE904の位置を推定することができる。
【0134】
[00143]UE904の位置のより正確な推定を提供するために、基地局902およびUE904は、基地局902とUE904との間の距離を決定するために、(図7Bに関して上記で説明された)RTT手順を実施することができる。したがって、基地局902は、UE904の位置を推定するために、(AoD測位を使用して)UE904への方向と(RTT測位を使用して)UE904までの距離の両方を決定することができる。
【0135】
[00144]図10は、本開示の様々な態様による、複数のビーム上で送信されたPRSを処理するための例示的な物理層手順1000の図である。段階1010において、ネットワーク(たとえば、ロケーションサーバ230またはLMF270、SLP272)は、基地局によってサポートされるセルのカバレージエリア内の1つまたは複数のUEにビームフォーミングされたPRSを送信するために所与の基地局(たとえば、gNB)を構成する。PRS構成は、ビームごとに全送信電力で各セルに対してすべてのAoDにわたって(たとえば、図9に関して上記で説明されたように)ビーム掃引されるように、(たとえば、図5に関して上記で説明されたように)PRSの複数のインスタンスを含み得る。図10の例では、基地局は、第1の時間(「時間=1」)における第1のビーム(「ビーム1」)、第2の時間(「時間=2」)における第2のビーム(「ビーム2」)、以下同様に、第N番目の時間(「時間=N」)における第N番目のビーム(「ビームN」)までの上でPRSを送信し、ここでNは1から128までの整数である(すなわち、単一のセルに対して128個ものビームがあり得る)。示されたビームは、基地局によってサポートされる特定のセルに対するものであり得、基地局は、基地局がサポートするセルの各々においてPRSをビーム掃引し得る。基地局は、単一のアンテナまたはアンテナアレイを使用してビーム掃引し得、その場合、そのアンテナまたはアンテナアレイは、各ビーム(ビーム1~N)を送信する。代替的に、基地局は、複数のアンテナまたはアンテナアレイを使用してビーム掃引し得、その場合、各アンテナまたはアンテナアレイは、ビーム1~Nのうちの1つまたは複数を送信する。
【0136】
[00145]1020において、所与のUEは、そのUEがモニタするようにネットワークによって構成されたすべてのセルをモニタし、セルは、構成されたインスタンスにわたってPRSを送信するように構成される。UEが測位のために十分な数のセルを検出することを可能にするために、いくつかのPRSインスタンス/機会が存在する必要があり得る(UEが1つのセルから別のセルへとその無線を同調し、次いでセルをモニタするためにかかる時間に起因する)。UEは、UEがPRSを探索するように構成されているすべてのセルにわたって、チャネル、特にチャネルエネルギー応答(CER)とToAとを測定する。
【0137】
[00146]1030において、UEは、PRSビームのToAを決定するためにセルにわたってCERをプルーニングする。1040において、ToAは、たとえば、(図6に示される)OTDOA/DL-TDOA、(図7Aに示される)RTT、(図7Bに示される)DL-AoDなどを使用してUEの位置を推定するために使用され得る。UEが基地局アルマナック(BSA)を提供されている場合、UEは、ToAに基づいてその位置を推定することができる。代替的に、UEがネットワークにToAを報告する場合、ネットワークは、UEの位置を推定することができる。
【0138】
[00147]LTEにおける測位とNRにおける測位との間の複雑さは、かなり増大する。LTEでは、各基地局(たとえば、gNB)は、Tmsごとに1つだけのPRSリソースを構成することができる。対照的に、NRでは、各基地局(たとえば、gNB)は、TmsごとにX個のPRSリソース(すなわち、X個のPRSビーム)を構成することができる。Xは、FR2の時分割複信(TDD)に対して最大128まで、FR1 TDDに対して最大8まで(たとえば、中国モバイル通信会社(CMCC))、またはFR1 FDDに対して1もしくは2(たとえば、T-モバイルE-911)の値であり得る。加えて、LTEでは、FFTサイズは2Kである一方で、5Gでは、(二次補間(quadradic interpolation)を可能にするために)FFTサイズは8Kである。さらに、LTEでは、PRSリソースごとに16個のRE/PRB(詳細には、コーム-6(comb-6)を有する8個のシンボル)がある。しかしながら、NRでは、潜在的なワーストケースは、PRSリソースごとに36RE/PRSに対して6シンボル×6RE/シンボルであり得る。したがって、LTEとNRとの間の複雑さにおける潜在的なワーストケースの増大は、1000倍以上になり得る。
【0139】
[00148]UEは、一定の周期で、またはネットワークによってトリガされたときに、チャネル状態情報(CSI)報告を送信するように構成される。CSI報告は、特定の時間における所与のチャネルの品質を示す情報を含む。詳細には、CSI報告は、以下のパラメータ、すなわち、チャネル品質インジケータ(CQI)と、プリコーディング行列インジケータ(PMI)と、CSI-RSリソースインジケータ(CRI)と、同期信号(SS)/物理ブロードキャストチャネル(PBCH)リソースブロックインジケータ(SSBRI)と、ランクインジケータ(RI)および/またはレイヤ-1基準信号受信電力(L1-RSRP)と、レイヤインジケータ(LI)とを含む。CSI獲得およびビーム管理の場合、UEは、RRCシグナリング内のCSI報告設定を用いて構成され得、CSI報告設定は、どのコンポーネントキャリア(たとえば、CRI、RI、PMI、CQI、L1-RSRPなど)ならびにどのアップリンクチャネルが、報告されるCSI関連の量(たとえば、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)など)を搬送するために使用されるべきかを報告するために1つまたは複数のCSI関連の量を示すためのパラメータ(たとえば、ReportQuantity)を含有し得る。
【0140】
[00149]CSI報告を生成することにおいて、いくつかのCSI処理基準がある。UEは、サポートされる同時CSI計算の数NCPUを示すことができる。UEが、NCPU個の同時CSI計算をサポートする場合、すべての構成されたセルにわたってCSI報告を処理するためにNCPU個のCSI処理ユニット(CPU)を有すると言われている。L個のCPUが、所与のOFDMシンボル内でCSI報告の計算のために占有される場合、UEは、NCPU-L個の占有されていないCPUを有する。N個のCSI報告が、NCPU-L個のCPUが占有されていない同じOFDMシンボル上でそれらのそれぞれのCPUを占有し始める場合、ここで各CSI報告n=0,...,N-1は
【0141】
【数2】
【0142】
に対応し、UEは、最低の優先度を有するN-M個の要求されたCSI報告を更新する必要はなく、ここで0≦M≦Nは、
【0143】
【数3】
【0144】
が成り立つような最大の値である。
【0145】
[00150]UEは、NCPUより多い報告設定を含有する非周期CSIトリガ状態で構成されることを予想されていない。CSI報告の処理は、シンボルの数に対する数のCPUを占有する。たとえば、上位レイヤパラメータreportQuantityが「none」に設定されたCSI-ReportConfigと、上位レイヤパラメータtrs-Infoが構成されたCSI-RS-ResourceSetとを有するCSI報告に対して、OCPU=0である。代替的に、上位レイヤパラメータreportQuantityが「cri-RSRP」、「ssb-Index-RSRP」または「none」に設定されたCI-ReportConfig(および上位レイヤパラメータtrs-Infoが構成されないCSI-RS-ResourceSet)を有するCSI報告に対して、OCPU=1である。上位レイヤパラメータreportQuantityが「cri-RI-PMI-CQI」、「cri-RI-i1」、「cri-RI-i1-CQI」、「cri-RI-CQI」、または「cri-RI-LI-PMI-CQI」に設定されたCSI-ReportConfigを有するCSI報告に対して、CSI報告が、L=0 CPUが占有されるときにトランスポートブロックもしくはHARQ-ACKのいずれかまたは両方を有するPUSCHを送信することなく非周期的にトリガされる場合、ここでCSIは広帯域周波数粒度とCRI報告なしに単一のリソース内に高々4つのCSI-RSポートとを有する単一のCSIに対応し、ここでcodebookTypeは「typeI-SinglePanel」に設定され、またはここでreportQuantityは「cri-RI-CQI」に設定される、OCPU=NCPUであり、そうでなければOCPU=Ksであり、ここでKsはチャネル測定に対するCSI-RSリソースセット内のCSI-RSリソースの数である。
【0146】
[00151]上位レイヤパラメータreportQuantityが「none」に設定されたCSI-ReportConfigと、上位レイヤパラメータtrs-Infoが構成されないCSI-RS-ResourceSetとを有するCSI報告の場合、CPUは、様々な基準に従ってOFDMシンボルの数に対して占有される。詳細には、周期的または半永続的CSI報告(物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)が報告をトリガした後のPUSCH上の最初の半永続的CSI報告を除いて)は、L1-RSRP計算のためのチャネル測定に対する周期的または半永続的CSI-RS/SSBリソースの各送信機会のうちの最早の(the earliest)送信機会の第1のシンボルから、各送信機会におけるL1-RSRP計算のためのチャネル測定に対するCSI-RS/SSBリソースのうちの最新のリソースの最後のシンボルの後のZ3’個のシンボルまで、CPUを占有する。非周期CSI報告は、PDCCHがCSI報告をトリガした後の第1のシンボルから、PDCCHがCSI報告をトリガした後の第1のシンボルの後のZ3個のシンボルとL1-RSRP計算のためのチャネル測定に対する各CSI-RS/SSBリソースのうちの最新のリソースの最後のシンボルの後のZ3’個のシンボルとの間の最後のシンボルまで、CPUを占有する。
【0147】
[00152]任意のスロットにおいて、UEは、能力として報告されるよりも多いアクティブCSI-RSポートまたはアクティブCSI-RSリソースを有することを予想されない。非ゼロ電力(NZP)CSI-RSリソースは、次のように定義される持続時間の間、アクティブである。非周期的CSI-RSの場合、持続時間は、要求を含有するPDCCHの終端から開始し、この非周期的CSI-RSに関連する報告を含有するPUSCHの終端において終了する。半永続的CSI-RSの場合、持続時間は、アクティブ化コマンドが適用されるときに開始し、非アクティブ化コマンドが適用されるときに終了する。周期的CSI-RSの場合、持続時間は、周期的CSI-RSが上位レイヤシグナリングによって構成されるときに開始し、周期的CSI-RS構成が解除されるときに終了する。CSI-RSリソースがN個のCSI報告設定によって参照される場合、CSI-RSリソースとCSI-RSリソース内のCSI-RSポートとは、N回カウントされる。
【0148】
[00153]上記で説明されたCSI処理フレームワークを開始点として有することで、本開示は、UEの様々な測位関連能力を報告するために測位処理ユニット(PPU)を含む測位処理フレームワークを定義する。詳細には、同時CSI計算の数を示すCPUと同様に、UEは、すべての構成されたセルにわたって実施することができ、本開示は、UEがすべての構成されたセルにわたって実施することができる同時測位計算の数を示すPPUを導入する。CSI報告と同様に、UEは、1つまたは複数のPPU上でUEがネットワークに対してサポートすることができるPPUの数を報告することができる。ネットワークは、PPUの定義(たとえば、同時測位計算の何らかの数)をUEに提供し得、UEは、その定義に基づいてUEがサポートすることができるPPUの数を報告し得る。代替的に、UEは、UE自体のPPUの定義に基づいてUEがサポートすることができるPPUの数を報告し得る。「同時」計算は、2つ以上の計算が、少なくとも部分的に同じ時間においておよび/または同じ周波数において実施されていることを意味することに留意されたい。計算は、異なる時間および/または周波数において開始および/または終了し得るが、時間と周波数とが重複する時間/周波数の少なくとも一部分が存在する。言い換えれば、PPUは、UEが時間単位で、周波数単位で、または両方で実施することができる測位計算の数を示す。
【0149】
[00154]測位測定および報告の場合、提案されるフレームワークは、異なるPRSリソース/報告の中にPPUを割り当てるために、および占有されるPPUの数を制限するために、アクティブPRSリソースの数をどのようにカウントするかを定義する。アクティブPRSリソースの数をどのようにカウントするかに関して、上記のように、各PRSリソースは、REのセットを測る。UEが(たとえば、同時に)処理することができるREの数に限度がある場合、アクティブPRSリソースの数は、この数によって実質的および暗黙的に制限され得る。異なるPRSリソース/報告におけるPPUの割当てに関して、PPUは、以下でさらに説明される、以下のパラメータ/特性、すなわち、(1)PRSを搬送するために割り振られるREの数(それは、UEが処理するために必要なPRSリソースの数であり、PRSオーバーヘッドと呼ばれることがある)、(2)位置推定がUE支援であるかまたはUEベースであるか、(3)どのパラメータが測定および/または報告されるべきであるか、ならびに(4)どれほど速やかに計算が実施されるべきであるか(すなわち、レイテンシベースの差別化(latency-based differentiation))に従って異なるPRSリソース/報告に割り当てられ得る。占有されるPPUの数を制限することに関して、これは、UEが上記の特性/パラメータに対してその能力をシグナリングすることによって達成される。
【0150】
[00155]上記で説明されたCSI処理手法と区別するために、測位測定および報告に固有の特別な配慮が、本明細書で行われる。たとえば、報告パラメータは、測位基準インジケータ(PRI)と、RSRPと、UEにおけるダウンリンク基準信号の受信とアップリンク基準信号の送信との間の差(すなわち、「UE Rx-Tx」測定値)と、RSTDと、経路ごとのRSRPと、複数のRSTDと、ダウンリンクAoA/到達の頂点(zenith of arrival)(ZoA)とを含み得る。
【0151】
[00156]上記で説明されたCSIフレームワークは、測位のためではない。たとえば、PRS処理のために必要なRE(たとえば、ポート当たり少なくとも6個のRE)より少ないCSI処理のためのRE(たとえば、スロット当たり1~3個のRE)が多くある。典型的なPRS処理は、シンボル処理と、スロット処理と、機会処理と、ピーク検出とを含む。シンボル処理は、トーン抽出と、位相回転と、逆スクランブルと、スケーリングとを含む。スロット処理は、トーン結合と、デスタッガリングと、IFFT(対応する報告に依存する)とを含む。機会処理は、連続するスロットにわたるコヒーレント積分を含む。ピーク検出は、PRSのToAを識別することを含む。
【0152】
[00157]図11は、本開示の様々な態様による、例示的なPRS処理方法1100の図である。RF信号(たとえば、PRS)のToAを識別するために、受信機(たとえば、UE)は、最初に、送信機(たとえば、基地局)がRF信号を送信しているチャネル上のすべてのREを一緒に処理し、受信されたRF信号を時間領域に変換するために逆フーリエ変換を実施する。受信されたRF信号の時間領域への変換は、チャネルエネルギー応答(CER)またはチャネルインパルス応答(CIR)の推定と呼ばれる。CERは、経時的なチャネル上のピークを示し、最も早い「有意の」ピークは、したがって、RF信号のToAに対応するべきである。一般に、受信機は、ノイズ関連品質しきい値を使用して、偽のローカルピークを除去し、それによって、チャネル上の有意のピークが推定上正しく識別される。たとえば、受信機は、CERの中央値よりも少なくともXデシベル(dB)高いCERの最も早い極大値、およびチャネル上の主ピークよりもYdB低い最大値であるToA推定値を選択することができる。受信機は、異なる送信機からの各RF信号のToAを決定するために、各送信機からのRF信号ごとにCERを決定する。
【0153】
[00158]したがって、図11を参照すると、FFT段階1110において、UE(たとえば、本明細書で説明されるUEのいずれか)は、時間領域のRF信号を受信して、それを周波数領域の信号に変換する。相関段階1120において、UEは、逆スクランブルシーケンスに基づいて周波数領域の信号から周波数領域のチャネルインパルス応答を生成する。IFFT段階1130において、UEは、周波数領域のチャネルインパルス応答(チャネルエネルギー応答とも呼ばれる)から時間領域のチャネルインパルス応答を生成する。最も早いピーク検出段階1140において、UEは、IFFT段階1130から受信された時間領域のチャネルインパルス応答に基づいて、FFT段階1110において受信された時間領域のRF信号の検出表示とToAとを生成する。
【0154】
[00159]一態様では、UEは、アンテナ316のうちの1つまたは複数において時間領域のRF信号を受信し得る。後続の段階(すなわち、FFT段階1110、相関段階1120、IFFT段階1130、最も早いピーク検出段階1140)は、UEのハードウェア実装形態に応じて、対応する1つまたは複数の受信機312、WWANトランシーバ310、および/または処理システム332によって実施され得る。
【0155】
[00160]PRS処理を実施するために必要な時間は、上記のパラメータ/特性、詳細には、(1)PRSを搬送するために割り振られるREの数、(2)位置推定がUE支援であるかまたはUEベースであるか、(3)どのパラメータが測定および/または報告されるべきであるか、ならびに(4)どれほど速やかに計算が実施されるべきであるかに応じて決まる場合がある。「UE支援」は、別のエンティティ(たとえば、ロケーションサーバ230、LMF270、SLP272)が、UEによって取られた測定値に基づいてUEの位置を推定することを意味し、「UEベース」は、UEがそれ自体の位置を推定することを意味することに留意されたい。
【0156】
[00161]提案されるPPUフレームワークでは、UEは、UEがサポート/実施することができるPPUの数(およびしたがって、UEが時間/周波数の単位でサポート/実施することができる測位計算の数)を、UEの測位能力としてネットワークに報告することができる。UEが実施することができるPPUの数は、様々な要因に応じて決まる場合がある。たとえば、上記のように、PPUの数は、UEがPRSリソースに対して同時に処理することができるREの最大数の関数であり得る。REの数は、ミリ秒ごとに(たとえば、PPUは、UEがすべてのPRSリソースにわたってミリ秒ごとに最大1000個までのREを同時に処理することができることを示し得る)、スロットごとに(たとえば、PPUは、UEがスロットごとに最大48個までのREを処理することができることを示し得る)、機会ごとに、PRBごとに、またはPRS帯域幅ごとに定義され得る。このシナリオでは、PPUは、UEが同時に処理することができるREの最大数を示すので、UEが可能な数より多いREの上のPRSを処理するようにネットワークがUEを構成する場合、UEは、追加のREを無視することになる。たとえば、PRB当たり6つのREをUEが処理することができることを示すPPUをUEが報告し、基地局が、PRB当たり7つ以上のREの上のPRSを送信する場合、UEは、追加のREを無視して、6つだけを処理することになる。
【0157】
[00162]一態様では、UEは、OTDOA-ProvideCapabilities LPPメッセージと同様のProvideCapabilities LPPメッセージの中でUEがサポートすることができるPPUの数を報告することができる。PPUの定義に応じて決まるフィールドが、追加され得る。たとえば、PPUが、スロットごとにPRSを搬送するRE/PRBの数に応じて決まる場合、「3」(たとえば、1-シンボル コーム-4)、「6」(たとえば、1-シンボル コーム-2)、「12」(たとえば、2-シンボル コーム-2)、「24」、「48」、「72」、「144」、または「168」(たとえば、14シンボル コーム12)の値を取ることができる、NumberOfPPUsPerSlotなどのフィールドが、追加され得る。
【0158】
[00163]さらに、PPUは、(すべての基地局にわたって)単一のコンポーネントキャリア内ですべてのPRSリソースにわたって、または(すべての基地局にわたって)すべてのコンポーネントキャリアにわたってすべてのPRSリソースにわたって定義され得る。たとえば、UEが単一のコンポーネントキャリア上で最大60個までのPRS REを処理することができることをUEが(PPUを介して)示すが、PRS REは、合計61以上を1つまたは複数の基地局によってそのコンポーネントキャリア上で送信した場合、UEは、追加のPRS REを無視することになる。同様に、別の例として、UEがすべてのコンポーネントキャリアにわたって最大60個までのPRS REを処理することができることをUEが(PPUを介して)示すが、1つまたは複数の基地局によってすべてのコンポーネントキャリアにわたって送信されたPRS REが60を超える場合、UEは、UEがサポートすることができる60を超えるPRS REを無視することになる。
【0159】
[00164]UEは、上記で説明されたように、UEがPPU内で同時に処理することができるPRS REの数を明示的に示し得るか、またはPRS REの数を暗黙的に示し得る。たとえば、UEがサポートすることができるPRS REの数を報告するのではなく、UEは、UEが同時に処理することができるPRB当たりのシンボルの数とコーム-タイプ(comb-type)とを報告することができる。報告されたシンボルの数は、UEが処理可能な連続するシンボルの数であり、コーム-タイプは、UEが処理可能な各シンボル内のサブキャリアの数を示す。たとえば、コーム-4のコーム-タイプは、所与のシンボルのサブキャリア3つおきにPRS REをUEが処理することが可能であることを意味する。
【0160】
[00165]図12は、本開示の態様による、UEがサポートし得るPRB当たりの様々なPRSリソース構成を示す。図12に示される各例示的なPRSリソース(たとえば、送信ビーム)構成は、リソースのPRB当たりのコーム-タイプとシンボルの数との異なる組合せである。図12における各グラフのx軸は時間を表し、y軸は周波数を表す。図12における各PRBの各ブロックは、REを表す。上記で説明したように、各REは、時間領域内の1つのシンボルと周波数領域内の1つのサブキャリアとからなる。
【0161】
[00166]第1の例示的なPRS構成1210として、UEは、コーム-4のコーム-タイプを有する2つの連続するシンボル内のRE上で送信されたPRSを測定することが可能であり得る/測定するように構成され得る。第2の例示的なPRS構成1220として、UEは、2つの連続するシンボル内の、しかしコーム-2のコーム-タイプを有するRE上で送信されたPRSを測定することが可能であり得る/測定するように構成され得る。諒解されるように、UEは、PRS構成1220に対して、PRS構成1210に対するより2倍多いシンボル当たりサブキャリアの上でREを測定しなければならないので、UEは、PRS構成1220を測定するために、PRS構成1210を測定するための能力より高い能力を有する必要がある。
【0162】
[00167]第3の例示的なPRS構成1230の場合、PRSは、コーム-4のコーム-タイプを有する4つの連続するシンボルにわたってRE内で送信および/または測定される。第4の例示的なPRS構成1240の場合、PRSは、コーム-2のコーム-タイプを有する4つの連続するシンボルにわたってRE内で送信および/または測定される。ここでも、諒解されるように、UEは、PRS構成1240に対して、PRS構成1230に対するより2倍多いシンボル当たりサブキャリアの上でREを測定しなければならないので、UEは、PRS構成1240を測定するために、PRS構成1230を測定するための能力より高い能力を有する必要がある。加えて、UEは、PRS構成1230および1240に対して、PRS構成1210および1220に対するより2倍多いシンボル上でREを測定しなければならないので、UEは、PRS構成1230および1240を測定するために、PRS構成1210および1220を測定するための能力より高い能力を有する必要がある。
【0163】
[00168]第5の例示的なPRS構成1250の場合、PRSは、コーム-4のコーム-タイプを有する6つの連続するシンボルにわたってRE内で送信および/または測定される。第6の例示的なPRS構成1260の場合、PRSは、コーム-2のコーム-タイプを有する6つの連続するシンボルにわたってRE内で送信および/または測定される。ここでも、諒解されるように、UEは、PRS構成1260に対して、PRS構成1250に対するより2倍多いシンボル当たりサブキャリアの上でREを測定しなければならないので、UEは、PRS構成1260を測定するために、PRS構成1250を測定するための能力より高い能力を有する必要がある。
【0164】
[00169]PPUが構成された帯域幅に依存しないさらなる例として、UEは、コーム-2を有する2つのシンボルにわたる(たとえば、PRS構成1220)、またはコーム-4を有する4つのシンボルにわたる(たとえば、PRS構成1230)、またはコーム-6を有する6つのシンボルにわたるPRS REに対して1つのPPUを専用にし得る。コーム-2を有する2つのシンボルにわたるPRS REに対して1つのPPUの場合、UEは、コーム-2を有する4つのシンボル上のPRS REに対して2つのPPUを専用にし得る(すなわち、コーム-2を有する2つのシンボル上のPRS REの数を2倍にする)。コーム-4を有する4つのシンボルにわたるPRS REに対して1つのPPUの場合、UEは、コーム-4を有する6つのシンボル上のPRS REに対して2つのPPUを専用にし得る(すなわち、コーム-4を有する4つのシンボル上のPRS REの数をほぼ2倍にする)。この場合、フィールドは、LPP ProvideCapabilitiesメッセージの中でNumberOfPPUと呼ばれてよく、1、2、4、6、12、24、36、または72の値を取ることができ、それは、フィールドが最大12個までの6-シンボル-コーム-6構成を有することを可能にする(各々が6つのPPUとしてカウントし、6*12=72)。
【0165】
[00170]PPUが構成された帯域幅に依存しない別の例として、構成されたPRSリソース帯域幅または処理されたPRSリソース帯域幅の10MHzごとに対して、UEは、コーム-2を有する2つのシンボルにわたる(たとえば、PRS構成1220)、またはコーム-4を有する4つのシンボルにわたる(たとえば、PRS構成1230)、またはコーム-6を有する6つのシンボルにわたるPRS REに対して1つのPPUを専用にし得る。コーム-2を有する2つのシンボルにわたるPRS REに対して1つのPPUの場合、構成されたPRSリソースまたは処理されたPRSリソースの帯域幅(たとえば、100MHz)の10MHzごとに対して構成されたPRSリソース帯域幅に対して、UEは、コーム-2を有する4つのシンボル上のPRS REに対して2つのPPUを専用にし得る(すなわち、コーム-2を有する2つのシンボル上のPRS REの数を2倍にする)。コーム-4を有する4つのシンボルにわたるPRS REに対して1つのPPUの場合、構成されたPRSリソースまたは処理されたPRSリソースの帯域幅の10MHzごとに対して構成されたPRSリソース帯域幅に対して、UEは、コーム-4を有する6つのシンボル上のPRS REに対して2つのPPUを専用にし得る(すなわち、コーム-4を有する4つのシンボル上のPRS REの数をほぼ2倍にする)。すなわち、PPUは、全PRS帯域幅のX(たとえば、10)MHzに対してUEが同時に処理することができるPRS REの数を定義し得る。UEは、指定された帯域幅の外のPRS REを無視することになる。
【0166】
[00171]諒解されるように、UEが処理することができるPRS REが少ないほど、および/またはUEがPRS REを処理することができる帯域幅が小さいほど、UEの測位性能は低くなる。逆に、UEが処理することができるPRS REが多いほど、および/またはUEがPRS REを処理することができる帯域幅が大きいほど、UEの測位性能は良くなる。
【0167】
[00172]一態様では、UEが同時に処理することができるPRS REの数は、PPUによって示されるとき、位置推定がUE支援であるか、UEベースであるかにも依存し得る。UEベースの位置推定は、UEに対して、UE支援の位置推定よりもさらに測定/計算集約的である。したがって、報告されるPPUは、位置推定がUE支援であるか、UEベースであるかに応じて異なる量を指定され得る。たとえば、UEは、UE支援の位置推定の場合、UEはコーム-2を有する6つのシンボル内のPRS REを用いてPRBを処理することができる一方で、UEベースの位置推定の場合、コーム-2を有する2つのシンボル内のPRS REを用いてPRBを処理することができるにすぎないことを報告し得る。一態様では、そのような能力をシグナリングするために、1つはUEベースの測位に対しておよび1つはUE支援の測位に対して、2つのNumberOfPPUフィールドが、LPP ProvideCapabilitiesメッセージの中にあり得る。
【0168】
[00173]一態様では、PPUの中で示されたPRS REの数は、UE支援の測位に対して測定された/報告されたパラメータが何であるかに依存し得る。たとえば、L1-RSRPのみを報告することは、チャネルインパルス応答のメインピークに対するタイミング情報(たとえば、RSTD、UE Rx-Tx)のみを報告することに対して複雑さにおいて同等以下であり、それは、メインピークに対するL1-RSRPとタイミング情報(たとえば、RSTD、UE Rx-Tx)の両方を報告することに対して同等以下であり、それは、2つ以上のピークに対するタイミング情報を報告することに対して同等以下であり、それは、2つ以上のピークに対するL1-RSRPとタイミング情報(たとえば、RSTD、UE Rx-Tx)とを報告することに対して同等以下である。複雑さが増すほど、所与の測定のために、より少ないPRS REを処理する能力をUEが有し得る。
【0169】
[00174]たとえば、UEが10個のPRSリソース(たとえば、送信ビーム)にわたってRSTDを測定/報告するように構成されている場合、各PRSリソースは2つのPPUを必要とし得るが、L1-RSRPの複雑さは低いため、10個のPRSリソースがL1-RSRP報告に対してのみ使用される場合、各PRSリソースは1つだけのPPUを必要とし得る。別の例として、UEがRSTDを報告するように構成されている場合、UEは1スロット/ミリ秒/サブフレーム/などの中で20個のPRSリソース(たとえば、20個の送信ビーム)を処理することができる一方で、UEがL1-RSRPを報告するように構成されている場合、UEは1スロット/ミリ秒/機会(occasion)/などの中で10個のPRSリソースを処理することができるが、再び、UEが複数のピークのRSTDを報告するように構成されている場合、UEは1スロット/ミリ秒/機会/などの中で4つのPRSだけを処理することができる。
【0170】
[00175]一態様では、測位能力、またはPPUの割当ては、同じく、(UEベースの測位に対する)位置推定の要求精度(もしあれば)に依存し得る。たとえば、ネットワーク(たとえば、サービング基地局、ロケーションサーバ)が高精度の位置推定を要求する場合、基地局は、多くのPRSリソース(たとえば、PRSを搬送する複数の送信ビーム)を構成することが予想され、UEは、それらのかなりの部分を処理することが予想される。しかしながら、要求精度が低い場合、基地局が多くのPRSリソースを構成したとしても、UEは、それらをまったく処理せず、したがって、PPU要求はより低い。測位処理能力、またはPPUの割当ては、異なるレベルの精度に対してNumberOfPPUフィールドの中でシグナリングされ得る。その場合、LPP ProvideCapabilitiesメッセージは、複数のそのようなフィールド(たとえば、NumberOfPPUsLowAccuracy、NumberOfPPUsHighAccuracy)を含有し得、UEは両方を報告する。
【0171】
[00176]一態様では、測位処理能力、またはPPUの割当ては、同じく、PRSが送信される周波数帯域、または帯域の組合せの中の周波数帯域、または周波数範囲(FR)に依存し得る。たとえば、FR2の中に最大128個までのビームがあり得る一方で、FR1 TDDの中に最大8個にすぎないビームがある。したがって、UEは、FR1 TDD内と同数のPRSリソースをFR2内で処理することはできない。この場合、NumberOfPPUフィールドは、一連の値であり得、各々は、異なるFRもしくは帯域、またはバンドインバンド組合せ(band-in-band combination)に対応する。
【0172】
[00177]一態様では、測位処理能力、またはPPUの割当ては、同じく、最新のPRS機会と、測位測定値(UE支援モードにおける)またはUEの位置(UEベースモードにおける)の報告との間の要求レイテンシに依存し得る。たとえば、報告が少なくともX+n離れているPUSCH上で送られている(ここでnはシンボル/スロットの何らかの数)場合、UEは、シンボル/スロット「X」上で終了するPRS機会を使用して更新されたRSTD/UE Rx-Tx/L1-RSRP値を報告することが予想されるにすぎない。異なる報告パラメータの場合、nは異なる場合がある。たとえば、UEの位置を報告することは、RSTDまたはL1-RSRP(たとえば、n=5)の測定値のみを報告することよりも多くの処理時間(たとえば、n=10)を必要とする場合がある。この場合、異なるレイテンシ報告のためのNumberOfPPUフィールドがあり得る。
【0173】
[00178]図13は、本開示の様々な態様による、ワイヤレス通信の例示的な方法1300を示す。方法1300は、UE(たとえば、本明細書で説明されたUEのいずれか)によって実施され得る。
【0174】
[00179]1310において、UEは、UEの測位能力を示す報告を、ネットワークエンティティ(たとえば、(サービング)基地局/TRP/セル、ロケーションサーバたとえばロケーションサーバ230、LMF270、SLP272)に送り、測位能力は、UEが時間単位で、周波数単位で、または両方で実施することができる測位計算の数(すなわち、UEがサポートすることができるPPUの数)を示す。一態様では、動作1310は、WWANトランシーバ310、処理システム332、メモリ構成要素340、および/またはPPU構成要素342によって実施されてもよく、それらのいずれかまたはすべては、この動作を実施するための手段と見なされてもよい。
【0175】
[00180]1320において、UEは、測位関連測定の第1のセットを実施することと、測位関連測定の第2のセットを報告することとの要求を受信し、測位関連測定の第2のセットは、測位関連測定の第1および第2のセットのために使用されるべきPRSリソースのセット、報告するために使用されるべき報告パラメータのセット、精度構成、レイテンシ構成、または任意のそれらの組合せに関連する。一態様では、動作1320は、WWANトランシーバ310、処理システム332、メモリ構成要素340、および/またはPPUマネージャ342によって実施されてもよく、それらのいずれかまたはすべては、この動作を実施するための手段と見なされてもよい。
【0176】
[00181]1330において、UEは、PRSリソースのセットの測位関連測定の第1のセットを実施し、UEの報告された測位能力、測位関連測定の第1および第2のセットのために使用されるべきPRSリソースのセット、報告パラメータのセット、精度構成、レイテンシ構成、または任意のそれらの組合せに基づいて、測位関連測定の第2のセットを報告する。一態様では、動作1330は、WWANトランシーバ310、処理システム332、メモリ構成要素340、および/またはPPUマネージャ342によって実施されてもよく、それらのいずれかまたはすべては、この動作を実施するための手段と見なされてもよい。
【0177】
[00182]一態様では、報告パラメータのセットは、RSRPパラメータ、UE Rx-Tx測定値、ToA、RSTDパラメータ、UEの位置、受信角、PRSリソース識別子、PRSリソースセット識別子、測位関連測定の第2のセットが有効である間のタイムスタンプ、または任意のそれらの組合せを含み得る。測位関連測定の第1のセットは、RSRPパラメータ、UE Rx-Tx測定値、ToA、RSTDパラメータ、UEの位置、受信角、PRSリソース識別子、PRSリソースセット識別子、測位関連測定の第2のセットが有効である間のタイムスタンプ、または任意のそれらの組合せを含み得る。測位関連測定の第2のセットは、RSRPパラメータ、UE Rx-Tx測定値、ToA、RSTDパラメータ、UEの位置、受信角、PRSリソース識別子、PRSリソースセット識別子、測位関連測定の第2のセットが有効である間のタイムスタンプ、または任意のそれらの組合せを含み得る。
【0178】
[00183]情報および信号は、様々な異なる技術および技法のいずれかを使用して表されてもよいことを当業者は諒解されよう。たとえば、上記の説明全体にわたって言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁界もしくは磁性粒子、光場もしくは光学粒子、またはそれらの任意の組合せによって表されてもよい。
【0179】
[00184]さらに、本明細書で開示された態様に関して記載された様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両方の組合せとして実装されてもよいことを当業者は諒解されよう。ハードウェアとソフトウェアのこの互換性を明確に示すために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップが、概してそれらの機能に関して上述されている。そのような機能がハードウェアとして実装されるか、ソフトウェアとして実装されるかは、特定の適用例および全体的なシステムに課された設計制約に依存する。当業者は、説明した機能を特定の適用例ごとに様々な方法で実装し得るが、そのような実装の決定は、本開示の範囲からの逸脱を生じるものと解釈されるべきではない。
【0180】
[00185]本明細書で開示された態様に関して記載された様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、DSP、ASIC、FPGAもしくは他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、または本明細書に記載された機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実行されてもよい。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよいが、代替として、プロセッサは任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であってもよい。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つもしくは複数のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成として実装されてもよい。
【0181】
[00186]本明細書で開示された態様に関して記載された方法、シーケンス、および/またはアルゴリズムは、ハードウェアで直接具現化されるか、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで具現化されるか、またはその2つの組合せで具現化されてもよい。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM(登録商標))、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD-ROM、または当技術分野で知られている任意の他の形態の記憶媒体の中に存在してもよい。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合される。代替として、記憶媒体はプロセッサと一体であってもよい。プロセッサおよび記憶媒体はASIC内に存在してもよい。ASICはユーザ端末(たとえば、UE)内に存在してもよい。代替として、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末内の個別構成要素として存在してもよい。
【0182】
[00187]1つまたは複数の例示的な態様では、記載された機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せに実装されてもよい。ソフトウェアに実装される場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとして、コンピュータ可読媒体上に記憶されるか、またはコンピュータ可読媒体を介して送信されてもよい。コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を可能にする任意の媒体を含む、コンピュータ記憶媒体とコンピュータ通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であってもよい。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROMまたは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気ストレージデバイス、あるいは命令またはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを搬送または記憶するために使用され得、コンピュータによってアクセスされ得る、任意の他の媒体を備えることができる。また、いかなる接続もコンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は媒体の定義に含まれる。本明細書で使用されるディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)およびBlu-ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ここで、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザーで光学的に再生する。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0183】
[00188]上記の開示は本開示の例示的な態様を示しているが、添付の特許請求の範囲によって規定される本開示の範囲から逸脱することなく、本明細書において様々な変更および修正が行われ得ることに留意されたい。本明細書で説明した本開示の態様による方法クレームの機能、ステップおよび/またはアクションは、特定の順序で実施される必要がない。さらに、本開示の要素は、単数形で説明または請求されていることがあるが、単数形に限定することが明示的に述べられていない限り、複数形が企図される。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【国際調査報告】