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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-17
(54)【発明の名称】食卓用食器類水洗浄装置
(51)【国際特許分類】
   A47L 15/14 20060101AFI20221007BHJP
   A47L 15/50 20060101ALI20221007BHJP
【FI】
A47L15/14
A47L15/50
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022507641
(86)(22)【出願日】2020-08-06
(85)【翻訳文提出日】2022-03-28
(86)【国際出願番号】 IB2020057431
(87)【国際公開番号】W WO2021024218
(87)【国際公開日】2021-02-11
(31)【優先権主張番号】102019000014313
(32)【優先日】2019-08-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522048694
【氏名又は名称】シャボシュ・エッセ・エッルレ・エッレ
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ペトローネ,ニコロ
(72)【発明者】
【氏名】ラフィ,ライモンド
(72)【発明者】
【氏名】ペローナチ,シモーネ
【テーマコード(参考)】
3B082
【Fターム(参考)】
3B082FF00
(57)【要約】
手動用途の小型カウンタ式食卓用食器類水洗浄装置(10、10’)であって、第1のユニット(12、12’)及び第2のユニット(14)によって画定される2つの作動ユニットを備え、これら作動ユニットは、互いに固く結合されておらず、互いに対して独立して分離可能、移動可能及び位置決め可能/再位置決めが可能であり、第1のユニット(12、12’)は、水洗浄装置の作動に必要とされる構成要素/デバイスを収容する制御ユニットを画定し、第2のユニット(14)は、食卓用食器類洗浄チャンバを画定する、食卓用食器類水洗浄装置(10、10’)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
手動用途の小型カウンタ型食卓用食器類水洗浄装置(10、10’)であって、第1のユニット(12、12’)及び第2のユニット(14)によって画定される2つの作動ユニットを備え、これら作動ユニットは、互いに固く結合されておらず、互いに対して独立して分離可能、移動可能及び配置/再配置可能であり、第1のユニット(12、12’)は、水洗浄装置の作動に必要とされる構成要素/デバイスを収容する制御ユニットを画定し、かつ、ポンプ(13)と、ソケット又は端子(11)を用いて電源に接続するための相対的な出力ポートを有する変圧器(15)と、ノズル(17)が設けられ、ポンプ(13)に接続されている送水管又は排出管(16)とを収容するために、互いに分離されている単一区分を備え、前記第1のユニットは、洗浄水のためのリザーバを画定する容器(20、60)を備え、かつ第2のユニット(14)は、等しいか又は異なる高さの支持要素(26、26’)を備え、配置が食卓用食器類(皿、グラス、カトラリ)の位置決めに機能的である食器類洗浄チャンバを画定することを特徴とする、食器類水洗浄装置(10、10’)。
【請求項2】
第1のユニット(12、12’)は、水洗浄装置のためのオン/オフスイッチ(56)を備えることを特徴とする、請求項1に記載の水洗浄装置。
【請求項3】
容器(20、60)は「オーバーフロー」弁を備えることを特徴とする、請求項1に記載の水洗浄装置。
【請求項4】
第1のユニット(12、12’)は、容器(20)の水と混合される洗浄洗剤を供給するための手段又はデバイス(50)を備え、前記デバイス(50)は、弾性戻りばねが設けられているプランジャ(51’)を具備する手動制御弁(51)を備え、前記プランジャ(51)が、引っ張られ/動かされるとき、ポンプ(13)で引かれ、かつ送水管又は排出管(16)に運搬される、容器(20、60)の水と混合される区分(51’’’)に含有される洗剤の、重力による下降を可能にし、解放されたときには、ばねの戻り動作により開始位置に戻って容器(20、60)への石鹸供給を閉鎖し、前記弁の作動は、ノブ(51’’)を用いる手動式であることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
容器(20、60)は、シンク(40)の水栓(44)の位置に応じて、第1のユニット(12、12’)に対し引き出されると、水平面にて、及び0°~180°の間に含まれる角度範囲で垂直方向の回転軸によって方向付けられるようにするための、前記第1のユニット(12、12’)に対して垂直回転軸による回転制限接続部を備えることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
第2のユニット(14)は、頂部で開放しており、かつ壁体(24)により周りの範囲が定められている洗浄区分(22)を備えることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
支持要素(26、26’)は、洗浄される食卓用食器類の型及び/又は前記食卓用食器類の数に応じて、再配置される又は折り畳まれることができることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
第2のユニット(14)は、第2のユニット(14)の構造に対して引き出し可能型又は格納可能型の放出弁(30)を備えることを特徴とする、請求項6に記載の装置。
【請求項9】
使用時に、キッチンのシンク(40)などに配置され、第1のユニット(12)及び第2のユニット(14)はシンク(40)の滴下面(42)上に配置され、前記第1のユニット及び前記第2のユニットは、互いに隣接して並んで配置されていることを特徴とする、請求項1~8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
使用時に、キッチンのシンク(40)などに配置され、第1のユニット(12’)は前記シンク(40)の滴下面(42)と接触し、第2のユニット(14)は、前記第1のユニット(12’)上部に配置されることを特徴とする、請求項1~9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか一項に記載の水洗浄装置の使用であって、
-シンクの滴下面(42)上、又はシンクの表面上に水洗浄装置を位置決めする工程と、
-装置を主電源に接続する工程と、
-シンク(40)の水栓(44)の位置に応じて、第1のユニット(12、12’)の本体及び、その可能な角度的方向付けに対して容器(20、60)を部分的に取り外し、容器(20、60)を充填し、専用リザーバから流出させるために洗剤用の手動弁(51)を作動させる工程と、
-オン/オフスイッチ(56)によって第1のユニット(12、12’)の動作を作動させる工程と、
-排出管(16)によって、第1のユニット(12、12’)に接続されているノズル(17)により、第2のユニット(14)の洗浄区分(22)に配置される皿を手動で洗浄する工程と、
-装置のスイッチを切ることで洗浄工程を終了し、排出弁(30)を通して排水を排出する工程と、
を含むことを特徴とする、水洗浄装置の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食卓用食器類水洗浄装置に関する。
【0002】
より詳細には、本発明は小型カウンタ式食卓用食器類水洗浄装置、すなわち、キッチンシンクの滴下面上に配置されるのに好適な装置に関するものである。
【背景技術】
【0003】
周知のように、食卓用食器類は、手で、又は、より典型的には食洗機として知られている水洗浄家庭用電気製品を用いて自動で洗浄されることができる。
【0004】
食洗機の使用は、長年にわたってますます普及しており、これらの家庭用電気製品は、家庭で、及び、一般にはケータリングサービス又はカフェテリアに使用される施設で頻繁に見られる。これは、例えば、人が、手で食卓用食器類を洗浄する時の時間や労力を無駄にしないという事実、又は洗浄に使用される水及び/若しくは洗剤の消費量を低下させること(これは、環境に優しい取り組みなどに基づく)に関連した快適さといった様々な要因に起因している。
【0005】
水洗浄装置又は食洗機は、異なる型及びサイズの水洗浄装置又は食洗機である。これらは、洗浄の必要性(洗浄サイクルにおける洗浄可能テーブルの数として意図される収容許容量)に基づき、及び/又は、例えば、居住空間における導入要件(例えば、より小さな空間についてはキッチンの家具又は限られた空間に適合するビルトイン式の食洗機)に基づき、選択される。
【0006】
ただし、従来の食洗機は、状況によっては必要以上に大きい可能性があり、それにより空間の問題を発生させる可能性があり、かつ全ての居住空間に導入されることができず、それにより、空間の不足が原因で食洗機は使われることができない。
【0007】
加えて、在来の食洗機は、設置及び検査を管理する技術者の介入を常に必要とする。
【0008】
加えて、従来の食洗機の収容許容量は、例えば、その結果として、過剰な量の水、電流及び洗剤を浪費しないようにするために、最大収容量で食洗機を運転させるよう、中に食卓用食器類をためるため、単身者にとっては過多となる可能性がある。これは食卓用食器類の汚れが除去するのにより困難となり得るという事実にある欠点、又はユーザが家庭用電気製品に完全に詰め込むのに十分な食卓用食器類を有さないという事実に関連される欠点を伴う。
【0009】
従来の食洗機に関する他の欠点は、これらが給水本管、排水系及び電力供給装置(ただし、住宅向けソリューションは食洗機の設置のためにその全てが設計されているわけではない)の接続部を必要とする事実にある。制限されている居住空間(例えば賃貸用ワンルームアパートなど)の場合には、従来型の食洗機又は空間が減少された型の洗浄機であっても、これらを配置するための区分又は空間を見出すのは困難である。例えば、キッチンキャビネットにおいて、キャビネット自体の寸法によって食洗機を配置するのが不可能ではないにしても困難であるという点を考慮すると、これは重大な欠点である。
【0010】
従来の「大型」食洗機の給水本管及び排水系と同様の方式で、こうした給水本管及び排水系に接続される必要がなく、かつ恒久的に又は一時的に(例えば、使用しない場合には区分内に収納される)キッチンの作業面に配置もされることができる小型食洗機は、こうした欠点を克服しようと努力する目的を持って開発された。
【0011】
一部の小型食洗機は、シンクの水栓及びその排水系へのパイプを用いて接続される。ただし、こうした型の家庭用電気製品は、運転している時、ユーザが他の目的のために水栓により供給される水を使用することができず、加えて、食洗機の配管と前記水栓の接続を可能とするために、水栓接続部の適合、又は接続要素の使用が必要となるといった事実に関連する欠点を伴う。
【0012】
他の型の小型食洗機は、液体リザーバを備え、液体リザーバは、水及び洗剤で充填され、その後、家庭用電気製品の本体に再度位置決めされ、その正確な作動を可能とするように、家庭用電気製品本体から取り外し/分離可能である。
【0013】
ただし、この解決策はまた、その充填を可能とするために洗浄液のリザーバの組立/分解の必要性に関連する欠点も伴う。これは、長時間運転する場合には、リザーバ及び構成要素の両方、又はリザーバを収容するように設計されている食洗機本体の要素の摩耗、又は破壊を引き起こす可能性がある。
【0014】
英国特許第2548067号明細書は、食卓用食器類、より詳細にはミキサに類似して作成されている刃物類を洗浄及び清潔にするのに特化し、刃物類及び洗浄水を収容するのに有用であり、蓋を用いて閉鎖される更なるユニット内に配置されている、回転ブラシを駆動させるための手段が設けられることができるベースユニットを備える装置を記載する。この型の洗浄装置は、皿及び/又はグラスといった食卓用食器類の洗浄に好適ではない。さらに、この装置は上記の、その充填を可能とする目的で洗浄液のリザーバを組立/分解するための必要性に関連する欠点を克服していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】英国特許第2548067号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明の目的は、上述の欠点を克服することである。
【0017】
より詳細には、本発明の目的は、水洗浄装置を提供することであり、この装置は、サイズが小型であり、例えばシンクの湿潤面などキッチンシンク上に配置されるのに好適である。詳細には、本発明の目的は、全てのキッチン向けソリューションに例外なく適合されることができる水洗浄装置を提供することである。
【0018】
本発明の更なる目的は、給水本管及び排水系への直接接続を必要としない食卓用食器類水洗浄装置を提供することである。
【0019】
本発明の更なる目的は、使用しやすく、使用準備中に配置するのが容易である水洗浄装置、並びに食卓用食器類の投入とその取り出し、及びその乾燥を促進させる装置を提供することである。
【0020】
本発明の更なる目的は、短時間かつ少ない水消費量で食卓用食器類の洗浄を可能とする水洗浄装置を提供することである。
【0021】
本発明の更なる目的は、小型であり、かつ任意の場合、シンクの全体的な寸法に関し、又は必要な場合にはシンクの空き空間に関連する問題を生じさせない、食卓用食器類水洗浄装置を提供することである。
【0022】
本発明の更なる目的は、経時的に高い耐久性及び信頼性を与え、加えて製造を容易としつつ費用対効果を高くするのに好適な食卓用食器類水洗浄装置をユーザに提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0023】
これらの目的及び他の目的は、請求項1に記載の特徴を有する本発明により達成される。
【0024】
本発明によれば、小型カウンタ型食卓用食器類水洗浄装置が提供され、この装置は、互いに固く結合されておらず、互いに対して独立して分離可能、移動可能及び配置/再配置可能である、第1のユニット及び第2のユニットにより画定される2つの作動ユニットを備える。第1のユニットは、水洗浄装置の作動に必要とされる構成要素/デバイスを収容する制御ユニットを画定し、第2のユニットは、食卓用食器類洗浄チャンバを画定する。
【0025】
本発明の有利な実施形態は、従属請求項により概説される。
【0026】
本発明の食卓用食器類水洗浄装置の構造及び機能的特徴は、非限定的な例として排他的に提供される、本発明の実施形態を表す添付の図面に参照される、以下の詳細な説明から明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】好ましい実施形態による、本発明の食卓用食器類水洗浄装置の正面図を表す図である。
図2】本発明の食卓用食器類水洗浄装置の上面図を概略的に表す図である。
図3】本発明の水洗浄装置の構成要素の、部分断面正面不等角投影図を概略的に示す図である。
図4】動作構成における、本発明の装置の構成要素の平面図を概略的に表す図である。
図5】本発明の装置の図3の構成要素における、デバイスの平面図を概略的に表す図である。
図6】本発明の水洗浄装置の更なる構成要素の正面図を概略的に表す図である。
図7】代替的な実施形態による、本発明の水洗浄装置を概略的に示しており、詳細には、圧力洗浄装置の不等角投影図を示す図である。
図8】前記水洗浄装置の構成要素の不等角投影図を示す図である。
図9】シンクに対して配置されている、代替的な実施形態による水洗浄装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
上述の図を参照すると、上述の図において参照符号10で概して示されている、本発明の食卓用食器類水洗浄装置は、第1のユニット12及び第2のユニット14により画定された2つのユニットを実質的に備え、これらユニットは、互いに固く結合されておらず、互いに対して独立して分離可能、移動可能及び位置決め/再位置決めが可能である。
【0029】
第1のユニット12は、水洗浄装置の作動に必要とされる構成要素/デバイスを収容する制御ユニットを画定し、前記構成要素は単一区分及び別々の区分に収容され、前記構成要素/デバイスは、前記区分に収容され、ポンプ13(好ましくはダイヤフラム型であり、好ましくはポンプが3~9バールの圧力、約4~4.5リットル/分の流速、及び60~65℃の間に含まれる温度で作動する)、変圧器15、主電源に接続するためのソケット又は端子11及びオン/オフスイッチ(変圧器は、ポンプ13に供給するには好適である)、食卓用食器類に洗浄液を拡散するためのポンプ13(以下に詳細に記載される)に接続される、ノズル17(例えば、シャワーヘッド型のノズル、又はフラットブレードタイプ又は目的に好適な別のタイプのノズル)が設けられている送水管又は排出管16、並びに第1のユニット12の容積内に具備され、(水及び洗浄洗剤を投入するために)摺動可能であり、かつ部分的に第1のユニットに対して引き出し可能及び位置決め可能/方向付け可能である容器20を備える。
【0030】
容器20は、水洗浄装置を使用する際に容器の引き出しを可能とし、かつ装置が使用されない場合にはその再位置決めを可能とするためのハンドル20’(又はノブ若しくは同等の把持手段)を外部に備える。
【0031】
前記容器20は、図4に概略的に示されるように、シンクの水栓又はシンクの全体的な寸法の位置決めの構成全てに適合させることを可能とするため、第1のユニット12に対して引き出され、かつ方向付けられる可能性を提供することができる。
【0032】
この場合、容器は、第1のユニット12に対して(ヒンジ型の、又は目的のために同様に知られており、かつこれに好適な)回転制限接続部を備える。これにより、前記容器20が、前記第1のユニット12に対して引き出されると、(垂直方向の回転軸によって)第1のユニット12に対する前記容器の回転が可能となる。詳細には容器20が前記容器の長手方向延在方向(図3及び図4で矢印「X」により示される方向)に応じて第1のユニットに対して引き出されると、及び(その動作の終了時に)引き出されると、前記容器20は第1のユニットに対し、全体として180°の回転の実現が可能であるように右に又は左に90°回転されることができる(容器はまた、シンク40の水栓44の位置に応じて容器20の方向付けを可能とするために、180°に含まれる全ての位置で回転されることができる、及び全ての位置に位置決めされることができる)。
【0033】
さらに、容器20の水と混合されるための洗剤(典型的には食卓用食器類用の液体石鹸)を供給するための手段又はデバイス50が、第1のユニット12内部にも配置され、プランジャ51’を具備する手動制御弁51を備える前記デバイス50は、好ましい実施形態では、弾性戻りばね(図示せず)(ただし、前記プランジャ51’の「ゼロ」位置への戻しは、手動で、又は「インターロック」型機構を用いても動作可能である)を備え、前記プランジャ51が、(図に示される好ましい実施形態において)上方向に(図5の矢印「K」により指し示される垂直方向に)引っ張られ/動かされる時に、前記プランジャ51により、洗剤は容器の水と混合され(図5の導管52により指し示される水及び石鹸混合物)、ポンプ13から引かれ、送水管又は排出管16(図5の導管54により指し示される)に運搬される区分51’’’に含有される洗剤の、重力による下降が可能となり、解放時には、容器20へと石鹸の供給を閉鎖/遮断するため、ばねの戻し動作により初期位置に戻すことが可能となる。前記弁の作動は、ここまでに示されるように手動型のものであり、図の好ましい実施形態において、かみ合い部分が前記プランジャ’を手動で持ち上げることができるノブ51’’を用いて実施される。
【0034】
容器20は、水栓44から流れてくる水による、容器20の過剰な充填を示す機能を有する、「オーバーフロー」弁54を更に備える。
【0035】
好ましい実施形態によれば、上に記載され、第1のユニット12に収容されている機能的構成要素は、上述の第1のユニット12の全体の寸法を減少させるため、図2に概略的に示されるように、前記第1のユニット12は、第2のユニット14の隣及びこれに隣接して配置された状態で、「タワー」型構成にて互いに平行な水平面に応じて偏向して配置される。
【0036】
図7図9は、本発明の水洗浄装置の代替的な実施形態を示しており、10’でその全体が示され、上述の好ましい実施形態(図1図6)と共有される詳細は、同一の参照符号を用いて示される。
【0037】
第1のユニット12’は、単一区分又は別々の区分に収容される水洗浄装置の作動に必要とされる構成要素/デバイスを収容し、上述の場合には、これらの構成要素は、ポンプ13(好ましい実施形態を参照して記載されるものと同様)、変圧器15、主電源及びオン/オフスイッチに接続するためのソケット又は端子11、食卓用食器類に洗浄液を分散させるためのポンプ13に接続され、ノズル17(例えば、シャワーヘッド型のノズル又はフラットブレードタイプのノズル、又は目的に好適な別のタイプのノズル)に設けられている送水管又は排出管16、並びに、摺動可能であり、ハンドル又はかみ合い要素60’を用いて部分的に引き出し可能であり、好ましい実施形態を参照した上記のもの(それにより、更に詳細には記載されない)と同様の方式で前記第1のユニットに対して位置決め可能/方向付け可能である、第1のユニット12’の容積内に具備される容器60からなる。
【0038】
代替的な実施形態によれば、洗浄洗剤を供給するための手段又はデバイス50は、好ましい実施形態での特徴と同様の特徴を有するが、相違点は、手段又はデバイス50は第1のユニット12’内に異なって収容され、より詳細には、水平軸によって偏向的に動くプランジャ51の手動での作動とは異なるという事実にある。
【0039】
このような実施形態によれば、第1のユニット12’内部の構成要素は、実質的に水平面に応じて配置される。
【0040】
第2のユニット14は、図1図6を参照して記載される好ましい実施形態に従った第2のユニットと完全に同類の食卓用食器類洗浄チャンバを画定する。したがって、更なる説明の主題ではない。
【0041】
代替的な実施形態を参照すると、第1のユニット12’は、図7に概略的に示されるように、前記第1のユニット12’よりも上に位置決めされる第2のユニット14のための支持ベースを画定するように構成される。
【0042】
図1及び図2は、従来のキッチンシンク40などに配置される場合の、本発明の食卓用食器類水洗浄装置を概略的に示す。
【0043】
詳細には、図1及び図2は、タワー状の構成を有する第1のユニット12を備える水洗浄装置を示し、第2のユニット14は前記第1のユニット12に隣接して配置される。
【0044】
図9は、従来のキッチンシンク40などが配置される場合、代替的な実施形態による、本発明の食卓用食器類水洗浄装置を示す。
【0045】
水洗浄装置は、第2のユニット14の洗浄区分22に配置された食卓用食器類の洗浄に使用される場合、シンク40の湿潤面42に配置され、排出管16は、洗浄区分22上部に配置されたノズル17を備える第2のユニット14に対応して位置決めされるノズル17に設けられており、容器20及び排出弁30は、第1のユニット12及び第2のユニット14それぞれから、流れ出るための位置で配置される。
【0046】
第1のユニット12(12’)に対して引き出されると、容器20(又は60)は、シンク40の水栓44の位置に応じて方向付けられる。
【0047】
食卓用食器類を洗浄するために、水洗浄装置は主電源に接続され、容器20(60)は、シンク40の水栓44から流れてくる水で充填され、手動弁は専用リザーバから洗剤を流出させるために駆動され、第1のユニット12(12’)の作動がオン/オフスイッチ56を用いて起動されると、ユーザは洗浄ノズル17を手で方向付け、洗浄区分22にある皿の正確な洗浄を促進させる。
【0048】
洗浄作動が終了されると、第1のユニット12(12’)は、オン/オフスイッチを用いて切り替えられ、排水は排出弁30により排出される。
【0049】
食卓用食器類の洗浄工程中、水栓は開放状態のまま、容器20(60)で適切及び十分な水のレベルを維持するが、代替的な実施形態によれば、容器20(60)は、洗浄を完全に実行するための十分な量の水によって寸法決めされる。この場合、容器は充填され、次いで水栓がその後閉鎖される。
【0050】
洗浄が完了され、水洗浄装置が使用されない場合には、これは移動され、任意で定位置にて管理されることができ、シンク上の空間を空ける。
【0051】
本発明の水洗浄装置を用いた洗浄作動は、約4~8リットルの間で構成される消費量(実施された実験による)で約60~120秒を必要とする。実施された試験は、洗浄時間が1分あたり5L未満の水消費量で約1~2分であると見出した。
【0052】
本発明の水洗浄装置により達成される利点は、上記を考慮した上で観察可能である。
【0053】
本発明の食卓用食器類水洗浄装置は、サイズといった点でコンパクトかつ小型という利点を有する。この食卓用食器類水洗浄装置は2つのユニットから成るが、この2つのユニットは、互いに対して分離され、配置及び再配置可能であり、異なる型及びサイズのシンクに、装置の容易な適合性を与える。
【0054】
水洗浄装置は2つのユニット(第1のユニット及び第2のユニット)から成るが、この2つのユニットは、互いに分離しており、水洗浄装置が使用されない場合であっても空間を減少させることが可能であるという事実は、更に有利である。
【0055】
本発明の水洗浄装置の更なる利点は、第1のユニットとは別に、(洗浄チャンバを画定する)第2のユニットが、(複数回の洗浄サイクル後に形成され得るあらゆる汚れ又は石灰石の沈殿を除去するために)容易に洗浄されることができるという事実にある。加えて、乾燥は容易であり、そのため使用しない場合には再配置されることができる。
【0056】
更なる利点は、不調又は故障の場合には、2つのユニットのうち1つのみが交換されることができ、結果として生じる費用面での節約を伴うという事実である。
【0057】
更なる利点は、本発明の水洗浄装置が、非常に少ない、1分あたり5リットル未満の消費量で、1~2分の範囲の短時間で完全な洗浄を実施することが可能であるという事実にある。
【0058】
本発明は非限定的な例としてのみ提供される、その実施形態を参照して上に記載されたが、上記説明を考慮した上で、多くの変更及び変形が当業者には明らかである。それゆえ、本発明は、以下に続く特許請求の範囲の保護範囲内で該当する全ての変更及び変形を保護する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2022-04-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
手動用途の小型カウンタ型食卓用食器類水洗浄装置(10、10’)であって、第1のユニット(12、12’)及び第2のユニット(14)によって画定される2つの作動ユニットを備え、これら作動ユニットは、互いに固く結合されておらず、互いに対して独立して分離可能、移動可能及び配置/再配置可能であり、第1のユニット(12、12’)は、水洗浄装置の作動に必要とされる構成要素/デバイスを収容する制御ユニットを画定し、かつ、ポンプ(13)と、ソケット又は端子(11)を用いて電源に接続するための相対的な出力ポートを有する変圧器(15)と、ノズル(17)が設けられ、ポンプ(13)に接続されている送水管又は排出管(16)とを収容するために、互いに分離されている単一区分を備え、前記第1のユニットは、洗浄水のためのリザーバを画定する容器(20、60)を備え、かつ第2のユニット(14)は、等しいか又は異なる高さの支持要素(26、26’)を備え、配置が食卓用食器類(皿、グラス、カトラリ)の位置決めに機能的である食器類洗浄チャンバを画定することを特徴とする、食器類水洗浄装置(10、10’)。
【請求項2】
第1のユニット(12、12’)は、水洗浄装置のためのオン/オフスイッチ(56)を備えることを特徴とする、請求項1に記載の水洗浄装置。
【請求項3】
容器(20、60)は「オーバーフロー」弁を備えることを特徴とする、請求項1に記載の水洗浄装置。
【請求項4】
第1のユニット(12、12’)は、容器(20)の水と混合される洗浄洗剤を供給するための手段又はデバイス(50)を備え、前記デバイス(50)は、弾性戻りばねが設けられているプランジャ(51’)を具備する手動制御弁(51)を備え、前記プランジャ(51)が、引っ張られ/動かされるとき、ポンプ(13)で引かれ、かつ送水管又は排出管(16)に運搬される、容器(20、60)の水と混合される区分(51’’’)に含有される洗剤の、重力による下降を可能にし、解放されたときには、ばねの戻り動作により開始位置に戻って容器(20、60)への石鹸供給を閉鎖し、前記弁の作動は、ノブ(51’’)を用いる手動式であることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
容器(20、60)は、シンク(40)の水栓(44)の位置に応じて、第1のユニット(12、12’)に対し引き出されると、水平面にて、及び0°~180°の間に含まれる角度範囲で垂直方向の回転軸によって方向付けられるようにするための、前記第1のユニット(12、12’)に対して垂直回転軸による回転制限接続部を備えることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
第2のユニット(14)は、頂部で開放しており、かつ壁体(24)により周りの範囲が定められている洗浄区分(22)を備えることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
支持要素(26、26’)は、洗浄される食卓用食器類の型及び/又は前記食卓用食器類の数に応じて、再配置される又は折り畳まれることができることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
第2のユニット(14)は、第2のユニット(14)の構造に対して引き出し可能型又は格納可能型の排出弁(30)を備えることを特徴とする、請求項6に記載の装置。
【請求項9】
使用時に、キッチンのシンク(40)などに配置され、第1のユニット(12)及び第2のユニット(14)はシンク(40)の滴下面(42)上に配置され、前記第1のユニット及び前記第2のユニットは、互いに隣接して並んで配置されていることを特徴とする、請求項1~8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
使用時に、キッチンのシンク(40)などに配置可能であり、第1のユニット(12’)は前記シンク(40)の滴下面(42)と接触し、第2のユニット(14)は、前記第1のユニット(12’)上部に配置されることを特徴とする、請求項1~9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
請求項1~10の一項以上に記載の水洗浄装置の使用であって、
-シンクの滴下面(42)上、又はシンクの表面上に水洗浄装置を位置決めする工程と、
-装置を主電源に接続する工程と、
-シンク(40)の水栓(44)の位置に応じて、第1のユニット(12、12’)の本体及び、その可能な角度的方向付けに対して容器(20、60)を部分的に引き出し、容器(20、60)を充填し、専用リザーバから流出させるために洗剤用の手動弁(51)を作動させる工程と、
-オン/オフスイッチ(56)によって第1のユニット(12、12’)の動作を作動させる工程と、
-排出管(16)によって、第1のユニット(12、12’)に接続されているノズル(17)により、第2のユニット(14)の洗浄区分(22)に配置される皿を手動で洗浄する工程と、
-装置のスイッチを切ることで洗浄工程を終了し、排出弁(30)を通して排水を排出する工程と、
を含むことを特徴とする、水洗浄装置の使用。
【国際調査報告】