(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-17
(54)【発明の名称】コンテンツ提示のための技術
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20120101AFI20221007BHJP
G06F 3/048 20220101ALI20221007BHJP
G06F 3/0485 20220101ALI20221007BHJP
【FI】
G06Q30/02 446
G06F3/048
G06F3/0485
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022507811
(86)(22)【出願日】2020-08-06
(85)【翻訳文提出日】2022-04-06
(86)【国際出願番号】 US2020045284
(87)【国際公開番号】W WO2021026394
(87)【国際公開日】2021-02-11
(32)【優先日】2019-08-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】522050310
【氏名又は名称】デュレーション メディア リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100170209
【氏名又は名称】林 陽和
(72)【発明者】
【氏名】バトキン アンディ
(72)【発明者】
【氏名】ハーマン ゲーリー
(72)【発明者】
【氏名】ハノン マイケル
【テーマコード(参考)】
5E555
5L049
【Fターム(参考)】
5E555AA56
5E555BA02
5E555BA45
5E555BB02
5E555BC17
5E555BD01
5E555CA45
5E555CB12
5E555DB06
5E555DB49
5E555DC02
5E555DC07
5E555EA16
5E555FA00
5L049BB08
(57)【要約】
ある方法では、タグスクリプトをホストするウェブページが、第1のエリアと、第1のエリアよりも小さな第2のエリアと、を有する。第1のエリアは、第1のエリアよりも小さな第3のエリアを含む。第3のエリアは、ウェブページが読み込まれた時には第2のエリア内に配置されておらず、第3のエリアは、第1のリアルタイム広告入札オークションから供給された第1の広告コンテンツを含む。タグスクリプトを介して、(a)第1の広告コンテンツが所定の期間にわたってウェブページに読み込まれたかどうかをリアルタイムで判定し、(b)他の判定に基づいて、所定の期間が経過した時点または所定の期間が経過した後に第3のエリアが第2のエリア内にスクロールされたかどうかを判定し、第2の広告コンテンツのための第2のリアルタイム広告入札オークションが第3のエリア内に入力されて第1の広告コンテンツに取って代わるように要求する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサにより、ビューポートを有するブラウザ内にウェブページをロードすることであって、前記ウェブページは第1のエリアを有し、前記ビューポートは第2のエリアを有し、前記第1のエリアは前記第2のエリアよりも大きく、前記ウェブページにはスクリプトが埋め込まれ、前記第1のエリアは第3のエリアを含み、前記第1のエリアは前記第3のエリアよりも大きく、前記第3のエリアは、前記ウェブページが読み込まれた時に前記第2のエリア内に配置されておらず、前記第3のエリアは、第1のリアルタイム広告入札オークションから供給された第1の広告コンテンツを含む、ことと、
前記プロセッサにより、前記ウェブページが前記ブラウザ内に読み込まれたままである間に前記第1の広告コンテンツが所定の期間にわたって前記ウェブページ内に読み込まれたかどうかについての第1のリアルタイム判定を実行することであって、前記第1のリアルタイム判定は、前記ウェブページが前記ブラウザ内に読み込まれたままである間に前記スクリプトを介して行われる、ことと、
前記プロセッサにより、前記ウェブページが前記ブラウザ内に読み込まれたままである間に前記所定の期間の満了時または満了後の少なくとも一方の時点で前記第3のエリアが前記第2のエリア内にスクロールされたかどうかについての第2のリアルタイム判定を実行することであって、前記第2のリアルタイム判定は、前記ウェブページが前記ブラウザ内に読み込まれたままである間に前記スクリプトを介して行われ、前記第2のリアルタイム判定は、前記ウェブページが前記ブラウザ内に読み込まれたままである間に前記第1の広告コンテンツが前記所定の期間にわたって前記ウェブページ内に読み込まれたであると前記第1のリアルタイム判定によって判定されたことに基づく、ことと、
前記プロセッサにより、前記ウェブページが前記ブラウザ内に読み込まれたままである間に前記第2のリアルタイム判定に基づいて前記第3のエリアが前記第2のエリア内にスクロールされたことに応じて、前記第3のエリア内に入力されて前記第1の広告コンテンツに取って代わるべき第2の広告コンテンツのための第2のリアルタイム広告入札オークションを要求することであって、前記第2のリアルタイム広告入札オークションは、前記ウェブページが前記ブラウザ内に読み込まれたままである間に発生する、ことと、
前記プロセッサにより、前記ウェブページが前記ブラウザ内に読み込まれたままである間に前記第2のリアルタイム広告入札オークションから供給された前記第2の広告コンテンツを受け取ることと、
前記ウェブページが前記ブラウザ内に読み込まれたままである間に前記第2の広告コンテンツが前記第2のエリア内に表示されるように、前記ウェブページが前記ブラウザ内に読み込まれたままである間に前記第3のエリアが前記第2のエリア内にスクロールされたことに応じて、前記プロセッサを介して前記第3のエリア内の前記第1の広告コンテンツを前記第2の広告コンテンツに置き換えることと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記第2のリアルタイム広告入札オークションはクライアントサイドオークションである、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2のリアルタイム広告入札オークションはサーバ間オークションである、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記所定の期間は少なくとも1秒である、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記スクリプトは、前記第2のリアルタイム広告入札オークションを要求する、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のリアルタイム広告入札オークションはサーバ間オークションである、
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のリアルタイム広告入札オークションはクライアントサイドオークションである、
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の広告コンテンツおよび前記第2の広告コンテンツは、データタイプ、データフォーマット、データサイズまたは画像解像度のうちの少なくとも1つが互いに同一である、
請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の広告コンテンツおよび前記第2の広告コンテンツは、データタイプ、データフォーマット、データサイズまたは画像解像度のうちの少なくとも1つが互いに同一ではない、
請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第1の広告コンテンツは、前記第3のエリアが前記第2のエリア内に表示される前に前記第3のエリア内の前記第2の広告コンテンツに置き換えられる、
請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の広告コンテンツは、前記第3のエリアが前記第2のエリア内に表示されている間に前記第3のエリア内の前記第2の広告コンテンツに置き換えられる、
請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記第3のエリアは、タッチ画面を介して前記第2のエリア内にスクロールされる、
請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記第3のエリアは、カーソルを介して前記第2のエリア内にスクロールされる、
請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記第2の広告コンテンツは、該第2の広告コンテンツが前記第1の広告コンテンツ上に表示されたことに基づいて前記第1の広告コンテンツに取って代わる、
請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記第2の広告コンテンツは、前記第1の広告コンテンツが前記第3のエリアから除去されて前記第2の広告コンテンツが前記第3のエリアに挿入されたことに基づいて前記第1の広告コンテンツに取って代わる、
請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記第1のリアルタイム判定、前記第2のリアルタイム判定、前記第2のリアルタイム広告入札オークション、および前記第3のエリア内の前記第1の広告コンテンツから前記第2の広告コンテンツへの置き換えは、前記スクリプトによって命令される、
請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記ブラウザは、前記スクリプトを実行するジャストインタイムエンジンを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記第2のリアルタイム判定はスクロール中に行われる、
請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記第1の広告コンテンツは、前記第2の広告コンテンツのための前記第2のリアルタイム広告入札オークションの前記要求前に前記ウェブページが前記ブラウザ内に読み込まれたままである間に、少なくとも約33%のピクセルが前記第2のエリア内に少なくとも約1秒間にわたって表示される、
請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記第1の広告コンテンツは、前記第2の広告コンテンツのための前記第2のリアルタイム広告入札オークションの前記要求前に前記ウェブページが前記ブラウザ内に読み込まれたままである間に、少なくとも50%のピクセルが前記第2のエリア内に少なくとも約1秒間にわたって表示される、
請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記第1の広告コンテンツは、前記第2の広告コンテンツのための前記第2のリアルタイム広告入札オークションの前記要求前に前記ウェブページが前記ブラウザ内に読み込まれたままである間に、少なくとも約75%のピクセルが前記第2のエリア内に少なくとも約1秒間にわたって表示される、
請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記第1の広告コンテンツは、前記第2の広告コンテンツのための前記第2のリアルタイム広告入札オークションの前記要求前に前記ウェブページが前記ブラウザ内に読み込まれたままである間に、ピクセル全体が前記第2のエリア内に少なくとも約1秒間にわたって表示される、
請求項19に記載の方法。
【請求項23】
前記第1の広告コンテンツは、前記第2の広告コンテンツのための前記第2のリアルタイム広告入札オークションの前記要求前に前記ウェブページが前記ブラウザ内に読み込まれたままである間に、少なくとも50%のピクセルが前記第2のエリア内に少なくとも約6秒間にわたって表示される、
請求項1に記載の方法。
【請求項24】
前記プロセッサにより、前記ウェブページが要求された時点、読み込みを行っている時点または読み込まれた時点のうちの少なくとも1つの時点に前記ブラウザのジオロケーションまたはネットワークロケーションが識別されるようにすることと、
前記プロセッサにより、前記ジオロケーションまたは前記ネットワークロケーションに基づくその時点での最短信号移動距離またはその時点での最速応答時間に基づいて、前記第2の広告コンテンツのための前記第2のリアルタイム広告入札オークションを発生させることと、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項25】
前記ジオロケーションは、前記プロセッサが衛星測位受信機またはセルサイトと通信することに基づく、
請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記ネットワークロケーションは、前記ブラウザのネットワークアドレスに基づく、
請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記第2のリアルタイム広告入札オークションは、サーバおよびサーバ群を有するサーバ間オークションであり、前記プロセッサは前記サーバと通信し、前記サーバは、前記プロセッサと前記サーバ群との間に論理的に介在するように前記サーバ群と通信し、前記サーバは、前記ジオロケーションまたは前記ネットワークロケーションに基づく前記最短信号移動距離または前記最短応答時間に基づいて前記サーバ群の1つのメンバを選択する、
請求項24に記載の方法。
【請求項28】
前記サーバは、前記ジオロケーションまたは前記ネットワークロケーションに基づく前記最短信号移動距離に基づいて前記サーバ群の前記1つのメンバを選択する、
請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記サーバは、前記ジオロケーションまたは前記ネットワークロケーションに基づく前記最速応答時間に基づいて前記サーバ群の前記1つのメンバを選択する、
請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記第2のリアルタイム広告入札オークションは、サーバ群と通信しているクライアントを有するクライアントサイドオークションであり、前記クライアントは前記プロセッサを含み、前記プロセッサは、前記ジオロケーションまたは前記ネットワークロケーションに基づく前記最短信号移動距離または前記最速応答時間に基づいて前記サーバ群の1つのメンバを選択する、
請求項24に記載の方法。
【請求項31】
前記プロセッサは、前記ジオロケーションまたは前記ネットワークロケーションに基づく前記最短信号移動距離に基づいて前記サーバ群の前記1つのメンバを選択する、
請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記プロセッサは、前記ジオロケーションまたは前記ネットワークロケーションに基づく前記最速応答時間に基づいて前記サーバ群の1つのメンバを選択する、
請求項30に記載の方法。
【請求項33】
命令セットを記憶するメモリであって、前記命令セットは、
ビューポートを有するブラウザ内にウェブページをロードすることであって、前記ウェブページは第1のエリアを有し、前記ビューポートは第2のエリアを有し、前記第1のエリアは前記第2のエリアよりも大きく、前記ウェブページにはスクリプトが埋め込まれ、前記第1のエリアは第3のエリアを含み、前記第1のエリアは前記第3のエリアよりも大きく、前記第3のエリアは、前記ウェブページが読み込まれた時に前記第2のエリア内に配置されておらず、前記第3のエリアは、第1のリアルタイム広告入札オークションから供給された第1の広告コンテンツを含む、ことと、
前記ウェブページが前記ブラウザ内に読み込まれたままである間に前記第1の広告コンテンツが所定の期間にわたって前記ウェブページ内に読み込まれたかどうかについての第1のリアルタイム判定を実行することであって、前記第1のリアルタイム判定は、前記ウェブページが前記ブラウザ内に読み込まれたままである間に前記スクリプトを介して行われる、ことと、
前記ウェブページが前記ブラウザ内に読み込まれたままである間に前記所定の期間の満了時または満了後の少なくとも一方の時点で前記第3のエリアが前記第2のエリア内にスクロールされたかどうかについての第2のリアルタイム判定を実行することであって、前記第2のリアルタイム判定は、前記ウェブページが前記ブラウザ内に読み込まれたままである間に前記スクリプトを介して行われ、前記第2のリアルタイム判定は、前記ウェブページが前記ブラウザ内に読み込まれたままである間に前記第1の広告コンテンツが前記所定の期間にわたって前記ウェブページ内に読み込まれたであると前記第1のリアルタイム判定によって判定されたことに基づく、ことと、
前記ウェブページが前記ブラウザ内に読み込まれたままである間に前記第2のリアルタイム判定に基づいて前記第3のエリアが前記第2のエリア内にスクロールされたことに応じて、前記第3のエリア内に入力されて前記第1の広告コンテンツに取って代わるべき第2の広告コンテンツのための第2のリアルタイム広告入札オークションを要求することであって、前記第2のリアルタイム広告入札オークションは、前記ウェブページが前記ブラウザ内に読み込まれたままである間に発生する、ことと、
前記ウェブページが前記ブラウザ内に読み込まれたままである間に前記第2のリアルタイム広告入札オークションから供給された前記第2の広告コンテンツを受け取ることと、
前記ウェブページが前記ブラウザ内に読み込まれたままである間に前記第2の広告コンテンツが前記第2のエリア内に表示されるように、前記ウェブページが前記ブラウザ内に読み込まれたままである間に前記第3のエリアが前記第2のエリア内にスクロールされたことに応じて、前記第3のエリア内の前記第1の広告コンテンツを前記第2の広告コンテンツに置き換えることと、
を行うようにブラウザによって実行可能である、メモリ。
【請求項34】
前記ブラウザはジャストインタイムエンジンを含み、前記命令セットは前記ジャストインタイムエンジンによって実行可能である、
請求項33に記載のメモリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<関連出願との相互参照>
本出願は、2019年08月06日に出願された米国仮特許出願第62/497,324号の利益を主張するものであり、この文献はその全体が全ての目的で引用により本明細書に組み入れられる。
【0002】
本実施形態は、一般にリアルタイム閲覧可能広告(real-time viewable advertising)のためのシステムおよび方法に関し、具体的には、同じコンピュータ装置上で同じ広告スペースをプログラマティックに複数回販売するシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
リアルタイム入札では、広告スペースをオンラインでほぼ瞬間的に売買することができる。通常、広告スペース(アドスペース)のバイヤー(買い手)はトレーディングデスクなどのデマンドサイドプラットフォームを使用し、広告スペースのセラー(売り手)はサプライサイドプラットフォームを使用し、これらのプラットフォームはエクスチェンジと呼ばれる第3のエンティティと相互作用することができる。エクスチェンジは、リアルタイム入札をサポートするエクスチェンジサーバをホストする。いくつかの事例では、エクスチェンジがサプライサイドおよび/またはデマンドサイドプラットフォームの役割を果たすこともできる。
【0004】
デマンドサイドでは、広告バイヤー(広告主)がその広告の掲載および影響を最大化しようと努め、サプライサイドでは、広告スペースセラー(パブリッシャ)が広告の掲載、維持、追跡、掲載料の支払いプロセスに必要な作業量を削減しようと努める。
【0005】
一般に、広告スペースの売買をサポートする現在の方法は、ウェブページの読み込み時にサプライサイドプラットフォームによる広告スペースの販売をトリガするハードコードされたタグをウェブページ上で使用する。たとえば、サプライサイドプラットフォームは、広告スペースが利用可能であるユーザおよび/またはウェブページについてエクスチェンジに知らせることができる。すると、リアルタイム入札をサポートするエクスチェンジサーバは、1以上のデマンドサイドプラットフォームまたは他のエクスチェンジとオークションを開始して、たとえば最高入札者などの、どの広告主が広告掲載を獲得するかを決定する。エクスチェンジサーバは、デマンドサイドプラットフォームにユーザの属性を伝え、デマンドサイドプラットフォームは、広告主がターゲットにしたいと望む所望の属性をユーザが有しているかどうかを判定する。各デマンドサイドプラットフォームは、ユーザおよび広告スペースの知覚価値、すなわち広告インプレッションに基づいて(これに関連する広告主に基づいて)応札する。最高入札を行った広告主がエクスチェンジによって決定され、このユーザのウェブページに広告が掲載される。
【0006】
しかしながら、広告を見るためにユーザが下向きにスクロールする必要がある「ページ下部(bottom the fold)」(すなわち、画面外)の広告など、販売された広告の大部分は決して掲載されることがない。販売された広告の別の部分は、ユーザがウェブページ上で静止したままの場合またはゆっくりとしかスクロールしない場合など、長時間にわたって閲覧可能なままであり、従って広告主にさらなる影響を与えない。それにもかかわらず、現在のリアルタイム入札の慣習では、ウェブページ上の位置または見えている時間にかかわらず広告主が広告に同じ金額を支払うことが多い。
【0007】
広告主にとっては、未だ視野内に存在しておらず実際に決して視野内に入って来ない可能性がある広告よりも閲覧可能広告の方がはるかに価値があることは疑いもない。さらに、一度広告が閲覧されると、別の広告が掲載された方がパブリッシャにとってもその広告スペースの収益性が高まり、広告主が利用できる望ましい高インパクトな広告スペースのプールも広がる。これまで、エクスチェンジは、パブリッシャおよび広告主がビューアビリティパラメータ(viewability parameters)に基づいてより正確に広告スペースに入札することを可能にする適切なコンテキストを提供することができていなかった。
【0008】
従って、広告スペースの動的モニタリングのためのシステムおよび方法、ビューアビリティステータスに基づく広告の掲載、すなわちどの広告スペースが閲覧可能になるかをプログラマティックに識別するシステムおよび方法、並びに広告スペースの再販、すなわち第2のリアルタイム入札オークションのためのシステムおよび方法が必要とされている。
【発明の概要】
【0009】
本発明は、広告スロット、すなわちブラウザに読み込まれたウェブページ上のページ下部に留まっていたがページ上部(above the fold)にスクロールされて特定のビューアビリティ基準を満たす広告スロット内に表示すべき第2の広告コンテンツを供給できる第2のリアルタイム入札オークションを実行するシステムおよび方法に関する。
【0010】
従って、現在開示している発明の方法は、プロセッサによって、ビューポートを有するブラウザ内にウェブページをロードすることができ、ウェブページは第1のエリアを有し、ビューポートは第2のエリアを有し、第1のエリアは第2のエリアよりも大きく、ウェブページにはスクリプトが埋め込まれ、第1のエリアは第3のエリアを含み、第1のエリアは第3のエリアよりも大きく、第3のエリアは、ウェブページが読み込まれた時に第2のエリア内に配置されておらず、第3のエリアは、第1のリアルタイム広告入札オークションから供給された第1の広告コンテンツを含む。
【0011】
さらに、ウェブページがブラウザ内に読み込まれたままである間に第1の広告コンテンツが所定の期間にわたってウェブページ内に読み込まれたかどうかについての第1のリアルタイム判定がプロセッサによって行われ、第1のリアルタイム判定は、ウェブページがブラウザ内に読み込まれたままである間にスクリプトを介して行われ、ウェブページがブラウザ内に読み込まれたままである間に所定の期間の満了時または満了後の少なくとも一方の時点で第3のエリアが第2のエリア内にスクロールされたかどうかについての第2のリアルタイム判定がプロセッサによって行われ、第2のリアルタイム判定は、ウェブページがブラウザ内に読み込まれたままである間にスクリプトを介して行われる。第2のリアルタイム判定は、ウェブページがブラウザ内に読み込まれたままである間に第1の広告コンテンツが所定の期間にわたってウェブページ内に読み込まれたままであるとの判定が第1のリアルタイム判定よって行われたことに基づく。
【0012】
ウェブページがブラウザ内に読み込まれたままである間に第2のリアルタイム判定に基づいて第3のエリアが第2のエリア内にスクロールされたことに応じて、第3のエリア内に入力されて第1の広告コンテンツに取って代わるべき第2の広告コンテンツのための第2のリアルタイム広告入札オークションを行うことができ、第2のリアルタイム広告入札オークションは、ウェブページがブラウザ内に読み込まれたままである間に発生する。
【0013】
次に、ウェブページがブラウザ内に読み込まれたままである間に第2のリアルタイム広告入札オークションから供給された第2の広告コンテンツが受け取られ、ウェブページがブラウザ内に読み込まれたままである間に第2の広告コンテンツが第2のエリア内に表示されるように、ウェブページがブラウザ内に読み込まれたままである間に第3のエリアが第2のエリア内にスクロールされたことに応じて、第3のエリア内の第1の広告コンテンツを置き換える。
【0014】
上述した概要および以下の詳細な説明は、いずれも例示的なものであり、特許請求の範囲に示す本発明の実施形態を限定するものではないと理解されたい。
【0015】
図は全て好ましい実施形態を示すものであるが他の実施形態も想定され、従って本発明は図示の実施形態に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【0017】
【
図2】広告スポットオークションプロセスフローを示すフローチャートである。
【0018】
【
図3】閲覧者の画面表示エリア、ブラウザアプリケーション、ブラウザウィンドウおよび広告コンテンツ表示ページの相互作用および重なりの概観図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本開示は、広告主に自身の広告(たとえば、テキストコンテンツ、イメージコンテンツ、グラフィックコンテンツ、ビデオコンテンツ、オーディオコンテンツ)を掲載するさらなる機会を提供することによって、パブリッシャが広告スペースインベントリをより良く収益化するのに役立つことができるロジックを提供する。このロジックは、ウェブページ上の規定エリアなどの広告スロット要素の位置をリアルタイムで追跡し、これらの位置のリアルタイムな変化にリアルタイムで対応するようにプログラムできる、(単複の)ソフトウェアモジュール、(単複の)ブラウザ実行可能スクリプト、(単複の)ブラウザアドオン、ブラウザを介して起動される(単複の)ローカルアプリケーション、(単複の)分散型ソフトウェアアプリケーション、またはこれらのいずれかの組み合わせとして構成することができる。さらに、このロジックは、クライアントブラウザ(すなわち、デスクトップブラウザ、ラップトップブラウザ、スマートフォンブラウザ、タブレットブラウザ、またはその他)上の広告スロットに広告または「アド」が読み込まれた時などの「インプレッション」をリアルタイムで登録し、その広告に関する追加情報(スポンサーシップチェック、ビューアビリティ(閲覧可能性)など)をリアルタイムで取得することができる。
【0020】
広告は、一般にユーザ装置(クライアント装置)上でユーザに広告として見えるようになるクリエイティブ(テキスト、グラフィック、オーディオ、イメージ、ビデオのうちのいずれか1つまたは2つ以上)をウェブページまたはアプリケーションの広告スロットに追加することによって表示される。ウェブページに追加されると、広告が表示されたことを確認する「インプレッション」とも呼ばれる通知がアプリケーションサーバに返送される。「インプレッション」は、広告主が最終的にウェブパブリッシャから購入したいと思っているものである。
【0021】
しかしながら、広告スロットがページ下部に留まっている場合、この広告スロットはユーザがウェブページをスクロールするまで見えない。元々のページの読み込み時またはユーザスクロール時に見えたとしても、一定時間後には広告のインパクトは弱まってしまう。従って、現在開示しているロジックは、既存の広告スロットに別の広告を供給して表示するための第2のリアルタイムオークションをバイヤー間で実行することができる。本明細書に開示するように、第2のリアルタイム入札は、第1の所定の期間の経過後まで開始しないことができ、いくつかの態様によれば、第2の期間の経過などの第2の基準を満たす広告についてのみ発生することができる。
【0022】
いくつかの態様によれば、ロジックは、人間の動きを測定するセンサを使用して、以下に限定するわけではないが、マウスの動き、スクロール、スクロールの加速度、CPUのワット数使用およびCPU待ち時間の決定を含む人間の相互作用を探ることができる。ロジックは、このような情報によって、広告スロットが見えており、すなわちページ上部に存在する時点、およびページ下部の広告スロットが見えるようになる可能性がある時点をリアルタイムで登録することができる。
【0023】
いくつかの態様によれば、クライアント装置上のスクロール動作は、それぞれ画面またはマウスとのユーザインタラクションなど、タッチ画面またはカーソルを介することができる。
【0024】
いくつかの態様によれば、ロジックは、ウェブページ上の一部、多く、ほとんどまたは全部の既存の広告スロット(たとえば、Google Publisher Tag(GPT)タグ)を読み込んでリアルタイムスキャンし、リスナーを様々なGPTイベント(たとえば、レンダリングされたスロット、閲覧可能なインプレッション)に参加させ、所定のロジックおよび基準に基づいてクライアントサイドまたはサーバ間リアルタイムオークションを開始することができる。
【0025】
たとえば、prebid.jsまたはその他のスクリプトを読み込むことができる。ロジックは、各広告スロットの位置をリアルタイムで追跡して位置の変化にリアルタイムで反応する。ロジックは、特定の適格条件をリアルタイムで満たす各広告スロットについて、プレビッドまたはその他の要求(たとえば、prebid.js、その他のスクリプト)を介してサーバ間リアルタイムオークションを開始することができる。広告がリアルタイムで戻された場合、この広告はそのスロット内にレンダリングされ、そうでなければこの広告は無視または削除される。
【0026】
ネットワーク接続性およびトラフィック、すなわちクライアントとサーバとの間のおよび/またはサーバ同士の通信によって一定のタイミング問題が発生することもある。たとえば、第2のリアルタイム広告入札オークションをできるだけ速く発生させまたは可能にするために、或いは第2のリアルタイム広告入札オークションからできるだけ速く応答結果を受け取るために、ウェブページが最初に要求された時、読み込みを行っている時、または読み込まれている時のうちの少なくとも1つの時点でブラウザのジオロケーションまたはネットワークロケーションを少なくとも多少考慮することができる。
【0027】
たとえば、ジオロケーションは、複数の軌道衛星または複数のセルサイト(たとえば、セルラー基地局)からの信号を三角測量するように構成されたトランシーバ(たとえば、チップ)のために取得することができる。たとえば、トランシーバは、GPSトランシーバ、GLONASSトランシーバまたはその他とすることができる。たとえば、ネットワークロケーションは、IPアドレス、MACアドレス、携帯電話番号、市外局番またはその他とすることができる。たとえば、ジオロケーションは、予め設定されたジオフェンスエリア(geofenced area)内に静的にまたは動的に存在することができ、或いはネットワークロケーションは、特定の地理的地域に関連するIPアドレスの範囲内に存在することができ、静的にまたは動的に更新することができる。
【0028】
本明細書に開示するように、ジオロケーションまたはネットワークロケーションは、ウェブページ内に埋め込まれたまたはブラウザ内に事前設定されたスクリプトを介して要求し、呼び出し、または取得することができる。この結果、第2のリアルタイム広告入札オークションの要求前、要求中または要求後に、ブラウザを実行するプロセッサ(たとえば、クライアント装置)が、(たとえば、信号を三角測量するように構成されたトランシーバから)ブラウザのジオロケーションまたはネットワークロケーション(たとえば、そのIPアドレス)を取得(たとえば、識別)することができる。その後、プロセッサは、ジオロケーションまたはネットワークロケーションに基づく(たとえば、動的に更新できる)その時点での最短信号移動距離、または(たとえば、動的に更新できる)その時点での最速応答時間に基づいて、第2の広告コンテンツのための第2のリアルタイム広告入札オークションを発生させまたは発生可能にすることができる。
【0029】
この第2のリアルタイム広告入札オークションは、様々な方法で発生させまたは発生可能にすることができる。たとえば、第2のリアルタイム広告入札オークションが、サーバ(たとえば、ウェブサーバ、アプリケーションサーバ、データベースサーバ、仮想サーバ、物理サーバ)およびサーバ群(たとえば、少なくとも2つのサーバ)(たとえば、ウェブサーバ、アプリケーションサーバ、データベースサーバ、仮想サーバ、物理サーバ)を有するサーバ間オークションであり、プロセッサが(たとえば、ネットワークカードを介して)サーバと通信し、サーバがプロセッサとサーバ群との間に論理的に介在するように(たとえば、ネットワークカードを介して)サーバ群と通信している場合、プロセッサは、ジオロケーションまたはネットワークロケーションに基づく(たとえば、ジオロケーションを知ることに基づく)その時点での最短信号移動距離または(たとえば、現在のまたは平均のping時間に基づく)その時点での最速応答時間に基づいて、サーバにサーバ群の少なくとも1つのメンバを選択させまたは選択できるようにして、選択されたサーバがプロセッサと通信しているサーバにオークション落札コンテンツを提供するようにすることができる。なお、(サーバ群のメンバではない)サーバ自体は、別のサーバ群のメンバとすることができる。このようなシナリオでは、本明細書に開示するように、プロセッサが、ウェブページ内に埋め込まれたまたはブラウザ内に事前設定されたスクリプトに基づいて(別のサーバ群から)このサーバを選択することができる。
【0030】
一方で、第2のリアルタイム広告入札オークションが、(たとえば、ネットワークカードを介して)サーバ群(たとえば、少なくとも2つのサーバ)(たとえば、ウェブサーバ、アプリケーションサーバ、データベースサーバ、仮想サーバ、物理サーバ)と通信しているクライアント(たとえば、プロセッサ)を有するクライアントサイドオークションである場合、プロセッサは、ジオロケーションまたはネットワークロケーションに基づく(たとえば、ジオロケーションを知ることに基づく)その時点での最短信号移動距離または(たとえば、現在のまたは平均のping時間に基づく)その時点での最速応答時間に基づいてサーバ群の1つのメンバを選択する。本明細書に開示するように、この選択は、ウェブページ内に埋め込まれたまたはブラウザ内に事前設定されたスクリプトに基づいて行うことができる。
【0031】
このようにブラウザのジオロケーションまたはネットワークロケーションを考慮することで、様々な技術的効果が得られる。たとえば、バッテリによって駆動するモバイル装置のブラウザ上でウェブページが読み込まれた場合、このモバイル装置はバッテリを保存するようにプログラムされている可能性があり、従ってこの時はモバイル装置のブラウザの計算負荷が低いので(たとえば、サーバがサーバ群とタコ足状に(in an octopus manner)通信する)サーバ間オークションが好ましいと考えられる。一方で、モバイル装置が充電のためにプラグ接続されている時にはクライアントサイドオークション(たとえば、クライアント装置がサーバ群とタコ足状に通信する)が好ましいと考えられる。しかしながら、ジオロケーションまたはネットワークロケーションを使用するか否かにかかわらず、必要に応じてこれらのオークション形態のうちのいずれか一方を使用し、選択し、またはこれらの間で切り替えることができる。
【0032】
たとえば、サーバ間オークションはクライアントサイドオークションよりもプロセッサへの計算負荷が低く、従って速度、バッテリ電力、計算サイクルまたは帯域幅待ち時間(bandwidth latency)を優先する必要がある場合には、クライアントサイドオークションよりもサーバ間オークションを優先して使用することができる。たとえば、最短信号移動距離は、その時点でサーバ群全てが応答結果に合わせて比較的同等に最適化されている(たとえば、比較的同期した応答である)ことをプロセッサまたはプロセッサと通信しているサーバが認識している場合に使用される因子とすることができる。ただし、この認識が欠けておりまたは不完全である場合には、これに加えてまたはこれに代えてその時点での最速応答時間を使用される因子とすることもできる。
【0033】
たとえば、サーバ間オークションであるか、それともクライアントサイドオークションであるかにかかわらず、サーバ群内に第1のサーバおよび第2のサーバが存在し、第1のサーバの方が第2のサーバよりもプロセッサまたはサーバに地理的に近く、第2のサーバの方が第1のサーバよりもプロセッサまたはサーバに対して応答が速い(たとえば、ネットワーク接続が良好である、RAMが多い、CPUが速い、QOSパラメータが良好である、または計算負荷が小さい)場合がある。このような状況では、本明細書に開示するような広告置換が発生した際にウェブページの再レンダリングを最小化または回避するために広告置換が瞬時にリアルタイムで表示されることを可能にするために、第1のリアルタイム広告入札オークションからの広告コンテンツを含むようにプログラムされたエリアがブラウザのビューポート内に表示されるようにユーザがウェブページをスクロールする際のタイミングが重要となり得るので、サーバ間オークションであるか、それともクライアントサイドオークションであるかにかかわらず、第2のサーバを第1のサーバよりも優先して選択することができる。
【0034】
いくつかの態様によれば、ロジックは、広告、すなわちページ下部に配置された広告スロット内の最初の広告をリアルタイムでリフレッシュする適格性を判定するためにいくつかのパラメータを使用することができる。例示的なパラメータは、(1)広告スロットがスポンサー広告を表示していないこと、(2)広告スロットがダッシュボードを介してロジックによってリフレッシュされるように構成されていること、(3)広告スロットが閲覧可能であること、または(4)現在の広告が見られた(または広告スロットが一定期間にわたって空である)ことを含むことができる。
【0035】
いくつかの態様によれば、ロジックは、ビューアビリティ追跡、リアルタイム入札(RTB)オークションの開始、広告購入または販売の一方または両方のためのプログラマティック、プライベートマーケットプレイス配置、既存の広告スロットにおける広告レンダリングおよびその他のためにプログラムされたJavaScript(または別のスクリプト)タグ/ラッパーを含む。同様に、ロジックは、スポンサー広告に関する追加データを獲得(スポンサーシップチェック)してRTBオークション(エクスチェンジ)を実行するようにプログラムされたバックエンドサーバ(たとえば、ウェブ、仮想、アプリケーション、データベース)を含む。
【0036】
いくつかの態様によれば、ロジックが広告のビューアビリティ追跡を可能にする。たとえば、ドキュメント(たとえば、ウェブページ)が見えていて広告のいずれかの部分がブラウザの最上位ウィンドウのビューポート内に存在する時には、可視パラメータ(visible parameter)が、広告が見えていることを暗示する。同様に、広告が見えており、業界標準或いはパブリッシャまたはバイヤーの要件に基づいて容易に増減できる規定の期間にわたって最大100%の規定のピクセルパーセンテージがユーザ装置のビューポート内(ページ上部)に存在する時には、ビューアブルパラメータ(viewable parameter)が、広告が閲覧可能であることを暗示する。
【0037】
いくつかの態様によれば、ロジックが広告のレンダリングを可能にする。たとえば、ロジックは、グローバルGoogleTagインスタンスの存在を想定することができる。Google Publisher Tag(GPT)を再利用することで、ターゲティングまたはカテゴリ、或いは他のいずれかの設定のようなパブリッシャの構成を再利用できるという技術的利点が得られる。ロジックは、これらの設定を無効にすることなく単純に広告をレンダリングする(ただし、無効化は可能である)。
【0038】
いくつかの態様によれば、ロジックがスポンサー広告チェックを可能にする。たとえば、最初の広告がレンダリングされると、ロジックは、レンダリングされた広告情報を使用してバックエンドサーバをコールし、最初の広告がスポンサー付きラインアイテム(sponsored line item)を通じて来たものであるかどうかをチェックすることができる。これは、パブリッシャのDoubleClick for Publishers(DFP)アカウントのラインアイテム詳細をチェックすることによって行うことができ、パブリッシャは、この機能を有効にしたいと望む場合、自身のDFPアカウントに読み取りアプリケーションプログラミングインターフェイス(API)アクセスを提供する必要がある。
【0039】
いくつかの態様によれば、ロジックがエクスチェンジを可能にする。たとえば、ロジックは、バックエンドサーバ上でRTBオークションを開始することができる。クライアントは、いくつかのデマンドパートナ接続、およびいくつかの、多くの、ほとんどのまたは全ての必要な情報を提供することができる。
【0040】
いくつかの態様によれば、様々な方法でロジックをパッケージ化することができる。たとえば、ロジックは、パブリッシャのウェブページにおいて実行される単一のJavaScriptタグとしてパッケージ化されたモジュールを含むことができる。このタグは、ウェブサイトヘッドエレメントにおいて直接、或いは1×1(またはそれよりも大きな)ピクセルクリエイティブ(すなわち、トラッキングピクセル)を介して配信することができる。
【0041】
ロジックは、広告掲載を確認するためのトラッキングピクセルを含むことができる。トラッキングピクセルは、スクリプトに埋め込むことができる小さな(通常は透明な)GIFまたはPNG画像であることができる。トラッキングピクセルは、サードパーティ広告サーバまたはウェブサーバ(すなわち、ウェブページのソース)からフェッチすることができる。サードパーティサーバからフェッチした場合、広告主は、ビジターがメインウェブページサーバにHTMLコンテンツを要求した時にビジターに関する情報を収集することができ、従ってウェブユーザのブラウジング習慣のいくつかの特性を追跡することができる。
【0042】
ある態様によれば、クライアントのAmazon Web Services(AWS)アカウント、Google Cloud Platform(GCP)、または別のクラウドサービスプロバイダ上でバックエンドサーバをホストすることができる。
【0043】
いずれかの特定のタイプのネットワークを参照することなく本発明の通信フローの図式的概要を示す
図1を参照すると、表示されたウェブコンテンツ(ウェブページ)内に配置された広告をユーザが視覚化できるディスプレイ22を有するユーザ装置、すなわちクライアント110が存在する。クライアント110は、デスクトップなどの固定装置、或いはスマートフォン、タブレットまたはその他の装置などのモバイル装置とすることができる。クライアント110は、HTTPプロトコルまたは別のプロトコルを使用してWebサイトにアクセスするように構成することができる。クライアント110によってアクセスされるウェブページは、ウェブサーバ120から供給することができる。ユーザが要求されたパブリッシャのコンテンツにアクセスすると、ウェブサーバ120は、HTMLの形態とすることができる要求されたコンテンツをユーザディスプレイ22に戻す。
【0044】
本発明の態様によれば、戻されるHTMLは、広告を表示する機会を含むことができる。広告パブリッシャ、すなわちサプライサイドプラットフォーム130は、アプリケーションサーバ140と通信して、広告パブリッシャが自身の広告スペースに関連付けたいと望むキーワードまたはカテゴリを作成/入力し、自身の広告スペースに埋め込むべきスクリプト10を含むソフトウェアコードをアプリケーションサーバ140から受け取ることができる。或いは、サプライサイドプラットフォーム130は、ウェブサーバ120を通じてクライアントと直接通信することもできる。
【0045】
広告主は、1以上のコンテンツサーバ150a~nと通信してコンテンツに広告を作成するライセンスを与え、アプリケーションサーバ140と通信してパラメータおよびコマンドを入力してコンテンツファイルを回収し(アプリケーションサーバおよびコンテンツサーバは同じサーバを有することができる)、これらを全体的広告に組み立て、広告に関連付けるべきキーワード、場合によっては広告の表示に関する地理的、タイミング的またはその他のパラメータ、並びにクライアント110においてウェブページを読み込むことなどによってパブリッシャウェブサイト上のスクリプト10が起動された時に広告スペースに広告を表示するための入札も含む広告をプレビューして指定広告スペースに表示することができる。
【0046】
或いは、クライアント110は、1以上のコンテンツサーバ151a~nと直接通信してコンテンツファイルを回収し、クライアント装置に表示されたウェブページ上で広告を組み立てることもできる。
【0047】
広告主の広告パラメータ、広告コマンドおよび入札表示は、アプリケーションサーバ140上の広告パラメータおよびコマンドファイルデータベース160(すなわち、データベース、キャッシュまたはその他のクイックアクセスストレージ)にファイルとして記憶することができる。パブリッシャのウェブページの広告スペースに埋め込まれたスクリプト10は、作動すると、アプリケーションサーバ140、並びにその広告パラメータおよびコマンドファイルデータベース160と通信して、スクリプト10から関連するキーワードおよび広告スペースに関連するその他の情報を提供することができる。システムソフトウェアアプリケーションは、これらを使用してRTBオークションを実行し、このような表示する広告に関して行われる入札、限定するわけではないがクリックスルーレート、広告スペースサイズ、表示領域および広告タイプを含む広告パラメータ、またはこのようなパラメータと入札との組み合わせに基づいて、対応するキーワードおよびその他のパラメータを有する広告から表示する広告を選択することができる。すなわち、広告の選択は、データタイプ、データフォーマット、データサイズおよび/または画像解像度などのパラメータの検討を含むことができる。
【0048】
オークションが実行されて広告が選択されると、広告パラメータおよびコマンドファイルデータベース160内の広告のための対応する広告パラメータコマンドファイルを起動して、コンテンツサーバ150a~n(またはアプリケーションサーバ140)から広告を含む広告コンテンツファイルを回収し、広告を組み立てて広告スペースに表示することができる。広告に関連するメタデータは、追跡、並びに認可済みコンテンツの使用および広告スペースにおける広告表示に対する課金のためにアプリケーションサーバ140に返送される。広告主のアカウントから引き落としを行って、コンテンツライセンサーおよび広告パブリッシャに支払うことができる。
【0049】
現在開示しているロジックは、広告パラメータおよびコマンドファイルデータベース160を含むアプリケーションサーバ140と、特定のネットワークロケーションに表示すべき広告を選択するためのリアルタイムオークションを実行する1以上のソフトウェアアプリケーションとを含む、インターネットまたはその他のネットワーク通信のために備えられ構成されたシステムエンドコンピュータの一部として具現化することができる。さらに、システムエンドコンピュータは、コンピュータ処理手段と、広告主と連動して、広告に含めるべきメッセージング、広告テンプレートの選択、サードパーティからライセンスを受けることができる広告用デジタルコンテンツの選択、並びに広告表示位置の選択、広告表示のためのクリック単価の入札金額(cost-per-click bids)の入力、および広告に関連付けるべきキーワードまたはカテゴリを含む、広告キャンペーンのための命令を入力するエリアを含む広告を広告主が作成するための命令を入力するメニュー画面を提供し、前記テンプレート広告ファイル、認可済みデジタルコンテンツ、メッセージングを提供するためにロジックが使用するパラメータおよびコマンド、並びに認可済みデジタルメディアファイルの使用当たり総コスト、広告が関連付けられるキーワード/カテゴリ、広告が表示されるネットワークロケーション、および広告を所望の位置に表示するための広告主の入札を含むデータファイルを前記ディスパッチャサーバデータベース内に作成する、1以上のインターネットまたはその他のネットワーク通信インターフェイスソフトウェアアプリケーションと、を含むことができる。
【0050】
現在開示しているシステムは、アプリケーションサーバ140および/またはネットワークユーザ/広告ビューアエンドコンピュータシステム、すなわちクライアント110と通信するインターネットまたはその他のネットワーク通信のために構成され備えられて1以上のデジタルコンテンツファイルを記憶する1以上のコンテンツサーバ(たとえば、広告コンテンツサーバ150a~n)を含むこともできる。また、システムは、インターネットまたはその他のネットワーク通信のために構成され備えられた1以上の広告パブリッシャエンドコンピュータと通信するとともに、広告パブリッシャが登録情報を入力し、自身の広告スペースに関連付けるべきカテゴリまたはキーワードを選択し、自身の広告スペースにいずれかの数のスクリプト10を埋め込みまたはインストールする命令を与えるためのメニュー画面を提供する広告パブリッシャインターフェイスをアプリケーションサーバ140上などに含むこともできる。スクリプト10は、作動/開始すると、アプリケーションサーバ140との通信を確立して、少なくともコマンドファイルデータベース160内の同様のパラメータ(たとえば、同じキーワード、カテゴリおよび地理的地域)を有する全ての広告についてリアルタイムオークションが実行されるようにし、同じものに対する広告主の入札、或いは限定するわけではないがクリックスルーレート、広告スペースサイズ、表示領域および広告タイプまたはこのようなパラメータと入札との組み合わせを含む広告パラメータに基づいてスクリプト10の位置に表示する1以上の広告を選択し、アプリケーションサーバ140の広告パラメータ/コマンドファイルデータベース160に記憶された選択された広告のための命令を実行することによって、選択された広告が広告スペースに表示されるようにする。
【0051】
RTBオークションを介した広告選択について、アプリケーションサーバ140との通信を含み、広告パラメータ/コマンドファイルデータベース160から広告パラメータが取得されるものとして説明しているが、これに加えてまたはこれに代えて、このような情報は、クライアントから直接的に(クライアント110からコンテンツサーバ151a~nに)、またはアプリケーションサーバを介して(アプリケーションサーバ140からコンテンツサーバ150a~nに)コンテンツサーバ150a~n上のデータベースと通信することによって取得することもできる。
【0052】
上述したように、オークションは、ネットワーク上のどこかでスクリプト10が作動/開始した時に発生する。スクリプト10は、ネットワーク上の広告スペース内に表示する準備が整っている全ての広告に関する情報を含むリレーショナルデータベース(たとえば、コマンドファイルデータベース160)との通信を確立して広告要求を送信する。この要求は、スクリプト10に関連するキーワードまたはカテゴリ、および利用可能な広告スペースのサイズまたは寸法に限定されない様々な情報を含む。システムは、アルゴリズムに基づいて、データベース内の全ての広告と、オークションの候補になっている広告表示位置に関連するキーワードに一致するキーワードとの比較を実行する。このアルゴリズムは、限定するわけではないが広告に対する入札タイプおよび広告のクリックスルーレートを含む様々なカスタマイズ可能なパラメータを考慮する。その後、落札された広告が広告スペース内に表示される。表示される広告は、同じまたは他のデータベース内の命令に従って組み立てることもできる。これらの命令は、様々な位置から要素をコールし、これらを広告モジュール内に表示されるように組み立てることができる。その後、広告コンテンツに対して実行された全ての動作はリレーショナルデータベース(たとえば、コマンドファイルデータベース160)に返送される。
【0053】
本明細書で説明するように、RTBオークションは、クライアントサーバ110上(クライアントサイドオークション)で、アプリケーションサーバ140上で、或いは別のオークションまたは入札プラットフォームサーバ170上(サーバ間オークション)で発生することができる。各オークションまたは入札プラットフォームサーバ170は、1以上の広告主またはキャンペーンの代わりに入札することができる。コンテンツパブリッシャは、パブリッシャ広告サーバを維持することによってオークションを先取りする能力と、基準が満たされた場合に広告機会の提供を先取りしてクライアント110をパブリッシャ広告サーバ(たとえば、コンテンツサーバ150)に誘導できる予めキャッシュされた基準とを有することができる。
【0054】
広告機会が満たされると、落札された入札のコンテンツサーバ150またはアプリケーションサーバ140は、サプライサイドプラットフォーム130などに広告を回収する命令を受け渡した後に、クライアント110のopen HTTP接続に、または直接クライアント110に受け渡す。いくつかの態様によれば、これらの命令は、パブリッシャ広告サーバなどのさらなる位置を通じて受け渡すこともできる。
【0055】
次に、クライアント110は、これらの命令に従ってコンテンツサーバ150または151から広告を回収する。1つの実施形態では、コンテンツサーバ150をアプリケーションサーバ140に有利に含めることができる。コンテンツサーバ150またはアプリケーションサーバ140は、広告掲載要求を受け取ると、クライアント110のディスプレイ22上のブラウザに広告を提供し、またはブラウザに広告のアドレスを提供して、ブラウザは指示されたアドレスから広告を回収することができる。
【0056】
広告は、クライアント110のディスプレイ22上のウェブページ内に表示することができる。
図3に示すように、ウェブページのコンテンツ(コンテンツページ21または第1のエリア)は、表示エリア31のサイズおよび/またはユーザによって選択されたブラウザウィンドウ41のサイズ(たとえば、ブラウザウィンドウのサイズ調整)に基づいて、ディスプレイ22上に表示されるブラウザウィンドウ41(または第2のエリア)よりも大きなものであることができる。ブラウザウィンドウ41の閲覧可能エリア外にあるコンテンツページ21の広告スロット内に広告42または第3のエリアなどの広告が読み込まれた場合、この広告は、コンテンツページ21が上向きにスクロールされるまでユーザによって閲覧可能でないものとなる。本発明の方法によれば、第2のRTBオークションを使用して、この広告スロット(たとえば、42)内に第2の広告を配置することができる。
【0057】
様々な態様によれば、広告スロット42は、第2のRTBオークションが開始される前に、内部に配置された第1の広告を有することも、または空とすることもできる。たとえば、この広告スロットが第2のエリア(41)内に存在する時、または第2のエリア(41)外の所定の距離内に存在する時には、スクリプト10の作動を第1の時点で発生する(すなわち、この広告スロットのための第1のRTBオークションを開始する)ように制御することができる。この情報は、スクリプト10に関連するセンサ(たとえば、トラッキングピクセル)、および/またはスクリプト10とは別のセンサから収集することができる。
【0058】
<スクリプトロジックおよびイベント>
【0059】
いくつかの態様によれば、ロジックは、広告スロット内に第2の広告を掲載する第2のRTBが開始されることを可能にする。
【0060】
いくつかの態様によれば、ロジックは、基本レポーティング(basic reporting)(たとえば、パブリッシャおよびタグごとの内訳)を有するプライマリダッシュボードと、パブリッシャおよびサイト管理セクション(たとえば、サイト管理は、どの広告スロットをリフレッシュすべきかに関する構成、および広告ユニット(タグ)管理セクションを含む)を有するセカンダリダッシュボードとを含むダッシュボード、パブリッシャダッシュボード(たとえば、基本レポーティングを有するメインダッシュボード)、セットアップAWSアカウントウィザード、並びにデマンドパートナに接続するためのセットアップエクスチェンジインターフェイスを可能にする。
【0061】
たとえば、ダッシュボードは、たとえばウィジェットタイプセクション、ユーザ管理セクションおよび広告品質管理を含む入札ダッシュボードを含むことができる。すなわち、入札ダッシュボードは、クライアント側に存在してパブリッシャの広告サーバ、パブリッシャのヘッダまたはそのページ上に統合されたリアルタイム検証システムを含むことができ、オークション後のレンダリング前にインプレッションを分析することができる。
【0062】
さらに、ダッシュボードは、レポートセクション(たとえば、レポートビルダ)、不一致セクション、広告管理ロジック(たとえば、ads.txt管理、クローラ、各ドメインのads.txtステータスのモニタリング)、および/またはパブリッシャダッシュボード(たとえば、サイト管理セクション、新たなサイトの提出)を含むことができる。
【0063】
さらに、ダッシュボードは、追加のレポートセクション(たとえば、レポートのスケジューリング)、サイト管理および承認セクション、パブリッシャからのタグ並び替え要求の管理、新たな広告ユニット要求管理、および/またはパブリッシャダッシュボード(たとえば、ads.txt管理)を含むことができる。
【0064】
いくつかの態様によれば、ロジックは、ライブビューアビリティスクリーニング(live viewability screening)と、DFP優先度に基づく自動スポンサーシップ排除と、ページ上部および下部両方の広告ユニットのビューアビリティに基づくリアルタイムサーバ間オークション能力とを組み合わせた統合ラッパー(unified wrapper)を可能にする。現在のヘッダ入札者ラッパー(header bidder wrappers)の中には、ビューアビリティに基づいて広告ユニットをターゲットとする際に履歴的および予測的ロジックを使用できるものがある。この理由は、現在のヘッダ入札者オークションがウェブページのレンダリング前に終了してしまうからである。ウェブページはヘッダ入札者オークションの終了後にレンダリングされるので、どの広告ユニットがビューアビリティ基準を満たすかをヘッダ入札者がリアルタイムで知ることは困難である。ユーザは、オークションの終了前にページと相互作用する機会を有していない。現在のヘッダ入札者ソリューションが本明細書で説明するロジックに対して不十分となり得るいくつかの使用事例。たとえば、ユーザが(タッチ画面を介してまたはマウス誘導カーソルを使用して)広告を通り過ぎてスクロールする速度が速すぎて最低閲覧可能標準(minimum viewable standards)を満たせない場合があり、或いは広告が最低閲覧可能標準を満たす前にユーザがブラウザウィンドウを最小化してしまい、またはブラウザセッションが成立しない場合がある。
【0065】
ウェブページが読み込みを行った時に入札者が広告ユニットに入札する場合、ユーザはブラウザセッションを開き、そしてブラウザをクリックし、ユニフォームリソースロケータ(URL)を打ち込み、エンターキーを押してウェブページにアクセスするまでの数ミリ秒で、ウェブページ上の広告インベントリについて予め確立されたパラメータに基づいてヘッダ入札者オークションが発生している。ヘッダオークションは、ページ下部のための広告ユニットを含む、いくつかの、多くの、ほとんどのまたは全ての広告ユニットを含むことができる。この時点でオークションは終了し、ウェブページのレンダリング前に入札が行われる(たとえば、誰かがいずれかのコンテンツを見る前にオークションが終了する)。従って、ページがレンダリングされる前にオークションが終了してしまうので、元々のヘッダ入札者オークションが発生した時に、誰かがページ下部のユニットをユーザの視野内にスクロールしたか否かをリアルタイムで知る方法はない。従って、ヘッダ入札者がページ下部のユニットに入札した場合、これらの入札者は、実際にページ上部にスクロールするのではなく、誰かがページ上部にスクロールするかどうかについての履歴的および予測的分析に基づいて価格を提示している。従って、タグは、既にウェブページが読み込まれた後に、複数のディマンドソース間で同時に(たとえば、サーバ間で)第2のオークションを開催することを可能にするが、これはページ下部のユニットがユーザの視野内にスクロールされた場合に限られる。
【0066】
いくつかの態様によれば、ウェブページに関連するユーザイベントを追跡するタグ(たとえば、スクリプト)がウェブページに埋め込まれる。具体的には、ページ下部の広告ユニットが閲覧可能になると(たとえば、ユーザがページ下部の広告ユニットをユーザの視野内にスクロールすると)、タグがページ下部の広告ユニット(たとえば、画像、テキスト、オーディオ、グラフィックス)のためのサーバ間リアルタイムオークションを可能にする。
【0067】
図2を参照して、現在開示している発明のロジックによって可能になる方法を説明する。たとえば、
図2を参照すると、ユーザは、ステップ202に示すように自身の装置(クライアント110)のブラウザにウェブページを読み込むことができ、ウェブページ上の広告スロットに関連するスクリプトが読み込まれる(203)。ステップ204に示すように、スクリプトがリフレッシュ時間を指定する1以上のセクションまたは部分(「divs」)を含む場合、方法は、205に示すように、特定のGPTイベントが発生した時にスクリプト関数(たとえば、JavaScript)の設定およびコールを可能にするGPTリスナーを取り付けることができる。ステップ206に示すように、リフレッシュ時間のための部分がスクリプトに含まれていない場合、方法は、ページ上のGPTタグおよび/または広告スロットをスキャンし、これにGPTリスナーを取り付けることを含むことができる(205)。
【0068】
GPTリスナーは、アプリケーションサーバまたはコンテンツサーバなどのサーバにコールを行って、207に示すように広告スロット内の広告をレンダリングすることができる。方法は、スポンサー広告をチェックすることができ(208)、このようなものが広告スロット内に配置されていると示された場合(209)には、この広告スロットにおいてさらなる動作を行わない(すなわち、ステップ218において終了する)。
【0069】
一方で、広告スロット内に配置すべきスポンサー広告が存在しない場合、方法は、ステップ210に示すように、広告がブラウザ内に読み込まれるのを最大30秒などの所定の時間にわたって待つことができる。広告は、閲覧可能期間(viewable period)であることもまたはそうでないこともできる(すなわち、「ページ上部」または第2のエリア内に存在することもまたはしないこともできる)。方法は、たとえば30秒などの所定の待ち時間が経過した後に、広告がクライアントビューポート(211;すなわち、第2のエリア)の閲覧可能部分内に存在するかどうかをチェックすることができ、視野内に存在することが判明した場合、この広告スロットのためのプリビッドオークション(すなわち、第2のRTBオークション)を実行する(213)。一方で、ステップ211において広告が視野内に存在することが判明しなかった場合、方法は、この広告が視野内に来るのを待ってからリビッドオークションを実行することができる(213)。
【0070】
214に示すように、第2のRTBオークションにおいてこの広告スロットの入札に成功すると、この広告スロット内に第2の広告コンテンツを表示することができる(215)。この段階で、方法は、ステップ216に示すように、最大30秒などの閲覧時間制限(すなわち、30秒のタイムアウト)を設定することができ、未だ入札リフレッシュ制限に達していない場合(217)には(たとえば、第3または第4などの)さらなるRTBオークションを開始し、再び上述したようにステップ211~216をたどることができる。一方で、入札リフレッシュ制限に達している場合(217)、方法は、この広告スロットにおいてさらなる動作を行わない(すなわち、ステップ218において終了する)ことができる。
【0071】
或いは、第2のRTBにおいて入札に成功しなかった(214)場合にはタイムアウト(たとえば、約30秒の待ち時間、216)となり、その後に未だ入札リフレッシュ制限に達していない場合(217)、方法は(たとえば、第3または第4などの)さらなるRTBオークションを開始し、上述したようにステップ211~216をたどることができる。一方で、入札リフレッシュ制限に達している場合(217)、方法は、この広告スロットにおいてさらなる動作を行わない(すなわち、ステップ218において終了する)ことができる。
【0072】
現在開示している本発明のいくつかの態様によれば、また
図2の態様に従って説明して示すように、ブラウザを有するクライアント(たとえば、デスクトップ、ラップトップ、スマートフォン、タブレット)は、クライアントブラウザにウェブページを提供するウェブサーバにアクセスし、そのウェブページ(「第1のエリア」)をクライアントのビューポート(「第2のエリア」)にロードする。ウェブページは、タグ(たとえば、Javascriptタグ、「スクリプト」)および広告ユニットをホストすることができる。たとえば、広告ユニットは、静的であるかそれとも動的であるかにかかわらず一連の基準に基づいて広告コンテンツが選択的に入力される規定のウェブページエリア(たとえば、正方形、長方形、多角形、円、楕円形、対称、非対称、閉じた形、開いた形、「第3のエリア」)を含むことができる。
【0073】
広告ユニットは、ウェブページが読み込まれた時にページ下部に位置することができ、すなわち第3のエリアは未だ第2のエリア内に配置されていない。従って、広告ユニットがユーザの視野内にスクロールされる前に、ウェブページをクライアントブラウザにロードする際にトリガされるような規定時間にわたって第1のリアルタイムオークションを行うことができる。
【0074】
広告ユニットは、広告ユニットの少なくとも一部が見えることに基づいてユーザの視野内にスクロールすることができる。たとえば、この部分は、広告ユニットのエリアの少なくとも約0.1%、約1%、約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約50.1%、約51%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、またはこれらの間のいずれかのパーセンテージを含むことができる。たとえば、規定時間は、少なくとも約0.5秒、約1秒、約2秒、約3秒、約4秒、約5秒、約6秒、約7秒、約8秒、約9秒、約10秒、約15秒、約20秒、約25秒、約30秒、約35秒、約40秒、約45秒、約50秒、約55秒、約60秒、約65秒またはこれよりも長く、或いはこれらの間のいずれかの数字を含むことができる。
【0075】
第1のリアルタイムオークションは、クライアント側(たとえば、ブラウザ内)で第1のリアルタイムオークションを管理するために、JavaScript(たとえば、prebid.js)を使用して実装することができるPrebidプログラムを介して有効にすることができる。第1のリアルタイムオークションは、サーバへのコールバックと共に発生できるサーバ間リアルタイムオークションを含むことができる。たとえば、ウェブページは広告ユニットおよびタグを含む。タグは、ロード時に、広告ユニットに広告コンテンツを入力するために広告パブリッシャサーバ(Rubicon、OpenX、Index Exchangeなど)にコールを行う。広告ユニットは、この時点では見えないこともある。このコールは、クライアントブラウザにマッチした現在のインプレッション(たとえば、クライアントブラウザを操作しているユーザの知識)を知らせる広告パブリッシャサーバへの入札要求を可能にすることができる。広告パブリッシャサーバは、これに応じて、一連の入札者からこの広告ユニットに対する一連の入札を収集する。その後、広告パブリッシャサーバは、一連の入札から最高入札額を決定し、広告ユニットに入力する広告コンテンツを準備する。従って、第1のリアルタイムオークションは、広告ユニットに広告コンテンツを入力するために発生し、広告ユニットがユーザの視野内にスクロールされていない時に発生することができる。
【0076】
図2に関して上述したように、現在開示している発明のロジックおよび方法は、ウェブページがブラウザ内に読み込まれたままである(211)間に所定の時間にわたって第1の広告コンテンツがウェブページに読み込まれたかどうかについての第1のリアルタイム判定を行うことができる。この第1のリアルタイム判定は、ブラウザ内にウェブページが読み込まれたままである間にスクリプト(10、すなわち広告スロットに関連するタグ)によって開始される。たとえば、クライアントのブラウザにウェブページが読み込まれて第1のリアルタイムオークションが発生した後には、この時点でウェブページ上にタグが存在し、Prebidプログラムまたはその他のスクリプトを使用して第2のオークションを要求すべきであるかどうかを一定時間内に決定するようになる。
【0077】
第2のRTBオークションを実行すべきかどうかに関する決定は、ウェブページがブラウザ内に読み込まれたままである間に所定の期間が満了した時点で、或いはウェブページがブラウザ内に読み込まれたままである間に所定の期間が満了した後に、クライアントのビューポート(すなわち、第2のエリア)内に広告スロット(すなわち、第3のエリア)がスクロールされたかどうかを問い合わせることができる第2のリアルタイム判定を使用することができる。第2のリアルタイム判定は、ウェブページがブラウザ内に読み込まれたままである間にスクリプトを介することができ、第2のリアルタイム判定は、ウェブページがブラウザ内に読み込まれたままである間に所定の期間にわたって第1の広告コンテンツがウェブページに読み込まれたとの判定を第1のリアルタイム判定が行ったことに基づく。
【0078】
従って、第2のリアルタイムオークションは、広告がウェブページ上に読み込まれた後であって広告ユニットがユーザの視野内にスクロールされる前、或いは広告ユニットが規定時間にわたってユーザの視野内に存在した後などの、第1の広告コンテンツがウェブページに読み込まれた後の設定時間後、すなわち予め決定された時間後に行うことができる。広告ユニットは、広告ユニットの少なくとも一部が見えることに基づいてユーザの視野内にスクロールさせることができる。たとえば、この部分は、広告ユニットのエリアの少なくとも約0.1%、約1%、約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約50.1%、約51%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、またはこれらの間のいずれかのパーセンテージを含むことができる。たとえば、規定時間は、少なくとも約0.5秒、約1秒、約2秒、約3秒、約4秒、約5秒、約6秒、約7秒、約8秒、約9秒、約10秒、約15秒、約20秒、約25秒、約30秒、約35秒、約40秒、約45秒、約50秒、約55秒、約60秒、約65秒またはこれよりも長く、或いはこれらの間のいずれかの数字を含むことができる。
【0079】
従って、タグ(スクリプト)は、広告ユニットがユーザの視野内にスクロールされるのを追跡する。たとえば、タグは、ビューポートエリア(たとえば、ブラウザの表示エリア)をピクセル単位で決定し、ウェブページエリアをピクセル単位で決定し、その後にウェブページエリアのどのセクションが現在ビューポートエリア内に存在するかを判定することに基づいて、広告ユニットがユーザの視野内にスクロールされるのを追跡することができる(たとえば、スナイパースコープがビューポートエリアに対応する場合のスナイパースコープの動作に類似する)。
【0080】
このセクションが広告ユニットを含み、この広告ユニットがユーザの視野内に存在する時に規定時間にわたって見える予定であるまたは見えている場合、第2のリアルタイムオークションが実行される。従って、タグは、ウェブページが読み込まれた時にページ下部の広告ユニットのための第1のリアルタイムオークションが行われることを可能にする。その後、タグは、ウェブページがビューポート内に見えている時にウェブページをモニタする。タグは、広告ユニットがページ上部に配置されている、或いは視野内にスクロールされているまたは規定時間にわたってビューポート内に表示されていると判定すると、クライアントサイドであるか、それともサーバ間であるかにかかわらず、第2のリアルタイムオークションを開始することができる。
【0081】
たとえば、広告ユニットは適宜にリフレッシュする(たとえば、広告ユニットが視野内に来るまでリフレッシュを待つ)ことができる。ただし、ウェブページは同様にリフレッシュしないことができる。
【0082】
なお、クライアントサイドオークションは、ウェブページが読み込まれた時にタグを実行しているクライアントブラウザを介して発生することができ、広告ユニットがユーザの視野内にスクロールされると、タグがオークション目的で複数の広告入札者にコールを行うことができる(たとえば、ページ上で複数の広告入札者の呼び出しがX回発生する)。
【0083】
同様に、サーバ間コールは、ページが読み込まれた時にタグを実行しているクライアントブラウザを介して発生することができ、広告ユニットがユーザの視野内にスクロールされると、タグが第1のサーバに1回コールを行うことができ、その後に第1のサーバがこれに応じて(単複の)第2のサーバと連動することができる。クライアントブラウザ内のタグが複数の入札者に複数回コールを行うクライアントサイドオークションとは異なり、サーバ間オークションは、第1のサーバが(単複の)第2のサーバと連動し、タグが第1のサーバに1回コールを行い、これに応じて第1のサーバから1つの要求を受け取る(たとえば、第1のサーバが複数の第2のサーバを相手にする)ことによってクライアントブラウザに加わる計算負荷が軽いため技術的に有利である。従って、少なくとも若干の待ち時間が排除されて、クライアントサーバを介したブラウジングを高速化することができる。
【0084】
たとえば、サーバ間オークションでは、少なくとも何らかの潜在的なブラウジング待ち時間に起因してクライアントブラウザが行うことができるコールの量に制限される場合があるクライアントサイドオークションに比べて大量の入札相手(たとえば、第1のサーバと連動する第2のサーバ)を含めることができる。たとえば、第2のサーバは、パブリッシャサーバ(たとえば、Rubicon、OpenX、Index Exchange)を含むことができる。さらに、クライアントサイドオークションは、バッテリ駆動式クライアント(たとえば、携帯電話器、タブレット)の電力管理などのクライアントの様々な要件によって低速かつ最適未満になってしまうこともある(すなわち、電力が低下すると待ち時間が増加してネットワーク接続性が低下してしまう)。
【0085】
いくつかの態様によれば、ロジックは、第2の広告ユニットが配置される前に第1の広告ユニットのクレジットを可能する一定の組み込み遅延(built-in delay)を可能にすることができる。たとえば、このような遅延は、第1のリアルタイムオークションから広告ユニットが読み込んでいる時点または見えるようになった時点から第1のリアルタイムオークションに基づいて広告ユニットがリフレッシュされるまでの時間(たとえば、約0.5秒、約1秒、約2秒、約3秒、約4秒、約5秒、約6秒、約7秒、約8秒、約9秒、約10秒、約15秒、約20秒、約25秒、約30秒、約35秒、約40秒、約45秒、約50秒、約55秒、約60秒、約65秒またはこれよりも長く、或いはこれらの間のいずれかの数字)に基づくことができる。たとえば、そのページ下部の広告ユニットの一定量(たとえば、広告ユニットのピクセルの少なくとも50%)がユーザの視野内にスクロールされ、この一定量が一定期間(たとえば、30秒)にわたってユーザに閲覧可能なままであると、これに応じて第2のリアルタイムオークションが作動し、これに応じて第2のリアルタイムオークションに基づいて広告ユニットをリフレッシュすることができる。
【0086】
たとえば、タグおよび広告ユニットを有するウェブページは、広告ユニットがページ下部にあってユーザに見えないクライアントブラウザに読み込むことができる。タイマは、たとえ広告ユニットがユーザに見えない場合でも、広告ユニットが読み込まれた時からの期間に従ってカウントを開始することができる。ウェブページは、一定期間(たとえば、約0.約0.5秒、約1秒、約2秒、約3秒、約4秒、約5秒、約6秒、約7秒、約8秒、約9秒、約10秒、約15秒、約20秒、約25秒、約30秒、約35秒、約40秒、約45秒、約50秒、約55秒、約60秒、約65秒またはこれよりも長く、或いはこれらの間のいずれかの数字)にわたって読み込まれたままであることができ、ユーザは、一定期間後に広告ユニットをユーザの視野内にスクロールすることができる。その後、一定期間が経過したという理由で広告ユニットにフラグを立て、これに応じてリフレッシュすることができる。従って、広告ユニットは、一定期間にわたってユーザに見えていた広告ユニットの一定量に基づいてユーザの視野に入ってきた時にリフレッシュされる(たとえば、広告ユニットをリフレッシュできる前であって広告ユニットがユーザに見えている間の一定期間の最小値)。たとえば、広告ユニットは、広告ユニットの少なくとも一定量(たとえば、ページ上部の広告ユニットのピクセルの割合)がページ上部に存在することができる。
【0087】
<動作モード>
【0088】
1つの動作モードでは、第1のリアルタイム広告入札オークションからの広告コンテンツを含むようにプログラムされたエリアを有するウェブページが存在する。ウェブページが最初に読み込まれた時には、このエリアはブラウザのビューポート内に表示されない(たとえば、ページ下部)。ユーザがウェブページをスクロールし、この時点でこのエリアが少なくとも規定量だけブラウザのビューポート内に表示されるようになると、第1の所定の時間が経過していた場合には、広告が第2の所定の時間にわたって閲覧可能であると判定され、その後に第2のRTBオークションが開始され、落札時に第2の広告が第1の広告の上に配置され、または完全に第1の広告に取って代わることができる。
【0089】
別の動作モードでは、第1のリアルタイム広告入札オークションからの広告コンテンツを含むようにプログラムされたエリアを有するウェブページが存在する。ウェブページが最初に読み込まれた時には、このエリアはブラウザのビューポート内に表示されない(たとえば、ページ下部)。ユーザがウェブページをスクロールし、この時点でこのエリアが少なくとも規定量だけブラウザのビューポート内に表示されるようになると、第1の所定の時間が経過していない場合には経過時間を決定することができる。経過時間が第2の所定の期間と同じかまたはこれを上回る場合には第2のRTBオークションを開始することができ、落札時に第2の広告が第1の広告の上に配置され、または完全に第1の広告に取って代わることができる。
【0090】
上記のいずれのモードでも、規定時間は、約0.5秒、約1秒、約2秒、約3秒、約4秒、約5秒、約6秒、約7秒、約8秒、約9秒、約10秒、約15秒、約20秒、約25秒、約30秒、約35秒、約40秒、約45秒、約50秒、約55秒、約60秒、約65秒またはこれよりも長く、或いは30秒などのこれらの間のいずれかの数とすることができ、第1の所定の時間は、約0.5秒、約1秒、約2秒、約3秒、約4秒、約5秒、約6秒、約7秒、約8秒、約9秒、約10秒、約15秒、約20秒、約25秒、約30秒、約35秒、約40秒、約45秒、約50秒、約55秒、約60秒、約65秒またはこれよりも長く、或いは6秒などのこれらの間のいずれかの数字とすることができる。上記のいずれのモードでも、規定量は、広告ユニットのエリアの約0.1%、約1%、約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約50.1%、約51%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%の割合、または50%などのこれらの間のいずれかの割合が表示されることとすることができる。
【0091】
上記のいずれのモードでも、クライアント、すなわちクライアントのプロセッサは、ウェブページが要求された時、読み込みを行っている時、および/または読み込まれている時にブラウザのジオロケーションまたはネットワークロケーションを識別することができる。さらに、クライアントは、ジオロケーションまたはネットワークロケーションに基づくその時点での最短信号移動距離またはその時点での最速応答時間に基づいて、第2の広告コンテンツのための第2のリアルタイム広告入札オークションを発生させることができる。ジオロケーションは、プロセッサが衛星測位受信機またはセルサイトと通信することに基づくことができ、ネットワークロケーションは、ブラウザのネットワークアドレスに基づくことができる。
【0092】
ある動作モードによれば、第2のRTBオークションは、サーバおよびサーバ群を有するサーバ間オークションとすることができ、この場合プロセッサは、プロセッサとサーバ群との間に論理的にサーバが介在するように、サーバ群と通信するサーバと通信する。サーバは、ジオロケーションまたはネットワークロケーションに基づく最短信号移動距離または最速応答時間に基づいて、サーバ群の1つのメンバを選択する。この場合、サーバは、ジオロケーションまたはネットワークロケーションに基づく最短信号移動距離に基づいてサーバ群の1つのメンバを選択し、或いはジオロケーションまたはネットワークロケーションに基づく最速応答時間に基づいてサーバ群の1つのメンバを選択することができる。
【0093】
別の動作モードによれば、第2のRTBオークションは、クライアントがサーバ群と通信するクライアントサイドオークションとすることができ、この場合クライアントのプロセッサは、ジオロケーションまたはネットワークロケーションに基づく最短信号移動距離または最速応答時間に基づいてサーバ群の1つのメンバを選択する。クライアントのプロセッサは、ジオロケーションまたはネットワークロケーションに基づく最短信号移動距離に基づいてサーバ群の1つのメンバを選択することができる。或いは、クライアントプロセッサは、ジオロケーションまたはネットワークロケーションに基づく最速応答時間に基づいてサーバ群の1つのメンバを選択することができる。
【0094】
<本開示の態様>
【0095】
態様1:方法、および/または前記方法を実行するようにブラウザによって実行可能な命令セットを記憶するメモリであって、前記方法は、プロセッサにより、ビューポートを有するブラウザ内にウェブページをロードすることであって、前記ウェブページは第1のエリアを有し、前記ビューポートは第2のエリアを有し、前記第1のエリアは前記第2のエリアよりも大きく、前記ウェブページにはスクリプトが埋め込まれ、前記第1のエリアは第3のエリアを含み、前記第1のエリアは前記第3のエリアよりも大きく、前記第3のエリアは、前記ウェブページが読み込まれた時に前記第2のエリア内に配置されておらず、前記第3のエリアは、第1のリアルタイム広告入札オークションから供給された第1の広告コンテンツを含む、ことと、前記プロセッサにより、前記ウェブページが前記ブラウザ内に読み込まれたままである間に前記第1の広告コンテンツが所定の期間にわたって前記ウェブページ内に読み込まれたかどうかについての第1のリアルタイム判定を実行することであって、前記第1のリアルタイム判定は、前記ウェブページが前記ブラウザ内に読み込まれたままである間に前記スクリプトを介して行われる、ことと、前記プロセッサが、前記ウェブページが前記ブラウザ内に読み込まれたままである間に前記所定の期間の満了時または満了後の少なくとも一方の時点で前記第3のエリアが前記第2のエリア内にスクロールされたかどうかについての第2のリアルタイム判定を実行することであって、前記第2のリアルタイム判定は、前記ウェブページが前記ブラウザ内に読み込まれたままである間に前記スクリプトを介して行われ、前記第2のリアルタイム判定は、前記ウェブページが前記ブラウザ内に読み込まれたままである間に前記第1の広告コンテンツが前記所定の期間にわたって前記ウェブページ内に読み込まれたであると前記第1のリアルタイム判定によって判定されたことに基づく、ことと、前記プロセッサにより、前記ウェブページが前記ブラウザ内に読み込まれたままである間に前記第2のリアルタイム判定に基づいて前記第3のエリアが前記第2のエリア内にスクロールされたことに応じて、前記第3のエリア内に入力されて前記第1の広告コンテンツに取って代わるべき第2の広告コンテンツのための第2のリアルタイム広告入札オークションを要求することであって、前記第2のリアルタイム広告入札オークションは、前記ウェブページが前記ブラウザ内に読み込まれたままである間に発生する、ことと、前記プロセッサが、前記ウェブページが前記ブラウザ内に読み込まれたままである間に前記第2のリアルタイム広告入札オークションから供給された前記第2の広告コンテンツを受け取ることと、前記ウェブページが前記ブラウザ内に読み込まれたままである間に前記第2の広告コンテンツが前記第2のエリア内に表示されるように、前記ウェブページが前記ブラウザ内に読み込まれたままである間に前記第3のエリアが前記第2のエリア内にスクロールされたことに応じて、前記プロセッサを介して前記第3のエリア内の前記第1の広告コンテンツを前記第2の広告コンテンツに置き換えることと、を含む、方法またはメモリ。
【0096】
態様2:前記第2のリアルタイム広告入札オークションは、クライアントサイドオークションまたはサーバ間オークションである、態様1の方法またはメモリ。
【0097】
態様3:前記所定の期間は、約0.5秒、約1秒、約2秒、約3秒、約4秒、約5秒、約6秒、約7秒、約8秒、約9秒、約10秒、約15秒、約20秒、約25秒、約30秒、約35秒、約40秒、約45秒、約50秒、約55秒、約60秒、約65秒などの少なくとも約1秒またはそれよりも長く、或いはこれらの間のいずれかの数字である、いずれかの先行する態様の方法またはメモリ。
【0098】
態様4:前記スクリプトは、前記第2のリアルタイム広告入札オークションを要求する、いずれかの先行する態様の方法またはメモリ。
【0099】
態様5:前記第1のリアルタイム広告入札オークションは、サーバ間オークションまたはクライアントサイドオークションである、いずれかの先行する態様の方法またはメモリ。
【0100】
態様6:前記第1の広告コンテンツおよび前記第2の広告コンテンツは、データタイプ、データフォーマット、データサイズまたは画像解像度のうちの少なくとも1つが互いに同一であり、或いは前記第1の広告コンテンツおよび前記第2の広告コンテンツは、データタイプ、データフォーマット、データサイズまたは画像解像度のうちの少なくとも1つが互いに同一でない、いずれかの先行する態様の方法またはメモリ。
【0101】
態様7:前記第1の広告コンテンツは、前記第3のエリアが前記第2のエリア内に表示される前に前記第3のエリア内の前記第2の広告コンテンツに置き換えられる、いずれかの先行する態様の方法またはメモリ。
【0102】
態様8:前記第1の広告コンテンツは、前記第3のエリアが前記第2のエリア内に表示されている間に前記第3のエリア内の第2の広告コンテンツに置き換えられる、いずれかの先行する態様の方法またはメモリ。
【0103】
態様9:前記第3のエリアは、タッチ画面を介して前記第2のエリア内にスクロールされ、或いは前記第3のエリアは、カーソルを介して前記第2のエリア内にスクロールされる、いずれかの先行する態様の方法またはメモリ。
【0104】
態様10:前記第2の広告コンテンツは、該第2の広告コンテンツが前記第1の広告コンテンツ上に表示されたことに基づいて前記第1の広告コンテンツに取って代わり、或いは前記第2の広告コンテンツは、前記第1の広告コンテンツが前記第3のエリアから除去されて前記第2の広告コンテンツが前記第3のエリアに挿入されたことに基づいて前記第1の広告コンテンツに取って代わる、いずれかの先行する態様の方法またはメモリを提供する。
【0105】
態様11:前記第1のリアルタイム判定、前記第2のリアルタイム判定、前記第2のリアルタイム広告入札オークション、および前記第3のエリア内の前記第1の広告コンテンツから前記第2の広告コンテンツへの置き換えは、前記スクリプトによって命令される、いずれかの先行する態様の方法またはメモリ。
【0106】
態様12:前記ブラウザは、前記スクリプトを実行するジャストインタイムエンジンを含む、先行するいずれかの側面の方法またはメモリ。
【0107】
態様13:前記第2のリアルタイム判定はスクロール中に行われる、いずれかの先行する態様の方法またはメモリ。
【0108】
態様14.少なくとも、前記広告ユニットのエリアの約0.1%、約1%、約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約50.1%、約51%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%の割合、またはこれらの間のいずれかの割合が表示される、いずれかの先行する態様の方法またはメモリ。
【0109】
態様15:前記第1の広告コンテンツは、前記第2の広告コンテンツのための前記第2のリアルタイム広告入札オークションの前記要求前に前記ウェブページが前記ブラウザ内に読み込まれたままである間に、少なくとも約33%のピクセル、または少なくとも50%のピクセル、または少なくとも約75%のピクセルが前記第2のエリア内に少なくとも約1秒間にわたって表示され、或いは前記第1の広告コンテンツは、前記第2の広告コンテンツのための前記第2のリアルタイム広告入札オークションの前記要求前に前記ウェブページが前記ブラウザ内に読み込まれたままである間に、ピクセル全体が前記第2のエリア内に少なくとも約1秒間にわたって表示され、或いは前記第1の広告コンテンツは、前記第2の広告コンテンツのための前記第2のリアルタイム広告入札オークションの前記要求前に前記ウェブページが前記ブラウザ内に読み込まれたままである間に、少なくとも50%のピクセルが前記第2のエリア内に少なくとも約6秒間にわたって表示される、いずれかの先行する態様の方法またはメモリ。
【0110】
態様16:前記ブラウザはジャストインタイムエンジンを含み、前記命令セットは前記ジャストインタイムエンジンによって実行可能である、いずれかの先行する態様の方法またはメモリ。
【0111】
態様17:前記プロセッサにより、前記ウェブページが要求された時点、読み込みを行っている時点または読み込まれた時点のうちの少なくとも1つの時点に前記ブラウザのジオロケーションまたはネットワークロケーションが識別されるようにすることと、前記プロセッサにより、前記ジオロケーションまたは前記ネットワークロケーションに基づくその時点での最短信号移動距離またはその時点での最速応答時間に基づいて、前記第2の広告コンテンツのための前記第2のリアルタイム広告入札オークションを発生させることと、をさらに含む、いずれかの先行する態様の方法またはメモリ。
【0112】
態様18:前記ジオロケーションは、前記プロセッサが衛星測位受信機またはセルサイトと通信することに基づく、態様17の方法またはメモリ。
【0113】
態様19:前記ネットワークロケーションは、前記ブラウザのネットワークアドレスに基づく、態様17の方法またはメモリ。
【0114】
態様20:前記第2のリアルタイム広告入札オークションは、サーバおよびサーバ群を有するサーバ間オークションであり、前記プロセッサは前記サーバと通信し、前記サーバは、前記プロセッサと前記サーバ群との間に論理的に介在するように前記サーバ群と通信し、前記サーバは、前記ジオロケーションまたは前記ネットワークロケーションに基づく前記最短信号移動距離または前記最短応答時間に基づいて前記サーバ群の1つのメンバを選択する、態様17の方法またはメモリ。
【0115】
態様21:前記サーバは、前記ジオロケーションまたは前記ネットワークロケーションに基づく前記最短信号移動距離に基づいて前記サーバ群の前記1つのメンバを選択し、或いは前記サーバは、前記ジオロケーションまたは前記ネットワークロケーションに基づく前記最速応答時間に基づいて前記サーバ群の前記1つのメンバを選択する、態様20の方法またはメモリ。
【0116】
態様22:前記第2のリアルタイム広告入札オークションは、サーバ群と通信しているクライアントを有するクライアントサイドオークションであり、前記クライアントは前記プロセッサを含み、前記プロセッサは、前記ジオロケーションまたは前記ネットワークロケーションに基づく前記最短信号移動距離または前記最速応答時間に基づいて前記サーバ群の1つのメンバを選択する、態様17の方法またはメモリ。
【0117】
態様23:前記プロセッサは、前記ジオロケーションまたは前記ネットワークロケーションに基づく前記最短信号移動距離に基づいて前記サーバ群の前記1つのメンバを選択し、或いは前記プロセッサは、前記ジオロケーションまたは前記ネットワークロケーションに基づく前記最速応答時間に基づいて前記サーバ群の1つのメンバを選択する、態様22に記載の方法またはメモリ。
【0118】
しかしながら、本開示は多くの異なる形態で具現化することができ、必ずしも本明細書に開示した実施形態のみに限定されるものとして解釈すべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示を徹底的かつ完全なものにして当業者に本開示の様々な概念を完全に伝えるように提供するものである。
【0119】
なお、本明細書で使用した様々な用語は、直接的なまたは間接的な、完全なまたは部分的な、一時的なまたは恒久的な動作または不動作を意味することができる。たとえば、ある要素が別の要素に対して「その上に存在する(on)」、「接続されている(connected)」または「結合されている(coupled)」と言う場合、この要素は他の要素に対して直接その上に存在し、接続し、または結合することも、或いは間接的または直接的な異形を含めて介在要素が存在することもできる。対照的に、ある要素が他の要素に「直接接続されている(directly connected)」または「直接結合されている(directly coupled)」と言う場合、介在要素は存在しない。
【0120】
同様に、本明細書で使用する「or」という用語は、排他的「or」ではなく、包括的「or」を意味するように意図される。すなわち、別途指定しない限り、または文脈から明らかでない限り、「XがAまたはBを採用する(X employs A or B)」は、自然な包括的置換(natural inclusive permutations)のいずれかを意味するように意図される。すなわち、「XがAまたはBを採用する」は、XがAを採用している場合、XがBを採用している場合、XがAおよびBの両方を採用している場合のいずれかによって満たされる。
【0121】
同様に、本明細書で使用する様々な単数形の「a、an(英文不定冠詞)」および「the(英文定冠詞)」は、文脈上別途明確に示していない限り、様々な複数形も含むように意図される。たとえば、「a」または「an」という用語は、たとえ本明細書において「1以上(one or more)」という表現を併せて使用している場合であっても「1以上」を意味するものとする。
【0122】
さらに、本明細書で使用する「備える、含む(comprises、includes、またはcomprising、including)」という用語は、言及する特徴、整数、ステップ、動作要素、またはコンポーネントの存在を示すものであるが、1以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、コンポーネント、或いはこれらの群の存在および/または追加を排除するものではない。さらに、本開示において何かが他の何かに「基づいている」と言う場合、このような言及は、同様に1以上の他のものに基づくことができる基準を意味する。換言すれば、別途明確に示していない限り、本明細書において使用する「~に基づく」は、「少なくとも部分的に基づく(based at least in part on、またはbased at least partially on)」を包括的に意味する。
【0123】
また、本明細書では、様々な要素、コンポーネント、領域、層または部分を説明するために、第1の、第2の、などの用語を使用している場合があるが、これらの要素、コンポーネント、領域、層または部分は、必ずしもこのような用語によって限定されるべきではない。むしろ、これらの用語は、1つの要素、コンポーネント、領域、層または部分を別の要素、コンポーネント、領域、層または部分と区別するために使用される。従って、後述する第1の要素、コンポーネント、領域、層または部分は、本開示から逸脱することなく、第2の要素、コンポーネント、領域、層または部分と呼ぶこともできる。
【0124】
また、特に定めがない限り、本明細書で使用する(技術用語および科学用語を含む)全ての用語は、本開示が属する技術の当業者が一般に理解している意味と同じ意味を有する。従って、一般に使用される辞書に定義されているような用語については、関連技術および本開示の文脈におけるこれらの意味に従う意味を有すると解釈すべきであり、本明細書で明確に定義していない限り、理想的なまたは過度に形式的な意味で解釈すべきではない。
【0125】
また、いくつかの実施形態例に関して説明する特徴は、様々な他の実施形態例においてまたはこれらの実施形態例といずれかの順列または組み合わせで組み合わせることができる。本明細書に開示する実施形態例の異なる態様または要素も同様に組み合わせることができる。本明細書で使用する「組み合わせ(combination)」、「結合(combinatory)」、または「これらの組み合わせ(combinations thereof)」という用語は、これらの用語の前に羅列する項目の全ての順列および組み合わせを意味する。たとえば、「A、B、C、またはこれらの組み合わせ」は、A、B、C、AB、AC、BC、またはABCのうちの少なくとも1つを含むことを意図しており、特定の文脈において順序が重要な場合には、BA、CA、CB、CBA、BCA、ACB、BAC、またはCABも含まれる。この例を続けると、BB、AAA、AB、BBC、AAABCCCC、CBBAAA、CABABBなどの、1以上の項目または用語の繰り返しを含む組み合わせも明確に含まれる。当業者であれば、別途文脈から明らかな場合を除き、通常はいずれかの組み合わせにおける項目または用語の数には制限がないと理解するであろう。
【0126】
本開示の様々な実施形態は、システムバスを通じて記憶素子に直接的または間接的に結合された少なくとも1つのプロセッサを含む、プログラムコードを記憶および/または実行するのに適したデータ処理システムに実装することができる。記憶素子は、たとえば実際のプログラムコードの実行中に採用されるローカルメモリ、バルクストレージ、および実行中にバルクストレージからコードを取り出さなければならない回数を減少させるために少なくとも一部のプログラムコードの一時的ストレージを提供するキャッシュメモリを含む。
【0127】
(限定するわけではないが、キーボード、ディスプレイ、ポインティングデバイス、DASD、テープ、CD、DVD、サムドライブおよびその他の記憶媒体などを含む)I/O装置は、直接またはI/Oコントローラを介してシステムに結合することができる。システムには、データ処理システムがプライベートネットワークまたはパブリックネットワークを通じて他のデータ処理システム、リモートプリンタまたは記憶装置に結合されることを可能にするネットワークアダプタを接続することもできる。モデム、ケーブルモデムおよびイーサネットカードは、利用可能なネットワークアダプタのタイプのほんのいくつかである。
【0128】
本開示は、システム、方法および/またはコンピュータプログラム製品に具現化することができる。コンピュータプログラム製品は、プロセッサに本開示の態様を実行させるコンピュータ可読プログラム命令を有するコンピュータ可読記憶媒体(または複数の媒体)を含むことができる。コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行装置によって使用される命令を保持して記憶できる有形装置とすることができる。コンピュータ可読記憶媒体は、たとえば以下に限定するわけではないが、電子記憶装置、磁気記憶装置、光学記憶装置、電磁記憶装置、半導体記憶装置、またはこれらのいずれかの好適な組み合わせとすることができる。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例の非包括的リストとしては、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ポータブルコンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、メモリスティック、フロッピーディスク、パンチカードなどの機械的に符号化された装置、または命令を記録した溝内の隆起構造、およびこれらのいずれかの好適な組み合わせが挙げられる。
【0129】
本明細書で説明するコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ可読記憶媒体からそれぞれのコンピュータ/処理装置に、或いはインターネット、ローカルエリアネットワーク、ワイドエリアネットワークおよび/または無線ネットワークなどのネットワークを介して外部コンピュータまたは外部記憶装置にダウンロードすることができる。ネットワークは、銅線伝送ケーブル、光伝送ファイバ、無線伝送、ルータ、ファイアウォール、スイッチ、ゲートウェイコンピュータおよび/またはエッジサーバを含むことができる。各コンピュータ/処理装置内のネットワークアダプタカードまたはネットワークインターフェイスは、ネットワークからコンピュータ可読プログラム命令を受け取り、このコンピュータ可読プログラム命令をそれぞれのコンピュータ/処理装置内のコンピュータ可読記憶媒体に記憶するために転送する。
【0130】
本開示の動作を実行するためのコンピュータ可読プログラム命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、機械命令、機械依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、或いはSmalltalkまたはC++などのオブジェクト指向型プログラミング言語、および「C」プログラミング言語などの従来の手続き型プログラミング言語を含む1以上のプログラミング言語のいずれかの組み合わせで書かれたソースコードまたはオブジェクトコードとすることができる。コードセグメントまたは機械実行可能命令は、プロシージャ、関数、サブプログラム、プログラム、ルーチン、サブルーチン、モジュール、ソフトウェアパッケージ、クラス、或いは命令、データ構造またはプログラム文のいずれかの組み合わせを表すことができる。コードセグメントは、情報、データ、引数、パラメータまたはメモリコンテンツを受け渡しおよび/または受け取ることによって別のコードセグメントまたはハードウェア回路に結合することができる。情報、引数、パラメータ、データなどは、とりわけメモリ共有、メッセージパッシング、トークンパッシング、ネットワーク伝送などを含むいずれかの好適な手段を介して受け渡し、転送し、または送信することができる。コンピュータ可読プログラム命令は、完全にユーザのコンピュータ上で実行することも、一部をユーザのコンピュータ上でスタンドアローン型ソフトウェアパッケージとして実行することも、一部をユーザのコンピュータ上でかつ一部をリモートコンピュータ上で実行することも、或いは完全にリモートコンピュータまたはサーバ上で実行することもできる。後者のシナリオでは、リモートコンピュータを、ローカルエリアネットワーク(LAN)またはワイドエリアネットワーク(WAN)を含むいずれかのタイプのネットワークを通じてユーザのコンピュータに接続し、または(たとえば、インターネットサービスプロバイダを使用してインターネットを通じて)外部コンピュータに接続することができる。いくつかの実施形態では、本開示の態様を実行するために、たとえばプログラマブルロジック回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)またはプログラマブルロジックアレイ(PLA)を含む電子回路が、電子回路を個別化するコンピュータ可読プログラム命令の状態情報を利用することによってコンピュータ可読プログラム命令を実行することができる。
【0131】
本明細書では、本開示の実施形態による方法、装置(システム)およびコンピュータプログラム製品のフローチャート図および/またはブロック図を参照しながら本開示の態様を説明した。フローチャート図および/またはブロック図の各ブロック、並びにフローチャート図および/またはブロック図のブロックの組み合わせは、コンピュータ可読プログラム命令によって実装することができると理解されるであろう。本明細書に開示する実施形態に関連して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路およびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、またはこれらの両方の組み合わせとして実装することができる。上記では、ハードウェアとソフトウェアの互換性を明確に示すために、様々な例示的なコンポーネント、ブロック、モジュール、回路およびステップを一般にこれらの機能面から説明した。このような機能がハードウェアとして実装されるか、それともソフトウェアとして実装されるかは、特定の用途およびシステム全体に課される設計制約に依存する。当業者であれば、説明した機能を各特定の用途に合わせて様々な方法で実装することができるが、このような実装決定は本開示の範囲からの逸脱を生じるものであると解釈すべきではない。
【0132】
図中のフローチャートおよびブロック図は、本開示の様々な実施形態によるシステム、方法およびコンピュータプログラム製品の考えられる実装のアーキテクチャ、機能および動作を示す。この点、フローチャートまたはブロック図の各ブロックは、指定された(単複の)論理機能を実装するための1以上の実行可能命令を含むモジュール、セグメント、または命令の一部を表すことができる。いくつかの別の実装では、ブロック内に示す機能が、図に示す順序とは異なる順序で発生することができる。たとえば、連続して示す2つのブロックは、実際には実質的に同時に実行することも、或いは関連する機能に応じて逆の順序で実行することもできる。また、ブロック図および/またはフローチャート図の各ブロック、並びにブロック図および/またはフローチャート図のブロックの組み合わせは、指定された機能または行為、或いは専用ハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせを実行する専用ハードウェアベースのシステムによって実装することができる。
【0133】
「その後に(then)」、「次に(next)」などの単語は、ステップの順序を限定するように意図するものではなく、これらの単語は、単に方法の説明を通じて読者を導くために使用するものである。プロセスフロー図では動作を連続プロセスとして説明していることもあるが、動作の多くは並行してまたは同時に実行することもできる。また、動作順を変更することもできる。プロセスは、方法、関数、プロシージャ、サブルーチン、サブプログラムなどに対応する。プロセスが関数に対応する場合、その終了は、その関数を呼び出し関数またはmain関数に戻すことに対応することができる。
【0134】
いくつかの実施形態例に関して説明した特徴または機能は、他の様々な実施形態例においておよび/またはこのような実施形態と結合および小結合することができる。また、本明細書に開示する実施形態例の異なる態様および/または要素も、同様に結合および小結合することができる。さらに、いくつかの例示的な実施形態は、個別におよび/または集合的に、より大きなシステムのコンポーネントとすることができ、他の手順を優先することができ、および/またはその用途を別様に修正することができる。また、本明細書に開示するような実施形態例の前、後、および/または同時に多くの手順が必要となる場合もある。なお、少なくとも本明細書に開示するような一部および/または全部の方法および/またはプロセスは、いずれかの形で少なくとも1つのエンティティまたはアクターを介して少なくとも部分的に実行することができる。
【0135】
本明細書では好ましい実施形態を図示し詳細に説明したが、当業者であれば、本開示の趣旨から逸脱することなく様々な修正、追加および置換などを行うことができると認識する。従って、これらの修正、追加および置換なども、以下の特許請求の範囲に定めるような本開示の範囲に含まれるものとみなされる。
【国際調査報告】