(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-17
(54)【発明の名称】細胞培養システムのためのデューティサイクル
(51)【国際特許分類】
C12M 1/00 20060101AFI20221007BHJP
C12N 5/07 20100101ALI20221007BHJP
C12M 3/00 20060101ALI20221007BHJP
【FI】
C12M1/00 C
C12N5/07
C12M3/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022508825
(86)(22)【出願日】2020-08-12
(85)【翻訳文提出日】2022-04-08
(86)【国際出願番号】 US2020045900
(87)【国際公開番号】W WO2021030420
(87)【国際公開日】2021-02-18
(32)【優先日】2019-08-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】521208310
【氏名又は名称】フラスクワークス, エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ムルティ, シャシ ケー.
【テーマコード(参考)】
4B029
4B065
【Fターム(参考)】
4B029AA01
4B029BB01
4B029BB11
4B029CC02
4B029DG06
4B065AA90X
4B065CA44
4B065CA60
(57)【要約】
デューティサイクルで動作するように構成される1つまたはそれを上回るポンプを伴う自動化細胞培養システムは、過剰な熱発生を防止し、細胞培養システムが、過熱することなく、従来の培養器の内側で動作することを可能にする。デューティサイクルは、オンおよびオフモードの間でポンプを切り替えることを伴う。短い期間にわたってポンプを起動し、次いで、それらを停止させることによって、より少ない熱が、生成される。サイクルの間の低減された圧送時間を考慮するために、ポンプは、サイクルの過程にわたる平均流率が、低減されないように、これがオンである間、より高い流率において起動されることができる。本発明のシステムは、オンサイクルがオフサイクルよりも短く、特に、オンサイクルがデューティサイクル全体の持続時間の20%未満であるデューティサイクルを採用する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
細胞培養システムであって、
細胞培養チャンバと、
前記細胞培養チャンバと流体連通する1つまたはそれを上回るポンプと、
前記1つまたはそれを上回るポンプに動作可能に接続されるプロセッサであって、前記プロセッサは、循環するデューティサイクルで前記1つまたはそれを上回るポンプを動作させるように構成され、前記デューティサイクルの各循環は、オンサイクルと、前記オンサイクルよりも長いオフサイクルとを備え、前記プロセッサは、前記デューティサイクルの各循環が、同一の平均流率を有するように、前記デューティサイクルを動作させる、プロセッサと
を備える、細胞培養システム。
【請求項2】
前記細胞培養システムは、培養器の内側に嵌合するようにサイズ決めされ、構成される、請求項1に記載の細胞培養システム。
【請求項3】
前記細胞培養チャンバは、入口と、出口とを備える、請求項1に記載の細胞培養システム。
【請求項4】
前記細胞培養チャンバの入口と流体連通する流体リザーバをさらに備える、請求項3に記載の細胞培養システム。
【請求項5】
前記ポンプは、前記入口を介して前記細胞培養チャンバに細胞培地を送達し、前記出口を介して前記細胞培養チャンバから廃棄物を除去するように構成される、請求項3に記載の細胞培養システム。
【請求項6】
前記オンサイクルの間、前記ポンプは、前記細胞培養チャンバへの、およびそれからの流体の流動を強制する、請求項1に記載の細胞培養システム。
【請求項7】
前記流体は、細胞培地を含む、請求項6に記載の細胞培養システム。
【請求項8】
前記デューティサイクルは、約60秒の持続時間を有する、請求項1に記載の細胞培養システム。
【請求項9】
前記オンサイクルは、前記デューティサイクルの持続時間の20%未満にわたって持続する、請求項1に記載の細胞培養システム。
【請求項10】
前記平均流率は、1分あたり1,000μL未満の流体である、請求項1に記載の細胞培養システム。
【請求項11】
細胞を培養するための方法であって、前記方法は、
ポンプと流体連通する細胞培養チャンバを提供することと、
循環するデューティサイクルを実行するように構成されるプロセッサを用いて前記ポンプを動作させることであって、前記デューティサイクルの各循環は、同一の平均流率を有し、流体が前記細胞培養チャンバに、およびそれから流動するオンサイクルと、流体流動が停止されるオフサイクルとを備え、前記オフサイクルは、前記オンサイクルよりも長い、ことと
を含む、方法。
【請求項12】
前記細胞培養システムは、培養器の内側に嵌合するようにサイズ決めされ、構成される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記細胞培養チャンバは、入口と、出口とを備える、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記細胞培養チャンバの入口と流体連通する流体リザーバをさらに備える、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記ポンプを動作させることは、前記入口を介して前記細胞培養チャンバに細胞培地を送達し、前記出口を介して前記細胞培養チャンバから廃棄物を除去することを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記オンサイクルの間、前記ポンプは、前記細胞培養チャンバへの、およびそれからの流体の流動を強制する、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記流体は、細胞培地を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記デューティサイクルは、約60秒の持続時間を有する、請求項11に記載の方法。
【請求項19】
前記オンサイクルは、前記デューティサイクルの持続時間の20%未満にわたって持続する、請求項11に記載の方法。
【請求項20】
前記平均流率は、1分あたり1,000μL未満の流体である、請求項11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、その内容が、参照することによって組み込まれる、2019年8月13日に出願された、米国特許出願第16/539,916号の利益および優先権を主張する。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、概して、細胞培養チャンバに関し、具体的には、細胞培養チャンバに、およびそれから流体を圧送するためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
臨床研究および療法の多くの分野は、細胞株の単離、調製、および増殖を要求する。着目細胞に関する所望の成長条件を再現するために、培地は、温度、ガスレベル、および栄養素の濃度等の変数に関して制御される必要がある。細胞は、わずかな環境変動に極端に敏感であり得る。例えば、37℃から39℃(すなわち、102°Fの発熱と同等)への温度のわずかな増加であっても、ある細胞を急速に死滅させ得る。細胞培養プロセスは、数日の培養を要求し得、これは、効果的な細胞培養システムが、長い期間にわたってこれらの精密な条件を維持することが可能であることを必要とすることを意味する。独立型細胞培養システムは、温度およびガスレベルを維持することができるが、高価であり、多くの研究室にとって実用的ではない。代替は、従来の培養器の内側の細胞培養チャンバ内で細胞を成長させることである。しかしながら、これらの配列は、より安価であるが、培養器の内側の装置が、容易に放散され得ない熱を発生させるため、それらは、精密な温度条件を維持するためにあまり効果的ではない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は、デューティサイクルで動作するように構成されるポンプを伴う自動化細胞培養システムを提供し、これは、過剰な熱発生を防止し、それによって、細胞培養システムが、従来の培養器の内側で動作しながら、適切な細胞培養温度を維持することを可能にする。より少ない熱を生成することによって、本発明のシステムは、放散される必要がある熱の量を低減させ、培養器の内側の本システムの過熱につながるであろう条件を回避する。従来の細胞培養システムでは、多くの熱が、培地を注入し、細胞培養容器またはチャンバから廃棄物を除去するために使用される圧送システムによって発生される一方、開示されるシステムでは、ポンプは、ポンプがオンおよびオフモードの間で切り替わる、デューティサイクルで動作する。短い期間にわたってポンプを起動し、次いで、それらを停止させることによって、より少ない熱が、生成される。
【0005】
本発明は、単純に短い期間にわたって標準的ポンプを起動し、次いで、これをオフにすることが、効果的に栄養素を送達し、廃棄物を除去するために十分ではない場合があることを認識する。全体的流率を維持するために、本発明のポンプは、減少された全体的圧送時間を埋め合わせるために、これがオンである間、より高い流率において動作する。しかしながら、静置細胞培養をエミュレートし、ある生物学的プロセスおよび反応を刺激し得る脈動流を回避するために、開示される細胞培養システムは、層流の範囲内の低レベルの灌流流動を用いて動作されることができる。低流率において栄養素を送達し、廃棄物を抽出するための最適なデューティサイクルは、したがって、20%未満であり、ポンプが、時間の20%未満にわたってオンであることを意味し得る。例えば、所望の全体的流率が、1分あたり10マイクロリットルである場合、20%デューティサイクルに関して、ポンプは、最初の12秒(60秒の20%)以内に10マイクロリットルを送達し、次いで、以降の48秒にわたって完全に電源オフにされる。したがって、全体的平均流率は、1分あたり10マイクロリットルであり、比較的に長い電源オフ時間は、サイクルの過程にわたって発生される熱の量を有意に低減させる。
【0006】
本発明の側面は、細胞培養チャンバと、細胞培養チャンバと流体連通する、1つまたはそれを上回るポンプと、ポンプに動作可能に接続される、プロセッサとを含む、細胞培養システムを伴う。プロセッサは、循環するデューティサイクルでポンプを動作させるように構成され、デューティサイクルの各循環は、オンサイクルと、オフサイクルとを備える。オフサイクルは、オンサイクルよりも長い。デューティサイクルの各循環は、デューティサイクルの各他の循環と同一の平均流率を有する。
【0007】
実施形態では、細胞培養システムは、培養器の内側に嵌合するようにサイズ決めされ、構成される。細胞培養チャンバは、入口と、出口と、入口と流体連通する、流体リザーバとを含んでもよい。ポンプは、入口を介して細胞培養チャンバに細胞培地を送達し、出口を介して細胞培養チャンバから廃棄物を除去するように構成されてもよい。オンサイクルの間、ポンプは、細胞培養チャンバへの、およびそれからの流体の流動を強制する。
【0008】
いくつかの実施形態では、デューティサイクルは、約60秒の持続時間を有する。オンサイクルは、好ましくは、デューティサイクルの持続時間の20%未満にわたって持続する。いくつかの実施形態では、平均流率は、1分あたり1,000μL未満の流体である。
【0009】
関連する側面では、本発明は、細胞を培養するための方法を伴う。本方法は、ポンプと流体連通する、細胞培養チャンバを提供する第1のステップと、循環するデューティサイクルを実行するように構成されるプロセッサを用いてポンプを動作させる第2のステップとを含む。デューティサイクルの各循環は、同一の平均流率を有し、流体が細胞培養チャンバに、およびそれから流動するオンサイクルと、流体流動が停止される、オフサイクルとを含む。オフサイクルは、オンサイクルよりも長い。
【0010】
本方法のいくつかの実施形態では、細胞培養システムは、培養器の内側に嵌合するようにサイズ決めされ、構成される。細胞培養チャンバは、入口と、出口と、入口と流体連通する、流体リザーバとを含んでもよい。実施形態では、ポンプを動作させることは、入口を介して細胞培養チャンバに細胞培地を送達し、出口を介して細胞培養チャンバから廃棄物を除去することを含む。オンサイクルの間、ポンプは、細胞培養チャンバへの、およびそれからの流体の流動を強制する。
【0011】
いくつかの実施形態では、デューティサイクルは、約60秒の持続時間を有する。オンサイクルは、好ましくは、デューティサイクルの持続時間の20%未満にわたって持続する。いくつかの実施形態では、平均流率は、1分あたり1,000μL未満の流体である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1A】
図1Aおよび1Bは、本発明との併用のための細胞培養システムを示す。
【
図1B】
図1Aおよび1Bは、本発明との併用のための細胞培養システムを示す。
【
図3】
図3は、
図2Aおよび2Bの細胞分化カセットを使用した細胞培養システムを示す。
【
図4】
図4は、1つの細胞培養チャンバを伴う本発明のシステムを示す。
【
図5】
図5は、細胞培養チャンバを接続し、それらの間で流体を移送するためのプロセスを示す。
【
図6】
図6は、複数の細胞培養チャンバを伴う本発明のシステムを示す。
【
図7】
図7は、ある実施形態による、本発明のシステムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(詳細な説明)
本開示は、従来の培養器の内側で使用され得、デューティサイクルで起動し、過剰な熱発生を回避しながら、流体流動を効果的に維持するように構成される、ポンプを含む、細胞培養システムを提供する。開示されるシステムおよび関連する方法は、熱を放散する必要がある従来の培養器の内側に着座する自動化細胞培養システムに関する課題に対処する。自動化細胞培養システムにおける熱の最も一般的な源は、圧送システムであり、これは、培地を注入し、細胞培養容器/チャンバから廃棄物を除去する。本開示による圧送システムは、より少ない熱を発生させる。開示されるシステムおよび方法は、ポンプが、数日の期間にわたって継続的に起動されなければならない灌流システムにおいて特に有用である。灌流システムは、(細胞が、廃棄物の継続的蓄積とともに、補充を伴わずに栄養素が枯渇する培地中に着座する静置培養と異なり)灌流が、培養細胞が定義された濃度の栄養素に暴露されることを確実にするだけではなく、また、代謝性廃棄物の継続的除去を確実にするための方法であるため、自動化細胞培養において非常に望ましい。
【0014】
開示されるシステムは、熱を放散するように設計されていない細胞培養器とも併用されることができる。そのような培養器は、典型的には、周囲温度が30℃未満である、室温環境において動作する。最も一般的な所望の培養温度は、生理学的温度または37℃である。熱は、温度の勾配に沿って高温領域から低温領域に伝達するため、殆どの培養器は、それらの内部を加熱する能力のみを有し、それらを冷却しない。さらに、多くの培養器は、熱を効果的に留保するように設計される、水ジャケット等の断熱材様コンポーネントを用いて設計される。それらの条件を前提として、従来の培養器内の熱源の存在は、概して、内部温度を急速に上昇させるであろう。いったんこれが起こると、温度制御システムは、加熱を停止させるであろう。しかしながら、培養器の断熱特徴は、タイムリーな様式で温度が所望のレベルまで減少しないように妨げるであろう。本発明は、培養器の内側ではるかに少ない熱を生成しながら、所望の流体流動レベルを達成するデューティサイクルでそのポンプを動作させることによって、本問題を解決する。
【0015】
デューティサイクルは、連続的ではなく、断続的に動作するデバイスの動作のサイクルである。デューティサイクルは、デバイスが動作の1つのサイクルの過程にわたってオンおよびオフである時間の量によって定義されることができる、またはこれは、デバイスが起動している利用可能な時間のパーセンテージによって定義されることができる。デューティサイクルで細胞培養システム内の1つまたはそれを上回るポンプを動作させることは、培養器(または任意の他の暖かい環境)と関連付けられる問題を解決する。しかしながら、短い期間にわたってポンプを起動し、次いで、それらをオフにすることは、熱出力を低減させるが、非連続的様式でポンプを単純に起動することは、所望の流体流動を提供するために十分ではない場合がある。デューティサイクルにおける流率は、慎重に調整されなければならない。ひとつには、全体的流率は、効果的に栄養素を送達し、廃棄物を除去するために十分でなければならない。しかし、脈動流は、人体内の自然な脈動リズムに類似し、多くの細胞タイプは、これに敏感である。脈動流は、ある生物学プロセスおよび反応を生じさせ得る、またはこれは、増加された剪断感度を有する多くの細胞タイプにおいて剪断を引き起こし得る。したがって、生物学的研究設定において広く使用される静置培養を厳密にエミュレートする所望において、低レベルの灌流流動を用いて細胞培養システムを動作させることが、望ましい。本文脈における「低い」は、明確に層流の領域(15ダイン/cm2の生理学的レベルを明確に下回る壁剪断応力レベル)内であり、典型的には、1分あたり1,000μL未満の大きさにおける流体流動を意味し得る。いくつかの実施形態では、平均流動は、1分あたり100μL未満である。他の実施形態では、平均流動は、1分あたり10μL未満である。
【0016】
低流率において栄養素を送達し、廃棄物を抽出するための本発明との併用のために最適なデューティサイクルは、ポンプまたは複数のポンプが、利用可能な時間の20%未満にわたって動作することである。例えば、所望の全体的流率が、1分あたり10マイクロリットルである場合、20%デューティサイクルに関して、ポンプは、最初の12秒(60秒の20%)以内に10マイクロリットルを送達し、次いで、以降の48秒にわたって完全に電源オフにされる。したがって、全体的平均流率は、依然として、1分あたり10マイクロリットルであり、比較的に長いオフ時間は、発生される熱の量を有意に低減させる。従来の培養器では、器具からの熱発生が、2ワット未満において維持される場合、望ましくない温度上昇は、回避されることができる。
【0017】
他の実施形態では、デューティサイクルは、約1%、約2%、約5%、約10%、約25%、約30%、約40%、約50%、またはそれを上回るものであり得る。デューティサイクルの持続時間は、好ましくは、約1分であるが、種々の実施形態では、約1秒、約2秒、約5秒、約10秒、約15秒、約20秒、約30秒、約45秒、約90秒、約2分、約3分、約4分、約5分、約10分、約20分、またはそれよりも長いものであり得る。デューティサイクルの過程にわたる平均流率は、概して、1分あたり1,000μL未満である。実施形態では、これは、1分あたり100μL未満または1分あたり10μL未満である。
【0018】
デューティサイクルで1つまたはそれを上回るポンプを動作させることは、種々の異なる細胞培養システムおよび設定のために有用である。本開示による、ポンプ活動を制御するためにデューティサイクルを採用する細胞培養システムのいくつかの実施形態が、下記に説明され、図に示される。
【0019】
図1Aは、樹状細胞を発生させるためのシステム100の実施形態を示す。蠕動ポンプ110が、提供される。ポンプ110は、細胞培養カートリッジ120の内外に流体を圧送するために使用される。ポンプ110は、メモリから命令を受信し、本明細書に説明されるようなデューティサイクルにおいてポンプ110を動作させるように構成される、プロセッサ199に動作可能に接続される。命令は、デューティサイクルの持続時間およびポンプがオンであるオンサイクルの持続時間およびポンプがオフであるオフサイクルの持続時間を規定する。オンサイクルおよび/またはオフサイクルは、時間の量として、またはデューティサイクルにおける利用可能な時間のパーセンテージとして定義されることができる。一般に、デューティサイクルは、1つのデューティサイクルが終了すると、別のものが開始されるように、連続的ループで繰り返され、これは、ポンプ110を断続的にオンおよびオフにする効果を有する。
【0020】
細胞培養カートリッジ120は、それに細胞が接着する底面125を有する。他の実施形態では、細胞は、底面に接着しない。細胞培養カートリッジ120は、細胞培養カートリッジ120の角に配列される、8つの流体入口145を有する。1つの流体出口135が、細胞培養カートリッジ120の中心に配列される。接続管類140が、流体入口を、分化培地182を含有する分化培地リザーバ(灌流源)180と接続する。分化培地リザーバ180は、細胞培養カートリッジ120の中に圧送されるであろう分化培地182を含有する。接続管類140はまた、流体出口135を廃棄物リザーバ184と接続する。枯渇した培地は、細胞培養カートリッジ120から外に、出口135を通して、廃棄物リザーバ184の中に圧送されるであろう。分化培地リザーバ180および廃棄物リザーバ184上の蓋170および175は、可撤性ではなく、それによって、滅菌システムを維持する。他の実施形態では、蓋170および175は、可撤性である。リザーバ瓶180および184上の活栓および/またはLAV160および165が、分化培地の滅菌移送を可能にし、入口瓶を充填し、出口瓶から廃棄物を除去する。コンソール190は、前述に言及されるコンポーネントの配列のための指定された空間を提供し、また、ディスプレイ/ユーザインターフェース192、接続194、およびオン/オフスイッチ196を提供する。
【0021】
図1Bは、樹状細胞を発生させるためのシステム700の別の実施形態を示す。蠕動ポンプ710が、提供される。ポンプ710は、細胞培養カートリッジ720の内外に流体を圧送するために使用される。ポンプ710は、メモリから命令を受信し、本明細書に説明されるようなデューティサイクルにおいてポンプ710を動作させるように構成される、プロセッサ799に動作可能に接続される。命令は、デューティサイクルの持続時間およびポンプがオンであるオンサイクルの持続時間およびポンプがオフであるオフサイクルの持続時間を規定する。オンサイクルおよび/またはオフサイクルは、時間の量として、またはデューティサイクルにおける利用可能な時間のパーセンテージとして定義されることができる。一般に、デューティサイクルは、1つのデューティサイクルが終了すると、別のものが開始されるように、連続的ループで繰り返され、これは、ポンプ710を断続的にオンおよびオフにする効果を有する。
【0022】
細胞培養カートリッジ720は、それに細胞が接着する底面725を有する。他の実施形態では、細胞は、底面に接着しない。細胞培養カートリッジ720は、細胞培養カートリッジ720の角に配列される、8つの流体入口745を有する。1つの流体出口735が、細胞培養カートリッジ720の中心に配列される。接続管類740が、流体入口を、分化培地782を含有する分化培地リザーバ(灌流源)780と接続する。分化培地リザーバ780は、細胞培養カートリッジ720の中に圧送されるであろう分化培地782を含有する滅菌バッグの形態である。接続管類740はまた、流体出口735を、別のバッグである廃棄物リザーバ784と接続する。分解培地リザーバ780および廃棄物リザーバ784は、支柱789によって支持される。枯渇した培地は、細胞培養カートリッジ720から外に、出口735を通して、廃棄物リザーバ784の中に圧送されるであろう。コンソール790は、前述に言及されるコンポーネントの配列のための指定された空間を提供し、また、ディスプレイ/ユーザインターフェース792、接続794、およびオン/オフスイッチ796を提供する。
【0023】
システム100は、単一のポンプとともに示されるが、本発明の細胞培養システムが、1つを上回るポンプを有し得ることを理解されたい。例えば、1つのポンプは、リザーバ180から流体を圧送するように構成されてもよい一方、別のポンプは、細胞培養カートリッジから離れるように、廃棄物リザーバ184の中に廃棄物を圧送するように構成されてもよい。1つを上回るポンプを有する実施形態では、各ポンプは、それぞれ、相互に同一または異なるパラメータを有し得る、デューティサイクルでその個別のポンプを起動するように構成される、同一のプロセッサまたは異なるプロセッサに接続されてもよい。
【0024】
システム100は、従来の培養器の内側に設置されるようにサイズ決めされ、構成され、そこで、これは、樹状細胞の所望の集団を発生させるために十分な期間にわたって動作することができる。ポンプまたは複数のポンプは、デューティサイクルでプロセッサ命令に従って機能し、これは、望ましい流体流動条件を提供し、本システムの過熱を防止する。本開示と適合する樹状細胞を発生させるためのシステムの付加的特徴および構成が、2018年11月15日に出願された、米国出願第16/192,062号(その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に説明されている。
【0025】
ある実施形態では、1つまたはそれを上回るポンプが、細胞培養チャンバの中に灌流培地を灌流するために、細胞培養チャンバに動作可能に結合される。灌流培地は、任意の好適な培地を含む。いくつかの実施形態では、灌流培地は、分化培地である。細胞培養カートリッジはまた、1つまたはそれを上回る流体リザーバを含むことができる。流体リザーバは、細胞培養チャンバと流体連通し、1つまたはそれを上回るポンプに動作可能に結合されることができる。流体リザーバをポンプおよび細胞培養チャンバに接続するための1つまたはそれを上回る管もまた、提供される。ある側面では、1つまたはそれを上回るポンプは、流体リザーバから、細胞培養チャンバを通して、廃棄物収集リザーバの中に流体を圧送するために構成される。1つまたはそれを上回るポンプは、デューティサイクルの過程にわたって1つまたはそれを上回るポンプをオンおよびオフにする、プロセッサに動作可能に接続される。デューティサイクルのパラメータは、プロセッサと通信するメモリ内に記憶される命令のセットによって定義される。プロセッサ、メモリ、およびコンピュータ構成が、下記により詳細に説明される。ある実施形態では、流体は、流体リザーバから、管類を通してポンプに、かつ入口を介して細胞培養チャンバの中に移動し、出口を介して細胞培養チャンバから外に戻り、管類を通して、廃棄物収集リザーバの中に移動する。
【0026】
ある実施形態では、流体リザーバおよび/または廃棄物収集リザーバは、それぞれ、細胞培養チャンバ内に含有されるか、またはチャンバに流体的に結合されるかのいずれかで、1つまたはそれを上回るキャップ付き瓶として提供されることができる。各リザーバは、入口ポートおよび出口ポート、または出口ポートおよび1つまたはそれを上回る細胞培養チャンバの入口に流体的に結合される排出口を含有する。ある側面では、例えば、ルアーコネクタおよびルアーコネクタの周囲に嵌合するように切断されるシリコーンガスケットが、入口または出口の一方または両方を通した漏出を防止するために使用されることができる。
【0027】
ある実施形態では、1つまたはそれを上回る細胞培養カートリッジは、プロセスが、培養器内で実行されるであろうように、培養器内に嵌合するようにサイズ決めされ、構成される。培養器内の条件は、37℃の持続温度および95-100%の相対湿度を含む。したがって、選定される材料は、材料(流体および生物製剤を含む)が、そのような条件下で拡大する傾向があることを前提として、これらの条件に耐える完全性を有していなければならない。さらに、いくつかの状況では、培養器内の条件は、安定したままであり、温度の自動化記録が、培養器内で実施される反応におけるいずれかの異常と相関させるための温度変動の知識を有するために可能である。本開示によると、任意の電力供給源およびポンプが、デューティサイクルが、それらが過剰な熱を発生させることを防止するため、培養器内の環境を変化させないように構成される。
【0028】
故に、一実施形態では、ポンプは、細胞培養カートリッジとは別個に格納されるが、依然として、細胞培養カートリッジと流体的かつ動作可能に連通する。別の実施形態では、ポンプは、細胞培養カートリッジに直接取り付けられる。全ての実施形態では、ポンプは、培養器内に位置するように構成される。ポンプのデューティサイクル動作は、過熱を防止するためにそれだけで十分であるが、いくつかの実施形態では、本システムは、付加的熱放散のための熱シンクおよび/またはファンに動作可能に接続されてもよい。構成にかかわらず、ポンプは、デューティサイクルを実行するためのプロセッサに動作可能に結合され、ポンプはまた、細胞培養カートリッジ、ひいては、細胞培養チャンバに動作可能に結合される。オンボード使い捨て蠕動ポンプによって可能にされるオンボード試薬貯蔵および灌流を用いた内皮細胞培養のための小規模培養システムおよびポリスチレン底面を伴うチャンバを使用した単球からの樹状細胞発生のためのより大規模な培養システム等の灌流ベースの自動化細胞培養システムに関する付加的詳細が、第US 2018/0171296号、第US20180251723号、および第WO 2018/005521号(そのそれぞれは、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる)に見出されることができる。
【0029】
なおも他の側面では、細胞培養チャンバは、細胞培養チャンバに動作可能に結合される、1つまたはそれを上回るセンサを含む。センサは、任意の好適なパラメータを測定することが可能であり得る。例えば、センサは、pH、溶解酸素、総バイオマス、細胞直径、グルコース濃度、乳酸濃度、および細胞代謝物濃度等の細胞培養チャンバ内の1つまたはそれを上回るパラメータを測定することが可能であり得る。本システムが、複数の細胞培養チャンバを含む実施形態では、1つまたはそれを上回るセンサは、細胞培養チャンバのうちの1つまたはそれを上回るものに結合されることができる。ある実施形態では、1つまたはそれを上回るセンサは、1つまたはそれを上回る細胞培養チャンバに結合されるが、システム内のチャンバの全てに結合されるわけではない。他の実施形態では、1つまたはそれを上回るセンサは、システム内の細胞培養チャンバの全てに結合される。1つまたはそれを上回るセンサに動作可能に結合される、複数のチャンバを有するシステムでは、センサは、それにそれらが結合されるチャンバのそれぞれにおいて同一であり得る、それらは全て、異なり得る、またはいくつかのセンサは、同一であり得、いくつかは、異なり得る。ある側面では、1つまたはそれを上回るセンサは、パラメータの自動的監視および調節が、可能であるように、命令を実行するための中央処理ユニットを有するコンピュータシステムに動作可能に結合される。細胞培養チャンバを使用して本発明の方法を実装するためのコンピュータシステムに関する付加的詳細が、下記に提供される。
【0030】
いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回るセンサは、1つまたはそれを上回る細胞培養チャンバ、流体リザーバ、管類内、および/または、概して、培養器内の温度を測定することができる。温度センサは、オンサイクルが本システム内の温度を微調整するために増加されるべきかまたは減少されるべきかを示す、フィードバックをデューティサイクルを制御するプロセッサに提供することができる。センサが、細胞培養の温度が高くなっていることを検出する場合、デューティサイクルは、より少ない熱を発生させるために、ポンプがより短い期間にわたってオンであるように調節することができる。オンサイクルが、短縮される場合、ポンプは、概して、デューティサイクルの過程にわたる平均流体流動が、同一のままであるように、流体流動を増加させるであろう。
【0031】
ある実施形態では、細胞培養チャンバは、入口と、出口とを有し、その両方は、チャンバを流体コネクタを介して1つまたはそれを上回る付加的容器と流体的に結合するために使用されることができる。ある実施形態では、付加的容器は、1つまたはそれを上回る付加的細胞培養チャンバを含む。本発明のシステムは、例えば、直列に相互と流体的に接続し、免疫療法生成物を生成するように構成される、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、15個、20個、30個、40個、50個、60個、70個、80個、90個、100個、またはその間または100個を上回る任意の数の細胞培養チャンバを含むことができる。代替として、または加えて、1つまたはそれを上回る細胞培養チャンバは、一度に1人を上回る個人に関する免疫療法生成物の生成を可能にするために、相互と並列に配列されることができる。好ましい実施形態では、細胞培養カートリッジの細胞培養チャンバは、滅菌接続を介して接続される。
【0032】
一実施形態では、培地およびサイトカインの灌流が、細胞ベースの免疫療法生成物の形成を補助するために、細胞培養チャンバ内の細胞混合物に提供されることができる。DCによるT細胞の刺激のためのプレートベースのプロトコルでは、約2mLの培養体積が、開始から維持され、サイトカインの注入が、各7日間の刺激期間内に2回行われる。灌流の主要な利点は、培地およびサイトカインの一貫した局所濃度プロファイルを維持する能力であり、これは、従来技術のプレートベースのプロトコルと比較して、より高い収率およびDCへの単球分化のプロセスを高速化する潜在的能力を確実にする。しかしながら、付着性(DC)および非付着性(T細胞)タイプの組み合わせは、機械的力に対するDCの高い感受性とともに、特に、細胞培養チャンバを通した流体の流動に関して、抗原特異性T細胞の刺激および増殖に対する課題をもたらす。したがって、培地およびサイトカインが灌流を介して提供される、それらの実施形態では、本発明のシステムは、DC等のある抗原提示細胞の剪断感受性もまた考慮しながら、細胞培養カートリッジから細胞を除去することなく、細胞に栄養素およびサイトカインを供給することが可能でなければならない。本質的に、本発明のいくつかの実施形態のシステムおよび方法は、成長因子を新たにし、DCの最小の物理的刺激を維持しながら、T細胞増殖に有利なオートクライン/パラクライン信号の留保を最適化することを目標とする。これを考慮するために、細胞培養チャンバを通した灌流流動の方向およびレートの両方が、考慮されなければならない。例えば、本発明のいくつかの実施形態は、向流培地流動配列等の一方向性流動以外の培地流動配列を備えてもよい。
【0033】
実施形態では、細胞培養チャンバと、中央処理ユニットによって実行可能な命令を含有するメモリを備える中央処理ユニットとを含む、細胞培養システムが、提供される。ある側面では、命令は、本システムに、第1の入力として、細胞培養チャンバのサイズを備えるデータを受信させ、第2の入力として、細胞培養チャンバの中に導入されるであろう1つまたはそれを上回る流体中の第1の細胞タイプの第1の濃度および第2の細胞タイプの第2の濃度を備えるデータを受信させ、第1および第2の入力に基づいて、第1の細胞タイプおよび第2の細胞タイプが細胞培養チャンバ内で相互に接触する確率を最大限にする、細胞培養チャンバの中に導入されるであろう灌流流体の灌流率を計算させる。本システムはさらに、所望の平均流率、本システムの熱出力、および培養器の内側の所望の細胞培養温度に基づいて、所望のデューティサイクルパラメータ(例えば、デューティサイクルの持続時間、オンサイクルに関する時間のパーセンテージ、およびオンサイクルの間の流率)を計算してもよい。本システムはまた、中央処理ユニットがまた、1つまたはそれを上回るポンプを制御するためにデューティサイクルを実行することによって灌流流体の灌流率を制御するように、1つまたはそれを上回る灌流流体リザーバに動作可能に結合され、中央処理ユニットに動作可能に結合される、1つまたはそれを上回るポンプを含む。
【0034】
本発明のシステムはまた、本システムを通した流体の移動を制御し、本システム内の温度等の種々のパラメータを監視および制御し、加えて、細胞ベースの免疫療法生成物の存在、生成物の数量(直接または間接的に)、変換率等を検出するための1つまたはそれを上回る制御システムを含む、またはそれに動作可能に結合されることができる。本システムはまた、フィードバック制御を可能にする、高度なリアルタイムプロセス監視および制御プロセス、および本システムを使用して取得された反応および精製結果を前提として統合およびスケールアップを可能にするプロセス等の多数のクラスのソフトウェアを装備してもよい。
【0035】
末梢血から取得された単球(MC)からの樹状細胞の自動化生成のためのシステムが、
図2A-Bおよび3に示される。説明されるシステムは、開示されるデューティサイクルポンプ動作を組み込み、本システムが、標準的培養器の内側で使用されることを可能にすることができる。
【0036】
図2A-2Bは、本発明と適合する樹状細胞分化カセットの設計を示す。カセット200は、両面接着フィルムを用いて組み立てられる、
図2Aの左側に示される層から構築される。カセットの設計は、これが、MCを含有する全血または別の流体サンプルの好適な体積を受容し、サンプル中に含有されるMCの本質的に全てを結合させることを可能にする。カセットは、カセット内に中心開放流体空間を形成する、細胞培養チャンバを含有する。チャンバの床は、MC結合面である、またはそれをその一部として含有する。細胞培養チャンバの好ましい幾何学形状は、その内側が全て丸みが付いており、角または頂点がない、平坦な薄い空間のものである。チャンバの長円形または丸みが付いた長方形プロファイルが、好ましい。平坦面および低い高さは、チャンバ内の細胞を擾乱させ、細胞生存率および収率の両方を低減させ得る、流体剪断応力につながるであろう乱流を回避することに役立つ。したがって、カセットの重要な特徴は、これが、その中の細胞の剪断応力への暴露を回避する、または最小限にすることである。これは、突起または表面粗さを殆ど伴わない平坦面の使用によって、流体経路内および細胞培養チャンバ内の鋭い境界の回避によって、可能な場合、層流(高さにおいて約0.1mm~約2mm等、細胞培養チャンバを薄く保つことによって強化される)の使用によって、および細胞培養チャンバの灌流の間のガス気泡の排除のための気泡トラップまたはガス抜き機構の包含によって遂行される。層流およびガス気泡の排除の両方の達成は、
図2Aに示されるように、細胞成長チャンバの対向する側における入口および出口ポートの位置付けによって助長される。さらに、カセットは、入口ポートを通して細胞成長チャンバに進入するいかなる気泡も、それらの浮力によって支援されて、出口ポートまで上昇することによって出口ポートにおいて迅速に排除されることを保証するために、ある角度において搭載され、出口ポートは、入口ポートのレベルを上回って位置付けられることができる。
【0037】
樹状細胞分化カセットまたは任意の細胞成長または培養チャンバを含む、本発明の流体デバイスは、マイクロ流体実施形態(すなわち、その中の1つまたはそれを上回るチャネルまたはチャンバが、約1μm~約999μmの範囲内の寸法を有する)またはマクロ流体実施形態(その中のチャネルまたはチャンバの全てが、約1mmまたはそれを上回る寸法を有する)のいずれかにおいて提供されることができる。流体デバイスはさらに、特定の設計によって要求されるように、流体リザーバ、付加的流体チャネルまたはコンパートメント、ガスケットまたはシール、混合区域、弁、ポンプ、排出口、加圧ガスのためのチャネル、電気導体、試薬、ポート、および管類を含むことができる。それらはまた、1つまたはそれを上回る制御モジュール、送信機、受信機、プロセッサ、メモリチップ、バッテリ、ディスプレイ、ボタン、制御装置、モータ、空気圧アクチュエータ、アンテナ、電気コネクタ、および同等物を含有してもよい。本デバイスは、好ましくは、哺乳類細胞に対して非毒性であり、アルコールおよび/または熱の使用による滅菌と適合する材料のみを含有する。必要とされる場合、本デバイスの表面は、プラズマへの暴露によって等、より親水性にされることができる、または1つまたはそれを上回るゲル、化学的機能化コーティング、タンパク質、抗体、糖タンパク質、脂質、糖脂質、核酸、プロテオグリカン、グリコサミノグリカン、サイトカイン、または細胞を用いてコーティングされることができる。本デバイスはまた、好ましくは、標準的哺乳類細胞培養器内での使用と適合し、いくつかの実施形態では、それが、本デバイス内の培地の組成を改変し得るため、材料を通したガスの拡散を可能にしない。本発明の流体デバイスはまた、好ましくは、モジュール式であり、直列(すなわち、流体が1つのデバイスから別のものの中に流動する)または並列のいずれかで他の類似するデバイスへの流体接続が可能であり、また、相互と物理的にスタックするように構成される、または培養器、ポンプ、または樹状細胞発生システム等の関連するデバイス内での物理的配列が可能であり得る。本発明の流体デバイスは、好ましくは、動作条件下で流体漏出がなく、数日から数週間の期間にわたる滅菌動作が可能である。樹状細胞分化カセットの他の構成もまた、想定され、第US 2018/0171296号(その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)にさらに詳細に説明されている。
【0038】
図2A-2Bのカセットを採用する樹状細胞発生システムは、少なくとも、細胞培養チャンバと、ポンプと、培地リザーバと、培地リザーバとポンプと細胞培養チャンバとの間の流体接続とを含む。本システムは、本明細書に説明されるようなデューティサイクルでポンプを起動するための命令を実行するために、ポンプに動作可能に接続される、プロセッサを含む。
【0039】
本システムはまた、細胞培養チャンバを伴わずに提供されることができ、これは、随意に、培地リザーバをポンプおよびDC分化カセットに接続するための1つまたはそれを上回る管類とともに、ユーザによって本システムに追加されることができる。細胞培養チャンバは、上記に説明されるような1つまたはそれを上回る樹状細胞分化カセットの一部として、または1つまたはそれを上回る異なる構造として提供されることができる。培地リザーバは、1つまたはそれを上回る樹状細胞分化カセットの流体入口ポートに流体的に結合される、それぞれ、入口ポートおよび出口ポートまたは出口ポートおよび排出口を含有する、1つまたはそれを上回るキャップ付き瓶、1つまたはそれを上回る樹状細胞分化カセットの流体出口ポートに流体的に結合される、流体収集リザーバ、および培地リザーバから、1つまたはそれを上回る樹状細胞分化カセットの細胞培養チャンバを通して、流体収集リザーバの中に流体を圧送するために構成される、ポンプとして提供されることができる。
【0040】
DC発生システム300の実施形態が、
図3に描写される。本システムは、培地リザーバ340および廃棄物リザーバ350(それぞれ、プラスチックキャップを伴う商業的に入手可能なガラスまたはプラスチック培地瓶のサイズおよび形状)を含有するための空間を伴う筐体310と、DC分化カセット200のための搭載面積と、培地瓶からカセットの入口ポートにつながる蠕動ポンプ管類を受け取るために構成される、暴露された蠕動ポンプヘッド(カセットの出口ポートから廃棄物瓶につながる別の管類は、ポンプヘッドを通して通過する必要はない)と、ディスプレイ330と、制御ボタン、ノブ、またはスイッチとを含む。ポンプは、デューティサイクルでポンプを起動するように構成される、プロセッサ299によって制御される。
【0041】
システム300は、従来の培養器内で位置付けられ、動作されるようにサイズ決めされ、構成される。2つまたはそれを上回るカセットおよびポンプヘッド(例えば、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、またはそれを上回るカセットおよびポンプヘッド等、カセット毎に1つ)を含む類似するシステムもまた、想定される。そのようなマルチカセットシステムでは、プロセッサ、制御電子機器、ディスプレイ、およびボタン、ノブ、またはスイッチは、異なるカセット間で供給されるか、またはカセット毎に1つのセットを複製されるかのいずれかであり得る。
【0042】
別の例示的実施形態では、
図4に示されるように、底面422と、少なくとも1つの付加的表面424とを含む、細胞培養チャンバ420を含む、生物学的反応器410が、提供される。底面422は、それに細胞が接着する第1の材料から成り、少なくとも1つの付加的表面424は、ガス透過性である第2の材料から成る。細胞培養チャンバはまた、1つまたはそれを上回る入口426、436と、1つまたはそれを上回る出口428、438とを備える。ある実施形態では、生物学的反応器はまた、少なくとも1つの灌流流体リザーバ432、少なくとも1つの廃棄物流体リザーバ434、チャンバ420を通して灌流流体を移動させるための少なくとも1つのポンプ440、およびチャンバ420を通してリザーバ432、434に、およびそれから流体を輸送するための関連付けられる入口436および出口438を含む。生物反応器410はまた、細胞培養チャンバの中に灌流培地を灌流するために、細胞培養チャンバ420に動作可能に結合される、1つまたはそれを上回るポンプ440を含むであろう。生物反応器410はまた、1つまたはそれを上回る流体リザーバ432を含むことができる。流体リザーバ432は、細胞培養チャンバ410と流体連通し、1つまたはそれを上回るポンプ440に動作可能に結合されることができる。流体リザーバをポンプおよび細胞培養チャンバに接続するための1つまたはそれを上回る管もまた、提供される。ある側面では、1つまたはそれを上回るポンプは、流体リザーバから、細胞培養チャンバを通して、廃棄物収集リザーバの中に流体を圧送するために構成される。
図4に示される例示的実施形態では、流体は、流体リザーバ432から、管類452を通してポンプ440に、そして入口436を介して細胞培養チャンバ420の中に移動し、出口438を介して細胞培養チャンバ420から外に戻り、管類454を通して、廃棄物収集リザーバ434の中に移動する。1つまたはそれを上回るポンプは、本明細書に開示されるようなデューティサイクルでポンプを起動するプロセッサ499に接続される。
【0043】
反応器410の入口および出口は、チャンバを流体コネクタを介して1つまたはそれを上回る付加的容器と流体的に結合するために使用されることができる。ある実施形態では、付加的容器は、下記により詳細に説明されるであろうように、1つまたはそれを上回る付加的細胞培養チャンバを含む。本発明のシステムは、例えば、直列に相互と流体的に接続し、免疫療法生成物を生成するように構成される、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、15個、20個、30個、40個、50個、60個、70個、80個、90個、100個、またはその間または100個を上回る任意の数の細胞培養チャンバを含むことができる。代替として、または加えて、1つまたはそれを上回る細胞培養チャンバは、一度に1人を上回る個人に関する免疫療法生成物の生成を可能にするために、相互と並列に配列されることができる。好ましい実施形態では、生物反応器の細胞培養チャンバは、滅菌接続を介して接続される。
【0044】
多重生物反応器システムの例示的構成が、下記に提供される本構成を使用して実行されるプロセスに関する付加的詳細とともに、
図5のパネルBおよびCに見出されることができる。
図5に示されるように、第2の生物反応器510が、関与する場合では、第2の細胞培養チャンバ520は、第1のチャンバの出口および第2のチャンバの入口を介して第1の細胞培養チャンバ420と接続するように定位置に移動される。接続は、好ましくは、滅菌接続である。接続は、第1の細胞培養チャンバ420の中への滅菌空気の注入を可能にし、増殖したT細胞を含有する上澄部を第2の細胞培養チャンバ520の中に移送する。流体流動の当技術分野で公知の代替技法が、上澄部を第1の細胞培養チャンバ420から第2の細胞培養チャンバ520に移送するために採用されてもよい。
【0045】
また、示されるように、各生物反応器は、その独自の流体および廃棄物収集リザーバ、ポンプ、および関連付けられる管類を含む。しかしながら、リザーバおよびポンプが、生物反応器の間で共有され得ることを理解されたい。ポンプは、それらのデューティサイクルを制御するための同一のプロセッサまたは異なるプロセッサに接続されることができる。
【0046】
ある実施形態では、
図5に示されるように、1つまたはそれを上回る生物学的反応器が、相互と直列に配列されるとき等、細胞培養入口対細胞培養出口の1:1の比が、存在する。他の実施形態では、生物学的反応器の少なくとも一部に関する出口対入口の比は、1:2である。例えば、1つの細胞培養チャンバ420の出口は、第1の細胞培養チャンバ420から外に流動する流体が、2つの流れに分割され、1つの流れを第2の細胞培養チャンバの中に送出し、第2の流れを第3の細胞培養チャンバの中に送出するように、2つの細胞培養チャンバ(図示せず)の入口に流体的に接続されることができる。本構成では、第2および第3の細胞培養チャンバの両方は、T細胞をさらに刺激し、増殖させるために使用されることができる。加えて、または代替として、第2または第3の細胞培養チャンバのうちの1つは、チャンバに動作可能に結合される(例えば、温度を測定するための)1つまたはそれを上回るセンサを使用して、反応および流動パラメータの監視を可能にするように構成されることができる。このように、チャンバのうちの1つは、付加的センサがないままであり、そのうちのいくつかは、細胞培養チャンバの壁を貫通する必要があり得、これは、漏出および/または汚染のリスクを追加し得る。
【0047】
図6は、多重生物反応器システム900の別の実施例を示す。システム900は、流体リザーバ980と流体連通する管類940に接続される入口845および945を有する、第1の細胞培養チャンバ820と、第2の細胞培養チャンバ920とを含む。細胞培養チャンバは、廃棄物リザーバ984と流体連通する出口835および935を有する。ポンプ910aおよび910bは、流体リザーバ980から細胞培養チャンバ820および920への流体の圧送を促進する。ポンプは、本明細書に説明されるようなデューティサイクルを実行する、プロセッサ999によって制御される。
【0048】
ある実施形態では、1つまたはそれを上回る生物学的反応器は、生物学的反応器の細胞培養チャンバ内で行われるプロセスに先立って、それと並行して、またはそれに続けて、種々の他のプロセスをもたらすためのモジュールを含有するシステムにおいて提供されることができる。多重生物反応器システムの他の構成もまた、想定され、第WO 2018/005521号(その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)にさらに詳細に説明されている。
【0049】
本明細書に開示される種々の実施形態に関して説明されたように、システムおよび方法は、デューティサイクルに関連する命令を記憶するためのメモリおよび命令を実行し、それによって、ポンプを制御するためのプロセッサ等のコンピュータコンポーネントを伴う。上記に説明されるような本システムを通した流体の移動の制御および種々のパラメータの監視および制御等の本明細書に説明される本開示の側面は、プロセッサ、例えば、中央処理ユニットを含む、コンピュータまたはプログラマブル論理コントローラ(PLC)等の任意のタイプのコンピューティングデバイス、または各デバイスが本プロセスまたは方法の少なくとも一部を実施する、コンピューティングデバイスの任意の組み合わせを使用して実施されることができる。いくつかの実施形態では、本明細書に説明されるシステムおよび方法は、ハンドヘルドデバイス、例えば、スマートタブレット、スマートフォン、または本システムのために生産された特殊デバイスを用いて実施されてもよい。
【0050】
本開示の方法は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、ハードワイヤリング、またはこれらのうちのいずれかの組み合わせを使用して実施されることができる。機能を実装する特徴はまた、機能の一部が、異なる物理的場所において実装されるように分散されることを含む、種々の位置に物理的に位置することができる(例えば、無線または有線接続を伴う、例えば、1つの部屋における撮像デバイスおよび別の部屋における、または別個の建物におけるホストワークステーション)。
【0051】
コンピュータプログラムの実行のために好適なプロセッサは、実施例として、汎用および専用マイクロプロセッサの両方、および任意の種類のデジタルコンピュータのいずれか1つまたはそれを上回るプロセッサを含む。概して、プロセッサは、読取専用メモリまたはランダムアクセスメモリまたは両方から命令およびデータを受信するであろう。コンピュータの要素は、命令を実行するためのプロセッサおよび命令およびデータを記憶するための1つまたはそれを上回るメモリデバイスである。
【0052】
概して、コンピュータはまた、データを記憶するための1つまたはそれを上回る非一過性大容量記憶デバイス、例えば、磁気、光磁気ディスク、または光学ディスクを含む、またはそれからデータを受信する、またはそれにデータを転送するように動作的に結合される、または両方であろう。いくつかの実施形態では、本システム上のセンサは、プロセスデータを、Bluetooth(登録商標)を介して、培養器の外側に位置する中央データ収集ユニットに送信する。いくつかの実施形態では、データは、物理的記憶デバイスにではなく、クラウドに直接送信される。コンピュータプログラム命令およびデータを具現化するために好適な情報キャリアは、実施例として、半導体メモリデバイス(例えば、EPROM、EEPROM、ソリッドステートドライブ(SSD)、およびフラッシュメモリデバイス)、磁気ディスク(例えば、内部ハードディスクまたはリムーバブルディスク)、光磁気ディスク、および光学ディスク(例えば、CDおよびDVDディスク)を含む、全ての形態の不揮発性メモリを含む。プロセッサおよびメモリは、専用論理回路によって補完される、またはその中に組み込まれることができる。
【0053】
ユーザとの相互作用を提供するために、本明細書に説明される主題は、I/Oデバイス、例えば、情報をユーザに表示するためのCRT、LCD、LED、または投影デバイスと、それによってユーザが入力をコンピュータに提供し得る、キーボードおよびポインティングデバイス(例えば、マウスまたはトラックボール)等の入力または出力デバイスとを有する、コンピュータ上に実装されることができる。他の種類のデバイスも、同様にユーザとの相互作用を提供するために使用されることができる。例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、任意の形態の感覚フィードバック(例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、または触覚フィードバック)であり得、ユーザからの入力は、音響、発話、または触覚入力を含む、任意の形態において受信されることができる。
【0054】
本明細書に説明される主題は、バックエンドコンポーネント(例えば、データサーバ)、ミドルウェアコンポーネント(例えば、アプリケーションサーバ)、またはフロントエンドコンポーネント(例えば、グラフィカルユーザインターフェースを有するクライアントコンピュータまたはそれを通してユーザが本明細書に説明される主題の実装と相互作用し得るウェブブラウザ)、またはそのようなバックエンド、ミドルウェア、およびフロントエンドコンポーネントの任意の組み合わせを含む、コンピューティングシステムにおいて実装されることができる。本システムのコンポーネントは、任意の形態または媒体のデジタルデータ通信によるネットワーク、例えば、通信ネットワークを通して相互接続されることができる。通信ネットワークの実施例は、セルネットワーク(例えば、3Gまたは4G)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、および広域ネットワーク(WAN)、例えば、インターネットを含む。
【0055】
本明細書に説明される主題は、データ処理装置(例えば、プログラマブルプロセッサ、コンピュータ、または複数のコンピュータ)による実行のための、またはその動作を制御するための情報キャリア内(例えば、非一過性コンピュータ可読媒体内)で有形に具現化される1つまたはそれを上回るコンピュータプログラム等の1つまたはそれを上回るコンピュータプログラム製品として実装されることができる。コンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、アプリ、マクロ、またはコードとしても公知である)は、コンパイル型またはインタープリタ型言語(例えば、C、C++、Perl)を含む、任意の形態のプログラミング言語において書き込まれることができ、これは、スタンドアロンプログラムとして、またはコンピューティング環境における使用のために好適なモジュール、コンポーネント、サブルーチン、または他のユニットとしてを含む、任意の形態において展開されることができる。本発明のシステムおよび方法は、限定ではないが、C、C++、Perl、Java(登録商標)、ActiveX、HTML5、Visual Basic、またはJavaScript(登録商標)を含む、当技術分野で公知の任意の好適なプログラミング言語において書き込まれる命令を含むことができる。
【0056】
コンピュータプログラムは、必ずしもファイルに対応するわけではない。プログラムは、他のプログラムまたはデータを保持するファイルまたはファイルの一部の中に、当該プログラムの専用である単一のファイル内に、または複数の連携ファイル(例えば、1つまたはそれを上回るモジュール、サブプログラム、またはコードの一部を記憶するファイル)内に記憶されることができる。コンピュータプログラムは、1つの地点における1つのコンピュータまたは複数のコンピュータ上で実行される、または複数の地点を横断して分散され、通信ネットワークによって相互接続されるように展開されることができる。
【0057】
ファイルは、例えば、ハードドライブ、SSD、CD、または他の有形非一過性媒体上に記憶される、デジタルファイルであり得る。ファイルは、ネットワークを経由して1つのデバイスから別のものに(例えば、サーバから、クライアントに、例えば、ネットワークインターフェースカード、モデム、無線カード、または類似物を通して送信されるパケットとして)送信されることができる。
【0058】
本発明の実施形態に従ってファイルを書き込むことは、有形非一過性コンピュータ可読媒体を、例えば、粒子(例えば、読取/書込ヘッドによる磁化のパターンへの正味電荷または双極モーメントを伴う)を追加、除去、または再配列することによって変換することを伴い、パターンは、次いで、ユーザによって所望され、ユーザに有用な客観的な物理的現象についての情報の新しいコロケーションを表す。いくつかの実施形態では、書込は、有形非一過性コンピュータ可読媒体における物質の物理的変換(例えば、光学読取/書込デバイスが、次いで、情報の新しい有用なコロケーションを読み取り得るように、ある光学性質を伴い、例えば、CD-ROMを焼くこと)を伴う。いくつかの実施形態では、ファイルを書き込むことは、NANDフラッシュメモリデバイス等の物理的フラッシュメモリ装置を変換し、フローティングゲートトランジスタから作製されたメモリセルのアレイにおける物理的要素を変換することによって情報を記憶することを含む。ファイルを書き込む方法は、当技術分野で周知であり、例えば、手動で、またはプログラムによって、またはソフトウェアからの保存コマンドまたはプログラミング言語からの書込コマンドによって自動的に行使されることができる。
【0059】
好適なコンピューティングデバイスは、典型的には、大容量メモリ、少なくとも1つのグラフィカルユーザインターフェース、少なくとも1つのディスプレイデバイスを含み、典型的には、デバイスの間の通信を含む。大容量メモリは、あるタイプのコンピュータ可読媒体、すなわち、コンピュータ記憶媒体を例証する。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータ等の情報の記憶のための任意の方法または技術において実装される揮発性、不揮発性、リムーバブル、および非リムーバブル媒体を含んでもよい。コンピュータ記憶媒体の実施例は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ、または他のメモリ技術、CD-ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)、または他の光学記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置、または他の磁気記憶デバイス、無線周波数識別タグまたはチップ、または所望の情報を記憶するために使用され得、コンピューティングデバイスによってアクセスされ得る任意の他の媒体を含む。
【0060】
当業者は、本発明の方法の実施のために必要である、または最適であると認識するであろうため、本発明の実施形態において採用されるコンピュータシステムまたは機械は、バスを介して相互と通信する、1つまたはそれを上回るプロセッサ(例えば、中央処理ユニット(CPU)、グラフィックス処理ユニット(GPU)、または両方)、主要メモリ、および静的メモリを含んでもよい。
【0061】
図7に示される例示的実施形態では、システム600は、コンピュータ649(例えば、ラップトップ、デスクトップ、またはタブレット)を含むことができる。コンピュータ649は、ネットワーク609を横断して通信するように構成されてもよい。コンピュータ649は、1つまたはそれを上回るプロセッサ659およびメモリ663、および入力/出力機構654を含む。本発明の方法が、クライアント/サーバアーキテクチャを採用する場合、本発明の方法の動作は、データ、命令等を取得する、またはインターフェースモジュール625を介して結果を提供する、または結果をファイル617として提供することが可能である、プロセッサ621およびメモリ629のうちの1つまたはそれを上回るものを含む、サーバ613を使用して実施されてもよい。サーバ613は、コンピュータ649または端末667を通してネットワーク609を経由して従事してもよい、またはサーバ613は、1つまたはそれを上回るプロセッサ675およびメモリ679、および入力/出力機構671を含む、端末667に直接接続されてもよい。
【0062】
本発明の例示的実施形態によるシステム600または機械はさらに、I/O649、637、または671のうちのいずれかのために、ビデオディスプレイユニット(例えば、液晶ディスプレイ(LCD)またはブラウン管(CRT))を含んでもよい。いくつかの実施形態によるコンピュータシステムまたは機械はまた、英数字入力デバイス(例えば、キーボード)、カーソル制御デバイス(例えば、マウス)、ディスクドライブユニット、信号発生デバイス(例えば、スピーカ)、タッチスクリーン、加速度計、マイクロホン、セルラー無線周波数アンテナ、および、例えば、ネットワークインターフェースカード(NIC)、Wi-Fiカード、またはセルラーモデムであり得る、ネットワークインターフェースデバイスを含むことができる。
【0063】
本発明の例示的実施形態によるメモリ663、679、または629は、機械可読媒体を含むことができ、その上に、本明細書に説明される方法論または機能のうちのいずれか1つまたはそれを上回るものを具現化する、命令(例えば、ソフトウェア)の1つまたはそれを上回るセットが、記憶される。ソフトウェアはまた、完全に、または少なくとも部分的に、コンピュータシステムによるその実行の間、主要メモリ内および/またはプロセッサ内に常駐してもよく、主要メモリおよびプロセッサもまた、機械可読媒体を成す。ソフトウェアはさらに、ネットワークインターフェースデバイスを介してネットワークを経由して伝送または受信されてもよい。
【0064】
(参照による組み込み)
特許、特許出願、特許公開、雑誌、書籍、論文、ウェブコンテンツ等の他の文書の参照および引用が、本開示全体を通して行われた。全てのそのような文書は、あらゆる目的のために、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる。
【0065】
(均等物)
本発明は、ある実施形態と併せて説明されたが、当業者は、前述の明細書を熟読した後、本明細書に記載される組成物および方法の種々の変更、その均等物の代用、および他の改変をもたらすことが可能であろう。
【国際調査報告】