(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-17
(54)【発明の名称】セルハンドオーバの方法および装置
(51)【国際特許分類】
H04W 36/24 20090101AFI20221007BHJP
H04W 36/08 20090101ALI20221007BHJP
H04W 92/10 20090101ALI20221007BHJP
【FI】
H04W36/24
H04W36/08
H04W92/10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022508869
(86)(22)【出願日】2020-08-10
(85)【翻訳文提出日】2022-04-11
(86)【国際出願番号】 CN2020108153
(87)【国際公開番号】W WO2021027770
(87)【国際公開日】2021-02-18
(31)【優先権主張番号】201910753442.6
(32)【優先日】2019-08-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】519364624
【氏名又は名称】展訊通信(上海)有限公司
【氏名又は名称原語表記】Spreadtrum Communications (Shanghai) Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】Spreadtrum Center, Building No. 1, Lane 2288 Zuchongzhi Road, China (Shanghai) Pilot Free Trade Zone, China
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100135703
【氏名又は名称】岡部 英隆
(72)【発明者】
【氏名】▲デン▼ 雲
(72)【発明者】
【氏名】范 偉
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067DD11
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE24
5K067JJ39
(57)【要約】
本発明は、セルハンドオーバ方法および装置に関する。第1の基地局に適用されたとき、セルハンドオーバ方法は、ハンドオーバ要求メッセージを送信することを含み、ハンドオーバ要求メッセージは、事前構成パラメータの容量表示メッセージを含む。方法は、ハンドオーバ要求確認応答メッセージを受信することを含み、ハンドオーバ要求確認応答メッセージは、事前構成パラメータを含み、事前構成パラメータの容量は、容量表示メッセージによって決定される。方法は、ハンドオーバ要求確認応答メッセージによってハンドオーバコマンドを送信することを含む。第2の基地局に適用されたとき、セルハンドオーバ方法は、ハンドオーバ要求メッセージを受信することと、ハンドオーバ要求メッセージによってハンドオーバ要求確認応答メッセージを生成することと、ハンドオーバ要求確認応答メッセージを送信することと、を含む。上記処理によって、事前構成パラメータの容量は、容量表示メッセージによって制限され得、それによって、ハンドオーバコマンドがユーザ機器の構成制限を超える可能性が低下し、ユーザ機器は、できるかぎり複数の潜在的なターゲットセルによって構成されたハンドオーバコマンドを受信することが可能になり、通常のセルハンドオーバが保証され、ハンドオーバ性能が向上する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の基地局に適用されるセルハンドオーバ方法であって、
事前構成パラメータの容量表示メッセージを含むハンドオーバ要求メッセージを送信することと、
前記事前構成パラメータを含むハンドオーバ要求確認応答メッセージを受信することであって、前記事前構成パラメータの容量は前記容量表示メッセージに基づいて決定される、ハンドオーバ要求確認応答メッセージを受信することと、
前記ハンドオーバ要求確認応答メッセージに基づいてハンドオーバコマンドを送信することと、
を含むセルハンドオーバ方法。
【請求項2】
ハンドオーバ要求メッセージを送信することは、
前記容量表示メッセージおよび現在の構成パラメータを含むハンドオーバ要求メッセージを送信すること、および/または
前記容量表示メッセージ、現在の構成パラメータおよびハンドオーバトリガ条件を含む条件付きハンドオーバ要求メッセージを送信すること、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記容量表示メッセージは、
ビット数の制限された範囲、または潜在的なセル数を含み、
ビット数の前記制限された範囲は、前記事前構成パラメータの前記容量のビット数の範囲を示し、前記事前構成パラメータの容量範囲は、前記潜在的なセル数に基づいて決定される、
請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記事前構成パラメータの前記容量が前記容量表示メッセージに基づいて決定されることは、
前記事前構成パラメータの前記容量がビット数の前記制限された範囲を超えないこと、または
前記事前構成パラメータの前記容量が前記潜在的なセル数に基づいて決定される前記容量範囲を超えないこと
を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ハンドオーバ要求確認応答メッセージに基づいてハンドオーバコマンドを送信することは、
前記ハンドオーバ要求確認応答メッセージに基づいて前記事前構成パラメータを取得することと、
無線リソース制御(RRC)シグナリングを介して前記事前構成パラメータを含む前記ハンドオーバコマンドを送信することと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記RRCシグナリングは、少なくとも1つの潜在的なセルの事前構成パラメータを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
第2の基地局に適用されるセルハンドオーバ方法であって、
事前構成パラメータの容量表示メッセージを含むハンドオーバ要求メッセージを受信することと、
前記ハンドオーバ要求メッセージに基づいて前記事前構成パラメータを含むハンドオーバ要求確認応答メッセージを生成することであって、前記事前構成パラメータの容量は前記容量表示メッセージに基づいて決定される、ハンドーバ要求確認応答メッセージを生成することと、
前記ハンドオーバ要求確認応答メッセージを送信することと、
を含むセルハンドオーバ方法。
【請求項8】
前記ハンドオーバ要求メッセージは、現在の構成パラメータおよび/またはハンドオーバトリガ条件をさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ハンドオーバ要求メッセージに基づいてハンドオーバ要求確認応答メッセージを生成することは、
前記容量表示メッセージに基づいて前記事前構成パラメータの容量範囲を決定することと、
前記事前構成パラメータの前記容量範囲に基づいて前記事前構成パラメータを生成することであって、前記事前構成パラメータの前記容量は、前記容量範囲を超えない、前記事前構成パラメータを生成することと、
前記事前構成パラメータを含むハンドオーバ要求確認応答メッセージを生成することと、
を含む、請求項7または請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記容量表示メッセージは、
ビット数の制限された範囲、または潜在的なセル数を含み、
ビット数の前記制限された範囲は、前記事前構成パラメータの前記容量のビット数の範囲を示し、前記事前構成パラメータの容量範囲は、前記潜在的なセル数に基づいて決定される、
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記容量表示メッセージに基づいて前記事前構成パラメータの容量範囲を決定することは、
ビット数の前記制限された範囲を前記事前構成パラメータの前記容量範囲として決定すること、または
前記潜在的なセル数および前記ハンドオーバ要求メッセージに基づいて前記事前構成パラメータの前記容量範囲を計算すること、
を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記潜在的なセル数および前記ハンドオーバ要求メッセージに基づいて前記事前構成パラメータの前記容量範囲を計算することは、
前記ハンドオーバ要求メッセージに基づいて前記現在の構成パラメータの容量を取得することと、
前記現在の構成パラメータの前記容量に基づいて前記事前構成パラメータの最大容量を決定することと、
前記潜在的なセル数に対する前記最大容量の比率に基づいて前記事前構成パラメータの前記容量範囲を決定することと、
を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
事前構成パラメータの容量表示メッセージを含むハンドオーバ要求メッセージを送信するように構成された要求送信回路と、
前記事前構成パラメータを含むハンドオーバ要求確認応答メッセージを受信するように構成された要求確認応答受信回路であって、前記事前構成パラメータの容量は、前記容量表示メッセージに基づいて決定される、要求確認応答受信回路と、
前記ハンドオーバ要求確認応答メッセージに基づいてハンドオーバコマンドを送信するように構成されたハンドオーバコマンド送信回路と、
を備える、セルハンドオーバ装置。
【請求項14】
前記要求送信回路は、
前記容量表示メッセージおよび現在の構成パラメータを含むハンドオーバ要求メッセージを送信し、および/または
前記容量表示メッセージ、現在の構成パラメータおよびハンドオーバトリガ条件を含む条件付きハンドオーバ要求メッセージを送信する、
ように構成された、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記容量表示メッセージは、
ビット数の制限された範囲、または潜在的なセル数を含み、
ビット数の前記制限された範囲は、前記事前構成パラメータの前記容量のビット数の範囲を示し、前記事前構成パラメータの容量範囲は、前記潜在的なセル数に基づいて決定される、
請求項13または請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記事前構成パラメータの前記容量が前記容量表示メッセージに基づいて決定されることは、
前記事前構成パラメータの前記容量がビット数の前記制限された範囲を超えないこと、または
前記事前構成パラメータの前記容量が前記潜在的なセル数に基づいて決定された前記容量範囲を超えないこと、
を含む、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記ハンドオーバコマンド送信回路は、
前記ハンドオーバ要求確認応答メッセージに基づいて前記事前構成パラメータを取得し、
無線リソース制御(RRC)シグナリングを介して前記事前構成パラメータを含む前記ハンドオーバコマンドを送信する、
ように構成された、請求項13に記載の装置。
【請求項18】
前記RRCシグナリングは、少なくとも1つの潜在的なセルの事前構成パラメータを含む、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
事前構成パラメータの容量表示メッセージを含むハンドオーバ要求メッセージを受信するように構成された要求受信回路と、
前記事前構成パラメータを含む前記ハンドオーバ要求メッセージに基づいてハンドオーバ要求確認応答メッセージを生成するように構成された要求確認応答生成回路であって、前記事前構成パラメータの容量は、前記容量表示メッセージに基づいて決定される、要求確認応答生成回路と、
前記ハンドオーバ要求確認応答メッセージを送信するように構成された要求確認応答送信回路と、
を備える、セルハンドオーバ装置。
【請求項20】
前記ハンドオーバ要求メッセージは、現在の構成パラメータおよび/またはハンドオーバトリガ条件をさらに含む、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記要求確認応答生成回路は、
前記容量表示メッセージに基づいて前記事前構成パラメータの容量範囲を決定するように構成された容量範囲決定サブ回路と、
前記事前構成パラメータの前記容量範囲に基づいて前記事前構成パラメータを生成するように構成された事前構成パラメータ生成サブ回路であって、前記事前構成パラメータの前記容量は、前記容量範囲を超えない、事前構成パラメータ生成サブ回路と、
前記事前構成パラメータを含むハンドオーバ要求確認応答メッセージを生成するように構成された要求確認応答生成サブ回路と、
を含む、請求項19または請求項20に記載の装置。
【請求項22】
前記容量表示メッセージは、
ビット数の制限された範囲、または潜在的なセル数を含み、
ビット数の前記制限された範囲は、前記事前構成パラメータの前記容量のビット数の範囲を示し、前記事前構成パラメータの容量範囲は、前記潜在的なセル数に基づいて決定される、
請求項21に記載の装置。
【請求項23】
前記容量範囲決定サブ回路は、
ビット数の前記制限された範囲を前記事前構成パラメータの前記容量範囲として決定し、または
前記潜在的なセル数および前記ハンドオーバ要求メッセージに基づいて前記事前構成パラメータの前記容量範囲を計算する、
ように構成された、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記容量範囲決定サブ回路は、
前記ハンドオーバ要求メッセージに基づいて前記現在の構成パラメータの容量を取得し、
前記現在の構成パラメータの前記容量に基づいて前記事前構成パラメータの最大容量を決定し、
前記潜在的なセル数に対する前記最大容量の比率に基づいて前記事前構成パラメータの前記容量範囲を決定する、
ように構成された、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
プロセッサと、
プロセッサ実行可能命令を格納するメモリと、
を含み、
前記プロセッサは、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成された、
セルハンドオーバ装置。
【請求項26】
プロセッサと、
プロセッサ実行可能命令を格納するメモリと、
を含み、
前記プロセッサは、請求項7から請求項12のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成された、
セルハンドオーバ装置。
【請求項27】
コンピュータ命令が格納された不揮発性コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ命令がプロセッサによって実行されると請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の方法が実行される、不揮発性コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項28】
コンピュータ命令が格納された不揮発性コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ命令がプロセッサによって実行されると請求項7から請求項12のいずれか一項に記載の方法が実行される、不揮発性コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、無線通信分野、より具体的には、セルハンドオーバ方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信システムでは、ユーザ機器(UE)が1つのセルから別のセルに移動するときに、UEの通信が中断されないようにするために、チャネルハンドオーバが必要である。この処理はセルハンドオーバと呼ばれる。
【0003】
一般に、コストの制約により、UE用に構成されたストレージスペースは限られている。セルハンドオーバコマンドに含まれるシグナリングビットの数が多すぎる場合、UEの内部構成制限により、送信元サービング(serving)セル(現在在圏するセル)がすべてのセルハンドオーバコマンドをUEに送信できず、最適なターゲットセルにハンドオーバし得ず、それによってUEのハンドオーバ性能が低下し、さらにはハンドオーバ障害が発生し、ユーザエクスペリエンスに影響を及ぼす。
【発明の概要】
【0004】
本開示の実施形態は、セルハンドオーバ方法および装置を提供する。
【0005】
本開示の一実施形態では、第1の基地局に適用されるセルハンドオーバ方法が提供される。方法は、ハンドオーバ要求メッセージを送信することを含み、ハンドオーバ要求メッセージは、事前構成パラメータの容量表示メッセージを含む。方法は、ハンドオーバ要求確認応答メッセージを受信することを含み、ハンドオーバ要求確認応答メッセージは、事前構成パラメータを含み、事前構成パラメータの容量は、容量表示メッセージに基づいて決定される。方法は、ハンドオーバ要求確認メッセージに基づいてハンドオーバコマンドを送信することを含む。
【0006】
任意選択的に、ハンドオーバ要求メッセージを送信することは、容量表示メッセージおよび現在の構成パラメータを含むハンドオーバ要求メッセージを送信すること、および/または容量表示メッセージ、現在の構成パラメータ、およびハンドオーバトリガ条件を含む条件付きハンドオーバ要求メッセージを送信することを含む。
【0007】
任意選択的に、容量表示メッセージは、ビット数の制限された範囲、または潜在的なセルの数を含み、ビット数の制限された範囲は、事前構成パラメータの容量のビット数の範囲を示し、事前構成パラメータの容量範囲は、潜在的なセルの数に基づいて決定される。
【0008】
任意選択的に、事前構成パラメータの容量が容量表示メッセージに基づいて決定されることは、事前構成パラメータの容量がビット数の制限された範囲を超えないこと、または、事前構成パラメータの容量が潜在的なセルの数に基づいて決定された容量範囲を超えないこと、を含む。
【0009】
任意選択的に、ハンドオーバ要求確認応答メッセージに基づいてハンドオーバコマンドを送信することは、ハンドオーバ要求確認応答メッセージに基づいて事前構成パラメータを取得することと、無線リソース制御(RRC)シグナリングを介して事前構成パラメータを含むハンドオーバコマンドを送信することと、を含む。
【0010】
任意選択的に、RRCシグナリングは、少なくとも1つの潜在的なセルの事前構成パラメータを含む。
【0011】
本開示の一実施形態では、第2の基地局に適用されるセルハンドオーバ方法が提供される。方法は、ハンドオーバ要求メッセージを受信することを含み、ハンドオーバ要求メッセージは、事前構成パラメータの容量表示メッセージを含む。方法は、ハンドオーバ要求メッセージに基づいてハンドオーバ要求確認応答メッセージを生成することを含み、ハンドオーバ要求確認応答メッセージは、事前構成パラメータを含み、事前構成パラメータの容量は、容量表示メッセージに基づいて決定される。方法は、ハンドオーバ要求確認応答メッセージを送信することを含む。
【0012】
任意選択的に、ハンドオーバ要求メッセージは、現在の構成パラメータ、および/またはハンドオーバトリガ条件をさらに含む。
【0013】
任意選択的に、ハンドオーバ要求メッセージに基づいてハンドオーバ要求確認応答メッセージを生成することは、容量表示メッセージに基づいて事前構成パラメータの容量範囲を決定することと、事前構成パラメータの容量範囲に基づいて事前構成パラメータを生成することと、事前構成パラメータを含むハンドオーバ要求確認応答メッセージを作成することと、を含み、事前構成パラメータの容量は、容量範囲を超えない。
【0014】
任意選択的に、容量表示メッセージは、ビット数の制限された範囲、または潜在的なセルの数を含む。ビット数の制限された範囲は、事前構成パラメータの容量のビット数の範囲を示す。事前構成パラメータの容量範囲は、潜在的なセルの数に基づいて決定される。
【0015】
任意選択的に、容量表示メッセージに基づいて事前構成パラメータの容量範囲を決定することは、制限されたビット数の範囲を事前構成パラメータの容量範囲として決定すること、または、潜在的なセルの数およびハンドオーバ要求メッセージに基づいて、事前構成パラメータの容量範囲を計算することを含む。
【0016】
任意選択的に、潜在的なセルの数およびハンドオーバ要求メッセージに基づいて事前構成パラメータの容量範囲を計算することは、ハンドオーバ要求メッセージに基づいて現在の構成パラメータの容量を取得することと、現在の構成パラメータの容量に基づいて事前構成パラメータの最大容量を決定することと、潜在的なセルの数に対する最大容量の比率に基づいて事前構成パラメータの容量範囲を決定することと、を含む。
【0017】
本開示の一実施形態では、セルハンドオーバ装置が提供される。装置は、ハンドオーバ要求メッセージを送信するように構成された要求送信回路を含み、ハンドオーバ要求メッセージは、事前構成パラメータの容量表示メッセージを含む。装置は、ハンドオーバ要求確認応答メッセージを受信するように構成された要求確認応答受信回路を含み、ハンドオーバ要求確認応答メッセージは、事前構成パラメータを含み、事前構成パラメータの容量は、容量表示メッセージに基づいて決定される。装置は、ハンドオーバ要求確認応答メッセージに基づいてハンドオーバコマンドを送信するように構成されたハンドオーバコマンド送信回路を含む。
【0018】
任意選択的に、要求送信回路は、容量表示メッセージおよび現在の構成パラメータを含むハンドオーバ要求メッセージを送信し、および/または容量表示メッセージ、現在の構成パラメータ、およびハンドオーバトリガ条件を含む条件付きハンドオーバ要求メッセージを送信するように構成される。
【0019】
任意選択的に、容量表示メッセージは、ビット数の制限された範囲、または潜在的なセルの数を含む。ビット数の制限された範囲は、事前構成パラメータの容量のビット数の範囲を示す。事前構成パラメータの容量範囲は、潜在的なセルの数に基づいて決定される。
【0020】
任意選択的に、事前構成パラメータの容量が容量表示メッセージに基づいて決定されることは、事前構成パラメータの容量がビット数の制限された範囲を超えないこと、または、事前構成パラメータの容量が潜在的なセルの数に基づいて決定された容量範囲を超えないことを含む。
【0021】
任意選択的に、ハンドオーバコマンド送信回路は、ハンドオーバ要求確認応答メッセージに基づいて事前構成パラメータを取得し、RRCシグナリングを介して事前構成パラメータを含むハンドオーバコマンドを送信するように構成される。
【0022】
任意選択的に、RRCシグナリングは、少なくとも1つの潜在的なセルの事前構成パラメータを含む。
【0023】
本開示の一実施形態では、セルハンドオーバ装置が提供される。装置は、ハンドオーバ要求メッセージを受信するように構成された要求受信回路を含み、ハンドオーバ要求メッセージは、事前構成パラメータの容量表示メッセージを含む。装置は、ハンドオーバ要求メッセージに基づいてハンドオーバ要求確認応答メッセージを生成するように構成された要求確認応答生成回路を含み、ハンドオーバ要求確認応答メッセージは、事前構成パラメータを含み、事前構成パラメータの容量は、容量表示メッセージに基づいて決定される。装置は、ハンドオーバ要求確認応答メッセージを送信するように構成された要求確認応答送信回路を含む。
【0024】
任意選択的に、ハンドオーバ要求メッセージは、現在の構成パラメータ、および/またはハンドオーバトリガ条件をさらに含む。
【0025】
任意選択的に、要求確認応答生成回路は、容量表示メッセージに基づいて事前構成パラメータの容量範囲を決定するように構成された容量範囲決定サブ回路と、事前構成パラメータの容量範囲に基づいて事前構成パラメータを生成するように構成された事前構成パラメータ生成サブ回路と、事前構成パラメータを含むハンドオーバ要求確認応答メッセージを生成するように構成された要求確認応答生成サブ回路と、を含み、事前構成パラメータの容量は、容量範囲を超えない。
【0026】
任意選択的に、容量表示メッセージは、ビット数の制限された範囲、または潜在的なセルの数を含む。ビット数の制限された範囲は、事前構成パラメータの容量のビット数の範囲を示す。事前構成パラメータの容量範囲は、潜在的なセルの数に基づいて決定される。
【0027】
任意選択的に、容量範囲決定サブ回路は、制限されたビット数の範囲を事前構成パラメータの容量範囲として決定し、または、潜在的なセルの数およびハンドオーバ要求メッセージに基づいて事前構成パラメータの容量範囲を計算するように構成される。
【0028】
任意選択的に、容量範囲決定サブ回路は、ハンドオーバ要求メッセージに基づいて現在の構成パラメータの容量を取得し、現在の構成パラメータの容量に基づいて事前構成パラメータの最大容量を決定し、潜在的なセルの数に対する最大容量の比率に基づいて、事前構成パラメータの容量範囲を決定するようにさらに構成される。
【0029】
本開示の一実施形態では、プロセッサ、およびプロセッサ実行可能命令を格納するメモリを含む、セルハンドオーバ装置が提供され、プロセッサは上記の方法を実行するように構成される。
【0030】
本開示の一実施形態では、プロセッサ、およびプロセッサ実行可能命令を格納するメモリを含む、セルハンドオーバ装置が提供され、プロセッサは上記の方法を実行するように構成される。
【0031】
本開示の一実施形態では、コンピュータ命令が格納された不揮発性のコンピュータ可読記憶媒体が提供され、コンピュータ命令がプロセッサによって実行される場合、上記の方法が実行される。
【0032】
本開示の一実施形態では、コンピュータ命令が格納された不揮発性のコンピュータ可読記憶媒体が提供され、コンピュータ命令がプロセッサによって実行される場合、上記の方法が実行される。
【0033】
事前構成パラメータの容量表示メッセージを含むハンドオーバ要求メッセージが送信され、事前構成パラメータを含むハンドオーバ要求確認応答メッセージが受信され、ここで、事前構成パラメータの容量は、容量表示メッセージに基づいて決定され、そして、ハンドオーバ要求確認応答メッセージに基づいてハンドオーバコマンドが送信される。本開示の実施形態で提供されるセルハンドオーバ方法および装置によって、事前構成パラメータの容量は、容量表示メッセージによって制御され得、その結果、ハンドオーバコマンドが、UEの構成制限を超える可能性が低くなり、さらに、UEは、複数の潜在的なターゲットセルによって構成されたハンドオーバコマンドをできる限り受信することが可能になり、これにより、通常のセルハンドオーバ手順が保証され、ハンドオーバ性能が向上する。
【0034】
本開示の他の特徴および態様は、添付の図面を参照した例示的な実施形態の以下の詳細な説明に基づいて明確である。
【図面の簡単な説明】
【0035】
本明細書に組み込まれ、その一部を構成する添付の図面は、本開示の例示的な実施形態、特徴、および態様を説明とともに示し、本開示の原理を説明するのに役立つ。
【0036】
【
図1】
図1は、一実施形態による条件付きハンドオーバのフローチャートである。
【
図2】
図2は、一実施形態によるセルハンドオーバ方法のフローチャートである。
【
図3】
図3は、一実施形態によるセルハンドオーバ方法のフローチャートである。
【
図4】
図4は、一実施形態によるセルハンドオーバ装置のブロック図である。
【
図5】
図5は、一実施形態によるセルハンドオーバ装置のブロック図である。
【
図6】
図6は、一実施形態によるアプリケーション図である。
【
図7】
図7は、一実施形態によるアプリケーション図である。
【
図8】
図8は、一実施形態によるセルハンドオーバ装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本開示の様々な例示的な実施形態、特徴および態様は、添付の図面を参照して以下に詳細に説明される。添付の図面の同じ参照符号は、同一または類似の機能を持つ要素を示す。実施形態の様々な態様が添付の図面に示されているが、図面は、示されていない限り、必ずしも一定の縮尺で描かれているわけではない。
【0038】
本明細書で排他的に使用される「例示的」という言葉は、「例、実施形態、または説明として役立つ」ことを意味する。本明細書で「例示的」として記載される任意の実施形態は、必ずしも他の実施形態よりも好ましいまたは有利であると解釈されるべきではない。
【0039】
さらに、本開示をよりよく説明するために、より具体的な詳細が以下の詳細な説明に示されている。当業者は、本開示が特定の具体的な詳細なしに実施され得ることを理解できる。場合によっては、本開示の主題を曖昧にしないように、当業者に周知の方法、手段、構成要素、および回路は詳細に説明されていない。
【0040】
第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP(登録商標))の議論に基づいて、条件付きハンドオーバ(CHO)がセルハンドオーバ手順に導入され得る。
図1は、一実施形態による条件付きハンドオーバのフローチャートであり、条件付きハンドオーバは以下のとおりである。
【0041】
図1から、従来のセルハンドオーバ手順と比較して、条件付きハンドオーバ手順では、ハンドオーバ条件(本開示の実施形態では条件付きハンドオーバトリガ条件とも呼ばれる)が条件付きハンドオーバコマンド(CHO構成)に含まれる。ハンドオーバ条件の特定の内容は本開示の実施形態に限定されない。例えば、ハンドオーバ条件は、所定のオフセットだけサービングセルの信号品質よりも高い潜在的なターゲットセル(潜在的なターゲットノード)の信号品質を含み得る。ハンドオーバコマンドの受信に応答して、UEは、ハンドオーバ条件が満たされているかどうかを決定できる。ハンドオーバ条件が満たされる場合、UEは、ハンドオーバコマンドに含まれる潜在的なターゲットセルの構成パラメータを使用して、ターゲットセルにアクセスできる。ターゲットセルとの同期に基づいて、UEは、ターゲットセルとのランダムアクセス手順を開始し、ハンドオーバ完了コマンドを送信した後(すなわち、RRC再構成が完了した後)にターゲットセルへのハンドオーバを実施する。ハンドオーバ条件が満たされない場合、UEは、ソース基地局(ソースノード)とのRRC接続を維持し続ける。ソース基地局は、UEのために複数の潜在的なターゲットセルおよび対応するハンドオーバ条件を構成できる。
【0042】
CHOを受信し、ハンドオーバ条件が満たされていないことを発見したことに応答して、UEは、ソースセルとのRRC接続を維持し続ける。この期間中、UEは、ソース基地局によって設定された測定構成に基づいて測定を実行し続け、報告条件を満たす隣接セルを報告する。ソース基地局は、ハンドオーバ条件または潜在的なターゲットセルを柔軟に調整するか、または実用上の要件に基づいて無条件ハンドオーバのためのハンドオーバコマンド(すなわち、従来のハンドオーバコマンド、UEは、従来のハンドの受信に応答して、コマンドに基づいて直ちにハンドオーバを実行する必要がある)を送信できる。したがって、ソース基地局は、特定の周波数で最も強くない隣接セルへのハンドーバなど、不適切な隣接セルへのUEのハンドオーバを回避するために時間内に決定を下すために、UEが配置されているチャネル環境の変化をリアルタイムで知る必要がある。最も強くはない隣接セルへのハンドオーバに基づいて、UEのアップリンクおよびダウンリンク信号の送信に大きな影響があり、基地局はハンドオーバを再度実行することを決定し得る。ハンドオーバ手順は、データ伝送速度に影響を与える可能性があり、したがってユーザエクスペリエンスに影響を与える可能性がある。
【0043】
UEのための複数の潜在的なターゲットセルを構成するソース基地局に基づいて、各潜在的なセルは、UEのための完全な無線パラメータを構成し、その結果、UEは、条件付きハンドオーバに基づいて、潜在的なセルに引き渡すことができると判断したとき、潜在的なセルにアクセスして、セルによって構成された無線パラメータに基づいてサービスを実行できる。したがって、潜在的なセルごとに構成された無線パラメータビットの数も多く、これは、従来のハンドオーバコマンドの場合と同様である。
【0044】
ただし、UEに格納できるRRC構成の容量は一般的に制限されている。UEの製造コストを考えると、大きなストレージスペースを構成することは大きな無駄である。New Radio(NR)通信では、UEがサポートする必要のあるRRC構成の最大容量は45kバイトである。
【0045】
条件付きハンドオーバ中、UEは、UEのための少なくとも1つのソースサービングセルによって構成された無線パラメータ、およびUEのための各潜在的なセルによって構成された無線パラメータを含む、無線パラメータ構成の複数の組を格納する必要がある。条件付きハンドオーバ信号で設定できるビット数に制限がないため、条件付きハンドオーバコマンドに含まれるビット数が多すぎる場合がある。条件付きハンドオーバコマンドを受信した後、ソースサービングセルはそれをUEに送信できず、したがって、UEは最適なターゲットセルにハンドオーバできず、それによってUEのハンドオーバ性能に影響を及ぼし、さらにはハンドオーバの失敗を引き起こし、これはユーザエクスペリエンスに影響する。
【0046】
本開示の一実施形態は、セルハンドオーバ方法を提供する。一実施形態では、潜在的なターゲットセルの基地局によって構成され得る無線パラメータの容量(すなわち、RRC構成)は、条件付きハンドオーバ要求がソース基地局によって潜在的なターゲットセルに送信される前に、条件付きハンドオーバ要求で定められ得る。この実施形態では、ターゲットセルの基地局によって構成され得る無線パラメータの上限は、条件付きハンドオーバ要求において9kバイトに直接設定され得る。条件付きハンドオーバ要求の受信に応答して、潜在的なターゲットセルは、条件付きハンドオーバ要求の設定に基づいてソース基地局に返される条件付きハンドオーバ要求確認応答(CHO要求ACK)においてUEのために構成された無線パラメータをフィードバックできる。無線パラメータの容量は、条件付きハンドオーバ要求で設定された9kバイトの上限を超えない。潜在的なターゲットセルによってフィードバックされた無線パラメータを受信することに応答して、ソース基地局は、RRCシグナリング(RRC再構成シグナリングなど)を介して無線パラメータをUEに転送できる。無線パラメータの容量は9kバイトを超えないため、この容量のハンドオーバコマンドによって、UEによって保存されたRRC構成の容量が上限を超えることはない。さらに、複数の潜在的なターゲットセルの場合、潜在的なターゲットセルのRRC構成が失われる傾向がないため、通常のセルハンドオーバ手順が保証され、ハンドオーバ性能が向上する。
【0047】
図2は、一実施形態によるセルハンドオーバ方法のフローチャートである。この方法は、第1の基地局に適用され得、S11、S12およびS13を含む。
【0048】
S11において、第1の基地局は、ハンドオーバ要求メッセージを送信し、ハンドオーバ要求メッセージは、事前構成パラメータの容量表示メッセージを含む。
【0049】
S12において、第1の基地局は、ハンドオーバ要求確認応答メッセージを受信し、ハンドオーバ要求確認応答メッセージは、事前構成パラメータを含み、事前構成パラメータの容量は、容量表示メッセージに基づいて決定される。
【0050】
S13において、第1の基地局は、ハンドオーバ要求確認応答メッセージに基づいてハンドオーバコマンドを送信する。
【0051】
いくつかの実施形態では、第1の基地局は、UEと通信するソース基地局であり得、ソース基地局(またはソースサービング基地局)と呼ばれる。ソース基地局は、1つまたは複数のサービングセルを管理でき、UEは、1つまたは複数のセルによって通信(サーブ)され得る。
【0052】
いくつかの実施形態では、第1の基地局は、セルハンドオーバを実行することになるUEと通信するためのソース基地局として機能できる。さらに、セルハンドオーバを実施するために、第1の基地局はまた、第2の基地局と通信できる。いくつかの実施形態では、第2の基地局は、UEがハンドオーバすることができるセル(すなわち、潜在的なセル)のサービング基地局であり得る。潜在的なセルの数は本開示の実施形態に限定されず、実際の要件に基づいて決定される1つまたは複数であってもよい。潜在的なセルの数は限定されないので、第1の基地局と通信する第2の基地局の数は、本開示の実施形態に限定されず、実際の要件に基づいて柔軟に決定され得る。したがって、S11における特定の送信対象およびハンドオーバ要求メッセージの送信順序は、実際の要件に基づいて柔軟に決定され得る。いくつかの実施形態では、ハンドオーバ要求メッセージは、異なる第2の基地局に同時に送信され得る。いくつかの実施形態では、ハンドオーバ要求メッセージは、実際の要件に基づいて柔軟に決定される特定の順序で異なる第2の基地局に送信され得、これは本開示の実施形態に限定されない。異なる第2の基地局へのハンドオーバ要求メッセージの内容は同じであっても異なっていてもよく、これは実際の要件に基づいて柔軟に決定され、ハンドオーバ要求メッセージは確実にUEのためにソース基地局によって構成された無線パラメータを含む。
【0053】
潜在的なセルを決定するための方法は、本開示の実施形態において柔軟に選択され得る。いくつかの実施形態では、潜在的なセルを決定するための方法は、以下の通りであり得る。UEは、サービングセルPCell(第1の基地局の管轄下にあり、一次セルと呼ばれるセル)にアクセスしてRRC接続を確立し、PCellは、UEのためにサービングセルおよび隣接セルの測定を構成する。具体的な設定方法は、本開示の実施形態に限定されない。一例では、PCellは、UEが異なる周波数で測定を実行するようにRRCシグナリングを介して構成できる。UEは、構成および測定要求に基づいて測定を実行し、隣接セルがPCellによって構成された報告条件を満たしているかどうかを決定できる。報告条件が満たされる場合、少なくとも1つの対応する測定報告が第1の基地局に送信され得る。UEから少なくとも1つの測定報告を受信することに応答して、第1の基地局は、受信された測定報告に基づいて1つまたは複数の潜在的なセルを選択するようにトリガされ、選択基準は、実際の要件に基づいて柔軟に決定され、これは本開示の実施形態に限定されない。いくつかの実施形態では、ある周波数でUEによって測定された最も強い信号を有する1つまたは複数のセルが、潜在的なセルとして選択される。
【0054】
上記の実施形態から、いくつかの実施形態では、第1の基地局は、ハンドオーバ要求メッセージを潜在的なセルのサービング基地局(すなわち、第2の基地局)に送信するように、UEの測定報告に基づいて潜在的なセルを決定できる。
【0055】
ハンドオーバ要求メッセージの内容は、実際の要件に基づいて柔軟に決定され得る。S11から、ハンドオーバ要求メッセージは、事前構成パラメータの容量表示メッセージを含み得る。事前構成パラメータは、ハンドオーバされるUEのために第2の基地局によって構成された無線パラメータであり得、これはまた、実際の要件に基づいて柔軟に決定され得る。いくつかの実施形態では、事前構成パラメータは、各無線ベアラに対応するパラメータ、構成測定パラメータ、および第2の基地局によってUEに割り当てられる構成ランダムアクセスパラメータを含み得る。複数の第2の基地局の場合、異なる第2の基地局の事前構成パラメータの具体的な内容は、実際の要件に基づいて柔軟に決定され得、これは本開示の実施形態に限定されない。事前構成パラメータは異なる内容を含み得るので、異なる第2の基地局に対応する事前構成パラメータは、異なる容量(すなわち、事前構成パラメータに含まれるビット数)を有してもよい。したがって、本開示の実施形態で提供される事前構成パラメータの容量表示メッセージを使用して、各事前構成パラメータのビット数を制限できる。上記の実施形態で提案されるように、異なる第2の基地局間のハンドオーバ要求メッセージは、同じであっても異なっていてもよい。したがって、異なる第2基地局のハンドオーバ要求メッセージに含まれる容量表示メッセージは、同じ内容または異なる内容を含み得、これは、実際の要件に基づいて柔軟に決定され得る。
【0056】
容量表示メッセージの内容は、実際の要件に基づいて柔軟に決定され得る。いくつかの実施形態では、容量表示メッセージは、ビット数の制限された範囲、または潜在的なセルの数を含み得る。ビット数の制限された範囲は、事前構成パラメータの容量のビット数の範囲を示す。事前構成パラメータの容量範囲は、潜在的なセルの数に基づいて決定される。
【0057】
上記から、いくつかの実施形態では、容量表示メッセージは、制限された範囲のビット数を含み得る。容量表示メッセージのビット数の範囲を直接設定することにより、事前構成パラメータのビット数がビット数の範囲を超えないように制限され、事前構成パラメータの容量制限を実現する。ビット数の限定された範囲の具体的な内容は、本開示の実施形態に限定されず、実際の要件に基づいて柔軟に決定され得る。いくつかの実施形態では、事前構成パラメータのビット数の上限は、9kバイト、8kバイト、または7kバイトに設定され得る。
【0058】
あるいは、いくつかの実施形態では、容量表示メッセージは、いくつかの潜在的なセルを含み得る。第1の基地局によって予期される潜在的なセルの数を容量表示メッセージで示すことにより、第2の基地局は、潜在的なセルの数およびハンドオーバ要求メッセージの内容に基づいて事前構成パラメータの容量範囲を計算できる。計算処理は、本開示の実施形態に限定されず、第2の基地局が主要な主題として取り上げられる後述の実施形態を参照でき、ここでは詳細に説明しない。
【0059】
容量表示メッセージにより、事前構成パラメータのビット数を効果的に制限でき、その結果、UEに送信されるハンドオーバコマンドの容量を効果的に低減でき、さらに、総ハンドオーバコマンドがUEの構成制限を超えることを防ぐことができる。これにより、UEは複数の潜在的なターゲットセルからハンドオーバコマンド(条件付きハンドオーバコマンドおよび従来のハンドオーバコマンドを含む)を可能な限り受信して、通常のセルハンドオーバを保証し、ハンドオーバ性能を向上させることができる。さらに、ビット数の制限された範囲または潜在的なセルの数などのさまざまな形式の容量表示メッセージは、事前構成パラメータの容量制限の柔軟性を高め、ハンドオーバの柔軟性を改善し、およびハンドオーバの適用範囲を拡大する。
【0060】
容量表示メッセージに加えて、ハンドオーバ要求メッセージはさらに他の内容を含み得る。いくつかの実施形態では、ハンドオーバ要求メッセージは、現在の構成パラメータ、および/またはハンドオーバトリガ条件をさらに含む。
【0061】
いくつかの実施形態では、現在の構成パラメータは、UEが現在の通信を実行するために第1の基地局によって構成された無線パラメータを含み得、これは、実際の要件に基づいて柔軟に決定され得る。いくつかの実施形態では、現在の構成パラメータは、シグナリング無線ベアラの構成パラメータまたはデータ無線ベアラの構成パラメータを含み得る。
【0062】
ハンドオーバトリガ条件は、UEのために第1の基地局によって設定されたセルハンドオーバのトリガ条件であってもよい。UEのセルハンドオーバは、ハンドオーバトリガ条件を含む条件付きハンドオーバ手順、またはハンドオーバトリガ条件を含まない従来のハンドオーバ手順であってもよい。条件付きハンドオーバ手順と従来のハンドオーバ手順との主な違いは、条件付きハンドオーバ手順にハンドオーバトリガ条件が追加されることである。ハンドオーバ要求確認応答メッセージを第1の基地局にフィードバックするために、第2の基地局は、ハンドオーバトリガ条件を参照して、対応する事前構成パラメータを生成できる。第1の基地局からハンドオーバコマンドを受信することに応答して、UEは、ハンドオーバトリガ条件が満たされているかどうかを決定できる。ハンドオーバトリガ条件が満たされることに基づいて、UEは、ハンドオーバトリガ条件を満たす潜在的なセルに引き渡すか、またはハンドオーバトリガ条件が満たされないことに基づいて、UEは、依然として第1の基地局との通信を維持する。複数の潜在的なセルがハンドオーバトリガ条件を満たす場合、UEは、ハンドオーバのために1つの潜在的なセルをランダムに選択してもよいし、または信号品質などのパラメータに基づいて1つの潜在的なセルを選択してもよい。しかしながら、従来のハンドオーバ手順は、ハンドオーバトリガ条件を含まないので、第2の基地局は、ハンドオーバ要求確認応答メッセージを第1の基地局にフィードバックするためにハンドオーバトリガ条件を参照せず、UEは、条件が満たされているかどうかを判断せずに、ハンドオーバコマンドの受信に応答して対応するセルにハンドオーバする。
【0063】
以上のことから、実際の要件に基づいて、ハンドオーバトリガ条件の具体的な内容は柔軟に決定され得る。いくつかの実施形態では、ハンドオーバトリガ条件は、潜在的なセルの信号品質が事前設定された閾値を超えること、または潜在的なセルの信号品質が事前設定されたオフセットによって現在のサービングセルPCellの信号品質よりも高いことであってもよいが、これは本開示の実施形態に限定されない。
【0064】
セルハンドオーバは、ハンドオーバトリガ条件を含む条件付きハンドオーバ、またはハンドオーバトリガ条件を含まない従来のハンドオーバであってもよい。いくつかの実施形態では、S11は、容量表示メッセージおよび現在の構成パラメータを含むハンドオーバ要求メッセージを送信すること、および/または容量表示メッセージ、現在の構成パラメータ、およびハンドオーバトリガ条件を含む条件付きハンドオーバ要求メッセージを送信することを含み得る。
【0065】
上記から、ハンドオーバ要求メッセージの送信に関して、UEは、条件付きハンドオーバ要求メッセージをすべての候補セルに送信して、すべての潜在的なセル間で条件付きハンドオーバを実施できる。あるいは、UEは、ハンドオーバトリガ条件を含まないハンドオーバ要求メッセージをすべての潜在的なセルに送信して、すべての潜在的なセル間で従来のハンドオーバを実施できる。あるいは、UEは、条件付きハンドオーバ要求メッセージをいくつかの潜在的なセルに送信し、通常のハンドオーバ要求メッセージ(すなわち、ハンドオーバトリガ条件を含まない)を残りの潜在的なセルに送信して、実際の要件に基づいて条件付きハンドオーバおよび従来のハンドオーバの混合モードを柔軟に実装できる。
【0066】
S11によってハンドオーバ要求メッセージを受信することに応答して、第2の基地局は、ハンドオーバ要求メッセージに基づいてハンドオーバ要求確認応答メッセージを生成し、ハンドオーバ要求確認応答メッセージを第1の基地局にフィードバックできる。第2の基地局によるハンドオーバ要求確認応答メッセージの生成処理は、第2の基地局が主要な主題として取り上げられる後述の実施形態を参照でき、ここでは詳細に説明しない。したがって、第1の基地局は、S12において第2の基地局によってフィードバックされたハンドオーバ要求確認応答メッセージを受信し、RRC再構成シグナリングを介して実行され得るハンドオーバコマンドのその後の送信の準備をする。潜在的なセルによって設定された事前構成パラメータを含むRRC再構成シグナリングは、ハンドオーバコマンドである。例えば、従来のハンドオーバ手順においてターゲットセルによって構成された事前構成パラメータを含むRRC再構成シグナリングは、従来のハンドオーバコマンドであり、条件付きハンドオーバ手順において潜在的なセルによって構成された事前構成パラメータおよび潜在的なセルに対応するハンドオーバトリガ条件を含むRRC再構成シグナリングは、条件付きハンドオーバコマンドである。
【0067】
上記のように、S12において、受信されたハンドオーバ要求確認応答メッセージは、事前構成パラメータを含み、事前構成パラメータの容量は、制限された範囲のビットまたは潜在的なセルの数を含み得る容量表示メッセージに基づいて決定される。したがって、事前構成パラメータの容量が容量表示メッセージに基づいて決定されることは、事前構成パラメータの容量が制限された範囲のビット数を超えないこと、または、事前構成パラメータの容量が潜在的なセルの数に基づいて決定された容量範囲を超えないことを含む。すなわち、制限された範囲のビットである容量表示メッセージに基づいて、事前構成パラメータの容量は、ビットの範囲に従って決定され得、その結果、事前構成パラメータのビット数は、制限された範囲のビット数を超えない。潜在的なセルの数である容量表示メッセージに基づいて、事前構成パラメータの容量は、潜在的なセルの数に基づいて第2の基地局によって計算された事前構成パラメータの容量範囲を参照でき、そのため、事前設定パラメータのビット数は、計算結果によって制限されたビット数を超えない。
【0068】
ビット数の制限された範囲または潜在的なセルの数によって決定された容量範囲を超えないように事前構成パラメータの容量を設定することによって、潜在的なセルは、制限された範囲内でUEのための無線パラメータを構成することが可能になり得る。これにより、UEは、複数の潜在的なセルから条件付きハンドオーバコマンドまたは従来のハンドオーバコマンドを同時に受信でき、また、1つまたは複数のハンドオーバコマンドを受信した後、シグナリングバッファが制限されている場合、ソース基地局から容量制限付きのハンドオーバコマンドを受信でき、これは、ハンドオーバコマンドのビット数が、UEに利用可能なシグナリングバッファの制限を超えないようにする。したがって、ハンドオーバコマンドをUEに送信する適時性が改善され、これは、セルハンドオーバの高性能を保証するのに役立つ。
【0069】
S12でハンドオーバ要求確認応答メッセージを受信したことに応答して、ハンドオーバ要求確認応答メッセージに基づいてS13でハンドオーバコマンドが送信され得る。上記の実施形態から、S13において、第1の基地局は、ハンドオーバコマンドをUEに送信できる。本開示の実施形態では、S13の実施方法は、実際の要件に基づいて柔軟に決定され得る。いくつかの実施形態において、S13は、S311およびS132を含み得る。
【0070】
S131では、UEはハンドオーバ要求確認応答メッセージに基づいて事前構成パラメータを取得する。
【0071】
S132では、UEはRRCシグナリングを介して事前構成パラメータを含むハンドオーバコマンドを送信する。
【0072】
ハンドオーバコマンドの具体的な内容は、本開示の実施形態に限定されず、実際の要件に基づいて柔軟に選択され得る。上記の実施形態で提案された事前構成パラメータに加えて、ハンドオーバコマンドは、ハンドオーバ表示、ハンドオーバ対象、およびハンドオーバトリガ条件をさらに含み得る。
【0073】
S131の実装方法は、実際の要件に基づいて柔軟に決定され得る。上記の実施形態で述べたように、第2の基地局によって第1の基地局にフィードバックされるハンドオーバ要求確認応答メッセージは、UEのために第2の基地局によって構成された事前構成パラメータを含む。したがって、第1の基地局は、ハンドオーバ要求確認応答メッセージを読み取ることによって、事前構成パラメータを直接取得できる。いくつかの実施形態では、UEのために第2の基地局によって構成された事前構成パラメータは、RRCコンテナに格納され得、第1の基地局は、UEのために第2の基地局によって構成された事前構成パラメータをハンドオーバ要求確認応答メッセージ内のRRCコンテナから直接取得し、パラメータを分析せずにハンドオーバコマンドの一部として事前構成パラメータをUEに直接転送する。
【0074】
S132の実装方法は、同様に、実際の要件に基づいて柔軟に決定され得る。RRCシグナリングを介して事前構成パラメータを含むハンドオーバコマンドを送信するには、さまざまな方法がある。いくつかの実施形態では、RRCシグナリングは、少なくとも1つの潜在的なセルの事前構成パラメータを含み得、すなわち、RRCシグナリングは、1つの潜在的なセルの事前構成パラメータ、または2つ以上の潜在的なセルの事前構成パラメータを含み得る。したがって、いくつかの実施形態では、複数の第2の基地局によってUEのために構成された事前構成パラメータは、RRCシグナリングの1つ(RRC構成シグナリングなど)を介してUEに送信され得る。いくつかの実施形態では、複数の第2の基地局によってUEのために構成された事前構成パラメータは、それぞれ2つ以上のRRCシグナリングを介してUEに送信され得る。いくつかの実施形態では、各事前構成パラメータに対応する潜在的なセルのハンドオーバトリガ条件は、事前構成パラメータを運ぶRRCシグナリングでも示され得る。
【0075】
上記から、少なくとも1つの潜在的なセルの事前構成パラメータを含むハンドオーバコマンドがRRCシグナリングを介してUEに送信され、RRCシグナリングの1つまたはRRCシグナリングの2つ以上が送信に採用されるかどうかは、潜在的なセルの具体的な状況に基づいて柔軟に決定され得、これによりセルハンドオーバの柔軟性と選択性が向上する。
【0076】
第1の基地局からハンドオーバコマンドを受信することに応答して、UEは、セルハンドオーバを実行できる。具体的なハンドオーバ手順は、本開示の実施形態に限定されず、実際の要件に基づいて柔軟に選択され得る。いくつかの実施形態では、第1の基地局は、条件付きハンドオーバコマンドCHOをUEに送信でき、すなわち、第1の基地局によって送信されるハンドオーバコマンドは、ハンドオーバトリガ条件を含む。CHOを受信した後、UEは、潜在的なセルがハンドオーバトリガ条件を満たしているかどうかを決定できる。ハンドオーバトリガ条件が満たされていることに基づいて、UEは、CHOに含まれる潜在的なターゲットセルの構成パラメータを使用してターゲットセルにアクセスし、ターゲットセルと同期し、ターゲットセルでランダムアクセス手順を開始する。UEは、ハンドオーバ完了コマンドを送信した後、ターゲットセルへのハンドオーバを実施する(すなわち、RRC再構成が完了する)。ハンドオーバトリガ条件が満たされないことに基づいて、UEは、第1の基地局とのRRC接続を維持し続ける。UEは、CHOを受信した後、セルハンドオーバが完了する前、第1の基地局とのRRC接続を維持し続けることができることに留意されたい。この期間中、UEは、第1の基地局によって構成された測定構成に基づいて測定を実行し続け、報告条件を満たす隣接セルを報告する。第1の基地局は、実際の要件に基づいていつでも、ハンドオーバトリガ条件を調整し、潜在セルを調整し、または条件なしハンドオーバのためにハンドオーバコマンド(すなわち、従来のハンドオーバコマンド、UEは、従来のハンドオーバコマンドを受信した後、直ちにハンドオーバを実行する必要がある)を送信できる。したがって、第1の基地局は、UEが位置するチャネル環境の変化をリアルタイムで把握して、UEが不適切な隣接セル、例えば、特定の周波数で最も強くはない隣接セルにハンドオーバされるのを防ぐために時間内に決定を下す必要がある。不適切な隣接セルへのハンドオーバは、UEのアップリンクおよびダウンリンク信号伝送に大きな干渉を引き起こす可能性があり、基地局は、再ハンドオーバの決定を行うことができ、それによってデータ伝送速度に影響を与え、さらにユーザエクスペリエンスに影響を与える。いくつかの実施形態では、UEが1つまたは複数の条件付きハンドオーバコマンドを受信した後、セルハンドオーバが完了する前、UEのための利用可能なRRCバッファはかなり制限される。この場合、例えば、ハンドオーバ要求を別のターゲット基地局に送信するなど、第1の基地局が従来のハンドオーバを使用することを決定することに基づいて、ターゲット基地局によって構成され得る無線パラメータのビット数もまた、ハンドオーバ要求で設定される必要があり、そのため、第1の基地局は、ターゲット基地局によってフィードバックされた従来のハンドオーバコマンドを受信した直後にUEにハンドオーバコマンドを送信でき、これにより、ハンドオーバコマンドのビット数がUEの利用可能なRRCバッファを超えることを防ぎ、これにより、ハンドオーバコマンドのタイムリーな送信と高いハンドオーバ性能が保証される。
【0077】
上記の実施形態では、第1基地局を実行対象とするセルハンドオーバ方法について説明した。上記のように、セルハンドオーバの完全な手順は、第2の基地局からのサポートを必要とする。したがって、
図3は、一実施形態によるセルハンドオーバ方法のフローチャートである。この方法は、第2の基地局に適用でき、S21、S22、およびS23を含む。
【0078】
S21において、UEは、ハンドオーバ要求メッセージを受信し、ハンドオーバ要求メッセージは、事前構成パラメータの容量表示メッセージを含む。
【0079】
S22において、UEは、ハンドオーバ要求メッセージに基づいてハンドオーバ要求確認応答メッセージを生成し、ハンドオーバ要求確認応答メッセージは、事前構成パラメータを含み、事前構成パラメータの容量は、容量表示メッセージに基づいて決定される。
【0080】
S23において、UEは、ハンドオーバ要求確認応答メッセージを送信する。
【0081】
S21におけるハンドオーバ要求メッセージの具体的な内容は、上記の実施形態を参照でき、ここでは詳細に説明しない。第2基地局は、ハンドオーバ要求メッセージを受信した後、自身の負荷容量およびその他の条件に基づいて、ハンドオーバ要求を受け入れることができるかどうかを判断できる。受け入れることができる場合、第2の基地局は、S22でハンドオーバ要求確認応答メッセージを生成できる。受け入れることができない場合、第2の基地局は、ハンドオーバ要求の拒否を第1の基地局にフィードバックできる。
【0082】
S22の実装手法は、実際の要件に基づいて柔軟に決定され得る。いくつかの実施形態では、S22は、S221、S222、およびS223を含み得る。
【0083】
S221では、第2の基地局が容量表示メッセージに基づいて事前設定パラメータの容量範囲を決定する。
【0084】
S222において、第2の基地局は、事前構成パラメータの容量範囲に基づいて事前構成パラメータを生成し、事前構成パラメータの容量は、容量範囲を超えない。
【0085】
S223において、第2の基地局は、事前構成パラメータを含むハンドオーバ要求確認応答メッセージを生成する。
【0086】
上記の実施形態で述べたように、容量表示メッセージは、制限された範囲のビット数または潜在的なセルの数を含む。容量表示メッセージの形式が異なれば、事前構成パラメータの容量範囲を決定する方法も異なる。いくつかの実施形態では、S221は、ビット数の制限された範囲を、事前構成パラメータの容量範囲として決定すること、または、潜在的なセルの数とハンドオーバ要求メッセージに基づいて、事前構成パラメータの容量範囲を計算することを含み得る。
【0087】
事前構成パラメータの容量範囲としてビット数の制限された範囲を決定する具体的な実装は、上記の実施形態を参照でき、ここでは詳細に説明しない。潜在的なセルの数およびハンドオーバ要求メッセージに基づいて事前構成パラメータの容量範囲を計算する詳細な処理は、実際の要件に基づいて決定され得る。いくつかの実施形態では、プロセスは、S2211、S2212およびS2213を含み得る。
【0088】
S2211において、第2の基地局は、ハンドオーバ要求メッセージに基づいて現在の構成パラメータの容量を取得する。
【0089】
S2212では、第2の基地局は、現在の構成パラメータの容量に基づいて、事前構成パラメータの最大容量を決定する。
【0090】
S2213では、第2の基地局は、潜在的なセルの数に対する最大容量の比率に基づいて、事前設定パラメータの容量範囲を決定する。
【0091】
上記の実施形態で述べたように、ハンドオーバ要求メッセージは、現在の構成パラメータの関連する内容を含み得、したがって、現在の構成パラメータの容量は、ハンドオーバ要求メッセージを通して把握され得る。さらに、事前設定パラメータの最大容量は、S2212で決定され得る。いくつかの実施形態では、事前構成パラメータの最大容量は、UEに提供され得る構成パラメータの残りの容量である。たとえば、一般的にNRでは、UEがサポートする必要のある最大RRC構成の容量は45kバイトであると指定されている。したがって、UEの現在の構成パラメータの容量(ここでは、容量はR1として示される)を把握した後、UEに提供され得る残りの容量は(45-R1)kバイトであり、つまり(45-R1)は、事前構成パラメータの最大容量である。
【0092】
複数の潜在的なセルが存在し得るため、事前構成パラメータの最大容量が事前構成パラメータの容量範囲として直接使用される場合、1つの事前構成パラメータがUEのすべての構成スペースを占有してもよい。したがって、S2213をさらに実行して、潜在的なセルの数に対する最大容量の比率に基づいて、事前構成パラメータの容量範囲を決定できる。S2213の具体的な実装は、実際の要件に基づいて柔軟に決定され得る。いくつかの実施形態では、潜在的なセルの数はCとして示される。いくつかの実施形態では、事前構成パラメータの最大容量を潜在的なセルの数で割って、容量範囲の上限として機能する、事前構成パラメータの平均容量を取得でき、つまり(45-R1)/Cが事前構成パラメータの容量の上限として機能する。いくつかの実施形態では、第1の基地局は、従来のハンドオーバコマンドをUEに送信できる。この場合、潜在的なセルの数に加えて、従来のハンドオーバコマンドも考慮する必要がある。したがって、各事前構成パラメータの平均容量は、事前構成パラメータの最大容量を潜在的なセルの数に1を加えた数で割ることによって取得でき、容量範囲の上限として機能し、つまり(45-R1)/(C+1)は、事前構成パラメータの容量の上限として機能する。いくつかの実施形態では、より多くのビットが従来のハンドオーバコマンドのために予約され得る。したがって、特定のビット数を上記の実施形態の計算結果からさらに差し引いて、事前構成パラメータの容量の上限を取得でき、ビット数は制限されない。例えば、容量表示メッセージは、潜在的なセルの数が3であることを示し得、ハンドオーバ要求メッセージは、第1の基地局によって構成された現在の構成パラメータRRC構成の容量が9kバイトであることを示し得る。NRでのUEのRRC構成の容量の上限は45kバイトであるため、各潜在的なセルのために構成され得る事前構成パラメータの最大容量は(45-9=36)kバイトである。第1の基地局が従来のハンドオーバコマンドをUEに送信できることを考慮して、第2の基地局は、UEのために構成され得る事前構成パラメータの容量の上限が(36/(3+1)=9)kバイトであると決定できる。従来のハンドオーバコマンドのためにより多くのビットが予約されている場合、第2の基地局は、事前構成パラメータの容量の上限が8kバイトまたは7kバイトであると決定できる。
【0093】
潜在的なセルの数に基づいて事前構成パラメータの容量範囲を決定することにより、最終的に決定された容量範囲は、UEの実際の通信状況に基づいて柔軟に決定され、これはより指標となり、さらに、UEのRRC構成が容量の上限を超える可能性を軽減し、セルハンドオーバの適時性と安定性を確保することができる。
【0094】
図4は、一実施形態によるセルハンドオーバ装置のブロック図である。装置30は、ハンドオーバ要求メッセージを送信するように構成された要求送信回路31と、ハンドオーバ要求確認応答メッセージを受信するように構成された要求確認応答受信回路32と、ハンドオーバ要求確認応答メッセージに基づいてハンドオーバコマンドを送信するように構成されたハンドオーバコマンド送信回路33とを含む。ハンドオーバ要求メッセージは、事前構成パラメータの容量表示メッセージを含む。ハンドオーバ要求確認応答メッセージは、事前構成パラメータを含み、事前構成パラメータの容量は、容量表示メッセージに基づいて決定される。
【0095】
いくつかの実施形態では、要求送信回路31は、容量表示メッセージおよび現在の構成パラメータを含むハンドオーバ要求メッセージを送信し、および/または容量表示メッセージ、現在の構成パラメータ、およびハンドオーバトリガ条件を含む条件付きハンドオーバ要求メッセージを送信するように構成される。
【0096】
いくつかの実施形態では、容量表示メッセージは、ビット数の制限された範囲、または潜在的なセルの数を含む。ビット数の制限された範囲は、事前構成パラメータの容量のビット数の範囲を示す。事前構成パラメータの容量範囲は、潜在的なセルの数に基づいて決定される。
【0097】
いくつかの実施形態では、事前構成パラメータの容量が容量表示メッセージに基づいて決定されることは、事前構成パラメータの容量がビット数の制限された範囲を超えないこと、または事前構成パラメータの容量が潜在的なセルの数に基づいて決定された容量範囲を超えないことを含む。
【0098】
いくつかの実施形態では、ハンドオーバコマンド送信回路33は、ハンドオーバ要求確認応答メッセージに基づいて事前構成パラメータを取得し、RRCシグナリングを介して事前構成パラメータを含むハンドオーバコマンドを送信するように構成される。
【0099】
いくつかの実施形態では、RRCシグナリングは、少なくとも1つの潜在的なセルの事前構成パラメータを含む。
【0100】
図5は、一実施形態によるセルハンドオーバ装置のブロック図である。装置40は、ハンドオーバ要求メッセージを受信するように構成された要求受信回路41と、ハンドオーバ要求メッセージに基づいてハンドオーバ要求確認応答メッセージを生成するように構成された要求確認応答生成回路42と、ハンドオーバ要求確認応答メッセージを送信するように構成された要求確認応答送信回路43と、を含む。ハンドオーバ要求メッセージは、事前構成パラメータの容量表示メッセージを含む。ハンドオーバ要求確認応答メッセージは、事前構成パラメータを含み、事前構成パラメータの容量は、容量表示メッセージに基づいて決定される。
【0101】
いくつかの実施形態では、ハンドオーバ要求メッセージは、現在の構成パラメータ、および/またはハンドオーバトリガ条件をさらに含む。
【0102】
いくつかの実施形態では、要求確認応答生成回路42は、容量表示メッセージに基づいて事前構成パラメータの容量範囲を決定するように構成された容量範囲決定サブ回路と、事前構成パラメータの容量範囲に基づいて事前構成パラメータを生成するように構成された事前構成パラメータ生成サブ回路であって、事前構成パラメータの容量は容量範囲を超えない、事前構成パラメータ生成サブ回路と、事前構成パラメータを含むハンドオーバ要求確認応答メッセージを生成するように構成された要求確認応答生成サブ回路と、を含む。
【0103】
いくつかの実施形態では、容量表示メッセージは、ビット数の制限された範囲、または潜在的なセルの数を含む。ビット数の制限された範囲は、事前構成パラメータの容量のビット数の範囲を示す。事前構成パラメータの容量範囲は、潜在的なセルの数に基づいて決定される。
【0104】
いくつかの実施形態では、容量範囲決定サブ回路は、ビット数の制限された範囲を、事前構成パラメータの容量範囲として決定し、または、潜在的なセルの数およびハンドオーバ要求メッセージに基づいて、事前構成パラメータの容量範囲を計算するように構成される。
【0105】
いくつかの実施形態では、容量範囲決定サブ回路は、ハンドオーバ要求メッセージに基づいて現在の構成パラメータの容量を取得し、現在の構成パラメータの容量に基づいて、事前構成パラメータの最大容量を決定し、潜在的なセルの数に対する最大容量の比率に基づいて、事前構成パラメータの容量範囲を決定するようにさらに構成される。
【0106】
図6および
図7は、一実施形態によるアプリケーション図である。アプリケーション図は、単に理解を容易にするための図であり、実施形態を限定しない。
【0107】
図6を参照すると、実施形態では、UEは、現在、ソース基地局(サービング基地局とも呼ばれる)と通信し、サービングセルPCell(ソース基地局の管轄下のセル)にアクセスして、RRC接続を確立する。PCellは、UEのためのサービングセルと隣接セルの測定を構成する。UEは、RRCシグナリングを介して異なる周波数で測定を実行するように構成され、測定要件に基づいて測定を実行し、報告条件が満たされたことに基づいて測定報告をソース基地局に送信する。
【0108】
通信サービス中、UEは、ソース基地局によって構成された測定構成に基づいて測定を実行し、隣接セルが報告条件を満たしていることの決定に基づいて、対応する測定報告を報告する。UEから1つまたは複数の測定報告を受信した後、ソース基地局は、条件付きハンドオーバCHOをトリガできる。すなわち、ソース基地局は、複数の潜在的なセルを選択し、これらの潜在的なセルが属する潜在的なターゲット基地局にCHO要求を送信できる。CHO要求は、UEの現在の構成パラメータおよびハンドオーバトリガ条件を含む。現在の構成パラメータは、シグナリング無線ベアラの構成パラメータまたはデータ無線ベアラの構成パラメータを含み得、そのため、潜在的なターゲット基地局は、UEのためのパラメータを合理的に構成できる。
【0109】
図に示すように、実施形態では、セル1、セル2およびセル3を含む3つの潜在的なターゲットセルがある(それぞれ異なる潜在的なターゲット基地局に属する)と想定され、これらは同じ周波数または異なる周波数に位置され得る。ソース基地局は、3つの潜在的なターゲットセルに対して、同じハンドオーバトリガ条件または異なるハンドオーバトリガ条件を構成できる。ハンドオーバトリガ条件は、事前設定された閾値を超える潜在的なセルの信号品質、または現在の実施形態において限定されない、事前設定されたオフセットによって現在のサービングセルPCellの信号品質よりも高い潜在的セルの信号品質であってもよく、これは本開示の実施形態に限定されない。条件付きハンドオーバの具体的な手順は次の通りである。
【0110】
UEからの測定報告の受信に応答して、ソース基地局は、UEの現在の通信状況および隣接セルの通信状態に基づいてCHO決定を採用するかどうかを決定し、測定報告の内容および信号の強度に基づいて潜在的なターゲットセルおよび対応するハンドオーバトリガ条件を決定する。その後、CHO要求は、3つの潜在的なセルが属する基地局にそれぞれ送信される。CHO要求は、UEのためにソース基地局によって構成された無線パラメータおよびCHOトリガ条件を含む。ソース基地局は、CHO要求を複数の潜在的なターゲット基地局に同時にまたは順次送信できる。
【0111】
CHO要求の受信に応答して、潜在的なターゲット基地局は、それ自体の負荷および他の条件に基づいて要求を受け入れるかどうかを決定する。受け入れる場合、潜在的なターゲット基地局は、各無線ベアラに対応するパラメータ、測定パラメータ、またはランダムアクセスパラメータなどの無線構成パラメータをUEに割り当てる。その後、潜在的なターゲット基地局は、ソース基地局とのインタフェースを介して、UEのために潜在的なターゲット基地局によって割り当てられた無線構成パラメータを含むCHO要求確認応答をソース基地局に返す。UEのために潜在的なターゲット基地局によって構成された無線パラメータはRRCコンテナに配置される。RRCコンテナ内のパラメータはソース基地局によって解析される必要はなく、ソース基地局によってUEに直接転送される。
【0112】
潜在的なターゲット基地局によって返されるCHO要求確認応答の受信に応答して、ソース基地局は、RRC再構成などの1つのRRCシグナリングを介してまたは複数のRRCシグナリングを介して、UEのために構成された無線パラメータをUEに送信する。ソース基地局は、各潜在的なセルに対応する条件付きハンドオーバトリガ条件をさらに示すことができる。
【0113】
無線パラメータおよび条件付きハンドオーバトリガ条件を受信した後、UEは、潜在的なセルを評価できる。CHOトリガ条件が満たされたことに基づいて、ターゲットセルにアクセスするためにハンドオーバがトリガされる。
【0114】
この実施形態では、UEがサポートできるRRC構成の容量の上限は45kバイトであり、UEのためにソースサービングセルによって構成された無線パラメータの容量、すなわちRRC構成の容量が9kバイトであることが想定される。UEのために複数の潜在的なセルによって構成された無線パラメータの総ビット数がUEのストレージ上限を超えることを防ぐために、潜在的なターゲット基地局が構成できる無線パラメータ(すなわち、RRC構成)の容量は、ソース基地局から潜在的なターゲットセルに送信されるCHO要求で設定される。具体的な手順は以下の通りである。
【0115】
各潜在的なセルは、CHO要求からソースサービングセルによってUE用に設定された無線パラメータの容量を把握できる。したがって、各候補セルによって構成され得る無線パラメータ(すなわち、RRC構成)の最大容量は(45-9=36)kBytesである。しかしながら、条件付きハンドオーバの間、条件付きハンドオーバに関連するパラメータ(条件付きハンドオーバコマンドとも呼ばれる)を受信した後、UEは、ソースサービングセルとのRRC接続を維持し続ける必要があり、この期間中、ソースサービングセルは、また、12kバイトなどのRRC構成の特定の容量を占有する必要がある従来のハンドオーバコマンドをUEに送信できる。したがって、各候補ターゲットセルは、36kバイトなどの比較的多数のビットで構成することはできない。ただし、各候補ターゲットセルがUEのために15kバイトの無線パラメータを構成している場合でも、合計容量は45kバイトである。この場合、ソース基地局は、3つの潜在的なターゲットセルによって構成された条件付きハンドオーバコマンドをUEに送信できない。代わりに、UEは、UEに送信するために1つまたは2つのCHOハンドオーバコマンドを選択できる。この状況を回避するために、いくつかの実施形態では、構成されることが許可されるRRC構成の容量の上限は、例えば、9kバイトに設定され得るか、またはソース基地局によって予想される潜在的なターゲットセルの数が3として示される。上限または数を受信した後、潜在的なターゲット基地局は、ソースセルによって構成されたRRC構成の容量が9kバイトであり、UEで利用可能なRRC構成の容量が36kバイトであり、ソース基地局が従来のハンドオーバコマンドをUEに送信する可能性があることに基づいて、UEのために構成され得る無線パラメータが(36/(3+1)=9)kバイトを占めると判断し得る。あるいは、潜在的なターゲット基地局は、従来のハンドオーバコマンドのためにより多くのビットを予約することを検討し得、したがって、UEのために構成される無線パラメータの容量の上限は、8kバイトまたは7kバイトであり得る。このようにして、UEでのRRCバッファでのパラメータは
図7に示すように配置される。一実施形態では、UEのRRCバッファは、ソース基地局の無線構成パラメータ(ソースセル構成)、潜在的なターゲットセルCell1の無線構成パラメータ(候補セル1構成)、潜在的なターゲットセルCell2の無線構成パラメータ(候補セル2構成)、潜在的なターゲットセルCell3の無線構成パラメータ(候補セル3構成)、およびレガシーハンドオーバコマンド(レガシーHO)を含む。
【0116】
図7から、条件付きハンドオーバ要求で潜在的なターゲットセルによって構成され得る無線パラメータの容量を設定することにより、UEは、複数の潜在的なターゲットセルの条件付きハンドオーバコマンドと、想定される従来のハンドオーバコマンドを受信できる。CHOが適用された後、すなわち、UEが1つまたは複数の条件付きハンドオーバコマンドを受信した後、UEのための利用可能なRRCバッファは非常に制限される。このとき、ソース基地局が、別のターゲット基地局にハンドオーバコマンドを送信するなどの従来のハンドオーバを使用することを決定した場合、ターゲット基地局によって構成され得る無線パラメータの容量も、ハンドオーバで設定する必要があり、そのため、ソース基地局は、ターゲット基地局によってフィードバックされたハンドオーバコマンドを受信した直後にハンドオーバコマンドをUEに送信できる。これは、ハンドオーバコマンドのビット数がUEの利用可能なRRCバッファを超えないようにし、これにより、ハンドオーバコマンドのタイムリーな送信と高いハンドオーバ性能が保証される。
【0117】
容量表示メッセージを含むハンドオーバ要求メッセージが第1基地局から第2基地局に送信され、事前構成パラメータを含むハンドオーバ要求確認応答メッセージがハンドオーバ要求メッセージに基づいて生成され、第2基地局から第1基地局へと送信され、事前構成パラメータの容量は容量表示メッセージに基づいて決定され、ハンドオーバコマンドがハンドオーバ要求確認メッセージに基づいて第1の基地局によってUEに送信される。本開示の実施形態で提供されるセルハンドオーバ方法および装置によって、事前構成パラメータの容量は、容量表示メッセージによって制御され得、その結果、ハンドオーバコマンドは、UEの構成制限を超える可能性が低くなり、さらに、UEは、複数の潜在的なターゲットセルによって構成されたハンドオーバコマンドをできる限り受信することが可能になり、これにより、通常のセルハンドオーバ手順が保証され、ハンドオーバ性能が向上する。
【0118】
図8は、一実施形態によるセルハンドオーバ装置1300のブロック図である。例えば、装置1300はサーバであり得る。
図8を参照すると、装置1300は、1つまたは複数のプロセッサをさらに含む処理部品1322と、アプリケーションプログラムなどの、処理部品1322によって実行可能な命令を格納するように構成されたメモリ1332によって表されるメモリリソースとを含む。メモリ1332に格納されたアプリケーションプログラムは、それぞれが一組の命令に対応する1つまたは複数のモジュールを含み得る。さらに、処理部品1322は、上記の方法を実行するための命令を実行するように構成される。
【0119】
装置1300は、装置1300の電力管理を実行するように構成された電力部品1326、装置1300をネットワークに接続するように構成された有線または無線ネットワークインタフェース装置1350、および入出力(I/O)インタフェース装置1358をさらに含み得る。装置1300は、メモリ1332に格納されたオペレーティングシステム、例えば、Windows Server(商標)、Mac OS X(商標)、Unix(登録商標)、Linux(登録商標)またはFreeBSD(登録商標)を動作させることができる。
【0120】
いくつかの実施形態では、コンピュータプログラム命令を含むメモリ1332などの不揮発性のコンピュータ可読記憶媒体も提供される。コンピュータプログラム命令は、上記の方法を実行するために、装置1300の処理部品1322によって実行可能である。
【0121】
本開示は、システム、方法、および/またはコンピュータプログラム製品であり得る。コンピュータプログラム製品は、プロセッサが本開示の様々な態様を実施することを可能にするために、コンピュータ可読プログラム命令が格納されているコンピュータ可読記憶媒体を含み得る。
【0122】
コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行装置によって使用される命令を保持および格納できる有形の装置であり得る。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電気記憶装置、磁気記憶装置、光学的記憶装置、電磁記憶装置、半導体記憶装置、またはそれらの任意の適切な組み合わせであり得るが、これらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例(網羅的ではないリスト)は、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラム可能読み取り専用メモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、メモリスティック、フロッピーディスク、機械的にコード化されたデバイス、パンチカードまたは溝に命令を格納したバンプ構造、またはそれらの任意の適切な組み合わせを含む。コンピュータ可読記憶媒体は、電波または他の自由に伝播する電磁波、導波路または他の伝送媒体を通じて伝播する電磁波(たとえば、光ファイバケーブルを介した光パルス)、または電線を通じて送信される電気信号などの、一時的な信号自体ではない。
【0123】
コンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ可読記憶媒体から様々なコンピューティング/処理装置に、またはインターネット、ローカルエリアネットワーク、広域ネットワークおよび/または無線ネットワークなどのネットワークを介して外部コンピュータまたは外部記憶装置にダウンロードされ得る。ネットワークは、銅線伝送ケーブル、光ファイバ伝送、無線伝送、ルータ、ファイアウォール、スイッチ、ゲートウェイコンピュータ、および/またはエッジサーバを含み得る。各コンピューティング/処理装置でのネットワークアダプタカードまたはネットワークインタフェース装置は、ネットワークからコンピュータ可読プログラム命令を受信し、各コンピューティング/処理装置のコンピュータ可読記憶媒体に記憶するためにコンピュータ可読プログラム命令を転送する。
【0124】
本開示の動作を実行するためのコンピュータプログラム命令は、アセンブリ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、機械命令、機械依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、またはSmalltalk若しくはC++などのオブジェクト指向プログラミング言語、およびC言語若しくは類似のプログラミング言語などの従来の手続き型プログラミング言語を含む一つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで書かれたソースコード若しくはターゲットコードであり得る。コンピュータ可読プログラム命令は、完全にユーザのコンピュータで、部分的にユーザのコンピュータで、独立したソフトウェアパッケージとして、部分的にユーザのコンピュータでおよび部分的にリモートコンピュータで、または完全にリモートコンピュータ若しくはサーバ装置で実行され得る。リモートコンピュータが関係する場合、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)または広域ネットワーク(WAN)を含む任意の種類のネットワークを介してユーザのコンピュータに接続され得、または例えばインターネットサービスプロバイダを使用したインターネットを介して外部コンピュータに接続され得る。いくつかの実施形態では、プログラマブル論理回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、またはプログラマブル論理アレイ(PLA)などの電子回路は、コンピュータ可読プログラム命令の状態情報を利用することによってカスタマイズされ得る。電子回路は、本開示の様々な態様を実現するために、コンピュータ可読プログラム命令を実行できる。
【0125】
本開示の態様は、本開示の実施形態による方法、装置(システム)、およびコンピュータプログラム製品のフローチャートおよび/またはブロック図を参照して本明細書で説明される。フローチャートおよび/またはブロック図の各ブロック、並びにフローチャートおよび/またはブロック図のブロックの組み合わせは、コンピュータ可読プログラム命令によって実施され得ることが理解され得る。
【0126】
これらのコンピュータ可読プログラム命令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、または他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサに提供されて、コンピュータまたは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサによって命令が実行されたときにフローチャートまたはブロック図の1つまたは複数のブロックで定められる機能/動作を実現するデバイスの生成を可能にする機械を製造できる。あるいは、コンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶され、コンピュータ、プログラム可能なデータ処理装置および/または他の機器を特定のやり方で動作させることができ、その結果、命令が格納されたコンピュータ可読媒体は、フローチャートおよび/またはブロック図の1つまたは複数のブロックで定められる機能/動作の様々な態様を実施するための命令を含む製造製品を含む。
【0127】
あるいは、コンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ、他のプログラム可能なデータ処理装置、または他の機器に読み込まれ、コンピュータ、他のプログラム可能なデータ処理装置、または他の機器に対して一連の動作ステップを実行させ、コンピュータで実行される処理を生成でき、それによって、命令がコンピュータ、他のプログラム可能なデータ処理装置、または他の機器で実行され、フローチャートおよび/またはブロック図の1つまたは複数のブロックで定められる機能/動作を実行させる。
【0128】
図中のフローチャートおよびブロック図は、本開示の様々な実施形態による、システム、方法、およびコンピュータプログラム製品の想定される実装のアーキテクチャ、機能、および動作を示す。これに関して、フローチャートまたはブロック図の各ブロックは、モジュール、プログラムセグメント、または特定の論理機能を実装するための実行可能命令を含む命令の一部を表すことができる。いくつかの実施形態では、ブロックに示されている機能は、図に示されている順序から外れて発生し得る。例えば、2つの連続するブロックは、関与する機能に応じて、実質的に同時に、または逆の順序で実行され得る。ブロック図および/またはフローチャート図の各ブロック、およびブロック図および/またはフローチャートでのブロックの組み合わせは、特定の機能または動作を実行する専用のハードウェアベースのシステムによって、または専用のハードウェアとコンピュータ命令の組み合わせによって実装され得ることに留意すべきである。
【0129】
上記の本開示の様々な実施形態は例示的であり、網羅的ではなく、本開示はそれらに限定されない。多数の修正および変形が、記載された実施形態の範囲および精神から逸脱することなく、当業者には明らかであろう。本明細書で使用される用語は、実施形態の原理および実際の適用を最もよく説明するため、市場における技術を改善するため、または当業者が本明細書に開示される実施形態を理解できるようにするために選択される。
【0130】
上記の本開示の様々な実施形態は例示的であり、網羅的ではなく、本開示はそれらに限定されない。多数の修正および変形が、記載された実施形態の範囲および精神から逸脱することなく、当業者には明らかであろう。本明細書で使用される用語は、実施形態の原理および実際の適用を最もよく説明するため、市場における技術を改善するため、または当業者が本明細書に開示される実施形態を理解できるようにするために選択される。
【国際調査報告】