(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-17
(54)【発明の名称】導波路
(51)【国際特許分類】
G02B 27/02 20060101AFI20221007BHJP
G02B 5/18 20060101ALI20221007BHJP
【FI】
G02B27/02 Z
G02B5/18
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022509724
(86)(22)【出願日】2020-08-17
(85)【翻訳文提出日】2022-04-12
(86)【国際出願番号】 CA2020051127
(87)【国際公開番号】W WO2021030908
(87)【国際公開日】2021-02-25
(32)【優先日】2019-08-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502208397
【氏名又は名称】グーグル エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Google LLC
【住所又は居所原語表記】1600 Amphitheatre Parkway 94043 Mountain View, CA U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ミルズ,ジャッキー・リン
(72)【発明者】
【氏名】ポトニス,シェリアス
(72)【発明者】
【氏名】ボディヤ,ティモシー・ポール
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンダー,ステファン
【テーマコード(参考)】
2H199
2H249
【Fターム(参考)】
2H199CA42
2H199CA50
2H199CA66
2H199CA68
2H249AA12
2H249AA25
2H249AA48
2H249AA62
(57)【要約】
導波路は、少なくとも第1のフォトポリマ層と、第2のフォトポリマ層と、両者の間のバリア層と、第1のフォトポリマ層と重なる第1の透明層と、第2のフォトポリマ層と重なる第2の透明層とを含む。導波路は、少なくとも1つのホログラフィックインカプラと、少なくとも1つのホログラフィックアウトカプラとをさらに含むことができる。ホログラフィックインカプラおよびホログラフィックアウトカプラの各々は、第1の波長帯内の光に応答し、第1の波長帯外の光に応答しないように構成され、さらに透過型または反射型であるように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
導波路であって、
第1のフォトポリマ層と、
第2のフォトポリマ層と、
前記第1のフォトポリマ層と前記第2のフォトポリマ層との間に配置されている第1のバリア層と、
第1の透明層と、
第2の透明層とを含み、
前記第1のフォトポリマ層、前記第1のバリア層、および前記第2のフォトポリマ層は、前記第1の透明層と前記第2の透明層との間に配置されている、導波路。
【請求項2】
前記第1のフォトポリマ層は、前記第1のフォトポリマ層の内部に記録された第1のホログラフィックインカプラと第1のホログラフィックアウトカプラとを有し、
前記第1のホログラフィックインカプラおよび前記第1のホログラフィックアウトカプラは、第1の波長帯内の波長を有する光に応答し、前記第1の波長帯外の波長を有する光に応答せず、
前記第2のフォトポリマ層は、前記第2のフォトポリマ層の内部に記録された第2のホログラフィックインカプラと第2のホログラフィックアウトカプラとを有し、
前記第2のホログラフィックインカプラおよび前記第2のホログラフィックアウトカプラは、第2の波長帯内の波長を有する光に応答し、前記第2の波長帯外の波長を有する光に応答せず、
前記第2の波長帯は、前記第1の波長帯とは異なる、請求項1に記載の導波路。
【請求項3】
前記第1のホログラフィックインカプラは、前記導波路の内部で内部全反射するように、前記第1の波長帯内の波長を有する第1の光を前記第1のホログラフィックアウトカプラに向かって方向変換するように配置および配向され、
前記第1のホログラフィックアウトカプラは、前記第1のホログラフィックインカプラから前記第1の光を受光し、前記導波路の内部から出射するように前記第1の光を方向変換するように配置および配向され、
前記第2のホログラフィックインカプラは、前記導波路の内部で内部全反射するように、前記第2の波長帯内の波長を有する第2の光を前記第2のホログラフィックアウトカプラに向かって方向変換するように配置および配向され、
前記第2のホログラフィックアウトカプラは、前記第2のホログラフィックインカプラから前記第2の光を受光し、前記導波路の内部から出射するように前記第2の光を方向変換するように配置および配向される、請求項2に記載の導波路。
【請求項4】
前記第1のフォトポリマ層は、前記第1のフォトポリマ層の内部に記録された第3のホログラフィックインカプラと第3のホログラフィックアウトカプラとを有し、
前記第3のホログラフィックインカプラおよび前記第3のホログラフィックアウトカプラは、第3の波長帯内の波長を有する光に応答し、前記第3の波長帯外の波長を有する光に応答せず、
前記第3の波長帯は、前記第1の波長帯および前記第2の波長帯とは異なり、
前記第3のホログラフィックインカプラは、前記導波路の内部で内部全反射するように、前記第3の波長帯内の波長を有する第3の光を前記第3のホログラフィックアウトカプラに向かって方向変換するように配置および配向され、
前記第3のホログラフィックアウトカプラは、前記第3のホログラフィックインカプラから前記第3の光を受光し、前記導波路の内部から出射するように前記第3の光を方向変換するように配置および配向される、請求項3に記載の導波路。
【請求項5】
前記第1の波長帯と前記第2の波長帯と前記第3の波長帯とは、重ならない、請求項4に記載の導波路。
【請求項6】
前記第1のフォトポリマ層および前記第2のフォトポリマ層は、互いに平行であり、
前記第1のホログラフィックインカプラ、前記第2のホログラフィックインカプラおよび前記第3のホログラフィックインカプラは、前記第1のフォトポリマ層および前記第2のフォトポリマ層に直交する第1の軸に沿って互いに整列されており、
前記第1のホログラフィックアウトカプラ、前記第2のホログラフィックアウトカプラおよび前記第3のホログラフィックアウトカプラは、前記第1のフォトポリマ層および前記第2のポリマ層に直交する第2の軸に沿って互いに整列されている、請求項4に記載の導波路。
【請求項7】
前記第1のフォトポリマ層、前記第2のフォトポリマ層、前記第1のバリア層、前記第1の透明層、および前記第2の透明層の各々は、同じ屈折率を有し、
前記導波路の内部で内部全反射する光は、前記第1の透明層の最外表面および前記第2の透明層の最外表面から反射される、先行する請求項のいずれかに記載の導波路。
【請求項8】
第3のフォトポリマ層と、
前記第2のフォトポリマ層と前記第3のフォトポリマ層との間に設けられた第2のバリア層とを含み、
前記第2のバリア層および前記第3のフォトポリマ層は、前記第1の透明層と前記第2の透明層との間に設けられる、先行する請求項のいずれかに記載の導波路。
【請求項9】
前記第1のフォトポリマ層は、前記第1のフォトポリマ層の内部に記録された第1のホログラフィックインカプラおよび第1のホログラフィックアウトカプラを有し、
前記第1のホログラフィックインカプラおよび前記第1のホログラフィックアウトカプラは、第1の波長帯内の波長を有する光に応答し、前記第1の波長帯外の波長を有する光に応答せず、
前記第2のフォトポリマ層は、前記第2のフォトポリマ層の内部に記録された第2のホログラフィックインカプラと第2のホログラフィックアウトカプラとを有し、
前記第2のホログラフィックインカプラおよび前記第2のホログラフィックアウトカプラは、第2の波長帯内の波長を有する光に応答し、前記第2の波長帯外の波長を有する光に応答せず、
前記第2の波長帯は、前記第1の波長帯とは異なり、
前記第3のフォトポリマ層は、前記第3のフォトポリマ層の内部に記録された第3のホログラフィックインカプラと第3のホログラフィックアウトカプラとを有し、
前記第3のホログラフィックインカプラおよび前記第3のホログラフィックアウトカプラは、第3の波長帯内の波長を有する光に応答し、前記第3の波長帯外の波長を有する光に応答せず、
前記第3の波長帯は、前記第1の波長帯および前記第2の波長帯とは異なる、請求項8に記載の導波路。
【請求項10】
前記第1のホログラフィックインカプラは、前記導波路の内部で内部全反射するように、前記第1の波長帯内の波長を有する第1の光を前記第1のホログラフィックアウトカプラに向かって方向変換するように配置および配向され、
前記第1のホログラフィックアウトカプラは、前記第1のホログラフィックインカプラから前記第1の光を受光し、前記導波路の内部から出射するように前記第1の光を方向変換するように配置および配向され、
前記第2のホログラフィックインカプラは、前記導波路の内部で内部全反射するように、前記第2の波長帯内の波長を有する第2の光を前記第2のホログラフィックアウトカプラに向かって方向変換するように配置および配向され、
前記第2のホログラフィックアウトカプラは、前記第2のホログラフィックインカプラから前記第2の光を受光し、前記導波路の内部から出射するように前記第2の光を方向変換するように配置および配向され、
前記第3のホログラフィックインカプラは、前記導波路の内部で内部全反射するように、前記第3の波長帯内の波長を有する第3の光を前記第3のホログラフィックアウトカプラに向かって方向変換するように配置および配向され、
前記第3のホログラフィックアウトカプラは、前記第3のホログラフィックインカプラから前記第3の光を受光し、前記導波路の内部から出射するように前記第3の光を方向変換するように配置および配向される、請求項9に記載の導波路。
【請求項11】
前記第1のフォトポリマ層、前記第2のフォトポリマ層、前記第1のバリア層、前記第1の透明層、および前記第2の透明層の各々は、平面である、先行する請求項のいずれかに記載の導波路。
【請求項12】
導波路であって、
第1の透明層と、
前記第1の透明層によって担持された第1のフォトポリマ層と、
前記第1のフォトポリマ層によって担持されたバリア層と、
前記バリア層によって担持された第2のフォトポリマ層と、
前記第2のフォトポリマ層によって担持された第2の透明層とを含む、導波路。
【請求項13】
前記第1のフォトポリマ層は、前記第1のフォトポリマ層の内部に記録された第1のホログラフィックインカプラと第1のホログラフィックアウトカプラとを有し、
前記第1のホログラフィックインカプラおよび前記第1のホログラフィックアウトカプラは、第1の波長帯内の波長を有する光に応答し、前記第1の波長帯外の波長を有する光に応答せず、
前記第2のフォトポリマ層は、前記第2のフォトポリマ層の内部に記録された第2のホログラフィックインカプラと第2のホログラフィックアウトカプラとを有し、
前記第2のホログラフィックインカプラおよび前記第2のホログラフィックアウトカプラは、第2の波長帯内の波長を有する光に応答し、前記第2の波長帯外の波長を有する光に応答せず、
前記第2の波長帯は、前記第1の波長帯とは異なる、請求項12に記載の導波路。
【請求項14】
前記第1のホログラフィックインカプラは、前記導波路の内部で内部全反射するように、前記第1の波長帯内の波長を有する第1の光を前記第1のホログラフィックアウトカプラに向かって方向変換するように配置および配向され、
前記第1のホログラフィックアウトカプラは、前記第1のホログラフィックインカプラから前記第1の光を受光し、前記導波路の内部から出射するように前記第1の光を方向変換するように配置および配向され、
前記第2のホログラフィックインカプラは、前記導波路の内部で内部全反射するように、前記第2の波長帯内の波長を有する第2の光を前記第2のホログラフィックアウトカプラに向かって方向変換するように配置および配向され、
前記第2のホログラフィックアウトカプラは、前記第2のホログラフィックインカプラから前記第2の光を受光し、前記導波路の内部から出射するように前記第2の光を方向変換するように配置および配向される、請求項13に記載の導波路。
【請求項15】
前記第1のフォトポリマ層は、前記第1のフォトポリマ層の内部に記録された第3のホログラフィックインカプラと第3のホログラフィックアウトカプラとを有し、
前記第3のホログラフィックインカプラおよび前記第3のホログラフィックアウトカプラは、第3の波長帯内の波長を有する光に応答し、前記第3の波長帯外の波長を有する光に応答せず、
前記第3の波長帯は、前記第1の波長帯および前記第2の波長帯とは異なり、
前記第3のホログラフィックインカプラは、前記導波路の内部で内部全反射するように、前記第3の波長帯内の波長を有する第3の光を前記第3のホログラフィックアウトカプラに向かって方向変換するように配置および配向され、
前記第3のホログラフィックアウトカプラは、前記第3のホログラフィックインカプラから前記第3の光を受光し、前記導波路の内部から出射するように前記第3の光を方向変換するように配置および配向される、請求項14に記載の導波路。
【請求項16】
前記第1の波長帯と前記第2の波長帯と前記第3の波長帯とは、重ならない、請求項15に記載の導波路。
【請求項17】
前記第1のフォトポリマ層および前記第2のフォトポリマ層は、互いに平行であり、
前記第1のホログラフィックインカプラ、前記第2のホログラフィックインカプラおよび前記第3のホログラフィックインカプラは、横方向に沿って互いに整列されており、
前記第1のホログラフィックアウトカプラ、前記第2のホログラフィックアウトカプラおよび前記第3のホログラフィックアウトカプラは、横方向に沿って互いに整列されている、請求項15または請求項16に記載の導波路。
【請求項18】
前記第1のフォトポリマ層、前記第2のフォトポリマ層、前記バリア層、前記第1の透明層、および前記第2の透明層の各々は、同じ屈折率を有し、
前記導波路の内部で内部全反射する光は、前記第1の透明層の最外表面および前記第2の透明層の最外表面から反射される、請求項12から請求項17のいずれかに記載のホログラフィック導波路。
【請求項19】
前記第1のフォトポリマ層、前記第2のフォトポリマ層、前記バリア層、前記第1の透明層および前記第2の透明層の各々は、平面である、請求項12から請求項18のいずれかに記載の導波路。
【請求項20】
前記導波路は、透明担体材料からなる第1の湾曲面と第2の湾曲面との間に設けられ、光コンバイナを形成する、請求項12から請求項19のいずれかに記載の導波路。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
背景
導波路は、内部全反射(TIR)によって、導波路の内部を進むように光を方向付けるための光学素子である。すなわち、導波路内の光は、一定の角度範囲内の角度で導波路の界面に入射すると、導波路に反射され、導波路の内部に留まる。導波路は、典型的には、光源からの光を受光し、内部全反射に必要とされた角度範囲内の角度で導波路の内部に入射するように、受光した光を方向変換するためのインカプラを含む。
【0002】
導波路は、アウトカプラをさらに含むことができる。アウトカプラは、導波路から光を受光して、内部全反射に必要とされる角度の範囲外の角度で光が進むように、光を方向変換する。したがって、導波路内を進む光は、アウトカプラに入射すると、導波路の内部から出射するように方向変換される。
【0003】
導波路を透明担体材料と組み合わせるまたはそれに組み込むことによって、光コンバイナを形成することができる。この光コンバイナは、導波路の外部環境からの光を導波路に入射させ、導波路内を進む光と「結合」させることができる。ウェアラブルヘッドアップディスプレイ装置(WHUD)は、光コンバイナがユーザの眼の前に位置するように、ユーザによって装着されるものである。このWHUDは、導波路内の光によって表される画像を、ユーザがWHUDを介して見ている環境と重なる画像として、ユーザのWHUDに投影することができる。結果として得られた複合視界は、拡張現実(AR)としても知られている。
【0004】
当業者は、添付の図面を参照することによって、本開示をよりよく理解し、その多数の特徴および利点を分かるであろう。異なる図面において、同一の参照符号を用いて、類似または同一の要素を表す。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】いくつかの実施形態に従って、導波路を収容する光コンバイナを含むウェアラブルヘッドアップディスプレイを示す上面切断概略図である。
【
図2】いくつかの実施形態に従って、透過型ホログラフィックインカプラと透過型ホログラフィックアウトカプラとを含む導波路システムを示す直交断面図である。
【
図3】いくつかの実施形態に従って、反射型ホログラフィックインカプラと反射型ホログラフィックアウトカプラとを含む
図2のホログラフィック導波路システムを示す直交断面図である。
【
図4】いくつかの実施形態に従って、同じフォトポリマ層に設けられた複数のホログラフィックインカプラとホログラフィックアウトカプラとを含む
図2のホログラフィック導波路システムを示す直交側面図である。
【
図5】いくつかの実施形態に従って、ホログラフィックインカプラとホログラフィックアウトカプラとを含む別のホログラフィック導波路システムを示す直交断面図である。
【
図6】いくつかの実施形態に従って、複数のインカプラおよびアウトカプラを含むエキスパンダ領域を実装する導波路を示す直交正面図である。
【
図7】いくつかの実施形態に従って、透明担体によって担持された導波路を含む光コンバイナを示す上面切断図である。
【
図8】いくつかの実施形態に従って、透明担体によって担持された導波路を含む光コンバイナを示す上面切断図である。
【
図9】いくつかの実施形態に従って、透明担体によって担持された導波路を含む光コンバイナを示す上面切断図である。
【
図10】いくつかの実施形態に従って、透明担体によって担持された導波路を含む光コンバイナを示す上面切断図である。
【
図11】いくつかの実施形態に従って、透明担体によって担持された導波路を含む光コンバイナを示す上面切断図である。
【
図12】いくつかの実施形態に従って、透明担体によって担持された導波路を含む光コンバイナを示す上面切断図である。
【
図13】いくつかの実施形態に従って、透明担体によって担持された導波路を含む光コンバイナを示す上面切断図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
詳細な説明
導波路は、接合された複数のフォトポリマ層から形成されてもよい。複数のフォトポリマ層は、導波路内の光の伝播を促進する光学特性を有する積層体を形成するために、他の材料からなる層にさらに接合されてもよい。あるフォトポリマが特定の波長及び角度の光で露光することによって、当該フォトポリマ内に干渉パターンを形成することができる。これらの干渉パターンは、「ホログラム」と呼ばれ、フォトポリマ層内に波長感受性回折格子を形成することができる。導波路内に形成されたホログラムは、狭い波長帯内の波長を有する光を選択的に透過、反射、または方向変換することができる。このようなホログラムは、高い効率で光を単一の回折次数に向けることができるため、およびマルチレンズシステムと同様に機能すると共に平面に実装することができ、導波路の大きさを減少することができるため、導波路のインカプラまたはアウトカプラとして使用される。
【0007】
図1から
図13は、特定の波長帯内の光を導波路の内部に選択的に案内するためのホログラフィックインカプラと、光を導波路の外部に案内するためのホログラフィックアウトカプラとを利用する導波路の例示的な実装形態を示す。ホログラフィックインカプラおよびホログラフィックアウトカプラは、反射型または透過型であるように構成されてもよい。これによって、導波路内の光は、導波路の外部に、典型的にはユーザの眼に向かって方向付けられる前に、導波路内の異なる光路に沿って方向付けられる。本明細書に記載された導波路をWHUDの一部として利用するために、導波路を透明担体材料に結合するまたは組み込むことによって、光コンバイナを形成する。この光コンバイナは、フレームによってユーザの眼の前に保持されるレンズ型構造として実装することができる。この光コンバイナは、画像とユーザが光コンバイナを通して見ている環境とが重なるように見えるように、画像をユーザに表示することができる。
【0008】
図1は、導波路116と導波路118とを利用するWHUD100を示す上面切断概略図である。WHUD100は、ユーザの頭部の第1側に配置される第1のアーム102と、ユーザの頭部の第2側に配置される第2のアーム104と、ユーザの頭部の前側(すなわち、ユーザの眼の前)に配置される前面フレーム106とを含む。前面フレーム106は、例えばヒンジを介して、第1のアーム102および第2のアーム104に各々連結される。
図1に示されているフレーム106は、眼鏡に類似する形状を有するように構成されてもよい。したがって、導波路は、図示されたフレーム106の一部の下方に支持される。WHUD100において、導波路116および118の各々は、透明光学担体によって担持され、光コンバイナまたは「レンズ」を形成することができる。このようなレンズは、平面であってもよく、または曲面であってもよい。また、光コンバイナは、処方の光補正(すなわち、光コンバイナを通過する光に屈折力を与えること)または非処方の光補正(すなわち、光コンバイナを通過する光に屈折力を与えないこと)をユーザに提供するように構成されてもよい。
【0009】
第1のアーム102は、第1の光エンジン108を含み、第2のアーム104は、第2の光エンジン110を含む。第1の光エンジン108および第2の光エンジン110は各々、第1のアーム102および第2のアーム104の内部に収容されてもよく、またはそれに結合されてもよい。前面フレーム106は、第1の導波路116および第2の導波路118を支持するように構成される。第1の導波路116および第2の導波路118は、前面フレーム106の内部に収容されてもよく、またはそれに結合されてもよい。
【0010】
第1の光エンジン108は、ユーザに見せる表示コンテンツ(例えば、画像またはビデオコンテンツ)を表す第1の表示光122を出力するように構成される。第1の表示光122は、ユーザが表示コンテンツを見えるように、第1の導波路116によってユーザの第1の眼120に向かって方向変換される。WHUD100の場合、第1の導波路116は、インカプラ130とアウトカプラ132とを含む導波路コンバイナを備える。第1の光エンジン108からの第1の表示光122は、インカプラ130に入射し、第1の導波路116内に方向変換される。その場合、第1の導波路116内の第1の表示光122は、TIRによって導波路を通るように案内される。その後、導波路116内の第1の表示光122は、アウトカプラ132に入射し、アウトカプラ132は、第1の表示光122を導波路116からユーザの第1の眼120に向かって方向変換する。
【0011】
同様に、第2の導波路118は、インカプラ134と、アウトカプラ136とを含む。第2の光エンジン110からの第2の表示光124は、インカプラ134に入射し、第2の導波路118内に方向変換される。第2の導波路118内の第2の表示光124は、内部全反射によって導波路118を通るように案内される。その後、第2の導波路118内の第2の表示光124は、アウトカプラ136に入射し、アウトカプラ136は、第2の表示光124を導波路118からユーザの第2の眼126に向かって方向変換する。
【0012】
さらに、
図1に示されているWHUD100は、双眼式ディスプレイである。この場合、第1の光エンジン108および第1の導波路116は、第1の表示光122を第1の眼120に提示するように設けられ、第2の光エンジン110および第2の導波路118は、第2の表示光124を第2の眼126に提示するように設けられる。しかしながら、第1の光エンジン108と第1の導波路116のセット、または第2の光エンジン110と第2の導波路118のセットのいずれかを取り除くことによって、単眼式ディスプレイを実装することができる。
【0013】
図2は、導波路202の内部に設けられた透過型ホログラフィックインカプラ204、206と透過型ホログラフィックアウトカプラ208、230とを含むホログラフィック導波路システム200を示す直交断面である。本明細書に記載されたホログラフィック導波路の文脈において、「インカプラ」は、入射光を受光し、導波路の内部全反射条件を満たすように入射光を方向変換する要素を指す。すなわち、入射光は、界面を通過せず、導波路の界面によって反射される角度範囲内の角度になるように、インカプラによって方向変換される。本明細書に記載されたホログラフィック導波路の文脈において、「アウトカプラ」は、導波路内を進む光を受光し、導波路の内部全反射条件を満たさないように受光した光を方向変換する要素を指す。すなわち、受光した光は、導波路の界面によって反射される角度の範囲外の角度になるように、アウトカプラによって方向変換される。これによって、光は、導波路の界面を通過する。以上に照らして、「インカプラ」は、実質的に、外部光を導波路内を進むように方向変換し、「アウトカプラ」は、実質的に、導波路内の光を導波路から出射するように方向変換する。
【0014】
導波路202は、第1のフォトポリマ層210と、第2のフォトポリマ層220と、第1のフォトポリマ層210と第2のフォトポリマ層220との間に設けられたバリア層240とを含む。また、導波路202は、第1の透明層260と、第2の透明層270とを含む。第1のフォトポリマ層210、第2のフォトポリマ層220、およびバリア層240は、第1の透明層260と第2の透明層270との間に設けられる。好ましくは、導波路202を進む光の望ましくない屈折を最小限に抑えるために、第1のフォトポリマ層210、第2のフォトポリマ層220、バリア層240、第1の透明層260、および第2の透明層270の各々は、同じまたは類似の屈折率を有する。したがって、導波路202の内部で内部全反射される光は、第1の透明層260の最外表面262または第2の透明層270の最外表面272から反射される。さらに、第1のフォトポリマ層210、第2のフォトポリマ層220、バリア層240、第1の透明層260、および第2の透明層270の各々は、平面であってもよく、または曲面であってもよい。
【0015】
図5を参照して以下の実施形態で説明されるように、導波路202は、追加の層を含んでもよい。
図2に示されている導波路202の層は、第1のフォトポリマ層210が第1の透明層260によって担持され、バリア層240が第1のフォトポリマ層210によって担持され、第2のフォトポリマ層220がバリア層240によって担持され、第2の透明層270が第2のフォトポリマ層220によって担持されるように、互いに積層されてもよい。
【0016】
導波路システム200は、第1の波長帯内の波長を有する光312と、第1の波長帯とは異なる第2の波長帯内の波長を有する光314とを出力する光源310を含む。図示を容易にするために、光312の別々の波長帯は、対応する図示および以下で説明される動作において単一の光線として示される。好ましくは、第1の波長帯と第2の波長帯とは、重ならない。インカプラ204およびアウトカプラ208は、第1の波長帯内の光に応答し、第1の波長帯外の光に応答しない。インカプラ206およびアウトカプラ230は、第2の波長帯内の光に応答し、第2の波長帯外の光に応答しない。
【0017】
したがって、インカプラ204は、光312を受光し、導波路202内を進むように光312を方向変換することができる。その後、アウトカプラ208は、導波路202内を進む光312を受光し、導波路202から出射するように光312を方向変換することができる。同様に、インカプラ206は、光314を受光し、導波路202内を進むように光314を方向変換するができる。その後、アウトカプラ230は、導波路202内を進む光314を受光し、導波路202から出射するように光314を方向変換することができる。インカプラ204が第1の波長帯外の波長を有する光に応答しないため、光314は、影響を受けることなく、インカプラ204を通過することができる。このことによって、狭い波長帯光源の選択されたセットのあたりに導波路を設計することが可能になり、光の各狭い波長帯は、導波路において、インカップリングホログラムおよびアウトカップリングホログラムの対応するセットを有する。
【0018】
図2に示されているインカプラの各々は、フォトポリマ層に直交する第1の軸280に沿って互いに横方向に整列されてもよい。例えば、
図2に示されているように、第1のフォトポリマ層210および第2のフォトポリマ層220は、互いに平行であり、第1のインカプラ204および第2のインカプラ206は、第1のフォトポリマ層210および第2のフォトポリマ層220に直交する第1の軸280に沿って互いに整列されている。これにより、光源310は、光312および光314を導波路202の同じ領域に出力することができる。よって、光312および光314の両方は、第1のインカプラ204に入射する。しかしながら、光312は、第1のインカプラ204によって屈折されるが、光314は、影響を受けることなく、第1のインカプラ204を通過して第2のインカプラ206に入射する。
【0019】
同様に、
図2に示されているアウトカプラの各々は、フォトポリマ層に直交する第2の軸282に沿って互いに横方向に整列されてもよい。
図2に示されているように、第1のアウトカプラ208および第2のアウトカプラ230の各々は、第1のフォトポリマ層210および第2のフォトポリマ層220に直交する第2の軸306に沿って互いに整列されている。これによって、導波路202内を進む光312および光314は、ディスプレイ領域にアウトカップリングされ得る。上記で詳述したように、インカプラの各々は、概ね互いに整列されてもよいが、必ずしも導波路202の異なる層内の同一の領域を占有する必要はない。例えば、光源310は、導波路202に対して斜めの角度で設けられてもよい。これによって、各インカプラは、たとえ概ね整列されていても、わずかに異なる領域を占めるように設けられている。
【0020】
図2に示されているインカプラおよびアウトカプラの各々は、透過型ホログラムである。透過型ホログラムの場合、特定の波長の光は、その波長に応答するように構成された特定のインカプラまたはアウトカプラに入射すると、インカプラまたはアウトカプラを通過するが、異なる角度で進むように屈折される。しかしながら、
図3を参照して後述するように、反射型ホログラムを導波路202の層に記録することも可能である。
【0021】
以下の
図2の説明において、光路の「第1の区域」は、第1の光312または第2の光314のいずれかが導波路202に入射する地点から反射領域284まで第1の光312または第2の光314が進む経路を指す。「第2の区域」は、反射領域284から反射領域286まで光の表現が進む経路に対応する。「第3の区域」は、反射領域286から反射領域288まで光の表現が進む経路を指す。「第4の区域」は、反射領域288から光の表現が導波路202から出射する地点まで光の表現が進む経路に対応する。光路の第1区域から第4区域の詳細は、後述する。本明細書に記載の反射領域は、導波路の他の部分と比較して特有の性質を有していない。むしろ、「反射領域」という用語は、光が導波路の界面で内部全反射される導波路の領域を画定することを意味し、導波路に入射する光の入射角およびホログラフィックインカプラの方向変換角に応じて、導波路の界面上の任意の領域であってもよい。なお、光源310からの光は、導波路の内部に入射した後、導波路202の層および表面を通過するときに、および/またはそれらによって屈折されるときに、および/またはそれらによって反射されるときに、当該光の性質、例えば偏光方向が変更され得るため、光の「表現」として記載される。
【0022】
導波路202の第1のホログラフィックインカプラ204および第1のホログラフィックアウトカプラ208は、第1の波長帯内の波長を有する第1の光312が導波路202に入射する第1の光路を画定する。第1の光路は、第1の区域を含み、第1の区域において、第1の光312は、第1の透明層260を通過し、第1のホログラフィックインカプラ204によって方向変換され、第1のバリア層240を通過し、第2のフォトポリマ層220を通過し、第2の透明層270に入射し、反射領域284に設けられた第2の透明層270の最外表面272によって内部全反射される。第1の光路は、第2の区域を含み、第2の区域において、(反射領域284に設けられた)第2の透明層270の最外表面によって反射された第1の光312の表現は、第2の透明層270から出射し、第2のフォトポリマ層220を通過し、第1のバリア層240を通過し、第1のフォトポリマ層210を通過し、第1の透明層260に入射し、反射領域286に設けられた第1の透明層260の最外表面262によって内部全反射される。第1の光路は、第3の区域を含み、第3の区域において、第1の透明層260の最外表面262によって反射された第1の光312の表現は、第1の透明層260から出射し、第1のフォトポリマ層210を通過し、第1のバリア層240を通過し、第2のフォトポリマ層220を通過し、第2の透明層270に入射し、反射領域288に設けられた第2の透明層270の最外表面272によって内部全反射される。また、第1の光路は、第4の区域を含み、第4の区域において、第2の透明層270の最外表面272によって反射された第1の光312の表現は、第2の透明層270から出射し、第2のフォトポリマ層220を通過し、第1のバリア層240を通過し、第1のホログラフィックアウトカプラ208によって方向変換され、第1の透明層260を通過することによって、導波路202から出射する。
【0023】
また、
図2は、第2の波長帯内の波長を有する第2の光314が導波路202に入射する第2の光路を示す。第2の光路は、第1の区域を含み、第1の区域において、第2の光314は、第1の透明層260を通過し、第1のフォトポリマ層210を通過し、第1のバリア層240を通過し、第2のホログラフィックインカプラ206によって方向変換され、第2の透明層270に入射し、反射領域284に設けられた第2の透明層270の最外表面272によって内部全反射される。第2の光路は、第2の区域を含み、第2の区域において、第2の透明層270の最外表面によって反射された第2の光314の表現は、第2の透明層270から出射し、第2のフォトポリマ層220を通過し、第1のバリア層240を通過し、第1のフォトポリマ層210を通過し、第1の透明層260に入射し、反射領域286に設けられた第1の透明層260の最外表面262によって内部全反射される。第2の光路は、第3の区域を含み、第3の区域において、第1の透明層260の最外表面262によって反射された第2の光314の表現は、第1の透明層260から出射し、第1のフォトポリマ層210を通過し、第1のバリア層240を通過し、第2のフォトポリマ層220を通過し、第2の透明層270に入射し、第2の透明層270の最外表面272によって内部全反射される。また、第2の光路は、第4の区域を含み、第4の区域において、第2の透明層270の最外表面によって反射された第2の光314の表現は、第2の透明層270から出射し、第2のホログラフィックアウトカプラ230によって方向変換され、第1のバリア層240を通過し、第1のフォトポリマ層210を通過し、第1の透明層260を通過することによって、導波路202から出射する。
【0024】
図3は、光源310と、
図2を参照して上述した同様の層を有する導波路302とを含む導波路システム300を示す直交断面図である。導波路302は、第1のフォトポリマ層210に記録された第1のホログラフィックインカプラ320と、第1のフォトポリマ層210に記録された第1のホログラフィックアウトカプラ322とを含む。また、導波路302は、第2のフォトポリマ層220に記録された第2のホログラフィックインカプラ324と、第2のフォトポリマ層220に記録された第2のホログラフィックアウトカプラ326とを含む。
図2に示されている透過型ホログラムインカプラ204および206とは対照的に、
図3に示されているインカプラおよびアウトカプラの各々は、反射型ホログラムである。すなわち、
図3に示されている特定のインカプラまたはアウトカプラに入射する光は、対応するインカプラまたはアウトカプラから反射され、概ね光がやって来た方向ではあるが異なる角度で戻る。反射型ホログラムのインカプラおよびアウトカプラを使用することによって、光が導波路302内を進む光路(後述する)を形成する。
【0025】
導波路システム300は、第1の波長帯内の波長を有する第1の光312と、第1の波長帯とは異なる第2の波長帯内の波長を有する第2の光314とを出力する光源310を含む。好ましくは、第1の波長帯と第2の波長帯とは、重ならない。インカプラ320およびアウトカプラ322は、第1の波長帯内の光に応答し、第1の波長帯外の光に応答しない。インカプラ324およびアウトカプラ326は、第2の波長帯内の光に応答し、第2の波長帯外の光に応答しない。
【0026】
したがって、インカプラ320は、光312を受光し、光312を導波路302内を進むように方向変換する。その後、アウトカプラ322は、導波路302内を進む光312を受光し、光312を導波路302から出射するように方向変換する。同様に、インカプラ324は、光314を受光し、光314を導波路302内を進むように方向変換する。
【0027】
その後、アウトカプラ326は、導波路302内を進む光314を受光し、導波路302から出射するように光314を方向変換する。インカプラ320が第1の波長帯外の波長を有する光に応答しないため、光314は、影響を受けることなく、インカプラ320を通過することができる。これによって、選択セットの狭い波長帯光源の周囲に導波路302を設けることができる。各狭い波長帯光は、導波路302において、対応するセットのインカップリングホログラムおよびアウトカップリングホログラムを有する。
【0028】
以下の
図3の説明において、「第1の区域」は、光312,314のいずれかが導波路302に入射する地点から反射領域330まで第1の光312または第2の光314が進む経路に対応する。「第2の区域」は、反射領域330から反射領域332まで第1の光312または第2の光314の表現が進む経路に対応する。「第3の区域」は、反射領域332から反射領域334まで第1の光312または第2の光314の表現が進む経路に対応する。「第4の区域」は、反射領域334から第1の光312または第2の光314の表現が導波路302を出射する地点まで第1の光312または第2の光314の表現が進む経路に対応する。
【0029】
第1のホログラフィックインカプラ320および第1のホログラフィックアウトカプラ322は、第1の波長帯内の波長を有する第1の光312が導波路302に入射する第1の光路を画定する。第1の光路は、第1の区域を含み、第1の区域において、第1の光312は、第1の透明層260を通過し、第1のホログラフィックインカプラ320によって反射されて第1の透明層260に戻り、反射領域330に設けられた第1の透明層260の最外表面262によって内部全反射される。第1の光路は、第2の区域を含み、第2の区域において、反射領域330に設けられた第1の透明層260の最外表面262によって反射された第1の光312の表現は、第1の透明層260から出射し、第1のフォトポリマ層210を通過し、第1のバリア層240を通過し、第2のフォトポリマ層220を通過し、第2の透明層270に入射し、反射領域332に設けられた第2の透明層270の最外面272によって内部全反射される。第1の光路は、第3の区域を含み、第3の区域において、反射領域332に設けられた第2の透明層270の最外表面272によって反射された第1の光312の表現は、第2の透明層270から出射し、第2のフォトポリマ層220を通過し、第1のバリア層240を通過し、第1のフォトポリマ層210を通過し、第1の透明層260に入射し、反射領域334に設けられた第1の透明層260の最外表面262によって内部全反射される。また、第1の光路は、第4の区域を含み、第4の区域において、第1の透明層260の最外表面262によって反射された第1の光312の表現は、第1の透明層260から出射し、第1のホログラフィックアウトカプラ322によって反射されて第1の透明層260に戻り、第1の透明層260を通過することによって、導波路302から出射する。
【0030】
また、
図3は、第2の波長帯内の波長を有する第2の光314が導波路302に入射する第2の光路を示す。第2の光路は、第1の区域を含み、第1の区域において、第2の光314は、第1の透明層260を通過し、第1のフォトポリマ層210を通過し、第1のバリア層240を通過し、第2のホログラフィックインカプラ322によって反射されて第1のバリア層240に戻り、第1のバリア層240を通過し、第1のフォトポリマ層210を通過し、第1の透明層260に入射し、反射領域330に設けられた第1の透明層260の最外表面262によって内部全反射される。第2の光路は、第2の区域を含み、第2の区域において、反射領域330に設けられた第1の透明層260の最外表面262によって反射された第2の光314の表現は、第1の透明層260から出射し、第1のフォトポリマ層210を通過し、第1のバリア層240を通過し、第2のフォトポリマ層220を通過し、第2の透明層270に入射し、反射領域332に設けられた第2の透明層270の最外表面272によって内部全反射される。第2の光路は、第3の区域を含み、第3の区域において、第2の透明層270の最外表面272によって反射された第2の光314の表現は、第2の透明層270から出射し、第2のフォトポリマ層220を通過し、第1のバリア層240を通過し、第1のフォトポリマ層210を通過し、第1の透明層260に入射し、反射領域334に設けられた第1の透明層260の最外表面262によって内部全反射される。第2の光路は、第4の区域を含み、第4の区域において、第1の透明層260の最外表面によって反射された第2の光314の表現は、第1の透明層260から出射し、第1のフォトポリマ層210を通過し、第1のバリア層240を通過し、第2のホログラフィックアウトカプラ326によって反射されて第1のバリア層240に戻り、第1のバリア層240を通過し、第1のフォトポリマ層210を通過し、第1の透明層260を通過することによって、導波路302から出射する。
【0031】
インカプラ320およびインカプラ324の各々は、横方向に沿って、例えば第1のフォトポリマ層210および第2のフォトポリマ層220に直交する第1の軸に沿って互いに整列されてもよい。また、アウトカプラ322およびアウトカプラ326の各々は、横方向に沿って、例えば第1のフォトポリマ層210および第2のフォトポリマ層220に直交する第2の軸に沿って互いに整列されてもよい。
【0032】
図2および3は各々、第1の光312および第2の光314が各々導波路202または導波路302内に3回で内部全反射されることを示す。反射の回数は、単なる例示であり、より少なくてもよく、または多くてもよい。例えば、導波路202または導波路302に結合された光は、特定の用途に応じて、1回、2回、5回、10回、20回、またはそれ以上の回数で内部全反射されてもよい。
【0033】
また、
図2および3は各々、第1の波長帯内の波長を有する第1の光312と、第1の波長帯とは異なる第2の波長帯内の波長を有する第2の光314とを出力する光源310を示す。しかしながら、光源は、より多くの波長帯において光を出射することができ、導波路は、他の波長帯においてそのような光を方向付けることができる。
【0034】
図4は、
図2を参照して上述した同様の層と、同じフォトポリマ層内に設けられた複数のインカプラおよびアウトカプラとを有する導波路402を含む導波路システム400を示す直交断面図である。導波路システム400は、第1の波長帯内の波長を有する第1の光412と、第2の波長帯内の波長を有する第2の光414と、第3の波長帯内の波長を有する第3の光416とを出力する光源410を含む。第1の波長帯、第2の波長帯、および第3の波長帯は、互いに異なり、好ましくは互いに重ならない。
【0035】
第1のフォトポリマ層210は、第1の光412を導波路402内に方向変換する第1のホログラフィックインカプラ204と、第1のホログラフィックアウトカプラ208とを含む。第2のフォトポリマ層220は、第2の光414を導波路402内に方向変換する第2のホログラフィックインカプラ206と、第2のホログラフィックアウトカプラ230とを含む。また、導波路402内の第1のフォトポリマ層210は、第3の光416を導波路402内に方向変換する第3のホログラフィックインカプラ214と、第3のホログラフィックアウトカプラ218とを含む。
【0036】
図4に示されている第3の光路の以下の説明において、「第1の区域」とは、第3の光416が導波路402に入射する地点から反射領域420まで第3の光416が進む経路に相当する。「第2の区域」は、反射領域420から反射領域422まで第3の光416の表現が進む経路に対応する。「第3の区域」は、反射領域422から反射領域424まで第3の光416の表現が進む経路に対応する。「第4の区域」は、反射領域424から導波路402出射する地点まで第3の光416の表現が進む経路に対応する。
【0037】
第3のホログラフィックインカプラ214および第3のホログラフィックアウトカプラ218は、第3の波長帯内の波長を有する第3の光416が導波路402に入射する第3の光路を画定する。第3の光路は、第1の区域を含み、第1の区域において、第3の光416は、第1の透明層260を通過し、第3のホログラフィックインカプラ214によって方向変換され、第1のバリア層240を通過し、第2のフォトポリマ層220を通過し、第2の透明層270に入射し、反射領域420に設けられた第2の透明層270の最外表面272によって内部全反射される。第3の光路は、第2の区域を含み、第2の区域において、第2の透明層270の最外表面272によって反射された第3の光416の表現は、第2の透明層270から出射し、第2のフォトポリマ層220を通過し、第1のバリア層240を通過し、第1のフォトポリマ層210を通過し、第1の透明層260に入射し、反射領域422に設けられた第1の透明層260の最外表面262によって内部全反射される。第3の光路は、第3の区域を含み、第3の区域において、第1の透明層260の最外表面262によって反射された第3の光416の表現は、第1の透明層260から出射し、第1のフォトポリマ層210を通過し、第1のバリア層240を通過し、第2のフォトポリマ層220を通過し、第2の透明層270に入射し、反射領域424に設けられた第2の透明層270の最外表面272によって内部全反射される。また、第3の光路は、第4の区域を含み、第4の区域において、第2の透明層270の最外表面272によって反射された第3の光416の表現は、第2の透明層270から出射し、第2のフォトポリマ層220を通過し、第1のバリア層240を通過し、第3のホログラフィックアウトカプラ218によって方向変換され、第1の透明層260を通過することによって、導波路402から出射する。
【0038】
図4は、ホログラフィックインカプラおよびホログラフィックアウトカプラの各々を透過型ホログラムとして示す。しかしながら、ホログラフィックインカプラおよびアウトカプラのいずれかは、
図2を参照して上述した反射型ホログラムであってもよい。特に、第1のホログラフィックインカプラ204および第1のホログラフィックアウトカプラ208は、例えば
図3に示され、上記で説明された第1の光路に従って、導波路302を通過するように第1の光312を方向変換する第1のホログラフィックインカプラ320および第1のホログラフィックアウトカプラ322と同様に、導波路402を通過するように第1の光412を方向変換する反射型ホログラムであってもよい。第2のホログラフィックインカプラ206および第2のホログラフィックアウトカプラ230は、例えば
図3に示され、上記で説明された第1の光路に従って、導波路302を通過するように第2の光314を方向変換する第2のホログラフィックインカプラ324および第2のホログラフィックアウトカプラ326と同様に、導波路402を通過するように第2の光414を方向変換する反射型ホログラムであってもよい。
【0039】
また、第3のホログラフィックインカプラ214および第3のホログラフィックアウトカプラ218は、第3の波長帯内の波長を有し、導波路402に入射する第3の光416の代替的な第3の光路を画定する反射型ホログラムであってもよい。代替的な第3の光路は、第1の区域を含むことができ、第1の区域において、第3の光416は、第1の透明層260を通過し、第3のホログラフィックインカプラ214によって反射されて第1の透明層260に戻り、第1の透明層260の最外面によって内部全反射される。代替的な第3の光路は、第2の区域を含むことができ、第2の区域において、第1の透明層260の最外表面によって反射された第3の光416の表現は、第1の透明層260から出射し、第1のフォトポリマ層210を通過し、第1のバリア層240を通過し、第2のフォトポリマ層220を通過し、第2の透明層270に入射し、第2の透明層270の最外表面272によって内部全反射される。代替的な第3の光路は、第3の区域を含むことができ、第3の区域において、第2の透明層270の最外表面272によって反射された第3の光416の表現は、第2の透明層270から出射し、第2のフォトポリマ層220を通過し、第1のバリア層240を通過し、第1のフォトポリマ層210を通過し、第1の透明層260に入射し、第1の透明層260の最外表面262によって内部全反射される。代替的な第3の光路は、第4の区域を含むことができ、第4の区域において、第1の透明層260の最外表面262によって反射された第3の光416の表現は、第1の透明層260から出射し、第3のホログラフィックアウトカプラ218によって反射されて第1の透明層260に戻り、第1の透明層260を通過することによって、導波路402から出射する。
【0040】
図4は、第1の光412、第2の光414および第3の光416の各々が導波路402内に3回で内部全反射されることを示す。反射の回数は、単なる例示であり、より少なくてもよく、または多くてもよい。例えば、導波路402に結合された光は、特定の用途に応じて、1回、2回、5回、10回、20回、またはそれ以上の回数で内部全反射されてもよい。
【0041】
図4において、第1のインカプラ212は、第1のフォトポリマ層210内の第3のインカプラ214から空間的にオフセットされているものとして示されている。しかしながら、実際には、第1のインカプラ212および第3のインカプラ214は、フォトポリマ層210内の同様の空間を占めるように記録されてもよい。同様に、
図4において、第1のアウトカプラ216は、第1のフォトポリマ層210内の第3のアウトカプラ218から空間的にオフセットされているものとして示されている。しかしながら、実際には、第1のアウトカプラ216および第3のアウトカプラ218は、第1のフォトポリマ層210内の同様の空間を占めるように記録されてもよい。
【0042】
導波路402の第1のフォトポリマ層210は、第1のフォトポリマ層210に記録された2つのホログラフィックインカプラと2つのホログラフィックアウトカプラとを含む。同様の特徴は、第2のフォトポリマ層220に設けられてもよい。したがって、第2のフォトポリマ層220は、異なる波長帯にそれぞれ応答する2つのホログラフィックインカプラと、異なる波長帯にそれぞれ応答する2つのアウトカプラとを含む。例示的な実装形態では、第1のフォトポリマ層210は、単一のホログラフィックインカプラと、単一のホログラフィックアウトカプラとを含んでもよく、第2のフォトポリマ層220は、2つのホログラフィックインカプラと、2つのホログラフィックアウトカプラとを含んでもよい。別の例示的な実装形態では、第1のフォトポリマ層210は、2つ以上のホログラフィックインカプラと、2つ以上のホログラフィックアウトカプラとを含んでもよく、第2のフォトポリマ層220は、2つ以上のホログラフィックインカプラと、2つ以上のホログラフィックアウトカプラとを含んでもよい。
【0043】
図2および
図3を参照して上述したように、インカプラ204、インカプラ214およびインカプラ222は、横方向に沿って、例えば第1のフォトポリマ層210および第2のフォトポリマ層220に直交する第1の軸に沿って互いに整列されてもよい。また、アウトカプラ208、アウトカプラ218およびアウトカプラ230は、横方向に沿って、例えば第1のフォトポリマ層210および第2のフォトポリマ層220に直交する第2の軸に沿って互いに整列されてもよい。
【0044】
図5は、別の導波路システム500の直交側面図を示す。
図5の導波路システム500は、
図2の導波路システム200と類似しているが、導波路502は、追加の層を含む。導波路502は、第1のフォトポリマ層510と、第2のフォトポリマ層520と、第3のフォトポリマ層530と、第1のフォトポリマ層510と第2のフォトポリマ層520との間に設けられた第1のバリア層540と、第2のフォトポリマ層520と第3のフォトポリマ層530との間に設けられた第2のバリア層550とを含む。また、導波路502は、第1の透明層560と、第2の透明層570とを含む。第1のフォトポリマ層510、第2のフォトポリマ層520、第3のフォトポリマ層530、バリア層54およびバリア層550は、第1の透明層560と第2の透明層570との間に設けられる。好ましくは、第1のフォトポリマ層510、第2のフォトポリマ層520、第3のフォトポリマ層530、第1のバリア層540、第2のバリア層550、第1の透明層560および第2の透明層570の各々は、導波路502を進む光がこれらの層を横切る時の当該光の望ましくない屈折を最小限に抑えるために、同じまたは類似の屈折率を有する。さらに、第1のフォトポリマ層510、第2のフォトポリマ層520、第3のフォトポリマ層530、第1のバリア層540、第2のバリア層550、第1の透明層560、および第2の透明層570の各々は、平面であってもよく、または曲面であってもよい。
【0045】
導波路502は、第1のフォトポリマ層510に記録された第1のホログラフィックインカプラ512と、第1のフォトポリマ層510に記録された第1のホログラフィックアウトカプラ516とを含む。また、導波路は、第2のフォトポリマ層520に記録された第2のホログラフィックインカプラ522と、第2のフォトポリマ層520に記録された第2のホログラフィックアウトカプラ526と、第3のフォトポリマ層530に記録された第3のホログラフィックインカプラ532と、第3のフォトポリマ層530に記録された第3のホログラフィックアウトカプラ536とを含む。
【0046】
導波路システム500は、第1の波長帯内の波長を有する第1の光612と、第2の波長帯内の波長を有する第2の光614と、第3の波長帯内の波長を有する第3の光616とを出力する光源610をさらに含む。第1の波長帯と第2の波長帯と第3の波長帯とは、互いに異なり、好ましくは重ならない。第1のホログラフィックインカプラ512および第1のホログラフィックアウトカプラ516は、第1の波長帯内の光に応答し、第1の波長帯外の光に応答しない。第2のホログラフィックインカプラ522および第2のホログラフィックアウトカプラ526は、第2の波長帯内の光に応答し、第2の波長帯外の光に応答しない。第3のホログラフィックインカプラ532および第3のホログラフィックアウトカプラ536は、第3の波長帯内の光に応答し、第3の波長帯外の光に応答しない。したがって、第1のホログラフィックインカプラ512は、第1の光612を受光し、導波路502内を進むように第1の光612を方向変換する。その後、第1のホログラフィックアウトカプラ516は、導波路502内を進む第1の光612の表現を受信し、第1の光612の表現を導波路502から出射するように方向変換する。同様に、第2のホログラフィックインカプラ522は、第2の光614を受光し、導波路502内を進むように第2の光614を方向変換する。その後、第2のホログラフィックアウトカプラ526は、導波路502内を進む第2の光614を受光し、第2の光614の表現を導波路502から出射するように方向変換する。第1のホログラフィックインカプラ512は、第1の波長帯外の波長を有する光に応答しないため、第2の光614は、影響を受けることなく、第1のホログラフィックインカプラ512を通過する。同様に、第3のホログラフィックインカプラ532は、第3の光616を受光し、導波路502内を進むように第3の光616を方向変換する。その後、第3のホログラフィックアウトカプラ536は、導波路502内を進む第3の光616の表現を受信し、第3の光616の表現を導波路502から出射するように方向変換する。第1のホログラフィックインカプラ512は、第1の波長帯外の波長を有する光に応答せず、第2のホログラフィックインカプラ522は、第2の波長帯外の波長を有する光に応答しないため、第3の光616は、影響を受けることなく、第1のホログラフィックインカプラ512および第2のホログラフィックインカプラ522を通過することができる。これによって、選択セットの狭い波長帯光源の周囲に導波路を設けることができる。光の各狭い波長帯は、導波路において、対応するセットのインカップリングホログラムおよびアウトカップリングホログラムによって方向付けられる。
【0047】
図5に示されている光路の以下の説明において、「第1の区域」は、光612、614、616のいずれかが導波路502に入射する地点から反射領域620まで第1の光612、第2の光614または第3の光616が進む経路に対応する。「第2の区域」は、反射領域620から反射領域622まで光612、614、616のいずれかが進む経路に対応する。「第3の区域」は、反射領域622から反射領域624まで光612、614、616のいずれかが進む経路に対応し、「第4の区域」は、反射領域624から光612、614、616のいずれかが導波路502から出射する地点まで光612、614、616のいずれかが進む経路に対応する。
【0048】
第1のホログラフィックインカプラ512および第1のホログラフィックアウトカプラ516は、第1の波長帯内の波長を有する第1の光612が導波路502に入射する第1の光路を画定する。第1の光路は、第1の区域を含み、第1の区域において、第1の光612は、第1の透明層560を通過し、第1のホログラフィックインカプラ512によって方向変換され、第1のバリア層540を通過し、第2のフォトポリマ層520を通過し、第2のバリア層550を通過し、第3のフォトポリマ層530を通過し、第2の透明層570に入射し、反射領域620に設けられた第2の透明層570の最外表面572によって内部全反射される。第1の光路は、第2の区域を含み、第2の区域において、第2の透明層570の最外表面572によって反射された第1の光612の表現は、第2の透明層570から出射し、第3のフォトポリマ層530を通過し、第2のバリア層550を通過し、第2のフォトポリマ層520を通過し、第1のバリア層540を通過し、第1のフォトポリマ層510を通過し、第1の透明層560に入射し、反射領域622に設けられた第1の透明層560の最外表面562によって内部全反射される。第1の光路は、第3の区域を含み、第3の区域において、第1の透明層560の最外表面562によって反射された第1の光612の表現は、第1の透明層560から出射し、第1のフォトポリマ層510を通過し、第1のバリア層540を通過し、第2のフォトポリマ層520を通過し、第2のバリア層550を通過し、第3のフォトポリマ層530を通過し、第2の透明層570に入射し、反射領域624に設けられた第2の透明層570の最外表面572によって内部全反射される。第1の光路は、第4の区域を含み、第4の区域において、第2の透明層570の最外表面572によって反射された第1の光612の表現は、第2の透明層570から出射し、第3のフォトポリマ層530を通過し、第2のバリア層550を通過し、第2のフォトポリマ層520を通過し、第1のバリア層540を通過し、第1のホログラフィックアウトカプラ516によって方向変換され、第1の透明層560を通過し、それによってホログラフィック導波路502から出射する。
【0049】
また、
図5は、第2の波長帯内の波長を有する第2の光614が導波路502に入射する第2の光路を示す。第2の光路は、第1の区域を含み、第1の区域において、第2の光614は、第1の透明層560を通過し、第1のフォトポリマ層510を通過し、第1のバリア層540を通過し、第2のホログラフィックインカプラ522によって方向変換され、第2のバリア層550を通過し、第3のフォトポリマ層530を通過し、第2の透明層570に入射し、反射領域620に設けられた第2の透明層570の最外表面572によって内部全反射される。第2の光路は、第2の区域を含み、第2の区域において、第2の透明層570の最外表面572によって反射された第2の光614の表現は、第2の透明層570から出射し、第3のフォトポリマ層530を通過し、第2のバリア層550を通過し、第2のフォトポリマ層520を通過し、第1のバリア層540を通過し、第1のフォトポリマ層510を通過し、第1の透明層560に入射し、反射領域622に設けられた第1の透明層560の最外表面562によって内部全反射される。第2の光路は、第3の区域を含み、第3の区域において、第1の透明層560の最外表面562によって反射された第2の光614の表現は、第1の透明層560から出射し、第1のフォトポリマ層510を通過し、第1のバリア層540を通過し、第2のフォトポリマ層520を通過し、第2のバリア層550を通過し、第3のフォトポリマ層530を通過し、第2の透明層570に入射し、反射領域624に設けられた第2の透明層570の最外表面572によって内部全反射される。第2の光路は、第4の区域を含み、第4の区域において、第2の透明層570の最外表面572によって反射された第2の光614の表現は、第2の透明層570から出射し、第3のフォトポリマ層530を通過し、第2のバリア層550を通過し、第2のホログラフィックアウトカプラ526によって方向変換され、第1のバリア層540を通過し、第1のフォトポリマ層510を通過し、第1の透明層560を通過することによって、導波路502から出射する。
【0050】
また、導波路502の第3のホログラフィックインカプラ532および第3のホログラフィックアウトカプラ536は、第3の波長帯内の波長を有する第3の光616が導波路502に入射する第3の光路を画定することができる。第3の光路は、第1の区域を含み、第1の区域において、第3の光616は、第1の透明層560を通過し、第1のフォトポリマ層510を通過し、第1のバリア層540を通過し、第2のフォトポリマ層520を通過し、第2のバリア層550を通過し、第3のホログラフィックインカプラ532によって方向変換され、第2の透明層570に入射し、反射領域620に設けられた第2の透明層570の最外表面572によって内部全反射される。第3の光路は、第2の区域を含み、第2の区域において、第2の透明層の最外表面572によって反射された第3の光616は、第2の透明層570から出射し、第3のフォトポリマ層530を通過し、第2のバリア層550を通過し、第2のフォトポリマ層520を通過し、第1のバリア層540を通過し、第1のフォトポリマ層510を通過し、第1の透明層560に入射し、反射領域622に設けられた第1の透明層560の最外表面562によって内部全反射される。第3の光路は、第3の区域を含み、第3の区域において、第1の透明層560の最外表面によって反射された第3の光616の表現は、第1の透明層560から出射し、第1のフォトポリマ層510を通過し、第1のバリア層540を通過し、第2のフォトポリマ層520を通過し、第2のバリア層550を通過し、第3のフォトポリマ層530を通過し、第2の透明層570に入射し、反射領域624に設けられた第2の透明層570の最外表面572によって内部全反射される。また、第3の光路は、第4の区域を含み、第4の区域において、第2の透明層570の最外表面572によって反射された第3の光616の表現は、第2の透明層570から出射し、第3のホログラフィックアウトカプラ536によって方向変換され、第2のバリア層550を通過し、第2のフォトポリマ層520を通過し、第1のバリア層540を通過し、第1のフォトポリマ層510を通過し、第1の透明層560を通過することによって、導波路502から出射する。
【0051】
図5に示されているホログラフィックインカプラおよびホログラフィックアウトカプラの各々は、透過型ホログラムである。しかしながら、ホログラフィックインカプラおよびホログラフィックアウトカプラのいずれかは、
図3に示されている反射型ホログラムであってもよい。以下、第1のホログラフィックインカプラ512および第1のホログラフィックアウトカプラ516が反射型ホログラムである場合に、第1の光612の例示的な第1の光路を説明する。以下、第2のホログラフィックインカプラ522および第2のホログラフィックアウトカプラ526が反射型ホログラムである場合に、第2の光614の例示的な第2の光路を説明する。以下、第3のホログラフィックインカプラ532および第3のホログラフィックアウトカプラ536が反射型ホログラムである場合に、第3の光616の例示的な第3の光路を説明する。
【0052】
反射型第1のホログラフィックインカプラ512および反射型第1のホログラフィックアウトカプラ516は、第1の波長帯内の波長を有する第1の光612が導波路502に入射する第1の光路を画定することができる。第1の光路は、第1の区域を含むことができ、第1の区域において、第1の光612は、第1の透明層560を通過し、第1のホログラフィックインカプラ512によって反射されて第1の透明層560に戻り、第1の透明層560の最外表面562によって内部全反射される。第1の光路は、第2の区域を含むことができ、第2の区域において、第1の透明層560の最外表面562によって反射された第1の光612の表現は、第1の透明層560から出射し、第1のフォトポリマ層510を通過し、第1のバリア層540を通過し、第2のフォトポリマ層520を通過し、第2のバリア層550を通過し、第3のフォトポリマ層530を通過し、第2の透明層570に入射し、第2の透明層570の最外面572によって内部全反射される。第1の光路は、第3の区域を含むことができ、第3の区域において、第2の透明層570の最外表面572によって反射された第1の光612の表現は、第2の透明層570から出射し、第3のフォトポリマ層530を通過し、第2のバリア層550を通過し、第2のフォトポリマ層520を通過し、第1のバリア層540を通過し、第1のフォトポリマ層510を通過し、第1の透明層560に入射し、第1の透明層560の最表面によって内部全反射される。第1の光路は、第4の区域を含むことができ、第4の区域において、第1の透明層560の最外表面562によって反射された第1の光612の表現は、第1の透明層560から出射し、第1のホログラフィックアウトカプラ516によって反射されて第1の透明層560に入射し、第1の透明層560を通過することによって、導波路502から出射する。
【0053】
反射型第2のホログラフィックインカプラ522および反射型第2のホログラフィックアウトカプラ526は、第2の波長帯内の波長を有する第2の光614が導波路502に入射する第2の光路を画定することができる。第2の光路は、第1の区域を含むことができ、第1の区域において、第2の光614は、第1の透明層560を通過し、第1のフォトポリマ層510を通過し、第1のバリア層540を通過し、第2のホログラフィックインカプラ522によって反射されて第1のバリア層540に戻り、第1のバリア層540を通過し、第1のフォトポリマ層510を通過し、第1の透明層560に入射し、第1の透明層560の最外表面562によって内部全反射される。第2の光路は、第2の区域を含むことができ、第2の区域において、第1の透明層560の最外表面562によって反射された第2の光614の表現は、第1の透明層560から出射し、第1のフォトポリマ層510を通過し、第1のバリア層540を通過し、第2のフォトポリマ層520を通過し、第2のバリア層550を通過し、第3のフォトポリマ層530を通過し、第2の透明層570に入射し、第2の透明層570の最外面572によって内部全反射される。第2の光路は、第3の区域を含むことができ、第3の区域において、第2の透明層570の最外表面572によって反射された第2の光614の表現は、第2の透明層570から出射し、第3のフォトポリマ層530を通過し、第2のバリア層550を通過し、第2のフォトポリマ層520を通過し、第1のバリア層540を通過し、第1のフォトポリマ層510を通過し、第1の透明層560に入射し、第1の透明層560の最外表面562によって内部全反射される。第2の光路は、第4の区域を含むことができ、第4の区域において、第1の透明層560の最外表面562によって反射された第2の光614の表現は、第1の透明層560から出射し、第1のフォトポリマ層510を通過し、第1のバリア層540を通過し、第2のホログラフィックアウトカプラ526によって反射されて第1のバリア層540に入射し、第1のバリア層540を通過し、第1のフォトポリマ層510を通過し、第1の透明層560を通過することによって、導波路502から出射する。
【0054】
反射型の第3のホログラフィックインカプラ532および反射型の第3のホログラフィックアウトカプラ536は、第3の波長帯内の波長を有する第3の光616が導波路502に入射する第3の光路を画定することができる。第3の光路は、第1の区域を含むことができ、第1の区域において、第3の光616は、第1の透明層660を通過し、第1のフォトポリマ層510を通過し、第1のバリア層540を通過し、第2のフォトポリマ層520を通過し、第2のバリア層550を通過し、第3のホログラフィックインカプラ532によって反射されて第2のバリア層550に戻り、第2のバリア層550を通過し、第2のフォトポリマ層520を通過し、第1のバリア層540を通過し、第1のフォトポリマ層510を通過し、第1の透明層560に入射し、第1の透明層560の最外表面562によって内部全反射される。第3の光路は、第2の区域を含むことができ、第2の区域において、第1の透明層660の最外表面によって反射された第3の光616は、第1の透明層660から出射し、第1のフォトポリマ層510を通過し、第1のバリア層540を通過し、第2のフォトポリマ層520を通過し、第2のバリア層550を通過し、第3のフォトポリマ層530を通過し、第2の透明層570に入射し、第2の透明層570の最外面572によって内部全反射される。第3の光路は、第3の区域を含むことができ、第3の区域において、第2の透明層570の最外表面によって反射された第3の光616は、第2の透明層570から出射し、第3のフォトポリマ層530を通過し、第2のバリア層550を通過し、第2のフォトポリマ層520を通過し、第1のバリア層540を通過し、第1のフォトポリマ層510を通過し、第1の透明層560に入射し、第1の透明層560の最外面562によって内部全反射される。第3の光路は、第4の区域を含むことができ、第4の区域において、第1の透明層560の最外表面562によって反射された第3の光616は、第1の透明層560から出射し、第1のフォトポリマ層510を通過し、第1のバリア層540を通過し、第2のフォトポリマ層520を通過し、第2のバリア層550を通過し、第3のホログラフィックアウトカプラ536によって反射されて第2のバリア層550に戻り、第2のバリア層550を通過し、第2のフォトポリマ層520を通過し、第1のバリア層540を通過し、第1のフォトポリマ層510を通過し、第1の透明層560を通過することによって、導波路502から出射する。
【0055】
また、
図5は、第1の光612、第2の光614および第3の光616がそれぞれ、導波路502内に3回で内部全反射されることを示す。反射の回数は、単なる例示であり、より少なくてもよく、または多くてもよい。例えば、導波路502に結合された光は、特定の用途に応じて、1回、2回、5回、10回、20回、またはそれ以上の回数で内部全反射されてもよい。
【0056】
図5に示されている実装形態では、光源によって提供された光の各波長帯に対するホログラフィックインカプラおよびホログラフィックアウトカプラを含むフォトポリマ層がそれぞれ設けられている。このような実装形態では、各フォトポリマ層によって方向変換される光の所望の波長帯に対して性能、効率、および応答性を最適化するために、各フォトポリマ層の化学的性質(chemistry)を選択することができる。
【0057】
インカプラ512、インカプラ522、およびインカプラ532の各々は、横方向に沿って、例えば第1のフォトポリマ層510、第2のフォトポリマ層520、および第3のフォトポリマ層530に直交する第1の軸に沿って互いに整列されてもよい。また、アウトカプラ216、アウトカプラ226、およびアウトカプラ236の各々は、横方向に沿って、例えば第1のフォトポリマ層510、第2のフォトポリマ層520、および第3のフォトポリマ層530に直交する第2の軸に沿って互いに整列されてもよい。
【0058】
ホログラフィックインカプラおよびホログラフィックアウトカプラが反射型ホログラムまたは透過型ホログラムである場合、
図2、3、4および5の各々は、光源から入射光を受光し、導波路のホログラフィック要素を取り囲む透明層の外側界面から内部全反射するように入射光を方向変換するホログラフィックインカプラを示す。特に、本明細書に記載された導波路内の内部全反射は、ホログラフィック要素を取り囲む透明層の界面による内部全反射を包含することができ、ホログラフィック要素自体による内部全反射を必要としない。これを達成するために、透明層、フォトポリマ層、およびバリア層の各々は、同じ屈折率を有することができる。
【0059】
図6は、射出瞳複製によってアイボックス拡張を達成するためのエキスパンダを実装する例示的導波路602を示す直交正面図である。導波路602は、走査レーザプロジェクタなどの光源から入射光632を受信するためのインカプラ領域630を含む。インカプラ領域630は、少なくとも1つの方向に沿って、導波路602を進むように入射光632を方向変換する。インカプラ領域630は、頂上に互いに整列されているた複数のホログラフィックインカプラ、例えば、上述したホログラフィックインカプラ204、206、212、214、222、320、324、512、522、または532を含む。
図6の例において、少なくとも1つのホログラフィックインカプラの第1のセットは、第1のエキスパンダ領域634に向かって進むように入射光632の第1のサブセット632-1を方向変換する。ホログラフィックインカプラの第2のセットは、第2のエキスパンダ領域636に向かって進むように入射光632の第2のサブセット632-2を方向変換する。一例として、入射光632は、赤成分と、緑成分と、青成分とを含むことができる。インカプラ領域630は、赤色光のみに応答し、入射光632の赤成分を第1のエキスパンダ領域634に向かって方向変換するためのホログラフィックインカプラを含むことができる。また、インカプラ領域630は、緑色光のみに応答し、入射光632の緑成分を第2のエキスパンダ領域636に向かって方向変換するためのホログラフィックインカプラを含むことができる。インカプラ領域630は、青色光のみに応答し、入射光632の青成分を第2のエキスパンダ領域636に向けて方向変換するためのホログラフィックインカプラを含むこともできる。この例において、入射光632の第1のサブセット632-1は、入射光632の赤成分を含み、入射光632の第2のサブセット632-2は、入射光632の緑成分および青成分を含む。
【0060】
エキスパンダ領域634およびエキスパンダ領域636は、射出瞳複製のために、入射光632の複製を形成する。
図6の例において、光632-1は、内部全反射によって導波路602を通過して、エキスパンダ領域634に到達する。エキスパンダ領域634は、表面レリーフ格子またはホログラフィック格子のようなリダイレクタ領域を含む。光632-1がリダイレクタ領域に入射すると、リダイレクタ領域は、光632-1をアウトカプラ領域640に向かって方向変換する。エキスパンダ領域634は、入射光の100%未満を方向変換するように構成される。このようにして、光632-1は、導波路602の界面表面による内部全反射によって、導波路602を進み続けることができる。光632-1がエキスパンダ領域634に入射する度に、光632-1の一部は、アウトカプラ領域640に向かって方向変換される。このようにして、光632-1のいくつかの複製は、アウトカプラ領域640に向かって空間的に別々に進むように形成される。同様のことは、エキスパンダ領域636に適用される。光632-2のいくつかの複製は、アウトカプラ領域640に向かって空間的に別々に伝播するように形成される。
【0061】
アウトカプラ領域640は、頂上に互いに整列されている複数のホログラフィックアウトカプラ650、例えば、上述したホログラフィックアウトカプラ208、216、218、226、230、322、326、516、526、または536を含む。
図6の例において、アウトカプラ領域640は、赤色光に応答するホログラフィックアウトカプラと、緑色光に応答するホログラフィックアウトカプラと、青色光に応答するホログラフィックアウトカプラとを含む。エキスパンダ領域634および636の両方からの光は、ホログラフィック領域640に入射し、ホログラフィック領域640は、エキスパンダ領域からの光を導波路602の外に方向変換する。エキスパンダ領域634およびエキスパンダ636と同様に、アウトカプラ領域640は、入射光の100%未満を方向変換するように構成される。このようにして、アウトカップリングされていない残りの光は、内部全反射によってアウトカプラ領域640に進み続ける。その後、この残りの光が再びアウトカプラ領域640内のホログラフィックアウトカプラに入射すると、光の別の部分は、アウトカップリングされる。このようにして、表示光のいくつかの複製は、空間的に別個の場所において、導波路602からアウトカップリングされ得る。これによって、複数の空間的に分離された射出瞳複製を含む表示を形成し、したがって、単一射出瞳よりも大きいアイボックスを形成する。
【0062】
図6は、異なるサブセットの表示光632を各々受光する別個のエキスパンダ領域634およびエキスパンダ領域636を示しているが、いくつかの実装形態において、単一のエキスパンダ領域を利用することができる。この場合、全ての表示光632は、単一のエキスパンダ領域に向けて方向付けられる。別個のエキスパンダ領域を設けることは、有利には、各エキスパンダ領域に向けて方向付けられる表示光の波長に各エキスパンダ領域を特定的に合わせることを可能にし、単一のエキスパンダ領域を設けることは、有利には、必要とされる導波路のサイズを低減することができる。
【0063】
図7から
図13は、ユーザの視野に配置される導波路を担持する透明担体またはレンズ構造を含む光コンバイナの実施形態を示す。
図7から
図13は、
図1に詳しく示されている導波路116または118に対応している導波路1002を示しているが、この導波路1002は、例えば、
図2に示されている導波路202、
図3に示されている導波路302、
図4に示されている導波路402、
図5に示されている導波路502、または
図6に示されている導波路602のような、本明細書に記載された導波路のいずれかに対応してもよい。また、
図7から
図13に示されている各透明担体は、各担体の一方の表面が凸状であり、各担体の反対側の表面が凹状である湾曲担体である。透明担体を2つの構成要素に分割する場合、一方の構成要素は、凸面を有し、他方の構成要素は、凹面を有する。しかしながら、
図13に示されている例のように、記載された透明担体のいずれかは、平面であってもよい。
【0064】
図7は、透明担体702に埋め込まれた導波路1002を含む光コンバイナ700を示す上面切断図である。透明担体702は、導波路1002を透明担体702内に完全に包むように導波路1002の周囲に形成されてもよい。例えば、透明担体702は、導波路1002の周囲のレンズとして成形されてもよい。また、透明担体702は、湾曲した凸面704と、湾曲した凸面704に対して光コンバイナ700の反対側にある湾曲した凹面706とを有するものとして示されている。同様の凸面および凹面は、以下で説明する他の光コンバイナの実装形態に含まれる。
【0065】
図8は、透明担体804の第1の構成要素802と透明担体804の第2の構成要素806との間に埋め込まれた導波路1002を含む光コンバイナ800を示す上面切断図である。第1の構成要素802および第2の構成要素806は、別個に形成され、例えば接着剤または機械的な締結具を用いて導波路1002の周囲に固定されてもよい。また、第1の構成要素802は、湾曲した凸面808を含み、第2の構成要素806は、湾曲した凸面808に対して光コンバイナ800の反対側にある湾曲した凹面810を含む。
【0066】
図7および8の両方は、導波路1002を周囲の透明担体702、804に直接に接触するものとして示している。しかしながら、導波路1002の界面によるTIRを維持するために、導波路1002の外側の材料の屈折率を、導波路1002の界面材料の屈折率よりも低くする必要がある。これは、導波路1002の最外層よりも低い屈折率の材料で、透明担体702または透明担体804を形成することによって達成される。
【0067】
図9は、透明担体902に埋め込まれた導波路1002を含む光コンバイナ900を示す上面切断図である。透明担体902は、導波路1002と透明担体902を形成する材料との間に空隙を含むように構成されてもよい。空気が低い屈折率を有するため、導波路1002と透明担体902との間の空隙は、導波路1002内のTIRを改善することによって、導波路1002の効率を改善することができる。透明担体902の第1の構成要素904は、導波路1002に接触する少なくとも1つの支持領域906を含む。支持領域906と接触していない第1の構成要素904の残りの部分は、導波路1002から空間的に離間され、空隙908を形成する。同様に、透明担体902の第2の構成要素910は、導波路1002に接触する少なくとも1つの支持体912を含む。第2の構成要素910の残りの部分は、導波路1002から空間的に離間され、空隙914を形成する。
【0068】
図9において、支持領域906、912は、導波路1002の外縁に接触しているものとして示されている。これは、導波路1002の垂直外縁920、922を部分的に取り込むように各支持領域906、912を形成することによって、または導波路1002の異なる領域に接触する複数の別個の支持体を有するように各支持領域906、912を形成することによって達成されてもよい。このような支持領域は、導波路1002の垂直外縁920、922に設けられなくてもよい。例えば、1つ以上の支持領域(図示せず)を導波路1002の中心により近接して設けることによって、空隙908および914を維持するためのより大きな安定性および強度を提供することができる。
【0069】
図10は、透明担体1004に埋め込まれた導波路1002を含む光コンバイナ1000を示す上面切断図である。透明担体1004は、導波路1002を取り囲む第1の構成要素1006と第2の構成要素1008とを含む。第1の構成要素1006と導波路1002との間に複数のビーズ1010を配置することによって、その間の空隙1012を維持することができる。同様に、第2の構成要素1008と導波路1002との間に複数のビーズ1010を配置することによって、その間の空隙1014を維持することができる。ビーズ1010は、例えば、ガラスまたはプラスチックから作製されてもよく、または第1の構成要素1006または第2の構成要素1008を形成する材料と同じ材料から作製されてもよい。
【0070】
図11は、透明担体1102に埋め込まれた導波路1002を含む光コンバイナ1100を示す上面切断図である。透明担体1102は、導波路1002を取り囲む第1の構成要素1104と第2の構成要素1106とを含む。光コンバイナ1100は、第1の分離層1108と、第2の分離層1110とを含む。第1の分離層1108は、第1の構成要素1104と導波路1002との間に設けられ、導波路1002のTIRを最適化するように、導波路1002の最外層の屈折率よりも低い屈折率を有する低屈折率材料から作製される。同様に、低屈折率材料から作製された第2の分離層1110は、導波路1002のTIRを最適化するように、第2の構成要素1106と導波路1002との間に設けられる。
【0071】
図12は、透明担体1202に埋め込まれた導波路コンバイナ1002を含む光コンバイナ1200を示す上面切断図である。光コンバイナ1200は、
図7から
図11を参照して上記で説明した光コンバイナ700、800、900、1000、または1100の特徴のうちのいずれかを含むことができるが、導波路1002のサイズは、前述した光コンバイナ内の導波路に比べて、透明担体1202よりも大きい。例えば、
図12に示されている導波路1002は、透明担体1202の第1の外縁1204と同一平面から開始し、透明担体1202の第2の外縁1206を越えて延在するように、透明担体1202の全長にわたって延在する。透明担体1202の外縁1206を越えて延在する導波路1002の部分1208にインカプラ領域を形成することによって、表示光をより直接に導波路1002の内部にインカップリングすることができる。
【0072】
図13は、透明担体1302によって担持された導波路1002を含む光コンバイナ1300を示す上面切断図である。
図13に示されているように、透明担体1302は、平面であってもよく、導波路1002は、透明担体1302の表面1304に固定されてもよい。第1の透明層または第2の透明層、例えば、
図2に示されている導波路202の第1の透明層260および第2の透明層270は、接着剤または機械的な締結具を用いて透明担体1302の表面1304に固定される。
図13は、導波路1002を透明担体1302の表面1304の一部の区域のみを覆うものとして示しているが、代替的に、導波路1002は、
図12に図示されている導波路1002と同様に、表面1304の全体を覆うことができ、または表面1304を越えて延在することができる。
【0073】
いくつかの実施形態において、上述した技術のいくつかの態様は、ソフトウェアを実行する処理システムの1つ以上のプロセッサによって実装されてもよい。ソフトウェアは、非一時的コンピュータ可読記憶媒体上に記憶されたまたはそうでなければ有形に具現化された1つ以上のセットの実行可能命令を含む。ソフトウェアは、1つ以上のプロセッサによって実行されると、上記で説明した技術の1つ以上の態様を実行するように1つ以上のプロセッサを操作する命令と特定のデータとを含むことができる。非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、磁気または光ディスク記憶装置、フラッシュメモリなどのソリッドステート記憶装置、キャッシュ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、または他の不揮発性メモリ装置を含むことができる。非一時的コンピュータ可読記憶媒体上に記憶された実行可能命令は、ソースコード、アセンブリ言語コード、オブジェクトコード、または1つ以上のプロセッサによって解釈されるまたは実行可能である他のフォーマットの命令であってもよい。
【0074】
コンピュータ可読記憶媒体は、命令および/またはデータをコンピュータシステムに提供するために、使用中にコンピュータシステムによってアクセス可能な任意の記憶媒体または記憶媒体の組み合わせを含んでもよい。このような記憶媒体は、光学媒体(例えば、コンパクトディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD)、Blu-ray(登録商標)ディスク)、磁気媒体(例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気テープ、または磁気ハードドライブ)、揮発性メモリ(例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)またはキャッシュ)、不揮発性メモリ(例えば、読み出し専用メモリ(ROM)またはフラッシュメモリ)、または微小電気機械システム(MEMS)ベースの記憶媒体を含むことができるが、これらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピューティングシステムに埋め込まれるもの(例えば、システムRAMまたはROM)であってもよく、コンピューティングシステムに固定されるもの(例えば、磁気ハードドライブ)であってもよく、コンピューティングシステムに取り外し可能に取り付けられもの(例えば、光ディスクまたはユニバーサルシリアルバス(USB)ベースのフラッシュメモリ)であってもよく、または有線ネットワークもしくは無線ネットワークを介してコンピュータシステムに結合されるもの(例えば、ネットワークアクセス可能ストレージ(NAS))であってもよい。
【0075】
なお、全般的な説明において上述した動作または要素の全てが必要とされるわけではない。特定の動作または装置の一部は、必要とされなくてもよい。上述したものに加えて、1つ以上のさらなる動作を実行してもよく、または1つ以上の要素を含んでもよい。さらに、動作を列挙する順序は、必ずしもこれらの動作を実行する順序ではない。また、特定の実施形態を参照して概念を説明している。しかしながら、当業者は、以下の特許請求の範囲に記載される本開示の範囲から逸脱することなく、様々な修正および変更を行うことができることを理解する。したがって、明細書および図面は、限定的なものではなく、例示的なもので見なされるべきであり、全ての修正は、本開示の範囲内に含まれることが意図される。
【0076】
特定の実施形態を参照して、上記で利益、他の利点、および問題に対する解決策を説明している。しかしながら、利益、利点、問題に対する解決策、および任意の利益、利点、または解決策を生じさせ得るまたはより顕著にさせ得る任意の特徴は、いずれかの請求項または全ての請求項の重要な特徴、必要な特徴、または本質的な特徴として解釈されるべきではない。さらに、上記で開示された特定の実施形態は、例証にすぎない。開示された主題は、本明細書の教示の利益を有する当業者に明白であり、異なるが同等の方法で修正されてもよく、実行されてもよい。以下の特許請求の範囲に記載されるもの以外に、本明細書に示された構造または設計の詳細への限定は、意図されていない。したがって、上記で開示された特定の実施形態は、変更または修正されてもよく、全ての変形例は、開示された主題の範囲に含まれると見なされることが明らかである。したがって、本明細書で求められる保護は、以下の特許請求の範囲に記載される。
【手続補正書】
【提出日】2022-05-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
導波路であって、
第1のフォトポリマ層と、
第2のフォトポリマ層と、
前記第1のフォトポリマ層と前記第2のフォトポリマ層との間に配置されている第1のバリア層と、
第1の透明層と、
第2の透明層とを含み、
前記第1のフォトポリマ層、前記第1のバリア層、および前記第2のフォトポリマ層は、前記第1の透明層と前記第2の透明層との間に配置されている、導波路。
【請求項2】
前記第1のフォトポリマ層は、前記第1のフォトポリマ層の内部に記録された第1のホログラフィックインカプラと第1のホログラフィックアウトカプラとを有し、
前記第1のホログラフィックインカプラおよび前記第1のホログラフィックアウトカプラは、第1の波長帯内の波長を有する光に応答し、前記第1の波長帯外の波長を有する光に応答せず、
前記第2のフォトポリマ層は、前記第2のフォトポリマ層の内部に記録された第2のホログラフィックインカプラと第2のホログラフィックアウトカプラとを有し、
前記第2のホログラフィックインカプラおよび前記第2のホログラフィックアウトカプラは、第2の波長帯内の波長を有する光に応答し、前記第2の波長帯外の波長を有する光に応答せず、
前記第2の波長帯は、前記第1の波長帯とは異なる、請求項1に記載の導波路。
【請求項3】
前記第1のホログラフィックインカプラは、前記導波路の内部で内部全反射するように、前記第1の波長帯内の波長を有する第1の光を前記第1のホログラフィックアウトカプラに向かって方向変換するように配置および配向され、
前記第1のホログラフィックアウトカプラは、前記第1のホログラフィックインカプラから前記第1の光を受光し、前記導波路の内部から出射するように前記第1の光を方向変換するように配置および配向され、
前記第2のホログラフィックインカプラは、前記導波路の内部で内部全反射するように、前記第2の波長帯内の波長を有する第2の光を前記第2のホログラフィックアウトカプラに向かって方向変換するように配置および配向され、
前記第2のホログラフィックアウトカプラは、前記第2のホログラフィックインカプラから前記第2の光を受光し、前記導波路の内部から出射するように前記第2の光を方向変換するように配置および配向される、請求項2に記載の導波路。
【請求項4】
前記第1のフォトポリマ層は、前記第1のフォトポリマ層の内部に記録された第3のホログラフィックインカプラと第3のホログラフィックアウトカプラとを有し、
前記第3のホログラフィックインカプラおよび前記第3のホログラフィックアウトカプラは、第3の波長帯内の波長を有する光に応答し、前記第3の波長帯外の波長を有する光に応答せず、
前記第3の波長帯は、前記第1の波長帯および前記第2の波長帯とは異なり、
前記第3のホログラフィックインカプラは、前記導波路の内部で内部全反射するように、前記第3の波長帯内の波長を有する第3の光を前記第3のホログラフィックアウトカプラに向かって方向変換するように配置および配向され、
前記第3のホログラフィックアウトカプラは、前記第3のホログラフィックインカプラから前記第3の光を受光し、前記導波路の内部から出射するように前記第3の光を方向変換するように配置および配向される、請求項3に記載の導波路。
【請求項5】
前記第1の波長帯と前記第2の波長帯と前記第3の波長帯とは、重ならない、請求項4に記載の導波路。
【請求項6】
前記第1のフォトポリマ層および前記第2のフォトポリマ層は、互いに平行であり、
前記第1のホログラフィックインカプラ、前記第2のホログラフィックインカプラおよび前記第3のホログラフィックインカプラは、前記第1のフォトポリマ層および前記第2のフォトポリマ層に直交する第1の軸に沿って互いに整列されており、
前記第1のホログラフィックアウトカプラ、前記第2のホログラフィックアウトカプラおよび前記第3のホログラフィックアウトカプラは、前記第1のフォトポリマ層および前記第2の
フォトポリマ層に直交する第2の軸に沿って互いに整列されている、請求項4に記載の導波路。
【請求項7】
前記第1のフォトポリマ層、前記第2のフォトポリマ層、前記第1のバリア層、前記第1の透明層、および前記第2の透明層の各々は、同じ屈折率を有し、
前記導波路の内部で内部全反射する光は、前記第1の透明層の最外表面および前記第2の透明層の最外表面から反射される
、請求項
1から請求項6のいずれかに記載の導波路。
【請求項8】
第3のフォトポリマ層と、
前記第2のフォトポリマ層と前記第3のフォトポリマ層との間に設けられた第2のバリア層とを含み、
前記第2のバリア層および前記第3のフォトポリマ層は、前記第1の透明層と前記第2の透明層との間に設けられる
、請求項
1に記載の導波路。
【請求項9】
前記第1のフォトポリマ層は、前記第1のフォトポリマ層の内部に記録された第1のホログラフィックインカプラおよび第1のホログラフィックアウトカプラを有し、
前記第1のホログラフィックインカプラおよび前記第1のホログラフィックアウトカプラは、第1の波長帯内の波長を有する光に応答し、前記第1の波長帯外の波長を有する光に応答せず、
前記第2のフォトポリマ層は、前記第2のフォトポリマ層の内部に記録された第2のホログラフィックインカプラと第2のホログラフィックアウトカプラとを有し、
前記第2のホログラフィックインカプラおよび前記第2のホログラフィックアウトカプラは、第2の波長帯内の波長を有する光に応答し、前記第2の波長帯外の波長を有する光に応答せず、
前記第2の波長帯は、前記第1の波長帯とは異なり、
前記第3のフォトポリマ層は、前記第3のフォトポリマ層の内部に記録された第3のホログラフィックインカプラと第3のホログラフィックアウトカプラとを有し、
前記第3のホログラフィックインカプラおよび前記第3のホログラフィックアウトカプラは、第3の波長帯内の波長を有する光に応答し、前記第3の波長帯外の波長を有する光に応答せず、
前記第3の波長帯は、前記第1の波長帯および前記第2の波長帯とは異なる、請求項8に記載の導波路。
【請求項10】
前記第1のホログラフィックインカプラは、前記導波路の内部で内部全反射するように、前記第1の波長帯内の波長を有する第1の光を前記第1のホログラフィックアウトカプラに向かって方向変換するように配置および配向され、
前記第1のホログラフィックアウトカプラは、前記第1のホログラフィックインカプラから前記第1の光を受光し、前記導波路の内部から出射するように前記第1の光を方向変換するように配置および配向され、
前記第2のホログラフィックインカプラは、前記導波路の内部で内部全反射するように、前記第2の波長帯内の波長を有する第2の光を前記第2のホログラフィックアウトカプラに向かって方向変換するように配置および配向され、
前記第2のホログラフィックアウトカプラは、前記第2のホログラフィックインカプラから前記第2の光を受光し、前記導波路の内部から出射するように前記第2の光を方向変換するように配置および配向され、
前記第3のホログラフィックインカプラは、前記導波路の内部で内部全反射するように、前記第3の波長帯内の波長を有する第3の光を前記第3のホログラフィックアウトカプラに向かって方向変換するように配置および配向され、
前記第3のホログラフィックアウトカプラは、前記第3のホログラフィックインカプラから前記第3の光を受光し、前記導波路の内部から出射するように前記第3の光を方向変換するように配置および配向される、請求項9に記載の導波路。
【請求項11】
前記第1のフォトポリマ層、前記第2のフォトポリマ層、前記第1のバリア層、前記第1の透明層、および前記第2の透明層の各々は、平面である
、請求項
1から請求項10のいずれかに記載の導波路。
【請求項12】
導波路であって、
第1の透明層と、
前記第1の透明層によって担持された第1のフォトポリマ層と、
前記第1のフォトポリマ層によって担持されたバリア層と、
前記バリア層によって担持された第2のフォトポリマ層と、
前記第2のフォトポリマ層によって担持された第2の透明層とを含む、導波路。
【請求項13】
前記第1のフォトポリマ層は、前記第1のフォトポリマ層の内部に記録された第1のホログラフィックインカプラと第1のホログラフィックアウトカプラとを有し、
前記第1のホログラフィックインカプラおよび前記第1のホログラフィックアウトカプラは、第1の波長帯内の波長を有する光に応答し、前記第1の波長帯外の波長を有する光に応答せず、
前記第2のフォトポリマ層は、前記第2のフォトポリマ層の内部に記録された第2のホログラフィックインカプラと第2のホログラフィックアウトカプラとを有し、
前記第2のホログラフィックインカプラおよび前記第2のホログラフィックアウトカプラは、第2の波長帯内の波長を有する光に応答し、前記第2の波長帯外の波長を有する光に応答せず、
前記第2の波長帯は、前記第1の波長帯とは異なる、請求項12に記載の導波路。
【請求項14】
前記第1のホログラフィックインカプラは、前記導波路の内部で内部全反射するように、前記第1の波長帯内の波長を有する第1の光を前記第1のホログラフィックアウトカプラに向かって方向変換するように配置および配向され、
前記第1のホログラフィックアウトカプラは、前記第1のホログラフィックインカプラから前記第1の光を受光し、前記導波路の内部から出射するように前記第1の光を方向変換するように配置および配向され、
前記第2のホログラフィックインカプラは、前記導波路の内部で内部全反射するように、前記第2の波長帯内の波長を有する第2の光を前記第2のホログラフィックアウトカプラに向かって方向変換するように配置および配向され、
前記第2のホログラフィックアウトカプラは、前記第2のホログラフィックインカプラから前記第2の光を受光し、前記導波路の内部から出射するように前記第2の光を方向変換するように配置および配向される、請求項13に記載の導波路。
【請求項15】
前記第1のフォトポリマ層は、前記第1のフォトポリマ層の内部に記録された第3のホログラフィックインカプラと第3のホログラフィックアウトカプラとを有し、
前記第3のホログラフィックインカプラおよび前記第3のホログラフィックアウトカプラは、第3の波長帯内の波長を有する光に応答し、前記第3の波長帯外の波長を有する光に応答せず、
前記第3の波長帯は、前記第1の波長帯および前記第2の波長帯とは異なり、
前記第3のホログラフィックインカプラは、前記導波路の内部で内部全反射するように、前記第3の波長帯内の波長を有する第3の光を前記第3のホログラフィックアウトカプラに向かって方向変換するように配置および配向され、
前記第3のホログラフィックアウトカプラは、前記第3のホログラフィックインカプラから前記第3の光を受光し、前記導波路の内部から出射するように前記第3の光を方向変換するように配置および配向される、請求項14に記載の導波路。
【請求項16】
前記第1の波長帯と前記第2の波長帯と前記第3の波長帯とは、重ならない、請求項15に記載の導波路。
【請求項17】
前記第1のフォトポリマ層および前記第2のフォトポリマ層は、互いに平行であり、
前記第1のホログラフィックインカプラ、前記第2のホログラフィックインカプラおよび前記第3のホログラフィックインカプラは、横方向に沿って互いに整列されており、
前記第1のホログラフィックアウトカプラ、前記第2のホログラフィックアウトカプラおよび前記第3のホログラフィックアウトカプラは、横方向に沿って互いに整列されている、請求項15または請求項16に記載の導波路。
【請求項18】
前記第1のフォトポリマ層、前記第2のフォトポリマ層、前記バリア層、前記第1の透明層、および前記第2の透明層の各々は、同じ屈折率を有し、
前記導波路の内部で内部全反射する光は、前記第1の透明層の最外表面および前記第2の透明層の最外表面から反射される、請求項12から請求項17のいずれかに記載
の導波路。
【請求項19】
前記第1のフォトポリマ層、前記第2のフォトポリマ層、前記バリア層、前記第1の透明層および前記第2の透明層の各々は、平面である、請求項12から請求項18のいずれかに記載の導波路。
【請求項20】
前記導波路は、透明担体材料からなる第1の湾曲面と第2の湾曲面との間に設けられ、光コンバイナを形成する、請求項12から請求項19のいずれかに記載の導波路。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0019】
同様に、
図2に示されているアウトカプラの各々は、フォトポリマ層に直交する第2の軸282に沿って互いに横方向に整列されてもよい。
図2に示されているように、第1のアウトカプラ208および第2のアウトカプラ230の各々は、第1のフォトポリマ層210および第2のフォトポリマ層220に直交する第2の軸
282に沿って互いに整列されている。これによって、導波路202内を進む光312および光314は、ディスプレイ領域にアウトカップリングされ得る。上記で詳述したように、インカプラの各々は、概ね互いに整列されてもよいが、必ずしも導波路202の異なる層内の同一の領域を占有する必要はない。例えば、光源310は、導波路202に対して斜めの角度で設けられてもよい。これによって、各インカプラは、たとえ概ね整列されていても、わずかに異なる領域を占めるように設けられている。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0041】
図4において、第1のインカプラ
204は、第1のフォトポリマ層210内の第3のインカプラ214から空間的にオフセットされているものとして示されている。しかしながら、実際には、第1のインカプラ
204および第3のインカプラ214は、フォトポリマ層210内の同様の空間を占めるように記録されてもよい。同様に、
図4において、第1のアウトカプラ
208は、第1のフォトポリマ層210内の第3のアウトカプラ218から空間的にオフセットされているものとして示されている。しかしながら、実際には、第1のアウトカプラ
208および第3のアウトカプラ218は、第1のフォトポリマ層210内の同様の空間を占めるように記録されてもよい。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0043】
図2および
図3を参照して上述したように、インカプラ204、インカプラ214およびインカプラ
206は、横方向に沿って、例えば第1のフォトポリマ層210および第2のフォトポリマ層220に直交する第1の軸に沿って互いに整列されてもよい。また、アウトカプラ208、アウトカプラ218およびアウトカプラ230は、横方向に沿って、例えば第1のフォトポリマ層210および第2のフォトポリマ層220に直交する第2の軸に沿って互いに整列されてもよい。
【国際調査報告】