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特表2022-544360アセンブリクロスビーム、および、風力タービンのタワーに沿ってケーブル状要素、特にテンドンを引き込むための方法
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  • 特表-アセンブリクロスビーム、および、風力タービンのタワーに沿ってケーブル状要素、特にテンドンを引き込むための方法 図13
  • 特表-アセンブリクロスビーム、および、風力タービンのタワーに沿ってケーブル状要素、特にテンドンを引き込むための方法 図14
  • 特表-アセンブリクロスビーム、および、風力タービンのタワーに沿ってケーブル状要素、特にテンドンを引き込むための方法 図15
  • 特表-アセンブリクロスビーム、および、風力タービンのタワーに沿ってケーブル状要素、特にテンドンを引き込むための方法 図16
  • 特表-アセンブリクロスビーム、および、風力タービンのタワーに沿ってケーブル状要素、特にテンドンを引き込むための方法 図17
  • 特表-アセンブリクロスビーム、および、風力タービンのタワーに沿ってケーブル状要素、特にテンドンを引き込むための方法 図18
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-18
(54)【発明の名称】アセンブリクロスビーム、および、風力タービンのタワーに沿ってケーブル状要素、特にテンドンを引き込むための方法
(51)【国際特許分類】
   F03D 13/20 20160101AFI20221011BHJP
   E04H 12/16 20060101ALI20221011BHJP
   E04H 5/02 20060101ALI20221011BHJP
【FI】
F03D13/20
E04H12/16
E04H5/02 E
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022505345
(86)(22)【出願日】2020-08-11
(85)【翻訳文提出日】2022-03-11
(86)【国際出願番号】 EP2020072520
(87)【国際公開番号】W WO2021028441
(87)【国際公開日】2021-02-18
(31)【優先権主張番号】102019122021.1
(32)【優先日】2019-08-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】512197272
【氏名又は名称】ヴォッベン プロパティーズ ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】WOBBEN PROPERTIES GMBH
【住所又は居所原語表記】Borsigstrasse 26, 26607 Aurich Germany
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】コーデス トーマス
(72)【発明者】
【氏名】フレッスナー ギュンター
(72)【発明者】
【氏名】シェラク ミヒャエル
【テーマコード(参考)】
3H178
【Fターム(参考)】
3H178AA03
3H178AA22
3H178AA43
3H178BB41
3H178BB77
3H178CC23
3H178DD67X
(57)【要約】
本発明は、タワー頂部、特に風力タービン(100)のタワー(102)のタワー頂部(105)上に配置するためのアセンブリクロスビーム(1)と、タワー、特に風力タービンのタワー(102)に沿って、ケーブル状要素、特にテンドン(800)を引き込むための方法(1000)に関する。アセンブリクロスビーム(1)は、第1および第2の端部(201、202)を有する主ガーダ(200)と、それぞれ第1および第2の端部(301a、b、302a、b)を有する2つの補助ガーダ(300a、b)であって、2つの補助ガーダ(300a、b)は、それぞれの第1の端部(301a、b)を主ガーダ(200)の中心に有して主ガーダ(200)の両側(200a、b)に配置されている、2つの補助ガーダ(300a、b)と、を備え、主ガーダ(200)には、主ガーダ(200)の少なくとも第1の部分(210)に沿って移動できる第1のトロリ(410)があり、主ガーダ(200)には、主ガーダ(200)の少なくとも2の部分(220)に沿って移動できる第2のトロリ(420)がある。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タワー頂部、特に風力タービン(100)のタワー(102)のタワー頂部(105)上に配置するためのアセンブリクロスビーム(1)であって、
第1および第2の端部(201、202)を有する主ガーダ(200)と、
それぞれ第1および第2の端部(301a、b、302a、b)を有する2つの補助ガーダ(300a、b)であって、前記2つの補助ガーダ(300a、b)は、それぞれの第1の端部(301a、b)を前記主ガーダ(200)の中心に有して前記主ガーダ(200)の両側(200a、b)に配置されている、2つの補助ガーダ(300a、b)と、を備え、
第1のトロリ(410)は、前記主ガーダ(200)の少なくとも第1の部分(210)に沿って移動可能となるように配置され、
第2のトロリ(420)は、前記主ガーダ(200)の少なくとも2の部分(220)に沿って移動可能となるように配置されている、アセンブリクロスビーム(1)。
【請求項2】
前記主ガーダ(200)の第1および第2の端部(201、202)と、2つの補助ガーダ(300a、b)のそれぞれの第2の端部(302a、b)とが、可動、特に円周方向に可動であるように、タワー頂部(105)上に配置されるよう設計されている、請求項1に記載のアセンブリクロスビーム(1)。
【請求項3】
前記主ガーダ(200)の前記第1および第2の端部(201、202)および/または前記2つの補助ガーダ(300a、b)のそれぞれの前記第2の端部(302a、b)は、それぞれ、動作状態において下向きの少なくとも1つの摺動要素または転動要素(221、321a、b)を有し、および/または、
前記2つの補助ガーダ(300a、b)のそれぞれの前記第2の端部(302a、b)は、それぞれ、少なくとも1つの外向きの摺動要素または転動要素(322a、b)を有する、請求項1または2に記載のアセンブリクロスビーム(1)。
【請求項4】
前記2つの補助ガーダ(300a、b)のそれぞれの前記第1の端部(301a、b)は、可動に、特に枢動可能に前記主ガーダ(200)に接続される、請求項1から3のいずれか一項に記載のアセンブリクロスビーム(1)。
【請求項5】
前記主ガーダ(200)の前記第1および第2の端部(201、202)および/または前記2つの補助ガーダ(300a、b)のそれぞれの前記第2の端部(302a、b)は、それぞれ、動作状態において底部で開口する少なくとも1つのガイド面(231、232、233、234、331a、b)を有し、および/または、
前記2つの補助ガーダ(300a、b)のそれぞれの前記第2の端部(302a、b)は、それぞれ、動作状態において上向きの少なくとも1つのガイド面(332a、b)を有する、請求項1から4のいずれか一項に記載のアセンブリクロスビーム(1)。
【請求項6】
前記主ガーダ(200)の前記第1および第2の端部(201、202)および/または前記2つの補助ガーダ(300a、b)のそれぞれの前記第2の端部(302a、b)は、それぞれ、前記主ガーダ(200)をタワー頂部(105)上にロックするための少なくとも1つのロック要素(240)を有する、請求項1から5のいずれか一項に記載のアセンブリクロスビーム(1)。
【請求項7】
前記2つの補助ガーダ(300a、b)のそれぞれの前記第2の端部(302a、b)は、それぞれ、可動の、特に枢動可能に配置された支持要素(340a、b)を有し、この支持要素(340a、b)上に、好ましくは、動作状態で上向きのガイド面(332a、b)および/または外向きの摺動要素または転動要素(322a、b)が配置される、請求項1から6のいずれか一項に記載のアセンブリクロスビーム(1)。
【請求項8】
前記主ガーダの前記第1の端部と前記主ガーダ(200)の中心(222)との間の距離は可変であり、および/または、
前記主ガーダの前記第2の端部と前記主ガーダ(200)の中心(222)との間の距離は可変であり、および/または、
前記2つの補助ガーダ(300a、b)のそれぞれの前記第2の端部(302a、b)と前記主ガーダ(200)の中心(222)との間の距離は可変である、請求項1から7のいずれか一項に記載のアセンブリクロスビーム(1)。
【請求項9】
前記主ガーダ(200)および/または前記2つの補助ガーダ(300a、b)は、伸縮式のガーダとして構成され、および/または、
前記主ガーダ(200)の前記第1および/または第2の端部(201、202)は、前記主ガーダ(200)の延長部分上で変位可能になるように配置され、および異なる位置に固定されることができ、および/または、
前記2つの補助ガーダ(300a、b)の前記第2の端部(302a、b)は、前記補助ガーダ(300a、b)の延長部分上に配置され、および異なる位置に固定されることができる、請求項1から8のいずれか一項に記載のアセンブリクロスビーム(1)。
【請求項10】
保持要素(190)は、機能要素を受け入れるために前記主ガーダ(200)の前記第1および第2の端部(201、202)の各々に配置され、および/または、
保持要素は、機能要素を受け入れるために前記主ガーダ(200)の中央に配置され、および/または、
前記第1および/または第2のトロリ(410、320)は、機能要素を受け入れるために保持要素を有する、請求項1から9のいずれか一項に記載のアセンブリクロスビーム(1)。
【請求項11】
前記第1のトロリ(410)は前記主ガーダ(200)の下側(200u)に配置され、前記第2のトロリ(420)は前記主ガーダ(200)の上側(200o)に配置され、または、前記第1のトロリ(410)および前記第2のトロリ(420)は前記主ガーダ(200)の下側(200u)に配置され、または、前記第1のトロリ(410)および前記第2のトロリ(420)は前記主ガーダ(200)の上側(200o)に配置され、および/または、
前記第1のトロリ(410)は前記主ガーダ(200)の前記第1の端部(201)と前記主ガーダ(200)の中心(222)との間に配置され、前記第2のトロリ(420)は前記主ガーダ(200)の前記第2の端部(202)と前記主ガーダの中心(222)との間に配置され、および/または、
前記トロリ(410、420)の両方は前記主ガーダ(200)の前記第1の端部(201)と前記主ガーダ(200)の中心(222)との間に配置され、および/または、
前記第1および/または前記第2のトロリ(410、420)は前記主ガーダ(200)上に解放可能に配置され、および/または、
前記第1および/または前記第2のトロリ(420、420)は前記主ガーダ(200)上の少なくとも2つの異なる位置に配置可能である、請求項1から10のいずれか一項に記載のアセンブリクロスビーム(1)。
【請求項12】
好ましくは、カバー(99)は好ましくは2ピースまたはマルチピースであり、特に、可撓性カバーフード(700)と、特に前記カバーフードを固定するように構成されたカバーフレーム(600)とを有する、請求項1から11のいずれか一項に記載のアセンブリクロスビーム(1)。
【請求項13】
前記カバーフレーム(600)は好ましくは4ピースのカバーリング(10)を有し、および/または、
前記カバーフレーム(600)は、好ましくはクランププレート(622)を有する中央クランプマンドレル(610)を有し、および/または、
前記カバーフレーム(600)は2つのクランプブラケット(630)を有し、これらのクランプブラケットはそれぞれ、その第1または第2の端部から始まる前記主ガーダ(200)の少なくとも一部分にわたって好ましくは延びる、請求項1から12のいずれか一項に記載のアセンブリクロスビーム(1)。
【請求項14】
タワー、特に風力タービンのタワー(102)に沿って、ケーブル状要素、特にテンドン(800)を引き込むための方法(1000)であって、
請求項1から13のいずれか一項に記載のアセンブリクロスビーム(1)を前記タワー(102)のタワー頂部(105)上に配置するステップ(1001)と、
前記第1および/または前記第2のトロリ(410、420)上に持ち上げ工具を配置するステップ(1004)と、
前記アセンブリクロスビーム(1)の手段によって、前記ケーブル状要素の第1の端部を前記タワー頂部(105)まで引っ張るステップ(1005)と、を含む、方法(1000)。
【請求項15】
前記ケーブル状要素はテンドン(800)であり、
前記アセンブリクロスビーム(1)を所望の円周方向位置に位置決めするステップ(1002)と、および/または、
前記アセンブリクロスビーム(1)をロックするステップ(1003)と、および/または、
前記テンドン(800)の第2の端部をタワー基部に配置および/または固定するステップ(1006)と、および/または、
前記第1および/または前記第2のトロリ(410、420)上にプレストレスジャッキ(530)を配置するステップ(1007)と、および/または、
前記プレストレスジャッキ(530)の手段によって、前記テンドン(800)をプレストレスするステップ(1008)と、および/または、
前記テンドン(800)の前記第1の端部を前記タワー頂部(105)に固定するステップ(1009)と、を含む、請求項14に記載の方法(1000)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はタワー頂部上、特に風力タービンのタワー頂部上に配置するためのアセンブリクロスビーム、および、タワー、特に風力タービンのタワーに沿って、ケーブル状要素、特にテンドン(tendons:スチール筋、緊張材)を引き込むための方法に関する。
【0002】
高荷重を受けるコンクリート構造物では、構造物をプレストレスするために頻繁にテンドンが使用される。特に、外部に導かれたテンドンは、コンクリート構成要素の内部、例えば所定の位置にコンクリートで固着されているが、コンクリート構成要素に隣接してまたは隣で延在するケーシングチューブの内部を延在しないものが使用される。特に、コンクリート製またはコンクリートを含むタワーでは、外部からガイドされるテンドンが使用される。例えば、タワーは、現場打ちコンクリートから製造されてもよいし、プレキャストコンクリート構成要素から組み立てられてもよい。テンドンはそのようなコンクリートタワーにしばしば使用され、タワーを長手方向にプレストレスする。
【0003】
テンドンと同様に、例えば電気ラインのような他のケーブル状要素は、タワーに沿って、特に垂直方向に、例えばタワー基部からタワー頂部まで、配線または引き込まれなければならない。特に、風力タービンのタワーにおいて、タワーに沿って配線されるケーブル状要素は大きな断面および/または大きな重量を有することがあり、その結果、通常、それらを引き込むために、相応に高い(したがって、高価な)クレーンが必要とされる。
【0004】
コンクリート製のスチールタワーにプレストレスを与える場合、テンドンの端部は、通常、アンカー装置によってスチールタワー頂部およびスチールタワー基礎に固定され、次いで、対応するプレストレス力が与えられる。環状断面を有するタワーの場合、しばしば、外部からガイドされるテンドンは、リング状に配置され、通常、タワーの内部に延在する。この場合、テンドンは、通常、タワーの内部からアクセス可能である。
【0005】
プレストレストコンクリートタワーは、風力タービンで頻繁に使用されている。空力ロータを備えたナセルをタワー上に置く。
【0006】
タワー基部でテンドンにプレストレスを加えることは、プレストレスジャッキの取り付けおよび取り扱いのために対応する作業高さを必要とし、これは通常、タワー基礎の構造において対応する深さを考慮しなければならないことを意味する。これは、複雑で、コストがかかり、大きな基礎構造をもたらすことがある。タワー頂部のテンドンにプレストレスを与えるには、タワー頂部にプレストレスジャッキを設置し、プレストレスジャッキを非常に高い所に取付け、取り扱う必要がある。また、これは複雑であり、作業は非常に高い所で行われるので、作業の安全性に対する高い要求に関連する。
【背景技術】
【0007】
ドイツ特許商標庁は、本出願に関する優先権出願において、次の先行技術、すなわち、DE 10 2011 003 164 A1、US 2017/0 183 872 A1、WO 2010/147 459 A2、DE 10 2017 203 645 A1、DE 10 2018 105 276 A1を調査した。
【発明の概要】
【0008】
したがって、本発明の目的は、タワー頂部に配置するための改良されたアセンブリクロスビーム、および、タワーに沿ってケーブル状要素、特にテンドンを引き込むための改良された方法を提供することである。特に、本発明の目的は、タワー頂部に配置するためのアセンブリクロスビームと、タワーに沿ってケーブル状要素、特にテンドンを引き込むための方法であって、前記欠点を低減または排除するアセンブリクロスビームを提供することである。特に、本発明の目的は、タワー頂部に配置するためのアセンブリクロスビームと、タワーに沿ってケーブル状要素、特にテンドンを引き込むための方法を提供することであり、これにより、タワーのプレストレステンドンのためのコスト節約および/または簡略化および/または信頼性の高い解決策を可能にする。
【0009】
この目的は、タワー頂部、特に風力タービンのタワーのタワー頂部に配置するためのアセンブリクロスビームを備え、アセンブリクロスビームは、第1および第2の端部を有する主ガーダ(girder)と、第1および第2の端部をそれぞれ有する2つの補助ガーダとを備え、前記2つの補助ガーダは、それぞれの第1の端部を主ガーダの中心に有して、主ガーダの両側に配置され、第1のトロリは、主ガーダの少なくとも第1の部分に沿って移動可能となるように主ガーダ上に配置され、第2のトロリは、主ガーダの少なくとも第2の部分に沿って移動可能となるように主ガーダ上に配置されている、本発明によれば、達成される。
【0010】
本発明はとりわけ、タワー頂部に配置することができるアセンブリクロスビームを設けることが、例えば作業安全性およびコストに関して様々な利点をもたらすという発見に基づいている。
【0011】
本明細書に記載されるアセンブリクロスビームは、例えば、テンドンまたは電気ライン、例えば、電力伝送または接地ケーブルなどのケーブル状要素をタワーに沿って配線または引き込むために、特に使用されてもよい。タワーに沿ってケーブル状要素を引き込むことは、特に、そのような要素を垂直方向に、例えばタワーの内側に沿って配線することを意味してもよい。さらに、タワーに沿ってケーブル状要素を引き込むことは、そのような要素の第1の端部を、例えばタワー内部で、最初に上昇させ、次いで、第1の端部をタワー頂部に取り付け、このような要素の第2の端部をタワー基部に取り付けることを意味する。
【0012】
本明細書に記載のアセンブリクロスビームは、特に、例えば、プレストレスジャッキの手段によって、ケーブル状要素、特にテンドンに張力を加えるために使用することもできる。
【0013】
特に風力タービンのタワーでは、ケーブル状要素が通常、大きな断面を有し、その長さ(一般にタワーの高さに対応する)のために重い全体重量を有する。従って、通常、このようなケーブル状要素をタワーに沿って引き込むにはクレーンが必要である。
【0014】
タワーの非常に高い高さで作業することもできるクレーンは、通常、高いコストを伴う。本明細書に要素のアセンブリクロスビームは、さもなければそのようなクレーンを必要とするのであろう様々なタスク(例えば、タワーに沿ってケーブル状要素を引き込み、特にテンドンにプレストレスを加える)を引き継ぐことができ、したがって、そのようなクレーンの使用期間を大幅に短縮することができ、これは、時間および/またはコストの大幅な節約につなげることができる。
【0015】
さらに、本明細書に記載されるアセンブリクロスビームでは、作業レベルが吊り荷重(例えばアセンブリクロスビームのトロリに束ねられる)の上方に配置されてもよく、これは吊り荷重が作業レベルの上方に(通常または部分的に)配置されるクレーンでの作業と比較して作業安全性を大幅に改善する。
【0016】
テンドンは、通常、基礎内のタワー基礎に固定され、通常、この目的のために設計されたタワー頂部セグメント上のタワー頂部に固定される。コンクリートタワー部分を(通常はかなりより短い)スチールタワー部分により頂上されるハイブリッドタワーでは、通常、コンクリートタワー部分からスチールタワー部分への移行部に配置されたタワー頂部セグメント上で定着が行われる。したがって、本出願では、タワー頂部は、特に、コンクリートタワーまたはコンクリートタワー部分の上端部、特にテンドンを固定するように設計されたタワー頂部セグメントを意味する。そのようなタワー頂部セグメントは、例えば、異なる材料(特に、スチールおよびコンクリートであるが、場合によってはCFC、GRPまたは同様のもの)で作られたコンクリートセグメントまたはスチールセグメントまたはハイブリッドセグメントとすることができる。
【0017】
スチールタワー部分がそのようなタワー頂部セグメントに隣接する場合であっても、本出願における「タワー頂部」という語は、好ましくはコンクリートタワー部分の上端部またはコンクリートタワー部分からスチールタワー部分への移行部にテンドンを固定するように設計されたタワー頂部セグメントを意味する。
【0018】
好ましくは、作業プラットフォームが場合によっては一時的に、タワー頂部の下端部またはタワー頂部の下に設けられる。これは、特に、作業員の運搬および保護に役立つ。作業プラットフォームは、好ましくは、テンドンおよび/または他の要素が作業プラットフォームを通ってガイドされ得る閉鎖可能な開口部を備える。
【0019】
アセンブリクロスビームは、特に、タワー頂部に配置するために機能する。これは、特に、アセンブリクロスビームを、通常は環状のタワー壁面の上端部に配置することができる、ことを意味する。このために、アセンブリクロスビームは、主ガーダと2つの補助ガーダの要素を備える。主ガーダは、第1の端部から第2の端部まで延びており、主ガーダは、第1の端部および第2の端部をタワー頂部に配置することが好ましい。主ガーダ中央部の両側に補助ガーダが配置されている。2つの補助ガーダは、それぞれ、主ガーダの中央に配置された第1の端部から第2の端部まで延びている。2つの補助ガーダのこれらの第2の端部も、タワー頂部に配置するように構成されることが好ましい。したがって、アセンブリクロスビームの主ガーダと2つの補助ガーダは、上面図において、ほぼ十字形状を有することが好ましい。
【0020】
アセンブリクロスビームはさらに、第1および第2のトロリを備える。両トロリは主ガーダ上に移動可能となるように配置され、第1のトロリは主ガーダの少なくとも第1の部分に沿って移動可能となるように配置され、第2のトロリは主ガーダの少なくとも第2の部分に沿って移動可能となるように配置されている。主ガーダの第1および第2の部分は、互いに同一であってもよく、互いに異なっていてもよいし、重なっていてもよい。
【0021】
さらに、好ましくは、第1および/または第2のトロリは異なる位置で主ガーダに固定されてもよい。さらに好ましくは、機能要素はトロリ上に配置されてもよい。機能要素は、例えば、保持要素、ウィンチ、プレストレスジャッキ、構造ケージ、持ち上げ工具または同様のものであってもよい。
【0022】
さらに好ましくは、ハンドルは、アセンブリクロスビームを取り扱うために、および/または作業員による把持のために、アセンブリクロスビーム上に、特に、主ガーダおよび/または2つの補助ガーダ上に配置されてもよい。
【0023】
主ガーダは、好ましくは少なくとも500kg、好ましくは少なくとも1トン、好ましくは少なくとも1.5トン、特に少なくとも3トンの耐荷重能力を有する。
【0024】
本明細書に記載されるアセンブリクロスビームは、様々な利点を有する。主ガーダと、それぞれの第1の端部を主ガーダの中心に有し、主ガーダの両側に配置された2つの補助ガーダを有する構造は、特にタワー頂部の高さが大きくても安全に作業できる安定性と信頼性の高い設計となっている。
【0025】
2つのトロリを主ガーダ上に設け、それらの可動配置を主ガーダ上に設けることにより、テンドン、工具等の様々な要素を、2つのトロリの手段によって主ガーダに沿って配置することができるので、高度の柔軟性が創出される。
【0026】
したがって、例えば、一方のトロリは、例えばウィンチのような持ち上げ工具の手段によってタワー基部からタワー頂部へテンドンを持ち上げるために使用され、他方のトロリは、例えばプレストレスジャッキのような工具の手段によってテンドンにプレストレスを与えるために使用される。2つのトロリの配置によって、これらは、互いに独立して、かつ互いに平行に操作され得る。このように、アセンブリクロスビームは、タワー頂部での作業のための高い安全性と同時に大きな柔軟性を提供する。
【0027】
好ましい態様として、主ガーダの第1および第2の端部並びに2つの補助ガーダのそれぞれの第2の端部は、移動可能に、特に周方向に移動可能なようにタワー頂部上に配置されるように設計されていることが規定される。ここで、主ガーダの第1および第2の端部、および/または、2つの補助ガーダのそれぞれの第2の端部がそれぞれ、動作状態において下向きの少なくとも1つの摺動要素または転動要素を有することが特に好ましい。
【0028】
主ガーダの2つの端部および2つの補助ガーダのそれぞれの第2の端部を、それらがタワー頂部上で移動可能に配置されるように設計することは、アセンブリクロスビームの柔軟性をさらに増大させる。タワー頂部上の可動配置は、特に、アセンブリクロスビームがタワー頂部に対して移動可能であることを意味する。特に好ましくは、これはアセンブリクロスビームの作動状態における垂直軸を中心とした回転運動であり、これはタワーの長手方向軸と同一であることが好ましい。特に、環状断面を有するタワーの場合、これは主ガーダの2つの端部と2つの補助ガーダのそれぞれの第2の端部のタワー頂部の周方向での移動である。通常、タワー頂部の支持面は、タワー頂部セグメントの環状タワー壁の実質的に水平な環状面として構成される。アセンブリクロスビームは、好ましくはこの支持面上およびこれに沿って移動可能である。このために、アセンブリクロスビームは、好ましくは作動状態において下向きの摺動要素または転動要素を有し、特にこれにより、実質的に水平な支持面上に載置させることができる。摺動要素または転動要素は、例えば、ローラまたはボールとして構成されてもよい。
【0029】
好ましい実施形態によれば、2つの補助ガーダのそれぞれの第2の端部は、それぞれ、少なくとも1つの外向きの摺動要素または転動要素を有することが規定される。
【0030】
2つの補助ガーダのそれぞれの第2の端部における外向きの摺動要素または転動要素は、特に次の性質および利点を有する。外向きの摺動要素または転動要素は、特に、それぞれの補助ガーダのそれぞれの第1の端部から離れて面する摺動または転動要素を意味する。タワー頂部上のアセンブリクロスビームの動作状態では、そのような摺動要素または転動要素は、好ましくはタワー頂部の内壁に面し、この内壁に当接する。特に好ましくは、摺動要素または転動要素は、例えば、タワー頂部の上部フランジの内側に担持するように構成され、その頂部側はアセンブリクロスビームのための支持面を形成する。このようにして、アセンブリクロスビームの安定性をさらに増加させることができる。摺動要素または転動要素は例えば、ローラまたはボールとして構成されてもよい。
【0031】
更なる好ましい改良形態は、2つの補助ガーダのそれぞれの第1の端部が特に枢動可能に主ガーダに可動接続されることを特徴とする。
【0032】
好ましくは、2つの補助ガーダのそれぞれの第1の端部は、実質的に垂直な軸を中心に枢動可能なように主ガーダに接続される。さらに好ましくは、2つの補助ガーダはそれぞれ、主ガーダに対して固定可能であり、特に様々な位置に固定可能である。
【0033】
このようにして、2つの補助ガーダを枢動することによって主ガーダに近づけることができるので、アセンブリクロスビームは、その寸法において、例えば輸送状態において、かなり小さくすることができる。しかしながら、作動状態では、補助ガーダは、好ましくは上面図において、記載された、好ましくは十字形の形状のアセンブリクロスビームを与えるように旋回させることができる。補助ガーダの位置の望ましくないまたは意図しない変更を防止するために、2つの補助ガーダを、特に、動作位置および輸送位置において、主ガーダに対して様々な位置で固定することができれば、作業安全および輸送安全上特に好ましい。
【0034】
さらに好ましくは、主ガーダの第1および第2の端部、および/または2つの補助ガーダのそれぞれの第2の端部がそれぞれ、動作状態において底部で開口する少なくとも1つのガイド面を有する。ここで、作動状態において底部で開口するガイド面は、上端部および下端部を有するガイド面を特に意味し、タワー頂部に配置された状態において、下端部は、上端部よりもタワー頂部からさらに離れている。このようなガイド面は底部で開口しているので、特に、タワー頂部、特に環状のタワー壁上にアセンブリクロスビームをより容易に配置することができる。底部で開口しているガイド面はアセンブリクロスビームをタワー頂部に直接位置決めすることを容易にし、アセンブリクロスビームがタワー頂部、特に支持面に近づくにつれてアセンブリクロスビームの位置を修正する。
【0035】
さらなる好ましい実施形態では、主ガーダの第1および第2の端部および/または2つの補助ガーダのそれぞれの第2の端部がそれぞれ、主ガーダをタワー頂部にロックするための少なくとも1つのロック要素を有することが規定される。
【0036】
主ガーダをタワー頂部にロックすることは、特にタワー頂部の作業中および/または持ち上げ中に、アセンブリクロスビームがすでに地上のタワー頂部セグメント上に配置されており、それと一緒にタワー頂部にもたらされる場合に、これが安全かつ滑りのない方法でその上に配置されるという利点を有する。タワー頂部上のアセンブリクロスビームの上述した可動性は高い可撓性を可能にするために好ましいが、特に、タワー頂部の全体の内部内で可能な限りトロリ上に配置された機能要素の位置決めに関して、ある状況下では主ガーダのタワー頂部への安全で信頼性のあるロックが好ましい。
【0037】
好ましくは、少なくとも1つのロック要素は、拘束固定装置を介して、例えばスリングを介して、主ガーダに接続される。さらに好ましくは、ロック要素は、ロック位置からのロック要素の意図しない解放を防止する安全要素を含む。
【0038】
好ましい改良形態は、2つの補助ガーダのそれぞれの第2の端部は、それぞれ、動作状態において上向きの少なくとも1つのガイド面を有することを特徴とする。
【0039】
2つの補助ガーダの第2の端部において、作動状態において上向きのガイド面は、タワー頂部の上部フランジの下で把持するように機能することが好ましく、その頂部側は支持面として機能する。このようにして、2つの補助ガーダの第2の端部がタワー頂部から持ち上げられることに対する安全性を保証することができる。
【0040】
好ましい実施形態では、2つの補助ガーダのそれぞれの第2の端部は、それぞれ可動式、特に枢動可能に配置された支持要素を有し、支持要素はその上に、動作状態において上向きのガイド点、および/または外向きの摺動要素または転動要素が配置されることが好ましい。
【0041】
支持要素は、好ましくは、例えばターンバックルなどのクランプ要素を介して、それぞれの補助ガーダに対して固定可能である。
【0042】
動作状態において上方を向いているガイド面、および/または可動、特に枢動可能であるように配置された支持要素上の外側を向いている摺動要素またはローラ要素の配置は、タワー頂部、特にその上面が支持面として形成される上部フランジを有するタワー頂部上のアセンブリクロスビームの位置決めを単純化するという利点を有する。アセンブリクロスビームの配置中、支持要素は、好ましくはクランプ要素の手段によって一時的に固定され、アセンブリクロスビームをタワー頂部に配置するのに充分な空間を可能にする位置に旋回されてもよい。この配置の後、好ましくは作動状態で上方を向いたガイド面が例えばタワー頂部の上部フランジの下を把持し、および/または外側を向いた摺動要素または転動要素がタワー頂部の内壁、特にタワー頂部の上部フランジに当接するように、支持要素を枢動させることができる。この位置においても、支持要素は、好ましくは特に、例えばターンバックルのようなクランプ要素を介して、一時的に固定することができる。
【0043】
好ましい態様によれば、主ガーダの第1の端部と主ガーダの中心との間の距離は可変であることが規定される。更なる好ましい実施形態において、主ガーダの第2の端部と主ガーダの中心との間の距離は可変であることが規定される。さらなる好ましい改良形態は、2つの補助ガーダのそれぞれの第2の端部と主ガーダの中心との間の距離が可変であることを特徴とする。
【0044】
さらに、主ガーダおよび/または2つの補助ガーダは、伸縮式の(telescopic)ガーダとして構成されていることが好ましい。好ましい態様によれば、主ガーダの第1および/または第2の端部は、主ガーダの延長部分上で変位可能なように配置され、異なる位置で固定可能であることが規定される。さらに好ましい実施形態では、2つの補助ガーダの第2の端部は、補助ガーダの延長部分に配置され、異なる位置に固定することができることが規定される。
【0045】
本明細書で引用される実施形態および改良は、アセンブリクロスビームを異なる直径のタワー頂部に適したものにするのに特に好ましい。直径の異なるタワー頂部の場合には、それに応じて、タワー頂部に配置されるために設けられた主ガーダの第1および第2の端部、および2つの補助ガーダのそれぞれの第2の端部が互いに対してその間隔が可変である場合に有利である。このために、主ガーダおよび/または2つの補助ガーダを伸縮式のガーダとして構成することができる。更なる可能性は、主ガーダの第1の端部および第2の端部、および/または2つの補助ガーダのそれぞれの第2の端部を、主ガーダまたは2つの補助ガーダ上にそれぞれ変位可能なように配置することである。このために、主ガーダおよび/または2つの補助ガーダは、好ましくは延長部分を備え、延長部上に、主ガーダの第1端部および第2の端部または2つの補助ガーダの第2の端部が配置され、それに沿って異なる位置で移動および固定することができる。したがって、より小さい直径のタワー頂部の場合、それぞれの延長部分の一部はタワー頂部を越えて外側に突出し、一方、より大きい直径のタワー頂部の場合、端部は、延長部分のそれぞれの外側端部に配置される。
【0046】
さらに、機能要素を受け入れるために、主ガーダの第1および第2の端部のそれぞれに保持要素が配置されることが好ましい。好ましい実施形態によれば、機能要素を受け入れるために、保持要素が主ガーダの中央に配置されることが定義される。さらなる好ましい実施形態では、第1および/または第2のトロリが機能要素を受容するための保持要素を有することがされる。
【0047】
好ましい態様として、前記第1のトロリは主ガーダの下側に配置され、第2のトロリは主ガーダの上側に配置されるか、第1のトロリおよび第2のトロリは主ガーダの下側に配置されるか、または第1のトロリおよび第2のトロリは主ガーダの頂部に配置されることを特徴とする。
【0048】
さらに、前記第1のトロリは主ガーダの第1の端部と主ガーダの中心との間に配置され、第2のトロリは主ガーダの第2の端部と主ガーダの中心との間に配置されることが好ましい。更に好ましい改良形態は、両方のトロリが主ガーダの第1の端部と主ガーダの中心との間に配置されることを特徴とする。さらに、第1および/または第2のトロリは、主ガーダ上に解放可能に配置されることが好ましい。さらなる好ましい実施形態では、第1および/または第2のトロリは主ガーダ上の少なくとも2つの異なる位置に配置可能であることが規定される。
【0049】
トロリの構成に関して本明細書に記載される好ましい実施形態および改良は、様々な利点を有する。全体として、タワー頂部内の異なる位置に到達することに関してアセンブリクロスビームの柔軟性をそれに応じて増大させるために、トロリの柔軟な配置が好ましい。実行されるべき作業および/または2つのトロリでの好ましい作業方法に応じて、両方のトロリを主ガーダの一方の半分に、すなわち、例えば主ガーダの第1の端部と主ガーダの中心との間に配置する(または、したがって、両方のトロリを主ガーダの第2の端部と主ガーダの中心との間に配置する)ことが有利であり得る。ただし、第1のトロリは主ガーダの第1の端部と主ガーダの中心との間、第2のトロリは主ガーダの他半分、すなわち主ガーダの第2の端部と主ガーダの中心との間に配置することも好ましい場合がある。ここで、第1のトロリおよび/または第2のトロリは、異なる位置決めの選択肢の間で切り換えが可能であるように、主ガーダ上に取り外し可能に配置されることが特に好ましい。また、トロリは、主ガーダ上の異なる位置に配置可能であることが好ましい。さらに、主ガーダは、少なくとも2つの異なる位置で第1および/または第2のトロリを受け入れるように構成されることが特に好ましい。
【0050】
さらなる好ましい改良形態は、カバーを特徴とする。
【0051】
ここで、カバーは、好ましくは2ピースまたはマルチピース、特に可撓性カバーフードと、特にカバーフードを固定するように構成されたカバーフレームとを有することが特に好ましい。
【0052】
したがって、カバーフレームは特に、カバーフードを保持または支持するのに役立つ。好ましくは、カバー、特にカバーフレームおよび/またはカバーフードは、タワー頂部上のアセンブリクロスビームと共に移動可能である。これは、例えば、垂直軸の周りのアセンブリクロスビームの回転がカバーの共回転をもたらすという利点を有する。
【0053】
好ましい実施形態によれば、カバーフレームは、好ましくは少なくとも2ピース、少なくとも3ピース、少なくとも4ピースまたはマルチピースのカバーリングを有することが規定される。さらに、好ましくは、カバーフレームは、好ましくはクランピングプレートを有する中央クランピングマンドレルを有することが定義される。さらなる好ましい改良形態は、カバーフレームは2つのクランプブラケットを有し、これらのクランプブラケットはそれぞれ、好ましくはその第1の端部または第2の端部からそれぞれ始まる主ガーダの少なくとも一部にわたって延在するという特徴を有する。主ガーダの一部に渡って延びる2つのクランプブラケットを設けることは、カバーフードによって主ガーダに沿った第1および/または第2のトロリの移動性を妨げないように、主ガーダの上方の領域をクリアに保つことができるという利点を有する。
【0054】
好ましい実施形態によれば、カバーフードは、いくつかの閉鎖可能な開口部を有することが提供される。さらなる好ましい改良形態は、カバーフードが固定要素を備えることを特徴とする。
【0055】
カバーフードの閉鎖可能な開口部は、カバーフードを通る要素のアクセスおよび/または通過を容易にする。カバーフードの固定要素は、相補的な固定要素が係合するカバーフードの開口部であってもよく、その手段によって、カバーフードは好ましくはカバーフレームに解放可能に取り付けることができる。
【0056】
上述の装置のさらなる有利な実施形態の変形は、本明細書に提示される好ましい特徴の組み合わせから生じる。
【0057】
本発明のさらなる態様によれば、最初に引用した目的は、タワー、特に風力タービンのタワーに沿ってケーブル状要素、特にテンドンを引き込むための方法によって達成され、この方法は、上述のアセンブリクロスビームをタワーの頂部に配置するステップと、第1および/または第2のトロリ上に持ち上げ工具を配置するステップと、アセンブリクロスビームの手段によってケーブル状要素の第1の端部をタワーの頂部まで引っ張るステップと、を含む。
【0058】
方法の好ましい改良形態は、アセンブリクロスビームを所望の円周位置に位置決めすること、および/またはアセンブリクロスビームをロックすること、および/またはテンドンの第2の端部をタワー基部に配置および/または固定すること、および/または第1および/または第2のトロリ上にプレストレスジャッキを配置すること、プレストレスジャッキの手段によってテンドンにプレストレスを与えること、および/またはケーブル状要素の第2の端部、特にテンドンをタワー頂部に固定することを特徴とする。
【0059】
本明細書に記載される方法ステップの順序は好ましいが、異なるものであってもよい。
【0060】
上述の方法およびその可能な改良形態は、好ましくは本発明およびその改良形態によるアセンブリクロスビームのために使用するのに特に適したものにする特徴または方法のステップを有する。
【0061】
本発明およびそれらの発展のさらなる態様の利点、実施形態の変形例、および実施形態の詳細に関して、対応する装置の特徴に関連して先の説明を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0062】
好ましい例示的な実施形態は、添付の図面に基づいて例として説明される。
図1】風力タービンの概略図を示す。
図2】アセンブリクロスビームの例示的な実施形態の三次元図を示す。
図3図2のアセンブリクロスビームのさらなる三次元図を示す。
図4】タワー頂部上に配置されたアセンブリクロスビームの例示的な実施形態の抽出の概略図を示す。
図5】タワー頂部上に配置されたアセンブリクロスビームの実施形態の概略的な三次元図を示す。
図6図2のアセンブリクロスビームの上面図を示す。
図7図2のアセンブリクロスビームの側面図を示す。
図8図2のアセンブリクロスビームのさらなる側面図を示す。
図9】カバーフレームの例示的な実施形態の三次元図を示す。
図10図9のカバーフレームの上面図を示す。
図11】拡大された詳細Zを有する図9のカバーフレームの側面図を示す。
図12図9のカバーフレームのさらなる側面図を示す。
図13】保持ブラケットを有するカバーフレームの例示的な実施形態の三次元図を示す。
図14】カバーフレームおよびカバーフードを有するアセンブリクロスビームの例示的な実施形態の三次元図を示す。
図15】タワーのテンドンにプレストレスを与えるための方法の例示的な実施形態の概略図を示す。
図16】アセンブリクロスビームの例示的な実施形態を有するタワーの上端部の長手方向断面を示す。
図17】アセンブリクロスビームの例示的な実施形態の断面図を示す。
図18】支持要素が閉位置にあるアセンブリクロスビームの例示的な実施形態の補助ガーダの第2の端部を示す。
図19】支持要素が開位置にあるアセンブリクロスビームの例示的な実施形態の補助ガーダの第2の端部を示す。
【発明を実施するための形態】
【0063】
図において、同一の要素または実質的に同一または類似の機能を有する要素は、同一の参照符号で示される。一般的な説明は差異が明示的に示されない限り、原則としてすべての実施形態に関連する。
【0064】
図1は、本発明による風力タービンの概略図を示す。風力タービン100は、タワー102と、タワー102上のナセル104とを有する。ナセル104上には、3つのロータブレード108とスピナー110を備えた空力ロータ106が設けられている。空力ロータ106は、風力タービンの操作中に風によって回転運動に設定され、したがって、空力ロータ106に直接または間接的に結合された発電機の動電ロータも回転させる。発電機は、ナセル104内に配置され、電気エネルギーを生成する。ロータブレード108のピッチ角は、それぞれのロータブレード108のロータブレード根元のピッチモータによって変化させることができる。
【0065】
タワー102は、コンクリートセグメント120を有するコンクリートタワー部分と、スチールセグメント130を有するスチールタワー部分とを有するハイブリッドタワーとして構成される。ここでタワー頂部105は、コンクリートセグメント120、特にコンクリートタワー部分からスチールタワー部分への移行部におけるタワー頂部セグメント105aを有するコンクリートタワー部分の上端部を示し、このセグメントは、テンドン800のアンカー止めのために構成される(図4および図16参照)。ここで特にタワー頂部105は、コンクリートタワー102の上端部、またはコンクリートセグメント120を有するコンクリートタワー部分、特にテンドン800のアンカー止めのために構成されるタワー頂部セグメント105である。スチールタワーセグメント120を有するスチールタワー部分はそのようなタワー頂部セグメント105aに隣接するが、本出願におけるスチールタワー頂部105は、好ましくはコンクリートタワー部分の上端部で、またはコンクリートタワー部分からスチールタワー部分への移行部で、テンドンのアンカー止めのために構成されるタワー頂部セグメント105aを示す。
【0066】
図2図8は、アセンブリクロスビーム1の例示的実施形態を示す。図9図13は、カバーフレーム600の例示的実施形態を示す。図14は、カバーフレーム600およびカバーフード700を有するアセンブリクロスビーム1を示す。図15は、タワー102のテンドン800をプレストレスするための方法1000の例示的な実施形態の概略図を示す。図は、アセンブリクロスビーム1の例示的実施形態を有するタワーの上端部の長手方向断面を示し、図17は、アセンブリクロスビームの例示的実施形態を通る断面図を示す。最後に、図18および図19は、支持要素340がそれぞれ閉位置および開位置にあるアセンブリクロスビームの例示的な実施形態の補助ガーダ300aの第2の端部302aを示す。
【0067】
アセンブリクロスビーム1は、特に、風力タービン100のタワー102のタワー頂部105上に配置するために役立つ。アセンブリクロスビーム1およびその上に配置された機能要素の手段によって、特に外部にガイドされたテンドン800は、タワー頂部105でプレストレスを受けることができる。
【0068】
アセンブリクロスビーム1は、第1および第2の端部201、202を有する主ガーダ200を備える。さらに、アセンブリクロスビーム1は、それぞれが第1および第2の端部301a、b;302a、bを有する2つの補助ガーダ300a、bを備える。2つの補助ガーダ300a、bは、それぞれの第1の端部301a、bがそれぞれ主ガーダ200の中心に有して、主ガーダ200の両側200a、bに配置されている。
【0069】
主ガーダ200の第1および第2の端部201、202は、主ガーダ200をタワー頂部105にロックするための少なくとも1つのロック要素240を備える。ロック要素240は、拘束固定を介して、例えばスリングを介して主ガーダ200に接続されることが好ましい。さらに好ましくは、ロック要素は、ロック位置からのロック要素の意図しない解放を防止する安全要素を備える。
【0070】
主ガーダ200の第1および第2の端部201、202は、さらに、各々、側部251、252を有する(図2および図17参照)。側部251、252の高さは、アセンブリクロスビーム1の下の、例えば作業プラットフォームとアセンブリクロスビーム1との間の、必要な作業高さに整合されることが好ましい。さらに好ましくは、側部251、252は解放可能および/または交換可能であってもよく、および/または側部251、252の高さ、したがってアセンブリクロスビーム1の下の作業高さを変えることができるように、伸縮式の要素として構成されてもよい。
【0071】
主ガーダ200の下側200uには、第1のトロリ410が主ガーダ200の少なくとも第1の部分210に沿って移動可能となるように配置されている(例えば図4参照)。主ガーダ200の上側200oには、主ガーダ200の少なくとも第2の部分220に沿って移動可能なように第2のトロリ420が配置されている。図16に示す実施形態では、第2のトロリ420も主ガーダ200の下側に配置されている。
【0072】
第1のトロリ410は主ガーダ200の第1の端部201と主ガーダ200の中心222との間に配置され、第2のトロリ420は主ガーダ200の第2の端部202と主ガーダ200の中心222との間に配置されている。好ましくは、第1および第2のトロリ410、420は、主ガーダ200上に解放可能に配置され、主ガーダ200上の少なくとも2つの異なる位置に配置することができる。
【0073】
様々な機能要素をトロリ410、420上に配置することができる。第1および/または第2のトロリ410、420は、機能要素を受け入れるための保持要素191を備えることが好ましい。例えば、図4では、第1のウィンチ510が第1のトロリ410上に配置されており、図5では、第2のウィンチ520とプレストレスジャッキ530が第2のトロリ420上に配置されている。
【0074】
図4および図5は、アセンブリクロスビーム1がタワー頂部105上に配置されている作動状態のアセンブリクロスビーム1を示す。タワー頂部セグメント105aは上部フランジ105bを有し、その上側には、アセンブリクロスビーム1のための実質的に水平な支持面がある。
【0075】
タワー頂部セグメント105aの上部フランジ105bはさらに、固定要素を受け入れるように特に機能するいくつかの通過開口部を備え、その手段によって、スチールセグメント130をタワー頂部セグメント105aに取り付けることができる。図4および図5に示すアセンブリクロスビーム1の作動状態において、好ましくは、主ガーダ200のロック要素240をタワー頂部セグメント105aの上部フランジ105bの開口部に取り付けることができる。
【0076】
図5はさらに、2人の作業員が立っている作業プラットフォーム95を示している。作業プラットフォーム95は、好ましくは、例えばテンドン、ケーブル等を通すことができる閉鎖可能な開口部を含む。図4は、テンドン800の上端部をさらに示す。補助ガーダ300a、bには、ハンドル90が配置されている。
【0077】
主ガーダ200の第1および第2の端部201、202、および2つの補助ガーダ300a、bのそれぞれの第2の端部302a、bは、タワー頂部105上で移動可能に、特に周方向に移動可能に配置されるように構成されている。主ガーダ200の第1および第2の端部201、202、並びに2つの補助ガーダ300a、bのそれぞれの第2の端部302a、bはそれぞれ、動作状態において下向きの、ここではローラとして構成されている少なくとも1つの摺動要素または転動要素221、321a、bを備える。アセンブリクロスビーム1の動作状態において、下向きの摺動要素または転動要素221、321a、bは、タワー頂部セグメント105aの上部フランジ105bの支持面上に存在する。
【0078】
さらに、2つの補助ガーダ300a、bのそれぞれの第2の端部302a、bはそれぞれ、少なくとも1つの外向きの摺動要素または転動要素322a、bを有し、ここでは、ローラとして構成される。この外向きの摺動要素または転動要素322a、bは、アセンブリクロスビーム1の作動状態において、タワーの内側に面するタワー頂部セグメント105aの上部フランジ105bの接触表面105x上に位置する。
【0079】
主ガーダ200の第1および第2の端部201、202はそれぞれ、動作状態において底部で開口するガイド面231、232、233、234を備える。2つの補助ガーダ300a、bのそれぞれの第2の端部302a、bは、作動状態の底面で開放する少なくとも1つのガイド面331a、bを備える。2つの補助ガーダ300a、bのそれぞれの第2の端部302a、bは、それぞれ、動作状態において上向きの少なくとも1つのガイド面332a、bを有する。
【0080】
2つの補助ガーダ300a、bのそれぞれの第2の端部302a、bは、各々、移動可能、特に枢動可能となるように配置された支持要素340a、bを有する。
【0081】
好ましくは、動作状態において上向きであるガイド面332a、bと、外向きの摺動要素または転動要素322a、bは、支持要素340a、b上に配置される。支持要素340a、bは、好ましくは、例えばターンバックルなどのクランプ要素341a、bを介してそれぞれの補助ガーダに対して固定することができる。支持要素340a、bは、開位置(図19参照)から閉位置(図18参照)まで枢動し戻ることができる。
【0082】
2つの補助ガーダ300a、bのそれぞれの第1の端部301a、bは移動可能に、特に主ガーダ200に枢着可能に連結されている。
【0083】
保持要素190は、好ましくは、機能要素、特にアセンブリクロスビーム1の輸送および位置決めに使用することができる持ち上げ工具を受け入れるために、主ガーダ200の第1および第2の端部201、202のそれぞれに配置される。
【0084】
好ましくは、保持要素192は、機能要素を受け入れるために主ガーダ200の中央に配置される。構造ケージ193は、好ましくはここからタワー内部に下降させることができる。
【0085】
アセンブリクロスビーム1は、アセンブリクロスビーム1と共に移動可能なカバー99を有することが好ましい。カバー99は、好ましくは、2ピースまたはマルチピース、特に可撓性カバーフード700と、特にカバーフード700を固定するように構成されたカバーフレーム600を有する。
【0086】
カバーフレーム600はカバーリング610を有し、このカバーリングは、ここに示す例では4つの部分のリング611、612、613、614を含む。さらに、カバーフレーム600はクランププレート622を有する中央クランプマンドレル610を有し、クランププレートは、下部クランプマンドレル部分621と上部クランプマンドレル部分623との間に配置される。
【0087】
さらに、カバーフレーム600は2つのクランプブラケット630を備え、それぞれは、主ガーダ200の第1の端部または第2の端部から始まる少なくとも1つの部分にわたって延びることが好ましい。これは、カバーフード700が主ガーダ200の上方のクランプブラケットによってそれに応じて支持されるという点で、トロリ410、420の移動経路をクリアに保つ。
【0088】
カバーフード700はさらに、好ましくは、例えばジップクロージャの形態のいくつかの閉鎖可能な開口部710を備える。さらに、固定要素720は、相補的な固定要素が係合することができる開口部の形態でカバーフード700上に形成され、その手段によって、カバーフード700をカバーフレーム600に取り付けることができる。
【0089】
ケーブル状要素、特にテンドン800を風力タービンのタワー102に沿って引き込むための例示的な方法1000は、例えば、以下に記載されるように進行してもよい。本明細書に記載される方法ステップの順序は好ましいが、異なるものであってもよい。
【0090】
最初に、アセンブリクロスビーム1が、タワー102のタワー頂部105上に配置される1001。次いで、アセンブリクロスビーム1は、所望の円周方向位置に位置決めされる1002。これは、例えば図5に示されており、2人の作業担当者が補助ガーダ300a、bをハンドル90で把持し、アセンブリクロスビーム1を回す。また、アセンブリクロスビームの円周方向での移動は、好ましくは電気駆動装置を介して行われてもよいし、支持されてもよい。
【0091】
所望の円周方向位置に達すると、アセンブリクロスビーム1は、特に、タワー頂部セグメント105aの上部フランジ105bの開口部内のロック要素240の手段によって、ロックされる1003。
【0092】
次に、第1および/または第2のトロリ410、420上に、持ち上げ工具、例えばウィンチを配置し1004、続いて、アセンブリクロスビーム1の手段によって、特に、トロリの1つに配置された持ち上げ工具、例えばウィンチの形態の持ち上げ工具の手段によって、ケーブル状要素、特にテンドン800の第1の端部をタワー頂部105まで引っ張る1005。次いで、ケーブル状要素、特にテンドン800の第2の端部は、タワー基部に配置され、および/または固定される1006。
【0093】
プレストレスジャッキ530が第1および/または第2のトロリ410、420に配置された1007後、特にテンドン800のケースでは、プレストレスジャッキ530の手段によってテンドン800にプレストレスが加えられる1008。最後に、ケーブル状要素、特にテンドン800の第1の端部は、タワー頂部105に固定される1009。
【0094】
特に、ステップ1002、1003、1006、1008、および1009は、タワー102のすべてのテンドン800にプレストレスを加えるのに必要なだけ頻繁に行われることが好ましい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
【手続補正書】
【提出日】2022-03-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0058
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0058】
方法の好ましい改良形態は、アセンブリクロスビームを所望の円周位置に位置決めすること、および/またはアセンブリクロスビームをロックすること、および/またはテンドンの第2の端部をタワー基部に配置および/または固定すること、および/または第1および/または第2のトロリ上にプレストレスジャッキを配置すること、プレストレスジャッキの手段によってテンドンにプレストレスを与えること、および/またはケーブル状要素の第の端部、特にテンドンをタワー頂部に固定することを特徴とする。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
力タービン(100)のタワー(102)のタワー頂部(105)上に配置するためのアセンブリクロスビーム(1)であって、
第1および第2の端部(201、202)を有する主ガーダ(200)と、
それぞれ第1および第2の端部(301a、b、302a、b)を有する2つの補助ガーダ(300a、b)であって、前記2つの補助ガーダ(300a、b)は、それぞれの第1の端部(301a、b)を前記主ガーダ(200)の中心に有して前記主ガーダ(200)の両側(200a、b)に配置されている、2つの補助ガーダ(300a、b)と、を備え、
第1のトロリ(410)は、前記主ガーダ(200)の少なくとも第1の部分(210)に沿って移動可能となるように配置され、
第2のトロリ(420)は、前記主ガーダ(200)の少なくとも2の部分(220)に沿って移動可能となるように配置されている、アセンブリクロスビーム(1)。
【請求項2】
前記主ガーダ(200)の第1および第2の端部(201、202)と、2つの補助ガーダ(300a、b)のそれぞれの第2の端部(302a、b)とが、円周方向に可動であるように、タワー頂部(105)上に配置されるよう設計されている、請求項1に記載のアセンブリクロスビーム(1)。
【請求項3】
前記主ガーダ(200)の前記第1および第2の端部(201、202)および/または前記2つの補助ガーダ(300a、b)のそれぞれの前記第2の端部(302a、b)は、それぞれ、動作状態において下向きの少なくとも1つの摺動要素または転動要素(221、321a、b)を有し、および/または、
前記2つの補助ガーダ(300a、b)のそれぞれの前記第2の端部(302a、b)は、それぞれ、少なくとも1つの外向きの摺動要素または転動要素(322a、b)を有する、請求項1または2に記載のアセンブリクロスビーム(1)。
【請求項4】
前記2つの補助ガーダ(300a、b)のそれぞれの前記第1の端部(301a、b)は、枢動可能に前記主ガーダ(200)に接続される、請求項1から3のいずれか一項に記載のアセンブリクロスビーム(1)。
【請求項5】
前記主ガーダ(200)の前記第1および第2の端部(201、202)および/または前記2つの補助ガーダ(300a、b)のそれぞれの前記第2の端部(302a、b)は、それぞれ、動作状態において底部で開口する少なくとも1つのガイド面(231、232、233、234、331a、b)を有し、および/または、
前記2つの補助ガーダ(300a、b)のそれぞれの前記第2の端部(302a、b)は、それぞれ、動作状態において上向きの少なくとも1つのガイド面(332a、b)を有する、請求項1から4のいずれか一項に記載のアセンブリクロスビーム(1)。
【請求項6】
前記主ガーダ(200)の前記第1および第2の端部(201、202)および/または前記2つの補助ガーダ(300a、b)のそれぞれの前記第2の端部(302a、b)は、それぞれ、前記主ガーダ(200)をタワー頂部(105)上にロックするための少なくとも1つのロック要素(240)を有する、請求項1から5のいずれか一項に記載のアセンブリクロスビーム(1)。
【請求項7】
前記2つの補助ガーダ(300a、b)のそれぞれの前記第2の端部(302a、b)は、それぞれ、枢動可能に配置された支持要素(340a、b)を有し、この支持要素(340a、b)上に、動作状態で上向きのガイド面(332a、b)および/または外向きの摺動要素または転動要素(322a、b)が配置される、請求項1から6のいずれか一項に記載のアセンブリクロスビーム(1)。
【請求項8】
前記主ガーダの前記第1の端部と前記主ガーダ(200)の中心(222)との間の距離は可変であり、および/または、
前記主ガーダの前記第2の端部と前記主ガーダ(200)の中心(222)との間の距離は可変であり、および/または、
前記2つの補助ガーダ(300a、b)のそれぞれの前記第2の端部(302a、b)と前記主ガーダ(200)の中心(222)との間の距離は可変である、請求項1から7のいずれか一項に記載のアセンブリクロスビーム(1)。
【請求項9】
前記主ガーダ(200)および/または前記2つの補助ガーダ(300a、b)は、伸縮式のガーダとして構成され、および/または、
前記主ガーダ(200)の前記第1および/または第2の端部(201、202)は、前記主ガーダ(200)の延長部分上で変位可能になるように配置され、および異なる位置に固定されることができ、および/または、
前記2つの補助ガーダ(300a、b)の前記第2の端部(302a、b)は、前記補助ガーダ(300a、b)の延長部分上に配置され、および異なる位置に固定されることができる、請求項1から8のいずれか一項に記載のアセンブリクロスビーム(1)。
【請求項10】
保持要素(190)は、機能要素を受け入れるために前記主ガーダ(200)の前記第1および第2の端部(201、202)の各々に配置され、および/または、
保持要素は、機能要素を受け入れるために前記主ガーダ(200)の中央に配置され、および/または、
前記第1および/または第2のトロリ(410、320)は、機能要素を受け入れるために保持要素を有する、請求項1から9のいずれか一項に記載のアセンブリクロスビーム(1)。
【請求項11】
前記第1のトロリ(410)は前記主ガーダ(200)の下側(200u)に配置され、前記第2のトロリ(420)は前記主ガーダ(200)の上側(200o)に配置され、または、前記第1のトロリ(410)および前記第2のトロリ(420)は前記主ガーダ(200)の下側(200u)に配置され、または、前記第1のトロリ(410)および前記第2のトロリ(420)は前記主ガーダ(200)の上側(200o)に配置され、および/または、
前記第1のトロリ(410)は前記主ガーダ(200)の前記第1の端部(201)と前記主ガーダ(200)の中心(222)との間に配置され、前記第2のトロリ(420)は前記主ガーダ(200)の前記第2の端部(202)と前記主ガーダの中心(222)との間に配置され、および/または、
前記トロリ(410、420)の両方は前記主ガーダ(200)の前記第1の端部(201)と前記主ガーダ(200)の中心(222)との間に配置され、および/または、
前記第1および/または前記第2のトロリ(410、420)は前記主ガーダ(200)上に解放可能に配置され、および/または、
前記第1および/または前記第2のトロリ(420、420)は前記主ガーダ(200)上の少なくとも2つの異なる位置に配置可能である、請求項1から10のいずれか一項に記載のアセンブリクロスビーム(1)。
【請求項12】
バー(99)は2ピースまたはマルチピースであり、可撓性カバーフード(700)と、前記カバーフードを固定するように構成されたカバーフレーム(600)とを有する、請求項1から11のいずれか一項に記載のアセンブリクロスビーム(1)。
【請求項13】
前記カバーフレーム(600)は4ピースのカバーリング(10)を有し、および/または、
前記カバーフレーム(600)は、クランププレート(622)を有する中央クランプマンドレル(610)を有し、および/または、
前記カバーフレーム(600)は2つのクランプブラケット(630)を有し、これらのクランプブラケットはそれぞれ、その第1または第2の端部から始まる前記主ガーダ(200)の少なくとも一部分にわたって延びる、請求項12に記載のアセンブリクロスビーム(1)。
【請求項14】
力タービンのタワー(102)に沿って、ケーブル状要素を引き込むための方法(1000)であって、
請求項1から13のいずれか一項に記載のアセンブリクロスビーム(1)を前記タワー(102)のタワー頂部(105)上に配置するステップ(1001)と、
前記第1および/または前記第2のトロリ(410、420)上に持ち上げ工具を配置するステップ(1004)と、
前記アセンブリクロスビーム(1)の手段によって、前記ケーブル状要素の第1の端部を前記タワー頂部(105)まで引っ張るステップ(1005)と、を含む、方法(1000)。
【請求項15】
前記ケーブル状要素はテンドン(800)であり、
前記アセンブリクロスビーム(1)を所望の円周方向位置に位置決めするステップ(1002)と、および/または、
前記アセンブリクロスビーム(1)をロックするステップ(1003)と、および/または、
前記テンドン(800)の第2の端部をタワー基部に配置および/または固定するステップ(1006)と、および/または、
前記第1および/または前記第2のトロリ(410、420)上にプレストレスジャッキ(530)を配置するステップ(1007)と、および/または、
前記プレストレスジャッキ(530)の手段によって、前記テンドン(800)をプレストレスするステップ(1008)と、および/または、
前記テンドン(800)の前記第1の端部を前記タワー頂部(105)に固定するステップ(1009)と、を含む、請求項14に記載の方法(1000)。
【国際調査報告】