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特表2022-544563アンテナ用クランピング装置およびその制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-19
(54)【発明の名称】アンテナ用クランピング装置およびその制御方法
(51)【国際特許分類】
   H01Q 1/12 20060101AFI20221012BHJP
   H01Q 3/08 20060101ALI20221012BHJP
【FI】
H01Q1/12 E
H01Q3/08
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022509136
(86)(22)【出願日】2020-08-13
(85)【翻訳文提出日】2022-02-14
(86)【国際出願番号】 KR2020010736
(87)【国際公開番号】W WO2021034005
(87)【国際公開日】2021-02-25
(31)【優先権主張番号】10-2019-0100203
(32)【優先日】2019-08-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0030508
(32)【優先日】2020-03-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508112782
【氏名又は名称】ケーエムダブリュ・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001586
【氏名又は名称】弁理士法人アイミー国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ミン ソン ユン
(72)【発明者】
【氏名】キョン テ キム
【テーマコード(参考)】
5J021
5J047
【Fターム(参考)】
5J021AA01
5J021DA04
5J021DA05
5J021DA06
5J021DA07
5J021GA02
5J021HA05
5J047AA09
5J047AA18
5J047BF10
(57)【要約】
【課題】作業の便宜性を向上させることのできるアンテナ用クランピング装置およびその制御方法を提供する。
【解決手段】アンテナ用クランピング装置およびその制御方法は、アンテナを上下方向に回転させるティルティング回動モータと、アンテナの上下方向の回転をロックまたはロック解除するティルティング回動防止モータと、アンテナを水平方向に回転させるローテーティング回動モータと、アンテナの水平方向の回転をロックまたはロック解除するローテーティング回動防止モータと、ティルティング回動モータ、ティルティング回動防止モータ、ローテーティング回動モータおよびローテーティング回動防止モータを制御して、アンテナの方向を調整する制御部とを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンテナを上下方向に回転させるティルティング回動モータと、
前記アンテナの上下方向の回転をロックまたはロック解除するティルティング回動防止モータと、
前記アンテナを水平方向に回転させるローテーティング回動モータと、
前記アンテナの水平方向の回転をロックまたはロック解除するローテーティング回動防止モータと、
前記ティルティング回動モータ、前記ティルティング回動防止モータ、前記ローテーティング回動モータおよび前記ローテーティング回動防止モータを制御して、前記アンテナの方向を調整する制御部とを含む、アンテナ用クランピング装置。
【請求項2】
遠隔制御センターから伝送される前記アンテナの回動角度情報を受信して前記制御部に送信する情報受信部をさらに含み、
前記制御部は、前記情報受信部から受信されたアンテナの回動角度情報に基づいて、前記ティルティング回動モータ、前記ティルティング回動防止モータ、前記ローテーティング回動モータおよび前記ローテーティング回動防止モータを制御する、請求項1に記載のアンテナ用クランピング装置。
【請求項3】
前記情報受信部は、前記遠隔制御センターから伝送されるアンテナの回動角度情報を、移動通信網を介して受信する、請求項2に記載のアンテナ用クランピング装置。
【請求項4】
前記情報受信部は、前記遠隔制御センターから伝送されるアンテナの回動角度情報を、中継装置を介して受信する、請求項2に記載のアンテナ用クランピング装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記情報受信部からアンテナの回動角度情報が入力されると、前記ティルティング回動防止モータおよび前記ローテーティング回動防止モータを制御して、アンテナの上下方向の回転およびアンテナの水平方向の回転をロック解除した後、前記ティルティング回動モータおよび前記ローテーティング回動モータを制御して、アンテナの上下方向の回動角度およびアンテナの水平方向の回動角度を調整する、請求項2に記載のアンテナ用クランピング装置。
【請求項6】
前記制御部は、
前記ティルティング回動防止モータおよび前記ローテーティング回動防止モータのうち、いずれか1つを他の1つより先に制御し、
前記ティルティング回動モータおよび前記ローテーティング回動モータのうち、いずれか1つを他の1つより先に制御する、請求項1に記載のアンテナ用クランピング装置。
【請求項7】
前記制御部は、
前記ティルティング回動防止モータおよび前記ローテーティング回動防止モータを同時に制御し、
前記ティルティング回動モータおよび前記ローテーティング回動モータを同時に制御する、請求項1に記載のアンテナ用クランピング装置。
【請求項8】
前記ティルティング回動モータの回転軸の回転角度および前記ローテーティング回動モータの回転軸の回転角度を検出する角度検出部をさらに含み、
前記制御部は、前記アンテナの上下方向の回転および前記アンテナの水平方向の回転をロック解除した後、前記角度検出部から伝送された検出角度値が前記情報受信部から伝送された受信角度値と一致するまで、前記ティルティング回動モータおよびローテーティング回動モータを作動させて、前記アンテナの上下方向の回動角度および前記アンテナの水平方向の回動角度を調整する、請求項5に記載のアンテナ用クランピング装置。
【請求項9】
前記アンテナの上下方向の回転をロックする圧力および前記アンテナの水平方向の回転をロックする圧力を検出する圧力検出部をさらに含み、
前記制御部は、前記情報受信部から前記アンテナの回動角度情報を受信すると、前記圧力検出部から伝送された圧力値が前記制御部に設定された値より小さくなるまで、前記ティルティング回動防止モータおよび前記ローテーティング回動防止モータを作動させて、前記アンテナの上下方向の回転および前記アンテナの水平方向の回転をロック解除する、請求項8に記載のアンテナ用クランピング装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記ティルティング回動モータおよび前記ローテーティング回動モータを制御して、前記アンテナの上下方向の回動角度および前記アンテナの水平方向の回動角度を調整した後、前記圧力検出部から伝送された圧力値が前記制御部に設定された値より大きくなるまで、前記ティルティング回動防止モータおよび前記ローテーティング回動防止モータを作動させて、前記アンテナの上下方向の回転および前記アンテナの水平方向の回転をロックする、請求項9に記載のアンテナ用クランピング装置。
【請求項11】
前記アンテナの回動の様子を動画データまたはイメージデータとして検出する映像検出部をさらに含み、
前記制御部は、前記映像検出部が検出した前記動画データまたは前記イメージデータを、前記遠隔制御センターに備えられたディスプレイ部または前記遠隔制御センターと連動するシステム端末に備えられたディスプレイ部に伝送する、請求項2に記載のアンテナ用クランピング装置。
【請求項12】
アンテナを上下方向に回転させるティルティング回動モータと、
前記アンテナの上下方向の回転をロックまたはロック解除するティルティング回動防止モータと、
前記アンテナを水平方向に回転させるローテーティング回動モータと、
前記アンテナの水平方向の回転をロックまたはロック解除するローテーティング回動防止モータと、を含むアンテナ用クランピング装置の制御方法であって、
前記ティルティング回動防止モータおよび前記ローテーティング回動防止モータを制御して、前記アンテナの上下方向の回転および前記アンテナの水平方向の回転をロック解除するステップと、
前記ティルティング回動モータおよび前記ローテーティング回動モータを制御して、前記アンテナの上下方向の回動角度および前記アンテナの水平方向の回動角度を調整するステップと、
前記ティルティング回動防止モータおよび前記ローテーティング回動防止モータを制御して、前記アンテナの上下方向の回転および前記アンテナの水平方向の回転をロックするステップとを含む、アンテナ用クランピング装置の制御方法。
【請求項13】
情報受信部をさらに含む前記アンテナ用クランピング装置の制御方法であって、
前記ロック解除するステップの前に、前記情報受信部が遠隔制御センターから伝送されるアンテナの回動角度情報を受信する角度情報受信ステップをさらに含み、
前記ロック解除するステップおよび前記ロックするステップは、前記情報受信部が受信したアンテナの回動角度情報に基づいて、前記ティルティング回動防止モータおよび前記ローテーティング回動防止モータを制御し、
前記調整するステップは、前記情報受信部が受信した前記アンテナの回動角度情報に基づいて、前記ティルティング回動モータおよび前記ローテーティング回動モータを制御する、請求項12に記載のアンテナ用クランピング装置の制御方法。
【請求項14】
前記角度情報受信ステップは、前記遠隔制御センターから伝送されるアンテナの回動角度情報を移動通信網を介して受信する、請求項13に記載のアンテナ用クランピング装置の制御方法。
【請求項15】
前記角度情報受信ステップは、前記遠隔制御センターから伝送されるアンテナの回動角度情報を中継装置を介して受信する、請求項13に記載のアンテナ用クランピング装置の制御方法。
【請求項16】
前記ロック解除するステップは、前記情報受信部からアンテナの回動角度情報が入力されると、前記ティルティング回動防止モータおよび前記ローテーティング回動防止モータを制御して、前記アンテナの上下方向の回転および前記アンテナの水平方向の回転をロック解除する、請求項13に記載のアンテナ用クランピング装置の制御方法。
【請求項17】
前記ロック解除するステップは、前記ティルティング回動防止モータおよび前記ローテーティング回動防止モータのうち、いずれか1つを他の1つより先に制御し、
前記調整するステップは、前記ティルティング回動モータおよび前記ローテーティング回動モータのうち、いずれか1つを他の1つより先に制御し、
前記ロックするステップは、前記ティルティング回動防止モータおよび前記ローテーティング回動防止モータのうち、いずれか1つを他の1つより先に制御する、請求項12に記載のアンテナ用クランピング装置の制御方法。
【請求項18】
前記ロック解除するステップは、前記ティルティング回動防止モータおよび前記ローテーティング回動防止モータを同時に制御し、
前記調整するステップは、前記ティルティング回動モータおよび前記ローテーティング回動モータを同時に制御し、
前記ロックするステップは、前記ティルティング回動防止モータおよび前記ローテーティング回動防止モータを同時に制御する、請求項12に記載のアンテナ用クランピング装置の制御方法。
【請求項19】
前記ティルティング回動モータの回転軸の回転角度および前記ローテーティング回動モータの回転軸の回転角度を検出する角度検出部をさらに含む、前記アンテナ用クランピング装置の制御方法であって、
前記調整するステップは、前記角度検出部から伝送された検出角度値が前記情報受信部から伝送された受信角度値と一致するまで、前記ティルティング回動モータおよびローテーティング回動モータを作動させる、請求項16に記載のアンテナ用クランピング装置の制御方法。
【請求項20】
前記アンテナの上下方向の回転をロックする圧力および前記アンテナの水平方向の回転をロックする圧力を検出する圧力検出部をさらに含む、前記アンテナ用クランピング装置の制御方法であって、
前記ロック解除するステップは、前記圧力検出部から伝送された圧力値が設定値より小さくなるまで、前記ティルティング回動防止モータおよび前記ローテーティング回動防止モータを作動させる、請求項19に記載のアンテナ用クランピング装置の制御方法。
【請求項21】
前記ロックするステップは、前記圧力検出部から伝送された圧力値が前記設定値より大きくなるまで、前記ティルティング回動防止モータおよび前記ローテーティング回動防止モータを作動させる、請求項20に記載のアンテナ用クランピング装置の制御方法。
【請求項22】
前記アンテナの回動の様子を動画データまたはイメージデータとして検出する映像検出部をさらに含む、前記アンテナ用クランピング装置の制御方法であって、
前記角度情報受信ステップの前に、前記映像検出部が検出した前記動画データまたは前記イメージデータを、前記遠隔制御センターに備えられたディスプレイ部、または前記遠隔制御センターと連動するシステム端末に備えられたディスプレイ部に伝送するステップをさらに含む、請求項13に記載のアンテナ用クランピング装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンテナ用クランピング装置およびその制御方法(CLAMPING APPARATUS FOR ANTENNA AND CONTROL METHOD OF THE SAME)に関し、より詳しくは、密集した設置空間で効率的にアンテナを配置できることはもちろん、アンテナの方向調整が容易なアンテナ用クランピング装置およびその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、無線通信技術、例えば、MIMO(Multiple Input Multiple Output)技術は、複数のアンテナを用いてデータの伝送容量を画期的に増加させる技術であって、送信機ではそれぞれの送信アンテナを介して互いに異なるデータを伝送し、受信機では適切な信号処理により送信データを区分するSpatial multiplexing手法である。
【0003】
したがって、送受信アンテナの個数を同時に増加させることによりチャネル容量が増加してより多くのデータを伝送可能にする。例えば、アンテナ数を10個に増加させると、現在の単一アンテナシステムに比べて同じ周波数帯域を用いて約10倍のチャネル容量を確保する。
【0004】
4G LTE-advancedでは8個のアンテナまで用いており、現在、pre-5G段階で64または128個のアンテナを装着した製品が開発されており、5Gでははるかに多い数のアンテナを有する基地局装備が使用されることが予想され、これをMassive MIMO技術という。現在のCell運営が2-Dimensionであるのに対し、Massive MIMO技術が導入されると3D-Beamformingが可能になるので、FD-MIMO(Full Dimension)とも呼ぶ。
【0005】
Massive MIMO技術では、ANT(アンテナ)の数字が増えるにつれ、これによるtransmitterとFilterの数字も一緒に増加する。にもかかわらず、設置場所のリース費用や空間的な制約によって、RF部品(Antenna/Filter/Power Amplifier/Transceiver etc.)を小さくて軽く、安価に作ることが現実であり、Massive MIMOはCoverage拡張のために高出力が必要になるが、このような高出力による消耗電力と発熱量は重量およびサイズを低減するのに否定的な要因として作用している。
【0006】
特に、RF素子とデジタル素子が実現されたモジュールが積層構造で結合されたMIMOアンテナを限られた空間に設置する時、設置の容易性や空間の活用性を極大化するためにMIMOアンテナを構成する複数のレイヤに対するコンパクト化および小型化設計の必要性が浮上し、1つの支柱ポール(support pole)に設置されたアンテナ装置の自由な方向調整に関する必要性が強く要求されているのが現状である。
【0007】
これとともに、従来は、限られた空間に設置されたMIMOアンテナの方向を調整するために作業者が直接高い位置まで登って調整しなければならないことから、落下による怪我の危険が増加するなど、作業安定性が大きく低下するという問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の技術的課題は、アンテナの方向調整に際し、作業者が落下して怪我をする危険を防止できる、アンテナ用クランピング装置およびその制御方法を提供することである。
【0009】
本発明の他の技術的課題は、アンテナの外部設置による細かい振動を容易に吸収して異音(異常騒音)の発生を防止しながらも方向調整が容易なアンテナ用クランピング装置およびその制御方法を提供することである。
【0010】
本発明の技術的課題は以上に言及した課題に制限されず、言及されていないさらに他の課題は以下の記載から当業者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の課題を達成するために、本発明によるアンテナ用クランピング装置は、アンテナを上下方向に回転させるティルティング(Tilting)回動モータと、前記アンテナの上下方向の回転をロックまたはロック解除するティルティング回動防止モータと、前記アンテナを水平方向に回転させるローテーティング(rotating)回動モータと、前記アンテナの水平方向の回転をロックまたはロック解除するローテーティング回動防止モータと、前記ティルティング回動モータ、前記ティルティング回動防止モータ、前記ローテーティング回動モータおよび前記ローテーティング回動防止モータを制御して、前記アンテナの方向を調整する制御部(controller)とを含む。
【0012】
本発明によるアンテナ用クランピング装置は、遠隔制御センターから伝送される前記アンテナの回動角度情報を受信して前記制御部に送信する情報受信部をさらに含むことができる。前記制御部は、前記情報受信部から受信された前記アンテナの回動角度情報に基づいて、前記ティルティング回動モータ、前記ティルティング回動防止モータ、前記ローテーティング回動モータおよび前記ローテーティング回動防止モータを制御することができる。
【0013】
前記情報受信部は、前記遠隔制御センターから伝送される前記アンテナの回動角度情報を移動通信網を介して受信することができる。
【0014】
前記情報受信部は、前記遠隔制御センターから伝送される前記アンテナの回動角度情報を中継装置を介して受信することができる。
【0015】
前記制御部は、前記情報受信部から前記アンテナの回動角度情報が入力されると、前記ティルティング回動防止モータおよび前記ローテーティング回動防止モータを制御して、前記アンテナの上下方向の回転および前記アンテナの水平方向の回転をロック解除した後、前記ティルティング回動モータおよび前記ローテーティング回動モータを制御して、前記アンテナの上下方向の回動角度および前記アンテナの水平方向の回動角度を調整することができる。
【0016】
前記制御部は、前記ティルティング回動防止モータおよび前記ローテーティング回動防止モータのうち、いずれか1つを他の1つより先に制御することができ、前記ティルティング回動モータおよび前記ローテーティング回動モータのうち、いずれか1つを他の1つより先に制御することができる。
【0017】
前記制御部は、前記ティルティング回動防止モータおよび前記ローテーティング回動防止モータを同時に制御することができ、前記ティルティング回動モータおよび前記ローテーティング回動モータを同時に制御することができる。
【0018】
本発明によるアンテナ用クランピング装置は、前記ティルティング回動モータの回転軸の回転角度および前記ローテーティング回動モータの回転軸の回転角度を検出する角度検出部をさらに含むことができ、前記制御部は、前記アンテナの上下方向の回転および前記アンテナの水平方向の回転をロック解除した後、前記角度検出部から伝送された検出角度値が前記情報受信部から伝送された受信角度値と一致するまで前記ティルティング回動モータおよびローテーティング回動モータを作動させて、前記アンテナの上下方向の回動角度および前記アンテナの水平方向の回動角度を調整することができる。
【0019】
本発明によるアンテナ用クランピング装置は、前記アンテナの上下方向の回転をロックする圧力および前記アンテナの水平方向の回転をロックする圧力を検出する圧力検出部をさらに含むことができ、前記制御部は、前記情報受信部から前記アンテナの回動角度情報を受信すると、前記圧力検出部から伝送された圧力値が前記制御部に設定された値より小さくなるまで前記ティルティング回動防止モータおよび前記ローテーティング回動防止モータを作動させて、前記アンテナの上下方向の回転および前記アンテナの水平方向の回転をロック解除することができる。
【0020】
前記制御部は、前記ティルティング回動モータおよび前記ローテーティング回動モータを制御して、前記アンテナの上下方向の回動角度および前記アンテナの水平方向の回動角度を調整した後、前記圧力検出部から伝送された圧力値が前記制御部に設定された値より大きくなるまで前記ティルティング回動防止モータおよび前記ローテーティング回動防止モータを作動させて、前記アンテナの上下方向の回転および前記アンテナの水平方向の回転をロックすることができる。
【0021】
本発明によるアンテナ用クランピング装置は、前記アンテナの回動の様子を動画データまたはイメージデータとして検出する映像検出部をさらに含むことができ、前記制御部は、前記映像検出部が検出した前記動画データまたは前記イメージデータを、前記遠隔制御センターに備えられたディスプレイ部または前記遠隔制御センターと連動するシステム端末に備えられたディスプレイ部に伝送することができる。
【0022】
本発明によるアンテナ用クランピング装置の制御方法は、アンテナを上下方向に回転させるティルティング回動モータと、前記アンテナの上下方向の回転をロックまたはロック解除するティルティング回動防止モータと、前記アンテナを水平方向に回転させるローテーティング回動モータと、前記アンテナの水平方向の回転をロックまたはロック解除するローテーティング回動防止モータとを含むアンテナ用クランピング装置の制御方法において、前記ティルティング回動防止モータおよび前記ローテーティング回動防止モータを制御して、前記アンテナの上下方向の回転および前記アンテナの水平方向の回転をロック解除するステップと、前記ティルティング回動モータおよび前記ローテーティング回動モータを制御して、前記アンテナの上下方向の回動角度および前記アンテナの水平方向の回動角度を調整するステップと、前記ティルティング回動防止モータおよび前記ローテーティング回動防止モータを制御して、前記アンテナの上下方向の回転および前記アンテナの水平方向の回転をロックするステップとを含む。
【0023】
前記アンテナ用クランピング装置は、情報受信部をさらに含むことができ、本発明によるアンテナ用クランピング装置の制御方法は、前記ロック解除するステップの前に、前記情報受信部が遠隔制御センターから伝送される前記アンテナの回動角度情報を受信する角度情報受信ステップをさらに含むことができる。前記ロック解除するステップおよび前記ロックするステップでは、前記情報受信部から受信された前記アンテナの回動角度情報に基づいて、前記ティルティング回動防止モータおよび前記ローテーティング回動防止モータを制御することができる。前記調整するステップでは、前記情報受信部から受信された前記アンテナの回動角度情報に基づいて、前記ティルティング回動モータおよび前記ローテーティング回動モータを制御することができる。
【0024】
前記角度情報受信ステップでは、前記遠隔制御センターから伝送される前記アンテナの回動角度情報を移動通信網を介して受信することができる。
【0025】
前記角度情報受信ステップでは、前記遠隔制御センターから伝送される前記アンテナの回動角度情報を中継装置を介して受信することができる。
【0026】
前記ロック解除するステップでは、前記情報受信部から前記アンテナの回動角度情報が入力されると、前記ティルティング回動防止モータおよび前記ローテーティング回動防止モータを制御して、前記アンテナの上下方向の回転および前記アンテナの水平方向の回転をロック解除することができる。
【0027】
前記ロック解除するステップでは、前記ティルティング回動防止モータおよび前記ローテーティング回動防止モータのうち、いずれか1つを他の1つより先に制御することができ、前記調整するステップでは、前記ティルティング回動モータおよび前記ローテーティング回動モータのうち、いずれか1つを他の1つより先に制御することができ、前記ロックするステップでは、前記ティルティング回動防止モータおよび前記ローテーティング回動防止モータのうち、いずれか1つを他の1つより先に制御することができる。
【0028】
前記ロック解除するステップでは、前記ティルティング回動防止モータおよび前記ローテーティング回動防止モータを同時に制御することができ、前記調整するステップでは、前記ティルティング回動モータおよび前記ローテーティング回動モータを同時に制御することができ、前記ロックするステップでは、前記ティルティング回動防止モータおよび前記ローテーティング回動防止モータを同時に制御することができる。
【0029】
前記アンテナ用クランピング装置は、前記ティルティング回動モータの回転軸の回転角度および前記ローテーティング回動モータの回転軸の回転角度を検出する角度検出部をさらに含むことができ、前記調整するステップでは、前記角度検出部から伝送された検出角度値が前記情報受信部から伝送された受信角度値と一致するまで前記ティルティング回動モータおよびローテーティング回動モータを作動させることができる。
【0030】
前記アンテナ用クランピング装置は、前記アンテナの上下方向の回転をロックする圧力および前記アンテナの水平方向の回転をロックする圧力を検出する圧力検出部をさらに含むことができ、前記ロック解除するステップでは、前記圧力検出部から伝送された圧力値が設定値より小さくなるまで前記ティルティング回動防止モータおよび前記ローテーティング回動防止モータを作動させることができる。
【0031】
前記ロックするステップでは、前記圧力検出部から伝送された圧力値が前記設定値より大きくなるまで前記ティルティング回動防止モータおよび前記ローテーティング回動防止モータを作動させることができる。
【0032】
前記アンテナ用クランピング装置は、前記アンテナの回動の様子を動画データまたはイメージデータとして検出する映像検出部をさらに含むことができ、本発明によるアンテナ用クランピング装置の制御方法は、前記角度情報受信ステップの前に、前記映像検出部が検出した前記動画データまたは前記イメージデータを、前記遠隔制御センターに備えられたディスプレイ部または前記遠隔制御センターと連動するシステム端末に備えられたディスプレイ部に伝送するステップをさらに含むことができる。
【0033】
その他、実施例の具体的な事項は詳細な説明および図面に含まれている。
【発明の効果】
【0034】
本発明によるアンテナ用クランピング装置およびその制御方法によれば、限られた空間に設置されたアンテナ装置を作業者が遠隔で方向調整可能なため、作業の便宜性を向上させる効果がある。
【0035】
本発明の効果は以上に言及した効果に制限されず、言及されていないさらに他の効果は特許請求の範囲の記載から当業者に明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1】本発明の一実施例によるアンテナ用クランピング装置の支柱ポールに対する設置の様子を示す斜視図である。
図2】本発明の一実施例によるアンテナ用クランピング装置を示す斜視図である。
図3図2の構成のうち、回動調整部および振動防止部の構成を示す分解斜視図である。
図4図3の構成のうち、ティルティング回動調整部およびティルティング振動防止部を示す分解斜視図である。
図5図3の構成のうち、ローテーティング回動調整部およびローテーティング振動防止部を示す分解斜視図である。
図6図1のA-A線に沿った図であり、(A)は断面図であり、(B)は切開斜視図である。
図7図1のB-B線に沿った図であり、(A)は断面図であり、(B)は切開斜視図である。
図8】本発明の一実施例によるアンテナ用クランピング装置のティルティング前後の様子を示す側面図である。
図9】本発明の一実施例によるアンテナ用クランピング装置のローテーティング前後の様子を示す平面図である。
図10】遠隔制御センターとRU(Radio Unit)との間の制御フローを示すブロック図であり、(A)は本発明の一実施形態を示し、(B)は他の実施形態を示す。
図11】制御部と回動調整部および振動防止部との関係を示す制御ブロック図である。
図12】アンテナクランピング装置内における制御関係を示す制御ブロック図である。
図13】モータと検出部による具体的な制御関係を示す制御ブロック図である。
図14】本発明の一実施例におけるアンテナ用クランピング装置の制御方法を示すブロック図である。
図15】本発明の一実施例におけるアンテナ用クランピング装置の制御方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、本発明によるアンテナ用クランピング装置の制御方法の一実施例を、添付した図面を参照して詳細に説明する。各図面の構成要素に参照符号を付すにあたり、同一の構成要素については、たとえ他の図面上に表示されてもできるだけ同一の符号を有するようにしていることに留意しなければならない。また、本発明の実施例を説明するにあたり、かかる公知の構成または機能に関する具体的な説明が本発明の実施例に対する理解を妨げると判断された場合、その詳細な説明は省略する。
【0038】
本発明の実施例の構成要素を説明するにあたり、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使うことができる。このような用語はその構成要素を他の構成要素と区別するためのものに過ぎず、その用語によって当該構成要素の本質や順番または順序などが限定されない。また、他に定義されない限り、技術的または科学的な用語を含む、ここで使われるすべての用語は、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。一般的に使われる辞書に定義されているような用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味を有すると解釈されなければならず、本出願において明らかに定義しない限り、理想的または過度に形式的な意味で解釈されない。
【0039】
図1は、本発明の一実施例によるアンテナ用クランピング装置の支柱ポールに対する設置の様子を示す斜視図であり、図2は、本発明の一実施例によるアンテナ用クランピング装置を示す斜視図であり、図3は、図2の構成のうち、回動調整部および振動防止部の構成を示す分解斜視図であり、図4は、図3の構成のうち、ティルティング回動調整部およびティルティング振動防止部を示す分解斜視図であり、図5は、図3の構成のうち、ローテーティング回動調整部およびローテーティング振動防止部を示す分解斜視図である。
【0040】
以下、本発明の一実施例によるアンテナ用クランピング装置を先に説明する。
【0041】
図1図5を参照して、本発明の一実施例によるアンテナ用クランピング装置10は、ローテーション駆動ユニット30と、ティルティング駆動ユニット200と、ティルティングユニット100とを含むことができる。ローテーション駆動ユニット30は、支柱ポール(support pole)1に結合されたアームユニット500の先端部に結合される。ティルティング駆動ユニット200は、ローテーション駆動ユニット30に水平方向に回動可能に結合される。ティルティングユニット100は、ティルティング駆動ユニット200に上下方向に回動可能に結合される。ここで、水平方向への回動は、ローテーティング回動と同一の意味であり、上下方向への回動は、ティルティング回動と同一の意味であり得る。すなわち、水平方向への回動およびローテーティング回動は、垂直軸を回転中心として回転することを意味することができる。また、上下方向への回動およびティルティング回動は、水平軸を回転中心として回転することを意味することができる。
【0042】
図1を参照して、アームユニット500は、上下方向に垂直に配置された支柱ポール1の水平方向の一側に所定長さ延びることができ、ローテーション駆動ユニット30を支柱ポール1に結合を媒介する役割を果たすことができる。
【0043】
より詳しくは、アームユニット500は、アーム本体510と、固定型ブラケット520と、分離型ブラケット530とを含むことができる。アーム本体510は、水平方向に延びることができる。アーム本体510の両端のうち、支柱ポール1から遠い末端を一端、支柱ポール1に近い末端を他端と定義する時、固定型ブラケット520は、アーム本体510の他端に一体に備えられて、支柱ポール1の外周面の一側に配置される。分離型ブラケット530は、アーム本体510とは別途に備えられて、支柱ポール1の外周面の他側に配置される。分離型ブラケット530は、複数の固定長ボルト540および固定用ナット550によって固定型ブラケット520と相互結合可能である。
【0044】
アーム本体510と固定型ブラケット520とは、相互溶接されて結合可能である。ティルティングユニット100の先端に結合されたアンテナAおよびクランピング装置10の全体重量に耐えられる剛性を確保するために、アーム本体510と固定型ブラケット520との結合部位には、複数の剛性リブ560がアーム本体510の周縁に沿って互いに所定距離離隔して溶接結合される。
【0045】
アームユニット500の先端部には、本発明の一実施例によるアンテナ用クランピング装置10が設けられる。
【0046】
アンテナ用クランピング装置10は、アンテナAをアームユニット500に設置を媒介するとともに、アンテナAの方向を設定できるようにローテーティング回動するかティルティング回動するように備えられたものであって、上述したティルティングユニット100、ティルティング駆動ユニット200およびローテーション駆動ユニット30を通称して定義される構成であってもよい。
【0047】
さらに、ここでのアンテナ用クランピング装置10は、電気的に駆動されるモータ(後述する回動モータ251、351および回動防止モータ271、371)によって、ティルティングユニット100およびティルティング駆動ユニット200が、それぞれティルティング回動とローテーティング回動を自動的に実現できる。
【0048】
ティルティングユニット100は、アンテナ結合ブロック110と、一対のティルティング結合パネル120とを含むことができる。アンテナ結合ブロック110は、実質的にアンテナAが装着固定される部位であって、平らな垂直面を有する四角形のパネル形状に備えられる。アンテナ結合ブロック110の両側それぞれには、外側に所定長さ突出延長されたボルトフランジ112が備えられる。
【0049】
ここで、ボルトフランジ112には、前後方向に貫通するボルティング締結ホール113がそれぞれ備えられ、ボルティング締結ホール113を介してそれぞれ締結される不図示の固定ボルト(または固定ねじ)を介してアンテナAがアンテナ結合ブロック110に強固に固定される。すなわち、アンテナ結合ブロック110の両側それぞれには、アンテナAがボルティング結合されるボルティング締結ホール113が形成されたボルトフランジ112が備えられており、両側のボルトフランジ112の前端部にアンテナAがボルティング結合可能である。一対のティルティング結合パネル120は、アンテナ結合ブロック110の後方面から後方側に延びることができる。
【0050】
アンテナ結合ブロック110と一対のティルティング結合パネル120は、説明の便宜のために区分したものに過ぎず、ティルティングユニット100は、アンテナ結合ブロック110と一対のティルティング結合パネル120とが一体に形成可能である。
【0051】
一対のティルティング結合パネル120のいずれか1つの内側面には、後述するティルティング駆動ユニット200に備えられたティルティング軸ホール236上に挿入結合されるティルティング軸結合突起111が備えられる。ティルティング軸結合突起111は、ティルティングユニット100の上下方向の回動中心になり得る。このようなティルティング軸結合突起111は、後述するティルティング回動調整部250の構成のうち、ティルティングシャフト259に形成されたティルティング軸結合突起挿入ホール259aに挿入固定される。
【0052】
ティルティング軸結合突起111は、略五角形または六角形の垂直断面を有する棒形状に形成される。これとともに、ティルティングシャフト259に形成されたティルティング軸結合突起挿入ホール259aは、ティルティングシャフト259がティルティング回動方向に回転する時、ティルティング軸結合突起111がティルティングシャフト259とともに連動して回転するように、ティルティング軸結合突起111が係止可能な溝形状に形成される。
【0053】
図3を参照して、ティルティング駆動ユニット200は、ティルティング支持ブロック210と、ローテーティング結合パネル220とを含むことができる。ティルティング支持ブロック210には、ティルティング結合パネル120のティルティング軸結合突起111が挿入結合されるティルティング軸ホール236が形成される。ティルティング支持ブロック210は、ティルティング結合パネル120の内側面を回動可能に支持することができる。ローテーティング結合パネル220は、ティルティング支持ブロック210の上側から後方に延びることができる。ローテーティング結合パネル220は、ローテーション駆動ユニット30にローテーティング回動可能に結合される。
【0054】
ティルティング支持ブロック210とローテーティング結合パネル220とは、一体に形成可能である。ティルティング支持ブロック210の内部には、後述する回動調整部250、350のうち、ティルティング回動に関連する構成であるティルティング回動調整部250、および後述する振動防止部270、370のうちティルティング振動防止部270が設けられる設置空間が形成される。
【0055】
より詳しくは、ティルティング支持ブロック210は、ローテーティングハウジング231と、ローテーティングカバーハウジング232とを含むことができる。ローテーティングハウジング231には、一側が開口した上述した設置空間と、ローテーティング結合パネル220とが形成される。ローテーティングカバーハウジング232は、ローテーティングハウジング231の開口した一側に結合されて、ローテーティングハウジング231内に形成された設置空間を遮蔽することができる。
【0056】
ローテーティング結合パネル220の下側面は、ローテーション駆動ユニット30の上面と面接するように結合されかつ、ローテーティング結合パネル220の下側面には、ローテーティング軸結合突起211が下方のローテーション駆動ユニット30側に所定長さ延びるように備えられ、ローテーション駆動ユニット30には、ローテーティング軸結合突起211が貫通するローテーティング軸ホール37が形成される。ローテーティング軸結合突起211は、後述する回動調整部250、350のうちローテーティング回動調整部350に連結可能である。
【0057】
これとともに、ローテーション駆動ユニット30は、ローテーティング支持ブロック31と、アーム締結ブロック32とを含むことができる。ローテーティング支持ブロック31には、ローテーティング結合パネル220が水平方向に回転可能に面接締結可能である。アーム締結ブロック32は、ローテーティング支持ブロック31の後面から後方に延びてアームユニット500の先端部に結合される。
【0058】
ローテーティング支持ブロック31とアーム締結ブロック32とは、一体に形成可能である。ローテーティング支持ブロック31の内部には、後述する回動調整部250、350のうちローテーティング回動に関連する構成であるローテーティング回動調整部350、および後述する振動防止部270、370のうちローテーティング振動防止部370が設けられる設置空間が形成される。
【0059】
より詳しくは、ローテーティング支持ブロック31は、結合ハウジング331と、結合カバーハウジング332とを含むことができる。結合ハウジング331には、下側が開口した上述した設置空間と、アーム締結ブロック32とが形成される。結合カバーハウジング332は、結合ハウジング331の開口した下側に結合されて、結合ハウジング331内に形成された設置空間を遮蔽することができる。
【0060】
このように、本発明の一実施例によるアンテナ用クランピング装置10は、ローテーション駆動ユニット30にティルティング駆動ユニット200がローテーティング軸結合突起211を中心に水平方向に回動可能に結合されることにより、アンテナAの水平方向の回動が可能に備えられるとともに、ティルティング駆動ユニット200にティルティングユニット100がティルティング軸結合突起111を中心に上下方向の回動が可能に結合されることにより、アンテナAを水平方向および上下方向に回動させて方向を調整することができる。
【0061】
図3を参照すれば、本発明の一実施例によるアンテナ用クランピング装置10は、ティルティングユニット100のティルティング回動操作が可能にティルティング駆動ユニット200のティルティング支持ブロック210の設置空間に設けられるか、ティルティング駆動ユニット200のローテーティング回動操作が可能にローテーション駆動ユニット30のローテーティング支持ブロック31の設置空間に設けられた回動調整部250、350をそれぞれ含むことができる。
【0062】
図6Aおよび図6Bは、図1のA-A線に沿った断面図および切開斜視図である。図7Aおよび図7Bは、図1のB-B線に沿った断面図および切開斜視図である。
【0063】
図3図7Bを参照して、回動調整部250、350は、ティルティング駆動ユニット200の内部に配置されたティルティング回動調整部250と、ローテーティング駆動ユニット30の内部に配置されたローテーティング回動調整部350とを含むことができる。回動調整部250、350は、すべて電気的に駆動される回動モータ251、351によって自動的に駆動できる。以下では、説明の理解のために、ティルティング回動調整部250の回動モータ251は、ティルティング回動モータ251と名付け、ローテーティング回動調整部350の回動モータ351は、ローテーティング回動モータ351と名付けて説明する。
【0064】
これとともに、アンテナ用クランピング装置10は、振動防止部270、370をさらに含むことができる。振動防止部270、370は、ティルティング駆動ユニット200およびローテーティング駆動ユニット30にそれぞれ備えられる。振動防止部270、370は、外力(または外部環境)による振動または衝撃による角度変更を防止することができる。ここで、振動防止部270、370は、すべて電気的に駆動される回動防止モータ271、371によって自動的に駆動できる。
【0065】
以下、回動調整部250、350および振動防止部270、370の各構成についてより詳しく説明する。
【0066】
図4図6Aおよび図6Bを参照すれば、回動調整部250、350のうちティルティング回動調整部250は、電気的に駆動されるティルティング回動モータ251と、ティルティング回動モータ251によって軸回動するティルティングウォームギヤ252と、ティルティングウォームギヤ252と噛合するティルティングウォームホイールギヤ253と、ティルティングウォームホイールギヤ253が軸上に一体に形成されるティルティングシャフト259とを含むことができる。
【0067】
ここで、ティルティングシャフト259の先端には、ティルティングユニット100のティルティング軸結合突起111が挿入されて結合されるティルティング軸結合突起挿入ホール259aが形成される。ティルティング軸結合突起111は、ローテーティングハウジング231に形成されたティルティング軸ホール236を貫通してローテーティングハウジング231の内部に流入した後、ティルティング軸結合突起挿入ホール259aに挿入されてティルティングシャフト259と結合される。ティルティング軸結合突起111は、ティルティング軸結合突起挿入ホール259aに押込み嵌合されてティルティングシャフト259と連動回動できる。上述のように、ティルティング軸結合突起挿入ホール259aは、ティルティング軸結合突起111の垂直断面形状に対応するように備えられることから、ティルティングシャフト259が軸回動すると、ティルティング軸結合突起111がティルティングシャフト259と連動して回動し、ティルティング軸結合突起111と一体に形成されたティルティングユニット100が回動しながらアンテナAをティルティング回動させる。
【0068】
これとともに、ティルティング回動調整部250は、ティルティングシャフト259の一端部および他端部をそれぞれ回転支持する一側支持ベアリング280aおよび他側支持ベアリング280bをさらに含むことができる。一側支持ベアリング280aおよび他側支持ベアリング280bは、ローテーティングハウジング231の内部でティルティングシャフト259を回転支持する役割を果たす。
【0069】
ティルティング回動調整部250は、ティルティング回動モータ251が回転駆動される方向に応じて、ティルティングウォームギヤ252およびティルティングウォームホイールギヤ253の回動によってティルティングシャフト259を回動させる動作で、ティルティングシャフト259に連結されたティルティング軸結合突起111を自動的に回動させることにより、ティルティングユニット100を上下方向に回動させることができる。
【0070】
一方、図5図7Aおよび図7Bを参照して、回動調整部250、350のうちローテーティング回動調整部350は、ローテーティング回動モータ351と、ローテーティング回動モータ351によって軸回動するローテーティングウォームギヤ352と、ローテーティングウォームギヤ352と噛合するローテーティングウォームホイールギヤ353と、ローテーティングウォームホイールギヤ353が軸上に一体に形成されるローテーティングシャフト359とを含むことができる。
【0071】
ここで、ローテーティングシャフト359の先端には、ティルティング駆動ユニット200のローテーティング軸結合突起211が挿入されて結合されるローテーティング軸結合突起挿入ホール359aが形成される。ローテーティング軸結合突起211は、ローテーション駆動ユニット30の結合ハウジング331に形成されたローテーティング軸ホール37を貫通して結合ハウジング331の内部に流入した後、ローテーティング軸結合突起挿入ホール359aに挿入されてローテーティングシャフト359と結合される。ローテーティング軸結合突起211は、ローテーティング軸結合突起挿入ホール359aに押込み嵌合されてローテーティングシャフト359と連動回動できる。
【0072】
ローテーティング軸結合突起211は、上述したティルティング軸結合突起111と同じく、略五角形または六角形の垂直断面を有する棒形状に形成される。これとともに、ローテーティングシャフト359に形成されたローテーティング軸結合突起挿入ホール359aは、ローテーティングシャフト359がローテーティング回動方向に回転する時、ローテーティング軸結合突起211がローテーティングシャフト359とともに連動して回転するように、ローテーティング軸結合突起211が係止される溝形状に形成される。
【0073】
これとともに、ローテーティング回動調整部350は、ローテーティングシャフト359の一端部および他端部をそれぞれ回転支持する一側支持ベアリング380aおよび他側支持ベアリング380bをさらに含むことができる。一側支持ベアリング380aおよび他側支持ベアリング380bは、結合ハウジング331の内部でローテーティングシャフト359を回転支持する役割を果たす。
【0074】
ローテーティング回動調整部350は、ローテーティング回動モータ351が回転駆動される方向に応じて、ローテーティングウォームギヤ352およびローテーティングウォームホイールギヤ353の回動によってローテーティングシャフト359を回動させる動作で、ローテーティングシャフト359に連結されたローテーティング軸結合突起211を自動的に回動させることにより、ティルティング駆動ユニット200を水平方向に回動させることができる。
【0075】
一方、図4図6Aおよび図6Bを参照すれば、振動防止部270、370の構成のうちティルティング振動防止部270は、ティルティングシャフト259の外周面に結合された一対のティルティングブレーキパッド274と、一対のティルティングブレーキパッド274を相互密着または相互離隔させるティルティング回動防止ギヤ273とを含むことができる。
【0076】
ここで、一対のティルティングブレーキパッド274のうち、いずれか1つは、ティルティングシャフト259と連動して回動するように備えられ、他の1つは、ティルティングシャフト259と分離されて備えられたティルティング回動防止ギヤ273の回転によってティルティングシャフト259の軸方向に移動可能に備えられる。
【0077】
より詳しくは、ティルティング回動防止ギヤ273は、リング形状に形成されかつ、その内周面には雌ねじ山が形成され、一対のティルティングブレーキパッド274のうち他の1つのボディ部の外周面にはティルティング回動防止ギヤ273の雌ねじ山に締結される雄ねじ山が形成されて、ボディ部の外周面がティルティング回動防止ギヤ273の内周面にねじ締結可能である。
【0078】
したがって、ティルティング回動防止ギヤ273が後述するティルティング回動防止モータ271によってその場回転すると、一対のティルティングブレーキパッド274のうち他の1つのボディ部が軸方向に直線移動しながら一対のティルティングブレーキパッド274が相互密着するか、相互離隔する。
【0079】
これとともに、ティルティング回動防止ギヤ273は、ティルティング駆動ユニット200の内部に備えられたティルティング回動防止モータ271によって電気的に駆動できる。
【0080】
ティルティング回動防止モータ271の駆動力は、ティルティング振動防止ウォームギヤ272およびティルティング振動防止中間ギヤ276を経て、ティルティング回動防止ギヤ273に伝達される。
【0081】
ティルティング回動防止モータ271が一方向(以下、「ロック方向」と定義する)に回転すると、ティルティング振動防止ウォームギヤ272およびティルティング振動防止中間ギヤ276の一方向回転によってティルティング回動防止ギヤ273がロック方向に回転しながら、一対のティルティングブレーキパッド274を相互密着させることにより、ティルティングシャフト259が任意に回転するのを防止することができる。
【0082】
逆に、ティルティング回動防止モータ271が他方向(以下、「ロック解除方向」と定義する)に回転すると、ティルティング振動防止ウォームギヤ272およびティルティング振動防止中間ギヤ276の他方向回転によってティルティング回動防止ギヤ273がロック解除方向に回転し、相互密着している状態の一対のティルティングブレーキパッド274が互いに離隔して、ティルティングシャフト259が回転(回動)可能な状態に切り替えられる。
【0083】
一方、図5図7Aおよび図7Bを参照して、振動防止部270、370の構成のうち、ローテーティング振動防止部370は、ローテーティングシャフト359の外周面に結合された一対のローテーティングブレーキパッド374と、一対のローテーティングブレーキパッド374を相互密着または相互離隔させるローテーティング回動防止ギヤ373とを含むことができる。
【0084】
ここで、一対のローテーティングブレーキパッド374のうち、いずれか1つは、ローテーティングシャフト359と連動して回動するように備えられ、他の1つは、ローテーティングシャフト359と分離されて備えられたローテーティング回動防止ギヤ373の回転によってローテーティングシャフト359の軸方向に移動可能に備えられる。
【0085】
より詳しくは、ローテーティング回動防止ギヤ373は、リング形状に形成されかつ、その内周面には雌ねじ山が形成され、一対のローテーティングブレーキパッド374のうち他の1つのボディ部の外周面にはローテーティング回動防止ギヤ373の雌ねじ山に締結される雄ねじ山が形成されて、ボディ部がローテーティング回動防止ギヤ373の内側にねじ締結可能である。
【0086】
したがって、ローテーティング回動防止ギヤ373が後述するローテーティング回動防止モータ371によってその場回転すると、一対のローテーティングブレーキパッド374のうち他の1つのボディ部が軸方向に直線移動しながら、一対のローテーティングブレーキパッド374が相互密着するか、相互離隔する。
【0087】
これとともに、ローテーティング回動防止ギヤ373は、ローテーション駆動ユニット30の内部に備えられたローテーティング回動防止モータ371によって電気的に駆動できる。
【0088】
ローテーティング回動防止モータ371の駆動力は、ローテーティング振動防止ウォームギヤ372およびローテーティング振動防止中間ギヤ376を経て、ローテーティング回動防止ギヤ373に伝達される。
【0089】
ローテーティング回動防止モータ371が一方向(以下、「ロック方向」と定義する)に回転すると、ローテーティング振動防止ウォームギヤ372およびローテーティング振動防止中間ギヤ376の一方向回転によってローテーティング回動防止ギヤ373がロック方向に回転しながら、一対のローテーティングブレーキパッド374を相互密着させることにより、ローテーティングシャフト359が任意に回転するのを防止することができる。
【0090】
逆に、ローテーティング回動防止モータ371が他方向(以下、「ロック解除方向」と定義する)に回転すると、ローテーティング振動防止ウォームギヤ372およびローテーティング振動防止中間ギヤ376の他方向回転によってローテーティング回動防止ギヤ373がロック解除方向に回転し、相互密着している状態の一対のローテーティングブレーキパッド374が互いに離隔して、ローテーティングシャフト359が回転(回動)可能な状態に切り替えられる。
【0091】
このように、振動防止部270、370は、ティルティングユニット100の場合、一対のティルティングブレーキパッド274の相互摩擦力を利用するか、ティルティング駆動ユニット200の場合、一対のローテーティングブレーキパッド374の相互摩擦力を利用して、ティルティングシャフト259およびローテーティングシャフト359が任意回動しないようにすることにより、外部環境による細かい振動によってティルティングユニット100およびティルティング駆動ユニット200が任意回動するのを防止することができ、ひいては、アンテナAの予め設定された方向が任意に変動しないようにできる。
【0092】
一方、図示しないが、ティルティング駆動ユニット200のローテーティングハウジング231の内部には、ティルティングユニット100のティルティング回動量を検知するティルティング検出部およびティルティングユニット100を介して伝達されるティルティング圧力を検知するティルティング圧力検出部がそれぞれ備えられる。ローテーション駆動ユニット30の結合ハウジング331の内部には、ティルティング駆動ユニット200のローテーティング回動量を検知するローテーティング検出部およびティルティング駆動ユニット200を介して伝達されるローテーティング圧力を検知するローテーティング圧力検出部がそれぞれ備えられる。
【0093】
ここで、前記ティルティング検出部が検出する前記ティルティング回動量は、ティルティング回動モータ251の回転軸の回転角度であってもよく、前記ローテーティング検出部が検知する前記ローテーティング回動量は、ローテーティング回動モータ351の回転軸の回転角度であってもよいし、前記ティルティング圧力検出部が検知する前記ティルティング圧力は、一対のティルティングブレーキパッド274の密着力(摩擦力)であってもよく、前記ローテーティング圧力検出部が検知する前記ローテーティング圧力は、一対のローテーティングブレーキパッド374の密着力(摩擦力)であってもよい。
【0094】
また、図示しないが、アンテナ用クランピング装置10の外側面に備えられるか、アンテナA自体またはアンテナAの回動の様子を外部から撮影できる位置に設けられて、アンテナ用クランピング装置10を介して回動したアンテナAの回動前後の様子をイメージデータまたは動画データの形態で検出する映像検出部がさらに備えられる。一例として、前記映像検出部は、カメラであって、リアルタイムに撮影されたイメージデータまたは動画データをディスプレイ部を介して出力することができる。
【0095】
ここで、ディスプレイ部は、前記カメラのような映像検出部自体に備えられるか、または後述する別のディスプレイ部であってもよいし、前記ディスプレイ部を介してアンテナAの回動の様子をスチールカット形式で、アンテナAの回動前の様子と回動後の様子をイメージ形態で出力するか、動画データの形態で出力することができる。
【0096】
以下では、前記ティルティング検出部および前記ローテーティング検出部と、前記ティルティング圧力検出部および前記ローテーティング圧力検出部、そして前記映像検出部を統合して「検出部」と通称して使うこととする。
【0097】
ここで、前記ティルティング検出部および前記ローテーティング検出部で備えられた検出部の場合には、ティルティングユニット100およびティルティング駆動ユニット200の回動角度をそれぞれ検出するように備えられる。
【0098】
これとともに、前記ティルティング圧力検出部および前記ローテーティング圧力検出部は、現在ティルティング回動およびローテーティング回動が完了した固定された状態で、外部から提供される外力または外部環境要因による揺れなどによる圧力値を検出するように備えられる。
【0099】
また、上述のように、前記映像検出部は、アンテナAの回動前後の全体イメージを撮影して検出するように備えられる。
【0100】
一方、本発明の一実施例によるアンテナ用クランピング装置10は、前記検出部を介して検出された検出値を、後述する遠隔制御センターで視覚的に確認可能にディスプレイするディスプレイ部をさらに含むことができる。
【0101】
前記ディスプレイ部は、前記検出部のうち、特に映像検出部により撮影されたアンテナAの回動の様子をリアルタイムにディスプレイするもので、前述のように、カメラなどの映像検出部自体に備えられるか、遠隔制御センターに別途に備えられる。作業者は、前記ディスプレイ部を介してアンテナAの現在状態を肉眼でチェックしながらアンテナAの精密な回動制御を図ることができるという利点がある。
【0102】
図8は、本発明の一実施例によるアンテナ用クランピング装置によるティルティング前後の様子を示す側面図であり、図9は、本発明の一実施例によるアンテナ用クランピング装置によるローテーティング前後の様子を示す平面図である。
【0103】
本発明の一実施例によるアンテナ用クランピング装置10を介在してアームユニット500の先端部に設置されたアンテナAの上下方向への回動(ティルティング回動)調整が必要な場合、ティルティング駆動ユニット200を駆動させて、図8(a)および(b)に示すように、ティルティングユニット100を上下方向に回動させることができる。
【0104】
これとともに、本発明の一実施例によるアンテナ用クランピング装置10を介在してアームユニット500の先端部に設置されたアンテナAの水平方向への回動(ローテーティング回動)調整が必要な場合、ローテーティング駆動ユニット30を駆動させて、図9(a)および(b)に示すように、ティルティング駆動ユニット200を水平方向に回動させることができる。
【0105】
ここで、ティルティング駆動ユニット200およびローテーティング駆動ユニット30の駆動は、それぞれ別途に行われてもよく、同時に行われて短時間内にアンテナAの方向調整が行われてもよい。
【0106】
図8(b)および図9(b)に示すように、アンテナAの方向調整が完了すると、外部から伝達される細かい振動によるアンテナAの揺れ(遊び)を防止するように、ティルティング振動防止部270およびローテーティング振動防止部370を駆動させ、一対のティルティングブレーキパッド274を相互接触させることができ、一対のローテーティングブレーキパッド374を相互接触させることができる。
【0107】
図10Aおよび図10Bは、遠隔制御センターとRU(Radio Unit)との間の制御フローに関する多様な例を示す概要図である。図11は、制御部と回動調整部および振動防止部との関係を示す制御ブロック図である。図12は、アンテナクランピング装置内における制御関係を示す制御ブロック図である。図13は、モータと検出部による具体的な制御関係を示す制御ブロック図である。図14は、本発明の一実施例によるアンテナ用クランピング装置の制御方法を示す制御ブロック図である。
【0108】
図10Aおよび図10Bを参照して、本発明の一実施例によるアンテナ用クランピング装置の制御方法は、回動調整部250,350のモータ251,351と、振動防止部270,370のモータ271,371の作動を遠隔で制御する遠隔制御センターとにより行われる。
【0109】
図10Aを参照して、移動通信網における基地局は、デジタル信号処理を担うデジタルユニット(Digital Unit:DU)と、電波の送受信を担うラジオユニット(Radio Unit:RU)とがともに存在する形態で各セルごとに基地局を1つずつ設置して、消費者が携帯する無線端末に信号を伝送するように備えられる。
【0110】
DUは、不図示のIPネットワークからデータを有線連結により受信し、受信したデータを適切なデジタル信号処理過程を適用した後、フロントホール区間を通してRUに伝送する。DUからデータを受信したそれぞれのRUは、小型カバレッジを構成して、それぞれの無線端末に無線リンクを介してデータを提供する。
【0111】
遠隔制御センターは、図10Aに示すように、移動通信網を介して回動調整部250、350のモータ251,351および振動防止部270,370のモータ271,371の作動を、遠隔で制御できるように構成される。
【0112】
しかし、必ずしも遠隔制御センターが移動通信網を利用するように構成されるべきではない。図10Bに示すように、移動通信網の代わりに別の中継装置を用いることも可能である。中継装置と遠隔制御センターとが無線通信で連結され、作業者が遠隔制御センターに関連するシステムを実行および運用できるシステム端末(図示せず)を用いることで、遠隔から無線で回動調整部250,350のモータ251,351および振動防止部270,370のモータ271,371の作動を遠隔で制御することができる。
【0113】
一方、図11を参照して、本発明の一実施例によるアンテナ用クランピング装置は、回動調整部250,350のモータ251,351および振動防止部270,370のモータ271,371の作動を制御する制御部(controller)600をさらに含むことができる。
【0114】
制御部600は、回動調整部250,350によるティルティングユニット100のティルティング回動角度およびティルティング駆動ユニット200のローテーティング回動角度を調整すると同時に、振動防止部270,370によるティルティングユニット100の任意回動防止およびティルティング駆動ユニット200の任意回動防止を同時に制御することができる。
【0115】
図11および図12をさらに参照して、本発明の一実施例によるアンテナ用クランピング装置は、情報受信部610をさらに含むことができる。回動調整部250、350によってティルティングユニット100がティルティング回動し、ティルティング駆動ユニット200がローテーティング回動する時、情報受信部610は、ティルティングユニット100のティルティング回動角度情報およびティルティング駆動ユニット200のローテーティング回動角度情報を受信して制御部600に伝達することができる。
【0116】
ここでの制御部600は、ティルティングユニット100のティルティング回動のために備えられたティルティング回動モータ251、およびティルティング駆動ユニット200のローテーティング回動のために備えられたローテーティング回動モータ351を制御する、モータ制御部600としての役割を果たすことができる。
【0117】
また、制御部600は、角度検出部、圧力検出部および映像検出部からなる検出部を介して、現在のアンテナAの回動状態をリアルタイムに確認することができる。また、制御部600は、遠隔制御センターのディスプレイ部を介して遠隔で視覚的モニタリングが可能な状態で、ティルティング回動モータ251およびローテーティング回動モータ351の作動を制御することができる。
【0118】
図13を参照して、制御部600は、アンテナAの方向情報に基づくティルティングユニット100のティルティング回動角度情報およびティルティング駆動ユニット200のローテーティング回動角度情報を、情報受信部610から受信されると同時に、回動調整部250、350および振動防止部270、370から伝送されたそれぞれの動作情報および回動角度と圧力値情報を検出部620から受信されて、それぞれの回動モータ251、351および回動防止モータ271、371で構成されたモータの作動を制御することができる。ここで、モータの制御は、PWM(Pulse Width Modulation)信号で制御することが好ましい。
【0119】
図11図14を参照して、より詳しくは、制御部600は、動作させようとするティルティングユニット100の角度情報およびティルティング駆動ユニット200の角度情報を情報受信部610から入力されると、現在一対のティルティングブレーキパッド274および一対のローテーティングブレーキパッド374によってロック状態になっている振動防止部270、370の回動防止モータ271、371を動作させて、一対のブレーキパッド274が相互離隔し、一対のブレーキパッド374が相互離隔するようにすることで、振動防止部270、370をロック解除状態に変更することができる。
【0120】
この時、制御部600は、検出部620のうち、前記ティルティング圧力検出部およびローテーティング圧力検出部からそれぞれ検出された圧力値が設定値(Threshold)より小さくなるまで振動防止部270、370の回動防止モータ271、371を動作させ、前記ティルティング圧力検出部およびローテーティング圧力検出部からそれぞれ検出された前記圧力値が前記設定値より小さい場合、回動防止モータ271,371の動作を中止させることができる。
【0121】
次に、制御部600は、回動防止モータ271、371の動作が中止された場合、検出部620から検出された検出角度値が受信角度値と一致するまで回動調整部250、350の回動モータ251,351を動作させる。
【0122】
そして、制御部600は、検出部620から検出された検出角度値と受信角度値とが一致する場合、回動調整部250,350の回動モータ251,351の動作を中止させ、ティルティングユニット100のティルティング固定位置およびティルティング駆動ユニット200のローテーティング固定位置において検出部620から検出された圧力値が設定値より大きくなるまで振動防止部270,370の回動防止モータ271,371を再度動作させ、検出部620から検出された圧力値が設定値より大きい場合、振動防止部270、370の回動防止モータ271、371の動作を中止させる。
【0123】
制御部600による回動調整部250,350および振動防止部270,370の制御の様子は、遠隔制御センターに備えられたディスプレイ部または遠隔制御センターと連動するシステム端末に備えられたディスプレイ部を介して、作業者がアンテナAの変更された角度を肉眼で確認することができる。
【0124】
図15は、本発明によるアンテナ用クランピング装置の制御方法の一実施例を示す制御フローチャートである。
【0125】
以下、上記のように行われる本発明の一実施例によるアンテナ装置用クランピング装置の制御方法をまとめて説明する。
【0126】
本発明の一実施例によるアンテナ装置用クランピング装置の制御方法は、遠隔制御センターからティルティングユニット100およびティルティング駆動ユニット200の回動角度情報を受信する角度情報受信ステップS10と、角度情報受信ステップS10により受信されたティルティングユニット100およびティルティング駆動ユニット200のティルティング受信角度およびローテーティング受信角度に基づいて、回動調整部250、350の動作を制御する回動調整部制御ステップS30と、回動調整部制御ステップS30の実行が可能に振動防止部270、370を動作制御して、ティルティングユニット100とティルティング駆動ユニット200の回動ロック状態を解除する振動防止部制御ステップS20とを含む。
【0127】
ここで、角度情報受信ステップS10は、上述のように、遠隔制御センターによる移動通信網を介在して制御部が遠隔で受信されるステップであってもよい。しかし、必ずしもこれに限定されるものではなく、角度情報受信ステップは、遠隔制御センターと中継装置との間の無線通信を利用して制御部が遠隔で受信されるステップと定義されてもよい。
【0128】
一方、角度情報受信ステップS10で受信される受信角度値は、設置されたアンテナの予め設定された方向情報に基づいて、ティルティングユニット100のティルティング回動情報のみであってもよく、ティルティング駆動ユニット200のローテーティング回動情報のみであってもよいし、両者(すなわち、ティルティングユニット100とティルティング駆動ユニット200)の各回動情報のすべてを含むことができる。
【0129】
回動調整部制御ステップS30は、初期セットされたティルティングユニット100のティルティング固定位置および初期セットされたティルティング駆動ユニット200のローテーティング固定位置を始点として知ることができるので、制御部(モータ制御部)にとって、ティルティングユニット100のティルティング回動調整部250を先に動作制御した後、ローテーティング回動調整部350を動作制御する順に制御することも可能であり、その逆の順に制御することも可能であり、同時にティルティング回動調整部250およびローテーティング回動調整部350を制御することも可能である。
【0130】
一方、振動防止部制御ステップS20は、時間的に回動調整部制御ステップの前後に行われるステップであって、回動調整部制御ステップS30の前に行われるプリ振動防止部制御過程S21と、回動調整部制御ステップS30の後に行われるポスト振動防止部制御過程S22とを含むことができる。
【0131】
プリ振動防止部制御過程S21は、回動調整部制御ステップS30によるティルティングユニット100およびティルティング駆動ユニット200の回動調整部250,350の回動モータ251、351を動作させる前に、ティルティング固定位置またはローテーティング固定位置にロックされた状態を解除状態に切り替えるように振動防止部270,370を動作させる過程である。
【0132】
逆に、ポスト振動防止部制御過程S22は、回動調整部制御ステップS30によりティルティングユニット100およびティルティング駆動ユニット200が受信角度値に基づいてティルティング固定位置およびローテーティング固定位置に回動完了すると、ロック解除状態から再度ロック状態に切り替えるように振動防止部270,370を動作させる過程である。
【0133】
これとともに、本発明の一実施例によるアンテナ用クランピング装置の制御方法は、映像検出部を介して検出されたイメージデータまたは動画データをディスプレイ部によりディスプレイして、アンテナAの回動の様子を確認する回動確認ステップをさらに含むことができる。
【0134】
回動確認ステップは、映像検出部を介して検出されたアンテナのリアルタイム回動の様子に関する動画データまたはアンテナの回動前後の様子に対するイメージに基づいて、制御部によるアンテナの回動動作が正確に完了したかを確認するステップと定義される。
【0135】
上記のように、本発明の一実施例によるアンテナ用クランピング装置は、アンテナAを上下方向に回転させるティルティング回動モータ251と、アンテナAの上下方向の回転をロックまたはロック解除するティルティング回動防止モータ271と、アンテナAを水平方向に回転させるローテーティング回動モータ351と、アンテナAの水平方向の回転をロックまたはロック解除するローテーティング回動防止モータ371と、ティルティング回動モータ251、ティルティング回動防止モータ271、ローテーティング回動モータ351およびローテーティング回動防止モータ371を制御して、アンテナAの方向を調整する制御部600とを含む。
【0136】
本発明の一実施例によるアンテナ用クランピング装置は、遠隔制御センターから伝送されるアンテナAの回動角度情報を受信して制御部600に送信する情報受信部610をさらに含むことができ、制御部600は、情報受信部610から受信されたアンテナAの回動角度情報に基づいて、ティルティング回動モータ251、ティルティング回動防止モータ271、ローテーティング回動モータ351およびローテーティング回動防止モータ371を制御することができる。
【0137】
本実施の形態の情報受信部610は、遠隔制御センターから伝送されるアンテナAの回動角度情報を移動通信網を介して受信することができる。また、他の実施の形態の情報受信部610は、遠隔制御センターから伝送されるアンテナAの回動角度情報を中継装置を介して受信することができる。
【0138】
制御部600は、情報受信部610からアンテナAの回動角度情報が入力されると、ティルティング回動防止モータ271およびローテーティング回動防止モータ371を制御して、アンテナAの上下方向の回転およびアンテナAの水平方向の回転をロック解除した後、ティルティング回動モータ251およびローテーティング回動モータ351を制御して、アンテナAの上下方向の回動角度およびアンテナAの水平方向の回動角度を調整することができる。
【0139】
制御部600は、ティルティング回動防止モータ271およびローテーティング回動防止モータ371のうち、いずれか1つを他の1つより先に制御することができ、ティルティング回動モータ251およびローテーティング回動モータ351のうち、いずれか1つを他の1つより先に制御することができる。
【0140】
制御部600は、ティルティング回動防止モータ271およびローテーティング回動防止モータ371を同時に制御することができ、ティルティング回動モータ251およびローテーティング回動モータ351を同時に制御することができる。
【0141】
本発明の一実施例によるアンテナ用クランピング装置は、ティルティング回動モータ251の回転軸の回転角度およびローテーティング回動モータ351の回転軸の回転角度を検出する前記角度検出部(角度検出センサ)をさらに含むことができ、制御部600は、アンテナAの上下方向の回転およびアンテナAの水平方向の回転をロック解除した後、前記角度検出部から伝送された検出角度値が情報受信部610から伝送された受信角度値と一致するまでティルティング回動モータ251およびローテーティング回動モータ351を作動させて、アンテナAの上下方向の回転角度およびアンテナAの水平方向の回転角度を調整することができる。ここで、前記角度検出部は、前記ティルティング検出部および前記ローテーティング検出部を含むことができる。
【0142】
本発明の一実施例によるアンテナ用クランピング装置は、アンテナAの上下方向の回転をロックする圧力およびアンテナAの水平方向の回転をロックする圧力を検出する前記圧力検出部(圧力検出センサ)をさらに含むことができ、制御部600は、情報受信部610からアンテナAの回動角度情報を受信すると、前記圧力検出部から伝送された圧力値が制御部600に設定された値より小さくなるまでティルティング回動防止モータ271およびローテーティング回動防止モータ371を作動させて、アンテナAの上下方向の回動およびアンテナAの水平方向の回動をロック解除することができる。ここで、前記圧力検出部は、前記ティルティング圧力検出部および前記ローテーティング圧力検出部を含むことができる。
【0143】
制御部600は、ティルティング回動モータ251およびローテーティング回動モータ351を制御して、アンテナAの上下方向の回動角度およびアンテナAの水平方向の回動角度を調整した後、前記圧力検出部から伝送された圧力値が制御部600に設定された値より大きくなるまでティルティング回動防止モータ271およびローテーティング回動防止モータ371を作動させて、アンテナAの上下方向の回動およびアンテナAの水平方向の回動をロックすることができる。
【0144】
本発明の一実施例によるアンテナ用クランピング装置は、アンテナAの回動の様子を動画データまたはイメージデータとして検出する前記映像検出部をさらに含むことができ、制御部600は、前記映像検出部が検出した前記動画データまたは前記イメージデータを、前記遠隔制御センターに備えられたディスプレイ部または前記遠隔制御センターと連動するシステム端末に備えられたディスプレイ部に伝送することができる。
【0145】
上記のように構成される本発明の一実施例によるアンテナ用クランピング装置およびその制御方法によれば、作業者が直接高い所に設置されたアンテナAの方向調整のために登る必要がなく、移動通信網または中継装置を介在する遠隔制御センター(またはこれと連動するシステム端末)を介して遠隔でアンテナAの方向を調整可能なため、作業の便宜性を大きく向上させることができる。
【0146】
以上、本発明によるアンテナ用クランピング装置の制御方法の一実施例を、添付した図面を参照して詳細に説明した。しかし、本発明の実施例が必ずしも上述した一実施例によって限定されるものではなく、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者による多様な変形および均等な範囲での実施が可能であることは当然であろう。そのため、本発明の真の権利範囲は後述する特許請求の範囲によって定められる。
【産業上の利用可能性】
【0147】
本発明は、限られた空間に設置されたアンテナ装置を作業者が遠隔で方向調整可能で、作業の便宜性を向上することのできるアンテナ用クランピング装置およびその制御方法を提供する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【国際調査報告】