(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-19
(54)【発明の名称】カミソリカバーシステム
(51)【国際特許分類】
B26B 21/40 20060101AFI20221012BHJP
A45D 27/24 20060101ALI20221012BHJP
【FI】
B26B21/40 A
A45D27/24
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022509652
(86)(22)【出願日】2020-02-13
(85)【翻訳文提出日】2022-04-15
(86)【国際出願番号】 US2020018184
(87)【国際公開番号】W WO2021029908
(87)【国際公開日】2021-02-18
(32)【優先日】2019-08-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-11-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】315017030
【氏名又は名称】エッジウェル パーソナル ケア ブランズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
【氏名又は名称原語表記】Edgewell Personal Care Brands, LLC
【住所又は居所原語表記】1350 Timberlake Manor Parkway, Chesterfield, MO 63017 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(72)【発明者】
【氏名】アトラソン フリニュール ヴァグン
(72)【発明者】
【氏名】ブラヴマン ジェイソン
(72)【発明者】
【氏名】グーレイ ジョージナ
(72)【発明者】
【氏名】マルコス アンドレス
(57)【要約】
カミソリカバーシステムは、後側構成要素と、前側構成要素と、磁性構成要素と、を含む。前側構成要素は、後側構成要素と連結してカミソリカバーシステムの内部容積を形成するように構成される。カミソリカバーシステムの内部容積内に、剃毛カミソリの少なくとも一部が配設されることになる。磁性構成要素は、カミソリカバーシステムの内部容積内で後側構成要素に連結するように構成される。磁性構成要素は、ハンドルの一部を後側構成要素に固定するように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カミソリカバーシステムであって、
後側構成要素と、
前記後側構成要素と連結して前記カミソリカバーシステムの内部容積を形成するように構成されている前側構成要素であって、剃毛カミソリの少なくとも一部が前記カミソリカバーシステムの前記内部容積内に配設されることになる、前側構成要素と、
前記内部容積内で前記後側構成要素に連結するように構成されている磁性構成要素であって、前記剃毛カミソリのハンドルの第1の部分を前記後側構成要素に固定するように構成されている、磁性構成要素と、を備える、カミソリカバーシステム。
【請求項2】
前記後側構成要素は、前記剃毛カミソリの1つまたは複数の部分に接触するように構成されている複数の支持構造を備える、請求項1に記載のカミソリカバーシステム。
【請求項3】
前記前側構成要素は、前記剃毛カミソリの前記ハンドルの第2の部分に接触するように構成されている第1の支持構造を備え、前記剃毛カミソリは前記複数の支持構造と前記第1の支持構造の間に固定されることになる、請求項2に記載のカミソリカバーシステム。
【請求項4】
前記複数の支持構造は、前記剃毛カミソリの前記ハンドルの第2の部分に接触するように構成されている第1の第2構造を含む、請求項2に記載のカミソリカバーシステム。
【請求項5】
前記剃毛カミソリは前記ハンドルに連結されるカートリッジを更に備え、
前記カートリッジはカミソリ刃を備え、
前記複数の支持構造は前記カミソリ刃に接触することなく前記カートリッジの一部に接触するように構成されている第3の支持構造を備える、
請求項2に記載のカミソリカバーシステム。
【請求項6】
前記第3の支持構造は前記カートリッジの潤滑部分に接触することなく前記カートリッジの前記一部に接触するように構成されている、請求項5に記載のカミソリカバーシステム。
【請求項7】
前記後側構成要素は第1の接合部を備え、前記前側構成要素は前記第1の接合部と連結するように構成されている第2の接合部を備える、請求項1に記載のカミソリカバーシステム。
【請求項8】
カミソリカバーシステムであって、
剃毛カミソリの1つまたは複数の部分に接触するように構成されている複数の支持構造を備える後側構成要素と、
前記後側構成要素と連結して前記カミソリカバーシステムの内部容積を形成するように構成されている前側構成要素であって、前記剃毛カミソリの少なくとも一部が前記カミソリカバーシステムの前記内部容積内に配設されることになる、前側構成要素と、を備え、前記剃毛カミソリは前記複数の支持構造と前記前側構成要素の第1の支持構造の間に固定されることになる、カミソリカバーシステム。
【請求項9】
前記後側構成要素は第1の枢動接合部を更に備え、
前記前側構成要素は前記第1の枢動接合部に連結するように構成されている第2の枢動接合部を更に備え、
前記後側構成要素および前記前側構成要素は、前記剃毛カミソリへのアクセスが可能になるように、前記第1の枢動接合部および前記第2の枢動接合部を介して互いに対して枢動されることになる、
請求項8に記載のカミソリカバーシステム。
【請求項10】
前記後側構成要素は第1の固定接合部を更に備え、
前記前側構成要素は前記第1の枢動接合部に連結するように構成されている第2の固定接合部を更に備え、
前記後側構成要素および前記前側構成要素は、前記剃毛カミソリの前記少なくとも一部を前記カミソリカバーシステムの前記内部容積内に固定するために、前記第1の固定接合部および前記第2の固定接合部を介して互いに固定されることになる、
請求項9に記載のカミソリカバーシステム。
【請求項11】
前記前側構成要素の前記第1の支持構造は前記剃毛カミソリのハンドルの第1の部分に接触するように構成されており、
前記後側構成要素の前記複数の支持構造のうちの第2の支持構造は、前記剃毛カミソリの前記ハンドルの第2の部分に接触するように構成されている、
請求項8に記載のカミソリカバーシステム。
【請求項12】
前記剃毛カミソリは前記剃毛カミソリのハンドルに連結されるカートリッジを更に備え、
前記カートリッジはカミソリ刃を備え、
前記複数の支持構造は前記カミソリ刃に接触することなく前記カートリッジの一部に接触するように構成されている第3の支持構造を備える、
請求項8に記載のカミソリカバーシステム。
【請求項13】
前記第3の支持構造は前記カートリッジの潤滑部分に接触することなく前記カートリッジの前記一部に接触するように構成されている、請求項12に記載のカミソリカバーシステム。
【請求項14】
前記内部容積内で前記複数の支持構造のうちの少なくとも1つに近接して前記後側構成要素に連結するように構成されている磁性構成要素であって、前記剃毛カミソリのハンドルの第2の部分を前記後側構成要素に固定するように構成されている、磁性構成要素、を更に備える、
請求項8に記載のカミソリカバーシステム。
【請求項15】
剃毛カミソリを、カミソリカバーシステムの後側構成要素に、前記剃毛カミソリのハンドルと前記後側構成要素の磁性構成要素の間の磁気引力によって着脱可能に取り付けることと、
前記カミソリカバーシステムの前側構成要素を、前記剃毛カミソリの少なくとも一部が前記カミソリカバーシステムの内部容積内に囲繞されるように前記後側構成要素に連結することと、
を含む、方法。
【請求項16】
前記剃毛カミソリへのアクセスが可能になるように、前記前側構成要素の連結を前記後側構成要素から少なくとも部分的に解除することと、
前記ハンドルと前記磁性構成要素の間の前記磁気引力よりも大きい力によって、前記剃毛カミソリを前記後側構成要素から取り外すことと、
を更に含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記後側構成要素への前記剃毛カミソリの前記着脱可能な取り付けは、前記剃毛カミソリを前記後側構成要素の複数の支持構造に当接させて配設することを更に含み、前記剃毛カミソリの前記少なくとも一部を囲繞するための前記後側構成要素への前記前側構成要素の前記連結は、前記後側構成要素の前記複数の支持構造と前記前側構成要素の第1の支持構造の間に前記剃毛カミソリを固定することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記複数の支持構造は、前記剃毛カミソリの前記ハンドルの第2の部分に接触するように構成されている第2の支持構造を備える、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記剃毛カミソリは前記ハンドルに連結されるカートリッジを更に備え、
前記カートリッジはカミソリ刃を備え、
前記複数の支持構造は前記カミソリ刃に接触することなく前記カートリッジの一部に接触するように構成されている第3の支持構造を備える、
請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記後側構成要素への前記剃毛カミソリの前記着脱可能な取り付けは、前記磁性構成要素と前記剃毛カミソリの1つまたは複数のカミソリ刃に近接した前記ハンドルの第1の部分との間の前記磁気引力によるものである、請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態はカバーに関し、詳細にはカミソリカバーに関する。
【背景技術】
【0002】
剃毛カミソリ(例えば安全剃毛カミソリ)は、1つまたは複数のカミソリ刃に連結されたカミソリハンドルを有し得る。剃毛カミソリを使用すると、カミソリ刃によって、皮膚を切ることなく皮膚から毛が切り離される。剃毛カミソリの取扱いを誤ると、負傷、不十分な剃毛をもたらすカミソリ刃の損傷、または他の物体の損傷が生じる可能性がある。
【0003】
添付の図面の各図において本開示は限定としてではなく例として示されており、それらの図では類似の参照符号は同様の要素を示す。本開示における「1つの(an)」または「1つの(one)」実施形態への様々な言及は必ずしも同じ実施形態に対するものではなく、そのような言及は少なくとも1つを意味していることに留意すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【
図1】ある実施形態に係る、後側構成要素と前側構成要素と磁性構成要素とを含むカミソリカバーシステムを示す図である。
【
図2A】ある実施形態に係る、剃毛カミソリに連結されたカミソリカバーシステムの斜視図である。
【
図2B】ある実施形態に係る、剃毛カミソリに連結されたカミソリカバーシステムの斜視図である。
【
図2C】ある実施形態に係る、剃毛カミソリに連結されたカミソリカバーシステムの斜視図である。
【
図2D】ある実施形態に係る、剃毛カミソリに連結されたカミソリカバーシステムの斜視図である。
【
図3A】ある実施形態に係る、カミソリカバーシステム内に配設された剃毛カミソリを示す図である。
【
図3B】ある実施形態に係る、カミソリカバーシステムの前側構成要素に当接して配設された剃毛カミソリを示す図である。
【
図4A】ある実施形態に係る、カミソリカバーシステムの後側構成要素の斜視図である。
【
図4B】ある実施形態に係る、カミソリカバーシステムの後側構成要素の斜視図である。
【
図4C】ある実施形態に係る、カミソリカバーシステムの後側構成要素の斜視図である。
【
図4D】ある実施形態に係る、カミソリカバーシステムの後側構成要素の斜視図である。
【
図5A】ある実施形態に係る、カミソリカバーシステムの前側構成要素に連結されたカミソリカバーシステムの後側構成要素の図である。
【
図5B】ある実施形態に係る、カミソリカバーシステムの前側構成要素に連結されたカミソリカバーシステムの後側構成要素の図である。
【
図5C】ある実施形態に係る、カミソリカバーシステムの前側構成要素に連結されたカミソリカバーシステムの後側構成要素の図である。
【
図5D】ある実施形態に係る、カミソリカバーシステムの前側構成要素に連結されたカミソリカバーシステムの後側構成要素の図である。
【
図5E】ある実施形態に係る、カミソリカバーシステムの前側構成要素に連結されたカミソリカバーシステムの後側構成要素の図である。
【
図5F】ある実施形態に係る、カミソリカバーシステムの前側構成要素に連結されたカミソリカバーシステムの後側構成要素の図である。
【
図5G】ある実施形態に係る、カミソリカバーシステムの前側構成要素に連結されたカミソリカバーシステムの後側構成要素の図である。
【
図5H】ある実施形態に係る、カミソリカバーシステムの前側構成要素に連結されたカミソリカバーシステムの後側構成要素の図である。
【
図6A】ある実施形態に係る、カミソリカバーシステムの後側構成要素の図である。
【
図6B】ある実施形態に係る、カミソリカバーシステムの後側構成要素の図である。
【
図6C】ある実施形態に係る、カミソリカバーシステムの後側構成要素の図である。
【
図6D】ある実施形態に係る、カミソリカバーシステムの後側構成要素の図である。
【
図6E】ある実施形態に係る、カミソリカバーシステムの後側構成要素の図である。
【
図6F】ある実施形態に係る、カミソリカバーシステムの後側構成要素の図である。
【
図6G】ある実施形態に係る、カミソリカバーシステムの後側構成要素の図である。
【
図6H】ある実施形態に係る、カミソリカバーシステムの後側構成要素の図である。
【
図7A】ある実施形態に係る、カミソリカバーシステムの前側構成要素の図である。
【
図7B】ある実施形態に係る、カミソリカバーシステムの前側構成要素の図である。
【
図7C】ある実施形態に係る、カミソリカバーシステムの前側構成要素の図である。
【
図7D】ある実施形態に係る、カミソリカバーシステムの前側構成要素の図である。
【
図7E】ある実施形態に係る、カミソリカバーシステムの前側構成要素の図である。
【
図7F】ある実施形態に係る、カミソリカバーシステムの前側構成要素の図である。
【
図8】ある実施形態に係る、カミソリカバーシステムと関連付けられた方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
本明細書に記載する実施形態は、カミソリカバーシステムに関する。剃毛カミソリ(例えば安全剃毛カミソリ)は、(例えば、カミソリカートリッジ内に配設された)カミソリ刃に連結されたハンドルを含む。カミソリ刃は良好な剃毛を実現すべく極めて鋭利であり得る。よく切れない、バリのある、さもなければ損傷しているカミソリ刃は、剃毛中に小さな切り傷(nick)、切創(cut)、および皮膚の刺激を生じさせる場合がある。剃毛カミソリの落下、カミソリ刃と他の物体の接触、カミソリ刃表面に長時間水分があること、その他によって、カミソリ刃が損傷する場合がある。カミソリ刃と他の物体の接触および使用者のカミソリ刃への意図しない接触は、負傷および物体の損傷をもたらす可能性がある。
【0006】
従来のカバーは、予期せず開いて剃毛カミソリが外に出てしまうことがある。例えば、カバーで部分的に覆われた剃毛カミソリを落としたりかばんに入れたりすると、カバーが他の物体に接触し、予期せず開いてしまう場合がある。カバーの外に出た剃毛カミソリは、損傷する、損傷をもたらす、および/または負傷をもたらす場合がある。例えば、かばんの中で剃毛カミソリが予期せずカバーの外に出てしまった結果、剃毛カミソリのカミソリ刃は、かばんに自身の手を入れた使用者を負傷させる場合がある。
【0007】
剃毛カミソリは、1つまたは複数の傷付き易い部分を有し得る。例えば、カミソリ刃、カートリッジの潤滑部分、その他が損傷を受ける場合がある。カミソリ刃と物体の接触、またはカミソリ刃と水分の長時間の接触によって、カミソリ刃がよく切れなくなる、バリを生じる、さもなければ損傷する場合がある。潤滑部分との接触、または潤滑部分と水分の長時間の接触によって、潤滑部分が劣化する、欠ける、さもなければ損傷する場合がある。従来のカバーはカミソリ刃および/または潤滑部分に接触する場合があり、カミソリ刃および/または潤滑部分を水分と長時間接触させる場合があり、(例えば損傷に起因して、等で)カミソリ刃および/または潤滑部分の寿命を縮める場合がある。
【0008】
本明細書で開示するデバイス、システム、および方法は、カミソリカバーシステム(例えば、カミソリ移動用カバーシステム)を提供する。カミソリカバーシステムは、後側構成要素と、前側構成要素と、磁性構成要素と、を含み得る。後側構成要素は第1の接合部を含み得、前側構成要素は、第1の接合部に連結してカミソリカバーシステムの内部容積を形成するように構成された第2の接合部を含み得る。カミソリカバーシステムは、カミソリカバーシステムの内部容積内で剃毛カミソリの少なくとも一部を受けるように構成され得る。後側構成要素および前側構成要素は、カミソリ刃に接触することなく、および剃毛カミソリのどの潤滑部分とも接触することなく、剃毛カミソリの1つまたは複数の部分に接触するように構成された、1つまたは複数の支持構造を含み得る。磁性構成要素は、カミソリカバーシステムの内部容積内で後側構成要素に連結するように構成され得る。磁性構成要素は、剃毛カミソリのハンドルの一部を後側構成要素に固定するように構成され得る。磁性構成要素は、前側構成要素を後側構成要素に連結させてまたは連結させずに、剃毛カミソリを後側構成要素に固定し得る。
【0009】
本明細書に開示するシステム、デバイス、および方法は、従来の解決法に対して利点を有する。カミソリカバーシステムは、前側構成要素を後側構成要素に固定する必要なく、剃毛カミソリを磁気引力によって後側構成要素に固定することができ、この結果、使用者の負傷、剃毛カミソリの損傷、および他の物体の損傷が防止される。カミソリカバーシステムは、剃毛カミソリがカミソリカバーシステムによって剃毛カミソリのカミソリ刃および潤滑部分に接触することなく固定されて剃毛カミソリの損傷が防止されるように構成された、支持構造を有し得る。
【0010】
図1は、ある実施形態に係る、後側構成要素110と、前側構成要素140と、磁性構成要素160と、を含む、カミソリカバーシステム100を示す。カミソリカバーシステム100は、カミソリ移動用カバー、カミソリ移動用ケース、カミソリ保護カバーなどであり得る。
【0011】
後側構成要素110は、後側壁112と側壁120とを含み得る。後側壁112は外面と内面とを有し得る。後側壁112は、外面と内面の間に、カミソリカバーシステム100の排水を実現するための、およびカミソリカバーシステム100の中を通る空気の流れを提供するための、1つまたは複数の開口部114(例えば、穿孔、スロット、穴、等)を形成し得る。1つまたは複数の開口部114によって、剃毛カミソリのカミソリ刃および潤滑部分を乾燥させて、カミソリ刃および潤滑部分の損傷を防止することが可能になり得る。いくつかの実施形態では、後側壁112は、後側壁112全体にわたって均等に離間されている複数の開口部114を形成する。いくつかの実施形態では、後側壁112は、剃毛カミソリのカミソリ刃および/または潤滑部分(例えばカートリッジ)に近接した、1つまたは複数の開口部を形成する。いくつかの実施形態では、後側壁112は、外面と内面の間にどのような開口部114も有さない。
【0012】
いくつかの実施形態では、後側壁112は、剃毛カミソリの形状に実質的に従うような形状である。後側壁112の周囲は、カミソリ刃(例えばカミソリ刃のカートリッジ)のより近くでより大きい幅を、および剃毛カミソリのハンドルのより近くでより小さい幅を有し得る。後側壁112は、剃毛カミソリの形状に実質的に従うように傾斜していてもよい。後側壁112のカミソリ刃により近い部分はより低くなっていてもよく、後側壁112のハンドルにより近い部分はより高くなっていてもよい。
【0013】
側壁120は後側壁112から延在して、後側壁112からずらした場所に縁部を形成し得る。いくつかの実施形態では、側壁120は後側壁112から縁部まで湾曲している。いくつかの実施形態では、縁部は、後側壁112と(例えば、後側壁の外面および/または内面と)実質的に同じ傾斜を有する。側壁120(例えば、側壁120の縁部)は、剃毛カミソリのハンドルの一部を受けるように構成されたスロット122を形成し得る。
【0014】
側壁120は、第1の突起126Aおよび第2の突起126B(以降「突起126」)を含み得る、第1の枢動接合部124を含み得る。第1および第2の突起126は実質的に対称であり得、実質的に同じ軸線を中心とし得る。側壁120は、第1の凹部130Aおよび第2の凹部130B(以降「凹部130」)を含み得る、第1の固定接合部128を含み得る。第1および第2の凹部130は実質的に対称であり得、スロット122に近接した側壁120の内面に沿って互いと位置合わせされ得る。
【0015】
後側壁112は、1つまたは複数の支持構造116に連結され得る。例えば、後側壁112は、カミソリ刃および潤滑部分の損傷が回避されるようにならびにカミソリ刃および潤滑部分を乾燥させることができるように、カミソリ刃に接触することなく、および潤滑部分に接触することなく、剃毛カミソリのカートリッジの一部に当接して配設されるように構成されている、第1の支持構造116Aに連結され得る。後側壁112は、剃毛カミソリのハンドルの一部に当接して配設されるように構成されている、第2の支持構造116Bおよび第3の支持構造116Cに連結され得る。第2の支持構造116Bおよび第3の支持構造116Cは、ハンドルのうちハンドルの磁性部分に近接した部分に当接して配設されるように構成され得る。第2の支持構造116Bおよび第3の支持構造116Cの少なくとも一部は、側壁120に連結され得る。後側壁112および/または側壁は、第4の支持構造116Dおよび第5の支持構造116Eに連結され得る。第4の支持構造116Dおよび第5の支持構造116Eは、剃毛カミソリのハンドルの一部に当接して配設されるように構成され得る。
【0016】
後側構成要素110の後側壁112に磁性構成要素160が連結され得る。磁性構成要素160は、接着、プレス嵌め等によって、後側壁112に連結され得る。磁性構成要素160は、磁気引力によって剃毛カミソリのハンドルを後側構成要素110に固定するように構成され得る。
【0017】
磁性構成要素160は、第2の支持構造116Bと第3の支持構造116Cの間で後側壁112に連結され得る。磁性構成要素160は円筒形(例えば、2つの平面と円形の周囲)であってもよく、その場合、磁性構成要素160の第1の面は後側壁112に連結され、磁性構成要素の第2の面は磁気引力によってハンドルを固定するためのものであり、円形の周囲は第2の支持構造116Bと第3の支持構造116Cの間に嵌合する。第2の支持構造116Bおよび第3の支持構造116Cの遠位端は、円形の周囲の中心と位置合わせされ得る。
【0018】
支持構造116A~116Eは、剃毛カミソリが磁性部分160によって後側構成要素110に固定される結果、カミソリ刃に接触することなく、および潤滑部分に接触することなく、剃毛カミソリに接触(例えばそれらを支持)するように構成され得る。
【0019】
前側構成要素140は前側壁142を含み得る。前側壁142は、第1の凹部146Aおよび第2の凹部146B(以降「凹部146」)を形成し得る、第2の枢動接合部144を含み得る。第1および第2の凹部146は実質的に対称であり得、実質的に同じ軸線を中心とし得る。前側構成要素140は、第1の突起150Aおよび第2の突起150B(以降突起150)を含む、第2の固定接合部148を含み得る。第1および第2の突起150は実質的に対称であり得、互いに位置合わせされ得る。前側壁142は、後側構成要素110の側壁120の外周部と実質的に同じである外周部を有し得る。前側壁142は、後側構成要素110の側壁120の内周部と実質的に同じである外周部を有するリップ152に連結され得る。リップ152および側壁120は圧力嵌めを形成し得る。いくつかの実施形態では、突起150は、リップ152の外面上に、側壁120の内面によって形成されている凹部130に固定されるように配設され得る。
【0020】
いくつかの実施形態では、前側壁142は、1つまたは複数の支持構造156に連結され得る。1つまたは複数の支持構造156は、カミソリ刃に接触することなく、および潤滑部分に接触することなく、剃毛カミソリの一部(例えばハンドル)に当接して配設されるように構成され得る。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の支持構造156は、剃毛カミソリのどの構成要素(例えば、接合部、ボタン、等)にも接触することなく、剃毛カミソリに接触し得る。支持構造156は、剃毛カミソリのハンドルの、剃毛カミソリのハンドルの構成要素(例えばボタン)の周囲にある部分に固定されるように構成され得る。支持構造156は、(例えば環状構造を形成する)円形外周部および円形内周部を有する突起を形成し得る。いくつかの実施形態では、支持構造156の円形内周部は、円形外周部を有する構成要素(例えば円形ボタン)の周囲でハンドルに固定されるように構成され得る。いくつかの実施形態では、支持構造156は、ハンドルの構成要素(例えばボタン)と接合する(例えばこれに当接して固定される)ように構成され得る。
【0021】
後側構成要素110および前側構成要素140は、互いに連結してカミソリカバーシステム100の内部容積102を形成するように構成され得る。後側構成要素110の第1の枢動接合部124および前側構成要素140の第2の枢動接合部144は1つに連結して、後側構成要素110および前側構成要素140の互いに対する枢動を可能にし得る。後側構成要素110および前側構成要素140は、(例えば、内部容積102から剃毛カミソリを取り出すまたは内部容積102内に剃毛カミソリを設置するために)カミソリカバーシステム100の内部容積102にアクセスできるように、互いに対して枢動し得る。
【0022】
後側構成要素110の第1の固定接合部128および前側構成要素140の第2の固定接合部148は1つに連結して、後側構成要素110および前側構成要素140の互いに対する枢動を防止し得る。いくつかの実施形態では、第1の枢動接合部124と第2の枢動接合部144を連結させて、後側構成要素110と前側構成要素140を完全に分離しなくても内部容積102へのアクセスが可能になるようにすることができる。第1の固定接合部128および第2の固定接合部148は、内部容積102を囲繞する(例えば、そこへのアクセスを防止する)ように連結され得る。
【0023】
剃毛カミソリを、後側構成要素110の支持構造116上に載置する(そして例えば、剃毛カミソリと磁性構成要素160の間の磁気引力によって後側構成要素110に固定する)ことができ、次いで前側構成要素140を、(例えば、後側構成要素110および前側構成要素140が閉じた状態になる結果)剃毛カミソリの少なくとも一部が内部容積102内に囲繞されるように、後側構成要素110に(例えば、枢動接合部124、144および/または固定接合部128、148を介して)固定することができる。内部容積102内に囲繞される剃毛カミソリの部分は、カミソリ刃、潤滑部分、カミソリ刃と潤滑部分とを含むカートリッジ、ハンドルとカートリッジの間の接合部、ハンドルとカートリッジの連結を解除するために使用されるハンドルのボタン、ハンドルの上側部分などのうちの、1つまたは複数を含み得る。剃毛カミソリの少なくとも一部が内部容積内に囲繞される結果、磁性構成要素160、後側構成要素110の支持構造116A~116E、および前側構成要素140の支持構造156は、カミソリカバーシステム100がカミソリ刃に接触することなく、およびカミソリカバーシステム100が潤滑部分に接触することなく、剃毛カミソリに対して固定され得る。カミソリカバーシステム100は、振動、衝撃、外力などのあるときにカミソリカバーシステム100がカミソリ刃に接触せずかつ潤滑部分に接触しないように、剃毛カミソリを固定し得る。後側構成要素110は(例えば、前側構成要素140に連結されていない場合でさえ)、振動、衝撃、外力などのあるときにカミソリカバーシステム100(そして例えば、他の物体)がカミソリ刃に接触せずかつ潤滑部分に接触しないように、剃毛カミソリを固定し得る。
【0024】
いくつかの実施形態では、後側壁112、側壁120、第1の枢動接合部124、突起126、または支持構造116のうちの2つ以上が、互いに一体である。いくつかの実施形態では、後側壁112、側壁120、第1の枢動接合部124、突起126、および支持構造116は、1つの一体の構成要素(例えば後側構成要素110)を形成する。いくつかの実施形態では、後側壁112、側壁120、第1の枢動接合部124、突起126、または支持構造116のうちの1つまたは複数は、(例えば、接着、結合、固定具などによって)互いに連結される。
【0025】
いくつかの実施形態では、磁性構成要素160および後側構成要素110は互いに一体である(例えば、後側構成要素110は磁性を有する)。いくつかの実施形態では、磁性構成要素160および後側壁112は互いに一体である(例えば、後側壁112は磁性を有する)。いくつかの実施形態では、磁性構成要素160および1つまたは複数の支持構造116(例えば、支持構造116Bおよび/または支持構造116C)は、互いに一体である。
【0026】
いくつかの実施形態では、磁性構成要素160は、磁性部分162とキャップ164とを備える。キャップ164は円筒形であってもよく、円筒形チャンバ(例えば、キャップ164は、外面と、円形外周部と、円形内周部と、円筒形チャンバへのアクセスを可能にする外面の反対側の開口部と、を有し得る)を形成し得る。磁性部分162はキャップ164の内側に嵌合することができ、キャップ164は、超音波プラスチック溶接、接着剤、固定具、圧力嵌め(例えば、所定位置へのスナップ係合)などのうちの1つまたは複数によって、後側壁112および/または支持構造116B~116Cに固定され得る。キャップ164は、磁性部分162の磁気引力を妨げないように薄型であってもよい。いくつかの実施形態では、キャップ164は、1つまたは複数の他の構成要素(例えば、支持構造116Bおよび/または支持構造116C、後側壁112、等)と一体である。
【0027】
いくつかの実施形態では、前側壁142、第2の枢動接合部144、突起150、リップ152、または支持構造156のうちの2つ以上が、互いに一体である。いくつかの実施形態では、前側壁142、第2の枢動接合部144、突起150、リップ152、および支持構造156は、1つの一体の構成要素(例えば、前側構成要素140)を形成する。いくつかの実施形態では、前側壁142、第2の枢動接合部144、突起150、リップ152、または支持構造156のうちの1つまたは複数は、(例えば、接着、結合、固定具などによって)互いに連結される。
【0028】
いくつかの実施形態では、カミソリカバーシステム100は、後側構成要素110の側壁120および前側構成要素140の部分158(例えば、前側構成要素140の周囲に近接した前側壁142の部分、前側構成要素140の周囲に近接したリップ152の部分、前側構成要素140の周囲に近接した前側壁142から突出している特徴部、等)によって形成されたスロット122を介して、ハンドル開口部104を形成する。ハンドル開口部104は、剃毛カミソリのハンドルの周囲に固定されるようなサイズであり得る。カミソリカバーシステム100は、磁性構成要素160、ハンドル開口部104を形成する側壁120の部分および部分158、ならびに支持構造116などのうちの1つまたは複数を介して剃毛カミソリを固定して、カミソリカバーシステム100内での剃毛カミソリの移動(例えば、弾み、がたつきなど)を防止すること、およびカミソリ刃および潤滑部分の接触を防止することができる。
【0029】
いくつかの実施形態では、カミソリカバーシステム100は、支持構造116、156を有さなくてもよい。カミソリカバーシステム100は、カミソリ刃および潤滑部分に接触することなく、磁性構成要素160を介して(例えば支持構造116、156なしで)剃毛カミソリを固定し得る。いくつかの実施形態では、カミソリカバーシステム100は、磁性構成要素160を有さなくてもよい。カミソリカバーシステム100は、カミソリ刃および潤滑部分に接触することなく、支持構造116、156を介して(例えば磁性構成要素160なしで)剃毛カミソリを固定し得る。
【0030】
いくつかの実施形態では、後側構成要素110および前側構成要素140は、圧力嵌め、ヒンジ構造、1つまたは複数のクリップなどのうちの1つまたは複数によって1つに結合される、別個の構成要素である。
図1には、後側構成要素110と前側構成要素140を連結するための突起および凹部(ならびに例えば側壁およびリップ)の場所が示されている。いくつかの実施形態では、突起および凹部の場所および数は、
図1に示すものと異なっていてもよい。
【0031】
いくつかの実施形態では、後側構成要素110と前側構成要素140は、単一の構成要素の一部である(例えば、互いに一体である)。後側構成要素110および前側構成要素140は、一体成形ヒンジ(例えば、フレクシャーベアリングであって接続する2つの剛性部片と同じ材料から製作される、薄型の可撓性ヒンジ)によって接合され得る。後側構成要素110、前側構成要素140、および一体成形ヒンジは、一体(例えば、1つの単一の型によって形成された1つの単一の構成要素)であり得る。
【0032】
カミソリカバーシステム100は、ポリエチレンテレフタレート(PETまたはPETE)、高密度(HD)PETE、熱可塑性ポリマー、ポリプロピレン、延伸ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリスチレン、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエステル、金属、合成ゴム、天然ゴム、シリコーン、ナイロン、ポリマー、木材、抗バクテリアもしくは抗菌材料、絶縁性材料、温熱性材料、他の好適なサステナブルなもしくは生分解性の材料、またはこれらの任意の組合せを含む、1種または複数種の材料で製作され得る。カミソリカバーシステムは、金属、木材、または他の材料に見えるように着色またはめっき可能な材料で製作され得る。いくつかの実施形態では、カミソリカバーシステム100の(磁性部分162以外の)構成要素の各々は、同じ種類の材料である。いくつかの実施形態では、カミソリカバーシステム100の(磁性部分162以外の)2つ以上の構成要素は、種類の異なる材料である。
【0033】
図2A~
図2Dは、ある実施形態に係る、剃毛カミソリ200に連結されたカミソリカバーシステム100を示す。剃毛カミソリ200は、ハンドル210と、構成要素220(例えば、使用者インターフェース、ボタン)と、接合部230と、を有し得る。ハンドル210には、接合部230を介して、カミソリ刃と潤滑部分とを含むカートリッジが連結され得る。構成要素220(例えばボタン)を作動させると、接合部からカートリッジを解放することができる。
【0034】
図2Aを参照すると、剃毛カミソリ200は、カミソリカバーシステム100の後側構成要素110の中に配設され得る。剃毛カミソリ200は、磁性部分162、支持構造116、または側壁120のスロット122を形成する部分(
図1を参照)のうちの、1つまたは複数によって固定され得る。
【0035】
図2B~
図2Cを参照すると、剃毛カミソリ200の少なくとも一部がカミソリカバーシステム100の内部容積102内に固定されるように、前側構成要素140が後側構成要素110に連結され得る。
【0036】
図2Dを参照すると、前側構成要素140は、いくつかの実施形態では、構成要素220の周囲に配設されるように構成された、支持構造156を有し得る。前側構成要素140が後側構成要素110に連結されている結果、支持構造156は、ハンドル210の頂面上に(例えば、構成要素220の周囲に、構成要素220と接合して、等で)配設され得る。
【0037】
図3Aは、ある実施形態に係る、カミソリカバーシステム100内に配設された剃毛カミソリ200を示す。
図3Bは、ある実施形態に係る、カミソリカバーシステム100の前側構成要素140に当接して配設された剃毛カミソリ200を示す。カミソリカバーシステム100は、後側構成要素110と前側構成要素140とを含み得る。剃毛カミソリ200の少なくとも一部は、カミソリカバーシステム100によって形成された内部容積102内に設置され得る。
【0038】
剃毛カミソリ200は、ハンドル210と、構成要素220と、接合部と、を含み得る。剃毛カミソリ200はカートリッジ300を含み得るか、またはこれに連結され得る。カートリッジ300は1つまたは複数のカミソリ刃310を含み得る。カートリッジ300は潤滑部分320を含み得る。潤滑部分320(例えば、潤滑ストリップ、360度の潤滑部、等)は、カートリッジ300上に成形される潤滑組成物(例えば剃毛補助剤)を含み得る。潤滑部分320は少なくとも部分的に水溶性であり得る。水と接触することに反応して、潤滑部分320の一部が剃毛を補助すべく溶解し得る(例えば、潤滑部分320の溶解した部分が皮膚および/またはカミソリ刃と接触して剃毛を補助することができる)。
【0039】
潤滑部分320は、カートリッジの前面上の、カミソリ刃310の上方、側方、および下方に配設され得る(例えば、カミソリ刃の周囲360度の潤滑組成物)。カートリッジ300は、カートリッジ300の前面からカートリッジの後面に至る開口部を有し得る。潤滑部分320は、カートリッジ300の前面上に(例えば、カミソリ刃310の周囲に)およびカートリッジ300の開口部の中に成形され得る。湿った表面がある時間にわたって(例えば、カートリッジの前面または後面上の)潤滑部分320に接触することになれば、潤滑部分320が溶解する可能性があり、このことはカートリッジ300の寿命を縮め、カートリッジが提供する剃毛の品質を低下させ、また他の物体に損傷をもたらす場合がある。
【0040】
カートリッジは、(例えば、カートリッジ300の前面上に)接触部分330を有し得る。接触部分330はゴム、プラスチック、金属、等で製作され得る。接触部分330は潤滑組成物で覆われていなくてもよい。接触部分330は、カートリッジ300の前面上の、カミソリ刃310と潤滑部分320の間に配設され得る。剃毛カミソリ200をカミソリカバーシステム100の内部容積内に設置(例えば、剃毛カミソリ200を磁性部分160に固定、剃毛カミソリを支持構造116上に載置、等)すると、支持構造116Aは、カートリッジ300の接触部分330に接触し得る。カミソリカバーシステム100は、支持構造116Aを接触部分330に接触させ、カミソリ刃310または潤滑部分320には接触させないように構成され得る。カミソリカバーシステム100は、カミソリカバーシステム100および/または剃毛カミソリ200に対する振動、衝撃、または他の外力のあるときに、支持構造116Aが(例えば、カミソリ刃310または潤滑部分320に接触することなく)接触部分だけに接触するように、剃毛カミソリ200を固定し得る。カミソリカバーシステム100は、潤滑部分320の(例えば、カートリッジ300の前面上の、カートリッジ300の開口部を通る、カートリッジ300の背面上の、等の)どの部分もカミソリカバーシステム100と接触しないように、剃毛カミソリを固定し得る。潤滑部分320およびカミソリ刃310は、カミソリカバーシステム100のどの部分にも接触することなくカミソリカバーシステム100の中に懸架され得る。カミソリカバーシステムの開口部114は、潤滑部分320の溶解およびカミソリ刃の310の損傷を防止するために、潤滑部分320および/またはカミソリ刃310を乾燥させることを可能にし得る。
【0041】
図4A~
図4Dは、ある実施形態に係る、カミソリカバーシステム100の後側構成要素110の斜視図を示す。
【0042】
図4Aを参照すると、後側構成要素110の後側壁112は、磁性構成要素160を受けるための接合部410を有し得る。いくつかの実施形態では、接合部410は後側壁112によって形成される。いくつかの実施形態では、接合部410は後側壁112に連結される。いくつかの実施形態では、接合部410は後側壁112の(例えば、どのような開口部114も有さない)平坦な部分である。
【0043】
図4Bを参照すると、磁性構成要素160の磁性部分162は、接合部410上に配設され得る。いくつかの実施形態では、磁性部分162は接合部410に接着される。いくつかの実施形態では、磁性部分162は接合部410上に圧力嵌めされる。いくつかの実施形態では、磁性部分162は、接合部410に取り付けられることなく接合部410上に配設される(例えば、これと位置合わせされる)。
【0044】
図4Cを参照すると、キャップ164は、接合部410上の磁性部分162を覆って載置されるように構成され得る。いくつかの実施形態では、キャップ164の内周部の直径は、磁性部分162の外周部の直径と実質的に同様である。いくつかの実施形態では、キャップ164の内部高さは、磁性部分162の高さと実質的に同様である。
【0045】
図4Dを参照すると、キャップ164は磁性部分162上に載置され得る。いくつかの実施形態では、磁性部分162は接合部410に連結され、キャップ164は磁性部分162に連結される(例えば、キャップ164は接合部410に直接連結されない)。いくつかの実施形態では、キャップ164は磁性部分162上に載置され、キャップ164は、超音波プラスチック溶接、接着、固定具などのうちの1つまたは複数を介して、接合部410に連結される(例えば、磁性部分162は接合部410に直接連結されない)。
【0046】
図5A~
図5Hは、ある実施形態に係る、カミソリカバーシステム100の前側構成要素140に連結された、カミソリカバーシステム100の後側構成要素110の図を示す。
図5Aは正面斜視図であり得、
図5Bは背面斜視図であり得、
図5Cは正面図であり得、
図5Dは背面図であり得、
図5Eは上面図であり得、
図5Fは底面図であり得、
図5Gは左側立面図であり得、
図5Hは右側立面図であり得る。
【0047】
図6A~
図6Hは、ある実施形態に係る、カミソリカバーシステム100の後側構成要素110の図を示す。
図6Aは正面斜視図であり得、
図6Bは背面斜視図であり得、
図6Cは正面図であり得、
図6Dは背面図であり得、
図6Eは上面図であり得、
図6Fは底面図であり得、
図6Gは左側立面図であり得、
図6Hは右側立面図であり得る。
【0048】
図7A~
図7Fは、ある実施形態に係る、カミソリカバーシステム100の前側構成要素140の図を示す。
図7Aは背面斜視図であり得、
図7Bは背面図であり得、
図7Cは上面図であり得、
図7Dは底面図であり得、
図7Eは左側立面図であり得、
図7Fは右側立面図であり得る。
【0049】
図8は、ある実施形態に係る、カミソリカバーシステムと関連付けられた方法800を示す。特定の連なりまたは順序で示されているが、そうではないと明記されない限りは、動作の順序を変更することができる。したがって、示されている実施形態は例としてのみ理解されるべきであり、示されている工程を異なる順序で行うことができ、いくつかの工程を並列で行うこができる。更に、様々な実施形態において1つまたは複数の動作を省略することができる。したがって、あらゆる実施形態において全ての動作が必要な訳ではない。
【0050】
図8の方法800を参照すると、ブロック802において、剃毛カミソリは、剃毛カミソリのハンドルとカミソリカバーシステムの磁性構成要素の間の磁気引力によって、カミソリカバーシステムの後側構成要素に着脱可能に取り付けられる。磁性構成要素は後側構成要素に連結され得る。
【0051】
ブロック804において、カミソリカバーシステムの前側構成要素が、後側構成要素の第1の接合部および前側構成要素の第2の接合部を介して、後側構成要素と連結されて、剃毛カミソリの少なくとも一部が、前側構成要素と後側構成要素の間のカミソリカバーシステムの内部容積内に固定される。
【0052】
ブロック806において、後側構成要素の第1の接合部および前側構成要素の第2の接合部を介して、カミソリカバーシステムの前側構成要素の連結が後側構成要素から少なくとも部分的に解除されて、剃毛カミソリへのアクセスが可能になる。
【0053】
ブロック808において、剃毛カミソリは、ハンドルと磁性構成要素の間の磁気引力よりも大きい力によって、後側構成要素から取り外される。
【0054】
本明細書で使用する用語「第1の」、「第2の」、「第3の」、「第4の」、等は、様々な要素の間の区別を行うためのラベルとして意図されており、それらの数値指定に従う序数詞としての意味を有さない場合がある。
【0055】
上記した説明は、本開示のいくつかの実施形態の良好な理解が得られるように、特定のシステム、構成要素、方法などの例のような、多数の具体的な詳細を提示する。ただし、これらの具体的な詳細がなくても本開示の少なくともいくつかの実施形態を実施し得ることが、当業者には明らかであろう。また場合によっては、不必要に本開示を曖昧にすることを回避するために、よく知られている構成要素もしくは方法は詳細には記載されないか、または単純なブロック図フォーマットで提示される。したがって、提示されている具体的な詳細は例示的なものに過ぎない。これらの例示的な詳細と特定の実装形態とが異なっている場合があるが、それらは依然として本開示の範囲内にあるように企図され得る。
【0056】
本明細書の全体に見られる「一実施形態」、「ある実施形態」、または「いくつかの実施形態」への言及は、その実施形態と関連させて記載される特定の特徴、構造、または特性が、少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、「一実施形態では」、「ある実施形態では」、または「いくつかの実施形態では」という句が本明細書の全体にわたって様々な場所で登場するが、これらは必ずしも全て同じ実施形態を指すわけではない。更に、用語「または」は、排他的な「または」ではなく、包括的な「または」を意味することが意図されている。本明細書において用語「約(about)」または「約(approximately)」が使用される場合、このことは、提示されている公称値が±10%の精度であることを意味するよう意図されている。
【0057】
本明細書における方法の動作は特定の順序で示され記載されているが、特定の動作が少なくとも部分的に他の動作と同時に行われ得るよう、特定の動作が逆の順序で実行され得るように、各方法の動作の順序を変更してもよい。別の実施形態では、個別の動作の命令または下位動作は、断続的なおよび/または交互の方式であってもよい。
【0058】
上記の説明は例示となることを意図しており、制限的であることを意図していないことが理解される。当業者には、上記の説明を読み理解することで、多くの他の実施形態が明らかになるであろう。本開示の範囲はしたがって、付属の請求項、およびそれら請求項によって権利が認められる等価物の全範囲を参照して決定されるべきである。
【国際調査報告】