IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アトラス コプコ エアーパワー,ナームローゼ フェンノートシャップの特許一覧

特表2022-544602圧縮ガスのための乾燥機、乾燥機を備えた圧縮機設備、及び圧縮ガスの乾燥方法
<>
  • 特表-圧縮ガスのための乾燥機、乾燥機を備えた圧縮機設備、及び圧縮ガスの乾燥方法 図1
  • 特表-圧縮ガスのための乾燥機、乾燥機を備えた圧縮機設備、及び圧縮ガスの乾燥方法 図2
  • 特表-圧縮ガスのための乾燥機、乾燥機を備えた圧縮機設備、及び圧縮ガスの乾燥方法 図3
  • 特表-圧縮ガスのための乾燥機、乾燥機を備えた圧縮機設備、及び圧縮ガスの乾燥方法 図4
  • 特表-圧縮ガスのための乾燥機、乾燥機を備えた圧縮機設備、及び圧縮ガスの乾燥方法 図5
  • 特表-圧縮ガスのための乾燥機、乾燥機を備えた圧縮機設備、及び圧縮ガスの乾燥方法 図6
  • 特表-圧縮ガスのための乾燥機、乾燥機を備えた圧縮機設備、及び圧縮ガスの乾燥方法 図7A
  • 特表-圧縮ガスのための乾燥機、乾燥機を備えた圧縮機設備、及び圧縮ガスの乾燥方法 図7B
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-19
(54)【発明の名称】圧縮ガスのための乾燥機、乾燥機を備えた圧縮機設備、及び圧縮ガスの乾燥方法
(51)【国際特許分類】
   B01D 53/26 20060101AFI20221012BHJP
【FI】
B01D53/26 220
B01D53/26 100
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022509660
(86)(22)【出願日】2020-08-14
(85)【翻訳文提出日】2022-02-15
(86)【国際出願番号】 IB2020057663
(87)【国際公開番号】W WO2021033101
(87)【国際公開日】2021-02-25
(31)【優先権主張番号】BE2019/5536
(32)【優先日】2019-08-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】BE
(31)【優先権主張番号】BE2019/5537
(32)【優先日】2019-08-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】BE
(31)【優先権主張番号】BE2019/5538
(32)【優先日】2019-08-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】BE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】593074329
【氏名又は名称】アトラス コプコ エアーパワー,ナームローゼ フェンノートシャップ
【氏名又は名称原語表記】ATLAS COPCO AIRPOWER,naamloze vennootschap
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100196221
【弁理士】
【氏名又は名称】上潟口 雅裕
(72)【発明者】
【氏名】クレパン ティボルト
(72)【発明者】
【氏名】ヘレマンス ゲールト
(72)【発明者】
【氏名】ヘルマンス ハンス マリア カレル
【テーマコード(参考)】
4D052
【Fターム(参考)】
4D052AA01
4D052BA03
4D052CB00
4D052DA01
4D052DA02
4D052DB01
4D052FA06
4D052GA01
4D052GA03
4D052GB01
4D052GB02
4D052GB03
4D052GB04
4D052GB05
4D052GB09
(57)【要約】
乾燥ゾーンと再生ゾーンを含む圧力容器と、再生可能な乾燥剤を備えたドラムと、乾燥される圧縮ガスを乾燥ゾーンに供給するための入口と、乾燥された圧縮ガスを排出するための出口と、乾燥される圧縮ガス又は乾燥された圧縮ガスの部分流れを分岐し、この部分流れを再生ゾーンに導くための第1の接続ラインと、部分流れと供給流れを合体し、供給流れに関する部分流れからの流量の調整のために設けられた調整手段と、乾燥機の機能に関する少なくとも1つの測定値を測定するための少なくとも1つのセンサと、少なくとも1つの測定値の処理及び調整手段への制御信号の導入のための制御ユニットと、を備えた圧縮ガスの乾燥機である。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮ガスのための乾燥機(10、50、70、90)であって、
乾燥ゾーン(12)及び再生ゾーン(13)を含む回転対称部分を含む圧力容器(11)と、
前記回転対称部分内に配置され、再生可能な乾燥剤を備えるドラム(14)と、
前記乾燥剤が連続して前記乾燥ゾーン及び前記再生ゾーンを通って移動するように、前記ドラムを回転対称部分に対して、又はその逆に回転させる駆動手段(114)と、
乾燥される圧縮ガスを供給するための入口(15)と、
乾燥された圧縮ガスを排出するための出口(16)と、
前記乾燥される圧縮ガス又は前記乾燥された圧縮ガスの部分流れを取り出し、前記部分流れを前記再生ゾーンに送るための第1の接続ライン(17、51、77、97)と、
再生に使用される前記部分流れ(19)を、乾燥される前記圧縮ガスの前記供給流れ(18)と混合し、前記追加された供給流れに対する前記部分流れの流量を調整するために設けられた調整手段(21、121)と、
を備え、
前記乾燥機は、前記乾燥機の機能に関する少なくとも1つの測定値を測定する少なくとも1つのセンサ(RPM、dPx、Tx、PDP)を備えたセンサセットと、前記少なくとも1つのセンサ及び前記調整手段(21、121)と通信するように接続され、前記少なくとも1つの測定値を処理し、前記少なくとも1つの測定値に基づいて前記調整手段に対する第1の制御信号(101)を決定し、前記第1の制御信号を前記調整手段に提供するように設けられた制御ユニット(100)と、をさらに備える乾燥機(10、50、70、90)。
【請求項2】
前記センサセットは、前記供給流れ及び/又は前記部分流れの流量を直接又は間接的に測定するための1又は2以上のセンサ(RPM、dPx)を備え、前記制御ユニット(100)は、前記供給流れ及び/又は前記部分流れの直接又は間接的に測定された流量を評価し、前記評価に基づいて前記第1の制御信号(101)を調整するために設けられている、請求項1に記載の乾燥機(10、30、50、70、90)。
【請求項3】
前記センサセットは、前記供給流れを供給する圧縮機(60)の速度を測定するRPMセンサ(RPM)及び前記調整手段(21)上での圧力降下(dP21)を測定する圧力センサのうちの少なくとも1つ以上のセンサを備える、請求項1又は2に記載の乾燥機(10、30、50、70、90)。
【請求項4】
前記センサセットは、前記再生ゾーンの入口側と出口側との間の温度差を測定するための温度センサ(T3,T4)、前記乾燥ゾーンの入口側と出口側との間の温度差を測定するための温度センサ(T1,T2)、及び乾燥された圧縮ガスの排出流れの圧力露点を測定するための前記出口(16)の高さにある圧力露点センサ(PDP)のうちに1又は2以上を備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の乾燥機(10、30、50、70、90)。
【請求項5】
前記第1の接続ライン(77,97)は、前記乾燥機に供給された乾燥される圧縮ガスでの再生のために分流された前記部分流れを加熱するための熱交換器(64)を備え、前記センサセットは、前記乾燥ゾーンの出口側と前記再生ゾーンの入口側との間の圧力差を測定するための圧力センサ(dPREG)、前記部分流れ及び/又は前記供給流れの前記熱交換器による圧力損失を測定するための圧力センサ(dPHEhot、dPHEcold)のうちの少なくとも1又は2以上を備える、請求項1から4のいずれか一項に記載の乾燥機(10、30、50、70、90)。
【請求項6】
前記乾燥機は、前記供給流れの前記圧縮ガス、再生に使用された前記部分流れ、及び/又は前記合体流れを冷却するために設けられた少なくとも1つの冷却ユニット(20、65、91)を備え、前記センサセットは、前記関連する冷却ユニットの前及び/又は後の前記関連する流れの温度を測定するための温度センサ、前記関連する流れの前記関連する冷却ユニットによって引き起こされた圧力降下を測定するための圧力センサ、前記冷却ユニットの前及び/又は後の冷却に使用される冷却剤の温度を測定するための温度センサのうちの少なくとも1又は2以上を備える、請求項1から5のいずれか一項に記載の乾燥機(10、30、50、70、90)。
【請求項7】
前記調整手段は、前記部分流れと前記供給流れを合体するように配置され、調整可能な開口を備えたベンチュリエジェクタ(21)と、前記第1の制御信号(101)に基づいて前記調整可能な開口を作動させるためのアクチュエータ(121)とを含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の乾燥機(10、30、50、70、90)。
【請求項8】
前記調整手段は、平行に配置された複数の小さなベンチュリエジェクタ又はノズルと、これらを個別に開閉するための調整器を備える、請求項1から6のいずれか一項に記載の乾燥機(10、30、50、70、90)。
【請求項9】
前記調整手段は、ベンチュリエジェクタを有し、前記エジェクタの上に調整可能なバイパスを備える、請求項1から6のいずれか一項に記載の乾燥機(10、30、50、70、90)。
【請求項10】
前記制御ユニット(100)は、前記圧力容器の前記回転対称部分に関する前記ドラム(14)の回転のための前記アクチュエータ(114)と通信するように接続されており、前記制御ユニット(100)は、前記少なくとも1つの測定値に基づいて前記アクチュエータのための第2の制御信号(102)を決定し、前記アクチュエータに第2の制御信号を適用するために設けられている、請求項1から9のいずれか一項に記載の乾燥機(10、30、50、70、90)。
【請求項11】
前記制御ユニット(100)は、1つ以上の少なくとも1つの冷却ユニット(20、65、91)のうちの1又は2以上と通信するように接続され、前記少なくとも1つの測定値に基づいて前記少なくとも1つの冷却ユニットのための少なくとも第3の制御信号(103、104、105)を決定し、前記アクチュエータに前記第3の制御信号を適用するように設けられている、請求項6に記載の乾燥機(10、30、50、70、90)。
【請求項12】
前記乾燥機は、前記乾燥ゾーンに送られる前記乾燥されるガスを第1の冷却剤を用いて冷却するための冷却要素(57)をさらに備え、前記冷却要素(57)は、第1の冷却剤を用いて前記乾燥されるガスを冷却するために設けられた第1の冷却回路と、前記第1の冷却回路の下流に設けられ、前記第1の冷却剤よりも低温の第2の冷却剤を用いて前記乾燥されるガスをさらに冷却するために設けられた第2の冷却回路とを備える、請求項1から11のいずれか一項に記載の乾燥機。
【請求項13】
前記冷却要素の前記第1及び第2の冷却剤は同じ冷却剤であり、前記乾燥機は、前記第2の冷却回路の前に、前記第2の冷却剤を冷却するための追加の第2の回路を備える、請求項12に記載の乾燥機。
【請求項14】
前記乾燥機は、前記乾燥ゾーンの入口側に設置された、乾燥されるガスから液滴を除去するためのデミスターを備え、前記圧力容器は、前記デミスターの位置の前記圧力容器の壁にメンテナンスハッチを備える、請求項1から13のいずれか一項に記載の乾燥機。
【請求項15】
圧縮機と、請求項1から14のいずれか一項に記載の乾燥機とを備える圧縮機設備。
【請求項16】
乾燥ゾーン(12)及び再生ゾーン(13)を囲む回転対称部分を含む圧力容器と、前記対称回転部内に配置され、再生可能な乾燥剤を含むドラム(14)とを備える乾燥機(10、30、50、70、90)を用いて、圧縮ガスを乾燥させる方法であって、
前記乾燥剤が連続して前記乾燥ゾーン及び前記再生ゾーンを通って移動するように、駆動手段(114)を用いて、前記ドラムを前記回転対称部分に対して、又はその逆に回転させるステップと、
前記圧力容器の前記乾燥ゾーンの入口側に接続された入口(15)を介して、乾燥させる圧縮ガスを供給するステップと、
前記圧力容器の出口側に接続された出口(16)を介して、乾燥された圧縮ガスを排出するステップと、
第1の接続ライン(17、77、97)を用いて、前記乾燥される圧縮ガス又は前記乾燥された圧縮ガスの部分流れを分流させ、前記部分流れを前記再生ゾーンに案内するステップと、
調整手段(21、121)を用いて、再生に使用された前記部分流れを、前記乾燥される圧縮ガスの供給流れと混合し、前記追加された供給流れに関連して前記部分流れの流量を調整するステップと、
を含み、
前記乾燥機は、前記乾燥機の機能に関する少なくとも1つの測定値を測定する少なくとも1つのセンサ(RPM、dPx、Tx、PDP)を備えたセンサセットと、前記少なくとも1つのセンサ及び前記調整手段(21、121)と通信し、前記少なくとも1つの測定値を処理し、前記少なくとも1つの測定値に基づいて前記調整手段に対する第1の制御信号(101)を決定し、前記第1の制御信号を前記調整手段に提供する制御ユニット(100)とを備えることを特徴とする、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧縮ガスのための乾燥機、この形式の乾燥機を備えた圧縮機設置、及び空気などの圧縮ガスの乾燥方法に関する。
【背景技術】
【0002】
圧縮ガスのための乾燥機は公知であり、このような乾燥機は、乾燥ゾーン及び再生ゾーン、場合によっては冷却ゾーンを備えた圧力容器と、再生可能な乾燥剤を備えた圧力容器内の回転ドラムとを備える。圧力容器は、乾燥させる圧縮ガスを乾燥ゾーンに供給するための吸入口と、乾燥させたガスを除去するための排出口とを備える。暖かい再生ガスは、乾燥剤を再生するために再生ゾーンに導かれる。また、乾燥機は、乾燥剤が続いて乾燥ゾーン及び再生ゾーンを通過するようにドラムを回転させるための駆動装置も含む。
【0003】
圧縮によって加熱され、結果として相対湿度が低い圧縮ガスは、乾燥剤の再生のための再生ガスとして使用することができる。公知の第1の設計では、圧縮ガスの供給流の一部は、再生のために取り出され、その後、接続ラインを介して圧縮ガスの流れに再び加えられる。公知の第2の設計では、圧縮ガスの供給流の一部は、再生のために取り出されて加熱され、その後、接続ラインを介して圧縮ガスの流れに再び追加される。公知の第3の設計では、供給流れ全体が乾燥されることになり、圧縮ガスは、最初に再生ゾーンを通って導かれ、次に乾燥ゾーンを通る。
【0004】
国際公開第2015/039193号などの別の設計も公知である。
【0005】
乾燥ゾーンの入口側の前で、再生に使用した部分流れを、乾燥させる圧縮ガスの供給流れと組み合わせることが知られている。ここでは、部分流れを維持する圧力差を作るために、ベンチュリエジェクタ又はブロワが使用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】国際公開第2015/039193号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の1つの目的は、従来技術の1又は2以上の欠点を是正することである。
【0008】
本発明の目的は、乾燥機の機能を備えた圧縮ガスのための乾燥機又は乾燥ユニットを単純な手段を用いて良好に制御できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
圧縮ガスは、例えば、空気であるが、他のガスとすることができる。乾燥したガスは、下流の圧縮空気ネットワークで、空気輸送、空気圧で駆動する工具の駆動など、あらゆる用途に使用することができる。
【0010】
本発明の第1の態様によれば、本明細書に記載された他の態様又は設計と組み合わせるか否かにかかわらず、本発明は、乾燥ゾーン及び再生ゾーンを含む回転対称(円筒形など)部分を有する圧力容器と、回転対称部分内で再生可能な乾燥剤を備えたドラムと、乾燥剤が連続して乾燥ゾーン及び再生ゾーンを通って移動するように回転対称部分内のドラムを回転させるための、すなわちドラム及び/又は回転対称部分を回転させるための駆動手段と、乾燥される圧縮ガスを供給するための入口と、乾燥された圧縮ガスを排出するための出口と、乾燥される圧縮ガス又は乾燥された圧縮ガスの部分流れを分岐し、部分流れを再生ゾーンに送るための第1の接続ラインと、を備える圧縮ガスの乾燥のための乾燥機又は乾燥ユニットをもたらす。乾燥機は、再生に使用される部分流れを、乾燥される圧縮ガスの供給流れと混合し、供給流れに対する部分流れの流量を調整するために設けられた調整手段を含み、乾燥機は、乾燥機の機能に関する少なくとも1つの測定値を測定するための少なくとも1つのセンサと、少なくとも1つのセンサ及び調整手段と通信するように接続され、少なくとも1つの測定値を処理し、少なくとも1つの測定値に基づいて調整手段に対する第1の制御信号を決定し、第1の制御信号を調整手段に導入するように設けられた制御ユニットとを備える。1又は2以上の測定値を用いて、制御ユニットは、制御信号を調整し、その結果として少なくとも再生のための部分流れを調整することによって、例えば、圧力露点の所望の値及び/又は良好に決定された範囲内での圧力露点の所望の安定性を達成するために、乾燥機の機能に影響を与えることができる。
【0011】
本発明の設計では、センサセットは、供給流れ及び/又は部分流れの流量を直接又は間接的に測定するための1又は2以上のセンサを有する。制御ユニットは、供給流れ及び/又は部分流れの直接又は間接的に測定された流量を評価し、この評価に基づいて制御信号を調整するために設けることができる。センサセットは、供給流れを供給する圧縮機の速度を測定する(これは供給流れの流量の測定値である)ためのRPMセンサを含むことができ、及び/又は調整手段を使用して圧力の降下を測定する(これは再生に使用される部分流れの流量の測定値である)ための圧力センサを含むことができる。
【0012】
本発明の設計では、センサセットは、再生ゾーンの入口側と出口側との間の温度差を測定するための温度センサ、乾燥ゾーンの入口側と出口側との間の温度差を測定するための温度センサ、及び乾燥された圧縮ガスの排出流れの圧力露点を測定するための出口の高さにある圧力露点センサのうちの1又は2以上を含むことができる。
【0013】
本発明の設計では、第1の接続ラインは、乾燥機に供給された乾燥される圧縮ガスでの再生のために分岐された部分流れを加熱するための熱交換器を備え、センサセットは、乾燥ゾーンの出口側と再生ゾーンの入口側との間の圧力差を測定するための圧力センサ、部分流れ及び/又は供給流れの熱交換器による圧力損失を測定するための圧力センサのうちの少なくとも1又は2以上のセンサを有する。
【0014】
本発明の設計では、乾燥機は、供給流れの圧縮ガス、再生に使用される部分流れ、及び/又は合体流れを冷却するために設けられた少なくとも1つの冷却ユニットを有することができ、センサセットは、関連する冷却ユニットの前及び/又は後の関連する流れの温度を測定するための温度センサ、関連する流れの関連する冷却ユニットによって引き起こされる圧力降下を測定するための圧力センサ、冷却ユニットの前及び/又は後の冷却に使用される冷却剤の温度を測定するための温度センサのうちの少なくとも1又は2以上のセンサを有する。
【0015】
本発明の設計では、調整手段は、部分流れと供給流れを合体するように配置され、調整可能な開口を備えたベンチュリエジェクタと、制御信号に基づいて調整可能な開口を作動させるためのアクチュエータとを含むことができる。
【0016】
本発明の設計では、制御ユニットは、圧力容器の回転対称部分に関するドラムの回転のためのアクチュエータと通信するように接続することができ、制御ユニットは、少なくとも1つの測定値に基づいてこれらのアクチュエータのための第2の制御信号を決定し、これらのアクチュエータに第2の制御信号を適用するために設けられている。
【0017】
本発明の設計において、制御ユニットは、1つ以上の少なくとも1つの冷却ユニットと通信するように接続することができ、少なくとも1つの測定値に基づいて少なくとも1つの冷却ユニットのための少なくとも第3の制御信号を決定し、関連する冷却ユニットに第3の制御信号を適用するように設けられている。
【0018】
本発明の第2の態様によれば、本明細書に記載された他の態様又は設計と組み合わせるか否かにかかわらず、本発明は、乾燥ゾーン及び再生ゾーンを含む回転対称(円筒形など)部分を有する圧力容器と、回転対称部分内で再生可能な乾燥剤を備えたドラムと、乾燥剤が連続して乾燥ゾーン及び再生ゾーンを通って移動するように回転対称部分内のドラムを回転させるための、すなわちドラム及び/又は回転対称部分を回転させるための駆動手段と、乾燥される圧縮ガスを供給するための入口と、乾燥された圧縮ガスを排出するための出口と、乾燥される圧縮ガス又は乾燥された圧縮ガスの部分流れを分岐し、部分流れを再生ゾーンに送るための第1の接続ラインと、を備える圧縮ガスの乾燥のための乾燥機又は乾燥ユニットをもたらす。対称的な回転部分に関してドラムを回転させるためのアクチュエータは、好ましくはドラムの回転のためのモータ、好ましくはスタート/ストップスイッチを備える電気モータを含む。
【0019】
スタート/ストップスイッチは、回転対称部分に関するドラムの調整可能な平均回転速度を実現するために、モータのオン/オフを切り替えるために設けられている。
【0020】
詳細には、スタート/ストップスイッチは、乾燥機の好ましくは継続的機能の間に、モータをオン/オフに切り替えるために設けられており、これにより、一方では、圧縮ガスの継続的な流れが乾燥ゾーンに供給されて乾燥され、他方では、乾燥される圧縮ガスの継続的流れ(部分流れ)が、乾燥剤の再生のために再生ゾーンに導かれる。このスタート/ストップスイッチは、電気モータの回転速度を調整する周波数調整器よりも経済的に有利であるため、投資コストの面でコスト削減を行うことができる。加えて、スタート/ストップスイッチは、制御電子回路の数が少ないため、より単純である。加えて、スタート/ストップスイッチは、ドラムを回転対称部分に関して段階的に回転させることができ、例えば、1つのセクションは再生ゾーンの大きさ又はその一部に常に正確に移動し、従って、このセクションは一定期間停止することができる。スタート/ストップスイッチは、平均速度の範囲が周波数調整器よりも広い、すなわち平均速度を0からモータの最高速度まで調整できるという追加の利点を有する。
【0021】
本発明の設計によれば、スタート/ストップスイッチは、センサセットの測定値に基づいてこの制御ユニットによって決定され得る第2の制御信号を使用して、本明細書で説明したのと同じ制御ユニットによって制御することができる。
【0022】
本発明による乾燥機の追加の態様は、請求項12から14に示されている。
【0023】
本発明の追加の態様は、圧縮機と、本明細書に記載された態様又は設計のうちの1つによる乾燥機とを備える、圧縮機設備を含む。
【0024】
本発明の追加の態様は、本明細書に記載された態様又は設計のうちの1つによる乾燥機を用いて、圧縮ガスを乾燥させる方法を含む。
【0025】
本発明は、本発明の設計例の図面を用いてより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明による乾燥機を含む圧縮機設備の第1の設計を示す。
図2】本発明による乾燥機を含む圧縮機設備の第2の設計を示す。
図3】本発明による乾燥機を含む圧縮機設備の第3の設計を示す。
図4】本発明による乾燥機を含む圧縮機設備の第4の設計を示す。
図5】本発明による乾燥機を含む圧縮機設備の第5の設計を示す。
図6図1から5の設計で使用するための可能性のある調整手段の設計の詳細を示す。
図7A図1から5の設計におけるドラムの作動のための可能性のあるスタート/ストップスイッチの実施例を示す。
図7B図1から5の設計におけるドラムの作動のための可能性のあるスタート/ストップスイッチの実施例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明は、特定の設計に関して及び特定の図面を参照して説明されることになるが、本発明はこれらに限定されるものではなく結論によってのみ決定される。説明される図面は、単に概略的で限定的である。図面において、特定の要素の寸法は、説明のために誇張されており、縮尺通りに描かれていない。寸法及び相対的な寸法は、本発明の実際の実用設計とは必ずしも一致しない。
【0028】
加えて、説明及び結論では、第1、第2、第3などの用語は、類似の要素を区別するために使用されており、必ずしも連続的な又は時系列的な順序を示すものではない。これらの用語は、適切な状況下では交換可能であり、本発明の設計は、本明細書に説明又は図示した以外の順序で適用することができる。
【0029】
加えて、説明及び結論では、上部(top)、底部(bottom)、上方(over)、下方(under)などの用語は、説明のために使用されており、必ずしも相対的な位置を表すものではない。使用される用語は、適合する状況下では交換可能であり、記載される本発明の設計は、本明細書に記載又は図示される以外の方向に適用することができる。
【0030】
さらに、「好ましい設計」と呼ばれる場合でも、様々な設計は、本発明の範囲を限定するものではなく、むしろ本発明をどのように設計することができるかを示す例示の一態様と見なす必要がある。
【0031】
結論で使用される「包含する(encompassing)」という用語は、その後に記載されているリソース又はステップに限定されると解釈すべきではない。この用語は、他の要素やステップを除外するものではない。この用語は、参照される列挙された特徴、要素、ステップ又は構成要素の存在について規定していると解釈すべきであるが、1又は2以上の他の特徴、要素、ステップ又は構成要素又はそれらのグループの存在又は追加を除外するものではない。「リソースA及びBを包含する設計」という表現の範囲は、A及びBのみからなる設計に限定されるものではない。本発明に関しては、発明は、設計の構成要素A及びBのみが要約されており、結論はさらに、これらの構成要素の均等物も含むと解釈する必要がある。
【0032】
図1から図5による圧縮設備の示された設計は、圧縮ガスのための乾燥機10;30;50;70;90を備えた圧縮機60も含む。乾燥機は、乾燥ゾーン12及び再生ゾーン13が規定される回転対称部分を含む圧力容器11と、回転対称部分に設置され再生可能な乾燥剤を備えたドラム14と、乾燥剤が乾燥ゾーン及び再生ゾーンを通って連続的に移動するように、回転対称部分内でドラム14を回転させる、すなわち回転対称部分内でドラム14を回転させるか又は回転対称部分を静止したドラム14の周りで回転させるための駆動手段とを備える。回転対称部分は、好ましくは円筒形であるが、これは必須ではなく、他の形態の回転対称部分も可能である。また、乾燥機は、圧力容器11の乾燥ゾーンの入口側に接続され、乾燥される圧縮ガスの供給のために設けられた入口15と、圧力容器11の乾燥ゾーンの出口側に接続され、乾燥された圧縮ガスの排出のために設けられたた出口16とを含む。乾燥させる入力ガスは、第1の圧縮段61、第2の圧縮段62、及びインタークーラ(IC)63を含むことができる圧縮機60によってもたらされる。圧縮機60から入口15への供給ラインでは、圧縮ガスは、最初に熱交換器(HE)64及び/又は冷却要素(アフタークーラAC)65に沿って進む。
【0033】
図1から3による設計では、乾燥させる圧縮ガス(圧縮によって温度が高くなったガス)の一部は、圧縮機の出口側で分岐させて、再生のために再生ゾーンに導くことができる。図1による設計では、これは、部分流れ(partial stream)の追加の加熱なしで、接続ライン17を介して行われる。図2による設計では、部分流れは、最初に電気ヒーターなどの能動的な加熱設備31を用いてさらに加熱される。図3による設計では、部分流れ51は、最初に第1の部分流れ52及び第2の部分流れ53にさらに分割され、第1の部分流れ52のみが加熱設備54を用いてさらに加熱される。図に示すように、第1の部分流れ52及び第2の部分流れ53は、再生ゾーン13の異なるゾーンに別々に導かれる。
【0034】
図4及び5による設計では、乾燥機の出口側には、乾燥された圧縮ガスの部分流れを分岐させるために設けられた接続ライン77;97がある。この部分流れは、圧縮によって供給流れ(supply stream)に存在する熱を利用して暖めるために熱交換器64を通って導かれ、次に再生ゾーン13にさらに導かれる。
【0035】
図1から5による設計のそれぞれにおいて、再生に使用される部分流れは、乾燥される圧縮ガスの供給流れのための接続ラインを介して、主ライン18と再び合体される。これは、本明細書で詳細に説明するように、ベンチュリエジェクタ21などの調整可能な手段、又は圧力差を引き起こして再生のための部分流れを維持する他の調整可能な手段を介して行われる。接続ライン19、主ライン18、及び/又は入口15(混合後の)には、例えば図示のアフタークーラ65(AC)、再生クーラ20(RC)及び/又はプロセスクーラ91(PC)のような1又は2以上の冷却要素を設置することができ、これは、冷却水又は氷水などの冷却剤を使用してガス関連流れを冷却するために設けることもできる。
【0036】
図1から5に示される設計では、圧縮ガス関連流れの温度を測定するために、以下のセンサを設けることができる。
T1:入口15の温度センサ
T2:出口16の温度センサ。
T3:再生ゾーン13の入口側の温度センサ
T4:再生ゾーン13の出口側の温度センサ
T5:圧縮機の出口側/熱交換器64又はアフタークーラ65の入口側の温度センサ
T6:主ライン18(アフタークーラ65とベンチュリエジェクタ21との間)の温度センサ
T7:主ライン19(再生クーラ20とベンチュリエジェクタ21との間)の温度センサ
T8:熱交換器64の出口側の温度センサ
【0037】
図1から5に示される設計では、関連要素上の圧縮ガス関連流れ圧力差の測定(これは関連流れの測定でもある)のために、以下の圧力センサを設けることができる。
dP21:ベンチュリエジェクタ21上の圧力差を測定するための圧力センサ(図6も参照)
dPREG:乾燥ゾーン12の出口側と再生ゾーン13の入口側との間の圧力差を測定するための圧力センサ
dPHEhot:圧縮機60によって乾燥される圧縮空気の供給流れにおいて、熱交換器64によって引き起こされる圧力差を測定するための圧力センサ
dPHEcold:再生のために分岐された部分流れにおいて、熱交換器64によって引き起こされる圧力差を測定するための圧力センサ
【0038】
図1から5に示される設計では、以下のセンサを使用することができる。
RPM:圧縮機60の速度を測定するためのセンサ、これは乾燥させるガスの供給流れの測定値である。
PDP:出口16での圧力露点を測定するための圧力露点センサ。
ACin及びTACout:アフタークーラ65の入口及び出口における冷却剤(冷却水)の温度を測定するための温度センサ
RCin及びTRCout:再生クーラ20の入口及び出口における冷却剤(冷却水)の温度を測定するための温度センサ
PCin及びTPCout:プロセスクーラ91の入口及び出口の冷却剤(冷却水)の温度を測定するための温度センサ
【0039】
図1から5に示される設計では、常に制御ユニット100が存在する。上述の各センサは、この制御ユニット100と通信するために接続することができる。この通信接続は、無線又は有線とすることができ、図1から図5では明瞭化のために示されていない。
【0040】
また、図1から5に示される設計では、少なくとも再生に使用される部分流れと乾燥されるガスの主流れとを合体する合体手段は、調整可能な手段21、121として設計される。制御ユニット100は、少なくとも、上記のセンサによって提供される少なくとも1つの測定値の処理、少なくとも1つの測定値に基づいて上記の調節可能な手段のための第1の制御信号1010の決定、及び上記の調節可能な手段への第1の制御信号の導入のために装備されている。調整可能な手段は、例えば、調整可能な開口を有するベンチュリエジェクタ21を含むことができる(図6参照)。また、調整手段には、ブロアの速度を調整する調整器を備えるブロア、又は、それらを個別に開閉させるための調整器を備える複数の小型の、並列に設置されたベンチュリエジェクタ又はノズルを含むこともできる。この利点は、調整手段の範囲(scope)が単一のベンチュリエジェクタの範囲よりも小さくなり、その結果、圧力容器にうまく組み込むことができる点である。調整可能な手段のさらなる代替形態は、エジェクタ上に調整可能なバイパスを備えたベンチュリエジェクタとすることができる。他の調整手段も可能である。
【0041】
図1による設計では、第1の制御信号101は、少なくともRPMセンサ(圧縮機の回転数:圧縮ガスの送出流量)及びdP21センサ(ベンチュリエジェクタ21の圧力損失:部分流れの流量)に基づいて決定され、これは再生のために分岐された部分流れの流量が少なくともこれら2つの測定値に基づいて調整されることを意味する。図2及び3による設計では、第1の制御信号101は、さらに、温度センサT1からT7及び圧力露点センサPDPに基づいて決定される。代替設計では、温度センサ及び圧力露点センサのうちの1又は2以上は、図2の圧縮機設備に存在する、及び/又は、制御ユニット100は、圧力容器及び/又は1又は2以上の冷却ユニットの回転対称部分に関するドラムの回転速度のための第2及び/又は第3の制御信号(図4及び5と同様)、及び/又は他の制御信号の決定又は導入のために装備することもできる。
【0042】
図4及び5による設計では、制御ユニットは、第1の制御信号101、第2の制御信号102、及び/又は少なくとも第3の制御信号103,104,105の決定及び導入のために装備することができる。これらの制御信号は、以下のセンサからの1又は2以上の測定値に基づいて、制御ユニットによって決定される。すなわち、RPMセンサ(圧縮機の回転数:圧縮ガスの送出流量)、dP21(ベンチュリエジェクタ21上の圧力損失:部分流の流量)、dPREG(乾燥ゾーン12の出口ゾーンと再生ゾーン13の入口側との間の圧力損失)、dPHEhot(熱交換器64上の主流れの圧力損失)、dPHEcold(熱交換器64上の部分流れの圧力損失)、T1からT8のうちの1又は2以上、圧力露点センサPDPである。
【0043】
さらなる設計において(図示せず)、制御ユニット100は、遠隔監視及び/又はソフトウェアの調整などのために、遠隔コンピュータシステムと通信するように接続される。
【0044】
図6は、本発明の設計による調整手段、ここでは調整可能な開口を有するベンチュリエジェクタ21の制御の詳細を示す。本設計では、ベンチュリエジェクタは、歯式アクチュエータ(cog actuator)121を備えたアクチュエータロッドによって操作される調整可能な開口を含む。図6は、制御ユニット100と通信する圧力センサP1及びP2を使用して、乾燥させるガスの主流れ18において、調整可能な開口によって引き起こされる圧力損失の測定を示す。これに基づいて、これは、アクチュエータ121に導入される第1の制御信号101を決定する。調整可能な開口の位置を変更することにより、圧力損失が変更され、その結果、再生に使用された部分流れ19の吸引が行われる。このようにして、再生に採用される部分流れの流量が調整される。
【0045】
上記のように、図1から5による設計のそれぞれにおいて、圧力容器11の回転対称部分に関してドラム14を回転させるためのアクチュエータ114が設けられている。アクチュエータ114、モータ、好ましくは電気モータを含むことができ、好ましくはスタート/ストップスイッチを備え、好ましくは制御ユニット100の第2の制御信号102を用いて制御される。
【0046】
スタート/ストップスイッチは、回転対称部分に関するドラムの調整可能な平均回転速度を実現するために、モータのオン/オフを切り替えるために設けられる。詳細には、スタート/ストップスイッチは、乾燥機の好ましくは継続的機能の間に、モータをオン/オフに切り替えるために設けられており、これにより、一方では、圧縮ガスの継続的な流れが乾燥ゾーンに供給されて乾燥され、他方では、乾燥される圧縮ガスの継続的流れ(部分流れ)が、乾燥剤の再生のために再生ゾーンに導かれる。このスタート/ストップスイッチは、電気モータの回転速度を調整する周波数調整器よりも経済的に有利であるため、投資コストの面でコスト削減を行うことができる。加えて、スタート/ストップスイッチは、制御電子回路の数が少ないため、より単純である。すなわち、スタート/ストップスイッチは、ドラムの所望の平均回転速度に到達するために、所望のデューティサイクル(オン/オフ比)に従ってモータを単にオン/オフさせればよい。加えて、スタート/ストップスイッチは、ドラムを回転対称部分に関して段階的に回転させることができ、例えば、1つのセクションは再生ゾーンの大きさ又はその一部に常に正確に移動し、従って、このセクションは一定期間停止することができる。スタート/ストップスイッチは、平均速度の範囲が周波数調整器よりも広い、すなわち平均速度を0からモータの最高速度まで調整できるという追加の利点を有する。
【0047】
図7A-Bは、スタート/ストップスイッチのいくつかの例を示し、図7A又は図7Bでは、平均速度1/3又は2/3がモータの最大速度Vmaxの値であることを示す。また、デューティサイクルは期間Tを有する。平均速度は、期間Tの中でモータが「オン」の時間を変えることで変化させることができる。また、平均速度は、モータが「オン」の時間を一定に保ち、モータが「オフ」の時間を変えることによって変化させることができる(デューティサイクルの長さTが可変であることを意味する)。
【0048】
応用例
第1の応用例では、本明細書に記載された設計例は、以下のように使用することができる。比較的高い温度のガスは、飽和している乾燥されるガス(空気など)のための入口15に導かれる。このガスの高い温度T1は、高い含水量を意味し、それ自体、乾燥ドラム14がガスからより多くの水分を除去する必要があることを意味し、従って。より多くの再生が必要であり、結果的により大きな再生ガス流量を必要とすることを意味する。圧縮機設備の環境温度に応じて変化する可能性がある温度T1を測定することにより、入口15に搬送されるガスの含水量の測定値が得られる。制御ユニット100は、T1に応じて再生流れ(再生に使用される部分流れ)の流量を調節する、より具体的には、制御ユニットは、例えば事前に設定されたテーブル又は調節特性に応じて、T1の増加に応じてこの流量を増加させる。乾燥機の適切な機能に関するフィードバックは、出口16の圧力露点センサPDPを用いて測定される。
【0049】
第2の応用例では、本明細書に記載された設計例は、以下のように使用することができる。例えば、圧力露点PDPを安定させる又は特定の範囲内に保つために、又は圧力変動に応じて、再生流れの流量が変化する場合、出力再生流れ19の冷却及び/又はドラムの回転速度を再生流れの流量に適合するように調整することが望ましい場合がある。ベンチュリエジェクタ21上での圧力損失を測定することで、再生流れの流量を測定することができる。制御ユニットは、例えば、再生流れを冷却する冷却ユニット20、又は合体流れ(加えられた再生及び乾燥されるガス)を冷却する冷却ユニット91を通る冷却水の流量を調整し、再生流れが増加した場合に一層冷却を行い、結果的に再生流れの増加により冷却が不足することを回避することができる。制御ユニット100は、これと併用するか否かに関わらず、再生流れの流量に応じてドラム14の回転速度を調節して、相互の比率を最適化することができる。これにより、制御ユニットは、乾燥剤の経年変化を考慮して、ドラムの回転数を乾燥剤の低い再生能力及び/又は吸収能力に適合させることができる。
【符号の説明】
【0050】
10、50、70、90 乾燥機
11 圧力容器
12 乾燥ゾーン
13 再生ゾーン
14 ドラム
15 入口
16 出口
17、51、77、97 接続ライン
18 供給流れ
19 部分流れ
21、121 調整手段
100 制御ユニット
101 制御信号
114 駆動手段
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
【国際調査報告】