(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-20
(54)【発明の名称】移動装置固定システム
(51)【国際特許分類】
A61G 3/08 20060101AFI20221013BHJP
B60P 3/073 20060101ALI20221013BHJP
【FI】
A61G3/08
B60P3/073
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022508850
(86)(22)【出願日】2020-08-12
(85)【翻訳文提出日】2022-03-23
(86)【国際出願番号】 US2020045839
(87)【国際公開番号】W WO2021030382
(87)【国際公開日】2021-02-18
(32)【優先日】2019-08-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-08-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519154494
【氏名又は名称】ヴァレダ カンパニー,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110001656
【氏名又は名称】弁理士法人谷川国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カルドナ,エドガルド
(57)【要約】
本明細書で説明および請求される実施形態は、車両内を通過するために車輪付き移動装置を固定し、輸送中に車椅子が移動しても適切な固定を確実にするために定期的に車椅子を再固定する自動固定システムを含む。実施形態はまた、圧縮に基づく車輪付き移動装置固定システムへの改善を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車輪付き移動装置用の固定システムであって、前記固定システムは、
バンパーを車輪付き移動装置との係合に向けて第1の方向に移動させ、車輪付き移動装置との係合から離れる第2の方向に移動させるための第1の電気モーターと、
コンピューティングシステムであって、前記バンパーの位置を示す第1の入力を受信し、前記バンパーによって前記車輪付き移動装置に加えられている力を示す第2の入力を受信し、前記第1の電気モーターを選択的に作動させて前記バンパーを前記第1の方向および第2の方向に動かすように構成されたプロセッサを含む、コンピューティングシステムと、を備え、
前記プロセッサは、前記第2の入力が第1の閾値力を超えるまで、前記第1の電気モーターを作動させて前記バンパーを前記第1の方向に動かすことにより、前記車輪付き移動装置を固定し、所定の頻度で前記第1の電気モーターを定期的に作動させることにより、輸送中に前記車輪付き移動装置を再固定するようにプログラムされ、前記第1の電気モーターは、前記第2の入力が第2の閾値力を超えるまで作動したままである、固定システム。
【請求項2】
前記第2の閾値力は、前記第1の閾値力より大きい、請求項1に記載の固定システム。
【請求項3】
前記所定の頻度は、約3秒に1回から毎秒約4回までを含む群から選択される、請求項1に記載の固定システム。
【請求項4】
前記所定の頻度は、少なくとも約3秒に1回である、請求項1に記載の固定システム。
【請求項5】
前記所定の頻度は、少なくとも約2秒に1回である、請求項1に記載の固定システム。
【請求項6】
前記所定の頻度は、少なくとも約毎秒1回である、請求項1に記載の固定システム。
【請求項7】
前記プロセッサは、パルス幅変調を使用して前記バンパーを前記第1の方向および前記第2の方向に移動させるときに、前記第1の電気モーターの速度を制御するようにさらに構成される、請求項1に記載の固定システム。
【請求項8】
前記プロセッサは、前記第1の電気モーターを第1の速度で操作することによって前記車輪付き移動装置を固定し、前記第1の電気モーターを第2の速度で操作することによって前記車輪付き移動装置を再固定するようにプログラムされ、前記第1の速度は前記第2の速度より速い、請求項7に記載の固定システム。
【請求項9】
前記プロセッサは、前記第2の入力が第3の閾値力を超えるまで前記第1の電気モーターを作動させて前記バンパーを前記第1の方向に動かすことにより、前記車輪付き移動装置を固定する前に前記車輪付き移動装置をキャプチャするようにさらにプログラムされ、前記第1の閾値力は、前記第3の閾値力よりも大きい、請求項1に記載の固定システム。
【請求項10】
前記プロセッサは、前記第1の電気モーターを第1の速度で操作することによって前記車輪付き移動装置を固定し、前記第1の電気モーターを第2の速度で操作することによって前記車輪付き移動装置を再固定するようにプログラムされ、前記第1の速度は前記第2の速度より速い、請求項9に記載の固定システム。
【請求項11】
近接センサーが前記第1の入力を提供する、請求項1に記載の固定システム。
【請求項12】
前記第2の入力は、前記電気モーターに供給される電流を示す、請求項1に記載の固定システム。
【請求項13】
車輪付き移動装置用の固定システムであって、前記固定システムは、
車輪付き移動装置の拘束が車輪付き移動装置に力を及ぼすようにする第1の電気モーターと、
コンピューティングシステムであって、前記車輪付き移動装置に加えられている前記力を示す入力を受信し、前記第1の電気モーターを作動させて、前記車輪付き移動装置の拘束が前記車輪付き移動装置に追加の力を及ぼすように構成されたプロセッサを含む、コンピューティングシステムと、を備え、
前記プロセッサは、所定の頻度で前記第1の電気モーターを定期的に作動させることにより、輸送中に前記車輪付き移動装置の固定を確認するようにプログラムされたプロセッサであって、前記第1の電気モーターは、前記入力が閾値を超えるまで作動したままである、固定システム。
【請求項14】
前記車輪付き移動装置の拘束はバンパーである、請求項13に記載の固定システム。
【請求項15】
前記車輪付き移動装置の拘束は電動リトラクターである、請求項13に記載の固定システム。
【請求項16】
前記車輪付き移動装置拘束はリトラクターである、請求項13に記載の固定システム。
【請求項17】
前記所定の頻度は、約3秒ごとに1回から毎秒約4回までを含む群から選択される、請求項13に記載の固定システム。
【請求項18】
前記所定の頻度は、少なくとも約3秒に1回である、請求項13に記載の固定システム。
【請求項19】
前記所定の頻度は、少なくとも約2秒に1回である、請求項13に記載の固定システム。
【請求項20】
前記所定の頻度は、少なくとも約毎秒1回である、請求項13に記載の固定システム。
【請求項21】
車輪付き移動装置用の固定システムであって、前記固定システムは、
本体アセンブリと、
バンパーと、
アームチューブと、を備え、
前記アームチューブは、前記本体アセンブリと前記バンパーとを相互接続し、
前記アームチューブは、前記バンパーを延在した位置と格納された位置との間で移動させるように構成されたリニアドライブを受け入れるための第1のチャネルを有し、
前記リニアドライブの一端は前記バンパーに接続され、
前記アームチューブは配線ハーネスを受け入れるための第2のチャネルを有する、
固定システム。
【請求項22】
車輪付き移動装置用の固定システムであって、前記固定システムは、
本体アセンブリと、
回転バンパーと、
電気モーターと、
前記バンパーに取り付けられた第1のスプロケットと、
前記電気モーターの駆動シャフトに取り付けられた第2のスプロケットと、
前記第1のスプロケットと前記第2のスプロケットとを相互接続するチェーンと、
を備える、固定システム。
【請求項23】
ストッパーを含む回転ストッパーリングをさらに備え、前記回転ストッパーリングは前記第1のスプロケットと共に回転し、前記ストッパーは、第1の方向に回転したときに第1の止め具と係合し、第2の方向に回転したときに第2の止め具と係合し、前記第1の止め具と前記第2の止め具とは約90°オフセットされている、請求項22に記載の固定システム。
【請求項24】
前記ストッパーが前記第1の止め具に隣接するときに前記ストッパー上に位置する磁石をピックアップするように構成された第1の近接センサーと、前記ストッパーが前記第2の止め具に隣接するときに前記磁石をピックアップするように構成された第2の近接センサーと、をさらに備える、請求項23に記載の固定システム。
【請求項25】
前記バンパーと前記本体アセンブリとを相互接続するアームチューブをさらに備え、前記本体アセンブリは、前記バンパーが前記本体アセンブリから完全に延在され、第1の向きに回転するときに前記アームチューブ上に位置する第1の磁石をピックアップするように構成された近接センサーを備え、前記近接センサーは、前記バンパーが前記本体アセンブリから完全に延在され、第2の向きに回転するときに前記アームチューブ上に位置する第2の磁石をピックアップするように構成され、前記第1の向きは前記第2の向きから約90°オフセットされている、請求項22に記載の固定システム。
【請求項26】
車輪付き移動装置用の固定システムであって、前記固定システムは、
バンパーを受け入れるように構成された開口を有するハブを有する本体アセンブリを備え、
前記ハブは、前記ハブ内で前記バンパーとの間で滑り係合を促進する少なくとも1つのローラーを備え、
前記バンパーは、前記本体アセンブリから延在可能であり、前記本体アセンブリへと収納可能である、固定システム。
【請求項27】
車輪付き移動装置用の固定システムであって、前記固定システムは、
バンパーを受け入れるように構成された開口を有するハブを有する本体アセンブリを備え、
前記ハブは、前記本体アセンブリに対して回転可能であり、
前記ハブは、前記バンパーにかかる回転力に応答して、少なくとも1つの方向への方向を可能にするばねを介して、前記本体アセンブリに相互接続される、固定システム。
【請求項28】
車輪付き移動装置用の固定システムであって、前記固定システムは、
第1のバンパーに第1の端で接続され、手動リリースハンドルを介して第2のバンパーに第2の端で接続されたリニアドライブを備え、
前記リニアドライブは、前記バンパーを互いに向かって、および離して動かすように構成され、
前記リニアドライブの前記第2の端は、前記手動リリースハンドル上でピンを受け入れるための略L字形スロットを有し、
前記L字形スロットは、前記リニアドライブに略同軸に揃えられた第1のスロット部と、前記第1のスロット部を略横断するように設けられた第2のスロット部と、を有し、
前記手動リリースハンドルは、前記ピンが前記第2のスロット部内に位置するときにロック位置へと回転可能である、固定システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
この出願は、2019年8月12日に出願された米国仮特許出願第62/885,428号および2019年8月12日に出願された62/885,481に優先権を主張し、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
米国特許第10,350,120号および第10,071,004号、米国特許出願第62/825,325号および第15/605,872号、ならびに米国特許公開第US2017-0128290A1号はすべて参照により本明細書に組み込まれる。
【0003】
本明細書で説明および請求される実施形態は、全般的に、バンパーを使用して車両における車輪付き移動装置を固定するように構成される固定システムに関し、これには、圧縮を使用して輸送中に車椅子移動装置を拘束する複数のバンパーを含むシステムが含まれるが、これらに限定されない。
【背景技術】
【0004】
今日、アメリカには220万人の車輪付き移動装置(「WMD」)ユーザーがいる。多くのユーザーは、自家用車または大量輸送車に搭乗および乗車している間、WMD(例えば、車椅子、スクーターなど)に留まる。WMDとWMDに縛られた乗員(ここではモビリティの乗客と呼ぶ)を固定するためのシステムが開発され、採用されてきた。これらのシステムは通常、1つ以上の腰ベルト付きの少なくとも1つのショルダーベルトと、を含む乗員拘束具で構成されている。それらはまた、1つ以上の固定(例えば、ベルト)、バンパー、バリア、ラッチ、および/または自動把持器を含むことができる何らかの形態のWMDの固定を含み得る。これらのシステムは、乗員の安定性のニーズと基本的な衝突試験の要件を満たすことに成功していることが証明されているが、通常、適用するのは面倒で時間がかかる。さらに、これらのシステムのほとんど(例えば、固定基部のシステム)は、車両の運転手の助けなしに彼ら自身と彼らのWMDを固定する機能など、モビリティの乗客に十分な自立性を提供しない。
【0005】
従って、Q’Straintは、後向きの圧縮基部のシステムであるQuantumを開発し、これは、モビリティの乗客に完全な自立をもたらす。Quantumを使用すると、モビリティの乗客はボタンを押すだけで、運転者の助けを必要とせず、自分自身を固定できる。Quantumシステムは、主に背もたれと、背もたれの反対側に配置されたアームの形をした2つのバンパーで構成されている。Quantumを使用するには、モビリティの乗客が車椅子またはスクーターを背もたれに向けて中央に配置し、ADA対応のボタンを押すことで自動ロックシーケンスを係合する。Quantumのアームは、車椅子を安全に所定の位置に固定するために、圧縮によって反対側の側面でWMDを展開し、係合する。アームは、WMDに加えられた力または圧縮のレベルを検出する機械的圧力センサーに応答して、必要に応じてグリップを調整する(つまり、追加の圧搾力を加える)。車両がモビリティの乗客の目的地に停車したら、ボタンをもう一度押すことで降車できるようにする。
[簡単な要約]
【0006】
本明細書に記載の発明は、Q’Straint Quantumシステムの改良を含むが、1つ以上の可動バンパー(例えば、3点または2点または1点の固定システムに組み込まれた1つ以上の可動バンパー。米国特許第10,350,120号および第10,071,004号ならびに米国特許公開第US2017-0128290A1号を参照されたい。これらはすべて参照により本明細書に組み込まれる。)を利用する他の固定システム、または圧縮を使用してWMDを固定する任意の固定システムに組み込むこともできる。
【0007】
上記および下記で論じられる特徴のいくつかの組み合わせを含む他の実施形態、および当技術分野で知られている他の特徴は、そのような実施形態が本明細書で具体的に特定および論じられていない場合でも、特許請求の範囲に含まれると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】通路側のバンパーが上向きに格納され、壁側のバンパーが伸ばされた収納位置で示されている、車輪付き移動装置固定システムの第1の実施形態の第1の斜視図である。
【
図2】通路側バンパーが上向きであり、両方のバンパーが伸ばされた展開位置で示されている、第1の実施形態の第2の斜視図である。
【
図3】通路側バンパーが下向きであり、両方のバンパーが伸ばされた係合位置で示されている、第1の実施形態の第3の斜視図である。
【
図4】通路側バンパーが下向きであり、両方のバンパーが引格納された固定位置で示されている、第1の実施形態の第4の斜視図である。
【
図5】部分的に分解されて示されている、第1の実施形態の第5の斜視図である。
【
図6】部分的に分解されて示されている、非回転バンパーアセンブリの斜視図である。
【
図7】部分的に分解されて示されている、回転バンパーアセンブリの斜視図である。
【
図8】回転モーターアセンブリの第1の斜視図である。
【
図10】部分的に分解されて示されている、回転モーターアセンブリの第2の斜視図である。
【
図12】部分的に分解されて示されている、静的カラーアセンブリの斜視図である。
【
図14】部分的に分解されて示されている、本体アセンブリの第2の斜視図である。
【
図15】リリースハンドルアセンブリの斜視図である。
【0009】
図面は必ずしも一定の縮尺である必要はなく、実施形態は、グラフィックシンボル、ファントムライン、図式表現、および断片的な図によって示される場合があることを理解されたい。場合によっては、本明細書に記載および主張している実施形態を理解するのに必要ではない、または他の詳細を理解するのを困難にする詳細は省略されている。当然のことながら、本明細書に記載の発明は必ずしも例示した特定の実施形態に限定されないことを理解されたい。実際、当業者であれば、本主張の趣旨および範囲から逸脱することなく、本明細書に示し説明した実施形態と類似および同等の多数の代替構成を考案できることが予想される。
【0010】
同様の参照番号は、以下の図面の詳細な説明において、図から図への同様のまたは類似の部分を参照するために使用される。
[詳細な説明]
【0011】
図1~4は、車両に車輪付き移動装置を固定するための車輪付き移動装置固定システム1の第1の実施形態を示す。システム1またはその構成要素は、示す(床などの表面にボルトで固定される)車両で使用され得るか、または壁または座席基部などの車両の他の構成要素またはモジュールに組み込まれるかまたは統合され得る。さらに、システム1は、背もたれ、乗員拘束具、車輪付き移動装置の固定、追加のバンパー、および/または他の補助的な固定システム(エアバッグなど)などの様々な他の固定構成要素と組み合わせることができる。
【0012】
システム1は、示すように、第1のバンパー200および第2のバンパー300を保持する本体アセンブリ100を備える。バンパー200、300は、示すように、アームチューブ210、320(または伸縮部材)から延在するアーム205、305を画定し得る。アームチューブ210、310は、本体アセンブリ100から延在し、本体アセンブリ100内に格納するように(つまり、横軸10に沿って両方向に移動するように)構成され得る(以下でより詳細に論じられる)。さらに、1つ以上のアームチューブ、この場合、アームチューブ310は、横軸10を中心に回転するように構成される。典型的な実施形態では、両方のバンパー200、300は、横軸10に沿って両方向に移動可能であるが、1つだけが回転バンパー(この場合は、バンパー300)であり、1つは非回転バンパー(この場合は、バンパー200)である。しかしながら、いくつかの実施形態では、両方のバンパーが回転していてもよく、または両方が非回転でもよいバンパー200、300は、横軸10に沿って直線的に移動するように構成されるが、他の実施形態は、直線的に移動する必要はない。例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国仮特許出願第62/825,325号を参照されたい。
【0013】
図1~4に示される実施形態は、車輪付き移動装置を、(1)第1のバンパー200が右側の車両壁に隣接して配置され、第2のバンパー300が車両の通路に隣接して配置された後向き構成、(2)第1のバンパー200が左側の車両壁に隣接して配置され、第2のバンパー300が車両通路に隣接して配置された前向き構成、または(3)本体アセンブリ100が車両の壁に隣接し、第1のバンパー200が適度なバリアに隣接する側面構成、のいずれかで固定するように構成し得る。他の構成は、第1および第2のバンパー200、300の構造および機能を変更することにより、企図可能である。例えば、左側の車両の壁と車両の通路の間に配置されたシステムで後向きの構成を容易にするために、システム1の鏡像を使用できる(例えば、バンパー300の代わりに非回転バンパーを使用でき、バンパー200の代わりに回転バンパーを使用できる)。
【0014】
図1において、システム1は、第1のバンパー200が下向きに伸び(本体アセンブリ100から離れて、車両壁に隣接する)、第2のバンパー300が上向きに格納される(本体アセンブリ100に隣接し、車両通路から離れている)収納位置に示されている。第2のバンパー300は、上向きと格納位置の両方に配置されており、システム1が車両通路内に延在するために存在する可能性があるつまずきの危険を低減する。収納位置では、システム1は、車椅子固定領域20に車輪付き移動装置を受け入れる準備ができている。特に、車椅子の乗客は、車椅子固定領域20に、そして本体アセンブリ100に向かって、車輪付き移動装置を後退させることができる(これにより、車輪付き移動装置のシートバックは、存在する場合、本体アセンブリ100から上向きに延在する背もたれに隣接するか、または接触する)。第2のバンパー300を上向き位置に保つことにより、車両の通路から車椅子固定領域20へのアクセスが容易になる。
【0015】
図2において、システム1は展開位置に示され、それにより、第2のバンパー300が本体アセンブリ100から外側に移動した。
図3において、システムは係合位置に示され、それにより、第2のバンパー300は、第1のバンパー200とほぼ平行になり得る下向きに回転され、その後、第1および第2のバンパー200、300はそれぞれ、バンパー200、300の両方が車輪付き移動装置と係合するまで、互いに向かって動き始める。各バンパー200、300は、他のバンパー200、300が車輪付き移動装置の側面に接触した後も動き続けることができるので、システム1は、車椅子固定領域20の中心から外れて配置された車輪付き移動装置を固定することができる。
【0016】
図4において、システム1は車椅子固定位置に示され、第1および第2のバンパー200、300は、車輪付き移動装置の反対側に係合するように意図され、車輪付き移動装置に圧縮固定力を加えている。以下でより詳細に論じられるように、システム1は、十分な圧縮力が車輪付き移動装置に加えられていることを定期的に確認し、必要に応じて追加の力を加えるように構成される。
【0017】
図5において、システム1は、本体アセンブリ100(これは、第2のバンパー300用の回転モーターアセンブリ400および第1のバンパー200用の静的カラーアセンブリ600を保持する)、第1のバンパー200(つまり、「静的」または「非回転」アームまたはバンパー)、第2のバンパー300(つまり、「回転する」アームまたはバンパー)、リリースハンドルアセンブリ500、およびコントローラアセンブリ700を含む様々なサブアセンブリに部分的に分解されて示される。
【0018】
第1のバンパー200は、
図6により詳細に示される。バンパー200は、一般に、アーム205、アームチューブ210、およびリニアドライブ220から構成される。アーム205は、一般に、複数のファスナと相互接続するように構成された構造部材202、グリッパーアセンブリ204、カバープレート208から構成される。グリッパーアセンブリ204は、車輪付き移動装置の表面と係合するためのグリップパッドまたは把持面206を含む。把持面206は、弾力性のある高摩擦面であり得、膨張可能であり得、および/または車輪付き移動装置の把持を強化するために可動指または他の構造を含み得る。アーム205は、追加の構造的剛性を提供するために、複数のファスナおよび角度留め具212を使用してアームチューブ210に接続される。第1のバンパー200は、バンパー200が動いていること、または差し迫った動きであることを車両の乗員に警告するための様々なライトまたはスピーカーを含み得る。ライトおよびスピーカーはまた、本体アセンブリ100および第2のバンパー300を含む、システム1の他の構成要素に提供され得る。アームチューブ210は、リニアドライブ220を受け入れるために、アーム210の一端から他端まで延在する第1のチャネル214を含む。アームチューブ210は、線形駆動電力アセンブリ218(電気配線ハーネスまたは油圧または空気圧チューブであり得る)を受け入れるために、その長さの少なくとも一部に沿って第2のチャネル216を含み得る。図示のリニアドライブ220は、ピストン224を保持するシリンダ222を備えた電気モーターおよびギア駆動リニアアクチュエータである。ピストン224は、シリンダ222にはまり込み、シリンダ222の基部226からピストン224の端部228まで測定されたリニアドライブ220の長さを変更する。モーターおよびギア駆動リニアアクチュエータとして示されているが、リニアドライブ220は、代わりに、油圧または空気圧で駆動することができると考えられる。以下でより詳細に論じられるように、リニアドライブ220の基部226は、第1のバンパー200に固定され、一方、リニアドライブ220の端部228は、第2のバンパー300に固定される。ピストン224をシリンダ222から伸ばすと、リニアドライブ220が長くなり、従って、第1のバンパー200および第2のバンパー300が互いに離れるように移動する(例えば、車輪付き移動装置を固定から解放する)。ピストン224をシリンダ222内に格納すると、リニアドライブ220が短くなり、従って、第1のバンパー200および第2のバンパー300が互いに向かって移動するか、または車輪付き移動装置を圧縮および固定する。第1のバンパー200は、例えば、アームチューブ210の長さに沿って配置された1つ以上の磁石230を含み得る。磁石230は、第1のバンパー200の横方向位置を検出するため(例えば、バンパー200が本体100内にどれだけ延在または格納するか)、1つ以上の磁気近接センサーによってピックアップされるように配置され得る。この場合、第1の近接センサー112は、第1のバンパー200が完全に延在したときに磁石230を検出するために、本体アセンブリ100(
図13~14を参照)に配置されている。
【0019】
第2のバンパー300は、
図7により詳細に示される。バンパー300は、一般に、アーム305およびアームチューブ310から構成される。アーム305は、一般に、複数のファスナと相互接続するように構成された構造部材302、グリッパーアセンブリ304、およびカバープレート308から構成される。第1のバンパー200のグリッパーアセンブリ204と同様に、グリッパーアセンブリ304は、車輪付き移動装置の表面と係合するためのグリップパッドまたは把持面306を含む。アーム305は、追加の構造的剛性を提供するために、複数のファスナおよび角度留め具312を使用してアームチューブ310に接続されている。第2のバンパー300は、バンパー300が動いていること、または差し迫った動きであることを車両の乗員に警告するための様々なライトまたはスピーカーを含み得る。
図7の実施形態では、バンパー300は、楕円形のLEDライト313を含み、関連する電源ハーネス315が提供される(ただし、任意の形状および数のライトを使用し得る)。バンパー300はさらに、片側にベゼル317を含み、反対側にドッキングバンパー319を含む。ドッキングバンパー319は、柔らかく弾力性があり、ゴムタイプの材料で構成され得、バンパー300が完全に格納された位置にあるときに、本体アセンブリ100の側面にあるブレーキつまみ114と係合して入れ子になるように設計されている(
図1を参照)。第6の近接センサー116によるピックアップのために、ドッキングバンパー319に隣接して磁石321が提供される。磁石321が第6の近接センサー116によってピックアップ範囲内にあるとき、システム1のコントローラは、第2のバンパーが上向きで、完全に格納されていることを識別する(
図1に示されるように)。アームチューブ310は、第1のバンパー200のアームチューブ210の断面に対応し、それよりもわずかに小さい断面を有し、それにより、アームチューブ310は、アームチューブ210の内側に受け入れることができる。この場合、両方のアームチューブ210、310は、正方形の断面を有し、はまり込むように設計されている。その点で、回転しないように設計された非回転バンパー200は、アームチューブ210、310が入れ子式に係合しているときに回転バンパー300が回転するのを防ぐことができる。しかしながら、バンパー200、300が本体アセンブリ100から十分に延在され、それによってアームチューブ210、310が入れ子式の係合から外れるとき、バンパー300の回転が許可される。アームチューブ310は、アーム210の一端から延在するチャネル314を含み、リニアドライブ220(シリンダ222およびピストン224の両方)よりもわずかに大きく、それを受け入れることができる寸法を有する。ピストン224は、チャネル314を通って延在するように構成され、ピストン228の端部228は、リリースハンドルアセンブリ500と係合して、バンパー200、300を一緒にロックするように構成される。以下でより詳細に論じられるように、リリースハンドルアセンブリ500を使用して、バンパー200、300を外すことができ、それにより、緊急時にバンパー200、300を手で動かして、固定された車輪付き移動装置を解放することができる。第2のバンパー300は、例えば、アームチューブ310の半径の周りまたは様々な側面に、またはアームチューブ310の長さに沿って配置された1つ以上の磁石330を含み得る。この場合、2つの磁石330があり、それぞれがアームチューブ310のそれぞれの側の対応する開口331にあり、それらは互いに約90°オフセットされている。磁石330は、第1のバンパー300の回転位置または横方向位置を検出するため(例えば、バンパー300が上向きであるか下向きであるか、および/またはバンパー300が本体100内にどれだけ延在または収縮するか)、本体アセンブリ100に配置された1つ以上の磁気近接センサーによってピックアップされるように配置され得る。この場合、第2のバンパー300が完全に延在したときに磁石330を検出するために、第4の近接センサー450が本体アセンブリ100(回転モーターアセンブリ400上、
図8~10を参照)に配置される(90°オフセットされた2つの磁石300があるので、第4の近接センサー450は、バンパー300が上向きと下向きの両方にあるときに完全な延在を検出することができる)。
【0020】
第2の(回転する)バンパー300のための回転モーターアセンブリ400が、
図8~10および
図13、14に示される。回転モーターアセンブリ400は、アセンブリの様々な構成要素を保持するための回転フレーム402を含み、これにより、回転モーターアセンブリ400を本体アセンブリ100の外側に組み立て、その後、ユニットとして本体アセンブリ100に固定することができる。回転フレーム402は、電気モーター404および回転カラーアセンブリを保持する。この場合の電気モーターは12ボルトのDCモーターだが、AC電源やその他の適切な電圧を使用し得る。モーター404はモータースプロケット406を含み、回転カラーアセンブリ410はカラースプロケット418を含む。モータースプロケット406は、チェーン408を介してカラースプロケット418と相互接続されている。モータースプロケット406は、カラースプロケット418よりも少ない歯を含み、それにより、スプロケットおよびチェーンアセンブリ406、418、408は、減速機として機能し、モーターシャフトは、カラーアセンブリ410が回転するよりも高速で回転する。回転カラーアセンブリ410は、それを通してアームチューブ310を受け入れるための開口412を備えている。開口412は、アームチューブ310の断面に対応する断面(この場合は正方形)を有し、それにより、第2のバンパー300は、カラーアセンブリ410と共に回転する。開口412の内面は、開口412の周囲に間隔を置いて配置された複数のローラー414、この場合は16個のローラー414(一端の開口412の周囲に8つ、他端に8つ)を含み得、これにより、第2のバンパー300が横軸10に沿って自由に前後に動くことができる。ローラー414の代わりに、低摩擦の滑り面を設け得る。回転カラーアセンブリ410は、回転カラー416、回転カラースプロケット418、および収納バー420を含み得、これらは、ファスナを使用して示される構成で一緒に固定される。第1の位置では、収納バー420は、本体アセンブリ100の内外でのアームチューブ210の延在および格納を妨げない。しかしながら、(本体アセンブリ100から外向きに見て、つまり、バンパー300が上向き位置にあるとき)時計回りに90°回転すると、収納バー(または停止部材)420は、バンパー200をその完全に延在した位置に保持するために、アームチューブ210の部分232(この場合、チャネル216の終わり)と整列して配置される。その点で、停止部材420がアームチューブ210の部分と係合しているときのリニアドライブ220の動作は、第1のバンパー200が固定されたままである間、第2のバンパー300のみを本体アセンブリ100から延在および格納させる。これにより、
図1に示す、第1のバンパー200が本体アセンブリから完全に延在され、第2のバンパー300が本体内に完全に格納されている構成が可能になる。回転カラー416は、その周囲に、回転ストッパーリング422、第1のベアリングリング424、緩衝板426、および第2のベアリングリング428を、
図10に示す順序で保持するように構成される。回転ストッパーリング422は、回転カラーアセンブリ410と共に回転するように構成され、磁石432を保持するツメ430を含む。第1および第2のベアリングリング424、428の間に配置された緩衝板426は、回転カラーアセンブリ410と共に回転せず、むしろ回転カラーアセンブリ410および回転フレーム402の両方に対して回転する。緩衝板426は、第1の止め具434および第2の止め具436を含み、これらのそれぞれは、ツメ430の止め具として機能する。第1の止め具434は、バンパー300が下向きの位置にあるときに、ツメ300と係合する(およびその回転を停止する)ように構成され、第2の止め具436は、バンパー300は上向きの位置にあるときに、ツメ430と係合する(およびその回転を停止する)ように構成される。第1および第2の止め具434、436は、それぞれ、ツメ430上に配置された磁石432を感知する第2および第3の近接センサー438、440を保持し、それにより、システム1のコントローラは、バンパー300が、所望の位置に応じて、いつ上向きまたは下向きの位置に適切に配置されるかを知るようにプログラムすることができる。例えば、バンパー300を上向き位置から下向き位置に動かすとき、コントローラは、モーター404に電力を供給し、第1の止め具434に配置された近接センサーが磁石432を感知するまで、モーター404に電力を供給し続けることができる。逆に、バンパーを下向き位置から上向き位置に動かすとき、コントローラは、モーター404に電力を供給し、第2の止め具436にある近接センサーが磁石432を感知するまで、モーター404に電力を供給し続けることができる。緩衝板426はさらにブラケット442を含み、回転フレーム402は対応するブラケット403を含む。ブラケット442および対応するブラケット403は、圧縮ばね444をそれらの間に保持するように構成され、圧縮ばね444は、ボルト446およびナット448を使用して所定の位置に保持される。従って、圧縮ばね444は、緩衝板426を(本体アセンブリ100から外向きに見て)反時計回り方向にいくらか回転させ、これにより、バンパーが下向きの位置にあるときにバンパーの上に立っている車両の乗員などの、バンパー300に加えられる予期しない下向きの力を緩衝、緩和、または抑制させる(もちろん、これは、ツメ430を第1の止め具434に押し込み、それにより、バッファリング426を回転させ、圧縮ばね444を圧縮する)。バッファリング426は、バッファリング426を回転フレーム402と相互接続するボルト446およびナット444の効果により、(本体アセンブリ100から外向きに見て)時計回りに回転することが防止される。回転フレーム402は、第2のバンパー300が完全に延在した位置にあることを検出する位置である第4の近接センサー450を保持する。第2のバンパー300のアームチューブ310は、90°オフセットされた2つの磁石330を含むので、近接センサーは、上向き(
図2に示す)と下向き(
図3に示す)に配置されたときの両方で、第2のバンパー300が完全に延在した位置にあるときに検出することができる。
図14に最もよく示されるように、回転モーターアセンブリ400は、ばね454、456を備えたストロークアウトピン452をさらに含み、ストロークアウトピン452を横軸10に沿って両方向にバイアスする。ストロークアウトピン452は、第5の近接センサー460によるピックアップのために磁石458を保持する。そのバイアスのない位置で、磁石458は、第5の近接センサー460に隣接して(ピックアップ範囲内に)配置される。第1のバンパー200が本体アセンブリ100内に完全に格納されると、アームチューブ210の部分232は、本体アセンブリの内側からストロークアウトピン452と係合し、これにより、ストロークアウトピン452および磁石458が外側に移動させ、磁石458を第5の近接センサー460のピックアップ範囲の外側に置く。あるいは、第2のバンパー300が完全に格納されると、アーム305は、ストロークアウトピン452と外側から係合し、ストロークアウトピント452および磁石458を内側に移動させ、磁石458を第5の近接センサー460のピックアップ範囲の外側に置く。磁石458が第5の近接センサー460のピックアップ範囲外にあるとき、システム1のコントローラは、第1または第2のバンパー200、300の1つが本体アセンブリ100に完全に格納されていることを認識し、これは、不適切な固定(固定領域に車輪付き移動装置がない、または車輪付き移動装置が固定領域20の中心から左または右に離れすぎている)を示している。
【0021】
第1の(非回転または静的)バンパー200の静的カラーアセンブリ600が、
図11~14に示される。静的カラーアセンブリ600は、アセンブリの様々な構成要素を保持するためのフレーム602を含み、これにより、静的カラーアセンブリ600を本体アセンブリ100の外側に組み立て、その後、ユニットとして本体アセンブリ100に固定することができる。フレーム602は、静的カラー610を保持している。静的カラー610は、それを通してアームチューブ210を受け入れるための開口612を備えている。開口612は、アームチューブ210の断面に対応する断面(この場合は正方形)を有し、それにより、静的カラー610は、第1のバンパー200が回転するのを防ぐ。開口612の内面は、開口612の周囲に間隔を置いて配置された複数のローラー614、この場合は16個のローラー614(一端の開口612の周囲に8つ、他端に8つ)を含み得、これにより、第1のバンパー200が横軸10に沿って自由に前後に動くことができる。ローラー614の代わりに、低摩擦の滑り面を設け得る。静的カラー610は、その周囲に、ベアリングリング424および緩衝板426を
図10に示す順序で保持するように構成され、それにより、緩衝板626は、静的カラー610と共に回転するが、フレーム602に対して回転する。緩衝板626はブラケット642を含み、回転フレーム602は対応するブラケット603を含む。ブラケット642および対応するブラケット603は、圧縮ばね644をそれらの間に保持するように構成され、圧縮ばね644は、ボルト646およびナット648を使用して所定の位置に保持される。従って、圧縮ばね644は、緩衝板626を(本体アセンブリ100から外向きに見て)時計回り方向にいくらか回転させ、これにより、バンパーが下向きの位置にあるときにバンパーの上に立っている車両の乗員などの、バンパー200に加えられる予期しない下向きの力を緩衝、緩和、または抑制させる。バッファリング626(従ってバンパー200)は、バッファリング626をフレーム602と相互接続するボルト646およびナット644の効果により、(本体アセンブリ100から外向きに見て)反時計回りに回転することが防止される。
【0022】
本体アセンブリ100は、
図13~14に示される。本体アセンブリ100は、システム1の様々なサブアセンブリを保持するためのメインの筺体102を備え、メインの筺体102は、第1のバンパー200、第2のバンパー300、回転モーターアセンブリ400、リリースハンドルアセンブリ500、静的カラー600、およびコントローラアセンブリ700を含む。本体アセンブリ100は、本体アセンブリの側面に固定されたショルダーベゼル104、106およびプレート108、110を含む。ベゼル104、106およびプレート108、110は、それぞれ第1および第2のバンパー200、300を受け入れるための開口を含む。本体アセンブリは、バンパー300が上向きに完全に格納された位置にあるときにバンパー300と係合するために、フレーム102の側面に配置されたブレーキつまみまたは止め具114をさらに含む(
図1を参照)。第6の近接センサー116は、ブレーキつまみ114に配置されている。
【0023】
図15に示すように、リリースハンドルアセンブリ500は、手動リリースハンドル510およびリリースハンドルラッチ530から構成される。リリースハンドルラッチ530は、ファスナを使用して第2のバンパー300に固定されている。手動リリースハンドル510は、ピストン224の端部228を第2のバンパー300に結合するように構成され、リリースハンドルラッチ530は、手動リリースハンドル510をロック位置に保持する。
図16に最もよく示されるように、手動リリースハンドル510は、一端にグリップ部512を有し、他端に回転軸を有するレバーとしての形状をとり得、ハンドル510の回動端は、バーまたはピン514を含む。グリップ部512は、少なくとも1つのレバーアーム、この場合は2つのレバーアーム516によってピン514に接続されている。
図17に最もよく示されるように、リリースハンドルラッチ530は、ウイング532、534を備えたばねコネクタであり得る。ウイング532、534は、レバーアーム516を覆い、それによって、
図15に示すように、手動リリースハンドル510を係合位置またはロック位置に保持するように構成される。ピストン224の端部228は、一般に円筒形として特徴付けることができ、ハンドルにバイオネット方式のコネクタを提供する。特に、端部228は、ピン514を受け入れるための1つ以上のL字型スロット229を含む。スロット229は、横軸10に概ね沿って整列する入口部231と、入口部231を概ね横切る保持部233とを含み、ピン514の保持を強化するために上向きの端部を含み得る。手動リリースハンドル510を取り外すために(バンパー300をピストン224から切り離し、バンパー200、300を手で横軸10に沿って移動させるために)、グリップ部512をつかみ、バンパー300から引き離すことができ、手動リリースハンドル510をピン514の周りで回転させる。手動リリースハンドルは、反時計回り(または、L字型スロットがミラーリングされた別の実施形態では、時計回り)にねじり、ピンを保持部233から入口部231と位置合わせするように動かすことができる。次に、手動リリースハンドル510をバンパー300から外側に引っ張ることができ、それにより、ピン514がスロット229から引き抜かれる。バンパー300をピストン224と再結合するには、逆のステップに従う。特に、レバーアーム516は、それらの下側に突起518を含み、突起は、ハンドル510の回転軸として機能する。ピン514が突起518とグリップ部512との間に配置されるので、この構成は、オーバーセンタータイプのロックを作成する。特に、ピストン224がピン514を引っ張ると、ハンドル510のグリップ部512の端部を、リリースハンドルラッチ530とさらに係合するように促す。
【0024】
コントローラアセンブリ700は、プリント回路基板710およびコントローラ720を含む。集合的に、コントローラアセンブリ700は、車輪付き移動装置の固定を自動化し得るシステムを提供する。コントローラアセンブリ700は、集合的に、上記および下記で説明されるプロセスのいくつかまたはすべてを実行することができるコンピューティングデバイス730を提供し得る。コンピューティングデバイス730は、プロセッサ750、ストレージ752、入力/出力(I/O)インターフェース754、および通信バス756を含み得る。バス756は、既知の技術に従って、プロセッサ750とコンピューティングデバイス730の構成要素を接続し、それらの間の通信を可能にする。一部のコンピューティングデバイスには複数のプロセッサが組み込まれている場合があり、一部のシステムでは複数のコンピューティングデバイスが存在する場合があることに注意されたい。
【0025】
プロセッサ750は、バス756を介してストレージ752と通信する。ストレージ752は、直接アクセス可能なランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリなどのメモリを含み得る。ストレージはまた、ハードディスクまたはディスク(内部または外部であり得る)などの二次ストレージデバイスを含み得、これは、当技術分野で知られ、慣習的であるように、追加のインターフェースハードウェアおよびソフトウェアでアクセス可能である。コンピューティングデバイス730は、複数のメモリ(例えば、RAMおよびROM)、複数の二次ストレージデバイス、および複数のリムーバブルストレージデバイス(例えば、USBドライブおよび光学ドライブ)を有し得ることに留意されたい。
【0026】
コンピューティングデバイス730はまた、電話、ケーブル、または無線モデム、ISDNアダプタ、DSLアダプタ、ローカルエリアネットワーク(LAN)アダプタ、またはその他の通信チャネルなどの通信アダプタ758を介して、他のコンピューティングデバイス、コンピュータ、ワークステーションなど、またはそれらのネットワークと通信し得る。コンピューティングデバイス730は、必要な通信接続を行うために複数の通信アダプタ(例えば、電話モデムカードおよびLANアダプタ)を使用し得ることに留意されたい。コンピューティングデバイス730は、LANまたはWAN内の他のコンピューティングデバイスに関連付けられ得る。これらすべての構成、ならびに適切な通信ハードウェアおよびソフトウェアは、当技術分野で知られている。
【0027】
コンピューティングデバイス730は、オペレーティングシステムソフトウェアおよびアプリケーションソフトウェアなどのソフトウェアを実行するための機能を提供する。このようなソフトウェアはタスクを実行し、このコンピューティングデバイスや他のコンピューティングデバイス上の様々なソフトウェア構成要素と通信し得ることに留意されたい。当業者によって理解されるように、本明細書に記載されるようなコンピュータプログラムは、通常、コンピュータ使用可能な媒体またはプログラムコードを含むまたは格納する媒体を有するコンピュータプログラム製品の一部として配布される。このような媒体には、コンピュータメモリ(RAMおよび/またはROM)、ディスケット、テープ、コンパクトディスク、DVD、集積回路、プログラマブルロジックアレイ(PLA)、通信回路を介したリモート送信、セルラーネットワークなどの無線ネットワークを介した、または適切なアダプタインターフェースの有無にかかわらずコンピュータで使用可能なその他のメディアを介したリモート送信が含まれ得る。
【0028】
コンピューティングデバイス730は、車輪付き移動装置固定システムに搭載されて配置されてもよく、または車両内もしくは他の場所に遠隔配置されてもよい。一般に、コンピューティングデバイス730は、1つ以上の車両、車輪付き移動装置固定システム(本明細書に記載の固定システムのタイプを含むがこれらに限定されない)、車輪付き移動装置、および乗客の様々な特徴を監視または確認すること、を行うように構成され得るコンピュータプログラム製品にプログラムされ得るか、またはそれを含み、システム1内の車輪付き移動装置と乗客の固定を制御および自動化する。コンピューティングデバイス110は、機械語で動作し、1つ以上のセンサー、デバイス、または他の外部ソース(例えば、近接センサー112、116、438、440、450、460)から関連情報、信号、データ、または入力を受信し得、固定プロセスに通知する。コンピューティングデバイスはまた、ストレージ752および/または1つ以上の通信アダプタ758、車両30、ユーザーパネル760、およびモーター/リニアドライブ220、404からを含む、追加の情報、信号、データまたは入力を受信し得る。次に、コンピューティングデバイス730は、適切なアクションを決定し、指定された出力を介してそれらを開始し得る。例えば、コンピューティングデバイス730は、信号の形式で、固定システムのための様々なモーター/リニアドライブ220、404に命令を発行し得る。
【0029】
プロセッサ750は、1つ以上の任意のインターフェースパネル760を介して、車両の運転手および/または車椅子の乗客と通信するように構成され得る。パネル760は、任意のテキストまたはタッチ感知機能を備えた完全なグラフィックディスプレイを備えた、信号、ならびにインジケータライト、可聴警報、および音声を生成するコマンドスイッチまたはボタンを含み得る。パネル760は、壁に取り付けられたユニット、有線または無線のリモコン、あるいはタブレットまたはiPhoneなどのモバイルデバイス上で実行されるアプリケーションでさえあり得る。
【0030】
コンピューティングデバイス730は、車両30(例えば、コントローラ、衝突検出システムなど)と通信して、固定および安全システムの状態に関する情報を送信し、車両の状態に関する情報を受信するように構成され得る。例えば、コンピューティングデバイス730は、車輪付き移動装置が固定システムによって適切に固定されていることを示す信号を車両30に送信するように構成され得、それにより、適切な固定信号が受信されるまで車両がインターロックされ得る。コンピューティングデバイス730は、車両のステータスおよび/または種々の動的状態を表す車両30からの信号を受信するように構成され得、これには、車両が停止したことと、車両のニュートラル化、ギア内、ギア外、駐車中、電源切れなどと、車両ブレーキが適用されたことと、車両加速器が適用されたことと、ハンドル位置と、車両ドアのステータスと、車両システムからアクセスできるその他の情報と、が含まれるが、これらに限定されない。
【0031】
コンピューティングデバイス730はまた、例えば、診断上の理由および/またはデータベースおよびソフトウェアの更新などのために、または固定システムのステータス(例えば、占有されているか、占有されていないか、適切に固定されているか、および/または不適切に固定されているか)に関する更新を提供するために、通信アダプタ758を介して中央監視設備と通信し得る。中央監視設備はまた、コンピューティングデバイス730に高度なスケジューリング情報を提供することができる。
【0032】
一般に、コンピューティングデバイス730は、可動バンパーの位置に関する1つ以上のセンサーからの信号または入力を受信するようにプログラムされ、これには、磁気近接センサーまたは接触スイッチなどの任意の数の異なるセンサーが含まれ得る。コンピューティングデバイス730はまた、可動バンパーによって車輪付き移動装置に加えられている圧力に関する信号または入力を受信するようにプログラムされている。バンパーが電気モーターによって動かされる場合、コンピューティングデバイス730は、モーターに提供される電圧および電流に関する信号または入力を受信するようにプログラムされている。コンピューティングデバイス730は、パルス幅変調(以下、「PWM」)を使用してモーター速度を制御するようにプログラムされ得る。コンピューティングデバイス730は、バンパーが車輪付き移動装置に閾値を超える量の圧力を提供しないことを確実にするようにプログラムされ得る。例えば、電気モーターを含むシステムでは、コンピューティングデバイス730は、モーターに供給されている電流を監視し、電流が閾値量を超えたときに回路を開く(つまり、モーターをオフにする)ことができる。さらに、コンピューティングデバイス730は、所定の頻度(例えば、モーターを1秒に1回オンする)でモーターを連続的にオン(回路を閉じる)にし、所定の閾値量に達するまで電流を監視する(その後、モーターはオフになる)ことによって、バンパーが車輪付き移動装置に閾値量の圧力を維持していることを確実にするようにプログラムされ得る。
【0033】
上記のコンピューティングデバイス730は、
図1~17の実施形態で使用するようにプログラムすることができる。例えば、車輪付き移動装置が固定領域に戻され、「固定」ボタンが車両の運転手または車椅子の乗客のいずれかによって押された後、信号がコンピューティングデバイス730に送信されて、固定プロセスが開始される。コンピューティングデバイス730は、リニアドライブ220内のモーターを作動させて、第2のバンパー300を
図1に示す位置から
図2に示す位置まで延在する。コンピューティングデバイス730は、PWMを使用することによってバンパー300の延在速度を第1の速度に制御し、モーターへの電流を監視および制限することによって、バンパー300によって加えることができる力を制御することができる。コンピューティングデバイス730は、延在プロセス中にバンパー200、300の位置を監視し、両方のバンパー200、300が完全に延在したことを示す1つ以上のセンサーから信号を受信すると、リニアドライブ200のモーターを停止する。例えば、コンピューティングデバイス730は、バンパー200、300の内端に配置された近接センサー112、450の両方が磁石230、331を感知すると、リニアドライブ200のモーターを停止する。コンピューティングデバイス730はまた、リニアドライブ220のモーターに供給される電流を監視し、電流が、バンパー200、300の経路を遮断する障害物を示す第1の閾値量を超えると、モーターを停止する。第1の閾値量は、車両内の物体または人であり得る障害物を損傷または傷つけないように選択される。
【0034】
次に、コンピューティングデバイス730は、回転モーター404を作動させて、バンパー300を
図2に示す位置から
図3に示す位置まで下向きに回転させる。コンピューティングデバイス730は、PWMを使用することによってバンパー300の回転速度を第2の速度に制御し、モーター404への電流を監視および制限することによって、バンパー300によって加えることができる力を制御することができる。コンピューティングデバイス730は、回転プロセス中にバンパー300の回転位置を監視し、バンパー300が下向き位置に回転していることを示す1つ以上のセンサーから信号を受信すると、回転モーター404を停止する。例えば、コンピューティングデバイス730は、近接センサー440が磁石432を感知すると、回転モーター404を停止する。コンピューティングデバイス730はまた、回転モーター404に供給される電流を監視し、電流が、バンパー300の経路を遮断する障害物を示す第2の閾値量を超えると、モーターを停止する。第2の閾値量は、車両内の物体または人であり得る障害物を損傷または傷つけないように選択される。
【0035】
次に、コンピューティングデバイス730は、リニアドライブ220のモーターを作動させて、バンパー200、300を、
図3に示す位置から
図4に示す位置まで(バンパー200、300が車輪付き移動装置の側面に接触するまで)本体アセンブリ100内に格納する。コンピューティングデバイス730は、PWMを使用することによってバンパー200、300の接近速度(それらが互いに近づく速度)を第3の速度に制御し、リニアドライブ220のモーターへの電流を監視および制限することによって、バンパー200、300によって加えることができる力を制御することができる。コンピューティングデバイス730は、リニアドライブ220のモーターに供給される電流を監視し、電流が、バンパー200、300(例えば、車椅子)の経路を遮断する障害物を示す第3の閾値量を超えると、モーターを停止する。第3の閾値量は、車両内の物体または人であり得る障害物を損傷または傷つけないように選択される。次に、コンピューティングデバイス730は、車両の運転手がコンピューティングデバイス730に完全な固定力を加えるように指示する前に、バンパーに接触している可能性のある意図しない障害物(つまり、車椅子以外のアイテム)を動かす機会を運転手または乗客に与えるために一時停止する。バンパー200、300を車椅子係合位置に移動させている間、コンピューティングデバイス730はまた、格納プロセス中にバンパー200、300の横方向位置を監視し、バンパー200、300が完全に格納されていること(エラー状態)を示す1つ以上センサーから信号を受信すると、リニアドライブ220のモーターを停止する。例えば、コンピューティングデバイス730は、近接センサー460が磁石458を感知しなくなると、リニアドライブのモーターを停止する(これは、上記で説明したように、バンパー200またはバンパー300のいずれかが完全に格納されていることを示す)。
【0036】
コンピューティングデバイス730は、システム1が、(1)車両の運転手または乗客のボタンからの信号、(2)車両が駐車場を離れることを示す車両からの信号、に応答して車輪付き移動装置に最終的な固定力を加えるようにプログラムされている。特に、コンピューティングデバイス730は、バンパー200、300が車輪付き移動装置の側面に十分な量の力を加えるまで、バンパー200、300を本体アセンブリ100内に格納するためにリニアドライブ220のモーターを作動させる。コンピューティングデバイス730は、PWMを使用することによって、バンパー200、300の接近速度(それらが互いに向かって移動する速度)を第4の速度に制御することができ、第4の速度は第3の速度よりも遅くてもよい。コンピューティングデバイスはまた、リニアドライブ220のモーターへの電流を監視および制限することによって、バンパー200、300によって加えられることができる力を制御することができる。コンピューティングデバイス730は、リニアドライブ220のモーターに供給される電流を監視し、電流が第4の閾値量を超えたときにモーターを停止し、第4の閾値量は、第3の閾値量より大きくてもよい。第4の閾値量は、車輪付き移動装置に十分な拘束力を提供するが、車輪付き移動装置を損傷しないように選択される。バンパー200、300を車椅子固定位置に移動させている間、コンピューティングデバイス730はまた、格納プロセス中にバンパー200、300の横方向位置を監視し、バンパー200、300が完全に格納されていること(エラー状態)を示す1つ以上センサーから信号を受信した場合、リニアドライブ220のモーターを停止する。例えば、コンピューティングデバイス730は、近接センサー460が磁石458を感知しなくなると、リニアドライブのモーターを停止する(これは、上記で説明したように、バンパー200またはバンパー300のいずれかが完全に格納されていることを示す)。
【0037】
コンピューティングデバイス730はまた、輸送中の車輪付き移動装置の動きを構成し、適切な拘束力が車輪付き移動装置に継続的に加えられることを確実にするために、車輪付き移動装置を再固定するようにプログラムされ得る。特に、コンピューティングデバイス730は、バンパー200、300が車輪付き移動装置の側面に十分な量の力を加えるまで、リニアドライブ220のモーターを定期的に作動させて、バンパー200、300を本体アセンブリ100内に格納するようにプログラムし得る。一実施形態では、コンピューティングデバイス730は、リニアドライブ220のモーターを毎秒1回作動させる。コンピューティングデバイス730は、PWMを使用することによって、バンパー200、300の接近速度(それらが互いに向かって移動する速度)を第5の速度に制御することができ、第5の速度は第4の速度と同じまたはそれより遅くてもよい。コンピューティングデバイスはまた、リニアドライブ220のモーターへの電流を監視および制限することによって、バンパー200、300によって加えられることができる力を制御することができる。コンピューティングデバイス730は、リニアドライブ220のモーターに供給される電流を監視し、電流が第5の閾値量を超えるとモーターを停止し、第5の閾値量は、第4の閾値量と同じかそれより大きくてもよい。第4の閾値量は、車輪付き移動装置に十分な拘束力を提供するが、車輪付き移動装置を損傷しないように選択される。バンパー200、300を車椅子固定位置に移動させている間、コンピューティングデバイス730はまた、格納プロセス中にバンパー200、300の横方向位置を監視し、バンパー200、300が完全に格納されていること(エラー状態)を示す1つ以上センサーから信号を受信した場合、リニアドライブ220のモーターを停止する。例えば、コンピューティングデバイス730は、近接センサー460が磁石458を感知しなくなると、リニアドライブのモーターを停止する(これは、上記で説明したように、バンパー200またはバンパー300のいずれかが完全に格納されていることを示す)。
【0038】
本明細書で説明されるシステム1は、他の拘束との追加の使用を有し、一例は、車輪付き移動装置の固定のために電動テンショナーを利用する固定に基づくシステムである。例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願第15/605,872号に開示されているシステムを参照されたい。さらなる例として、本明細書に開示されるコンピューティングシステム730は、電動リトラクターによって車輪付き移動装置に加えられる測定された力(例えば、モーターに供給される電流)が所定の閾値に達するまで、電動リトラクターに定期的に電力を加えるために使用することができる。
【0039】
本明細書に記載し、主張した発明は、特定の実施形態を参照してかなり詳細に記載されているが、当業者は本明細書に記載し、主張した発明を、限定目的ではなく、例示目的で提示したこれらの実施形態以外によっても実施できることを理解するであろう。従って、添付の特許請求の範囲の精神および範囲は、本明細書に含まれる実施形態の説明に限定されるべきではない。
【0040】
さらに、簡単にするために、アーム、指、関節、四肢、および他の用語は、車輪付き移動装置固定システムの様々な実施形態を構成する様々な構造を指すために、特許請求の範囲を含めて本明細書で使用され得る。これらの用語が特定の形状および構成を暗示する限り(例えば、構造が人間の付属物に類似している)、特定の形状または構成が特許請求の範囲で具体的に述べられていない限り、特許請求の範囲はそのように限定されることを意図しない。
【国際調査報告】