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特表2022-544727PVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備のスペーサ供給装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-21
(54)【発明の名称】PVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備のスペーサ供給装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 47/14 20060101AFI20221014BHJP
【FI】
B65G47/14 N
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021538769
(86)(22)【出願日】2020-07-17
(85)【翻訳文提出日】2021-06-30
(86)【国際出願番号】 KR2020009415
(87)【国際公開番号】W WO2022014755
(87)【国際公開日】2022-01-20
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521289102
【氏名又は名称】ウィンテック オートメーション カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】WINTECK AUTOMATION CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ソン,イル ジェ
【テーマコード(参考)】
3F080
【Fターム(参考)】
3F080AA02
3F080BA01
3F080BC05
3F080CF05
(57)【要約】
【課題】ローディング作業の際、超硬インサートとともに差し込まれるスペーサを正確に供給するように構成されるPVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備のスペーサ供給装置を提供する。
【解決手段】スペーサ供給装置は、本体装備において、超硬インサートをシャフトにローディングするとき、超硬インサートと交互に挟むために、スペーサを所定の位置(定位置)に供給するスペーサ供給部と、スペーサ供給部から供給されるスペーサが「定位置」に供給されるようにスペーサを所定の姿勢で整列させるスペーサ整列部と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
PVDコーティングのために超硬インサートをシャフト1.41にローディングするか、前記PVDコーティングを終えた前記超硬インサートを前記シャフト1.41からアンローディングする装備(以下、「本体装備」という)に含まれるスペーサ供給装置10であって、
前記スペーサ供給装置10は、
前記本体装備において、前記超硬インサートを前記シャフト1.41にローディングするとき、前記超硬インサートと交互に挟むために、スペーサ10.1を所定の位置(以下、「定位置」という)に供給するスペーサ供給部11と、
前記スペーサ供給部11から供給される前記スペーサ10.1が前記「定位置」に供給されるように前記スペーサ10.1を所定の姿勢で整列させるスペーサ整列部12と、
を備えることを特徴とするPVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備のスペーサ供給装置。
【請求項2】
前記スペーサ供給部11は、前記スペーサ供給装置10の上部に位置して、多量の前記スペーサ10.1を積載するように構成される供給箱11.1と、前記供給箱11.1から移送供給される前記スペーサ10.1を下方へ移送する供給管11.11と、一定数量を積載するように構成される中間供給箱11.2とを備えることを特徴とする請求項1に記載のPVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備のスペーサ供給装置。
【請求項3】
前記スペーサ供給部11には、前記供給箱11.1に積載されている前記スペーサ10.1を前記供給管11.11の入口まで汲み上げるように上下作用をする供給シリンダー11.3と、前記スペーサ供給部11を上下方向に回転できるように構成されるヒンジ11.4とがさらに備えられることを特徴とする請求項2に記載のPVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備のスペーサ供給装置。
【請求項4】
前記スペーサ整列部12は、前記スペーサ供給部11から供給される前記スペーサ10.1が整列溝12.21に位置するように形成された整列板12.2と、前記整列溝12.21の上部に位置して、前記スペーサ10.1が前記整列溝12.21に挿入されるように形成されたガイド12.1と、前記スペーサ10.1が前記整列溝12.21に正確に装入されるように前記スペーサ10.1を擦るガイドローラ12.5と、を備えることを特徴とする請求項1に記載のPVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備のスペーサ供給装置。
【請求項5】
前記整列溝12.21は、円板状の整列板12.2の円周に沿って等間隔に形成されて、供給される前記スペーサ10.1が1つずつ装入され得ることを特徴とする請求項4に記載のPVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備のスペーサ供給装置。
【請求項6】
ガイド12.1は、前記中間供給箱11.2の下端に脱着可能なように結合され、整列板12.2の円周に沿って等間隔に形成された整列溝12.21の円周曲線と同じ曲率の案内孔12.11が形成されて、供給される複数個の前記スペーサ10.1が前記整列溝12.21に各々装入され得ることを特徴とする請求項2に記載のPVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備のスペーサ供給装置。
【請求項7】
前記案内孔12.11は、外側面は垂直に形成され、内側面は下へ行くほど狭くなる傾斜した案内面12.14が形成されて、前記スペーサ10.1が前記案内面12.14に沿って直立して前記整列溝12.21に装入されることを特徴とする請求項6に記載のPVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備のスペーサ供給装置。
【請求項8】
ガイドローラ12.5は、前記案内孔12.11の一側に位置して、前記スペーサ10.1が前記整列溝12.21に正確に装入され得るように、回転運動しながら擦るウィングガイド12.51と、前記ウィングガイド12.51が結合されるシャフト12.52と、前記シャフト12.52に連結されて、前記ウィングガイド12.51を回転させる回転モータ12.53とを備えることを特徴とする請求項7に記載のPVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備のスペーサ供給装置。
【請求項9】
前記ウィングガイド12.51は、合成樹脂素材の板材であって、前記案内孔12.11の断面形状と同じ形状で前記シャフト12.52の表面に円周方向に複数個結合されることを特徴とする請求項8に記載のPVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備のスペーサ供給装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スペーサ供給装置に係り、より詳細には、PVDコーティングのために、コーティング炉に供給される超硬インサートの均一なコーティングのためにスペーサが共に交互にシャフトに差し込まれる工程を必要とし、シャフトに超硬インサートとスペーサとが交互に差し込まれるローディング工程に供給されるスペーサを正確に供給するためのPVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備のスペーサ供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、切削工具は、主に鉄系、非鉄系金属、非金属材料の切削に利用されるものであって、通常、工作機械に装着されて、加工物を所望の形状に加工するために切削を行う工具である。
【0003】
切削工具に使用される超硬インサートは、ダイヤモンド粉末または超硬合金粉末をボンド(bond)である鉄(Fe)、タングステン(W)、コバルト(Co)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、錫(Sn)、銅-錫(CuSn)、亜鉛(Zn)、銅-亜鉛(CuZn)、銀(Ag)などの金属粉末と混合して成形した後に焼成した焼結合金である。
【0004】
焼成する前の成形段階は、直方体キャビティ(Cavity)に混合粉末を入れて1次加圧成形し、1次加圧成形された混合物をカーボンモールドのキャビティに入れ、パンチャー(Puncher)を用いて比較的大きい圧力を加えながらパンチャーの形状に対応する形状の切削チップを成形する。一定の形状に成形されたインサートチップを焼結炉で焼成することで、ダイヤモンドインサートチップまたはインサートチップが完成される。
【0005】
焼成された超硬インサートは、再度検査段階とPVD(Physical Vapor Deposition)コーティング段階とを経て完成品となるが、このとき、検査段階を終えた超硬インサートをPVDコーティングのためにパレットからシャフトに移す工程が必要である。
【0006】
また、PVDコーティングを完了した超硬インサートは、シャフトからパレットに回収する工程を必要とする。
【0007】
従来、焼成された超硬インサートをPVDコーティングのために、人力によりシャフトに超硬インサートとスペーサとを交互に差し込み、引き抜く作業をすることにより生産性が低下し、不良品が発生して、品質が均一でないなど、多くの問題点を有していた。
【0008】
本出願人は、2016年にPVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装置(韓国出願番号第10-2016-0132548号)を出願したことがある。上記出願は、パレットに装入された超硬インサート製品をグリッパーを用いてシャフトに挟み、コーティング炉に供給する用意(ローディング作業)を終え、また、コーティング炉でコーティング完了した超硬インサートをシャフトからパレットに回収する(アンローディング作業)装置に関する発明である。
【0009】
上記発明では、超硬インサートローディング作業において超硬インサート外表面の均一なコーティングのために、共に交互に差し込まれるスペーサを供給する装置(スペーサ供給部)は、複数個のパーツフィーダの振動子の震えを利用してスペーサを整列し、螺旋形案内溝に複数個のスペーサが供給される構成を有しているが、前記パーツフィーダの振動は、PVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備(本体装備)の故障を引き起こし、供給通路である螺旋形案内溝にスペーサの引っ掛かり現象が現れて正確な供給が不可であり、作業効率が落ちるという問題点が発生する。
【0010】
また、出願人は、2019年にPVDコーティング装備のスペース供給装置をPCT出願(PCT/KR2019/006156)したことがある。上記出願は、PVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備において超硬インサートをシャフトにローディングするとき、整列板とガイドを用いてスペーサを「定位置」に整列する発明である。
【0011】
上記発明は、従来の供給装置に比べて作業は容易であるが、圧縮空気を用いてスペーサを整列板に装入する工程で時々装入エラーが発生し、供給装置の作業効率を落とすことがあった。
【0012】
したがって、このような問題点を解決しようとして本出願人は、本体装備に結合される本発明に係るPVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備のスペーサ供給装置を発明した。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
上述した問題点を解決するための本発明の目的は、PVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備に結合されて、ローディング作業の際、超硬インサートとともに差し込まれるスペーサを正確に供給するように構成されるPVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備のスペーサ供給装置を提供することにある。
【0014】
本発明の他の目的は、スペーサ供給部及びスペーサ整列部を備えて構成されるPVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備のスペーサ供給装置を提供することにある。
【0015】
本発明のさらに他の目的は、前記スペーサ供給部は、前記本体装備において超硬インサートをシャフトにローディングするとき、前記超硬インサートと交互に挟むために、スペーサを所定の位置(以下、「定位置」という)に供給するように構成されるPVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備のスペーサ供給装置を提供することにある。
【0016】
本発明のさらに他の目的は、前記スペーサ供給部は、前記スペーサ供給装置の上部に位置して、多量のスペーサを積載するように構成される供給箱と、前記供給箱から移送供給されるスペーサを下方へ移送する供給管と、前記供給箱から移送供給されるスペーサを一定数量積載する中間供給箱とで構成されるPVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備のスペーサ供給装置を提供することにある。
【0017】
本発明のさらに他の目的は、スペーサが山積されている前記供給箱には、供給管の入口までスペーサを汲み上げるように上下作用をする供給シリンダーと、前記スペーサ供給部を上下方向に回転できるように構成されるヒンジとが形成されるPVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備のスペーサ供給装置を提供することにある。
【0018】
本発明のさらに他の目的は、前記スペーサ整列部は、前記スペーサ供給部から供給されるスペーサが前記「定位置」に供給されるようにスペーサを所定の姿勢で整列させるように構成されるPVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備のスペーサ供給装置を提供することにある。
【0019】
本発明のさらに他の目的は、前記スペーサ整列部は、前記スペーサ供給部から供給されるスペーサを整列溝に位置するように形成された整列板と、前記整列溝の上部に位置して、前記スペーサを前記整列溝に挿入するように形成されたガイドとを備えるように構成されるPVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備のスペーサ供給装置を提供することにある。
【0020】
本発明のさらに他の目的は、前記整列溝は、円板状の整列板に円周に沿って等間隔に形成されて、供給されるスペーサが1つずつ装入され得るように構成され、前記整列板は、下部に連結されたサーボモータにより正逆回転が可能なように構成されるPVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備のスペーサ供給装置を提供することにある。
【0021】
本発明のさらに他の目的は、前記ガイドは、底が貫通された前記中間供給箱の下端に脱着可能なように結合され、前記整列板の円周に沿って等間隔に形成された整列溝の円周曲線と同じ曲率の案内孔が形成されて、供給される複数個のスペーサが整列溝に各々装入されるように構成されるPVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備のスペーサ供給装置を提供することにある。
【0022】
本発明のさらに他の目的は、前記ガイドの案内孔は、外側は垂直面であり、内側は上が広く、下へ行くほど狭くなる傾斜した案内面を形成して、スペーサが垂直に直立して前記整列板の整列溝に容易に装入され得るように構成され、中間供給箱の一側に位置したガイドローラの擦る回転動作により案内孔に散在された複数個のスペーサは、整列溝に容易に装入されるように構成されるPVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備のスペーサ供給装置を提供することにある。
【0023】
本発明のさらに他の目的は、前記ガイド及び整列板は、スペーサの形状と大きさによって随時交替され得るように中間供給箱を前後進可能なようにレールが構成されるPVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備のスペーサ供給装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0024】
このような目的を達成するための本発明のスペーサ供給装置は、PVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備に結合されて、ローディング作業の際、超硬インサートとともに差し込まれるスペーサを正確に供給するように構成されることを特徴とする。
【0025】
本発明のスペーサ供給装置は、本体装備に結合されて、前記PVDコーティングのための前記超硬インサートをシャフトにローディングする工程において必要とする装置であって、前記本体装備は、前記超硬インサート及び前記スペーサを運搬するシステム(グリッパー、パレット)と、これを移送するパレット移送部、超硬インサート供給及び回収部、ローディング及びアンローディング部、ローディング及びアンローディングシャフトグリップ部、ローディング及びアンローディング作業部、スペーサ回収部と、上述した各構成部を搭載できるフレーム及び前記各構成部を制御するコントローラを備えてなることを特徴とする。
【0026】
本発明のスペーサ供給装置は、スペーサ供給部及びスペーサ整列部を備えて構成されることを特徴とする。
【0027】
本発明のスペーサ供給装置において、前記スペーサ供給部は、前記本体装備において、前記超硬インサートを前記シャフトにローディングするとき、前記超硬インサートと交互に挟むために、前記スペーサを「定位置」に供給するように構成されることを特徴とする。
【0028】
本発明のスペーサ供給装置において、前記スペーサ供給部は、前記スペーサ供給装置の上部に位置して、多量の前記スペーサを積載するように構成される供給箱と、前記供給箱から移送供給される前記スペーサを下方へ移送する供給管と、前記供給箱から移送供給される前記スペーサを一定数量積載する中間供給箱とで構成されることを特徴とする。
【0029】
本発明のスペーサ供給装置において、前記スペーサが山積している前記供給箱には、前記供給管の入口まで汲み上げるように上下作用をする供給シリンダーと、前記スペーサ供給部を上下方向に回転できるように構成されるヒンジと、が形成されることを特徴とする。
【0030】
本発明のスペーサ供給装置において、前記スペーサ整列部は、前記スペーサ供給部から供給されるスペーサが前記「定位置」に供給されるように前記スペーサを所定の姿勢で整列させるように構成されることを特徴とする。
【0031】
本発明のスペーサ供給装置において、前記スペーサ整列部は、前記スペーサ供給部から供給される前記スペーサを整列溝に位置するように形成された整列板と、前記整列溝の上部に位置して、前記スペーサを前記整列溝に挿入するように形成されたガイドとを備えるように構成されることを特徴とする。
【0032】
本発明のスペーサ供給装置において、前記整列溝は、円板状の整列板の円周に沿って等間隔に形成されて、供給される前記スペーサが1つずつ装入され得るように構成され、前記整列板は、下部に連結されたサーボモータにより正逆回転が可能なように構成されることを特徴とする。
【0033】
本発明のスペーサ供給装置において、前記ガイドは、前記中間供給箱の下端に脱着可能なように結合され、前記整列板の円周に沿って等間隔に形成された前記整列溝の円周曲線と同じ曲率の案内孔が形成されて、供給される複数個の前記スペーサが前記整列溝に各々装入されるように構成されることを特徴とする。
【0034】
本発明のスペーサ供給装置において、前記ガイドの案内孔は、外側は垂直面であり、内側は上が広く、下へ行くほど狭くなる傾斜した案内面を形成して、スペーサが垂直に直立して前記整列板の前記整列溝に容易に装入され得るように構成され、前記中間供給箱の一側に位置したガイドローラの擦る回転動作により前記案内孔に散在された複数個の前記スペーサは前記整列溝に容易に装入されるように構成されることを特徴とする。
【0035】
本発明のスペーサ供給装置において、前記ガイド及び整列板は、スペーサの形状と大きさによって随時交替され得るように、前記中間供給箱を前後進可能なようにレールが構成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0036】
以上のような本発明に係るPVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備のスペーサ供給装置は、従来のスペーサ供給装置の問題点である共振現象及びスペーサを移送する管路がしきりに塞がり、作業効率が落ちる現象を改善した装置であって、PVDコーティングのための超硬インサートローディングの際、スペーサの供給を正確に行うことができ、作業効率性向上はもちろん、品質面において優れた製品を作ることができる。
【0037】
また、本発明のスペーサ供給装置は、従来のスペーサ供給装置に比べて構成が簡単である。したがって、小型軽量化が可能であって、既存の本体装備の密集空間に容易に結合されることができ、従来の装置に比べて価格競争力を有する。
【0038】
また、本発明のスペーサ供給装置は、スペーサによって整列する整列板とガイドを交替可能なように設計されている。したがって、スペーサの形状及び大きさによる様々な製品を収容できるという長所を有する。
【0039】
また、本発明のスペーサ供給装置の供給箱は、供給シリンダーをさらに構成し、全体を上下方向に回転できるように構成し、中間供給箱には、感知センサを構成した。したがって、スペーサの供給が一貫して適正量なされることにより作業効率を向上することができる。
【0040】
また、本発明のスペーサ整列部のガイドの案内孔の形状を、外側は垂直面に、内側は上が広く、下へ行くほど狭くなる傾斜した案内面を形成し、中間供給箱の一側にガイドローラを構成した。したがって、ガイドローラの擦る回転動作により案内孔に散在されている複数個のスペーサが整列溝に正確に装入されることで、ローディング作業を円滑にすることができるという長所がある。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1】本発明に係るスペーサ供給装置が装着されるPVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備を示す概略的な全体斜視図である。
図2】本発明に係るPVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備のスペーサ供給装置を示す概略的な全体斜視図である。
図3】本発明に係るPVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備のスペーサ供給装置のスペーサ供給部を示す概略的な部分斜視図である。
図4】本発明に係るPVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備のスペーサ供給装置のスペーサ整列部を示す概略的な部分斜視図である。
図5】本発明に係るPVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備のスペーサ供給装置のスペーサ整列部を示す概略的な平面図及び正面図である。
図6】本発明に係るPVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備のスペーサ供給装置の中間供給箱及びガイドを示す図である。
図7】本発明に係るPVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備のスペーサ供給装置のガイドを示す図である。
図8】本発明に係るPVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備のスペーサ供給装置のスペーサ整列部の結合を示す図である。
図9】本発明に係るPVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備のスペーサ供給装置のスペーサ整列部のガイドローラを示す図である。
図10】本発明に係るスペーサ供給装置と結合して作動されるローディング及びアンローディング作業部を示す概略的な斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
本発明は、様々な変更を加えることができ、種々の実施形態を有することができるところ、特定実施形態等を図面に例示し、発明を詳細に説明する。
【0043】
しかしながら、これは、本発明を特定の実施形態に限定しようとするものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれるあらゆる変更、均等物ないし代替物を含むと理解されるべきである。
【0044】
本発明に使用した用語や単語は、単に特定の実施形態を説明するために使用したものであって、本発明を限定しようとする意図ではない。発明の最善の方法を説明するために、用語の概念を適宜定義できるという原則を踏まえて、本発明の技術的思想に合致する意味と概念として解釈されなければならない。
【0045】
本出願人は、2019年にPVDコーティング装備のスペース供給装置をPCT出願(PCT/KR2019/006156号、韓国優先権出願第10-2019-0042848号)したことがある。前記出願は、超硬インサートをシャフトにローディングするとき、共にローディングするスペーサを供給するために、整列板とガイドを用いてスペーサを「定位置」に整列する発明である。
【0046】
上記発明は、スペーサを整列板に整列するとき、圧縮空気を用いることにより、振動及び騒音が発生し、スペーサが整列板に正確に装入されない場合が発生し、作業効率を落とすことがあった。
【0047】
本発明は、上述した問題点を改善するために、スペーサを整列板に正確に装入させる構成を付加して、PVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備にスペーサを供給する装置を開発した。
【0048】
本発明の具体的な特徴及び利点は、添付した図面を参照した以下の説明により一層明確になるであろう。
【0049】
図1は、本発明に係るスペーサ供給装置が装着されるPVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備を示す概略的な全体斜視図であり、図2は、本発明に係るPVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備のスペーサ供給装置を示す概略的な全体斜視図であり、図3は、本発明に係るPVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備のスペーサ供給装置のスペーサ供給部を示す概略的な部分斜視図であり、図4は、本発明に係るPVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備のスペーサ供給装置のスペーサ整列部を示す概略的な部分斜視図であり、図5は、本発明に係るPVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備のスペーサ供給装置のスペーサ整列部を示す概略的な平面図及び正面図であり、図6は、本発明に係るPVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備のスペーサ供給装置の中間供給箱及びガイドを示す図であり、図7は、本発明に係るPVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備のスペーサ供給装置のガイドを示す図であり、図8は、本発明に係るPVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備のスペーサ供給装置のスペーサ整列部の結合を示す図であり、図9は、本発明に係るPVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備のスペーサ供給装置のスペーサ整列部のガイドローラを示す図であり、図10は、本発明に係るスペーサ供給装置と結合して作動されるローディング及びアンローディング作業部を示す概略的な斜視図である。
【0050】
本発明のスペーサ供給装置は、本体装備に結合されて、PVDコーティングのために超硬インサートをシャフトにローディングする工程において必要とする装置である。したがって、本発明のスペーサ供給装置10は、下記に説明する構成要素の他にも、超硬インサート及びスペーサを運搬するシステム(グリッパー、パレット)と、これを移送するパレット移送部1.2、超硬インサート供給及び回収部1.3、ローディング及びアンローディング部1.4、ローディング及びアンローディングシャフトグリップ部1.5、ローディング及びアンローディング作業部1.6、スペーサ回収部1.7と、上述した本体装備の各構成部を搭載できるフレーム1.1及び前記本体装備の各構成部を制御するコントローラ(図示せず)を備えてなる。
【0051】
図1に示すように、本発明のPVDコーティングのために超硬インサートをシャフトにローディングするか、PVDコーティングを終えた超硬インサートをシャフトからアンローディングする装備のスペーサ供給装置が結合された本体装備の作業工程は、大別して、コーティング炉に供給するために超硬インサートをパレットからシャフト1.41に差し込むローディング作業と、コーティング炉でコーティングを完了した後、超硬インサートが差し込まれているシャフト1.41から超硬インサートを脱去してパレットに回収するアンローディング作業とがある。
【0052】
前記ローディング作業は、超硬インサートの表面の均一なコーティングのために、超硬インサート間にスペーサが位置するように、シャフト1.41に超硬インサートとスペーサとを交互に差し込む作業をいい、アンローディング作業は、シャフト1.41に挟まれて、炉でコーティングが終わった超硬インサートとスペーサとを交互に脱去する作業をいう。
【0053】
本発明に係るPVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備のスペーサ供給装置が結合された本体装備のローディング作業を概略的に説明すれば、まず、パレット移送部1.2により超硬インサートが装入されたパレット1.21をパレット積載箱1.22から所定の位置(グリッパーが超硬インサートを把持できる所)に移送する。
【0054】
次の段階として、超硬インサート供給及び回収部1.3のグリッパー(図示せず)により把持された超硬インサートを超硬インサートステー(図示せず)に供給し、他側では、本発明のスペーサ供給装置10から供給されるスペーサ10.1をスペーサステー(図示せず)に供給する。
【0055】
次の段階として、ローディング及びアンローディング作業部1.6の超硬インサートグリッパー1.61とスペーサローディンググリッパー1.62とにより前記超硬インサートステー及びスペーサステーで各々超硬インサートとスペーサとを把持してローディング及びアンローディング部1.4のシャフト1.41に交互に差し込む。このとき、ローディング及びアンローディング部1.4は、円筒状の回転体1.42の円弧に沿って据え置かれているシャフト1.41をローディング及びアンローディング作業できるように垂直状態まで押す。また、ローディング及びアンローディングシャフトグリップ部1.5は、シャフト1.41を垂直に立てて把持する上下部シャフトグリップ(図示せず)が同じ駆動軸に結合されて、前記両シャフトグリップを開閉してシャフトに差し込まれる超硬インサート及びスペーサが自由落下を防止し、ローディング/アンローディングエレベータ(図示せず)によりローディング量によって漸進的に下降するように構成される。このように、超硬インサートとスペーサとが差し込まれたシャフト1.41は、前記ローディング及びアンローディング部の円筒状の回転体1.42の円弧に沿って据え置かれる。
【0056】
参考として、本発明に係るPVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備のスペーサ供給装置が結合された本体装備のアンローディング作業を概略的に説明すれば、まず、コーティング工程が終わり、炉から出て円筒状の回転体1.42に据え置かれているシャフト(超硬インサート+スペーサ+超硬インサート+スペーサ+...+...+)は、ローディング及びアンローディング部の垂直グリッパー(図示せず)により垂直に立てられ、ローディング/アンローディングエレベータ(図示せず)によりシャフトの最上部に超硬インサートとスペーサとが順次位置するようになる。
【0057】
次の段階として、前記ローディング及びアンローディング作業部1.6の超硬インサートは、超硬インサートグリッパー601により把持されて超硬インサートステー(図示せず)に移され、超硬インサート供給及び回収部1.3のグリッパー(図示せず)によりパレットに回収され、前記超硬インサートとともに排出されるスペーサ10.1は、スペーサ回収部1.7に回収される。
【0058】
図1に示すように、本体装備1には、従来のスペーサ供給装置10’が結合された。前記従来のスペーサ供給装置10’は、既成品であるパーツフィーダ10.1’を用いた供給装置であって、スペーサを振動子の震えを利用して整列し、形状が各々異なるスペーサが管路に移送される構成を有する。
【0059】
図2図9を参照して説明すれば、本発明に係るPVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備のスペーサ供給装置10は、スペーサ供給部11及びスペーサ整列部12を備えて構成される。
【0060】
図2及び図3に示すように、本発明に係るスペーサ供給装置10のスペーサ供給部11は、本体装備1において、超硬インサートをシャフト1.41にローディングするとき、前記超硬インサートと交互に挟むために、スペーサ10.1を所定の位置(定位置)に供給するように構成される。
【0061】
このような本発明に係るスペーサ供給装置10のスペーサ供給部11は、スペーサ供給装置10の上部に位置して、多量のスペーサ10.1を積載するように構成される供給箱11.1と、供給箱11.1から移送供給されるスペーサを下方へ移送する供給管11.11と、供給箱11.1から移送供給されるスペーサを一定数量積載するように構成される中間供給箱11.2とを備えるように構成される。
【0062】
このような本発明のスペーサ10.1が山積されている供給箱11.1と、中間供給箱11.2とは、スペーサが移送されるように供給管11.11が形成されており、供給管11.11を介して一定量のスペーサを中間供給箱11.2に移送する。
【0063】
このような本発明に係るスペーサ供給部11には、供給箱11.1に積載されているスペーサ10.1を供給管11.11の入口まで汲み上げるように上下作用をする供給シリンダー11.3と、スペーサ供給部11を上下方向に回転できるように構成されるヒンジ11.4とがさらに備えられる。
【0064】
このとき、中間供給箱11.2には、感知センサ11.23があり、スペーサの残量をチェックして供給シリンダー11.3が動作することにより、一定量のスペーサの供給を受ける。
【0065】
図4に示すように、本発明に係るスペーサ供給装置10のスペーサ整列部12は、スペーサ供給部11から供給されるスペーサ10.1が前記「定位置」に供給されるようにスペーサ10.1を垂直に整列させるように構成される。
【0066】
このような本発明に係るスペーサ供給装置10のスペーサ整列部12は、スペーサ供給部11から供給されるスペーサ10.1を整列溝12.21に位置するように形成された整列板12.2と、整列溝12.21の上部に位置して、スペーサ10.1を整列溝12.21に挿入するように形成されたガイド12.1と、スペーサ10.1が整列溝12.21に正確に装入されるようにスペーサ10.1を擦るガイドローラ12.5とを備えるように構成される。
【0067】
図6に示すように、このような本発明に係るスペーサ供給装置10の整列溝12.21は、円板状の整列板12.2の円周に沿って等間隔に形成されて、供給されるスペーサが1つずつ装入され得るように構成される。また、本発明の整列板12.2は、下部に連結されたサーボモータ12.3により正逆回転が可能なように構成される。
【0068】
このとき、整列溝12.21は、整列板12.2の縁に、装入されるスペーサ及び整列板のサイズによって差はあるが、40個程度が円周に沿って一列に円を形成する。また、整列板12.2は、上述したように、サーボモータにより正逆回転しながら順次回転して、スペーサが装入された整列溝を順にスペーサグリッパーが把持する位置(定位置)に位置させる。したがって、スペーサの装入と供給は、整列板12.2の整列溝12.21が40個である場合、±9度ずつ左右回転(前後進回転)して装入し、+9度ずつ前進回転して定位置に供給されるように構成される。また、本発明の前記回転する整列板12.2の整列溝12.21上部には、シリンダーセンサ12.4が取り付けられてスペーサ装入有無をチェックするように構成される。
【0069】
このような本発明のガイド12.1は、中間供給箱11.2の一側に位置したガイドローラ12.5の擦る回転動作により、案内孔12.11に散在された複数個のスペーサは、整列溝12.21に容易に装入されるように構成される。
【0070】
図7に示すように、このような本発明に係るスペーサ供給装置10のガイド12.1は、中間供給箱11.2の下端に脱着可能なように結合され、整列板12.2の円周に沿って等間隔に形成された整列溝12.21の円周曲線と同じ曲率の案内孔12.11が形成されて、供給される複数個のスペーサが整列溝12.21に各々装入されるように構成される。ガイド12.1の案内孔12.11は、外側は垂直面であり、内側は上が広く、下へ行くほど狭くなる傾斜した案内面12.14を形成して、スペーサが垂直に直立して整列板12.2の整列溝12.21に容易に装入され得るように構成され、上述したように、中間供給箱11.2の一側に位置したガイドローラ12.5の擦る回転動作により案内孔12.11に散在された複数個のスペーサは、整列溝12.21に容易に装入されるように構成される。
【0071】
図9を参照して説明すれば、このような本発明に係るスペーサ供給装置10のガイドローラ12.5は、ウィングガイド12.51と、シャフト12.52、及び回転モータ12.53を備えて構成される。
【0072】
このような本発明のウィングガイド12.51は、案内孔12.11の一側に位置して、スペーサが整列溝12.21に正確に装入され得るように、回転運動しながら擦るように構成される。
【0073】
このとき、ウィングガイド12.51は、合成樹脂素材の板材であって、案内孔12.11の断面形状と同じ形状をし、シャフト12.52の表面に円周方向に複数個結合されて、散在されているスペーサが整列溝12.21に正確に装入され得るように擦る役割をする。
【0074】
このような本発明に係るスペーサ供給装置10の整列板12.2及びガイド12.1は、スペーサの形状と大きさによって随時交替されるように構成される。したがって、図4及び図5に示したように、中間供給箱11.2が前後進可能なようにレール11.21及び整列板12.2の中心部に脱付着ボルト12.22が構成される。
【0075】
このように、整列板12.2及びガイド12.1を交替するとき、中間供給箱11.2の残余スペーサは、スペーサ還元部13のシュート13.1及び回収筒13.2に回収され、再度供給箱に移されるように構成される。
【0076】
このような構成の本発明に係るPVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備のスペーサ供給装置が結合される本体装備は、次のように作動する。下記では、本発明に係るスペーサ供給装置と関連する「ローディング作業」についてのみ説明する。
【0077】
A.ローディング作業及びスペーサ供給
1.超硬インサート供給
イ.超硬インサートをパレット移送部1.2からグリッパーが把持する所定の位置に移送する。
ロ.超硬インサート供給及び回収部1.3のグリッパーは、超硬インサートを把持して移送し、超硬インサートグリッパー1.61が把持する位置(ステー)に待機させる。
2.スペーサ供給
イ.スペーサ10.1を供給箱11.1に積載する。
ロ.スペーサ10.1を供給箱11.1の供給シリンダー11.3により中間供給箱11.2に移送する。
ハ.中間供給箱11.2に結合されているガイド12.1を用いて整列板12.2の整列溝12.21に装入する。
・このとき、中間供給箱11.2の一側に位置したガイドローラ12.5の擦る回転動作により、案内孔12.11に散在された複数個のスペーサは、整列溝12.21に容易に装入されるように構成される。
ニ.整列板12.2は、漸進的に回転してスペーサグリッパー1.62が把持する位置(定位置)に待機させる。
3.ローディング作業用意
イ.ローディング及びアンローディング部1.4のシャフトプッシャは、回転体1.42の溝に据え置かれているシャフト1.41をローディング作業位置まで垂直に押す。
ロ.次いで、ローディングシャフトグリップ部1.5の上部シャフトグリップは、シャフトを垂直状態で把持し(このとき、シャフトプッシャは、元の位置)、下部シャフトグリップは、開き状態で待機する。
4.ローディング作業
イ.ローディング及びアンローディング作業部1.6の超硬インサートグリッパー1.61とスペーサグリッパー1.62とは、左右回転運動しながら待機中である超硬インサートとスペーサとを各々把持してシャフト1.41に交互に差し込む。
ロ.本発明に係るスペーサ供給装置10のスペーサが装入されている整列板12.2は、漸進的に分角回転してスペーサグリッパーが把持する位置(定位置)にスペーサを待機させる。
5.整列板及びガイドの交替作業
イ.スペーサ供給部11のヒンジ11.4を用いて供給管を上側に回転して作業空間を確保する。
ロ.レール11.21を用いて中間供給箱11.2を後進させる。
ハ.整列板の中心部の脱付着ボルト12.22を解除し、整列板12.2を交替する。
ニ.中間供給箱11.2と結合されているガイド12.1を脱去し、交替する。
ホ.再度レール11.21を用いて中間供給箱11.2を前進させる。
ヘ.再度ヒンジ11.4を用いて供給箱11.1を回転して供給管と中間供給箱11.2との位置を合わせる。
【0078】
このような本発明に係るPVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備のスペーサ供給装置は、次のような利点を有する。
【0079】
まず、従来のスペーサ供給装置10’は、パーツフィーダ10.1’を用いる構成であって、スペーサを振動子の震えを利用して整列することで、本体装備に共振現状が発生して装備の寿命に影響を及ぼし、形状と大きさが各々異なるスペーサを移送する管路が頻繁に塞がり、作業効率が落ちるという現象があった。本発明のスペーサ供給装置は、上述した問題点を改善した装置であって、PVDコーティングのための超硬インサートローディングの際、スペーサの供給を正確に行うことができ、作業効率性向上はもちろん、品質面において優れた製品を作ることができる。
【0080】
また、本発明のスペーサ供給装置は、従来のスペーサ供給装置10’に比べて構成が簡単である。
【0081】
したがって、小型軽量化が可能であって、既存の本体装備の密集空間に容易に結合されることができ、従来の装置に比べて価格競争力を有する。
【0082】
また、本発明のスペーサ供給装置は、スペーサによって整列する整列板とガイドを交替可能なように設計されている。
【0083】
したがって、スペーサの形状及び大きさによる様々な製品を収容できるという長所を有する。
【0084】
また、本発明のスペーサ供給装置の供給箱は、供給シリンダーをさらに構成し、全体を上下方向に回転できるように構成し、中間供給箱には感知センサを構成した。
【0085】
したがって、スペーサの供給が一貫的に適正量なされることにより作業効率を向上できる。
【0086】
また、本発明のスペーサ整列部のガイドの案内孔の形状を、外側は垂直面に、内側は上が広く、下へ行くほど狭くなる傾斜した案内面を形成し、中間供給箱の一側にガイドローラを構成した。
【0087】
したがって、ガイドローラの擦る回転動作により、案内孔に散在されている複数個のスペーサが整列溝に正確に装入されることにより、ローディング作業を円滑にすることができるという長所がある。
【符号の説明】
【0088】
1 PVDコーティングのための超硬インサートローディング及びアンローディング装備
1.1 フレーム
1.2 パレット移送部
1.21 パレット
1.22 パレット積載箱
1.3 超硬インサート供給及び回収部
1.4 ローディング及びアンローディング部
1.41 シャフト
1.42 回転体
1.5 ローディング及びアンローディングシャフトグリップ部
1.6 ローディング及びアンローディング作業部
1.61 超硬インサートグリッパー
1.62 スペーサグリッパー
1.64 回転円筒体
1.65 サーボモータ
1.7 スペーサ回収部
10’ 従来のスペーサ供給装置
10.1’ パーツフィーダ
10 スペーサ供給装置
10.1 スペーサ
10.2 テーブル
11 スペーサ供給部
11.1 供給箱(ホッパ)
11.11 供給管
11.2 中間供給箱
11.21 レール
11.22 騒音機
11.23 感知センサ
11.3 供給シリンダ
11.4 ヒンジ
12 スペーサ整列部
12.1 ガイド
12.11 案内孔
12.12 エアホール
12.14 案内面
12.2 整列板(インデックス)
12.21 整列溝(インデックスポケット)
12.22 脱付着ボルト
12.3 サーボモータ
12.4 シリンダーセンサ
13 スペーサ還元部
13.1 シュート
13.2 回収筒


図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【国際調査報告】