(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-21
(54)【発明の名称】心臓弁製造デバイスおよび方法
(51)【国際特許分類】
A61F 2/24 20060101AFI20221014BHJP
A61B 90/25 20160101ALI20221014BHJP
【FI】
A61F2/24
A61B90/25
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021574308
(86)(22)【出願日】2020-08-18
(85)【翻訳文提出日】2022-02-18
(86)【国際出願番号】 US2020046739
(87)【国際公開番号】W WO2021034794
(87)【国際公開日】2021-02-25
(32)【優先日】2019-08-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500218127
【氏名又は名称】エドワーズ ライフサイエンシーズ コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】Edwards Lifesciences Corporation
【住所又は居所原語表記】One Edwards Way, Irvine, CALIFORNIA 92614, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】クレイ・アダム・ロバーツ
(72)【発明者】
【氏名】スティーヴン・イー・バッカー
【テーマコード(参考)】
4C097
【Fターム(参考)】
4C097AA27
4C097BB01
4C097MM02
(57)【要約】
人工心臓弁製造または縫合手順に使用され得る縫合支援システム。支援システムは、関節運動式アームおよびターゲットデバイスホルダーを含む、自動フィクスチャーを含む。また、このシステムは、ターゲットデバイスの表面に視覚インジケーターを投影して、次に形成または検査されるべき縫合の位置を示す視覚支援システムを含む。支援システムは、動作手順をオペレーターに表示するように構成された可視化システムを含むことが可能である。視覚インジケーターは、ターゲットデバイスを製造または検査するための一連のステップを実施する際に、オペレーターを案内することが可能である。色および/または形状などの視覚インジケーターの特性は、手順の間中に情報をオペレーターに伝えるように調整または適合され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ターゲットホルダーに結合された複数のアクチュエーターデバイスを含む自動フィクスチャーであって、前記ターゲットホルダーに装着されたターゲットデバイスを操縦するように構成されている自動フィクスチャーと、
光源に結合された1つまたは複数のアクチュエーターデバイスを含む視覚支援システムであって、前記ターゲットデバイスのターゲット位置に視覚インジケーターを投影するために前記光源を操縦するように構成されている視覚支援システムと
を含む、縫合支援システム。
【請求項2】
前記ターゲット縫合デバイスが移植可能デバイスである、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記移植可能デバイスが心臓弁である、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記視覚支援システムの前記光源がレーザーを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項5】
前記視覚支援システムの前記光源が光ファイバを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項6】
表示コンポーネントを含む可視化システムをさらに含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
前記表示コンポーネントが、前記ターゲットデバイス上で実施されている手順に関連する情報を表示するように構成されている、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記可視化システムがイメージングコンポーネントをさらに含む、請求項6~7のいずれかに記載のシステム。
【請求項9】
前記表示コンポーネントが、前記イメージングコンポーネントによって獲得された前記ターゲットデバイスのイメージを表示するように構成されている、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
事前にプログラムされた縫合手順を実施するために、前記自動フィクスチャーおよび前記視覚支援システムを指示するように構成されたコントローラーをさらに含む、請求項1~9のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項11】
前記コントローラーが、前記自動フィクスチャーにおける前記ターゲットデバイスの位置と、前記ターゲットデバイスのコンピュータモデルとに少なくとも部分的に基づいて、前記ターゲットデバイス上の前記ターゲット位置を決定するようにさらに構成されている、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
オペレーターから入力を受け取るように、かつ、対応する信号を前記コントローラーに提供するように構成されたユーザー入力デバイスをさらに含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記ユーザー入力デバイスから受け取られた前記信号が、前記自動フィクスチャーまたは前記視覚支援システムの変更をトリガーする、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記変更が、前記事前にプログラムされた縫合手順の次のステップへ進むことを含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記ユーザー入力デバイスから受け取られた信号が、前記事前にプログラムされた縫合手順の変更をトリガーする、請求項12に記載のシステム。
【請求項16】
前記変更が、前記事前にプログラムされた縫合手順のステップのために、前記自動フィクスチャーの位置または向きを変更することを含む、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記視覚支援システムが、前記視覚インジケーターの位置または特性を変更するように構成された1つまたは複数の光学エレメントをさらに含む、請求項1~16のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項18】
前記視覚支援システムが、前記視覚インジケーターの特性を変更して、前記ターゲットデバイスに対して手順を実施しているオペレーターに視覚的なフィードバックを提供するように構成されている、請求項1~17のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項19】
前記視覚支援システムが、前記ターゲットデバイスと対話するオペレーターを前記光源が妨害しないように、前記光源を位置決めするように構成されている、請求項1~18のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項20】
前記光源が、前記ターゲットデバイス上に2つ以上の視覚インジケーターを同時に生成するように構成されている、請求項1~19のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項21】
複数のアクチュエーターデバイスおよび縫合ターゲットホルダーを含む自動化された縫合糸フィクスチャーであって、前記縫合ターゲットホルダーに装着されたターゲットデバイスを位置決めするように構成されている自動化された縫合糸フィクスチャーと、
光源に結合された1つまたは複数のアクチュエーターデバイスを含む視覚支援システムであって、前記ターゲットデバイスのターゲット位置に視覚インジケーターを投影するために前記光源を位置決めするように構成された視覚支援システムと、
縫合手順スクリプトデータを記憶するデータストアであって、前記縫合手順スクリプトデータが、縫合手順のための、前記自動化された縫合糸フィクスチャーおよび前記縫合ターゲットホルダーの複数の位置を表す第1のデータセットを含み、前記データストアが、3次元空間における前記ターゲットデバイスの形状を表す第2のデータセットを含む、ターゲットデバイスデータをさらに記憶する、データストアと、
前記縫合手順スクリプトデータおよび前記ターゲットデバイスデータにアクセスして、前記自動化された縫合糸フィクスチャーおよび前記視覚支援システムに位置制御信号を、前記縫合手順スクリプトデータおよび前記ターゲットデバイスデータに少なくとも部分的に基づいて提供するように構成されたコントローラーと
を含む、縫合システム。
【請求項22】
前記ターゲットデバイスが人間の人工心臓弁インプラントデバイスである、請求項21に記載の縫合システム。
【請求項23】
前記コントローラーが、前記縫合手順スクリプトデータの複数のデータセットの中から前記第1のデータセットを選択するようにさらに構成されている、請求項21~22のいずれかに記載の縫合システム。
【請求項24】
前記視覚インジケーターが、縫合または検査されるべき縫合の前記ターゲットデバイス上の位置を識別する、請求項21~23のいずれか一項に記載の縫合システム。
【請求項25】
前記コントローラーが、前記ターゲットデバイスデータに基づいて前記ターゲットデバイスの3次元トポロジーマップを作成するように構成されている、請求項21~24のいずれか一項に記載の縫合システム。
【請求項26】
前記縫合手順の2つ以上のステップ間の移行の際に、前記視覚支援システムの前記光源が静止したままであるように構成され、前記自動フィクスチャーが前記ターゲットデバイスの位置または向きを調整するように構成されている、請求項21~25のいずれか一項に記載の縫合システム。
【請求項27】
前記縫合手順の2つ以上のステップ間の移行の際に、前記光源が、前記縫合手順の前記2つ以上のステップ間の差異に関する情報を示すために、前記視覚インジケーターの特性を変更するように構成されている、請求項21~26のいずれか一項に記載の縫合システム。
【請求項28】
オペレーターがユーザー入力デバイスを起動することに応答して、前記コントローラーに信号を提供するように構成された前記ユーザー入力デバイスをさらに含む、請求項21~27のいずれか一項に記載の縫合システム。
【請求項29】
前記ユーザー入力デバイスが、1つまたは複数の物理的なスイッチ、ボタン、ペダル、またはセンサーを含む、請求項28に記載の縫合システム。
【請求項30】
前記ユーザー入力デバイスが、前記縫合手順を進めるために入力を前記コントローラーに提供する、請求項28~29のいずれかに記載の縫合システム。
【請求項31】
ターゲットホルダーに装着されたターゲットデバイスを操縦するように構成された自動フィクスチャーと、
前記ターゲットデバイスのターゲット位置に視覚インジケーターを投影するように構成された視覚支援システムと、
データストアから前記ターゲットデバイスのコンピュータモデルを検索するように、前記データストアから検査スクリプトデータを検索するように、かつ、前記検索されたコンピュータモデルおよび前記検索された検査スクリプトデータに基づいて、前記視覚支援システムに制御信号を送信して、前記視覚インジケーターを前記ターゲット位置に投影するために前記視覚支援システムのコンポーネントを方向付けするように、構成されたコントローラーと
を含む、検査支援システム。
【請求項32】
前記ターゲットデバイスが移植可能デバイスである、請求項31に記載のシステム。
【請求項33】
1つまたは複数のカメラを含む可視化システムをさらに含み、前記コントローラーが、前記可視化システムからイメージを受け取るように構成されている、請求項31~32のいずれかに記載のシステム。
【請求項34】
前記コントローラーが、前記可視化システムから受け取ったイメージに基づいて、縫合が正しいことを判断するように構成されている、請求項33に記載のシステム。
【請求項35】
前記視覚支援システムが、前記コントローラーによって判断された前記縫合の前記正しいことに基づいて、前記視覚インジケーターの見かけを変更するように構成されている、請求項34に記載のシステム。
【請求項36】
前記可視化システムが、縫合が正しいことを判断するためのイメージ認識を提供するように構成されている、請求項33~35のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項37】
前記縫合が正しいことが、前記1つまたは複数のカメラによって獲得された縫合のイメージと、正しい縫合のイメージのカタログとの比較に基づく、請求項36に記載のシステム。
【請求項38】
前記検査スクリプトデータが、第1の検査ステップおよび第2の検査ステップを含み、前記第1の検査ステップは、第1の縫合が正しいと判断することを含み、前記第2の検査ステップは、第2の縫合が正しいと判断することを含む、請求項31~37のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項39】
前記視覚インジケーターが、前記第1の検査ステップの終了時に前記第1の縫合が前記正しいことを示す、請求項38に記載のシステム。
【請求項40】
前記コントローラーが、前記第1の検査ステップから前記第2の検査ステップへ進むために、ユーザー入力から入力を受け取る、請求項39に記載のシステム。
【請求項41】
前記自動フィクスチャーがフィクスチャー関節運動式アームを含み、前記ターゲットホルダーが前記フィクスチャー関節運動式アームの遠位端に固定される、請求項31~40のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項42】
前記視覚支援システムが関節運動式アームを含み、光源が前記関節運動式アームの遠位端に固定されており、前記光源が、前記視覚インジケーターを投影するように構成されている、請求項31~41のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項43】
前記視覚支援システムが、前記視覚インジケーターを前記ターゲットデバイスの前記ターゲット位置に投影するために、前記光源を位置決めおよび方向付けするように構成されている、請求項42に記載のシステム。
【請求項44】
前記関節運動式アームが、前記ターゲットデバイス上の前記ターゲット位置を検査するオペレーターを前記視覚支援システムが妨害しないように、前記光源の位置を調整するように構成されている、請求項43に記載のシステム。
【請求項45】
ターゲットホルダーに結合された複数のアクチュエーターデバイスを含む自動フィクスチャーであって、前記ターゲットホルダーに装着されたターゲットデバイスを操縦するように構成されている自動フィクスチャーと、
前記ターゲットデバイスのターゲット位置に視覚インジケーターを投影するように構成された光源を含む視覚支援システムであって、前記光源が、前記ターゲットデバイス上で手順を実施するオペレーターに情報を示すために前記視覚インジケーターの特性を変更するように構成されている、視覚支援システムと
を含む、オペレーター支援システム。
【請求項46】
前記ターゲットデバイスが移植可能デバイスである、請求項45に記載のシステム。
【請求項47】
前記視覚インジケーターの前記特性が、色、明るさ、パターン、形状、サイズ、強度、焦点、および継続性のうちの1つまたは複数を含む、請求項45~46のいずれかに記載のシステム。
【請求項48】
前記視覚インジケーターの第1の特性が、正しく形成されていない縫合を示し、前記視覚インジケーターの第2の特性が、正しく形成された縫合を示す、請求項45~47のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項49】
前記視覚インジケーターの第1の特性が第1のステッチタイプを示し、前記視覚インジケーターの第2の特性が第2のステッチタイプを示す、請求項45~47のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項50】
前記視覚インジケーターの第1の特性が針の入口位置を示し、前記視覚インジケーターの第2の特性が前記針の出口位置を示す、請求項45~47のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項51】
ターゲットホルダーを含み、前記ターゲットホルダーに装着されたターゲットデバイスを操縦するように構成された自動フィクスチャーと、
前記ターゲットデバイスのターゲット位置に視覚インジケーターを投影するように構成された光ファイバを含む視覚支援システムであって、前記光ファイバは、前記光ファイバが前記ターゲットデバイスの中に位置決めされるように前記ターゲットホルダーに関連付けられている、視覚支援システムと
を含むオペレーター支援システム。
【請求項52】
前記ターゲットデバイスが移植可能デバイスである、請求項51に記載のシステム。
【請求項53】
前記自動フィクスチャーが複数のアクチュエーターを含み、前記複数のアクチュエーターのうちの1つまたは複数が、前記視覚インジケーターを前記ターゲット位置に投影するために前記光ファイバを移動させるように構成されている、請求項51~52のいずれかに記載のシステム。
【請求項54】
前記光ファイバが、前記ターゲットデバイスを背景照明することによって前記視覚インジケーターを投影するように構成されている、請求項51~53のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項55】
前記光ファイバは、前記光ファイバの発光端部が、前記ターゲットホルダーに取り付けられたときのターゲットデバイスに取り囲まれるように、前記ターゲットホルダーによって形成されたルーメンを通過する、請求項51~54のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項56】
前記光ファイバが前記ターゲットホルダーの1つまたは複数のコンポーネントによって固定される、請求項51~55のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項57】
前記光ファイバが光源からの光を前記光ファイバの受光端部で受光する、請求項51~56のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項58】
前記光源がレーザー、LED、レーザーダイオード、またはランプを含む、請求項57に記載のシステム。
【請求項59】
前記光源が前記自動フィクスチャーから物理的に分かれている、請求項57~58のいずれかに記載のシステム。
【請求項60】
前記光源の位置および前記光ファイバの前記受光端部の位置が固定されている、請求項59に記載のシステム。
【請求項61】
関節運動式アームの遠位端に貼り付けられたターゲットホルダーを有する自動フィクスチャーであって、前記ターゲットホルダーが、ターゲットデバイスを固定するように構成され、前記関節運動式アームが、前記ターゲットデバイスの位置決めおよび方向付けを可能にするために前記ターゲットホルダーを操縦するように構成されている、自動フィクスチャーと、
前記関節運動式アームの遠位端に貼り付けられた光源を有する視覚支援システムであって、前記関節運動式アームが、前記ターゲットデバイス上のターゲット位置に視覚インジケーターを投影するために前記光源を操縦するように構成されている、視覚支援システムと、
イメージングシステムおよびディスプレイシステムを有する可視化システムであって、前記イメージングシステムが、前記ターゲットデバイスのイメージを獲得するように構成され、前記ディスプレイシステムが、手順の実施を容易にするために前記獲得されたイメージを表示するように構成されている、可視化システムと
を含む手順支援システム。
【請求項62】
前記ターゲットデバイスが移植可能デバイスである、請求項61に記載のシステム。
【請求項63】
前記イメージングシステムが顕微鏡アッセンブリーを含む、請求項61~62のいずれかに記載のシステム。
【請求項64】
前記イメージングシステムが、複数の異なる視点から前記ターゲットデバイスのイメージを獲得するための複数のカメラを含む、請求項61~63のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項65】
前記イメージングシステムが、前記自動フィクスチャーが前記ターゲットデバイスを操縦するときに、前記ターゲットデバイスに自動的に焦点を合わせるように構成されている、請求項61~64のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項66】
前記イメージングシステムが、前記自動フィクスチャーが前記ターゲットデバイスを操縦するときに、前記ターゲットデバイスを自動的にズームし、それによって前記ターゲットデバイスの倍率を調整して前記手順の間中に位置および寸法の一貫性を維持するように構成されている、請求項61~65のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項67】
前記可視化システムが、縫合が正しいことを判断するためにイメージ認識を実施するように構成されている、請求項61~66のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項68】
前記視覚支援システムが、前記縫合が正しいと前記判断されたことに基づいて、前記視覚インジケーターの特性を調整するように構成されている、請求項67に記載のシステム。
【請求項69】
前記ディスプレイシステムが、前記手順の現在のステップに関連する視覚的補助を表示するように構成されている、請求項61~68のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項70】
前記視覚的補助が、前記手順の前記現在のステップを実施することについてのインストラクションを含む、請求項69に記載のシステム。
【請求項71】
支援システムを使用してスクリプト化手順をターゲットデバイス上で実施する方法であって、
事前にプログラムされたプロセススクリプトをロードするステップであり、前記事前にプログラムされたプロセススクリプトが、実施されるべき一連のアクションを示すスクリプトデータを含む、ステップと、
自動フィクスチャーのターゲットホルダーを、前記事前にプログラムされたプロセススクリプトの現在のステップに関連する、現在のプロセス位置に位置決めするステップと、
前記現在のステップに基づいて、前記ターゲットデバイス上でターゲット位置を識別するステップと、
前記ターゲット位置に視覚インジケーターを投影するステップと、
前記現在のステップの動作手順をディスプレイに表示するステップと、
前記現在のステップの完了を示す入力を受け取るステップと、
前記事前にプログラムされたプロセススクリプトの完了を判断するステップと、
前記事前にプログラムされたプロセススクリプトが完了していないと判断したことに応答して、前記事前にプログラムされたプロセススクリプトの後続のステップへ進むステップとを含む方法。
【請求項72】
前記ターゲットデバイスが移植可能デバイスを含む、請求項71に記載の方法。
【請求項73】
前記事前にプログラムされたプロセススクリプトをロードするステップが、前記事前にプログラムされたプロセススクリプトの右手バージョンまたは左手バージョンを選択的にロードすることを含む、請求項71~72のいずれかに記載の方法。
【請求項74】
前記事前にプログラムされたプロセススクリプトの開始時における、前記ターゲットホルダーの初期位置決めがトリガーイベントによって開始される、請求項71~73のいずれか一項に記載の方法。
【請求項75】
前記トリガーイベントが、ユーザー入力デバイスから受け取った入力である、請求項74に記載の方法。
【請求項76】
オペレーターが、前記ターゲットデバイスの位置を変更したという表示を受け取ったことに応答して、前記事前にプログラムされたプロセススクリプトを更新するステップをさらに含み、前記事前にプログラムされたプロセススクリプトを更新するステップが、ターゲット位置を前記現在のステップの前記変更された位置に置き換えることを含む、請求項71~75のいずれか一項に記載の方法。
【請求項77】
前記表示された動作手順が、テキストとビデオまたはイメージを組み合わせたものを含む、請求項71~76のいずれか一項に記載の方法。
【請求項78】
前記ターゲットデバイスのライブイメージを表示するステップをさらに含む、請求項71~77のいずれか一項に記載の方法。
【請求項79】
前記ターゲットデバイスの前記ライブイメージに重ねられた第2の視覚インジケーターを表示するステップをさらに含む、請求項78に記載の方法。
【請求項80】
前記事前にプログラムされたプロセススクリプトの個々のステップを実施するための持続時間を示す時間間隔を記録するステップをさらに含む、請求項71~79のいずれか一項に記載の方法。
【請求項81】
ターゲットデバイス上で手順を実施するための方法であって、
1つまたは複数のアクチュエーターデバイスを使用して前記ターゲットデバイスを空間で位置決めするステップと、
実施されるべき次の動作に対して前記ターゲットデバイス上でターゲット位置を判断するステップと、
前記ターゲットデバイス上の前記ターゲット位置、および前記ターゲットデバイスの空間内の位置に少なくとも部分的に基づいて、光源を位置決めするステップと、
前記光源を使用して前記ターゲット位置に視覚インジケーターを投影するステップとを含む方法。
【請求項82】
前記ターゲットデバイスが移植可能デバイスを含む、請求項81に記載の方法。
【請求項83】
前記ターゲットデバイスの一連の位置を示すスクリプトデータをロードするステップをさらに含む、請求項81~82のいずれかに記載の方法。
【請求項84】
前記ターゲットデバイスの形状、幾何形状、および表面トポグラフィを示すターゲットデバイスデータをロードするステップをさらに含む、請求項83の方法。
【請求項85】
前記光源を位置決めするステップが、前記ターゲット位置に対応する空間内の点を決定することを含み、前記決定が、シーケンス中の特定のステップに対する前記ターゲットデバイスの位置と、前記ターゲットデバイスの前記形状とに少なくとも部分的に基づく、請求項84に記載の方法。
【請求項86】
ユーザー入力デバイスから入力を受け取るステップをさらに含む、請求項83~85のいずれか一項に記載の方法。
【請求項87】
前記受け取られた入力により、前記シーケンスが前記シーケンス内の後続のステップへ進む、請求項86に記載の方法。
【請求項88】
前記ターゲット位置を含む前記ターゲットデバイスのイメージを獲得するステップをさらに含む、請求項81~87のいずれか一項に記載の方法。
【請求項89】
前記獲得されたイメージをモニタに表示するステップをさらに含む、請求項88に記載の方法。
【請求項90】
前記モニタ上の表示イメージに視覚的補助を重ねるステップをさらに含む、請求項89に記載の方法。
【請求項91】
ターゲットデバイス上のステッチを検査する方法であって、
ターゲットデバイスのターゲット位置に視覚インジケーターを投影するステップであり、前記ターゲット位置がステッチ位置に基づく、ステップと、
前記ターゲットデバイスのイメージを獲得するステップであり、前記イメージが前記ステッチ位置を含む、ステップと、
前記ステッチ位置においてステッチが正しいことを判断するステップと、
前記判断された前記ステッチが正しいことに基づいて、前記視覚インジケーターの特性を調整するステップとを含む、方法。
【請求項92】
前記ターゲットデバイスが移植可能デバイスを含む、請求項91に記載の方法。
【請求項93】
前記視覚インジケーターの前記特性が色、形状、パターン、明るさ、強度、または継続性を含む、請求項91~92のいずれかに記載の方法。
【請求項94】
前記イメージを獲得するステップが、複数のイメージングデバイスによってイメージを獲得することを含む、請求項91~93のいずれか一項に記載の方法。
【請求項95】
前記ステッチが前記正しいことを判断するステップが、前記獲得されたイメージを正しいステッチまたは正しくないステッチのイメージのライブラリと比較することを含む、請求項91~94のいずれか一項に記載の方法。
【請求項96】
前記ステッチの前記正しいことを判断するステップが、正しいステッチのイメージからの逸脱を検出するために、マシンビジョンアルゴリズムを使用して、前記獲得されたイメージを前記イメージのライブラリ内のイメージと比較することを含む、請求項95に記載の方法。
【請求項97】
前記視覚インジケーターが、前記ステッチの位置を分析している間の第1の特性セットと、前記ステッチが正しくないと判断することに対応する第2の特性セットと、前記ステッチが正しいと判断することに対応する第3の特性セットとを有する、請求項91~96のいずれか一項に記載の方法。
【請求項98】
前記ステッチが前記正しいという前記判断の結果をディスプレイに表示するステップをさらに含む、請求項91~97のいずれか一項に記載の方法。
【請求項99】
正しいステッチのイメージのライブラリからの正しいステッチのイメージをディスプレイに表示するステップをさらに含む、請求項91~98のいずれか一項に記載の方法。
【請求項100】
一連の検査ステップを示すスクリプトデータを含む検査プロセススクリプトをロードするステップをさらに含み、個々のステップは、前記視覚インジケーターが前記ターゲット位置に投影されるように、前記ターゲットデバイスの位置および向き、ならびに光源の位置を決定することを含む、請求項91~99のいずれか一項に記載の方法。
【請求項101】
視覚支援システムを較正する方法であって、
較正スクリプトに従ってターゲットデバイスを較正位置に位置決めするステップであり、前記較正スクリプトが一連の較正ターゲットを含む、ステップと、
前記ターゲットデバイスの較正ターゲットに視覚インジケーターを投影するステップであり、前記較正ターゲットが前記較正スクリプトによって決定される、ステップと、
前記視覚インジケーターが前記較正ターゲットの上または中に投影されていることを判断するステップと、
前記視覚インジケーターが前記較正ターゲットの上または中にはないと判断したことに応答して、前記視覚インジケーターの位置を、前記視覚インジケーターが前記較正ターゲットの上または中に投影されていると判断されるまで調整するステップと、
前記視覚インジケーターが前記較正ターゲットの上または中にあると判断したことに応答して、前記較正スクリプトに基づいて次の較正ターゲットへ進むステップと
を含む、方法。
【請求項102】
前記ターゲットデバイスが、特別に構成された較正デバイスを含む、請求項101に記載の方法。
【請求項103】
前記較正スクリプトが、前記視覚インジケーターを較正ターゲットの上または中に投影するための、視覚支援システムの対応する位置または向きを含む、請求項101~102のいずれかに記載の方法。
【請求項104】
前記較正スクリプトが、前記ターゲットデバイスの対応する位置または向きを含む、請求項101~103のいずれか一項に記載の方法。
【請求項105】
前記視覚インジケーターが前記較正ターゲットの上または中に投影されていることを判断するステップは、前記視覚インジケーターが前記較正ターゲットの上または中に投影されていることを示すユーザー入力デバイスからの入力を受け取ることを含む、請求項101~104のいずれか一項に記載の方法。
【請求項106】
前記視覚インジケーターが前記較正ターゲットの上または中に投影されていることを判断するステップは、イメージ認識をもつ可視化システムを使用して、前記視覚インジケーターが前記較正ターゲットの上または中に投影されていると判断することを含む、請求項101~104のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願との相互参照
本出願は、2019年8月19日に出願された「HEART VALVE MANUFACTURING DEVICES AND METHODS」という標題の米国仮特許出願第62/888,986号の優先権を主張し、その全体は、すべての目的のために参照により本明細書に組み込まれている。
【0002】
本開示は、概して、心臓弁製造および関連のシステム、デバイス、および方法の分野に関し、心臓弁縫合システム、デバイス、および方法を含む。
【背景技術】
【0003】
人工心臓弁および他の人間の人工インプラントデバイスを製造することは、特定の部分および/またはそのコンポーネントの縫合、処理、検査などを必要とする可能性がある。そのようなデバイスの縫合動作または他の動作の実行における精度および/または効率が重要である可能性がある。そのうえ、特定の心臓弁縫合動作または他の動作の下で生じ得るオペレーターの負荷の可能性を低減させることが有益であることとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
この概要は、いくつかの例を提供することを意味しており、本発明の範囲の限定であることを決して意図していない。たとえば、この概要の例の中に含まれている任意の特徴は、特許請求の範囲がその特徴を明示的に記載していない限り、特許請求の範囲によって必要とされない。また、この概要の中の例および本開示の中の他のどこかの例において説明されている特徴、ステップ、概念などは、さまざまな方式で組み合わせられ得る。本明細書における説明は、心臓弁および/または関連のもしくは関係のコンポーネント、デバイス、装置などを製造および処理するために利用され得る、デバイス、装置、システム、アッセンブリ、方法、組み合わせなどに関する。
【0006】
いくつかの実装形態では、本開示は、ターゲットデバイスまたはコンポーネントを製造する方法に関する(たとえば、人工インプラントデバイス、人間の人工インプラントデバイス、人工心臓弁、人間の人工心臓弁などを製造するかまたは縫合する方法に関する)。この方法は、自動フィクスチャー(たとえば、自動化された縫合糸フィクスチャー)のホルダーコンポーネントの上にターゲットデバイス(たとえば、人間の人工インプラントデバイスなど)を配設するステップを含むことが可能である。また、この方法は、自動フィクスチャー(たとえば、自動化された縫合糸フィクスチャー)が第1の位置にターゲットデバイス(たとえば、人間の人工インプラントデバイスなど)を位置決めすることを引き起こすように指示するかまたは入力を提供するステップと、第1のターゲット位置を示すためにターゲットデバイスの表面上に視覚インジケーターを提供するステップと、ターゲットデバイス(たとえば、人間の人工インプラントデバイスなど)の上で第1の動作または手順(たとえば、ステッチ、検査、他の動作または手順)を第1のターゲット位置において実行するか、または第1の動作が実行されたという表示を(たとえば、ユーザー入力を通して)受け取るステップと、自動フィクスチャー(たとえば、自動化された縫合糸フィクスチャー)が第2の位置にターゲットデバイス(たとえば、人間の人工インプラントデバイスなど)を位置決めすることを引き起こすように指示するか、または入力を提供するステップと、ターゲットデバイスの表面に第2のターゲット位置を示す視覚インジケーターを提供するステップと、第2の動作または手順(たとえば、ステッチ、検査など)を、第2のターゲット位置でターゲットデバイス(たとえば、人間の人工インプラントデバイスなど)に対して実行するか、または第2の動作が実行されたことを示す表示を受け取るステップを含むことが可能である。このプロセスは、プロセスにおける任意の適切な数のステップに対して繰り返すことができる。このようなプロセスでは、個々のステップは、ターゲットデバイスをターゲット位置に位置決めするステップと、対応するターゲット位置においてターゲットデバイスの表面に視覚インジケーターを提供するステップとを含むことが可能である。対応する動作が現在の位置に対して実行された後、この方法は、手順の次の位置へ進むステップを含むことが可能である。いくつかの実施形態では、プロセスの個々のステップは、ターゲットデバイスをシーケンスの次の位置に移動させる前に、ターゲットデバイス上で対応する動作を(たとえば、自動化されたコンポーネントによって)実行するか、または対応する動作が(たとえば、オペレーターによって)実行されたという指示を(たとえば、ユーザー入力を通して)受け取るステップを含むことが可能である。ターゲットデバイスは、人間の人工インプラントデバイスであることが可能である。人間の人工インプラントデバイスは、心臓弁または他のタイプのインプラントデバイスであることが可能である。
【0007】
自動フィクスチャー(たとえば、自動化された縫合糸フィクスチャー)が第1または第2の位置にターゲットデバイスを位置決めすることを引き起こすように指示するかまたは入力を提供するステップは、自動フィクスチャーがターゲットデバイスをマシンビジョンシステム(たとえば、カメラまたは他のイメージングシステム)に対して所望の位置まで移動させることを引き起こすように指示するかまたは入力を提供するステップを伴うことが可能である。これに応答して、視覚支援システムは、視覚インジケーターの位置を調整して、製造手順または検査手順における次のステップ(たとえば、ステッチ、検査など)の位置を識別することができる。また、この方法は、視覚支援システムが、ターゲットデバイスの表面上のターゲット位置に視覚インジケーターが位置決めされるために移動しないように、自動フィクスチャーがターゲットデバイスを移動させるか、または適切な場所で回転させる(たとえば、回転させる、円周方向に回転させる、反転させる、デバイスの中心点を通過する軸などの軸に対して回転させるなど)ことを引き起こすユーザー入力を提供するステップを含むことも可能である。これは、可視化システムを移動させることを伴ってまたは可視化システムを移動させることなしに(たとえば、カメラを移動させることなしに)行われ得る。自動フィクスチャーの動作は、オペレーターに対する物理的な負荷の低減を提供することが可能であり、たとえば、それは、動作のために(たとえば、縫合のために、検査のためになど)ターゲットデバイスを適切な場所に移動させるために、オペレーターが片手を曲げたり、捩じったり、回したりするなどの必要性を複製および/または除去することが可能である。
【0008】
この方法は、自動フィクスチャーを少なくとも部分的に制御するように構成されている1つまたは複数のプロセッサを使用して、手順スクリプト(たとえば、事前にプログラムされた縫合スクリプト、検査スクリプト、他の手順スクリプトなど)をロードするステップをさらに含むことが可能である。手順スクリプトは、視覚インジケーターを提供する視覚支援システムを制御するために使用することができる。手順スクリプトは、視覚インジケーターに手順全体のターゲット位置を提供することができ、視覚支援システムは、ターゲット位置に視覚インジケーターを投影することを達成するために、視覚支援システムのコンポーネントをどのように位置決めするかを決定することができる。手順スクリプトは、有利には、対応する手順(たとえば、縫合、検査など)のために正しい順序の動作が行われることを確実にする。
【0009】
ターゲットデバイスは、外側の表面および内側の表面を含むことが可能であり、内側の表面は、少なくとも部分的に開いている内側円筒空洞を画定している。第1の動作は、第1のステッチであることが可能であり、第1のステッチは、外側の表面を通して内側円筒空洞へ針を穿刺することによって実行される、外側から内側へのステッチであることが可能である。第1の動作では、視覚支援システムは、針がターゲットデバイスを穿刺すべきターゲットデバイスの外側表面に視覚インジケーターを提供することができる。しかし、いくつかの実施形態では、視覚支援システムは、視覚インジケーターがターゲットデバイスの材料を通して見えるように、ターゲットデバイスの内側表面に視覚インジケーターを提供することができる。第2の動作は、第2のステッチであることが可能であり、この第2のステッチは、内側表面を穿刺することによって実行される内側から外側へのステッチであることが可能である。第2の動作では、視覚支援システムは、針がターゲットデバイスを穿刺すべきターゲットデバイスの内側表面に視覚インジケーターを提供することができる。しかし、いくつかの実施形態では、視覚支援システムは、視覚インジケーターがターゲットデバイスの材料を通して見えるように、ターゲットデバイスの外側表面に視覚インジケーターを提供することができる。いくつかの実施形態では、第1の位置は、外側表面(たとえば、外側表面の一部分)をオペレーターに提示することが可能であり、第2の位置は、内側表面(たとえば、内側表面の一部分)をオペレーターに提示することが可能である。
【0010】
いくつかの実施形態では、ターゲットデバイスは、内側表面および外側表面を含まない可能性がある。そのような実施形態では、視覚支援システムは、針によって穿刺されるべき表面の同じ側に視覚インジケーターを提供することが可能である。このような実施形態では、視覚支援システムは、視覚インジケーターがターゲットデバイスの材料を通して見えるように、穿刺されるべき表面の反対側に視覚インジケーターを提供することが可能である。
【0011】
特定の実装形態では、視覚支援システムはディスプレイを含み、それによって視覚支援システムは、ターゲットデバイスのライブイメージを表示する。視覚支援システムはまた、ターゲットデバイスのライブイメージに、ターゲットの位置を示す視覚インジケーターを重ね合わせるように構成することもできる。視覚インジケーターは、実施されている手順(たとえば、縫合、検査など)のステップを実施しやすくするための情報をオペレーターに提供するように構成することが可能である。また、視覚支援システムは、ライブイメージに視覚インジケーターを重ね合わせるための補正された位置を決定するために、ターゲットデバイスのライブイメージに基づいてターゲットデバイスの位置および向きを決定するようにも構成される。これらの位置および向きを決定するために、いくつかの実施形態において視覚支援システムは、ターゲットデバイスのコンピュータモデルにアクセスして、ターゲットデバイスのライブイメージを分析し、コンピュータモデルと比較するように構成される。いくつかの実施形態では、ターゲットデバイスは、視覚支援システム(および/またはオペレーター)がターゲットデバイスの位置および向きをより特定しやすくするための視覚的なマーカーを含むことが可能である。いくつかの実施形態では、視覚支援システムは、手順の次のステップを実施するためのオペレーターへのインストラクションなどの追加情報をディスプレイ上に提供するようにも構成される。いくつかの実施形態では、視覚インジケーターは、オペレーターに情報を提供し、この情報は、実施されるべきステップと相関している。単なる例として、この情報は、「画面に表示されている開始点から終了点までジグザグステッチを完了することによって縫製ステップ4.1.7を完了してください」などのインストラクションを含むことが可能である。
【0012】
この方法は、ユーザー入力デバイスから入力を受け取るステップを利用することが可能である。たとえば、使用され得るユーザー入力デバイスは、ジョイスティックデバイス、ペダル、ボタン、電子入力、タッチスクリーンコントロール、他の入力デバイスもしくはメカニズム、または、入力デバイスおよび/またはメカニズムの組み合わせを含む。たとえば、ユーザー入力は、フットペダル、ボタン、電子入力、タッチスクリーンコントロールなどを押圧することを伴うことが可能である。
【0013】
この方法は、視覚インジケーターを生成するために、自動フィクスチャーによって保持されたターゲットデバイス上の視覚支援システムの光源(たとえば、レーザー、プロジェクタなど)を調整するステップをさらに含むことが可能である。手順スクリプトからのデータを使用して、視覚インジケーターのターゲットデバイス上にターゲット位置を示すことが可能である。いくつかの実施形態では、視覚支援システムは、自動フィクスチャーがターゲットデバイスの位置を調整して、ターゲットデバイスの表面上の異なるターゲット位置に視覚インジケーターが投影されたときに、視覚インジケーターを動かさないように構成することが可能である。特定の実施形態では、視覚支援システムは、自動フィクスチャーが第1の位置にあるときに、視覚インジケーターを第1のターゲット位置に投影するように光源を第1の方向に調整し、自動フィクスチャーが第2の位置にあるときに、視覚インジケーターを第2のターゲット位置に投影するように光源を第2の方向に調整する。このような実施形態では、自動フィクスチャーは、ターゲットデバイスの位置を調整する可能性があることもないこともある。
【0014】
この方法は、支援システム(たとえば、製造支援システム、取り付け支援システム、縫合支援システム、検査支援システムなど)を使用するステップを含むことが可能である。支援システムは、複数の電動アクチュエーターデバイスおよびホルダー(たとえば、ターゲットホルダー、縫合ターゲットホルダー、ホルダーアッセンブリ、ホルダーデバイス、ホルダーコンポーネントなど)を含む自動フィクスチャー(たとえば、自動化された縫合糸フィクスチャー)を含むことが可能である。自動フィクスチャーは、ホルダーに接続されているか、ホルダーに装着されているか、または、ホルダーによってその他の方法で支持されている、ターゲットデバイス(たとえば、ターゲット縫合デバイス、インプラント、心臓弁、人間の人工インプラントなど)を回転させるように構成され得る。支援システムは、ターゲットデバイスのイメージを発生させるように構成されているマシンビジョン、可視化、またはイメージングシステム(たとえば、カメラシステムなど)と、イメージを表示するかまたは示すように構成されているディスプレイ、モニタ、またはスクリーン(たとえば、縫合ターゲットディスプレイ)とを含むことが可能である。ディスプレイ(たとえば、縫合ターゲットディスプレイ、モニタ、スクリーンなど)は、ターゲットデバイスに関連付けられるターゲット位置(たとえば、ターゲット縫合位置、ターゲット検査位置、ターゲット動作位置など)を示すことが可能である。さらに、支援システムは、ターゲットデバイス上にターゲット位置を示すために、ターゲットデバイス上に視覚インジケーターを投影するように構成された視覚支援システムを含むことが可能である。いくつかの実施形態では、視覚支援システムは、ターゲットデバイス上に投影された視覚インジケーターに加えて、またはそれに代えて、支援システムのディスプレイ上に視覚インジケーターを提供するように構成される。ターゲットデバイスは、心臓弁、インプラント、人間の人工インプラントなど、および/またはそのコンポーネントであることが可能である。支援システムは、自動化された固定装置、可視化システムおよび視覚支援システムを指示するように構成されたコントローラーをさらに含むことが可能である。支援システムは、デュアルハンドまたは両手で行う手順(たとえば、デュアルハンドまたは両手で行う縫合手順など)と比較して、そのオペレーターに対する物理的な負荷の軽減を提供することが可能である。
【0015】
視覚インジケーターは、ターゲットデバイスの表面に誘導された、および/または表面に焦点が合った、光源からの光を含むことが可能である。たとえば、視覚インジケーターは、ターゲットデバイスの表面に誘導されたレーザーからの光を含むことが可能である。別の例として、視覚インジケーターは、ターゲットデバイスの表面に焦点が合った、または誘導されたプロジェクタからのイメージを含むことが可能である。別の例として、視覚インジケーターは、光ファイバケーブルからの、ターゲットデバイスの表面に誘導された光を含むことが可能である。視覚インジケーターは、ターゲットデバイスの表面に投影される1つのイメージまたは一連のイメージであることが可能である。視覚インジケーターは、単一の光のスポット、またはターゲットデバイスの異なる表面上の複数の光のスポットであることが可能である。たとえば、視覚インジケーターは、ターゲットデバイスの外側表面に誘導された光と、ターゲットデバイスの内側表面に誘導された光とを同時に含むことが可能である。視覚インジケーターは、オペレーターに情報を提供するために、有色であること、および/または色を変えることが可能である。視覚インジケーターは、オペレーターに情報を提供するために固体であるように、および/または点滅するように作ることが可能である。視覚インジケーターによってオペレーターに提供することが可能な情報には、たとえば、ステッチの位置、ステッチのタイプ、ステッチの正しい実施、ステッチの正しくない実施、ステッチの入口および/または出口の位置などが含まれ得るが、これらに限定されない。
【0016】
ディスプレイ(たとえば、縫合ターゲットディスプレイ、モニタ、スクリーンなど)は、レチクルを含むことが可能である。たとえば、レチクルは、円形レチクルを含むことが可能であり、円形レチクルは、ステッチカウンティングのためのノッチ、および/または、ルーラーを含むことが可能である。ディスプレイは、手順(たとえば、縫合手順、検査手順、他の手順など)に関連して、インストラクション(たとえば、縫合インストラクション、ステップインストラクション、手順インストラクションなど)を表示するように構成され得る。
【0017】
ホルダー(たとえば、ターゲット縫合デバイスホルダーなど)は、ジンバルホルダーアッセンブリであることが可能である。たとえば、ジンバルホルダーアッセンブリは、3軸ジンバルを含むことが可能である。
【0018】
自動フィクスチャーは、少なくとも4つの方向にターゲットデバイスを移動させるように構成され得る。自動フィクスチャーは、一緒にデイジーチェーン接続された複数のサーボモーターデバイスを含むことが可能である。複数のサーボモーターデバイスは、地面および/または他のサーボモーターデバイスに対して水平方向に、垂直方向に、または別の角度で装着されるように構成され得る。自動フィクスチャーは、関節アームに関連付けられたエンコーダーを含むことが可能であり、エンコーダーは、関節アームに関する位置情報を提供するように構成されている。自動フィクスチャーは、複数のアクチュエーターデバイス(たとえば、電動アクチュエーターデバイス)を含むことが可能である。アクチュエーターデバイスのそれぞれは、モーターおよび回転支持部材を含むことが可能であり、回転支持部材は、モーターのローターコンポーネントに連結されている。ホルダーアッセンブリまたはホルダー(たとえば、縫合ターゲットホルダーアッセンブリなど)は、複数のアクチュエーターデバイスの遠位アクチュエーターデバイスの回転支持部材に取り付けられ得、ターゲットデバイスを保持するように構成され得る。複数のアクチュエーターデバイスのそれぞれは、複数のアクチュエーターデバイスの1つまたは複数の他のアクチュエーターデバイスに固着され得る。そのうえ、自動フィクスチャーは、制御信号を受信するように構成され得、また、制御信号に基づいて、複数のアクチュエーターデバイスのうちの1つまたは複数の回転支持部材を回転させるように構成され得る。複数のアクチュエーターデバイスのそれぞれは、それぞれのローターコンポーネントの位置を示す信号を発生させるように構成されているサーボフィードバックコンポーネントをさらに含むことが可能である。
【0019】
支援システム(たとえば、縫合支援システム、製造支援システム、検査支援システム、他の手順支援システムなど)は、複数のアクチュエーターデバイス自動フィクスチャーおよびホルダーを含むことが可能である。自動フィクスチャーは、ホルダーに装着されているターゲットデバイスを位置決めするように構成され得る。支援システムは、ターゲットデバイスに投影される視覚インジケーターを提供および調整するための1つまたは複数の関節コンポーネントを含む、視覚支援システムを含むことが可能である。支援システムは、手順スクリプトデータ(たとえば、縫合手順スクリプトデータ、検査スクリプトデータ、製造スクリプトデータ、他の手順スクリプトデータなど)を記憶するデータストア(たとえば、メモリ、データベースなど)を含むことが可能である。手順スクリプトデータは、ターゲットデバイスの3次元モデル、およびターゲットデバイス上のステッチの位置を表すデータセットを含むことが可能である。また、手順スクリプトデータは、手順(たとえば、縫合手順、検査手順、製造手順、他の手順など)のための自動フィクスチャーの複数の位置を含むことも可能である。支援システムは、視覚インジケーターがターゲットデバイス上のターゲット位置に投影されるように、手順スクリプトデータにアクセスして視覚支援システムの位置および向きを決定するように構成されたコントローラーを含むことが可能である。視覚支援システム(またはそのコンポーネント)の位置および向きは、自動フィクスチャーの位置および向きと組み合わせたターゲットデバイスの3次元モデルに少なくとも部分的に基づいている。
【0020】
コントローラーは、手順スクリプトデータ(たとえば、縫合手順スクリプトデータ)の複数のデータセットの間からデータセットを選択するようにさらに構成され得る。たとえば、選択することは、コントローラーによって受信されるオペレータープロファイル情報および/またはユーザー入力に少なくとも部分的に基づくことが可能である。随意的に、オペレータープロファイルは、手順スクリプトデータに適用されるかまたは手順スクリプトデータと組み合わせられ、オペレーターの好みおよび/または特質に固有の個別化された手順スクリプトデータを発生させることが可能である。複数のデータセットは、縫合手順の右利きの実行に対応する第1のデータセットと、縫合手順の左利きの実行に対応する第2のデータセットとを含むことが可能である。
【0021】
また、これらの例においては具体的に述べられていないが、本明細書の他のどこかで説明されているかまたはその他の方法で知られている他のステップ、特徴、コンポーネントなどが含まれ得、および/または、本明細書で説明されている例とともに使用され得る。
【0022】
さまざまな実施形態が、例示目的のために添付の図面の中に示されており、特許請求される実施形態の範囲を限定するものとして決して解釈されるべきではない。加えて、異なる開示されている実施形態のさまざまな特徴は、追加的な実施形態を形成するために組み合わせられ得、それらは、本開示の一部である。図面の全体を通して、参照数字は、参照エレメント同士の間の対応関係を示すために再使用され得る。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】1つまたは複数の実施形態による植え込み可能な人工弁デバイスを図示する図である。
【
図2】1つまたは複数の実施形態による人工心臓弁の斜視図である。
【
図3A】1つまたは複数の実施形態による、外科手術用弁のためのサポートステントのためのフレームを図示する図である。
【
図3B】1つまたは複数の実施形態による、ファブリックによってカバーされている
図3Aのフレームを図示する図である。
【
図4】1つまたは複数の実施形態による、インプラントデバイスに動作を実施しているオペレーターを図示する図である。
【
図5】1つまたは複数の実施形態による、手動の保持および縫合を使用して縫合されている心臓弁インプラントデバイスの拡大図である。
【
図6】1つまたは複数の実施形態による、インプラントデバイスに関連付けられるファブリックの拡大図である。
【
図7A】1つまたは複数の実施形態による縫合支援システムを図示するブロック図である。
【
図7B】1つまたは複数の実施形態による縫合支援システムを使用して、インプラントデバイスに対して縫合動作を実行しているオペレーターを図示する図である。
【
図8】自動フィクスチャーおよび視覚支援システムを備えた例示的な縫合支援システムを示す図である。
【
図9】視覚支援システムによって生成される視覚インジケーターの例を示す図である。
【
図10A】ターゲットデバイスを背面照明するために光ファイバを使用する、別の例示的な視覚支援システムを示す図である。
【
図10B】ターゲットデバイスを背面照明するために光ファイバを使用する、別の例示的な視覚支援システムを示す図である。
【
図11】1つまたは複数の実施形態による自動化された縫合糸フィクスチャーの斜視図である。
【
図12】1つまたは複数の実施形態による、ホルダーコンポーネントに連結されている自動化された縫合糸フィクスチャーの遠位関節アームを図示する図である。
【
図13】1つまたは複数の実施形態による、ホルダーデバイスを図示する図である。
【
図14】支援システムを使用してターゲットデバイスに対しスクリプト化手順を実施する例示的な方法を示すフローチャートである。
【
図15】1つまたは複数の実施形態による、ジンバルタイプホルダーアッセンブリを図示する図である。
【
図16】ターゲットデバイス上で視覚インジケーターを生成する例示的な方法を示すフロー図である。
【
図17】ターゲットデバイス上のステッチを検査することに連動して視覚インジケーターを使用する例示的な方法を示すフロー図である。
【
図18】1つまたは複数の実施形態による自動フィクスチャーの蛇のような構成の図である。
【
図19】1つまたは複数の実施形態による自動フィクスチャーの蛇のような構成の図である。
【
図20】1つまたは複数の実施形態による自動フィクスチャーの蛇のような構成の図である。
【
図21】1つまたは複数の実施形態による自動フィクスチャーの蛇のような構成の図である。
【
図22】1つまたは複数の実施形態による自動フィクスチャーの蛇のような構成の図である。
【
図23】1つまたは複数の実施形態による自動フィクスチャーの蛇のような構成の図である。
【
図24】1つまたは複数の実施形態による自動フィクスチャーの蛇のような構成の図である。
【
図25】1つまたは複数の実施形態による自動フィクスチャーの蛇のような構成の図である。
【
図26】1つまたは複数の実施形態によるマウントまたはホルダーデバイス/アッセンブリの斜視図である。
【
図27】1つまたは複数の実施形態による、ターゲットデバイスを保持および回転させるために使用され得るホルダーリングの斜視図である。
【
図28】追加的な垂直方向のサポートを提供するように配向されている複数のアクチュエーターデバイスを含む関節アームのための構成を有する例示的な自動化された縫合糸フィクスチャーを図示する図である。
【
図29】追加的な垂直方向のサポートを提供するように配向されている複数のアクチュエーターデバイスを含む関節アームのための構成を有する例示的な自動化された縫合糸フィクスチャーを図示する図である。
【
図30】関節アームを有する例示的な自動化された縫合糸フィクスチャーを図示する図である。
【
図31】流入アプローチまたは流出アプローチからのターゲットデバイスの内部部分へのアクセスを可能にするように関節アームから遠位に延在している例示的なホルダーアッセンブリを図示する図である。
【
図32】縫合システムの視覚支援システムの例示的な較正手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本明細書で提供される見出しは、単に便宜上のためのものに過ぎず、特許請求されている発明の範囲または意味に必ずしも影響を与えるとは限らない。
【0025】
特定の好適な実施形態および例が下記に開示されているが、本発明の主題は、具体的に開示されている実施形態を超えて、他の代替的な実施形態および/または使用にまで、ならびに、修正例およびその均等物にまで及ぶ。したがって、本明細書から生じる可能性のある特許請求の範囲は、下記に説明されている特定の実施形態のいずれによっても限定されない。たとえば、本明細書で開示されている任意の方法またはプロセスにおいて、方法またはプロセスの行為または動作は、任意の適切なシーケンスで実施され得、必ずしも任意の特定の開示されているシーケンスに限定されるとは限らない。さらに、1つの方法に関して開示されている1つまたは複数のステップは、本明細書で開示されている他の方法の中へ組み込まれ得る。さまざまな動作が、特定の実施形態を理解するのに役立つ可能性のある様式で、複数の個別の動作として順番に説明され得る。しかし、説明の順序は、これらの動作が順序に依存することを暗示するというように解釈されるべきではない。追加的に、本明細書で説明されている構造体、システム、および/またはデバイスは、一体化されたコンポーネントとして、または、別個のコンポーネントとして具現化され得る。さまざまな実施形態を比較する目的のために、これらの実施形態の特定の態様および利点が説明されている。必ずしもすべてのそのような態様または利点が、任意の特定の実施形態によって実現されるとは限らない。したがって、たとえば、さまざまな実施形態は、本明細書で教示または示唆され得るような他の態様または利点を必ずしも実現することなく、本明細書で教示されているように、1つの利点または利点のグループを実現または最適化する様式で実施され得る。1つの例示的な実施形態に関して説明されている特徴は、その実施形態に関して具体的には説明されていない場合にも、本明細書で開示されている他の実施形態の中へ組み込まれ得る。
【0026】
概要
人工心臓弁インプラント、ならびに、多くの他のタイプの人工インプラントデバイスおよび他のタイプのデバイスは、さまざまな縫合されたコンポーネントおよび/または部分を含むことが可能である。たとえば、シーリング部分、スカートなどは、人工心臓弁のフレームに縫合され、人工心臓弁の外側縁部または周囲部の周りで血液が漏出することを防止することを助けることが可能である。人間のオペレーターによる縫合の実行は、特定の条件では、比較的に困難および/または面倒である可能性がある。たとえば、小さいステッチが高い精密度で行われるべきである場合、複雑さおよび/または関連のオペレーターの負担は、傷害および/または望ましくないほど低い製品の品質を結果として生じさせる可能性がある。そのうえ、特定の心臓弁インプラントデバイスは、千回を超える縫合を必要とする可能性があり、それは、実質的に労働集約的なおよびエラーの影響を受けやすい縫合手順を伴う可能性がある。したがって、協調的な縫合補助具が、品質を改善するために、および/または、オペレーターの負荷の可能性を低減させるために、望ましい可能性がある。
【0027】
本明細書で開示されている特定の実施形態は、1つまたは複数の自動化された機械的な関節運動式フィクスチャー、コンポーネント、および/またはサブアッセンブリの物理的な操作および/または位置決めに基づいて、ポイントバイポイント縫合手順のための縫合支援を提供するための協調的な心臓弁縫合システム、デバイス、および/または方法を提供する。そのような関節運動式フィクスチャーまたはコンポーネントは、人間の人工心臓弁インプラントデバイスもしくは他の縫合対象、または、有利には一緒に縫合され得る1つもしくは複数のコンポーネントもしくは部分を有するインプラントデバイスを保持または固定するように構成され得る。本開示による縫合支援システム、デバイス、および/またはプロセスは、視覚支援システムを実装することが可能であり、視覚的ディスプレイシステムは、ステッチターゲッティング、検査などのための視覚インジケーターを提供するように構成されている。本明細書で提示されている心臓弁縫合に関するさまざまな実施形態は、任意のタイプの縫合および/または構造的な構成もしくはパターンを有する心臓弁に適用可能であり得る。本明細書で提示されている特定の実施形態に適用可能であり得る心臓弁構造体および心臓弁縫合技法の例は、WIPOの特許文献1に開示されており、その内容全体は、すべての目的のために参照により本明細書に明示的に組み込まれている。
【0028】
図1は、1つまたは複数の実施形態による植え込み可能な人間の人工弁デバイス110を図示している。本明細書で説明されている弁110の特徴は、他の弁(本明細書の他のどこかで説明されている他の弁を含む)に適用することが可能である。たとえば、ターゲットデバイスという用語は、本開示全体を通して使用されており、弁110は、ターゲットデバイスという用語に含まれるデバイスの一種の一部であることが可能である。弁110は、たとえば、経カテーテル心臓弁(THV)、バルーン拡張可能な心臓弁、および/または機械的に拡張可能な心臓弁であることが可能である。図示されている実施形態において、弁110は、一般的に、フレーム(または、ステント)112と、フレーム112によって支持されている弁尖構造体193と、弁尖構造体193の外側表面に固定された(たとえば、縫合された)シーリング部材またはスカート116とを含むことが可能である。特定の実施形態では、弁110は、人間の自然の心臓弁の弁輪(たとえば、大動脈弁など)の中に植え込まれるように構成され得る。しかし、弁110は、追加的にまたは代替的に、心臓の他の自然の弁の中に、または、身体のさまざまな他の血管系、ダクト、もしくはオリフィスの中に、または、身体の中に植え込まれたグラフト、ドッキングステント、ドッキングステーション、リングなどの中に、植え込まれるように適合され得る。図示されている配向によれば、弁110の下側端部180は、流入端部を表すことが可能であり、一方では、図示されている配向によれば、弁110の上側端部182は、流出端部を表すことが可能である。
【0029】
弁110およびフレーム112は、送達カテーテルを使用して身体の中へ導入するために、折り畳まれたまたはクリンプされた(crimped)状態または構成へ半径方向に折り畳み可能になるように構成され得、さらに、身体の中の所望の場所(たとえば、自然の大動脈弁)に弁を植え込むために、拡張された状態または構成へ半径方向に拡張可能であるように構成され得る。特定の実施形態では、フレーム112は、弁の送達および拡張のためにより小さいプロファイルへ弁110がクリンプすることを可能にする、プラスチック、ポリマー、形状記憶材料、または金属の拡張可能な材料を含むことが可能である。いくつかの実施形態では、拡張デバイス(たとえば、バルーンカテーテルのバルーンまたは機械的な拡張のためのツールなど)が、弁110を拡張するために、または、弁を拡張することを助けるために使用され得る。特定の実施形態では、弁110は、自己拡張型の弁であることが可能であり、フレーム112は、形状記憶材料または金属(たとえば、ニチノール)などのような自己拡張型の材料から作製されている。自己拡張型の弁は、より小さいプロファイルへクリンプされ、拘束デバイス(たとえば、弁110をカバーするシースなど)によって、クリンプされた状態に保持され得る。弁110がターゲット部位にまたはターゲット部位の近くに位置決めされているときには、拘束デバイスは、除去されるかまたは後退させられ得、その拡張された機能的なサイズへまたは展開された構成へ、弁110が自己拡張することを可能にする。
【0030】
シーリング部分またはスカート116は、単一のピースまたは複数のピースまたは材料(たとえば、布、ポリマーなど)を含むことが可能であり、それは、
図1に示されている環状の形状を形成するかまたは弁110の周囲部の周りに延在するように互いに固定された両側端部を備えている。特定の実施形態では、シーリング部分またはスカート116の上側縁部は、フレーム112のストラットの形状に全体的に追従する起伏のある形状を有することが可能である。このように、シーリング部分またはスカート116の上側縁部部分は、縫合糸156によってそれぞれのストラットにしっかりと固定され得る。シーリング部分またはスカート116は、フレーム112の外側にまたは(示されているように)フレーム112の内側に設置され得、シーリング部分またはスカート116の上側縁部部分は、フレームストラットの上側表面に巻き付けられており、縫合糸156によって適切な場所に固定され得る。縫合糸156は、フレーム112へのシーリング部分またはスカート116の耐久性のある取り付けを提供する役割を果たすことが可能である。
【0031】
弁尖構造体193は、特定の実施形態では、(
図1に示されているように)3つの弁尖を含むことが可能であり、それは、三尖弁の配置で折り畳むように配置され得る。3つの弁尖の実施形態が図示されているが、本明細書で開示されている実施形態に従って縫合される弁インプラントは、任意の数の弁尖(たとえば、2つまたは4つなど)を有することが可能であるということが理解されるべきである。弁尖193は、たとえば、異種移植組織(たとえば、ウシ心膜)などのような材料もしくは組織の別個のフラップから形成され得、または、すべての3つの弁尖は、単一の異種移植弁(たとえば、ブタ弁)から得られ得る。弁尖構造体193の下側縁部は、さまざまな形状を有することが可能である。特定の実施形態では、弁尖構造体193の下側縁部は、フレーム112に縫合され得る起伏のある、湾曲した、および/またはスカラップの形状を有することが可能である。弁尖193は、それらの隣接する側部において互いに固定され、弁尖構造体の交連部184を形成することが可能であり、交連部184において、弁尖の縁部は一緒になっている。弁尖構造体193は、任意の適切な技法および/またはメカニズムを使用して、フレーム112に固定され得る。たとえば、弁尖構造体の交連部184は、支持ポスト118と整合させられ得、たとえば、縫合糸、接着剤、クランピング部分、クリンピング、および/または他の取り付け手段を使用して、支持ポスト118に固定され得る。いくつかの実施形態では、ポスト118への弁尖193の取り付けのポイントは、たとえば、ステンレス鋼などのような比較的にリジッドの材料を含むバーによって強化され得る。
【0032】
図2は、1つまたは複数の実施形態による人間の人工心臓弁210の斜視図である。心臓弁210は、周辺シーリングリング構造体291を含むことが可能であり、周辺シーリングリング構造体291は、心臓弁空洞の中に心臓弁210を入れ子にするための、および/または、心臓の弁輪もしくは他の構造体の上に置く(または、それに取り付けられる)ための、サポートを提供するように構成されている。弁210は、フレーム部材292(たとえば、金属フレームなど)をさらに含むことが可能であり、フレーム部材292は、複数の可撓性の弁尖293のためのサポートを提供することが可能であり、3つの直立した交連部ポスト294を画定することが可能であり、弁尖293は、交連部ポスト294同士の間に支持され得る。いくつかの実施形態では、
図2に示されているように、シーリングリング291は、交連部ポスト294が流出方向に突き出ている状態で、弁210の流入端部において、フレーム部材292の周辺部の周りに取り付けることが可能である。
【0033】
弁尖293は、たとえば、異種移植組織(たとえば、ウシ心膜)などのような材料もしくは組織の別個のフラップから形成され得、または、すべての3つの弁尖は、単一の異種移植弁(たとえば、ブタ弁)から得られ得る。弁尖293は、交連部ポスト294によって、および、交連部ポスト同士の間のフレーム部材の弓状の尖部に沿って、固定および支持され得る。
【0034】
図3Aは、
図2の弁210などのような外科手術用心臓弁のためのサポートステントのためのフレーム392を図示している。フレーム392は、軸線方向の流出端部に向けて突き出ている複数の交連部322と交互になっている、軸線方向の流入端部に向けて湾曲した複数の尖部を含むことが可能であり、サポートステント392は、起伏のある流出縁部を画定している。サポートステント392は、周囲部を全体的に取り囲む3つの尖部324と交互になっている3つの直立した交連部322を有するワイヤーフォーム320を含むことが可能である。補強バンド326が、ワイヤーフォーム320の中にまたは外に配設され得る。バンド326の流入縁部は、ワイヤーフォーム320の尖部324に一致するかまたは少なくとも部分的に一致することが可能であり、たとえば、
図3Aに示されているように、ワイヤーフォーム交連部322の領域の中の中間において、流出方向に湾曲していることが可能である。特定の実施形態では、サポートステント392は、
図2の弁210のような一方向人工心臓弁の支持構造体を提供する。
【0035】
図3Bは、ファブリック340によってカバーされた
図3Aのフレームを図示しており、ファブリック340は、1つまたは複数の部分において縫合され、フレーム392のための被覆としてファブリック340を固定することが可能である。ファブリックでカバーされたサポートステント342は、概してチューブ状になっていることが可能であり、軸線方向の流出端部に向けて突き出ている複数の交連部346と交互になっている、軸線方向の流入端部に向けて湾曲した複数の尖部344を含むことが可能である。サポートステント342は、起伏のある流出縁部を含むことが可能であり、ファブリック340は、起伏のある流出縁部の周りに固定または保持されている。特定の実施形態では、シーム350が、流入縁部352に隣接して縫合され得、それは、サポートステントの周りにファブリック340を固定している。シーム350は、明確化のために、流入縁部352のわずかに軸線方向に上方に示されているが、それは、流入縁部に直接的に位置付けされ得、または、サポートステントの内側にさえ位置付けされ得る。1つの実施形態では、1つまたは複数のシームは、ファブリックに沿って他の位置に位置付けされ得る。サポートステント342の縫合は、複数の方式で実行または追加され得る。そのうえ、特定のステッチが
図3Bに図示されているが、サポートステント342および/または
図2の弁インプラント210は、任意のタイプまたは数のステッチまたは縫合糸を含むことが可能である。たとえば、サポートステント342および/または関連のインプラントデバイスの1つもしくは複数の他のコンポーネントは、また、弁尖および/またはそれに縫合された他の材料を含むことが可能である。
【0036】
人工心臓弁デバイスおよび/または他のインプラントデバイス(たとえば、本明細書で説明されているものなど)を縫合することは、さまざまな方式で実施され得る。たとえば、人間の人工インプラントデバイスを縫合するための特定のハンドヘルドプロセスが実装され得、そこでは、オペレーターは、インプラントデバイスを保持、固定、および/または縫合するために、両手を利用する。
図4は、人間の人工インプラントデバイス410に動作を実施しているオペレーター405を図示している。たとえば、オペレーター405は、本明細書で説明されているように、デバイス410の外側ワイヤーフレームを内側スカートまたは布に縫合することが可能であり、ここで、インプラントデバイス410は、経カテーテル心臓弁デバイスである。いくつかの実施形態では、インプラントデバイス410は、外科手術用弁デバイス、または、他のタイプのインプラントデバイスであることが可能である。インプラントデバイス410は、本明細書で説明されている弁のうちのいずれかと同じであるかもしくは同様であることが可能であり、または、異なるタイプの弁またはインプラントデバイスであることが可能である。インプラントデバイス410は、本開示全体を通して使用されるターゲットデバイスという用語に含まれるデバイスの一種であることが可能である。
【0037】
図4のダイアグラムに図示されているように、いくつかのプロセスにおいて、オペレーター405は、関連する縫合動作を実行するために、オペレーターの手の両方を利用する必要がある可能性がある。たとえば、第1の手406は、インプラントデバイス410を保持および/または固定するために使用され得、第2の手407は、縫合針などを手動で動作させるために使用され得る。
【0038】
オペレーター405がインプラントデバイス410に対して関連する縫合動作を効果的に実行するようにするために、インプラントデバイス410の視野が何らかの様式で拡大されるかまたはその他の方法で向上されることが必要であるかまたは望ましい可能性がある。たとえば、示されているように、オペレーター405は、顕微鏡などのような拡大システム460をさらに利用することが可能であり、拡大システム460は、接眼レンズコンポーネント461ならびに1つもしくは複数のレンズおよび/または屈折エレメント463を含むことが可能である。特定の実施形態では、拡大システム460は、オペレーター405が第1の角度で視線409を有することができるように設計され得、拡大システム460は、下向きの角度408でその中で光を少なくとも部分的に反射し、屈折エレメント463から所定のターゲットとされる距離に所定の被写界深度を提供するように構成されている。拡大システム460の被写界深度の中にインプラントデバイス410またはそのターゲット部分を保持することによって、オペレーター405は、インプラントデバイス410またはそのターゲット部分の向上した視界を観察することができる可能性があり、それは、インプラントデバイス410を効果的に縫合するための精密な縫合動作を実行するために望ましいかまたは必要である可能性がある。
【0039】
特定の構成において、インプラントデバイスを縫合する際の視覚的補助として顕微鏡を使用することは、オペレーター405の姿勢および/または視覚に関して人間工学的な問題を提示する可能性がある。たとえば、顕微鏡によって提示される作業平面(オペレーターは、顕微鏡を動作させるときに、作業平面と整合させられることができる)は、オペレーターの自然な身体の位置に十分に一致していない可能性がある。拡大システム460の接眼レンズ461にオペレーターの目を必要なだけ近付けるために、望ましくない首および/または背中の負荷またはストレスが引き起こされる可能性がある。その理由は、オペレーター405が接眼レンズ461を通してインプラントデバイス410を見るために必要な姿勢を維持するからである。したがって、顕微鏡または同様の拡大もしくはビューイングシステムの使用は、人間工学的なおよび/または視覚の懸念に関して望ましくない可能性がある。
【0040】
インプラント縫合の際の視覚的補助のための代替的なシステムおよび方法は、たとえば、デジタルビデオシステムを伴うことが可能であり、デジタルビデオシステムは、他の可能性のある利益のなかでも、オペレーターの首の負荷の可能性を低減させることを助ける可能性がある。しかし、そのようなシステムは、インプラントまたはパーツがオペレーターによって手動で取り扱われているときに、ビデオシステムに関連付けられたカメラの下で動作させられているインプラントまたはパーツに焦点を合わせることに関して困難性を提示する可能性がある。ハンドヘルド動作によって、カメラの焦点は、インプラントまたはターゲットパーツが移動しているかまたはレンズ軸線と正しく整合させられていないときには(それは、奥行き知覚の喪失および/または他の問題を結果として生じさせる可能性がある)、ぼやけておりおよび/または歪んでいる可能性がある。たとえば、カメライメージの表示は、インプラントまたはターゲットパーツが移動しているときには、遅いピクセル応答時間、リフレッシュ時間などに起因して、ぼやけて見える可能性がある。これは、高解像度のイメージまたはビデオを表示するときに、および/または、イメージまたはビデオを拡大するときに、特に問題となる可能性がある。そのうえ、オペレーターがターゲットインプラントを保持することを要求される場合、見る角度の変更は、ターゲットインプラントを位置決めするために、オペレーターの手を捩じることおよび/またはよじることをさらに必要とする可能性があり、それは、準最適な位置決めを結果として生じさせる可能性がある。加えて、ターゲットインプラントの場所は、ビデオシステムのモニタを見ることを必要とされるものとは異なる見る角度が、ターゲットパーツを見るためにオペレーターによって必要とされるようになっている可能性があり、それは、眼精疲労および/または他の問題を引き起こす可能性がある。インプラント縫合動作における視覚的補助のための代替的な解決策は、ガラスバイザーなどの使用を伴うことが可能であり、それは、目と手の協調関係および/または首の設置に関して、有益な性能を提供する可能性がある。しかし、そのようなツールは、比較的に不十分なズーム機能を提供する可能性があり、長期間にわたってオペレーターに眼精疲労を引き起こす可能性がある。
【0041】
図5は、上記に説明されているように、手動の保持および縫合を使用して縫合されている人間の人工インプラントデバイスの拡大図を図示している。示されているように、ハンドヘルド縫合解決策に関して、第1の手506は、ターゲットインプラントデバイス510を保持するために必要とされ得、一方では、第2の手507は、縫合針509などを操作するために必要とされ得る。特定のプロセスによれば、オペレーターは、顕微鏡の被写界深度の中にターゲットインプラントデバイス510(または、その所望の部分)を維持するために、長期間にわたって実質的に一定の位置に1つまたは複数の手を保持することを必要とされる可能性がある。そのうえ、オペレーターは、ターゲットインプラントデバイス510および/または縫合針509の1つまたは複数の部分を圧迫するか、押すか、引っ張るか、または、他の方法で手動の力を働かせることを必要とされる可能性があり、それによって、オペレーターの手および/または他の生体構造の筋肉または関節などに負荷を引き起こす。特定の動作は、オペレーターの手が最大で20ポンド以上の力を作用させることを必要とする可能性がある。そのような力は、縫合プロセスの全体を通して繰り返して必要とされる可能性があり、オペレーターにさまざまな傷害を結果として生じさせる可能性がある。
【0042】
インプラント縫合動作において縫合されている布または他の材料の寸法に少なくとも部分的に起因して、インプラントデバイスの視覚的な拡大および/または正確な位置決めが必要であるかまたは望ましい可能性がある。たとえば、
図6は、1つまたは複数の実施形態による、インプラントデバイスに関連付けられるファブリックの拡大図を図示している。そのようなファブリックは、比較的に小さいギャップをそれらの間に有するリブを形成する織られたストランドを含むことが可能である。たとえば、縫合されることとなるファブリック領域の中のそれぞれのリブは、おおよそ0.2mm以下の厚さtを有することが可能である。特定のプロセスに関して、オペレーターは、必然的にまたは望ましくは、1つのリブの精度内にそのようなファブリックを位置決めおよび縫製することを望む可能性がある。したがって、縫合コンポーネントおよびターゲットの精密な位置決めおよびフォーカシングが望ましい。
【0043】
視覚支援を備えた例示的な縫合支援システム
特定の実装形態において、縫合(たとえば、インプラント縫合)または他のプロセス(たとえば、デバイスを検査すること)は、ハンドヘルドグースネックホルダーまたは装着型ホルダータイプデバイスなどのような、1つまたは複数のホルダーデバイスを使用して実施され得る。しかし、そのようなデバイスは、新しい場所に迅速に調節可能でない可能性があり、それは、性能効率または速度に悪影響を与える可能性がある。そのうえ、そのようなホルダーデバイスに関連付けられる場所への顕微鏡または他の視覚システムの再フォーカシングは、困難である可能性がある。ハンドヘルドホルダーおよびツールは、ホルダーまたはツールを片手で保持することをオペレーターに要求する可能性があり、それによって、テンショニングおよび/または再アライメントのためにファブリックまたは他の材料を調節するために、その手を使用するオペレーターの能力を制限する。
【0044】
したがって、上記およびその他の問題に対処するために、本明細書に開示されている実施形態は、自動フィクスチャーおよび視覚支援システムを有する縫合支援システムを使用して、コンポーネントおよび/またはデバイス(たとえば、人間の人工インプラントデバイス)の縫合および/または検査の際にオペレーターを支援するためのシステムおよびプロセスを提供する。そのようなオペレーター支援システムまたは手順支援システムは、自動フィクスチャーを使用してターゲットデバイス、またはターゲットデバイスのコンポーネントを関節運動させるように、また、視覚支援システムを使用してターゲットデバイス上に視覚インジケーターを投影してステッチを形成または検査するための位置を示すように、構成することが可能である。支援システムは、後続の位置(たとえば、後続の縫合位置、再検討または検査位置、または他の位置)を予測するために、(たとえば、自動フィクスチャーを使用して)コンポーネントを、および/または(たとえば、視覚支援システムを使用して)視覚インジケーターを再位置決めするように構成することが可能である。特定の実施形態では、支援システムは、イメージングシステム(たとえば、カメラ)およびディスプレイを有する可視化システムを含むことが可能である。ディスプレイは、実施されることとなる動作(たとえば、縫合動作、再検討または検査動作、処理動作、トレーニング動作、または他の動作)を位置付けおよび/または解釈する際に、オペレーターを支援するための視覚的補助を含むことが可能である。たとえば、ディスプレイは、クロスヘア、視覚的補助、オーバーレイ、比較イメージ、パターン、マップ、および/または、あるタイプのレチクルなどを提供し、所望の位置または結果(たとえば、所望の縫合位置または完了した縫合)を示すことが可能である。したがって、可視化システムは、視覚支援システムによって提供される視覚支援を補強または補完するために使用することが可能である。可視化システムは、自動フォーカシング機能および/または自動ズーム機能を含むことが可能である。これにより、有利には、ターゲットデバイスが新しい位置に移動したときに、ディスプレイ上でターゲットデバイスのイメージの焦点がなお合っているように焦点が再び合わされ、かつ/またはイメージの拡大率が調整される。有利なことに、ターゲットデバイスが位置間を移動したときに、自動再フォーカシング機能および/または自動ズーム機能により、可視化システムがディスプレイ上で位置および寸法の一貫性または精度を維持できるようにもなる。
【0045】
本明細書で開示されている実施形態は、オペレーターに改善された人間工学を提供することが可能であり、それは、たとえば、手、首、肩、および/または視覚の傷害に関係付けられる医療費および/または負債を低減させることが可能である。そのうえ、本明細書で開示されている実施形態は、縫合プロセス、再検討、もしくは検査、または他のプロセスに関する改善された信頼性および/または再現性を提供することが可能である。たとえば、インプラントデバイスまたは心臓弁を縫合することは、1ミリメートル以内の、0.5ミリメートル以内の、またはそれ以下のミリメートル以内の縫合精度を必要とする可能性があるが、特にデュアルハンドヘルド縫合手順を実装するときには、縫合場所は、リブ同士またはスレッド同士の間で容易に見逃される可能性がある。本開示の実施形態は、改善された精密度を促進させることが可能であり、また、特定の縫合動作および/または他の動作(たとえば、検査、処理など)のために片手だけを必要とする自由を提供することが可能である。
【0046】
位置精度は、光源、光学エレメント、関節アーム、アクチュエーター、自動フィクスチャー、またはこれらの複数の組み合わせを組み込む視覚支援システムを使用することによって、本開示の実施形態に関して改善され得る。そのような視覚支援システムは、視覚インジケーターをターゲットデバイスに投影するために使用して、たとえば、経カテーテル心臓弁のフレームおよびスカートの縫合に関するような、ステッチの位置特定、形成、確認、および/または検査をする際に支援することが可能である。視覚インジケーターは、製造および/または検査中に視覚的な手がかりおよび/またはフィードバックをオペレーターに提供するために使用することが可能である。
【0047】
本明細書で開示されている実施形態、および、本開示による特徴の組み込みは、トレーニングおよび/または技術移転のために使用され得、トレーニングおよび/または技術移転は、最終的に、実質的に低減されたプロセス時間または動作時間を結果として生じさせる可能性があり、動作および手順の困難性を低減させることを助けることが可能である。たとえば、特定の手順に関してオペレーターにトレーニングを伝えることは比較的に困難である可能性があり、本明細書で開示されている改善された解決策は、強化されたトレーニングによって、および/または、必要に応じて、ターゲットデバイスまたはコンポーネントを操作するように構成されている機械的なコンポーネントに特定の手順を流用することによって、特定の手順の複雑さを低減させることを助けることが可能である。オペレーターのトレーニングは、改善された効率で完了され得、それによって、コストおよび時間を潜在的に低減させる。実施形態は、所望の手順または動作を通してオペレーターをガイドし、正しい位置決めおよび結果を実証するために使用され得る。また、品質制御フィードバックが提供され、製造およびトレーニングに関する品質をさらに改善することが可能である。たとえば、心臓弁インプラント縫合プロセスは、比較的に労働集約的である可能性があり、比較的に長いプロセス時間を伴う可能性があり、それは、コストおよび/または傷害の増加を結果として生じさせる可能性がある。縫合糸の正しい位置決めを示してトレーニングを支援すること、および、ターゲットデバイスを製造しているときに縫合手順を記憶する必要性を低減することが可能である。開示された支援システムは、検査のために重要な場所に移動するようにプログラムすることができ、視覚インジケーターが、検査されるべきステッチを識別するために使用され得る。いくつかの実施形態では、イメージ認識ソフトウェアが問題を検出すること、たとえば、縫合が正しく、または正しくなく見えるかどうかを検出することが可能であり得る。イメージ認識は、縫合について獲得したイメージを正しい縫合のイメージのカタログと比較することによって行うことができる。イメージ認識ソフトウェアからのフィードバックは、視覚インジケーターによって、および/またはディスプレイによって提供することが可能である。同様のイメージ認識ソフトウェアは、同様に、他のプロセスのためにも使用され、特定のステップ、プロセス、動作などの後に、ターゲットデバイスが予想されるように見えるかどうかを検出することが可能である。本明細書で開示されているさまざまなシステムおよび/またはデバイスは、完全に自動化されたプロセスまたは部分的に自動化されたプロセス(たとえば、少なくとも部分的に自動化されたインプラント縫合)を可能にすることができる。
【0048】
本明細書で開示されている実施形態は、人間のための人工心臓弁インプラントデバイスおよび/または他のタイプのデバイスもしくはコンポーネントに関する1つまたは複数の手順または動作(たとえば、縫合動作、取り付け動作、再検討動作、もしくは検査動作、および/または他の動作)を実行するためのシステム、デバイス、方法などを提供する。
図7Aは、1つまたは複数の実施形態による例示的な縫合支援システム700Aを図示している。システム700Aの1つまたは複数のコンポーネントは、本明細書で説明されているように、心臓弁デバイスまたは他のインプラントデバイスを縫合するために利用され得、かつ/または縫合された心臓弁デバイスを検査するために利用され得る。システム700Aは、視覚支援システム780Aとインターフェースしてターゲットデバイス上に視覚インジケーターを提供するように、また、自動フィクスチャー770Aとインターフェースしてターゲットデバイスの位置決めを制御するように構成されたコントローラー730Aを含む。いくつかの実施形態では、コントローラー730Aはまた、可視化システム760Aとインターフェースしてターゲットデバイスのイメージを獲得するように、かつ/またはターゲットデバイスの製造手順または検査手順に関連するイメージを表示するように構成される。特定の実施形態では、コントローラー730Aはまた、ユーザー入力デバイス715Aからの入力を受け取る。
【0049】
コントローラー730Aは、縫合プロセスもしくは他のプロセスの1つまたは複数のステップに関連付けられる制御信号および/またはデータを発生および/または提供するように設計された1つもしくは複数のハードウェアコンポーネントおよび/またはソフトウェアコンポーネントを含むことが可能である。制御信号は、視覚支援システム780A、自動フィクスチャー770A、および/または可視化システム760Aに送られ得る。いくつかの実施形態では、ユーザー入力デバイス715Aはコントローラー730Aに対し、視覚支援システム780A、自動フィクスチャー770Aおよび可視化システム760Aのうちの1つまたは複数への制御信号の変化を次に引き起こすための信号を提供することが可能である。たとえば、コントローラー730Aは、1つまたは複数のプロセッサ732、および1つまたは複数のデータストレージデバイスまたはコンポーネント734を含むことが可能であり、1つまたは複数のデータストレージデバイスまたはコンポーネント734は、揮発性のおよび/または不揮発性のデータストレージ媒体を含むことが可能である。
図7Aのダイアグラムの中に別個のコンポーネントとして図示されているが、コントローラー730Aは、視覚支援システム780A、自動化された縫合糸フィクスチャーアッセンブリ770Aまたは可視化システム760Aのコンポーネントであることが可能であり、あるいは、コントローラー730Aは、視覚支援システム780A、自動フィクスチャー770Aおよび可視化システム760Aのうちの2つ以上の間で分散させることが可能である。
【0050】
いくつかの実施形態では、データストレージ734は、スクリプトデータ736(たとえば、縫合プロセススクリプトデータ、検査プロセススクリプトデータなど)を記憶するように構成されており、スクリプトデータ736は、縫合プロセスまたは他のプロセス(たとえば、検査、手順などのためのプロセス)のさまざまなステップおよび/または段階に関して、システム700Aの1つまたは複数のコンポーネントの位置決めを示すデータを含むことが可能である。複数のステップを含むプロセスは、スクリプトデータ736を構成する数値データセットまたは他のデータセットによって少なくとも部分的に表せられ得る。これらのデータセットは、システム700Aの1つまたは複数のコンポーネントの位置決めおよび他の関連情報をプロセスのそれぞれのステップまたはステージごとに表すことができる。たとえば、複数の縫合ステップを含む縫合プロセスは、システム700Aの1つまたは複数のコンポーネントの位置決め情報を表す数値データセットまたは他のデータセットによって、縫合プロセスのそれぞれのステップまたはステージごとに少なくとも部分的に表され得る。また、スクリプトデータ736は、縫合プロセスまたは検査プロセスのステップに関連するイメージ、ビデオ、テキストなどを含むことも可能である。個々のステップ、または1つのステップの一部分について、スクリプトデータ736は、オペレーターがプロセスの関連するステージのエレメントを実施するのを支援するために、(たとえば、可視化システム760Aのディスプレイ750A上に)表示されるべきイメージ、ビデオ、および/またはテキストを提供することが可能である。
【0051】
いくつかの実施形態では、データストレージ734は、ターゲットデバイスデータ738(たとえば、ターゲットデバイスのサイズ、ターゲットデバイスのコンポーネント、ターゲットデバイスのタイプ、ターゲットデバイスの3次元モデル、ターゲットデバイスの幾何形状、ターゲットデバイスの表面トポグラフィなど)を記憶するように構成される。ターゲットデバイスデータ738は、ターゲットデバイスの3次元トポロジーマップを作成するために使用され得る。ターゲットデバイスデータ738は、システム700Aを使用して製造される可能性があるさまざまな異なるターゲットデバイスに関する情報を含むことが可能である。いくつかの実施形態では、ターゲットデバイスデータ738は、自動フィクスチャー770Aの位置に少なくとも一部は基づいて空間におけるターゲットデバイスの位置を決定するために(たとえば、スクリプトデータ736から決定される)、視覚支援システム780Aによって使用され得る。この場合、視覚支援システム780Aは、ターゲット位置にあるターゲットデバイス上に視覚インジケーターを生成するために、光源784Aの位置および/または向きを決定することが可能である。
【0052】
視覚支援システム780Aは、1つまたは複数のアクチュエーター782A、および光源784Aを含み、光源784Aは、視覚インジケーターを生成および/または誘導するための適切な光学部品を含むことも可能である。1つまたは複数のアクチュエーター782Aは、視覚インジケーターをターゲットデバイス上のターゲット位置へ誘導するために、光源784A、または光源784Aのコンポーネント(たとえば、レンズ、ミラー、光ファイバケーブルなどの光学部品)を位置決めするように構成することが可能である。アクチュエーター782Aは、電動、空気圧駆動などすることが可能であり、自動フィクスチャーに関して本明細書の他の場所で説明されているアクチュエーター、アーティキュレーションアーム、ジンバルなどと同様であり得る。
【0053】
視覚支援システム780Aの光源784Aは、ターゲットデバイスの表面に投影または誘導される視覚インジケーターを形成するための、光源と光学コンポーネントの任意の適切な組み合わせを含むことが可能である。光源784Aには、たとえば、レーザー、プロジェクタ、発光ダイオード(LED)、ランプなどが、これらに限定されないが含まれ得る。光源784Aの光学部品には、たとえば、ミラー、レンズ、光ファイバ、導波管、ディフューザー、コンバイナー、偏光子、フィルター、シャッターなどが、これらに限定されないが含まれ得る。
【0054】
アクチュエーター782Aと光源784Aの光学部品とを組み合わせたものは、ターゲット位置に視覚インジケーターを提供するために使用され得る。たとえば、アクチュエーター782Aは、光源784Aの粗い位置決めを提供するために使用され得、光学エレメントは、光源784Aからの光の精細な位置決め制御を提供して、十分な精度および正確さで視覚インジケーターをターゲット位置に生成するために使用され得る。別の例として、アクチュエーター782Aは、オペレーターを妨げないように、自動フィクスチャー770Aに干渉しないように、および/または可視化システム760Aの動作を妨げないように光源784Aを位置決めするために使用され得る。そのような実施形態では、光源784Aからの光をターゲットデバイス上のターゲット位置へ誘導するために、光源784Aの光学部品が使用され得る。
【0055】
一例として、光源784Aは、1つまたは複数のレーザーを含むことが可能である。1つまたは複数のレーザーは、ターゲットデバイスの表面へ誘導されるコリメート光を生成することが可能である。いくつかの実施形態では、異なるレーザーを使用して異なる色の光を生成することが可能であり、これらの異なる色は、ターゲットデバイス上に異なる視覚インジケーターを提供するために使用され得る。光学部品には、レーザー光の向きを変えるためのミラーやその他のコンポーネントが含まれ得る。たとえば、1つまたは複数の可動ミラーを使用して、ターゲットデバイスの表面にレーザー光をあるパターンで高速スキャンし、それにより、視覚インジケーターとしてのデザインまたは形(たとえば、円、「X」など)を生成することが可能である。
【0056】
別の例として、光源784Aは、あるイメージを生成するように構成されたプロジェクタを含むことが可能である。プロジェクタは、ターゲットデバイス上に所望のイメージまたは光パターンを生成するためのレンズおよび/またはミラーを含むことが可能である。プロジェクタは、所望のイメージまたは光パターンを生成するための、光源(たとえば、レーザー、LED、レーザーダイオード、ランプなど)とイメージエンジン(たとえば、LCD、DLPなど)との任意の適切な組み合わせを含むことが可能である。
【0057】
別の例として、光源784Aは、ターゲットデバイス上のターゲット位置へ光を誘導するための光ファイバを含むことが可能である。光ファイバまたは光ファイバケーブルは、適切な光源(たとえば、レーザー、LED、レーザーダイオード、ランプなど)から光を受光することができ、光ケーブルまたは光ファイバを介して光をターゲットデバイスへ誘導することができる。そのような実施形態では、アクチュエーター782Aは、光ファイバの発光端部に結合されたコンポーネントを含む可能性があり、これにより発光端部は、視覚インジケーターをターゲット位置に生成するように位置付けられる。いくつかの実施形態では、2つ以上の光ファイバを使用して、ターゲットデバイス上の別々の位置に同時に存在する視覚インジケーターを生成することが可能である。さらに、異なる色の光を光ファイバに提供して、視覚インジケーターに色の変化を提供することが可能である。
【0058】
いくつかの実施形態では、光源を使用して、2つ以上の同時に存在する視覚インジケーターをターゲットデバイス上に生成することが可能である。たとえば、第1の視覚インジケーターは、針の入口位置を示すためにターゲットデバイスの外側表面に提供され得、第2の視覚インジケーターは、針の出口位置を示すためにターゲットデバイスの内側表面に提供され得る。別の例として、プロセス(たとえば、縫合糸の形成または縫合糸の検査)の開始位置を示すために、第1の視覚インジケーターがターゲットデバイスに提供され得、プロセスの終了位置を示すために、第2の視覚インジケーターがターゲットデバイスに提供され得る。別の例として、第1の位置を示すために、第1の視覚インジケーターがターゲットデバイスに提供され得、第2の位置を示すために第2の視覚インジケーターがターゲットデバイスに提供され得、第1の位置と第2の位置の間で1つまたは複数のステップが実施されることになる(たとえば、第1の位置と第2の位置の間で縫合糸を形成または検査する)。
【0059】
光源および光学部品784Aによって生成される視覚インジケーターは、オペレーターに情報を提供するように構成され得る。たとえば、視覚インジケーターの特性は、特定の情報を示すことが可能である。視覚インジケーターの特性は、たとえば、色、パターン、継続性(たとえば、連続もしくは点滅)、またはこれらの任意の組み合わせなどを、これらに限定されないが含むことが可能である。視覚インジケーターによって示される情報には、たとえば、形成されたステッチの正しさ、形成されるべきステッチのタイプ、入口位置、出口位置、またはこれらの任意の組み合わせなどが、これらに限定されないが含まれ得る。例として、視覚インジケーターは、緑色光、連続光、および/または円を使用して、ステッチが正しく実施されていることを示すことが可能であり、さらに視覚インジケーターは、赤色光、点滅光、および/または「X」を使用して、ステッチが正しく実施されていないことを示すことができる。例として、視覚インジケーターは、実施されるべきステッチのタイプ(たとえば、インアンドアウトステッチ、ホイップステッチなど)を1つのパターンを使用して示すことができる。例として、視覚インジケーターは、連続光を使用して針の入口の位置を示し、点滅光を使用して針の出口の位置を示すことができる。これらの例は例示的なものに過ぎず、縫合手順中または検査手順中に関連情報を示すための色、パターン、継続性などの利用可能な組み合わせを制限するものと理解されるべきではない。
【0060】
自動フィクスチャー770Aは、特定のプロセス(たとえば、縫合支援プロセス)に応じて自動フィクスチャー770Aの1つまたは複数のコンポーネントに指示するために、コントローラー730Aから制御コマンドまたは指令を受け取ることが可能である。自動フィクスチャー770Aは、本明細書では自動化された縫合糸フィクスチャーアッセンブリと呼ばれることがあるが、自動フィクスチャー770Aはまた、縫合または縫製以外の他の動作または手順に使用される自動フィクスチャーまたはアーティキュレーションデバイスである可能性もある。
【0061】
自動フィクスチャー770Aは、1つまたは複数の電動アクチュエーター773Aを関節運動させ、動作させ、および/または位置決めするように構成されている1つまたは複数のコンポーネントを含むことが可能であり、プロセス(たとえば、縫合プロセス)の少なくとも一部を実行しているオペレーターによるそれとの好都合な関わりまたは相互作用のために望ましいまたは適切な位置または提示で、ターゲットデバイス(たとえば、心臓弁または縫合ターゲット)を提示する。特定の実施形態では、自動フィクスチャー770Aは複数のアクチュエーター773Aを含み、複数のアクチュエーター773Aは、適切な構成で互いに装着、取り付け、または接続されており、自動フィクスチャー770Aのターゲットホルダー771Aに関連付けられているかまたはターゲットホルダー771Aによって保持されているターゲットデバイスを関節運動させる目的のために、自動フィクスチャー770Aのための望ましい可動域を提供する。特定の実施形態では、ターゲットホルダー771Aは、アクチュエーター773Aのうちの1つまたは複数に関連付けられるかまたは接続され得る。アクチュエーター773Aは、モーターまたはピストンなどによって駆動される、回転するか、並進するか、またはその他の方法で関節運動する1つまたは複数の部材をそれぞれ含むことが可能である。自動化されたフィクスチャーアッセンブリおよび関連のコンポーネントの例は、
図8、
図11、
図18~
図25、および
図28~
図30を参照して、より詳細に本明細書で説明されている。
【0062】
アクチュエーター773Aは、ターゲットホルダー771Aに関して、および、結果的に、ターゲットホルダー771Aに連結されているターゲットデバイスに関して、複数の移動の自由度を提供するように構成され得る。いくつかの実施形態では、自由度の数は、3以上、4以上、5以上、または6以上になっている。自由度は、3つの空間次元(たとえば、x軸、y軸、およびz軸での移動;水平方向の移動、垂直方向の移動、または、水平方向の移動および垂直方向の移動の組み合わせ)、回転(たとえば、x軸の周りでの回転、y軸の周りでの回転、および/または、z軸の周りでの回転)、および/または、ターゲットデバイスの長手方向軸線の周りでのターゲットホルダー771Aの回転のいずれかにおいて位置決めすることを含むことが可能である(たとえば、ターゲットデバイスの異なる部分をオペレーターおよび/または可視化システム760Aに露出させるために、ターゲットデバイスをその長手方向軸線の周りで回転させている間に固着されているターゲットデバイスの位置および指し示す方向を維持する)。
【0063】
特定の実施形態では、コントローラー730Aは、ユーザー入力デバイス715Aを通してオペレーターによって提供されるスクリプトデータ(たとえば、縫合プロセススクリプト)、および/またはユーザー入力に基づいて、アクチュエーター773Aの位置決めを指示するための制御信号を提供することが可能である。ユーザー入力デバイス715Aは、オペレーターによって使用され、コントローラー730Aおよび/または自動フィクスチャー770Aの動作を指示する入力を提供することが可能である。たとえば、ユーザー入力デバイス715Aは、任意の適切なユーザー入力インターフェース(たとえば、電子的なディスプレイに関連付けられるグラフィックユーザーインターフェースに関連するユーザー入力のためのメカニズムなど)を含むことが可能であり、オペレーターは、インターフェースとの相互作用を通して入力を提供することが可能である。いくつかの実施形態では、ユーザー入力デバイス715Aは、1つもしくは複数の物理的なスイッチ、ボタン、ペダル、またはセンサーなどを含むことが可能であり、ユーザーは、そのようなメカニズムの関わりを通して入力を提供することが可能である。いくつかの実施形態では、入力は、音声コマンドおよび/または音声認識ソフトウェアを使用して提供され得る。いくつかの実施形態では、ユーザー入力デバイス715Aは、フットペダルを含み、フットペダルは、オペレーターが縫合システム700Aの1つまたは複数の他のコンポーネントと相互作用しているのと実質的に同時に、オペレーターによって押圧されるかまたはその他の方法で係合され得る。たとえば、オペレーターは、縫合ステーションにおいて座っているかまたは立っていながら、および、オペレーターの1つまたは複数の手によってターゲットデバイスと関わりながら、フットペダルを活性化させることが可能である。たとえば、オペレーターは、現在の縫合動作の1つのステップまたは段階から後続のステップまたは段階へ前進するための信号として、フットペダルに関わることが可能である。すなわち、入力デバイス715Aは、コントローラー730Aへの入力を提供し、自動フィクスチャー770Aおよびターゲットデバイスを順番にそれぞれの位置に移動させるスクリプトを通して、システム700Aを前進させることが可能である。
【0064】
いくつかの実施形態では、システム700Aは、可視化システム760Aを含み、可視化システム760Aは、オペレーターによって実行されている縫合手順を支援するためのさまざまなイメージング機能を実施するように構成され得る。可視化システム760Aは、1つまたは複数のイメージングデバイスまたはカメラ761Aを含むことが可能である。たとえば、複数のイメージングデバイスまたはカメラが使用され、寸法または深さをイメージに追加することが可能である。可視化システム760Aは、縫合動作、検査、または他の動作を実行する際にオペレーターのための視覚的補助を提供する目的のために、自動フィクスチャー770Aのターゲットデバイス(たとえば、縫合され、検査され、処置されることとなるターゲットデバイスの一部分のイメージなど)および/または関連のコンポーネントのイメージ(たとえば、拡大イメージおよび/またはハイデフィニションイメージなど)を発生させるように構成され得る。可視化システム760Aは、縫合手順または他の動作のさまざまな段階において、品質制御または他の目的のために、イメージデータをキャプチャーすることが可能である。可視化システム760Aは、電子コンピュータディスプレイ、テレビジョン、モニタ、ハンドヘルドデバイス、タブレットなどのディスプレイ750Aを含むことが可能である。したがって、特定の実施形態では、オペレーターは、縫合ターゲットの上で縫合動作を実行している間に、または、その他の方法で縫合ターゲットを検査するかまたはそれに関わっている間に、ターゲットデバイスの拡大されたイメージング(たとえば、縫合されることとなるターゲットデバイスの一部分のイメージ)を見ることが可能である。特定の実施形態では、可視化システム760Aは、縫合プロセスの複数のステップの間に一定の焦点または被写界深度を維持しており、一方では、自動フィクスチャー770Aは、ターゲットデバイスのターゲット部分をイメージングシステム761Aの被写界深度の中へ実質的に自動的に持って来るように、ターゲットデバイスを関節運動させる。自動フィクスチャー770Aは、プロセスのそれぞれのステップの間にターゲットデバイスを適切な場所に保持して、ターゲットデバイスが焦点の合った状態のままになるようになっている。
【0065】
ディスプレイ750Aは、ターゲットデバイスのライブイメージを表示するために使用して、オペレーターを支援することが可能である。また、ディスプレイ750Aは、実施されている現在の手順(または現在の手順内のステップ)に関連する情報を表示するために使用され得る。ディスプレイ750Aは、オペレーターがステッチを複製する目的で、または検査および品質保証のために正しいステッチのモデルを提供する目的で、縫合糸またはステッチの適正な位置および形成を説明するターゲットデバイスのコンピュータモデルを示すことが可能である。ユーザー入力デバイス715Aは、ディスプレイ750Aと対話するために使用して、手順のステップ間、イラストとビデオの間、ライブイメージとターゲットデバイスのモデルの間などで表示を変化させることが可能である。これにより、オペレーターは、ディスプレイ750Aからの関連情報を、縫合または検査されている実際のターゲットデバイス上でオペレーターが視覚支援システム780Aの助けを得て見ているものと比較することが可能になり得る。
【0066】
特定の実施形態では、ディスプレイ750Aは、縫合動作または他の動作を実行するためのオペレーターインストラクション、ならびに手順に関係するか、さもなければ手順に関連する他の情報(たとえば、ステップごとのインストラクション、正しく完了した縫合ステップまたは手順ステップの参照イメージ、警告、注意、ヒント、提案、FAQなど)を提示するように構成され得る。オペレーターインストラクションは、一例として、スクリプトデータ736から得られ得る。特定の実施形態では、ディスプレイ750Aは、タイミングエレメントを提示することが可能であり、このタイミングエレメントは、効率を向上させるために、かつ/または、特定の動作が実行されるべき間中の時点または期間を決定する際にオペレーターを支援するために使用され得る。ターゲットインプラントデバイスが、所望の機能的特性または品質を保持するために一定の水分を維持することが要求される材料を含む可能性がある(たとえば、弁のリーフレットを形成するために使用される組織は、一定の水分を維持することが要求され得る)いくつかの実施形態では、そのようなコンポーネントを飽和または湿らせることをオペレーターに思い出させるために、リマインダおよび/またはインストラクションがディスプレイ750A上でオペレーターに提示されることがある。さらに、特定の実施形態では、ディスプレイ750Aは、インプラントデバイスおよび/またはその1つまたは複数のコンポーネントまたは特徴についての検出された特性、たとえば、水分レベル、特定のステッチに関する張力測定値などの、オペレーターによって実行されている手順に関する定性的な測定または分析情報を提示することが可能である。システム700Aは、これらの特質を検出するように構成されているセンサー、たとえば、湿分レベルセンサー、張力センサーなどを含むことが可能である。システム700Aは、さまざまなステップ、動作、手順などにかかる時間を追跡するために、および/あるいは、オペレーターもしくは他の人(たとえば、監督者)が異なる時間を、または異なる時間に関連付けられたイメージを確認できるようにするために、タイマー、時計、または他の時間トラッキングデバイスもしくは動作を含むことが可能である。
【0067】
特定の実施形態では、静止イメージが、ディスプレイ950の上に表示されるものとしてキャプチャーされ、かつ/またはイメージングシステム761Aによってキャプチャーされ得る。そのようなキャプチャーされたイメージは、品質制御データポイントを提供するために使用され得る。たとえば、イメージファイルデータは、手順の特定のインプラントデバイス、手順、および/または、手順に関与するオペレーターに関連付けてコンパイルおよび記憶され得る。この情報は、インプラントデバイス、手順、および/またはオペレーターの品質および/または他の態様を評価するために使用され得る。ディスプレイ750Aは、任意の望ましい位置にいるオペレーターによって見るために位置決め可能であり得、それは、比較的に低いストレスの姿勢および/または人間工学を改善するためのオペレーターの相互作用を可能にすることができる。
【0068】
自動フィクスチャー770Aおよび視覚支援システム780Aのアクチュエーター773A、782Aに関して、アクチュエーター773A、782Aは、DCモーター、ACモーター、またはブラシレスDCモーターなどのモーターを含むことが可能である。モーターは、サーボモーターであることが可能である。特定の実施形態では、モーターは、モーター制御回路によって指示されるように、パルス符号変調(PCM)を使用して制御される。たとえば、モーター制御回路は、特定の期間にわたってパルスアプリケーションを印加することが可能であり、ローターコンポーネントの角度的な位置決めは、パルスの長さによって少なくとも部分的に決定される。モーターに印加されるパワーの量は、ローターの回転距離に比例していることが可能である。
【0069】
特定の実施形態では、アクチュエーター773A、782Aは、1つまたは複数のサーボフィードバックコンポーネント、たとえば、位置センサー(たとえば、デジタルエンコーダー、磁気エンコーダー、レーザーなど)などを含むサーボアクチュエーターデバイスであることが可能である。アクチュエーターが許容可能な程度の精度でコントローラー730Aによって指示されるように位置決めされるという望ましいレベルの信頼性を実現するために、サーボフィードバックコンポーネントの使用が望ましい可能性がある。サーボフィードバックコンポーネントは、ローターの位置および/または速度を示すアナログ信号をモーター制御回路に提供することが可能であり、それは、有利には、安定したおよび正確なローター位置のより速い実現のための比較的に精密な位置の制御を可能にすることができる。自動フィクスチャー770Aを使用してインプラント縫合動作で縫合される心臓弁または他のインプラントデバイスの布の寸法に少なくとも部分的に起因して、インプラントデバイスの比較的に正確な位置決めが必要であるかまたは望ましい可能性がある。たとえば、縫合されているファブリックは、リブを形成する織られたストランドを含むことが可能であり、リブは、それらの間に比較的に小さいギャップを有している。特定の実施形態では、自動フィクスチャー770Aは、0.2mm以内、またはそれ未満の精度で縫合ターゲットである人間の人工インプラントデバイスを関節運動させることが必要とされ得る。サーボモーターデバイスおよびコンポーネントは、特定の実施形態の文脈において本明細書で説明されているが、特定の実施形態では、1つまたは複数のアクチュエーター773A、782Aは、ステッパーモーターまたは他のタイプのモーターサブシステムを含む。
【0070】
アクチュエーター773A、782Aは、モーター制御回路をさらに含むことが可能であり、モーター制御回路は、コントローラー730Aから受信される制御信号に従って、モーターを駆動することが可能である。特定の実施形態では、モーターは、サーボフィードバックメカニズムおよび/またはモーター制御回路と組み合わせて、有利には、所望の期間にわたって所定の設定位置にローターおよび/または取り付けられた支持部材を保つように構成され得る。モーターは、比較的に滑らかな整流および/または関連のアクチュエーターの正確な位置決めを提供することが可能である。モーターは、そのサイズに対して比較的に強力になっていることが可能であり、ローターおよび/または関連の支持部材の上に存在する機械的な荷重に比例して、パワーを引き出すことが可能である。
【0071】
特定の実施形態では、サーボフィードバックコンポーネントは、ポテンショメーターを含み、ポテンショメーターは、ローターに接続されており、ローターは、アクチュエーター773A、782Aの出力デバイスであると考えられ得る。ローターは、ポテンショメーターおよび制御回路にリンクされ得、ポテンショメーターは、制御回路からの信号と連結されており、たとえば、0°~180°の間のまたはそれを超えるなどの回転範囲にわたって、ローター(および、関連の支持部材)の角度を制御する。特定の実施形態では、ローターの回転範囲は、1つまたは複数の機械的なストップによって制限され得、1つまたは複数の機械的なストップは、関連のギアメカニズムの中へ組み込まれ得る。ポテンショメーター(または、他のサーボメカニズム、たとえば、内部ロータリーエンコーダーなど)は、制御回路がモーターおよび/またはローターの現在の角度を監視することを可能にすることができる。ローターが正しいまたはターゲットとされる角度または位置にあるときには、モーターは、次の位置決め信号がコントローラー730Aから受信されるまで、適切な場所でアイドリングまたはロックすることが可能である。
【0072】
例として、支援システム700Aは、ターゲットデバイスを空間に固定するように構成され得る。システム700Aは、3次元空間において、ターゲットデバイスの表面の位置と、それらの表面の肝要または重要な位置とを決定するように構成され得る。システム700Aは、オペレーターがターゲットデバイスに対して作業(たとえば、縫合、検査など)をするのに有利または最適な位置にターゲットデバイスを位置決めできるように、複数の自由度に沿ってターゲットデバイスを移動させるように構成され得る。視覚支援システム780Aは、オペレーター支援作業(たとえば、縫い目を形成するために材料に針を通すこと)のための正しい位置についてオペレーターに警告したり他の方法で情報を伝えたりするために使用できる光源784A(たとえば、レーザーポインター、バックライト、ブラックライト)を含むように構成され得る。システム700Aはユーザー入力を受け取って、オペレーターがシステム700Aのさまざまなコンポーネントと対話できるようにすることが可能である。この対話は、より広範な手順におけるステップの完了を示すために行われて、システム700Aが次のステップに進むこと、またはステップの完了を検証することが可能になり得る。ステップが完了すると、システム700Aは、ターゲットデバイスを次の場所に移動させ、それに応じて、視覚支援システム780Aおよび/または可視化システム760Aを調整することが可能である。こうすることは、スクリプトまたは事前にプログラムされた手順を完了するために複数回繰り返すことができる。システム700Aは、異なるデバイスに対する異なる組み立てパターンに対応して複数のレシピまたはスクリプトをスクリプトデータ736に含むことが可能である。システム700Aは、マシンビジョンシステム(たとえば、イメージングシステムおよびイメージ解析システム)を使用して、縫合ステップの正しい完了をリアルタイムで検証するように構成され得る。システム700Aは、ステップが正しく実施されなかった場合に、オペレーターに(たとえば、視覚インジケーターを使用して)警告するように構成され得る。ターゲットデバイス上の視覚インジケーターに加えて、システム700Aは、ディスプレイ750A上にターゲットデバイスの静止イメージまたはライブイメージを表示すること、およびターゲットデバイスの表示イメージ上に重畳または強調された正しい縫合位置を表示することが可能である。ディスプレイ750A上の視覚的な参照記号は、オペレーターが作業を正しく行うための助けになり得る。また、システム700Aは、実施されるべき適切な標準作業手順を表示することもでき、実施されている組み立て動作または検査動作に関連して、ユーザー入力デバイス715Aによってインデックスが付けられ得る。システム700Aは、オペレーター支援アッセンブリが正しく実施されたことを確認するために、一連のアッセンブリ中の別々の時点で全体的な品質検証を実施するように構成され得る。たとえば、ステップが順番に実施された後、システム700Aは、形成されたステッチを確認するために、可視化システム760Aおよび視覚支援システム780Aの位置決めを自動化することが可能である。いくつかの実施形態では、システム700Aは、完全に自動化されたシステムの一部であることが可能である。
【0073】
システム700Aは、スクリプトデータ736に記憶されたスクリプトまたはレシピを使用してターゲットデバイスを製造または検査するために使用され得る。一例として、スクリプトまたはレシピは、ターゲットデバイスに100個を超えるステッチを形成することについてのインストラクションを含むことが可能である。オペレーターは、ログインし、IDをスキャンし、特定のスクリプトデータをロードし、ターゲットデバイスを自動フィクスチャー770Aに物理的にロードすることによって、手順を初期化することが可能である。次に、オペレーターは、フットペダルを踏んで(たとえば、ユーザー入力デバイス715Aを介してユーザー入力を提供して)、スクリプトを開始することが可能である。自動フィクスチャー770Aは、スクリプトデータに基づいてターゲットデバイスを方向付けし、位置決めする。視覚支援システム780Aは、光源784Aをターゲットデバイス上のターゲット位置に向け、そこに視覚インジケーターを生成する。ディスプレイ750Aは、第1のステップのための動作手順を表示する。オペレーターは、視覚インジケーターをガイドとして使用しながら動作手順に従う。ステップが完了すると、オペレーターはフットペダルを踏む。システム700Aは、可視化システム760Aを使用して、縫合が正しい位置に正しく形成されていることを確認する。この確認は、イメージングシステム761Aを使用してイメージを視覚インジケーターの位置で獲得することによって達成され得る。視覚インジケーターおよび/またはディスプレイ750Aによって示された縫合が検証されると、オペレーターは、フットペダルを再び踏み込んで次のステップに進むことができる。このプロセスは、スクリプトが完了するまで繰り返され得る。システム700Aは、各ユーザー入力と自動化されたプロセスの完了とのタイムスタンプをログ記録することが可能である。このログ記録は、能力メトリクスを決定し、オペレーター間の比較を可能にするために使用され得る。
【0074】
システム700Aは、いくつかの利点を提供する。たとえば、システム700Aは、オペレーターの能力を向上させる、オペレーターの怪我の数を低減させる、検査および製造の速度および効率を向上させる、ターゲットデバイスを製造するために要求されるスキルを低減させる、製造中のミスを識別する、オペレーターのための決定点を自動化するなどの助けになり得る。
【0075】
システム700Aは、医療デバイスを製造するように設計され得る。そのため、システム700Aは、クリーンルーム準拠であることが可能であり、また、微生物の使用などを除外することが可能である。
【0076】
図7Bは、1つまたは複数の実施形態による縫合支援システム700B(検査支援システムとして使用されることもあり、あるいはオペレーター支援システムまたは手順支援システムと呼ばれることもある)を使用して、人間の人工インプラントデバイス(たとえば、心臓弁)710Bに関する縫合動作を実行しているオペレーター705を図示している。複数のコンポーネントおよびデバイスが
図7Bの支援システム700Bに図示されているが、縫合または検査支援機能性は、1つまたは複数の追加的なコンポーネントを有するシステムの中で、および/または、
図7Bに図示されている1つまたは複数のコンポーネントを省略するシステムの中で実装され得るということが理解されるべきである。
【0077】
システム700Bは、関節アーム782Bおよび光源784Bを含む視覚支援システム780Bを含む。関節アーム782Bは、ターゲットデバイス710B上に提供される視覚インジケーター788になる光786(たとえば、コリメート光、イメージなど)を生成するために、光源784Bを位置決めおよび方向付けするための複数の自由度を提供する。視覚インジケーター788は、ディスプレイ750B上に楕円として示されているが、視覚インジケーター788は、本明細書に記載されている任意の適切な特性(たとえば、色、形状、パターン、継続性など)を保有することが可能であることが理解されるべきである。同様に、光源784Bは、光ビーム786を提供するものとして図示されているが、光源784Bは、本明細書の他の箇所で説明されているように、光をターゲットデバイス710Bへ誘導する光ファイバを含むことも可能であることが理解されるべきである。
【0078】
システム700Bは、自動フィクスチャー770Bを含み、自動フィクスチャー770Bは、1つまたは複数のアクチュエーターデバイス(たとえば、サーボアクチュエーターデバイス)を含むことが可能であり、1つまたは複数のアクチュエーターデバイスは、関節アーム778Bが関節運動させられることを可能にするさまざまな構成のうちの1つで連結されており、連結されているインプラントデバイス710Bを操作および位置決めするときに、複数の自由度を提供することが可能である。たとえば、自動フィクスチャー770Bは、オペレーター705に向けておよび/またはオペレーター705から離れるように、上および/または下に、1つまたは複数の異なる回転軸線に関して時計回り方向および/または反時計回り方向に(たとえば、流入端部および流出端部を移動または反転させ、したがって、一方または他方が、オペレーターにより近付くようになる)、x軸、y軸、およびz軸に関してさまざまな方向もしくは位置に、ならびに/または、他の方向もしくは移動に、アーム778Bを関節運動させるように構成され得る。そのうえ、自動フィクスチャー770Bのアーム778B、および/または、関連のインプラントホルダーコンポーネント771Bは、時計回りにまたは反時計回りに回転する(たとえば、ホルダー771Bのおよび/またはターゲットデバイス710Bの中心軸線または長手方向軸線の周りに回転する)ように構成され得、インプラントデバイス710Bの異なる部分または領域をオペレーター705に提示するようになっている。自動フィクスチャー770Bの遠位アーム部分778Bは、オペレーター705がターゲットデバイス710Bを適切な位置に移動させることを可能にし、インプラントデバイス710Bの1つまたは複数の部分を、(1)可視化システム760B(たとえば、カメラもしくは顕微鏡アッセンブリ)またはそのレンズに露出させ、および/または、(2)オペレーター705に(たとえば、オペレーターの手および/または目に)露出させ、手順(たとえば、縫合ステップ、検査ステップなど)を実施することが可能である。
【0079】
特定の実施形態では、自動フィクスチャー770Bは、互いに物理的に連結されている複数の電動アクチュエーター(たとえば、サーボアクチュエーター)を含む。複数のモーターコンポーネント(たとえば、サーボモーターコンポーネント)を使用して自動化された縫合糸フィクスチャー770Bを構成することによって、システム700Bは、比較的に安価であり、ならびに/または、有利には、強化された可動域および複数の回転軸線を提供することが可能である。特定の実施形態では、自動化された縫合糸フィクスチャー770Bは、複数のアクチュエーターデバイス(たとえば、サーボアクチュエーターデバイス)を含み、複数のアクチュエーターデバイスは、一緒にデイジーチェーン接続され、ソフトウェアスクリプトを使用して実装されており、インプラントデバイス710Bを位置決めする目的のために協働的な機能性を提供する。たとえば、アクチュエーターデバイスまたはサーボアクチュエーターデバイス(たとえば、サーボモーターデバイス)は、水平方向にもしくは垂直方向にまたは所定の角度で装着され得、または、装着されるように構成され得、任意の望ましい方向に関節運動させられ得る。たとえば、自動化された縫合糸フィクスチャー770Bは、蛇のようなおよび/またはクレーンのような構成で関節運動するように構成され得る。
図18~
図25および
図28~
図30は、自動フィクスチャーの蛇のような構成の例を図示しており、それは、縫合手順において自動化された縫合糸フィクスチャーとして使用され得、および/または、他の手順において使用され得る。同様の構成が、光源784A、784Bを位置決めおよび方向付けするために、視覚支援システム780A、780Bの一部として使用され得ることが理解されるべきである。さらに、自動フィクスチャーに関するアクチュエーター、サーボ、モーター、関節運動式アーム、制御回路などについてのいずれの説明も、光源および/または光源の光学部品を位置決めおよび操縦するための本明細書に記載された視覚支援システムに同様に適用されることが理解されるべきである。
【0080】
自動化された縫合糸フィクスチャー770Bの構成は、比較的に小さいデバイス(たとえば、人間の人工インプラントデバイス710Bなど)の位置決めおよび操作を支援するように設計されている用途において使用するのに比較的に小さくて便利であることが可能である。また、システム700Bおよび自動フィクスチャー770Bの比較的に小さいサイズは、人工心臓弁インプラントを縫合するためによく使用されるもののような、よりコンパクトなワークスペースの中での使用を可能にし、たとえば、小さいサイズは、比較的に小さいデスクまたはテーブルの上でもフィットして使用され得、それは、建物および作業エリアのより効率的な使用を可能にする。特定の実施形態では、自動化された縫合糸フィクスチャー770Bの個々のアクチュエーターデバイス(たとえば、個々のサーボアクチュエーターデバイス)は、ブラシレスポテンショスタットおよび/または磁気エンコーダーデバイスを含むことが可能である。特定の実施形態において、アクチュエーターデバイスは、アナログ電圧信号による圧電制御を使用して実装され得る。特定の実施形態では、自動化された縫合糸フィクスチャー770Bの1つまたは複数のコンポーネントは、パルス幅変調制御信号(たとえば、0μsから2μsの間の間隔を置いて配置された制御信号など)を使用して制御され得る。特定の実施形態では、自動化された縫合糸フィクスチャー770Bの複数のモーターコンポーネント(たとえば、複数のサーボモーターコンポーネント)は、多重信号を伴う1つまたは複数の共通リード(たとえば、3リード接続など)を共有することが可能である。いくつかの実施形態では、自動化された縫合糸フィクスチャー770Bは、4つまたは5つまたはそれ以上のサーボモーターデバイスを含む。本明細書で開示されているデバイスおよびフィクスチャーは、リモート制御可能であるかまたは少なくとも部分的にリモート制御可能であることが可能である。
【0081】
自動フィクスチャー770B(たとえば、自動化された縫合糸フィクスチャー)は、ターゲットホルダーアッセンブリ771B(たとえば、縫合ターゲットホルダーアッセンブリ)をさらに含むことが可能であり、ターゲットホルダーアッセンブリ771Bは、オペレーターが従事しているプロセスの対象であるターゲットデバイス710B(たとえば、縫合ターゲット、人間の人工インプラントデバイスなど)を保持または固定するように構成され得る。
【0082】
特定の実施形態では、縫合支援システム700Bは、可視化システム760Bを含む。可視化システム760Bは、カメラ761Bを含むことが可能である。いくつかの実施形態では、カメラ761Bは、縫合手順の実行の間に、実質的に静的な構成のままになっており、自動フィクスチャー770Bは、手順の間にカメラ761Bによる望ましい焦点へターゲットインプラントデバイス710Bを関節運動させる。特定の実施形態では、可視化システム760Bは、手動でまたは自動的に関節運動し、および/または、ターゲット位置に焦点を合わせ、オペレーターの利益のためにターゲット縫合位置の精密なイメージを提供するように構成され得る。たとえば、カメラ761Bの位置決めは、本明細書で説明されているように、縫合プロセススクリプトを実行するコントローラーによって少なくとも部分的に制御され得る。特定の実施形態では、システム700Bは、複数のカメラを含み、複数のカメラは、インプラントデバイス710Bおよび/または自動フィクスチャー770Bの多重視点イメージング(たとえば、二重視点イメージング)を提供するように構成されており、それは、死角を排除もしくは低減することを助け、および/または、動作のしやすさを改善することが可能である。また、カメラ761Bは、ターゲットデバイスに焦点を合わせるために、および/または、位置および寸法の一貫性を維持するために、自動的に焦点を再び合わせるように、かつ/またはズーム設定を調整するように構成され得る。
【0083】
縫合支援システム700Bは、ディスプレイモニタ750B(または、複数のディスプレイモニタ)をさらに含むことが可能である。ディスプレイモニタ750Bは、カメラ761B、視覚支援システム780B、および/または自動フィクスチャー770Bと協調して働き、ターゲット位置(たとえば、ターゲット縫合位置)を識別するイメージをオペレーター705に提示することが可能である。システム700Bの精密度および使いやすさをさらに改善するようにこれが行われ得る。
【0084】
支援システム700Bは、手順のために(たとえば、心臓弁などのような人間の人工インプラントを縫合するために、検査および品質制御のために、ならびに/または、他の手順のために)ダイレクトヒューマン支援において使用するためのマルチアクセス支援システムを表すことが可能である。特定の実施形態では、自動化された縫合糸フィクスチャー770Bは、ターゲットデバイスまたはインプラントデバイス710Bを保持し、カメラ761Bの下の所望の位置に、ターゲットデバイスまたはインプラントデバイス710Bを関節運動させることが可能であり、カメラ761Bは、たとえば、ハイデフィニション(HD)カメラであることが可能であり、ハイデフィニション(HD)カメラは、(たとえば、縫合手順、検査、または他の手順において)手順を監視する際にさらなる精密度を提供することが可能である。自動フィクスチャー770Bは、有利には、たとえば、縫合プロセスに従って縫合されることとなるインプラントデバイス710Bの上のポイントまたは領域に関して、カメラ761Bの被写界深度の中の所望の焦点の合った位置に、インプラントデバイス710Bを位置決めすることが可能である。
【0085】
人間の人工インプラントデバイス710Bを保持し、固定し、関節運動させ、または移動させるように、自動化された縫合糸フィクスチャー770Bのホルダーアッセンブリ771Bを構成することは、オペレーターが所望の縫合位置においてインプラントデバイスを手動で保持することを必要とされるシステムにおいて必要とされ得るよりも1つ少ない手を使用して、オペレーター705による縫合動作の実行を可能にすることができる。オペレーター705の自由な手は、インプラントデバイスを取り扱って縫合するためにオペレーターの両手が必要とされる手順では利用可能でないさまざまな動作を実施するために利用可能であり得る。たとえば、オペレーター705の自由な手は、縫合されている布を調節するために、縫合スレッドを再位置決めするために、結び目を結ぶのを支援するために、および/または、針を押したりもしくは引いたりするなどのために使用され得る。さらに、自由な手が休むことを可能にすることは、オペレーターの痛みの可能性を有益に低減させることが可能である。
【0086】
自動化された縫合糸フィクスチャー770Bは、ターゲットデバイスまたはインプラントデバイス710Bと整合するように構成され、それにより、ターゲット領域は、オペレーター705が適当な位置決めを決定および実行する必要性なしにカメラ761Bの焦点範囲に入り得る。これは、ターゲットのビューまたはターゲットの一部分(たとえば、所望の縫合ポイント)をディスプレイデバイス750Bの上に提供するために行われ得る。いくつかの実施形態では、可視化システム760Bは、自動フィクスチャー770Bによって提示される動作の平面とカメラ761Bを整合させるようにさらに構成され得る。
【0087】
特定の実施形態では、自動化された縫合糸フィクスチャー770Bの遠位関節アーム778Bは、一般的に、下向きに角度を付けられた位置を提示し、
図7Bに示されているように、オペレーター705の位置に対するインプラントデバイス710Bの適正な位置決めを可能にすることができる。そのうえ、カメラ761Bは、有利には、インプラントデバイス710Bの少なくとも部分的な側部角度を提供することが可能であり、それは、示されているオペレーター705配向に関してターゲット縫合位置の良好な作業ビューを提供することが可能である。実質的にカメラ761Bの被写界深度の中にインプラントデバイス710Bを位置決めするように構成されている自動化された縫合糸フィクスチャー770Bによって、カメラ761Bが縫合手順または他の手順の1つのステップから次のステップへ焦点を調節することは必要でない可能性がある。
【0088】
縫合支援システム700Bは、自動化された縫合糸フィクスチャー770Bの関節アーム778Bが手動でまたは電子的にオペレーター705によって変更され得るように構成され得、カスタム位置を自動フィクスチャー770Bに教え込み、たとえば、位置情報を記録またはプログラムし、したがって、システムまたは自動フィクスチャー770Bが、手順の間に自動的にその位置に戻ることが可能である。たとえば、オペレーター705は、関節アーム778Bを操作し、オペレーター705の所望の作業位置または姿勢に対して、ターゲットまたは弁710Bへのアクセス可能性を可能な限り多く提供することが可能である。関節アーム778Bは、所望の位置へ機械的に移動させられ、その位置において凍結または保持され得、保持された位置では、アーム778Bの位置を表すデータキャプチャーが実行され、その位置が、同様の動作または手順に関連して将来に再生成され得るようになっている。位置情報(たとえば、位置を表す情報、または、自動フィクスチャーおよび/または関節アームが特定の位置に移動することを引き起こすために使用され得る情報)は、手順スクリプト(たとえば、縫合手順スクリプト、検査スクリプトなど)の一部としてセーブされ得る。たとえば、縫合するための手順、および/または、インプラントデバイス710Bを検査するための手順は、インプラントデバイス710Bの複数の異なる位置を伴うことが可能であり、また、一般的に伴うこととなるので、システム700Bは、手順のそれぞれのステップおよび/または位置に関する情報を含むデータスクリプトを記憶するように構成され得、特定の位置またはステップが、手順(たとえば、インプラントデバイス710Bに関連付けられるインプラント縫合および/または検査手順)に関連して、後で再現され得るようになっている。このようにして、オペレーターは、パーソナライズまたはカスタマイズされた手順スクリプトを作成することが可能である。同様に、オペレーターは、同じ種類の製品に対して繰り返され得る製品(たとえば、弁)の手順スクリプト、および/または同様の一連のステップが実施される製品および/または寸法が類似している製品の手順スクリプトを作成することが可能である。有利には、この手順スクリプトは、位置精度が製品のコンピュータモデルに依拠しない、使いやすいプログラミングインターフェースを提供する。いくつかの実施形態では、製品の3次元モデルは、視覚支援システム780Bにロードされ得、また、手順をプログラムするために使用され得る(たとえば、自動システムのいずれのコンポーネントも物理的に操作する必要がない)。
【0089】
図8は、視覚支援システム880および自動フィクスチャー870を含む、検査支援システム800の例示的な実施形態を図示する図である。いくつかの実施形態では、検査支援システム800は、本明細書に例が記載されている縫合支援システムとして使用され得る。自動フィクスチャー870は、関節運動式アーム873(たとえば、1つまたは複数のアクチュエーターを含む可動アーム)を含み、関節運動式アーム873の遠位端にはターゲットホルダー871が固定されている。ターゲットホルダー871は、ターゲットデバイス810を固定し、かつ位置決めおよび方向付けするように構成される。また、視覚支援システム880は、関節運動式アーム882(たとえば、1つまたは複数のアクチュエーターを含む可動アーム)を含み、関節運動式アーム882の遠位端には光源884が固定されている。
【0090】
視覚支援システム880は、光886をターゲットデバイス810の表面に投影して視覚インジケーター888を生成するために、光源884を位置決めおよび方向付けするように構成される。本明細書で説明するように、視覚インジケーター888は、オペレーターが製造または検査手順のステップを実施するのを支援するために使用され得る。関節運動式アーム882は、視覚インジケーター888をターゲットデバイス810上のターゲット位置に投影することを達成するために、光源884の位置を調整するように構成され得る。さらに、関節運動式アーム882は、光源884の位置を調整するように構成され得、それにより、オペレーターがターゲットデバイス810に対して手順を実施するのを視覚支援システム880が妨げないようになる。
【0091】
自動フィクスチャー870は、手順のためのスクリプト化データに少なくとも一部は基づいて、ターゲットデバイス810を位置決めおよび方向付けするように構成される。視覚支援システム880は、自動フィクスチャー870と連係して視覚インジケーター888をターゲット位置に生成する。本明細書で説明されているように、ターゲットデバイス810の3次元モデル(たとえば、CADモデル)を使用して、ターゲットデバイス810上の関連するポイントの位置をマッピングすることができ、これにより、視覚支援システム880は、視覚インジケーター888を所望の位置またはターゲット位置に生成するために光源884をどこに向けるべきかを決定することが可能である。3次元モデルは、ターゲットデバイス810の形状、幾何形状、および/または表面トポグラフィを決定するために使用され得る。たとえば、自動フィクスチャー870は、手順の第1のステップに基づいて、ターゲットデバイス810を第1の位置および向きで位置決めおよび方向付けする。自動フィクスチャー870(たとえば、関節運動式アーム873およびターゲットホルダー871)の位置および向きに関する情報は、ターゲットデバイス810の3次元モデルと組み合わされて、空間におけるターゲットデバイス810の表面のマップが決定される。この情報を使用して、視覚支援システム880は、光源884の適切な位置および向きを決定し(たとえば、レイトレーシングまたは他の類似のアルゴリズムを使用して)、光源884は、光886をターゲットデバイス810上のターゲット位置に投影して所望の視覚インジケーター888を得ることができる。いくつかの実施形態では、光源884の位置および向きは、光源884および/または関節運動式アーム882によってオペレーターが妨げられる可能性を、ターゲット位置に視覚インジケーター888を提供する能力を維持しながら低減または除去するようにさらに構成される。
【0092】
自動フィクスチャー870は、ターゲットホルダー871(本明細書ではターゲットホルダーまたはアッセンブリと呼ばれるが、これは、他の手順のためにターゲットデバイスまたはコンポーネントを保持するための別のタイプのターゲットホルダーデバイスまたはアッセンブリであり得る)を含むことが可能である。ターゲットホルダー871は、アクチュエーター873のうちの1つに、たとえば、複数のアクチュエーター873の遠位エクステンションアームアクチュエーターデバイスなどに、物理的に連結され得る。ターゲットホルダー871は、縫合されることが望まれる人工心臓弁デバイスもしくは他の人間の人工インプラントデバイスをターゲットホルダーに保持するように、または装着させるように構成され得る。ターゲットホルダー871は、任意の適切なまたは望ましい形状、構成、および/または寸法を有することが可能であり、さまざまな異なる方式で、ターゲットデバイスまたはインプラントデバイスを保持するかまたはその他の方法で固定するように構成され得る。縫合ターゲットホルダーデバイスおよびアッセンブリの例示的な実施形態は、
図12、
図13、
図15および
図31に関連して下記に詳細に説明されている。しかし、そのような実施形態は、単なる例として提供されているに過ぎず、他のタイプの縫合ターゲットホルダーが、システム800の中に実装され得るということが理解されるべきである。特定の実施形態では、遠位アクチュエーターは、第1の回転軸線の周りに回転するように構成されている回転支持部材を含む。いくつかの実施形態では、ターゲットホルダー871は、遠位電動アクチュエーターの支持部材に連結されており、支持部材の第1の回転軸線に対して平行の軸線の周りに回転するように構成されている。いくつかの実施形態では、ターゲットホルダー871は、遠位アクチュエーターの支持部材に連結されており、支持部材の第1の回転軸線に直交する軸線の周りに回転するように構成されている。
【0093】
いくつかの実施形態では、自動フィクスチャー870は、ターゲットデバイス810を操縦し、それにより、視覚支援システム880が手順のステップ間で移動する必要がないように構成される。換言すれば、光源884は、視覚インジケーター888が新たな所望の位置に投影されるように自動フィクスチャー870がターゲットデバイス810を再位置決めすることに少なくとも部分的に起因する、新たなターゲット位置に視覚インジケーター888を提供しながら特定の位置および向きに維持され得る。
【0094】
図9は、ターゲットホルダー971によって固定されたターゲットデバイス910に投影される視覚インジケーター988a、988bの一例を図示する。視覚インジケーター988a、988bは、オペレーターに情報を伝えるために見かけや特性を変えることができる。たとえば、上の図では、視覚インジケーター988aを、正しいステッチ、針の入口位置、特定のステッチタイプなどを示すために使用され得る円として示しているのに対し、下の図では、視覚インジケーター988bを、正しくないステッチ、針の出口位置、特定のステッチタイプなどを示すために使用され得る「X」として示している。視覚インジケーター988a、988bの他の特性、たとえば、それだけに限定されないが、色、明るさ、サイズ、パターン、継続性、強度、焦点、またはこれらの任意の組み合わせなどもまた変更され得、または代替的に変更され得る。
【0095】
視覚インジケーター988a、988bは、ターゲットデバイス910の外側にある光源から光を投影または誘導することによって、またはターゲットデバイス910の内側にある光源から光を投影または誘導することによって(たとえば、ターゲットデバイス910を背面照明することによって)生成され得る。いくつかの実施形態では、視覚インジケーター988a、988bは、オペレーターに情報を伝えるために動きが与えられたり、特定のパターンで動いたりすることが可能である。視覚インジケーター988a、988bは、ターゲットデバイス910上にステッチを形成する目的のため、ターゲットデバイス910上のステッチを検査するためなど、オペレーターの注意をターゲットデバイス910上のターゲット位置に向けるために使用され得る。
【0096】
図10Aおよび
図10Bは、光源として光ファイバ1084を有する視覚支援システムの一例を図示する。この例示的なシステムでは、ターゲットデバイス1010を背景照明することによって視覚インジケーター1088を生成するために、光ファイバ1084は、光ファイバ1084がターゲットデバイス1010内に位置決めされるようにターゲットホルダー1071と結合される。そのような実施形態では、視覚支援システムのアクチュエーターは、少なくとも部分的に、自動フィクスチャーのアクチュエーターと合致することが可能である。換言すれば、自動フィクスチャーのアクチュエーターは、視覚支援システムの光源を操縦するために使用することも可能である。
【0097】
光ファイバ1084は、ターゲットホルダー1071によって形成されたルーメンを通過するので、ターゲットデバイス1010がターゲットホルダー1071に取り付けられると、光ファイバ1084の発光端部がターゲットデバイス1010に取り囲まれる。光ファイバ1084は、ターゲットホルダー1071の1つまたは複数のコンポーネントによって保持され得る。また、光ファイバ1084は、ターゲットホルダー1071に結合されたコンポーネントによって移動(たとえば、回転、角度付けなど)させ、光ファイバ1084の発光端部から出てくる光1086を使用して視覚インジケーター1088を生成することも可能である。光ファイバ1084は、光源からの光を光ファイバ1084の受光端部(図示せず)において受光することができる。光源は、レーザー、LED、レーザーダイオード、ランプなどであることが可能である。特定の実施形態では、光源は、自動フィクスチャーから物理的に分かれている。さまざまな実施形態では、光源および/または光ファイバ1084の受光端部は固定されている。そのような実施形態では、光源および/または光ファイバ1084の受光端部は、光ファイバ1084の発光端部の移動とともには必ずしも移動しない。いくつかの実施形態では、ターゲットホルダー1071は、光ファイバの発光端部を移動および方向付けして視覚インジケーター1088をターゲット位置で生成するためのアクチュエーターを含む。
【0098】
図示されている実施形態では、有利には、関節運動式アームの数が低減する。加えて、図示の実施形態では、有利には、ターゲットホルダー1071を使用して、ターゲットデバイス1010を背景照明するための光源1084を固定し、それによって、オペレーターが光源1084によって妨害される可能性を低減することが可能である。
【0099】
例示的な自動化された縫合糸フィクスチャー
図11は、1つまたは複数の実施形態による自動化された縫合糸フィクスチャー1170の例示的な実施形態の斜視図を図示している。自動化された縫合糸フィクスチャー1170は、複数の電動アクチュエーター1101、1102、1103、および1104を含む。電動アクチュエーター1101~1104は、所望の構成で物理的におよび/または通信可能に連結されており、本開示の実施形態に従って縫合ターゲットデバイスをオペレーターに提示するのに適切な遠位アクチュエーター1101(本明細書で特定の文脈において遠位関節アームと称される)のためのターゲットとされる可動域および位置決めを提供することが可能である。4つの電動アクチュエーターが示されているが(すなわち、1101~1104)、追加的な電動アクチュエーターおよび/または他のアクチュエーターが使用され、より多くの程度/タイプの移動および/または異なるタイプの移動(たとえば、線形移動、他のパターンの移動など)を提供することが可能である。
図18~
図25および
図28~
図30は、電動アクチュエーターの異なる配置を含む自動フィクスチャーの例示的な構成を図示している。これらの図を参照して本明細書で説明されている自動フィクスチャーは、異なる高さまで上下に移動し、追加的な方向(水平方向を含む)に関節運動することが可能である。
【0100】
端部アクチュエーターまたは遠位アクチュエーターは、ホルダーデバイスまたはアッセンブリ(たとえば、
図12、
図13、
図15および/または
図18~
図31を参照して本明細書で説明されているホルダーデバイスまたはアッセンブリ)および/またはターゲットデバイス(たとえば、弁)を保持するかまたは含むことが可能である(または、保持するかもしくは含むように修正され得る)。たとえば、
図18~
図25および
図28~
図30に示されている自動フィクスチャー(および、本明細書で説明されているかまたは示されている他の自動フィクスチャー)は、その端部において、
図26、
図27、および/または
図31に示されているホルダーアッセンブリ/デバイスを含むように修正され得る。いくつかの実施形態では、バッグは、侵入からのリンケージを少なくとも部分的にカバーするように構成され得る。
【0101】
図11を参照すると、電動アクチュエーター1101~1104のそれぞれは、ベース部分1171および回転支持部材1177を含むことが可能であり、回転支持部材1177は、ローターコンポーネント1105に機械的に固定されている。特定の実施形態では、ローターコンポーネント1105は、磁気モーター(図示せず)に関連付けられており、ローターコンポーネント1105の回転は、ローターの軸線(たとえば、それぞれ、1193a、1193b、1193c)の周りにトルクを作り出すように設計されている導電性巻線と磁界との間の相互作用によって引き起こされる。モーターは、ギアのセットを利用し、同時に出力ローターおよびポテンショメーターを回転させることが可能である。ポテンショメーター(それは、サーボモーターの角度を少なくとも部分的に制御することが可能である)は、制御回路(図示せず)がサーボモーターの現在の角度を監視することを可能にすることができる。モーターは、一連のギアを通して、出力ローターおよびポテンショメーターを同時に回すように構成され得る。ポテンショメーターフィードバック信号は、サーボ制御回路の中へ給送され得、位置が正しいということを制御回路が検出するときには、それがサーボモーターを停止させる。角度が正しくないということを制御回路が検出する場合には、それは、角度が正しくなるまで正しい方向にサーボモーターを回し続けることが可能である。回転アクチュエーターが説明されているが、線形に移動するアクチュエーターも使用され得る(たとえば、フィクスチャーの一部分を上昇および低下させるか、または、フィクスチャーの一部分を中および外に移動する)。
【0102】
特定の実施形態では、自動化された縫合糸フィクスチャー1170は、複数のステージを含む。たとえば、示されているように、フィクスチャー1170は、電動アクチュエーター1103、1104を含むベースステージ1172を含むことが可能である。図示されている実施形態では、ベースステージ1172は、フィクスチャー1170のためのベースサポートを提供する2つの別個のアクチュエーター(1103、1104)を含むが、電動アクチュエーターの数は、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つ以上などのような任意の適切な数であることが可能であるということが理解されるべきである。いくつかの実施形態では、ベースステージ1172のアクチュエーター1103、1104は、任意の適切なまたは望ましい方式で互いに機械的に固定され得る。たとえば、示されているように、アクチュエーター1103、1104は、共通の参照構造体(たとえば、取り付けプレート1189など)または他の構造体にそれぞれ装着され得る。アクチュエーター1103、1104のそれぞれは、示されているように、共通の回転軸線1193cの周りに回転するように構成されている回転支持部材(1177c、1177d)を含むことが可能である。
【0103】
自動化された縫合糸フィクスチャー1170は、第2ステージ1173を含み、第2ステージ1173は、1つまたは複数の電動アクチュエーターを含むことが可能である。たとえば、示されているように、ステージ1173は、いくつかの実施形態では、単一のアクチュエーターデバイス1102を含むことが可能である。アクチュエーター1102のベース部分1171bは、示されているように、ベースステージアクチュエーター1103、1104の回転支持部材のうちの一方または有利には両方に固着または固定され得る。ベースアクチュエーター1103、1104が、特定の距離だけ互いに水平方向に分離されている場合、ベースステージアクチュエーター1103、1104の支持部材を互いに固着するためにサポートプレートまたは構造体1179を使用することが望ましい可能性があり、第2ステージアクチュエーター1102は、サポートプレート1179に固着されている。すなわち、サポートプレート1179は、たとえば、1つまたは複数のボルト、スクリュー、および/またはナットなどの使用などを通して、ベースステージ1172の支持部材の両方に固定または固着され得、任意の適切なまたは望ましい手段を通して第2ステージアクチュエーター1102のベースに、さらに固定または固着され得る。
【0104】
第2ステージアクチュエーター1102は、ローター軸線1193bの周りに回転するように構成されている回転支持部材1177bをさらに含むことが可能である。したがって、第2ステージアクチュエーター1102は、図示されている取り付け構成でベースステージアクチュエーターと組み合わせられるときに、自動化された縫合糸フィクスチャー1170の追加的な移動度を提供することが可能である。自動化された縫合糸フィクスチャー1170は、図示されている遠位アクチュエーター1101の実装を通して、追加的な移動度をさらに提供することが可能である。第3ステージ1174は、
図11のダイアグラムに示されているが、特定の実施形態において、フィクスチャー1170は、ベースステージ1172および第2ステージ1173だけを含むことも可能であるということが理解されるべきである。そのうえ、図示されている実施形態は、3つのステージを含むが、本明細書で開示されている実施形態は、4つ以上のステージ(たとえば、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、もしくはそれ以上のステージ)を有する、および/または、5つ以上の電動アクチュエーターデバイス(たとえば、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、もしくはそれ以上のアクチュエーターデバイス)を有する、自動化された縫合糸フィクスチャーアッセンブリを使用して実装され得るということが理解されるべきである。
【0105】
遠位第3ステージアクチュエーター1101は、示されているように、そのベース1171aにおいて、第2ステージアクチュエーター1102の回転支持部材1177bに固着または固定され得る。そのうえ、遠位アクチュエーター1101は、回転支持部材1177aをさらに含むことが可能であり、回転支持部材1177aは、フィクスチャー1170に関してさらに別の移動度を提供するために回転するように構成され得る。特定の実施形態では、遠位アクチュエーター1101は、(たとえば、回転支持部材1177aにおいて)それに取り付けられた本開示の実施形態による縫合ターゲットホルダーアッセンブリまたはターゲットホルダーアッセンブリを有することが可能である。
【0106】
自動フィクスチャー1170は、実質的に直立した配置で
図11のダイアグラムに図示されており、実質的に直立した配置では、それぞれの支持部材が、垂直方向の配置で位置決めされており、それぞれのアクチュエーターデバイスの回転軸線が、実質的に単一の垂直方向の平面の中に存在するようになっている。しかし、フィクスチャー1170によって提供される追加的な移動度は、さまざまな支持部材の回転を可能にすることができ、第2ステージおよび第3ステージアクチュエーターデバイスのそれぞれのローターの回転軸線が、ベースステージアクチュエーターデバイス1103、1104の支持部材1177c、1177dの回転軸線とは別個の垂直方向の平面の中に最終的に存在することができるようになっている。
【0107】
自動化された縫合糸フィクスチャー1170のさまざまな電動アクチュエーターデバイスは、任意の適切なまたは望ましい方式で制御され得る。たとえば、いくつかの実施形態では、フィクスチャー1170のさまざまな電動アクチュエーターデバイスが、制御システム、デバイス、またはモジュール(たとえば、本明細書で説明されている
図7Aのコントローラー730Aなど)との無線接続を通じて、無線制御信号を受信するように構成され得る。いくつかの実施形態では、アクチュエーターは、たとえば、図示されているさまざまな有線接続1191などを通じて、有線制御信号を受信するように構成され得る。たとえば、特定の実施形態において、フィクスチャー1170のステージおよび/またはアクチュエーターデバイスのうちの2つ以上は、本明細書で説明されているように、デイジーチェーン構成で有線接続を使用して通信可能に連結され得る。
【0108】
図18~
図25は、例示的な自動化された縫合糸フィクスチャー1970を図示している。自動化された縫合糸フィクスチャー1970は、複数のアクチュエーターデバイス1973A~1973Dを有する関節運動式アーム1978を含み、複数のアクチュエーターデバイス1973A~1973Dは、一緒にデイジーチェーン接続されており、遠位ターゲットマウントポイント1971の移動を提供する。遠位ターゲットマウントポイント1971は、縫合ターゲットホルダーデバイスまたはアッセンブリ(たとえば、
図26、
図27、および
図31に図示されているものなど)を固定するように構成され得る。縫合ターゲットホルダーは、遠位ターゲットマウントポイント1971に物理的に連結され得、または、それは、遠位ターゲットマウントポイント1971の一部として一体的に形成され得る。縫合ターゲットホルダーは、人工心臓弁デバイスもしくは他の人間の人工インプラントデバイス(それは、縫合されることを望まれている)を保持するか、または、それに装着された人工心臓弁デバイスもしくは他の人間の人工インプラントデバイスを有するように構成され得る。
【0109】
また、自動化された縫合糸フィクスチャー1970は、垂直方向の並進ステージ1972を含み、垂直方向の並進ステージ1972は、関節アーム1978を垂直方向に移動させるように構成されている。これは、望ましくは小さい設置面積を維持しながら、自動化された縫合糸フィクスチャー1970の移動の範囲をさらに増加させる。垂直方向の並進ステージ1972は、ピストン構成を含むことが可能であり、ピストン構成は、近位アクチュエーターデバイス1973Aに取り付けられ、垂直方向の並進ステージ1972は、関節アーム1978全体が上昇および低下することを引き起こすことができるようになっている。垂直方向の並進ステージ1972は、正確に垂直方向にならないように構成され得、完全な垂直方向から離れるように傾けられるかまたは角度を付けられ得る。
【0110】
自動化された縫合糸フィクスチャー1970は、ベースまたはベースプレート1979を含み、垂直方向の並進ステージ1972を支持し、ターゲットデバイスを製造するためのワークスペースを画定することが可能である。特定の実施形態では、フィクスチャー1970のための作業ゾーンは、おおよそ6.75”の高さであることが可能である(たとえば、関節アーム1978は、垂直方向に約6.75”並進することが可能であり、または、少なくとも4”および/もしくは約10”以下並進することが可能である)。いくつかの実施形態では、垂直方向の並進ステージ1972の高さHは、約26”であるか、または、少なくとも約20”および/もしくは約36”以下であるか、少なくとも約22”および/もしくは約30”以下であるか、または、少なくとも約24”および/もしくは約28”以下である。いくつかの実施形態では、ベースプレート1979の深さDは、約18”であるか、または、少なくとも約12”および/もしくは約24”以下であるか、少なくとも約14”および/もしくは約22”以下であるか、または、少なくとも約16”および/もしくは約20”以下である。いくつかの実施形態では、ベースプレート1979の長さLは、約20”であるか、または、少なくとも約12”および/もしくは約30”以下であるか、少なくとも約15”および/もしくは約26”以下であるか、または、少なくとも約18”および/もしくは約24”以下である。
【0111】
図19および
図20を参照すると、フィクスチャー1970の図示されている位置は、z方向への垂直方向の並進ステージ1972のストロークの底部に対応することが可能である。特定の実施形態では、遠位ターゲットマウントポイント1971は、上向きにおおよそ54度傾くように構成され得る。
図21および
図22を参照すると、フィクスチャー1970は、垂直方向の並進ステージ1972のストロークの底部にある状態で、遠位ターゲットマウントポイント1971の位置および配向を変化させることが可能である。これは、関節アーム1978を作動させることによって行われ得る。
【0112】
図23および
図24を参照すると、フィクスチャー1970の図示されている位置は、z方向への垂直方向の並進ステージ1972のストロークの上部に対応することが可能である。特定の実施形態では、遠位ターゲットマウントポイント1971は、水平方向から下におおよそ15度傾くように構成され得る。
図25を参照すると、フィクスチャーの図示されている位置は、「ディッピング」ステップを実装するためのおおよそ45度の下向きの傾きを表すことが可能である。
【0113】
図28および
図29は、関節アーム2878のための異なる構成を有する別の例の自動化された縫合糸フィクスチャー2870を図示している。フィクスチャー2870は、複数のアクチュエーターデバイス2873を含み、複数のアクチュエーターデバイス2873は、追加的な垂直方向のサポートを提供するように配向されている。回転軸線が実質的に垂直方向になるようにローターを配向させることによって、支持部材は、下向きの力に抵抗するためにモーターに依存することとは対照的に、下向きの力に対して追加的なサポートを提供することが可能である。これは、力が印加される枢動ポイントから遠くになればなるほどトルクが増加することに起因して、関節アームの近位端部に近付くほど重要性が増す可能性がある(たとえば、関節アーム2878の遠位端部における下向きの力は、遠位端部よりも近位端部において大きいトルクを引き起こすことが可能である)。自動化された縫合糸フィクスチャー2870は、
図28および
図29にそれぞれ図示されているターゲットホルダー2880aおよび2880bなどのような、異なるターゲットホルダーに連結され得る。ターゲットホルダー2880aは、
図31を参照して本明細書で説明されているターゲットホルダー3180と同じであるかまたは同様であることが可能である。ターゲットホルダー2880bは、ギア付きになっており(たとえば、ターゲットホルダー2680と同様)、可視化システムの視界を遮断することなくターゲットホルダーおよび/またはターゲットの回転を可能にすることができる。また、ターゲットホルダー2880bは、有益であることには、両方の端部からターゲットの内部へのアクセスを可能にするように構成されており、または、両方の端部において内部を開いたままにするように構成されており、オペレーターが指を挿入し、および/または、ターゲットのいずれかの端部において内側から針を回収することができるようになっている。
【0114】
図30は、関節アーム3078に関する異なる構成を有する別の例の自動化された縫合糸フィクスチャー3070を図示している。関節アーム3078は、クレーンのような構成を有しており、1つまたは複数のハウジングの中に作動デバイスを実質的に囲むように構成されている。関節アーム3078は、ターゲットアッセンブリ3080を固定しており、ターゲットアッセンブリ3080は、
図31を参照して本明細書で説明されているターゲットアッセンブリ3180と同様である。
【0115】
例示的なターゲットホルダー
図12は、1つまたは複数の実施形態による、例示的なホルダーコンポーネント1880に連結されている関節アーム1878を図示している。関節アーム1878は、
図7A、
図7B、および
図8を参照して本明細書で説明されている関節アーム773、873、および/または、本明細書の他のどこかで説明されているかまたは示されている1つまたは複数のアクチュエーターと同じであるかまたは同様であることが可能である。ホルダーコンポーネント1880は、本明細書の他のどこかで説明されている他のターゲットホルダーコンポーネント、デバイス、またはアッセンブリ(たとえば、771、871、971、1071、1080、1180、1380、2680、3080、3180)と同じであるかまたは同様であることが可能である。特定の実施形態では、ホルダーコンポーネント1880は、インプラントデバイスまたは他のターゲットフォームもしくはデバイスを固定するためのインターフェースを提供する目的のために、自動化された縫合糸フィクスチャーの遠位関節アーム1878または端部アクチュエーターに固着または固定され得る。ホルダーコンポーネント/アッセンブリ1880は、本明細書で開示されている任意のプロセスまたは実施形態に従ってその縫合を可能にする目的のために、インプラントデバイスもしくは他のターゲットデバイスまたはその一部分を保持または固定するように設計または構成され得る。
【0116】
ホルダーコンポーネント1880は、シリンダーフォーム1885を固定するかまたはその他の方法で含むように構成され得、シリンダーフォーム1885は、ターゲットデバイスまたはインプラント(たとえば、外科手術用弁インプラントデバイス1818のためのファブリックでカバーされたサポートステント)がその上に引っ張られるようにサイズ決めまたは寸法決めされ得る。たとえば、弁インプラントデバイス1818は、示されているように、複数の交連部ポスト部分1892を含むことが可能であり、複数の交連部ポスト部分1892は、それらがホルダーコンポーネント1880に向かう方向に配向されるように位置決めされ得、インプラントデバイス1818の流入縁部を最終的に表すこととなるものの上方に、シーム1818がステッチされ得るようになっている。円筒形状のフォーム/コンポーネント1885は、ハンドヘルドインプラントデバイスホルダーと同様の様式で設計され得、ハンドヘルドインプラントデバイスホルダーは、関節アーム1878および関連のコンポーネントの支援なしに縫合手順を実行する際に、特定の実施形態において使用され得る。布1825は、リジッドのワイヤーフレーム構造体の周りに配設され得、ステッチ1818のシームが、布1825によってワイヤーフレームを実質的にカバーするために実行される。シーム1818は、
図3Aを参照して本明細書で説明されているように、補強バンドの周りに布1825を固定することが可能である。
【0117】
ホルダーコンポーネント1880は、経カテーテル心臓弁縫合用途、または外科手術用心臓弁縫合動作、または他のインプラント縫合手順などのような、特定の用途のために設計され得る。弁は、動物(たとえば、人間)に使用するためのものであることが可能である。外科手術用弁構成が
図12に示されているが、
図12のホルダーデバイス1880および/または他のコンポーネントは、経カテーテル心臓弁または他の弁または他のデバイスのための縫合プロセスおよび/または他のプロセスをサポートするように設計または構成され得るということが理解されるべきである。たとえば、
図12のダイアグラムは、インプラントデバイス1818を所望の位置に保持するように設計された円筒形状のフォーム1885を図示しているが、そのような円筒形状のフォームは、経カテーテル心臓弁に関して必要でない場合もある。たとえば、円筒形状のフォーム1885の代わりに、ホルダー1880は、代わりに、経カテーテル心臓弁のリジッドの円筒形状のワイヤーフレームを固定するように構成され得、その実施形態は、
図1に関連して上記に図示および説明されている。
【0118】
ターゲットデバイスまたはインプラントデバイス1818がホルダーデバイス1880に固定された状態で、オペレーターは、たとえば、針1809およびスレッド1817を使用してステッチング動作を便利に実行することが可能であり得る。たとえば、システムは、(たとえば、外科手術用心臓弁に関する)外部円周方向のステッチング動作、(たとえば、特定の経カテーテル心臓弁ステッチング動作のための)内部から外部へのステッチ、および/または、外部から内部へのステッチを、オペレーターが実施することを促進させるかまたは容易にすることが可能である。ホルダーデバイス1880および/または関連のコンポーネントは、ターゲットデバイスまたはインプラントデバイス1818がオペレーターに提示されることを効率的に可能にするように設計され得、縫合または他の手順をさらに簡単化して支援するために、オペレーターおよび関節アーム1878にとって、複数の自由度が利用可能であるようになっている。
【0119】
特定の実施形態では、ホルダーコンポーネント1880、および/または、ホルダーコンポーネント1880に関連付けられる1つまたは複数のコンポーネント(たとえば、シリンダーフォームなど)は、その中心軸線または長手方向軸線1893の周りに回転するように構成され得る。中心軸線1893は、ターゲットデバイスまたはインプラントデバイス1810、シリンダー1885、および/または、ホルダーコンポーネント1880の他の部分の中心軸線を表すことが可能である(たとえば、デバイス1810、シリンダー1885、および/または他のコンポーネントが、ホルダーコンポーネント1880に接続または装着されているとき)。ホルダーコンポーネント1880および/またはそれに関連付けられるコンポーネントの回転は、縫合手順または他の手順の異なる段階の間に、オペレーターへのターゲットデバイスまたはインプラントデバイス1810の異なる表面積の提示を可能にすることができる。
【0120】
所定の手順または用途のために(たとえば、縫合支援用途のために)利用される特定のタイプのホルダーは、プロセスごとに決定され得る。すなわち、特定のアダプターは、別個の動作/手順のそれぞれに関して、または、別個のタイプの弁もしくは他のターゲットに関して、適切であるかまたは望ましい可能性がある。特定の実施形態では、インプラントデバイスの単一の縫合手順は、複数の異なるタイプのホルダーデバイスの使用を伴うことが可能である。
【0121】
図13は、本明細書で開示されている1つまたは複数の実施形態による例示的なホルダーコンポーネント/デバイス1180を図示している。たとえば、ホルダーデバイス1180は、特定の観点において、
図12を参照して本明細書で説明されているホルダーデバイス1880、および/または、本明細書の他のどこかで説明されている他のホルダーデバイス、コンポーネント、アッセンブリなど(たとえば、771、871、1380)と同じであるかまたは同様であることが可能である。ホルダーコンポーネント1180は、円筒形状のホルダーおよび/またはターゲットデバイスまたはインプラントデバイスのコンポーネントがそれに固定されることを可能にするように設計されている1つまたは複数の特徴またはコンポーネントを含むことが可能である。たとえば、ホルダー1180は、その精密な位置決めのための半径方向の対称性を提供するような様式で、円筒形状のホルダーおよび/またはインプラントデバイスのコンポーネントの固定を可能にすることができる。特定の実施形態では、ホルダー1180は、複数のジョーフォームまたはクランプフォーム1135を含み、複数のジョーフォームまたはクランプフォーム1135は、ホルダー1180の周囲部の周りに半径方向に対称的なパターンで配置され得る。ジョー1135は、円筒形状のホルダーおよび/またはターゲットデバイスコンポーネントもしくはインプラントデバイスコンポーネントを保持するために締め付けられるように構成され得、または、中央ハブコンポーネント1139の周りに円筒形状のホルダーおよび/またはターゲットデバイスもしくはインプラントデバイスを固定するための1つもしくは複数の他のメカニズムを含むことが可能である。たとえば、ジョーフォーム1135は、セットスクリューをその中で利用するための1つまたは複数のアパーチャーを含むことが可能であり、セットスクリューは、円筒形状のホルダーおよび/またはターゲットデバイスコンポーネントもしくはインプラントデバイスコンポーネントをグリップまたは固定するように構成され得る。
【0122】
本明細書で開示されている特定の実施形態は、
図15に示されているように、ジンバルタイプホルダーアッセンブリ1380を使用する縫合手順の対象であるインプラントデバイスの保持および/または位置決めを提供する。さらに、自動フィクスチャー、関節アーム、および/または、自動フィクスチャーのさまざまなアクチュエーターは、また、または、代替的に、ジンバルと同様に機能するように構成され得る。本明細書で開示されているようなインプラントデバイスホルダーコンポーネントの特定の実施形態は、一般的に、インプラントデバイスの一方の端部、および/または、デバイスの円周方向の表面もしくは特徴を、オペレーターに提示することが可能であり、特定のそのような実施形態は、インプラントデバイスおよび/またはホルダーデバイスの前方端部および後方端部の両方の周りでのオペレーターによる自由な動作を可能にしない可能性がある。たとえば、インプラントまたはホルダーデバイスの一方の端部は、関節アームおよび/または他のホルダーデバイスのコンポーネントに少なくとも部分的に固定され得る。
図15の弁ホルダーデバイス、および/または、自動フィクスチャーの他の部分は、インプラントデバイスの複数の端部における動作的なアクセスを可能にするマウントを提供することが可能であり、本質的に、製造のための適正な位置に浮かぶかまたは回転するように構成可能であり得、それによって、ホルダーからインプラントデバイスを除去する負担から、および、縫合手順または他の手順の間に、インプラントデバイスの両方の端部へのアクセスを有するために、インプラントデバイスを回転させて再固定する負担から、オペレーターを解放する。
【0123】
自動フィクスチャーのジンバルアッセンブリ1380および/または他のジンバルのような構成体は、オペレーターにとってアクセスおよび使用しやすくするために、実質的に任意の所望の配向に心臓弁または他のターゲットデバイスまたはインプラントデバイスを関節運動させるように構成され得る。たとえば、ジンバルアッセンブリ1380は、3自由度を可能にする3軸ジンバルを含むことが可能である。そのうえ、ジンバルアッセンブリ1380が関節アームおよび/またはデバイスに装着される場合、追加的な自由度が提供され得る。たとえば、ジンバルアッセンブリ1380と関連の自動化された縫合糸フィクスチャーとの組み合わせは、6自由度の操作を提供することが可能である。特定の実施形態では、ジンバルアッセンブリ1380は、2軸ジンバルであることが可能である。
【0124】
自動フィクスチャーのジンバルアッセンブリ1380および/または他のジンバルのような構成体は、ターゲットデバイスまたはインプラントデバイス(たとえば、経カテーテル心臓弁または外科手術用弁インプラントデバイスなど)をそれに固定された状態にするとき、ターゲットデバイスまたはインプラントデバイスを複数の配向で正確に位置決めするように構成され得る。たとえば、ジンバルアッセンブリ1380は、関連のカメラおよび/または拡大システムの焦点面または被写界深度の中にターゲットデバイスまたはインプラントデバイスまたは弁の外側表面(または、外側表面の所望の部分)を維持しながら、心臓弁の円周方向の回転を実行するように構成され得る。
【0125】
ジンバルアッセンブリ1380は、外科手術用インプラントデバイス1310をその上に配設させた円筒形状のインプラントホルダー1385を含み、外科手術用インプラントデバイス1310は、特定の実施形態による縫合ターゲットインプラントを提示することが可能である。しかし、円筒形状のインプラント保持フォーム1385が
図15に図示されているが、特定の実施形態では、ジンバルアッセンブリ1380は、円筒形状のインプラント保持フォーム1385を含まなくてもよく、代わりに、異なるホルダーコンポーネント(たとえば、リジッドの円筒形状のもしくはその他に形状決めされたコンポーネント)を保持するように構成され得、または、心臓弁もしくは他のターゲットデバイスもしくはインプラントデバイスもしくはその一部分(たとえば、本明細書で説明されているような経カテーテル心臓弁の円筒形状のワイヤーフレームなど)を直接的に保持するように構成され得るということが理解されるべきである。異なるホルダーコンポーネントまたはターゲットデバイスまたはインプラントデバイスは、円筒形状のホルダー1385が示されている場所に保持され得る。議論の目的のために、図示されているコンポーネントまたはシリンダー1385は、下記では、ホルダーコンポーネント、および/または、ターゲットデバイスもしくはインプラントデバイス(もしくは、弁)自身と称され得、縫合されるかまたはその他の方法で係合されることとなるターゲットデバイスまたはインプラントデバイスが、
図15の中のシリンダー1385の配設によって示されている同じ位置に配設および/または固定され得るということを示している。コンポーネント1385の説明は、それが説明の中でコンポーネント、デバイス、ホルダー、弁などと称されるかどうかにかかわらず、コンポーネント1385の位置に保持される任意のホルダーまたはターゲットデバイスに適用される。
【0126】
ターゲットデバイスもしくはインプラントデバイスまたは弁1385の回転は、ハブコンポーネント1382を回転させることによって実装され得、ハブコンポーネント1382は、関節アームまたはアクチュエーター(
図15に示されていない)の回転サーボヘッドに取り付けられるかまたは関連付けられ得、ハブコンポーネント1382は、アームコンポーネント1383に関連付けられ得、アームコンポーネント1383は、ハブコンポーネント1382およびターゲットデバイスまたはインプラントデバイス1385の中心軸線または回転軸線1301の周りでのターゲットデバイスもしくはインプラントデバイスまたは弁1385の回転を可能にする。すなわち、ターゲットデバイスもしくはインプラントデバイスまたは弁1385がコネクターフォーム1388(たとえば、Y-コネクターフォームなど)を介してアーム1383に接続されている場合、ターゲットデバイスまたはインプラントデバイスの中心軸線または長手方向軸線がハブコンポーネント1382の回転軸線1301と整合させられるかまたは実質的に整合させられるように、コネクターフォーム1388が調節されることが望ましい可能性がある。ターゲットデバイスまたはインプラントデバイス1385およびハブコンポーネント1382がそのように整合させられているときには、ターゲットデバイスまたはインプラントデバイス1385とハブ1382との同軸のアライメントを維持しながら、ハブコンポーネントの回転が可能であり得、それによって、関連の可視化システム(たとえば、カメラ)の被写界深度の中でのターゲットデバイスまたはインプラントデバイス1385の外側表面または領域の一貫した提示を可能にする。したがって、ターゲットデバイスまたはインプラントデバイス1385は、カメラシステムの焦点から外れて、ターゲットデバイスまたはインプラントデバイス、またはそのターゲット縫合位置を移動させることなく、円周方向に回転させられ得る。
【0127】
コネクターフォームまたはYコネクター1388は、アーム1383のベース部分の中に入れ子になるように構成され得、さらに調節可能であり、インデクシング特徴(indexing feature)を提供することが可能であり、ベースコンポーネント1389の中へのおよび外からの移動を可能にし、それによって、ターゲットデバイスまたはインプラントデバイス1385の精密な位置決めを可能にする。特定の実施形態では、ハブコンポーネント1382は、自動フィクスチャーの関連の関節アームまたはアクチュエーターと磁気的に連結され得る。随意的に、コネクターフォームまたはYコネクターは、ベースコンポーネント1389の中で回転可能であり、より多い移動度および位置決めの可能性を提供することが可能である(たとえば、ターゲットデバイスがハブコンポーネント1382に向けてもしくはハブコンポーネント1382から離れるように反転させること、および/または、軸線1301に対して任意の角度まで回転させられることを可能にする)。ベースコンポーネント1389は、モーターを含むことが可能であり、または、電動アクチュエーターであることが可能であり、移動を引き起こすかまたはコネクターフォームもしくはYコネクター1388を回転させ、たとえば、したがって、システムは、手順のために所望の位置/回転へ自動的に移動するようにプログラムまたはスクリプト化され得る。
【0128】
本明細書で説明されている自動フィクスチャーおよび/またはホルダーは、手順の中の特定の動作/ステップのためにターゲットデバイスの異なる部分を露出させるように、ターゲットデバイスが回転させられまたは再位置決めされている間に、ターゲットデバイスの中のポイント(たとえば、真ん中のポイント)が固着されたまま/静止したままであることが可能であるように構成され得る。
【0129】
さまざまな他の多軸ジンバルデバイスは、製造がそれらに対して行われるように設計されていない可能性があるが、
図15に示されているジンバルアッセンブリ1380は、有利には、コネクターフォームまたはアーム1388の遠位端部およびターゲットデバイスまたはインプラントデバイス1385の精密な位置決めを提供することが可能であり、製造がジンバルアッセンブリ1380上で実施されるようになっている。そのうえ、アタッチメント1386の1つまたは2つの側部ポイントによって、ジンバルアッセンブリ1380によって、複数の自由度が提示され得、それによって、オペレーターに利便性および使いやすさを提供する。自動フィクスチャーのジンバルアッセンブリ1380または他のジンバル構成体の多軸(たとえば、3軸)機能性によって、ターゲットデバイスまたはインプラントデバイスは、多種多様な位置および角度に自由に移動することを許容され、オペレーターがターゲットデバイスもしくはインプラントデバイスまたは弁に関与する(たとえば、縫合、検査など)こと、および、その上の所望の場所において指または他のアイテムを操縦することを、より容易にすることが可能である。また、多軸(たとえば、3軸)機能性は、実質的な障害物無しに、オペレーターがターゲットデバイスまたはインプラントデバイス1385の一方の側部から他方の側部までを見ることをより容易にすることが可能である。
【0130】
図26は、本明細書で開示されている支援システム、自動フィクスチャー、ジンバルアッセンブリまたは構成体などとともに使用され得る、例示的なマウントまたはホルダーアッセンブリ2680を図示している。ホルダーデバイス2680は、たとえば、近位端部、遠位端部、後方端部、回転部分またはリングの反対側の端部などにおいて、別のホルダーおよび/または電動アクチュエーター(たとえば、本明細書の他のどこかで議論されているかまたは示されているものと同じであるかまたは同様である)に取り付けられるかまたは接続され得る。ホルダーアッセンブリ2680は、モーターおよび/または電動アクチュエーター(たとえば、回転モーター/電動アクチュエーター)を含むことが可能である。ホルダーアッセンブリ2680は、ターゲットデバイス(たとえば、心臓弁)を保持および回転させるように構成されている一部分2681またはメカニズムを含むことが可能である。
【0131】
図27は、ターゲットデバイス(たとえば、心臓弁)を保持および回転させるために使用され得る例示的なホルダーリング2681を図示している。ホルダーリング2681は、ギア付きの部分2686(たとえば、ギア歯を備える)または他のインターロッキングもしくは摩擦係合部分などを含むことが可能であり、それは、別のギア2683、インターロッキングコンポーネント、摩擦係合コンポーネントなどと相互作用し、ホルダーリング2681の回転を引き起こすことが可能である。他のギア2683、インターロッキングコンポーネント、摩擦係合コンポーネントなどが、ドライブシャフト(図示せず)に接続され得る。ドライブシャフトは、モーターと他のギア2683、インターロッキングコンポーネント、摩擦係合コンポーネントなどとの間に接続することが可能であり、モーターが、ギア、インターロッキングコンポーネント、摩擦係合コンポーネントなどが回転することを引き起こすようになっている。ギア2683、インターロッキングコンポーネント、摩擦係合コンポーネントなどの回転は、ホルダーリング2681が回転することを引き起こすことが可能である。
【0132】
ホルダーリング2681は、ターゲットデバイスを保持および係合するように構成されている内側表面2682を含むことが可能である。しかし、1つの実施形態では、外側表面は、ターゲットデバイスが外側表面の上方および周りにフィットした状態で、ターゲットデバイスを保持および係合するように構成され得る。特徴2687は、内側表面2682(または、外側表面)の上に含まれており、ターゲットデバイスを保持または良好に固定することを改善することが可能である。ホルダーリング2681(および/または、その内側表面2682)は、ターゲットデバイスの小さい表面積のみをカバーするように構成されており、たとえば、その上で動作され、処置され、縫合などされることとなるターゲットデバイスの一部分を、開いたままおよび遮るものがないままにすることが可能である。ターゲットデバイスの内部は、有益には、両方の端部からアクセス可能で開いた状態のままにされ、いずれかの端部からターゲットデバイスの内部へのオペレーターのアクセスを可能にすることができる。回転ホルダーアッセンブリ2680を使用することは、ホルダーアッセンブリ全体を回転させる必要なしに、自動フィクスチャーがターゲットデバイスを回転させることを可能にする。これは、自動フィクスチャーが、可視化システムの移動または焦点の調節を必要とすることなく、および、ホルダーアッセンブリ2680のアームまたは他の部分を決して可視化システムの(たとえば、カメラの)ビューの中へ回転させることなく、ターゲットデバイスの360度の回転の全体を通して、可視化システム(たとえば、カメラ)の被写界深度の中に、ターゲットデバイス(たとえば、ターゲットデバイスの一部分またはその表面)を維持することを可能にする。同様に、これは、自動フィクスチャーがターゲットデバイスを移動させることを、ターゲットデバイス上の視覚インジケーターの所望の局在化を達成するために視覚支援システムがその位置を再調整する必要がないような方法で可能にする。
【0133】
例示的な実装形態が
図26および
図27に示されているが、説明されている概念の他の実装形態も可能であり、それは、追加的なエレメントもしくはコンポーネントを含むことが可能であり、異なるエレメントもしくはコンポーネントを含むことが可能であり、または、いくつかのエレメントもしくはコンポーネントを含まないことが可能である。
【0134】
図31は、別の例示的なホルダーまたはホルダーアッセンブリ3180を図示しており、別の例示的なホルダーまたはホルダーアッセンブリ3180は、関節アームから遠位に延在しており、ターゲットデバイスの流入端部および流出端部の両方からターゲットデバイス(たとえば、弁)の内部部分へのアクセスを可能にする。換言すれば、ホルダーアッセンブリは、それが端部を遮断せずまたは端部を開いたままにするように構成されている。ホルダーアッセンブリ3180は、サポートアーム3181を含み、サポートアーム3181は、関節アームに連結するベース3182から延在しており、関節アームの例は、本明細書で説明されている。いくつかの実施形態では、関節アームおよび/またはベース3182は、ホルダーアッセンブリ3180のサポート3183(たとえば、シリンダーサポート)の中心軸線または長手方向軸線の周りに回転するように構成されている。サポート3183は、サポートアーム3181に連結されており、本明細書で説明されている他のホルダーアッセンブリと同じまたは同様の様式で、ターゲットデバイスをホルダーアッセンブリ3180に固定するように構成されている。
【0135】
視覚支援システムを使用する縫合支援および/または検査支援
本明細書で開示されている実施形態は、手順(たとえば、インプラントデバイスの縫合、検査、または他の手順)に関連してポイントバイポイント支援(たとえば、ポイントバイポイント縫合支援)機能性を提供するためのシステム、デバイス、および方法を提供する。たとえば、本開示による縫合支援システムは、自動化された縫合糸フィクスチャーと、可視化システム(たとえば、顕微鏡および/または拡大システム、および/または、イメージディスプレイシステム)もまた含むことが可能な視覚支援システム、および/または他の関連のシステム、デバイス、もしくはコンポーネントとを使用することによって、ポイントバイポイント(たとえば、ステップバイステップ)支援をオペレーターに提供することが可能である。
【0136】
図14は、支援システムを使用してターゲットデバイスに対しスクリプト化手順を実施する例示的な方法1400のフロー図である。縫合手順の観点から説明されているが、同様のステップが、他の手順(たとえば、検査手順、他の処置手順または処理手順などのために)のために使用され得る。たとえば、方法1400は、縫合支援システムが特定の手順、プログラム、またはスクリプトによって事前にプログラムされた後に実施され得る。1つまたは複数のコンピュータコンポーネント(たとえば、1つまたは複数のプロセッサおよび/またはメモリーデバイスなど)は、手順指示スクリプトまたはプログラムを記憶および実行するように利用され得、手順スクリプトまたはプログラムが、オンデマンドでオペレーターのために再生され得るようになっている。特定の実施形態において、プロセス1400の1つのステップから別のステップへ移動することは、ユーザー入力を通して(たとえば、フットペダルまたはオペレーター入力トリガー式デバイス、音声コマンド、および/または他の電子入力の使用を通して)トリガーされ得る。
【0137】
ブロック1405において、方法は、事前にプログラムされた縫合プロセススクリプトまたはプログラムをロードすることを含む。スクリプトは、
図7Aに関して本明細書で説明されているように、スクリプトデータに基づくことができる。スクリプトは、さまざまな方式でロードされ得、たとえば、ストレージまたはメモリー(たとえば、記憶されたメモリー、内部メモリー、外部メモリー、ポータブルメモリー、ディスク、サムドライブ、ダウンロードなど)から所望のスクリプトをロードするように、システムにまたはシステムのコンピュータに入力を提供することによって、および、外部ソースからスクリプトをロードすることによって、および、システムが(たとえば、入力されたコード、スキャンされたバーコードなどに基づいて)ターゲットデバイスに関する正しいスクリプトを自動的にロードするように、コードを入力または提供することによって(たとえば、ターゲットデバイスの上のまたはターゲットデバイスに関連付けられる材料の上のバーコードをスキャンする)、および、スクリプトをロードするように音声コマンドを提供することによって、および、スクリプトをロードする他の方式によって、ロードされ得る。特定の実施形態では、方法1400は、オペレーターの好みに基づいて、もしくは、オペレータープロファイルに基づいて、プロセススクリプトの右利きバージョンもしくは左利きバージョンのいずれかを選択的にロードすること、または、オペレーター情報をスクリプトに適用し、個々のオペレーター好みに合わせてスクリプトを調節すること(たとえば、右利きオペレーターに対して、左利きオペレーターのスクリプト位置決めを反転させること、他のオペレーター特質(たとえば、サイズ、高さ)に関して位置決めを調節することなど)を伴う。特定の実施形態では、オペレーターは、必要に応じて、右利きバージョンと左利きバージョンとの間で交互になることが可能であり、手順の途中であっても、それは、有益には、たとえば、オペレーターが疲労した手を休ませることを可能にすることができる。これは、異なる情報またはパラメーターを異なる時間にスクリプトに適用することによって行われ得る。
【0138】
ブロック1410において、この方法は、自動フィクスチャーのターゲットホルダーを、縫合手順または他の手順の現在のステップに関連する現在のプロセス位置に位置決めすることを含む。ターゲットホルダーの位置決めの開始は、スクリプトデータ中のトリガーイベント、またはユーザー入力から受け取ったトリガーイベントに基づくことが可能である。たとえば、オペレーターは、自動フィクスチャーの移動を開始するために、フットペダル、他のスイッチ、物理的なトリガーボタン、メカニズム、音声コマンド、および/または電子入力(たとえば、タッチスクリーンアイコン/ボタンなど)を活性化させることが可能である。
【0139】
ブロック1415で、この方法は、ターゲット縫合位置または他の位置(たとえば、検査位置、他の処置位置または処理位置など)を識別すること、およびそのターゲット位置に視覚インジケーターを投影することを含む。たとえば、視覚インジケーターは、光のパターンまたはスポットが手順の現在のステップに関連する位置でターゲットデバイスの表面に見えるように、光源を使用して投影され得る(たとえば、ロードされたスクリプトプログラムからの情報に基づいて)。いくつかの実施形態では、ターゲット縫合位置を特定し、視覚インジケーターを提供することは、
図16を参照して本明細書で説明されている方法1600を使用して達成され得る。
【0140】
ブロック1420において、この方法は、現在のステップの動作手順をディスプレイに表示することを含む。表示された動作手順は、現在のステップに対して実施されるべき動作をオペレーターに示すために、イメージ、ビデオ、テキストなどの任意の適切な組み合わせを含むことが可能である。いくつかの実施形態では、ディスプレイは、ターゲットデバイスのライブイメージを含むことが可能であり、そのライブイメージに対してターゲット縫合位置または他のターゲット位置を示すことができる。ターゲット縫合位置の表示は、ディスプレイに表示されるインストラクション、または他の視覚的オーバーレイ、例、および/またはガイダンスを使用して実現され得る。ターゲット位置は、(たとえば、ターゲット位置をクリックすることによって、視覚的補助をターゲット位置にドラッグすることによって、座標を入力することによって、または、他の方式で)オペレーターによって識別され得、および/または、ターゲット位置は、自動的にスクリプトまたはプログラムによって識別され、次のステップ、動作、縫合、検査などが起こるべき場所をセンシングおよび/または示すことが可能である。
【0141】
ブロック1425において、この方法は、現在のステップの完了を示すユーザー入力を受け取ることを含む。本明細書で説明されているように、ユーザー入力は、フットペダル、タッチスクリーン、音声コマンドなどを含む任意の適切な手段を介して受け取ることができる。現在のステップの完了は、縫合動作または検査動作の実施を含むことが可能である。
【0142】
加えて、または一代替形態として、ブロック1425において、この方法は、現在のステップの完了を決定することを含む。この決定は、現在のステップの完了を示すユーザー入力を受け取らずに行われる可能性があり、または、現在のステップの完了を示すユーザー入力を受け取る前に行われる可能性がある。支援システムによって決定された、またはユーザー入力に基づくステップの完了時に、支援システムは、可聴キューおよび/または視覚キューを提供することによって完了を知らせることが可能である。たとえば、ステップの完了時にビープ音やその他の音声の手がかりが提供され得る。別の例として、支援システムは、視覚インジケーターの色(または継続性などの他の特性)を変更して完了を知らせることが可能である。視覚インジケーターは、ステップが完了したことを支援システムが決定したと知らせるために、色を赤から緑に変えるように作られ得る。同様に、視覚インジケーターは、ステップが完了したことを知らせるために特定のリズムで点滅するように作られ得る。これは、手順の次のステップに進むのが適切であることをオペレーターに知らせるために使用され得る。
【0143】
縫合ステップまたは他のステップが、完了しているものとしてブロック1425で示されると、支援システムは、スクリプトが完了しているかどうかを判断する。完了した縫合動作または他の動作が手順の最終動作である場合、プロセス1400は、ブロック1435に示されるように終了する。手順の追加のステップが残っている場合には、プロセス1400はブロック1410に戻り、手順の後続のステップが、1つまたは複数の後続のステップをプロセス1400が完了するようにトリガーされる。
【0144】
特定の実施形態では、プロセス1400は、スクリプトの次のステップに進む前に、ステップが正しく実施されたことを検証することを伴うことが可能である。方法1700は、そのような方法の一例であり、
図17に関して本明細書で説明されている。いくつかの実施形態では、プロセス1400は、自動フィクスチャーの再位置決めの前に縫合ターゲットのイメージをキャプチャーすることを含むことが可能である。たとえば、イメージキャプチャーは、プロセス1400のステップの完了を示すユーザー入力または他のイベントによってトリガーされ得る。そのようなキャプチャーされたイメージは、トレーニングおよび検査を含むさまざまな目的のために使用され得る。随意的に、手順全体は、トレーニング、検査、品質制御、および/または他の目的のために(たとえば、ビデオとして)記録され得る。ブックマークまたはインジケーターは、ステップが完了したときに記憶され、たとえば、検査、トレーニング、または他の目的のために、オペレーター、監督者、または他の人がビデオを通して重要な時間またはフレームにジャンプすることを可能にすることができる。追加的に、イメージ、ビデオ、フレームなどは、送られまたは送信され、別のデバイス(たとえば、電話、コンピュータ、モバイルデバイスなど)の上にグラフィカルに表示され得る。たとえば、イメージまたはビデオは、再検討のために管理者および/または品質管理者のデバイスに送られ得る。
【0145】
縫合支援システムが、縫合手順もしくは他の手順を実装するか、または、縫合手順もしくは他の手順の実装を指示するようにプログラムされている場合、そのような手順は、多くの反復にわたって繰り返し可能であり、それによって、改善された効率および手順の完了を提供する(たとえば、インプラントデバイスの改善された縫合)。
【0146】
特定の実施形態では、プロセス1400は、縫合手順の所与のステップにおいて、オペレーターが修正を行うことを可能にすることができる。これは、現在のステップをカスタマイズするために、自動化された縫合糸フィクスチャーおよび/または視覚支援システムの位置決めをオペレーターが修正することを可能にするために行われ得る。特定の実施形態では、オペレーターによるそのような変更は、特定の手順に関連して縫合支援システムによって実行される手続き型スクリプトの中へプログラムされて戻され得、手順の将来の実行が、プロセス1400の間にオペレーターによって実装される修正を組み込むことができるようになっている。そのうえ、特定の実施形態では、プロセス1400は、オペレーターがその完了の前にプロセス1400を一時的に休止させることを可能にすることができる。たとえば、オペレーターは、たとえば休憩または他の目的などのために、動作環境から離れることを望む場合があり、プロセス1400は、プロセスが休止されたプロセスの段階の中へオペレーターが自分自身を再挿入することを可能にすることができる。したがって、プロセスを休止してプロセスに復帰するそのような利用可能性は、オペレーターが長期にわたる縫合支援システムとの関わりに関連付けられる負荷または負担を低減させることを可能にすることができる。
【0147】
さまざまな実施形態において、プロセス1400を実施する支援システムは、手順の個々のステップの時間または持続時間を追跡する機能を含むことが可能である。支援システムは、個々のオペレーターの個々の手順における個々のステップの持続時間を追跡するように構成され得る。これにより、あるステップを完了するのに平均よりも時間を要しているオペレーターを特定するためにオペレーター間で行われるべき比較が可能になる。この比較を利用して、そのオペレーターがそのステップを完了するのに支援を必要としている可能性があることを監督者に知らせることが可能である。また、時間トラッキングを使用して、オペレーターの能力を評価する助けにするための、かつ/または、あるオペレーターが決められたペース通りのとき、ペースよりも進んでいるとき、またはペースよりも遅れているときを特定するための、オペレーター分析を生成することも可能である。タイミング情報は、製造ラインの管理、コーチング、トレーニングなどに使用され得る。
【0148】
特定の縫合手順(または、他の手順)は、インプラントデバイスの1つまたは複数のコンポーネントに関連付けられる湿分および/または他のパラメーターに関する特定の要件を有するインプラントデバイスの縫合(または、他の処理、処置など)を伴うことが可能である。たとえば、人工心臓弁に関して、弁尖に関連付けられる縫合動作または他の動作は、そのような弁尖が乾燥しないということを必要とする可能性がある。その理由は、乾燥することがその物理的特性に悪影響を与える可能性があるからである。たとえば、弁尖が生物学的な材料を含む場合(たとえば、心膜の弁尖など)、そのような弁尖を湿分(たとえば、溶液またはガスなどの形態になっている)に定期的に露出させることが必要であるかまたは望ましい可能性がある。特定の実施形態では、プロセス1400、および/または、本明細書で開示されている他のプロセスまたは手順は、オペレーターまたはシステム(たとえば、システムの自動化された部分)が、定期的にまたは必要に応じて、縫合されているインプラントデバイスの1つまたは複数のコンポーネントを湿らせることを可能にするためのメカニズムに関連して実装され得る。たとえば、システムは、たとえば、グルタルアルデヒドまたはその他または液体の中に、オペレーターがインプラントデバイスの少なくとも一部分を浸漬させるか、その他の方法で飽和させるか、またはカバーすることを可能にすることができる。特定の実施形態では、縫合支援システムの中の関節アームは、自動化された手順の一部として、保湿溶液の中へのインプラントデバイスまたはその一部分のディッピングまたは浸漬、噴霧、または他の曝すための手段を実装するように構成され得る。たとえば、インプラントデバイスのそのような浸漬または他のタイプの加湿は、実質的に自動的に実施され得、オペレーターによる関わりを必要とする場合がありまたは必要としない場合がある。特定の実施形態では、タイマーは、本開示による縫合手順に関連して実装され得、タイマーは、動作させられているインプラントデバイスに関する保湿要件をオペレーターに示しおよび/または通知する。たとえば、
図14のプロセス1400に関して、中断ルーチンが実装され得、中断ルーチンは、オペレーターがインプラントデバイスまたはその一部分を湿らせることが必要であるかまたは望ましいということが決定されるときには、オペレーターおよび/または縫合支援システムによって実行されるプロセスを中断するように設計されている。いくつかの実装形態では、支援システムは、最後の保湿イベントからの時間を追跡することが可能である。その時間が閾値に達した場合に、支援システムは、保湿イベント(たとえば、ターゲットデバイスを液体に浸すこと)を開始することが可能である。特定の実装形態では、支援システムは、手順の次のステップの予想持続時間を計算することが可能であり、その持続時間が原因となってターゲットデバイスが浸漬または保湿の制限時間外になる場合に、支援システムは、手順の次のステップを開始する(またはオペレーターに開始を許可する)前に、保湿イベントを開始することが可能である。支援システムには、空気への最大限度の曝露時間を超えないことを確実にするための安全バッファを組み込むことが可能である。特定の実施形態では、センサー、光、レーザー、および/または他の技法は、ターゲットデバイスもしくはインプラントデバイスまたは弁尖の湿分レベルまたは他の特質を検出するために使用され得る。特定の実施形態では、プロセス1400は、オペレーターが保湿ステップを実施するまで継続しない場合があり、または、代替的に、インプラントデバイスを保持するアーティキュレーション位置決めデバイスは、中断ルーチンに応答して保湿動作を実行することが可能である。
【0149】
図16は、ターゲットデバイス上で視覚インジケーターを生成する例示的な方法1600のフローダイアグラムを図示する。方法1600は、縫合プロセスまたは検査プロセス中に視覚インジケーターを生成するための、方法1400のサブルーチンとして使用され得る。
【0150】
ブロック1605において、この方法は、自動フィクスチャーのアクチュエーターおよびターゲットホルダーを使用して、ターゲットデバイスを空間で位置決めすることを含む。ターゲットデバイスの位置および向きは、スクリプトデータに基づいて決定される。自動フィクスチャーのアクチュエーターは、オペレーターが手順の次のステップを実施できるようにターゲットデバイスを適切な位置に位置決めするために、移動および回転する。
【0151】
ブロック1610において、この方法は、手順の現在のステップのためにターゲットデバイス上のターゲット位置を決定することを含む。このターゲット位置は、ターゲットデバイス上で縫合されるべき縫合糸の位置、検査されるべき縫合糸の位置、または他のそのような位置を含むことが可能である。ターゲットデバイス上の位置は、スクリプトデータから検索され得る。
【0152】
ブロック1615において、この方法は、ターゲット位置およびターゲットデバイスの位置に少なくとも部分的に基づいて、視覚支援システムの光源を位置決めすることを含む。視覚支援システムは、自動フィクスチャーによるターゲットデバイスの位置決めと、ターゲット位置であるターゲットデバイス上の位置とに少なくとも部分的に基づいて、ターゲットデバイス上のターゲット位置を決定するように構成され得る。このデータを組み合わせて、視覚支援データにより、ターゲット位置を表す空間内のポイントを決定することが可能である。さらに、視覚支援システムは、光源がターゲットデバイス上のターゲット位置で視覚インジケーターを生成できるようにする光源の位置および方向を決定することが可能である。この決定には、
図7Aに関して本明細書で説明したように、データストアに記憶されたターゲットデバイスの3次元モデルを分析することが含まれ得る。いくつかの実施形態では、光源の位置決めが手動で調整され、手順スクリプトの一部として記憶され、それにより、その後の同様の手順の間では光源が、オペレーターによって決定または調整されたように自動的に位置決めされ得る。
【0153】
ブロック1620において、この方法は、視覚支援システムの光源を使用して視覚インジケーターをターゲット位置に投影することを含む。視覚支援システムの光源は、連続もしくは点滅している光の色、高速でスキャンされてパターンを形成する光の色、またはターゲット位置でイメージ、形、もしくはアニメーションを形成する光の色を生成することが可能であり、ターゲットデバイス上の光が視覚インジケーターを形成する。視覚インジケーターは、本明細書で説明されている特性のいずれかを有し、可視化システムおよび/またはオペレーターから受け取られたフィードバックに基づいて変化することが可能である。
【0154】
図17は、ターゲットデバイス上のステッチを検査することに連動して視覚インジケーターを使用する例示的な方法1700のフローダイアグラムを図示する。方法1700は、手順のステップの満足のいく実施を手順の次のステップへ進む前に検証するための、方法1400のサブルーチンとして使用され得る。
【0155】
ブロック1705において、この方法は、ステッチ位置に少なくとも部分的に基づいて視覚インジケーターをターゲットデバイスに投影することを含む。この方法は、特に方法1600に関して本明細書で説明されているものと同様であることが可能である。
【0156】
ブロック1710において、この方法は、ステッチ位置におけるステッチのイメージを獲得することを含む。イメージは、1つまたは複数のイメージャー(たとえば、カメラ)を含む可視化システムによって獲得され得る。
【0157】
ブロック1715において、この方法は、ステッチが正しく実施されているかどうかを判断することを含む。ステッチが正しいことの判断は、獲得されたイメージを正しいステッチおよび/または正しくないステッチのイメージのライブラリと比較することを伴うことが可能である。獲得されたイメージをイメージライブラリのイメージと比較して、正しいステッチから逸脱していること、正しいステッチに準拠していること、正しくないステッチと類似していることなどを判断するためにマシンビジョンアルゴリズムが利用され得る。これらの比較に基づいて、この方法は、ステッチが正しく形成されているかどうかを示す結果を返すことができる。
【0158】
ブロック1720において、この方法は、ステッチが正しいという判断に少なくとも部分的に基づいて、視覚インジケーターの特性を調整することを含む。いくつかの実施形態では、視覚インジケーターは、ステッチを分析している間には第1のセットの特性を有することが可能であり、ステッチが正しくないと判断された場合には第2のセットの特性に、またはステッチが正しいと判断された場合には第3のセットの特性に切り替えることが可能である。ターゲットデバイスに投影される視覚インジケーターの特性は、本明細書で説明されている特性のいずれかを含むことが可能である。この特性は、たとえば、それだけに限定されないが以下のもの、すなわち、色、形状、パターン、明るさ、強度、継続性(たとえば、連続または点滅)などのうちの任意の1つまたは複数を含むことが可能である。
【0159】
図32は、本明細書に例が開示されている、視覚支援システムを較正する例示的な方法3200のフローダイアグラムを図示する。1つまたは複数のプロセッサおよび/またはメモリデバイスなどの、1つまたは複数のコンピュータコンポーネントを利用して、較正スクリプトまたはプログラムを記憶および実行し、手順の間中に獲得された較正データを記憶することが可能である。特定の実施形態では、プロセス3200の1つのステップから別のステップへ移動することは、フットペダル、他のオペレーター入力トリガー式デバイス、音声コマンド、および/または他の電子入力の使用を通してトリガーされ得る。
【0160】
ブロック3205において、較正手順は、ターゲットデバイスを第1または初期の較正位置に位置決めすることを含む。ターゲットデバイスは、本明細書で説明されている、弁または他のコンポーネントであることが可能である。また、ターゲットデバイスは、較正手順のために設計された特別構成の較正デバイスであることも可能である。ターゲットデバイスは、1つまたは複数の対応する較正ターゲットを示す1つまたは複数のマーキングを含むことが可能である。較正ターゲットは、円もしくは他の形状またはインジケーターであることが可能である。較正手順は、較正スクリプトを含むことができ、この較正スクリプトは一連の較正ターゲットを含む。また、較正スクリプトは、ターゲットデバイスの対応する位置および/または向きを含むことも可能である。
【0161】
ブロック3210において、較正手順は、視覚インジケーターをターゲットデバイスの較正ターゲット上に投影することを含む。視覚インジケーターは、本明細書で説明されている任意の適切なコンポーネントまたはデバイスを使用して投影され得る。いくつかの実施形態では、視覚インジケーターは、レーザーポインターまたは他の同様のデバイスから投影される。また、較正スクリプトは、視覚インジケーターを較正ターゲットの上または中に投影するための、視覚支援システムの対応する位置および/または向きを含むことも可能である。
【0162】
ブロック3215において、較正手順は、視覚インジケーターが較正ターゲットの上(または中)に投影されていることを検証することを含む。視覚インジケーターが較正ターゲットの上または中にあることを検証することは、オペレーターがユーザー入力デバイスを使用することによって達成され得、または、本明細書で説明されるように、イメージ認識機能を含む可視化システムによって達成され得る。いくつかの実施形態では、較正ターゲットは、円または他の形状であり、視覚インジケーターは、それが円内にあるときに、さもなければ較正ターゲットに接触しているときに較正されたとみなされる。
【0163】
視覚インジケーターが較正ターゲット上にない場合には、ブロック3220において較正手順は、視覚インジケーターの位置を調整することを含む。この調整は、視覚インジケーターの投影を調整するための関節運動式アーム、光学部品などを使用して行われ得る。また、この調整は、ターゲットデバイスの位置および/または向きを調整することを含むことも可能である。視覚インジケーターおよび/またはターゲットデバイスに加えられる調整は、オペレーターフィードバックおよび/またはイメージ解析フィードバックに基づくことが可能である。フィードバックはリアルタイムで提供されるので、視覚インジケーターは、それがキャリブレーションターゲットに近付くように繰り返し調整され得る。この調整は、ブロック3210へ戻る矢印で表され、視覚インジケーターが、較正ターゲットと接触するように、またはその中に入るように試みるために再び投影される。
【0164】
視覚インジケーターおよび/またはターゲットデバイスに加えられた調整は、較正データとして記憶され得る。較正データは、本明細書でその例が説明されている記憶された手順スクリプトの特性を調整するために使用され得る。較正データは、関連する縫合システムおよびコンポーネントの性能を追跡するために経時的に追跡され得る。
【0165】
視覚インジケーターが較正ターゲット上にある場合には、ブロック3225において、較正手順は次の較正ステップへ進む。この較正ステップは、いくつかの実装形態では、ターゲットデバイスを再位置決めすることによって達成され得る。また、このステップは、縫合システムの1つまたは複数のコンポーネント(たとえば、視覚支援システム)の位置を、次の較正ターゲットをターゲッティングするように調整することによっても達成され得る。この手順は、較正ターゲットの任意の適切な個数(たとえば、1個、2個、3個、4個、5個、6個など)について繰り返すことができる。
【0166】
いくつかの実施形態では、較正手順3200の間中に獲得された較正データは、個々のタイプのターゲットデバイス、個々のオペレーターの設定または配置、個々のスクリプト手順などに対して、記憶および更新され得る。
【0167】
追加的な実施形態
実施形態に応じて、本明細書で説明されているプロセスまたはアルゴリズムのうちのいずれかの特定の行為、イベント、または機能は、異なるシーケンスで実施され得、追加されるか、融合されるか、または完全に省略され得る。したがって、特定の実施形態では、説明されているすべての行為またはイベントがプロセスの実践に必要であるとは限らない。そのうえ、特定の実施形態では、行為またはイベントは、たとえば、マルチスレッドの処理を通して、中断処理を通して、または、複数のプロセッサもしくはプロセッサコアを介して、シーケンシャルにというよりもむしろ同時に実施され得る。
【0168】
本明細書で説明されている特定の例および実施形態の多くは、縫合支援システム、自動化された縫合糸フィクスチャー、縫合動作/ステップ/手順などに焦点を合わせているが、本発明は、縫合用途に限定されず、縫合に関して議論されているものと同じまたは同様のシステム、フィクスチャー、デバイス、特徴、コンポーネント、原理、動作/ステップ/手順などが、他の動作/ステップ/手順/処置などのために使用され得る。たとえば、システムは、スパッタリング、エレクトロスピニング、リベット、ステープル、ファスナー、ファスナーガン、クランプを使用して、または、縫合を伴わない他の方式で、材料をフレームに適用するために使用され得る。議論の多くは、インプラントデバイス(たとえば、人間の人工心臓弁インプラント)または他の特定の例に焦点を合わせているが、上記の例に関して議論されているものと同じまたは同様のシステム、フィクスチャー、デバイス、特徴、コンポーネント、原理、動作/ステップ/手順などが、他のタイプのターゲットデバイスに適用され得る。
【0169】
本明細書で使用される条件付き言語(たとえば、なかでも、「可能である(can)」、「可能である(could)」、「可能性がある(might)」、「可能性がある(may)」、および、「たとえば」など)は、具体的に別段の記載がない限り、または、使用されているような文脈の中で別段の理解がない限り、その通常の意味で意図されており、一般的に、特定の実施形態が特定の特徴、エレメント、および/またはステップを含む(他の実施形態は含まないが)ということを伝えることが意図されている。したがって、そのような条件付き言語は、一般的に、特徴、エレメント、および/またはステップが1つまたは複数の実施形態にとって何らかの方式で必要とされるということを暗示することを意図しておらず、または、1つまたは複数の実施形態が、作成者の入力またはプロンプトの有無にかかわらず、これらの特徴、エレメント、および/またはステップが含まれているかどうか、または、任意の特定の実施形態において実施されるべきであるかどうかを決定するためのロジックを必ず含むということを暗示することを意図していない。「含む(comprising)」、「含む(including)」、および「有する(having)」などの用語は、同義語であり、それらの通常の意味で使用され、オープンエンディッドの方式で包含的に使用され、追加的なエレメント、特徴、行為、および動作などを除外しない。また、「または(or)」という用語は、その包含的な意味で使用されており(その排他的な意味で使用されていない)、たとえば、エレメントのリストを接続するために使用されるときには、「または」の用語が、リストの中のエレメントのうちの1つ、いくつか、またはすべてを意味するようになっている。接続的な言語(たとえば、「X、Y、およびZのうちの少なくとも1つ」という語句など)は、具体的に別段の記載がない限り、一般的に使用されている文脈によって理解され、アイテム、用語、エレメントなどがX、Y、またはZのいずれかであり得るということを伝える。したがって、そのような接続的な言語は、一般的に、特定の実施形態が、Xのうちの少なくとも1つ、Yのうちの少なくとも1つ、およびZのうちの少なくとも1つがそれぞれ存在していることを必要とするということを暗示することを意図していない。
【0170】
実施形態の上記説明において、さまざまな特徴が、本開示を合理化する目的のために、および、さまざまな本発明態様のうちの1つまたは複数の理解を補助する目的のために、ときには、単一の実施形態、図、またはその説明の中に一緒にグループ化されているということが認識されるべきである。しかし、本開示の方法は、任意の請求項がその請求項の中に明示的に記載されているものよりも多くの特徴を必要とするという意図を反映しているものとして解釈されるべきではない。そのうえ、本明細書において特定の実施形態の中に図示および/または説明されている任意のコンポーネント、特徴、またはステップは、任意の他の実施形態に適用されるか、または、任意の他の実施形態とともに使用され得る。さらに、コンポーネント、特徴、ステップ、または、コンポーネント、特徴、もしくはステップのグループは、それぞれの実施形態にとって必要または必須ではない。したがって、本明細書で開示されており下記に特許請求されている本発明の範囲は、上記に説明されている特定の実施形態によって限定されるべきではなく、以下に続く特許請求の範囲を公正に読むことによってのみ決定されるべきであるということが意図されている。
【0171】
本明細書に含まれている概略的なフローチャートダイアグラムは、一般的に、論理フローチャートダイアグラムとして記載されている。そうであるので、示されている順序およびラベル付けされているステップは、本方法の1つの実施形態を示している。機能、論理、または効果において、図示されている方法の1つもしくは複数のステップまたはその一部分と均等である他のステップおよび方法が考え出され得る。追加的に、用いられているフォーマットおよび記号は、方法の論理ステップを説明するために提供されており、方法の範囲を限定しないことが理解される。さまざまな矢印タイプおよびラインタイプが、フローチャートダイアグラムの中で用いられている可能性があるが、それらは、対応する方法の範囲を限定しないことが理解される。実際に、いくつかの矢印または他のコネクターは、方法の論理フローのみを示すために使用され得る。たとえば、矢印は、示されている方法の列挙されているステップ同士の間の不特定の持続期間の待機期間または監視期間を示すことが可能である。追加的に、特定の方法が起こる順序は、示されている対応するステップの順序を厳密に守る場合がありまたは守らない場合がある。
【0172】
本明細書で説明されているシステム、アッセンブリ、デバイス、装置、方法などのコンポーネント、態様、特徴などは、ハードウェアで、ソフトウェアで、または、その両方の組み合わせで実装され得る。本明細書で説明されているシステム、アッセンブリ、デバイス、装置、方法などのコンポーネント、態様、特徴などが、ソフトウェアで実装されている場合、ソフトウェアは、1つまたは複数の非一時的な機械可読媒体の上に実行可能なフォーマットで記憶され得る。さらに、上記に説明されている方法のソフトウェアおよび関連のステップは、データおよびインストラクションのセットとして、ソフトウェアの中に実装され得る。機械可読媒体は、マシン(たとえば、コンピュータ)によって読み取り可能な形態で情報を提供する(たとえば、記憶および/または輸送する)任意のメカニズムを含む。たとえば、機械可読媒体は、リードオンリーメモリー(ROM);ランダムアクセスメモリー(RAM);磁気ディスクストレージ媒体;光学ストレージ媒体;フラッシュメモリーデバイス;DVDの、電気的な、光学的な、音響的な、または他の形態の伝搬される信号(たとえば、搬送波、赤外線信号、デジタル信号)、EPROM、EEPROM、FLASH、磁気カードもしくは光学カード、または、電子インストラクションを記憶するのに適切な任意のタイプの媒体を含む。機械可読媒体の上に記憶されているユニット、システム、および/または方法を表す情報は、本明細書で説明されているユニット、システム、および/または方法を生成させるプロセスにおいて使用され得る。本発明を実装するために使用されるハードウェアは、集積回路、マイクロプロセッサ、FPGA、デジタル信号コントローラー、ストリームプロセッサ、および/または他のコンポーネントを含むことが可能である。
【符号の説明】
【0173】
110 人間の人工弁デバイス
112 フレーム、ステント
118 支持ポスト
116 シーリング部分またはスカート
156 縫合糸
180 下側端部
182 上側端部
184 交連部
193 弁尖構造体
210 心臓弁
291 周辺シーリングリング構造体
292 フレーム部材
293 弁尖
294 交連部ポスト
320 ワイヤーフォーム
322 ワイヤーフォーム交連部
324 尖部
326 補強バンド
340 ファブリック
342 サポートステント
344 尖部
346 交連部
350 シーム
352 流入縁部
392 フレーム、サポートステント
405 オペレーター
406 第1の手
407 第2の手
408 下向きの角度
409 視線
410 人間の人工インプラントデバイス
460 拡大システム
461 接眼レンズ、接眼レンズコンポーネント
463 屈折エレメント
506 第1の手
507 第2の手
509 縫合針
510 ターゲットインプラントデバイス
700A 縫合支援システム
700B 縫合支援システム
705 オペレーター
710B ターゲットデバイス、インプラントデバイス、ターゲットインプラントデバイス
715A ユーザー入力デバイス
730A コントローラー
732 プロセッサ
734 データストレージまたはコンポーネント
750B ディスプレイモニタ
760A 可視化システム
760B 可視化システム
761A イメージングデバイスまたはカメラ、イメージングシステム
761B カメラ
770A 自動フィクスチャー、システム
770B 自動化された縫合糸フィクスチャー、自動フィクスチャー
771 他のターゲットホルダーコンポーネント、デバイス、またはアッセンブリ
771A ターゲットホルダー
771B インプラントホルダーコンポーネント、ターゲットホルダーアッセンブリ
773 関節アーム
773A 電動アクチュエーター
778B 関節アーム
780B 視覚支援システム
782B 関節アーム
784B 光源
786 光、光ビーム
871 ターゲットホルダー
873 関節運動式アーム
882 関節運動式アーム
884 光源
886 光
888 視覚インジケーター
910 ターゲットデバイス
971 ターゲットホルダー
988a 視覚インジケーター
988b 視覚インジケーター
1010 ターゲットデバイス
1084 光ファイバ
1086 光
1088 視覚インジケーター
【国際調査報告】