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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-21
(54)【発明の名称】容器用の把持および閉鎖装置
(51)【国際特許分類】
   B65D 25/28 20060101AFI20221014BHJP
   B65D 21/02 20060101ALI20221014BHJP
【FI】
B65D25/28 101B
B65D21/02 301
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021577091
(86)(22)【出願日】2020-08-13
(85)【翻訳文提出日】2022-01-14
(86)【国際出願番号】 IT2020050205
(87)【国際公開番号】W WO2021028959
(87)【国際公開日】2021-02-18
(31)【優先権主張番号】102019000014799
(32)【優先日】2019-08-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519433986
【氏名又は名称】コビ、エマヌエラ
【氏名又は名称原語表記】COVI,Emanuela
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】コビ、エマヌエラ
【テーマコード(参考)】
3E006
3E062
【Fターム(参考)】
3E006AA01
3E006BA10
3E006CA05
3E006DA01
3E006DB10
3E006EA10
3E062AA06
3E062AB01
3E062AB02
3E062AC02
3E062AC03
3E062HA01
3E062HB02
3E062HB07
3E062HD17
3E062HD22
3E062HD24
3E062KA01
3E062KB17
(57)【要約】
本発明は、液体用の樽型容器(10)のための把持および閉鎖装置に関し、前記把持および閉鎖装置は、閉鎖およびタッピングキャップ(16)と、容器(10)を持ち運ぶのに適した把持ハンドホイール(15)とを備え、前記容器(10)は、バッグを含むとともに前記閉鎖キャップ(16)と協働可能なドラム(13)を備え、前記閉鎖キャップ(16)は、タッピングを可能にする容器(10)の入口(25)を選択的に閉鎖するのに適している。また、本発明は、把持および閉鎖装置(11)を含む液体用の容器(10)、把持および閉鎖装置(11)の組立方法、ならびに把持および閉鎖装置(11)の組立方法を含む液体用の容器(10)の組立方法に関する。また、本発明は、把持および閉鎖装置(11)と、ドラム(13)を垂直方向に支持し、他の容器(10)の把持および閉鎖装置(11)と相互に積み重ねるのに適した底部要素(14)の組み合わせに関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体用の樽型の容器(10)のための把持および閉鎖装置であって、前記把持および閉鎖装置は、閉鎖およびタッピングキャップ(16)と、前記容器(10)を持ち運ぶのに適した把持ハンドホイール(15)とを備え、前記容器(10)は、バッグを含むとともに前記閉鎖キャップ(16)と協働可能なドラム(13)を備え、前記閉鎖キャップ(16)は、タッピングを可能にする前記容器(10)の入口(25)を選択的に閉鎖するのに適しており、動作状態にある前記把持ハンドホイール(15)および前記閉鎖キャップ(16)は、直接的なまたは安定した結合によって得られる、実質的に単体として適合されることを特徴とする、把持および閉鎖装置。
【請求項2】
前記把持ハンドホイール(15)は把持ハンドル手段(17)を備え、該把持ハンドル手段(17)の上部は前記閉鎖キャップ(16)の上縁よりも高い高さにあることを特徴とする、請求項1に記載の把持および閉鎖装置。
【請求項3】
前記把持ハンドホイール(15)は、前記把持および閉鎖装置の複数の支持領域を前記ドラム(13)上に生成して、前記ドラム(13)の上部の外形と一致する接続要素(21)を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の把持および閉鎖装置。
【請求項4】
前記接続要素(21)が、前記ドラム(13)の中心軸(X)に対して半径方向またはサブラジアル方向に延びることを特徴とする、請求項3に記載の把持および閉鎖装置。
【請求項5】
前記接続要素(21)の上部が自由であり、少なくとも下部が開口部(27)を有することを特徴とする、請求項3又は4に記載の把持および閉鎖装置。
【請求項6】
前記把持ハンドル手段(17)と前記接続要素(21)との間に接続構造(28)を有することを特徴とする、請求項2に従属する場合の請求項3乃至5の何れか一項に記載の把持および閉鎖装置。
【請求項7】
前記把持ハンドル手段(17)が半径方向の外形の少なくとも一部上に把持要素(54)を有することを特徴とする、請求項2に記載の把持および閉鎖装置または請求項2に従属する場合の請求項3乃至6のいずれか一項に記載の把持および閉鎖装置。
【請求項8】
前記把持ハンドル手段(17)が部分的に中空の部分を有し、実質的に径方向の強化要素(20)が下部に配置されていることを特徴とする、請求項2に記載の把持および閉鎖装置または請求項2に従属する場合の請求項3乃至7のいずれか一項に記載の把持および閉鎖装置。
【請求項9】
前記把持および閉鎖装置が、前記ドラム(13)のネック部分(26)と関連する領域または前記ドラム(13)のネック部分(26)の近傍の領域に存在する係合改ざん防止要素(36)と協働するように構成された、干渉部材(35)を備えることを特徴とする、請求項1乃至8の何れか一項に記載の把持および閉鎖装置。
【請求項10】
前記把持ハンドホイール(15)が、前記閉鎖キャップ(16)用の挿入およびクランプ座部(19)を直接的にまたは中間アダプタ手段を用いて規定する取付手段(18)を備えることを特徴とする、請求項1乃至9の何れか一項に記載の把持および閉鎖装置。
【請求項11】
前記把持ハンドホイール(15)および前記閉鎖キャップ(16)が単体として形成されていることを特徴とする、請求項1乃至9の何れか一項に記載の把持および閉鎖装置。
【請求項12】
請求項1乃至11の何れか一項に記載の把持および閉鎖装置(11)と前記ドラム(13)を垂直方向に支持するのに適した底部要素(14)との組合せであって、前記底部要素(14)は、前記把持および閉鎖装置(11)ならびに前記底部要素(14)が同一形状の結合によって安定した方法で一緒に相互に積み重ねられるように、前記把持および閉鎖装置(11)の上面と少なくとも部分的に一致する形状を有する底部ベース(46)を備え、前記底部要素(14)が有利には持つための把持手段を有することを特徴とする、組合せ。
【請求項13】
ドラム(13)と、バルブユニット(12)と、請求項1乃至11の何れか一項に記載の把持および閉鎖装置(11)と、場合によっては底部要素(14)とを備える液体用の容器。
【請求項14】
把持ハンドホイール(15)および閉鎖キャップ(16)が相互に安定した結合を得るように構成された把持および閉鎖装置(11)を組み立てる方法であって、
挿入およびクランプ座部(19)と結合およびガイド部材(30、31、32)とを直接的にまたは中間アダプタ手段を介して備える把持ハンドホイール(15)に対して、結合部材(33、34)を含む閉鎖キャップ(16)を位置決めすることと、
前記挿入およびクランプ座部(19)に前記閉鎖キャップ(16)を挿入するとともに、前記閉鎖キャップ(16)に対して前記把持ハンドホイール(15)を結合により安定させて、前記閉鎖キャップ(16)および前記把持ハンドホイール(15)に作用する軸方向の力を加えることと、を含む方法。
【請求項15】
請求項13に記載の容器(10)を組み立てる方法であって、前記把持ハンドホイール(15)と前記閉鎖キャップ(16)とが直接的なまたは安定した結合によって得られる実質的に単体として動作可能に適合された前記把持および閉鎖装置(11)を利用可能とするとともに、前記把持および閉鎖装置(11)を前記ドラム(13)のネック部分(26)と一体化することを提供する、方法。
【請求項16】
前記把持および閉鎖装置(11)を前記ドラム(13)と一体化する前に、前記バルブユニット(12)を前記閉鎖キャップ(16)と安定して結合することを提供することを特徴とする、請求項15に記載の容器(10)を組み立てる方法。
【請求項17】
前記把持および閉鎖装置(11)を逆戻りしない位置にクランプして、前記把持および閉鎖装置(11)上に存在する干渉部材(35)が、前記ネック部分26に設けられた係合改ざん防止要素(36)上に隣接して位置決めされるまで、前記把持および閉鎖装置(11)を前記ネック部分(26)と一体化することを提供することを特徴とする請求項15または16に記載の容器(10)を組み立てる方法。
【請求項18】
前記ドラム(13)と、それを垂直方向に支持するのに適した底部要素(14)とを安定したまたは取り外し可能な方法で関連付けること提供することを特徴とする、請求項15乃至17の何れか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ここで説明する実施形態は、飲料または他の液体を収容するのに適した、「樽」とも呼ばれる液体用の容器用の把持および閉鎖装置に関する。
液体は、一例として、液体の食品(飲料または油など)、または、例えば異なる用途を有する流動的または濃厚な他の液体であり得、前記異なる用途は、衛生、医療、医薬、健康および/または病院などの分野である。
【0002】
容器は、より具体的には、金属またはプラスチック材料で形成することができ、本発明はプラスチック材料で形成された容器に関するものである。
当該容器は、限定されるわけではないが、好ましくは、空気と接触すると多かれ少なかれ深刻な損傷を受け、最悪の場合には使用できなくなるような広範囲の液体を収容するのに適している。
【0003】
また、本発明は、把持および閉鎖装置に関連する液体用容器にも関係し、排他的ではないが有利には、収容および保護目的のための外部容器またはドラムを含み、その内部容器またはバッグは、順に、液体を収容するために含まれる。
【0004】
また、本発明は、容器を積み重ねることができるように、把持および閉鎖装置上に配置されるのに適した、容器の底部ベースに関する。
また、ここで説明する実施形態は、把持および閉鎖装置を組み立てる方法、および液体用の容器を組み立てる方法に関する。
【背景技術】
【0005】
当技術分野では、液体用の容器が知られており、支持および保護の機能を備えた外部容器またはドラムと、液体を収容する機能を備えた内部容器またはバッグを構成する2つの同軸要素を含む。
【0006】
ドラムとバッグとの間に、バッグが液体で満たされると、圧力下にある流体の影響により隙間が生じ、バッグを圧縮して液体が漏れる可能性があることが知られている。
バッグ内に残っている液体は常に空気から隔離されているため、酸化および異物の侵入、またはたとえば病原性の可能性がある汚染物質の影響を受けない。
【0007】
送達操作の場合、特定のバルブユニットが通常、容器の口の上部に設けられ、キャップまたは閉鎖装置に拘束されているか、あるいはキャップまたは閉鎖装置によって拘束されており、このバルブユニットには、バッグ内の液体がすべて使い切られるまでの間、液体を送達するための手段が取り付けられる。
【0008】
バルブユニットは、加圧流体をドラムに導入するためと、バッグ内に存在する液体を送達するためとの両方で構成されているため、厚さを非常に薄くする必要がある。
それらの形成方法に起因して、通常これら容器は曲面を有する。
【0009】
さらに、内部にバッグが存在するため、ドラムはバッグを損傷する可能性のある突起または窪みを有してはいけない。
プラスチック材料で形成された容器が存在することも知られており、その底部は、容器が垂直に置かれたときに安定した配置を可能にするように構成されている。
【0010】
これらの既知のプラスチック容器は積み重ねることができず、把持要素に関連付けられている場合には上面に作用させる以外に取り扱うことができない。
バッグの最も一般的で最も安全なケースでは、ドラムの底が曲面で形成されている。そのため、地面に置いたときにドラムを垂直に支えることができ、上部がその目的のために装備されている場合には積み重ねることができる底部要素を提供することが必要である。
【0011】
さらに、これらの容器はさまざまなサイズであってもよく、30リットル以上の液体を入れることもできるため、特に満杯の場合、ユーザにとって扱いにくい場合がある。
一般に、容器を実用的に移動させるためには、少なくとも容器と関連して、直接的または間接的に、「ハンドホイール」と呼ばれる把持要素、および場合によっては下部把持要素を設けることが必要である。
【0012】
最後に、保管作業中にドラムを互いに積み重ねることができるように、下部要素と把持ハンドホイールとが互いに協調できることを確認する必要がある。
これらの既知の解決策の欠点は、把持ハンドホイールの結合を可能にするために容器の特定の形状の両方を必要とし、さらに完成品を得るために複数の組み立て作業、それも複雑なものを必要とすることである。
【0013】
さらに、特に容器が完全に満杯の場合、把持ハンドホイールと容器の安定した安全な結合を保証するものではない。
既知の解決策のもう一つの欠点は、汎用性が低く、把持および閉鎖装置を異なるタイプの容器及び/又はタイプのディスペンサに適合させることができないことである。
【0014】
もうひとつの欠点は、容器のさまざまな部品が、プラスチックであろうとなかろうと、互いに互換性のない材料で作られていることがあるため、別の経路でリサイクルするためには、容器を少なくとも部分的に分解しなければならないことである。
【0015】
そのため、空容器のエンドユーザにとっては、様々な部品を分別し、適切な回収場所に個別に届けなければならない難しさがある。
また、追加の人件費、差別化された輸送の問題、特定地域との差別化された保管のコスト、リサイクルのための追加投資と管理コストなどがある。
【0016】
特許文献1は、飲料、特にワイン用の容器のハンドルについて説明している。ハンドルは、把持部分、液体を排出するためのバルブに接続するのに適した内部接続部分、および容器に接続して静止するための外部接続部分を含む。この文献で説明されている解決策は、閉鎖キャップを用意することなく、容器のネック部分に設置された液体排出用のバルブとハンドルを直接結合させることである。
【0017】
特許文献2には、容器用の把持要素が記載されており、この把持要素は、把持部分と、容器のネック部分の開口部に対応して配置されるのに適した中央孔とを含んでいる。把持要素と容器との結合は、容器に設けられたそれぞれの縁部と結合する把持要素の突出部分によって行われる。
【0018】
本出願人は、上記のように容器をどのように改善するか、特に、前記容器の閉鎖装置の課題を設定した。
また、本出願人は、部品を分離するための操作を要することなく、すべてをリサイクル可能にするという課題を設定した。
【0019】
特に、本発明の1つの目的は、容器がいっぱいであるときでさえ、容器を容易に動かすことを可能にする人間工学的な把持および閉鎖装置を提供することである。
本発明の別の目的は、市場で既に入手可能な解決策を修正または適合させる必要がなく、市場にあり使用されている様々な液体送達手段に適した異なるタイプの閉鎖キャップと協力するのに適した把持および閉鎖装置を提供することである。
【0020】
本発明の別の目的は、閉鎖キャップを用いて組み立てることにより製造が容易であり、全体を容器上に容易に組み立てることができる把持および閉鎖装置を得ることである。
本発明の別の目的は、容器との堅固で信頼性の高い結合を得ることを可能にする把持および閉鎖装置を利用可能にすることである。
【0021】
本発明の別の目的は、容器を密閉して閉鎖することを可能にし、その保管中および送達中の両方で内容物の衛生を保証することを可能にする把持および閉鎖装置を得ることである。
【0022】
別の目的は、ドラムを垂直方向に支持できる下部要素を利用できるようにすることである。
本発明の別の目的は、容器の積み重ねを容易にするために底部要素と協働するのに適した把持および閉鎖装置を提供することである。
【0023】
本発明の別の目的は、容器の製造、保管、管理および組み立てのコストを削減することである。
本発明の他の目的は、連結された把持および閉鎖装置を有する、全体としてリサイクル可能な容器を提供することであり、したがって、その配送、保管、輸送およびリサイクルのための使用を簡素化することである。
【0024】
本出願人は、最新技術の欠点を克服し、上記の目的および他の目的ならびに効果を得るために、本発明をなし、試験し、具体化した。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0025】
【特許文献1】中国特許出願公開第108033094号明細書
【特許文献2】英国特許出願公開第2481436号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0026】
本発明は、独立請求項において定められるとともに特徴付けられる。従属請求項は、本発明の他の特徴または主要な発明の思想の変形例を説明している。
上記の目的に従って、本発明は、液体用の樽型容器用の把持および閉鎖装置に関する。
【0027】
ここで説明した実施形態に関連して使用することができる容器は、有利には、例えば、異なる用途を有する、流動性または密度を問わず、食品液体または他の液体を含むのに適しており、かかる用途は、飲料または衛生要件、またはその他、家庭、商業または工業分野、および医療、医薬、健康および/または病院分野またはその他に関連することが可能である。
【0028】
いくつかの実施形態によれば、当該タイプの液体用容器は、その最も広い形態において、上記のような把持および閉鎖装置と、バルブユニットと、ドラムと、底部要素とを含む。
【0029】
本発明による把持および閉鎖装置は、容器を持ち運ぶための把持ハンドルホイールと、タッピングを許容しながら容器の入り口を選択的に閉鎖するのに適した閉鎖およびタッピングキャップとを、直接的にまたは安定的に単体として結合させて一体化する。
【0030】
閉鎖キャップは、バルブユニットと直接的にかつ安定して結合可能である。
特に、把持ハンドホイールは、安定した結合によって閉鎖キャップと協働する場合、安定した相互の結合を可能にするように構成された取付手段を含むことができる。
【0031】
有利なことに、送達手段は閉鎖キャップおよびバルブユニットの両方と協働するため、閉鎖キャップは使用中の容器の強度を増大させる。例えば、送達手段を挿入する操作中に、バルブユニットに直接的に過度の推力を加えることはできない。
【0032】
また、閉鎖キャップが存在していることにより、異物がバルブユニットに直接的に接触するのを防ぐため、容器の衛生レベルも向上する。
把持および開閉装置と容器との相互接続の段階で、バルブユニットを容器のネック部の内部に直接挿入することが可能であるため、バルブユニットをキャップと直接結合させることで、容器を組み立てる作業と容器を閉鎖する動作を容易にすることができます。
【0033】
また、容器の入り口よりも小さい直径のバルブユニットであっても、例えばアダプターエレメントを使ってキャップを適応できるため、異なるモデルのバルブユニットを使用することが可能である。したがって、有利なことに、市場に存在する異なるモデルのバルブユニットを使用することが可能である。
【0034】
キャップおよびハンドホイールは単体として構成されるため、閉鎖キャップおよびハンドホイールを1回の操作で取り付けることができるため、実用性も維持される。
いくつかの実施形態によれば、把持ハンドホイールは、把持ハンドル手段を備えることができ、該把持ハンドル手段は、例えば、ユーザの手に損傷を与えることなく容器を取り扱うために、把持を容易にするのに適した把持要素を有利に有する。
【0035】
また、把持ハンドル手段は、把持を容易にし、把持ハンドホイールの機械的強度を増加させるという二重の機能を有することができる強化要素を有利に含むことができる。
したがって、搬送ステップ中に容器を容易に管理することを可能にする把持および閉鎖装置を有することは、容器が満杯のときでさえ容器を容易に取り扱うことを可能にするという利点がある。
【0036】
いくつかの実施形態によれば、把持ハンドル手段の上部は、ドラムに適用されたとき、閉鎖キャップの上縁よりも高い高さに配置され得、例えば、積み重ね、輸送又は取り扱いの間に閉鎖キャップが損傷することを防止する。
【0037】
把持ハンドホイールは、閉鎖キャップと安定して結合している場合、様々なタイプの閉鎖キャップに適した形状を有利に有することができ、あるいは様々な閉鎖キャップに特化した中間アダプタ手段を提供することさえできる。
【0038】
たとえば、容器が互いに積み重ねられている場合、上部容器の下部要素を下部容器の閉鎖キャップに載せることなく、さまざまな厚さ、サイズ、または形状の閉鎖キャップを使用することができる。
【0039】
したがって、1つの利点は、例えば、市場で入手可能な異なる液体送達手段に適応可能な、異なる厚さの閉鎖キャップを備えた、直接的なまたは中間的な手段を使用することによって、同じ把持ハンドホイールを使用する可能性である。
【0040】
これにより、把持ハンドホイールのモデルを削減できるため、製造コストと保管および管理コストとの両方を削減することができる。
本発明による把持および閉鎖装置の構成は、容器が落下する危険性がなく、閉鎖キャップが損傷することなく、容器を互いに積み重ねるために、容器の底部要素と協働して使用するようなものとすることが可能である。
【0041】
有利なことに、下部要素は、持つための把持手段を有することができる。
いくつかの実施形態によれば、把持ハンドホイールは、把持ハンドル手段を取付手段または閉鎖キャップに接続する複数の接続要素を有する。
【0042】
いくつかの実施形態によれば、接続要素は、可能な限り最も安定した接続を得るために、把持および閉鎖装置が静止するための複数の領域を生成し、ドラムの上部の外形と一致するような形状にされる。
【0043】
このようにして、負荷を複数の指示領域に分散できるため、複数の容器を積み重ねることができる。
したがって、有利なことに、接続要素は、保管および輸送操作中にも指示機能を有することができる。
【0044】
さらに、本発明による接続要素は、必要な強度を有することに加えて、損傷箇所、または、例えば使用者の手に損傷を与える可能性のある部品を防ぐのに適した形状を有する。
いくつかの実施形態によれば、把持および閉鎖装置は、ドラムのネック部分に存在して係合改ざん防止要素と協働するように構成され、ドラムと把持および閉鎖装置とが明確な方法で関連付けられるときに改ざんを防止するのに適した干渉部材を有する。
【0045】
したがって、液体用容器を組み立てた後、その容器が再び開けられ、例えばその中に入っている液体に不純物が混入したり、空気にさらされたり、液体の一部または全部が取り除かれたりして、その官能特性が損なわれていないかを確認できることは利点である。
【0046】
本明細書で説明する実施形態は、容器を支持する底部要素にも関するものであり、場合によっては、把持および閉鎖装置と協働して、構成要素およびそれに関連する容器の相互の積み重ねを可能にするのに適したものである。
【0047】
いくつかの実施形態によれば、底部要素は、必ずしもそうではないが、有利には把持および閉鎖装置の上面の形状と少なくとも部分的に一致する形状を有する底部ベースを有することができ、有利には容器の保管を容易にするために同一形状の結合を達成する。
【0048】
したがって、把持および閉鎖装置ならびに底部要素は、所望の数の容器を積み重ねることを可能にする容器の特徴を付与することができる。
また、本明細書で説明する実施形態は、ドラム、バルブユニット、把持および閉鎖装置、ならびに場合によっては底部要素を含む液体用の容器に関する。
【0049】
また、本明細書で説明する実施形態は、把持ハンドルを閉鎖キャップと一緒に組み立てることによって、把持および閉鎖装置を組み立てる方法に関する。
また、本明細書で説明する実施形態は、容器の全部または一部を組み立てる方法に関する。
【0050】
さらなる実施形態によれば、容器を組み立てる方法は、ドラムの下端に対応して、安定したまたは取り外し可能な方法で、垂直方向にそれを支持するのに適した底部要素を関連付けることを提供することができる。
【0051】
本発明のこれらの態様および他の態様、特性、並びに効果は、添付の図面を参照して非限定的な例として与えられる、いくつかの実施形態の以下の説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0052】
図1図1は、第1の実施形態による把持および閉鎖装置を用いて互いに積み重ねられた本発明による2つの容器の3次元図である。
図2図2は、バルブユニットが挿入されている、本明細書で説明する変更例による把持および閉鎖装置の3次元上面図を示す。
図2a図2aは、本明細書で説明する変更例による把持および閉鎖装置の3次元上面図を示す。
図3図3は、閉鎖キャップと把持ハンドホイールとの間の結合ステップの正面断面図を示しており、把持ハンドホイールは強化要素に沿って切断されている。
図4図4は、本明細書で説明するいくつかの実施形態による、把持および閉鎖装置とドラムとの間の結合ステップの正面断面図を示す。
図5図5は、本明細書で説明するいくつかの実施形態による、バルブユニットと結合され、ドラムにねじ込まれた、把持および閉鎖装置の正面断面図を示す。
図6図6は、本明細書で説明するいくつかの実施形態による容器のドラムのネック部分の3次元上面図を示す。
図7図7は、見やすくするために閉鎖キャップが取り外された、把持ハンドホイールおよびドラムのネック部分の3次元上面図における拡大した詳細を示す。
図8図8は、本明細書で説明するいくつかの実施形態による、把持および閉鎖装置上に積み重ねられ、互いに積み重ねられ、把持ハンドホイールが接続要素に沿って切断される、容器の底部要素の正面断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0053】
理解を容易にするために、可能な場合、図面内の同一の共通要素を識別するために同じ参照番号が使用されている。一実施形態の要素および特性は、さらに明確にすることなく他の実施形態に都合よく組み込むことができることが理解される。
【0054】
ここで、発明の様々な実施形態を詳細に参照し、その1つまたは複数の例が添付の図面に示されている。各実施例は、本発明の例示として提供されており、その限定として理解されるべきではない。例えば、それらが一実施形態の一部である限り示されるかまたは説明される1つ以上の特性は、他の実施形態に、または他の実施形態と関連して採用されて、別の実施形態を生成することができる。本発明は、そのようなすべての改変および変形を含むものと理解される。
【0055】
添付の図面を参照して、液体用の樽型容器10に適用可能な把持および閉鎖装置11が記載されている。
容器10は、その最も広範な構成において、把持および閉鎖装置11、バルブユニット12、ドラム、または外部容器13、および場合によっては底部要素14を有する。
【0056】
支持および保護機能を有するドラム13は、液体が挿入される内部容器(図示せず)またはバッグを含むことができる。
容器10は、容器10の入口25を選択的に閉鎖するのに適した閉鎖およびタッピングキャップ16と協働することができ、タッピングを可能にする。
【0057】
容器10は、該容器10を持ち運ぶのに適した把持ハンドホイール15と有利に協働することができる。
いくつかの実施形態では、把持および閉鎖装置11は、動作状態にあるとき、直接的なまたは安定した結合によって得られる、実質的に単体として適合される把持ハンドホイール15および閉鎖およびタッピングキャップ16から構成される。
【0058】
いくつかの実施形態では、把持ハンドホイール15および閉鎖キャップ16は、場合によっては図示しない中間アダプタ手段によって、単一の本体内で関連付けにより安定化されるため、互いに協働することができる。
【0059】
図示されていない変形例において、把持ハンドホイール15および閉鎖キャップ16は、直接的に単体として形成され得る。
把持ハンドホイール15と閉鎖キャップ16は、それらが固定された態様で一体化されている場合、例えば、一つの金型で形成された場合、溶接または接着などの手段で取り付けられた場合、あるいは、それらが壊れない限り分離することができないその他の態様の場合、直接的に単体として形成されていると理解される。
【0060】
把持ハンドホイール15および閉鎖キャップ16は、それらが別体であるが一緒に結合している場合、例えば使用時には結合して単体を形成する場合、安定した結合によって単体であるとして理解される。
【0061】
把持ハンドホイール15と閉鎖キャップ16とが安定した結合を有する図2および図2aに示す実施形態では、把持ハンドホイール15および閉鎖キャップ16は、使用中に、ドラム13との結合中に、遊びなくそれらが一緒に動くように、相互に安定した結合を可能にするように構成された結合および案内部材30、31、32、33、34をそれぞれ備える。
【0062】
このような条件は、閉鎖キャップ16の特性のばらつきに起因してしばしば必要であり、把持ハンドホイール15と様々な閉鎖キャップ16との間に特殊な中間アダプタ手段を使用することも提供しなければならない可能性がある。
【0063】
閉鎖キャップ16は、使用中に、ドラム13の入口25を安定的かつ気密に選択的に閉鎖するのに適しており、バルブユニット12との相乗効果でタッピングを可能にする。
図2に示すように、閉鎖キャップ16は、バルブユニット12と直接かつ安定した方法で結合することができる。
【0064】
図3乃至図5および図8に示される例では、バルブユニット12は、閉鎖キャップ16に接続された入口25に挿入されている。
閉鎖キャップ16は、図示されていない、バルブユニット12に適合させるための要素を含んでもよいし、またはその要素と協働してもよい。
【0065】
本発明の可能な実施形態に従って示されるバルブユニット12は、それ自体既知であり、既に特許を取得しており、容器10内の圧力下の液体および気体の流れを許容する。
把持ハンドホイール15は、容器10を持ち運ぶのに適し得る。
【0066】
したがって、把持および閉鎖装置11は、ドラム13を閉鎖して内容物の衛生および保存を保証する機能と、使用者による容器10の移動を容易にするために要素を把持する機能との両方の機能を実行する。
【0067】
いくつかの実施形態によれば、把持ハンドホイール15は、外部には把持ハンドル手段17を、内部には取付手段18を備えることができる。
いくつかの実施形態によれば、取付手段18は、閉鎖キャップ16または中間アダプタ手段のための挿入およびクランプシート19を内部的に規定することができる。
【0068】
いくつかの実施形態では、適切な結合およびガイド部材30、31、32は、把持ハンドホイール15の取付手段18に提供され得る。このようにして、取付手段18は、把持ハンドホイール15と特定の適切な閉鎖キャップ16との安定した結合を可能にするのに適し得る。
【0069】
いくつかの実施形態によれば、結合およびガイド部材30、31、32は、閉鎖キャップ16に存在する係合結合部材33、34と結合することができる。
可能な解決策によれば、結合部材は、挿入中に閉鎖キャップ16の正しい位置を規定するように構成されたガイド要素30を備える。
【0070】
いくつかの実施形態によれば、結合部材は、閉鎖キャップ16の縁が把持および閉鎖装置11の組み立てられた構成で配置され得る当接要素31を備える。
いくつかの実施形態によれば、結合部材は、閉鎖キャップ16を所定の位置にクランプするのに適し、閉鎖キャップ16上に配置された可能な結合部材34と協働する締結要素32を備える。
【0071】
例えば、締結要素32は、取付手段18内の所望の位置への閉鎖キャップ16の挿入および安定した位置決めを容易にするための引き込みとして機能する、傾斜した形状を有するように構成することができる。
【0072】
いくつかの実施形態によれば、取付手段18は、下部にカラー29を備えることができ、カラー29は、ドラム13の外形と一致する形状を有し、カラー29は使用中にドラム13上に静止して配置される。
【0073】
したがって、カラー29は、ドラム13上の重量を支持および分散するための表面を形成するのに寄与することができる。
いくつかの実施形態では、把持ハンドル手段17は、容器10を動かすためにユーザによって把持されるのに適している。
【0074】
把持ハンドル手段17は、有利には環状の形状を有し、ドラム13の中心軸Xに関して取付手段18に対して同軸に配置され得る。
また、いくつかの実施形態では、把持ハンドル手段17は、把持ハンドホイール15を軽くするために、部分的に中空の部分を有してもよい。例えば、下部に半円形の中空断面を有する形状を設けることができる。
【0075】
いくつかの実施形態によれば、把持ハンドル手段17は、有利には、半径方向の外形の少なくとも一部に、ユーザの手に損傷を与えることなく容器10を移動させるために把持を容易にするのに適した把持要素54を有している。例えば、把持要素54は、溝、刻み目、くぼみ、または粗い表面などであってもよい。
【0076】
可能な変形例によれば、把持ハンドル手段17は、下部に位置する、例えばリブなどの強化要素20を含むことができ、これらは、把持に寄与する機能と把持ハンドホイール15の機械的強度を高める機能との二つの機能を有することができる。
【0077】
強化要素20は、中心軸Xに対して実質的に半径方向に延びることができる。
いくつかの実施形態によれば、把持ハンドホイール15は、取付手段18を把持ハンドル手段17に接続するように構成された接続要素21を有することができる。
【0078】
接続要素21は、例えば、中心軸Xの周りで角度的にオフセットされ得る。
接続要素21は、中心軸Xに対して半径方向またはサブラジアル方向に延びることができる。
【0079】
図示されていない変形例では、接続要素21は、把持ハンドル手段17を単体として閉鎖キャップ16に接続することができる。
一例として、図1および図2には、4つの接続要素21が互いに対して90°オフセットされているが、当該要素の数は、より少なくても多くてもよく、また、一定であってもなくてもよい位置決め角度を有することも可能である。
【0080】
例として、接続要素21は、箱状の構造を有することができ、互いに向かい合って延びる2つの側壁22と、側壁22を一緒に結合する1つまたは複数の中間壁23とを備えることができる。
【0081】
いくつかの実施形態では、接続要素21は、取付手段18と反対側の側壁22を横方向に結合する外壁24を備えることもでき、中間壁23に結合することも、しないことも可能である。
【0082】
可能な解決策によれば、接続要素21は、上部が自由であり、少なくとも下部が貫通開口27を有することができる。
特に、中間壁23および/または側壁22および/または外壁24のいずれかの1つ以上は、把持および閉鎖装置11を軽くし、可能な液体、例えば雨または把持および閉鎖装置に入る他の容器から出る液体を出すのに適した開口部27を有することが可能である。
【0083】
しかしながら、可能な変形例によれば、上記のような壁が中実に形成されてもよいし、把持ハンドホイール15全体が中実の形態で形成されてもよい。
有利には、側壁22および/または中間壁23および/または外壁24は、接続要素21の強度を高めながら同時にその軽さを維持し、積層された容器10の重量を支える際の荷重を良好に分配できるように、協調することが可能である。
【0084】
いくつかの実施形態によれば、接続要素21は、ドラム13の外面の延びた部分、または延びない部分と静止して関連し、中心軸Xの周りに均一な方法で荷重を分配するように、ドラム13の上部の外形と一致するように形成され得る。
【0085】
したがって、把持および閉鎖装置11は、全体の強度を高め、液体で満たされた容器10を互いに積み重ねることができるようにするのに適している。
いくつかの実施形態では、把持ハンドル手段17は、把持ハンドル手段17と接続要素21を一緒に接続するように構成された接続構造28を備えることができるとともに、把持および閉鎖装置11の強度を高めるのに適している。
【0086】
いくつかの実施形態によれば、閉鎖キャップ16は、適切なタイプのバルブユニット12を収容し、それと協働するのに適した区画40を下部に備えている。
いくつかの実施形態によれば、閉鎖キャップ16は、上部に、例えばねじ切りまたはバヨネット型取入口などの取り付け領域によって、安定的にかつ漏れなく送達手段(図面に示されていない)を固定するために装備可能な空洞44を備えている。
【0087】
特に、空洞44は、市場で入手可能な様々な液体送達手段と適合性を有するように形成されてもよい。
閉鎖キャップ16は、ドラム13のネック部分26において締結手段45と協働するのに適した締結手段38を備えることができる。
【0088】
いくつかの実施形態によれば、締結手段38、45は、互いにねじ込まれるのに適したそれぞれのねじ部分を含むことができる。
あるいは、締結手段38、45は、バヨネット型またはスナップイン型の結合を定義するために、適合させてもよい。
【0089】
いくつかの実施形態では、閉鎖キャップ16は、様々な閉鎖キャップに特化した、図面に示されていない中間アダプタ手段に適合することができ、そのような中間手段は、閉鎖キャップ16を把持ハンドホイール15と関連付けて安定させ、それらを互いに適合させるために好適である。
【0090】
把持ハンドホイール15と閉鎖キャップ16とが単体として形成されていることを規定する図示しない変形例によれば、接続要素21は閉鎖キャップ16に接続される。
閉鎖キャップ16は、容器10及びその内容物の衛生を保護するために、上部で空洞44を密閉して汚れおよび不純物から保護するように構成された安全蓋42を構成することも可能である。
【0091】
安全蓋42は、空洞44へのアクセスを可能にし、送達手段を設置するために、容器10を使用する際に取り外すことができる。安全蓋42は、安全蓋42を取り外すための把持タブ43を有する。
【0092】
いくつかの実施形態によれば、把持ハンドホイール15の把持ハンドル手段17の上部は、閉鎖キャップ16の上縁よりも高い高さに配置され得る。
いくつかの実施形態によれば、接続要素21は、それらの最外周部分に対応して、使用中に容器10に挿入されたバルブユニット12の長手方向延長部以上の高さを有することができる。
【0093】
有利には、把持および閉鎖装置11は、閉鎖キャップ16のための保護およびバルブユニット12のための保護として機能することができるため、容器10を、バルブユニット12を損傷または弱める可能性のある、バルブユニット12にかかる応力、例えば曲げ応力に対してより耐性を高めることができる。
【0094】
例えば図6及び図7を参照して説明したいくつかの実施形態によれば、把持および閉鎖装置11は、ドラム13のネック部分26と一致する領域、又はそれに近接する領域に存在する係合改ざん防止要素36と協働するように構成された干渉部材35を備える。
【0095】
いくつかの実施形態によれば、干渉部材35は、取付手段18上に提供され得る。
図示しない変形例によれば、干渉部材35は、把持ハンドホイール15と単体として形成された閉鎖キャップ16上に接続され得る。
【0096】
干渉部材35は、有利には、改ざん防止要素36と協働して、ドラム13を正しく閉じ、把持および閉鎖装置11を逆戻りしない位置にクランプすることを可能にする。これは、例えば、容器10が再び開かれた場合、改ざんの試みを示す、干渉部材35を破壊および/または破損することができるからである。
【0097】
いくつかの実施形態によれば、把持および閉鎖装置11は、完全に単一のポリマー材料で形成されてもよく、リサイクル可能であることが有利である。
ここで説明する実施形態は、ドラム13を垂直方向に維持しながら安定した位置決めで支持するように構成された、容器10の下部要素14にも関係する。
【0098】
ここで説明する実施形態は、図1および図8を参照して、把持および閉鎖装置11と、2つ以上の容器10を互いに積み重ねるのにおそらく適切な底部要素14との組み合わせにも関係する。
【0099】
特に、底部要素14は、必ずしもそうではないが、有利には把持および閉鎖装置11の上面と少なくとも部分的に一致する形状を有する底部ベース46を有することができ、それと同一形状の結合を達成する。
【0100】
このようにして、底部要素14および把持および閉鎖装置11は、安定した方法で相互に積み重ねることができる。
いくつかの実施形態によれば、下部要素14は、円形壁47および支持壁48を備える。
【0101】
いくつかの実施形態によれば、有利には下部要素14は、持つための把持手段を有する。
支持壁48は、中心軸Xに対して半径方向に延びている。
【0102】
いくつかの実施形態によれば、底部要素14の安定した支持面を保証するために、支持壁48および円形壁47の下縁は同じ平面上にある。
さらなる実施形態によれば、底部要素14は、ドラム13の底部50を収容するように構成された、上部に凹状の座部49を有する。
【0103】
いくつかの実施形態によれば、図8に記載されているように、凹状の座部49は、位置決め要素51によって区切られ得る。
いくつかの実施形態によれば、位置決め要素51は、ドラム13の底部50の係合位置決め要素52上に載るように構成され得る。
【0104】
このようにすれば、垂直軸に沿った自身の中心軸Xとの容器10の位置関係が保証され、容器10を容易かつ安全に積み重ねることができ、しかも、セパレータ部材を使用せずに容器10を互いに積み重ねることが可能となる。
【0105】
いくつかの実施形態では、底部ベース46は、閉鎖キャップ16上ではなく、把持ハンドホイール15上にのみ載るように、閉鎖キャップ16に対応する空洞53を有してもよい。
【0106】
このように、下部要素14は、把持ハンドホイール15と共に、異なる特性を有し、異なる液体送達手段に適応可能な閉鎖キャップ16を使用することを可能にするのに適し得る。
【0107】
有利には、異なる厚さの閉鎖キャップ16を有する把持および閉鎖装置11とともに同じ底部要素14を使用する可能性は、底部要素14のモデルの数を減らすことができるため、製造コスト、ならびに保管および管理コストの両方を削減することができる。
【0108】
いくつかの実施形態では、容器10の構成要素は、有利には、同じリサイクル可能な高分子材料で形成されており、容器10を全体としてリサイクルすることができるため、その配送、保管、輸送及びリサイクルのための使用を簡素化することができる。
【0109】
ここで説明する実施形態は、図3、4、5を参照して、把持ハンドホイール15および閉鎖キャップ16が相互に安定的な結合を得るために構成される把持および閉鎖装置11を組み立てる方法に関する。
【0110】
把持および閉鎖装置11を組み立てる方法は、以下のステップを含むことができる。
挿入およびクランプ座部19と結合およびガイド部材30、31、32とを直接的にまたは中間アダプタ手段を介して備える把持ハンドホイール15に関連して、結合部材33、34を含む閉鎖キャップ16を位置決めすること、および
挿入およびクランプ座部19に閉鎖キャップ16を挿入するとともに、接続によって閉鎖キャップ16に対して把持ハンドホイール15を安定させることによって、閉鎖キャップ16および把持ハンドホイール15に作用する軸方向の力を加えること。
【0111】
本明細書で説明する実施形態は、容器10を組み立てる方法にも関し、この方法は、把持ハンドホイール15と閉鎖キャップ16とが実質的に単体で動作可能に適合された把持および閉鎖装置11を、直接的なまたは安定した結合によって得て、把持および閉鎖装置11をドラム13のネック部分26と一体化するために利用可能とすることを提供することができる。
【0112】
例えば、把持および閉鎖装置11と容器10とを互いに一体化するために、それぞれの締結手段38、45によって、把持および閉鎖装置11をネック部分26にねじ込むことができる。
【0113】
いくつかの実施形態によれば、容器10を組み立てる方法は、把持および閉鎖装置11をドラム13と一体化する前に、バルブユニット12を閉鎖キャップ16と安定的に結合することを提供する。
【0114】
他の実施形態によれば、容器10を組み立てる方法は、バルブユニットをドラム13のネック部分26の内部に、入口25に、その上縁に載るように挿入し、続いて把持および閉鎖装置11をドラム13と一体化することを提供している。
【0115】
いくつかの実施形態によれば、方法は、把持および閉鎖装置11を逆戻りしない位置にクランプするように、把持および閉鎖装置11上に存在する干渉部材35が、ネック部分26に設けられた係合改ざん防止要素36上に隣接して位置決めされるまで、ネック部分26と一体化することを提供することができる。
【0116】
有利には、使用者が容器10から把持および閉鎖装置11を取り外そうとすると、干渉部材35が当接する改ざん防止要素36は、把持および閉鎖装置11を一体位置に停止させる。
【0117】
把持閉塞装置11が容器10から取り外された場合、干渉部材35および/または改ざん防止部材36が破損し、改ざんを視覚的に示すことが可能である。
さらなる実施形態によれば、容器10を組み立てる方法は、ドラム13の底部50に対応して、安定したまたは取り外し可能な方法で、垂直方向にそれを支持するのに適した底部要素14を関連付けるために提供することが可能である。
【0118】
本発明の分野および範囲から逸脱することなく、これまでに説明された把持および閉鎖装置11並びに容器10、更に把持および閉鎖装置11並びに容器を組み立てる方法に対して、部品の修正および/または追加を行うことができることは明らかである。
【0119】
本発明はいくつかの特定の例に言及して説明したが、当業者であれば当然、特許請求の範囲において定められた特徴、したがってそれによって定義された保護の分野に該当する全てを有する、把持および閉鎖装置11並びに容器10の多くの他の均等な形態を達成することができることもまた明らかである。
図1
図2
図2a
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】