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特表2022-544916自動化された健康データの獲得、処理、および通信システム、ならびに方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-24
(54)【発明の名称】自動化された健康データの獲得、処理、および通信システム、ならびに方法
(51)【国際特許分類】
   G16H 50/00 20180101AFI20221017BHJP
   G16H 10/00 20180101ALI20221017BHJP
【FI】
G16H50/00
G16H10/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022507869
(86)(22)【出願日】2020-08-07
(85)【翻訳文提出日】2022-04-07
(86)【国際出願番号】 IB2020057496
(87)【国際公開番号】W WO2021024234
(87)【国際公開日】2021-02-11
(31)【優先権主張番号】16/536,158
(32)【優先日】2019-08-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVASCRIPT
(71)【出願人】
【識別番号】513080128
【氏名又は名称】ダカドー・アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ペーター・オーネムス
(72)【発明者】
【氏名】アンドレ・ナフ
(72)【発明者】
【氏名】ローレンス・ジェイコブス
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA15
(57)【要約】
複数のモデルの各々からの変調された出力は、因子を定量化し、各々が連続分布内にある複数の値を生成するために統合される。それぞれの離散カテゴリは、将来の発生の可能性を表すために値のうちのいくつかに関連付けられている。値は、第1、第2、および第3のデータモデルから受信される。値は、将来の発生の可能性に関連付けられる態様を表す値をスケーリングするように変調される。変調は、第1のデータモデル、第2のデータモデル、および第3のデータモデルのうちの少なくとも1つから導出された少なくとも1つの因子に基づく。その後、値は、少なくとも1つのコンピューティングデバイスに備えられる機能人工知能として統合され、統合された値に関連付けられるそれぞれの離散カテゴリが選択され、統合された値の各々および選択されたカテゴリは、将来の発生の可能性を表す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々が連続分布内にある複数の値を生成するための因子を定量化するために、複数のモデルの各々からの変調された出力を統合するためのコンピュータ実装方法であって、将来の発生の可能性を表す、前記値の各々に関連付けられるそれぞれの離散カテゴリを選択し、前記方法が、
少なくとも1つのコンピューティングデバイス上で実行される第1のデータモデルによって、現在の状態および前記将来の発生の前記可能性に寄与する複数のエンドポイントの各々を定量化するステップであって、それぞれの定量化された前記エンドポイントの各定量化された値が、連続分布内で計算される、ステップと、
前記少なくとも1つのコンピューティングデバイス上で実行される第2のデータモデルによって、前記将来の発生の前記可能性に影響を与える少なくとも1つの現在の状態の態様を表すそれぞれの値を生成するステップであって、それぞれの生成された値の各々が連続分布内にある、ステップと、
前記少なくとも1つのコンピューティングデバイス上で実行される第3のデータモデルによって、前記エンドポイントのサブセットおよび/または個別に修正可能な前記態様に関連付けられる複数の因子のうちの個々のものを識別し、前記複数の因子の各々を表す連続分布内で値を生成するステップと、
前記少なくとも1つのコンピューティングデバイス上で実行される変調モデルによって、前記将来の発生の前記可能性に関連付けられる少なくとも1つの態様を表す値をスケーリングするために、前記第1のデータモデルによって定量化され、前記第2のデータモデルによって生成され、および/または前記第3のデータモデルによって識別される、少なくとも1つの値を変調するステップであって、変調する前記ステップが、前記第1のデータモデル、前記第2のデータモデル、および前記第3のデータモデルのうちの少なくとも1つから導出された少なくとも1つの因子に基づく、ステップと、
複数の前記連続分布の各々に関連付けられる前記値のうちの少なくとも2つを統合するために、前記少なくとも1つのコンピューティングデバイスに備えられる人工知能および機械学習のうちの少なくとも1つを使用し、前記統合された値に関連付けられるそれぞれの離散カテゴリを選択するステップであって、前記統合された値の各々および前記選択されたカテゴリが、将来の発生の前記可能性を表す、ステップと、
を備える、コンピュータ実装方法。
【請求項2】
前記少なくとも1つのコンピューティングデバイスによって、前記第1のデータモデルによって使用される入力のセットに含まれない少なくとも1つの値を代入するステップをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つのコンピューティングデバイスによって、以前に代入された値、または以前に定量化されたエンドポイントに関連付けられる前記定量化された値に含まれない少なくとも1つの他の値を代入するステップであって、前記少なくとも1つの他の代入された値が、前記以前に代入された値のうちの少なくとも1つに依存する、ステップをさらに備え、
前記代入された少なくとも1つの他の値が連続分布内にある、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
時間の経過とともに受信された情報、または複数のデータソースから受信された情報の関数として、前記第1のデータモデル、前記第2のデータモデル、および前記第3のデータモデルのうちの少なくとも1つを再較正するステップをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のデータモデルが、フィッティング手順における入力機能としてそれぞれの前記エンドポイントを使用する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
ユーザコンピューティングデバイス上にグラフィカルユーザインターフェースを提供するソフトウェアアプリケーションを使用して前記ユーザコンピューティングデバイスを構成するステップであって、前記グラフィカルユーザインターフェースが、前記ユーザコンピューティングデバイスを動作させるユーザから前記値および前記態様のうちの少なくともいくつかを受信する、ステップと、
前記少なくとも1つのコンピューティングデバイスによって、前記ユーザコンピューティングデバイスから、データ通信セッションを介して前記値および態様のうちの少なくともいくつかを受信するステップと、
前記少なくとも1つのコンピューティングデバイスによって、前記ユーザコンピューティングデバイスに、前記エンドポイントのうちの前記少なくともいくつかに関連付けられる前記定量化された値、前記態様のうちの前記少なくともいくつかに関連付けられる前記定量化された値、ならびにそれぞれ前記第1のデータモデル、前記第2のデータモデル、および前記第3のデータモデルからの前記因子のうちの少なくともいくつかに関連付けられる前記生成された値を送信するステップと
をさらに備え、
前記ユーザコンピューティングデバイスが、前記ソフトウェアアプリケーションによって、
前記少なくとも1つのコンピューティングデバイスから受信した前記受信された値を表示するようにさらに構成される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
ユーザコンピューティングデバイス上にグラフィカルユーザインターフェースを提供するソフトウェアアプリケーションを使用して前記ユーザコンピューティングデバイスを構成するステップであって、前記グラフィカルユーザインターフェースが、定期的かつ周期的に、前記因子に関連付けられる値を入力するようにユーザに促し、さらに、前記グラフィカルユーザインターフェースが、以前に受信した値の後に前記因子に関連付けられる値が受信されない場合に、インタラクティブなディスプレイ画面を自動的に提供する、ステップをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第1のデータモデル、前記第2のデータモデル、および前記第3のデータモデルのうちの少なくとも1つが、少なくとも2つの他のデータモデルの選択を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記値が、パラメトリック非線形マッピングの関数として前記連続分布において計算される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
各々が連続分布内にある複数の値を生成するための因子を定量化するために、複数のモデルの各々からの変調された出力を統合するためのコンピュータ実装システムであって、将来の発生の可能性を表すために、前記値の各々に関連付けられるそれぞれの離散カテゴリを選択し、前記システムが、
現在の状態および前記将来の発生の前記可能性に寄与する複数のエンドポイントの各々を定量化するコンピューティングデバイス上で実行される第1のデータモデルであって、それぞれの定量化された前記エンドポイントの各定量化された値が、連続分布内で計算される、第1のデータモデルと、
前記将来の発生の前記可能性に影響を与える少なくとも1つの現在の状態の態様を表すそれぞれの値を生成する少なくとも1つのコンピューティングデバイス上で実行される第2のデータモデルであって、それぞれの生成された前記値の各々が連続分布内にある、第2のデータモデルと、
前記エンドポイントのサブセットおよび/または個別に修正可能な前記態様に関連付けられる複数の因子のうちの個々のものを識別する前記少なくとも1つのコンピューティングデバイス上で実行される第3のデータモデルであって、前記複数の因子の各々を表す連続分布内で値を生成する、第3のデータモデルと、
前記将来の発生の前記可能性に関連付けられる少なくとも1つの態様を表す値をスケーリングするために、前記第1のデータモデルによって定量化され、前記第2のデータモデルによって生成され、および/または前記第3のデータモデルによって識別される、少なくとも1つの値を変調する前記少なくとも1つのコンピューティングデバイス上で実行される変調モデルであって、前記変調することが、前記第1のデータモデル、前記第2のデータモデル、および前記第3のデータモデルのうちの少なくとも1つから導出された少なくとも1つの因子に基づく、変調モデルと、
複数の前記連続分布の各々に関連付けられる前記値のうちの少なくとも2つを統合し、前記統合された値に関連付けられるそれぞれの離散カテゴリを選択する、前記少なくとも1つのコンピューティングデバイスに備えられる人工知能および機械学習のうちの少なくとも1つであって、前記統合された値の各々および前記選択されたカテゴリが、将来の発生の前記可能性を表す、人工知能および機械学習のうちの少なくとも1つと、
を備える、コンピュータ実装システム。
【請求項11】
前記第1のデータモデルによって使用される入力のセットに含まれない少なくとも1つの値を代入するように構成された少なくとも1つのコンピューティングデバイスをさらに備える、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記少なくとも1つのコンピューティングデバイスが、以前に代入された値、または以前に代入されたエンドポイントに関連付けられる前記定量化された値に含まれない少なくとも1つの他の値を代入するようにさらに構成され、前記少なくとも1つの他の代入された値が、前記以前に代入された値のうちの少なくとも1つに依存し、
さらに、前記代入された他のエンドポイントが連続分布内にある、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
時間の経過とともに受信された情報、または複数のデータソースから受信された情報の関数として、前記第1のデータモデル、前記第2のデータモデル、および前記第3のデータモデルのうちの少なくとも1つを再較正するように構成された少なくとも1つのコンピューティングデバイスをさらに備える、請求項10に記載のシステム。
【請求項14】
前記第1のデータモデルが、フィッティング手順における入力機能としてそれぞれの前記エンドポイントを使用する、請求項10に記載のシステム。
【請求項15】
ユーザコンピューティングデバイス上で実行されると、前記コンピューティングデバイスに、
前記ユーザコンピューティングデバイスを動作させるユーザから前記値および前記態様のうちの少なくともいくつかを受信するグラフィカルユーザインターフェースを提供することと、
前記エンドポイントのうちの前記少なくともいくつかに関連付けられる前記定量化された値、前記態様のうちの前記少なくともいくつかに関連付けられる前記定量化された値、ならびにそれぞれ前記第1のデータモデル、前記第2のデータモデル、および前記第3のデータモデルからの前記因子のうちの少なくともいくつかに関連付けられる前記生成された値を受信することと、
前記受信された値を表示することと
を行わせるソフトウェアアプリケーションをさらに備える、請求項10に記載のシステム。
【請求項16】
ユーザコンピューティングデバイス上で実行されると、前記コンピューティングデバイスに、
定期的かつ周期的に、前記因子に関連付けられる値を入力するようにユーザに促すグラフィカルユーザインターフェースを提供することであって、さらに、前記グラフィカルユーザインターフェースが、以前に受信した値の後に前記因子に関連付けられる値が受信されない場合に、インタラクティブなディスプレイ画面を自動的に提供する、提供することを行わせるソフトウェアアプリケーションをさらに備える、請求項10に記載のシステム。
【請求項17】
前記第1のデータモデル、前記第2のデータモデル、および前記第3のデータモデルのうちの少なくとも1つが、少なくとも2つの他のデータモデルの選択を備える、請求項10に記載のシステム。
【請求項18】
各々が連続分布内にある複数の値を生成するための因子を定量化するために、複数のモデルの各々からの変調された出力を統合するためのコンピュータ実装方法であって、前記方法が、
コンピューティングデバイス上で実行される第1のデータモデルによって、現在の状態および将来の発生の可能性に寄与する複数のエンドポイントの各々を定量化するステップであって、それぞれの定量化された前記エンドポイントの各定量化された値が、連続分布内で計算される、ステップと、
少なくとも1つのコンピューティングデバイス上で実行される第2のデータモデルによって、前記将来の発生の前記可能性に影響を与える少なくとも1つの現在の状態の態様を表すそれぞれの値を生成するステップであって、それぞれの生成された前記値の各々が連続分布内にある、ステップと、
前記少なくとも1つのコンピューティングデバイス上で実行される第3のデータモデルによって、前記エンドポイントのサブセットおよび/または個別に修正可能な前記態様に関連付けられる複数の因子のうちの個々のものを識別し、前記複数の因子の各々を表す連続分布内で値を生成するステップと、
前記少なくとも1つのコンピューティングデバイス上で実行される変調モデルによって、前記将来の発生の前記可能性に関連付けられる少なくとも1つの態様を表す値をスケーリングするために、前記第1のデータモデルによって定量化され、前記第2のデータモデルによって生成され、および/または前記第3のデータモデルによって識別される、少なくとも1つの値を変調するステップであって、変調する前記ステップが、前記第1のデータモデル、前記第2のデータモデル、および前記第3のデータモデルのうちの少なくとも1つから導出された少なくとも1つの因子に基づく、ステップと、
を備える、コンピュータ実装方法。
【請求項19】
それぞれの個別のカテゴリを選択するステップであって、前記選択されたカテゴリが、将来の発生の前記可能性を表す、ステップをさらに備える、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
複数の前記連続分布の各々に関連付けられる前記値のうちの少なくとも2つを統合し、前記統合された値に関連付けられるそれぞれの離散カテゴリを選択するステップであって、前記統合された値の各々および前記選択されたカテゴリが、将来の発生の前記可能性を表す、ステップをさらに備える、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記値の前記少なくとも2つを統合するステップと、前記それぞれの離散カテゴリを選択するステップとのうちの少なくとも1つが、人工知能および機械学習のうちの少なくとも1つを使用して実行される、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記第1のデータモデル、前記第2のデータモデル、および前記第3のデータモデルのうちの少なくとも1つが、人工知能および機械学習のうちの少なくとも1つを備える、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、一般に、自動化された健康データ獲得に関し、より詳細には、将来のイベントの確率に関連付けられる値を自動的に最適化することに関する。
【背景技術】
【0002】
個人の健康状態を定量的に評価することは複雑であり、様々な因子を考慮する必要がある。様々な危険や健康リスクへの曝露を考慮して健康を評価する人もいるが、個人の生活の質およびライフスタイルの態様に由来する因子など、他の因子は考慮されないことがよくある。さらに、健康の幅広い定義が知られているが、そのような定義はしばしば定性的、またはせいぜい半定量的であり、多くの場合、評価では、健康状態を定量的に決定するための全体的な手法は使用されない。
【0003】
健康状態の評価は、多くの場合、健康状態の欠如、または通常は重度の状態にある病気の存在を測定することによって行われ、これは、物理的評価、客観的な手順、およびテストによって測定され得る。さらに、健康の従来の評価は、罹患率と死亡のリスクに関連している。そのようなケースでは、測定値は定量化され得るが、他の重要な健康要素についてはほとんど明らかにされないため、誤解を招く可能性がある。したがって、個人の健康の一貫した正確な測定値として、定量的スコアなどの単一の数値を導出することは、かなりの課題を表す。
【0004】
人の健康を測定または評価するための全体的な手法は、自己評価に基づく少なくともある程度の情報を含む。正確で最新の自己評価情報を取得することは、特に参加者が定期的かつ一貫して情報を提供しない場合、問題となる可能性がある。残念ながら、参加者は、特にそのような情報を求めるプラットフォームが、それほど簡単ではない、人を引き付けるものではない、および/または魅力的ではない場合、正確で最新の自己評価された健康関連情報の提供を停止することがよくある。
【0005】
さらに、知られている健康評価帰納モデル(すなわち、データから直接導出されたモデル)は、考えられるすべての予測子を含むわけではない(または、含むことができない)。これは、特定のイベントに関連するすべての予測子が知られているとは限らないことが理由の1つであるが、一部の知られている予測子は測定が困難または非現実的である可能性があることも理由の1つである。さらに、所与の母集団から収集されたデータを使用して構築され、母集団の罹患率および死亡率の特徴を要約および一般化するために使用できる知られているモデルは、他の母集団から導出されたリスク推定値を不正確に提供することが本明細書で認識される。したがって、関連する予測子は既存のモデルに含まれていない可能性があり、2つの異なる母集団間で大幅に異なる可能性がある。これにより、特定のリスクを過小評価または過大評価する予測モデルを採用する可能性がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
複数の値を生成するための因子を定量化するために、複数のモデルの各々からの変調された出力を統合するためのコンピュータ実装(computer-implemented)システムおよび方法が本明細書で開示される。値の各々は連続分布内にある。将来の発生の可能性を表す、値の各々に関連付けられるそれぞれの離散カテゴリが選択される。1つまたは複数の実装形態(implementations)では、少なくとも1つのコンピューティングデバイス上で実行される第1のデータモデルは、現在の状態および将来の発生の可能性に寄与する複数のエンドポイントの各々を定量化し、それぞれの定量化されたエンドポイントの各定量化された値は、連続分布内で計算される。さらに、少なくとも1つのコンピューティングデバイス上で実行される第2のデータモデルは、将来の発生の可能性に影響を与える少なくとも1つの現在の状態の態様を表すそれぞれの値を生成し、それぞれの生成された値の各々は連続分布内にある。さらに、少なくとも1つのコンピューティングデバイス上で実行される第3のデータモデルは、エンドポイントのサブセットおよび/または個別に修正可能な態様に関連付けられる複数の因子のうちの個々のものを識別する。値は、複数の因子の各々を表す連続分布内で生成される。
【0007】
本出願の1つまたは複数の実装形態を継続すると、コンピューティングデバイス上で実行される変調モデルは、将来の発生の可能性に関連付けられる少なくとも1つの態様を表す値をスケーリングするために、第1のデータモデルによって定量化され、第2のデータモデルによって生成され、および/または第3のデータモデルによって識別される、少なくとも1つの値を変調することができる。変調は、第1のデータモデル、第2のデータモデル、および第3のデータモデルのうちの少なくとも1つから導出された少なくとも1つの因子に基づくことができる。さらに、人工知能および機械学習のうちの少なくとも1つは、少なくとも1つのコンピューティングデバイスに備えられ、複数の連続分布の各々に関連付けられる値のうちの少なくとも2つを統合するために使用され得る。統合された値に関連付けられるそれぞれの離散カテゴリを選択することができ、統合された値の各々および選択されたカテゴリは、将来の発生の可能性を表す。
【0008】
本出願の1つまたは複数の実装形態では、少なくとも1つのコンピューティングデバイスは、第1のデータモデルによって使用される入力のセットに含まれない少なくとも1つの値を代入する。
【0009】
本出願の1つまたは複数の実装形態では、少なくとも1つのコンピューティングデバイスは、以前に代入された値、または以前に定量化されたエンドポイントに関連付けられる定量化された値に含まれない少なくとも1つの他の値を代入し、少なくとも1つの他の代入された値は、以前に代入された値のうちの少なくとも1つに依存する。さらに、少なくとも1つの他の値は、連続分布内にある。
【0010】
本出願の1つまたは複数の実装形態では、少なくとも1つのコンピューティングデバイスは、時間の経過とともに受信された情報、または複数のデータソースから受信された情報の関数として、第1のデータモデル、第2のデータモデル、および第3のデータモデルのうちの少なくとも1つを再較正する。
【0011】
本出願の1つまたは複数の実装形態では、第1のデータモデルは、それぞれのエンドポイントをフィッティング手順におけるコンポジット入力機能として使用する。
【0012】
本出願の1つまたは複数の実装形態では、少なくとも1つのコンピューティングデバイスは、ユーザコンピューティングデバイス上にグラフィカルユーザインターフェースを提供するソフトウェアアプリケーションを使用してユーザコンピューティングデバイスを構成し、ユーザコンピューティングデバイスは、ユーザコンピューティングデバイスを動作させるユーザから値および態様のうちの少なくともいくつかを受信する。さらに、少なくとも1つのコンピューティングデバイスは、データ通信セッションを介して、値および態様のうちの少なくともいくつかを受信し、少なくとも1つのコンピューティングデバイスは、ユーザコンピューティングデバイスに、エンドポイントのうちの少なくともいくつかに関連付けられる定量化された値、態様のうちの少なくともいくつかに関連付けられる定量化された値、ならびにそれぞれ第1のデータモデル、第2のデータモデル、および第3のデータモデルからの因子のうちの少なくともいくつかに関連付けられる生成された値を送信する。さらに、ユーザコンピューティングデバイスは、少なくとも1つのコンピューティングデバイスから受信した受信された値を表示するようにソフトウェアアプリケーションによってさらに構成される。
【0013】
さらに、本出願の1つまたは複数の実装形態では、少なくとも1つのコンピューティングデバイスは、ユーザコンピューティングデバイス上にグラフィカルユーザインターフェースを提供するソフトウェアアプリケーションを使用してユーザコンピューティングデバイスを構成し、グラフィカルユーザインターフェースは、定期的かつ周期的に、因子に関連付けられる値を入力するようにユーザに促し、さらに、グラフィカルユーザインターフェースは、以前に受信した値の後に因子に関連付けられる値が受信されない場合に、インタラクティブなディスプレイ画面を自動的に提供する。
【0014】
さらに、第1のデータモデル、第2のデータモデル、および第3のデータモデルのうちの少なくとも1つは、少なくとも2つの他のデータモデルの選択を備えることができる。さらに、値は、パラメトリック非線形マッピングの関数として連続分布において計算することができる。さらに、第1のデータモデル、第2のデータモデル、および第3のデータモデルのうちの少なくとも1つは、人工知能および機械学習のうちの少なくとも1つを備えることができる。
【0015】
これらおよび他の態様、特徴、および利点は、本発明の特定の実施形態の添付の説明、ならびに添付の図面図および特許請求の範囲から理解することができる。
【0016】
本発明の様々な特徴、態様、および利点は、以下の詳細な説明および添付の図面図から理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1A】本出願の例示的な実装形態に関連する、モデル、コンポーネント、およびそれらの関数として生成されたメトリック健康スコアを示すブロック図である。
図1B】本出願による、複数のモデル(リスクモデル、および変調器モデル)に関連付けられるコンポーネント、および変調に関連付けられるプロセスを示すブロック図である。
図1C】例示的な実装形態による、代入エンジンの精度を表すグラフを示す図である。
図1D】均等化されていないスコアの分布(上のパネルにプロットされている)、および対応する均等化されたスコアの分布を示す図である。
図2】本出願の例示的な実装形態に関連する、ハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】本明細書で説明される技法を実装するために使用することができるコンピューティングデバイスの例示的なコンポーネントおよび構成を示す図である。
図4】本明細書で説明される機能を提供するように動作可能なグラフィカルユーザインターフェースに関連付けられる例示的な画面表示を示す図である。
図5A】本明細書で説明される機能を提供するように動作可能なグラフィカルユーザインターフェースに関連付けられる例示的な画面表示を示す図である。
図5B】本明細書で説明される機能を提供するように動作可能なグラフィカルユーザインターフェースに関連付けられる例示的な画面表示を示す図である。
図6A】本明細書で説明される機能を提供するように動作可能なグラフィカルユーザインターフェースに関連付けられる例示的な画面表示を示す図である。
図6B】本明細書で説明される機能を提供するように動作可能なグラフィカルユーザインターフェースに関連付けられる例示的な画面表示を示す図である。
図6C】本明細書で説明される機能を提供するように動作可能なグラフィカルユーザインターフェースに関連付けられる例示的な画面表示を示す図である。
図7】本明細書で説明される機能を提供するように動作可能なグラフィカルユーザインターフェースに関連付けられる例示的な画面表示を示す図である。
図8】本明細書で説明される機能を提供するように動作可能なグラフィカルユーザインターフェースに関連付けられる例示的な画面表示を示す図である。
図9A】本出願の実装形態における例示的なデータ変換プロセスに関連付けられる例示的な画面表示を示す図である。
図9B】本出願の実装形態における例示的なデータ変換プロセスに関連付けられる例示的な画面表示を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
概要および導入として、本出願は、個人の健康に関連付けられる情報の収集、設計、モデリング、シミュレーション、および生成のためを含む、データ処理のためのシステム、技法、およびインターフェースを含む。そのような情報は、個人の健康の特定の因子だけでなく、所与の時点、過去、または将来における個人の健康のより一般的な状態を含むことができる。さらに、本出願は、収集および/または生成された情報を変換することと、そのようなデバイスに関連付けられる動作を増加させ、および/またはそのような変換された情報の関数としてそのようなデバイスに関連付けられる動作に影響を与えるためにコンピューティングプラットフォームとインターフェースすることとを行うためのシステムおよび方法を含む。
【0019】
本出願は、早期死亡率と平均余命の推定値、ならびに様々な程度の身体的、感情的、および認知的因子を含む多次元フレームワークに従って健康評価を提供する。そのような因子は、測定されてもよく、現在の健康状態に関する個人の認識ならびにライフスタイルの変化の可能性を考慮した将来の健康の見通しに基づいていてもよい。したがって、各人の健康状態は、少なくとも部分的には、行動およびライフスタイルの修正によって個人の生活の質がどの程度変化する可能性があるかについて評価される。
【0020】
本出願のシステムおよび方法は、所与の期間にわたって1つまたは複数の深刻な健康イベントに苦しんでいる個人に関連付けられるそれぞれの確率を推定する1つまたは複数のモジュールを含む。本出願の1つまたは複数の実装形態では、そのような推定は、1つまたは複数の母集団内の関連付けられる被験者の観察された特性を使用して構築されたモデルに基づく確率を含む。たとえば、変数の測定は、ベースラインを生成するために、人生の特定の時点における被験者のセットに対して行われる。その後、被験者が追跡され、被験者のメトリックのセットが時間の経過とともに記録される。これらのデータを使用し、脳卒中、癌、心筋梗塞などの健康イベントまたはエンドポイントにデータを適用することで、個人が時間の経過とともにそのようなイベントのうちの1つまたは複数に苦しむ確率を推定するために数学的モデルを構築して使用することができる。様々な健康関連イベントの統計的に関連する予測子として使用される変数のベースライン測定値のセットを生成することができる。すべてのターゲットイベントが必ずしも致命的であるとは限らないにもかかわらず、「生存確率」値を計算するために、予測子が測定された時間と、そのようなモデルによって予測された対応するターゲット健康イベントとの間のタイムラグを使用することができる。
【0021】
本出願は、新しいデータを使用してモデルのパラメータを定期的に再校正することを含む、検証および保守された1つまたは複数の数学的モデルを実装することができる。たとえば、データから導出されたモデルを、国民健康栄養調査(「NHANES」)から受け取った調査データなど、1つまたは複数のソースから受け取った情報を使用して検証することができる。本出願は、1つまたは複数のターゲット健康関連イベントの記録された頻度と相関することが観察される追加の共変量を含むことによって、1つまたは複数のモデルを更新する動作を含むことができる。1つの簡単な例としてフラミンガムリスク関数があり、NHANES IIIなどの別のデータセットに適用されるロジスティック回帰またはCox比例ハザードモデルなど、様々な可能な技法を使用して再較正が実行される。
【0022】
ここで、同様の参照番号が同様の要素を指す図面図を参照すると、図1Aは、複数のモデル(メトリック健康モデル102、生活の質モデル104、およびライフスタイルモデル106)、ならびにモデル102、104、106の作成および/または形成に使用されるそれぞれのコンポーネント(たとえば、モデル)を示す単純なブロック図である。さらに、本明細書で詳細に説明するように、モデル102、104、および106からの出力は、とりわけ、非常に個人的かつ文脈的であるが、人に関連付けられる個人の健康関連の詳細を保持する、ユーザの健康の定量化を提供するメトリック健康スコア110を生成するために使用可能である。図1Bは、本明細書に示され、説明されるように、複数のモデル(リスクモデル、および変調器モデル)に関連付けられるコンポーネント、および変調に関連付けられるプロセスを示すブロック図である。
【0023】
より具体的には、本出願は、本明細書で一般にメトリック健康モデル(MHM)102と呼ばれる特定の数学的モデルを含むことができ、これは、血圧または総コレステロールなどの一連の測定可能な健康関連パラメータの各々が、個人の健康状態に影響を与える程度を定量化するために使用することができる。より具体的には、MHM102は、個人が将来それぞれの健康状態を発症するリスクに影響を与える測定されたパラメータの範囲を測定するために使用することができる。1つまたは複数の実装形態では、MHM102は、既存および進行中の研究からのデータ、ならびに既存のメトリック健康生存モデルを使用して導出される。
【0024】
1つまたは複数の実装形態では、MHM102は、心血管および脳血管のエンドポイントのデータおよび予測リスクモデルに基づくことができ、さらに、1つまたは複数の癌リスクモデルを含むことができる。MHM102は、個人の全体的な健康の一般的な測定値を生成するために、特定の方法で組み合わせることができる特定のモデルの選択を含むことができる。さらに、確率を組み合わせること、または平均化手順を使用したりすることによってリスクを評価することができ、これにより、総リスク確率の適切な推定および定義が可能になる。1つまたは複数の実装形態では、モデルは、(1)対応するリスクの直接算術平均などの単純な近似として、(2)Cox比例ハザードモデルの構築など、フィッティング手順において使用する複合機能としてハザード比またはリスク自体を使用することによってより正確に、の2つのレベルで組み合わせることができる。1つまたは複数の実装形態では、MHM102は1つまたは複数の明示的な癌リスクモデルを除外しているが、リスクの評価は、様々な癌のリスクがある個人だけでなく、胃腸障害およびアルツハイマ病など、除外される可能性のある他の様々な病状に対してもサポートされている。したがって、本出願のMHM102は、非常に一般的な集約された健康メトリックの正確な予測を生成するために使用可能である。さらに、本出願のMHM102は、同様に、個人の長期および短期の将来の医療費に関連付けられる正確な予測を生成するために使用可能である。さらに、MHM102は正確な生存予測子として動作可能である。
【0025】
MHM102に加えて、本出願は、本明細書では一般に生活の質モデル(QLM)104と呼ばれる特定の数学的モデルを含むことができる。QLM104は、個人の生活の質に関する個人の健康の正確な測定値を決定するために重要な、個人の健康の定量化された態様から導出することができるが、そのような因子は定量化が困難である。たとえば、重度の慢性的な痛みで寝たきりになっている個人に関連付けられる特定の因子、または衰弱性のうつ病に関連付けられる因子は、個人の生活の質およびその個人の病気にかかる潜在的なリスクに重大な影響を与える可能性がある。これらおよび他の適格な因子は、従来、少なくとも部分的には、そのような値を明確な方法で測定および定量化することが難しいため、個人の健康を表す値の評価において、より少ないまたは二次的な関連性があると考えられてきた。本出願のQLM104の適用は、そのような懸念を解決し、そのような因子を、少なくとも部分的には、個人の生活の質を表す数値を推定するために使用可能な自己評価された因子を含めることによって定量化する。
【0026】
1つまたは複数の実装形態では、自己評価は、インタラクティブなコンピューティングプログラムプラットフォームにおいて質問および/またはコメントの形で様々な因子のプロンプトを提供するそのようなデバイス上で動作するモジュールの機能として、ユーザコンピューティングデバイスから受け取ることができる。そのような因子は、メトリックと自己評価の両方の健康推定に共通していると認識することができる。本出願に従ってそのようなプロンプトを提供するプロンプトおよびソフトウェアプラットフォームは、受け取った自己評価が最新かつ正確であることを保証するように構成することができ、それによって、定性的評価(たとえば、個人の気持ち)と正確で現実的な健康の測定値との間に統計的に有意な相関関係が保証される。さらに、個人の生活の質を表す少なくとも半定量的な測定値を生成することができる。QLM104は、心血管および他の健康関連のリスクに関して、気分や感情の状態などの、個人の多様な情緒的傾向の様々な影響を考慮に入れることができる。
【0027】
したがって、本出願に従って適用されるMHM102およびQLM104は、個人の現在の健康状態の定量的かつ包括的な見解の両方を提供し、遺伝性、家族性データ、既存の状態、擬人化、人口統計、炎症、ならびに代謝データ、ライフスタイルデータ、および自己評価データから決定されたものを含む、多くの健康関連因子を説明する。
【0028】
MHM102およびQLM104に加えて、本出願は、本明細書では一般にライフスタイルモデル(LSM)106と呼ばれる特定の数学的モデルをさらに含むことができる。LSM106は、様々なライフスタイル関連のリスク因子を含む、個人の現在のライフスタイルから決定される、個人の健康に対する将来の影響の可能性を推定するために使用することができる。そのような負および/または正の因子は、たとえば、飲酒、喫煙、薬物使用、運動、食事などを含むことができる。
【0029】
全体的な健康リスクの原因としてリスク因子を識別および定量化する臨床ツール自体ではないが、本出願は複数の測定値を導出するように動作する。測定値は、組合せ可能であるか、そうでなければ、個人の現在の健康状態を表す相対的な測定値、ならびに健康状態を改善するための考えられる最良の方法を計算するために使用される。考えられる因果関係の方向とは無関係に、健康リスクと定量的かつ有意に相関していることがわかっている個人の特定の測定可能な因子の有無は、現在の状態の表現を決定するために最も重要である。
【0030】
1つまたは複数の実装形態では、MHM102は、心血管、癌、ならびに年齢、性別、血圧、体重、および脂質レベルなどの測定可能なパラメータに関連付けられる他のリスクの推定値から導出することができる。これらの因子は、最も一般的な血管、癌、および他のリスクに関連付けられる。例として、1つまたは複数のバイナリ、高血圧などのリスク修飾疾患のカテゴリ値を、入力として使用する多くの既存のリスク関数(たとえば、フラミンガム、AHA-ASCVD)の予測精度は、ある期間にわたってそのような病気を発症する適切な確率によってカテゴリ因子を置き換えることによって改善することができる。したがって、たとえばII型糖尿病にYES/NO(1/0)値を割り当てる代わりに、糖尿病を発症するリスクを定量化する別のモデルから、時間の経過とともにその人が糖尿病になる確率を割り当て得る。その人がベースラインですでに糖尿病である場合、このモデルはYES(1)を生成するが、他のすべてのケースではゼロ以外の連続値を生成する。
【0031】
本出願のいくつかの実装形態では、入力は、個々のデータ特性に応じて(たとえば、対数的に)変換される。他のケースでは、2つの入力の積などの相互作用項が追加機能として含まれる。さらに他のケースでは、基本入力(たとえば、年齢または血圧)、または基本入力の複雑な組合せのいずれかからなどの、より複雑な機能が構築される。
【0032】
全体的なMHスコア110は、疾患のエンドポイントのセット、ならびに前駆体の危険因子および中心的な危険因子を含む関連付けられる危険因子をカバーする因子を広く含むことができる。前駆体の危険因子は、2型糖尿病や高血圧などの主要な疾患に関連付けられるリスクを含み、中心的な危険因子は、主要な血管および癌関連の死亡に関連付けられるリスクを含む。さらに、変調器モデルは、それぞれの因子に関連付けられるモデルの出力を修正(または、モジュール化)するように動作することができる。たとえば、モジュレータモデルは、身体活動、心理社会的状態、アルコール消費、または栄養の特定の態様など、明示的に含まれていない可能性のある因子を使用してリスクをスケーリングするように動作することができる。モジュレータは、QLM104およびLSM106から派生した予測子を含むことができ、予測子の各々は、単一のイベントリスク推定値を生成するために組み合わせられる複数の個別のモデルを含むことができる。
【0033】
より具体的には、前駆体リスクとしてMHM102に含まれる例示的なリスク因子は、糖尿病、高血圧、慢性腎臓病、および代謝機能障害の指標を含むことができる。MHM102において使用される例示的なモジュレータは、アルコールとコーヒーの消費、身体活動、栄養、安静時の心拍数、心拍数の回復、禁煙、および感情状態を含むことができる。MHM102における例示的な疾患とエンドポイントは、心血管リスク(一般的な心血管疾患、冠状動脈性心臓病、うっ血性心不全、および心筋梗塞を含む)脳血管リスク、および広範囲の癌リスクを含むことができる。
【0034】
MHM102は、10年または15年など、ほぼ一定期間の最大予測期間を保証するように構築することができ、とりわけ、身体活動、喫煙、および栄養などの様々なライフスタイル因子を含むことができる。さらに、本出願は、1つまたは複数のモデルを最適化する機械学習技法を使用している。糖尿病のリスクを推定するために使用される様々なモデルなど、個々のモデルの多くは、Cox比例ハザードモデル、またはいくつかのタイプのロジスティック回帰モデルの1つなどの、特定の従来の技法を使用するデータに適合する。本出願の1つまたは複数の実装形態では、トレーニング/テストサイクルは、知られている機械学習技法と同様に行われる。より具体的には、適合は、レコードのランダムに選択されたパーセンテージ(たとえば、70%)を使用して行われ、テストは、レコードの残りの30%を使用して実行される。複数の個別モデルを複数のモデルの組合せにおいて使用して、単一の予測子にすることができる。
【0035】
さらに、先行リスクには、修飾子としてモジュレータを含むことができる。モジュレータモデルの入力データは、1つまたは複数のコンピューティングデバイスで提供されるプロンプトに応答して受信したデータを含むいくつかのソースからであってよく、このデータは、家族、人口統計、代謝の値を表す。さらに、入力は、これらの入力を使用するモデルから導出されたパラメータ、QLM104から導出されたデータ、ならびに内因性の医学的および/または外因性の行動活動を追跡する技術から実質的にリアルタイムで提供される情報を含むことができる。
【0036】
図1Bを参照し、例として、モデル(「A」)は、心血管死のリスクを推定する。モデルAに入力のセット(「S」)が提供される。モジュレータリスクモデル(「A'」)は、Sのサブセットではない入力セット(「S'」)を有する。実際には、S'-S≠Φである。A'はモデルAの出力を修正する。さらなる例として、心拍数がモデルAによって提供される予測の重要な危険因子であるにもかかわらず、S(すなわち、モデルAの入力セット)は安静時心拍数を含まない。この例を続けると、モデルA'は、安静時の心拍数のみに基づいて心血管死の予測を出力する単純なモデルとすることができる。モデルAをモデルA'で変調することによって、本出願は、モデルAの予測能力を改善する。技術的には、変調は、ハザード関数のレベルにおいて実行されることが好ましい。したがって、モデルAの出力は、追加の入力を含むように変調される。図1Bに示されるように、モデルA、モデルA'、および変調の組合せは、新しいリスクモデルとして機能的に動作する。
【0037】
MHM102は、一般に簡単で安価に取得できるユーザから受け取った入力を使用することによって、効果的かつ正確に動作する。本来なら利用できるであろうコンポーネントモデルに固有の制約が存在することを認識して、本出願は、取得するのが困難または高価であるリスク因子に関連付けられる様々な値を自動的に代入する。これにより、ユーザは最小限の値のセット(たとえば、年齢、性別、身長、および体重)を供給するだけでMHスコア110を取得することができ、1つまたは複数のリスク因子に関連付けられる他の値が自動的に代入される。MHM102(および、その結果として、MHスコア110)の精度を高めるために、ユーザがそれぞれのスコアをより正確で意味のあるものにする追加のデータを提供するように促すインタラクティブなプロセスおよびメカニズムが提供される。
【0038】
より具体的には、1つまたは複数の実装形態では、本特許出願は、欠測値を階層的に、および特定の順序で代入するように動作する代入エンジンを組み込んでいる。たとえば、代入ストリームは、入力または1つまたは複数の他の欠落値を代入するために以前に代入されたデータを含む、すべてのデータを使用し得る所与のレベルで提供される。もちろん、通常のスキルの1つは、所与の代入された値の全体的な精度が、以前に代入された1つまたは複数の値の精度に依存する可能性があることを認識する。したがって、値がインポートされる順序はかなり関連性がある。年齢、性別、身長、および体重などの入力のセットが与えられると、追加の入力を、与えられた入力のセットと概算する1つまたは複数の追加の入力を含む人口モデルを使用して代入することができる。代入の順序は、順序が代入手順の全体的な精度を決定する可能性があるため、重要になる可能性がある。たとえば、総コレステロールを代入し、その後、空腹時血糖を代入しても、これらの変数を逆の順序で代入した場合と必ずしも同じ結果が得られるとは限らない。特定のデータセットの最適な順序は、明示的な計算と標準の最適化手順を使用して取得することができる。
【0039】
本出願の代入エンジンの精度を表す定量的決定は、変数の実質的に完全なセット(以下「完全」と表記)に対するMHM102の最適化されていない実装形態を、同じデータセットの対応する結果と比較することによって取得することができるが、入力は、エンジンによって必要とされる年齢、性別、身長、および体重に制限されている(下の表および図1Cに示されているグラフにおいて「4p」で示されている)。比較は、欠落している変数のみが代入された実質的な入力セットのケースと、年齢、性別、身長、および体重以外のすべての入力変数が代入エンジンによって代入されたケースとを表している。この比較の目的で、ROC曲線は、真陽性の場合を識別する際の精度(感度)と、生存者を誤って識別するケースの精度(1特異度)を対比するために示されている。図1Cに示されるグラフにおける細い対角線は、ランダム分類器の結果に対応しており、この対角線の上の点は、たとえばランダム分類器よりも優れた分類器を示している。分類器の品質の一般的な尺度は、対応する曲線の下の面積(AUCまたはC統計量)である。より具体的には、追加の最適化を行わないケースの、2つのケースの国民健康栄養調査(NHANES)III研究における全原因死亡率の予測に対応するAUC値は、以下の表に示されている。
【0040】
【表1】
【0041】
図1Cに示されるグラフの例では、ROC曲線は、利用可能な完全な入力セット、または4つの最小入力(年齢、性別、身長、体重)のみを使用した代入エンジンに関連する全原因死亡率の予測能力を比較している。上記の例では、欠落値の最大数のグローバルな影響は、AUCにおいて約4%の減少であり、これは予測力の損失を表している。1つまたは複数の実装形態では、全原因死亡リスクの総計を表す派生値は、[0,1000]の範囲の数値スコア(たとえば、MHスコア110)に変換され、ゼロは健康状態の完全な欠如を意味し、1000は完全な(達成不可能な)健康を意味する。さらに、MHスコア110に密接に関連する別のスコアが、MHスコア110の有無にかかわらずユーザに提示され、これは、比較的単純で直感的なスコアである。簡略化されたスコアは、ユーザの全原因死亡リスクの推定に基づいており、相対的な平均余命を表し、これは、エンジンにとって利用可能な様々なライフスタイル因子の影響をさらに表す。この値は、「獲得品質年(Quality Years Gained)」の数として表すことができる。したがって、本出願は、受信(および/または代入)された機密の健康関連情報を隠蔽すると同時に、MHスコア110の有無にかかわらず、簡略化されたスコアを表示または提供することによって、機密およびプライベートなユーザの健康情報をさらに保護する。
【0042】
本明細書では、年齢がほとんどすべての病気の重大な危険因子であることが認識されている。一般的なリスクモデルから導出された修正されていない健康スコア値は、すべての年齢層にわたる相対的な健康を表すための普遍的な測定基準として使用するには十分に正確ではない。したがって、年齢は修飾因子として使用可能であり、1つまたは複数のモデルによって生成される出力に影響を与える。同様に、性別は、ここでは1つまたは複数の健康リスクモデルの修飾子として使用され、それによって不正確さを排除する。たとえば、リスクのみに基づく修正されていない健康モデルは、男性と女性を異なる方法で扱うために、性別の関数として修正される。したがって、本出願の導出されたMHスコア110は、MHM102を使用して計算された基本スコアを修正することと、大規模な人口調査から導出されたモデルを使用してそのスコアを均等化することとを含む均等化のメカニズムの関数として、年齢と性別の両方からほぼ独立している。
【0043】
図1Dに示されるグラフは、均等化されていないスコア(上のパネルにプロットされている)、および下のパネルにプロットされている対応する均等化されたスコアの分布を示している。凡例に示されているように、分布は年代順の年齢を表している。均等化されていないスコアは年齢の影響を強く受けるが、均等化されたバージョンは、必要に応じて、ほぼ年齢に依存しないことが示されている。しかしながら、所与の性別および年齢範囲について、所与の性別および年齢グループの実際のスコアにおける変動は、それでも、その性別および年齢範囲におけるユーザの相対的な健康状態を測定する。
【0044】
図1Dに示されるグラフを参照すると、均等化されていないスコアの分布が上のパネルに示され、均等化されたスコアの対応する分布が下のパネルに示されている。凡例に示されているように、分布におけるグラデーションは年代順の年齢を表している。本明細書では、MHM102が相対的健康の正確な一般モデルを提供するかどうか、特に本明細書の教示に従って修正されたものであるかどうかの決定は、検証を通じて確認できることが認識される。したがって、本明細書では、i)MHスコア110と、フラミンガム心臓関連モデルなどの、確立され、前向きに検証された一般的および/または特定の健康リスクモデルとの比較、またはii)MHスコア110と1つまたは複数の大規模研究からのリンクされた死亡率データとの直接対立の、2種類の遡及的検証手法が実装される。
【0045】
検証の結果は、(1)MHスコア110が、よく知られており、以前に検証された心血管リスクモデルと一致していることと、(2)疾患および死亡率の分類子として機能する場合、MHスコア110は非常に正確であり、その構築に使用される単一のモデルによって生成されるスコアよりもかなり正確であることと、さらに、(3)MHスコア110は、MHM102に癌リスクモデルを直接実装しなくても、様々な癌の死亡リスクを非常に正確に分類することとを示している。したがって、MHM102は、その構成モデルに照らして他の方法で推定されるよりも、一般的な健康モデル評価ツールとして動作可能である。おそらくもっと重要なことに、MHM102は、その多く(おそらくほとんど)がライフスタイルの変化によって修正可能である、MHM102に含まれるリスク因子のセットにおける分散が、癌および/または血管疾患に起因する死亡のリスクを超えて、一般的に健康が衰退していることを強く示している。
【0046】
本明細書に記載されているように、MHM102の1つの出力は、範囲[0,1000]にスケーリングされたスコアであり、上端は完全な(達成不可能な)健康を意味する。本出願の1つまたは複数の実装形態では、MHスコア110は、2段階のプロセスに従って導出することができる。まず、全体的な生のスコアは、生存確率と個々のリスクモデルによって生成された他のスコアを組み合わせることによって取得される。生存確率の組合せは、直接算術平均、ユークリッド平均などのいくつかの手順のいずれかを使用して、または二次フィッティング手順における特徴として個別の確率を使用して、これらの機能を使用してCox比例ハザードモデルを構築するなど、二次フィッティング手順において使用するために複合機能として個別の生存確率自体を使用して行うことができる。計算された生のスコアは、結果の生存確率を表し、これは、[0,1]の範囲の数値である。その後、計算された生のスコアは、パラメトリック非線形マッピング関数を使用して、[0,1000]の範囲の値に変換される。マッピング関数のパラメータは、スコアが線形になるように調整され、典型的なポーリングスコアの領域において比較的高い勾配がある。さらに、スコアは、スコア分布の下限と上限で漸近的に傾斜する。したがって、マッピング関数は、典型的なスコア領域における変化に強く反応するように設計されている。
【0047】
生活の質モデル(「QLM」)104に戻ると、本出願の1つまたは複数の実装形態では、モデル構築のために、国際機関によって実施された4,000を超える調査のサンプルからのデータが使用された。元のサンプルのうち、3,250近くの完全な調査がQOLモデルを構築するために使用された。残りの不完全な調査からのデータはモデル構築から除外されたが、それでも基本的な統計的品質メトリックに使用された。それぞれの質問に関連付けられる関連性の研究者の信念に基づいて質問にアドホックな重みを割り当てることができる従来の質問票ベースの手法とは異なり、本出願のQLM104は、調査から使用されたデータから直接、因子負荷を含む因果モデルとして導出される。因果モデルとしてQLM104を導出することにより、個人が経験するうつ病およびストレスのレベルを含む、重要なリスク因子を導出できるようになる。その後、導出されたリスク因子は、他のモデルの入力として使用可能である。さらに、単一の静的値を生成する従来の生活の質モデルとは異なり、QLM104の結果は、単一のユーザからの入力の関数として動的かつ定期的に更新することができる。更新されたQLM104の結果は、時間の経過に伴う個人の認識および一般的な健康感の変化を反映している可能性がある。
【0048】
本出願の1つまたは複数の実装形態では、QLM104に関連付けられる質問票は、うつ病、希望、健康、不安、および心理的ストレスの主な感情状態を定量化するように設計された25の質問を含む。比較的小さいサンプルの質問のセットは、1つまたは複数の大きい質問のセットに含まれるものを表しており、主な感情状態を一貫して定量化できる比較的短い機器を開発するために使用可能である。
【0049】
より具体的には、QLM104は、帰納的クラスタリングおよび因子分析を使用して因果モデルとして構築することができる。1つまたは複数の実装形態では、最終的な因子モデルは、学習セットの1つまたは複数の調査の約70%と、テストセットの残りの30%を使用して、10分割相互検証手法を使用して構築することができる。1つまたは複数の実装形態では、約500の調査の取置きセットは、最終的なモデルの検証に使用することができる。自己矛盾のない解釈および優れた統計的特性を備えた4つの自然クラスタまたは因子の最適な結果セットは、C1=うつ病(α=0.81)、C2=希望(α=0.89)、C3=健康(α=0.84)、C4=ストレス(α=0.80)を含む。因子ごとの最終的な負荷は、第1の主要なカルーネンレーベ成分の係数として推定された。
【0050】
個人の現在の健康に集合的に対処するMHM102およびQLM104とは異なり、LSM106は、個人の健康を改善するために大幅に修正および動作可能な、個人の将来の健康を推定するためのライフスタイル関連のリスクに対処する。本明細書では、いくつかのライフスタイル要素がユーザの健康に重大な影響を与える可能性があることが認識されている。そのような要素の3つの非限定的な例は、喫煙、運動不足、栄養不良を含み、これらは、修正可能な重大な健康リスクを表している。
【0051】
1つまたは複数の実装形態では、LSM106はいくつかのコンポーネントを備えており、コンポーネントの各々はそれぞれのスコアを生成するように構成されており、通常はそれぞれのリスクモデルに直接基づいている。LSM106に含めることができるコンポーネントの例は、身体の動き、栄養、体重管理、禁煙、ストレス軽減、睡眠の質、および睡眠時間を含む。1つまたは複数の実装形態では、LSM106に含めることができるそのようなコンポーネントに関連付けられる入力は、手動のユーザ入力、またはシステムに統合された様々な電子センサ、たとえば、モノのインターネット(「IoT」)を介して提供される。例示的なIoTデバイスおよび/またはコンポーネントは、スマートリング、構成された眼鏡、構成されたコンタクトレンズ、ヒアリングデバイス、衣類の付属品(たとえば、スマートシューズ、構成された手袋(configured gloves))、および他のウェアラブルデバイスを含むが、これらに限定されない。
【0052】
たとえば、ユーザに関する健康情報を収集し、1つまたは複数のコンピューティングデバイスに送信するために、1つまたは複数のバイオセンサを使用することができる。バイオセンサは、ユーザのバイタルサインまたは他の健康関連情報を測定するために、ユーザの体に接触して、またはユーザの体内に配置することができる。たとえば、バイオセンサは、ユーザの脈拍を感知することができるようにユーザの体に接触して着用することができるパルスメータ、心拍数モニタ、心電図装置、歩数計、血糖モニタ、あるいは他の適切なデバイスまたはシステムであってよい。本出願によるバイオセンサは、通信モジュール(たとえば、通信サブシステム)を含むことができ、その結果、バイオセンサは、ワイヤードまたはワイヤレスのいずれかで、感知されたデータを送信することができる。バイオセンサの使用は、手動で入力されたデータおよび/または自己報告されたデータに関連付けられるユーザエラーを排除することによって、ある程度の信頼性を提供する。さらに、フィットネスおよび睡眠を追跡するデバイスなどのウェアラブルスマートIoTデバイスは、本出願に従ってサポートされる。埋め込まれたチップ、音声ベースのインターフェース、超薄型(たとえば、タトゥースタイル)バイオセンサ、または他のインターフェースなどのさらに他のデバイスがサポートされ、本明細書に示され、説明される、モデリングおよび関連付けられる生成情報に使用可能な医療データを提供するために使用可能である。
【0053】
さらに、サーバ、スマートフォン、ラップトップ、タブレット、または他のコンピューティングデバイスを含む1つまたは複数のコンピューティングデバイスは、ユーザによって着用される健康バンドとの間で電子コンテンツを送受信することができる。コンテンツは、たとえば、数値、テキスト、グラフィック、画像、オーディオ、およびビデオの素材を含み得る。そのような通信は、スマートフォン、タブレットコンピュータ、または他のデバイスなどのモバイルコンピューティングデバイスを介したサーバと帯域の間などで、直接的および/または間接的に発生し得る。あるいは、そのような通信は、コンピューティングデバイスを使用せずにサーバと健康バンドとの間で発生し得る。したがって、1つまたは複数の実装形態では、バンドは、情報を収集および/または受信し、情報を処理し、ならびにバンドとサーバとの間および/または健康バンドとモバイルデバイスとの間で情報を送信するハードウェアおよびソフトウェアモジュールを使用し得る。
【0054】
それぞれのコンポーネントの出力は、ユーザのモチベーションを最大化するように設計されており、したがって、重大な健康リスクのうちの1つまたは複数が改善される可能性が高くなる。LSMスコアは、たとえば、とりわけ、身体活動、睡眠の質および持続時間、栄養の質、ならびにストレス軽減などからの、様々な個別のスコアの組合せを含むことができる。LSM106は、体重管理、睡眠、栄養などのそれぞれのコンポーネントのそれぞれについてスコアを生成するように動作可能である。さらに、LSM106は集計スコアを提供することができる。コンポーネントスコアは、時間減衰機能を備えたダブルバッファメカニズムに基づくことができる。スコアリングアルゴリズムは、スコアが計算されるスコアリポジトリとバッファリポジトリの2つのエネルギーリポジトリを使用することができる。ユーザが運動すると、生成されたエネルギーは固定比率でこれら2つのリポジトリに分割され、エネルギーの大部分はバッファリポジトリに送られる。運動の現実的な医学的価値をシミュレートするためには、両方のリポジトリに蓄積されたエネルギーが時間の経過とともに減衰する必要がある(すなわち、1日の運動のプラスの効果には有限の持続時間がある)。しかしながら、たとえば、ユーザが翌日運動しない場合、スコアリポジトリのエネルギーレベルは、バッファリポジトリが空になったときにのみ低下する。このメカニズムにより、スコアは大きく変動せず、スコアペナルティなしで休憩日が可能になる。これは、体力トレーニングなどの特定のアクティビティのシーケンスと、そのようなシーケンスが個人に測定可能な健康上の利点をもたらす時間との間の医学的に現実的な時間遅延を表す。さらに、LSM106に関連付けられるモデルは、成果ベースのフレームワークに直接接続できる、やる気を起こさせるゲーム構造を含むことができる。
【0055】
本明細書では、運動や他の身体活動が、一貫して遅れてのみ行われた場合に、個人の健康に直接影響を及ぼし、健康に直接影響を与える可能性があることを認識している。LSM106の様々な対応するコンポーネントは、医学的に現実的な方法でこれらの品質を実装するモデルに基づいている。さらに、コンポーネントは、モチベーションを維持するためにライフスタイルの変更を開始するための即時の肯定的な結果をユーザに提供するように設計されている。
【0056】
1つまたは複数の実装形態では、身体活動に関連するものなど、1つまたは複数のコンポーネントは、固定された最大サイズを有する2つのリザーバを含む対応するモデルがある。たとえば、2つの主成分の1つ(「H」成分)は、全体的なMHスコア110に直接寄与する。第2の成分(「B」成分)は、H成分に弾性成分を与える健康バッファである。たとえば、ユーザが身体活動を追跡する場合、その活動に対応するスコアのごく一部がHに直接追加され、スコアの大部分はBに追加される。しかしながら、スコアの有効期間は限られており、時間とともにゼロに減衰する。スコアに関連付けられる減衰率は非線形であり、その値はHとBの両方の現在の大きさに依存し、Bがゼロより大きい限り、Bに直接適用される。この減衰によってBが0に減少すると、減衰がHに適用され、コンポーネントの全体的なスコアに直接影響する。健康バッファの比較的速い減衰は、ユーザの全体的な健康スコアを低下させないように、ユーザが健康バッファの値を維持するための強力なインセンティブを提供する。
【0057】
LSM106に関連付けられる上記のメカニズムは、良好な健康の維持または改善に関連付けられるユーザの努力に関連付けられる医学的に正確な測定を提供する。一貫した活動を通じて維持されない場合、値はゼロまで低下する。減衰関数の非線形性は、対応する活動の様々なレベルに適応し、最もアクティブなライフスタイルには最も要求が厳しく、活動の少ないライフスタイルには最も寛容である。逆に、低レベルの活動は全体的なスコアが高くなることはないため、より高く持続的なレベルの活動に報いることができる。
【0058】
本明細書で一般に「3本の柱」と呼ばれるMHM102、QLM104、およびLSM106は、互いに独立して動作する必要はなく、それぞれのモデルの各々から出力されたものはMHスコア110に反映され、これは、それぞれのモデル間の相互作用も反映する。本明細書に記載されるように、個人の将来の健康を維持および/または改善することは、本出願の重要な特徴であり、MHスコア110は、修正可能なライフスタイル行動に対して個々に変化する感度を有することができる。
【0059】
1つまたは複数の実装形態では、3本の柱の各々に関連付けられるスコアは、様々な実装形態において、静的および/または動的になり得る全体的なMHスコア110に結合される。次の表は、MHM102、QLM104、およびLSM106の各々に関連付けられるMHスコア110への寄与率の例を示している。
【0060】
【表2】
【0061】
個人の健康の改善および/または維持に関連する個人レベルでのMHスコア110の有効性に加えて、本出願は、それぞれの危険因子に関連するデータモデリングおよび機械学習を含むインタラクティブなデータ処理プラットフォームをさらに含む。本明細書では、一般に「リスクエンジン」と呼ばれ、本出願は、健康リスクに基づく意思決定に関連付けられるシステムおよび方法を提供する。特に、危険因子は、連続分布において非常に正確な特異性で定量化することができ、その後、分類および層別化に関連付けられる1つまたは複数のカットオフ値をその関数として定義および/または選択することができる。それに関連付けられる出力値は、保険に関連する場合など、サードパーティのアプリケーションに影響を与えるために使用可能である。
【0062】
リスクエンジンの出力と、たとえば生命保険において使用される従来の保険数理ツールとの概念的な類似性にもかかわらず、本出願には、サポートされていない、または保険数理アプリケーションに含まれていない際立った特徴と機能がある。おそらく最も注目すべきことに、MHスコア110を含む本出願の出力、またはMHM102、QLM104、およびLSM106の関数として出力されるそれぞれのスコア、ならびにそれに関連付けられるそれぞれのコンポーネントは、個別のテーブルベースのリスク推定値とは対照的に、継続的な測定である。
【0063】
本明細書に記載されるように、出力は、MHM102、QLM104、およびLSM106、ならびに0と1の間の連続確率空間を考慮するそれらのコンポーネントモデルに関連して計算され、これは、1つまたは複数の実装形態では1000倍される。そのような計算は、従来の保険数理慣行とは異なる方法で生成される出力を提供することによって、基本的で業界ベースのパラダイムシフトを提供し、これは1つまたは複数の決定木の関数として離散的に分類された値を決定し、それは効果的に分類的に分散された値である。本出願は、健康の正確な状態を決定するための連続的なスケールでの索引付けを提供する。
【0064】
さらに、本明細書に記載されているように、本出願は、部分データ上で実行するように動作可能であり、欠落している値を生成するために代入エンジンを実装する。健康の評価に関連付けられる複数の値の各々を取得することは、負担がかかり、費用がかかり、不便であり、および/または非現実的である可能性がある。本出願の代入エンジンは、そのような欠落値を自動的に生成することによって、保険業界などの様々な健康プラットフォームに関連付けられるそのような欠点を克服する。ユーザの健康状態の評価に関連付けられる本出願のプロセスの利点は、参加者に必要な質問の数を減らすことによって、またプロセス全体をスピードアップしたりすることによって、大幅に改善される。
【0065】
本出願に従って提供される他の利点は、全原因死亡率、心血管系の死亡率、および10~14年にわたる癌の死亡率を予測することを含む、パフォーマンスベンチマークの達成を含む。糖尿病および高血圧などの他の状態は、5年までのように少ない場合がある。さらに、本出願は、血液生化学、人体形態測定、ウェルビーイング、ストレス、栄養、病歴、睡眠、および身体活動を含む、様々なドメインからのウェルビーイングを表す100以上の健康関連入力を考慮することを含む、高度に個別化された出力値を提供する。さらに、本出願に従って提供されるリスクモデルは、国際的に研究者のグループによって実施された研究からを含む観察から導出され、検証され得る。さらに、本出願は、たとえば、引受けが実質的にリアルタイムで行われることを可能にするストレートスループロセッシング(「STP」)をサポートする。このように、本出願は、ユーザが、限られた量のデータであっても、代入エンジンを使用してリスク評価を実質的に自動的に計算する液体のない(liquid-free)引受けを提供することを可能にする。さらに、本明細書に示され、説明されている機能および動作は、生き方に合わせて支払う(pay-as-you-live)(「PAYL」)および保険料計算に関連する個人に応じた特定の較正および変調をサポートする。
【0066】
本明細書では、1つまたは複数の研究に関連付けられる長い観察期間は、より正確な予測因子をもたらさないことが多いことが認識されている。これは、少なくとも部分的には、所与のモデルが考慮に入れる場合と考慮しない場合があり、時間の経過とともに変化する要素を含む、様々な要素によるものである。そのような変化の影響を解明して理解することは非常に困難であるか、不可能ですらある。たとえば、病気を治療するためのシステムや方法と同様に、予測できないライフスタイルおよび/または環境因子は時間とともに変化する。さらに、騒音、光、大気汚染などの環境条件および悪天候などは、人の健康に影響を与える。
【0067】
本出願のリスクエンジンは、10~15年などの境界を定義することにより、予測精度を向上させ、これにより、知られているモデル構築プロセスにおいて常に考慮または省略されない多くのパラメータにおける精度と不可避の変更との間のバランスが最適化される。一部の保険会社は、製品を生成するために長期リスク推定値を使用するが、本明細書で識別された理由、ならびに特定のリスク因子(時間の経過とともに変化する)がベースラインで不明であるため、そのような見積もりは不正確である可能性があることが認識されている。
【0068】
1つまたは複数の実装形態では、本出願のリスクエンジンは、多数の増大するリスクを考慮に入れて推定する。たとえば、リスクのうちのいくつかの非限定的なリストは、2型糖尿病、高血圧、メタボリックシンドローム、代謝機能障害の指標、慢性腎臓病、うっ血性心不全、脳卒中、心筋梗塞、冠状動脈性心臓病、癌、慢性閉塞性肺疾患、神経機能障害、および認知症を含む。そのようなものに関連付けられる推定の精度は、少なくとも部分的には入力データの完全性に依存する。本出願のリスクエンジンは、代入エンジンによって生成された値を利用することによって、知られているシステムに比べて明確な利点を有し、それによって、リスクエンジンが正確に機能し、生年月日、性別、身長、および体重を含む最小限の入力データを使用してリスクの合理的な推定値を生成することを可能にする。
【0069】
したがって、本出願のリスクエンジンは、コホートの大規模なセットからのデータおよびモデルに基づいて、リスク推定値およびスコアを生成する。これにより、世界中のすべての人に一般的に有効なリスクおよびスコアを生成することが可能になる。本出願に従って生成されたリスク推定値は、所与の母集団に対して最適化することができる。
【0070】
本出願のリスクエンジンは、健康保険、生命保険、および再保険プロバイダに関連付けられるコンピューティングプラットフォームなどのサードパーティコンピューティングプラットフォームに影響を与えるために使用可能である。たとえば、堅牢な保険数理および他の方法論を含む既存の保険商品におけるリスク推定では、本明細書の教示に従って利用可能な精度と正確さを達成することはできない。それにもかかわらず、本出願は、保険業界のために現在実施されている方法論またはビジネス手法の代替となることを意図していない。代わりに、リスクエンジンを含む本出願は、特定の主要分野におけるより正確なリスク推定値を低コストでより便利に生成することによって、引受けプロセスに付加価値サービスを提供する。これは、リスク推定の中心にある生命表に依存する従来の手法に特に当てはまる。
【0071】
1つまたは複数の実装形態では、母集団固有の最適なモデルは、モデリングデータセットと予測データセットの2つのサブセットに分割されたデータセットにおいて生成することができる。モデリングデータセットは、ターゲットフィールドデータを含む最適化データセットのサブセットとすることができる。さらに、このデータセットは、モデル構築のプロセス中に、候補モデルが導出されるトレーニングセットと、トレーニングセットにおいて導出されるモデルがテストされるテストセットとに分割される。堅牢なモデル構築は、N分割相互検証のプロセスを進めることができ、このプロセスでは、精度を最大化すると同時に一般化可能性を最大化してオーバートレーニングの可能性を最小化するモデルを構築するために、モデリングデータセットから複数のトレーニング/テストセットのペアがランダムに選択される。通常、トレーニングセットとテストセットには、保険会社によって作成された完全なデータセットのレコードの約70%~75%が含まれている。最後に、残りのモデリングデータセットレコードで構成される第3のセットである予測セット(しばしば評価セットとも呼ばれる)は、最終モデルのプロパティを偏りのない方法で評価するために取り置かれる。トレーニングセットおよびテストセットへの分割、ならびにn分割相互検証の使用の両方は、代替または組み合わせて使用できるデータ科学技法である。
【0072】
さらに、ブラインドセットと呼ばれることもある予測データセットは、ターゲットフィールドが削除されて取り置かれたフルデータセットのレコードのサブセットを含む。モデリングデータセットにおけるデータを使用して最適なモデルが生成されると、予測データセットは最適なモデルを使用してスコアリングされる。正のターゲット値の確率を表すスコアは、たとえば、報告するすべての精度測定値を含む、モデリング手順の正確さを評価するために使用可能である。さらに、固定時間におけるエンドポイント確率を含む、母集団固有の最適化がサポートされる。
【0073】
図2を参照すると、本明細書に開示され、一般に健康プラットフォーム200として指定されるシステムおよび方法を提供するために動作する例示的なハードウェア構成の図である。健康プラットフォーム200は、好ましくは、通信ネットワーク206を介して1つまたは複数のユーザコンピューティングデバイス204に結合された1つまたは複数の情報処理装置202から構成される。ユーザコンピューティングデバイスは、たとえば、タブレットコンピューティングデバイス、スマートフォン、携帯情報端末などのモバイルコンピューティングデバイスを含み得る。さらに、情報処理装置202に直接または間接的に含む、コンピューティングデバイスに様々な健康関連情報を送信する複数の感知デバイスを含むことができる。
【0074】
情報処理装置202は、画像ファイル、メタデータ、および他の情報を含む、本出願に必要なすべてのデータベースを含むことが好ましい。しかしながら、情報処理装置202は、通信ネットワーク206または情報処理装置202がアクセスできる他の任意の通信ネットワークを介して、任意の必要なデータベースにアクセスできることが企図されている。情報処理装置202は、直接シリアル、パラレル、USBインターフェースを含む任意の知られている通信方法を使用して、あるいはローカルまたはワイドエリアネットワークを介して、データベースを備えるデバイスを通信することができる。
【0075】
図3に示されるように、各情報処理装置202またはワークステーション204の機能要素は、好ましくは、情報処理装置202の動作を制御するためにソフトウェアコードを実行するために使用される1つまたは複数の中央処理装置(CPU)302、読取り専用メモリ(ROM)304、ランダムアクセスメモリ(RAM)306、通信ネットワークを介して他のコンピューティングデバイスとの間でデータを送受信するための1つまたは複数のネットワークインターフェース308、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリ、CD-ROMまたはDVDドライブなどのストレージデバイス310、データベースおよびアプリケーションコード、キーボード、マウス、トラックボールなどのような1つまたは複数の入力デバイス312、ならびにディスプレイ314を含む。
【0076】
情報処理装置202の様々なコンポーネントは、物理的に同じシャーシ内に含まれる必要はなく、あるいは単一のロケーションに配置される必要さえない。たとえば、ストレージデバイス310上に常駐することができるデータベースに関して上で説明したように、ストレージデバイス310は、情報処理装置202の残りの要素から離れた場所に配置されてよく、ネットワークインターフェース308を介して通信ネットワーク206を介してCPU302に接続することさえできる。
【0077】
図3に示される機能要素(参照番号302~314によって示される)は、好ましくは、ユーザコンピューティングデバイス204に存在することが好ましい機能要素と同じカテゴリである。しかしながら、すべての要素が存在する必要はなく、たとえば、ストレージデバイスおよび様々な要素の容量は、予想されるユーザの需要に対応できるように調整されている。たとえば、ユーザコンピューティングデバイス204におけるCPU302は、情報処理装置202に存在するようなCPU302よりも容量が小さい場合がある。同様に、情報処理装置202は、ワークステーション204に存在するストレージデバイス310よりもはるかに大容量のストレージデバイス310を含む可能性が高い。もちろん、当業者は、機能要素の容量を必要に応じて調整できることを理解するであろう。
【0078】
図4図8は、本明細書で説明される機能を提供するように動作可能なグラフィカルユーザインターフェースに関連付けられる例示的な画面表示を示している。図4図8に示される画面表示は、スマートフォンなどのモバイルコンピューティングデバイスに関連付けられており、たとえば、画面制御を介したグラフィカルユーザインターフェースを介した、およびユーザによって提出されたデータの入力およびレビューすることを含む。図4に示されるディスプレイ画面400に示されるように、グラフィカルな画面制御は、現在ログインしているユーザにとって選択可能である。そのような制御は、ユーザのプロファイル情報、現在のポイントの状態、および成果をレビューするためのオプションを含む。
【0079】
図5Aおよび図5Bは、ユーザのMHスコア110に関連付けられる進行状況の閲覧に関連付けられるオプション、ならびに栄養、耽溺、活動、マインドフルネス、および睡眠に関連付けられるパラメータを設定するためのオプションを含む例示的なデータ入力ディスプレイ画面500を示し、これらはすべて、本明細書に示され、説明されるように、MHM102に寄与する。オプションのうちのいずれかを選択すると、パラメータに関連付けられる値の大部分が自己評価され、MHスコア110の自動生成に役立つ。さらに、ユーザが健康とライフスタイルに関連付けられるより詳細なプロンプトに応答を提供するためのプロンプトがユーザに含まれている。
【0080】
図6A図6Cは、ディスプレイ画面500(図5)からのそれぞれのオプション(この場合、栄養)のユーザによる選択に応じて、ユーザに提供される、ユーザによる選択に応答してユーザに提供される一連の例示的なデータ入力ディスプレイ画面602、604、606、608、610、612、および614(本明細書では、一般に「カード」と呼ばれる)を示している。図6A図6Cは、本出願の例示的な実装形態を表しており、例示的なカード602~614は、LHM106の情報を取得するため、ならびに組織化された計画においてユーザの食物摂取量を調整し、ユーザのMHスコア110を改善するなど、簡単な(たとえば、3日間の)ミニチュア(「ミニ」)目標を提案するために、ユーザの食物および食習慣に関する詳細についてのユーザからの応答のためのインタラクティブなプロンプトを提供する。1つまたは複数の実装形態では、カードの選択および表示は、ユーザのMHスコア110を維持および/または改善するように設計された、複雑な人工知能および機械学習アルゴリズムに基づいている。
【0081】
図6A図6Cに示されるように、ユーザは、ユーザが主にオリーブオイルで調理するかどうか(カード602)、ユーザが食べる肉の種類、赤身肉または白身肉(カード604)、ユーザが食べる果物の種類(カード606)、ユーザが1日に2食分以上の果物を食べる頻度(カード608)、ユーザが1日に飲むソフトドリンクの数(カード610)、およびユーザが1週間に何食分のナッツを食べるか(カード612)を識別するように求められる。このように、ユーザが健康関連(この場合はケース、食物消費)データを提出するための楽しく簡単で便利なインターフェースが提供される。そのような食物および習慣に関連する他の情報を提供することは、ユーザを不快にする可能性があり、それは、本出願に従って提供される便利なインターフェースによって軽減または排除されることが本明細書で認識される。さらに、本出願に従って、お菓子の消費を減らし、および/または健康的な食品の消費を増やすための3日間のミニ目標など、達成しやすい適度な目標を設定することを含む、食物摂取習慣の改善を提案することができる。たとえば、カード602~612が完了すると、および/または1つまたは複数の目標が完了すると、ユーザには、ユーザに報酬を与える「栄養バッジ」のロックを解除するなど、積極的な強化が与えられる。カード114に示されているように、仮想報酬に加えて、ユーザの栄養、耽溺、活動、マインドフルネス、および睡眠習慣の詳細、ならびに詳細な健康情報の提供などの様々なタスクをユーザが完了したことに応じて、本出願に従って金銭的または他の償還可能な報酬を提供することができる。さらに、そのような報酬は、ユーザの健康関連の習慣において改善が発生し、本出願に従って識別されるときに提供することができる。当業者は、本明細書で提供される報酬システムが、ユーザを動機付け、長期のユーザエンゲージメントを高めるための強力なツールであることを認識するであろう。
【0082】
例示的なカード602~614は例示であり、本出願は、本明細書に示され、説明されるように、情報をモデリングおよび生成するためのそれぞれのカテゴリにおいて情報を受信するための多くのそのようなインタラクティブなナビゲーションおよび自己プロンプトカードをサポートする。たとえば、ナビゲーションモジュールおよび関連付けられるカードは、耽溺(たとえば、喫煙、飲酒など)、活動(たとえば、ランニング、スポーツ活動など)、生活の質(たとえば、ウェルビーイング)、および睡眠に対してサポートされる。さらに、管理可能なタスクを生成し、耽溺を減らし、活動を増やし、より質の高い睡眠を取り、ユーザの精神的健康状態を改善するなどの行動変容を促すために、カードはそれぞれのカテゴリの各々におけるユーザに自動的に提供される。
【0083】
行動情報に加えて、本出願は、健康関連情報の自動収集および検証を構成するためのカードを提供する。図7は、ユーザの健康に関連付けられる追加のより詳細な情報を提供するためのオプションを選択したユーザに提供される例示的なデータ入力カード700を示している。図7に示される例において、ユーザは、ユーザが、心臓肥大、高血圧、不整脈、心不全などのそれぞれの心臓状態と診断されたか、および診断されなかったかを選択するように促される。人工知能の機能として、ユーザは一連の魅力的なカードを通じて、ユーザの健康に関連付けられる大量の情報を提供するように促される。本明細書に記載されるように、本出願は、ユーザの健康関連および行動情報が厳密に秘密に維持されることを保証する機能を含み、プライバシーは、コンピューティングソフトウェアおよびハードウェアモジュールにおいて構成されるセキュリティ対策の機能として保証される。さらに、本出願に従って受信および/または代入される生データ要素は、バックグラウンドプロセスにおいて維持され、本明細書に示され、説明されるようなモデリングの関数として生成された匿名値のみが閲覧可能である。行動的および医学的値は、マスクされた複合数値(たとえば、MHスコア110)に変換され、値自体は非公開に維持され、公開されない。したがって、基礎となる医学的および行動的パラメータは保護されているため、サードパーティは計算を正確に逆にして、モデリングに従って生成された値に基づいてそれらのパラメータを決定することはできない。1つまたは複数の実装形態では、十分なアクセス制御権限を持つそれぞれのユーザおよび/または許可された人は、基礎となる生データ要素にアクセスすることができる。
【0084】
図8は、本明細書では一般に「ホイールオブライフ」と呼ばれる例示的なディスプレイ画面800を示し、これは、ユーザが進行状況をレビューするために提供され、ユーザの現在の健康スコアおよびユーザが到達しようとしているターゲット値を含む。例示的なディスプレイ画面800に示されるホイールオブライフは、それぞれがMHM102、QLM104またはLHM106、およびMHスコア110に関連する、活動、栄養、耽溺、マインドフルネス、睡眠、および医療の詳細を含む、本明細書に記載のカテゴリを含む。1つまたは複数の実装形態では、ディスプレイ画面800に表示されるカテゴリは、選択可能なオプションとして構成されている。使用中、ユーザは、情報の表示および/または入力のために1つまたは複数のカードを表示させることができるカテゴリを選択する。さらに、人工知能に基づいて、ユーザの健康に関連付けられる情報を確認する、および/または、部分的に入力された、欠落している、または更新が必要な情報を入力するようにユーザに促すために、それぞれのカテゴリのうちの1つまたは複数を自動的に強調表示および/または選択することができる。したがって、ホイールオブライフは、情報提供ツールとしてだけでなく、ユーザが情報を確認して供給するためのハブとしても役立つ。
【0085】
したがって、図4図8に示されるサンプルデータ入力ディスプレイ画面に示されるように、ユーザは、便利で魅力的で楽しいインターフェースを介するなど、健康およびウェルビーイングに関連付けられる情報を提出することができる。さらに、ユーザは、健康スコアの関数としても含めて、自分の健康を維持および/または改善するために、自分の進行状況を監視することができる。さらに、ユーザインターフェースに従って受信されたデータは、本明細書に示され、説明されるように、モデリングおよび出力に関連して、本出願に従って送信および使用することができる。
【0086】
1つまたは複数の実装形態では、インタラクティブプラットフォームは、人間の健康の包括的な見解と良心的で健康的なライフスタイルのためのコーチングに向けた簡単な足がかりを提供する。インタラクティブプラットフォームは、本明細書の教示と統合されたスマートフォンアプリに実装することができる。このプラットフォームは、特に(アスリートではない)平均的な個人の場合、1日の平均歩数を増やすことを含む、人々が身体的に活動するように動機付ける。
【0087】
1つまたは複数の実装形態では、身体活動および肥満度指数に関連付けられる情報をキー値として使用するリスクベースの関数である、計算されたスコア(「ステップスコア」と呼ばれる)が生成される。この値は、たとえば、すべての原因による10年の死亡リスク確率を生成するために使用することができる。追加の身体活動およびより低い肥満が早期の全原因死亡リスクを減らすのと同じように、本出願のステップスコアはそのような条件下で増加する。
【0088】
好ましくは、ステップスコアの身体活動要素は、ステップを踏むことからの毎日のエネルギー消費に基づく。入力は、ステップ数、ステップ頻度、地形グレード、および歩幅から計算されると同時に、指数移動平均によって過去とは対照的に現在の時間により多くの重みを割り当てることによって、ユーザに即座の満足感を提供する。さらに、入力は指数移動平均によって週あたりMET時間として生成されるため、毎日のエネルギー入力における局所的な変動が平滑化され、それによって医学的に意味のあるエネルギー消費量の推定値が生成される。
【0089】
1つまたは複数の実装形態では、本出願のリスクモデルには、ステップスコアを含むことができる。たとえば、肥満度指数(BMI)をプロキシとして使用する中心性の肥満は、ステップスコアにおいて2つの役割を果たす。第1に、スコアの身体活動部分を調整する以下に説明する全原因死亡リスクモデルを通じて、第2に、ある程度の肥満を持つユーザを奨励するためのエネルギー増幅器として。このブースタ機能は、低いエネルギー消費量で最大の増幅率を生み出し、BMIのより高いユーザが毎日のエネルギー消費量を増やすにつれて指数関数的に減少する。
【0090】
さらに、相対的な平均余命の推定値は、ユーザへの追加の誘因としてステップスコアとともに使用される。身体活動と肥満の両方が長寿に及ぼす影響が考慮される。身体活動の増加から得られた相対的な年数、および肥満から失われた相対的な年数に関連付けられる推定値がさらに使用され、組み合わされる。たとえば、得られた相対年数は、非活動ベースの死亡率推定からの身体活動から推定され、肥満のために失われた年数は、23.5kg/m2を中心とする広い理想的なBMIと比較して推定することができる。
【0091】
したがって、本出願は、ユーザの永続的な行動変化を誘発するように設計および構築されている。保険料の値下げおよび/またはビルトインストアなどの様々なインセンティブは、ユーザにもっと歩かせるための外的な動機を提供する。ステップスコアに関連付けられる機能は自己決定することができ、報酬システムとして機能する。たとえば、ゲームの実装形態に関連して、ゲームのプレイやおよびアクティビティ(たとえば、ウォーキング)を通じて価値を獲得することができる。したがって、1つまたは複数の実装形態では、本出願は、ユーザがプレイすることを選択するロケーションベースのゲームとして構成される。これは、処方箋や義務ではなく、興味深い選択を提供するため、行動の変化をもたらす可能性が高くなる。
【0092】
ゲーミフィケーション側では、レベル1から15までのレベルシステムの周囲にプラットフォームを提供することができる。レベルを上げるために、プレイヤは経験値、または略してXPを獲得する必要がある。各ステップで1XPが得られるため、プレイヤは歩くだけで進歩を遂げることができる。レベルが上がると、追加機能のロックが解除され、ステップスコア(レベル3)、クエスト(レベル2)、チーム(レベル5)、能力と報酬(レベル8、10、15)となる。これにより、レベルシステムが強力な進歩ダイナミックに変わり、すべてのステップが重要になる。歩くこと、クエストを完了すること、チームバトルに参加することなどによって、プレイヤはXPを獲得し、これにより、プレイヤのレベルが上がり、新しい機能のロックが解除される。ゲームの後半において、プレイヤはリワードショップなどにおいて使用することができるコインを獲得することができる。さらに、保険料の値下げを提供するためにステップスコアを使用することができる。
【0093】
1つまたは複数の実装形態では、ステップスコアはレベル3においてロックを解除される。ステップスコアは、太りすぎのプレイヤのためのブーストとリザーバとの2つの強い動機付けのサブシステムを含む。プレイヤは歩くときにリザーバを満たし、これにより、プレイヤが1日か2日にわたって通常ほど歩かない場合に、ステップスコアが低下するのを防ぐ。あるいは、ステップスコアが低下した後、およびリザーバが使い果たされた後、再びさらに歩くことにより、より多く歩くことへの強い動機を提供する。
【0094】
ゲームに特に興味がない人にとっては、ステップスコアおよびそれに関連する保険料の値下げを使用することは大きな魅力であると考えられている。プレイを楽しんでいるユーザは、カジュアルゲームやリワードショップの形で提供される。
【0095】
1つまたは複数の実装形態では、クエストシステムはレベル2においてロックを解除される。プレイヤは、店舗や公共の場所など、関心のある場所においてマップ上に表示されているクエストに歩いて行くことができる。クエストは、近隣の場所のセットを訪問するなどのタスクを完了するように彼らに求める。この特定のクエストにより、プレイヤは歩いてXPを蓄積しながら、新しい方法で近所を再発見することができる。クエストを完了すると追加のXPが与えられるため、プレイヤはより早くレベルを上げることができる。
【0096】
レベル5において、チームのロックを解除することができ、プレイヤは特定のチーム(たとえば、赤または青)に参加することができる。チームを選択すると、プレイヤは、マップに表示される宝石を収集したり、いくつかのステップを蓄積したりするなどによって、毎日の覇権のためのバトルをすることができるようになる。プレイ中、プレイヤは宝石を手に取るために歩いて行く。バトルが終了すると、勝利チームにおけるすべてのアクティブなプレイヤは追加のXPを獲得する。したがって、ゲームは関連性およびコラボレーションを強調するソーシャルであり、すなわち、自分を超えた意味を有するアクションである。
【0097】
さらに、能力システムは、ユーザが発見しなければならない特定のブーストをプレイヤに与えるように設計されている。1つまたは複数の実装形態では、プレイヤがレベル15に達すると、XPを獲得しても意味がなくなる。この時点で、報酬システムのロックを完全に解除することができる。クエストおよびチームの勝利からのXPの獲得は、仮想通貨であるコインの獲得になる。プレイヤは、ビルトインストアから報酬を購入するために、時間の経過とともに蓄積されたコインを使用することができる。報酬は、控えめで長期的な動機を提供する。
【0098】
図9Aおよび図9Bは、本出願の実装形態による例示的なユーザインターフェース900における一連の動作を示している。図9Aおよび図9Bに示されているシーケンスは、本出願の実装形態におけるデータ入力、編集、処理、および変換プロセスを示している。本明細書では、外国のデータプラットフォームをサポートすること、大陸を越えて情報を送信することなどを含む、あるデータ形式から1つまたは他のデータ形式へのデータの自動変換が重要であることが認識される。
【0099】
図9Aおよび図9Bに示されているデータ値は、インターフェース900に含まれるグラフィカル画面制御を介してユーザによってインターフェース900に提供することができる。図9Aおよび図9Bに示されている例では、セクション902において、トークンなどのユーザ資格情報がそれぞれのキープロバイダによって発行される。例示的なブロック904に示されるように、予測時間枠(10年など)が提供され、例示的なブロック906、および908に示されるように、データフィールド名、フィールド属性(たとえば、値が必要かどうか、データ記述、最小および最大許容値)、ならびにデータ値は、インターフェース900において提供される。入力は、MHM102、QLM104(図示せず)および/またはLSM106(図示せず)に関連付けることができる。ブロック904、906、および908は、ユーザが値を入力または調整するためのスライダコントロール、ドロップダウンリストなどを含むグラフィカル画面制御を含むことができる。
【0100】
1つまたは複数の実装形態では、情報がインターフェース900に入力された後、データ通信セッションが確立され、データを情報処理装置202に提供することができる。JavaScriptはRESTパラメータを生成するために使用可能であり、JSONオブジェクト(ブロック910)をインスタンス化することができ、これは処理のために情報処理装置202に渡される。たとえば、情報処理装置202は、MHM102、QLM104、およびLSM106、ならびに0と1の間の連続確率空間を考慮するそれらのコンポーネントモデルに関連する出力を計算するために、JSONオブジェクトからの値を解析する。別の例では、情報処理装置202は、直接処理または計算を行わないが、リスクエンジンAPI、すなわち、別のコンピューティングデバイス(別の情報処理装置を含む)にアクセスする。
【0101】
図9Bは、情報処理装置202によって計算された値が返され、インターフェース900に表示された後の、シーケンスおよびインターフェース900における継続を示している。たとえば、ブロック912および914は、10年間のリスクを表す出力と、入力された値および/または入力されなかったが代入された値などのMHM102からの他の値を示している。
【0102】
図9Aおよび図9Bに示されるような用途の特定の組合せ、ならびに関連するWebサーバは、リスクエンジンAPIにアクセスするための複数の技術的方法のうちの1つにすぎないことが理解されるべきである。たとえば、スプレッドシート、データ管理システム(たとえば、保険証券管理アプリケーション、または健康管理システム)をリスクエンジンAPIに接続することができる。そのような接続は、自動化されたワークフロー管理およびルールベースの処理などの自動化された方法で提供することができる。さらに、情報は、CSVまたは他の適切にフォーマットされたデータファイルを提供するデバイスなどの1つまたは複数のリモートソースから提供することができる。1つまたは複数の実装形態では、デバイスはリスクエンジンAPIに接続し、次いで、たとえばJSONに変換されてリスクエンジンAPIに渡される情報に基づいてリクエストを渡すことができる。
【0103】
したがって、図9Aおよび図9Bに示される例示的なシーケンスに示されるように、クライアント側の編集がサポートされており(たとえば、ブロック904、906、908を介して)、これは、情報処理装置202または他の適切なデバイスとのアクティブなデータ通信セッションの有無にかかわらず発生し得る。編集に関連付けられるデータは、JSONオブジェクトに含まれるパラメータデータを介して情報処理装置202に渡される。情報処理装置は、MHM102、QLM104、およびLSM106の結果をインターフェース900に送り返し、情報は、たとえば、1つまたは複数のコンピューティングデバイスによる表示のために変換される。さらに、CSVなどのファイル形式で情報をダウンロードすることができる。
【0104】
したがって、本出願は、長期的な健康改善をサポートする持続的な行動の変化のためにユーザを関与させ、権限を与える。実質的にリアルタイムで、ユーザのウェルビーイングおよび健康に関連付けられる自動生成された表示が提供される。さらに、個人の目標はユーザの健康を改善するために定義され、情報は自動的に生成されて提供され、長期的な健康の改善および健康的なライフスタイルを可能にする。本出願は、多数のIoTデバイスおよびコンピューティングデバイスとインターフェースするモジュールを含み、これらのモジュールは、単一の値へのモデリングおよびプロビジョニングのために、様々なソースからの情報の追跡、検証、および集約をサポートする。人工知能および機械学習を使用して、ユーザの健康は、ユーザが全体的な健康を改善または維持するためにユーザが健康ライフスタイルに従事するように動機付ける、インタラクティブなコンピューティングプラットフォームを介して強化される。
【0105】
クレーム要素を修正するための特許請求の範囲における「第1」、「第2」、「第3」などの序数の使用は、それ自体では、あるクレーム要素の別のクレーム要素に対する優先順位、優先権、または順序、あるいは方法の動作が実行される時間的な順序を暗示するものではないが、クレーム要素を区別するために、特定の名前を有する1つのクレーム要素を同じ名前を有する別の要素から区別するためのラベルとしてのみ使用される(ただし、序数を使用するため)点に留意されたい。
【0106】
また、本明細書で使用されている表現および用語は、説明を目的としたものであり、限定的なものと見なされるべきではない。本明細書における「含む(including)」、「備える(comprising)」、または「有する(having)」、「含む(containing)」、「関与する(involving)」、およびそれらの変形の使用は、その後に記載される項目およびその同等物ならびに追加の項目を包含することを意味する。
【0107】
本明細書に記載されている主題の特定の実施形態が記載されている。他の実施形態は、以下の特許請求の範囲内にある。たとえば、特許請求の範囲に記載されているアクションは、異なる順序で実行することができ、それでも望ましい結果を達成することができる。一例として、添付の図面に示されているプロセスは、望ましい結果を達成するために、示されている特定の順序または連続した順序を必ずしも必要としない。特定の実装形態では、マルチタスクと並列処理が有利な場合がある。
【符号の説明】
【0108】
102 メトリック健康モデル(MHM)
104 生活の質モデル(QLM)
106 ライフスタイルモデル(LSM)
110 メトリック健康(MH)スコア
200 健康プラットフォーム
202 情報処理装置
204 ユーザコンピューティングデバイス
204 ワークステーション
206 通信ネットワーク
302 中央処理装置(CPU)
304 読取り専用メモリ(ROM)
306 ランダムアクセスメモリ(RAM)
308 ネットワークインターフェース
310 ストレージデバイス
312 入力デバイス
314 ディスプレイ
400 ディスプレイ画面
500 データ入力ディスプレイ画面
602、604、606、608、610、612、614 データ入力ディスプレイ画面
602~614 カード
700 データ入力カード
800 ディスプレイ画面
900 ユーザインターフェース
902 セクション
図1A
図1B
図1C
図1D
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
図7
図8
図9A
図9B
【国際調査報告】