IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 呼研▲所▼生物安全科技(▲広▼州)股▲フン▼有限公司の特許一覧

特表2022-544954超高速PCR反応検出システム及び検出方法
<>
  • 特表-超高速PCR反応検出システム及び検出方法 図1
  • 特表-超高速PCR反応検出システム及び検出方法 図2
  • 特表-超高速PCR反応検出システム及び検出方法 図3
  • 特表-超高速PCR反応検出システム及び検出方法 図4
  • 特表-超高速PCR反応検出システム及び検出方法 図5
  • 特表-超高速PCR反応検出システム及び検出方法 図6
  • 特表-超高速PCR反応検出システム及び検出方法 図7
  • 特表-超高速PCR反応検出システム及び検出方法 図8
  • 特表-超高速PCR反応検出システム及び検出方法 図9
  • 特表-超高速PCR反応検出システム及び検出方法 図10
  • 特表-超高速PCR反応検出システム及び検出方法 図11
  • 特表-超高速PCR反応検出システム及び検出方法 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-24
(54)【発明の名称】超高速PCR反応検出システム及び検出方法
(51)【国際特許分類】
   C12M 1/00 20060101AFI20221017BHJP
   C12M 1/38 20060101ALI20221017BHJP
【FI】
C12M1/00 A
C12M1/38 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022509139
(86)(22)【出願日】2020-08-13
(85)【翻訳文提出日】2022-02-10
(86)【国際出願番号】 CN2020108969
(87)【国際公開番号】W WO2021027891
(87)【国際公開日】2021-02-18
(31)【優先権主張番号】201910742089.1
(32)【優先日】2019-08-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522055902
【氏名又は名称】呼研▲所▼生物安全科技(▲広▼州)股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】GIRM BIOSAFETY TECHNOLOGY CO.LTD.
【住所又は居所原語表記】ROOM517, BUILDING(1), NO. 1 RUIFA ROAD, HUANGPU DISTRICT, GUANGZHOU, GUANGDONG 510530, CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】特許業務法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】周 ▲栄▼
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ 文▲完▼
(72)【発明者】
【氏名】李 ▲シャオ▼
(72)【発明者】
【氏名】王 ▲憲▼▲華▼
(72)【発明者】
【氏名】徐 ▲輝▼
(72)【発明者】
【氏名】周 志超
(72)【発明者】
【氏名】高 文娟
(72)【発明者】
【氏名】李 蕾
(72)【発明者】
【氏名】廖 小▲紅▼
【テーマコード(参考)】
4B029
【Fターム(参考)】
4B029AA07
4B029AA23
4B029BB20
4B029DD06
4B029FA15
(57)【要約】
本発明は温度制御装置と、伝動装置と、反応管固定装置とを含む超高速PCR反応検出システムを開示する。温度制御装置は少なくとも2つの温度制御モジュールを含み、そのうち少なくとも1つの温度制御モジュールは高温モジュールで少なくとも1つの温度制御モジュールは低温モジュールである。高温モジュールの加熱温度は第1所定の温度であり、低温モジュールの加熱温度は第2所定の温度である。伝動装置が温度制御装置及び反応管固定装置と協働することで、反応管固定装置における反応管は高温モジュールと低温モジュールとで切り替えられる。当該装置は構造がコンパクトで、高温モジュールと低温モジュールの温度設定は、反応管内の反応液の加熱・冷却速度を向上させることができる。また、本発明の超高速蛍光PCR反応検出システムの検出結果は再現性に優れ、結果が正確である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
温度制御装置と、伝動装置と、反応管固定装置とを含み、
前記温度制御装置は少なくとも2つの温度制御モジュールを含み、そのうち少なくとも1つの前記温度制御モジュールは高温モジュールで少なくとも1つの前記温度制御モジュールは低温モジュールであり、前記高温モジュールの加熱温度は第1所定の温度であり、前記低温モジュールの加熱温度は第2所定の温度であり、前記第1所定の温度は前記第2所定の温度より大きく、
前記伝動装置が前記温度制御装置及び前記反応管固定装置と協働することで、前記反応管固定装置における反応管は前記高温モジュールと前記低温モジュールとで切り替えられることを特徴とする超高速PCR反応検出システム。
【請求項2】
前記伝動装置は前記温度制御装置に接続され、且つ前記高温モジュールと前記低温モジュールを駆動して移動させることで、前記反応管固定装置における反応管を前記高温モジュールと前記低温モジュールとで切り替えることができ、
又は、前記伝動装置は前記反応管固定装置に接続され、且つ前記反応管固定装置を駆動して移動させることで、前記反応管固定装置における反応管は前記高温モジュールと前記低温モジュールとで切り替えられ、
又は、前記伝動装置は第1伝動機構と第2伝動機構とを含み、前記第1伝動機構は温度制御装置に接続され、且つ前記温度制御装置を駆動して移動させることができ、前記第2伝動機構は前記反応管固定装置に接続され、且つ前記反応管固定装置を駆動して移動させることができ、前記第1伝動機構と前記第2伝動機構が協働することで、前記反応管固定装置における反応管は前記高温モジュールと前記低温モジュールとで切り替えられることを特徴とする請求項1に記載の超高速PCR反応検出システム。
【請求項3】
前記伝動装置は第1伝動機構と第2伝動機構とを含み、前記第1伝動機構は温度制御装置に接続され、且つ前記温度制御装置を駆動して水平に移動させることができ、前記第2伝動機構は前記反応管固定装置に接続され、且つ前記反応管固定装置を駆動して垂直に移動させることができ、前記反応管固定装置は温度制御装置の上部に架設され、前記第1伝動機構と前記第2伝動機構が協働することで、前記反応管固定装置における反応管は前記高温モジュールと前記低温モジュールとで切り替えられることを特徴とする請求項1に記載の超高速PCR反応検出システム。
【請求項4】
前記温度制御装置の下部は第1伝動機構に接続され、第1伝動機構の働きで温度制御装置は前後に運動し、
好ましくは、前記第1伝動機構はねじモータと2つのガイド駆動軸とを含み、2つのガイド駆動軸はねじモータの前部に固定され、温度制御モジュールはガイド駆動軸に沿って前後に運動することができ、
又は、第2伝動機構は偏心輪の回転によって反応管固定装置を連れて上下に運動させることを特徴とする請求項3に記載の超高速PCR反応検出システム。
【請求項5】
前記反応管固定装置は前記反応管固定装置の下部に固定して取り付けられた横支持板をさらに含み、前記第2伝動機構はステッピングモータIIと偏心輪とを含み、前記偏心輪はステッピングモータIIに固定され、偏心輪は上部に位置する横支持板を支持し、ステッピングモータIIは偏心輪を連れて回転させて、横支持板を連れて上下に運動させることによって反応管固定装置の上下運動を実現し、
好ましくは、前記反応管固定装置は縦支持ロッドと、カラムとをさらに含み、前記縦支持ロッドは反応管固定位置の両側に固定され、カラムは縦支持ロッドを垂直に通し、カラムは縦支持ロッドにスライド可能に接続され、前記カラムの上端部はばねが嵌設され且つ縦支持ロッドに受け止められることを特徴とする請求項3に記載の超高速PCR反応検出システム。
【請求項6】
制御システムをさらに含み、前記制御システムは制御回路で、温度制御装置、第1伝動機構、光学検出装置、反応管固定装置に対してリアルタイムな制御と信号伝送を行うことを特徴とする請求項3に記載の超高速PCR反応検出システム。
【請求項7】
前記反応検出システムは、温度制御装置の前部に位置する光学検出装置をさらに含み、
好ましくは、前記光学検出装置は光学読取ヘッドと第3伝動機構とを含み、前記光学読取ヘッドは第3伝動機構の上部に取り付けられ、第3伝動機構に連れられて左右に移動し、
好ましくは、前記第3伝動機構はステッピングモータIと、ガードレールと、ベルトと、接続部品とを含み、前記接続部品の上部に光学読取ヘッドが固定され、接続部品の中部にはガードレールにスライド可能に接続された凹溝が設けられ、接続部品の下部にはベルトに接続された挟み板が設けられ、又は/且つ前記反応管固定装置は反応管固定位置と、プレスカバーとを含み、前記プレスカバーは反応管固定位置を覆うために用いられ、
好ましくは、前記プレスカバーの材質はステンレス鋼であることを特徴とする請求項1に記載の超高速PCR反応検出システム。
【請求項8】
前記第1所定の温度は100℃以上であり、前記第2所定の温度は55℃以下であり、
好ましくは、前記第1所定の温度の範囲は100~150℃であり、前記第2所定の温度の範囲は15~55℃であり、
好ましくは、前記温度制御装置は中温モジュールをさらに含み、前記中温モジュールの加熱温度範囲は前記第1所定の温度と前記第2所定の温度との間であり、
好ましくは、前記温度制御モジュールにおいて前方から順に中温モジュール、低温モジュール、高温モジュールであり、
好ましくは、最も前方の前記中温モジュールの側壁に検出穴が開けられ、前記中温モジュール、低温モジュール、高温モジュールの上部にいずれもサンプル穴が設けられ、
好ましくは、温度制御モジュールは温度を一定に保つか又は温度を変えることができることを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載の超高速PCR反応検出システム。
【請求項9】
操作ステップとして、
(1)装置をオンして予熱し、被験サンプル及び試薬を反応管に入れて混合する、準備ステップと、
(2)反応管を反応管固定装置に固設し、伝動装置が動作して、反応管が高温モジュールに挿し込まれ、高温浴を行うステップと、
(3)反応管温度が所定の温度になった後、伝動装置が動作して、反応管が低温モジュールに挿し込まれ、冷却されるステップと、
(4)データ収集と、
(5)ステップ(2)~(4)の繰り返しとを含むことを特徴とする超高速PCR検出方法。
【請求項10】
前記伝動装置は第2伝動機構を含み、ステップ(2)は、高温モジュールが反応管の真下に移動し、垂直伝動機構なる第2伝動機構が最低点に下降して、反応管の高温浴を行うことをさらに含み、ステップ(3)は、反応管温度が所定の温度になった後、垂直伝動機構なる第2伝動機構がリセットされ、低温モジュールが反応管の真下に移動し、垂直伝動機構なる第2伝動機構が最低点に下降して、冷却することをさらに含み、
又は/且つ、ステップ(3)で反応管が冷却された後は、第2伝動機構がリセットされ、中温モジュールが反応管の真下に移動するステップをさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の超高速PCR検出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、PCR反応検出システム及び検出方法に関し、特に、超高速PCR反応検出システム及び検出方法を提供することができる。
【背景技術】
【0002】
PCR(Polymerase Chain Reaction、ポリメラーゼ連鎖反応)は分子生物学的研究の重要な手段で、反応時間はPCR反応を制限する要因の1つである。通常のPCR反応には一般に1~2時間を要するため、臨床上の特殊な用途の場合は、その使用が増幅時間によって制限されている。
【0003】
特許出願番号がCN201780033562.8の特許には、サンプルの分析と処理の高速熱サイクルのために、熱曲線に従って核酸を熱処理する装置が開示されている。当該装置には往復装置によって、反応器が少なくとも1つの浴槽に位置する時にホルダーが少なくとも1つの浴槽に対して相対的に往復運動することが実現され、しかも振動によって浴槽の媒体と反応器との間の熱伝導を改善して、熱サイクルの速度を加速させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】中国特許出願番号201780033562.8
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、当該装置は構造が複雑で、定期的に浴槽の媒体を取り替える必要があり、浴槽の媒体が浴槽から溢れる恐れがある。当該装置の浴槽の温度設定は、超高速PCRの加熱・冷却速度に関する要件を満たすことができない。したがって、PCR反応の加熱・冷却速度をいかに高めるかは、超高速PCR装置で早急に解決すべき課題である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題に対して、温度制御装置と、伝動装置と、反応管固定装置とを含む超高速PCR反応検出システムを提供する。前記温度制御装置は少なくとも2つの温度制御モジュールを含み、そのうち少なくとも1つの前記温度制御モジュールは高温モジュールで少なくとも1つの前記温度制御モジュールは低温モジュールである。前記高温モジュールの加熱温度は第1所定の温度であり、前記低温モジュールの加熱温度は第2所定の温度であり、前記第1所定の温度は前記第2所定の温度より大きい。前記伝動装置が前記温度制御装置及び前記反応管固定装置と協働することで、前記反応管固定装置における反応管は前記高温モジュールと前記低温モジュールとで切り替えられる。
【0007】
好ましくは、前記伝動装置は前記温度制御装置に接続され、且つ前記高温モジュールと前記低温モジュールを駆動して移動させることで、前記反応管固定装置における反応管を前記高温モジュールと前記低温モジュールとで切り替えることができ、
又は、前記伝動装置は前記反応管固定装置に接続され、且つ前記反応管固定装置を駆動して移動させることで、前記反応管固定装置における反応管は前記高温モジュールと前記低温モジュールとで切り替えられ、
又は、前記伝動装置は第1伝動機構と第2伝動機構とを含み、前記第1伝動機構は温度制御装置に接続され、且つ前記温度制御装置を駆動して移動させることができ、前記第2伝動機構は前記反応管固定装置に接続され、且つ前記反応管固定装置を駆動して移動させることができる。前記第1伝動機構と前記第2伝動機構が協働することで、前記反応管固定装置における反応管は前記高温モジュールと前記低温モジュールとで切り替えられる。
【0008】
好ましくは、前記伝動装置は第1伝動機構と第2伝動機構とを含み、前記第1伝動機構は温度制御装置に接続され、且つ前記温度制御装置を駆動して水平に移動させることができ、前記第2伝動機構は前記反応管固定装置に接続され、且つ前記反応管固定装置を駆動して垂直に移動させることができる。前記反応管固定装置は温度制御装置の上部に架設され、前記第1伝動機構と前記第2伝動機構が協働することで、前記反応管固定装置における反応管は前記高温モジュールと前記低温モジュールとで切り替えられる。
【0009】
好ましくは、前記温度制御装置の下部は第1伝動機構に接続され、第1伝動機構の働きで温度制御装置は前後に運動する。
【0010】
好ましくは、前記第1伝動機構はねじモータと2つのガイド駆動軸とを含み、2つのガイド駆動軸はねじモータの前部に固定され、温度制御モジュールはガイド駆動軸に沿って前後に運動することができ、当該ガードレールを設けることによって、温度制御モジュールはバランスを保ち、安定的に移動することができ、
又は、第2伝動機構は偏心輪の回転によって反応管固定装置を連れて上下に運動させる。
【0011】
好ましくは、前記反応管固定装置は反応管固定装置の下部に固定して取り付けられた横支持板をさらに含み、前記第2伝動機構はステッピングモータIIと偏心輪とを含み、前記偏心輪はステッピングモータIIに固定され、偏心輪は上部に位置する横支持板を支持し、ステッピングモータIIは偏心輪を連れて回転させて、横支持板を連れて上下に運動させることによって反応管固定装置の上下運動を実現する。
【0012】
好ましくは、前記反応管固定装置は縦支持ロッドと、カラムとをさらに含み、前記縦支持ロッドは反応管固定位置の両側に固定され、カラムは縦支持ロッドを垂直に通し、カラムは縦支持ロッドにスライド可能に接続され、前記カラムの上端部はばねが嵌設され且つ縦支持ロッドに受け止められ、カラムと縦支持ロッドの役割は反応管固定装置の運動を上下方向に限定して、反応管固定装置が垂直方向に上下に運動することを保証することである。
【0013】
好ましくは、制御システムをさらに含み、前記制御システムは制御回路で、温度制御装置、第1伝動機構、光学検出装置、反応管固定装置に対してリアルタイムな制御と信号伝送を行う。
【0014】
好ましくは、前記反応検出システムは、温度制御装置の前部に位置する光学検出装置をさらに含む。
【0015】
好ましくは、前記光学検出装置は光学読取ヘッドと第3伝動機構とを含み、前記光学読取ヘッドは第3伝動機構の上部に取り付けられ、第3伝動機構に連れられて左右に移動する。
【0016】
好ましくは、前記第3伝動機構はステッピングモータIと、ガードレールと、ベルトと、接続部品とを含み、前記接続部品の上部に光学読取ヘッドが固定され、接続部品の中部にはガードレールにスライド可能に接続された凹溝が設けられ、接続部品の下部にはベルトに接続された挟み板が設けられる。
【0017】
好ましくは、前記反応管固定装置は反応管固定位置と、プレスカバーとを含み、前記プレスカバーは反応管固定位置を覆うために用いられる。
【0018】
好ましくは、前記プレスカバーの材質はステンレス鋼であり、ステンレス鋼が変形しにくく、異なる位置のサンプル穴にはいずれも同じ押圧強度を生じることができ、異なる位置の反応管を温度制御モジュールと良好に接着させることで、反応管が均一に受熱することができ、反応管内の反応系の検出穴に対する位置が比較的均一になるため、検出結果の再現性と一貫性が良好である。
【0019】
好ましくは、前記第1所定の温度は100℃以上であり、前記第2所定の温度は55℃以下であり、
好ましくは、前記第1所定の温度の範囲は100~150℃であり、前記第2所定の温度の範囲は15~55℃である。
【0020】
好ましくは、前記第1所定の温度は120℃であり、前記第2所定の温度は47℃である。
【0021】
好ましくは、前記温度制御装置は中温制御モジュールをさらに含み、前記中温モジュールの加熱温度範囲は前記第1所定の温度と前記第2所定の温度との間である。
【0022】
好ましくは、前記温度制御モジュールにおいて前方から順に中温モジュール、低温モジュール、高温モジュールであり、最も前方の中温モジュールの側壁に検出穴が開けられ、前記中温モジュール、低温モジュール、高温モジュールの上部にいずれもサンプル穴が設けられる。
【0023】
好ましくは、温度制御モジュールは温度を一定に保つか又は温度を変えることができる。
【0024】
上記の超高速PCR反応検出システムを用いる超高速PCR検出方法であって、操作ステップとして、
(1)装置をオンにして予熱し、被験サンプル及び試薬を反応管に入れて混合する、準備ステップと、
(2)反応管を反応管固定装置に固設し、伝動装置が動作して、反応管が高温モジュールに挿し込まれ、高温浴を行うステップと、
(3)反応管温度が所定の温度になった後、伝動装置が動作して、反応管が低温モジュールに挿し込まれ、冷却されるステップと、
(4)データ収集と、
(5)ステップ(2)~(4)の繰り返しとを含む。
【0025】
好ましくは、伝動装置は第2伝動機構を含み、ステップ(2)は、高温モジュールが反応管の真下に移動し、垂直伝動機構なる第2伝動機構が最低点に下降して、反応管の高温浴を行うことをさらに含み、ステップ(3)は、反応管温度が所定の温度になった後、垂直伝動機構なる第2伝動機構がリセットされ、低温モジュールが反応管の真下に移動し、垂直伝動機構なる第2伝動機構が最低点に下降して、冷却することをさらに含み、
又は/且つ、ステップ(3)で反応管が冷却された後は、第2伝動機構がリセットされ、中温モジュールが反応管の真下に移動し、一定の時間保持されるステップをさらに含む。
【0026】
動作原理は次のとおりである。
本発明の超高速PCR検出システムは、高温モジュールと、低温モジュールと、伝動装置、光学検出装置と、反応管固定装置とを含む。反応管を反応管固定装置に取り付けることができ、取り付けた後にプレスカバーで押し付け、実験中に反応管は反応管固定装置に従って運動することができる。高温モジュールは第1所定の温度を超える温度制御を提供して、反応管を迅速に目標温度に加熱することができ、低温モジュールは第2所定の温度の温度制御を提供して、反応管を迅速に目標温度に冷却することができる。通常の増幅サイクルの変性及びアニーリング工程の場合は、パススルー温度制御を採用し、予変性が特定の温度に一定の時間保持されるべき工程の場合は、当該温度制御モジュール(高温モジュール)において一定の周波数で上下に運動することによって持続的な温度を保持する。
【発明の効果】
【0027】
1.反応システムが安定的に移動し、構造がコンパクトであるため、装置の運動速度が向上している。
【0028】
PCR反応管が温度制御装置と相対的に運動し、第1伝動機構は温度制御装置を連れて水平に運動させ、前記反応管固定装置は温度制御システムの上部に架設され、反応管固定装置が第2伝動機構に接続され且つ第2伝動機構に従って上下に運動できることによって、反応管固定装置における反応管が温度制御モジュールの間に相対的に往復運動することが実現され、第2伝動機構が第1伝動機構に接続されていないため、第1伝動機構は運動する時、反応管を連れて水平に運動させず、PCRの反応体積が小さいため、反応管の振動を減らすと、反応管内の反応液の壁部への付着を避け、反応管内の気泡発生を避けて、検出の正確性を高めることができる。
【0029】
本発明の装置は、使用する時、PCRの予変性で特定の温度を一定の時間保持させる工程のためには、当該温度制御モジュールが一定の周波数で上下に運動することによって持続的な温度を保持する形態とし、上下運動の速度と柔軟性を保証するために、本発明はモータを採用して偏心輪を連れて回転させるように実現され、偏心輪が一定の角度で回転するだけで、瞬時には上下に運動する効果が得られ、当該上下運動の形態は、ベルトよりも伝動が早いため、上下運動の速度と効率を高めることができ、このような運動形態により、温度制御の正確さを向上させるとともに装置の運動速度を加速させて、検出時間を短縮することができる。
【0030】
2.高温モジュールと低温モジュールの温度設定は、反応管内の反応液の加熱・冷却速度を向上させることができる。
【0031】
一般にPCR装置における高温モジュールの温度設定は最大99℃であるが、本発明の高温モジュールで設定された温度は100℃を超えており、試験を繰り返したところ、120℃で理想的な加熱速度を得ることが判明し、また、本発明の検出装置には、通常の反応管を使用するだけでよい。本発明の低温モジュールでは、設定温度が実験プロセスの目標設定温度より低く、最大の速度で目標温度となるため、加熱・冷却速度を向上させることができる。
【0032】
試験では、低温モジュールの温度設定が室温(25℃~30℃)である場合に、反応管の温度はアニーリング段階で安定的でないことが判明し、これについては冷却する時、反応管壁が迅速に低温モジュールの伝導によって低温状態になり、反応管が後に低温モジュールから撤去したとしても、温度が低い反応管が、低温モジュールから撤去した後に低温が引き続き反応管壁から反応管内の実験反応系に伝導されるため、冷却する動きは緩和されないことが原因だと判明し、低温モジュールを47℃に設定すると、一定の時間冷却した後に反応管を低温モジュールから撤去すると、アニーリング温度が安定的になるため、温度制御に関連するPCR検出の再現性を向上させることができる。
【0033】
3.異なるサンプル穴でも同じサンプル穴でも、検出結果は一貫性、再現性に優れる。
【0034】
本発明で高温モジュール、中温モジュール、低温モジュールは、いずれも上部にサンプル穴が設けられ、温度制御モジュールのサンプル穴の前部に、検出穴が開設され、サンプル穴におけるプレスカバーによって、反応管をサンプル穴に押し付けることで、反応管を温度制御モジュールと良好に接着させることができ、各サンプルの加熱・冷却速度を向上させるとともに、各サンプル管の温度変化が一致することを保証することができ、さらにはサンプル検出結果の再現性、一貫性を向上させることができる。
【0035】
本発明のプレスカバーの材質は硬質金属であり、好ましくはステンレス鋼材質である。プレスカバーの材質の違いは、検出結果に大きな影響を与える。プレスカバーの材質がアルミニウム製の帯状金属である場合に、プレスカバーが変形しやすいため、異なるサンプル穴の上方の押付具合が違って、反応管と温度制御モジュールとの接着具合に影響がもたらされ、異なるサンプル穴の反応管が不均一に受熱することとなり、また押圧強度が不均一であると、反応管内の反応系は検出穴に対して位置が違い、極端な場合は反応系とパラフィンオイルの界面が検出されるため、最終的には装置の再現性が優れない。プレスカバーの材質をステンレス鋼と変えることによって、この問題をよく解決している。
【0036】
4.中温モジュールを設けることによって、PCRの増幅効率を明らかに高めることができる。
【0037】
低温プールの温度を室温から47℃に高めても、増幅効率は向上せず、温度制御曲線を観察したところ、低温モジュールが47℃の温度を提供したとしても、冷却速度があまりにも早く、低温温度を提供するか、又はEP管を低温モジュールから撤去する(既にテスト済み)だけでは、いずれも冷却速度を遅くすることができず、そのためアニーリングと伸長で温度を保持したい場合は、アニーリング温度になった後に熱源を与えてEP管を加熱する必要があり、好ましくは伸長温度の中温プールを加え、EP管が低温プールによってアニーリング温度になった後に中温プールに入れて保持しながら検出し、さらに高温プールに入れて変性溶融を行う。試験では、アニーリング時間を増やすための中温モジュールを加えると、増幅時間が短縮され、アニーリングと伸長の時間を増やすのは増幅効率の向上に効果的であるということが明らかにされた。
【0038】
5.本発明の超高速蛍光PCR装置は通常の蛍光PCR装置とは増幅効率と検出限界に有意差がなく、検出結果は再現性に優れ、結果が正確である。
【0039】
FQPCR装置とコントロールとしてQPCR装置において濃度10^1~10^5コピーの感度テストを行ったところ、増幅効率と検出限界に有意差がなく、2つの装置はいずれも濃度10コピーのサンプルを検出することができる。標準曲線から分かるように、2つの曲線の傾きが同等で、相関係数Rも共に0.99を超えている。標準曲線から増幅効率を計算したところ、2つの装置の増幅効率は近い(110%~115%)。
【0040】
6.本発明の超高速蛍光PCR装置では、温度制御モジュールが第1伝動機構の上方に位置し、温度制御モジュールが第1伝動機構の下方に位置するより、サンプルをセットする操作が容易になる。
【0041】
7.本発明の超高速蛍光PCR装置は、メンテナンスしやすく、加熱媒体を取り替える必要がない。
【0042】
本発明ではプレスカバーで反応管をサンプル検出穴に押し付けることによって、反応管がサンプル検出穴の壁面と良好に接着することを実現し、媒体熱を介する従来の伝導形態に代わって、装置のメンテナンスの作業量と消耗品が低減するとともに、媒体による熱伝導のプロセスが省略されるため、装置の予熱時間が短縮され、温度制御モジュールの温度をより早く調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
図1図1は超高速PCR反応検出システムの構造概略図である。
図2図2は温度制御システムと第1伝動機構の構造概略図である。
図3図3は光学検出装置の構造概略図である。
図4図4は第2伝動機構、反応管固定装置の構造概略図である。
図5図5はPCR装置の温度テスト曲線である。
図6図6はアルミニウム製プレスカバーの異なる検出位置の増幅曲線である。
図7図7は鋼製プレスカバーの異なる検出位置の増幅曲線である。
図8図8は2番の再現性テストの増幅曲線である。
図9図9は5番の再現性テストの増幅曲線である。
図10図10はCt値の正規分布とヒストグラムである。
図11図11はQPCRとFQPCRの感度テスト増幅曲線(対数軸)である。
図12図12はQPCRとFQPCRの標準曲線図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
図面の説明は本発明の一層の理解に供するための本願の一部の図面を提供するもので、本発明の例示的な実施例とその説明は本発明を解釈するためのもので、本発明を不適切に限定するものではない。
【0045】
本発明の実施例に係る技術的解決手段を一層明瞭に説明するために、以下、実施例の説明で使用する図面を簡単に紹介する。言うまでもないが、以下の説明に係る図面は本発明のいくつかの実施例に過ぎず、当業者は新規性のある作業をしなくても、これらの図面から他の図面を得ることができる。
【0046】
本発明の目的、技術的解決手段と利点が一層明瞭になるよう、以下、特定の実施形態と図面を結び付けて、本発明を一層詳細に説明する。なお、ここで説明する特定の実施形態は本発明の解釈になるが、本発明の保護範囲への限定ではない。
【0047】
他に定義がある場合を除いて、本明細書で使用する全ての技術用語と科学用語は当業者が理解している通常の意味である。本発明の明細書で使用される用語は特定の実施形態を説明することが目的で、本発明を限定するものではない。本明細書で使用される用語「且つ/又は」には1つ又は複数の関連する項目の任意の又は全ての組み合わせが含まれる。
【0048】
本発明でFQPCRは超高速蛍光PCR装置であり、QPCRは通常の蛍光PCR装置である。
【0049】
図1に示すように、温度制御システムなる温度制御装置と、伝動装置と、反応管固定装置とを含む超高速PCR反応検出システムであって、
前記温度制御装置は少なくとも2つの温度制御モジュールを含み、そのうち少なくとも1つの前記温度制御モジュールは高温モジュールで少なくとも1つの前記温度制御モジュールは低温モジュールであり、前記高温モジュールの加熱温度は第1所定の温度であり、前記低温モジュールの加熱温度は第2所定の温度であり、前記第1所定の温度は前記第2所定の温度より大きく、
前記伝動装置が前記温度制御装置及び前記反応管固定装置と協働することで、前記反応管固定装置における反応管は前記高温モジュールと前記低温モジュールとで切り替えられる。
【0050】
これにより、反応管を反応管固定装置に取り付けることができ、取り付けた後にプレスカバーで押し付け、実験中に反応管は反応管固定装置に従って運動することができる。高温モジュールは第1所定の温度の温度制御を提供して、反応管を迅速に目標温度に加熱することができ、低温モジュールは第2所定の温度の温度制御を提供して、反応管を迅速に目標温度に冷却することができる。通常の増幅サイクルの変性及びアニーリング工程の場合は、パススルー温度制御を採用し、予変性が特定の温度に一定の時間保持されるべき工程の場合は、当該温度制御モジュール(高温モジュール)において一定の周波数で上下に運動することによって持続的な温度を保持する。
【0051】
なお、第1所定の温度の最小温度は第2所定の温度の最大温度より大きい。ニーズに応じて、具体的に選択することができる。
【0052】
なお、「伝動装置」の具体的な実現形態は様々で、多軸ロボットアーム、3座標伝動装置など、上記の要件を満たすことができる伝動装置を含み、ただしそれらに限定されない。
【0053】
具体的には、一実施例において、前記伝動装置は前記温度制御装置に接続され、且つ前記高温モジュールと前記低温モジュールを駆動して移動させることで、前記反応管固定装置における反応管を前記高温モジュールと前記低温モジュールとで切り替えることができる。これにより、伝動装置によって高温モジュールと低温モジュールを運動させることによって、反応管固定装置における反応管に所定の反応温度を提供することができる。この場合に、当該伝動装置は多軸ロボットアーム又は3座標伝動装置であってもよい。
【0054】
又は、一実施例において、前記伝動装置は前記反応管固定装置に接続され、且つ前記反応管固定装置を駆動して移動させることで、前記反応管固定装置における反応管は前記高温モジュールと前記低温モジュールとで切り替えられる。これにより、反応管固定装置における反応管の運動で、反応管が高温モジュール又は低温モジュールに挿し込まれることで、反応管固定装置における反応管に所定の反応温度を提供することができる。この場合に、当該伝動装置は多軸ロボットアーム又は3座標伝動装置であってもよい。
【0055】
又は、もう1つの実施例において、前記伝動装置は第1伝動機構と第2伝動機構とを含み、前記第1伝動機構は温度制御装置に接続され、且つ前記温度制御装置を駆動して移動させることができ、前記第2伝動機構は前記反応管固定装置に接続され、且つ前記反応管固定装置を駆動して移動させることができる。前記第1伝動機構と前記第2伝動機構が協働することで、前記反応管固定装置における反応管は前記高温モジュールと前記低温モジュールとで切り替えられる。これにより、第1伝動機構を利用して温度制御モジュールを制御して運動させることによって、高温モジュールと低温モジュールは所定の反応管に対応することができ、さらに、第2伝動機構によって反応管固定装置を駆動して移動させることによって、反応管固定装置の反応管が所定の高温モジュール又は低温モジュールに挿し込まれると、PCR反応に求められる温度を満たす。
【0056】
又は、さらにもう1つの実施例において、前記伝動装置は第1伝動機構と第2伝動機構とを含み、前記第1伝動機構は温度制御装置に接続され、且つ前記温度制御装置を駆動して水平に移動させることができ、前記第2伝動機構は前記反応管固定装置に接続され、且つ前記反応管固定装置を駆動して垂直に移動させることができる。前記反応管固定装置は温度制御装置の上部に架設され、前記第1伝動機構と前記第2伝動機構が協働することで、前記反応管固定装置における反応管は前記高温モジュールと前記低温モジュールとで切り替えられる。反応管固定装置は第2伝動機構に従って上下に運動することができる。
【0057】
本実施例で温度制御装置は2つの温度制御モジュールを含み、図1に示すように、前方から順に低温モジュール12、高温モジュール13である。3つの温度制御モジュールで、図2に示すように、前方から順に中温モジュール11、低温モジュール12、高温モジュール13であってもよく、前記温度制御モジュールは温度を一定に保つか又は温度を変えることができる。
【0058】
本実施例で前記高温モジュールの設定温度は100℃を超えることができ(即ち、第1所定の温度は100℃以上に設定することができ)、反応管が迅速に変性温度に加熱されることが可能となり、低温モジュール12の温度はアニーリングと伸長に求められる温度より低く設定することができ、反応管が迅速にアニーリング温度、例えば、55℃未満に冷却される(即ち、第2所定の温度は55℃以下に設定することができる)。
【0059】
図1に示すように、最も前方の低温モジュールの側壁に検出穴14が開けられ、前記低温モジュール12、高温モジュール13はいずれも上部にサンプル穴15が設けられる。図1に示すように、温度制御モジュールが3つである場合に、最も前方の中温モジュールの側壁に検出穴が開けられ、中温モジュール11、低温モジュール12、高温モジュール13はいずれも上部にサンプル穴15が設けられる。
【0060】
図2に示すように、本発明で前記第1伝動機構はねじモータ21と、2つのガイド駆動軸22とを含み、2つのガイド駆動軸22はねじモータ21の前部に固定され、温度制御モジュールはガイド駆動軸22に沿って前後に運動する。
【0061】
図3に示すように、本発明の光学検出装置は光学読取ヘッド31と、第3伝動機構32とを含み、前記光学読取ヘッドは第3伝動機構の上部に取り付けられ、第3伝動機構32に連れられて左右に移動する。前記第3伝動機構32はステッピングモータI321と、ガードレール322と、ベルト323と、接続部品324とを含み、前記接続部品324の上部に光学読取ヘッド321が固定され、接続部品324の中部にはガードレールにスライド可能に接続された凹溝3241が設けられ、接続部品の下部にはベルトに接続された挟み板3242が設けられる。
【0062】
図4に示すように、本発明で第2伝動機構はステッピングモータII41と偏心輪42とを含み、偏心輪42はステッピングモータII41に固定され、反応管固定装置5の下部には横支持板51が固定して取り付けられ、横支持板51の下部は偏心輪によって支持され、ステッピングモータII41は偏心輪42を連れて回転させて、横支持板を連れて上下に運動させることによって反応管固定装置の上下運動を実現する。前記反応管固定装置5は反応管固定位置52と、プレスカバー53と、縦支持ロッド54と、カラム55とをさらに含み、前記反応管固定位置の上部にプレスカバーが設けられ、前記縦支持ロッド54は反応管固定位置52の両側に固定され、カラムは縦支持ロッド54を垂直に通し、カラム55は縦支持ロッド54にスライド可能に接続され、前記カラムの上端部にばね56が嵌設され且つ縦支持ロッド54に受け止められる。
【0063】
図1に示すように、本発明の超高速PCR反応検出システムは制御システム6をさらに含み、前記制御システムの内部に制御回路を備え、温度制御装置、第1伝動機構、光学検出装置、反応管固定装置に対してリアルタイムな制御と信号伝送を行うことができる。
【0064】
装置が良好に放熱できるように、本発明の装置の後端において、制御回路の上方に2つのファンが設けられる。
【0065】
反応管はEP管である。
【0066】
上記の超高速PCR反応検出システムを用いる超高速PCR検出方法であって、操作ステップとして、
(1)装置をオンして予熱し、被験サンプル及び試薬を反応管に入れて混合する、準備ステップと、
(2)高温モジュールが反応管の真下に移動し、第2伝動機構が最低点に下降して、反応管の高温浴を行うステップと、
(3)反応管温度が所定の温度になった後、第2伝動機構がリセットされ、低温モジュールが反応管の真下に移動し、第2伝動機構が最低点に下降して、冷却するステップと、
(4)第2伝動機構がリセットされ、中温モジュールが反応管の真下に移動し、一定の時間保持されるステップと、
(5)データ収集と、
(6)ステップ(2)~(5)の繰り返しとを含む。
【0067】
上記の方法と装置を用いて核酸分析と処理を行う場合には、上記のサンプルと試薬には反応成分が含まれ、当該反応成分は少なくとも1種の酵素、少なくとも1種の核酸を含有する核酸及び/又は粒子、PCRに使用するプライマー、等温増幅に使用するプライマー、他の核酸増幅と処理のためのプライマー、dNTP、Mg2+、蛍光色素とプローブ、コントロールDNA、コントロールRNA、コントロール細胞、コントロール微生物、及び他の核酸増幅、処理と分析に使用する試薬を含む。前記核酸含有粒子は少なくとも1つの細胞ウイルス、白血球と間質細胞、循環腫瘍細胞、胚性幹細胞を含む。
【0068】
上記の方法と装置はポリメラーゼ連鎖反応、逆転写-ポリメラーゼ連鎖反応、エンドポイントPCR、リガーゼ連鎖反応、核酸配列決定又はポリメラーゼ連鎖反応(PCR)の変化する各予増幅又はテンプレート濃縮、等温増幅、線形増幅、配列決定のためのライブラリ調製、配列決定のためのブリッジ増幅に用いられる。前記ポリメラーゼ連鎖反応の変化は逆転写-PCR、リアルタイム蛍光定量的ポリメラーゼ連鎖増幅反応とリアルタイム蛍光定量的逆転写ポリメラーゼ連鎖増幅反応、逆ポリメラーゼ連鎖増幅反応、アンカーポリメラーゼ連鎖反応、非対称ポリメラーゼ連鎖反応、マルチプレックスPCR、補色ポリメラーゼ連鎖反応、イムノポリメラーゼ連鎖反応、ネステッドポリメラーゼ連鎖反応、予増幅又は核酸配列決定のためのテンプレート濃縮、ELISA-PCRを含む。
【0069】
試験テスト:
1.反応システムが安定的に移動し、構造がコンパクトであるため、装置の運動速度が向上している。
【0070】
PCR反応管が温度制御装置と相対的に運動し、第1伝動機構は温度制御装置を連れて水平に運動させ、前記反応管固定装置は温度制御システムの上部に架設され、反応管固定装置が第2伝動機構に接続され且つ第2伝動機構に従って上下に運動できることによって、反応管固定装置における反応管が温度制御モジュールの間に相対的に往復運動することが実現され、第2伝動機構が第1伝動機構に接続されていないため、第1伝動機構は運動する時、反応管を連れて水平に運動させず、PCRの反応体積が小さいため、反応管の振動を減らすと、反応管内の反応液の壁部への付着を避け、反応管内の気泡発生を避けて、検出の正確性を高めることができる。
【0071】
本発明の装置は、使用する時、PCRの予変性で特定の温度を一定の時間保持させる工程のためには、当該温度制御モジュールが一定の周波数で上下に運動することによって持続的な温度を保持する形態とし、上下運動の速度と柔軟性を保証するために、本発明はモータを採用して偏心輪を連れて回転させるように実現され、偏心輪が一定の角度で回転するだけで、瞬時には上下に運動する効果が得られ、当該上下運動の形態は、ベルトよりも伝動が早いため、上下運動の速度と効率を高めることができ、このような運動形態により、温度制御の正確さを向上させるとともに装置の運動速度を加速させて、検出時間を短縮することができる。
【0072】
2.高温モジュールと低温モジュールの温度設定は、反応管内の反応液の加熱・冷却速度を向上させることができる。
【0073】
一般にPCR装置における高温モジュールの温度設定は最大99℃であるが、本発明の高温モジュールで設定された温度は100℃を超えており、試験を繰り返したところ、120℃で理想的な加熱速度を得ることが判明し、また、本発明の検出装置には、通常の反応管を使用するだけでよい。
【0074】
本発明の低温モジュールでは、設定温度が実験プロセスの目標設定温度より低く、早い速度で目標温度となるため、加熱・冷却速度を向上させることができる。
【0075】
テスト条件:第1所定の温度は120℃であり、第2所定の温度は40℃以下である。
【0076】
増幅条件設定:
変性が88℃、1秒で、
アニーリングが66℃、1秒である。当該温度下で検出し、検出後に次のプロセスを開始する。
40サイクルである。
本実験で記録した温度曲線は、図5に示すとおりである。
【0077】
分析した結果、当該温度モジュールを設けると、最大加熱速度は10℃/sに、冷却は8℃/sに達しており、平均加熱・冷却速度は7℃/s以上になる。実際には65~90℃で動作し、1回の加熱・冷却には約7秒を要し、溶融1秒と伸長1秒と検出1秒を加えると、合計で1サイクルは10秒となり、40サイクルは440秒で、即ち約6.6分である。さらに2分の予変性時間を計上すると、1回のPCRを完了するには合計で約8.6分となる。
【0078】
試験では、低温モジュールの温度設定が室温(25℃~30℃)である場合に、反応管の温度はアニーリング段階で安定的でないことが判明し、これについては冷却する時、反応管壁が迅速に低温モジュールの伝導によって低温状態になり、反応管が後に低温モジュールから撤去したとしても、温度が低い反応管が、低温モジュールから撤去した後に低温が引き続き反応管壁から反応管内の実験反応系に伝導されるため、冷却する動きは緩和されないことが原因だと判明し、低温モジュールを47℃に設定すると、一定の時間冷却した後に反応管を低温モジュールから撤去すると、アニーリング温度が安定的になるため、温度制御に関連するPCR検出の再現性を向上させることができる。
【0079】
3.異なるサンプル検出穴の検出結果は一貫性、再現性に優れる。
【0080】
本発明で高温モジュール、中温モジュール、低温モジュールは、いずれも上部にサンプル穴が設けられ、温度制御モジュールのサンプル穴の前部に、検出穴が開設され、サンプル穴におけるプレスカバーによって、反応管をサンプル穴に押し付けることで、反応管を温度制御モジュールと良好に接着させることができ、各サンプルの加熱・冷却速度を向上させるとともに、各サンプル管の温度変化が一致することを保証することができ、さらにはサンプル検出結果の再現性、一貫性を向上させることができる。
【0081】
本発明のプレスカバーの材質は硬質金属であり、好ましくはステンレス鋼材質である。プレスカバーの材質の違いは、検出結果に大きな影響を与える。プレスカバーの材質がアルミニウム製の帯状金属である場合に、プレスカバーが変形しやすいため、異なるサンプル穴の上方の押付具合が違って、反応管と温度制御モジュールとの接着具合に影響がもたらされ、異なるサンプル穴の反応管が不均一に受熱することとなり、また押圧強度が不均一であると、反応管内の反応系は検出穴に対して位置が違い、極端な場合は反応系とパラフィンオイルの界面が検出されるため、最終的には装置の再現性が優れない。プレスカバーの材質をステンレス鋼と変えることによって、この問題をよく解決している。
【0082】
検出手順は具体的に次のとおりである。
コントロール群1:装置に使用するプレスカバーはアルミニウム金属材質
温度制御モジュールは左側から順に1番~8番と付番し、1番~8番の8つの位置で各1回試験を行って、異なる位置の穴の再現性を検討した。テスト前にはまとめて10×テスト系を調製し、8つの100μL透明反応管に分注し、各管に20μLを分注して混合した後、反応系に20μLのパラフィンオイルを加え、それぞれ1番~8番にセットしてテストし、温度制御プロセスは次のとおりである。
増幅条件設定:
予変性が88℃、2分で、
変性が88℃、1秒で、
アニーリングが64℃、1秒である。当該温度下で検出し、検出後に次のプロセスを開始する。
40サイクルである。
検出結果を図6に示し、図6からは8番の再現性がまだよいが、3番の再現性は優れないことが示されている。
【0083】
実験群:装置に使用するプレスカバーはステンレス鋼材質
温度制御モジュールの検出穴は左から順に1番~8番と付番し、3番、5番、7番でテストするのを3回繰り返すことで、合計で9つの曲線を得て、異なる位置の穴の再現性を検討した。
【0084】
増幅条件設定:
予変性が88℃、2分で、
変性が88℃、1秒で、
アニーリングが64℃、1秒である。当該温度下で検出し、検出後に次のプロセスを開始する。
40サイクルである。
テスト前にはまとめて10×テスト系を調製し、9つの100μL透明反応管に分注し、各管に20μLを分注して混合した後、反応系に20μLのパラフィンオイルを加え、それぞれ3番、5番、7番にセットしてテストした。検出結果は図7に示すとおりである。
【0085】
図6図7に示すように、結果からは、プレスカバーの材質が異なる位置の穴の検出結果の再現性に大きな影響を与えることが示されている。変形しにくい金属材質を使用して、温度制御モジュールにおける異なる位置の検出穴の反応管を全体押し付けられる場合に限って、反応管が検出モジュールに良好に接着し、再現性は検出の要件を満たす。
【0086】
4.同じ位置の穴の再現性が良好である。
検出プロセスは具体的に次のとおりである。
温度制御モジュールは左から順に1番~8番と付番し、2番と5番の2つの位置で各5回試験を繰り返すことで、再現性を検討した。テスト前にはまとめて10×テスト系を調製し、10の100μL透明反応管に分注し、各管に20μLを分注して混合した後、反応系に20μLのパラフィンオイルを加え、冷蔵庫(2~8℃)にセットして保存し、実験を行うたびに冷蔵庫から2つの反応管を取り出してそれぞれ2番と5番にセットしてテストし、温度制御プロセスは次のとおりである。
本検出で超高速PCR装置の温度制御モジュールの設定は、高温モジュールが120℃で、低温モジュールが47℃である。
【0087】
増幅条件設定:
予変性が88℃、2分で、
変性が88℃、1秒で、
アニーリングが64℃、1秒である。当該温度下で検出し、検出後に次のプロセスを開始する。
40サイクルである。
検出結果を図8図9に示し、2番と5番の位置で各5回テストを繰り返した増幅曲線から、単独な穴でテストした場合に再現性が良好であることが分かった。
【0088】
試験データの詳細は次の表を参照する。
【表1】
【0089】
上表のCt値を分析したところ、2番と5番はいずれもレインジが0.4以下で、全10のCt値をまとめてみても、レインジが0.4を超えない。上表に記載の2番と5番で各5回繰り返してテストしたCt値の正規分布とヒストグラムを作成し、図10から分かるように、10のCt値のうち9つが平均との差が±0.1に収まり、平均との差が0.2を超えているCt値は1つのテストだけであった。
【0090】
上記のデータは、本発明の検出装置は同じ位置の穴で再現性が良好であることを示している。
【0091】
5.中温モジュールを設けることによって、PCRの増幅効率を明らかに高めることができる。
【0092】
低温プールの温度を室温から47℃に高めても、増幅効率は向上せず、温度制御曲線を観察したところ、低温モジュールが47℃の温度を提供したとしても、冷却速度があまりにも早く、低温温度を提供するか、又はEP管を低温モジュールから撤去するだけでは、いずれも冷却速度を遅くすることができず、そのためアニーリングと伸長で温度を保持したい場合は、アニーリング温度になった後に熱源を与えてEP管を加熱する必要があり、好ましくは伸長温度の中温プールを加え、EP管が低温プールによってアニーリング温度になった後に中温プールに入れて保持しながら検出し、さらに高温プールに入れて変性溶融を行う。
【0093】
6.本発明の超高速蛍光PCR装置は通常の蛍光PCR装置とは増幅効率と検出限界に有意差がなく、検出結果は再現性に優れ、結果が正確である。
【0094】
本検出で超高速PCR装置の温度制御モジュールの設定は、高温モジュールが120℃で、低温モジュールが47℃である。
【0095】
サンプル処理である。本発明の超高速蛍光PCR装置と通常のQPCR装置で、異なる濃度勾配の10^1~10^5コピーの増幅実験を行って、感度と検出範囲を検討した。
実験プロセスは次のとおりである。
予変性が90℃、2分で、
変性が90℃、1秒で、
アニーリングが60、7秒である。当該温度下で検出し、検出後に次のプロセスを開始する。
40サイクルである。
図11はコントロールとしてQPCR装置、及びFQPCRでテストした10^1~10^5コピーの増幅状況である。曲線からは、2つの装置でテストしたところ有意差がなく、異なる濃度のサンプルのCt値の間隔も同等であることが分かった。
【表2】
【0096】
表2はQPCR及びFQPCR感度テストに関する増幅のCt値である。図12は2つの装置において感度テストを行って所定量の対照品を勾配希釈してテストした標準曲線である。標準曲線から分かるように、2つの曲線の傾きが同等で、相関係数Rも共に0.99を超えている。標準曲線から増幅効率を計算したところ、2つの装置の増幅効率は近い(110%~115%)。
【0097】
FQPCR装置とコントロールとしてQPCR装置において濃度10^1~10^5コピーの感度テストを行ったところ、増幅効率と検出限界に有意差がなく、2つの装置はいずれも濃度10コピーのサンプルを検出することができる。
【0098】
FQPCR装置とコントロールとしてQPCR装置において濃度10^1~10^5コピーの感度テストを行ったところ、増幅効率と検出限界に有意差がない。
【0099】
なお、「…体」、「…部」は「構成要素」の一部に対応し、即ち「…体」、「…部」は当該「構成要素の他の部分」と一体成形して製造されてもよいし、「構成要素の他の部分」と分離可能な独立する構成要素であってもよく、即ち「…体」、「…部」は独立して製造されてから、「構成要素の他の部分」と組み合わせて1つになってもよい。本願で「…体」、「…部」を用いた場合は、その1つの実施例を表すに過ぎず、文章を構成しやすいように用いられるもので、本願の保護範囲を限定するものではなく、前記特徴を含み且つ同じ働きをするものであれば、本願の技術的解決手段と同等なものと見なす。
【0100】
なお、本願で「ユニット」、「アセンブリ」、「機構」、「装置」に含まれる構成要素は柔軟に組み合わせることができ、モジュールとして組み立てやすいよう、実際のニーズに応じてモジュール化の生産を行うことができる。本願に記載の構成要素の設定は、その1つの実施例を表すに過ぎず、文章を構成しやすいように用いられるもので、本願の保護範囲を限定するものではなく、上記の構成要素を含み且つ同じ働きをするものであれば、本願の技術的解決手段と同等なものと見なす。
【0101】
なお、本発明の説明において、用語「中心」、「縦」、「横」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「時計回り」、「反時計回り」、「軸方向」、「半径方向」、「円周方向」などで指示された方位又は位置関係は図面に示す方位又は位置関係に基づくもので、本発明の説明の簡素化のためのもので、その対象となる装置又は要素は必ず特定の方位に位置し、特定の方位から構成又は操作されなければならないことを説明又は示唆するものではないため、本発明への限定と見なされない。
【0102】
また、用語「第1」、「第2」は説明の目的で使用され、相対的な重要性を説明もしくは示唆し、又はその対象となる技術特徴の数を暗黙的に説明するものではない。したがって、「第1」、「第2」で限定された特徴には少なくとも1つの当該特徴が明示的に又は暗黙的に含まれてもよい。本発明の説明では、他に明確な限定がある場合を除いて、「複数」は少なくとも2つを意味し、例えば、2つ、3つなどである。
【0103】
本発明で、他に明確な規定と限定がある場合を除いて、用語「取り付ける」、「接続」、「固定」などは広義で理解され、例えば、固定して接続されることであってもよいし、取り外し可能に接続されることであってもよいし、又は一体になることであってもよい。機械的な接続であってもよいし、電気的な接続であってもよく、直接的な接続であってもよいし、中間の媒体を介する間接的な接続であってもよいし、2つの要素の内部の連通又は2つの要素の相互作用であってもよく、ただし他に明確な限定がある場合はこの限りではない。当業者は、本発明における上記の用語の意味を特定の状況に応じて具体的に理解することができる。
【0104】
本発明で、他に明確な規定と限定がある場合を除いて、第1特徴が第2特徴の「上」又は「下」に位置するのは第1と第2特徴が直接的に接触することであってもよいし、又は第1と第2特徴が中間の媒体を介して間接的に接触することであってもよい。さらに、第1特徴が第2特徴の「上」、「上方」又は「以上」に位置することは第1特徴が第2特徴の真上又は斜め上方に位置することであってもよいし、又は第1特徴の水平面からの高さが第2特徴より大きいことを表してもよい。第1特徴が第2特徴の「下」、「下方」又は「以下」に位置することは第1特徴が第2特徴の真下又は斜め下方に位置することであってもよいし、又は第1特徴の水平面からの高さが第2特徴より小さいことを表してもよい。
【0105】
なお、要素が別の要素「に固定される」、「に設けられる」、「に固設される」又は「に据え付けられる」とある場合は、それが直接的に別の要素の上に位置してもよいし又は介在する要素が存在してもよい。要素が別の要素「に接続される」とある場合は、別の要素に直接的に接続されてもよいし又は介在する要素が存在してもよい。さらに、要素が別の要素に「固定して伝動可能に接続される」とある場合は、両者が取り外し可能な接続形態で固定されてもよいし、取り外せない接続形態で固定されてもよく、ただし動力の伝達を実現することさえできればよく、例えば、嵌着、係着、一体成形による固定、溶接などの従来技術でも実現できるため、ここでは説明を省略する。要素が別の要素と互いに垂直であり又は略垂直であるとは、両者が互いに垂直であるのは理想的な状態であるが、製造及び組み立ての影響で、誤差が許容される。本明細書で使用される用語「垂直の」、「水平の」、「左」、「右」と類似の表現は説明の目的で使用されるもので、その実施形態に限定されることを表すのではない。
【0106】
上記の実施例の各技術特徴は任意に組み合わせることができ、説明の簡素化のために、上記の実施例に係る各技術特徴の可能な組み合わせは全て説明されていないが、これらの技術特徴の組み合わせが矛盾するものでなければ、いずれも本明細書に記載されているも同然と見なす。
【0107】
上記の実施例は本発明のいくつかの実施形態を示すもので、その説明は具体的で且つ詳細ではあるが、発明特許の範囲への限定とは理解されない。なお、当業者は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、複数の変形と改善を行うことができ、これらも本発明の保護範囲に属する。したがって、本発明特許の保護範囲は特許請求の範囲に準ずる。
【符号の説明】
【0108】
1 温度制御装置
11 中温モジュール
12 低温モジュール
13 高温モジュール
2 第1伝動機構
21 ねじモータ
22 ガイド駆動軸
3 光学検出装置
31 光学読取ヘッド
32 第3伝動機構
321 ステッピングモータI
322 ガードレール
323 ベルト
324 接続部品
3241 凹溝
3242 挟み板
4 第2伝動機構
41 ステッピングモータII
42 偏心輪
5 反応管固定装置
51 横支持板
52 反応管固定位置
53 プレスカバー
54 縦支持部品
55 カラム
56 ばね
6 制御システム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【国際調査報告】