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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-24
(54)【発明の名称】通信システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 12/40 20060101AFI20221017BHJP
【FI】
H04L12/40 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022511206
(86)(22)【出願日】2021-07-07
(85)【翻訳文提出日】2022-02-21
(86)【国際出願番号】 KR2021008666
(87)【国際公開番号】W WO2022010264
(87)【国際公開日】2022-01-13
(31)【優先権主張番号】10-2020-0084903
(32)【優先日】2020-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジョン、ヨン-ファン
【テーマコード(参考)】
5K032
【Fターム(参考)】
5K032AA01
5K032BA06
5K032CC05
5K032CD02
(57)【要約】
本発明は、通信負荷を低減させ、通信に消耗されるシステム資源の無駄使いを減らすことができる通信システム及び方法を提供することを目的とする。本発明の一態様によれば、データサイズに好適なパケット構造を用いて通信パケットが生成され、生成された通信パケットを通じて通信が行われるため、通信バスの通信負荷が著しく減少するという長所がある。また、本発明の一態様によれば、情報要請装置が通信パケットに対応するバッファを割り当て、割り当てられたバッファに通信パケットを保存するため、情報要請装置のバッファの無駄使いを防止することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信バスを介して情報提供装置と情報要請装置とが通信可能に接続された通信システムであって、
前記情報要請装置から一つ以上のデータ識別情報が含まれた情報提供要請を受信し、前記データ識別情報に対応する一つ以上の応答データのデータサイズに応じて複数のパケット構造のうち少なくとも一つを選択し、選択されたパケット構造を用いてパケット情報及び前記応答データを含む通信パケットを生成し、生成された通信パケットを前記通信バスに出力するように構成された情報提供装置と、
前記通信パケットに含まれた前記パケット情報に基づいて前記通信パケットを保存するか否かを決定し、前記通信パケットを保存すると決定された場合、前記パケット情報に基づいて前記通信パケットに対応するバッファを割り当て、割り当てられたバッファに前記通信パケットに含まれた前記応答データを保存し、前記バッファから前記応答データを抽出するように構成された情報要請装置と、を備える、通信システム。
【請求項2】
前記パケット情報は、パケット識別情報、パケット構造情報及びデータサイズ情報のうち少なくとも一つを含むように構成された、請求項1に記載の通信システム。
【請求項3】
前記情報要請装置は、前記通信パケットに含まれた前記パケット識別情報に基づいて前記通信パケットを保存するか否かを決定するように構成された、請求項2に記載の通信システム。
【請求項4】
前記情報要請装置は、前記パケット構造情報及び前記データサイズ情報のうち少なくとも一つに基づいて前記通信パケットに対応するバッファを割り当てるように構成された、請求項2または3に記載の通信システム。
【請求項5】
前記情報提供装置は、
前記一つ以上の応答データに対するデータサイズを算出し、算出されたデータサイズを既設定の基準値と比較し、比較結果に基づいて第1パケット構造及び第2パケット構造のうちの一つを選択し、選択されたパケット構造に応じて前記通信パケットを生成するように構成された制御部と、
前記制御部によって生成された通信パケットを保存するように構成された送信バッファ部と、
前記送信バッファ部に保存された前記通信パケットを前記通信バスに出力するように構成されたパケット送信部と、を含む、請求項2から4のいずれか一項に記載の通信システム。
【請求項6】
前記情報提供装置は、一つ以上のバッテリーと接続され、接続されたバッテリーの電圧、電流、及び温度のうち少なくとも一つを含むバッテリー情報を測定するように構成された測定部をさらに含み、
前記制御部は、前記測定部から前記バッテリー情報を受信し、受信したバッテリー情報に基づいて前記データ識別情報に対応する前記一つ以上の応答データを生成するように構成された、請求項5に記載の通信システム。
【請求項7】
前記制御部は、
前記算出されたデータサイズが前記既設定の基準値以下であれば、前記第1パケット構造を選択し、
前記算出されたデータサイズが前記既設定の基準値を超えれば、前記第2パケット構造を選択するように構成された、請求項5または6に記載の通信システム。
【請求項8】
前記制御部は、
前記情報提供要請に対応する識別情報を前記パケット識別情報として生成し、前記選択されたパケット構造に対応する構造識別情報を前記パケット構造情報として生成し、前記算出されたデータサイズに関する情報を前記データサイズ情報として生成し、前記パケット識別情報、前記パケット構造情報、及び前記データサイズ情報を前記選択されたパケット構造の予め割り当てられた領域に保存して前記通信パケットを生成するように構成された、請求項5から7のいずれか一項に記載の通信システム。
【請求項9】
前記情報要請装置は、
前記通信パケットに含まれた前記応答データが保存されるバッファを含むように構成された受信バッファ部と、
前記通信バスを通じて前記通信パケットを受信し、受信した通信パケットから前記パケット識別情報を抽出し、抽出されたパケット識別情報が前記情報提供要請に対応すれば前記通信パケットに含まれた前記応答データを前記受信バッファ部に保存し、前記受信バッファ部から前記応答データを抽出するように構成されたパケット受信部と、
前記パケット受信部から抽出された応答データを受信するように構成されたプロセッサと、を含む、請求項5から8のいずれか一項に記載の通信システム。
【請求項10】
前記パケット受信部は、
前記通信パケットから前記パケット構造情報を抽出し、抽出されたパケット構造情報に基づいて前記通信パケットのパケット構造を前記第1パケット構造または前記第2パケット構造と決定し、決定されたパケット構造に対応するように予め設定されたサイズで前記受信バッファ部に前記バッファを割り当てるように構成された、請求項9に記載の通信システム。
【請求項11】
前記パケット受信部は、
前記決定されたパケット構造が前記第2パケット構造である場合、前記通信パケットから前記データサイズ情報をさらに抽出し、抽出されたデータサイズ情報に基づいて前記割り当てられたバッファのサイズを前記データサイズに対応するように調節するように構成された、請求項9または10に記載の通信システム。
【請求項12】
前記パケット受信部は、
前記データサイズに対応するようにサイズが調節されたバッファに前記通信パケットに含まれた前記応答データを保存し、前記受信バッファ部に保存された前記応答データを抽出し、抽出された応答データを前記プロセッサに送信するように構成された、請求項9から11のいずれか一項に記載の通信システム。
【請求項13】
前記情報提供装置は、
前記応答データのデータサイズに応じて、前記複数のパケット構造のうちの一つ以上のパケット構造に応じて複数の通信パケットを生成するように構成された、請求項1から12のいずれか一項に記載の通信システム。
【請求項14】
請求項1から13のいずれか一項に記載の通信システムを含む、電気自動車。
【請求項15】
一つ以上のデータ識別情報が含まれた情報提供要請を受信する情報提供要請受信段階と、
前記データ識別情報に対応する一つ以上の応答データのデータサイズに応じて複数のパケット構造のうち少なくとも一つを選択するパケット構造選択段階と、
選択されたパケット構造を用いてパケット情報及び前記応答データを含む通信パケットを生成する通信パケット生成段階と、
生成された通信パケットを通信バスに出力する通信パケット出力段階と、
前記通信パケットに含まれた前記パケット情報に基づいて前記通信パケットを保存するか否かを決定する保存決定段階と、
前記通信パケットを保存すると決定された場合、前記パケット情報に基づいて前記通信パケットに対応するバッファを割り当てるバッファ割り当て段階と、
割り当てられたバッファに前記通信パケットに含まれた前記応答データを保存し、前記バッファから前記応答データを抽出するデータ抽出段階と、を備える、通信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信システム及び方法に関し、より詳しくは、通信負荷を低減させ、通信に消耗されるシステム資源の無駄使いを減らすことができる通信システム及び方法に関する。
【0002】
本出願は、2020年7月9日付け出願の韓国特許出願第10-2020-0084903号に基づく優先権を主張し、当該出願の明細書及び図面に開示された内容は、すべて本出願に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
近年、ノートパソコン、ビデオカメラ、携帯電話などのような携帯用電子製品の需要が急激に伸び、電気自動車、エネルギー貯蔵用蓄電池、ロボット、衛星などの開発が本格化するにつれて、繰り返して充放電可能な高性能バッテリーに対する研究が活発に行われている。
【0004】
現在、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、ニッケル亜鉛電池、リチウムバッテリーなどのバッテリーが商用化しているが、中でもリチウムバッテリーはニッケル系のバッテリーに比べてメモリ効果が殆ど起きず充放電が自在であって、自己放電率が非常に低くてエネルギー密度が高いという長所から脚光を浴びている。
【0005】
一方、このようなバッテリーが備えられた装置には、多様なECU(Electronic Control Unit)が含まれる。ECUは、互いに通信しながら情報を提供するか又は他のECUから情報の提供を受けることができる。車両を例に挙げると、多様な機能と制御が増加し、特にバッテリーが搭載された電気自動車の実用化に伴ってECU同士のデータ送受信量が増加している。したがって、ECU同士の間のデータ通信の効率を向上させるための通信規格及び技術などが提案されている。
【0006】
例えば、特許文献1には、CAN(Controller Area Network)通信を用いて、データを受信する側で高速モードまたは一般モードに受信モードを変更する構成が開示されている。ただし、特許文献1は、受信モードの変更によってトラフィック負荷を改善するため、多様な情報がリアルタイムで提供される電気自動車のような装置には適用し難いという問題がある。
【0007】
すなわち、特許文献1では、送信側が単一情報をそれぞれの通信パケットを通じて伝送する。したがって、特許文献1を用いる場合、診断用データを迅速に生成及び送信し、このような診断用データを用いて多様なECUの状態を診断すべき状況では相当な時間がかかってしまうおそれがある。また、特許文献1は、単一情報を含む通信パケットのみを用いるため、複数の情報を送信する場合は通信負荷が加重されるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】韓国特許第10-1573637号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、通信負荷を低減させ、通信に消耗されるシステム資源の無駄使いを減らすことができる通信システム及び方法を提供することを目的とする。
【0010】
本発明の他の目的及び長所は、下記の説明によって理解でき、本発明の実施形態によってより明らかに分かるであろう。また、本発明の目的及び長所は、特許請求の範囲に示される手段及びその組合せによって実現することができる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一態様による通信システムは、通信バスを介して情報提供装置と情報要請装置とが通信可能に接続された通信システムであって、情報要請装置から一つ以上のデータ識別情報が含まれた情報提供要請を受信し、データ識別情報に対応する一つ以上の応答データのデータサイズに応じて複数のパケット構造のうち少なくとも一つを選択し、選択されたパケット構造を用いてパケット情報及び応答データを含む通信パケットを生成し、生成された通信パケットを通信バスに出力するように構成された情報提供装置と、パケット情報に基づいて通信パケットを保存するか否かを決定し、通信パケットを保存すると決定された場合、通信パケットに含まれたパケット情報に基づいて通信パケットに対応するバッファを割り当て、割り当てられたバッファに通信パケットに含まれた応答データを保存し、バッファから応答データを抽出するように構成された情報要請装置と、を含む。
【0012】
パケット情報は、パケット識別情報、パケット構造情報及びデータサイズ情報のうち少なくとも一つを含むように構成され得る。
【0013】
情報要請装置は、通信パケットに含まれたパケット識別情報に基づいて通信パケットを保存するか否かを決定するように構成され得る。
【0014】
情報要請装置は、パケット構造情報及びデータサイズ情報のうち少なくとも一つに基づいて通信パケットに対応するバッファを割り当てるように構成され得る。
【0015】
情報提供装置は、一つ以上の応答データに対するデータサイズを算出し、算出されたデータサイズを既設定の基準値と比較し、比較結果に基づいて第1パケット構造及び第2パケット構造のうちの一つを選択し、選択されたパケット構造に応じて通信パケットを生成するように構成された制御部と、制御部によって生成された通信パケットを保存するように構成された送信バッファ部と、バッファ部に保存された通信パケットを通信バスに出力するように構成されたパケット送信部と、を含み得る。
【0016】
情報提供装置は、一つ以上のバッテリーと接続され、接続されたバッテリーの電圧、電流、及び温度のうち少なくとも一つを含むバッテリー情報を測定するように構成された測定部をさらに含み得る。
【0017】
制御部は、測定部からバッテリー情報を受信し、受信したバッテリー情報に基づいてデータ識別情報に対応する一つ以上の応答データを生成するように構成され得る。
【0018】
制御部は、算出されたデータサイズが既設定の基準値以下であれば、第1パケット構造を選択するように構成され得る。
【0019】
制御部は、算出されたデータサイズが既設定の基準値を超えれば、第2パケット構造を選択するように構成され得る。
【0020】
制御部は、情報提供要請に対応する識別情報をパケット識別情報として生成し、選択されたパケット構造に対応する構造識別情報をパケット構造情報として生成し、算出されたデータサイズに関する情報をデータサイズ情報として生成し、パケット識別情報、パケット構造情報、及びデータサイズ情報を選択されたパケット構造の予め割り当てられた領域に保存して通信パケットを生成するように構成され得る。
【0021】
情報要請装置は、通信パケットに含まれた応答データが保存されるバッファを含むように構成された受信バッファ部と、通信バスを通じて通信パケットを受信し、受信した通信パケットからパケット識別情報を抽出し、抽出されたパケット識別情報が情報提供要請に対応すれば通信パケットに含まれた応答データを受信バッファ部に保存し、受信バッファ部から応答データを抽出するように構成されたパケット受信部と、パケット受信部から抽出された応答データを受信するように構成されたプロセッサと、を含み得る。
【0022】
パケット受信部は、通信パケットからパケット構造情報を抽出し、抽出されたパケット構造情報に基づいて通信パケットのパケット構造を第1パケット構造または第2パケット構造と決定し、決定されたパケット構造に対応するように予め設定されたサイズで受信バッファ部にバッファを割り当てるように構成され得る。
【0023】
パケット受信部は、決定されたパケット構造が第2パケット構造である場合、通信パケットからデータサイズ情報をさらに抽出し、抽出されたデータサイズ情報に基づいて割り当てられたバッファのサイズをデータサイズに対応するように調節するように構成され得る。
【0024】
パケット受信部は、データサイズに対応するようにサイズが調節されたバッファに通信パケットに含まれた応答データを保存し、受信バッファ部に保存された応答データを抽出し、抽出された応答データをプロセッサに送信するように構成され得る。
【0025】
情報提供装置は、応答データのデータサイズに応じて、複数のパケット構造のうちの一つ以上のパケット構造に応じて複数の通信パケットを生成するように構成され得る。
【0026】
本発明の他の態様による電気自動車は、本発明の一態様による通信システムを含む。
【0027】
本発明のさらに他の態様による通信方法は、一つ以上のデータ識別情報が含まれた情報提供要請を受信する情報提供要請受信段階と、データ識別情報に対応する一つ以上の応答データのデータサイズに応じて複数のパケット構造のうち少なくとも一つを選択するパケット構造選択段階と、選択されたパケット構造を用いてパケット情報及び応答データを含む通信パケットを生成する通信パケット生成段階と、生成された通信パケットを通信バスに出力する通信パケット出力段階と、通信パケットに含まれたパケット情報に基づいて通信パケットを保存するか否かを決定する保存決定段階と、通信パケットを保存すると決定された場合、通信パケットに含まれたパケット情報に基づいて通信パケットに対応するバッファを割り当てるバッファ割り当て段階と、割り当てられたバッファに通信パケットに含まれた応答データを保存し、バッファから応答データを抽出するデータ抽出段階と、を含む。
【発明の効果】
【0028】
本発明の一態様によれば、データサイズに好適なパケット構造を用いて通信パケットが生成され、生成された通信パケットを通じて通信が行われるため、通信バスの通信負荷を著しく減少させることができる。
【0029】
また、本発明の一態様によれば、情報要請装置が通信パケットに対応するバッファを割り当て、割り当てられたバッファに通信パケットを保存するため、情報要請装置のバッファの無駄使いを防止することができる。
【0030】
本発明の効果は上記の効果に制限されず、他の効果は特許請求の範囲の記載から当業者に明確に理解できるであろう。
【0031】
本明細書に添付される次の図面は、発明の詳細な説明と共に本発明の技術的な思想をさらに理解させる役割をするものであるため、本発明は図面に記載された事項だけに限定されて解釈されてはならない。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】本発明の一実施形態による通信システムを概略的に示した図である。
図2】本発明の一実施形態による通信システムの例示的構成を概略的に示した図である。
図3】本発明の一実施形態による通信システムに含まれた情報提供装置を概略的に示した図である。
図4】本発明の一実施形態による通信システムに含まれた情報要請装置を概略的に示した図である。
図5】本発明の一実施形態による通信システムで用いられる第1パケット構造を概略的に示した図である。
図6】本発明の一実施形態による通信システムで用いられる第2パケット構造を概略的に示した図である。
図7】本発明の一実施形態による通信システムによって生成された通信パケットの例示的構成を概略的に示した図である。
図8】本発明のさらに他の実施形態による通信方法を概略的に示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本明細書及び特許請求の範囲に使われた用語や単語は通常的や辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者自らは発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義できるという原則に則して本発明の技術的な思想に応ずる意味及び概念で解釈されねばならない。
【0034】
したがって、本明細書に記載された実施形態及び図面に示された構成は、本発明のもっとも望ましい一実施形態に過ぎず、本発明の技術的な思想のすべてを代弁するものではないため、本出願の時点においてこれらに代替できる多様な均等物及び変形例があり得ることを理解せねばならない。
【0035】
また、本発明の説明において、関連公知構成または機能についての具体的な説明が本発明の要旨を不明瞭にし得ると判断される場合、その詳細な説明は省略する。
【0036】
第1、第2などのように序数を含む用語は、多様な構成要素のうちある一つをその他の要素と区別するために使われたものであり、これら用語によって構成要素が限定されることはない。
【0037】
明細書の全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、これは特に言及されない限り、他の構成要素を除外するものではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。
【0038】
また、明細書に記載された制御部のような用語は少なくとも一つの機能や動作を処理する単位を意味し、ハードウェア、ソフトウェア、またはハードウェアとソフトウェアとの組合せで具現され得る。
【0039】
さらに、明細書の全体において、ある部分が他の部分と「連結(接続)」されるとするとき、これは「直接的な連結(接続)」だけでなく、他の素子を介在した「間接的な連結(接続)」も含む。
【0040】
以下、添付された図面を参照して本発明の望ましい実施形態を詳しく説明する。
【0041】
図1は本発明の一実施形態による通信システム10を概略的に示した図であり、図2は本発明の一実施形態による通信システム10の例示的構成を概略的に示した図である。
【0042】
図1及び図2を参照すると、本発明の一実施形態による通信システム10は、情報提供装置100及び情報要請装置200を含み得る。
【0043】
図2を参照すると、通信バスBを用いて情報提供装置100と情報要請装置200とが通信可能に接続され得る。
【0044】
情報提供装置100は、情報要請装置200から一つ以上のデータ識別情報が含まれた情報提供要請を受信するように構成され得る。
【0045】
具体的には、情報要請装置200は、一つ以上のデータ識別情報が含まれた情報提供要請を通信バスBに出力し得る。そして、情報提供装置100は、通信バスBを通じて情報提供要請を受信し得る。
【0046】
ここで、データ識別情報とは、情報要請装置200が要請するデータの項目に関する情報であり得る。情報提供要請に含まれるデータ識別情報としては、バッテリーの電圧、電流、温度、SOC(State of Charge)、及びSOH(State of Health)などのバッテリー情報に対するバッテリー関連項目が挙げられる。また、データ識別情報としては、バッテリーに対する診断コード及び電子制御装置(ECU;Electronic Control Unit)に対する診断コードなどの診断関連項目が含まれてもよい。
【0047】
ここで、バッテリーは、負極端子及び正極端子を備え、物理的に分離可能な一つの独立したセルを意味する。一例として、一つのパウチ型リチウムポリマーセルをバッテリーセルとして見なし得る。また、バッテリーは、一つ以上のバッテリーセルが直列及び/または並列で接続されて備えられ、電装品(リレー、ヒューズなど)及びケースなどをさらに含むバッテリーパックも意味し得る。
【0048】
また、電子制御装置には、電気自動車に搭載可能なACU(Airbag Control Unit)、BCM(Body Control Module)、ECU(Engine Control Unit)、PCM(Powertrain Control Module)、TCU(Transmission Control Unit)、ABS(Anti-lock Braking System)、ESC(Electronic Stability Control)、HPCU(Hybrid Power Control Unit)、BMS(Battery Management System)、及びMCU(Motor Control Unit)などが含まれ得る。
【0049】
例えば、図2の実施形態において、情報提供装置100と情報要請装置200とは通信バスBを用いて並列で接続され得る。すなわち、情報要請装置200によって通信バスBに出力された情報提供要請は、情報提供装置100によって受信され得る。
【0050】
また、情報提供装置100は、データ識別情報に対応する一つ以上の応答データのデータサイズに応じて複数のパケット構造のうち少なくとも一つを選択するように構成され得る。
【0051】
具体的には、情報提供装置100は、受信した情報提供要請からデータ識別情報を抽出し得る。例えば、情報要請装置200は、情報提供装置100にバッテリーパックの電圧情報を要請しようとする場合、通信バスBにバッテリーパックの電圧に対するデータ識別情報が含まれた情報提供要請を出力し得る。そして、情報提供装置100は、情報提供要請を受信し、受信した情報提供要請からバッテリーパックの電圧に対するデータ識別情報を抽出し得る。
【0052】
情報提供装置100は、データ識別情報に対応する応答データを生成し得る。すなわち、応答データは、情報要請装置200が要請するデータ識別情報に対応するデータであり得る。そして、情報提供装置100は、生成された応答データのデータサイズに応じて通信パケットを生成するためのパケット構造を選択し得る。望ましくは、複数のパケット構造のそれぞれは応答データのデータサイズに対応するように予め設定され得る。
【0053】
また、情報提供装置100は、選択されたパケット構造を用いてパケット情報及び応答データを含む通信パケットを生成するように構成され得る。
【0054】
ここで、パケット情報は、パケット識別情報、パケット構造情報、及びデータサイズ情報のうち少なくとも一つを含むように構成され得る。望ましくは、パケット情報は、パケット識別情報、パケット構造情報、及びデータサイズ情報をすべて含み得る。
【0055】
具体的には、情報提供装置100は、選択されたパケット構造にパケット情報及び応答データを保存することで、情報要請装置200に提供する通信パケットを生成し得る。
【0056】
ここで、パケット識別情報は、情報提供要請に対応する識別情報であり得る。すなわち、パケット識別情報は、情報提供装置100によって生成された通信パケットが情報提供要請に対応する通信パケットであるか否かを情報要請装置200が確認可能な識別情報であり得る。
【0057】
また、パケット構造情報は、情報提供装置100が複数のパケット構造のうち応答データのデータサイズに応じて選択したパケット構造の識別情報であり得る。すなわち、パケット構造情報は、情報要請装置200が情報提供装置100によって生成された通信パケットの基盤になるパケット構造を確認可能な識別情報であり得る。
【0058】
また、データサイズ情報は、応答データのデータサイズに関する情報であり得る。例えば、データサイズ情報は、データ長コード(DLC;Data Length Code)であり得る。すなわち、データサイズ情報は、情報要請装置200が通信パケットに含まれた応答データのデータサイズを確認可能な情報であり得る。
【0059】
また、情報提供装置100は、生成された通信パケットを通信バスBに出力するように構成され得る。
【0060】
例えば、図2の実施形態において、情報提供装置100は、情報要請装置200と接続された通信バスBへと生成した通信パケットを出力し得る。
【0061】
情報要請装置200は、情報提供装置100によって通信バスBに出力された通信パケットを受信するように構成され得る。
【0062】
例えば、図2の実施形態において、情報要請装置200は、通信バスBと接続され得る。そして、情報要請装置200は、情報提供装置100が通信バスBに出力した通信パケットを受信し得る。
【0063】
望ましくは、情報要請装置200は、通信パケットに含まれたパケット情報を先に確認し得る。そして、情報要請装置200は、パケット情報が一定の条件を満足すれば、通信パケットに含まれた応答データを保存し得る。
【0064】
また、情報要請装置200は、通信パケットに含まれたパケット情報に基づいて通信パケットを保存するか否かを決定するように構成され得る。
【0065】
望ましくは、情報要請装置200は、通信パケットに含まれたパケット識別情報に基づいて通信パケットの保存を決定するように構成され得る。
【0066】
具体的には、パケット識別情報は、情報要請装置200が受信した通信パケットが情報提供要請に対応する通信パケットであるかを確認可能な識別情報であり得る。したがって、情報要請装置200は、通信パケットに保存されたパケット識別情報を確認し得る。そして、情報要請装置200は、パケット識別情報が情報提供装置100に送信した情報提供要請に対応する場合のみに、通信パケットの保存を決定し得る。望ましくは、情報要請装置200は、通信パケットに含まれた応答データを保存することを決定し得る。
【0067】
また、情報要請装置200は、通信パケットを保存すると決定された場合、パケット情報に基づいて通信パケットに対応するバッファを割り当てるように構成され得る。
【0068】
具体的には、情報要請装置200は、パケット構造情報及びデータサイズ情報のうち少なくとも一つに基づいて通信パケットに対応するバッファを割り当てるように構成され得る。
【0069】
ここで、バッファは、通信パケットを保存可能な保存空間を意味する。
【0070】
例えば、情報要請装置200は、通信パケットに保存されたパケット構造情報を確認し、通信パケットの基盤になったパケット構造を確認し得る。そして、情報要請装置200は、確認したパケット構造に対応するように予め設定されたバッファを割り当て得る。一方、情報要請装置200が通信パケットを保存しないと決定した場合、情報要請装置200は通信パケットに対応するバッファを割り当てず、通信パケットを無視し得る。
【0071】
情報要請装置200は、割り当てられたバッファに通信パケットに含まれた応答データを保存し、バッファから応答データを抽出するように構成され得る。
【0072】
具体的には、情報要請装置200は、割り当てたバッファに、通信パケットに含まれた応答データを保存し得る。すなわち、情報要請装置200による通信パケットの受信と保存とは互いに独立したものであり得る。そして、情報要請装置200は、バッファに保存された応答データを抽出し得る。ここで、応答データは、情報要請装置200が情報提供装置100に送信した情報提供要請に対応するデータであり得る。したがって、情報要請装置200がバッファから応答データを抽出することで、情報要請装置200と情報提供装置100との間の通信は終了し得る。
【0073】
本発明の一実施形態による通信システム10によれば、応答データのデータサイズに好適なパケット構造を用いて通信パケットが生成され、生成された通信パケットを通じて情報提供装置100と情報要請装置200との間の通信が行われるため、通信バスBの通信負荷を著しく減少させることができる。
【0074】
また、本発明の一実施形態による通信システム10によれば、情報要請装置200が通信パケットに対応するバッファを割り当て、割り当てられたバッファに、通信パケットに含まれた応答データを保存するため、情報要請装置200のバッファの無駄使いを防止することができる。すなわち、情報要請装置200の受信用バッファが効率的に管理されるため、情報要請装置200のシステム資源が不要に使用されず、効率的に使用できるという長所がある。
【0075】
図3は、本発明の一実施形態による通信システム10に含まれた情報提供装置100を概略的に示した図である。
【0076】
図3を参照すると、情報提供装置100は、制御部110、送信バッファ部120、及びパケット送信部130を含み得る。
【0077】
制御部110は、一つ以上の応答データに対するデータサイズを算出するように構成され得る。
【0078】
例えば、情報提供要請に含まれたデータ識別情報が一つである場合、制御部110は一つの応答データのデータサイズを算出し得る。
【0079】
他の例として、情報提供要請に含まれたデータ識別情報が複数である場合、制御部110は複数の応答データのそれぞれのデータサイズを算出し、算出した複数のデータサイズを合算して複数の応答データに対する総データサイズを算出し得る。
【0080】
また、制御部110は、算出されたデータサイズを既設定の基準値と比較し、比較結果に基づいて第1パケット構造及び第2パケット構造のうちの一つを選択するように構成され得る。
【0081】
具体的には、制御部110は、算出されたデータサイズが既設定の基準値以下であれば、第1パケット構造を選択するように構成され得る。逆に、制御部110は、算出されたデータサイズが既設定の基準値を超えれば、第2パケット構造を選択するように構成され得る。
【0082】
例えば、第1パケット構造はCAN通信のためのパケット構造であり、第2パケット構造はCAN FD(CAN with Flexible Data-rate)通信のためのパケット構造であり得る。この場合、既設定の基準値は8バイト(Byte)であり得る。もし、応答データのデータサイズが8バイト以下である場合、制御部110はCAN通信のための第1パケット構造を選択し得る。逆に、応答データのデータサイズが8バイトを超える場合、制御部110はCAN FD通信のための第2パケット構造を選択し得る。
【0083】
また、制御部110は、選択されたパケット構造に応じて通信パケットを生成するように構成され得る。
【0084】
具体的には、制御部110は、データサイズに基づいて第1パケット構造及び第2パケット構造のうちの一つを選択し、選択したパケット構造にパケット情報及び応答データを保存して通信パケットを生成し得る。
【0085】
望ましくは、パケット構造には、パケットに関する情報が保存されるパケット情報領域、及び応答データが保存されるデータ領域が含まれ得る。そして、パケット構造において、パケット情報が保存される領域は予め割り当てられ得る。したがって、制御部110は、パケット情報領域にパケット情報を先に保存した後、データ領域に応答データを保存し得る。
【0086】
送信バッファ部120は、制御部110によって生成された通信パケットを保存するように構成され得る。
【0087】
具体的には、送信バッファ部120は、通信パケットが通信バスBに出力される前に、通信パケットを保存し得る。望ましくは、制御部110は、生成した通信パケットを送信バッファ部120に保存し得る。
【0088】
パケット送信部130は、バッファ部に保存された通信パケットを通信バスBに出力するように構成され得る。
【0089】
具体的には、パケット送信部130は、送信バッファ部120に保存された通信パケットを通信バスBに出力し得る。すなわち、制御部110によって送信バッファ部120に通信パケットが保存されれば、パケット送信部130は、送信バッファ部120に保存された通信パケットを通信バスBに出力し得る。
【0090】
図3を参照すると、情報提供装置100は、測定部140をさらに含み得る。
【0091】
測定部140は、一つ以上のバッテリーと接続されるように構成され得る。
【0092】
そして、測定部140は、接続されたバッテリーの電圧、電流、及び温度のうち少なくとも一つを含むバッテリー情報を測定するように構成され得る。
【0093】
例えば、測定部140は、バッテリーの正極電圧及び負極電圧を測定し、測定された正極電圧と負極電圧との差を算出してバッテリーの電圧値を算出する電圧測定ユニットを含み得る。また、測定部140は、バッテリーの充電及び/または放電経路でバッテリーの電流値を測定可能な電流測定ユニットを含み得る。また、測定部140は、バッテリーの温度を測定可能な温度測定ユニットを含み得る。
【0094】
また、測定部140は、制御部110と接続されるように構成され得る。
【0095】
制御部110は、測定部140からバッテリー情報を受信するように構成され得る。
【0096】
具体的には、制御部110は、情報提供要請に含まれたデータ識別情報を抽出し、抽出したデータ識別情報に対応する応答データを取得するため、測定部140にバッテリー情報を要請し得る。
【0097】
例えば、情報提供要請に含まれたデータ識別情報がバッテリー電圧に対する項目である場合、制御部110は、バッテリー電圧値に対する応答データを取得するため、測定部140にバッテリーの電圧測定を要請し得る。測定部140は、バッテリーの電圧値を測定し、測定したバッテリーの電圧値を制御部110に送信し得る。
【0098】
また、制御部110は、受信したバッテリー情報に基づいてデータ識別情報に対応する一つ以上の応答データを生成するように構成され得る。
【0099】
例えば、上述した実施形態において、制御部110は、測定部140からバッテリーの電圧値を受信し、受信したバッテリーの電圧値に基づいて応答データを生成し得る。例えば、測定部140が測定したバッテリーの電圧値が10Vである場合、制御部110は、測定部140からバッテリーの電圧値として10Vに対する値を受信し、受信した10Vに対する値を応答データとして生成し得る。
【0100】
他の例として、情報提供要請に含まれたデータ識別情報がバッテリーに対する電圧関連診断項目である場合、制御部110は、測定部140からバッテリーの電圧値を受信し得る。そして、制御部110は、バッテリーの電圧に基づいてバッテリーの状態を診断し得る。例えば、制御部110は、測定部140から受信したバッテリーの電圧値と予め設定された基準電圧値とを比較し、バッテリーの状態を診断し得る。そして、制御部110は、診断結果を応答データとして生成し得る。
【0101】
以上、制御部110が生成する応答データの制限的な実施形態を説明した。ただし、制御部110が生成可能な応答データは、このような実施形態によって制限されず、情報提供要請に含まれたデータ識別情報に対応する多様なバッテリー情報及び/または診断情報を含み得る。
【0102】
一方、情報提供装置100に備えられた制御部110及び情報要請装置200に備えられたプロセッサ230は、本発明で実行される多様な制御ロジックを実行するため、当業界に知られたプロセッサ、ASIC(application-specific integrated circuit)、他のチップセット、論理回路、レジスタ、通信モデム、データ処理装置などを選択的に含み得る。
【0103】
一方、情報要請装置200は、情報提供要請を通信バスBに出力するように構成された通信部(図示せず)をさらに含むように構成され、情報提供装置100は、情報提供要請を受信可能な通信部(図示せず)をさらに含むように構成され得る。
【0104】
例えば、情報要請装置200の通信部は、データ識別項目を含む情報提供要請を通信バスBに出力し得る。そして、情報提供装置100の通信部は、通信バスBに出力された情報提供要請を受信し得る。
【0105】
制御部110は、情報提供要請に対応する識別情報をパケット識別情報として生成するように構成され得る。
【0106】
具体的には、制御部110は、情報提供要請に対応する通信パケットであるか否かを確認可能な識別情報をパケット識別情報として生成し得る。
【0107】
また、制御部110は、選択されたパケット構造に対応する構造識別情報をパケット構造情報として生成するように構成され得る。
【0108】
具体的には、制御部110は、選択可能な複数のパケット構造のうち通信パケットのパケット構造を示す構造識別情報をパケット構造情報として生成し得る。
【0109】
また、制御部110は、算出されたデータサイズに基づいてデータサイズ情報を生成するように構成され得る。
【0110】
また、制御部110は、パケット識別情報、パケット構造情報、及びデータサイズ情報を選択されたパケット構造の予め割り当てられた領域に保存して通信パケットを生成するように構成され得る。
【0111】
望ましくは、パケット構造にはパケット識別情報、パケット構造情報、及びデータサイズ情報を保存可能なパケット情報領域が予め割り当てられ得る。したがって、制御部110は、通信パケットを生成する場合、予め割り当てられたパケット情報領域に生成したパケット識別情報、パケット構造情報、及びデータサイズ情報を保存し得る。
【0112】
したがって、通信パケットを受信した情報要請装置200は、通信パケットに保存されたパケット識別情報を通じて、受信した通信パケットが情報提供要請に対応する通信パケットであるかを確認することができる。また、情報要請装置200は、通信パケットに保存されたパケット構造情報を通じて、受信した通信パケットのパケット構造を確認することができる。また、情報要請装置200は、通信パケットに保存されたデータサイズ情報を通じて、応答データのデータサイズを確認することができる。
【0113】
図4は、本発明の一実施形態による通信システム10に含まれた情報要請装置200を概略的に示した図である。
【0114】
図4を参照すると、情報要請装置200は、受信バッファ部210、パケット受信部220、及びプロセッサ230を含み得る。
【0115】
受信バッファ部210は、通信パケットに含まれた応答データが保存されるバッファを含むように構成され得る。望ましくは、パケット受信部220によって通信パケットに保存されたパケット情報が確認された後、通信パケットに含まれた応答データは受信バッファ部210のバッファに保存され得る。
【0116】
パケット受信部220は、通信バスBを通じて通信パケットを受信するように構成され得る。
【0117】
望ましくは、パケット受信部220は、通信バスBと接続され得る。そして、情報提供装置100が通信バスBに通信パケットを出力すれば、パケット受信部220は、通信バスBを通じて通信パケットを受信し得る。
【0118】
また、パケット受信部220は、受信した通信パケットからパケット識別情報を抽出するように構成され得る。
【0119】
上述したように、パケット識別情報は、受信した通信パケットが情報提供要請に対応する通信パケットであるか否かを確認する識別情報であり得る。したがって、パケット受信部220は、受信バッファ部210に応答データを保存する前に、通信パケットに保存されたパケット識別情報を先に確認することで、通信バスBを通じて受信した通信パケットが情報提供装置100に送信した情報提供要請に対応する通信パケットであるかを確認し得る。
【0120】
また、パケット受信部220は、抽出されたパケット識別情報が情報提供要請に対応すれば、通信パケットを受信バッファ部210に保存するように構成され得る。
【0121】
具体的には、パケット受信部220は、受信した通信パケットが情報提供装置100に送信した情報提供要請に対応する通信パケットである場合に限って、受信した通信パケットに含まれた応答データを受信バッファ部210に保存し得る。
【0122】
例えば、通信パケットに保存されたパケット識別情報が情報提供要請に対応しない場合、パケット受信部220は、受信した通信パケットを無視し得る。
【0123】
また、パケット受信部220は、受信バッファ部210から応答データを抽出するように構成され得る。
【0124】
具体的には、パケット受信部220は、応答データを受信バッファ部210に保存した後、受信バッファ部210から応答データを抽出し得る。
【0125】
もし、通信パケットに保存されたパケット識別情報が情報提供要請に対応しない場合にもパケット受信部220が応答データを受信バッファ部210に保存するとすれば、受信バッファ部210のシステム資源の多大な無駄使いになるおそれがある。したがって、パケット受信部220は、情報提供要請に対応する通信パケットに限って、応答データを受信バッファ部210に保存するように構成され得る。
【0126】
プロセッサ230は、パケット受信部220から応答データを受信するように構成され得る。
【0127】
具体的には、プロセッサ230は、パケット受信部220と通信可能に接続され得る。そして、パケット受信部220は、受信バッファ部210から抽出した応答データをプロセッサ230に送信し得る。すなわち、プロセッサ230は、パケット受信部220を通じて情報提供要請に対応する応答データを受信し得る。
【0128】
本発明の一実施形態によれば、情報提供要請に対応する通信パケットに含まれた応答データのみが受信バッファ部210に保存され、保存された応答データを抽出し得る。すなわち、通信バスBに出力されたすべての通信パケットに含まれた応答データが情報要請装置200に保存されるのではなく、情報提供要請に対応する通信パケットに含まれた応答データのみが選択的に情報要請装置200に保存されるため、情報要請装置200のシステム資源の過剰な無駄使いを防止することができる。
【0129】
パケット受信部220は、通信パケットからパケット構造情報を抽出するように構成され得る。
【0130】
具体的には、パケット受信部220は、受信した通信パケットに保存されたパケット識別情報を確認し、受信した通信パケットが送信した情報提供要請に対応する通信パケットである場合に限ってパケット構造情報を抽出し得る。
【0131】
望ましくは、パケット受信部220は、受信バッファ部210にバッファを割り当てる前に、通信パケットからパケット構造情報を抽出し得る。
【0132】
また、パケット受信部220は、抽出されたパケット構造情報に基づいて通信パケットのパケット構造を第1パケット構造または第2パケット構造と決定するように構成され得る。
【0133】
例えば、通信パケットのパケット構造が第1パケット構造である場合、通信パケットにはパケット構造情報として第1パケット構造を示す識別情報が含まれ得る。逆に、通信パケットのパケット構造が第2パケット構造である場合、通信パケットにはパケット構造情報として第2パケット構造を示す識別情報が含まれ得る。したがって、パケット受信部220は、通信パケットから抽出したパケット構造情報を確認することで、受信した通信パケットのパケット構造を第1パケット構造または第2パケット構造と決定し得る。
【0134】
また、パケット受信部220は、決定されたパケット構造に対応するように予め設定されたサイズで、受信バッファ部210にバッファを割り当てるように構成され得る。
【0135】
具体的には、第1パケット構造に対応するように予め設定されたバッファのサイズと第2パケット構造に対応するように予め設定されたバッファのサイズとは相異なり得る。
【0136】
例えば、第1パケット構造に対応するように予め設定されたバッファのサイズは8バイトであり、第2パケット構造に対応するように予め設定されたバッファのサイズは64バイトであり得る。パケット受信部220は、受信した通信パケットのパケット構造を決定した後、バッファと関連するレジスタ値を設定することで、受信バッファ部210に通信パケットのパケット構造に対応するサイズのバッファを割り当て得る。
【0137】
そして、パケット受信部220は、通信パケットの構造に対応するように受信バッファ部210にバッファを割り当てた後、割り当てられたバッファに通信パケットに含まれた応答データを保存し得る。
【0138】
すなわち、本発明の一実施形態によれば、通信パケットが保存される受信バッファ部210のバッファを通信パケットのパケット構造に応じて割り当てることができる。したがって、受信バッファ部210のバッファが通信パケットのパケット構造に応じて割り当てられるため、受信バッファ部210のバッファが過剰に割り当てられて受信バッファ部210のシステム資源が無駄に使用されることを予め防止することができる。
【0139】
また、パケット受信部220は、決定されたパケット構造が第2パケット構造である場合、通信パケットからデータサイズ情報をさらに抽出するように構成され得る。
【0140】
具体的には、パケット受信部220は、受信した通信パケットに保存されたパケット構造情報を確認し、受信した通信パケットのパケット構造が第2パケット構造である場合に限ってデータサイズ情報を抽出し得る。
【0141】
望ましくは、パケット受信部220は、受信バッファ部210にバッファを先に割り当てた後、通信パケットからデータサイズ情報を抽出し得る。
【0142】
また、パケット受信部220は、抽出されたデータサイズ情報に基づいて割り当てられたバッファのサイズをデータサイズに対応するサイズに調節するように構成され得る。
【0143】
具体的には、パケット受信部220は、通信パケットの構造に対応するサイズのバッファを先に割り当てた後、通信パケットからデータサイズ情報を抽出し得る。そして、パケット受信部220は、抽出したデータサイズ情報から応答データのデータサイズを確認し、確認されたデータサイズに対応するように受信バッファ部210に割り当てられたバッファのサイズを調節し得る。例えば、パケット受信部220は、バッファと関連するレジスタ値を変更し、受信バッファ部210に割り当てられたバッファのサイズをデータサイズに対応するように変更し得る。
【0144】
例えば、通信パケットのパケット構造が第2パケット構造であり、第2パケット構造に対応するように予め設定されたバッファのサイズが64バイトであり、通信パケットのデータサイズが20バイトであると仮定する。まず、パケット受信部220は、通信パケットのパケット構造に対応するように、受信バッファ部210に64バイトのサイズを有するバッファを割り当て得る。そして、パケット受信部220は、応答データのデータサイズ(20バイト)を考慮し、受信バッファ部210に割り当てられたバッファのサイズを20バイトに変更し得る。
【0145】
そして、パケット受信部220は、受信バッファ部210に割り当てられたバッファに応答データを保存し得る。すなわち、パケット受信部220は、受信バッファ部210に割り当てられたバッファのサイズを変更した後、サイズが変更されたバッファに応答データを保存し得る。
【0146】
本発明の一実施形態によれば、受信バッファ部210のバッファを通信パケットのパケット構造及びデータサイズに適するように割り当てることができる。したがって、受信バッファ部210のバッファが通信パケットに好適に割り当てられるため、受信バッファ部210のシステム資源を効率的に用いることができる。
【0147】
以下、図5図7を参照して、第1パケット構造及び第2パケット構造の一例を説明する。
【0148】
図5は、本発明の一実施形態による通信システム10で用いられる第1パケット構造を概略的に示した図である。
【0149】
例えば、図5を参照すると、第1パケット構造はCAN通信のためのパケット構造であり得る。そして、第1パケット構造は、パケット情報領域及びデータ領域を含み得る。
【0150】
具体的には、パケット情報領域には、通信パケットのパケット構造情報が保存されるパケット構造情報領域が含まれ得る。すなわち、第1パケット構造のパケット情報領域には、第1パケット構造を示す識別情報が保存され得る。
【0151】
また、パケット情報領域には、通信パケットのデータサイズ情報が保存されるデータサイズ領域が含まれ得る。また、パケット情報領域には、通信パケットのパケット識別情報が保存されるパケット識別情報領域が含まれ得る。
【0152】
例えば、情報要請装置200のパケット受信部220は、受信した通信パケットのパケット情報領域からパケット識別情報、パケット構造情報、及びデータサイズ情報を抽出し得る。
【0153】
また、データ領域には、応答データが保存され得る。望ましくは、第1パケット構造に保存される応答データのデータサイズは8バイト以下であり得る。
【0154】
図6は、本発明の一実施形態による通信システム10で用いられる第2パケット構造を概略的に示した図である。
【0155】
例えば、図6の実施形態において、第2パケット構造はCAN FD通信のためのパケット構造であり得る。そして、第2パケット構造は、パケット情報領域及びデータ領域を含み得る。ここで、第2パケット構造に含まれたパケット情報領域は、第1パケット構造に含まれたパケット情報領域と同様に、パケット構造情報領域、データサイズ領域、及びパケット識別情報領域を含み得る。ただし、第2パケット構造のパケット情報領域には、第2パケット構造を示すパケット構造情報が保存され得る。
【0156】
望ましくは、第2パケット構造に保存される応答データのデータサイズは64バイト以下であり得る。
【0157】
例えば、図5及び図6を参照すると、応答データのデータサイズが8バイト以下であれば、制御部110は、第1パケット構造に応じて通信パケットを生成し得る。
【0158】
逆に、応答データのデータサイズが8バイト以上64バイト以下であれば、制御部110は、第2パケット構造に応じて通信パケットを生成し得る。
【0159】
図7は、本発明の一実施形態による通信システム10によって生成された通信パケットの例示的構成を概略的に示した図である。
【0160】
具体的には、図7は、応答データのデータサイズが20バイトである場合に生成される通信パケットを概略的に示した図である。ここで、通信パケットのパケット構造は第2パケット構造であり得る。
【0161】
図6及び図7を参照すると、第2パケット構造のデータ領域には最大64バイトのサイズを有する応答データが含まれ得るが、図7は第2パケット構造のデータ領域にサイズが20バイトである応答データが含まれた例である。
【0162】
情報要請装置200のパケット受信部220が図7の通信パケットを受信した場合、パケット受信部220は、通信パケットのパケット情報領域からパケット識別情報を抽出し得る。具体的には、パケット受信部220は、パケット情報領域のパケット識別情報領域からパケット識別情報を抽出し得る。
【0163】
抽出されたパケット識別情報が送信した情報提供要請に対応する場合、パケット受信部220は、通信パケットのパケット情報領域からパケット構造情報を抽出し得る。具体的には、パケット受信部220は、パケット情報領域のパケット構造情報領域からパケット構造情報を抽出し得る。
【0164】
抽出されたパケット構造情報が第2パケット構造である場合、パケット受信部220は、受信バッファ部210に64バイトのサイズを有するバッファを割り当て得る。
【0165】
そして、パケット受信部220は、通信パケットのパケット情報領域からデータサイズ情報を抽出し得る。具体的には、パケット受信部220は、パケット情報領域のデータサイズ領域からデータサイズ情報を抽出し得る。
【0166】
そして、パケット受信部220は、抽出されたデータサイズ情報に対応するように、受信バッファ部210に割り当てられたバッファのサイズを調節し得る。
【0167】
例えば、図7の実施形態において、通信パケットに含まれた応答データのデータサイズは20バイトであり得る。パケット受信部220は、受信バッファ部210に割り当てられたバッファのサイズを64バイトから20バイトに変更し得る。
【0168】
そして、パケット受信部220は、通信パケットに含まれた応答データを受信バッファ部210のバッファに保存し得る。
【0169】
具体的には、パケット受信部220は、データサイズに対応するようにサイズが調節されたバッファに、通信パケットに含まれた応答データを保存するように構成され得る。
【0170】
そして、パケット受信部220は、受信バッファ部210に保存された応答データを抽出し、抽出された応答データをプロセッサ230に送信するように構成され得る。
【0171】
また、情報提供装置100は、応答データのデータサイズに応じて、複数のパケット構造のうちの一つ以上のパケット構造に基づいて複数の通信パケットを生成するように構成され得る。すなわち、複数の通信パケットは、同じパケット構造に基づいて生成されてもよく、相異なるパケット構造に基づいて生成されてもよい。
【0172】
具体的には、情報提供装置100の制御部110は、応答データのデータサイズを算出した後、算出された応答データのデータサイズと第2パケット構造のデータ上限サイズとを比較し得る。
【0173】
制御部110は、算出された応答データのデータサイズが第2パケット構造のデータ上限サイズを超えれば、第2パケット構造に応じて応答データの一部を含む第1通信パケットを生成し得る。
【0174】
一方、算出された応答データのデータサイズが第2パケット構造のデータ上限サイズ未満であれば、制御部110は、応答データのデータサイズに応じて第1パケット構造及び第2パケット構造のうちの一つを選択し、選択されたパケット構造に基づいて第2通信パケットをさらに生成し得る。
【0175】
例えば、情報提供要請に含まれたデータ識別情報に対応する応答データのデータサイズが68バイトであり、第2パケット構造のデータ上限サイズが64バイトであると仮定する。制御部110は、応答データのうち64バイトに該当する一部データを含むように、第2パケット構造に基づいて第1通信パケットを生成し得る。この場合、第1通信パケットのデータサイズ領域に保存されたデータサイズ情報は64バイトであり得る。
【0176】
また、制御部110は、算出された応答データのうち第1通信パケットに含まれない残余データのサイズを算出し得る。そして、制御部110は、算出された残余データのサイズと第2パケット構造のデータ上限サイズとを比較し得る。
【0177】
制御部110は、算出された残余データのサイズが第2パケット構造のデータ上限サイズを超えれば、第2パケット構造に基づいて残余データの一部を含む第2通信パケットをさらに生成し得る。
【0178】
一方、算出された残余データのサイズが第2パケット構造のデータ上限サイズ未満であれば、制御部110は、残余データのサイズに応じて第1パケット構造及び第2パケット構造のうちの一つを選択し、選択されたパケット構造に基づいて第2通信パケットをさらに生成し得る。
【0179】
例えば、上述した実施形態において、含まれる応答データのデータサイズが64バイトである第1通信パケットが生成された後、残余データのサイズが4バイトであると仮定する。残余データのサイズ(4バイト)が第2パケット構造のデータ上限サイズ(64バイト)よりも小さいため、制御部110は、残余データのサイズ(4バイト)を既設定の基準値(8バイト)と比較し得る。残余データのサイズ(4バイト)が既設定の基準値(8バイト)以下であるため、制御部110は、第1パケット構造に基づいて第2通信パケットを生成し得る。
【0180】
すなわち、本発明の一実施形態による通信システム10は、応答データに対して複数の通信パケットを生成する場合、画一的に一つのパケット構造のみを用いて複数の通信パケットを生成することなく、応答データのデータサイズに対応するように相異なる複数のパケット構造を用いて複数の通信パケットを生成することができる。したがって、複数の通信パケットを送信する過程で通信バスBの通信負荷を減少でき、情報要請装置200による通信パケットの処理過程をより迅速且つ効率的に行うことができる。
【0181】
本発明の他の実施形態による電気自動車は、本発明の一実施形態による通信システム10を含み得る。
【0182】
通信システム10に含まれた情報提供装置100と情報要請装置200とが通信可能に接続された通信バスBは、電気自動車の車両通信ネットワークであり得る。例えば、通信バスBは、CAN通信及びCAN FD通信が可能な通信バスBであり得る。
【0183】
例えば、情報提供装置100としては、電気自動車に含まれ得る多様な電子制御装置が適用され得る。情報提供装置100がBMSである場合、情報提供装置100は、バッテリーに対するバッテリー情報及び診断情報を提供し得る。また、情報提供装置100がACUである場合、情報提供装置100は、エアバッグに対する診断情報を提供し得る。
【0184】
本発明の他の実施形態による電気自動車は、通信システム10を用いて電子制御装置同士が通信できるため、車両通信ネットワークの負荷を減少させることができる。また、情報要請装置200に対応する電子制御装置のシステム資源が不要に使用されず、効率的に活用できる。
【0185】
図8は、本発明のさらに他の実施形態による通信方法を概略的に示した図である。
【0186】
本発明のさらに他の実施形態による通信方法は、本発明の一実施形態による通信システム10によって実行できる。以下では、説明の便宜上、上述した内容と重なる部分は簡略に説明するか又は説明を省略する。
【0187】
図8を参照すると、本発明のさらに他の実施形態による通信方法は、情報提供要請受信段階(S100)、パケット構造選択段階(S200)、通信パケット生成段階(S300)、通信パケット出力段階(S400)、保存決定段階(S500)、バッファ割り当て段階(S600)、及びデータ抽出段階(S700)を含み得る。
【0188】
情報提供要請受信段階(S100)は、一つ以上のデータ識別情報が含まれた情報提供要請を受信する段階であって、情報提供装置100によって実行できる。
【0189】
パケット構造選択段階(S200)は、データ識別情報に対応する一つ以上の応答データのデータサイズに応じて複数のパケット構造のうち少なくとも一つを選択する段階であって、情報提供装置100によって実行できる。
【0190】
具体的には、情報提供装置100は、受信した情報提供要請に含まれたデータ識別情報を抽出し得る。そして、情報提供装置100は、抽出したデータ識別情報に対応する応答データを取得し、取得した応答データのデータサイズを算出し得る。そして、情報提供装置100は、算出した応答データのデータサイズに基づいて複数のパケット構造のうちの一つを選択し得る。
【0191】
望ましくは、情報提供装置100は、算出した応答データのデータサイズを考慮してパケット構造を選択し得る。
【0192】
例えば、複数のパケット構造には、図5の第1パケット構造及び図6の第2パケット構造が含まれ得る。
【0193】
通信パケット生成段階(S300)は、選択されたパケット構造を用いてパケット情報及び応答データを含む通信パケットを生成する段階であって、情報提供装置100によって実行できる。
【0194】
情報提供装置100は、選択したパケット構造にパケット情報及び応答データを保存して通信パケットを生成し得る。ここで、パケット情報には、パケット識別情報、パケット構造情報、及びデータサイズ情報のうち少なくとも一つが含まれ得る。
【0195】
通信パケット出力段階(S400)は、生成された通信パケットを通信バスBに出力する段階であって、情報提供装置100によって実行できる。
【0196】
情報提供装置100は、通信バスBと通信可能に接続され、生成した通信パケットを通信バスBに出力し得る。
【0197】
保存決定段階(S500)は、通信パケットに含まれたパケット識別情報に基づいて通信パケットを保存するか否かを決定する段階であって、情報要請装置200によって実行できる。
【0198】
具体的には、情報要請装置200は、通信バスBに出力された通信パケットを受信し得る。そして、情報要請装置200は、通信パケットのパケット情報領域からパケット識別情報を抽出し得る。そして、情報要請装置200は、抽出したパケット識別情報が送信した情報提供要請と対応するか否かを決定し得る。
【0199】
バッファ割り当て段階(S600)は、通信パケットを保存すると決定した場合、通信パケットに含まれたパケット情報に基づいて通信パケットに対応するバッファを割り当てる段階であって、情報要請装置200によって実行できる。
【0200】
具体的には、情報要請装置200は、パケット構造情報及びデータサイズ情報のうち少なくとも一つに基づいて通信パケットに対応するバッファを割り当て得る。
【0201】
また、バッファ割り当て段階(S600)は、通信パケットに含まれたパケット識別情報が情報提供要請に対応する場合のみに行われ得る。
【0202】
情報要請装置200は、通信パケットを受信した後、通信パケットのパケット情報領域からパケット構造情報及び/またはデータサイズ情報を抽出し得る。そして、情報要請装置200は、抽出したパケット構造情報及び/またはデータサイズ情報に基づいて、通信パケットを保存するためのバッファを割り当て得る。
【0203】
望ましくは、情報要請装置200は、通信パケットに含まれた応答データを保存するためのバッファを割り当て得る。
【0204】
データ抽出段階(S700)は、割り当てられたバッファに通信パケットに含まれた応答データを保存し、バッファから応答データを抽出する段階であって、情報要請装置200によって実行できる。
【0205】
具体的には、情報要請装置200は、割り当てたバッファに通信パケットに含まれた応答データを先に保存し、バッファから応答データを抽出し得る。
【0206】
情報要請装置200がバッファから応答データを抽出した後、情報要請装置200と情報提供装置100との間の通信が終了し得る。
【0207】
上述した本発明は、限定された実施形態のみによって具現されるものではなく、本発明の実施形態の構成に対応する機能を実現するプログラムまたはそのプログラムが記録された記録媒体を通じても具現され得、このような具現は上述した実施形態の記載から当業者であれば容易に具現できるであろう。
【0208】
以上のように、本発明を限定された実施形態と図面によって説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の属する技術分野で通常の知識を持つ者によって本発明の技術思想と特許請求の範囲の均等範囲内で多様な修正及び変形が可能であることは言うまでもない。
【0209】
また、上述した本発明は、本発明が属する技術分野で通常の知識を持つ者により、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で様々な置換、変形及び変更が可能であって、上述した実施形態及び添付の図面によって限定されるものではなく、多様な変形のため各実施形態の全部または一部が選択的に組み合わせられて構成され得る。
【符号の説明】
【0210】
10:通信システム
100:情報提供装置
110:制御部
120:送信バッファ部
130:パケット送信部
140:測定部
200:情報要請装置
210:受信バッファ部
220:パケット受信部
230:プロセッサ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】