(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-25
(54)【発明の名称】2次元材料を含む可動反射カバーを有する光学素子
(51)【国際特許分類】
G09F 9/00 20060101AFI20221018BHJP
G09F 9/37 20060101ALI20221018BHJP
G02B 5/00 20060101ALN20221018BHJP
G02B 26/02 20060101ALN20221018BHJP
G02B 27/02 20060101ALN20221018BHJP
【FI】
G09F9/00 302
G09F9/37
G02B5/00 Z
G02B26/02 J
G02B27/02 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022508478
(86)(22)【出願日】2020-08-18
(85)【翻訳文提出日】2022-04-08
(86)【国際出願番号】 EP2020073125
(87)【国際公開番号】W WO2021032752
(87)【国際公開日】2021-02-25
(32)【優先日】2019-08-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522052772
【氏名又は名称】サンティアゴ・ホセ・カルタミル・ブエノ
【氏名又は名称原語表記】CARTAMIL BUENO,Santiago Jose
【住所又は居所原語表記】Luxemburger Str.90,50939 Koln,GERMANY
(74)【代理人】
【識別番号】110000523
【氏名又は名称】アクシス国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】サンティアゴ・ホセ・カルタミル・ブエノ
【テーマコード(参考)】
2H042
2H141
2H199
5C094
5G435
【Fターム(参考)】
2H042AA02
2H042AA05
2H042AA07
2H042AA21
2H141MB28
2H199CA04
2H199CA22
5C094AA31
5C094AA35
5C094BA61
5G435AA12
5G435AA14
5G435HH05
5G435KK05
(57)【要約】
概して、本発明は、2次元材料を含むカバーを持つ光学素子に関する。特には、本発明は、光学素子、光学素子の製造方法、装置、コーティングされた2次元材料の使用、光学素子の使用及び装置の使用に関する。特には、本発明は、a.第1面及び第2面を有するカバー;b.サポート;及びc.手段を備える光学素子にして、カバーは、第1面をサポートに向けて配向され、第1面の一部がサポートに取り付けられ、サポートに対する第2面の空間配置がカバー輪郭プロファイルを規定し、手段は、第1カバー輪郭プロファイルから別のカバー輪郭プロファイルに第2面を動かすように適合及び構成され、カバーは、1つ又は複数の2次元材料である2次元部分を備え、カバーは、第2面に入射した光について反射率で除算した透過率が0.5を超えない値を有し、反射率及び透過率が波長λで測定され、λが、10nm~20μmの範囲内である、光学素子に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学素子であって、
a.第1面及び第2面を有するカバー;
b.サポート;及び
c.手段を備え、
前記カバーは、前記第1面を前記サポートに向けて配向され、
前記第1面の一部が前記サポートに取り付けられ、
前記サポートに対する前記第2面の空間配置がカバー輪郭プロファイルを規定し、
前記手段は、第1カバー輪郭プロファイルから別のカバー輪郭プロファイルに前記第2面を動かすように適合及び構成され、
前記カバーは、1つ又は複数の2次元材料である2次元部分を備え、
前記カバーは、前記第2面に入射した光について反射率で除算した透過率が0.5を超えない値を有し、前記反射率及び透過率が波長λで測定され、及び
前記λが、10nm~20μmの範囲内である、光学素子。
【請求項2】
前記第1カバー輪郭プロファイルから前記第2カバー輪郭プロファイルへの動きは、前記第2面の少なくとも一つの場所において前記サポートに対する前記第2面の配向を変える、請求項1に記載の光学素子。
【請求項3】
前記カバーは、1つ又は複数のアモルファス材料であるアモルファス部を含む、請求項1又は2に記載の光学素子。
【請求項4】
前記カバーは、1つ又は複数の金属である金属部分を備える、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光学素子。
【請求項5】
前記カバーは、Ag、Al、B、C、Cr、Fe、K、Mg、Mo、Na、Ni、Ti、P、Pb、S、Si、Ta、V、W及びZnから成る群から選択される1つ又は複数の元素、又は、上述の2以上の元素の1つ又は複数の組み合わせ、又は上述の1以上の元素と1以上のカルコゲン(O,S,Se,Te),N又はCの1つ又は複数の組み合わせである添加部を含む、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の光学素子。
【請求項6】
前記2次元部分は、次のものの1つ又は複数である:
a. C,BN,P,MoS
2,MoSe
2,MoTe
2,WS
2,WSe
2,WTe
2,GaS,GaSe,GaTe,NbS
2,NbSe
2,NbTe
2,TaS
2,TaSe
2,TaTe
2,TiSe
2,VSe
2,CrS
2,CrSe
2,B,Ge,Si,Si
2BN,Sn,Pb,PtS
2,PtSe
2,PtTe
2,Sb,Biから成る群から選択された1つ又は複数のもの;
b. 1つ又は複数の遷移金属カルコゲニドにして、各々が、上記aにおいて列挙されていない遷移金属カルコゲニドである;
c. 1つ又は複数の酸化物にして、各々が、上記a.又はb.に列挙された種の酸化物である;
d. 1つ又は複数の原子インターカレート変種にして、各々が、a.又はb.に列挙された種の原子インターカレート変種である;及び
e. 1つ又は複数の化学的に官能化された誘導体にして、各々が、a.又はb.に列挙された種の化学的に官能化された誘導体である、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の光学素子。
【請求項7】
前記2次元部分が、グラフェン又は窒化ホウ素又は両方を含む、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の光学素子。
【請求項8】
前記カバーは、1mm又はこれ未満の厚みを有する、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の光学素子。
【請求項9】
前記手段が静電力を生成する、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の光学素子。
【請求項10】
前記手段が前記第1面の領域において圧力を変えるように適合及び構成される、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の光学素子。
【請求項11】
基板面を有する基板を更に備え、前記基板面の一部が前記サポートに対して取り付けられる、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の光学素子。
【請求項12】
前記基板面、前記サポート及び前記第1面が1つ又は複数のキャビティーを境界付け、各キャビティーが、前記基板面及び前記第1面の間の前記キャビティーにおける距離であるキャビティー深さを有する、請求項11に記載の光学素子。
【請求項13】
光学素子の準備のための方法であって、
任意の順番で実行可能である次の処理工程を含み、
a.サポートを提供すること;
b.カバーを前記サポートに取り付けることにして、前記カバーが2次元材料を含むこと;
c.前記サポートに対する前記カバーの位置を変えるための手段を提供すること
前記カバーは、反射率で除算した透過率が0.5を超えない値を有し、前記反射率及び透過率が波長λで測定され、
前記λが、10nm~20μmの範囲内である、方法。
【請求項14】
請求項13に記載の方法により取得可能な光学素子。
【請求項15】
請求項1~12及び14のいずれか一項に係る光学素子を備える装置。
【請求項16】
調整可能な光学装置においてコーティングされた2次元材料の使用。
【請求項17】
光学装置において次の1つ又は複数を提供するために請求項1~12及び14のいずれか一項に係る光学素子の使用にして、
a. 増加した動作周波数;
b. 低下した質量;
c. 増加した機械的強度;
d. 増加した耐久性;
e. 低下した消費電力;
f. 増加した反射率;
g. 増加した推力;
h. 高められた熱伝導率;
i. 高められた熱安定性;
j. 高められたダイナミックレンジ;
k. 波長制御及び広範囲で連続の調整;
l. 角度制御及び広範囲で連続の調整;
m. 高められたデータ伝送帯域幅;
n. 低下した製造の複雑さ;及び
o. 高められた効果の同一性。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、2次元材料を含む可動反射カバーを有する光学素子に関する。特には、本発明は、光学素子、光学素子の製造方法、装置、コーティングされた2次元材料の使用、光学素子の使用、及び装置の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
調整可能な光学装置は、光散乱、光反射及び光干渉の多数の用途に有用である。ユニット毎に調整可能な装置、特には、多数の画素を有する表示装置といった要素が小さい小型装置により特有の有用さが提供される。装置の一つの分類は、画像の操作を許す。そのような装置では、散乱、反射、及び/又は干渉の挙動の制御が、画素をオン又はオフに切り替え、及び/又はその色を変更するように用いられる。別の用途は、ライトセイル(light sails)にあり、ここで、光束に提示されるセイルの形状に動力性能(dynamics)が依存する。
【0003】
国際特許出願WO/2018/228671A1において光学装置の改良における一つの最近の試みが為されており、そこでは、干渉装置において単層が採用されている。
【0004】
調整可能な光学装置、特には、小型化された制御可能な画素を有する装置を改良する要求が残っている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特に調整可能な光学装置に関する先行技術に固有の1つ又は複数の欠点を少なくとも部分的に克服することが本発明の全般的な目的である。調整可能、好適には、ユニット毎に調整可能な光散乱挙動を有する光学素子を提供することが一つの目的である。好適にはユニット毎に調整可能な鏡面反射体及び拡散反射体の間を移動可能な光学素子を提供することが一つの目的である。調整可能な、好適にはユニット毎に調整可能な光干渉挙動を有する光学素子を提供することが一つの目的である。高められた動作周波数で調整可能な光学素子を提供することが一つの目的である。低下した質量を有する光学素子、好適には調整可能な光学素子を提供することが一つの目的である。高められた機械的強度を有する光学素子を提供することが一つの目的である。低下した消費電力を有する光学素子を提供することが一つの目的である。高められた耐久性を有する光学素子を提供することが一つの目的である。高められた熱安定性を有する光学素子を提供することが一つの目的である。高められた熱伝導率を有する光学素子を提供することが一つの目的である。高められたダイナミックレンジを有する光学素子を提供することが一つの目的である。改良された波長制御及び高められた連続調整(tuneability)を有する光学素子を提供することが一つの目的である。改良された角度制御及び高められた連続調整を有する光学素子を提供することが一つの目的である。高められた効果の同一性を有する光学素子を提供することが一つの目的である。高められた反射率を有する光学素子を提供することが一つの目的である。低下した製造の複雑さを有する光学素子を提供することが一つの目的である。高められたダイナミックレンジを有する光学素子を提供することが一つの目的である。高められたデータ伝送帯域幅を有する光学素子を提供することが一つの目的である。入射光から高められた推力を経験する光学素子、好適にはライトセイルを提供することが一つの目的である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
先行技術の1つ又は複数の欠陥を少なくとも部分的に解決する貢献が、次の実施形態により為され、実施形態番号xが[x]として示される。従属の実施形態は、独立の実施形態の好適な構成を表す。
【0007】
[1]光学素子であって、
a.第1面及び第2面を有するカバー;
b.サポート;及び
c.手段を備え、
カバーは、第1面をサポートに向けて配向され、第1面の一部がサポートに取り付けられ、一部が、好適には、第1面の60面積%を超えず、より好適には、第1面の20面積%を超えず、最適には、第1面の5面積%を超えず、
サポートに対する第2面の空間配置がカバー輪郭プロファイルを規定し、
手段は、第1カバー輪郭プロファイルから別のカバー輪郭プロファイルに第2面を動かすように適合及び構成され、
カバーは、1つ又は複数の2次元材料である2次元部分を備え、
カバーは、第2面に入射した光について反射率で除算した透過率が0.5を超えない、好適には、0.25を超えない、より好適には、0.1を超えない、最適には、0.01を超えない値を有し、反射率及び透過率が波長λで測定され、λが、10nm~20μm、好適には10nm~2μmの範囲内である。ある側面において、最適には380~740nmである。別側面において、より好適には10nm~200nmであり、最適には13nm~193nmである。別側面において、より好適には700nm~2000nmであり、最適には850nm~1550nmである。
【0008】
本実施形態の一側面において、第1カバー輪郭プロファイルがレスト(休止(rest))位置である。好適なレスト位置は、不活性状態の手段を持つ。ある側面において、手段は、最大電位差Vmaxを印加するように適合及び構成され、手段は、レスト位置においてVmax/5を超える電位差を印加せず、好適には、Vmax/10を超えず、より好適には、Vmax/20を超えない。手段は、好適には、レスト位置において電位差を印加しない。
【0009】
本実施形態の一側面において、λが532nmである。この側面に従って周波数2倍Nd:YAGレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが476nmである。この側面に従って青色Krレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが594nmである。この側面に従って黄色He-Neレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが647nmである。この側面に従って赤色Krレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。
【0010】
本実施形態の一側面において、10nm~2μmの範囲内の全波長λ、好適には10nm~20μmの範囲内の全波長について、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。
【0011】
本実施形態の一側面において、380nm~740nmの範囲内の全波長λについて、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。
【0012】
本実施形態の一側面において、13~193nmの範囲内の全波長λ、好適には10~200nmの範囲内の全波長について、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。
【0013】
本実施形態の一側面において、850~1550nmの範囲内の全波長λ、好適には700~2000nmの範囲内の全波長について、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。
【0014】
本実施形態の一側面において、カバー及びサポートが1つ又は複数の開口したキャビティーを境界付ける。1つ又は複数の開口したキャビティーは、好適には、各々、開口を有し、開口とカバーがキャビティーの反対側にある。
【0015】
本実施形態の一側面において、反射率及び透過率は、第2面に入射する光に関する。本実施形態の一側面において、透過率及び反射率の値は、第2面の垂線から角度θで入射する光に関し、θが0~85°の範囲内にある。ある側面において、θが0°である。別側面において、θが15°である。別側面においてθが30°である。別側面においてθが45°である。別側面においてθが60°ある。別側面においてθが75°である。
【0016】
本実施形態の一側面において、透過率及び反射率の値は、接触平面の垂線から角度θで入射する光に関し、θが0~85°の範囲内にある。ある側面において、θが0°である。別側面において、θが15°である。別側面においてθが30°である。別側面においてθが45°である。別側面においてθが60°である。別側面においてθが75°である。接触平面は、第1面及びサポート間の接触点により画定される。ある側面において、接触平面は、接触点群に対する二乗平均平方根フィッティング(root mean square fit)されたものである。
【0017】
[2]実施形態[1]に係る光学素子にして、第1カバー輪郭プロファイルから第2カバー輪郭プロファイルへの動きは、第2面の少なくとも一つの場所においてサポートに対する第2面の配向を変える。
【0018】
一つの実施形態においては、第1カバー輪郭プロファイルから第2カバー輪郭プロファイルへの動きは、カバーの点の高度を変え、高度が、サポートの平面を参照して規定される。本実施形態の一側面において、サポートの平面は、カバー及びサポートの間の取付点により規定される。別側面において、サポートの平面は、サポートの面(face)である。別側面において、サポートの平面は、サポートの部分面である。本実施形態の一側面において、動きが、好適には、少なくともカバーの面積の10%、より好適には、少なくともカバーの面積の50%、より好適には、少なくともカバーの面積の80%のカバーの多数点の高度を変える。
【0019】
[3]上述の実施形態のいずれかに係る光学素子にして、カバーは、1つ又は複数のアモルファス材料であるアモルファス部を含む。本実施形態の一側面において、アモルファス部が、1つ又は複数の金属を含み、好適には、1つ又は複数の金属である。本実施形態の一側面において、アモルファス部は、1つ又は複数の添加物を含み、好適には、1つ又は複数の添加物である。本実施形態の一側面において、アモルファス部は、2次元材料ではない。本実施形態の一側面において、アモルファス部は、2次元材料を含まない。本実施形態の一側面において、アモルファス部は、2次元材料ではない。
【0020】
[4]実施形態[3]に係る光学素子にして、カバーにおけるアモルファス部の平均密度が、24kg/m2又はこれ未満、好適には2.4・10-1kg/m2又はこれ未満、より好適には2.4・10-2kg/m2又はこれ未満、より好適には2.4・10-3kg/m2又はこれ未満、最適には1.2・10-3kg/m2又はこれ未満である。
【0021】
[5]実施形態[3]又は[4]に係る光学素子にして、カバーにおけるアモルファス部の平均密度が、1.7・10-9kg/m2以上、好適には3.4・10-8kg/m2以上、より好適には1.8・10-7kg/m2以上である。本実施形態の一側面において、その平均密度は、5・10-7kg/m2以上、好適には1.5・10-6kg/m2以上、より好適には5.4・10-6kg/m2以上、より好適には5.7・10-5kg/m2以上である。
【0022】
[6]実施形態[3]乃至[5]のいずれかに係る光学素子にして、アモルファス部が非晶質の含有層として存在し、2次元部分は、好適には、非晶質の含有層の外部に存在する。本実施形態の一側面において、カバーが、非晶質の含有層よりもサポートに近い2次元含有層を含む。本実施形態の一側面において、カバーは、非晶質の含有層よりもサポートから離れた2次元含有層を含む。
【0023】
[7]実施形態[6]に係る光学素子にして、非晶質の含有層は、24kg/m2又はこれ未満の平均密度を有し、好適には2.4・10-1kg/m2又はこれ未満、より好適には2.4・10-2kg/m2又はこれ未満、より好適には2.4・10-3kg/m2又はこれ未満、最適には1.2・10-3kg/m2又はこれ未満である。
【0024】
[8]実施形態[6]又は[7]に係る光学素子にして、非晶質の含有層は、1.7・10-9kg/m2以上の平均密度を有し、好適には3.4・10-8kg/m2以上、より好適には1.8・10-7kg/m2以上である。本実施形態の一側面において、平均密度は、5・10-7kg/m2以上、好適には1.5・10-6kg/m2以上、より好適には5.4・10-6kg/m2以上、より好適には5.7・10-5kg/m2以上である。
【0025】
[9]実施形態[6]乃至[8]のいずれかに係る光学素子にして、非晶質の含有層は、1mm又はこれ未満の厚みを有し、好適には10μm又はこれ未満、より好適には1000nm又はこれ未満、より好適には100nm又はこれ未満、より好適には50nm又はこれ未満である。
【0026】
[10]実施形態[6]乃至[9]のいずれかに係る光学素子にして、非晶質の含有層が25pm以上の厚みを有し、好適には69pm以上、より好適には100pm以上である。本実施形態の一側面において、厚みは、1nm以上であり、好適には3nm以上である。この実施形態の別の側面においては、厚みは、5nm以上であり、好適には10nm以上、より好適には30nm以上である。
【0027】
[11]実施形態[6]乃至[10]のいずれかに係る光学素子にして、非晶質の含有層が、106Ω・cm未満の電気抵抗率を有し、好適には10-1Ω・cm未満であり、より好適には10-3Ω・cm未満であり、最適には10-5Ω・cm未満である。電気抵抗率は、10-8Ω・cmほどに低く、ここでは特に非超伝導導体が採用される。電気抵抗率は、10-8Ω・cmよりも低く、ここでは特に超伝導材料が採用される。
【0028】
[12]実施形態[6]乃至[11]のいずれかに係る光学素子にして、非晶質の含有層がカバーの表面にある。本実施形態の一側面において、非晶質の含有層は、カバーの第1面にある。この実施形態の別の側面においては、非晶質の含有層は、カバーの第2面にある。この実施形態の別の側面においては、非晶質の含有層は、カバーの第1面及び第2面の両方にある。この実施形態の別の側面においては、非晶質の含有層は、カバーの第1面又は第2面のいずれにもない。
【0029】
[13]実施形態[6]乃至[12]のいずれかに係る光学素子にして、非晶質の含有層が、反射率で除算した透過率が0.5を超えない値、好適には0.25を超えない値、より好適には0.1を超えない値、最適には0.01を超えない値を持ち、反射率及び透過率が波長λで測定される;λは、10nm~20μm、好適には10nm~2μmの範囲内にある。ある側面において、最適には380nm~740nmである。別側面において、より好適には10nm~200nm、最適には13nm~193nmである。別側面において、より好適には700nm~2000nm、最適には850nm~1550nmである。
【0030】
本実施形態の一側面において、λが532nmである。この側面に従って周波数2倍Nd:YAGレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが476nmである。この側面に従って青色Krレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが594nmである。この側面に従って黄色He-Neレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが647nmである。この側面に従って赤色Krレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、10nm~2μmの範囲内の全波長λ、好適には10nm~20μmの範囲内の全波長について、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。
【0031】
本実施形態の一側面において、380nm~740nmの範囲内の全波長λについて、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、13~193nmの範囲内の全波長λ、好適には10~200nmの範囲内の全波長について、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、850~1550nmの範囲内の全波長λ、好適には700~2000nmの範囲内の全波長について、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。
【0032】
本実施形態の一側面において、反射率及び透過率は、第2面に入射する光に関する。本実施形態の一側面において、透過率及び反射率の値は、第2面の垂線から角度θで入射する光に関し、θが0~85°の範囲内にある。ある側面において、θが0°である。別側面において、θが15°である。別側面においてθが30°である。別側面においてθが45°である。別側面においてθが60°である。別側面においてθが75°である。
【0033】
本実施形態の一側面において、透過率及び反射率の値は、接触平面の垂線から角度θで入射する光に関し、θが0~85°の範囲内にある。ある側面において、θが0°である。別側面において、θが15°である。別側面においてθが30°である。別側面においてθが45°である。別側面においてθが60°である。別側面においてθが75°である。接触平面は、第1面及びサポート間の接触点により画定される。ある側面において、接触平面は、接触点群に対する二乗平均平方根フィッティングされたものである。
【0034】
[14]実施形態[6]乃至[13]のいずれかに係る光学素子にして、非晶質の含有層は、反射率で除算した吸光度が0.5を超えない値、好適には0.25を超えない値、より好適には0.1を超えない値、最適には0.01を超えない値を持ち、反射率及び吸光度が波長λで測定される;λは、10nm~20μm、好適には10nm~2μmの範囲内にある。ある側面において、最適には380nm~740nmである。別側面において、より好適には10nm~200nmであり、最適には13nm~193nmである。別側面において、より好適には700nm~2000nmであり、最適には850nm~1550nmである。
【0035】
本実施形態の一側面において、λが532nmである。この側面に従って周波数2倍Nd:YAGレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが476nmである。この側面に従って青色Krレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが594nmである。この側面に従って黄色He-Neレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが647nmである。この側面に従って赤色Krレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。
【0036】
本実施形態の一側面において、10nm~2μmの範囲内の全波長λ、好適には10nm~20μmの範囲内の全波長について、反射率で除算した吸光度の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、380nm~740nmの範囲内の全波長λについて、反射率で除算した吸光度の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、13~193nmの範囲内の全波長λ、好適には10~200nmの範囲内の全波長について、反射率で除算した吸光度の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、850~1550nmの範囲内の全波長λ、好適には700~2000nmの範囲内の全波長について、反射率で除算した吸光度の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。
【0037】
本実施形態の一側面において、吸光度及び反射率は、第2面に入射した光に関する。本実施形態の一側面において、吸光度及び反射率の値は、第2面の垂線から角度θで入射する光に関し、θは、0~85°の範囲内にある。ある側面において、θが0°である。別側面において、θが15°である。別側面においてθが30°である。別側面においてθが45°である。別側面においてθが60°である。別側面においてθが75°である。
【0038】
本実施形態の一側面において、吸光度及び反射率の値は、接触平面の垂線から角度θで入射する光に関し、θは、0~85°の範囲内にある。ある側面において、θが0°である。別側面において、θが15°である。別側面においてθが30°である。別側面においてθが45°である。別側面においてθが60°である。別側面においてθが75°である。接触平面は、第1面及びサポート間の接触点により画定される。ある側面において、接触平面は、接触点群に対する二乗平均平方根フィッティングされたものである。
【0039】
本実施形態の一側面において、10nm~2μmの範囲内の全波長λ、好適には10nm~20μmの範囲内の全波長について、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、380nm~740nmの範囲内の全波長λについて、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、13~193nmの範囲内の全波長λ、好適には10~200nmの範囲内の全波長について、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、850~1550nmの範囲内の全波長λ、好適には700~2000nmの範囲内の全波長について、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。
【0040】
[15]上述の実施形態のいずれかに係る光学素子にして、カバーは、1つ又は複数の金属である金属部分を含む。本実施形態の一側面において、金属部分が、1つ又は複数のアモルファス材料を含み、好適には1つ又は複数のアモルファス材料である。本実施形態の一側面において、金属部分は、1つ又は複数の添加物を含み、好適には1つ又は複数の添加物である。本実施形態の一側面において、金属部分は、2次元材料ではない。本実施形態の一側面において、金属部分は、2次元材料を含まない。
【0041】
[16]実施形態[15]に係る光学素子にして、カバーにおける金属部分の平均密度が、24kg/m2又はこれ未満、好適には2.4・10-1kg/m2又はこれ未満、より好適には2.4・10-2kg/m2又はこれ未満、より好適には2.4・10-3kg/m2又はこれ未満、最適には1.2・10-3kg/m2又はこれ未満である。
【0042】
[17]実施形態[15]又は[16]に係る光学素子にして、カバーにおける金属部分の平均密度が、1.7・10-9kg/m2以上、好適には3.4・10-8kg/m2以上、より好適には1.8・10-7kg/m2以上である。本実施形態の一側面において、その平均密度は、5・10-7kg/m2以上、好適には1.5・10-6kg/m2以上、より好適には5.4・10-6kg/m2以上、より好適には5.7・10-5kg/m2以上である。
【0043】
[18]実施形態[15]乃至[17]のいずれかに係る光学素子にして、金属部分が金属含有層に存在し、2次元部分が好適には金属含有層外に存在する。本実施形態の一側面において、カバーは、金属含有層よりもサポートに近い2次元含有層を含む。本実施形態の一側面において、カバーは、金属含有層よりもサポートから離れた2次元含有層を含む。
【0044】
[19]実施形態[18]に係る光学素子にして、金属含有層は、24kg/m2又はこれ未満、好適には2.4・10-1kg/m2又はこれ未満、より好適には2.4・10-2kg/m2又はこれ未満、より好適には2.4・10-3kg/m2又はこれ未満、最適には1.2・10-3kg/m2又はこれ未満の平均密度を有する。
【0045】
[20]実施形態[18]又は[19]に係る光学素子にして、金属含有層は、1.7・10-9kg/m2以上、好適には3.4・10-8kg/m2以上、より好適には1.8・10-7kg/m2以上の平均密度を有する。本実施形態の一側面において、平均密度は、5・10-7kg/m2以上、好適には1.5・10-6kg/m2以上、より好適には5.4・10-6kg/m2以上、より好適には5.7・10-5kg/m2以上である。
【0046】
[21]実施形態[18]乃至[20]のいずれかに係る光学素子にして、金属含有層は、1mm又はこれ未満、好適には10μm又はこれ未満、より好適には1000nm又はこれ未満、より好適には100nm又はこれ未満、より好適には50nm又はこれ未満の厚みを有する。
【0047】
[22]実施形態[18]乃至[21]のいずれかに係る光学素子にして、金属含有層は、25pm以上、好適には69pm以上、より好適には100pm以上の厚みを有する。本実施形態の一側面において、厚みは、1nm以上、好適には3nm以上である。この実施形態の別の側面においては、厚みは、5nm以上、好適には10nm以上、より好適には30nm以上である。
【0048】
[23]実施形態[18]乃至[22]のいずれかに係る光学素子にして、金属含有層は、106Ω・cm未満の電気抵抗率を有し、好適には10-1Ω・cm未満であり、より好適には10-3Ω・cm未満であり、好適には10-5Ω・cm未満である。電気抵抗率は、10-8Ω・cmほどに低く、ここでは特に非超伝導導体が採用される。電気抵抗率は、10-8Ω・cmよりも低く、ここでは特に超伝導材料が採用される。
【0049】
[24]実施形態[18]乃至[23]のいずれかに係る光学素子にして、金属含有層が、カバーの表面にある。本実施形態の一側面において、金属含有層がカバーの第1面にある。この実施形態の別の側面においては、金属含有層がカバーの第2面にある。この実施形態の別の側面においては、金属含有層がカバーの第1面及び第2面の両方にある。この実施形態の別の側面においては、金属含有層は、カバーの第1面及び第2面のいずれにもない。
【0050】
[25]実施形態[18]乃至[24]のいずれかに係る光学素子にして、金属含有層は、反射率で除算した透過率が0.5を超えない、好適には0.25を超えない、より好適には0.1を超えない、最適には0.01を超えない値を有し、反射率及び透過率が、波長λで測定される;λが10nmから20μm、好適には10nm~2μmの範囲内にある。
【0051】
ある側面において、最適には380nm~740nmである。別側面において、より好適には10nm~200nm、最適には13nm~193nmである。別側面において、より好適には700nm~2000nm、最適には850nm~1550nmである。本実施形態の一側面において、λが532nmである。この側面に従って周波数2倍Nd:YAGレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが476nmである。この側面に従って青色Krレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが594nmである。この側面に従って黄色He-Neレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが647nmである。この側面に従って赤色Krレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。
【0052】
本実施形態の一側面において、10nm~2μmの範囲内の全波長λ、好適には10nm~20μmの範囲内の全波長について、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、380nm~740nmの範囲内の全波長λについて、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、13~193nmの範囲内の全波長λ、好適には10~200nmの範囲内の全波長について、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、850~1550nmの範囲内の全波長λ、好適には700~2000nmの範囲内の全波長について、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。
【0053】
本実施形態の一側面において、反射率及び透過率は、第2面に入射する光に関する。本実施形態の一側面において、透過率及び反射率の値は、第2面の垂線から角度θで入射する光に関し、θが0~85°の範囲内にある。ある側面において、θが0°である。別側面において、θが15°である。別側面においてθが30°である。別側面においてθが45°である。別側面においてθが60°である。別側面においてθが75°である。
【0054】
本実施形態の一側面において、透過率及び反射率の値は、接触平面の垂線から角度θで入射する光に関し、θが0~85°の範囲内にある。ある側面において、θが0°である。別側面において、θが15°である。別側面においてθが30°である。別側面においてθが45°である。別側面においてθが60°である。別側面においてθが75°である。接触平面は、第1面及びサポート間の接触点により画定される。ある側面において、接触平面は、接触点群に対する二乗平均平方根フィッティングされたものである。
【0055】
[26]実施形態[18]乃至[25]のいずれかに係る光学素子にして、金属含有層は、反射率で除算した吸光度が0.5を超えない、好適には、0.25を超えない、より好適には、0.1を超えない、最適には0.01を超えない値を有し、反射率及び吸光度が波長λで測定される;λが10nm~20μm、好適には10nm~2μmの範囲内である。ある側面において、最適には380nm~740nmである。別側面において、より好適には10nm~200nm、最適には13nm~193nmである。別側面において、より好適には700nm~2000nm、最適には850nm~1550nmである。
【0056】
本実施形態の一側面において、λが532nmである。この側面に従って周波数2倍Nd:YAGレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが476nmである。この側面に従って青色Krレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが594nmである。この側面に従って黄色He-Neレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが647nmである。この側面に従って赤色Krレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。
【0057】
本実施形態の一側面において、10nm~2μmの範囲内の全波長λ、好適には10nm~20μmの範囲内の全波長について、反射率で除算した吸光度の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、380nm~740nmの範囲内の全波長λについて、反射率で除算した吸光度の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、13~193nmの範囲内の全波長λ、好適には10~200nmの範囲内の全波長について、反射率で除算した吸光度の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、850~1550nmの範囲内の全波長λ、好適には700~2000nmの範囲内の全波長について、反射率で除算した吸光度の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。
【0058】
本実施形態の一側面において、反射率及び吸光度は、第2面に入射する光に関する。本実施形態の一側面において、吸光度及び反射率の値は、第2面の垂線から角度θで入射する光に関し、θが0~85°の範囲内にある。ある側面において、θが0°である。別側面において、θが15°である。別側面においてθが30°である。別側面においてθが45°である。別側面においてθが60°である。別側面においてθが75°である。
【0059】
本実施形態の一側面において、吸光度及び反射率の値は、接触平面の垂線から角度θで入射する光に関し、θが0~85°の範囲内にある。ある側面において、θが0°である。別側面において、θが15°である。別側面においてθが30°である。別側面においてθが45°である。別側面においてθが60°である。別側面においてθが75°である。接触平面は、第1面及びサポート間の接触点により画定される。ある側面において、接触平面は、接触点群に対する二乗平均平方根フィッティングされたものである。
【0060】
本実施形態の一側面において、10nm~2μmの範囲内の全波長λ、好適には10nm~20μmの範囲内の全波長について、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、380nm~740nmの範囲内の全波長λについて、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、13~193nmの範囲内の全波長λ、好適には10~200nmの範囲内の全波長について、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、850~1550nmの範囲内の全波長λ、好適には700~2000nmの範囲内の全波長について、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。
【0061】
[27]上述の実施形態のいずれかに係る光学素子にして、カバーは、Ag,Al,Au,B,Ba,Be,Bi,C,Ca,Cr,Cs,Co,Cu,Fe,Ga,Ge,H,Hf,Hg,In,Ir,K,Mg,Mn,Mo,Na,Nb,Ni,Li,Ti,Os,P,Pb,Pd,Pt,Re,Rh,Ru,S,Sb,Sc,Se,Si,Sn,Sr,Ta,Te,V,W,Zr及びZnから成る群から選択される1つ又は複数の元素;又は、上述の2以上の元素の1つ又は複数の組み合わせ、好適には、合金;又は、上述の1以上の元素と1以上のカルコゲン(O,S,Se,Te),N又はCの組み合わせである添加部を含む。本文脈における好適なCは、非晶質のCである。本文脈における好適なSiは、非晶質のSiである。本文脈におけるSi及びOの好適な組み合わせは、非晶質のシリカ(SiO2)である。本文脈におけるSi及びNの好適な組み合わせは、非晶質の窒化シリコン(Si3N4)である。本文脈におけるGa及びNの好適な組み合わせは、非晶質の窒化ガリウム(GaN)である。In、Sn、Zn及びOの好適な組み合わせは、非晶質のインジウムスズ酸化物(ITO)、非晶質のインジウム酸化亜鉛(IZO)、非晶質の酸化亜鉛(ZnO)及び非晶質のインジウムスズ酸化亜鉛(ITZO)である。
【0062】
本実施形態の一側面において、添加部は、Ag,Al,Au,B,Ba,C,Ca,Cr,Cs,Co,Cu,Fe,Ga,Ge,Hf,In,K,Mg,Mn,Mo,Na,Nb,Ni,Li,Ti,P,Pb,Pd,Pt,S,Sb,Se,Si,Sn,Sr,Ta,Te,V,W,Zr及びZnから成る群から選択された1つ又は複数の元素;又は、上述の2以上の元素の1つ又は複数の組み合わせ、好適には、合金;又は、上述の1以上の元素と1以上のカルコゲン(O,S,Se,Te),N又はCの組み合わせである。本文脈における好適なCは、非晶質のCである。本文脈における好適なSiは、非晶質のSiである。本文脈におけるSi及びOの好適な組み合わせは、非晶質のシリカ(SiO2)である。本文脈におけるSi及びNの好適な組み合わせは、非晶質の窒化シリコン(Si3N4)である。本文脈におけるGa及びNの好適な組み合わせは、非晶質の窒化ガリウム(GaN)である。In、Sn、Zn及びOの好適な組み合わせは、非晶質のインジウムスズ酸化物(ITO)、非晶質のインジウム酸化亜鉛(IZO)、非晶質の酸化亜鉛(ZnO)及び非晶質のインジウムスズ酸化亜鉛(ITZO)である。
【0063】
本実施形態の一側面において、添加部は、Ag,Al,B,C,Cr,Fe,K,Mg,Mo,Na,Ni,Ti,P,Pb,S,Ta,V,W及びZnから成る群から選択された1つ又は複数の元素;又は、上述の2以上の元素の1つ又は複数の組み合わせ、好適には、合金;又は、上述の1以上の元素と1以上のカルコゲン(O,S,Se,Te),N又はCの組み合わせである。本文脈における好適なCは、非晶質のCである。
【0064】
本実施形態の一側面において、添加部は、Ag,Al,B,C,Cr,Fe,K,Mg,Mo,Na,Ni,Ti,P,Pb,S,Si,Ta,V,W及びZnから成る群から選択された1つ又は複数の元素;又は、上述の2以上の元素の1つ又は複数の組み合わせ、好適には、合金;又は、上述の1以上の元素と1以上のカルコゲン(O,S,Se,Te),N又はCの組み合わせである。本文脈における好適なCは、非晶質のCである。本文脈における好適なSiは、非晶質のSiである。本文脈におけるSi及びOの好適な組み合わせは、非晶質のシリカ(SiO2)である。本文脈におけるSi及びNの好適な組み合わせは、非晶質の窒化シリコン(Si3N4)である。
【0065】
本実施形態の一側面において、添加部は、1つ又は複数の複合物であり、好適な複合物が、1つ又は複数のナノ材料を含むポリマー基材である。好適なナノ材料は、ナノ粒子、量子ドット、カーボンナノチューブ及び銀ナノワイヤから成る群から選択される。
【0066】
別側面において、好適なナノ材料は、ナノ粒子、量子ドット、カーボンナノチューブ、銀ナノワイヤ、有機LED及びイーインク(e-ink)から成る群から選択される。
【0067】
本実施形態の一側面において、添加部は、元素及び誘導化合物の先のリスト及び複合物の先のリストから選択された組み合わせである。本実施形態の一側面において、添加部は、1つ又は複数の金属を含み、好適には、1つ又は複数の金属である。本実施形態の一側面において、添加部は、1つ又は複数のアモルファス材料を含み、好適には、1つ又は複数のアモルファス材料である。本実施形態の一側面において、添加部は、2次元材料ではない。本実施形態の一側面において、添加部は、2次元材料を含まない。
【0068】
[28]実施形態[27]に係る光学素子にして、カバーにおける添加部の平均密度は、24kg/m2又はこれ未満、好適には2.4・10-1kg/m2又はこれ未満、より好適には2.4・10-2kg/m2又はこれ未満、より好適には2.4・10-3kg/m2又はこれ未満、最適には1.2・10-3kg/m2又はこれ未満である。
【0069】
[29]実施形態[27]又は[28]に係る光学素子、カバーにおける添加部の平均密度は、1.7・10-9kg/m2以上、好適には3.4・10-8kg/m2以上、より好適には1.8・10-7kg/m2以上である。本実施形態の一側面において、平均密度は、5・10-7kg/m2以上、好適には1.5・10-6kg/m2以上、より好適には5.4・10-6kg/m2以上、より好適には5.7・10-5kg/m2以上である。
【0070】
[30]実施形態[27]乃至[29]のいずれかに係る光学素子にして、添加部は、添加物含有層として存在し、2次元部分は、好適には添加物含有層外に存在する。本実施形態の一側面において、カバーは、添加物含有層よりもサポートに近い2次元含有層を備える。本実施形態の一側面において、カバーは、添加物含有層よりもサポートから離れた2次元含有層を備える。
【0071】
[31]実施形態[30]に係る光学素子にして、添加物含有層は、24kg/m2又はこれ未満、好適には2.4・10-1kg/m2又はこれ未満、より好適には2.4・10-2kg/m2又はこれ未満、より好適には2.4・10-3kg/m2又はこれ未満、最適には1.2・10-3kg/m2又はこれ未満の平均密度を有する。
【0072】
[32]実施形態[30]又は[31]に係る光学素子にして、添加物含有層は、1.7・10-9kg/m2以上、好適には3.4・10-8kg/m2以上、より好適には1.8・10-7kg/m2以上の平均密度を有する。本実施形態の一側面において、平均密度は、5・10-7kg/m2以上、好適には1.5・10-6kg/m2以上、より好適には5.4・10-6kg/m2以上、より好適には5.7・10-5kg/m2以上である。
【0073】
[33]実施形態[30]乃至[32]のいずれかに係る光学素子にして、添加物含有層は、1mm又はこれ未満、好適には10μm又はこれ未満、より好適には1000nm又はこれ未満、より好適には100nm又はこれ未満、より好適には50nm又はこれ未満の厚みを有する。
【0074】
[34]実施形態[30]乃至[33]のいずれかに係る光学素子にして、添加物含有層は、25pm以上、好適には69pm以上、より好適には100pm以上の厚みを有する。本実施形態の一側面において、厚みは、1nm以上、好適には3nm以上である。この実施形態の別の側面においては、厚みは、5nm以上、好適には10nm以上、より好適には30nm以上である。
【0075】
[35]実施形態[30]乃至[34]のいずれかに係る光学素子にして、添加物含有層は、106Ω・cm未満の電気抵抗率を有し、好適には10-1Ω・cm未満であり、より好適には10-3Ω・cm未満であり、最適には10-5Ω・cm未満である。電気抵抗率は、10-8Ω・cmほどに低く、ここでは特に非超伝導導体が採用される。電気抵抗率は、10-8Ω・cmよりも低く、ここでは特に超伝導材料が採用される。
【0076】
[36]実施形態[30]乃至[35]のいずれかに係る光学素子にして、添加物含有層がカバーの表面にある。本実施形態の一側面において、添加物含有層は、カバーの第1面にある。この実施形態の別の側面においては、添加物含有層は、カバーの第2面にある。この実施形態の別の側面においては、添加物含有層は、カバーの第1面及び第2面の両方にある。この実施形態の別の側面においては、添加物含有層は、カバーの第1面及び第2面のいずれにもない。
【0077】
[37]実施形態[30]乃至[36]のいずれかに係る光学素子にして、添加物含有層は、反射率で除算した透過率が、0.5を超えない、好適には0.25を超えない、より好適には0.1を超えない、最適には0.01を超えない値を有し、反射率及び透過率が、波長λで測定される;λが10nm~20μm、好適には10nm~2μmの範囲内にある。ある側面において、最適には380nm~740nmである。別側面において、より好適には10nm~200nm、最適には13nm~193nmである。別側面において、より好適には700nm~2000nm、最適には850nm~1550nmである。
【0078】
本実施形態の一側面において、λが532nmである。この側面に従って周波数2倍Nd:YAGレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが476nmである。この側面に従って青色Krレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが594nmである。この側面に従って黄色He-Neレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが647nmである。この側面に従って赤色Krレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。
【0079】
本実施形態の一側面において、10nm~2μmの範囲内の全波長λ、好適には10nm~20μmの範囲内の全波長について、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、380nm~740nmの範囲内の全波長λについて、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、13~193nmの範囲内の全波長λ、好適には10~200nmの範囲内の全波長について、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、850~1550nmの範囲内の全波長λ、好適には700~2000nmの範囲内の全波長について、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。
【0080】
本実施形態の一側面において、反射率及び透過率は、第2面に入射する光に関する。本実施形態の一側面において、透過率及び反射率の値は、第2面の垂線から角度θで入射する光に関し、θが0~85°の範囲内にある。ある側面において、θが0°である。別側面において、θが15°である。別側面においてθが30°である。別側面においてθが45°である。別側面においてθが60°である。別側面においてθが75°である。
【0081】
本実施形態の一側面において、透過率及び反射率の値は、接触平面の垂線から角度θで入射する光に関し、θが0~85°の範囲内にある。ある側面において、θが0°である。別側面において、θが15°である。別側面においてθが30°である。別側面においてθが45°である。別側面においてθが60°である。別側面においてθが75°である。接触平面は、第1面及びサポート間の接触点により画定される。ある側面において、接触平面は、接触点群に対する二乗平均平方根フィッティングされたものである。
【0082】
[38]実施形態[30]乃至[37]のいずれかに係る光学素子にして、添加物含有層は、反射率で除算した吸光度が、0.5を超えない、好適には0.25を超えない、より好適には0.1を超えない、最適には0.01を超えない値を有し、反射率及び吸光度が波長λで測定される;λが、10nm~20μm、好適には10nm~2μmの範囲内にある。ある側面において、最適には380nm~740nmである。別側面において、より好適には10nm~200nm、最適には13nm~193nmである。別側面において、より好適には700nm~2000nm、最適には850nm~1550nmである。
【0083】
本実施形態の一側面において、λが532nmである。この側面に従って周波数2倍Nd:YAGレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが476nmである。この側面に従って青色Krレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが594nmである。この側面に従って黄色He-Neレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが647nmである。この側面に従って赤色Krレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。
【0084】
本実施形態の一側面において、10nm~2μmの範囲内の全波長λ、好適には10nm~20μmの範囲内の全波長について、反射率で除算した吸光度の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、380nm~740nmの範囲内の全波長λについて、反射率で除算した吸光度の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、13~193nmの範囲内の全波長λ、好適には10~200nmの範囲内の全波長について、反射率で除算した吸光度の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、850~1550nmの範囲内の全波長λ、好適には700~2000nmの範囲内の全波長について、反射率で除算した吸光度の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。
【0085】
本実施形態の一側面において、反射率及び吸光度は、第2面に入射する光に関する。本実施形態の一側面において、吸光度及び反射率の値は、第2面の垂線から角度θで入射する光に関し、θが0~85°の範囲内にある。ある側面において、θが0°である。別側面において、θが15°である。別側面においてθが30°である。別側面においてθが45°である。別側面においてθが60°である。別側面においてθが75°である。
【0086】
本実施形態の一側面において、吸光度及び反射率の値は、接触平面の垂線から角度θで入射する光に関し、θが0~85°の範囲内にある。ある側面において、θが0°である。別側面において、θが15°である。別側面においてθが30°である。別側面においてθが45°である。別側面においてθが60°である。別側面においてθが75°である。接触平面は、第1面及びサポート間の接触点により画定される。ある側面において、接触平面は、接触点群に対する二乗平均平方根フィッティングされたものである。
【0087】
本実施形態の一側面において、10nm~2μmの範囲内の全波長λ、好適には10nm~20μmの範囲内の全波長について、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、380nm~740nmの範囲内の全波長λについて、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、13~193nmの範囲内の全波長λ、好適には10~200nmの範囲内の全波長について、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、850~1550nmの範囲内の全波長λ、好適には700~2000nmの範囲内の全波長について、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。
【0088】
[39]上述の実施形態のいずれかに係る光学素子にして、2次元部分は、次の1つ又は複数のものである:d. C,BN,P,MoS2,MoSe2,MoTe2,WS2,WSe2,WTe2,NbS2,NbSe2,NbTe2,TaS2,TaSe2,TaTe2,TiSe2,VSe2,CrS2,CrSe2,B,Ge,Si,Si2BN,Sn,Pb,P,Sb,Biから成る群から選択される1つ又は複数のもの。本文脈における好適なCは、グラフェン、1つ又は複数のグラファイト層及びグラファイン(graphyne)から成る群から選択された1つ又は複数のものである;好適にはグラフェン。本文脈における好適なBNは、h-BNである。本文脈における好適なPは、黒リン又はフォスフォレン(phosphorene)である。本文脈における好適なBは、ボロフェン(borophene)である。本文脈における好適なGeは、ゲルマネン(germanene)である。本文脈における好適なSiは、シリセン(silicene)である。本文脈における好適なSnは、スタネン(stanene)である。本文脈における好適なPbは、プランベン(plumbene)である。本文脈における好適なSbは、アンチモネン(antimonene)である。本文脈における好適なBiは、ビスムチン(bismuthine)である;
e. 1つ又は複数の遷移金属カルコゲニドにして、各々が、aにリストされていない遷移金属カルコゲニドである;
f. 1つ又は複数の酸化物にして、各々が、a又はbに列挙された種の酸化物である;
g. 1つ又は複数の原子インターカレート変種(atomic intercalated variants)にして、各々が、a又はbに列挙された種の原子インターカレート変種である;
h. 1つ又は複数の物理的、化学的、機械的及び/又は電磁的に機能化された誘導体にして、各々が、a又はbに列挙された種の化学的に機能化された誘導体である。好適な物理的機能化は、穿孔又は原子弾幕処理(atomic barrage treatment)である。好適な機械的機能化は、引張り又は圧縮である。好適な電磁的機能化は、電圧印加である。
【0089】
本実施形態の一側面において、2次元部分は、a.,b.,c.,d.,e.,a.+b.,a.+c.,a.+d.,a.+e.,b.+c.,b.+d.,b.+e.,c.+d.,c.+e.,d.+e.,a.+b.+c.,a.+b.+d.,a.+b.+e.,a.+c.+d.,a.+c.+e.,a.+d.+e.,b.+c.+d.,b.+c.+e.,b.+d.+e.,c.+d.+e.,b.+c.+d.+e.,a.+c.+d.+e.,a.+b.+d.+e.,a.+b.+c.+e.,a.+b.+c.+d.及びa.+b.+c.+d.+eから成る群から選択された組み合わせである。
【0090】
[39a]上述の実施形態のいずれかに係る光学素子にして、2次元部分は、次の1つ又は複数のものである:
a. C,BN,P,MoS2,MoSe2,MoTe2,WS2,WSe2,WTe2,GaS,GaSe,GaTe,NbS2,NbSe2,NbTe2,TaS2,TaSe2,TaTe2,TiSe2,VSe2,CrS2,CrSe2,B,Ge,Si,Si2BN,Sn,Pb,PtS2,PtSe2,PtTe2,Sb,Biから成る群から選択された1つ又は複数のもの。本文脈における好適なCは、グラフェン、1つ又は複数のグラファイト層及びグラファイン(graphyne)、単層非晶カーボンから成る群から選択された1つ又は複数のものである;好適にはグラフェン。本文脈における好適なBNは、h-BNである。本文脈における好適なPは、黒リン又はフォスフォレン(phosphorene)である。本文脈における好適なBは、ボロフェン(borophene)である。本文脈における好適なGeは、ゲルマネン(germanene)である。本文脈における好適なSiは、シリセン(silicene)である。本文脈における好適なSnは、スタネン(stanene)である。本文脈における好適なPbは、プランベン(plumbene)である。本文脈における好適なSbは、アンチモネン(antimonene)である。本文脈における好適なBiは、ビスムチン(bismuthine)である;
b. 1つ又は複数の遷移金属カルコゲニドにして、各々が、aに列挙されていない遷移金属カルコゲニドである;
c. 1つ又は複数の酸化物にして、各々が、a又はbに列挙された種の酸化物である;
d. 1つ又は複数の原子インターカレート変種にして、各々が、a又はbに列挙された種の原子インターカレート変種である;
e. 1つ又は複数の物理的、化学的、機械的及び/又は電磁的に機能化された誘導体にして、各々が、a又はbに列挙された種の化学的に機能化された誘導体である。好適な物理的機能化は、穿孔又は原子弾幕処理である。好適な機械的機能化は、引張り又は圧縮である。好適な電磁的機能化は、電圧印加である。
【0091】
本実施形態の一側面において、2次元部分は、a.,b.,c.,d.,e.,a.+b.,a.+c.,a.+d.,a.+e.,b.+c.,b.+d.,b.+e.,c.+d.,c.+e.,d.+e.,a.+b.+c.,a.+b.+d.,a.+b.+e.,a.+c.+d.,a.+c.+e.,a.+d.+e.,b.+c.+d.,b.+c.+e.,b.+d.+e.,c.+d.+e.,b.+c.+d.+e.,a.+c.+d.+e.,a.+b.+d.+e.,a.+b.+c.+e.,a.+b.+c.+d.及びa.+b.+c.+d.+eから成る群から選択された組み合わせである。
【0092】
一つの実施形態においては、2次元材料は、ナノシート溶液又は複合物に存在する。好適な複合物は、好適には、先行の実施形態のように選択された1つ又は複数の2次元材料を含むポリマー基材である。好適なナノシート溶液は、好適には、先行の実施形態のように選択された1つ又は複数の2次元材料を含む。
【0093】
[40]上述の実施形態のいずれかに係る光学素子にして、2次元部分は、グラフェン又は窒化ホウ素又は両方を含む。好適な窒化ホウ素は、六方晶窒化ホウ素である。グラフェン(graphene)は、好適には、化学蒸着(CVD)される。窒化ホウ素は、好適には、化学蒸着(CVD)される。本実施形態の一側面において、2次元部分は、グラフェンを含み、好適には、グラフェンである。本実施形態の一側面において、2次元部分は、窒化ホウ素を含み、好適には、窒化ホウ素である。
【0094】
[41]上述の実施形態のいずれかに係る光学素子にして、2次元部分は、2以上の2次元材料である。本実施形態の一側面において、2以上の2次元材料それぞれが実施形態[39]のリストから選択される。
【0095】
[42]上述の実施形態のいずれかに係る光学素子にして、カバーにおける2次元部分の平均密度は、24kg/m2又はこれ未満、好適には2.4・10-1kg/m2又はこれ未満、より好適には2.4・10-2kg/m2又はこれ未満、より好適には2.4・10-3kg/m2又はこれ未満、最適には1.2・10-3kg/m2又はこれ未満である。
【0096】
[43]上述の実施形態のいずれかに係る光学素子にして、カバーにおける2次元部分の平均密度は、1.7・10-9kg/m2以上、好適には3.4・10-8kg/m2以上、より好適には1.8・10-7kg/m2以上である。本実施形態の一側面において、平均密度は、5・10-7kg/m2以上、好適には1.5・10-6kg/m2以上、より好適には5.4・10-6kg/m2以上、より好適には5.7・10-5kg/m2以上である。
【0097】
[44]上述の実施形態のいずれかに係る光学素子にして、2次元部分は、2次元材料の1つ又は複数のシートを含む。
【0098】
[45]上述の実施形態のいずれかに係る光学素子にして、2次元部分は、2次元含有層として存在する。
【0099】
[46]実施形態[45]に係る光学素子にして、2次元含有層の平均密度は、24kg/m2又はこれ未満、好適には2.4・10-1 kg/m2又はこれ未満、より好適には2.4・10-2 kg/m2又はこれ未満、より好適には2.4・10-3 kg/m2又はこれ未満、最適には1.2・10-3 kg/m2又はこれ未満である。
【0100】
[47]実施形態[45]又は[46]に係る光学素子にして、2次元含有層の平均密度は、1.7・10-9 kg/m2以上、好適には3.4・10-8 kg/m2以上、より好適には1.8・10-7 kg/m2以上である。本実施形態の一側面において、平均密度は、5・10-7 kg/m2以上、好適には1.5・10-6 kg/m2以上、より好適には5.4・10-6 kg/m2以上、より好適には5.7・10-5 kg/m2以上である。
【0101】
[48]実施形態[45]乃至[47]のいずれかに係る光学素子にして、2次元含有層は、層の平面の方向で測定して、106Ω・cm未満の電気抵抗率を有し、好適には10-1Ω・cm未満であり、より好適には10-3Ω・cm未満であり、最適には10-5Ω・cm未満である。電気抵抗率は、10-8Ω・cmほどに低く、ここでは特に非超伝導導体が採用される。電気抵抗率は、10-8Ω・cmよりも低く、ここでは特に超伝導材料が採用される。
【0102】
[49]実施形態[45]乃至[48]のいずれかに係る光学素子にして、2次元含有層は、2次元材料の1つ又は複数のシートである。
【0103】
[50]実施形態[45]乃至[49]のいずれかに係る光学素子にして、2次元含有層は、1mm又はこれ未満、好適には10μm又はこれ未満、より好適には1000nm又はこれ未満、より好適には100nm又はこれ未満、より好適には50nm又はこれ未満の厚みを有する。本実施形態の一側面において、より好適には10nm又はこれ未満、より好適には5nm又はこれ未満、最適には1nm又はこれ未満である。
【0104】
[51]実施形態[45]乃至[50]のいずれかに係る光学素子にして、2次元含有層は、25pm以上、好適には69pm以上、より好適には100pm以上の厚みを有する。本実施形態の一側面において、厚みは、1nm以上、好適には3nm以上、より好適には5nm以上、より好適には10nm以上である。この実施形態の別の側面においては、厚みは、15nm以上、好適には20nm以上、より好適には30nm以上である。
【0105】
[52]実施形態[45]乃至[51]のいずれかに係る光学素子にして、2次元含有層は、カバーの表面にある。本実施形態の一側面において、2次元含有層は、カバーの第1面にある。この実施形態の別の側面においては、2次元含有層は、カバーの第2面にある。この実施形態の別の側面においては、2次元含有層は、カバーの第1面及び第2面の両方にある。この実施形態の別の側面においては、2次元含有層は、カバーの第1面及び第2面のいずれにもない。
【0106】
[53]上述の実施形態のいずれかに係る光学素子にして、カバーは、第2面に入射する光について、反射率で除算した吸光度が、0.5を超えない、好適には0.25を超えない、より好適には0.1を超えない、最適には0.01を超えない値を有し、反射率及び透過率が波長λで測定される;λが、10nm~20μm、好適には10nm~2μmの範囲内にある。ある側面において、最適には380nm~740nmである。別側面において、より好適には10nm~200nm、最適には13nm~193nmである。別側面において、より好適には700nm~2000nm、最適には850nm~1550nmである。
【0107】
本実施形態の一側面において、λが532nmである。この側面に従って周波数2倍Nd:YAGレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが476nmである。この側面に従って青色Krレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが594nmである。この側面に従って黄色He-Neレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが647nmである。この側面に従って赤色Krレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。
【0108】
本実施形態の一側面において、10nm~2μmの範囲内の全波長λ、好適には10nm~20μmの範囲内の全波長について、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、380nm~740nmの範囲内の全波長λについて、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、13~193nmの範囲内の全波長λ、好適には10~200nmの範囲内の全波長について、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、850~1550nmの範囲内の全波長λ、好適には700~2000nmの範囲内の全波長について、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。
【0109】
本実施形態の一側面において、反射率及び透過率は、第2面に入射する光に関する。本実施形態の一側面において、透過率及び反射率の値は、第2面の垂線から角度θで入射する光に関し、θが0~85°の範囲内にある。ある側面において、θが0°である。別側面において、θが15°である。別側面においてθが30°である。別側面においてθが45°である。別側面においてθが60°である。別側面においてθが75°である。
【0110】
本実施形態の一側面において、透過率及び反射率の値は、接触平面の垂線から角度θで入射する光に関し、θが0~85°の範囲内にある。ある側面において、θが0°である。別側面において、θが15°である。別側面においてθが30°である。別側面においてθが45°である。別側面においてθが60°である。別側面においてθが75°である。接触平面は、第1面及びサポート間の接触点により画定される。ある側面において、接触平面は、接触点群に対する二乗平均平方根フィッティングされたものである。
【0111】
本実施形態の一側面において、10nm~2μmの範囲内の全波長λ、好適には10nm~20μmの範囲内の全波長について、反射率で除算した吸光度の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、380nm~740nmの範囲内の全波長λについて、反射率で除算した吸光度の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、13~193nmの範囲内の全波長λ、好適には10~200nmの範囲内の全波長について、反射率で除算した吸光度の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、850~1550nmの範囲内の全波長λ、好適には700~2000nmの範囲内の全波長について、反射率で除算した吸光度の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。
【0112】
本実施形態の一側面において、吸光度及び透過率は、第2面に入射する光に関する。本実施形態の一側面において、透過率及び反射率の値は、第2面の垂線から角度θで入射する光に関し、θが0~85°の範囲内にある。ある側面において、θが0°である。別側面において、θが15°である。別側面においてθが30°である。別側面においてθが45°である。別側面においてθが60°である。別側面においてθが75°である。
【0113】
本実施形態の一側面において、吸光度及び反射率の値は、接触平面の垂線から角度θで入射する光に関し、θが0~85°の範囲内にある。ある側面において、θが0°である。別側面において、θが15°である。別側面においてθが30°である。別側面においてθが45°である。別側面においてθが60°である。別側面においてθが75°である。接触平面は、第1面及びサポート間の接触点により画定される。ある側面において、接触平面は、接触点群に対する二乗平均平方根フィッティングされたものである。
【0114】
[53a]上述の実施形態のいずれかに係る光学素子にして、カバーは、第2面に入射する光について、反射率で除算した透過率が、0.5を超えない、好適には0.25を超えない、より好適には0.1を超えない、最適には0.01を超えない値を有し、反射率及び透過率が波長λで測定される;λは、10nm~20μm、好適には10nm~2μmの範囲内にある。ある側面において、最適には380nm~740nmである。別側面において、より好適には10nm~200nm、最適には13nm~193nmである。別側面において、より好適には700nm~2000nm、最適には850nm~1550nmである。
【0115】
本実施形態の一側面において、λが532nmである。この側面に従って周波数2倍Nd:YAGレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが476nmである。この側面に従って青色Krレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが594nmである。この側面に従って黄色He-Neレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが647nmである。この側面に従って赤色Krレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。
【0116】
本実施形態の一側面において、10nm~2μmの範囲内の全波長λ、好適には10nm~20μmの範囲内の全波長について、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、380nm~740nmの範囲内の全波長λについて、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、13~193nmの範囲内の全波長λ、好適には10~200nmの範囲内の全波長について、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、850~1550nmの範囲内の全波長λ、好適には700~2000nmの範囲内の全波長について、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。
【0117】
本実施形態の一側面において、反射率及び透過率は、第2面に入射する光に関する。本実施形態の一側面において、透過率及び反射率の値は、第2面の垂線から角度θで入射する光に関し、θが0~85°の範囲内にある。ある側面において、θが0°である。別側面において、θが15°である。別側面においてθが30°である。別側面においてθが45°である。別側面においてθが60°である。別側面においてθが75°である。
【0118】
本実施形態の一側面において、透過率及び反射率の値は、接触平面の垂線に角度θで入射する光に関し、θが、0~85°の範囲内である。ある側面において、θが0°である。別側面において、θが15°である。別側面においてθが30°である。別側面においてθが45°である。別側面においてθが60°である。別側面においてθが75°である。接触平面は、第1面及びサポート間の接触点により画定される。ある側面において、接触平面は、接触点群に対する二乗平均平方根フィッティングされたものである。
【0119】
[53b]上述の実施形態のいずれかに係る光学素子にして、カバーは、第2面に入射する光について、反射率で除算した吸光度が、0.5を超えない、好適には0.25を超えない、より好適には0.1を超えない、最適には0.01を超えない値を有し、反射率及び吸光度は、波長λで測定される;λが10nm~20μm、好適には10nm~2μmの範囲内にある。ある側面において、最適には380nm~740nmである。別側面において、より好適には10nm~200nm、最適には13nm~193nmである。別側面において、より好適には700nm~2000nm、最適には850nm~1550nmである。
【0120】
本実施形態の一側面において、λが532nmである。この側面に従って周波数2倍Nd:YAGレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが476nmである。この側面に従って青色Krレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが594nmである。この側面に従って黄色He-Neレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが647nmである。この側面に従って赤色Krレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。
【0121】
本実施形態の一側面において、10nm~2μmの範囲内の全波長λ、好適には10nm~20μmの範囲内の全波長について、反射率で除算した吸光度の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、380nm~740nmの範囲内の全波長λについて、反射率で除算した吸光度の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、13~193nmの範囲内の全波長λ、好適には10~200nmの範囲内の全波長について、反射率で除算した吸光度の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、850~1550nmの範囲内の全波長λ、好適には700~2000nmの範囲内の全波長について、反射率で除算した吸光度の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。
【0122】
本実施形態の一側面において、反射率及び吸光度は、第2面に入射する光に関する。本実施形態の一側面において、吸光度及び反射率の値は、第2面の垂線から角度θで入射する光に関し、θが、0~85°の範囲内である。ある側面において、θが0°である。別側面において、θが15°である。別側面においてθが30°である。別側面においてθが45°である。別側面においてθが60°である。別側面においてθが75°である。
【0123】
本実施形態の一側面において、吸光度及び反射率の値は、接触平面の垂線から角度θで入射する光に関し、θが、0~85°の範囲内である。ある側面において、θが0°である。別側面において、θが15°である。別側面においてθが30°である。別側面においてθが45°である。別側面においてθが60°である。別側面においてθが75°である。接触平面は、第1面及びサポート間の接触点により画定される。ある側面において、接触平面は、接触点群に対する二乗平均平方根フィッティングされたものである。
【0124】
[54]上述の実施形態のいずれかに係る光学素子にして、カバーは、1mm又はこれ未満、好適には10μm又はこれ未満、より好適には1000nm又はこれ未満、より好適には100nm又はこれ未満、より好適には50nm又はこれ未満の厚みを有する。
【0125】
[55]上述の実施形態のいずれかに係る光学素子にして、カバーは、25pm以上、好適には69pm以上、より好適には100pm以上の厚みを有する。本実施形態の一側面において、厚みは、1nm以上、好適には3nm以上、より好適には5nm以上、より好適には10nm以上である。この実施形態の別の側面においては、厚みは、15nm以上、好適には20nm以上、より好適には30nm以上である。
【0126】
[56]上述の実施形態のいずれかに係る光学素子にして、カバーは、薄層の形態を持つ。
【0127】
[57]上述の実施形態のいずれかに係る光学素子にして、手段が静電力を生成する。
【0128】
[58]上述の実施形態のいずれかに係る光学素子にして、手段は、カバーと電極(terminal)間の電位差を生成するように適合及び構成される。本実施形態の一側面において、電極は、第2面よりも第1面の近くに配置される。この実施形態の別の側面においては、電極は、第1面よりも第2面の近くに配置される。この実施形態の別の側面においては、第1電極は、第2面よりも第1面の近くに配置され、第2電極は、第1面よりも第2面の近くに配置される。本実施形態の一側面において、電極は、基板に存在する。本実施形態の一側面において、電極はケースに存在する。
【0129】
[59]上述の実施形態のいずれかに係る光学素子にして、手段は、第1面における領域の圧力を変えるように適合及び構成される。本実施形態の一側面において、圧力は、ガス圧である。この実施形態の別の側面においては、圧力は、液圧である。
【0130】
[60]上述の実施形態のいずれかに係る光学素子にして、第1カバー輪郭プロファイルにおいて、カバーの第1点が、サポートに対して第1空間配置にあり、第2カバー輪郭プロファイルにおいて、第1点が、サポートに対して第2空間位置にあり、第1空間位置及び第2空間位置の間の距離が、0.1nm~2000nm、好適には1nm~1000nmの範囲内にある。本実施形態の一側面において、好適には5nm~800nmの範囲内にある。この実施形態の別の側面においては、より好適には5nm~400nmの範囲内にある。この実施形態の別の側面においては、より好適には1nm~100nmの範囲内にある。
【0131】
[61]上述の実施形態のいずれかに係る光学素子にして、第1カバー輪郭プロファイルから第2カバー輪郭プロファイルへの動きが、0.1nm~2000nm、好適には1nm~1000nmの範囲内の分だけカバーの点の高度を変え、ここで、高度が、サポートの平面を参照して規定される。本実施形態の一側面において、高度は、5nm~800nmの範囲内の分だけ変えられる。この実施形態の別の側面においては、高度は、5nm~400nmの範囲内の分だけ変えられる。この実施形態の別の側面においては、高度は、1nm~100nmの範囲内の分だけ変えられる。本実施形態の一側面において、サポートの平面は、カバー及びサポートの間の取付点により規定される。別側面において、サポートの平面は、サポートの面である。別側面において、サポートの平面は、サポートの部分面である。本実施形態の一側面において、高度は、上述の範囲内の分だけカバー上の多数の点、好適には少なくともカバーの面積の10%、より好適には、少なくともカバーの面積の50%、より好適には、少なくともカバーの面積の80%で変えられる。
【0132】
本実施形態の一側面において、高度は、上述の範囲内の分だけカバー上の多数の点、好適には、第1カバー輪郭プロファイルからのカバーの第2面の面積の少なくとも10%、より好適には、第1カバー輪郭プロファイルからのカバーの第2面の面積の少なくとも50%、より好適には、第1カバー輪郭プロファイルからのカバーの第2面の面積の少なくとも80%で変えられる。
【0133】
[62]上述の実施形態のいずれかに係る光学素子にして、基板面を有する基板を更に備え、基板面の一部がサポートに対して取り付けられ、その一部は、好適には基板面の60面積%以下であり、より好適には基板面の20面積%以下であり、最適には、基板面の5面積%以下である。
【0134】
[63]実施形態[62]に係る光学素子にして、基板面、サポート及び第1面が1つ又は複数のキャビティーを境界付け、各キャビティーが、基板面及び第1面の間のキャビティーにおける距離であるキャビティー深さを有する。
【0135】
[64]実施形態[63]に係る光学素子にして、1つ又は複数のキャビティーは、気孔(pore)、チャンネル(channel)及びギャラリー(室(gallery))から成る群から選択された1つ又は複数である。
【0136】
[65]実施形態[63]又は[64]に係る光学素子にして、第1カバー輪郭プロファイルにおける1つ又は複数のキャビティー深さは、0~5000nm、好適には0~2000nmの範囲内である。本実施形態の一側面において、好適には0nm~1600nmの範囲内である。この実施形態の別の側面においては、より好適には0nm~800nmの範囲内である。この実施形態の別の側面においては、より好適には0nm~200nmの範囲内である。
【0137】
[66]実施形態[63]乃至[65]のいずれかに係る光学素子にして、キャビティーが、第1カバー輪郭プロファイルにおいて第1キャビティー深さを有し、第2カバー輪郭プロファイルにおいて第2キャビティー深さを有し、第1及び第2深さの差が、0.1nm~2000nm、好適には、1nm~1000nmの範囲内にある。本実施形態の一側面において、好適には5nm~800nmの範囲内にある。この実施形態の別の側面においては、より好適には5nm~400nmの範囲内にある。この実施形態の別の側面においては、より好適には1nm~100nmの範囲内にある。
【0138】
[67]実施形態[62]乃至[66]のいずれかに係る光学素子にして、基板は、次の1つ又は複数を有する:
a. 少なくとも0.2の透過率、好適には少なくとも0.5、より好適には少なくとも0.8、最適には少なくとも0.9;
b. 0.5未満の反射率、好適には0.3未満、好適には0.2未満、好適には0.1未満;及び
c. 少なくとも0.01の吸光度、好適には少なくとも0.1、好適には少なくとも0.25、最適には少なくとも0.5。
本実施形態の一側面において、満足できる特徴は、a.,b.,c.,a.+b.,a.+c.,b.+c.及びa.+b.+c.から成る群から選択される組み合わせである。
【0139】
本実施形態の一側面において、波長λ10nm~20μm、好適には10nm~2μmについて基準が満たされる。ある側面において、最適には380nm~740nmである。別側面において、より好適には10nm~200nm、最適には13nm~193nmである。別側面において、より好適には700nm~2000nm、最適には850nm~1550nmである。本実施形態の一側面において、λが532nmである。この側面に従って周波数2倍Nd:YAGレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが476nmである。この側面に従って青色Krレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが594nmである。この側面に従って黄色He-Neレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが647nmである。この側面に従って赤色Krレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。
【0140】
本実施形態の一側面において、10nm~2μmの範囲内の全波長λ、好適には10nm~20μmの範囲内の全波長について、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、380nm~740nmの範囲内の全波長λについて、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、13~193nmの範囲内の全波長λ、好適には10~200nmの範囲内の全波長について、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、850~1550nmの範囲内の全波長λ、好適には700~2000nmの範囲内の全波長について、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。
【0141】
本実施形態の一側面において、10nm~2μmの範囲内の全波長λ、好適には10nm~20μmの範囲内の全波長について、透過率で除算した反射率の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、380nm~740nmの範囲内の全波長λについて、透過率で除算した反射率の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、13~193nmの範囲内の全波長λ、好適には10~200nmの範囲内の全波長について、透過率で除算した反射率の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、850~1550nmの範囲内の全波長λ、好適には700~2000nmの範囲内の全波長について、透過率で除算した反射率の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。
【0142】
本実施形態の一側面において、反射率、吸光度及び透過率は、基板面に入射する光に関する。本実施形態の一側面において、透過率、吸光度及び反射率の値は、基板面の垂線に角度θで入射する光に関し、θが、0~85°の範囲内である。ある側面において、θが0°である。別側面において、θが15°である。別側面においてθが30°である。別側面においてθが45°である。別側面においてθが60°である。別側面においてθが75°である。
【0143】
[68]実施形態[62]乃至[67]のいずれかに係る光学素子にして、基板は、次の1つ又は複数を有する:
a. 0.5未満の透過率、好適には0.3未満、好適には0.2未満、好適には0.1未満;
b. 0.5未満の反射率、好適には0.3未満、好適には0.2未満、好適には0.1未満;及び
c. 少なくとも0.5の吸光度、好適には少なくとも0.8、好適には少なくとも0.9、最適には少なくとも0.95。
【0144】
本実施形態の一側面において、満足できる特徴は、a.,b.,c.,a.+b.,a.+c.,b.+c.及びa.+b.+c.から成る群から選択される組み合わせである。本実施形態の一側面において、10nm~20μm、好適には10nm~2μmの範囲内の波長λについて基準が満足される。ある側面において、最適には380nm~740nmである。別側面において、より好適には10nm~200nm、最適には13nm~193nmである。別側面において、より好適には700nm~2000nm、最適には850nm~1550nmである。本実施形態の一側面において、λが532nmである。この側面に従って周波数2倍Nd:YAGレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが476nmである。この側面に従って青色Krレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが594nmである。この側面に従って黄色He-Neレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが647nmである。この側面に従って赤色Krレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。
【0145】
本実施形態の一側面において、10nm~2μmの範囲内の全波長λ、好適には10nm~20μmの範囲内の全波長について、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、380nm~740nmの範囲内の全波長λについて、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、13~193nmの範囲内の全波長λ、好適には10~200μmの範囲内の全波長について、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、850~1550nmの範囲内の全波長λ、好適には700~2000nmの範囲内の全波長について、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、380nm~740nmの範囲内の全波長λについて、吸光度で除算した透過率の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、13~193nmの範囲内の全波長λ、好適には、10~200μmの範囲内の全波長について、吸光度で除算した透過率の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、850~1550nmの範囲内の全波長λ、好適には700~2000nmの範囲内の全波長について、吸光度で除算した透過率の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、10nm~2μmの範囲内の全波長λ、好適には10nm~20μmの範囲内の全波長について、吸光度で除算した反射率の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、380nm~740nmの範囲内の全波長λについて、吸光度で除算した反射率の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、13~193nmの範囲内の全波長λ、好適には、10~200μmの範囲内の全波長について、吸光度で除算した反射率の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、850~1550nmの範囲内の全波長λ、好適には700~2000nmの範囲内の全波長について、吸光度で除算した反射率の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。
【0146】
本実施形態の一側面において、反射率、吸光度及び透過率は、基板面に入射する光に関する。本実施形態の一側面において、透過率、吸光度及び反射率の値は、基板面の垂線に角度θで入射する光に関し、θが、0~85°の範囲内である。ある側面において、θが0°である。別側面において、θが15°である。別側面においてθが30°である。別側面においてθが45°である。別側面においてθが60°である。別側面においてθが75°である。
【0147】
[69]実施形態[62]乃至[67]のいずれかに係る光学素子にして、基板は、次の1つ又は複数を有する:
a. 0.5未満の透過率、好適には0.3未満、好適には0.2未満、好適には0.1未満;
b. 少なくとも0.5の反射率、好適には少なくとも0.8、より好適には少なくとも0.9、最適には少なくとも0.95;及び
c. 0.5未満の吸光度、好適には0.3未満、好適には0.2未満、好適には0.1未満。
本実施形態の一側面において、満足できる特徴は、a.,b.,c.,a.+b.,a.+c.,b.+c.及びa.+b.+c.から成る群から選択される組み合わせである。
【0148】
10nm~20μm、好適には10nm~2μm。ある側面において、最適には380nm~740nmである。別側面において、より好適には10nm~200nm、最適には13nm~193nmである。別側面において、より好適には700nm~2000nm、最適には850nm~1550nmである。本実施形態の一側面において、λが532nmである。この側面に従って周波数2倍Nd:YAGレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが476nmである。この側面に従って青色Krレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが594nmである。この側面に従って黄色He-Neレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが647nmである。この側面に従って赤色Krレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。
【0149】
本実施形態の一側面において、10nm~2μmの範囲内の全波長λ、好適には10nm~20μmの範囲内の全波長について、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、380nm~740nmの範囲内の全波長λについて、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、13~193nmの範囲内の全波長λ、好適には10~200nmの範囲内の全波長について、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、850~1550nmの範囲内の全波長λ、好適には700~2000nmの範囲内の全波長について、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。
【0150】
本実施形態の一側面において、10nm~2μmの範囲内の全波長λ、好適には10nm~20μmの範囲内の全波長について、反射率で除算した吸光度の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、380nm~740nmの範囲内の全波長λについて、反射率で除算した吸光度の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、13~193nmの範囲内の全波長λ、好適には10~200nmの範囲内の全波長について、反射率で除算した吸光度の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、850~1550nmの範囲内の全波長λ、好適には700~2000nmの範囲内の全波長について、反射率で除算した吸光度の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。
【0151】
本実施形態の一側面において、反射率、吸光度及び透過率は、基板面に入射する光に関する。本実施形態の一側面において、透過率、吸光度及び反射率の値は、基板面の垂線に角度θで入射する光に関し、θが、0~85°の範囲内である。ある側面において、θが0°である。別側面において、θが15°である。別側面においてθが30°である。別側面においてθが45°である。別側面において、θが60°である。別側面においてθが75°である。
【0152】
[70]実施形態[62]乃至[69]のいずれかに係る光学素子にして、基板は、106Ω・cm未満の電気抵抗率を有し、好適には10-1Ω・cm未満であり、より好適には10-3Ω・cm未満であり、最適には10-5Ω・cm未満である。電気抵抗率は、10-8Ω・cmほどに低く、ここでは特に非超伝導導体が採用される。電気抵抗率は、10-8Ω・cmよりも低く、ここでは特に超伝導材料が採用される。
【0153】
[72]実施形態[62]乃至[70]のいずれかに係る光学素子にして、基板は、基板上の表層を有し、1つ又は複数の2次元材料を含む。本実施形態の一側面において、1つ又は複数の2次元材料のそれぞれは、実施形態[39]のリストから選択される。
【0154】
[73]実施形態[62]乃至[71]のいずれかに係る光学素子にして、基板は、100mm未満、好適には1mm未満、より好適には500μm未満の厚みを有する。本実施形態の一側面において、好適には100μm未満、最適には1μm未満。
【0155】
[73]上述の実施形態のいずれかに係る光学素子にして、サポートは、106Ω・cmを超える、好適には1010Ω・cmを超える、より好適には1014Ω・cmを超える、最適には1018Ω・cmを超える電気抵抗率を有する。
【0156】
[74]実施形態[1]乃至[72]のいずれかに係る光学素子にして、サポートは、106Ω・cm未満の電気抵抗率を有し、好適には10-1Ω・cm未満であり、より好適には10-3Ω・cm未満であり、最適には10-5Ω・cm未満である。
【0157】
[75]上述の実施形態のいずれかに係る光学素子にして、サポートは、0.05MV/mを超える、より好適には1MV/mを超える、より好適には10MV/mを超える、より好適には20MV/mを超える、最適には40MV/mを超える絶縁耐力を有する。
【0158】
[76]上述の実施形態のいずれかに係る光学素子にして、サポートは、次の1つ又は複数を有する:
a. 少なくとも0.2の透過率、好適には少なくとも0.5、より好適には少なくとも0.8、最適には少なくとも0.9;
b. 0.5未満の反射率、好適には0.3未満、好適には0.2未満、好適には0.1未満;及び
c. 少なくとも0.01の吸光度、好適には少なくとも0.1、好適には少なくとも0.25、最適には少なくとも0.5。
【0159】
本実施形態の一側面において、満足できる特徴は、a.,b.,c.,a.+b.,a.+c.,b.+c.及びa.+b.+c.から成る群から選択される組み合わせである。本実施形態の一側面において、波長λ10nm~20μm、好適には10nm~2μmについて基準が満足される。ある側面において、最適には380nm~740nmである。別側面において、より好適には10nm~200nm、最適には13nm~193nmである。別側面において、より好適には700nm~2000nm、最適には850nm~1550nmである。
【0160】
本実施形態の一側面において、λが532nmである。この側面に従って周波数2倍Nd:YAGレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが476nmである。この側面に従って青色Krレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが594nmである。この側面に従って黄色He-Neレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが647nmである。この側面に従って赤色Krレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。
【0161】
本実施形態の一側面において、10nm~2μmの範囲内の全波長λ、好適には10nm~20μmの範囲内の全波長について、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、380nm~740nmの範囲内の全波長λについて、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、13~193nmの範囲内の全波長λ、好適には10~200nmの範囲内の全波長について、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、850~1550nmの範囲内の全波長λ、好適には700~2000nmの範囲内の全波長について、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。
【0162】
本実施形態の一側面において、10nm~2μmの範囲内の全波長λ、好適には10nm~20μmの範囲内の全波長について、透過率で除算した反射率の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、380nm~740nmの範囲内の全波長λについて、透過率で除算した反射率の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、13~193nmの範囲内の全波長λ、好適には10~200nmの範囲内の全波長について、透過率で除算した反射率の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、850~1550nmの範囲内の全波長λ、好適には700~2000nmの範囲内の全波長について、透過率で除算した反射率の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。
【0163】
本実施形態の一側面において、反射率、吸光度及び透過率は、サポート面に入射する光に関する。本実施形態の一側面において、透過率、吸光度及び反射率の値は、サポート面の垂線に角度θで入射する光に関し、θが、0~85°の範囲内である。ある側面において、θが0°である。別側面において、θが15°である。別側面においてθが30°である。別側面においてθが45°である。別側面においてθが60°である。別側面においてθが75°である。
【0164】
本実施形態の一側面において、吸光度、透過率及び反射率の値は、接触平面の垂線から角度θで入射する光に関し、θが、0~85°の範囲内である。ある側面において、θが0°である。別側面において、θが15°である。別側面においてθが30°である。別側面においてθが45°である。別側面においてθが60°である。別側面においてθが75°である。接触平面は、第1面及びサポート間の接触点により画定される。ある側面において、接触平面は、接触点群に対する二乗平均平方根フィッティングされたものである。
【0165】
[76a]上述の実施形態のいずれかに係る光学素子にして、サポートは、次の1つ又は複数を有する:
a. 0.5未満の透過率、好適には0.3未満、好適には0.2未満、好適には0.1未満;
b. 0.5未満の反射率、好適には0.3未満、好適には0.2未満、好適には0.1未満;及び
c. 少なくとも0.5の吸光度、好適には少なくとも0.8、好適には少なくとも0.9、最適には少なくとも0.95。
【0166】
本実施形態の一側面において、満足できる特徴は、a.,b.,c.,a.+b.,a.+c.,b.+c.及びa.+b.+c.から成る群から選択される組み合わせである。本実施形態の一側面において、波長λ10nm~20μm、好適には10nm~2μmについて基準が満足される。ある側面において、最適には380nm~740nmである。別側面において、より好適には10nm~200nm、最適には13nm~193nmである。別側面において、より好適には700nm~2000nm、最適には850nm~1550nmである。本実施形態の一側面において、λが532nmである。
【0167】
この側面に従って周波数2倍Nd:YAGレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが476nmである。この側面に従って青色Krレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが594nmである。この側面に従って黄色He-Neレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが647nmである。この側面に従って赤色Krレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。
【0168】
本実施形態の一側面において、10nm~2μmの範囲内の全波長λ、好適には10nm~20μmの範囲内の全波長について、吸光度で除算した透過率の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。
本実施形態の一側面において、380nm~740nmの範囲内の全波長λについて、吸光度で除算した透過率の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。
本実施形態の一側面において、13~193nmの範囲内の全波長λ、好適には、10~200μmの範囲内の全波長について、吸光度で除算した透過率の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、850~1550nmの範囲内の全波長λ、好適には700~2000nmの範囲内の全波長について、吸光度で除算した透過率の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、10nm~2μmの範囲内の全波長λ、好適には10nm~20μmの範囲内の全波長について、吸光度で除算した反射率の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、380nm~740nmの範囲内の全波長λについて、吸光度で除算した反射率の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。
本実施形態の一側面において、13~193nmの範囲内の全波長λ、好適には、10~200μmの範囲内の全波長について、吸光度で除算した反射率の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、850~1550nmの範囲内の全波長λ、好適には700~2000nmの範囲内の全波長について、吸光度で除算した反射率の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。
【0169】
本実施形態の一側面において、吸光度、透過率及び反射率の値は、接触平面の垂線から角度θで入射する光に関し、θが0~85°の範囲内にある。ある側面において、θが0°である。別側面において、θが15°である。別側面においてθが30°である。別側面においてθが45°である。別側面においてθが60°である。別側面においてθが75°である。接触平面は、第1面及びサポート間の接触点により画定される。ある側面において、接触平面は、接触点群に対する二乗平均平方根フィッティングされたものである。
【0170】
[76b]上述の実施形態のいずれかに係る光学素子にして、サポートは、次の1つ又は複数を有する:
a. 0.5未満の透過率、好適には0.3未満、好適には0.2未満、好適には0.1未満;
b. 少なくとも0.5の反射率、好適には少なくとも0.8、より好適には少なくとも0.9、最適には少なくとも0.95;及び
c. 0.5未満の吸光度、好適には0.3未満、好適には0.2未満、好適には0.1未満。
本実施形態の一側面において、満足できる特徴は、a.,b.,c.,a.+b.,a.+c.,b.+c.及びa.+b.+c.から成る群から選択される組み合わせである。10nm~20μm、好適には10nm~2μm。ある側面において、最適には380nm~740nmである。別側面において、より好適には10nm~200nm、最適には13nm~193nmである。別側面において、より好適には700nm~2000nm、最適には850nm~1550nmである。
【0171】
本実施形態の一側面において、λが532nmである。この側面に従って周波数2倍Nd:YAGレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが476nmである。この側面に従って青色Krレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが594nmである。この側面に従って黄色He-Neレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが647nmである。この側面に従って赤色Krレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。
【0172】
本実施形態の一側面において、10nm~2μmの範囲内の全波長λ、好適には10nm~20μmの範囲内の全波長について、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、380nm~740nmの範囲内の全波長λについて、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、13~193nmの範囲内の全波長λ、好適には10~200nmの範囲内の全波長について、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、850~1550nmの範囲内の全波長λ、好適には700~2000nmの範囲内の全波長について、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、10nm~2μmの範囲内の全波長λ、好適には10nm~20μmの範囲内の全波長について、反射率で除算した吸光度の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、380nm~740nmの範囲内の全波長λについて、反射率で除算した吸光度の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、13~193nmの範囲内の全波長λ、好適には10~200nmの範囲内の全波長について、反射率で除算した吸光度の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、850~1550nmの範囲内の全波長λ、好適には700~2000nmの範囲内の全波長について、反射率で除算した吸光度の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。
【0173】
本実施形態の一側面において、吸光度、透過率及び反射率の値は、接触平面の垂線から角度θで入射する光に関し、θが0~85°の範囲内にある。ある側面において、θが0°である。別側面において、θが15°である。別側面においてθが30°である。別側面においてθが45°である。別側面においてθが60°である。別側面においてθが75°である。接触平面は、第1面及びサポート間の接触点により画定される。ある側面において、接触平面は、接触点群に対する二乗平均平方根フィッティングされたものである。
【0174】
[77]光学素子の準備のための方法にして、次の処理工程を含み、これらが任意の順番で実行可能である:
a. サポートを提供すること;
b. カバーをサポートに取り付けることにして、カバーが2次元材料を含むこと;
c. サポートに対するカバーの位置を変えるための手段を提供すること。
【0175】
カバーは、反射率で除算した透過率が0.5を超えない、好適には0.25を超えない、より好適には0.1を超えない、最適には0.01を超えない値を有し、反射率及び透過率が波長λで測定され、λが、10nm~20μm、好適には10nm~2μmの範囲内にある。ある側面において、最適には380nm~740nmである。別側面において、より好適には10nm~200nm、最適には13nm~193nmである。別側面において、より好適には700nm~2000nm、最適には850nm~1550nmである。
【0176】
本実施形態の一側面において、λが532nmである。この側面に従って周波数2倍Nd:YAGレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが476nmである。この側面に従って青色Krレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが594nmである。この側面に従って黄色He-Neレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが647nmである。この側面に従って赤色Krレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。
【0177】
本実施形態の一側面において、10nm~2μmの範囲内の全波長λ、好適には10nm~20μmの範囲内の全波長について、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、380nm~740nmの範囲内の全波長λについて、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、13~193nmの範囲内の全波長λ、好適には10~200nmの範囲内の全波長について、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、850~1550nmの範囲内の全波長λ、好適には700~2000nmの範囲内の全波長について、反射率で除算した透過率の値が0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、10nm~2μmの範囲内の全波長λ、好適には10nm~20μmの範囲内の全波長について、透過率で除算した反射率の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、380nm~740nmの範囲内の全波長λについて、透過率で除算した反射率の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、13~193nmの範囲内の全波長λ、好適には10~200nmの範囲内の全波長について、透過率で除算した反射率の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、850~1550nmの範囲内の全波長λ、好適には700~2000nmの範囲内の全波長について、透過率で除算した反射率の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、380nm~740nmの範囲内の全波長λについて、吸光度で除算した透過率の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、13~193nmの範囲内の全波長λ、好適には、10~200μmの範囲内の全波長について、吸光度で除算した透過率の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、850~1550nmの範囲内の全波長λ、好適には700~2000nmの範囲内の全波長について、吸光度で除算した透過率の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、10nm~2μmの範囲内の全波長λ、好適には10nm~20μmの範囲内の全波長について、吸光度で除算した反射率の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、380nm~740nmの範囲内の全波長λについて、吸光度で除算した反射率の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、13~193nmの範囲内の全波長λ、好適には、10~200μmの範囲内の全波長について、吸光度で除算した反射率の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、850~1550nmの範囲内の全波長λ、好適には700~2000nmの範囲内の全波長について、吸光度で除算した反射率の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。
【0178】
本実施形態の一側面において、10nm~2μmの範囲内の全波長λ、好適には10nm~20μmの範囲内の全波長について、反射率で除算した吸光度の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、380nm~740nmの範囲内の全波長λについて、反射率で除算した吸光度の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、13~193nmの範囲内の全波長λ、好適には10~200nmの範囲内の全波長について、反射率で除算した吸光度の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。本実施形態の一側面において、850~1550nmの範囲内の全波長λ、好適には700~2000nmの範囲内の全波長について、反射率で除算した吸光度の値は、0.5又はこれ未満、好適には0.25又はこれ未満、より好適には0.1又はこれ未満、最適には0.01である。
【0179】
本実施形態の一側面において、透過率及び反射率の値は、接触平面の垂線から角度θで入射する光に関し、θが0~85°の範囲内にある。ある側面において、θが0°である。別側面において、θが15°である。別側面においてθが30°である。別側面においてθが45°である。別側面においてθが60°である。別側面においてθが75°である。接触平面は、第1面及びサポート間の接触点により画定される。ある側面において、接触平面は、接触点群に対する二乗平均平方根フィッティングされたものである。本実施形態の一側面において、カバーが、他の箇所で記載されたアモルファス部分、金属部分又は添加部又はこれらの組み合わせを含む。一つの実施形態においては、2次元材料は、実施形態[39]のリストから選択された1つ又は複数のものである。
【0180】
本実施形態の一側面において、工程b)は、次のものを含む:
B1) サポート上に2次元材料を形成すること;
B2) 2次元材料に1つ又は複数の追加材料を適用してカバーを得ること。
【0181】
本実施形態の一側面において、工程b)は、次のものを含む:
B1) 2次元材料を提供すること;
B2) サポートに2次元材料を取り付けること;
B3) 2次元材料に1つ又は複数の追加材料を適用してカバーを得ること。
【0182】
本実施形態の一側面において、工程b)は、次のものを含む:
B1) 2次元材料を提供すること;
B2) 2次元材料に1つ又は複数の追加材料を適用してカバーを得ること;
B3) サポートにカバーを取り付けること。
本実施形態の一側面において、工程bにおける取付は、カバー上へのサポートの付与を含み、好適には、カバー上でのサポートの形成を含む。
【0183】
[78]実施形態[77]に係る方法にして、サポートの一部を取り除く工程を含む。
[79]実施形態[78]に係る方法により取得可能な光学素子。
[80]実施形態[1]~[76]又は[79]のいずれかに係る光学素子を含む装置。
[81]実施形態[80]に係る装置にして、装置は、次のものから成る群から選択された1つ又は複数のものである:調整可能な光学ミラー、調整可能な光反射及び/又は透過拡散器、調整可能な光反射及び/又は透過回折格子、調整可能な光反射及び/又は透過フィルタ、調整可能な光反射及び/又は透過変調器、調整可能な光反射及び/又は透過収集器、調整可能な光反射及び/又は透過レンズ、調整可能なミラー面、調整可能なライトセイル、調整可能なホログラフィック画像取得器、調整可能な減衰器、調整可能なビームスプリッター、調整可能なビーム変位器、調整可能な光学屈折媒体、調整可能な光スイッチ、調整可能なゾーンプレート、調整可能な波長板、調整可能なシャッター、調整可能なダイヤフラム、調整可能な位相変調器、調整可能なマイクロディスプレイ、調整可能な画像センサー、調整可能なカメラセンサー、調整可能な分光計、調整可能な集光器、LiFi無線通信のための調整可能な光学部品、LIDARシステムのための調整可能な光学部品、ガスフィルタ用の調整可能な光学部品、液体フィルタ用の調整可能な光学部品、逆浸透用の調整可能な光学部品、計測用の調整可能な光学部品、医療技術用の調整可能な光学部品、風車用の調整可能な光学部品、調整可能な量子センサー、調整可能な放射計、調整可能なソーラーパネル、調整可能なサンシェード及び調整可能な窓。
[81a]実施形態[80]に係る装置にして、装置は、次のものから成る群から選択された1つ又は複数のものである:調整可能な光学ミラー、調整可能な光反射及び/又は透過拡散器、調整可能な光反射及び/又は透過回折格子、調整可能な光反射及び/又は透過フィルタ、調整可能な光反射及び/又は透過変調器、調整可能な光反射及び/又は透過収集器、調整可能な光反射及び/又は透過レンズ、調整可能なミラー面、調整可能なライトセイル、調整可能なホログラフィック画像取得器、調整可能な減衰器、調整可能なビームスプリッター、調整可能なビーム変位器、調整可能な光学屈折媒体、調整可能な光スイッチ、調整可能なゾーンプレート、調整可能な波長板、調整可能なシャッター、調整可能なダイヤフラム、調整可能な位相変調器、調整可能なマイクロディスプレイ、調整可能な画像センサー、調整可能なカメラセンサー、調整可能な分光計、調整可能な集光器、LiFi無線通信のための調整可能な光学部品、LIDARシステムのための調整可能な光学部品、ガスフィルタ用の調整可能な光学部品、液体フィルタ用の調整可能な光学部品、逆浸透用の調整可能な光学部品、計測用の調整可能な光学部品、医療技術用の調整可能な光学部品、風車用の調整可能な光学部品、調整可能なマイク、調整可能なスピーカ、調整可能な量子センサー、調整可能な放射計、調整可能なソーラーパネル、調整可能なサンシェード及び調整可能な窓。
【0184】
[82]調整可能な光学装置におけるコーティングされた2次元材料の使用。
[83]動作周波数を高めるための調整可能な光学装置におけるコーティングされた2次元材料の使用。
[84]調整可能な光学装置の質量を低下させるためのコーティングされた2次元材料の使用。
[86]調整可能な光学装置の機械的強度を高めるためのコーティングされた2次元材料の使用。
[86]調整可能な光学装置の耐久性を高めるためのコーティングされた2次元材料の使用。
[87]調整可能な光学装置の消費電力を低下させるためのコーティングされた2次元材料の使用。
[88]調整可能な光学装置の反射率を高めるためのコーティングされた2次元材料の使用。
[89]光応答装置、好適にはライトセイルにおける推力を高めるためのコーティングされた2次元材料の使用。
[90]調整可能な光学装置の動作周波数を高めるための実施形態[1]~[76]又は[79]のいずれかに係る光学素子の使用。
[91]調整可能な光学装置の質量を低下させるための実施形態[1]~[76]又は[79]のいずれかに係る光学素子の使用。
[92]調整可能な光学装置の機械的強度を高めるための実施形態[1]~[76]又は[79]のいずれかに係る光学素子の使用。
[93]調整可能な光学装置の耐久性を高めるための実施形態[1]~[76]又は[79]のいずれかに係る光学素子の使用。
[94]調整可能な光学装置の消費電力を低下させるための実施形態[1]~[76]又は[79]のいずれかに係る光学素子の使用。
[95]調整可能な光学装置の反射率を高めるための実施形態[1]~[76]又は[79]のいずれかに係る光学素子の使用。
[96]光応答装置、好適にはライトセイルにおける推力を高めるための実施形態[1]~[76]又は[79]のいずれかに係る光学素子の使用。
【0185】
本開示に係る光学素子又は装置の更なる使用は、次の1つ又は複数のものである:
-熱伝導率の増加
-ダイナミックレンジの増加
-波長制御及び広範囲で連続の調整
-角度制御及び広範囲で連続の調整
-データ伝送帯域幅の増加
-製造の複雑さの低下
-効果の同一性の向上
-熱安定性の向上
【0186】
本開示に係るコーティングされた2次元材料の更なる使用は、次の1つ又は複数のものである:
-熱伝導率の増加
-ダイナミックレンジの増加
-波長制御及び広範囲で連続の調整
-角度制御及び広範囲で連続の調整
-データ伝送帯域幅の増加
-製造の複雑さの低下
-効果の同一性の向上
-熱安定性の向上
【図面の簡単な説明】
【0187】
【
図3】
図3は、サポート材料の除去前の積層体を示す。
【
図8】
図8は、光学装置を準備するための方法に関するフロー図を示す。
【
図9】
図9は、平坦カバーとの光の相互作用を示す。
【
図15】
図15は、位置ベクトル、高度及び深さに関する位置を示す。
【
図18】
図18は、チューニング可能なピクセルを持つ光学装置の概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0188】
「平均密度」
本明細書では層状物(laminar objects)について平均密度が提示される。平均密度は、単位面積当たりの質量として与えられる。平均密度は、全面積上の質量をその面積で除算することにより算出される。対象物の平均密度は、その面積で除算された対象物の質量である。対象物の構成要素(材料)の平均密度は、対象物の面積で除算した対象物の構成要素(材料)の全質量である。
【0189】
「波長」
本文章に提示の波長は、真空波長、即ち、真空を伝播していると仮定した時に放射線が持つ波長である。
【0190】
「光学素子」
本開示に係る好適な光学素子は、調整可能な散乱特性、反射特性、干渉特性又はこれらの組み合わせを持つように適合及び構成される。好適な光学素子は、表面を呈示し、表面の散乱、反射又は干渉の挙動が調整可能である。好適な光学素子は、カバー、サポート及び手段を有し、手段は、カバーを動かすように適合及び調整される。
【0191】
「カバー」
光学素子は、カバーを備える。カバーは、特には光学素子の散乱、反射及び/又は干渉特性の調整を許容するように調整可能である。好適なカバーは、薄層(lamina)である。好適なカバーは、層状の伸張部の2つの寸法と、層状の伸張部の両方の寸法に垂直な厚みを有する。好適なカバーは、厚みの二乗の少なくとも25倍であり、好適には少なくとも1,000倍であり、より好適には少なくとも10,000倍である層状面積(laminar area)を持つ。薄層は、実質的に平面(planar)の形態を持ち得る。薄層は、非平面(non-planar)の形態を持ち得る。カバーは、第1面及び第2面を有する。第1面及び第2面は、好適には、薄層の2つの面である。
【0192】
カバーは、第1面を介してサポートに取り付けられる。好適には、第1面の点(群)又は線(群)又は両方の組み合わせで、サポートにカバーが取り付けられる。一つの実施形態においては、サポートへのカバーの取付けは、点を含み、当該点は、1mm2又はこれ未満の表面積を持つ。一つの実施形態において、サポートへのカバーの取付けは、線を含み、当該線は、1mm又はこれ未満の厚みを持つ。そのような線は、直線又は反った線であり得る。カバーは、好適にはフレキシブルである。カバーは、好適には、十分にフレキシブルであり、その表面上の点が少なくとも10nm、好適には少なくとも50nm、より好適には少なくとも100nm離れた2つの位置の間を移動することを許す。
【0193】
カバーの空間位置は、サポートとの関係におけるカバー輪郭プロファイルを規定する。サポートは、カバーにおける点(points)の空間位置の参照フレームとして機能する。カバー輪郭プロファイルは、サポートとの関係におけるカバーの全点の空間位置により規定される。カバー輪郭プロファイルは、カバーに関する形状を決定する。カバー輪郭プロファイルは、第2面に関して記述されるが、第1面についても同等に記述可能である。第2面は、第1面に平行のままであり得る。
【0194】
一つの実施形態においては、カバーは、部分(section)が、好適には少なくともカバーの10面積%、より好適には少なくとも20面積%、より好適には少なくとも50面積%で、その配向を変えることなく移動するように動かされ得る。この動きは、好適には、カバーの平坦部の上下動に対応する。
【0195】
カバーは、1つ又は複数の層、好適には、2以上の層を備え得る。一つの実施形態においては、カバーは、2次元含有層を備え、2次元含有層は、1つ又は複数の2次元材料、好適には、1つ又は複数の2次元材料を含む。一つの実施形態においては、カバーは、2次元含有層ではない追加層を備える。一つの実施形態においては、追加層は、好適には、2次元含有層よりもサポートから離れている。追加層は、好適には、堆積層、好適には、2次元含有層上に堆積された材料の層である。別の実施形態においては、追加層は、好適には、2次元含有層よりもサポートに近い。別の実施形態においては、追加層は、複数の2次元含有層により囲まれ(enclosed)、一つの2次元含有層が、包含された追加材料よりもサポートに近い。この実施形態の別の側面においては、2つの追加層が2次元含有層を囲み、一つの追加材料が、2次元含有層よりもサポートに近い。
【0196】
一つの実施形態においては、カバーは、他の材料よりも少ない2次元材料を含み、好適には、2次元材料が、カバーの10重量%未満であり、好適には、1重量%未満であり、より好適には、0.1重量%未満である。
【0197】
「カバー輪郭プロファイル」
カバー輪郭プロファイルは、サポートとの関係で第2面の全点の空間位置により規定される。カバー輪郭プロファイルは、表面形状を表す。サポートに取り付けられるカバーの部分は、サポートに対して動かない。この部分は、全てのカバー輪郭プロファイルにおいてサポートに関して同一の位置にある。
【0198】
一つの実施形態においては、サポートは、部分的表面を呈する。部分的表面は、部分が不足した(sections missing)表面である。不足部分は、点、線、面積、又はこれらの組み合わせであり得る。好適な点は、1mm2又はこれ未満の表面積を持つ。好適な線は、1mm又はこれ未満の厚みを持つ。本実施形態の一側面において、部分的表面は、部分的な平坦面(planar surface)である。本実施形態の一側面において、部分的表面は、部分的な非平坦面(non-planar surface)である。本実施形態の一側面において、カバーは、サポートの部分的表面の全体に取り付けられる。
【0199】
本開示の一側面において、光学素子が基板を備え、カバーと基板の間で深さが規定される。カバー輪郭プロファイルは、深さの構成(configuration)である。
【0200】
カバーは、サポートとの関係においてカバーの1つ又は複数の点を動かすことによりカバー輪郭プロファイルの間で動かされる。カバー輪郭プロファイル間の動きは、1つ又は複数の深さを変更することを含むことができる。カバー輪郭プロファイル間の動きは、1つ又は複数のスパン部を曲げることを含むことができる。
【0201】
カバー輪郭プロファイルは、カバーの配向を表す。カバーの点の法線は、異なるカバー輪郭プロファイルにおいて異なる角度であり得る。
【0202】
カバーにおける点の高度は、サポートの平面に関して規定される。一つの実施形態においては、サポートは、カバーに接触する第1面と、反対の第2面を有する薄層(laminar)である。本実施形態の一側面において、高度は、サポートの第1面に対するものであり、それに垂直な方向で測定される。この実施形態の別の側面においては、高度は、サポートの第2面に対するものであり、それに垂直な方向で測定される。本実施形態の一側面において、サポートは、部分が不足した薄層である。
【0203】
一つの実施形態においては、カバー輪郭プロファイル間の動きは、カバーにおける1つ又は複数の点の高度を変化させる。
【0204】
「サポート」
サポートは、カバーが、特に第1面の部分上で取り付けられるものである。好適なサポートは、硬質である。好適なサポートは、非フレキシブルである。好適なサポートは、カバーの空間位置が規定されることに関して参照を構成する。
【0205】
好適なサポートは、カバーが取り付けられる部分的表面を呈する。
【0206】
サポートは、好適には薄層の形態のサポート材料を提供し、サポート材料の一部を取り除くことにより準備することができる。サポート材料の一部の除去により、好適には、部分的表面を持つサポートが形成される。
【0207】
サポートは、サポート薄層の不完全な堆積であり得る。サポートは、部分的な薄層として、2次元含有層又はカバーに対して付与され得る。
【0208】
一つの実施形態においては、サポートは、1つ又は複数の柱を備える。別の実施形態においては、サポートは、1つ又は複数の壁を備える。
【0209】
サポートは、多数の材料から成ることができ、当業者は、適切と考えられる材料を選択することができる。好適な材料は、次のものから選択される1つ又は複数のものである:
- 1つ又は複数のアモルファス材料;
- 1つ又は複数の結晶材料;
- 1つ又は複数のポリマー;
- 1つ又は複数の複合物;
- 1つ又は複数のガラス;及び
- 1つ又は複数の半導体。
【0210】
好適なアモルファス材料の一つのセットは、Ag,Al,Au,B,Ba,Be,Bi,C,Ca,Cr,Cs,Co,Cu,Fe,Ga,Ge,H,Hf,Hg,In,Ir,K,Mg,Mn,Mo,Na,Nb,Ni,Li,Ti,Os,P,Pb,Pd,Pt,Re,Rh,Ru,S,Sb,Sc,Se,Si,Sn,Sr,Ta,Te,V,W,Zr及びZnから成る群から選択される1つ又は複数の元素である。他の好適なアモルファス材料は、先に挙げた2つ以上の元素の1以上の組み合わせ、好適には、合金、又は、カルコゲン((O,S,Se,Te),N又はC)を有するそれらの元素の化合物である。
【0211】
好適なCは、非晶質のCである。好適なSiは、非晶質のSiである。本文脈におけるSi及びOの好適な組み合わせは、非晶質のシリカ(SiO2)である。本文脈におけるSi及びNの好適な組み合わせは、非晶質の窒化シリコン(Si3N4)である。本文脈におけるGa及びNの好適な組み合わせは、非晶質の窒化ガリウム(GaN)である。In、Sn、Zn及びOの好適な組み合わせは、非晶質のインジウムスズ酸化物(ITO)、非晶質のインジウム酸化亜鉛(IZO)、非晶質の酸化亜鉛(ZnO)、及び非晶質のインジウムスズ酸化亜鉛(ITZO)である。
【0212】
好適なアモルファス材料の1以上の好適なセットは、Ag,Al,Au,B,Ba,C,Ca,Cr,Cs,Co,Cu,Fe,Ga,Ge,Hf,In,K,Mg,Mn,Mo,Na,Nb,Ni,Li,Ti,P,Pb,Pd,Pt,S,Sb,Se,Si,Sn,Sr,Ta,Te,V,W,Zr及びZnから成る群から選択された1つ又は複数の元素である。他の好適なアモルファス材料は、先に挙げた2つ以上の元素の1以上の組み合わせ、好適には、合金、又は、カルコゲン((O,S,Se,Te),N又はC)を有するそれらの元素の化合物である。好適なCは、非晶質のCである。好適なSiは、非晶質のSiである。本文脈におけるSi及びOの好適な組み合わせは、非晶質のシリカ(SiO2)である。本文脈におけるSi及びNの好適な組み合わせは、非晶質の窒化シリコン(Si3N4)である。本文脈におけるGa及びNの好適な組み合わせは、非晶質の窒化ガリウム(GaN)である。In、Sn、Zn及びOの好適な組み合わせは、非晶質のインジウムスズ酸化物(ITO)、非晶質のインジウム酸化亜鉛(IZO)、非晶質の酸化亜鉛(ZnO)、及び非晶質のインジウムスズ酸化亜鉛(ITZO)である。
【0213】
好適な結晶材料は、ダイヤモンド、c-BN、h-BN及び結晶酸化物から成る群から選択された1つ又は複数のものである。
【0214】
本文脈における好適な結晶酸化物は、SiO2、SiC、Si3N4、GaN、AlN、Al2O3、BaO及びTiO2から成る群から選択された1つ又は複数のものである。本文脈における好適な結晶酸化物及び窒化物は、SiO2、SiC、Si3N4、GaN、AlN、Al2O3、BaO及びTiO2から成る群から選択された1つ又は複数のものである。
【0215】
好適なポリマーは、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリメタクリル酸メチル、ポリイミド、ポリエチレンテレフタラート、ポリエチレンナフタレート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)、ポリスチレンスルホン酸(PSS)、及びPEDOT:PSS(ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)スチレンスルホン酸)から成る群から選択された1つ又は複数のものである。
【0216】
好適なポリマーは、フォトレジストポリマーであり得る。一つの好適なポリマーは、ネガ型フォトレジストポリマーである。別の好適なポリマーは、ポジ型フォトレジストポリマーである。
【0217】
好適な複合物は、ナノ粒子、量子ドット、カーボンナノチューブ、銀ナノワイヤ及びナノシートから成る群から選択される1つ又は複数のものを含むポリマー基材である。好適なナノシートは、2次元材料に関して提示されたリストから選択される。
【0218】
好適なガラスは、超薄型フレキシブルガラス及びスピンオン・ガラスから成る群から選択された1つ又は複数のものである。
【0219】
好適な半導体は、単元素半導体又は化合物半導体である。好適な単元素半導体は、Si、Ge,及びSnから成る群から選択された1つ又は複数のものである。本文脈における好適な化合物は、GaAs、GaN、GaP、CdS、PbS、BP、MoS2、MoSe2、MoTe2、WS2、WSe2、WTe2、NbS2、NbSe2、NbTe2、TaS2、TaSe2、TaTe2、TiSe2、VSe2、CrS2,及びCrSe2から成る群から選択された1つ又は複数のものである。上記した半導体がドープされたものも好適である。
【0220】
サポートは、好適には、部分的な薄層である。部分的な薄層は、好適には、1つ又は複数の空き部を提供し、その上で、カバーが、サポートに取り付けられない。空き部は、移動可能である、カバーのスパン部を規定する。基板が存在するところで、空き部は、キャビティーを生じさせる。
【0221】
一つの実施形態においては、サポートは、1つ又は複数の穿孔を有する。穿孔は、好適には、隔離されたキャビティーを生じさせる。穿孔は、好適には、閉鎖域であるスパン部を生じさせる。
【0222】
一つの実施形態においては、サポートは、1つ又は複数のチャンネルを有する。チャンネルは、好適には、線形キャビティーを生じさせる。チャンネルは、好適には、長尺片であるスパン部を生じさせる。
【0223】
一つの実施形態においては、サポートは、メッシュ又はグリッド又はギャラリー網(gallery system)である。本実施形態の一側面において、サポートは、接続されたキャビティー網を生じさせる。本実施形態の一側面において、サポートは、スパン部の接続網(connected network)を生じさせる。
【0224】
一つの実施形態においては、サポートは、1つ又は複数の間隙を備える。好適な間隙は、空(真空)又は充填され得る。好適な充填材料は、液体、好適には、水、溶液、及び液晶;及び、ガス、好適には、空気、N2、Ne及びSF6から選択された1つ又は複数のものである。
【0225】
一つの実施形態においては、サポートが低い充填率を有することが好ましい。充填率は、間隙がない同一の材料のサポートの理論上の質量で除算されたサポートの質量である。充填率は、好適には、70%又はこれ未満、より好適には40%又はこれ未満、最適には35%又はこれ未満である。本実施形態の一側面において、充填率は、25%又はこれ未満、好適には5%又はこれ未満である。この実施形態の一側面は、ライトセイルに向けられる。
【0226】
一つの実施形態においては、サポートは、500μm又はこれ未満、好適には10μm又はこれ未満、好適には2μm又はこれ未満の厚みを有する。ある側面においては、厚みは、1600nm又はこれ未満である。別の側面においては、厚みは、800nm又はこれ未満である。一つの側面においては、厚みは、200nm又はこれ未満である。
【0227】
一つの実施形態においては、サポートは、基板の表面の直上に形成される。別の実施形態においては、サポートは、カバー上に付与及び形成される。
【0228】
一つの実施形態においては、サポートは、熱酸化によって基板上に形成される。別の実施形態においては、サポートは、カバー上に堆積され、次にパターニングされる。別の実施形態においては、サポートは、カバー上に堆積され、次にパターニングされ、次に基板上に移される。
【0229】
「基板」
本開示の一側面において、光学素子は、基板を備える。好適な基板は、サポートに取り付けられる。好適な基板は、基板に対して固定された位置にサポートを保持する。好適な基板は、高度が測定される平面を規定する。基板が存在するところで、高度が、干渉挙動(interference behaviour)を決定する。
【0230】
基板は、多数の材料から成ることができ、当業者は、適切と考えられる材料を選択することができる。好適な材料は、次のものから選択される1つ又は複数のものである:
- 1つ又は複数のアモルファス材料;
- 1つ又は複数の結晶材料;
- 1つ又は複数のポリマー;
- 1つ又は複数の複合物;
- 1つ又は複数のガラス;及び
- 1つ又は複数の半導体。
【0231】
好適なアモルファス材料の一つのセットは、Ag,Al,Au,B,Ba,Be,Bi,C,Ca,Cr,Cs,Co,Cu,Fe,Ga,Ge,H,Hf,Hg,In,Ir,K,Mg,Mn,Mo,Na,Nb,Ni,Li,Ti,Os,P,Pb,Pd,Pt,Re,Rh,Ru,S,Sb,Sc,Se,Si,Sn,Sr,Ta,Te,V,W,Zr及びZnから成る群から選択される1つ又は複数の元素である。他の好適なアモルファス材料は、先に挙げた2つ以上の元素の1以上の組み合わせ、好適には、合金、又は、カルコゲン((O,S,Se,Te),N又はC)を有する先に挙げた1つ以上の元素の化合物である。好適なCは、非晶質のCである。好適なSiは、非晶質のSiである。本文脈におけるSi及びOの好適な組み合わせは、非晶質のシリカ(SiO2)である。本文脈におけるSi及びNの好適な組み合わせは、非晶質の窒化シリコン(Si3N4)である。本文脈におけるGa及びNの好適な組み合わせは、非晶質の窒化ガリウム(GaN)である。In、Sn、Zn及びOの好適な組み合わせは、非晶質のインジウムスズ酸化物(ITO)、非晶質のインジウム酸化亜鉛(IZO)、非晶質の酸化亜鉛(ZnO)、及び非晶質のインジウムスズ酸化亜鉛(ITZO)である。
【0232】
好適なアモルファス材料の1以上の好適なセットは、Ag,Al,Au,B,Ba,C,Ca,Cr,Cs,Co,Cu,Fe,Ga,Ge,Hf,In,K,Mg,Mn,Mo,Na,Nb,Ni,Li,Ti,P,Pb,Pd,Pt,S,Sb,Se,Si,Sn,Sr,Ta,Te,V,W,Zr及びZnから成る群から選択された1つ又は複数である。他の好適なアモルファス材料は、先に挙げた2つ以上の元素の1以上の組み合わせ、好適には、合金、又は、カルコゲン((O,S,Se,Te),N又はC)を有する先に挙げた1つ以上の元素の化合物である。好適なCは、非晶質のCである。好適なSiは、非晶質のSiである。本文脈におけるSi及びOの好適な組み合わせは、非晶質のシリカ(SiO2)である。本文脈におけるSi及びNの好適な組み合わせは、非晶質の窒化シリコン(Si3N4)である。本文脈におけるGa及びNの好適な組み合わせは、非晶質の窒化ガリウム(GaN)である。In、Sn、Zn及びOの好適な組み合わせは、非晶質のインジウムスズ酸化物(ITO)、非晶質のインジウム酸化亜鉛(IZO)、非晶質の酸化亜鉛(ZnO)、及び非晶質のインジウムスズ酸化亜鉛(ITZO)である。
【0233】
好適な結晶材料は、ダイヤモンド、c-BN、h-BN及び結晶酸化物から成る群から選択された1つ又は複数のものである。本文脈における好適な結晶酸化物は、SiO2、SiC、Si3N4、GaN、AlN、Al2O3、BaO及びTiO2から成る群から選択された1つ又は複数のものである。
【0234】
好適な結晶材料は、ダイヤモンド、c-BN、h-BN、結晶酸化物及び窒化物から成る群から選択された1つ又は複数のものである。本文脈における好適な結晶酸化物又は窒化物は、SiO2、SiC、Si3N4、GaN、AlN、Al2O3、BaO及びTiO2から成る群から選択された1つ又は複数のものである。
【0235】
好適なポリマーは、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリメタクリル酸メチル、ポリイミド、ポリエチレンテレフタラート、ポリエチレンナフタレート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)、ポリスチレンスルホン酸(PSS)、及びPEDOT:PSS(ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)スチレンスルホン酸)から成る群から選択された1つ又は複数のものである。
【0236】
好適な複合物は、ナノ粒子、量子ドット、カーボンナノチューブ、銀ナノワイヤ及びナノシートから成る群から選択される1つ又は複数のものを含むポリマー基材である。好適なナノシートは、2次元材料に関して提示されたリストから選択される。
【0237】
好適なガラスは、超薄型フレキシブルガラス及びスピンオン・ガラスから成る群から選択された1つ又は複数のものである。
【0238】
好適な半導体は、単元素半導体又は化合物半導体である。好適な単元素半導体は、Si、Ge,及びSnから成る群から選択された1つ又は複数のものである。本文脈における好適な化合物は、GaAs,GaN,GaP,CdS,PbS,BP,MoS2,MoSe2,MoTe2,WS2,WSe2,WTe2,NbS2,NbSe2,NbTe2,TaS2,TaSe2,TaTe2,TiSe2,VSe2,CrS2,及びCrSe2から成る群から選択された1つ又は複数のものである。上記した半導体がドープされたものも好適である。
【0239】
一つの実施形態においては、基板及びサポートが、単一の一体パーツであり得る。一つの実施形態においては、基板及びサポートは、同一の材料から成り得る。
【0240】
「キャビティー及びスパン部」
カバーの一部のみがサポートに取り付けられる。カバーの遠方の(further)部分がサポートに取り付けられない。サポートに取り付けられないカバーの部分は、好適には、サポートにより規定される平面に垂直な方向において、カバーの曲げを許容する。サポートに取り付けられないカバーの部分は、スパン部を構成する。スパン部は、曲げられることができる。それらの位置及び形状は変更可能である。
【0241】
光学素子が基板を持つところで、キャビティーは、カバー、特に、スパン部により規定される。
【0242】
「2次元部分」
カバーは、1つ又は複数の2次元材料を有する2次元部分を備える。2次元材料は、好適には、カバーに強度を与える。2次元材料は、好適には、1つ又は複数の堆積材料を支持するように、好適には、それ自身の質量の少なくとも10倍の質量を支持するように適合及び構成される。2次元材料は、当業者に知られており、本発明の実施のために適切な2次元材料を選択し得る。
【0243】
好適な2次元材料は、単層材料である。好適な2次元材料は、結晶である。好適な2次元材料は、原子の単一層であり、好適には、共有結合した原子の単一層である。好適な2次元材料は、原子単層(atomic monlayer)である。
【0244】
別の好適な2次元材料は、非晶質の単層、好適には非晶質炭素又は窒化ホウ素の単層である。
【0245】
一つの実施形態においては、2次元材料は、C,BN,P,MoS2,MoSe2,MoTe2,WS2,WSe2,WTe2,NbS2,NbSe2,NbTe2,TaS2,TaSe2,TaTe2,TiSe2,VSe2,CrS2,CrSe2,B,Ge,Si,Si2BN,Sn,Pb,P,Sb,Biから成る2Dリストから選択される。本文脈における好適なCは、グラフェン、1つ又は複数のグラファイト層及びグラファイン(graphyne)から成る群から選択された1つ又は複数のものである;好適にはグラフェン。本文脈における好適なBNは、h-BNである。本文脈における好適なPは、黒リン又はフォスフォレン(phosphorene)である。本文脈における好適なBは、ボロフェン(borophene)である。本文脈における好適なGeは、ゲルマネン(germanene)である。本文脈における好適なSiは、シリセン(silicene)である。本文脈における好適なSnは、スタネン(stanene)である。本文脈における好適なPbは、プランベン(plumbene)である。本文脈における好適なSbは、アンチモネン(antimonene)である。本文脈における好適なBiは、ビスムチン(bismuthine)である。一つの実施形態においては、2次元材料は、2Dリストに列挙されていない遷移金属カルコゲニドである。
一つの実施形態においては、2次元材料は、2Dリストの一員の酸化物である。一つの実施形態においては、2次元材料は、2Dリストの一員の、原子がインターカレートした変種である。
【0246】
一つの実施形態においては、2次元材料は、2Dリストの一員の物理的、化学的、機械的及び/又は電磁的に機能化された誘導体である。好適な物理的機能化は、穿孔又は原子弾幕処理である。好適な機械的機能化は、引張り又は圧迫である。好適な電磁的機能化は、電圧印加である。
【0247】
一つの実施形態においては、2次元材料は、グラフェン又はその誘導体である。一つの実施形態においては、2次元材料は、窒化ホウ素又はその誘導体である。
【0248】
2次元材料の一つの好適な種類は、連続シート(contiguous sheet)である。連続シートは、好適には、カバーの面積の少なくとも10%の面積、より好適には少なくとも50%の面積、より好適には少なくとも80%の面積、最適には、カバーの全面積を有する。
一つの実施形態においては、連続シートは、表面への堆積によって形成される。
【0249】
2次元材料の別の好適な種類は、複合シートである。複合シートは、好適には、2以上、好適には、20以上、より好適には100以上の2次元材料のサブシートを含む。サブシートは、好適には一緒に取り付けられ、好適にはファンデルワールス力による。複合シートの準備は、好適には、2次元材料の切断を含む。複合シートの準備は、好適には、硬化を含む。複合シートは、好適にはポリマーを含む。好適な複合シートは、ボールミル粉砕、機械的劈開、溶媒剥離、音波処理、またはそれらのいずれかの組み合わせによって得られる。
【0250】
一つの実施形態においては、複合シートは、2次元材料及び1つ又は複数のポリマーの2以上のシートの混合物(mixture)として表面に塗布される。
【0251】
一つの実施形態においては、2次元部分は、サポートの一面の直上に形成される。別の実施形態においては、2次元部分は、サポートへの取付前に形成される。
【0252】
一つの実施形態においては、2次元部分は、化学蒸着(CVD)によってサポート上に形成される。別の実施形態においては、2次元部分は、化学蒸着によって前駆体(precursor)上に形成され、次にサポートに移される。別の実施形態においては、2次元材料の多数の部分が流体において提供される。流体は、ポリマーも含み得る。本実施形態の一側面において、流体は、サポートに塗布されて硬化して複合物の2次元材料を形成する。本実施形態の一側面において、流体は、前駆体に塗布されて硬化して複合物の2次元材料を形成する。
【0253】
「カバー構成材料」
カバーは、好適には、2次元部分以外のカバー構成材料を備える。好適なカバー構成材料は、カバーの反射率を高め、好適には、十分に第1実施形態の範囲内にあるように高める。
【0254】
一つの実施形態においては、カバーは、アモルファス材料を含む。別の実施形態においては、カバーは、金属を含む。別の実施形態においては、カバーは、実施形態においてリスト化したような1つ又は複数の添加物を含む。
【0255】
アモルファス材料、金属及び添加物の分類は、相互に排他的ではない。一つの実施形態においては、アモルファス材料が金属である。一つの実施形態においては、添加材料が金属である。一つの実施形態においては、金属が添加材料である。一つの実施形態においては、非晶質の含有層が金属含有層である。一つの実施形態においては、非晶質の含有層が添加物含有層である。一つの実施形態においては、添加物含有層が金属含有層である。
【0256】
カバーの1つ又は複数の追加の材料は、好適には、反射率で除算した透過率の値が0.5未満になるのに十分な量で存在する。
【0257】
カバーは、2以上の層として構成され得る。隣接層は、好適には、異なる化学的組成を持つ。カバーは、1つ又は複数の2次元含有層を含み得る。カバーは、2次元含有層ではない1つ又は複数の層を含み得、好適には、金属含有層、非晶質含有層及び添加物含有層のリストから選択された1つ又は複数のものを含み得る。
【0258】
一つの実施形態においては、カバーの第1面の層が2次元含有層である。別の実施形態においては、カバーの第1面の層が、2次元含有層ではない層である。一つの実施形態においては、カバーの第2面の層が2次元含有層である。別の実施形態においては、カバーの第2面の層が、2次元含有層ではない層である。
【0259】
「光応答装置」
先行技術の1つ又は複数の不利益を克服する更なる貢献が、光応答装置、好適にはライトセイルにより為される。貢献は、光学素子により為され、光学素子が、
i. 第1面及び第2面を有するカバー、及び
j. サポートを含み、
カバーは、サポートを第1面に向けて配向され、
第1面の一部がサポートに取り付けられ、その一部は、好適には、第1面の70面積%を超えず、より好適には、第1面の40面積%を超えず、最適には、第1面の35面積%を超えない;
サポートに対する第2面の空間配置がカバー輪郭プロファイルを規定する;
光学素子は、放射線入射に応答して、第1カバー輪郭プロファイルから別のカバー輪郭プロファイルに動くように第2面のために適合及び構成される;
カバーは、1つ又は複数の2次元材料である2次元部分を含む;
カバーは、第2面に入射する光について、0.5を超えない、好適には、0.25を超えない、より好適には、0.1を超えない、最適には0.01を超えない反射率で除算した透過率の値を持ち、反射率及び透過率が波長λで測定される;及び
λは、10nmから20μmの範囲内にあり、好適には、10nmから2μmの範囲内にある。一側面においては、最適には、380nm~740nmである。別側面においては、より好適には、10nm~200nm、最適には、13nm~193nmである。別側面においては、より好適には、700nm~2000nmであり、最適には、850nm~1550nmである。
【0260】
本実施形態の一側面において、λが532nmである。この側面によると周波数2倍Nd:YAGレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが476nmである。この側面によると青色Krレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが594nmである。この側面によると黄色He-Neレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、λが647nmである。この側面によると赤色Krレーザを用いて光学測定を行うことが好適である。本実施形態の一側面において、反射率により除算された透過率の値が、10nmから2μmの範囲内の全波長λについて、好適には、10nmから20μmの範囲内の全波長について、0.5又はこれ未満であり、好適には、0.25又はこれ未満であり、より好適には、0.1又はこれ未満であり、最適には、0.01である。
【0261】
本実施形態の一側面において、反射率で除算した透過率の値は、380nm~740nmの範囲内の全波長λについて、0.5又はこれ未満であり、好適には、0.25又はこれ未満であり、より好適には、0.1又はこれ未満であり、最適には、0.01である。本実施形態の一側面において、反射率により除算された透過率の値が、13~193nmの範囲内の全波長λについて、好適には、10~200nmの範囲内の全波長について、0.5又はこれ未満であり、好適には、0.25又はこれ未満であり、より好適には、0.1又はこれ未満であり、最適には、0.01である。本実施形態の一側面において、反射率により除算された透過率の値が、850~1550nmの範囲内の全波長λについて、好適には、700~2000nmの範囲内の全波長について、0.5又はこれ未満であり、好適には、0.25又はこれ未満であり、より好適には、0.1又はこれ未満であり、最適には、0.01である。
【0262】
本実施形態の一側面において、カバー及びサポートは、1つ又は複数の開口したキャビティーを境界付ける。1つ又は複数の開口したキャビティーは、好適には、各々、開口を有し、開口及びカバーがキャビティーの反対側にある。
実施形態の一側面において、反射率及び透過率は、第2面に入射した光に関する。本実施形態の一側面において、透過率及び反射率の値は、第2面に垂直から角度θで入射する光に関し、θは、0~85°範囲内にある。ある側面において、θは、0°である。別の側面において、θは、15°である。別の側面において、θは、30°である。別の側面において、θは、45°である。別の側面において、θは、60°である。別の側面において、θは、75°である。
【0263】
「光学素子を準備するための工程」
一つの実施形態においては、光学素子の準備のための方法は、次の工程を含む:
a. サポートを提供する;
b. サポートにカバーを取り付けることにして、カバーは、2次元材料を含む;
c. サポートに関してカバーの位置を変更するための手段を提供する。
【0264】
方法は、基板を提供する工程を含み得る。基板は、好適には、サポートの提供の前に提供される。サポートは、基板に対して付与され得る。サポートは、基板に対して付与され得る。
【0265】
方法は、サポートの一部を取り除く工程を含み得る。サポートの一部を取り除く好適な方法は、レーザドリル、物理的衝撃、及び化学エッチングである。
【0266】
カバーは、その場に形成され、又はサポートへの取付けのために実行され得る。
【0267】
「エレメントアレイ」
本発明は、好適には、独立に移動可能である多数の可動カバー部を備える装置において採用可能である。本実施形態の一側面において、装置は、多数のキャビティーを備えることができる。この実施形態の別の側面においては、カバーは、多数のスパン部を備えることができる。本実施形態の一側面において、装置は、上限1.4・1012、又は上限2.5・1012、又は上限5.5・1010、又は上限1.6・1010、又は上限9・108、又は上限4・108、又は上限2.3・108の独立の可動部を備え得る。
【0268】
本発明は、ピクセル基準の表示装置において採用可能である。
【0269】
「ケース」
本発明の光学素子及び装置は、ケースを備え得る。好適なケースは、機械的な保護を提供する。一つの実施形態においては、ケースがシール、好適にはガス・シールを提供する。ケースは、ある手段において電極として用いられ得る。
【0270】
「試験方法」
「反射率、透過率及び吸光度」
表面にレーザを向けることにより反射率、透過率及び吸光度を測定した。レーザは、試験波長に依存して、次のリストから選択した:
λ=532nmについて:周波数2倍Nd:YAGレーザ
λ=476nmについて:青色Krレーザ
λ=594nmについて:黄色He-Neレーザ
λ=647nmについて:赤色Krレーザ
【0271】
「図面」
ここで、図面を用いて更に本発明を例証する。図面は、説明を目的とし、本発明の範囲を限定しない。
【0272】
「図の記述」
図1は、光学素子の断面図を示す。光学素子は、第1面102及び別面103を持つカバー101を有する。カバー101は、この場合3つの柱であるサポート104に取り付けられる。取り付けは、第1面102の一部だけであり、サポートの点105での取り付けである。サポート104での接触点105間のカバー101の部分が自由に曲がり、スパン部と呼ばれる。カバー輪郭プロファイルが平坦である。
【0273】
図2は、
図1と同一の光学素子の断面図を示す。サポート104から離れるようにスパン部でカバー101を曲げる手段が採用されている。カバー輪郭プロファイルは、サポート104から離れた頂部を持つ。
【0274】
図3は、サポート材料の除去前の積層体を示す。積層体は、サポート材料301が付与された基板106を有する。カバー101がサポート材料301上に付与されている。
【0275】
図4は、チャンネルを有する装置を示す。
図3の積層体は、幾らかのサポート材料301を取り除き、サポート104に3つのチャンネル401を残すように処理されている。カバー101は、各チャンネル401に架かってカバー101にスパン部を構築する。カバーのフレキシブルなスパン部を上下に動かすためにチャンネル401内で液体又はガスの圧力が変更可能である。
【0276】
図5は、気孔を有する装置を示す。
図3の積層体は、幾らかのサポート材料301を取り除き、サポート104に4つの気孔402を残すように処理されている。カバー101は、各気孔402に架かってカバー101にスパン部を構築する。カバー101のスパン部がフレキシブルであり、スパン部は、気孔402により構成されたキャビティーを深く又は浅くするために手段により上下に可動である。
【0277】
図6は、基板106上の支柱104を示す。カバー101は、光学素子を取得するために柱104の上部105に取り付け可能である。カバー101、サポート104及び基板106は、キャビティーチャンネル又はギャラリー網を境界付け得る。
【0278】
図7は、光学素子の断面図を示す。サポート104が、基板106の上面に取り付けられる。カバー101が、サポート104の上部に取り付けられる。基板106、サポート104及びカバー101が、深さ205を有するキャビティーを境界付ける。カバー101は、グラフェン202の下層と、非晶質のAu
20
3の反射性の上層から成る。カバーが電極Bとして働き、基板が電極Cとして働き、追加電極Aがカバー上に、ケース204の上壁にある。カバーは、カバーB及び基板Cの間の電位差、又はカバーB及び上部電極Aの間の電位差を変更することにより上下に可動し得る。図示した位置では、カバーは、カバーB及び上部電極Aの間の電位差によって上方に引かれており、従って、深さ205が増加している。サポート104に対するカバー101の形状がカバー輪郭プロファイルを構成する。
【0279】
図8は、光学装置を準備するための方法に関するフロー図を示す。第1工程501において、サポート104が提供される。第2工程502において、グラフェンシート202がサポート104に取り付けられる。第3工程503において、非晶質のAu
20
3の反射層がグラフェンシート上に堆積される。追加の(オプションの)工程において、サポートの一部が取り除かれてカバーのスパン部及び/又はキャビティーを形成する。第5工程において、カバーを動かすための手段が提供される。処理工程及びその順番は、好適には、本記述の実施形態に即して、
図8に示したものから変更され得る。
【0280】
図9は、平坦カバーとの光の相互作用を示す。平行光線601及び602が、両方ともカバー101と相互作用後、同一角度及び平行のままで偏向される。これが鏡面反射を構成する。
【0281】
図10は、凸状カバーとの光の相互作用を示す。丸みのある凸状カバーの輪郭プロファイルのため、第1光線601がほぼ180°の角度で偏向され、第2光線602が小さい角度で偏向されるだけである。光線601及び602は、カバーでの反射の後、もはや平行ではない。これが拡散反射を構成する。
【0282】
図11は、凹状カバーとの光の相互作用を示す。丸みのある凹状カバーの輪郭プロファイルのため、第1光線601が、90°未満の角度で偏向され、第2光線602が、ほぼ180°で偏向される。光線601及び602は、カバーでの反射の後、もはや平行ではない。これが拡散反射を構成する。
【0283】
図12は、平坦カバーとの干渉相互作用を示す。サポート104、カバー101及び基板106が、深さ205のキャビティーを画定する。基板106が、ある程度、透過及び吸収性であり、カバー101が反射性であり、到来する光線601が深さ205に依存した干渉を受ける。
【0284】
図13は、凸状カバーとの干渉相互作用を示す。
図12の光学素子のカバー101が凸形状(カバー輪郭プロファイル)に変形されている。これは、カバー101を上方に押す手段によって引き起こされた。これにより深さ205が増加し、到来する光線601の干渉挙動が変化する。
【0285】
図14は、凹状カバーとの干渉相互作用を示す。
図12の光学素子のカバー101が凹形状(カバー輪郭プロファイル)に変形されている。これは、カバー101を下方に押す手段によって引き起こされた。これにより深さ205が減少し、到来する光線601の干渉挙動が変化する。
【0286】
図15は、カバー101があるカバー輪郭プロファイルの光学素子を示す。カバーの点701の位置は、サポート上の参照点702を原点とする位置ベクトルに関して説明可能である。点701の位置が高度706として説明可能である。高度706は、参照としてサポート704の平面と、点701を通る平行な平面703の間で測定される。ここで、サポート704の平面は、サポート104に対するカバー101の取付点を通る。点701の位置は、深さ705として記述可能である。深さ705は、参照として基板面106と、点701を通る平行な平面703の間で測定される。
【0287】
図16aは、十字形のサポート104の配置を示す斜視画像である。十字形のサポートが正方形アレイにおいて基板106上に配置される。正方形状の気孔402の正方形アレイが、サポート104間の凹みとして規定される。気孔402は、チャンネル網を形成するようにそれに隣接するものにリンクされる。本発明に係る光学素子に到達するため、カバーが、十字形のサポート104の上面に取り付けられて設けられる。気孔402上のカバーのスパン部が気孔402を囲み、本発明のキャビティーを構成する。サポート104の十字形は、広い有効面積、従って、装置における高い充填率を許容する。
【0288】
図16bは、十字形サポートの配置の平面図である。平面図は、サポート、気孔、及びチャンネルの正方形アレイの長距離の拡張を示す。
【0289】
図17aは、本発明に係る光学素子100を備えるウェアラブル装置900を示す。ウェアラブル装置900の装置フレーム902上に設けられたプロジェクタ903が、光学素子100上に画像を投射する。画像は、光学素子100により観察者906に向けられる。
【0290】
図17bは、ウェアラブル装置900の概略図を示す。装置900は、装置フレーム902に実装されたプロジェクタ903を有する。プロジェクタ903は、層905と、サポート104に取り付けられたカバー101を備える光学素子に向けて画像を投射する。観察者906に向かう画像の方向は、カバー101と層905の間で形成されたキャビティーにより決定される。キャビティーは、カバー101の動きにより調整可能である。装置900は、レンズ904も有する。装置によって、観察者906は、プロジェクタ903により提示された画像と、レンズ904、層905及びカバー101を透過した実世界の画像901を同時に見ることができる。
【0291】
図18は、ピクセルのアレイの概略図を示す。各ピクセルは、本発明に係る調整可能なキャビティーから構成される。キャビティーの幾つかが、レスト位置802にあり、光の散乱/反射率/干渉の休止を生じさせる。キャビティーの幾つかが、第1活性位置803にあり、光の第1の散乱/反射率/干渉を生じさせる。キャビティーの幾つかが、第2活性位置801にあり、光の第2の散乱/反射率/干渉を生じさせる。キャビティーの幾つかが、第3活性位置804にあり、光の第3の散乱/反射率/干渉を生じさせる。レスト位置及び活性位置の間の推移は、本発明に係る手段により達成することができる。一つの変形例においては、レスト位置及び活性位置が、各々、その手段により生成される異なる電位差に対応する。
【0292】
-実施例-
ここで実施例の助けと共に本発明を更に説明する。実施例は、説明だけのものであり、本発明の範囲を限定しない。
【0293】
実施例1:半導体製造方法のための電気的に制御可能なディフューザ
装置が次のように準備された:熱成長した二酸化シリコン膜を有するpドープシリコンウェハーが、基板(シリコン)とサポート(二酸化シリコン膜)の両方として働くように提供された。シリコンウェハーは、500μmの厚みを有し、二酸化シリコン膜が600nmの厚みを有していた。お互いに1000nmだけ離れた、深さ600nm及び横サイズ10000nmの正方形の気孔が、HF及び水洗及び乾燥を用いて、二酸化シリコン膜にエッチングされた。グラフェンのAB二層積層体(AB bilayer stack)が、Nguyen、V.L.et al,(2016)、Wafer-Scale Single-Crystalline AB-Stacked Bilayer Graphene.Adv.Mater.,28:8177-8183に提示の方法を介してパターン化された二酸化シリコン膜の残存の表面に結合された。Gupta,R.et al(2002)(Journal of Applied Physics 92,5264(2002);https://doi.org/10.1063/1.1511275)の方法と同様、5・10-5kg/m2のAg層が、毎秒1nmの速度でのAgの蒸発によってグラフェン層に付着した。気孔上のカバーが、グラフェンとシリコン基板間の30Vの電圧差の印加によって上下に動き、従って、二酸化シリコン膜に亘る及び気孔を充填する空気媒体に亘る静電容量を構築する。このようにして、カバーの大半が、平坦位置での鏡面(ミラー)と、電気的に変形した位置での拡散反射面(ディフューザ)の間で気孔毎に反対に及び繰り返し動くことができた。カバーの移動は、およそ300nmだった。カバーの可動範囲は、電圧により連続的に制御できた。
【0294】
紫外線源(λ=400nm)が45°の入射角でカバー表面に向けられた。紫外線検出器が、通常の正反射(入射角に等しい45°)の光路に沿う反射光を測定するために置かれた。電圧差が0Vの時、紫外線検出器は、顕著に紫外線の光信号を検出した;電圧差が30Vの時、紫外線検出器は、非常に低下した紫外線の光信号を検出した。方法は、可逆であり、装置は、1kHzの周波数で鏡面反射モードと拡散モードの間を移動でき、オシロスコープに接続された同一の光検出器により測定された。装置は、この動作周波数である量の電力(エネルギー効率)を消費した。
【0295】
次に、紫外線に反応するレジストにより被覆された基板は、装置から鏡面反射する光の光路に対面して配置される。カバー表面が平坦のままである構成では、光を鏡面反射してレジストを露光する:反対に、カバー表面が電気的に変形された構成では、光を拡散してレジストを現像しない。
【0296】
45°以外の入射角に関して質的に同様の結果が得られた。
【0297】
最後に、紫外線源の光パワーが相当に高められ、金属の透過/反射の比によりグラフェンが保護されているため、カバーが長時間に亘って光劣化せずに晒された。加えて、ナノ押込試験(nano indentation test)が、100nNをカバーに付与することによりAFN先端で実施され、カバーが破壊しなかった。装置は、カバーが光機械的に強靱(丈夫)であるため、失敗するまで鏡面及び拡散反射位置の間で所定の回数だけ動かすことができる。
【0298】
実施例2
堆積したAgの密度を変えたことを除いて例1を繰り返した。より低い密度について、カバーは、平坦位置においてさえ、ミラーとして機能するのに十分な反射性であることを止め、光機械的な耐久性が低下した。より高い密度について、同一の電圧差でカバー動作周波数が低下した。1kHzで運動させるための消費電力が増加した。
【0299】
【0300】
実施例3:インダストリー4.0における遠距離通信のための圧力制御可能な空間変調器
装置が次のように準備された:0.5mm厚のITOコーティングされたガラスウェハー(コーニング社から入手可能なイーグルXGスリムガラス)が基板として働くように提供され、スピンオン・ガラス(ハネウェル社から入手可能なACCUGLASS)がサポートとして働くように600nmの層として付与された。深さ600nm及び幅10000nmのチャンネルが、HF及び水洗及び乾燥を用いて、スピンオン・ガラスにエッチングされた。グラフェンのAB二層積層体が、Nguyen、V.L.et al,(2016),Wafer-Scale Single-Crystalline AB-Stacked Bilayer Graphene.Adv.Mater.,28:8177-8183に提示の方法を介して準備された。Gupta,R.et al(2002)(Journal of Applied Physics 92,5264(2002);https://doi.org/10.1063/1.1511275)の方法と同様、5・10-5kg/m2のMo層が、毎秒1nmの速度でのMoの蒸発によってグラフェン層に付着した。次に、Moコーティングされたグラフェンが、Nguyen、V.L.et al,(2016),Wafer-Scale Single-Crystalline AB-Stacked Bilayer Graphene.Adv.Mater.,28:8177-8183に提示された方法を介してパターン化されたウェハーの残存の表面に結合された。各チャンネルの一端が閉じられたままであり、単一のエントリー開口のみがあることを確実にし、そこに空気ポンプを位置付けた。
【0301】
チャンネル上のカバーが、個別のチャンネルにおける空気圧を変えることにより上下に動いた。このようにして、カバーの大半が、ガラス基板への入射光のために第1干渉散乱を見せる(display)、休止の第1カバー輪郭プロファイルと、ガラス基板への入射光のために第2干渉散乱を見せる、空気圧により変形された位置での第2カバー輪郭プロファイルの間をチャンネル毎に連続的に動くことができた。第1カバー輪郭プロファイルは、高められた光反射率を有し、他方、第2カバー輪郭プロファイルは、高められた光吸収率を有し、従って、変調器又は調整可能なフィルタとして働く。この波長変調は、スペクトル的に連続する態様で生じることができ、第1輪郭プロファイルと第2輪郭プロファイルの間に存在する異なるプロファイルのそれぞれが、異波長のための変調基準(modulation criteria)を遂行し見させ、このようにして有効に多波長変調器又は多波長調整可能フィルタとすることができる。
【0302】
赤外線レーザ源(λ=1550nm)が45°の入射角でガラス基板に向けられた。赤外線検出器が、装置から鏡面反射する光の光路を向いて置かれた。圧力差が0Paの時、赤外線検出器は、多量の赤外光を検出した:圧力差が105Paの時、赤外線検出器は、非常に低下した赤外光を検出した。方法は、可逆であり、1kHzの周波数で変調でき、オシロスコープに接続された同一の光検出器により測定された。装置は、この動作周波数である量の電力(エネルギー効率)を消費した。
【0303】
次に、赤外波長の連続範囲(800nm~1600nmのλ)内でコヒーレントではない光を放射するタングステンランプが、45°の入射角で装置を照明した。較正された赤外分光計が、装置から干渉計的に散乱された(interferometrically scattered)光を収集する。圧力差が0Paの時、分光計は、850nmで減衰した光を除いて平坦なスペクトルを検出した;圧力差が103Paの時、分光計は、1310nmで減衰した光を除いて平坦なスペクトルを検出した;及び圧力差が105Paの時、分光計は、1550nmで減衰した光を除いて平坦なスペクトルを検出した。方法は、可逆であり、1kHzの周波数で変調でき、一定波長についてオシロスコープに接続された同一の分光計により測定された。装置により、大きい変形(ダイナミックレンジ)のプロファイルを含む異なる輪郭プロファイルが許容され、これらが広範囲の波長(データ伝送帯域幅)のための変調基準を満足する。
【0304】
最後に、赤外線レーザ源の光パワーが相当に高められ、金属の透過/反射の比によりグラフェンが保護されているため、カバーが長時間に亘って光劣化せずに晒された。加えて、ナノ押込試験が、100nNをカバーに付与することによりAFN先端で実施され、カバーが破壊しなかった。装置は、カバーが光機械的に強靱(丈夫)であるため、失敗するまで異なる輪郭プロファイルの位置の間で所定の回数だけ動かすことができる。
【0305】
実施例4
堆積したMoの密度を変えたことを除いて例3を繰り返した。より低い密度について、カバーは、平坦位置においてさえ、ミラーとして機能するのに十分な反射性であることを止めて干渉散乱(interferometric scattering)の発生を阻止し、また、以前と同じ回数だけ動くように及び以前と同一の圧力差を持続するように光機械的に強靱であることを止めた。より高い密度について、同一の圧力差を用いる時、カバー動作周波数及びダイナミックレンジが低下し、同一の効果を持つ圧力差の増加が、高い消費電力及び光機械的失敗を生じさせた。装置により、大きい変形(ダイナミックレンジ)のプロファイルを含む異なる輪郭プロファイルが許容され、これらが広範囲の波長(データ伝送帯域幅)のための変調基準を満足する。
【0306】
【0307】
実施例5:空間ライトセイル用の受動マイクロミラー要素
装置が次のように準備された:サポートとして働くように金属箔を設けた。Hanbach,N.(2016)(JLMN-Journal of Laser Micro/Nanoengineering Vol.11,No.2,2016 http://www.jlps.gr.jp/jlmn/upload/c7127713a4e9ddcf0019534a2fd68e71.pdf)に提示のパルスレーザを用いて、お互いに15000nm離れた直径10000nmの円形穴を金属箔に穿孔した。これによりサポートとして31%の充填比の金属箔が製造された。グラフェンのAB二層積層体が、Nguyen、V.L.et al,(2016)、Wafer-Scale Single-Crystalline AB-Stacked Bilayer Graphene.Adv.Mater.,28:8177-8183に提示の方法を介してパターン化された金属膜の残存の表面に結合された。Gupta,R.et al(2002)(Journal of Applied Physics 92,5264(2002);https://doi.org/10.1063/1.1511275)の方法と同様、30・10-5kg/m2のAg層が、毎秒1nmの速度でのAgの蒸発によってグラフェン層に付着した。
【0308】
穴上のカバーが、放射圧((光圧)radiation pressure)により非反応性環境で強力な光を当てる時に動いた。強力な光のある入射角で、穴上のカバーが第1カバー輪郭プロファイルを有した;入射角が変えられた時、穴上のカバーが新しい状況に適合し、第2カバー輪郭プロファイルにそれ自体を自律構成(self-arranged)した。この第2カバー輪郭プロファイルが、サポートされていないカバーに亘って放射圧を不均等に分配し、カバーが第1カバー外形(cover contour)に戻るまで装置の回転を生じさせる。このようにして、カバーの大半は、自律調整ミラーになり得る。
【0309】
装置及びビデオ録画顕微鏡を含む装備が、高さ100mで1Paの空気圧を包含する円筒容器(cylindrical container)の上基部から落下した。自由落下の過程で、装置が、チューブの底基部を向いて解放され、装備がチューブの底基部に到達するまで極微重力(microgravity)において浮動し続けた。上基部に向いた強力な可視レーザ源(λ=532nm)が、90°の(装置に直交する)入射角で連続的に装置を照射し、レーザビームが装置から連続的に反射された。ビームは、上基部の方向に連続的に照射圧を生成し、同方向に装置の第1変位を生じさせた。放射圧の最中、カバーが第1輪郭プロファイルを獲得し、これが、ビデオ録画顕微鏡によりキャプチャされたようにサポートされていないカバーに亘って不均等に放射圧を分配した。
【0310】
次に、レーザビームと45°の角度を為して解放された装置で同一のテストを実現した。今回、放射圧により同方向における装置の第2変位が生じた。放射圧の最中、カバーが第2輪郭プロファイルを獲得し、これが、サポートされていないカバーに亘って放射圧を不均等に分配した。これにより、ビデオ録画顕微鏡によりキャプチャされたようにレーザビームに90°の角度の復帰に向けて装置が回転した。
【0311】
最後に、可視レーザ源の光パワーが相当に高められ、金属の透過/反射の比によりグラフェンが保護されているため、カバーが長時間に亘って光劣化せずに晒された。加えて、ナノ押込試験が、100nNをカバーに付与することによりAFN先端で実施され、カバーが破壊しなかった。装置は、カバーが光機械的に強靱(丈夫)であるため、失敗するまで異なる輪郭プロファイルの位置の間で所定の回数だけ動かすことができる。
【0312】
装置は、ある量の電力(エネルギー効率)を要求する。サポートの充填比が低いため(大きい推力又は推進)、装置が放射圧で変位し、カバーは、サポート不足(failure of support)を阻止する光機械的な強靱さを提供する。装置が、入射角の関数として異なる輪郭プロファイルを採用し、従って、異なる回転(角度依存回転)を生じさせる。
【0313】
実施例6
堆積したAgの密度を変えたことを除いて例5を繰り返した。より低い密度について、カバーは、平坦位置においてさえ、ミラーとして機能するのに十分な反射性を止め、角度依存回転の発生を阻止し、また、以前と同じ回数だけ動くように及び以前と同一の放射パワーを持続するように光機械的に強靱であることを止めた。より高い密度について、同一の放射パワーを用いた時、カバー角度依存回転及び推力が低下し、同一の効果を持つ放射圧の増加が高い消費電力と光機械的な失敗を生じさせた。
【0314】
【0315】
実施例7:消費者向けエレクトロニクス製品のための電気制御可能なディスプレイ要素
【0316】
装置が次のように準備された:熱成長した二酸化シリコン膜を有するpドープシリコンウェハーが、基板(シリコン)とサポート(二酸化シリコン膜)の両方として働くように提供された。シリコンウェハーは、500μmの厚みを有し、二酸化シリコン膜が600nmの厚みを有していた。お互いに1000nmだけ離れた、深さ600nm及び横サイズ10000nmの正方形の気孔と、正方形の気孔の中心にアライメントされた深さ600nm及び幅3000nmのチャンネルが、HF及び水洗及び乾燥を用いて、二酸化シリコン膜にエッチングされた。従って、正方形の気孔とチャンネルの組み合わせが単一のスパン部を形成する。
【0317】
グラフェンのAB二層積層体が、Nguyen、V.L.et al,(2016)、Wafer-Scale Single-Crystalline AB-Stacked Bilayer Graphene.Adv.Mater.,28:8177-8183に提示の方法を介してパターン化された二酸化シリコン膜の残存の表面に結合された。Gupta,R.et al(2002)(Journal of Applied Physics 92,5264(2002);https://doi.org/10.1063/1.1511275)の方法と同様、5・10-5kg/m2のAg層が、毎秒1nmの速度でのAgの蒸発によってグラフェン層に付着した。スパン部の正方形の気孔上のカバーが、グラフェンとシリコン基板間の30Vの電圧差の印加によって上下に動き、従って、二酸化シリコン膜に亘る及びスパン部を充填する空気媒体に亘る静電容量を構築する。このようにして、カバーの大半が、カバー表面への入射光のために第1干渉散乱を見せる(display)、休止の第1カバー輪郭プロファイルと、カバー表面への入射光のために第2干渉散乱を見せる、電気的に変形された位置での第2カバー輪郭プロファイルの間を気孔毎に可逆かつ連続的に動くことができた。カバーの移動は、およそ300nmだった。カバーの可動範囲は、電圧により連続的に制御できた。
【0318】
第1カバー輪郭プロファイルが高められた光反射率を有し、他方、第2カバー輪郭プロファイルが高められた光吸収率を有し、従って、変調器又は調整可能なフィルタとして働く。この波長変調は、スペクトル的に連続する態様で生じることができ、第1輪郭プロファイルと第2輪郭プロファイルの間に存在する異なるプロファイルのそれぞれが、異波長のための変調基準を遂行し見させ、このようにして有効に多波長変調器又は多波長調整可能フィルタとすることができる。
【0319】
単一のスパン部を形成する正方形の気孔及びチャンネルの組み合わせが、移動可能であるカバーの面積を増加し、製造の複雑さを低減し、耐久性を高める。
【0320】
緑色レーザ源(λ=532nm)が45°の入射角でカバー表面に向けられた。可視光検出器が、装置から鏡面反射する光の光路を向いて置かれた。電圧差が0Vの時、光検出器は、多量の可視光信号を検出した:電圧差が30Vの時、光検出器は、非常に低下した可視光信号を検出した。方法は、可逆であり、1kHzの周波数で変調でき、オシロスコープに接続された同一の光検出器により測定された。装置は、この動作周波数である量の電力(エネルギー効率)を消費した。
【0321】
次に、可視波長の連続範囲(380nm~740nmのλ)内でコヒーレントではない光を放射するタングステンランプが、45°の入射角で装置を照明した。較正された可視分光計が、装置から干渉計的に散乱された(interferometricallyscattered)光を収集する。電圧差が0Vの時、分光計は、500nmで減衰した光を除いて平坦なスペクトルを検出した;電圧差が15Vの時、分光計は、550nmで減衰した光を除いて平坦なスペクトルを検出した;及び電圧差が30Vの時、分光計は、600nmで減衰した光を除いて平坦なスペクトルを検出した。
【0322】
方法は、可逆であり、1kHzの周波数で変調でき、一定波長についてオシロスコープに接続された同一の分光計により測定された。装置により、大きい変形(ダイナミックレンジ)のプロファイルを含む異なる輪郭プロファイルが許容され、これらが広範囲の波長(データ伝送帯域幅)のための変調基準を満足する。
【0323】
45°以外の入射角に関して質的に同様の結果が得られた。
【0324】
最後に、緑色レーザ源の光パワーが相当に高められ、金属の透過/反射の比によりグラフェンが保護されているため、カバーが長時間に亘って光劣化せずに晒された。加えて、ナノ押込試験が、100nNをカバーに付与することによりAFN先端で実施され、カバーが破壊しなかった。装置は、カバーが光機械的に強靱(丈夫)であるため、失敗するまで異なる輪郭プロファイルの位置の間で所定の回数だけ動かすことができる。
【0325】
実施例8
チャンネルをエッチングしなかったことを除いて例7を繰り返した。単一のスパン部の欠如により正方形の気孔がお互いに隔離された。これが、グラフェン結合工程後の装置歩留まりを低下し、動くことができるカバーの面積(充填率)を低下させ、装置の機能不全に帰結した。加えて、カバー特性を低下させ、同一の効果を持つカバー特性の向上が高められた製造の複雑さを要求した。
【0326】
【符号の説明】
【0327】
100 光学素子
101 カバー
102 第1面
103 第2面
104 サポート
105 アタッチメント(attachment)
106 基板
202 2次元材料
203 堆積層
204 ケース
205 深さ
301 サポート材料
401 チャンネル
402 気孔
501 第1工程は、サポートの提供である
502 第2工程は、グラフェンの取付である
503 第3工程は、Auの堆積である
504 第4(オプション)工程は、サポートの一部の除去である
505 第5工程は、手段の提供である
601 第1光線
602 第2光線
A カバー電極
B 上位電極
C 下位電極
701 カバーの点
702 サポート上の参照点
703 点の高さ/高度
704 サポート面
705 キャビティーの深さ
706 点の高度
801 第2活性位置
802 レスト位置
803 第1活性位置
804 第3活性位置
900 ウェアラブル装置
901 実世界の画像
902 装置フレーム
903 プロジェクタ
904 レンズ
905 層
906 観察者
【国際調査報告】