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特表2022-545353充電スイッチ部異常感知方法およびこれを適用したバッテリーシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-27
(54)【発明の名称】充電スイッチ部異常感知方法およびこれを適用したバッテリーシステム
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20221020BHJP
   H02H 7/18 20060101ALI20221020BHJP
   H02H 7/00 20060101ALI20221020BHJP
   G01R 31/00 20060101ALI20221020BHJP
【FI】
H02J7/00 Y
H02J7/00 S
H02H7/18
H02H7/00 L
G01R31/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022508508
(86)(22)【出願日】2020-08-12
(85)【翻訳文提出日】2022-02-17
(86)【国際出願番号】 KR2020010642
(87)【国際公開番号】W WO2021085816
(87)【国際公開日】2021-05-06
(31)【優先権主張番号】10-2019-0135678
(32)【優先日】2019-10-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム、ジス
【テーマコード(参考)】
2G036
5G053
5G503
【Fターム(参考)】
2G036AA19
2G036BB06
5G053AA16
5G053BA04
5G053DA02
5G053EC03
5G503AA01
5G503BA01
5G503BB01
5G503CA11
5G503DA04
5G503EA08
5G503EA09
5G503GA01
5G503GA12
5G503GD03
5G503GD06
(57)【要約】
バッテリーの充電ラインに連結されている第1充電スイッチおよび第2充電スイッチを含む充電スイッチ部の異常感知方法は、スイッチ制御命令により前記第1充電スイッチおよび第2充電スイッチのうちの一つを先にスイッチングする段階、前記スイッチ制御命令が開放であり、前記第1充電スイッチが先に開放された場合、前記第2充電スイッチの両端電圧が類似するか否か判断する段階、前記第2充電スイッチの両端電圧が類似する場合、前記第1充電スイッチが正常であると判断する段階、前記スイッチ制御命令が閉鎖であり、前記第1充電スイッチが先に閉鎖された場合、前記第1充電スイッチの両端電圧が類似するか否か判断する段階、および前記第1充電スイッチの両端電圧が類似する場合、前記第1充電スイッチが正常であると判断する段階を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリーの充電ラインに連結されている第1充電スイッチおよび第2充電スイッチを含む充電スイッチ部の異常感知方法において、
スイッチ制御命令により前記第1充電スイッチおよび第2充電スイッチのうちの一方を他方より先にスイッチングする段階;
前記スイッチ制御命令が開放であり、前記第1充電スイッチが先に開放された場合、前記第2充電スイッチの両端電圧が類似するか否か判断する段階;
前記第2充電スイッチの両端電圧が類似する場合、前記第1充電スイッチが正常であると判断する段階;
前記スイッチ制御命令が閉鎖であり、前記第1充電スイッチが先に閉鎖された場合、前記第1充電スイッチの両端電圧が類似するか否か判断する段階;および
前記第1充電スイッチの両端電圧が類似する場合、前記第1充電スイッチが正常であると判断する段階を含む、充電スイッチ部の異常感知方法。
【請求項2】
前記スイッチ制御命令が開放であり、前記第2充電スイッチの両端電圧が類似する場合、
前記第2充電スイッチを開放する段階をさらに含む、請求項1に記載の充電スイッチ部の異常感知方法。
【請求項3】
前記スイッチ制御命令が閉鎖であり、前記第1充電スイッチの両端電圧が類似する場合、
前記第2充電スイッチを閉鎖する段階をさらに含む、請求項1または2に記載の充電スイッチ部の異常感知方法。
【請求項4】
前記スイッチ制御命令が開放であり、前記第2充電スイッチが先に開放された場合、前記第1充電スイッチの両端電圧が類似するか否か判断する段階;および
前記第1充電スイッチの両端電圧が類似する場合、前記第2充電スイッチが正常であると判断する段階をさらに含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の充電スイッチ部の異常感知方法。
【請求項5】
前記スイッチ制御命令が開放であり、前記第1充電スイッチの両端電圧が類似する場合、
前記第1充電スイッチを開放する段階をさらに含む、請求項4に記載の充電スイッチ部の異常感知方法。
【請求項6】
前記スイッチ制御命令が閉鎖であり、前記第2充電スイッチが先に閉鎖された場合、前記第2充電スイッチの両端電圧が類似するか否か判断する段階;および
前記第2充電スイッチの両端電圧が類似する場合、前記第2充電スイッチが正常であると判断する段階をさらに含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の充電スイッチ部の異常感知方法。
【請求項7】
前記スイッチ制御命令が閉鎖であり、前記第2充電スイッチの両端電圧が類似する場合、
前記第1充電スイッチを閉鎖する段階をさらに含む、請求項6に記載の充電スイッチ部の異常感知方法。
【請求項8】
前記スイッチ制御命令により前記第1充電スイッチおよび前記第2充電スイッチのうち、先にスイッチングされる一つを交互に制御する段階をさらに含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の充電スイッチ部の異常感知方法。
【請求項9】
一端と中間端の間に両端が連結されている第1充電スイッチ;
前記中間端と他端の間に両端が連結されている第2充電スイッチ;および
スイッチ制御命令が開放であり、前記第1充電スイッチを前記第2充電スイッチより先に開放する時、前記中間端の電圧と前記他端の電圧が類似するか否か判断して、前記第1充電スイッチが正常であるか否かを診断し、前記スイッチ制御命令が閉鎖であり、前記第1充電スイッチが前記第2充電スイッチより先に閉鎖された場合、前記一端の電圧と前記中間端の電圧が類似するか否か判断して、前記第1充電スイッチが正常であるか否かを診断するバッテリー管理システムを含む、バッテリーシステム。
【請求項10】
前記バッテリー管理システムは、
前記第1充電スイッチのスイッチング動作を制御する第1充電制御信号を生成し、前記第1充電スイッチが正常である場合、前記第2充電スイッチをスイッチングする第2充電制御信号を生成するメイン制御回路を含む、請求項9に記載のバッテリーシステム。
【請求項11】
前記メイン制御回路は、
前記スイッチ制御命令が開放である時、前記第1充電制御信号をディスエーブルレベルで生成し、前記中間端の電圧と前記他端の電圧が類似する場合、前記第2充電制御信号をディスエーブルレベルで生成する、請求項10に記載のバッテリーシステム。
【請求項12】
前記メイン制御回路は、
前記スイッチ制御命令が閉鎖である時、前記第1充電制御信号をイネーブルレベルで生成し、前記中間端の電圧と前記一端の電圧が類似する場合、前記第2充電制御信号をイネーブルレベルで生成する、請求項10に記載のバッテリーシステム。
【請求項13】
前記バッテリー管理システムは、
前記スイッチ制御命令が開放であり、前記第2充電スイッチを先に開放する時、前記中間端の電圧と前記一端の電圧が類似するか否か判断して、前記第2充電スイッチが正常であるか否かを診断し、前記スイッチ制御命令が閉鎖であり、前記第2充電スイッチが先に閉鎖された場合、前記他端の電圧と前記中間端の電圧が類似するか否か判断して、前記第2充電スイッチが正常であるか否かを診断する、請求項9から12のいずれか一項に記載のバッテリーシステム。
【請求項14】
前記バッテリー管理システムは、
前記第2充電スイッチのスイッチング動作を制御する第2充電制御信号を生成し、前記第2充電スイッチが正常である場合、前記第1充電スイッチをスイッチングする第1充電制御信号を生成するメイン制御回路を含む、請求項13に記載のバッテリーシステム。
【請求項15】
前記メイン制御回路は、
前記スイッチ制御命令が開放である時、前記第2充電制御信号をディスエーブルレベルで生成し、前記中間端の電圧と前記一端の電圧が類似する場合、前記第1充電制御信号をディスエーブルレベルで生成する、請求項14に記載のバッテリーシステム。
【請求項16】
前記メイン制御回路は、
前記スイッチ制御命令が閉鎖である時、前記第2充電制御信号をイネーブルレベルで生成し、前記中間端の電圧と前記他端の電圧が類似する場合、前記第1充電制御信号をイネーブルレベルで生成する、請求項14に記載のバッテリーシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願との相互引用
本出願は、2019年10月29日付韓国特許出願第10-2019-0135678号に基づいた優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示された全ての内容は本明細書の一部として組み含まれる。
【0002】
本開示は、充電スイッチ部異常感知方法およびこれを適用したバッテリーシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
従来の機械式リレーは、電気自動車用バッテリーと外部装置との間に連結されてバッテリーと外部装置間の電気的連結を制御する。ただし、機械式リレーは、体積と電力消耗が大きいため、機械式リレーを電気的スイッチに代替するための技術が研究されてきている。
【0004】
低電圧バッテリーの場合、電子式スイッチにかかる負荷が少ないため、機械式リレーの代わりに電子式スイッチを容易に適用することができる。例えば、スイッチ素子に流れ得る許容電流および電圧の限界およびスイッチ素子の発熱制御の容易性を考慮して、多数のスイッチを直列および並列に連結して使用する。この場合、直列および並列に連結された複数のスイッチのそれぞれに対する故障の有無を判断することができないという問題点がある。
【0005】
スイッチ別にオンまたはオフの状態で故障の有無を判断するためには、各スイッチの両端に電圧または電流センサーを備えなければならず、これは原価上昇、回路複雑度の増加、およびPCB面積の増加などの問題が発生する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
充電スイッチ部の異常を感知することができる方法およびこれを適用したバッテリーシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一つの特徴によるバッテリーの充電ラインに連結されている第1充電スイッチおよび第2充電スイッチを含む充電スイッチ部の異常感知方法は、スイッチ制御命令により前記第1充電スイッチおよび第2充電スイッチのうちの一つを先にスイッチングする段階、前記スイッチ制御命令が開放であり、前記第1充電スイッチが先に開放された場合、前記第2充電スイッチの両端電圧が類似するか否か判断する段階、前記第2充電スイッチの両端電圧が類似する場合、前記第1充電スイッチが正常であると判断する段階、前記スイッチ制御命令が閉鎖であり、前記第1充電スイッチが先に閉鎖された場合、前記第1充電スイッチの両端電圧が類似するか否か判断する段階、および前記第1充電スイッチの両端電圧が類似する場合、前記第1充電スイッチが正常であると判断する段階を含む。
【0008】
前記充電スイッチ部の異常感知方法は、前記スイッチ制御命令が開放であり、前記第2充電スイッチの両端電圧が類似する場合、前記第2充電スイッチを開放する段階をさらに含む。
【0009】
前記充電スイッチ部の異常感知方法は、前記スイッチ制御命令が閉鎖であり、前記第1充電スイッチの両端電圧が類似する場合、前記第2充電スイッチを閉鎖する段階をさらに含む。
【0010】
前記充電スイッチ部の異常感知方法は、前記スイッチ制御命令が開放であり、前記第2充電スイッチが先に開放された場合、前記第1充電スイッチの両端電圧が類似するか否か判断する段階、および前記第1充電スイッチの両端電圧が類似する場合、前記第2充電スイッチが正常であると判断する段階をさらに含む。
【0011】
前記充電スイッチ部の異常感知方法は、前記スイッチ制御命令が開放であり、前記第1充電スイッチの両端電圧が類似する場合、前記第1充電スイッチを開放する段階をさらに含む。
【0012】
前記充電スイッチ部の異常感知方法は、前記スイッチ制御命令が閉鎖であり、前記第2充電スイッチが先に閉鎖された場合、前記第2充電スイッチの両端電圧が類似するか否か判断する段階、および前記第2充電スイッチの両端電圧が類似する場合、前記第2充電スイッチが正常であると判断する段階をさらに含む。
【0013】
前記充電スイッチ部の異常感知方法は、前記スイッチ制御命令が閉鎖であり、前記第2充電スイッチの両端電圧が類似する場合、前記第1充電スイッチを閉鎖する段階をさらに含む。
【0014】
前記充電スイッチ部の異常感知方法は、前記スイッチ制御命令により前記第1充電スイッチおよび前記第1放電スイッチのうち、先にスイッチングされる一つを交互に制御する段階をさらに含む。
【0015】
発明の他の特徴によるバッテリーシステムは、一端と中間端の間に両端が連結されている第1充電スイッチ、前記中間端と他端の間に両端が連結されている第2充電スイッチ、およびスイッチ制御命令が開放であり、前記第1充電スイッチを先に開放する時、前記中間端の電圧と前記他端の電圧が類似するか否か判断して、前記第1充電スイッチが正常であるか否かを診断し、前記スイッチ制御命令が閉鎖であり、前記第1充電スイッチが先に閉鎖された場合、前記一端の電圧と前記中間端の電圧が類似するか否か判断して、前記第1充電スイッチが正常であるか否かを診断するバッテリー管理システムを含む。
【0016】
前記バッテリー管理システムは、前記第1充電スイッチのスイッチング動作を制御する第1充電制御信号を生成し、前記第1充電スイッチが正常である場合、前記第2充電スイッチをスイッチングする前記第2充電制御信号を生成するメイン制御回路を含む。
【0017】
前記メイン制御回路は、前記スイッチ制御命令が開放である時、前記第1充電制御信号をディスエーブルレベルで生成し、前記中間端の電圧と前記他端の電圧が類似する場合、前記第2充電制御信号をディスエーブルレベルで生成する。
【0018】
前記メイン制御回路は、前記スイッチ制御命令が閉鎖である時、前記第1充電制御信号をイネーブルレベルで生成し、前記中間端の電圧と前記一端の電圧が類似する場合、前記第2充電制御信号をイネーブルレベルで生成する。
【0019】
前記バッテリー管理システムは、前記スイッチ制御命令が開放であり、前記第2充電スイッチを先に開放する時、前記中間端の電圧と前記一端の電圧が類似するか否か判断して、前記第2充電スイッチが正常であるか否かを診断し、前記スイッチ制御命令が閉鎖であり、前記第2充電スイッチが先に閉鎖された場合、前記他端の電圧と前記中間端の電圧が類似するか否か判断して、前記第2充電スイッチが正常であるか否かを診断する。
【0020】
前記バッテリー管理システムは、前記第2充電スイッチのスイッチング動作を制御する第2充電制御信号を生成し、前記第2充電スイッチが正常である場合、前記第1充電スイッチをスイッチングする前記第1充電制御信号を生成するメイン制御回路を含む。
【0021】
前記メイン制御回路は、前記スイッチ制御命令が開放である時、前記第2充電制御信号をディスエーブルレベルで生成し、前記中間端の電圧と前記一端の電圧が類似する場合、前記第1充電制御信号をディスエーブルレベルで生成する。
【0022】
前記メイン制御回路は、前記スイッチ制御命令が閉鎖である時、前記第2充電制御信号をイネーブルレベルで生成し、前記中間端の電圧と前記他端の電圧が類似する場合、前記第1充電制御信号をイネーブルレベルで生成する。
【発明の効果】
【0023】
原価上昇、回路複雑度の増加、およびPCB面積の増加なしに、充電スイッチ部の異常を感知することができる方法およびこれを適用したバッテリーシステムを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】一実施形態によるバッテリーシステムを示す図面である。
図2】一実施形態による充電スイッチ部と放電スイッチ部を具体的に示す回路図である。
図3】正常状態での第1充電スイッチおよび第2充電スイッチの状態による、充電スイッチ部の入力端、中間端、および出力端の電圧を示す図面である。
図4】一実施形態による充電スイッチ部の異常を感知するための診断方法を示すフローチャートである。
図5】一実施形態によるスイッチ制御命令が開放である時の充電スイッチ部の異常を感知するための診断方法を示すフローチャートである。
図6】一実施形態によるスイッチ制御命令が閉鎖である時の充電スイッチ部の異常を感知するための診断方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、添付した図面を参照して本明細書に開示された実施形態を詳細に説明するが、同一または類似の構成要素には同一または類似の図面符号を付与し、これについての重複説明は省略する。以下の説明で使用される構成要素に対する接尾辞「モジュール」および/または「部」は、明細書作成の容易さだけを考慮して付与されたり混用されるものであって、それ自体で互いに区別される意味または役割を果たすものではない。また、本明細書に開示された実施形態を説明するに当たり、関連した公知技術に対する具体的な説明が本明細書に開示された実施形態の要旨を不明確にし得ると判断される場合、その詳細な説明を省略する。また、添付した図面は、本明細書に開示された実施形態を容易に理解できるようにするためのものに過ぎず、添付した図面により本明細書に開示された技術的な思想が制限されず、本発明の思想および技術範囲に含まれる全ての変更、均等物乃至代替物を含むものと理解されなければならない。
【0026】
第1、第2などのように序数を含む用語は、多様な構成要素を説明することに使用され得るが、前記構成要素は前記用語により限定されない。前記用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的のみで使用される。
【0027】
ある構成要素が他の構成要素に「連結されて」いるか、または「接続されて」いると言及された時には、その他の構成要素に直接的に連結されているか、または接続されていることもできるが、中間に他の構成要素が存在することもできると理解されなければならない。反面、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結されて」いるか、または「直接接続されて」いると言及された時には、中間に他の構成要素が存在しないと理解されなければならない。
【0028】
本出願で、「含む」または「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであり、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものの存在または付加可能性を予め排除しないものと理解されなければならない。
【0029】
図1は一実施形態によるバッテリーシステムを示す図面である。
【0030】
図1で、バッテリーシステム1は、充電ライン4を通じて充電器2と連結されており、放電ライン5を通じて負荷3に連結されている。
【0031】
バッテリーシステム1は、バッテリーモジュール10、バッテリー管理システム(Battery Management System、BMS)20、充電スイッチ30、および放電スイッチ部40を含む。
【0032】
図1でバッテリーモジュール10は、n個のバッテリーセルC1-Cnが直列に連結されているものと示されているが、発明がこれに限定されるのではない。バッテリーモジュール10を構成するバッテリーセルの個数は負荷に電力を供給することに適切な個数を設定することができる。また、バッテリーモジュール10は、複数のバッテリーセルが直列に連結されたバッテリーパックが直列に連結されて構成されたり、バッテリーパックが並列に連結されて構成され得る。つまり、バッテリーモジュールを構成するバッテリーパックおよびバッテリーセルのそれぞれの個数および連結関係は必要な電源を供給することができるように適切に設計され得る。
【0033】
BMS20は、複数のバッテリーセルC1-Cnのそれぞれに対するバッテリーセル情報を感知し、感知されたバッテリーセル情報に基づいてバッテリーモジュール10の運用を管理し、充電スイッチ部30および放電スイッチ部40のスイッチングを制御する。また、BMS20は、充電スイッチ部30を診断して異常の有無を判断することができる。
【0034】
BMS20は、セルモニタリングIC21、メイン制御回路22、およびスイッチ診断部23を含む。
【0035】
セルモニタリングIC21は、複数のバッテリーセルC1-Cnに電気的に連結されて複数のバッテリーセルC1-Cnのそれぞれに対するバッテリーセル情報を感知し、感知されたバッテリーセル情報をメイン制御回路22に伝達することができる。バッテリーセル情報は、バッテリーセルの電圧、温度などを含むことができる。
【0036】
メイン制御回路22は、セルモニタリングIC21から複数のバッテリーセルのそれぞれのバッテリーセル情報に関する信号、およびバッテリーシステム1が適用された車両の電子制御回路から充電および放電を指示する信号を受信し、受信された信号に基づいてバッテリーモジュール10を管理し、充電スイッチ部30および放電スイッチ40のスイッチングを制御する。バッテリーモジュール10の管理は、バッテリーモジュール10に対する過電圧および過電流保護動作、複数のバッテリーセルC1-Cnに対するセルバランシング動作、バッテリーモジュール10の充電および放電などを含む。
【0037】
メイン制御回路22は、充電ライン4または放電ライン5を通じて充電時にバッテリーモジュール10の電圧または放電時にバッテリーモジュール10の電圧を測定することができる。同時に、バッテリーモジュール10に流れる電流を感知する電流センサー(図示せず)から感知された電流に対する情報を受信することができる。
【0038】
メイン制御回路22は、複数のバッテリーセルのそれぞれのバッテリーセル情報、充電状態(State of Charge、SOC)、健康状態などに対する情報を生成して、生成された情報をバッテリー状態信号で構成して車両の電子制御回路にCAN通信を通じて伝送することができる。
【0039】
スイッチ診断部23は、充電スイッチ部30の入力端N1、中間端N3、および出力端N2のそれぞれの電圧を測定し、測定結果に基づいて充電スイッチ部30を診断して異常の有無を判断することができる。入力端N1は充電器2と充電スイッチ部30が連結されるノードであり、中間端N3は第1充電スイッチ31と第2充電スイッチ32が連結されるノードであり、出力端N2は充電スイッチ部30とバッテリーモジュール10が連結されるノードである。スイッチ診断部23、充電スイッチ部30、および放電スイッチ部40については図1と共に図2を参照して後述する。
【0040】
負荷3は、バッテリーシステム1が適用された車両の電装負荷であり得る。図1に示された内容は本発明を説明するための一例示であり、本発明がこれに限定されるのではない。放電スイッチ40がオンされると、バッテリーモジュール10と負荷3が連結され、バッテリーモジュール10から負荷3に電力が供給される。
【0041】
充電器2は、DC-DCコンバータで具現され得、入力電力を変換してバッテリーモジュール10を充電することに適切な電圧の出力電力を生成する。充電スイッチ30がオンされると、充電器2が充電ライン4を通じてバッテリーモジュール10に連結され、充電器2から電力がバッテリーモジュール10に供給され得る。
【0042】
充電スイッチ部30は、充電器2とバッテリーモジュール10のそれぞれに充電ライン4を通じて電気的に連結されている。充電スイッチ部30は、第1充電スイッチ31、第2充電スイッチ32、および二つのゲートドライバー33、34を含む。ゲートドライバー33およびゲートドライバー34は、BMS20から伝送される第1充電制御信号CHS1および第2充電制御信号CHS2により第1充電スイッチ31および第2充電スイッチ32のスイッチングを制御するゲート電圧VG1、VG2を生成する。
【0043】
放電スイッチ40は、バッテリーモジュール10と負荷3のそれぞれに放電ライン5を通じて電気的に連結されている。放電スイッチ部40は、放電スイッチ41およびゲートドライバー42を含む。ゲートドライバー42は、BMS20から伝送される放電制御信号DCHSにより放電スイッチ41のスイッチングを制御するゲート電圧VG3を生成する。
【0044】
図2は一実施形態による充電スイッチ部と放電スイッチ部を具体的に示す回路図である。
【0045】
図2に示されているように、充電スイッチ部30は、直列に連結されている第1充電スイッチ31と第2充電スイッチ32、およびゲートドライバー33、34を含み、第1充電スイッチ31は、並列に連結された三つのスイッチ311-313を含み、第2充電スイッチ32は、並列に連結された三つのスイッチ321-323を含む。第1充電スイッチ31および第2充電スイッチ32を構成するスイッチの個数は、充電ライン4に流れる電流の大きさにより決定され得、図2で三つのスイッチが図示されたものは一実施形態を説明するための一例であり、本発明がこれに限定されるのではない。
【0046】
同時に、図2でスイッチ311-313、321-323がnチャンネルタイプのMOSFET素子で図示されているが、トランジスタのチャンネルタイプおよびトランジスタの種類がこれに限定されるのではない。以下、図2についての説明においてMOSFETの両端のそれぞれに対してソースおよびドレインの代わりに一端または他端に区分する。
【0047】
三つのスイッチ311-313は、入力端N1と中間端N3の間に連結されており、三つのスイッチ311-313のそれぞれの一端は入力端N1に連結されており、他端は中間端N3に連結されている。三つのスイッチ311-313のゲートにはゲートドライバー33から出力されるゲート電圧VG1が印加される。
【0048】
三つのスイッチ321-323は、出力端N2と中間端N3の間に連結されており、三つのスイッチ321-323のそれぞれの一端は出力端N2に連結されており、他端は中間端N3に連結されている。三つのスイッチ321-323のゲートにはゲートドライバー34から出力されるゲート電圧VG2が印加される。
【0049】
ゲートドライバー33は、メイン制御回路21から伝送された第1充電制御信号CHS1によりゲート電圧VG1を生成する。例えば、ゲートドライバー33は、第1充電スイッチ31のターンオンを指示するレベル(イネーブルレベル)の第1充電制御信号CHS1によりオンレベルのゲート電圧VG1を生成することができる。ゲートドライバー31は、第1充電スイッチ31のターンオフを指示するレベル(ディスエーブルレベル)の第1充電制御信号CHS1によりオフレベルのゲート電圧VG1を生成することができる。第1充電スイッチ31を構成する三つのスイッチ311-313がnチャンネルタイプであるため、オンレベルはハイレバルであり、オフレベルはローレベルであり得る。
【0050】
ゲートドライバー34は、メイン制御回路21から伝送された第2充電制御信号CHS2によりゲート電圧VG2を生成する。例えば、ゲートドライバー34は、第2充電スイッチ32のターンオンを指示するレベル(イネーブルレベル)の第2充電制御信号CHS2によりオンレベルのゲート電圧VG2を生成することができる。ゲートドライバー34は、第2充電スイッチ32のターンオフを指示するレベル(ディスエーブルレベル)の第2充電制御信号CHS2によりオフレベルのゲート電圧VG2を生成することができる。第2充電スイッチ32を構成する三つのスイッチ321-323がnチャンネルタイプであるため、オンレベルはハイレバルであり、オフレベルはローレベルであり得る。
【0051】
充電のために、充電スイッチ部30がターンオンされる時、第1充電制御信号CHS1と第2充電制御信号CHS2は同一時点に同期されてイネーブルレベルになることができる。充電スイッチ部30の異常を感知するための診断時には、第1充電制御信号CHS1と第2充電制御信号CHS2のそれぞれがイネーブルされる時点の間に時間差が存在し得る。これについては図3から図5を参照して後述する。
【0052】
図2に示されているように、放電スイッチ部40は、放電スイッチ41およびゲートドライバー42を含み、放電スイッチ41は、並列に連結された二つの放電スイッチ411、412を含む。放電スイッチ41を構成するスイッチの個数は放電ライン5に流れる電流の大きさにより決定され得、図2で二つのスイッチが図示されたものは一実施形態を説明するための一例であり、本発明がこれに限定されるのではない。
【0053】
同時に、図2でスイッチ411、412がnチャンネルタイプのMOSFET素子で図示されているが、トランジスタのチャンネルタイプおよびトランジスタの種類がこれに限定されるのではない。
【0054】
二つのスイッチ411、412は、出力端N2と負荷3の間に連結されており、二つのスイッチ411、412のそれぞれの一端は出力端N2に連結されており、他端は負荷3に連結されている。二つのスイッチ411、412のゲートにはゲートドライバー42から出力されるゲート電圧VG3が印加される。
【0055】
ゲートドライバー42は、メイン制御回路21から伝送された放電制御信号DCHSによりゲート電圧VG3を生成する。例えば、ゲートドライバー42は、放電スイッチ41のターンオンを指示するレベル(イネーブルレベル)の放電制御信号DCHSによりオンレベルのゲート電圧VG3を生成することができる。ゲートドライバー42は、放電スイッチ41のターンオフを指示するレベル(ディスエーブルレベル)の放電制御信号DCHSによりオフレベルのゲート電圧VG3を生成することができる。放電スイッチ41を構成する二つのスイッチ411、412もnチャンネルタイプであるため、オンレベルはハイレバルであり、オフレベルはローレベルであり得る。
【0056】
図3は正常状態での第1充電スイッチおよび第2充電スイッチの状態による、充電スイッチ部の入力端、中間端、および出力端の電圧を示す図面である。
【0057】
図3に示されているように、第1充電スイッチ31が開放および第2充電スイッチ32が閉鎖状態である場合、入力端N1の電圧VN1は充電器2から供給される電源の電圧VSであり、中間端N3および出力端N2のそれぞれの電圧VN3および電圧VN2は類似している。二つの電圧VN3および電圧VN2間の差が所定範囲内である時は類似しているとし、所定範囲は第2充電スイッチ32が閉鎖状態での両端電圧に所定マージンを加えた電圧であり得る。
【0058】
第1充電スイッチ31が閉鎖および第2充電スイッチ32が開放状態である場合、出力端N2の電圧VN2はバッテリーモジュール10の電圧VBであり、充電器2から供給される電源の電圧であり、中間端N3および入力端N1のそれぞれの電圧VN3および電圧VN1は類似している。二つの電圧VN3および電圧VN1間の差が所定範囲内である時は類似しているとし、所定範囲は第1充電スイッチ31が閉鎖状態での両端電圧に所定マージンを加えた電圧であり得る。
【0059】
第1充電スイッチが閉鎖および第2充電スイッチが閉鎖状態である時、入力端N1、中間端N3、および出力端N2の電圧VN1、電圧VN2、および電圧VN3は全て所定範囲内に属して互いに類似している。
【0060】
第1充電スイッチ31が開放および第2充電スイッチ32が開放状態である時にも、入力端N1、中間端N3、および出力端N2の電圧VN1、電圧VN2、および電圧VN3の全てが所定範囲内に属して互いに類似している。
【0061】
一実施形態によるスイッチ診断部23は、図3で示された入力端N1、中間端N3、および出力端N2の電圧VN1、電圧VN3、電圧VN2間の関係を利用して充電スイッチ部30の異常を感知することができる。
【0062】
図4は一実施形態による充電スイッチ部の異常を感知するための診断方法を示すフローチャートである。
【0063】
図4に示された診断方法は、スイッチング動作が発生する時ごとに行われ得る。
【0064】
まず、充電スイッチ部30のスイッチング動作を指示するスイッチ制御命令が発生する(S1)。BMS20はバッテリーシステム1が適用された外部装置の電子制御回路からスイッチ制御命令を受信することができる。または、BMS20がバッテリー管理のためにスイッチ制御命令を生成することができる。具体的に、スイッチ制御命令を受信または生成する構成がメイン制御回路21であり得る。
【0065】
メイン制御回路21はスイッチ制御命令が開放(open)または閉鎖(close)であるか判断する(S2)。スイッチ制御命令が開放である場合は充電器2とバッテリーモジュール10間の連結を遮断する命令であって、充電スイッチ部30をオフさせる。スイッチ制御命令が閉鎖である場合は充電器2とバッテリーモジュール10を連結する命令であって、充電スイッチ部30をオンさせる。
【0066】
S2の判断結果、スイッチ制御命令が開放である場合、メイン制御回路21は第1充電制御信号CHS1をディスエーブルレベルで生成してゲートドライバー33に伝送し、ゲートドライバー33はオフレベルのゲート電圧VG1を生成して複数のスイッチ311-313をターンオフさせる。そうすると、第1充電スイッチ31は開放される(S3)。
【0067】
段階S3後に所定の時間(例えば、10ms)が経過すると、スイッチ診断部23は中間端N3の電圧VN3と出力端N2の電圧VN2を比較して、二つの電圧が類似するか否か判断する(S4)。電圧VN3と電圧VN2間の差が所定の臨界電圧より小さい場合、二つの電圧が類似していると判断することができ、臨界電圧は第2充電スイッチ32のオンの状態での両端電圧に所定マージンを加えて設定され得る。
【0068】
S4の判断結果、電圧VN2と電圧VN3が類似している場合、スイッチ診断部23は第1充電スイッチ31を正常状態であると診断する。次に、メイン制御回路21は第2充電スイッチ32を開放制御して、第2充電スイッチ32は開放される(S5)。具体的に、スイッチ診断部23は判断結果、つまり、電圧VN2と電圧VN3が類似しているという判断結果をメイン制御回路21に伝送し、メイン制御回路21は第2充電制御信号CHS2をディスエーブルレベルで生成してゲートドライバー34に伝送し、ゲートドライバー34はオフレベルのゲート電圧VG2を生成して複数のスイッチ321-323をターンオフさせる。そうすると、第2充電スイッチ32は開放される。
【0069】
S4の判断結果、電圧VN2と電圧VN3が類似していない場合、スイッチ診断部23は第1充電スイッチ31を非正常状態であると診断し、診断結果によりメイン制御回路21は充電スイッチ部30の異常を感知する(S6)。もし第1充電スイッチ31に異常が発生した場合、正常に開放されず、電圧VN3が入力端N1の電圧VN1に影響を受けて、電圧VN3と電圧VN2が類似していないこともある。異常感知により、メイン制御回路21はバッテリーシステム1の破損を防止するための保護動作を起動することができる。以下の説明で、保護動作は使用者に異常を知らせる動作、充電スイッチが正常状態に復旧される前まで充電スイッチを開放状態で制御する動作などを含むことができる。
【0070】
S2の判断結果、スイッチ制御命令が閉鎖である場合、メイン制御回路21は第1充電制御信号CHS1をイネーブルレベルで生成してゲートドライバー33に伝送し、ゲートドライバー33はオンレベルのゲート電圧VG1を生成して複数のスイッチ311-313をターンオンさせる。そうすると、第1充電スイッチ31は閉鎖される(S7)。
【0071】
段階S7後に所定の時間(例えば、10ms)が経過すると、スイッチ診断部23は中間端N3の電圧VN3と入力端N1の電圧VN1を比較して、二つの電圧が類似するか否か判断する(S8)。電圧VN3と電圧VN1間の差が所定の臨界電圧より小さい場合、二つの電圧が類似していると判断することができ、臨界電圧は第1充電スイッチ31のオンの状態での両端電圧に所定マージンを加えて設定され得る。
【0072】
S8の判断結果、電圧VN1と電圧VN3が類似している場合、スイッチ診断部23は第1充電スイッチ31を正常状態であると診断する。次に、メイン制御回路21は第2充電スイッチ32を閉鎖制御して、第2充電スイッチ32は閉鎖される(S9)。具体的に、スイッチ診断部23は判断結果、つまり、電圧VN1と電圧VN3が類似しているという判断結果をメイン制御回路21に伝送し、メイン制御回路21は第2充電制御信号CHS2をイネーブルレベルで生成してゲートドライバー34に伝送し、ゲートドライバー34はオンレベルのゲート電圧VG2を生成して複数のスイッチ321-323をターンオンさせる。そうすると、第2充電スイッチ32は閉鎖される。
【0073】
S8の判断結果、電圧VN1と電圧VN3が類似していない場合、スイッチ診断部23は第1充電スイッチ31を非正常状態であると診断し、診断結果によりメイン制御回路21は充電スイッチ部30の異常を感知する(S6)。もし、第1充電スイッチ31に異常が発生した場合、正常に閉鎖されず、電圧VN3と電圧VN1が類似していないこともある。異常感知により、メイン制御回路21はバッテリーシステム1の破損を防止するための保護動作を起動することができる。
【0074】
図4ではスイッチ制御命令により充電スイッチ部30の構成のうち、第1充電スイッチ31が第2充電スイッチ32より先に制御されるものと示されているが、発明がこれに限定されるのではない。
【0075】
第1充電スイッチ31および第2充電スイッチ32が交互にスイッチ制御命令により先に制御され得る。
【0076】
図5は一実施形態によるスイッチ制御命令が開放である時の充電スイッチ部の異常を感知するための診断方法を示すフローチャートである。
【0077】
まず、「開放」を指示するスイッチ制御命令が発生する(S10)。
【0078】
メイン制御回路21は変数i値を2で割った残りが0であるか否か判断する(S11)。変数iは第1充電スイッチ31および第2充電スイッチ32を交互に先に制御するために設定された変数である。初期値は1であると仮定する。
【0079】
S11段階の判断結果は0ではないため、第2充電スイッチ32がメイン制御回路21の制御により開放される(S17)。具体的に、メイン制御回路21は第2充電制御信号CHS2をディスエーブルレベルで生成してゲートドライバー34に伝送し、ゲートドライバー34はオフレベルのゲート電圧VG2を生成して複数のスイッチ321-323をターンオフさせる。そうすると、第2充電スイッチ32は開放される。
【0080】
次に、変数iを1だけ増加させる(S18)。例えば、iは2になる。
【0081】
第2充電スイッチ32が開放された後、所定時間が経過し、スイッチ診断部23は電圧VN3と電圧VN1が類似するか否か判断する(S19)。
【0082】
段階S19の判断結果、電圧VN1と電圧VN3が類似している場合、スイッチ診断部23は第2充電スイッチ32を正常状態であると診断する。次に、メイン制御回路21は第1充電スイッチ31を開放制御して、第1充電スイッチ31は開放される(S20)。具体的に、スイッチ診断部23は判断結果、つまり、電圧VN1と電圧VN3が類似しているという判断結果をメイン制御回路21に伝送し、メイン制御回路21は第1充電制御信号CHS1をディスエーブルレベルで生成してゲートドライバー33に伝送し、ゲートドライバー33はオフレベルのゲート電圧VG1を生成して複数のスイッチ311-313をターンオフさせる。そうすると、第1充電スイッチ31は開放される。
【0083】
S19の判断結果、電圧VN1と電圧VN3が類似していない場合、スイッチ診断部23は第2充電スイッチ32が非正常状態であると診断し、診断結果によりメイン制御回路21は充電スイッチ部30の異常を感知する(S16)。もし、第2充電スイッチ32に異常が発生した場合、正常に開放されず、電圧VN3が出力端N2の電圧VN2に影響を受けて、電圧VN3と電圧VN1が類似していないこともある。異常感知により、メイン制御回路21はバッテリーシステム1の破損を防止するための保護動作を起動することができる。
【0084】
次のスイッチ制御命令「開放」が発生すると、メイン制御回路21は変数i値を2で割った残りが0であるか否か判断する(S11)。今回のスイッチ制御命令「開放」はスイッチ制御命令「閉鎖」が発生した後に発生したスイッチ制御命令であり得る。
【0085】
以前のスイッチ制御命令「開放」による診断で変数iが2になったため、S11段階の判断結果は0である。したがって、第1充電スイッチ31がメイン制御回路21の制御により開放される(S12)。具体的に、メイン制御回路21は第1充電制御信号CHS1をディスエーブルレベルで生成してゲートドライバー33に伝送し、ゲートドライバー33はオフレベルのゲート電圧VG1を生成して複数のスイッチ311-313をターンオフさせる。そうすると、第1充電スイッチ31は開放される。
【0086】
次に、変数iを1だけ増加させる(S13)。例えば、iは3になる。
【0087】
第1充電スイッチ31が開放された後、所定時間が経過し、スイッチ診断部23は電圧VN3と電圧VN2が類似するか否か判断する(S14)。
【0088】
段階S14の判断結果、電圧VN2と電圧VN3が類似している場合、スイッチ診断部23は第1充電スイッチ31を正常状態であると診断する。次に、メイン制御回路21は第2充電スイッチ32を開放制御して、第2充電スイッチ32は開放される(S15)。具体的に、スイッチ診断部23は判断結果、つまり、電圧VN2と電圧VN3が類似しているという判断結果をメイン制御回路21に伝送し、メイン制御回路21は第2充電制御信号CHS2をディスエーブルレベルで生成してゲートドライバー34に伝送し、ゲートドライバー34はオフレベルのゲート電圧VG2を生成して複数のスイッチ321-323をターンオフさせる。そうすると、第2充電スイッチ31は開放される。
【0089】
S14の判断結果、電圧VN2と電圧VN3が類似していない場合、スイッチ診断部23は第1充電スイッチ31が非正常状態であると診断し、診断結果によりメイン制御回路21は充電スイッチ部30の異常を感知する(S16)。もし第1充電スイッチ31に異常が発生した場合、正常に開放されず、電圧VN3が入力端N1の電圧VN1に影響を受けて、電圧VN3と電圧VN2が類似していないこともある。異常感知により、メイン制御回路21はバッテリーシステム1の破損を防止するための保護動作を起動することができる。
【0090】
図6は一実施形態によるスイッチ制御命令が閉鎖である時の充電スイッチ部の異常を感知するための診断方法を示すフローチャートである。
【0091】
まず、「閉鎖」を指示するスイッチ制御命令が発生する(S21)。
【0092】
メイン制御回路21は変数j値を2で割った残りが0であるか否か判断する(S22)。変数jは第1充電スイッチ31および第2充電スイッチ32を交互に先に制御するために設定された変数である。初期値は1であると仮定する。
【0093】
S22段階の判断結果は0ではないため、第2充電スイッチ32がメイン制御回路21の制御により閉鎖される(S28)。具体的に、メイン制御回路21は第2充電制御信号CHS2をイネーブルレベルで生成してゲートドライバー34に伝送し、ゲートドライバー34はオンレベルのゲート電圧VG2を生成して複数のスイッチ321-323をターンオンさせる。そうすると、第2充電スイッチ32は閉鎖される。
【0094】
次に、変数jを1だけ増加させる(S29)。例えば、jは2になる。
【0095】
第2充電スイッチ32が閉鎖された後、所定時間が経過し、スイッチ診断部23は電圧VN3と電圧VN2が類似するか否か判断する(S30)。
【0096】
段階S30の判断結果、電圧VN2と電圧VN3が類似している場合、スイッチ診断部23は第2充電スイッチ32を正常状態であると診断する。次に、メイン制御回路21は第1充電スイッチ31を閉鎖制御して、第1充電スイッチ31は閉鎖される(S31)。具体的に、スイッチ診断部23は判断結果、つまり、電圧VN2と電圧VN3が類似しているという判断結果をメイン制御回路21に伝送し、メイン制御回路21は第1充電制御信号CHS1をイネーブルレベルで生成してゲートドライバー33に伝送し、ゲートドライバー33はオンレベルのゲート電圧VG1を生成して複数のスイッチ311-313をターンオンさせる。そうすると、第1充電スイッチ31は閉鎖される。
【0097】
S30の判断結果、電圧VN2と電圧VN3が類似していない場合、スイッチ診断部23は第2充電スイッチ32が非正常状態であると診断し、診断結果によりメイン制御回路21は充電スイッチ部30の異常を感知する(S27)。もし、第2充電スイッチ32に異常が発生した場合、正常に閉鎖されず、電圧VN3と電圧VN2が類似していないこともある。異常感知により、メイン制御回路21はバッテリーシステム1の破損を防止するための保護動作を起動することができる。
【0098】
次のスイッチ制御命令「閉鎖」が発生すると、メイン制御回路21は変数j値を2で割った残りが0であるか判断する(S22)。今回のスイッチ制御命令「閉鎖」はスイッチ制御命令「開放」が発生した後に発生したスイッチ制御命令であり得る。
【0099】
以前のスイッチ制御命令「閉鎖」による診断で変数jが2になったため、S22段階の判断結果は0である。したがって、第1充電スイッチ31がメイン制御回路21の制御により閉鎖される(S23)。具体的に、メイン制御回路21は第1充電制御信号CHS1をイネーブルレベルで生成してゲートドライバー33に伝送し、ゲートドライバー33はオンレベルのゲート電圧VG1を生成して複数のスイッチ311-313をターンオンさせる。そうすると、第1充電スイッチ31は閉鎖される。
【0100】
次に、変数jを1だけ増加させる(S23)。例えば、jは3になる。
【0101】
第1充電スイッチ31が閉鎖された後、所定時間が経過し、スイッチ診断部23は電圧VN3と電圧VN1が類似するか否か判断する(S24)。
【0102】
段階S25の判断結果、電圧VN1と電圧VN3が類似している場合、スイッチ診断部23は第1充電スイッチ31を正常状態であると診断する。次に、メイン制御回路21は第2充電スイッチ32を閉鎖制御して、第2充電スイッチ32は閉鎖される(S26)。具体的に、スイッチ診断部23は判断結果、つまり、電圧VN1と電圧VN3が類似しているという判断結果をメイン制御回路21に伝送し、メイン制御回路21は第2充電制御信号CHS2をイネーブルレベルで生成してゲートドライバー34に伝送し、ゲートドライバー34はオンレベルのゲート電圧VG2を生成して複数のスイッチ321-323をターンオンさせる。そうすると、第2充電スイッチ32は閉鎖される。
【0103】
S25の判断結果、電圧VN1と電圧VN3が類似していない場合、スイッチ診断部23は第1充電スイッチ31が非正常状態であると診断し、診断結果によりメイン制御回路21は充電スイッチ部30の異常を感知する(S27)。もし、第1充電スイッチ31に異常が発生した場合、正常に閉鎖されず、電圧VN3と電圧VN1が類似していないこともある。異常感知により、メイン制御回路21はバッテリーシステム1の破損を防止するための保護動作を起動することができる。
【0104】
以上で本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲がこれに限定されず、本発明の属する分野における通常の知識を有する者が多様に変形および改良した形態も本発明の権利範囲に属する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】