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▶ サンシャイン・レイク・ファーマ・カンパニー・リミテッドの特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-27
(54)【発明の名称】キメラ抗原受容体及びその使用
(51)【国際特許分類】
   C12N 15/62 20060101AFI20221020BHJP
   C12N 15/861 20060101ALI20221020BHJP
   C12N 15/867 20060101ALI20221020BHJP
   C12N 15/864 20060101ALI20221020BHJP
   C12N 15/86 20060101ALI20221020BHJP
   C07K 19/00 20060101ALI20221020BHJP
   C12N 7/01 20060101ALI20221020BHJP
   C12N 5/10 20060101ALI20221020BHJP
   A61K 35/76 20150101ALI20221020BHJP
   A61K 35/761 20150101ALI20221020BHJP
   A61K 48/00 20060101ALI20221020BHJP
   A61K 31/7088 20060101ALI20221020BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20221020BHJP
   A61K 35/17 20150101ALI20221020BHJP
   C12N 15/13 20060101ALN20221020BHJP
   C12N 15/12 20060101ALN20221020BHJP
   C07K 16/28 20060101ALN20221020BHJP
   C07K 14/705 20060101ALN20221020BHJP
   C12N 5/0783 20100101ALN20221020BHJP
【FI】
C12N15/62 Z ZNA
C12N15/861 Z
C12N15/867 Z
C12N15/864 100Z
C12N15/86 Z
C07K19/00
C12N7/01
C12N5/10
A61K35/76
A61K35/761
A61K48/00
A61K31/7088
A61P35/00
A61K35/17 Z
C12N15/13
C12N15/12
C07K16/28
C07K14/705
C12N5/0783
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022508895
(86)(22)【出願日】2020-08-11
(85)【翻訳文提出日】2022-02-10
(86)【国際出願番号】 CN2020108327
(87)【国際公開番号】W WO2021027795
(87)【国際公開日】2021-02-18
(31)【優先権主張番号】201910741624.1
(32)【優先日】2019-08-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515014990
【氏名又は名称】サンシャイン・レイク・ファーマ・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SUNSHINE LAKE PHARMA CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Northern Industrial Area,Songshan Lake,Dongguan,Guangdong 523000,China
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】チャオ・チェン
(72)【発明者】
【氏名】ジュンジ・ドン
(72)【発明者】
【氏名】ティンティン・ユ
(72)【発明者】
【氏名】イ・ゼン
(72)【発明者】
【氏名】レ・シュ
(72)【発明者】
【氏名】シュファン・ワン
(72)【発明者】
【氏名】ジグアン・リ
(72)【発明者】
【氏名】シャオヤン・リ
(72)【発明者】
【氏名】クンルイ・イェ
(72)【発明者】
【氏名】シャオフェン・チェン
(72)【発明者】
【氏名】ウェンジア・リ
【テーマコード(参考)】
4B065
4C084
4C086
4C087
4H045
【Fターム(参考)】
4B065AA95X
4B065AB01
4B065AC14
4B065BA01
4B065CA24
4B065CA44
4C084AA13
4C084NA05
4C084NA13
4C084NA20
4C084ZB26
4C086AA01
4C086AA02
4C086EA16
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA05
4C086NA12
4C086NA20
4C086ZB26
4C087AA01
4C087AA02
4C087BB43
4C087BB65
4C087BC83
4C087CA12
4C087NA05
4C087NA12
4C087NA20
4C087ZB26
4H045AA10
4H045AA20
4H045AA30
4H045BA10
4H045BA41
4H045CA40
4H045DA50
4H045DA76
4H045EA20
4H045FA74
(57)【要約】
キメラ抗原受容体が提供される。キメラ抗原受容体は、一本鎖抗体断片の重鎖可変領域、軽鎖可変領域、及びCD8ヒンジ領域を含む細胞外ドメイン;免疫共刺激分子膜貫通ドメインを含む膜貫通ドメイン;並びに免疫共刺激分子細胞内セグメント及びCD3ζ鎖を含む細胞内ドメイン含む。キメラ抗原受容体は、特異的な抗原を発現する腫瘍細胞を特異的に認識し、高特異的抗原を発現する腫瘍細胞に対して特異的殺害効果を達成することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一本鎖抗体断片の重鎖可変領域、軽鎖可変領域、及びCD8ヒンジ領域を含む細胞外ドメインであって、一本鎖抗体断片が抗原を特異的に認識する、細胞外ドメイン;
免疫共刺激分子膜貫通ドメインを含む膜貫通ドメイン;並びに
免疫共刺激分子細胞内セグメント及びCD3ζ鎖を含む細胞内ドメイン
を含む、キメラ抗原受容体。
【請求項2】
免疫共刺激分子膜貫通ドメインがCD8膜貫通ドメインであり、免疫共刺激分子細胞内セグメントが4-1BB細胞内セグメント及びICOS又はOX-40細胞内セグメントである、請求項1に記載のキメラ抗原受容体。
【請求項3】
免疫共刺激分子膜貫通ドメインがICOS膜貫通ドメインであり、免疫共刺激分子細胞内セグメントが4-1BB細胞内セグメント及びICOS細胞内セグメントである、請求項1に記載のキメラ抗原受容体。
【請求項4】
免疫共刺激分子膜貫通ドメインがOX-40膜貫通ドメインであり、免疫共刺激分子細胞内セグメントが4-1BB細胞内セグメント及びOX-40細胞内セグメントである、請求項1に記載のキメラ抗原受容体。
【請求項5】
免疫共刺激分子細胞内セグメントが4-1BB細胞内セグメント及びICOS細胞内セグメントであり、ICOS細胞内セグメントのN末端がCD8膜貫通ドメインのC末端に連結されており、ICOS細胞内セグメントのC末端が4-1BB細胞内セグメントのN末端に連結されており、4-1BB細胞内セグメントのC末端がCD3ζ鎖のN末端に連結されている、請求項2に記載のキメラ抗原受容体。
【請求項6】
免疫共刺激分子細胞内セグメントが4-1BB細胞内セグメント及びOX-40細胞内セグメントであり、OX-40細胞内セグメントのN末端がCD8膜貫通ドメインのC末端に連結されており、OX-40細胞内セグメントのC末端が4-1BB細胞内セグメントのN末端に連結されており、4-1BB細胞内セグメントのC末端がCD3ζ鎖のN末端に連結されている、請求項2に記載のキメラ抗原受容体。
【請求項7】
4-1BB細胞内セグメントのN末端がICOS膜貫通ドメインのC末端に連結されており、4-1BB細胞内セグメントのC末端がICOS細胞内セグメントのN末端に連結されており、ICOS細胞内セグメントのC末端がCD3ζ鎖のN末端に連結されている、請求項3に記載のキメラ抗原受容体。
【請求項8】
免疫共刺激分子細胞内セグメントと接続した免疫共刺激分子膜貫通ドメインが、配列番号1~6のいずれか1つのアミノ酸配列を有する、請求項2~7のいずれか一項に記載のキメラ抗原受容体。
【請求項9】
抗原が、CD19、CD20、CD123、GPC3、MUC-1、GD2、BCMA、HER2、EGFR、VEGFR、cMet、MSLN、EGFRvIII、及びクローディン18.2から選択される少なくとも1つを含む、請求項1~8のいずれか一項に記載のキメラ抗原受容体。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか一項に記載のキメラ抗原受容体をコードする核酸分子を含む、構築物。
【請求項11】
プロモーターを更に含む請求項10に記載の構築物であって、プロモーターが核酸分子と作動可能に接続されている、構築物。
【請求項12】
プロモーターが、CMV、EF-1、RSVから選択される少なくとも1つを含む、請求項11に記載の構築物。
【請求項13】
非病原性ウイルスである、請求項10に記載の構築物。
【請求項14】
前記ウイルスが、レトロウイルス、レンチウイルス、及びアデノウイルス関連ウイルスから選択される、請求項13に記載の構築物。
【請求項15】
配列番号7~12のヌクレオチド配列を有する核酸分子を保有する、レンチウイルス。
【請求項16】
請求項1~9のいずれか一項に記載のキメラ抗原受容体を発現する、又は請求項10~14のいずれか一項に記載の構築物若しくは請求項15に記載のレンチウイルスをリンパ球へ導入することにより得られる、トランスジェニックリンパ球。
【請求項17】
CD3+ T細胞である、請求項16に記載のトランスジェニックリンパ球。
【請求項18】
ナチュラルキラー細胞である、請求項16に記載のトランスジェニックリンパ球。
【請求項19】
ナチュラルキラーT細胞である、請求項18に記載のトランスジェニックリンパ球。
【請求項20】
請求項10~14のいずれか一項に記載の構築物又は請求項15に記載のレンチウイルスをリンパ球へ導入する工程を含む、請求項16~19のいずれか一項に記載のトランスジェニックリンパ球の調製方法。
【請求項21】
請求項10~14のいずれか一項に記載の構築物、請求項15に記載のレンチウイルス、請求項16~19のいずれか一項に記載のトランスジェニックリンパ球を含む、癌を処置するための治療用組成物。
【請求項22】
癌が、造血器悪性腫瘍、胃腸癌、グリオーマ、肺癌、肝癌、膵癌から選択される少なくとも1つを含む、請求項21に記載の治療用組成物。
【請求項23】
リンパ球を用いることにより請求項1~9のいずれか一項に記載のキメラ抗原受容体を発現する工程を含む、リンパ球治療の安全性、有効性、又は持続性を向上させるための方法。
【請求項24】
リンパ球治療の安全性、有効性、又は持続性を向上させることにおける使用のための、リンパ球により発現した請求項1~9のいずれか一項に記載のキメラ抗原受容体。
【請求項25】
リンパ球治療の安全性、有効性、又は持続性を向上させることにおける、リンパ球により発現した請求項1~9のいずれか一項に記載のキメラ抗原受容体の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
この出願は、全体として参照により本明細書に組み入れられている、2019年8月12日にState Intellectual Property Office of Chinaに出願された、中国特許出願第201910741624.1号の優先権及び恩恵を主張する。
【0002】
本発明は、生物医学の分野に関し、特に、本発明は、キメラ抗原受容体及びその使用に関し、より具体的には、本発明は、キメラ抗原受容体、前記キメラ抗原受容体を発現するトランスジェニックリンパ球、前記トランスジェニックリンパ球を調製するための構築物、レンチウイルス(lentivirus)、方法、癌を処置するための治療用組成物、及びリンパ球治療の安全性、有効性、又は耐久性を向上させるための方法に関する。
【背景技術】
【0003】
腫瘍細胞は、免疫抑制性受容体の発現を誘導し、且つそれらの免疫応答を止めることにより、免疫監視機構から逃避し得る。キメラ抗原受容体T細胞(CAR-T細胞)は、それに発現したキメラタンパク質を有するT細胞であり、前記キメラタンパク質は、ある特定の腫瘍抗原を認識することができる抗体可変領域を共刺激構造及びCD3タンパク質と連結することにより構成され、したがって、CAR-T細胞は、腫瘍標的細胞を特異的に認識及び殺害することができ、且つT細胞の細胞傷害性及び抗体のターゲティング効果の助けを借りて、より正確且つ迅速に腫瘍細胞を殺害することができる、これは血液悪性腫瘍処置において注目すべき結果を達成しており、急速に発達している個別化腫瘍処置プログラムである。しかしながら、CAR-Tの適用においていくつかの問題がある。CAR-T処置における既存の問題を改善及び解決することは、将来におけるCAR-T処置の開発への鍵となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第5,449,752号
【特許文献2】米国特許出願公開第2002/0197266号
【特許文献3】米国特許第4,235,871号
【特許文献4】米国特許第4,501,728号
【特許文献5】米国特許第4,837,028号
【特許文献6】米国特許第5,019,369号
【特許文献7】米国特許第5,075,109号
【特許文献8】米国特許第4,452,775号
【特許文献9】米国特許第4,667,014号
【特許文献10】米国特許第4,748,034号
【特許文献11】米国特許第5,239,660号
【特許文献12】米国特許第3,832,253号
【特許文献13】米国特許第3,854,480号
【特許文献14】米国特許第5,087,616号
【特許文献15】米国特許第4,450,150号
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】Chanら、Fmoc Solid Phase Peptide Synthesis、Oxford University Press、Oxford、United Kingdom、2000
【非特許文献2】Peptide and Protein DrugAnalysis、Reid, R.、Marcel Dekker Inc.、2000
【非特許文献3】Epitope Mapping、Westwoodら、Oxford University Press、Oxford、United Kingdom、2001
【非特許文献4】Sambrookら、Molecular Cloning: A Laboratory Manual、第3版、Cold Spring HarborPress、Cold Spring Harbor、NY 2001
【非特許文献5】Ausubelら、Current Protocols in MolecularBiology、Greene Publishing Associates and John Wiley&Sons、NY、1994
【非特許文献6】Reiterら、Protein Engineering、7、697~704頁 (1994)
【非特許文献7】Grahamら、Virology、52: 456~467頁 (1973)
【非特許文献8】Davisら、Basic Methods in Molecular Biology、Elsevier (1986)
【非特許文献9】Chuら、Gene、13: 97頁 (1981)
【非特許文献10】Capecchi、Cell、22: 479~488頁 (1980)
【非特許文献11】Shigekawaら、BioTechniques、6: 742~751頁 (1988)
【非特許文献12】Manninoら、BioTechniques、6: 682~690頁 (1988)
【非特許文献13】Feignerら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA、84: 7413~7417頁 (1987)
【非特許文献14】Kleinら、Nature、327: 70~73頁 (1987)
【非特許文献15】Suicide Gene Therapy: Methods and Reviews、Springer、Caroline J. (Cancer Research UK Centre for Cancer Therapeutics at the Institute of Cancer Research、Sutton、Surrey、UK)、Humana Press、2004
【非特許文献16】Hudecz, F.、Methods Mol. Biol. 298: 209~223頁 (2005)
【非特許文献17】Kirinら、Inorg Chem. 44(15): 5405~5415頁 (2005)
【非特許文献18】Remington: The Science and Practice of Pharmacy、Lippincott Williams & Wilkins;第21版 (2005年5月1日)
【非特許文献19】Pharmaceutics and Pharmacy Practice、J.B. Lippincott Company、Philadelphia、PA、Banker及びChalmers編、238~250頁 (1982)
【非特許文献20】ASHP Handbook on Injectable Drugs、Toissel、第4版、622~630頁 (1986)
【非特許文献21】Szokaら、Ann. Rev. Biophys. Bioeng.、9、467頁 (1980)
【非特許文献22】Wadhwaら、J. Drug Targeting 3: 111頁 (1995)
【非特許文献23】Zhaoら、J. Immunol、174: 4415~4423頁 (2005)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の開示は、以下の事実及び問題の本発明者らの発見及び認識に基づいている:
【0007】
現在、キメラ抗原受容体遺伝子改変T細胞治療(CAR-T)の処置において、高い再発率、高いサイトカイン炎症、乏しい持続性、及び時には、神経毒性まで等、多くの問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の目的は、上記で言及された技術的問題の一つを解決することに向けられる。CAR-Tの先行技術に基づいて、本出願の発明者らは、キメラ抗原受容体(CAR)の新規の免疫共刺激分子タンデム構造を設計している。このタンデム構造CARを有するCAR-T細胞が、効果的に、CAR-T細胞炎症因子の自己放出を低下させ、セントラルメモリーT細胞(TCM)の割合を増加させることができ、正常なT細胞の免疫応答を刺激し、且つ正常なT細胞の機能を活性化することができることは驚きであり、それは、先行技術でのCAR-T処置における既存の問題を解決することが予想される。
【0009】
本発明の第1の態様において、本発明は、キメラ抗原受容体を提供する。本発明の実施形態によれば、キメラ抗原受容体は、一本鎖抗体の重鎖可変領域、軽鎖可変領域、及びCD8ヒンジ領域を含む細胞外ドメイン;免疫共刺激分子膜貫通ドメインを含む膜貫通ドメイン;並びに免疫共刺激分子細胞内セグメント及びCD3ζ鎖(CD3ゼータ)を含む細胞内ドメイン含む。本発明の実施形態によれば、キメラ抗原受容体は、特異的抗原を発現する腫瘍細胞を特異的に認識し、特異的抗原を高度に発現する腫瘍細胞に対して特異的殺害効果を達成することができる。
【0010】
本発明の実施形態によれば、上記のキメラ抗原受容体は、以下の追加の技術的特徴の少なくとも1つを更に含む:
【0011】
本発明の実施形態によれば、免疫共刺激分子膜貫通ドメインは、CD8膜貫通ドメインである;免疫共刺激分子細胞内セグメントは4-1BB細胞内セグメント及びICOS又はOX-40細胞内セグメントである。
【0012】
本発明の実施形態によれば、免疫共刺激分子膜貫通ドメインはICOS膜貫通ドメインである;免疫共刺激分子細胞内セグメントは4-1BB細胞内セグメント及びICOS細胞内セグメントである。
【0013】
本発明の実施形態によれば、免疫共刺激分子膜貫通ドメインはOX-40膜貫通ドメインである;免疫共刺激分子細胞内セグメントは4-1BB細胞内セグメント及びOX-40細胞内セグメントである。
【0014】
実験を通して、本発明者らは、異なる免疫共刺激分子膜貫通ドメインが異なる免疫共刺激分子細胞内セグメントと組み合わされると、キメラ抗原受容体の発現価、キメラ抗原受容体を発現する免疫細胞の殺害効果、及びサイトカインの放出が有意に影響されることを見出した。
【0015】
本発明の実施形態によれば、免疫共刺激分子膜貫通ドメインがCD8膜貫通ドメインであり、免疫共刺激分子細胞内セグメントが4-1BB細胞内セグメント及びICOS細胞内セグメントであり、ICOS細胞内セグメントのN末端がCD8膜貫通ドメインのC末端に連結されており、ICOS細胞内セグメントのC末端が4-1BB細胞内セグメントのN末端に連結されており、4-1BB細胞内セグメントのC末端がCD3ζ鎖のN末端に連結されている。本発明者らは、キメラ抗原受容体における免疫共刺激分子膜貫通ドメインが細胞内セグメントと上記の順番で連結されていると、キメラ抗原受容体は、アデノウイルスにおいて高い発現価を有し、且つキメラ抗原受容体を発現する免疫細胞は、CD19を発現する腫瘍細胞に対して有意な特異的殺害効果を有し、且つ非特異的殺害効果及び細胞炎症因子応答は弱いことを見出した。
【0016】
本発明の実施形態によれば、免疫共刺激分子膜貫通ドメインがCD8膜貫通ドメインであり、免疫共刺激分子細胞内セグメントが4-1BB細胞内セグメント及びOX-40細胞内セグメントであり、OX-40細胞内セグメントのN末端がCD8膜貫通ドメインのC末端に連結されており、OX-40細胞内セグメントのC末端が4-1BB細胞内セグメントのN末端に連結されており、4-1BB細胞内セグメントのC末端がCD3ζ鎖のN末端に連結されている。本発明者らは、キメラ抗原受容体における免疫共刺激分子膜貫通ドメインが細胞内セグメントと上記の順番で連結されていると、キメラ抗原受容体を発現する免疫細胞の、CD19を発現する腫瘍細胞に対する特異的殺害効果が、第2世代CAR-Tのそれと等価であることを前提として、サイトカインINFγ放出が減少することを見出した。
【0017】
本発明の実施形態によれば、免疫共刺激分子膜貫通ドメインがICOS膜貫通ドメインであり、免疫共刺激分子細胞内セグメントが4-1BB細胞内セグメント及びICOS細胞内セグメントであり、4-1BB細胞内セグメントのN末端がICOS膜貫通ドメインのC末端に連結されており、4-1BB細胞内セグメントのC末端がICOS細胞内セグメントのN末端に連結されており、ICOS細胞内セグメントのC末端がCD3ζ鎖のN末端に連結されている。本発明者らは、キメラ抗原受容体における免疫共刺激分子膜貫通ドメインが細胞内セグメントと上記の順番で連結されていると、キメラ抗原受容体を発現する免疫細胞の、CD19を発現する腫瘍細胞に対する特異的殺害効果が、第2世代CAR-Tのそれより有意に優れていることを見出した。
【0018】
本発明の実施形態によれば、免疫共刺激分子細胞内セグメントと接続した免疫共刺激分子膜貫通ドメインは、配列番号1~6のいずれか1つのアミノ酸配列を有する。
【0019】
IYIWAPLAGTCGVLLLSLVITLYCCWLTKKKYSSSVHDPNGEYMFMRAVNTAKKSRLTDVTLKRGRKKLLYIFKQPFMRPVQTTQEEDGCSCRFPEEEEGGCEL(配列番号1)
【0020】
IYIWAPLAGTCGVLLLSLVITLYCKRGRKKLLYIFKQPFMRPVQTTQEEDGCSCRFPEEEEGGCELCWLTKKKYSSSVHDPNGEYMFMRAVNTAKKSRLTDVTL(配列番号2)
【0021】
IYIWAPLAGTCGVLLLSLVITLYCRRDQRLPPDAHKPPGGGSFRTPIQEEQADAHSTLAKIKRGRKKLLYIFKQPFMRPVQTTQEEDGCSCRFPEEEEGGCEL(配列番号3)
【0022】
FWLPIGCAAFVVVCILGCILICWLKRGRKKLLYIFKQPFMRPVQTTQEEDGCSCRFPEEEEGGCELCWLTKKKYSSSVHDPNGEYMFMRAVNTAKKSRLTDVTL(配列番号4)
【0023】
VAAILGLGLVLGLLGPLAILLALYLLRRDQRLPPDAHKPPGGGSFRTPIQEEQADAHSTLAKIKRGRKKLLYIFKQPFMRPVQTTQEEDGCSCRFPEEEEGGCEL(配列番号5)
【0024】
VAAILGLGLVLGLLGPLAILLALYLLKRGRKKLLYIFKQPFMRPVQTTQEEDGCSCRFPEEEEGGCELRRDQRLPPDAHKPPGGGSFRTPIQEEQADAHSTLAKI(配列番号6)
【0025】
配列番号1のアミノ酸配列を有するキメラ抗原受容体は、この出願において、CAR3(N末端からC末端への構造は以下のように表され得る: scFv - CD8ヒンジ + CD8TM - ICOS - 4-1BB - CD3ゼータ、ただし、ヒンジがヒンジドメインであり、TMが膜貫通ドメインである)と呼ばれ、配列番号2のアミノ酸配列を有するキメラ抗原受容体は、この出願において、CAR1(N末端からC末端への構造は以下のように表され得る: scFv - CD8ヒンジ + CD8TM - 4-1BB - ICOS - CD3ゼータ)と呼ばれ、配列番号3のアミノ酸配列を有するキメラ抗原受容体は、この出願において、CAR6(N末端からC末端への構造は以下のように表され得る: scFv - CD8ヒンジ + CD8TM -OX40 - 4-1BB - CD3ゼータ)と呼ばれ、配列番号4のアミノ酸配列を有するキメラ抗原受容体は、この出願において、CAR4(N末端からC末端への構造は以下のように表され得る: scFv - CD8ヒンジ + ICOSTM - 4-1BB - ICOS - CD3ゼータ)と呼ばれ、配列番号5のアミノ酸配列を有するキメラ抗原受容体は、この出願において、CAR7(N末端からC末端への構造は以下のように表され得る: scFv - CD8ヒンジ + OX40TM - OX40 - 4-1BB - CD3ゼータ)と呼ばれ、配列番号6のアミノ酸配列を有するキメラ抗原受容体は、この出願において、CAR8(N末端からC末端への構造は以下のように表され得る: scFv - CD8ヒンジ + OX40TM - 4-1BB - OX40 - CD3ゼータ)と呼ばれた。
【0026】
本発明の実施形態によれば、抗原は、CD19、CD20、CD123、GPC3、MUC-1、GD2、BCMA、HER2、EGFR、VEGFR、cMet、MSLN、EGFRvIII、及びクローディン18.2から選択される少なくとも1つを含む。
【0027】
本発明の第2の態様において、本発明は構築物を提供する。本発明の実施形態によれば、構築物は、本発明のキメラ抗原受容体をコードする核酸分子を含む。本発明の実施形態による構築物は、受容体細胞へ導入され、上記のキメラ抗原受容体は、受容体細胞において効率的に発現することができる。
【0028】
本発明の実施形態によれば、上記構築物は、以下の追加の技術的特徴の少なくとも1つを更に含む:
本発明の実施形態によれば、構築物はプロモーターを更に含み、前記プロモーターが核酸分子と作動可能に接続されている;
本発明の実施形態によれば、前記プロモーターが、CMV、EF-1α、RSVから選択される少なくとも1つを含む;
本発明の実施形態によれば、前記構築物は非病原性ウイルスである;
本発明の実施形態によれば、ウイルスが、レトロウイルス、レンチウイルス、及びアデノウイルス関連ウイルスから選択される。
【0029】
本発明の第3の態様において、本発明は、レンチウイルスを提供する。本発明の実施形態によれば、レンチウイルスは、配列番号7~12のヌクレオチド配列を有する核酸分子を保有する。受容体細胞におけるキメラ抗原受容体の発現は、レンチウイルスを用いて、活性化Tリンパ球等の本発明の実施形態による受容体細胞に感染させることにより、実現することができ、Tリンパ球等の、キメラ抗原受容体を発現する細胞は、高発現の特異的抗原を有する腫瘍細胞に対する特異的殺害を達成することができ、更に、非特異的殺害及び細胞炎症因子応答が弱く、それにより、CAR-T細胞の既存の処置問題が克服される。
【0030】
ATCTACATCTGGGCGCCCTTGGCCGGGACTTGTGGGGTCCTTCTCCTGTCACTGGTTATCACCCTTTACTGCTGTTGGCTTACAAAAAAGAAGTATTCATCCAGTGTGCACGACCCTAACGGTGAATACATGTTCATGAGAGCAGTGAACACAGCCAAAAAATCTAGACTCACAGATGTGACCCTAAAGCGCGGCCGCAAGAAGCTGCTGTACATCTTCAAGCAGCCCTTCATGCGCCCCGTGCAGACCACCCAGGAGGAGGACGGCTGTAGCTGCCGCTTCCCCGAGGAGGAGGAGGGCGGCTGCGAGCTG(配列番号7)
【0031】
ATCTACATCTGGGCGCCCTTGGCCGGGACTTGTGGGGTCCTTCTCCTGTCACTGGTTATCACCCTTTACTGCAAGCGCGGCCGCAAGAAGCTGCTGTACATCTTCAAGCAGCCCTTCATGCGCCCCGTGCAGACCACCCAGGAGGAGGACGGCTGTAGCTGCCGCTTCCCCGAGGAGGAGGAGGGCGGCTGCGAGCTGTGTTGGCTTACAAAAAAGAAGTATTCATCCAGTGTGCACGACCCTAACGGTGAATACATGTTCATGAGAGCAGTGAACACAGCCAAAAAATCTAGACTCACAGATGTGACCCTA(配列番号8)
【0032】
ATCTACATCTGGGCGCCCTTGGCCGGGACTTGTGGGGTCCTTCTCCTGTCACTGGTTATCACCCTTTACTGCCGGCGCGACCAGCGCCTGCCCCCCGACGCCCACAAGCCCCCCGGCGGCGGCAGCTTCCGCACCCCCATCCAGGAGGAGCAGGCCGACGCCCACAGCACCCTGGCCAAGATCAAGCGCGGCCGCAAGAAGCTGCTGTACATCTTCAAGCAGCCCTTCATGCGCCCCGTGCAGACCACCCAGGAGGAGGACGGCTGTAGCTGCCGCTTCCCCGAGGAGGAGGAGGGCGGCTGCGAGCTG(配列番号9)
【0033】
TTCTGGTTACCCATAGGATGTGCAGCCTTTGTTGTAGTCTGCATTTTGGGATGCATACTTATTTGTTGGCTTAAGCGCGGCCGCAAGAAGCTGCTGTACATCTTCAAGCAGCCCTTCATGCGCCCCGTGCAGACCACCCAGGAGGAGGACGGCTGTAGCTGCCGCTTCCCCGAGGAGGAGGAGGGCGGCTGCGAGCTGTGTTGGCTTACAAAAAAGAAGTATTCATCCAGTGTGCACGACCCTAACGGTGAATACATGTTCATGAGAGCAGTGAACACAGCCAAAAAATCTAGACTCACAGATGTGACCCTA(配列番号10)
【0034】
GTTGCCGCCATCCTGGGCCTGGGCCTGGTGCTGGGGCTGCTGGGCCCCCTGGCCATCCTGCTGGCCCTGTACCTGCTCCGGCGCGACCAGCGCCTGCCCCCCGACGCCCACAAGCCCCCCGGCGGCGGCAGCTTCCGCACCCCCATCCAGGAGGAGCAGGCCGACGCCCACAGCACCCTGGCCAAGATCAAGCGCGGCCGCAAGAAGCTGCTGTACATCTTCAAGCAGCCCTTCATGCGCCCCGTGCAGACCACCCAGGAGGAGGACGGCTGTAGCTGCCGCTTCCCCGAGGAGGAGGAGGGCGGCTGCGAGCTG(配列番号11)
【0035】
GTTGCCGCCATCCTGGGCCTGGGCCTGGTGCTGGGGCTGCTGGGCCCCCTGGCCATCCTGCTGGCCCTGTACCTGCTCAAGCGCGGCCGCAAGAAGCTGCTGTACATCTTCAAGCAGCCCTTCATGCGCCCCGTGCAGACCACCCAGGAGGAGGACGGCTGTAGCTGCCGCTTCCCCGAGGAGGAGGAGGGCGGCTGCGAGCTGCGGCGCGACCAGCGCCTGCCCCCCGACGCCCACAAGCCCCCCGGCGGCGGCAGCTTCCGCACCCCCATCCAGGAGGAGCAGGCCGACGCCCACAGCACCCTGGCCAAGATC(配列番号12)
【0036】
配列番号7のヌクレオチド配列を有する核酸は、キメラ抗原受容体CAR3の免疫共刺激分子膜貫通ドメイン及び免疫共刺激分子細胞内セグメントをコードし、配列番号8のヌクレオチド配列を有する核酸は、キメラ抗原受容体CAR1の免疫共刺激分子膜貫通ドメイン及び免疫共刺激分子細胞内セグメントをコードし、配列番号9のヌクレオチド配列を有する核酸は、キメラ抗原受容体CAR6の免疫共刺激分子膜貫通ドメイン及び免疫共刺激分子細胞内セグメントをコードし、配列番号10のヌクレオチド配列を有する核酸は、キメラ抗原受容体CAR4の免疫共刺激分子膜貫通ドメイン及び免疫共刺激分子細胞内セグメントをコードし、配列番号11のヌクレオチド配列を有する核酸は、キメラ抗原受容体CAR7の免疫共刺激分子膜貫通ドメイン及び免疫共刺激分子細胞内セグメントをコードし、配列番号12のヌクレオチド配列を有する核酸は、キメラ抗原受容体CAR8の免疫共刺激分子膜貫通ドメイン及び免疫共刺激分子細胞内セグメントをコードする。
【0037】
本発明の第4の態様において、本発明は、トランスジェニックリンパ球を提供する。本発明の実施形態によれば、トランスジェニックリンパ球は、キメラ抗原受容体を発現し、又はトランスジェニックリンパ球は、前記構築物若しくは前記レンチウイルスをリンパ球へ導入することにより得られる。本発明の実施形態によるトランスジェニックリンパ球は、高発現の特異的抗原を有する腫瘍細胞を特異的に認識及び殺害することができ、非特異的殺害及び細胞炎症因子応答は弱い。
【0038】
本発明の実施形態によれば、トランスジェニックリンパ球は、以下の追加の技術的特徴の少なくとも1つを更に含む:
本発明の実施形態によれば、トランスジェニックリンパ球はCD3+ T細胞である;
本発明の実施形態によれば、トランスジェニックリンパ球はナチュラルキラー細胞である;
本発明の実施形態によれば、トランスジェニックリンパ球はナチュラルキラーT細胞である。
【0039】
本発明の第5の態様において、本発明は、上記のようなトランスジェニックリンパ球を調製するための方法を提供する。本発明の実施形態によれば、方法は、上記構築物又は上記レンチウイルスをリンパ球へ導入する工程を含む。
【0040】
本発明の第6の態様において、本発明は、癌を処置するための治療用組成物を提供する。本発明の実施形態によれば、治療用組成物は、上記の構築物、上記のレンチウイルス、上記のトランスジェニックリンパ球を含む。本発明の実施形態による治療用組成物は、腫瘍細胞に対する有意な特異的殺害効果を生じ、先行技術のCAR-T治療における高い再発率、高いサイトカイン炎症、及び乏しい持続性の問題を克服する。
【0041】
本発明の実施形態によれば、前述の治療用組成物は、以下の追加の技術的特徴の少なくとも1つを更に含む:
本発明の実施形態によれば、癌は、造血器悪性腫瘍、胃腸癌、グリオーマ、肺癌、肝癌、膵癌を含む。
【0042】
本発明の第7の態様において、本発明は、リンパ球治療の安全性、有効性、又は永続性を向上させるための方法を提供する。本発明の実施形態によれば、トランスジェニックリンパ球は、前述のキメラ抗原受容体を発現する。
【0043】
本発明の第7の態様において、本発明は、リンパ球治療の安全性、有効性、又は持続性を向上させることにおける使用のための前述のキメラ抗原受容体を提供する。本発明の実施形態によれば、トランスジェニックリンパ球は、前述のキメラ抗原受容体を発現する。
【0044】
本発明の第7の態様において、本発明は、リンパ球治療の安全性、有効性、又は持続性を向上させることにおける前述のキメラ抗原受容体の使用を提供する。本発明の実施形態によれば、トランスジェニックリンパ球は、前述のキメラ抗原受容体を発現する。
【0045】
本発明の実施形態によるキメラ抗原受容体、及びキメラ抗原受容体を発現するリンパ球は以下の利点を有する:
1. CAR-T自己活性化及び因子自己放出を効果的に低下させること;
2. CAR-T細胞のセントラルメモリーT細胞(TCM)及びエフェクターメモリーT細胞(TEM)サブセットの割合を増加させ、癌の再発率を低下させ、及び正常なT細胞の免疫活性化増殖機能を刺激すること。
【図面の簡単な説明】
【0046】
図1】本発明の実施形態による異なる構造をもつCARのウイルスパッケージング及びそれらの陽性発現率の結果図である。
図2】本発明の実施形態による異なる構造をもつCARを保有するT細胞の細胞傷害性の結果図である。
図3】細胞傷害性実験における、本発明の実施形態による異なる構造をもつCARを保有するT細胞のINF-γ放出の結果図である。
図4】腫瘍細胞刺激後の、本発明の実施形態による異なる構造をもつCARを保有するT細胞のCAR陽性率の結果図である。
図5】非腫瘍細胞と共培養した場合の、本発明の実施形態による異なる構造をもつCARを保有するT細胞のサイトカイン自己放出の結果図である。
図6】本発明の実施形態によるCAR-T 3がエフェクター細胞と共培養された後のCAR-T 3の特異的及び非特異的殺害の効果図である。
図7】本発明の実施形態によるCAR-T 3がエフェクター細胞と共培養された後のCAR陽性率の効果図である。
図8】24時間、単独で培養された又はMGC-803-18.1と共培養された場合の、本発明の実施形態による異なる構造をもつ抗クローディン18.2 CAR-Tのサイトカイン放出の結果図である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
具体的な実施
本発明の実施形態は下で詳細に記載され、実施形態の例は図面に示されている。下記の実施形態は、図面を参照することによる例示であり、単に本発明を説明するためであり、本発明の範囲を限定するためではない。
【0048】
詳細な説明
他に規定がない限り、本明細書に用いられる全ての技術的及び科学的用語は、当業者により一般的に理解されているのと同じ意味をもつ。本明細書に記載されたものと類似した又は等価の任意の方法及び材料が本発明の試験のための実践で用いることができるが、好ましい材料及び方法が本明細書に記載されている。本発明を記載及び主張することにおいて、以下の用語法が用いられる。
【0049】
本発明は、キメラ抗原受容体(CAR)に関し、CARは、所望の抗原(例えば、腫瘍抗原)に対する抗体に基づいた特異性をT細胞受容体活性化細胞内ドメインと組み合わせて、特異的な抗腫瘍性細胞性免疫活性を示すキメラタンパク質を生成する分子である。
【0050】
CARを発現するT細胞は、CAR T細胞又はCAR改変T細胞と本明細書で呼ばれる。
【0051】
一実施形態において、本発明のCARは、抗原認識ドメインを有する細胞外ドメイン、膜貫通ドメイン、及び細胞内ドメインを含む。
【0052】
本明細書で用いられる場合、「レンチウイルス」は、レトロウイルス科(Retroviridae)の属を指す。レンチウイルスは、非分裂細胞に感染することができる点においてレトロウイルスの中でも独特である;それらは、かなりの量の遺伝情報を宿主細胞のDNAへ送達することができ、それゆえに、それらは、遺伝子送達ベクターの最も効率的な方法の一つである。HIV、SIV、及びFIVは全て、レンチウイルスの例である。レンチウイルスに由来したベクターは、イン・ビボでかなりのレベルの遺伝子移入を達成するための手段を提供する。
【0053】
他に特定されていない限り、「アミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列」は、互いの縮重バージョンであり、且つ同じアミノ酸配列をコードする、全てのヌクレオチド配列を含む。タンパク質をコードするヌクレオチド配列及びRNAは、イントロンを含む場合がある。
【0054】
用語「作動可能に連結された」とは、制御配列と異種性核酸配列の機能的連結であって、結果として後者の発現を生じる、機能的連結を指す。例えば、第1の核酸配列が第2の核酸配列と機能的関係に配置されている場合、第1の核酸配列は、第2の核酸配列と作動可能に連結されている。例として、プロモーターは、そのプロモーターがコード配列の転写又は発現に影響するならば、コード配列と作動可能に連結されている。一般的に、作動可能に連結されたDNA配列は、近接しており、及び2つのタンパク質コード領域を連結する必要がある場合、同じリーディングフレームにある。
【0055】
本発明の実施形態に開示されたCAR(機能性部分及び機能性バリアントを含む)は、当技術分野において知られた方法により得られた。CARは、タンパク質又はポリペプチドを調製する任意の適切な方法により調製され得る。ペプチド及びタンパク質の新規合成のための適切な方法は、参考文献、例えば、Chanら、Fmoc Solid Phase Peptide Synthesis、Oxford University Press、Oxford、United Kingdom、2000; Peptide and Protein DrugAnalysis、Reid, R.、Marcel Dekker Inc.、2000; Epitope Mapping、Westwoodら、Oxford University Press、Oxford、United Kingdom、2001; 米国特許第5,449,752号に記載されている。加えて、ポリペプチド及びタンパク質は、標準組換え方法を用い、且つ本明細書に記載された核酸に基づいて、組換え的に産生され得る。例えば、Sambrookら、Molecular Cloning: A Laboratory Manual、第3版、Cold Spring HarborPress、Cold Spring Harbor、NY 2001;及びAusubelら、Current Protocols in MolecularBiology、Greene Publishing Associates and John Wiley&Sons、NY、1994を参照。加えて、本発明のいくつかのCAR(機能性部分及び機能性バリアントを含む)は、植物、細菌、昆虫、哺乳動物、例えばラット、ヒト、及びその他同種類のもの等の起源から単離及び/又は精製することができる。分離及び精製方法は、当技術分野において周知されている。任意で、本明細書に記載されたCAR(機能性部分及び機能性バリアントを含む)は、Synpep社(Dublin、CA)、Peptide Technologies Corp.社(Gaithersburg、MD)、及びMultiple Peptide Systems社(San Diego、CA)のような営利会社により合成され得る。この態様において、本発明のCARは、合成され、組換えられ、単離され、及び/又は精製され得る。
【0056】
本発明のCARの任意の機能性部分と結合する能力について抗体を試験する方法は、当技術分野において知られており、それには、任意の抗体-抗原結合アッセイ、例えば、ラジオイムノアッセイ(RIA)、ELISA、ウェスタンブロット、免疫沈降、及び競合阻害アッセイが挙げられる(例えば、Janewayら、下記、及び米国特許出願公開第2002/0197266号参照)。
【0057】
本発明はまた、本発明の範囲内の、本明細書に記載された本発明のCARの機能性バリアントを含む。本明細書に用いられる場合、用語「機能性バリアント」は、親CARと実質的な又は有意な配列同一性又は類似性を有するCAR、ポリペプチド、又はタンパク質を指し、その機能性バリアントは、それがバリアントであるCARの生物活性を保持する。機能性バリアントは、例えば、親CARと類似した程度で、同じ程度で、又はより高い程度で標的細胞を認識する能力を保持する、本明細書に記載されたCAR(親CAR)のバリアントを包含する。機能性バリアントは、親CARを参照して、例えば、親CARと、アミノ酸配列において少なくとも約30%、約50%、約75%、約80%、約90%、約98%、約99%、又はそれ以上同一であり得る。
【0058】
機能性バリアントは、例えば、少なくとも1つの保存的アミノ酸置換を有する親CARのアミノ酸配列を含み得る。代替として又は追加として、機能性バリアントは、少なくとも1つの非保存的アミノ酸置換を有する親CARのアミノ酸配列を含み得る。この場合、非保存的アミノ酸置換が機能性バリアントの生物活性に干渉せず、又はそれを阻害しないことが好ましい。非保存的アミノ酸置換は、機能性バリアントの生物活性が親CARと比較して増加しているように、機能性バリアントの生物活性を増強する場合がある。
【0059】
本発明のCARのアミノ酸置換は、好ましくは、保存的アミノ酸置換である。保存的アミノ酸置換は当技術分野において知られており、それには、ある特定の物理的及び/又は化学的性質を有する1個のアミノ酸が、同じ又は類似した化学的又は物理的性質を有する別のアミノ酸と交換されるアミノ酸置換が挙げられる。例として、保存的アミノ酸置換は、別の酸性/負荷電性極性アミノ酸の代わりに用いられる酸性/負荷電性極性アミノ酸(例えば、Asp又はGlu)、無極性側鎖を有する別のアミノ酸の代わりに用いられる無極性側鎖を有するアミノ酸(例えば、Ala、Gly、Val、He、Leu、Met、Phe、Pro、Tip、Cys、Val等)、別の塩基性/正荷電性極性アミノ酸の代わりに用いられる塩基性/正荷電性極性アミノ酸(例えば、Lys、His、Arg等)、極性側鎖を有する非荷電性の別のアミノ酸の代わりに用いられる極性側鎖を有する非荷電性アミノ酸(例えば、Asn、Gin、Ser、Thr、Tyr等)、ベータ分岐型側鎖を有する別のアミノ酸の代わりに用いられるベータ分岐型側鎖を有するアミノ酸(例えば、He、Thr、及びVal)、芳香族側鎖を有する別のアミノ酸の代わりに用いられる芳香族側鎖を有するアミノ酸(例えば、His、Phe、Tip、及びTyr)等であり得る。
【0060】
本発明の実施形態のCAR(本発明の機能性部分及び機能性バリアントを含む)は、1個又は複数の天然に存在するアミノ酸の代わりに、合成アミノ酸を含み得る。そのような合成アミノ酸は当技術分野において知られており、それには、例えば、アミノシクロヘキサンカルボン酸、ノルロイシン、a-アミノ-n-デカン酸、ホモセリン、S-アセチルアミノメチル-システイン、トランス-3-及びトランス-4-ヒドロキシプロリン、4-アミノフェニルアラニン、4-ニトロフェニルアラニン、4-クロロフェニルアラニン、4-カルボキシフェニルアラニン、β-フェニルセリン、β-ヒドロキシフェニルアラニン、フェニルグリシン、ナフチルアラニン、シクロヘキシルアラニン、シクロヘキシルグリシン、インドリン-2-カルボン酸、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-3-カルボン酸、アミノマロン酸、アミノマロン酸モノアミド、N'-ベンジル-N'-メチル-リジン、Ν',Ν'-ジベンジル-リジン、6-ヒドロキシリジン、オルニチン、a-アミノシクロペンタンカルボン酸、α-アミノシクロヘキサンカルボン酸、α-アミノシクロヘプタンカルボン酸、α-(2-アミノ-2-ノルボルナン)-カルボン酸、α,γ-ジアミノ酪酸、α,β-ジアミノプロピオン酸、ホモフェニルアラニン、並びにα-tert-ブチルグリシンが挙げられる。
【0061】
本発明の実施形態はまた、本明細書に記載された抗体のいずれかの抗原結合部分を提供する。抗原結合部分は、Fab、F(ab')2、dsFv、sFv、ダイアボディ、及びトリアボディ等の、少なくとも1つの抗原結合部位を有する任意の部分であり得る。合成ペプチドを介して抗体軽鎖の可変(V)ドメインと連結された抗体重鎖の可変(V)ドメインを含む切り詰め型Fab断片である、一本鎖可変領域断片(sFv)抗体断片は、日常的な組換えDNAテクノロジー技術を用いて作製することができる。同様に、ジスルフィド安定化可変領域断片(dsFv)は、組換えDNAテクノロジーにより調製することができる(例えば、Reiterら、Protein Engineering、7、697~704頁 (1994)参照)。しかしながら、本発明の抗体断片は、これらの例示的な型の抗体断片に限定されない。
【0062】
本発明の実施形態により更に提供されるのは、本明細書に記載されたCAR(その機能性部分及び機能性バリアントを含む)のいずれかをコードするヌクレオチド配列を含む核酸である。本発明の核酸は、本明細書に記載された細胞外ドメイン、膜貫通ドメイン、及び/又は細胞内ドメインのいずれかをコードするヌクレオチド配列を含み得る。
【0063】
本明細書で用いられる場合、「核酸」は、「ポリヌクレオチド」、「オリゴヌクレオチド」、及び「核酸分子」を含み、一般的には、一本鎖若しくは二本鎖の、合成され、又は天然源から取得され(例えば、単離及び/又は精製され)得、天然の、非天然の、又は変化したヌクレオチドを含有し得、並びに天然の、非天然の、又は変化したヌクレオチド間結合、例えば、非修飾オリゴヌクレオチドのヌクレオチド間に見出されるホスホジエステルの代わりに、ホスホロアミデート結合若しくはホスホロチオエート結合等を含有し得る、DNA又はRNAのポリマーを意味する。いくつかの実施形態において、核酸は、いかなる挿入、欠失、反転、及び/又は置換も含まない。しかしながら、本明細書で論じられているように、ある場合には、核酸が1つ又は複数の挿入、欠失、反転、及び/又は置換を含むことが適切であり得る。いくつかの実施形態において、核酸は、CARの機能に影響しない追加のアミノ酸配列をコードし得、その追加のアミノ酸配列は、宿主細胞によるその核酸の発現により翻訳される場合もあるし翻訳されない場合もある。
【0064】
核酸は、CAR又はその機能性部分若しくは機能性バリアントのいずれかをコードする任意の単離又は精製されたヌクレオチド配列を含み得る。或いは、ヌクレオチド配列は、その配列のいずれかに対して縮重であるヌクレオチド配列又は縮重配列の組合せを含み得る。
【0065】
本発明の実施形態はまた、本明細書に記載された核酸のいずれかのヌクレオチド配列と相補的であるヌクレオチド配列、又は本明細書に記載された核酸のいずれかのヌクレオチド配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、単離又は精製された核酸を提供する。
【0066】
ストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列は、高いストリンジェンシー条件下でハイブリダイズし得る。「高いストリンジェンシー条件」とは、そのヌクレオチド配列が、非特異的ハイブリダイゼーションより検出可能に強い量で、標的配列(本明細書に記載された核酸のいずれかのヌクレオチド配列)と特異的にハイブリダイズすることを意味する。高いストリンジェンシー条件には、正確な相補性配列を有するポリヌクレオチド、又はそのヌクレオチド配列とマッチする少数の小領域(例えば、3~10塩基)をたまたま有したランダム配列とほんのわずかな点在するミスマッチを含有するポリヌクレオチドを区別する条件が挙げられる。そのような相補性の小領域は、14~17又はそれ以上の塩基の完全長相補体より容易に融解され、高いストリンジェンシーハイブリダイゼーションは、それらを容易に区別可能にする。相対的に高いストリンジェンシー条件は、例えば、約50~70℃の温度において約0.02~0.1M NaCl又は等価物により提供されるような、低塩及び/又は高温条件を含む。そのような高いストリンジェンシー条件は、少数(もしあれば)の、ヌクレオチド配列と鋳型又は標的鎖との間のミスマッチを許容し、本発明のCARのいずれかの発現を検出するのに特に適している。
【0067】
本発明はまた、本明細書に記載された核酸のいずれかと少なくとも約70%以上、例えば、約80%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%同一であるヌクレオチド配列を含む核酸を提供する。
【0068】
実施形態において、本発明の核酸は、組換え発現ベクター又は構築物へ組み込むことができる。この点において、本発明の実施形態は、本発明の核酸のいずれかを含む組換え発現ベクター又は構築物を提供する。本明細書における目的のために、用語「組換え発現ベクター」は、mRNA、タンパク質、ポリペプチド、又はペプチドの宿主細胞による発現を可能にする遺伝子改変されたオリゴヌクレオチド又はポリヌクレオチド構築物を意味し、前記構築物が、mRNA、タンパク質、ポリペプチド、又はペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み、且つ前記ベクターが、前記細胞内で前記mRNA、タンパク質、ポリペプチド、又はペプチドを発現させるのに十分な条件下で前記細胞と接触するとき、前記遺伝子改変されたオリゴヌクレオチド又はポリヌクレオチド構築物が、宿主細胞にmRNA、タンパク質、ポリペプチド、又はペプチドを発現させる。本発明のベクターは、全体としては天然に存在しない。しかしながら、ベクターの一部は、天然に存在し得る。本発明の組換え発現ベクターは、任意の型のヌクレオチドを含み得、そのヌクレオチドには、一本鎖若しくは二本鎖の、合成され、又は一部、天然源から取得され得、並びに天然の、非天然の、又は変化したヌクレオチドを含有し得る、DNA及びRNAが挙げられるが、それらに限定されない。組換え発現ベクターは、天然に存在し若しくは天然に存在しないヌクレオチド間結合又は両方の型の結合を含み得る。好ましくは、天然に存在しない又は変化したヌクレオチド又はヌクレオチド間結合は、ベクターの転写も複製も邪魔しない。
【0069】
ある1つの実施形態において、本発明の組換え発現ベクターは、任意の適切な組換え発現ベクターであり得、任意の適切な宿主細胞を形質転換又はトランスフェクションするために用いることができる。適切なベクターには、伝播及び増殖のために、又は発現のために、又は両方のために設計されたベクター、例えば、プラスミド及びウイルスが挙げられる。ベクターは、pUCシリーズ(Fermentas Life Sciences社、Glen Burnie、MD)、pBluescriptシリーズ(Stratagene社、LaJolla、CA)、pETシリーズ(Novagen社、Madison、WI)、pGEXシリーズ(Pharmacia Biotech社、Uppsala、Sweden)、及びpEXシリーズ(Clontech社、Palo Alto、CA)からなる群から選択することができる。バクテリオファージベクター、例えば、λGT10、λGTl1、λZapII(Stratagene社)、λEMBL4、及びλNMI 149も用いることができる。植物発現ベクターの例には、pBIOl、pBI101.2、pBI101.3、pBI121、及びpBIN19(Clontech社)が挙げられる。動物発現ベクターの例には、pEU -Cl、pMAM、及びpMAMneo(Clontech社)が挙げられる。組換え発現ベクターはウイルスベクター、例えば、レトロウイルスベクター又はレンチウイルスベクターであり得る。いくつかの実施形態において、ベクターはトランスポゾンであり得る。
【0070】
いくつかのトランスフェクション技術は一般的に、当技術分野において知られている(例えば、Grahamら、Virology、52: 456~467頁 (1973); Sambrookら、上記; Davisら、Basic Methods in Molecular Biology、Elsevier (1986); 及びChuら、Gene、13: 97頁 (1981)参照)。トランスフェクション方法には、リン酸カルシウム共沈(例えば、Grahamら参照)、培養細胞への直接的マイクロインジェクション(例えば、Capecchi、Cell、22: 479~488頁 (1980)参照)、エレクトロポレーション(例えば、Shigekawaら、BioTechniques、6: 742~751頁 (1988)参照)、リポソーム媒介型遺伝子移入(例えば、Manninoら、BioTechniques、6: 682~690頁 (1988)参照)、脂質媒介型形質導入(例えば、Feignerら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA、84: 7413~7417頁 (1987)参照)、及び高速微粒子銃を用いる核酸送達(例えば、Kleinら、Nature、327: 70~73頁 (1987)参照)が挙げられる。
【0071】
ある1つの実施形態において、本発明の組換え発現ベクターは、例えば、Sambrookら及びAusubelらに記載された標準組換えDNA技術を用いて調製することができる。環状又は直鎖状である発現ベクターの構築物は、原核生物又は真核生物の宿主細胞において機能し得る複製系を含有するように調製することができる。複製系は、例えば、ColEl、2μプラスミド、λ、SV40、ウシパピローマウイルス、及びその他同種類のものに由来し得る。
【0072】
組換え発現ベクターは、そのベクターが導入されることになっている宿主細胞の型(例えば、細菌、真菌、植物、又は動物)に特異的であり、必要に応じて、そのベクターがDNAベースであるか又はRNAベースであるかを考慮して、転写及び翻訳の開始及び終止コドン等の制御配列を含み得る。組換え発現ベクターはクローニングを容易にするための制限部位を含み得る。
【0073】
組換え発現ベクターは、形質転換又はトランスフェクションされた宿主細胞の選択を可能にする、1つ又は複数のマーカー遺伝子を含み得る。マーカー遺伝子には、殺生物剤抵抗性、例えば、抗生物質、重金属等に対する抵抗性、原栄養性を提供する栄養要求性宿主における補完、及びその他同種類のものが挙げられる。本発明の発現ベクターのための適切なマーカー遺伝子には、例として、ネオマイシン/G418抵抗性遺伝子、ハイグロマイシン抵抗性遺伝子、ヒスチジノール抵抗性遺伝子、テトラサイクリン抵抗性遺伝子、及びアンピシリン抵抗性遺伝子が挙げられる。
【0074】
組換え発現ベクターは、CAR(その機能性部分及び機能性バリアントを含む)をコードするヌクレオチド配列と、又はCARをコードするヌクレオチド配列と相補的であり、若しくはそれとハイブリダイズするヌクレオチド配列と、作動可能に連結された天然又は非天然プロモーターを含み得る。プロモーターの選択、例えば、強い、弱い、誘導性の、組織特異的な、及び発生特異的なプロモーターの選択は、当業者の能力の範囲内である。同様に、ヌクレオチド配列をプロモーターと組み合わせることも当業者の能力の範囲内である。プロモーターは、非ウイルスのプロモーター又はウイルスのプロモーター、例えば、サイトメガロウイルス(CMV)プロモーター、SV40プロモーター、RSVプロモーター、又はマウス幹細胞ウイルスの長い末端反復配列に見出されるプロモーターであり得る。
【0075】
本発明の組換え発現ベクターは、一過性発現か、安定的発現か、又は両方の発現のいずれかのために、設計することができる。また、組換え発現ベクターは、構成的発現のために、又は誘導性発現のために作製することができる。
【0076】
更に、組換え発現ベクターは、自殺遺伝子を含むように作製することができる。本明細書で用いられる場合、用語「自殺遺伝子」は、自殺遺伝子を発現する細胞を死亡させる遺伝子を指す。自殺遺伝子は、その遺伝子が発現する細胞に、作用物質、例えば薬物に対する感受性を与え、その細胞がその作用物質と接触し又は曝露されたとき、その細胞を死亡させる遺伝子であり得る。自殺遺伝子は当技術分野において知られており(例えば、Suicide Gene Therapy: Methods and Reviews、Springer、Caroline J. (Cancer Research UK Centre for Cancer Therapeutics at the Institute of Cancer Research、Sutton、Surrey、UK)、Humana Press、2004参照)、それには、例えば、単純ヘルペスウイルス(Herpes Simplex Virus)(HSV)チミジンキナーゼ(TK)遺伝子、シトシンデアミナーゼ、プリンヌクレオシドホスホリラーゼ、及びニトロレダクターゼが挙げられる。
【0077】
本発明の範囲に含まれるのは、本発明のCARのいずれか(その機能性部分又はバリアントのいずれかを含む)を含むコンジュゲート、例えばバイオコンジュゲート、核酸、組換え発現ベクター、宿主細胞、宿主細胞集団、又は抗体、若しくはその抗原結合部分である。コンジュゲート、加えて、コンジュゲートを合成する方法は、一般的に当技術分野において知られている(例として、Hudecz, F.、Methods Mol. Biol. 298: 209~223頁 (2005)及びKirinら、Inorg Chem. 44(15): 5405~5415頁 (2005)参照)。
【0078】
本発明の実施形態は更に、本明細書に記載された組換え発現ベクターのいずれかを含む宿主細胞を提供する。本明細書で用いられる場合、用語「宿主細胞」は、本発明の組換え発現ベクターを含有することができる任意の型の細胞を指す。宿主細胞は、真核細胞、例えば、植物、動物、真菌、若しくは藻類の細胞であり得、又は原核細胞、例えば、細菌若しくは原生動物の細胞であり得る。宿主細胞は、培養細胞、又は初代細胞、すなわち、生物体、例えばヒトから直接的に単離された細胞であり得る。宿主細胞は、接着細胞、又は浮遊細胞、すなわち、浮遊状態で成長する細胞であり得る。適切な宿主細胞は当技術分野において知られており、それには、例として、DH5a大腸菌(E. coli)細胞、チャイニーズハムスター卵巣細胞、サルVERO細胞、COS細胞、HEK293細胞、及びその他同種類のものが挙げられる。組換え発現ベクターを増幅又は複製するという目的のために、宿主細胞は原核細胞、例えば、DH5α細胞であり得る。組換えCARを産生するという目的のために、宿主細胞は哺乳動物細胞であり得る。宿主細胞はヒト細胞であり得る。宿主細胞は任意の細胞型であり得、任意の型の組織から生じ得、及び任意の発生段階であり得ると同時に、宿主細胞は、末梢血リンパ球(PBL)又は末梢血単核球(PBMC)であり得る。宿主細胞はT細胞であり得る。
【0079】
本明細書における目的のために、T細胞は、任意のT細胞、例えば、培養T細胞、例えば、初代T細胞、若しくは培養T細胞株由来のT細胞、例えばJurkat、SupTl等、又は哺乳動物から得られたT細胞であり得る。哺乳動物から得られる場合には、そのT細胞は、非限定的に、血液、骨髄、リンパ節、胸腺、又は他の組織若しくは体液を含む多数の供給源から得ることができる。T細胞はまた、濃縮又は精製することができる。T細胞はヒトT細胞であり得る。T細胞は、ヒトから単離されたT細胞であり得る。T細胞は任意の型のT細胞であり得、且つ任意の発生段階であり得、それには、CD4+/CD8+ダブルポジティブT細胞、CD4+ ヘルパーT細胞、例えば、Th1及びTh2細胞、CD8+ T細胞(例えば、細胞傷害性T細胞)、腫瘍浸潤細胞、メモリーT細胞、ナイーブT細胞、及びその他同種類のものが挙げられるが、それらに限定されない。T細胞は、CD8+ T細胞又はCD4+ T細胞であり得る。
【0080】
本明細書に記載された少なくとも1つの宿主細胞を含む細胞集団も本発明の実施形態により提供される。細胞集団は、組換え発現ベクターのいずれも含まない少なくとも1つの他の細胞、例えば宿主細胞(例えば、T細胞)、又はT細胞以外の細胞、例えば、B細胞、マクロファージ、好中球、赤血球、肝細胞、内皮細胞、上皮細胞、筋肉細胞、脳細胞等に加えて、記載された組換え発現ベクターのいずれかを含む宿主細胞を含む不均一な集団であり得る。或いは、細胞集団は、その集団が、組換え発現ベクターを含む(例えば、本質的にそれからなる)宿主細胞を主に含む、実質的に均一な集団であり得る。集団はまた、集団の全細胞が組換え発現ベクターを含むような、集団の全ての細胞が、組換え発現ベクターを含む単一宿主細胞のクローンである、細胞のクローン集団であり得る。本発明の一実施形態において、細胞集団は、本明細書に記載されているような組換え発現ベクターを含む宿主細胞を含むクローン集団である。
【0081】
CAR(その機能性部分及びバリアントを含む)、核酸、組換え発現ベクター、宿主細胞(その集団を含む)、及び抗体(その抗原結合部分を含む)(それらの全てがまとめて、「発明のCAR材料」と呼ばれる)は、単離及び/又は精製され得る。本明細書で用いられる場合、用語「単離された」は、それの天然の環境から取り出されていることを意味する。用語「精製された」又は「単離された」は、絶対的な純度又は単離を必要としない;むしろ、それは、相対的用語として意図される。したがって、例えば、精製された(又は単離された)宿主細胞調製物は、宿主細胞が身体内のそれらの天然の環境における細胞より純粋であるものである。そのような宿主細胞は、例えば、標準精製技術により、産生され得る。いくつかの実施形態において、宿主細胞の調製物は、宿主細胞がその調製物の総細胞含有量の少なくとも約50%、例えば少なくとも約70%に相当するように精製されている。例えば、純度は、少なくとも約50%であり得、約60%より高く、約70%より高く、若しくは約80%より高くてもよい、又は約100%であってもよい。
【0082】
本発明のCAR材料は、薬学的組成物等の組成物へ製剤化することができる。この点において、本発明の実施形態は、CAR、機能性部分、機能性バリアント、核酸、発現ベクター、宿主細胞(その集団を含む)、及び抗体(その抗原結合部分を含む)のいずれか、並びに薬学的に許容される担体を含む薬学的組成物を提供する。本発明のCAR材料のいずれかを含有する本発明の薬学的組成物は、1つより多い発明のCAR材料、例えば、CAR及び核酸、又は2つ以上の異なるCARを含み得る。或いは、薬学的組成物は、他の薬学的活性のある作用物質又は薬物、例えば、化学療法剤、例えば、アスパラギナーゼ、ブスルファン、カルボプラチン、シスプラチン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、フルオロウラシル、ゲムシタビン、ヒドロキシウレア、メトトレキサート、パクリタキセル、リツキシマブ、ビンブラスチン、ビンクリスチン等と組み合わせた発明のCAR材料を含み得る。好ましい実施形態において、薬学的組成物は本発明の宿主細胞又はその集団を含む。
【0083】
本発明のCAR材料は、塩、例えば、薬学的に許容される塩の形をとって提供することができる。適切な薬学的に許容される酸付加塩には、塩酸、臭化水素酸、リン酸、メタリン酸、硝酸、及び硫酸等の鉱酸、並びに酒石酸、酢酸、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、フマル酸、安息香酸、グリコール酸、グルコン酸、コハク酸、及びアリールスルホン酸、例えば、p-トルエンスルホン酸等の有機酸に由来したものが挙げられる。
【0084】
薬学的組成物に関して、薬学的に許容される担体は、慣習的に用いられるもののいずれかであり得、溶解性及び活性物質との反応性の欠如等の物理化学的考慮によって、並びに投与経路によってのみ限定される。本明細書に記載された薬学的に許容される担体、例えば、媒体、アジュバント、賦形剤、及び希釈剤は当業者に周知されており、一般に容易に入手可能である。薬学的に許容される担体が、活性物質に対して化学的に不活性であるもの、及び使用の条件下で有害な副作用も毒性ももたないものであることが好ましい。
【0085】
担体の選択は、一つには、特定の本発明のCAR材料により、加えて、本発明のCAR材料を投与するために用いられる特定の方法により、決定される。したがって、本発明の薬学的組成物の様々な適切な製剤がある。保存剤が用いられてもよい。適切な保存剤には、例えば、メチルパラベン、プロピルパラベン、安息香酸ナトリウム、及び塩化ベンザルコニウムが挙げられ得る。任意で、2つ以上の保存剤の混合物が用いられてもよい。保存剤又はその混合物は、典型的には、組成物全体の約0.0001質量%~約2質量%の量で存在する。
【0086】
適切な緩衝剤には、例えば、クエン酸、クエン酸ナトリウム、リン酸、リン酸カリウム、並びに様々な他の酸及び塩が挙げられ得る。任意で、2つ以上の緩衝剤の混合物が用いられてもよい。緩衝剤又はその混合物は、典型的には、組成物全体の約0.001質量%~約4質量%の量で存在する。
【0087】
薬学的製剤における発明のCAR材料の濃度は、例えば、約1質量%未満から、通常、約10質量%又は少なくとも約10質量%、多くも約20質量%~約50質量%又はそれ以上まで、様々であり得、選択された特定の投与様式に従って、主に、流体体積及び粘度により選択することができる。
【0088】
投与可能な(例えば、非経口的に投与可能な)組成物を調製するための方法は、当業者に知られており又は明らかであり、例えば、Remington: The Science and Practice of Pharmacy、Lippincott Williams & Wilkins;第21版 (2005年5月1日)に、より詳細に記載されている。
【0089】
経口、エアロゾル、非経口(例えば、皮下、静脈内、動脈内、筋肉内、皮内、腹腔内、及び髄腔内)、及び局所の投与のための以下の製剤は、単に例示的であり、決して限定するものではない。本発明のCAR材料を投与するために1つより多い経路を用いることができ、場合によっては、特定の経路が、別の経路より迅速且つ効果的な応答を提供することができる。
【0090】
経口投与に適した製剤は、(a)液体溶液、例えば、水、食塩水、又はオレンジジュース等の希釈剤中に溶解された有効量の本発明のCAR材料; (b)固体又は顆粒としての、それぞれが所定量の活性成分を含有する、カプセル、サシェ剤、錠剤、ロゼンジ、及びトローチ; (c)粉末; (d)適切な液体中の懸濁液;並びに(e)適切な乳剤を含み又はそれらからなり得る。液体製剤には、薬学的に許容される表面活性剤の添加有りか又は無しかのいずれかでの、水、及びアルコール、例えば、エタノール、ベンジルアルコール、及びポリエチレンアルコール等の希釈剤を含み得る。カプセル形は、例えば、表面活性剤、潤滑剤、並びにラクトース、スクロース、リン酸カルシウム、及びコーンスターチ等の不活性な充填剤を含有する普通の硬又は軟ゼラチン型であり得る。錠剤は、ラクトース、スクロース、マンニトール、コーンスターチ、ジャガイモデンプン、アルギン酸、結晶セルロース、アカシアゴム、ゼラチン、グアーガム、コロイド二酸化ケイ素、クロスカルメロースナトリウム、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸、及び他の賦形剤、着色剤、希釈剤、緩衝剤、崩壊剤、湿潤剤、保存剤、香味剤、並びに他の薬理学的に適合した賦形剤の1つ又は複数を含み得る。ロゼンジ形は、香料、通常、スクロース、及びアカシアゴム又はトラガカントゴム中に本発明のCAR材料を含み得、並びに、香錠(pastille)は、ゼラチン及びグリセリン、又はスクロース及びアカシアゴム等の不活性基剤中に本発明のCAR材料を含み、乳剤、ゲル、及びその他同種類のものは、加えて、当技術分野において知られているような賦形剤を含有する。
【0091】
非経口投与に適した製剤には、抗酸化剤、バッファー、静菌剤、及び製剤を、製剤を意図されるレシピエントの血液と等張にする溶質を含有し得る、水性及び非水性等張性無菌注射液、並びに懸濁剤、可溶化剤、増粘剤、安定剤、及び保存剤を含み得る、水性及び非水性無菌懸濁液が挙げられる。本発明のCAR材料は、セッケン若しくは界面活性剤等の薬学的に許容される表面活性剤、ペクチン、カルボマー、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、若しくはカルボキシメチルセルロース等の懸濁剤、又は乳化剤及び他の薬学的アジュバントの添加有り又は無しでの、水、食塩水、水性デキストロース、及び関連した糖溶液、アルコール、例えば、エタノール又はヘキサデシルアルコール、グリコール、例えば、プロピレングリコール又はポリエチレングリコール、ジメチルスルホキシド、グリセロール、ケタール、例えば、2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-4-メタノール、エーテル、ポリ(エチレングリコール)400、油、脂肪酸、脂肪酸エステル若しくはグリセリド又はアセチル化脂肪酸グリセリドを含む、無菌の液体又は液体の混合物等の、薬学的担体における生理学的に許容される希釈剤において投与することができる。
【0092】
非経口製剤に用いることができる油には、石油、動物油、植物油、又は合成油が挙げられる。油の具体的な例には、ピーナッツ油、ダイズ油、ゴマ油、綿実油、コーン油、オリーブ油、石油、及びミネラルオイルが挙げられる。非経口製剤に用いられる適切な脂肪酸には、オレイン酸、ステアリン酸、及びイソステアリン酸が挙げられる。オレイン酸エチル及びミリスチン酸イソプロピルは、適切な脂肪酸エステルの例である。
【0093】
非経口製剤に用いられる適切な脂肪酸塩には、脂肪酸アルカリ金属塩、アンモニウム塩、及びトリエタノールアミン塩が挙げられ、適切な界面活性剤には、(a)カチオン性界面活性剤、例えば、ジメチルジアルキルアンモニウムハライド及びアルキルピリジニウムハライド、(b)アニオン性界面活性剤、例えば、アルキル、アリル、及びオレフィンスルホン酸、アルキル、オレフィン、エーテル、及びモノグリセリド硫酸及びスルホコハク酸、(c)非イオン性界面活性剤、例えば、脂肪族アミンオキシド、脂肪酸アルカノールアミド、及びポリオキシエチレン・ポリプロピレンコポリマー、(d)両性界面活性剤、例えば、アルキル-β-アミノプロピオネート、及び2-アルキル-イミダゾリン4級アンモニウム塩、並びに(e)それらの混合物が挙げられる。
【0094】
非経口製剤は、典型的には、例えば、溶液中に約0.5質量%から約25質量%までの本発明のCAR材料を含有する。保存剤及びバッファーが用いられてもよい、注射部位における刺激作用を最小限にし又は排除するために、そのような組成物は、例えば、約12から約17までの親水性・親油性バランス(HLB)を有する1つ又は複数の非イオン性表面活性剤を含有し得る。そのような製剤における表面活性剤の量は、典型的には、約5質量%から約15質量%までの範囲である。適切な表面活性剤には、ポリエチレングリコールソルビタン脂肪酸エステル、例えばソルビタンモノオレエート、及びプロピレンオキシドのプロピレングリコールとの縮合により形成された、疎水性塩基を有するエチレンオキシドの高分子量付加体が挙げられる。非経口製剤は、単位用量又は複数回用量の、アンプル及びバイアル等の密封された容器において提供することができ、使用直前に注射用として無菌液体賦形剤、例えば水の添加のみを必要とする、フリーズドライ(凍結乾燥)状態で保存することができる。即時の注射溶液及び懸濁液は、前に記載された種類の無菌粉末、顆粒、及び錠剤から調製することができる。
【0095】
注射用製剤は、本発明の実施形態に従う。注射用組成物のための有効な薬学的担体についての必要条件は、当業者に周知されている(例えば、Pharmaceutics and Pharmacy Practice、J.B. Lippincott Company、Philadelphia、PA、Banker及びChalmers編、238~250頁 (1982)、並びにASHP Handbook on Injectable Drugs、Toissel、第4版、622~630頁 (1986)参照)。
【0096】
経皮的薬物放出に有用であるものを含む局所製剤は、当業者に周知されており、皮膚への適用についての本発明の実施形態の関連において適している。単独での又は他の適切な成分と組み合わせての本発明のCAR材料は、吸入により投与されるエアロゾル製剤へ作製することができる。これらのエアロゾル製剤は、加圧を受け入れられる噴霧剤、例えば、ジクロロジフルオロメタン、プロパン、窒素、及びその他同種類のものの中へ入れることができる。それらはまた、非加圧調製物のための、例えば、噴霧器又はアトマイザーにおける、医薬品として製剤化され得る。そのようなスプレー製剤も粘膜に噴霧するために用いられ得る。
【0097】
「有効量」又は「処置するのに有効な量」は、個体において癌を防止又は処置するのに十分である用量を指す。治療的又は予防的使用に有効な量は、例えば、処置されることになっている疾患又は障害のステージ及び重症度、患者の年齢、体重、及び一般的な健康状態、並びに処方医師の判断に依存する。用量のサイズも、選択された活性物質、投与方法、投与のタイミング及び頻度、特定の活性物質の投与に伴う可能性がある任意の有害な副作用の存在、性質、及び程度、並びに所望の生理学的効果によって決定される。様々な疾患又は障害は、おそらく、投与の各ラウンド又は様々なラウンドにおいて本発明のCAR材料を用いる、複数回投与を含む長期処置を必要とし得ることは当業者によって理解されるだろう。例として、且つ本発明を限定することを意図せずに、本発明のCAR材料の用量は、1日につき処置されることになっている対象の体重1kgあたり約0.001~約1000mg、約0.01mg~約10mg/kg体重/日、約0.01mg~約1mg/kg体重/日であり得る。本発明のCAR材料が宿主細胞である場合、宿主細胞の例示的な用量は、最低限100万個の細胞(1mg細胞/用量)であり得る。本発明のCAR材料が、ウイルスにパッケージングされた核酸である場合、ウイルスの例示的な用量は1ng/用量であり得る。
【0098】
本発明の目的のために、投与される本発明のCAR材料の量又は用量は、妥当な時間枠にわたって対象又は動物において治療的又は予防的応答をもたらすのに十分であるべきである。例えば、本発明のCAR材料の用量は、投与時点から、約2時間又はそれ以上、例えば、約12時間~約24時間又はそれ以上の時間、抗原と結合し、又は疾患を検出し、処置し、若しくは防止するのに十分であるべきである。ある特定の実施形態において、時間はさらにより長くてもよい。用量は、特定の発明のCAR材料の効力及び動物(例えば、ヒト)の状態、加えて、処置されるべき動物(例えば、ヒト)の体重によって決定される。
【0099】
本発明の目的のために、例えば、本発明のCARを発現するT細胞により、そのようなT細胞の所定の用量の投与で、標的細胞が溶解され及び/又はIFN-γが分泌される程度を、それぞれが異なる用量のT細胞を与えられる1セットの哺乳動物の間で、比較することを含む、アッセイは、哺乳動物に投与されるべき開始用量を決定するために用いることができる。ある特定の用量の投与で、標的細胞が溶解され及び/又はIFN-γが分泌される程度は、当技術分野において知られた方法によりアッセイすることができる。
【0100】
前に記載された薬学的組成物に加えて、本発明のCAR材料は、包接錯体、例えば、シクロデキストリン包接錯体、又はリポソームとして製剤化することができる。リポソームは、本発明のCAR材料を特定の組織へターゲットする役割を果たすことができる。リポソームは、本発明のCAR材料を特定の組織へターゲットする役割を果たすことができる。リポソームはまた、本発明のCAR材料の半減期を増加させるために用いることができる。例えば、Szokaら、Ann. Rev. Biophys. Bioeng.、9、467頁 (1980)並びに米国特許第4,235,871号、第4,501,728号、第4,837,028号、及び第5,019,369号に記載されているように、リポソームを調製するために多くの方法が利用できる。
【0101】
本発明の実施形態の関連において有用な送達系は、本発明の組成物の送達が、処置されるべき部位の感作の前に起こり、且つその感作を引き起こすのに十分な時間をもつように、徐放性、遅延放出性、及び持続放出性送達系を含み得る。本発明の組成物は、他の治療剤又は治療と共に用いることができる。そのような系は、本発明の組成物の反復投与を避け、それにより、対象及び医師への利便性を増加させることができ、本発明のある特定の組成物実施形態に特に適し得る。
【0102】
多くの型の放出送達系が利用可能であり、当業者に知られている。それらには、ポリ(ラクチド-グリコリド)、コポリオキサレート、ポリカプロラクトン、ポリエステルアミド、ポリオルトエステル、ポリヒドロキシ酪酸、及びポリ無水物等のポリマーベースの系が挙げられる。薬物を含有する、前述のポリマーのマイクロカプセルは、例えば、米国特許第5,075,109号に記載されている。送達系にはまた、コレステロール、コレステロールエステル等のステロール並びに脂肪酸又はモノ-、ジ-、及びトリ-グリセリド等の中性脂肪を含む脂質である非ポリマー系; ハイドロゲル放出系; sylastic系; ペプチドに基づいた系; ワックスコーティング; 通常の結合剤及び賦形剤を用いる圧縮錠; 部分的に融合したインプラント;及びその他同種類のものが挙げられる。具体的な例には以下が挙げられるが、それらに限定されない: (a)米国特許第4,452,775号、第4,667,014号、第4,748,034号、及び第5,239,660号に記載されたもの等の、活性組成物がマトリックス内の形で含有される侵食系 並びに(b)米国特許第3,832,253号及び第3,854,480号に記載されているもの等の、活性成分がポリマーから制御された速度で透過する、拡散系。加えて、ポンプに基づいたハードウェア送達系を用いることができ、そのうちのいくつかは埋め込みに適応している。
【0103】
本発明のCAR材料は、本発明のCAR材料の治療的又は予防的効力が改変を通して増加するような様々な方法で改変し得ることを当業者は容易に理解するだろう。例として、本発明のCAR材料は、ターゲティング部分と直接的か又はリンカーを通して間接的かのいずれかでコンジュゲートすることができる。化合物、例えば、発明のCAR材料をターゲティング部分とコンジュゲートすることの実践は、当技術分野において知られている。例として、Wadhwaら、J. Drug Targeting 3: 111頁 (1995)及び米国特許第5,087,616号参照。
【0104】
或いは、本発明のCAR材料は、本発明のCAR材料が、それが投与される身体へ放出される様式が、身体内の時間及び位置に関して制御されるような、デポー形へ改変することができる(例えば、米国特許第4,450,150号参照)。
【0105】
本発明のCAR材料のデポー形は、本発明のCAR材料及び、ポリマー等の多孔性又は非多孔性材料を含む埋め込み式組成物であって、本発明のCAR材料が、前記材料及び/又は非多孔性材料の分解によりカプセル化され、又はそれらにわたって拡散されている、埋め込み式組成物であり得る。その後、デポーは、身体内の所望の位置へ埋め込まれ、本発明のCAR材料がその埋め込み物から所定の速度で放出される。
【0106】
本発明のCAR材料が1つ又は複数の追加の治療剤と共に投与される場合、1つ又は複数の追加の治療剤は、哺乳動物へ共投与することができる。「共投与すること」とは、1つ又は複数の追加の治療剤と本発明のCAR材料が、本発明のCAR材料が1つ若しくは複数の追加の治療剤の効果を増強し得、又は逆も同様であるように、時間を十分接近させて投与することを意味する。この点において、本発明のCAR材料が最初に投与することができ、1つ又は複数の治療剤が2番目に投与することができ、又は逆も同様である。或いは、本発明のCAR材料及び1つ又は複数の追加の治療剤は同時に投与することができる。本発明の方法の目的のために、宿主細胞又は細胞集団が投与される場合、細胞は、哺乳動物と同種性又は自家性である細胞であり得る。
【0107】
本発明の薬学的組成物、CAR、核酸、組換え発現ベクター、宿主細胞、又は細胞集団が哺乳動物において疾患を処置又は防止する方法に用いられ得ることが企図される。特定の理論や機構にも縛られるつもりはないが、本発明のCARは、生物活性、例えば、CARが細胞によって発現したとき、CARが特異的である抗原を発現する細胞に対する免疫応答を媒介することができるように、抗原を認識する能力を有する。この点において、本発明の実施形態は、本発明のCAR、核酸、組換え発現ベクター、宿主細胞、細胞集団、抗体及び/若しくはその抗原結合部分、並びに/又は薬学的組成物を哺乳動物へ、哺乳動物において癌を処置又は防止するのに有効な量で、投与する工程を含む、哺乳動物において癌を処置又は防止する方法を提供する。
【0108】
本発明の実施形態は、本発明のCAR材料を投与する前に哺乳動物をリンパ球枯渇させる工程を更に含む。リンパ球枯渇の例には、骨髄非破壊的リンパ球枯渇化学療法、骨髄破壊的リンパ球枯渇化学療法、放射線全身照射等が挙げられるが、それらに限定されない。
【0109】
本発明の方法の目的のために、宿主細胞又は細胞集団が投与される場合、細胞は、哺乳動物と同種性又は自家性である細胞であり得る。好ましくは、細胞は哺乳動物の自家性である。
【0110】
本明細書で言及される哺乳動物は、任意の哺乳動物であり得る。本明細書で用いられる場合、用語「哺乳動物」は、任意の哺乳動物を指し、それには、げっ歯目(Rodentia)の哺乳動物、例えば、マウス及びハムスター、並びにウサギ目(Lagomorpha)、例えば、ウサギが挙げられるが、それらに限定されない。哺乳動物は、食肉目(Carnivora)由来であり得、それには、ネコ(Feline)(ネコ(cat))及びイヌ(Canine)(イヌ(dog))が挙げられる。哺乳動物は、ウシ(Bovine)(ウシ(cow))及びブタ(Swine)(ブタ(pig))を含む偶蹄目(Artiodactyla)、又はウマ(Equine)(ウマ(horse))を含む奇蹄目(Perssodactyla)由来であり得る。哺乳動物は、霊長目(Primates)、Ceboids若しくはSimoids(サル)、又は真猿亜目(Anthropoids)(ヒト及び類人猿(apes))であり得る。好ましくは、哺乳動物はヒトである。
【0111】
本発明の方法に関して、癌は、任意の癌であり得、それには、急性リンパ球性癌、急性骨髄性白血病、胞巣状横紋筋肉腫、膀胱癌(例えば、膀胱癌腫)、骨癌、脳癌(例えば、髄芽腫)、乳癌、肛門、肛門管、又は肛門直腸の癌、眼の癌、肝内胆管の癌、関節の癌、頚部、胆嚢、又は胸膜の癌、鼻、鼻腔、又は中耳の癌、口腔の癌、外陰部の癌、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄癌、結腸癌、食道癌、子宮頚癌、線維肉腫、消化管カルチノイド腫瘍、頭頚部癌(例えば、頭頸部扁平上皮癌)、ホジキンリンパ腫、下咽頭癌、腎臓癌、咽頭癌、白血病、液性腫瘍、肝癌、肺癌(例えば、非小細胞肺癌)、リンパ腫、悪性中皮腫、マスト細胞腫、黒色腫、多発性骨髄腫、上咽頭癌、非ホジキンリンパ腫、B-慢性リンパ球性白血病、有毛細胞白血病、急性リンパ芽球性白血病(ALL)及びバーキットリンパ腫、卵巣癌、膵癌、腹膜、網、及び腸間膜の癌、咽頭癌、前立腺癌、直腸癌、腎癌、皮膚癌、小腸癌、軟組織癌、固形腫瘍、胃癌、精巣癌、甲状腺癌、並びに尿管癌のいずれかが挙げられる。好ましくは、癌は、血液悪性腫瘍(例えば、白血病又はリンパ腫、それには、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病、急性リンパ球性癌、急性骨髄性白血病、B-慢性リンパ球性白血病、有毛細胞白血病、急性リンパ球性白血病(ALL)、及びバーキットリンパ腫が挙げられるが、それらに限定されない)である。好ましくは、癌は、CD22の発現によって特徴づけられる。
【0112】
本明細書で用いられる場合、用語「処置する」及び「防止する」、加えてそれらから語幹変形した語は、必ずしも100%又は完全な処置又は防止を意味するとは限らない。むしろ、当業者が潜在的な利益又は治療効果を有すると認識する、処置又は防止の様々な程度がある。この点において、本発明の方法は、哺乳動物における癌の処置又は防止の任意のレベルの任意の量を提供し得る。更に、本発明の方法により提供される処置又は防止は、処置又は防止されることになっている疾患、例えば、癌の1つ又は複数の状態又は症状の処置又は防止を含み得る。また、本明細書における目的のために、「防止」は、疾患、又はその症状若しくは状態の発生を遅らせることを包含し得る。
【0113】
本発明の別の実施形態は、哺乳動物における癌の処置又は防止のための、本発明のCAR、核酸、組換え発現ベクター、宿主細胞、細胞集団、抗体若しくは抗原結合部分、又は薬学的組成物の使用を提供する。
【0114】
加えて、CAR機能は、Zhaoら、J. Immunol、174: 4415~4423頁 (2005)に記載されているように、細胞傷害性の測定により評価することができる。
【0115】
以下の実施例は、本発明を更に例証するが、当然ながら、決して、それの範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【実施例1】
【0116】
キメラ抗原受容体のウイルスパッケージング
1. 異なる構造を有するCARの合成。シグナルペプチドを有するCARの構造が下記のTable 1(表1)に示されている。
【0117】
【表1】
【0118】
シグナルペプチドを有するCARの各パートのアミノ酸配列、及び対応するコード核酸のヌクレオチド配列は以下の通りである:
【0119】
シグナルペプチド(GL)のヌクレオチド配列:
Atgggcgtcaaggtcctgttcgccctgatctgcatcgccgtcgccgaggcc
【0120】
シグナルペプチド(GL)のアミノ酸配列:
MGVKVLFALICIAVAEA
【0121】
CD8ヒンジのヌクレオチド配列:
ACCACGACGCCAGCGCCGCGACCACCAACACCGGCGCCCACCATCGCGTCGCAGCCCCTGTCCCTGCGCCCAGAGGCGTGCCGGCCAGCGGCGGGGGGCGCAGTGCACACGAGGGGGCTGGACTTCGCCTGTGAT
【0122】
CD8ヒンジのアミノ酸配列:
TTTPAPRPPTPAPTIASQPLSLRPEACRPAAGGAVHTRGLDFACD
【0123】
CD8膜貫通(TM)のヌクレオチド配列:
ATCTACATCTGGGCGCCCTTGGCCGGGACTTGTGGG GTCCTTCTC CTGTCACTG GTTATCACC CTTTACTGC
【0124】
CD8膜貫通(TM)のアミノ酸配列:
IYIWAPLAGTCGVLLLSLVITLYC
【0125】
ICOS膜貫通(TM)のヌクレオチド配列:
ttctggttacccataggatgtgcagcctttgttgtagtctgcattttgggatgcatacttatttgttggctt
【0126】
ICOS膜貫通(TM)のアミノ酸配列:
FWLPIGCAAFVVVCILGCILICWL
【0127】
OX40膜貫通(TM)のヌクレオチド配列:
gttgccgccatcctgggcctgggcctggtgctggggctgctgggccccctggccatcctgctggccctgtacctgctc
【0128】
OX40膜貫通(TM)のアミノ酸配列:
VAAILGLGLVLGLLGPLAILLALYLL
【0129】
4-1BB免疫共刺激分子細胞内セグメントのヌクレオチド配列:
AAGCGCGGCCGCAAGAAGCTGCTGTACATCTTCAAGCAGCCCTTCATGCGCCCCGTGCAGACCACCCAGGAGGAGGACGGCTGTAGCTGCCGCTTCCCCGAGGAGGAGGAGGGCGGCTGCGAGCTG
【0130】
4-1BB免疫共刺激分子細胞内セグメントのアミノ酸配列:
KRGRKKLLYIFKQPFMRPVQTTQEEDGCSCRFPEEEEGGCEL
【0131】
ICOS免疫共刺激分子細胞内セグメントのヌクレオチド配列:
tgttggcttacaaaaaagaagtattcatccagtgtgcacgaccctaacggtgaatacatgttcatgagagcagtgaacacagccaaaaaatctagactcacagatgtgacccta
【0132】
ICOS免疫共刺激分子細胞内セグメントのアミノ酸配列:
CWLTKKKYSSSVHDPNGEYMFMRAVNTAKKSRLTDVTL
【0133】
OX40免疫共刺激分子細胞内セグメントのヌクレオチド配列:
CGGCGCGACCAGCGCCTGCCCCCCGACGCCCACAAGCCCCCCGGCGGCGGCAGCTTCCGCACCCCCATCCAGGAGGAGCAGGCCGACGCCCACAGCACCCTGGCCAAGATC
【0134】
OX40免疫共刺激分子細胞内セグメントのアミノ酸配列:
RRDQRLPPDAHKPPGGGSFRTPIQEEQADAHSTLAKI
【0135】
CD3ゼータのヌクレオチド配列:
CGCGTGAAATTTAGCCGCAGCGCCGACGCCCCCGCCTACCAGCAGGGCCAGAACCAGCTGTACAACGAGCTGAACCTGGGCCGCCGCGAGGAGTACGACGTGCTGGACAAGCGCCGGGGCCGCGACCCCGAGATGGGCGGCAAGCCCCAGCGCCGCAAGAACCCCCAGGAGGGCCTGTACAACGAGCTGCAGAAGGACAAGATGGCCGAAGCCTACAGCGAGATCGGCATGAAGGGCGAGCGCCGCCGGGGCAAGGGCCACGACGGCCTGTACCAGGGCCTGAGCACCGCCACCAAGGACACCTACGACGCCCTGCACATGCAGGCCCTGCCCCCCCGC
【0136】
CD3ゼータのアミノ酸配列:
RVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPQRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPR
【0137】
例として、CD19又はクローディン18.2抗原に対するCARの構築を取りあげると、CAR1~10の構築されたヌクレオチド配列及びシグナルペプチドを有するCAR1~10の発現したアミノ酸配列は以下の通りである:
【0138】
抗CD19 scFvのヌクレオチド配列:
GACATCCAGATGACACAGACTACATCCTCCCTGTCTGCCTCTCTGGGAGACAGAGTCACCATCAGTTGCAGGGCAAGTCAGGACATTAGTAAATATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGATGGAACTGTTAAACTCCTGATCTACCATACATCAAGATTACACTCAGGAGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGGTCTGGAACAGATTATTCTCTCACCATTAGCAACCTGGAGCAAGAAGATATTGCCACTTACTTTTGCCAACAGGGTAATACGCTTCCGTACACGTTCGGAGGGGGGACCAAGCTGGAGATCACAGGTGGCGGTGGCTCGGGCGGTGGTGGGTCGGGTGGCGGCGGATCTGAGGTGAAACTGCAGGAGTCAGGACCTGGCCTGGTGGCGCCCTCACAGAGCCTGTCCGTCACATGCACTGTCTCAGGGGTCTCATTACCCGACTATGGTGTAAGCTGGATTCGCCAGCCTCCACGAAAGGGTCTGGAGTGGCTGGGAGTAATATGGGGTAGTGAAACCACATACTATAATTCAGCTCTCAAATCCAGACTGACCATCATCAAGGACAACTCCAAGAGCCAAGTTTTCTTAAAAATGAACAGTCTGCAAACTGATGACACAGCCATTTACTACTGTGCCAAACATTATTACTACGGTGGTAGCTATGCTATGGACTACTGGGGCCAAGGAACCTCAGTCACCGTCTCCTCA
【0139】
抗CD19 scFvのアミノ酸配列:
DIQMTQTTSSLSASLGDRVTISCRASQDISKYLNWYQQKPDGTVKLLIYHTSRLHSGVPSRFSGSGSGTDYSLTISNLEQEDIATYFCQQGNTLPYTFGGGTKLEITGGGGSGGGGSGGGGSEVKLQESGPGLVAPSQSLSVTCTVSGVSLPDYGVSWIRQPPRKGLEWLGVIWGSETTYYNSALKSRLTIIKDNSKSQVFLKMNSLQTDDTAIYYCAKHYYYGGSYAMDYWGQGTSVTVSS
【0140】
抗CD19-CAR1の構築されたヌクレオチド配列:
ATGGGCGTCAAGGTCCTGTTCGCCCTGATCTGCATCGCCGTCGCCGAGGCCGACATCCAGATGACACAGACTACATCCTCCCTGTCTGCCTCTCTGGGAGACAGAGTCACCATCAGTTGCAGGGCAAGTCAGGACATTAGTAAATATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGATGGAACTGTTAAACTCCTGATCTACCATACATCAAGATTACACTCAGGAGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGGTCTGGAACAGATTATTCTCTCACCATTAGCAACCTGGAGCAAGAAGATATTGCCACTTACTTTTGCCAACAGGGTAATACGCTTCCGTACACGTTCGGAGGGGGGACCAAGCTGGAGATCACAGGTGGCGGTGGCTCGGGCGGTGGTGGGTCGGGTGGCGGCGGATCTGAGGTGAAACTGCAGGAGTCAGGACCTGGCCTGGTGGCGCCCTCACAGAGCCTGTCCGTCACATGCACTGTCTCAGGGGTCTCATTACCCGACTATGGTGTAAGCTGGATTCGCCAGCCTCCACGAAAGGGTCTGGAGTGGCTGGGAGTAATATGGGGTAGTGAAACCACATACTATAATTCAGCTCTCAAATCCAGACTGACCATCATCAAGGACAACTCCAAGAGCCAAGTTTTCTTAAAAATGAACAGTCTGCAAACTGATGACACAGCCATTTACTACTGTGCCAAACATTATTACTACGGTGGTAGCTATGCTATGGACTACTGGGGCCAAGGAACCTCAGTCACCGTCTCCTCAACCACGACGCCAGCGCCGCGACCACCAACACCGGCGCCCACCATCGCGTCGCAGCCCCTGTCCCTGCGCCCAGAGGCGTGCCGGCCAGCGGCGGGGGGCGCAGTGCACACGAGGGGGCTGGACTTCGCCTGTGATATCTACATCTGGGCGCCCTTGGCCGGGACTTGTGGGGTCCTTCTCCTGTCACTGGTTATCACCCTTTACTGCAAGCGCGGCCGCAAGAAGCTGCTGTACATCTTCAAGCAGCCCTTCATGCGCCCCGTGCAGACCACCCAGGAGGAGGACGGCTGTAGCTGCCGCTTCCCCGAGGAGGAGGAGGGCGGCTGCGAGCTGTGTTGGCTTACAAAAAAGAAGTATTCATCCAGTGTGCACGACCCTAACGGTGAATACATGTTCATGAGAGCAGTGAACACAGCCAAAAAATCTAGACTCACAGATGTGACCCTACGCGTGAAATTTAGCCGCAGCGCCGACGCCCCCGCCTACCAGCAGGGCCAGAACCAGCTGTACAACGAGCTGAACCTGGGCCGCCGCGAGGAGTACGACGTGCTGGACAAGCGCCGGGGCCGCGACCCCGAGATGGGCGGCAAGCCCCAGCGCCGCAAGAACCCCCAGGAGGGCCTGTACAACGAGCTGCAGAAGGACAAGATGGCCGAAGCCTACAGCGAGATCGGCATGAAGGGCGAGCGCCGCCGGGGCAAGGGCCACGACGGCCTGTACCAGGGCCTGAGCACCGCCACCAAGGACACCTACGACGCCCTGCACATGCAGGCCCTGCCCCCCCGC
【0141】
シグナルペプチドを有する抗CD19-CAR1のアミノ酸配列:
MGVKVLFALICIAVAEADIQMTQTTSSLSASLGDRVTISCRASQDISKYLNWYQQKPDGTVKLLIYHTSRLHSGVPSRFSGSGSGTDYSLTISNLEQEDIATYFCQQGNTLPYTFGGGTKLEITGGGGSGGGGSGGGGSEVKLQESGPGLVAPSQSLSVTCTVSGVSLPDYGVSWIRQPPRKGLEWLGVIWGSETTYYNSALKSRLTIIKDNSKSQVFLKMNSLQTDDTAIYYCAKHYYYGGSYAMDYWGQGTSVTVSSTTTPAPRPPTPAPTIASQPLSLRPEACRPAAGGAVHTRGLDFACDIYIWAPLAGTCGVLLLSLVITLYCKRGRKKLLYIFKQPFMRPVQTTQEEDGCSCRFPEEEEGGCELCWLTKKKYSSSVHDPNGEYMFMRAVNTAKKSRLTDVTLRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPQRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPR
【0142】
抗CD19-CAR2の構築されたヌクレオチド配列:
ATGGGCGTCAAGGTCCTGTTCGCCCTGATCTGCATCGCCGTCGCCGAGGCCGACATCCAGATGACACAGACTACATCCTCCCTGTCTGCCTCTCTGGGAGACAGAGTCACCATCAGTTGCAGGGCAAGTCAGGACATTAGTAAATATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGATGGAACTGTTAAACTCCTGATCTACCATACATCAAGATTACACTCAGGAGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGGTCTGGAACAGATTATTCTCTCACCATTAGCAACCTGGAGCAAGAAGATATTGCCACTTACTTTTGCCAACAGGGTAATACGCTTCCGTACACGTTCGGAGGGGGGACCAAGCTGGAGATCACAGGTGGCGGTGGCTCGGGCGGTGGTGGGTCGGGTGGCGGCGGATCTGAGGTGAAACTGCAGGAGTCAGGACCTGGCCTGGTGGCGCCCTCACAGAGCCTGTCCGTCACATGCACTGTCTCAGGGGTCTCATTACCCGACTATGGTGTAAGCTGGATTCGCCAGCCTCCACGAAAGGGTCTGGAGTGGCTGGGAGTAATATGGGGTAGTGAAACCACATACTATAATTCAGCTCTCAAATCCAGACTGACCATCATCAAGGACAACTCCAAGAGCCAAGTTTTCTTAAAAATGAACAGTCTGCAAACTGATGACACAGCCATTTACTACTGTGCCAAACATTATTACTACGGTGGTAGCTATGCTATGGACTACTGGGGCCAAGGAACCTCAGTCACCGTCTCCTCAACCACGACGCCAGCGCCGCGACCACCAACACCGGCGCCCACCATCGCGTCGCAGCCCCTGTCCCTGCGCCCAGAGGCGTGCCGGCCAGCGGCGGGGGGCGCAGTGCACACGAGGGGGCTGGACTTCGCCTGTGATTTCTGGTTACCCATAGGATGTGCAGCCTTTGTTGTAGTCTGCATTTTGGGATGCATACTTATTTGTTGGCTTTGTTGGCTTACAAAAAAGAAGTATTCATCCAGTGTGCACGACCCTAACGGTGAATACATGTTCATGAGAGCAGTGAACACAGCCAAAAAATCTAGACTCACAGATGTGACCCTACGCGTGAAATTTAGCCGCAGCGCCGACGCCCCCGCCTACCAGCAGGGCCAGAACCAGCTGTACAACGAGCTGAACCTGGGCCGCCGCGAGGAGTACGACGTGCTGGACAAGCGCCGGGGCCGCGACCCCGAGATGGGCGGCAAGCCCCAGCGCCGCAAGAACCCCCAGGAGGGCCTGTACAACGAGCTGCAGAAGGACAAGATGGCCGAAGCCTACAGCGAGATCGGCATGAAGGGCGAGCGCCGCCGGGGCAAGGGCCACGACGGCCTGTACCAGGGCCTGAGCACCGCCACCAAGGACACCTACGACGCCCTGCACATGCAGGCCCTGCCCCCCCGC
【0143】
シグナルペプチドを有する抗CD19-CAR2のアミノ酸配列:
MGVKVLFALICIAVAEADIQMTQTTSSLSASLGDRVTISCRASQDISKYLNWYQQKPDGTVKLLIYHTSRLHSGVPSRFSGSGSGTDYSLTISNLEQEDIATYFCQQGNTLPYTFGGGTKLEITGGGGSGGGGSGGGGSEVKLQESGPGLVAPSQSLSVTCTVSGVSLPDYGVSWIRQPPRKGLEWLGVIWGSETTYYNSALKSRLTIIKDNSKSQVFLKMNSLQTDDTAIYYCAKHYYYGGSYAMDYWGQGTSVTVSSTTTPAPRPPTPAPTIASQPLSLRPEACRPAAGGAVHTRGLDFACDFWLPIGCAAFVVVCILGCILICWLCWLTKKKYSSSVHDPNGEYMFMRAVNTAKKSRLTDVTLRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPQRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPR
【0144】
抗CD19-CAR3の構築されたヌクレオチド配列:
ATGGGCGTCAAGGTCCTGTTCGCCCTGATCTGCATCGCCGTCGCCGAGGCCGACATCCAGATGACACAGACTACATCCTCCCTGTCTGCCTCTCTGGGAGACAGAGTCACCATCAGTTGCAGGGCAAGTCAGGACATTAGTAAATATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGATGGAACTGTTAAACTCCTGATCTACCATACATCAAGATTACACTCAGGAGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGGTCTGGAACAGATTATTCTCTCACCATTAGCAACCTGGAGCAAGAAGATATTGCCACTTACTTTTGCCAACAGGGTAATACGCTTCCGTACACGTTCGGAGGGGGGACCAAGCTGGAGATCACAGGTGGCGGTGGCTCGGGCGGTGGTGGGTCGGGTGGCGGCGGATCTGAGGTGAAACTGCAGGAGTCAGGACCTGGCCTGGTGGCGCCCTCACAGAGCCTGTCCGTCACATGCACTGTCTCAGGGGTCTCATTACCCGACTATGGTGTAAGCTGGATTCGCCAGCCTCCACGAAAGGGTCTGGAGTGGCTGGGAGTAATATGGGGTAGTGAAACCACATACTATAATTCAGCTCTCAAATCCAGACTGACCATCATCAAGGACAACTCCAAGAGCCAAGTTTTCTTAAAAATGAACAGTCTGCAAACTGATGACACAGCCATTTACTACTGTGCCAAACATTATTACTACGGTGGTAGCTATGCTATGGACTACTGGGGCCAAGGAACCTCAGTCACCGTCTCCTCAACCACGACGCCAGCGCCGCGACCACCAACACCGGCGCCCACCATCGCGTCGCAGCCCCTGTCCCTGCGCCCAGAGGCGTGCCGGCCAGCGGCGGGGGGCGCAGTGCACACGAGGGGGCTGGACTTCGCCTGTGATATCTACATCTGGGCGCCCTTGGCCGGGACTTGTGGGGTCCTTCTCCTGTCACTGGTTATCACCCTTTACTGCTGTTGGCTTACAAAAAAGAAGTATTCATCCAGTGTGCACGACCCTAACGGTGAATACATGTTCATGAGAGCAGTGAACACAGCCAAAAAATCTAGACTCACAGATGTGACCCTAAAGCGCGGCCGCAAGAAGCTGCTGTACATCTTCAAGCAGCCCTTCATGCGCCCCGTGCAGACCACCCAGGAGGAGGACGGCTGTAGCTGCCGCTTCCCCGAGGAGGAGGAGGGCGGCTGCGAGCTGCGCGTGAAATTTAGCCGCAGCGCCGACGCCCCCGCCTACCAGCAGGGCCAGAACCAGCTGTACAACGAGCTGAACCTGGGCCGCCGCGAGGAGTACGACGTGCTGGACAAGCGCCGGGGCCGCGACCCCGAGATGGGCGGCAAGCCCCAGCGCCGCAAGAACCCCCAGGAGGGCCTGTACAACGAGCTGCAGAAGGACAAGATGGCCGAAGCCTACAGCGAGATCGGCATGAAGGGCGAGCGCCGCCGGGGCAAGGGCCACGACGGCCTGTACCAGGGCCTGAGCACCGCCACCAAGGACACCTACGACGCCCTGCACATGCAGGCCCTGCCCCCCCGC
【0145】
シグナルペプチドを有する抗CD19-CAR3のアミノ酸配列:
MGVKVLFALICIAVAEADIQMTQTTSSLSASLGDRVTISCRASQDISKYLNWYQQKPDGTVKLLIYHTSRLHSGVPSRFSGSGSGTDYSLTISNLEQEDIATYFCQQGNTLPYTFGGGTKLEITGGGGSGGGGSGGGGSEVKLQESGPGLVAPSQSLSVTCTVSGVSLPDYGVSWIRQPPRKGLEWLGVIWGSETTYYNSALKSRLTIIKDNSKSQVFLKMNSLQTDDTAIYYCAKHYYYGGSYAMDYWGQGTSVTVSSTTTPAPRPPTPAPTIASQPLSLRPEACRPAAGGAVHTRGLDFACDIYIWAPLAGTCGVLLLSLVITLYCCWLTKKKYSSSVHDPNGEYMFMRAVNTAKKSRLTDVTLKRGRKKLLYIFKQPFMRPVQTTQEEDGCSCRFPEEEEGGCELRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPQRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPR
【0146】
抗CD19-CAR4の構築されたヌクレオチド配列:
ATGGGCGTCAAGGTCCTGTTCGCCCTGATCTGCATCGCCGTCGCCGAGGCCGACATCCAGATGACACAGACTACATCCTCCCTGTCTGCCTCTCTGGGAGACAGAGTCACCATCAGTTGCAGGGCAAGTCAGGACATTAGTAAATATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGATGGAACTGTTAAACTCCTGATCTACCATACATCAAGATTACACTCAGGAGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGGTCTGGAACAGATTATTCTCTCACCATTAGCAACCTGGAGCAAGAAGATATTGCCACTTACTTTTGCCAACAGGGTAATACGCTTCCGTACACGTTCGGAGGGGGGACCAAGCTGGAGATCACAGGTGGCGGTGGCTCGGGCGGTGGTGGGTCGGGTGGCGGCGGATCTGAGGTGAAACTGCAGGAGTCAGGACCTGGCCTGGTGGCGCCCTCACAGAGCCTGTCCGTCACATGCACTGTCTCAGGGGTCTCATTACCCGACTATGGTGTAAGCTGGATTCGCCAGCCTCCACGAAAGGGTCTGGAGTGGCTGGGAGTAATATGGGGTAGTGAAACCACATACTATAATTCAGCTCTCAAATCCAGACTGACCATCATCAAGGACAACTCCAAGAGCCAAGTTTTCTTAAAAATGAACAGTCTGCAAACTGATGACACAGCCATTTACTACTGTGCCAAACATTATTACTACGGTGGTAGCTATGCTATGGACTACTGGGGCCAAGGAACCTCAGTCACCGTCTCCTCAACCACGACGCCAGCGCCGCGACCACCAACACCGGCGCCCACCATCGCGTCGCAGCCCCTGTCCCTGCGCCCAGAGGCGTGCCGGCCAGCGGCGGGGGGCGCAGTGCACACGAGGGGGCTGGACTTCGCCTGTGATTTCTGGTTACCCATAGGATGTGCAGCCTTTGTTGTAGTCTGCATTTTGGGATGCATACTTATTTGTTGGCTTAAGCGCGGCCGCAAGAAGCTGCTGTACATCTTCAAGCAGCCCTTCATGCGCCCCGTGCAGACCACCCAGGAGGAGGACGGCTGTAGCTGCCGCTTCCCCGAGGAGGAGGAGGGCGGCTGCGAGCTGTGTTGGCTTACAAAAAAGAAGTATTCATCCAGTGTGCACGACCCTAACGGTGAATACATGTTCATGAGAGCAGTGAACACAGCCAAAAAATCTAGACTCACAGATGTGACCCTACGCGTGAAATTTAGCCGCAGCGCCGACGCCCCCGCCTACCAGCAGGGCCAGAACCAGCTGTACAACGAGCTGAACCTGGGCCGCCGCGAGGAGTACGACGTGCTGGACAAGCGCCGGGGCCGCGACCCCGAGATGGGCGGCAAGCCCCAGCGCCGCAAGAACCCCCAGGAGGGCCTGTACAACGAGCTGCAGAAGGACAAGATGGCCGAAGCCTACAGCGAGATCGGCATGAAGGGCGAGCGCCGCCGGGGCAAGGGCCACGACGGCCTGTACCAGGGCCTGAGCACCGCCACCAAGGACACCTACGACGCCCTGCACATGCAGGCCCTGCCCCCCCGC
【0147】
シグナルペプチドを有する抗CD19-CAR4のアミノ酸配列:
MGVKVLFALICIAVAEADIQMTQTTSSLSASLGDRVTISCRASQDISKYLNWYQQKPDGTVKLLIYHTSRLHSGVPSRFSGSGSGTDYSLTISNLEQEDIATYFCQQGNTLPYTFGGGTKLEITGGGGSGGGGSGGGGSEVKLQESGPGLVAPSQSLSVTCTVSGVSLPDYGVSWIRQPPRKGLEWLGVIWGSETTYYNSALKSRLTIIKDNSKSQVFLKMNSLQTDDTAIYYCAKHYYYGGSYAMDYWGQGTSVTVSSTTTPAPRPPTPAPTIASQPLSLRPEACRPAAGGAVHTRGLDFACDFWLPIGCAAFVVVCILGCILICWLKRGRKKLLYIFKQPFMRPVQTTQEEDGCSCRFPEEEEGGCELCWLTKKKYSSSVHDPNGEYMFMRAVNTAKKSRLTDVTLRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPQRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPR
【0148】
抗CD19-CAR5の構築されたヌクレオチド配列:
ATGGGCGTCAAGGTCCTGTTCGCCCTGATCTGCATCGCCGTCGCCGAGGCCGACATCCAGATGACACAGACTACATCCTCCCTGTCTGCCTCTCTGGGAGACAGAGTCACCATCAGTTGCAGGGCAAGTCAGGACATTAGTAAATATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGATGGAACTGTTAAACTCCTGATCTACCATACATCAAGATTACACTCAGGAGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGGTCTGGAACAGATTATTCTCTCACCATTAGCAACCTGGAGCAAGAAGATATTGCCACTTACTTTTGCCAACAGGGTAATACGCTTCCGTACACGTTCGGAGGGGGGACCAAGCTGGAGATCACAGGTGGCGGTGGCTCGGGCGGTGGTGGGTCGGGTGGCGGCGGATCTGAGGTGAAACTGCAGGAGTCAGGACCTGGCCTGGTGGCGCCCTCACAGAGCCTGTCCGTCACATGCACTGTCTCAGGGGTCTCATTACCCGACTATGGTGTAAGCTGGATTCGCCAGCCTCCACGAAAGGGTCTGGAGTGGCTGGGAGTAATATGGGGTAGTGAAACCACATACTATAATTCAGCTCTCAAATCCAGACTGACCATCATCAAGGACAACTCCAAGAGCCAAGTTTTCTTAAAAATGAACAGTCTGCAAACTGATGACACAGCCATTTACTACTGTGCCAAACATTATTACTACGGTGGTAGCTATGCTATGGACTACTGGGGCCAAGGAACCTCAGTCACCGTCTCCTCAACCACGACGCCAGCGCCGCGACCACCAACACCGGCGCCCACCATCGCGTCGCAGCCCCTGTCCCTGCGCCCAGAGGCGTGCCGGCCAGCGGCGGGGGGCGCAGTGCACACGAGGGGGCTGGACTTCGCCTGTGATTTCTGGTTACCCATAGGATGTGCAGCCTTTGTTGTAGTCTGCATTTTGGGATGCATACTTATTTGTTGGCTTTGTTGGCTTACAAAAAAGAAGTATTCATCCAGTGTGCACGACCCTAACGGTGAATACATGTTCATGAGAGCAGTGAACACAGCCAAAAAATCTAGACTCACAGATGTGACCCTAAAGCGCGGCCGCAAGAAGCTGCTGTACATCTTCAAGCAGCCCTTCATGCGCCCCGTGCAGACCACCCAGGAGGAGGACGGCTGTAGCTGCCGCTTCCCCGAGGAGGAGGAGGGCGGCTGCGAGCTGCGCGTGAAATTTAGCCGCAGCGCCGACGCCCCCGCCTACCAGCAGGGCCAGAACCAGCTGTACAACGAGCTGAACCTGGGCCGCCGCGAGGAGTACGACGTGCTGGACAAGCGCCGGGGCCGCGACCCCGAGATGGGCGGCAAGCCCCAGCGCCGCAAGAACCCCCAGGAGGGCCTGTACAACGAGCTGCAGAAGGACAAGATGGCCGAAGCCTACAGCGAGATCGGCATGAAGGGCGAGCGCCGCCGGGGCAAGGGCCACGACGGCCTGTACCAGGGCCTGAGCACCGCCACCAAGGACACCTACGACGCCCTGCACATGCAGGCCCTGCCCCCCCGC
【0149】
シグナルペプチドを有する抗CD19-CAR5のアミノ酸配列:
MGVKVLFALICIAVAEADIQMTQTTSSLSASLGDRVTISCRASQDISKYLNWYQQKPDGTVKLLIYHTSRLHSGVPSRFSGSGSGTDYSLTISNLEQEDIATYFCQQGNTLPYTFGGGTKLEITGGGGSGGGGSGGGGSEVKLQESGPGLVAPSQSLSVTCTVSGVSLPDYGVSWIRQPPRKGLEWLGVIWGSETTYYNSALKSRLTIIKDNSKSQVFLKMNSLQTDDTAIYYCAKHYYYGGSYAMDYWGQGTSVTVSSTTTPAPRPPTPAPTIASQPLSLRPEACRPAAGGAVHTRGLDFACDFWLPIGCAAFVVVCILGCILICWLCWLTKKKYSSSVHDPNGEYMFMRAVNTAKKSRLTDVTLKRGRKKLLYIFKQPFMRPVQTTQEEDGCSCRFPEEEEGGCELRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPQRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPR
【0150】
抗CD19-CAR6の構築されたヌクレオチド配列:
ATGGGCGTCAAGGTCCTGTTCGCCCTGATCTGCATCGCCGTCGCCGAGGCCGACATCCAGATGACACAGACTACATCCTCCCTGTCTGCCTCTCTGGGAGACAGAGTCACCATCAGTTGCAGGGCAAGTCAGGACATTAGTAAATATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGATGGAACTGTTAAACTCCTGATCTACCATACATCAAGATTACACTCAGGAGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGGTCTGGAACAGATTATTCTCTCACCATTAGCAACCTGGAGCAAGAAGATATTGCCACTTACTTTTGCCAACAGGGTAATACGCTTCCGTACACGTTCGGAGGGGGGACCAAGCTGGAGATCACAGGTGGCGGTGGCTCGGGCGGTGGTGGGTCGGGTGGCGGCGGATCTGAGGTGAAACTGCAGGAGTCAGGACCTGGCCTGGTGGCGCCCTCACAGAGCCTGTCCGTCACATGCACTGTCTCAGGGGTCTCATTACCCGACTATGGTGTAAGCTGGATTCGCCAGCCTCCACGAAAGGGTCTGGAGTGGCTGGGAGTAATATGGGGTAGTGAAACCACATACTATAATTCAGCTCTCAAATCCAGACTGACCATCATCAAGGACAACTCCAAGAGCCAAGTTTTCTTAAAAATGAACAGTCTGCAAACTGATGACACAGCCATTTACTACTGTGCCAAACATTATTACTACGGTGGTAGCTATGCTATGGACTACTGGGGCCAAGGAACCTCAGTCACCGTCTCCTCAACCACGACGCCAGCGCCGCGACCACCAACACCGGCGCCCACCATCGCGTCGCAGCCCCTGTCCCTGCGCCCAGAGGCGTGCCGGCCAGCGGCGGGGGGCGCAGTGCACACGAGGGGGCTGGACTTCGCCTGTGATATCTACATCTGGGCGCCCTTGGCCGGGACTTGTGGGGTCCTTCTCCTGTCACTGGTTATCACCCTTTACTGCCGGCGCGACCAGCGCCTGCCCCCCGACGCCCACAAGCCCCCCGGCGGCGGCAGCTTCCGCACCCCCATCCAGGAGGAGCAGGCCGACGCCCACAGCACCCTGGCCAAGATCAAGCGCGGCCGCAAGAAGCTGCTGTACATCTTCAAGCAGCCCTTCATGCGCCCCGTGCAGACCACCCAGGAGGAGGACGGCTGTAGCTGCCGCTTCCCCGAGGAGGAGGAGGGCGGCTGCGAGCTGCGCGTGAAATTTAGCCGCAGCGCCGACGCCCCCGCCTACCAGCAGGGCCAGAACCAGCTGTACAACGAGCTGAACCTGGGCCGCCGCGAGGAGTACGACGTGCTGGACAAGCGCCGGGGCCGCGACCCCGAGATGGGCGGCAAGCCCCAGCGCCGCAAGAACCCCCAGGAGGGCCTGTACAACGAGCTGCAGAAGGACAAGATGGCCGAAGCCTACAGCGAGATCGGCATGAAGGGCGAGCGCCGCCGGGGCAAGGGCCACGACGGCCTGTACCAGGGCCTGAGCACCGCCACCAAGGACACCTACGACGCCCTGCACATGCAGGCCCTGCCCCCCCGC
【0151】
シグナルペプチドを有する抗CD19-CAR6のアミノ酸配列:
MGVKVLFALICIAVAEADIQMTQTTSSLSASLGDRVTISCRASQDISKYLNWYQQKPDGTVKLLIYHTSRLHSGVPSRFSGSGSGTDYSLTISNLEQEDIATYFCQQGNTLPYTFGGGTKLEITGGGGSGGGGSGGGGSEVKLQESGPGLVAPSQSLSVTCTVSGVSLPDYGVSWIRQPPRKGLEWLGVIWGSETTYYNSALKSRLTIIKDNSKSQVFLKMNSLQTDDTAIYYCAKHYYYGGSYAMDYWGQGTSVTVSSTTTPAPRPPTPAPTIASQPLSLRPEACRPAAGGAVHTRGLDFACDIYIWAPLAGTCGVLLLSLVITLYCRRDQRLPPDAHKPPGGGSFRTPIQEEQADAHSTLAKIKRGRKKLLYIFKQPFMRPVQTTQEEDGCSCRFPEEEEGGCELRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPQRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPR
【0152】
抗CD19-CAR7の構築されたヌクレオチド配列:
ATGGGCGTCAAGGTCCTGTTCGCCCTGATCTGCATCGCCGTCGCCGAGGCCGACATCCAGATGACACAGACTACATCCTCCCTGTCTGCCTCTCTGGGAGACAGAGTCACCATCAGTTGCAGGGCAAGTCAGGACATTAGTAAATATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGATGGAACTGTTAAACTCCTGATCTACCATACATCAAGATTACACTCAGGAGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGGTCTGGAACAGATTATTCTCTCACCATTAGCAACCTGGAGCAAGAAGATATTGCCACTTACTTTTGCCAACAGGGTAATACGCTTCCGTACACGTTCGGAGGGGGGACCAAGCTGGAGATCACAGGTGGCGGTGGCTCGGGCGGTGGTGGGTCGGGTGGCGGCGGATCTGAGGTGAAACTGCAGGAGTCAGGACCTGGCCTGGTGGCGCCCTCACAGAGCCTGTCCGTCACATGCACTGTCTCAGGGGTCTCATTACCCGACTATGGTGTAAGCTGGATTCGCCAGCCTCCACGAAAGGGTCTGGAGTGGCTGGGAGTAATATGGGGTAGTGAAACCACATACTATAATTCAGCTCTCAAATCCAGACTGACCATCATCAAGGACAACTCCAAGAGCCAAGTTTTCTTAAAAATGAACAGTCTGCAAACTGATGACACAGCCATTTACTACTGTGCCAAACATTATTACTACGGTGGTAGCTATGCTATGGACTACTGGGGCCAAGGAACCTCAGTCACCGTCTCCTCAACCACGACGCCAGCGCCGCGACCACCAACACCGGCGCCCACCATCGCGTCGCAGCCCCTGTCCCTGCGCCCAGAGGCGTGCCGGCCAGCGGCGGGGGGCGCAGTGCACACGAGGGGGCTGGACTTCGCCTGTGATGTTGCCGCCATCCTGGGCCTGGGCCTGGTGCTGGGGCTGCTGGGCCCCCTGGCCATCCTGCTGGCCCTGTACCTGCTCCGGCGCGACCAGCGCCTGCCCCCCGACGCCCACAAGCCCCCCGGCGGCGGCAGCTTCCGCACCCCCATCCAGGAGGAGCAGGCCGACGCCCACAGCACCCTGGCCAAGATCAAGCGCGGCCGCAAGAAGCTGCTGTACATCTTCAAGCAGCCCTTCATGCGCCCCGTGCAGACCACCCAGGAGGAGGACGGCTGTAGCTGCCGCTTCCCCGAGGAGGAGGAGGGCGGCTGCGAGCTGCGCGTGAAATTTAGCCGCAGCGCCGACGCCCCCGCCTACCAGCAGGGCCAGAACCAGCTGTACAACGAGCTGAACCTGGGCCGCCGCGAGGAGTACGACGTGCTGGACAAGCGCCGGGGCCGCGACCCCGAGATGGGCGGCAAGCCCCAGCGCCGCAAGAACCCCCAGGAGGGCCTGTACAACGAGCTGCAGAAGGACAAGATGGCCGAAGCCTACAGCGAGATCGGCATGAAGGGCGAGCGCCGCCGGGGCAAGGGCCACGACGGCCTGTACCAGGGCCTGAGCACCGCCACCAAGGACACCTACGACGCCCTGCACATGCAGGCCCTGCCCCCCCGC
【0153】
シグナルペプチドを有する抗CD19-CAR7のアミノ酸配列:
MGVKVLFALICIAVAEADIQMTQTTSSLSASLGDRVTISCRASQDISKYLNWYQQKPDGTVKLLIYHTSRLHSGVPSRFSGSGSGTDYSLTISNLEQEDIATYFCQQGNTLPYTFGGGTKLEITGGGGSGGGGSGGGGSEVKLQESGPGLVAPSQSLSVTCTVSGVSLPDYGVSWIRQPPRKGLEWLGVIWGSETTYYNSALKSRLTIIKDNSKSQVFLKMNSLQTDDTAIYYCAKHYYYGGSYAMDYWGQGTSVTVSSTTTPAPRPPTPAPTIASQPLSLRPEACRPAAGGAVHTRGLDFACDVAAILGLGLVLGLLGPLAILLALYLLRRDQRLPPDAHKPPGGGSFRTPIQEEQADAHSTLAKIKRGRKKLLYIFKQPFMRPVQTTQEEDGCSCRFPEEEEGGCELRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPQRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPR
【0154】
抗CD19-CAR8の構築されたヌクレオチド配列:
ATGGGCGTCAAGGTCCTGTTCGCCCTGATCTGCATCGCCGTCGCCGAGGCCGACATCCAGATGACACAGACTACATCCTCCCTGTCTGCCTCTCTGGGAGACAGAGTCACCATCAGTTGCAGGGCAAGTCAGGACATTAGTAAATATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGATGGAACTGTTAAACTCCTGATCTACCATACATCAAGATTACACTCAGGAGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGGTCTGGAACAGATTATTCTCTCACCATTAGCAACCTGGAGCAAGAAGATATTGCCACTTACTTTTGCCAACAGGGTAATACGCTTCCGTACACGTTCGGAGGGGGGACCAAGCTGGAGATCACAGGTGGCGGTGGCTCGGGCGGTGGTGGGTCGGGTGGCGGCGGATCTGAGGTGAAACTGCAGGAGTCAGGACCTGGCCTGGTGGCGCCCTCACAGAGCCTGTCCGTCACATGCACTGTCTCAGGGGTCTCATTACCCGACTATGGTGTAAGCTGGATTCGCCAGCCTCCACGAAAGGGTCTGGAGTGGCTGGGAGTAATATGGGGTAGTGAAACCACATACTATAATTCAGCTCTCAAATCCAGACTGACCATCATCAAGGACAACTCCAAGAGCCAAGTTTTCTTAAAAATGAACAGTCTGCAAACTGATGACACAGCCATTTACTACTGTGCCAAACATTATTACTACGGTGGTAGCTATGCTATGGACTACTGGGGCCAAGGAACCTCAGTCACCGTCTCCTCAACCACGACGCCAGCGCCGCGACCACCAACACCGGCGCCCACCATCGCGTCGCAGCCCCTGTCCCTGCGCCCAGAGGCGTGCCGGCCAGCGGCGGGGGGCGCAGTGCACACGAGGGGGCTGGACTTCGCCTGTGATGTTGCCGCCATCCTGGGCCTGGGCCTGGTGCTGGGGCTGCTGGGCCCCCTGGCCATCCTGCTGGCCCTGTACCTGCTCAAGCGCGGCCGCAAGAAGCTGCTGTACATCTTCAAGCAGCCCTTCATGCGCCCCGTGCAGACCACCCAGGAGGAGGACGGCTGTAGCTGCCGCTTCCCCGAGGAGGAGGAGGGCGGCTGCGAGCTGCGGCGCGACCAGCGCCTGCCCCCCGACGCCCACAAGCCCCCCGGCGGCGGCAGCTTCCGCACCCCCATCCAGGAGGAGCAGGCCGACGCCCACAGCACCCTGGCCAAGATCCGCGTGAAATTTAGCCGCAGCGCCGACGCCCCCGCCTACCAGCAGGGCCAGAACCAGCTGTACAACGAGCTGAACCTGGGCCGCCGCGAGGAGTACGACGTGCTGGACAAGCGCCGGGGCCGCGACCCCGAGATGGGCGGCAAGCCCCAGCGCCGCAAGAACCCCCAGGAGGGCCTGTACAACGAGCTGCAGAAGGACAAGATGGCCGAAGCCTACAGCGAGATCGGCATGAAGGGCGAGCGCCGCCGGGGCAAGGGCCACGACGGCCTGTACCAGGGCCTGAGCACCGCCACCAAGGACACCTACGACGCCCTGCACATGCAGGCCCTGCCCCCCCGC
【0155】
シグナルペプチドを有する抗CD19-CAR8のアミノ酸配列:
MGVKVLFALICIAVAEADIQMTQTTSSLSASLGDRVTISCRASQDISKYLNWYQQKPDGTVKLLIYHTSRLHSGVPSRFSGSGSGTDYSLTISNLEQEDIATYFCQQGNTLPYTFGGGTKLEITGGGGSGGGGSGGGGSEVKLQESGPGLVAPSQSLSVTCTVSGVSLPDYGVSWIRQPPRKGLEWLGVIWGSETTYYNSALKSRLTIIKDNSKSQVFLKMNSLQTDDTAIYYCAKHYYYGGSYAMDYWGQGTSVTVSSTTTPAPRPPTPAPTIASQPLSLRPEACRPAAGGAVHTRGLDFACDVAAILGLGLVLGLLGPLAILLALYLLKRGRKKLLYIFKQPFMRPVQTTQEEDGCSCRFPEEEEGGCELRRDQRLPPDAHKPPGGGSFRTPIQEEQADAHSTLAKIRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPQRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPR
【0156】
抗CD19-CAR9の構築されたヌクレオチド配列:
ATGGGCGTCAAGGTCCTGTTCGCCCTGATCTGCATCGCCGTCGCCGAGGCCGACATCCAGATGACACAGACTACATCCTCCCTGTCTGCCTCTCTGGGAGACAGAGTCACCATCAGTTGCAGGGCAAGTCAGGACATTAGTAAATATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGATGGAACTGTTAAACTCCTGATCTACCATACATCAAGATTACACTCAGGAGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGGTCTGGAACAGATTATTCTCTCACCATTAGCAACCTGGAGCAAGAAGATATTGCCACTTACTTTTGCCAACAGGGTAATACGCTTCCGTACACGTTCGGAGGGGGGACCAAGCTGGAGATCACAGGTGGCGGTGGCTCGGGCGGTGGTGGGTCGGGTGGCGGCGGATCTGAGGTGAAACTGCAGGAGTCAGGACCTGGCCTGGTGGCGCCCTCACAGAGCCTGTCCGTCACATGCACTGTCTCAGGGGTCTCATTACCCGACTATGGTGTAAGCTGGATTCGCCAGCCTCCACGAAAGGGTCTGGAGTGGCTGGGAGTAATATGGGGTAGTGAAACCACATACTATAATTCAGCTCTCAAATCCAGACTGACCATCATCAAGGACAACTCCAAGAGCCAAGTTTTCTTAAAAATGAACAGTCTGCAAACTGATGACACAGCCATTTACTACTGTGCCAAACATTATTACTACGGTGGTAGCTATGCTATGGACTACTGGGGCCAAGGAACCTCAGTCACCGTCTCCTCAACCACGACGCCAGCGCCGCGACCACCAACACCGGCGCCCACCATCGCGTCGCAGCCCCTGTCCCTGCGCCCAGAGGCGTGCCGGCCAGCGGCGGGGGGCGCAGTGCACACGAGGGGGCTGGACTTCGCCTGTGATATCTACATCTGGGCGCCCTTGGCCGGGACTTGTGGGGTCCTTCTCCTGTCACTGGTTATCACCCTTTACTGCAAGCGCGGCCGCAAGAAGCTGCTGTACATCTTCAAGCAGCCCTTCATGCGCCCCGTGCAGACCACCCAGGAGGAGGACGGCTGTAGCTGCCGCTTCCCCGAGGAGGAGGAGGGCGGCTGCGAGCTGCGGCGCGACCAGCGCCTGCCCCCCGACGCCCACAAGCCCCCCGGCGGCGGCAGCTTCCGCACCCCCATCCAGGAGGAGCAGGCCGACGCCCACAGCACCCTGGCCAAGATCCGCGTGAAATTTAGCCGCAGCGCCGACGCCCCCGCCTACCAGCAGGGCCAGAACCAGCTGTACAACGAGCTGAACCTGGGCCGCCGCGAGGAGTACGACGTGCTGGACAAGCGCCGGGGCCGCGACCCCGAGATGGGCGGCAAGCCCCAGCGCCGCAAGAACCCCCAGGAGGGCCTGTACAACGAGCTGCAGAAGGACAAGATGGCCGAAGCCTACAGCGAGATCGGCATGAAGGGCGAGCGCCGCCGGGGCAAGGGCCACGACGGCCTGTACCAGGGCCTGAGCACCGCCACCAAGGACACCTACGACGCCCTGCACATGCAGGCCCTGCCCCCCCGC
【0157】
シグナルペプチドを有する抗CD19-CAR9のアミノ酸配列:
MGVKVLFALICIAVAEADIQMTQTTSSLSASLGDRVTISCRASQDISKYLNWYQQKPDGTVKLLIYHTSRLHSGVPSRFSGSGSGTDYSLTISNLEQEDIATYFCQQGNTLPYTFGGGTKLEITGGGGSGGGGSGGGGSEVKLQESGPGLVAPSQSLSVTCTVSGVSLPDYGVSWIRQPPRKGLEWLGVIWGSETTYYNSALKSRLTIIKDNSKSQVFLKMNSLQTDDTAIYYCAKHYYYGGSYAMDYWGQGTSVTVSSTTTPAPRPPTPAPTIASQPLSLRPEACRPAAGGAVHTRGLDFACDIYIWAPLAGTCGVLLLSLVITLYCKRGRKKLLYIFKQPFMRPVQTTQEEDGCSCRFPEEEEGGCELRRDQRLPPDAHKPPGGGSFRTPIQEEQADAHSTLAKIRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPQRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPR
【0158】
抗CD19-CAR10の構築されたヌクレオチド配列:
ATGGGCGTCAAGGTCCTGTTCGCCCTGATCTGCATCGCCGTCGCCGAGGCCGACATCCAGATGACACAGACTACATCCTCCCTGTCTGCCTCTCTGGGAGACAGAGTCACCATCAGTTGCAGGGCAAGTCAGGACATTAGTAAATATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGATGGAACTGTTAAACTCCTGATCTACCATACATCAAGATTACACTCAGGAGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGGTCTGGAACAGATTATTCTCTCACCATTAGCAACCTGGAGCAAGAAGATATTGCCACTTACTTTTGCCAACAGGGTAATACGCTTCCGTACACGTTCGGAGGGGGGACCAAGCTGGAGATCACAGGTGGCGGTGGCTCGGGCGGTGGTGGGTCGGGTGGCGGCGGATCTGAGGTGAAACTGCAGGAGTCAGGACCTGGCCTGGTGGCGCCCTCACAGAGCCTGTCCGTCACATGCACTGTCTCAGGGGTCTCATTACCCGACTATGGTGTAAGCTGGATTCGCCAGCCTCCACGAAAGGGTCTGGAGTGGCTGGGAGTAATATGGGGTAGTGAAACCACATACTATAATTCAGCTCTCAAATCCAGACTGACCATCATCAAGGACAACTCCAAGAGCCAAGTTTTCTTAAAAATGAACAGTCTGCAAACTGATGACACAGCCATTTACTACTGTGCCAAACATTATTACTACGGTGGTAGCTATGCTATGGACTACTGGGGCCAAGGAACCTCAGTCACCGTCTCCTCAACCACGACGCCAGCGCCGCGACCACCAACACCGGCGCCCACCATCGCGTCGCAGCCCCTGTCCCTGCGCCCAGAGGCGTGCCGGCCAGCGGCGGGGGGCGCAGTGCACACGAGGGGGCTGGACTTCGCCTGTGATATCTACATCTGGGCGCCCTTGGCCGGGACTTGTGGGGTCCTTCTCCTGTCACTGGTTATCACCCTTTACTGCAAGCGCGGCCGCAAGAAGCTGCTGTACATCTTCAAGCAGCCCTTCATGCGCCCCGTGCAGACCACCCAGGAGGAGGACGGCTGTAGCTGCCGCTTCCCCGAGGAGGAGGAGGGCGGCTGCGAGCTGCGCGTGAAATTTAGCCGCAGCGCCGACGCCCCCGCCTACCAGCAGGGCCAGAACCAGCTGTACAACGAGCTGAACCTGGGCCGCCGCGAGGAGTACGACGTGCTGGACAAGCGCCGGGGCCGCGACCCCGAGATGGGCGGCAAGCCCCAGCGCCGCAAGAACCCCCAGGAGGGCCTGTACAACGAGCTGCAGAAGGACAAGATGGCCGAAGCCTACAGCGAGATCGGCATGAAGGGCGAGCGCCGCCGGGGCAAGGGCCACGACGGCCTGTACCAGGGCCTGAGCACCGCCACCAAGGACACCTACGACGCCCTGCACATGCAGGCCCTGCCCCCCCGC
【0159】
シグナルペプチドを有する抗CD19-CAR10のアミノ酸配列:
MGVKVLFALICIAVAEADIQMTQTTSSLSASLGDRVTISCRASQDISKYLNWYQQKPDGTVKLLIYHTSRLHSGVPSRFSGSGSGTDYSLTISNLEQEDIATYFCQQGNTLPYTFGGGTKLEITGGGGSGGGGSGGGGSEVKLQESGPGLVAPSQSLSVTCTVSGVSLPDYGVSWIRQPPRKGLEWLGVIWGSETTYYNSALKSRLTIIKDNSKSQVFLKMNSLQTDDTAIYYCAKHYYYGGSYAMDYWGQGTSVTVSSTTTPAPRPPTPAPTIASQPLSLRPEACRPAAGGAVHTRGLDFACDIYIWAPLAGTCGVLLLSLVITLYCKRGRKKLLYIFKQPFMRPVQTTQEEDGCSCRFPEEEEGGCELRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPQRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPR
【0160】
抗クローディン18.2 scFvのヌクレオチド配列:
GATATCGTGATGACACAGAGCCCTAGCTCTTTAACAGTGACCGCCGGCGAGAAGGTGACCATGAGCTGCAAGAGCAGCCAGTCTTTACTGAACTCCGGCAACCAGAAGAACTATTTAACTTGGTACCAGCAGAAGCCCGGCCAGCCCCCTAAGCTGCTCATCTACTGGGCCAGCACTCGTGAGAGCGGCGTGCCCGATAGATTCACTGGTTCCGGCAGCGGCACCGACTTTACTTTAACCATCAGCAGCGTGCAAGCCGAGGATTTAGCCGTGTACTACTGCCAGAACGACTATAGCTACCCCTTCACCTTCGGCTCCGGCACCAAGCTGGAGATTAAGGGTGGCGGTGGCTCGGGCGGTGGTGGGTCGGGTGGCGGCGGATCTCAAGTTCAGCTGCAGCAACCCGGAGCCGAACTGGTGAGACCCGGAGCTAGCGTGAAGCTGTCTTGTAAGGCCTCCGGCTATACATTTACCAGCTACTGGATCAATTGGGTGAAGCAGAGACCCGGCCAAGGTTTAGAGTGGATCGGAAACATCTACCCCTCCGATAGCTACACCAACTACAACCAGAAGTTCAAGGACAAGGCCACACTCACAGTGGACAAAAGCAGCAGCACCGCCTACATGCAGCTGAGCAGCCCCACCTCCGAGGATAGCGCCGTGTACTATTGCACTCGTTCTTGGAGGGGCAATAGCTTCGACTATTGGGGCCAAGGTACCACCCTCACCGTGAGCAGC
【0161】
抗クローディン18.2 scFvのアミノ酸配列:
DIVMTQSPSSLTVTAGEKVTMSCKSSQSLLNSGNQKNYLTWYQQKPGQPPKLLIYWASTRESGVPDRFTGSGSGTDFTLTISSVQAEDLAVYYCQNDYSYPFTFGSGTKLEIKGGGGSGGGGSGGGGSQVQLQQPGAELVRPGASVKLSCKASGYTFTSYWINWVKQRPGQGLEWIGNIYPSDSYTNYNQKFKDKATLTVDKSSSTAYMQLSSPTSEDSAVYYCTRSWRGNSFDYWGQGTTLTVSS
【0162】
抗クローディン18.2-CAR1の構築されたヌクレオチド配列:
ATGGGCGTCAAGGTCCTGTTCGCCCTGATCTGCATCGCCGTCGCCGAGGCCGATATCGTGATGACACAGAGCCCTAGCTCTTTAACAGTGACCGCCGGCGAGAAGGTGACCATGAGCTGCAAGAGCAGCCAGTCTTTACTGAACTCCGGCAACCAGAAGAACTATTTAACTTGGTACCAGCAGAAGCCCGGCCAGCCCCCTAAGCTGCTCATCTACTGGGCCAGCACTCGTGAGAGCGGCGTGCCCGATAGATTCACTGGTTCCGGCAGCGGCACCGACTTTACTTTAACCATCAGCAGCGTGCAAGCCGAGGATTTAGCCGTGTACTACTGCCAGAACGACTATAGCTACCCCTTCACCTTCGGCTCCGGCACCAAGCTGGAGATTAAGGGTGGCGGTGGCTCGGGCGGTGGTGGGTCGGGTGGCGGCGGATCTCAAGTTCAGCTGCAGCAACCCGGAGCCGAACTGGTGAGACCCGGAGCTAGCGTGAAGCTGTCTTGTAAGGCCTCCGGCTATACATTTACCAGCTACTGGATCAATTGGGTGAAGCAGAGACCCGGCCAAGGTTTAGAGTGGATCGGAAACATCTACCCCTCCGATAGCTACACCAACTACAACCAGAAGTTCAAGGACAAGGCCACACTCACAGTGGACAAAAGCAGCAGCACCGCCTACATGCAGCTGAGCAGCCCCACCTCCGAGGATAGCGCCGTGTACTATTGCACTCGTTCTTGGAGGGGCAATAGCTTCGACTATTGGGGCCAAGGTACCACCCTCACCGTGAGCAGCACCACGACGCCAGCGCCGCGACCACCAACACCGGCGCCCACCATCGCGTCGCAGCCCCTGTCCCTGCGCCCAGAGGCGTGCCGGCCAGCGGCGGGGGGCGCAGTGCACACGAGGGGGCTGGACTTCGCCTGTGATATCTACATCTGGGCGCCCTTGGCCGGGACTTGTGGGGTCCTTCTCCTGTCACTGGTTATCACCCTTTACTGCAAGCGCGGCCGCAAGAAGCTGCTGTACATCTTCAAGCAGCCCTTCATGCGCCCCGTGCAGACCACCCAGGAGGAGGACGGCTGTAGCTGCCGCTTCCCCGAGGAGGAGGAGGGCGGCTGCGAGCTGTGTTGGCTTACAAAAAAGAAGTATTCATCCAGTGTGCACGACCCTAACGGTGAATACATGTTCATGAGAGCAGTGAACACAGCCAAAAAATCTAGACTCACAGATGTGACCCTACGCGTGAAATTTAGCCGCAGCGCCGACGCCCCCGCCTACCAGCAGGGCCAGAACCAGCTGTACAACGAGCTGAACCTGGGCCGCCGCGAGGAGTACGACGTGCTGGACAAGCGCCGGGGCCGCGACCCCGAGATGGGCGGCAAGCCCCAGCGCCGCAAGAACCCCCAGGAGGGCCTGTACAACGAGCTGCAGAAGGACAAGATGGCCGAAGCCTACAGCGAGATCGGCATGAAGGGCGAGCGCCGCCGGGGCAAGGGCCACGACGGCCTGTACCAGGGCCTGAGCACCGCCACCAAGGACACCTACGACGCCCTGCACATGCAGGCCCTGCCCCCCCGC
【0163】
シグナルペプチドを有する抗クローディン18.2-CAR1のアミノ酸配列:
MGVKVLFALICIAVAEADIVMTQSPSSLTVTAGEKVTMSCKSSQSLLNSGNQKNYLTWYQQKPGQPPKLLIYWASTRESGVPDRFTGSGSGTDFTLTISSVQAEDLAVYYCQNDYSYPFTFGSGTKLEIKGGGGSGGGGSGGGGSQVQLQQPGAELVRPGASVKLSCKASGYTFTSYWINWVKQRPGQGLEWIGNIYPSDSYTNYNQKFKDKATLTVDKSSSTAYMQLSSPTSEDSAVYYCTRSWRGNSFDYWGQGTTLTVSSTTTPAPRPPTPAPTIASQPLSLRPEACRPAAGGAVHTRGLDFACDIYIWAPLAGTCGVLLLSLVITLYCKRGRKKLLYIFKQPFMRPVQTTQEEDGCSCRFPEEEEGGCELCWLTKKKYSSSVHDPNGEYMFMRAVNTAKKSRLTDVTLRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPQRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPR
【0164】
抗クローディン18.2-CAR2の構築されたヌクレオチド配列:
ATGGGCGTCAAGGTCCTGTTCGCCCTGATCTGCATCGCCGTCGCCGAGGCCGATATCGTGATGACACAGAGCCCTAGCTCTTTAACAGTGACCGCCGGCGAGAAGGTGACCATGAGCTGCAAGAGCAGCCAGTCTTTACTGAACTCCGGCAACCAGAAGAACTATTTAACTTGGTACCAGCAGAAGCCCGGCCAGCCCCCTAAGCTGCTCATCTACTGGGCCAGCACTCGTGAGAGCGGCGTGCCCGATAGATTCACTGGTTCCGGCAGCGGCACCGACTTTACTTTAACCATCAGCAGCGTGCAAGCCGAGGATTTAGCCGTGTACTACTGCCAGAACGACTATAGCTACCCCTTCACCTTCGGCTCCGGCACCAAGCTGGAGATTAAGGGTGGCGGTGGCTCGGGCGGTGGTGGGTCGGGTGGCGGCGGATCTCAAGTTCAGCTGCAGCAACCCGGAGCCGAACTGGTGAGACCCGGAGCTAGCGTGAAGCTGTCTTGTAAGGCCTCCGGCTATACATTTACCAGCTACTGGATCAATTGGGTGAAGCAGAGACCCGGCCAAGGTTTAGAGTGGATCGGAAACATCTACCCCTCCGATAGCTACACCAACTACAACCAGAAGTTCAAGGACAAGGCCACACTCACAGTGGACAAAAGCAGCAGCACCGCCTACATGCAGCTGAGCAGCCCCACCTCCGAGGATAGCGCCGTGTACTATTGCACTCGTTCTTGGAGGGGCAATAGCTTCGACTATTGGGGCCAAGGTACCACCCTCACCGTGAGCAGCACCACGACGCCAGCGCCGCGACCACCAACACCGGCGCCCACCATCGCGTCGCAGCCCCTGTCCCTGCGCCCAGAGGCGTGCCGGCCAGCGGCGGGGGGCGCAGTGCACACGAGGGGGCTGGACTTCGCCTGTGATTTCTGGTTACCCATAGGATGTGCAGCCTTTGTTGTAGTCTGCATTTTGGGATGCATACTTATTTGTTGGCTTTGTTGGCTTACAAAAAAGAAGTATTCATCCAGTGTGCACGACCCTAACGGTGAATACATGTTCATGAGAGCAGTGAACACAGCCAAAAAATCTAGACTCACAGATGTGACCCTACGCGTGAAATTTAGCCGCAGCGCCGACGCCCCCGCCTACCAGCAGGGCCAGAACCAGCTGTACAACGAGCTGAACCTGGGCCGCCGCGAGGAGTACGACGTGCTGGACAAGCGCCGGGGCCGCGACCCCGAGATGGGCGGCAAGCCCCAGCGCCGCAAGAACCCCCAGGAGGGCCTGTACAACGAGCTGCAGAAGGACAAGATGGCCGAAGCCTACAGCGAGATCGGCATGAAGGGCGAGCGCCGCCGGGGCAAGGGCCACGACGGCCTGTACCAGGGCCTGAGCACCGCCACCAAGGACACCTACGACGCCCTGCACATGCAGGCCCTGCCCCCCCGC
【0165】
シグナルペプチドを有する抗クローディン18.2-CAR2のアミノ酸配列:
MGVKVLFALICIAVAEADIVMTQSPSSLTVTAGEKVTMSCKSSQSLLNSGNQKNYLTWYQQKPGQPPKLLIYWASTRESGVPDRFTGSGSGTDFTLTISSVQAEDLAVYYCQNDYSYPFTFGSGTKLEIKGGGGSGGGGSGGGGSQVQLQQPGAELVRPGASVKLSCKASGYTFTSYWINWVKQRPGQGLEWIGNIYPSDSYTNYNQKFKDKATLTVDKSSSTAYMQLSSPTSEDSAVYYCTRSWRGNSFDYWGQGTTLTVSSTTTPAPRPPTPAPTIASQPLSLRPEACRPAAGGAVHTRGLDFACDFWLPIGCAAFVVVCILGCILICWLCWLTKKKYSSSVHDPNGEYMFMRAVNTAKKSRLTDVTLRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPQRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPR
【0166】
抗クローディン18.2-CAR3の構築されたヌクレオチド配列:
ATGGGCGTCAAGGTCCTGTTCGCCCTGATCTGCATCGCCGTCGCCGAGGCCGATATCGTGATGACACAGAGCCCTAGCTCTTTAACAGTGACCGCCGGCGAGAAGGTGACCATGAGCTGCAAGAGCAGCCAGTCTTTACTGAACTCCGGCAACCAGAAGAACTATTTAACTTGGTACCAGCAGAAGCCCGGCCAGCCCCCTAAGCTGCTCATCTACTGGGCCAGCACTCGTGAGAGCGGCGTGCCCGATAGATTCACTGGTTCCGGCAGCGGCACCGACTTTACTTTAACCATCAGCAGCGTGCAAGCCGAGGATTTAGCCGTGTACTACTGCCAGAACGACTATAGCTACCCCTTCACCTTCGGCTCCGGCACCAAGCTGGAGATTAAGGGTGGCGGTGGCTCGGGCGGTGGTGGGTCGGGTGGCGGCGGATCTCAAGTTCAGCTGCAGCAACCCGGAGCCGAACTGGTGAGACCCGGAGCTAGCGTGAAGCTGTCTTGTAAGGCCTCCGGCTATACATTTACCAGCTACTGGATCAATTGGGTGAAGCAGAGACCCGGCCAAGGTTTAGAGTGGATCGGAAACATCTACCCCTCCGATAGCTACACCAACTACAACCAGAAGTTCAAGGACAAGGCCACACTCACAGTGGACAAAAGCAGCAGCACCGCCTACATGCAGCTGAGCAGCCCCACCTCCGAGGATAGCGCCGTGTACTATTGCACTCGTTCTTGGAGGGGCAATAGCTTCGACTATTGGGGCCAAGGTACCACCCTCACCGTGAGCAGCACCACGACGCCAGCGCCGCGACCACCAACACCGGCGCCCACCATCGCGTCGCAGCCCCTGTCCCTGCGCCCAGAGGCGTGCCGGCCAGCGGCGGGGGGCGCAGTGCACACGAGGGGGCTGGACTTCGCCTGTGATATCTACATCTGGGCGCCCTTGGCCGGGACTTGTGGGGTCCTTCTCCTGTCACTGGTTATCACCCTTTACTGCTGTTGGCTTACAAAAAAGAAGTATTCATCCAGTGTGCACGACCCTAACGGTGAATACATGTTCATGAGAGCAGTGAACACAGCCAAAAAATCTAGACTCACAGATGTGACCCTAAAGCGCGGCCGCAAGAAGCTGCTGTACATCTTCAAGCAGCCCTTCATGCGCCCCGTGCAGACCACCCAGGAGGAGGACGGCTGTAGCTGCCGCTTCCCCGAGGAGGAGGAGGGCGGCTGCGAGCTGCGCGTGAAATTTAGCCGCAGCGCCGACGCCCCCGCCTACCAGCAGGGCCAGAACCAGCTGTACAACGAGCTGAACCTGGGCCGCCGCGAGGAGTACGACGTGCTGGACAAGCGCCGGGGCCGCGACCCCGAGATGGGCGGCAAGCCCCAGCGCCGCAAGAACCCCCAGGAGGGCCTGTACAACGAGCTGCAGAAGGACAAGATGGCCGAAGCCTACAGCGAGATCGGCATGAAGGGCGAGCGCCGCCGGGGCAAGGGCCACGACGGCCTGTACCAGGGCCTGAGCACCGCCACCAAGGACACCTACGACGCCCTGCACATGCAGGCCCTGCCCCCCCGC
【0167】
シグナルペプチドを有する抗クローディン18.2-CAR3のアミノ酸配列:
MGVKVLFALICIAVAEADIVMTQSPSSLTVTAGEKVTMSCKSSQSLLNSGNQKNYLTWYQQKPGQPPKLLIYWASTRESGVPDRFTGSGSGTDFTLTISSVQAEDLAVYYCQNDYSYPFTFGSGTKLEIKGGGGSGGGGSGGGGSQVQLQQPGAELVRPGASVKLSCKASGYTFTSYWINWVKQRPGQGLEWIGNIYPSDSYTNYNQKFKDKATLTVDKSSSTAYMQLSSPTSEDSAVYYCTRSWRGNSFDYWGQGTTLTVSSTTTPAPRPPTPAPTIASQPLSLRPEACRPAAGGAVHTRGLDFACDIYIWAPLAGTCGVLLLSLVITLYCCWLTKKKYSSSVHDPNGEYMFMRAVNTAKKSRLTDVTLKRGRKKLLYIFKQPFMRPVQTTQEEDGCSCRFPEEEEGGCELRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPQRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPR
【0168】
抗クローディン18.2-CAR4の構築されたヌクレオチド配列:
ATGGGCGTCAAGGTCCTGTTCGCCCTGATCTGCATCGCCGTCGCCGAGGCCGATATCGTGATGACACAGAGCCCTAGCTCTTTAACAGTGACCGCCGGCGAGAAGGTGACCATGAGCTGCAAGAGCAGCCAGTCTTTACTGAACTCCGGCAACCAGAAGAACTATTTAACTTGGTACCAGCAGAAGCCCGGCCAGCCCCCTAAGCTGCTCATCTACTGGGCCAGCACTCGTGAGAGCGGCGTGCCCGATAGATTCACTGGTTCCGGCAGCGGCACCGACTTTACTTTAACCATCAGCAGCGTGCAAGCCGAGGATTTAGCCGTGTACTACTGCCAGAACGACTATAGCTACCCCTTCACCTTCGGCTCCGGCACCAAGCTGGAGATTAAGGGTGGCGGTGGCTCGGGCGGTGGTGGGTCGGGTGGCGGCGGATCTCAAGTTCAGCTGCAGCAACCCGGAGCCGAACTGGTGAGACCCGGAGCTAGCGTGAAGCTGTCTTGTAAGGCCTCCGGCTATACATTTACCAGCTACTGGATCAATTGGGTGAAGCAGAGACCCGGCCAAGGTTTAGAGTGGATCGGAAACATCTACCCCTCCGATAGCTACACCAACTACAACCAGAAGTTCAAGGACAAGGCCACACTCACAGTGGACAAAAGCAGCAGCACCGCCTACATGCAGCTGAGCAGCCCCACCTCCGAGGATAGCGCCGTGTACTATTGCACTCGTTCTTGGAGGGGCAATAGCTTCGACTATTGGGGCCAAGGTACCACCCTCACCGTGAGCAGCACCACGACGCCAGCGCCGCGACCACCAACACCGGCGCCCACCATCGCGTCGCAGCCCCTGTCCCTGCGCCCAGAGGCGTGCCGGCCAGCGGCGGGGGGCGCAGTGCACACGAGGGGGCTGGACTTCGCCTGTGATTTCTGGTTACCCATAGGATGTGCAGCCTTTGTTGTAGTCTGCATTTTGGGATGCATACTTATTTGTTGGCTTAAGCGCGGCCGCAAGAAGCTGCTGTACATCTTCAAGCAGCCCTTCATGCGCCCCGTGCAGACCACCCAGGAGGAGGACGGCTGTAGCTGCCGCTTCCCCGAGGAGGAGGAGGGCGGCTGCGAGCTGTGTTGGCTTACAAAAAAGAAGTATTCATCCAGTGTGCACGACCCTAACGGTGAATACATGTTCATGAGAGCAGTGAACACAGCCAAAAAATCTAGACTCACAGATGTGACCCTACGCGTGAAATTTAGCCGCAGCGCCGACGCCCCCGCCTACCAGCAGGGCCAGAACCAGCTGTACAACGAGCTGAACCTGGGCCGCCGCGAGGAGTACGACGTGCTGGACAAGCGCCGGGGCCGCGACCCCGAGATGGGCGGCAAGCCCCAGCGCCGCAAGAACCCCCAGGAGGGCCTGTACAACGAGCTGCAGAAGGACAAGATGGCCGAAGCCTACAGCGAGATCGGCATGAAGGGCGAGCGCCGCCGGGGCAAGGGCCACGACGGCCTGTACCAGGGCCTGAGCACCGCCACCAAGGACACCTACGACGCCCTGCACATGCAGGCCCTGCCCCCCCGC
【0169】
シグナルペプチドを有する抗クローディン18.2-CAR4のアミノ酸配列:
MGVKVLFALICIAVAEADIVMTQSPSSLTVTAGEKVTMSCKSSQSLLNSGNQKNYLTWYQQKPGQPPKLLIYWASTRESGVPDRFTGSGSGTDFTLTISSVQAEDLAVYYCQNDYSYPFTFGSGTKLEIKGGGGSGGGGSGGGGSQVQLQQPGAELVRPGASVKLSCKASGYTFTSYWINWVKQRPGQGLEWIGNIYPSDSYTNYNQKFKDKATLTVDKSSSTAYMQLSSPTSEDSAVYYCTRSWRGNSFDYWGQGTTLTVSSTTTPAPRPPTPAPTIASQPLSLRPEACRPAAGGAVHTRGLDFACDFWLPIGCAAFVVVCILGCILICWLKRGRKKLLYIFKQPFMRPVQTTQEEDGCSCRFPEEEEGGCELCWLTKKKYSSSVHDPNGEYMFMRAVNTAKKSRLTDVTLRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPQRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPR
【0170】
抗クローディン18.2-CAR5の構築されたヌクレオチド配列:
ATGGGCGTCAAGGTCCTGTTCGCCCTGATCTGCATCGCCGTCGCCGAGGCCGATATCGTGATGACACAGAGCCCTAGCTCTTTAACAGTGACCGCCGGCGAGAAGGTGACCATGAGCTGCAAGAGCAGCCAGTCTTTACTGAACTCCGGCAACCAGAAGAACTATTTAACTTGGTACCAGCAGAAGCCCGGCCAGCCCCCTAAGCTGCTCATCTACTGGGCCAGCACTCGTGAGAGCGGCGTGCCCGATAGATTCACTGGTTCCGGCAGCGGCACCGACTTTACTTTAACCATCAGCAGCGTGCAAGCCGAGGATTTAGCCGTGTACTACTGCCAGAACGACTATAGCTACCCCTTCACCTTCGGCTCCGGCACCAAGCTGGAGATTAAGGGTGGCGGTGGCTCGGGCGGTGGTGGGTCGGGTGGCGGCGGATCTCAAGTTCAGCTGCAGCAACCCGGAGCCGAACTGGTGAGACCCGGAGCTAGCGTGAAGCTGTCTTGTAAGGCCTCCGGCTATACATTTACCAGCTACTGGATCAATTGGGTGAAGCAGAGACCCGGCCAAGGTTTAGAGTGGATCGGAAACATCTACCCCTCCGATAGCTACACCAACTACAACCAGAAGTTCAAGGACAAGGCCACACTCACAGTGGACAAAAGCAGCAGCACCGCCTACATGCAGCTGAGCAGCCCCACCTCCGAGGATAGCGCCGTGTACTATTGCACTCGTTCTTGGAGGGGCAATAGCTTCGACTATTGGGGCCAAGGTACCACCCTCACCGTGAGCAGCACCACGACGCCAGCGCCGCGACCACCAACACCGGCGCCCACCATCGCGTCGCAGCCCCTGTCCCTGCGCCCAGAGGCGTGCCGGCCAGCGGCGGGGGGCGCAGTGCACACGAGGGGGCTGGACTTCGCCTGTGATTTCTGGTTACCCATAGGATGTGCAGCCTTTGTTGTAGTCTGCATTTTGGGATGCATACTTATTTGTTGGCTTTGTTGGCTTACAAAAAAGAAGTATTCATCCAGTGTGCACGACCCTAACGGTGAATACATGTTCATGAGAGCAGTGAACACAGCCAAAAAATCTAGACTCACAGATGTGACCCTAAAGCGCGGCCGCAAGAAGCTGCTGTACATCTTCAAGCAGCCCTTCATGCGCCCCGTGCAGACCACCCAGGAGGAGGACGGCTGTAGCTGCCGCTTCCCCGAGGAGGAGGAGGGCGGCTGCGAGCTGCGCGTGAAATTTAGCCGCAGCGCCGACGCCCCCGCCTACCAGCAGGGCCAGAACCAGCTGTACAACGAGCTGAACCTGGGCCGCCGCGAGGAGTACGACGTGCTGGACAAGCGCCGGGGCCGCGACCCCGAGATGGGCGGCAAGCCCCAGCGCCGCAAGAACCCCCAGGAGGGCCTGTACAACGAGCTGCAGAAGGACAAGATGGCCGAAGCCTACAGCGAGATCGGCATGAAGGGCGAGCGCCGCCGGGGCAAGGGCCACGACGGCCTGTACCAGGGCCTGAGCACCGCCACCAAGGACACCTACGACGCCCTGCACATGCAGGCCCTGCCCCCCCGC
【0171】
シグナルペプチドを有する抗クローディン18.2-CAR5のアミノ酸配列:
MGVKVLFALICIAVAEADIVMTQSPSSLTVTAGEKVTMSCKSSQSLLNSGNQKNYLTWYQQKPGQPPKLLIYWASTRESGVPDRFTGSGSGTDFTLTISSVQAEDLAVYYCQNDYSYPFTFGSGTKLEIKGGGGSGGGGSGGGGSQVQLQQPGAELVRPGASVKLSCKASGYTFTSYWINWVKQRPGQGLEWIGNIYPSDSYTNYNQKFKDKATLTVDKSSSTAYMQLSSPTSEDSAVYYCTRSWRGNSFDYWGQGTTLTVSSTTTPAPRPPTPAPTIASQPLSLRPEACRPAAGGAVHTRGLDFACDFWLPIGCAAFVVVCILGCILICWLCWLTKKKYSSSVHDPNGEYMFMRAVNTAKKSRLTDVTLKRGRKKLLYIFKQPFMRPVQTTQEEDGCSCRFPEEEEGGCELRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPQRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPR
【0172】
抗クローディン18.2-CAR6の構築されたヌクレオチド配列:
ATGGGCGTCAAGGTCCTGTTCGCCCTGATCTGCATCGCCGTCGCCGAGGCCGATATCGTGATGACACAGAGCCCTAGCTCTTTAACAGTGACCGCCGGCGAGAAGGTGACCATGAGCTGCAAGAGCAGCCAGTCTTTACTGAACTCCGGCAACCAGAAGAACTATTTAACTTGGTACCAGCAGAAGCCCGGCCAGCCCCCTAAGCTGCTCATCTACTGGGCCAGCACTCGTGAGAGCGGCGTGCCCGATAGATTCACTGGTTCCGGCAGCGGCACCGACTTTACTTTAACCATCAGCAGCGTGCAAGCCGAGGATTTAGCCGTGTACTACTGCCAGAACGACTATAGCTACCCCTTCACCTTCGGCTCCGGCACCAAGCTGGAGATTAAGGGTGGCGGTGGCTCGGGCGGTGGTGGGTCGGGTGGCGGCGGATCTCAAGTTCAGCTGCAGCAACCCGGAGCCGAACTGGTGAGACCCGGAGCTAGCGTGAAGCTGTCTTGTAAGGCCTCCGGCTATACATTTACCAGCTACTGGATCAATTGGGTGAAGCAGAGACCCGGCCAAGGTTTAGAGTGGATCGGAAACATCTACCCCTCCGATAGCTACACCAACTACAACCAGAAGTTCAAGGACAAGGCCACACTCACAGTGGACAAAAGCAGCAGCACCGCCTACATGCAGCTGAGCAGCCCCACCTCCGAGGATAGCGCCGTGTACTATTGCACTCGTTCTTGGAGGGGCAATAGCTTCGACTATTGGGGCCAAGGTACCACCCTCACCGTGAGCAGCACCACGACGCCAGCGCCGCGACCACCAACACCGGCGCCCACCATCGCGTCGCAGCCCCTGTCCCTGCGCCCAGAGGCGTGCCGGCCAGCGGCGGGGGGCGCAGTGCACACGAGGGGGCTGGACTTCGCCTGTGATATCTACATCTGGGCGCCCTTGGCCGGGACTTGTGGGGTCCTTCTCCTGTCACTGGTTATCACCCTTTACTGCCGGCGCGACCAGCGCCTGCCCCCCGACGCCCACAAGCCCCCCGGCGGCGGCAGCTTCCGCACCCCCATCCAGGAGGAGCAGGCCGACGCCCACAGCACCCTGGCCAAGATCAAGCGCGGCCGCAAGAAGCTGCTGTACATCTTCAAGCAGCCCTTCATGCGCCCCGTGCAGACCACCCAGGAGGAGGACGGCTGTAGCTGCCGCTTCCCCGAGGAGGAGGAGGGCGGCTGCGAGCTGCGCGTGAAATTTAGCCGCAGCGCCGACGCCCCCGCCTACCAGCAGGGCCAGAACCAGCTGTACAACGAGCTGAACCTGGGCCGCCGCGAGGAGTACGACGTGCTGGACAAGCGCCGGGGCCGCGACCCCGAGATGGGCGGCAAGCCCCAGCGCCGCAAGAACCCCCAGGAGGGCCTGTACAACGAGCTGCAGAAGGACAAGATGGCCGAAGCCTACAGCGAGATCGGCATGAAGGGCGAGCGCCGCCGGGGCAAGGGCCACGACGGCCTGTACCAGGGCCTGAGCACCGCCACCAAGGACACCTACGACGCCCTGCACATGCAGGCCCTGCCCCCCCGC
【0173】
シグナルペプチドを有する抗クローディン18.2-CAR6のアミノ酸配列:
MGVKVLFALICIAVAEADIVMTQSPSSLTVTAGEKVTMSCKSSQSLLNSGNQKNYLTWYQQKPGQPPKLLIYWASTRESGVPDRFTGSGSGTDFTLTISSVQAEDLAVYYCQNDYSYPFTFGSGTKLEIKGGGGSGGGGSGGGGSQVQLQQPGAELVRPGASVKLSCKASGYTFTSYWINWVKQRPGQGLEWIGNIYPSDSYTNYNQKFKDKATLTVDKSSSTAYMQLSSPTSEDSAVYYCTRSWRGNSFDYWGQGTTLTVSSTTTPAPRPPTPAPTIASQPLSLRPEACRPAAGGAVHTRGLDFACDIYIWAPLAGTCGVLLLSLVITLYCRRDQRLPPDAHKPPGGGSFRTPIQEEQADAHSTLAKIKRGRKKLLYIFKQPFMRPVQTTQEEDGCSCRFPEEEEGGCELRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPQRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPR
【0174】
抗クローディン18.2-CAR7の構築されたヌクレオチド配列:
ATGGGCGTCAAGGTCCTGTTCGCCCTGATCTGCATCGCCGTCGCCGAGGCCGATATCGTGATGACACAGAGCCCTAGCTCTTTAACAGTGACCGCCGGCGAGAAGGTGACCATGAGCTGCAAGAGCAGCCAGTCTTTACTGAACTCCGGCAACCAGAAGAACTATTTAACTTGGTACCAGCAGAAGCCCGGCCAGCCCCCTAAGCTGCTCATCTACTGGGCCAGCACTCGTGAGAGCGGCGTGCCCGATAGATTCACTGGTTCCGGCAGCGGCACCGACTTTACTTTAACCATCAGCAGCGTGCAAGCCGAGGATTTAGCCGTGTACTACTGCCAGAACGACTATAGCTACCCCTTCACCTTCGGCTCCGGCACCAAGCTGGAGATTAAGGGTGGCGGTGGCTCGGGCGGTGGTGGGTCGGGTGGCGGCGGATCTCAAGTTCAGCTGCAGCAACCCGGAGCCGAACTGGTGAGACCCGGAGCTAGCGTGAAGCTGTCTTGTAAGGCCTCCGGCTATACATTTACCAGCTACTGGATCAATTGGGTGAAGCAGAGACCCGGCCAAGGTTTAGAGTGGATCGGAAACATCTACCCCTCCGATAGCTACACCAACTACAACCAGAAGTTCAAGGACAAGGCCACACTCACAGTGGACAAAAGCAGCAGCACCGCCTACATGCAGCTGAGCAGCCCCACCTCCGAGGATAGCGCCGTGTACTATTGCACTCGTTCTTGGAGGGGCAATAGCTTCGACTATTGGGGCCAAGGTACCACCCTCACCGTGAGCAGCACCACGACGCCAGCGCCGCGACCACCAACACCGGCGCCCACCATCGCGTCGCAGCCCCTGTCCCTGCGCCCAGAGGCGTGCCGGCCAGCGGCGGGGGGCGCAGTGCACACGAGGGGGCTGGACTTCGCCTGTGATGTTGCCGCCATCCTGGGCCTGGGCCTGGTGCTGGGGCTGCTGGGCCCCCTGGCCATCCTGCTGGCCCTGTACCTGCTCCGGCGCGACCAGCGCCTGCCCCCCGACGCCCACAAGCCCCCCGGCGGCGGCAGCTTCCGCACCCCCATCCAGGAGGAGCAGGCCGACGCCCACAGCACCCTGGCCAAGATCAAGCGCGGCCGCAAGAAGCTGCTGTACATCTTCAAGCAGCCCTTCATGCGCCCCGTGCAGACCACCCAGGAGGAGGACGGCTGTAGCTGCCGCTTCCCCGAGGAGGAGGAGGGCGGCTGCGAGCTGCGCGTGAAATTTAGCCGCAGCGCCGACGCCCCCGCCTACCAGCAGGGCCAGAACCAGCTGTACAACGAGCTGAACCTGGGCCGCCGCGAGGAGTACGACGTGCTGGACAAGCGCCGGGGCCGCGACCCCGAGATGGGCGGCAAGCCCCAGCGCCGCAAGAACCCCCAGGAGGGCCTGTACAACGAGCTGCAGAAGGACAAGATGGCCGAAGCCTACAGCGAGATCGGCATGAAGGGCGAGCGCCGCCGGGGCAAGGGCCACGACGGCCTGTACCAGGGCCTGAGCACCGCCACCAAGGACACCTACGACGCCCTGCACATGCAGGCCCTGCCCCCCCGC
【0175】
シグナルペプチドを有する抗クローディン18.2-CAR7のアミノ酸配列:
MGVKVLFALICIAVAEADIVMTQSPSSLTVTAGEKVTMSCKSSQSLLNSGNQKNYLTWYQQKPGQPPKLLIYWASTRESGVPDRFTGSGSGTDFTLTISSVQAEDLAVYYCQNDYSYPFTFGSGTKLEIKGGGGSGGGGSGGGGSQVQLQQPGAELVRPGASVKLSCKASGYTFTSYWINWVKQRPGQGLEWIGNIYPSDSYTNYNQKFKDKATLTVDKSSSTAYMQLSSPTSEDSAVYYCTRSWRGNSFDYWGQGTTLTVSSTTTPAPRPPTPAPTIASQPLSLRPEACRPAAGGAVHTRGLDFACDVAAILGLGLVLGLLGPLAILLALYLLRRDQRLPPDAHKPPGGGSFRTPIQEEQADAHSTLAKIKRGRKKLLYIFKQPFMRPVQTTQEEDGCSCRFPEEEEGGCELRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPQRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPR
【0176】
抗クローディン18.2-CAR8の構築されたヌクレオチド配列:
ATGGGCGTCAAGGTCCTGTTCGCCCTGATCTGCATCGCCGTCGCCGAGGCCGATATCGTGATGACACAGAGCCCTAGCTCTTTAACAGTGACCGCCGGCGAGAAGGTGACCATGAGCTGCAAGAGCAGCCAGTCTTTACTGAACTCCGGCAACCAGAAGAACTATTTAACTTGGTACCAGCAGAAGCCCGGCCAGCCCCCTAAGCTGCTCATCTACTGGGCCAGCACTCGTGAGAGCGGCGTGCCCGATAGATTCACTGGTTCCGGCAGCGGCACCGACTTTACTTTAACCATCAGCAGCGTGCAAGCCGAGGATTTAGCCGTGTACTACTGCCAGAACGACTATAGCTACCCCTTCACCTTCGGCTCCGGCACCAAGCTGGAGATTAAGGGTGGCGGTGGCTCGGGCGGTGGTGGGTCGGGTGGCGGCGGATCTCAAGTTCAGCTGCAGCAACCCGGAGCCGAACTGGTGAGACCCGGAGCTAGCGTGAAGCTGTCTTGTAAGGCCTCCGGCTATACATTTACCAGCTACTGGATCAATTGGGTGAAGCAGAGACCCGGCCAAGGTTTAGAGTGGATCGGAAACATCTACCCCTCCGATAGCTACACCAACTACAACCAGAAGTTCAAGGACAAGGCCACACTCACAGTGGACAAAAGCAGCAGCACCGCCTACATGCAGCTGAGCAGCCCCACCTCCGAGGATAGCGCCGTGTACTATTGCACTCGTTCTTGGAGGGGCAATAGCTTCGACTATTGGGGCCAAGGTACCACCCTCACCGTGAGCAGCACCACGACGCCAGCGCCGCGACCACCAACACCGGCGCCCACCATCGCGTCGCAGCCCCTGTCCCTGCGCCCAGAGGCGTGCCGGCCAGCGGCGGGGGGCGCAGTGCACACGAGGGGGCTGGACTTCGCCTGTGATGTTGCCGCCATCCTGGGCCTGGGCCTGGTGCTGGGGCTGCTGGGCCCCCTGGCCATCCTGCTGGCCCTGTACCTGCTCAAGCGCGGCCGCAAGAAGCTGCTGTACATCTTCAAGCAGCCCTTCATGCGCCCCGTGCAGACCACCCAGGAGGAGGACGGCTGTAGCTGCCGCTTCCCCGAGGAGGAGGAGGGCGGCTGCGAGCTGCGGCGCGACCAGCGCCTGCCCCCCGACGCCCACAAGCCCCCCGGCGGCGGCAGCTTCCGCACCCCCATCCAGGAGGAGCAGGCCGACGCCCACAGCACCCTGGCCAAGATCCGCGTGAAATTTAGCCGCAGCGCCGACGCCCCCGCCTACCAGCAGGGCCAGAACCAGCTGTACAACGAGCTGAACCTGGGCCGCCGCGAGGAGTACGACGTGCTGGACAAGCGCCGGGGCCGCGACCCCGAGATGGGCGGCAAGCCCCAGCGCCGCAAGAACCCCCAGGAGGGCCTGTACAACGAGCTGCAGAAGGACAAGATGGCCGAAGCCTACAGCGAGATCGGCATGAAGGGCGAGCGCCGCCGGGGCAAGGGCCACGACGGCCTGTACCAGGGCCTGAGCACCGCCACCAAGGACACCTACGACGCCCTGCACATGCAGGCCCTGCCCCCCCGC
【0177】
シグナルペプチドを有する抗クローディン18.2-CAR8のアミノ酸配列:
MGVKVLFALICIAVAEADIVMTQSPSSLTVTAGEKVTMSCKSSQSLLNSGNQKNYLTWYQQKPGQPPKLLIYWASTRESGVPDRFTGSGSGTDFTLTISSVQAEDLAVYYCQNDYSYPFTFGSGTKLEIKGGGGSGGGGSGGGGSQVQLQQPGAELVRPGASVKLSCKASGYTFTSYWINWVKQRPGQGLEWIGNIYPSDSYTNYNQKFKDKATLTVDKSSSTAYMQLSSPTSEDSAVYYCTRSWRGNSFDYWGQGTTLTVSSTTTPAPRPPTPAPTIASQPLSLRPEACRPAAGGAVHTRGLDFACDVAAILGLGLVLGLLGPLAILLALYLLKRGRKKLLYIFKQPFMRPVQTTQEEDGCSCRFPEEEEGGCELRRDQRLPPDAHKPPGGGSFRTPIQEEQADAHSTLAKIRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPQRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPR
【0178】
抗クローディン18.2-CAR9の構築されたヌクレオチド配列:
ATGGGCGTCAAGGTCCTGTTCGCCCTGATCTGCATCGCCGTCGCCGAGGCCGATATCGTGATGACACAGAGCCCTAGCTCTTTAACAGTGACCGCCGGCGAGAAGGTGACCATGAGCTGCAAGAGCAGCCAGTCTTTACTGAACTCCGGCAACCAGAAGAACTATTTAACTTGGTACCAGCAGAAGCCCGGCCAGCCCCCTAAGCTGCTCATCTACTGGGCCAGCACTCGTGAGAGCGGCGTGCCCGATAGATTCACTGGTTCCGGCAGCGGCACCGACTTTACTTTAACCATCAGCAGCGTGCAAGCCGAGGATTTAGCCGTGTACTACTGCCAGAACGACTATAGCTACCCCTTCACCTTCGGCTCCGGCACCAAGCTGGAGATTAAGGGTGGCGGTGGCTCGGGCGGTGGTGGGTCGGGTGGCGGCGGATCTCAAGTTCAGCTGCAGCAACCCGGAGCCGAACTGGTGAGACCCGGAGCTAGCGTGAAGCTGTCTTGTAAGGCCTCCGGCTATACATTTACCAGCTACTGGATCAATTGGGTGAAGCAGAGACCCGGCCAAGGTTTAGAGTGGATCGGAAACATCTACCCCTCCGATAGCTACACCAACTACAACCAGAAGTTCAAGGACAAGGCCACACTCACAGTGGACAAAAGCAGCAGCACCGCCTACATGCAGCTGAGCAGCCCCACCTCCGAGGATAGCGCCGTGTACTATTGCACTCGTTCTTGGAGGGGCAATAGCTTCGACTATTGGGGCCAAGGTACCACCCTCACCGTGAGCAGCACCACGACGCCAGCGCCGCGACCACCAACACCGGCGCCCACCATCGCGTCGCAGCCCCTGTCCCTGCGCCCAGAGGCGTGCCGGCCAGCGGCGGGGGGCGCAGTGCACACGAGGGGGCTGGACTTCGCCTGTGATATCTACATCTGGGCGCCCTTGGCCGGGACTTGTGGGGTCCTTCTCCTGTCACTGGTTATCACCCTTTACTGCAAGCGCGGCCGCAAGAAGCTGCTGTACATCTTCAAGCAGCCCTTCATGCGCCCCGTGCAGACCACCCAGGAGGAGGACGGCTGTAGCTGCCGCTTCCCCGAGGAGGAGGAGGGCGGCTGCGAGCTGCGGCGCGACCAGCGCCTGCCCCCCGACGCCCACAAGCCCCCCGGCGGCGGCAGCTTCCGCACCCCCATCCAGGAGGAGCAGGCCGACGCCCACAGCACCCTGGCCAAGATCCGCGTGAAATTTAGCCGCAGCGCCGACGCCCCCGCCTACCAGCAGGGCCAGAACCAGCTGTACAACGAGCTGAACCTGGGCCGCCGCGAGGAGTACGACGTGCTGGACAAGCGCCGGGGCCGCGACCCCGAGATGGGCGGCAAGCCCCAGCGCCGCAAGAACCCCCAGGAGGGCCTGTACAACGAGCTGCAGAAGGACAAGATGGCCGAAGCCTACAGCGAGATCGGCATGAAGGGCGAGCGCCGCCGGGGCAAGGGCCACGACGGCCTGTACCAGGGCCTGAGCACCGCCACCAAGGACACCTACGACGCCCTGCACATGCAGGCCCTGCCCCCCCGC
【0179】
シグナルペプチドを有する抗クローディン18.2-CAR9のアミノ酸配列:
MGVKVLFALICIAVAEADIVMTQSPSSLTVTAGEKVTMSCKSSQSLLNSGNQKNYLTWYQQKPGQPPKLLIYWASTRESGVPDRFTGSGSGTDFTLTISSVQAEDLAVYYCQNDYSYPFTFGSGTKLEIKGGGGSGGGGSGGGGSQVQLQQPGAELVRPGASVKLSCKASGYTFTSYWINWVKQRPGQGLEWIGNIYPSDSYTNYNQKFKDKATLTVDKSSSTAYMQLSSPTSEDSAVYYCTRSWRGNSFDYWGQGTTLTVSSTTTPAPRPPTPAPTIASQPLSLRPEACRPAAGGAVHTRGLDFACDIYIWAPLAGTCGVLLLSLVITLYCKRGRKKLLYIFKQPFMRPVQTTQEEDGCSCRFPEEEEGGCELRRDQRLPPDAHKPPGGGSFRTPIQEEQADAHSTLAKIRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPQRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPR
【0180】
抗クローディン18.2-CAR10の構築されたヌクレオチド配列:
ATGGGCGTCAAGGTCCTGTTCGCCCTGATCTGCATCGCCGTCGCCGAGGCCGATATCGTGATGACACAGAGCCCTAGCTCTTTAACAGTGACCGCCGGCGAGAAGGTGACCATGAGCTGCAAGAGCAGCCAGTCTTTACTGAACTCCGGCAACCAGAAGAACTATTTAACTTGGTACCAGCAGAAGCCCGGCCAGCCCCCTAAGCTGCTCATCTACTGGGCCAGCACTCGTGAGAGCGGCGTGCCCGATAGATTCACTGGTTCCGGCAGCGGCACCGACTTTACTTTAACCATCAGCAGCGTGCAAGCCGAGGATTTAGCCGTGTACTACTGCCAGAACGACTATAGCTACCCCTTCACCTTCGGCTCCGGCACCAAGCTGGAGATTAAGGGTGGCGGTGGCTCGGGCGGTGGTGGGTCGGGTGGCGGCGGATCTCAAGTTCAGCTGCAGCAACCCGGAGCCGAACTGGTGAGACCCGGAGCTAGCGTGAAGCTGTCTTGTAAGGCCTCCGGCTATACATTTACCAGCTACTGGATCAATTGGGTGAAGCAGAGACCCGGCCAAGGTTTAGAGTGGATCGGAAACATCTACCCCTCCGATAGCTACACCAACTACAACCAGAAGTTCAAGGACAAGGCCACACTCACAGTGGACAAAAGCAGCAGCACCGCCTACATGCAGCTGAGCAGCCCCACCTCCGAGGATAGCGCCGTGTACTATTGCACTCGTTCTTGGAGGGGCAATAGCTTCGACTATTGGGGCCAAGGTACCACCCTCACCGTGAGCAGCACCACGACGCCAGCGCCGCGACCACCAACACCGGCGCCCACCATCGCGTCGCAGCCCCTGTCCCTGCGCCCAGAGGCGTGCCGGCCAGCGGCGGGGGGCGCAGTGCACACGAGGGGGCTGGACTTCGCCTGTGATATCTACATCTGGGCGCCCTTGGCCGGGACTTGTGGGGTCCTTCTCCTGTCACTGGTTATCACCCTTTACTGCAAGCGCGGCCGCAAGAAGCTGCTGTACATCTTCAAGCAGCCCTTCATGCGCCCCGTGCAGACCACCCAGGAGGAGGACGGCTGTAGCTGCCGCTTCCCCGAGGAGGAGGAGGGCGGCTGCGAGCTGCGCGTGAAATTTAGCCGCAGCGCCGACGCCCCCGCCTACCAGCAGGGCCAGAACCAGCTGTACAACGAGCTGAACCTGGGCCGCCGCGAGGAGTACGACGTGCTGGACAAGCGCCGGGGCCGCGACCCCGAGATGGGCGGCAAGCCCCAGCGCCGCAAGAACCCCCAGGAGGGCCTGTACAACGAGCTGCAGAAGGACAAGATGGCCGAAGCCTACAGCGAGATCGGCATGAAGGGCGAGCGCCGCCGGGGCAAGGGCCACGACGGCCTGTACCAGGGCCTGAGCACCGCCACCAAGGACACCTACGACGCCCTGCACATGCAGGCCCTGCCCCCCCGC
【0181】
シグナルペプチドを有する抗クローディン18.2-CAR10のアミノ酸配列:
MGVKVLFALICIAVAEADIVMTQSPSSLTVTAGEKVTMSCKSSQSLLNSGNQKNYLTWYQQKPGQPPKLLIYWASTRESGVPDRFTGSGSGTDFTLTISSVQAEDLAVYYCQNDYSYPFTFGSGTKLEIKGGGGSGGGGSGGGGSQVQLQQPGAELVRPGASVKLSCKASGYTFTSYWINWVKQRPGQGLEWIGNIYPSDSYTNYNQKFKDKATLTVDKSSSTAYMQLSSPTSEDSAVYYCTRSWRGNSFDYWGQGTTLTVSSTTTPAPRPPTPAPTIASQPLSLRPEACRPAAGGAVHTRGLDFACDIYIWAPLAGTCGVLLLSLVITLYCKRGRKKLLYIFKQPFMRPVQTTQEEDGCSCRFPEEEEGGCELRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPQRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPR
【0182】
GENEWIZ社により合成された、様々なCAR構造をコードする設計されたヌクレオチド配列を、BamH I及びSal Iにより切断し、レンチウイルスベクターLV-CAR(本発明者らの会社により構築された)へクローニングし、増幅のためにstbl3コンピテント細胞へ移入し、待機として、プラスミドを抽出した。
2. 異なる構造をもつ、抗CD19 CAR又は抗クローディン18.2 CARのレンチウイルスパッケージング
a. 293T細胞を、2mL レンチウイルスパッケージング培地を含有する6ウェルプレートへ3×106個の細胞/ウェルの密度で接種し、待機として、37℃、5%CO2インキュベーターにおいて一晩、培養した。
b. 観察により細胞密度が約95%に達したとき、レンチウイルスパッケージングを実施し、レンチウイルスパッケージング系を、下記のTable 2(表2)に列挙された構成系に従って構成した。
【0183】
【表2】
【0184】
前もって構成されたA液をB液へ移し、その混合物をよく混合し、その後、待機として、室温で20分間放置した。
c. 293T細胞を接種された6ウェルプレートのウェルあたり1mL培地を除去し、培地を除去した後、500μL A+B混合物を各ウェルに加え、よく混合した後、プレートを37℃、5%CO2インキュベーター内へ6時間、置き、その後、6ウェルプレート内の培地を、レンチウイルスパッケージング培地と置き換え、6ウェルプレートをインキュベーター内へ更に52時間、置き、培養上清を収集し、20倍に濃縮し(100μL/チューブ)、待機として-80℃で保存した。
【実施例2】
【0185】
1. T細胞活性化及びレンチウイルス感染
2mLのCD3+ 陽性細胞(生存率98.5%、生細胞5E+06)を、5mL AIM-Vを含有する15mL遠心管へ加え、細胞を、500gで5分間の遠心分離により収集し、上清を捨て、収集された細胞を、10mL AIM-V培地(20IU/mLのIL-2を含有する)中に再懸濁し、細胞懸濁液を、培養のために10cmペトリディッシュへ取り出した。180μL CD3/28磁気ビーズを、4mLのバッファーを加えることにより洗浄し、それを磁気スタンド上に2分間、置き、上清を除去し、その後、180μLのAIM-V培地(20IU/mLのIL-2を含有する)中に再懸濁した。その磁気ビーズ懸濁液を、細胞上清に加え、それらをよく混合し、培養のためにインキュベーター内に置いた。24時間の培養後、ウイルストランスフェクションを実施した。
2. 上記の細胞混合物を、15mL遠心管に加え、その管を磁気スタンド上に2分間、置き、細胞混合物の細胞を含有する液体を、別の15mLのきれいな遠心管へピペッティングした。その細胞を含有する液体の10μLを、10μL AO/PI染色溶液と混合し、その混合物を細胞カウンティングチャンバーに加えた(生存率98.41%、生細胞密度4.01E+06)。その細胞を含有する液体の3mLを、500gで5分間、遠心分離し、上清を捨てた。残存する細胞を、1.2mL AIM-V培地(20IU/mLのIL-2を含有する)中に107個の細胞/mLの濃度で再懸濁した。
3. ウイルス感染: 活性化T細胞を、下記のTable 3(表3)に示された条件に従って、24ウェルプレート内で感染させた。細胞とウイルスを混合した後、それらを、室温で15分間放置し、その後、培養のために細胞インキュベーター内に置いた。500gで5分間の遠心分離による感染24時間後、その細胞を1.5mL遠心管へ収集し、収集した細胞を、1mL AIM-V培地(20IU/mLのIL-2を含有する)中に再懸濁した。細胞を、0.5E+06の細胞密度で継代した。その細胞の細胞密度が5E+06~1E+07に達したとき、細胞を継代した。2日間の連続培養後、CAR-T陽性率をフローサイトメトリーにより検出した。
【0186】
【表3】
【0187】
4. 異なる群のCAR-T細胞を収集し、各群は約106個の細胞を有し、全部で1のT細胞陰性対照群及び10の実験群になった。
5. その細胞を500gで5分間の遠心分離により収集し、上清を捨てた; 細胞を500μL PBS中に再懸濁し、その懸濁液を、500gで5分間、遠心分離し、その手順を2回、繰り返し、上清を捨てた。陰性対照群として、その細胞を、200μL PBSを加えることにより再懸濁し、4℃で保存した。
6. 500μL PBS中に細胞を再懸濁し、1μL プロテインLを加え、暗所中4℃で30分間、インキュベートする工程;その後、その細胞を、500g、4℃で5分間の遠心分離により収集し、上清を捨てる工程;その後、細胞を500μL PBS中に再懸濁し、細胞を500g、4℃で5分間の遠心分離により収集し、上清を捨て、そのステップを3回、繰り返す工程;最後に、フローサイトメトリーのために細胞を200μL PBS中に再懸濁する工程を含む手順により実験群を提供した。
【0188】
結果:
1. 異なる構造をもつCAR陽性率は、同量のウイルスを有する感染系下で有意に異なっている。第2世代CAR構造(CAR10)は、CAR1~9配列より短く、より高い陽性率を有する;
2. CAR1~9構造のCAR陽性率間で大きな差があり、CAR3(CAR陽性率41.8%)及びCAR9(CAR陽性率41.4%)構造が最も高い陽性率を有する(CD19 CAR結果は図1に示されている);
3. 同じ感染系は異なるCAR陽性率結果をもたらし、それは、CAR構造がレンチウイルスパッケージング力価に影響し得ることを示している。対照的に、CAR3及びCAR9構造パッケージングのレンチウイルス力価はCAR1~9において最も高い。
【実施例3】
【0189】
異なる構造をもつCD19 CAR-Tの細胞傷害性の検出
1. 細胞培養
エフェクター-標的細胞(NALM-6/K562)を1640/IMDM+10%FBS培地中、37℃、5%二酸化炭素のインキュベーター内において培養した。懸濁細胞: その細胞を、倒立顕微鏡を用いて1日1回、観察し、培地を2~4日ごとに交換した。その細胞を、フラスコ内の細胞密度が3E+06に達する前に継代した。
2. エフェクター細胞(異なる構造をもつCD19 CAR-T)の処理
異なる構造をもつCAR-T細胞を15mL遠心管に収集し、500gで5分間、遠心分離した。上清を捨て、細胞を、4mLの0.01M PBSを加えることにより洗浄し、遠心分離し、上清を捨て、細胞を、1mLあたり約107個の細胞の細胞密度になるように適切な量のAIM-V培地中に再懸濁した。細胞密度及び生存率を決定した。
3. 標的細胞の前処理
1)標的細胞標識: 標的細胞を、対数増殖期に収集し、0.01M PBSで1回、洗浄した。標的細胞の混合物を、500gで5分間、遠心分離し、上清を捨てた;その後、標的細胞を、1mLあたり1E+06個の細胞の密度をもつ懸濁液を得るように、完全培地中に再懸濁した。その懸濁液の適切な量を取り、遠心分離して、上清を捨て、CFSE液(1:500の比でのストック溶液と予熱PBSから調製した)を加え、よく混合して、1mLあたり1E+06個の細胞の最終密度に保った。その細胞を、暗所中、37℃、5%CO2で20分間、インキュベートした。
2)5体積の完全培地を加え、5分間、インキュベートした。
3)その混合物を500gで5分間、遠心分離し、その後、上清を捨てた。
4)細胞を、予め温めた完全培地中に再懸濁し、それを室温で10分間、置いた後、次の実験を実施した。
4. エフェクター-標的細胞の共インキュベーション
1)NALM6+ エフェクター細胞群、K562+ エフェクター細胞群を、総エフェクター細胞:標的細胞=10:1に従って設定した。標的細胞及びエフェクター細胞を4時間、共インキュベートし、細胞をフローサイトメトリーのために収集した。
【0190】
結果:
1. 10個の設計されたCD19 CAR-T構造は、全て、NALM6(CD19陽性腫瘍細胞株)への特異的殺害効果を生じるが、陰性細胞K562(CD19陰性細胞株)への明らかな殺害効果は生じない(結果は図2に示されている通り);
2. 現在用いられている第2世代CAR-T(No. 10 CAR-T)と比較して、設計されたNo. 1~9 CAR-TにおけるNo. 1、3、及び4の特異的殺害は、第2世代CAR-Tのそれより有意に強い(図2に示されている)。
3. 設計されたNo. 1~9 CAR-TにおけるNo. 2、6、7、8、及び9の特異的殺害は、第2世代CAR-Tのそれと同等である(図2に示されている)。
4. 設計されたNo. 1~9 CAR-TにおけるNo. 5は、第2世代CAR-Tのそれより弱い(図2に示されている)。
5. No. 3及びNo. 9 CAR-Tの非特異的殺害は、設計されたNo. 1~9 CAR-Tの間で最も弱く、そのことは、オフターゲット及び細胞炎症因子応答を低下させ、且つ臨床適用におけるCAR-T処置の安全性を向上させることができる。
【実施例4】
【0191】
細胞傷害性実験における異なる構造をもつCAR-Tのサイトカイン放出試験
1. 細胞傷害性試験において24時間のインキュベーション後、上清を収集し、使用のために5倍に希釈した;
2. 試料における因子含有量を、CBA因子検出キット(商品No. 551809)を用いることにより、検出した。25μL 希釈試料+25μL 混合磁気ビーズ+25μL PE検出試薬を各試験ウェルに加えた。よく混合した後、それを室温で3時間、インキュベートした。その混合物を200μL PBSで3回、洗浄し、100μL PBS中に再懸濁した;
3. フローサイトメトリー、及びFCAPソフトウェアを用いるデータ解析。
【0192】
結果:
1. 異なる構造をもつCAR-Tは全て、明らかなINF-γ放出を生じ、異なる構造間で明らかな差があり、No. 3及びNo. 9が強い放出を生じている(CD19 CAR-Tの結果は図3に示されている通り);
2. INF-γの放出は、CAR-Tの細胞傷害性と一定の相関がある。より強い細胞傷害性を有するCAR-Tは、INF-γのより高い放出を生じる;
CAR+ 陽性率、細胞傷害性実験、及び関連因子放出の上記の結果に基づいて、No. 3 CAR-T(すなわち、CAR-T3)が最も性能が高かった。
【実施例5】
【0193】
異なる構造をもつCD19 CAR-Tの共インキュベーション後の表現型及びCAR陽性率の変化
1. 異なる構造をもつCAR-T細胞及びCD3+ 細胞の各1mLを、500gで5分間の遠心分離により収集し、細胞を、500μL染色バッファー中に再懸濁し、その後、96ウェルU形プレートへ移し、その後、それを500gで5分間、遠心分離して、細胞を収集した。収集された細胞を、上記の条件に従って、3回、洗浄及び再懸濁し、最後に500μL染色バッファー中に再懸濁した。
2. 1μLのプロテインL(FITC)を、対応する検出ウェルに加え、よく混合し、その後、等量の染色バッファーを、対応する陰性対照ウェルに加え、4℃で45分間、反応させた。反応が完了した後、細胞を、ステップ1に従って洗浄及び再懸濁した。
3. 抗CD3(APC-cy7)、抗CD4(BV510)、抗CD8a(Percp-cy5.5)、抗HuCD45RA(BV421)の各5μL、及び抗CD197(PE)の20μLを、再懸濁された細胞検出ウェルに加え、残りのウェルに等量の染色バッファーを加え、4℃で30分間、反応させた。
4. 反応が完了した後、細胞を、ステップ1に従って洗浄し(洗浄中、500μLの染色バッファーを加える)、細胞を収集した。最後に、使用のために細胞を再懸濁するために、200μLの染色バッファーを各ウェルに加えた。
5. 色調補正試料の調製: 200μLの染色バッファーを、対応する96ウェルU形プレートに加え、1滴のBD comp-ビーズ陰性対照(使用前に激しく混合する)及び1滴のBD comp-ビーズ抗マウスIg kペレット(使用前に激しく混合する)を各ウェルに加え、5μLの検出抗体(CD3/CD4/CD8/CD45RA/CD4FITC)を対応するウェルに加えた;1滴のBD comp-ビーズ陰性対照(使用前に激しく混合する)及び1滴のBD comp-ビーズ抗ラットIg kペレット(使用前に激しく混合する)を別のウェルに加え、その後、20μLの抗CD197抗体を加え、プレートを4℃で30分間、インキュベートし、ペレットを、待機として、ステップ1に従って洗浄及び再懸濁した。
6. フローサイトメトリーの結果は図4に示されている通りであり、その図において、略語は、TE(エフェクターT細胞)、TN(ネイティブT細胞)、TCM(セントラルメモリーT細胞)、TEM(エフェクトメモリーT細胞、エフェクターメモリーT細胞)である。
【0194】
結果:
1. CAR-T 1、2、及び3は全て、腫瘍細胞(NALM-6)の刺激後、CAR+ 陽性率の有意な増加を示し、他の構造においては有意な増加はなかった;単独で培養され、又は非関連腫瘍細胞により刺激された場合、CAR+陽性率の有意な変化はなく、それは、CAR-T細胞傷害性への貢献度がより高い、免疫応答と類似した機構を形成することができる;
2. CAR-T 1、2、又は3の腫瘍細胞との共インキュベーション後、TCMは、有意な増加を生じ、他のCAR-Tについては、TCMはほとんど変化を生じなかった。
3. CAR-T 3について、TCMは増加し、TEMも有意な増加を示した;
4. 他のCAR-Tと比較して、CAR-T 3の腫瘍細胞との共インキュベーション後のTCM及びTEMの比率の増加は、CAR-Tの細胞傷害性の持続にとって有益である;
5. 共刺激分子としてのICOS構造は、TCM及びTEMの比率を増加させることができる。
【実施例6】
【0195】
CD19 CAR-Tの自己放出因子の検出
1. K562及びCAR-Tの24時間の培養後の上清を収集し、使用のために5倍希釈した。
2. 試料における因子含有量を、CBA因子検出キット(商品No. 551809)を用いることにより検出した。25μL 希釈試料+25μL 混合磁気ビーズ+25μL PE検出試薬を各試験ウェルに加えた。よく混合した後、プレートを室温で3時間、インキュベートした。その混合物を200μL PBSで1回、洗浄し、100μL PBS中に再懸濁した。
3. フローサイトメトリー、及びFCAPソフトウェアを用いるデータ解析。
【0196】
結果は図5として示された
CAR-Tを非関連腫瘍細胞と共インキュベートした場合、異なるCAR-Tの間でサイトカイン放出の有意な差があり、CAR-T 1及び3構造は、より低いINF-γ及びIL10放出を生じ、CAR-T 2、9、10はより高いINF-γ及びIL10放出を生じ、それらのうち、CAR-T 2は最も高い放出を生じている;
CAR-T 2構造を除いて、IL4の明らかな放出はない;
異なる構造をもつCAR-TをK562細胞と共インキュベートしたとき、因子の放出量は、CAR-T自己活性化の状態を反映している。因子放出が高ければ高いほど、CAR-T構造が自己活性化状態にあることを示し、その状態は、より高いアポトーシス因子ストームを引き起こす可能性があり、また、連続的自己活性化状態は、細胞不全を引き起こし、CAR-Tの持続性を低下させる可能性がある。
【0197】
細胞傷害性、因子放出、表現型変化、及び陽性率変化を総合的に考慮すると、CAR-T 3構造が好ましい。
【実施例7】
【0198】
抗クローディン18.2 CAR-T(CAR-T 3)の細胞傷害性検出
1. 細胞培養
有効な標的細胞(MGC-803-18.2、すなわち、自己構築されたクローディン18.2高発現細胞株/MGC-803-18.1、すなわち、自己構築されたクローディン18.1高発現細胞株)を、37℃で5%二酸化炭素インキュベーター内において1640/IMDM+10%FBS培地を用いることにより培養した。接着細胞: 細胞を、倒立顕微鏡を用いることにより1日1回、観察し、2日ごとに継代した。フラスコ内の細胞密度が95%(顕微鏡下で観察することにより底全体を覆う)に達する前に細胞を継代した。
2. エフェクター細胞(抗クローディン18.2 CAR-T)の処理
抗クローディン18.2 CAR-T細胞を15mL遠心管に収集し、500gで5分間、遠心分離した。上清を捨て、細胞を、4mLの0.01M PBSを加えることにより洗浄し、遠心分離し、上清を捨て、細胞を、1mLあたり約107個の細胞の細胞密度になるように適切な量のAIM-V培地中に再懸濁した。細胞密度及び生存率を決定した。
3. 標的細胞の前処理
1)標的細胞標識: 標的細胞を、対数増殖期に収集し、0.01M PBSで1回、洗浄した。標的細胞の混合物を、500gで5分間、遠心分離し、上清を捨てた;その後、標的細胞を、1mLあたり1×106個の細胞の密度をもつ懸濁液を得るように、完全培地中に再懸濁した。その懸濁液の適切な量を取り、遠心分離して、上清を捨て、CFSE液(1:500の比でのストック溶液と予熱PBSから調製した)を加え、よく混合して、1mLあたり1×106個の細胞の最終密度に保った。その細胞を、暗所中、37℃、5%CO2で20分間、インキュベートした。
2)5体積の完全培地を加え、5分間、インキュベートした。
3)その混合物を500gで5分間、遠心分離し、上清を捨てた。
4)細胞を、予め温めた完全培地中に再懸濁し、それを室温で10分間、置いた後、次の実験を実施した。
4. エフェクター-標的細胞の共インキュベーション
1)MGC-803-18.1エフェクター細胞群及びMGC-803-18.2エフェクター細胞群の両方を、総エフェクター細胞:標的細胞=1:1、2:1、3:1の比に従って設定した。標的細胞及びエフェクター細胞を4時間、共インキュベートし、その後、細胞をフローサイトメトリーのために収集した。
【0199】
結果は図6に示されている通りであった:
現在の第2世代CAR-T(CAR-T 10)と比較して、CAR-T 3の特異的殺害は、第2世代CAR-Tのそれより有意に強い;CAR-T 3は弱い非特異的殺害を生じ、それは、オフターゲット及び細胞炎症因子応答を低下させ、且つ臨床適用におけるCAR-T処置の安全性を向上させることができる。
【実施例8】
【0200】
異なる構造をもつ抗クローディン18.2 CAR-Tの共インキュベーション後の表現型及びCAR陽性率の変化
1. 抗クローディン18.2 CAR-T細胞及び異なる標的細胞(実施例7で処理された)の各1mLを、500gで5分間、遠心分離して、細胞を収集し、細胞を、500μL染色バッファー中に再懸濁し、その後、96ウェルU形プレートへ移し、それを500gで5分間、遠心分離して、細胞を収集し、細胞を、上記の条件に従って、3回、洗浄及び再懸濁し、最後に500μL染色バッファー中に再懸濁した。
2. 1μLのプロテインL(FITC)を、対応する検出ウェルに加え、よく混合し、その後、等量の染色バッファーを、対応する陰性対照ウェルに加え、4℃で45分間、反応させた。反応が完了した後、細胞を、ステップ1に従って洗浄及び再懸濁した。
3. 抗CD3(APC-cy7)、抗CD4(BV510)、抗CD8a(Percp-cy5.5)、抗HuCD45RA(BV421)の各5μL、及び抗CD197(PE)の20μLを、再懸濁された細胞検出ウェルに加え、残りのウェルに等量の染色バッファーを加え、4℃で30分間、反応させた。
4. 反応が完了した後、細胞を、ステップ1に従って洗浄し(洗浄中、500μLの染色バッファーを加える)、細胞を収集した。最後に、使用のために細胞を再懸濁するために、200μLの染色バッファーを各ウェルに加えた。
5. 色調補正試料の調製: 200μLの染色バッファーを、対応する96ウェルU形プレートに加え、1滴のBD comp-ビーズ陰性対照(使用前に激しく混合する)及び1滴のBD comp-ビーズ抗マウスIg kペレット(使用前に激しく混合する)を各ウェルに加え、5μLの検出抗体(CD3/CD4/CD8/CD45RA/CD4FITC)を対応するウェルに加えた;1滴のBD comp-ビーズ陰性対照(使用前に激しく混合する)及び1滴のBD comp-ビーズ抗ラットIg kペレット(使用前に激しく混合する)を別のウェルに加え、その後、20μLの抗CD197抗体を加え、プレートを4℃で30分間、インキュベートし、ペレットを、待機として、ステップ1に従って洗浄及び再懸濁した。
6. フローサイトメトリー結果は図7に示されている通りであった。
1)CAR-T 3は、腫瘍細胞(MGC-803-18.2)の刺激後、CAR+陽性率の有意な増加を示し、他の構造においては有意な増加はなかった;単独で培養され、又は非関連腫瘍細胞により刺激された場合、CAR+陽性率の有意な変化はなく、したがって、それは、CAR-T細胞傷害性への貢献度がより高い、免疫刺激と類似した機構を形成することができる;
2)CAR-T 3の腫瘍細胞との共培養後、TCMは、有意な増加を生じ、他のCAR-Tについては、TCMはほとんど変化を生じなかった。
3)CAR-T 3について、TCMは増加し、TEMも有意な増加を示した;
4)他のCAR-Tと比較して、CAR-T 3の腫瘍細胞との共培養後のTCM及びTEMの比率の増加は、CAR-Tの細胞傷害性の持続にとって有益である;
5)共刺激分子としてのICOS構造は、TCM及びTEMの比率を増加させることができる。
【実施例9】
【0201】
抗クローディン18.2 CAR-Tの自己放出因子の検出
1. 抗クローディン18.2 CAR-T単独培養の上清及びMGC-803-18.1と抗クローディン18.2 CAR-Tの24時間の共培養の上清をそれぞれ、収集し、使用のために5倍希釈した。
2. 試料における因子含有量を、CBA因子検出キット(商品No. 551809)を用いることにより検出した。25μL 希釈試料+25μL 混合磁気ビーズ+25μL PE検出試薬を各試験ウェルに加えた。よく混合した後、プレートを室温で3時間、インキュベートした。その混合物を200μL PBSで1回、洗浄し、100μL PBS中に再懸濁した。
3. フローサイトメトリー、及びFCAPソフトウェアを用いるデータ解析。
【0202】
結果は図8に示されている通りであった。CAR-T 3構造は、より少ないINF-γ及びIL10放出を生じている。
【0203】
「ある1つの実施形態」、「一実施形態」、「いくつかの実施形態」、「例」、「具体的な例」、又は「いくつかの例」へのこの明細書を通しての言及は、その実施形態又は例に関連して記載された特定の特徴、構造、材料、又は特性が、本開示の少なくとも1つの実施形態又は例に含まれることを意味する。本明細書において、上記の項目の概略図は、必ずしも、その同じ実施形態に向けられているとは限らない。この明細書を通しての様々な場所における「ある1つの実施形態」、「一実施形態」、「いくつかの実施形態」、「例」、「具体的な例」、又は「いくつかの例」の出現は、必ずしも、本開示のその同じ実施形態又は例へ言及しているとは限らない。更に、特定の特徴、構造、材料、又は特性は、1つ又は複数の実施形態又は例において任意の適切な様式で組み合わせられ得る。
【0204】
説明のための実施形態が示され、且つ記載されているが、上記実施形態が、本開示を限定するためと解釈することはできず、変化、代替、及び改変が、本開示の精神、原理、及び範囲から逸脱することなく、本実施形態になされ得ることは、当業者により理解されているだろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【配列表】
2022545362000001.app
【手続補正書】
【提出日】2022-02-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一本鎖抗体断片の重鎖可変領域、軽鎖可変領域、及びCD8ヒンジ領域を含む細胞外ドメインであって、一本鎖抗体断片が抗原を特異的に認識する、細胞外ドメイン;
免疫共刺激分子膜貫通ドメインを含む膜貫通ドメイン;並びに
免疫共刺激分子細胞内セグメント及びCD3ζ鎖を含む細胞内ドメイン
を含む、キメラ抗原受容体。
【請求項2】
免疫共刺激分子膜貫通ドメインがCD8膜貫通ドメインであり、免疫共刺激分子細胞内セグメントが4-1BB細胞内セグメント及びICOS又はOX-40細胞内セグメントである、請求項1に記載のキメラ抗原受容体。
【請求項3】
免疫共刺激分子膜貫通ドメインがICOS膜貫通ドメインであり、免疫共刺激分子細胞内セグメントが4-1BB細胞内セグメント及びICOS細胞内セグメントである、請求項1に記載のキメラ抗原受容体。
【請求項4】
免疫共刺激分子膜貫通ドメインがOX-40膜貫通ドメインであり、免疫共刺激分子細胞内セグメントが4-1BB細胞内セグメント及びOX-40細胞内セグメントである、請求項1に記載のキメラ抗原受容体。
【請求項5】
免疫共刺激分子細胞内セグメントが4-1BB細胞内セグメント及びICOS細胞内セグメントであり、ICOS細胞内セグメントのN末端がCD8膜貫通ドメインのC末端に連結されており、ICOS細胞内セグメントのC末端が4-1BB細胞内セグメントのN末端に連結されており、4-1BB細胞内セグメントのC末端がCD3ζ鎖のN末端に連結されている、請求項2に記載のキメラ抗原受容体。
【請求項6】
免疫共刺激分子細胞内セグメントが4-1BB細胞内セグメント及びOX-40細胞内セグメントであり、OX-40細胞内セグメントのN末端がCD8膜貫通ドメインのC末端に連結されており、OX-40細胞内セグメントのC末端が4-1BB細胞内セグメントのN末端に連結されており、4-1BB細胞内セグメントのC末端がCD3ζ鎖のN末端に連結されている、請求項2に記載のキメラ抗原受容体。
【請求項7】
4-1BB細胞内セグメントのN末端がICOS膜貫通ドメインのC末端に連結されており、4-1BB細胞内セグメントのC末端がICOS細胞内セグメントのN末端に連結されており、ICOS細胞内セグメントのC末端がCD3ζ鎖のN末端に連結されている、請求項3に記載のキメラ抗原受容体。
【請求項8】
免疫共刺激分子細胞内セグメントと接続した免疫共刺激分子膜貫通ドメインが、配列番号1~6のいずれか1つのアミノ酸配列を有する、請求項2~7のいずれか一項に記載のキメラ抗原受容体。
【請求項9】
抗原が、CD19、CD20、CD123、GPC3、MUC-1、GD2、BCMA、HER2、EGFR、VEGFR、cMet、MSLN、EGFRvIII、及びクローディン18.2から選択される少なくとも1つを含む、請求項1~8のいずれか一項に記載のキメラ抗原受容体。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか一項に記載のキメラ抗原受容体をコードする核酸分子を含む、構築物。
【請求項11】
プロモーターを更に含む請求項10に記載の構築物であって、プロモーターが核酸分子と作動可能に接続されている、構築物。
【請求項12】
プロモーターが、CMV、EF-1、RSVから選択される少なくとも1つを含む、請求項11に記載の構築物。
【請求項13】
非病原性ウイルスである、請求項10に記載の構築物。
【請求項14】
前記ウイルスが、レトロウイルス、レンチウイルス、及びアデノウイルス関連ウイルスから選択される、請求項13に記載の構築物。
【請求項15】
配列番号7~12のヌクレオチド配列を有する核酸分子を保有する、レンチウイルス。
【請求項16】
請求項1~9のいずれか一項に記載のキメラ抗原受容体を発現する、又は請求項10~14のいずれか一項に記載の構築物若しくは請求項15に記載のレンチウイルスをリンパ球へ導入することにより得られる、トランスジェニックリンパ球。
【請求項17】
CD3+ T細胞である、請求項16に記載のトランスジェニックリンパ球。
【請求項18】
ナチュラルキラー細胞である、請求項16に記載のトランスジェニックリンパ球。
【請求項19】
ナチュラルキラーT細胞である、請求項18に記載のトランスジェニックリンパ球。
【請求項20】
請求項10~14のいずれか一項に記載の構築物又は請求項15に記載のレンチウイルスをリンパ球へ導入する工程を含む、請求項16~19のいずれか一項に記載のトランスジェニックリンパ球の調製方法。
【請求項21】
請求項10~14のいずれか一項に記載の構築物、請求項15に記載のレンチウイルス、請求項16~19のいずれか一項に記載のトランスジェニックリンパ球を含む、癌を処置するための治療用組成物。
【請求項22】
癌が、造血器悪性腫瘍、胃腸癌、グリオーマ、肺癌、肝癌、膵癌から選択される少なくとも1つを含む、請求項21に記載の治療用組成物。
【請求項23】
リンパ球治療の安全性、有効性、又は持続性を向上させることにおける使用のための、リンパ球により発現した請求項1~9のいずれか一項に記載のキメラ抗原受容体。
【国際調査報告】