(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-27
(54)【発明の名称】透光表示パネル、表示パネル及び表示装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/302 20060101AFI20221020BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20221020BHJP
H01L 51/50 20060101ALI20221020BHJP
H01L 27/32 20060101ALI20221020BHJP
H05B 33/12 20060101ALI20221020BHJP
H05B 33/02 20060101ALI20221020BHJP
【FI】
G09F9/302 C
G09F9/30 338
G09F9/30 349D
H05B33/14 A
H01L27/32
H05B33/12 B
H05B33/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022510113
(86)(22)【出願日】2020-10-12
(85)【翻訳文提出日】2022-02-16
(86)【国際出願番号】 CN2020120402
(87)【国際公開番号】W WO2021129049
(87)【国際公開日】2021-07-01
(31)【優先権主張番号】201911348304.6
(32)【優先日】2019-12-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516189213
【氏名又は名称】クンシャン ゴー-ビシオノクス オプト-エレクトロニクス カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Kunshan Go-Visionox Opto-Electronics Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】Building 4, No. 1, Longteng Road, Development Zone, Kunshan, Jiangsu 215300, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チョウ ガイナ
(72)【発明者】
【氏名】ファン シューヤン
(72)【発明者】
【氏名】リ シャオリン
(72)【発明者】
【氏名】シン ルボ
(72)【発明者】
【氏名】リュウ ルーシュン
【テーマコード(参考)】
3K107
5C094
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107BB01
3K107CC41
3K107EE01
3K107EE07
3K107FF06
3K107FF15
5C094BA27
5C094CA20
5C094DA13
5C094EA04
5C094ED11
5C094JA08
(57)【要約】
本願は、透光表示パネル、表示パネル及び表示装置を開示する。透光表示パネルは、第1の最小繰り返しユニットを有する第1の画素アレイを備え、第1の最小繰り返しユニットは、少なくとも一つの透光列ユニットを備え、各透光列ユニットは、透光列ユニットの延在方向に平行な中心軸線を有し、各透光列ユニットは、透光列ユニットの延在方向で互いに離間した複数の第1のサブ画素を備え、少なくとも一つの透光列ユニットにおける少なくとも一つの第1のサブ画素は、中心軸線からずれて設置されている。本願の実施例の透光表示パネルによれば、透光表示パネルの背面に感光アセンブリを集積することができ、例えばカメラの感光アセンブリのアンダースクリーン集積を実現すると同時に、透光表示パネルが画面を表示することができるため、表示装置のフルスクリーン設計での透光表示パネルの応用を実現することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
透光表示パネルであって、
第1の最小繰り返しユニットを有する第1の画素アレイを備え、
前記第1の最小繰り返しユニットは、少なくとも一つの透光列ユニットを備え、
各前記透光列ユニットは、前記透光列ユニットの延在方向に平行な中心軸線を有し、
各前記透光列ユニットは、前記透光列ユニットの延在方向で互いに離間した複数の第1のサブ画素を備え、
少なくとも一つの前記透光列ユニットにおける少なくとも一つの前記第1のサブ画素は、前記中心軸線からずれて設置されている、
透光表示パネル。
【請求項2】
少なくとも一つの前記透光列ユニットにおける複数の前記第1のサブ画素は、曲線状配列構造に配列されている、
請求項1に記載の透光表示パネル。
【請求項3】
少なくとも一つの前記透光列ユニットにおける複数の前記第1のサブ画素は、アーク状配列構造に配列されている、
請求項1に記載の透光表示パネル。
【請求項4】
前記第1の最小繰り返しユニットにおいて、少なくとも二つの前記透光列ユニットの複数の前記第1のサブ画素は、アーク状配列構造に配列されており、
各前記透光列ユニットにそれぞれ対応する前記アーク状配列構造のアーク状突起の方向は、同じである、
請求項1に記載の透光表示パネル。
【請求項5】
前記第1の最小繰り返しユニットにおいて、少なくとも二つの前記透光列ユニットの複数の前記第1のサブ画素は、アーク状配列構造に配列されており、
各前記透光列ユニットにそれぞれ対応する前記アーク状配列構造は、互いに異なる、
請求項1に記載の透光表示パネル。
【請求項6】
前記中心軸線からずれて設置された前記第1のサブ画素と前記中心軸線との距離は、3ミクロン乃至35ミクロンである、
請求項1に記載の透光表示パネル。
【請求項7】
前記透光表示パネルは、基板を備え、
各前記第1のサブ画素は、前記基板上に位置する第1の電極と、前記第1の電極上に位置する第1の発光構造と、前記第1の発光構造上に位置する第2の電極と、を備える、
請求項1に記載の透光表示パネル。
【請求項8】
前記基板上の各前記第1の電極の正投影は、一つの第1のグラフィックユニットで構成されるか、又は、二つ以上の第1のグラフィックユニットで接合して構成されており、
前記第1のグラフィックユニットは、円形、楕円形、ダンベル形、瓢箪形、矩形で構成される群から選択される少なくとも一つを含む、
請求項7に記載の透光表示パネル。
【請求項9】
前記基板上の各前記第1の電極の正投影は、矩形である、
請求項8に記載の透光表示パネル。
【請求項10】
前記基板上の各前記第1の発光構造の正投影は、一つの第2のグラフィックユニットで構成されるか、又は、二つ以上の第2のグラフィックユニットで接合して構成されており、
前記第2のグラフィックユニットは、円形、楕円形、ダンベル形、瓢箪形、矩形で構成される群から選択される少なくとも一つを含む、
請求項7に記載の透光表示パネル。
【請求項11】
前記基板上の各前記第1の発光構造の正投影は、矩形である、
請求項10に記載の透光表示パネル。
【請求項12】
前記中心軸線に平行な方向での前記第1の電極の長さは、10ミクロン乃至35ミクロンであり、
前記中心軸線に垂直な方向での前記第1の電極の長さは、10ミクロン乃至35ミクロンである、
請求項7に記載の透光表示パネル。
【請求項13】
前記第1の電極は、反射電極であり、
前記反射電極は、第1の透光導電層と、前記第1の透光導電層上に位置する反射層と、前記反射層上に位置する第2の透光導電層と、を備える、
請求項7に記載の透光表示パネル。
【請求項14】
前記第1の透光導電層、前記第2の透光導電層は、酸化インジウムスズ層又は酸化インジウム亜鉛層であり、
前記反射層は、金属層である、
請求項13に記載の透光表示パネル。
【請求項15】
前記第2の電極は、マグネシウム銀合金層である、
請求項7に記載の透光表示パネル。
【請求項16】
表示パネルであって、
互いに隣接する第1の表示領域及び第2の表示領域を有し、
前記第1の表示領域の透光率は、前記第2の表示領域の透光率を超え、
ここで、前記表示パネルの前記第1の表示領域は、請求項1乃至15のいずれか一項に記載の透光表示パネルとして配置されている、
表示パネル。
【請求項17】
前記表示パネルは、前記第2の表示領域に位置する第2の画素アレイをさらに備え、
前記第2の画素アレイは、第2の最小繰り返しユニットを有し、
前記第2の最小繰り返しユニットは、少なくとも一つの非透光列ユニットを有し、
各前記非透光列ユニットは、前記非透光列ユニットの延在方向で互いに離間した複数の第2のサブ画素を有し、
前記非透光列ユニットの延在方向は、前記透光列ユニットの延在方向と同じであり、
各前記非透光列ユニットに含まれる複数の前記第2のサブ画素は、前記非透光列ユニットの延在方向において共線で設置されており、
前記第2の最小繰り返しユニットにおける前記非透光列ユニットと前記第1の最小繰り返しユニットにおける前記透光列ユニットとは、個数が同じあり、且つ、一対一に対応しており且つ形状が同じであり、
対応する前記透光列ユニット及び前記非透光列ユニットにおいて、複数の前記第1のサブ画素と複数の前記第2のサブ画素とは、同じ色配列を有する、
請求項16に記載の表示パネル。
【請求項18】
前記第2の最小繰り返しユニットは、前記第1の最小繰り返しユニットに投影され、
前記非透光列ユニットの投影の輪郭と対応する前記透光列ユニットの輪郭とは重なり、
少なくとも一つの前記第1のサブ画素と前記色配列上の順位が対応している前記第2のサブ画素との投影は、前記中心軸線に平行な方向で互いにずれている、
請求項17に記載の表示パネル。
【請求項19】
互いにずれている前記第1のサブ画素と対応する前記第2のサブ画素との投影は、前記中心軸線に平行な方向でのオフセット距離が3ミクロン乃至35ミクロンである、
請求項18に記載の表示パネル。
【請求項20】
請求項1乃至15のいずれか一項に記載の透光表示パネルを備える、表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2019年12月24日に提出された出願番号が201911348304.6であり、発明の名称が「透光表示パネル、表示パネル及び表示装置」である中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容が本願に援用される。
【0002】
本願は、表示分野に関し、具体的に、透光表示パネル、表示パネル及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0003】
電子機器の急速な発展に伴い、画面占有率に対するユーザーの要求がますます高くなり、電子機器のフルスクリーン表示が業界でますます注目されている。
【0004】
携帯電話、タブレットコンピュータなどのような従来の電子機器は、フロントカメラ、受話器及び赤外線感光素子などを集積する必要がある。従来技術において、表示スクリーンに溝(Notch)又は孔を開けて、外部光線がスクリーン上の溝又は孔を通過して、スクリーンの下方に位置する感光素子に入射するようにする。しかしながら、これらの電子機器はいずれも本当の意味でのフルスクリーンではなく、スクリーン全体の各領域にいずれも表示することはできず、例えばそのフロントカメラに対応する領域には画面を表示することができなかった。
【発明の概要】
【0005】
本願は、透光表示パネル、表示パネル及び表示装置を提供して、表示パネルの少なくとも一部の領域が透光可能且つ表示可能であることを実現し、感光アセンブリのアンダースクリーン集積を容易にする。
【0006】
第1の態様において、本願の実施例は、透光表示パネルを提供するが、透光表示パネルは、第1の最小繰り返しユニットを有する第1の画素アレイを備え、第1の最小繰り返しユニットは、少なくとも一つの透光列ユニットを備え、各透光列ユニットは、透光列ユニットの延在方向に平行な中心軸線を有し、各透光列ユニットは、透光列ユニットの延在方向で互いに離間した複数の第1のサブ画素を備え、少なくとも一つの透光列ユニットにおける少なくとも一つの第1のサブ画素は、中心軸線からずれて設置されている。
【0007】
本願の実施例の透光表示パネルによれば、透光表示パネルの背面に感光アセンブリを集積することができ、例えばカメラの感光アセンブリのアンダースクリーン集積を実現することができると同時に、透光表示パネルが画面を表示することができるため、透光表示パネルを表示装置に適応するフルスクリーン設計を実現することができる。
【0008】
第1の最小繰り返しユニットにおいて、各透光列ユニットは、透光列ユニットの延在方向で互いに離間した複数の第1のサブ画素を備えている。そのうち、少なくとも一つの透光列ユニットにおける少なくとも一つの第1のサブ画素が中心軸線からずれて設置され、第1の画素アレイにおける各列の第1のサブ画素がいずれも厳密に整列して共線で設置されることを避け、第1のサブ画素の配列の一致性を低下させることで、光線に対する透光表示パネルの回折効果を低下させる。光線に対する透光表示パネルの回折効果を低下させることにより、透光表示パネルの背面に集積された感光アセンブリが取得した画像の品質を向上させ、感光アセンブリが取得した画像の解像度及びコントラストを向上させることができる。
【0009】
本願の第1の態様の前述の実施形態によれば、少なくとも一つの透光列ユニットにおける複数の第1のサブ画素が曲線状配列構造に配列されているため、第1のサブ画素の相対的な位置を最適化することにより、光線に対する透光表示パネルの回折効果を低下させることができ、さらに透光表示パネルの背面に集積された感光アセンブリが取得した画像の品質を向上させることができる。
【0010】
本願の第1の態様の前述の任意の実施形態によれば、中心軸線に平行な方向での第1の電極の長さは、10ミクロン乃至35ミクロンであり、中心軸線に垂直な方向での第1の電極の長さは、10ミクロン乃至35ミクロンである。
【0011】
第2の態様において、本願の実施例は、表示パネルを提供するが、当該表示パネルは、互いに隣接する第1の表示領域及び第2の表示領域を有し、第1の表示領域の透光率は、第2の表示領域の透光率を超え、表示パネルの第1の表示領域は、前述の任意の実施形態の透光表示パネルとして配置されている。
【0012】
本願の第2の態様の前述の実施形態によれば、表示パネルは、第2の表示領域に位置する第2の画素アレイをさらに備え、第2の画素アレイは、第2の最小繰り返しユニットを有し、第2の最小繰り返しユニットは、少なくとも一つの非透光列ユニットを有し、各非透光列ユニットは、非透光列ユニットの延在方向で互いに離間した複数の第2のサブ画素を有し、非透光列ユニットの延在方向は、透光列ユニットの延在方向と同じであり、各非透光列ユニットに含まれる複数の第2のサブ画素は、非透光列ユニットの延在方向において共線で設置されており、第2の最小繰り返しユニットにおける非透光列ユニットと第1の最小繰り返しユニットにおける透光列ユニットとは、個数が同じあり、且つ、一対一に対応しており且つ形状が同じであり、対応する透光列ユニット及び非透光列ユニットにおいて、複数の第1のサブ画素と複数の第2のサブ画素とは、同じ色配列を有する。
【0013】
第3の態様において、本願の実施例は、前述の任意の実施形態の透光表示パネルを備える表示装置を提供する。
【0014】
本発明の実施例の透光表示パネルによれば、透光表示パネルの背面に感光アセンブリを集積することができ、例えばカメラの感光アセンブリのアンダースクリーン集積を実現することができると同時に、透光表示パネルが画面を表示することができるため、透光表示パネルを表示装置に適応するフルスクリーン設計を実現することができる。
【0015】
第1の最小繰り返しユニットにおいて、各透光列ユニットは、透光列ユニットの延在方向で互いに離間した複数の第1のサブ画素を備えている。そのうち、少なくとも一つの透光列ユニットにおける少なくとも一つの第1のサブ画素が中心軸線からずれて設置され、第1の画素アレイにおける各列の第1のサブ画素がいずれも厳密に整列して共線で設置されることを避け、第1のサブ画素の配列の一致性を低下させることで、光線に対する透光表示パネルの回折効果を低下させる。光線に対する透光表示パネルの回折効果を低下させることにより、透光表示パネルの背面に集積された感光アセンブリが取得した画像の品質を向上させ、感光アセンブリが取得した画像の解像度及びコントラストを向上させることができる。
【0016】
いくつかの選択可能な実施形態において、少なくとも一つの透光列ユニットにおける複数の第1のサブ画素は、曲線状配列構造に配列されているため、第1のサブ画素的相対的な位置を最適化することにより、光線に対する透光表示パネルの回折効果を低下させることができ、さらに透光表示パネルの背面に集積された感光アセンブリが取得した画像の品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
以下の図面を参照して非限定的な実施例に対して行われた詳細な説明を閲読することにより、本願の他の特徴、目的及び利点はより明らかになり、ここで、同一又は類似の図面の符号は同一又は類似の特徴を示し、図面は実際の比率に応じて描かれてはいない。
【0018】
【
図1】本願の一実施例に係る透光表示パネルの上面概略図である。
【
図2】本願の一実施例に係る透光表示パネルの第1の最小繰り返しユニットの拡大概略図である。
【
図3】
図2におけるZ-Z方向の断面概略図である。
【
図4】本願の一実施例に係る透光表示パネルに対して回折検出を行った回折光スポットエネルギー分布図である。
【
図5】一比較例に係る透光表示パネルに含まれる画素アレイにおける比較例の最小繰り返しユニットの構造概略図である。
【
図6】一比較例に係る透光表示パネルに対して回折検出を行った回折光スポットエネルギー分布図である。
【
図7】本願の代替実施例に係る透光表示パネルの第1の最小繰り返しユニットの拡大概略図である。
【
図8】本願の代替実施例に係る透光表示パネルに対して回折検出を行った回折光スポットエネルギー分布図である。
【
図9】本願の一実施例に係る表示パネルの上面概略図である。
【
図10】
図9におけるQ領域の局部拡大概略図である。
【
図11】本願の一実施例に係る表示パネルの第1の最小繰り返しユニットの拡大概略図である。
【
図12】本願の一実施例に係る表示パネルにおける第2の最小繰り返しユニットを第1の最小繰り返しユニットに投影した投影概略図である。
【
図13】本願の代替実施例に係る表示パネルにおける第2の最小繰り返しユニットを第1の最小繰り返しユニットに投影した投影概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本願の目的、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、図面及び特定の実施例を参照して、本願をさらに詳細に説明する。なお、ここで説明された特定の実施例は、本願を解釈するためのものであって、本願を限定するものではない。当業者にとって、本願はこれらの具体的な詳細のうちのいくつかの詳細を必要としない状況で実施することが可能である。
【0020】
説明すべきことは、本明細書において、第1及び第2などのような関係用語は、一つのエンティティ又は操作を他のエンティティ又は操作と区別するために用いられるだけであり、これらのエンティティ又は操作の間にこのような実際の関係又は順序が存在することを要求又は暗示するものではない。
【0021】
例えば携帯電話及びタブレットコンピュータなどの電子機器において、表示パネルが設置された一側に例えばフロントカメラ、赤外線センサ、近接光センサなどの感光アセンブリを集積する必要がある。例えば、上記電子機器に透光表示領域を設置して、感光アセンブリを透光表示領域の背面に設置し、感光アセンブリが正常に動作することを保証するとともに、電子機器のフルスクリーン表示を実現することができる。
【0022】
透光表示領域において、例えば陽極、導線などのパターン化構造は、光線に回折現象を発生させ、回折現象は、感光アセンブリにより取得される画像の品質の低下を直接に引き起こし、多段階回折光スポットは感光アセンブリに入射し、且つ感光アセンブリに捕捉され、画像の解像度及びコントラストの低下を引き起こす。
【0023】
上記問題を解決するために、本願の実施例は透光表示パネル、表示パネル及び表示装置を提供する。以下、図面を参照して透光表示パネル、表示パネル及び表示装置の各実施例を説明する。
【0024】
本願の実施例は、透光表示パネルを提供するが、当該透光表示パネルは、有機発光ダイオード(Organic Light Emitting Diode,OLED)表示パネルであってもよい。
【0025】
本明細書において、「透光表示パネル」とは、表示パネルの透光率が15%以上であることを指す。透光表示パネルの透光率が15%を超え、さらに40%を超え、さらにより高い透光率を有することを確保するために、本願の実施例における透光表示パネルの少なくとも一部の機能膜層の透光率は80%を超え、さらに少なくとも一部の機能膜層の透光率は、90%を超えている。
【0026】
図1は、本願の一実施例に係る透光表示パネルの上面概略図であり、透光表示パネル100は、第1の画素アレイPX1を備え、第1の画素アレイPX1は、第1の最小繰り返しユニットRU1を備える。
【0027】
図2は、本願の一実施例に係る透光表示パネルの第1の最小繰り返しユニットの拡大概略図であり、第1の最小繰り返しユニットRU1は、少なくとも一つの透光列ユニットTC1,TC2を備える。本実施例において、第1の最小繰り返しユニットRU1が第1の透光列ユニットTC1及び第2の透光列ユニットTC2を備えることを例として説明する。
【0028】
第1の画素アレイPX1は、アレイ状に配列された複数の第1のサブ画素110を含み、アレイ状に配列された複数の第1のサブ画素110は、複数行及び複数列に配列されることができ、そのうち、行の延在方向と列の延在方向は交差する。いくつかの実施例において、行の延在方向が、透光表示パネル100におけるゲート線(走査線)の延在方向とほぼ平行であり、列の延在方向が、透光表示パネル100におけるデータ線の延在方向とほぼ平行であってもよい。
【0029】
透光列ユニットとは、第1の最小繰り返しユニットが占める透光表示パネルの領域内に、列を単位としてさらに区画された領域ユニットを示し、即ち、第1の最小繰り返しユニットは、第1のサブ画素110の列によって区画された少なくとも一つの列ユニットを含み、且つ当該列ユニットは、光を透過させることができる。列ユニットが光を透過させることができるということは、具体的に、列ユニットの少なくとも一部の領域が光を透過させることができることであってもよく、例えば、列ユニットが、第1のサブ画素110に対応する発光領域と、発光領域を囲む非発光領域と、を含み、そのうち、非発光領域は、光を透過させることができ、発光領域は、光を透過させてもよいし、光を透過させなくてもよい。
【0030】
他のいくつの実施例において、各第1の最小繰り返しユニットRU1に含まれる透光列ユニットの個数は、上記の二つに限定されず、複数であってもよい。
【0031】
本願の実施例の透光表示パネル100によれば、透光表示パネル100の背面には感光アセンブリを集積することができ、例えばカメラの感光アセンブリのアンダースクリーン集積を実現することができると同時に、透光表示パネル100は画面を表示することができるため、透光表示パネル100を表示装置に適応するフルスクリーン設計を実現することができる。
【0032】
各透光列ユニットTC1、TC2は、透光列ユニットTC1、TC2の延在方向に平行な中心軸線CA1、CA2を有し、各透光列ユニットTC1、TC2は、透光列ユニットTC1、TC2の延在方向で互いに離間した複数の第1のサブ画素110を含む。例えば、本実施例において、第1の透光列ユニットTC1は、第1の透光列ユニットTC1の延在方向に平行な中心軸線CA1を有し、第2の透光列ユニットTC2は、第2の透光列ユニットTC2の延在方向に平行な中心軸線CA2を有する。
【0033】
少なくとも一つの透光列ユニットにおける少なくとも一つの第1のサブ画素110は、中心軸線からずれて設置され、第1の画素アレイPX1における各列の第1のサブ画素110がいずれも厳密に整列して共線で設置されることを避け、第1のサブ画素110の配列の一致性を低下させることで、光線に対する透光表示パネル100の回折効果を低下させる。光線に対する透光表示パネル100の回折効果を低下させることにより、透光表示パネル100の背面に集積された感光アセンブリが取得した画像の品質を向上させ、感光アセンブリが取得した画像の解像度及びコントラストを向上させることができる。
【0034】
図2において、中実点で各第1のサブ画素110の中心点をそれぞれ示す。本明細書において、サブ画素の位置に対する設置とは、具体的には、当該サブ画素の中心点の位置に対する設置を指す。例えば、前述の第1のサブ画素110は中心軸線からずれて設置され、即ち、当該第1のサブ画素110の中心点は中心軸線からずれて設置されている。
【0035】
いくつかの実施例において、少なくとも一つの透光列ユニットTCにおける複数の第1のサブ画素110は、曲線状配列構造に配列されている。いくつかの実施例において、少なくとも一つの透光列ユニットTCにおける複数の第1のサブ画素110は、アーク状配列構造ASに配列されている。
【0036】
本実施例において、第1の透光列ユニットTC1は、第1の透光列ユニットTC1の延在方向で互いに離間した第1のサブ画素110R、第1のサブ画素110G、第1のサブ画素110Bを含む。そのうち、第1のサブ画素110Rは赤色サブ画素であり、第1のサブ画素110Gは緑色サブ画素であり、第1のサブ画素110Bは青色サブ画素である。第1の透光列ユニットTC1において、第1のサブ画素110Rは、中心軸線CA1からずれて設置され、具体的に、
図2に示すように、第1のサブ画素110Rは、中心軸線CA1から右へずれて設置され、第1の透光列ユニットTC1の第1のサブ画素110Rと中心軸線CA1との距離y1は、18.87ミクロンである。
【0037】
本実施例において、第2の透光列ユニットTC2は、第2の透光列ユニットTC2の延在方向で互いに離間した第1のサブ画素110B、第1のサブ画素110R、第1のサブ画素110Gを含む。そのうち、第1のサブ画素110Rは赤色サブ画素であり、第1のサブ画素110Gは緑色サブ画素であり、第1のサブ画素110Bは青色サブ画素である。第2の透光列ユニットTC2において、第1のサブ画素110B、第1のサブ画素110R、第1のサブ画素110Gはいずれも中心軸線CA1からずれて設置されている。具体的に、
図2に示すように、第1のサブ画素110Bは、中心軸線CA1から右へずれて設置され、第2の透光列ユニットTC2の第1のサブ画素110Bと中心軸線CA2との距離y2は、10.38ミクロンである。第1のサブ画素110Rは、中心軸線CA2から左へずれて設置され、第2の透光列ユニットTC2の第1のサブ画素110Rと中心軸線CA2との距離y3は、9.87ミクロンである。第1のサブ画素110Gは、中心軸線CA2から右へずれて設置され、第2の透光列ユニットTC2の第1のサブ画素110Gと中心軸線CA2との距離y4は、9.87ミクロンである。
【0038】
少なくとも一つの透光列ユニットにおける複数の第1のサブ画素110を曲線状配列構造に配列することにより第1のサブ画素110の相対的な位置を最適化するため、光線に対する透光表示パネル100の回折効果を低下させ、透光表示パネル100の背面に集積された感光アセンブリが取得した画像の品質をさらに向上させる。
【0039】
いくつかの実施例において、中心軸線からずれて設置された第1のサブ画素110と中心軸線との距離は、3ミクロン乃至35ミクロンである。第1のサブ画素110は、赤色サブ画素、緑色サブ画素及び青色サブ画素を含んでもよく、そのうち、赤色サブ画素が中心軸線からずれて設置される場合、その中心点と対応する中心軸線との距離は、3ミクロン乃至35ミクロンであり、緑色サブ画素が中心軸線からずれて設置される場合、その中心点と対応する中心軸線との距離は、3ミクロン乃至30ミクロンであり、青色サブ画素が中心軸線からずれて設置される場合、その中心点と対応する中心軸線との距離は、3ミクロン乃至30ミクロンである。
【0040】
いくつかの実施例において、第1の最小繰り返しユニットRU1において、少なくとも二つの透光列ユニットTC1、TC2の複数の第1のサブ画素110は、アーク状配列構造に配列されている。そのうち、各透光列ユニットTC1、TC2にそれぞれ対応するアーク状配列構造のアーク状突起の方向は同じである。例えば、本実施例において、第1の透光列ユニットTC1の複数の第1のサブ画素110は、第1のアーク状配列構造AS1に配列され、第2の透光列ユニットTC2の複数の第1のサブ画素110は、第2のアーク状配列構造AS2に配列されており、第1のアーク状配列構造AS1、第2のアーク状配列構造AS2のアーク状突起の方向はいずれも左を向いている。
【0041】
いくつかの実施例において、第1の最小繰り返しユニットRU1において、少なくとも二つの透光列ユニットTC1、TC2の複数の第1のサブ画素110は、アーク状配列構造に配列されている。そのうち、各透光列ユニットTC1、TC2にそれぞれ対応するアーク状配列構造は互いに異なる。例えば、本実施例において、第1のアーク状配列構造AS1、第2のアーク状配列構造AS2は互いに形状が完全に同じではない。
【0042】
図3は、
図2におけるZ-Z方向の断面概略図であり、透光表示パネル100は、基板101、デバイス層102及び画素定義層103を含み、デバイス層102は基板101上に位置し、画素定義層103は、デバイス層102上に位置する。基板101は、ガラス、ポリイミド(Polyimide、PI)などの透光材料で製造することができる。デバイス層102は、各サブ画素の表示を駆動するための画素回路を含んでもよい。画素定義層103は、画素の開口を含む。
【0043】
各第1のサブ画素110は、基板101上に位置する第1の電極111と、第1の電極111上に位置する第1の発光構造112と、第1の発光構造112上に位置する第2の電極113とを含む。第1の電極111は、デバイス層102上に位置し、且つ、デバイス層102における画素回路に電気的に接続することができる。第1の発光構造112は、対応する画素の開口内に位置することができる。
【0044】
いくつかの実施例において、第1の電極111は反射電極であり、これにより、形成された第1のサブ画素110の表示効果がより良好である。反射電極は、第1の透光導電層と、第1の透光導電層上に位置する反射層と、反射層上に位置する第2の透光導電層とを含む。そのうち、第1の透光導電層、第2の透光導電層は、酸化インジウムスズ(Indium Tin Oxide,ITO)層又は酸化インジウム亜鉛(Indium Zinc Oxide,IZO)層などであってもよく、反射層は金属層であってもよく、例えば銀材質で製造される。
【0045】
第2の電極113は、マグネシウム銀合金層であってもよい。
【0046】
第1の発光構造112は、発光層(Emitting Layer,EML)を含んでもよく、第1の発光構造112の設計ニーズに応じて、第1の発光構造112は、正孔注入層(Hole Inject Layer,HIL)、正孔輸送層(Hole Transport Layer,HTL)、電子注入層(Electron Inject Layer,EIL)又は電子輸送層(Electron Transport Layer,ETL)における少なくとも一種類をさらに含んでもよい。
【0047】
いくつかの実施例において、基板101上の各第1の電極111の正投影は、一つの第1のグラフィックユニットで構成されるか、又は二つ以上の第1のグラフィックユニットで接合して構成され、第1のグラフィックユニットは、円形、楕円形、ダンベル形、瓢箪形、矩形で構成された群から選択される少なくとも一つを含む。例えば,本実施例において、基板101上の第1の電極111の正投影は矩形である。
【0048】
いくつかの実施例において、基板101上の各第1の発光構造112の正投影は、一つの第2のグラフィックユニットで構成されるか、又は二つ以上の第2のグラフィックユニットで接合して構成され、第2のグラフィックユニットは、円形、楕円形、ダンベル形、瓢箪形、矩形で構成された群から選択される少なくとも一つを含む。例えば,本実施例において、基板101上の第1の発光構造112の正投影は矩形である。
【0049】
いくつかの実施例において、中心軸線CAに平行な方向での第1の電極111の長さは、10ミクロン乃至35ミクロンであり、中心軸線CAに垂直な方向での第1の電極111の長さは、10ミクロン乃至35ミクロンである。
【0050】
第1の電極111の形状を合理的に設置し且つ第1の電極111のサイズをプリセットの範囲内に制御することにより、表示の効果を保証すると同時に、第1の電極111のサイズを低下させることができるため、光線に対する透光表示パネル100の回折現象を減少させることができる。
【0051】
図4は、本願の一実施例に係る透光表示パネル100に対して回折検出を行った回折光スポットエネルギー分布図であり、
図4は、当該透光表示パネル100の一つの局部の回折光スポットエネルギー分布を示している。
【0052】
回折光板に対する上記本願の一実施例に係る透光表示パネル100の最適化効果を明確に示すために、以下、比較例を示して説明を行う。
【0053】
図5は、一比較例に係る透光表示パネルに含まれる画素アレイにおける比較例の最小繰り返しユニットの構造概略図であり、当該比較例の最小繰り返しユニットRU0に含まれる列ユニットの個数、形状及びサイズは、前述の実施例の第1の最小繰り返しユニットRU1に含まれる透光列ユニットの個数、形状及びサイズと同じである。各列ユニットにおけるサブ画素の個数及び色は、対応する透光列ユニットにおける第1のサブ画素110の個数及び色と同じである。
【0054】
当該比較例の最小繰り返しユニットRU0は、第1の列ユニットTC1’及び第2の列ユニットTC2’を含み、第1の列ユニットTC1’は、第1の列ユニットTC1’の延在方向に平行な中心軸線CA1’を有し、第2の列ユニットTC2’は、第2の列ユニットTC2’の延在方向に平行な中心軸線CA2’を有する。第1の列ユニットTC1’に含まれる比較例のサブ画素110R’、110G’、110B’は、いずれも中心軸線CA1’上に位置し、第2の列ユニットTC2’に含まれる比較例のサブ画素110B’、110R’、110G’は、いずれも中心軸線CA2’上に位置する。比較例の最小繰り返しユニットRU0の他の構造は、前述の実施例の第1の最小繰り返しユニットRU1とほぼ同じである。
【0055】
図6は、一比較例に係る透光表示パネルに対して回折検出を行った回折光スポットエネルギー分布図であり、
図6は、比較例に係る透光表示パネルの一つの局部の回折光スポットエネルギー分布を示している。
【0056】
図4及び
図6を参照すると、比較例に係る透光表示パネルの回折光板能力分布図において、1次回折光スポットエネルギーとゼロ次回折光スポットエネルギーとの比率は、1.298%であり、2次回折光スポットエネルギーとゼロ次回折光スポットエネルギーとの比率は、1.01%、1.075%である。前述の実施例に係る透光表示パネルの回折光板能力分布図において、1次回折光スポットエネルギーとゼロ次回折光スポットエネルギーとの比率は、0.536%、0.552%であり、2次回折光スポットエネルギーとゼロ次回折光スポットエネルギーとの比率は、0.212%、0.242%である。これから分かるように、第1のサブ画素110の相対的な位置を最適化することにより、光線に対する透光表示パネル100の回折効果を低下させることができ、さらに透光表示パネル100の背面に集積された感光アセンブリが取得した画像の品質を向上させることができる。
【0057】
なお、少なくとも一つの透光列ユニットにおける少なくとも一つの第1のサブ画素110は、中心軸線からずれて設置されるが、前述の実施例の例示の状況に限定されず、オフセット設置の第1のサブ画素110の選択、オフセット方向の設置及びオフセット距離の設置と組み合わせることにより、様々な実施形態を得ることができる。
【0058】
図7は、本願の代替実施例に係る透光表示パネルの第1の最小繰り返しユニットの拡大概略図である。代替実施例において、第1の最小繰り返しユニットRU1は、第1の透光列ユニットTC1及び第2の透光列ユニットTC2を含む。第1の透光列ユニットTC1は、第1の透光列ユニットTC1の延在方向に平行な中心軸線CA1を有し、第2の透光列ユニットTC2は、第2の透光列ユニットTC2の延在方向に平行な中心軸線CA2を有する。
【0059】
第1の透光列ユニットTC1は、第1の透光列ユニットTC1の延在方向で互いに離間した第1のサブ画素110R、第1のサブ画素110G、第1のサブ画素110Bを含む。そのうち、第1のサブ画素110Rは、赤色サブ画素であり、第1のサブ画素110Gは、緑色サブ画素であり、第1のサブ画素110Bは、青色サブ画素である。第1の透光列ユニットTC1において、第1のサブ画素110R、第1のサブ画素110Bは、中心軸線CA1からずれて設置されている。具体的に、
図2に示すように、第1のサブ画素110Rは、中心軸線CA1から左へずれて設置され、第1の透光列ユニットTC1の第1のサブ画素110Rと中心軸線CA1との距離y5は、12.13ミクロンであり、第1のサブ画素110Bは、中心軸線CA1から左へずれて設置され、第1の透光列ユニットTC1の第1のサブ画素110Bと中心軸線CA1との距離y6は、11.37ミクロンである。
【0060】
本実施例において、第2の透光列ユニットTC2は、第2の透光列ユニットTC2の延在方向で互いに離間した第1のサブ画素110B、第1のサブ画素110R、第1のサブ画素110Gを含む。そのうち、第1のサブ画素110Rは、赤色サブ画素であり、第1のサブ画素110Gは、緑色サブ画素であり、第1のサブ画素110Bは、青色サブ画素である。第2の透光列ユニットTC2において、第1のサブ画素110B、第1のサブ画素110R、第1のサブ画素110Gは、いずれも中心軸線CA1からずれて設置されている。具体的に、
図2に示すように、第1のサブ画素110Bは、中心軸線CA1から左へずれて設置され、第2の透光列ユニットTC2の第1のサブ画素110Bと中心軸線CA2との距離y7は、12.62ミクロンであり、第1のサブ画素110Rは、中心軸線CA2から左へずれて設置され、第2の透光列ユニットTC2の第1のサブ画素110Rと中心軸線CA2との距離y8は、9.87ミクロンであり、第1のサブ画素110Gは、中心軸線CA2から左へずれて設置され、第2の透光列ユニットTC2の第1のサブ画素110Gと中心軸線CA2との距離y9は、11.63ミクロンである。
【0061】
第1の透光列ユニットTC1の複数の第1のサブ画素110は、第1のアーク状配列構造AS1に配列され、第2の透光列ユニットTC2の複数の第1のサブ画素110は、第2のアーク状配列構造AS2に配置されている。各透光列ユニットTC1、TC2にそれぞれ対応するアーク状配列構造のアーク状突起の方向は同じであり、代替実施例において、第1のアーク状配列構造AS1、第2のアーク状配列構造AS2のアーク状突起は、方向がいずれも右を向いている。
【0062】
図8は、本願の代替実施例に係る透光表示パネルに対して回折検出を行った回折光スポットエネルギー分布図であり、
図8は、代替実施例に係る透光表示パネルの一つの局部の回折光スポットエネルギー分布を示している。
【0063】
図8(代替実施例)及び
図6(比較例)を参照すると、代替実施例に係る透光表示パネルの回折光板能力分布図において、1次回折光スポットエネルギーとゼロ次回折光スポットエネルギーとの比率は、0.383%、0.397%であり、2次回折光スポットエネルギーとゼロ次回折光スポットエネルギーとの比率は、0.320%である。これから分かるように、少なくとも一つの透光列ユニットにおける複数の第1のサブ画素110をアーク状配列構造に配列することにより、第1のサブ画素110の相対的な位置を最適化することができるため、光線に対する透光表示パネル100の回折効果を低下させることができ、さらに透光表示パネル100の背面に集積された感光アセンブリが取得した画像の品質を向上させることができる。
【0064】
本願の実施例は、さらに、表示パネルを提供するが、以下、本願の実施例の表示パネルを説明する。
【0065】
図9は、本願の一実施例に係る表示パネルの上面概略図であり、表示パネル1000は、互いに隣接する第1の表示領域AA1及び第2の表示領域AA2を有し、いくつかの実施例において、表示パネル1000は、第1の表示領域AA1及び第2の表示領域AA2を囲む非表示領域NAをさらに含む。第1の表示領域AA1の透光率は、第2の表示領域AA2の透光率を超えている。そのうち、表示パネル1000の第1の表示領域AA1は、前述の本願の任意の実施形態に係る透光表示パネル100として配置されている。本実施例において、表示パネル1000の第1の表示領域AA1を前述の本願の一実施例に係る透光表示パネル100として配置することを例として説明する。
【0066】
図10は、
図9におけるQ領域の局部拡大概略図である。表示パネル1000は、第1の表示領域AA1における第1の画素アレイPX1を含み、第1の画素アレイPX1は、第1の最小繰り返しユニットRU1を含む。本実施例における第1の最小繰り返しユニットRU1の構造は、
図2を参照することができる。第1の最小繰り返しユニットRU1は、少なくとも一つの透光列ユニットTC1、TC2を含む。本実施例において、第1の最小繰り返しユニットRU1が第1の透光列ユニットTC1及び第2の透光列ユニットTC2を含むことを例として説明する。
【0067】
各透光列ユニットTC1、TC2は、透光列ユニットTC1、TC2の延在方向に平行な中心軸線CA1、CA2を有し、各透光列ユニットTC1、TC2は、透光列ユニットTC1、TC2の延在方向で互いに離間した複数の第1のサブ画素110を含む。例えば、本実施例において、第1の透光列ユニットTC1は、第1の透光列ユニットTC1の延在方向に平行な中心軸線CA1を有し、第2の透光列ユニットTC2は、第2の透光列ユニットTC2の延在方向に平行な中心軸線CA2を有する。
【0068】
本願の実施例の表示パネル1000によると、第1の表示領域AA1の透光率は、第2の表示領域AA2の透光率を超え、表示パネル1000における第1の表示領域AA1の背面に感光アセンブリを集積することができ、例えばカメラの感光アセンブリのアンダースクリーン集積を実現すると同時に、第1の表示領域AA1が画面を表示することができるため、表示パネル1000の表示面積を向上させることができ、表示装置のフルスクリーン設計を実現することができる。
【0069】
第1の最小繰り返しユニットRU1において、少なくとも一つの透光列ユニットにおける少なくとも一つの第1のサブ画素110は、中心軸線からずれて設置され、第1の画素アレイPX1における各列の第1のサブ画素110がいずれも厳密に整列して共線で設置されることを避け、第1のサブ画素110の配列の一致性を低下させることで、光線に対する表示パネル1000の第1の表示領域AA1の回折効果を低下させることができる。光線に対する第1の表示領域AA1の回折効果を低下させることにより、第1の表示領域AA1の背面に集積された感光アセンブリが取得した画像の品質を向上させ、感光アセンブリが取得した画像の解像度及びコントラストを向上させることができる。
【0070】
本実施例において、表示パネル1000は、さらに、第2の表示領域AA2に位置する第2の画素アレイPX2を含む。第2の画素アレイPX2は、第2の最小繰り返しユニットRU2を含む。
【0071】
図11は、本願の一実施例に係る表示パネルの第1の最小繰り返しユニットの拡大概略図である。第2の最小繰り返しユニットRU2は、少なくとも一つの非透光列ユニットNC1、NC2を含み、各非透光列ユニットNC1、NC2は、非透光列ユニットNC1、NC2の延在方向で互いに離間した複数の第2のサブ画素210を含み、非透光列ユニットNC1、NC2の延在方向は、透光列ユニットTC1、TC2の延在方向と、同じである。
【0072】
本実施例において、各非透光列ユニットに含まれる複数の第2のサブ画素210は、非透光列ユニットの延在方向において共線で設置されている。
図11において、中空点で各第2のサブ画素210の中心点をそれぞれ示している。そのうち、第2の最小繰り返しユニットRU2における非透光列ユニットNC1、NC2と第1の最小繰り返しユニットRU1における透光列ユニットTC1、TC2とは、個数が同じであり、且つ一対一に対応しており形状が同じである。本実施例において、第2の最小繰り返しユニットRU2は、第1の非透光列ユニットNC1及び第2の非透光列ユニットNC2を含み、第1の非透光列ユニットNC1と第1の透光列ユニットTC1とが対応しており且つ形状が同じであり、第2の非透光列ユニットNC2と第2の透光列ユニットTC2とが対応しており且つ形状が同じである。
【0073】
対応する透光列ユニットTC1、TC2及び非透光列ユニットNC1、NC2において、複数の第1のサブ画素110と複数の第2のサブ画素210とは同じ色配列を有する。
【0074】
本実施例において、第1の透光列ユニットTC1は、第1の透光列ユニットTC1の延在方向で互いに離間した第1のサブ画素110R、第1のサブ画素110G、第1のサブ画素110Bを含む。そのうち、第1のサブ画素110Rは、赤色サブ画素であり、第1のサブ画素110Gは、緑色サブ画素であり、第1のサブ画素110Bは、青色サブ画素である。第1の非透光列ユニットNC1は、第1の非透光列ユニットNC1の延在方向で互いに離間した第2のサブ画素210R、第2のサブ画素210G、第2のサブ画素210Bを含む。そのうち、第2のサブ画素210Rは、赤色サブ画素であり、第2のサブ画素210Gは、緑色サブ画素であり、第2のサブ画素210Bは、青色サブ画素である。即ち、第1の透光列ユニットTC1と第1の非透光列ユニットNC1とにおいて、前記色配列は、赤、緑、青である。
【0075】
本実施例において、第2の透光列ユニットTC2は、第2の透光列ユニットTC2の延在方向で互いに離間した第1のサブ画素110B、第1のサブ画素110R、第1のサブ画素110Gを含む。そのうち、第1のサブ画素110Rは、赤色サブ画素であり、第1のサブ画素110Gは、緑色サブ画素であり、第1のサブ画素110Bは、青色サブ画素である。第2の非透光列ユニットNC2は、第2の非透光列ユニットNC2の延在方向で互いに離間した第2のサブ画素210B、第2のサブ画素210R、第2のサブ画素210Gを含む。そのうち、第2のサブ画素210Rは、赤色サブ画素であり、第2のサブ画素210Gは、緑色サブ画素であり、第2のサブ画素210Bは、青色サブ画素である。即ち、第2の透光列ユニットTC2と第2の非透光列ユニットNC2とにおいて、前記色配列は、青、赤、緑である。
【0076】
図12は、本願の一実施例に係る表示パネルにおける第2の最小繰り返しユニットを第1の最小繰り返しユニットに投影した投影概略図である。
図12において、中実点で各第1のサブ画素110の中心点をそれぞれ示し、中空点で第1の最小繰り返しユニットRU1上の各第2のサブ画素210の中心点の投影を示している。そのうち、210R”、210G”、210B”は、それぞれ、第1の最小繰り返しユニットRU1上の第2のサブ画素210Rの中心、第2のサブ画素210Gの中心、第2のサブ画素210Bの中心の投影を示している。
【0077】
いくつかの実施例において、第2の最小繰り返しユニットRU2を第1の最小繰り返しユニットRU1に投影し、非透光列ユニットNC1、NC2の投影の輪郭は、対応する透光列ユニットTC1、TC2の輪郭と重なり、少なくとも一つの第1のサブ画素110と色配列上の順位が対応している第2のサブ画素210との投影は、中心軸線に平行な方向で互いにずれている。
【0078】
本文において、色配列上の順位が対応している第1のサブ画素110と第2のサブ画素210とは、対応する第1の透光列ユニットTC1と第1の非透光列ユニットNC1を例として、前記色配列が赤、緑、青であることを指す。そのうち、色配列上の順位が赤である第1のサブ画素は、第1のサブ画素110Rであり、色配列上の順位が赤である第2のサブ画素は、第2のサブ画素210Rであり、この時の第1のサブ画素110Rと第2のサブ画素210Rは、色配列上の順位が対応している第1のサブ画素110と第2のサブ画素210である。他の色配列上の順位が対応している第1のサブ画素110と第2のサブ画素210は、これを規則として類似の方法で取得することができる。
【0079】
本実施例において、第1の最小繰り返しユニットRU1の第1の透光列ユニットTC1の第1のサブ画素110Rは、対応する第1の非透光列ユニットNC1の第2のサブ画素210Rの投影210R”に対して、中心軸線CA1に平行な方向で下へずれており、そのうち、オフセット距離x1は、10.71ミクロンである。第1の最小繰り返しユニットRU1の他の第1のサブ画素110は、対応する第2のサブ画素210の投影に対してずれていない。
【0080】
いくつかの実施例において、互いにずれている第1のサブ画素110と対応する第2のサブ画素210との投影は、中心軸線CAに平行な方向でのオフセット距離が3ミクロン乃至35ミクロンである。
【0081】
本実施例において、第1の透光列ユニットTC1の複数の第1のサブ画素110は、第1のアーク状配列構造AS1に配列され、第2の透光列ユニットTC2の複数の第1のサブ画素110は、第2のアーク状配列構造AS2に配列され、第1のアーク状配列構造AS1、第2のアーク状配列構造AS2のアーク状突起は、方向がいずれも左へ向いている。
【0082】
図13は、本願の代替実施例に係る表示パネルにおける第2の最小繰り返しユニットを第1の最小繰り返しユニットに投影した投影概略図であり、そのうち、
図13に係る第1の最小繰り返しユニットは、
図7の本願の代替実施例に係る透光表示パネルにおける第1の最小繰り返しユニットである。
図13において、中実点で各第1のサブ画素110の中心点をそれぞれ示し、中空点で第1の最小繰り返しユニットRU1上の各第2のサブ画素210の中心点の投影をそれぞれ示している。そのうち、210R”、210G”、210B”は、それぞれ、第1の最小繰り返しユニットRU1上の第2のサブ画素210Rの中心、第2のサブ画素210Gの中心、第2のサブ画素210Bの中心の投影である。
【0083】
代替実施例において、第1の透光列ユニットTC1及び第1の非透光列ユニットNC1において、前記色配列は、赤、緑、青である。第2の透光列ユニットTC2及び第2の非透光列ユニットNC2において、前記色配列は、青、赤、緑である。
【0084】
第1の透光列ユニットTC1の第1のサブ画素110Rは、対応する第1の非透光列ユニットNC1の第2のサブ画素210Rの投影210R”に対して、中心軸線CA1に平行な方向で下へずれており、そのうち、オフセット距離x2は、10.71ミクロンである。第1の透光列ユニットTC1の第1のサブ画素110Gは、対応する第1の非透光列ユニットNC1の第2のサブ画素210Gの投影210G”に対して、中心軸線CA1に平行な方向で下へずれており、そのうち、オフセット距離x3は、10ミクロンである。第1の透光列ユニットTC1の第1のサブ画素110Bは、対応する第1の非透光列ユニットNC1の第2のサブ画素210Bの投影210B”に対して、中心軸線CA1に平行な方向でずれていない。
【0085】
第2の透光列ユニットTC2の第1のサブ画素110Bは、対応する第2の非透光列ユニットNC2の第2のサブ画素210Bの投影210B”に対して、中心軸線CA2に平行な方向でずれていない。第2の透光列ユニットTC2の第1のサブ画素110Rは、対応する第2の非透光列ユニットNC2の第2のサブ画素210Rの投影210R”に対して、中心軸線CA2に平行な方向で上へずれており、そのうち、オフセット距離x4は、9.43ミクロンである。第2の透光列ユニットTC2の第1のサブ画素110Gは、対応する第2の非透光列ユニットNC2の第2のサブ画素210Gの投影210G”に対して、中心軸線CA2に平行な方向でずれていない。
【0086】
本実施例において、第1の透光列ユニットTC1の複数の第1のサブ画素110は、第1のアーク状配列構造AS1に配列され、第2の透光列ユニットTC2の複数の第1のサブ画素110は、第2のアーク状配列構造AS2に配列され、第1のアーク状配列構造AS1、第2のアーク状配列構造AS2のアーク状突起は、方向がいずれも右へ向いている。
【0087】
少なくとも一つの透光列ユニットにおける複数の第1のサブ画素110がアーク状配列構造に配置されているため、第1のサブ画素110の相対的な位置を最適化することで、光線に対する表示パネル100の第1の表示領域AA1の回折効果を低下させることができ、さらに第1の表示領域AA1の背面に集積された感光アセンブリが取得した画像の品質を向上させることができる。
【0088】
本願の実施例は、さらに、表示装置を提供するが、当該表示装置は、上記任意の実施形態の透光表示パネル100を含んでもよい。透光表示パネル100は、対向する表示面及び非表示面を含む。いくつかの実施例において、表示装置は、感光アセンブリをさらに含み、当該感光アセンブリは、透光表示パネル100における非表示面が位置する一側に位置する。
【0089】
感光アセンブリは、外部画像情報の収集に用いられる画像収集装置であってもよい。本実施例において、感光アセンブリは、相補型金属酸化物半導体(Complementary Metal Oxide Semiconductor,CMOS)画像収集装置であってもよく、他のいくつかの実施例において、感光アセンブリは、電荷結合素子(Charge-coupled Device,CCD)画像収集装置などの他の形式の画像収集装置であってもよい。なお、感光アセンブリは画像収集装置に限定されず、例えば、いくつかの実施例において、感光アセンブリは、赤外線センサ、近接センサなどの光センサであってもよい。
【0090】
本願の実施例の表示装置によると、透光表示パネル100における非表示面が位置する一側に感光アセンブリを集積することができ、例えば画像収集装置の感光アセンブリのアンダースクリーン集積を実現できると同時に、透光表示パネル100に画面を表示することができ、表示装置のフルスクリーン設計を実現することができる。
【0091】
透光表示パネル100は、第1の画素アレイPX1を含み、第1の画素アレイPX1は、第1の最小繰り返しユニットRU1を含む。第1の最小繰り返しユニットRU1は、少なくとも一つの透光列ユニットTC1、TC2を含む。各透光列ユニットTC1、TC2は、透光列ユニットTC1、TC2の延在方向に平行な中心軸線CA1、CA2を有し、各透光列ユニットTC1、TC2は、透光列ユニットTC1、TC2の延在方向で互いに離間した複数の第1のサブ画素110を含む。そのうち、少なくとも一つの透光列ユニットにおける少なくとも一つの第1のサブ画素110は、中心軸線からずれて設置されている。
【0092】
本願の実施例の表示装置によると、第1の画素アレイPX1における各列の第1のサブ画素110がいずれも厳密に整列して共線で設置されることを避け、第1のサブ画素110の配列の一致性を低下させることで、光線に対する透光表示パネル100の回折効果を低下させる。光線に対する透光表示パネル100の回折効果を低下させることにより、透光表示パネル100の背面に集積された感光アセンブリが取得した画像の品質を向上させ、感光アセンブリが取得した画像の解像度及びコントラストを向上させることができる。
【0093】
いくつかの実施例において、少なくとも一つの透光列ユニットにおける複数の第1のサブ画素110が曲線状配列構造に配列されるため、第1のサブ画素110の相対的な位置を最適化することにより、光線に対する透光表示パネル100の回折効果を低下させることができ、さらに表示装置における感光アセンブリが取得した画像の品質を向上させることができる。
【0094】
本願の前述の実施例によれば、これらの実施例は全ての詳細を説明してはおらず、当該出願は前述の特定の実施例に限定されない。明らかに、以上の説明に基づいて、多くの修正及び変更を行うことができる。本明細書がこれらの実施例を選択して具体的に説明した理由は、本願の原理及び実際の応用をよりよく解釈するためであり、これにより、当業者は本願及び本願を基礎とする修正使用をよく利用することができる。本願は、特許請求の範囲及びその全ての範囲と均等物によってのみ限定されるものである。
【手続補正書】
【提出日】2022-02-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
透光表示パネルであって、
第1の最小繰り返しユニットを有する第1の画素アレイを備え、
前記第1の最小繰り返しユニットは、少なくとも一つの透光列ユニットを備え、
各前記透光列ユニットは、前記透光列ユニットの延在方向に平行な中心軸線を有し、
各前記透光列ユニットは、前記透光列ユニットの延在方向で互いに離間した複数の第1のサブ画素を備え、
少なくとも一つの前記透光列ユニットにおける少なくとも一つの前記第1のサブ画素は、前記中心軸線からずれて設置されている、
透光表示パネル。
【請求項2】
少なくとも一つの前記透光列ユニットにおける複数の前記第1のサブ画素は、曲線状配列構造に配列されている、
請求項1に記載の透光表示パネル。
【請求項3】
少なくとも一つの前記透光列ユニットにおける複数の前記第1のサブ画素は、アーク状配列構造に配列されている、
請求項1に記載の透光表示パネル。
【請求項4】
前記第1の最小繰り返しユニットにおいて、少なくとも二つの前記透光列ユニットの複数の前記第1のサブ画素は、アーク状配列構造に配列されており、
各前記透光列ユニットにそれぞれ対応する前記アーク状配列構造のアーク状突起の方向は、同じである、
請求項1に記載の透光表示パネル。
【請求項5】
前記第1の最小繰り返しユニットにおいて、少なくとも二つの前記透光列ユニットの複数の前記第1のサブ画素は、アーク状配列構造に配列されており、
各前記透光列ユニットにそれぞれ対応する前記アーク状配列構造は、互いに異なる、
請求項1に記載の透光表示パネル。
【請求項6】
前記中心軸線からずれて設置された前記第1のサブ画素と前記中心軸線との距離は、3ミクロン乃至35ミクロンであ
り、
基板上の各第1の電極の正投影は、一つの第1のグラフィックユニットで構成されるか、又は、二つ以上の第1のグラフィックユニットで接合して構成されており、
前記第1のグラフィックユニットは、円形、楕円形、ダンベル形、瓢箪形、矩形で構成される群から選択される少なくとも一つを含む、
請求項1に記載の透光表示パネル。
【請求項7】
前記透光表示パネルは、基板を備え、
各前記第1のサブ画素は、前記基板上に位置する第1の電極と、前記第1の電極上に位置する第1の発光構造と、前記第1の発光構造上に位置する第2の電極と、を備える、
請求項1に記載の透光表示パネル。
【請求項8】
表示パネルであって、
互いに隣接する第1の表示領域及び第2の表示領域を有し、
前記第1の表示領域の透光率は、前記第2の表示領域の透光率を超え、
ここで、前記表示パネルの前記第1の表示領域は、請求項1乃至
7のいずれか一項に記載の透光表示パネルとして配置されている、
表示パネル。
【請求項9】
前記表示パネルは、前記第2の表示領域に位置する第2の画素アレイをさらに備え、
前記第2の画素アレイは、第2の最小繰り返しユニットを有し、
前記第2の最小繰り返しユニットは、少なくとも一つの非透光列ユニットを有し、
各前記非透光列ユニットは、前記非透光列ユニットの延在方向で互いに離間した複数の第2のサブ画素を有し、
前記非透光列ユニットの延在方向は、前記透光列ユニットの延在方向と同じであり、
各前記非透光列ユニットに含まれる複数の前記第2のサブ画素は、前記非透光列ユニットの延在方向において共線で設置されており、
前記第2の最小繰り返しユニットにおける前記非透光列ユニットと前記第1の最小繰り返しユニットにおける前記透光列ユニットとは、個数が同じあり、且つ、一対一に対応しており且つ形状が同じであり、
対応する前記透光列ユニット及び前記非透光列ユニットにおいて、複数の前記第1のサブ画素と複数の前記第2のサブ画素とは、同じ色配列を有する、
請求項
8に記載の表示パネル。
【請求項10】
互いにずれている前記第1のサブ画素と対応する前記第2のサブ画素との投影は、前記中心軸線に平行な方向でのオフセット距離が3ミクロン乃至35ミクロンである、
請求項
9に記載の表示パネル。
【国際調査報告】