(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-27
(54)【発明の名称】テーパ状光伝送素子を有する光学システム
(51)【国際特許分類】
A61B 1/07 20060101AFI20221020BHJP
【FI】
A61B1/07 731
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022511324
(86)(22)【出願日】2020-08-20
(85)【翻訳文提出日】2022-04-04
(86)【国際出願番号】 US2020047197
(87)【国際公開番号】W WO2021035051
(87)【国際公開日】2021-02-25
(32)【優先日】2019-08-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511189481
【氏名又は名称】フレーン・コーポレーシヨン
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100225543
【氏名又は名称】上原 真
(72)【発明者】
【氏名】カールトン エス ジョーンズ
【テーマコード(参考)】
4C161
【Fターム(参考)】
4C161FF12
4C161FF46
4C161QQ00
(57)【要約】
一態様において、光学システムが開示される。この光学システムは、少なくとも1つの光源からの光を受け取る入力面と、光がレンズを出る出力面と、を有し、入力面と出力面の間に延在し、かつ、出力面を通って入射する光の少なくとも一部を全反射によって出力焦点に向けるように構成される周面をさらに有するレンズを備える光学システムは、レンズに光学的に結合されるテーパ状光パイプと、テーパ状光パイプに光学的に結合される光ガイド(例えば、1つ又は複数の光ファイバ)と、をさらに備えることができる。レンズは、受け取った光を、テーパ状光パイプ内に配置される出力焦点に向ける。
【選択図】
図3A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学システムであって、
少なくとも1つの光源からの光を受け取る入力面と、前記光がレンズを出る出力面と、を有するレンズを備え、前記レンズは、前記入力面と前記出力面の間に延在し、かつ、前記出力面を通って入射する前記光の少なくとも一部を全反射によって出力焦点に向けるように構成される周面をさらに有し、
前記レンズを出る前記光の少なくとも一部を受け取るために前記レンズの前記出力面に光学的に結合される入力面と、受け取った前記光の少なくとも一部が出力面を通って光パイプを出る前記出力面と、を有するテーパ状光パイプを備え、前記光パイプは、前記入力面と前記出力面の間に延在する周面をさらに有し、前記光パイプの断面積は、前記入力面から前記出力面に行くにつれて減少し、
前記光パイプの出力面を出る光の少なくとも一部を受け取るように、前記テーパ状光パイプに光学的に結合される、光ガイドをさらに備え、
前記レンズの出力焦点が、前記テーパ状光パイプ内に配置される、
光学システム。
【請求項2】
前記出力焦点は、前記テーパ状光パイプ内の、前記出力焦点から発散する光の少なくとも約80%が前記テーパ状光パイプの前記周面を介して前記テーパ状光パイプから出るのを防止するように選択される位置に配置される、請求項1に記載の光学システム。
【請求項3】
前記出力焦点は、前記テーパ状光パイプの光軸に沿って配置される、請求項1に記載の光学システム。
【請求項4】
前記出力焦点の位置は、前記テーパ状光パイプにおいて、前記入力面よりも前記テーパ状光パイプの前記出力面に近い、請求項1に記載の光学システム。
【請求項5】
前記出力焦点は、前記テーパ状光パイプ内において、前記出力焦点から発散する光の少なくとも約80%が前記テーパ状光パイプの前記周面に当たることなく前記テーパ状光パイプを出る位置に配置される、請求項1に記載の光学システム。
【請求項6】
前記出力焦点は、前記テーパ状光パイプ内において、前記出力焦点から発散する光が前記光ガイドの開口数に等しい発散角を示す位置に配置される、請求項1に記載の光学システム。
【請求項7】
前記テーパ状光パイプは、約1°~約20°の抜き勾配を示す、請求項1に記載の光学システム。
【請求項8】
前記レンズの入力面は、前記少なくとも1つの光源によって放射される光を受け取るキャビティを備える、請求項1に記載の光学システム。
【請求項9】
前記レンズの周面の少なくとも一部は、前記キャビティ内に配置される入力焦点と、前記テーパ状光パイプ内に配置される前記出力焦点と、によって特徴付けられる楕円形状を有する、請求項8に記載の光学システム。
【請求項10】
前記光源の発光面の少なくとも一部は、前記入力焦点に配置される、請求項9に記載の光学システム。
【請求項11】
前記テーパ状光パイプの前記出力面から前記出力焦点までの最大距離(x
max)は、以下の関係式:
【数1】
によって与えられ、
ここで、
R
outは、前記光パイプの前記出力面の半径を示し、
αは、前記出力焦点を越えて伝播する光の発散角の半角を示す、
請求項3に記載の光学システム。
【請求項12】
内視鏡であって、
光学システムを備え、前記光学システムが、
少なくとも1つの光源からの光を受け取る入力面と、前記光がレンズを出る出力面と、を有するレンズを備え、前記レンズが、前記入力面と前記出力面の間に延在し、かつ、前記出力面を通って入射する光の少なくとも一部を全反射によって出力焦点に向けるように構成される周面をさらに有し、
前記レンズを出る前記光の少なくとも一部を受け取るために前記レンズの前記出力面に光学的に結合される入力面と、受け取った前記光の少なくとも一部が出力面を通って光パイプを出る前記出力面と、を有するテーパ状光パイプを備え、前記光パイプは、前記入力面と前記出力面の間に延在する周面をさらに有し、前記光パイプの断面積は、前記入力面から前記出力面に行くにつれて減少し、
前記光パイプの出力面を出る前記光の少なくとも一部を受け取るように、前記テーパ状光パイプに光学的に結合される、光ガイドをさらに備え、
前記レンズの出力焦点が、前記テーパ状光パイプ内に配置される、
内視鏡。
【請求項13】
前記出力焦点は、前記テーパ状光パイプ内において、前記出力焦点から発散する光が前記テーパ状光パイプの前記周面を介して前記テーパ状光パイプから出ることを防止するように選択される位置に配置される、請求項12に記載の内視鏡。
【請求項14】
前記出力焦点は、前記テーパ状光パイプの光軸に沿って配置される、請求項13に記載の内視鏡。
【請求項15】
前記出力焦点の前記位置は、前記テーパ状光パイプの前記入力面よりも、前記テーパ状光パイプの前記出力面に近い、請求項13に記載の内視鏡。
【請求項16】
前記出力焦点は、前記テーパ状光パイプ内において、前記出力焦点から発散する光の少なくとも約80%が前記テーパ状光パイプの周面に当たることなく前記テーパ状光パイプを出る位置に配置される、請求項13に記載の内視鏡。
【請求項17】
前記出力焦点は、前記テーパ状光パイプ内において、前記出力焦点から発散する光が前記光ガイドの開口数に等しい発散角を示す位置に配置される、請求項13に記載の内視鏡。
【請求項18】
前記テーパ状光パイプは、約1°~約20°の抜き勾配を示す、請求項13に記載の内視鏡。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、2019年8月22日に出願された米国仮出願第62/890,270号の優先権を主張するものであり、この仮出願はその全体が引用により本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本発明は光学システムを対象とし、より具体的には、内視鏡等の医療器具に利用することができる光学システムを対象とする。
【背景技術】
【0003】
光学システムは、標的領域を照射するために、様々な医療器具において利用される。このような光学機器の多くは、照明すべき標的領域に光源からの光を伝達するために、光ファイバを利用している。
図1に示すように、光源1からの光を光ファイバに結合するある一般的な方法は、楕円形の全反射(TIR)周面を有するレンズ3を利用し、レンズ3は、ある焦点(f
in)で光源の表面と光学的に結合し、光ファイバ2の入射面付近にある別の焦点(f
out)に光を向ける。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、多くの内視鏡は、
図2に示す一体型のテーパ状ガラス光学素子4を含む。テーパ状ガラス光学素子4は、標準的な内視鏡光源(典型的にはキセノン又はハロゲン電球)からの光をファイバ2内に送り込む。テーパ状ガラス光学素子の周面に当たった光線は、典型的には光線の多くが屈折によってシステムから逃げる(例えば、光線A、B、及びC)ような角度で反射する。
【0005】
したがって、光源から光ファイバへの光の結合を強化できる光学システム、特に、内視鏡等の医療器具に組み込むことができる光学システムが必要とされる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様では、光学システムが開示される。光学システムは、少なくとも1つの光源からの光を受け取る入力面と、光がレンズを出る出力面と、を有するレンズを備える。レンズは、入力面と出力面の間に延在し、かつ、出力面を通って入射する光の少なくとも一部を全反射によって出力焦点に向けるように構成される周面をさらに有する。光学システムは、レンズを出る光の少なくとも一部を受け取るためにレンズの出力面に光学的に結合される入力面と、受け取った光の少なくとも一部が出力面を通って光パイプを出る前記出力面と、を有するテーパ状光パイプをさらに備える。光パイプは、入力面と出力面の間に延在する周面をさらに有し、光パイプの断面積は、入力面から出力面に行くにつれて減少する。光ガイドは、光パイプの出力面を出る光の少なくとも一部を受け取るように、テーパ状光パイプに光学的に結合される。レンズの出力焦点は、テーパ状光パイプ内に配置される。
【0007】
いくつかの実施形態では、出力焦点は、テーパ状光パイプ内の、出力焦点から発散する光がテーパ状光パイプの周面を介してテーパ状光パイプから出るのを防止するように選択される位置に配置される。
【0008】
いくつかの実施形態では、出力焦点は、テーパ状光パイプの光軸に沿って配置される。さらに、いくつかの実施形態では、出力焦点の位置は、テーパ状光パイプの入力面よりも、テーパ状光パイプの出力面に近い。
【0009】
例として、いくつかの実施形態では、出力焦点は、テーパ状光パイプ内において、出力焦点から発散する光の少なくとも約80%がテーパ状光パイプの周面に当たることなくテーパ状光パイプを出る位置に配置される。
【0010】
いくつかの実施形態では、出力焦点は、テーパ状光パイプ内において、出力焦点から発散する光が光ガイドの開口数に等しい発散角を示す位置に配置される。
【0011】
いくつかの実施形態では、テーパ状光パイプは、約1~約20°の抜き勾配を示す。
【0012】
いくつかの実施形態では、レンズの入力面は、光源によって放射される光を受け取るキャビティを含む。いくつかの実施形態では、そのようなキャビティは、光源の少なくとも一部を受け入れるように構成することができる。
【0013】
いくつかの実施形態では、レンズの周面の少なくとも一部は、レンズの入力面付近に配置される入力焦点と、テーパ状光パイプ内に配置される出力焦点と、によって特徴付けられる楕円形状を有する。いくつかの実施形態では、光源の発光面(例えば、LED又はハロゲン電球の発光面)は、入力焦点又は入力焦点付近に配置される。
【0014】
いくつかの実施形態では、テーパ状光パイプの出力面から出力焦点までの最大距離(xmax)は、以下の関係式によって与えられる。
【0015】
【0016】
ここで、Routは、光パイプの出力面の半径を示し、αは、出力焦点を越えて伝播する光の発散角を示す。
【0017】
関連する態様では、少なくとも1つの光源からの光を受け取り、本体部を照明する光を本体部に向ける光学システムを備える内視鏡が開示される。光学システムは、少なくとも1つの光源からの光を受け取る入力面と、光がレンズを出る出力面と、を有するレンズを備えることができる。レンズは、入力面と出力面の間に延在し、かつ、出力面を通って入射する光の少なくとも一部を全反射によって出力焦点に向けるように構成される周面をさらに有する。光学システムは、レンズを出る光の少なくとも一部を受け取るためにレンズの出力面に光学的に結合される入力面と、受け取った光の少なくとも一部が出力面を通って光パイプを出る前記出力面と、を有するテーパ状光パイプを備える。光パイプは、入力面と出力面の間に延在する周面をさらに有し、光パイプの断面積は、入力面から出力面に行くにつれて減少する。光ガイドは、光ガイドの出力面を出る光の少なくとも一部を受け取るように、テーパ状光ガイドに光学的に結合され、レンズの出力焦点は、テーパ状光ガイド内に配置される。
【0018】
内視鏡に係るいくつかの実施形態では、出力焦点は、テーパ状光パイプ内において、出力焦点から発散する光の少なくとも約80%がテーパ状光パイプの周面を介してテーパ状光パイプから出ることを防止するように選択される位置に配置される。例として、出力焦点は、テーパ状光パイプの光軸に沿って、例えば、テーパ状光パイプの入力面よりも、テーパ状光パイプの出力面に近い位置に配置することができる。内視鏡に係るいくつかの実施形態において、出力焦点は、テーパ状光パイプ内の、出力焦点から発散する光の少なくとも約80%(例えば、少なくとも約90%又は100%)がテーパ状光パイプの周面に当たることなくテーパ状光パイプから出る位置に配置することができる。内視鏡に係るいくつかの実施形態では、出力焦点は、テーパ状光パイプ内において、出力焦点から発散する光が光ガイドの開口数に等しい発散角を示す位置に配置される。更に、いくつかの実施形態において、テーパ状光パイプは、約1°~約20°の抜き勾配によって特徴付けることができる。
【0019】
本発明の様々な態様は、次に簡単に説明する関連図と併せて以下の詳細な説明を参照することによってさらに理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】
図1は、光源からの光を光ガイド(例えば、光ファイバ)に結合する従来技術のシステムを概略的に示す。
【
図2】
図2は、光源からの光を標的領域に伝送する内視鏡で使用するための光学システムを概略的に示す。
【
図3】
図3A及び
図3Bは、本発明の実施形態による光学システムを概略的に示す。
【
図4】
図4は、本発明による光学システムが組み込まれた内視鏡を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明は、概して、対象とする標的領域を照明するために、光源によって放射される光を内視鏡等の器具に効率的に結合することを可能にする光学システムを対象とする。様々な用語は、当技術分野におけるそれらの用語の通常の意味に従って、本明細書で使用される。本明細書で使用される「開口数(numerical aperture)」とは、システムが光を取り込める又は放射できる角度の範囲を特徴付ける無次元数を指す。
【0022】
本明細書で使用される「約(about)」とは、(例えば、数値の)最大5%の変動を示すことを意図する。
【0023】
図3A及び3Bを参照すると、ある実施形態による光学システム100は、レンズ104に光学的に結合されて光を伝達する光源102を備える。本発明の実施には、様々な光源を利用することができる。例として、いくつかの実施形態では、光源が発光ダイオード(LED又はハロゲン電球)であってもよい。いくつかの実施形態において、光源102は電磁スペクトルの可視部分、例えば、約450nm~約700nmの波長領域の光を生成するが、他の実施形態では、他の波長を有する光を生成する光源を利用することもできる。
【0024】
レンズ104は、光源102に光学的に結合され、光源102から光を受け取る入力面104aと、受け取った光又は少なくともその一部が出力面104bを通ってレンズを
出る出力面104bを有する。周面104cは、入力面104aと出力面104bの間に延在する。この実施形態において、周面104cは、2つの焦点fin及びfoutを有する楕円体状(平面断面が楕円形である3次元形状)である。この実施形態において、光源102は焦点fin(本明細書では「入力焦点」とも呼ばれる)又はその付近に配置され、焦点fout(本明細書では「出力焦点」とも呼ばれる)はレンズ104の外部にある。
【0025】
光学システム100は、光ガイド106と、レンズ104と光ガイド106の間に設けられるテーパ状光パイプ108と、をさらに含む。テーパ状光パイプ108は、レンズからの光を受け取る入力面108aと、出力面108bと、を有し、出力面108bは、出力面108bを出た光が光ガイド106に入射するように、光ガイド106に光学的に結合される。テーパ状光パイプ108の断面積は、テーパ状光パイプ108の入力面108aから出力面108bに行くにつれて減少する。より具体的には、この実施形態において、テーパ状光パイプ108は、実質的に円形の入力面及び出力面を有し、光パイプの入力面の半径(Rin)は、出力面の各半径(Rout)よりも小さい。周面108cは、入力面108aと出力面108bの間に延在する。光パイプ108のテーパは、抜き勾配によって特徴付けることができ、抜き勾配は、例えば約1°~約20°にすることができる。
【0026】
この実施形態において、レンズ104、並びにレンズ104に対するテーパ状光パイプ108の位置は、出力焦点foutがテーパ状光パイプ108内に位置するように構成される。より具体的には、この実施形態において、出力焦点foutは、光パイプの光軸(OA)に沿って、光パイプの入力面108aよりも出力面108bに近い位置に配置される。
【0027】
図3Aに示すように、光パイプ108に入る光線は、収束角(β)で出力焦点(f
out)に収束し、次いで、出力焦点(f
out)を越えて光パイプの出力面に向かって伝播するにつれて発散する(発散角は収束角に等しい)。いくつかの実施形態において、レンズ104は、出力焦点f
outを越えて伝播する光線の発散角が光ガイド106の開口数と実質的に等しくなるように構成される。これにより、テーパ状光ガイド108を出てライトガイド106に入る光は、効率良く結合することができる。
【0028】
いくつかの実施形態において、テープ状光パイプの出力面108aから出力焦点foutまでの最大距離(xmax)は、以下の関係式によって与えられる。
【0029】
【0030】
ここで、Routは、光パイプの出力面の半径を示し、βは、出力焦点を越えて伝播する光の発散角を示す。
【0031】
本明細書で論じるようにテーパ状光パイプ内に出力焦点foutを配置することで、光パイプに入射する光がその周面を介して光パイプから出なくなり、したがって、そのような光を光導波路106に効率良く結合することができる。
【0032】
レンズ104、光パイプ108、及びライトガイド106は、様々な適切な材料で形成することができる。例として、いくつかの実施形態において、レンズ104は、PMMA(ポリメチルメタクリレート)又はPC(ポリカーボネート)等のポリマー材料で形成することができる。あるいは、レンズ104は、レンズ104が高出力光源(例えば、高出力LED)と結合できるように、ガラスで形成することができる。この実施形態では、テーパ状光パイプ108がガラスで形成されるが、他の実施形態では、上述の適切なポリマー材料等で形成することができる。さらに、この実施形態では、光ガイドの形態が光ファイバ(又は光ファイバの束)であり、これにより、光ガイド内に導入された光を標的領域に導く際に光ファイバを曲げることができる。
【0033】
本発明による光学システムには、様々な用途を見出すことができる。例として、このような光学システムを、照明源として内視鏡に組み込むことができる。例えば、
図4は内視鏡本体402を有する内視鏡400を示し、内視鏡本体402は、近位端(PE)から遠位端(DE)まで延在する可撓性の細長い要素404を含む。この細長い要素は、患者に挿入されるように構成される。例示的な内視鏡は、デバイスを操作するためのハンドル406をさらに含む。
【0034】
本発明による光学システムは、標的領域を照明するための光を提供するように、内視鏡本体402に結合することができる。この実施形態において、光学システムは、光ガイドアダプタ406を介して内視鏡本体に結合される。より具体的には、光源102、レンズ104、テーパ状光パイプ108、及び光ガイド106の一部は、光アダプタ406のハウジング406a内に配置される。光ガイド106は、光カプラから可撓性要素404まで延在し、光ガイドの遠位端は、可撓性要素の遠位端(DE)の付近に位置し、その結果、光ガイド106を通って進む光は、可撓性要素の遠位端を出て、対象とする標的領域を照明することができる。
【0035】
当業者であれば、本発明の範囲から逸脱することなく、上記の実施形態に様々な変更を加えることができることを理解するであろう。
【国際調査報告】