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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-27
(54)【発明の名称】磁気レベル・ゲージ
(51)【国際特許分類】
   G01F 23/16 20060101AFI20221020BHJP
【FI】
G01F23/16
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022512289
(86)(22)【出願日】2020-08-18
(85)【翻訳文提出日】2022-03-16
(86)【国際出願番号】 CN2020109715
(87)【国際公開番号】W WO2021036859
(87)【国際公開日】2021-03-04
(31)【優先権主張番号】201910785398.7
(32)【優先日】2019-08-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514116947
【氏名又は名称】江▲蘇▼多▲維▼科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】MULTIDIMENSION TECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Building D & E, No.2 Guangdong Road,Zhangjiagang Free Trade Zone,Zhangjiagang,Jiangsu,215634 China
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】特許業務法人 ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チー、ビン
(72)【発明者】
【氏名】シュエ、ソンション
【テーマコード(参考)】
2F014
【Fターム(参考)】
2F014AB02
2F014BA10
(57)【要約】
物質貯蔵容器のための壁装着式磁気レベル・ゲージは、物質貯蔵容器の側壁上に位置し、物質貯蔵容器内の物質の高さに応じて機械的変位を生じさせる磁性体変位アセンブリ(101)を備える。保護ハウジング(108)、保護ハウジング(108)内に位置する磁気抵抗チップ(103)、および処理モジュール(2a)を備えた磁気センサ・アセンブリ(2)をさらに含む。保護ハウジング(108)は、物質貯蔵容器の側壁に固定される。磁気抵抗チップ(103)は、磁石変位アセンブリ(101)に面する処理モジュール(2a)の側面に位置する。磁気センサ・アセンブリ(2)は、磁石変位アセンブリ(101)によって生成される磁場を感知して物質貯蔵容器内の物質の高さを決定するのに使用される。磁石変位アセンブリ(101)は、物質の高さに従って磁石を変位させる。磁気抵抗チップは、磁石変位アセンブリ(101)の磁場変化を感知して、それに応じて物質の高さを決定する。磁気レベル・ゲージは、単純な構造、低消費電力、高感度、および低コストという利点を有する。これは、固体および液体物質測定に適している。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気レベル・ゲージにおいて、物質貯蔵容器の側壁に装着され、該磁気レベル・ゲージは、
該物質貯蔵容器内の物質の高さに応じて該物質貯蔵容器の側壁に対して機械的変位を生じさせるのに使用される磁性体変位アセンブリと、
保護ハウジング、ならびに該保護ハウジング内に位置する磁気抵抗チップおよび処理モジュールを備えた磁気センサ・アセンブリと、を備え、該保護ハウジングは、該物質貯蔵容器の該側壁に固定され、該磁気抵抗チップは、該磁性体変位アセンブリに面する該処理モジュールの側面に位置し、該磁気センサ・アセンブリは、該磁性体変位アセンブリの磁場信号を感知し、該磁場信号に従って該物質貯蔵容器内の該物質の該高さを決定するのに使用されることを特徴とする磁気レベル・ゲージ。
【請求項2】
前記磁性体変位アセンブリは、スプリング・シートおよび永久磁石材を備え、
該永久磁石材は、永久磁石材ブロックであり、前記磁気センサ・アセンブリに面する該スプリング・シートの側面の表面に固定され、または
該永久磁石材は、永久磁石材層であり、前記磁気センサ・アセンブリに面する該スプリング・シートの側面の表面に取り付けられ、または
該永久磁石材は、永久磁石材粉末であり、該スプリング・シートの内部に均等に分散され、
該永久磁石材の磁化方向は、該スプリング・シートがある平面に直角または平行であり、前記磁気抵抗チップは、該永久磁石材の最大変位経路上に位置することを特徴とする、請求項1に記載の磁気レベル・ゲージ。
【請求項3】
前記永久磁石材は、1種類の硬質磁性材料または様々な硬質磁性材料によって形成された多層薄膜複合ユニットを採用し、または
前記永久磁石材は、[軟質磁性材料/硬質磁性材料]nの多層薄膜複合材料を採用し、ただし、nは自然数であることを特徴とする、請求項2に記載の磁気レベル・ゲージ。
【請求項4】
前記磁性体変位アセンブリは、前記スプリング・シートおよび前記永久磁石材を封入する保護コーティングをさらに備えることを特徴とする、請求項2に記載の磁気レベル・ゲージ。
【請求項5】
前記物質貯蔵容器は、底面を備え、前記スプリング・シートは、前記物質貯蔵容器の該底面の近くの第1の端、および前記物質貯蔵容器の該底面から離れた第2の端を備え、
前記スプリング・シートの該第1の端は、第1の支持部材を介して第1の固定点に固定され、該第1の支持部材は、剛性支持部材または弾性支持部材であり、または前記スプリング・シートの該第1の端は、該第1の固定点に固定されており、該第1の固定点は、前記保護ハウジング上に位置する、または前記物質貯蔵容器の側壁上に位置することを特徴とする、請求項2に記載の磁気レベル・ゲージ。
【請求項6】
前記スプリング・シートの前記第2の端は、第2の支持部材を介して第2の固定点に固定され、該第2の支持部材は、剛性支持部材または弾性支持部材であり、該第2の固定点は、前記保護ハウジング上に位置する、または前記物質貯蔵容器の側壁上に位置することを特徴とする、請求項5に記載の磁気レベル・ゲージ。
【請求項7】
前記処理モジュールは、信号処理ユニットおよび回路基板を備え、該回路基板は、前記保護ハウジングの内部に固定され、前記磁気抵抗チップは、前記磁性体変位アセンブリに面する該回路基板の側面の表面上に配置され、該信号処理ユニットは、該回路基板の側面の表面上に配置され、
前記磁気抵抗チップは、前記磁性体変位アセンブリの磁場信号を感知するのに使用され、
該信号処理ユニットは、該磁場信号を取得し、該磁場信号に従って前記物質貯蔵容器内の前記物質の前記高さを決定し、次いで前記物質の高さ信号を出力するのに使用されることを特徴とする、請求項1に記載の磁気レベル・ゲージ。
【請求項8】
前記磁気抵抗チップがある平面は、前記保護ハウジングの上面の最高点で接平面に直角であり、前記磁気抵抗チップの感受方向は、前記磁気抵抗チップがある該平面上に位置し、前記磁気抵抗チップの該感受方向は、前記保護ハウジングの該上面の該最高点で該接平面に平行または直角であり、または
前記磁気抵抗チップがある平面は、前記保護ハウジングの上面の最高点で接平面に平行であり、前記磁気抵抗チップの感受方向は、前記磁気抵抗チップがある該平面上に位置し、前記磁気抵抗チップの該感受方向は、前記保護ハウジングの該上面の該最高点で該接平面に平行であることを特徴とする、請求項1に記載の磁気レベル・ゲージ。
【請求項9】
前記磁気抵抗チップは、異方性磁気抵抗チップ、巨大磁気抵抗チップ、およびトンネル接合磁気抵抗チップのいずれか1つであることを特徴とする、請求項1に記載の磁気レベル・ゲージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、倉庫保管用検出技術に関し、より詳細には、物質貯蔵容器内の物質の高さを検出する磁気レベル・ゲージに関する。
【背景技術】
【0002】
レベル・ゲージは、物質の高さを検出するために使用される。既存のレベル・ゲージは、回転パドル式、ダイアフラム式、音叉式、振動ロッド式、および高周波アドミタンス式のものを含む。回転パドル・レベル・ゲージは、モータを使用してパドルを駆動し、パドルが材料に接触すると、モータは、回転を停止し、信号を出力し、ダイアフラム・レベル・ゲージは、レバー機構を介してそれ自体の変形信号をマイクロスイッチへ伝達してアクションをトリガし、音叉レベル・ゲージは音叉が浸漬されるときの振動周波数に対する変化に基づいて信号を出力し、振動ロッド・レベル・ゲージは振動ロッド・レベル・ゲージが物質に覆われるときに振動減衰が増加すると信号をトリガし、高周波アドミタンス・レベル・ゲージは高周波を使用してアドミタンス値に対する変化をレベル変化として測定し、次いで信号をトリガし、出力する。
【0003】
しかしながら、回転パドル・レベル・ゲージは低コストであり、ダイアフラム・レベル・ゲージは低感度であり、音叉レベル・ゲージは消費電力が高く、振動ロッド・レベル・ゲージは消費電力が高く、低感度で、高コストであり、高周波アドミタンス・レベル・ゲージは消費電力が高い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態は、既存のレベル・ゲージの消費電力を低下させ感度を改善する磁気レベル・ゲージを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施形態による磁気レベル・ゲージは、物質貯蔵容器の側壁に装着され、磁気レベル・ゲージは、
物質貯蔵容器内の物質の高さに応じて物質貯蔵容器の側壁に対して機械的変位を生じさせるのに使用される磁性体変位アセンブリと、
保護ハウジング、ならびに保護ハウジング内に位置する磁気抵抗チップおよび処理モジュールを備えた磁気センサ・アセンブリと、を備え、保護ハウジングは、物質貯蔵容器の側壁に固定され、磁気抵抗チップは、磁性体変位アセンブリに面する処理モジュールの側面に位置し、磁気センサ・アセンブリは、磁性体変位アセンブリの磁場信号を感知し、磁場信号に従って物質貯蔵容器内の物質の高さを決定するのに使用される。
【0006】
さらに、磁性体変位アセンブリは、スプリング・シートおよび永久磁石材を備え、
永久磁石材は、永久磁石材ブロックであり、磁気センサ・アセンブリに面するスプリング・シートの側面の表面に取り付けられ、または
永久磁石材は、永久磁石材層であり、磁気センサ・アセンブリに面するスプリング・シートの側面の表面に取り付けられ、または
永久磁石材は、永久磁石材粉末であり、スプリング・シートの内部に均等に分散され、
永久磁石材の磁化方向は、スプリング・シートがある平面に直角または平行であり、磁気抵抗チップは、永久磁石材の最大変位経路上に位置する。
【0007】
さらに、永久磁石材は、1種類の硬質磁性材料または様々な硬質磁性材料によって形成された多層薄膜複合ユニットを採用し、または永久磁石材は、[軟質磁性材料/硬質磁性材料]nの多層薄膜複合材料を採用し、ただし、nは自然数である。
【0008】
さらに、磁性体変位アセンブリは、スプリング・シートおよび永久磁石材を封入する保護コーティングをさらに備える。
【0009】
さらに、物質貯蔵容器は、底面を備え、スプリング・シートは、物質貯蔵容器の底面の近くの第1の端、および物質貯蔵容器の底面から離れた第2の端を備え、
スプリング・シートの第1の端は、第1の支持部材を介して第1の固定点に固定され、第1の支持部材は、剛性支持部材または弾性支持部材であり、またはスプリング・シートの第1の端は、第1の固定点に固定されており、第1の固定点は、保護ハウジング上に位置する、または物質貯蔵容器の側壁上に位置する。
【0010】
さらに、スプリング・シートの第2の端は、第2の支持部材を介して第2の固定点に固定され、第2の支持部材は、剛性支持部材または弾性支持部材であり、第2の固定点は、保護ハウジング上に位置する、または物質貯蔵容器の側壁上に位置する。
【0011】
さらに、処理モジュールは、信号処理ユニットおよび回路基板を備え、回路基板は、保護ハウジングの内部に固定され、磁気抵抗チップは、磁性体変位アセンブリに面する回路基板の側面の表面上に配置され、信号処理ユニットは、回路基板の側面の表面上に配置され、
磁気抵抗チップは、磁性体変位アセンブリの磁場信号を感知するのに使用され、
信号処理ユニットは、磁場信号を取得し、磁場信号に従って物質貯蔵容器内の物質の高さを決定し、次いで物質の高さ信号を出力するのに使用される。
【0012】
さらに、磁気抵抗チップがある平面は、保護ハウジングの上面の最高点で接平面に直角であり、磁気抵抗チップの感受方向は、磁気抵抗チップがある平面上に位置し、磁気抵抗チップの感受方向は、保護ハウジングの上面の最高点で接平面に平行または直角であり、または
磁気抵抗チップがある平面は、保護ハウジングの上面の最高点で接平面に平行であり、磁気抵抗チップの感受方向は、磁気抵抗チップがある平面上に位置し、磁気抵抗チップの感受方向は、保護ハウジングの上面の最高点で接平面に平行である。
【0013】
さらに、磁気抵抗チップは、異方性磁気抵抗チップ、巨大磁気抵抗チップ、およびトンネル接合磁気抵抗チップのいずれか1つである。
【0014】
本発明の実施形態による磁気レベル・ゲージに関しては、磁性体変位アセンブリは、物質の高さに従って機械的変位を生じさせ、次いでこれにより、磁性体変位アセンブリと磁気センサ・アセンブリの間の磁場を変化させ、磁気センサ・アセンブリは、磁気センサ・アセンブリと磁性体変位アセンブリの間の磁場に対する変化に従って物質の高さを決定し、磁気抵抗チップは、高感度および低消費電力を特徴とし、このことは、貯蔵された物質の高さの高精度な検出に好都合である。先行技術と比較して、保護ハウジングは、磁気抵抗チップを本発明の実施形態における物質から隔離し、これにより物質と磁気抵抗チップの間の電気伝導性を妨げ、保護ハウジングは、磁気センサ・アセンブリの高い耐摩耗性をさらにもたらす。磁性体変位アセンブリは、物質に直接接触し、物質と共に機械的位置変化を引き起こし得るが、物質の誘電率による影響を受けない。さらに、磁気センサ・アセンブリ内の磁気抵抗チップは、消費電力が低く、高感度であり、磁気レベル・ゲージ全体の単純な構造および低コストをもたらし、これは、ブロック、粒子、および液体などの固体および液体物質の検出に適している。磁気レベル・ゲージは、物質への良好な適合性を有し、設置が単純であり、非常に信頼でき、物質をスタックまたはブロックさせる傾向がない。
【0015】
本発明の実施形態の技術的解決策または先行技術における技術的解決策をより明確に説明するために、以下、実施形態または先行技術の説明に使用される添付図面が簡潔に説明される。以下に説明される添付図面は、いくつかの本発明の実施形態であり、当業者にとって、他の図面は、発明のスキルを伴うことなくこれらの図面に従って取得され得ることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施形態による磁気レベル・ゲージの概略図である。
図2】本発明の一実施形態による磁気レベル・ゲージの概略図である。
図3】本発明の一実施形態によるレベル・ゲージ内の磁性体変位アセンブリの概略図である。
図4】本発明の一実施形態によるレベル・ゲージ内の磁性体変位アセンブリの概略図である。
図5】本発明の一実施形態によるレベル・ゲージ内の磁性体変位アセンブリの概略図である。
図6】本発明の一実施形態による磁気レベル・ゲージの概略図である。
図7】本発明の一実施形態による磁気レベル・ゲージの概略図である。
図8】本発明の一実施形態による磁気レベル・ゲージの概略図である。
図9】本発明の一実施形態による磁気レベル・ゲージの概略図である。
図10】本発明の一実施形態による磁気レベル・ゲージの概略図である。
図11】本発明の一実施形態による磁気レベル・ゲージの概略図である。
図12】本発明の一実施形態による磁気レベル・ゲージの概略図である。
図13】本発明の一実施形態による磁気レベル・ゲージの概略図である。
図14】本発明の一実施形態による磁気レベル・ゲージの概略図である。
図15】本発明の一実施形態による磁気レベル・ゲージの概略図である。
図16】本発明の一実施形態による磁気レベル・ゲージの概略図である。
図17】本発明の一実施形態による磁気レベル・ゲージの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の目的、技術的解決策、および利点をより明確にさせるために、本発明の技術的解決策は、実施のやり方を通じて、および本発明の実施形態における添付図面を参照して、明確かつ完全に説明される。説明される実施形態は、本発明の実施形態の一部であり、全部ではないことが明らかである。発明のスキルを伴うことなく本発明の実施形態に基づいて当業者によって得られる全ての他の実施形態は、本発明の保護範囲に包含されるものとする。
【0018】
図1および図2を参照すると、本発明の一実施形態による磁気レベル・ゲージの概略図が示されている。本発明の実施形態による磁気レベル・ゲージは、物質貯蔵容器の側壁に装着され、物質貯蔵容器内の粒子状物質、粉末、スラリー、または液体などの物質の貯蔵高さ、および液体界面の位置を測定するために使用することができる。
【0019】
本実施形態による磁気レベル・ゲージは、物質貯蔵容器内の物質の高さに応じて物質貯蔵容器の側壁に対して機械的変位を生じさせるのに使用される磁性体変位アセンブリ1と、保護ハウジング108、ならびにこの保護ハウジング108内に位置する磁気抵抗チップ103および処理モジュール2aを備えた磁気センサ・アセンブリ2と、を備え、保護ハウジング108は、物質貯蔵容器の側壁1aに固定され、磁気抵抗チップ103は、磁性体変位アセンブリ1に面する処理モジュール2aの側面に位置し、磁気センサ・アセンブリ2は、磁性体変位アセンブリ1の磁場信号を感知し、磁場信号に従って物質貯蔵容器内の物質の高さを決定するのに使用される。
【0020】
本実施形態において、磁性体変位アセンブリ1は、物質貯蔵容器の側壁1a上へ直接固定することができ、一方、磁性体変位アセンブリ1は、図2に示されるように、支持部材によって物質貯蔵容器の側壁1a上へ固定することもでき、磁気センサ・アセンブリ2は、物質貯蔵容器の側壁1a上へ直接固定される。磁気レベル・ゲージの作動原理は、磁性体変位アセンブリ1が物質の高さに応じて対応する機械的変位を生じさせ、磁性体変位アセンブリ1の変位が磁性体変位アセンブリ1と磁気抵抗チップ103の間の相対的距離を変化させ、磁気抵抗チップ103が磁気抵抗チップ103と磁性体変位アセンブリ1の間の磁場信号を感知し、処理モジュール2aが磁場情報に従って物質貯蔵容器内の物質の高さを決定するといったものであると理解することができる。磁気レベル・ゲージの信号変換プロセスは、磁性体変位アセンブリ1が物質の高さ情報を機械的変位情報へ変換し、磁気抵抗チップ103が機械的変位情報を磁場情報へ変換し、次いで処理モジュール2aが磁場情報を物質の高さ情報へ変換するといったものであると理解することができる。
【0021】
磁気レベル・ゲージは、磁性体変位アセンブリ1、および磁気センサ・アセンブリ2を備え、そして、これらの2つのアセンブリの装着位置は、本明細書中で特に限定されない磁気レベル・ゲージの検出機能を実現することができるはずであることが理解することができる。
【0022】
磁性体変位アセンブリ1は、物質貯蔵容器内の物質の高さに応じて側壁1aに対しての機械的変位を生じさせることができる。具体的には、物質貯蔵容器内の物質は、磁性体変位アセンブリ1に対する圧力をもたらし、磁性体変位アセンブリ1を磁気センサ・アセンブリ2の方向へ変位させることができ、異なる高さの物質貯蔵容器内の物質は、磁性体変位アセンブリ1に対して異なる圧力をもたらし、磁性体変位アセンブリ1の対応する変位は、やはり大きさが異なる。したがって、磁性体変位アセンブリ1は、物質の高さに応じて対応する変位を生じさせ、それに応じて磁性体変位アセンブリ1と磁気センサ・アセンブリ2の間の相対的距離を変化させる。
【0023】
本実施形態において、磁気センサ・アセンブリ2は、保護ハウジング108、ならびに保護ハウジング108内に位置する磁気抵抗チップ103および処理モジュール2aを備え、保護ハウジング108は、物質貯蔵容器の側壁1aに固定され、磁気抵抗チップ103は、磁性体変位アセンブリ1に面する処理モジュール2aの側面に位置する。保護ハウジング108は、その中の磁気抵抗チップ103を物質から隔離することができ、それによって磁気抵抗チップ103および処理モジュール2aが損傷を受けるのを防ぐ。磁性体変位アセンブリ1および磁気センサ・アセンブリ2は、物質貯蔵容器の側壁1aに共に配置され、具体的には、磁気抵抗チップ103は、磁性体変位アセンブリ1の最大変位経路上に位置する。次いで、磁性体変位アセンブリ1の変位は、磁性体変位アセンブリ1と磁気抵抗チップ103の間の磁場を変化させ、磁性体変位アセンブリ1の最大変位経路上に位置する磁気抵抗チップ103は、磁気抵抗チップ103と磁性体変位アセンブリ1の間の磁場信号を感知することができる。磁気抵抗チップ103は、感知した磁場信号を磁気抵抗値に対する変化へ変換し、処理モジュール2aは、磁気抵抗値信号に従って物質貯蔵容器内の物質の高さを決定する。
【0024】
適宜、磁性体変位アセンブリ1の構造は、磁気的機能と弾性的機能を組み合わせる任意の構造、例えば、磁性スプリング・シートであることを理解することができる。適宜、磁気センサ・アセンブリ2内の磁気抵抗チップ103は、本明細書中で特に限定されない磁場信号を検出することができる任意の磁気抵抗センサである。保護ハウジング108は、適宜、非磁性物質であり、具体的には、金属、セラミック、ガラス、石英、または複合材料であり、これは、保護ハウジング108が磁性体変位アセンブリ1の機械的変位に悪影響を及ぼすのを防ぐ。
【0025】
本実施形態による磁気レベル・ゲージに関しては、磁性体変位アセンブリは、物質の高さに従って機械的変位を生じさせ、次いでこれにより、磁性体変位アセンブリと磁気センサ・アセンブリの間の磁場を変化させ、磁気センサ・アセンブリは、磁気センサ・アセンブリと磁性体変位アセンブリの間の磁場に対する変化に従って物質の高さを決定し、磁気センサ・アセンブリの磁気抵抗チップは、高感度および低消費電力を特徴とし、このことは、貯蔵された物質の高さの高精度な検出に好都合である。先行技術と比較して、保護ハウジングは、磁気抵抗チップを本発明の実施形態における物質から隔離し、これにより物質と磁気抵抗チップの間の電気伝導性を妨げ、保護ハウジングは、磁気センサ・アセンブリの高い耐摩耗性をさらにもたらす。磁性体変位アセンブリは、物質に直接接触し、物質と共に機械的位置変化を引き起こし得るが、物質の誘電率による影響を受けない。さらに、磁気センサ・アセンブリ内の磁気抵抗チップは、消費電力が低く、高感度であり、磁気レベル・ゲージ全体の単純な構造および低コストをもたらし、これは、ブロック、粒子、および液体などの固体および液体物質の検出に適している。磁気レベル・ゲージは、物質への良好な適合性を有し、設置が単純であり、非常に信頼でき、物質をスタックまたはブロックさせる傾向がない。
【0026】
一例として、上記の技術的解決策に基づいて、磁性体変位アセンブリ1は、図1から図5に示されるように、適宜、スプリング・シート101および永久磁石材102を備え、永久磁石材102は、図3に示されるように、永久磁石材ブロックであり、磁気センサ・アセンブリ2に面するスプリング・シート101の側面の表面に固定され、または永久磁石材102は、図4に示されるように、永久磁石材層であり、磁気センサ・アセンブリ2に面するスプリング・シート101の側面の表面に取り付けられ、または永久磁石材102は、図5に示されるように、永久磁石材粉末であり、スプリング・シート101の内部に均等に分散され、永久磁石材102の磁化方向は、スプリング・シート101がある平面に直角または平行であり、磁気抵抗チップ103は、永久磁石材102の最大変位経路上に位置する。
【0027】
本実施形態において、スプリング・シート101は、シート状エラストマーであり、スプリング・シート101を形成する物質は、適宜、金属、セラミック、ケイ素、またはケイ素化合物、ゴム、または合成高分子である。限定するものではない全てのシート状エラストマーは、本発明の保護範囲内に入るものとすると理解できる。磁気レベル・ゲージのスプリング・シート101は、物質貯蔵容器内の物質の高さの圧力の下で対応する機械的位置変化を生じせる、すなわち、変位を生じさせることができる。スプリング・シート101が生じる機械的位置変化は、異なる高さの材料について異なり、物質の作用によってスプリング・シート101が生じる変位の方向は、磁気センサ・アセンブリ2に向いているスプリング・シート101の方向であることを理解することができる。
【0028】
本実施形態において、スプリング・シート101は、その上に永久磁石材102を備える。永久磁石材102は、層としてスプリング・シート101の表面に取り付けられ、粉末としてスプリング・シート101の内部に均等に分散され、またはブロックとしてスプリング・シート101に取り付けられ得る。スプリング・シート101は、機械的位置変化を生じさせ、これは、その上の永久磁石材102を駆動して機械的位置変化を生じさせ、次いで永久磁石材102と磁気抵抗チップ103の間の磁場が変化する。永久磁石材102とスプリング・シート101の間の相対位置関係により、永久磁石材102は、磁性体変位アセンブリ1を形成するように接着、溶接、電気めっき、スパッタリング成長、蒸着、またはスピン・コーティングによってスプリング・シート101上に形成することができる。
【0029】
磁気抵抗チップ103は、永久磁石材102の最大変位経路上に位置し、次いで、磁気抵抗チップ103は、磁気抵抗チップ103と永久磁石材102の間の磁場を感知することができる。磁場信号は、磁気抵抗チップ103と永久磁石材102の間の相対的距離に対する変化と共に変化する。
【0030】
本実施形態において、適宜、永久磁石材102は、1種類の硬質磁性材料また様々な硬質磁性材料で作製された多層薄膜複合ユニットを採用する。他の実施形態では、適宜、永久磁石材は、[軟質磁性材料/硬質磁性材料]nの多層薄膜複合ユニットを採用し、すなわち、軟質磁性材料層および硬質磁性材料層が積み重ねられ、ただし、nは自然数、例えばn=2である。そして、適宜、永久磁石材は、軟質磁性材料層として第1の層および第3の層を、ならびに硬質磁性材料層として第2の層および第4の層を有する。適宜、永久磁石材102を作製するための硬質磁性材料は、限定するものではないが、フェライト、AlNiCo、および希土類永久磁石を含み、永久磁石材102を作製するための軟質磁性材料は、限定するものではないが、FeCo、NiFe、ケイ素鋼板、および工業用純鉄を含む。永久磁石材102を構成する硬質磁性材料および/または軟質磁性材料は、限定するものではないが、上記の例を含むことが理解できる。
【0031】
本実施形態において、磁性体変位アセンブリ1は、スプリング・シート101および永久磁石材102を備え、スプリング・シート101と永久磁石材102の組合せは、物質の高さ信号を機械的位置変化に変換し、物質の高さの続く検出を容易にするようになっている。具体的には、スプリング・シート101および永久磁石材102は、非常に感度のよい磁気抵抗チップ103と共に働くように合成される。磁気抵抗チップ103の近くの磁場は、スプリング・シート101の変位の結果として変化し、磁気抵抗チップ103の磁気抵抗値に対する変化をもたらし、処理モジュール2aは、機械的移動を電気信号に変換し、それによって物質貯蔵容器内の物質の高さの信号を正確に取得する。ここで、スプリング・シート101および永久磁石材102によって形成された磁性体変位アセンブリ1は、物質の伝導性に敏感でない、物質の誘電率によって影響されない、ブロックおよび粒子などの固体物質の検出に適している、液体物質の検出にも適している、および物質に対して良好な適合性を有するといった利点を有する。一方では、スプリング・シート101は、高感度を有し、全般に使用することができ、物質のスタックまたはブロックを引き起こさず、消費電力を有さず、摩耗に対して耐性があり、全体的な構造が単純であり、コストが低い。
【0032】
適宜、磁性体変位アセンブリ1は、図6に示されるように、スプリング・シート101および永久磁石材102を封入する保護コーティング301をさらに備える。保護コーティング301は、磁性体変位アセンブリ1を物質から隔離することができ、それによって磁性体変位アセンブリ1が物質に直接接触するのを防ぎ、磁性体変位アセンブリ1の耐用年数を延ばし、物質による磁性体変位アセンブリ1の摩耗を減少させ、磁性体変位アセンブリ1の耐摩耗性を改善する。適宜、保護コーティング301は、金属またはセラミック物質などの耐摩耗性または耐腐食性ポリマー材料であってもよく、他の実施形態では、限定するものではないが、テトラフルオロエチレン、チタン、チタン合金、タングステン合金、クロム、および酸化アルミニウム材料を含むこともでき、これにより物質によるスプリング・シートおよび永久磁石材の消耗を防ぐことができる。
【0033】
適宜、物質貯蔵容器は、底面(図示せず)を備え、スプリング・シート101は、図7から図10に示されるように、物質貯蔵容器の底面の近くの第1の端、および物質貯蔵容器の底面から離れた第2の端を備え、スプリング・シート101の第1の端は、第1の支持部材109を介して第1の固定点(図示せず)に固定され、第1の支持部材109は、剛性支持部材または弾性支持部材であり、またはスプリング・シート101の第1の端は、第1の固定点に固定されており、第1の固定点は、保護ハウジング108上に位置する、または物質貯蔵容器の側壁1a上に位置する。
【0034】
本実施形態において、磁気レベル・ゲージは、物質貯蔵容器の側壁に装着され、スプリング・シート101はシート状エラストマーであり、このシート状エラストマーは2つの端を備え、底面の近くのシート状エラストマーの一端は、スプリング・シート101の第1の端として定められ、底面から離れたシート状エラストマーの他端は、スプリング・シート101の第2の端として定められる。磁気レベル・ゲージは、物質貯蔵容器の側壁1aに装着され、スプリング・シート101の第1の端は、特に、スプリング・シート101の下端を指し、スプリング・シート101の第2の端は、特に、スプリング・シート101の上端を指すことを理解できる。スプリング・シート101の1つまたは複数の端は、剛性接続または弾性接続によって固定され、固定点は、保護ハウジング108の表面上または物質貯蔵容器の側壁1aの表面上に位置してもよい。
【0035】
適宜、スプリング・シート101の一端は、固定される。
【0036】
図1に示されるように、スプリング・シート101の第1の端は、物質貯蔵容器の側壁1aに直接固定される。
【0037】
図2に示されるように、スプリング・シート101の第1の端は、第1の支持部材109を介して保護ハウジング108の表面に固定され、適宜、第1の支持部材109は、剛性支持部材である。
【0038】
図7に示されるように、スプリング・シート101の第1の端は、保護ハウジング108の表面に直接固定される。
【0039】
図8に示されるように、スプリング・シート101の第1の端は、第1の支持部材109を介して物質貯蔵容器の側壁1aに固定され、適宜、第1の支持部材109は、剛性支持部材である。
【0040】
他の実施形態では、適宜、第1の支持部材は、弾性支持部材であることもできる。
【0041】
適宜、スプリング・シート101の第2の端は、第2の支持部材110を介して第2の固定点に固定され、第2の支持部材110は、剛性支持部材または弾性支持部材であり、第2の固定点は、保護ハウジング108上に位置するまたは物質貯蔵容器の側壁1a上に位置する。
【0042】
適宜、スプリング・シート101の2つの端は、固定される。
【0043】
図9に示されるように、スプリング・シート101の第1の端は、第1の支持部材109を介して保護ハウジング108の表面に固定され、適宜、第1の支持部材109は、剛性支持部材であり、スプリング・シート101の第2の端は、第2の支持部材110を介して保護ハウジング108の表面に固定され、適宜、第2の支持部材110は、剛性支持部材である。永久磁石材102は、スプリング・シート101の中央に位置することが理解できる。この時点で、スプリング・シート101の下端は、第1の端として定義することができ、スプリング・シート101の上端は、第2の端として定義することができる。
【0044】
図10に示されるように、スプリング・シート101の第1の端は、第1の支持部材109を介して保護ハウジング108の表面に固定される、適宜、第1の支持部材109は、剛性支持部材であり、スプリング・シート101の第2の端は、第2の支持部材110を介して保護ハウジング108の表面に固定され、適宜、第2の支持部材110は、弾性支持部材である。
【0045】
適宜、磁性体変位アセンブリ1から離れた保護ハウジング108の側面の表面は、物質貯蔵容器の側壁1aに取り付けおよび固定され、磁性体変位アセンブリ1に面する保護ハウジング108の側面の表面は、平坦面または弧面である。
【0046】
図11に示されるように、適宜、物質貯蔵容器の側壁1aは平坦面であり、磁性体変位アセンブリ1に面する保護ハウジング108の側面の表面は平坦面であり、磁性体変位アセンブリ1から離れた保護ハウジング108の側面の表面は物質貯蔵容器の側壁1aに取り付けおよび固定される。
【0047】
図12に示されるように、適宜、物質貯蔵容器の側壁1aは弧面であり、磁性体変位アセンブリ1に面する保護ハウジング108の側面の表面は平坦面であり、磁性体変位アセンブリ1から離れた保護ハウジング108の側面の表面は物質貯蔵容器の側壁1aに適応的に取り付けおよび固定される。
【0048】
図13に示されるように、適宜、物質貯蔵容器の側壁1aは平坦面であり、スプリング・シート101に面する保護ハウジング108の側面の表面は弧面であり、磁性体変位アセンブリ1は弧面を有する保護ハウジング108と固定接続している。
【0049】
保護ハウジング108の上部弧面の設計は、物質による保護ハウジング108への機械的衝撃および摩耗を減少させるのに好都合であり、装着位置と同じ弧度を有するための保護ハウジング108の底部弧面および底部平坦面の選択は、保護ハウジング108と装着位置の間の最大化されたフィッティングを実現し、これにより応力を減少させるとともに、同時に安定性を改善することに留意されたい。
【0050】
一例として、上記の技術的解決策に基づいて、処理モジュール2aは、図2および図14に示されるように、適宜、信号処理ユニット104および回路基板105を備え、回路基板105は、保護ハウジング108の内部に固定され、磁気抵抗チップ103は、磁性体変位アセンブリ1に面する回路基板105の側面の表面上に配置され、信号処理ユニット104は、回路基板105の側面の表面上に配置され、磁気抵抗チップ103は、磁性体変位アセンブリ1の磁場信号を感知するのに使用され、信号処理ユニット104は、磁場信号を取得し、この磁場信号に従って物質貯蔵容器内の物質の高さを決定し、次いで物質の高さ信号を出力するのに使用される。図1から図13の処理モジュール2aは、図2および図14のものと同じ構造を有し、これは、本明細書中で特に繰り返されたり、示されたりしない。
【0051】
具体的には、保護ハウジング108の上面は、側壁1aから離れた保護ハウジング108の側面の表面を指す。図1から図13に示されるように、磁気抵抗チップ1がある平面は、保護ハウジング108の上面の最高点で接平面に平行であり、磁気抵抗チップ103の感受方向は、磁気抵抗チップ103がある平面上に位置し、 磁気抵抗チップ103の感受方向は、保護ハウジング108の上面の最高点で接平面に平行である。図14に示されるように、磁気抵抗チップ1がある平面は、保護ハウジング108の上面の最高点で接平面に直角であり、磁気抵抗チップ103の感受方向は、磁気抵抗チップ103がある平面上に位置し、磁気抵抗チップ103の感受方向は、保護ハウジング108の上面の最高点で接平面に平行または直角である。
【0052】
本実施形態において、適宜、回路基板105は、PCB回路基板であり、回路基板105は、支持コラムによって保護ハウジング108の内部に固定される。代替として、他の実施形態では、PCB回路基板は、保護ハウジングの内壁に直接固定されてもよい。磁気抵抗チップ103および信号処理ユニット104は、PCB回路基板上に集積され、さらに、磁気抵抗チップ103は、その最大変位経路上で永久磁石材102の直投影の内側に位置する。
【0053】
適宜、磁気抵抗チップ103は、異方性磁気抵抗チップ、巨大磁気抵抗チップ、およびトンネル接合磁気抵抗チップのいずれか1つである。磁気抵抗チップ103は、永久磁石材102の磁場信号を感知し、磁場信号を磁気抵抗信号に変換し、それを信号処理ユニット104に伝達することができ、信号処理ユニット104は、磁気抵抗信号を解析および処理し、結果を出力する。
【0054】
適宜、信号処理ユニット104は、CPU、MCU、DSP、ASIC、増幅器、フィルタ、および比較器などの集積回路チップのうちの1つまたは複数であり、あるいは信号処理ユニット104は、ディスクリート素子を備えるとともに上記の要素と同じ機能を有するPCB回路基板上の回路であり得る。信号処理ユニット104は、回路基板105を介して磁気抵抗チップ103が発生する磁気抵抗信号の受信、変調、フィルタリング、増幅、アナログ・デジタル変換、絶縁、ノイズ削減、レベル・スイッチ、出力フォーム変換の実行、およびデータ伝送ユニット111への処理された信号の送信といった機能のうちの1つまたは複数を有する。信号処理ユニット104および磁気抵抗チップ103は、同じ封入内に位置することができ、または独立して封入されてもよいことが理解できる。
【0055】
適宜、回路基板105は、図15に示されるように、電源ユニット112およびデータ伝送ユニット111をさらに備える。
【0056】
データ伝送ユニット111は、磁気抵抗チップ103が発生する信号および信号処理ユニット104が発生する信号のうちの少なくとも1つを外部端子へ伝送し、データ伝送ユニット111は、無線伝送または有線伝送方式で伝送を実行する。データ伝送ユニット111が無線伝送方式で伝送を実行する場合、無線伝送ユニットは、回路基板105上にさらに集積され、無線伝送ユニットは、データ伝送ユニット111のデータを無線伝送方式で外部割り込みへ伝送する。データ伝送ユニット111および信号処理ユニット104は、同じ封入内に位置してもよく、または独立して封入されてもよいことが理解できる。
【0057】
電源ユニット112は、レベル・ゲージ内の全ての電力消費要素へ電力を供給し、例えば、磁気抵抗チップ103、信号処理ユニット104、回路基板105、およびデータ伝送ユニット111へ電力を供給する。電源ユニット112は、内部バッテリおよび/または外部配線によって電力を供給するものであり、内部バッテリは、保護ハウジング108の内部に配置され、外部配線は、保護ハウジング108の表面上のシール式ポートを通してPCB回路基板に接続される。
【0058】
他の実施形態では、適宜、データ伝送ユニットおよび電源ユニットは、保護ハウジングの内壁に固定することもできる。
【0059】
図14に示されるように、データ伝送ユニット(図示されていないが、回路基板105に集積されている)が有線伝送方式で伝送を実行する場合、磁気センサ・アセンブリ2は、伝送配線113をさらに備える。伝送配線113は、外部端子と電気的に接続され、シール式ポート106が、伝送配線113との接続の位置で保護ハウジング108上にさらに配置され、伝送配線113は、保護ハウジング108の表面上のシール式ポート106を通してPCB回路基板と電気的に接続されており、シール式ポート106は、封止および防水機能を実現することができ、このようにして、固体および液体物質は、保護ハウジング108と伝送配線113の接続位置を通って保護ハウジング108に入って磁気センサ・アセンブリ2に損傷を与えるのが防がれ得る。伝送配線106は、PCB回路基板上へさらに延び、 電力供給信号および他の信号を全てのデバイスへ伝送することに留意されたい。
【0060】
上記の例に基づいて、磁気センサ機能に基づくレベル・ゲージの回路原理は、電源ユニットが電力を全ての電力消費デバイスに供給し、磁気抵抗チップがスプリング・シート上の永久磁石材の変位によって引き起こされる磁場変化を電気信号に変換し、PCB回路基板を介して信号処理ユニットへ信号を出力し、磁気抵抗チップによって出力される信号は、シングル・エンド出力または差動出力のやり方で出力され、信号処理ユニットは、信号を調整し、必要に応じて、電流または電圧信号を出力し、あるいは必要に応じて、アナログまたはデジタル信号を出力し、次いでデータ伝送ユニットを介して外部端子へ信号を出力し、それによって物質貯蔵容器内の物質の高さを決定するというものである。
【0061】
一例として、上記の技術的解決策に基づいて、磁気抵抗チップ103、信号処理ユニット104、および回路基板105は、図16および図17に示されるように、適宜、磁気センサ・アセンブリの磁気センサ測定基本ユニット401を形成し、複数の磁気センサ測定基本ユニット401は、直線的なスプリング・シートおよび永久磁石材と共に働くように保護ハウジング108内部に直線的な配置のやり方で配置することができ、これは、異なる物質の高さの正確な測定のために使用することができる。
【0062】
本実施形態において、複数の磁気センサ測定基本ユニット401は、1つのスプリング・シートを共有することができ、スプリング・シートの延在方向は、物質貯蔵容器の底面から物質貯蔵容器の上面への方向に平行であり、複数の磁気センサ測定基本ユニット401は、スプリング・シートの延在方向上に連続的に配置される。複数の磁気センサ測定基本ユニット401は、PCB回路基板105または伝送配線106を介して互いに接続され、複数の磁気センサ測定基本ユニット401は、伝送配線106を介して保護ハウジング108の外側へ信号を伝送する。具体的には、各磁気センサ測定基本ユニット401は、1つまたは複数のデータ伝送ユニットを備え、保護ハウジング108の外側へ信号を伝送する。複数の磁気センサ測定基本ユニット401も、伝送配線106を介して電力供給され、あるいは1つまたは複数の電源ユニットは、自己電力供給を実現するために磁気センサ測定基本ユニット401の内部に設けられる。
【0063】
前述の説明は、好ましい実施形態に過ぎず、本発明の技術的原理を用いたものであることに留意されたい。当業者は、本発明は本明細書中で説明した特定の実施形態に限定されないことを理解されたい。様々な明らかな変更、再調整、相互組合せ、および置換が、本発明の保護範囲から逸脱することなく、当業者によってなされてもよい。したがって、本発明は、上記実施形態によって詳細に説明されるが、本発明は、上記実施形態だけに限定されない。より多くの他の均等な実施形態が、本発明の概念から逸脱することなくさらに包含され得、一方、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲内にあるものとする。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図14
図15
図16
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【国際調査報告】