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特表2022-545498異常端末の処理方法、ネットワーク管理機器、及びコンピュータ読み取り可能な媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-27
(54)【発明の名称】異常端末の処理方法、ネットワーク管理機器、及びコンピュータ読み取り可能な媒体
(51)【国際特許分類】
   H04W 24/08 20090101AFI20221020BHJP
【FI】
H04W24/08
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022512327
(86)(22)【出願日】2020-07-17
(85)【翻訳文提出日】2022-02-22
(86)【国際出願番号】 CN2020102816
(87)【国際公開番号】W WO2021031761
(87)【国際公開日】2021-02-25
(31)【優先権主張番号】201910776929.6
(32)【優先日】2019-08-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】田文凱
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067DD11
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE16
5K067HH22
5K067LL08
(57)【要約】
異常端末の処理方法、ネットワーク管理機器、電子機器及びコンピュータ読み取り可能な媒体であって、通信技術分野に属する。本開示の実施例の異常端末の処理方法は、各基地局によってアップロードされた、最小化ドライブテストタスクを実行する際に取得された異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係から、第1の保護テーブルを生成するステップ(S1)と、前記第1の保護テーブルをクラウドサーバにアップロードし、前記クラウドサーバは各ネットワーク管理機器によってアップロードされた第1の保護テーブルを集計して第2の保護テーブルを生成するステップ(S2)と、クラウドサーバによって配信された前記第2の保護テーブルを受信し、前記第2の保護テーブルにおける少なくとも一部の異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係を前記基地局に配信し、前記基地局は異常端末タイプ識別子を有する端末を制御して最小化ドライブテストタスクの実行を終了させるステップ(S3)とを含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
各基地局によってアップロードされた、最小化ドライブテストタスクを実行する際に取得された異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係から、第1の保護テーブルを生成するステップと、
前記第1の保護テーブルをクラウドサーバにアップロードし、前記クラウドサーバは各ネットワーク管理機器によってアップロードされた第1の保護テーブルを集計して第2の保護テーブルを生成するステップと、
クラウドサーバによって配信された前記第2の保護テーブルを受信し、前記第2の保護テーブルにおける少なくとも一部の異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係を前記基地局に配信し、前記基地局は異常端末タイプ識別子を有する端末を制御して最小化ドライブテストタスクの実行を終了させるステップとを含む異常端末の処理方法。
【請求項2】
各基地局によってアップロードされた、最小化ドライブテストタスクを実行する際に取得された異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係から、第1の保護テーブルを生成する前記ステップの前に、
異常行動タイプに応じて、基地局が異常行動を起こした対応する関連機能をオンにしているか否かを判断するステップと、
基地局が異常行動を起こした対応する関連機能をオンにしていると判断した場合、前記基地局の該異常行動に対応する性能指標を検出するステップと、
検出した性能指標が第1の閾値より大きいか否かを判断するステップと、
第1の閾値より大きいと判断した場合、基地局を制御して起こされた異常行動タイプに応じて異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係を取得させるステップとをさらに含む、請求項1に記載の異常端末の処理方法。
【請求項3】
クラウドサーバによって配信された前記第2の保護テーブルを受信し、前記第2の保護テーブルにおける少なくとも一部の異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係を前記基地局に配信し、前記基地局は異常端末タイプ識別子を有する端末を制御して最小化ドライブテストタスクの実行を終了させる前記ステップは、
クラウドサーバによって配信された第2の保護テーブルを受信するステップと、
前記第2の保護テーブルにおける異なる異常端末タイプ識別子の個数を取得し、Mとするとともに、基地局が受信し得る異なる異常端末タイプ識別子の個数を取得し、Nとするステップと、
MがNより大きいか否かを判断するステップと、
M>Nと判断した場合、前記第2の保護テーブルにおけるN個の異なる異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係を前記基地局に配信し、前記基地局は異常端末タイプ識別子を有する端末を制御して最小化ドライブテストタスクの実行を終了させるステップと、
M≦Nと判断した場合、第2の保護テーブルを前記基地局に配信し、前記基地局は異常端末タイプ識別子を有する端末を制御して最小化ドライブテストタスクの実行を終了させるステップとを含む、請求項1に記載の異常端末の処理方法。
【請求項4】
M>Nと判断した場合、前記第2の保護テーブルにおけるN個の異なる異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係を前記基地局に配信し、前記基地局は異常端末タイプ識別子を有する端末を制御して最小化ドライブテストタスクの実行を終了させる前記ステップの後に、
基地局によって送信された置換要求を受信するステップであって、前記置換要求は、異常端末タイプ識別子に対応する端末の保護回数を定期的に検出し、保護回数が0の端末が出現したときに基地局によって送信される要求を含むステップと、
前記置換要求に従って、前記第2の保護テーブルにおいて基地局に配信されていない異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係により、保護回数が0の端末に対応する異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係を置換するステップとをさらに含む、請求項3に記載の異常端末の処理方法。
【請求項5】
前記異常端末タイプ識別子は、特徴グループインジケータ、国際モバイル機器アイデンティティ、国際モバイル機器アイデンティティ‐タイプ配分コード、国際モバイル機器アイデンティティ‐ソフトウェアバージョンのいずれか1つを含む、請求項1に記載の異常端末の処理方法。
【請求項6】
各基地局によってアップロードされた、最小化ドライブテストタスクを実行する際に取得された異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係から、第1の保護テーブルを生成する生成モジュールと、
前記第1の保護テーブルをクラウドサーバにアップロードし、前記クラウドサーバは各ネットワーク管理機器によってアップロードされた第1の保護テーブルを集計して第2の保護テーブルを生成するアップロードモジュールと、
クラウドサーバによって配信された前記第2の保護テーブルを受信し、前記第2の保護テーブルにおける少なくとも一部の異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係を前記基地局に配信し、前記基地局は異常端末タイプ識別子を有する端末を制御して最小化ドライブテストタスクの実行を終了させる制御モジュールとを含む、ネットワーク管理機器。
【請求項7】
異常行動タイプに応じて、基地局が異常行動を起こした対応する関連機能をオンにしているか否かを判断する第1の判断モジュールと、
基地局が異常行動を起こした対応する関連機能をオンにしていると前記第1の判断モジュールにより判断された場合、前記基地局の該異常行動に対応する性能指標を検出する検出モジュールと、
検出した性能指標が第1の閾値より大きいか否かを判断する第2の判断モジュールと、
検出した性能指標が第1の閾値より大きいと第2の判断モジュールにより判断された場合、基地局を制御して起こされた異常行動タイプに応じて異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係を取得させる取得モジュールとをさらに含む、請求項6に記載のネットワーク管理機器。
【請求項8】
前記制御モジュールは、
クラウドサーバによって配信された第2の保護テーブルを受信する第1の受信部と、
前記第2の保護テーブルにおける異なる異常端末タイプ識別子の個数を取得し、Mとするとともに、基地局が受信し得る異なる異常端末タイプ識別子の個数を取得し、Nとする取得部と、
MがNより大きいか否かを判断する判断部と、
判断部がM>Nと判断した場合、前記第2の保護テーブルにおけるN個の異なる異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係を前記基地局に配信し、前記基地局は異常端末タイプ識別子を有する端末を制御して最小化ドライブテストタスクの実行を終了させ、判断部がM≦Nと判断した場合、第2の保護テーブルを前記基地局に配信し、前記基地局は異常端末タイプ識別子を有する端末を制御して最小化ドライブテストタスクの実行を終了させる制御部とを含む、請求項6に記載のネットワーク管理機器。
【請求項9】
前記制御モジュールは、
基地局によって送信された置換要求を受信する第2の受信部であって、前記置換要求は、異常端末タイプ識別子に対応する端末の保護回数を定期的に検出し、保護回数が0の端末が出現したときに基地局によって送信される要求を含む第2の受信部と、
前記置換要求に従って、前記第2の保護テーブルにおいて基地局に配信されていない異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係により、保護回数が0の端末に対応する異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係を置換する置換部とをさらに含む、請求項8に記載のネットワーク管理機器。
【請求項10】
1つ又は複数のプロセッサと、
前記1つ又は複数のプロセッサによって実行されると、前記1つ又は複数のプロセッサに請求項1~5のいずれか1項に記載の方法を実現させる1つ又は複数のプログラムが記憶された記憶装置とを含む電子機器。
【請求項11】
プロセッサによって実行されると、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法を実現するコンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ読み取り可能な媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は出願番号201910776929.6、出願日2019年8月22日の中国特許出願に基づいて提出され、該中国特許出願の優先権を主張しており、該中国特許出願の全内容は参照として本出願に組み込まれている。
【0002】
本開示は、通信技術分野に属し、特に、異常端末の処理方法、ネットワーク管理機器、電子機器、及びコンピュータ読み取り可能な媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
無線通信の分野では、モバイル通信の普及及びモバイル端末の広範な応用に連れて、モバイル市場で様々なタイプの端末があり、多くの端末タイプのうち、一部の異常端末が存在し、ハードウェアの欠陥や、プロトコルに厳密に準拠して業務行動を行っていないため、特定の業務を行う際に、ドロップ、アクセス失敗、ハンドオーバ失敗や測定データが頻繁に基地局に報告されるなどの異常現象が発生し、ネットワークのドロップ率、再構築率、アクセス成功率、ハンドオーバ成功率などの重要な指標に深刻な影響を与え、ネットワーク全体のメンテナンステストが極めて困難になる。
【0004】
最小化ドライブテスト(Minimization Drive Test;MDT)とは、手動の代わりに既存のネットワークの商用端末がドライブテストを行い、関連量の測定と報告を行うことである。ネットワークは端末から報告された測定に基づいて、既存のネットワークのカバー、ハンドオーバ、アクセス、干渉などの状況を分析し、問題を発見し、ネットワークに存在するカバー問題、ハンドオーバ問題、アクセス問題や干渉などの問題を解決する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、いくつかの場合に存在する技術的課題の少なくとも1つを解決し、異常端末の処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決しようとする手段】
【0006】
第1の態様では、本開示の実施例は、各基地局によってアップロードされた、最小化ドライブテストタスクを実行する際に取得された異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係から、第1の保護テーブルを生成するステップと、前記第1の保護テーブルをクラウドサーバにアップロードし、前記クラウドサーバは各ネットワーク管理機器によってアップロードされた第1の保護テーブルを集計して第2の保護テーブルを生成するステップと、クラウドサーバによって配信された前記第2の保護テーブルを受信し、前記第2の保護テーブルにおける少なくとも一部の異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係を前記基地局に配信し、前記基地局は異常端末タイプ識別子を有する端末を制御して最小化ドライブテストタスクの実行を終了させるステップとを含む、異常端末の処理方法を提供する。
【0007】
第2の態様では、本開示の実施例は、各基地局によってアップロードされた、最小化ドライブテストタスクを実行する際に取得された異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係から、第1の保護テーブルを生成する生成モジュールと、前記第1の保護テーブルをクラウドサーバにアップロードし、前記クラウドサーバは各ネットワーク管理機器によってアップロードされた第1の保護テーブルを集計して第2の保護テーブルを生成するアップロードモジュールと、クラウドサーバによって配信された前記第2の保護テーブルを受信し、前記第2の保護テーブルにおける少なくとも一部の異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係を前記基地局に配信し、前記基地局は異常端末タイプ識別子を有する端末を制御して最小化ドライブテストタスクの実行を終了させる制御モジュールとを含む、ネットワーク管理機器を提供する。
【0008】
第3の態様では、本発明の実施例は、1つ又は複数のプロセッサと、前記1つ又は複数のプロセッサによって実行されると、前記1つ又は複数のプロセッサに上記いずれか1項に記載の方法を実現させる1つ又は複数のプログラムが記憶された記憶装置とを含む、電子機器を提供する。
【0009】
第4の態様では、本発明の実施例は、プロセッサによって実行されると、上記いずれか1項に記載の方法を実現するコンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ読み取り可能な媒体を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本開示の実施例の異常端末の処理方法のフローチャートである。
図2】本開示の実施例のステップS0のフローチャートである。
図3】本開示の実施例におけるステップS3のステップS31~S35のフローチャートである。
図4】本開示の実施例におけるステップS3のステップS36~S37のフローチャートである。
図5】本開示の実施例のネットワーク管理機器の構造ブロック図である。
図6】本開示の実施例のネットワーク管理機器の別の構造ブロック図である。
図7】本開示の実施例のネットワーク管理機器の制御モジュールの構造ブロック図である。
図8】本開示の実施例のネットワーク管理機器の制御モジュールの別の構造ブロック図である。
図9】本開示の実施例の電子機器の構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
当業者が本開示の技術的解決手段をよりよく理解できるように、以下、本開示によって提供される異常端末の処理方法、ネットワーク管理機器、電子機器、及びコンピュータ読み取り可能な媒体について、図面を参照して詳細に説明する。
【0012】
以下、図面を参照して例示的な実施例をより十分に説明するが、前記例示的な実施例は、異なる形態で具現化されてもよく、本明細書に記載された実施例を限定するものとして解釈されるべきではない。逆に、これらの実施例は、本開示を完全かつ徹底的にし、当業者に本開示の範囲を十分に理解させることを目的として提供される。
【0013】
本明細書で使用されるように、用語「及び/又は」は、1つ又は複数の関連する列挙項目の任意及びすべての組み合わせを含む。
【0014】
本明細書で使用される用語は、特定の実施例を説明するためにのみ使用され、本開示を制限することを意図していない。本明細書で使用されるように、単数形「1つ」及び「該」は、文脈によって特に明示的に示されない限り、複数形を含むことを意図している。また、本明細書で用語「含む」及び/又は「から製造される」が使用される場合、前記特徴、全体、ステップ、操作、素子、及び/又は構造要素が存在することが指定されるが、1つ又は複数の他の特徴、全体、ステップ、操作、素子、構造要素、及び/又はそれらの組み合わせの存在又は追加を排除するものではない。
【0015】
本明細書に記載された実施例は、平面図及び/又は断面図を参照して、本開示の理想的な概略図を用いて説明することができる。したがって、例示的な図は、製造技術及び/又は許容範囲に基づいて修正され得る。したがって、実施例は、図面に示された実施例に限定されるものではなく、製造プロセスに基づいて形成された構成の修正を含む。したがって、図面に示された領域は、模式的な属性を有し、図に示された領域の形状は、素子の領域の具体的な形状を示しているが、限定的であることを意図しているわけではない。
【0016】
特に限定されない限り、本明細書で使用されるすべての用語(技術的及び科学的な用語を含む)は、当業者が通常理解するものと同じ意味を有する。また、一般的な辞書で定義されているような用語は、関連技術及び本開示の文脈における意味と一致する意味を有すると解釈されるべきであり、本明細書で明示的に限定されない限り、理想的又は過度に形式的な意味を有すると解釈されないことも理解される。
【0017】
いくつかの場合、基地局は、遅延情報測定、グローバル衛星測位システム(Global Navigation Satellite System;GNSS)情報測定、無線ローカルエリアネットワーク(Wireless Local Area Network;WLAN)情報測定、ブルートゥース(登録商標)情報測定、アイドル状態MDT(Logged MDT)測定などを端末に配信し、問題の端末の測定能力の欠陥のため、ドロップ、再構築、ハンドオーバ失敗が発生し、基地局は、アイドル状態MDT(Logged MDT)、無線リンク失敗MDT(Radio Link Failure;RLF MDT)、無線リソース制御接続確立失敗MDT(Radio Resource Control Connection Establishment Failure;RCEF MDT)のタスクを端末に配信する時、端末はプロトコルの規定に従って測定データを報告した後にデータキャッシュをクリアしていないため、測定データを無制限に報告する現象を招き、バックエンドのデータ解析に巨大な負担を与える。
【0018】
本開示の実施例で提供される異常端末の処理方法は、ネットワーク管理機器を実行主体とする。ネットワーク管理機器、基地局、クラウドサーバ間で情報のやり取りを行い、ツリー状の共有機構を実現する。ここで、クラウドサーバは、複数のネットワーク管理機器と情報のやり取りを行い、各ネットワーク管理機器は、その管轄範囲内の複数の基地局との間で情報のやり取りを行う。
【0019】
なお、下記実施例においていわゆる学習ポリシーとは、異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係を取得する具体的な方法を指す。
【0020】
図1は、本開示の実施例の異常端末の処理方法のフローチャートである。
【0021】
第1の態様では、図1を参照すると、本開示の実施例は、ステップS1~S3を含む異常端末の処理方法を提供する。
【0022】
ステップS1:各基地局によってアップロードされた、MDTタスクを実行する際に取得された異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係から、第1の保護テーブルを生成する。
【0023】
なお、本開示の実施例において、第1の保護テーブルは、異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係を記憶するための1つの形態にすぎず、厳密な意味でのテーブルではない。
【0024】
ここで、端末タイプ識別子は、特徴グループインジケータFGI、国際モバイル機器アイデンティティIMEI、国際モバイル機器アイデンティティ‐タイプ配分コードIMEI-TAC、国際モバイル機器アイデンティティ‐ソフトウェアバージョンIMEI-SVのいずれか1つであってもよく、本実施例では、特徴グループインジケータFGIを例に説明する。
【0025】
具体的には、ネットワーク保守のための性能指標に異常が発生したことをネットワーク管理機器が検出した場合、例えば基地局のコールドロップ率、データ解析サーバの使用率などのパラメータが予め設定された基準値よりも大きい場合、ネットワーク管理機器は、異常行動タイプに応じて、基地局を制御して、端末に対して対応する学習ポリシー及び保護ポリシーを適用する。次に例を示して説明する。
【0026】
第1種:異常行動タイプは、コールドロップ率の増加である。具体的には、ネットワーク保守員が、一部の端末がLogged MDを受信するとアイドル状態に入ってデータ測定を行い、次回アクセス後にLogged MDTデータを携帯すれば、再配置タイムアウト現象が発生することを発見した場合、ネットワーク管理機器は、端末に対して適用された学習ポリシー及び保護ポリシーを基地局に配信する。具体的には、次のとおりである。
【0027】
ステップS011:基地局を制御して、アクセスされた端末にLogged MDT測定タスクを配信させる。
【0028】
ステップS012:基地局は、Logged MDTデータを携帯し再配置タイムアウトが発生した端末を端末タイプ識別子FGIに従って記録し、記録テーブルを作成する。
【0029】
ステップS013:記録テーブルにおいて各端末が端末タイプ識別子FGIに従って出現する回数を統計し、予め設定された値よりも出現回数が大きい端末タイプ識別子FGIを取得し、これらのFGIを異常端末タイプ識別子FGIとし、異常端末タイプ識別子FGIと異常行動タイプとの対応関係を記憶して第1の保護テーブルを生成する。ここで、異常端末タイプ識別子FGIと異常行動タイプとの対応関係は{FGI、異常行動タイプ}で表すことができる。
【0030】
ステップS014:基地局は、第1の保護テーブルに従って、異常端末タイプ識別子FGIを有する端末に対して保護ポリシーを適用する。具体的なポリシーとして、後でコールドロップ率が増加するような異常行動が発生した場合、基地局は異常端末タイプ識別子FGIを有する端末にLogged MDT測定タスクを配信しない。
【0031】
第2種:データ解析サーバの使用率が予め設定された値を超えている。具体的には、ネットワーク保守者が、一部の端末がLogged MDTデータを無制限に報告し、しかも頻繁に報告して、データ解析サーバに巨大な負荷を与えることを発見した場合、ネットワーク管理機器は、端末に対して適用された学習ポリシー及び保護ポリシーを基地局に配信する。具体的には、次のとおりである。
【0032】
ステップS021:基地局を制御して、アクセスされた端末にLogged MDT測定タスクを配信させる。
【0033】
ステップS022:Logged MDTタスクの測定時間長と測定間隔から最大測定回数を算出する。
【0034】
ステップS023:毎回の端末によるLogged MDTデータ報告回数が、ステップS022で算出した最大測定回数より大きいか否かを判断する。端末が毎回報告するLogged MDTデータに少なくとも1回の測定が含まれているため、理論的には、端末の最大報告回数は最大測定回数を超えない。毎回の端末によるLogged MDTデータ報告回数が最大測定回数よりも大きい場合、これらのFGIを異常端末タイプ識別子FGIとし、異常端末タイプ識別子FGIと異常行動タイプとの対応関係を記憶して第1の保護テーブルを生成する。ここで、異常端末タイプ識別子FGIと異常行動タイプとの対応関係は{FGI、異常行動タイプ}で表すことができる。
【0035】
ステップS024:基地局は、第1の保護テーブルに従って、異常端末タイプ識別子FGIを有する端末に対して保護ポリシーを適用する。具体的なポリシーとして、後でコールドロップ率が増加するような異常行動が発生した場合、基地局は異常端末タイプ識別子FGIを有する端末にLogged MDT測定タスクを配信しないとともに、基地局は、異常端末タイプ識別子FGIを有する端末に対して、Logged MDTデータの報告を要求しない。ステップS1において、ネットワーク管理機器は、各基地局が上記のステップに従って取得した第1の保護テーブルを受信してもよい。
【0036】
なお、第1種又は第2種の異常行動に基づいて上記基地局によって適用された学習ポリシーは全て周期的なものであり、上記説明は、1番目の学習周期の具体的な方法を説明しているものにすぎない。一方、その後の学習について、基地局は、既に識別された異常端末タイプ識別子について学習を行わず、識別されなかった異常端末タイプ識別子のみを学習することにより、増分学習を実現する。異常端末タイプ識別子は有限であるため、識別されていない異常端末タイプ識別子を継続的に学習するにつれて、学習結果も収束する傾向があり、増分学習方式は学習過程の収束性を確保する。ここで、基地局が異常端末タイプ識別子を識別する方式は、自基地局が学習することによって識別してもよいし、他の基地局が共有する学習情報を取得することによって識別してもよい。
【0037】
ステップS2:受信した各基地局によってアップロードされた第1の保護テーブルをクラウドサーバにアップロードし、クラウドサーバは各ネットワーク管理機器によってアップロードされた第1の保護テーブルを集計して第2の保護テーブルを生成する。
【0038】
なお、本開示の実施例において、第2の保護テーブルは、異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係を記憶するための1つの形態にすぎず、厳密な意味でのテーブルではない。
【0039】
ステップS2において、ネットワーク管理機器は、受信した各基地局によってアップロードされた第1の保護テーブルを集計し、各第1の保護テーブルにおける異なる異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係を集計して第2の保護テーブルとし、クラウドサーバは、第2の保護テーブルを各ネットワーク管理機器に再配信し、これにより、異なるネットワーク管理機器に接続された各基地局の学習結果の共有が実現され、全体的な学習がより効率的になる。
【0040】
ステップS3:クラウドサーバによって配信された第2の保護テーブルを受信し、第2の保護テーブルにおける少なくとも一部の異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係を基地局に配信し、基地局は異常端末タイプ識別子を有する端末を制御してMDTタスクの実行を終了させる。
【0041】
ステップS3において、ネットワーク管理機器は、クラウドサーバによって配信された第2の保護テーブルを受信し、その後、基地局が受信し得る異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係の数に基づいて、受信した第2の保護テーブル内の対応する数の異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係を、対応する基地局に配信し、基地局は、異常端末タイプ識別子を有する端末を制御してMDTタスクの実行を終了させる。
【0042】
また、第2の保護テーブルは、各ネットワーク管理機器が、受信した各基地局によってアップロードされた第1の保護テーブルを集計し、各第1の保護テーブルにおける異なる異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係を集計して第2の保護テーブルとするものであり、これにより、異なるネットワーク管理機器に接続された各基地局の学習結果の共有が実現され、全体的な学習がより効率的になり、それにより各基地局の保護範囲がより広くなるとともに、基地局性能の消費がより低くなる。
【0043】
図2は、本開示の実施例のステップS0のフローチャートである。
【0044】
いくつかの実施例では、図2を参照すると、本開示の上記実施例のステップS1の前にステップS0がさらに含まれ、ステップS0は、具体的には、ステップS01~S04を含んでもよい。
【0045】
ステップS01:異常行動タイプに応じて、基地局が異常行動を起こした対応する関連機能をオンにしているか否かを判断する。
【0046】
ステップS01において、ネットワーク管理機器は、受信したネットワーク保守員によって検出された性能指標に対応する異常行動タイプに応じて、基地局が異常行動を起こした対応する関連機能をオンにしているか否かを判断する必要がある。基地局が対応する機能をオンにしている場合にのみ、ネットワーク機器が該基地局を制御して異常行動の学習ポリシーを行うことができるので、学習ポリシーのオン範囲の精度を確保することができる。ここで、学習ポリシーは、例えば、上記実施例における第1種及び第2種の異常行動タイプに対応する学習ポリシーである。ステップS01において、基地局が異常行動を起こした対応する関連機能をオンにしていると判断した場合、ステップS02を実行し、基地局が異常行動を起こした対応する関連機能をオンにしていないと判断した場合、この方法を終了する。
【0047】
ステップS02:基地局の異常行動に対応する性能指標を検出する。
【0048】
ステップS02において、ネットワーク管理機器は、基地局の異常行動タイプに応じて、対応する性能指標を取得する。具体的には、ネットワーク管理機器が検出する性能指標は、基地局のコールドロップ率、データ解析サーバの使用率などのパラメータであってもよい。
【0049】
ステップS03:検出した性能指標が第1の閾値よりも大きいか否かを判断する。
【0050】
ステップS3において、ネットワーク管理機器は、ステップS02で検出されたネットワーク保守のための性能指標が第1の閾値よりも大きいか否かを判断し、例えば、基地局のコールドロップ率、データ解析サーバの使用率などのパラメータが、予め設定された基準値よりも大きいか否かを判断する。この性能指標が第1の閾値より大きいと判断した場合、ステップS04を実行し、この性能指標が第1の閾値以下であると判断した場合、ステップS02に戻る。
【0051】
ステップS04:基地局を制御して、起こした異常行動タイプに応じて、異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係を取得させる。
【0052】
ステップS04において、ネットワーク管理機器は、ネットワーク保守のための性能指標に異常が発生した、例えば基地局のコールドロップ率、データ解析サーバの使用率などのパラメータが予め設定された基準値よりも大きいことを検出した場合、ネットワーク管理機器は、異常行動タイプに応じて、基地局を制御して、端末に対して対応する学習ポリシー及び保護ポリシーを適用する。具体的な学習ポリシー及び保護ポリシーは、上記実施例におけるステップS011~S014及びステップS021~S024と同様であってもよいので、詳細な説明は省略する。
【0053】
なお、ネットワーク管理機器による基地局学習への制御(すなわち、異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係を取得するプロセス)は周期的なものであるため、基地局は、既に識別された異常端末タイプ識別子について学習を行わず、識別されなかった異常端末タイプ識別子のみを学習することにより、増分学習を実現する。異常端末タイプ識別子は有限であるため、識別されていない異常端末タイプ識別子を継続的に学習するにつれて、学習結果も収束する傾向があり、増分学習方式は学習過程の収束性を確保する。ここで、基地局が異常端末タイプ識別子を識別する方式は、自基地局が学習することによって識別してもよいし、他の基地局が共有する学習情報を取得することによって識別してもよい。
【0054】
図3は、本開示の実施例におけるステップS3のステップS31~S35のフローチャートである。
【0055】
いくつかの実施例では、図3を参照すると、上記実施例のステップS3は、具体的には、ステップS31~S35を含んでもよい。
【0056】
ステップS31:クラウドサーバによって配信された第2の保護テーブルを受信する。
【0057】
ステップS31において、ネットワーク管理機器は、クラウドサーバによって配信された第2の保護テーブルを受信する。ここで、第2の保護テーブルは、複数の異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係を含む。
【0058】
ステップS32:第2の保護テーブルにおける異なる異常端末タイプ識別子の個数を取得し、Mとするとともに、基地局が受信し得る異なる異常端末タイプ識別子の個数を取得し、Nとする。
【0059】
ステップS32において、ネットワーク管理機器は、第2の保護テーブルにおける異なる異常端末タイプ識別子の個数を取得し、Mとするとともに、基地局が受信し得る異なる異常端末タイプ識別子の個数を取得し、Nとする。なお、第2の保護テーブルにおける異なる異常端末タイプ識別子の個数は、第2の保護テーブルにおける異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係の数に等しくなく、これは、第2の保護テーブルでは、2つの異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係において、異常端末タイプ識別子が同一である場合、すなわち{FGI‐1、異常行動タイプ1}と{FGI‐1、異常行動タイプ2}が存在する可能性があるからである。
【0060】
ステップS33:MがNより大きいか否かを判断する。
【0061】
ステップS33において、ネットワーク管理機器がM>Nと判断した場合、ステップS34を実行し、ネットワーク管理機器がM≦Nと判断した場合、ステップS35を実行する。
【0062】
ステップS34:第2の保護テーブルにおけるN個の異なる異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係を前記基地局に配信し、前記基地局は異常端末タイプ識別子を有する端末を制御してMDTタスクの実行を終了させる。
【0063】
ステップS34において、ネットワーク管理機器は、第2の保護テーブルのM個の異なる異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係を順序付け、そのうちの最初のN個を前記基地局に配信してもよく、M個の異なる異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係のうちからランダムにN個を抽出して前記基地局に配信してもよい。
【0064】
ステップS35:第2の保護テーブルを前記基地局に配信し、前記基地局は異常端末タイプ識別子を有する端末を制御してMDTタスクの実行を終了させる。
【0065】
ステップS34において、ネットワーク管理機器は、第2の保護テーブルにおける全ての異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係を前記基地局に配信し、前記基地局は異常端末タイプ識別子を有する端末を制御してMDTタスクの実行を終了させるようにしてもよい。
【0066】
図4は、本開示の実施例におけるステップS3のステップS36~S37のフローチャートである。
【0067】
いくつかの実施例では、図4を参照すると、上記実施例のステップS34の後に、ステップS36~S37をさらに含んでもよい。
【0068】
ステップS36:基地局によって送信された置換要求を受信し、前記置換要求は、異常端末タイプ識別子に対応する端末の保護回数を定期的に検出し、保護回数が0の端末が出現したときに基地局によって送信される要求を含む。
【0069】
具体的には、基地局は異常端末タイプ識別子に対応する端末の保護回数を定期的に検出し、ある異常端末タイプ識別子に対応する端末の保護回数が0であると検出すると、ネットワーク管理機器に置換要求を送信する。
【0070】
ステップS37:前記置換要求に従って、前記第2の保護テーブルにおいて基地局に配信されていない異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係により、保護回数が0の端末に対応する異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係を置換する。
【0071】
具体的には、ネットワーク管理機器は、基地局によって配信された置換要求を受信すると、第2の保護テーブルにおいて基地局に配信されていない異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係により、保護回数が0の端末に対応する異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係を置換する。
【0072】
本開示の実施例で提供される異常端末の処理方法では、ネットワーク管理機器は、それに接続されている基地局によってアップロードされた異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係を集計して、第1の保護テーブルを得て、クラウドサーバにアップロードし、その後クラウドサーバは、それに接続されている各ネットワーク管理機器によってアップロードされた第1の保護テーブルを集計して第2の保護テーブルを生成し、このとき、第2の保護テーブルにおける異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係は、複数のネットワーク管理機器が接続されている基地局によってアップロードされた異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係を集計したものであり、最後に、ネットワーク管理機器は、クラウドサーバによって配信された前記第2の保護テーブルを受信し、前記第2の保護テーブルにおける少なくとも一部の異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係を前記基地局に配信し、前記基地局は、異常端末タイプ識別子を有する端末を制御してMDTタスクの実行を終了させる。これにより、異なるネットワーク管理機器に接続された各基地局の学習結果の共有が実現され、全体的な学習がより効率的になり、それにより各基地局の保護範囲がより広くなるとともに、基地局性能の消費がより低くなる。
【0073】
図5は、本開示の実施例のネットワーク管理機器の構造ブロック図である。
【0074】
第2の態様では、図5を参照すると、本開示の実施例は、上記いずれかの実施例における異常端末の処理方法を実行することができるネットワーク管理機器を提供する。該ネットワーク管理機器は、具体的には、生成モジュール1と、アップロードモジュール2と、制御モジュール3とを含む。
【0075】
具体的には、生成モジュール1は、各基地局によってアップロードされた、MDTタスクを実行する際に取得された異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係から、第1の保護テーブルを生成する。
【0076】
アップロードモジュール2は、第1の保護テーブルをクラウドサーバにアップロードし、クラウドサーバは、各ネットワーク管理機器によってアップロードされた第1の保護テーブルを集計して第2の保護テーブルを生成する。
【0077】
制御モジュール3は、クラウドサーバによって配信された第2の保護テーブルを受信し、第2の保護テーブルにおける少なくとも一部の異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係を基地局に送信し、基地局は異常端末タイプ識別子を有する端末を制御してMDTタスクの実行を終了させる。
【0078】
なお、本開示の実施例における生成モジュール1は、上記実施例におけるステップS1を実行することができ、アップロードモジュール2は、上記実施例におけるステップS2を実行することができ、制御モジュール3は、上記実施例におけるステップS3を実行することができる。
【0079】
図6は本開示の実施例のネットワーク管理機器の別の構造ブロック図である。
【0080】
いくつかの実施例では、図6を参照すると、このネットワーク管理機器は、上記構造に加えて、第1の判断モジュール4と、検出モジュール5と、第2の判断モジュール6と、第1の取得モジュール7とをさらに含んでもよい。
【0081】
具体的には、第1の判断モジュール4は、異常行動タイプに応じて、基地局が異常行動を起こした対応する関連機能をオンにしているか否かを判断する。
【0082】
検出モジュール5は、基地局が異常行動を起こした対応する関連機能をオンにしていると第1の判断モジュール4により判断された場合、基地局の該異常行動に対応する性能指標を検出する。
【0083】
第2の判断モジュール6は、検出した性能指標が第1の閾値より大きいか否かを判断する。
【0084】
取得モジュール7は、検出した性能指標が第1の閾値よりも大きいと第2の判断モジュール6により判断された場合、基地局を制御して、起こした異常行動タイプに応じて、異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係を取得させる。
【0085】
なお、本開示の実施例における第1の判断モジュール4は、上記実施例におけるステップS01を実行することができ、検出モジュール5は、上記実施例におけるステップS02を実行することができ、第2の判断モジュール6は、上記実施例におけるステップS03を実行することができ、取得モジュール7は、上記実施例におけるステップS04を実行することができる。
【0086】
図7は、本開示の実施例のネットワーク管理機器の制御モジュールの構造ブロック図である。
【0087】
いくつかの実施例では、図7を参照すると、上記制御モジュールは、第1の受信部31と、取得部32と、判断部33と、制御部34とを含んでもよい。
【0088】
具体的には、第1の受信部31は、クラウドサーバによって配信された第2の保護テーブルを受信する。
【0089】
取得部32は、前記第2の保護テーブルにおける異なる異常端末タイプ識別子の個数を取得し、Mとするとともに、基地局が受信し得る異なる異常端末タイプ識別子の個数を取得し、Nとする。
【0090】
判断部33は、MがNより大きいか否かを判断する。
【0091】
制御部34は、判断部33がM>Nと判断した場合、前記第2の保護テーブルにおけるN個の異なる異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係を前記基地局に配信し、前記基地局は異常端末タイプ識別子を有する端末を制御してMDTタスクの実行を終了させ、判断部33がM≦Nと判断した場合、第2の保護テーブルを前記基地局に配信し、前記基地局は異常端末タイプ識別子を有する端末を制御してMDTタスクの実行を終了させる。
【0092】
なお、本開示の実施例における第1の受信部31は、上記実施例におけるステップS31を実行することができ、取得部32は、上記実施例におけるステップS32を実行することができ、判断部33は、上記実施例におけるステップS33を実行することができ、制御部34は、上記実施例におけるステップS34及びS35を実行することができる。
【0093】
図8は、本開示の実施例のネットワーク管理機器の制御モジュールの別の構造ブロック図である。
【0094】
いくつかの実施例では、図8を参照すると、上記制御モジュールは、上記構造に加えて、第2の受信部35と、置換部36とをさらに含んでもよい。
【0095】
具体的には、第2の受信部35は、基地局によって送信された置換要求を受信し、この置換要求は、異常端末タイプ識別子に対応する端末の保護回数を定期的に検出し、保護回数が0の端末が出現したときに基地局によって送信される要求を含む。
【0096】
置換部36は、置換要求に従って、第2の保護テーブルにおいて基地局に配信されていない異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係により、保護回数が0の端末に対応する異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係を置換する。
【0097】
なお、本開示の実施例における第2の受信部35は、上記実施例におけるステップS36を実行することができ、置換部36は、上記実施例におけるステップS37を実行することができる。
【0098】
本開示の実施例で提供されるネットワーク管理機器は、上記実施例における異常端末の処理方法を採用することができ、すなわち、ネットワーク管理機器は、それに接続されている基地局によってアップロードされた異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係を集計して、第1の保護テーブルを得て、クラウドサーバにアップロードし、その後クラウドサーバは、それに接続されている各ネットワーク管理機器によってアップロードされた第1の保護テーブルを集計して第2の保護テーブルを生成し、このとき、第2の保護テーブルにおける異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係は、複数のネットワーク管理機器が接続されている基地局によってアップロードされた異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係を集計したものであり、最後に、ネットワーク管理機器は、クラウドサーバによって配信された前記第2の保護テーブルを受信し、第2の保護テーブルにおける少なくとも一部の異常端末タイプ識別子と異常行動タイプとの対応関係を前記基地局に配信し、前記基地局は、異常端末タイプ識別子を有する端末を制御してMDTタスクの実行を終了させる。これにより、異なるネットワーク管理機器に接続された各基地局の学習結果の共有が実現され、全体的な学習がより効率的になり、それにより各基地局の保護範囲がより広くなるとともに、基地局性能の消費がより低くなる。
【0099】
第3の態様では、図9を参照すると、本開示の実施例は、1つ又は複数のプロセッサ91と、1つ又は複数のプロセッサ91によって実行されると、上記異常端末の処理方法のいずれかを1つ又は複数のプロセッサ91に実現させる1つ又は複数のプログラムが記憶された記憶装置92とを含む、電子機器を提供する。
【0100】
第4の態様では、本開示の実施例は、プロセッサによって実行されると、上記異常端末のいずれかの処理方法を実現するコンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ読み取り可能な媒体を提供する。
【0101】
当業者が理解できるように、上記で開示された方法のステップ、システム、装置の機能モジュール/部の全部又は一部は、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、及びそれらの適切な組み合わせとして実装されてもよい。ハードウェアの実施形態では、上記説明で言及された機能モジュール/部同士の区分は、必ずしも物理コンポーネントの区分に対応するとは限らず、例えば、1つの物理コンポーネントは複数の機能を有してもよく、又は、1つの機能もしくはステップは複数の物理コンポーネントによって協働して実行されてもよい。物理コンポーネントのいくつか又はすべては、中央プロセッサ、デジタル信号プロセッサ、又はマイクロプロセッサなどのプロセッサによって実行されるソフトウェアとして、又はハードウェアとして、又は特定用途向け集積回路などの集積回路として実装されてもよい。そのようなソフトウェアは、コンピュータ記憶媒体(又は非一時的媒体)及び通信媒体(又は一時的媒体)を含むことができるコンピュータ読み取り可能な媒体上に配布してもよい。当業者に周知のように、コンピュータ記憶媒体という用語は、情報(例えばコンピュータ読み取り可能な命令、データ構造、プログラムモジュール、又は他のデータ)を記憶するための任意の方法又は技術において実装される揮発性及び不揮発性、取り外し可能及び取り外し不可能な媒体を含む。コンピュータ記憶媒体には、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ又は他のメモリ技術、CD‐ROM、デジタル多機能ディスク(DVD)又は他の光ディスク記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置又は他の磁気記憶装置、又は所望の情報を記憶するために使用され、コンピュータによってアクセスされ得る他の任意の媒体が含まれるが、これらに限定されない。さらに、当業者に周知のように、通信媒体は、通常、コンピュータ読み取り可能な命令、データ構造、プログラムモジュール、又は搬送波もしくは他の送信機構のような変調データ信号中の他のデータを含み、任意の情報伝送媒体を含んでもよい。
【0102】
例示的な実施例は本明細書で開示されており、特定の用語が使用されているが、それらは一般的な例示的な意味としてのみ使用、解釈されるべきであり、限定の目的ではない。いくつかの例では、特に明示的に示されない限り、特定の実施例を参照して説明された特徴、特性、及び/又は要素が単独で使用されてもよく、又は他の実施例を参照して特徴、特性、及び/又は要素と組み合わせて使用されてもよいことは当業者には明らかである。したがって、当業者が理解できるように、添付の特許請求の範囲によって明らかにされた本開示の範囲を逸脱することなく、様々な形態及び詳細の変更が可能である。
【0103】
なお、以上の実施形態は、本開示の原理を説明するために使用された例示的な実施形態にすぎないが、本開示はこれに限定されない。当業者にとって、本開示の精神及び本質から逸脱することなく、様々な変形や改良を行うことができ、これらの変形や改良も、本開示の保護の範囲とみなされる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】