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特表2022-545503ゲートシステム、および乗車プラットフォーム(loading platform)を回転させるための方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-27
(54)【発明の名称】ゲートシステム、および乗車プラットフォーム(loading platform)を回転させるための方法
(51)【国際特許分類】
   A63G 31/00 20060101AFI20221020BHJP
【FI】
A63G31/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022512346
(86)(22)【出願日】2020-08-25
(85)【翻訳文提出日】2022-02-22
(86)【国際出願番号】 US2020047795
(87)【国際公開番号】W WO2021041409
(87)【国際公開日】2021-03-04
(31)【優先権主張番号】16/552,892
(32)【優先日】2019-08-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511077292
【氏名又は名称】ユニバーサル シティ スタジオズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100170209
【弁理士】
【氏名又は名称】林 陽和
(72)【発明者】
【氏名】マジダリ デイヴィッド ジェラード
(72)【発明者】
【氏名】ハビアック グレゴリー ポール
(57)【要約】
本実施形態は、アミューズメントパークアトラクション用のゲートシステムに関する。ゲートシステムは、乗車プラットフォームの中心垂直軸の周りを回転するように構成された乗車プラットフォームと、乗車プラットフォーム上に配置されたゲートと、を含む。ゲートは、閉鎖位置と開放位置との間で移行するように構成されている。ゲート作動システムは、乗車プラットフォームに結合されており、ゲートに対する乗物車両の位置を示すフィードバックに基づいて、ゲートを閉鎖位置と開放位置との間で作動するように構成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アミューズメントパークアトラクションのためのゲートシステムであって、
乗車プラットフォームの中心垂直軸の周りを回転するように構成された乗車プラットフォームと、
前記乗車プラットフォーム上に配置され、閉鎖位置と開放位置との間を移行するように構成されたゲートと、
前記乗車プラットフォームに結合され、前記ゲートに対する乗物車両の位置を示すフィードバックに基づいて、前記ゲートを前記閉鎖位置と前記開放位置との間で作動するように構成されたゲート作動システムと、
を備える、ゲートシステム。
【請求項2】
前記乗物車両を備え、前記乗物車両は、前記ゲートに対する前記乗物車両の位置を示す前記フィードバックを前記ゲート作動システムに提供するように構成されたゲート起動システムを備える、
請求項1に記載のゲートシステム。
【請求項3】
前記乗物車両に付加された、前記ゲート作動システムの識別子を備え、前記識別子は、再帰反射性マーカ、画像、バーコード、またはそれらの任意の組み合わせで構成される、
請求項2に記載のゲートシステム。
【請求項4】
前記ゲート作動システムは、前記識別子を検出するように構成された検出器を備え、前記ゲートに対する前記乗物車両の位置を示す前記フィードバックは、前記識別子の検出を含む、
請求項3に記載のゲートシステム。
【請求項5】
前記ゲート起動システムは、前記乗物車両から延びるボスを備え、前記ゲート作動システムは、前記ゲートに回動可能に結合されたレバーを備え、前記ボスは、前記ゲートを前記閉鎖位置から前記開放位置に回動するように前記レバーと係合するように構成される、
請求項2に記載のゲートシステム。
【請求項6】
前記ゲートはラチェットを備え、前記ゲート作動システムは、前記ゲートの閉鎖位置において前記ラチェットと係合するように構成された歯止めを備え、前記歯止めは、前記レバーに回動可能に結合され、前記ボスと前記レバーとの係合は、前記ラチェットからの前記歯止めの係合の解除を引き起こす、
請求項5に記載のゲートシステム。
【請求項7】
前記ラチェットは、前記ゲートに回転可能に固定されている、
請求項6に記載のゲートシステム。
【請求項8】
前記ゲート作動システムは、前記乗物車両が前記ゲートに近接するとともに前記中心垂直軸に対して前記ゲートと径方向に整列していることを示すフィードバックに基づいて、前記ゲートを前記閉鎖位置から前記開放位置に作動するように構成される、
請求項1に記載のゲートシステム。
【請求項9】
前記ゲート作動システムは、前記乗物車両が前記中心垂直軸に対して前記ゲートと半径方向に整列していることを示すフィードバックを受け取り、時間遅延を実行し、その後、前記ゲートを前記時間遅延の実行後の前記閉鎖位置から前記開放位置に作動するように構成される、
請求項8に記載のゲートシステム。
【請求項10】
前記ゲート作動システムは、前記ゲートに近接するとともに前記中心垂直軸に対して前記ゲートと半径方向に整列している状態から、前記ゲートに近接していない状態および/または前記中心垂直軸に対して前記ゲートと半径方向に整列していない状態に前記乗物車両が移行することを示すフィードバックに基づいて、前記ゲートを前記開放位置から前記閉鎖位置に作動するように構成されている、
請求項8に記載のゲートシステム。
【請求項11】
乗車プラットフォームの回転を駆動するように構成されたモータと、
前記ゲートに対する前記乗物車両の位置を示すフィードバックに基づいて、前記モータの動作を調整するように構成されたコントローラと、
を備える、請求項1に記載のゲートシステム。
【請求項12】
前記乗物車両であって、前記乗物車両は、前記乗車プラットフォームの周りに延びる乗車経路に沿って前記乗物車両を移動させるように構成された駆動システムを備える、乗物車両と、
前記ゲートに対する前記乗物車両の位置を示すフィードバックに基づいて、前記乗物車両の動作を調整するように構成されたコントローラと、
を備える、請求項1に記載のゲートシステム。
【請求項13】
アミューズメントパークアトラクションの乗物車両の乗車または降車時に乗客の通行を制御するための方法であって、
回転乗車プラットフォームの周りに延びる乗車経路に沿って乗物車両を案内することと、
前記回転乗車プラットフォーム上に配置されたゲート作動システムを用いて、前記回転乗車プラットフォーム上に配置されたショットガンゲートに対する前記乗物車両の位置を検出することと、
前記ショットガンゲートに対する前記乗物車両の位置に基づいて、前記ショットガンゲートを閉鎖位置から開放位置に自動的に移行することと、
を含む、方法。
【請求項14】
前記ショットガンゲートに対する前記乗物車両の位置を検出することは、前記ゲート作動システムの検出器を用いて前記乗物車両の識別子を検出することを含み、前記識別子は、再帰反射性マーカである、
請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記乗物車両の位置が前記ショットガンゲートに近接するとともに前記回転乗車プラットフォームの回転軸に対して前記ショットガンゲートと径方向に整列していることに基づいて、前記ショットガンゲートを前記閉鎖位置から前記開放位置に自動的に移行することを含む、
請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記乗物車両から突出するボスを、前記ゲート作動システムのレバーに係合することと、
前記ショットガンゲートを前記閉鎖位置から前記開放位置に移行するように前記レバーの動きを前記ショットガンゲートに伝達することと、
を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記乗物車両が前記ショットガンゲートに近接するとともに前記ショットガンゲートと整列する第1の位置から前記ショットガンゲートに近接しないおよび/または前記ショットガンゲートと整列しない第2の位置に移行することに基づいて、前記ショットガンゲートを前記開放位置から前記閉鎖位置に自動的に移行することを含む、
請求項13に記載の方法。
【請求項18】
アミューズメント乗物の乗車ゾーンにおける乗客の通行を制御するためのゲートシステムであって、
回転軸の周りを回転するように構成され、上部に配置されたショットガンゲートを備える回転乗車プラットフォームと、
前記回転乗車プラットフォームの周りに延びる乗車経路に沿って進むように構成された乗物車両であって、前記ショットガンゲートに対する前記乗物車両の位置を示すフィードバックを提供するように構成されたゲート起動システムを備える、乗物車両と、
前記フィードバックに基づいて前記ゲートを開放位置と閉鎖位置との間で移行するように前記ショットガンゲートに対する前記乗物車両の位置を示すフィードバックを受け取るように構成されたゲート作動システムと、
を備える、ゲートシステム。
【請求項19】
前記回転乗車プラットフォームの回転を駆動するように構成されたモータと、前記モータの動作を調整するように構成されたコントローラと、を備え、前記コントローラは、前記回転乗車プラットフォームの回転軸に対する前記乗物車両および前記ショットガンゲートの径方向の整列を維持するように前記ショットガンゲートに対する前記乗物車両の位置を示す前記フィードバックに基づいて前記モータの動作を調整するように構成される、
請求項18に記載のゲートシステム。
【請求項20】
前記ゲート起動システムは、前記乗物車両から突出するボスを備え、前記ゲート作動システムは、前記ショットガンゲートに回動可能に結合されたレバーを備え、前記ボスおよび前記レバーは、前記乗物車両と前記ショットガンゲートの整列時に前記ショットガンゲートが前記開放位置にあるように、前記ショットガンゲートを前記閉鎖位置から前記開放位置に移行するように互いに係合するように構成されている、
請求項18に記載のゲートシステム。
【請求項21】
前記ゲート起動システムは、前記乗物車両に付加された再帰反射性マーカを備え、
前記ゲート作動システムは、
前記再帰反射性マーカを検出するように構成された検出器と、
前記ショットガンゲートを前記開放位置と前記閉鎖位置の間で作動するように構成されたアクチュエータと、
前記乗物車両と前記ショットガンゲートの整列を示す前記再帰反射性マーカの前記検出器による検出時に、前記ショットガンゲートを前記閉鎖位置から前記開放位置に作動するように前記アクチュエータを制御するように構成されたコントローラと、
を備える、請求項18に記載のゲートシステム。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
このセクションは、読み手に、以下に記載する本開示の種々の態様に関連し得る種々の態様を紹介することを意図している。この考察は、読み手に対して本開示の種々の態様をより理解するのを容易にするための背景情報を提供するのを助けると考えられる。したがって、本記載はこの観点から読まれものであり従来技術の自認ではないことを理解されたい。
【0002】
近年、アミューズメントパークアトラクションの乗物車両に乗客を乗せる効率を高めることに関心が高まっている。たとえば、いくつかのアトラクションは、乗客が乗物車両から降りるとき、および新しい乗客が乗物車両に乗るときに、乗物車両が回転乗車プラットフォームなどの乗車ゾーンに沿って連続的に移動する乗車システムを含むことができる。乗車ゾーンに沿った、たとえば、次のおよび前の乗物車両の乗客を収容するように構成された回転乗車プラットフォームに沿った乗物車両の連続的移動は、課題を呈する。たとえば、乗物車両への来客の乗車および降車を規制または管理することが難しい場合がある。より具体的には、乗物車両および回転乗車プラットフォームの両方が動くことができるので、来客が適切な時間に乗車ゾーンから乗物車両に出入りするのを保証することが難しい場合がある。したがって、そのようなアミューズメントパークアトラクションにおける来客のトラフィックを管理するように構成されたシステムおよび方法が必要とされる
【発明の概要】
【0003】
当初に請求された主題の範囲に見合った特定の実施形態が以下に要約される。これらの実施形態は、請求された主題の範囲を制限することを意図したものではなく、むしろこれらの実施形態は、主題の可能な形態の簡潔な要約を提供することのみを意図したものである。実際、主題は、以下に記載された実施形態とは類似、または異なる可能性がある様々な形態を包含する場合がある。
【0004】
一実施形態において、アミューズメントパークアトラクションのためのゲートシステムは、乗車プラットフォームの中心垂直軸の周りを回転するように構成された乗車プラットフォームと、乗車プラットフォーム上に配置され、閉鎖位置と開放位置との間を移行するように構成されたゲートと、乗車プラットフォームに結合され、ゲートに対する乗物車両の位置を示すフィードバックに基づいて、ゲートを閉鎖位置と開放位置との間で作動するように構成されたゲート作動システム(gate actuation system)とを含む。
【0005】
一実施形態において、アミューズメントパークアトラクションの乗物車両の乗車または降車時に乗客の通行を制御するための方法は、回転乗車プラットフォームの周りに延びる乗車経路に沿って乗物車両を案内することと、回転乗車プラットフォームに配置されたゲート作動システムを用いて、回転乗車プラットフォームに配置されたショットガンゲートに対する乗物車両の位置を検出することと、ショットガンゲートに対する乗物車両の位置に基づいて、ショットガンゲートを閉鎖位置から開放位置に自動的に移行することと、を含む。
【0006】
一実施形態において、アミューズメント乗物の乗車ゾーンにおける乗客の通行を制御するためのゲートシステムは、回転軸の周りを回転するように構成され、その上に配置されたショットガンゲートを備える回転乗車プラットフォームと、回転乗車プラットフォームの周りに延びる乗車経路に沿って進むように構成された乗物車両であって、ショットガンゲートに対する乗物車両の位置を示すフィードバックを提供するように構成されたゲート起動システム(gate activation system)を備える、乗物車両と、フィードバックに基づいてゲートを開放位置と閉鎖位置との間で移行させるようにショットガンゲートに対する乗物車両の位置を示すフィードバックを受け取るように構成されたゲート作動システムと、を備える。
【0007】
本開示にかかるこれらのおよびその他の特徴、態様、および利点は、図面を通して同様の符号が同様の要素を表す添付の図面を参照して以下の詳細な説明を読むことでよりよく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本開示の態様による、アミューズメントパークアトラクションのための乗車システムの一実施形態の概略上面図である
【0009】
図2】本開示の態様による、アミューズメントパークアトラクションのための乗車システムの一実施形態の部分的な概略上面図である。
【0010】
図3】本開示の態様による、アミューズメントパークアトラクションのための乗車システムの一実施形態の概略側面図であり、乗車システムのゲートシステムを示す。
【0011】
図4】本開示の態様による、アミューズメントパークアトラクションのためのゲートシステムを有する乗車システムの一実施形態のブロック図である。
【0012】
図5】本開示の態様による、アミューズメントパークアトラクションのゲートシステムのための電気的作動システムの実施形態の概略上面図である。
【0013】
図6】本開示の態様による、アミューズメントパークアトラクションのゲートシステムのための機械的作動システムの実施形態の概略上面図である。
【0014】
図7】本開示の態様による、アミューズメントパークアトラクションのゲートシステムのための機械的作動システムの実施形態の部分的な概略上面図である。
【0015】
図8】本開示の態様による、アミューズメントパークアトラクションのゲートシステムのための機械的作動システムの実施形態の部分的な概略上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本開示の様々な実施形態の要素を説明する場合に、冠詞「a」、「an」、および「the」は、要素のまたは1以上があることを意味することが意図されている。用語「~を備える」、「~を含む」、および「~を有する」は、包括的であり、かつ、記載された要素以外のさらなる要素がある場合があることを意味することが意図されている。加えて、本開示の「1つの実施形態」または「一実施形態」への言及は、記載された特徴部も組み込む追加の実施形態の存在を除外すると解釈されることが意図されていないことを理解されたい。
【0017】
開示された実施形態は、一般に、アミューズメントパークの乗物またはアトラクションの乗車システムにおける来客の通行を管理するように構成されたゲートシステムに関する。具体的には、開示された技術は、乗物車両への乗客の乗車および/または降車を選択的に許可および妨げて、乗車システムの乗車プラットフォーム上での落下の危険から乗客を阻むように構成されたゲートシステムに関する。乗車プラットフォームの一部は、乗客が乗物車両に乗車するおよびそこから降車する際に回転するように構成することができる。たとえば、乗車プラットフォームは、乗物車両がそれに沿って進む軌道の乗車ゾーン軌道部に沿って進む隣接する乗物車両の動きと協働して回転する連続回転ターンテーブルを含むことができる。乗物車両の移動速度は、乗物車両と乗車プラットフォームとの間の相対的な動きが無視できるように、乗車プラットフォームの回転速度と実質的に一致することができ、それにより、乗客の乗物車両への乗車およびそこからの降車が容易になる。換言すると、乗車/降車構成において、乗物車両と乗車プラットフォームとの間に静的な物理的境界面または仮想的な係合を作り出すために、乗車プラットフォームの縁部は、乗物車両の縁部に対して静止することができる。
【0018】
乗物車両の乗車または降車プロセスの間の来客の通行を管理するために、乗車システムの開示された実施形態は、ターンテーブルまたは乗車プラットフォームに対する乗物車両の位置に基づいて、乗車プラットフォームから乗物車両に乗車することおよび/またはそこから降車することを選択的に許可するおよび妨げるゲートシステムを含む。ゲートシステムは、乗車プラットフォーム上に配置された、スイングゲートまたは「ショットガンゲート」などの複数のゲートを含み、これらのゲートは、乗物車両の乗車および降車の際に、対応する乗物車両(たとえば、乗物車両の乗客席の位置)と整列するように構成されている。ゲートシステムのいくつかの実施形態では、「ショットガンレール」などの静止または固定レールは、複数のゲートのそれぞれの間に延在し、来客がゲートシステムの開放されたゲートを通る以外に、乗物車両に向かって乗車プラットフォームから出ることを防止することができる。
【0019】
ゲートの各々は、乗車プラットフォームに対する、したがってゲートに対する対応する乗物車両の位置に基づいて開閉するように構成されている。より具体的には、乗物車両(たとえば、乗物車両の乗客席の位置)が、ゲートまたはゲート通路の1つに近接していないまたは(乗車プラットフォームの回転軸に対して)半径方向に整列していない場合、ゲートは、来客が不適切な時間に乗車プラットフォームを出ることを防止するために、閉鎖位置にとどまる。乗物車両がゲートまたはゲート通路に近接し、半径方向に整列している場合、ゲートシステムは、来客が乗物車両に出入りできるようにゲートを開放することになる。以下で詳細に説明するように、ゲートシステムは、開放位置と閉鎖位置との間でゲートの作動を制御するように構成されたゲート作動システムを含む。ゲート作動システムは、乗物車両の位置を示すフィードバックに基づいてゲートの作動を可能にするために、検出器、センサ、アクチュエータ、機械的リンケージ、カム、または他の何らかの適切な構成要素を含むことができる。乗物車両は、ゲートシステムのゲート起動システムを含むことができる。ゲート起動システムは、フィードバックをゲート作動システムに提供するように構成される。たとえば、乗物車両のゲート起動システムは、識別子、マーカ、エミッタ、係合特徴部、または乗物車両の位置を示すフィードバックをゲート作動システムに提供するように構成された他の適切な構成要素を含むことができる。開示された実施形態の上記および他の特徴は、以下で詳細に説明される。
【0020】
以下の説明を通して、乗物車両とゲートとの間の「半径方向の整列」は、乗物車両と、ゲートが閉鎖構成にある場合に対応するゲートによって占有される乗車プラットフォームの空間またはセクションとの(乗車プラットフォームの回転軸に対する)半径方向の整列を意味することを理解されたい。たとえば、乗物車両と対応するゲートは、乗物車両が乗車プラットフォームに沿ってゲートに到達すると、当初、半径方向に整列する状態になることができる。その結果、ゲートシステムは、ゲートを閉鎖位置から開放位置に移行させることができ、開放位置では、ゲートはもはや乗物車両と半径方向に整列する必要はない。代わりに、開放構成のゲートによって作り出されたゲート通路は、乗客が乗物車両に乗車するまたはそこから降車する際に乗物車両と半径方向に整列する。加えて、「半径方向の整列」は、許容可能な程度の公差内(たとえば、1、2、3、4、5、またはそれ以上の乗車プラットフォームの円周角(degrees of the circumference)内、2、4、6、8、10、12、またはそれ以上のセンチメートル内、など)での乗物車両とゲートまたはゲート通路の実質的な整列を意味する場合がある。
【0021】
次に図面を参照すると、図1は、乗車システム12の乗車ゾーン10の一実施形態の概略上面図である。図示のように、乗車ゾーン10は、全体的な乗物システム14(たとえば、アミューズメントライドまたはアトラクション)の一部とすることができる。たとえば、乗客は、乗車ゾーン10で乗物車両16に乗車すること、乗物システム14のアトラクション経路18に沿って進むこと、乗物車両16から降車するために乗車ゾーン10に帰ってくることができる。アトラクション経路18に沿って進んでいる間に、乗客は、仮想現実、代替現実、環境相互作用、複数の乗車経路、噴水、特殊効果などの様々な体験にさらされる場合がある。アトラクション経路18などの乗物システム14の一部は、乗車システム12の態様に焦点を当てるために、意図的に簡略化されていることに留意されたい。
【0022】
乗車システム12は、乗車プラットフォーム20、入口22、および乗物車両16の乗車経路24を含む。入口22は、乗車プラットフォーム20の下、上、または隣接する領域から乗車プラットフォーム20の静止部分28に通じる傾斜路26、階段、エレベータ、または他の経路を含むことができる。図示のように、乗車プラットフォーム20は、中心垂直軸30に直交する面内で実質的に平面を形成するために、中心垂直軸30の周りで周方向に延びることができる。静止部分28に加えて、乗車プラットフォーム20は、回転部分32(たとえば、回転プラットフォーム)を含む。静止部分28および回転部分32の各々は、中心垂直軸30(たとえば、回転軸)の周りに延びており、回転部分32は、中心垂直軸30に対して静止部分28の周囲で半径方向外側に広がる。図示のように、静止部分28は、実質的に円形とすることができ、静止部分28の中心は、中心垂直軸30と同軸でありかつ回転部分32と同心である。しかしながら、他の実施形態では、静止部分28および回転部分32は、他の構成(たとえば、非円形)とすることができる、および/または、乗車システム12または乗車ゾーン10は、追加の静止プラットフォーム、回転プラットフォームなどを有することができる。たとえば、乗車ゾーン10は、乗車プラットフォーム20に対向する乗車経路24の側に静止プラットフォームを含むことができる。
【0023】
上述のように、乗車ゾーン10は、乗車ゾーン10内の来客の通行を管理するように、より詳細には、乗客または来客が乗車プラットフォーム20と乗物車両16との間を移動するのを選択的に許可するおよび妨げるように構成されたゲートシステム34も含む。乗物車両16は、アトラクション経路18から乗車ゾーン10に入る。たとえば、乗物車両16は、アトラクション経路18から乗車ゾーン10の第1の側36に進むことができ、乗車ゾーン10の第2の側40に向かって、乗車経路24に沿って時計回り38に進むことができる。図示のように、乗車経路24は、乗車プラットフォーム20の周囲(たとえば、外周)の周りに少なくとも部分的に配置することができる。乗車経路24は、乗物車両16が進む軌道またはコンベアを含むことができる。乗物車両16が乗車経路24に沿って移動している間に、乗客は、ゲートシステム34が許可する場合に乗物車両16に乗車することおよびそこから降車することができる。
【0024】
ゲートシステム34は、乗車プラットフォーム20(たとえば、回転部分32)上に配置された複数のゲート42を含み、ゲート42は、乗物車両16の1つがゲート42の1つに接近し、(中心垂直軸30に対して)半径方向に整列し、対応するゲート42と半径方向に整列したままになるまで、通常の閉鎖位置にとどまり、それによって乗車プラットフォーム20と乗物車両16との間の来客の移動を妨げるように構成されている。たとえば、各ゲート42は、1つの乗物車両16の乗客席の位置がゲート42と半径方向に整列してその状態にとどまるまで、閉鎖位置にとどまることができる。
【0025】
上述のように、乗車経路24は、乗物車両16が乗車プラットフォーム20の回転部分32と共に(たとえば、一緒に、または同じ速度で)移動しながら進む経路である。乗車経路24に沿って進む間に、乗物車両16は、乗車プラットフォーム20の回転部分32と実質的に同じ回転速度で進むことができる。このように、乗車プラットフォーム20の外周に沿った各乗物車両16の位置および向きは、実質的に一定のままとすることができる。換言すると、各乗物車両16は、乗車経路24を移動する間におよび乗車プラットフォーム20が中心垂直軸30の周りを回転する場合に、乗物車両16に対する乗車プラットフォーム20の向き(たとえば、座席が、乗車プラットフォーム20の中心に向かうまたはその端部に並行する)が実質的に維持されるように、乗車プラットフォーム20の外周に対して一時的に固定された位置を維持することができる。
【0026】
乗物車両16およびゲート42が半径方向に整列し、実質的に同じ回転速度で進む状態で、ゲートシステム34は、乗客が乗車プラットフォーム20を通って乗物車両16に出入りするのを可能にするためにゲート42を開くように構成される。乗客が乗物車両16に入り、乗物車両16が乗車ゾーン10の第2の側40にある乗車経路24の終端に到達すると、乗物車両16はアトラクション経路18に再び入る。乗物車両16が乗車経路24を離れてアトラクション経路18に再び入ると、乗物車両16は、もはや対応するゲート42に接近せず半径方向に整列しない。それに応じて、ゲートシステム34は、ゲート42を閉じて、乗客が乗車プラットフォーム20から出るのを妨げるように構成される。ゲートシステム34の動作は、ゲート42に対する乗物車両16の位置を示すフィードバックに基づいており、以下でさらに詳細に説明する。
【0027】
理解されるように、いくつかの実施形態では、乗物車両16内の既存の乗客は、乗車ゾーン10の第1の側36の乗車プラットフォーム20を経由して乗物車両16から出ることができ、新しい乗客は、乗車ゾーン10の第2の側40の乗車プラットフォーム20を経由して乗物車両16に入ることができる。他の実施形態では、一方の乗車プラットフォーム20は、乗物車両16に乗客を乗せるために使用することができ、他方の乗車プラットフォーム20は、乗物車両16から乗客を降ろすために使用することができる。本明細書に記載された特徴のいずれかは、様々な構成および/または用途のいずれかを有する乗車ゾーン10および/または乗車プラットフォーム20に組み込むことができることを理解されたい。
【0028】
図2は、乗車ゾーン10および乗車システム12の一実施形態の部分概略上面図であり、ゲートシステム34の動作を示す。図示の実施形態では、ゲートシステム34は、複数のゲート42(たとえば、ショットガンゲート)を含み、静止レール50はゲート42の各々の間に広がる。また、ゲートシステム34は、乗物車両16の1つに乗り込むのを待つ乗客の列の形成を容易にするために、各ゲート42に関連する仕切りレール52を含む。静止レール50および仕切りレール52は、乗車プラットフォーム20に固定され、ゲートシステム34の動作中、乗車プラットフォーム20に対して静止したままである。
【0029】
上述のように、乗車経路24は、乗客が乗物車両16に出入りする際に回転するように構成された乗車プラットフォーム20の外周の周りに少なくとも部分的に延びる。ゲートシステム34は、乗物車両16の1つがゲート42の1つと半径方向に整列し、実質的に同じ回転速度でゲート42と一緒に進むまで、閉鎖位置にとどまるように構成されたゲート42を含む。乗物車両16の1つがゲート42の1つと半径方向に整列して進むと、ゲートシステム34は、乗客が乗車プラットフォーム20を経由して乗物車両16に出入りするのを可能にするために、ゲート42を開く(たとえば、時間遅延の後に)。たとえば、図示された実施形態では、第1の乗物車両54は、半径方向に整列し(たとえば、破線56で示すように)、ゲートシステム34の第1のゲート58(たとえば、第1のゲート58のゲート通路)と一緒に進んでいる。したがって、ゲートシステム34は、乗客が第1の乗物車両54に出入りできるように、第1のゲート58を開放構成になるように作動させる。また、第2の乗物車両60と第2のゲート62(たとえば、ゲート通路)は、半径方向に整列する(たとえば、破線64で示すように)。したがって、第2のゲート62は、同様に開放構成である。
【0030】
乗物車両が乗車経路24を離れてアトラクション経路18に再び入ると、乗物車両16は、もはやゲート42または関連するゲート通路と半径方向に整列せず、乗物車両16は、乗車プラットフォーム20の回転速度とは異なる(たとえば、より速い)速度で進むことになる。乗物車両16がもはやゲート42と整列して進んでいないことをゲートシステム34が検出すると、ゲートシステム34は、ゲート42を閉じて乗客がゲート42を通って乗車プラットフォーム20から出るのを妨げる。図示の実施形態では、第3の乗物車両66は、乗車経路24を離れてアトラクション経路18に入っている。図示のように、第3の乗物車両66は、第3の乗物車両66が以前に整列していた第3のゲート68または関連するゲート通路と半径方向に整列していない。したがって、第3のゲート68は、ゲートシステム34の動作によって、開放構成から閉鎖構成(たとえば、ゲートシステム34の第4のゲート70の閉鎖構成と同様)の間で移行するものとして示されている。
【0031】
図3は、乗車ゾーン10の部分概略側面図であり、ゲートシステム34のゲート42の1つに接近する乗物車両16の1つを示す。また、図示の実施形態は、乗物車両16がゲート42と半径方向に整列したときにゲート42の開閉を可能にするゲートシステム34および乗物車両16の要素を含む。より具体的には、乗物車両16は、ゲート起動システム80を含み、ゲートシステム34は、ゲート作動システム82を含む。より具体的には、ゲート作動システム82は、ゲートシステム34のゲート42のうちの1つと関連している。ゲート起動システム80およびゲート作動システム82は、ゲート42に対する乗物車両16の位置に基づいて、ゲート42を開閉するように協働して機能する。このため、ゲート起動システム80は、乗物車両16の位置を示すフィードバックをゲート作動システム82に提供するように構成された特徴部を含む。ゲート作動システム82は、フィードバックを受け取り、フィードバックに基づいて、ゲート42の動作を制御する。ゲート作動システム82が、ゲート42と乗物車両16との間の半径方向の整列を示すゲート起動システム80からのフィードバックを検出すると、ゲート作動システム82は、ゲート42を作動させて、閉鎖位置から開放位置に移行させることができる。同様に、乗物車両16がもはやゲート42と半径方向に整列していないことをゲート作動システム82が検出すると、ゲート作動システム82は、ゲート42を開放位置から閉鎖位置に移行させるように作動することができる。
【0032】
以下で詳細に説明するように、ゲート起動システム80およびゲート作動システム82は、様々な構成および構成要素のいずれかを有することができる。たとえば、ゲート起動システム80およびゲート作動システム82は、電気システムおよび構成要素(たとえば、センサ、モータ、コントローラなど)を利用して、ゲート42を起動および作動させるように構成することができる。別の実施形態では、ゲート起動システム80およびゲート作動システム82は、電力なしでゲート42を起動および作動させるように構成された機械的構成要素(たとえば、リンケージ、ギア、カムなど)を含むことができる。他の実施形態では、本明細書に記載された機能を提供するために、電気的および機械的構成要素の組み合わせを利用することができる。
【0033】
図4は、乗物車両16、乗車システム12、および各々の様々な構成要素を示す、乗車ゾーン10の一実施形態の概略ブロック図である。乗物車両16および乗車システムの特定の実施形態は、示されていない追加の構成要素を含むことおよび/または本実施形態で示されている特定の構成要素を省略することができることを理解されたい。
【0034】
乗物車両16は、駆動システム90、コントローラ92、およびゲート起動システム80を含む。駆動システム90は、乗車経路24および/またはアトラクション経路に沿って乗物車両16を移動させるように構成された構成要素を含むことができる。たとえば、駆動システム90は、ローラ、モータ、動力伝達装置、ギア、チェーン、それらの何らかの組み合わせ、または、乗車経路24および/またはアトラクション経路18に沿って乗物車両16を移動させるように構成された何らかの他の適切な構成要素を含むことができる。いくつかの実施形態では、駆動システム90は、乗車経路24または乗車システム12の構成要素またはシステムとすることができ、乗車経路24に沿って乗物車両16を移動させるために乗物車両16と係合することができる。
【0035】
上述のように、ゲート起動システム80は、乗物車両16の位置(たとえば、ゲート作動システム82および/またはゲート42に対する乗物車両16の位置)を示すフィードバックをゲートシステム34のゲート作動システム82に提供するように構成されたまたは1以上の構成要素を含む。たとえば、ゲート起動システム80は、識別子94、エミッタ96、および/または係合特徴部98を含むことができる。識別子94は、再帰反射性(retroreflective)マーカ(たとえば、塗料、テープ、パネル、布など)、バーコード(たとえば、リニアバーコード、マトリックスバーコードなど)、または検出、感知、またはスキャンすることができる他の画像、物体、記号などを含むことができる。エミッタ96は、ゲート作動システム82による検出のために、光、音響波、電気信号、無線周波数信号、磁界、または別の形態のエネルギーまたは物質を出力するように構成することができる。係合特徴部98は、乗物車両16と乗車システム12(たとえば、ゲート作動システム82)との間に物理的または仮想的な係合を提供するように構成することができる。たとえば、係合特徴部98は、ボスまたは他の突出特徴部、磁石、フック、ギア、アイレット、シャフト、またはゲート作動システム82と物理的または仮想的に係合することができる他の構成要素を含むことができる。
【0036】
乗物車両16のコントローラ92は、駆動システム90およびゲート起動システム80など、乗物車両16のまたは1以上の構成要素の動作を調節(regulate)するように構成されている。コントローラ92は、駆動システム90の動作を調節して、乗車経路24に沿った乗物車両16の速度を調節することができる。たとえば、コントローラ92は、乗物車両16が乗車経路24に沿って進み(たとえば、乗車プラットフォーム20の回転速度よりも大きい速度で)、乗物車両16がゲートシステム34のゲート42のうちの1つに接近し、最終的に半径方向に整列するように駆動システム90の動作を制御することができる。同様に、コントローラ92は、乗車経路24に沿った乗物車両16の速度が乗車プラットフォーム20の回転速度よりも大きい場合、減速するように駆動システム90を動作させることができる。さらに、コントローラ92は、乗物車両16がゲート42の1つとの半径方向の整列を維持するように、駆動システム90の動作を調節することができる(たとえば、ゲート起動システム80とゲート作動システム82との間のフィードバックおよび/または通信に基づいて)。
【0037】
乗車システム12は、乗車プラットフォーム20、乗車プラットフォーム20の回転部分32を回転駆動するように構成されたモータ100、コントローラ102、ゲートシステム34のゲート42、およびゲート42のためのゲート作動システム82を含む。コントローラ102は、モータ100の動作を制御して、乗車プラットフォーム20の回転速度を調節するように構成することができる。モータ100の動作は、乗物車両16のいずれかからのフィードバック、ゲートシステム34からのフィードバック、乗車システム12からのフィードバック、および/または、オペレータインタフェースなど、アミューズメントパークの乗物またはアトラクションの他の部分からのフィードバックに基づいて制御することができる。
【0038】
上述のように、ゲート作動システム82は、乗物車両16のゲート起動システム80からのフィードバックおよび/または入力に基づいて、ゲート42を開放位置と閉鎖位置との間で作動させるように構成された様々な構成要素のいずれかを含むことができる。たとえば、ゲート作動システム82は、電気システム104(たとえば、電気作動システム)および/または機械システム106(たとえば、機械作動システム)を含むことができる。電気システム104は、センサまたは検出器108、アクチュエータ110、および/またはゲート起動システム80からのフィードバックに基づいてゲート42を協働で作動させるコントローラ112など、一般に電力を利用する構成要素を含む。たとえば、検出器108は、識別子94のうちの1つの特定の存在、および/または、ゲート起動システム80のエミッタ96のうちの1つからの特定の出力を検出することができる。検出に基づいて、コントローラ112は、アクチュエータ110を制御して、ゲート42を開閉することができる。すなわち、検出器108が、乗物車両16がゲート42と半径方向に整列していることを示す識別子94の存在および/またはエミッタ96の出力を検出すると、コントローラ112は、アクチュエータ110を動作させて、ゲート42を開放位置に移行させることができる。いくつかの実施形態では、コントローラ112は、乗物車両16とゲート42との間の半径方向の整列の指示が検出されると開始する時間遅延を実行した後に、ゲート42を開放位置に移行させるようにアクチュエータ110を動作させることができる。その後、検出器108が、乗物車両16がゲート42と半径方向に整列していないことを示す識別子94および/またはエミッタ96からのフィードバックを検出すると、コントローラ112は、アクチュエータ110を動作させて、ゲート42を閉鎖位置に移行させることができる。電気システム104の一実施形態の動作は、図5を参照して以下でより詳細に説明する。
【0039】
ゲート作動システム82の機械システム106は、電気システム104の代わりに、または電気システム104に加えて含むことができる。機械システム106は、乗物車両16の存在および/または位置に基づいてゲート42を作動させるために電力を利用する必要がない構成要素を含む。たとえば、機械システム106は、カム114、ギア116、リンケージ118(たとえば、レバー、バーなど)、および/または、バネ、ベアリング、シャフト、フック、チェーン、ベルト、スイッチなどの他の物理的構成要素を含むことができる。作動時、ゲート起動システム80の係合特徴部98は、ゲート42を開放位置と閉鎖位置との間で作動させるために、ゲート作動システム82の機械システム106と係合するように構成することができる。より具体的には、係合特徴部98および機械システム106の構成要素は、乗物車両16の係合特徴部98が機械システム106に物理的に接触して係合し、乗物車両16が乗車経路24に沿って移動してゲート42と半径方向に整列する状態になる場合に、ゲート42を閉鎖位置から開放位置に移行させるように構成および配置することができる。機械システム106の一実施形態の動作は、図6-8を参照して以下でより詳細に説明する。
【0040】
図5は、電気システム104を備えたゲート作動システム82を有する乗車システム12の一実施形態の概略上面図である。乗物車両16のゲート起動システム80は、識別子94およびエミッタ96を含む。いくつかの実施形態では、乗物車両16は、識別子94のみ、またはエミッタ96のみを含むことができる。上述のように、識別子94およびエミッタ96は、乗物車両16の位置を示すフィードバックを、乗車プラットフォーム20上にまたはそれに隣接して配置されるゲート作動システム82の電気システム104に提供するように構成されている。具体的には、電気システム104のセンサまたは検出器108は、ゲートシステム34のゲート42の1つに隣接して配置される。図示の実施形態では、ゲート42は、図5に示されるような閉鎖位置と開放位置との間で各々が移行するように構成された第1のリーフ120および第2のリーフ122を有する両開き式ショットガンゲートである。
【0041】
検出器108は、または1以上の識別子94の存在の検出および/またはまたは1以上のエミッタ96の出力に基づいて、乗物車両16の位置を検出するように構成される。図示の実施形態では、乗物車両16は、乗物車両16の前部または前縁126に配置された第1の識別子124を含み、乗物車両16の後部または後縁130に配置された第2の識別子128を含む。ゲート作動システム82の電気システム104は、ゲート42の第1の端部134に配置された第1の検出器132と、ゲートの第2の端部138に配置された第2の検出器136とを含む。検出器108および識別子94は、他の実施形態において、他の何らかの適切な場所に位置することができることを理解されたい。
【0042】
第1の検出器132および第2の検出器136は、第1の識別子124および第2の識別子128を検出するように構成された光学センサ、カメラ、または他の検出器もしくはセンサとすることができる。乗物車両16が乗車経路24に沿って進み、ゲート42に近づくと、第1の識別子124は、破線140で示されるように、第1の検出器132と整列(たとえば、半径方向に整列)した状態になることができ、第2の識別子128は、破線142で示されるように、第2の検出器136と整列(たとえば、半径方向に整列)した状態になることができる。第1および第2の検出器132、136は、乗物車両16がゲート42と半径方向に整列することを確認するために、第1および第2の識別子124、128との整列をそれぞれ検出するように構成されている。このため、第1の識別子124および第2の識別子128は、たとえば、第2の検出器136が第1の識別子124の検出を第2の識別子の検出と間違えないように、固有のものおよび/または互いに異なるものとすることができる。識別子94および検出器108のそれぞれの整列が検出されかつ保持されると(たとえば、時間遅延期間)、ゲート作動システム82のコントローラ112は、アクチュエータ110を作動させて、ゲート42を開放することができる。図示の実施形態では、ゲート42の第1のリーフ120および第2のリーフ122の各々は、それぞれのリーフを開放構成と閉鎖構成との間で調整(adjust)するための別個のアクチュエータ110を有する。
【0043】
ゲート作動システム82の第3の検出器144は、乗物車両16のエミッタ96の出力を検出するように構成されている。上述のように、エミッタ96は、光、音、磁界、電波、または他の何らかの適切な形態のエネルギーを出力するように構成されている。第3の検出器144は、エミッタ96の出力を検出するように構成された何らかの適切なセンサとすることができる。第3の検出器144の検出に基づいて、コントローラ112は、乗物車両16の位置を決定することができる。たとえば、コントローラ112は、第3の検出器144によって検出された出力の強度、形状、大きさ、レベル、または他の測定値または品質に基づいて、乗物車両16がゲート42と半径方向に整列していることを決定するように構成することができる。図示の実施形態では、第3の検出器144およびエミッタ96は、それぞれゲート42および乗物車両16のほぼ中央または中間点に配置されるが、他の実施形態では、第3の検出器114およびエミッタ96は、何らかの適切な位置に配置することができる。
【0044】
検出器108の検出値はコントローラ112に送られ、コントローラ112は検出値に基づいてアクチュエータ110を動作させるように構成される。コントローラ112は、マイクロプロセッサなどのプロセッサ146を含み、プロセッサ146は、ゲート作動システム82の構成要素を制御するためのソフトウェアを実行することができる。プロセッサ146は、複数のマイクロプロセッサ、または1以上の「汎用」マイクロプロセッサ、または1以上の特殊用途向けマイクロプロセッサ、および/またはまたは1以上の特定用途向け集積回路(ASICS)、またはそれらのいくつかの組み合わせを含むことができる。たとえば、プロセッサ146は、または1以上の縮小命令セット(RISC)プロセッサを含むことができる。また、コントローラ112は、制御ソフトウェア、ルックアップテーブル、構成データなどの情報を格納することができる記憶装置148を含む。記憶装置148は、ランダムアクセスメモリ(RAM)などの揮発性メモリ、および/または、読出し専用メモリ(ROM)などの不揮発性メモリを含むことができる。記憶装置148は、様々な情報を記憶することおよび様々な目的で使用することができる。たとえば、記憶装置148は、検出器108の様々な検出結果に基づいてアクチュエータ110を制御するための命令など、プロセッサ146が実行するためのファームウェアまたはソフトウェアを含む、プロセッサが実行可能な命令を格納することができる。いくつかの実施形態では、記憶装置148は、プロセッサ146が実行するための機械可読命令を格納することができる有形の非一時的な機械可読媒体である。記憶装置148は、ROM、フラッシュメモリ、ハードドライブ、または他の何らかの適切な光学的、磁気的、または半導体の記憶媒体、またはそれらの組み合わせを含むことができる。記憶装置148は、データ、命令、および他の何らかの適切なデータを格納することができる。
【0045】
上述のように、乗車システム12の追加の制御は、検出器108の検出値に基づくことができる。一実施形態では、乗車システム12のコントローラ102は、乗車プラットフォーム20を回転駆動するためにモータ100を制御するように構成することができる。たとえば、検出器108が、識別子94および/またはエミッタ96から、乗物車両16および乗車プラットフォーム20が以前に半径方向に整列した後に異なる速度で移動していることを示すフィードバックを検出した場合(たとえば、乗物車両16が乗車プラットフォーム20の回転に対して加速または減速する場合)、コントローラ102は、モータ100の動作を調整して補償することができる。換言すると、コントローラ102は、ゲート42と乗物車両16が再び半径方向に整列するように、乗車プラットフォーム20の回転を加速または減速するように(たとえば、一時的に)、モータ100を制御することができる。いくつかの実施形態では、乗物車両16のコントローラ92は、乗物車両16および乗車プラットフォーム20の等しくない速度を同様に補償するために、駆動システム90を動作させるように構成することができる。このために、乗物車両16のコントローラ92、乗車システム12のコントローラ102、および/またはゲート作動システム82のコントローラ112は、互いに通信するように構成することができる。また、コントローラ102は、プロセッサ150および記憶装置152を含み、これらは、上述したコントローラ112のプロセッサ146および記憶装置148と同様とすることができる。
【0046】
図6は、機械システム108の一実施形態を示す、乗車システム12およびゲートシステム34の一実施形態の概略上面図である。図示の実施形態は、ゲートシステム34の3つのゲート42を含み、各ゲート42は、乗物車両16のそれぞれの係合特徴部98とのゲート42の係合または係合解除に基づいて、異なる構成を示す。たとえば、ゲートシステム34の第1のゲート160は、どの乗物車両16のどの係合特徴部98とも係合していない。したがって、第1のゲート160は、乗車プラットフォーム20上の何らかの来客の通過を妨げる閉鎖位置にある。各ゲート42は、ゲートの機械システム108が何らかの乗物車両16の何らかの係合特徴部98と係合しない場合に、ゲートを閉鎖位置に付勢するためのバネ、カウンターウェイト、または他の適切な特徴部を含むことができる。
【0047】
ゲートシステム34の第2のゲート162は、図示の実施形態では、第1の乗物車両164の係合特徴部98と係合するように示されている。係合特徴部98は、ゲート42の機械システム106と物理的に係合するように構成された突出部またはボス166である。第1の乗物車両164が乗車経路24に沿って進み乗車プラットフォーム20に近づくと、ボス166は、第2のゲート162の機械システム106のレバー168に接触する。具体的には、ボス166は、レバー168の角度付き表面170(たとえば、カム表面)に接触し、これにより、第1の乗物車両164が乗車経路24上の乗車プラットフォーム20の外周に沿って進む際に、ボス166は、レバー168との接触を維持することができる。他の実施形態では、レバー168は、ボス166と係合するように構成された異なる構成(たとえば、角度なしの)を備えるカム面を有することができる。
【0048】
第1の乗物車両164が乗車経路24に沿って乗車プラットフォーム20に近づくと、ボス166はレバー168に力を加え、これにより、レバーは方向172(たとえば、乗車プラットフォーム20の中心軸28に向かって半径方向内向き)に移動する。角度付き表面170と反対側のレバー168の端部174において、レバー168は、バー176に回動可能に(pivotably)結合される。また、バー176は、ヒンジまたは他の回動可能な結合部、カムスロット、プレート、および/または他の結合特徴部を介して、ゲート42(たとえば、第2のゲート162)の第1の端部178に回動可能に結合される。ゲート42の第2の端部180は、回動点(pivot point)182で乗車プラットフォーム20に結合される。したがって、ゲート42の第2の端部180は回動点182を中心に回転することができるが、ゲート42の第2の端部180は、回動点182で乗車プラットフォーム20に結合したままである。一方、ゲート42の第1の端部178は、乗車プラットフォーム20に結合された単一の回動点に制限されず、乗車プラットフォーム20に沿って動くことができる。いくつかの実施形態では、ゲート42は、第1の端部178がバー176に結合されることなく、回動点182の周りで回転することができる。
【0049】
上述のように、ゲート42は、乗物車両16がゲート42および/またはゲート42のゲート通路と半径方向に整列すると、開放位置になるように構成される。より具体的には、ゲート作動システム82は、乗物車両16の乗客シートがゲート42またはゲート42のゲート通路と半径方向に整列したときに、ゲート42を開放するように構成することができる。たとえば、図示の実施形態における第2の乗物車両186の乗客席184は、ゲートシステム34の第3のゲート190のゲート通路188と半径方向に整列している。理解されるように、第3のゲート190が閉鎖位置にあるとき、第3のゲート190は、ゲート通路188の空間を塞ぐことができる。しかしながら、第3のゲート190が開放位置にあるとき、図示のように、ゲート通路188は、来客または乗客が第3の乗物車両186に出入りできるように妨害されない。
【0050】
乗物車両16が乗車経路24に沿って進み続ける際に、各乗物車両16のボス166は、ボス166がレバー168と接触しなくなるまで、レバー168の角度付き表面170に沿って摺動することができる。ボス166がレバー168に力を加えなくなると、ゲート42は、図6の第1のゲート160で表されるように、閉鎖位置に自動的に戻ることができる。ゲート42は、バネのようなゲート作動システム82の要素からの付勢力により、自動的に閉鎖位置に戻ることができる。理解されるように、バネまたは他の要素の付勢力は、ゲート42を開放位置から閉鎖位置に移行させるために、付勢力がレバー168上のボス166の力に圧倒され得るように選択することができる。いくつかの実施形態では、乗車システム12は、乗車経路24の始点および終点に配置された、乗車プラットフォーム20と一緒に回転しない固定要素(たとえば、ボス、突起など)を含むことができる。固定要素は、ゲートシステム34のレバー168をロック解除およびロックして、レバー168の動きをそれぞれ許可および阻止するように構成することができる。
【0051】
機械システム106は、ゲート作動システム82の機能性を高めるための追加の特徴部を含むことができる。たとえば、図7および8は、図6の線7-7で囲まれた機械システム106の上面詳細図であり、ゲート42が乗車プラットフォーム20に結合される回動点182を示す。図7および8は、以下で同時に説明する。
【0052】
回動点182は、ラチェット200を含み、ラチェット200の外周の周りに広がる歯202を有する。ラチェット200は、ゲート4に回転可能に固定することができる。図示の実施形態では、機械システム106はまた、ピン206を介して乗車プラットフォーム20または乗車システム12の他の構成要素に結合することができる歯止め204を含む。歯止め204は、ゲート42が閉鎖位置にある場合にラチェット200の歯202と係合するように構成される。たとえば、機械システム106は、ゲート42が閉じる場合に歯止め204と歯202との間の係合を維持するように構成されたバネまたは他の付勢要素を含むことができる。歯止め204と歯202との間の係合は、ラチェット200、結果的にゲート42が回転して(たとえば、方向208に)、閉鎖位置から開放位置に偶発的に移行するのを阻止する。実際には、歯止め204と歯202との間の係合は、ゲート42を閉鎖位置から開放位置に押し進めようとしてゲート42に力を加えたとしても、開放位置に向かうゲート42の回転運動を妨げることができる。
【0053】
レバー168に力を加えたときに(たとえば、乗物車両16のボス166を介して)、ゲート42の閉鎖位置から開放位置への回転を可能にするために、機械システム106は、バー210の第1の端部214でピン212を介して歯止め204に回動可能に結合されたバー210を含む。バーの第2の反対側の端部は、上述したバー176とレバー168との間の結合と同様に、レバー168に回動可能に結合することができる。たとえばボス166を介してレバー168に力が加えられると、レバー168の移動(たとえば、図6に示される方向172への移動)は、バー210の移動(たとえば、方向216への移動)を引き起こすことができる。その結果、図8に示すように、バー210は、ラチェット200の歯202から歯止め204の係合を解除すことができ、それによって、ゲート42が閉鎖位置から開放位置へ回転移行することが可能になる。他の実施形態では、機械システム106は、乗物車両16の位置に基づいて電力なしでゲート42の作動を可能にするように構成された追加的なおよび/または代替的な要素(たとえば、カム、スイッチ、ギアなど)を含み得ることを理解されたい。
【0054】
したがって、現在開示されている実施形態は、アミューズメントライドまたはアトラクョンの対応する乗物車両の位置に基づいて、開放位置と閉鎖位置との間でショットガンゲートなどのゲートの個々の作動を選択的に可能にするように構成されたゲートシステムに向けられる。乗物車両が、アミューズメントライドの乗車プラットフォームなどの乗車ゾーンに近づくと、乗物車両の位置を検出することができ(たとえば、電子的および/または機械的に)、ゲートシステムは、乗物車両の特定の位置がゲートシステムによって検出されたときに、乗物車両に対応するゲートを開くように構成される。たとえば、ゲートシステムは、乗物車両の座席位置がゲートと整列したときに、対応するゲートを開くことができる。座席位置がもはやゲートと整列しなくなると、ゲートシステムは、ゲートを開放位置から閉鎖位置に移行させるように構成され、それにより、乗車ゾーンでの乗客の通行(たとえば、乗物車両の乗車および降車)を調節する。
【0055】
本明細書では、開示された実施形態の特定の特徴のみを図示および説明してきたが、当業者であれば多くの修正および変更を想起するであろう。したがって、添付の特許請求の範囲は、本開示の真の精神の範囲に入るすべてのそのような修正および変更をカバーすることが意図されていることを理解されたい。さらに、開示された実施形態の特定の要素は、互いと結合または交換することができることを理解されたい。
【0056】
本明細書に示して特許請求する技術は、本技術分野を確実に改善する、したがって抽象的なもの、無形のものまたは純粋に理論的なものではない実際的性質の有形物および具体例を参照し、これらに適用される。さらに、本明細書の最後に添付するいずれかの請求項が、「...[機能]を[実行]する手段」または「...[機能]を[実行]するステップ」として指定されているまたは1以上の要素を含む場合、このような要素は米国特許法112条(f)にしたがって解釈すべきである。一方で、他のいずれかの形で指定された要素を含むあらゆる請求項については、このような要素を米国特許法112条(f)にしたがって解釈すべきではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】