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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-28
(54)【発明の名称】動物殺傷装置
(51)【国際特許分類】
   A01M 27/00 20060101AFI20221021BHJP
【FI】
A01M27/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021562853
(86)(22)【出願日】2020-04-24
(85)【翻訳文提出日】2021-12-17
(86)【国際出願番号】 DK2020050114
(87)【国際公開番号】W WO2020216428
(87)【国際公開日】2020-10-29
(31)【優先権主張番号】PA201970252
(32)【優先日】2019-04-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DK
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521459978
【氏名又は名称】カプティビス アイ/エス
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ブロード ホルム、スネ
(72)【発明者】
【氏名】バーズガード シェトラー ブルーン、アンデルス
【テーマコード(参考)】
2B121
【Fターム(参考)】
2B121AA01
2B121AA03
2B121BB11
2B121BB32
2B121BB35
2B121EA21
2B121FA14
(57)【要約】
動物殺傷装置であって、ハウジングと、動物を当該装置に進入させることができる進入トンネルと、ばねと、ばねで作動するストライカとを備える動物殺傷装置。作動機構が、アクチュエータプレートと、接続レバーとを備える。前記アクチュエータプレートは、接続レバーに設けられた凹部への解除可能な接続のための保持フックを備える。前記接続レバーは、第1の接続レバーカムを備え、ストライカは、ストライカを装てん位置に解除可能に保持するために前記第1の接続レバーカムと協働する第1のストライカカムを備える。この動物殺傷装置は、モータを備える自動装てん機構を備え、前記モータは、ねじ棒に接続され、ねじ棒上に、ねじ棒と係合するねじ山を備える変位可能スライダが配置され、この動物殺傷装置は、ストライカおよび変位可能スライダの位置を検出するためのセンサ装置と、コントローラに接続された電源とを備え、コントローラは、センサ装置から信号を受信し、前記モータを制御する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
動物殺傷装置であって、
ハウジングと、
当該装置に動物を進入させることができる進入トンネルと、
ばね力を作用させるばねと、
ばね力の放出時に前記進入トンネルを横切って移動するように配置されたストライカと、
前記進入トンネル内にピボットを介して取り付けられたアクチュエータプレートと、前記ストライカを収容するストライカハウジング上にピボットを介して取り付けられた接続レバーとを備える作動機構と
を備えており、前記アクチュエータプレートは、前記アクチュエータプレートを前記接続レバーに設けられた凹部に解除可能に接続するための保持フックを備え、
前記接続レバーは、第1の接続レバーカムを備え、前記ストライカは、前記ストライカを装てん位置に解除可能に保持するために、前記第1の接続レバーカムと協働する第1のストライカカムを備えている、動物殺傷装置であり、当該動物殺傷装置は、モータを備える自動装てん機構を備え、前記モータは、ねじ棒に接続され、前記ねじ棒上に、前記ねじ棒に係合したねじ山を備える変位可能スライダが配置され、前記自動装てん装置は、前記ストライカおよび前記変位可能スライダの位置を検出するためのセンサ装置と、コントローラに接続された電源とを備え、前記コントローラは、前記センサ装置から信号を受信し、前記モータを制御し、前記ストライカは、前記ばね力によって打撃をもたらし、前記変位可能スライダは、ストライカを移動させることによって前記ばねを緊張させるように構成されている、ことを特徴とする動物殺傷装置。
【請求項2】
前記ストライカが、前記接続レバーと協働する第2のストライカカムを備える、ことを特徴とする請求項1に記載の動物殺傷装置。
【請求項3】
前記接続レバーが、第2の接続レバーカムを備え、前記第2の接続レバーカムは、前記ばねの緊張の最後の方で前記凹部と前記保持フックとを係合させるために前記第1のストライカカムと協働する、ことを特徴とする請求項1または2に記載の動物殺傷装置。
【請求項4】
前記接続レバーおよび前記アクチュエータプレートが、てこ作用をもたらすように構成され、前記てこ作用は、当該動物殺傷装置を作動させるために必要な作動力を小さくする、ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の動物殺傷装置。
【請求項5】
当該動物殺傷装置が、当該殺傷装置が装てん位置にあるとき、全ての電力消費構成要素への電力を遮断するように構成され、前記装てん位置において、無為であって作動の準備ができた状態であり、前記電力の遮断は、当該殺傷装置が前記装てん位置に達した直後に達成され、あるいは前記装てん位置に達してから所定の時間が経過したときに達成される、ことを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の動物殺傷装置。
【請求項6】
前記センサ装置が、第1のセンサ、第2のセンサ、および第3のセンサを備え、前記センサは、前記進入トンネルに対する横方向における異なる位置に配置されている、ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の殺傷装置。
【請求項7】
前記電源が、電池である、ことを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の殺傷装置。
【請求項8】
トラップの作動の回数を表示するディスプレイを備え、前記ディスプレイは、表示情報を変更するときにのみエネルギーを消費する、ことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の殺傷装置。
【請求項9】
前記進入トンネル内の障害物を検出するように構成された障害物センサを備える、ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の殺傷装置。
【請求項10】
当該動物殺傷装置の状態情報を送信することができる送信ユニットを備える、ことを特徴とする請求項1~9のいずれか一項に記載の殺傷装置。
【請求項11】
液体の餌のためのリザーバと、前記液体の餌を前記リザーバから餌位置へと送るためのポンプとを備える、ことを特徴とする請求項1~10のいずれか一項に記載の殺傷装置。
【請求項12】
前記ポンプが、蠕動ポンプである、ことを特徴とする請求項11に記載の殺傷装置。
【請求項13】
請求項1~12のいずれか一項に記載の殺傷装置を動作させるための方法であって、以下のステップ、すなわち
動物が前記作動機構を作動させた場合に、ストライカで動物を打撃するステップ、
死んだ動物を、前記ストライカで死んだ動物に力を作用させることによって、前記ストライカと前記ストライカに対向する前記殺傷装置の一部分との間で動物を圧迫することで、その場に保持するステップ、
アクチュエータを備える移動機構を作動させて、少なくとも前記ストライカおよび前記ストライカに対向する前記殺傷装置の前記一部分を、前記殺傷装置が動物を殺す準備ができた状態であった第1の位置から、前記ストライカによって保持された死んだ動物を動物の死骸を収集するための容器の開口部の近くに位置させる第2の位置に向かって、移動させるステップ、
前記ストライカを死んだ動物から後退させることによって死んだ動物を解放することにより、死んだ動物を前記容器に配置するステップ、
前記移動機構を再び作動させ、少なくとも前記ストライカおよび前記ストライカに対向する前記殺傷装置の前記一部分を、再び前記第1の位置に移動させるステップ、および
前記殺傷装置を、前記作動機構が作動の準備ができた状態にある装てん位置にするステップ
を含む方法。
【請求項14】
前記移動機構の作動が、前記ストライカおよび少なくとも前記ストライカに対向する前記殺傷装置の前記一部分を、前記第1の位置から前記第2の位置へと回転させることを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記移動機構の作動の方法が、前記ストライカおよび少なくとも前記ストライカに対向する前記殺傷装置の前記一部分を、前記第1の位置から前記第2の位置へと回転させることを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
動物、好ましくはラットを殺すために、請求項1~12のいずれか一項に記載の殺傷装置を使用すること。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動物殺傷装置に関し、この動物殺傷装置は、
・ハウジングと、
・当該装置に動物を進入させることができる進入トンネルと、
・ばねと、
・ばね力の放出時に前記進入トンネルを横切って移動するように配置されたストライカと、
・前記進入トンネル内にピボットを介して取り付けられたアクチュエータプレートと、前記ストライカを収容するストライカハウジング上にピボットを介して取り付けられた接続レバーとを備える作動機構と
を備え、
前記アクチュエータプレートは、前記アクチュエータプレートを接続レバーに設けられた凹部に解除可能に接続するための保持フックを備え、
前記接続レバーは、第1の接続レバーカムを備え、ストライカは、ストライカを装てん位置に解除可能に保持するために、前記第1の接続レバーカムと協働する第1のストライカカムを備える。
【背景技術】
【0002】
技術水準から、ラットを殺すために打撃バーを使用するラット殺傷装置が知られている。それらは、ストライカバーおよび接続されたばねを装てん位置へと移動させることによる手動での装てんを必要とする。作動後に、ラット殺傷装置を、手動で装てん状態に戻す必要がある。
【0003】
さらに、ストライカを移動させるために圧縮ガスを使用するラット殺傷装置が知られている。作動後に、これらのラット殺傷装置は、圧縮ガスを利用することによって、手動の介入を必要とせずに装てん状態に自動的に戻ることができる。
【0004】
しかしながら、これらのトラップは、ストライカを移動させる力がガスの圧力に依存するという欠点を有する。ガス室内の圧力が時間および使用につれて低下するにつれて、ストライカを移動させる力も相応に減少する。したがって、トラップが意図のとおりに機能しない可能性がある。動物を殺さずに、傷つけるだけになると考えられる。したがって、ストライカが常に同じ全力で打撃をもたらす動物殺傷装置を提供する必要性が存在する。
【0005】
さらに、上述のラット殺傷装置は、加圧ガスシステムが完全に気密ではないという欠点を有する。したがって、たとえ作動することなく、無為に待機するだけでも、加圧ガス室の取り替えが必要となるまでにラット殺傷装置が行うことができる打撃力および作動の総回数が減少する。メンテナンスを、加圧ガス室を交換する形態で、頻繁に行われなければならない。したがって、メンテナンス間の実行可能な作動の回数がより多い動物殺傷装置を提供する必要性が存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、上述の欠点および必要性に対処する動物殺傷装置を提供することである。
【0007】
本発明の目的は、ストライカが常に全力で作動する動物殺傷装置を提供することである。
【0008】
本発明の目的は、メンテナンスの間隔がより長く、メンテナンスの労力がより少ない動物殺傷装置を提供することである。
【0009】
本発明の目的は、メンテナンス間の実行可能な作動の回数がより多い動物殺傷装置を提供することである。
【0010】
本発明の目的は、上記の全てに単一の装置で対処する動物殺傷装置を提供することである。
【0011】
本発明の目的は、殺傷装置を作動させるための方法を提供することである。
【0012】
本発明の目的は、動物を殺すための動物殺傷装置の使用を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
これは、冒頭部分および請求項1のプリアンブルに記載された形式の動物殺傷装置であって、この動物殺傷装置が、モータを備える自動装てん機構を備えること、このモータがねじ棒に接続され、ねじ棒上にはねじ棒と係合するねじ山を備える変位可能スライダが配置されること、この動物殺傷装置が、ストライカおよび変位可能スライダの位置を検出するためのセンサ装置と、コントローラに接続された電源とを備え、コントローラは、センサ装置から信号を受信し、前記モータを制御することが独特である動物殺傷装置によって達成される。ストライカは、ばね力によって打撃をもたらす。変位可能スライダは、ストライカを移動させることによってばねを緊張させるように構成される。
【0014】
これは、殺傷装置を動作させるための方法であって、以下のステップ、すなわち
・動物が作動機構を作動させた場合に、ストライカで動物を打撃するステップ、
・死んだ動物を、ストライカで死んだ動物に力を作用させることによって、ストライカとストライカに対向する殺傷装置の一部分との間で動物を圧迫することで、その場に保持するステップ、
・アクチュエータを備える移動機構を作動させて、少なくともストライカおよびストライカに対向する殺傷装置の一部分を、殺傷装置が動物を殺す準備ができた状態であった第1の位置から、ストライカによって保持された死んだ動物を動物の死骸を収集するための容器の開口部の近くに位置させる第2の位置に向かって、移動させるステップ、
・ストライカを死んだ動物から後退させることによって死んだ動物を解放することにより、死んだ動物を容器に配置するステップ、
・移動機構を再び作動させ、少なくともストライカおよびストライカに対向する殺傷装置の一部分を、再び第1の位置に移動させるステップ、および
・殺傷装置を、作動機構が作動の準備ができた状態にある装てん位置にするステップ
を含む方法によって達成される。
【0015】
ばねは、ストライカにばね力を及ぼす。ばね力は、作動機構が作動したときにストライカを前方に推進させる。このように、ストライカはばね作動式である。
【0016】
ばねは、好ましくは、ストライカの移動方向に沿った向きに配置される。このようにして、最大のばね力がストライカに及ぼされる。好ましくは、ばねは、ストライカのうちの進入トンネルから遠ざかる方を向いた側で、ストライカに隣接して配置される。
【0017】
ばねを、ストライカの移動方向に沿った向きに配置することができる。
【0018】
変位可能スライダは、ストライカを移動させることによってばねを緊張させるように構成される。
【0019】
本発明による動物殺傷装置によって達成される技術的効果は、ストライカが常に同じ力で打撃をもたらすことである。ばね力が、動物殺傷装置の連続する作動間で一定である。
【0020】
ストライカの打撃は、ストライカが進入トンネル内に移動して、ばね力を解放すると理解される。
【0021】
動物殺傷装置は、例えばラット、マウス、他の齧歯類、およびハトなどの小動物用である。
【0022】
動物殺傷装置を、さまざまな場所に設置することができ、例えば家屋などの建物の中および周囲、あるいは下水道に設置することができる。
【0023】
例えば、建物の屋根において、ハト集団を減少させるために使用することができる。
【0024】
下水道内、または建物の壁の近くで、ラット集団を減少させるために使用することができる。
【0025】
殺傷装置は、餌を含むことができる。餌は、好ましくは、アクチュエータプレートの進入トンネルとは反対側に配置される。餌は、動物にとって興味深い匂いを有する物質であってよい。餌は長持ちであってよい。餌は、恒久的に設置されても、交換可能であってもよい。
【0026】
進入トンネルに進入する動物は、餌に到達するためにアクチュエータプレートを変位させなければならない。アクチュエータプレートを変位させると、作動機構が作動する。保持フックが接続レバーを解放する。接続レバーが、ピボットを中心にしてストライカハウジングから遠ざかる方向に回転する。第1の接続レバーカムが、接続レバーの回転によって変位する。第1のストライカカムが、第1の接続レバーカムから解放される。ストライカが解放される。ストライカは、ばね力の解放によって動かされ、進入トンネル内に移動する。ストライカは、進入トンネル内で動物を叩き、この過程において動物を殺す。
【0027】
アクチュエータプレートは、枢動可能に取り付けられている。接続レバーは、枢動可能に取り付けられている。アクチュエータプレートおよび接続レバーは、機能的にレバーとして働く。これにより、作動機構を作動させるために必要な作動力が低減される。したがって、動物殺傷装置を作動させるために、進入トンネルに進入する動物がアクチュエータプレートに小さな作動力を加えるだけでよい。例示的な計算は、本発明の詳細な説明に示される。
【0028】
この動物殺傷装置は、毒物を必要としない。
【0029】
電源は、電池であってよい。電池をハウジングに組み込むことができる。あるいは、電源は、外部の電源であってよく、例えば電線で接続された自動車用電池などの大容量電池であってよい。
【0030】
センサ装置は、例えば機械式接触センサまたは光学センサなど、さまざまな種類のセンサを備えることができる。
【0031】
アクチュエータプレートは、枢動可能に取り付けられている。アクチュエータプレートおよび接続レバーが低い摩擦を有することが有利である。したがって、作動機構を作動させるための力が小さい。
【0032】
ストライカハウジングは、六角形であってよい。あるいは、ストライカハウジングは、円筒であってよい。ストライカハウジングを、進入トンネルに対して横方向に向けることができる。
【0033】
動物殺傷装置は、装てん位置にあってよい。装てん位置は、ばねが緊張している状態と理解される。ばねが緊張位置にあるとき、作動機構によってストライカが解放されたときにばねのばね力を解放する準備ができた状態である。作動機構も装てん位置にある。これは、凹部と保持フックとが係合していると理解される。装てん位置において、変位可能スライダは、進入トンネルに隣接する終了位置に位置する。装てん位置において、動物殺傷装置は、作動機構が作動したときに動物を殺す準備ができた状態である。
【0034】
アクチュエータプレートをピボットを中心にして回転させることによって作動機構が作動させられると、保持フックが接続レバーを解放する。ばねからのばね力がストライカに作用する。第1ストライカカムが、第1の接続レバーカムに作用する。ピボットおよび第1の接続レバーカムが、お互いに対して、ストライカの移動方向に対する横方向に変位する。したがって、第1の接続レバーカムに作用する力が、接続レバーの回転をもたらし、ストライカを装てん位置から解放する。
【0035】
ストライカがトンネル内に突入した後に、動物殺傷装置は解放位置にある。ここで、自動装てん機構が、動物殺傷装置を装てん位置に移動させる。コントローラがモータを作動させる。モータがねじ棒を回転させ、変位可能スライダをばねに向かって変位させる。変位可能スライダは、ストライカをストライカの移動方向とは反対に移動させる。これにより、ばねが緊張させられる。センサ装置が、ストライカが装てん位置にあることをコントローラに通知すると、コントローラは、モータの方向を反転させる。変位可能スライダが終了位置まで動かされる。変位可能スライダが終了位置に到達すると、コントローラがモータをオフにする。
【0036】
動物殺傷装置は、アクチュエータプレートのための接触面を備えることができる。接触面は、アクチュエータプレートが進入トンネル内に回転しないようにする。
【0037】
ねじ棒は、ストライカの作動方向に実質的に平行である。
【0038】
ストライカが作動機構によって解放され、ストライカが進入トンネル内に移動したとき、ばねは解放位置にある。
【0039】
自動装てん機構は、ばねを解放位置から装てん位置へと移行させる。
【0040】
さらに、自動装てん機構は、作動機構を凹部と保持フックとが係合する装てん位置に移行させる。
【0041】
本方法は、本出願に記載された殺傷装置の任意の実施形態において実行することが可能である。
【0042】
本方法を実行することにより、オペレータの相互作用を必要とせずに、殺傷装置から死んだ動物が取り除かれ、殺傷装置が次の動物を殺す準備ができた装てん位置に戻される。
【0043】
ストライカに対向する殺傷装置の一部分は、バーまたはブラケットなどの死んだ動物を保持するようにとくに意図された部分であってよい。また、進入トンネルの一部であってもよい。あるいは、トラップの進入トンネル全体をストライカと一緒に移動させてもよい。これに代え、あるいはこれに加えて、作動機構全体をストライカと一緒に移動させてもよい。
【0044】
本発明によるさらなる実施形態において、動物殺傷装置は、ストライカが接続レバーと協働する第2のストライカカムを備える点で独特である。
【0045】
第2のストライカカムは、ばねを緊張させる際に凹部と保持フックとの係合を解除する。接続レバーがピボットを中心に回転する。これにより、係合した場合に、凹部と保持フックとの係合が解除される。
【0046】
技術的効果は、ばねの緊張、したがって殺傷装置の装てんを妨げかねない作動機構の偶発的なロックが防止されることである。作動機構のロックは、凹部と保持フックとが係合すると理解される。
【0047】
本発明によるさらなる実施形態において、動物殺傷装置は、接続レバーが第2の接続レバーカムを備えるという点で独特である。第2の接続レバーカムは、第1のストライカカムと協働して凹部と保持フックとを係合させる。これは、前記ばねの緊張の終わりの方で生じる。
【0048】
作動機構のこのロックは、前記ばねの緊張の終わりの方で生じる。
【0049】
ばねを緊張させる際に、ストライカが装てん位置へと動かされるとき、第1のストライカカムが第2の接続レバーカムを押す。第2の接続レバーカムに作用する力は、接続レバーをストライカハウジングに向かって回転させる。凹部と保持フックとが係合させられる。
【0050】
達成される技術的効果は、ばねに緊張がもたらされ、動物殺傷装置が装てんされた後に、作動機構がすぐに動作できる位置にあることが保証されることである。作動機構は、装てん位置へと強制される。したがって、ばねが緊張しているにもかかわらず作動機構がストライカの動きを始動させる準備ができていないことが、回避される。
【0051】
本発明によるさらなる実施形態において、動物殺傷装置は、接続レバーおよびアクチュエータプレートがてこ作用をもたらすように配置されているという点で独特である。てこ作用は、動物殺傷装置を作動させるために必要な作動力を減少させる。
【0052】
作動力は、アクチュエータプレートに加えられる。アクチュエータプレートは、このアクチュエータプレートが取り付けられたピボットを中心にして回転する。凹部と保持フックとの係合が解除される。動物殺傷装置が作動し、ストライカが進入トンネル内に移動する。
【0053】
達成される技術的効果は、動物殺傷装置を作動させるために必要な作動力の低減である。したがって、進入トンネルに進入する動物が動物殺傷装置の作動機構を作動させる可能性がより高い。
【0054】
本発明によるさらなる実施形態において、動物殺傷装置は、殺傷装置が装てん位置にあるときに全ての電力消費構成要素への電力を遮断するように動物殺傷装置が構成され、装てん位置において動物殺傷装置は無為であり、作動の準備ができた状態であるという点で独特である。
【0055】
動物殺傷装置を、殺傷装置が装てん位置に到達した直後に電力消費構成要素への電力を遮断するように構成することができる。これは、電力の遮断がミリ秒以内に行われることを意味する。
【0056】
あるいは、動物殺傷装置を、装てん位置への到達後に所定の時間が経過したときに電力を引き出す構成要素への動力を遮断するように構成することができる。これは、電力の遮断が、例えば5秒後など、数秒以内に行われることを意味する。
【0057】
達成される技術的効果は、動物殺傷装置が装てん位置にあるときに電源から電力を引き出すことがないことである。装てん位置において、動物殺傷装置は無為であり、すぐに作動できる状態である。したがって、動物殺傷装置は、本質的に無制限の待機時間を有する。
【0058】
コントローラを、電力消費構成要素への電力を遮断するように構成することができる。あるいは、動物殺傷装置が、全ての電力消費構成要素への電力を遮断することができる。
【0059】
あるいは、センサ装置が接触センサを備えることができ、この機械的な接触センサが、動物殺傷装置が装てん位置にあるときに電力消費構成要素への電力を遮断する。
【0060】
電力消費構成要素への電力を、装てん位置に達した直後に切断することができる。あるいは、装てん位置への到達後に所定の時間が経過したときに、電力消費構成要素への電力を遮断することができる。
【0061】
本発明によるさらなる実施形態において、動物殺傷装置は、センサ装置が第1のセンサ、第2のセンサ、および第3のセンサを備え、これらのセンサが、前記進入トンネルに対する横方向における異なる位置に配置されている点で独特である。
【0062】
第1、第2、および第3のセンサは、ストライカおよび/または変位可能スライダと協働する。センサは、動物殺傷装置の装てんの制御および監視を可能にする。
【0063】
第1のセンサは、ばねが完全に緊張し、第2の接続レバーカムに作用する第1のストライカカムによって保持フックと凹部とが係合したときに、ストライカを検出することができる位置に配置される。
【0064】
第2のセンサは、第1のセンサよりも進入トンネルの近くに配置される。第2のセンサは、ストライカが装てん位置にあるときにストライカを検出することができる位置に配置される。
【0065】
ストライカが装てん位置にあり、変位可能スライダが終了位置にあるとき、動物殺傷装置は装てん位置にある。
【0066】
第3のセンサは、第1および第2のセンサよりも進入トンネルの近くに配置される。第3のセンサは、進入トンネルに隣接して配置される。第3のセンサは、変位可能スライダが終了位置に位置するときに変位可能スライダを検出することができる位置に配置される。
【0067】
本発明によるさらなる実施形態において、動物殺傷装置は、前記電源が電池であるという点で独特である。
【0068】
達成される技術的効果は、動物殺傷装置が外部電源に依存しないことである。したがって、動物殺傷装置を、利用可能な外部電源から独立してあらゆる場所に配置することができる。
【0069】
本発明によるさらなる実施形態において、動物殺傷装置は、動物殺傷装置の作動回数を表示するディスプレイを備える点で独特である。
【0070】
達成される技術的効果は、動物殺傷装置のメンテナンスの間隔がより長くなることである。ディスプレイの目視検査が、電源を交換する必要があるか否かについての指示を与えることができる。したがって、電池などの電源の不必要かつ早すぎる交換が回避される。
【0071】
本発明によるさらなる実施形態において、動物殺傷装置は、前記ディスプレイが表示情報を変更するときにのみエネルギーを消費するという点で独特である。
【0072】
ディスプレイは、典型的には、電池の寿命を延ばすために電子インクディスプレイである。
【0073】
達成される技術的効果は、動物殺傷装置の電力消費の低減であり、それによってメンテナンス間の時間が長くなることである。
【0074】
ディスプレイは、例えば、電池の寿命を長くするためにEペーパまたはEインクディスプレイまたは機械式テラーであってよい。
【0075】
本発明によるさらなる実施形態において、動物殺傷装置は、前記ディスプレイが電源インジケータを表示することができるという点で独特である。
【0076】
本発明によるさらなる実施形態において、動物殺傷装置は、前記ディスプレイがエラーメッセージを表示することができるという点で独特である。
【0077】
本発明によるさらなる実施形態において、動物殺傷装置は、進入トンネル内の障害物を検出するように構成された障害物センサを備えるという点で独特である。
【0078】
障害物は、死んだ動物であってよい。
【0079】
達成される技術的効果は、動物殺傷装置のより迅速なメンテナンスである。ディスプレイの目視検査が、動物殺傷装置が動作可能であるかどうかを示す。進入トンネルが塞がれているかどうかを調べるために、動物殺傷装置を取り外して、目視検査を行う必要がない。とくには、送信ユニットを備える実施形態に関連して、動物殺傷装置のメンテナンスが低減される。
【0080】
本発明によるさらなる実施形態において、動物殺傷装置は、進入トンネルの画像を撮影するように構成されたカメラを備えるという点で独特である。
【0081】
本発明によるさらなる実施形態において、動物殺傷装置は、太陽電池を備えるという点で独特である。
【0082】
太陽電池は、電源を充電することができる。達成される技術的効果は、殺傷装置のより長い電力サイクルである。これにより、殺傷装置のメンテナンス間隔が長くなる。
【0083】
本発明によるさらなる実施形態において、動物殺傷装置は、送信ユニットを備えるという点で独特である。
【0084】
送信ユニットは、例えば、GSMユニット、3Gユニット、4Gユニット、または5Gユニットなどの携帯電話送信ユニット、あるいはWiFiユニットであってよい。
【0085】
動物殺傷装置は、湿度センサを備えることができる。湿度センサは、周囲の湿度レベルを測定する。
【0086】
技術的効果は、動物殺傷装置の物理的メンテナンスを大幅に減らすことができることである。以下の情報、すなわち電源インジケータ、作動回数、エラーメッセージ、障害物センサの状態、カメラからの画像、位置、シリアル番号、および周囲の湿度レベルの一部または全部を送信することができる。
【0087】
送信ユニットは、能動的または受動的であってよい。能動的は、例えばGSMユニット、3Gユニット、4Gユニット、または5Gユニットなどの携帯電話送信ユニットなど、能動的に送信を行う送信ユニットと理解される。受動的は、作動のために外部信号を必要とするユニットと理解される。受動的なユニットを、例えば、車内のメンテナンス要員が動物殺傷装置の近くにいるときに作動させることができる。これにより、動物殺傷装置の状態を判断するための動物殺傷装置の目視検査が不要であるため、メンテナンスの時間が短縮される。
【0088】
送信ユニットを、動物殺傷装置の作動後に限ってコントローラによって作動させることができる。送信ユニットを、限られた時間区間について作動させることができる。この時間区間の後に、コントローラは、送信ユニットに供給される電力を遮断することができる。したがって、送信ユニットは、送信時にのみ電力を必要とする。待機時には電力は消費されない。
【0089】
殺傷装置のさらなる実施形態において、殺傷装置は、液体の餌のためのリザーバと、液体の餌をリザーバから餌位置へと送るためのポンプとを備える。
【0090】
液体の餌のためのポンプは、殺傷装置において適切な量の餌を保証することができるという利点を有する。ストライカの打撃のたびにポンプを作動させて、液体の餌を適切な位置に送ることができる。あるいは、所定の期間にわたって殺傷装置の作動機構が作動しなかった場合に、ポンプを作動させて餌を補充してもよい。
【0091】
リザーバ、ポンプ、および/または餌の位置を、チューブで接続することができる。
【0092】
殺傷装置のさらなる実施形態において、ポンプは蠕動ポンプである。
【0093】
好ましくは、蠕動ポンプは、リニア蠕動ポンプである。
【0094】
蠕動ポンプは、可撓性チューブを備えることができる。蠕動ポンプは、ローラを備えることができる。ローラを、変位可能スライダに取り付けることができる。
【0095】
ローラを、変位可能スライダの変位方向に対して斜めに延びている細長い凹部内に取り付けることができる。
【0096】
したがって、殺傷装置の作動後にスライダがストライカを装てん位置へと移動させているとき、ローラは可撓性チューブに係合していない。
【0097】
他方で、ストライカが装てん位置へともたらされた後に変位可能スライダが終了位置へと戻されるとき、ローラは可撓性チューブと係合し、液体の餌を動物殺傷装置内の意図された位置へと送る。液体の餌は、可撓性チューブに接続された液体の餌のリザーバから送られる。
【0098】
このように液体の餌を送ることで、いくつかの利点がもたらされる。蠕動ポンプを使用し、可動スライドを作動させるモータによって作動させることで、殺傷装置を、餌を送る追加のアクチュエータを必要とせずに構築することが可能になり、したがって複雑さおよびコストが低減され、信頼性が向上する。
【0099】
さらに、変位可能スライダが終了位置へと戻ろうとしており、ストライカおよびばねの荷重が加わっていないときに液体の餌が送られるがゆえに、ストライカを装てん位置へと移動させ、すなわちばねを緊張させているときのモータに、追加の負荷が加わることがない。
【0100】
さらなる態様において、移動機構の作動の方法は、ストライカおよび少なくともストライカに対向する殺傷装置の一部分を、第1の位置から第2の位置へと回転させることを含む。
【0101】
回転運動を用いた第1の位置から第2の位置への移動は、機械的に単純で信頼性の高い機構を使用できるという利点を有する。これは、殺傷装置の信頼性を高め、メンテナンスの必要性を低減する。
【0102】
移動機構は、少なくともストライカおよびストライカに対向する殺傷装置の一部分が回転可能に取り付けられる回転軸を備えることができる。
【0103】
移動機構は、リムおよびモータを備えることができる。モータおよびリムは、回転運動を達成することができる。
【0104】
好ましくは、作動機構、ストライカハウジング、および進入トンネルが、回転軸を中心にして回転可能に取り付けられる。
【0105】
本方法のさらなる態様において、移動機構の作動は、ストライカおよび少なくともストライカに対向する殺傷装置の一部分を、第1の位置から第2の位置へと回転させることを含む。
【0106】
移動機構は、第1および第2のレバーを備えることができ、第1および第2のレバーは長さが異なる。各々のレバーは、第1の端部において殺傷装置のハウジングに枢動可能に接続され、第2の端部においてストライカハウジングまたは進入トンネルに枢動可能に接続される。
【0107】
本発明のさらなる態様は、動物を殺すために上述の実施形態のいずれか1つによる殺傷装置を使用することである。動物は、例えばラットまたはハトであってよい。
【図面の簡単な説明】
【0108】
図1】本発明による動物殺傷装置の一実施形態を示しており、動物殺傷装置の断面が示されている。
図2図1に示した動物殺傷装置の実施形態を、ハウジングおよびいくつかの構成要素を取り除いて側面から示している。
図3図2に示した動物殺傷装置の実施形態を、別の側から示している。
図4図3に示した動物殺傷装置の実施形態の断面を示している。
図5】解放位置と装てん位置との間のさまざまな位置にある動物殺傷装置を示している。
図6】解放位置と装てん位置との間のさまざまな位置にある動物殺傷装置を示している。
図7】解放位置と装てん位置との間のさまざまな位置にある動物殺傷装置を示している。
図8】解放位置と装てん位置との間のさまざまな位置にある動物殺傷装置を示している。
図9】解放位置と装てん位置との間のさまざまな位置にある動物殺傷装置を示している。
図10】解放位置と装てん位置との間のさまざまな位置にある動物殺傷装置を示している。
図11】動物殺傷装置について可能な設置場所を示している。
図12】動物殺傷装置の実施形態を示しており、種々のトルクアームが示されている。
図13a】餌用の蠕動ポンプを有する実施形態の一部分を示している。
図13b図13aの一部の拡大図を示している。
図14a】殺傷装置の一実施形態を空にする方法におけるさまざまな位置/時点を示している。
図14b】殺傷装置の一実施形態を空にする方法におけるさまざまな位置/時点を示している。
図14c】殺傷装置の一実施形態を空にする方法におけるさまざまな位置/時点を示している。
図14d】殺傷装置の一実施形態を空にする方法におけるさまざまな位置/時点を示している。
図15a】殺傷装置の別の実施形態を空にする方法におけるさまざまな位置/時点を示している。
図15b】殺傷装置の別の実施形態を空にする方法におけるさまざまな位置/時点を示している。
図15c】殺傷装置の別の実施形態を空にする方法におけるさまざまな位置/時点を示している。
図15d】殺傷装置の別の実施形態を空にする方法におけるさまざまな位置/時点を示している。
【発明を実施するための形態】
【0109】
以下の文章において、図が1つずつ説明され、図において見られる異なる部分および位置は、異なる図において同じ番号で番号付けされる。特定の図に示された全ての部分および位置が、必ずしもその図と共に説明されるとは限らない。
【0110】
図面の全体を通して、動物殺傷装置1のいくつかの構成要素または部品は、分かりやすくする目的で取り除かれている。他のいくつかの部品または構成要素については、たとえこれらの構成要素が通常は別の部品に覆われていてこの角度から見えなくても、図中で輪郭が見えるようにされている。これは、主に、さまざまなカムに当てはまる。
【0111】
図1が、本発明による動物殺傷装置の実施形態を示している。動物殺傷装置1の断面が示されている。より見やすくするために、動物殺傷装置1のいくつかの部品は図示されていない。
【0112】
動物殺傷装置は、ハウジング3を備える。
【0113】
動物殺傷装置は、進入トンネル5を備える。動物は、進入トンネル5を通って前記装置に進入することができる。
【0114】
進入トンネル5を、下部ベース7に対して約45度の角度に傾けることができる。動物殺傷装置1が地面9に置かれたとき、45度の角度は、殺された動物が進入トンネルから落下し、したがって動物殺傷装置から出て行くことを可能にする。
【0115】
動物殺傷装置は、ばね11を備える。動物殺傷装置1は、ばねによって作動する変位可能ストライカ13を備える。ストライカ13は、ばね力の解放時に前記進入トンネルを横切って移動するように配置される。ばね力は、ばね11を緊張させることによってもたらされる。
【0116】
動物殺傷装置1は、作動機構15を備える。作動機構15は、アクチュエータプレート17を備える。アクチュエータプレート17は、進入トンネル5内にピボット19を介して取り付けられている。接続レバー21は、ピボット23を介してストライカハウジング25に取り付けられている。ストライカハウジングのいくつかの部分は、分かりやすくする目的で取り除かれている。ストライカハウジング25は、ストライカ13を収容する。より具体的には、ストライカハウジング25は、ばね11が緊張位置にあるときにストライカ13を収容する。緊張位置において、動物殺傷装置は、作動機構15による始動について、準備ができた状態にある。始動されると、ストライカ13は、進入トンネル5に突入し、進入トンネル5内に位置する動物(図示せず)を殺す。
【0117】
前記アクチュエータプレート17は、保持フック18を備える。アクチュエータプレートは、接続レバー21に解放可能に接続される。保持フック18は、接続レバー21に設けられた凹部22に解放可能に接続される(図3も参照)。
【0118】
接続レバー21は、第1の接続レバーカム27を備える。ストライカ13は、第1のストライカカム31を備える。第1の接続レバーカム27および第1のストライカカム31は、ストライカ13を装てん位置に解放可能に保持するために協働する。
【0119】
動物殺傷装置1は、自動装てん機構35を備える。自動装てん機構は、ばね11と、モータ37と、ねじ棒39と、変位可能スライダ41と、センサ装置43と、電源45と、コントローラ47とを備える。
【0120】
前記モータ37は、ねじ棒39に接続されている。ねじ棒39上に、変位可能スライダ41が配置されている。変位可能スライダ41は、ねじ山を備えている。ねじ山は、ねじ棒39に係合している。モータ37がねじ棒39を回転させると、変位可能スライダ41がねじ棒に沿って変位する。変位の方向は、ストライカ13の移動方向49にあるか、あるいはストライカ13の移動方向49とは反対であるかのいずれかである。モータを、ギア51によってねじ棒に接続することができる。
【0121】
電源45は、電池であってよい。
【0122】
モータは、例えばFK-180SH-10400モータであってよい。このモータは、3~24ボルトの間のDC電圧で5~500RPMで動作する。これは、高トルクのギヤボックスを含む。5ボルトで、モータ37は、ばね11を15秒以内で140ニュートンのばね力まで緊張させることができる。
【0123】
センサ装置43は、ストライカ13および変位可能スライダ41の位置を検出するように構成される。
【0124】
電源45は、コントローラ47に接続される。電源45は、電池であってよい。コントローラ47は、センサ装置43から信号を受信する。コントローラ47は、センサ装置43からの信号に応じてモータ37を制御する。
【0125】
動物殺傷装置1は、ディスプレイ59を備える。ディスプレイ59は、トラップの作動回数を表示する。ディスプレイは、エラーメッセージも表示することができる。ディスプレイは、表示情報の変更時にのみエネルギーを消費する。例えば、ディスプレイは、Eペーパーディスプレイであってよい。あるいは、ディスプレイは、1つ以上の機械式テラーであってよい。
【0126】
動物殺傷装置1は、障害物センサ63を備える。障害物センサは、進入トンネル5内の障害物を検出するように構成される。
【0127】
障害物センサ63は、カメラ65であってよい。
【0128】
動物殺傷装置1は、送信ユニット67を備える。送信ユニットを、状態情報を送信するために、コントローラ47によってオンにすることができる。例えば、電源45の状態、作動回数、障害物センサ63の状態、またはカメラ65からの画像を、オペレータに送信することができる。送信ユニット67は、コントローラ47によって停止されたときにはエネルギーを消費しない。送信ユニット67への電力を、送信ユニット67が状態情報の送信を終えた後に遮断することができる。
【0129】
送信ユニット67は、例えば、GSMユニット、3Gユニット、4Gユニット、または5Gユニットなどの携帯電話送信ユニットであってよい。
【0130】
殺傷装置は、太陽電池61を備えることができる。太陽電池は、電源45を充電する。
【0131】
動物殺傷装置1は、動物を誘引するための餌71を備える。
【0132】
動物殺傷装置は、殺傷装置が装てん位置にあるとき、全ての電力消費構成要素への電力を遮断するように構成される。装てん位置において、動物殺傷装置は無為であり、すぐに作動できる状態である。
【0133】
図2が、図1に示した動物殺傷装置の実施形態を、ハウジングおよびいくつかの構成要素を取り除いて側面から示している。
【0134】
第1のセンサ53と、第2のセンサ55と、第3のセンサ57とを備えるセンサ装置43が示されている。
【0135】
センサは、機械式センサである。あるいは、例えば光学センサなどの他の種類のセンサを使用することができる。
【0136】
図3が、図2に示した動物殺傷装置の実施形態を、別の側から示している。ハウジングおよびいくつかの構成要素は、分かりやすくする目的で取り除かれている。
【0137】
作動機構15が図示されている。保持フック18と凹部22とが係合している。
【0138】
図4が、図3に示した動物殺傷装置の実施形態の断面を示している。示されている断面の位置は、図3にIで示されている。
【0139】
作動機構15は、装てん位置にある。アクチュエータプレート17上の保持フック18と接続レバー21上の凹部22とが係合している。
【0140】
接続レバー21は、第2の接続レバーカム29を備える。
【0141】
第2の接続レバーカム29は、第1のストライカカム31と協働して、凹部22と保持フック18とを係合させる。作動機構15のこのロックは、前記ばねの緊張の終わりの方で生じる。
【0142】
ばねを緊張させる際に、ストライカ13が装てん位置へと動かされるとき、第1のストライカカム31が第2の接続レバーカム29を押す。第2の接続レバーカム29に作用する力が、接続レバー21をストライカハウジング25に向かって回転させる。凹部22と保持フック18との係合がもたらされる。
【0143】
達成される技術的効果は、ばねに緊張がもたらされ、動物殺傷装置が装てんされた後に、作動機構がすぐに動作できる位置にあることが保証されることである。したがって、ばねが緊張しているにもかかわらず作動機構がストライカの動きを始動させる準備ができていないことが、回避される。
【0144】
図5図10は、解放された状態と装てんされた状態との間のさまざまな位置にある動物殺傷装置1を示している。ハウジングおよびいくつかの部品は、分かりやすくする目的で取り除かれている。
【0145】
図5は、装てん位置にある動物殺傷装置1を示している。保持フック18と凹部22とが係合している。ばね11は、緊張状態にある。ストライカ13は、ストライカハウジング25の内部にあり、作動機構15の作動時に打撃をもたらす準備ができた状態である。アクチュエータプレート17が進入トンネルを遮っている。変位可能スライダ41は、進入トンネル5に隣接する終了位置にある。第1の接続レバーカム27および第1のストライカカム31が、ストライカを装てん位置に保持する。
【0146】
図6は、アクチュエータプレート17に力が加わることによって作動機構15が作動した後の解放位置にある動物殺傷装置1を示している。
【0147】
保持フック18と凹部22との係合が、ピボット19を中心とするアクチュエータプレート17の回転運動によって解除されている。
【0148】
接続レバー21は、ストライカハウジング25から遠ざかるように回転している。第1の接続レバーカム27が第1のストライカカム31を解放し、ストライカが進入トンネル5内へと移動して、トンネル内の動物(図示せず)を打撃して殺す。
【0149】
図7は、自動装てん中の動物殺傷装置を示している。コントローラ47は、ストライカが装てん位置にない旨の第2のセンサ55による信号を受信し、ねじ棒39を回転させて変位可能スライダ41をストライカ13の移動方向49とは反対に移動させるように、モータ37を作動させる。
【0150】
変位可能スライダ41は、ばねによって作動するスライダ13を、ストライカ13の移動方向49とは反対に移動させる。ストライカが進入トンネル5から遠ざかる方向に移動し、ばね11に緊張がもたらされる。
【0151】
第2のストライカカム33は、保持フック18と凹部22とを係合させることによって作動機構をロックすることがないように、接続レバー21を阻止する。
【0152】
第3のセンサ57は、変位可能スライダを検出していない。
【0153】
図8は、自動装てんプロセスのさらに後の時点における動物殺傷装置1を示している。
【0154】
変位可能スライダ41が、ストライカ13を進入トンネル5からさらに遠ざけている。
【0155】
第1のストライカカム31が、第1の接続レバーカム27を押す。接続レバー21が、ピボット23を中心にしてストライカハウジング25から遠ざかるように回転する。
【0156】
この目的のために、第1の接続レバーカムは第1の傾斜面73を有し、第1のストライカカム31は第2の傾斜面75を有する。
【0157】
図9は、図8よりも自動装てんプロセスのさらに後の時点における動物殺傷装置1を示している。
【0158】
変位スライダ可能41が進入トンネル5からさらに遠ざかるように移動するとき、第1のストライカカム31が第1の接続レバーカム27を通り過ぎる。
【0159】
ここで、第1のストライカカム31は、今や第2の接続レバーカム29を押す。接続レバー21が、ピボット23を中心にしてストライカハウジング25に向かって回転する。この回転により、作動機構15が装てん位置に押し込まれる。フック18と凹部22とが係合する。アクチュエータプレート17が、進入トンネル5内の接触面69に係合する。
【0160】
ストライカ13は、第3のストライカカム34を備える。第3のストライカカムは、センサ装置43と相互作用する。より具体的には、第3のストライカカムは、第1のセンサ53、第2のセンサ55、および第3のセンサ57と相互作用する。
【0161】
第1のセンサ53は、ストライカ13の位置をコントローラ47に知らせる。コントローラは、モータ37の方向を反転させ、変位可能スライダ41が、図10に示されるように、進入トンネル5に隣接する終了位置に移動する。
【0162】
第3のセンサ57が、変位可能スライダ41と相互作用し、モータ37を停止させる。
【0163】
動物殺傷装置1は、今や装てん位置にある。
【0164】
動物殺傷装置1は、今やいかなる待機電力も消費していない。これは、動物殺傷装置1の全ての電力消費構成要素への電力を遮断することによって達成することができる。
【0165】
変位スライダ可能41が第3のセンサ57を作動させてから所定の時間が経過したときに、全ての電力消費構成要素への電力を遮断することができる。所定の時間区間は、5秒~300秒、好ましくは15秒~120秒、より好ましくは20秒~60秒、最も好ましくは30秒であってよい。
【0166】
あるいは、動物殺傷装置が装てん位置にあり、送信ユニット67が状態情報の送信を終了したときに、全ての電力消費構成要素への電力を遮断することができる。
【0167】
動物殺傷装置が作動し、第2のセンサ55がもはやストライカ13と相互作用しなくなると、電力消費構成要素への電力が回復される。
【0168】
図11が、動物殺傷装置1の可能な設置場所を示している。
【0169】
動物殺傷装置を、例えば、建物79の傍ら、または下水道81に配置することができる。例えば、このようにしてラット集団を減少させることができる。
【0170】
あるいは、動物殺傷装置を、建物の屋根に設置することができる。このようにして、ハトの集団を減らすことができる。
【0171】
図12が、動物殺傷装置1の一実施形態を、作動力の概算のための種々のトルクアーム(83、85、89、91)を視覚化して示している。
【0172】
接続レバー21およびアクチュエータプレート17は、てこ作用をもたらすように配置される。
【0173】
てこ作用は、動物殺傷装置1を作動させるために必要な作動力を減少させる。
【0174】
以下の例において、作動機構を作動させるために必要な最小作動力が、動物殺傷装置1の一実施形態について概算される。具体的な値を、当業者であれば、動物殺傷装置の個々の実施形態または標的とされる動物の個々の種類に合わせて調整することが可能である。
【0175】
140ニュートンのバネ力が、第1のストライカカム31によって第1の接続レバーカム27に加えられる。
【0176】
第1の接続レバートルクアーム83は、5.5mmの長さを有し、第2の接続レバートルクアーム85は、77mmの長さを有する。
【0177】
したがって、接続レバー21に加えられるばね力と接続レバー21がアクチュエータプレート17に加える力との間の接続レバーてこ係数は、5.5mm/77mm=0.071である。
【0178】
したがって、接続レバー21がアクチュエータプレート17に加える力は、0.071×140ニュートン=10ニュートンである。
【0179】
アクチュエータプレート17上の保持フック18と接続レバー21上の凹部22との間の摩擦係数μは、μ=0.15である。
【0180】
したがって、保持フック18と凹部22との間の摩擦力は、0.15μ×10ニュートン=1.5ニュートンに等しい。
【0181】
保持フック18と凹部22との係合を解除することによって動物殺傷装置1を作動させるために、この摩擦力に対抗しなければならない。
【0182】
アクチュエータプレート17のピボット19の中心から30mmの作動点87に作動力が加えられると仮定する。
【0183】
次いで、8mmの値を有する第1のアクチュエータプレートトルクアーム89および30mmの値を有する第2のアクチュエータプレートトルクアーム91が、8mm/30mm=0.267のアクチュエータプレートてこ係数を生む。
【0184】
したがって、保持フック18と凹部22との係合を解除することによって動物殺傷装置を作動させるために作動点に加えられる必要がある概算の作動力は、1.5ニュートン×0.267=0.4ニュートンである。
【0185】
図13aが、液体の餌95のためのリザーバ93と、リザーバ93から餌位置(図示せず)へと液体の餌95を送るためのポンプ97とを備える殺傷装置1のさらなる実施形態の一部を示している。
【0186】
液体の餌95のためのポンプ97は、殺傷装置1において適切な量の餌95を保証できるという利点を有する。ポンプ97を、ストライカ13の各々の打撃後に作動させて、液体の餌を適切な位置に送り出すことができる。あるいは、所定の期間にわたって殺傷装置1の作動機構15が作動しなかった場合に、ポンプ97を作動させて餌を補充してもよい。
【0187】
ポンプ97は、蠕動ポンプ99である。
【0188】
蠕動ポンプ99は、リニア蠕動ポンプである。
【0189】
図13bが、図13aの一部分の拡大図を示している。蠕動ポンプ99は、可撓性チューブ101を備える。蠕動ポンプ99は、ローラ103を備える。ローラ103は、変位可能スライダ41に取り付けられる。
【0190】
ローラ103を、変位可能スライダ41の変位方向に対して斜めに延びている細長い凹部105内に取り付けることができる。
【0191】
したがって、殺傷装置1の作動後に変位可能スライダ41がストライカ13を装てん位置へと移動させているとき、ローラ103は可撓性チューブ101に係合していない。
【0192】
ストライカ13が装てん位置へともたらされた後に変位可能スライダ41が終了位置へと戻されるとき、ローラは可撓性チューブ101と係合し、液体の餌を動物殺傷装置内の意図された位置または餌位置へと送る。液体の餌95は、可撓性チューブ101に接続されたリザーバ93から送られる。
【0193】
このように液体の餌を送ることで、いくつかの利点がもたらされる。蠕動ポンプを使用し、可動スライドを作動させるモータによって作動させることで、殺傷装置を単一のアクチュエータで構築することが可能になり、したがって複雑さおよびコストが低減され、信頼性が向上する。
【0194】
さらに、変位可能スライダが終了位置へと戻ろうとしており、ストライカおよびばねの荷重が加わっていないときに液体の餌が送られるがゆえに、ストライカを装てん位置へと移動させ、すなわちばねを緊張させているときのモータに、追加の負荷が加わることがない。
【0195】
図14a~図14dが、本発明による殺傷装置の一実施形態を動作させるための方法におけるさまざまな位置/時点を示している。この方法は、オペレータの相互作用を必要とせずに、殺した動物を容器に自動的に移すことを可能にする。
【0196】
図15a~図15dが、この方法のさまざまな位置/時点を、殺傷装置の別の実施形態について示している。
【0197】
この方法は、以下のステップを含み、すなわち
・動物が作動機構を作動させた場合に、ストライカで動物107を打撃するステップ(図14aおよび図15a)と、
・死んだ動物107を、ストライカで死んだ動物に力を作用させることによって、ストライカ13とストライカに対向する殺傷装置の一部分109との間で動物を圧迫することで、その場に保持するステップ(図14aおよび図15a)と、
・アクチュエータ115を備える移動機構113を作動させて、少なくともストライカおよびストライカに対向する殺傷装置の一部分109を、殺傷装置が動物を殺す準備ができた状態であった第1の位置(図14aおよび図15a)から、ストライカによって保持された死んだ動物を動物の死骸を収集するための容器111の開口部の近くに位置させる第2の位置(図14dおよび図15d)に向かって、移動させるステップと、
・ストライカ13を死んだ動物107から後退させることによって死んだ動物を解放することにより、死んだ動物107を容器111内に配置するステップ(図14dおよび図15d)と、
・移動機構113を再び作動させ、少なくともストライカ13およびストライカに対向する殺傷装置1の一部分を、再び第1の位置に移動させるステップと、
・殺傷装置1を、作動機構15が作動の準備ができた状態にある装てん位置にするステップと
を含む。
【0198】
図14aおよび図15aは、第1の位置にある殺傷装置を示している。図14dおよび図15dは、第2の位置にある殺傷装置を示している。図14b/図15bならびに図14cおよび図15cは、中間位置を示している。
【0199】
この方法は、本出願に記載された殺傷装置の任意の実施形態において実行することが可能である。
【0200】
図14a~図14dに示される方法において、移動機構の作動は、ストライカ13、およびストライカに対向する殺傷装置の少なくとも一部分109を、第1の位置から第2の位置へと回転させることを含む。
【0201】
移動機構113は、少なくともストライカおよびストライカに対向する殺傷装置の一部分が回転可能に取り付けられる回転軸121を備える。
【0202】
移動機構は、リムおよびモータを備えることができる。モータおよびリムは、回転運動を達成することができる。
【0203】
好ましくは、作動機構、ストライカハウジング、および進入トンネルが、回転軸を中心にして回転可能に取り付けられる。
【0204】
この方法を実行することにより、オペレータの相互作用を必要とせずに、殺傷装置から死んだ動物が取り除かれ、殺傷装置が次の動物を殺す準備ができた装てん位置に戻される。
【0205】
図15a~図15dに示される方法において、移動機構113の作動は、ストライカ13、およびストライカに対向する殺傷装置の少なくとも一部分109を、第1の位置から第2の位置へと回転させることを含む。
【0206】
移動機構は、第1のレバー117および第2のレバー119を備えることができ、第1のレバー117と第2のレバー119とは異なる長さである。各々のレバー117、119は、第1の端部において殺傷装置のハウジングに枢動可能に接続され、第2の端部においてストライカハウジングまたは進入トンネルに枢動可能に接続される。
【0207】
ストライカに対向する殺傷装置の一部分は、バーまたはブラケットなどの死んだ動物を保持するようにとくに意図された部分であってよい。また、進入トンネルの一部であってもよい。図14および図15に示される2つの実施形態において、トラップの進入トンネルは、ストライカおよび作動機構の全体と一緒に移動可能であってよい。
【0208】
回転運動を用いた第1の位置から第2の位置への移動は、機械的に単純で信頼性の高い機構を使用できるという利点を有する。これは、殺傷装置の信頼性を高め、メンテナンスの必要性を低減する。
【0209】
図15は、第1の位置から第2の位置への動きが、どちらも殺傷装置のハウジングおよびストライカハウジングに枢動可能に取り付けられた異なる長さの2つのレバー117、119によってもたらされる実施形態を示している。
【符号の説明】
【0210】
1 動物殺傷装置
3 ハウジング
5 進入トンネル
7 下部ベース
9 地面
11 ばね
13 ストライカ
15 作動機構
17 アクチュエータプレート
18 保持フック
19 アクチュエータプレートのピボット
21 接続レバー
22 凹部
23 接続レバーのピボット
25 ストライカハウジング
27 第1の接続レバーカム
29 第2の接続レバーカム
31 第1のストライカカム
33 第2のストライカカム
34 第3のストライカカム
35 自動装てん機構
37 モータ
39 ねじ棒
41 変位可能スライダ
43 センサ装置
45 電源
47 コントローラ
49 移動方向
51 ギア
53 第1のセンサ
55 第2のセンサ
57 第3のセンサ
59 ディスプレイ
61 太陽電池
63 障害物センサ
65 カメラ
67 送信ユニット
69 接触面
71 餌
73 第1の傾斜面
75 第2の傾斜面
77 湿度センサ
79 建物
81 下水道
83 第1の接続レバートルクアーム
85 第2の接続レバートルクアーム
87 作動点
89 第1のアクチュエータプレートトルクアーム
91 第2のアクチュエータプレートトルクアーム
93 リザーバ
95 液体の餌
97 ポンプ
99 蠕動ポンプ
101 可撓性チューブ
103 ローラ
105 細長い凹部
107 動物
109 ストライカに対向する殺傷装置の一部分
111 容器
113 移動機構
115 アクチュエータ
117 第1のレバー
119 第2のレバー
121 回転軸
123 移動機構のモータ
125 移動機構のリム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13a
図13b
図14a
図14b
図14c
図14d
図15a
図15b
図15c
図15d
【手続補正書】
【提出日】2021-12-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動物殺傷装置に関し、この動物殺傷装置は、
・ハウジングと、
・当該装置に動物を進入させることができる進入トンネルと、
・ばねと、
・ばね力の放出時に前記進入トンネルを横切って移動するように配置されたストライカと、
・前記進入トンネル内にピボットを介して取り付けられたアクチュエータプレートと、前記ストライカを収容するストライカハウジング上にピボットを介して取り付けられた接続レバーとを備える作動機構と
を備え、
前記アクチュエータプレートは、前記アクチュエータプレートを接続レバーに設けられた凹部に解除可能に接続するための保持フックを備え、
前記接続レバーは、第1の接続レバーカムを備え、ストライカは、ストライカを装てん位置に解除可能に保持するために、前記第1の接続レバーカムと協働する第1のストライカカムを備える。
【背景技術】
【0002】
技術水準から、ラットを殺すために打撃バーを使用するラット殺傷装置が知られている。それらは、ストライカバーおよび接続されたばねを装てん位置へと移動させることによる手動での装てんを必要とする。作動後に、ラット殺傷装置を、手動で装てん状態に戻す必要がある。
【0003】
さらに、ストライカを移動させるために圧縮ガスを使用するラット殺傷装置が知られている。作動後に、これらのラット殺傷装置は、圧縮ガスを利用することによって、手動の介入を必要とせずに装てん状態に自動的に戻ることができる。
【0004】
しかしながら、これらのトラップは、ストライカを移動させる力がガスの圧力に依存するという欠点を有する。ガス室内の圧力が時間および使用につれて低下するにつれて、ストライカを移動させる力も相応に減少する。したがって、トラップが意図のとおりに機能しない可能性がある。動物を殺さずに、傷つけるだけになると考えられる。したがって、ストライカが常に同じ全力で打撃をもたらす動物殺傷装置を提供する必要性が存在する。
【0005】
さらに、上述のラット殺傷装置は、加圧ガスシステムが完全に気密ではないという欠点を有する。したがって、たとえ作動することなく、無為に待機するだけでも、加圧ガス室の取り替えが必要となるまでにラット殺傷装置が行うことができる打撃力および作動の総回数が減少する。メンテナンスを、加圧ガス室を交換する形態で、頻繁に行われなければならない。したがって、メンテナンス間の実行可能な作動の回数がより多い動物殺傷装置を提供する必要性が存在する。
【0006】
冒頭部分および請求項1のプリアンブルに記載された形式の動物殺傷装置として、米国特許出願公開第954996号が知られている。しかし、この装置は、打撃装置の自動リセットを備えていない。
【0007】
また、米国特許出願公開第2018/271085号は、自動装填機構を含む動物殺傷装置を開示している。しかし、この文献には、作動機構の偶発的なロック(これにより、ばねが張られず、殺傷装置が充電されない可能性がある)を防止することができる機構は開示されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許出願公開第954996号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2018/271085号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、上述の欠点および必要性に対処する動物殺傷装置を提供することである。
【0010】
本発明の目的は、ストライカが常に全力で作動する動物殺傷装置を提供することである。
【0011】
本発明の目的は、メンテナンスの間隔がより長く、メンテナンスの労力がより少ない動物殺傷装置を提供することである。
【0012】
本発明の目的は、メンテナンス間の実行可能な作動の回数がより多い動物殺傷装置を提供することである。
【0013】
本発明の目的は、上記の全てに単一の装置で対処する動物殺傷装置を提供することである。
【0014】
本発明の目的は、殺傷装置を作動させるための方法を提供することである。
【0015】
本発明の目的は、動物を殺すための動物殺傷装置の使用を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
これは、冒頭部分および請求項1のプリアンブルに記載された形式の動物殺傷装置であって、この動物殺傷装置が、モータを備える自動装てん機構を備えること、このモータがねじ棒に接続され、ねじ棒上にはねじ棒と係合するねじ山を備える変位可能スライダが配置されること、この動物殺傷装置が、ストライカおよび変位可能スライダの位置を検出するためのセンサ装置と、コントローラに接続された電源とを備え、コントローラは、センサ装置から信号を受信し、前記モータを制御することが独特である動物殺傷装置によって達成される。ストライカは、ばね力によって打撃をもたらす。変位可能スライダは、ストライカを移動させることによってばねを緊張させるように構成される。ストライカは、接続レバーと協働する第2のストライカカムを備える。
【0017】
これは、殺傷装置を動作させるための方法であって、以下のステップ、すなわち
進入トンネルに進入する動物が作動機構を作動させた場合に、ばねがストライカにばね力を加えて、ストライカで動物を打撃するステップ、
・死んだ動物を、ストライカで死んだ動物に力を作用させることによって、ストライカとストライカに対向する殺傷装置の一部分との間で動物を圧迫することで、その場に保持するステップ、
自動装てん装置のコントローラが、センサ装置から信号を受信したとき、モータを作動させてねじを回転させ、それにより、スライダを変位させてストライカを動かし、進入トンネル内にピボットを介して取り付けられたアクチュエータプレートと、ストライカを収容するストライカハウジング上にピボットを介して取り付けられた接続レバーとを備える移動機構を作動させて、少なくともストライカおよびストライカに対向する殺傷装置の一部分を、殺傷装置が動物を殺す準備ができた状態であった第1の位置から、ストライカによって保持された死んだ動物を動物の死骸を収集するための容器の開口部の近くに位置させる第2の位置に向かって、移動させるステップ、
・ストライカを死んだ動物から後退させることによって死んだ動物を解放することにより、死んだ動物を容器に配置するステップ、
・移動機構を再び作動させ、少なくともストライカおよびストライカに対向する殺傷装置の一部分を、再び第1の位置に移動させるステップ、および
再び作動させることにより、第2のストライカカムが接続レバーと協働し、ストライカに作用するばねの緊張を確保し、殺傷装置を、作動機構が作動の準備ができた状態にある装てん位置にするステップ
を含む方法によって達成される。
【0018】
ばねは、ストライカにばね力を及ぼす。ばね力は、作動機構が作動したときにストライカを前方に推進させる。このように、ストライカはばね作動式である。
【0019】
ばねは、好ましくは、ストライカの移動方向に沿った向きに配置される。このようにして、最大のばね力がストライカに及ぼされる。好ましくは、ばねは、ストライカのうちの進入トンネルから遠ざかる方を向いた側で、ストライカに隣接して配置される。
【0020】
ばねを、ストライカの移動方向に沿った向きに配置することができる。
【0021】
変位可能スライダは、ストライカを移動させることによってばねを緊張させるように構成される。
【0022】
本発明による動物殺傷装置によって達成される技術的効果は、ストライカが常に同じ力で打撃をもたらすことである。ばね力が、動物殺傷装置の連続する作動間で一定である。
【0023】
ストライカの打撃は、ストライカが進入トンネル内に移動して、ばね力を解放すると理解される。
【0024】
動物殺傷装置は、例えばラット、マウス、他の齧歯類、およびハトなどの小動物用である。
【0025】
動物殺傷装置を、さまざまな場所に設置することができ、例えば家屋などの建物の中および周囲、あるいは下水道に設置することができる。
【0026】
例えば、建物の屋根において、ハト集団を減少させるために使用することができる。
【0027】
下水道内、または建物の壁の近くで、ラット集団を減少させるために使用することができる。
【0028】
殺傷装置は、餌を含むことができる。餌は、好ましくは、アクチュエータプレートの進入トンネルとは反対側に配置される。餌は、動物にとって興味深い匂いを有する物質であってよい。餌は長持ちであってよい。餌は、恒久的に設置されても、交換可能であってもよい。
【0029】
進入トンネルに進入する動物は、餌に到達するためにアクチュエータプレートを変位させなければならない。アクチュエータプレートを変位させると、作動機構が作動する。保持フックが接続レバーを解放する。接続レバーが、ピボットを中心にしてストライカハウジングから遠ざかる方向に回転する。第1の接続レバーカムが、接続レバーの回転によって変位する。第1のストライカカムが、第1の接続レバーカムから解放される。ストライカが解放される。ストライカは、ばね力の解放によって動かされ、進入トンネル内に移動する。ストライカは、進入トンネル内で動物を叩き、この過程において動物を殺す。
【0030】
アクチュエータプレートは、枢動可能に取り付けられている。接続レバーは、枢動可能に取り付けられている。アクチュエータプレートおよび接続レバーは、機能的にレバーとして働く。これにより、作動機構を作動させるために必要な作動力が低減される。したがって、動物殺傷装置を作動させるために、進入トンネルに進入する動物がアクチュエータプレートに小さな作動力を加えるだけでよい。例示的な計算は、本発明の詳細な説明に示される。
【0031】
この動物殺傷装置は、毒物を必要としない。
【0032】
電源は、電池であってよい。電池をハウジングに組み込むことができる。あるいは、電源は、外部の電源であってよく、例えば電線で接続された自動車用電池などの大容量電池であってよい。
【0033】
センサ装置は、例えば機械式接触センサまたは光学センサなど、さまざまな種類のセンサを備えることができる。
【0034】
アクチュエータプレートは、枢動可能に取り付けられている。アクチュエータプレートおよび接続レバーが低い摩擦を有することが有利である。したがって、作動機構を作動させるための力が小さい。
【0035】
ストライカハウジングは、六角形であってよい。あるいは、ストライカハウジングは、円筒であってよい。ストライカハウジングを、進入トンネルに対して横方向に向けることができる。
【0036】
動物殺傷装置は、装てん位置にあってよい。装てん位置は、ばねが緊張している状態と理解される。ばねが緊張位置にあるとき、作動機構によってストライカが解放されたときにばねのばね力を解放する準備ができた状態である。作動機構も装てん位置にある。これは、凹部と保持フックとが係合していると理解される。装てん位置において、変位可能スライダは、進入トンネルに隣接する終了位置に位置する。装てん位置において、動物殺傷装置は、作動機構が作動したときに動物を殺す準備ができた状態である。
【0037】
アクチュエータプレートをピボットを中心にして回転させることによって作動機構が作動させられると、保持フックが接続レバーを解放する。ばねからのばね力がストライカに作用する。第1ストライカカムが、第1の接続レバーカムに作用する。ピボットおよび第1の接続レバーカムが、お互いに対して、ストライカの移動方向に対する横方向に変位する。したがって、第1の接続レバーカムに作用する力が、接続レバーの回転をもたらし、ストライカを装てん位置から解放する。
【0038】
ストライカがトンネル内に突入した後に、動物殺傷装置は解放位置にある。ここで、自動装てん機構が、動物殺傷装置を装てん位置に移動させる。コントローラがモータを作動させる。モータがねじ棒を回転させ、変位可能スライダをばねに向かって変位させる。変位可能スライダは、ストライカをストライカの移動方向とは反対に移動させる。これにより、ばねが緊張させられる。センサ装置が、ストライカが装てん位置にあることをコントローラに通知すると、コントローラは、モータの方向を反転させる。変位可能スライダが終了位置まで動かされる。変位可能スライダが終了位置に到達すると、コントローラがモータをオフにする。
【0039】
動物殺傷装置は、アクチュエータプレートのための接触面を備えることができる。接触面は、アクチュエータプレートが進入トンネル内に回転しないようにする。
【0040】
ねじ棒は、ストライカの作動方向に実質的に平行である。
【0041】
ストライカが作動機構によって解放され、ストライカが進入トンネル内に移動したとき、ばねは解放位置にある。
【0042】
自動装てん機構は、ばねを解放位置から装てん位置へと移行させる。
【0043】
さらに、自動装てん機構は、作動機構を凹部と保持フックとが係合する装てん位置に移行させる。
【0044】
本方法は、本出願に記載された殺傷装置の任意の実施形態において実行することが可能である。
【0045】
本方法を実行することにより、オペレータの相互作用を必要とせずに、殺傷装置から死んだ動物が取り除かれ、殺傷装置が次の動物を殺す準備ができた装てん位置に戻される。
【0046】
ストライカに対向する殺傷装置の一部分は、バーまたはブラケットなどの死んだ動物を保持するようにとくに意図された部分であってよい。また、進入トンネルの一部であってもよい。あるいは、トラップの進入トンネル全体をストライカと一緒に移動させてもよい。これに代え、あるいはこれに加えて、作動機構全体をストライカと一緒に移動させてもよい。
【0047】
第2のストライカカムは、ばねを緊張させる際に凹部と保持フックとの係合を解除する。接続レバーがピボットを中心に回転する。これにより、係合した場合に、凹部と保持フックとの係合が解除される。
【0048】
技術的効果は、ばねの緊張、したがって殺傷装置の装てんを妨げかねない作動機構の偶発的なロックが防止されることである。作動機構のロックは、凹部と保持フックとが係合すると理解される。
【0049】
本発明によるさらなる実施形態において、動物殺傷装置は、接続レバーが第2の接続レバーカムを備えるという点で独特である。第2の接続レバーカムは、第1のストライカカムと協働して凹部と保持フックとを係合させる。これは、前記ばねの緊張の終わりの方で生じる。
【0050】
作動機構のこのロックは、前記ばねの緊張の終わりの方で生じる。
【0051】
ばねを緊張させる際に、ストライカが装てん位置へと動かされるとき、第1のストライカカムが第2の接続レバーカムを押す。第2の接続レバーカムに作用する力は、接続レバーをストライカハウジングに向かって回転させる。凹部と保持フックとが係合させられる。
【0052】
達成される技術的効果は、ばねに緊張がもたらされ、動物殺傷装置が装てんされた後に、作動機構がすぐに動作できる位置にあることが保証されることである。作動機構は、装てん位置へと強制される。したがって、ばねが緊張しているにもかかわらず作動機構がストライカの動きを始動させる準備ができていないことが、回避される。
【0053】
本発明によるさらなる実施形態において、動物殺傷装置は、接続レバーおよびアクチュエータプレートがてこ作用をもたらすように配置されているという点で独特である。てこ作用は、動物殺傷装置を作動させるために必要な作動力を減少させる。
【0054】
作動力は、アクチュエータプレートに加えられる。アクチュエータプレートは、このアクチュエータプレートが取り付けられたピボットを中心にして回転する。凹部と保持フックとの係合が解除される。動物殺傷装置が作動し、ストライカが進入トンネル内に移動する。
【0055】
達成される技術的効果は、動物殺傷装置を作動させるために必要な作動力の低減である。したがって、進入トンネルに進入する動物が動物殺傷装置の作動機構を作動させる可能性がより高い。
【0056】
本発明によるさらなる実施形態において、動物殺傷装置は、殺傷装置が装てん位置にあるときに全ての電力消費構成要素への電力を遮断するように動物殺傷装置が構成され、装てん位置において動物殺傷装置は無為であり、作動の準備ができた状態であるという点で独特である。
【0057】
動物殺傷装置を、殺傷装置が装てん位置に到達した直後に電力消費構成要素への電力を遮断するように構成することができる。これは、電力の遮断がミリ秒以内に行われることを意味する。
【0058】
あるいは、動物殺傷装置を、装てん位置への到達後に所定の時間が経過したときに電力を引き出す構成要素への動力を遮断するように構成することができる。これは、電力の遮断が、例えば5秒後など、数秒以内に行われることを意味する。
【0059】
達成される技術的効果は、動物殺傷装置が装てん位置にあるときに電源から電力を引き出すことがないことである。装てん位置において、動物殺傷装置は無為であり、すぐに作動できる状態である。したがって、動物殺傷装置は、本質的に無制限の待機時間を有する。
【0060】
コントローラを、電力消費構成要素への電力を遮断するように構成することができる。あるいは、動物殺傷装置が、全ての電力消費構成要素への電力を遮断することができる。
【0061】
あるいは、センサ装置が接触センサを備えることができ、この機械的な接触センサが、動物殺傷装置が装てん位置にあるときに電力消費構成要素への電力を遮断する。
【0062】
電力消費構成要素への電力を、装てん位置に達した直後に切断することができる。あるいは、装てん位置への到達後に所定の時間が経過したときに、電力消費構成要素への電力を遮断することができる。
【0063】
本発明によるさらなる実施形態において、動物殺傷装置は、センサ装置が第1のセンサ、第2のセンサ、および第3のセンサを備え、これらのセンサが、前記進入トンネルに対する横方向における異なる位置に配置されている点で独特である。
【0064】
第1、第2、および第3のセンサは、ストライカおよび/または変位可能スライダと協働する。センサは、動物殺傷装置の装てんの制御および監視を可能にする。
【0065】
第1のセンサは、ばねが完全に緊張し、第2の接続レバーカムに作用する第1のストライカカムによって保持フックと凹部とが係合したときに、ストライカを検出することができる位置に配置される。
【0066】
第2のセンサは、第1のセンサよりも進入トンネルの近くに配置される。第2のセンサは、ストライカが装てん位置にあるときにストライカを検出することができる位置に配置される。
【0067】
ストライカが装てん位置にあり、変位可能スライダが終了位置にあるとき、動物殺傷装置は装てん位置にある。
【0068】
第3のセンサは、第1および第2のセンサよりも進入トンネルの近くに配置される。第3のセンサは、進入トンネルに隣接して配置される。第3のセンサは、変位可能スライダが終了位置に位置するときに変位可能スライダを検出することができる位置に配置される。
【0069】
本発明によるさらなる実施形態において、動物殺傷装置は、前記電源が電池であるという点で独特である。
【0070】
達成される技術的効果は、動物殺傷装置が外部電源に依存しないことである。したがって、動物殺傷装置を、利用可能な外部電源から独立してあらゆる場所に配置することができる。
【0071】
本発明によるさらなる実施形態において、動物殺傷装置は、動物殺傷装置の作動回数を表示するディスプレイを備える点で独特である。
【0072】
達成される技術的効果は、動物殺傷装置のメンテナンスの間隔がより長くなることである。ディスプレイの目視検査が、電源を交換する必要があるか否かについての指示を与えることができる。したがって、電池などの電源の不必要かつ早すぎる交換が回避される。
【0073】
本発明によるさらなる実施形態において、動物殺傷装置は、前記ディスプレイが表示情報を変更するときにのみエネルギーを消費するという点で独特である。
【0074】
ディスプレイは、典型的には、電池の寿命を延ばすために電子インクディスプレイである。
【0075】
達成される技術的効果は、動物殺傷装置の電力消費の低減であり、それによってメンテナンス間の時間が長くなることである。
【0076】
ディスプレイは、例えば、電池の寿命を長くするためにEペーパまたはEインクディスプレイまたは機械式テラーであってよい。
【0077】
本発明によるさらなる実施形態において、動物殺傷装置は、前記ディスプレイが電源インジケータを表示することができるという点で独特である。
【0078】
本発明によるさらなる実施形態において、動物殺傷装置は、前記ディスプレイがエラーメッセージを表示することができるという点で独特である。
【0079】
本発明によるさらなる実施形態において、動物殺傷装置は、進入トンネル内の障害物を検出するように構成された障害物センサを備えるという点で独特である。
【0080】
障害物は、死んだ動物であってよい。
【0081】
達成される技術的効果は、動物殺傷装置のより迅速なメンテナンスである。ディスプレイの目視検査が、動物殺傷装置が動作可能であるかどうかを示す。進入トンネルが塞がれているかどうかを調べるために、動物殺傷装置を取り外して、目視検査を行う必要がない。とくには、送信ユニットを備える実施形態に関連して、動物殺傷装置のメンテナンスが低減される。
【0082】
本発明によるさらなる実施形態において、動物殺傷装置は、進入トンネルの画像を撮影するように構成されたカメラを備えるという点で独特である。
【0083】
本発明によるさらなる実施形態において、動物殺傷装置は、太陽電池を備えるという点で独特である。
【0084】
太陽電池は、電源を充電することができる。達成される技術的効果は、殺傷装置のより長い電力サイクルである。これにより、殺傷装置のメンテナンス間隔が長くなる。
【0085】
本発明によるさらなる実施形態において、動物殺傷装置は、送信ユニットを備えるという点で独特である。
【0086】
送信ユニットは、例えば、GSMユニット、3Gユニット、4Gユニット、または5Gユニットなどの携帯電話送信ユニット、あるいはWiFiユニットであってよい。
【0087】
動物殺傷装置は、湿度センサを備えることができる。湿度センサは、周囲の湿度レベルを測定する。
【0088】
技術的効果は、動物殺傷装置の物理的メンテナンスを大幅に減らすことができることである。以下の情報、すなわち電源インジケータ、作動回数、エラーメッセージ、障害物センサの状態、カメラからの画像、位置、シリアル番号、および周囲の湿度レベルの一部または全部を送信することができる。
【0089】
送信ユニットは、能動的または受動的であってよい。能動的は、例えばGSMユニット、3Gユニット、4Gユニット、または5Gユニットなどの携帯電話送信ユニットなど、能動的に送信を行う送信ユニットと理解される。受動的は、作動のために外部信号を必要とするユニットと理解される。受動的なユニットを、例えば、車内のメンテナンス要員が動物殺傷装置の近くにいるときに作動させることができる。これにより、動物殺傷装置の状態を判断するための動物殺傷装置の目視検査が不要であるため、メンテナンスの時間が短縮される。
【0090】
送信ユニットを、動物殺傷装置の作動後に限ってコントローラによって作動させることができる。送信ユニットを、限られた時間区間について作動させることができる。この時間区間の後に、コントローラは、送信ユニットに供給される電力を遮断することができる。したがって、送信ユニットは、送信時にのみ電力を必要とする。待機時には電力は消費されない。
【0091】
殺傷装置のさらなる実施形態において、殺傷装置は、液体の餌のためのリザーバと、液体の餌をリザーバから餌位置へと送るためのポンプとを備える。
【0092】
液体の餌のためのポンプは、殺傷装置において適切な量の餌を保証することができるという利点を有する。ストライカの打撃のたびにポンプを作動させて、液体の餌を適切な位置に送ることができる。あるいは、所定の期間にわたって殺傷装置の作動機構が作動しなかった場合に、ポンプを作動させて餌を補充してもよい。
【0093】
リザーバ、ポンプ、および/または餌の位置を、チューブで接続することができる。
【0094】
殺傷装置のさらなる実施形態において、ポンプは蠕動ポンプである。
【0095】
好ましくは、蠕動ポンプは、リニア蠕動ポンプである。
【0096】
蠕動ポンプは、可撓性チューブを備えることができる。蠕動ポンプは、ローラを備えることができる。ローラを、変位可能スライダに取り付けることができる。
【0097】
ローラを、変位可能スライダの変位方向に対して斜めに延びている細長い凹部内に取り付けることができる。
【0098】
したがって、殺傷装置の作動後にスライダがストライカを装てん位置へと移動させているとき、ローラは可撓性チューブに係合していない。
【0099】
他方で、ストライカが装てん位置へともたらされた後に変位可能スライダが終了位置へと戻されるとき、ローラは可撓性チューブと係合し、液体の餌を動物殺傷装置内の意図された位置へと送る。液体の餌は、可撓性チューブに接続された液体の餌のリザーバから送られる。
【0100】
このように液体の餌を送ることで、いくつかの利点がもたらされる。蠕動ポンプを使用し、可動スライドを作動させるモータによって作動させることで、殺傷装置を、餌を送る追加のアクチュエータを必要とせずに構築することが可能になり、したがって複雑さおよびコストが低減され、信頼性が向上する。
【0101】
さらに、変位可能スライダが終了位置へと戻ろうとしており、ストライカおよびばねの荷重が加わっていないときに液体の餌が送られるがゆえに、ストライカを装てん位置へと移動させ、すなわちばねを緊張させているときのモータに、追加の負荷が加わることがない。
【0102】
さらなる態様において、移動機構の作動の方法は、ストライカおよび少なくともストライカに対向する殺傷装置の一部分を、第1の位置から第2の位置へと回転させることを含む。
【0103】
回転運動を用いた第1の位置から第2の位置への移動は、機械的に単純で信頼性の高い機構を使用できるという利点を有する。これは、殺傷装置の信頼性を高め、メンテナンスの必要性を低減する。
【0104】
移動機構は、少なくともストライカおよびストライカに対向する殺傷装置の一部分が回転可能に取り付けられる回転軸を備えることができる。
【0105】
移動機構は、リムおよびモータを備えることができる。モータおよびリムは、回転運動を達成することができる。
【0106】
好ましくは、作動機構、ストライカハウジング、および進入トンネルが、回転軸を中心にして回転可能に取り付けられる。
【0107】
本方法のさらなる態様において、移動機構の作動は、ストライカおよび少なくともストライカに対向する殺傷装置の一部分を、第1の位置から第2の位置へと回転させることを含む。
【0108】
移動機構は、第1および第2のレバーを備えることができ、第1および第2のレバーは長さが異なる。各々のレバーは、第1の端部において殺傷装置のハウジングに枢動可能に接続され、第2の端部においてストライカハウジングまたは進入トンネルに枢動可能に接続される。
【0109】
本発明のさらなる態様は、動物を殺すために上述の実施形態のいずれか1つによる殺傷装置を使用することである。動物は、例えばラットまたはハトであってよい。
【図面の簡単な説明】
【0110】
図1】本発明による動物殺傷装置の一実施形態を示しており、動物殺傷装置の断面が示されている。
図2図1に示した動物殺傷装置の実施形態を、ハウジングおよびいくつかの構成要素を取り除いて側面から示している。
図3図2に示した動物殺傷装置の実施形態を、別の側から示している。
図4図3に示した動物殺傷装置の実施形態の断面を示している。
図5】解放位置と装てん位置との間のさまざまな位置にある動物殺傷装置を示している。
図6】解放位置と装てん位置との間のさまざまな位置にある動物殺傷装置を示している。
図7】解放位置と装てん位置との間のさまざまな位置にある動物殺傷装置を示している。
図8】解放位置と装てん位置との間のさまざまな位置にある動物殺傷装置を示している。
図9】解放位置と装てん位置との間のさまざまな位置にある動物殺傷装置を示している。
図10】解放位置と装てん位置との間のさまざまな位置にある動物殺傷装置を示している。
図11】動物殺傷装置について可能な設置場所を示している。
図12】動物殺傷装置の実施形態を示しており、種々のトルクアームが示されている。
図13a】餌用の蠕動ポンプを有する実施形態の一部分を示している。
図13b図13aの一部の拡大図を示している。
図14a】殺傷装置の一実施形態を空にする方法におけるさまざまな位置/時点を示している。
図14b】殺傷装置の一実施形態を空にする方法におけるさまざまな位置/時点を示している。
図14c】殺傷装置の一実施形態を空にする方法におけるさまざまな位置/時点を示している。
図14d】殺傷装置の一実施形態を空にする方法におけるさまざまな位置/時点を示している。
図15a】殺傷装置の別の実施形態を空にする方法におけるさまざまな位置/時点を示している。
図15b】殺傷装置の別の実施形態を空にする方法におけるさまざまな位置/時点を示している。
図15c】殺傷装置の別の実施形態を空にする方法におけるさまざまな位置/時点を示している。
図15d】殺傷装置の別の実施形態を空にする方法におけるさまざまな位置/時点を示している。
【発明を実施するための形態】
【0111】
以下の文章において、図が1つずつ説明され、図において見られる異なる部分および位置は、異なる図において同じ番号で番号付けされる。特定の図に示された全ての部分および位置が、必ずしもその図と共に説明されるとは限らない。
【0112】
図面の全体を通して、動物殺傷装置1のいくつかの構成要素または部品は、分かりやすくする目的で取り除かれている。他のいくつかの部品または構成要素については、たとえこれらの構成要素が通常は別の部品に覆われていてこの角度から見えなくても、図中で輪郭が見えるようにされている。これは、主に、さまざまなカムに当てはまる。
【0113】
図1が、本発明による動物殺傷装置の実施形態を示している。動物殺傷装置1の断面が示されている。より見やすくするために、動物殺傷装置1のいくつかの部品は図示されていない。
【0114】
動物殺傷装置は、ハウジング3を備える。
【0115】
動物殺傷装置は、進入トンネル5を備える。動物は、進入トンネル5を通って前記装置に進入することができる。
【0116】
進入トンネル5を、下部ベース7に対して約45度の角度に傾けることができる。動物殺傷装置1が地面9に置かれたとき、45度の角度は、殺された動物が進入トンネルから落下し、したがって動物殺傷装置から出て行くことを可能にする。
【0117】
動物殺傷装置は、ばね11を備える。動物殺傷装置1は、ばねによって作動する変位可能ストライカ13を備える。ストライカ13は、ばね力の解放時に前記進入トンネルを横切って移動するように配置される。ばね力は、ばね11を緊張させることによってもたらされる。
【0118】
動物殺傷装置1は、作動機構15を備える。作動機構15は、アクチュエータプレート17を備える。アクチュエータプレート17は、進入トンネル5内にピボット19を介して取り付けられている。接続レバー21は、ピボット23を介してストライカハウジング25に取り付けられている。ストライカハウジングのいくつかの部分は、分かりやすくする目的で取り除かれている。ストライカハウジング25は、ストライカ13を収容する。より具体的には、ストライカハウジング25は、ばね11が緊張位置にあるときにストライカ13を収容する。緊張位置において、動物殺傷装置は、作動機構15による始動について、準備ができた状態にある。始動されると、ストライカ13は、進入トンネル5に突入し、進入トンネル5内に位置する動物(図示せず)を殺す。
【0119】
前記アクチュエータプレート17は、保持フック18を備える。アクチュエータプレートは、接続レバー21に解放可能に接続される。保持フック18は、接続レバー21に設けられた凹部22に解放可能に接続される(図3も参照)。
【0120】
接続レバー21は、第1の接続レバーカム27を備える。ストライカ13は、第1のストライカカム31を備える。第1の接続レバーカム27および第1のストライカカム31は、ストライカ13を装てん位置に解放可能に保持するために協働する。
【0121】
動物殺傷装置1は、自動装てん機構35を備える。自動装てん機構は、ばね11と、モータ37と、ねじ棒39と、変位可能スライダ41と、センサ装置43と、電源45と、コントローラ47とを備える。
【0122】
前記モータ37は、ねじ棒39に接続されている。ねじ棒39上に、変位可能スライダ41が配置されている。変位可能スライダ41は、ねじ山を備えている。ねじ山は、ねじ棒39に係合している。モータ37がねじ棒39を回転させると、変位可能スライダ41がねじ棒に沿って変位する。変位の方向は、ストライカ13の移動方向49にあるか、あるいはストライカ13の移動方向49とは反対であるかのいずれかである。モータを、ギア51によってねじ棒に接続することができる。
【0123】
電源45は、電池であってよい。
【0124】
モータは、例えばFK-180SH-10400モータであってよい。このモータは、3~24ボルトの間のDC電圧で5~500RPMで動作する。これは、高トルクのギヤボックスを含む。5ボルトで、モータ37は、ばね11を15秒以内で140ニュートンのばね力まで緊張させることができる。
【0125】
センサ装置43は、ストライカ13および変位可能スライダ41の位置を検出するように構成される。
【0126】
電源45は、コントローラ47に接続される。電源45は、電池であってよい。コントローラ47は、センサ装置43から信号を受信する。コントローラ47は、センサ装置43からの信号に応じてモータ37を制御する。
【0127】
動物殺傷装置1は、ディスプレイ59を備える。ディスプレイ59は、トラップの作動回数を表示する。ディスプレイは、エラーメッセージも表示することができる。ディスプレイは、表示情報の変更時にのみエネルギーを消費する。例えば、ディスプレイは、Eペーパーディスプレイであってよい。あるいは、ディスプレイは、1つ以上の機械式テラーであってよい。
【0128】
動物殺傷装置1は、障害物センサ63を備える。障害物センサは、進入トンネル5内の障害物を検出するように構成される。
【0129】
障害物センサ63は、カメラ65であってよい。
【0130】
動物殺傷装置1は、送信ユニット67を備える。送信ユニットを、状態情報を送信するために、コントローラ47によってオンにすることができる。例えば、電源45の状態、作動回数、障害物センサ63の状態、またはカメラ65からの画像を、オペレータに送信することができる。送信ユニット67は、コントローラ47によって停止されたときにはエネルギーを消費しない。送信ユニット67への電力を、送信ユニット67が状態情報の送信を終えた後に遮断することができる。
【0131】
送信ユニット67は、例えば、GSMユニット、3Gユニット、4Gユニット、または5Gユニットなどの携帯電話送信ユニットであってよい。
【0132】
殺傷装置は、太陽電池61を備えることができる。太陽電池は、電源45を充電する。
【0133】
動物殺傷装置1は、動物を誘引するための餌71を備える。
【0134】
動物殺傷装置は、殺傷装置が装てん位置にあるとき、全ての電力消費構成要素への電力を遮断するように構成される。装てん位置において、動物殺傷装置は無為であり、すぐに作動できる状態である。
【0135】
図2が、図1に示した動物殺傷装置の実施形態を、ハウジングおよびいくつかの構成要素を取り除いて側面から示している。
【0136】
第1のセンサ53と、第2のセンサ55と、第3のセンサ57とを備えるセンサ装置43が示されている。
【0137】
センサは、機械式センサである。あるいは、例えば光学センサなどの他の種類のセンサを使用することができる。
【0138】
図3が、図2に示した動物殺傷装置の実施形態を、別の側から示している。ハウジングおよびいくつかの構成要素は、分かりやすくする目的で取り除かれている。
【0139】
作動機構15が図示されている。保持フック18と凹部22とが係合している。
【0140】
図4が、図3に示した動物殺傷装置の実施形態の断面を示している。示されている断面の位置は、図3にIで示されている。
【0141】
作動機構15は、装てん位置にある。アクチュエータプレート17上の保持フック18と接続レバー21上の凹部22とが係合している。
【0142】
接続レバー21は、第2の接続レバーカム29を備える。
【0143】
第2の接続レバーカム29は、第1のストライカカム31と協働して、凹部22と保持フック18とを係合させる。作動機構15のこのロックは、前記ばねの緊張の終わりの方で生じる。
【0144】
ばねを緊張させる際に、ストライカ13が装てん位置へと動かされるとき、第1のストライカカム31が第2の接続レバーカム29を押す。第2の接続レバーカム29に作用する力が、接続レバー21をストライカハウジング25に向かって回転させる。凹部22と保持フック18との係合がもたらされる。
【0145】
達成される技術的効果は、ばねに緊張がもたらされ、動物殺傷装置が装てんされた後に、作動機構がすぐに動作できる位置にあることが保証されることである。したがって、ばねが緊張しているにもかかわらず作動機構がストライカの動きを始動させる準備ができていないことが、回避される。
【0146】
図5図10は、解放された状態と装てんされた状態との間のさまざまな位置にある動物殺傷装置1を示している。ハウジングおよびいくつかの部品は、分かりやすくする目的で取り除かれている。
【0147】
図5は、装てん位置にある動物殺傷装置1を示している。保持フック18と凹部22とが係合している。ばね11は、緊張状態にある。ストライカ13は、ストライカハウジング25の内部にあり、作動機構15の作動時に打撃をもたらす準備ができた状態である。アクチュエータプレート17が進入トンネルを遮っている。変位可能スライダ41は、進入トンネル5に隣接する終了位置にある。第1の接続レバーカム27および第1のストライカカム31が、ストライカを装てん位置に保持する。
【0148】
図6は、アクチュエータプレート17に力が加わることによって作動機構15が作動した後の解放位置にある動物殺傷装置1を示している。
【0149】
保持フック18と凹部22との係合が、ピボット19を中心とするアクチュエータプレート17の回転運動によって解除されている。
【0150】
接続レバー21は、ストライカハウジング25から遠ざかるように回転している。第1の接続レバーカム27が第1のストライカカム31を解放し、ストライカが進入トンネル5内へと移動して、トンネル内の動物(図示せず)を打撃して殺す。
【0151】
図7は、自動装てん中の動物殺傷装置を示している。コントローラ47は、ストライカが装てん位置にない旨の第2のセンサ55による信号を受信し、ねじ棒39を回転させて変位可能スライダ41をストライカ13の移動方向49とは反対に移動させるように、モータ37を作動させる。
【0152】
変位可能スライダ41は、ばねによって作動するスライダ13を、ストライカ13の移動方向49とは反対に移動させる。ストライカが進入トンネル5から遠ざかる方向に移動し、ばね11に緊張がもたらされる。
【0153】
第2のストライカカム33は、保持フック18と凹部22とを係合させることによって作動機構をロックすることがないように、接続レバー21を阻止する。
【0154】
第3のセンサ57は、変位可能スライダを検出していない。
【0155】
図8は、自動装てんプロセスのさらに後の時点における動物殺傷装置1を示している。
【0156】
変位可能スライダ41が、ストライカ13を進入トンネル5からさらに遠ざけている。
【0157】
第1のストライカカム31が、第1の接続レバーカム27を押す。接続レバー21が、ピボット23を中心にしてストライカハウジング25から遠ざかるように回転する。
【0158】
この目的のために、第1の接続レバーカムは第1の傾斜面73を有し、第1のストライカカム31は第2の傾斜面75を有する。
【0159】
図9は、図8よりも自動装てんプロセスのさらに後の時点における動物殺傷装置1を示している。
【0160】
変位スライダ可能41が進入トンネル5からさらに遠ざかるように移動するとき、第1のストライカカム31が第1の接続レバーカム27を通り過ぎる。
【0161】
ここで、第1のストライカカム31は、今や第2の接続レバーカム29を押す。接続レバー21が、ピボット23を中心にしてストライカハウジング25に向かって回転する。この回転により、作動機構15が装てん位置に押し込まれる。フック18と凹部22とが係合する。アクチュエータプレート17が、進入トンネル5内の接触面69に係合する。
【0162】
ストライカ13は、第3のストライカカム34を備える。第3のストライカカムは、センサ装置43と相互作用する。より具体的には、第3のストライカカムは、第1のセンサ53、第2のセンサ55、および第3のセンサ57と相互作用する。
【0163】
第1のセンサ53は、ストライカ13の位置をコントローラ47に知らせる。コントローラは、モータ37の方向を反転させ、変位可能スライダ41が、図10に示されるように、進入トンネル5に隣接する終了位置に移動する。
【0164】
第3のセンサ57が、変位可能スライダ41と相互作用し、モータ37を停止させる。
【0165】
動物殺傷装置1は、今や装てん位置にある。
【0166】
動物殺傷装置1は、今やいかなる待機電力も消費していない。これは、動物殺傷装置1の全ての電力消費構成要素への電力を遮断することによって達成することができる。
【0167】
変位スライダ可能41が第3のセンサ57を作動させてから所定の時間が経過したときに、全ての電力消費構成要素への電力を遮断することができる。所定の時間区間は、5秒~300秒、好ましくは15秒~120秒、より好ましくは20秒~60秒、最も好ましくは30秒であってよい。
【0168】
あるいは、動物殺傷装置が装てん位置にあり、送信ユニット67が状態情報の送信を終了したときに、全ての電力消費構成要素への電力を遮断することができる。
【0169】
動物殺傷装置が作動し、第2のセンサ55がもはやストライカ13と相互作用しなくなると、電力消費構成要素への電力が回復される。
【0170】
図11が、動物殺傷装置1の可能な設置場所を示している。
【0171】
動物殺傷装置を、例えば、建物79の傍ら、または下水道81に配置することができる。例えば、このようにしてラット集団を減少させることができる。
【0172】
あるいは、動物殺傷装置を、建物の屋根に設置することができる。このようにして、ハトの集団を減らすことができる。
【0173】
図12が、動物殺傷装置1の一実施形態を、作動力の概算のための種々のトルクアーム(83、85、89、91)を視覚化して示している。
【0174】
接続レバー21およびアクチュエータプレート17は、てこ作用をもたらすように配置される。
【0175】
てこ作用は、動物殺傷装置1を作動させるために必要な作動力を減少させる。
【0176】
以下の例において、作動機構を作動させるために必要な最小作動力が、動物殺傷装置1の一実施形態について概算される。具体的な値を、当業者であれば、動物殺傷装置の個々の実施形態または標的とされる動物の個々の種類に合わせて調整することが可能である。
【0177】
140ニュートンのバネ力が、第1のストライカカム31によって第1の接続レバーカム27に加えられる。
【0178】
第1の接続レバートルクアーム83は、5.5mmの長さを有し、第2の接続レバートルクアーム85は、77mmの長さを有する。
【0179】
したがって、接続レバー21に加えられるばね力と接続レバー21がアクチュエータプレート17に加える力との間の接続レバーてこ係数は、5.5mm/77mm=0.071である。
【0180】
したがって、接続レバー21がアクチュエータプレート17に加える力は、0.071×140ニュートン=10ニュートンである。
【0181】
アクチュエータプレート17上の保持フック18と接続レバー21上の凹部22との間の摩擦係数μは、μ=0.15である。
【0182】
したがって、保持フック18と凹部22との間の摩擦力は、0.15μ×10ニュートン=1.5ニュートンに等しい。
【0183】
保持フック18と凹部22との係合を解除することによって動物殺傷装置1を作動させるために、この摩擦力に対抗しなければならない。
【0184】
アクチュエータプレート17のピボット19の中心から30mmの作動点87に作動力が加えられると仮定する。
【0185】
次いで、8mmの値を有する第1のアクチュエータプレートトルクアーム89および30mmの値を有する第2のアクチュエータプレートトルクアーム91が、8mm/30mm=0.267のアクチュエータプレートてこ係数を生む。
【0186】
したがって、保持フック18と凹部22との係合を解除することによって動物殺傷装置を作動させるために作動点に加えられる必要がある概算の作動力は、1.5ニュートン×0.267=0.4ニュートンである。
【0187】
図13aが、液体の餌95のためのリザーバ93と、リザーバ93から餌位置(図示せず)へと液体の餌95を送るためのポンプ97とを備える殺傷装置1のさらなる実施形態の一部を示している。
【0188】
液体の餌95のためのポンプ97は、殺傷装置1において適切な量の餌95を保証できるという利点を有する。ポンプ97を、ストライカ13の各々の打撃後に作動させて、液体の餌を適切な位置に送り出すことができる。あるいは、所定の期間にわたって殺傷装置1の作動機構15が作動しなかった場合に、ポンプ97を作動させて餌を補充してもよい。
【0189】
ポンプ97は、蠕動ポンプ99である。
【0190】
蠕動ポンプ99は、リニア蠕動ポンプである。
【0191】
図13bが、図13aの一部分の拡大図を示している。蠕動ポンプ99は、可撓性チューブ101を備える。蠕動ポンプ99は、ローラ103を備える。ローラ103は、変位可能スライダ41に取り付けられる。
【0192】
ローラ103を、変位可能スライダ41の変位方向に対して斜めに延びている細長い凹部105内に取り付けることができる。
【0193】
したがって、殺傷装置1の作動後に変位可能スライダ41がストライカ13を装てん位置へと移動させているとき、ローラ103は可撓性チューブ101に係合していない。
【0194】
ストライカ13が装てん位置へともたらされた後に変位可能スライダ41が終了位置へと戻されるとき、ローラは可撓性チューブ101と係合し、液体の餌を動物殺傷装置内の意図された位置または餌位置へと送る。液体の餌95は、可撓性チューブ101に接続されたリザーバ93から送られる。
【0195】
このように液体の餌を送ることで、いくつかの利点がもたらされる。蠕動ポンプを使用し、可動スライドを作動させるモータによって作動させることで、殺傷装置を単一のアクチュエータで構築することが可能になり、したがって複雑さおよびコストが低減され、信頼性が向上する。
【0196】
さらに、変位可能スライダが終了位置へと戻ろうとしており、ストライカおよびばねの荷重が加わっていないときに液体の餌が送られるがゆえに、ストライカを装てん位置へと移動させ、すなわちばねを緊張させているときのモータに、追加の負荷が加わることがない。
【0197】
図14a~図14dが、本発明による殺傷装置の一実施形態を動作させるための方法におけるさまざまな位置/時点を示している。この方法は、オペレータの相互作用を必要とせずに、殺した動物を容器に自動的に移すことを可能にする。
【0198】
図15a~図15dが、この方法のさまざまな位置/時点を、殺傷装置の別の実施形態について示している。
【0199】
この方法は、以下のステップを含み、すなわち
・動物が作動機構を作動させた場合に、ストライカで動物107を打撃するステップ(図14aおよび図15a)と、
・死んだ動物107を、ストライカで死んだ動物に力を作用させることによって、ストライカ13とストライカに対向する殺傷装置の一部分109との間で動物を圧迫することで、その場に保持するステップ(図14aおよび図15a)と、
・アクチュエータ115を備える移動機構113を作動させて、少なくともストライカおよびストライカに対向する殺傷装置の一部分109を、殺傷装置が動物を殺す準備ができた状態であった第1の位置(図14aおよび図15a)から、ストライカによって保持された死んだ動物を動物の死骸を収集するための容器111の開口部の近くに位置させる第2の位置(図14dおよび図15d)に向かって、移動させるステップと、
・ストライカ13を死んだ動物107から後退させることによって死んだ動物を解放することにより、死んだ動物107を容器111内に配置するステップ(図14dおよび図15d)と、
・移動機構113を再び作動させ、少なくともストライカ13およびストライカに対向する殺傷装置1の一部分を、再び第1の位置に移動させるステップと、
・殺傷装置1を、作動機構15が作動の準備ができた状態にある装てん位置にするステップと
を含む。
【0200】
図14aおよび図15aは、第1の位置にある殺傷装置を示している。図14dおよび図15dは、第2の位置にある殺傷装置を示している。図14b/図15bならびに図14cおよび図15cは、中間位置を示している。
【0201】
この方法は、本出願に記載された殺傷装置の任意の実施形態において実行することが可能である。
【0202】
図14a~図14dに示される方法において、移動機構の作動は、ストライカ13、およびストライカに対向する殺傷装置の少なくとも一部分109を、第1の位置から第2の位置へと回転させることを含む。
【0203】
移動機構113は、少なくともストライカおよびストライカに対向する殺傷装置の一部分が回転可能に取り付けられる回転軸121を備える。
【0204】
移動機構は、リムおよびモータを備えることができる。モータおよびリムは、回転運動を達成することができる。
【0205】
好ましくは、作動機構、ストライカハウジング、および進入トンネルが、回転軸を中心にして回転可能に取り付けられる。
【0206】
この方法を実行することにより、オペレータの相互作用を必要とせずに、殺傷装置から死んだ動物が取り除かれ、殺傷装置が次の動物を殺す準備ができた装てん位置に戻される。
【0207】
図15a~図15dに示される方法において、移動機構113の作動は、ストライカ13、およびストライカに対向する殺傷装置の少なくとも一部分109を、第1の位置から第2の位置へと回転させることを含む。
【0208】
移動機構は、第1のレバー117および第2のレバー119を備えることができ、第1のレバー117と第2のレバー119とは異なる長さである。各々のレバー117、119は、第1の端部において殺傷装置のハウジングに枢動可能に接続され、第2の端部においてストライカハウジングまたは進入トンネルに枢動可能に接続される。
【0209】
ストライカに対向する殺傷装置の一部分は、バーまたはブラケットなどの死んだ動物を保持するようにとくに意図された部分であってよい。また、進入トンネルの一部であってもよい。図14および図15に示される2つの実施形態において、トラップの進入トンネルは、ストライカおよび作動機構の全体と一緒に移動可能であってよい。
【0210】
回転運動を用いた第1の位置から第2の位置への移動は、機械的に単純で信頼性の高い機構を使用できるという利点を有する。これは、殺傷装置の信頼性を高め、メンテナンスの必要性を低減する。
【0211】
図15は、第1の位置から第2の位置への動きが、どちらも殺傷装置のハウジングおよびストライカハウジングに枢動可能に取り付けられた異なる長さの2つのレバー117、119によってもたらされる実施形態を示している。
【符号の説明】
【0212】
1 動物殺傷装置
3 ハウジング
5 進入トンネル
7 下部ベース
9 地面
11 ばね
13 ストライカ
15 作動機構
17 アクチュエータプレート
18 保持フック
19 アクチュエータプレートのピボット
21 接続レバー
22 凹部
23 接続レバーのピボット
25 ストライカハウジング
27 第1の接続レバーカム
29 第2の接続レバーカム
31 第1のストライカカム
33 第2のストライカカム
34 第3のストライカカム
35 自動装てん機構
37 モータ
39 ねじ棒
41 変位可能スライダ
43 センサ装置
45 電源
47 コントローラ
49 移動方向
51 ギア
53 第1のセンサ
55 第2のセンサ
57 第3のセンサ
59 ディスプレイ
61 太陽電池
63 障害物センサ
65 カメラ
67 送信ユニット
69 接触面
71 餌
73 第1の傾斜面
75 第2の傾斜面
77 湿度センサ
79 建物
81 下水道
83 第1の接続レバートルクアーム
85 第2の接続レバートルクアーム
87 作動点
89 第1のアクチュエータプレートトルクアーム
91 第2のアクチュエータプレートトルクアーム
93 リザーバ
95 液体の餌
97 ポンプ
99 蠕動ポンプ
101 可撓性チューブ
103 ローラ
105 細長い凹部
107 動物
109 ストライカに対向する殺傷装置の一部分
111 容器
113 移動機構
115 アクチュエータ
117 第1のレバー
119 第2のレバー
121 回転軸
123 移動機構のモータ
125 移動機構のリム
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
動物殺傷装置であって、
ハウジングと、
当該装置に動物を進入させることができる進入トンネルと、
ばね力を作用させるばねと、
ばね力の放出時に前記進入トンネルを横切って移動するように配置されたストライカと、
前記進入トンネル内にピボットを介して取り付けられたアクチュエータプレートと、前記ストライカを収容するストライカハウジング上にピボットを介して取り付けられた接続レバーとを備える作動機構と
を備えており、前記アクチュエータプレートは、前記アクチュエータプレートを前記接続レバーに設けられた凹部に解除可能に接続するための保持フックを備え、
前記接続レバーは、第1の接続レバーカムを備え、前記ストライカは、前記ストライカを装てん位置に解除可能に保持するために、前記第1の接続レバーカムと協働する第1のストライカカムを備えている、動物殺傷装置であり、当該動物殺傷装置は、モータを備える自動装てん機構を備え、前記モータは、ねじ棒に接続され、前記ねじ棒上に、前記ねじ棒に係合したねじ山を備える変位可能スライダが配置され、前記自動装てん装置は、前記ストライカおよび前記変位可能スライダの位置を検出するためのセンサ装置と、コントローラに接続された電源とを備え、前記コントローラは、前記センサ装置から信号を受信し、前記モータを制御し、前記ストライカは、前記ばね力によって打撃をもたらし、前記変位可能スライダは、ストライカを移動させることによって前記ばねを緊張させるように構成されており、前記ストライカが、前記接続レバーと協働する第2のストライカカムを備える、ことを特徴とする動物殺傷装置。
【請求項2】
前記接続レバーが、第2の接続レバーカムを備え、前記第2の接続レバーカムは、前記ばねの緊張の最後の方で前記凹部と前記保持フックとを係合させるために前記第1のストライカカムと協働する、ことを特徴とする請求項1に記載の動物殺傷装置。
【請求項3】
前記接続レバーおよび前記アクチュエータプレートが、てこ作用をもたらすように構成され、前記てこ作用は、当該動物殺傷装置を作動させるために必要な作動力を小さくする、ことを特徴とする請求項1または2に記載の動物殺傷装置。
【請求項4】
当該動物殺傷装置が、当該殺傷装置が装てん位置にあるとき、全ての電力消費構成要素への電力を遮断するように構成され、前記装てん位置において、無為であって作動の準備ができた状態であり、前記電力の遮断は、当該殺傷装置が前記装てん位置に達した直後に達成され、あるいは前記装てん位置に達してから所定の時間が経過したときに達成される、ことを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の動物殺傷装置。
【請求項5】
前記センサ装置が、第1のセンサ、第2のセンサ、および第3のセンサを備え、前記センサは、前記進入トンネルに対する横方向における異なる位置に配置されている、ことを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の殺傷装置。
【請求項6】
前記電源が、電池である、ことを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の殺傷装置。
【請求項7】
トラップの作動の回数を表示するディスプレイを備え、前記ディスプレイは、表示情報を変更するときにのみエネルギーを消費する、ことを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の殺傷装置。
【請求項8】
前記進入トンネル内の障害物を検出するように構成された障害物センサを備える、ことを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の殺傷装置。
【請求項9】
当該動物殺傷装置の状態情報を送信することができる送信ユニットを備える、ことを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の殺傷装置。
【請求項10】
液体の餌のためのリザーバと、前記液体の餌を前記リザーバから餌位置へと送るためのポンプとを備える、ことを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の殺傷装置。
【請求項11】
前記ポンプが、蠕動ポンプである、ことを特徴とする請求項10に記載の殺傷装置。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか一項に記載の殺傷装置を動作させるための方法であって、以下のステップ、すなわち
進入トンネルに進入する動物が前記作動機構を作動させた場合に、前記ばねが前記ストライカにばね力を加えて、前記ストライカで動物を打撃するステップ、
死んだ動物を、前記ストライカで死んだ動物に力を作用させることによって、前記ストライカと前記ストライカに対向する前記殺傷装置の一部分との間で動物を圧迫することで、その場に保持するステップ、
前記自動装てん装置の前記コントローラが、前記センサ装置から信号を受信したとき、前記モータを作動させて前記ねじを回転させ、それにより、前記スライダを変位させて前記ストライカを動かし、前記進入トンネル内にピボットを介して取り付けられたアクチュエータプレートと、前記ストライカを収容するストライカハウジング上にピボットを介して取り付けられた接続レバーとを備える移動機構を作動させて、少なくとも前記ストライカおよび前記ストライカに対向する前記殺傷装置の前記一部分を、前記殺傷装置が動物を殺す準備ができた状態であった第1の位置から、前記ストライカによって保持された死んだ動物を動物の死骸を収集するための容器の開口部の近くに位置させる第2の位置に向かって、移動させるステップ、
前記ストライカを死んだ動物から後退させることによって死んだ動物を解放することにより、死んだ動物を前記容器に配置するステップ、
前記移動機構を再び作動させ、少なくとも前記ストライカおよび前記ストライカに対向する前記殺傷装置の前記一部分を、再び前記第1の位置に移動させるステップ、および
前記再び作動させることにより、前記第2のストライカカムが前記接続レバーと協働し、前記ストライカに作用する前記ばねの緊張を確保し、前記殺傷装置を、前記作動機構が作動の準備ができた状態にある装てん位置にするステップ
を含む方法。
【請求項13】
前記移動機構の作動が、前記ストライカおよび少なくとも前記ストライカに対向する前記殺傷装置の前記一部分を、前記第1の位置から前記第2の位置へと回転させることを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記移動機構の作動の方法が、前記ストライカおよび少なくとも前記ストライカに対向する前記殺傷装置の前記一部分を、前記第1の位置から前記第2の位置へと回転させることを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
動物、好ましくはラットを殺すために、請求項1~11のいずれか一項に記載の殺傷装置を使用すること。
【国際調査報告】