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特表2022-545645Z軸垂直送出のためのシステム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-28
(54)【発明の名称】Z軸垂直送出のためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   H05K 3/00 20060101AFI20221021BHJP
   H05K 3/40 20060101ALI20221021BHJP
【FI】
H05K3/00 L
H05K3/40 F
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022509010
(86)(22)【出願日】2020-08-12
(85)【翻訳文提出日】2022-04-11
(86)【国際出願番号】 US2020045908
(87)【国際公開番号】W WO2021030425
(87)【国際公開日】2021-02-18
(31)【優先権主張番号】16/541,789
(32)【優先日】2019-08-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503455363
【氏名又は名称】レイセオン カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ペヴズナー,ミハイル
(72)【発明者】
【氏名】ベネディクト,ジェームス イー.
(72)【発明者】
【氏名】サウスワース,アンドリュー アール.
(72)【発明者】
【氏名】シキナ,トーマス ヴイ.
(72)【発明者】
【氏名】ワイルダー,ケヴィン
(72)【発明者】
【氏名】ソウザ,マシュー
(72)【発明者】
【氏名】トーバーグ,アーロン マイケル
【テーマコード(参考)】
5E317
【Fターム(参考)】
5E317AA24
5E317BB12
5E317CC08
5E317CC15
5E317CD21
5E317GG16
(57)【要約】
【要約】
プリント回路基板内の銅垂直送出の製造を自動化するための装置が、銅線を銅線スプールから供給及び押出し、供給機構から銅線を受け取り、銅線セグメントを切断及び固定し、銅線セグメントをPCB内に形成された孔に挿入し、銅線セグメントの一端をPCBの信号トレースに半田付けし、銅線セグメントの他端をPCBの表面にフラッシュカットするためのワイヤ切断把持機構を含む。ワイヤ切断・把持機構は、銅線セグメントをフラッシュカットするワイヤカッタと、銅線スプールから銅線を受け取り、銅線からセグメントを切断・把持する一体化されたワイヤグリッパアセンブリとを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリント回路基板(PCB)内の銅垂直送出(CVL)の製造を自動化するための装置であって:
銅線スプールから銅線を供給し、押し出すように構成された供給機構;及び
ワイヤ切断・把持機構;
を含み、
前記ワイヤ切断・把持機構が、
前記供給機構から銅線を受け取り、
銅線を切断して銅線セグメントを固定し、
前記銅線セグメントを前記PCB内に形成された孔に挿入し、
前記銅線セグメントの一端を前記PCBの信号トレースに半田付けし、
前記銅線セグメントの他端をPCBの表面へとフラッシュ切断する、
するように構成されている、
装置。
【請求項2】
前記ワイヤ切断・把持機構は、前記銅線セグメントをフラッシュカットするように構成されたワイヤカッタと、前記銅線スプールから前記銅線を受け取り、前記銅線から銅線セグメントを切断し握持する一体化されたワイヤグリッパアセンブリとを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記ワイヤカッタは、前記ワイヤカッタを前記ワイヤグリッパアセンブリの下方に位置決めするために使用されるスライド上に取り付けられる、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記ワイヤグリッパアセンブリは、それぞれ前記銅線を把持及び切断するために使用される一対のグリッパジョー及び反転ワイヤカッタを含み、前記供給機構は、前記銅線の一端を前記グリッパジョーに送達するように構成される、請求項2に記載の装置。
【請求項5】
前記反転ワイヤカッタは、前記銅線スプールから前記銅線を切断して、前記銅線セグメントを形成し、前記銅線セグメントを前記ワイヤグリッパアセンブリのワイヤガイド内に引き込むように構成される、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記ワイヤグリッパアセンブリは、トリミング動作中に前記銅線を切断することから発生する廃棄物を導くためのチャネルを内部に形成する真空デバイス又はプレナムをさらに含む、請求項4に記載の装置。
【請求項7】
前記真空デバイスは、前記廃棄物を移動させるために必要な吸引を提供するために真空源に接続される、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記供給機構は、前記銅線スプールを受け入れるように構成されたポストを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記供給機構は、ガイドと、前記銅線をピンチ又は握持するように構成された一組のピンチローラと、可撓性チューブに接続された第2ガイドとをさらに含み、この構成は、前記銅線スプールからの銅線が、前記ガイド及び前記ピンチローラの間を通って、前記可撓性チューブに接続された前記第2ガイドに供給されるようになっている、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記ワイヤ切断・把持機構は、力検知グリッパアセンブリの一端に配置されたワイヤガイドを含み、前記ワイヤガイドは、当該ワイヤガイドに供給される前記銅線の直径よりもわずかに大きい直径を有する、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記供給機構は、前記銅線を供給するためのギヤを駆動するステッパモータをさらに含む、請求項9に記載の装置。
【請求項12】
前記銅線が前記PCBの前記孔に挿入されると、半田をリフローするように構成されたPCBリフロー予熱器機構をさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項13】
前記PCBリフロー予熱器機構は、前記PCBの温度をリフロー温度の直下に上昇させるように構成されたホットプレートを含む、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
請求項1に記載の装置を用いて銅垂直送出(CVL)を製造する方法。
【請求項15】
プリント回路基板(PCB)内での銅垂直送出(CVL)の製造を自動化する方法であって:
銅線をワイヤ切断・把持機構へ供給するステップ;
前記銅線を切断して銅線セグメントを固定するステップ;
前記銅線セグメントを前記PCB内に形成された孔に挿入するステップ;
前記銅線セグメントの一端を前記PCBの信号トレースに半田付けするステップ;及び
前記銅線セグメントの他端前記PCBの表面へとフラッシュカットするステップ;
を含む方法。
【請求項16】
前記銅線を供給するステップは、銅線スプールから銅線を受け取ることを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
トリミング動作中に前記銅線を切断することから発生する廃棄物を除去するステップをさらに含む請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記の廃棄物を除去するステップは、前記廃棄物を導くための内部に形成したチャネルと、前記廃棄物を移動させるために必要な吸引を提供するための真空源とを有する真空デバイス又はプレナムを用いることを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記銅線を供給するステップは、前記銅線をピンチ又は握持するように構成された一組のピンチローラと、可撓性チューブに接続されたガイドとを用いて、前記銅線を案内するステップを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記銅線が前記PCBの前記孔に挿入されると、半田をリフローするように構成されたPCBリフロー予熱器機構を用いて前記PCBを加熱するステップをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プリント回路基板(PCB)内の銅垂直送出(CVL)の製造を自動化するための装置及び方法に関する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
無線周波数(RF)及び電磁回路は、従来のプリント回路基板(PCB)プロセスを用いて製造することができる。幾つかのRF及び電磁回路は、例えば、ビーム形成用のアンテナアレイの放射素子のような多くの素子に信号を分配するため、かつ/或いは複数素子からの複数の信号を1つの信号に結合するために、電力分配器(パワースプリッター)及び電力結合器を含むことができる。従来のPCB製造プロセスは、積層、電気メッキ、マスキング、エッチングその他を含み、複数の工程、高価な及び/又は危険な材料、複数回の反復、大規模な労力などを必要とすることがあり、これらはすべて、より高いコストとより遅いターンアラウンド時間につながる。さらに、従来のPCB製造プロセスは、信号トレース寸法のような小さなフィーチャサイズを可能にする能力が限られており、それによって、そのような装置によって支持され得る最高周波数信号の範囲を制限してしまう。
【0003】
先進/加算製造技術(AMT)アプローチは、従来のPCB製造プロセスにおいて相互接続を形成するために使用されるメッキプロセスを排除するハイブリッド加算、減算及び従来のアプローチである。該プロセスは、ファラデー壁(Faraday wall)と銅垂直送出(copper vertical launch, CVL)の2つの主要なアイテムを使用して、プロセスを動作させる。ファラデー壁は、最初に誘電体材料からミリングされ、次に導電性ペーストがトレンチ内に分配されるチャネルに依存する遮蔽構成要素である。CVLは、回路基板の2つの異なる層間の相互接続を形成するために、半田付けされた銅線インターフェースに依存する。両方のプロセスを自動化することにより、プリント回路基板プロセスからメッキアプローチを取り除くことができる。
【0004】
現在、銅線を手で切断して銅の垂直送出又はCVLを作成し、カッターを一方の面で平坦に切断できるように配向し、他方の面で平坦に切断するように反対の方向に回転させる。強固な半田継手のために銅線インターフェースの両側を準備し、この相互接続を設置するための自動化された方法はない。他の方法としては、最もよく知られてはおらず、通常は実験室スペースにのみ存在する改良型3Dプリンタのような特殊な装置によって行うことができるワイヤ押出が含まれる。半田リフローは、例えば、半田ごてを使用することによって実施することができる。CVLでは、半田継手を形成する最も近いメカニズムは、ワイヤボンディング用途である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様は、プリント回路基板内の銅垂直送出(CVL)の製造を自動化する装置に関する。一実施形態では、装置は、銅線のスプールから銅線を供給し、押し出すように構成された供給機構と、供給機構から銅線を受け取り、銅線のセグメントを切断し、固定し、銅線のセグメントをPCB内に形成された孔に挿入し、銅線セグメントの一端をPCBの信号トレースに半田付けし、銅線セグメントの他端をPCBの表面へとフラッシュカットするように構成されたワイヤ切断・把持機構(wire cutting and gripping mechanism)とを備える。
【0006】
装置の実施形態は、さらに、銅線セグメントをフラッシュカット(flush cut)するように構成されたワイヤカッタと、銅線スプールから銅線を受け取り、銅線のセグメントを切断及び握持(grab)する一体化されたワイヤグリッパアセンブリとを有するワイヤカット及びグリッピング機構を含んでもよい。ワイヤカッタは、ワイヤカッタをワイヤグリッパアセンブリの下方に位置決めするために使用されるスライドに取り付けることができる。ワイヤグリッパアセンブリは、それぞれ銅線を把持及び切断するために使用される一対のグリッパジョー及び反転されたワイヤカッタを含み得、ワイヤ供給機構は、銅線の端部をグリッパジョー内に送達するように構成される。反転されたワイヤカッタは、銅線スプールから銅線を切断して銅線のセグメントを形成し、銅線セグメントをワイヤグリッパアセンブリのワイヤガイド内に収納するように構成することができる。ワイヤグリッパアセンブリは、トリミング動作中に銅線を切断することから発生するチャネル廃棄物を導くチャネルを内部に有する真空デバイス又はプレナムを更に含むことができる。真空デバイスは、廃棄物を移動させるために必要な吸引を提供するために真空源に接続されてもよい。供給機構は、銅線スプールを受け入れるように構成されたポストを含んでもよい。供給機構はさらに、ガイドと、銅線をピンチ又は握持するように構成された一組のピンチローラと、可撓性チューブに接続された第2のガイドとを含んでもよい。この構成は、ワイヤのスプールからの銅線が、ガイドを通って、ピンチローラ間を通って、フレキシブルチューブに接続された第2のガイド内に供給されるようになっている。ワイヤ切断・把持機構は、力検知グリッパアセンブリの端部に配置されたワイヤガイドを含んでもよく、ワイヤガイドは、ワイヤガイドに供給される銅線の直径よりもわずかに大きい直径を有する。供給機構はさらに、銅線を供給するためにギアを駆動するステッパモータを含んでもよい。この装置はさらに、銅線がPCBの孔に挿入されると、リフロー半田をリフローするように構成されたPCBリフロー予熱器機構を含むことができる。予熱器機構は、PCBの温度をリフロー温度の直下に上昇させるように構成されたホットプレートをさらに含んでもよい。
【0007】
本開示の別の態様は、プリント回路基板内の銅垂直送出の製造を自動化する方法に関する。一実施形態では、本方法は、銅線をワイヤ切断・把持機構に供給するステップと、銅線のセグメントを切断・固定するステップと、銅線のセグメントをPCB内に形成された孔に挿入するステップと、銅線のセグメントの一端をPCBの信号トレースに半田付けするステップと、銅線のセグメントの他端をPCBの表面にフラッシュカットするステップと、を含む。
【0008】
本方法の実施形態は、銅線のスプールから銅線を受け取ることをさらに含んでもよい。本方法はさらに、トリミング操作中に銅線を切断する際に発生する廃棄物を除去することを含むことができる。廃棄物の除去は、廃棄物を導くためのチャネルと、廃棄物を移動させるために必要な吸引を提供するために真空源を有する真空装置又はプレナムとを含んでもよい。銅線の供給は、銅線をピンチ又は握持するように構成された一組のピンチローラと、可撓性チューブに接続された別のガイドとを用いて銅線を案内することを含むことができる。本方法はさらに、銅線がPCBの孔に挿入されると、リフロー半田をリフローするように構成されたPCBリフロー予熱器機構を用いてPCBを加熱することを含んでもよい。
【0009】
少なくとも1つの実施形態の種々の態様は、添付の図面を参照して後述されるが、これらは、縮尺通りに描かれることを意図されていない。図は、種々の態様及び実施形態の説明及びさらなる理解を提供するために含まれ、本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成するが、本開示の限界の定義として意図されるものではない。図において、種々の図に示されている同一又はほぼ同一の各構成要素は、同様の数字で表すことができる。明瞭にするために、全ての構成要素が全ての図においてラベル付けされているわけではない。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1A】銅垂直送出(CVL)を生成するプロセスステップを示すプリント回路基板(PCB)の一部の断面図である。
図1B】銅垂直送出(CVL)を生成するプロセスステップを示すプリント回路基板(PCB)の一部の断面図である。
図2】2つのトレース信号を接続するために使用される組み立てられたCVLの斜視図である。
図3】本開示の一実施形態の集積Z軸CVL設置装置の側面図である。
図4A】銅線の押出しと銅線の切断のシーケンスを示す概略図である。
図4B】銅線の押出しと銅線の切断のシーケンスを示す概略図である。
図4C】銅線の押出しと銅線の切断のシーケンスを示す概略図である。
図5】本開示の一実施形態の二重ワイヤ切断及び把持機構の斜視図である。
図6】二重ワイヤ切断及び把持機構の一部の拡大斜視図である。
図7A】廃棄材料を真空吸引するために使用されるプレナム(plenum)の斜視図である。
図7B】廃棄材料を真空吸引するために使用されるプレナム(plenum)の斜視図である。
図8】二重ワイヤ切断及び把持機構の別の部分の拡大斜視図である。
図9】二重ワイヤ切断及び把持機構の別の部分の拡大斜視図である。
図10】二重ワイヤ切断及び把持機構の別の部分の拡大斜視図である。
図11】本開示の一実施形態のヒータ機構の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
種々の態様及び実施形態は、コンパクトで、薄型の電磁回路、及び、従来のシステム及び方法よりも小さなサイズ及びより高い周波数を可能にする、同じものの改良された製造方法を対象とする。記載された態様及び実施例は、プリント回路基板内に銅の垂直送出を製造する例を提供し、これは、加算的及び減算的製造技術を有利に適用して、低コストの自動化された製造を提供する。本明細書に記載される製造プロセスは、適切な減算(例えば、ミリング、ドリリング)及び加算(例えば、三次元印刷、充填)製造装置を使用して、8~75GHZ以上、潜在的には300GHZ以上の電磁信号をサポートすることができる小さな回路特徴を有する回路構造の製造に特に適している。本明細書に記載されるシステム及び方法に従う電磁回路構造は、ミリ波通信、センシング、レンジングなどを含む28~70GHZシステムでの適用に特に適している。記載される態様及び実施形態はまた、Sバンド(2~4GHZ)、Xバンド(8~12GHZ)、又は他のもののような、より低周波数の用途にも適している。これらの周波数は、Ka-バンド(26.5~40GHZ)、V-バンド(40~75GHZ)及びW-バンド(75~110GHZ)フェーズドアレイシステムを含む。
【0012】
さらに他の態様、例、及び利点は、以下で詳細に議論される。本明細書に開示された実施形態は、本明細書に開示された原理の少なくとも1つと矛盾しない任意の方法で他の実施形態と組み合わせることができ、「実施形態」、「一部の実施形態」、「代替の実施形態」、「種々の実施形態」、「1つの実施形態」などへの言及は、必ずしも相互に排他的ではなく、記載された特定の特徴、構造、又は特徴が少なくとも1つの実施形態に含まれ得ることを示すことを意図している。本明細書におけるこのような用語の外観は、必ずしも同一の実施形態を指すものではない。ここに記載される種々の態様及び実施形態は、記載される方法又は機能のいずれかを実施するための手段を含み得る。
【0013】
本明細書に記載された方法及び装置の実施形態は、以下の説明に記載された、又は添付の図面に例示された構成及び構成要素の配置の詳細に適用することに限定されないことを理解されたい。方法及び装置は、他の実施形態で実施可能であり、実施可能であるか、又は種々の方法で実施可能である。具体的な実施例は、例示的な目的のためだけに本明細書で提供されており、限定することを意図したものではない。また、本明細書中で私用される表現及び用語は制限的に理解されるべきではない。本明細書における「含む」、「備える」、「有する」、「包含する」、「含有する」及びそれらの派生語の使用は、その後にリストされた項目及びそれらの等価物ならびに追加の項目を包含することを意味する。「又は」への言及は、「又は」を使用して記載される用語が、記載される用語の単一の、複数の、及び全てを示すことができるように、包括的であると解釈することができる。前後、左右、頂部底部、上方下方、端部、側部、垂直及び水平などへの言及は、本システム及び方法又はそれらの構成要素を、いずれか1つの位置又は空間方向に限定するのではなく、説明の便宜のために意図されたものである。
【0014】
本明細書で使用される用語「無線周波数」は、文脈によって明示的に記載されないか、及び/又は特に示されない限り、特定の周波数、周波数の範囲、バンド、スペクトルなどに限定されることを意図しない。同様に、用語「無線周波数信号」及び「電磁信号」は、交換可能に使用され、任意の特定の実装のための情報伝搬信号の伝搬のための種々の好適な周波数の信号を指すことができる。このような無線周波数信号は、一般に、キロヘルツ範囲の周波数によってローエンドに拘束され、数百ギガヘルツまでの周波数によってハイエンドに拘束され、マイクロ波又はミリ波範囲の信号を明示的に含む。一般に、本明細書に記載されたものと一致するシステム及び方法は、光学分野で従来取り扱われている周波数以下、例えば赤外線信号よりも低い周波数の非電離放射線を取り扱うのに適している。
【0015】
無線周波数回路の種々の実施形態は、種々の周波数で動作するように選択される寸法及び/又は公称に製造される寸法を有するように設計され得る。適切な寸法の選択は、一般的な電磁原理から行うことができ、本明細書では詳細に示さない。上述したように、本開示の実施形態の反応性ビームフォーマは、ミリ波周波数に特に適している。
【0016】
本明細書に記載される方法及び装置は、従来のプロセスが可能であるよりも小さな配置及び寸法を支持することができる。このような従来の回路基板は、約30GHz未満の周波数に制限することができる。本明細書に記載される方法及び装置は、より高い周波数で、より安全でより複雑でない製造を使用して、より低いコストで動作することを意図される無線周波数回路に適した、より小さい寸法の電磁回路の製造を可能にし、又はこれを収容することができる。
【0017】
本明細書に記載されたものに従った電磁回路及び製造方法は、従来の回路及び方法よりも、低プロファイルで、低コストで、サイクル時間で、及び設計リスクで、より高い周波数を取り扱うことができる電磁回路及び部品を製造するための種々の加算製造技術を含む。技術の例としては、基板の表面から導電性材料をミリングして、従来のPCBプロセスによって許容されるよりも著しく小さな寸法の信号トレース又は開口を形成すること、1つ以上の基板をミリングしてトレンチを形成すること、3次元印刷技術を使用して、印刷された導電性インクをトレンチに堆積させてファラデー壁(連続した電気バリアであって、それらの間の間隔が最小である一連のグラウンドビアとは対照的に、連続した電気バリア)を形成すること、基板の一部を貫通して孔をミリング(ドリリング)して形成され、ワイヤが配置され(及び/又は導電性インクが印刷される)、基板(又は対向する基板)の表面上に配置された信号トレースに電気的に接触させること、垂直送出導電ワイヤの周囲にファラデー壁を形成すること(いくつかの実施形態では、銅であってもよい)を含み得ること、及び3次元印刷技術を使用して、抵抗性インクを堆積させて抵抗性構成要素を形成することが挙げられる。上記の例示的な技術及び/又は他の技術(例えば、半田付け及び/又は半田リフロー)のいずれかを組み合わせて、種々の電磁構成要素を作製してもよい。そのような技術の態様及び例は、電磁回路の層に、又はその層から電磁信号を伝達するための高周波相互接続に関して本明細書に記載され、図示されているが、記載された技術は、種々の電磁コンポーネント、コネクタ、回路、アセンブリ、及びシステムを形成するために使用することができる。
【0018】
[Z軸一体型銅垂直送出設置装置]
一実施形態では、PCB内のZ軸相互接続の目的で、指定された長さまで銅線を押出すシステム及び方法が示され、本明細書に記載される。先進的/加算製造技術(AMT)が、銅線がPCB中の電気メッキビアに取って代わることを可能にするために利用される。一実施形態では、孔が、PCBの頂部から、PCBの内層上のパッド、例えば銅パッドへとドリル加工される。パッドは、リフロー中にワイヤとパッドとの間の半田付けされた接続を可能にするために、半田で予め錫メッキされている。ワイヤは、層間に挿入され、リフローされて、接続を形成する。
【0019】
図1A及び図1Bは、このようなプロセスを示す。図1Aに示すように、全体として10で示される多層PCBの一部分が、銅層又はトレース18、20によってそれぞれ分離された3つの誘電体層12、14、16を含む。孔22が、PCBの頂部から誘電体層12、銅層18及び誘電体層14を通って、PCBの内部層上に設けられた銅トレース20によって形成されたパッド24まで、PCB 10を貫通してドリル加工される。別の実施形態では、ボード積層の前に、あらかじめ孔をあけた層を積層することによって、孔を形成することができる。一実施形態では、パッドは、リフロー時に半田接続を提供するために、半田で予め錫メッキ(pre-tinned)されている。図1Bに示すように、銅線の端部がパッド24に接触するように、銅線26が孔22内に挿入される。PCB 10は、銅線26がパッド24及び導電性トレース20に接続されるリフロー温度まで加熱される。図1Bに示されるように、半田材料28が、例えば、部品をPCBに固定するために、銅線26の頂部に堆積されてもよい。
【0020】
図2を参照すると、全体として30で示されるZ軸相互接続が示され、説明される。図示のように、Z軸相互接続30は、頂部誘電体層34の上方表面に設けられた信号トレース32と、例えばPCB内部であってもよい底部誘電体層38の下方表面に設けられた信号トレース36との間の接続を提供する。Z軸相互接続30は、本明細書に記載のシステム及び方法を使用することによって製造することができる。
【0021】
生産設定では、AMT RF CCAにCVL Z軸相互接続を設置する統合的アプローチはない。現在の製造技術は、実験室の設定で手動で実行され、実験室における現在の自動化アプローチは、ある程度アドホックであり、すべてのプロセスを1つのセットアップに統合するものではなく、大量に行い一貫した結果を生み出すことが可能である。最近、自動化技術が適用され、限られた量のCVLを実験室環境で自動化することができるようになった。従来、このようなCVLは手作業で製造されていたが、これは労働集約的であり、コストがかかる。
【0022】
本開示の実施形態のシステム及び方法は、以下の装置及びプロセスを統合することによって、CVL設置の統合された自動化されたアプローチを可能にする。図3を参照すると、一般に40で示される装置が、PCB内にCVLを製造するために提供される。一実施形態では、装置40は、銅線のスプールから銅線を供給し、押し出すための、一般に42で示される機構を含む。装置40はさらに、一般に46で示されているワイヤ切断・把持機構(wire cutting and gripping mechanism)を含み、処理されたときにワイヤ相互接続の両側で完全に平坦な終端を可能にする破片除去機能を有し、これは、銅線とパッドとの間の良好な半田継手接続を達成するために重要である。二重ワイヤ切断・把持機構46は、銅線をフラッシュカット(flush cut)するように構成されたワイヤカッタと、銅線をワイヤのスプールから受け取り、プリント回路基板の内部に半田継手形成を形成・創設するために使用される銅線からセグメントを切断・グラブ(固定)する一体化された加熱グリッパデバイスとを含む。装置40はさらに、銅線がPCBの孔に挿入されると、半田をリフローするために、一般に52で示されるPCBリフロー予熱器機構を含む。本明細書に記載されるシステム及び方法の実施形態は、強力でコンプライアントなZ軸相互接続を作り出し、生産グレードの装置における自動化を可能にする。
【0023】
装置40は、CVLのPCB中への自動アセンブリを可能にし、接続の歩留まりと信頼性を増加させながら、労働時間とコストを大幅に削減する。
【0024】
装置40は、加算製造ソルーションに統合されて、導電性銅線を3D印刷部品に埋め込む能力を付加することができるが、これは、加算市場では利用できない概念である。さらに、本明細書に開示されたシステム及び方法は、ラピッドプロトタイピングを可能にし、AMTプロセスをより大きなスケールで、より迅速に実施することを可能にする。Z軸相互接続は、半田継手を別のアセンブリの内部にリフローしなければならない「湿式」メッキプロセス又は他の用途の必要性を排除し、「乾式」プロセスを提供する。装置及び関連する方法は、PCB内にZ軸相互接続を形成するために、銅線を特定の長さに押出すことを可能にする。このようなAMTプロセス技術は、銅線がPCB中の電気メッキビアに取って代わることを可能にする。
【0025】
本明細書に記載されるシステム及び方法は、PCBの孔にワイヤを供給し、PCBの内部のパッドにワイヤを半田付けし、次いでPCBの上面でワイヤを切断する自動化装置40を具現化する。このプロセスは、大量生産に対して持続可能ではなく或いは実行可能ではないという、手動で切削及び加熱/リフロー操作を行わなければならないという問題を解決する。
【0026】
[Z軸相互接続のための自動ワイヤ押出機構]
本開示の実施形態は、PCB内のZ軸相互接続のために、所定の長さに銅線を押出すシステム及び方法に関する。このプロセスを実行するシステムは、PCB内の層間にワイヤを効果的に配置する。システムは、ギア又は歯付きベアリングを駆動するために使用されるステッパモータを含み、ギア又は歯付きベアリングは、次に、制御された方法で所定の長さまで銅線を駆動する。本明細書に記載されているように、一体化された切断・把持機構は、各切断の前後に、ワイヤを所定の長さにトリミングし、ワイヤの端部を方形にする。一実施形態では、システムは、PCB内のCVLの自動配置のために、CNCガントリシステム上に実装される。
【0027】
図3を参照すると、一実施形態では、ワイヤの供給及び押出しのための機構42は、ポスト(post)56上に設けられた銅線のスプール54を有するワイヤ供給システムを含む。機構42は、さらに、ガイド58と、銅線を挟み込んだり(ピンチしたり)(pinch)、握持(grab)したりするように構成された、60で一緒に示された一組のピンチローラと、可撓性チューブ64に接続された別のガイド62とを含む。この構成は、ワイヤのスプール54からの銅線が、ガイド58を通して、ピンチローラ60の間を通って、フレキシブルチューブ64に接続された第2ガイド62に供給されるようになっている。特定の実施形態では、チューブ64は、テフロン(登録商標)材料から製造され、銅線がチューブを通って容易にスライドできるようにする。ワイヤ供給システムは、銅線をピンチ(pinch)し、チューブ64を通って、切断・把持機構46に関連する超硬ワイヤガイド66にワイヤを供給するように構成されており、これについては、以下により詳細に説明する。このワイヤガイド66は、ワイヤガイドに供給される銅線の直径よりもわずかに大きい直径を有する。一実施形態では、ワイヤガイド66は、銅線の直径より大きい0.002インチの直径を有する。
【0028】
このアプローチは、PCBへのCVLの自動アセンブリを可能にし、接続の歩留まりと信頼性を増加させながら、労働時間を劇的に減少させる。さらに、メカニズム42のワイヤ供給システムは、必ずしもPCB内ではない任意の2つの一般的な位置の間にワイヤを供給及び押出しするように構成されたメカニズムとして、変形され、より一般的なものとすることができる。機構42は、導電性銅線を3Dプリント部品に埋め込む能力を付加する加算製造ソリューションに組み込むことができるが、この概念は、現在のところ加算市場では利用できない。
【0029】
一実施形態では、機構42は、銅線を押し出すか、或いは他の方法で供給する歯車を駆動するステッパモータ68をさらに含む。押出した距離を相関させるために、ステッパ回転が使用される(押出し距離のフィードバックのためにセンサーと協調することができる)。銅線を駆動して所定の長さにすると、自動フラッシュカッターがワイヤをトリミングする。これについては、以下に詳しく説明する。一実施形態では、第2組のカッターを使用して、ワイヤのスプールからワイヤを切断し、ワイヤの切断部分を把持する。別の実施形態では、次いで、次のワイヤ挿入の準備のために、フラッシュカッターをフリップ(flip)してワイヤを再度フラッシュカットする。このプロセスは、図4A~4Cに逐次的に示されている。図4Aは、処理されたPCBから余分な材料を切断するために使用されるワイヤカッタを示す図である。図4Bは、次のCVLに使用されるワイヤの端部を切断するために使用される第2ワイヤカッタ又は反転したワイヤカッタを示す図である。図4Cは、反転されたワイヤカッタによって切断された後のワイヤの端部を示し、余分な材料は真空吸引装置によって領域から空にされる。
【0030】
集積センサを使用して、ワイヤ分配を追跡し制御するためのフィードバックループを提供することができる。他のタイプのモータドライバ、及び押出しのためにワイヤを把持する方法を提供することができる。
【0031】
[Z軸相互接続のための二重配線切断及びグリップ機構]
Z軸相互接続を形成するため銅線を準備するために使用される既知のアプローチは、典型的には不均一で尖った端部を生じ、その結果、アセンブリの機械的及び電気的性能に影響を及ぼす不良な半田付け継手を生じてしまう単一のワイヤカッタを使用するものである。現在、ワイヤは手で切断され、カッタは、一方の側に平坦な切断を可能にするように配向され、次いで、反対側に平坦な切断を作るように反対側に回される。
【0032】
本開示の実施形態のシステム及び方法は、切断されたワイヤセグメントの両側にフラットワイヤ表面を形成し、PCB内のZ軸相互接続のための強固で柔軟な半田接合を可能にする。一実施形態では、切断・把持機構46は、ワイヤを切断するために反対方向に向けられた2つの格納式カッターを含む。二重フラッシュ切断システムは、完全な平坦な断面切断を容易にし、それによって銅垂直相互接続を可能にする。メカニズム46は、さらに、デブリ除去真空装置を含み、これは、銅のデブリを除去し、それによって、高速で製造環境で実行できるソルーションを提供する。
【0033】
図3に戻り、さらに図5及び図6を参照すると、二重ワイヤ切断・把持機構46は、一般に70で示されるワイヤフラッシュカッタアセンブリと、一般に72で示される力検知ワイヤグリッパアセンブリ(wire gripper assembly)と、デジタル精密レギュレータ74とを含む。ワイヤカッタアセンブリ70は、ワイヤを切断するためのワイヤカッタ76を含む。一実施形態では、ワイヤカッタ76は、ワイヤグリッパアセンブリ72の下方にワイヤカッタを位置決めするために使用されるスライド78上に取り付けられる。ワイヤグリッパアセンブリ72は、銅線を把持及び切断するためにそれぞれ使用される、一対のグリッパジョー80と、反転ワイヤカッタ82とを有する。ワイヤ供給押出し機構42は、ワイヤグリッパアセンブリ72のグリッパジョー80内にワイヤの端部を配置するために使用される。ワイヤは、反転されたワイヤカッタ82によって切断され、ワイヤグリッパアセンブリ72のワイヤガイド66内に格納され、PCB内に挿入されるように準備される。
【0034】
図7A及び図7Bを参照すると、ワイヤグリッパアセンブリ72は、真空デバイス又はプレナム84を含む。真空デバイス又はプレナム84は、トリミング動作中にワイヤを切断することによって発生する廃棄物を導くために、内部に形成されたチャネル86を有する。真空装置84は、廃棄物を移動させるために必要な吸引を提供するために真空源に接続されている。ワイヤカッタ76は、スライド78の上流に後退され、ワイヤカッタ組立体70のワイヤカッタは、挿入プロセスの残りの間、通路から外れたままである。
【0035】
一実施形態では、PCBリフロー予熱器52(図3)を参照して後述するように、PCBは、PCBリフロー予熱器のヒートプレート上のワイヤガイド66の下に配置され、PCBリフロー予熱器は、PCBを250℃に予熱するために使用される。さらに図8乃至10を参照すると、ワイヤグリッパアセンブリ72の工具(tooling)は全てインライン線形ベアリングに取り付けられ、重力により工具はストロークの底部に設定される。デジタルリリーフレギュレータ(digital relieving regulator)に連結された低摩擦シリンダが使用され、工具の重量がオフセットされ、システムが軽いバッファバネを圧縮し始めるときに、工具がリニアベアリング上で上昇するまで、ゆっくりとランプ圧力をかける。バネを予圧(実験により設定)に圧縮すると、レギュレータはその圧力に設定される。磁気リニアエンコーダがキャリッジに取り付けられ、このプロセスを通して工具の位置を測定し、工具の位置に閉ループを形成する。
【0036】
ワイヤカッティングアセンブリ70のワイヤカッタ76及びワイヤグリッパアセンブリ72のグリッパジョー80は、PCB上のそれぞれの位置に降下する。超音波センサが、アセンブリを正しい高さに位置決めするために使用され、サーボ軸に結合された磁気リニアエンコーダは、この動作のためにループを閉じる。このアナログ超音波センサは、ボード及び他の構成要素の熱膨張にシステムがリアルタイムに適応することを可能にする。PCBに近接して、銅線がワイヤガイドを通して供給され、PCBの孔に入り始める。ワイヤガイドは、追加のワイヤが供給されている間、PCBから引き離(後退)される。このことにより、ワイヤはPCB孔内で始動したままであるが、ワイヤグリッパアセンブリ72のグリッパジョー80によってワイヤを把持するための空間を確保することができる。
【0037】
ワイヤガイド66が後退すると、ワイヤ及びサーボ軸上に近接したワイヤグリッパアセンブリ72のグリッパジョー80がワイヤと共に下降して孔に入る。一実施形態では、グリッパジョー80は、グリッパジョーによって保持されている銅線のセグメントを予熱するために加熱される。グリッパジョー80は、低力ロードセルに取り付けられており、バッファバネによって保持されているバランス型システムの一部である。銅線が孔の底部の半田パッドと接触するにつれて、バッファバネが縮み始め、サーボシステムは半田リフローが発生する間にワイヤに加えられる負荷をバランスさせる。半田がリフローすると、ワイヤはPCB上の半田パッドに向かって下降し始める。バッファバネはアンロードを開始し、サーボはさらに下降し、ワイヤカラムの下向き圧力を維持する。磁気リニアエンコーダ及びロードセルを使用して、システムは力距離曲線を展開し、半田バンプ内へのワイヤの成功的な展開を示す。
【0038】
ワイヤは、ワイヤグリッパアセンブリ72の加熱グリッパジョー80によって解放される。ワイヤ切断アセンブリ70のスライドは、カスタムフラッシュカッタ76をワイヤに導くために使用され、サーボ軸は、PCBからの切断距離を制御する。フラッシュカッタ76は、ワイヤを閉じ、切断する。フラッシュカッター76が開き、フラッシュカッターが後退し、両方のサーボ軸が上昇してプロセスを再開する。グリッパジョーに関連する統合された加熱メカニズムは、接触面を増加させ、それによって熱伝導を改善し、余分なツールを排除する。メカニズム46は、大量生産のためのZ軸相互接続を自動化するために使用されるプロセス及びメカニズムを組み合わせる。
【0039】
このアプローチは、PCBへのCVLの自動組み立てを可能にし、接続の歩留まりと信頼性を増加させながら、労働時間とコストを大幅に削減する。さらに、このアプローチは、必ずしもPCB内ではなく、任意の2つの一般的な位置の間でワイヤを押出すシステムとして、変形することができ、より一般的にすることができる。
【0040】
装置40の機構は、加算製造ソリューションに統合されて、導電性銅線を3Dプリント部品に埋め込む能力を追加することができるが、この概念は、加算市場では利用できない。従って、主にZ軸相互接続のために、特にPCB用途にワイヤを配置するための用途のために、ガントリが到達できる任意の場所に配置された、特定の長さのワイヤを押出し及び切断する自動化方法が提供される。
【0041】
このシステムは、加熱法と組み合わせて、ワイヤを任意の2つの場所の間で半田付けすることを可能にする。
【0042】
[Z軸相互接続のためのヒータ機構]
上述のように、PCB内のZ軸相互接続のために、所定の長さまで銅線を押出すシステム及び方法を記述してきた。一実施形態では、孔は、PCBの上部から内部層上のパッドへとドリル加工される。パッドは、半田で予め錫メッキ(pre-tinned)処理されている。ワイヤは、層間に挿入され、リフローされる。図11を参照すると、特定の実施形態では、PCBは、PCBの温度を丁度リフロー温度の直下にするホットプレート90上に配置される。ワイヤは、ホットエンド、例えば、ワイヤグリッパアセンブリ72のグリッパジョー80に関連する一体化された加熱エレメントを有する加熱ブロック(heat block)を通して駆動される。ワイヤが内部で錫メッキされたトレースと接触し、半田がリフローすると、アセンブリの先端が予めミリングされた開口部に運ばれる。上述のようにワイヤをフラッシュカットし、アセンブリを装置から離す。半田が冷却され、銅の垂直送出相互接続がPCB内で作られる。
【0043】
ワイヤ半田接続を加熱及びリフローすることができる解決策は存在しない。具体的には、PCB内にZ軸相互接続を形成するためにワイヤを半田付けするためにワイヤを自動的に加熱することができる公知のシステムは存在しない。
【0044】
本開示の実施形態は、加熱されたプラットフォーム上にワークピースを配置して、ワークピースを半田リフロー温度に近づけるシステム及び方法に関する。ワイヤは、ホットエンド、例えば、埋め込まれた加熱エレメントを有する金属のブロックを通して駆動され、PID制御され、これにより、ワークピースは、リフロー温度よりも高い温度に維持される。ワイヤがホットエンドを通して予めミリングされた孔から内部銅トレースに駆動されると、ワイヤは内部トレース上の半田パッドに接触し、半田をリフローする。この時点で、ワイヤはフラッシュカットされ、ホットエンドはワイヤから離れて、それを冷却し、固化させる。
【0045】
現在、この問題のために設計された解決策は市場には存在しない。本明細書に記載される装置の実施形態は、メッキプロセスなしにZ軸相互接続を自動的に製造する方法を生成するガントリ上に構成することができる。PCB相互接続用のワイヤを半田付けする目的で、加熱され温度制御された加熱ブロックを通してワイヤを駆動する機能は、優れた結果をもたらす。
【0046】
従って、少なくとも1つの実施形態のいくつかの態様を説明したが、当業者には、種々の変更、変形及び改良が容易に生じることが理解されるであろう。このような変更、変形及び改良は、本開示の一部であることが意図されており、本開示の範囲内であることが意図されている。従って、前述の記載及び図面は例示の目的のみである。
図1A
図1B
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図5
図6
図7A
図7B
図8
図9
図10
図11
【国際調査報告】