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特表2022-545673部分的もしくは完全にオッセオインテグレートされた歯科インプラントを除去するための歯科装置
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  • 特表-部分的もしくは完全にオッセオインテグレートされた歯科インプラントを除去するための歯科装置 図1a
  • 特表-部分的もしくは完全にオッセオインテグレートされた歯科インプラントを除去するための歯科装置 図1b
  • 特表-部分的もしくは完全にオッセオインテグレートされた歯科インプラントを除去するための歯科装置 図1c
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  • 特表-部分的もしくは完全にオッセオインテグレートされた歯科インプラントを除去するための歯科装置 図2
  • 特表-部分的もしくは完全にオッセオインテグレートされた歯科インプラントを除去するための歯科装置 図3
  • 特表-部分的もしくは完全にオッセオインテグレートされた歯科インプラントを除去するための歯科装置 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-28
(54)【発明の名称】部分的もしくは完全にオッセオインテグレートされた歯科インプラントを除去するための歯科装置
(51)【国際特許分類】
   A61C 1/02 20060101AFI20221021BHJP
   A61C 8/00 20060101ALI20221021BHJP
【FI】
A61C1/02 Z
A61C8/00 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022511180
(86)(22)【出願日】2020-08-14
(85)【翻訳文提出日】2022-04-15
(86)【国際出願番号】 US2020046291
(87)【国際公開番号】W WO2021034633
(87)【国際公開日】2021-02-25
(31)【優先権主張番号】16/543,767
(32)【優先日】2019-08-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517264281
【氏名又は名称】デンツプライ シロナ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】エイエ,ビョルン
(72)【発明者】
【氏名】マグヌッソン,ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】ジョー,ジェレミー
【テーマコード(参考)】
4C052
4C159
【Fターム(参考)】
4C052AA13
4C052BB01
4C052GG05
4C052GG24
4C159AA51
(57)【要約】
本発明は、患者の顎(3)に少なくとも部分的もしくは完全にオッセオインテグレートされた歯科インプラント(2)を除去するための歯科装置(1)であって、歯科インプラント(2)を外すための歯科器具(7)を回転可能に保持するためのヘッド部(6)と、歯科インプラント(2)を外すための歯科器具(7)にトルクを印加するための駆動手段とを備え、駆動手段は、歯科器具(7)にパルス状のトルク(τ;τ,τ,τ)を印加して歯科インプラント(2)を外すようにさらに構成されていることを特徴とする歯科装置(1)に関する。
【選択図】図4

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の顎(3)に少なくとも部分的もしくは完全にオッセオインテグレートされた歯科インプラント(2)を除去するための歯科装置(1)であって、
前記歯科インプラント(2)を外すための歯科器具(7)を回転可能に保持するためのヘッド部(6)と、
前記歯科インプラント(2)を外すための前記歯科器具(7)にトルクを印加するための駆動手段と
を備え、
前記駆動手段は、前記歯科器具(7)にパルス状のトルク(τ;τ,τ,τ)を印加して前記歯科インプラント(2)を外すようにさらに構成されていることを特徴とする歯科装置(1)。
【請求項2】
前記駆動手段は、前記パルス状のトルク(τ;τ,τ,τ)の周波数および/または振幅を変えるようにさらに構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の歯科装置(1)。
【請求項3】
前記駆動手段は、前記パルス状のトルク(τ;τ,τ,τ)の周波数および/または振幅を非線形の形に従って変えるようにさらに構成されていることを特徴とする、請求項2に記載の歯科装置(1)。
【請求項4】
前記非線形の形は階段形(a)および/または正弦形(b)を含むことを特徴とする、請求項3に記載の歯科装置(1)。
【請求項5】
前記駆動手段は、最初の時間間隔(T)内で比較的高い振幅を有する1つ以上のパルス状のトルク(τ)および前記最初の時間間隔(T)後のその後の時間間隔(T)内で比較的低い振幅を有する1つ以上のパルス状のトルク(τ)を印加するようにさらに構成されていることを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載の歯科装置(1)。
【請求項6】
前記駆動手段は、最初の時間間隔(T)内で比較的高い振幅を有する1つ以上のパルス状のトルク(τ)および前記最初の時間間隔(T)後のその後の時間間隔(T)内で比較的低い振幅を有する一定のトルク(τ)を印加するようにさらに構成されていることを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載の歯科装置(1)。
【請求項7】
前記駆動手段は、前記歯科器具(7)にその軸に沿ってパルス状の力を印加するようにさらに構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の歯科装置(1)。
【請求項8】
前記駆動手段は前記パルス状の力の周波数および/または振幅を変えるようにさらに構成されていることを特徴とする、請求項7に記載の歯科装置(1)。
【請求項9】
前記歯科器具(7)は、前記歯科インプラント(2)の除去中に前記歯科インプラント(2)の内部に係合するための反転されたネジ山を有することを特徴とする、請求項1に記載の歯科装置(1)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歯科インプラントを除去するための歯科装置に関する。本発明はより詳細には、患者の顎に少なくとも部分的もしくは完全にオッセオインテグレートされた歯科インプラントを除去するための歯科装置に関する。
【背景技術】
【0002】
歯科インプラントは現在では、歯を失った患者を治療するための解決法として使用されている。図1a~図1dは、先行技術に従って歯科インプラント(2)を患者の顎(3)に埋入する手順を示す。図1aに示すように、歯科インプラント(2)は、失ったか抜かれた歯(4)を置き換えるように設計されている。歯科インプラント(2)はネジ(2a)を有する。歯科インプラント(2)は患者の顎(3)における空隙または抜歯部位に螺入される。ネジ(2a)は典型的にはチタンで作られている。ネジ(2)の表面は一般に患者の顎(3)への骨結合を促進するように処理されている。図1bは、周囲の歯肉(5)が治癒し、かつ患者の顎(3)が成長して歯科インプラント(2)と一体化する治癒過程を示す。歯科インプラント(2)は患者のための最終的な審美的修復のためのベースとなる。図1cに示すように、歯肉(5)を開いて歯科アバットメント(2b)を歯科インプラント(2)の上に取り付ける。図1cに示すように、セラミッククラウン(2c)を歯科アバットメント(2c)に取り付ける。
【0003】
歯科インプラントは骨結合に対して高い成功率を有する。多くの報告が、埋入された全ての歯科インプラントの95~98%がオッセオインテグレートされた状態になることを示している。しかし、埋入後に歯科インプラントを除去しなければならないという事態が生じる。歯科インプラントは材料破壊、損傷、インプラント周囲炎により引き起こされる体による拒絶、骨結合の欠如または歯科インプラント部位の周囲での顕著な骨吸収により不成功に終わる場合がある。
【0004】
臨床医が歯科インプラントを除去するのを助けるために利用可能な先行技術は原始的である。もっとも単純な公知の方法は、レバーアームなどのインプラント除去ドライバを歯科インプラントの内側形体に嵌合させて歯科インプラントを患者の顎から外すための逆トルクを手動で印加することである。しかし歯の解剖学的構造は一般にかなり込み入っており、通常は歯科インプラントの近くの患者の顎における空間の量が利用可能な回転を制限する。また患者は一般に、顎に対する過剰な静的トルクを受け、これはかなり不快であり、インプラント部位内の骨に損傷を与える。さらに歯科インプラントが部分的にのみオッセオインテグレートされている場合であっても、インプラント除去ドライバおよび/または歯科インプラントが、歯科インプラントと骨との強い結合を破壊するために必要とされるトルクに常に耐えることができるわけではない。またこの方法は、歯科インプラントの内側形体が損傷されている場合には有効でない。但し、除去中のさらなる把持のために歯科インプラントの内部に係合するのを助けるための反転されたネジ山を有する除去ドリルが存在する。
【0005】
別の公知の方法は、図2に示すようなトレフィンを使用することである。このトレフィンは歯科インプラントの周囲を切断し、かつ周囲の骨と一緒に歯科インプラントを除去するように設計されている中空の円形の鋸である。この方法は有効であるが、抜歯部位に非常に損傷を与え、患者に外傷を与える恐れがある。従って抜歯部位は一般に、歯科インプラントの除去によって生じる空隙を充填するための骨移植を必要とする。骨移植は、抜歯部位が新しい歯科インプラントの埋入のために十分な骨材料を有するまで治癒するのに6~12ヶ月を要し得る。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本発明の目的は、有効な方法で先行技術の欠点を克服し、かつ患者の顎に少なくとも部分的もしくは完全にオッセオインテグレートされた歯科インプラントを除去するための歯科装置を提供することにある。
【0007】
この目的は、請求項1に定義されている歯科装置によって達成される。従属請求項はさらなる開発を定義している。
【0008】
本発明は、患者の顎に少なくとも部分的もしくは完全にオッセオインテグレートされた歯科インプラントを除去するための歯科装置を提供する。本歯科装置は、歯科インプラントを外すための歯科器具を回転可能に保持するためのヘッド部と、歯科インプラントを外すための歯科器具にトルクを印加するための駆動手段とを備える。駆動手段は具体的には、歯科器具にパルス状のトルクを印加して歯科インプラントを外すように構成されている。
【0009】
本発明は、完全もしくは部分的にオッセオインテグレートされた歯科インプラントの除去のためにパルス状のトルクを印加することにより、ヒトの骨の周知の粘弾性特性を利用する。粘弾性特性により、ヒトの骨は高いひずみ速度でより硬く、かつより脆くなる。本発明の主要な有利な効果は、パルス状のトルクの使用により周囲の骨に対する破壊的応力および患者に対する痛みを少なくしながら骨と歯科インプラントとの結合をより脆くさせ、かつその破壊を容易にすることである。本発明のおかけで患者の顎に対するトルクの感覚を減少させることができ、歯科インプラント部位を過剰な損傷から保護することができる。本発明の別の主要な有利な効果は、パルス状のトルクの使用がトレフィン歯科インプラント除去キットと比較してより低侵襲性であることである。それにより患者に外傷を与える出来事を可能な限り回避するか減少させることができる。さらに欠陥歯科インプラントの除去後すぐに、新しい歯科インプラントを抜歯部位に埋入することができる。
【0010】
本発明の一実施形態によれば、パルス状のトルクの周波数および振幅は駆動手段によって別々に変えても組み合わせて変えてもよい。その変化は自動的またはユーザによって手動で行ってもよい。本歯科装置は、ユーザが少なくとも所定の範囲内のパルス状のトルクの周波数および/または振幅を連続的または別々に変えるのを可能にするためのユーザ制御を任意に有する。それにより、除去される歯科インプラントのサイズおよび骨結合のレベルに合わせてパルス状のトルクを調整することができる。それにより、歯科インプラントの除去を個々の患者に対してより良好にカスタマイズすることができる。
【0011】
本発明によれば、パルス状のトルクの周波数および/または振幅の変化は特定の形に制限されない。本発明の一実施形態によれば、パルス状のトルクの周波数および/または振幅は好ましくは非線形の形を有し、従って静的でない。例えば階段形、ベル形または正弦形を使用してもよい。1つ以上のパルスの形が駆動手段に存在してもよい。あるいは、使用されるパルスの形はユーザ制御を介してユーザによって設定および/または選択されてもよい。
【0012】
本発明の一実施形態によれば、パルス状のトルクを印加する順序は、歯科インプラントと骨との結合の破壊モーメントまたは予め設定された時間間隔またはユーザに設定された時間間隔などの異なる条件に基づいて駆動手段を介して変えてもよい。例えばその結合の破壊は、歯科器具に対する負荷の変化を感知するゲージによって決定してもよい。本実施形態の一形態では、駆動手段は最初の時間間隔内で比較的高い振幅を有する1つ以上のパルス状のトルクおよび最初の時間間隔後のその後の時間間隔内で比較的低い振幅を有する1つ以上のパルス状のトルクを印加する。これらの時間間隔は好ましくは予め設定されている。あるいは、時間間隔はユーザ制御を介してユーザによって設定されてもよい。あるいは、最初の時間間隔は好ましくはその結合が破壊された場合に終了する。本実施形態の他の形態では、駆動手段は、最初の時間間隔後のその後の時間間隔内で比較的低い振幅を有する一定のトルクを印加する。それにより、歯科インプラントは例えばその結合が完全に破壊されていることが推定または感知された後により着実に外すことができる。その後の時間間隔は好ましくは、歯科インプラントの慎重な除去を可能にするために最初の時間間隔よりも長い。
【0013】
本発明の一実施形態によれば、本歯科装置の歯科器具は、歯科インプラントの除去中に歯科インプラントの内部に係合するための反転されたネジ山を有する。それにより、歯科インプラントの内側形体が何らかの理由で以前に損傷されている場合であっても、歯科インプラントを容易に除去することができる。
【0014】
本発明の一実施形態によれば、歯科インプラントと骨との結合の破壊を容易にするために、駆動手段は歯科器具にその軸に沿ってパルス状の力を印加するようにさらに構成されている。軸方向のパルス状の力は好ましくは、最初の時間間隔中の除去の開始時に直接印加される。但し軸方向のパルス状の力は、パルス状のトルクと交互でまたは組み合わせて除去中のどの段階で印加してもよい。本実施形態の他の形態では、前記軸方向のパルス状の力の周波数および/または振幅ならびにパルスの形および軸方向のパルス状の力を印加する順序は、パルス状のトルクについて記載されているのと同様に駆動手段を介して変えてもよい。
【0015】
本発明の一実施形態によれば、本歯科装置は手持ち式装置である。本歯科装置の駆動手段は好ましくは空気圧式である。あるいは、駆動手段は電気機械式または油圧式であってもよい。
【0016】
以下の説明では、例示的な実施形態を用い、かつ図面を参照することにより本発明についてより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1a~図1dは先行技術に係る歯科インプラントの埋入手順の概略破断図である。
図2】先行技術に係るトレフィン歯科インプラント除去キットの概略図である。
図3】本発明の一実施形態に係る歯科装置の概略部分図である。
図4】歯科インプラントを除去する際に図3における歯科装置によって印加されるパルス状のトルクの様々な順序を含む図である。
【0018】
図面に示されている符号は以下に列挙されている要素を示し、例示的な実施形態の後続の説明において参照される。
1.歯科装置
2.歯科インプラント
2a.ネジ
2b.歯科アバットメント
2c.セラミッククラウン
3.患者の顎
4.抜かれた歯
5.歯肉
6.ヘッド部
7.歯科器具
τ;τ,τ,τ:パルス状のトルク
:最初の時間間隔
:その後の時間間隔
a:階段形
b:正弦形
【0019】
図3は、一実施形態に係る手持ち式歯科装置の概略部分図を示す。歯科装置(1)は図1bに示すように患者の顎(3)に少なくとも部分的もしくは完全にオッセオインテグレートされた歯科インプラント(2)を除去するのに適している。歯科装置(1)は、歯科インプラント(2)を外すための歯科器具(7)を回転可能に保持するヘッド部(6)と、歯科インプラント(2)を外すための歯科器具(7)にトルクを印加するための駆動手段とを備える。歯科器具(7)は歯科インプラント(2)の内側形体の中に嵌合する形状を有する。歯科器具(7)は好ましくは交換可能である。それにより、除去される歯科インプラント(2)の種類に従って異なる歯科器具(7)を選択的に使用してもよい。歯科器具(7)は歯科インプラント(2)の除去中に歯科インプラント(2)の内部に係合するための反転されたネジ山をさらに有していてもよい。
【0020】
図4に示すように、駆動手段は、歯科器具(7)にパルス状のトルク(τ;τ,τ,τ)を印加して歯科インプラント(2)を外すようにさらに構成されている。図4は、歯科インプラント(2)を除去する際に、図3の歯科装置(1)によって印加することができるパルス状のトルク(τ;τ,τ,τ)の様々な例示的な順序を有する図を示す。図4に示すように、駆動手段はパルス状のトルク(τ;τ,τ,τ)の周波数および/または振幅を変えるようにさらに構成されている。これらの例示的な順序で、パルス状のトルクの周波数および振幅は様々な方法で変えられる。また駆動手段は、非線形の形に従ってパルス状のトルク(τ;τ,τ,τ)の周波数および/または振幅を変えるようにさらに構成されている。図4の上部および中間部分に示すように、パルス状のトルク(τ;τ,τ,τ)の周波数および振幅は階段形(a)に従って変えられる。図4の下部に示すように、パルス状のトルク(τ;τ,τ,τ)の周波数および振幅は正弦形(b)に従って変えられる。異なる非線形の形を使用して患者に対するパルス状のトルク(τ;τ,τ,τ)の感覚を減少させてもよい。所定の時間間隔の経過後または歯科インプラント(2)と骨との結合の破壊後に、パルス状のトルク(τ;τ,τ,τ)の順序を変えてもよい。その結合の破壊モーメントはゲージまたはセンサによって推定または決定してもよい。図4の上部に示すように、駆動手段は最初の時間間隔(T)内で比較的高い振幅を有するパルス状のトルク(τ)および最初の時間間隔(T)後のその後の時間間隔(T)内で比較的低い振幅を有するパルス状のトルク(τ)を印加する。図4の中間部分に示すように、駆動手段は代わりに最初の時間間隔(T)後のその後の時間間隔(T)内で比較的低い振幅を有する一定のトルク(τ)を印加する。
【0021】
歯科装置(1)は好ましくは、駆動手段を制御するためのユーザ制御を有する。ユーザは除去中に印加される時間間隔(T,T)の回数および持続期間を設定することができる。ユーザは時間間隔(T,T)のそれぞれにおけるパルス状のトルク(τ;τ,τ,τ)の周波数、振幅および形も設定することができる。

図1a
図1b
図1c
図1d
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2022-05-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0019】
図3は、一実施形態に係る手持ち式歯科装置の概略部分図を示す。歯科装置(1)は図1bに示すように患者の顎(3)に少なくとも部分的もしくは完全にオッセオインテグレートされた歯科インプラント(2)を除去するのに適している。歯科装置(1)は、歯科インプラント(2)を外すための歯科器具(7)を回転可能に保持する歯科モータ駆動手段であり、歯科インプラント(2)を外すために歯科器具(7)にトルクを印加するためのヘッド部(6)を備える。本明細書で説明した以外の場合、駆動手段は、その他、電気モータ、空気駆動タービン等の従来の歯科モータであってもよい。歯科器具(7)は歯科インプラント(2)の内側形体の中に嵌合する形状を有する。歯科器具(7)は好ましくは交換可能である。それにより、除去される歯科インプラント(2)の種類に従って異なる歯科器具(7)を選択的に使用してもよい。歯科器具(7)は歯科インプラント(2)の除去中に歯科インプラント(2)の内部に係合するための反転されたネジ山をさらに有していてもよい。
【国際調査報告】