(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-28
(54)【発明の名称】呼吸補助装置用の液体チャンバ
(51)【国際特許分類】
A61M 16/16 20060101AFI20221021BHJP
A61M 16/00 20060101ALI20221021BHJP
【FI】
A61M16/16 A
A61M16/00 305A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022512401
(86)(22)【出願日】2020-08-21
(85)【翻訳文提出日】2022-02-22
(86)【国際出願番号】 IB2020057846
(87)【国際公開番号】W WO2021038401
(87)【国際公開日】2021-03-04
(32)【優先日】2019-08-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504298349
【氏名又は名称】フィッシャー アンド ペイケル ヘルスケア リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100196221
【氏名又は名称】上潟口 雅裕
(72)【発明者】
【氏名】ガルシア エンリコ アルヴァレス
(72)【発明者】
【氏名】クレイマー マーティン ポール フリードリヒ
(57)【要約】
加湿器液体チャンバ又は加湿器液体チャンバマニホルドは、呼吸補助装置ベースユニットに接続するための第1及び第2のベースユニット接続ポート157、159を有し、ベースユニット接続ポートは、それぞれの軸A1、A2を定める。ベースユニット接続ポートは、互いに実質的に平行であり、軸の間のポート分離距離PSDだけ離れている。ベースユニット接続ポート157、159のうちの少なくとも1つは、ベースユニットの相補的なチャンバ接続ポートと重なるように構成されたポートの部分によって定められるシール深さSDを有する。ポート分離距離PSDに対するシール深さSDの比は、約0.25を超える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
加湿器液体チャンバ又は加湿器液体チャンバマニホルドであって、
呼吸補助装置ベースユニットに接続するための第1及び第2のベースユニット接続ポートであって、それぞれの軸を定める第1及び第2のベースユニット接続ポート、
を含み、
前記ベースユニット接続ポートは、互いに実質的に平行であり、前記軸の間のポート分離距離だけ分離されており、
前記ベースユニット接続ポートの少なくとも1つが、前記ベースユニットの相補的なチャンバ接続ポートと重なるように構成された前記ポートの部分によって定められたシール深さを有し、ポート分離距離に対するシール深さの比が約0.25を超える、
加湿器液体チャンバ又は加湿器液体チャンバマニホルド。
【請求項2】
ポート分離距離に対するシール深さの前記比が約0.25を超え、最大で約0.7である、請求項1に記載の加湿器液体チャンバ又は加湿器液体チャンバマニホルド。
【請求項3】
ポート分離距離に対するシール深さの前記比が約0.3~約0.7の間である、請求項2に記載の加湿器液体チャンバ又は加湿器液体チャンバマニホルド。
【請求項4】
ポート分離距離に対するシール深さの前記比が約0.475である、請求項3に記載の加湿器液体チャンバ又は加湿器液体チャンバマニホルド。
【請求項5】
前記シール深さが約10mmを超える、請求項1~4のいずれか一項に記載の加湿器液体チャンバ又は加湿器液体チャンバマニホルド。
【請求項6】
前記シール深さが約10mmを超え、最大で約16mmである、請求項5に記載の加湿器液体チャンバ又は加湿器液体チャンバマニホルド。
【請求項7】
前記シール深さが約12mmを超える、請求項5に記載の加湿器液体チャンバ又は加湿器液体チャンバマニホルド。
【請求項8】
前記シール深さが約12mmを超え、最大で約16mmである、請求項7に記載の加湿器液体チャンバ又は加湿器液体チャンバマニホルド。
【請求項9】
前記ベースユニット接続ポートのうちの前記少なくとも1つが、前記相補的なチャンバ接続ポート上の少なくとも2つのシールとシールを形成するように構成される、請求項1~8のいずれか一項に記載の加湿器液体チャンバ又は加湿器液体チャンバマニホルド。
【請求項10】
前記ベースユニット接続ポートがそれぞれ外面を有し、前記外面は実質的に平面であり、前記軸に対して実質的に垂直である、請求項1~9のいずれか一項に記載の加湿器液体チャンバ又は加湿器液体チャンバマニホルド。
【請求項11】
加湿器液体チャンバに接続するための第1及び第2のマニホルド-チャンバ間接続ポートを含み、前記第1のマニホルド-チャンバ間接続ポートが、前記第1のベースユニット接続ポートと流体連通し、前記第2のマニホルド-チャンバ間接続ポートが、前記第2のベースユニット接続ポートと流体連通する、請求項1~10のいずれか一項に記載の加湿器液体チャンバマニホルド。
【請求項12】
第1の導管が、前記第1のマニホルド-チャンバ間接続ポートと前記第1のベースユニット接続ポートとの間に延びてそれらを流体接続し、第2の導管が、前記第2のマニホルド-チャンバ間接続ポートと前記第2のベースユニット接続ポートとの間に延びてそれらを流体接続する、請求項11に記載の加湿器液体チャンバマニホルド。
【請求項13】
前記第1及び第2のベースユニット接続ポートの軸は、前記加湿器液体チャンバマニホルドが使用されているときに実質的に水平な向きになるように構成される、請求項11又は12に記載の加湿器液体チャンバマニホルド。
【請求項14】
前記第1及び第2のマニホルド-チャンバ間接続ポートの軸は、前記加湿器液体チャンバマニホルドが使用されているときに実質的に垂直な向きになるように構成される、請求項13に記載の加湿器液体チャンバマニホルド。
【請求項15】
前記加湿器液体チャンバマニホルドの内部と連通する補助ポートを含む、請求項10~14のいずれか一項に記載の加湿器液体チャンバマニホルド。
【請求項16】
加湿器液体チャンバに液体を送達するための液体導管と係合する導管クリップを含む、請求項10~15のいずれか一項に記載の加湿器液体チャンバマニホルド。
【請求項17】
加湿器液体チャンバの一部として一体的に形成される、請求項10~16のいずれか一項に記載の加湿器液体チャンバマニホルド。
【請求項18】
前記ポート分離距離が約35mm~約45mmの間である、請求項1~17のいずれか一項に記載の加湿器液体チャンバ又は加湿器液体チャンバマニホルド。
【請求項19】
前記ポート分離距離が約38mm~約42mmの間である、請求項18に記載の加湿器液体チャンバ又は加湿器液体チャンバマニホルド。
【請求項20】
前記ポート分離距離が約40mm±0.6mmである、請求項19に記載の加湿器液体チャンバ又は加湿器液体チャンバマニホルド。
【請求項21】
前記第1及び第2のベースユニット接続ポートから前記加湿器液体チャンバ内に延びるフローチューブを含む、請求項1~10又は18~20のいずれか一項に記載の加湿器液体チャンバ。
【請求項22】
各フローチューブが、それぞれのベースユニット接続ポートから遠位にある前記フローチューブの端部に、又はそれに隣接して開口部を含み、前記開口部は流れを導くように構成され、前記加湿器液体チャンバの壁から間隔を空けている、請求項21に記載の加湿器液体チャンバ。
【請求項23】
各フローチューブの前記開口部が、前記加湿器液体チャンバの屋根に面している、請求項22に記載の加湿器液体チャンバ。
【請求項24】
前記加湿器液体チャンバの内部に、及び前記フローチューブの前記開口部の間にバッフルを含む、請求項22又は23に記載の加湿器液体チャンバ。
【請求項25】
前記バッフルが前記加湿器液体チャンバの屋根から下方に延び、前記加湿器液体チャンバの最大液体充填レベルより上で終端する、請求項24に記載の加湿器液体チャンバ。
【請求項26】
前記バッフルの下縁と前記最大液体充填レベルとの間の距離が約5mm~約15mmの間である、請求項25に記載の加湿器液体チャンバ。
【請求項27】
前記バッフルが前記加湿器液体チャンバの屋根から下方に延び、前記加湿器液体チャンバの最大液体充填レベル又はそれより下で終端する、請求項24に記載の加湿器液体チャンバ。
【請求項28】
前記加湿器液体チャンバの屋根が、使用時に実質的に非水平になるように傾斜している、請求項24~27のいずれか一項に記載の加湿器液体チャンバ。
【請求項29】
前記加湿器液体チャンバの前記屋根、前記バッフル、及び壁のうちの少なくとも1つが、前記第1のベースユニット接続ポートに関連する前記フローチューブの前記開口部から出るガスを、前記加湿器液体チャンバ内の液体の表面に向けて、その上に導くように構成される、請求項28に記載の加湿器液体チャンバ。
【請求項30】
使用時に前記加湿器液体チャンバ内に実質的にデッドスペースを含まない、請求項25又は26に従属する場合の請求項29に記載の加湿器液体チャンバ。
【請求項31】
各フローチューブが、それぞれのベースユニット接続ポートから遠位にある前記フローチューブの端部に、又はそれに隣接して、液体排出アパーチャを含む、請求項21~30のいずれか一項に記載の加湿器液体チャンバ。
【請求項32】
各フローチューブが、前記フローチューブの上面にガス流出アパーチャを含む、請求項21~31のいずれか一項に記載の加湿器液体チャンバ。
【請求項33】
前記加湿器液体チャンバ内に段差を含む、請求項1~10又は18~32のいずれか一項に記載の加湿器液体チャンバ。
【請求項34】
前記段差のベースが、少なくとも部分的に前記第1及び第2のベースユニット接続ポートより下に位置する、請求項33に記載の加湿器液体チャンバ。
【請求項35】
前記バッフルが、前記加湿器液体チャンバの後部から前記段差の実質的に垂直な面まで延びる、請求項24~29のいずれか一項に従属する場合の請求項33又は34に記載の加湿器液体チャンバ。
【請求項36】
前記バッフルが、前記加湿器液体チャンバの後部から前記段差の実質的に垂直な面に向かって延び、前記加湿器液体チャンバの中心軸の近辺で終端する、請求項24~29のいずれか一項に従属する場合の請求項33又は34に記載の加湿器液体チャンバ。
【請求項37】
前記加湿器液体チャンバが実質的に円筒形の形状を有する、請求項1~10又は18~36のいずれか一項に記載の加湿器液体チャンバ。
【請求項38】
前記加湿器液体チャンバが、前記加湿器液体チャンバのベースから前記加湿器液体チャンバの頂部まで、前記加湿器液体チャンバの中心に向かってテーパ状である、請求項37に記載の加湿器液体チャンバ。
【請求項39】
熱伝導性のベースを含む、請求項1~10又は18~38のいずれか一項に記載の加湿器液体チャンバ。
【請求項40】
前記加湿器液体チャンバの前記ベースが、前記加湿器液体チャンバの本体から取り外し可能である、請求項38又は39に記載の加湿器液体チャンバ。
【請求項41】
前記加湿器液体チャンバのベースを前記加湿器液体チャンバの前記本体から取り外すことを支援する1つ又は複数のベース取り外し特徴部を含む、請求項40に記載の加湿器液体チャンバ。
【請求項42】
前記1つ又は複数のベース取り外し特徴部が、前記加湿器液体チャンバの前記本体の下側フランジと前記加湿器液体チャンバの前記ベースの外向きに延びるフランジとの間に配置される、請求項41に記載の加湿器液体チャンバ。
【請求項43】
前記1つ又は複数のベース取り外し特徴部がスロットを含む、請求項42に記載の加湿器液体チャンバ。
【請求項44】
前記第1及び第2のベースユニット接続ポートの間に肩部を含む、請求項1~10又は18~43のいずれか一項に記載の加湿器液体チャンバ。
【請求項45】
前記肩部が、前記第1及び第2のベースユニット接続ポートの外面を越えて延びる、請求項44に記載の加湿器液体チャンバ。
【請求項46】
前記ベースユニット接続ポートの一方が入口ポートであり、前記ベースユニット接続ポートの他方が出口ポートである、請求項1~45のいずれか一項に記載の加湿器液体チャンバ又は加湿器液体チャンバマニホルド。
【請求項47】
加湿器液体チャンバ又は加湿器液体チャンバマニホルドであって、
呼吸補助装置ベースユニットに接続するための第1及び第2のベースユニット接続ポート、
を含み、
前記ベースユニット接続ポートが互いに実質的に平行であり、
前記ベースユニット接続ポートのそれぞれが、前記呼吸補助装置ベースユニットに接続されたときに、前記呼吸補助装置ベースユニットの一部と少なくとも2つのシールを形成するように構成された少なくとも2つのシール部分を含む、
加湿器液体チャンバ又は加湿器液体チャンバマニホルド。
【請求項48】
前記2つのシール部分が約5mm~約7mmの距離だけ離れている、請求項47に記載の加湿器液体チャンバ又は加湿器液体チャンバマニホルド。
【請求項49】
前記2つのシール部分が約5.5mm~約6.5mmの距離だけ離れている、請求項48に記載の加湿器液体チャンバ又は加湿器液体チャンバマニホルド。
【請求項50】
各ベースユニット接続ポートが、前記ベースユニット接続ポートが前記ポートの末端から前記ベースユニット接続ポートの反対側の端部に向かって狭くなるように、内部テーパを含む、請求項47~49のいずれか一項に記載の加湿器液体チャンバ又は加湿器液体チャンバマニホルド。
【請求項51】
前記ベースユニット接続ポートの前記末端に近位の前記シール部分の第1のシール部分の内径が、前記ベースユニット接続ポートの前記末端から遠位の前記シール部分の第2のシール部分の内径よりも約0mm~約0.6mm大きい、請求項50に記載の加湿器液体チャンバ又は加湿器液体チャンバマニホルド。
【請求項52】
前記シール部分の前記第1のシール部分の内径が約25.6mm未満である、請求項51に記載の加湿器液体チャンバ又は加湿器液体チャンバマニホルド。
【請求項53】
前記シール部分の前記第2のシール部分の内径が約25.4mm未満である、請求項52に記載の加湿器液体チャンバ又は加湿器液体チャンバマニホルド。
【請求項54】
各ベースユニット接続ポートが、前記加湿器液体チャンバの本体の下面から少なくとも約85mmの高さにある中心軸を含む、請求項47~53のいずれか一項に記載の加湿器液体チャンバ。
【請求項55】
前記ベースユニット接続ポートの前記中心軸が、前記加湿器液体チャンバの前記本体の前記下面から少なくとも約88mmの高さにある、請求項54に記載の加湿器液体チャンバ。
【請求項56】
前記下面が、前記加湿器液体チャンバの前記本体の下側フランジの上縁によって定められる、請求項54又は55に記載の加湿器液体チャンバ。
【請求項57】
前記下側フランジが、呼吸補助装置ベースユニット内の1つ又は複数の保持特徴部と係合し、前記加湿器液体チャンバを前記呼吸補助装置ベースユニットと係合した状態で保持することを支援するように構成される、請求項56に記載の加湿器液体チャンバ。
【請求項58】
各ベースユニット接続ポートが円筒形である、請求項47~57のいずれか一項に記載の加湿器液体チャンバ又は加湿器液体チャンバマニホルド。
【請求項59】
各ベースユニット接続ポートが、呼吸補助装置ベースユニットの相補的なポートを受け入れるように構成される、請求項47~58のいずれか一項に記載の加湿器液体チャンバ又は加湿器液体チャンバマニホルド。
【請求項60】
前記第1及び第2のベースユニット接続ポートから前記加湿器液体チャンバ内に延びるフローチューブを含む、請求項47~59のいずれか一項に記載の加湿器液体チャンバ。
【請求項61】
前記加湿器液体チャンバの内部に、及び前記フローチューブの開口部の間にバッフルを含む、請求項60に記載の加湿器液体チャンバ。
【請求項62】
前記バッフルが、前記加湿器液体チャンバの屋根から下方に延び、前記加湿器液体チャンバの最大液体充填レベルより上で終端する、請求項61に記載の加湿器液体チャンバ。
【請求項63】
前記バッフルが、前記加湿器液体チャンバの屋根から下向きに延び、前記加湿器液体チャンバの最大液体充填レベル又はその下で終端する、請求項61に記載の加湿器液体チャンバ。
【請求項64】
前記加湿器液体チャンバの屋根が、使用時に実質的に非水平になるように傾斜している、請求項61~63のいずれか一項に記載の加湿器液体チャンバ。
【請求項65】
前記加湿器液体チャンバの前記屋根、前記バッフル、及び壁のうちの少なくとも1つが、前記第1のベースユニット接続ポートに関連する前記フローチューブの前記開口部から出るガスを、前記加湿器液体チャンバ内の液体の表面に向けて、その上に導くように構成される、請求項64に記載の加湿器液体チャンバ。
【請求項66】
前記加湿器液体チャンバ内に段差を含む、請求項47~65のいずれか一項に記載の加湿器液体チャンバ。
【請求項67】
前記段差のベースが、少なくとも部分的に前記第1及び第2のベースユニット接続ポートより下に位置している、請求項66に記載の加湿器液体チャンバ。
【請求項68】
前記バッフルが、前記加湿器液体チャンバの後部から前記段差の実質的に垂直な面に向かって延び、前記加湿器液体チャンバの中心軸の近辺で終端する、請求項61~65のいずれか一項に従属する場合の請求項66又は67に記載の加湿器液体チャンバ。
【請求項69】
前記バッフルの前縁と前記段差の実質的に垂直な面との間の距離が少なくとも約20mmである、請求項68に記載の加湿器液体チャンバ。
【請求項70】
前記第1及び第2のベースユニット接続ポートが、それぞれの軸を定め、前記第1及び第2のベースユニット接続ポートが、前記軸の間のポート分離距離だけ分離され、前記ポート分離距離が約35mm~約45mmの間である、請求項47~69のいずれか一項に記載の加湿器液体チャンバ又は加湿器液体チャンバマニホルド。
【請求項71】
前記ポート分離距離が約38mm~約42mmの間である、請求項70に記載の加湿器液体チャンバ又は加湿器液体チャンバマニホルド。
【請求項72】
前記ポート分離距離が約40mm±0.6mmである、請求項71に記載の加湿器液体チャンバ又は加湿器液体チャンバマニホルド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は呼吸補助装置用の液体チャンバに関する。
【背景技術】
【0002】
呼吸補助装置は、病院、医療施設、在宅看護、又は家庭内など、様々な環境でガスの流れを使用者や患者に送達するために使用される。呼吸補助装置は、自立型加湿装置、持続的気道陽圧療法(CPAP:continuous positive airway pressure)装置、又は高流量療法装置など、様々な形態をとる。
【0003】
自立型加湿装置は、呼吸療法、腹腔鏡検査及びその他を含む各種の医療処置のために加熱及び加湿されたガスを送達することができる。これらの装置は、温度及び/又は湿度を制御するように構成できる。装置はまた、加熱及び/又は加湿されたガスを患者に、及び患者から輸送するために使用可能な様々なコンポーネントを含む医療用回路も含むことができる。例えば、いくつかの呼吸回路において、患者が吸い込むガスは吸気チューブ又は導管を通じて加熱-加湿器から送達される。他の例として、チューブは加湿ガス(一般的にCO2)を送気回路内で腹腔へと送達できる。これは、患者の体内器官の乾燥、すなわち「ドライアウト」を防止するのを助けることができ、それによって術後の回復に要する時間を短縮できる。加熱器のワイヤは、回路を形成する配管の少なくとも一部の内部まで延びて、顕著な結露の形成の可能性を防止又は少なくとも低下させる。
【0004】
自立型加湿装置は典型的に、加熱器ベースと加湿器液体チャンバを含む。加熱器ベースは、加熱板を含むことができる。液体チャンバは、水等のある体積の液体を保持するように構成できる。加熱板は、液体チャンバ内に保持されるある体積の液体を加熱して蒸気を発生させるように構成できる。
【0005】
液体チャンバは加熱器ベースから取外し可能であり、それによって液体チャンバの殺菌若しくは処分、又はチャンバへの液体の再充填がより行いやすくなる。液体チャンバの本体は、非伝導性ガラス又はプラスチック材料から形成できるが、液体チャンバは伝導性コンポーネントを含むこともできる。例えば、液体チャンバは、加熱器ベースの上の加熱板と接触する、又はそれと関連付けられる高熱伝導性底部(例えば、アルミニウムの底部)を含むことができる。
【0006】
加熱器ベースはまた、マスタコントローラ等の電子コントローラも含むことができる。ユーザインタフェースを介した使用者の設定による湿度又は温度値の入力及びその他の入力に応じて、マスタコントローラはいつ(又はどの程度まで)加熱板を励起させて、液体チャンバ内の液体を加熱するかを特定する。
【0007】
自立型加湿装置は、ガスを液体チャンバに送達するガス供給部を含むことができる。いくつかの構成において、ガス供給部は、呼吸又は医療処置での使用に適した、ベンチレータ、ブロワ、又は加圧ガスの他のいずれの適当な供給源を含むこともできる。
【0008】
自立型加湿装置は、呼吸療法、陽圧装置、非侵襲的換気、腹腔鏡手術を含むがこれに限定されない外科的処置、及びその他で使用することができる。望ましくは、加湿装置は、湿気又は蒸気をガスの供給部に供給するようになすことができる。加湿装置は、持続的、可変的、若しくはバイレベルPAPシステム又はその他の形態の呼吸療法で使用できる。いくつかの構成において、加湿装置はこのようないずれの種類の療法を提供するシステムにも組み込むことができる。
【0009】
例示的な自立型加湿装置は、国際公開第2015/038013号パンフレットに記載されている。
【0010】
CPAP装置は、ガス供給であり、任意選択的にガス加湿装置である。この装置は、閉塞性睡眠時無呼吸(OSA:Obstructive Sleep Apnea)、いびき、又は慢性閉塞性肺疾患(COPD:Chronic Obstructive Pulmonary Disease)、及びその他をはじめとする病気の治療のために陽圧でのガス(加湿又はそれ以外)の供給を必要とする患者又は使用者に対して呼吸補助を提供するように動作可能である。CPAP装置は典型的に、加湿器液体チャンバを含み、補助呼吸ユニットと加湿器の複合体を形成する。
【0011】
CPAP装置は、加湿器と併用した場合、必要な圧力でのガスが補助呼吸ユニット又はブロワユニットからブロワ下流の液体チャンバへと送達される構造を典型的に有する。ガスは、液体チャンバを通過しながら、液体蒸気(例えば、水蒸気)で飽和する。柔軟な管状ガス導管がガスを加湿チャンバから下流の使用者又は患者に送達する。
【0012】
例示的なCPAP装置は、国際公開第2011/056080号パンフレットに記載されている。
【0013】
高流量装置は、呼吸を補助する、及び/又は慢性閉塞性肺疾患(COPD)を含む呼吸障害を治療するために患者に高流量のガス又は高流量療法を送達するために使用されてよい。高流量装置は、ガス供給部を含み、典型的に加湿装置を含む。
【0014】
呼吸補助装置は典型的に、呼吸導管等の1つ又は複数の付属物と、ガスを患者に送達するためのカニューレ又はマスク等の患者インタフェースを有する。導管により、ガスを呼吸補助装置のハウジングから患者へと送達できる。例えば、装置は床又はその他の支持面上に置かれてよく、患者はベッド上にいてよい。呼吸補助装置は、加湿器液体チャンバを受けるための凹部を有していてよい。液体チャンバは、例えば、液体を1つ又は複数のチューブを介して加湿器液体チャンバに送達する柔軟な液体バッグから液体を受ける。代替的に、液体チャンバは取り外して、必要に応じて再充填できる。凹部には、液体チャンバを加熱するための加熱板が収容され、液体チャンバを通過するガスが加湿される。その後、加湿ガスは患者に送達される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0015】
本明細書に開示されている実施形態の少なくとも1つの特定の特徴、態様、及び利点に従って、加湿器液体チャンバ又は加湿器液体チャンバマニホルドが開示されており、加湿器液体チャンバ又は加湿器液体チャンバマニホルドは、
呼吸補助装置ベースユニットに接続するための第1及び第2のベースユニット接続ポートであって、それぞれの軸を定める第1及び第2のベースユニット接続ポート;
を含み、
ここで、ベースユニット接続ポートは、互いに実質的に平行であり、軸の間のポート分離距離だけ分離されており、
ベースユニット接続ポートの少なくとも1つが、ベースユニットの相補的なチャンバ接続ポートと重なるように構成されたポートの部分によって定められたシール深さを有し、ポート分離距離に対するシール深さの比が約0.25を超える。
【0016】
いくつかの構成では、ポート分離距離に対するシール深さの比が約0.25を超え、最大で約0.7である。
【0017】
いくつかの構成では、ポート分離距離に対するシール深さの比が約0.3~約0.7の間である。
【0018】
いくつかの構成では、ポート分離距離に対するシール深さの比が約0.475である。
【0019】
いくつかの構成では、シール深さが約10mmを超える。
【0020】
いくつかの構成では、シール深さが約10mmを超え、最大で約16mmである。
【0021】
いくつかの構成では、シール深さが約12mmを超える。
【0022】
いくつかの構成では、シール深さが約12mmを超え、最大で約16mmである。
【0023】
いくつかの構成では、ベースユニット接続ポートのうちの少なくとも1つが、相補的なチャンバ接続ポート上の少なくとも2つのシールとシールを形成するように構成されている。
【0024】
いくつかの構成では、ベースユニット接続ポートがそれぞれ外面を有し、外面は実質的に平面であり、軸に対して実質的に垂直である。
【0025】
いくつかの構成では、加湿器液体チャンバマニホルドが、加湿器液体チャンバに接続するための第1及び第2のマニホルド-チャンバ間接続ポートを含み、第1のマニホルド-チャンバ間接続ポートが、第1のベースユニット接続ポートと流体連通し、第2のマニホルド-チャンバ間接続ポートが、第2のベースユニット接続ポートと流体連通する。
【0026】
加湿器液体チャンバマニホルドのいくつかの構成では、第1の導管が、第1のマニホルド-チャンバ間接続ポートと第1のベースユニット接続ポートとの間に延びてそれらを流体接続し、第2の導管が、第2のマニホルド-チャンバ間接続ポートと第2のベースユニット接続ポートとの間に延びてそれらを流体接続する。
【0027】
加湿器液体チャンバマニホルドのいくつかの構成では、第1及び第2のベースユニット接続ポートの軸は、加湿器液体チャンバマニホルドが使用されているときに実質的に水平な向きになるように構成される。
【0028】
加湿器液体チャンバマニホルドのいくつかの構成では、第1及び第2のマニホルド-チャンバ間接続ポートの軸は、加湿器液体チャンバマニホルドが使用されているときに実質的に垂直な向きになるように構成される。
【0029】
加湿器液体チャンバマニホルドのいくつかの構成では、加湿器液体チャンバマニホルドが、加湿器液体チャンバマニホルドの内部と連通する補助ポートを含む。
【0030】
加湿器液体チャンバマニホルドのいくつかの構成では、加湿器液体チャンバマニホルドが、加湿器液体チャンバに液体を送達するための液体導管と係合する導管クリップを含む。
【0031】
いくつかの構成では、加湿器液体チャンバマニホルドが、加湿器液体チャンバの一部として一体的に形成される。
【0032】
いくつかの構成では、ポート分離距離が約35mm~約45mmの間である。
【0033】
いくつかの構成では、ポート分離距離が約38mm~約42mmの間である。
【0034】
いくつかの構成では、ポート分離距離が約40mm±0.6mmである。
【0035】
いくつかの構成では、加湿器液体チャンバが、第1及び第2のベースユニット接続ポートから加湿器液体チャンバ内に延びるフローチューブを含む。
【0036】
加湿器液体チャンバのいくつかの構成では、各フローチューブが、それぞれのベースユニット接続ポートから遠位にあるフローチューブの端部に、又はそれに隣接して開口部を含み、開口部は流れを導くように構成され、加湿器液体チャンバの壁から間隔を空けている。
【0037】
加湿器液体チャンバのいくつかの構成では、各フローチューブの開口部が、加湿器液体チャンバの屋根に面している。
【0038】
加湿器液体チャンバのいくつかの構成では、加湿器液体チャンバが、加湿器液体チャンバの内部に、及びフローチューブの開口部の間にバッフルを含む。
【0039】
加湿器液体チャンバのいくつかの構成では、バッフルが加湿器液体チャンバの屋根から下方に延び、加湿器液体チャンバの最大液体充填レベルより上で終端する。
【0040】
加湿器液体チャンバのいくつかの構成では、バッフルの下縁と最大液体充填レベルとの間の距離が約5mm~約15mmの間である。
【0041】
加湿器液体チャンバのいくつかの構成では、バッフルが加湿器液体チャンバの屋根から下方に延び、加湿器液体チャンバの最大液体充填レベル又はそれより下で終端する。
【0042】
加湿器液体チャンバのいくつかの構成では、加湿器液体チャンバの屋根が、使用時に実質的に非水平になるように傾斜している。
【0043】
加湿器液体チャンバのいくつかの構成では、加湿器液体チャンバの屋根、バッフル、及び壁のうちの少なくとも1つが、第1のベースユニット接続ポートに関連するフローチューブの開口部から出るガスを、加湿器液体チャンバ内の液体の表面に向けて、その上に導くように構成される。
【0044】
加湿器液体チャンバのいくつかの構成では、加湿器液体チャンバが、使用時に加湿器液体チャンバ内に実質的にデッドスペースを含まない。
【0045】
加湿器液体チャンバのいくつかの構成では、各フローチューブが、それぞれのベースユニット接続ポートから遠位にあるフローチューブの端部に、又はそれに隣接して、液体排出アパーチャを含む。
【0046】
加湿器液体チャンバのいくつかの構成では、各フローチューブが、フローチューブの上面にガス流出アパーチャを含む。
【0047】
加湿器液体チャンバのいくつかの構成では、加湿器液体チャンバは、加湿器液体チャンバに段差を含む。
【0048】
加湿器液体チャンバのいくつかの構成では、段差のベースは、少なくとも部分的に第1及び第2のベースユニット接続ポートより下に位置する。
【0049】
加湿器液体チャンバのいくつかの構成では、バッフルが、加湿器液体チャンバの後部から段差の実質的に垂直な面まで延びる。
【0050】
加湿器液体チャンバのいくつかの構成では、バッフルが、加湿器液体チャンバの後部から段差の実質的に垂直な面に向かって延び、加湿器液体チャンバの中心軸の近辺で終端する。
【0051】
加湿器液体チャンバのいくつかの構成では、加湿器液体チャンバが、実質的に円筒形の形状を有する。
【0052】
加湿器液体チャンバのいくつかの構成では、加湿器液体チャンバが、加湿器液体チャンバのベースから加湿器液体チャンバの頂部まで、加湿器液体チャンバの中心に向かってテーパ状である。
【0053】
加湿器液体チャンバのいくつかの構成では、加湿器液体チャンバが、熱伝導性のベースを含む。
【0054】
加湿器液体チャンバのいくつかの構成では、加湿器液体チャンバのベースが、加湿器液体チャンバの本体から取り外し可能である。
【0055】
加湿器液体チャンバのいくつかの構成では、加湿器液体チャンバが、加湿器液体チャンバのベースを加湿器液体チャンバの本体から取り外すことを支援する1つ又は複数のベース取り外し特徴部を含む。
【0056】
加湿器液体チャンバのいくつかの構成では、1つ又は複数のベース取り外し特徴部が、加湿器液体チャンバの本体の下側フランジと加湿器液体チャンバのベースの外向きに延びるフランジとの間に配置される。
【0057】
加湿器液体チャンバのいくつかの構成では、1つ又は複数のベース取り外し特徴部がスロットを含む。
【0058】
加湿器液体チャンバのいくつかの構成では、加湿器液体チャンバが、第1及び第2のベースユニット接続ポートの間に肩部を含む。
【0059】
加湿器液体チャンバのいくつかの構成では、肩部は、第1及び第2のベースユニット接続ポートの外面を越えて延びる。
【0060】
加湿器液体チャンバのいくつかの構成では、ベースユニット接続ポートの一方が入口ポートであり、ベースユニット接続ポートの他方が出口ポートである。
【0061】
さらに、本明細書に開示されている実施形態の少なくとも1つの特定の特徴、態様、及び利点に従って、加湿器液体チャンバ又は加湿器液体チャンバマニホルドが開示され、加湿器液体チャンバ又は加湿器液体チャンバマニホルドは、
呼吸補助装置ベースユニットに接続するための第1及び第2のベースユニット接続ポート、
を含み、
ベースユニット接続ポートが互いに実質的に平行であり、
ベースユニット接続ポートのそれぞれが、呼吸補助装置ベースユニットに接続されたときに、呼吸補助装置ベースユニットの一部と少なくとも2つのシールを形成するように構成された少なくとも2つのシール部分を含む。
【0062】
いくつかの構成では、2つのシール部分が約5mm~約7mmの距離だけ離れている。
【0063】
いくつかの構成では、2つのシール部分が約5.5mm~約6.5mmの距離だけ離れている。
【0064】
いくつかの構成では、各ベースユニット接続ポートが、ベースユニット接続ポートの末端からベースユニット接続ポートの反対側の端部に向かって狭くなるような内部テーパを含む。
【0065】
いくつかの構成では、ベースユニット接続ポートの末端に近位のシール部分の第1のシール部分の内径が、ベースユニット接続ポートの末端から遠位のシール部分の第2のシール部分の内径よりも、約0mm~約0.6mm大きい。
【0066】
いくつかの構成では、シール部分の第1のシール部分の内径が、約25.6mm未満である。
【0067】
いくつかの構成では、シール部分の第2のシール部分の内径が、約25.4mm未満である。
【0068】
加湿器液体チャンバのいくつかの構成では、各ベースユニット接続ポートが、加湿器液体チャンバの本体の下面から少なくとも約85mmの高さにある中心軸を含む。
【0069】
加湿器液体チャンバのいくつかの構成では、ベースユニット接続ポートの中心軸が、加湿器液体チャンバの本体の下面から少なくとも約88mmの高さにある。
【0070】
加湿器液体チャンバのいくつかの構成では、下面が、加湿器液体チャンバの本体の下側フランジの上縁によって定められる。
【0071】
加湿器液体チャンバのいくつかの構成では、下側フランジが、呼吸補助装置ベースユニット内の1つ又は複数の保持特徴部と係合し、加湿器液体チャンバを呼吸補助装置ベースユニットと係合した状態で保持することを支援するように構成される。
【0072】
加湿器液体チャンバ又は加湿器液体チャンバマニホルドのいくつかの構成では、各ベースユニット接続ポートが円筒形である。
【0073】
加湿器液体チャンバ又は加湿器液体チャンバマニホルドのいくつかの構成では、各ベースユニット接続ポートが、呼吸補助装置ベースユニットの相補的なポートを受け入れるように構成される。
【0074】
加湿器液体チャンバのいくつかの構成では、加湿器液体チャンバが、第1及び第2のベースユニット接続ポートから加湿器液体チャンバ内に延びるフローチューブを含む。
【0075】
加湿器液体チャンバのいくつかの構成では、液体チャンバが、加湿器液体チャンバの内部に、及びフローチューブの開口部の間にバッフルを含む。
【0076】
加湿器液体チャンバのいくつかの構成では、バッフルが、加湿器液体チャンバの屋根から下方に延び、加湿器液体チャンバの最大液体充填レベルより上で終端する。
【0077】
加湿器液体チャンバのいくつかの構成では、バッフルが、加湿器液体チャンバの屋根から下向きに延び、加湿器液体チャンバの最大液体充填レベル又はその下で終端する。
【0078】
加湿器液体チャンバのいくつかの構成では、加湿器液体チャンバの屋根が、使用時に実質的に非水平になるように傾斜している。
【0079】
加湿器液体チャンバのいくつかの構成では、加湿器液体チャンバの屋根、バッフル、及び壁のうちの少なくとも1つが、第1のベースユニット接続ポートに関連するフローチューブの開口部から出るガスを、加湿器液体チャンバ内の液体の表面に向けて、その上に導くように構成される。
【0080】
加湿器液体チャンバのいくつかの構成では、加湿器液体チャンバが、加湿器液体チャンバ内に段差を含む。
【0081】
加湿器液体チャンバのいくつかの構成では、段差のベースが、少なくとも部分的に第1及び第2のベースユニット接続ポートより下に位置している。
【0082】
加湿器液体チャンバのいくつかの構成では、バッフルが、加湿器液体チャンバの後部から段差の実質的に垂直な面に向かって延び、加湿器液体チャンバの中心軸の近辺で終端する。
【0083】
加湿器液体チャンバのいくつかの構成では、バッフルの前縁と段差の実質的に垂直な面との間の距離が少なくとも約20mmである。
【0084】
加湿器液体チャンバ又は加湿器液体チャンバマニホルドのいくつかの構成では、第1及び第2のベースユニット接続ポートが、それぞれの軸を定め、第1及び第2のベースユニット接続ポートが、軸の間のポート分離距離だけ分離され、ポート分離距離が約35mm~約45mmの間である。
【0085】
加湿器液体チャンバ又は加湿器液体チャンバマニホルドのいくつかの構成では、ポート分離距離が約38mm~約42mmの間である。
【0086】
加湿器液体チャンバ又は加湿器液体チャンバマニホルドのいくつかの構成では、ポート分離距離が約40mm±0.6mmである。
【0087】
さらに、本明細書に開示されている実施形態の少なくとも1つの特定の特徴、態様、及び利点に従って、加湿器液体チャンバが開示されており、加湿器液体チャンバは、
入口ポート及び出口ポートであって、それぞれの軸を定める入口ポート及び出口ポート、
を含み、
入口ポート及び出口ポートは互いに実質的に平行であり、加湿器液体チャンバの使用時に実質的に水平の向きになるように構成され、入口ポート及び出口ポートは軸の間のポート分離距離だけ分離され、
入口ポート及び出口ポートの少なくとも一方が、呼吸補助装置ベースユニットの相補的なチャンバ接続ポートと重なるように構成されたポートの部分によって定められたシール深さを有し、ポート分離距離に対するシール深さの比が、約0.25を超え、最大で約0.7である。
【0088】
いくつかの構成では、ポート分離距離に対するシール深さの比が、約0.3~約0.7の間である。
【0089】
いくつかの構成では、ポート分離距離に対するシール深さの比が、約0.475である。
【0090】
いくつかの構成では、シール深さが約10mmを超える。
【0091】
いくつかの構成では、シール深さが約10mmを超え、最大で約16mmである。
【0092】
いくつかの構成では、シール深さが約12mmを超える。
【0093】
いくつかの構成では、シール深さが約12mmを超え、最大で約16mmである。
【0094】
いくつかの構成では、入口ポート及び出口ポートのうちの少なくとも1つが、相補的なチャンバ接続ポート上の少なくとも2つのシールとシールを形成するように構成される。
【0095】
いくつかの構成では、ポート分離距離が約35mm~約45mmの間である。
【0096】
いくつかの構成では、ポート分離距離が約38mm~約42mmの間である。
【0097】
いくつかの構成では、ポート分離距離が約40mm±0.6mmである。
【0098】
いくつかの構成では、加湿器液体チャンバが、入口ポート及び出口ポートから加湿器液体チャンバ内に延びるフローチューブを含む。
【0099】
加湿器液体チャンバのいくつかの構成では、各フローチューブが、それぞれのポートから遠位にあるフローチューブの端部に、又はそれに隣接して開口部を含み、開口部は流れを導くように構成され、加湿器液体チャンバの壁から間隔を置いている。
【0100】
いくつかの構成では、各フローチューブの開口部が、加湿器液体チャンバの屋根に面している。
【0101】
いくつかの構成では、加湿器液体チャンバが、加湿器液体チャンバの内部に、及びフローチューブの開口部の間にバッフルを含む。
【0102】
いくつかの構成では、バッフルが、加湿器液体チャンバの屋根から下方に延び、加湿器液体チャンバの最大液体充填レベルより上で終端する。
【0103】
いくつかの構成では、バッフルの下縁と最大液体充填レベルとの間の距離が、約5mm~約15mmの間である。
【0104】
いくつかの構成では、バッフルが、加湿器液体チャンバの屋根から下方に延び、加湿器液体チャンバの意図された最大液体充填レベル又はその下で終端する。
【0105】
いくつかの構成では、加湿器液体チャンバの屋根が、使用時に実質的に非水平になるように傾斜している。
【0106】
いくつかの構成では、加湿器液体チャンバの屋根、バッフル、及び壁のうちの少なくとも1つが、入口ポートに関連するフローチューブの開口部から出るガスを、加湿器液体チャンバ内の液体の表面に向けて、その上に導くように構成される。
【0107】
いくつかの構成では、加湿器液体チャンバが、使用時に加湿器液体チャンバ内に実質的にデッドスペースを含まない。
【0108】
いくつかの構成では、各フローチューブが、加湿器液体チャンバのそれぞれのポートから遠位にあるフローチューブの端部に、又はそれに隣接して、液体排出アパーチャを含む。
【0109】
いくつかの構成では、各フローチューブが、フローチューブの上面に空気流出アパーチャを含む。
【0110】
いくつかの構成では、加湿器液体チャンバが、加湿器液体チャンバ内に段差を含む。
【0111】
いくつかの構成では、段差のベースが、少なくとも部分的に入口ポート及び出口ポートの下に位置している。
【0112】
いくつかの構成では、バッフルが、加湿器液体チャンバの後部から段差の実質的に垂直な面まで延びる。
【0113】
いくつかの構成では、バッフルが、加湿器液体チャンバの後部から段差の実質的に垂直な面に向かって延び、加湿器液体チャンバの中心軸の近辺で終端する。
【0114】
いくつかの構成では、加湿器液体チャンバが、実質的に円筒形の形状を有する。
【0115】
いくつかの構成では、加湿器液体チャンバが、加湿器液体チャンバのベースから加湿器液体チャンバの頂部まで、加湿器液体チャンバの中心に向かってテーパ状である。
【0116】
いくつかの構成では、加湿器液体チャンバが、熱伝導性のベースを含む。
【0117】
加湿器液体チャンバのいくつかの構成では、加湿器液体チャンバのベースは、加湿器液体チャンバの本体から取り外し可能である。
【0118】
加湿器液体チャンバのいくつかの構成では、加湿器液体チャンバが、加湿器液体チャンバのベースを加湿器液体チャンバの本体から取り外すことを支援する1つ又は複数のベース取り外し特徴部を含む。
【0119】
加湿器液体チャンバのいくつかの構成では、1つ又は複数のベース取り外し特徴部が、加湿器液体チャンバの本体の下側フランジと、加湿器液体チャンバのベースの外向きに延びるフランジとの間に配置されている。
【0120】
加湿器液体チャンバのいくつかの構成では、1つ又は複数のベース取り外し特徴部が、スロットを含む。
【0121】
いくつかの構成では、加湿器液体チャンバが、入口ポートと出口ポートとの間に肩部を含む。
【0122】
いくつかの構成では、肩部が、入口ポート及び出口ポートの外面を越えて延びる。
【0123】
さらに、本明細書に開示されている実施形態の少なくとも1つの特定の特徴、態様、及び利点に従って、加湿器液体チャンバマニホルドが開示され、加湿器液体チャンバマニホルドは、
ベースユニット接続部であって、
呼吸補助装置ベースユニットに接続するための第1及び第2のベースユニット接続ポートであって、それぞれの軸を定める第1及び第2のベースユニット接続ポート、
を含み、
ベースユニット接続ポートは、互いに実質的に平行であり、軸の間のポート分離距離だけ分離され、
ベースユニット接続ポートの少なくとも1つが、ベースユニットの相補的な接続ポートと重なるように構成されたポートの部分によって定められたシール深さを有し、ポート分離距離に対するシール深さの比が約0.25を超える、
ベースユニット接続部と、
加湿器液体チャンバ接続部であって、
加湿器液体チャンバに接続するための第1及び第2のマニホルド-チャンバ間接続ポートであって、第1のマニホルド-チャンバ間接続ポートが第1のベースユニット接続ポートと流体連通し、第2のマニホルド-チャンバ間接続ポートが第2のベースユニット接続ポートと流体連通している、第1及び第2のマニホルド-チャンバ間接続ポート、
を含む加湿器液体チャンバ接続部と、
を含む。
【0124】
いくつかの構成では、ポート分離距離に対するシール深さの比が、約0.25を超え、最大で約0.7である。
【0125】
いくつかの構成では、ポート分離距離に対するシール深さの比が、約0.3~約0.7の間である。
【0126】
いくつかの構成では、ポート分離距離に対するシール深さの比が、約0.475である。
【0127】
いくつかの構成では、シール深さが約10mmを超える。
【0128】
いくつかの構成では、シール深さが、約10mmを超え、最大で約16mmである。
【0129】
いくつかの構成では、シール深さが約12mmを超える。
【0130】
いくつかの構成では、シール深さが、約12mmを超え、最大で約16mmである。
【0131】
いくつかの構成では、ベースユニット接続ポートの少なくとも1つは、ベースユニットの相補的な接続ポート上の少なくとも2つのシールとシールを形成するように構成される。
【0132】
いくつかの構成では、ポート分離距離が、約35mm~約45mmの間である。
【0133】
いくつかの構成では、ポート分離距離が、約38mm~約42mmの間である。
【0134】
いくつかの構成では、第1の導管が、第1のマニホルド-チャンバ間接続ポートと第1のベースユニット接続ポートとの間に延びてそれらを流体的に接続し、第2の導管が、第2のマニホルド-チャンバ間接続ポートと第2のベースユニット接続ポートとの間に延びてそれらを流体的に接続する。
【0135】
いくつかの構成では、第1及び第2のベースユニット接続ポートの軸が、加湿器液体チャンバマニホルドが使用されているときに、実質的に水平な向きになるように構成される。
【0136】
いくつかの構成では、第1及び第2のマニホルド-チャンバ間接続ポートの軸が、加湿器液体チャンバマニホルドが使用されているときに、実質的に垂直な向きになるように構成される。
【0137】
いくつかの構成では、加湿器液体チャンバマニホルドが、加湿器液体チャンバマニホルドの内部と連通する補助ポートを含む。
【0138】
いくつかの構成では、加湿器液体チャンバマニホルドが、加湿器液体チャンバに液体を送達するための液体導管と係合する導管クリップを含む。
【0139】
さらに、本明細書に開示されている実施形態の少なくとも1つの特定の特徴、態様、及び利点に従って、加湿器液体チャンバが開示され、加湿器液体チャンバは、
ベース、頂部、及び1つ又は複数の側壁と、
入口ポート及び出口ポートであって、軸を定める入口ポート及び出口ポートと、
側壁の少なくとも2つのグリップであって、グリップは、入口ポート及び出口ポートの軸に対して横方向に加湿器液体チャンバの中心を通って延びる平面に対してある角度で配置されている2つのグリップと、
を含む。
【0140】
いくつかの構成では、角度が、平面に対して約0度~約40度の間である。
【0141】
いくつかの構成では、角度が、平面に対して約10度~約40度の間である。
【0142】
いくつかの構成では、各グリップが、加湿器液体チャンバの中心からグリップ距離にあり、その距離は、約50mm~約70mmの間である。
【0143】
いくつかの構成では、グリップ距離が、約55mm~約65mmの間である。
【0144】
いくつかの構成では、グリップが、加湿器液体チャンバの反対側の側面に配置されている。
【0145】
いくつかの構成では、グリップが、加湿器液体チャンバの頂部から下向きに延びている。
【0146】
いくつかの構成では、グリップが、加湿器液体チャンバの頂部から下に向かって部分的に延びている。
【0147】
いくつかの構成では、グリップが内向きの凹部を含む。
【0148】
いくつかの構成では、凹部が波形に仕上げられる。
【0149】
いくつかの構成では、凹部が、約10mm~約20mmの間の半径を有する。
【0150】
いくつかの構成では、グリップが、実質的に滑らかなグリップ表面を有する。
【0151】
いくつかの構成では、グリップが、テクスチャ加工されたグリップ表面を有する。
【0152】
いくつかの構成では、チャンバが、実質的に円筒形の形状を有する。
【0153】
いくつかの構成では、チャンバが、加湿器液体チャンバのベースから加湿器液体チャンバの頂部まで、加湿器液体チャンバの中心に向かってテーパ状である。
【0154】
いくつかの構成では、ベースが熱伝導性である。
【0155】
加湿器液体チャンバのいくつかの構成では、加湿器液体チャンバのベースが、加湿器液体チャンバの本体から取り外し可能である。
【0156】
加湿器液体チャンバのいくつかの構成では、加湿器液体チャンバが、加湿器液体チャンバのベースを加湿器液体チャンバの本体から取り外すことを支援する1つ又は複数のベース取り外し特徴部を含む。
【0157】
加湿器液体チャンバのいくつかの構成では、1つ又は複数のベース取り外し特徴部が、加湿器液体チャンバの本体の下側フランジと、加湿器液体チャンバのベースの外向きに延びるフランジとの間に配置されている。
【0158】
加湿器液体チャンバのいくつかの構成では、1つ又は複数のベース取り外し特徴部が、スロットを含む。
【0159】
いくつかの構成では、入口ポート及び出口ポートが、加湿器液体チャンバの前部に配置されている。
【0160】
いくつかの構成では、グリップが、加湿器液体チャンバの側面に、平面よりも後方に配置されている。
【0161】
いくつかの構成では、加湿器液体チャンバが、加湿器液体チャンバを液体チャンバベイに実質的に直線的にスライドさせることによって、加湿器の液体チャンバベイと係合するように構成されている。
【0162】
さらに、本明細書に開示されている実施形態の少なくとも1つの特定の特徴、態様、及び利点に従って、加湿器液体チャンバが開示され、加湿器液体チャンバは、
入口ポート及び出口ポートであって、それぞれの軸を定め、互いに実質的に平行であり、加湿器液体チャンバの使用時に実質的に水平な向きになるように構成されている入口ポート及び出口ポートと、
入口ポート及び出口ポートから加湿器液体チャンバ内に延びるフローチューブであって、各フローチューブは、それぞれのポートから遠位にあるフローチューブの端部に、又はそれに隣接して開口部を含み、開口部は流れを誘導するように構成され、加湿器液体チャンバの壁から間隔を空けて配置され、各フローチューブの開口部は、加湿器液体チャンバの屋根に面している、フローチューブと、
加湿器液体チャンバの内部で、フローチューブの開口部の間に設けられたバッフルであって、加湿器液体チャンバの屋根から下方に延び、加湿器液体チャンバの最大液体充填レベルより上で終端しているバッフルと、
含む。
【0163】
いくつかの構成では、バッフルの下縁と最大液体充填レベルとの間の距離が、約5mm~約15mmの間である。
【0164】
さらに、本明細書に開示されている実施形態の少なくとも1つの特定の特徴、態様、及び利点に従って、呼吸補助装置が開示され、この呼吸補助装置は、ベースユニット、及び以下のどちらかを含む:
上で概説したような加湿器液体チャンバ、又は
加湿器液体チャンバに結合された、又は加湿器液体チャンバと一体化された、上で概説したような加湿器液体チャンバマニホルド。
【0165】
いくつかの構成では、加湿器液体チャンバが、ベースユニットの凹部内に配置される。
【0166】
いくつかの構成では、加湿器液体チャンバが、ベースユニットの凹部から取り外し可能である。
【0167】
いくつかの構成では、加湿器液体チャンバのポート又は加湿器液体チャンバマニホルドのベースユニット接続ポートが、ベースユニットの相補的なチャンバ接続ポートと係合する。
【0168】
いくつかの構成では、相補的なチャンバ接続ポートが、加湿器液体チャンバのポート又は加湿器液体チャンバマニホルドのベースユニット接続ポートに受け入れられるように配置される。
【0169】
いくつかの構成では、加湿器液体チャンバのポート又は加湿器液体チャンバマニホルドのベースユニット接続ポートと、相補的なチャンバ接続ポートとの重なり長さが、液体の侵入に対する保護を提供するのに十分である。
【0170】
いくつかの構成では、ベースユニットが、相補的なチャンバ接続ポートのそれぞれに複数のシールを含む。
【0171】
いくつかの構成では、ベースユニットが流れ発生器を含む。
【0172】
いくつかの構成では、ベースユニットが、別個の又は遠隔の流れ発生器に流体的に接続するように構成される。
【0173】
1つ又は複数の実施形態又は構成の特徴は、1つ又は複数の他の実施形態又は構成の特徴と組み合わせられてよい。さらに、患者の呼吸支援のプロセス中に、2つ以上の実施形態が一緒に使用されてよい。
【0174】
本明細書で開示される数字の範囲(例えば、1~10)への言及は、その範囲内の全ての有理数(例えば、1、1.1、2、3、3.9、4、5、6、6.5、7、8、9、及び10)及びその範囲内の有理数のあらゆる範囲(例えば、2~8、1.5~5.5、及び3.1~4.7)への言及も含み、したがって、本明細書で明示的に開示される全ての範囲の全ての小部分がそれによって明示的に開示されることが意図される。これらは、具体的に意図されるものの例にすぎず、列挙された最低値と最高値の間の数値の全ての考え得る組合せが本願で同様に明示されていると考えるものとする。
【0175】
代替的な実施形態又は構成は、本明細書中で図示、説明、又は言及された部品、要素、又は特徴のうちの2つ又はそれ以上の、あらゆる全ての組合せを含んでいてよいと理解すべきである。
【0176】
本発明はまた、本願の明細書中で言及され、又は示された部品、要素、及び特徴の各々又は集合及び、いずれか2つ又はそれ以上の前記部品、要素、又は特徴の、あらゆる全ての組合せからなると広く言ってよい。
【0177】
本発明が関係する分野の当業者にとって、付属の特許請求の範囲で定義される本発明の範囲から逸脱することなく、構成における多くの変更並びに本発明の様々な実施形態及び応用を着想するであろう。本明細書の開示と説明は純粋に例示的であって、いかなる意味においても限定的であることは意図されない。本明細書では、本発明が関係する分野において知られている等価物を有する具体的な整数が記載されている場合、このような既知の等価物もそれらが個別に明記されているかのように本明細書に含められるとみなされる。
【0178】
本明細書で使用される「~を含む(comprising)」という用語は、「少なくとも部分的に~からなる」を意味する。本明細書中の「~を含む」という用語を含む各記述を解釈する際、その用語を伴うもの以外の特徴もまた存在する場合がある。関係する変化形である「~を含む(comprise、comprises)」等も同様に解釈されるものとする。
【0179】
本明細書で使用される際、名詞の語尾の「(s)」はその名詞の複数形及び/又は単数形を意味する。
【0180】
本明細書で使用される際、「及び/又は」という用語は、「及び」若しくは「又は」、又は文脈上可能であればその両方を意味する。
【0181】
本発明は、前述のものであるともに後述の構成も想定しているが、これらは例にすぎない。
【0182】
当業者にとって、具体的な実施形態及びその改良は、下記のような図面を参照しながら詳細な説明を読めば明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0183】
【
図2】加湿器液体チャンバが呼吸補助装置ベースユニットの凹部の中に位置付けられている呼吸補助装置の前方/右側俯瞰斜視図である。
【
図3】加湿器液体チャンバが呼吸補助装置ベースユニットの凹部から取り外された呼吸補助装置の前方/左側俯瞰斜視図である。
【
図4】加湿器液体チャンバと加熱板が示されていない、呼吸補助装置ベースユニットの前方/右側俯瞰斜視図である。
【
図5】加湿器液体チャンバが図示されていない、呼吸補助装置ベースユニットの前方/右側底面斜視図である。
【
図6】呼吸補助装置ベースユニットの取外し可能エルボ及び囲い板の前方/右側俯瞰斜視図である。
【
図8】シールが図示されていない、エルボを下から示す後方/右側斜視図である。
【
図9】エルボを囲い板に挿入する前の囲い板とエルボの上面図である。
【
図10】囲い板(破線)と係合するエルボ上の係合機構を示す拡大右側面図である。
【
図11】シール及び温度センサの位置を破線で示す、エルボの右側面図である。
【
図12】シールの詳細を示す、エルボの一部の右側面図である。
【
図16】
図15の線16-16に沿った加湿器液体チャンバの左側断面図である。
【
図17】加湿器液体チャンバのフローチューブの1つの俯瞰斜視図である。
【
図18】内部バッフルを破線で示す加湿器液体チャンバの正面図である。
【
図19】
図18の線19-19に沿った加湿器液体チャンバの左側断面図である。
【
図20】呼吸補助装置ベースユニットの凹部に加湿器液体チャンバを挿入する前の、呼吸補助装置ベースユニット及び加湿器液体チャンバの正面/左側俯瞰斜視図である。
【
図21】
図20と同様の正面/左側俯瞰斜視図であるが、加湿器液体チャンバが呼吸補助装置ベースユニットの凹部に挿入されている。
【
図22】装置ポートの1つのシールと加湿器液体チャンバポートの1つとの相互作用を示す右側断面図である。
【
図23】チャンバ内のバッフルと液体との間に隙間がない加湿器液体チャンバ(左側)と、チャンバ内のバッフルと液体との間に10mmの隙間がある加湿器液体チャンバ(右側)について、加湿器液体チャンバのバッフルの高さが加湿器液体チャンバの入口付近の流れの滞りに与える影響を示す、計算流体力学モデルによるフロー図である。
【
図24】加湿器液体チャンバの右側面図であり、液体チャンバの中心軸に対するオフセットグリップによって生じるモーメントMを示している。
【
図25】親指を外転させた大径の把持のための寸法を示す加湿器液体チャンバの俯瞰平面図である。
【
図26】呼吸補助装置と共に使用するための加湿器液体チャンバ及びマニホルドアセンブリの俯瞰斜視図である。
【
図29】マニホルドのチャンバ接続ポートの1つを通る側部断面図であり、加湿器液体チャンバのポートの1つへの接続を示している。
【
図30】取り外し可能なベースを有する代替構成の加湿器液体チャンバの俯瞰斜視図である。
【
図31】ベースが取り外された代替構成の加湿器液体チャンバの倒立側面図である。
【
図32】加湿器液体チャンバの代替バッフル構成を示す、
図19と同様の左側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0184】
患者にガスの流れ(1つ又は複数のガスを含んでいてよい)を送達するための呼吸補助装置10が
図1に示されている。装置10は、例えば、CPAP装置又は高流量装置とすることができる。例示的なCPAP装置は、国際公開第2011/056080号パンフレットに記載されている。その明細書の内容の全体を参照によって本明細書に援用する。
【0185】
CPAP装置は、ガス供給部であり、任意選択的にガス加湿装置である。この装置は、閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)、いびき、又は慢性閉塞性肺疾患(COPD)、及びその他をはじめとする病気の治療のために陽圧でのガス(加湿又はその他)の供給を必要とする患者又は使用者に対して呼吸補助を提供するように動作可能である。CPAP装置は典型的に、加湿液体チャンバを含み、補助呼吸ユニットと加湿器の複合体を形成する。
【0186】
CPAP装置は、加湿器と併用した場合、必要な圧力でのガスが補助呼吸ユニット又はブロワユニットからブロワ下流の加湿器液体チャンバへと送達される構造を典型的に有する。ガスは、加湿器液体チャンバを通過しながら、液体蒸気(例えば、水蒸気)で飽和する。柔軟な管状ガス導管がガスを加湿器液体チャンバから下流の使用者又は患者に送達する。
【0187】
高流量装置は、呼吸を補助する、及び/又は慢性閉塞性肺疾患(COPD)を含む呼吸障害を治療するために患者に高流量のガス又は高流量療法を送達するために使用されてよい。高流量装置は、ガス供給部を含み、典型的に加湿装置を含む。
【0188】
呼吸補助装置は典型的に、呼吸導管等の1つ又は複数の付属物と、ガスを患者に送達するためのカニューレ又はマスク等の患者インタフェースを有する。導管により、ガスを呼吸補助装置のハウジングから患者へと送達できる。例えば、装置は床又はその他の支持面上に置かれてよく、患者はベッド上にいてよい。呼吸補助装置は、加湿器液体チャンバを受けるための凹部を有していてよい。加湿器液体チャンバは、例えば、液体を1つ又は複数のチューブを介して加湿器液体チャンバに送達する柔軟な液体バッグから液体を受ける。代替的に、加湿器液体チャンバは取外して、必要に応じて再充填することもできる。凹部には、加湿器液体チャンバを加熱するための加熱板が収容され、加湿器液体チャンバを通過するガスが加湿される。すると、加湿ガスは患者に送達される。
【0189】
おおまかに言えば、装置10は主ハウジング100を含み、そこには、モータ/インペラ装置の形態の流れ発生器11、加湿器12、コントローラ13、及びユーザI/Oインタフェース14(例えば、ディスプレイとボタン等の入力装置、タッチスクリーン、又はその他を含む)が収容される。コントローラ13は、装置のコンポーネントを制御するように構成又はプログラムされ、その中には、流れ発生器11を動作させて、患者に送達するためのガスの流れ(ガスフロー)を生成すること、加湿器12を動作させて生成されたガスフローを加湿及び/又は加熱すること、ユーザインタフェース14から装置10の再構成及び/又は使用者が決定する動作のためのユーザ入力を受信し、使用者に情報を(例えば、ディスプレイ上で)出力することが含まれる。使用者は、患者、医療従事者、又は装置の使用に関心を持つ他のあらゆる人物であり得る。
【0190】
患者呼吸導管16は、呼吸補助装置10のハウジング100の中のガスフロー出力又は患者出口ポート30に接続され、マニホルド19及び鼻プロング18を備える鼻カニューレ等の患者インタフェース17に接続される。それに加えて、又は代替的に、患者呼吸導管16はフェイスマスクに接続できる。それに加えて、又は代替的に、患者呼吸導管は、鼻ピローマスク、及び/又は鼻マスク、及び/又は気管切開インタフェース、又は他のあらゆる適当な種類の患者インタフェースに接続できる。呼吸補助装置10により生成されるガスフローは、加湿されてもよく、患者呼吸導管16を介して患者インタフェース17を通じて患者に送達される。患者呼吸導管16は、患者へと通過するガスフローを加熱する加熱ワイヤ16aを有することができる。加熱ワイヤ16aはコントローラ13の制御下に置かれる。患者呼吸導管16及び/又は患者インタフェース17は、呼吸補助装置10の一部と考えることも、又は代替的にその周辺器具と考えることもできる。呼吸補助装置10、呼吸導管16、及び患者インタフェース17は集合的に、呼吸補助システム又は、いくつかの構成ではフロー療法システムを形成してよい。
【0191】
例示的な呼吸補助装置10の一般的な動作は当業者の間で知られており、ここで詳しく説明する必要はない。しかしながら、おおまかに言えば、コントローラ13は流れ発生器11を制御して、所望の流量のガスフローを発生させ、1つ又は複数のバルブを制御して、空気と酸素若しくは他の代替的なガスとの混合を制御し、及び/又は加湿器12を制御して、適当なレベルまで、ガスフローの加湿及び/又はガスフローの加熱を行う。ガスフローは、患者呼吸導管16及び患者インタフェース17を通じて患者へと方向付けられる。コントローラ13はまた、加湿器12の加熱素子及び/又は患者呼吸導管16内の加熱素子16aを制御して、患者のための所望のレベルの治療及び/又は快適さを実現する所望の温度までガスの加湿及び/又は加熱を行うことができる。コントローラ13は、ガスフローの適当な標的温度でプログラムでき、又はそれを特定できる。
【0192】
フロー、温度、湿度、及び/又は圧力センサ等の動作センサ3a、3b、3c、20、及び25を呼吸補助装置10内の様々な場所及び/又は患者呼吸導管16及び/又は患者インタフェース17に設置できる。センサからの出力はコントローラ13によって受信され、それが呼吸補助装置10を最適な療法を提供するような方法で動作させるのに役立てることができる。いくつかの構成では、最適な療法の提供には患者の吸気フローを満たすことが含まれる。装置10は、送信器及び/又は受信器15を有していてよく、それによってコントローラ13はセンサからの信号8を受信し、及び/又は呼吸補助装置10の各種のコンポーネントを制御することが可能となり、これには流れ発生器11、加湿器12、及び加熱ワイヤ16a、又は呼吸補助装置10に関連する付属物若しくは周辺機器が含まれるが、これらに限定されない。それに加えて、又は代替的に、送信器及び/又は受信器15は、データをリモートサーバに送達し、又は装置10の遠隔制御を可能にしてよい。
【0193】
呼吸補助装置10はいずれの適当な種類の装置であってもよいが、いくつかの構成では、(例えば、空気、酸素、その他のガス混合物、又はそれらのいずれかの組合せの)ハイガスフロー又は高流量療法を患者に送達して、呼吸を補助し、及び/又は呼吸疾患を治療してよい。いくつかの構成では、ガスは酸素であるか、それを含む。いくつかの構成では、ガスは酸素と周囲空気の混合物を含む。本明細書で論じられる高流量療法には、当業者により理解されているその典型的な通常の意味が与えられるものとし、これは一般に、意図的にシールが解かれた患者インタフェースを介して、加湿された呼吸ガスの標的流れを、一般に患者の吸気フローを満たす、又はそれを超えるように意図された流量で送達する呼吸補助システムを指す。典型的な患者インタフェースとしては、鼻又は気管患者インタフェースが含まれるが、これらに限定されない。成人の場合の典型的な流量は、多くの場合、約15リットル毎分(LPM)~約70リットル毎分又はそれ以上の範囲であるが、これに限定されない。小児患者(例えば、新生児、幼児、児童)の場合の典型的な流量は、多くの場合、患者の体重1キログラムあたり約1リットル毎分~患者の体重1キログラムあたり約3リットル毎分又はそれ以上の範囲であるが、これに限定されない。高流量療法はまた、任意選択的に補助酸素を含むガス混合組成物及び/又は治療用薬剤の投与を含み得る。高流量療法は、鼻高流量(NHF:nasal high flow)、加湿高流量鼻カニューレ(HHFNC:humidified high flow nasal cannula)、高流量鼻酸素(HFNO:high flow nasal oxygen)、高流量療法(HFT:high flow therapy)、又は気管高流量(THF:tracheal high flow)のほか、その他の一般的な名称として呼ばれることが多い。
【0194】
例えば、いくつかの構成において、成人の患者の場合、「高流量療法」は、約10リットル毎分(10LPM)以上、例えば約10LPM~約100LPM、又は約15LPM~約95LPM、又は約20LPM~約90LPM、又は約25LPM~約85LPM、又は約30LPM~約80LPM、又は約35LPM~約75LPM、又は約40LPM~約70LPM、又は約45LPM~約65LPM、又は約50LPM~約60LPMの流量で患者にガスを送達することを指してよい。いくつかの構成において、新生児、幼児、又は児童患者の場合、「高流量療法」は、約1LPM超、例えば約1LPM~約25LPM、又は約2LPM~約25LPM、又は約2LPM~約5LPM、又は約5LPM~約25LPM、又は約5LPM~約10LPM、又は約10LPM~約25LPM、又は約10LPM~約20LPM、又は約10LPM~約15LPM、又は約20LPM~約25LPMの流量で患者にガスを送達することを指してよい。成人患者、新生児、幼児、又は児童患者での高流量療法装置は、いくつかの構成において、約1LPM~約100LPMの流量で、又は上述の部分的範囲のいずれかの中のある流量で患者にガスを送達してよい。送達されるガスは、あるパーセンテージの酸素を含んでいてよい。いくつかの構成において、送達ガス中の酸素のパーセンテージは、約20%~約100%、又は約30%~約100%、又は約40%~約100%、又は約50%~約100%、又は約60%~約100%、又は約70%~約100%、又は約80%~約100%、又は約90%~約100%、又は約100%、又は100%であってよい。
【0195】
高流量療法は、患者の吸気フローを満たすか、それを超えること、患者の酸素化を増大させること、及び/又は呼吸仕事量を軽減させることにおいて有効であることがわかっている。それに加えて、高流量療法は、鼻咽頭フラッシング効果を発生することがあり、それによって上気道の解剖学的死腔に高流量の流入ガスフローが流される。これによって、毎回の呼吸に利用可能な新鮮なガスの貯蔵部が得られ、それと同時に二酸化炭素、窒素等の再呼吸が最小限とされる。
【0196】
高流量療法の一例において、シールが解かれた、又はシールされていないユーザインタフェース、例えば鼻カニューレが使用される。CPAPでは、シールされたインタフェース、例えば鼻マスク、フルフェイスマスク、又は鼻ピロー等が典型的に使用される。
【0197】
患者インタフェースは、気圧性外傷(例えば、大気に関する圧力差による肺又はその他の呼吸器への組織損傷)を防止するために、シールされていないインタフェースであってよい。患者インタフェースは、マニホルドと鼻プロングを備える鼻カニューレ、及び/又はフェイスマスク、及び/又は鼻ピローマスク、及び/又は鼻マスク、及び/又は気管切開インタフェース、又は他のあらゆる適当な種類の患者インタフェースであってよい。
【0198】
後述のように、呼吸補助装置10は、装置10の機能、使用、及び/又は構成を支援するための各種の特徴を有する。
【0199】
図2~5に示されるように、第1の構成の呼吸補助装置10は、主ハウジング100を有する呼吸補助装置ベースユニット50を含む。主ハウジング100は、主ハウジング上側シャシ102と主ハウジング下側シャシ104を有する。
【0200】
ベースユニット50の主ハウジングは、周辺壁配置を有する。周辺壁配置は、取外し可能な加湿器液体チャンバ151を受けるための加湿器液体チャンバベイを提供する凹部108を画定する。取外し可能な加湿器液体チャンバ151は、患者に送達されることになるガスを加湿するための水等の適当な液体を収容する。
【0201】
装置10のベースユニット50は取外し可能フィンガガード141を有していてよく、これは、加湿器液体チャンバが凹部108内にあるとき、及びフィンガガードのバリア141aが図に示されるようにカバー位置にあるときに、使用者が加湿器液体チャンバのベースフランジ155に接触しないようにガードする。バリア141aは、カバー位置と、凹部108がバリア141aによりあまり覆われないか、覆いが除かれる、下に下げられたアクセス位置との間で移動可能である。
【0202】
図の形態で、主ハウジングの下側シャシ104の周辺壁配置は、主ハウジング100の前後方向に向けられる実質的に垂直な左側外壁109と、実質的に垂直な右側外壁111と、実質的に垂直な後方外壁とを含む。底壁115は左側外壁109、右側外壁111、及び後側外壁の下端間に延び、これらを接続し、装置の底部及び液体チャンバベイの実質的に水平な床部分を形成する。
【0203】
凹部108の床部分は、加湿プロセス中に使用するための、加湿器液体チャンバ151内の液体を加熱する加熱板140又はその他の適当な加熱素子等の加熱装置を受ける受容部分108aを有する。加熱板は典型的に、加湿器液体チャンバ151のベース154の形状に実質的に対応する形状を有し、例えば円形状等である。加熱板140は弾性的に、例えばばね等の付勢装置の上に取り付けられる。弾性取付によって、加熱板は下方に移動して、加湿器液体チャンバ151を凹部108に収容し、それと同時に加湿器液体チャンバが凹部108に挿入されたところで加熱板140と加湿器液体チャンバのベースとの間の良好な接触を保持することができる。
【0204】
主ハウジングの下側シャシ104は、例えばクリップ等の適当な固定具又は内蔵された取付機構のいずれかによって、上側シャシ102に取付可能である。主ハウジングの下側シャシ104が主ハウジングの上側シャシ102に取り付けられると、上側及び下側シャシの壁は相互に係合する。
【0205】
下側シャシ104はモータ凹部を有し、これは凹部に永久的に挿入されても、又は凹部から取外し可能であってもよいモータモジュールを受ける。凹部の開口は、底壁115のその後方縁辺に隣接して提供され、取外し可能モータモジュールを受ける。モータモジュールのベース123は、モータ凹部121への開口を覆う。モータモジュールは、ガスの流れを起こすためのブロワを形成するモータを含み、モータモジュールを通過するガスの特性を感知するための1つ又は複数のセンサを含んでいてよい。モータモジュールは、モータモジュールを通って流れるガスのパラメータを感知するセンサを含んでいてよい。
【0206】
モータモジュールと装置10のベースユニットのハウジングには、ガスをベースユニット50の1つ又は複数のガス入口から、ガスを加湿するための加湿器液体チャンバ151のガス入口ポート157へと送達するための適当なチューブ及び/又はガス流路が提供される。ガスは加湿器液体チャンバ151のガス出口ポート159から患者出口ポート30へと(加湿ガス入口ポート163を介して)、及びそれによって患者呼吸導管16と患者インタフェース17を介して患者へと送達される。
【0207】
モータ凹部122は、ハウジングの底壁115の凹部開口を含む。代替的に、凹部開口は、ハウジングの異なる部分、例えばハウジングの側面、前面、又は上面にあってもよい。
【0208】
装置10のベースユニット50は、停電時又はポータブルでの使用のために、装置に電源供給するためのバッテリモジュール125を有していてよい。バッテリモジュールは、バッテリを収容するバッテリカバー126を含む。バッテリモジュール125のバッテリは交換可能であってよい。
【0209】
図の形態では、バッテリモジュール125のバッテリカバー126は装置の後壁の外側に連結される。これは、バッテリを冷却するための大きい表面積を提供し、バッテリからハウジング内に入る熱の量を減らす。それに加えて、この構成により、特にバッテリの充電中に、装置のコンポーネントから発せられる熱がバッテリに与える影響が軽減される。代替的な構成では、バッテリは主ハウジングの内側に取り付けられてもよい。
【0210】
ハウジングには、いったん取り付けられたバッテリを覆うバッテリカバー126が提供されてよい。代替的に、バッテリは、カバーのないハウジング100に直接取り付けられてもよい。バッテリ、及びしたがってバッテリカバー126は、ハウジングの底壁115から突出しないような大きさであってよい。代替的に、バッテリカバー126は、より大きいバッテリを収容するために、より長く、ハウジングの底壁115から突出してもよい。
【0211】
図3に示されるように、装置10のベースユニット50は、装置を支持装置に取り付けるための取付機構127を有する。
【0212】
取付機構127は、装置10のベースユニット50の主ハウジングの一部と一体に形成されてよい。図の形態では、取付機構127はハウジングの下側シャシ104の左側壁109と一体に形成されている。取付機構127は、その代わりに、ハウジングの他の壁のいずれか、例えば後壁、右側壁、又はその他の壁と一体に形成することもできる。
【0213】
装置の主ハウジングは、取付機構127を一体形成できるのに適したいずれの材料で形成されてもよい。例えば、ハウジングはポリカーボネートで形成されてよい。
【0214】
一体の取付機構127は、追加的な、部分的にねじ止めされたものと比較して、より高い衝撃強さを有する。取付機構127の補強はまた、例えば壁厚を変化させること、肋材を設けること、又は内部形状を変化させることによって行われてもよい。
【0215】
ハウジングはハウジング100の上側シャシ102に接続されたハンドル261を含む。ハンドル261は、下げられた格納位置と、上げられた持ち運び位置との間で移動可能である。上げられた持ち運び位置において、使用者はハンドルを使用して装置10を持ち運ぶことができる。
【0216】
図3、13~22、及び23~25は、呼吸補助装置10で使用するための加湿器液体チャンバ151を示す。加湿器液体チャンバ151は取外し可能な液体チャンバであり、それに呼吸ガスを加湿するための水等の液体が充填される。加湿器液体チャンバ151は、呼吸補助装置10のベースユニット50から取外し可能であり、その再充填又は処分がより容易となる。
【0217】
加湿器液体チャンバ151は、周辺壁153と屋根156を有する本体152を有する。屋根156は液体チャンバの一番上にある。本体152は、液体を受けるための内側チャンバを画定する。ベース154は、周辺壁153の下端に提供され、周辺壁153の下端から外側に突出するベースフランジ155を含む。液体チャンバガス入口ポート157と液体チャンバガス出口ポート159を含む第1及び第2のベースユニット接続ポートは、加湿器液体チャンバ151の内側チャンバと連通する。呼吸補助装置ベースユニット50は、ガス出口ポート161と加湿ガス入口ポート163を含む相補的なチャンバ接続ポートを含む。加湿器液体チャンバ151が凹部108に受けられてベースユニット50のハウジング100と係合すると、液体チャンバガス入口ポート157はガス出口ポート161に接続され、これはモータモジュールからガス流路を介してガスを受け取り、液体チャンバガス出口ポート157は加湿ガス入口ポート163に接続され、加湿ガスを加湿器液体チャンバから患者出口ポート30へと送達する。
【0218】
加湿器液体チャンバ151は、概して円形の周辺形状を有することができ、又は他のいずれの適当な形状を有することもでき、凹部108の形状は必要に応じて相応に調整される。
【0219】
図の形態において、加湿器液体チャンバ151は実質的に円筒形状を有する。
【0220】
加湿器液体チャンバは、加湿器液体チャンバのベースから加湿器液体チャンバの頂部まで、加湿器液体チャンバの中心Cに向かってテーパ状である。加湿器液体チャンバ151の本体152は円錐台に似ており、使用者が充填レベルを観察するのを助けるために、透明なプラスチック材料から全体的に形成される。
【0221】
加湿器液体チャンバのベース154は熱伝導性を有する。特に、加湿器液体チャンバ151のベース154は、熱伝導性の高い材料で製作され、それによって使用中に呼吸補助装置10のベースユニット50の加熱板140と接触すると、加湿器液体チャンバ内の液体が加熱される。
【0222】
加湿器液体チャンバ151は装置10のベースユニット50に、ハウジング100の前方位置からハウジング100の後方に向かう方向である、加湿器液体チャンバ151の凹部108へのその後方挿入方向CIDに流体連結できる。ガス出口ポート161は、固定されたL字形エルボを介して、モータ/インペラユニットからのガス流路と流体連通する。
【0223】
加湿ガス入口ポート163は、ハウジングに取外し可能に接続できる取外し可能エルボ171(
図6~12)を含む取外し可能コンポーネントで具現化される。取外し可能エルボ171はL字形であり、患者呼吸導管16に連結されてガスを患者インタフェース17へと送達する直立患者出口ポート30をさらに含む。異なる構成では、取外し可能コンポーネントはエルボ形状を有していなくてもよく、その代わりに、例えば整列した入口及び出口ポートを有することもできる。
【0224】
ガス出口ポート161、加湿ガス入口ポート163、及び患者出口ポート30は各々、ワイパシール、Lシール、Xリング、又はOリング等のソフトシールを含んで、装置10、加湿器液体チャンバ151、及び患者呼吸導管16、並びに任意選択的に1つ又は複数のその他の付属物の間にシールされたガス流路を提供する。
【0225】
ガス出口ポート161とガス入口ポート163は、複数のシール要素を含む。シール要素は、ワイパシール、Lシール、Xリング、又はOリングであってよい。ワイパシールはT字形の断面を有していてよい。ガス出口ポート161とガス入口ポート163は各々、2つ、3つ、又はそれ以上のシール要素を含んでいてよい。1つの構成において、ガス入口ポート163とガス出口ポート161の各々はワイパシールのペアを含む。この構成では、ガス入口ポート163は、ガス入口ポート163上に相互に隣接して位置付けられた2つのワイパシールを有する。同様に、ガス出口ポート161は、ガス出口ポート161上に相互に隣接して位置付けられたワイパシールのペアを含む。各ポート161、163上のワイパシールの(又は他の種類のシール要素の)ペアによって、対応するベースユニット接続ポート157、159とのシールが改善され、装置のベースユニット50のハウジングの、電子部品が配置される内部への液体の浸入に対するよりよい保護を提供する。
【0226】
加湿器液体チャンバ151がベースユニット50のガス入口ポート163とガス出口ポート161に連結されると、1つのワイパシールは各ベースユニット接続ポート157、159の内部に位置付けられてよく、加湿器液体チャンバがベースユニット50と組み立てられると、1つのワイパシールは各ベースユニット接続ポート157、159の外側に配置されてよい。代替的に、加湿器液体チャンバ151が凹部108内で加熱板140に組み付けられると、両方のワイパシールがそれぞれのベースユニット接続ポート157、159の内部に位置付けられる。各ポート161、163に2つのワイパシールを使用する配置によって、液体の浸入に対する冗長性が提供される。同様の配置は、Lシール、Xリング、又はOリングにも使用できる。ベースユニット50のガス出口ポート161とガス入口ポート163は、長い部分を有するような構造とされ、すなわち、ポート161、163の長さは、ワイパシール、Lシール、Xリング、又はOリンクがポート161、163の上に保持されるような長さである。
【0227】
加湿器液体チャンバのガス入口ポート157は呼吸補助装置ベースユニット50のガス出口ポート161と相補的であり、加湿器液体チャンバのガス出口ポート159は呼吸補助装置ベースユニット50の加湿ガス入口ポート163と相補的である。これらのポートの軸は平行及び/又は水平であって、加湿器液体チャンバ151をベースユニット50の凹部108に、実質的に直線移動で挿入し、ポート間にガス接続が形成されるようにすることができる。
【0228】
チャンバ接続ポート161、163は、呼吸補助装置ベースユニット50のハウジングから延びる平行な円筒形機構である。ポート161、163は典型的に、等しいプロファイル及び等しい長さを有し、軸は同一水平面上にある。ポート161、163は典型的に、それぞれの遠位端において同じ垂直平面で終端する。ポート161、163は、ポート分離距離PSD又はピッチ(
図3)を有し、これは各ポート161、163の中心又は軸間の水平距離である。これは、加湿器液体チャンバのベースユニット接続ポート157、159の中心間の水平距離と実質的に等しい。
【0229】
呼吸補助装置ベースユニット50のチャンバ接続ポート161、163(図の形態ではオス接続部材)は、液体チャンバのベースユニット接続ポート157、159(図の形態ではメス接続部材)に同心円状に挿入される。したがって、加湿器液体チャンバの各ベースユニット接続ポート157、159は、呼吸補助装置ベースユニット50の対応するチャンバ接続ポート161、163を受け入れるように構成される。ベースユニット接続ポート157、159の内径は、チャンバ接続ポート161、163の外径より大きい。
【0230】
チャンバ接続ポート161、163及びベースユニット接続ポート157、159は、円筒形とすることができる。ポート157、159、161、163は、任意の適切な断面形状を有することができる。
【0231】
加湿器液体チャンバ151は当初、凹部108に斜めに挿入され、その後、実質的に水平になるまで傾けられてよく、それによって加湿器液体チャンバ151の移動の後部は実質的に線形である。凹部108は、加湿器液体チャンバを凹部108内の位置に保持するのを支援する、例えばガイドレールなどの1つ又は複数の保持特徴部を含んでいてよい。
【0232】
呼吸補助装置10は、国際公開第2016/207838A9号パンフレットに記載され、図示されている呼吸補助装置の特徴及び/又は機能のいずれか1つ又は複数を有していてもよい。その明細書の内容の全体を参照によって本明細書に援用する。
【0233】
2つの接続(ポート157からポート161及びポート159からポート163)のいずれからのガスの漏出を防止又は最小化するために、1つ又は複数のシール要素が各接続のために提供される。1つ又は複数のシール要素は、オスポートの外面上にあって、メスポートとの内面と当接してシールしてよい。1つの構成において、加湿器液体チャンバのガス入口ポート157とガス出口ポート159はメスポートであり、ハウジングポート、すなわちガス出口ポート161及び加湿ガス入口ポート163はオスポートである。代替的に、加湿器液体チャンバのポート157、159がオスポートであってよく、呼吸補助装置ベースユニット50のポート161、163がメスポートであってよい。
【0234】
図6~12は、取外し可能エルボ171の詳細を示す。本節では加湿ガス入口ポート163と、シール173を含む、加湿器液体チャンバのガス出口ポート159とのその相互接続の特徴を説明するが、ハウジングのガス出口ポート161及び加湿器液体チャンバのガス入口ポート157とのその相互接続の特徴は同じである。
【0235】
加湿ガス入口ポート163は、概して水平方向に延びる部分162を含み、これは加湿器液体チャンバのガス出口ポート159の中に挿入されるように構成される。ポートの末端163aは、丸いエッジを有して、ガス出口ポート159を加湿ガス入口ポート163と整列させるのを助ける。それに加えて、末端163aは直径においてガス出口ポート159よりわずかに小さい。
【0236】
少なくとも1つの陥凹部分163bがポート163に提供される。この陥凹部分によって、シール173をポートに取り付けることができる。シール173は、ポート163上に直接オーバモールドすることによって取り付けることができる。代替的に、シール173はポートの末端163aの周囲で引き伸ばして、それを陥凹部分163b内に設置することもできる。シールは、凹部内に設置された後にシールを所定の位置に保持するのを助けるために、引き伸ばされた状態のままとなるような形状であってよい。シール173が陥凹部分163b内に配置されたところで、陥凹部分163bの境界によってシール173はポート163に沿って一切移動しない。これによって、加湿器液体チャンバ151を横方向の移動で接続/切断でき、その際、シール173はポート163から外れない。
【0237】
加湿ガス入口ポート163は、陥凹部分163b内に配置された複数のシール又はシール要素を含んでいてよい。複数のシール175は、ワイパシール、Lシール、Xリング、又はOリングのペアであってよい。ワイパシールは、T字形の断面を有していてよい。いくつかの構成では、ガス入口ポート163は、3つ又はそれより多いシール又はシール要素を含んでいてよい。同様のシール配置はまた、ベースユニット50の出口ポート161上にあってもよい。ワイパシール、すなわちダブルシールは、呼吸ガスの漏出分及び/又は結露が取外し可能エルボ171内の電子部品やエルボの電気コネクタ178(後述)に向かって移動するのを防止し、又は減少させる。同様に、シールによって、液体、すなわち結露がベースユニット50のガス出口ポート161へと逆流し、その中に滴る機会を削減し、好ましくは防止して、ベースユニットの電子部品チャンバへの水の浸入を阻止する。
【0238】
シール173は、シリコーンゴムから製作されてよい。代替的な構成では、シール173はポリウレタン等のいずれの適当なエラストマからも製作できる。代替的に、シール173は、特にシールが取外し可能エルボの上にオーバモールドされる場合、熱可塑性エラストマ及び/又は熱可塑性加硫物から製作されてよい。
【0239】
前述のように、複数の位置で加湿器液体チャンバのポート159をシールするために、複数のシール要素がポート163上に提供されてよい。複数のシール要素は、複数のシール173を有し、ポート163が各シールを収容するための対応する複数の凹部163bを有することによって実現できる。代替的に、図の構成では、複数のシール要素175が、1つの陥凹部分163b内に配置された1つのシール173に組み込まれる。
【0240】
1つのシール173上に複数のシール要素175を有することは、ポート163上に複数のシールを有することより好ましく、なぜならそれによって製造中に取り付ける必要のあるシールの数が減るからである。それに加えて、複数のシール要素175を提供する場合にシールの幅が広くなることにより、ポート163上に組み付ける間にシールが裏返しになる機会が減る。
【0241】
複数のシール要素175を有することは、呼吸補助装置ベースユニット50と加湿器液体チャンバ151との間のシールに冗長性を提供するうえで有利である。これによって、呼吸ガスの漏出分及び/又は液体のベースユニット50内への移動が生じる機会が減り、これは、それにはシール要素175の各々により提供されるシールが不良となる必要があるからである。それに加えて、1つのシール要素175、すなわち前方シール要素をポート163の末端163aのより近くに有することにより(中央に配置された1つのシール要素と比較して)、加湿器液体チャンバがポート163に十分に接続されていなくても、加湿器液体チャンバ151と呼吸補助装置10との間にシールを形成できる。複数のシール要素175を有することはまた、ポート159、163間に複数の接触点を提供することにより、凹部108内の加湿器液体チャンバ151を整列させ、ポート159、163を整列させるのに役立つ。ポート163上の最も後方のシール要素175は、ポート上の前方シール要素より加湿器液体チャンバ151の位置を限定する。その理由は、最も後方のシール要素は加湿器液体チャンバの中心からより遠いため、シール要素と液体チャンバポート159、163間の許容誤差に相当する加湿器液体チャンバ151の利用可能な角回転量がより小さくなるからである。
【0242】
複数のシール要素が提供される場合、シール要素はベース173aに沿って相互に関して等間隔で離間されてよい。他の構成では、シール要素間の距離は等しくなくてよい。
【0243】
いくつかの構成において、シール要素間の距離は、前方シール要素とガス入口ポート163の末端163aとの間の距離と等しい。他の構成では、シール要素間の距離は、前方シール要素175と末端163aとの距離と等しくなくてよい。
【0244】
前方シール要素は1次シール要素であり、最も後方のシール要素は2次シール要素である。シール要素により、接続前に、加湿器液体チャンバのポート157、159の内径よりわずかに大きいベースユニット50のポート161、163の実効外径が作られる。
【0245】
シールの弾性により、ポート157、159、161、163の剛体間の接続が可能となる。複数のシール要素175を有することで、1つのシールが不良となっても、呼吸補助装置10のベースユニット50と加湿器液体チャンバ151との間に空気圧シールが得られる。
【0246】
どの程度まで良好なシールが得られるかは、呼吸補助装置ベースユニット50の対応するチャンバ接続ポート161、163が、1つ又は複数のシール要素175が係合するように加湿器液体チャンバのベースユニット接続ポート157、159の中のどの程度の深さまで配置されるかに依存する。これによって、確実に、チャンバ接続ポート161、163、ベースユニット接続ポート157、159、及びシール175の直径が、1つ又は複数のシールが係合するのを可能にする適当な寸法となる。有利な点として、両方のシール175は係合し、使用中にそれ以上の自由度を制約することによって加湿器液体チャンバ151のあらゆる生じ得る回転又は揺動を最小化するほか、空気圧シールを提供する。両方のシール175を係合させることで、1つのシールが不良となっても冗長性が提供される。
【0247】
加湿器液体チャンバのベースユニット接続ポート157、159と呼吸補助装置ベースユニット50のチャンバ接続ポート161、163との間が完全にシールされているとき、ある程度の漏出がこれらのコンポーネント間に受けられ、他方で十分なガスフローが依然として使用者に提供されると理解すべきである。
【0248】
シール要素175の1つ又は複数はワイパシールであってよい。
図7及び11に示される形態では、ワイパシールは柔軟な環状リムであり、ポート163の円周に沿って延びる。
図12において断面で示されているように、ワイパシールは半径方向に外側に配置される球根状の先端175aを有し、これは例えば円形の断面を有していてよい。先端175aは、加湿器液体チャンバのベースユニット接続ポート159の内面と接触するように構成される。ワイパシールは、有利な態様として、シールのベースから先端175aへと続く狭小ウェブ区間175bを有していてよい。狭小ウェブ区間175bによって、ワイパシールはより曲がりやすく、他方でより大きい球根状先端175aは、加湿器液体チャンバのベースユニット接続ポート159の内面とシール接触するためのより大きい表面積を提供する。いくつかの構成において、ワイパシールは球根状先端175aを有していなくてもよい。
【0249】
図12を参照すると、各ワイパシールの径方向高さh1、h2は、曲がっていない状態で、ワイパシールの直径が加湿器液体チャンバのベースユニット接続ポート159の内径より大きくなるような高さである。加湿器液体チャンバ151が凹部108に挿入されると、ワイパシールは加湿器液体チャンバのベースユニット接続ポート159の内壁と接触し、シール173のベース173aに向かって下方に曲がり、加湿器液体チャンバのベースユニット接続ポート159のより小さい内径を収容する。シールの弾性は、ワイパシール175がこの曲げに抵抗し、それによって加湿器液体チャンバのべースユニット接続ポート159上の接触点とワイパシールの先端175aとの間にシール力が提供されることを意味する。この構成により、ワイパシール175と加湿器液体チャンバのポート159の両方における製造公差による大きさの若干のばらつきに対応でき、それは、ワイパシールが加湿器液体チャンバのポートの実際の直径に合わせて曲がるからである。
【0250】
ワイパシール175の他の利点は、それらが軸方向の運動に対して提供する抵抗力が弱いことである。他のシールと異なり、ワイパシールが曲がり、加湿器液体チャンバのベースユニット接続ポートの内面に適合できる結果として、摩擦量が減り、それによって加湿器液体チャンバ151の呼吸補助装置10のベースユニット50のハウジング100への着脱が容易となる。
【0251】
しかしながら、ワイパシール175は、あるシナリオでは、加湿器液体チャンバ151の移動に対して、若干高い抵抗力を提供することも確かである。加湿器液体チャンバが第1の方向に(例えば、接続中に挿入方向CIDへとハウジング100に向かって)移動しているとき、ワイパシール175は第1の向きに曲がる。加湿器液体チャンバが第2の方向に(例えば、切断中に取外し方向CRDへとハウジング100から反対に)移動しているとき、ワイパシール175は第2の向きに曲がる。したがって、加湿器液体チャンバ151がまず一方の方向に移動した後に反対の方向に移動すると、ワイパシール175もまた1つの向きから反対の向きに切り替わる。これは、ワイパシール175がシールのベース173aと液体チャンバポート159の内面との間のギャップ内に折れ曲がることによって発生する。この折れ曲がりの結果、ワイパシール175は、2つのコンポーネントの通常の移動中に通常曲がる場合より大きく曲がり、そのため、加湿器液体チャンバ151の移動に対して、普段より大きい抵抗力を一時的に提供する。
【0252】
この抵抗力の増大は、加湿器液体チャンバ151が接続された後、使用者がまず加湿器液体チャンバを凹部108から取り外そうとする直前に発生しがちであるため、有利となる可能性がある。この状況では、ワイパシール175が向きを変える効果は、加湿器液体チャンバ175を取り外すのに克服する必要のある一時的な抵抗力を提供する。これは、加湿器液体チャンバ151が呼吸補助装置10との係合から予期せず外れるのを防止するのに役立つが、それがハウジング100に関して移動を始めると、加湿器液体チャンバ151の取り外しを妨げない。
【0253】
有利な構成では、呼吸補助装置ベースユニット50のチャンバ接続ポート161、163は各々、1つの凹部内に配置された1つのシール173を有し、シールは2つのワイパシールの形態の2つのシール要素175を有する。ガスポート163の末端163aにより近いほうのワイパシールは、他方のワイパシールより大きい直径を有することができる(すなわち、h1>h2)。より長いワイパシールは、より信頼性の高いシールを提供し、液体チャンバのそれぞれのベースユニット接続ポート157、159の内径のばらつきに対応するが、また、正しい位置に落ち着くために、より多く移動する必要がある。この、より長い移動量は、液体チャンバの接続時に液体チャンバ151が前方ワイパシールにより早く接触することによって提供される。
【0254】
代替的な構成では、ガスポート163の末端163aにより近いワイパシールは、他方のワイパシールより小さい直径を有することもできる(すなわち、h2>h1)が、加湿器液体チャンバ151のポート157、159の内部テーパによって、ポート157、159とガスポート163の末端163aにより近いワイパシールとの間には、他方のシールより大きい締め代がある。同様に、h1とh2は等しくすることもでき、ポート157、159とガスポート163の末端163aにより近いワイパシールとの間には、ポート157、159の内部テーパによって、他方のシールより大きい締め代がある。例示的な内部テーパについて以下で説明する。
【0255】
他の代替的な構成において、ワイパシールは同じ寸法を有していてよい。他の代替的な構成において、ワイパシールは3つ又はそれ以上のシール要素175を有していてよい。
【0256】
他の代替的な構成において、ワイパシールはポート157、159の内部テーパに追従する形状とすることができ、それによって各ワイパシールとポート157、159との間に同じ締め代が得られる。
【0257】
ワイパシールの代替案は、Oリング、Lシール、又はXリングを用いることである。ワイパシールはこれらの代替案より好ましく、それは、加湿器液体チャンバ151の移動に対する抵抗力がより小さく、組立や交換がより容易であるからである。Oリング及びXリングには、より高い圧力閾値を有するという利点があるが、ワイパシールの圧力閾値は、呼吸補助装置10で使用され得る圧力を超える。
【0258】
別の代替案として、1つ又は複数のワイパシールは、上述の代替的な種類のシール又はその他の適当なシールの1つに加えて使用することができる。
【0259】
図11及び12に示されるように、シール173は、シール173の、ガスポート163の末端163aとは反対の端に、又はそれに隣接して別のシール要素を有する。1つの構成において、シール173のベース173aもまた、外側へのテーパ173bを有し、それが半径方向に突出するフランジ177へとつながる。フランジ177は、ポート163の末端163aの反対にある近位端163bに、又はそれに隣接するシール173の端に、又はそれに隣接して位置付けられる。フランジ177は、第1のコンポーネント(加湿器液体チャンバのベースユニット接続ポート157、159)とは異なるコンポーネントとシールを形成するように構成される。したがって、フランジ177は、ワイパシール175とは異なる構成を有する。図の形態では、フランジは半径方向にワイパシール175よりさらに外側まで突出し、それによってシール173のフランジを有する部分は、より大きい直径を有して、加湿器液体チャンバのポート157、159より大きい内径を有する第2のコンポーネントと接続する。外側へのテーパ173bは、異なるコンポーネントをフランジ175と接触するように案内するのを助ける。
【0260】
例えば、より大きいコンポーネントは消毒キットの一部を含んでいてよい。
【0261】
代替的な構成において、フランジ177は、シール173の代わりにポート161、163の一体部分とすることができ、したがって、硬質プラスチックで製作される。
【0262】
ポート161、163の末端161a、163aは、加湿器液体チャンバ151の内面上の段差と接触してよく、それによって使用中のポート161、163の挿入深さが限定される。フランジ177とテーパ173bは、機器の使用中に加湿器液体チャンバ151と一切相互作用せず、これは、加湿器液体チャンバ151がフランジ177及び/又はテーパ173bと接触しないからである。代替的な構成において、加湿器液体チャンバ151は、フランジ177及び/又はテーパ173bと接触することができる。この接触により、呼吸補助装置10と加湿器液体チャンバ151との間に追加のシールが得られる。
【0263】
フランジ177及びテーパ173bは、使用者が取外し可能エルボ171をハウジング100に接続する際に押すための表面を提供するという追加の目的にもかなうことができる。
【0264】
装置のベースユニット50は、ハウジング10及び取外し可能エルボ171と協働する囲い板190を含む。
図6は、囲い板190に接続された取外し可能エルボ171を示す。例えば
図2に示されるように、囲い板190は装置10のハウジング100の均一な上面を創出する役割を果たし、取外し可能エルボ171の患者出口ポート30は囲い板190を通って上方に突出する。囲い板190は、それが装置10の通常の使用中にハウジングから外すことができないように構成される。
【0265】
図6及び9に示されるように、囲い板190は本体191を含み、これは実質的に平坦な水平上面193と、上面193の両側から下方及び外側に延びる実質的に波状の2つの輪郭形成肩部195と、実質的に垂直に下方に延びる2つの外側側壁197を有する。凹部199が、上面193の前方縁193aから後方に向かって上面193へと延びる。凹部199は、取外し可能エルボ171の一部を受け、取外し可能エルボ171をベースユニット50のハウジング100に接続するための障害物のない経路を提供するような大きさ及び構成とされる。図の形態において、凹部は実質的に平行な側壁199aのペアと上側弓状後壁部分199bによって画定される。輪郭形成されたテーパ後壁領域199cは弓状後壁部分から凹部の中へと突出し、弓状後壁部分199bの下に位置付けられる。輪郭形成されたテーパ後壁領域は、取外し可能エルボのチムニ179aを受けるように構成される。
【0266】
同様に、取外し可能エルボ171は、エルボから延びる平坦な水平タブ172を有し、これは囲い板内の凹部199の形状と相補的な形状を有し、それによって取外し可能エルボ171が装置10に組み付けられるとき、平坦な水平タブ172は凹部199の中に受けられて、均一な平面を作る。このタブ172はそれに加えて、導管16をエルボの患者出口ポート30に接続する際に導管16が接触するための上面を提供できる。
【0267】
例えば、
図7及び8に示されるように、平坦水平タブ172は、前方末端部分172bに隣接して、エルボの患者出口ポート30とタブの前方末端部分172bとの間に配置された肉薄部分172aを有することができる。これによって、前方末端部分172bは、エルボ171の残りの部分に関して垂直に曲がることができる。
【0268】
平坦水平タブ172はまた、タブの前方末端部分172bの反対側から外側に延びる2つの突起174を含む係合機構を有する。突起174は、
図10に示されているように、囲い板の下面で、ハウジングの囲い板の凹部199の側壁199aの各々から外側に延びる相補的な係合凹部201を含む係合機構と相互作用するように構成される。取外し可能エルボ171は、取外し可能エルボをハウジングに関して第1の方向に(ハウジングに向かって後方に)移動させることによってハウジングに接続されるように構成される。取外し可能エルボ171は、取外し可能エルボ171を第1の方向と反対の第2の方向に(ハウジングに関して前方に)移動させることによって、ハウジングから切断されるように構成される。係合機構の相互作用により、取外し可能エルボ171は、取外し可能エルボの一部を取外し可能エルボの他の部分に関して作動させない限り、取外し可能エルボ171は第2の方向へ移動できないように構成される。これによって、取外し可能エルボ171はハウジング100の囲い板190から外れるのが防止される。
【0269】
各突起174の後方部分は、傾斜面174a(
図10)を有するように設計される。エルボ171がハウジング100に挿入されると、この面174aは囲い板の前方縁193aの下面と接触し、それによって肉薄区間172aが曲がることによってタブの末端172bが下方に曲がる。エルボ171が十分に挿入されると、突起174は囲い板内の相補的係合凹部201に到達する。この時点で、突起174は、タブ172が平坦な水平位置に戻る際に凹部201と係合する。係合すると、突起の前面174bは係合凹部の相補的面201bと接触する。
【0270】
突起の前面174bは、後面174aより急峻であり、すなわちより垂直に近く、それによって使用者がエルボ171を囲い板190から、したがってハウジング100から引き抜こうとすると、エルボ171に十分に強い力を加えないかぎり、突起の前面174bと凹部の相補的面201bとの間の接触によって、タブが下方に曲げられるはずはない。
【0271】
代替的な構成において、取外し可能エルボ171と囲い板190は各々、それぞれが2つの係合機構を有するのではなく、係合機構174、201の一方を有していてよい。
【0272】
エルボ171をハウジング100から取り外すために、使用者は典型的に、まずタブ172の前方末端部分172bの上面を押し下げて、タブを曲げることによってタブ172のその部分を作動させ、突起174を係合凹部201から外すことになる。タブが曲げられてからでなければ、使用者はエルボ171をハウジング100から引き出すことができない。この1つの利点は、それが、加湿器液体チャンバ151を凹部108から引き出すことによって加湿器液体チャンバ151が装置から取り外されているときに、エルボ171が緩くならないようにするのを助けることである。
【0273】
この構成によって、使用者は片手による1回の動作でエルボ171をハウジング100と簡単に組み立てることができるが、その後それらを分離するためにはより複雑な相互作用が必要となる。使用者がエルボ171の正しい取り外し方が分からないまま、タブ172を作動させずに引っ張ってエルボを取り外そうとすると、係合機構は十分に強い力を受けて最終的に相互から外れる。それにより、取外し可能エルボ171及び/又は囲い板190への損傷が回避される。
【0274】
代替的な構成において、係合機構は、タブ172を作動させないと取外し可能エルボ171をハウジング100の囲い板190から切断できないように構成されてよい。これは、斜めの前面ではなく、垂直な前面174b、201bを有することによって実現できる。
【0275】
図11は、取外し可能エルボ171内のサーミスタ等の温度センサの位置176を概略的に示している。サーミスタは、エルボの直立部分の後方垂直壁において、垂直及び水平エルボ部分間の湾曲移行領域の付近に配置される。この位置で、サーミスタは加熱板140によって生成される熱から比較的遮断され、それによって取外し可能エルボ171を通って流れるガスの温度のより正確な推定を行うことができる。
【0276】
エルボ171は、直立チムニ179aの中に位置付けられる電気コネクタ179を有し、コネクタは、装置10のメインパワーボードから導管16内の加熱ワイヤ16aに電流を供給するように構成される。
【0277】
前述のように、囲い板190は通常の使用中に外れないように設計される。囲い板は、スクリーンキャリア211上にクリップで留めることができるようにする機構を有し、スクリーンキャリアは、今度は上側シャシ102に固定されてハウジング100の一部となる。スクリーンキャリア211は、ディスプレイ212に接続され、それを支持することができる。代替的な構成において、スクリーンキャリア211は提供されなくてよく、囲い板190はハウジング100の一部に、例えばハウジングの上面又は上側シャシ102に直接クリップで留められてよい。
【0278】
囲い板190は、2つの移動、すなわち囲い板の第1の方向への当初移動と、それに続く囲い板の第1の方向からずれた第2の方向へのその後の移動を介してハウジング100のスクリーンキャリア(図示せず)に取り付けられるように構成される。1つの構成において、第2の方向は第1の方向を横切る。図の形態において、囲い板190はスクリーンキャリア及びしたがってハウジング100に関して、当初、第1の下方方向に移動され、その後、第2の後方方向へと移動されるように構成される。下方方向DDは垂直であり得、後方方向RDは水平であり得る。
【0279】
囲い板190は、取外し可能エルボ171をハウジング100に関して第2の前方方向に引っ張るだけでは、囲い板がハウジングのスクリーンキャリア211から外れないように構成される。
【0280】
囲い板の各側面197は、スクリーンキャリアの形状と相補的な形状とされる。ハウジング100のスクリーンキャリアの側面は、前方に向かう2つの水平突起(各側壁に1つ)を有し、これは囲い板がハウジングに関して後方方向に移動されると、囲い板190の各側で後方壁内の相補的な後方に開放する凹部194と係合する。囲い板190がスクリーンキャリアに接続されると、水平突起が凹部194に受けられて、囲い板190の垂直移動を防止する。
【0281】
同様に、ハウジング100のスクリーンキャリアは各側に直立する垂直突起を有し、これは囲い板がハウジングに関して下方方向に移動すると、囲い板の各側壁197の底部の相補的な下方に開放する凹部196と係合する。水平突起と異なり、垂直突起は囲い板内の相補的凹部196より狭い。これによって、後方方向へのわずかな量の水平移動が可能となる。垂直突起と凹部196は、組立中に囲い板190をスクリーンキャリアと整列させるのを助ける。
【0282】
囲い板190はまず、スクリーンキャリアの上に載せられて、下方方向に移動される。囲い板はその後、水平に後方方向にスライドされ、それによって水平突起が囲い板の中の相補的凹部194と係合する。
【0283】
囲い板190とスクリーンキャリアは、前方に延びる水平突起と後方に開放する凹部194aの第2のセットを有していてよく、これはスクリーンキャリアと囲い板190の前方端に向かい、さらに、スクリーンキャリアに関する囲い板190の垂直移動を阻止する。
【0284】
囲い板190とハウジング100のスクリーンキャリア211はそれに加えて、囲い板190の下面の裏から下方に延びる1つ又は複数の下方に延びる係合突起など、これらが十分に係合しているときにスクリーンキャリアに関する囲い板の水平移動を阻止する機構を有し得る。係合突起は、スクリーンキャリアの上面から延びる、相補的な上方に延びる係合突起と係合するように構成される。
【0285】
取外し可能エルボ171は、囲い板190がハウジングに取り付けられたときに、ハウジング100から取外し可能である。
【0286】
代替的な構成において、係合突起1つ又は複数は、係合凹部に置き換えることができる。係合凹部の1つの側面は、上述の構成と同様に分解できないように、係合突起の第2の側面と相補的な表面を有することになる。別の構成では、係合突起の1つ又は複数は、係合突起と係合凹部の組合せに置き換えることができ、それによって相補的係合突起は係合突起の周囲及び係合凹部の中に係合する。
【0287】
同様の囲い板190とスクリーンキャリア211及び/又はハウジング100の係合構成は、囲い板190がハウジング又はその他のコンポーネントの一部のためのカバーとして機能するが、カバーされるコンポーネントが取外し不能である場合に使用できる。
【0288】
図7及び8を参照すると、取外し可能エルボ171はまた、電気接続を含む。エルボ171は、呼吸補助装置10のための第1の付属物、例えば加湿器液体チャンバ151に空気圧により接続される入口と、呼吸補助装置のための第2の付属物、例えば患者呼吸導管16に空気圧により、及び任意選択的に電気的に接続される出口と、呼吸補助装置10に電気的に接続されて、ハウジング内の電気コンポーネントとの電気接続を形成するプリント回路基板(PCB)電気コネクタ178と、を有する。電気接続は、ベースユニット50とエルボ内に埋め込まれた温度センサ176との間のほか、ベースユニット50と導管16との間(導管が1つ又は複数のセンサ及び/又は加熱素子を有する場合)の電気的リンクを、後述のようなハウジング内の電気相互接続アセンブリ221を介して提供する。PCB電気コネクタ178は、取外し可能エルボ171がハウジング100に接続されたときに、電気相互接続アセンブリ221に電気的に接続される。
【0289】
取外し可能エルボ171の空気圧入口接続は加湿ガス入口ポート163によって提供され、空気圧出口接続は患者出口ポート30によって提供され、出口電気接続はポート30の軸に平行に上方に延びるチムニ179aの中に提供されるコネクタ179(
図9)によって提供される。
【0290】
加湿ガス入口ポート163と患者出口ポート30は、取外し可能エルボ内のガス流路を介して相互に流体連通する。取外し可能エルボの電気コネクタ178、179は、取外し可能エルボの少なくとも1つの壁を介して、加湿ガス入口ポート163と患者出口ポート30との間のガス流路から空気圧により隔離される。例えば、取外し可能エルボの本体は、射出成形プラスチック材料であってよく、ガス流路から分離され、隔離される電気コネクタのための隔離領域が提供される。
【0291】
取外し可能エルボのうち、ハウジング内の電気コンポーネント(電気相互接続アセンブリ221)と電気接続を形成するように構成される部分、すなわちPCB電気コネクタ178は、取外し可能エルボのガス流路から空気圧により隔離されているため、取外し可能コンポーネントをハウジングに連結するだけで、PCB電気コネクタ178と電気相互接続アセンブリ221との間の電気接続が提供される。これは、取外し可能エルボ171内のガス流路とハウジング100との間の直接的な空気圧による接続を形成しない。その代わりに、取外し可能エルボ内のガス流路は、第1の付属物(加湿器液体チャンバ151)と第2の付属物(患者呼吸導管16)との間の空気圧接続を提供する。
【0292】
図の構成において、PCB電気コネクタ178は、エルボと一体形成されるハウジング178a内に部分的に格納される。PCB電気コネクタは、ハウジング178aから後方に突出して、ベースユニット50上の電気コネクタの中に水平方向に(すなわち加湿器液体チャンバ151がベースユニット50に接続される場合と同じ後方挿入方向CID及び囲い板190がスクリーンキャリア211に接続される場合と同じ後方方向RDに)挿入される。そのため、取外し可能エルボ171は、装置に後方方向RDに水平に接続でき、加湿器液体チャンバ151はその後、2つのチャンバ接続ポート161、163に水平に接続される。代替的に、加湿器液体チャンバ151を当初、取外し可能エルボ171に接続でき、その後、組み立てられた加湿器液体チャンバ151とエルボ171は、これらを後方方向に一緒に移動させることによって、ベースユニット50にまとめて接続される。
【0293】
これによって、コンポーネントの組立と分解を複数の方法で行うことができる。具体的には、エルボ171は、組立中に3箇所で接続される。これら3つの接続は、エルボ171と患者呼吸導管16との間の接続、エルボ171と加湿器液体チャンバ151との間の接続、及びエルボ171とハウジング100との間の接続である。これら3つの接続の各々は、いずれの順序で行うこともできる。同様に、コンポーネントの分解時には、これら3つの接続はいずれの順序で切断することもできる。これは、状況によって異なる順序での組立と分解が好ましい場合があるため、有利である。
【0294】
例えば、取外し可能エルボ171は、当初、取外し可能エルボがハウジング100と組み立てられた状態となり得るときに、ハウジング100と組み立てられてよく、加湿器液体チャンバ151と導管16は、装置10が使用されるまで取り付けられない。取外し可能エルボ171を取り外す頻度は加湿器液体チャンバ151及び/又は導管16よりはるかに低いため、これは最も一般的な組立順序となる。それに加えて、病院では、加湿器液体チャンバ151と導管16は患者ごとに交換され、他方で取外し可能エルボ171は使用のたびにクリーニング/消毒のみ行われる場合がある。そのため、取外し可能エルボ171は、クリーニング後にハウジング100と組み立てることができ、加湿器液体チャンバ151と導管16は再び、患者が装置10を使用することが必要となったときにのみ接続される。
【0295】
加湿器液体チャンバ151と導管16はまた、装置10の使用後にエルボ171を取り外す前に取り外して、まずこれらのコンポーネントを廃棄してよく、すると、取外し可能エルボ171はそれがクリーニングされるまで装置10に取り付けられたままとされる。取外し可能エルボ171は、ハウジング100に接続された状態で、前述の消毒キットを使ってクリーニングされてよい。
【0296】
導管16及び/又は加湿器液体チャンバ151は、エルボ171をクリーニングした後に取外し可能エルボ171と事前に組み立てられてよく、それによって3つのコンポーネントの全てを必要に応じて1回の動作でハウジング100に素早く接続することができる。
【0297】
取外し可能エルボ171は、導管16及び加湿器液体チャンバ151が取り付けられたままで、ハウジング100から切断されてよく、これは例えば、患者が特に感染性の高い疾患を有する場合に有益であり得る。これらの状況では、取外し可能エルボ171をこのように切断することが望ましい場合があり、それによって回路はほとんど収容されたままであり、その全体を容易に廃棄できる。
【0298】
事前に組み立てられた取外し可能エルボ171、導管16、及び加湿器液体チャンバ151をハウジング100に接続し、そこから切断することは、取外し可能エルボ171と加湿器液体チャンバ151を同じ方向に(すなわち、水平方向に後方に)接続することによって、及び取外し可能エルボ171が挿入された後に囲い板190を取外し可能エルボ171の周囲に取り付ける必要がないことによって容易となる。
【0299】
取外し可能エルボ171のPCB電気コネクタ178は、ベースユニット50の電気相互接続アセンブリに挿入される。相互接続アセンブリは、ソケット、PCB、及びオーバモールドなど、複数のコンポーネントから構成することができる。ソケットは、取外し可能エルボのPCB電気コネクタを受けるための受容部を画定する。
【0300】
代替的な形態の呼吸補助装置10は、主ハウジングと加湿器12を画定するベースユニット50を含む自立型加湿装置であってよい。
【0301】
自立型加湿装置は、呼吸療法、腹腔鏡手術、及びその他を含む各種の医療処置のための加熱及び加湿ガスを送達できる。これらの装置は、温度及び/又は湿度を制御するように構成できる。装置はまた、加熱及び/又は加湿ガスを患者に、及び/又は患者から輸送するために使用できる各種のコンポーネントを含む医療用回路を含むこともできる。例えば、いくつかの呼吸回路の中で、患者が吸い込むガスは吸気チューブ又は導管を通じて加熱-加湿器から送達される。他の例として、チューブは加湿ガス(一般的にCO2)を送気回路内で腹腔へと送達できる。これは、患者の体内器官の乾燥、すなわち「ドライアウト」を防止するのを助けることができ、それによって術後の回復に要する時間を短縮できる。加熱器のワイヤは、回路を形成する配管の少なくとも一部の内部まで延びて、顕著な結露の形成の可能性を防止又は少なくとも低下させる。
【0302】
自立型加湿装置は、典型的にベースユニット50と加湿器液体チャンバ151を含む。ベースユニット50は、加熱板140を含むことができる。加湿器液体チャンバ151は、水等のある体積の液体を保持するように構成できる。加熱板は、加湿器液体チャンバ151内に保持されるある体積の液体を加熱して蒸気を発生させるように構成できる。
【0303】
加湿器液体チャンバ151はベースユニットから取外し可能であり、それによって加湿器液体チャンバの殺菌若しくは処分、又は加湿器液体チャンバへの液体の再充填をより行いやすくなる。加湿器液体チャンバ151の本体は、非伝導性ガラス又はプラスチック材料から形成できるが、加湿器液体チャンバは伝導性コンポーネントを含むこともできる。例えば、加湿器液体チャンバは、加熱器ベースの上の加熱板と接触する、又はそれと関連付けられる高熱伝導性ベース(例えば、アルミニウムのベース)を含むことができる。
【0304】
ベースユニットはまた、マスタコントローラ等の電子コントローラも含むことができる。ユーザインタフェースを介した使用者の設定による湿度又は温度値の入力及びその他の入力に応じて、マスタコントローラはいつ(又はどの程度まで)加熱板140を励起させて、加湿器液体チャンバ151内の液体を加熱するかを特定する。
【0305】
自立型加湿装置は、ガスを加湿器液体チャンバに送達する流れ発生器を含むことができる。いくつかの構成において、流れ発生器は、ベンチレータ、ブロワ、又は呼吸又は医療処置での使用に適した加圧ガスの他のいずれの適当な供給源を含むこともできる。流れ発生器は、ベースユニット50の中に位置付けられてよい。
【0306】
代替的に、自立型加湿装置は、ベースユニット50と加湿器液体チャンバ151だけを含んでいてもよく、別の、又は離れた場所にある流れ発生器と共に使用されてもよい。ベースユニット50は、別の、又は離れた場所にある流れ発生器と流体接続するように構成されてよい。
【0307】
したがって、自立型加湿装置と共に使用される流れ発生器は、例えば壁設置型ガス供給源、ベンチレータ、ブロワ、又はガスボンベであってよい。
【0308】
自立型加湿装置は、呼吸療法、陽圧装置、非侵襲的換気、腹腔鏡手術を含むがこれに限定されない外科的処置、及びその他で使用することができる。望ましくは、加湿装置は、湿気又は蒸気をガスの供給部に供給するようになすことができる。加湿装置は、持続的、可変的、若しくはバイレベルPAPシステム又はその他の形態の呼吸療法で使用できる。いくつかの構成において、加湿装置はこのようないずれの種類の療法を提供するシステムにも組み込むことができる。
【0309】
例示的な自立型加湿装置は、国際公開第2015/038013号パンフレットに記載されている。その明細書の内容の全体を参照によって本明細書に援用する。
【0310】
自立型加湿装置は、本明細書で説明又は図示される特徴のいずれか1つ又は複数を有し、加湿器液体チャンバ151、151’及び/又はマニホルド1701との相互作用を可能にしてもよい。
【0311】
図3、13~22及び23~25は、呼吸補助装置10で使用するための加湿器液体チャンバ151の特徴を示している。加湿器液体チャンバ151について図に示され、本明細書に記載されている特徴は、加湿器液体チャンバ151、又は、
図27~30に示されているものなどの代替の加湿器液体チャンバ1151で使用するための加湿器液体チャンバマニホルド1701に実装することができる。同様の番号がマニホルド1701の同様の部品を示すために使用され、1000が追加されている。
【0312】
加湿器液体チャンバ151は、ガス入口ポート157及びガス出口ポート159によって定められる第1及び第2のベースユニット接続ポートを有する。ベースユニット接続ポート157、159は、呼吸補助装置ベースユニット50に接続するためのものである。呼吸補助装置ベースユニット50のガス出口ポート161及び加湿ガス入口ポート163は、呼吸補助装置ベースユニット50の第1及び第2のチャンバ接続ポートを定める。第1及び第2のベースユニット接続ポート157、159は、それぞれ第1及び第2のチャンバ接続ポート161、163に接続するように構成されている。
【0313】
使用時、加湿器液体チャンバ151は、ガス出口ポート161からガスの流れを受け取り、ガスの流れを加湿し、その後、加湿ガス入口ポート163にガスを送達する。
【0314】
第1及び第2のベースユニット接続ポート157、159は、それぞれの軸A1、A2を定める(
図14)。ベースユニット接続ポートは、互いに実質的に平行であり、軸A1、A2の間のポート分離距離PSDだけ離れている。
【0315】
第1及び第2のベースユニット接続ポート157、159は、加湿器液体チャンバの使用時に実質的に水平な向きになるように構成されている。
【0316】
ベースユニット接続ポート157、159のうちの少なくとも1つ、及び任意選択的に両方は、呼吸補助装置ベースユニット50の相補的なチャンバ接続ポート161、163と重なるように構成されたポート157、159の部分によって定められたシール深さSDを有する。ベースユニット接続ポート157、159のうちの少なくとも1つは、チャンバ接続ポート161、163のうちの少なくとも1つのシール173と相互作用するように構成されている。
【0317】
正確なチャンバ接続ポート161、163の接続及びシールのために、ポート分離距離PSDに対するシール深さSDの比が設計される。上述したように、ベースユニット接続ポート157、159とチャンバ接続ポート161、163との間の完全なシールは必要ではなく、使用者に十分なガスの流れを提供しつつ、これらのコンポーネントの間でいくらかの漏れが収容されてもよい。
【0318】
1つの例示的な構成では、呼吸補助装置ベースユニット50のチャンバ接続ポート161、163のポート分離距離PSDは40mmであり、各シール173上に2つのシール要素175がある。1次シールは、ポート161、163の加湿器液体チャンバ端部161a、163aから6mmの位置にあり、2次シールは、ポート161、163の加湿器液体チャンバ端部161a、163aから12mmの位置にある。
【0319】
ベースユニット接続ポート157、159のポート分離距離PSDに対するシール深さSDの比は、約0.25超、約0.25超~約0.7まで、約0.3~約0.7の間、約0.3~約0.6の間、約0.4~0.5の間、約0.45~0.5の間、又は約0.475である。ベースユニット接続ポートのポート分離距離PSDに対するシール深さSDの比は、約0.25、約0.275、約0.3、約0.325、約0.35、約0.375、約0.4、約0.425、約0.45、約0.475、約0.5、約0.525、約0.55、約0.575、約0.6、約0.625、約0.65、約0.675、約0.7、又はこれらの値の間の任意の値又は範囲であり得る。
【0320】
この比率を増加させると、ポート157、159、161、163の間の同心円状の接続により、使用者の視覚的な位置合わせが容易になり、また、シールが成功する可能性が高くなる。しかしながら、この比率を0.7超にすると、加湿器液体チャンバがガスの流れを適切に加湿する能力に影響を与える可能性がある。あるシナリオでは、次の節で説明する延長フローチューブ301が、加湿器液体チャンバの屋根と干渉し、設計し直す必要があるかもしれないし、又は、加湿器液体チャンバ自体が、指定された空間内に収まり、呼吸補助装置ベースユニット50と適切に係合する可能性が低くなる。
【0321】
シール深さSDは、約10mm超、約10mm超且つ約16mmまで、約12mm超、又は約12mm超且つ約16mmまでである。シール深さSDは、約10mm、約11mm、約12mm、約13mm、約14mm、約15mm、約16mm、又はそれらの値の間の任意の値又は範囲であり得る。
【0322】
シール深さSDは、
図16に示されており、ベースユニット接続ポート159の外面160からフランジ303aの前まで延びている(他方のベースユニット接続ポート157において一致する)。シール深さは、ポート157、159、161、163の間の重なりの最大範囲を表す。
【0323】
ポート分離距離PSDは、約35mm~約45mmの間、約38mm~約42mmの間、又は約40mm±0.6mmである。ポート分離距離PSDは、約35mm、約36mm、約37mm、約38mm、約39mm、約40mm、約41mm、約42mm、又はこれらの値の間の任意の値又は範囲であり得る。
【0324】
図15を参照すると、ベースユニット接続ポート157、159の中心軸A1、A2と、加湿器液体チャンバ151の本体152の下面との間の距離Hは、少なくとも約85mm、又は少なくとも約86mm、又は少なくとも約87mm、又は少なくとも約88mmである。すなわち、各ベースユニット接続ポートの中心軸A1、A2は、加湿器液体チャンバ本体の下面よりも少なくとも約85mm、又は約86mm、又は約87mm、又は約88mm上にある。
【0325】
いくつかの構成では、加湿器液体チャンバの本体152の下面は、加湿器液体チャンバの本体152の下側フランジ155の上縁155aによって定められる。
【0326】
本体152の下面、すなわち下側フランジ155の上縁は、液体チャンバ151を呼吸補助装置ベースユニットと係合した状態で保持することを支援するために、呼吸補助装置ベースユニット内の1つ又は複数の保持特徴部と係合するように構成されている。
【0327】
例えば、保持特徴部は、加湿器液体チャンバ151を凹部108内の定位置に保持し、ベースユニット接続ポート157、159をチャンバ接続ポート161、163と係合させることを支援するために、凹部108に設けられてもよい。凹部108内の保持特徴部とチャンバ接続ポート161、163の中心との間の距離は、ベースユニット接続ポート157、159の中心軸A1、A2と加湿器液体チャンバ151の本体152の下面との間の距離Hに一致する。
【0328】
加熱板140が弾力的に取り付けられる場合、加熱板は、ベースフランジ155と加湿器液体チャンバのベース154の底面との間の距離のずれに対応することができる。
【0329】
ベースユニット接続ポート157、159のうちの少なくとも1つは、相補的なチャンバ接続ポート161、163上の少なくとも2つのシール175とシールを形成するように構成されている。
【0330】
いくつかの構成では、ベースユニット接続ポート157、159の両方は、相補的なチャンバ接続ポート161、163と重なるように構成されている。
【0331】
いくつかの構成では、ベースユニット接続ポート157、159の両方は、チャンバ接続ポート161、163のシール173と相互作用するように構成されている。
【0332】
いくつかの構成では、ベースユニット接続ポート157、159のそれぞれは、相補的なチャンバ接続ポート161、163の少なくとも2つのシール175とシールを形成するように構成されている。
【0333】
図16及び22を参照すると、加湿器液体チャンバ151のベースユニット接続ポート157、159のそれぞれは、呼吸補助装置ベースユニット50に接続されたときに、呼吸補助装置ベースユニット50の一部と少なくとも2つのシールを形成するように構成された少なくとも2つのシール部分159S1、159S2を含む。
【0334】
図示の構成では、各ベースユニット接続ポート157、159は、相補的なチャンバ接続ポート161、163上の2つのシール要素175と少なくとも2つのシールを形成するように構成された2つのシール部分159S1、159S2を有する。代替的に、各ベースユニット接続ポート157、159は、3つ以上のシール要素と3つ以上のシールを形成するように構成された3つ以上のシール部分を有し得る。
【0335】
図16を参照すると、2つのシール部分159S1、159S2は、ベースユニット接続ポートの軸方向に約5mm~約7mmの距離159Dだけ離される。代替構成では、2つのシール部分159S1、159S2は、約5.5mm~約6.5mmの距離159Dだけ、又は約6mmの距離だけ離され得る。
【0336】
上に概説したように、加湿器液体チャンバ151の各ベースユニット接続ポート157、159は、ベースユニット接続ポートの終端159bからベースユニット接続ポートの反対端に向かってポートが狭くなるような内部テーパを含み得る。内部テーパは、例えば、約2度~約10度の間、約2度~約8度の間、約2度~約6度の間、約3度~約5度の間、又は約4度など、任意の適切な角度を有し得る。
【0337】
1つの構成では、ベースユニット接続ポート157、159の終端159bに近位のシール部分のうちの第1のシール部分の内径159S1Dは、ベースユニット接続ポートの終端159bに遠位のシール部分のうちの第2のシール部分の内径159S2Dよりも約0mm~約0.6mm大きい。すなわち、いくつかの構成では、第1のシール部分159S1は、第2のシール部分159S2と同じ大きさであってもよいし、又はそれより大きくてもよい。いくつかの構成では、第1のシール部分159S1の内径159S1Dは、第2のシール部分159S2の内径159S2Dよりも約0mm超及び最大で約0.6mm大きくてもよい。
【0338】
1つの構成では、シール部分のうちの第1のシール部分の内径159S1Dは、約25.6mm未満、又は約25.4mm未満、又は約25.2mm未満である。1つの構成では、シール部分のうちの第2のシール部分の内径159S2Dは、約25.4mm未満、又は約25.2mm未満、又は約25.0mm未満である。
【0339】
各ベースユニット接続ポート157、159の内面は、第1及び第2のシール部分159S1、159S2の間及びそれらを含む場所で実質的に連続していてもよい。或いは、内面は不連続であってもよい。例えば、第1のシール部分159S1と第2のシール部分159S2との間に段差が設けられてもよい。
【0340】
ベースユニット接続ポート157、159とチャンバ接続ポート161、163の重なり合う長さは、液体の侵入に対する改善された保護を提供するのに十分である。
【0341】
ベースユニット接続ポート157、159は、それぞれ、外面158、160を有する。外面158、160は、ベースユニット接続ポート157、159の前面であり、加湿器液体チャンバ本体152に接続するベースユニット接続ポートの後端部から遠位にあるベースユニット接続ポートの端部にある。
【0342】
外面158、160は、実質的に平面であり、ベースユニット接続ポート157、159の軸A1、A2に対して実質的に垂直である。
【0343】
図16及び17を参照すると、加湿器液体チャンバ151は、第1及び第2のベースユニット接続ポート157、159から液体チャンバの内部に延びる延長フローチューブ301を含む。
【0344】
延長フローチューブ301は、第1及び第2のベースユニット接続ポート157、159に挿入されてもよいし、又は代わりに加湿器液体チャンバ151と一体的に形成されてもよい。
【0345】
各フローチューブ301は、前端部303と、後端部307で終端する細長い本体305とを有する管状の指状部材を含む。フローチューブの後端部307は、外向きに凸状であり、内向きに凹状であり、概ね水平な流れ方向から概ね垂直な流れ方向への滑らかな流れの移行部FTを提供する。
【0346】
フローチューブ301は、ポート157、159の前端部158 159からそれぞれのベースユニット接続ポート157、159に挿入することができる。フローチューブ301の前端部303は、ポート157、159と加湿器液体チャンバ本体152との間の界面にある肩部159aに対して係合する後方移動止めを定める1つ又は複数のフランジ303a(及び図示の形態では2つのフランジ303a)を含む。肩部は、垂直壁505によって形成されている。
【0347】
フローチューブ301の前端部303はまた、フローチューブ301がベースユニット接続ポート157、159に係合されると、ベースユニット接続ポート157、159からのフローチューブ301の取り外しを妨げるための1つ又は複数の係合特徴部303bを含む。
【0348】
係合特徴部303bは、フランジ303aから間隔を空けている。
【0349】
図示の形態では、係合特徴部303bは、フランジ303(a)に隣接する大寸法と、フランジ303(a)からさらに間隔を空けた小寸法とを有するテーパ状のくさび部材を含む。この構成により、フローチューブをベースユニット接続ポート157、159に容易に挿入することができ、肩部の一部がくさび部材の大寸法に対して係合し、フローチューブが肩部ベースユニット接続ポートから外れることを阻止することができる。半径方向に延びる突起など、他のタイプの係合特徴部を使用することができる。
【0350】
フローチューブ301は、それぞれのベースユニット接続ポート157、159から遠位にあるフローチューブの後端部307に、又はそれに隣接して、開口部309を含む。開口部309は、流れを誘導し、概ね垂直な流れがフローチューブから出ることを可能にするように構成されており、加湿器液体チャンバの壁から間隔を置いて配置されている。
【0351】
開口部309は、飛散又は液体の巻き込みが発生する可能性を低減するのに役立つ形状である。
【0352】
図16に示す形態では、開口部309は、加湿器液体チャンバ151の屋根156に面しており、屋根から間隔を空けている。代替的に、開口部309は、加湿器液体チャンバ151の側壁153に面し、側壁から間隔を空けられ得る。代替的に、開口部309は、加湿器液体チャンバの屋根156及び側壁153の両方に面するように角度が付けられ、屋根及び側壁から間隔を空けられ得る。
【0353】
フローチューブ301は、それぞれのベースユニット接続ポートから遠位にあるフローチューブの後端部307に、又はそれに隣接して、液体排出アパーチャ311を含む。排出アパーチャは、ポート157、159の1つによって加湿器液体チャンバを充填した後、液体が加湿器液体チャンバに排出されて戻ることを可能にする、すなわち、その液体は結露から蓄積したものである。
【0354】
フローチューブ301は、フローチューブの上面にガス流出アパーチャ313を含む。図示の形態では、ガス流出アパーチャ313は、長方形の形状であり、フローチューブの前端部303に隣接して配置されている。ガス流出アパーチャ313は、代替的に、後端部307に近いなど、フローチューブの他の場所に配置され得る。ガス流出アパーチャ313は、例えば正方形又は円形などの異なる形状を有し得る。
【0355】
ガス流出アパーチャ313は、加湿器液体チャンバが仰向けにされ、ポート157、159を介して加湿器液体チャンバに液体が注がれるときに、加湿器液体チャンバ151が意図された最大液体充填レベルまで充填されることを可能にする。このような向きにおいて、ガス流出アパーチャ313により、加湿器液体チャンバに入り、加湿器液体チャンバを満たす液体によって、加湿器液体チャンバ151内の空気は置き換えられる。液体があるレベルまで満たされたときにこのアパーチャがないと、加湿器液体チャンバから外につながる空気の通路が塞がれてしまうため、加湿器液体チャンバ内の空気を置き換えることはもはやできない。
【0356】
代わりに、ガス流出アパーチャ313が存在せず、漏斗を使用して液体チャンバを満たすことができる。
【0357】
図18、19、及び23を参照すると、加湿器液体チャンバ151は、加湿器液体チャンバの内部にバッフル401を含む。バッフル401は、ベースユニット接続ポート157、159の間と、フローチューブ301の開口部309の間に配置されている。
【0358】
バッフル401は、壁の形をしている。壁は、実質的に垂直に方向付けられている。壁は、比較的大きな垂直方向の寸法及び前後方向の寸法を有し、比較的小さな横方向の寸法を有する。
【0359】
バッフル401は、一体型のコンポーネントであり得るか、又は複数の要素から形成され得る。
【0360】
バッフル401は、加湿器液体チャンバ151の屋根156から下方に延び、加湿器液体チャンバの最大液体充填レベルMFLの上で終端している。
【0361】
本明細書で使用される場合、「最大液体充填レベル」は、加湿器液体チャンバ151を液体で充填できる最大レベル、及び/又は、使用者が加湿器液体チャンバ151を液体で充填することが意図される最大レベルを意味する。
【0362】
バッフル401の下縁403は、液体チャンバが液体チャンバの使用のための最大液体充填レベルまで充填されたときに、加湿器液体チャンバ内の液体の表面より上に配置される。
【0363】
気体の流れが加湿器液体チャンバ151に入ると、気体の流れは加湿器液体チャンバの屋根156に衝突し、液面に向かって下向きになる。バッフル401は、入口及び出口延長フローチューブ301の間に曲がりくねった流路を形成することにより、気体の流れが適切に加湿される前に加湿器液体チャンバ151から出ることを最小限にする。バッフル401は、加湿器液体チャンバ内の気体の最小滞留時間を長くする。バッフル401は、水面より上で、垂直面505で終端している。これにより、段差のベース503、バッフル401、チャンバ壁153、及び液面MFLで囲まれた気体の流れのための領域が残され、
図19では領域GAとして強調されている。加湿器液体チャンバ151が最大液体充填レベルMFL(
図19では一定の縮尺で示されていない)まで液体で充填されているとき、液面はバッフル401の下縁403から適切な距離D1である。
【0364】
距離D1は、約5mm~約15mmの間であり得る。距離は、約6mm~約14mmの間、約7mm~約13mmの間、約8mm~約12mmの間、約9mm~約11mmの間、約5mm、約6mm、約7mm、約8mm、約9mm、約10mm、約11mm、約12mm、約13mm、約14mm、約15mm、又はそれらの値の間の任意の値又は範囲であり得る。
【0365】
加湿器液体チャンバの屋根156は、使用時に実質的に非水平になるように傾斜している。図示の形態では、屋根156は後方に傾斜しているので、屋根はその後縁156aで前縁156bよりも低くなる(
図19)。屋根156は、図示のように実質的に円弧状であってもよい。
【0366】
加湿器液体チャンバの屋根156、バッフル401、及び壁153のうちの少なくとも1つ、及びいくつかの構成ではすべてが、第1のベースユニット接続ポート157に関連するフローチューブの開口部309から出るガスを、加湿器液体チャンバ内の液体の表面に向けて、またその上に向けるように構成されている。
【0367】
最大液体充填レベルMFLとバッフル401の下縁403との間に空間があることで、使用時の加湿器液体チャンバには実質的にデッドスペース(すなわち淀み領域)がない。すなわち、液面上の加湿器液体チャンバの内部には、ガスの流れが滞ったり、又は静止したりするスポットが実質的に存在しない。これを
図23に示す。
【0368】
図23は、最大液体充填レベルの上に間隔を空けたバッフル(右側)対最大液体充填レベルの上に間隔を空けていないバッフル(左側)のバッフル高さの効果を示す。曲線の矢印は、ガスの流れの速度ベクトルのプロットに重ねて強調したものである。左側のプロットでは加湿器液体チャンバの入口側に停滞領域SRが明らかになっており、右側のプロットでは加湿器液体チャンバの入口側に停滞の低減が明らかになっている。
【0369】
延長フローチューブ301の開口部309からバッフル401の下縁403までの距離を延ばすことで(上向きの開口部309を有することで)、出口ガスの相対湿度の増加が得られる。
【0370】
代替構成では、バッフル401は、加湿器液体チャンバの屋根156から下方に延び、加湿器液体チャンバの意図された最大液体充填レベルMFLで、又はその下で終端する。その構成では、バッフル401の下縁403は、加湿器液体チャンバが加湿器液体チャンバの使用のための意図された液体レベルで満たされているときに、加湿器液体チャンバ内の液体の表面又はその下に配置される。
【0371】
図13、15、及び19を参照すると、加湿器液体チャンバ151は、段差501を含む。段差501は、加湿器液体チャンバの上部前面領域に位置し、第1及び第2のベースユニット接続ポート157、159のための凹部を形成する。
【0372】
段差のベース503は、少なくとも部分的に第1及び第2のベースユニット接続ポート157、159よりも下に位置する。いくつかの構成では、ベース503の全体が第1及び第2のベースユニット接続ポート157、159より下に位置する。
【0373】
図示の形態では、段差のベース503は、加湿器液体チャンバ151の側面に隣接するベースの外側領域503aが相対的に高く、第1及び第2のベースユニット接続ポート157、159の位置に対応するベースの中間領域503bが相対的に低く、ベースユニット接続ポートの間の中央領域503cが相対的に高くなるように、千鳥状の形状を有している。図示の形態では、外側領域503a及び中央領域503cは、ベースユニット接続ポート157、159の高さの約半分の位置に配置されており、中間領域はベースユニット接続ポート157、159より下に配置されている。しかしながら、それらの領域の接続ポートに対する高さは、異なる可能性がある。
【0374】
中間領域503bは正面から見て円弧状であり、ベースユニット接続ポート157、159の曲率に実質的に対応する曲率を有する。中間領域503bは、第1及び第2のベースユニット接続ポート157、159の外面158、160を越えて前方に延びており、加湿器液体チャンバ151が呼吸補助装置ベースユニット50と係合しているときに、チャンバ接続ポート161、163の後部に接触する可能性がある。
【0375】
ベース503の後部は、段差の実質的に垂直な面505に接続する。実質的に垂直な面505は、ベース503から上向きに延び、屋根156に接続する。ベースユニット接続ポート157、159は、実質的に垂直な面505から前方に突出している。
【0376】
バッフル501は、液体チャンバ本体152の後部から段差の実質的に垂直な面505まで延びている。バッフル501が加湿器液体チャンバ本体152の後部から始まっていることで、ガス入口ポート157から出るガスが、水からの水分を十分に拾うことなく、バッフルの周りを通ってガス出口ポート159に直接流れることを防ぐことができる。
【0377】
図19に示すように、バッフル401は、段差のベース503を越えて下方に延びることにより、バッフルの下縁403は段差のベース503よりも下方に位置する。
【0378】
第1及び第2のベースユニット接続ポート157、159の間には肩部があり、その結果、第1及び第2のベースユニット接続ポート157、159は肩部の両側に位置する。肩部は、段差501のベース503の中央領域503cによって形成される。
【0379】
肩部503cは、第1及び第2のベースユニット接続ポート157、159の外面158、160を越えて前方に延びている。肩部503cは、加湿器液体チャンバ151と装置との物理的及び視覚的な位置合わせに役立つ。肩部503cは、装置のチャンバ接続ポート161、163の間の空間と位置合わせされる。
【0380】
肩部503cは、図示されているように、円弧状の上面/前面を有し得る。
【0381】
図32に示す加湿器液体チャンバ151’の代替構成では、バッフル401’は、加湿器液体チャンバ本体152’の後部から段差の実質的に垂直な面505’に向かって延び、加湿器液体チャンバ151’の中心軸CAの近辺で終端している。
【0382】
いくつかの構成では、バッフルの前縁401a’と段差の実質的に垂直な面505’との間の間隔又は距離D2は、少なくとも約20mm、又は少なくとも約21mm、又は少なくとも約22mm、又は少なくとも約23mmである。
【0383】
いくつかの構成では、屋根の後縁156a’に隣接するバッフルの後縁からバッフルの前縁401aまでのバッフルの長さBLは、約40mm~約50mmの間である。いくつかの構成では、長さBLは、約41mm~約49mmの間、又は、約42mm~約48mmの間、又は、約43mm~約47mmの間、又は、約44mm~約46mmの間、又は、約45mmである。
【0384】
バッフルの前縁401a’と段差の実質的に垂直な面505’との間に間隔又は距離を設けることは、高流量が使用される場合に出口ポート157’からの液体の飛散を回避するのに役立ち得る。
【0385】
これらの言及された特徴以外に、バッフル401’及び関連する特徴の特徴及び機能は、加湿器液体チャンバ151のバッフル401及び関連する特徴と同じであり、同様の参照番号は、プライム記号(’)を付加して同様の部品を示す。
【0386】
図24及び25を参照すると、加湿器液体チャンバは、ベース154と、屋根156によって形成された頂部と、1つ又は複数の側壁153とを含む。
【0387】
加湿器液体チャンバ151は、概ね滑らかな側面を有する丸みを帯びた外観形状を有する。このため、呼吸補助装置ベースユニット50との接続時又は切断時に、特に、加湿器液体チャンバが液体で充填されて重くなっているときの接続時に、使用者が持ちにくくなる可能性がある。
【0388】
加湿器液体チャンバ151を呼吸補助装置ベースユニット50に接続するために、ガード160を下方に撓ませて、加湿器液体チャンバ151を呼吸補助装置ベースユニット50に向かって後方CIDにスライドさせることができるようにする。ガード160は、使用者が呼吸補助装置の加熱板140に触れないように保護する。加湿器液体チャンバ151の重量と形状、及び接続のために必要な向きと力のために、加湿器液体チャンバ151が側面で把持される可能性が最も高い。
【0389】
このため、加湿器液体チャンバ151の側壁には、使用者による把持を可能にするために、少なくとも2つのグリップ601が配置されている。グリップ601は、入口ポート157及び出口ポート159の軸A1、A2に対して横方向に加湿器液体チャンバの中心Cを通って延びる平面IPに対して、角度αで配置されている。平面IPは、加湿器液体チャンバの中心Cを通って加湿器液体チャンバ151を横切って延びる仮想平面である。
【0390】
角度αは、平面IPに対して、約0度~約40度の間である。いくつかの構成では、角度αは、平面IPに対して約10度~約40度の間である。いくつかの構成では、角度αは、平面IPに対して、約10度~約30度の間、約10度~約20度の間、又は約10度~約15度の間である。いくつかの構成では、角度αは、平面IPに対して、約11度~約14度の間、約12度~約13度の間、又は約12.5度である。角度αは、約10度、約10.5度、約11度、約11.5度、約12度、約12.5度、約13度、約13.5度、約14度、約14.5度、約15度、約15.5度、約16度、約16.5度、約17度、約17.5度、約18度、約18.5度、約19度、約19.5度、約20度、約20.5度、約21度、約21.5度、約22度、約22.5度、約23度、約23.5度、約24度、約24.5度、約25度、約25.5度、約26度、約26.5度、約27度、約27.5度、約28度、約28.5度、約29度、約29.5度、約30度、約30.5度、約31度、約31.5度、約32度、約32.5度、約33度、約33.5度、約34度、約34.5度、約35度、約35.5度、約36度、約36.5度、約37度、約37.5度、約38度、約38.5度、約39度、約39.5度、約40度、又はこれらの値の間の任意の値又は範囲であり得る。
【0391】
図24を参照すると、加湿器液体チャンバの中心Cに対する各グリップ601の中心線CGは、加湿器液体チャンバの重量によるモーメントMを生じさせる中心線オフセットCOを定めている。このオフセットを最小化すると、モーメントは減少するが、使用者の把持部の必要直径が大きくなり、使い勝手が悪くなる可能性がある。したがって、記載される構成では、把持径と中心線オフセットCOとのバランスを適切にとっている。
【0392】
各グリップ601は、加湿器液体チャンバの中心Cからグリップ距離GDの位置にある。
【0393】
このグリップ距離は、約50mm~約70mmの間である。いくつかの構成では、グリップ距離GDは、約55mm~約65mmの間である。いくつかの構成では、グリップ距離GDは、約55mm、約56mm、約57mm、約58mm、約59mm、約60mm、約61mm、約62mm、約63mm、約64mm、約65mm、又はこれらの値の間の任意の値又は範囲である。
【0394】
グリップ601は、加湿器液体チャンバ151の反対側の側面に配置されている。
【0395】
グリップ601は、加湿器液体チャンバ151の頂部にある屋根156から下方に向かって延びている。グリップ601の上部は、屋根156で終端している。
【0396】
図示の形態では、グリップ601は、加湿器液体チャンバの屋根156から、加湿器液体チャンバのベース154に到達しないように、途中まで延びている。その構成で、グリップ601の下部は、ベース154及びベースフランジ155の上で終端し、グリップ601の下には、側壁153の一部が途切れずに存在している。これにより、接続時に使用者の手が呼吸補助装置ベースユニット50に接触したり、又は加湿器液体チャンバのベース154若しくはベースフランジ155に接触したりする可能性を最小限に抑えることができる。
【0397】
グリップ601は、垂直方向に細長く、その垂直方向の寸法がその前後方向の寸法よりも大きくなるようになっている。
【0398】
図示の形態では、グリップ601は、内向きの凹部603を含んでいる。図示の形態では、凹部603は波形に仕上げられる。
【0399】
グリップの凹部内で使用者の親指又は指によって形成される接触パッチは、凹部の深さに依存し、この深さは、この凹部を規定する円の半径によって効果的に支配される。
【0400】
図25を参照すると、グリップ601の重要な寸法は、凹部の円の半径GR、「構造円」CCの直径、及び凹部の円の中心と加湿器液体チャンバの中心Cとの間の角度αのうちの1つ又は複数を含む。有利には、グリップ特徴部が両手で使えるように、各凹部の寸法は同一である。
【0401】
凹部の円の半径GR及び構造円CCの直径を大きくすると、浅い凹部が生じ、これは機能的にあまり有用でないかもしれない。凹部の円の半径GRを小さくすると、使用者の指にとって狭すぎる凹部が画定される可能性がある。構造円CCの直径の変化は、凹部の円の半径GRに多少依存し、その逆もまた同様であり、大きな不一致は、非常に減算的な特徴をもたらす可能性があり、これは加湿器液体チャンバ内の液体充填レベルに波及的に影響を及ぼし得る。グリップ半径GRが大きすぎると、最大液体充填レベルMFLが異なる高さになる可能性があり、バッフル401の下縁403の必要な高さに影響を与える可能性がある。
【0402】
グリップ凹部603は、約10mm~約20mmの間の半径GRを有する。
【0403】
いくつかの構成では、グリップ凹部603は、約10mm、約11mm、約12mm、約13mm、約14mm、約15mm、約16mm、約17mm、約18mm、約19mm、約20mm、又はこれらの値の間の任意の値又は範囲の半径GRを有する。
【0404】
いくつかの構成では、構造円の直径は、約110mm~約122mm、約110mm、約111mm、約112mm、約113mm、約114mm、約115mm、約116mm、約117mm、約118mm、約119mm、約120mm、約121mm、約122mm、又はこれらの値の間の任意の値又は範囲である。
【0405】
凹部の円の中心と加湿器液体チャンバの中心Cとの間の角度αを小さくすると、必要な把持直径が大きくなる。角度αの適切な範囲は、上述した通りである。
【0406】
いくつかの構成では、グリップ601は、実質的に滑らかなグリップ表面を有する。いくつかの構成では、グリップ601は、テクスチャ加工されたグリップ表面を有する。
【0407】
加湿器液体チャンバの入口及び出口ポート157、159は、加湿器液体チャンバの前面に位置する。グリップ601は、平面IPよりも後方の加湿器液体チャンバの側面に配置されている。
【0408】
加湿器液体チャンバ151は、加湿器液体チャンバを、液体チャンバベイの前部(
図20)から液体チャンバベイの後部(
図21)に向かって、実質的に直線的に凹部内にスライドさせることによって、呼吸補助装置の液体チャンバ凹部108と係合するように構成されている。或いは、この動作は、呼吸補助装置の通常の向きで横方向に行うこともできる。
【0409】
グリップ601は一緒に両手で使えるグリップ特徴部であり、親指を外転させた大径の把持を可能にする。使用者は、加湿器液体チャンバ151を把持するために、親指を1つの凹部内に置き、1つ又は複数の指を反対側の凹部内に置くことが予想される。どちらの手でも使用可能で、どちらの凹部の形状にも偏りや違いはない。グリップ特徴部は、有利には、呼吸補助装置ベースユニット50内に収まるような減算機能であり、一方でハンドルなどの形態の加算機能は、呼吸補助装置と干渉したり、又は使用者の手が呼吸補助装置ベースユニット50に接触する可能性を高めたりする可能性がある。
【0410】
これはまた、表面テクスチャをどちらか一方又は両方の凹部に適用することができるが、効果的な把持力を向上させる効果が低い可能性がある、単に表面テクスチャを有するよりも好ましい。グリップ特徴部は、ポートの位置合わせや接続を容易にする方法で、使用者が加湿器液体チャンバを把持することを促すものである。
【0411】
加湿器液体チャンバは、取り外し可能なベースを有し得る。
図30及び31は、取り外し可能な熱伝導性ベース154’を有する加湿器液体チャンバ151’の代替構成を示す。以下に別に記載しない限り、代替構成の加湿器液体チャンバ151’の特徴、オプション、及び機能は、加湿器液体チャンバ151と同じであり、同様の参照番号は、プライム記号(’)を付加して同様の部品を示す。
【0412】
加湿器液体チャンバ151’のベース154’は、加湿器液体チャンバの本体152’の下側フランジ155’と実質的に同じ大きさ、又はそれよりもわずかに大きいか小さい、環状の外向きに延びるフランジ154a’を有する。円筒形の本体154b’は、フランジ154a’から上向きに延びている(加湿器液体チャンバ151’が直立構成の場合)。
【0413】
例えばOリングシール又はワイパシールなどの任意の適切なタイプのシールであってもよいシール154c’が、円筒形の本体154c’のシール凹部154d’に受容される。シール154c’は、加湿器液体チャンバの本体152’の内面に対して係合して、それらの間にシールを形成し、ベース154’を加湿器液体チャンバの本体152’と係合した状態で保持する。
【0414】
少なくとも1つのベース取り外し特徴部155a’が、加湿器液体チャンバの本体の下側フランジ155’と外向きに延びるフランジ154a’との間に設けられている。
【0415】
図示の形態では、ベース取り外し特徴部は、加湿器液体チャンバの本体の下側フランジ155’の上向きに段差のある領域によって提供されるスロット155a’を含む。代替的に、スロット155a’は、ベース154の外向きに延びるフランジ154a’の下向きに段差のある領域によって提供されるか、又は、加湿器液体チャンバの本体の下側フランジ155’の上向きに段差のある領域とベース154’の外向きに延びるフランジ154a’の下向きに段差のある領域の両方によって提供され得る。
【0416】
スロットは、マイナスドライバーの刃、平らな刃のナイフの刃、又はコインの一部などの適切な器具の一部がスロットに挿入され、ベース154’を加湿器液体チャンバの本体152’から切り離すために回転又はてこ入れできるように構成されている。
【0417】
示された形態では、加湿器液体チャンバ151’は、2つの間隔を空けたスロット155a’を有する。代替構成では、加湿器液体チャンバ151’は、1つ、2つ、3つ、又はそれ以上の間隔を空けたスロット155a’を有し得る。スロット155a’は、角度的に間隔を空けてもよい。
【0418】
追加又は代替の取り外し特徴部155a’は、本体の下側フランジ155’及びベースのフランジ154a’の周縁の差を含む。フランジ155’及びフランジ154a’は、下側フランジ155’がその周縁の少なくとも一部分に沿って凹んだ縁部を有し得るように、形状が正確に一致していない可能性がある。これは、加湿器液体チャンバの本体からベース154を取り外す別の方法を提供する;例えば、加湿器液体チャンバ151を逆さまにした状態で、使用者は、親指を使用して、フランジ154a’に押し付けてベースを本体から外すようにてこ入れすることができる。
【0419】
ベース154’は、加湿器液体チャンバのクリーニングを助けるために取り外されてもよい。
【0420】
クリーニング後、加湿器液体チャンバの本体152’をベース154’に向かって
図31の矢印の方向に移動させることにより、又は加湿器液体チャンバのベース154’を本体152’に向かって
図31の矢印と反対の方向に移動させることにより、シール154c’が本体の内面に係合した状態で、ベース154’を本体の下縁に圧入して戻すことができる。
【0421】
上に概説したように、図に示され、加湿器液体チャンバ151について上述した特徴は、
図26~29に示されるように、代替の加湿器液体チャンバ1151で使用するための加湿器液体チャンバマニホルド1701に実装することができる。この特徴について、以下で再び完全に詳細に記載することはない。
【0422】
図示の形態では、加湿器液体チャンバ1151は、加湿器液体チャンバ151よりも低い高さを有する。加湿器液体チャンバ1151に設けられた直立した接続ポート1151a、1151b(そのうちの1つ1151bが
図29に示されているが、両方は典型的に同じ構成を有する)は、加湿器液体チャンバ151のポート157、159のポート分離距離PSDよりもさらに離間している。
【0423】
加湿器液体チャンバ1151は、上述したように、取り外し可能なベースを有し得る。
【0424】
加湿器液体チャンバマニホルド1701は、ベースユニット接続部1703と、マニホルド-チャンバ間接続部1705とを含む。
【0425】
ベースユニット接続部1703は、呼吸補助装置ベースユニット50に接続するための第1のベースユニット接続ポート1157及び第2のベースユニット接続ポート1159を含み、ベースユニット接続ポート1157、1159は、それぞれの軸A1、A2を定める。
【0426】
第1のベースユニット接続ポート1157は、呼吸補助装置ベースユニット50の相補的なチャンバ接続ポート161に接続するように構成されている。第2のベースユニット接続ポート1159は、呼吸補助装置ベースユニット50の相補的なチャンバ接続ポート163に接続するように構成されている。
【0427】
ベースユニット接続ポート1157、1159は、互いに実質的に平行であり、軸A1、A2の間のポート分離距離PSDだけ離れている。
【0428】
加湿器液体チャンバ接続部1705は、加湿器液体チャンバ1151上のそれぞれのポートに接続するための第1及び第2のマニホルド-チャンバ間接続ポート1707、1709を含む。
【0429】
第1及び第2のマニホルド-チャンバ間接続ポート1707、1709は、加湿器液体チャンバ1151上の相補的な接続ポート1151a、1151bに接続するように構成されている。
【0430】
第1及び第2のマニホルド-チャンバ間接続ポート1707、1709は、加湿器液体チャンバの相補的な接続ポート1151a、1151bの比較的広い間隔のため、ベースユニット接続ポート1157、1159よりもさらに間隔を空けている。しかしながら、その間隔は、加湿器液体チャンバの相補的な接続ポート1151a、1151bの間隔に応じて変化し得る。例えば、第1及び第2のマニホルド-チャンバ間接続ポート1707、1709は、ベースユニット接続ポート1157、1159のポート分離距離PSD以下の間隔で配置することができる。
【0431】
第1のマニホルド-チャンバ間接続ポート1707は、第1のベースユニット接続ポート1157と流体連通している。第2のマニホルド-チャンバ間接続ポート1709は、第2のベースユニット接続ポート1159と流体連通している。第1の導管1711は、第1のマニホルド-チャンバ間接続ポート1707と第1のベースユニット接続ポート1157との間に延在し、これらを流体的に接続する。第2の導管1713は、第2のマニホルド-チャンバ間接続ポート1709と第2のベースユニット接続ポート1159との間に延在し、これらを流体的に接続する。
【0432】
実質的に垂直な向きから実質的に水平な向きへの変化、又はその逆に起因して、第1の導管1711及び/又は第2の導管1713にエルボを形成することができる。
【0433】
ベースユニット接続ポート1157、1159のうちの少なくとも1つ、及び任意選択的に両方は、呼吸補助装置10の相補的な接続ポート161、163と重なるように構成されたポート1157、1159の部分によって定められるシール深さSDを有する。
【0434】
ベースユニット接続ポート1157、1159のうちの少なくとも1つは、チャンバ接続ポート161、163のうちの少なくとも1つのシール173と相互作用するように構成されている。
【0435】
図示の形態では、接続ポート161、163は雄型接続部材であり、ベースユニット接続ポート1157、1159は雌型接続部材である。代替的に、接続ポート161、163は雌型接続部材であり得、ベースユニット接続ポート1157、1159は雌型接続部材であり得る。
【0436】
ポート分離距離PSDに対するシール深さSDの比は、約0.25超、約0.25超且つ約0.7まで、約0.3~約0.7の間、約0.3~約0.6の間、約0.4~0.5の間、約0.45~0.5の間、又は約0.475である。ポート分離距離PSDに対するシール深さSDの比は、約0.25、約0.275、約0.3、約0.325、約0.35、約0.375、約0.4、約0.425、約0.45、約0.475、約0.5、約0.525、約0.55、約0.575、約0.6、約0.625、約0.65、約0.675、約0.7、又はこれらの値の間の任意の値又は範囲であり得る。
【0437】
シール深さSDは、約10mm超、約10mm超且つ約16mmまで、約12mm超、又は約12mm超且つ約16mmまでである。シール深さSDは、約10mm、約11mm、約12mm、約13mm、約14mm、約15mm、約16mm、又はそれらの間の任意の値又は範囲であり得る。
【0438】
ポート分離距離PSDは、約35mm~約45mmの間、約38mm~約42mmの間、又は約40mm±0.6mmである。ポート分離距離は、約35mm、約36mm、約37mm、約38mm、約39mm、約40mm、約41mm、約42mm、又はこれらの値の間の任意の値又は範囲であり得る。
【0439】
ベースユニット接続ポート1157、1159のうちの少なくとも1つは、相補的なチャンバ接続ポート161、163上の少なくとも2つのシール175とシールを形成するように構成されている。
【0440】
いくつかの構成では、ベースユニット接続ポート1157、1159の両方は、相補的なチャンバ接続ポート161、163と重なるように構成されている。
【0441】
いくつかの構成では、ベースユニット接続ポート1157、1159の両方は、チャンバ接続ポート161、163のシール173と相互作用するように構成されている。
【0442】
いくつかの構成では、ベースユニット接続ポート1157、1159のそれぞれは、相補的なチャンバ接続ポート161、163の少なくとも2つのシール175とシールを形成するように構成されている。
【0443】
ベースユニット接続ポート1157、1159とチャンバ接続ポート161、163の重なり合う長さは、液体の侵入に対する改善された保護を提供するのに十分である。
【0444】
ベースユニット接続ポート1157、1159はそれぞれ、外面1158、1160を有する。外面1158、1160は、ベースユニット接続ポート1157、1159の前面であり、加湿器液体チャンバ接続部1705から遠位にあるベースユニット接続ポートの端部にある。
【0445】
外面1158、1160は、実質的に平面であり、ベースユニット接続ポートの軸A1、A2に対して実質的に垂直である。
【0446】
マニホルドは、マニホルドの内部と連通する補助ポート(図示せず)を含み得る。マニホルドは、センサを受け入れてもよいし、又はネブライザとして機能するためにガス源を受け入れてもよい。
【0447】
マニホルドは、加湿器液体チャンバ1151に液体を送達するための液体導管と係合する導管クリップ1715を備える。加湿器液体チャンバ1151は、液体導管から液体を受け取るための液体補充アパーチャ1151cを含む。これにより、加湿器液体チャンバ1151を呼吸補助装置ベースユニット50から切り離すことなく、加湿器液体チャンバの液体レベルを維持することができる。
【0448】
加湿器液体チャンバマニホルド1701は、加湿器液体チャンバ1151の一部として一体的に形成されていてもよい。例えば、加湿器液体チャンバマニホルド1701及び加湿器液体チャンバ1151は、射出成形プロセスによって一体的に形成されてもよい。
【0449】
代わりに、加湿器液体チャンバマニホルド1701は、加湿器液体チャンバ1151とは別個に形成され、加湿器液体チャンバと一緒に結合されてもよい。例えば、第1及び第2のマニホルド-チャンバ間接続ポート1707、1709は、加湿器液体チャンバ上の相補的な入口及び出口ポート1151a、1151bに(取り外し可能又は恒久的に)結合してもよい。このような構成により、加湿器液体チャンバマニホルド1701を既存の加湿器液体チャンバ1151に後付けして、加湿器液体チャンバ1151を呼吸補助装置10と一緒に使用できるようにしてもよい。
【0450】
図示の形態では、第1及び第2のマニホルド-チャンバ間接続ポート1707、1709は、加湿器液体チャンバマニホルド1701が第1及び第2のマニホルド-チャンバ間接続ポート1707、1709が下向きに延びるように向けられている場合に、それらの内寸がポートの上の方よりもポートの下端で大きくなるように、テーパ状になっている。相補的な入口及び出口ポート1151a、1151bは、加湿器液体チャンバ1151がそのベース上に静止していて、入口及び出口ポート1151a、1151bが上向きに延びているときに、それらの外寸がポートの下の方よりもポートの上端で小さくなるように、テーパ状になっている。これにより、ポートがテーパロック式に互いに係合することができ、マニホルドが加湿器液体チャンバ1151から誤って取り外される可能性を最小限に抑えることができる。
【0451】
例えば、非テーパ状の摩擦嵌め又は留め具など、他のタイプの接続を使用することができる。
【0452】
図示の形態では、第1及び第2のベースユニット接続ポート1157、1159の軸A1、A2は、加湿器液体チャンバマニホルド1701の使用時に実質的に水平な向きになるように構成されている。図示の形態では、第1及び第2のマニホルド-チャンバ間接続ポート1707、1709の軸A3、A4は、加湿器液体チャンバマニホルド1701の使用時に実質的に垂直な向きになるように構成されている。これにより、実質的に垂直なポート1151a、1151bを有する加湿器液体チャンバ1151を、実質的に水平なポート161、163を有する呼吸補助装置10と共に使用することができる。
【0453】
ポート1157、1159及び1707、1709の間の相対的な角度は、加湿器液体チャンバポート1151a、1151b及び呼吸補助装置ポート161、163の構成に応じて変化し得ることが理解されるであろう。
【0454】
マニホルド1701は、加湿器液体チャンバ1151(又は任意の他の適切な加湿器液体チャンバ)を呼吸補助装置10と一緒に使用できるようにするためのアダプタとして機能する。
【0455】
図示の形態では、ポート1151a、1151bは雄型接続部材であり、ポート1707、1709は雌型接続部材である。代替的に、ポート1151a、1151bは雌型接続部材であり得、ポート1707、1709は雄型接続部材であり得る。
【0456】
加湿器液体チャンバマニホルド1701及び加湿器液体チャンバ1151は、加湿器液体チャンバ151に関連して記載又は示された他の特徴のいずれかを有してもよい。
【0457】
本開示を特定の実施形態に関連して記載してきたが、当業者に明らかな他の実施形態も本開示の範囲内にある。したがって、本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、様々な変更及び修正を行うことができる。例えば、様々なコンポーネントを必要に応じて再配置してもよい。記載された実施形態のいずれかの特徴を互いに組み合わせてもよく、及び/又は、装置は上述の実施形態の特徴の1つ、複数、又はすべてを含んでいてもよい。さらに、本開示を実施するためには、すべての特徴、態様、及び利点が必ずしも必要ではない。したがって、本開示の範囲は、以下の特許請求の範囲によってのみ定義されることが意図される。
【0458】
記載されている様々な構成は、例示的な構成に過ぎない。構成のいずれかからの任意の1つ又は複数の特徴は、他の構成のいずれかからの任意の1つ又は複数の特徴と組み合わせて使用することができる。
【0459】
特徴は、加熱及び加湿されたガスを患者又は使用者に送達することができる呼吸補助装置を参照して記載されている。本装置は、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の治療に好適であり得る。本装置は、高流量(高流量療法)で、特にネーザルハイフロー療法で患者インタフェースにガスを送達するように構成されてもよい。
【0460】
代わりに、特徴は、異なる目的のための装置で使用されてもよい。本装置は、高流量療法装置であってもよいし、又は低流量療法装置であってもよい。例えば、特徴は、持続的気道陽圧(CPAP)を提供するための装置に提供されてもよく(この装置はより低い流量で(加湿された又は他の)ガスを送達し得る)、又は医療用ガス注入装置に提供されてもよい。
【0461】
特徴は、ハウジングと、加湿器液体チャンバ151を受容するための凹部108と、加熱板140とを有するが、モータユニットを有していない自立型加湿器に使用され得る。自立型加湿器は、外部源からガスを受け取ってもよい。
【0462】
本明細書におけるいずれの従来技術への言及も、その従来技術が世界中のいずれかの国の努力傾注分野における一般常識の一部をなすとの認識でもなければいかなる示唆でもなく、またそのように解釈されるべきではない。
【0463】
本明細書において、「上」、「下」、「前方」、「後方」、「水平」、「垂直」その他など、方向性を示す用語が使用されている場合、これらの用語は、装置が典型的な使用中の姿勢にあるとき、及び/又は図に示される特定の向きを参照し、相対的な方向又は向きを示すため、及び/又は記載するために使用されている。
【国際調査報告】