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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-28
(54)【発明の名称】スクラバー用バーナー
(51)【国際特許分類】
   F23D 14/58 20060101AFI20221021BHJP
   F23G 7/06 20060101ALI20221021BHJP
【FI】
F23D14/58 A
F23G7/06 D
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022512451
(86)(22)【出願日】2020-08-12
(85)【翻訳文提出日】2022-04-18
(86)【国際出願番号】 IB2020057564
(87)【国際公開番号】W WO2021033080
(87)【国際公開日】2021-02-25
(31)【優先権主張番号】10-2019-0102247
(32)【優先日】2019-08-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522069345
【氏名又は名称】シーエスケイ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(72)【発明者】
【氏名】リ ピル ヒョン
(72)【発明者】
【氏名】シン ヒ ジュン
(72)【発明者】
【氏名】リ ヨン ウン
(72)【発明者】
【氏名】ノ ミュンクン
(72)【発明者】
【氏名】チョ ヒョン ユン
【テーマコード(参考)】
3K017
3K078
【Fターム(参考)】
3K017CA04
3K017CA06
3K017CB02
3K017CD03
3K078BA17
3K078BA20
3K078CA08
(57)【要約】
本発明は、第1の本体を備えた管の形状の第1のノズルと、第1の本体の外周を取り巻くように配置された、第2の本体を備えた管の形状の第2のノズルと、第2の本体の外周を取り巻くように配置された、第3の本体を備えた管の形状の第3のノズルとを備えたスクラバー用バーナーを提示する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の本体を備えた管の形状の第1のノズルと、前記第1の本体の外周を取り巻くように配置された、第2の本体を備えた管の形状の第2のノズルと、前記第2の本体の外周を取り巻くように配置された、第3の本体を備えた管の形状の第3のノズルとを備える、
ことを特徴とするスクラバー用バーナー。
【請求項2】
前記第1のノズルは、酸化剤を噴霧し、前記第2のノズルは、燃料、又は燃料及び酸化剤で構成された混合ガスを噴霧し、前記第3のノズルは、酸化剤、又は燃料及び酸化剤で構成された混合ガスを噴霧する、
請求項1に記載のスクラバー用バーナー。
【請求項3】
前記第1のノズルから噴霧される前記酸化剤は、前記第3のノズルから噴霧される前記酸化剤と酸素含有量の点で異なる、
請求項2に記載のスクラバー用バーナー。
【請求項4】
前記本体の内部に形成されて、前記第1のノズルから噴霧された前記酸化剤が流れる第1のチャネルと、前記第1の本体の前記外周と前記第2の本体の内周との間に形成されて、前記第2のノズルから噴霧された前記燃料、又は燃料及び酸化剤で構成された混合ガスが流れる第2のチャネルと、前記第2の本体の前記外周と前記第3の本体の内周との間に形成されて、前記第3のノズルから噴霧された前記酸化剤、又は燃料及び酸化剤で構成された混合ガスが流れる第3のチャネルと、前記第2の本体の前記外周と前記第3の本体の前記内周との間に形成されて、前記第3のノズルから噴霧された前記酸化剤、又は燃料及び酸化剤で構成された混合ガスが流れる第3のチャネルと、を備える、
請求項2に記載のスクラバー用バーナー。
【請求項5】
前記第1の本体、第2の本体及び第3の本体は、同じ中心軸を有するように配置される、
請求項1に記載のスクラバー用バーナー。
【請求項6】
前記第1の本体、第2の本体及び第3の本体の下端は同じ高さを有する、
請求項1に記載のスクラバー用バーナー。
【請求項7】
前記第1の本体、第2の本体及び第3の本体の下端は異なる高さに位置する、
請求項1に記載のスクラバー用バーナー。
【請求項8】
前記第1の本体及び第2の本体の下端は同じ高さに位置し、前記第3の本体の下端は、前記第1の本体及び前記第2の本体の前記下端よりも低い位置に存在する、
請求項1に記載のスクラバー用バーナー。
【請求項9】
前記第1の本体と前記第2の本体との間に配置されて前記第1の本体と第2の本体との間の分離距離を保つ第1の分離部品と、前記第2の本体と前記第3の本体との間に配置されて前記第2の本体と前記第3の本体との間の分離距離を保つ第2の分離部品とを含む、
請求項1に記載のスクラバー用バーナー。
【請求項10】
前記第1の分離部品及び前記第2の分離部品は有孔材料で構成される、
請求項9に記載のスクラバー用バーナー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子工業プロセスにおいて発生する廃ガスを処理するスクラバーに取り付けられるバーナーに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体製造工程、LCD製造工程、OLED製造工程などの電子工業プロセス中に発生する廃ガスは、VOC、PFCガス、水分及びその他の異物の混合物で構成される。上記廃ガスは、半導体エッチング工程及び化学吸着工程中に大量に発生し、地球温暖化を促進するガスを含む。また、上記廃ガスに含まれるPPCガスは、処理中に分解されにくいことが知られている。上記廃ガスに含まれるPFCガスは、加熱法、吸着法及びプラズマ法を使用するスクラバーによって処理される。
【0003】
上記加熱法スクラバーは、火炎を発生させることによって廃ガスを加熱するバーナーと、バーナーの下部に取り付けられて燃焼及び反応を実行して副産物粒子を発生させる反応室と、反応室の下部の一面に配置されて副産物粒子及び水性廃ガスを回収する貯水槽とを含むことができる。上記バーナーは、供給された酸化剤及び燃料の両方を使用することによって火炎を形成し、加熱によって廃ガスを分解する。上記廃ガスは、放出されるガスのタイプ及び量がプロセスによって異なる場合がある。
従って、上記バーナーは、より効率的に廃ガスを燃焼させるために、廃ガスのタイプに応じて適切な火炎を形成することが必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、廃棄ガスを燃焼させるプロセスにおいて一酸化炭素及び酸化窒素の発生を抑えることができるスクラバーバーナーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に基づくスクラバー用バーナーは、管の形状である第1の本体を備えた第1のノズルと、第2の本体を備えて上記第1の本体の外周を取り巻く第2のノズルと、上記第2の本体の外周を取り巻くように配置された第3の本体を備えた第3のノズルとを含む。
【0006】
また、本発明に基づくスクラバー用バーナーでは、上記第1のノズルが酸化剤を噴霧することができ、上記第2のノズルが、燃料、又は燃料及び酸化剤で構成された混合ガスを噴霧することができ、上記第3のノズルが、酸化剤、又は燃料及び酸化剤で構成された混合ガスを噴霧することができる。この場合、上記第1のノズルから噴霧される酸化剤は、上記第3のノズルから噴霧される酸化剤と酸素含有量の点で異なることができる。
【0007】
また、本発明に基づくスクラバーバーナーは、上記第1の本体の内部に形成されて、上記第1のノズルから噴霧された酸化剤が流れる第1のチャネルと、上記第1の本体の外周と上記第2の本体の内周との間に形成されて、上記第2のノズルから噴霧された燃料、又は燃料及び酸化剤で構成された混合ガスが流れる第2のチャネルと、上記第2の本体の外周と上記第3の本体の内周との間に形成されて、酸化剤、又は燃料及び酸化剤で構成された混合ガスが流れる第3のチャネルとを備えることができる。
【0008】
また、本発明に基づくスクラバー用バーナーは、上記第1の本体、第2の本体及び第3の本体が同じ中心軸を有するように配置することができる。
【0009】
また、本発明に基づくスクラバー用バーナーでは、上記第1の本体、第2の本体及び第3の本体の下端が同じ高さに位置することができる。
【0010】
また、本発明に基づくスクラバー用バーナーでは、上記第1の本体、第2の本体及び第3の本体の下端が異なる高さに位置することができる。
【0011】
また、本発明に基づくスクラバー用バーナーでは、上記第1の本体の下端及び上記第2の本体の下端が同じ高さに位置し、上記第3の本体の下端が、上記第1の本体の下端及び上記第2の本体の下端よりも低い位置に存在することができる。
【0012】
また、本発明に基づくスクラバー用バーナーは、上記第1の本体と上記第2の本体との間に配置されて上記第1の本体と上記第2の本体との間の分離距離を維持する第1の分離部品と、上記第2の本体と上記第3の本体との間に配置されて上記第2の本体と上記第3の本体との間の分離距離を維持する第2の分離部品とをさらに含むことができる。
【0013】
また、上記第1の分離部品及び上記第2の分離部品は有孔材料で構成することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明に基づくスクラバー用バーナーは、内部に配置された第1のノズルに供給される酸化剤のタイプ、及び外側に配置された第3のノズルに供給される酸化剤のタイプを廃ガスのタイプに応じて変化させることによって火炎安定性を高め、排出される一酸化炭素及び酸化窒素の発生を抑えることができる。
【0015】
また、本発明に基づくスクラバー用バーナーでは、外側に位置する第3のノズルの端部が内部に位置するノズルよりも下向きに突出することによって、火炎に流入する廃ガスに起因する火炎の不安定化を防ぐことができる。
【0016】
また、本発明に基づくスクラバー用バーナーでは、外側に位置する第3のノズルに耐食性材料を使用することによって、廃ガスによる腐食を防ぐことができる。
【0017】
また、本発明に基づくスクラバー用バーナーでは、有孔材料で構成された分離部品がノズルを支持するので、ノズル間の空間が一定に保たれることによって、燃料及び酸化剤が一貫して供給され、火炎を一貫して形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の実施形態によるスクラバー用バーナーの垂直断面図である。
図2図1のA-Aの水平断面図である。
図3図1のB-Bの水平断面図である。
図4】本発明の他の実施形態によるスクラバー用バーナーの垂直断面図である。
図5】本発明の実施形態によるスクラバー用バーナーが取り付けられたスクラバーの部分的垂直断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付図面及び実施形態を参照しながら本発明の実施形態によるスクラバー用バーナーについて詳細に説明する。
【0020】
最初に、本発明の実施形態によるスクラバー用バーナーについて説明する。
【0021】
図1は、本発明の実施形態によるスクラバー用バーナーの垂直断面図である。図2は、図1のA-Aの水平断面図である。図3は、図1のB-Bの水平断面図である。図4は、本発明の別の実施形態によるスクラバー用バーナーの垂直断面図である。
【0022】
図1図3を参照すると、本発明の実施形態によるスクラバー用バーナー(10)は、第1のノズル(110)、第2のノズル(120)、及び第3のノズル(130)を含む。上記スクラバー用バーナー(10)は、第1の分離部品(140)及び第2の分離部品(150)をさらに含むことができる。上記スクラバー用バーナー(10)は、第1のノズル(110)、第2のノズル(120)及び第3のノズル(130)が同じ中心軸を有する三重管の形状に形成することができる。上記スクラバー用バーナー(10)には、半導体プロセスによって発生する廃ガスを処理して燃焼できるようにするスクラバーが取り付けられる。
【0023】
上記スクラバー用バーナー(10)は、処理される廃棄ガスのタイプに応じて第1のノズル(110)、第2のノズル(120)及び第3のノズル(130)から燃料及び酸化剤を選択的に噴霧することができる。例えば、上記第1のノズル(110)は酸化剤を噴霧することができ、第2のノズル(120)は燃料を噴霧することができ、第3のノズル(130)は酸化剤を噴霧することができる。また、上記第1のノズルによって噴霧される酸化剤の酸素含有量と、第3のノズルによって噴霧される酸化剤の酸素含有量とは異なることができる。例えば、上記第1のノズル(110)から噴霧される酸化剤の酸素含有量は、第3のノズル(130)から噴霧される酸化剤の酸素含有量よりも多いことができる。このような場合、第2のノズル(120)によって噴霧された燃料が膨張すると、上記スクラバー用バーナー(10)は、第1のノズル(110)から噴霧された酸化剤を使用して内側に安定して火炎を形成することができる。また、上記スクラバー用バーナー(10)は、第3のノズル(130)によって噴霧される酸化剤を使用して安定して火炎を維持することができる。また、上記第1のノズルによって噴霧される酸化剤の酸素含有量は、第3のノズルによって噴霧される酸化剤の酸素含有量より相対的に少ないこともできる。
【0024】
また、上記第1のノズル(110)が酸化剤を噴霧し、上記第2のノズル(120)及び上記第3のノズル(130)が燃料を噴霧することもできる。このような場合、上記スクラバー用バーナー(10)では、第1のノズル(110)によって噴霧された酸化剤と、第2のノズル(120)及び第3のノズル(130)によって噴霧された燃料とが接触して火炎を形成する。特に、上記スクラバー用バーナー(10)は、内側に噴霧された酸化剤の方向に燃料が膨張するので、比較的内側に安定した火炎を形成することができる。
【0025】
また、上記第1のノズル(110)が酸化剤を噴霧し、第2のノズル(120)及び第3のノズル(130)が燃料と酸化剤とを混合した後にこれらを噴霧することもできる。また、上記第1のノズル(110)及び第3のノズル(130)が酸化剤を噴霧し、第2のノズル(120)が燃料と酸化剤とを混合してこれらを噴霧することもできる。このような場合、上記スクラバー用バーナー(10)では、燃料の一部が予め酸化剤と混合されてから噴霧されることによって酸化窒素の発生を抑えることができる。
【0026】
上記酸化剤には、酸素、CDA、空気、酸素+空気、酸素+CDA、酸素+窒素、CDA+窒素、空気+窒素、酸素+空気+窒素を使用することができる。また、上記燃料には、水素(H2)、メタン(CH4)、プロパン(C38)、天然ガス(CH4+C38+その他)を使用することができる。また、上記燃料には、全てのタイプの炭化水素燃料(Cnm)を使用することができる。
【0027】
以下の説明では、内部、内側又は内周は、図1の第1のノズル(110)の中心軸に向かう方向又は側を意味し、外部、外側又は外周は、その反対の方向又は側を意味する。また、上側又は上部は、図1の上側部分に向かう方向又は側を意味し、下側又は下部は、図1の下側部分に向かう方向又は側を意味する。
【0028】
上記第1のノズル(110)は、第1の本体(111)及び第1の供給管(113)を含むことができる。上記第1のノズル(110)は、スクラバー用バーナー(10)の最も内側に位置することができる。上記第1のノズル(110)は、酸化剤を噴霧することができる。上記第1のノズル(110)は、酸化剤が流れる第1のチャネル(110a)を形成することができる。
【0029】
上記第1の本体(111)は、上側部分及び下側部分が開口した管の形状に形成することができる。上記第1の本体(111)は、内部に形成された第1のチャネル(110a)を有することができる。上記第1の本体(111)は、第1の内径、第1の外径及び第1の高さを有することができる。上記第1の本体(111)の上側部分及び下側部分は、同じ第1の内径を有することができる。また、上記第1の本体(111)は、上側部分及び下側部分に同じ第1の直径を有することができる。すなわち、上記第1の本体(111)は、直線管の形状に形成することができる。上記第1の内径は、噴霧される酸化剤の量に従って適切な直径を有するように決定することができる。すなわち、上記第1の内径は、酸化剤が流れるのに必要な第1のチャネル(110a)の水平断面積に対応する直径として決定することができる。
【0030】
上記第1の本体(111)では、第1の外径が必要な強度レベル及び耐熱性レベルに従って決定され、適切な厚みを有するように形成することができる。上記第1の高さは、スクラバー用バーナー(10)が取り付けられるスクラバーの構造に応じて適切に決定することができる。上記第1の本体(111)は、下側が平面で構成されるように形成することができる。上記第1の本体(111)は、ステンレス鋼などの耐食性金属材料で構成することができる。上記第1の本体(111)は、F及びClなどの材料と接触する可能性があり、従って耐食性材料で構成することができる。
【0031】
上記第1の供給管(113)は、上記第1の本体(111)の内径と同じ内径を有する管とすることができる。上記第1の供給管(113)は、スクラバー用バーナー(10)が形成される位置に応じて直線又は曲線として形成することができる。上記第1の供給管(113)の下端は、第1の本体(111)の上端に接続されて、外部から供給された酸化剤を第1の本体(111)に供給する。
【0032】
上記第2のノズル(120)は、第2の本体(121)、第2のシールリング(122)、及び第2の供給管(123)を含むことができる。上記第2のノズル(120)は、スクラバー用バーナー(10)の第1のノズル(110)の外側に位置することができる。上記第2のノズル(120)は、燃料又は酸化剤のいずれか又は両方が流れることができる第2のチャネル(120a)を形成することができる。上記第2のノズル(120)は、燃料及び酸化剤で構成された混合ガスの燃料のみを噴霧することができる。
【0033】
上記第2の本体(121)は、上側部分及び下側部分が開口した管の形状に形成することができる。上記第2の本体(121)は、第2の内径、第2の外径及び第2の高さを有することができる。上記第2の本体(121)は、上側部分及び下側部分に同じ第2の内径を有することができる。また、上記第2の本体(121)は、上側部分及び下側部分に同じ外径を有することができる。すなわち、上記第2の本体(121)は、直線管の形状に形成することができる。上記第2の直径は、第1の本体(111)の第1の外径よりも大きいことができる。
【0034】
上記第2の本体(121)は、上記第1の本体(111)の外側に、中心軸が上記第1の本体(111)の中心軸と同じ位置にくるように配置することができる。例えば、上記第2の本体(121)は、水平断面を基準点として第1の本体(111)と同心円を形成するように第1の本体(111)と組み合わせることができる。上記第2の本体(121)は、第2のチャネル(120a)を形成するために第1の本体(111)の外周を完全に取り巻くように配置することができる。すなわち、上記第1の本体(111)は、上記第2の本体(121)の内部に挿入することができる。また、上記第2のチャネル(120a)は、第1の本体(111)の外周と第2の本体(121)の内周との間の空間で形成することができる。従って、上記第2の内径は、噴霧される燃料又は混合ガスの量及び第1の本体(111)の外径に応じて適切に決定することができる。すなわち、上記第2の内径は、第2のチャネル(120a)の水平断面積及び第1の外径によって決定することができる。上記第2のチャネル(120a)は、第2のノズル(120)によって噴霧された燃料、又は燃料及び酸化剤で構成された混合ガスが流れるチャネルを提供する。
【0035】
また、上記第2の高さは、スクラバー用バーナー(10)が取り付けられるスクラバーの構造に従って適切に決定することができる。上記第2の高さは、上記第1の本体(111)の第1の高さよりも低いことができる。上記第2の本体(121)は、下端が平面で構成されるように形成することができる。また、上記第2の本体(121)は、下端が第1の本体(111)の下端の高さと同一の高さに位置するように第1の本体(111)と組み合わせることもできる。従って、上記第2の本体(121)の上端は、第1の本体(111)の上端の位置よりも低い位置に存在することができる。上記第2の本体(121)の第2の外径は、必要な強度レベル及び耐熱性レベルに応じて決定され、適切な厚みで形成することができる。上記第2の本体(121)は、ステンレス鋼などの耐食性金属材料で形成することができる。上記第2の本体(121)は、F及びClなどの材料と接触する可能性があるため、耐食性材料で形成することができる。
【0036】
上記第2のシールリング(122)は、第2の貫通孔(122a)を含むことができる。上記第2のシールリング(122)は、第2の本体(121)の第2の内径又は第2の外径に対応する直径を有する板状に形成することができる。上記第2の貫通孔(122a)は、第1の本体(111)の第1の外径に対応する直径で形成することができる。上記第2のシールリング(122)は、第2の本体(121)の上端を密封して、第1の本体(111)が挿入されるチャネルを提供する。上記第1の本体(111)は、第2の貫通孔(122a)を通じて第2の本体(121)の内側に挿入されて組み合わせられる。
【0037】
上記第2の供給管(123)は、一定の内径を有する管とすることができる。上記第2の供給管(123)では、一端を第2のチャネル(120a)に接続するために第2の本体(121)の上側部分に組み合わせることができる。上記第2の供給管(123)は、スクラバー用バーナー(10)が形成される位置に応じて直線又は曲線を形成することができる。上記第2の供給管(123)は、外部から供給された燃料又は混合ガスを第2の本体(121)に供給する。
【0038】
上記第3のノズル(130)は、第3の本体(131)、第3のシールリング(132)、及び第3の供給管(133)を含むことができる。第3のノズルは、スクラバー用バーナー(10)の第2のノズル(120)の外側に位置することができる。上記第3のノズル(130)は、燃料及び酸化剤の少なくとも一方が流れる第3のチャネル(130a)を形成することができる。上記第3のノズル(130)は、燃料のみを噴霧することも、又は燃料及び酸化剤で構成された混合ガスを噴霧することもできる。
【0039】
上記第3の本体(131)は、上側部分及び下側部分が開口した管の形状に形成することができる。上記第3の本体(131)は、第3の内径、第3の外径及び第3の高さを有することができる。上記第3の本体(131)は、上部及び下部に同じ内径を有することができる。また、上記第3の本体(131)は、上部及び下部に同じ外径を有することができる。すなわち、上記第3の本体(131)は、直線管の形状に形成することができる。上記第3の内径は、第2の本体(121)の外径よりも大きいことができる。上記第3の本体(131)は、その軸が第1の本体(111)の中心軸と同じ位置にくるように第2の本体(121)の外側に配置することができる。例えば、上記第2の本体(121)は、第3の本体(131)の内側に挿入することができる。また、上記第3の本体(131)は、水平断面を基準点として第1の本体(111)及び第2の本体(121)と同心円を形成するように第2の本体(121)と組み合わせることができる。
【0040】
上記第3の本体(131)の内周は、第2の本体(121)の外周全体を取り巻いて第3のチャネル(130a)を形成するように配置することができる。上記第3のチャネル(130a)は、第2の本体(121)の外周と第3の本体(131)の内周との間の空間として形成することができる。従って、上記第3の内径は、噴霧される燃料又は混合ガスの量及び第2の本体(121)の外径に従って適切に決定することができる。すなわち、第3の直径は、第3のチャネル(130a)の水平断面積及び第2の外径に従って決定することができる。上記第3のチャネル(130a)は、第3のノズル(130)によって噴霧された酸化剤、又は燃料及び酸化剤で構成された混合ガスが流れるチャネルを提供する。
【0041】
また、上記第3の高さは、スクラバー用バーナー(10)が取り付けられるスクラバーの構造に従って適切に決定することができる。上記第3の高さは、第2の本体(121)の第2の高さよりも低いことができる。上記第3の本体(131)は、下端が平面を形成するように形成することができる。また、上記第3の本体(131)は、下端が第1の本体(111)の下端及び第2の本体(121)の下端と同じ高さを有するように第2の本体(121)と組み合わせることができる。上記第3の本体(131)は、第2の本体(121)の上端よりも下方に位置することができる。
【0042】
一方で、別の実施形態によれば、図4を参照すると、上記第3の本体(131)の下端は、第1の本体(111)の下端及び第2の本体(121)の下端よりも低いことができる。この時、上記第1の本体(111)及び第2の本体(121)は同じ高さに位置することができる。上記第3の本体(131)は、形成された火炎の外側を取り巻くことによって、火炎が形成された領域への廃ガスの流入を遮断することができる。従って、上記スクラバー用バーナー(10)は、半導体プロセスにおいて供給される廃ガスによって火炎が消えてしまうのを防ぐことができる。特に、たとえ上記半導体プロセスにおいて供給される廃ガスに相当量の窒素が含まれている場合でも火炎の消滅を防ぐことができる。
【0043】
また、具体的に図示してはいないが、上記スクラバー用バーナー(10)は、予め燃料及び酸化剤を混合させることによって燃焼効率を高めるために、或いは燃料の逆膨張(reverse expansion)によって燃焼効率を高めるために、第1の本体(111)、第2の本体(121)及び第3の本体(131)の下端の高さを異ならせることもできる。
【0044】
上記第3の本体(131)の第3の外径は、必要な強度レベル及び耐熱性レベルに従って決定され、第3の本体は適切な厚みで形成することができる。上記第3の本体(131)は、ステンレス鋼などの耐食性金属材料で形成することができる。上記第3の本体(131)は、F及びClなどの材料と接触する可能性があるため耐食性材料で形成することができる。
【0045】
上記第3のシールリング(132)は、第3の貫通孔(132a)を含むことができる。上記第3のシールリング(132)は、上記第3の本体(131)の第3の内径又は第3の外径に対応する直径を有する板で形成することができる。上記第3の貫通孔(132a)は、第2の本体(121)の第2の外径に対応する直径で形成することができる。上記第3のシールリング(132)は、第3の本体(131)の上端を密封しながら、第2の本体(121)が挿入されるチャネルを提供する。上記第2の本体(121)は、第3の貫通孔(132a)を通じて第3の本体(131)の内側に挿入される。
【0046】
上記第3の供給管(133)は、一定の内径を有する管として形成することができる。上記第3の供給管(133)の一端は、第3の本体(131)の上側部分と組み合わさりながら第3のチャネル(130a)に接続することができる。上記第3の供給管(133)は、スクラバー用バーナー(10)が形成される位置に応じて直線又は曲線として形成することができる。上記第3の供給管(133)は、外部から供給された燃料又は混合ガスを第3の本体(131)に供給する。
【0047】
上記第1の分離部品(140)は、ブロック、棒又は板の形状であり、第1の本体(111)と第2の本体(121)との間の距離に対応する長さ又は幅で形成することができる。上記第1の分離部品(140)は、第1の本体(111)の外径と第2の本体(121)の外径との間の距離に対応する長さで形成することができる。このような場合、上記第1の分離部品(140)の内端は、第1の本体(111)の外周に接触することができ、外端は、第2の本体(121)を貫通することによって外周に露出するように組み合わさることができる。また、上記第1の分離部品(140)は、第1の本体(111)の外径と第2の本体(121)の内径との間の距離に対応する長さで形成することができる。このような場合、上記第1の分離部品(140)の内端は、第1の本体(111)の外周に接触し、その外端は、第2の本体(121)の内周に接触することができる。上記第1の分離部品(140)の内端は、第1の本体(111)の外径又は内径に対応する円弧の形状に形成され、外端は、第2の本体(121)の内径又は外径に対応する円弧の形状に形成することができる。
【0048】
上記第1の分離部品(140)は、有孔材料(perforated material)で形成することができる。例えば、上記第1の分離部品(140)は、有孔板、ビード、有孔発泡体、焼結板、金属繊維及び充填層などの材料で構成することができる。
【0049】
上記第1の分離部品(140)のうちの1つ又は2つ以上は、第1の本体(111)の高さ方向に従って分離されることによって配置することができる。また、上記第1の分離部品(140)のうち少なくとも2つは、第1の本体(111)の周方向に沿って互いに分離されることによって配置することができる。上記第1の分離部品(140)は、第1の本体(111)及び第2の本体(121)を支持することによって、第1の本体(111)と第2の本体(121)との間の分離距離を維持する。具体的には、上記第1の分離部品(140)の内側及び外側は、第1の本体(111)の外周と第2の本体(121)の内周との間の空間が一定に保たれるように第1の本体(111)及び第2の本体(121)とそれぞれ組み合わされる。
【0050】
上記第2の分離部品(150)は、ブロック、棒又は板の形状であり、第2の本体(121)と第3の本体(131)との間の距離に対応する長さ又は幅で形成することができる。上記第2の分離部品(150)は、第2の本体(121)の外径と第3の本体(131)の外径との間の距離に対応する長さで形成することができる。このような場合、上記第2の分離部品(150)は、その内側端部が第2の本体(121)の外周に接触し、外側端部が第3の本体(131)を貫通して外周に露出されるように組み合わさることができる。また、上記第2の分離部品(150)は、第2の本体(121)の外径と第3の本体(131)の内径との間の距離に対応する長さで形成することができる。このような場合、上記第2の分離部品(150)の内側端部は、第2の本体(121)の外周に接触することができ、外側端部は、第3の本体(131)の内周に接触することができる。上記第2の分離部品(150)の内側端部は、第2の本体(121)の外径又は内径に対応する円弧の形状に形成することができ、外側端部は、第3の本体(131)の内径又は外径に対応する円弧の形状に形成することができる。
【0051】
上記第2の分離部品(150)は、有孔材料で形成することができる。例えば、上記第2の分離部品(150)は、有孔板、ビード、有孔発泡体、焼結板、金属繊維及び充填層などの材料で形成することができる。
【0052】
上記第2の分離部品(150)のうちの1つ又は2つ以上は、第2の本体(121)の高さ方向に沿って分離されることによって配置することができる。また、上記第2の分離コンポーネント(150)のうち少なくとも2つは、第2の本体(121)の周方向に沿って互いに分離して配置することができる。上記第2の分離部品(150)は、第2の本体(121)及び第3の本体(131)を支持することによって、第2の本体(121)と第3の本体(131)との間の分離距離を維持する。具体的には、上記分離部品(150)の内側及び外側は、第2の本体(121)の外周と第3の本体(131)の内周との間の距離を一定に保つように第2の本体(121)及び第3の本体(131)とそれぞれ組み合わされる。
【0053】
上記スクラバー用バーナー(10)は、第1の本体(111)、第2の本体(121)及び第3の本体(131)が互いに分離できるように組み合わさることができる。例えば、上記第2の本体(121)の第2のシールリング(122)は、第1の本体(111)の外周と分離可能に組み合わさることができる。また、上記第3の本体(131)の第3のシールリング(132)は、第2の本体(121)の外周と分離可能に組み合わさることができる。また、上記第1の分離部品(140)及び第2の分離部品(150)は、第1の本体(111)及び第2の本体(121)、又は第2の本体及び第3の本体(131)とそれぞれ組み合わさることができる。従って、上記スクラバー用バーナー(10)のいずれか1つの本体が激しく腐食した場合には、該当する本体を交換することによって全体的な維持費を抑えることができる。
【0054】
また、上記スクラバー用バーナー(10)は、第1のノズル(110)及び第3のノズル(130)から噴霧される酸化剤を調整することによって、多燃料燃焼(fuel rich combustion)の状態で部分的酸化炎(partial oxidizing flames)を形成することができる。従って、上記スクラバー用バーナー(10)は、部分的酸化炎によって発生する水素ラジカルを使用することによってNF3及びCF4のDRE(%)を高めることができる。
【0055】
また、上記スクラバー用バーナー(10)は、半導体製造プロセスによって排出されるPFCガスのタイプなどの廃ガスのタイプに応じて、第1のノズル(110)及び第2のノズル(120)から噴霧される酸化剤のタイプを区別することによって火炎の温度及び強さを調整することにより、PFCガスのDRE(%)を高めることもできる。
【0056】
また、上記スクラバー用バーナー(10)は、第1のノズル(110)又は第3のノズル(130)から噴霧される酸化剤に酸素又は窒素の量を減少させた混合ガスを使用することによって、燃焼工程中に発生する一酸化炭素の量及び酸化窒素の量を抑えることもできる。
【0057】
本発明の実施形態によるスクラバー用バーナーが取り付けられたスクラバーについて概略的に説明する。
【0058】
図5は、本発明の実施形態によるスクラバー用バーナーが取り付けられたスクラバー部分の部分垂直断面図である。
【0059】
上記スクラバーは、バーナー(10)、ハウジング(20)及び廃ガス流入管(30)を含めることによって形成することができる。上記スクラバーは、半導体製造工程から排出される廃ガスを処理することができる。上記スクラバーのハウジング(20)及び廃ガス流入管(30)は多様な構造で形成することができ、図5に示す構造は例示的な構造である。
【0060】
上記スクラバーについては図示していないが、ハウジング(20)の下部に位置し、廃ガスを燃焼させる燃焼室及び貯水槽をさらに含むことができる。
【0061】
なお、上記ハウジング(20)及び上記廃ガス流入管(30)はスクラバーによって使用される一般的構造であるため、ここでは具体的な説明を省略する。
【0062】
上記スクラバー用バーナー(10)は、上述した図1図4によるスクラバー用バーナー(10)として形成することができる。
【0063】
スクラバー用バーナー(10)内で火炎が形成されると、上記スクラバーは、廃ガス流入管(30)を通じて廃ガスを取り込むことによって廃ガスを燃焼させることができる。この時、上記廃ガス流入管(30)から流入した廃ガスは、火炎に接触した後に加熱されることによって燃焼することができる。
【0064】
上記の説明は、本発明によるスクラバー用バーナーを具体化するための実施形態にすぎない。本発明は、上記実施形態によって限定されるものではない。以下の特許請求の範囲において主張するように、本発明の技術的趣旨には、本発明が属する当業者が本発明の要旨から逸脱することなく様々な変更を行うことができる範囲も含まれる。
【符号の説明】
【0065】
110:第1のノズル
111:第1の本体
113:第1の供給管
120:第2のノズル
121:第2の本体
122:第2のシーリングリング
123:第2の供給管
130:第3のノズル
131:第3の本体
132:第3のシーリングリング
133:第3の供給管
140:第1の分離部品
150:第2の分離部品
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】