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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-31
(54)【発明の名称】ポータブル掃除機
(51)【国際特許分類】
   A47L 5/24 20060101AFI20221024BHJP
【FI】
A47L5/24 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022513291
(86)(22)【出願日】2019-11-22
(85)【翻訳文提出日】2022-04-15
(86)【国際出願番号】 CN2019120426
(87)【国際公開番号】W WO2021036042
(87)【国際公開日】2021-03-04
(31)【優先権主張番号】201910816192.6
(32)【優先日】2019-08-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520441349
【氏名又は名称】追▲べき▼創新科技(蘇州)有限公司
【氏名又は名称原語表記】Dreame Innovation Technology (Suzhou) Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】Bldg. E3, Shangjinwan Headquarters Economic Park, 2288 Wuzhong Ave., Yuexi St., Wuzhong Dist., Suzhou City, Jiangsu Province, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】郭 振科
(72)【発明者】
【氏名】張 如
(57)【要約】
ポータブル掃除機は、筐体(1)と筐体(1)に配置された濾過アセンブリ(3)を含む。筐体(1)は、集塵シリンダー(11)と、ダストシールドカバー(12)と、本体(15)とを含む。集塵シリンダー(11)は、内部が中空であり、且つ端部が開放して、両端に位置する空気入口ポート(111)とフィッティングポート(112)を形成する。フィッティングポート(112)にダストスクレイピング構造が設けられる。ダストシールドカバー(12)は、空気入口ポート(111)を開閉するために、集塵シリンダー(11)の空気入口ポート(111)に回転可能に接続される。本体(15)は、内部が中空であり、且つ集塵シリンダー(11)のフィッティングポート(112)に分離可能に突合せ接続される。ダストシールドカバー(12)と本体(15)との間に双方向ロック構造が設けられる。双方向ロック機構を配置することで、ダストシールドカバー(12)の開き及び掃除機主体とのダストスクレイピングシリンダー(14)の分離を同期して行うことができるため、2つ以上のステップを必要とする元の操作プロセスが1つのステップのみに削減され、操作プロセスが簡素化され、掃除機の使用利便性が向上する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポータブル掃除機であって、筐体(1)と前記筐体(1)内に配置された濾過アセンブリ(3)を含み、前記筐体(1)は、集塵シリンダー(11)と、ダストシールドカバー(12)と、本体(15)と、を含み、
前記集塵シリンダー(11)は、内部が中空であり、且つ端部が開放して、両端に位置する空気入口ポート(111)とフィッティングポート(112)を形成し、前記フィッティングポート(112)にダストスクレイピング構造が設けられ、
前記ダストシールドカバー(12)は、前記空気入口ポート(111)を開閉するために、前記集塵シリンダー(11)の空気入口ポート(111)に回転可能に接続され、前記本体(15)は、内部が中空であり、且つ前記集塵シリンダー(11)のフィッティングポート(112)に分離可能に突き合せ接続され、
前記ダストシールドカバー(12)と前記本体(15)との間に双方向ロック構造が設けられ、この双方向ロック構造は、前記双方向ロック構造がロックされた状態で、前記ダストシールドカバー(12)が前記空気入口ポート(111)を開くことができないとともに、前記集塵シリンダー(11)が前記本体(15)と分離することができないように、前記ダストシールドカバー(12)及び前記本体(15)を前記集塵シリンダー(11)と同期してロック又はロック解除するために使用される、ことを特徴とするポータブル掃除機。
【請求項2】
前記双方向ロック構造は、
前記集塵シリンダー(11)の外側壁に設けられ、前記集塵シリンダー(11)の軸線方向に沿って延びるロックガイド溝(113)と、
前記ロックガイド溝(113)内に対称的に配置された2組のロックタング(115)を、を含み、
前記ロックタング(115)は、ロック解除状態とロック状態との間で切り替えるように、前記ロックガイド溝(113)に対して回転可能であり、前記ロックタング(115)は、ロックタング本体(1151)とロックタング締結部(1154)を含み、前記ロックタング締結部(1154)は、前記ロックガイド溝(113)の外部に位置し、前記ロックタング(115)が前記ロック状態にあるとき、前記ロックタング締結部(1154)は、前記ダストシールドカバー(12)又は前記本体(15)と締結して、前記ダストシールドカバー(12)が前記空気入口ポート(111)を開くことを阻止するか、又は前記集塵シリンダー(11)が前記本体(15)と分離することを阻止する、ことを特徴とする請求項1に記載のポータブル掃除機。
【請求項3】
各組の前記ロックタング(115)にリセット部材(1153)が弾性的に接続され、前記リセット部材(1153)は、前記ロックガイド溝(113)内に配置され、且つ前記ロックタング(115)に作用し、前記リセット部材(1153)は弾性変形することができ、前記リセット部材(1153)は、前記ロックタング(115)をロック方向に沿って回転させて、前記ロック解除状態から前記ロック状態にリセットするために使用される、ことを特徴とする請求項2に記載のポータブル掃除機。
【請求項4】
前記ロックガイド溝(113)には、前記ロックタング(115)に対応する2組のロックベース(1131)が設けられ、前記ロックタング本体(1151)の中央セグメントの付近に回転軸(1152)が形成され、前記ロックタング本体(1151)は、前記回転軸(1152)を介して前記ロックベース(1131)に回転可能に接続される、ことを特徴とする請求項3に記載のポータブル掃除機。
【請求項5】
前記双方向ロック構造はロック解除アセンブリを含み、前記ロック解除アセンブリは、前記ロックタング本体(1151)に作用して、前記ロックタング(115)を前記ロック解除方向に沿って回転させて、前記ロック状態から前記ロック解除状態に切り替え、前記ロック解除方向は前記ロック方向とは異なる、ことを特徴とする請求項3に記載のポータブル掃除機。
【請求項6】
前記ロック解除アセンブリは、
前記ロックタング本体(1151)を被覆するために前記ロックガイド溝(113)上に被覆配置された保護カバー(13)と、
前記保護カバー(13)内に摺動可能に嵌設されたロック解除ブロック(131)と、を含み、
前記ロック解除ブロック(131)は、前記ロックタング本体(1151)に作用して、前記ロックタング(115)を前記ロック解除方向に沿って回転させて、前記ロック状態から前記ロック解除状態に切り替える、ことを特徴とする請求項5に記載のポータブル掃除機。
【請求項7】
前記ダストスクレイピング構造は、前記フィッティングポート(112)に内接するダストスクレイピングシリンダー(14)を含み、前記濾過アセンブリ(3)は、気流の流れ方向に沿って順に連通して接続された空気案内管(31)、粗濾過網(32)及び固定シリンダー(33)を含み、
ダストシールドカバー(12)には、空気を吸引するための空気吸引ポート(123)が設けられ、前記空気案内管(31)及び粗濾過網(32)は、前記集塵シリンダー(11)内に配置され、前記集塵シリンダー(11)の内側壁と間隔をおいて配置され、前記空気案内管(31)は、前記空気吸引ポート(123)に密封的に突き合せ接続され、前記固定シリンダー(33)は、前記フィッティングポート(112)から突き出て前記ダストスクレイピングシリンダー(14)内に延び、前記固定シリンダー(33)の外側壁は、前記ダストスクレイピングシリンダー(14)の内側壁に貼りつく、ことを特徴とする請求項1に記載のポータブル掃除機。
【請求項8】
前記ダストスクレイピングシリンダー(14)の前記集塵シリンダー(11)との接続箇所にダストスクレイピングリング(141)が固定接続され、前記ダストスクレイピングリング(141)は、前記ダストスクレイピングシリンダー(14)の端部で前記ダストスクレイピングシリンダー(14)と結合され、該ダストスクレイピングシリンダー(14)の外周から漸次縮小する形で前記集塵シリンダー(11)の内部に延び、それによって、前記ダストスクレイピングリング(141)の口径がその延伸方向に漸次縮小する、ことを特徴とする請求項7に記載のポータブル掃除機。
【請求項9】
前記ダストスクレイピングリング(141)は、その末端で収縮して、環状の閉じていないダストスクレイピングポート(1411)を形成し、前記ダストスクレイピングリング(141)は、前記ダストスクレイピングポート(1411)を介して、前記粗濾過網(32)上に摺動可能にスリーブ接続され、
前記ダストスクレイピングリング(141)は、そのダストスクレイピングポート(1411)で前記粗濾過網(32)の外側壁との弾性接触を維持する、ことを特徴とする請求項7に記載のポータブル掃除機。
【請求項10】
前記本体(15)内に精密濾過チャンバー(151)と真空発生チャンバー(152)が気流の流れ方向に沿って順に連通して配置され、前記ダストスクレイピングシリンダー(14)は、前記精密濾過チャンバー(151)に選択的に出入りし、前記真空発生チャンバー(152)内に真空発生器(21)が設けられる、ことを特徴とする請求項7に記載のポータブル掃除機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、掃除機の分野に関し、特にポータブル掃除機に関する。
【背景技術】
【0002】
既存の掃除機は、一般的に、塵と空気を分離するのにサイクロン分離式の構造を採用している。この塵と空気の分離構造は、作業中にその濾過網に大量の塵埃、綿の繊維などの汚物が非常に容易に蓄積して巻き込まれる。堆積したこれらの汚物を清掃する必要がある場合、ダストカップ、濾過網などの部品をすべて分解して取り外す必要がある。分解は煩雑であり、且つ組み立ては誤りが発生しやすい。頻繁な分解と組み立ては、各部品のマッピングの緩みにつながりやすく、掃除機の使用寿命及び除塵効果を低下させる。分解と組み立てのプロセスでは、操作者の手が大量の汚物で汚れやすく、操作空間も発塵による2次汚染を受けやすい。また、ダストカップの開けと分解の操作は比較的煩雑であり、掃除機本体とのワンタッチ分離を実現できない。それにより、塵埃の清掃プロセスが煩雑になり、且つ大量の時間がかかる。
【0003】
これに鑑みて、上記の問題を解決するためのポータブル掃除機を開発する必要がある。
【発明の概要】
【0004】
従来技術における欠点に対し、本発明の目的は、双方向ロック機構を配置することで、ダストシールドカバーの開き及び掃除機主体とのダストスクレイピングシリンダーの分離を同期して行うことができるため、2つ以上のステップを必要とする元の操作プロセスが1つのステップのみに削減され、操作プロセスが簡素化され、掃除機の使用利便性が向上するポータブル掃除機を提供することである。
【0005】
本発明による上記の目的及び他の利点を実現するために、ポータブル掃除機を提供する。ポータブル掃除機は、
筐体と前記筐体内に配置された濾過アセンブリを含み、前記筐体は、集塵シリンダーと、ダストシールドカバーと、本体と、を含み、
前記集塵シリンダーは、内部が中空であり、且つ端部が開放して、両端に位置する空気入口ポートとフィッティングポートを形成し、
前記ダストシールドカバーは、前記空気入口ポートを開閉するために、前記集塵シリンダーの空気入口ポートに回転可能に接続され、
前記ダストスクレイピングシリンダーは、内部が中空であり、一端が前記集塵シリンダーのフィッティングポートに内接し、
前記本体は、内部が中空であり、前記集塵シリンダーのフィッティングポートに分離可能に突き合せ接続され、
前記ダストシールドカバーと前記本体との間に双方向ロック構造が設けられ、この双方向ロック構造は、前記双方向ロック構造がロックされた状態で、前記ダストシールドカバーが前記空気入口ポートを開くことができないとともに、前記集塵シリンダーが前記本体と分離することができないように、前記ダストシールドカバー及び前記本体を前記集塵シリンダーと同期してロック又はロック解除するために使用される。
【0006】
好ましくは、前記双方向ロック構造は、
前記集塵シリンダーの外側壁に設けられ、前記集塵シリンダーの軸線方向に沿って延びるロックガイド溝と、
前記ロックガイド溝内に対称的に配置された2組のロックタングと、を含み、
前記ロックタングは、ロック解除状態とロック状態との間で切り替えるように、前記ロックガイド溝に対して回転可能であり、前記ロックタングは、ロックタング本体とロックタング締結部を含み、前記ロックタング締結部は、前記ロックガイド溝の外部に位置し、前記ロックタングが前記ロック状態にあるとき、前記ロックタング締結部は、前記ダストシールドカバー又は前記本体と締結して、前記ダストシールドカバーが前記空気入口ポートを開くことを阻止するか、又は前記集塵シリンダーが前記本体と分離することを阻止する。
【0007】
好ましくは、各組の前記ロックタングにリセット部材が弾性的に接続され、前記リセット部材は、前記ロックガイド溝内に配置され、且つ前記ロックタングに作用し、前記リセット部材は弾性変形することができ、前記リセット部材は、前記ロックタングをロック方向に沿って回転させて、前記ロック解除状態から前記ロック状態にリセットするために使用される。
【0008】
好ましくは、前記ロックガイド溝には、前記ロックタングに対応する2組のロックベースが設けられ、前記ロックタング本体の中央セグメントの付近に回転軸が形成され、前記ロックタング本体は、前記回転軸を介して前記ロックベースに回転可能に接続される。
【0009】
好ましくは、前記双方向ロック構造はロック解除アセンブリを含み、前記ロック解除アセンブリは、前記ロックタング本体に作用して、前記ロックタングを前記ロック解除方向に沿って回転させて、前記ロック状態から前記ロック解除状態に切り替え、前記ロック解除方向は前記ロック方向とは異なる。
【0010】
好ましくは、前記ロック解除アセンブリは、
前記ロックタング本体を被覆するために前記ロックガイド溝上に被覆配置された保護カバーと、
前記保護カバー内に摺動可能に嵌設されたロック解除ブロックと、を含み、
前記ロック解除ブロックは、前記ロックタング本体に作用して、前記ロックタングを前記ロック解除方向に沿って回転させて、前記ロック状態から前記ロック解除状態に切り替える。
【0011】
好ましくは、前記ダストスクレイピング構造は、前記フィッティングポートに内接するダストスクレイピングシリンダーを含み、前記濾過アセンブリは、気流の流れ方向に沿って順に連通して接続された空気案内管、粗濾過網及び固定シリンダーを含み、
ダストシールドカバーには、空気を吸引するための空気吸引ポートが設けられ、前記空気案内管及び粗濾過網は、前記集塵シリンダー内に配置され、前記集塵シリンダーの内側壁と間隔をおいて配置され、前記空気案内管は、前記空気吸引ポートに密封的に突き合せ接続され、前記固定シリンダーは、前記フィッティングポートから突き出て前記ダストスクレイピングシリンダー内に延び、前記固定シリンダーの外側壁は、前記ダストスクレイピングシリンダーの内側壁に貼りつく。
【0012】
好ましくは、前記ダストスクレイピングシリンダーの前記集塵シリンダーとの接続箇所にダストスクレイピングリングが固定接続され、前記ダストスクレイピングリングは、前記ダストスクレイピングシリンダーの端部で前記ダストスクレイピングシリンダーと結合され、該ダストスクレイピングシリンダーの外周から漸次縮小する形で前記集塵シリンダーの内部に延び、それによって、前記ダストスクレイピングリングの口径がその延伸方向に漸次縮小する。
【0013】
好ましくは、前記ダストスクレイピングリングは、その末端で収縮して、環状の閉じていないダストスクレイピングポートを形成し、前記ダストスクレイピングリングは、前記ダストスクレイピングポートを介して、前記粗濾過網上に摺動可能にスリーブ接続され、
前記ダストスクレイピングリングは、そのダストスクレイピングポートで前記粗濾過網の外側壁と弾性接触を維持する。
【0014】
好ましくは、前記本体内に精密濾過チャンバーと真空発生チャンバーが気流の流れ方向に沿って順に連通して配置され、前記ダストスクレイピングシリンダーは、前記精密濾過チャンバーに選択的に出入りし、前記真空発生チャンバー内に真空発生器が設けられる。
【0015】
従来技術と比較して、本発明の有益な効果は、以下のとおりである。双方向ロック機構を配置することで、ダストシールドカバーの開き及び掃除機主体とのダストスクレイピングシリンダーの分離を同期して行うことができるため、2つ以上のステップを必要とする元の操作プロセスが1つのステップのみに削減され、操作プロセスが簡素化され、掃除機の使用利便性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施形態によって提案されたポータブル掃除機の斜視図である。
図2】本発明の一実施形態によって提案されたポータブル掃除機の分解図である。
図3】本発明の一実施形態によって提案されたポータブル掃除機のダストスクレイピング構造の分解図である。
図4】本発明の一実施形態によって提案されたポータブル掃除機の縦断面図である。
図5】本発明の一実施形態によって提案されたポータブル掃除機の斜視図上の縦断面図である。
図6】本発明の一実施形態によって提案されたポータブル掃除機のダストスクレイピング構造の縦断面図である。
図7】本発明の別の実施形態によって提案されたポータブル掃除機のダストスクレイピング構造の縦断面図である。
図8】本発明の一実施形態によって提案されたポータブル掃除機の本体の縦断面図である。
図9】本発明の一実施形態によって提案されたポータブル掃除機のガイド経路の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明は、添付の図面と併せて以下でさらに詳細に説明する。本発明の前述及び他の目的、特徴、態様及び利点は、当業者が明細書のテキストを参照して実施することを可能にするために、さらに明らかになる。
【0018】
添付の図面では、明確にするために、形状及びサイズを拡大することができ、同じ又は類似した部材を示すために、すべての図面で同じ符号を使用する。
【0019】
以下の説明では、中心、厚さ、高さ、長さ、前部、背部、後部、左側、右側、頂部、底部、上部、下部などの用語は、各添付の図面に示される構造に関連して定義される。特に、「高さ」は、頂部から底部までのサイズに相当し、「幅」は、左側から右側までのサイズに相当し、「深さ」は、前から後までのサイズに相当する。これらは相対的な概念であるため、様々な位置、様々な使用状態に応じて変化する可能性があるので、これら又は他の方位を限定的な用語として解釈するべきではない。
【0020】
付着、連結などに関する用語(例えば、「接続」と「付着」)は、他の方法で明示的に指定されない限り、中間構造を介してこれらの構造が互いに直接又は間接的に固定又は付着される関係、及び可動又は剛性の付着又は関係を指す。
【0021】
本発明の一実施形態によれば、図3及び図6と併せて、以下のことがわかる。ダストスクレイピング構造は、集塵シリンダー11と本体15を含む。
【0022】
前記集塵シリンダー11は、内部が中空であり、且つ端部が開放して、両端に位置する空気入口ポート111とフィッティングポート112を形成し、前記フィッティングポート112にダストスクレイピング構造が設けられる。
前記本体15は、内部が中空であり、前記集塵シリンダー11のフィッティングポート112に分離可能に突き合せ接続される。
前記本体15が前記集塵シリンダー11のフィッティングポート112に突き合せ接続されると、前記ダストスクレイピングシリンダー14は、前記本体15内に同軸に嵌入される。前記ダストスクレイピングシリンダー14の前記集塵シリンダー11との接続箇所にダストスクレイピングリング141が固定接続される。
【0023】
図6図7を参照されたい。ダストスクレイピングリング141がさらに詳細に示される。前記ダストスクレイピングリング141は、前記ダストスクレイピングシリンダー14の端部で前記ダストスクレイピングシリンダー14と結合され、該ダストスクレイピングシリンダー14の外周から漸次縮小する形で前記集塵シリンダー11の内部に延び、それによって、前記ダストスクレイピングリング141の口径がその延伸方向に漸次縮小する。ダストを除去するときに、集塵シリンダー11を押してダストスクレイピングシリンダー14を動かして、ダストスクレイピングリング141を直線的に運動させるように駆動することで、ダストスクレイピングリング141を濾過網上の汚物層に押し込む。ダストスクレイピングリング141は運動し続けて、濾過網上の汚物を継続的にこすり落とす。濾過網上の汚物を完全に除去するまで、上記のダスト除去操作を数回繰り返す。このダスト除去プロセスは、塵と空気分離構造を分解する必要がなく、濾過網上に堆積した汚物をこすり落とすことができ、操作が簡単なだけでなく、操作者及び操作空間を汚染することもなく、掃除機の掃除しやすさ及び掃除過程の清潔さが向上する。
【0024】
ダストスクレイピングリング141に適した材料は、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、シリカゲルなどの任意の適切な弾性耐摩耗性材料である。
【0025】
図6を参照されたい。ダストスクレイピングリング141の強化構造がさらに詳細に示される。前記ダストスクレイピングリング141の前記ダストスクレイピングシリンダー14との固定接続箇所に、前記ダストスクレイピングリング141の内側根元部に密着する内支持リング142が形成される。また、前記集塵シリンダー11の前記ダストスクレイピングシリンダー14との接続箇所に、前記ダストスクレイピングリング141の外側根元部に密着する外支持リング116が形成される。内支持リング142及び外支持リング116のサンドイッチ状構造により、ダストスクレイピングリング141の根元部を内支持リング142と外支持リング116に挟持することで、ダストスクレイピングリング141の安定性を向上させることができ、さらに、ダスト除去中にダストスクレイピングリング141が曲がったり折れたりすることが防止され、ダストスクレイピングリング141の耐用性が向上する。また、ダストスクレイピングリング141は、追加の接続部材(例えば、ねじ、ボルトなどの接続部材)を必要とせずに固定される。これにより、ダストスクレイピング構造全体の部品の数が減少し、総重量及び組み立ての複雑さが軽減される。
【0026】
図7を参照すると、前記ダストスクレイピングシリンダー14の外側壁と前記本体15の内側壁とは摺動可能に接続されることがわかる。
【0027】
さらに、前記ダストスクレイピングシリンダー14と前記本体15との間に、前記ダストスクレイピングシリンダー14の運動経路をガイドするためのガイド構造がさらに設けられる。
【0028】
まず、図2を参照されたい。ガイド構造がより詳細に示される。前記ガイド構造は、
前記ダストスクレイピングシリンダー14の外側壁又は前記本体15の内側壁に配置されたガイド経路154と、
前記本体15の内側壁又は前記ダストスクレイピングシリンダー14の外側壁に配置されたガイド端子142と、を含む。
前記ダストスクレイピングシリンダー14が前記本体15内に嵌入されると、前記ガイド端子142は前記ガイド経路154とのフィッティング接続を維持する。
【0029】
図8図9を参照されたい。ガイド経路154がさらに詳細に示される。前記ガイド経路154は、
延伸方向が前記ダストスクレイピングシリンダー14の軸線又は前記本体15の軸線と平行であるガイドセグメント1541と、
一端が前記ガイドセグメント1541の一端と連通するロック解除セグメント1542と、
一端が前記ロック解除セグメント1542の他端と連通する導入セグメント1543と、を含む。
前記導入セグメント1543の延伸方向は、前記ガイドセグメント1541の延伸方向と一致し、前記ロック解除セグメント1542は、前記導入セグメント1543又は前記ガイドセグメント1541に垂直である。
【0030】
再び図2を参照されたい。好ましい実施形態では、ガイド端子142は、ダストスクレイピングシリンダー14の末端の外側壁に配置され、ダストスクレイピングシリンダー14の周方向に等距離で3つ配置される。ガイド経路154は、本体15の内側壁の周方向に等距離で3つ配置され、前記導入セグメント1543は、その延伸方向に沿って本体15の外側に通じ、且つ前記フィッティングポート112に対向する。
【0031】
上記では、ガイド構造の基本的な構造について十分に説明しており、当業者であれば、次のようなフィッティング接続プロセスを理解するであろう。ダストスクレイピングシリンダー14と集塵シリンダー11を突き合せ接続しようとするとき、ガイド端子142を導入セグメント1543の入口に合わせ、ガイド端子142が導入セグメント1543を通るまで、ダストスクレイピングシリンダー14と集塵シリンダー11との間の距離を徐々に短縮する。次に、ガイド端子142がロック解除セグメント1542を通るまで、ロック解除セグメント1542の延伸方向に沿って対応する角度だけ集塵シリンダー11を回転させる。その後、ダストスクレイピングシリンダー14と集塵シリンダー11との間の距離を短縮し続け、ガイド端子142がガイドセグメント1541を通るようにガイド端子142を押し、そして最終的に、ダストスクレイピングシリンダー14と集塵シリンダー11とを突き合せ接続する。逆に、ダストスクレイピングシリンダー14と集塵シリンダー11を分離しようとするとき、突き合せ接続方向とは逆の方向に沿ってガイド端子142をガイド経路154から徐々に引き抜く。紙幅に限りがあるため、ここでは繰り返さない。
【0032】
本発明の一実施形態によれば、図1図2図4及び図5と併せて、以下のことがわかる。ポータブル掃除機は、
内部が中空である筐体1と、
前記筐体1内に配置された濾過アセンブリ3と、を含む。
前記筐体1は、上記の実施形態のいずれかに記載のダストスクレイピング構造を含む。
【0033】
さらに、前記筐体1は、ダストシールドカバー12と、本体15と、把持シリンダー16と、を含む。
前記ダストシールドカバー12は、前記空気入口ポート111を開閉するために、前記集塵シリンダー11の空気入口ポート111に回転可能に接続される。
前記本体15は、内部が中空であり、前記集塵シリンダー11のフィッティングポート112に分離可能に突き合せ接続される。
前記把持シリンダー16は、前記本体15の他端に突き合せ接続される。
ダストシールドカバー12には、空気を吸引するための空気吸引ポート123が設けられる。前記本体15が前記集塵シリンダー11のフィッティングポート112に突き合せ接続されると、前記ダストスクレイピングシリンダー14は、前記本体15内に同軸に嵌入される。
【0034】
再び図2を参照されたい。前記ダストシールドカバー12はその接続部121を介して、空気入口ポート111のヒンジ接続部114に回転可能に接続される。前記ダストシールドカバー12には、前記接続部121に対向して配置された係止接続溝122が設けられる。
【0035】
図2図4及び図5を参照されたい。前記ダストスクレイピング構造は、前記フィッティングポート112に内接するダストスクレイピングシリンダー14を含み、前記濾過アセンブリ3は、気流の流れ方向に沿って順に連通して接続された空気案内管31、粗濾過網32及び固定シリンダー33を含む。
【0036】
前記空気案内管31及び粗濾過網32は、前記集塵シリンダー11内に配置され、前記集塵シリンダー11の内側壁と間隔をおいて配置され、前記空気案内管31は、前記空気吸引ポート123に密封的に突き合せ接続され、前記固定シリンダー33は、前記フィッティングポート112から突き出て前記ダストスクレイピングシリンダー14内に延び、前記固定シリンダー33の外側壁は、前記ダストスクレイピングシリンダー14の内側壁に貼りつく。
【0037】
さらに、前記固定シリンダー33内に精密濾過網34が設けられる。粗濾過網32により濾過された空気は、精密濾過網34を通って流れ、空気の清浄度を高めるために精密濾過網34により再濾過される。
【0038】
好ましい実施形態では、前記精密濾過網34はヘパフィルタである。
【0039】
図2を参照されたい。前記ダストスクレイピングリング141は、その末端で収縮して、環状の閉じていないダストスクレイピングポート1411を形成し、前記ダストスクレイピングリング141は、前記ダストスクレイピングポート1411を介して、前記粗濾過網32上に摺動可能にスリーブ接続される。
【0040】
前記ダストスクレイピングリング141は、そのダストスクレイピングポート1411で前記粗濾過網32の外側壁と弾性接触を維持する。
【0041】
図4及び図5を参照されたい。ダストスクレイピングシリンダー14と集塵シリンダー11が突き合せ接続されるときに、前記ダストスクレイピングリング141は、粗濾過網32と固定シリンダー33との間の移行セグメントに位置し、ダストスクレイピングポート1411は、粗濾過網32の濾過口を遮らず、粗濾過網のサイクロン式の塵と空気分離作業に影響を与えない。ダストを除去するときに、集塵シリンダー11を押してダストスクレイピングシリンダー14を動かして、ダストスクレイピングリング141を粗濾過網32の外面に沿って直線的に運動させるように駆動することで、ダストスクレイピングリング141を濾過網32上の汚物層に押し込む。ダストスクレイピングリング141は運動し続けて、粗濾過網32上の汚物を継続的にこすり落とす。粗濾過網32上の汚物を完全に除去するまで、上記のダスト除去操作を数回繰り返す。除去された汚物は、集塵シリンダー11内に収集される。掃除完了後に、ダストシールドカバー12を開き、こすり落としたダストを空気入口ポート111から払い落として掃除する。掃除完了後に、ダストシールドカバー12をかける。このダスト除去プロセスは、塵と空気分離構造を分解する必要がなく、濾過網上に堆積した汚物をこすり落とすことができ、操作が簡単なだけでなく、操作者及び操作空間を汚染することもなく、掃除機の掃除しやすさ及び掃除過程の清潔さが向上する。
【0042】
好ましい実施形態では、ダストスクレイピングリング141は弾性材料で作られるので、ダストスクレイピングリング141は、ダストスクレイピングプロセス中に常に粗濾過網32との緊密な貼りつきを維持することができ、スクレイピング効率を向上させる。
【0043】
再び図2を参照されたい。前記集塵シリンダー11の外側壁上に配置された双方向ロック構造が示される。前記双方向ロック構造は、
前記集塵シリンダー11の外側壁に設けられ、前記集塵シリンダー11の長さ方向に沿って延びるロックガイド溝113と、
前記ロックガイド溝113内に対称的に配置された2組のロックタング115と、を含み、
前記ロックタング115は、ロック解除状態とロック状態との間で切り替えるように、前記ロックガイド溝113に対して回転可能であり、前記ロックタング115は、ロックタング本体1151とロックタング締結部1154を含み、前記ロックタング締結部1154は、前記ロックガイド溝113の外部に位置し、前記ロックタング115が前記ロック状態にあるとき、前記ロックタング締結部1154は、前記ダストシールドカバー12又は前記本体15と締結して、前記ダストシールドカバー12が前記空気入口ポート111を開くことを阻止するか、又は前記集塵シリンダー11が前記本体15と分離することを阻止する。
【0044】
さらに、各組の前記ロックタング115にリセット部材1153が弾性的に接続され、前記リセット部材1153は、前記ロックガイド溝113内に配置され、且つ前記ロックタング115に作用し、前記リセット部材1153は弾性変形することができ、前記リセット部材1153は、前記ロックタング115をロック方向に沿って回転させて、前記ロック解除状態から前記ロック状態にリセットするために使用される。
【0045】
さらに、前記ロックガイド溝113には、前記ロックタング115に対応する2組のロックベース1131が設けられ、前記ロックタング本体1151の中央セグメントの付近に回転軸1152が形成され、前記ロックタング本体1151は、前記回転軸1152を介して前記ロックベース1131に回転可能に接続される。好ましい実施形態では、リセット部材1153は、前記ロックガイド溝113の底壁と前記ロックタング本体1151との間に弾性的に当接する復帰ばねを採用する。前記リセット部材1153は、ロックタング締結部1154に対向して配置される。
【0046】
ダストスクレイピングシリンダー14が集塵シリンダー11に突き合せ接続されると、1組のロックタング115のロックタング締結部1154は、前記本体15と締結する。好ましい実施形態として、前記ロックタング締結部1154の前記本体15との締結箇所に、前記ロックタング締結部1154が出入りすることを可能にする収納カバー155が設けられる。
【0047】
さらに、前記双方向ロック構造はロック解除アセンブリを含み、前記ロック解除アセンブリは、前記ロックタング本体1151に作用して、前記ロックタング115を前記ロック解除方向に沿って回転させて、前記ロック状態から前記ロック解除状態に切り替え、前記ロック解除方向は前記ロック方向とは異なる。
【0048】
図2図4を参照されたい。ロック解除アセンブリがさらに詳細に示される。前記ロック解除アセンブリは、
前記ロックタング本体1151を被覆するために前記ロックガイド溝113上に被覆配置された保護カバー13と、
前記保護カバー13内に摺動可能に嵌設されたロック解除ブロック131と、を含む。
前記ロック解除ブロック131は、前記ロックタング本体1151に作用して、前記ロックタング115を前記ロック解除方向に沿って回転させて、前記ロック状態から前記ロック解除状態に切り替える。ロック解除ブロック131が押し下げられると、ロック解除ブロック131は、2つのロックタング115のそれぞれのロックタング本体1151に同時に作用して、ダストシールドカバー12及び本体15を同時にロック解除するように2つのロックタング115を前記ロック解除方向に沿って回転させる。その結果、ダストスクレイピング作業は、前記ロック解除状態下で実行することができる。ダストスクレイピング作業完了後、ダストシールドカバー12をリセットし、本体15と集塵シリンダー11を再び突き合せ接続すると、押されたロック解除ブロック131を解放して、ロックダストシールドカバー12及び本体15を同時にロックするように2つのロックタング115を前記ロック方向に沿って回転させる。さらに、除塵作業を継続して行うことができる。
【0049】
図4図5を参照されたい。前記本体15内に精密濾過チャンバー151と真空発生チャンバー152が気流の流れ方向に沿って順に連通して配置される。前記ダストスクレイピングシリンダー14は、前記精密濾過チャンバー151に選択的に出入りする。前記真空発生チャンバー152内に真空発生器21が設けられる。
【0050】
さらに、前記把持シリンダー16内に蓄電池22が設けられる。前記本体15内に、前記把持シリンダー16に対向する接続チャンバー153が設けられる。前記蓄電池22の電極端は、前記接続チャンバー153に挿入されてから前記真空発生器21に電気的に接続される。
【0051】
本明細書に記載の装置の数及び処理規模は、本発明の説明を単純化することを意図している。本発明の用途、修正及び変更は、当業者には明らかである。
【0052】
本発明の実施形態は上記のように開示されているが、明細書及び実施形態に挙げられた用途に限定されず、本発明に適した様々な分野に適用することができる。当業者にとっては、追加的な変更を容易に実現することができるので、本発明は、添付の特許請求の範囲及び同等の範囲によって定義される一般的概念から逸脱することなく、特定の詳細及び本明細書に示され説明された図に限定されない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】