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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-31
(54)【発明の名称】バッテリモジュール
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20221024BHJP
   H01M 10/44 20060101ALI20221024BHJP
   H01M 10/48 20060101ALI20221024BHJP
【FI】
H02J7/00 B
H01M10/44 P
H01M10/48 P
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022513951
(86)(22)【出願日】2020-08-28
(85)【翻訳文提出日】2022-04-28
(86)【国際出願番号】 US2020048549
(87)【国際公開番号】W WO2021041914
(87)【国際公開日】2021-03-04
(31)【優先権主張番号】62/892,804
(32)【優先日】2019-08-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522078107
【氏名又は名称】スパークチャージ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】SPARKCHARGE, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100139594
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 健次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100090251
【氏名又は名称】森田 憲一
(72)【発明者】
【氏名】エリス,クリストファー アール.
(72)【発明者】
【氏名】ホイットニー,リチャード
【テーマコード(参考)】
5G503
5H030
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BA03
5G503BB01
5G503CA08
5G503CA11
5G503GA15
5G503GD02
5H030AA06
5H030AS08
5H030AS12
5H030BB27
5H030DD25
5H030FF41
5H030FF43
(57)【要約】
バッテリモジュールは、一組の電源接点と、一組の信号接点と、一組の電源接点に電力を供給するように動作可能なバッテリパックと、を含む。電子絶縁システムは、バッテリパックと一組の電源接点とを電気的に接続解除および接続するように動作可能である。電子制御システムは、電子絶縁システムと、一組の信号接点または一組の電源接点の一方と、に電気的に接続される。電子制御システムは、バッテリモジュールおよび電気装置のうちの1つに関連するパラメータを測定し、パラメータを所定の値と比較するように動作可能である。電子絶縁システムは、比較の肯定的な結果に基づいてバッテリパックを一組の電源接点に接続し、比較の否定的な結果に基づいてバッテリパックと一組の電源接点とを接続解除する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリモジュールであって、
第1の組の電源接点と、
第1の組の信号接点と、
前記一組の電源接点に電力を供給するように動作可能なバッテリパックと、
前記バッテリパックと前記第1の組の電源接点とを電気的に接続解除および電気的に接続するように動作可能な電子絶縁システムと、
前記電子絶縁システムと、前記第1の組の信号接点または前記第1の組の電源接点の少なくとも一方と、に電気的に接続された電子制御システムであって、前記バッテリモジュールまたは電気装置の少なくとも一方に関連するパラメータを測定し、前記パラメータを所定の値と比較して、前記バッテリモジュールを前記電気装置に接続することが望ましいかどうかを判定するように動作可能である、電子制御システムと、
を含み、前記電子絶縁システムは、前記比較の肯定的な結果に基づいて前記バッテリパックを前記第1の組の電源接点に接続し、前記電子絶縁システムは、前記比較の否定的な結果に基づいて前記バッテリパックと前記第1の組の電源接点とを接続解除する、バッテリモジュール。
【請求項2】
前記バッテリモジュールおよび前記電気装置の一方に関連する前記パラメータであって、
前記バッテリモジュールに関連する第1のパラメータと、
前記電気装置に関連する第2のパラメータと、
を含む、前記パラメータを含み、
前記パラメータを所定の値と比較することは、前記第1のパラメータと前記第2のパラメータとの間の差を前記差の所定の許容範囲と比較することをさらに含み、
前記差が前記許容範囲内にある場合には、前記電子絶縁システムは、前記バッテリパックを前記第1の組の電源接点に接続し、前記差が前記許容範囲内にない場合には、前記電子絶縁システムは、前記バッテリパックと前記第1の組の電源接点とを接続解除する、
請求項1に記載のバッテリモジュール。
【請求項3】
前記バッテリパックと前記第1の組の電源接点との間に接続された電力潮流制御システムであって、前記第1の組の電源接点から前記バッテリパックへの電流の逆流を阻止するように動作可能である、電力潮流制御システムを含む、
請求項1に記載のバッテリモジュール。
【請求項4】
前記電子絶縁システムは、前記バッテリパックと前記第1の組の電源接点との間に電気的に接続された少なくとも1つの切り替え装置を含み、
前記少なくとも1つの切り替え装置が開位置にある場合に、前記第1の組の電源接点が前記バッテリパックから絶縁され、
前記少なくとも1つの切り替え装置が閉位置にある場合に、前記第1の組の電源接点が前記バッテリパックに電気的に接続される、請求項1に記載のバッテリモジュール。
【請求項5】
前記電気装置の第2の組の電源接点に電気的に接続するように動作可能である前記第1の組の電源接点と、
前記電気装置の第2の組の信号接点に電気的に接続するように動作可能である前記第1の組の信号接点と、
前記一組の電源接点に電力を供給するように動作可能な少なくともアノードおよびカソードを含む前記バッテリパックと、
前記第1の組の信号接点および前記第2の組の信号接点が互いに接続されたときに前記第1のパラメータと前記第2のパラメータとの間の前記差を測定するように動作可能である前記電子制御システムと、
を含む、請求項2に記載のバッテリモジュール。
【請求項6】
前記電気装置は第2のバッテリモジュールである、請求項5に記載のバッテリモジュール。
【請求項7】
前記第1のパラメータは、前記バッテリモジュールの第1の充電状態を含み、
前記第2のパラメータは、前記第2のバッテリモジュールの第2の充電状態を含み、
前記差は、前記第1の充電状態と前記第2の充電状態との間の前記差を含む、
請求項6に記載のバッテリモジュール。
【請求項8】
前記差の前記許容範囲は、前記第1の充電状態が前記第2の充電状態の±25%以内であるときである、請求項7に記載のバッテリモジュール。
【請求項9】
バッテリモジュールであって、
第1の組の電源接点と、
第1の組の信号接点と、
前記一組の電源接点に電力を供給するように動作可能なバッテリパックと、
前記バッテリパックと前記第1の組の電源接点との間に接続された電力潮流制御システムであって、前記第1の組の電源接点から前記バッテリパックへの電流の逆流を阻止するように動作可能である、電力潮流制御システムと、
を含む、バッテリモジュール。
【請求項10】
前記電力潮流制御システムは、前記逆流を阻止するために前記バッテリパックと前記第1の組の電源接点との間に接続された少なくとも1つのダイオードを含む、請求項9に記載のバッテリモジュール。
【請求項11】
前記第1の組の電源接点と、
前記第1の組の信号接点と、
前記バッテリパックと前記第1の組の電源接点とを電気的に接続解除および接続するように動作可能な電子絶縁システムと、
前記電子絶縁システムと、前記第1の組の信号接点または前記第1の組の電源接点の一方と、に電気的に接続された電子制御システムであって、前記バッテリモジュールおよび電気装置の両方に関連する少なくとも1つのパラメータの間の差を測定するように動作可能である、電子制御システムと、
を含み、
前記差が許容範囲内にある場合には、前記電子絶縁システムは、前記バッテリパックを前記第1の組の電源接点に接続し、前記差が前記許容範囲内にない場合には、前記電子絶縁システムは、前記バッテリパックと前記第1の組の電源接点とを接続解除する、
請求項9に記載のバッテリモジュール。
【請求項12】
前記電子絶縁システムは、前記バッテリパックと前記第1の組の電源接点との間に電気的に接続された少なくとも1つの切り替え装置を含み、
前記少なくとも1つの切り替え装置が開位置にある場合に、前記第1の組の電源接点が前記バッテリパックから絶縁され、
前記少なくとも1つの切り替え装置が閉位置にある場合に、前記第1の組の電源接点が前記バッテリパックに電気的に接続される、請求項11に記載のバッテリモジュール。
【請求項13】
前記電気装置は第2のバッテリモジュールである、請求項11に記載のバッテリモジュール。
【請求項14】
前記差は、前記バッテリモジュールの第1の充電状態と前記第2のバッテリモジュールの第2の充電状態との間の差を含む、請求項13に記載のバッテリモジュール。
【請求項15】
バッテリモジュールシステムであって、
バッテリモジュールシステム電源バスと、
複数のバッテリモジュールと、を含み、前記複数のバッテリモジュールのうちの第1のバッテリモジュールは、
前記電源バスに電気的に接続された第1の組の電源接点と、
第1の組の信号接点と、
前記第1の組の電源接点に電力を供給するように動作可能な第1のバッテリパックと、
前記第1のバッテリパックと前記第1の組の電源接点とを電気的に接続解除および接続するように動作可能な第1の電子絶縁システムと、
前記第1の電子絶縁システムと、前記第1の組の信号接点または前記第1の組の電源接点のうちの少なくとも一方と、に電気的に接続された第1の電子制御システムと、
を含み、
前記電子制御システムは、前記複数のバッテリモジュールのうちの前記第1のバッテリモジュールまたは第2のバッテリモジュールのうちの少なくとも一方に関連するパラメータを測定し、前記パラメータを所定の値と比較して、前記第1のバッテリモジュールを前記第2のバッテリモジュールに接続することが望ましいかどうかを判定するように動作可能であり、
前記電子絶縁システムは、前記比較の肯定的な結果に基づいて前記バッテリパックを前記第1の組の電源接点に接続し、前記電子絶縁システムは、前記比較の否定的な結果に基づいて前記バッテリパックと前記第1の組の電源接点とを接続解除する、バッテリモジュールシステム。
【請求項16】
前記第1のバッテリモジュールは、前記複数のバッテリモジュールのうちのいずれかのバッテリモジュールを含み、
前記第2のバッテリモジュールは、前記複数のバッテリモジュールのうちの他のいずれかのバッテリモジュールを含む、
請求項15に記載のバッテリモジュールシステム。
【請求項17】
前記第1のバッテリモジュールおよび前記第2のバッテリモジュールのうちの一方に関連する前記パラメータであって、
前記第1のバッテリモジュールに関連する第1の充電状態と、
前記第2のバッテリモジュールに関連する第2の充電状態と、をさらに含む、前記パラメータを含み、
前記パラメータを所定の値と比較することは、前記第1の充電状態と前記第2の充電状態との間の差を前記差の所定の許容範囲と比較することをさらに含み、
前記差が前記許容範囲内にある場合には、前記電子絶縁システムは、前記バッテリパックを前記第1の組の電源接点に接続し、前記差が前記許容範囲内にない場合には、前記電子絶縁システムは、前記バッテリパックと前記第1の組の電源接点とを接続解除する、
請求項15に記載のバッテリモジュールシステム。
【請求項18】
前記第1のバッテリモジュールであって、前記第1のバッテリパックと前記第1の組の電源接点との間に接続された第1の電力潮流制御システムを含み、前記第1の電力潮流制御システムは、前記第1の組の電源接点から前記第1のバッテリパックへの電流の逆流を阻止するように動作可能である、前記第1のバッテリモジュールと、
前記第2のバッテリモジュールであって、前記第2のバッテリパックと前記第2の組の電源接点との間に接続された第2の電力潮流制御システムを含み、前記第2の電力潮流制御システムは、前記第2の組の電源接点から前記第2のバッテリパックへの電流の逆流を阻止するように動作可能である、前記第2のバッテリモジュールと、
を含む、請求項17に記載のバッテリモジュールシステム。
【請求項19】
前記電源バスは、外部電気負荷に接続するように動作可能である、
請求項1に記載のバッテリモジュールシステム。
【請求項20】
前記第1のバッテリモジュールは、
前記第1のバッテリモジュールの頂部に位置する前記複数のバッテリモジュールのうちの別のバッテリモジュールを検出するように動作可能な頂部検出装置と、
前記第1のバッテリモジュールの底部に位置する前記複数のバッテリモジュールのうちの別のバッテリモジュールを検出するように動作可能な底部検出装置と、
を含む、請求項1に記載のバッテリモジュールシステム。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本特許出願は、2019年8月28日に出願された「Battery Interlock Detection System」という名称の米国仮特許出願第62/892,804号の優先権を主張する。前述の出願の全内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本開示は、バッテリモジュールに関する。より具体的には、本開示は、電子絶縁システムおよび電力潮流制御システムを有するバッテリモジュールに関する。
【背景】
【0003】
バッテリモジュールシステムは、一組の任意の数のバッテリモジュールであり、各バッテリモジュールはバッテリパックを含む。各バッテリパックは、1つまたは複数のバッテリセルを含む。バッテリモジュールシステムのバッテリモジュールは、任意の数の用途に必要な所望の電圧、容量、または電力密度を供給するために、直列、並列、または両方の混合で電気的に構成され得る。バッテリモジュールシステムは、電気自動車(「EV」)の充電、高耐久性電動工具への電力供給などのエネルギー密度の高いバッテリ用途に使用されている。
【0004】
バッテリモジュールシステムのバッテリモジュールを組み立てる際の危険性は、バッテリパックが等しく適合する限り低くなり得る。バッテリパックは、初期製造業者において、内部抵抗、初期電圧および充電状態(SOC)などのパラメータについて正確に測定、較正および適合され得る。次いで、バッテリモジュールは、工場で出荷に合法的なSOC(例えば、満充電の30%~60%)まで放電され、それらの最終目的地に出荷され、そこでバッテリモジュールを所望のバッテリモジュールシステムに組み立てることができる。
【0005】
しかしながら、問題として、バッテリモジュールは、出荷中にSOC、内部抵抗、および他の内部パラメータを不注意に変更する可能性がある。例えば、導電性材料は、出荷中にバッテリモジュールの電源接点と接触する可能性がある。さらに、バッテリモジュールは、使用中にそれらの内部パラメータが異なるレートまたは異なる程度に変更されることがあり得る。2つのバッテリモジュール間の内部パラメータの差が許容できないほど大きい場合には、アーク放電、火災または他の危険性が著しく増大する。
【0006】
さらに、2つのバッテリモジュールが著しく異なるSOCにある場合には、より大きいSOCを有するバッテリモジュールは、より小さいSOCを有するバッテリモジュール内に放電し、総電力出力は著しく低下する。さらに、バッテリモジュール間でSOCが大きく異なると、逆流電流が発生し、バッテリモジュールが損傷する可能性がある。
【0007】
したがって、内部パラメータが著しく異なる場合に、他のバッテリモジュール(または他の同様の電気装置)との電気的接触を防止または阻止することができるバッテリモジュールが必要とされている。さらに、逆流を防止または抑制できるバッテリモジュールが求められている。さらに、バッテリモジュールシステムの個々のバッテリモジュールが、各バッテリモジュールの内部パラメータの差に応じて選択的に互いに接続することができるバッテリモジュールシステムが必要とされている。
【概要】
【0008】
本開示は、バッテリパックとバッテリモジュールの電源接点との間に電気的に接続された電子絶縁システムおよび電力潮流制御システムをバッテリモジュールに設けることによって、従来技術を超える利点および代替案を提供する。バッテリモジュールまたはバッテリモジュールに接続される第2の電気装置のいずれかからの1つまたは複数のパラメータが許容できない値にある場合には、電子絶縁システムは、バッテリパックが電源接点に接続するのを防止する。例えば、電子絶縁システムは、第1および第2のバッテリモジュールのSOCが許容可能な値の範囲外である場合には、バッテリパックと、第2のバッテリモジュールに接続されるべき第1のバッテリモジュールの電源コネクタと、の間の電気的接触を防止することができる。さらに、バッテリモジュールは、バッテリモジュールシステムに組み立てることができ、バッテリモジュールの各々は、それらの内部パラメータの違いに応じて他のバッテリモジュールに選択的に接続することができる。
【0009】
加えて、電力潮流制御システムは、バッテリモジュールが何に接続されていても、バッテリモジュールのバッテリパックへの電源コネクタからの電流逆流を防止または阻止する。例えば、電力潮流制御モジュールは、そのような逆流を防止または阻止するために1つまたは複数のダイオードまたは他の一方向電流装置およびシステムを含んでもよい。
【0010】
本開示の1つまたは複数の態様によるバッテリモジュールは、第1の組の電源接点と、第1の組の信号接点と、一組の電源接点に電力を供給するように動作可能なバッテリパックと、を含む。電子絶縁システムは、バッテリパックと第1の組の電源接点とを電気的に接続解除および電気的に接続するように動作可能である。電子制御システムは、電子絶縁システムならびに第1の組の信号接点および/または第1の組の電源接点に電気的に接続される。電子制御システムは、バッテリモジュールおよび/または電気装置に関連するパラメータを測定し、パラメータを所定の値と比較して、バッテリモジュールを電気装置に接続することが望ましいかどうかを判定するように動作可能である。電子絶縁システムは、比較の肯定的な結果に基づいてバッテリパックを第1の組の電源接点に接続する。電子絶縁システムは、比較の否定的な結果に基づいてバッテリパックと第1の組の電源接点とを接続解除する。
【0011】
本開示の1つまたは複数の態様による別のバッテリモジュールは、第1の組の電源接点と、第1の組の信号接点と、一組の電源接点に電力を供給するように動作可能なバッテリパックと、を含む。電力潮流制御システムは、バッテリパックと第1の組の電源接点との間に接続される。電力潮流制御システムは、第1の組の電源接点からバッテリパックへの電流の逆流を阻止するように動作可能である。
【0012】
本開示の1つまたは複数の態様によるバッテリモジュールシステムは、バッテリモジュールシステム電源バスと、複数のバッテリモジュールと、を含む。複数のバッテリモジュールのうちの第1のバッテリモジュールは、電源バスに電気的に接続された第1の組の電源接点と、第1の組の信号接点と、第1の組の電源接点に電力を供給するように動作可能な第1のバッテリパックと、を含む。第1の電子絶縁システムは、第1のバッテリパックと第1の組の電源接点とを電気的に接続解除および接続するように動作可能である。第1の電子制御システムは、第1の電子絶縁システムと、第1の組の信号接点および第1の組の電源接点の一方と、に電気的に接続される。電子制御システムは、複数のバッテリモジュールのうちの第1のバッテリモジュールおよび第2のバッテリモジュールのうちの一方に関連するパラメータを測定し、パラメータを所定の値と比較して、第1のバッテリモジュールを第2のバッテリモジュールに接続することが望ましいかどうかを判定するように動作可能である。電子絶縁システムは、比較の肯定的な結果に基づいてバッテリパックを第1の組の電源接点に接続する。電子絶縁システムは、比較の否定的な結果に基づいてバッテリパックと第1の組の電源接点とを接続解除する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本開示は、添付の図面と併せて以下の詳細な説明からより完全に理解されるであろう。
【0014】
図1】本明細書に記載の態様による、バッテリモジュールおよびその外部インターフェースの概略図の一例を示す図である。
【0015】
図2】本明細書に記載の態様による、図1のバッテリモジュールの高電力および通信システムの概略図の一例を示す図である。
【0016】
図3】本明細書に記載の態様による、バッテリモジュール(図1など)と電気装置との間の制御インターフェースの概略図の一例を示す図である。
【0017】
図4】本明細書に記載の態様による、図2の電気制御システム、電気絶縁システム、および電力潮流制御システムの回路の概略図の一例を示す図である。
【0018】
図5】本明細書に記載の態様による、図1の複数のバッテリモジュールを有するバッテリモジュールシステムの概略図の一例を示す図である。
【詳細な説明】
【0019】
ここで、本明細書に開示する方法、システム、およびデバイスの構造、機能、製造、および使用の原理の全体的な理解を提供するために、特定の例を説明する。1つまたは複数の例が、添付の図面に示されている。当業者であれば、本明細書に具体的に記載され、添付の図面に示されている方法、システム、および装置は非限定的な例であり、本開示の範囲は特許請求の範囲によってのみ定義されることを理解するであろう。一例に関連して図示または説明された特徴は、他の例の特徴と組み合わされてもよい。そのような修正および変形は、本開示の範囲内に含まれることが意図されている。
【0020】
「有意に」、「実質的に」、「およそ」、「約」、「相対的に」という用語、または特許請求の範囲を含む本開示全体で使用され得る他のそのような類似の用語は、基準またはパラメータからの処理の変動などによる小さな変動を記述および説明するために使用される。このような小さな変動には、基準またはパラメータからのゼロ変動も含まれる。例えば、それらは、±10%以下、例えば±5%以下、例えば±2%以下、例えば±1%以下、例えば±0.5%以下、例えば±0.2%以下、例えば±0.1%以下、例えば±0.05%以下を指すことができる。
【0021】
図1を参照すると、本明細書に記載の態様による、第1のバッテリモジュール100およびその外部インターフェースの概略図の一例が示されている。外部インターフェースは、一組のまたは複数組の電源接点102と、一組のまたは複数組の信号接点104と、を含む。各組の電源接点102は、バッテリパック106(図2参照)から生成された電力をバッテリモジュール100に伝導するように動作可能な1つまたは複数の接点を有することができる。各組の信号接点104は、信号と通信し、信号を送信および/または受信するように動作可能な1つまたは複数の接点を有することができる。
【0022】
概要として、バッテリモジュール100などのバッテリモジュールは、感電およびアーク放電などの他の安全上の危険を防ぐために、輸送および保管中に外界から電気的に絶縁され得る。本明細書でより詳細に説明するように、バッテリモジュール100は、電源接点102の通電を可能にする前にハードウェアおよびソフトウェアの冗長性を使用する。
【0023】
これにより、バッテリモジュール100または第2の電気装置120のいずれかの特定の測定されたパラメータが許容可能な値を有する場合にのみ、電源接点102が第2の電気装置120(図3参照)に接続された後に通電されることが保証される。第2の電気装置は、例えば、エネルギー伝達モジュール、特定のバッテリモジュール充電器、特定の所定の負荷、および/または追加のバッテリモジュールであってもよい。バッテリモジュール100は、例えば、携帯型電気自動車206(図5参照)の充電に使用されるエネルギー密度の高いバッテリモジュールシステム200(図5参照)で使用することができる。さらに、バッテリモジュール100は、接続された複数のバッテリモジュールが互いに放電しないことを保証する電気ハードウェアを含む。バッテリモジュール100の電力潮流制御システム108は、バッテリモジュール100および第2の電気装置120がどの電圧にあっても実質的にわずかな逆電流を保証する。これにより、バッテリモジュール100の効率および信頼性が向上する。
【0024】
図2を参照すると、本明細書に記載の態様による、バッテリモジュール100の電力および通信システムの概略図の一例が示されている。先に述べたように、バッテリモジュール100は、外部インターフェースとして一組または複数組の電源接点102および信号接点104を含む。さらに、バッテリモジュール100の内部には、バッテリパック106、電力潮流制御システム108、電子絶縁システム110、およびバッテリモジュール100と図3に示す第2の電気装置120などの他の電気装置との両方のための電子制御システム112がある。
【0025】
電源接点102は、バッテリモジュール100を充電または放電する能力を提供する。信号接点104は、バッテリモジュール100と他の電気装置120との間で補助電圧、制御信号、およびシリアル通信線を伝達する。図2に示すように、電力潮流制御システム108は、より低い充電状態(SOC)を有するバッテリモジュール100がより高いSOCを有するバッテリモジュール100によって充電されるのを防止または抑制する。電子絶縁システム110は、電子絶縁システム110に制御電圧(図示せず)がない場合に電源コネクタ102が確実に通電されないようにする能動的切り替え素子(図4参照)を含むことができるシステムである。バッテリモジュール100内の電子制御システム112は、多数の機能を処理する。例として、電子制御システム112は、バッテリモジュール100の外部の装置に補助電圧を供給し、バッテリモジュールシステム200(図5参照)内の接続されたバッテリモジュール100の数を決定し、バッテリモジュール100と外部装置(図3の電気装置120など)との間のシリアル通信を提供し、電子絶縁システム110を安全にオンおよびオフする時期を決定することができる。
【0026】
電子制御システム112は、電子絶縁システム110および電力潮流制御システム108を制御するために使用することができるいくつかの電気信号およびセンサ(図4参照)を含む。これらの信号およびセンサは、バッテリカウント、頂部検出、底部検出、CANバス、バッテリイネーブル、および制御電圧を含むが、これらに限定されない。これらの信号およびセンサの組み合わせにより、バッテリモジュール100およびバッテリモジュールシステム200は、適切な装置(図3の第2の電気装置120など)が接続され、バッテリモジュール100および/またはバッテリモジュールシステム200に貯蔵されたエネルギーを使用する準備ができたときにのみ、電源端子102に電力を供給することを確実にすることができる。
【0027】
再び図1および図2を参照すると、第1のバッテリモジュールは、外部インターフェースとして第1の組の電源接点102および第1の組の信号接点104を含む。バッテリパック106は、一組の電源接点102に電力を供給するように動作可能である。バッテリパック106は、バッテリセルのシステム(図示せず)から構成されてもよい。各バッテリセルは、電解質によって分離された1つまたは複数のアノードおよびカソードを含むことができる。
【0028】
電子絶縁システム110は、バッテリパック106と第1の組の電源接点102とを電気的に接続解除および電気的に接続するように動作可能である。電子制御システム112は、電子絶縁システム110と、第1の組の信号接点104または第1の組の電源接点102の少なくとも一方と、に電気的に接続されている。電子制御システム112は、第1のバッテリモジュール100および/または第2の電気装置120(図3参照)に関連するパラメータを測定し、そのパラメータを所定の値と比較して、第1のバッテリモジュール100を第2の電気装置120に接続することが望ましいかどうかを決定するように動作可能である。電子絶縁システム110は、パラメータを所定の値と比較した肯定的な結果に基づいて、バッテリパック106を第1の組の電源接点102に接続することができる。電子絶縁システムは、比較の否定的な結果に基づいて、バッテリパック106と第1の組の電源接点102とを接続解除することができる。
【0029】
第2の電気装置120は、いくつかの異なる種類の装置とすることができる。例えば、別のバッテリモジュール100であってもよい。また、充電装置、またはエネルギー伝達モジュール、または特定の所定の負荷であってもよい。
【0030】
上述の測定されたパラメータは、機能するために重要な第1のバッテリモジュール100または第2の電気装置120のいずれかのいくつかのパラメータおよび/または特性のうちの1つであってもよい。例えば、測定されたパラメータは、第1のバッテリモジュール100および/または第2の電気装置120における特定の特性の有無を示すことができる。また、一例として、パラメータは、第1のバッテリモジュール100または第2の電気装置120の抵抗、電流、電圧、充電状態(SOC)または健全性状態(SOH)であってもよい。
【0031】
第1のバッテリモジュール100および/または第2の電気装置120に関連するパラメータは、第1のバッテリモジュール100に関連する第1のパラメータと、第2の電気装置120に関連する第2のパラメータと、を含んでもよい。さらに、パラメータと所定の値との比較は、第1のパラメータと第2のパラメータとの間の差と、差の所定の許容範囲との比較をさらに含むことができる。差が許容範囲内にある場合には、電子絶縁システム110は、バッテリパック106を第1の組の電源接点102に接続することができる。差が許容範囲内にない場合には、電子絶縁システム110は、バッテリパック106と第1の組の電源接点102とを接続解除することができる。
【0032】
言い換えれば、パラメータは、第1のバッテリモジュール100と第2の電気装置120の両方で測定された2つのパラメータの差であってもよい。例えば、パラメータは、第1のバッテリモジュール100と第2の電気装置120との健全性状態(SOH)または充電状態(SOC)の差であってもよい。
【0033】
パラメータが比較される所定の値は、第1のバッテリモジュール100および/または第2の電気装置120の機能にとって重要な値であり得る。例えば、所定値は、第1のバッテリモジュール100と第2の電気装置120(例えば、第2の電気装置120は第2のバッテリモジュール100であってもよい)とのSOCの差の許容範囲であってもよい。例えば、許容範囲は、第1のバッテリモジュール100のSOCが第2の電気装置のSOCの±50%、±30%、±25%、±15%、±10%、または±5%以内であってもよい。
【0034】
第1のバッテリモジュール100はまた、バッテリパック106と第1の組の電源接点102との間に接続された電力潮流制御システム108を含む。図2に示す例では、電力潮流制御システム108は、電子絶縁システム110と第1の組の電源接点102との間に接続される。電力潮流制御システム108は、第1の組の電源接点102からバッテリパック106への電流の逆流を防止または阻止するように動作可能である。電力潮流制御システム108は、バッテリパック106と第1の組の電源接点102との間に接続された少なくとも1つのダイオード140(図4参照)を含んでもよい。
【0035】
図3を参照すると、本明細書に記載の態様による、第1のバッテリモジュール100と第2の電気装置120との間の制御インターフェース128の概略図の一例が示されている。第1のバッテリモジュール100は、制御インターフェース128において第2の電気装置120の第2の組の電源接点102に電気的に接続するように動作可能な第1の組の電源接点122を含む。さらに、バッテリモジュール100の第1の組の信号接点104は、第2の電気装置120の第2の組の信号接点124に電気的に接続するように動作可能である。
【0036】
図3に示すように、バッテリモジュール100の電子制御システム112および第2の電気装置120の電子制御システム126は両方とも、第1および第2の組の信号接点104、124が互いに接続されたとき、ならびに/あるいは第1および第2の組の電源接点102、122が互いに接続されたときに、バッテリモジュール100に関連する第1のパラメータと第2の電気装置120に関連する第2のパラメータとの間の差を測定するように動作可能である。バッテリモジュール100の電子制御システム112は、第1の組の電源接点102および/または第1の組の信号接点104を介してパラメータを測定することができる。第2の電気装置120の電子制御システム126は、第2の組の電源接点122および/または第2の組の信号接点124を介してパラメータを測定することができる。
【0037】
図4を参照すると、本明細書に記載の態様による、バッテリモジュール100の電子制御システム112、電子絶縁システム110、および電力潮流制御システム208の回路の概略図の一例が示されている。電子制御システム112は、メモリおよびメモリ内の実行可能プログラムを有するマイクロプロセッサ130を含むことができる。マイクロプロセッサ130は、信号接点104および/または電源接点102と通信し、信号を受信し、および/または信号を処理することができる。
【0038】
電子制御システム112は、第1の組の電源接点102とバッテリパック106との間の様々な電圧を測定するために、マイクロプロセッサ130と電気的に通信する様々な電圧センサ132、134を含んでもよい。さらに、電子制御システム112は、バッテリパック106と第1の組の電源接点102との間で伝導されている電流を測定するために、マイクロプロセッサ130と電気的に通信する電流センサ136を含んでもよい。
【0039】
電子絶縁システム110は、バッテリパック106と第1の組の電源接点102との間に電気的に接続された少なくとも1つの切り替え装置138を含んでもよい。少なくとも一方の切り替え装置138が開位置にあるとき、第1の組の電源接点102はバッテリパック106から絶縁される。少なくとも1つの切り替え装置138が閉位置にあるとき、第1の組の電源接点102はバッテリパック106に電気的に接続される。少なくとも1つの切り替え装置138は、1つまたは複数のリレー、MOSFETおよび/または他の種類のトランジスタスイッチなどを含んでもよい。
【0040】
電力制御システム108は、1つまたは複数のダイオード140を含んでもよい。さらに、他の一方向性電流素子および/または回路が利用されてもよい。
【0041】
図5を参照すると、本明細書に記載の態様による、複数のバッテリモジュール100を有するバッテリモジュールシステム200の概略図の一例が示されている。バッテリモジュールシステム200は、電気的に並列に接続されたバッテリモジュール100から出力された電力を電気自動車206のバッテリなどの外部電気負荷に導くバッテリモジュールシステム電源バス202を含む。一例として、バッテリモジュールシステム200の電力出力は、負荷コネクタ208を介して外部電気負荷に接続されてもよい。
【0042】
図5に示す例では、外部電気負荷は、バッテリモジュールシステム200が充電している電気自動車206用のバッテリである。しかしながら、外部電気負荷は、任意の数の電気装置、システム、および用途を含んでもよい。例えば、外部電気負荷は、電動工具、航空機システムなどを含んでもよい。
【0043】
バッテリモジュールシステム200は、電源バス202において互いに並列に接続された複数のバッテリモジュール100a~100eを含む。しかしながら、バッテリモジュールシステム200には、任意の数のバッテリモジュール100が用いられてもよい。
【0044】
同様の構成要素についての同様の符号は、図5において、バッテリモジュールシステム200内のバッテリモジュールのいずれかまたはすべて、ならびに/あるいはバッテリモジュールの構成要素およびシステムを指すときに使用される。しかしながら、明確にするために、図5の特定のバッテリモジュール、構成要素、またはシステムを参照する場合、文字「a~e」が符号の最後に付加される。
【0045】
複数のバッテリモジュール100a~100eのうちの第1のバッテリモジュール100aは、電源バス202に電気的に接続された第1の組の電源接点102aを含む。第1のバッテリモジュール100aはまた、信号バス204を介して互いに電気的に接続された第1の組の信号接点104aを含む。あるいは、信号接点は、様々なセンサなどの信号源に独立して接続されてもよい。このような独立した信号は、このような信号を搬送する独立した導体を有するが、共通の信号バスを有さない、より大きなケーブルハーネスを通過することができる。
【0046】
第1のバッテリモジュール100aの第1のバッテリパック106aは、第1の組の電源接点102aに電力を供給するように動作可能である。第1のバッテリモジュール100aの第1の電子絶縁システム110aは、第1のバッテリパック102aと第1の組の電源接点102aとを電気的に接続解除および接続するように動作可能である。第1の電子制御システム112aは、第1の電子絶縁システム110aと、第1の組の信号接点104aおよび第1の組の電源接点102aの一方または両方と、に電気的に接続されている。
【0047】
第1のバッテリモジュール100aの電子制御システム112aは、複数のバッテリモジュール100a~100eの第1のバッテリモジュール100aおよび/または第2のバッテリモジュール100bに関連するパラメータを測定するように動作可能であってもよい。電子制御システム112aはまた、パラメータを所定の値と比較して、第1のバッテリモジュール100aを第2のバッテリモジュール100bに接続することが望ましいかどうかを決定するように動作可能であってもよい。次いで、バッテリモジュール100aの電子絶縁システム110aは、比較の肯定的な(例えば、互換性のある充電状態または充電前の互換性のある電圧)結果に基づいて、バッテリモジュール100aのバッテリパック106aをバッテリモジュール100aの第1の組の電源接点102aに接続することができる。電子絶縁システム110aは、比較の否定的な(例えば、非適合充電状態)結果に基づいて、バッテリパック106aと第1の組の電源接点102aとを接続解除することができる。
【0048】
バッテリモジュールシステム200の第1および第2のバッテリモジュールをそれぞれ具体的にバッテリモジュール100aおよびバッテリモジュール100bと称したが、第1および第2のバッテリモジュールはそれぞれ、バッテリモジュールシステム200の任意のバッテリモジュール100であってもよい。言い換えると、第1のバッテリモジュール100は、バッテリモジュールシステム200の複数のバッテリモジュールのうちのいずれかのバッテリモジュール100a~100eを含んでもよい。さらに、第2のバッテリモジュール100は、バッテリモジュールシステム200の複数のバッテリモジュールのうちの他の任意のバッテリモジュール100a~100eを含んでもよい。
【0049】
電子制御システム112aによって測定され、第1のバッテリモジュール100aおよび第2のバッテリモジュール100bの一方または両方に関連するパラメータは、第1のバッテリモジュール100aに関連する第1の充電状態およびバッテリモジュール100bに関連する第2の充電状態をさらに含んでもよい。さらに、パラメータと所定の値との比較は、第1の充電状態と第2の充電状態との間の差を、差の所定の許容範囲と比較することをさらに含むことができる。
【0050】
第1の充電状態(第1のSOC)と第2の充電状態(第2のSOC)との差が許容範囲内にある場合には、電子絶縁システム110aは、バッテリパック106を第1の組の電源接点102aに接続することができる。差が許容範囲内にない場合には、電子絶縁システム110aは、バッテリパック106aと第1の組の電源接点102aとを接続解除することができる。許容範囲は、第1のバッテリモジュール100aのSOCが第2のバッテリモジュール100bのSOCの±50%以内、±30%以内、±25%以内、±15%以内、±10%以内、または±5%以内であってもよい。
【0051】
バッテリモジュールシステム200の第1のバッテリモジュール100aはまた、第1のバッテリパック106aと第1の組の電源接点102aとの間に接続された第1の電力潮流制御システム108aを含んでもよい。第1の電力潮流制御システム108aは、第1の組の電源接点102aから第1のバッテリパック106aへの電流の逆流を防止または実質的にわずかなレベルまで抑制するように動作可能である。これは、他の一方向電流素子または回路を使用して、1つまたは複数のダイオード140(図4参照)を用いて行うことができる。
【0052】
第2のバッテリモジュール100bはまた、第2のバッテリパック106bと第2の組の電源接点102bとの間に接続された第2の電力潮流制御システム108bを含んでもよい。第2の電力潮流制御システム108bは、第2の組の電源接点102bから第2のバッテリパック106bへの電流の逆流を防止または阻止するように動作可能である。
【0053】
バッテリモジュールシステム200の様々なバッテリモジュール100a~100eはまた、頂部検出装置および底部検出装置を含んでもよい。例えば、第1のバッテリモジュール100aは、第1のバッテリモジュール100aの頂部に位置する複数のバッテリモジュール100a~100eのうちの他のバッテリモジュール100を検出するように動作可能な頂部検出装置を含んでもよい。さらに、第1のバッテリモジュール100aは、第1のバッテリモジュール100aの底部に位置する複数のバッテリモジュール100a~100eのうちの他のバッテリモジュール100を検出するように動作可能な底部検出装置を含んでもよい。
【0054】
頂部および底部検出装置は、バッテリモジュール100がバッテリモジュール100のスタックの中間部分にあるかどうかを判定するように設計された任意の数の回路素子およびシステムを含んでもよい。頂部および底部検出装置はまた、任意の所与のバッテリモジュール100の上方または下方にいくつのバッテリモジュール100があるかを決定するのを助けることができる。一例では、CANバス接点は、接点がそのようなCANバスに接続することを可能にするために、バッテリモジュールのスタック内の最も下のバッテリモジュール(例えば、バッテリモジュール100a)の底部側で有効にすることができる。残りの部分、すなわち最も下ではないバッテリモジュールでは、CANバスは最も下のモジュールにのみ接続され、スタック内の中央または頂部のモジュール上のCANバス接点は有用ではないため、そのようなCANバス接点は有効にならない。したがって、位置検出装置(例えば、頂部または底部検出装置)は、バッテリモジュールのスタックの1つまたは複数のみが別の装置に接続する場合、またはそうでなければバッテリモジュールのスタックの残りの部分とは異なるように機能する場合に有用であり得る。頂部および底部検出器の使用の別の例は、電源バスがユーザ/オペレータから安全に絶縁され得るかどうかを判定することができることである。最も下のバッテリには、電源バスが完全に絶縁されたままであることを確実にするためにベースまたはカバーが含まれてもよい。
【0055】
本明細書でより詳細に説明した前述の概念および追加の概念のすべての組み合わせ(そのような概念は相互に矛盾しない限り)は、本明細書に開示する発明の主題の一部であると考えられることを理解されたい。特に、本開示の最後に現れる特許請求される主題のすべての組み合わせは、本明細書に開示する本発明の主題の一部であると考えられる。
【0056】
本発明を特定の例を参照して説明したが、記載された本発明の概念の趣旨および範囲内で多くの変更を行うことができることを理解されたい。したがって、本開示は、記載された例に限定されず、以下の特許請求の範囲の文言によって定義される全範囲を有することが意図される。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】