(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-31
(54)【発明の名称】製品販売システム用のハンドル及びディスプレイ
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/18 20120101AFI20221024BHJP
G07F 7/08 20060101ALI20221024BHJP
【FI】
G06Q20/18
G07F7/08 Q
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022514212
(86)(22)【出願日】2020-08-19
(85)【翻訳文提出日】2022-03-02
(86)【国際出願番号】 US2020046995
(87)【国際公開番号】W WO2021045906
(87)【国際公開日】2021-03-11
(32)【優先日】2019-09-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591235706
【氏名又は名称】ペプシコ・インク
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100131808
【氏名又は名称】柳橋 泰雄
(72)【発明者】
【氏名】ロスブルク,クラウス
(72)【発明者】
【氏名】リム,スティーブン
【テーマコード(参考)】
3E044
5L055
【Fターム(参考)】
3E044AA20
3E044BA03
3E044BA05
3E044CA10
3E044EA01
3E044EA03
3E044EB02
3E044EB08
3E044FB04
5L055AA38
(57)【要約】
製品販売システム用のハンドルは、ロックを有する製品貯蔵キャビネットのドアに固定されるように構成されたハウジングを含む。ハンドルは、製品情報を示すように構成されている、ハウジングに配置されたディスプレイを含む。支払い処理ユニットは、ハウジングに配置され、かつ支払いを検出又は受信するように構成されている。制御ユニットは、製品貯蔵キャビネットのロックと通信するように構成され、それにより、支払い処理ユニットによって支払いが検出されたとき、制御ユニットが、製品貯蔵キャビネットのロックをロック解除して、製品貯蔵キャビネット内に貯蔵されている製品へのアクセスを提供するように構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
製品販売システム用のハンドルであって、
ロックを有する製品貯蔵キャビネットのドアに固定されるように構成されたハウジングと、
前記ハウジングに配置されたユーザインターフェースであって、製品情報を示すように構成されたディスプレイを備える、ユーザインターフェースと、
前記ハウジングに配置された支払い処理ユニットであって、支払い源を検出するように構成された、支払い処理ユニットと、
制御ユニットであって、前記制御ユニットは、前記製品貯蔵キャビネットの前記ロックと通信するように構成されており、それにより、前記支払い処理ユニットによって前記支払い源が検出されたときに、前記制御ユニットが、前記製品貯蔵キャビネットの前記ロックをロック解除して、前記製品貯蔵キャビネットに貯蔵されている製品へのアクセスを提供するように構成されている、制御ユニットと、を備える、ハンドル。
【請求項2】
前記支払い処理ユニットが、クレジットカードリーダ、近距離無線通信アンテナ、及びチップリーダのうちの1つ以上を備える、請求項1に記載のハンドル。
【請求項3】
前記ディスプレイが、ユーザ入力を受信するように構成されたタッチスクリーンディスプレイである、請求項1に記載のハンドル。
【請求項4】
可聴アラートを再生するように構成されたオーディオユニットを更に備える、請求項1に記載のハンドル。
【請求項5】
前記ハウジングが、前記製品貯蔵キャビネットの前記ドアに後付けされるように構成されている、請求項1に記載のハンドル。
【請求項6】
製品販売システムであって、
キャビネットであって、
製品を貯蔵するための貯蔵区画、及び
前記貯蔵区画に接続されたドアであって、閉構成と開構成との間で移動可能である、ドア、を備える、キャビネット、
前記キャビネットの前記ドアに固定可能なハンドルであって、デジタルディスプレイ、
支払い源を検出するように構成された支払い処理ユニット、及び前記製品販売システムの動作を制御するように構成された制御ユニット、
前記貯蔵区画から取り出された製品を検出するように構成されている、前記貯蔵区画内に配置された製品センサ、を備える、ハンドル、を備え、
前記制御ユニットが、前記デジタルディスプレイに、前記製品センサによって判定される、前記貯蔵区画から取り出された製品に関する製品情報を示させるように構成されている、製品販売システム。
【請求項7】
前記キャビネットが、前記ドアを前記閉構成に維持するように構成されたロックを更に備え、前記制御ユニットが、前記ロックと通信し、前記支払い処理ユニットによって前記支払い源が検出されたとき、前記ロックをロック解除するように構成されている、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記貯蔵区画内に配置された製品情報ディスプレイを更に備え、前記製品情報ディスプレイが、前記キャビネットの前記貯蔵区画から取り出された製品に対応する前記製品情報を表示するように構成されている、請求項6に記載のシステム。
【請求項9】
前記貯蔵区画内に配置されたキャビネットライトを更に備え、前記キャビネットライトが、前記ハンドルの前記制御ユニットと通信し、前記制御ユニットは、前記キャビネットの前記ドアが前記開構成にあるとき、前記キャビネットライトの輝度を高めるように構成されている、請求項6のシステム。
【請求項10】
前記製品センサによって判定される、製品が前記キャビネットの前記貯蔵区画から取り出されたとき又はそこに返却されたとき、可聴アラートを再生するように構成されたオーディオユニットを更に備える、請求項6に記載のシステム。
【請求項11】
製品貯蔵キャビネットから製品を販売するための方法であって、前記製品貯蔵キャビネットのドアに配置されたハンドルの制御ユニットによって支払いを受信することと、
ユーザ入力の受信に応じて前記製品貯蔵キャビネットの前記ドアのロックをロック解除して、前記製品貯蔵キャビネットの前記ドアを開くことを可能にすることと、
製品センサによって、前記製品貯蔵キャビネットの貯蔵区画からの前記製品の取り出しを検出することと、
前記製品貯蔵キャビネットから取り出された前記製品に関する製品情報を、前記ハンドルのディスプレイに表示することと、を含む、方法。
【請求項12】
ユーザ入力を受信することが、前記ハンドルの支払い処理ユニットによって支払い源を検出することを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記製品貯蔵キャビネットの前記ドアの前記ロックをロック解除した後に、前記ハンドルの前記ディスプレイを減光することを更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記製品センサによって判定される、製品が前記製品貯蔵キャビネットの前記貯蔵区画から取り出されたとき、オーディオユニットによって可聴アラートを再生することを更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記製品貯蔵キャビネットの前記ドアの前記ロックをロック解除した後に、前記貯蔵区画内に配置されたキャビネットライトの輝度を高めることを更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
製品情報を表示することが、前記貯蔵区画から取り出された製品の総額を表示することを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記ハンドルのユーザインターフェースにおいてユーザ入力を受信して、前記貯蔵区画から取り出された前記製品の購入を完了することを更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項18】
前記製品貯蔵キャビネットの前記貯蔵区画内に配置された製品情報ディスプレイに前記製品情報を表示することを更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項19】
所定の時間の経過後に前記製品貯蔵キャビネットの前記ドアをロックすることを更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項20】
前記貯蔵区画から前記製品が取り出された後に、前記製品貯蔵キャビネットの前記貯蔵区画への前記製品の返却を検出することを更に含む、請求項11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に記載される実施形態は、概して、製品販売システム用のハンドル及びディスプレイに関する。具体的には、本明細書に記載される実施形態は、支払い処理ユニットと、製品貯蔵キャビネットに固定されて製品販売システムを形成するように構成されたデジタルディスプレイと、を含むハンドルに関する。
【発明の概要】
【0002】
いくつかの実施形態は、ロックを有する製品貯蔵キャビネットのドアに固定されるように構成されたハウジングと、ハウジングに配置されたユーザインターフェースであって、製品情報を示すように構成されたディスプレイを備える、ユーザインターフェースと、を含む、製品販売システム用のハンドルに関する。支払い処理ユニットは、ハンドルのハウジングに配置され、支払い処理ユニットは、支払い源を検出するように構成されている。ハンドルは、制御ユニットを更に含み、制御ユニットは、製品貯蔵キャビネットのロックと通信するように構成されており、それにより、支払い処理ユニットによって支払い源が検出されたとき、制御ユニットが、製品貯蔵キャビネットのロックをロック解除して、製品貯蔵キャビネットに貯蔵されている製品へのアクセスを提供するように構成されている。
【0003】
いくつかの実施形態は、製品を貯蔵するための貯蔵区画と、貯蔵区画に接続されたドアであって、閉構成と開構成との間で移動可能である、ドアと、を有するキャビネットを含む、製品販売システムに関する。製品販売システムは、デジタルディスプレイと、支払い源を検出するように構成された支払い処理ユニットと、製品販売システムの動作を制御するように構成された制御ユニットと、を含む、キャビネットのドアに固定可能なハンドルを更に含む。製品販売システムは、貯蔵区画から取り出された製品を検出するように構成されている、貯蔵区画内に配置された製品センサを含み、制御ユニットは、デジタルディスプレイに、製品センサによって判定される、貯蔵区画から取り出された製品に関する製品情報を示させるように構成されている。
【0004】
本明細書で論じられる様々な実施形態のいずれかでは、支払い処理ユニットは、クレジットカードリーダ、近距離無線通信アンテナ、及びチップリーダのうちの1つ以上を含み得る。
【0005】
本明細書で論じられる様々な実施形態のいずれかでは、ディスプレイは、ユーザ入力を受信するように構成されたタッチスクリーンディスプレイであり得る。
【0006】
本明細書で論じられる様々な実施形態のいずれかでは、システムは、可聴アラートを再生するように構成されたオーディオユニットを更に含み得る。
【0007】
本明細書で論じられる様々な実施形態のいずれかでは、ハウジングは、製品貯蔵キャビネットのドアに後付けされるように構成されている。
【0008】
本明細書で論じられる様々な実施形態のいずれかでは、キャビネットは、ドアを閉構成に維持するように構成されたロックを更に含み得、制御ユニットは、ロックと通信し、また、支払い処理ユニットによって支払い源が検出されたとき、ロックをロック解除するように構成されている。
【0009】
本明細書で論じられる様々な実施形態のいずれかでは、製品販売システムは、貯蔵区画内に配置された製品情報ディスプレイを更に含み得、製品情報ディスプレイは、キャビネットの貯蔵区画から取り出された製品に対応する製品情報を示すように構成されている。
【0010】
本明細書で論じられる様々な実施形態のいずれかでは、製品販売システムは、貯蔵区画内に配置されたキャビネットライトを更に含み得、キャビネットライトは、ハンドルの制御ユニットと通信し、制御ユニットは、キャビネットのドアが開構成にあるとき、キャビネットライトの輝度を高めるように構成されている。
【0011】
本明細書で論じられる様々な実施形態のいずれかでは、ハンドルは、製品センサによって判定される、製品がキャビネットの貯蔵区画から取り出されたとき又はそこに返却されたとき、可聴アラートを再生するように構成されたオーディオユニットを更に含み得る。
【0012】
いくつかの実施形態は、製品貯蔵キャビネットから製品を販売するための方法に関し、方法は、製品貯蔵キャビネットのドアに配置されたハンドルの制御ユニットにおいて支払いを受領するステップと、ユーザ入力の受信に応じて製品貯蔵キャビネットのドアのロックをロック解除して、製品貯蔵キャビネットのドアを開くことを可能にするステップと、製品センサによって、製品貯蔵キャビネットの貯蔵区画からの製品の取り出しを検出するステップと、製品貯蔵キャビネットから取り出された製品に関する製品情報をハンドルのディスプレイに表示するステップと、を含む。
【0013】
本明細書で論じられる様々な実施形態のいずれかでは、ユーザ入力を受信することは、ハンドルの支払い処理ユニットによって支払い源を検出することを含み得る。
【0014】
本明細書で論じられる様々な実施形態のいずれかでは、製品を販売するための方法は、製品貯蔵キャビネットのドアのロックをロック解除した後に、ハンドルのディスプレイを減光することを更に含み得る。
【0015】
本明細書で論じられる様々な実施形態のいずれかでは、製品を販売するための方法は、製品センサによって判定される、製品が製品貯蔵キャビネットの貯蔵区画から取り出されたとき、オーディオユニットによって可聴アラートを再生することを更に含み得る。
【0016】
本明細書で論じられる様々な実施形態のいずれかでは、製品を販売するための方法は、製品貯蔵キャビネットのドアのロックをロック解除した後に、貯蔵区画内に配置されたキャビネットライトの輝度を高めることを更に含み得る。
【0017】
本明細書で論じられる様々な実施形態のいずれかでは、製品情報を表示することは、貯蔵区画から取り出された製品の総額を表示することを含み得る。
【0018】
本明細書で論じられる様々な実施形態のいずれかでは、製品を販売するための方法は、ハンドルのユーザインターフェースにおいてユーザ入力を受信して、貯蔵区画から取り出された製品の購入を完了することを更に含み得る。
【0019】
本明細書で論じられる様々な実施形態のいずれかでは、製品を販売するための方法は、製品貯蔵キャビネットの貯蔵区画内に配置された製品情報ディスプレイに製品情報を表示することを更に含み得る。
【0020】
本明細書で論じられる様々な実施形態のいずれかでは、製品を販売するための方法は、所定の時間の経過後に製品貯蔵キャビネットのドアをロックすることを更に含み得る。
【0021】
本明細書で論じられる様々な実施形態のいずれかでは、製品を販売するための方法は、貯蔵区画から製品が取り出された後に、製品貯蔵キャビネットの貯蔵区画への製品の返却を検出することを更に含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を形成する添付図面は、本開示を示し、この説明とともに、本開示の原理を更に説明し、当業者が本開示を作成及び使用することを可能にする。
【0023】
【
図1】一実施形態による、製品販売システム用のハンドルの斜視図を示す。
【0024】
【
図2】
図1のハンドルのグラフィカルユーザインターフェースの図を示す。
【0025】
【
図3】一実施形態による、製品販売システム用のハンドルの構成要素の概略図を示す。
【0026】
【
図4】キャビネットに設置された、
図1のハンドルの斜視図を示す。
【0027】
【
図5】
図1のハンドルのグラフィカルユーザインターフェースの図を示す。
【0028】
【
図6】一実施形態による、ハンドルを含む製品販売システムの例示的な動作方法のフローチャートを示す。
【0029】
【
図7】一実施形態による、製品販売システムの例示的な動作方法の概略図を示す。
【0030】
【
図8】実施形態が実装され得る例示的なコンピュータシステムの概略ブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0031】
ここで、添付の図面に示される代表的な実施形態を詳細に参照する。以下の説明は、複数の実施形態を1つの好ましい実施形態に限定することを意図するものではないことを理解されたい。それに対して、本発明は、特許請求の範囲によって定義される実施形態の趣旨及び範囲の範囲内に含まれ得る代替物、変形物、及び均等物を包含することを意図している。
【0032】
自動販売機は、通常、数ある中でも食料品店、コンビニエンスストア、ショッピングセンタ、スポーツ又はコンサート会場、ガソリンスタンド、オフィス、及び映画館などの様々な場所において、製品をオンデマンド様式で消費者に分配するために使用される。自動販売機は、様々な種類の、食品及び飲料などの製品、又は玩具若しくは電子機器などの商品のうちのいずれかを分配するために使用され得る。自動販売機は、製品を購入するための好都合な方法を消費者に提供し得るが、既存の自動販売機は、いくつかの欠点を有する。
【0033】
自動販売機は、一般に、消費者が、購入するべき特定の製品を物理的に選択することを可能にしない。代わりに、消費者が、単に、インターフェースを介して購入するべき製品の種類を予め選択して、自動販売機が、選択された種類の製品を分配する。その結果、消費者は、製品を購入する前に物理的に製品を手に取って調べることができない。これは、消費者が製品をよく知らず、製品、そのパッケージング、栄養情報、及び成分を調べる能力によって利益を得ようとする場合に望ましくない場合がある。更に、消費者は、製品が損傷を受けていなことを確認し、かつ所望の製品を購入することを確認にするために、購入するべき製品を個人的に選択することを好み得る。
【0034】
既存の自動販売機は、しばしば、所望の製品に対応するコードを入力することを消費者に要求する。製品コードを決定して、製品コードを入力するために時間をかけることは、製品を購入するプロセスにステップを加えて、ユーザエラーの可能性をもたらす。消費者が偶然に間違った製品コードに入力し、誤った製品が分配される場合がある。同様に、消費者は、自動販売機から物理的に製品を選択して取り出すことができないので、自動販売機が選択製品を分配することができないといった危険性が存在し、又は分配される製品が損傷を受けている、期限切れである、又は別様に不良品である場合がある。分配されてしまうと、消費者は、誤った製品又は不良の製品を返却することができない。
【0035】
更に、自動販売機は、一般に、一度に単一の製品を分配するように構成されている。消費者が複数の製品を購入することを望む場合、消費者は、製品を分配させるために、支払いを入力し、製品コードを識別し、製品コードに入力するステップを繰り返さなければならない。これは時間がかかり、かつ不便であり得、消費者は、単一のトランザクションで複数の製品を購入することを好み得る。
【0036】
本明細書で説明されるいくつかの実施形態は、製品貯蔵キャビネットと、デジタルディスプレイ、制御ユニット、及び支払い処理ユニットを含むハンドルと、を有する、製品販売システムに関するものであり、支払い処理ユニットで支払い又は事前承認の受信に応じて、制御ユニットが、キャビネットのドアをロック解除して、消費者が、購入するために1つ以上の製品を物理的に選択することを可能にする。このようにして、消費者は、購入する製品を手に取って調べることができ、正しい製品が選択されて消費者に分配されることを保証する。更に、消費者が貯蔵区画にアクセスするとき、消費者は、単一の処理で複数の製品を容易に選択して購入することができる。本明細書で説明されるいくつかの実施形態は、既存のキャビネットに後付けしてキャビネットを製品販売システムに変換することができる、デジタルディスプレイと、制御ユニットと、支払い処理ユニットと、を有する、ハンドルに関する。その結果、製品販売システムは、ハンドルをキャビネットと一体化することによって形成することができ、製品販売システムの運営者は、従来の自動販売機の購入を必要とすることなく、既存のキャビネット又は冷却器から製品を販売することができる。
【0037】
本明細書で説明されるいくつかの実施形態は、製品販売システム200用のハンドル100に関する。ハンドル100は、消費者に指示及び/又は製品情報を表示するためのデジタルディスプレイ122を含む。ハンドル100は、製品を購入するために、消費者から支払い源を受信するように構成された支払い処理ユニット140を更に含む。ハンドル100は、購入に利用可能な製品400を貯蔵するためのキャビネット220と一体的に形成され得るか、又はキャビネットに後付けされ得る。動作中に、キャビネット220のドア224は、許可されたユーザが検出されたときロック解除されるように構成されているが、それは例えば、支払い処理ユニット140によって支払いが受信又は検出されたときであり得る。許可された消費者の検出に応じて、消費者は、購入するためにキャビネット220内の製品を選択することができる。キャビネット220から取り出された製品は、キャビネット220の製品センサ270によって自動的に識別され、ハンドル100のディスプレイ122は、取り出された製品に対応する製品情報を示し得る。消費者が製品を選択し終わったとき、消費者は、キャビネット220のドア224を閉じて、ハンドル100のデジタルディスプレイ122において購入を完了し得る。
【0038】
いくつかの実施形態では、製品販売システム200とともに使用するためのハンドル100は、例えば
図1に示されるように、ハウジング110と、ハウジング110に配置されたディスプレイ122と、製品販売システム200の動作を制御するための制御ユニット150と、ハウジング110に配置され、支払い源を検出するように構成された支払い処理ユニット140と、を含む。いくつかの実施形態では、ハウジング110は、ハンドル100の制御ユニット150及び他の構成要素を囲み得る。いくつかの実施形態では、制御ユニット150は、ハンドル100及びその構成要素のハウジング110に電気的に接続され得、かつハウジング110の外部に位置付けられ得る。例えば、制御ユニット150は、キャビネット220又はキャビネット220のドア224上又はその中に位置付けられ得る。ハンドル100のハウジング110は、略矩形形状を有し得る。しかしながら、ハンドル100のハウジング110は、正方形、円形、半円形、楔形、U字形状、L字形状が挙げられるが、これらに限定されない、様々な形状のうちのいずれかを有するように形成することができる。ハンドル100がキャビネット220のドア224に固定されると、ハンドル100は、ハンドル100がキャビネット220のドア224を開くために消費者によって把持され得るように、ドア224の表面から延在するように構成されている。
【0039】
いくつかの実施形態では、ディスプレイ122は、ハンドル100のハウジング110の正面112に配置され得る。ディスプレイ122は、製品販売システムを動作させるための指示を示し得、また、製品販売動作中に、消費者に製品情報を更に示し得る。ディスプレイ122としては、当技術分野で知られている数ある種類のディスプレイの中でも、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオード(LED)ディスプレイ、又は有機LED(OLED)ディスプレイが挙げられ得る。いくつかの実施形態では、ディスプレイ122は、ユーザ入力を受信するためのユーザインターフェース120の一部であり得る。ディスプレイ122は、消費者がディスプレイ122の一部分にタッチしてユーザ入力を入力し得るように、タッチスクリーンディスプレイであり得る。
【0040】
ディスプレイ122は、例えば
図2に示されるように、製品販売システム用のグラフィカルユーザインターフェース(graphical user interface、GUI)130を表示するように構成され得る。GUI130は、ハンドル100が設置された製品販売システムを動作させるための指示を提供し得る。GUI130は、製品販売システムに関する情報を提供する文字、画像、又はビデオを表示することができる。例えば、指示は、支払い源を提供する、製品を選択する、及び購入を完了するなどの、製品を購入するためのステップを説明する文字136を含み得る。各ステップはまた、支払い源を提供する消費者、製品を選択する消費者、及び購入を完了する消費者を示す、対応する画像134又はアニメーションも含み得る。更に、GUI130は、製品の選択を確認するための又は製品の購入を完了するため入力などのユーザ入力を受信するための1つ以上のアイコンを示し得る。タッチスクリーンディスプレイを有する実施形態では、ユーザは、ユーザ入力を入力するためのアイコンが示されるディスプレイ122の一部分にタッチし得る。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェース120は、押しボタン、レバー、ダイヤル、スイッチなどの、ユーザ入力を受信するための1つ以上のアクチュエータを更に含み得る。アクチュエータを有する実施形態では、ユーザは、アクチュエータを利用して、ディスプレイ122に示されるオプションをナビゲートすること、又はユーザ入力を入力し得る。
【0041】
いくつかの実施形態では、ハンドル100は、許可されたユーザの存在を検出するように構成されている。許可されたユーザの存在は、例えば、ハンドル100による支払いの受信に応じて判定され得る。ハンドル100は、
図1に示されるように、支払い源を検出して、ユーザから支払いを受信するように構成された支払い処理ユニット140を含み得る。支払い処理ユニット140は、ハンドル100のハウジング110に配置され、また、1つ以上の種類の支払いを検出及び受信するように構成され得る。支払い処理ユニット140は、クレジットカード、デビットカード、ギフトカード、ATMカードなどを読み取るための磁気ストライプリーダ142、電子チップを有するクレジットカード、デビットカード、及び他のデビットカード、すなわちチップカードを読み取るためのチップリーダ144(例えば、Europay、Mastercard、及びVisa(Europay,Mastercard,and Visa、EMV)チップリーダ)、並びに非接触支払いのための近距離無線通信(near field communication、NFC)リーダ146を含み得る。支払い処理ユニット140はまた、Apple Pay又はGoogle Payを使用して行われる支払いなどのモバイル支払いも受信するように構成され得、また、RFIDタグを読み取る若しくは検出するように構成されたRFIDセンサ、又は数ある物品の中でも印刷された会員カード、ショッピングバッグ、ボトルに表示されたQRコード(登録商標)若しくはバーコードをスキャンするように構成されたQRコードリーダ、又はモバイルデバイスのソフトウェアアプリケーション(若しくは「アプリ」)などのモバイルデバイスのQRコードを含み得る。
更に、支払い処理ユニット140は、リモート支払い、又はスマートフォン若しくはスマートフォンのアプリケーションで行われる支払いなどの、消費者が支払いを行った旨の指示を受信するように構成され得、リモート支払いの指示は、ハンドル100に送信されて、消費者が、飲料分配システムのハンドル100において支払いを入力することなく、製品を購入することを可能にする。
【0042】
いくつかの実施形態では、許可されたユーザは、ユーザの名前がデータベースに記憶されているユーザの名前を入力すること、運転免許証又はパスポートなどの識別情報をスキャンすること、又は識別コードを入力することによるなどの、ユーザの識別情報を入力することによって判定され得る。更に、ハンドル100は、消費者のアイデンティティ、したがって許可されたユーザの存在を判定するように構成された生体認証センサ170(
図3を参照されたい)を含み得る。消費者のアイデンティティは、支払い源に結び付けられ得、それにより、消費者の識別に応じて、消費者の支払い源は、製品を購入するために自動的にアクセスすることができる。生体認証センサ170は、数ある生体認証の中でも、指紋、掌紋、網膜、虹彩、顔、又は顔の特徴に基づいて、個人を識別するように構成され得る。
【0043】
いくつかの実施形態では、ハンドル100は、
図1に示されるように、インジケータライト160を含む。インジケータライト160は、例えば、1つ以上の発光ダイオード(light emitting diode、LED)であり得る。インジケータライト160は、製品販売動作の状態を示すように構成されている。インジケータライト160は、製品販売動作の1つ以上の異なるステップを示す様式で照明するように構成され得る。実施形態では、インジケータライト160は、製品販売動作中に、異なる色で照明し得、また、点滅又はフラッシュさせて追加的な視覚フィードバックを消費者に提供し得る。例えば、インジケータライト160は、製品販売システム200が使用可能である場合に、緑色などの第1の色で照明し得、インジケータライト160は、製品販売システム200が使用中である場合に、青色などの第2の色で照明し得、また、インジケータライト160は、赤色などの第3の色で照明して、支払いの拒否、貯蔵区画235内での未許可の物品の検出などのエラーを示し得るか、又は購入が完了しようとしていること、若しくはキャビネット220のドア224がロックされようとしていることを示すための警告を提供し得る。
【0044】
いくつかの実施形態では、オーディオユニット190は、可聴アラート又はトーンを発する又は生成するように構成され得る。オーディオユニット190は、ハンドル100のハウジング110上若しくはその中に配置され得、又はキャビネット220の一部分又はキャビネット220のドア224などの、ハンドル100の外部に位置付けられ得る。そのような実施形態では、オーディオユニット190は、ハンドル100と有線又は無線通信し得る。オーディオユニット190は、数ある可聴アラートの中でも、1つ以上の予め録音した音、トーン、又はメッセージを記憶するためのメモリを含み得る。オーディオユニット190は、消費者の検出に応じて、又は支払い源の受信に応じて、消費者に対する挨拶又は歓迎を再生するように構成され得る。更に、オーディオユニット190は、購入の完了に応じて、消費者に感謝するためにメッセージを再生し得る。下で更に詳細に論じるように、オーディオユニット190はまた、製品が製品販売システムの製品貯蔵区画から取り出されたとき、又はそこに返却されたとき、アラートを生成するように構成され得る。
【0045】
製品販売システム200は、例えば
図4に示されるように、本明細書で説明されるハンドル100と、製品貯蔵キャビネット220と、を含む。キャビネット220は、製品400を貯蔵するための製品貯蔵区画235を画定し、また、貯蔵区画235に移動可能に接続されたドア224を含み、それにより、ドア224は、貯蔵区画235内の製品がキャビネット220内に封入されて、消費者がアクセスできない閉構成と、ドア224が貯蔵区画235から離れて摺動又は枢動して、消費者がその中の製品400にアクセスすることができる開構成との間で移動することができる。キャビネット220は、直角プリズム、立方体、シリンダなどの様々な幾何学形状のうちのいずれかを有し得、又はキャビネット220は、数ある断面形状の中でも、半円形、三角形、楕円形である横断面領域を有し得る。キャビネット220は、数ある食品又は飲料製品の中でも、缶詰若しくはボトル詰飲料を含む飲料、又はチップ若しくはプレッツェルのバッグ、エネルギーバー、キャンディ、クッキー、グラノーラバー、スナックミックス、及びプロテインバーなどの食品製品などの様々な種類の製品のうちのいずれかを貯蔵し得る。キャビネット220はまた、消費者が購入するための再使用可能な容器又はボトル、例えば飲料水ボトル又はスポーツボトルなどの製品も貯蔵し得る。いくつかの実施形態では、キャビネット220のドア224は、透明部分226を含むことができ、それにより、消費者は、ドア224を開くことを必要とすることなく、貯蔵区画235内の製品400を視認し得る。ドア224は、ヒンジによってキャビネット220に枢動可能に接続され得、又はドア224は、キャビネット220のトラックを摺動し得る。
【0046】
いくつかの実施形態では、貯蔵区画235は、乳製品ベースの製品、生産物、などの腐敗し易い食品若しくは飲料製品を貯蔵するための、又は食品若しくは飲料を低温に維持するための、冷凍区画などの温度調整された区画であり得る。そのような実施形態では、キャビネット220は、貯蔵区画235を食品及び飲料製品を貯蔵するための所定の温度に維持するための、蒸気圧縮又は熱電冷凍システムなどの冷却ユニットを含む冷蔵冷却器であり得る。いくつかの実施形態では、キャビネット220は、専用の冷却ユニットを有しない場合があるが、断熱され得、及び/又は受動的冷却を提供し得る。キャビネット220は、冷凍する必要がない数ある製品の中でもチップ、プレッツェル、キャンディ、クッキー、グラノーラバー、プロテインバー、エネルギーバーなどの製品を貯蔵するために使用される場合は、冷凍区画である必要はなく、周囲温度に維持することができる。
【0047】
いくつかの実施形態では、キャビネット220は、ドア224を閉構成に維持して、未許可のユーザが貯蔵区画235及びその中の製品400にアクセスすることを阻止するために、ロック240(
図3を参照されたい)を含む。ロック240は、既存のキャビネット220の一体部分であり得るか、又はロック240は、別途入手してキャビネット220のドア224に設置して、製品販売システム200を形成し得る。ロック240は、例えば、数ある種類のロックの中でも、電磁ロック又は電気機械式ロックであり得る。ロック240は、ハンドル100がロック240の動作を制御することができるように、ハンドル100の制御ユニット150と通信し得る。
【0048】
キャビネット220はまた、貯蔵区画235を照明してその中の製品400をより容易に視認することを可能にする、貯蔵区画235内のキャビネットライト250(
図4を参照されたい)も含み得る。キャビネットライト250は、例えば、1つ以上のLED、白熱電球、蛍光ライト、又はアークランプであり得る。キャビネットライト250は、キャビネット220の一体部分であり得るか、又はキャビネットライト250は、別途入手してキャビネット220に設置して、製品販売システム200を形成し得る。
【0049】
いくつかの実施形態では、製品販売システム200は、製品400がキャビネット220の貯蔵区画235から取り出されたとき、又はそこに返却されたときを検出するように構成された、1つ以上の製品センサ270を含む。いくつかの実施形態では、製品センサ270は、キャビネット220から取り出された製品を検出及び識別するように構成された、カメラなどの光学センサとすることができる。例えば、光学センサは、製品が貯蔵区画235から取り出されている、又はそこに挿入されている間に、センサを通過したとき、製品のビデオを取り込み得、取り込まれたビデオ内の製品を、エッジ又はクラウドベースの画像ライブラリなどの画像ライブラリと比較し得る。代替的に、光学センサは、消費者の購入前及び購入後に貯蔵区画内の製品の画像を取り込んで、どの製品が取り出されたかを判定し得る。しかしながら、当業者によって容易に理解されるように、キャビネット220からの製品400の取り出し及びそこへの返却を検出するために、様々な種類のセンサ270が使用され得る。例えば、光学センサの代わりに、又はそれに加えて使用することができる他の種類のセンサ270としては、製品の取り出し前及び取り出し後の貯蔵区画内の製品の重量を判定するための重量センサ、又は製品の取り出し及び返却を検出するための無線周波数識別(radio frequency identification、RFID)タグ及びRFIDリーダ/スキャナが挙げられる。いくつかの実施形態では、製品センサ270は、キャビネット220から取り出される製品の形状及び/又は色を検出することによって、製品を識別し得る。製品センサ270は、貯蔵区画235の隅部又は貯蔵区画235の棚232などの、貯蔵区画235の正面部分に、ドア224に隣接して位置付けられ得る。製品センサ270は、キャビネット220の正面と平行な平面を画定して、製品400が平面を通過したときを検出し得、製品400がキャビネット220から取り出されたこと、又はそこに返却されたことを示す。
【0050】
いくつかの実施形態では、ハンドル100は、既存のキャビネット220に後付けされ得、それにより、ハンドル100の設置に応じて、製品を貯蔵するためのキャビネット220を製品販売システム200に変換することができる。このようにして、ハンドル100を設置することによって、様々な種類及びスタイルのキャビネット220のいずれかを、消費者に製品を販売するための製品販売システムに変換することができる。ハンドル100は、ボルト又はねじなどの機械的締結具を介して、貯蔵区画235を有するキャビネット220のドア224に固定され得るか、又は数ある締結方法の中でも、接着剤若しくはエポキシを使用して固定され得る。
更に、ロック240、キャビネットライト250、及び製品センサ270のうちの1つ以上をキャビネット220に設置して、製品販売システム200を形成することができ、又はキャビネット220は、ロック240、キャビネットライト250、及び製品センサ270のうちの1つ以上を既に含み得る。ハンドル100は、製品分配システム200の動作を制御するように、有線又は無線通信を介して、ロック240、キャビネットライト250、及び製品センサ270と通信して配置され得る。
【0051】
しかしながら、いくつかの実施形態では、ハンドル100は、キャビネット220と一体的に形成され得るか、又はそれに内蔵され得る。ハンドル100は、
図4に示されるように、キャビネット220のドア224と一体的に形成することができ、また、ドア224のヒンジを有する側とは反対側のドア224に配置され得る。
【0052】
ハンドル100の制御ユニット150は、
図3に示されるように、製品販売システム200の動作を調整する。いくつかの実施形態では、単一の制御ユニット150が、製品販売システム200の全ての構成要素の動作を制御し得る。いくつかの実施形態では、2つ以上の制御ユニット150が使用され得、複数の制御ユニット150を使用して、製品販売システム200の異なる動作又は構成要素を制御する。例えば、第1の制御ユニットは、支払い処理ユニット及びデジタルディスプレイを制御し得、一方で、第2の制御ユニットは、ドアロック、キャビネットライト、及び/又は製品センサの動作を制御し得る。複数の制御ユニット150が使用され得ると理解されるが、便宜のために、本明細書の説明は、主に、単一の制御ユニット150を有する実施形態に関する。
【0053】
ハンドル100の制御ユニット150は、有線又は無線通信などによって、キャビネット220のロック240と通信して配置され得る。例えば、ハンドル100及びロック240は、キャビネット220のドア224のフレームを通って延在しているワイヤによって接続されて、シームレスな外観を提供し得る。制御ユニット150は、支払い又は支払い源が受信又は検出されたときなどの、許可されたユーザが検出されたとき、キャビネット220のロック240を係合解除するように構成され得、それにより、ユーザは、キャビネット220のドア224を開いて、キャビネット220の貯蔵区画235内の製品400から選択し得る。
【0054】
制御ユニット150は、キャビネットライト250の照明を制御するように、キャビネットライト250と通信し得る。制御ユニット150は、キャビネット220のドアが開かれたとき、キャビネットライト250の輝度又は強度を高めさせ得る。キャビネットライト250の輝度を高めることは、消費者が、製品購入動作が進行中であると判定することを可能にすることと、消費者が、貯蔵区画235内に貯蔵されている製品400をより容易に視認することを可能にすることと、及び製品を識別する際の製品センサ270の動作を容易にすることと、を補助し得る。制御ユニット150は、エネルギーを節約するように、製品販売システム200が使用中でないとき、キャビネットライト250を消灯又は減光させ得る。
【0055】
制御ユニット150は、製品の貯蔵区画235からの取り出し及びそこへの返却に関する情報を受信するように、製品センサ270と通信し得る。制御ユニット150は、キャビネット220の貯蔵区画235内の製品に関する情報を記憶し得る。制御ユニット150は、
図5に示されるように、キャビネット220から取り出されたと製品センサ270によって判定された製品に関する製品情報を、ハンドル100のディスプレイ122に表示させ得る。表示された製品情報は、取り出された製品の種類又は名称、及び取り出された製品の価格を含み得る。消費者が製品400を貯蔵区画235から取り出すと、ハンドル100のディスプレイ122は、取り出された各製品に関する製品情報137を示し得、また、仮想ショッピングカートを示し得る。ディスプレイ122は、取り出された製品の画像、取り出された製品の価格、取り出された製品の名称、種類、又はブランド、及び取り出された全ての製品の総額139を示し得る。ディスプレイ122は、消費者の貯蔵区画235に対する製品の取り出し及び返却をリアルタイムに更新し得る。ハンドル100のディスプレイ122が、タッチスクリーンディスプレイである場合、ディスプレイ122は、仮想ショッピングカート内の任意の物品の購入を完了するためのアイコン135を示すように構成され得る。消費者は、アイコン135の位置でディスプレイにタッチして、購入を完了し得る。いくつかの実施形態では、アイコン135は、購入を完了するために、消費者に、経路又はトラックに沿って左から右へとディスプレイ122上をスワイプするなどの、ジェスチャを行うことを要求し得る。ジェスチャを必要とすることは、ユーザが、意図せずにアイコン135の位置でディスプレイ122に押すことによって偶発的に購入を完了してしまうことを防止するのを補助し得る。
【0056】
いくつかの実施形態では、製品販売システム200は、
図4に最良に示されるように、製品情報ディスプレイ280を更に含み得る。製品情報ディスプレイ280は、Pepsiなどの製品のブランド、取り出された製品の種類、製品の重量(例えば、オンス又はグラム)、製品の容積(例えば、ミリリットル)、製品の価格、及び取り出された全ての製品の総額などの、キャビネット220から取り出された製品400に関する情報を表示するように構成されている。製品情報ディスプレイ280は、キャビネット220の貯蔵区画235内に配置することができ、それにより、消費者が製品400を購入するためにキャビネット220から選択している間、ディスプレイ280が容易に視認される。例えば、製品情報ディスプレイ280は、キャビネット220内の1つ以上の棚232に配置され得る。製品情報ディスプレイ280は、単に英数字を表示する、英数字ディスプレイであり得る。しかしながら、製品情報ディスプレイ280は、数ある他の種類のディスプレイの中でも、LCD、LED、OLEDディスプレイ、又は電子インク(eインク)ディスプレイであり得る。製品情報ディスプレイ280は、消費者が、キャビネット220の貯蔵区画235から製品を取り出して、製品情報ディスプレイ280の価格及び他の製品情報を視認することによって、製品の価格(又は製品に関する他の情報)を容易に判定することを可能にする。
【0057】
製品情報ディスプレイ280は、ハンドル100のデジタルディスプレイ122にも表示される製品情報を表示し得る。したがって、ハンドル100の製品情報ディスプレイ280及びデジタルディスプレイ122は、製品情報を同時に表示し得る。いくつかの実施形態では、ハンドル100のデジタルディスプレイ122は、キャビネット220のドア224が閉じているときには、製品情報を表示し、ドア224が開いているときには、ハンドル100のデジタルディスプレイ122を減光又はオフにし、代わりに、製品情報が製品情報ディスプレイ280に表示される。例えば、ハンドル100の表面及びディスプレイ122をユーザから離れて回転させるように、ドア224を開構成へと90度又は180度回転させたとき、デジタルディスプレイ122は、減光又はオフにされ得る。これは、ユーザの個人情報(例えば、アカウント情報、製品購入情報など)が公に示されることを防止し得、したがって、ユーザに追加的なプライバシーを提供し得る。ドア224が閉じられると、製品情報ディスプレイ280が減光又はオフにされ、製品情報がハンドル100のデジタルディスプレイ122に表示される。
【0058】
いくつかの実施形態では、制御ユニット150は、貯蔵区画235内の製品のインベントリを記憶及び追跡し得る。製品インベントリは、貯蔵区画235に対する製品の取り出し及び返却が製品センサ270によって検出されたとき自動的に更新され得る。製品インベントリは既知であるので、制御ユニット150は、未知の物品がキャビネット220に挿入されたときを判定し得る。例えば、消費者は、製品を選択している間、キャビネット220内に物品を偶発的に置き忘れ得るか、又は消費者は、未知の物品を貯蔵区画235に挿入して、取り出された製品が返却された体裁を提供することによって、取り出された製品に対する支払いを逃れようとし得る。製品センサ270によって、未知の物品がキャビネット220内に挿入されたと判定された場合、又はキャビネット220に返却された物品の数がキャビネット220から取り出された製品の数を超えていた場合、制御ユニット150は、任意の未知の物品がキャビネット220から取り出されるまで、購入の完了を阻止し得る。
【0059】
本明細書で説明されるハンドルを含む製品販売システム600を動作させる例示的な方法が、
図6に示されている。使用していないときには、製品販売システムは、アイドル状態であり(610)、キャビネットのドアは、ロックされている。ハンドルのディスプレイは、支払いを入力するためのプロンプトなどの、製品販売動作を開始するための指示を表示し得る。消費者は、製品販売システムに接近し得、製品販売システムは、許可されたユーザの存在を検出したとき(620)に、キャビネットのドアをロック解除する。例えば、許可されたユーザは、消費者がハンドルのクレジットカードリーダにおいてクレジットカードをリーダに通したとき、非接触支払い用のクレジットカード若しくはモバイルペイメントをタップしたとき、又はクレジットカードのチップをハンドルのチップリーダに入れたときなどの、ハンドルの支払い処理ユニットが支払い源を検出したときに検出され得る。代替的に、許可されたユーザは、ハンドルの生体認証センサによって、又はユーザがモバイルデバイスのソフトウェアアプリケーションを通した支払いなどの遠隔支払いを行った旨の指示をハンドルが受信したときに検出され得る。
【0060】
許可されたユーザが検出されると、キャビネットのドアがロック解除され、消費者は、ドアを開いて、購入のためにキャビネットから製品を選択し得る(630)。消費者は、キャビネットから1つ以上の製品を取り出し得、製品がキャビネットを出るときに、キャビネット内の1つ以上のカメラなどの製品センサが、取り出された製品の数及び取り出された製品の種類を検出する(640)。キャビネットから取り出された製品に関する製品情報が表示される(650)。ハンドルのディスプレイは、取り出された製品の数、種類、製品価格、及び総額などの製品情報を表示し得る。製品情報ディスプレイを有する実施形態では、製品情報ディスプレイは、取り出された製品の種類又は名称、取り出された製品の価格、及び取り出された製品の総額を示し得る。キャビネットの製品センサは、取り出された製品がその後にキャビネットに返却されたかどうかを判定し得る(660)。例えば、消費者は、製品をキャビネットから取り出し、製品情報ディスプレイを視認して、製品の価格を判定し得る。消費者が価格に同意できない場合、消費者は、キャビネットに製品を返却し得る。代替的に、消費者は、栄養情報又は成分を比較するなどのために、キャビネットから2つの異なる製品を取り出して製品を調べ得、消費者は、製品の1つを返却して、好みの製品を購入することを選択し得る。
【0061】
消費者が製品を選択し終わると、キャビネットのドアが閉じられる(670)。取り出された製品に関する製品情報は、ハンドルのディスプレイに表示される。製品情報は、製品のブランド、製品の種類又は名称、製品の価格、及び取り出された製品の総額を含み得る。所望に応じて、消費者は、ドアを再度開いて、製品を選択し続け得る。ドアを閉じることによって、取り出された製品の購入が完了し得る(680)。購入を確認して完了するために、2回目にクレジットカードをリーダに通すか又は挿入することなどによって、支払い源を検出することが必要であり得る。代替的に、ディスプレイは、購入を確認するために左から右にスワイプするなどの、ディスプレイ上でジェスチャを行うよう消費者に促す、グラフィックユーザインターフェースを示し得る。いくつかの実施形態では、ドアが閉じられると、所定の時間量(例えば、10秒)が経過した後に、購入が自動的に完了され得る。消費者が購入を確認すると、支払い源は、取り出された製品の総額が請求され(又は購入価格がアカウントに支払われ)、キャビネットのドアがロックされて、キャビネット内の製品を固定する。
【0062】
キャビネットのドアをロック解除するために消費者が支払い源を入力することを要求されるので、消費者に、取り出された任意の製品の料金を請求することができ、支払うことなく製品を取り出すことができない。更に、消費者の支払い源が入力されると、消費者は、更なる請求を回避するために、購入の完了に応じてキャビネットのドアが閉じられてロックされたことを確認するように喚起される。
【0063】
キャビネットライト及びオーディオユニットを含む製品販売システム700を動作させる、更に例示的な方法が
図7に示されている。使用していないときには、製品販売システムのキャビネットがロックされ、キャビネットライトがオフに又は減光されてエネルギーを節約する(710)。ハンドルのインジケータライトは、緑色などの第1の色で照明されて、製品販売システムが使用可能であることを潜在的顧客に示し得る。許可された消費者の存在は、消費者がハンドルの支払い処理ユニットに支払いを入力するときなどに検出され得る(720)。ハンドルのオーディオユニットは、ユーザを歓迎するために、並びに支払いが検出されたこと又は受信及び受理されたことを示すために、可聴アラートを生成することができる。次いで、インジケータライトを青色などの第2の色で照明して、販売動作が進行中であることを示し得る。
【0064】
許可されたユーザの検出に応じて、キャビネットのドアをロック解除し、キャビネットライトの輝度又は強度を高めて(730)、消費者が、貯蔵区画内の製品をより容易に視認することを可能にし得る。キャビネットライトの輝度を高めることはまた、製品センサが、キャビネットの貯蔵区画から取り出された又は挿入された製品をより容易に識別することも可能にする。いくつかの実施形態では、キャビネットライトは、ユーザにエンターテインメントを提供するために、及び製品販売動作が進行中であることを示すために、フラッシュさせる、又は様々な色で照明するなどの、照明効果を提供し得る。ハンドルのディスプレイがドアに位置付けられているので、ディスプレイは、ドアが開いているときには、消費者に背いて面する。ドアが開いているとき、ディスプレイは、サードパーティが消費者の購入に関する情報を視認することを防止し、かつエネルギーを節約するために、自動的に消灯又は減光し得る。オーディオユニットは、製品が貯蔵区画から取り出されたとき(740)に、可聴アラートを生成し得る。製品が取り出されたときには、オーディオユニットが第1のトーンを再生し得、製品がキャビネットに返却されたときには、オーディオユニットが第2のトーンを再生し得る。第2のトーンは、第1のトーンと同じであり得るか、又は異なり得る。いくつかの実施形態では、第2のトーンは、第1のトーンの逆又は反対であり得る。例えば、第1のトーンが上昇トーンである場合、第2のトーンは、下降トーンであり得る。トーンは、製品の取り出し又は返却ごとに再生し得、それにより、2つの製品が取り出された場合は、2つのトーンを再生し、消費者が2つの製品のうちの1つだけをキャビネットに返却した場合は、単一のトーンを再生して、1つの製品のキャビネットへの返却を示し得る。可聴アラートは、消費者が、製品の取り出しが検出されたこと、及び消費者が、取り出された製品の料金が請求されることを容易に確認することを可能にし得、同様に、可聴アラートは、ユーザが、製品販売システムによって取り出された製品の返却が認識されたことを確認することを可能にし得る。更に、可聴アラートは、視覚障害のある消費者に有益であり得、かつ消費者の製品購入エクスペリエンスを高め得る。
【0065】
ドアが閉じられる(750)と、ハンドルのデジタルディスプレイが輝度又は強度を高め得、取り出された製品に関する製品情報を示し得、そして、取り出された製品の購入を完了(760)し得る。更に、ドアが閉じられると、インジケータライトを赤色などの第3の色で照明して、購入が完了しようとしていることを警告又はアラートで消費者に提供し得る。いくつかの実施形態では、購入は、ハンドルにおける支払い源の受領若しくは検出に応じて、又はハンドルのディスプレイにおけるユーザ入力の受信に応じて完了され得る。いくつかの実施形態では、購入は、10秒などの所定の期間の後に自動的に完了され得る。そのような実施形態では、ハンドルのインジケータライトは、購入が完了しようとしていること、又はキャビネットのドアがロックされようとしていることを示すために、フラッシュし得るか、又は赤色に変化し得る。オーディオユニットは、購入の完了を確認し、製品の購入を顧客に感謝するために、アラート又はメッセージを再生し得る。購入が完了する(770)と、キャビネットライトを減光又はオフにして、エネルギーを節約し得る。ハンドルのインジケータライトは、製品販売システムが利用可能であることを示すために、第1の色、例えば緑色で照明し得る。
【0066】
いくつかの実施形態では、ハンドル100のディスプレイ122は、製品販売システム200を使用していないときにアイドル状態のままであり得、ハンドル100のディスプレイ122は、減光又はオフにされて、エネルギーを節約し得る。しかしながら、いくつかの実施形態では、ハンドル100のディスプレイ122は、消費者誘引モードを含み得る。消費者誘引モードでは、ディスプレイ122は、近くの領域内の消費者の関心を誘引するために、販売している製品及び製品のブランドに関するメッセージ、画像、又はビデオなどの広告を示し得る。製品販売システム200は、消費者が製品販売システム200の所定の距離の範囲内にいるときを検出する、近接センサ180を含み得る。消費者が製品販売システム200の近くにいると近接センサ180によって判定されたとき、ディスプレイ122は、消費者誘引モードを終了し得、そして、本明細書で論じられるように製品販売システム200を動作させるための歓迎アニメーション又は指示を表示し得る。消費者が製品販売システム200を使用して購入を完了したとき、ディスプレイ122は、消費者誘引モードへと自動的に戻り得る。
【0067】
図8は、実施形態又はその一部分がコンピュータ可読コードとして実装され得る、例示的なコンピュータシステム例800を例示する。本明細書で論じられる制御ユニット150は、本明細書で論じられるプロセスを実施するためのコンピュータシステム800の構成要素の全て又はいくつかを有するコンピュータシステムであり得る。
【0068】
プログラマブルロジックが使用される場合、このようなロジックは、市販の処理プラットフォーム又は特定の目的のデバイス上で実行することができる。当業者であれば、開示された主題の実施形態が、マルチコアマルチプロセッサシステム、ミニコンピュータ、及びメインフレームコンピュータ、分散された機能とリンク又はクラスタ化されたコンピュータ、並びに、仮想的に任意のデバイスに埋め込まれ得る普及型又は小型コンピュータを含む、様々なコンピュータシステム構成により実践され得ることを理解することができる。
【0069】
例えば、少なくとも1つのプロセッサデバイス及びメモリは、上記された実施形態を実装するために使用されてもよい。プロセッサデバイスは、単一のプロセッサ、複数のプロセッサ、又はこれらの組み合わせでもよい。プロセッサデバイスは、1つ以上のプロセッサ「コア」を有してもよい。
【0070】
本発明の様々な実施形態は、この例示的なコンピュータシステム800に関して実施され得る。この説明を読めば、他のコンピュータシステム及び/又はコンピュータアーキテクチャを用いて、本発明の1つ以上が実施できる方法が当業者には明らかになるであろう。動作は連続的なプロセスとして記載され得るが、動作の一部は、実際に、平行して、同時に、かつ/又は分散環境において実施されてもよく、シングル又はマルチプロセッサマシンによるアクセスに対してローカルに又はリモートに記憶されたプログラムコードにより実施されてもよい。加えて、一部の実施形態では、動作順序は、開示された主題の趣旨を逸脱することなく、再調整されてもよい。
【0071】
プロセッサデバイス804は、専用又は汎用プロセッサデバイスであり得る。当業者によって理解されるように、プロセッサデバイス804はまた、マルチコア/マルチプロセッサシステムにおけるシングルプロセッサであり得、そのようなシステムは、単独で、又はクラスタ若しくはサーバファームにおいて動作するコンピュータデバイスのクラスタで動作する。プロセッサデバイス804は、通信インフラストラクチャ806、例えば、バス、メッセージキュー、ネットワーク、又はマルチコアメッセージ受け渡しスキームに接続される。
【0072】
コンピュータシステム800はまた、メインメモリ808、例えばランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)も含み、また、二次メモリ810も含み得る。二次メモリ810としては、例えば、ハードディスクドライブ812、又は取り外し可能な記憶ドライブ814が挙げられ得る。取り外し可能な記憶ドライブ814としては、フロッピーディスクドライブ、磁気テープドライブ、光ディスクドライブ、フラッシュメモリなどが挙げられ得る。取り外し可能な記憶ドライブ814は、周知の様式で、取り外し可能な記憶ユニット818に対して読み出し及び/又は書き込みを行う。取り外し可能な記憶ユニット818としては、フロッピーディスク、磁気テープ、光ディスク、ユニバーサルシリアルバス(universal serial bus、USB)ドライブなどが挙げられ得、これらは、取り外し可能な記憶ドライブ814によって読み出し及び書き込みが行われる。当業者によって理解されるように、取り外し可能な記憶ユニット818としては、コンピュータソフトウェア及び/又はデータを記憶したコンピュータ使用可能記憶媒体が挙げられる。
【0073】
コンピュータシステム800は(随意に)、表示ユニット830に表示するためのグラフィック、テキスト、及び他のデータを通信インフラストラクチャ806から(又は、図示されていないフレームバッファから)転送する(キーボード、マウスなどの入力及び出力デバイスを含むことができる)ディスプレイインターフェース802を含む。
【0074】
代替的な実装態様では、二次メモリ810としては、コンピュータプログラム又は他の命令をコンピュータシステム800にロードすることを可能にするための他の類似する手段が挙げられ得る。そのような手段としては、例えば、取り外し可能な記憶ユニット822及びインターフェース820が挙げられ得る。そのような手段の例としては、ソフトウェア及びデータを取り外し可能な記憶ユニット822からコンピュータシステム800に伝送することを可能にする、プログラムカートリッジ及びカートリッジインターフェース(ビデオゲームデバイスに見出されるものなど)、取り外し可能なメモリチップ(EPROM又はPROMなど)及び関連するソケット、及び他の取り外し可能な記憶ユニット822、並びにインターフェース820が挙げられ得る。
【0075】
コンピュータシステム800はまた、通信インターフェース824も含み得る。通信インターフェース824は、コンピュータシステム800と外部デバイスとの間でソフトウェア及びデータを伝送することを可能にする。通信インターフェース824としては、モデム、ネットワークインターフェース(イーサネットカードなど)、通信ポート、PCMCIAスロット、及びカードなどが挙げられ得る。通信インターフェース824を介して伝送されるソフトウェア及びデータは、信号の形態であり得、これは、電子的、電磁気的、光学的、又は通信インターフェース824により受信することが可能な他の信号であり得る。これらの信号は、通信経路826を介して、通信インターフェース824に提供され得る。通信経路826は、信号を搬送し、ワイヤ若しくはケーブル、光ファイバ、電話回線、携帯電話リンク、RFリンク、又は他の通信チャネルを使用して実装され得る。
【0076】
この文書において、「コンピュータプログラム媒体」及び「コンピュータ使用可能媒体」という用語は、一般には、取り外し可能な記憶ユニット818、取り外し可能な記憶ユニット822、及びハードディスクドライブ812内に設置されたハードディスクなどの媒体を指すために使用される。コンピュータプログラム媒体及びコンピュータ使用可能媒体はまた、メインメモリ808及び二次メモリ810などのメモリも指し得、これは、メモリ半導体(例えば、DRAMなど)であり得る。
【0077】
コンピュータプログラム(コンピュータ制御ロジックとも呼ばれる)は、メインメモリ808及び/又は二次メモリ810に記憶される。コンピュータプログラムはまた、通信インターフェース824を介して受信され得る。そのようなコンピュータプログラムは、実行されると、コンピュータシステム800が、本明細書で論じられる実施形態を実施することを可能にする。具体的には、コンピュータプログラムは、実行されると、プロセッサデバイス804が、本明細書で論じられる実施形態のプロセスを実施することを可能にする。したがって、そのようなコンピュータプログラムは、コンピュータシステム800のコントローラを表す。実施形態がソフトウェアを使用して実施される場合、ソフトウェアは、コンピュータプログラム製品に記憶されて、取り外し可能な記憶ドライブ814、インターフェース820、及びハードディスクドライブ812、又は通信インターフェース824を使用してコンピュータシステム800にロードされ得る。
【0078】
本発明の実施形態はまた、任意のコンピュータ使用可能媒体上に記憶されたソフトウェアを含むコンピュータプログラム製品を対象とするものであり得る。このようなソフトウェアは、1つ以上のデータ処理デバイスにおいて実行されると、データ処理デバイスに、本明細書で記載されたように動作させる。本発明の実施形態は、コンピュータ使用可能又は読み取り可能媒体を採用してもよい。コンピュータ使用可能媒体の例としては、一次記憶デバイス(例えば、任意のタイプのランダムアクセスメモリ)、二次記憶デバイス(例えば、ハードドライブ、フロッピーディスク、CD ROM、ZIPディスク、テープ、磁気記憶デバイス、及び光学記憶デバイス、MEMS、ナノ技術記憶デバイスなど)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0079】
「発明の概要」及び「要約書」の項ではなく、「発明を実施するための形態」の項は、特許請求の範囲を解釈するために使用されることが意図されていることを理解されたい。発明の概要及び要約の項は、本発明者(ら)によって想到されるような、本発明の1つ以上であるが全てではない例示的な実施形態を示し得るが、本発明及び添付の特許請求の範囲をいかようにも限定することを意図するものではない。
【0080】
特定の機能の実施及びそれらの関係を例示する機能的ビルディングブロックの助けにより、本発明を上で説明してきた。これらの機能的ビルディングブロックの境界は、説明の便宜上、本明細書において任意に定義されている。特定の機能及びこれらの関係が適切に行われる限り、代替の境界を定義することができる。
【0081】
特定実施形態の前述の説明により、本発明の一般的な性質が完全に明らかになり、他者が、当業者の知識を適用することによって、過度の試行錯誤をすることなく、本発明の一般的な概念を逸脱することなく、そのような特定の実施形態を様々な用途に容易に修正及び/又は適合させることができる。したがって、そのような適合及び修正は、本明細書で提示した教示及び指導に基づいて、開示された実施形態の等価物の意味及び範囲内にあることが意図される。本明細書の表現法又は用語法は、説明を目的とするものであって、限定するものではないことを理解されたく、それ故、本明細書の用語法又は表現法は、本明細書の教示及び指導の観点から当業者によって解釈されるべきである。
【0082】
本発明の広がり及び範囲は、上述の例示的な実施形態のいずれによっても限定されるべきではなく、下記特許請求の範囲及びこれらの等価物に従ってのみ定義されるべきである。
【国際調査報告】