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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-01
(54)【発明の名称】サービス設定方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H04L 12/44 20060101AFI20221025BHJP
   H04L 41/50 20220101ALI20221025BHJP
【FI】
H04L12/44 200
H04L41/50
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022511122
(86)(22)【出願日】2020-09-09
(85)【翻訳文提出日】2022-02-18
(86)【国際出願番号】 CN2020114244
(87)【国際公開番号】W WO2021047546
(87)【国際公開日】2021-03-18
(31)【優先権主張番号】201910856728.7
(32)【優先日】2019-09-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】100199819
【弁理士】
【氏名又は名称】大行 尚哉
(74)【代理人】
【識別番号】100087859
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 秀治
(72)【発明者】
【氏名】張陽春
【テーマコード(参考)】
5K033
【Fターム(参考)】
5K033AA04
5K033DA01
5K033DA15
5K033DB17
5K033DB22
5K033EC01
(57)【要約】
【課題】本願には、サービス設定方法及び装置が開示される。
【解決手段】前記方法は、光ネットワークユニット(ONU)が、予め設定されたサービス情報に基づいて、光回線終端装置(OLT)にサービス設定情報を申請することと、リクエストされたサービス設定情報に基づいてOLTとONUのサービス設定を行うことと、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ネットワークユニットONUは、予め設定されたサービス情報に基づいて、光回線終端装置OLTにサービス設定情報を申請することと、
前記ONUは、前記サービス設定情報に基づいてサービスを設定することと、を含む、
ことを特徴とするサービス設定方法。
【請求項2】
前記ONUが予め設定されたサービス情報に基づいて、光回線終端装置OLTにサービス設定情報を申請することは、
前記ONUは、前記の予め設定されたサービス情報に基づいて、フィールドの定義が拡張された情報対話型プロトコルメッセージを利用してサービス設定アプリケーション情報を生成することと、
前記ONUは前記サービス設定アプリケーション情報を前記OLTに送信することと、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のサービス設定方法。
【請求項3】
前記ONUが予め設定されたサービス情報に基づいて、光回線終端装置OLTにサービス設定情報を申請することは、
前記ONUは、前記予め設定されたサービス情報及び既存の標準フレームワークで定義を拡張した管理対象エンティティに基づいて、前記サービス設定アプリケーション情報を生成することと、
前記ONUは、前記サービス設定アプリケーション情報を前記OLTに送信することと、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のサービス設定方法。
【請求項4】
前記ONU及び前記OLTがギガビット受動型光ネットワークGPONシステムにあり、前記情報対話型プロトコルメッセージが光ネットワークユニット管理制御インターフェイスOMCIメッセージである場合、前記ONUが予め設定されたサービス情報に基づいて、フィールドの定義が拡張された情報対話型プロトコルメッセージを利用してサービス設定アプリケーション情報を生成することは、
前記ONUは、前記予め設定されたサービス情報に基づいて、前記OLTから前記ONUへ設定する必要があるリソースまたは前記OLT自体が設定する必要があるリソースに対応するパラメータを決定することと、
前記ONUは、取得したパラメータを含む少なくとも1つのOMCIインスタンスを構築することと、
前記ONUは、取得したOMCIインスタンスをOMCIメッセージにアップロードし、前記サービス設定アプリケーション情報とするように、前記OMCIメッセージにおけるメッセージタイプフィールドの最上位ビットの値を、前記OLT宛てのOMCIメッセージがサービス設定を申請するために使用されることを表す値として設定し、そのうち、前記OMCIメッセージにおけるメッセージタイプフィールドの最上位ビットは、前記OLT宛てのOMCIメッセージがサービス設定を申請するために使用されるか否かを表すビットとして予め定義拡張されることと、を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載のサービス設定方法。
【請求項5】
前記ONUは、取得したOMCIインスタンスをOMCIメッセージにアップロードする前に、
前記ONUは前記OLTからのデータ取得リクエストを受信することと、
前記ONUは、前記OMCIメッセージにおけるメッセージタイプフィールドの最上位ビットの値を、前記OLT宛てのOMCIメッセージがサービス設定を申請するために使用されることを表す値として設定することと、
前記ONUは、処理されたOMCIメッセージを前記OLTに送信して、後で前記ONUにサービス設定のアプリケーションが存在することを前記OLTに通知することと、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項4に記載のサービス設定方法。
【請求項6】
前記ONUが予め設定されたサービス情報及び既存の標準フレームワークで定義を拡張した管理対象エンティティに基づいて、サービス設定アプリケーション情報を生成することは、
前記ONUは、前記の予め設定されたサービス情報に基づいて、前記管理対象エンティティに対応する管理インスタンスを生成することと、
前記ONUは、前記管理インスタンスを前記サービス設定アプリケーション情報とすることと、を含む、
ことを特徴とする請求項3に記載のサービス設定方法。
【請求項7】
前記ONUと前記OLTがGPONシステムにある場合、前記管理対象エンティティには、管理対象エンティティ識別子と管理対象エンティティプロパティが含まれ、
前記管理対象エンティティプロパティには、少なくとも1つのサービス設定アプリケーション情報及び当該サービス設定アプリケーション情報に対応する識別子が含まれる、
ことを特徴とする請求項6に記載のサービス設定方法。
【請求項8】
前記ONUと前記OLTがイーサネット受動光ネットワークEPONシステムにある場合、前記管理対象エンティティには、サービス設定アプリケーションプロパティが追加された管理対象プロパティセット及び前記サービス設定アプリケーションプロパティに対応する情報が含まれる、
ことを特徴とする請求項6に記載のサービス設定方法。
【請求項9】
サービス設定アプリケーションプロパティに対応する情報の文字が、単一の運用・保守・管理プロトコルデータユニットOAM PDUの最大ペイロードを超える場合、前記ONUがサービス設定アプリケーション情報をOLTに送信することは、
前記ONUは、前記管理インスタンスにおけるサービス設定アプリケーションプロパティに対応する情報を、文字が単一のOAM PDUの最大ペイロードを超えない情報フラグメントに分割することと、
前記ONUは、取得した情報フラグメントを前記OLTに順次送信することと、を含む、
ことを特徴とする請求項8に記載のサービス設定方法。
【請求項10】
予め設定されたサービス情報に基づいて、光回線終端装置OLTにサービス設定情報を申請するための第1処理モジュールと、
前記サービス設定情報に基づいてサービスを設定するための第2処理モジュールと、を備える、
ことを特徴とする光ネットワークユニットONU。
【請求項11】
メモリと、コンピュータプログラムを実行する際に、請求項1~9のいずれか1項に記載のサービス設定方法を実現するプロセッサと、メモリに格納され、プロセッサで動作可能なコンピュータプログラムとを備える、
ことを特徴とするサービス設定装置。
【請求項12】
請求項1~9のいずれか1項に記載のサービス設定方法を実行するためのコンピュータ実行可能な命令が格納されている、
ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。

【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本願は、出願番号が201910856728.7である、出願日が2019年9月11日である中国特許出願に基づいて提出され、当該中国特許出願の優先権が主張され、その開示全体はここで援用により本願に組み込まれるものとする。
【技術分野】
【0002】
本願の実施例は、通信分野に関し、特に、サービス設定方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0003】
受動光ネットワーク(Passive Optical Network 、PON)システムには、光ネットワークユニット(Optical Network Unit、ONU)/光ネットワーク端末(Optical Network terminal、ONT)、及び光回線終端装置(Optical Line Terminal、OLT)が含まれている。
【0004】
関連技術において、PONシステムは、稼働する前に各ONU/ONTに対してサービスを設定する必要がある。
【0005】
そして、これらのサービスの設定は、ONUの種類、伝送されるサービス、ユーザネットワーク計画などの要素によって異なっているため、このような設定方法は、オペレータによるサービスアクティベーションの複雑さを増加させ、サービスアクティベーションの効率を低下させてしまう。
【発明の概要】
【0006】
本願の実施例には、サービス設定方法及び装置が提供される。
【0007】
本願の実施例には、光ネットワークユニットONUは、予め設定されたサービス情報に基づいて、光回線終端装置OLTにサービス設定情報を申請することと、前記ONUは、前記サービス設定情報に基づいてサービスを設定することと、を含むサービス設定方法が提供される。
【0008】
本願の実施例には、予め設定されたサービス情報に基づいて、光回線終端装置OLTにサービス設定情報を申請するための第1処理モジュールと、前記サービス設定情報に基づいてサービスを設定するための第2処理モジュールと、を備える光ネットワークユニットONUがさらに提供される。
【0009】
本願の実施例には、メモリと、コンピュータプログラムを実行する際に、上述したサービス設定方法を実現するプロセッサと、メモリに格納され、プロセッサで動作可能なコンピュータプログラムとを備えるサービス設定装置がさらに提供される。
【0010】
本願の実施例には、上述したサービス設定方法を実行するためのコンピュータ実行可能な命令が格納されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体がさらに提供される。
【0011】
本願の実施例の他の特徴及び利点は、後の明細書で説明され、その一部は、説明から明らかになるか、または本願の実施例を実施することによって理解されることができる。本願の実施例の目的及び他の利点は、明細書、特許請求の範囲及び図面で具体的に記載された構成を通じて実現かつ取得されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
添付の図面は、本願の実施例の技術考案に対するさらなる理解を提供するために使用され、明細書の一部を構成し、本願の実施例と共に本願の実施例の技術考案を説明するために使用されるものであり、本願の実施例の技術考案を限定するものではない。
図1図1は、本願の実施例に係るサービス設定方法のフローチャートである。
図2図2は、本願の実施例に係るサービス実現を示す図である。
図3図3は、本願の実施例に係る別のサービス設定のフローチャートである。
図4図4は、本願の実施例に係る別のサービス設定のフローチャートである。
図5図5は、本願の実施例に係る別のサービス実現を示す図である。
図6図6は、本願の実施例に係る別のサービス設定のフローチャートである。
図7図7は、本願の実施例に係る光ネットワークユニットの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本願の実施例の目的、技術考案及び利点をより明確にするために、以下、図面を参照しながら、本願の実施例を詳しく説明する。なお、矛盾しない場合、本願における実施例及び実施例中の特徴は任意に組み合わせることが可能である。
【0014】
図面のフローチャートに示されたステップは、例えば一つのセットのコンピュータ実行可能な命令であるコンピュータシステムで実行されることができる。また、フローチャートには論理的な順序が示されているが、場合によっては、ここで示されたり説明されたりしたステップをここと異なる順序で実行することができる。
【0015】
本願の実施例には、サービス設定方法が提供され、図1に示されるように、以下のことを含む。
【0016】
ステップ101、ONUは、予め設定されたサービス情報に基づいて、OLTにサービス設定情報を申請する。
【0017】
1つの例示的な実例において、予め設定されたサービス情報は、後でシステムが正常に動作する時に必要な全ての機能に対応する情報である。
【0018】
1つの例示的な実例において、ONUがOLTシステムにアクセスした後に、まず、システムアクセス認証を完了する必要があり、検出、認証及び登録を含み、GPONシステムは、ギガビット受動型光ネットワークの伝送収束層仕様ITU-TG.984.3に準拠し、次世代受動光ネットワーク(Next Generation Passive Optical Network、NG-PON)システムは、10ギガビット受動型光ネットワークの伝送収束層仕様ITU-TG.987.3に準拠し、イーサネット受動光ネットワーク(Ethernet Passive Optical Network、EPON)システムは、イーサネットプロトコルIEEE802.3に準拠し、ここで再び説明しない。
【0019】
ステップ102、ONUは、サービス設定情報に基づいてサービスを設定する。
【0020】
1つの例示的な実例において、ONUが予め設定されたサービス情報に基づいて、OLTにサービス設定情報を申請することは、以下のことを含む。
【0021】
まず、ONUは、予め設定されたサービス情報に基づいて、フィールドの定義が拡張された情報対話型(インターラクティブ)プロトコルメッセージを利用してサービス設定アプリケーション情報を生成する。
【0022】
1つの例示的な実例において、情報対話型プロトコルは、ONUとOLTの間の情報対話型プロトコルである。
【0023】
1つの例示的な実例において、ONUは、予め設定されたサービス情報から、OLTを介して設定されかつOLTに通知する必要のある情報を抽出し、サービス設定アプリケーション情報を構築し、OLTに送信する。そのうち、サービス設定アプリケーション情報には、OLT―ONUが予め設定されたサービスを伝送かつ転送するために必要な全てのサービス設定が含まれ、例えば、ギガビット受動型光ネットワーク(Gigabit-CapablePassive Optical Network、GPON)システムにおけるGPON上り方向サービス伝送のキャリア(Transmission Container、T-CONT)、割り当てられた識別子(Alloc Identifier、Alloc-ID)、GPONカプセル化モードポート識別子(G-PON Encapsulation Mode port Identifier、GEM port ID)、サービス品質(Quality of Service、QoS)及び仮想ローカルエリアネットワーク(Virtual Local Area Network、VLAN)、イーサネットのタイプ(Ethernet type)などのイーサネット情報、EPON システムにおける論理リンク識別子(Logical Link IDentifier、LLID)、QoS、及びVLAN、Ethernet type などのイーサネット情報である。
【0024】
次に、ONUはサービス設定アプリケーション情報をOLTに送信する。
【0025】
1つの例示的な実例において、OLTは、ONUからのサービス設定アプリケーション情報を受信した後に、以下のことをさらに含む。
【0026】
OLTは、サービス設定アプリケーション情報に基づいて、OLT側PONポートのVLAN情報及び広域ネットワーク側イーサネットポートのVLAN情報を設定する。
【0027】
1つの例示的な実例において、ONUが予め設定されたサービス情報に基づいて、OLTにサービス設定情報を申請することは、以下のことを含む。
【0028】
まず、ONUは、予め設定されたサービス情報及び既存の標準フレームワークで定義を拡張した管理対象エンティティに基づいて、サービス設定アプリケーション情報を生成する。
【0029】
1つの例示的な実例において、標準フレームワークは、ONU及びOLTが存在するシステムが従う標準フレームワークである。
【0030】
次に、ONUは、サービス設定アプリケーション情報をOLTに送信する。
【0031】
1つの例示的な実例において、ONU及びOLTがギガビット受動型光ネットワークGPONシステムにあり、情報対話型プロトコルメッセージが光ネットワークユニット管理制御インターフェイス(ONU Management and Control Interface、OMCI)メッセージである場合、ONUが予め設定されたサービス情報に基づいて、フィールドの定義が拡張された情報対話型プロトコルメッセージを利用してサービス設定アプリケーション情報を生成することは、以下のことを含む。
【0032】
まず、ONUは、予め設定されたサービス情報に基づいて、OLTからONUへ設定する必要があるリソースまたはOLT自体が設定する必要があるリソースに対応するパラメータを決定する。
【0033】
次に、前記ONUは、取得したパラメータを含む少なくとも1つのOMCIインスタンスを構築する。
【0034】
最後に、ONUは、取得したOMCIインスタンスをOMCIメッセージにアップロードし、前記サービス設定アプリケーション情報とするように、前記OMCIメッセージにおけるメッセージタイプフィールドの最上位ビットの値を、OLT宛てのOMCIメッセージがサービス設定を申請するために使用されることを表す値として設定し、そのうち、OMCIメッセージにおけるメッセージタイプフィールドの最上位ビットは、OLT宛てのOMCIメッセージがサービス設定を申請するために使用されるか否かを表すビットとして予め定義拡張される。
【0035】
1つの例示的な実例において、メッセージタイプ(Message type)フィールドの最上位ビット(Most Significant Bit、MSB)は予約ビットであり、まだ使用されておらず、サービス設定アプリケーションを実現するために、当該バイトの最上位BitをフィールドAPで入力でき、また、以下のように約束する:APの値が0を取る場合、当該OMCIメッセージは現在のITU-T G.988標準仕様に準拠する情報であることを表し、APの値が1を取る場合、当該OMCIメッセージは、サービス設定を申請するOMCIメッセージであることを表す。
【0036】
1つの例示的な実例において、ONUは、サービスを申請する必要がある場合、現在のITU-T G.988標準の管理対象エンティティ(Managed Entity、ME)を使用し、APを1として設定する。ONUにおいてOLTからONUへ設定する必要があるパラメータが1つT-CONT及びAlloc-IDを例とすると、AP=1は、当該OMCIメッセージがサービス設定を申請するOMCIメッセージであることを表し、OLTが当該メッセージを受信した後に、後で現在のONUのME IDが0x8001であるT-CONTに1つのAlloc-IDを割り当てる必要があることを確認でき、他のパラメータは、ONUによって報告されたものを基準として管理する必要がある。Alloc-IDがOLTによって一括割り当てられるため、本願では、1つのIDを指定することなく、1つのAlloc-IDが必要であることのみが示され、処理されたOMCIを以下の表1に示す。
【0037】
表1
【0038】
1つの例示的な実例において、ONUは取得された各インスタンスごとに以下の操作を実行する前に、以下のことをさらに含む。
【0039】
まず、ONUはOLTからのデータ取得リクエストを受信する。
【0040】
次に、ONUは、OMCIメッセージにおけるメッセージタイプフィールドの最上位ビットの値を、OLT宛てのOMCIメッセージがサービス設定を申請するために使用されることを表す値として設定する。
【0041】
最後に、ONUは、処理されたOMCIメッセージをOLTに送信して、後でONUにサービス設定のアプリケーションが存在することをOLTに通知する。
【0042】
1つの例示的な実例において、ONUが予め設定されたサービス情報及び既存の標準フレームワークで定義を拡張した管理対象エンティティに基づいて、サービス設定アプリケーション情報を生成することは、以下のことを含む。
【0043】
まず、ONUは、予め設定されたサービス情報に基づいて、管理対象エンティティに対応する管理インスタンスを生成する。
【0044】
次に、ONUは、管理インスタンスをサービス設定アプリケーション情報とする。
【0045】
1つの例示的な実例において、ONUとOLTがGPONシステムにある場合、管理対象エンティティには、管理対象エンティティ識別子と管理対象エンティティプロパティが含まれ、管理対象エンティティプロパティには、少なくとも1つのサービス設定アプリケーション情報及び当該サービス設定アプリケーション情報に対応する識別子が含まれる。
【0046】
1つの例示的な実例において、1つまたは複数のサービス設定アプリケーション情報の情報量が多すぎる場合、順次送信するように情報量が多すぎる設定アプリケーション情報を分割することができ、ここで、分割された設定アプリケーション情報には、サービス設定アプリケーション情報を構成するための少なくとも1つの構成部分が含まれ、そのうち、各構成部分には、構成部分に対応するサービス設定アプリケーション情報、構成部分に対応する識別子、及び構成部分が当該サービス設定アプリケーション情報の最後の構成部分であるか否かを示すための識別子が含まれる。
【0047】
1つの例示的な実例において、ONUとOLTがEPONシステムにある場合、管理対象エンティティには、サービス設定アプリケーションプロパティが追加された管理対象プロパティセット及びサービス設定アプリケーションプロパティに対応する情報が含まれる。
【0048】
1つの例示的な実例において、サービス設定アプリケーションプロパティに対応する情報の文字が、単一の運用・保守・管理プロトコルデータユニット(Operation Administration and Maintenance Protocol Data Unit、OAM PDU)の最大ペイロードを超える場合、ONUがサービス設定アプリケーション情報をOLTに送信することは、以下のことを含む。
【0049】
まず、ONUは、管理インスタンスにおけるサービス設定アプリケーションプロパティに対応する情報を、文字が単一のOAM PDUの最大ペイロードを超えない情報フラグメントに分割する。
【0050】
次に、ONUは、取得した情報フラグメントをOLTに順次送信する。
【0051】
本願の実施例に提供されたサービス設定方法は、ONUが予め設定されたサービス情報に基づいて、OLTにサービス設定情報を申請し、そして、サービス設定情報に基づいてサービスを設定することにより、サービスの自動的な設定が実現され、オペレータによるサービスアクティベーションの複雑さが軽減され、サービスアクティベーションの効率を向上させる。
【0052】
本願の実施例には、サービス設定方法がさらに提供され、ONUがOLTにアクセスした後に、サービスアプリケーション情報をOLTに報告できるために、現在のOMCI標準メッセージ仕様に基づいて定義仕様を拡張し、OLTに送られたメッセージがサービス設定アプリケーション情報であることをマークすることに用いられる。図2に示されるように、実現しようとするサービスはあるオペレータによってカストマイズされていると仮定すると、IPに基づく音声伝送(Voice over Internet Protocol、VoIP)サービス、データ(Data)サービス、及びインターネットプロトコルテレビ(Internet Protocol Television、IPTV)サービスを含み、これらのサービスは、ONUによって予め設定される必要があり、ONUは、エンジニアリング応用においてプラグアンドプレイの形式で使用される。本願の実施例に係るサービス設定方法は、以下のステップを含む。
【0053】
まず、ONUシステムは初期化され、予め設定されたサービスを読み取り、サービスデータを抽出し、ITU-T G.988で定義された各種の管理対象エンティティに従ってエンティティデータを構築し、以下のことを含む。
1、T-CONT、2つのインスタンス。
2、GEM Port CTP、3つのインスタンス、2つは双方向であって、音声サービス及びデータサービスに用いられ、残りは下り単一方向であって、IPTVサービスに用いられる。
3、インターネットプロトコルホスト設定データ(IP Host config data)、1つのインスタンス、アドレスがDHCPによって取得され、音声サービスに用いられる。
4、拡張VLANタギング操作設定データ(Extended Vlan tagging operation configuration data)、2つのインスタンス、ダウンストリームモード(downstream mode)はいずれも0であり、そのうち、音声に用いられるインスタンスには、1つの上り方向ルールRuleX(untag add Vid 30 Pbits 7)が含まれ、データに用いられるインスタンスには、1つの上り方向ルールRuleY(untag add Vid 40 Pbits5)が含まれる。
5、VLANタギングフィルタデータ (Vlan tagging filter data)、1つのインスタンス、IPTVサービスに用いられ、そのうち、Vlan listはVid 200である。
6、他の標準によって定義されたONUシステム関連のインスタンス。
【0054】
次に、ONUはOLTシステムにアクセスし、認証と認可を完了する。
【0055】
そして、OLTは、ITU-T G.988定義に従って、管理情報ベース監査(MIB audit)及び管理情報ベース同期(MIB resynchronization)プロセスを開始する。
【0056】
図3に示されるように、管理情報ベース監査及び管理情報ベース同期プロセスは、以下のことを含む。
【0057】
ステップ201、OLTはデータ取得リクエストをONUに送信し、具体的な送信内容はGet(ONU data(MIB sync data))である。
【0058】
ステップ202、ONUは、データ取得リクエストに対する応答を送信し、この応答において、ONUが後でサービス設定を申請する必要があることをOLTに通知するように、ONUはAPフィールドの値を1として設定する必要があり、具体的な送信内容は、Get response(AP=1)である。
【0059】
OLTが受信した応答においてAPフィールドの値が設定されていない場合、ステップ203、204が実行され、OLTが受信した応答においてAPフィールドの値が設定されている場合、ステップ205及びそれ以降のステップが実行される。
【0060】
ステップ203、OLTは、管理情報ベースのリセットリクエスト、即ちMIB resetをONUに送信する。
【0061】
ステップ204、ONUは、管理情報ベースのリセットリクエストに対する応答、即ちMIB reset responseをOLTに送信する。
【0062】
1つの例示的な実例において、OLTがONUからのMIB reset responseを受信すると、OLTはITU-T G.988定義に従ってMIB resetを実行するか否かを決定し、ONUは対応する動作を実行する。
【0063】
続いて、管理情報ベース同期プロセスを開始する。
【0064】
ステップ205、OLTは、管理情報ベースアップロードリクエスト、即ちMIB UploadをONUに送信する。
【0065】
ステップ206、ONUは、管理情報ベースアップロードリクエストに対する応答、即ちMIB Upload responseをOLTに送信する。
【0066】
続いて、管理情報ベース同期プロセスを開始する。
【0067】
ステップ207、OLTは、次の管理情報ベースアップロードリクエスト、即ちMIB Upload nextをONUに送信する。
【0068】
ステップ208、ONUは、GPONの上り方向にサービスを伝送するキャリアのサービス設定アプリケーションをOLTに送信し、即ち、ONUは、標準的なMIB Upload next responseメッセージにてアプリケーションを必要とするT-CONTをマークし、具体的な送信内容は、MIB Upload next(AP=1,ME class=T-CONT,ME ID=0x8001)である。
【0069】
ステップ209、OLTは、次の管理情報ベースアップロードリクエスト、即ちMIB Upload nextをONUに送信する。
【0070】
ステップ210、ONUは、GPONカプセル化モードポート識別子のサービス設定アプリケーション、即ちサービス開始に必要なGEM Port IDをOLTに送信し、具体的な送信内容は、MIB Upload next(AP=1,ME class=GEM CTP,ME ID=0x8001)である。
【0071】
ステップ211、OLTは、次の管理情報ベースアップロードリクエストをONUに送信し、具体的な送信内容は、MIB Upload nextである。
【0072】
ステップ212、ONUは、インターネットプロトコルホスト設定データのサービス設定アプリケーション、即ち音声サービスに用いられる動的ホスト設定プロトコル(Dynamic Host Configuration Protocol、DHCP)方式のIP Host config dataをOLTに送信し、具体的な送信内容は、MIB Upload next(AP=1,ME class=IP Host,IP options=Enable DHCP)である。
【0073】
ステップ213、OLTは、次の管理情報ベースアップロードリクエストをONUに送信し、具体的な送信内容は、MIB Upload nextである。
【0074】
ステップ214、ONUは、拡張VLANタギング操作設定データルール、即ちサービス開始に必要なExtended Vlan tagging operation configuration dataルールをOLTに送信し、具体的な送信内容は、MIB Upload next(AP=1,ME class=EX Vlan op,ME ID=0x0101)である。
【0075】
ステップ215、OLTは、次の管理情報ベースアップロードリクエストをONUに送信し、具体的な送信内容は、MIB Upload nextである。
【0076】
ステップ216、ONUは、VLANタギングフィルタデータ、即ちIPTVサービスに必要なVlan tagging filter dataインスタンス及びそのサブVlan listをOLTに送信し、具体的な送信内容は、MIB Upload next(AP=1,ME class=Vlan filter,ME ID=0x0101)である。
【0077】
ステップ217、OLTはサービス設定情報をONUに送信し、即ちOLTはシステムリソースの状況に応じてAlloc-ID、GEM Port IDを一括割り当て、標準定義に従ってフルサービス設定メッセージを構築してONUに発行し、具体的な送信内容は、Create,Set(Alloc-ID,GEM Port ID,…)である。
【0078】
1つの例示的な実例において、OLTは、サービスの必要に応じてOLT側PONポート及びWAN側EthポートのVlan情報を設定する。
【0079】
ステップ218、ONUは、サービス設定情報の受信情報をOLTに送信し、具体的な送信内容は、Create,Set responseである。
【0080】
1つの例示的な実例において、ONUは、サービス設定情報を受信し後に、OLTの設定に従ってローカルサービスの設定を完了する。
【0081】
続いて、OLTは、MIB resynchronizationプロセスが終了した後に、標準的に定義されたGet,Get nextメッセージを介してONUが申請する必要があるExtended Vlan tagging operationのルールテーブル(Rule table)を1つずつ取得する。
【0082】
ステップ219、OLTはルール情報取得リクエストをONUに送信し、具体的な送信内容は、Get,Get next(ME Class=EX Vlan op,ME ID=0x0101)である。
【0083】
ステップ220、ONUはルール情報をOLTに送信し、具体的な送信内容は、Get,Get next response(AP=1,ME Class=EX Vlan op,ME ID=0x0101,Rule)である。
【0084】
本願の実施例には、サービス設定方法がさらに提供され、ONUがOLTにアクセスした後に、サービスアプリケーション情報をOLTに報告できるように、既存の標準フレームワークに従って、1種類のサービス設定アプリケーション専用の管理対象エンティティの定義を拡張する。従うべき標準フレームワークはITU-T G.988標準フレームワークであり、定義を拡張した管理対象エンティティはONUのサービスプリケーション(Service application for ONU)であり、管理対象エンティティ識別子(Managed Entity id)及びサービステーブル(Service table)を含む。
【0085】
エンティティME ClassはService application for ONUであり、ONU全体の全てのサービスプリケーションを表すため、単一インスタンス、ME id=0である。インスタンスには、ONUサービスを記述するための情報が格納されている1つのtableプロパティが含まれている。
【0086】
ITU-TG.988標準フレームワークに従って、Service tableのサービス記述情報は、幾つかの行に分割されて格納されている。1つの実行可能な実施案は、1つのサービス設定アプリケーション情報が1行(Row idで区別される)で表され、Row idは0からカウントされ、異なる行をマークかつ区別するための唯一のキーワードであり、2バイトの長さである。
【0087】
標準的なデータ形式の長さに関する制限によって、1行の情報は、幾つかの部分(Row part id)から構成されることができ、Row part idは、3番目のバイトの下位7bitsで表され、取り得る値の範囲は、0-127である。当該バイトの最上位bitは、現在のRow partが現在の行(Row idで区別される)の最後の部分であるか否かを示し、当該bit=0は、現在のRow part contentが最後ではないことを表し、bit=1は、現在のRow part contentが行全体の最後の構成部分であることを表す。Row part id=0の「Row part content」から順に各Row partの「Row part content」を並べ替えて、完全な行情報を構成する。
【0088】
ONUサービス設定アプリケーション情報を記述すると、本実施例では、ASCIIコードで符号化された文字列で記録して格納し、1つの実行可能な記述形態としては、JSONフォーマットで記述することである。実現しようとするサービスを図2に示すと、JSONフォーマットで以下のように記述できる。
【0089】
上記で定義されたService application for ONU管理対象エンティティによれば、図2のサービス設定アプリケーション情報は、3つのRowに分けることができる。
1、Row id=0は、音声サービスを記述し、同時に、使用する必要のある様々なリソース情報を各オブジェクトで記述する。
2、Row id=1は、データサービスを記述し、同時に、各オブジェクトには、詳細なリソース情報が記述されている。
3、Row id=2は、IPTVサービスを記述し、IPTVサービスが下り方向であるため、記述オブジェクトには、T-CONTリソース情報が含まれていない。
【0090】
本願の実施例に提供されたサービス設定方法は、以下のステップを含む。
【0091】
まず、ONUシステムは初期化され、予め設定されたサービスを読み取り、サービスデータを抽出し、上記のJSONフォーマットでサービス設定アプリケーション情報を記述し、本実施例の「Service application for ONU」のエンティティ定義に従ってインスタンスデータを構築する:上記のJSONデータは3つのRowに分けられ、対応する長さのRow partに分割され、Service tableに格納される。
【0092】
次に、ONUはOLTシステムにアクセスし、認証と認可を完了する。
【0093】
そして、OLTは、ITU-T G.988定義に従って、管理情報ベース監査及び管理情報ベース同期プロセスを開始する。
【0094】
図4に示されるように、管理情報ベース監査及び管理情報ベース同期プロセスは、以下のことを含む。
【0095】
ステップ301、OLTはデータ取得リクエストをONUに送信し、具体的な送信内容はGet(ONU data(MIB sync data))である。
【0096】
ステップ302、ONUは、データ取得リクエストに対する応答を送信し、具体的な送信内容は、Get responseである。
【0097】
ステップ303、OLTは、管理情報ベースのリセットリクエスト、即ちMIB resetをONUに送信する。
【0098】
ステップ304、ONUは、管理情報ベースのリセットリクエストに対する応答、即ちMIB reset responseをOLTに送信する。
【0099】
1つの例示的な実例において、OLTがONUからのMIB reset responseを受信すると、OLTはITU-T G.988定義に従ってMIB resetを実行するか否かを決定し、ONUは対応する動作を実行する。
【0100】
続いて、管理情報ベース同期プロセスを開始する。
【0101】
ステップ305、OLTは、管理情報ベースアップロードリクエスト、即ちMIB UploadをONUに送信する。
【0102】
ステップ306、ONUは、管理情報ベースアップロードリクエストに対する応答、即ちMIB Upload responseをOLTに送信する。
【0103】
ステップ307、OLTは、次の管理情報ベースアップロードリクエスト、即ちMIB Upload nextをONUに送信する。
【0104】
ステップ308、ONUは、次の管理情報ベースアップロードリクエストに対する応答、即ちMIB Upload next responseをOLTに送信する。
【0105】
これまで、インターラクティブプロセスを完了する。
【0106】
ステップ309、OLTは、次の管理情報ベースアップロードリクエスト、即ちMIB Upload nextをONUに送信する。
【0107】
ステップ310、ONUは、エンティティに対応する管理インスタンスをOLTに送信し、具体的な送信内容は、MIB Upload next response(ME Class=Service application for ONU)である。
【0108】
ステップ311、OLTは、管理インスタンスのデータ取得リクエストをONUに送信し、即ち、ITU-T G.988定義に従って、Get/Get next メッセージを介して「Service application for ONU」インスタンスにおける「Service table」内の全てのデータをOLT側に取得し、具体的な送信内容は、Get,Get next(ME Class=Service application for ONU)である。
【0109】
ステップ312、ONUは、リクエストの応答をOLTに送信し、具体的な送信内容は、Get,Get nextresponse(ME Class=Service application for ONU,Service table)である。
【0110】
ステップ313、OLTはサービス設定情報をONUに送信し、即ちOLTはシステムリソースの状況に応じてAlloc-ID、GEM Port IDを一括割り当て、標準定義に従ってフルサービス設定メッセージを構築してONUに発行し、具体的な送信内容は、Create,Set(Alloc-ID,GEM Port ID,…)である。
【0111】
1つの例示的な実例において、OLTは、「Service application for ONU」定義に従って、ONUのサービス設定アプリケーション情報を解析する。
【0112】
1つの例示的な実例において、OLTは、サービスの必要に応じて、OLT側PONポート及びWAN側EthポートのVlan情報を設定する。
【0113】
ステップ314、ONUは、サービス設定情報の受信情報をOLTに送信し、具体的な送信内容は、Create,Set responseである。
【0114】
1つの例示的な実例において、ONUは、サービス設定情報を受信し後に、OLTの設定に従ってローカルサービスの設定を完了する。
【0115】
本願の実施例には、サービス設定方法がさらに提供され、ONUがOLTにアクセスした後に、サービスアプリケーション情報をOLTに報告できるように、既存の標準フレームワークに従って、1種類のサービス設定アプリケーション専用の管理対象エンティティの定義を拡張する。従うべき標準フレームワークはIEEE 1904.1標準フレームワークであり、現在の管理対象プロパティセット「aOnuCapabilitiesExt」の定義を拡張し、そのうち、1つのサービス設定アプリケーションプロパティ「ServiceAppInfo」を拡張し、サービス設定アプリケーションプロパティが追加された管理対象プロパティセット及び前記サービス設定アプリケーションプロパティに対応するサービス設定アプリケーション情報をそれぞれ下記の表2及び表3に示し、そのうち、現在のONUがアップロードする必要があるサービスアプリケーションデータのsizeを表し、0はサービスアプリケーションデータがないことを表す。
【0116】
表2
【0117】
表3
【0118】
ONUのService application情報内容がOAM PDUの最大payload容量を超える場合、IEEE 1904.1標準に従って、当該TLV(Type-Length-Value)の前に現在の応答メッセージを注釈するためのシーケンス番号(Sequence)を追加する必要があり、即ち、Sequence TLVを使用する。
【0119】
ONUサービス設定アプリケーション情報を記述すると、本実施例では、ASCIIコードで符号化された文字列で記録して格納し、1つの実行可能な記述形態としては、JSONフォーマットで記述することである。実現しようとするサービスを図5に示すと、JSONフォーマットで以下のように記述できる。
【0120】
本願の実施例に係るサービス設定方法は、以下のステップを含む。
【0121】
まず、ONUシステムは初期化され、予め設定されたサービスを読み取り、サービスデータを抽出し、上記のJSONフォーマットでサービス設定アプリケーション情報を記述し、本実施例の「Service application for ONU」に従ってプロパティの定義を拡張し、データを構築する:上記のJSONデータは、1つのASCIIコードで符号化された文字を構成するようにキャッシュされている。
【0122】
次に、ONUはOLTシステムにアクセスし、認証と認可を完了する。
【0123】
そして、図6に示されるように、以下のことを含む。
【0124】
ステップ401、OLTとONUは、検出と登録プロセス、標準OAM検出プロセス及び拡張OAM検出を順に行い、即ち、IEEE 1904.1標準に従って、マルチポイント制御プロトコル (Multi-Point Control Protocol、MPCP)検出登録、標準OAM検出及び拡張OAM検出を完了する。
【0125】
ステップ402、OLTは、サービス設定アプリケーション情報の取得リクエストをONUに送信し、即ちOLTはIEEE 1904.1標準に従ってeOAM_Get_Requestメッセージを介してONUの拡張プロパティaOnuCapabilitiesExtを取得し、具体的な送信内容は、eOAM_Get_Request(aOnuCapabilitiesExt)である。
【0126】
ONUが設定情報を申請する必要がある場合、プロパティServiceAppInfoでサービスアプリケーション情報の文字キャッシュサイズを報告し、ステップ403を継続する。ONUが設定情報を申請する必要がない場合、サブプロパティServiceAppInfoに値0が割り当てられ、ステップS407を継続する。
【0127】
ステップ403、ONUは応答をOLTに送信し、具体的な送信内容は、eOAM_Get_Response(aOnuCapabilitiesExt::ServiceAppInfo)である。
【0128】
ステップ404、OLTは、具体的なサービス設定アプリケーション情報の取得リクエストをONUに送信し、即ちOLTは、eOAM_Get_Requestメッセージを介して拡張プロパティServic application for ONUの詳細な情報を取得し、具体的な送信内容は、eOAM_Get_Request(Service application for ONU)である。
【0129】
ONUサービスアプリケーションに必要な文字キャッシュsizeが1つのOAM PDUの最大payloadを超えない場合、即ち1490bytesを超えない場合、ステップ404を実行し、それ以外の場合、ステップ405に移行する。
【0130】
ステップ405、ONUは応答をOLTに送信し、即ちeOAM_Get_Responseメッセージを介して拡張プロパティService application for ONUを報告し、サブプロパティDetailを介してサービスアプリケーション情報を携帯し、具体的な送信内容は、eOAM_Get_Response(Service application for ONU)である。
【0131】
ステップ406、ONUは、フラグメントごとに応答をOLTに送信し、即ち複数のeOAM_Get_Responseメッセージを介して拡張プロパティService application for ONUを報告し、このタイプの長さの値(Tag Length Value、TLV)の前にSequence TLVを挿入する。各Service application for ONUのサブプロパティDetailは、いずれも1つのサービスアプリケーション情報のフラグメントを携帯し、当該フラグメントのシーケンス番号をSequence TLVでマークする。具体的な送信内容は、eOAM_Get_Response(Sequence TLV #0x0000;Service application for ONU)…eOAM_Get_Response(Sequence TLV #0x8000;Service application for ONU)である。
【0132】
1つの例示的な実例において、OLTは、eOAM_Get_Responseメッセージを介してアップロードされた「Service application for ONU」情報から、ONUのサービスアプリケーション情報を解析する。
【0133】
IEEE 1904.1標準に従って、上記のSequence TLVは以下の原則に従うべきである。
1、最初のOAM PDUにおけるSequenceNumber(シーケンス番号)フィールドに0を入力し、即ち、シーケンス番号は0から始まる。
2、最後のOAM PDUのLastResponse(最後の応答)フィールドをバイナリ1に設定され、現在は最後のスライスであることを示す。
3、全てのOAM PDUにおけるSequenceNumberフィールドは、順に逓増される。
【0134】
ステップ407、OLTはサービス設定情報をONUに送信し、即ち、OLTはシステムリソース状況に応じてLLID、サービスVlanを一括割り当てる。
【0135】
1つの例示的な実例において、OLTは、サービスの必要に応じて、OLT側PONポート及びWAN側EthポートのVlan情報を設定する。
【0136】
ステップ408、ONUは、サービス設定情報の受信情報をOLTに送信する。
【0137】
1つの例示的な実例において、ONUは、サービス設定情報を受信した後に、OLTの設定に従ってローカルサービスの設定を完了する。
【0138】
本願の実施例には、光ネットワークユニットONUがさらに提供され、図7に示されるように、当該ONU5は、
予め設定されたサービス情報に基づいて、OLTにサービス設定情報を申請するための第1処理モジュール51と、
サービス設定情報に基づいてサービスを設定するための第2処理モジュール52と、を備える。
【0139】
1つの例示的な実例において、第1処理モジュール51は、具体的に、予め設定されたサービス情報に基づいて、フィールドの定義が拡張された情報対話型プロトコルメッセージを利用してサービス設定アプリケーション情報を生成し、サービス設定アプリケーション情報をOLTに送信することに用いられる。
【0140】
1つの例示的な実例において、第1処理モジュール51は、具体的に、予め設定されたサービス情報及び既存の標準フレームワークで定義を拡張した管理対象エンティティに基づいて、サービス設定アプリケーション情報を生成し、サービス設定アプリケーション情報をOLTに送信することにさらに用いられる。
【0141】
1つの例示的な実例において、ONU及びOLTがギガビット受動型光ネットワークGPONシステムにあり、情報対話型プロトコルメッセージが光ネットワークユニット管理制御インターフェイスOMCIメッセージである場合、第1処理モジュール51は、具体的に、予め設定されたサービス情報に基づいて、OLTからONUへ設定する必要があるリソースまたはOLT自体が設定する必要があるリソースに対応するパラメータを決定し、取得したパラメータを含む少なくとも1つのOMCIインスタンスを構築し、取得したOMCIインスタンスをOMCIメッセージにアップロードし、サービス設定アプリケーション情報とするように、OMCIメッセージにおけるメッセージタイプフィールドの最上位ビットの値を、OLT宛てのOMCIメッセージがサービス設定を申請するために使用されることを表す値として設定し、そのうち、OMCIメッセージにおけるメッセージタイプフィールドの最上位ビットは、OLT宛てのOMCIメッセージがサービス設定を申請するために使用されるか否かを表すビットとして予め定義拡張されることにさらに用いられる。
【0142】
1つの例示的な実例において、第1処理モジュール51は、さらに、OLTからのデータ同期リクエストを受信し、OMCIメッセージにおけるメッセージタイプフィールドの最上位ビットの値を、OLT宛てのOMCIメッセージがサービス設定を申請するために使用されることを表す値として設定し、処理されたOMCIメッセージをOLTに送信して、後でONUにサービス設定のアプリケーションが存在することをOLTに通知することに用いられる。
【0143】
1つの例示的な実例において、第1処理モジュール51は、具体的に、予め設定されたサービス情報に基づいて、管理対象エンティティに対応する管理インスタンスを生成し、管理インスタンスをサービス設定アプリケーション情報とすることに用いられる。
【0144】
1つの例示的な実例において、ONUとOLTがGPONシステムにある場合、管理対象エンティティには、管理対象エンティティ識別子と管理対象エンティティプロパティが含まれ、管理対象エンティティプロパティには、少なくとも1つのサービス設定アプリケーション情報及び当該サービス設定アプリケーション情報に対応する識別子が含まれる。
【0145】
1つの例示的な実例において、ONUとOLTがイーサネット受動光ネットワークEPONシステムにある場合、管理対象エンティティには、サービス設定アプリケーションプロパティが追加された管理対象プロパティセット及びサービス設定アプリケーションプロパティに対応する情報が含まれる。
【0146】
1つの例示的な実例において、サービス設定アプリケーションプロパティに対応する情報の文字が、単一の運用・保守・管理プロトコルデータユニットOAM PDUの最大ペイロードを超える場合、第1処理モジュール51は、具体的に、管理インスタンスにおけるサービス設定アプリケーションプロパティに対応する情報を、文字が単一のOAM PDUの最大ペイロードを超えない情報フラグメントに分割し、取得した情報フラグメントをOLTに順次送信することにさらに用いられる。
【0147】
本願の実施例に係るONUについて、ONUが予め設定されたサービス情報に基づいて、OLTにサービス設定情報を申請し、そして、サービス設定情報に基づいてサービスを設定するため、サービスの自動的な設定が実現され、オペレータによるサービスアクティベーションの複雑さが軽減され、サービスアクティベーションの効率を向上させる。
【0148】
実際の応用において、前記第1処理モジュール51及び第2処理モジュール52はいずれもONU内に位置する中央処理装置(Central Processing Unit、CPU)、マイクロプロセッサ(Micro Processor Unit、MPU)、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor、DSP)、またはフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)などで実現される。
【0149】
本願の実施例には、メモリと、コンピュータプログラムを実行する際に、上記の実施例のいずれかのサービス設定方法を実現するプロセッサと、メモリに格納され、プロセッサで動作可能なコンピュータプログラムとを備えるサービス設定装置がさらに提供される。
【0150】
本願の実施例には、上記の実施例のいずれかのサービス設定方法を実行するためのコンピュータ実行可能な命令が格納されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体がさらに提供される。
【0151】
本願の実施例に開示された実施形態は、上記の通りであるが、記載された内容は、本願の実施例の理解を容易にするために使用される実施形態であり、本願の実施例を限定するものではない。いずれの当業者も、本願の実施例に開示された精神及び範囲から逸脱することなく、実施の形態及び細部において任意の修正及び変更を加えることができるが、本願の実施例の特許保護の範囲は、特許請求の範囲に限定された範囲を基準とすべきである。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】