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特表2022-545931倉庫のフレキシブル生産方法および装置、ならびにコンピュータ可読記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-01
(54)【発明の名称】倉庫のフレキシブル生産方法および装置、ならびにコンピュータ可読記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/137 20060101AFI20221025BHJP
   G06Q 10/08 20120101ALI20221025BHJP
【FI】
B65G1/137 A
G06Q10/08
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022513322
(86)(22)【出願日】2020-04-21
(85)【翻訳文提出日】2022-04-21
(86)【国際出願番号】 CN2020085986
(87)【国際公開番号】W WO2021036298
(87)【国際公開日】2021-03-04
(31)【優先権主張番号】201910789808.5
(32)【優先日】2019-08-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520208203
【氏名又は名称】ベイジン・ジンドン・チアンシ・テクノロジー・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ 淑情
【テーマコード(参考)】
3F522
5L049
【Fターム(参考)】
3F522AA02
3F522BB01
3F522BB24
3F522BB35
3F522CC03
3F522GG13
3F522GG16
3F522GG19
3F522GG22
3F522GG39
3F522GG44
3F522GG46
3F522GG49
3F522JJ02
3F522LL38
3F522LL43
3F522LL57
5L049AA16
(57)【要約】
倉庫フレキシブル生産方法および装置、ならびにコンピュータ可読記憶媒体を提供する。この方法は、倉庫を人間機械協調作業エリアおよび自動誘導車両作業エリアに分割するステップであって、自動誘導車両が自動誘導車両作業エリア内で作業し、自動誘導車両およびオペレータが、人間機械協調作業エリア内で協調的に作業する、ステップ(31)を含む。倉庫を人間機械協調作業エリアおよび自動誘導車両作業エリアに分割することにより、倉庫フレキシブル生産方法によって、大きな注文の生産効率が大いに改善される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
倉庫用のフレキシブル生産方法であって、
前記倉庫を人間機械協調作業エリアおよび自動誘導車両作業エリアに分割するステップと、
在庫内の製品を所定の規則に従って前記人間機械協調作業エリアと前記自動誘導車両作業エリアとの間で割り振るステップと
を含み、
在庫内の製品を所定の規則に従って前記人間機械協調作業エリアと前記自動誘導車両作業エリアとの間で割り振る前記ステップが、
前記製品の在庫深度が所定の在庫深度以上であるかどうかを決定するステップと、
前記製品の前記在庫深度が前記所定の在庫深度以上である場合、前記製品のインベントリが前記製品の安全インベントリを上回るかどうかを決定するステップと、
前記製品の前記在庫深度が前記所定の在庫深度以上であり、かつ前記製品の前記インベントリが前記製品の前記安全インベントリを上回る場合、前記製品を前記人間機械協調作業エリアおよび前記自動誘導車両作業エリア内に同時に保管するステップと
を含む、フレキシブル生産方法。
【請求項2】
前記製品を前記人間機械協調作業エリアおよび前記自動誘導車両作業エリア内に同時に保管する前記ステップが、
前記安全インベントリに等しい数を有する前記製品を前記自動誘導車両作業エリア内の第1の所定の数のラック上に分散方式で保管するステップであって、前記第1の所定の数が、前記倉庫全体の中のアウトフィードワークステーションの数である、ステップと、
第1の残数の前記製品の前記ラック全体を前記人間機械協調作業エリア内に保管するステップであって、前記第1の残数が、前記製品の前記インベントリと前記製品の前記安全インベントリとの間の差である、ステップと
を含む、請求項1に記載のフレキシブル生産方法。
【請求項3】
第1の残数の前記製品の前記ラック全体を前記人間機械協調作業エリア内に保管する前記ステップが、
第2の残数が前記第1の残数以上であるかどうか決定するステップであって、前記第2の残数が、前記人間機械協調作業エリアの残りの保管スペース内に保管され得る前記製品の数である、ステップと、
前記第2の残数が前記第1の残数以上である場合、前記第1の残数の前記製品の前記ラック全体を前記人間機械協調作業エリア内に保管するステップと、
前記第2の残数が前記第1の残数未満である場合、前記第2の残数の前記製品の前記ラック全体を前記人間機械協調作業エリア内に保管し、第3の残数の前記製品の前記ラック全体を前記自動誘導車両作業エリア内に保管するステップであって、前記第3の残数が、前記第1の残数と前記第2の残数との間の差である、ステップと
を含む、請求項2に記載のフレキシブル生産方法。
【請求項4】
在庫内の製品を所定の規則に従って前記人間機械協調作業エリアと前記自動誘導車両作業エリアとの間で割り振る前記ステップが、
前記製品の前記在庫深度が前記所定の在庫深度以上であり、かつ前記製品の前記インベントリが、前記製品の前記安全インベントリ以下である場合、前記製品の前記インベントリ内のすべての前記製品を前記自動誘導車両作業エリア内の第1の所定の数のラック上に分散方式で保管するステップであって、前記第1の所定の数が、前記倉庫全体の中のアウトフィールドワークステーションの数である、ステップ
をさらに含む、請求項1から3のいずれか一項に記載のフレキシブル生産方法。
【請求項5】
在庫内の製品を所定の規則に従って前記人間機械協調作業エリアと前記自動誘導車両作業エリアとの間で割り振る前記ステップが、
前記製品の前記在庫深度が前記所定の在庫深度未満である場合、前記製品のインベントリが前記製品の安全インベントリを上回るかどうかを決定するステップと、
前記製品の前記在庫深度が前記所定の在庫深度未満であり、かつ前記製品の前記インベントリが前記製品の前記安全インベントリを上回る場合、前記安全インベントリに等しい数を有する前記製品を前記自動誘導車両作業エリア内の第1の所定の数のラック上に分散方式で保管するステップであって、前記第1の所定の数が、前記倉庫全体の中のアウトフィードワークステーションの数であり、第1の残数の前記製品の前記ラック全体が前記自動誘導車両作業エリア内に保管され、前記第1の残数が、前記製品の前記インベントリと前記製品の前記安全インベントリとの間の差である、ステップと
をさらに含む、請求項1から3のいずれか一項に記載のフレキシブル生産方法。
【請求項6】
在庫内の製品を所定の規則に従って前記人間機械協調作業エリアと前記自動誘導車両作業エリアとの間で割り振る前記ステップが、
前記製品の前記在庫深度が前記所定の在庫深度未満であり、かつ前記製品の前記インベントリが前記製品の前記安全インベントリ以下である場合、前記製品の前記インベントリ内のすべての前記製品を前記自動誘導車両作業エリア内の第1の所定の数のラック上に分散方式で保管するステップであって、前記第1の所定の数が、前記倉庫全体の中のアウトフィードワークステーションの数である、ステップ
をさらに含む、請求項5に記載のフレキシブル生産方法。
【請求項7】
前記安全インベントリに等しい数を有する前記製品を前記自動誘導車両作業エリア内の第1の所定の数のラック上に分散方式で保管する前記ステップが、
第3の所定の数の前記製品を前記第1の所定の数のラック内の先行する第2の所定の数のラック上に保管するステップであって、前記第2の所定の数が、前記第1の所定の数から1を差し引いた数に等しく、前記第3の所定の数が、前記安全インベントリと前記第2の所定の数との商を切り上げることによって得られる、ステップと、
第4の所定の数の前記製品を前記第1の所定の数のラック内の最後のラック上に保管するステップであって、前記第4の所定の数が、前記安全インベントリと第5の所定の数との間の差であり、前記第5の所定の数が、前記第2の所定の数と前記第3の所定の数との積である、ステップと
を含む、請求項5に記載のフレキシブル生産方法。
【請求項8】
現在の注文が第1のタイプの注文であるかまたは第2のタイプの注文であるかを決定するステップと、
前記現在の注文が前記第1のタイプの注文または前記第2のタイプの注文である場合、前記人間機械協調作業エリア内での前記製品のソートを完了するようにオペレータに命令するステップと
をさらに含む、請求項1から3のいずれか一項に記載のフレキシブル生産方法。
【請求項9】
現在の注文が第1のタイプの注文であるかどうかを決定する前記ステップが、
注文内に含まれた前記製品のタイプが1であり、注文内の前記製品の総需要数が1以上であり、注文内の対応する製品の前記在庫深度が所定の在庫深度以上であり、かつ注文内の前記対応する製品が前記人間機械協調作業エリア内の在庫内にある場合、前記注文が前記第1のタイプの注文であると決定するステップ
を含むか、または
現在の注文が第2のタイプの注文であるかどうかを決定する前記ステップが、
注文内の前記製品の前記需要数が前記製品の所定の需要数を上回り、注文内の前記対応する製品の前記在庫深度が所定の在庫深度以上であり、かつ注文内の前記対応する製品が前記人間機械協調作業エリア内の在庫内にある場合、前記注文が前記第2のタイプの注文であると決定するステップ
を含む、請求項8に記載のフレキシブル生産方法。
【請求項10】
自動誘導車両の移動ルートおよびオペレータの歩行ルートを前記人間機械協調作業エリア内に設定するステップであって、前記自動誘導車両が前記自動誘導車両の前記移動ルートに沿って移動し、前記オペレータが前記オペレータの前記歩行ルートに沿って歩行する、ステップ
をさらに含む、請求項1から3のいずれか一項に記載のフレキシブル生産方法。
【請求項11】
自動誘導車両を使用することによって、前記人間機械協調作業エリアと前記自動誘導車両作業エリアとの間の補充を完了するステップ
をさらに含む、請求項1から3のいずれか一項に記載のフレキシブル生産方法。
【請求項12】
自動誘導車両を使用することによって、前記人間機械協調作業エリアと前記自動誘導車両作業エリアとの間で補充を完了する前記ステップが、
製品の前記在庫深度が所定の在庫深度以上であり、前記自動誘導車両作業エリア内の前記製品の前記インベントリが前記製品の前記安全インベントリ未満であり、かつ前記製品が前記人間機械協調作業エリア内の在庫内にある場合、前記製品を前記人間機械協調作業エリアから前記自動誘導車両作業エリアに補充するステップ、および
製品の前記在庫深度が所定の在庫深度以上であり、前記自動誘導車両作業エリア内の前記製品の前記インベントリが前記製品の前記安全インベントリを上回り、ラック全体の中に保管された前記製品が前記自動誘導車両作業エリア内に存在し、かつ前記製品のラックが前記人間機械協調作業エリア内で空にされる場合、ラック全体の中に保管された前記製品の前記ラックを前記自動誘導車両作業エリアから搬送し、前記人間機械協調作業エリアに補充するステップ
のうちの少なくとも1つを含む、請求項11に記載のフレキシブル生産方法。
【請求項13】
前記製品を前記人間機械協調作業エリアから前記自動誘導車両作業エリアに補充する前記ステップが、
前記安全インベントリに等しい数を有する前記製品を前記自動誘導車両作業エリア内の第1の所定の数のラックに分散方式で補充するステップであって、前記第1の所定の数が、前記倉庫全体の中のアウトフィードワークステーションの数である、ステップ
を含む、請求項12に記載のフレキシブル生産方法。
【請求項14】
前記製品の前記ラックが前記人間機械協調作業エリア内で空にされる条件が、
前記製品が前記人間機械協調作業エリア内に保管されるラックの数が、ラックの所定の数未満であること
を含む、請求項13に記載のフレキシブル生産方法。
【請求項15】
倉庫用のフレキシブル生産デバイスであって、
前記倉庫を人間機械協調作業エリアおよび自動誘導車両作業エリアに分割するように構成された倉庫分割モジュールと、
在庫内の製品を所定の規則に従って前記人間機械協調作業エリアと前記自動誘導車両作業エリアとの間で割り振るように構成された在庫分配モジュールと
を備え、
前記在庫分配モジュールが、
前記製品の在庫深度が所定の在庫深度以上であるかどうかを決定し、
前記製品の前記在庫深度が前記所定の在庫深度以上である場合、前記製品のインベントリが前記製品の安全インベントリを上回るかどうかを決定し、
前記製品の前記在庫深度が前記所定の在庫深度以上であり、かつ前記製品の前記インベントリが前記製品の前記安全インベントリを上回る場合、前記製品を前記人間機械協調作業エリアおよび前記自動誘導車両作業エリア内に同時に保管する
ようにさらに構成される、倉庫用のフレキシブル生産デバイス。
【請求項16】
倉庫用の前記フレキシブル生産デバイスが、請求項2から14のいずれか一項に記載のフレキシブル生産方法を実施するための動作を実行するように構成される、請求項15に記載の倉庫用のフレキシブル生産デバイス。
【請求項17】
倉庫用のフレキシブル生産デバイスであって、
命令を記憶するように構成されたメモリと、
倉庫用の前記フレキシブル生産デバイスが、請求項1から14のいずれか一項に記載のフレキシブル生産方法を実施するための動作を実行するように構成されるように、前記命令を実行するように構成されたプロセッサと
を備える、倉庫用のフレキシブル生産デバイス。
【請求項18】
コンピュータ命令を記憶したコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ命令は、プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに請求項1から14のいずれか一項に記載のフレキシブル生産方法を実施させる、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、その開示の全体が参照により本明細書に組み込まれている、2019年8月26日に出願した中国特許出願第201910789808.5号の優先権に基づき、それを主張するものである。
【0002】
本開示は、ロジスティックスの分野に関し、具体的には、倉庫用のフレキシブル生産方法およびデバイス、ならびにコンピュータ可読記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
図1は、関連技術のいくつかの実施形態における自動誘導車両(Automated Guided Vehicle,AGV)ロボット倉庫のレイアウト概略図である。図1に示すように、グレーグリッドおよびホワイトグリッドの長さおよび幅は、両方とも1メートルであり、グレーグリッド上に置かれたラックは、概して、5つのレイヤに分割され、各レイヤは、およそ40cmの高さを有し、複数の保管グリッドが各レイヤ内に提供され得る。ホワイトグリッドは、AGVがラックを搬送して移動するルートである。AGVがアウトフィード命令をシステムから受信した後、ワークステーションにおけるオペレータがシステムのプロンプトに従って製品のソートを完了するように、ラックはワークステーションに搬送される。在庫エントリ中、システムは、オペレータが、システムの命令に従って、製品をラックの対応するレイヤおよび保管グリッド内に配置するように、在庫管理単位(Stock Keeping Unit,SKU)の売上高に従って、製品をラック上に分散方式で保管し、AGVは、ラックをワークステーションからグレーグリッドが位置する保管ロケーションに搬送する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の一態様によれば、倉庫用のフレキシブル生産方法が提供される。この方法は、倉庫を人間機械協調作業エリア(human-machine collaborative operation area)およびAGV作業エリアに分割するステップと、在庫内の製品を所定の規則に従って人間機械協調作業エリアとAGV作業エリアとの間で割り振るステップとを含み、在庫内の製品を所定の規則に従って人間機械協調作業エリアとAGV作業エリアとの間で割り振るステップは、製品の在庫深度(stock depth)が所定の在庫深度以上であるかどうかを決定するステップと、製品の在庫深度が所定の在庫深度以上である場合、製品のインベントリが製品の安全インベントリを上回るかどうかを決定するステップと、製品の在庫深度が所定の在庫深度以上であり、かつ製品のインベントリが製品の安全インベントリを上回る場合、製品を人間機械協調作業エリアおよびAGV作業エリア内に同時に保管するステップとを含む。
【0005】
本開示のいくつかの実施形態では、製品を人間機械協調作業エリアおよびAGV作業エリア内に同時に保管するステップは、安全インベントリに等しい数を有する製品をAGV作業エリア内の第1の所定の数のラック上に分散方式で保管するステップであって、第1の所定の数が、倉庫全体の中のアウトフィードワークステーションの数である、ステップと、第1の残数の製品のラック全体を人間機械協調作業エリア内に保管するステップであって、第1の残数が、製品のインベントリと製品の安全インベントリとの間の差である、ステップとを含む。
【0006】
本開示のいくつかの実施形態では、第1の残数の製品のラック全体を人間機械協調作業エリア内に保管するステップは、第2の残数が第1の残数以上であるかどうかを決定するステップであって、第2の残数が、人間機械協調作業エリアの残りの保管スペース内に保管され得る製品の数である、ステップと、第2の残数が第1の残数以上である場合、第1の残数の製品のラック全体を人間機械協調作業エリア内に保管するステップと、第2の残数が第1の残数未満である場合、第2の残数の製品のラック全体を人間機械協調作業エリア内に保管し、第3の残数の製品のラック全体をオートマチックAGV作業エリア内に保管するステップであって、第3の残数が、第1の残数と第2の残数との間の差である、ステップとを含む。
【0007】
本開示のいくつかの実施形態では、在庫内の製品を所定の規則に従って人間機械協調作業エリアとAGV作業エリアとの間で割り振るステップは、製品の在庫深度が所定の在庫深度以上であり、かつ製品のインベントリが製品の安全インベントリ以下である場合、製品のインベントリ内のすべての製品をAGV作業エリア内の第1の所定数のラック上に分散方式で保管するステップであって、第1の所定の数が、倉庫全体の中のアウトフィードワークステーションの数である、ステップをさらに含む。
【0008】
本開示のいくつかの実施形態では、在庫内の製品を所定の規則に従って人間機械協調作業エリアとAGV作業エリアとの間で割り振るステップは、製品の在庫深度が所定の在庫深度未満である場合、製品のインベントリが製品の安全インベントリを上回るかどうかを決定するステップと、製品の在庫深度が所定の在庫深度未満であり、かつ製品のインベントリが製品の安全インベントリを上回る場合、安全インベントリに等しい数を有する製品をAGV作業エリア内の第1の所定の数のラック上に分散方式で保管するステップであって、第1の所定の数が、倉庫全体の中のアウトフィードワークステーションの数であり、第1の残数の製品のラック全体が、AGV作業エリア内に保管され、第1の残数が、製品のインベントリと製品の安全インベントリとの間の差である、ステップをさらに含む。
【0009】
本開示のいくつかの実施形態では、在庫内の製品を所定の規則に従って人間機械協調作業エリアとAGV作業エリアとの間で割り振るステップは、製品の在庫深度が所定の在庫深度未満であり、かつ製品のインベントリが製品の安全インベントリ以下である場合、製品のインベントリ内のすべての製品をAGV作業エリア内の第1の所定の数のラック上に分散方式で保管するステップであって、第1の所定の数が、倉庫全体の中のアウトフィードワークステーションの数である、ステップをさらに含む。
【0010】
本開示のいくつかの実施形態では、安全インベントリに等しい数を有する製品をAGV作業エリア内の第1の所定の数のラック上に分散方式で保管するステップは、第3の所定の数の製品を第1の所定の数のラック内の先行する第2の所定の数のラック上に保管するステップであって、第2の所定の数が、第1の所定の数から1を差し引いた数に等しく、第3の所定の数が、安全インベントリと第2の所定の数との商を切り上げることによって得られる、ステップと、第4の所定の数の製品を第1の所定の数のラック内の最後のラック上に保管するステップであって、第4の所定の数が、安全インベントリと第5の所定の数との間の差であり、第5の所定の数が、第2の所定の数と第3の所定の数との積である、ステップとを含む。
【0011】
本開示のいくつかの実施形態では、フレキシブル生産方法は、現在の注文が第1のタイプの注文であるかまたは第2のタイプの注文であるかを決定するステップと、現在の注文が第1のタイプの注文または第2のタイプの注文である場合、人間機械協調作業エリア内での製品のソートを完了するようにオペレータに命令するステップとをさらに含む。
【0012】
本開示のいくつかの実施形態では、現在の注文が第1のタイプの注文であるかどうかを決定するステップは、注文内に含まれた製品のタイプが1であり、注文内の製品の総需要数がl以上であり、注文内の対応する製品の在庫深度が所定の在庫深度以上であり、かつ注文内の対応する製品が人間機械協調作業エリア内の在庫内にある場合、注文が第1のタイプの注文であると決定するステップを含むか、または現在の注文が第2のタイプの注文であるかどうかを決定するステップは、注文内の製品の需要数が製品の所定の需要数を上回り、注文内の対応する製品の在庫深度が所定の在庫深度以上であり、かつ注文内の対応する製品が人間機械協調作業エリア内の在庫内にある場合、注文が第2のタイプの注文であると決定するステップを含む。
【0013】
本開示のいくつかの実施形態では、フレキシブル生産方法は、AGVの移動ルートおよびオペレータの歩行ルートを人間機械協調作業エリア内に設定するステップであって、AGVがAGVの移動ルートに沿って移動し、オペレータがオペレータの歩行ルートに沿って歩行する、ステップをさらに含む。
【0014】
本開示のいくつかの実施形態では、フレキシブル生産方法は、AGVを使用することによって、人間機械協調作業エリアとAGV作業エリアとの間の補充を完了するステップをさらに含む。
【0015】
本開示のいくつかの実施形態では、AGVを使用することによって、人間機械協調作業エリアとAGV作業エリアとの間の補充を完了するステップは、製品の在庫深度が所定の在庫深度以上であり、AGV作業エリア内の製品のインベントリが製品の安全インベントリ未満であり、かつ製品が人間機械協調作業エリア内の在庫内にある場合、製品を人間機械協調作業エリアからAGV作業エリアに補充するステップ、および製品の在庫深度が所定の在庫深度以上であり、AGV作業エリア内の製品のインベントリが製品の安全インベントリを上回り、ラック全体の中に保管された製品がAGV作業エリア内に存在し、かつ製品のラックが人間機械協調作業エリア内で空にされる場合、ラック全体の中に保管された製品のラックをAGV作業エリアから搬送し、人間機械協調作業エリアに補充するステップのうちの少なくとも1つを含む。
【0016】
本開示のいくつかの実施形態では、製品を人間機械協調作業エリアからAGV作業エリアに補充するステップは、安全インベントリに等しい数を有する製品をAGV作業エリア内の第1の所定の数のラックに分散方式で補充するステップであって、第1の所定の数が、倉庫全体の中のアウトフィードワークステーションの数である、ステップを含む。
【0017】
本開示のいくつかの実施形態では、製品のラックが人間機械協調作業エリア内で空にされる条件は、製品が人間機械協調作業エリア内に保管されたラックの数がラックの所定の数未満であることを含む。
【0018】
本開示の別の態様によれば、倉庫用のフレキシブル生産デバイスが提供される。このデバイスは、倉庫を人間機械協調作業エリアおよびAGV作業エリアに分割するように構成された倉庫分割モジュールと、在庫内の製品を所定の規則に従って人間機械協調作業エリアとAGV作業エリアとの間で割り振るように構成された在庫分配モジュールとを備え、在庫分配モジュールは、製品の在庫深度が所定の在庫深度以上であるかどうかを決定し、製品の在庫深度が所定の在庫深度以上である場合、製品のインベントリが製品の安全インベントリを上回るかどうかを決定し、製品の在庫深度が所定の在庫深度以上であり、かつ製品のインベントリが製品の安全インベントリを上回る場合、製品を人間機械協調作業エリアおよびAGV作業エリア内に同時に保管するようにさらに構成される。
【0019】
本開示のいくつかの実施形態では、倉庫用のフレキシブル生産デバイスは、上記で説明した実施形態のうちのいずれか1つによるフレキシブル生産方法を実施するための動作を実行するように構成される。
【0020】
本開示の別の態様によれば、倉庫用のフレキシブル生産デバイスが提供される。このデバイスは、命令を記憶するように構成されたメモリと、倉庫用のフレキシブル生産デバイスが、上記で説明した実施形態のうちのいずれかによるフレキシブル生産方法を実施するための動作を実行するように構成されるように、命令を実行するように構成されたプロセッサとを備える。
【0021】
本開示の別の態様によれば、コンピュータ命令を記憶したコンピュータ可読記憶媒体であって、コンピュータ命令が、プロセッサによって実行されると、上記で説明した実施形態のいずれかによるフレキシブル生産方法を実施する、コンピュータ可読記憶媒体が提供される。
【0022】
本開示の実施形態または関連技術の技術的解決策をより明示的に説明するために、実施形態または関連技術の説明において使用されるために必要とされる添付の図面に関する短い紹介が以下で与えられる。以下のように説明される添付の図面は、本開示の実施形態のうちのいくつかにすぎないことは明らかである。当業者にとって、いかなる創造的な取り組みも伴わないことを前提に、そのような添付の図に従って他の添付の図面もまた取得され得る。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】関連技術のいくつかの実施形態におけるAGVロボット倉庫のレイアウトの概略図である。
図2】本開示による倉庫のいくつかの実施形態の概略図である。
図3】本開示のフレキシブル製品方法によるフレキシブル生産方法のいくつかの実施形態の概略図である。
図4】本開示のフレキシブル生産方法によるフレキシブル生産方法の他の実施形態の概略図である。
図5】本開示による倉庫用のフレキシブル生産デバイスのいくつかの実施形態の概略図である。
図6】本開示による倉庫用のフレキシブル生産デバイスの他の実施形態の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本開示の実施形態における技術的解決策は、本開示の実施形態において添付の図面と併せて以下で明示的かつ完全に説明される。明らかに、説明する実施形態は、実施形態のすべてではなく、本開示の実施形態のうちのいくつかにすぎない。実際に単なる例示である、少なくとも1つの例示的な実施形態の以下の説明は、本開示、ならびにその適用例または使用例に対するいかなる画定として働くことを決して意味しない。本開示の実施形態に基づき、何の創造的な取り組みも伴わないという前提で、当業者によって取得されるすべての他の実施形態は、本開示の保護範囲に含まれるものとする。
【0025】
別段に規定されていない限り、これらの例において解説される構成要素およびステップの相対的配置、数式、および数値は、本発明の範囲を限定しないものとする。
【0026】
同時に、説明を簡単にするために、添付の図面に示される様々な部分の寸法は、実際の比例関係に従って描かれていないことを理解されたい。
【0027】
関連技術の当業者に知られている技法、方法、および装置は、詳細に論じられないことがある。しかしながら、これらの技法、方法、および装置は、適切な場合、与えられる説明の一部と見なされるものとする。
【0028】
ここで示され論じられるすべての例のうち、いかなる特定の値も、限定的ではなく、単なる例と解釈されるべきである。したがって、例示的な実施形態の他の例は、異なる値を有し得る。
【0029】
同様の参照記号および文字は、以下の添付の図面において同様の項目を示し、したがって、添付の図面においてある項目が定義されると、後続の添付の図面において同じ項目に対してさらなる考察をすることが必要であることに留意されたい。
【0030】
本発明者らは、研究を通して、関連技術において、1つのSKUは、通常、一括注文に対していくつかの製品を必要とし、製品が完全に分散方式で保管される場合、AGVは、一括注文のピッキングを完了するために多くのラックを搬送しなければならならず、したがって、効率性が比較的低いことを見出した。
【0031】
関連技術の大規模なプロモーションにおいて、注文数は、概して、AGVのピーク生産能力を数倍も超えることがある。現場およびレイアウトによる制限により、AGVの数およびワークステーションの数を増加させることによる生産能力の拡張および改善の効果はわずかである。
【0032】
上記の技術的な問題のうちの少なくとも1つに鑑みて、本開示は、倉庫用のフレキシブル生産方法およびデバイス、ならびにコンピュータ可読記憶媒体を提供する。本開示は、以下の特定の実施形態によって紹介される。
【0033】
図2は、本開示による倉庫のいくつかの実施形態の概略図である。本開示による倉庫は、AGVロボット倉庫である。図2に示すように、本開示による倉庫は、人間機械協調作業エリア(エリアE)およびAGV作業エリア(エリアF)を備え得る。
【0034】
AGV作業エリア(エリアF)は、倉庫の右側に位置し、エリアFにおいて、AGVは作業を実施する。
【0035】
人間機械協調作業エリア(エリアE)は、倉庫の左側に位置し、エリアEにおいて、AGVおよびオペレータは協調的作業を実施する。エリアEの一方向矢印は、AGVの移動ルートであり、2方向矢印は、オペレータの歩行ルートである。AGVは、ラックを補充するとき、黒矢印のルートに従い、ラックが置かれた後、空の車両は、ラックの下から戻ることができる。二方向矢印のルートは、オペレータが二方向で歩行し得ることを示す。
【0036】
本開示のいくつかの実施形態では、本開示による倉庫は、倉庫用のフレキシブル生産デバイスも備え得る。
【0037】
倉庫用のフレキシブル生産デバイスは、現在の注文が第1のタイプの注文であるかまたは第2のタイプの注文であるかを決定し、現在の注文が第1のタイプの注文または第2のタイプの注文である場合、人間機械協調作業エリア内での製品のソートを完了するようにオペレータに命令するように構成される。
【0038】
本開示のいくつかの実施形態では、第1のタイプの注文は、ブーム注文(boom order)であり得る。
【0039】
本開示のいくつかの実施形態では、第2のタイプの注文は、一括注文であり得る。
【0040】
本開示のいくつかの実施形態では、プロモーション中、第1のタイプの注文および第2のタイプの注文に対して、倉庫用のフレキシブル生産デバイスは、明るい色の二方向矢印のルート内で製品のソートを完了するようにオペレータに命令し得、注文量に従ってオペレータを増加または減少させることができる。
【0041】
本開示の上記で説明した実施形態によって提供される倉庫に基づいて、大きなプロモーション中の生産能力のボトルネックおよび一括注文に対する低い生産効率の問題に対処するために、よりフレキシブルな解決策が提供される。本開示の上記で説明した実施形態は、プロモーション中のブーム注文および一括注文に対する生産効率を大いに改善する。本開示の上記で説明した実施形態は、倉庫のピーク生産能力を大いに改善する。
【0042】
本開示は、フレキシブル生産方法によって、倉庫を人間機械協調作業エリアおよびAGV作業エリアに分割することによって、一括注文に対する生産効率を大いに改善する。
【0043】
本開示の上記で説明した実施形態は、AGVロボット倉庫のレイアウトを調整するだけでなく、在庫分配、アウトフィード、および補充に対する新しい解決策も形成する。次に、本開示による倉庫用のフレキシブル生産方法およびデバイスは、特定の実施形態によって説明される。
【0044】
図3は、本開示のフレキシブル生産方法によるフレキシブル生産方法のいくつかの実施形態の概略図である。好ましくは、この実施形態は、本開示による倉庫用のフレキシブル生産デバイスによって実装され得る。この方法は、以下のステップを含む。
【0045】
ステップ31において、倉庫は人間機械協調作業エリアおよびAGV作業エリアに分割され、AGV作業エリア内で、AGVは作業を実施し、人間機械協調作業エリア内で、AGVおよびオペレータは協調的作業を実施する。
【0046】
本開示のいくつかの実施形態では、フレキシブル生産方法は、現在の注文が第1のタイプの注文であるかまたは第2のタイプの注文であるかを決定するステップと、現在の注文が第1のタイプの注文または第2のタイプの注文である場合、人間機械協調作業エリア内での製品のソートを完了するようにオペレータに命令するステップとをさらに含み得る。
【0047】
本開示の上記で説明した実施形態によって提供されるフレキシブル生産方法に基づいて、大きなプロモーション中の生産能力のボトルネックおよび一括注文に対する低い生産効率の問題に対処するために、よりフレキシブルな解決策が提供される。現在の注文がブーム注文または一括注文である場合、オペレータは、人間機械協調作業エリア内での製品のソートを完了するように命令される。したがって、本開示の上記で説明した実施形態は、プロモーション中のブーム注文および一括注文に対する生産能力を大いに改善する。
【0048】
図4は、本開示のフレキシブル生産方法によるフレキシブル生産方法の他の実施形態の概略図である。好ましくは、この実施形態は、本開示による倉庫用のフレキシブル生産デバイスによって実装され得る。この方法は、以下のステップを含む。
【0049】
ステップ41において、倉庫は人間機械協調作業エリアおよびAGV作業エリアに分割され、AGV作業エリア内で、AGVは作業を実施し、人間機械協調作業エリア内で、AGVおよびオペレータは協調的作業を実施する。
【0050】
本開示のいくつかの実施形態では、フレキシブル生産方法は、AGVの移動ルートおよびオペレータの方向ルートを人間機械協調作業エリア内に設定するステップであって、AGVがAGVの移動ルートに沿って移動し、オペレータがオペレータの歩行ルートに沿って歩行する、ステップをさらに含み得る。
【0051】
ステップ42において、在庫内の製品は所定の規則に従って人間機械協調作業エリアとAGV作業エリアとの間で割り振られる。
【0052】
本開示のいくつかの実施形態では、ステップ42は、ステップ421から427のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0053】
ステップ421において、製品の在庫深度が所定の在庫深度以上であるかどうかが決定される。
【0054】
本開示のいくつかの実施形態では、在庫深度は、製品の毎日の平均売上高に対する製品の総インベントリの比率に等しい。
【0055】
ステップ422において、製品の在庫深度が所定の在庫深度以上である場合、製品のインベントリが製品の安全インベントリを上回るかどうかが決定される。
【0056】
ステップ423において、製品の在庫深度が所定の在庫深度以上であり、かつ製品のインベントリが製品の安全インベントリを上回る場合、製品は人間機械協調作業エリアおよびAGV作業エリアの中に同時に保管される。
【0057】
本開示のいくつかの実施形態では、ステップ423において、製品を人間機械協調作業エリアおよびAGV作業エリアの中に同時に保管するステップは、ステップaおよびステップbのうちの少なくとも1つを含み得る。
【0058】
ステップaにおいて、安全インベントリに等しい数を有する製品は、AGV作業エリア内の第1の所定の数のラック上に離散的に保管され、第1の所定の数は、倉庫全体の中のアウトフィードワークステーションの数である。
【0059】
ステップbにおいて、第1の残数の製品のラック全体が人間機械協調作業エリア内に保管され、第1の残数は、製品のインベントリと製品の安全インベントリとの間の差である。
【0060】
本開示のいくつかの実施形態では、ステップbは、ステップb1からb2の少なくとも1つを含み得る。
【0061】
ステップb1において、第2の残数が第1の残数以上であるかどうかが決定され、第2の残数は、人間機械協調作業エリアの残りの保管スペース内に保管され得る製品の数である。
【0062】
ステップb2において、第2の残数が第1の残数以上である場合、第1の残数の製品のラック全体が人間機械協調作業エリア内に保管される。
【0063】
ステップb3において、第2の残数が第1の残数未満である場合、第2の残数の製品のラック全体が人間機械協調作業エリア内に保管され、第3の残数の製品のラック全体がオートマチックAGV作業エリア内に保管され、第3の残数は、第1の残数と第2の残数との間の差である。
【0064】
ステップ424において、製品の在庫深度が所定の在庫深度以上であり、かつ製品のインベントリが製品の安全インベントリ以下である場合、製品のインベントリのすべての製品がAGV作業エリアの第1の所定の数のラック上に分散方式で保管され、第1の所定の数は、倉庫全体の中のアウトフィールドワークステーションの数である。
【0065】
ステップ425において、製品の在庫深度が所定の在庫深度未満である場合、製品のインベントリが製品の安全インベントリを上回るかどうかが決定される。
【0066】
ステップ426において、製品の在庫深度が所定の在庫深度未満であり、かつ製品のインベントリが製品の安全インベントリを上回る場合、安全インベントリに等しい数を有する製品がAGV作業エリアの第1の所定の数のラック上に分散方式で保管され、第1の所定の数は、倉庫全体の中のアウトフィードワークステーションの数であり、第1の残数の製品のラック全体は、AGV作業エリア内に保管され、第1の残数は、製品のインベントリと製品の安全インベントリとの間の差である。
【0067】
ステップ427において、製品の在庫深度が所定の在庫深度未満であり、かつ製品のインベントリが製品の安全インベントリ以下である場合、製品のインベントリ内のすべての製品はAGV作業エリアの第1の所定の数のラック上に保管され、第1の所定の数は、倉庫全体の中のアウトフィードワークステーションの数である。
【0068】
本開示のいくつかの実施形態では、ステップa、ステップ424、ステップ426、およびステップ427において、安全インベントリに等しい数を有する製品をAGV作業エリアの第1の所定の数のラック上に分散方式で保管するステップは、第3の所定の数の製品を第1の所定の数のラック内の先行する第2の所定の数のラック上に保管するステップであって、第2の所定の数が、第1の所定の数から1を差し引いた数に等しく、第3の所定の数が、安全インベントリと第2の所定の数との商を切り上げることによって得られる、ステップと、第4の所定の数の製品を第1の所定の数のラック内の最後のラック上に保管するステップであって、第4の所定の数が、安全インベントリと第5の所定の数との間の差であり、第5の所定の数が、第2の所定の数と第3の所定の数との積である、ステップとを含み得る。
【0069】
本開示のいくつかの実施形態では、ステップ42は、ステップ42aから42cのうちの少なくとも1つを含み得る。
【0070】
ステップ42aにおいて、大きな在庫深度を有するSKUは、エリアE内に保管され、同じSKUは集結ラック上に可能な限り保管される。大きな在庫深度を有するSKUがエリアE内に完全に保管され得ない場合、これらのSKUは、エリアF内に一時的に保管され得、小さな在庫深度を有するSKUは、一定数の分散された在庫(1つのSKUは、1つのラック上の1つの在庫としてカウントする)に従って、エリアF内の異なるラック上に保管され、製品Aの安全インベントリは、Qyと定義される(Y日間の製品Aの平均売上高はAの安全インベントリであり、Yは、Y日間の複数のサイクルの加重平均であり得る)。製品Aの在庫深度がTであり、総在庫数がQxであり、倉庫全体の中のアウトフィードワークステーションの数がKである場合、製品Aは、エリアF内でK個の在庫に分割され、(K個のワークステーション内の製品Aの並列注文作業を同時に満たすために)K個のラック上に分散方式で保管され、次いで、在庫深度に応じて、製品AがエリアE内に保管されるかどうかが決定される。
【0071】
ステップ42bにおいて、T>=Nである(Nは、Nを超える場合、それが大きな在庫深度と定義されるように、構成可能パラメータ値である)とき、製品Aは、大きな在庫深度を有するSKUである。Qx>Qyであるとき、製品Aは、エリアEおよびF内に同時に保管され、エリアF内の先行する(K-1個の)ラックの各々の上に配置される製品の数は、Qyk=Qy/Kであり(結果は切り上げられる)、第Kのラックは、Qy-Qyk*(K-1)個の製品を保管し、すべての残りのQx-Qy個の製品は、ラック全体の中のエリアE内に保管される。エリアEの保管が満杯である場合、製品はラック全体の中のエリアF内にさらに保管され、それを超える数の製品は分散方式で保管されることは必要とされず、Qx<=Qyであるとき、すべての製品AはエリアF内に保管され、先行する(K-1個の)ラックの各々の上に配置される製品の数は、Qyk=Qx/Kであり(結果は切り上げられる)、第Kのラックは、Qx-Qyk*(K-1)個の製品を保管する。
【0072】
ステップ42cにおいて、T<Nである(Nは、Nを超えるとき、それが大きな在庫深度と定義されるように、構成可能パラメータ値である)とき、製品Aは、小さな在庫深度を有するSKUであり、すべてエリアF内に保管される。Qx>Qyであるとき、先行する(K-1個の)ラックの各々の上に配置される製品の数は、Qyk=Qy/Kであり(結果は切り上げられる)、第Kのラックは、Qy-Qyk*(K-1)個の製品を保管し、すべての残りのQx-Qy個の製品は、ラック全体の中のエリアF内にさらに保管される。Qx<=Qyであるとき、先行する(K-1個の)ラックの各々の上に配置される製品の数は、Qyk=Qx/Kであり(結果は切り上げられる)、第Kのラックは、Qx-Qyk*(K-1)個の製品を保管する。
【0073】
ステップ43において、現在の注文が第1のタイプの注文であるかまたは第2のタイプの注文であるかが決定され、現在の注文が第1のタイプの注文または第2のタイプの注文である場合、オペレータは人間機械協調作業エリア内での製品のソートを完了するように命令される。
【0074】
本開示のいくつかの実施形態では、第1のタイプの注文は、ブーム注文であり得る。
【0075】
本開示のいくつかの実施形態では、第2のタイプの注文は、一括注文であり得る。
【0076】
本開示のいくつかの実施形態では、第1のタイプの注文は、EN=1およびEQ>=1であり、SKUの比較的大きな毎日の平均注文量を有する注文に対応し、ENは、ある注文からなるSKUのタイプであり、EQは、ある注文内の製品の総需要数、すなわち、ある注文内の各SKUの需要数の合計である。
【0077】
本開示のいくつかの実施形態では、ステップ43において、現在の注文が第1のタイプの注文であるかまたは第2のタイプの注文であるかを決定するステップは、ステップ431および432のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0078】
ステップ431において、注文内に含まれた製品のタイプが1であり、注文内の製品の総需要数が1以上であり、注文内の対応する製品の在庫深度が所定の在庫深度以上であり、かつ注文内の対応する製品が人間機械協調作業エリア内の在庫内にある場合、注文が第1のタイプの注文であると決定される。
【0079】
ステップ432において、注文内の製品の需要数が製品の所定の需要数を上回り、注文内の対応する製品の在庫深度が所定の在庫深度以上であり、かつ注文内の対応する製品が人間機械協調作業エリア内の在庫内にある場合、注文が第2のタイプの注文であると決定される。
【0080】
本開示のいくつかの実施形態では、ステップ43は、製品が人間機械協調モードで開始されるとき、システムが、対応するSKUがT>=Nの在庫深度を有し、SKUがエリアE内の在庫である、EN=1およびEQ>=1を有する注文を第1のタイプの注文であると決定するステップと、独立した手動ピッキングタスクを生成するステップとを含み得、需要量がSKU>=Qであり(Qは、構成可能パラメータである、単一のSKUの需要数である)、SKUがT>=Nの在庫深度を有し、SKUがエリアE内の在庫である、第2のタイプの注文の場合、そのような第2のタイプの注文も、エリアE内の両矢印通路内でピッキング作業を完了するためにオペレータによって受け取られる、そのような独立した手動ピッキングタスクを生成し得る。
【0081】
ステップ44において、AGVを使用することによって、人間機械協調作業エリアとAGV作業エリアとの間の補充が完了する。
【0082】
本開示のいくつかの実施形態では、ステップ44は、ステップ441およびステップ442のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0083】
ステップ441において、製品の在庫深度が所定の在庫深度以上であり、AGV作業エリア内の製品のインベントリが製品の安全インベントリ未満であり、かつ製品が人間機械協調作業エリア内の在庫内にある場合、製品は人間機械協調作業エリアからAGV作業エリアに補充される。
【0084】
本開示のいくつかの実施形態では、ステップ441において、製品を人間機械協調作業エリアからAGV作業エリアに補充するステップは、安全インベントリに等しい数を有する製品をAGV作業エリア内の第1の所定の数のラックに分散方式で補充するステップを含み得る。
【0085】
本開示のいくつかの実施形態では、ステップ441は、エリアF内の製品のインベントリが安全インベントリを下回るとき、システムが、エリアFの補充を完了するために、ラックをエリアEからワークステーションに搬送し、同時に、適切なラックをエリアFから発送し、エリアEから搬送されたラック上の製品をエリアFから発送されたラックに移動させて増補するようにAGVを自動的に割り当てるステップを含み得る。
【0086】
ステップ442において、製品の在庫深度が所定の在庫深度以上であり、AGV作業エリア内の製品のインベントリが製品の安全インベントリを上回り、ラック全体の中に保管された製品がAGV作業エリア内に存在し、かつ製品のラックが人間機械協調作業エリア内で空にされる場合、ラック全体の中に保管された製品のラックは、AGV作業エリアから搬送され、人間機械協調作業エリアに補充される。
【0087】
本開示のいくつかの実施形態では、ステップ442において、製品のラックが人間機械協調作業エリア内で空にされる条件は、製品が人間機械協調作業エリア内に保管されるラックの数がラックの所定の数未満であることを含み得る。
【0088】
本開示のいくつかの実施形態では、ステップ442は、エリアE内でラックが空にされた後、システムが、ラックの自動補充を完了するために、大きな在庫深度を有するSKUラックをエリアFからエリアEに搬送するようにAGVを割り当てるステップを含み得る。
【0089】
本開示のいくつかの実施形態では、ステップ44は、ステップ44aおよび44bのうちの少なくとも1つを含み得る。
【0090】
ステップ44aにおいて、製品Aの在庫深度がT>=Nを満たすとき、エリアF内の製品Aの在庫がQyを下回るとき、製品AがエリアE内の在庫内にあるとき、システムは、分散保管の原理に従うことによって、製品がエリアEからエリアFに補充されるように、補充を自動的にトリガし、エリアF内の製品AのインベントリがQyを上回り、エリアE内に保管されたラックの数がM未満である(Mは、SKUの売上高に従って別個に設定される、構成可能パラメータ)とき、製品AがエリアF内にラック全体の中に保管される場合、システムは、エリアF内の製品Aのインベントリが>=Qyであることを条件に、製品Aがラック全体の中に保管されるラックをエリアFからエリアEに搬送して増補するようにAGVを自動的に割り当てる。
【0091】
ステップ44bにおいて、製品Aの在庫深度TがT<Nを満たすとき、製品Aを補充する必要はない。
【0092】
本開示の上記で説明した実施形態では、AGVロボット倉庫のレイアウトを調整することによって、在庫分配に対して新しい解決策が形成される。
【0093】
本開示の上記で説明した実施形態におけるプロモーション中、ブーム注文および一括注文に対して、両矢印のルート内で製品のソートを完了するようにオペレータに命令することが可能であり、注文量に応じて、オペレータを増加または低減させることが可能である。本開示の上記で説明した実施形態では、エリアE内でラックが空にされた後、システムは、ラックの自動補充を完了するために、大きな在庫深度を有するSKUラックをエリアFからエリアEに搬送するようにAGVを割り当てる。本開示の上記で説明した実施形態では、エリアF内の製品のインベントリが安全インベントリを下回るとき、システムは、エリアFの補充を完了するために、ラックをエリアEからワークステーションに搬送し、同時に適切なラックをエリアFから発送し、エリアEから搬送されたラック上の製品をエリアFから発送されたラックに移動させて増補するようにAGVを自動的に割り当てることが可能である。
【0094】
したがって、本開示の上記で説明した実施形態は、プロモーション中のブーム注文および一括注文に対する生産効率を大いに改善する。本開示の上記で説明した実施形態では、補充を完了するために、AGVを使用して、ラックを自動的に搬送することが可能であり、それにより、作業効率を改善する。
【0095】
図5は、本開示による倉庫用のフレキシブル生産デバイスのいくつかの実施形態の概略図である。図5に示すように、本開示の上記で説明した実施形態のうちのいずれか1つによる倉庫用のフレキシブル生産デバイスは、倉庫分割モジュール51を備える。
【0096】
倉庫分割モジュール51は、倉庫を人間機械協調作業エリアおよびAGV作業エリアに分割するように構成され、AGV作業エリア内で、AGVは作業を行い、人間機械協調作業エリア内で、AGVおよびオペレータは協調的作業を行う。
【0097】
本開示のいくつかの実施形態では、倉庫分割モジュール51は、現在の注文が第1のタイプの注文であるかまたは第2のタイプの注文であるかを決定し、現在の注文が第1のタイプの注文または第2のタイプの注文である場合、人間機械協調作業エリア内での製品のソートを完了するようにオペレータに命令するようにさらに構成され得る。
【0098】
本開示のいくつかの実施形態では、図5に示すように、本開示の上記で説明した実施形態のうちのいずれか1つによる倉庫用のフレキシブル生産デバイスは、在庫分配モジュール52をさらに備え得る。
【0099】
在庫分配モジュール52は、在庫内の製品を所定の規則に従って人間機械協調作業エリアとAGV作業エリアとの間で割り振るように構成される。
【0100】
本開示のいくつかの実施形態では、在庫分配モジュール52は、製品の在庫深度が所定の在庫深度以上であるかどうかを決定し、製品の在庫深度が所定の在庫深度以上である場合、製品のインベントリが製品の安全インベントリを上回るかどうかを決定し、製品の在庫深度が所定の在庫深度以上であり、かつ製品のインベントリが製品の安全インベントリを上回る場合、製品を人間機械協調作業エリアおよびAGV作業エリアの中に同時に保管するように構成され得る。
【0101】
本開示のいくつかの実施形態では、在庫分配モジュール52は、製品が人間機械協調作業エリアおよびAGV作業エリア内に同時に保管される場合、安全インベントリに等しい数を有する製品をAGV作業エリア内の第1の所定の数のラック上に分散方式で保管することであって、第1の所定の数が、倉庫全体の中のアウトフィードワークステーションの数である、保管することと、第1の残数の製品のラック全体を人間機械協調作業エリア内に保管することであって、第1の残数が、製品のインベントリと製品の安全インベントリとの間の差である、保管することとを行うように構成され得る。
【0102】
本開示のいくつかの実施形態では、在庫分配モジュール52は、第1の残数の製品のラック全体が人間機械協調作業エリア内に保管されている場合、第2の残数が第1の残数以上であるかどうかを決定することであって、第2の残数が、人間機械協調作業エリアの残りの保管スペース内に保管され得る製品の数である、決定することと、第2の残数が第1の残数以上である場合、第1の残数の製品のラック全体を人間機械協調作業エリア内に保管することと、第2の残数が第1の残数未満である場合、第2の残数の製品のラック全体を人間機械協調作業エリア内に保管し、第3の残数の製品のラック全体をオートマチックAGV作業エリア内に保管することであって、第3の残数が第1の残数と第2の残数との間の差である、保管することとを行うように構成され得る。
【0103】
本開示のいくつかの実施形態では、在庫分配モジュール52はまた、製品の在庫深度が所定の在庫深度以上であり、かつ製品のインベントリが製品の安全インベントリ以下である場合、製品のインベントリ内のすべての製品をAGV作業エリアの第1の所定の数のラック上に分散方式で保管することであって、第1の所定の数が、倉庫全体の中のアウトフィードワークステーションの数である、保管することを行うように構成され得る。
【0104】
本開示のいくつかの実施形態では、在庫分配モジュール52はまた、製品の在庫深度が所定の在庫深度未満である場合、製品のインベントリが製品の安全インベントリを上回るかどうかを決定することと、製品の在庫深度が所定の在庫深度未満であり、かつ製品のインベントリが製品の安全インベントリを上回る場合、安全インベントリに等しい数を有する製品をAGV作業エリアの第1の所定の数のラック上に分散方式で保管することであって、第1の所定の数が、倉庫全体の中のアウトフィードワークステーションの数であり、第1の残数の製品のラック全体が、AGV作業エリア内に保管され、第1の残数が、製品のインベントリと製品の安全インベントリとの間の差である、保管することとを行うように構成され得る。
【0105】
本開示のいくつかの実施形態では、在庫分配モジュール52はまた、製品の在庫深度が所定の在庫深度未満であり、かつ製品のインベントリが製品の安全インベントリ以下である場合、製品のインベントリ内のすべての製品をAGV作業エリアの第1の所定の数のラック上に分散方式で保管することであって、第1の所定の数が、倉庫全体の中のアウトフィードワークステーションの数である、保管することを行うように構成され得る。
【0106】
本開示のいくつかの実施形態では、安全インベントリに等しい数を有する製品をAGV作業エリアの第1の所定の数ラック上に分散方式で保管する場合、在庫分配モジュール52は、第3の所定の数の製品を第1の所定の数のラック内の先行する第2の所定の数のラック上に保管することであって、第2の所定の数が、第1の所定の数から1を差し引いた数に等しく、第3の所定の数が、安全インベントリと第2の所定の数との商を切り上げることによって得られる、保管することと、第4の所定の数の製品を第1の所定の数のラック内の最後のラック上に保管することであって、第4の所定の数が、安全インベントリと第5の所定の数との間の差であり、第5の所定の数が、第2の所定の数と第3の所定の数との積である、保管することとを行うように構成され得る。
【0107】
本開示のいくつかの実施形態では、図5に示すように、本開示の上記で説明した実施形態のうちのいずれか1つによる倉庫用のフレキシブル生産デバイスは、アウトフィードモジュール53をさらに備え得る。
【0108】
アウトフィードモジュール53は、現在の注文が第1のタイプの注文であるかまたは第2のタイプの注文を決定するように、および現在の注文が第1のタイプの注文または第2のタイプの注文である場合、人間機械協調作業エリア内での製品のソートを完了するようにオペレータに命令するように構成され得る。
【0109】
本開示のいくつかの実施形態では、アウトフィードモジュール53は、注文内に含まれた製品のタイプが1であり、注文内の製品の総需要数が1以上であり、注文内の対応する製品の在庫深度が所定の在庫深度以上であり、かつ注文内の対応する製品が人間機械協調作業エリア内の在庫内にある場合、注文が第1のタイプの注文であると決定するように構成され得る。
【0110】
本開示のいくつかの実施形態では、アウトフィードモジュール53は、注文内の製品の需要数が製品の所定の需要数を上回り、注文内の対応する製品の在庫深度が所定の在庫深度以上であり、かつ注文内の対応する製品が人間機械協調作業エリア内の在庫内にある場合、注文が第2のタイプの注文であると決定するように構成され得る。
【0111】
本開示のいくつかの実施形態では、図5に示すように、本開示の上記で説明した実施形態のうちのいずれか1つによる倉庫用のフレキシブル生産デバイスは、補充モジュール54をさらに備え得る。
【0112】
補充モジュール54は、AGVを使用することによって、人間機械協調作業エリアとAGV作業エリアとの間の補充を完了するように構成される。
【0113】
本開示のいくつかの実施形態では、補充モジュール54は、製品の在庫深度が所定の在庫深度以上であり、AGV作業エリア内の製品のインベントリが製品の安全インベントリ未満であり、かつ製品が人間機械協調作業エリア内の在庫内にある場合、製品を人間機械協調作業エリアからAGV作業エリアに補充するように構成され得る。
【0114】
本開示の他の実施形態では、補充モジュール54は、製品の在庫深度が所定の在庫深度以上であり、AGV作業エリア内の製品のインベントリが製品の安全インベントリを上回り、ラック全体の中に保管された製品がAGV作業エリア内に存在し、かつ製品のラックが人間機械協調作業エリア内で空にされる場合、ラック全体の中に保管された製品のラックをAGV作業エリアから搬送し、人間機械協調作業エリアに補充するように構成され得る。
【0115】
本開示のいくつかの実施形態では、倉庫用のフレキシブル生産デバイスは、上記で説明した実施形態(たとえば、図3または図4の実施形態)のうちのいずれか1つで説明したフレキシブル生産方法を実施するための動作を実行するように構成され得る。
【0116】
図6は、本開示による倉庫用のフレキシブル生産デバイスの別の実施形態の概略図である。図6に示すように、本開示の上記で説明した実施形態のうちのいずれか1つによる倉庫用のフレキシブル生産デバイスは、メモリ61とプロセッサ62とを備え得る。
【0117】
メモリ61は、命令を記憶するように構成される。
【0118】
プロセッサ62は、倉庫用のフレキシブル生産デバイスが上記で説明した実施形態(たとえば、図3または図4の実施形態)のうちのいずれか1つで説明したフレキシブル生産方法を実施するための動作を実行するように構成されるように、命令を実行するように構成される。
【0119】
本開示の上記で説明した実施形態によって提供される倉庫用のフレキシブル生産デバイスに基づいて、AGVロボット倉庫のレイアウトを調整することによって、在庫分配のための新しい解決策が形成される。
【0120】
本開示の上記で説明した実施形態におけるプロモーション中のブーム注文および一括注文に対して、両矢印のルート内で製品のソートを完了するようにオペレータに命令することが可能であり、注文量に応じて、オペレータを増やすまたは減らすことが可能である。本開示の上記で説明した実施形態では、エリアE内でラックが空にされた後、システムは、ラックの自動補充を完了するために、大きな在庫深度を有するSKUラックをエリアFからエリアEに搬送するようにAGVを割り当てる。本開示の上記で説明した実施形態では、エリアF内の製品のインベントリが安全インベントリを下回るとき、システムは、エリアFの補充を完了するために、ラックをエリアEからワークステーションに搬送し、同時に適切なラックをエリアFから発送し、エリアEから搬送されたラック上の製品をエリアFから発送されたラックに移動させて増補するように、AGVを自動的に割り当てることができる。
【0121】
したがって、本開示の上記で説明した実施形態は、プロモーション中のブーム注文および一括注文に対する生産効率を大いに改善する。本開示の上記で説明した実施形態では、補充を完了するために、AGVを使用して、ラックを自動的に搬送することが可能であり、それにより、作業効率を改善する。
【0122】
本開示の別の態様によれば、コンピュータ可読記憶媒体が提供され、コンピュータ可読記憶媒体は、プロセッサによって実行されると、上記で説明した実施形態のうちのいずれか1つによるフレキシブル生産方法を実施するコンピュータ命令を記憶する。
【0123】
本開示の上記で説明した実施形態によって提供されるコンピュータ可読記憶媒体に基づいて、プロモーション中のブーム注文および一括注文に対する生産効率を大いに改善することが可能である。本開示の上記で説明した実施形態では、補充を完了するために、AGVを使用して、ラックを自動的に搬送することが可能であり、それにより、作業効率を改善する。
【0124】
上記で説明した倉庫用のフレキシブル生産デバイスは、本出願で説明した機能を実施するように構成された、汎用プロセッサ、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタ論理デバイス、個別ハードウェアアセンブリ、またはそれらの任意の好適な組合せとして実装され得る。
【0125】
これまで、本開示が詳細に説明されてきた。本開示の概念を曖昧にすることを避けるために、当技術分野で良く知られているいくつかの詳細は説明されていない。上記の説明に従って、当業者は、本明細書で開示した技術的解決策をどのように実装するかを十分理解するであろう。
【0126】
当業者は、上記で説明した実施形態のステップのすべてまたはいくつかは、ハードウェアによって、または関連ハードウェアを命令するためのプログラムによって達成され得ることを理解されよう。これらのプログラムは、コンピュータ可読記憶媒体内に記憶され得る。上述の記憶媒体は、読取り専用メモリ、磁気ディスクまたは光ディスクなどであってよい。
【0127】
例示および説明のために行われた本開示の説明は、省略が伴い、本開示を開示した様式に限定しない。多くの修正または改変は当業者に明らかである。これらの実施形態は、本開示の原理および実際の適用例をより良く説明し、当業者が、特定の目的に適応し様々な修正を含む様々な実施形態を設計するように本開示を理解することを可能にするために、選択され説明されている。
【符号の説明】
【0128】
51 倉庫分割モジュール
52 在庫分配モジュール
53 アウトフィードモジュール
54 補充モジュール
61 メモリ
62 プロセッサ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】