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特表2022-546009繊維材料で作られた製品を製造する方法および方法に従って製造された使い捨て製品
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-02
(54)【発明の名称】繊維材料で作られた製品を製造する方法および方法に従って製造された使い捨て製品
(51)【国際特許分類】
   A47G 21/02 20060101AFI20221026BHJP
   B27N 3/04 20060101ALI20221026BHJP
   B27M 3/24 20060101ALI20221026BHJP
   A47G 21/04 20060101ALI20221026BHJP
【FI】
A47G21/02 Z ZAB
B27N3/04 B
B27M3/24 Z
A47G21/04 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022506769
(86)(22)【出願日】2020-07-30
(85)【翻訳文提出日】2022-02-09
(86)【国際出願番号】 FI2020050511
(87)【国際公開番号】W WO2021023913
(87)【国際公開日】2021-02-11
(31)【優先権主張番号】20195657
(32)【優先日】2019-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FI
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522045187
【氏名又は名称】ファイバードム オーワイ
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ケットゥネン,ティモ
【テーマコード(参考)】
2B250
2B260
3B115
【Fターム(参考)】
2B250AA17
2B250FA01
2B250HA01
2B260AA20
2B260BA07
2B260BA18
2B260BA23
2B260CA10
2B260CD15
2B260DA13
2B260DA14
2B260EA03
2B260EB04
2B260EC01
3B115AA00
3B115BA02
3B115BA10
3B115BA12
3B115DA13
3B115DA15
3B115EA00
(57)【要約】
発明は、繊維材料で製造された、使い捨てカトラリーなどの製品を製造するための方法に関する。方法は、材料流(2)として繊維材料をロール成形ステップに送るステップであって、ロール成形ステップでは、繊維は密着したプロファイルに結合され、プロファイルの断面プロファイルは、少なくとも1つのローラ対またはドラム対(4,6)によって所望の断面プロファイルを有するブランク(14)へと成型される、送るステップと;所望の形状の製品を、ロール成形ステップで成型されたブランク(14)から、製品(19,23)の切断形状(18,24)をブランク(14)上の所望の場所で整列することによって切断するステップとを含む。発明は追加的に、方法によって製造された使い捨て製品に関する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使い捨てカトラリーなどの、繊維材料で製造された製品を製造するための方法であって、
材料流としての繊維材料をロール成形ステップに送るステップであって;
ロール成形ステップでは、前記繊維が、密着したプロファイルに結合され、前記プロファイルの断面プロファイルは、少なくとも1つのローラ対またはドラム対を用いて所望の断面プロファイルを有するブランクに成型される、送るステップと;
前記ブランク上の前記所望の場所において前記製品の切断形状を整列させることによって、前記ロール成形ステップにおいて成型された前記ブランクから前記所望の形状の製品を切断するステップとを備える、方法。
【請求項2】
材料流として送られる前記材料が、粉末状材料として、湿った塊として、ロールから送られるバンドタイプ材料として、またはシート形状で送られる材料流として送られる、製品を製造するための請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記材料が、前記ロール成形ステップにおいて互いと結合される複数の材料バンドの組み合わせとして前記ロール成形ステップに送られ得る、製品を製造するための請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ロール成形ステップが、前記所望の形状に製造された前記材料流を、1つまたは2つの連続ローラ対またはドラム対の間で、前記所望の材料密度および前記所望の断面プロファイルへとプレスすることを含む、製品を製造するための請求項1に記載された方法。
【請求項5】
ロール成形前に前記材料流を熱的にまたは化学的に前処理するステップをさらに含む、製品を製造するための請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ロール成形ステップが、ロール成形に用いられる前記ローラまたはドラムが成型中に所望の温度に加熱かつ保持される熱間圧接として実装される、製品を製造するための請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ロール成形ステップの後に冷却ステップが続く、製品を製造するための請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記切断ステップが、回転パンチもしくは平台パンチを用いる機械的切断によって、またはウォータージェット切断を用いて、またはレーザ切断を用いて実行される、製品を製造するための請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記切断ステップが前記ロール成形ステップと一緒に行われる、製品を製造するための請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記ロール成形ステップに送られる前記材料流が、前記繊維の結合を向上させる結合剤を10重量パーセント以下含む、製品を製造するための請求項2に記載の方法。
【請求項11】
前記結合剤が、でんぷんまたはリグニンなどの自然物質である、製品を製造するための請求項10に記載の方法。
【請求項12】
請求項1から11のいずれか1項に記載の方法によって製造された使い捨て製品。
【請求項13】
前記製品が使い捨てカトラリーであることを特徴とする、請求項12に記載の使い捨て製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前提部に従って製品を製造する方法、ならびに方法によって作られた使い捨て製品に関する。本発明に従う使い捨て製品の主な使用範囲は、カトラリーおよび食卓用具であるが、発明の方法の用途は、それらに限定されるものではない。
【0002】
本発明およびそれに従って作られた製品は、独立請求項の特徴部に、より詳細に開示されていることによって特徴付けられている。従属請求項は、発明の実装に関する代替の送りの解決策および製造材料の実施形態、加えて、独立請求項を補完する詳細を定義する。
【0003】
現在用いられ市場に流通しているフォーク、ナイフおよびスプーンといった使い捨てカトラリーの主な製造材料はプラスティックであり、製造の主要な方法は、様々な適用として射出成形技術または成形製造である。
【0004】
使い捨てカトラリーに関して、特許文献では、いくつかのプラスティックフリー製造材料、またはプラスティックはわずかにのみ含む製造材料、加えて、以下に例として記載される、それらを利用する製造方法も知られている。フィンランド実用新案登録公報の登録番号第7815号(PCT/FI2008/050657も参照)は、木質材料部分が多く製造方法が射出成形である解決策を記載している。
【0005】
出願公開US2018/0265665 A1は、セルロース繊維部分が多い材料技術に関する解決策を記載している。言及されている製造技術は、射出成形または押出加工である。材料技術に関する解決策は、使い捨てカトラリーにも適用可能である可能性が高い。
【0006】
出願公開US2010/0236972 A1は、主な材料がでんぷんおよびセルロース繊維である材料を開示しており、請求項は、他のもののなかでもとりわけカトラリーの製造に言及している。公開が提示する製造方法は、製品に対するプレス成型、続いての熱処理である。
【0007】
出願公開US2009/0126204 A1は、作物ベースの材料(わら材料)で作られた製品の製造プロセスであり、その製造方法は成形技術である製造プロセスを開示する。
【0008】
さらに、材料のなかでもとりわけ木質材料から使い捨てカトラリーを製造することが知られており、その一例は、合板様の原材料ブランクが型内で所望の形状にプレスされる出願公開US2008/0178966 A1である。
【0009】
木材ベースの繊維材料と植物界の他の製品から加工された材料を混ぜてプラスティックベースの製造材料を作ることはある程度まで可能であった。典型的な製造材料として、木材-繊維複合材料が知られており、これは、例えばキャンプおよび他のそうした用途のための使い捨て食卓用器具を製造するために射出成形技術によって用いられる。目標は、木質ベースの繊維または植物界の他の製品からのセルロース繊維などの繊維を混ぜて、使い捨てカトラリーの製造プロセスに使用するということでもあったが、射出成形技術は、製造材料の繊維関連部分に明らかな制限を設ける。射出成形技術において、液体となる温度にされたプラスティックベースの材料は、型内の狭い通路および管に高圧で導かれ、このことは、材料が、良好な流れ能力を示すことを要する。繊維は材料の流れ能力を低減させ、型の充填は使い捨てカトラリーと同様に薄い構造を備える製品に対する課題となる。薄い構造の射出成形に関連する繊維の最大量は60重量パーセントである。射出成形技術のさらなる欠点は、それに用いられる型の高い製造コストである。
【0010】
欧州連合によって世界的にかつ具体的に強調されている重要問題に、環境問題の観点から、使い捨てプラスティック製品の使用がある。そのために、制限が、来る数年で実施される明確な禁止の形で求められる。禁止アイテムのリストには、具体的に、使い捨てカトラリーが含まれており、原材料のプラスティック部分が少なくとも制限されるか、または、使い捨ての大量生産製品用の原材料の構成要素としてプラスティックが完全に禁止されるだろう。
【0011】
本発明に従う新規の製造方法は、上述した問題の解決、および、セルロース繊維などの自然繊維の部分が完成品において95重量パーセントを超える、使い捨て製品などのプラスティックフリー製品の製造を可能にする。繊維は、高い圧縮圧力においてロール成形ステップで互いと結合するように作ることができる。繊維に対する結合剤として、わずかな量の様々なタイプの結合剤、一般にでんぷんまたはリグニンなどの自然材料も用いられ得る。結合剤は、材料における送りの一部として発明の製造プロセスの前にまたはそれに関連して、繊維材料と混合され得る。
【0012】
本発明は、使い捨てカトラリーなどの、繊維材料で作られた製品を製造するための方法に関し、方法は、繊維が密着したプロファイルとして結合されるロール成形ステップに材料流として繊維材料を送るステップと;少なくとも1つのローラ対またはドラム対を用いて、プロファイルの断面プロファイルを所望の断面プロファイルを有するブランクに成型するステップと;製品の切断形状をブランク上の所望の位置に導くことによって、ロール成形ステップで成型されたブランクから所望の形状の製品を切断するステップとを含む。本発明はまた、方法によって製造された使い捨て製品にも関する。
【0013】
本発明に従う方法において、製品の製造材料は、粉末状材料として、湿った塊として、ロールから供給されたバンドタイプの材料として、またはシート形状で送られた材料流としてのいずれかでロール成形ステップに送られ得る。製品用の製造材料はまた、ロール成形ステップにおいて互いと結合されるいくつかの材料バンドの組み合わせとしてロール成形ステップに供給され得る。ロール成形ステップで組み合わされた材料バンドは、バンド材料の性質、加えてそれらの物理的寸法に関して互いと異なってもよい。シート状、粉末状、または湿った塊としての材料もまた、ローラ対のニップを通して導かれるベルトによって支持された、第1のプレスステージまたはステージ(複数)に送られ得る。バンド状またはシート状の材料はまた、異なる材料層が互いと性質が異なり得る多層構造としてロール成形ステップに送られ得る。
【0014】
ロール成形ステップに供給される材料流は、ロール成形前のステップとして熱的にまたは化学的に前処理され得、それにより繊維の結合性および成形性が向上する。熱加工はまた、ロール成形ステップおよびそれ以降においても継続され得る。
【0015】
適用として、ロール成形ステップへの材料流は、1つまたは複数の広いバンド、加えて、広いバンドと連関して、材料流の断面の所望の位置に送られる薄い材料バンドから構成され得、それによって、材料流の断面のプロファイルは、等しい厚みのプロファイルと所望のように異なる。ロール成形ステップに送られる材料の断面のプロファイルはまた、粉末状、塊状、または所望の断面形状のバンドで事前製造された材料バンドの形状で等しい厚みのプロファイルと異なる所望のプロファイルとして実装され得、それによって、ロール成形ステップにおけるプロファイルの基板の厚みまたは代替として材料密度または強度性を、プロファイルから切断される製造予定の製品の要件に所望の通り従うように制御し得る。
【0016】
本発明に従う方法のロール成形ステップは、所望の形状に製造された材料流を、1つもしくは複数の連続ローラ対もしくはドラム対の間で、断面の様々な位置において所望の材料密度および所望の断面プロファイルおよび所望の基板厚みになるようにプレスすることを含む。複数の連続ローラ対またはドラム対を備えるロール成形において、ローラ対の相互の速度差異を先行技術によって調整して、製造されているブランクの潜在的な長手方向の伸長を制御する。
【0017】
ロール成形ステップはまた、いわゆる熱間圧接としても実装され得、ロール成形で用いられるローラまたはドラムは、ホットオイル技術といったそれ自体が周知である技術を用いて所望の温度に加熱され保持され得る。
【0018】
ロール成形ステップはさらに、使い捨てカトラリーに対するグリップを向上させる表面プロファイリングといった、プロファイルの断面の所望の位置におけるプロファイルの表面構造を成型することを含み得る。
【0019】
材料流が予熱されている場合または熱間圧接技術が適用されている場合、そして、使用される可能性のある結合剤の所望の作用がプロファイルの寸法安定性を確保するために冷却を必要とする場合、ロール成形されたプロファイルは、必要に応じて、ロール成形の直後のステップとしてまたはロール成形の一部として冷却され得る。冷却は、冷気送風または冷却ロールなどのそれ自体が周知の技術を利用し得る。
【0020】
本発明に従う方法の新規性および技術的効果は、ロール成形によって製造され所望の断面プロファイルを有するブランク(プロファイル)に基づくものであり、そこから、製造される最終製品は、製造製品が要する形状を有するブランク(プロファイル)の画定された場所から切り取られる。ロール成形ステップとそれに続く製品の所望の形状への切断の組み合わせは、効率的な大量生産法による所望の全体形状を有する製品の経済的かつ効率的な製造を可能とする。
【0021】
ブランクからの製品の切り取りは、材料流に組み込まれたものとしてロール成形に関連させてかまたはロール成形済みブランクの後処理ステップとして別の作業ステージでかのいずれかで実行され得る。製品を切り取る切断技術として、回転パンチもしくは平台パンチを用いた機械的切断、ウォータージェット切断、またはレーザ切断などの様々な技術が用いられ得る。
【0022】
以下において、発明は添付図面を参照して、より詳細に開示される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の方法の実装のために用いられる製造ラインの原理の断面図である。
図2】ロール成形ドラムの間の、本発明の方法のロール成形ステップでプロファイルされた、使い捨てフォークを製造するのに用いられるブランクの断面図である。
図3】平面図としての図2のブランク、ならびにブランクから切り取るためのブランクにおけるフォークの原理的位置決めおよび整列の図である。
図4】本発明の方法によって使い捨てナイフを製造するためのロール成形されたブランクの平面図、およびブランク上の製品の切断形状の位置決めの図である。
図5図4に従うブランクのA-Aの部分的断面図である。
図6】3つの別々の材料層がロール成形ステップに送られ、それらが、ロール成形ステップにおいて密着したプロファイルに結合される、材料流に対する本発明に従う方法の送りの解決策の原理図である。
図7】ロール成形ステップに送られる材料流の断面が、等しい厚みの材料流と異なる、本発明の方法のロール成形ステップに送られた材料流の構造および断面の原理図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1において、材料流2は、ロール成形の第1のステップにおいてローラ4のニップを通り矢印1の方向に送られ、点線で示される送りベルト13で支持される。材料は、第1のロール成形ステップの前に、例えば輻射ヒータ3によって、結合剤の作用によって必要とされる温度まで加熱され得る。代替として(または追加として)、ロール成形ドラムが、材料を加熱するのに用いられ得る(例えば、それ自体が周知である、ホットオイル技術を利用することによって)。第1のロール成形ステップで形成されたプロファイル済み材料流は、ローラ6のニップへと第2のロール成形ステップに導かれ、そこでは、プロファイルはその最終形状へと成型される。送りベルト13は、偏向ロール5を通る戻りルートに案内される。ロール成形されたプロファイル7は、冷却要素8を通って切断ステップに導かれる。そこでは、所望の形状の製品が、プロファイルから例えばレーザ切断によって切り取られる。図1の例示的な解決策では、レーザ切断ユニット10は、連続的なプロファイル製造と関連して動作するように組み込まれ、レーザ切断ユニットは、図において位置AとBの間の領域で動作するようにプログラムされている。有利には、レーザ切断ユニット10は、必要とされる生産能力を保証するために複数の並列切断ノズル12を有する。冷却と切断のステップ中、プロファイルは、例えば図に示す支持ローラ9によって支持される。
【0025】
図2は、ロール成形ドラム15と16の間のニップにおける、使い捨てフォークを製造するためのロール成形ステップでプロファイルされたブランク14の断面図を示す。ロール成形ドラムは、ブランク14から切り取る、フォークの歯の部分17のための所望の形状が得られるように形作られている。図の線A-Aは、後続の製造ステップで製品を切り取るブランク14上の整列を示す。
【0026】
図3は、平面図としての図2に従うブランク14の一部、ならびにブランク14から切り取る、使い捨てフォーク19の切断形状18の原理的位置決めおよび整列を示す。図の線A-Aは、前の図2における対応線を指し、製品を切り取るためブランク14上で行われた整列を示す。
【0027】
図4および5は、例として、使い捨てナイフの製造に関するロール成形されたブランク20の一部、およびブランクから切り取る、製品23の位置決め、加えてブランク上の切断形状24の整列を示す。図5は、図4におけるブランク20の断面部分A-A、ならびに、図4に示す整列線B-Bの断面位置を示す。ナイフの切断効率を向上させるための製品を切り取る刃部25のギザギザ形状は、製品を切り取るときに実現される。図5に示されるブランクプロファイルは、有利には、ブランクの底面21が円筒状平台ドラムで成型され、プロファイルの上面がプロファイルによって必要とされる形状にドラム加工により成型されるように実装される。
【0028】
図6は、ロール成形ステップに材料において送りを行うための原理的な解決策を示し、ロール成形される材料は、異なる特性を有する複数の別々の材料層からなる。ロール成形ドラム26と27の間のニップ内に、形成されているプロファイルのバンド28が、中心層として送られ、バンド29および30が、ロール31および32から表面層として送られている。ロール成形ステップにおいて、必要に応じて、強力な機械プレス、材料層の結合剤特性、および熱加工により、異なる材料層は、所望の特性および断面形状を備えた密着したプロファイル33として互いと結合する。
【0029】
図7は、ロール成形ステップにおいて、プロファイルの断面で所望の、その様々な場所における材料厚みのより大きな差異を実装することが可能となる、材料において送りを行う解決策を示す。図は、送られた材料流の断面、ならびに、送られた材料流の不等角投影図を示す。図7に従う解決策では、広い材料バンド34に関連して、異なる厚みを有するより狭い材料バンド35および36が、プロファイル断面の所望の場所においてロール成形ステップに送られる。
【0030】
本発明の使用および技術的適用性は、様々なプロファイルの製品または形状の上述の例示的な解決策に限定されるものではない。上に開示された選択肢かつ先行技術の範囲内でロール成形ステップに送られた材料流の異なる送りの解決策を組み合わせ変化させることがさらに可能である。
【0031】
本発明の方法では、ロール成形に必要とされる材料要件、ロール成形用ローラの成型、およびドラム対の数は、製品に特異的に定義される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2021-06-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使い捨てカトラリーまたは食卓用具などの、繊維材料で製造されたプラスティックフリー製品を製造するための方法であって、
材料流としての繊維材料をロール成形ステップに送るステップであって;
ロール成形ステップでは、前記繊維が、密着したプロファイルに結合され、前記プロファイルの断面プロファイルは、少なくとも1つのローラ対またはドラム対を用いて所望の断面プロファイルを有するブランクに成型される、送るステップと;
前記ブランク上の前記所望の場所において前記製品の切断形状を整列させることによって、前記ロール成形ステップにおいて成型された前記ブランクから前記所望の形状の製品を切断するステップとを備え、
材料流として送られる前記材料は、ロールから送られるバンドタイプ材料として、または、シート形状で送られる材料流として送られるものであり、前記繊維材料は、セルロース繊維および結合剤を含むセルロース繊維材料である、方法。
【請求項2】
前記材料が、前記ロール成形ステップにおいて互いと結合される複数の材料バンドの組み合わせとして前記ロール成形ステップに送られ得る、製品を製造するための請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ロール成形ステップが、前記所望の形状に製造された前記材料流を、1つまたは2つの連続ローラ対またはドラム対の間で、前記所望の材料密度および前記所望の断面プロファイルへとプレスすることを含む、製品を製造するための請求項1に記載された方法。
【請求項4】
ロール成形前に前記材料流を熱的にまたは化学的に前処理するステップをさらに含む、製品を製造するための請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ロール成形ステップが、ロール成形に用いられる前記ローラまたはドラムが成型中に所望の温度に加熱かつ保持される熱間圧接として実装される、製品を製造するための請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ロール成形ステップの後に冷却ステップが続く、製品を製造するための請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記切断ステップが、回転パンチもしくは平台パンチを用いる機械的切断によって、またはウォータージェット切断を用いて、またはレーザ切断を用いて実行される、製品を製造するための請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記切断ステップが前記ロール成形ステップと一緒に行われる、製品を製造するための請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記結合剤が、でんぷんまたはリグニンなどの自然物質である、製品を製造するための先行請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか1項に記載の方法によって製造された使い捨てプラスティックフリー製品。
【請求項11】
前記製品が使い捨てカトラリーであることを特徴とする、請求項10に記載の使い捨て製品。
【国際調査報告】