(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-02
(54)【発明の名称】疼痛治療に有用な化合物
(51)【国際特許分類】
A61K 31/44 20060101AFI20221026BHJP
A61P 13/10 20060101ALI20221026BHJP
A61P 25/02 20060101ALI20221026BHJP
A61P 29/00 20060101ALI20221026BHJP
A61P 13/02 20060101ALI20221026BHJP
【FI】
A61K31/44
A61P13/10
A61P25/02 101
A61P29/00
A61P13/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022513091
(86)(22)【出願日】2020-08-27
(85)【翻訳文提出日】2022-04-15
(86)【国際出願番号】 IB2020058010
(87)【国際公開番号】W WO2021038487
(87)【国際公開日】2021-03-04
(31)【優先権主張番号】201921034555
(32)【優先日】2019-08-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】322006537
【氏名又は名称】ケーアイ ファーマシューティカルズ,リミテッド・ライアビリティ・カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100107515
【氏名又は名称】廣田 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100107733
【氏名又は名称】流 良広
(74)【代理人】
【識別番号】100115347
【氏名又は名称】松田 奈緒子
(72)【発明者】
【氏名】パシック・スバースチャンドラ・ブラームクシャトリヤ
(72)【発明者】
【氏名】ヴィシャル・バーラトバーイー・ウナドカット
(72)【発明者】
【氏名】ヴィシャルギリ・ガンヴァントギリ・ゴスワミ
(72)【発明者】
【氏名】ヘタ・ニシル・パンディア
(72)【発明者】
【氏名】サンディップ・パレーシュバーイー・メータ
【テーマコード(参考)】
4C086
【Fターム(参考)】
4C086AA01
4C086AA02
4C086BC17
4C086MA01
4C086MA04
4C086MA52
4C086MA55
4C086MA56
4C086MA57
4C086MA58
4C086MA59
4C086MA60
4C086MA67
4C086NA10
4C086NA14
4C086ZA08
4C086ZA21
4C086ZA81
(57)【要約】
本発明は、ブラジキニン受容体アンタゴニストとして有用な化合物、かかる化合物を含む医薬組成物、及びその治療的使用に関する。本発明は、更に、治療的使用に有用な化合物の組合せに関する。本発明は、膀胱痛の治療、及び感染、外傷、手術、内視鏡処置、又は音波若しくはカテーテルの通過によって引き起こされる、下部尿路粘膜の刺激から生じる疼痛、しゃく熱感、尿意切迫感、頻尿、及び他の不快感の症状緩和のための有用な化合物及び化合物の組合せを含む医薬組成物に関する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
化合物I;その、薬学的に許容される塩、溶媒和物、及び薬学的に許容される賦形剤を含むことを特徴とする、医薬組成物。
【化1】
(式中、R
1、R
2、及びR
3は、独立して、水素及びヒドロキシル基から選択されることができ;但し、R
1、R
2、及びR
3が水素である場合、前記医薬組成物は、経口組成物を含まない。)
【請求項2】
経口、非経口、鼻、局所、直腸、口腔、眼、膣、耳、又は移植されたリザーバーからなる群から選択される経路を介して投与されることができる組成物を含む、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項3】
前記薬学的に許容される賦形剤が、充填剤又は希釈剤、結合剤又は接着剤、崩壊剤、滑沢剤、保存剤、可塑剤、着色剤、乳白剤、キレート剤、流動化剤、香味剤、甘味剤、付着防止剤、コーティング剤、湿潤剤、吸着剤、緩衝剤、放出制御剤、界面活性剤、溶媒又はビヒクル、抗酸化剤、乳化剤、キレート剤、懸濁剤、又はそれらと同様な剤を含む群から選択されることができる、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項4】
下記の化合物II、化合物III、化合物IV、並びに化合物Vからなる群から選択される少なくとも1つの化合物、その、薬学的に許容される塩、溶媒和物;及び薬学的に許容される賦形剤を含むことを特徴とする、医薬組成物。
【化2】
【化3】
【化4】
【化5】
【請求項5】
化合物II、化合物III、化合物IV、及び化合物Vからなる群から選択される少なくとも2つの化合物;それらの、薬学的に許容される塩、溶媒和物、及び薬学的に許容される賦形剤を含む、請求項4に記載の医薬組成物。
【請求項6】
化合物II、化合物III、化合物IV、及び化合物Vからなる群から選択される少なくとも3つの化合物;それらの、薬学的に許容される塩、溶媒和物、及び薬学的に許容される賦形剤を含む、請求項4に記載の医薬組成物。
【請求項7】
化合物I-Aと、化合物II、化合物III、化合物IV、及び化合物Vからなる群から選択される少なくとも1つの化合物と、の組合せ;それらの、薬学的に許容される塩、溶媒和物、及び薬学的に許容される賦形剤を含むことを特徴とする、医薬製剤。
【化6】
【請求項8】
膀胱痛の治療のための方法であって、
治療的に有効な量の化合物I-A;及び化合物II、化合物III、化合物IV、並びに化合物Vからなる群から選択される少なくとも1つの化合物;及びそれらの、薬学的に許容される塩、溶媒和物の投与を含むことを特徴とする、方法。
【化7】
【請求項9】
膀胱痛の治療のための方法であって、
化合物I-A、及び化合物II、化合物III、化合物IV、並びに化合物Vからなる群から選択される少なくとも1つの化合物;それらの、薬学的に許容される塩、溶媒和物、及び薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物の投与を含むことを特徴とする、方法。
【化8】
【請求項10】
下部尿路粘膜の刺激から生じる疼痛、しゃく熱感、尿意切迫感、頻尿、及び他の不快感の症状緩和のための方法であって、
治療的に有効な量の化合物I-A;及び化合物II、化合物III、化合物IV、並びに化合物Vからなる群から選択される少なくとも1つの化合物;及びそれらの、薬学的に許容される塩、溶媒和物の投与を含むことを特徴とする、方法。
【化9】
【請求項11】
下部尿路粘膜の刺激から生じる疼痛、しゃく熱感、尿意切迫感、頻尿、及び他の不快感の症状緩和のための方法であって、
化合物I-A;及び化合物II、化合物III、化合物IV、並びに化合物Vからなる群から選択される少なくとも1つの化合物;それらの、薬学的に許容される塩、溶媒和物、及び薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を投与することを含むことを特徴とする、方法。
【化10】
【請求項12】
膀胱痛の治療のための方法であって、
治療的に有効な量の化合物I;その、薬学的に許容される塩、溶媒和物の投与を含み;
式中、R
1、R
2、及びR
3は、独立して、水素及びヒドロキシル基から選択されることができ;
但し、R
1、R
2、及びR
3が水素である場合、前記化合物の投与は、経口組成物を含まないことを特徴とする、方法。
【請求項13】
治療的に有効な量の化合物I;その、薬学的に許容される塩、溶媒和物の投与を含み;
式中、R
1、R
2、及びR
3は、独立して、水素及びヒドロキシル基から選択されることができ;
但し、置換基の少なくとも1つは、常にヒドロキシルである、請求項12に記載の膀胱痛の治療のための方法。
【請求項14】
治療的に有効な量の、化合物II、化合物III、化合物IV、及び化合物Vからなる群から選択される少なくとも1つの化合物;及びその、薬学的に許容される塩、溶媒和物の投与を含む、請求項13に記載の膀胱痛の治療のための方法。
【請求項15】
感染、外傷、手術、内視鏡処置、又は音波若しくはカテーテルの通過によって引き起こされる、下部尿路粘膜の刺激から生じる疼痛、しゃく熱感、尿意切迫感、頻尿、及び他の不快感の症状緩和の治療のための方法であって、
治療的に有効な量の化合物I;その、薬学的に許容される塩、溶媒和物の投与を含み;
式中、R
1、R
2、及びR
3は、独立して、水素及びヒドロキシル基から選択されることができ;
但し、R
1、R
2、及びR
3が水素である場合、前記化合物の投与は、経口組成物を含まないことを特徴とする、方法。
【請求項16】
治療的に有効な量の化合物I;その、薬学的に許容される塩、溶媒和物の投与することを含み;
式中、R
1、R
2、及びR
3は、独立して、水素及びヒドロキシル基から選択されることができ;
置換基の少なくとも1つは、常にヒドロキシルである、請求項15に記載の、感染、外傷、手術、内視鏡処置、又は音波若しくはカテーテルの通過によって引き起こされる、下部尿路粘膜の刺激から生じる疼痛、しゃく熱感、尿意切迫感、頻尿、及び他の不快感の症状緩和の治療のための方法。
【請求項17】
治療的に有効な量の、化合物II、化合物III、化合物IV、及び化合物Vからなる群から選択される少なくとも1つの化合物;及びその、薬学的に許容される塩、溶媒和物を投与することを含む、請求項15に記載の、感染、外傷、手術、内視鏡処置、又は音波若しくはカテーテルの通過によって引き起こされる、下部尿路粘膜の刺激から生じる疼痛、しゃく熱感、尿意切迫感、頻尿、及び他の不快感の症状緩和の治療のための方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブラジキニン受容体アンタゴニストとして有用な化合物、かかる化合物を含む医薬組成物、及びその治療的使用に関する。
【0002】
本発明はまた、前記治療的使用に有用な化合物の組合せに関する。
【0003】
本発明はまた、前記治療的使用に有用な化合物の組合せを含む医薬組成物に関する。
【背景技術】
【0004】
本発明は、ブラジキニン受容体アンタゴニストとして有用な化合物、かかる化合物を含む医薬組成物、及びその治療的使用に関する。
【0005】
ブラジキニン(BK)は、心臓血管の恒常性、炎症、侵害受容等、様々な生物学的効果の重要なメディエーターであることが知られている、天然に存在する血管作用性ペプチドホルモンである。キニンは、B1受容体及びB2受容体(B1R及びB2R)と呼ばれる2つのGタンパク質共役型受容体と相互作用する。病態生理学的条件下のキニンの過剰産生は、疼痛、炎症、低血圧、喘息、大腸炎、膵炎、鼻炎、敗血症、及び関節リウマチを含む幾つかの障害に関係している。したがって、BK受容体のアンタゴニストは、これらの障害の治療に対する新たなアプローチを提供する可能性があり、その中で、最も有望と思われる分野は、疼痛治療である。
【0006】
疼痛は複雑な多次元の概念であり、有害な刺激に反応してシグナル伝達カスケードの開始を促進する。多くの種類の受容体が、シグナル伝達経路が異なる疼痛の感覚で活性化される。これらのシグナル伝達経路は、幾つかの疼痛症候群から鎮痛をもたらすために疼痛伝達分子を標的とすることにより、疼痛の調節のための部位と見なすことができる。
【0007】
間質性膀胱炎/膀胱痛症候群(IC/BPS)の病因は明確に知られておらず、しばしばIBSや子宮内膜症等の他の慢性骨盤痛状態や、より全身性の疼痛状態と併存疾患を有する。末梢炎症は、ブラジキニン、プロスタグランジン(PGE2)、プリン(ATP)、プロテアーゼ、NGF等の複数の炎症性メディエーターを産生し、侵害受容感覚ニューロンで発現するそれらの同族受容体に作用して細胞内シグナル伝達経路を活性化する。
【0008】
したがって、ブラジキニン受容体を遮断することは、炎症に関連する様々な疾患を治療するために薬理学的な重要性をもつ。したがって、本発明は、炎症を伴う病因の治療に有用なブラジキニン受容体阻害剤及びそれらの組成物に関する。
【発明の概要】
【0009】
第1の態様によれば、本発明は、ブラジキニン受容体拮抗作用に関連する状態又は症状を治療するために有用な化合物を提供する。
【0010】
一態様では、本発明は、化合物I:その、薬学的に許容される塩、溶媒和物;及び薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
【化1】
(式中、R
1、R
2、及びR
3は、独立して、水素及びヒドロキシル基から選択されることができ;但し、R
1、R
2、及びR
3が水素である場合、前記組成物は、経口組成物を含まない。)
【0011】
別の態様では、本発明は、ブラジキニン受容体アンタゴニストの投与を含む、ブラジキニン受容体媒介性膀胱痛の治療のための方法を提供し;前記方法は、治療的に有効な量の化合物I;その、薬学的に許容される塩、溶媒和物を投与することを含み;式中、R1、R2、及びR3は、独立して、水素及びヒドロキシル基から選択されることができ;但し、R1、R2、及びR3が水素である場合、前記化合物の投与方法は、経口組成物を含まない。
【0012】
別の態様では、本発明は、感染、外傷、手術、内視鏡処置、又は音波若しくはカテーテルの通過によって引き起こされる、下部尿路粘膜の刺激から生じる疼痛、しゃく熱感、尿意切迫感、頻尿、及び他の不快感の症状緩和のための方法を提供し、治療的に有効な量の化合物(I);その、薬学的に許容される塩、溶媒和物の投与を含み;式中、R1、R2、及びR3は、独立して、水素及びヒドロキシル基から選択されることができ;但し、R1、R2、及びR3が水素である場合、前記投与は、経口組成物を含まない。
【0013】
別の態様では、本発明は、下記の化合物II、化合物III、化合物IV、及び化合物Vから選択される少なくとも1つの化合物;その、薬学的に許容される塩、溶媒和物;及び薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
【化2】
【化3】
【化4】
【化5】
【0014】
別の態様では、本発明は、化合物II、化合物III、化合物IV、及び化合物Vからなる群から選択される少なくとも2つの化合物;それらの、薬学的に許容される塩、溶媒和物;及び薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
【0015】
別の態様では、本発明は、化合物II、化合物III、化合物IV、及び化合物Vからなる群から選択される少なくとも3つの化合物;それらの、薬学的に許容される塩、溶媒和物;及び薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
【0016】
別の態様では、本発明は、化合物II、化合物III、化合物IV、及び化合物V;それらの、薬学的に許容される塩、溶媒和物;及び薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
【0017】
別の態様では、本発明は、下記の化合物I-Aと、化合物II、化合物III、化合物IV、及び化合物Vからなる群から選択される少なくとも1つの化合物との組合せ;それらの、薬学的に許容される塩、溶媒和物、及び薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
【化6】
【0018】
別の態様では、本発明は、ブラジキニン受容体アンタゴニストの投与を含む、ブラジキニン受容体媒介性膀胱痛の予防又は治療のための方法を提供し;前記方法は、治療的に有効な量の化合物I-A;及び化合物II、化合物III、化合物IV、並びに化合物Vからなる群から選択される少なくとも1つの化合物;及びそれらの、薬学的に許容される塩、溶媒和物の組合せを投与することを含む。
【0019】
別の態様では、本発明は、ブラジキニン受容体アンタゴニストの投与を含む、ブラジキニン受容体媒介性膀胱痛の予防又は治療のための方法を提供し;前記方法は、化合物I-A;及び化合物II、化合物III、化合物IV、並びに化合物Vからなる群から選択される少なくとも1つの化合物;それらの、薬学的に許容される塩、溶媒和物、及び薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を投与することを含む。
【0020】
別の態様では、本発明は、感染、外傷、手術、内視鏡処置、又は音波若しくはカテーテルの通過によって引き起こされる、下部尿路粘膜の刺激から生じる疼痛、しゃく熱感、尿意切迫感、頻尿、及び他の不快感の症状緩和のための方法を提供し、治療的に有効な量の化合物I-A;及び化合物II、化合物III、化合物IV、並びに化合物Vからなる群から選択される少なくとも1つの化合物;及びそれらの、薬学的に許容される塩、溶媒和物を投与することを含む。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】シクロホスファミド(CYP)注射後0時間における%疼痛スコアのAUC
【
図2】シクロホスファミド(CYP)注射後4時間における%疼痛スコアのAUC
【0022】
発明の詳細な説明
本明細書で提供される詳細な説明及び実施例は例示的なものであり、本発明の範囲内の任意の修正又は変形は、当業者には明らかであろう。更に、別段の定義がない限り、本明細書で使用される全ての技術的及び科学的用語は、当業者によって理解されるような意味を有するものとする。
【0023】
本明細書で使用される、本発明の目的のための「医薬組成物」という用語は、医薬製剤の形態の組成物を意味し、前記組成物は、経口、非経口、鼻、局所、直腸、口腔、眼、膣、耳、又は移植されたリザーバーからなる群から選択される経路を介して投与されることができる。
【0024】
本明細書で使用される、「薬学的に許容される」という用語は、組成物の他の全ての医薬成分と適合性があり、組成物で治療される個体に有害ではない、塩、担体、賦形剤、及び他の組成物成分を意味する。
【0025】
本明細書で使用される、「溶媒和物」という用語は、前記化合物I又はその薬学的に許容される塩、及び化学量論的又は非化学量論的量の溶媒のいずれかの物理的形態である。
【0026】
本明細書で使用される、「塩」という用語は、本発明の化合物の酸又は塩基性塩を指す。塩基性化合物の塩は、鉱酸、有機カルボン酸、有機スルホン酸等で形成された塩である。適切な酸の例としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、過塩素酸、フマル酸、マレイン酸、リン酸、グリコール酸、乳酸、サリチル酸、コハク酸、トルエン-p-スルホン酸、酒石酸、酢酸、クエン酸、メタンスルホン酸、ギ酸、安息香酸、マロン酸、ナフタレン-2-スルホン酸、トリフルオロ酢酸、及びベンゼンスルホン酸が挙げられる。酸性化合物の塩は、塩基、すなわち、アルカリ及びアルカリ土類金属カチオン(例えば、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、及びマグネシウムイオン)、ならびにアンモニウムカチオン(例えば、アンモニウム、トリメチルアンモニウム及びジエチルアンモニウム)等のカチオン種で形成される。
【0027】
第1の態様によれば、本発明は、ブラジキニン受容体拮抗作用に関連する状態又は症状の治療に有用な化合物を提供する。
【0028】
別の態様では、本発明は、ブラジキニン受容体拮抗作用に関連する状態又は症状を治療するために有用な化合物、及び薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を提供する。別の態様では、本発明の医薬組成物は、経口、非経口、鼻、局所、直腸、口腔、眼、膣、耳の経路を介して、又は移植されたリザーバーを介して投与されることができる。好ましくは、本発明の医薬組成物は、経口的に又は注射によって投与されることができる。本明細書に開示される医薬組成物はまた、担体、結合剤、希釈剤、及び賦形剤を更に含むことができる。
【0029】
例えば、幾つかの実施形態において、前記医薬組成物は、経口送達用の固体製品の形態であり、前記製品の形態は、錠剤、ロゼンジ剤、トローチ、濃縮物、乾燥粉末、カプセル、ペレット、ピル、発泡性粉末又は錠剤、チュアブル錠、カプセルに入った錠剤又はミニ錠剤、分散性錠剤、口腔溶解剤形、舌下錠、及びバッカル錠を含む群から選択される。
【0030】
更なる例では、幾つかの実施形態において、経口送達のための製品を含む医薬組成物は、請求項に係る化合物の即時放出組成物を含むことができる。即時放出組成物には、錠剤、カプセル、カプセルに入ったミニ錠剤、袋に充填された粉末、発泡性錠剤、速崩壊性錠剤、口腔溶解錠剤、チュアブル錠、分散性錠剤が含まれる。更なる例では、幾つかの実施形態において、経口送達のための製品を含む医薬組成物は、請求項に係る化合物の改変された放出組成物を含むことができる。更なる例では、前記改変された放出組成物は、制御放出、持続放出、徐放性、遅延放出、拍動性放出、即時放出と持続放出の組合せ等を含む。
【0031】
例えば、幾つかの実施形態において、前記医薬組成物は、経口液体用の製品の形態であり、前記製品形態は、懸濁液、溶液、乳剤、シロップ、経口液滴、溶液又は懸濁液用の粉末顆粒を含む群から選択される。
【0032】
例えば、幾つかの実施形態において、前記医薬組成物は、非経口用の製品の形態であり、前記製品形態は、静脈内注射、筋肉内注射、皮下注射、注射用溶液用粉末、注射用懸濁液用粉末、リポソーム、油性注射、徐放性粒子、ナノ粒子、マイクロスフェア、乳剤を含む群から選択される。
【0033】
例えば、幾つかの実施形態において、前記医薬組成物は、鼻用製品の形態であり、前記製品形態は、点鼻液、鼻内噴霧器、定量噴霧式吸入器(MDI)、乾燥粉末吸入器(DPI)、複数回投与粉末吸入器を含む群から選択される。
【0034】
例えば、幾つかの実施形態において、前記医薬組成物は、局所用の製品の形態であり、前記製品形態は、軟膏、クリーム、ゲル、ローション、ペースト、フォームを含む群から選択される。
【0035】
例えば、幾つかの実施形態において、前記医薬組成物は、直腸用の製品の形態であり、前記製品形態は、坐剤、浣腸、すすぎ液を含む群から選択される。
【0036】
例えば、幾つかの実施形態において、前記医薬組成物は、眼科用製品の形態であり、前記製品形態は、点眼薬、懸濁液、乳剤、ゲルを含む群から選択される。
【0037】
例えば、幾つかの実施形態において、前記医薬組成物は、膣用の製品の形態であり、前記製品形態は、ペッサリー、坐剤、ゲル、錠剤を含む群から選択される。
【0038】
例えば、幾つかの実施形態において、前記医薬組成物は、耳用の製品の形態であり、前記製品形態は、点耳薬として選択される。
【0039】
本発明の一態様では、前記医薬賦形剤は、充填剤又は希釈剤、結合剤又は接着剤、崩壊剤、滑沢剤、保存剤、可塑剤、着色剤、乳白剤、キレート剤、流動化剤、香味剤、甘味剤、付着防止剤、コーティング剤、湿潤剤、吸着剤、緩衝剤、放出制御剤、界面活性剤、溶媒又はビヒクル、抗酸化剤、乳化剤、キレート剤、懸濁剤、又はそれらと同様の他の賦形剤を含む群から選択されることができる。
【0040】
本発明の一態様では、前記医薬賦形剤は、充填剤又は希釈剤から選択されることができる。前記充填剤又は希釈剤は、アルギン酸アンモニウム、炭酸カルシウム、乳糖カルシウム、リン酸カルシウム二塩基性無水物、リン酸カルシウム二塩基性二水和物、リン酸三カルシウム、ケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、セルロース微結晶、セルロース粉末、セルロースケイ化微結晶、酢酸セルロース、コーンスターチ及びアルファ化デンプン、デキストレート、デキストリン、デキストロース、エリスリトール、エチルセルロース、フルクトース、フマル酸、グリセリルパルミトステアレート、イソマルト、カオリン、ラクチトール、ラクトース無水物、ラクトース一水和物、ラクトース一水和物及びコーンスターチ、ラクトース一水和物及びポビドン、乳糖一水和物及び噴霧乾燥させた乳糖、乳糖一水和物及び微結晶セルロース、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、マルチトール、マルトデキストリン、マルトース、マンニトール、ポリデキストロース、ポリメタクリレート、シメチコン、アルギン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、ソルビトール、デンプン、アルファ化デンプン、滅菌可能なデンプントウモロコシ、スクロース、圧縮性糖、菓子糖、砂糖球、スルホブチルエーテルb-シクロデキストリン、ヒマワリ油、タルク、トラガカント、トレハロース、キシリトール、、又はそれらの混合物を含む群から選択される。
【0041】
本発明の一態様では、前記医薬賦形剤は、結合剤又は接着剤から選択されることができる。前記結合剤又は接着剤は、アカシア、寒天、アルギン酸、炭酸カルシウム、リン酸三カルシウム、乳酸塩カルシウム、カルボマー、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カラゲナン、酢酸フタル酸セルロース、セラトニア、微結晶セルロース、キトサン、コポビドン、綿実油、デキストレート、デキストリン、デキストロース、エチルセルロース、ゼラチン、液体グルコース、ベヘン酸グリセリル、グアーガム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルデンプン、無水ラクトース、噴霧乾燥ラクトース、低置換ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、イヌリン、一水和物ラクトース、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、マルトデキストリン、マルトース、メチルセルロース、ペクチン、ポロキサマー、ポリカルボフィル、ポリデキストロース、ポリエチレンオキシド、ポリメタクリレート、ポビドン、アルギン酸ナトリウム、アルファ化デンプン、デンプン、スクロース、ヒマワリ油、硬化植物油、ビタミンEポリエチレングリコールコハク酸塩、ゼイン、トラガカント、イソプロピルアルコールポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ステアリン酸、トリカプリリン、ゼイン、又はそれらの混合物を含む群から選択される。
【0042】
本発明の一態様では、前記医薬賦形剤は、崩壊剤から選択されることができる。前記崩壊剤は、アルギン酸、アルギン酸カルシウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、セルロース、微結晶セルロース、セルロース粉末、キトサン、コロイド状二酸化ケイ素、コーンスターチ及びアルファ化デンプン、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、ドクサートナトリウム、グリシン、グアーガム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルデンプン、ラクトース、一水和物及びコーンスターチ(トウモロコシ)、乾燥デンプン、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、メチルセルロース、ポラクリリンカリウム、ポビドン、アルギン酸ナトリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、デンプン、アルファ化デンプン、又はそれらの混合物を含む群から選択されるできる。
【0043】
本発明の一態様では、前記医薬賦形剤は、滑沢剤から選択されることができる。前記潤滑剤は、ステアリン酸カルシウム、キャノーラ油、ヒマシ油、水素化、ベヘン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、パルミトステアリン酸グリセリル、ラウリン酸、ロイシン、ステアリン酸マグネシウム、軽質鉱油、鉱油、ラウリル硫酸マグネシウム、ミリスチン酸、オクチルドデカノール、パルミチン酸、ポロキサマー、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、安息香酸カリウム、安息香酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、噴霧乾燥ラクトース、フマル酸ステアリルナトリウム、滅菌可能トウモロコシデンプン、ステアリン酸、タルク、トリカプリリン、硬化植物油、ステアリン酸亜鉛、塩化ナトリウム、又はそれらの混合物を含む群から選択されることができる。
【0044】
本発明の態様の1つにおいて、前記医薬賦形剤は、保存剤から選択されることができる。前記保存剤は、アルコール、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、安息香酸、ベンジルアルコール、ホウ酸、ブロノポール、ブチレングリコール、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチルパラベン、酢酸カルシウム、塩化カルシウム、乳酸カルシウム、セトリミド、塩化セチルピリジニウム、クロルヘキシジン、クロロブタノール、クロロクレゾール、クロロキシレノール、クエン酸一水和物、クレゾール、ジメチルエーテル、エチルパラベン、グリセリン、ヘキセチジン、イミド尿素、イソプロピルアルコール、乳酸、メチルパラベン、モノチオグリセロール、ペンテト酸、フェノール、フェノキシエタノール、フェニルエチルアルコール、酢酸フェニル水銀、ホウ酸フェニル水銀、硝酸フェニル水銀、安息香酸カリウム、メタ重亜硫酸カリウム、ソルビン酸カリウム、プロピオン酸、プロピレングリコール、没食子酸プロピル、プロピルパラベン、プロピルパラベンナトリウム、酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、ソルビン酸、二酸化硫黄、チメロサル、スルホブチルエーテルb-シクロデキストリン、キシリトール、エデチン酸、又はそれらの混合物を含む群から選択されることができる。
【0045】
本発明の態様の1つにおいて、前記医薬賦形剤は、可塑剤であることができる。前記可塑剤は、クエン酸アセチルトリブチル、クエン酸アセチルトリエチル、安息香酸ベンジル、クロロブタノール、酢酸フタル酸セルロース適合性、デキストリン、フタル酸ジブチル、セバシン酸ジブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジメチル、グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、ヒプロメロースフタレート適合性、マンニトール、鉱油及びラノリンアルコール、ワセリン及びラノリンアルコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ピロリドン、ソルビトール、トリアセチン、クエン酸トリブチル、クエン酸トリエチル、パルミチン酸、ポリメタクリレート適合性、ポリ酢酸ビニルフタレート、ステアリン酸、トリエタノールアミン、又はそれらの混合物を含む群から選択されることができる。
【0046】
本発明の一態様では、前記医薬賦形剤は、着色剤であることができる。前記着色剤は、赤3(エリスロシン)、赤40(アルラレッドac)、黄5(タートラジン)、黄6(サンセットイエロー)、青1(ブリリアントブルー)、青2(インジゴチン)、緑3(ファストグリーン)、酸化鉄、又はそれらの混合物を含む群から選択されることができる。
【0047】
本発明の態様の1つにおいて、前記医薬賦形剤は、乳白剤であることができる。前記乳白剤は、モノステアリン酸アルミニウム、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、セレシン、二酸化チタン、酢酸亜鉛、着色剤、パルミトステアリン酸エチレングリコール、オクチルドデカノール、ステアリン酸亜鉛、又はそれらの混合物を含む群から選択されることができる。
【0048】
本発明の態様の1つにおいて、前記医薬賦形剤は、キレート剤であることができる。前記キレート剤は、酢酸カルシウム、ヒドロキシプロピルベタデックス、クエン酸カリウム、クエン酸、クエン酸一水和物、エデト酸二ナトリウム、エデト酸、リンゴ酸、ペンテト酸、リン酸、クエン酸ナトリウム二水和物、二塩基性リン酸ナトリウム、一塩基性リン酸ナトリウム、酒石酸、クエン酸カリウム、フマル酸、マルトール、ペンテチン酸、又はそれらの混合物を含む群から選択されることができる。
【0049】
本発明の態様の1つにおいて、前記医薬賦形剤は、流動化剤であることができる。前記流動化剤は、リン酸三カルシウム、粉末セルロース、コロイド状二酸化ケイ素、疎水性コロイド状シリカ、酸化マグネシウム、三ケイ酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、二酸化ケイ素、タルク、又はそれらの混合物を含む群から選択されることができる。
【0050】
本発明の態様の1つにおいて、前記医薬賦形剤は、香味剤であることができる。前記香味剤は、アジピン酸、乳酸n-ブチル、菓子糖、クエン酸一水和物、セバシン酸ジブチル、安息香酸デナトニウム、酢酸エチル、乳酸エチル、エチルマルトール、エチルバニリン、エチルセルロース、フルクトース、フマル酸、ロイシン、リンゴ酸、マルトール、メントール、メチオニン、グルタミン酸ナトリウム、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、ネオテーム、酢酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、クエン酸トリエチル、酒石酸、タウマチン、チモール、トレハロース、バニラ、リン酸、プロピオン酸、プロピオン酸ナトリウム、又はそれらの混合物を含む群から選択されることができる。
【0051】
前記甘味剤は、アセスルファムカリウム、アリターム、アスパルテーム、デキストロース、エリスリトール、フルクトース、グルコース液、グリセリン、イヌリン、イソマルト、ラクチトール、マルチトール、マルチトール溶液、マルトース、マンニトール、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、ネオテーム、サッカリン、サッカリンナトリウム、シクラミン酸ナトリウム、ソルビトール、スクラロース、スクロース、圧縮性糖、菓子糖、タガトース、タウマチン、トレハロース、キシリトール、又はそれらの混合物を含む群から選択されることができる。
【0052】
前記付着防止剤は、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ロイシン、コロイド状二酸化ケイ素、タルク、デンプン、微結晶セルロース、ロイシン、又はそれらの混合物を含む群から選択されることができる。
【0053】
本発明の態様の1つにおいて、前記医薬賦形剤は、コーティング剤であることができる。前記コーティング剤は、クエン酸アセチルトリエチル、アルギン酸アンモニウム、炭酸カルシウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルナウバワックス、酢酸セルロース、酢酸フタル酸セルロース、セレシン、セチルアルコール、キトサン、コポビドン、フタル酸ジブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジメチル、エチルセルロース、乳酸エチル、フルクトース、ゼラチン、液体グルコース、グリセリン、ベヘン酸グリセリル、パルミトステアリン酸グリセリル、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、ヒプロメロース酢酸エステルコハク酸エステル、フタル酸ヒプロメロース、イソマルト、ラテックス粒子、マルチトール、マルトデキストリン、メチルセルロース、微結晶セルロースワックス、ポリデキストロース、ポリ(メチルビニルエーテル/無水マレイン酸)、ポリ(dl-乳酸)、ポリエチレンオキシド、ポリ酢酸ビニルフタレート、ポリビニルアルコール、ポリメタクリレート、シェラック、スクロース、菓子糖、二酸化チタン、カルナウバワックス、微結晶ワックス、キシリトール、ゼイン、又はそれらの混合物を含む群から選択されることができる。
【0054】
本発明の態様の1つにおいて、前記医薬賦形剤は、湿潤剤であることができる。前記湿潤剤は、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム、ドクサートナトリウム、グリシン、グリコフロール、ヒプロメロース、ポロキサマー、リン脂質、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンステアレート、ステアリン酸ポリオキシル40、ラウリル硫酸ナトリウム、ソルビタンエステル(ソルビタン脂肪酸エステル)、トリカプリリン、又はそれらの混合物を含む群から選択されることができる。
【0055】
本発明の態様の1つにおいて、前記医薬賦形剤は、吸着剤であることができる。前記吸着剤は、水酸化アルミニウムアジュバント、無水リン酸カルシウム、酸化アルミニウム、リン酸アルミニウムアジュバント、アタパルジャイト、ベントナイト、デンプン、コロイド状二酸化ケイ素、炭酸マグネシウム、ベントナイト、カオリン、ケイ酸カルシウム、ヘクトライト、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、炭酸マグネシウム、ペクチン、ポリカルボフィル、サポナイト、ケイ酸マグネシウム、酸化マグネシウム、微結晶セルロース、粉末セルロース及びコロイド状二酸化ケイ素、カオリン、タルク、又はそれらの混合物を含む群から選択されることができる。
【0056】
本発明の態様の1つにおいて、前記医薬賦形剤は緩衝剤であることができる。前記緩衝剤は、酢酸、アジピン酸、アンモニア溶液、ホウ酸、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、乳酸カルシウム、リン酸カルシウム(三塩基性)、クエン酸一水和物、二塩基性リン酸ナトリウム、ジエタノールアミン、グリシン、マレイン酸、リンゴ酸、メチオニン、グルタミン酸ナトリウム、モノエタノールアミン、グルタミン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、酢酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム二水和物、水酸化ナトリウム、乳酸ナトリウム、リン酸ナトリウム(二塩基性)、リン酸ナトリウム(一塩基性)、プロピオン酸、リン酸、炭酸水素ナトリウム、トリエタノールアミン、又はそれらの混合物を含む群から選択されることができる。
【0057】
本発明の態様の1つにおいて、前記医薬賦形剤は、放出制御剤であることができる。前記放出制御剤は、寒天、アルギン酸、カルボマー、カラゲナン、酢酸セルロース、エチルセルロースを含む酢酸フタル酸セルロース、キトサン、モノオレイン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、パルミトステアリン酸グリセリル、グアーガム、硬化ヒマシ油、ヒプロメロース、ヒプロメロース酢酸エステルコハク酸エステル、オレイルアルコール、ポリオキシグリセリド、エチルセルロース、ヒアルロン酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、セラトニア、ポリカルボフィル、ポリ(dl-乳酸)、微結晶ワックス、ホワイトワックス、イエローワックス、ヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、メチルセルロース、デンプン、又はそれらの混合物を含む群から選択されることができる。
【0058】
本発明の態様の1つにおいて、前記医薬賦形剤は、界面活性剤であることができる。前記界面活性剤は、ポリソルベート、ポリソルベート80、セトリミド、塩化セチルピリジニウム、ドクサートナトリウム、モノオレイン酸グリセリル、ラウリン酸、ヒドロキシステアリン酸マクロゴール15、ミリスチルアルコール、リン脂質、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシグリセリド、ラウリル硫酸ナトリウム、ソルビタンエステル(ソルビタン脂肪酸エステル)、ビタミンEポリエチレングリコールコハク酸セトリミド、塩化セチルピリジニウム、ドクサートナトリウム、モノオレイン酸グリセリル、ラウリン酸、ヒドロキシステアリン酸マクロゴール15、ミリスチルアルコール、リン脂質、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシグリセリド、ラウリル硫酸ナトリウム、ソルビタンエステル(ソルビタン脂肪酸エステル)、ポリオキシル35ヒマシ油、コハク酸ビタミンEポリエチレングリコールスクシナート、又はそれらの混合物を含む群から選択されることができる。
【0059】
本発明の態様の1つにおいて、前記医薬賦形剤は、溶媒又はビヒクルであることができる。前記溶媒又はビヒクルは、アセトン、アルコール、アーモンド油、安息香酸ベンジル、ブチレングリコール、ヒマシ油、キャノーラ油、トウモロコシ油、綿実油、フタル酸ジブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジメチル、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、酢酸エチル、乳酸エチル、オレイン酸エチル、エタノール、グリコフロール、イソプロピルアルコール、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、中鎖トリグリセリド、鉱油、鉱油(軽質)、ピーナッツ油、ポリエチレングリコール、プロピレンカーボネート、プロピレングリコール、ピロリドン、ベニバナ油、ゴマ油、大豆油、ヒマワリ油、トリアセチン、トリカプリリン、クエン酸トリエチル、トリオレイン、注射用水、ミリスチルアルコール、オリーブ油、ピーナッツ油、グリセリン、注射用水、注射用滅菌水、注射用静菌水、又はそれらの混合物を含む群から選択されることができる。
【0060】
本発明の態様の1つにおいて、前記医薬賦形剤は、抗酸化剤であることができる。前記抗酸化剤は、アルファトコフェロール、アスコルビン酸、パルミチン酸アスコルビル、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン、クエン酸、シトラコン酸、エチレンジアミン四酢酸塩、フマル酸、リンゴ酸、メチオニン、プロピオン酸、没食子酸プロピル、リン酸、アスコルビン酸ナトリウム、ホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、酒石酸、チオ尿素、トコフェロール、ホルムアルデヒドスルホキシドナトリウム、チモール、ビタミンEポリエチレングリコールスクシナート、又はそれらの混合物を含む群から選択されることができる。
【0061】
本発明の態様の1つにおいて、前記医薬賦形剤は、乳化剤であることができる。前記乳化剤は、アカシア、寒天、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸カルシウム、カルボマー、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カラゲナン、セトステアリルアルコール、コレステロール、ステアリン酸エチレングリコール、モノオレイン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、ヘクトライト、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルデンプン、ヒプロメロース、ラノリン、ラノリン(含水)、ラノリンアルコール、ラウリン酸、レシチン、リノール酸、中鎖トリグリセリド、メチルセルロース、鉱油及びラノリンアルコール、モノエタノールアミン、ミリスチン酸、オレイン酸、オクチルドデカノール、オレイルアルコール、パルミチン酸、ペクチン、リン脂質、ポロキサマー、ポリカルボフィル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンステアレート、ポリオキシグリセリド、アルギン酸カリウム、アルギン酸プロピレングリコール、サポナイト、クエン酸ナトリウム二水和物、乳酸ナトリウム、リン酸ナトリウム(一塩基性)、ソルビタンエステル(ソルビタン脂肪酸エステル)、ステアリン酸、ヒマワリ油、トリエタノールアミン、ビタミンEポリエチレングリコールスクシナート、ワックス(陰イオン乳化)、又はそれらの混合物を含む群から選択されることができる。
【0062】
本発明の態様の1つにおいて、前記医薬賦形剤は、キレート剤であることができる。前記キレート剤は、クエン酸一水和物、エデト酸二ナトリウム、エデト酸カルシウム二ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、エデト酸、リンゴ酸、ペンテト酸、又はそれらの混合物を含む群から選択されることができる。
【0063】
本発明の態様の1つにおいて、前記医薬賦形剤は、懸濁剤であることができる。前記懸濁剤は、アカシア、寒天、アルギン酸、ベントナイト、カルボマー、ステアリン酸カルシウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カラゲナン、微結晶セルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、粉末セルロース、セラトニア、コロイド状二酸化ケイ素、デキストリン、ゼラチン、グアーガム、疎水性コロイドシリカ、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、カオリン、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、マルチトール溶液、中鎖トリグリセリド、メチルセルロース、リン脂質、ポリカルボフィル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アルギン酸カリウム、ポビドン、アルギン酸プロピレングリコール、アルギン酸ナトリウム、サポナイト、ゴマ油、ソルビタンエステル(ソルビタン脂肪酸エステル)、スクロース、トラガカント、ビタミンEポリエチレングリコールスクシナート、キサンタンガム、セラトニア、ヘクトライト、又はそれらの混合物を含む群から選択されることができる。
【0064】
本発明の態様の1つにおいて、前記医薬賦形剤は、ゲル化剤であることができる。前記ゲル化剤は、モノステアリン酸アルミニウム、ゼラチン、モノオレイン酸グリセリル、パルミトステアリン酸グリセリル、ペクチン、酢酸亜鉛、カルボマー934、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、キサンタンガム、又はそれらの混合物を含む群から選択されることができる。
【0065】
本発明の態様の1つにおいて、前記医薬賦形剤は、エモリエント(emollient)であることができる。前記エモリエントは、アーモンド油、モノステアリン酸アルミニウム、キャノーラ油、ヒマシ油、セトステアリルアルコール、コレステロール、ココナッツ油、シクロメチコン、ジメチコン、ステアリン酸エチレングリコール、グリセリン、モノオレイン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、レシチン、鉱油、鉱油、軽油、鉱油、ラノリンアルコール、ミリスチルアルコール、オクチルドデカノール、オレイルアルコール、ワセリン、ワセリン及びラノリンアルコール、ベニバナ油、ヒマワリ油、トリカプリリン、トリオレイン、ワックスセチルエステル、キシリトール、酢酸亜鉛又はその混合物を含む群から選択されることができる。
【0066】
本発明の態様の1つにおいて、前記医薬賦形剤は、保湿剤であることができる。前記保湿剤は、アルギン酸アンモニウム、ブチレングリコール、シクロメチコン、グリセリン、ポリデキストロース、プロピレングリコール、ヒアルロン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、ソルビトール、トリアセチン、トレハロース、キシリトール、又はそれらの混合物を含む群から選択されることができる。
【0067】
別の態様では、本発明は、ブラジキニン受容体媒介性膀胱痛の予防又は治療のための方法を提供する。前記方法は、治療的に有効な量の化合物Iを投与することを含む。
【0068】
別の態様では、本発明はまた、ブラジキニン媒介性の疾患又は状態の予防又は治療のための薬剤の調製のための化合物Iの使用を提供する。
【0069】
別の態様では、本発明は、感染、外傷、手術、内視鏡処置、又は音波若しくはカテーテルの通過によって引き起こされる、下部尿路粘膜の刺激から生じる疼痛、しゃく熱感、尿意切迫感、頻尿、及び他の不快感の症状緩和のための方法を提供する。前記方法は、治療的に有効な量の化合物Iを投与することを含む。
【0070】
第1の態様によれば、本発明は、ブラジキニン受容体拮抗作用に関連する状態又は症状の治療のために有用な化合物を提供する。一態様では、本発明は、化合物I;その、薬学的に許容される塩、溶媒和物、及び薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
【化7】
(式中、R
1、R
2、及びR
3は、独立して、水素及びヒドロキシル基から選択されることができ;但し、R
1、R
2、及びR
3が水素である場合、前記組成物は、経口組成物を含まない。)
【0071】
別の態様では、本発明は、ブラジキニン受容体アンタゴニストの投与を含む、ブラジキニン受容体媒介性膀胱痛の予防又は治療のための方法を提供し;前記方法は、治療的に有効な量の化合物I;その、薬学的に許容される塩、溶媒和物を投与することを含み;式中、R1、R2、及びR3は、独立して、水素及びヒドロキシル基から選択されることができ;但し、R1、R2、及びR3が水素である場合、前記化合物の投与方法は、経口組成物を含まない。
【0072】
別の態様では、本発明は、感染、外傷、手術、内視鏡処置、又は音波若しくはカテーテルの通過によって引き起こされる、下部尿路粘膜の刺激から生じる疼痛、しゃく熱感、尿意切迫感、頻尿、及び他の不快感の症状緩和のための方法を提供し、治療的に有効な量の化合物I;その、薬学的に許容される塩、溶媒和物を投与することを含み;式中、R1、R2、及びR3は、独立して、水素及びヒドロキシル基から選択されることができ;但し、R1、R2、及びR3が水素である場合、前記化合物の投与は、経口組成物を含まない。
【0073】
別の態様では、本発明は、化合物I;その、薬学的に許容される塩、溶媒和物;及び薬学的に許容される賦形剤を含む、医薬組成物を提供する。
【化8】
(式中、R
1、R
2、及びR
3は、独立して、水素及びヒドロキシル基から選択されることができ;但し、置換基の少なくとも1つは、常にヒドロキシルである。)
【0074】
別の態様では、本発明は、下記の化合物II、化合物III、化合物IV、及び化合物Vから選択される少なくとも1つの化合物、その、薬学的に許容される塩、溶媒和物、及び薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
【化9】
【化10】
【化11】
【化12】
【0075】
別の態様では、本発明は、化合物II、化合物III、化合物IV、及び化合物Vからなる群から選択される少なくとも2つの化合物;それらの、薬学的に許容される塩、溶媒和物、及び薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
【0076】
別の態様では、本発明は、化合物II、化合物III、化合物IV、及び化合物Vからなる群から選択される少なくとも3つの化合物;それらの、薬学的に許容される塩、溶媒和物、及び薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
【0077】
別の態様では、本発明は、化合物II、化合物III、化合物IV、及び化合物V;それらの、薬学的に許容される塩、溶媒和物、及び薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
【0078】
別の態様では、本発明は、ブラジキニン受容体拮抗作用に関連する状態又は症状を治療するために有用な、化合物I-A、化合物II、化合物III、化合物IV、及び化合物Vからなる群から選択される少なくとも2つの化合物の組合せ、及び薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
【0079】
別の態様では、本発明は、化合物II、化合物III、化合物IV、及び化合物Vからなる群から選択される化合物の薬学的に許容される塩を提供する。別の態様では、前記薬学的に許容される塩は、鉱酸で形成された塩から選択されることができる。態様の1つにおいては、好適な酸としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、過塩素酸、フマル酸、マレイン酸、リン酸、グリコール酸、乳酸、サリチル酸、コハク酸、トルエン-p-スルホン酸、酒石酸、酢酸、クエン酸、メタンスルホン酸、ギ酸、安息香酸、マロン酸、ナフタレン-2-スルホン酸、トリフルオロ酢酸、ベンゼンスルホン酸等が挙げられる。
【0080】
別の態様では、本発明は、化合物I-Aと、化合物II、化合物III、化合物IV、及び化合物Vからなる群から選択される少なくとも1つの化合物との組合せ;それらの、薬学的に許容される塩、溶媒和物、及び薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
【化13】
【0081】
別の態様では、本発明は、ハンナー病変を伴う又は伴わない、ブラジキニン受容体媒介性間質性膀胱炎又は疼痛性膀胱症候群(IC/PBS)の治療のための方法を提供する。
【0082】
別の態様では、本発明は、ブラジキニン受容体媒介性泌尿器系慢性骨盤痛症候群(UCPPS)の治療のための方法を提供する。これには、間質性膀胱炎、膀胱痛症候群、慢性前立腺炎、慢性骨盤痛症候群が更に含まれる。しばしば頻尿や尿意切迫感を伴う骨盤部や性器の慢性的な疼痛によって特徴づけられる。
【0083】
別の態様では、本発明は、ブラジキニン受容体によって媒介される尿路感染症(UTI)誘発性骨盤痛の対症療法のための方法を提供する。
【0084】
別の態様では、本発明は、ブラジキニン受容体によって媒介される泌尿生殖器領域の癌性疼痛症候群の対症療法のための方法を提供する。
【0085】
別の態様では、本発明は、ブラジキニン受容体によって媒介される泌尿生殖器痛症候群の対症療法のための方法を提供する。これには、慢性前立腺炎、外陰部痛、骨盤底機能障害、尿道症候群等、様々な障害が含まれる。
【0086】
別の態様では、本発明は、ブラジキニン受容体アンタゴニストの投与を含む、ブラジキニン受容体媒介性膀胱痛の予防又は治療のための方法を提供し;前記方法は、治療的に有効な量の化合物I-A、及び化合物II、化合物III、化合物IV、並びに化合物Vからなる群から選択される少なくとも1つの化合物;それらの、薬学的に許容される塩、溶媒和物を投与することを含む。
【化14】
【0087】
別の態様では、本発明は、ブラジキニン受容体アンタゴニストの投与を含む、ブラジキニン受容体媒介性膀胱痛の予防又は治療のための方法を提供し;前記方法は、化合物I-A、及び化合物II、化合物III、化合物IV、並びに化合物Vからなる群から選択される少なくとも1つの化合物;それらの、薬学的に許容される塩、溶媒和物、及び薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を投与することを含む。
【化15】
【0088】
別の態様では、膀胱痛の治療のための方法を提供し、治療的に有効な量の化合物I-A;及び化合物II、化合物III、化合物IV、並びに化合物Vからなる群から選択される少なくとも1つの化合物;及びそれらの、薬学的に許容される塩、溶媒和物の投与を含む。
【0089】
別の態様では、本発明は、膀胱痛の治療のための方法を提供し、化合物I-A;及び化合物II、化合物III、化合物IV、並びに化合物Vからなる群から選択される少なくとも1つの化合物;それらの、薬学的に許容される塩、溶媒和物、及び薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物の投与を含む。
【0090】
別の態様では、本発明は、感染、外傷、手術、内視鏡処置、又は音波若しくはカテーテルの通過によって引き起こされる、下部尿路粘膜の刺激から生じる疼痛、しゃく熱感、尿意切迫感、頻尿、及び他の不快感の症状緩和のための方法を提供し、治療的に有効な量の化合物I-A:及び化合物II、化合物III、化合物IV、並びに化合物Vからなる群から選択される少なくとも1つの化合物;及びそれらの、薬学的に許容される塩、溶媒和物を投与することを含む。
【化16】
【0091】
別の態様では、本発明は、感染、外傷、手術、内視鏡処置、又は音波若しくはカテーテルの通過によって引き起こされる、下部尿路粘膜の刺激から生じる疼痛、しゃく熱感、尿意切迫感、頻尿、及び他の不快感の症状緩和のための方法を提供し、化合物I-A:及び化合物II、化合物III、化合物IV、並びに化合物Vからなる群から選択される少なくとも1つの化合物;及びそれらの、薬学的に許容される塩、溶媒和物、及び薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を投与することを含む。
【0092】
一態様では、本発明は、治療的に有効な量でブラジキニン受容体阻害することができる化合物I;その、薬学的に許容される塩、溶媒和物、及び薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
【化17】
(式中、R
1、R
2、及びR
3は、独立して、水素及びヒドロキシル基から選択されることができる。)
【0093】
別の態様では、本発明は、膀胱痛の予防又は治療のための方法を提供し、治療的に有効な量の化合物I;その、薬学的に許容される塩、溶媒和物の投与を含み;式中、R1、R2、及びR3は、独立して、水素及びヒドロキシル基から選択されることができ;但し、R1、R2、及びR3が水素である場合、前記化合物の投与は、経口組成物を含まない。
【0094】
別の態様では、本発明は、膀胱痛の予防又は治療のための方法を提供し、治療的に有効な量の化合物I;その、薬学的に許容される塩、溶媒和物の投与を含み;式中、R1、R2、及びR3は、独立して、水素及びヒドロキシル基から選択されることができ;但し、置換基の少なくとも1つは、常にヒドロキシルである。
【0095】
別の態様では、本発明は、膀胱痛の予防又は治療のための方法を提供し、治療的に有効な量の、化合物II、化合物III、化合物IV、並びに化合物Vからなる群から選択される少なくとも1つの化合物;及びその、薬学的に許容される塩、溶媒和物の投与を含む。
【0096】
別の態様では、本発明は、膀胱痛の予防又は治療のための方法を提供し、化合物II、化合物III、化合物IV、並びに化合物Vからなる群から選択される少なくとも1つの化合物;その、薬学的に許容される塩、溶媒和物、及び薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物の投与を含む。
【0097】
別の態様では、本発明は、感染、外傷、手術、内視鏡処置、又は音波若しくはカテーテルの通過によって引き起こされる、下部尿路粘膜の刺激から生じる疼痛、しゃく熱感、尿意切迫感、頻尿、及び他の不快感の症状緩和のための方法を提供し、治療的に有効な量の化合物I;その、薬学的に許容される塩、溶媒和物を投与することを含み;式中、R1、R2、及びR3は、独立して、水素及びヒドロキシル基から選択されることができ;但し、R1、R2、及びR3が水素である場合、前記化合物の投与は、経口組成物を含まない。
【0098】
別の態様では、本発明は、感染、外傷、手術、内視鏡処置、又は音波若しくはカテーテルの通過によって引き起こされる、下部尿路粘膜の刺激から生じる疼痛、しゃく熱感、尿意切迫感、頻尿、及び他の不快感の症状緩和のための方法を提供し、治療的に有効な量の化合物I;その、薬学的に許容される塩、溶媒和物を投与することを含み;式中、R1、R2、及びR3は、独立して、水素及びヒドロキシル基から選択されることができ;但し、置換基の少なくとも1つは、常にヒドロキシルである。
【0099】
別の態様では、本発明は、感染、外傷、手術、内視鏡処置、又は音波若しくはカテーテルの通過によって引き起こされる、下部尿路粘膜の刺激から生じる疼痛、しゃく熱感、尿意切迫感、頻尿、及び他の不快感の症状緩和のための方法を提供し、治療的に有効な量の、化合物II、化合物III、化合物IV、並びに化合物Vからなる群から選択される少なくとも1つの化合物;及びその、薬学的に許容される塩、溶媒和物を投与することを含む。
【0100】
別の態様では、本発明は、感染、外傷、手術、内視鏡処置、又は音波若しくはカテーテルの通過によって引き起こされる、下部尿路粘膜の刺激から生じる疼痛、しゃく熱感、尿意切迫感、頻尿、及び他の不快感の症状緩和のための方法を提供し、化合物II、化合物III、化合物IV、並びに化合物Vからなる群から選択される少なくとも1つの化合物;及びその、薬学的に許容される塩、溶媒和物、及び薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を投与することを含む。
【0101】
別の態様では、本発明は、化合物II、化合物III、化合物IV及び化合物Vからなる群から選択される化合物を調製するためのプロセスを提供する。
【0102】
医薬で使用される場合、前記化合物Iの塩は薬学的に許容されるべきであるが、薬学的に許容されない塩は、対応するフリー体又はその薬学的に許容される塩を調製するために、好都合に使用されることができる。
【0103】
以下の実施例は、本発明を説明するために与えられており、本発明の範囲を限定するものとみなされるべきではない。
【実施例】
【0104】
実施例1:(E)-4-((2,6-ジアミノピリジン-3-イル)ジアゼニル)フェノールヒドロクロリドの調製
室温で濃塩酸(濃HCl)(1.6ml)に2,6-ジアミノピリジン(2.0g)を溶解した。ベンゼンジアゾニウムクロリドの冷懸濁液(亜硝酸ナトリウム(1.24g)と濃HCl(1.63g)を用いて、0℃~50℃で15分間撹拌し4-アミノフェノール(2.0g)をジアゾ化することにより調製)を反応物質に添加し、0℃~50℃を維持し、0~50℃で1時間撹拌した。生成物は、形成されると沈殿した。反応物質を室温で4時間撹拌した。反応完了後、反応物質を水(10ml)に注ぎ、10分間撹拌した。固体生成物を濾過し、水で洗浄し、真空下40℃で乾燥させて、濃褐色固体として、(E)-4-((2,6-ジアミノピリジン-3-イル)ジアゼニル)フェノールヒドロクロリド(2.6g、53.49%)を得た。
1H-NMR(400MHz,DMSO):6.135(bs,1H),6.858-6.879(d,2H),7.740-7.761(d,2H),8.001-8.022(d,1H),8.251(bs,2H),δ10.035(bs,1H)
【0105】
実施例2:(E)-2,6-ジアミノ-5-(フェニルジアゼニル)ピリジン-3-オールの調製
工程-1:ジメチルスルホキシド(DMSO)(1.5mL)中2,6-ジブロモ-3-ヒドロキシピリジン(1.0g)の撹拌溶液に、室温でK2CO3(0.49g)とヨウ化メチル(1.96g)を添加した。反応混合物を120℃で1.5時間撹拌した。同じバッチスケールの5つの並行反応を行った。反応完了後、合わせた反応混合物を室温まで冷却し、チオ硫酸ナトリウム(Na2S2O3)溶液(150ml)でクエンチし、酢酸エチル(EtOAc)(3×100ml)で抽出した。合わせた有機層をNa2S2O3溶液(2×150ml)で洗浄し;硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥し、真空で蒸発させ、粗生成物を得た。前記粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、生成物をヘキサン中4%EtOAcで溶出し、2,6-ジブロモ-3-メトキシピリジン(3.6g、68.22%)を得た。得られた材料を精製せずに次の工程に使用した。LCMS:94.46%(m/z:267.9[M+1]+)
【0106】
工程-2:テトラヒドロフラン(THF)(5mL)中2,6-ジブロモ-3-メトキシピリジン(0.5g)の撹拌溶液に、室温でCy johnphos(0.131g)及び Pd2(dba)3(0.171g)を添加した。反応混合物にアルゴンガスを15分間パージした。反応混合物を0℃まで冷却し、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(LiHMDS)(9.4ml)を0℃で前記反応混合物に滴下した。前記反応混合物を80℃で3時間撹拌した。同じバッチスケールの2つの並行反応を行った。反応完了後、合わせた反応混合物を室温まで冷却し、1Nの冷HCl溶液(100ml)でクエンチし、EtOAc(2×50ml)で抽出し、不純物を除去した。炭酸ナトリウム(Na2CO3)で水層を塩基性にし、EtOAc(8×50ml)で抽出し、合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、真空中で蒸発させて粗生成物を得た。前記粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、ジクロロメタン(DCM)中2%メタノール(MeOH)で生成物を溶出し、3-メトキシピリジン-2,6-ジアミン(0.3g、57.54%)を得た。LCMS:92.67%(m/z:140.12[M+1]+
1H-NMR(400MHz,DMSO):δ6.865(d,1H),5.612(d,1H),5.201(s,2H),4.949(s,2H),3.625(s,3H)
【0107】
工程-3:DM(脱塩)水(6ml)及びHCl(0.86ml)中アニリン(0.418g)の撹拌溶液に、0℃から5℃で、脱塩(DM)水(1ml)中亜硝酸ナトリウム(NaNO2)(0.309g)の溶液を滴下した。反応混合物を同温で20分間撹拌した。DM水(6ml)及びHCl(0.35ml)中3-メトキシピリジン-2,6-ジアミン(0.26g)の溶液を同温で前記反応混合物に添加した。室温で1時間反応混合物を撹拌した。反応完了後、反応混合物を炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)溶液(100ml)で塩基性にし、EtOAc(3×50ml)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、真空で蒸発させ、粗生成物を得た。前記粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、生成物をDCM中2.5%MeOHで溶出し、3-メトキシ-5-(フェニルジアゼニル)ピリジン-2,6-ジアミン(0.3g、68.22%)を得た。LCMS:100%(m/z:244.3[M+1]+)
1HNMR(400MHz,DMSO):δ7.712(d,2H),7.434(t,2H),7.226(t,2H),6.816(s,2H),3.786(s,3H)
【0108】
工程-4:DCM(20ml)中3-メトキシ-5-(フェニルジアゼニル)ピリジン-2,6-ジアミン(0.27g)の撹拌溶液に、三臭化ホウ素(BBr3)(9.4ml)を滴下した。反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応完了後、反応混合物をNaHCO3溶液(100ml)で塩基性にし、DCM(3×100ml)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、真空で蒸発させ、粗生成物を得た。前記粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、生成物をDCM中6%~8%のMeOHで溶出した。移動相(A)水中0.1%ギ酸(B)100%アセトニトリル(MeCN)を用いた分取HPLCで更に生成した。生成物画分を凍結乾燥し、暗赤色固体として、2,6-ジアミノ-5-(フェニルジアゼニル)ピリジン-3-オール(0.02g、7.86%)を得た。LCMS:98.87%(m/z:230.2[M+1]+)
1HNMR(400MHz,DMSO):δ8.173(s,1H),7.695(d,2H),7.415(t,2H),7.238(t,2H),7.132(s,1H),6.710(s,2H)
【0109】
実施例3:(E)-2,6-ジアミノ-5-(フェニルジアゼニル)ピリジン-3-オールヒドロクロリドの調製
DCM(20mL)中3-メトキシ-5-(フェニルジアゼニル)ピリジン-2,6-ジアミン(0.160g)の撹拌溶液に、BBr3(6.5mL)を0℃で滴下した。反応混合物をゆっくりと室温まで加温し、16時間撹拌した。反応完了後、反応混合物を窒素雰囲気下で濃縮し、粗化合物を得た。分取HPLC[方法:A)水中0.1HCl、B)100%アセトニトリル)]により、前記粗生成物を精製した。生成物画分を凍結乾燥し、赤色固体として、2,6-ジアミノ-5-(フェニルジアゼニル)ピリジン-3-オールヒドロクロリド(0.047g、31%)を得た。LCMS:96.14%(m/z:230.2[M+1]+)
1HNMR(400MHz,DMSO):δ11.92(s,1H),11.79(s,1H),9.39(s,1H),8.98(s,1H),8.63(d,2H),7.73(d,2H),7.36(q,2H),7.19(d,1H),7.09(t,1H)
【0110】
実施例4:(E)-2,6-ジアミノ-5-((4-ヒドロキシフェニル)ジアゼニル)ピリジン-3-オールの調製
工程-1:DMSO(1.5mL)中2,6-ジブロモ-3-ヒドロキシピリジン(1.0g)の撹拌溶液に、K2CO3(0.49g)及びヨウ化メチル(1.96g)を室温で添加した。反応混合物を120℃で1.5時間撹拌した。同一バッチスケールの5つの並行反応を行った。反応完了後、合わせた反応混合物を室温まで冷却し、Na2S2O3溶液(150ml)でクエンチし、EtOAc(3×100ml)で抽出した。合わせた有機層をNa2S2O3溶液(2×150ml)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、真空で蒸発させ、粗生成物を得た。前記粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、ヘキサン中4%EtOAcで生成物を溶出し、2,6-ジブロモ-3-メトキシピリジン(3.6g,68.22%)を得た。得られた材料を精製せずに次の工程に使用した。LCMS:94.46%(m/z:267.9[M+1]+)
【0111】
工程-2:THF(5mL)中2,6-ジブロモ-3-メトキシピリジン(0.5g)の撹拌溶液に、室温でCy johnphos(0.131g)及びPd2(dba)3(0.171g)を添加した。反応混合物にアルゴンガスを15分間パージした。反応混合物を0℃まで冷却し、LiHMDS(9.4ml)を0℃で反応混合物に滴下した。前記反応混合物を80℃で3時間撹拌した。同一バッチスケールの2つの並行反応を行った。反応完了後、合わせた反応混合物を室温まで冷却し、1Nの冷HCl溶液(100ml)でクエンチし、EtOAc(2×50ml)で抽出し、不純物を除去した。Na2CO3で水層を塩基性にし、EtOAc(8×50ml)で抽出し、合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、真空中で蒸発させ、粗生成物を得た。前記粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、生成物をDCM中2%MeOHで溶出し、3-メトキシピリジン-2,6-ジアミン(0.3g、57.54%)を得た。LCMS:92.67%(m/z:140.12[M+1]+)
1H-NMR(400MHz,DMSO):δ6.865(d,1H),5.612(d,1H),5.201(s,2H),4.949(s,2H),3.625(s,3H)
【0112】
工程-3:DM水(6ml)及びHCl(0.86ml)中4-ヒドロキシアニリン(0.480g)の撹拌溶液に、DM水(1ml)中NaNO2(0.309g)の溶液を0℃~5℃で滴下した。同温で反応混合物を20分間撹拌した。同温で前記反応混合物に、DM水(6ml)及びHCl(0.35ml)中3-メトキシピリジン-2,6-ジアミン(0.26g)の溶液を添加した。室温で1時間反応混合物を撹拌した。反応完了後、反応混合物をNaHCO3溶液(100ml)で塩基性にし、EtOAc(3×100ml)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、真空で蒸発させて粗生成物を得た。前記粗生成物をコンビフラッシュカラムにより精製し、DCM中3.0%MeOHで生成物を溶出し、4-((2,6-ジアミノ-5-メトキシピリジン-3-イル)ジアゼニル)フェノール(0.200g、81.32%)を得た。LCMS:95.84%(m/z:260.2[M+1]+)
1HNMR(400MHz,DMSO):δ9.686(s,1H),7.601(d,2H),7.250(s,1H),6.901(d,1H),6.811(d,2H),6.545(d,2H),3.750(s,3H)
【0113】
工程-4:DCM(20ml)中4-((2,6-ジアミノ-5-メトキシピリジン-3-イル)ジアゼニル)フェノール(0.24g)の撹拌溶液に、BBr3(9.2ml)を滴下した。反応混合物を室温で24時間撹拌した。反応完了後、反応混合物をNaHCO3溶液(100ml)で塩基性にし、EtOAc(3×100ml)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、真空で蒸発させて粗生成物を得た。移動相(A)水中0.1%ギ酸(B)100%MeCNを用いた分取HPLCによって、前記粗生成物を精製した。生成物画分を凍結乾燥し、2,6-ジアミノ-5-((4-ヒドロキシフェニル)ジアゼニル)ピリジン-3-オール:(0.01g、4.40%)を得た。LCMS:100%(m/z:246.2[M+1]+)
1HNMR(400MHz,DMSO):δ9.678(s,1H),8.168(s,1H),7.571(d,2H),7.138(s,1H),6.802(d,2H),6.640(s,1H),6.352(d,2H)
【0114】
実施例5:(E)-2,6-ジアミノ-5-((4-ヒドロキシフェニル)ジアゼニル)ピリジン-3-オールヒドロクロリドの調製
DCM(10mL)中4-((2,6-ジアミノ-5-メトキシピリジン-3-イル)ジアゼニル)フェノール(0.100g)の撹拌溶液に、BBr3(3.86mL)を0℃で滴下した。反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応完了後、反応混合物を窒素雰囲気下で濃縮し、粗化合物を得た。分取HPLC[方法:A)水中0.1HCl、B)100%アセトニトリル)]により、前記粗生成物を精製した。生成物画分を凍結乾燥し、赤色固体として(E)-2,6-ジアミノ-5-((4-ヒドロキシフェニル)ジアゼニル)ピリジン-3-オールヒドロクロリド(0.018g、19%)を得た。LCMS:96.26%(m/z:246[M+1]+)
1HNMR(400MHz,DMSO):6.79(d,J=8.8Hz,2H),7.20(d,1H),7.60(s,1H),8.40(d,2H),8.75(s,1H),9.16(s,1H),9.51(s,1H),11.50(s,1H),δ12.00(s,1H)
【0115】
実施例6:(E)-2-((2,6-ジアミノピリジン-3-イル)ジアゼニル)フェノールヒドロクロリドの調製
室温で濃HCl(1.6ml)に2,6-ジアミノピリジン(2.0g)を溶解した。ベンゼンジアゾニウムクロリドの冷懸濁液(亜硝酸ナトリウム(1.24g)と濃HCl(1.63g)を用いて、0℃~50℃で15分間撹拌し2-アミノフェノール(2.0g)をジアゾ化することにより調製)を反応物質に添加し、0℃~50℃を維持し、0~50℃で1時間撹拌した。生成物は、形成されると沈殿した。反応物質を室温で4時間撹拌した。反応完了後、反応物質を水(10ml)に注ぎ、10分間撹拌した。固体生成物を濾過し、水で洗浄し、真空下40℃で乾燥させて、濃褐色固体として、(E)-4-((2,6-ジアミノピリジン-3-イル)ジアゼニル)フェノール塩化水素(2.6g、53.49%)を得た。
【0116】
実施例7:(E)-2-((2,6-ジアミノピリジン-3-イル)ジアゼニル)フェノールの調製
アンモニア水(10mL)中2,6-ジアミノ-3-[(2-ヒドロキシフェニル)アゾピリジンヒドロクロリド(0.500g)の撹拌溶液を室温で1時間撹拌し、濾過し、オレンジ色固体として(E)-2-((2,6-ジアミノピリジン-3-イル)ジアゼニル)フェノール(0.41g、95%)を得た。
1HNMR(400MHz,DMSO):5.97(d,J=8.8Hz,1H),6.72(br,2H),6.86-6.92(m,2H),7.10-7.15(m,1H),7.59-7.62(m,1H),7.68(d,J=8.8Hz,1H),7.94(br,2H),11.044(s,1H)
【0117】
実施例8:(E)-2,6-ジアミノ-5-(フェニルジアゼニル)ピリジン-3-オールトリフルオロ酢酸塩の調製
工程-1:2-ニトロピリジン-3-オール(5.0g)の溶液に、無水酢酸(14.0mL)及び硝酸(6.2mL)のプレ混合溶液を0℃で滴下し、得られた溶液を0℃で2時間撹拌し、その後室温で2時間撹拌した。反応完了後(TLCでモニターした)、反応物質を氷水でクエンチし、ジクロロメタン(3×150mL)で抽出した。集めた有機物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させ、粗生成物を得た。この粗生成物をn-ペンタンで粉砕し、その後減圧下で乾燥させ、黄色固体として2,6-ジニトロピリジン-3-オール(3.4g、51%)を得た。得られた材料を精製せずに次の工程に使用した。
【0118】
工程-2:ジメチルホルムアミド(100mL)中2,6-ジニトロピリジン-3-オール(10.0g)の撹拌溶液に、炭酸カリウム(18.6g)及び4-メトキシベンジルクロリド(10.9g)を0℃で添加し、得られた混合物を50℃で16時間撹拌した。反応完了後(TLCでモニターした)、反応物質を室温まで冷却し、次に氷水(300mL)に注いだ。反応物質を酢酸エチル(3×150mL)で抽出し、その後水(2×500mL)で洗浄した。集めた有機物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させ、粗生成物を得た。ヘキサン中30%酢酸エチルを用いたフラッシュクロマトグラフィーで前記粗生成物を精製し、オフホワイトの固体として3-((4-メトキシベンジル)オキシ)-2,6-ジニトロピリジン(0.9g、60%)を得た。
【0119】
工程-3:酢酸(40.0mL)中3-((4-メトキシベンジル)オキシ)-2,6-ジニトロピリジン(2.0g)の撹拌溶液に鉄粉末(2.5g)を添加し、得られた混合物を室温で1時間撹拌した。反応完了後(TLCでモニターした)、反応物質を酢酸エチル(100mL)で希釈した。合わせた有機層を水(2×200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、緑色を帯びた粘着性の液体として粗生成物3-((4-メトキシベンジル)オキシ)ピリジン-2,6-ジアミンを得た(1.68g)。生成物を精製せずに次の工程に使用した。
【0120】
工程-4:水(1.5mL)中のNaNO2(0.33g)の撹拌溶液に、アニリン(0.45g)及び6N塩酸(0.23ml)を0℃で添加し、得られた混合物を0℃で30分間撹拌した。その後、メタノール(5.0mL)中3-((4-メトキシベンジル)オキシ)ピリジン-2,6-ジアミン(0.80g)を反応物質に添加し、その後室温で2時間撹拌した。反応完了後(TLCでモニターした)、酢酸ナトリウムでクエンチし、15分間撹拌した。酢酸エチル(3×70mL)で反応混合物を抽出し、水(2×200mL)で洗浄した。集めた有機物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させ、粗生成物を得た。ヘキサン中40%酢酸エチルを用いたフラッシュクロマトグラフィーで前記粗生成物を精製し、赤色固体として(E)-3-((4-メトキシベンジル)オキシ)-5-(フェニルジアゼニル)ピリジン-2,6-ジアミン(0.43g、55.1%)を得た。
【0121】
工程-5:ジクロロメタン(14.3mL)中(E)-3-((4-メトキシベンジル)オキシ)-5-(フェニルジアゼニル)ピリジン-2,6-ジアミン(0.43g)の撹拌溶液にトリエチルシラン(0.14mL)を添加し、窒素雰囲気下0℃の温度でトリフルオロ酢酸(5.7mL)をゆっくりと滴下した。この得られた溶液を室温で20分間撹拌した。反応完了後(TLCでモニターした)、反応物質を減圧下で濃縮し粗材料を得た。粗生成物を分取HPLC[XBSカラム30%アセトニトリル/TFA]によって精製し、赤色固体として(E)-2,6-ジアミノ-5-(フェニルジアゼニル)ピリジン-3-オールトリフルオロ酢酸塩(0.105g、37.2%)を得た。LCMS:99.79%(m/z:230.2[M+1]+)
1HNMR(400MHz,DMSO):δ11.72(bs,2H),9.42(bs,1H),8.99(bs,1H),8.74-8.66(m,2H),7.68(d,J=8Hz,2H),7.39-7.35(m,2H),7.12-7.08(m,1H),7.06(s,1H)
【0122】
実施例9:(E)-2,6-ジアミノ-5-((4-ヒドロキシフェニル)ジアゼニル)ピリジン-3-オールトリフルオロ酢酸塩の調製
工程-1:2-ニトロピリジン-3-オール(5.0g)の溶液に、無水酢酸(14.0mL)及び硝酸(6.2mL)のプレ混合溶液を0℃で滴下し、得られた溶液を0℃で2時間撹拌し、その後室温で2時間撹拌した。反応完了後(TLCでモニターした)、反応物質を氷水でクエンチし、ジクロロメタン(3×150mL)で抽出した。集めた有機物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させ、粗生成物を得た。この粗生成物をn-ペンタンで粉砕し、その後減圧下で乾燥させ、黄色固体として2,6-ジニトロピリジン3-オール(3.4g、51%)を得た。得られた材料を精製せずに次の工程に使用した。
【0123】
工程-2:ジメチルホルムアミド(100mL)中2,6-ジニトロピリジン3-オール(10.0g)の撹拌溶液に、炭酸カリウム(18.6g)及び4-メトキシベンジルクロリド(10.9g)を0℃で添加し、得られた混合物を50℃で16時間撹拌した。反応完了後(TLCでモニターした)、反応物質を室温まで冷却し、その後氷水(300mL)に注いだ。反応物質を酢酸エチル(3×150mL)で抽出し、その後水(2×500mL)で洗浄した。集めた有機物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させ、粗生成物を得た。ヘキサン中30%酢酸エチルを用いたフラッシュクロマトグラフィーにより前記粗生成物を精製し、オフホワイトの固体として3-((4-メトキシベンジル)オキシ)-2,6-ジニトロピリジン(0.9g、60%)を得た。
【0124】
工程-3:酢酸(40.0mL)中3-((4-メトキシベンジル)オキシ)-2,6-ジニトロピリジン(2.0g)の撹拌溶液に、鉄粉末(2.5g)を添加し、得られた混合物を室温で1時間撹拌した。反応完了後(TLCでモニターした)、反応物質を酢酸エチル(100mL)で希釈した。合わせた有機層を水(2×200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、緑色を帯びた粘着性の液体として粗生成物3-((4-メトキシベンジル)オキシ)ピリジン-2,6-ジアミンを得た(1.68g)。生成物を精製せずに次の工程に使用した。
【0125】
工程-4:水(1.5mL)中亜硝酸ナトリウム(0.33g)の撹拌溶液に、4-アミノフェノール(0.533g)及び6N塩酸(0.23mL)を0℃で添加し、得られた混合物を0℃の温度で30分間撹拌した。その後、メタノール(5.0mL)中3-((4-メトキシベンジル)オキシ)ピリジン-2,6-ジアミン(0.800g)を上記の撹拌溶液に添加し、反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応完了後(TLCでモニターした)、酢酸ナトリウムで反応物質をクエンチし、15分間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(3×70mL)で抽出し、その後水(2×200mL)で洗浄した。集めた有機物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させ、粗生成物を得た。ヘキサン中45%酢酸エチルを用いたフラッシュクロマトグラフィーにより前記粗生成物を精製し、赤色固体として(E)-4-((2,6-ジアミノ-5-((4-メトキシベンジル)オキシ)ピリジン-3-イル)ジアゼニル)フェノールを得た(0.37g、49.7%)。
【0126】
工程-5:ジクロロメタン(12.3mL)中(E)-4-((2,6-ジアミノ-5-((4-メトキシベンジル)オキシ)ピリジン-3-イル)ジアゼニル)フェノール(0.37g)の撹拌溶液に、トリエチルシラン(0.12mL)及びトリフルオロ酢酸(4.9mL)の混合物を0℃の温度で滴下した。得られた溶液を室温で20分間撹拌した。反応完了後(TLCでモニターした)、反応物質を減圧下で濃縮し、粗生成物を得た。前記粗生成物を分取HPLC[XBSカラム30%アセトニトリル/TFA]により精製し、赤色固体として(E)-4-((2,6-ジアミノ-5-((4-メトキシベンジル)オキシ)ピリジン-3-イル)ジアゼニル)フェノールトリフルオロ酢酸塩(0.095g、38%)を得た。LCMS:99.30%(m/z:246.11[M+1]+)
1HNMR(400MHz,DMSO):11.79(bs,1H),11.51(bs,1H),9.52(bs,1H),9.19(bs,1H),8.76(bs,1H),8.49-8.38(m,2H),7.55(d,J=8.8Hz,2H),7.10(s,1H),6.78(d,J=8.8Hz,2H)
【0127】
実施例10:ブラジキニンB1及びB2受容体の放射性リガンド結合アッセイ
ブラジキニン受容体膜(B1及びB2)は商業的供給源から調達された。一過性にトランスフェクトされたチャイニーズハムスターの卵巣(CHO)-K1細胞から調製された膜を使用した濾過系技術によって、競合放射性リガンド結合アッセイを行った。簡単に説明すると、異なる濃度のフェナゾピリジン(化合物I-A)を、必要とされるコントロールと共にブラジキニン膜を含む96ウェルプレートに添加した。アッセイプレートをGF/B Unifierハーベスタープレートに回収し、冷洗浄バッファーで洗浄した。60℃で15分間、オーブンでプレートを乾燥した。Perkin Elmerから入手したMicroBetaを用いたカウント毎分(CPM)における読み取りに基づき、膜活性を分析した。ブラジキニン受容体活性の阻害率を各濃度で計算し、結果にまとめた。
【表1】
【0128】
実施例11:カプセル剤形の調製:
【表2】
1.化合物II及び化合物IIIの塩酸塩を、微結晶セルロース、コロイド状二酸化ケイ素、及びステアリン酸マグネシウムと共に、高剪断ミキサー造粒機又はプラネタリーミキサー等のミキサーで混合して、均一性を得た。
2.水又は他の適切な造粒液を用いて、工程1の混合物を造粒した。
3.工程2の顆粒を乾燥させた。
4.工程3の乾燥させた顆粒を製粉した。
5.工程4の顆粒に残りの賦形剤を添加した。
6.工程5の顆粒を混合した。
7.工程6の顆粒をカプセルに充填した。
【0129】
実施例12:錠剤剤形の調製
【表3】
1.ポリビニルピロリドン、微結晶セルロース、コポビドン、ステアリン酸マグネシウム、及びコロイド状二酸化ケイ素と共に、化合物I-Aの塩酸塩及び化合物III(塩酸塩)を0.8mmの篩に通した。
2.工程1の粉末を混合し、最終混合物を得た。
3.工程2の最終混合物を圧縮し、錠剤を得た。
【0130】
実施例13:錠剤剤形の調製:
【表4】
1.化合物I-A及び化合物IVの塩酸塩を、ケイ酸アルミニウムマグネシウム及びデンプングリコール酸ナトリウムと共に250μmのメッシュに通した。
2.イソプロピルアルコールを用いて工程1の粉末混合物を造粒し、湿った塊を得た。
3.工程2の顆粒を乾燥させた。
4.#11の篩に工程3の乾燥させた顆粒を通した。
5.250μmの篩にステアリン酸マグネシウムを通した。
6.工程4の乾燥させた顆粒に工程5のステアリン酸マグネシウムを混合した。
7.工程6の顆粒を圧縮し錠剤を得た。
【0131】
実施例14:錠剤剤形の調製:
【表5】
1.化合物II及び化合物Vの塩酸塩を、乳糖、ポビドン、及びデンプン(トウモロコシ)と共に、ミキサーを用いて混合した。
2.工程1の粉末混合物を、250μmの目開きのスクリーン篩に通した。
3.工程2の粉末混合物に水を添加し、湿った塊を得た。
4.2.00mmの目開きのスクリーンに工程3の湿った塊を通した。
5.トレイドライヤーで工程4の湿った塊を乾燥させた。
6.595μmの目開きのスクリーンに工程5の顆粒を通した。
7.595μmの目開きのスクリーンにクロスカルメロースナトリウムと乾燥させたデンプンを通した。
8.工程6の顆粒を工程7の粉末混合物と混合した。
9.工程8の顆粒を圧縮し錠剤を得た。
【0132】
実施例15:錠剤剤形の調製:
【表6】
1.630μmのステンレス鋼の篩に化合物IVの塩酸塩、微結晶セルロース、及びクロスカルメロースナトリウムを通した。
2.ミキサー(mixture)を用いて、工程1の成分を混合した。
3.55℃~60℃でステアリン酸ポリオキシル40を精製水に溶解した。
4.30℃で工程3の溶液を冷却した。
5.工程4の溶液にカルボキシメチルセルロースナトリウムを溶解した。
6.工程2の粉末混合物に工程5の溶液を添加し、湿った塊を得た。
7.3.5mmのステンレス鋼の篩に通して造粒機で工程6の顆粒を篩にかけた。
8.1mmのステンレス鋼の篩に通して造粒機で工程7の顆粒を篩にかけた。
9.工程8の顆粒をオーブンで乾燥させた。
10.粉砕機を用いて、1mmの篩に通して工程9の乾燥させた顆粒を粉砕した。
11.シフターを用いて、500μmの篩に通して、コロイド状二酸化ケイ素、デンプングリコール酸ナトリウム、及びクロスカルメロースナトリウムを篩にかけた。
12.工程11の粉末混合物を、工程10の乾燥顆粒と混合した。
13.ステアリン酸マグネシウムを250μmの篩にかけた。
14.工程13のステアリン酸マグネシウムを工程12の粉末混合物と混合した。
15.工程14の顆粒を、回転式打錠機を用いて圧縮し、錠剤を得た。
【0133】
実施例16:
非経口剤形の調製
【表7】
1.必要量のPEG300を製造容器に入れた。
2.必要量の化合物I-Aの塩酸塩を工程1に添加し、透明な溶液が得られるまで、十分に撹拌した。
3.ポリソルベート80を上記の溶液に添加し、十分に混合した。
4.適量のエタノールでバッチサイズの容量を得た。
5.0.2ミクロンの滅菌フィルターを用いて、工程4の溶液を濾過した。
6.工程5で得られたバルク溶液をバイアルに充填し、ゴム栓で栓をして密封した。
【0134】
実施例17:
非経口剤形の調製
【表8】
1.約20%のバッチサイズのエタノールを製造容器に入れた。
2.必要量の化合物I-A及び化合物IVの塩酸塩を工程1に添加し、透明な溶液が得られるまで十分に撹拌した。
3.Cremophore ELを工程2の溶液に添加し、十分に混合した。
4.適量のエタノールでバッチサイズの容量を得た。
5.0.2ミクロンの滅菌フィルターを用いて、工程4の溶液を濾過した。
6.工程5で得られたバルク溶液をバイアルに充填し、ゴム栓で栓をして密封した。
【0135】
実施例18:
非経口剤形の調製
【表9】
1.必要量のプロピレングリコールを製造容器に入れた。
2.必要量の化合物II及び化合物Vの塩酸塩を工程1に添加し、透明な溶液が得られるまで、十分に撹拌した。
3.ヒドロキシステアリン酸マクロゴール15を工程2の溶液に添加し、十分に混合した。
4.適量のエタノールでバッチサイズの容量を得た。
5.0.2ミクロンの滅菌フィルターを用いて、工程4の溶液を濾過した。
6.工程5で得られたバルク溶液をバイアルに充填し、ゴム栓で栓をして密封した。
【0136】
実施例19:
非経口剤形の調製
【表10】
1.必要量の注射用水を製造容器に入れた。
2.必要量の化合物IIIの塩酸塩を工程1に添加し、透明な溶液が得られるまで、十分に撹拌した。
3.酢酸又は水酸化ナトリウムを用いて、pHをpH3.5に調整した。
4.必要量のエタノールを工程3に添加し、十分に混合した。
5.注射用水でバッチサイズの容量を得て、十分に混合した。
6.0.2ミクロンの滅菌フィルターを用いて、工程5の溶液を濾過した。
7.工程5で得られたバルク溶液をバイアルに充填し、ゴム栓で栓をして密封した。
【0137】
実施例20:Von Freyフィラメント試験を用いた侵害受容行動スコアリング
研究設計:シクロホスファミド(CYP)で誘発された膀胱膀胱炎ラットモデルは、所望の化合物の膀胱痛に対する効果を研究するために用いられた。
実験の構成:群1:ビヒクルコントロール、群2:CYPコントロール(150mg/kg、IP)、群3:CYP注射の5分前に投与された参照標準イブプロフェン(300mg/kg、PO)、群4~8:試験化合物(10mg/kg、PO)で処理された試験項目、CYP注射の5分前、n=5ラット/群。CYP注射の0時間後と4時間後にVon Freyフィラメント試験を用いて、侵害受容行動スコアリングを実施し、データを%疼痛スコアとして表した。
図1に示されるように、CYP及び参照/テスト項目の投与前は、全ての動物が同様の疼痛スコアを示す。一方、
図2に示されるように、CYPコントロール動物は、ビヒクルコントロールと比較した場合、CYP投与の4時間後に%侵害受容疼痛スコアにおいて有意な増加を示した。参照標準イブプロフェン(300mg/kg、PO、QD)による治療は、%侵害受容疼痛スコアのAUCの有意な減少をもたらした。
図2は、CYP投与及び化合物投与の4時間後の%侵害受容疼痛スコアを示す。
適用された統計分析-一元配置分散分析、その後ダネットの多重比較検定。
*p<0.05、
**p<0.01、
***p<0.001、
****p<0.0001対CYPコントロール
【国際調査報告】