(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-02
(54)【発明の名称】サードパーティ・クッキーなしにウェブ・パブリッシャー・インベントリをプログラマティック・エクスチェンジに接続すること
(51)【国際特許分類】
G06F 21/62 20130101AFI20221026BHJP
G06Q 30/02 20120101ALI20221026BHJP
【FI】
G06F21/62 354
G06Q30/02 380
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022513377
(86)(22)【出願日】2020-06-09
(85)【翻訳文提出日】2022-04-19
(86)【国際出願番号】 US2020036836
(87)【国際公開番号】W WO2021040833
(87)【国際公開日】2021-03-04
(32)【優先日】2019-08-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】519161872
【氏名又は名称】ライブランプ インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ソナワーリャ、アジム
(72)【発明者】
【氏名】マイヤーズ、イアン
(72)【発明者】
【氏名】デイ、アンドリュー、ケイ.
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB08
(57)【要約】
プライバシーを保護しながらターゲット広告をサービスするためのシステムは、ブラウザを使用している人から個人的に識別可能な情報PIIのアイテムを受信する。PIIのアイテムは、たとえば、電話番号又は電子メール・アドレスであり得る。PIIのアイテムは、ハッシュされ、次いで、人に対応する識別情報グラフ中のノードをルック・アップするために使用される。ノードは、人に一意に関連付けられたリンクを含んでおり、リンクは、暗号化された形式で戻される。リンクを含んでいるエンベロープが作成され、人のブラウザ上でファーストパーティ・クッキーとして設定される。人が、別のウェブサイトを訪れるためにブラウザを使用するとき、エンベロープは復号され、リンクは、リンクがそれに送られる複数のDSPの各々のために異なる方法を使用して別個に暗号化される。DSPは、ユーザのブラウザ上でディスプレイ広告を設定するために使用され、プロセスはリアルタイムで行われる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パブリッシャー・インベントリをエクスチェンジに接続するためのシステムであって、
a.識別情報グラフであって、前記識別情報グラフが、人と、そのような人に一意に関連付けられたリンクとに関するデータをそれぞれ含む複数のノードを含み、前記識別情報グラフが、個人的に識別可能な情報(PII)のアイテムを受信することと、PIIの前記アイテムに一致する人について前記複数のノードを検索することと、PIIの前記アイテムに一致する前記人に対応する前記リンクを戻すこととを行うように構成された、識別情報グラフと、
b.認識サブシステムであって、前記認識サブシステムが、
i.パブリッシャー・サーバからPIIの前記アイテムを受信することと、
ii.PIIの前記アイテムを前記識別情報グラフに送ることと、
iii.前記識別情報グラフから、PIIの前記アイテムに対応する前記人のための前記リンクを再び受信することと、
iv.前記リンクを含んでいるエンベロープを作成することと、
v.前記エンベロープを前記パブリッシャーに送ることと
を行うように構成された、認識サブシステムと、
を含む、システム。
【請求項2】
前記認識サブシステムが、PIIの前記アイテムを前記識別情報グラフに送る前にPIIの前記アイテムをハッシュするようにさらに構成された、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記エンベロープをファーストパーティ・クッキーとして設定することをさらに含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記リンクを含む前記エンベロープを読み取るサイドカーをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記サイドカーが、前記エンベロープ中の前記リンクを復号するようにさらに構成された、請求項3に記載のシステム。
【請求項6】
前記サイドカーが、複数のデマンドサイド・プラットフォーム(DSP)に暗号化された識別子を出力するようにさらに構成された、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記サイドカーが、前記複数のDSPの各々について異なる様式で前記識別子を符号化するようにさらに構成され、それにより、DSPが、プライバシー保護を無効にするためにリンクを共有し得ない、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記サイドカーがリアルタイムで動作する、請求項5に記載のシステム。
【請求項9】
前記サイドカーが、人がアクティビティの遅延に気づかないほど十分に迅速に動作するように構成された、請求項5に記載のシステム。
【請求項10】
前記認識サブシステムが、前記エンベロープを暗号化するようにさらに構成された、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
パブリッシャー・デジタル・プロパティを含むパブリッシャー・ウェブ・サーバをさらに含む、請求項4に記載のシステム。
【請求項12】
ユーザ計算デバイスをさらに備え、前記ユーザ計算デバイスが、パブリッシャー・ユーザ・データ・セットを受信するように構成されたデジタル・ストレージ・エリアを備える、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記パブリッシャー・ユーザ・データ・セットがファーストパーティ・クッキーを含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
パブリッシャー・インベントリをエクスチェンジに接続するための方法であって、
a.人に関するPIIのアイテムを受信するステップと、
b.PIIの前記アイテムに一致する前記識別情報グラフ中のノードについて識別情報グラフを検索するステップと、
c.前記一致したノードから、前記人に一意に関連付けられたリンクを戻すステップと、
d.前記人によって動作させられるデバイス上でパブリッシャー・ユーザ・データ・アイテムを設定するステップであって、前記パブリッシャー・ユーザ・データ・アイテムが、前記リンクを含むエンベロープを含む、ステップと、
e.前記エンベロープを読み取り、前記リンクを取得するステップと、
を含む、方法。
【請求項15】
前記パブリッシャー・ユーザ・データ・アイテムは、ファーストパーティ・クッキーを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
複数のデマンドサイド・プラットフォーム(DSP)のうちのそれぞれに前記リンクを送るステップを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
PIIの前記アイテムに一致する前記識別情報グラフ中の前記ノードについて前記識別情報グラフを検索する前に、PIIの前記アイテムをハッシュするステップをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記エンベロープを暗号化するステップをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記リンクがそれに送られる、前記複数のDSPの各DSPについて異なるように前記リンクを符号化するステップをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記リンクを取り出すために前記エンベロープを読み取る前記ステップがリアルタイムで実行される、請求項14に記載の方法。
【請求項21】
前記リンクを取り出すために前記エンベロープを読み取る前記ステップが、前記人がそのようなステップによって生じる遅延に気づかないほど十分に短い時間で実行される、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記デバイスからの第1の要求に応答して、前記デバイスにおいて前記人に第1のデジタル・プロパティを提示するステップをさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記第1のデジタル・プロパティにおいて前記デバイスを通して前記人からPIIの前記アイテムを受信するステップをさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記第1のデジタル・プロパティにおいて前記デバイスを通して前記人からPIIの前記アイテムを受信する前記ステップの前に、ユーザ承諾を要求するステップをさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
PIIの前記アイテムが電子メール・アドレス又は電話番号のいずれかである、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
PIIの前記アイテムが、個別識別情報を含むカスタム識別子である、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記デバイスからの第2の要求に応答して前記デバイスにおいて前記人に第2のデジタル・プロパティを提示するステップであって、前記第1のデジタル・プロパティが前記第2のデジタル・プロパティとは異なる、前記人に第2のデジタル・プロパティを提示するステップをさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項28】
前記第2のデジタル・プロパティを訪れている間に前記人の前記デバイスにデジタル広告をサービスするステップをさらに含み、前記デジタル広告が、前記人の識別情報に基づいて複数の可能なデジタル広告から選択される、請求項26に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サードパーティ・クッキーなしにウェブ・パブリッシャー・インベントリをプログラマティック・エクスチェンジに接続することに関する。
【背景技術】
【0002】
サードパーティ・クッキーは、クッキーが設定される時間にユーザが現在アクセスしているウェブサイト以外のウェブサイトによってブラウザ上で設定されるクッキーである。これらは、ターゲット広告を提供するために、仮想ユーザ・プロファイルを生成するために、又はウェブ分析の目的で、インターネット上でユーザのブラウジング・アクティビティを追跡するために広告主又はアド・サーバによって使用され得る。サードパーティ・クッキーを使用すると、ユーザは、第1のウェブサイト上で販売されているアイテムを検討し、次いで、後でユーザが訪れた第2又は第3のウェブサイト上で、まさにそのアイテム又は同様のアイテムについてのアドをサービスされ得る。サードパーティ・クッキーは、クッキーがそこから生成された、ユーザが訪れたウェブサイト、同じウェブサイト上で訪れたサブページ、及びウェブサイト及びそれの様々なサブページ上で費やされた時間などのデータの収集を可能にする。正しく機能するために、今日のオンライン又は「プログラマティック」広告エコシステムの大部分は、ユーザ広告ターゲティングのためのサードパーティ・クッキーの使用に依存する。サードパーティ・クッキーは、オンライン広告をユーザにとってより適切なものにするが、それらは論争の対象でもあった。
【0003】
ウェブ・ブラウザの大半は、それらのユーザに、サードパーティ・クッキーをブロックするオプションを与える。概して、しかしながら、多くのウェブサイトは、サードパーティ・クッキーがブロックされた場合に適切に動作しないので、デフォルト設定はサードパーティ・クッキーを可能にしている。ユーザは、したがって、ブラウザのデフォルト設定を変更するか、又は広告ブロッカー・サービスを購入するかのいずれかによって、サードパーティ・クッキーをブロックするために積極的な行動を取らなければならない。ほとんどのユーザは、しかしながら、これらの行動を取らない。アップル社のSafariブラウザは、一方、デフォルトでサードパーティ・クッキーを無効にしている。Safariブラウザ及びアップル製品全般の絶大な人気を考えると、サードパーティ・クッキーはユーザ・デバイスの大部分で広告主にとってもはや有用ではない。デフォルトでサードパーティ・クッキーをブロックするブラウザの数が増加することが予想され、それにより、サードパーティ・クッキーは広告主にとって有用性がより一層低くなる。Mozilla社によって提供されるブラウザであるFirefoxはSafariに続き、普及しているChromeブラウザのメーカーであるGoogleは、すでに、サードパーティ・クッキーをサポートすることを停止するそれの計画を告知している。Safari、Firefox及びChromeはともにすべてのウェブ・ブラウジングの大部分のために使用されているので、ターゲット広告及び他の目的のためにサードパーティ・クッキーを使用することはすぐに実行不可能になる。モバイル(アプリ内)エコシステム中のデバイス識別子は、サードパーティ・クッキーと同様の監視対象になっており、標準化された広告識別子は、コネクテッドTVのような環境においてはまだ出現していない。したがって、ブラウズしている間にこれらの広告のターゲットにされるユーザにプライバシー保護を同時に与えながら、サードパーティ・クッキーを利用しない、オンライン広告をターゲットにするためのシステム及び方法が大いに望まれるであろう。
【0004】
この背景セクションにおいて述べられた参照は、本発明に関する従来技術であるとは認められない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、サードパーティ・クッキーを使用せずにウェブ・パブリッシャーのインベントリを広告エクスチェンジに接続するためのスタンドアロン・システム及び方法を対象とする。
【0006】
本発明のこれらの及び他の特徴、目的及び利点は、以下で説明するように、図面とともに、好ましい実施例の以下の詳細な説明と添付の特許請求の範囲の検討からより良く理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の実装形態を高レベルで示す流れ図である。
【
図2】
図1のプロセスを示すより詳細な流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明についてさらに詳細に説明する前に、本発明は、説明される特定の実施例に限定されないこと、及び特定の実施例について説明する際に使用される用語は、それらの特定の実施例について説明する目的のためのものにすぎないことを理解されたい。
【0009】
本発明の一実施例によるシステムが
図1に示されている。プロセスは、ステップ10において、ユーザがパブリッシャーのデジタル・プロパティを訪れることから開始する。「パブリッシャー・デジタル・プロパティ」は、限定はしないが、ニュース、エンターテインメント、及びソーシャル・メディアを含む、ユーザによって望ましいと考えられるコンテンツを含んでいる任意の個別デジタル・アセットであり得、テキスト、オーディオ、写真、又はビデオ・コンテンツを含み得る。分岐は、ユーザがEUの居住者であるか否かに応じて、処理中に随意に選定される。ユーザがEUに位置している場合、ユーザは、ステップ12において、EU居住者に適用可能な一般データ保護規則(GDPR:General Data Protection Regulation)の下で求められる、適切な承諾とデータ利用条件とを提示される。随意に、このステップは、任意の他の地域のユーザのために、又はすべての地域のユーザのために実行され得る。ステップ14において提示された条件に応答してユーザが謝絶した場合、ステップ16において、処理は停止する。ユーザが同意した場合、又は処理が、EU居住者ではないユーザからのものである場合、処理はステップ18に進み、そこにおいて、ユーザは、ログイン・ページにおいてログインをセット・アップしたり、ニュースレターについてサイン・アップしたりなどする。このステップは、ユーザがそれによってユーザ情報をパブリッシャー・ウェブサイトに与える任意のアクティビティを含み得る。一般的なケースでは、ユーザは、この時点で、電子メール・アドレス又は電話番号など、個人的に識別可能な情報(PII:personally identifiable information)を与え、それにより、処理の後半における個人の決定性識別が可能になる。
【0010】
ユーザのアイテム又はPIIのアイテムは、次いで、ステップ20において認識ブロックに送られ、そこでシステムは、ユーザがPIIのアイテムを与える結果になった、承諾された認証イベントを認識する。PIIとして電子メールの非限定的な実例を使用すると、電子メールはハッシュされ、次いで、ステップ22において、識別情報グラフにアクセスするために、アプリケーション・プログラミング・インターフェース(API:application programming interface)への呼が行われる。このAPIの目的は、電子メールが属する人を明確に、匿名的に識別し、暗号化された識別情報「エンベロープ」を認識ブロックに戻すために、ハッシュされたPIIを使用することが可能であるシステムへのフロント・エンドを与えることである。識別情報グラフは、地理的又は地政学的地域における消費者など、対象者の大規模な収集のためのノードを含んでいるデータ構造である。ハッシュされたPIIについて識別情報グラフを検索することによって、人を表す対応するエンティティが識別され得る。リンクは、特定の地理的又は地政学的地域におけるすべてのそのような人など、多数のそのような人の中からの、特定の人に一意に関連付けられた識別子である。リンクは、たとえば、数字又は英数字識別子を含む、任意の形態のものであり得る。これらの種類のリンクを与える1つのそのようなサービスは、カリフォルニア州サンフランシスコのLiveRamp社によって提供されるIdentityLinkサービスである。IdentityLinkは、特定のユーザに一意に及び持続的に関連付けられる識別子である。いくつかの実装形態では、リンクは、各パブリッシャーに特定である様式でハッシュされ得る。このようにして、パブリッシャーは、このシステム内でユーザに与えられたプライバシー保護を不正に無効にするために、リンクを蓄積し、共有することが不可能になる。IdentityLinkシステムは、この機能を与えるために、パートナー符号化(すなわち、各パートナーのための別個の暗号化アルゴリズム)を使用する。その場合、ステップ18においてユーザによって入力されたPIIのアイテムが、ステップ20において、エンベロープ中に含まれる暗号化されたリンクに変換されることが見られ得る。エンベロープは、関連があるメタデータとともに1つ又は複数のリンクを含んでいる暗号化されたコンテナである。エンベロープは、同等の基礎情報を表すときでも、適用された暗号化の性質により、あらゆる要求について一意である。エンベロープ内のデータの暗号化は、その人のウェブ・ブラウザがエンベロープをファーストパーティ・クッキーとして記憶している、ユーザのプライバシーを保護するのに役立つ。
【0011】
エンベロープが戻されると、認識ブロックは、次いで、ステップ24において、そのユーザのブラウザ上でファーストパーティ・クッキー又はローカル・ストレージ・オブジェクトを設定する。このファーストパーティ・クッキーは識別情報エンベロープを含んでいる。これはファーストパーティ・リンクであるので、それは、ブラウザの観点から、パブリッシャーによって与えられ、サード・パーティによって与えられるのではないことに留意されたい。システムは、したがって、サードパーティ・リンクがブロックされている環境又はブラウザ上でさえ動作することができる。
【0012】
ファーストパーティ・クッキーを設定してからしばらく後に、エンベロープは、ステップ26においてユーザのブラウザから読み取られ、サプライサイド・プラットフォーム(SSP:supply-side platform)に渡される。SSPは、自動化された様式で広告をプログラマティックに販売するために使用される、パブリッシャーによって契約された広告エクスチェンジである。それは、パブリッシャーが、自動化された様式で様々なタイプの広告を販売するのを助けるために、パブリッシャーによって使用される。SSPはステップ28においてサービス・プロバイダ「サイドカー」を実装する。サイドカーは、リアルタイムの(プログラマティック)広告において使用される匿名の識別子のセキュアな復号及び解読を管理するためのサブシステムである。それは、リアルタイム・ビッディング・プログラマティック広告環境においてシステムを作業可能にする速度で(IdentityLinkリンクなど)プラットフォームに符号化されたリンクを生成する。サイドカーは、管理リンクによる許可機能を含み、符号化情報への更新を定期的に検査し、テレメトリ情報を定期的に報告し得る。サイドカーは、セキュアに暗号化されたペイロードを受け取り、それに応じて、ステップ30においてデマンドサイド・プラットフォーム(DSP:demand-side platform)などダウンストリーム・プラットフォームのための正しく符号化された識別子を出力する。DSPは、SSPと機能が似ているが、マーケティング(すなわち、「デマンド」サイド)で、自動化されたビッディング様式でエクスチェンジからアド・インプレッションを買うために使用される。
【0013】
サイドカーからの出力は、サイドカーと、エンベロープ内に含まれているメタデータとに与えられた許可に従って、入力されたエンベロープから復号される、符号化されたIdentityLink識別子(又は他のタイプのリンク)である。これらのDSPリンクは、その人のデータが対象であるユーザのプライバシーを保証するための別のステップであるステップ32において、システムの一部である各デマンド・サイド・プラットフォーム(DSP)についてそれぞれ別個に符号化される。特に、この機能の目的は、DSPが、互いに共謀し、それによって、このシステムによってユーザに与えられる固有のプライバシー保護を無効にするために、リンクを不正に共有するのを防ぐことである。DSPに符号化されたIdentityLink識別子が様々なDSPに配布されると、次いで、広告主又はそれらのエージェンシーへのプログラマティック広告及びパブリッシャー・インベントリについてのリアルタイム・ビッディングが、サードパーティ・クッキー又は他のデバイス識別子の必要なしに、通常の様式で進み得る。
【0014】
本発明の動作については
図2の流れ図に関しても説明し得る。ユーザは、ウェブ・ブラウザ40を使用してパブリッシャー・ウェブサイトにアクセスする。情報、商取引、又は他の目的のためにウェブサイトを利用する過程において、ボックス42において、ユーザにPIIのアイテムを与える機会が提示される。これは、たとえば、製品に関する更新、オファーについてのアラートなどを受信するためであり得る。
図2に示されているPIIのアイテムは電話番号であるが、様々な実装形態において任意のそのような情報がサブミットされ得る。ユーザは、いくつかの実装形態では、PIIのアイテムをパブリッシャーに転送するために「サブミット」ボタン44を提示され得る。ユーザがサブミット・ボタンをクリックすると、これは、いくつかの実装形態では、JavaScript(登録商標)プログラミング言語で実装され得る、クライアント側プロセス46によって行われる一連の要求を開始する。PIIのアイテムは、プライバシーを保護するためにデバイス上でハッシュされ、ステップ50においてパブリッシャー・サイト上のエンドポイントに渡される。コンテンツ配信ネットワーク(CDN:content delivery network)「ワーカー」54は、要求を受け取り、PIIのアイテムに対応するエンベロープを取り出すために識別情報グラフAPI52を呼び出す。カリフォルニア州サンフランシスコのCloudflare社によって提供されているようなCDNは、HTML(HyperText Markup Language)コンテンツ、JavaScript(登録商標)ファイル、画像、及びビデオをロードするためなど、インターネット・コンテンツの極めて高速な配信を行うために一緒に動作するサーバの地理的に分散されたグループである。CDNは、コンテンツをホストしないが、コンテンツをキャッシュし得、したがって、実行速度を高めるためにホスティング・サーバとともに動作する。CDNは、したがって、本発明のこの実装形態では、要求を傍受し、迅速に応答するために使用されるが、本発明の他の実装形態では、他のハードウェア構成が採用され得る。とにかく、CDNワーカー54又は他のハードウェア・デバイスによって戻された暗号化されたリンクは、次いで、ステップ56においてHTTPクッキーを介して応答に書き込まれる。ステップ58は、ユーザのブラウザ上でファーストパーティ・クッキーを設定するための例示的なコードを示す。
【0015】
上記のステップに続いて、ステップ60においてファーストパーティ・クッキーが読み取られる。これは、ユーザが彼又は彼女のブラウザを使用してウェブサイト間を移動する際に行われ得る。ここで、HTTP専用クッキーを読み取り、クッキーをJavaScript(登録商標)オブジェクト表記法(JSON:JavaScript Object Notation)オブジェクトとして戻すために、別のCDNワーカー54が使用される。JSONは、JavaScript(登録商標)に基づくインターチェンジ・フォーマットであり、インターネット上のデータの通信のために一般的に使用される。代替実装形態では、限定はしないが、拡張可能マークアップ言語(XML:extensible Markup Language)など、他のフォーマットが使用され得る。
【0016】
本発明は、本明細書で説明する様々なプロセス実装形態において、いくつかの利点を与える。いくつかの実装形態では、本プロセスはスタンドアロンJavaScript(登録商標)ファイルに基づいており、したがって、外部依存性はないが、本発明はJavaScript(登録商標)の使用に限定されず、代替実装形態では代替技術が採用され得る。それは、限定はしないが、電話番号及び電子メール・アドレスなど、一般的なPIIエントリを正確にキャプチャする機能を与える。いくつかの実装形態では、それは、ダウンケース(downcase)を適用し(すなわち、各文字を小文字の文字列にし)、APIを介してリンクを用いてエンベロープをハッシュし、要求する前に、プレーンテキスト電子メールから(スペースなど)空白を削除する機能を含み得る。随意に、いくつかの構成では、本プロセスは、あまり一般的ではないPIIエントリ・フィールドに適応し得る。本プロセスが動作する速度と、本プロセスがリアルタイムで機能することとのために、本プロセスは、ユーザが気づく遅延を有さず、したがって、パブリッシャー・ウェブサイトにおけるユーザ・エクスペリエンスに影響を及ぼさない。様々な実装形態では、本発明は、フラッシュ・メモリ又はハード・ドライブ中など、ユーザ・ブラウザに関連付けられた永続的なファーストパーティ・ストレージにエンベロープを書き込むことによって、サードパーティ・クッキーの問題を回避する。いくつかの構成では、本発明は、プログラマティック広告エコシステムにおいて使用される他のprebid.jsアダプタと容易にインターフェースされ、また、カリフォルニア州サンフランシスコのLiveRamp社のコンセント・マネジメント・プラットフォーム(CMP:consent management platform)のためのPrivacy Manager JavaScript APIなど、様々なサードパーティ・システムと容易にインターフェースし得る。さらに、いくつかの実施例では、本発明は、ユーザの電子メール又は他のPIIを要求するためのカスタマイズ可能なモーダルを提示し得、ランタイムにおいて構成オブジェクトを渡すことによって構成され得る。
【0017】
リンク・エンベロープを記憶するためにクッキー・キャッシュが使用されるアプリケーションに関して本発明について説明したが、本発明はそのように限定されない。他の実装形態では、本発明は、スマートフォンを含むモバイル・デバイスに関して現在そうであるように、ハードウェア・デバイス識別子がパブリッシャーにとって利用可能なチャネルにおいて適用され得る。他の実装形態における本発明は、アドレス指定可能なテレビジョン又はテレビジョン・セットトップ・ボックス上のインターネット・プロトコル(IP)アドレスなど、デバイス識別情報がまったく存在しないか、又は不完全であるチャネルにおいても適用され得る。
【0018】
本発明の実装形態のソフトウェア構成要素のより詳細な説明が次に与えられ得る。一実施例では、本発明は、限定はしないが、ログイン対話を含む、ウェブサイトにおける電子メール・エントリを検出し、電子メールによってユーザに更新を送ることを提供する、パブリッシャーのためのクライアント側ソリューションとして実装される。パブリッシャーは、ソリューションの一部として与えられるJavaScript(登録商標)ライブラリを使用し、プロバイダがインスタンス化を認識し得るように、それを構成オブジェクトでインスタンス化するように要求される。それは、セルフホストJavaScript(登録商標)ファイルとしてソースHTMLヘッダ中に含められるか、又は直接サービスされ得る。ライブラリ名前がats.jsのような場合、セルフホスト・スクリプトは、<script src=」/public/javascript/ats.js」></script>のように見え得る。これは、ページが完全にレンダリングされ、ユーザ対話の準備ができていることを保証するために、終了</body>タグのすぐ前に含められ得る。高レイテンシ・ページの場合、ats.jsは<head>に付加され得る。ライブラリを始めるために、以下に提示されるようなスクリプト・タグが使用され得る。
<script>
var atsScript = document.createElement(’script’);
atsScript.onload = function() {
window.ats.start({
”placementID”:REPLACE_ME,
”storageType”:”localStorage”,
”detectionType”:”scrape”,
”cssSelectors”:[
”input[type=text]”,
”input[type=email]”
],
”logging”:”error”
});
};
atsScript.src = ’https://ats.rlcdn.com/ats.js’;
document.body.appendChild(atsScript);
</script>
【0019】
ライブラリは、検出(識別されたものが直接渡されない限り)と、識別情報分析と、永続性とを管理する。デマンド・パートナーは、次いで、direct JavaScript呼を介してか、又はprebid.jsユーザIDモジュールによってのいずれかで、それの記憶ロケーションからリンク・エンベロープを取り出すことが可能である。パブリッシャーは、パブリッシャー側からソリューションを実装するためにJavaScript(登録商標)ライブラリとドキュメンテーション情報とを与えられる。特に、パブリッシャー・チームは、識別情報エンベロープをサポートするプロプライエタリなpre-bidアダプタとともに、ats.jsライブラリと標準prebid.jsコア・ライブラリとをプル・ダウンする。このシステムは、インストールされると、パブリッシャー・サイトを通してユーザからの入力として電子メール・アドレス(又は、代替実施例では、他のPII)を受信する。ここで、ユーザは、所望のニュース又は他のパブリッシャー・コンテンツのためにパブリッシャー・ウェブサイトにアクセスすると仮定する。ユーザは、この実例では、彼又は彼女のiPhone(登録商標)デバイス上のSafariブラウザを使用して適切なウェブページにナビゲートする。ユーザは、データ共有を許可するための要求を提示され、肯定的に応答する。ユーザは、次いで、所望のコンテンツを提示される。読み取り後、モーダルがスクリーン上をスライド・ダウンし、ユーザに、彼又は彼女の電子メールのインボックスにおいて直接コンテンツ更新を受信するために、彼又は彼女の電子メール・アドレスについて尋ねる。これらの更新を望むユーザは、同意し、パブリッシャー・ホーム・ページに戻る。パブリッシャー・ユーザは、その場合、一般的なプログラマティック広告ソリューションにおける識別情報エンベロープを採用する。
【0020】
ソリューション・プロバイダは、パブリッシャーのウェブサイトのヘッダに配置されるフリー・コードをパブリッシャーに与える。ユーザの識別情報がサイトに与えられると、プロバイダのAPIは、(電子メールなどの)PIIを識別情報トークン(リンクを含んでいるエンベロープ)に変換し、それをユーザのブラウザ上のファーストパーティ・クッキー・コンテキスト中に記憶する。ページ・ロード又は後続のページ訪問時に、ヘッダ・ビッダーはファーストパーティ・クッキーからエンベロープ中のリンクを読み取り、これをSSPに渡す。各SSPは、次いで、符号化されたリンクをDSPに変換するために、(
図1に示されているように)プロバイダの「サイドカー」にリンク・エンベロープを渡す。DSP固有の符号化されたリンクは、プログラマティック広告ビッド要求において、インベントリについての他の情報とともにDSPに渡される。DSPは、その場合、ファーストパーティ・データとサードパーティ・データの両方に結合されたリンクをもつ最適に通知されたビッドを行うことが可能である。
【0021】
見られ得るように、本システム及び方法は、パブリッシャーがパブリッシャーのプロパティに容易に組み込み得るJavaScript(登録商標)ライブラリを与える。適用法によって求められるように承諾が適切に収集されるまで、コードは実行するべきでないが、コードは、ページがユーザによって対話され得るとすぐに実行するべきである。ライブラリは、識別子の「一般的な」ロケーションに関するカスケーディング・スタイル・シート(CSS:cascading style sheets)セレクタの共通セットを参照し得る。たとえば、input[type=text]。パブリッシャーは、ライブラリ・ファイル自体又は追加のセレクタのみのファイルのいずれかにおいて、追加のCSSセレクタを組み込み得る。構成されたCSSセレクタを使用して、システムは、一般的な電子メール正規表現(regex)、たとえば、/^[a-zA-Z0-9.!#$%&’*+/=?^_’{|}~-]+@[a-zA-Z0-9-]+(?:¥.[a-zA-Z0-9-]+)*$/によって定義されているように有効な電子メール・アドレスを含んでいる興味深いオン「サブミット」イベントを監視し得る。有効な電子メール・サブミッション・イベントを認識すると、電子メールは(SHA1アルゴリズムを使用してなど)ハッシュされ、ハッシュを受け取り、
{”envelope”:”AhT2iHFFSriRpMW1oRuKYGcT0DJiLzpyAr3z4SnsCWa4-ae2DqE8ru2fdZjmtLC0Tb8-3g”}
のような、エンベロープをJSONペイロード中で戻すシステムのプロバイダからAPIに対してネットワーク呼が行われる。エンベロープは、次いで、値がその時点で書き込まれたか又は更新されたタイムスタンプとともに、クライアント側のファーストパーティ・ストレージに書き込まれる。prebid.jsアダプタは、この時点で、エンベロープを読み取ることと、それをプログラマティック広告エコシステム中のアド・エクスチェンジで利用可能にすることとを引き継ぐ。
【0022】
構成オプションにより、パブリッシャーは、PIIをセキュアな暗号化されたリンク・エンベロープにどのように及びいつ変換するべきかを命令することが可能になる。ソリューションの特定のインスタンス化をプロバイダに確認し、それを特定のパブリッシャーに関連付けるために、構成オブジェクトにおいてplacementIDが使用されるべきである。ats.jsは、2つの基本動作モード、すなわち、ダイレクトと検出とを有する。ダイレクト・モードでは、パブリッシャーは識別子を直接ATSライブラリに与える。パブリッシャーがユーザ・ログイン情報をすでに有する場合、パブリッシャーは、ユーザ・ログイン情報を直接パブリッシャーの構成に含めることによって、要求によってユーザ・ログイン情報が使用可能であることを保証し得る。ユーザがプロパティ上で識別子を与えることをパブリッシャーが知っているが、それをサプライ側に与えることが可能でない場合(たとえば、Marketo又はMailchimpウィジェットによって与えられるニュースレター・サインアップがある場合など)、プロバイダはDOM(document object model)又はURL(uniform resource locator)駆動型検出方法を使用することができる。ダイレクトを使用して、パブリッシャーはプレーンテキスト電子メール・アドレスを以下のように渡し得る(プロバイダは、ここではLiveRamp社である)。
{
”placementID”:9999,
”email”:”imeyers@liveramp.com” }
さもなければ、1つ又は複数の電子メール・ハッシュが以下のように渡される。
{
”placementID”:9999,
”emailHashes”:[
”b364fe946d9982c6c547d5637645f9c3dd60ca2aa174e551718509d5dee66ab7”, ”b2c0928035d5f521a880381dc7ec85df7b7e06b3”,
”4466aba660dd65e279fb8700f7ff1cb9”
]
}
好ましい実施例では、パブリッシャーは、考え得る最良の(したがって、広告主が接触したいユーザに一致する)識別情報分析を保証するために、プレーンテキスト電子メール・アドレス又は複数のハッシュ・タイプのいずれかをATSに渡す。電子メール・ハッシュが渡される前に、パブリッシャーは、好ましくは、電子メールが正規表現に対して検証されたことを保証し、空白を削除し、アドレス中のすべての文字をダウンケースするべきである。検出が使用された場合、ソリューションは、以下のように、どこで識別子を監視するべきかをソリューションに命令する1つ又は複数の標準CSSセレクタを受け付けるように構成され得る。
{
“placementID」:9999,
“cssSelectors:[
“newsletterSignup」
]
}
代替的に、パブリッシャーは、URLパラメータ中の識別子を監視するようにソリューションに命令することができる。たとえば、ユーザが電子メール通知によってクロックし、https:///example.com/alerts?email_trigger=imeyers@liveramp.comにランドした場合、パブリッシャーは、email_triggerパラメータ中の値を検査するようにソリューションを構成することができる。URL値はdetectionType属性の下で渡されるべきである。URL検出は以下のようであり得る。
{
”placementID”:9999,
”detectionType”:”url”,
”urlParameter”:”email_trigger”
}
【0023】
さらに、あまり一般的に使用されないことが予想される、いくつかの高度な構成オプションがある。デフォルトでは、エンベロープは(生成タイムスタンプ及びバージョン情報とともに)ファーストパーティ・クッキーに書き込まれる。パブリッシャーは、代替的に、storageType属性を変更することによってローカル・ストレージ・オブジェクトに書き込むようにソリューションに命令することができる。
{
”placementID”:9999,
”storageType”:”localStorage”, ”cssSelectors”:[
”input[type=email]”
]
}
パブリッシャーが特定のブラウザ上でATSを実行することを望む場合、それらはブラウザ属性において以下のように識別され得る。
{
”placementID”:9999, ”cssSelectors”:[
”#newsletterSignup” ],
”browsers”:[
”safari”
]
}
デフォルトでは、ソリューションは、最初にロードされたライブラリを利用して動作する。代替的に、検出間隔が指定され得る。これは、たとえば、パブリッシャーが、ユーザの電子メール・アドレスをDOM要素中に取り込むための非同期プロセスを予想する場合に有用である。10秒ごとの検出のための実例は以下のようであり得る。
{
“placementID」:9999,
“cssSelectors」:[
],
“detectionInterval: 10000
}
ソリューションがその上で実行することを試みるであろうページを制限することが望まれる場合、構成においてurlRegexが使用され得る。
{
”placementID”:9999, ”cssSelectors”:[
”input[type=email]” ],
”urlRegex”:”login”
}
デフォルトでは、ソリューションはいかなるライブラリ・イベントをもロギングしないが、特に開発中に、より詳細なログを閲覧することが有用であり得る。
{
”placementID”:9999, ”cssSelectors”:[
”#newsletterSignup” ],
”logging”:”debug”
}
他の可能性のある値は[“info”,“warn”,“error”]である。
【0024】
一般に、呼び出されるであろうats.js関数のみがats.start(config)である。この関数は、それ自体のHTML<script>タグ中に配置され、ats.jsのための<script>タグのすぐ後にパブリッシャーの構成オブジェクトとともに呼び出されるべきである。他の可能な関数呼び出しはats. retrieveEnvelope(callback)であり得、それは、構成されたストレージからエンベロープをフェッチし、コールバック関数は随意である。関数がコールバックなしで呼び出された場合、プロミスが戻される。機能がコールバックありで呼び出された場合、エンベロープ値が戻される。別の可能な関数はats.triggerDetection();である。この関数は、パブリッシャーの構成において指定されたCSSセレクタを用いてDOM要素を走査する。
【0025】
いくつかの実装形態では、ats.jsはprebid.jsに接続するように最適化されるので、先在するオープン・ソースprebid.jsはats.jsとともに使用される。適切に構成されたprebid.jsファイルがダウンロードされると、パブリッシャーは、必要とされる情報をリンク・ユーザIDモジュールに渡すためにpbjs.setConfigを更新するべきである。prebid.jsのための構成は以下に示されている。
pbjs.setConfig({
userSync:{
userIds:[{
name:’identityLink’,
params:{
pid:’9999’ // Set your real identityLink placement ID here },
storage:{
type:’cookie’,
name:’idl_env’,
expires:1
}
}],
syncDelay:5000
}
【0026】
直接アクセスされるJavaScript(登録商標)ライブラリの基礎になるAPIの場合、API呼のためのクエリ・パラメータは、pid(パートナーID番号)と、it(電子メールの識別子タイプ、すなわち、ハッシュされた電子メール、ハッシュされた電話番号など)と、iv(未加工電子メールのハッシュ)と、ct(APIに渡される承諾のタイプ、たとえば、それがGDPRの下で求められるTCFv.1.1又はv2互換承諾文字列であるか否かを示す)と、cv(関連がある承諾文字列値)とを含む。ハッシング法は、例として、MD5、SHA1、及びSHA256を含み得る。好ましくは、すべてのスペース、タブ、及び他の空の文字は処理の前にプレーンテキスト電子メールから削除され、大文字はすべて小文字に変換される。「フェイク」電子メールは識別され、削除される。電話番号の場合、フォーマッティングは、好ましくは、処理の前に削除されるべきである。API呼からの応答は、成功した場合、
{”envelope”:”Ao42jiiUNWfvloyXY887EBn801otRTWYnklvjCtw9REF_TMoMWLkeUvzVmQVZG1q”}
など、識別情報エンベロープを含んでいる簡単なキー/値をもつJSONオブジェクトである。ユーザがオプト・アウトされた場合、コンテンツをもたない異なる応答コードがある。
【0027】
上記で説明した実装形態において、本発明はサードパーティ・クッキーの使用を必要としないが、代替実装形態では、そのような機能が与えられ得る。たとえば、アドレス指定能力を高めるために、代替実装形態は標準の画像マッチ・ピクセルの削除をサポートし得る。この場合、パブリッシャーはサービス・プロバイダにピクセル識別子を要求する。ピクセル識別子が取得されると、これは、以下に与えられる例示的なコードを用いてats.js構成中に与えられ得る。
{
「placementID」: 9999,
「cssSelectors」: [
「input[type=text]」
],
「pixelID」: 12345
}
このコードは、終了</body>タグのすぐ前のスクリプト・タグを削除し、サービス・プロバイダ・サードパーティ・クッキーを従来の様式で設定することを試みる。
【0028】
いくつかの実装形態では、本発明はソーシャル・メディア・ログイン情報と一体化され得る。ソーシャル・ログインは、与えられた情報の有効性において最小の摩擦と高い信頼性をもつ、ユーザを登録するための強力なツールであり得る。たとえば、フェイスブック・プラットフォームとの一体化が望まれる場合について考える。パブリッシャーは、パブリッシャーが、ats.jsとともに使用するためにフェイスブックAPIからユーザ電子メールを取得することを可能にする、フェイスブックJavaScript SDK(software development kit)を使用する可能性がある。パブリッシャーは、以下の実例のようにhtmlコードを使用して「フェイスブックでログ・イン」ボタンを実装し得る。
<a onclock-」onLogin()」>Login with Facebook</a>
その場合、onLogin関数のためのJavaScript(登録商標)コードは以下のようであり得る。
function onLogin() {
FB.login(function(response) {
if (response.authResponse) {
window.FB.api(‘/me?fields=email’, function(response)
{
callATS(response.email);
});
} else {
console.log(‘not logged in…’);
}
}, {scope:‘email’})
}
別の実例として、ユーザを認証するためにGoogleサイン・インを使用するパブリッシャーについて考える。この場合、パブリッシャーは、以下の例示的なJavaScript(登録商標)コードに示されているように、ユーザの電子メール・アドレスを使用してプロバイダのシステムを呼び出すためにそれのonSignIn関数を修正することのみを必要とし得る。
function onSignIn(googleUser) {
var profile = googleUser.getBasicProfile();
var email = profile.getmail());
callATS(email);
}
【0029】
様々な実装形態では、本発明はまた、Googleタグ・マネージャなど、ウェブサイト・タグ・マネージャと一体化され得る。現在実装されているGoogleタグ・マネージャを使用すると、パブリッシャーは、最初にurl、https://tagmanager.google.comに移動し、次いで「新しいタグ」をクリックする。「Untitled Tag」というタグ名は、次いで、「ATS JavaScript」など、作成されるタグを識別するためのものに変更される。ユーザは、次いで、タグ構成セクションをクリックし、「タグ・タイプを選定する」の下で「カスタムHTMLタグ」をクリックする。以下の例示的なHTMLコードが使用され得、パブリッシャーはそれ自体のplacementIDをREPLACE_ME値に置き換える。
<script>
var atsScript = document.createElement(‘script’);
atsScript.onload = function() {
window.ats.start({
「placementID」: REPLACE_ME,
「storageType」:“localStorage」,
「detectionType」:“scrape」,
「cssSelectors」:[
「input[type=text]」,
「input[type=email]」
],
「logging」:“error」
});
};
atsScript.src = ‘https://ats.rlcdn.com/ats.js’;
document.body.appendChild(atsScript);
</script>
パブリッシャーは、次いで、「トリガする」をクリックし、パブリッシャーがats.js実行を接続したいトリガを選択する。一実例では、トリガは、すべてのページ上で起動するように構成され得る。パブリッシャーは、次いで、変更を保存し、「サブミット」をクリックし、次いで「パブリッシャー」をクリックし、随意に、バージョン変更ノートを追加する。
【0030】
いくつかの実装形態では、本発明は、ハッシュされた電子メール・アドレス及び電話番号などの一般的な識別子の代わりに、カスタム識別子(カスタムID)の使用をサポートし得る。この機能を実装するために、マッピング・ファイルがサービス・プロバイダに送られ得る。一実例では、ファイルは、パブリッシャー企業名と、アップロードのタイプと、下線によって区切られたISO8601フォーマットにおける現在の日付とを含んでいるべきである。一実例は「IansCompany_AKP_2020-03-01.tsv」であろう。ファイルのコンテンツは、この実例では、「CID」及び「電子メール・アドレス」と題する、2つのタブ区切りの列である。第1の列は、パブリッシャーがats.jsシステムに入力するユーザIDを含んでいる。第2の列は、SHA-256ハッシュされた電子メール・アドレスを含んでいる。電子メール・アドレスはダウンケースであるべきであり、正確な結果を保証するために、空白はハッシュするより前に削除されるべきである。ファイルはSFTP(SSH File Transfer Protocol)を介してプロバイダに送られ得る。
【0031】
プロバイダが、パブリッシャーの第1のマッピング・ファイルの取り込みの成功を確認すると、パブリッシャーは、次いで、新たに作成されたカスタム識別子のためのats.jsを構成する。プロバイダは、構成中に含まれるべきアカウントIDをパブリッシャーに与える。customerIDRegex中の識別子のための正規表現も含まれるべきである。正規表現により、識別子が予想されるパターンに一致することをats.jsが検証することが可能になる。未加工識別子とともにats.jsを使用することと同様に、パブリッシャーは、識別子を(customerIDとして)直接構成パラメータに渡すか、又はats.jsを検出モードで動作させるかのいずれかを行うことができる。検出が使用される場合、パブリッシャーは、「detectionSubject」:「customerIdentifier」が、detectionTypeなど、何らかの他の必要とされる属性と一緒に渡されることを保証するべきである。サンプル構成カスタムID検出は以下のようになる。
{
「logging」:“debug」,
「placementID」: 9999,
「detectionType」:“url」,
「urlParameter」:“customerid」
「detectionSubject」:“customerIdentifier」,
「customerIDRegex」:“[0-9a-f]{32}¥Z」,
「accountID」:“123456」,
「customerID」:“0d755934-693e-42c7-b04a-761a9c82df60」
}
カスタムIDのダイレクト動作のためのサンプル構成は以下のようになる。
{
「logging」:“debug」,
「placementID」: 9999,
「customerIDRegex」:“[0-9a-f]{32}¥Z」,
「accountID」:“123456」,
「customerID」:“0d755934-693e-42c7-b04a-761a9c82df60」
}
【0032】
いくつかの実装形態では、本発明は、電子メール・ニュースレター製品からURLに渡された電子メールを受け付ける能力を有し得る。概して、電子メールは元の受信者以外の個人に転送され得るので、ユーザからのダイレクト・ログインは、ユーザのために何のデータが処理されるのかの最良の透過性を与え、また、パブリッシャーが正確な識別情報を有することを保証するので、その手法を活用することが好ましい。とはいえ、電子メール・ニュースレター製品からの電子メールを利用することは、しかしながら、それらの電子メール・サービス・プロバイダ(ESP:email service proider)中に識別子ユーザの大量のプールをすでに有するパブリッシャーのために有用であり得る。ats.jsがこれらの識別子を活用することを可能にするために、パブリッシャーは、サイトを訪れるためにユーザがクリック・スルーするときに識別子を渡すように、それの標準ニュースレター又は取引電子メールを修正するべきである。パブリッシャーは、追加のクエリ・パラメータを追加するために新しいリンクを追加し(又は既存のリンクを修正し)、次いで、ユーザの電子メール・アドレスの動的に入力された表現を表すために[電子メール]を追加する。1つの例示的なURLは、https://authenticated-traffic-solution.com?user_id=[email]であり得る。次に、パブリッシャーは、それのキャンペーン・モニターを経由した電子メール・アドレスを検出し、分析するようにats.jsを構成する。パブリッシャーの実際のplacementIDと、リンクをセット・アップするときに使用されるクエリ・パラメータとを使用するために、以下の例示的なJavaScript(登録商標)が使用され、修正され得る。
{
「placementID」:9999,
「storageType」:“localStorage」,
「detectionType」:“url」,
「detectionSubject」:“email」,
「logging」:error」,
「urlParameter」:“user_id」
}
【0033】
電子メール・キャンペーンのためにメールチンプ(mailchimp)が使用される特定の実例では、追加のクエリ・パラメータが、ユーザの電子メール・アドレスの動的に入力された表現に*|EMAIL|*を追加する。例示的なurlは、https://authenticated-traffic-solution.com?user_id=*|email|*であろう。パブリッシャーは、次いで、リンクを更新するために「挿入」をクリックするであろう。プレビューでは、パブリッシャーは、<<Test Email Address>>と入力された電子メール・マクロを見ることになる。稼働中に、このフィールドは受信側の電子メールを入力される。パブリッシャーは、次いで、メールチンプを通して渡された電子メール・アドレスを検出し、分析するようにats.jsを構成し、以下の例示的な構成が使用され得る。
{
「placementID」:9999,
「storageType」:“localStorage」,
「detectionType」:“url」,
「detectionSubject」:“email」,
「logging」:error」,
「urlParameter」:“user_id」
}
【0034】
本明細書で説明するシステム及び方法は様々な実施例においてハードウェアとソフトウェアの任意の組合せによって実装され得る。たとえば、一実施例では、本システム及び方法は、それの各々が、プロセッサに結合されたコンピュータ可読記憶媒体上に記憶されたプログラム命令を実行する1つ又は複数のプロセッサを含む、コンピュータ・システム又はコンピュータ・システムの集合によって実装され得る。プログラム命令は、本明細書で説明された機能を実装し得る。図に示され、本明細書で説明された様々なシステム及び表示は例示的な実装形態を表す。任意の方法の順序は変更され得、様々な要素が追加、修正、又は省略され得る。
【0035】
本明細書で説明するような計算システム又は計算デバイスは、本発明の様々な実装形態の一部を形成する、クラウド・コンピューティング・システム又は非クラウド・コンピューティング・システムのハードウェア部分を実装し得る。コンピュータ・システムは、限定はしないが、コモディティ・サーバ、パーソナル・コンピュータ・システム、デスクトップ・コンピュータ、ラップトップ又はノートブック・コンピュータ、メインフレーム・コンピュータ・システム、ハンドヘルド・コンピュータ、ワークステーション、ネットワーク・コンピュータ、コンシューマ・デバイス、アプリケーション・サーバ、ストレージ・デバイス、電話、携帯電話、又は、一般に、任意のタイプの計算ノード(computing node)、計算ノード(compute node)、計算デバイス(compute device)、及び/又は計算デバイス(computing device)を含む、様々なタイプのデバイスのいずれかであり得る。計算システムは、入出力(I/O:input/output)インターフェースを介してシステム・メモリに結合された、(それらのいずれかが、シングルスレッド又はマルチスレッドであり得る複数の処理コアを含み得る)1つ又は複数のプロセッサを含む。コンピュータ・システムは、I/Oインターフェースに結合されたネットワーク・インターフェースをさらに含み得る。
【0036】
様々な実施例では、コンピュータ・システムは、1つのプロセッサを含むシングル・プロセッサ・システムか、又は複数のプロセッサを含むマルチプロセッサ・システムであり得る。プロセッサは、計算命令を実行することが可能な任意の好適なプロセッサであり得る。たとえば、様々な実施例では、それらは、様々な命令セット・アーキテクチャのいずれかを実装する汎用プロセッサ又は組込みプロセッサであり得る。マルチプロセッサ・システムにおいて、プロセッサの各々は、必ずしもそうであるとは限らないが、一般的に同じ命令セットを実装し得る。コンピュータ・システムはまた、ローカル・エリア・ネットワーク、ワイド・エリア・ネットワーク、又はインターネットなど、通信ネットワークを介して他のシステム及び/又は構成要素と通信するための1つ又は複数のネットワーク通信デバイス(たとえば、ネットワーク・インターフェース)を含む。たとえば、計算デバイス上で実行しているクライアント・アプリケーションは、様々なサブシステムにおいて実装されるようなクラウド・コンピューティング又は非クラウド・コンピューティング環境において、本明細書で説明されたシステムの構成要素のうちの1つ又は複数を実装する単一のサーバ又はサーバのクラスタ上で実行しているサーバ・アプリケーションと通信するために、ネットワーク・インターフェースを使用し得る。別の実例では、コンピュータ・システム上で実行しているサーバ・アプリケーションのインスタンスは、他のコンピュータ・システム上に実装され得るアプリケーションの他のインスタンスと通信するためにネットワーク・インターフェースを使用し得る。
【0037】
計算デバイスはまた、1つ又は複数の永続ストレージ・デバイス及び/又は1つ又は複数のI/Oデバイスを含む。様々な実施例では、永続ストレージ・デバイスは、ディスク・ドライブ、テープ・ドライブ、固体メモリ、他の大容量ストレージ・デバイス、又は任意の他の永続ストレージ・デバイスに対応し得る。コンピュータ・システム(又は分散型アプリケーション又はその上で動作しているオペレーティング・システム)は、要求通りに、永続ストレージ・デバイス中に命令及び/又はデータを記憶し得、必要に応じて、記憶された命令及び/又はデータを取り出し得る。たとえば、いくつかの実施例では、コンピュータ・システムは制御プレーン又は制御システムの1つ又は複数のノードを実装し得、永続ストレージは、そのサーバ・ノードに取り付けられたSSD(solid-state drive)を含み得る。複数のコンピュータ・システムは、同じ永続ストレージ・デバイスを共有し得るか、又は、永続ストレージ・デバイスのプール中のデバイスが同じ又は異なるストレージ技術を表す、永続ストレージ・デバイスのプールを共有し得る。
【0038】
コンピュータ・システムは、1つ又は複数のプロセッサによってアクセス可能なコード/命令及びデータを記憶し得る1つ又は複数のシステム・メモリを含む。システム・メモリは、たとえばアクセス速度に基づいてメモリ中の情報をスワップするように設計されたシステム中に複数のレベルのメモリ及びメモリ・キャッシュを含み得る。インターリービング及びスワッピングは仮想メモリ実装における永続ストレージに拡張し得る。メモリを実装するために使用される技術は、例として、スタティック・ランダムアクセス・メモリ(RAM:random-access memory)、ダイナミックRAM、読取り専用メモリ(ROM:read-only memory)、不揮発性メモリ、又はフラッシュ型メモリを含み得る。永続ストレージと同様に、複数のコンピュータ・システムは同じシステム・メモリを共有し得るか、又はシステム・メモリのプールを共有し得る。1つ又は複数のシステム・メモリは、本明細書で説明されたルーチンを実装するために1つ又は複数のプロセッサによって実行可能であるプログラム命令を含んでいることがある。様々な実施例では、プログラム命令は、バイナリ、アセンブリ言語、Java(登録商標)などの任意のインタープリタ型言語、C/C++などのコンパイラ型言語、又はそれの任意の組合せにおいて符号化され得る。ここで与えられた特定の言語は例にすぎない。いくつかの実施例では、プログラム命令は複数の別個のクライアント、サーバ・ノード、及び/又は他の構成要素を実装し得る。
【0039】
いくつかの実装形態では、プログラム命令は、UNIX(登録商標)、LINUX、ソラリス(登録商標)、MacOS(登録商標)、又はMicrosoft Windows(登録商標)など、様々なオペレーティング・システムのいずれかであり得る、オペレーティング・システム(図示せず)を実装するために実行可能な命令を含み得る。プログラム命令のいずれか又はすべては、様々な実装形態によるプロセスを実行するようにコンピュータ・システム(又は他の電子デバイス)をプログラムするために使用され得る、その上に命令を記憶した非一時的コンピュータ可読記憶媒体を含み得るコンピュータ・プログラム製品又はソフトウェアとして与えられ得る。非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、機械(たとえば、コンピュータ)によって読み取り可能な形態(たとえば、ソフトウェア、処理アプリケーション)において情報を記憶するための任意の機構を含み得る。概して、非一時的コンピュータアクセス可能媒体は、磁気又は光媒体、たとえば、I/Oインターフェースを介してコンピュータ・システムに結合されたディスク又はDVD/CD-ROMなど、コンピュータ可読記憶媒体又はメモリ媒体を含み得る。非一時的コンピュータ可読記憶媒体はまた、コンピュータ・システムのいくつかの実施例中にシステム・メモリ又は別のタイプのメモリとして含まれ得るRAM又はROMなど、任意の揮発性又は不揮発性媒体を含み得る。他の実装形態では、プログラム命令は、ネットワーク・インターフェースを介して実装され得るなど、ネットワーク及び/又はワイヤード又はワイヤレス・リンクなどの通信媒体を介して伝達される(たとえば、搬送波、赤外線信号、デジタル信号など)の光、音響又は他の形態の伝搬信号を使用して通信され得る。ネットワーク・インターフェースは、他のコンピュータ・システム又は任意のタイプの外部電子デバイスを含み得る他のデバイスとインターフェースするために使用され得る。一般に、システム・メモリ、永続ストレージ、及び/又はネットワークを通してアクセス可能な他のデバイス上のリモート・ストレージは、データ・ブロック、データ・ブロックのレプリカ、データ・ブロックに関連付けられたメタデータ及び/又はそれらの状態、データベース構成情報、及び/又は本明細書で説明するルーチンを実装する際に使用可能な任意の他の情報を記憶し得る。
【0040】
いくつかの実装形態では、I/Oインターフェースは、ネットワーク・インターフェース又は他の周辺インターフェースを通して含む、システム中のプロセッサと、システム・メモリと、任意の周辺デバイスとの間のI/Oトラフィックを協調させ得る。いくつかの実施例では、I/Oインターフェースは、1つの構成要素(たとえば、システム・メモリ)からのデータ信号を、別の構成要素(たとえば、プロセッサ)によって使用するために好適なフォーマットに変換するための任意の必要なプロトコル、タイミング又は他のデータ変換を実行し得る。いくつかの実施例では、I/Oインターフェースは、たとえば、周辺構成要素相互接続(PCI:Peripheral Component Interconnect)バス規格又はユニバーサル・シリアル・バス(USB:Universal Serial Bus)規格の変形態など、様々なタイプの周辺バスを介して取り付けられるデバイスのためのサポートを含み得る。また、いくつかの実施例では、システム・メモリへのインターフェースなど、I/Oインターフェースの機能の一部又は全部はプロセッサに直接組み込まれ得る。
【0041】
ネットワーク・インターフェースは、コンピュータ・システムと、たとえば、(1つ又は複数のストレージ・システム・サーバ・ノード、1次ノード、読取り専用ノード、及び/又は本明細書で説明したデータベース・システムのクライアントを実装し得る)他のコンピュータ・システムなど、ネットワークに取り付けられた他のデバイスとの間でデータが交換されることを可能にし得る。さらに、I/Oインターフェースはコンピュータ・システムと様々なI/Oデバイス及び/又はリモート・ストレージとの間の通信を可能にし得る。入出力デバイスは、いくつかの実施例では、1つ又は複数のディスプレイ端末、キーボード、キーパッド、タッチパッド、走査デバイス、音声認識デバイス又は光学認識デバイス、又は1つ又は複数のコンピュータ・システムによってデータを入力する又は取り出すために好適な任意の他のデバイスを含み得る。これらは、特定のコンピュータ・システムに直接接続し得るか、又は、一般に、クラウド・コンピューティング環境、グリッド計算環境、又は複数のコンピュータ・システムを伴う他のシステム中の複数のコンピュータ・システムに接続し得る。コンピュータ・システムと通信している複数の入出力デバイスが存在し得るか、又はコンピュータ・システムを含む分散型システムの様々なノード上に分散され得る。本明細書で説明したユーザ・インターフェースは、CRTディスプレイ、LCDディスプレイ、LEDディスプレイ、及び他のディスプレイ技術を含み得る、様々なタイプのディスプレイ・スクリーンを使用して、ユーザに見え得る。いくつかの実装形態では、入力は、タッチスクリーン技術を使用してディスプレイによって受信され得、他の実装形態では、入力は、キーボード、マウス、タッチパッド、又は他の入力技術、又はこれらの技術の任意の組合せを通して受信され得る。
【0042】
いくつかの実施例では、同様の入出力デバイスはコンピュータ・システムとは別個であり得、ネットワーク・インターフェースを介してなど、ワイヤード又はワイヤレス接続を介してコンピュータ・システムを含む分散型システムの1つ又は複数のノードと対話し得る。ネットワーク・インターフェースは、一般的に、1つ又は複数のワイヤレス・ネットワーキング・プロトコル(たとえば、Wi-Fi/IEEE802.11、又は別のワイヤレス・ネットワーキング規格)をサポートし得る。ネットワーク・インターフェースは、たとえば他のタイプのイーサネット(登録商標)・ネットワークなど、任意の好適なワイヤード又はワイヤレス一般データネットワークを介して通信をサポートし得る。さらに、ネットワーク・インターフェースは、アナログ音声ネットワーク又はデジタル・ファイバー通信ネットワークなど、電気通信/テレフォニー・ネットワークを介して、ファイバー・チャネルSAN(storage area network)などストレージ・エリア・ネットワークを介して、又は任意の他の好適なタイプのネットワーク及び/又はプロトコルを介して通信をサポートし得る。
【0043】
本明細書で説明した分散型システム実施例のいずれか、又はそれらの構成要素のいずれかは、クラウド・コンピューティング環境における1つ又は複数のネットワークベース・サービスとして実装され得る。たとえば、データベース・システムのデータベース階層内の読取り書込みノード及び/又は読取り専用ノードは、本明細書で説明した分散型ストレージ・システムをネットワークベース・サービスとしてクライアントに採用するデータベース・サービス及び/又は他のタイプのデータ・ストレージ・サービスを提示し得る。いくつかの実施例では、ネットワークベース・サービスは、ネットワークを介した相互動作可能なマシンツーマシン対話をサポートするように設計されたソフトウェア及び/又はハードウェア・システムによって実装され得る。ウェブ・サービスは、ウェブ・サービス記述言語(WSDL:Web Services Description Language)など、機械処理可能なフォーマットで記述されたインターフェースを有し得る。他のシステムは、ネットワークベース・サービスのインターフェースの説明によって規定された様式でネットワークベース・サービスと対話し得る。たとえば、ネットワークベース・サービスは、他のシステムが呼び出し得る様々な動作を定義し得、他のシステムが様々な動作を要求するときにそれに準拠することが期待され得る、特定のアプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)を定義し得る。
【0044】
様々な実施例では、ネットワークベース・サービスは、ネットワークベース・サービス要求に関連付けられたパラメータ及び/又はデータを含むメッセージの使用によって要求又は呼び出され得る。そのようなメッセージは、拡張可能マークアップ言語(XML:Extensible Markup Language)など特定のマークアップ言語に従ってフォーマットされ得、及び/又はシンプル・オブジェクト・アクセス・プロトコル(SOAP:Simple Object Access Protocol)などのプロトコルを使用してカプセル化され得る。ネットワークベース・サービス要求を実行するために、ネットワークベース・サービス・クライアントは、要求を含むメッセージをアセンブリし、そのメッセージを、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)などのインターネットベース・アプリケーション・レイヤ転送プロトコルを使用して、ウェブ・サービスに対応するアドレス指定可能なエンドポイント(たとえば、ユニフォーム・リソース・ロケータ(URL))に伝達し得る。いくつかの実施例では、ネットワークベース・サービスは、メッセージベースの技法ではなくレプレゼンテーショナル・ステート・トランスファ(REST:Representational State Transfer)技法を使用して実装され得る。たとえば、REST技法に従って実装されたネットワークベース・サービスは、PUT、GET、又はDELETEなど、HTTPメソッドに含まれるパラメータを介して呼び出され得る。
【0045】
別段に明記されていない限り、本明細書で使用するすべての技術用語及び科学用語は、本発明が属する技術分野における当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書で説明したものと同様の又は等価な任意の方法及び材料も本発明の実施又は試験において使用され得るが、本明細書では、限られた数の例示的な方法及び材料について説明した。本明細書における発明的概念から逸脱することなく、はるかに多い改変が可能であることが当業者に明らかになろう。
【0046】
本明細書で使用するすべての用語はコンテキストと一致する最も広い可能な様式で解釈されるべきである。特に、「含む(comprise)」及び「含む(comprising)」という用語は、非排他的な様式で、要素、構成要素、又はステップを指すと解釈されるべきであり、参照された要素、構成要素、又はステップは、明確に参照されていない他の要素、構成要素、若しくはステップと存在するか、又は利用されるか、又は組み合わせられ得ることを示す。本明細書でマーカッシュ・グループ又は他のグループ化が使用されるとき、グループのすべての個々のメンバー、並びにグループの可能なすべての組合せ及びサブ副組合せは本開示中に個別に含まれるものとする。本明細書で範囲が述べられているとき、本開示は、特に、その範囲中のすべての点とその範囲内のすべての副範囲とを含むものとする。本明細書で引用されたすべての参考文献は、本明細書の開示との不一致がない限り、参照により本明細書に組み込まれる。
【0047】
本発明については、例示的なものにすぎず、後続の非仮特許出願における特許請求の範囲によってのみ限定される本発明の全範囲を限定するものではない、いくつかの好ましい実施例及び代替実施例を参照しながら説明した。
【手続補正書】
【提出日】2020-12-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パブリッシャー・インベントリをエクスチェンジに接続するためのシステムであって、
a.識別情報グラフであって、前記識別情報グラフが、人と、そのような人に一意に関連付けられたリンクとに関するデータをそれぞれ含む複数のノードを含み、前記識別情報グラフが、個人的に識別可能な情報(PII)のアイテムを受信することと、PIIの前記アイテムに一致する人について前記複数のノードを検索することと、PIIの前記アイテムに一致する前記人に対応する前記リンクを戻すこととを行うように構成された、識別情報グラフと、
b.認識サブシステムであって、前記認識サブシステムが、
i.パブリッシャー・サーバからPIIの前記アイテムを受信することと、
ii.PIIの前記アイテムを前記識別情報グラフに送ることと、
iii.前記識別情報グラフから、PIIの前記アイテムに対応する前記人のための前記リンクを再び受信することと、
iv.前記リンクと、暗号化許可を含むメタデータのセットとを含んでいるエンベロープを作成することと、
v.
前記エンベロープを含むファーストパーティ・クッキーを作成することと、
vi.前記エンベロープを前記パブリッシャーに送ることと
を行うように構成された、認識サブシステムと、
c.サイドカー・サブシステムであって、前記サイドカー・サブシステムが、前記ファーストパーティ・クッキーから前記リンクを含んでいる前記エンベロープを受信することと、暗号化されたリンクを出力することとを行うように構成され、前記暗号化されたリンクが、前記エンベロープ中のメタデータの前記セット中の前記暗号化許可に従って前記サイドカー・サブシステムによって暗号化される、サイドカー・サブシステムと
を含む、システム。
【請求項2】
前記認識サブシステムが、PIIの前記アイテムを前記識別情報グラフに送る前にPIIの前記アイテムをハッシュするようにさらに構成された、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記認識サブシステムが、ユーザ・ブラウザ上で前記ファーストパーティ・クッキーを設定するようにさらに構成された、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記サイドカーが、前記エンベロープ中の前記リンクを復号するようにさらに構成された、請求項
3に記載のシステム。
【請求項5】
前記サイドカーが、複数のデマンドサイド・プラットフォーム(DSP)
のうちの1つに前記暗号化されたリンクを出力するようにさらに構成された、請求項
4に記載のシステム。
【請求項6】
前記サイドカーが、前記複数のDSPの各々について異なる様式で
前記暗号化されたリンクを符号化するようにさらに構成され、それにより、DSPが、プライバシー保護を無効にするためにリンクを共有し得ない、請求項
5に記載のシステム。
【請求項7】
前記サイドカーがリアルタイムで動作する、請求項
4に記載のシステム。
【請求項8】
前記サイドカーが、人がアクティビティの遅延に気づかないほど十分に迅速に動作するように構成された、請求項4に記載のシステム。
【請求項9】
前記認識サブシステムが、前記エンベロープを暗号化するようにさらに構成された、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
パブリッシャー・デジタル・プロパティを含むパブリッシャー・ウェブ・サーバをさらに含む、請求項
3に記載のシステム。
【請求項11】
ユーザ計算デバイスをさらに備え、前記ユーザ計算デバイスが、パブリッシャー・ユーザ・データ・セットを受信するように構成されたデジタル・ストレージ・エリアを備える、請求項
10に記載のシステム。
【請求項12】
前記パブリッシャー・ユーザ・データ・セットがファーストパーティ・クッキーを含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
パブリッシャー・インベントリをエクスチェンジに接続するための方法であって、
a.人に関するPIIのアイテムを受信するステップと、
b.PIIの前記アイテムに一致する前記識別情報グラフ中のノードについて識別情報グラフを検索するステップと、
c.前記一致したノードから、前記人に一意に関連付けられたリンクを戻すステップと、
d.前記人によって動作させられるデバイス上でパブリッシャー・ユーザ・データ・アイテムを設定するステップであって、前記パブリッシャー・ユーザ・データ・アイテムが、
前記リンクと、暗号化許可を含むメタデータのセットとを含むエンベロープを含むファーストパーティ・クッキーである、パブリッシャー・ユーザ・データ・アイテムを設定するステップと、
e.前記デバイス上で前記パブリッシャー・ユーザ・データ・アイテムを設定してからしばらく後に、前記エンベロープとメタデータの前記セットとを取り出すために前記ファーストパーティ・クッキーを読み取るステップと、
f.暗号化されたリンクを生成するステップであって、前記暗号化されたリンクが、前記エンベロープ中のメタデータの前記セット中の前記暗号化許可に従ってサイドカー・サブシステムによって暗号化される、暗号化されたリンクを生成するステップと、
g.前記暗号化されたリンクを複数のデマンドサイド・プラットフォーム(DSP)のうちの1つに送るステップであって、メタデータの前記セット中の前記暗号化許可が前記複数のDSPのうちの特定の1つに適合された、前記暗号化されたリンクを複数のデマンドサイド・プラットフォーム(DSP)のうちの1つに送るステップと
を含む、方法。
【請求項14】
PIIの前記アイテムに一致する前記識別情報グラフ中の前記ノードについて前記識別情報グラフを検索する前に、PIIの前記アイテムをハッシュするステップをさらに含む、請求項
13に記載の方法。
【請求項15】
前記エンベロープを暗号化するステップをさらに含む、請求項
13に記載の方法。
【請求項16】
前記リンクがそれに送られる、前記複数のDSPの各DSPについて異なるように前記リンクを符号化するステップをさらに含む、請求項
13に記載の方法。
【請求項17】
前記リンクを取り出すために前記エンベロープを読み取る前記ステップがリアルタイムで実行される、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
前記リンクを取り出すために前記エンベロープを読み取る前記ステップが、前記人がそのようなステップによって生じる遅延に気づかないほど十分に短い時間で実行される、請求項
17に記載の方法。
【請求項19】
前記デバイスからの第1の要求に応答して、前記デバイスにおいて前記人に第1のデジタル・プロパティを提示するステップをさらに含む、請求項
17に記載の方法。
【請求項20】
前記第1のデジタル・プロパティにおいて前記デバイスを通して前記人からPIIの前記アイテムを受信するステップをさらに含む、請求項
17に記載の方法。
【請求項21】
前記第1のデジタル・プロパティにおいて前記デバイスを通して前記人からPIIの前記アイテムを受信する前記ステップの前に、ユーザ承諾を要求するステップをさらに含む、請求項
20に記載の方法。
【請求項22】
PIIの前記アイテムが電子メール・アドレス又は電話番号のいずれかである、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
PIIの前記アイテムが、個別識別情報を含むカスタム識別子である、請求項
21に記載の方法。
【請求項24】
前記デバイスからの第2の要求に応答して前記デバイスにおいて前記人に第2のデジタル・プロパティを提示するステップであって、前記第1のデジタル・プロパティが前記第2のデジタル・プロパティとは異なる、前記人に第2のデジタル・プロパティを提示するステップをさらに含む、請求項
20に記載の方法。
【請求項25】
前記第2のデジタル・プロパティを訪れている間に前記人の前記デバイスにデジタル広告をサービスするステップをさらに含み、前記デジタル広告が、前記人の識別情報に基づいて複数の可能なデジタル広告から選択される、請求項
23に記載の方法。
【請求項26】
パブリッシャー・インベントリをエクスチェンジに接続するための方法であって、
a.第1のパブリッシャー・サーバにおいて、個人的に識別可能な情報(PII)のアイテムのための入力エリアを含むコンシューマ・デバイスにおいてユーザ・インターフェースを表示するステップと、
b.前記ユーザ・インターフェースからPIIの前記アイテムを受信するステップと、
c.PIIの前記アイテムを暗号化するステップと、
d.前記コンシューマ・デバイス上でファーストパーティ・クッキーを設定するステップであって、前記ファーストパーティ・クッキーがPIIの前記暗号化されたアイテムを含む、ファーストパーティ・クッキーを設定するステップと、
e.前記コンシューマ・デバイス上で前記ファーストパーティ・クッキーを設定するステップに続いて、第2のパブリッシャー・サーバにおいて前記ファーストパーティ・クッキーを読み取るステップと、
f.複数のノードを含む識別情報グラフを検索し、前記ファーストパーティ・クッキー中のPIIの前記暗号化されたアイテムに一致する前記識別情報グラフ中の前記複数のノードのうちの1つを識別するステップと、
g.前記ファーストパーティ・クッキー中の前記リンクに一致する前記識別情報グラフ中の前記複数のノードのうちの前記1つにおけるデータに基づいて、複数の可能なデジタル広告から1つのデジタル広告を選択するステップと、
h.前記コンシューマ・デバイスにおいて前記デジタル広告を表示するステップと
を含む、方法。
【請求項27】
PIIの前記暗号化されたアイテムをプログラマティック広告エコシステム中の複数のデマンド・サイド・プラットフォーム(DSP)の各々に送るステップをさらに含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記コンシューマ・デバイス上でファーストパーティ・クッキーを設定する前記ステップがリアルタイムで実行される、請求項26に記載の方法。
【請求項29】
PIIの前記アイテムが電子メール・アドレスである、請求項26に記載の方法。
【請求項30】
パブリッシャー・インベントリをエクスチェンジに接続するための認識システムであって、
a.識別情報グラフであって、前記識別情報グラフが、人に関するデータをそれぞれ含む複数のノードを含み、前記識別情報グラフが、暗号化された個人的に識別可能な情報(PII)のアイテムを受信し、前記暗号化されたPIIのアイテムに一致するノードについて前記複数のノードを検索するように構成された、識別情報グラフと、
b.認識サブシステムであって、前記認識サブシステムが、
i.暗号化されたPIIの前記アイテムを受信することと、
ii.暗号化されたPIIの前記アイテムを前記識別情報グラフに送ることと、
iii.前記識別情報グラフから、暗号化されたPIIの前記アイテムに一致する前記ノードからのデータを再び受信することと、
iv.暗号化されたPIIの前記アイテムを含むファーストパーティ・クッキーを作成することと
を行うように構成された、認識サブシステムと
を含む、システム。
【請求項31】
パブリッシャー・サーバをさらに備え、前記パブリッシャー・サーバが、暗号化されたPIIの前記アイテムを前記認識サブシステムに送るように構成された、請求項30に記載のシステム。
【請求項32】
前記パブリッシャー・サーバが、クライアント・デバイス上に前記ファーストパーティ・クッキーを設定するようにさらに構成された、請求項31に記載のシステム。
【請求項33】
前記パブリッシャー・サーバが、前記クライアント・デバイス上にデジタル広告を表示するようにさらに構成された、請求項32に記載のシステム。
【請求項34】
前記パブリッシャー・サーバが、暗号化されていないPIIのアイテムのためのエントリ・エリアをもつ前記デジタル・プロパティ上でユーザ・インターフェースを与え、暗号化されていないPIIの前記アイテムを受信すると、暗号化されたPIIの前記アイテムを作成するために、暗号化されていないPIIの前記アイテムを暗号化するようにさらに構成された、請求項33に記載のシステム。
【請求項35】
暗号化されていないPIIの前記アイテムが電子メール・アドレスである、請求項34に記載のシステム。
【国際調査報告】