(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-02
(54)【発明の名称】食用ソフトロボットシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
A63G 31/00 20060101AFI20221026BHJP
A23G 3/02 20060101ALN20221026BHJP
【FI】
A63G31/00
A23G3/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022513528
(86)(22)【出願日】2020-08-24
(85)【翻訳文提出日】2022-02-28
(86)【国際出願番号】 US2020047599
(87)【国際公開番号】W WO2021041297
(87)【国際公開日】2021-03-04
(32)【優先日】2019-08-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-10-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-08-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511077292
【氏名又は名称】ユニバーサル シティ スタジオズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100196612
【氏名又は名称】鎌田 慎也
(72)【発明者】
【氏名】クラウトハマー アキヴァ メイア
(72)【発明者】
【氏名】ハンフリーズ キンバリー アン
(72)【発明者】
【氏名】ジェロミン アーロン チャンドラー
(72)【発明者】
【氏名】ハーツラー エラム ケヴィン
(72)【発明者】
【氏名】ガルニエ ティモシー フィッツジェラルド
【テーマコード(参考)】
4B014
【Fターム(参考)】
4B014GB06
4B014GB07
4B014GE09
4B014GG07
4B014GK03
4B014GK05
4B014GL04
4B014GL09
4B014GL10
4B014GT20
4B014GU24
(57)【要約】
食用ソフトロボットシステムは、食用膨張可能物体を展示及び/又は対話するために使用できる。一実施形態では、食用膨張可能物体は、内部区画に流体を受けるように構成されている。食用膨張可能物体は、コンテナに可逆的に結合することができ、食用膨張可能物体をコンテナに結合することは、食用膨張可能物体のポートを流体導管に整合させて、内部区画を流体導管に流体結合することを含む。食用ソフトロボットシステムの制御システムは、流体導管を介して内部区画との間での流体の流れを起動することによって、内部区画の膨張を調整する命令を受けるように構成されており、内部区画の膨張を調整することによって、食用膨張可能物体がコンテナ上又はコンテナ内で作動する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
食用ソフトロボットシステムであって、
食用材料から少なくとも部分的に形成され、流体を受けるように構成された内部区画を含む少なくとも1つの食用膨張可能物体と、
前記システムのパラメータを示すセンサデータを生成するように構成された1又は2以上のセンサと、
前記少なくとも1つの食用膨張可能物体に結合された制御システムと、
を含み、前記制御システムは、
前記1又は2以上のセンサからセンサデータを受け取り、
前記センサデータに基づいて、前記内部区画の内外に流体を送ることにより、前記少なくとも1つの食用膨張可能物体の膨張を調整し、
前記センサデータに基づいて、1又は2以上の特殊効果を起動する、
ように構成される、
食用ソフトロボットシステム。
【請求項2】
前記制御システムは、前記少なくとも1つの食用膨張可能物体に結合された流体制御システムを含み、前記流体制御システムは、前記膨張を調整するために、前記少なくとも1つの食用膨張可能物体に形成されたオープンポートを介して前記内部区画に流体を送るように構成される、請求項1に記載の食用ソフトロボットシステム。
【請求項3】
前記制御システムは、前記少なくとも1つの食用膨張可能物体又は前記少なくとも1つの食用膨張可能物体を保持するコンテナに結合された効果制御システムを含み、前記効果制御システムは、前記センサデータに基づいて、光、温度、及び/又はオーディオ/ビジュアル効果を起動させるように構成される、請求項1に記載の食用ソフトロボットシステム。
【請求項4】
前記1又は2以上のセンサは近接センサを含み、前記制御システムは、前記センサデータがユーザの近接度を示していることに基づいて前記少なくとも1つの食用膨張可能物体のアニメーションを開始するために前記流体制御システムを起動するように構成される、請求項1に記載の食用ソフトロボットシステム。
【請求項5】
前記アニメーションは、前記内部区画の複数の膨張調整を含む、請求項4に記載の食用ソフトロボットシステム。
【請求項6】
前記1又は2以上の特殊効果は、前記アニメーションと協働されている、請求項5に記載の食用ソフトロボットシステム。
【請求項7】
前記1又は2以上の特殊効果の起動を制御するように構成された特殊効果システムを含み、前記特殊効果システムは、前記少なくとも1つの食用膨張可能物体の内部区画に提供される流体を加熱又は冷却するように構成される、請求項1の食用ソフトロボットシステム。
【請求項8】
前記少なくとも1つの食用膨張可能物体の食用膨張可能物体は、
前記食用膨張可能物体の外面における開口部から前記食用膨張可能物体の内部区画に延びるポート又はバルブと、
前記開口部の周りに配置され、前記食用膨張可能物体の外面内に形成された凹部を含むガスケットと、
を含む、請求項1に記載の食用ソフトロボットシステム。
【請求項9】
前記食用膨張可能物体が配置される取付面を含み、前記取付面は、前記取付面を通って延び、1又は2以上の流体源との間での流体の流れを可能にするように構成された複数の通路を含み、前記複数の通路のうちの第2の通路が前記バルブと整列しているときに、前記複数の通路のうちの少なくとも第1の通路が、前記ガスケットと整列するように配置され、前記制御システムは、前記第2の通路を介して前記内部区画に流体を流しながら、前記第1の通路を介して真空を引くように構成される、請求項8に記載の食用ソフトロボットシステム。
【請求項10】
食用膨張可能物体ディスプレイシステムであって、
前記食用膨張可能物体の内部区画において流体を受けるように構成された食用膨張可能物体と、
前記食用膨張可能物体が可逆的に結合されるコンテナであって、前記食用膨張可能物体の前記コンテナへの可逆的結合は、流体導管が前記内部区画に流体結合されるように前記流体導管に可逆的に結合される前記食用膨張可能物体の整列ポートを含む、コンテナと、
前記流体導管を介して前記内部区画との間の流体の流れを起動することにより、前記内部区画の膨張を調整する命令を受けるように構成された制御システムであって、前記内部区画の膨張を調整することにより、前記食用膨張可能物体が前記コンテナ上又は前記コンテナ内で作動する、
食用膨張可能物体ディスプレイシステム。
【請求項11】
前記コンテナは、前記1又は2以上の食用膨張可能物体を保持するように構成されたトレイを含む、請求項10に記載の食用膨張可能物体ディスプレイシステム。
【請求項12】
前記可逆的結合は、前記ポートに挿入されたテザーを含み、前記テザーは、前記流体導管を含む、請求項10に記載の食用膨張可能物体ディスプレイシステム。
【請求項13】
前記制御システムは、前記食用膨張可能物体が作動している間、前記コンテナの特殊効果を起動させるように構成される、請求項10に記載の食用膨張可能物体ディスプレイシステム。
【請求項14】
前記食用膨張可能物体の外面との接触を感知し、前記感知に基づいて前記制御システムに命令を送るように構成されたセンサを含む、請求項10に記載の食用膨張可能物体ディスプレイシステム。
【請求項15】
前記制御システムは、前記作動の前又は作動の間に前記食用膨張可能物体を加熱するように構成される、請求項10に記載の食用膨張可能物体ディスプレイシステム。
【請求項16】
前記制御システムは、噴霧効果を引き起こすために放出バルブを介して前記内部区画において流体を放出するように構成される、請求項10に記載の食用膨張可能物体ディスプレイシステム。
【請求項17】
食用ソフトロボットシステムであって、
アレイ状に配置された複数の要素を含むインタラクティブ面であって、前記複数の要素は、流体導管要素、センサ要素、及び効果要素を含む、インタラクティブ面と、
前記インタラクティブ面上に配置された複数の食用膨張可能物体であって、各食用膨張可能物体は、前記複数の要素のうち少なくとも1つの要素と接触している、複数の食用膨張可能物体と、
前記複数の食用膨張可能物体のうちの少なくとも1つの食用膨張可能物体の内部区画の膨張を調整することによって、前記複数の食用膨張可能物体のうちの少なくとも1つの食用膨張可能物体を作動させるように前記複数の要素の起動を制御するように構成された制御システムと、
含む、食用ソフトロボットシステム。
【請求項18】
前記複数の要素は、少なくとも幾つかの隣接する要素が互いに異なるようにアレイ状に配置される、請求項17に記載の食用ソフトロボットシステム。
【請求項19】
前記効果要素は、少なくとも1つの加熱要素を含み、前記制御システムは、前記複数の食用膨張可能物体の個々の食用膨張可能物体と接触したときに、前記少なくとも1つの加熱要素を起動させて、前記個々の食用膨張可能物体を前記インタラクティブ面に固着させるように構成される、請求項17に記載の食用ソフトロボットシステム。
【請求項20】
食用膨張可能物体ディスプレイシステムであって、
前記食用膨張可能物体の閉じた内部区画に流体を保持する食用膨張可能物体と、
前記食用膨張可能物体が展示されるコンテナと、
コンテナの内部に延びる流体導管と、
前記食用膨張可能物体が前記コンテナ内で作動するように、前記流体導管を介して前記コンテナの内部との間で流体の流れを起動するように構成されたポンプと、
を含む、食用膨張可能物体ディスプレイシステム。
【請求項21】
前記コンテナは、複数の食用膨張可能物体を含むバルクコンテナである、請求項20に記載の食用膨張可能物体ディスプレイシステム。
【請求項22】
前記ポンプに流体の流れを起動させるように命令するコントローラを含む、請求項20に記載の食用膨張可能物体ディスプレイシステム。
【請求項23】
前記コントローラは、前記食用膨張可能物体を前記コンテナ内で作動させるために、正圧サイクルと負圧サイクルとの間で前記ポンプを循環させる、請求項22に記載の食用膨張可能物体ディスプレイシステム。
【請求項24】
ユーザの近接度又は前記コンテナとの接触を示す信号を生成するセンサを含み、前記コントローラは、前記信号に応答して前記コンテナの内部に正圧を作り出すように前記ポンプに命令する、請求項22に記載の食用膨張可能物体ディスプレイシステム。
【請求項25】
前記コンテナは、前記コンテナの内部へのアクセスを提供するリッド又はドアを備え、前記信号は、前記リッド又はドアとのユーザの接触を示す、請求項22に記載の食用膨張可能物体ディスプレイシステム。
【請求項26】
前記ポンプは、前記コンテナの内部のコンテナ圧力を前記閉じた内部区画内の流体の圧力よりも大きいように変化させ、前記食用膨張可能物体内の流体を縮小させるように、前記流体の流れを起動する、請求項20に記載の食用膨張可能物体ディスプレイシステム。
【請求項27】
前記ポンプは、前記コンテナの内部のコンテナ圧力を、前記閉じた内部区画内の流体の圧力よりも小さくして、前記食用膨張可能物体内の流体を拡大させるように、前記流体の流れを起動する、請求項20に記載の食用膨張可能物体ディスプレイシステム。
【請求項28】
前記ポンプは、前記閉じた内部区画内の流体の圧力とは異なる前記コンテナの内部のコンテナ圧力を維持するように前記流体の流れを起動する、請求項20に記載の食用膨張可能物体ディスプレイシステム。
【請求項29】
前記閉じた内部区画は、前記コンテナ内の圧力変化に応答して変形する可撓性膜によって、前記コンテナの内部から分離されている、請求項20に記載の食用膨張可能物体ディスプレイシステム。
【請求項30】
食用膨張可能物体ディスプレイシステムであって、
食用膨張可能物体であって、前記食用膨張可能物体の閉じた内部区画において流体を保持する食用膨張可能物体と、
前記食用膨張可能物体が展示されるコンテナであって、前記コンテナの内部のコンテナ圧力が、前記閉じた内部区画内の前記流体の圧力とは異なり且つ周囲の圧力と異なる、コンテナと、
を含む、食用膨張可能物体ディスプレイシステム。
【請求項31】
食用膨張可能物体システムであって、
食用膨張可能物体の凹部に流体を受けるように構成された食用膨張可能物体と、
前記食用膨張可能物体が可逆的に結合されるトレイであって、前記トレイは前記凹部と整列された貫通通路を含む、トレイと、
カウンターであって、前記トレイが前記カウンターと前記食用膨張可能物体との間に位置付けられる、カウンターと、
前記カウンターを貫通して延び、前記凹部を流体供給システムに流体結合するように前記貫通部と整列するグロメット通路を有するグロメットであって、前記トレイと前記カウンターは、嵌合時に前記グロメット通路と前記貫通部を整列させる相補的な嵌合特徴部を含む、グロメットと、
を含む、食用膨張可能物体システム。
【請求項32】
前記食用膨張可能物体は、前記食用膨張可能物体の表面に配置された食用接着剤を含む、請求項31に記載の食用膨張可能物体システム。
【請求項33】
前記食用接着剤は、前記食用膨張可能物体とは異なる流動特性を有する液体である、請求項32に記載の食用膨張可能物体システム。
【請求項34】
前記グロメットは、前記トレイが載るフランジを含み、前記フランジは、前記トレイの前記貫通通路の周りをシールする、請求項31に記載の食用膨張可能物体システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本開示は、「食用ソフトロボットシステム及び方法(EDIBLE SOFT ROBOTIC SYSTEMS AND METHODS)」と題された、2019年8月30日に出願された米国仮出願第62/894,405号及び「食用ソフトロボットシステム及び方法(EDIBLE SOFT ROBOTIC SYSTEMS AND METHODS)」と題された、2019年10月4日に出願された米国仮出願第62/910,868号に対する優先権及びその利益を主張し、その開示内容はあらゆる目的で引用により全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
(技術分野)
本開示は、一般に、アミューズメントパークの分野に関する。より具体的には、本開示の実施形態は、食用ソフトロボットシステムに関連するアミューズメントパーク体験を提供及び強化するためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
様々な娯楽用の乗り物及び展示物は、固有のインタラクティブ、モーション、及び視覚的体験を来園客に提供するために作成されてきた。このような体験は、触覚、嗅覚、及び味覚を含む、複数の感覚を刺激するように設計することができる。様々な乗り物及び展示物において、来園客の体験は、乗り物及び展示物内に特定のインタラクティブなロボット特徴を採用することによって向上させることができる。しかしながら、このようなロボット特徴はコストが高く、来園客が触れる、匂いを嗅ぐ、及び味わう可能性がある使い捨て及び/又は消耗製品に組み込むには適していない場合がある。
【発明の概要】
【0004】
本明細書に開示される特定の実施形態の概要を以下に示す。これらの態様は、単にこれらの特定の実施形態の簡単な概要を読者に提供するために提示されており、本開示の範囲を限定することを意図していないことを理解されたい。実際、本開示は、以下に記載されていない様々な態様を包含することができる。
【0005】
一実施形態では、食用材料(edible material)から少なくとも部分的に形成され、流体を受けるように構成された内部区画(internal compartment)を含む少なくとも1つの食用膨張可能物体(edible inflatable object)と、システムのパラメータを示すセンサデータを生成するように構成された1又は2以上のセンサとを含む食用ソフトロボットシステムが提供される。システムはまた、少なくとも1つの食用膨張可能物体に結合された制御システムを含む。制御システムは、1又は2以上のセンサからセンサデータを受け取り、センサデータに基づいて内部区画の内外に流体を送ること(directing)によって、少なくとも1つの食用膨張可能物体の膨張を調整し、センサデータに基づいて1又は2以上の特殊効果を起動する(activate)ように構成される。
【0006】
一実施形態では、食用膨張可能物体の内部区画に流体を受けるように構成された食用膨張可能物体と、食用膨張可能物体が可逆的に結合されるコンテナとを含む食用膨張可能物体ディスプレイシステムが提供される。可逆的結合は、流体導管が内部区画と流体結合されるように流体導管と整列した(aligned)食用膨張可能物体のポートを備える。本システムはまた、流体導管を介して内部区画との間の流体の流れを起動することによって、内部区画の膨張を調整する命令を受けるように構成された制御システムを含む。内部区画の膨張を調整することにより、食用膨張可能物体がコンテナ上又はコンテナ内で作動する(actuate)。
【0007】
一実施形態では、アレイ状に配置された複数の要素を有するインタラクティブ面(interactive surface)を含む、食用ソフトロボットシステムが提供される。複数の要素は、流体導管要素(fluid conduit elements)、センサ要素、及び効果要素を含む。食用ソフトロボットシステムは、個々の食用膨張可能物体が複数の要素のうちの少なくとも1つの要素と接触するように、インタラクティブ面上に配置された複数の食用膨張可能物体を含む。食用ソフトロボットシステムは更に、複数の食用膨張可能物体の少なくとも1つの食用膨張可能物体の内部区画の膨張を調整することによって、複数の食用膨張可能物体の少なくとも1つの食用膨張可能物体を作動させるように構成された制御システムを含む。
【0008】
一実施形態では、食用膨張可能物体の閉じた内部区画に流体を保持する食用膨張可能物体を含む食用膨張可能物体ディスプレイシステムが提供される。食用膨張可能物体ディスプレイシステムはまた、食用膨張可能物体が展示される(displayed)コンテナと、コンテナの内部に延びる流体導管と、食用膨張可能物体がコンテナ内で作動するように、流体導管を介してコンテナの内部への流体の流れ又はコンテナの内部からの流体の流れを起動するように構成されたポンプとを含む。
【0009】
一実施形態では、食用膨張可能物体システムが提供される。本システムは、食用膨張可能物体の凹部に流体を受けるように構成された食用膨張可能物体を含む。システムはまた、食用膨張可能物体が可逆的に結合されるトレイを含み、トレイは、凹部と整列された貫通通路を備える。また、本システムは、カウンターであって、トレイがカウンターと食用膨張可能物体との間に配置されるカウンターと、カウンターを貫通して延びるグロメットであって、凹部を流体供給システムに流体結合するために貫通通路と整列するグロメット通路(grommet passage)を有するグロメットと、を備え、トレイ及びカウンターは、嵌合時にグロメット通路と貫通通路とを整列させる相補的な嵌合特徴部を備える。
【0010】
本開示のこれら及び他の特徴、態様、並びに利点は、図面全体を通じて同様の参照符号が同様の要素を示す添付図面を参照しながら以下の詳細な説明を読むと更に理解できるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本明細書で記載される実施形態による、食用ソフトロボットシステムを含むアミューズメントパークの概略図である。
【
図2】本明細書で記載される実施形態による、食用ソフトロボットシステムのブロック図である。
【
図3】本明細書で記載される実施形態による、食用ソフトロボットシステム技術のフロー図である。
【
図4】本明細書に記載される実施形態による、食用ソフトロボットシステムの卓上配置の概略図である。
【
図5】本明細書に記載される実施形態による、食用ソフトロボットシステムの携帯型配置の概略図である。
【
図6】本明細書に記載される実施形態による、インタラクティブ玩具として実装された食用ソフトロボットシステムの携帯型配置の概略図である。
【
図7A】本明細書に記載される実施形態による、食用ソフトロボットシステムのコンソールベース配置の概略図である。
【
図7B】本明細書で記載される実施形態による、食用ソフトロボットシステムのコンソールベースの配置の概略図である。
【
図8】本明細書に記載される実施形態による、食用ソフトロボットシステムと連動して使用できるインタラクティブ面の概略図である。
【
図9】本明細書に記載される実施形態による、食用ソフトロボットシステムと連動して使用できる適合ガスケットを含む食用ソフトロボットの概略図である。
【
図10】本明細書に記載される実施形態による、食用ソフトロボットシステムと連動して食用膨張可能物体を作動させるのに使用できるテザーの概略図である。
【
図11】本明細書に記載される実施形態による、食品コンテナに統合された食用ソフトロボットシステムの概略図である。
【
図12】本明細書に記載される実施形態による、食用ソフトロボットシステムの閉塞容積配置の概略図である。
【
図13】本明細書に記載される実施形態による、食用ソフトロボットシステムの真空チャンバ配置の概略図である。
【
図14】本明細書に記載される実施形態による、食用ソフトロボットシステムと連動して使用できるカスタマイズ可能な食用ソフトロボットの構成要素の概略図である。
【
図15】本明細書に記載される実施形態による、食用ソフトロボットシステムのトレイ配置の概略図である。
【
図16】本明細書に記載される実施形態に連動して使用できるグロメットの斜視図である。
【
図17】トレイ配置の食用膨張可能物体のイメージ図である。
【
図18】本明細書に記載される実施形態による、接着剤を含む食用ソフトロボットシステムの配置の概略図である。
【
図19】本明細書に記載される実施形態による、内部加熱要素を含む食用ソフトロボットシステムの配置の概略図である。
【
図20】本明細書に記載される実施形態による、可撓性膜を含む食用ソフトロボットシステムの配置の概略図である。
【
図21】本明細書に記載される実施形態による、可撓性膜を含む食用ソフトロボットシステムの配置の概略図である。
【
図22】本明細書に記載される実施形態による、可撓性膜を含む食用ソフトロボットシステムの配置の概略図である。
【
図23】本明細書に記載される実施形態による、可撓性膜を含む食用ソフトロボットシステムの配置の概略図である。
【
図24】本明細書に記載される実施形態による、可撓性膜を含む食用ソフトロボットシステムの配置の概略図である。
【
図25】本明細書に記載される実施形態による、食用ソフトロボットシステムと共に使用するためのバルクコンテナシステムの配置の概略図である。
【
図26】開放構成のバルクコンテナシステムの概略図である。
【
図27】パペット型構成を有する食用膨張可能物体の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
1又は2以上の特定の実施形態を以下に説明する。これらの実施形態の簡潔な説明を提供するために、実際の実施形態の全ての特徴については本明細書で記載されない場合がある。何れかの技術又は設計プロジェクトと同様に、このような何らかの実際の実装の開発において、システム及びビジネスに関連した制約への準拠など、実装毎に異なる可能性のある開発者の特定の目標を達成するために、多数の実装時固有の決定を行う必要がある。点を理解されたい。更に、このような開発の取り組みは、複雑で時間を要するものであるが、本開示の利点を有する当業者にとっては、実験を伴わずに、設計、製作、及び製造の日常的な業務であることを理解されたい。
【0013】
アミューズメントパーク環境で使用される様々な機械装置は、来園客と物理的に接触する可能性のあるインタラクティブな構成要素が不足している可能性があることが現在認識されている。例えば、ロボットは、剛体面及び可動ジョイントを有する場合があるが、これらは、来園客によって物理的に接触しながら動作するように設計されていない。更に、多くのロボットは、据え付け要素として機能を果たしており、来園客が接触し、或いは食べることができる携帯可能又は消費可能な製品としては設計されていない。本明細書では、動的な動きを実現するのに利用することができ且つ食用及び/又は消費可能なソフトロボット、例えば、空気圧又は液圧式の膨張可能物体が提供される。このようにして、アミューズメントパーク又はその他のナラティブは、感覚的没入感を広げるために、味覚要素を有するインタラクティブ体験を含むように拡張することができる。例えば、食用ソフトロボットは、照明効果及び/又は音響効果などのショー効果と連動して動作可能にし、典型的には食品と関連付けられない複雑な効果を達成することができる。食用ソフトロボットは、事前にプログラムされた動作、応答性の高い動作、及びカスタマイズされた動作を可能にするために、動作及び付随するショー効果を促進する制御システムに結合することができる。このような制御システムは、従来の食品コンテナ(例えば、皿、トレイ、カップ、台所用具、食品パッケージ)に組み込まれて、食体験の一部として食用ソフトロボットを作動させるように機能する制御システムを隠すことができる。例えば、食用ソフトロボットは、触られたことに反応して身をよじるように起動することができる。一実施形態では、ソフトロボットは、従来の食品アイテム又は食品プレゼンテーションではなく、没入型環境の一部として楽しさを生み出すこと、又はナラティブを強化することができるような形状又は構成で実装することができる。一実施形態では、ソフトロボットは、食用の衣服、玩具、生物、建材及び同様のものとして構成され、所望の効果に合致した方法で動作することができる。例えば、食用ブレスレットは、パッケージを扱う際に1又は2以上の「宝石」が拡大する(すなわち、膨張する)ことを可能にするディスプレイ設定で提示することができる。
【0014】
動作は、来園客によって消費されるように設計された折り畳み式又は膨張式材料を介して気体及び/又は液体を送ることによって達成される。本明細書で使用する場合、食用ソフトロボットシステムは、識別可能な形状を形成するため又は異なる構成間で移行するために、気体及び/又は液体を受ける内部ブラダー又は区画を有するバルーン状又は膨張可能物体を含むことができる。このようにして、ソフトロボットシステムは、食品材料を使用して作成することが困難な動的形状、本体、又は構造を形成するのに使用できる。
【0015】
図1は、本実施形態による、食用膨張可能物体12との来園客の対話(インタラクション)を容易にする1又は2以上の食用ソフトロボットシステムを含むことができる、アミューズメントパーク10などの環境の実施構成の概略図である。環境は例示であり、食用ソフトロボットシステムと連動して使用するための他の関連状況も企図されることを理解すべきである。遊園地10は、アトラクション又は乗り物20、レストラン22、小売店24、インタラクティブ展示物26、及び自動配布又はインタラクションキオスク28などの特徴を含むことができる。例えば、食用膨張可能物体12は、レストラン22のメニューアイテムとして利用可能とすることができ、食用膨張可能物体12の店舗でサンプルとして又は購入の目的で利用可能とすることができ、乗り物又はアトラクション20の待ち行列の一部として配布することができ、インタラクティブ展示物26において専用インタラクティブ面を使用して対話することができ、キオスク28でカスタマイズ、起動、又は購入することができる。
図2~27において説明した実施形態は、企図される実施形態のタイプの例である。開示された実施形態は例示であり、様々な実施形態の要素を互いに組み合わせ又は交換することができることを理解すべきである。更に、特定の実施形態は、アミューズメントパーク10及びアミューズメントパークの来園客とのインタラクションの関連で議論されているが、家庭、独立売店、又は他の使用を含む、他の関連も企図される。
【0016】
図2は、食用膨張可能物体12と連動して使用される動き及び/又は効果を制御するための、開示される技術による食用ソフトロボットシステム30のブロック図である。食用膨張可能物体12は、流体(例えば、気体又は液体)で膨張したときに所望の形状を形成可能な何れかの好適な材料から形成することができる。一実施形態では、食用膨張可能物体12は、変化する充填流体に基づいて、少なくとも2つの構成を取ることができる。本明細書で提供されるように、食用膨張可能物体12は、1又は2以上の内部ブラダー又は区画への流体注入を介して作動することができる生体適合性材料及び食用材料から形成することができる。一実施形態では、食用膨張可能物体12は、デンプン、セルロース及び誘導体、アルギン酸、キトサン、コラーゲン、ゼラチン又はグリセリンなどの1又は2以上の食用材料から形成することができる。また、食用膨張可能物体12は、1又は2以上の風味及び/又は着色添加剤又は保存料を含むことができる。一実施形態では、食用膨張可能物体12は、キャンディである。
【0017】
食用膨張可能物体12は、1又は2以上の内部区画が作成されるように食用材料を成形又は押し出して形成することができる。1又は複数の内部区画は、それぞれのバルブ36(例えば、チェックバルブ)及び/又は流体ポートを介してアクセスすることができ、これらは、食用膨張可能物体12と一体的に形成されるか又は他の方法で結合されている可食構成要素とすることができ、或いは、別個の構成要素、例えば、バッキング又はベースを介して食用膨張可能物体12に結合されている剛性ポリマー又は金属構成要素とすることができる。実施形態では、食用膨張可能物体12は、何れかの開口部(opening)又はバルブ36によってアクセス可能でない1又は2以上の密閉された区画を含むことができる。食用膨張可能物体12は、所望の末端特性に応じて、単一の食用材料から、又は共に接合又は層上に組み付けられた複数の異なる食用材料から形成することができる。一実施形態では、食用膨張可能物体12は、食用膨張可能物体12を形成するために組み立てられる別個の構成要素として製造することができる。例えば、複雑な又は比較的薄い要素は、単一の金型内で異なる材料品質を有する構成要素を成形することによる誤差を低減するために、より厚い要素とは別に成形することができる。
【0018】
更に、食用膨張可能物体12は、収縮時に内部区画が収縮構成でそれ自体に折り畳まれ又は圧壊するように少なくとも部分的に適合することができる。また、膨張可能物体12は、内部区画の充填レベルに応じて、1又は2以上の膨張構成を取ることができる。食用膨張可能物体12は、一実施形態では、膨張時拡張する弾性材料から形成することができる。従って、食用膨張可能物体12の特定の部分は、所望の材料特性を達成するためにより薄くするか、又はより厚くすることができる。
【0019】
一実施形態では、食用膨張可能物体12は、冷水、グラニュー糖、及びコーンシロップを1:2/3:1/3の比率で含むレシピから形成することができる。また、レシピは、ゼラチン(例えば、冷水とゼラチンとの比が1:1/16)及びクエン酸(例えば、冷水とクエン酸との比が1:1/150~1:1/200)を含むことができる。砂糖及びコーンシロップを水に溶かす。ゼラチンが加えられる。混合物を広げることができ、ダブルボイラーで加熱する。クエン酸と所望の色及び風味を加えることができる。この混合物を型に注ぎ入れ、セットさせ、取り出して食用膨張可能物体12を形成する。
【0020】
食用膨張可能物体12は、流体制御システム34を介して食用膨張可能物体12の1又は2以上の内部区画への流体供給を制御する制御システム32に結合されている。流体制御システム34は、流体リザーバに格納された流体源(fluid source)37に結合することができ、及び/又は食用膨張可能物体12に周囲空気を供給するように構成することができる。流体制御システム34は、食用膨張可能物体12の中に又は外に流体をポンプ送給することができるポンプ40の起動(activation)を制御するコントローラ38の下で動作する。流体制御システム34は、食用膨張可能物体12の中及び/又は外への流体の流れを送る(direct)ために、1又は2以上のマニホールド、1又は2以上のバルブ、1又は2以上の流量計、1又は2以上のセンサ、1又は2以上の導管(例えば、チューブ)及び同様のものに連通可能に結合することができる。
【0021】
流体制御システム34は、食用膨張可能物体12の膨張の性質を変えるために、制御システム32からの命令に基づいて、複数の流体源37の間で切り替えるように構成することができる。例えば、本明細書で述べたように、異なる選択可能な風味のある液体を使用して、食用膨張可能物体12の味を高めることができる。一実施形態では、食用膨張可能物体12は、膨張に使用される液体のタイプに基づいて、液体又は風の影響を提供するように構成することができる。
【0022】
制御システム32は、通信回路46、プロセッサ50、メモリ52、入力/出力(I/O)ポート54、電源58(例えば、有線電源、バッテリ)及び同様のものを含むことができる。通信回路46は、制御システム32の様々な構成要素間だけでなく、ユーザのモバイルデバイス、アクティブ衣服、又はアミューズメントパーク10(
図1参照)の中央又はローカルコントローラなどの外部デバイス47との有線又は無線通信を容易にすることができる。プロセッサ50は、コンピュータ実行可能コードを実行することができる、何れかの適切なタイプのコンピュータプロセッサ又はマイクロプロセッサとすることができる。また、プロセッサ50は、本明細書に記載された動作を実行することができる複数のプロセッサを含むことができる。また、メモリ52は、プロセッサ50によって実行されるデータ、他の様々なソフトウェアアプリケーション及び同様のものを格納するのに使用することができる。メモリ52は、本明細書に記載された様々な技術を実行するためにプロセッサ50によって使用されるプロセッサ実行可能コードを格納することができる非一時的なコンピュータ可読媒体(例えば、何れかの好適な形態のメモリ又は記憶機構)を表すことができる。I/Oポート54は、入力デバイス(例えば、キーボード、マウス)、センサ、入力/出力(I/O)モジュール及び同様のものなど他の周辺構成要素に結合することができるインターフェースとすることができる。電源58は、制御システム32の1又は2以上の構成要素に電力を供給することができる。制御システム32の構成要素は、食用膨張可能物体12に結合するか又はこれを保持するコンテナ80上又はコンテナ内に統合することができる。コンテナ80は、来園客の視界から制御システム32の少なくとも一部を隠すことができる。
【0023】
制御システム32はまた、プロセッサ制御下で、食用膨張可能物体12の膨張又は構成変更と連動して起動することができる1又は2以上の特殊効果又はショー効果を制御する効果制御システム60を含むことができる。効果制御システム60及び/又は流体制御システム34は、1又は2以上のセンサ78からのデータに基づいて制御することができる。一実施形態では、効果制御システム60は、光源64に結合された照明コントローラ62を介して照明効果を制御することができる。一実施形態では、LED又は同様の光源64は、食用膨張可能物体12の内部に配置することができる。この光は、食用膨張可能物体12を内側から照明することができる。光源64は、食用膨張可能物体12の膨張可能な空気チャンバの1つの内部に、又は食用膨張可能物体12に埋め込まれた非膨張空間に配置することができる。光源64は、食用膨張可能物体12の空気チャンバの壁の気密孔を通って延びるワイヤから給電することができる。光源64は、磁気結合又はUHF環境発電などの無線電力技術を介して給電することができる。光源64は、光ファイバーケーブル又は同様の内部反射器に取り付けられた食用膨張可能物体12の外側に配置することができる。光ファイバーケーブルの他端は、食用膨張可能物体12が内部から照明されるように、食用膨張可能物体12内に挿入される。
【0024】
一実施形態では、従来の建築用/劇場用照明を使用して食用膨張可能物体12を外側から照明することができる。入射光の色及び方向は、食用膨張可能物体12の表面及び/又は表面下の色/材料特性と相互作用して、創造的効果を生み出すことができる。例えば、緑色光を受けた赤色食用膨張可能物体12は、入射赤色光が全て吸収されるので、暗く見えるようになる。別の例としては、多くの小さな隆起を有する回折格子に似た表面テクスチャを有する食用膨張可能物体12である。これにより、表面から跳ね返る白色光の回折が生じる可能性がある。1又は複数の光源64は、食用膨張可能物体12の一部の下に配置されて、アップライト効果を生成することができる。光源は、食用膨張可能物体12が載るベースに埋め込むことができる。例えば、LEDは、食用膨張可能物体12を照明するために、テーブル又は小売パッケージに組み込むことができる。
【0025】
制御システム32は、A/Vコントローラ68の制御下でオーディオ/ビジュアル(A/V)効果を生成するように構成することができる。一実施形態では、食用膨張可能物体12は、バルブ36を含むことができ、共振チャンバ、振動膜、及び他の従来の音楽生成ハードウェアは、食用膨張可能物体12の材料から作ることができる。このため、食用膨張可能物体12は、目標の流体の流れ(例えば、適切なタイミングでの膨張及び通気)に応答して、独自のサウンドを生成することができる。従って、制御システム32は、所望のサウンドを実現するために流体制御システム34と連係させることができる。例えば、食用膨張可能物体12のキャラクタが、異なる音を「歌って」、楽曲を作製することができる。一実施形態では、食用膨張可能物体12は、内部流体の流れから発生する超音波を介して別のデバイスと無線通信することができる。このタイプのオーディオは、ユーザが食用膨張可能物体12の異なる部分に触れることによって、リアルタイムで操作することができる。ユーザの触る力によって、食用膨張可能物体12及び/又は空気が異なるように振動を起こし、その結果、サウンドが変化する。従来の音響効果及び音楽はまた、食用膨張可能物体12の体験に関連して使用することができる。例えば、制御システム32は、アニメーション化された食用膨張可能物体12の動きに合わせて音楽を再生するスピーカーを含むことができる。
【0026】
他のタイプの効果は、嗅覚効果を含むことができる。従来の匂いの効果は、食用膨張可能物体12と連動して使用することができる。匂いは、食用膨張可能物体12を通して又は別の場所から出現することができ、或いは、食用膨張可能物体12の内部の空気中にあって、食用膨張可能物体12が最初に収縮したときに出現することができる。一実施形態では、食用膨張可能物体12の内部は、強い匂いを有する。空気が内部空気チャンバに入ると、その空気は、匂いの一部を取り込む。当該空気が食用膨張可能物体12から離れると、これに伴う匂いを来園客にもたらすことになる。
【0027】
風の効果は、食用膨張可能物体の12の内部区画の一部からの制御された空気の放出を可能にすることによって作成することができる。これはまた、食用膨張可能物体12の動きに基づいて、オンオフの切り替え、送る、又は制限することができる。この風の効果は、来園客が感知することができるように、来園客の皮膚に到達することができる。一実施形態では、風の効果は、空間内の他の物体に到達して、これら物体をクリエイティブな効果のために動かす。例えば、風の効果は、食用膨張可能物体12から離れて、近くの紙吹雪に吹き付けてこれを揺動させる。従来の風の効果は、食用膨張可能物体12の体験と連動して使用できる。例えば、効果制御システム60は、食用膨張可能物体12に吹き付ける外部ファンを制御して、膨張/収縮の変化によって引き起こされる動作を増強することができる。
【0028】
制御システム32はまた、加熱及び冷却効果を起動させるように構成することができる。加熱及び冷却効果は、温度コントローラ72を介して食用膨張可能物体12に適用することができる。この温度変化は、食用膨張可能物体12に対する機械的及びクリエイティブな効果を与えることができる。例えば、食用膨張可能物体12は、ゲーム要素として使用されてもよく(例えば、インタラクティブな展示物26において、
図1を参照)、食用膨張可能物体12の一部は、ゲーム体験においてプレーヤーが負ける瞬間に溶かすことができる。一実施形態では、食用膨張可能物体12は、大気熱中で形状を保持するために、使用していない及び起動されていない(しかしながら、依然として展示されている)ときに冷却することができる。起動又は作動のトリガ時に、食用膨張可能物体12は、柔軟性を高め、円滑な作動を促進するために加熱することができる。
【0029】
一実施形態では、食用膨張可能物体12の温度は、空気を加熱又は冷却することにより変更され、その後、空気は、食用膨張可能物体12内の内部区画に移動する。これにより、どの内部区画が使用されるかに基づいて、場所特有の加熱/冷却を行うことができる。一実施形態では、食用膨張可能物体12の温度は、食用膨張可能物体12と接触する加熱/冷却要素を介して変更される。この接触部は、食用膨張可能物体12が置かれている表面、食用膨張可能物体12の内部にあるエアバーブに組み込まれた表面、又は食用膨張可能物体12の表面上の他の位置からの熱伝達とすることができる。一実施形態では、食用膨張可能物体12は、外部から遠隔的に加熱される。例えば、食用膨張可能物体12の上方に位置する熱風ジェットが、食用膨張可能物体12の外面を加熱することができる。
【0030】
食用膨張可能物体12は、1又は複数の内部区画内の液体を用いて効果を生成することができる。一例では、食用膨張可能物体12から水を噴霧することができる。この水は、食用膨張可能物体12の内部に貯蔵することができ、或いは、チューブ接続によって食用膨張可能物体12の内部にポンプ送給することができる。この水は、テーマのニーズに合わせて着色、香味付け、又はカスタマイズすることができる。例えば、「血」を心臓から外に噴霧する。例えば、食用膨張可能物体12は、内部区画内の圧力が閾値に達すると水を放出する1又は2以上の一方向バルブを含むことができる。水の効果は、圧力解放バルブが開かれるまで(流体制御システム34の制御下で)内部区画への流体の流れを継続することにより、内部区画内の圧力を高め続けることによって実現することができる。
【0031】
食用膨張可能物体12の内部の水又は液体を使用して、食用膨張可能物体12が内部から溶解する効果を作成することができる。また、溶解効果は、水又は他の液体が食用膨張可能物体12の外側表面をわたることで生成することができる。食用膨張可能物体12のチャンバ内部の視覚効果のために水を使用することができる。これは、内部に色付きの水が動く透明な食用膨張可能物体12の形をとることができる。従来の水の効果は、食用膨張可能物体12の体験と連動して用いることができる。例えば、ノズル(食用膨張可能物体12には取り付けられていない)は、体験中に特定の瞬間に来園客に水を吹き付けることができる。
【0032】
制御システム32は、食用膨張可能物体12自体がハプティックデバイスとして機能するように、空気の膨張及び収縮を介して食用膨張可能物体12を作動させることによってハプティック効果を生成するように構成することができる。追加の企図された効果は、大気効果(フォグマシンなど)又はプロジェクション効果を含む。プロジェクションマッピング効果は、食用膨張可能物体12の表面の内側と外側の両方で、食用膨張可能物体12と連動して使用できる。プロジェクションは、食用膨張可能物体12の状態/姿勢に合わせてリアルタイムで更新することができる。ビデオバックドロップは、食用膨張可能物体12の体験と連動して使用することができ、ビデオスクリーンは、食用膨張可能物体12の下に配置することができ、又は食用膨張可能物体12を通して見られるように配置することができる。拡張現実(Augmented Reality)及び仮想現実(Virtual Reality)デバイスを使用して、食用膨張可能物体12の体験を取り巻く視覚効果を強化することができる。視覚効果は、食用膨張可能物体12の状態に合わせてリアルタイムで更新することができる。また、食用膨張可能物体12は、視覚効果の状態に合わせてリアルタイムで更新することができる。
【0033】
本明細書で提供されるように、流体制御システム34及び/又は効果制御システム60は、ユーザ又は他の食用膨張可能物体12の近接性、システム30又は食用膨張可能物体12の温度、食用膨張可能物体12への圧力、及び/又は食用膨張可能物体12との接触など、システム30に関連する感知パラメータに応答して起動することができる。すなわち、膨張、収縮、及び効果起動のうちの1又は2以上は、1又は2以上のセンサ78によって生成されたセンサデータに応答することができる。一実施形態では、センサ78は、食用膨張可能物体12が触れられていることをセンサが検出するように、食用膨張可能物体12に取り付けられた静電容量式タッチセンサとすることができる。例えば、制御システム32は、食用膨張可能物体12への来園客の接近/接触を検出することができ、これは、作動をトリガするための入力として使用することができる。更に、これを使用して、例えば、来園客装置と通信するために通信回路46をトリガすることを介して、食用膨張可能物体12と個々の来園客との関連付けをトリガすることができる。制御システム32は、他の食用膨張可能物体12又は物理的接続点への食用膨張可能物体12の近接性を検出することができる。これは、2以上の食用膨張可能物体12が互いに相互作用する体験に有用とすることができる。制御システム32は、食用膨張可能物体12が制御システムに正しく取り付けられているかどうかを検出することができる。
【0034】
センサ78は、食用膨張可能物体12の一部が同じ食用膨張可能物体12の他の部分に触れていることをセンサが検出することができ、或いは、食用膨張可能物体12が制御システムに正しく取り付けられているかどうかを検出するように、食用膨張可能物体12に結合された抵抗性タッチセンサとすることができる。センサ78は、別の物体(電気回路の一部)が食用膨張可能物体12(スタイラスやナイフなど)に触れているかどうかを検出することができる。追加の企図されたセンサ78は、食用膨張可能物体12を通る光を感知する光学センサ、レーザレンジファインダ、IR距離センサ、又はカメラを含む。センサ78は、食用膨張可能物体12に結合された、又は食用膨張可能物体12に取り付けられたエアチューブに結合された圧力センサとすることができる。センサ78は、食用膨張可能物体12の内部の圧力を測定することができる。空気圧は、チャンバ又は区画体積に基づいているので、センサ内部の空気量は、チャンバの圧縮/膨張と同様に空気の流入/流出を検知するのに使用することができる。
【0035】
一実施形態では、食用膨張可能物体12は、空気中を伝わる音波に起因して振動する膜、例えば食用膨張可能物体12の壁を介してオーディオセンサ内に形成することができる。この動きは、マイクロフォンのような方法で検出することができる。例えば、磁石は、膜に埋め込み、膜への印刷、膜のスロット付け、膜への接続を行うことができる。磁石の動きは、ワイヤーコイルによって捕捉される。別の例では、振動源(スピーカなど)とセンサ(マイクロフォンなど)の両方が食用膨張可能物体12に取り付けられる。食用膨張可能物体12の形状、状態、姿勢、及び触れられた物体は、振動源とセンサの間で振動がどのように変化するかに影響を与える。従って、センサデータを分析することによって、形状、状態、姿勢、及び触れられた物体に関する情報を推測することができる。食用膨張可能物体12の形状変化の性質に起因して、較正プロセスを使用して、異なる状態でベースライン測定値を生成することができる。
【0036】
複数のセンサが食用膨張可能物体12に結合することができる。食用膨張可能物体12の導電性及び非導電性材料のセクションを用いて、食用膨張可能物体12の単一要素内部に別個の回路セクションを作成することができる。これは、食用膨張可能物体12上で2以上の電気センサを同時に動作させることを可能にする。タイムスライシング(異なるセンサに交代させる)により、2以上のセンサを同時に動作可能にすることができる。追加のセンサ78は、ボタン、カメラ、マイクロフォン、リーダ、又は骨格追跡装置を含むことができる。
【0037】
制御システム32に関して上述した構成要素は、例示的な構成要素であり、制御システム32は、図示されているように追加の又はより少ない構成要素を含むことができる点に留意すべきである。更に、制御システム32の特定の構成要素は、制御システム32と一体化されるか、又は制御システム32から取り外し可能とすることができる。
【0038】
上述を念頭に置いて、
図3は、センサデータに基づいて食用ソフトロボットシステム30を制御するための方法100の例示的なフローチャートを示している。ブロック102において、制御システム32は、1又は2以上のセンサ78からデータセットを受けることができる。データは、近接データ、圧力データ、音声データ、その他とすることができる。センサデータに基づいて、制御システム32は、ブロック104において、食用膨張可能物体12の1又は2以上の内部区画の膨張を調整することができる。更に、制御システム32は、ブロック106において、センサデータに基づいて、1又は2以上の特殊効果を起動させることができる。具体的な例では、店舗内の顧客の近接性に基づいて、制御システム32は、食用膨張可能物体12のチャンバ内の膨張/収縮のサイクルを起動して、アニメーション効果を生成することができる。
【0039】
起動は、食用膨張可能物体12の作動及び協働された特殊効果(coordinated special effects)を制御するために、アニメーションツール(キーフレーム、グラフ曲線、その他)を使用して予めプログラムされたアニメーション(例えば、食用膨張可能物体12の動作)を含むことができる。例えば、事前にプログラムされたアニメーションは、所望の構成を実現するために、1又は複数の内部区画内の圧力をプリセットするための膨張及び収縮の順序付けられたサイクルを含むことができる。方法100は、メモリ52から事前にプログラムされたアニメーションにアクセスし、流体制御システム32及び効果制御システム60に対してプロセッサベースの命令を実行することができる。
【0040】
一実施形態では、食用膨張可能物体12の位置(物理的)は、前もって記録され、その後再生される。センサ78は、食用膨張可能物体12の物理的位置が記録時であることを決定するのに使用される。食用膨張可能物体12に結合されたセンサ78を使用して、来園客は、食用膨張可能物体12及び特殊効果の起動を制御するロジックと対話することができる。一実施形態では、ビデオゲームエンジンを使用して、ゲームロジック、リアルタイム物理シミュレーション及び/又はネットワーク化されたマルチプレイヤーなどに基づいて作動を駆動することができる。システムは、時間帯、天候データ、株価データ、又は食用膨張可能物体12を見ている/対話している来園客に関するプロファイル情報を含むライブデータフィードのような入力を使用して、作動に影響を与え及び/又は予めプログラムされた作動を選択することができる。
【0041】
食用膨張可能物体12は、それ自体が作動をもたらすことができる。例えば、柔らかい食用膨張可能物体12から作られたバルブ36のセットを使用して、チューリング完全コンピュータを構築することができる。或いは、マイクロ流体論理と同様の方法で単純な論理及びアニメーション機能のために、より単純な計算装置を使用することができる。本明細書で提供されるようなデータ記憶システムを使用して、食用膨張可能物体12は、食用膨張可能物体12自体の一部として直接記憶されたアニメーション/論理データ情報を有する。食用膨張可能物体12が外部システムに取り付けられると、データが読み取られ、アニメーション又は論理データ(例えば、コンピュータコード)を実行することができる。一実施形態では、食用膨張可能物体12のセクションは、色、高さ/壁の厚さ、及び密度を含む、データの記憶を可能にする異なる特性を有することができる。食用膨張可能物体12を膨張させると、薄いセクションは、厚いセクションよりも拡大し、このデータを読み取るための1つの方法を提供する。追加の一体型データ記憶の実施構成は、食用膨張可能物体12の電気伝導度、食用膨張可能物体12の電気容量、他の物体によって遮断又は開かれる食用膨張可能物体12の一体型バルブ、膨張又は収縮したままになる可能性がある開口部にてチェックバルブ(これも食用膨張可能物体12から作られる)を有する食用膨張可能物体12のチャンバ、食用膨張可能物体12から作られるフリップフロップバルブを含む。開示される実施形態は、食用膨張可能物体12を直接結合し、食用である(例えば、金属アンテナのような食用でないデータストレージフォーマットを利用していない)データストレージを提供するという利点を提供する。食用膨張可能物体12は、コンテナ80の開口部に挿入されると、カードに孔があるところだけ空気が流れるように、カードの一方の側から他方の側への空気の流れを選択的に許容するパンチカード命令を用いて作動させることができる。食用膨張体12は、カードの奥側に配置され、データをデジタル化することなく、カードの孔位置に基づいて膨張される。カードをコンテナ80の中に前方にスライドさせることで、食用膨張可能物体12をアニメーション化することができる。他の潜在的なデータストレージスタイルとしては、食用インクを使用して、食用膨張可能物体12の表面にバーコード、QRコード(登録商標)、テキスト、画像、又はカラーコードを印刷することを含むことができる。データは、光学リーダを使用して読み取られて、その後、制御システム32に供給され、エンコードされたデータに基づいて流体制御システム34及び/又は効果制御システム60を制御することができる。
【0042】
図4~27は、食用ソフトロボットシステム30又はその個々の構成要素の配置の例である。開示される実施形態は、
図2の食用ソフトロボットシステム30の開示される要素の全て又は一部を含むことができることを理解されたい。食用ソフトロボットシステム30の特定の開示される実施形態は、食用膨張可能物体12のパッケージング又はディスプレイシステムとして実施することができる。従って、コンテナ80は、パッケージアセンブリ、箱、トレイ、テーブル、カウンター、食器、ディスプレイケース、その他として構成することができる。
【0043】
図4は、小売店又はレストランのディスプレイ、或いは小売店のパッケージとして好適とすることができる、食用ソフトロボットシステム30のカウンター又はテーブルトップスタイル配置の断面又は切り欠き概略図である。制御システム32の様々な構成要素は、カウンター、ディスプレイケース、又はテーブルとしてここでは実装されるコンテナ80の表面108の下に位置付けられる。食用膨張可能物体12は、ポート109を介して表面108に可逆的又は除去可能に結合することができる。すなわち、食用膨張可能物体12に形成された1又は2以上のポート109は、表面108を通って流体制御システム34のポンプの間を延びる流体導管110から、食用膨張可能物体12の内部区画112に空気又は他の流体が流れることを可能にする。ポート109は、食用膨張体の外面111から内部区画112まで延びて、流体導管110を内部区画112に流体結合することができる。
【0044】
食用膨張可能物体12は、コンテナ80内又はその上の流体導管110と整列するように位置付けられる。また、アップライト64などの特殊効果は、カウンター面108の中又はその下に配置することができる。本明細書で開示されるように、ショー/インタラクティブ体験は、一連の膨張/収縮イベントを通じた食用膨張可能物体12の効果及び動作を含むことができる。ショー/インタラクティブ体験が終了すると、食用膨張可能物体12は、カウンター面108から取り外されて(例えば、流体導管によって形成され、ポート109内に挿入されたバーブ又は突出部から取り外されて)、食べることができる。コンテナ80は、保持された後、新しい食用膨張可能物体12を再装填することができる。
【0045】
図5は、食用ソフトロボットシステム30のパッケージ又はボックススタイルの配置の概略断面図である。このような配置は、携帯可能とすることができ、小売用パッケージの一部とすることができる。制御システム32は、コンテナ80の内部に配置されており、このコンテナ80は、箱又はトレイのような携帯装置とすることができる。コンテナ80は、小売用ディスプレイとして機能することができ、食用膨張可能物体12の閲覧を可能にする透明窓部113を含むことができる。一実施形態では、食用膨張可能物体12は、販売される前にコンテナ80の内部に展示される。食用膨張可能物体12が販売された後、来園客は、コンテナ80を携行し、箱から取り出して食べる準備ができるまで、食用膨張可能物体12を視聴/対話を続けることができる。コンテナ80は、作動及び何れかの特殊効果の起動をトリガするためのユーザ入力デバイス(例えば、ボタン)を有することができる。一実施形態では、コンテナ80は、ウェイターが運ぶことができるトレイである。ウェイターは、取り付けた食用膨張可能物体12と共にトレイを運び、能動的に動作することができる食用膨張可能物体12を来園客に見せた後、食べるために来園客によって取り外される。携行型配置では、コンテナ80は、ポンプのような電気制御システムを含まず、代わりに、圧縮空気タンクのような携行型電力貯蔵装置を利用することができる。これにより、箱をより小さくより安価にすることができる。このタンクは、実際の箱の内部に配置されていてもよいが、トレイを持ったウェイターの場合、タンクは、ウェイターの身体(例えばバックパックの中)に位置することができる。流体導管110は、タンクからコンテナ80に空気を伝達することができる。
【0046】
一実施形態では、食用膨張可能物体12は、食用膨張可能物体12自体の中に蓄積されたエネルギー及び/又はコンテナ80の中に蓄積されたエネルギーを使用して、コンテナ80と共に1回又は限られた回数使用することができる。例えば、食用膨張可能物体12の効果は、食用膨張可能物体12の区画、コンテナ80の空気ブラダー、コンテナ80のコイル状バネ内に貯蔵された流体のエネルギーを用いて、食用膨張可能物体12が形成された弾性材料によって貯蔵された位置エネルギー(例えば、弾性材料の巻き取り又は伸張を介した貯蔵エネルギー)、又は他の1又は限定された容量効果を用いて、電力供給することができる。しかしながら、システム30は、効果を複数回見ることができるように、効果の手動リセットを許可することができる。一例として、コンテナ80の空気ブラダーを手動で補充することができ、バネを押してエネルギー蓄積位置に戻すことができる。更に、効果が食用膨張可能物体12の区画からの空気又は流体の放出によって仲介される場合、詰め替え物体12を購入して、コンテナ80と連動して使用することができる。
【0047】
図6は、食用ソフトロボットシステム30を含み、水槽として実施される携帯型コンテナ80の概略図である。食用膨張可能物体12は、水生生物のような形状をしており、制御システム32の制御下で作動するように構成されている。制御システム32は、コンテナ80の岩又は装飾的特徴内に隠すことができる。食用膨張可能物体12は、流体源に結合され、又は流体導管110(
図4参照)を介して周囲空気を受けるように構成されている。一実施形態では、流体導管110は、作動のより細粒な制御を可能にするために、別個の内部区画112のための別個の出口を有することができる。例えば、タコ型生物は、各触手で別個の内部区画112を有することができる。一実施形態では、食用膨張可能物体12が取り外されて消費された後、補充品を入手して制御システム32に接続し、ユーザがコンテナ80内のアニメーションの追加の反復を引き続き楽しむことを可能にすることができる。従って、流体導管は、互換性のある食用膨張可能物体12に結合するユニバーサルコネクタを有することができる。
【0048】
図7A及び
図7Bは、制御システム32がキオスクや家庭用ビデオゲーム機などのコンソールに封入されている食用ソフトロボットシステム30のコンソール型配置の概略断面図である。コンソールは、複数のタイプの食用膨張可能物体12と協働して、異なるショー/インタラクティブ体験を作り出すことができる。食用膨張可能物体12は、コンソールに接続される(場合によっては、上面に置くことによって)。この接続は、食用膨張可能物体12が機能するように結合された何れかの作動接続部、センサ、又はショー効果を含むことができる。コンソールは、接続された食用膨張可能物体12のタイプ、接続点がある場所、食用膨張可能物体12のピースが幾つ取り付けられているかを自動的に検出することができる。或いは、ユーザがこの情報の一部又は全部を手動で提供することができる。食用膨張可能物体12が接続されると、コンソールは、接続された食用膨張可能物体12と互換性のあるショー/インタラクティブ体験を実行することができる。食用膨張可能物体12の複数の要素が同時にコンソールに接続されて、食用膨張可能物体12の要素が体験中に相互作用することを可能にすることができる。照明、音、及び/又はビデオなどのショー効果をコンソールに組み込んで、体験を強化することができる。
図7Aの図示された実施形態では、コンソールは、第1のタイプの食用膨張可能物体12を受けることができ、第1のアニメーションパターンを起動して、第1のタイプの食用膨張可能物体12が、検出されたタイプに基づく第1の構成114並びにディスプレイ120に表示される何れかの関連メディアを達成するようにすることができる。コンソールはまた、
図7Bに示すように、異なる第2のタイプの食用膨張可能物体12を受けることができ、第2のアニメーションパターンを起動して、第2のタイプの食用膨張可能物体12が、検出されたタイプに基づく第2の構成118、並びにディスプレイ120上に表示される何れかの関連メディアを達成するようにすることができる。アニメーションは、それぞれの物体タイプの内部区画112の充填又は膨張レベル、及び/又は流体導管110を通る流量が、各アニメーションに関連付けられた所望の1又は複数の構成を達成するように選択されるように、物体タイプに整合される(aligned)。
【0049】
テーマパークの関連(theme park context)では、コンソールは、テーマパーク内に配置されたキオスクステーション(例えば、キオスク28、
図1参照)として実施することができる。来園客は、食用膨張可能物体12の一部又はセットを店舗から購入し、各キオスクに持参して、キオスクに接続し、キオスクの位置、取り付けられた食用膨張可能物体12のタイプ、及び/又は来園客が訪れた他のステーションなどの来園客のプロファイル情報(専用アプリケーションを動作させるモバイルデバイスから提供することができる)に基づいて、固有のショー/インタラクティブを体験することができる。
【0050】
家庭関連(home context)では、コンソールスタイルは、家庭用ビデオゲーム機に類似の形態をとることができる。来園客は、食用膨張可能物体12の要素又はセットの形態で体験を購入することができる。彼らはこれを、オンライン、店舗、又は食用膨張可能物体12が1又は2以上の体験で起動することができるテーマパークから独占的に行うことができる。食用膨張可能物体12を家に持ち帰った後、来園客は、食用膨張可能物体12をコンソールに取り付けて起動し、互換性のある体験を開始することができる。
【0051】
図8は、インタラクティブ体験又は展示の一部である食用ソフトロボットシステム30の一部とすることができるインタラクティブ面130の概略図である。表面130は、空気流入力/出力導管138、電気接点136、照明134を含む異なるタイプのコネクタ及び効果のアレイで覆われており、他のショー効果及びセンサを含むことができる。これらの要素は、個々の食用膨張可能物体12が表面130上の何れかの位置に配置することができ、食用膨張可能物体12が動作するための少なくとも最小数の接続部に直接触れるように配列されている。一実施形態では、インタラクティブ面130と食用膨張可能物体12との間の最小接続は、食用膨張可能物体12が少なくとも1つのアレイ要素、少なくとも2つのアレイ要素、又は少なくとも3つのアレイ要素に直接触れているときに達成される。インタラクティブ面130は、食用膨張可能物体12が複数の要素に触れているときに、複合的な作動/特殊効果を促進するために、特定の隣接する要素が互いに異なるように配置することができる。食用膨張可能物体12が起動されると、アレイは、食用膨張可能物体12の内部及び/又はその周囲の空気を動かして、食用膨張可能物体12を表面130の1つのアレイから別のアレイに移動させる(又は食用膨張可能物体12自体を移動させる)ことができる。食用膨張可能物体12が移動すると、取り付けられている接続部が変化する。制御システムは、食用膨張可能物体12に近接していること、又は接触していることが検出された要素のみを起動させることができる。食用膨張可能物体12の複数の要素を同時に表面130上に配置して別々に制御することができる。表面130は、ショー効果、感知システム、及びインタラクティビティを組み込むことができる。また、表面130は、本明細書に開示されるような他の展示配置の構成要素として使用することができる。表面130の利点は、制御システムの設計がより柔軟性があり、従って、複数のタイプの食用膨張可能物体12に適合できることである。更に、表面130は、複数の食用膨張可能物体12の要素が、テザー(tether)又は事前に定義された経路なしで、表面上を動き回ることを可能にする。表面130は、制御システム32への複雑な結合又は整列ステップなしでの配置を可能にする。すなわち、表面130は、制御システム32への結合を可能にするために、食用膨張可能物体12と自己整列することができる。このような柔軟な位置決めを容易にするために、食用膨張可能物体12は、食用膨張可能物体12の外面で相対的に大きく、内部区画112に向かって狭まくなる先細りバルブで実装することができる。表面130は、ユーザが自分の要素を表面に沿って動かすことを可能にするために、インタラクティブな展示物又はゲーム(例えば、インタラクティブな展示物26、
図1参照)の一部とすることができる。
【0052】
図9は、制御システム32への結合を容易にする接触面(例えば、
図4~5、7のような)を有する改良されたシールを形成する食用膨張可能物体12の実施構成の断面を示している。描かれた接触面150は、それぞれの流体導管110を収容する複数の貫通通路を含むことができる。食用膨張可能物体12の一体型ガスケット156は、流体導管110aから流体を受け取って流体導管110aを介して通気する内部区画112の周りに位置付けられる。ガスケット156は、流体導管110bと整列する溝又は窪みを含むことができる。ガスケットは、流体導管110bが真空引きしたときに引き下げられることにより密閉性を高める。これは、流体導管110aを介した内部区画112の膨張及び/又は収縮と協働することができる。
【0053】
また、表面150は、シールを強化するためにガスケット156を表面150に溶解する加熱要素を含むことができる。シールは、消費のために食用膨張可能物体12を取り外す際に破断することができる。ガスケットは、食用膨張可能物体12の他の部分とは異なる(例えば、より剛性がある)材料から形成することができ、又はシール特性を強化するために異なる処理(例えば、架橋)を行うことができる。
【0054】
図10は、食用膨張可能物体12に結合し且つ流体の流れ及びショー効果を容易にするテザー160の断面詳細概略図である。テザー160は、食用膨張可能物体12を制御システム32に結合し、この制御システムは、例えば、カウンター又は壁の後ろ、又はキャビネットの中で来園客の視界の外に配置される。テザー160は、機械的方法(バーブなど)を介して、又は1又は複数の真空シール、化学結合、食品安全接着剤、又は食用膨張可能物体12の粘着性などの別の方法を介して、食用膨張可能物体12に結合することができる。テザー160は、食用膨張可能物体12を作動させるために、食用膨張可能物体12の内部区画112との間で空気(又は他の流体)を移動させるためのハウジング164内の1又は2以上の流体導管110を含むことができる。照明効果は、テザー160の先端にある光源64、又は光170がテザーの長さに沿って反射材168を使用して内部反射され、その結果、食用膨張可能物体12を照明するテザー160のベースにある光源64を介して生成することができる。テザー160はまた、制御システム32から食用膨張可能物体12及びその後方への電気接続及び感知(例えば、感知ワイヤ166を介して)を提供することができる。これらの接続を使用して、食用膨張可能物体12の内部のショー効果のため及び感知のために電気構成要素に電力を供給することができる。ショー/インタラクティブ体験が終わると、食用膨張可能物体12は、テザー160から取り外されて食べることができる。テザー160は、制御システム32から着脱可能とすることができる。テザー160は、洗浄可能又は使い捨てとすることができる。テザー160は、製造中、食用膨張可能物体12が店舗に展示して配置されたとき、食用膨張可能物体12が購入されたとき、又は食用膨張可能物体12が使用(例えば、アニメーション)される準備ができたときに、食用膨張可能物体12に取り付けることができる。
【0055】
図11は、食品コンテナ、例えば、アイスクリームコーン型コンテナの一部として実装された食用ソフトロボットシステム30の断面の概略図である。例えば、制御システム32及び/又は特殊効果制御システム60、並びに電源58、流体源37などの関連する構成要素は、コンテナ80内に配置されている。コンテナ80は、食用ではなく、アイスクリームコーンと同様の形状及びサイズのハンドヘルド装置として構成されている。食用膨張可能物体12は、コーンの上部に取り付けられ、流体導管110を介してコンテナ80に結合されている。この取り付けにより、制御システムは、食用膨張可能物体12並びに他の効果を作動させることができる。1又は複数のセンサ78は、コーン内に配置され、食用膨張可能物体12内に延びて、来園客が食用膨張可能物体12及びコーンとどのように及び/又はいつ相互作用しているかを、効果制御システム60を含む制御システム32が検出できるようにする。制御システム32は、食用膨張可能物体12を舐める及び噛むなどの感知された動作に応答して、食用膨張可能物体12を作動させる命令を生成することができる。これにより、食用膨張可能物体12が食べられている間、インタラクティブ体験が提供される。一実施形態では、感知された接触は、食用膨張可能物体12が食べようとしている間にユーザから離れて移動するような、デフォルトの膨張状態からの収縮を引き起こすことができる。従って、来園客は、食用膨張可能物体12がまだ制御システム32に接続されている間に、食用膨張可能物体12を食べる。
【0056】
図12は、密閉された流体体積移動を用いて実装された食用ソフトロボットシステムの概略図である。すなわち、空気ポンプ、バルブ、又は加圧空気タンクを介して食用膨張可能物体12に流体が流入及び流出する実施形態に追加的又は代替的に、食用膨張可能物体12はまた、ユーザによって手動で圧縮及び/又は解放できる1又は2以上の結合ブラダー180を含むことができる。制御ブラダー180が圧縮されると、食用膨張可能物体12は膨張する。逆に、流体は、食用膨張可能物体12から1又は複数の制御ブラダー180に押し戻すことができる。制御ブラダー180は、食用膨張可能物体12の材料から形成することができ、又は非食用とすることができる。制御ブラダー180は、ユーザ、人形遣い師、又はロボットシステムのアームによって圧縮/伸張することができる。制御ブラダー180は、製造時、食用膨張可能物体12が展示して配置されたとき、食用膨張可能物体12が購入されたとき、又は食用膨張可能物体12が使用(例えば、アニメーション)される準備ができたときに、流体導管110を介して食用膨張可能物体12に取り付けることができる。図示の実施形態では、別個の制御ブラダー180a、180bが、食用膨張可能物体12の異なる動作可能な要素を制御することができる。例えば、制御ブラダー180aは、生物の目に対応する内部区画112aに結合され(例えば、膨張時に膨出を生じるために)、一方、制御ブラダー180bは、生物の身体に対応する内部区画112bに結合される。
【0057】
図13は、真空チャンバとして構成されたコンテナ80に組み込まれた食用ソフトロボットシステム30の概略図である。このチャンバは、正圧及び負圧の両方が可能である。ここで、食用膨張可能物体12は、食用膨張可能物体12の内部区画へのアクセスを可能にするための何れかの孔又はバルブを含まなくてもよい。代わりに、チャンバ内の内部空間181の圧力が変化すると、食用膨張可能物体12の内部区画182と食用膨張可能物体12を取り囲むコンテナ80の内部空間181との間の圧力の差に起因して、食用膨張可能物体12が膨張又は収縮する。図示の実施形態の利点は、食用膨張可能物体12が外部構造に取り付けられないか、又は結合されないことであり、例えば、真空チャンバは、食用膨張可能物体12の自由なローミングが望ましい実施構成で使用することができる。図示の実施形態では、内部空間181内の圧力は、内部空間181に結合された導管110を介して流体を追加又は除去することができる制御システム32によって調整することができる。
【0058】
更に、食用膨張可能物体12は、内部区画182が密閉されている間、チャンバ内での可視的な動作を可能にする内部に蓄積された一定量のエネルギーを有することができる。食用膨張可能物体12の弾性が最終的に緩和されるか、又は内部区画182へのシールが経時的に劣化すると、可視的な動作効果が低下する可能性がある。しかしながら、食用膨張可能物体12は、コンテナを食用膨張可能物体12と連動して複数回使用できるように、内部区画に流体を手動で再充填することを可能にする一方向バルブを有することもできる。別の実施形態では、ユーザは、コンテナ80と共に使用するために、新しい食用膨張可能物体12を購入することができる。
【0059】
図14は、食用膨張可能物体12のカスタマイズ可能な実施構成の断面を示す概略図であり、来園客は、制御システム32にユーザ入力を提供して、カスタム食用膨張可能物体12の外観及び/又は風味プロファイルに関する選択を行うことができる。一実施形態では、入力に基づいて、カスタム金型がオンデマンドで作られ(例えば、3Dプリント)、又は既存のモジュール金型がカスタマイズされて組み合わされる。食用膨張可能物体12は、金型に注がれてセットされ、準備ができたら、来園客に食用膨張可能物体12が与えられる。一実施形態では、食用膨張可能物体12のモジュラー要素190、192は、食用接着剤又は結合層を用いて予め作られて互いに接着され、来園客の入力に基づいて選択される。これは、来園客の生成から食用膨張可能物体12が完成するまでの時間を最小限にするという利点がある。図示の実施形態では、各モジュラー要素190,192は、それぞれの内部区画112a,112bを有する。第1のモジュラー要素190が第2のモジュラー要素192に接着されると、第1の内部区画は、流体導管110aを介して流体的にアクセス可能であり、流体導管110bを介して流体的にアクセス可能な第2の内部区画112bから密閉又は分離される。従って、モジュラー要素は、結合されたときに、結合された流体導管110を介して流体制御システム34による所望のアクセスを可能にするように整列される要素を含むことができる。別の実施形態では、食用膨張可能物体12自体をオンデマンドで3Dプリントすることができる。カスタマイズオプションは、色、味、充填物、表面テクスチャ、装飾的形状、機械的形状(これは、食用膨張可能物体12が作動したときにどのように動くかに影響を与える)、内部区画充填物、及び/又は表面への名前刻印などのカスタマイズコンテンツを含むことができる。
【0060】
図15は、トレイ200を組み込み、小売店又はレストランの展示用に好適とすることができる食用ソフトロボットシステム30の配置の断面概略図である。トレイ200は、大量スケールでのフードサービス及び販売アプリケーションに一般に関与するように、カウンタートップ上でのキャンディの迅速な交換を容易にする。
【0061】
図示の配置では、トレイ200は、交換用トレイ200上で食用膨張可能物体12の供給を迅速に補充するために、取り外し可能とすることができる。トレイ200は、食用膨張可能物体12を保持する一方で、カート又はテーブルのより複雑な構成要素と整列して、トレイを介して食用膨張可能物体12への流体供給を容易にするように構成することができる。トレイ200は、流体供給システムの様々なポート又は開口部へのインターフェースとして機能する一方で、食用膨張可能物体12を、時間の経過とともに様々なトレイ200を用いて再利用される流体供給機械から隔離することができる。このようにして、食用膨張可能物体12は、機械から分離して全体的に新鮮な状態を維持することができ、より高価な流体供給システムもまた、食用膨張可能物体12との接触によって損なわれることはない。図示の例は、単一の食用膨張可能物体12を示しているが、システム30は、トレイ200上に複数の食用膨張可能物体12を含むことができることを理解されたい。
【0062】
食用膨張可能物体12のポート又は凹部202(例えば、ドーム状部分)は、トレイ200の上面204に位置付けられ、トレイ200の貫通通路206を覆っている。図示されるように、凹部202は、貫通通路206の周りを少なくとも部分的にシールするように上面204に結合される。トレイ200は、カウンター210に取り外し可能に結合されており、これは、ディスプレイ配置、テーブル、又は移動カート(例えば、ビュッフェカート)の一部とすることができる。図示の配置は、カウンター210の下方のユーザの目に触れない場所に一般に配置されている、本明細書に開示される様々な流体供給、電力、及び制御構成要素を含むことができる。このようにして、サーバは、交換ステップの間に機械がユーザに見えない状態で、トレイ200を取り外して交換することができる。
【0063】
更に、カウンター210上でのトレイ200の迅速な交換を支援するために、トレイ200及びカウンター210は、トレイ200とカウンター210との位置合わせを容易にする相補的な嵌合特徴を有することができる。例として、トレイ200は、カウンター面218から延びる突出部216と可逆的に嵌合する凹部212を含むことができる。トレイ200のカウンター210との位置合わせ(alignment)は、貫通通路206を、カウンター210に結合されてカウンター210の開口部を通って延びるグロメット220と位置合わせする(align)。グロメット通路224は、流体源226に流体結合される。図示の例では、流体源226は、ブラダー又はドロッパータイプの組立体である。しかしながら、本明細書に開示されているような他の配置も企図される。上述のように、システム30の様々な構成要素は、流体源226から凹部202に流体が流れるように動作するモータ230を含めて、カウンター210の下に位置付けられる。グロメット220は、食用膨張可能物体12の凹部202と流体源226とが流体結合されるように、貫通通路206とグロメット通路224とを整列させるためにトレイ200をシールする。貫通通路206及びグロメット通路224は、ほぼ同じ内径を有することができる。一実施形態では、グロメット通路224は、貫通通路206よりも大きな内径を有することができる。
【0064】
トレイ200が嵌合特徴部を介してカウンター210に嵌合されると、グロメット220は一般に、食用膨張可能物体12と流体源226とを流体結合するように作用する。開示される配置は、カウンター210上でトレイ200を整列させることで、様々な貫通通路206及びグロメット通路224を整列させて、食用膨張可能物体12のための空気流路をシールするように動作する。更に、トレイ200から個々の食用膨張可能物体12を取り除いても、それぞれのグロメット220がこれらの残りの食用膨張可能物体12に対するシールを保持するので、トレイ200上の残りの食用膨張可能物体12のシールには影響しない。食用膨張可能物体12は、トレイ200がカウンター210から離れている間に、溶融したキャンディ又は他の食品安全な接着剤を使用して取り外し可能なトレイにシールされ、空気供給システムから離れている間にトレイにキャンディを補充することができる。
【0065】
一実施形態では、トレイ200は、食用膨張可能物体12を流体供給システムに対して所定の位置に移動させるための移動コンベアベルトの一部とすることができる。コンベアは、流体送達システムに対して正しく整列した位置で停止するように制御することができる。更に、グロメット220は、動きの方向に沿ってシールを生成する形状(例えば、細長い)にされ、コンベアが動いている間に食用膨張可能物体12を作動させることができる。
【0066】
図16は、グロメット220の斜視図を示す。グロメット220は、トレイ200とカウンター210の位置合わせにおける一定の公差を可能にするために、グロメット通路224及び貫通通路206よりも広いシール部分252を定めるフランジ250を含むように構成することができる。すなわち、フランジ250及びシール部252は、グロメット通路224及び貫通通路20の密閉された空気チャネルの直径を拡大し、取り外し可能なトレイ200の配置を不正確にすることを許容して、トレイをカウンター210上に配置する速度を向上させる。グロメット220は、ゴム、シリコーン、その他から形成することができ、カウンター210において対応する通路を塞ぎ、空気流路をカウンター210の上方に引き上げるように設計されて、取り外し可能なトレイ200が、グロメット220上に均等に載って、トレイ200上の全ての食用膨張可能物体12に空気流シールを提供することができるようになる。グロメット220及び/又はカウンター210は、照明システムが食用膨張可能物体12に光を通過させることができるように、透明又は部分的に半透明とすることができる。
【0067】
図17は、解剖学的にリアルな心臓として実装されてトレイ200上に配置された例示的な食用膨張可能物体12の斜視図を示しており、このトレイ200は、例えば、
図15に示すように、カウンター210に結合される。食用膨張可能物体12の構成は例示であり、何れかの適切な構成を使用できることを理解されたい。
【0068】
図18は、食用膨張可能物体12が、食用膨張可能物体12をトレイ200の上面204にシール又は接着する食用膨張可能物体12の表面262上の食用接着剤260においてディップコーティングされている、断面で示された一実施形態を示す。上述のように、トレイベースのシステム200は、食用接着剤がカウンター210に接触するのを防止することができる。別の例では、食用接着剤260は、トレイ200の上面204に直接塗布することができ、食用膨張可能物体12は、接着剤260上に位置付けることができる。食用接着剤は、経時的に固化する溶融キャンディとすることができる。別の例では、食用接着剤260は、食用膨張可能物体12のスライム又は粘性のある外層とすることができる。食用接着剤260は、相対的により固体である食用膨張可能物体12の内部又は内側の層とは異なる流動特性を有することができる。
【0069】
食用膨張可能物体12のシールはまた、温度によって影響を受ける可能性がある。
図19は、トレイ200が一体型加熱要素270を含む、断面で示された一実施形態を示している。トレイ200の上面と直接接触している食用膨張可能物体12の部分を加熱すると、トレイ200へのシールを強化する軟化を生じることができる。ユーザが接触する前に加熱要素270の動作を停止するように制御することで、食用膨張可能物体12を冷却してトレイ200から容易に取り出せるようにすることができる。特定の実施形態では、加熱要素270は、カウンター210上又はカウンター内に存在することができ、熱はトレイ200を介して伝達することができる。
【0070】
図20は、可撓性膜272の変形を使用して1又は2以上の食用膨張可能物体を駆動するために、単一の流体源を使用することができる、断面で示された一実施形態を示す。可撓性膜は、リザーバ274を食用膨張可能物体12の密閉された内部空間276から分離する。図示の実施形態では、食用膨張可能物体12a、12bは、個々の変形可能な膜272a、272bによって流体リザーバ274から分離される。個々の可撓性膜272は、流体リザーバ274内の圧力の変化が、より薄い膜272bに対してより厚い膜272aの異なる変形を引き起こすように、異なる剛性及び/又はサイズを有することができる。変形の大きさ及び特性により、それぞれの食用膨張可能物体12a、12bにおいて目に見える動作を引き起こす。厚い膜272aに結合された食用膨張可能物体12aは、流体リザーバ274に供給する単一の圧力源によって引き起こされる変形に基づいて、より薄い膜272bに結合された食用膨張可能物体12bよりも視覚的に小さい又はより広範囲でない動作を有することができる。流体リザーバは、食用膨張可能物体12の動作に結果として生じる変化を引き起こす圧力変化を可能にする入口277に結合することができる。このようにして、コントローラは、1つのチャンバである流体リザーバ272内で圧力の変化を引き起こし、対応する可撓性膜の特性に基づいて、食用膨張可能物体12に対する複数の異なるタイプ又はクレードの効果を互いに対して達成することができる。更に、この変化は、単一の非食品安全圧力源(正又は負)によって仲介することができる。すなわち、膜272が流体リザーバ274を食用膨張可能物体12から分離しているので、流体源は、必ずしも食品安全である必要はない。
【0071】
流体又は圧力源は、真空ポンプ、空気圧縮機、機械作動する別の膜、又は圧力の変化を発生させるための他の何れかの適切な装置とすることができる。開示される配置は、個々の食用膨張可能物体12に対するより多くの制御を獲得するために、他の圧力源と連動して使用することができる。一実施形態では、別個の個々の又は複数の食用膨張可能物体12に結合された個別の流体リザーバが、所望の効果を達成するよう調整することができる。
【0072】
図21は、可撓性膜272の配置を断面で示している。可撓性膜は、磁界の発生又は磁界力の変化に応答して、可撓性膜272を動作させるために動く磁石282(例えば、電磁石)に結合されている。磁石282は、可撓性膜において形成された一体型ポーチ内に収容することができ、可撓性膜272に接着されるか、又は可撓性膜272内に埋め込むことができる。可撓性膜272は、シールグロメット286の一部であるか又はシールグロメット286に結合している、弾性の、折り畳まれた、整形された、波状の、テクスチャ状の、及び/又は体積保持の可撓性表面284を含む。シールグロメット286は、ベース280に対して食用膨張可能物体12を保持するトレイ278をシールする。トレイ278は、可撓性膜272の上方の領域279内の空気又は流体を食用膨張可能物体12内のチャンバ276に流体結合する流体ポート288を有する。シールグロメット286は、領域279及びチャンバ286内の流体を空気の浸入又は浸出からシールするように機能する。
【0073】
流体ポート288又はトレイ278に対する可撓性膜272の動きは、内部流体を圧縮するか又は膨張を可能にするかの何れかによって、チャンバ276の圧力を変化させ、これにより、食用膨張可能物体12が動作するようになる。ベース280はまた、可撓性膜272が膨張して領域279の全体的な総体積を拡大させ、その結果、チャンバ276の圧力が低下し、食用膨張可能物体12の収縮効果をもたらす通路289を含む。可撓性膜272の流体ポート288への移動により、領域279の全体的な総体積が減少し、その結果、チャンバ276の圧力が上昇し、食用膨張可能物体12の膨張効果をもたらす。磁力の変化を用いて、磁界の有効化及び極性に応じて、トレイ流体ポート288内又はベース通路289内への移動を引き起こす引力又は反発力を介して磁石282に作用することによって、可撓性膜272に駆動力を提供することができる。一例では、磁界の有効化は、システム30のコントローラを介して制御される。
【0074】
本明細書で開示されるように、可撓性膜272の動きは、磁力の付加を介したものとすることができる。更に又は代替として、膜272は、にユーザが作動させて、食用膨張可能物体12に移動効果を引き起こすことができる。
図22は、膜272に結合されたハンドル292のユーザ(又はモータ駆動)による動きを介して動作される食用膨張可能物体12の例を断面で示している。一実施形態では、ユーザは、食用膨張可能物体12の箱又はパッケージに組み込まれ、図示されるように、食用膨張可能物体12のチャンバに流体ポート288を介して結合された流体の体積を保持する物体ベース290に統合されている可撓性膜272を押し引きすることができる。この膜272の動きによって、食用膨張可能物体12の内側と外側の間に正又は負の圧力差が発生し、その結果運動が起こる。
図22に示すように、食用膨張可能物体12から膜272を引き寄せることにより、食用膨張可能物体12内の圧力低下に起因する収縮効果が生じる。スナップバック又は非バイアスのデフォルト位置は、食用膨張可能物体12の膨張構成とすることができる。
【0075】
図23は、磁性材料293が物体ベース290及び/又は可撓性膜272に組み込まれて膜272を押し引きするのに使用される、断面で示した配置図である。この実施形態では、膜272は、膜内に埋め込まれ又は膜272の層として組み込まれる磁石又は鉄金属をその内部に有することになる。磁性材料は、電磁石282によって引き寄せられ、その結果、食用膨張可能物体12と周囲環境との間に圧力差を発生させることになる。カウンター294又は他の表示面は、膜が電磁石に向かって引き寄せられて、カウンターに整列させることを可能にするために、内部にインセットを有することができる。図示の実施形態では、膜272は、代替の構成で示されている。電磁石282に近い膜272の構成は、食用膨張可能物体12(図示せず)の比較的収縮した構成に関連付けられ、電磁石282から比較的遠い構成は、図示のように食用膨張可能物体12のより拡張した構成に関連付けられる。電磁石は、システム30のコントローラによって起動することができる。更に、膜は、手動で作動させるためのハンドル292を更に含むことができる。
【0076】
図24は、図示のハンドル292を介した及び/又は本明細書で検討されたような磁石282を介した膜272の動きを用いて、パッケージドーム又は窓296を通して見られる浮遊又は動き効果を生成することができ、これはまた食用膨張可能物体12のための環境を作り出す働きをし、環境と食用膨張可能物体12の密閉されたチャンバ298との間の膜の動きによって引き起こされる圧力差が動きの効果を引き起こすようになる、断面で示した配置図である。食用膨張可能物体12は、膜の動きが環境内の圧力を増加又は減少させることができるように、環境内の空気流を可能にするグレーチング297上に置くことができる。食用膨張可能物体12は、圧力の変化に応答してグレーチングに対して相対移動することができる。
【0077】
開示される食用膨張可能物体12は、消費者が食用膨張可能物体12と共にパッケージを購入する個々の小売用パッケージ(例えば、トレイ、コンテナ、その他)で販売することができる。更に、開示される技術はまた、食用膨張可能物体12の特徴を見ることを可能にする小売展示配置に適用することができる。本明細書で記載される様々な実施形態は、食用膨張可能物体12がパッケージ内にある間に、システム30の効果(例えば、照明、作動)が目に見えて、起動させることができるように、透明なパッケージ(例えば、パッケージ296)で実施することができる。更に、例として示された特定の実施形態は、単一の食用膨張可能物体12を用いて説明することができるが、開示される実施形態は、複数の食用膨張可能物体12を組み込んでもよいことが理解されるべきである。
【0078】
一実施形態では、小売ディスプレイ配置は、セルフサービス(又はオペレータサービス)のバルクコンテナなどのバルクコンテナを含むことができる。食用膨張可能物体12は、複数の食用膨張可能物体12を内部に保持するようなサイズ及び形状にされたバルクコンテナ304を含むバルクコンテナシステム300を例示している、
図25に示すように、内部の食用膨張可能物体12の作動を容易にするコンテナ内に含めることができる。バルクコンテナ304内の食用膨張可能物体12は、コンテナ304を満たすような多量のものとすることができる。或いは、別個のディスペンシングシステム(コンベア、重力式ディスペンサ、その他)が、個々の食用膨張可能物体12をバルクコンテナ304に堆積させて、所望の数又は充填レベルを維持することができる。バルクコンテナシステム300の開示される配置は、代替的又は追加的に、販売のための個々の小売パッケージとして実施することができる。例えば、コンテナ304は、ある程度の真空下で販売されてもよく、コンテナ304が顧客によって開かれたときにキャンディの一回限りの作動を引き起こす。
【0079】
バルクコンテナ304の内部306は、ヒンジ付きリッド308又は他の機構(例えば、ドア、バネ付勢トレイ)によってアクセスすることができる。バルクコンテナの内部306は、リッド308が閉じられたときに実質的に密閉又は閉鎖されて、食用膨張可能物体12が周囲環境に晒されるのを防止することができる。バルクコンテナ304は、可逆空気ポンプ319を介して、バルクコンテナ304内の内部306の圧力を変化させて、食用膨張可能物体12において膨張/収縮効果を引き起こすことが可能である。図示の実施形態では、可逆ポンプ319は、導管320を介して内部306に流体結合されている。
【0080】
一実施形態では、各食用膨張可能物体12は、内部に拡張可能流体(空気、その他)を有する密閉チャンバ又は密閉内部区画318を含む。すなわち、各食用膨張可能物体12には、密閉された内部区画318にアクセスするための孔又は入口/出口は存在しない。密閉された内部区画318は、食用膨張可能物体12の壁316によって、バルクコンテナ304内の内部306から分離されている(すなわち、流体的に隔離されている)。密閉された内部区画318は、密閉された内部区画318内で、ある体積の流体、例えば、空気などの拡張可能流体を有することができる。一実施形態では、密閉された内部区画318内に密閉された流体の体積は、食用膨張可能物体12が不作動状態又は収縮状態、例えば、デフォルトで又は第1の外圧条件下で相対的に膨張が少ない状態に見えるように選択することができる。食用膨張可能物体12の外側の内部306のコンテナ圧力が、第2の外圧条件に変化すると、キャンディ内部の密閉された内部区画318の圧力との結果として生じる圧力差により、食用膨張可能物体12が拡張又は縮小(「膨張」又は「収縮」)し、壁316の形状に目に見える変形が生じる。
【0081】
可逆空気ポンプ319は、導管320を介して内部306に流体結合され、コントローラ310からの命令に従って動作し、内部306の圧力を変化又は維持する。一実施形態では、可逆空気ポンプ319は、内部306から空気を除去して内部306内の圧力を低下させ(例えば、真空を生成し)、バルクコンテナ304のコンテナ圧力と食用膨張可能物体12のチャンバ圧力との間の差に基づいて、バルクコンテナ304内に保持された食用膨張可能物体12を拡張させるようにする。別の実施形態では、可逆空気ポンプ319は、内部306に正圧状態を生成し、内部の食用膨張可能物体12を膨張させる。可逆空気ポンプ319のポンプ方向を交互にすることで、順次的な膨張及び収縮パターン(例えば、脈動)を介して食用膨張可能物体12をアニメーション化することができる。
【0082】
バルクコンテナ304は、1又は2以上の内部306を含むように配置することができ、各々が、異なる同時効果を生み出すために、互いに相対的に異なるコンテナ圧力を呈することができる。バルクコンテナ304の1つの連続した内部306により、バルクコンテナ304内の全ての食用膨張可能物体12は、共に膨張及び収縮する。複数の内部306では、幾つかのキャンディが膨張し、他のキャンディが収縮することができる。更に、バルクコンテナシステム300は、個々のコントローラ310及び/又は中央コントローラの制御下にある複数のバルクコンテナを含むことができる。
【0083】
一実施形態では、バルクコンテナ304は、バルクコンテナ304の外側の周囲空気312に対して負圧又は正圧環境に維持される。システム300がアニメーション効果を生成する実施形態では、ポンプ319が、正圧と負圧の間で循環又は脈動する際に、同じコンテナ304が異なる時間に負圧環境と正圧環境の両方を生じることができる。負圧環境、例えば、真空状態の場合、リッド308は、中立圧(すなわち、バルクコンテナ304の外側の周囲環境と実質的に同じである中立圧)の場合と比較して、相対的に開くことが困難である場合がある。これは、中性圧力における食用膨張可能物体12の状態に対する食用膨張可能物体12の観察可能な変化を生じさせるのに十分な高さの圧力差であるが、リッド308又はバルクコンテナ304の他のアクセス機構を開く利用客の力によって容易に克服されるのに十分な低さである、可逆ポンプ319によって適用される負圧を選択することによって対処することができる。
【0084】
リッド308は、バルクコンテナ304の内部306の正圧状態の間は、比較的開くのが容易である。このように、コントローラ310がポンプ319の制御を吸引と正圧との間で交互に行うことで、リッド308を容易に開くことができる時間が生成される。ポンプ方向を切り替える間の短い間隔(例えば、5秒未満、2秒未満)は、リッド308を開けようとするユーザの典型的な動作の間に、ある時点でリッド308を開けることを可能にすることになる。
【0085】
一実施形態では、センサ314(近接センサ(proximity sensor)、容量性センサ、又はリッドヒンジへの力フィードバックなど)は、ユーザがリッド308を開けようとしているというフィードバックをコントローラ310に提供し、これにより、コントローラ310は、予め設定された時間の間、又はユーザがリッド308に手を伸ばしているのをセンサ314が感知している間、正圧モードで動作するようにポンプ319に命令する。
【0086】
図26は、リッド308が開状態にあるバルクコンテナシステム300を示す。バルクコンテナ304が開かれると、内部306の圧力は、少なくとも部分的に周囲環境312の圧力と平衡になることができる。この圧力変化は、リッド308が開かれたときに、バルクコンテナ304内の食用膨張可能物体12の構成を変化させ、アニメーション効果を生じさせることができる。図示の例では、バルクコンテナの閉じた状態(
図25)は、食用膨張可能物体12を膨張状態にする負圧と関連付けることができる。リッドを開くと、圧力が上昇し、食用膨張可能物体12をより収縮状態に遷移させる。リッド308が開いているときには、コントローラ310は、ポンプ319を停止することができる。或いは、ポンプ319は、周囲圧力とコンテナ圧力との間の差によって生じる圧力変化を補償するために、アクティブなままとすることができる。
【0087】
図27は、ユーザによって作動される楽器型又はパペット型の食用膨張可能物体12の概略図である。この実施形態では、空気圧(正及び/又は負)は、ユーザの肺によって提供される。図示の例では、正圧は、1又は2以上のチャネル350、例えば、食用膨張可能物体12の左側の作動を引き起こす左チャネル350aと、食用膨張可能物体12の右側の作動を引き起こす右チャネル350bとに提供される。食用膨張可能物体12及びチャネル250の他の配置は、本開示の範囲に包含されることを理解されたい。食用膨張可能物体12は、1又は2以上の内部チャネル350に流体結合された1又は2以上の空気経路360を覆う、覆いを外す、閉鎖する、又は開放するユーザによって提供される昇圧に基づいて動作することができる。特定の実施形態では、フラップ又はバルブは、ユーザによって提供された空気流れに応じて作動し、1つのチャネルを選択的に閉じることができる。
【0088】
食用膨張可能物体12は、チャネル350に流体結合された内部ボア362を有するマウスピース264を含むことができる。一実施形態では、マウスピース364も食用であり、ユーザがマウスピース端部から始めて食用膨張可能物体12を食べることを可能にするが、チャネル350が保存されている限り、何らかの作動機能を保持する。
【0089】
本明細書では、本発明の特定の特徴のみを例示し説明してきたが、当業者であれば多くの修正及び変更が想起されるであろう。従って、添付の特許請求の範囲は、本発明の真の技術的思想の範囲内にある全てのこのような修正及び変更を保護することを意図していることを理解されたい。更に、開示された1又は複数のフローチャートのステップは、所与の順序で示されているが、特定の実施形態では、図示のステップは、並べ替え、変更、削除、及び/又は同時発生することができる。
【0090】
本開示の様々な実施形態の要素を紹介する場合、冠詞「a」、「an」、及び「the」は、要素の1又は2以上が存在することを意味するものとする。用語「備える」、「含む」、及び「有する」は、包括的なものであり、記載した要素以外の付加的な要素が存在し得ることを意味する。加えて、本発明の「一実施形態」又は「1つの実施形態」に対する言及は、同様に記載の特徴部を組み込んだ追加的な実施形態の存在を排除するものとして解釈されることを意図していない点を理解されたい。
【0091】
本明細書で提示され請求項に記載された手法は、本発明の技術分野を明らかに改善する実際的な性質の実質的な目的及び具体的な実施例に参照及び適用され、このため、抽象的、無形、又は真に理論的でもない。更に、本明細書の終わりに添付した何れかの請求項が「機能」を「実行」する手段」又は「機能」を「実行」するステップ」として指定された1又は2以上の要素を含む場合、このような要素は、米国特許法第112条(f)に従って解釈されるものとする。しかしながら、任意の他の方法で指定された要素を含む何れかの請求項については、このような要素は、米国特許法第112条(f)に従って解釈されないものとする。
【符号の説明】
【0092】
12 食用膨張可能物体
32 制御システム
34 流体制御システム
36 バルブ
37 流体源
38 コントローラ
40 ポンプ
46 通信回路
47 外部デバイス
50 プロセッサ
52 メモリ
54 入力/出力
58 電源
60 効果制御システム
62 照明コントローラ
64 光源
68 A/Vコントローラ
72 温度コントローラ
78 センサ
206 取り外し可能トレイ
210 カウンター
230 モータ
310 コントローラ
314 センサ
319 ポンプ
【国際調査報告】