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特表2022-546089ツーピースブラインドファスナおよび取付けツール
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-02
(54)【発明の名称】ツーピースブラインドファスナおよび取付けツール
(51)【国際特許分類】
   F16B 37/04 20060101AFI20221026BHJP
   B21J 15/00 20060101ALI20221026BHJP
   B21J 15/10 20060101ALI20221026BHJP
【FI】
F16B37/04 U
B21J15/00 S
B21J15/10 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022513548
(86)(22)【出願日】2020-08-26
(85)【翻訳文提出日】2022-04-22
(86)【国際出願番号】 US2020047946
(87)【国際公開番号】W WO2021041508
(87)【国際公開日】2021-03-04
(31)【優先権主張番号】62/891,678
(32)【優先日】2019-08-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522074693
【氏名又は名称】エスピーエス・テクノロジーズ、エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】コブザル、クリスティネル
(72)【発明者】
【氏名】ホファース、ブライアン
(72)【発明者】
【氏名】クイランドー、クロード
(57)【要約】
ブラインドファスナ(10)は、ボルト(14)およびナット(18)を含む。ボルトは、シャフト(110)、ボルトヘッド(114)、およびラグ(118)を含む。ボルトヘッドは、シャフトとラグとの間にあり、シャフトから径方向外側に延びる。シャフトは、ボルトヘッドの反対側に雄ねじ(126)を画定する。ラグは、第1のツール係合部(1509)と、ラグをボルトヘッドに脆弱に結合する第1の脆弱部(174)とを含む。ナットは、スリーブ(210)、ナットヘッド(214)、およびハンドリング部材(218)を含む。ナットヘッドは、スリーブから径方向外側に延び、ボルトヘッドを受容する凹部(242)を画定する。ハンドリング部材は、ラグの少なくとも一部を包囲する。ハンドリング部材は、第2の脆弱部(270)および第2のツール係合部(266)を含む。第2の脆弱部は、第2のツール係合部をナットヘッドに脆弱に結合する。
【選択図】 図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のワークピースを連結するためのブラインドファスナであって、
シャフトと、ボルトヘッドと、ラグとを含むボルトであって、前記ボルトヘッドは、前記シャフトと前記ラグとの間に配置され、前記シャフトから径方向外側に延び、前記ボルトヘッドと反対側の前記シャフトの端部は雄ねじを画定し、前記ラグは、第1のツール係合部と、前記ラグを前記ボルトヘッドに脆弱に結合する第1の脆弱部とを含む、ボルトと、
スリーブと、ナットヘッドと、ハンドリング部材とを含むナットであって、前記スリーブは、前記シャフトを受容するように構成された中央ボアを含み、前記雄ねじと嵌合するように構成された雌ねじを画定し、前記ナットヘッドは、前記ハンドリング部材と前記スリーブとの間に配置され、前記ナットヘッドは、前記スリーブから径方向外側に延び、前記ボルトヘッドを受容するように構成された凹部を画定し、前記ハンドリング部材は、前記ラグの少なくとも一部を包囲するように構成され、前記ハンドリング部材は、第2の脆弱部と、第2のツール係合部とを含み、前記第2の脆弱部は、前記第2のツール係合部を前記ナットヘッドに脆弱に結合する、ナットと
を備える、ブラインドファスナ。
【請求項2】
前記ボルトヘッドの端面は、前記ボルトが前記ナットに完全に螺合した時、前記ナットヘッドの端面と同一平面上または前記ナットヘッドの端面から凹んだ位置にある、請求項1に記載のブラインドファスナ。
【請求項3】
前記第1の脆弱部は、前記ボルトヘッドの端面が前記複数のワークピースの前面と同一平面上または前記複数のワークピースの前面から凹んだ位置にあるように、前記ボルトヘッドから破断するように構成され、前記第2の脆弱部は、前記ナットヘッドの端面が前記前面と同一平面上または前記前面から凹んだ位置にあるように、前記ナットヘッドから破断するように構成される、請求項1に記載のブラインドファスナ。
【請求項4】
前記第1のツール係合部は、リードインランプを含む、請求項1に記載のブラインドファスナ。
【請求項5】
前記第2のツール係合部は、リードインランプを含む、請求項1に記載のブラインドファスナ。
【請求項6】
前記第2の脆弱部は、前記ナットヘッドの最外周部の径方向内側に全体がある、請求項1に記載のブラインドファスナ。
【請求項7】
前記ハンドリング部材は、前記凹部の最外径と等しい径を有するボアを画定する、請求項1に記載のブラインドファスナ。
【請求項8】
前記ラグは、保持リップを含み、前記ハンドリング部材は、前記保持リップの径より小さい径を有するボアを画定する、請求項1に記載のブラインドファスナ。
【請求項9】
前記保持リップは、前記第1のツール係合部の径方向外側に延びる、請求項8に記載のブラインドファスナ。
【請求項10】
前記ハンドリング部材は、前記第1のツール係合部の径方向外側に全体がある、請求項9に記載のブラインドファスナ。
【請求項11】
前記ブラインドファスナは、事前取付け状態である時、2ピースで構成され、前記ボルトが前記2ピースの第1のピースであり、前記ナットが前記2ピースの第2のピースである、請求項1に記載のブラインドファスナ。
【請求項12】
前記第2の脆弱部は、前記ナットの全周にわたり延びるブレークネックを画定する、請求項1に記載のブラインドファスナ。
【請求項13】
前記第1の脆弱部は、前記ボルトの全周にわたり延びるブレークネックを画定する、請求項1に記載のブラインドファスナ。
【請求項14】
前記ブラインドファスナが事前取付け状態である時、前記スリーブは、前記ナットヘッドの硬度より低い硬度を有する延性領域と、前記延性領域と前記ナットヘッドとの間にある前記スリーブの部分と、前記雌ねじにおける前記スリーブの部分とを含む、請求項1に記載のブラインドファスナ。
【請求項15】
前記ブラインドファスナが事前取付け状態である時、前記スリーブは、前記ナットヘッドの硬度より低く、かつ前記雌ねじを含む前記部分の硬度より低い硬度を有する可変アニール領域を含む、請求項1に記載のブラインドファスナ。
【請求項16】
ボルトおよびナットを含むブラインドファスナを取り付けるためのツールであって、
駆動部材と、
前記ボルトと係合するために前記駆動部材によって駆動されるコレットと、
前記ナットを保持し、前記ブラインドファスナの取付け中に前記ナットが回転することを妨げるためのノーズピースであって、前記ノーズピースが前記コレットによって駆動され前記コレットと共に回転する第1の位置と、前記ノーズピースが前記コレットの回転動作にもかかわらず回転静止している第2の位置との間で可動であるノーズピースと
を備えるツール。
【請求項17】
前記ノーズピースの周囲に配置され、カムを画定する保持スリーブと、
前記保持スリーブと前記ノーズピースとの間に配置されたフォロワと
を備え、前記保持スリーブに対する前記ノーズピースの回転により、前記カムは、前記ナットのツール係合部に対し径方向内側に前記フォロワを動かす、請求項16に記載のツール。
【請求項18】
エジェクタピンと、前記エジェクタピンを前記コレットに対し拡張位置に向かって付勢するばねとを更に備える、請求項17に記載のツール。
【請求項19】
複数の静止ラグを更に備え、
前記ノーズピースは、前記コレットが前記第2の位置にある時に前記静止ラグと係合するように構成された複数の回転ラグを含む、請求項16に記載のツール。
【請求項20】
前記静止ラグの各々は傾斜面を含み、前記回転ラグの各々は傾斜面を含む、請求項19に記載のツール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年8月26日に出願された米国仮特許出願第62/891,678号の優先権および利益を主張するものである。上記出願の開示は、参照によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、一般にファスナに関し、特に、コアボルトおよびコアボルトの周囲のナットを有する、パネルの片面からパネルを連結するためのブラインドファスナに関する。
【背景技術】
【0003】
本項の記載は、単に本開示に関連する背景情報を提供するものであり、先行技術を構成するものではない場合がある。
【0004】
ブラインドファスナは、一般に、複数のパネルを互いに固定するため、およびパネルの片面(すなわち前面)から取り付けるために用いられる。ブラインドファスナは、コアボルトと、パネルの孔内に挿入される、コアボルトを包囲するスリーブとを含んでよい。パネルの背面に隣接するスリーブの一部は、ファスナの取付け中に変形し得る。スリーブの変形部分は、パネルが互いにクランプされ得るようにファスナに予圧を誘発するためのベアリング面を提供する。
【0005】
スリーブの変形部分が形成された後、コアボルトは、ファスナに予圧を提供するために回転され得る。ファスナが完全に取り付けられると、コアボルトの前部は破断してよい。一般的なコアボルトの破断箇所は制御することができず、一般に、ボルトに対するナットの回転を制御する必要がある。美観および空気力学のために、完全に取り付けられたファスナがパネルと同一平面上にあることが有利である場合がある。一般的なファスナは、破断箇所がスリーブの皿頭の外側に位置する場合、パネルと同一平面となるように取付け後の研磨によって塗装の準備をする必要がある。
【0006】
ボルトおよびナットの両方の回転を制御しながら、平らな完成品を確保し、取付け速度を最大化し、ファスナ当たりのコストを低減することは困難であり得る。また、公差または設計基準に基づいて、グリップ長(すなわち、ファスナにおけるパネルの合計厚さ)の変動が生じ得る。したがって、ブラインドファスナは、接合部の強度を犠牲にすることなく、グリップ長の変動に適合可能であることが有利である。また、一般的なファスナは、トルク制御特徴を含まない。ファスナに過剰なトルクが付与されると、ファスナのスリーブがフレア状に広がってチューリップ構成を形成し、取付けの欠陥が生じる。
ブラインドファスナの取付けに関連するこれらの問題は、本開示によって対処される。
【発明の概要】
【0007】
1つの形態において、複数のワークピースを連結するためのブラインドファスナは、ボルトおよびナットを含む。ボルトは、シャフトと、ボルトヘッドと、ラグとを含む。ボルトヘッドは、シャフトとラグとの間に配置され、シャフトから径方向外側に延びる。ボルトヘッドと反対側のシャフト端部は、雄ねじを画定する。ラグは、第1のツール係合部と、ラグをボルトヘッドに脆弱に結合する第1の脆弱部とを含む。ナットは、スリーブと、ナットヘッドと、ハンドリング部材とを含む。スリーブは、シャフトを受容するように構成された中央ボアを含み、雄ねじと嵌合するように構成された雌ねじを画定する。ナットヘッドは、ハンドリング部材とスリーブとの間に配置される。ナットヘッドは、スリーブから径方向外側に延び、ボルトヘッドを受容するように構成された凹部を画定する。ハンドリング部材は、ラグの少なくとも一部を包囲するように構成される。ハンドリング部材は、第2の脆弱部と、第2のツール係合部とを含む。第2の脆弱部は、第2のツール係合部をナットヘッドに脆弱に結合する。様々な代替形態において、ボルトヘッドの端面は、ボルトがナットに完全に螺合した時、ナットヘッドの端面と同一平面上またはナットヘッドの端面から凹んだ位置にあり、第1の脆弱部は、ボルトヘッドの端面が複数のワークピースの前面と同一平面上または複数のワークピースの前面から凹んだ位置にあるように、ボルトヘッドから破断するように構成され、第2の脆弱部は、ナットヘッドの端面が前面と同一平面上または前面から凹んだ位置にあるように、ナットヘッドから破断するように構成され、第1のツール係合部は、リードインランプを含み、第2のツール係合部は、リードインランプを含み、第2の脆弱部は、ナットヘッドの最外周部の径方向内側に全体があり、ハンドリング部材は、凹部の最外径と等しい径を有するボアを画定し、ラグは保持リップを含み、ハンドリング部材は、保持リップの径より小さい径を有するボアを画定し、保持リップは、第1のツール係合部の径方向外側に延び、ハンドリング部材は、第1のツール係合部の径方向外側に全体があり、ブラインドファスナは、事前取付け状態である時、2ピースで構成され、ボルトが2ピースの第1のピースであり、ナットが2ピースの第2のピースであり、第2の脆弱部は、ナットの全周にわたり延びるブレークネックを画定し、第1の脆弱部は、ボルトの全周にわたり延びるブレークネックを画定し、ブラインドファスナが事前取付け状態である時、スリーブは、ナットヘッドの硬度より低い硬度を有する延性領域と、延性領域とナットヘッドとの間にあるスリーブの部分と、雌ねじにおけるスリーブの部分とを含み、ブラインドファスナが事前取付け状態である時、スリーブは、ナットヘッドの硬度より低く、かつ雌ねじを含む部分の硬度より低い硬度を有する可変アニール領域を含む。
【0008】
他の形態によると、ボルトおよびナットを含むブラインドファスナを取り付けるためのツールは、駆動部材と、コレットと、ノーズピースとを含む。コレットは、ボルトと係合するために駆動部材によって駆動される。ノーズピースは、ナットを保持し、ブラインドファスナの取付け中にナットが回転することを妨げる。ノーズピースは、ノーズピースがコレットによって駆動されコレットと共に回転する第1の位置と、ノーズピースがコレットの回転動作にもかかわらず回転静止している第2の位置との間で可動である。様々な代替形態によると、ツールは更に、保持スリーブおよびフォロワを含み、保持スリーブは、ノーズピースの周囲に配置され、カムを画定し、フォロワは、保持スリーブに対するノーズピースの回転により、カムが、ナットのツール係合部に対し径方向内側にフォロワを動かすように、保持スリーブとノーズピースとの間に配置され、ツールは更に、エジェクタピンと、エジェクタピンをコレットに対し拡張位置に向かって付勢するばねとを含み、ツールは更に、複数の静止ラグを含み、ノーズピースは、コレットが第2の位置にある時に静止ラグと係合するように構成された複数の回転ラグを含み、静止ラグの各々は傾斜面を含み、回転ラグの各々は傾斜面を含む。
【0009】
追加の適用可能領域は、本明細書に提供される説明から明らかになる。理解すべき点として、説明および具体例は、例示のみを目的とすることが意図され、本開示の範囲を限定することは意図されない。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本開示が適切に理解されるように、以下、添付図面を参照して、例として与えられる本開示の様々な形態が説明される。
図1】本開示の教示に係るブラインドファスナの分解背面斜視図である。
図2図1のブラインドファスナの分解正面斜視図である。
図3】ワークピースのセットに対して事前取付け位置にあるブラインドファスナを示す、図1のブラインドファスナの断面図である。
図4】事前取付け位置にある図1のブラインドファスナの一部の拡大断面詳細図である。
図5】ワークピースのセットに対して取り付けられたブラインドファスナを示す、取付け位置にある図1のブラインドファスナの断面図である。
図6】部分的に切り取られたワークピースのセットを示す、図5のブラインドファスナの斜視図である。
図7図6のブラインドファスナの上面図である。
図8】本開示の教示に係る、ブラインドファスナを取り付けるためのツールの斜視図である。
図9図8のツールのノーズの分解斜視図である。
図10図8のツールのノーズの断面図である。
図11】ノーズピースの一部の断面を示す、図8のツールのコレットおよびノーズピースの一部の斜視図である。
図12図8のツールのクラッチの斜視図である。
図13】静止状態にあるツールを示す、図8のツールのノーズの正面図である。
図14】動作状態にあるツールを示す、図11と同様の正面図である。
図15】動作状態にある図8のツールのノーズの斜視部分断面図である。
図16】静止状態にある図8のツールのノーズの斜視図である。 本明細書で説明される図面は、例示のみを目的としており、本開示の範囲をいかなるようにも限定することは意図されない。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下の説明は、本質的に単なる典型例であり、本開示、応用、または用途を限定することは意図されない。理解すべき点として、図面を通して、対応する参照番号は、類似または対応する部品および特徴を示す。
【0012】
ファスナアセンブリ
図1および図2を参照すると、ブラインドファスナ10は、中心軸22に沿って同軸上に配置された時に互いに嵌合するように構成されたボルト14およびナット18を含む。提供された例において、ボルト14は単一の一体型材料片であり、ナット18は別の単一の一体型材料片である。ボルト14およびナット18は、たとえば金属または合金材料などの任意の適切な種類の材料から形成され得る。ボルト14は、ナット18と同じ材料で形成されてよく、または異なる適切な材料で形成されてよい。ブラインドファスナ10は、本明細書において特に図示または説明する点を除き、米国特許出願第16/201,775号(その開示全体が参照によって本明細書に組み込まれる米国特許公開第2019/0162217号)のブラインドファスナと同様であってよい。
【0013】
図3を更に参照すると、ブラインドファスナ10は、第1のワークピース26を第2のワークピース30に固定する。具体的には示されない代替形態において、2より多い数のワークピースがブラインドファスナ10によって互いに固定され得る。提供された例において、ワークピース26、30は、たとえば金属(たとえばアルミニウム)、炭素繊維複合材、または所与の用途のための他の適切な材料など、任意の適切な材料で形成されたプレートまたはパネルである。第1のワークピース26は、第1の前面34および第1の背面38を有する。第2のワークピース30は、第1のワークピース26と同様の材料または異なる材料であってよい。任意選択的に、ガルバニック腐食(galvanic corrosion)を抑制するために、ワークピース26、30の間および/またはワークピース26、30とブラインドファスナ10との間に適切なシーリングまたは障壁(不図示)が適用され得る。第2のワークピース30は、第2の前面42および第2の背面46を含む。第2の前面42は、第1の背面32に面している。
【0014】
第1のワークピース26および第2のワークピース30の各々は、位置を合わせられると協働して軸22と同軸上にある第1の前面34および第2の背面46を通る開口部50を形成する開口部を画定する。開口部50は、第1の前面34から皿穴または座繰り加工され得る。提供された例において、開口部50は、円筒形の内側ボア54と、内側ボア54と第1の前面34との間に軸方向斜めに延びる接触面58とを含むように皿穴加工される。
【0015】
ボルト14は、単一の一体型材料片から形成され、軸22を中心として配置されるシャフト110、ボルトヘッド114、およびラグ118を含む。シャフト110は、略円筒形であり、ステム122と、雄ねじ126を画定するねじ部とを含む。雄ねじ126は、ボルト14の一方の末端部130を起点とする。ステム122は、ねじ126とボルトヘッド114との間に軸方向に配置される。
【0016】
1つの形態において、ステム122は、雄ねじ126の外径以上の径を有する概ね滑らかな円筒形の第1の外側表面134を有する。雄ねじ126は、ステム122に隣接した終端まで軸110に沿って軸方向に延びるが、他の構成が用いられてもよい。図示されない1つの代替例において、ナット18の内側表面に封止するために、雄ねじ126の終端とステム122との間に、またはステム122に沿って、シーラントまたはシールが設けられ得る。シール(不図示)は、たとえば水、油、燃料などの流体の通過を妨げるように構成される。シール(不図示)は、たとえばOリングなどのエラストマ体(elastomeric body)であってよい。
【0017】
ボルトヘッド114は、雄ねじ126の反対側にあるステム122の端部に位置する。ボルトヘッド114は、ステム122の第1の外側表面134の径方向外側に延びる。
【0018】
図4を参照すると、ボルトヘッド114は、クランプ面138、径方向最外周部142、および第1の端面146を含む。クランプ面138は、第1の外側表面134から斜めに径方向外側に延びるが、他の構成が用いられてもよい。外周部142は、クランプ面138と第1の端面146との間に軸方向に延びる。提供された例において、外周部142は軸22と略平行であるが、他の構成が用いられてもよい。第1の端面146は、ステム122から軸方向に離れる方向を向く。提供された例において、第1の端面146は軸22に対し略垂直であるが、他の構成が用いられてもよい。
【0019】
全体的に図1および図2に戻ると、ラグ118は、第1のツール係合部150と、第1の脆弱部154とを含む。提供された例において、ラグ118は、第1のツール係合部150と第1の脆弱部154との間に軸方向にリムまたは保持リップ158も含んでよい。第1のツール係合部150は、雄ねじ126と反対側に、ボルト14の他方の末端部162を画定する。
【0020】
図3を特に参照すると、第1のツール係合部150は、軸22を中心としてトルクを付与するためにツール310によって係合されるように構成される。提供された例において、ツール係合部150は、略六角形を形成する複数の外向き平坦面156を有し、ツール310は、第1のツール係合部150と係合するように構成された複数の内向き平坦面を有する第1のソケット314を含むが、たとえば星、スプライン、または葉の形状や他の駆動構成など、他の形状または構成が用いられてもよい。図示されない代替形態において、第1のツール係合部150は、たとえば凹型ソケットなどの雌型ツール係合特徴を有してよく、ツール310は、たとえば雄型突起ソケットなどの相手側雄型特徴を有してよい。
【0021】
図1および図2に戻ると、ツール係合部150は、任意選択的に、ツール係合部150上に第1のソケット314(図3)をガイドし得る角度付きリードインランプ152も含んでよい。各リードインランプ152は、ボルト14の末端部162を起点とし、隣接する平坦面156の一部(たとえば六角形の各角の一部)を横切る。提供された例において、ボルト14の雄ねじ126は右ねじであり、末端部162から見た時、リードインランプ152は、隣接する平坦面156を時計回り方向に横切り、六角形と混じり合うまで斜めにまたは螺旋状に走行してよい。
【0022】
保持リップ158は、第1のツール係合部150と第1の脆弱部154との間に軸方向にあり、第1のツール係合部150の径方向外側に延びる。提供された例において、保持リップ158は、第1のツール係合部150からの距離が増加するほど広がる略円錐台形を有する。
【0023】
図4を参照すると、保持リップ158の周囲は、第1の脆弱部154の外側表面166の径よりも大きく、それによって保持リップ158と第1の脆弱部154の外側表面166とが肩部170を形成する。保持リップ158は、ボルトヘッド114に向かうツール310(図3)の軸方向の動きを制限し得る。
【0024】
第1の脆弱部154は、保持リップ158をボルトヘッド114に脆弱に結合する。提供された例において、第1の脆弱部154の外側表面166は、略円筒形の形状であり、ボルトヘッド114の外周部142の最外径以下の径を有する。第1の脆弱部154は、外側表面166から、ボルトヘッド114の第1の端面146をラグ118に接合するブレークネック174に向かって狭くなる。提供された例において、ブレークネック174の径は、ステム122の第1の端面134の径よりも小さく、ボルト14の全周にわたり延びる。
【0025】
図1および図2に戻ると、提供された例におけるナット18は、単一の一体型材料片から形成され、軸22を中心として配置されたスリーブ210、ナットヘッド214、およびハンドリング部材218を含む。スリーブ210は、第2の外側表面226を有する略円筒形の本体である。スリーブ210の一端は、ナットヘッド214の反対側のナットの末端部222を画定する。スリーブ210は、第1および第2のワークピース26、30(図3)の内側ボア54(図3)内に受容される。
【0026】
スリーブ210は、軸22と同軸上にある中央ボア230を画定し、雌ねじ234を含む。図3を参照すると、雌ねじ234は末端部222を起点とし、ナットヘッド214に向かって軸方向に延びるが、第2の背面46から所定の距離を終端とする。雌ねじ234は、雄ねじ126をボルト14に螺合するように構成される。第1のボア230は、ステム122の第1の外側表面134の径よりもわずかに大きい径を有するので、シャフト110は、第1のボア230内に回転可能に受容され得る。
【0027】
図1および図2を参照すると、スリーブ210は、第2の外側表面226から径方向内側に凹設された1または複数のディンプル228も含んでよい。ディンプル228は、末端部222に近接し、スリーブ210に対し周方向に等間隔で配置され得る。ディンプル228は、第1の中央ボア230内にわずかに突出することにより、雌ねじ234の外径の径方向内側に延び、雄ねじ126との干渉嵌合を提供する。したがって、ディンプル228は、雌ねじおよび雄ねじ234、126間の回転に対する小さな抵抗を提供し得る。
【0028】
図3を参照すると、スリーブ210は、雌ねじ234とナットヘッド214との間の延性領域238を含み得る。延性領域は、ナット18の他の部分の硬度よりも小さい硬度を有する。1つの形態において、ナットヘッド214、第1および第2のワークピース26、30によって包囲されたスリーブ210の領域、および雌ねじ234を含むスリーブ210の領域は、第1の硬度値を有し、延性領域238は、大幅に低い硬度値を有し得る。この大幅に低い硬度値は、たとえばスリーブ210を帯状アニール(band annealing)することによって実現され得る。
【0029】
ナットヘッド214は、雌ねじ234と反対側のスリーブ210の端部に位置し、スリーブ210の径方向外側に延びる。図4を参照すると、ナットヘッド214は、凹部242、クランプ面246、および第2の端面250を含む。クランプ面246は、スリーブ210の第2の外側表面226から斜めに径方向外側に延びるが、他の構成が用いられてもよい。ナットヘッド214の周囲部254は、クランプ面246と第2の端面250との接合部によって画定される。第2の端面250は、スリーブ210から軸方向に反対方向を向き、軸22に対し略垂直であってよいが、他の構成が用いられてもよい。
【0030】
凹部242の一端は、第2の端面250を通って開口し、凹部242の他方の端部は、第1のボア230に対し開口する。凹部242は、軸22と同軸上に配置され、ボルトヘッド114を受容するように構成される。凹部242は、内壁面258および接触面262を有する。接触面262は、第1のボア230から内壁面258に斜めに径方向外側に延びる。提供された例において、内壁面258は略円筒形であり、接触面262とハンドリング部材218との間に軸方向に延びる。内壁面258は、ボルトヘッド114の周囲部142の径よりも大きい径を有するので、ボルトヘッド114は、凹部242内に回転可能に受容される。
【0031】
ナットヘッド214の接触面262は、ボルトヘッド114のクランプ面138の角度と同様の角度を有する。ナットヘッド214の内壁面258は、ボルトヘッド114が凹部242内に受容された時、ボルトヘッド114の第1の端面146がナットヘッド214の第2の端面250と同一平面上にあるか、または第2の端面250から凹むような第2の端面250からの深さで接触面262と接する。
【0032】
ハンドリング部材218は、軸22を中心として配置された第2のツール係合部266および第2の脆弱部270を含む。ハンドリング部材218は、軸22と同軸上にあり、ナット18の末端部278を通って開口し、凹部242に対し開口する第2のボア274を画定する。第2のボア274は、第1の脆弱部154の少なくとも一部を包囲する。提供された例において、第2のボア274は、ラグ118の保持リップ158の径よりも小さい径を有するが、他の構成が用いられてもよい。提供された例において、第2のボア274は、ナットヘッド214の内壁面258と同じ径を有するので、第2のボア274および内壁面258は、単一のボアとして形成され得る。
【0033】
第2のツール係合部266は、軸22に対しトルクを付与するためにツール310(図3)によって係合されるように構成される。提供された例において、第2のツール係合部266は、六角形を形成する複数の外向き平坦面264を有し、ツール(図3)310は、第2のツール係合部266の六角形と係合するように構成された複数の内向き平坦面を有する第2のソケット330を含むが、たとえば星、スプライン、または葉の形状や他の駆動構成など、他の形状または構成が用いられてもよい。提供された例において、第2のツール係合部266は、ナットヘッド214の周囲部254の径方向内側に全体がある。
【0034】
図1および図2に戻ると、第2のツール係合部266は、任意選択的に、第2のツール係合部266上に第2のソケット330(図3)をガイドし得る角度付きリードインランプ272も含んでよい。各リードインランプ272は、ナット18の末端部278を起点とし、隣接する平坦面264の一部(たとえば六角形の各角の一部)を横切る。提供された例において、末端部278から見た時、リードインランプ272は、隣接する平坦面264を時計回り方向に横切り、六角形と混じり合うまで斜めにまたは螺旋状に走行し得る。
【0035】
図4に戻ると、第2の脆弱部270は、第2のツール係合部266をナットヘッド214に脆弱に結合する。提供された例において、第2の脆弱部270の内側表面は、第2のボア274によって画定され、第2の脆弱部270の外側表面は、第2のツール係合部266から狭まり、ブレークネック276を画定する。したがって、ハンドリング部材218は、第2の脆弱部270がナットヘッド214と接する位置において、軸22の周囲に最小の壁厚を有する。提供された例において、ブレークネック276は、ナット18の全周にわたり延びる。
【0036】
代替形態において、ハンドリング部材218は、ナット18の他の部分(すなわち、スリーブ210およびナットヘッド214)とは別に形成される部品であってよい。代替形態において、ハンドリング部材218は、たとえば接着剤、粘着剤、溶接、またはロウ付けなどによってナットヘッド214に取り付けられ得る。この代替形態において、脆弱部270は、接着剤、粘着剤、溶接、またはロウ付けによって形成される。この代替形態は、接着剤、粘着剤、溶接、またはロウ付けの強度に依存して、脆弱部270における(ブレークネック276と同様の)首部に向かって狭まり、または狭まらなくてよい。
【0037】
取付け
全体的に図3および図4に戻ると、ボルト14およびナット18は、互いに対する事前取付け位置で示される。図3および図4に示すように、ブラインドファスナ10が事前取付け位置にあり、第1および第2のワークピース26、30を通って延びる場合、ナットヘッド214の第2の端面250は、第1の前面34と同一平面上または第1の前面34から凹んだ位置にある。スリーブ210は、第1および第2のワークピース26、30の最大グリップ長よりも長い軸長を有するので、スリーブ210は、開口部50を通って受容され、第2の背面46から延びる。
【0038】
この位置において、ツール310の第1のソケット314は、第1のツール係合部150と嵌合および係合してよく、ツール310の第2のソケット330は、第2のツール係合部266と嵌合および係合してよい。その後、ツール310は、第1のソケット314がねじ126、234の締付け方向にボルト14にトルクを伝達し、第2のソケット330がナット18をワークピース26、30に対し回転可能に静止状態で保持するように、第1のモードで動作する。ツール310は、ボルト14およびナット18がワークピース26、30から軸方向に離れることを妨げる。
【0039】
図3を続けて参照し、図5を更に参照すると、ねじ126、234は、スリーブ210の末端部222をワークピース26、30に向かって動かすためにスリーブ210に軸方向力を付与し、スリーブ210の延性領域238を径方向外側に変形させてバルブ510を形成する。バルブ510は、第2の背面46と接触し、第2の背面46に、第1のワークピース26に向かって第2のワークピース30を付勢する力を付与し得る。したがって、第1および第2のワークピース26、30は、ナットヘッド214とバルブ510との間にクランプされる。
【0040】
バルブ510が形成されると、バルブ510およびスリーブ210は、更なる変形に耐え得る。その後、ボルト14に付与される、所定のトルク閾値を超過する追加のトルクは、第1の脆弱部154を破断させ得る。具体的には、ラグ118は締付け方向に回転するが、ナット18は回転可能に保持され、軸方向に静止する。ねじ126、234は、ブレークネック174のせん断強度を超過するまでスリーブ210に軸方向力を加える。その後、ブレークネック174はせん断され、ラグ118がボルトヘッド114から分離する。ブレークネック174のせん断により、図5に示すように、ボルトヘッド114の第1の端面146は、ナットヘッド214の第2の端面250と同一平面上または第2の端面250からわずかに凹んだ位置に残る。
【0041】
ワークピース26、30に対するバルブ510およびナットヘッド214のクランプ力は、ワークピース26、30に対するナット18の回転に耐え得る。その後、第2のソケット330は、第2の脆弱部270を破断させるために、所定のトルク閾値を超過する大きさのトルクをハンドリング部材218に付与する。具体的には、第2の脆弱部270は、ブレークネック276でせん断され、ハンドリング部材218をナットヘッド214から分離させる。第2の脆弱部270のせん断により、図5に示すように、ナットヘッド214の第2の端面250は、第1のワークピース26の第1の前面34と同一平面上または第1の前面34からわずかに凹んだ位置に残る。提供された例において、保持リップ158は第2のボア274よりも大きい径を有するので、ラグ118は、第2のボア274を通って軸方向に落下することができない。したがって、ラグ118は、第2のハンドリング部材218と共に取り外され得る。
【0042】
このように、図6および図7に示すように、ブラインドファスナ10は、追加の加工または処理を必要とせず、容易な取付けが可能であるとともに、完全に取り付けられた位置にある時に第1のワークピース26と同一平面上にある。
【0043】
ツール
図8を参照すると、たとえばブラインドファスナ10(図1~7)などのブラインドファスナを取り付けるためのツール810が示される。ツール810およびその動作は、本明細書において特に図示または説明する点を除き、同時係属中かつ共同所有される米国特許出願第16/203,535号(その開示全体が参照によって本明細書に組み込まれる米国特許公開第2019/0160520号)のツールと同様であってよい。ツール810は、ノーズ814と、ノーズ814に駆動的に結合されたドライバ818とを含む。提供された例において、ドライバ818は、電動手持ち式ナットランナである。図示されない代替構成において、ドライバ818は、たとえば空圧駆動機構またはロボットアームのエンドエフェクタなど、ノーズ814を駆動するように構成された任意の適切な種類の駆動機構であってよい。
【0044】
図9および図10を更に参照すると、ドライバ818は、ギアボックス822および駆動シャフト826を含む。ギアボックス822は、ドライバ818のモータ(特に不図示)からの入力トルクを受け取り、駆動シャフト826にトルクを出力して、軸830を中心として駆動シャフト826を回転させる。ノーズ814は、クラッチ834、第1のばね838、第2のばね842、エジェクタピン846、保持スリーブ850、ノーズピース854、およびコレット858を含む。コレット858は、軸830と同軸上にあり、共通回転のために駆動シャフト826に結合される。提供された例において、コレット858は、嵌合ねじ862のセットによって駆動シャフト826に結合される。
【0045】
図10を参照すると、コレット858は、ばねチャンバ866、止め具870、第1のソケット874(たとえば図3の第1のソケット314)、およびナット878を画定する。第1のソケット874は、ボルト14のツール係合部150と嵌合するように構成された内部形状を有してよい。エジェクタピン846は、シャフト882およびヘッド886を有し、軸830と同軸上にある。シャフト882は、止め具870によって画定された開口部890を通って、第1のソケット874とばねチャンバ866との間に軸方向に延びるように構成される。ヘッド886は、ばねチャンバ866内に摺動可能に受容され、開口部890より大きい径を有する。第2のばね842は、ばねチャンバ866内に配置され、ヘッド886が止め具870に当接する前方位置に向かってエジェクタピン846を付勢するように構成される。
【0046】
図11を参照すると、コレット858のナット878は、略六角形状であるが、他の構成が用いられてもよい。提供された例において、ナット878は、六角形の各点の後側から円筒形表面に向かって下向きに角度を有する、角度付きまたは螺旋状のリードインランプ910を含む。リードインランプ910は、軸方向に角度を有してもよい。言い換えると、各リードインランプ910は、前縁部914および後縁部918を有してよく、前縁部914は後縁部918の軸方向前方にあり、六角形特徴(たとえば六角面または点)の他の部分と接するまで径方向外側に傾斜する。これらの傾斜910は、2つの特徴の完全な位置合わせを必要とせず、ナット878と相手側ソケットとの迅速な係合を支援し得る。
【0047】
図10を参照すると、ノーズピース854は、軸830を中心として配置される。提供された例において、ノーズピース854は、嵌合ねじ930(図10に示す)によって軸830を中心として共通回転するために互いに結合された前部ノーズ部材922および後部ノーズ部材926を含むが、他の構成が用いられてもよい。提供された例において、嵌合ねじ930は左ねじである。前部ノーズ部材922の後端は、ねじ930によって後部ノーズ部材926の前端に結合され、前部ノーズ部材922上のリップ934は、完全に螺合された時に後部ノーズ部材926に当接し得る。
【0048】
前部ノーズ部材922は、コレット858の周囲に配置される。後部ノーズ部材926は、コレット858および駆動シャフト826の周囲に配置される。前部ノーズ部材922の前端は、ナット18(図3)のハンドリング部材218(図3)に係合するように構成された第2のソケット938(たとえば図3の第2のソケット318)を画定する。図10および図11を参照すると、後部ノーズ部材926の前端は、内部ソケット942およびばね座946を画定する。内部ソケット942は、コレット858の外側によって画定されたナット878に係合するように構成される。第1のばね838は、軸830と同軸上にあり、駆動シャフト826と後部ノーズ部材926の後端との間に径方向に配置される。第1のばね838の一端は、ソケット942がコレット858のナット878と係合する拡張位置に向かってノーズピース854を付勢するためにばね座946に着座している。
【0049】
図12を参照すると、クラッチ834は、複数の静止ラグ1010および複数の回転ラグ1014を含む。静止ラグ1010は、ギアボックス822に対し固定され、回転ラグ1014は、ノーズピース854の後部ノーズ部材926の後端から延びる。提供された例において、クラッチ834は、ギアボックス822に固定的に取り付けられた環状本体1018を含み、各静止ラグ1010は、環状本体1018の中央ボア1022内に径方向内側に延びる。提供された例において、各静止ラグ1010は、環状本体1018に取り付けられた対応するラグブロック1026によって画定されるが、他の構成が用いられてもよい。
【0050】
提供された例において、各静止ラグ1010は、平坦面1030および角度付き面1034を有し、各回転ラグ1014は、対応する平坦面1038および対応する角度付き面1042を有する。ノーズピース854の後部部材の後端は、環状本体1018の中央ボア1022内に延びる。ノーズピース854は、拡張位置と収縮位置との間で静止ラグ1010に対し軸方向に可動である。拡張位置において、回転ラグ1014は、静止ラグ1010から離脱し、ノーズピース854は、環状本体1018に対し自由に回転する。上述したように、ソケット942は、この拡張位置においてコレット858のナット878と係合されてもよい。収縮位置において、(図12で見るような)ノーズピース854の時計回り方向への回転により、回転ラグ1014の平坦面1038は静止ラグ1010の平坦面1030と係合し、ノーズピース854の回転を妨げるが、(図12で見るような)反時計回り方向への回転により、回転ラグ1014の角度付き面1042は、静止ラグ1010の角度付き面1034と係合し、それによってノーズピースは、回転ラグ1014および静止ラグ1010が離脱するまで拡張位置に向かって軸方向に動き得る。収縮位置にある時、ソケット942は、コレット858のナット878から離脱する。
【0051】
図10および図13~16を参照すると、保持スリーブ850は、ノーズピース854の周囲に配置され、保持スリーブ850の前端は、ソケット1046を画定する。保持スリーブ850の後端は、環状本体1018の中央ボア1022内に受容される。提供された例において、中央ボア1022内にOリング1050が配置され、環状本体1018に対する保持スリーブ850の回転に抵抗する摩擦を提供する。提供された例において、保持スリーブ850は、保持スリーブ850の溝1058内に受容された保持リング1054によって軸方向後向きに動くことが防がれるが、他の構成が用いられてもよい。複数のボール1062は、保持スリーブ850のソケット1046内に配置される。各ボール1062は、ノーズピース854の外側表面に画定された対応する凹部1066内に位置する。各凹部1066は、ナット18のハンドリング部材218の角(たとえば六角形の角)が凹部1066内に延び得るように、第2のソケット938の角を通って開口する。図13を参照すると、ノーズピース854が軸830を中心として回転していない時、ボール1062は、ナット18のハンドリング部材218の角に対し隙間を有してソケット1046の角内に収まる。図14を参照すると、ノーズピース854が回転している時、保持スリーブ850の回転は、Oリング1050(図9および図10)によって抵抗され、ノーズピース854はボール1062を回転させ、ソケット1046は、カムとして作用し、フォロワとして作用するボール1062をナット18のハンドリング部材218と接触するように径方向内側に付勢する。図示されない代替形態において、1つのボール1062が用いられてよく、または2より多い数のボール1062が用いられてよい。他の図示されない代替形態において、球形ボール以外の形状がフォロワとして用いられてもよい(たとえば円筒形ローラ)。
【0052】
図15および図16を参照すると、ナット18のハンドリング部材218に対するボール1062の径方向内向きの圧力は、ノーズピース854に対するハンドリング部材218の軸方向の動きに抵抗し、エジェクタピン846を前方に付勢する第2のばね842の付勢力に十分に打ち勝つ。保持リップ158は、ナット18のハンドリング部材218と重なるので、ノーズピース854が回転している間、ラグ118およびナット18のハンドリング部材218の両方が保持される。ノーズピース854が回転を止めると、ボール1062はナット18のハンドリング部材218を解放し、第2のばね842はエジェクタピン846を前方に押し、エジェクタピン846はラグ118およびナット18のハンドリング部材218を前方に押し、ツール810から押し出す。
【0053】
留意すべき点として、本開示は、例として説明および図示された形態に限定されない。多数の改変例が説明され、それ以上は、当業者の知識の一部である。これらの改変例および追加の改変例、ならびに技術的均等物による任意の置換は、本開示および本特許の保護範囲から逸脱することなく、本説明および図面に追加され得る。
【0054】
本明細書で用いられる場合、A、B、およびCの少なくとも1つという表現は、非排他的論理和を用いた論理(AまたはBまたはC)を意味すると解釈すべきであり、「Aの少なくとも1つ、Bの少なくとも1つ、およびCの少なくとも1つ」を意味すると解釈されてはならない。
【0055】
特に明示されない限り、機械/熱特性、組成率、寸法および/または公差、または他の特性を示す全ての数値は、本開示の範囲を説明する際に「約」または「およそ」という言葉で修飾されるものと理解すべきである。この修飾は、工業的慣行、製造技術、および試験性能を含む様々な理由により所望される。
【0056】
本明細書で用いられる用語は、特定の例示的形態を説明することを目的とし、限定的であることは意図されない。単数形の「a」、「an」、および「the」は、文脈が特に明示しない限り、複数形も含むことが意図され得る。「含む」および「有する」という用語は包括的であるため、記載された特徴、整数、ステップ、動作、要素、および/または構成要素の存在を明示するが、1または複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、および/またはそのグループの存在または追加を排除するものではない。本明細書で説明される方法ステップ、プロセス、および動作は、実行の順序として明確に識別されない限り、必ずしも説明または例示された特定の順序での実行を必要とすると解釈されるものではない。追加または代替のステップが用いられ得ることも理解すべきである。
【0057】
本開示の説明は、本質的に単なる典型例であり、したがって、本開示の本質から逸脱しない例は、本開示の範囲内であることが意図される。そのような例は、本開示の主旨および範囲からの逸脱と見なされてはならない。本開示の広範な教示は、様々な形態で実施され得る。したがって、本開示は特定の例を含むが、図面、明細書、および以下の特許請求の範囲を考察することにより他の改変例が明らかとなるため、本開示の真の範囲はそのように限定されてはならない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
【手続補正書】
【提出日】2022-04-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボルトおよびナットを含むブラインドファスナを取り付けるためのツールであって、
駆動部材と、
前記ボルトと係合するために前記駆動部材によって駆動されるコレットと、
前記ナットを保持し、前記ブラインドファスナの取付け中に前記ナットが回転することを妨げるためのノーズピースであって、前記ノーズピースが前記コレットによって駆動され前記コレットと共に回転する第1の位置と、前記ノーズピースが前記コレットの回転動作にもかかわらず回転静止している第2の位置との間で可動であるノーズピースと
を備えるツール。
【請求項2】
前記ノーズピースの周囲に配置され、カムを画定する保持スリーブと、
前記保持スリーブと前記ノーズピースとの間に配置されたフォロワと
を備え、前記保持スリーブに対する前記ノーズピースの回転により、前記カムは、前記ナットのツール係合部に対し径方向内側に前記フォロワを動かす、請求項1に記載のツール。
【請求項3】
エジェクタピンと、前記エジェクタピンを前記コレットに対し拡張位置に向かって付勢するばねとを更に備える、請求項2に記載のツール。
【請求項4】
複数の静止ラグを更に備え、
前記ノーズピースは、前記コレットが前記第2の位置にある時に前記静止ラグと係合するように構成された複数の回転ラグを含む、請求項1に記載のツール。
【請求項5】
前記静止ラグの各々は傾斜面を含み、前記回転ラグの各々は傾斜面を含む、請求項4に記載のツール。
【請求項6】
複数のワークピースを連結するためのブラインドファスナであって、
シャフトと、ボルトヘッドと、ラグとを含むボルトであって、前記ボルトヘッドは、前記シャフトと前記ラグとの間に配置され、前記シャフトから径方向外側に延び、前記ボルトヘッドと反対側の前記シャフトの端部は雄ねじを画定し、前記ラグは、第1のツール係合部と、前記ラグを前記ボルトヘッドに脆弱に結合する第1の脆弱部とを含む、ボルトと、
スリーブと、ナットヘッドと、ハンドリング部材とを含むナットであって、前記スリーブは、前記シャフトを受容するように構成された中央ボアを含み、前記雄ねじと嵌合するように構成された雌ねじを画定し、前記ナットヘッドは、前記ハンドリング部材と前記スリーブとの間に配置され、前記ナットヘッドは、前記スリーブから径方向外側に延び、前記ボルトヘッドを受容するように構成された凹部を画定し、前記ハンドリング部材は、前記ラグの少なくとも一部を包囲するように構成され、前記ハンドリング部材は、第2の脆弱部と、第2のツール係合部とを含み、前記第2の脆弱部は、前記第2のツール係合部を前記ナットヘッドに脆弱に結合する、ナットと
を備える、ブラインドファスナ。
【請求項7】
前記ボルトヘッドの端面は、前記ボルトが前記ナットに完全に螺合した時、前記ナットヘッドの端面と同一平面上または前記ナットヘッドの端面から凹んだ位置にある、請求項6に記載のブラインドファスナ。
【請求項8】
前記第1の脆弱部は、前記ボルトヘッドの端面が前記複数のワークピースの前面と同一平面上または前記複数のワークピースの前面から凹んだ位置にあるように、前記ボルトヘッドから破断するように構成され、前記第2の脆弱部は、前記ナットヘッドの端面が前記前面と同一平面上または前記前面から凹んだ位置にあるように、前記ナットヘッドから破断するように構成される、請求項6に記載のブラインドファスナ。
【請求項9】
前記第1のツール係合部は、リードインランプを含む、請求項6に記載のブラインドファスナ。
【請求項10】
前記第2のツール係合部は、リードインランプを含む、請求項6に記載のブラインドファスナ。
【請求項11】
前記第2の脆弱部は、前記ナットヘッドの最外周部の径方向内側に全体がある、請求項6に記載のブラインドファスナ。
【請求項12】
前記ハンドリング部材は、前記凹部の最外径と等しい径を有するボアを画定する、請求項6に記載のブラインドファスナ。
【請求項13】
前記ラグは、保持リップを含み、前記ハンドリング部材は、前記保持リップの径より小さい径を有するボアを画定する、請求項6に記載のブラインドファスナ。
【請求項14】
前記保持リップは、前記第1のツール係合部の径方向外側に延びる、請求項13に記載のブラインドファスナ。
【請求項15】
前記ハンドリング部材は、前記第1のツール係合部の径方向外側に全体がある、請求項14に記載のブラインドファスナ。
【請求項16】
前記ブラインドファスナは、事前取付け状態である時、2ピースで構成され、前記ボルトが前記2ピースの第1のピースであり、前記ナットが前記2ピースの第2のピースである、請求項6に記載のブラインドファスナ。
【請求項17】
前記第2の脆弱部は、前記ナットの全周にわたり延びるブレークネックを画定する、請求項6に記載のブラインドファスナ。
【請求項18】
前記第1の脆弱部は、前記ボルトの全周にわたり延びるブレークネックを画定する、請求項6に記載のブラインドファスナ。
【請求項19】
前記ブラインドファスナが事前取付け状態である時、前記スリーブは、前記ナットヘッドの硬度より低い硬度を有する延性領域と、前記延性領域と前記ナットヘッドとの間にある前記スリーブの部分と、前記雌ねじにおける前記スリーブの部分とを含む、請求項6に記載のブラインドファスナ。
【請求項20】
前記ブラインドファスナが事前取付け状態である時、前記スリーブは、前記ナットヘッドの硬度より低く、かつ前記雌ねじを含む前記部分の硬度より低い硬度を有する可変アニール領域を含む、請求項6に記載のブラインドファスナ。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0057
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0057】
本開示の説明は、本質的に単なる典型例であり、したがって、本開示の本質から逸脱しない例は、本開示の範囲内であることが意図される。そのような例は、本開示の主旨および範囲からの逸脱と見なされてはならない。本開示の広範な教示は、様々な形態で実施され得る。したがって、本開示は特定の例を含むが、図面、明細書、および以下の特許請求の範囲を考察することにより他の改変例が明らかとなるため、本開示の真の範囲はそのように限定されてはならない。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]
複数のワークピースを連結するためのブラインドファスナであって、
シャフトと、ボルトヘッドと、ラグとを含むボルトであって、前記ボルトヘッドは、前記シャフトと前記ラグとの間に配置され、前記シャフトから径方向外側に延び、前記ボルトヘッドと反対側の前記シャフトの端部は雄ねじを画定し、前記ラグは、第1のツール係合部と、前記ラグを前記ボルトヘッドに脆弱に結合する第1の脆弱部とを含む、ボルトと、
スリーブと、ナットヘッドと、ハンドリング部材とを含むナットであって、前記スリーブは、前記シャフトを受容するように構成された中央ボアを含み、前記雄ねじと嵌合するように構成された雌ねじを画定し、前記ナットヘッドは、前記ハンドリング部材と前記スリーブとの間に配置され、前記ナットヘッドは、前記スリーブから径方向外側に延び、前記ボルトヘッドを受容するように構成された凹部を画定し、前記ハンドリング部材は、前記ラグの少なくとも一部を包囲するように構成され、前記ハンドリング部材は、第2の脆弱部と、第2のツール係合部とを含み、前記第2の脆弱部は、前記第2のツール係合部を前記ナットヘッドに脆弱に結合する、ナットと
を備える、ブラインドファスナ。
[2]
前記ボルトヘッドの端面は、前記ボルトが前記ナットに完全に螺合した時、前記ナットヘッドの端面と同一平面上または前記ナットヘッドの端面から凹んだ位置にある、[1]に記載のブラインドファスナ。
[3]
前記第1の脆弱部は、前記ボルトヘッドの端面が前記複数のワークピースの前面と同一平面上または前記複数のワークピースの前面から凹んだ位置にあるように、前記ボルトヘッドから破断するように構成され、前記第2の脆弱部は、前記ナットヘッドの端面が前記前面と同一平面上または前記前面から凹んだ位置にあるように、前記ナットヘッドから破断するように構成される、[1]に記載のブラインドファスナ。
[4]
前記第1のツール係合部は、リードインランプを含む、[1]に記載のブラインドファスナ。
[5]
前記第2のツール係合部は、リードインランプを含む、[1]に記載のブラインドファスナ。
[6]
前記第2の脆弱部は、前記ナットヘッドの最外周部の径方向内側に全体がある、[1]に記載のブラインドファスナ。
[7]
前記ハンドリング部材は、前記凹部の最外径と等しい径を有するボアを画定する、[1]に記載のブラインドファスナ。
[8]
前記ラグは、保持リップを含み、前記ハンドリング部材は、前記保持リップの径より小さい径を有するボアを画定する、[1]に記載のブラインドファスナ。
[9]
前記保持リップは、前記第1のツール係合部の径方向外側に延びる、[8]に記載のブラインドファスナ。
[10]
前記ハンドリング部材は、前記第1のツール係合部の径方向外側に全体がある、[9]に記載のブラインドファスナ。
[11]
前記ブラインドファスナは、事前取付け状態である時、2ピースで構成され、前記ボルトが前記2ピースの第1のピースであり、前記ナットが前記2ピースの第2のピースである、[1]に記載のブラインドファスナ。
[12]
前記第2の脆弱部は、前記ナットの全周にわたり延びるブレークネックを画定する、[1]に記載のブラインドファスナ。
[13]
前記第1の脆弱部は、前記ボルトの全周にわたり延びるブレークネックを画定する、[1]に記載のブラインドファスナ。
[14]
前記ブラインドファスナが事前取付け状態である時、前記スリーブは、前記ナットヘッドの硬度より低い硬度を有する延性領域と、前記延性領域と前記ナットヘッドとの間にある前記スリーブの部分と、前記雌ねじにおける前記スリーブの部分とを含む、[1]に記載のブラインドファスナ。
[15]
前記ブラインドファスナが事前取付け状態である時、前記スリーブは、前記ナットヘッドの硬度より低く、かつ前記雌ねじを含む前記部分の硬度より低い硬度を有する可変アニール領域を含む、[1]に記載のブラインドファスナ。
[16]
ボルトおよびナットを含むブラインドファスナを取り付けるためのツールであって、
駆動部材と、
前記ボルトと係合するために前記駆動部材によって駆動されるコレットと、
前記ナットを保持し、前記ブラインドファスナの取付け中に前記ナットが回転することを妨げるためのノーズピースであって、前記ノーズピースが前記コレットによって駆動され前記コレットと共に回転する第1の位置と、前記ノーズピースが前記コレットの回転動作にもかかわらず回転静止している第2の位置との間で可動であるノーズピースと
を備えるツール。
[17]
前記ノーズピースの周囲に配置され、カムを画定する保持スリーブと、
前記保持スリーブと前記ノーズピースとの間に配置されたフォロワと
を備え、前記保持スリーブに対する前記ノーズピースの回転により、前記カムは、前記ナットのツール係合部に対し径方向内側に前記フォロワを動かす、[16]に記載のツール。
[18]
エジェクタピンと、前記エジェクタピンを前記コレットに対し拡張位置に向かって付勢するばねとを更に備える、[17]に記載のツール。
[19]
複数の静止ラグを更に備え、
前記ノーズピースは、前記コレットが前記第2の位置にある時に前記静止ラグと係合するように構成された複数の回転ラグを含む、[16]に記載のツール。
[20]
前記静止ラグの各々は傾斜面を含み、前記回転ラグの各々は傾斜面を含む、[19]に記載のツール。
【国際調査報告】