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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-02
(54)【発明の名称】光ガイドガラス材
(51)【国際特許分類】
   C03C 27/12 20060101AFI20221026BHJP
   B60J 1/00 20060101ALI20221026BHJP
【FI】
C03C27/12 K
C03C27/12 N
B60J1/00 H
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022513862
(86)(22)【出願日】2020-08-28
(85)【翻訳文提出日】2022-04-22
(86)【国際出願番号】 US2020048434
(87)【国際公開番号】W WO2021041828
(87)【国際公開日】2021-03-04
(31)【優先権主張番号】62/894,037
(32)【優先日】2019-08-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522076387
【氏名又は名称】ピッツバーグ グラス ワークス、エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100123607
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 徹
(72)【発明者】
【氏名】ブラック ローレン
【テーマコード(参考)】
4G061
【Fターム(参考)】
4G061AA02
4G061AA26
4G061BA02
4G061CB03
4G061CB19
4G061CB20
4G061CD03
4G061CD18
4G061DA23
(57)【要約】
車両用ガラス材(10)は、内側透明体(26)の部分と外側透明体(28)の部分の間に配置された光ガイドスタック(22)を有する。光ガイドスタックは、ポリカーボネートのフィルム(32)を含み、フィルムは、PET層(38,40)によって透明体(26,28)に結合される。PET層(38,40)の一方の側は、シリコーン(34,36)によってフィルムに固着され、他方の側は、PVB(42,44)によって透明体に固着される。フィルムの延長タブの終端は、光バー(14)が連結される縁を形成し、可視光は、光バーから縁を通ってフィルムの中に伝搬する。可視光は、フィルムの滑らかな表面のエッチング部を通って伝搬して画像を形成する。車両の開口内へのガラス材の取付けの間、一方の透明体の延長部がポリカーボネートのタブを保護し且つ光バーを支持する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め定められたパターンの光を、照明信号に応答して投影するガラス材であって、
周囲側縁を定める少なくとも1つの透明シートを含むガラス材積層と、
光ガイド積層スタックと、を有し、
前記光ガイド積層スタックは、前記少なくとも1つの透明シートの少なくとも一部分に向けられた第1の表面を有し、且つ、フィルムを含み、
前記フィルムは、第1のフィルム表面と、前記フィルムにおいて、その前記第1のフィルム表面の反対側に配置された第2のフィルム表面と、前記第1のフィルム表面と前記第2のフィルム表面の間のフィルム縁を有し、前記第1のフィルム表面の部分及び前記第2のフィルム表面の部分の各々は、滑らかな連続表面を含み、それにより、可視スペクトルの光が、前記第1のフィルム表面の滑らかな連続表面の部分と前記第2のフィルム表面の滑らかな連続表面の部分の間の前記フィルムの中を通って伝搬し、前記第1のフィルム表面は、その滑らかな連続表面内に凹凸パターンを含み、それにより、前記第1のフィルム表面と前記第2のフィルム表面の間の前記フィルムの中を通って伝搬した光が、前記第1のフィルム表面の凹凸パターンから前記第1のフィルム表面の外に進む、ガラス材。
【請求項2】
前記フィルム縁は、前記少なくとも1つの透明シートの周囲側縁によって定められる周囲の内側に配置され、前記少なくとも1つの透明シートは、光源に取付けられる、請求項1に記載のガラス材。
【請求項3】
更に、前記光ガイド積層スタックのフィルムのフィルム縁に連結された光源を有し、それにより、可視スペクトルの光が前記光源から前記フィルム縁を通って、前記第1のフィルム表面と前記第2のフィルム表面の間の前記フィルムの中に伝搬する、請求項2に記載のガラス材。
【請求項4】
前記光源は、発光ダイオードを含む、請求項3に記載のガラス材。
【請求項5】
前記光ガイド積層スタックのフィルムは、ポリカーボネートを含む、請求項2に記載のガラス材。
【請求項6】
前記光ガイド積層スタックは、更に、少なくとも1つのポリエチレンテレフタレート層を前記フィルムと前記少なくとも1つの透明シートの間に含む、請求項5に記載のガラス材。
【請求項7】
前記光ガイド積層スタックは、更に、少なくとも1つの間隔層を前記フィルムと前記少なくとも1つの透明シートの間に含み、前記間隔層の材料は、ポリビニルブチラール、エチレン酢酸ビニル、ポリウレタン、及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項5に記載のガラス材。
【請求項8】
前記光ガイド積層スタックは、更に、少なくとも1つの間隔層を前記ポリエチレンテレフタレート層と前記少なくとも1つの透明シートの間に含み、前記間隔層の材料は、エチレン酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリウレタン、及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項6に記載のガラス材。
【請求項9】
前記フィルム縁は、前記少なくとも1つの透明シートの周囲側縁によって定められる周囲の外側に配置される、請求項1に記載のガラス材。
【請求項10】
更に、前記光ガイド積層スタックのフィルムのフィルム縁に連結された光源を有し、それにより、可視スペクトルの光が前記光源から前記フィルム縁を通って、前記第1のフィルム表面と前記第2のフィルム表面の間の前記フィルムの中に伝搬する、請求項9に記載のガラス材。
【請求項11】
前記光源は、前記少なくとも1つの透明シートの周囲側縁に接触する本体を有する、請求項10に記載のガラス材。
【請求項12】
前記光源は、3mm未満の厚さを有する、請求項11に記載のガラス材。
【請求項13】
前記ガラス材積層は、更に、
前記少なくとも1つの透明シートに向けられた表面を有する第2の透明シートと、
前記第2の透明シートと前記少なくとも1つの透明シートの間に配置された中間層と、を含み、
前記中間層は、前記少なくとも1つの透明シートの表面に対向する第1の表面と、前記第2の透明シートのうちの前記少なくとも1つの透明シートに向けられた表面に対向する第2の表面を有し、前記中間層の第1の表面と第2の表面の間の分離長さが、前記中間層の厚さを定める、請求項1に記載のガラス材。
【請求項14】
前記光ガイド積層スタックは、前記中間層の厚さに一致する厚さを有する、請求項13に記載のガラス材。
【請求項15】
前記光ガイド積層スタックのフィルムは、ポリカーボネートを含む、請求項13に記載のガラス材。
【請求項16】
前記光ガイド積層スタックは、更に、少なくとも1つのポリエチレンテレフタレート層を前記フィルムと前記第2の透明シートの間に有する、請求項15に記載のガラス材。
【請求項17】
前記光ガイド積層スタックは、更に、間隔層を前記ポリエチレンテレフタレート層と前記第2の透明シートの間に含み、前記間隔層の材料は、ポリビニルブチラール、ポリウレタン、エチレン酢酸ビニル、及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項16に記載のガラス材。
【請求項18】
前記光ガイド積層スタックは、更に、間隔層を前記フィルムと前記第2の透明シートの間に含み、前記間隔層の材料は、エチレン酢酸ビニル、ポリウレタン及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項15に記載のガラス材。
【請求項19】
前記フィルムのフィルム縁は、前記第2の透明シートの周縁を越えて延びて、延長タブを前記第2の透明シートの周囲の外側に形成し、前記延長タブの遠位端部を構成する、請求項17に記載のガラス材。
【請求項20】
更に、前記光ガイド積層スタックのフィルムのフィルム縁に連結された光源を有し、それにより、可視スペクトルの光が前記光源から前記フィルム縁を通って、前記第1のフィルム表面と前記第2のフィルム表面の間の前記フィルムの中に伝搬する、請求項17に記載のガラス材。
【請求項21】
前記フィルムの厚さは、0.0508mm(2ミル)~0.127mm(5ミル)の範囲内にある、請求項19に記載のガラス材。
【請求項22】
前記光源は、前記第2の透明シートの周縁に接触する本体を有する、請求項20に記載のガラス材。
【請求項23】
前記光源の本体は、前記第2の透明シートの周縁と一緒にシールを形成する、請求項22に記載のガラス材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2019年8月30日に出願した米国仮特許出願第62/894,037号の優先権を主張し、その全体を本明細書に援用する。
【0002】
本明細書で開示する発明は、車両用窓に使用されるのに適したガラス材(glazing)及びかかるガラス材を作る方法に関する。
【背景技術】
【0003】
車両の発展は、電気車両に及び自律車両にも向けられている。加えて、車両からその外側の人、例えば、歩行者及び他の車両運転者へのコミュニケーションの要望もある。これらの及びその他の理由で、ガラス材に表示されるデザイン及び英数字コードによって車両運転者及び他の人とのコミュニケーションを形成するために、種々のセンサと協働する車両用ガラス材への関心が高まってきている。かかる組合せはまた、「ヘッドアップ」ディスプレイを支援し、かかるディスプレイは、別の情報システム及び方法よりも安全で信頼性があるとしばしば考えられる。
【0004】
これに関して、LEDフロントライティング技術を組込んだシステムに注目が向けられている。LEDは、高性能を意図した光ガイドデザインに都合がよく、その理由は、LEDが、比較的高い結合効率を有するからである。かかるシステムにおいて、光を光ガイドの中に差し向けるための好ましい材料は、高い屈折率と高い反射率を有する。光ガイドの内側において、光が光ガイドの中を正味の内部反射の方向に光ガイドの端部まで進行するとき、光は、複数の表面を繰返し行ったり来たりするように反射させられる。特に、LEDフロントライティングは、在来のバックライト技術よりも低い電力の要求を満足させることが分かった。LEDフロントライティングシステムでは、光ガイドは、「オン」状態の発光ダイオードからの照明に応答して、固定された画像を表示する。かかる画像は、LEDが「オフ」状態のときに見ることができない。
【0005】
「光ガイド」は、可視光を伝搬し且つ分配することが可能な光学的に透明な材料である。光ガイド材料は、2つの材料の異なる屈折率によって生じる反射の原理を採用する。光ガイドは、光源を所定の範囲にわたって一様に分配するのに使用される。かかる光ガイドの適用例は、LCDバックライティング、情報ディスプレイ、ムードライティング、及びデザインライト効果を含む。
【0006】
フロントライティングでは、(照明されたパネルのシルエットを形成するのとは対照的に)すべての電力が、光画像を形成するのに使用される。例えば、FLExライティング社は、フィルム又はシートの形態の極薄フレキシブル光ガイドを組込んだLEDフロントライティング製品を供給する。紙片よりも薄い光ガイドフィルムは、光スティック(スティック状光源)又は光バー(バー(棒)状光源)からフィルムの縁を通して照明される。典型的には、LEDは、フィルムの縁に単に突き当てるには大きすぎる。その代りに、光バーが薄いフィルムの縁に取付けられ、LEDは、可視光をフィルムの中に伝搬させるために、光バーの端部に焦点合せされる。
【0007】
極薄光ガイドフィルムは、多くの輪郭に一致させることができ、その結果、多くのガラス材形状に対応可能である。極薄光ガイドフィルムは、表面のエッチングに従って、可視光をフィルム表面から放射する。かくして、フィルムは、光ガイドフィルムの表面にエッチングされた一連のデザイン及び英数字に従って、メッセージを伝えることができる。例として、かかるメッセージは、在来の道路標識及び/又は書面の指示である。
【0008】
典型的な薄いフィルム光ガイドは、約25~75ミクロン(μm)の範囲の厚さを有する。光バーは、可視波長範囲の光をフィルムの縁に伝搬させるのに使用される。光ガイドフィルムの中に伝達された光は、エッチング又は他の表面不連続性によって滑らかな表面が乱されている領域以外、全体的に、フィルムの滑らかな表面と滑らかな表面の間に拘束される。この構成が、比較的低い電力しか要求せず、比較的高い均一性、良好なコントラスト、良好な色範囲、及び全視野角をもたらすことが分かった。
【0009】
本明細書で開示する発明によれば、極薄光ガイドは、光ガイド及び光伝送フィルムとして機能するポリカーボネート(PC)材料のフィルムである。車両用ガラス材は、典型的には、ポリビニルブチラール(PVB)を中間層として採用する。PCは、PVBに接着しないが、PCは、酢酸ビニル(EVA)及びポリウレタン(PU)に接着するので、光ガイドスタックにおける光ガイドをそれに隣接した透明体に接着させるために、EVA層又はPU層をPCフィルムの両側の面に使用することができる。
【0010】
加えて、ポリエチレンテレフタレート(PET)は、PVB及びウレタンに接着し、シリコーン(silicone)は、PCとの結合剤として使用することができる。したがって、光ガイドスタックのPC層、即ち、PCフィルムは、PCフィルムの両側の面に対向するPETの複数の透明層を含んでいてもよい。PVB層が、PET層の一方の側に追加されると共に、隣接した透明体に接着する。PETは、PCに積層されないので、複数のPET層は、シリコン等の接着剤によってPC層に結合される。しかしながら、車両用ガラス材での使用に適した光ガイドスタックを作るために、更なる修正が必要であることが分かった。
【発明の概要】
【0011】
本明細書で開示する発明によれば、画像の形態の光を投影するガラス材は、少なくとも1つの透明体を含むガラス材積層と、PCフィルムを含む光ガイド積層スタックを有する。PCフィルムの表面は、メッセージを伝えるように設計された形態のデザイン又はシンボルに従ってエッチングされる。可視光をPCフィルムの側縁から伝搬させたとき、光は、表面のエッチングされた部分から、エッチングされたデザイン又はシンボルに従って放射される。
【0012】
幾つかの場合、ガラス材が車両の組立場所に配送される前に、光源がガラス材に追加される。他の場合、ガラス材がガラス材用の車両開口(ポータル)に取付けられるときに、光源が追加される。
【0013】
ガラス材積層は、フィルムを含み、フィルムは、PCフィルムの一方の側又は両側にポリエチレンテレフタレート(PET)のクラッド層を含む。PET層は、シリコーン等の結合剤でPCに固着されるのがよい。
【0014】
1つよりも多い透明シートを含む車両用ガラス材では、複数の透明シートは、典型的には、PVB又は他の適当な材料等の中間層によって分離される。光ガイド積層スタックの厚さを、中間層を含むガラス材のこれらの部分の厚さと一致させるために、光ガイド積層スタックは、しばしば、1つ又は2つ以上の間隔層を含む。好ましい実施形態では、間隔層は、EVA、PU、PVB、又はこれらの組合せで構成されるのがよい。
【0015】
積層プロセスを支援するために、光ガイド積層スタックの複数の層の間に捕捉された空気を除去するための部分的な真空が、光ガイド積層スタックに適用されるのがよい。幾つかの場合、ガラス材は、周囲側縁を有する透明シートを含み、周囲側縁は、透明シートの外周を定め、フィルム縁で終端するPCフィルムを有する光ガイド積層スタックと組合わせられる。フィルム縁は、透明シートの周囲の内側に配置され、透明シートは、透明シートに連結可能な光源に連結される。このように、透明体は、PCフィルムを越えて延び、PCフィルムへの不注意な曲げ、衝突、又はその他の衝撃から守る。この保護は、光ガイドガラス材を車両開口に取付ける間、特に重要である。この時点で、ガラス材組立体は、加熱処理されて、ガラス材プロセスの積層された複数の層を結合している。加熱処理プロセスは、ポリカーボネートのタブを砕けやすくし且つ車両本体との衝突により損傷しやすくなる傾向がある。フィルム縁が透明シートの周囲の内側に配置されたガラス材は、真空バッグで脱気されるのがよい。このように構成されたガラス材の幾つかの場合、光ガイドガラス材を加熱処理する前に光源を追加することができ、それにより、組立体が組立場所に到達し、車両組立プロセス中に光源をガラス材積層に連結させる必要がない。
【0016】
他の場合、ガラス材は、周囲側縁を有する透明シートを含み、周囲側縁は、透明シートの外周を定め、PCフィルムを含む光ガイド積層スタックが組合わされ、PCフィルムは、透明シートの外側に位置するフィルム縁で終端する。このように、光ガイドスタックのポリカーボネートフィルムは、光ガイドタブを形成するように延びる。光源をPCフィルムに取付ける前、ガラス材は、透明シート及びその周縁に隣接した光ガイドスタックを包囲する真空カラーを用いることによって脱気されるのがよい。このように構成されたガラス材を比較的速く製造することができ、その理由は、真空カラーを用いて脱気することは、真空バッグを用いて脱気するよりも速いからである。
【0017】
好ましくは、開示するガラス材は、第1の透明体と、第2の透明体と、第1の透明体の部分と第2の透明体の部分の間に配置された光ガイド積層スタックを含む。光ガイド積層スタックは、ポリカーボネートフィルムを含み、ポリカーボネートフィルムは、互いに反対側に配置された複数の主表面を含む。互いに反対側に配置された主表面の複数の部分は、滑らかな連続表面を構成するが、少なくとも1つの主表面の少なくとも1つの部分は、主表面の滑らかな連続表面の複数の途切れ部を有する。可視光スペクトルの光は、ポリカーボネートフィルムの複数の主表面の滑らかな連続部分の間のポリカーボネートフィルムの中を通って伝搬し、滑らかな連続表面の途切れ部からポリカーボネートフィルムの外に進む。中間層が、光ガイド積層スタックが存在しない第1の透明体の部分と第2の透明体の部分の間に配置される。中間層は、光ガイドスタックの公称厚さとほぼ同じ公称厚さを有し、それにより、光ガイドスタックが中間層に当接するガラス材の領域において、ガラス材の製造中、気泡及び歪みを生じさせることを制限する。光バーが、ポリカーボネートフィルムの縁に連結されて、可視スペクトルの光が、光バーからポリカーボネートフィルムの縁を通ってポリカーボネートフィルムの中に伝搬する。
【0018】
本明細書で開示する発明の他の目的及び利点は、本明細書のいくつかの好ましい実施形態の詳細な説明に進むと、当業者に明らかになる。
【0019】
本明細書で開示する発明の本明細書の好ましい実施形態を、添付図面と関連して、以下に示し且つ説明する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本明細書で開示する発明による光ガイドガラス材の斜視図である。
図2】光バー等の光源への接続に利用可能な延長光ガイドタブを含む光ガイドの更なる詳細を示す、図1の光ガイドガラス材の斜視図である。
図3図2のガラス材の更なる詳細を示す、図2に示す光ガイドガラス材の一部分の拡大図である。
図4】ガラス材の更なる詳細を示し且つPCフィルムの延長部を含む、図2に示す光ガイドガラス材の一部分の別の拡大図である。
図5】保護ガラス層がガラス材の本体から延びる、開示された光ガイドガラス材の変形実施形態を示す図である。
図6】保護ガラス層がガラス材の本体から延び且つ光ガイド本体が別のガラス層の縁に接触する、開示された光ガイドガラス材の別の変形実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本明細書で開示する発明では、少なくとも1つの透明シートを含むガラス材積層は、車両の適用例に有用である光ガイド積層スタックと組合せられる。多くの車両では、サイドライトは、単一の透明シートだけを含み、フロントガラス等の前面ガラス材は、中間層によって分離された2つ又は3つ以上の透明体を含む。本明細書の好ましい実施形態をフロントガラスと関連して記載するけれども、本明細書で開示する発明は、特許請求の範囲に従って、典型的には、単一の透明シートを採用するガラス材にも適用可能である。
【0022】
図1に示す本明細書の好ましい実施形態によれば、車両用ガラス材10は、フロントガラスとして使用され、光ガイドスタックが、フロントガラスの日光用開口(DLO)内を横切るように付けられる。後で詳細に説明する理由で、ガラス材10は、光ガイドスタック12を組込み、光ガイドスタック12は、PCフィルムを含む。ガラス材10は、光ガイドスタック12の両側に配置された第1の透明シート12a及び第2の透明シート12bを含む。第1の透明シート12aは、第1の透明シート12aの周囲を定める周囲側縁12cを有し、第2の透明シート12bは、第2の透明シート12bの周囲を定める周囲側縁12dを有する。また、光ガイドスタック12は、タブ13を有し、光ガイドスタック12のPCフィルム12eが、第1の透明シート12aの周囲の外側に延び且つ第2の透明シート12bの周囲の外側に延びる。光ガイドスタック12の全体にわたって、PCフィルム12eは、第1の透明シート12aに向けられた表面13aと、第2の透明シート12bに向けられた表面13bを有する。表面13aは、PCフィルム12eにおいて、その表面13bの反対側に配置され、フィルム縁13cが、表面13aと表面13bの間に配置される。フィルム表面13aの部分及び表面13bの部分は各々、滑らかな連続表面を有する。フィルム縁13cを照明する可視光スペクトルの光は、PCフィルム12eの中を通って、フィルム表面13aの滑らかな連続部分とフィルム表面13bの滑らかな連続部分の間を伝搬する。
【0023】
ガラス材10を車両に取付けたとき、光バー14等の光源がフィルム縁13cを照明して、光を、PCフィルム12eの中を通るように伝搬させるのがよい。幾つかの場合、光ガイド14等の光源が、PCタブ13のフィルム縁13cの一部分に接着される。他の場合、光ガイド14等の光源が、フィルム縁13cの一部分に接着され、フィルム縁13cは、第1の透明シート12aの周囲側縁12cによって定められた周囲に配置されてもよいし、第2の透明シート12bの周囲側縁12によって定められた周囲に配置されてもよいし、第1の透明シート12a及び第2の透明シート12bの両方の周囲に配置されてもよい。
【0024】
光バー14の端部16に可視光を、例えば、LED16aから照射するとき、LEDからの光は、光バー14及びそれに隣接したPCフィルム12eのフィルム縁13cを通って伝搬する。PCフィルム12eの内側において、光は、PCフィルム12eの滑らかな表面13aと滑らかな表面13bの間を伝搬する。PCフィルム12cの表面13a、13bの部分は、表面が不連続であるように凹凸のパターンを有するのがよい。かかるパターンは、英数字、デザイン、又は他の画像の形状のパターンを形成するように、エッチング又はそれと同様のプロセスによって作られるのがよい。表面13aと表面13bの間のPCフィルム12eの中を移動する光は、エッチングによって形成された凹凸のところ即ち不連続なところを通り抜けてPCフィルム12eの外に出て、不連続のパターンに従った可視パターンを表面13a又は表面13bに形成する。このように、表面13a又は表面13bは、一連のデザイン又は英数字で刻まれ又はエッチングされるのがよく、それにより、読取り可能なメッセージ又は指示的な画像を形成する。図1の例では、デザインは、道路のカーブを警告する可視メッセージを示している。
【0025】
本明細書に開示する本発明による車両用ガラス材の更なる詳細を図2に示す。図2は、車両用ガラス材24の日光用開口(DLO)の一部分だけに延びる光ガイドスタック22を示す。複数のガラス材透明体、複数のガラス材透明体を分離する中間層、及び光ガイドスタック22の詳細を、図3及び図4と関連させて示し且つ説明する。
【0026】
図3は、光ガイドスタック22と、その残りのガラス材積層24を示す。ガラス材積層24において、内側透明体26と外側透明体28が、PVB中間層30によって分離されている。積層プロセスの間、透明層26、28は、PVB中間層30に結合され、その結果、仮に透明体26又は透明体28が破砕しても、透明体26、28がPVB中間層30に十分に結合され、透明体26、28の破片が、全体的にPVB中間層30に取付けられたままである。
【0027】
重量を制限し、材料コストを減少させるために及び他の要因のために、ガラス材24の全体厚さは、できるだけ薄く作られる。しかしながら、風負荷との対立、耐衝撃性、チップ抵抗、耐破砕性及びその他の要因等のガラス材の性能的要件の実際的な効果が、車両用ガラス材の最小厚さを課すことが分かった。車両用ガラス材の最小厚さは、車両におけるガラス材の目的及び向きに応じて変化するけれども、商業的な要因が、在来の透明層及び在来の積層層の最小厚さを総合的に確立していた。フロントガラスに使用されるPVBでは、在来のPVB層の公称厚さは、0.76mmである。幾つかの場合、0.38mmである薄いPVB層が、車両用フロントガラスに使用されることがある。
【0028】
光ガイドスタック22がPVB中間層30の端部と干渉する図2及び図3に示すようなガラス材について、光ガイドスタックの全体厚さは、PVB中間層30の全体厚さと非常に接近していなければならないことが分かった。積層プロセスの間に起こり得る目に見える歪、気泡、及びその他の望ましくない効果を回避するために、光ガイドスタック22の全体厚さは、PVB中間層30の全体厚さと非常に接近していなければならない。したがって、PVB中間層の公称厚さが標準の0.76mmであるフロントガラスとして使用される予定のモータ車両用ガラス材において、積層後のガラス材の目に見える歪を回避するために、光ガイドスタックの厚さも、約0.76mmでなければならない。
【0029】
図3の実施形態の例では、光ガイドスタック22は、PCフィルム32と、PCフィルム32の両面にそれぞれシリコーン層34、36によって結合されたPETクラッド層38、40を含む。他の例では、シリコーンによって結合されたPET以外のクラッド層を使用してもよい。PCフィルム32、クラッド層38、40、及びシリコーン層34、36の厚さは、PVB中間層30の厚さ0.76mm(30ミル)よりもかなり薄い。例えば、PCフィルム厚さは、約0.127mm(5ミル)であり、PETクラッド層の各々の厚さは、約0.076mm(3ミル)であり、シリコーン層の各々の厚さは、約0.041mm(1.6ミル)である。光ガイド積層スタックの厚さを、PVB中間層30の厚さに接近させるために、2つの間隔層42、44が含まれている。間隔層42、44はそれぞれ、PET層38、40をそれぞれの透明体26、28に結合させることが可能である。図3の例では、間隔層42、44は、PVBで作られる。EVA、PU等の他の組成を間隔層42、44に使用してもよい。幾つかの場合、光ガイドスタックは、PCフィルム32の層と、PCフィルム32及び透明体38、40に結合されるEVA又はPUの層とから構成され、PET層、PVB層、又はその他の層の必要を回避する。約0.38mm(15ミル)の厚さのPVB、PU、及びEVAが商業的に入手可能である。公称厚さ0.38mm(15ミル)の間隔層42、44を選択することによって、光ガイド積層スタックの全体厚さは、PVB中間層30の全体厚さに十分に接近し、異なる厚さが、積層プロセス中の目に見える歪、気泡、及びその他の望ましくない効果の原因になることを回避する。
【0030】
本明細書に開示する発明によれば、光ガイドスタック22は、内側透明体26と外側透明体28の間の中間層を構成する。本明細書で開示する発明では、透明体26、28は、ガラスであるのがよい。PETはガラスに結合しないので、光ガイドスタック22のPET層はそれぞれ、PVB層42、44で覆われる。光ガイドスタック22全体の厚さは、PET層38、40を覆うPVB層42、44を両方とも含む。光ガイドスタック22は、PVB中間層30の公称厚さとほぼ等しくなければならない。図3の例では、PCフィルム32、シリコーン層34、36、PET層38、40、及びPVB層42、44の厚さは、PVB中間層30の厚さである0.76mmにほぼ等しくなければならない。
【0031】
PVB中間層30の厚さと一致する光ガイドスタック22の全体厚さを獲得しているけれども、PCフィルム32、シリコーン層34、36、PET層38、40、及びPVB層42、44のそれぞれの厚さの選択が、商業的に入手可能な製品を単に選択し又は変更することではないことが、必要な全体厚さを達成するための繰返し実験によって分かった。当業者に明らかでない変数を生じさせる他の要因及び制限にも順応しなければならない。実際、光ガイドスタック22のそれぞれの層のための好ましい厚さの特定及び選択は、直観とは全く異なる仕方で且つ前から知られている選択及び方法に反する仕方で行われる。
【0032】
例えば、PVB層42、44は、それぞれのガラス層26、28との十分な積層を支持する最小厚さを有していなければならない。このことは、光ガイドスタック22を組込んでいるガラス材24の複数の部分が、破砕のときの自由なガラス破片の回避及び他の要因等に影響を及ぼすフロントガラスの種々の性能的要件を満たすことを可能にするのに必要である。また、光ガイドスタック22のPET層38、40が少なくとも0.0762mm(3ミル)の厚さを有していなければならないことが分かった。このことは、積層中のPET層に対する望ましくない結果、即ち、積層プロセスのオートクレーブ工程中のPET層42、44の流れ、しわ、及び凹凸表面を回避するのに必要である。通常の複数のPET層(典型的には、約0.0508mm)が典型的である複数のPET層の使用は、驚くべきことであり予想不可能であった。その理由は、従来技術において、かかる効果を有する複数のPET層は、3ミル(約0.076mm)よりも薄く作るべきであり、本明細書で開示する発明のように厚くしてはならないことが決められていたからである。別の例として、積層プロセスのオートクレーブ工程中のPCフィルムのしわを回避するために、PCフィルム厚さは、2ミル(0.0508mm)でなければならないことが分かった。好ましくは、PCフィルムの厚さは、5ミル(0.127mm)程度であり、更に好ましくは、3~4ミルの範囲である。
【0033】
図4は、本明細書で開示する発明に従って、透明体26、28の周囲を越えるタブ13として延びるPCフィルム32の一部分から、PET層38、40及びシリコーン層43、36を除去することが好ましいことが分かったことを示す。加えて、PCフィルム32が通常の肉薄の光ガイドよりも薄く作られることが好ましいことが分かった。好ましくは、PCフィルム32の厚さは、0.0508mm(2ミル)~0.127mm(5ミル)の範囲内にある。PET層及びシリコーン層をPC層32の延長タブ部分から除去し且つPCフィルム32の厚さを制限する理由は、改善された製造方法のためである。PCフィルムのこれらの変更及び制限は、車両用ガラス材を形成するための商業的プロセスに順応する向上した柔軟性をもたらす。
【0034】
車両用ガラス材の商業的製造では、ガラス材スタックは、積層プロセスのオートクレーブ工程の前に真空プロセスを受ける。真空プロセスの目的は、積層プロセスのオートクレーブ工程の前にガラス材の種々の層の間に捕捉された空気を除去することにある。もしも過剰な空気がこれらの層の間に残っていれば、ガラス材は、気泡等の目に見える欠陥を有する傾向がある。層間剥離等の他の望ましくない結果が生じることもある。
【0035】
過剰な空気を除去するために、積層プロセスの前、真空リングが、ガラス材24の周囲にわたって配置される。真空リングは、ガラス材24の縁に緊密に当接し、その結果、真空リングの内側の真空状態が、ガラス材の内部に伝達される。このように、ガラス材スタックの内部が十分な真空レベルに達するまで、空気がガラス材の複数の層の間から真空リングの中に引かれる。
【0036】
真空リングが、真空状態をガラス材スタックの内部に効果的に伝達するために、真空リングの複数のポートは、ガラス材スタックの縁に近接していなければならない。このことは、ガラス材スタックの周縁と真空リングの内向き側面との間の隙間許容範囲が小さくなければならないことを意味する。図1と関連して前に説明したように、PCフィルム12eのタブ部分13が、ガラス材の透明シート12a、12bの周縁12c、12dを越えて延び、その結果、光バー14は、光をPCフィルム12eの露出した縁13aを通してPCフィルム12eの中に伝達させる。しかしながら、PC層12のタブ13が透明シート12a、12bの周囲を越えて延びているので、真空リングをガラス材スタックの周縁の周りに位置決めすると、真空リングは、タブ13と干渉する。
【0037】
従来、PCフィルム12eは、真空リングとの容認される接触に十分な機械的強度を有していなければならないと考えられていた。このことは、真空リングとの容認される接触に対する追加された機械的強度をPCフィルム32に与えるために、PCフィルム32のPETクラッド層38、40がタブ32の全体にわたって維持され且つ更にPCフィルム32がより厚く作られるデザインを誘引した。しかしながら、驚くべきことに、本明細書で開示する発明は、反対の結果を生じさせた。
【0038】
第1に、本明細書に開示する発明によれば、PET層38、40及びシリコーン層34、36が、PCフィルム32から完全に除去される。第2に、PCフィルム32は、予め知られている厚さよりも薄い。本明細書で開示する発明では、PCフィルム32は、その機械的強度ではなく、その可撓性によって、真空リングとの干渉を解決する。本明細書で開示する発明では、PCフィルム32は、真空リングがガラス材の内側で依然として十分な真空を引きながらPCフィルムに損傷を与えることなしに真空リングの経路の外に曲がるのに十分に可撓性である。このことは、比較的厚いPCフィルムによって作られる追加の機械的強度の要求に反する。
【0039】
図2図4と関連して示し且つ説明した実施形態は、更に、光源を組込むのがよく、かかる光源は、例えば、PCフィルム32のタブ部分に固着された光ガイドである。光源は、車両組立場所へのガラス材の配送の前に追加されてもよいし、車両組立における大きいプロセスの一部としてガラス材に追加されてもよい。
【0040】
図5は、本明細書で開示する発明の変形実施形態を示す。図5の実施形態において、PCフィルム12eは、縁13aのところで終端するPCフィルムタブ13を含む。光バー14は、図1と関連して説明したように、PCフィルム12eの縁13aに連結される。また、図1と関連して説明したように、光バー14の端部16を照明させるとき、光が光バー14から縁13aを通ってPCフィルム12の中に伝搬する。しかしながら、図5の実施形態では、ガラスシート28が、タブ13の縁13aを越えて且つ光バー14の少なくとも一部分を越えて延びる。このように、光バー14は、ガラスシート28に結合剤又は他の適当な締結法によって固着されるのがよく、それにより、ガラスシート28は、光ガイド14を機械的に支持し、透明体26の周囲側面の周囲の外側にある光ガイド14及びPCフィルムタブ13のためのより大きい安定性をもたらす。
【0041】
図5に示す構造は、ガラス材10の製造及び取扱いの間、並びに、ガラス材10を車両に取付けるとき、より大きい耐久性をもたらす。この構造は、取扱いの間又はオートクレーブの後の光ガイドの取付けプロセスにおいて、PCフィルム12を破損又は引裂きから保護する傾向があることが分かった。ガラスシート28の延長部分はまた、車両への取付け中にガラス材10を位置決めするときの、及び、ガラス材を取付けるときのタブ13及び光ガイド14の安定性を維持するためのガイドとして役に立つことができる。
【0042】
図5の実施形態では、真空チャネルは、ガラス材積層スタックを脱気するのに一般的には適当ではなく、その理由は、真空チャネルの隙間許容範囲が、透明体26の周囲と透明体28の周囲の差に順応しないからである。例えば、透明体26の縁に近接して移動する真空チャネルは、透明体28の延長部分と干渉する。したがって、図5の実施形態では、真空バッグ又はそれと均等な装置が、オートクレーブ内の加熱又は他の硬化プロセスの前にガラス材を脱気するのに使用されるのがよい。
【0043】
ガラスシート28の延長部分は、PVB、ポリウレタン、又はその他の中間層材料のための保護を、特にかかる材料をオートクレーブ又は他の加熱又は硬化プロセスによって幾分砕けやすくした後にもたらすことが分かった。例えば、ガラス材を車両の開口に取付けるとき、延長されたタブが車両本体との接触によって損傷を受けることがある。
【0044】
図6は、光バー14が透明体26の周囲側縁12cと接触していることを示す。オートクレーブの前、光バー14がこのように周囲側縁と接触するように位置決めされるとき、積層プロセスのオートクレーブ工程の間、光ガイド14の本体は、透明体26の周囲側縁6とのシールを形成する。このシールは、光ガイドスタックの積層を維持し且つ積層内の、特に透明体26の周囲境界の近くの気泡を回避するのを助ける。かかるシールの形成を支援するために、本明細書で開示する発明は、Delrin(登録商標)又はそれと同様のプラスチック材料で作られた本体を有する光ガイドを採用する。
【0045】
図6の実施形態はまた、(内側透明体28の表面に対して直交する方向に測定した)光ガイドの厚さが3.0mmよりも薄いことが好ましいことを示す。更に詳細には、光ガイド14の厚さ(T)は、2.6mm以下である。図1図4の実施形態と関連して使用したような光ガイドの厚さは、典型的には、5mmである。しかしながら、図6の実施形態に好ましい光ガイドの低輪郭(厚さ)は、光バーが内側透明体26の周縁に当接することを可能にし、組立てられたガラス材(光バーを含む)の最大高さが、外側透明体26の外表面よりも高くない。このように、組立てられたガラス材は、多くの車両のガラス材を受入れる標準寸法及び形状の開口に対応可能である。
【0046】
本明細書で開示する発明の他の特徴、目的、及び有利な点は、特許請求の範囲と共に以下に説明される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】