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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-04
(54)【発明の名称】ゲームプレイを制御するための方法
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/55 20140101AFI20221027BHJP
   A63F 13/533 20140101ALI20221027BHJP
   A63F 13/53 20140101ALI20221027BHJP
   A63F 13/426 20140101ALI20221027BHJP
   A63F 13/822 20140101ALI20221027BHJP
【FI】
A63F13/55
A63F13/533
A63F13/53
A63F13/426
A63F13/822
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2021570790
(86)(22)【出願日】2020-07-09
(85)【翻訳文提出日】2021-11-29
(86)【国際出願番号】 EP2020069356
(87)【国際公開番号】W WO2021037429
(87)【国際公開日】2021-03-04
(31)【優先権主張番号】16/548,948
(32)【優先日】2019-08-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513136528
【氏名又は名称】スーパーセル オーワイ
【氏名又は名称原語表記】Supercell Oy
【住所又は居所原語表記】Jatkasaarenlaituri 1 FI-00180 HELSINKI Finland
(74)【代理人】
【識別番号】100127188
【弁理士】
【氏名又は名称】川守田 光紀
(72)【発明者】
【氏名】ラーティカイネン ラウリ
(72)【発明者】
【氏名】コランダー パトリック
(57)【要約】
好適な実施形態の一例は、ゲームプレイを制御する方法に関する。この方法は、コンピューティングデバイス(100)のディスプレイ(102)上にゲームビュー(200、300、500A、500B)をレンダリングすることを含む。ゲームビューは第1のエリア(110、202、502)および第2のエリア(112、204、504)を含む。前記方法はまた、第1のオブジェクト(114、214、512)を第1のエリアに表示することを含む。第1のオブジェクトは、第1のエリアにおいて第1の実行速度で実行されるアクションを実行するように構成される。前記方法は更に、ディスプレイの第2のエリアにおける第2のオブジェクト(116、216、510)の選択を検出することと、第2のオブジェクトが選択されていることが検出されている間、第1のオブジェクトによって実行されるアクションの実行速度を第2の実行速度に変更することとを含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームプレイを制御するためのコンピュータ実装方法であって、
コンピューティングデバイス(100)のディスプレイ(102)上にゲームビュー(200、300、500A、500B)をレンダリングすることであって、前記ゲームビューは第1のエリア(110、202、502)および第2のエリア(112、204、504)を含む、前記レンダリングすることと、
1つまたは複数の第1のオブジェクトを前記第1のエリアに表示することであって、前記1つまたは複数の第1のオブジェクト(114、214、512)は、前記第1のエリアにおいて1つまたは複数のアクションを実行するように構成され、前記1つまたは複数のアクションは第1の実行速度で実行される、前記表示することと、
前記ディスプレイの前記第2のエリアにおける第2のオブジェクト(116、216、510)の選択を検出することと、
前記第2のオブジェクトが選択されていることが検出されている間、前記第1のエリアにおいて前記1つまたは複数の第1のオブジェクトによって実行される前記1つまたは複数のアクションの実行速度を第2の実行速度に変更することと、
を含む、コンピュータ実装方法。
【請求項2】
前記第2のオブジェクト(116、216、510)が選択されなくなったことが検出された場合に、前記第1のエリア(110、202、502)において前記1つまたは複数の第1のオブジェクト(114、214、512)によって実行される前記1つまたは複数のアクションの前記実行速度を前記第1の実行速度に変更することをさらに含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項3】
前記第2の実行速度は、前記第1の実行速度よりも遅い、請求項1または2に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項4】
前記第2の実行速度は、前記第1の実行速度より2~10倍遅い、請求項1から3のいずれか一項に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項5】
前記第2のオブジェクト(116、216、510)は、前記ディスプレイ(102)上でポインタデバイス(514)を前記第2のエリア(112、204、504)内の前記第2のオブジェクトに接触させ、前記ディスプレイ上での前記ポインタデバイスと第2のオブジェクトとの前記接触を維持しながら、前記ポインタデバイスを前記選択された第2のオブジェクトと共に前記第1のエリア(110、202、502)へドラッグすることによって、選択されるように構成され、前記第2のオブジェクトの選択解除は、前記ディスプレイ上での前記ポインタデバイスと前記第2のオブジェクトとの前記接触を前記第1のエリア内で終了することを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項6】
前記ゲームプレイは戦略ベースのゲームプレイである、請求項1から5のいずれか一項に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項7】
前記第1のエリア(110、202、502)は、第3のエリア(206、506)および第4のエリア(208、508)を含み、前記選択された第2のオブジェクト(116、216、510)は、前記第2のエリア(112、204、504)から前記第3のエリアに配備されるように構成され、前記1つまたは複数の第1のオブジェクト(114、214、512)は、前記第4のエリアに配置されるように構成される、請求項6に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項8】
前記第1のエリア(110、202、502)は、前記第2のオブジェクト(116、216、510)を管理するための本部と、前記第2のオブジェクトの1つまたは複数のスキルをアップグレードするためのラボと、前記第2のオブジェクトを前記第3のエリア(206、506)から前記第4のエリア(208、508)に移動させるための輸送ユニットと、を含む本拠地エリア(302)を含む、請求項7に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項9】
前記1つまたは複数の第1のオブジェクト(114、214、512)は、敵部隊、敵武器、敵基地、および敵ツールのうちの1つまたは複数を含み、前記第2のオブジェクト(116、216、510)は、前記1つまたは複数の第1のオブジェクトに対して行動を実行するように構成されるリソースであり、兵士、部隊ユニット、武器システム、輸送システム、空中投下、およびパワー増強ツールのうちの少なくとも1つを含む、請求項1から8のいずれか一項に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項10】
前記第2のオブジェクト(116、216、510)を前記第4のエリア(208、508)に配備することをさらに含む、請求項7から9のいずれか一項に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項11】
前記第3のエリア(206、506)への前記第2のオブジェクト(116、216、510)の配備に応答して、前記ディスプレイ(102)上にスタートボタンをレンダリングすることをさらに含む、請求項7から10のいずれか一項に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項12】
前記スタートボタンの選択を検出することと、
前記スタートボタンの前記選択に応答して、前記配備された第2のオブジェクト(116、216、510)を前記第3のエリア(206、506)から前記第4のエリア(208、508)に前記第1の実行速度で移動させることと、
をさらに含む、請求項11に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項13】
前記1つまたは複数の第1のオブジェクト(114、214、512)の前記1つまたは複数のアクションを、前記第1の実行速度に対応する第1の速度で動作する第1のクロックと同期させることと、
前記ポインタデバイス(514)による前記第2のオブジェクト(116、216、510)の前記検出された選択の期間中に、前記1つまたは複数の第1のオブジェクトの前記1つまたは複数のアクションを、前記第2の実行速度に対応する第2の速度で動作する第2のクロックと同期させることと、
前記選択された第2のオブジェクトの前記選択解除を検出したことに応答して、前記1つまたは複数の第1のオブジェクトの前記1つまたは複数のアクションを前記第1のクロックと再同期させることと、
をさらに含む、請求項1から12のいずれか一項に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項14】
選択された場合に、前記第1の実行速度に対する前記第2の実行速度の比率を定義するように構成される制御オプションを前記ディスプレイ(102)上に提供することをさらに含む、請求項1から13のいずれか一項に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項15】
前記第1のエリア(110、202、502)における前記1つまたは複数の第1のオブジェクト(114、214、512)の前記1つまたは複数のアクションを自律的に制御することをさらに含む、請求項1から14のいずれか一項に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項16】
オンラインマルチプレイヤーゲームシステムを容易にするために、複数のコンピューティングデバイス(100)をサーバに接続することと、
前記複数のコンピューティングデバイスのそれぞれのディスプレイ(102)上に同時に前記ゲームビュー(200、300、500A、500B)をレンダリングすることと、
前記サーバを介して前記複数のコンピューティングデバイス上での前記ゲームプレイ内の前記1つまたは複数の第1のオブジェクト(114、214、512)の前記1つまたは複数のアクションを調整することと、
をさらに含む、請求項15に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項17】
前記複数のコンピューティングデバイスのうちのいずれか1つにおける前記第2のオブジェクト(116、216、510)の選択の検出時に、前記複数のコンピューティングデバイス(100)のそれぞれおける前記ゲームプレイ内の前記1つまたは複数の第1のオブジェクト(114、214、512)の前記実行速度を前記第2の実行速度に変更することと、
前記第2のオブジェクトの前記選択解除の検出時に、前記複数のコンピューティングデバイスのそれぞれにおいて前記ゲームプレイ内の前記1つまたは複数の第1のオブジェクトの前記実行速度を前記第1の実行速度に再変更することと、
をさらに含む、請求項16に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項18】
ゲームプレイを制御するためのコンピューティングデバイス(100)であって、
ディスプレイ(102)と、
少なくとも1つのプロセッサを備える処理ユニット(104)と、
を備え、前記少なくとも1つのプロセッサは、
ゲームビュー(200、300、500A、500B)を前記ディスプレイ上にレンダリングすることであって、前記ゲームビューは第1のエリア(110、202、502)および第2のエリア(112、204、504)を含む、前記レンダリングすることと、
前記ディスプレイ上での第2のオブジェクト(116、216、510)の選択および選択解除を検出することと、
第1の実行速度に等しい実行速度で1つまたは複数のアクションを実行する1つまたは複数の第1のオブジェクト(114、214、512)を前記第1のエリア内に表示することと、
を行うように構成され、
前記第2のオブジェクトの前記選択の検出時に、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記1つまたは複数の第1のオブジェクトの前記実行速度を第2の実行速度に変更するように構成される、コンピューティングデバイス(100)。
【請求項19】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第2のオブジェクト(116、216、510)の選択解除を検出すると、前記1つまたは複数の第1のオブジェクト(114、214、512)の前記実行速度を前記第1の実行速度に変更するようにさらに構成される、請求項18に記載のコンピューティングデバイス(100)。
【請求項20】
第1の速度で動作するように構成される第1のクロックと、第2の速度で動作するように構成される第2のクロックと、をさらに備え、前記第1の実行速度は前記第1のクロックと同期され、前記第2の実行速度は前記第2のクロックと同期される、請求項18または19に記載のコンピューティングデバイス(100)。
【請求項21】
前記第2のクロックの前記第2の速度は、前記第1のクロックの前記第1の速度よりも遅い、請求項20に記載のコンピューティングデバイス(100)。
【請求項22】
前記第2のクロックの前記第2の速度は、前記第1のクロックの前記第1の速度より2~10倍遅い、請求項20または21に記載のコンピューティングデバイス(100)。
【請求項23】
前記ディスプレイ(102)はタッチセンシティブディスプレイであり、前記タッチセンシティブディスプレイは、前記タッチセンシティブディスプレイ上でのポインタデバイス(514)の接触を検出するように構成される、請求項19から21のいずれか一項に記載のコンピューティングデバイス(100)。
【請求項24】
前記第2のオブジェクト(116、216、510)は、前記ポインタデバイス(514)が、前記第2のエリア(112、204、504)内で前記ディスプレイ(102)と接触している場合に選択されるように構成され、前記第2のオブジェクトは、前記接触が維持されている間に、前記ディスプレイに沿って前記第1のエリア(110、202、502)へドラッグされるように構成され、前記第2のオブジェクトは、ポインタデバイスとの前記接触が前記第1のエリアで終了した場合に投下されるように構成される、請求項19から23のいずれか一項に記載のコンピューティングデバイス(100)。
【請求項25】
前記ゲームプレイは戦略ベースのゲームプレイである、請求項19から24のいずれか一項に記載のコンピューティングデバイス(100)。
【請求項26】
前記第1のエリア(110、202、502)は、第3のエリア(206、506)および第4のエリア(208、508)を含み、前記第2のエリア(112、204、504)は、前記第2のオブジェクト(116、216、510)を選択用に表示するように構成され、前記選択された第2のオブジェクトは、前記選択された第2のオブジェクトの前記選択解除の検出時に前記第3のエリアに配備されるように構成され、前記1つまたは複数の第1のオブジェクト(114、214、512)は、前記第4のエリアに提示されるように構成される、請求項25に記載のコンピューティングデバイス(100)。
【請求項27】
前記第3のエリア(206、506)は、前記第2のオブジェクト(116、216、510)を管理するための本部と、前記第2のオブジェクトの1つまたは複数のスキルをアップグレードするためのラボと、前記第2のオブジェクトを前記第3のエリアから前記第4のエリア(208、508)に移動させるための輸送ユニットと、を含む本拠地エリア(302)である、請求項26に記載のコンピューティングデバイス(100)。
【請求項28】
前記1つまたは複数の第1のオブジェクト(114、214、512)は、敵部隊、敵武器、敵基地、および敵ツールのうちの1つまたは複数を含み、前記第2のオブジェクト(116、216、510)は、前記1つまたは複数の第1のオブジェクトに対して行動を実行するためのリソースであり、兵士、部隊ユニット、武器システム、輸送システム、救援物資、およびパワー増強ツールのうちの少なくとも1つを含む、請求項25から27のいずれか一項に記載のコンピューティングデバイス(100)。
【請求項29】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第3のエリア(206、506)への前記第2のオブジェクト(116、216、510)の配備の検出に応答して、前記ディスプレイ(102)上にスタートボタンをレンダリングするようにさらに構成される、請求項26から28のいずれか一項に記載のコンピューティングデバイス(100)。
【請求項30】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記ディスプレイ(102)上での前記ポインタデバイス(514)による前記スタートボタンの選択を検出し、前記スタートボタンの前記選択の前記検出に応答して、前記配備された第2のオブジェクト(116、216、510)を前記第3のエリア(206、506)から前記第4のエリア(208、508)に前記第1の実行速度で移動させるように構成される、請求項29に記載のコンピューティングデバイス(100)。
【請求項31】
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記1つまたは複数の第1のオブジェクト(114、214、512)の前記1つまたは複数のアクションを、前記第1の実行速度に対応する第1の速度で動作する第1のクロックと同期させることと、
前記第2のオブジェクト(116、216、510)の前記選択の前記検出の期間中に、前記1つまたは複数の第1のオブジェクトの前記1つまたは複数のアクションを、前記第2の実行速度に対応する第2の速度で動作する第2のクロックと同期させることと、
前記第1のエリア(110、202、502)における前記選択された第2のオブジェクトの前記選択解除の前記検出に応答して、前記1つまたは複数の第1のオブジェクトの前記1つまたは複数のアクションを前記第1のクロックと再同期させることと、
を行うようにさらに構成される、請求項19から30のいずれか一項に記載のコンピューティングデバイス(100)。
【請求項32】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第1の実行速度に対する前記第2の実行速度の比率を定義するために、前記ディスプレイ(102)上に制御オプションを提供するようにさらに構成される、請求項19から31のいずれか一項に記載のコンピューティングデバイス(100)。
【請求項33】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第1のエリア(110、202、502)における前記1つまたは複数の第1のオブジェクト(114、214、512)の前記1つまたは複数の動作を自律的に制御するように構成される、請求項19から32のいずれか一項に記載のコンピューティングデバイス(100)。
【請求項34】
オンラインマルチプレイヤーゲームシステムを容易にするために、複数のコンピューティングデバイスに接続されるサーバをさらに備え、前記サーバは、
前記複数のコンピューティングデバイスのそれぞれのディスプレイ(102)上に同時に前記ゲームビュー(200、300、500A、500B)をレンダリングすることと、
前記サーバを介して前記複数のコンピューティングデバイス上での前記ゲームプレイ内の前記1つまたは複数の第1のオブジェクト(114、214、512)の前記1つまたは複数のアクションを調整することと、
を行うように構成される、請求項19から33のいずれか一項に記載のコンピューティングデバイス(100)。
【請求項35】
前記サーバは、
前記複数のコンピューティングデバイスのうちのいずれか1つにおける前記第2のオブジェクト(116、216、510)の選択の検出時に、前記複数のコンピューティングデバイスのそれぞれにおける前記ゲームプレイ内の前記1つまたは複数の第1のオブジェクト(114、214、512)の前記実行速度を前記第2の実行速度に変更することと、
前記複数のコンピューティングデバイスのいずれか1つにおける前記第2のオブジェクトの前記選択の不在の検出時に、前記複数のコンピューティングデバイスのそれぞれにおける前記ゲームプレイ内の前記1つまたは複数の第1のオブジェクトの前記実行速度を再変更することと、
を行うようにさらに構成される、請求項34に記載のコンピューティングデバイス(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は一般にゲーム環境に関し、より詳細には、ゲーム環境のグラフィカルユーザインターフェースにおけるゲームプレイを制御するための方法に関する。また、本開示は、ゲーム環境のグラフィカルユーザインターフェースにおけるゲームプレイを制御するためのコンピューティングデバイスに関する。さらに、本開示はまた、非一過性(非一時的)機械可読データ記憶媒体に記憶されたソフトウェア製品であって、前述の方法を実装するためにコンピューティングデバイスのコンピューティングハードウェア上で実行可能なソフトウェア製品に関する。
【背景】
【0002】
近年、エンターテインメントを目的としたスマートフォン、タブレットなどの電子デバイスの利用が人気を博している。エンターテインメント用の電子デバイスの実装形態の1つは、モバイルゲーム用のゲームシステムとしてそれらを使用することである。電子デバイス上に実装されるあらゆるゲームシステムの重要な側面は、ユーザがゲームのユーザインターフェースとやり取りしてゲームの様々な行動を制御できる容易さである。これらの電子デバイスのほとんどは、タッチセンシティブディスプレイスクリーンを組み込んでおり、そのようなディスプレイ上でのそのようなタッチセンシティブ操作を介してゲームアプリケーションを制御することができる。
【0003】
典型的には、戦略ゲームは、報酬および表彰(recognitions)の収集、様々な建造物の建設などのゲームの目的またはミッションを完了するためにユーザによって制御されるオブジェクト(キャラクターなど)を有する。そのようなゲームはますます入り組み、集中力および戦略策定の観点で要求が厳しくなっており、リアルタイムゲームでは、プレイヤーがゲームにさらに集中することが求められる。加えて、従来の戦争ベースの戦略ゲームが時として非常に激しくなっていることが観察されており、多くのアクションが画面に同時に表示され、プレイヤーがついていくことが困難になり得る。これにより、しばしば意思決定が時期を逸して不適当になり、戦略が不適切になって、最終的には目的を見失ったり実現されなくなり得、プレイヤーを苛立たせ得る。
【0004】
さらに、現在の戦略ゲームに関連する他の問題は、ユーザがゲームのプレイ中にリアルタイムに行動する必要があり、ユーザがゲームの開始前に将来の行動方針について熟考できないということである。このため、ユーザ側の所与の時間枠内での瞬時の意思決定が必要となり、しばしば、目的に取り組むための意思決定が不正確になり、戦略が非効率になる。さらに、現在の戦略ゲームでは、ユーザがゲームの開始前に、すなわち、スタートボタンなどの押下前に、ゲーム活動/目的に参加することができない。したがって、先制的(pre-emptive)な戦略策定は、現在、既存のゲームシステムでは楽しまれていない概念である。
【0005】
そのため、前述の議論に照らして、現在のゲームの前述の欠点を克服し、ゲームプレイを制御する効率的な方法を提供する必要がある。
【摘要】
【0006】
本開示は、ゲームプレイを制御するためのコンピュータ実装方法を提供することを目的とする。本開示はまた、ゲームプレイを制御するためのコンピューティングデバイスを提供することを目的とする。具体的には、本開示は、グラフィカルユーザインターフェース上で実行されるタッチ操作またはスワイプ操作を介したユーザ入力を感知および取得することにより、改善されたユーザ体験を提供することによって、ユーザインタラクションを容易にする方法を提供する。本開示は、しばしばユーザにとって満足のいくものではない従来のゲームプレイの方法に関連する既存の問題に対する解決策を提供することを目的とする。本開示の目的は、従来技術において遭遇する問題を少なくとも部分的に克服し、ゲームプレイを制御するための効率的でインタラクティブかつシームレスなアプローチを提供する解決策を提供することである。
【0007】
一側面では、本開示の一実施形態は、ゲームプレイを制御するためのコンピュータ実装方法であって、
コンピューティングデバイスのディスプレイ上にゲームビューをレンダリングすることであって、前記ゲームビューは第1のエリアおよび第2のエリアを含む、前記レンダリングすることと、
1つまたは複数の第1のオブジェクトを前記第1のエリアに表示することであって、前記1つまたは複数の第1のオブジェクトは、前記第1のエリアにおいて1つまたは複数のアクションを実行するように構成され、前記1つまたは複数のアクションは第1の実行速度で実行される、前記表示することと、
前記ディスプレイの前記第2のエリアにおける第2のオブジェクトの選択を検出することと、
前記第2のオブジェクトが選択されていることが検出されている間、前記第1のエリアにおいて前記1つまたは複数の第1のオブジェクトによって実行される前記1つまたは複数のアクションの実行速度を第2の実行速度に変更することと、を含む、コンピュータ実装方法を提供する。
【0008】
他の側面では、本開示の一実施形態は、ゲームプレイを制御するためのコンピューティングデバイスであって、
ディスプレイと、
少なくとも1つのプロセッサを備える処理ユニットと、を備え、前記少なくとも1つのプロセッサは、
ゲームビューを前記ディスプレイ上にレンダリングすることであって、前記ゲームビューは第1のエリアおよび第2のエリアを含む、前記レンダリングすることと、
前記ディスプレイ上での第2のオブジェクトの選択および選択解除を検出することと、
第1の実行速度に等しい実行速度で1つまたは複数のアクションを実行する1つまたは複数の第1のオブジェクトを前記第1のエリア内に表示することと、を行うように構成され、
前記第2のオブジェクトの前記選択の検出時に、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記1つまたは複数の第1のオブジェクトの前記実行速度を第2の実行速度に変更するように構成される、コンピューティングデバイスを提供する。
【0009】
本開示の実施形態は、従来技術における前述の問題を実質的に排除するか、またはそれらに少なくとも部分的に対処し、ゲームプレイにおいてアクションを起こす前に、戦略を立てて決断に至るための十分な時間をユーザに提供するようにゲームプレイを制御する効率的な方法を提供する。
【0010】
本開示の追加の側面、利点、特徴、および目的は、以下の添付の特許請求の範囲と併せて解釈される図面および例示的な実施形態の詳細な説明から明らかにされるであろう。
【0011】
本開示の特徴は、添付の特許請求の範囲によって定義される本開示の範囲から逸脱することなく、様々な組み合わせで組み合わせられることは理解されよう。
【0012】
上記の摘要、ならびに例示的な実施形態の以下の詳細な説明は、添付の図面と併せて読まれた場合によりよく理解される。本開示を説明する目的で、本開示の例示的な構成が図面に示されている。しかしながら、本開示は、本明細書に開示される特定の方法および手段に限定されない。また、当業者は、図面が原寸に比例していないことを理解するであろう。可能な限り、同様の要素は同一の番号で示されている。
【0013】
ここで、以下の図を参照して、本開示の実施形態が単なる例として説明される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本開示の一実施形態による、ゲームプレイを制御するためのコンピューティングデバイスのブロック図の概略図である。
図2】本開示の一実施形態による、コンピューティングデバイスのディスプレイに関連付けられたグラフィカルユーザインターフェース上にレンダリングされる、ゲームビューのグラフィック表現である。
図3】本開示の一実施形態による、コンピューティングデバイスのディスプレイに関連付けられたグラフィカルユーザインターフェース上にレンダリングされる、第1のエリア内の本拠地エリア付近のゲームビューのグラフィック表現である。
図4A】本開示の一実施形態による、コンピューティングデバイスのディスプレイに関連付けられたグラフィカルユーザインターフェース上にレンダリングされる、本部ポップアップウィンドウとして描画される図3の例示的な本部のグラフィック表現である。
図4B】本開示の一実施形態による、コンピューティングデバイスのディスプレイに関連付けられたグラフィカルユーザインターフェース上にレンダリングされる、ラボポップアップウィンドウとして描画される図3の例示的なラボのグラフィック表現である。
図4C】本開示の一実施形態による、コンピューティングデバイスのディスプレイに関連付けられたグラフィカルユーザインターフェース上にレンダリングされる、輸送ユニットポップアップウィンドウとして描画される図3の例示的な輸送ユニットのグラフィック表現である。
図5A】本開示の様々な実施形態による、コンピューティングデバイスのディスプレイに関連付けられたグラフィカルユーザインターフェース上にレンダリングされる、第1のエリアおよび第2のエリアを含むゲームビューのグラフィック表現である。
図5B】本開示の様々な実施形態による、コンピューティングデバイスのディスプレイに関連付けられたグラフィカルユーザインターフェース上にレンダリングされる、第1のエリアおよび第2のエリアを含むゲームビューのグラフィック表現である。
図6A】本開示の様々な実施形態による、コンピューティングデバイスのディスプレイに関連付けられたグラフィカルユーザインターフェース上にレンダリングされる、ゲームビューにおける第2のオブジェクトの選択および投下のステップを示すグラフィック表現である。
図6B】本開示の様々な実施形態による、コンピューティングデバイスのディスプレイに関連付けられたグラフィカルユーザインターフェース上にレンダリングされる、ゲームビューにおける第2のオブジェクトの選択および投下のステップを示すグラフィック表現である。
図6C】本開示の様々な実施形態による、コンピューティングデバイスのディスプレイに関連付けられたグラフィカルユーザインターフェース上にレンダリングされる、ゲームビューにおける第2のオブジェクトの選択および投下のステップを示すグラフィック表現である。
図6D】本開示の様々な実施形態による、コンピューティングデバイスのディスプレイに関連付けられたグラフィカルユーザインターフェース上にレンダリングされる、ゲームビューにおける第2のオブジェクトの選択および投下のステップを示すグラフィック表現である。
図6E】本開示の様々な実施形態による、コンピューティングデバイスのディスプレイに関連付けられたグラフィカルユーザインターフェース上にレンダリングされる、ゲームビューにおける第2のオブジェクトの選択および投下のステップを示すグラフィック表現である。
図7A】本開示の様々な実施形態による、コンピューティングデバイスのディスプレイに関連付けられたグラフィカルユーザインターフェース上にレンダリングされる、ゲームビュー内の第3のエリアに第2のオブジェクトを配置するステップのグラフィック表現である。
図7B】本開示の様々な実施形態による、コンピューティングデバイスのディスプレイに関連付けられたグラフィカルユーザインターフェース上にレンダリングされる、ゲームビュー内の第3のエリアに第2のオブジェクトを配置するステップのグラフィック表現である。
図7C】本開示の様々な実施形態による、コンピューティングデバイスのディスプレイに関連付けられたグラフィカルユーザインターフェース上にレンダリングされる、ゲームビュー内の第3のエリアに第2のオブジェクトを配置するステップのグラフィック表現である。
図7D】本開示の様々な実施形態による、コンピューティングデバイスのディスプレイに関連付けられたグラフィカルユーザインターフェース上にレンダリングされる、ゲームビュー内の第3のエリアに第2のオブジェクトを配置するステップのグラフィック表現である。
図7E】本開示の様々な実施形態による、コンピューティングデバイスのディスプレイに関連付けられたグラフィカルユーザインターフェース上にレンダリングされる、ゲームビュー内の第3のエリアに第2のオブジェクトを配置するステップのグラフィック表現である。
図7F】本開示の様々な実施形態による、コンピューティングデバイスのディスプレイに関連付けられたグラフィカルユーザインターフェース上にレンダリングされる、ゲームビュー内の第3のエリアに第2のオブジェクトを配置するステップのグラフィック表現である。
図7G】本開示の様々な実施形態による、コンピューティングデバイスのディスプレイに関連付けられたグラフィカルユーザインターフェース上にレンダリングされる、ゲームビュー内の第3のエリアに第2のオブジェクトを配置するステップのグラフィック表現である。
図8】本開示の一実施形態による、ゲームプレイを制御するためのコンピュータ実装方法に含まれるステップを示すフローチャートである。
【実施形態の詳細な説明】
【0015】
添付の図面において、下線付きの番号は、下線付きの番号が上に配置されているアイテム、または下線付きの番号が隣接しているアイテムを表すために使用される。下線のない番号は、下線のない番号をアイテムに結び付ける線で識別されるアイテムに関するものである。番号に下線がなく、関連付けられた矢印が付いている場合、下線のない番号は、矢印が指している大まかなアイテムを識別するために使用される。
【0016】
以下の詳細な説明は、本開示の実施形態およびそれらを実施できる方法を示している。本開示を実施するいくつかの様式が開示されているが、当業者であれば、本開示を実施または実践するための他の実施形態も可能であることを認識するであろう。
【0017】
一側面では、本開示の一実施形態は、ゲームプレイを制御するためのコンピュータ実装方法であって、
コンピューティングデバイスのディスプレイ上にゲームビューをレンダリングすることであって、ゲームビューは第1のエリアおよび第2のエリアを含む、レンダリングすることと、
1つまたは複数の第1のオブジェクトを第1のエリアに表示することであって、1つまたは複数の第1のオブジェクトは、第1のエリアにおいて1つまたは複数のアクションを実行するように構成され、1つまたは複数のアクションは第1の実行速度で実行される、表示することと、
ディスプレイの第2のエリアにおける第2のオブジェクトの選択を検出することと、
第2のオブジェクトが選択されていることが検出されている間、第1のエリアにおいて1つまたは複数の第1のオブジェクトによって実行される1つまたは複数のアクションの実行速度を第2の実行速度に変更することと、を含む、コンピュータ実装方法を提供する。
【0018】
他の側面では、本開示の一実施形態は、ゲームプレイを制御するためのコンピューティングデバイスであって、
ディスプレイと、
少なくとも1つのプロセッサを備える処理ユニットと、を備え、少なくとも1つのプロセッサは、
ゲームビューをディスプレイ上にレンダリングすることであって、ゲームビューは第1のエリアおよび第2のエリアを含む、レンダリングすることと、
ディスプレイ上での第2のオブジェクトの選択および選択解除を検出することと、
第1の実行速度に等しい実行速度で1つまたは複数のアクションを実行する1つまたは複数の第1のオブジェクトを第1のエリア内に表示することと、
を行うように構成され、
第2のオブジェクトの選択の検出時に、少なくとも1つのプロセッサは、1つまたは複数の第1のオブジェクトの実行速度を第2の実行速度に変更するように構成される、コンピューティングデバイスを提供する。
【0019】
本開示は、ゲームプレイを制御するためのコンピューティングデバイスを提供する。コンピューティングデバイスは、ディスプレイと、少なくとも1つのプロセッサを備える処理ユニットとを備える。処理ユニットは、ソフトウェア製品を実行するように動作可能であり、その結果、グラフィカルユーザインターフェースが生成され、ディスプレイ上にレンダリングされる。本開示では、コンピューティングデバイスは、その処理ユニット、ソフトウェア製品、およびグラフィカルユーザインターフェースと共に、ゲームプレイを制御するために上記方法を実行するように実装される。コンピューティングデバイスの例には、携帯電話、スマート電話、モバイルインターネットデバイス(MID:Mobile Internet Device)、タブレットコンピュータ、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ(UMPC:Ultra-Mobile Personal Computer)、ファブレットコンピュータ、パーソナルデジタルアシスタント(PDA:Personal Digital Assistant)、ウェブパッド、パーソナルコンピュータ(PC:Personal Computer)、ハンドヘルドPC、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ネットワーク接続ストレージ(NAS:Network-Attached Storage)デバイス、PCが組み込まれた大型タッチスクリーン、およびインタラクティブエンターテインメントデバイス、たとえば、ゲームコンソール、テレビ(TV:Television)セット、およびセットトップボックス(STB:Set-Top Box)が含まれるが、これらに限定されない。
【0020】
本開示全体にわたって、「処理ユニット」という用語は、システムを駆動する命令に応答して処理するように動作可能な計算用素子を指す。実施例によっては、少なくとも1つのプロセッサには、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、複合命令セットコンピューティング(CISC:complex instruction set computing)マイクロプロセッサ、縮小命令セット(RISC:reduced instruction set)マイクロプロセッサ、超長命令語(VLIW:very long instruction word)マイクロプロセッサ、または他の任意のタイプの処理回路が含まれるが、これらに限定されない。さらに、「プロセッサユニット」という用語は、他の処理デバイスによって共有され得る1つまたは複数の個々のプロセッサ、処理デバイス、および処理デバイスに関連する様々な要素を指し得る。加えて、1つまたは複数の個々のプロセッサ、処理デバイス、および要素は、システムを駆動する命令に応答して処理するための様々なアーキテクチャで構成される。
【0021】
本例では、ゲームプレイは、アクションゲーム、ロールプレイングゲーム(RPG:role-playing game)、戦略ゲーム、シューティングゲーム、レーシングゲームなどのうちの1つとすることができる。本開示の目的で、ゲームプレイは戦略ゲームである。一例では、ゲームプレイは戦争ベースの戦略ゲームである。そのようなゲームプレイが、ディスプレイ上のグラフィカルユーザインターフェースにレンダリングされるゲームビューを含み得ることは理解されよう。一実施形態では、ゲームプレイは、複数のユーザ(「プレイヤー」とも呼ばれ、以下ではこれら2つの用語は同義で使用される)を組み入れて、各ユーザにそれぞれの本拠地がゲームフィールド内に提供されるようにし得る。各プレイヤーは、対戦相手のプレイヤーの本拠地を攻撃することができ、逆も同様である。さらに、プレイヤーは、自分の防衛可能なエリアを構築することができ、これはゲームプレイ中に他のプレイヤーが攻撃することができる。本開示全体にわたって、本明細書で使用される「ユーザ」という用語は、コンピューティングデバイスを使用してプレイにアクセスし、ゲームプレイ内でユーザ固有のアクションを実行する人(すなわち、人間)に関する。
【0022】
ゲームビューは、コンピューティングデバイスのディスプレイ上にレンダリングされる第1のエリアおよび第2のエリアを含む。なお、処理ユニットは、第1のエリアおよび第2のエリアを有するゲームビューをレンダリングするように構成される。本開示全体にわたって、本明細書で使用される「第1のエリア」という用語は、第1のエリアにおいて1つまたは複数のアクションを実行する1つまたは複数の第1のオブジェクトを表示するゲームビューの部分に関する。第1のエリアは、1つまたは複数の第1のオブジェクトが中に配置されるエリアであって、1つまたは複数の第1のオブジェクトが中で1つまたは複数のアクションを実行するエリアである。さらに、第1のエリアはまた、その中に第2のオブジェクトを配置するために利用される。一例では、第1のエリアは、基地の防衛などのアクションを実行するいくつかの敵基地、敵兵士などがいる戦場である。さらに、敵基地は、第2のエリアから第1のエリアに配置することができる第2のオブジェクトによって攻撃することができる。本開示全体にわたって、本明細書で使用される「第2のエリア」という用語は、ユーザが自分の思う通りに第1のエリアに配置することができるいくつかの第2のオブジェクトを表示するゲームビューの部分に関する。なお、第2のエリアは、ユーザが特定のタスクを実行するために選択することができるユーザ選択可能なオプションを表示する。なお、第1のエリアは、1つまたは複数のアクションを実行する1つまたは複数の第1のオブジェクトを表示するゲームビュー内のエリアとして理解され得、一方、第2のエリアは、第2のオブジェクトをユーザ選択可能なオプションとして表示するゲームビュー内のエリアとして理解され得る。ゲームビューを第1のエリアおよび第2のエリアの2つのエリアに分割することにより、第1のエリアおよび第2のエリアが同時にユーザに表示されることは理解されよう。
【0023】
本開示全体にわたって、本明細書で使用される「第1のオブジェクト」という用語は、1つまたは複数のアクションを実行するように構成される第1のエリアに表示されるオブジェクトに関する。通常、1つまたは複数のアクションは、第1の実行速度で実行される。実施例によっては、1つまたは複数の第1のオブジェクトは、敵部隊、敵武器、敵基地、および敵ツールのうちの1つまたは複数を含む。一例では、第1のオブジェクトは、第1の実行速度で1つまたは複数のアクションを実行する第1のエリア内のキャラクターまたはアバターとすることができる。第1のオブジェクトには、兵士、兵士の部隊、戦車および他の車両などの武器システム、あるいは第1のエリアで1つまたは複数のアクションを実行するように構成される他の任意の人物、さらには動物または架空のキャラクターのグラフィック表現が含まれ得るが、これらに限定されない。他の例では、第1のオブジェクトは、ゲームプレイにおける標的オブジェクトとなる、第1のエリアに配置される静止オブジェクトとすることができる。そのような例では、第1のオブジェクトには、建物、基地、軍事施設、壁、武器システム、および地雷が含まれるが、これらに限定されない。第1のオブジェクトは、攻撃に対する防御など、目標を達成するために使用される1つまたは複数のアクションを第1のオブジェクトが実行することを可能にする様々な能力を有し得る。一例では、第1のオブジェクトは、ある場所から他の場所へ移動する、ある場所から武器を拾って他の場所へ移動する、銃などの武器を発射する、手榴弾、ナイフなどの武器を投げる、ジープ、戦車、チョッパーなどの輸送ユニットをある場所から他の場所に移動させる、などの1つまたは複数のアクションを実行するように構成される。さらなる例では、第1のオブジェクトは、第2のオブジェクトを攻撃し、第2のオブジェクトを殺すまたは破壊することができる。本明細書で使用される場合、1つまたは複数のアクションは、第1のオブジェクトが実行するように構成されるタスクまたはアクティビティとすることができる。なお、第1のエリアにおける1つまたは複数の第1のオブジェクトの1つまたは複数のアクションは、自律的に制御される。本明細書において、「自律的に制御される」という用語は、1つまたは複数の第1のオブジェクトによって実行される1つまたは複数のアクションが、ユーザの介入とは無関係であることと理解され得る。実施例によっては、1つまたは複数の第1のオブジェクトの1つまたは複数のアクションは、コンピューティングデバイスの処理ユニットによって制御される。
【0024】
本開示全体にわたって、本明細書で使用される「第2のオブジェクト」という用語は、第2のエリアに表示されるオブジェクトに関する。実施例によっては、第2のオブジェクトは、1つまたは複数の第1のオブジェクトに対して行動を実行するように構成されるリソースであり、兵士、部隊ユニット、武器システム、輸送システム、救援物資、およびパワー増強ツール(power enhancement tool)のうちの少なくとも1つを含む。なお、第2のオブジェクトは、第2のエリアに表示されるユーザ選択可能なオプションである。第2のオブジェクトは、1つまたは複数の第1のオブジェクトに対して行動を実行するための様々な能力またはスキルレベルを有し得る。一例では、第2のオブジェクトは、ユーザによって選択されて第1のエリアに配置された場合に、1つまたは複数の第1のオブジェクトに対して行動を実行する、第2のエリアに表示されるキャラクターまたはアバターである。一例では、第2のオブジェクトは、何人かの兵士を有する部隊ユニットであり、各兵士は、敵兵士を殺し、敵基地を破壊するために、第1のエリア内の1つまたは複数の第1のオブジェクトに発砲するように構成される銃を有する。他の例では、第2のオブジェクトは、手榴弾または爆弾の標的となった第1のエリアの部分にある敵基地を破壊するように構成される手榴弾または爆弾などの武器システムである。さらに他の例では、第2のオブジェクトは、敵基地で戦っている兵士に提供することができる医療救援物資、食料小包、水筒などのうちの1つまたは複数を有する空中投下である。「第2のオブジェクト」という用語はまた、第2のエリアに表示される2つ以上の第2のオブジェクトを含み得、したがって、本明細書に添付された特許請求の範囲を過度に限定すべきでないことは理解されよう。
【0025】
一実施形態では、第1のエリアは、第3のエリアおよび第4のエリアを含む。選択された第2のオブジェクトは、第2のエリアから第3のエリアに配備されるように構成され、1つまたは複数の第1のオブジェクトは、第4のエリアに配置されるように構成される。第2のエリアは、そこから選択するための第2のオブジェクトを表示するために利用され、第3のエリアは、選択された第2のオブジェクトを配備するために利用される。なお、第4のエリアは、1つまたは複数のアクションを実行する1つまたは複数の第1のオブジェクトを含む。一例では、コンピュータ実装方法は、第2のエリアから第2のオブジェクトを選択し、選択された第2のオブジェクトを第2のエリアから、第2のオブジェクトが選択解除される(すなわち投下される)第3のエリアへドラッグすることを含む。第3のエリアは、1つまたは複数のユーザ選択アクションが実行されるユーザのプレイングフィールドと見なされ得、第4のエリアは、攻撃などの1つまたは複数のゲームアクションが実行されるアクションフィールドと見なされる。なお、第2のオブジェクトは、ユーザによって策定された戦略に応じて、第3のエリア内の任意の場所に投下され得る。第2のオブジェクトが第3のエリア内に投下されると、第2のオブジェクトは、第3のエリアから第4のエリア内の特定のターゲットへ第1の実行速度で自律的に移動して、それに対してアクションを実行するように構成されることは理解されよう。1つまたは複数の実施形態では、第2のオブジェクトは、ユーザによって策定された戦略に応じて、第4のエリアへドラッグされ、第4のエリア内の特定の位置に投下されるように構成される。たとえば、手榴弾などの第2のオブジェクトは、破壊すべき敵基地などの第1のオブジェクトの上に直接投下することができる。他の例では、空中投下などの第2のオブジェクトを兵士の上に直接投下して、兵士にエネルギー供給、医療用品などを提供することができる。
【0026】
一実施形態によれば、第1のエリアは、第2のオブジェクトを管理するための本部と、第2のオブジェクトの1つまたは複数のスキルをアップグレードするためのラボと、第2のオブジェクトを第3のエリアから第4のエリアに移動させる輸送ユニットと、を含む本拠地エリアをさらに含む。実施例によっては、本部は、第2のオブジェクトを管理するための建物または物体のグラフィック表現である。なお、本部は、第2のエリアに表示することができる兵士のプレイングカード、部隊ユニットのプレイングカード、武器システムのプレイングカード、輸送システムのプレイングカード、救援物資のプレイングカード、またはパワー増強ツールのプレイングカードなどのプレイングカードを管理するように構成される。いくつかの例では、本部はまた、第2のエリアに表示される第2のオブジェクトのプレイングカードの1つまたは複数のスキルをアップグレードするために利用することもできる。実施例によっては、本部は、第2のオブジェクトのそれぞれが有するスキルのレベルを表示するように構成される。1つまたは複数の例では、本部はまた、ゲームプレイにおける特定のユーザの進行状況を表す方法として、ユーザによって収集された賞金(award)の総額を表示する。
【0027】
実施例によっては、ラボは、第2のオブジェクトの1つまたは複数のスキルをアップグレードするための建物または物体のグラフィック表現である。なお、第2のオブジェクトはそれぞれ特定のレベルのスキルを有しており、ラボにおいてより高いレベルにアップグレードすることができる。一例では、10回転/分で発射する銃を所持する特定の兵士などの特定の第2のオブジェクトは、20回転/分で発射する銃を所持するより高いレベルの兵士にアップグレードすることができる。他の例では、特定の第2のオブジェクトは、第4のエリアで2つのブロックを破壊することが可能な手榴弾などの武器であり、第4のエリアで4つのブロックを破壊することが可能なより高いレベルの手榴弾にアップグレードすることができる。
【0028】
実施例によっては、輸送ユニットは、第2のオブジェクトを第3のエリアから第4のエリアに移動させるための車両または物体のグラフィック表現である。一例では、輸送ユニットは、第2のオブジェクトを第3のエリアから第4のエリアに移動させるために利用することができるチョッパーとすることができる。他の例では、輸送ユニットは、第2のオブジェクトを第3のエリアから第4のエリアに移動させるために利用することができる戦車とすることができる。
【0029】
加えて、第1のエリアはまた、1つまたは複数の第1のオブジェクトまたは第2のオブジェクトの移動をゲームフィールド内の特定のエリアに制限するための、壁などの1つまたは複数の障害物を含み得る。実施例によっては、ゲームフィールドは、ユーザに支援を行うための、および/またはプレイヤーのパフォーマンスに関連するスコアを上昇させるための、スター、健康ピックアップ、または弾薬ピックアップなどの1つまたは複数の要素を含む。また、ユーザインターフェースはまた、ゲームのスコアまたは第2のオブジェクトの健康状態に関連する情報などの情報をプレイヤーに提供するための1つまたは複数のインジケータを提示し得る。いくつかの例では、グラフィックオブジェクトが、異なる形状および/または異なる色で表される。他の例では、グラフィックオブジェクトは、たとえば、異なるアルファベットなどの異なる記号で表される。いくつかの例では、ユーザインターフェースはまた、ユーザの名前を表示する第1のサイン、第2のエリアで利用可能な第2のオブジェクトまたはプレイングカードの数を表示する第2のサイン、所与の瞬間における選択された第2のオブジェクトに関連する能力またはスキルを表示する第3のサイン、使用可能なエネルギー補給ユニットの数を表示する第4のサイン、第2のオブジェクトによって収集された報酬の数を表示する第5のサインなどの様々なサインを含む。
【0030】
本コンピュータ実装方法は、ディスプレイの第2のエリアにおける第2のオブジェクトの選択を検出することを含む。なお、処理ユニットは、ディスプレイ上でのポインタデバイスによる第2のオブジェクトの選択および選択解除を検出するように構成される。ゲームプレイにおいて、ユーザは、第2のオブジェクトを選択し、続いて第2のオブジェクトに、ゲームプレイに関連する特定の行動を1つまたは複数の第1のオブジェクトに対して実行させ得る。さらに、コンピュータ実装方法は、ポインタデバイスによる第1のエリア内への選択された第2のオブジェクトの選択解除または投下を検出することを含む。実施例によっては、第2のオブジェクトは、ディスプレイ上でポインタデバイスを第2のエリア内の第2のオブジェクトに接触させ、ディスプレイ上でのポインタデバイスと第2のオブジェクトとの接触を維持しながら、ポインタデバイスを選択された第2のオブジェクトと共に第1のエリアへドラッグすることによって、選択されるように構成され、第2のオブジェクトの選択解除は、ディスプレイ上でのポインタデバイスと第2のオブジェクトとの接触を第1のエリア内で終了することを含む。本発明の状況では、第2のオブジェクトの選択は、ディスプレイ上でポインタデバイスを第2のエリア内の第2のオブジェクトに接触させ、ディスプレイ上での第2のオブジェクトとの接触を維持しながら、ポインタデバイスを第1のエリアへドラッグすることを含み、第2のオブジェクトの選択解除は、ディスプレイ上でのポインタデバイスと第2のオブジェクトとの接触を第1のエリア内で終了することを含む。
【0031】
その選択を行うために、コンピューティングデバイスのユーザは、ポインタデバイス、たとえば、1つまたは複数の自分の指(またはスタイラス)を使用し、ディスプレイ上にレンダリングされたグラフィカルユーザインターフェース内の1つまたは複数の場所でタッチ操作を実行する。ここで、ディスプレイは、その上でのポインタデバイスのクリック、タップ、およびスワイプ動作に対応する入力を検出するように構成される入出力デバイスである。1つまたは複数の例では、ディスプレイは、画面上の複数の点で同時に実行されたタッチ操作またはスワイプ操作を感知することが可能なマルチタッチセンシティブスクリーンである。さらに、指を使用する代わりに、スワイプ操作はマウスを介して、まずディスプレイ上のある点にマウスをポイントしてタップし、マウスを介して画面上のポインタを所望の経路に沿ってドラッグし、最後に最終位置でマウスを離すことにより、実行することもできる。加えて、他の任意のディスプレイセンシティブデバイスまたは器官、たとえば、ペンまたは任意の十分に尖った物品は、ディスプレイ上でタッチ操作またはスワイプ操作を実行するためのポインタデバイスとして使用することができる。
【0032】
本開示の目的で、ディスプレイはタッチセンシティブディスプレイであるが、当業者には、開示された実施形態が、いかなる制限もなく、適切な入力デバイスを用いて他のディスプレイタイプで実装できることは理解されよう。実施例によっては、タッチセンシティブディスプレイは、指または他のタッチセンシティブオブジェクトを含むポインタデバイスによって加えられた圧力を感知するように構成される。一例では、タッチセンシティブディスプレイは、静電容量の変化を感知してその上のタッチを検出するように動作可能な静電容量式タッチスクリーンであり得る。他の例では、タッチセンシティブディスプレイは、抵抗の変化を感知してその上のタッチを検出するように動作可能な抵抗膜式タッチスクリーンであり得る。さらに他の例では、タッチセンシティブディスプレイは、反射率の変化を感知してその上のタッチを検出するように動作可能な光学式タッチスクリーンである。
【0033】
実施例によっては、コンピュータ実装方法は、第3のエリアへの第2のオブジェクトの配備に応答して、ディスプレイ上にスタートボタンをレンダリングすることをさらに含む。実施例によっては、コンピュータ実装方法は、スタートボタンの選択を検出することと、スタートボタンの選択に応答して、配備された第2のオブジェクトを第3のエリアから第4のエリアに第1の実行速度で移動させることと、をさらに含む。一例では、第2のオブジェクトが第2のエリアに配備されると、スタートボタンがディスプレイ上にレンダリングされる。なお、第2のオブジェクトは、スタートボタンがユーザによって押されるまで、第3のエリア内の配備された位置から移動しない。そのような方法によって、ユーザがゲームプレイに関する戦略を立て、第2のオブジェクトのどのプレイングカードを配備したいかを判断するための十分な時間を有するようになる。なお、スタートボタンの提供により、ユーザはスタートボタンを押す前に2つ以上の第2のオブジェクトを第3のエリアに配備することが可能になる。スタートボタンの実装により、第2のオブジェクトの配備時にゲームプレイがすぐに開始されるのではなく、スタートボタンの選択時に開始されるので、ユーザはさらに、第3のエリアに配備済みの第2のオブジェクトを撤回し、他の第2のオブジェクトを望み通りに配備することが可能になる。そのような提供により、ユーザはゲームの開始前に、効率的にゲームプレイの戦略を立てることが可能になる。
【0034】
前述のように、1つまたは複数の第1のオブジェクトは、第1のエリアにおいて1つまたは複数のアクションを第1の実行速度で実行する。第1のエリアに配置されたときの第2のオブジェクトが、1つまたは複数の行動またはアクションを第1の実行速度で実行するように構成されることは理解されよう。本開示全体にわたって、本明細書で使用される「実行速度」という用語は、1つまたは複数の第1のオブジェクトが第1のエリアに表示されるレートを指す。なお、オブジェクトの実行速度は、コンピューティングデバイスのディスプレイ上でそのオブジェクトに関して特定の時間内に表示されるフレーム数に対応する。本開示の目的で、実行速度は、処理ユニットによって自律的に制御される第1のエリア内の第1のオブジェクトの1つまたは複数のアクションの速度として定義され得る。本開示全体にわたって、「第1の実行速度」という用語は、第2のオブジェクトの選択が検出されない場合に、1つまたは複数のアクションを実行する1つまたは複数の第1のオブジェクトがディスプレイ上にレンダリングされる速度を指す。
【0035】
実施例によっては、コンピュータ実装方法は、1つまたは複数の第1のオブジェクトの1つまたは複数のアクションを、第1の実行速度に対応する第1の速度で動作する第1のクロックと同期させることをさらに含む。一例では、第3のエリアから第4のエリアへの兵士の移動、兵士による敵基地への弾丸の発射、敵基地への手榴弾の投擲などのアクションが第1の実行速度でディスプレイにレンダリングされる。
【0036】
コンピュータ実装方法は、第2のオブジェクトが選択されていることが検出されている間、第1のエリアにおいて1つまたは複数の第1のオブジェクトによって実行される1つまたは複数のアクションの実行速度を第2の実行速度に変更することを含む。ポインタデバイスによる第2のオブジェクトの選択の期間中に、第1のエリアにおける1つまたは複数の第1のオブジェクトの実行速度が第2の実行速度に変更されることが理解されよう。本開示全体にわたって、本明細書で使用される「第2の実行速度」という用語は、第2のオブジェクトの選択が検出されたときに、1つまたは複数のアクションを実行する1つまたは複数の第1のオブジェクトがディスプレイ上にレンダリングされる速度を指す。
【0037】
実施例によっては、第2の実行速度は第1の実行速度よりも遅い。すなわち、第1のオブジェクトによって実行される1つまたは複数のアクションは、第2のオブジェクトの選択が検出されないときと比較して、第2のオブジェクトの選択が検出されたときの方が遅い。実施例によっては、第2の実行速度は第1の実行速度より2~10倍遅い。一例では、第1の実行速度はxフレーム/秒(fps)であり、その場合、第2の実行速度は、x/2、x/3、x/4、x/5、x/6、x/7、またはx/8fpsから、x/4、x/5、x/6、x/7、x/8、x/9、またはx/10fpsまでであり得る。
【0038】
実施例によっては、コンピュータ実装方法は、ポインタデバイスによる第2のオブジェクトの選択の期間中に、1つまたは複数の第1のオブジェクトの1つまたは複数のアクションを、第2の実行速度に対応する第2の速度で動作する第2のクロックと同期させることをさらに含む。第2のオブジェクトの選択を検出する前に、第1のオブジェクトは、第1の実行速度で1つまたは複数のアクションを実行するように構成されるが、第2のエリアにおいて第2のオブジェクトの選択が検出されると、第1のオブジェクトが減速するように構成されることは理解されよう。実施例によっては、第2のオブジェクトの選択の期間中に、すなわち、ポインタデバイスによって第2のオブジェクトが選択され、第1のエリア内へドラッグされる期間中に、1つまたは複数の第1のオブジェクトの1つまたは複数のアクションが減速され、たとえば、1/2に減速される。一例では、兵士などの第2のオブジェクトが第2のエリアで選択され、第3のエリア内へドラッグされて第3のエリア内に正確に配置されると、第4のエリアで1つまたは複数のアクションを実行するように構成される1つまたは複数の第1のオブジェクトが減速される。そのような例では、特定の第1のオブジェクトが、第1の実行速度でディスプレイにレンダリングされるゲームビュー内でLの距離を進む予定であった場合、その特定のオブジェクトは、第2の実行速度でディスプレイにレンダリングされるゲームビュー内でL/2の距離を進むことになる。特定の第2のオブジェクトが選択されると、第4のエリアおよび/または第3のエリアでアクションを実行している第1のオブジェクトおよび第2のオブジェクトを含む他の全てのオブジェクトの第1の実行速度が、第2の実行速度に変更されることは理解されたい。第4のエリアにおいて1つまたは複数の第1のオブジェクトを減速するそのような方法によって、第4のエリア内の敵エリアにおけるアクションが減速されることにより、第2のオブジェクトを第3のエリアに戦略的に配備するための十分な時間がユーザに提供されるので、ゲームプレイにおけるユーザインタラクションが容易になり、ユーザはプレイ中により良い戦略を立てることが可能になることは理解されよう。
【0039】
コンピュータ実装方法は、第2のオブジェクトが選択されなくなったことが検出された場合に、第1のエリアにおいて1つまたは複数の第1のオブジェクトによって実行される1つまたは複数のアクションの実行速度を第1の実行速度に変更することをさらに含む。なお、この方法は、第1のエリアにおける選択された第2のオブジェクトの投下に応答して、第1のエリアにおける1つまたは複数の第1のオブジェクトの実行速度を第1の実行速度に変更することを含む。一例では、兵士などの第2のオブジェクトが第3のエリア内に投下されると、1つまたは複数の第1のオブジェクトの実行速度が第1の実行速度に戻される。実施例によっては、コンピュータ実装方法は、第1のエリアにおける選択された第2のオブジェクトの選択解除を検出したことに応答して、1つまたは複数の第1のオブジェクトの1つまたは複数のアクションを第1のクロックと再同期させることをさらに含む。
【0040】
実施例によっては、コンピュータ実装方法は、選択された場合に第1の実行速度に対する第2の実行速度の比率を定義するように構成される制御オプションをディスプレイ上に提供することをさらに含む。なお、ユーザは、第1の実行速度に対する第2の実行速度の比率を定義するように促される。第1の実行速度に対する第2の実行速度の比率は、所望の実行速度を達成するために第1の実行速度を減速する倍率を定義する。一例では、第1の実行速度は「x」であり、ユーザによって定義される比率は「1/2」であり、その場合、結果として得られる第2の実行速度はxの1/2倍になる。この場合、第2の実行速度は、第1の実行速度よりも遅くなる。他の例では、第1の実行速度は「y」であり、ユーザによって定義される比率は「1/4」であり、その場合、結果として得られる第2の実行速度はyの1/4倍になる。この場合、第2の実行速度は、第1の実行速度よりも遅くなる。代替の実施形態では、第1の実行速度は「z」であり、ユーザによって定義される比率は「2」であり、その場合、結果として得られる第2の実行速度はzの2倍になる。この場合、第2の実行速度は、第1の実行速度よりも速くなる。なお、制御オプションは、当技術分野で知られている任意の適切な方法によってディスプレイ上に提示することができる。一例では、ユーザは、第1の実行速度に対する第2の実行速度の比率を定義するための数値を入力するように促される。他の例では、制御オプションは、第1の実行速度に対する第2の実行速度の事前定義された比率の形態でディスプレイ上に提示され、ユーザはそれらの比率のいずれか1つを選択するように促される。さらに他の例では、制御オプションは、ユーザが望むように第1の実行速度に対する第2の実行速度の比率を増減させるようスライダをスワイプするための構成(provision)を有するスライダコントロールの形態でディスプレイ上に提示される。制御オプションは、ゲームの開始前にユーザに提供されることは理解されよう。さらに、ユーザは、ゲームに用意される「一時停止」オプションを介して、ゲームプレイ中に比率を増減させることも可能である。
【0041】
一実施形態によれば、コンピュータ実装方法は、オンラインマルチプレイヤーゲームシステムを容易にするために、複数のコンピューティングデバイスをサーバに接続することをさらに含む。この目的で、この方法は、複数のコンピューティングデバイスのそれぞれのディスプレイ上にゲームビューを同時にレンダリングすることを含む。なお、複数のユーザによるグラフィカルユーザインターフェースとのインタラクションを容易にするために、グラフィカルユーザインターフェースは、複数のコンピューティングデバイスのディスプレイ上に時間的に同時に生成される。この方法は、サーバを介して複数のコンピューティングデバイス上でのゲームプレイ内の1つまたは複数の第1のオブジェクトの1つまたは複数のアクションを調整することをさらに含む。有益なことに、複数のコンピューティングデバイス上に生成されるグラフィカルユーザインターフェースは、サーバを介して調整および同期され、時間と共に複数のコンピューティングデバイス上で同時に変更される。
【0042】
本明細書で使用される「サーバ」という用語は、情報を記憶、処理、および/または共有するように構成されるプログラム可能および/またはプログラム不可能なコンポーネントを含む構造物および/またはモジュールに関する。実施例によっては、サーバは、様々な計算タスクを実行するように情報を拡張することが可能な物理的または仮想的な計算エンティティの任意の構成を含む。さらに、サーバは、単一のハードウェアサーバ、および/または並列もしくは分散アーキテクチャで動作する複数のハードウェアサーバの両方であり得ることを理解されたい。一例では、サーバは、情報を記憶し、処理し、および/またはユーザデバイス/ユーザ機器などの他のコンピューティングコンポーネントと共有するために、メモリ、プロセッサ、ネットワークアダプタなどのコンポーネントを含み得る。
【0043】
さらに、本明細書では、通信ネットワークは、互いに相互接続され、単一の大規模ネットワークとして機能する個々のネットワークの集合体とすることができる。そのような個々のネットワークは、有線、無線、またはそれらの組み合わせであり得る。そのような個々のネットワークの例には、ローカルエリアネットワーク(LAN:Local Area Network)、ワイドエリアネットワーク(WAN:Wide Area Network)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN:Metropolitan Area Network)、ワイヤレスLAN(WLAN:Wireless LAN)、ワイヤレスWAN(WWAN:Wireless WAN)、ワイヤレスMAN(WMAN:Wireless MAN)、インターネット、第2世代(2G:second generation)テレコミュニケーションネットワーク、第3世代(3G:third generation)テレコミュニケーションネットワーク、第4世代(4G:fourth generation)テレコミュニケーションネットワーク、およびマイクロ波アクセス用世界的相互運用性(WiMAX:Worldwide Interoperability for Microwave Access)ネットワークが含まれるが、これらに限定されない。加えて、または代替的に、コンピューティングデバイスは、各自のBluetooth(登録商標)ネットワークを使用し、Bluetooth(登録商標)サーバに接続して、他の電子デバイスと同期し得る。ネットワーク環境は、考えられる様々なシナリオに応じて、様々な方法で実装され得る。1つの例示的なシナリオでは、ネットワーク環境は、サーバおよびデータベースの空間的に併置された配置によって実装され得る。他の例示的なシナリオでは、ネットワーク環境は、通信ネットワークを介して通信するように相互に結合されたサーバおよびデータベースの空間的に分散された配置によって実装され得る。さらに他のシナリオ例では、サーバおよびデータベースは、クラウドコンピューティングサービスを介して実装され得る。
【0044】
コンピュータ実装方法は、コンピューティングデバイスのいずれか1つでの第2のオブジェクトの選択の検出時に、各コンピューティングデバイスでのゲームプレイ内の1つまたは複数の第1のオブジェクトの実行速度を第2の実行速度に再変更することをさらに含む。一例では、オンラインマルチプレイヤーゲームシステムは4つのコンピューティングデバイスを含み、それぞれ、ゲームプレイに取り組む4人のユーザ、すなわち、プレイヤー1、プレイヤー2、プレイヤー3、およびプレイヤー4に関連付けられている。ここで、4つのコンピューティングデバイスのいずれか1つで第2のオブジェクトの選択が検出されると、4つのコンピューティングデバイスのそれぞれにおける1つまたは複数の第1のオブジェクトの実行速度が第2の実行速度に変更される。換言すれば、4人のプレイヤーのうちの少なくとも1人が第2のオブジェクトの選択を実行すると、1つまたは複数の第1のオブジェクトの実行速度が第2の実行速度に変更される。そのような場合、サーバは、それぞれのコンピューティングデバイスに関連付けられた各クロックに同期信号を送信して、1つまたは複数の第1のオブジェクトの実行速度を第2の実行速度に変更する。なお、各コンピューティングデバイスにおける第1のオブジェクトの1つまたは複数のアクションが減速され、すなわち、アクションがスローモーションで実行される。
【0045】
コンピュータ実装方法は、各コンピューティングデバイスにおける第2のオブジェクトの選択の不在の検出時に、各コンピューティングデバイスでのゲームプレイ内の1つまたは複数の第1のオブジェクトの実行速度を変更することをさらに含む。一例では(上記のように)、オンラインマルチプレイヤーゲームシステムは4つのコンピューティングデバイスを含み、それぞれ、ゲームプレイに取り組む4人のユーザ、すなわち、プレイヤー1、プレイヤー2、プレイヤー3、およびプレイヤー4に関連付けられている。ここで、4つのコンピューティングデバイスのそれぞれにおいて第2のオブジェクトの選択の不在が検出されると、4つのコンピューティングデバイスのそれぞれでの1つまたは複数の第1のオブジェクトの実行速度が第1の実行速度に変更される。換言すれば、どのプレイヤーも第2のオブジェクトの選択操作を実行していない場合、1つまたは複数の第1のオブジェクトの実行速度が第1の実行速度に変更される。そのような場合、サーバは、それぞれのコンピューティングデバイスに関連付けられた各クロックに同期信号を送信して、1つまたは複数の第1のオブジェクトの実行速度を第1の実行速度に変更する。なお、どのプレイヤーも第2のオブジェクトを選択していない場合、各コンピューティングデバイスにおける第1のオブジェクトの1つまたは複数のアクションは通常の速度に復元される。
【0046】
本開示はまた、上述の方法に関する。上記に開示された様々な実施形態および変形例は、必要な変更を加えてこの方法に適用される。
【0047】
実施例によっては、少なくとも1つのプロセッサは、第2のオブジェクトの選択解除を検出すると、1つまたは複数の第1のオブジェクトの実行速度を第1の実行速度に変更するようにさらに構成される。
【0048】
実施例によっては、コンピューティングデバイスは、第1の速度で動作するように構成される第1のクロックと、第2の速度で動作するように構成される第2のクロックとをさらに備える。ここで、第1の実行速度は第1のクロックと同期され、第2の実行速度は第2のクロックと同期される。実施例によっては、第2のクロックの第2の速度は、第1のクロックの第1の速度よりも遅い。実施例によっては、第2のクロックの第2の速度は、第1のクロックの第1の速度より2~10倍遅い。
【0049】
実施例によっては、ディスプレイは、その上でのポインタデバイスの接触を検出するように構成されるタッチセンシティブディスプレイである。
【0050】
実施例によっては、第2のオブジェクトは、ポインタデバイスが第2のエリア内でディスプレイと接触している場合に選択されるように構成され、第2のオブジェクトは、接触が維持されている間に、ディスプレイに沿って第1のエリアへドラッグされるように構成される。ここで、第2のオブジェクトは、ポインタデバイスとの接触が第1のエリアで終了した場合に投下されるように構成される。
【0051】
実施例によっては、ゲームプレイは戦略ベースのゲームプレイである。実施例によっては、第1のエリアは、第3のエリアおよび第4のエリアを含む。ここで、第2のエリアは、第2のオブジェクトを選択用に表示するように構成され、選択された第2のオブジェクトは、選択された第2のオブジェクトの選択解除の検出時に第3のエリアに配備されるように構成され、1つまたは複数の第1のオブジェクトは、第4のエリアに提示されるように構成される。
【0052】
実施例によっては、第3のエリアは、第2のオブジェクトを管理するための本部と、第2のオブジェクトの1つまたは複数のスキルをアップグレードするためのラボと、第2のオブジェクトを第3のエリアから第4のエリアに移動させるための輸送ユニットと、を含む本拠地エリアである。
【0053】
実施例によっては、1つまたは複数の第1のオブジェクトは、敵部隊、敵武器、敵基地、および敵ツールのうちの1つまたは複数を含み、第2のオブジェクトは、1つまたは複数の第1のオブジェクトに対して行動を実行するためのリソースであり、兵士、部隊ユニット、武器システム、輸送システム、救援物資、およびパワー増強ツールのうちの少なくとも1つを含む。
【0054】
実施例によっては、少なくとも1つのプロセッサは、第3のエリアへの第2のオブジェクトの配備の検出に応答して、ディスプレイ上にスタートボタンをレンダリングするようにさらに構成される。
【0055】
実施例によっては、少なくとも1つのプロセッサは、ディスプレイ上でのポインタデバイスによるスタートボタンの選択を検出し、スタートボタンの選択の検出に応答して、配備された第2のオブジェクトを第3のエリアから第4のエリアに第1の実行速度で移動させるように構成される。
【0056】
実施例によっては、少なくとも1つのプロセッサは、
1つまたは複数の第1のオブジェクトの1つまたは複数のアクションを、第1の実行速度に対応する第1の速度で動作する第1のクロックと同期させ、
第2のオブジェクトの選択の検出の期間中に、1つまたは複数の第1のオブジェクトの1つまたは複数のアクションを、第2の実行速度に対応する第2の速度で動作する第2のクロックと同期させ、
第1のエリアにおける選択された第2のオブジェクトの選択解除の検出に応答して、1つまたは複数の第1のオブジェクトの1つまたは複数のアクションを第1のクロックと再同期させるようにさらに構成される。
【0057】
実施例によっては、少なくとも1つのプロセッサは、第1の実行速度に対する第2の実行速度の比率を定義するために、ディスプレイ上に制御オプションを提供するようにさらに構成される。実施例によっては、少なくとも1つのプロセッサは、第1のエリアにおける1つまたは複数の第1のオブジェクトの1つまたは複数のアクションを自律的に制御するように構成される。
【0058】
実施例によっては、サーバは、オンラインマルチプレイヤーゲームシステムを容易にするために、複数のコンピューティングデバイスに接続され、サーバは、
複数のコンピューティングデバイスのそれぞれのディスプレイ上に同時にゲームビューをレンダリングし、
サーバを介して複数のコンピューティングデバイス上でのゲームプレイ内の1つまたは複数の第1のオブジェクトの1つまたは複数のアクションを調整するように構成される。
【0059】
実施例によっては、サーバは、
複数のコンピューティングデバイスのいずれか1つにおける第2のオブジェクトの選択の検出時に、複数のコンピューティングデバイスのそれぞれにおけるゲームプレイ内の1つまたは複数の第1のオブジェクトの実行速度を第2の実行速度に変更し、
複数のコンピューティングデバイスのいずれか1つにおける第2のオブジェクトの選択の不在の検出時に、複数のコンピューティングデバイスのそれぞれおけるゲームプレイ内の1つまたは複数の第1のオブジェクトの実行速度を変更するようにさらに構成される。
【0060】
図面の詳細な説明
図1を参照すると、本開示の一実施形態による、コンピューティングデバイス100のブロック図の概略図が示されている。図示のように、コンピューティングデバイス100は、ディスプレイ102、処理ユニット104、および通信バス106を備える。ディスプレイ102は、通信バス106を介して処理ユニット104に通信可能に結合されている。図示のように、ディスプレイ102は、グラフィック要素、オブジェクト、ゲームビューなどをレンダリングするためのユーザインターフェース108を提供する。なお、ディスプレイ102は、ポインタデバイス(図示せず)からのユーザ入力を受け取るためにタッチセンシティブである。図示のように、第1のエリア110および第2のエリア112は、コンピューティングデバイス100のディスプレイ102のユーザインターフェース108上に表示される。第1のエリア110は、1つまたは複数のアクションを実行する1つまたは複数の第1のオブジェクト114を表示する。第2のエリア112は、第1のエリア110の下部に配置され、コンピューティングデバイス100上に表示される。第2のエリア112は、その中に配置された第2のオブジェクト116を表示する。ここで、ポインタデバイスは、ユーザが第2のエリア112から第2のオブジェクト116を選択し、第2のオブジェクト116を第1のエリア110に配備するために利用される。
【0061】
図2を参照すると、本開示の一実施形態による、コンピューティングデバイス(たとえば、図1のコンピューティングデバイス100)のディスプレイ(たとえば、図1のディスプレイ102のユーザインターフェース108)に関連付けられたグラフィカルユーザインターフェース上にレンダリングされる、ゲームビュー200のグラフィック表現が示されている。図示のように、ゲームビュー200は、第1のエリア202および第2のエリア204を含む。第1のエリア202は、障害物によって分割された第3のエリア206および第4のエリア208をさらに含む。ここで、第3のエリア206および第4のエリア208は、川210などの障害物によって2つの別個のエリアに分離され、第3のエリア206および第4のエリア208をつなぐために橋212が設けられている。さらに、第4のエリア208は、攻撃を防御するために第4のエリア208に配置され、第1の実行速度で1つまたは複数のアクションを実行する1つまたは複数の第1のオブジェクト214を表示する。図示のように、第2のエリア202は、第2のオブジェクト216を表示する。第3のエリア206は、第2のオブジェクト216が配備されるプレイングフィールドである。第2のオブジェクト216は、第2のエリア202から選択され、第3のエリア206へドラッグされて配備される。さらに、第3のエリア206への第2のオブジェクト216の投下後、第2のオブジェクト216は、第1の実行速度で橋212を介して第3のエリア206から第4のエリア208に移動する。
【0062】
図3を参照すると、本開示の一実施形態による、コンピューティングデバイス(たとえば、図1のコンピューティングデバイス100)のディスプレイ(たとえば、図1のディスプレイ102)に関連付けられたグラフィカルユーザインターフェース上にレンダリングされる、第1のエリア(たとえば、図1の第1のエリア202)に本拠地エリア302を有するゲームビュー300のグラフィック表現が示されている。図示のように、グラフィカルユーザインターフェースはユーザの本拠地エリア302を描画し、ゲームビュー300は、第2のオブジェクトを管理するための本部304と、第2のオブジェクトの1つまたは複数のスキルをアップグレードするためのラボ306と、第2のオブジェクトを第3のエリアから第4のエリアに移動させるための輸送ユニット308と、を含む。本拠地エリア302は、ゲームプレイにおけるユーザの名前および現在のランクを表示するための第1のインジケータ310、収集された賞金の総額を表示するための第2のインジケータ312、およびゲームプレイで収集されたコインの総数を表示するための第3のインジケータ314などの情報インジケータをさらに含む。さらに、ポインタデバイス(図示せず)を利用して、本部304、ラボ306、および輸送ユニット308のグラフィック表現を選択することによって、新しいポップアップウィンドウを提示することにより、特徴および能力をさらに描画することができる。
【0063】
図4Aを参照すると、本開示の一実施形態による、コンピューティングデバイス(たとえば、図1のコンピューティングデバイス100)のディスプレイ(たとえば、図1のディスプレイ102)に関連付けられたグラフィカルユーザインターフェース上にレンダリングされる、本部ポップアップウィンドウ400Aとして描画される図3の例示的な本部のグラフィック表現が示されている。図示のように、本部ポップアップウィンドウ400Aは、本部内にあるサプライボックスの現在のレベルを示す第1のインジケータ402、現在のゴールド生産速度を示す防衛生産パラメータを示す第2のインジケータ404、および本部におけるゴールド貯蔵の貯蔵能力を示すゴールド貯蔵パラメータを示す第3のインジケータ406などの複数のインジケータを含む。さらに、本部ポップアップウィンドウ400Aは、第2のエリアに表示される第2のオブジェクトを選択することによってユーザが管理することができる第2のオブジェクトの利用可能なプレイングカード408を表示する。本部ポップアップウィンドウ400Aはまた、ゲームが進行するにつれて、その後のレベルでロック解除される必要がある、次のロックされた第2のオブジェクトを表示する。
【0064】
図4Bを参照すると、本開示の一実施形態による、コンピューティングデバイス(たとえば、図1のコンピューティングデバイス100)のディスプレイ(たとえば、図1のディスプレイ102)に関連付けられたグラフィカルユーザインターフェース上にレンダリングされる、ラボポップアップウィンドウ400Bとして描画される図3の例示的なラボのグラフィック表現が示されている。図示のように、ラボポップアップウィンドウ400Bは、ゲームが進行するにつれてより高いスキルを有するようにアップグレードすることができるプレイングカードとして描画される、兵士、部隊ユニット、武器システム、医療救援物資、ツールなどのいくつかの第2のオブジェクト410を表示する。ここで、プレイングカードに描画された第2のオブジェクト410のそれぞれは、ゲームプレイ中にユーザによって収集された賞金額を利用してユーザが望むようにアップグレードすることができる特定のレベルのスキルセットを有する。さらに、第2のオブジェクトの様々なカテゴリがメニュー412に表示される。ここで、第2のオブジェクト410の各カテゴリは、ラボにおいて、現在のレベルに対してさらなるレベルにアップグレードすることができる。これらの第2のオブジェクト410は、様々なミッションおよび目的、ならびに本部(たとえば、オブジェクト402)のアップグレードを完了することによって発見/ロック解除される。図示のように、ロックされたプレイングカードは、プレイングカードの選択が不可能であることを示すロックされたサイン414によって示されるように、選択不可能である。
【0065】
図4Cを参照すると、本開示の一実施形態による、コンピューティングデバイス(たとえば、図1のコンピューティングデバイス100)のディスプレイ(たとえば、図1のディスプレイ102)に関連付けられたグラフィカルユーザインターフェース上にレンダリングされる、輸送ユニットポップアップウィンドウ400Cとして描画される図3の例示的な輸送ユニットのグラフィック表現が示されている。図示のように、輸送ユニットの輸送ユニットポップアップウィンドウ400Cは、輸送ユニットの収容力を表示する。ここで、輸送ユニットは、兵士などの第2のオブジェクトを移動させ、医療キットなどの空中投下を提供し、空中ルートを介して敵エリア(第4のエリア)に供給されるエネルギーを提供するために利用することができるチョッパーである。図示のように、輸送ユニットポップアップウィンドウ400Cは、攻撃能力パラメータ416、空中投下収容力パラメータ418、および防御能力パラメータ420を示すいくつかのインジケータを表示する。
【0066】
図5Aおよび図5Bを参照すると、本開示の様々な実施形態による、コンピューティングデバイス(たとえば、図1のコンピューティングデバイス100)のディスプレイ(たとえば、図1のディスプレイ102)に関連付けられたグラフィカルユーザインターフェース上にレンダリングされる、第1のエリア(たとえば、図2の第1のエリア202)および第2のエリア(たとえば、図2の第2のエリア204)を含むゲームビュー500Aおよび500Bのグラフィック表現が示されている。図示のように、ゲームビュー500Aおよび500Bは、第1のエリア502および第2のエリア504を含む。第1のエリア502は、第3のエリア506(たとえば、図2の第3のエリア206)および第4のエリア508(たとえば、図2の第4のエリア208)を含む。第2のエリア504は、そこからユーザが選択するための第2のオブジェクト510を表示する。第4のエリア508は、1つまたは複数の第1のオブジェクト512を含む。
【0067】
図5Aに示されるように、第1のオブジェクト512は、第2のオブジェクト510の選択が検出されない場合、1つまたは複数のアクションを第1の実行速度で実行する。第1のオブジェクト512(ここでは、兵士)は、第4のエリアにおいて第1の位置「A」から第2の位置「B」に移動されて、ディスプレイ上で「L」の距離を進む。ここで、第2のオブジェクト510の選択が検出されない場合、第1のオブジェクト512は、1秒の期間に「L」の距離を進む。図5Bに示されるように、ポインタデバイス514は、第2のオブジェクト510を選択する。そのような場合、第1のオブジェクト512は、1つまたは複数のアクションを第2の実行速度で実行する。ここで、第2の実行速度は、第1の実行速度の半分であり、したがって、第1のオブジェクト512は、より遅い速度で1つまたは複数のアクションを実行する。図示のように、第1のオブジェクト512は、第4のエリアにおいて第1の位置「A」から第2の位置「B」に移動されて、ディスプレイ上で「L/2」の距離を進む。ここで、第2のオブジェクト510の選択が検出されたときに、第1のオブジェクト512は、1秒の期間に「L/2」の距離を進む。
【0068】
図6A図6Eを参照すると、本開示の様々な実施形態による、コンピューティングデバイス(たとえば、図1のコンピューティングデバイス100)のディスプレイ(たとえば、図1のディスプレイ102)に関連付けられたグラフィカルユーザインターフェース上にレンダリングされる、ゲームビュー600A、600B、600C、600Dおよび600Eにおける第2のオブジェクトの選択および投下のステップを示すグラフィック表現が示されている。図示のように、ゲームビュー600A、600B、600C、600Dおよび600Eのそれぞれは、第2のオブジェクト604を表示する第2のエリア602と、第2のオブジェクト604を配備するための第3のエリア606と、1つまたは複数の第1のオブジェクト610を含む第4のエリア608とを含む。さらに、ディスプレイ上でユーザ操作を実行するためのポインタデバイス612が示されている。
【0069】
図6Aに示されるように、第2のオブジェクト604の選択はなく、したがって、第1のオブジェクト610は、第1の実行速度で第4のエリア608において1つまたは複数のアクションを実行する。ここで、第1のオブジェクト610は、1秒の期間に距離「L」を進む。図6Bに示されるように、第2のオブジェクト604がポインタデバイス612によって選択される。ポインタデバイス612による第2のオブジェクト604の選択の検出時に、第1のオブジェクト610の1つまたは複数のアクションの実行速度は、第2の実行速度に変更され、したがって、第1のオブジェクト610は、第2の実行速度で第4のエリア608において1つまたは複数のアクションを実行する。ここで、第2のオブジェクト604は1秒の期間選択され、この1秒間に、第1のオブジェクト610は、第2の実行速度で第4のエリア608において「L/2」の距離を進む。図6Cに示されるように、第2のオブジェクト604は、ポインタデバイス612によって第2のエリア602から第3のエリア606へドラッグされる。ここで、ポインタデバイス612は、第2のオブジェクト604との接触を維持しながら、第3のエリア606内で自由にドラッグして、第2のオブジェクト604を第3のエリア606内の所望の位置に正確に配備することができる。なお、ポインタデバイス612と第2のオブジェクト604との接触が維持されている間、第1のオブジェクト610は、第2の実行速度で1つまたは複数のアクションを実行する。ここで、第2のオブジェクト604のドラッグは1秒を必要とし、その場合、第1のオブジェクト610は、第2の実行速度で第4のエリア内で「L/2」の距離を進む。図6Dに示されるように、第2のオブジェクト604は、第3のエリア606内の特定の位置「A」に投下される。ここで、ポインタデバイスによる第3のエリア606内への第2のオブジェクト604の投下の検出時に、第1のオブジェクト610の1つまたは複数のアクションの実行速度は、第1の実行速度に変更され、したがって、第4のエリア608で1つまたは複数のアクションを実行する第1のオブジェクト610の実行速度は第1の実行速度に変更される。図6Eに示されるように、第2のオブジェクト604の選択解除が検出されると、第2のオブジェクト604は、第1の実行速度で第3のエリア606から第4のエリア608に移動する。ここで、第2のオブジェクト604の投下後、第1のオブジェクト610および第2のオブジェクト604の両方が、1秒間に距離「L」を進む。
【0070】
図7A図7Gを参照すると、本開示の様々な実施形態による、コンピューティングデバイス(たとえば、図1のコンピューティングデバイス100)のディスプレイ(たとえば、図1のディスプレイ102)に関連付けられたグラフィカルユーザインターフェース上にレンダリングされる、ゲームビュー700A、700B、700C、700D、700E、700F、および700Gにおいて第3のエリア(たとえば、図2の第3のエリア206)に第2のオブジェクトを配置するステップのグラフィック表現が示されている。見られるように、ゲームビュー700A、700B、700C、700D、700E、700Fおよび700Gのそれぞれは、第2のオブジェクト704および706を表示する第2のエリア702と、第2のオブジェクト704および706を配備するための第3のエリア708と、1つまたは複数の第1のオブジェクト712を含む第4のエリア710とを含む。さらに、ディスプレイ上でユーザ操作を実行するためのポインタデバイス714が示されている。また、「スタート」ボタン716が示されており、ユーザは準備が整ったときにそれをタップして、ゲームを開始することが可能になる。
【0071】
図7Aに示されるように、第2のエリア702内の第2のオブジェクト704が、ポインタデバイス714によって選択される。図7Bに示されるように、第2のオブジェクト704との接触を維持しながら、ポインタデバイス714を第2のエリア702から第3のエリア708へドラッグすることによって、第2のオブジェクト704が第2のエリア702から第3のエリア708に移動される。図7Cに示されるように、第2のオブジェクト704とポインタデバイス714との間の接触を終了することによって、第2のオブジェクト704が第3のエリア708に投下される。ここで、第2のオブジェクト704の配備に応答して、「スタート」ボタン716がユーザに提示される。なお、第2のオブジェクト704は、「スタート」ボタン716が押されるまで、配備位置から移動しない。さらに、第2のエリア702内の第2のオブジェクト706が、ポインタデバイス714によって選択される。図7Dに示されるように、第2のオブジェクトとの接触を維持しながら、ポインタデバイス714を第2のエリア702から第3のエリア708へドラッグすることによって、第2のオブジェクト706が第2のエリア702から第3のエリア708に移動される。図7Eに示されるように、第2のオブジェクト706とポインタデバイスとの間の接触を終了することによって、第2のオブジェクト706が第3のエリア708に投下される。ここで、第2のオブジェクト706は、第2のオブジェクト704とは異なる位置に配置される。なお、第2のオブジェクト704および706は、「スタート」ボタン716が押されるまで移動しない。図7Fに示されるように、「スタート」ボタン716が、ポインタデバイス714によって押される。図7Gに示されるように、第2のオブジェクト704および706は、第1の実行速度で第3のエリア708から第4のエリア710に移動する。
【0072】
図8を参照すると、本開示の一実施形態による、ゲームプレイを制御するためのコンピュータ実装方法のステップを示すフローチャート800が示されている。ステップ802において、コンピューティングデバイスのディスプレイ上に第1のエリアおよび第2のエリアを含むゲームビューがレンダリングされる。ステップ804において、1つまたは複数の第1のオブジェクトが第1のエリアに表示され、1つまたは複数の第1のオブジェクトは、第1のエリアにおいて1つまたは複数のアクションを実行するように構成される。ここで、1つまたは複数のアクションは、第1の実行速度で実行される。ステップ806において、ディスプレイの第2のエリアにおける第2のオブジェクトの選択が検出される。ステップ808において、第2のオブジェクトが選択されていることが検出されている間、第1のエリア内の1つまたは複数の第1のオブジェクトによって実行される1つまたは複数のアクションの実行速度は、第2の実行速度に変更される。
【0073】
ステップ802~808は例示的なものにすぎず、本明細書の特許請求の範囲から逸脱することなく、1つまたは複数のステップが追加され、1つまたは複数のステップが除去され、あるいは1つまたは複数のステップが異なる順序で提供される、他の代替例も提供することができる。
【0074】
添付の特許請求の範囲によって規定される本開示の範囲から逸脱することなく、前述の本開示の実施形態への変更が可能である。本開示を説明および特許請求するために使用される「含む(including)」、「備える(comprising)」、「組み込む(incorporating)」、「有する(have)」、「である(is)」などの表現は、非排他的な方法で解釈されることを意図しており、すなわち、明示的に説明されていないアイテム、コンポーネントまたは要素も存在することが可能である。単数形への言及は、複数形にも関連すると解釈されるべきである。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E
図7F
図7G
図8
【国際調査報告】